2002(平成14)年11月


1日■ポイントに異物 最大13分遅れ 京阪枚方市駅近く(京都)
  ■運転士に退職強要した疑い JR東労組員逮捕(京都)
  ■使用済み乗車券 不正使用を図る 七条署、容疑者逮捕(京都)
  ■京阪京橋駅に巨大絵画登場(朝日)
2日■路線バスの運行状況 リアルタイムで確認 公共交通綱整備に活用 学研都市で実験(京都)
  ■ひとフォーカス 蒸気の迫力楽しむ子どもの笑顔見たい ミニ機関車でボランティアを続ける 山口善市さん(70)(京都)
  ■降りて歩いて 86 京都交通・東門(舞鶴市浜) 旧鎮守府の名残伝える(京都)
  ■比叡山スキー場閉鎖(朝日)
3日■全国からミニSL42台 福知山でフェスタ ファンらにぎわう(京都)
  ■天眼 欧州鉄道の旅9時間 岡田節人(京都)
  ■窓 琵琶湖環状線 実現が楽しみ 新旭町・八田 知昭(神職・72)(京都)
4日■光に浮かぶ”銀河鉄道” 梅小路機関車館 SLライトアップ(京都)
5日■電車下40a 女性救った 北大阪急行桃山台駅(朝日)
  ■竜巻で被害も(朝日)
  ■信楽事故損賠訴訟 12月26日に控訴審判決(京都)
  ■飛び込み?男性死亡 山科のJR東海道線(京都)
6日■学研都市 予約制路線バス/車の共同利用 新交通実験スタート(京都)
  ■男性はねられ死亡 右京のJR踏切(京都)
  ■死亡男性の身元判明(京都)
  ■ロープウエー綱渡り 赤字に廃止・撤退検討(朝日)
7日■中2救助中、そこに特急 隊員はねら死亡 大阪(京都)
  ■架線を切断 2万人足混乱 JR東海道線米原−野洲間(京都)
  ■鉄道に時間差料金を 通勤地獄の緩和へ 規制改革会議が検討項目まとめる(京都)
  ■列車火災12人死亡 仏 暖房付近から出火か(京都)
  ■東海道線 消防署員2人死傷 線路でけがの子救助中(朝日)
  ■仏の寝台特急で火災 12人死亡(朝日)
  ■ダイヤ情報待たせません 駅員に携帯端末 JR西開発中(朝日)
  ■車が架線切断 東海道線混乱 滋賀・近江八幡(朝日)
  ■東海道線3人死傷 「現場で消防と連絡すべき」 JR、ミス認める(京都)
  ■東海道線事故 「運転再開伝えず」 消防署員にJR西 安全不備認める(朝日)
8日■JR事故時対応マニュアルなし 大阪、救急隊員死傷(京都)
  ■冬将軍到来へ発車オーライ KTR除雪車試運転(京都)
  ■平壌の路面電車 日本人に初開放(京都)
  ■大阪のJR救助中事故 現場の駅員不手際 見張り・報告怠る(朝日)
  ■救急隊員死傷事故 JR西を捜索へ 大阪府警 車両を実況見分(京都)
  ■京阪京津線 引退車両、ファンら引き取り ネット通じ有志団結 保存場所探し奔走(京都)
  ■JR西本社きょうにも捜索 東海道線の死傷で府警 運行表押収へ(朝日)
9日■JR西本社を捜索 救急隊員死傷で大阪府警 指示系統解明へ(京都)
  ■救急隊員死傷事故 ミス連鎖、悲劇 JR西 安全管理ずさん 運転再開 危険全く把握せず 消防に状況伝えず(京都)
  ■阪急主要駅のATM 京信カードでOK 原則無料(京都)
  ■降りて歩いて 87 JR山科駅(京都市山科区安朱) 寺や疎水 自然に抱かれ(京都)
  ■消防署員死傷 指令所、避難と誤認か 大阪府警 JR西を捜索(朝日)
  ■検証 JR東海道線 消防署員2人死傷 現場に安全丸投げ 「要請あれば電車止めた」(朝日)
  ■JR西が減益 運輸収入伸びず 9月中間(朝日)
  ■JR山陰線踏切事故 運転を見合わせ(京都)
  ■余部鉄橋で強風 特急や普通に遅れ JR、断続的に運行(京都)
  ■「玄関口やめます」 関空あてはずれ オフィスビル来ない 大阪・湊町地区 「マンション来て」開発計画変更へ(朝日)
  ■ミカンは見ていた(朝日)
10日■救急隊員死傷 JR、内側線指示せず 後続新快速には指令(京都)
  ■山手線ホームで男性殴られ重体 乗降トラブルか(京都)
  ■JR西死傷事故 「救助中は運転中止」 年内にもマニュアル化(朝日)
  ■出棺に「敬礼」 中沢司令葬儀(朝日)
  ■降車時に肩ふれ 殴り倒され重体 JR山手線(朝日)
  ■踏切で死亡事故 ダイヤ乱れる JR山陰線(朝日)
  ■声 ブレーキ粉塵体に影響なし JR西日本広報課長 川端則安(朝日)
11日■国交省が事情聴取 JR西 死傷事故(京都)
  ■女性はねられ死亡 精華の近鉄京都線(京都)
  ■京福2度目の事故 男性が1950万円 損害賠償請求(京都)
  ■国交省事故調がJR西事情聴取 救助死事故(朝日)
  ■御堂筋線にも女性専用車両(朝日)
  ■踏切で死亡事故 JR阪和線乱れ(朝日)
12日■通過列車は最徐行要請 指令所「運行支障なし」と誤認 救急隊員死傷 後続運転士無線開かず 連携ミス連続(京都)
  ■御堂筋線にも女性専用車両(京都)
  ■JR片町線 車いすの男性はねる 四条畷 駅過ぎて停止も(朝日)
  ■JR西死傷事故 指令所の番号知らず 現場連絡態勢不備 後続、無線応答なし(朝日)
  ■救助中死傷 社用携帯、機能せず JR西の社長が防止策(朝日)
  ■救急隊員死傷 現場のJR駅員 指令所に確認せず 「最徐行すると思った」(京都)
  ■男性挟み電車20b JR阪和線三国ケ丘駅 ホーム端から転落(朝日)
  ■事故車両を検証 大阪府警(朝日)
  ■車窓からの眺めバツグン 愛知で日本初営業運転へ リニアカーお披露目(京都)
13日■山陰線京都−園部間 複線化完成、06年度以降 府と京都市 負担調整長引く 府、調査費執行せず(京都)
  ■社説 安全よりダイヤ優先か(京都)
  ■カニのまち舞鶴をPR JR新快速に車内広告(京都)
  ■JR死傷事故119番、 200b先の駅指定 中学生けがで 手配、不正確に(朝日)
  ■電車のドア”感度”まちまち JR・私鉄・地下鉄など 服のひも・すそどこも×(朝日)
  ■JR西死傷事故 特急再開直接指示なし 新大阪指令所 連絡、青信号だけ(朝日)
  ■JR線路内に男 列車20本遅れる 向日町−長岡京間(京都)
  ■駅パンフ30枚焼く 早朝の阪急河原町(京都)
  ■JR救急隊員死傷事故1週間 勘違いと聞き逃し単純ミス立て続け マニュアルなし、慣例頼みの処理 危機管理甘く 警察、消防と連携も課題(京都)
  ■阪急河原町駅構内で不審火(朝日)
14日■JR救助死 通信手段 携帯義務なし 事故時「その都度判断」(朝日)
  ■警察の検証後JR運転再開 阪和線で人身事故(朝日)
  ■JR西死傷事故 救助現場で内規違反 安全確保・見張り怠る(朝日)
15日■ガーデンズ天ヶ瀬 今月末で休業へ 京阪宇治交サービス USJバスも撤退(京都)
  ■滋賀2区間で運賃の誤表示 JR西バス(京都)
  ■JR西系バスでまた運賃誤表示 滋賀の2区間(朝日)
  ■モルタル片50個落として放置 JR西・公表せず(朝日)
  ■JR山陽線に男性立ち入る 神戸(朝日)
  ■救助死事故 署員、運転再開知らず 事故前 JR主張と相違(朝日)
16日■新たに17区間 運賃を誤表示 JR西バス(京都)
  ■障害物測定に試験車を走行 JR小浜線電化工事で(京都)
  ■降りて歩いて 88 バス停 新須知・須知(丹波町須知) 新しい顔、古い顔が同居(京都)
  ■JR西事故マニュアル 生存者を想定せず(朝日)
  ■西日本JRバス また運賃誤表示(朝日)
  ■W杯で利用低迷 旅客収入下回る JR3社の9月中間(朝日)
  ■パーク&ライド始まる 駅周辺3ヵ所 出足やや鈍く 嵐山へ紅葉観光(京都)
17日■パーク&ライド実験初日 嵐山周辺 混雑変わらず 臨時駐車場空き目立つ 利用者には好評(京都)
  ■特急につかまり55` 男性を保護 JR山陰線(京都)
  ■大阪府警が未明に検証 JR死傷事故(朝日)
  ■ボルトまた折れる(朝日)
18日■救急隊員死傷事故 状況を再現し検証(京都)
  ■人身事故、環状線1時間止めた JR西日本 運転再開に教訓生かす(京都)
  ■英で地下鉄テロ未遂か 3人を逮捕(京都)
  ■女性をはねて環状線70分停止(朝日)
  ■新幹線 五話 その1 将来は2000`の旅も可能(朝日)
  ■ロンドン地下鉄 毒ガステロ計画 過激派6人を逮捕(朝日)
  ■「はくつる」来月に引退 東北新幹線延伸で(京都)
  ■快速速度上がらず 京都駅で運転中止(京都)
  ■線路内の危険自覚を JR救助死 止まらない侵入(朝日)
19日■アクセス21 京都市のパーク&ライド好評 本格導入に一歩前進 駐車場確保など課題(京都)
  ■規制緩和後の路線バス 市民参加の施策を 下京 事業者など交えシンポ(京都)
  ■100億円の債権 長野県が放棄 三セク鉄道再建支援(京都)
  ■冬に備えGO! ラッセル車試運転 JR西日本福知山支社(京都)
  ■新幹線 五話 その2 地域の足は地元が負担(朝日)
  ■列車妨害事件か信号ケーブル焼く 名古屋・名鉄堀田駅(京都)
  ■ケーブル焼け名鉄信号故障 漏電か放火の可能性(朝日)
  ■「酒気帯び」運転 元運転手が否認 神戸市営バス初公判(朝日)
20日■来春導入の「しらさぎ」「加越」 JR西 パソコンもOK(京都)
  ■JR梅田貨物線、地下化案が浮上(朝日)
  ■八尾で死亡事故 3万2500人に影響 JR関西線(朝日)
  ■新幹線五話 その3 料金改定案東西で溝も(朝日)
  ■JR東西・宝塚線定期+新幹線 行きはよいよい160円パス 尼崎−塚本、運賃の範囲外 新大阪駅 改札機対応せず(朝日)
21日■「天神川」延伸来月着工 地下鉄東西線 二条以西(2.4`)、12日起工式 右京区役所移転を核に 駅周辺を整備 2007年度完成(京都)
  ■駅で保育所運営 JR西が来春から(京都)
  ■駅舎で保育 JRがGO!! 来年3月、まず六甲道駅で 一時預かりにも活用(朝日)
  ■新幹線ブレーキ働かず2日走行(朝日)
  ■地下鉄トンネル はねられて死亡 神戸、無職の女性(朝日)
  ■神戸地下鉄も女性専用車両 終日、来月16日から(朝日)
  ■新幹線 五話 その4 乗り心地も工夫凝らす(朝日)
  ■線路に転落男性 列車がはね死亡 泉北高速鉄道(朝日)
22日■列車屋根に人の手 JR西日本 車庫で発見 10月事故死の男性か 大阪(朝日)
  ■新幹線 五話 その5 技術の国外流出懸念も(朝日)
  ■御堂筋線が一時停止(朝日)
23日■列車立ち往生遅れ JR園部駅、7000人影響(京都)
  ■京田辺市消防署 連絡連携密に二重事故防げ 救急隊員死傷教訓 近鉄と情報交換(京都)
  ■降りて歩いて 89 近鉄小倉駅(宇治市小倉町) 玉露製茶法発祥の地(京都)
  ■女性車両まだまだGO 阪急・京阪、12月以降も(朝日)
  ■列車屋根の手 8月自殺の男性のもの(朝日)
24日■グランドひかり”さよなら”運転 新大阪−博多間(京都)
  ■線路にバス転落 乗用車と衝突 学生ら47人重軽傷 北海道・森町 運転手死亡(京都)
  ■バスと衝突し死亡 左京、バイクの学生(京都)
  ■窓 エレベーター一体誰のため 橿原市・原田久夫(中学教員・56)(京都)
  ■バス転落 運転手死亡 乗用車と衝突 跨線橋から 約40人重軽傷 北海道・森町(朝日)
  ■バイクとバス衝突、1人死亡 左京で(朝日)
  ■グランドひかり見納め 式典にファン500人の列(朝日)
25日■「目合った」と刺殺 大阪のJR駅前 容疑の少年ら逮捕(京都)
  ■中2はねられ死亡 草津のJR踏切(京都)
  ■政治解決再確認へ 不採用問題で国労(京都)
  ■「女性専用車両」が好評 阪急と京阪 試験運用2ヵ月 アンケート調査 乗客の8割近く賛成 来月から本格導入 女性・痴漢にあわない 男性・間違われない(京都)
  ■南北間 鉄道連結、年内困難に 地雷除去 北朝鮮が検証拒否(京都)
  ■踏切で中学生はねられ死亡 草津の東海道線(朝日)
  ■列車8本遅れる JR東海道線(京都)
  ■定期期券を誤発売 京滋などでJR西 発行機データ訂正(京都)
  ■店長強殺男に無期懲役求刑 東京地裁公判(京都)
  ■関西私鉄、王国の座危ない? JR、定期でリード 割引率、15%ほどおトク 「スルッと」IC化で対抗(朝日)
  ■ドア閉まらず JR運行遅れ 東西線、片町線も影響(朝日)
  ■定期運賃計算 JR西がミス 7人から1500円取りすぎ(朝日)
  ■東京駅構内殺人 被告に無期求刑(朝日)
26日■JR不採用問題 政治解決方針 国労が再確認(京都)
27日■長距離高速バス”快走” 関西の会社 増便、新設相次ぐ 割安料金に人気(京都)
  ■阪神が減収減益 9月中間連結決算(京都)
  ■女性はねられ死亡 東山のJR奈良線(京都)
  ■JR奈良線電車 1時間半停車 東山で女性はねる(朝日)
  ■京都市バスの運転手追送検 名誉毀損容疑3件(朝日)
  ■新快速 敦賀へゴー 直流化、JRと地元調印(朝日)
28日■直流電化へ三者が調印 JR北陸・湖西線(京都)
  ■1000人余りの社員削減へ 近畿日本ツーリスト(京都)
  ■カニシーズン到来 KTRが増発(京都)
  ■郷愁誘う蒸気機関車 府南部での雄姿 写真集に 城陽の会社員が出版(京都)
  ■いっしょにスタディ JR稲荷駅ランプ小屋 時代映す風合いと事故防止の工夫 明治の照明灯や信号機(京都)
  ■パソコン輸送は鉄道で 国の補助も後押し 富士通 1億5000万円節約 二酸化炭素も抑制(朝日)
  ■信楽事故の団長 元弁護士の着服 さらに270万円も(朝日)
  ■関空不振、特急に直結 「はるか」「ラピート」、乗客が大幅減少(朝日)
  ■「下半身露出」は電車の他人の手 職失った男性に逆転無罪 大阪高裁(朝日)
  ■列車と車が衝突 JR一時止まる 彦根(京都)
  ■車軸に傷 急増 JR西「のぞみ」「レールスター」 スタンプ状160本交換 今春以降 「安全問題なし」というが…(朝日)
  ■電車と軽トラ 踏切内で衝突 滋賀・JR東海道線(朝日)
29日■窓 リフトバスは有効利用して 右京区・松本公美子(主婦・42)(京都)
  ■無理な降車で遅れ 京都駅でのぞみ(京都)
  ■KTR は車両故障(京都)
  ■阪急、3月期も無配 9月中間 売上高増でも83%減益(朝日)
  ■関東の私鉄8社 全社が経常増益 9月中間(朝日)
30日■あす八戸乗り入れ 東北新幹線(京都)
  ■京都市交通局の税延滞 「過失なし」請求棄却 京都地裁(京都)
  ■男性はねられ死亡 京阪伏見稲荷駅 通過中の特急に(京都)
  ■京津線ワンマン化 京阪、きょうから(京都)
  ■降りて歩いて 90 KTR栗田駅(宮津市上司) 海の安全 鳥居が見守る(京都)
  ■与党3党 国労組合員不採用問題 「4党合意」破棄へ(朝日)
  ■関西私鉄5社中間決算 鉄道事業は全社減収 旅客減止まらず(朝日)
  ■頼みは副業 新規事業へ参入次々 京阪・生ジュース 阪急・消費者金融(朝日)
  ■全面広告のバス 景観にそぐわぬ 芦屋市、県に配慮要請(朝日)
  ■路線バス事業 ヤサカに許可 年明け運行へ(朝日)



1日■ポイントに異物 最大13分遅れ 京阪枚方市駅近く
 31日午後6時半ごろ、大阪府枚方市岡東町の京阪電鉄枚方市駅近くの下り線で、信号機が赤信号を表示したままとなった。
 京阪電鉄によると、信号機と連動する自動式ポイントに異物が入ったためで、約10分後異物を取り除いて運転を再開。出町柳発淀屋橋行き下り特急など34本が最大で13分遅れ、約1万5000人が影響を受けた。(京都新聞)
■運転士に退職強要した疑い JR東労組員逮捕
 警視庁公安部は1日、組合の指示に従わなかった男性運転士(28)=さいたま市=を無理やり退職させたとして、強要容疑でJR東労組の元大宮地方本部青年部事務長、山田知容疑者(29)=さいたま市山崎、元同労組組合員、斎藤秀一容疑者(30)=埼玉県北本市西高尾ら四人を逮捕、ほかに組合員ら数人の逮捕状を取り、取り調べている。
 東京都渋谷区代々木の同労組中央本部など三十数ヵ所を家宅捜索した。JR東労組への捜索は1987年の結成以来、初めて。(京都新聞 夕刊)
■使用済み乗車券 不正使用を図る 七条署、容疑者逮捕
 七条署は1日、詐欺未遂の疑いで、住所不定、無職広田一夫容疑者(58)を逮捕した。
 調べでは、広田容疑者は今年3月18日、京都市下京区のJR京都駅の券売窓口で使用済みの乗車券「新幹線ビジネス切符」を駅員に渡し、東京までの新幹線の指定乗車券をだまし取ろうとした疑い。同署によると、広田容疑者が持っていた乗車券は、使用済みの判が消されていたという。(京都新聞 夕刊)
■京阪京橋駅に巨大絵画登場
 大阪・京橋の京阪京橋駅中央口に1日、長さ40b、高さ5bの巨大な絵画が登場した。同駅ビルの改装を記念した作品で、大阪府門真市在住の芸術家小澄源太さんが手がけた。独特な色彩で描かれた人物の顔が、中央口上部に設置された作品上に並び、利用客を出迎える。(朝日新聞 夕刊)
2日■路線バスの運行状況 リアルタイムで確認 公共交通綱整備に活用 学研都市で実験
 バス待ちのイライラ解消します一。路線バスの運行状況をパソコンや携帯電話でリアルタイムで確認できるITS(高度技術道路交通システム)実験が1日、京都府木津町の学研都市木津南地区で始まったっ 国土交通省近畿地方整備局と関西文化学術研究都市推進機構が、将来のニュータウンの公共交通網の整備に生かすねらいで来年1月末まで実験を行う。
 対象となるのは、10月1日から運行を開始した梅美台−近鉄高の原駅を結ぶ高速バス路線。GPS(衝星利用測位システム)装置を使い、バスの現在位置やバス停への到着時刻を総合案内ホームページ(HP)に表示する。また、HPから会員登録をすれば、到着前の任意の時間や、バスが遅れた場合に携帯メールで通知が受けられる。
 期間中、乗客や地域住民にアンケート調査を行って、実験の効果などを確認し、ITSバスの実現化に役立てる。
 総合案内HPのアドレスは、パソコンからはhttp://www.kizu-its.jp、携帯電話からはhttp://www.kizu-its.jp/k。(京都新聞)
■ひとフォーカス 蒸気の迫力楽しむ子どもの笑顔見たい ミニ機関車でボランティアを続ける 山口善市さん(70)
 地域や幼稚園などの催しで、子どもたちをミニ蒸気機関車に乗せて、楽しませている。6年前からボランティアで続けている。「機関車がなぜ動くのか。一度乗ると、自然に興味がわく。原理を知る面白さを子どもに伝えたい」と笑顔で話す。
 幼いころから鉄道と模型作りが大好きだった。模型店を営みつつ、鉄道模型やラジコンに没頭したが、徐々に一人で楽しむことに物足りなさを感じるようになった。
 そんな時、近くの幼稚園の依頼で、手持ちのミニ機関車を園庭で走らせた。本物と同じ蒸気で走る迫力に、子どもたちから歓声が上がった。「みんなで楽しむのも悪くない」。以来、年に5、6回、ミニ機関車とともに各地を回っている。
 走り終えた機関車の周りで、子どもが人垣を作り、60a足らずの車体をじっと観察する。「もう年だし、準備も大変だけど、子どもを見てると、もう少し続けようと思う」(下京区)(京都新聞)
■降りて歩いて 86 京都交通・東門(舞鶴市浜) 旧鎮守府の名残伝える
 JR東舞鶴駅前から、舞鶴市役所方面へ京都交通のバスに乗る。駅正面の三条通を進むと、交差点ごとに三笠通、初瀬通、朝日通など旧海軍の軍艦の名をつけた通り名のプレートが目につく。かつて、大きな軍港のまちだった歴史を実感させる。
 大門通(国道27号)を西へ。寺川に架かる白糸橋を越えて1分もしないうちに「東門」のバス停に着く。地名を冠することの多いバス停には珍しい名称だ。市商工観光課には、観光客から「なぜ『東門』なの?」という問い合わせが寄せられることもあるという。「旧海軍の舞鶴鎮守府の東の門があった名残ですよ」と説明すると、相手は一様に驚くという。
 全国4番目の鎮守府、舞鶴鎮守府は、現在の同市北吸北宿に住んでいた人々を約600b東の糸谷に移転させたり、山林や田畑を買い上げるなどして1901(明治34)年10月に開庁。海軍機関学校や海兵団、海軍工廠など軍事施設も建設された。「まるで一つの城みたいだった」と、舞鶴地方史研究会の小林清会長(75)=余部上=は話す。
 その城の東側の入り口が東門。いまの市役所近くの三差路のあたりに設けられ、番兵が銃剣を手に立っていた。一般の通行は厳しく制限され、門を通る時は「番兵に最敬礼しないといけなかった」と、小林さんは少年時代を振り返る。
 戦後は国道27号として整備され、通行は自由になった。バス停近くの道路沿いにも、喫茶店や商店、事務所などが並んでいる。東門という名称の由来を思いつつ市内を散策すれば、舞鶴のまちがより興味深く感じられるかもしれない。(京都新聞)
■比叡山スキー場閉鎖
 京都市左京区の比叡山の山頂西側にある「比叡山人工スキー場」が閉鎖されることになった。運営する京福電鉄(本社・同市)が1日、「今シーズンから営業をやめる」と発表した。利用者の減少などから営業継続は困難と判断した。跡地の利用方法は未定という。(朝日新聞)
3日■全国からミニSL42台 福知山でフェスタ ファンらにぎわう
 全国各地から集まったミニSLが福知山市の市街地を走る「ミニSLフエスタ」が二日、広小路通りなどで始まり、市民やSLファンでにぎわった。
 「鉄道の町」をPRしよう、と市や商工会議所などでつくる実行委員会が開いており、3回目。広小路通りから御霊公園までを1周する全長約700bのコースにレールが敷かれ、京都府内をはじめ、東京、大阪など13都府県からミニSL42台が集まった。
 愛好家たちの運転技街を競う競技会や乗車会などのほか、新たに子どもたちが運転できるミニコースも設けられた。
 乗車会では、本物と同じように白い蒸気をあげながら走るミニSLに子どもたちが目を輝かせていた。京都府野田川町の成毛太一君(4つ)は「初めて乗っておもしろかった」と話していた。フェスタは3日まで。(京都新聞)
■天眼 欧州鉄道の旅9時間 岡田節人
 久しぶりに欧州へ旅してきた。用件は、ウィーンで開かれた前世紀転換期のウィーンの生物学をめぐる、歴史、哲学についての、ごく小さな学術集会に出席、講演することである。それでこの機会にスイス・バーゼル在の長く親しい友人たちを訪問したいと計画した。ウィーン−バーゼル間の移動は鉄道にする。私はマニアというにはほど遠いが、鉄道は大好きである。ましてこのルートは、かっての古典的オリエント・エキスプレスのアールベルグ越えとして古くから名高い。
 このルートのザルツブルクまでは何回か乗車する機会があった。いよいよこれから美しきチロルの谷間に入っていく直前、というところで、列車の方は私を置き去りにして、風光明媚なるべき山岳地帯へ入っていったものだ。今回の旅ではこのルートを完走して恨みを晴らしたい思いだ。
 しかし、ウィーン−バーゼル間は今でも9時間を要する。長い。この私の計画を告げたとき、なんと悠長なこと、と皆さんから来れられた。幸いなことに今の私には時間は充分にある。
 その9時間を、ずっと子供のように窓外を見続けていた。この間、点々と、しかし途切れることもなく、秋にしてなお新鮮な緑の牧草地は続く。それらを目にすると、一瞬ここらでもゴルフ場があるのか、と錯覚する。これは自然の貧しいゴルフ王国、日本に住んでいる者の悲しいさがというべきか。
 この日は類稀というべき好天にめぐまれ、ザルツブルクを過ぎるとチロルの高い峰々はことごとく、秀麗な、あるいは豪快なる山容をくっきりと見せつけた。殆ど絶え間もなく続く村落には、どんなに小さなものであっても、例外なく尖塔をもった教会がある。しかし、これは列車がなんら自然の、地勢上の境界もなしにスイス国に入るやいなや激減する。スイスがハプスブルク帝国に折して独立した新興国であることを実感する。このような感慨は、空を飛んだのではもちろん、都市村邑をバイパスしてしまうハイウェーの自動車移動では全く得られないものだ。
 さて、かなりの数の乗客はウィーン−バーゼル(またはチューリッヒ)間を乗車し続けたのには驚いた。私たちのコンパートメントの相客は、中年の紳士と小学校低学年のお嬢ちゃんであった。彼女も別にむずかるわけでもなく、9時間を過ごした。ほかの来客たちも、9時間をなんと無駄な長い時間だったとも、長の旅でお疲れさま、という表情もなく、ましてや9時間をかけて鉄道で移動している私たち日本人を、よほどの変人かとみるような素振りもなく、平然としていた。つまり、今もなお欧州では時の流れは鷹揚であるらしかった。ついでにこの列車には「トランス・アルペン」というロマンチックな名がつけられてはいるが、新幹線風でもなく、特別な観光客用の仕立てでもなく、なみのものである。(JT生命誌研究館特別顧問)(京都新聞)
■窓 琵琶湖環状線 実現が楽しみ 新旭町・八田 知昭(神職・72)
 待ち望んでいたJR北陸、湖西線の全線直流化による琵琶湖環状線が4年先には実現されるとのこと。特に湖西に住む私たちにとって大変うれしいことです。
 私の町と長浜市の隔たりは、直線で約23`ですが、今津発の長浜行き直通電車は、一日に3往復で片道1時間かかります。仕方なく山科経由で行きますと約2時間を要しますので、ついマイカーに頼らざるを得ないのが現状です。諸会合などへの参加、歴史探訪、催し物の観賞、そして買い物などにも大変不便だったことは、否めません。北陸方面へ行くときも同様なことが言えます。
 環状線が実現し、上下線とも増発されれば、マイカーに頼らずとも、お互いの行き来が活発になるとともに、一般の方々にも琵琶湖をとりまくすばらしい風景を、車窓からたっぷりとながめながら、一周していただけます。観光面にも大きな役割を果たすことは間違いありません。また北陸方面への旅も、普通電車で行き来できると、今から楽しみにしています。(京都新聞)
4日■光に浮かぶ”銀河鉄道” 梅小路機関車館 SLライトアップ
 京都市下京区の梅小路蒸気機関車館は3日、開館30周年を記念して、蒸気機関車と旧二条駅舎のライトアップを始めた。
 「SLナイトオブジェ in 梅小路」と銘打って、閉館時間を午後7時まで延長。昨年秋に続いて蒸気機関車をライトアップしたほか、館内資料館として使用している市文化財の木造建築・旧二条駅舎も初めて照らした。
 屋外の扇形車庫に展示されたD50形、D51形、9600形の蒸気機関車3両が、深まる秋の夕暮れを背景に、スモークなどで演出された光に浮かび上がった。三脚や望遠レンズのカメラを手にした全国の鉄道ファンが訪れ、親子連れや観光客もレトロで幻想的な雰囲気を味わっていた。ライトアップは4日も行われる。(京都新聞)
5日■電車下40a 女性救った 北大阪急行桃山台駅
 4日午前10時24分ごろ、大阪府吹田市竹見台4丁目の北大阪急行桃山台駅で、なかもず発千里中央行きの電車の運転士が、線路上に人がいるのに気づき急停車した。この人は電車と地面の間の約40aのすき間にいたため、顔にかすり傷を負っただけで助かった。
 吹田署によると大阪府豊中市の無職女性(68)。(朝日新聞)
■竜巻で被害も
 上空に強い寒気が流れ込んだ4日、西日本各地で今秋の最低気温を記録、11月下旬から12月上旬の寒さとなった。強い季節風も吹き、交通機関に影響が出た。
 奈良県安堵町のJR関西線大和小泉−法隆寺駅間では4日午前10時15分ごろ、上りの架線にトタン板が引っかかっているのを、下り電車の運転士が見つけた。この影響で9本が部分運休、5本が最大47分遅れた。
 神戸市のJR山陽線の兵庫−新長田駅間でも午前11時35分ごろ、架線にビニールのようなものが引っかかっているのが見つかり、上下線21本が部分運休した。
 石川県加賀市美岬町の住宅街では午前11時20分ごろ竜巻が発生。民家など十数軒で、屋根瓦が飛んだりした。
 大阪管区気象台などによると、4日午前0時から午後5時までの最低気温は大阪8.2 度▽京都4.3度▽神戸7.5度で、いずれも今秋一番の冷え込みだった。(朝日新聞)
■信楽事故損賠訴訟 12月26日に控訴審判決
 滋賀県信楽町で1991年、第三セクターの信楽高原鉄道(SKR)の列車とJR西日本の列車が正面衝突し42人が死亡した事故をめぐり、犠牲者9人の遺族がJR西日本に計約6億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、大阪高裁(太田幸夫裁判長)は5日、12月26日午後2時に判決を言い渡すことを決めた。
 99年3月の一審大阪地裁判決は、JRとSKR双方の過失を認定した上で両社に計約5億円の賠償を命じ、JR側が控訴していた。(京都新聞 夕刊)
■飛び込み?男性死亡 山科のJR東海道線
 5日午前7時10分ごろ、京都市山科区安朱のJR山科駅近くの東海道線で、男性が上り貨物列車にひかれ、死亡した。
 山科署によると、男性は50歳くらい。運転士がホームを通過直後、付近の線路に飛び込む人影を発見した、という。同署が身元確認している。
 後続の電車2本が最大6分遅れ、乗客約1000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
6日■学研都市 予約制路線バス/車の共同利用 新交通実験スタート
 新しい公共交通システム構築を目指して、関西文化学術研究都市推進機構は5日、「デマンドバス」と「カーシェアリング」の運行実験を、京都府精華、木津両町などの学研都市区域で開始した。
 デマンドバスは、効率的で利便性が高いバスの運行が目的。利用者が乗車時刻や場所、目的地などを電話で統合管理センターTEL0774(98)2100=精華町光台=に予約すると、2台のバスがこれに基づき運行路線を決めて走るシステム。
 近鉄高の原駅前や、けいはんなプラザなど48ヵ所にバス停を設けており、誰でも利用できる。予約は前日から可能で、運賃は200−400円。
 カーシェアリングは、車の共同利用によるマイカー削減などが狙い。精華町光台の同プラザと住宅地内の2ヵ所に専用駐車場を設け、低公害乗用車10台を配置、これを住民が必要に応じて交互に利用する。
 利用は会員制で、インターネットで1週間前から予約できる。料金は時間と距離で算定、15分あたり150円、1`あたり20円で、例えば1時間で20`走った場合は1000円程度になる。
 この日、高の原駅前からデマンドバスを利用した兵庫県伊丹市の会社員、浅田光樹さん(41)は「時間に合わせて予約できるので便利。これからも利用したい」と話していた。
 実験は、効率的で環境にやさしい交通システム実用化のため、経済産業省近畿経済産業局の委託を受けて実施。期間はいずれも12月27日までの平日午前9時から午後7時まで。(京都新聞)
■男性はねられ死亡 右京のJR踏切
 5日午後6時45分ごろ、京都市右京区嵯峨天龍寺瀬戸川町のJR山陰線の天竜寺踏切で、亀岡市の男性(67)が京都行き普通電車にはねられ死亡した。電車の乗客にけがはなかった。
 太秦署によると、男性は、遮断機をくぐって踏切内に入ったのを目撃されているという。
 事故の影響で、上下線合わせて列車2本が運休し、13本に最大で21分の遅れが出た。(京都新聞)
■死亡男性の身元判明
 京都市山科区のJR山科駅近くで5日朝、貨物列車にひかれて死亡したのは同区の無職男性(48)だったことが同日、山科署の調べでわかった。(京都新聞)
■ロープウエー綱渡り 赤字に廃止・撤退検討
 地元の「名所」を演出してきた自治体の観光ロープウエーが苦戦している。長引く不況で利用客は低迷し、大阪府千早赤阪村の「金剛山ロープウェイ」(全長1323b)をはじめ、多くの施設が赤字経営だ。レジャーの多様化による「若者離れ」も指摘され、廃止や事業からの撤退を検討する自治体も出てきている。
 国土交通省によると、ロープウエー・ゴンドラ施設は全国に約180ヵ所ある。そのうち自治体が直営していたり、第三セクターに運営を委託していたりするロープウエーは22ヵ所。ほとんどが赤字運営に陥っているという。
 大阪、奈良の府県境にある標高1125bの金剛山。ハイカーらを運ぶ村常ロープウエーを所有する千早赤阪村は今春、赤字体質を改善しようと「事業活性化実行委員会」をつくった。人件費削減などの対策を練る一方で、運営主体からの「撤退」も視野に入れる。民間企業数社に事業への参加を打診中だ。
 66年4月に運行を始め、73年度に約24万3000人だった利用客数は昨年度約16万人に減少。ここ数年は一般会計から2000万〜3000万円を繰り入れて赤字を埋めている。人口約7000人の村だ。道籏佳久・総務部理事は「村の観光資源として存続させたいが、見通しは予想以上に厳しい」と話す。
 札幌市手稲区の「手稲山ロープウェイ」は来年3月、33年の歴史に幕を閉じる。72年の札幌冬季五輪でアルペンスキー競技の選手や観客を山頂まで運んだ施設で、同市の外郭団体が運営してきた。最盛期には年間約26万人が利用したが、5年前から10万人を割り、累積赤字は約1億3000万円に膨らんだ。
 また、山口県下開市は、関門海峡を望む「火の山ロープウェイ」に毎年1億円前後を赤字補填しており、廃止を検討中だ。
 長崎市は4年前、夜景スポットとして知られる稲佐山のロープウエー事業を、経営難で解散した運営会社から引き継いだ。「経営は決して楽ではないが、必要な観光資源と考える」と同市観光振興課は説明する。
 全国組織「日本鋼索交通協会」(東京都品川区)によると、ロープウエーの多くが高度経済成長期の観光ブームと、80年代のスキーブームに乗って建設されたという。江尻裕総務部良は「ブームが去った今、施設単独で売り出すには限界がある。観光業界全体での取り組みが必要だ」と話した。
若者には退屈かも
 武庫川女子大学生活環境学部の高田公理教授(観光学)の話 ロープウエーは空中からの景色が魅力だが、人工的な遊びに慣れた現代の若者らには退屈なものに映るのだろう。山を訪れる人たちの層は次第に高齢化しており、利用者が減るのも時代の流れではないか。(朝日新聞 夕刊)
7日■中2救助中、そこに特急 隊員はねら死亡 大阪
 6日午後7時10分ごろ、大阪市淀川区加島三丁目のJR東海道線塚本−尼崎間で、市立中2年の男子生徒(14)が大阪発姫路行き新快速電車に接触した。同45分ごろ、男子生徒を搬送するため現場に到着した救急隊員の市消防局淀川消防署消防士長、中沢良夫さん(28)と同、平井宏明さん(29)が京都発鳥取行き特急「スーパーはくと11号」にはねられるなどした。
 中沢さんは全身打撲で間もなく死亡し、平井さんと男子生徒も頭などに重傷を負った。東海道線は上下32本が運休(部分運休含む)し、102本が遅れ、約9万人に影響した。
 淀川消防署は同日、「警察官や駅員が現場にいたため、安全と判断し、JRに電車を止めるように要請はしなかった。前触れもなく特急が来た」と説明した。
 大阪府警淀川署は業務上過失致死傷容疑を視野に、事故現場の安全確保が十分だったかどうかなどを捜査する。
 調べなどによると、東海道線は男子生徒の接触事故後、運転を見合わせたが、安全を確認して午後7時35分ごろに運転再開。救急隊員をはねた特急はダイヤより約20分遅れ、時速100`で現場を通過した。
 現場に駆け付けた救急隊員は3人で、中沢さんと平井さんが担架を持ち、はしごを使って地上約2bの線路に近づいた直後にどちらかが特急と接触し、もう1人も巻き込まれたという。当時、付近には尼崎、塚本両駅員らがいたという。
 男子生徒は線路南側で同級生ら約10人で「探偵ごっこ」をして遊んでいた。(京都新聞)
■架線を切断 2万人足混乱 JR東海道線米原−野洲間
 6日午後2時25分ごろ、近江八幡市長田町のJR東海道線高川踏切で、草津市内の土木業の男性(49)のクレーン付き貨物自動車が、地上5bにある下り線の架線を引っかけ切断した。
 JR西日本によると、約5分後にさしかかった上り新快速電車が復旧工事のため、現場に約2時間停車。米原−野洲間が上下とも午後4時まで、その後も河瀬−野洲間で上りが午後6時ごろまで、下りが午後7時14分まで最長約4時間50分にわたって不通となった。上下計34本が部分運休した。JRは、代替バスや近江鉄道への振り替え輸送を行ったが、ラッシュに重なり、約2万人に影響が出た。
 近江八幡署は、貨物自動車のクレーンが上がったままになっていたとみて、業務上過失往来危険の疑いで、男性から事情を聴いている。
 野洲駅では午後3時すぎから、学生や会社員などの乗降客で混雑し始めた。同4時半には、バスを待つ約500人がコンコースや駅前のバス停にあふれ、中にはJR社員に詰め寄る乗客もいた。(京都新聞)
■鉄道に時間差料金を 通勤地獄の緩和へ 規制改革会議が検討項目まとめる
 政府の総合規制改革会議の専門部会は6日、年末の答申に向けた検討事項の報告をまとめた。海外でも評価が高いアニメーション産業を戦略分野に育てるため資金調達手段の拡大策や、通勤地獄解消へ向けラッシュ時間帯以外の料金を安くする「時間差料金制度」導入などの諸施策を示している。
 日本製アニメは「千と千尋の神隠し」がベルリン国際映画祭グランプリを獲得するなど、産業空洞化が進む日本で今後も高い成長が期待できる分野。だが制作元は経営基盤の弱い中小プロダクションが大半で、資金調達環境を改善する必要があると指摘されている。
 改革会議は12月、小泉純一郎首相に答申、政府の規制緩和計画に反映させる。
 アニメの資金調達多様化では、ディズニーなど海外大手と経営面でも対等に渡り合うため、作品の著作権を財産として銀行に信託し資金調達できるように信託業法の改正を検討する。
 時間差料金制は現行法でも可能だが料金設定が難しいため採用している鉄道会社がほとんどなく、どの程度の料金ならラッシュ緩和につながるかを国土交通省を中心に検証している。
主な規制改革検討項目
●病院、学校、農業、福祉分・野への株式会社参入
●医薬品販売をコンビニなどに拡大
●ガスの小売り自由化範囲を拡大
●家庭用燃料電池や燃料電池自動車の普及
●アニメ産業の資金調達方法を増やす
●通勤鉄道の時間差料金制度
●幼稚園と保育所の一体化
●農協の独占事業の見直し
●芸術、IT、体育などの授業の外部委託を認める
●公取委など市場監視体制を強化
 7月の中間まとめに盛り込んだ病院、学校、農業など公的分野への株式会社参入も引き続き省庁と調整。かぜ薬などをコンビニエンスストアで販売できるようにする医薬品販売の規制緩和や、学校での芸術、ITなど専門教育の外部委託を認めるなど、生活に密着した分野の規制改革も進める。
 改革会議の宮内義彦議長は記者会見で「答申には省庁と調整する前のわれわれの考え方も示したい」と述べ、官僚の反対で正式に答申に入らなかった項目も改革会議の見解として併せて公表する考えを示した。(京都新聞)
■列車火災12人死亡 仏 暖房付近から出火か
 【パリ6日共同】フランス東部のナンシー市近くを走行中の特急列車で6日未明、火災が発生、地元警察などによると、寝台車の乗客12人が死亡、9人が負傷し病院に運ばれた。
 在フランス日本大使館によると、日本人の死傷者はいなかった。
 列車はパリ発ストラスブール経由ウィーン行きで、約150人の乗客が乗っていた。午前2時すぎにナンシー駅を通過した際、駅員が車両の一部から煙が出ているのに気付き緊急停車させた。救助隊が駆け付け、乗客を救出したが、車内で既に死者が出ていた。
 フランス公共ラジオは、寝台車の暖房装置の電気回路周辺から出火したとの警察当局の見方を伝えた。フランス警察当局が同日朝から現場検証し、原因などを調べている。
 在フランス米大使館は米国人5人の死亡を、ドイツ外務省はドイツ人4人の死亡をそれぞれ確認した。
 列車は、窓や車体の一部が黒焦げになっており、走行中に火災が広がり、煙が一気に数両の寝台車に充満したとみられる。フランスでこれほど多くの死者が出た列車事故は極めて珍しい。ナンシーはパリの東250`。(京都新聞)
■東海道線 消防署員2人死傷 線路でけがの子救助中
 6日午後7時10分ごろ、大阪市淀川区加島3丁目のJR東海道線で、線路内にいた近くの中学2年の男子生徒(14)が、大阪発姫路行き新快速電車(8両編成)にはねられ、頭などを打って大けがをした。約30分後、男子生徒の救助にかけつけた大阪市消防局消防士長の中沢良夫さん(28)と、同消防士長の平井宏明さん(29)も、後続の京都発鳥取行き特急「スーパーはくと11号」(5両編成)にはねられた。中沢さんは全身を強く打って死亡、平井さんは腰の骨などが折れる大けがをした。
 淀川署は事故の原因について、JR西日本の関係者らから事情を聴いている。
 淀川署や大阪市消防局によると、男子生徒は友人ら約10人で追いかけっこをしている途中に、フェンス(高さ約1b)を乗り越えて線路内に入ったらしい。
 中沢さんと平井さんは淀川消防署員。通報を受け、ほかの5人の署員と現場に到着した。線路のわきに寝かされていた生徒のそはに、たんかをもって近寄ろうとしたところ、特急列車にはねられたらしい。生徒には、駅員が付き添っていた。
 JR西日本によると、事故が起きたときは通常、線路の救助作業が終わるまで電車は走らせない措置をとるという。今回もすぐに電車を止めたが、約20分後に運転を再開。その直後に中沢さんらが救助のため線路内に立ち入ったらしい。(朝日新聞)
■仏の寝台特急で火災 12人死亡
 【パリ=国末憲人】フランス東部ナンシーで6日午前2時15分ごろ、パリ発ウィーン行き国際寝台特急列車の客車から出火し、乗客12人が一酸化炭素中毒などで死亡、8人前後がやけどなどを負って病院に運ばれた。車内の暖房関連の電気系統から出火した可能性があるという。
 犠牲者のうち5人は米国人、3人はドイツ人とみられる。
 現地からの報道では、列車がナンシー駅にさしかかった際、運転士が煙に気付き、駅を数百b行き過ぎた時点で停車。消防車が駆けつけたが、機関車のすぐ後ろにあるドイツ鉄道所有の寝台車から火が出ており、定員2、3人の客室2室を全焼したという。
 列車は5日夜パリ東駅を出て、ストラスブール、ミュンヘン経由でウィーンまで行く予定で、約150人が乗っていた。火災を起こした寝台車はミュンヘン行きだったという。(朝日新聞)
■ダイヤ情報待たせません 駅員に携帯端末 JR西開発中
 JR西日本が、携帯できる端末機を使って列車の運行情報を乗務員や駅員に一斉に伝えるシステムの開発を進めている。災害や事故でダイヤが乱れた時、これまで第一線まで十分な情報が伝わらず、復旧の見通しを乗客に十分に説明できずに苦情が相次いでいた。同社は兵庫県内の福知山線で試験を始めており、将来は他の在来線への拡大を目指す。
 新システムは、ポケットに入る程度の薄型携帯端末を乗務員や駅員が持ち、本社のコンピューターから運行情報を自動的に送信する仕組み。列車の遅れや路線全体の最新の運行状況も、端末の画面上で確認できるようにする。本社と端末の間の通信手段として、大容量のデータ通信ができる新しい無線装置の基地局を線路沿いに設置することが必要になる。
 現在の走行中の電車への連絡手段は、本社・支社の輸送指令所からの無線の音声にほぼ限られている。駅には電話やファクスでも情報を流しているが、ホームや改札口に出ている駅員まで徹底させるのは難しく、乗客の問い合わせに応じきれないのが実情だった。(朝日新聞)
■車が架線切断 東海道線混乱 滋賀・近江八幡
 6日午後2時25分ごろ、滋賀県近江八幡市長田町のJR東海道線高川踏切(警報機、遮断機付き)で、同県草津市の土木業の男性(49)が運転するトラックの作業用クレーンが架線を切断、停電のため、米原−野洲間が一時不通になった。現場近くを走っていた姫路発長浜行き新快速電車(乗客約480人)が約2時間立ち往生。午後7時過ぎに全面復旧したが、上下34本が部分運休、13本が最大4時間50分遅れ、約2万人に影響した。(朝日新聞)
■東海道線3人死傷 「現場で消防と連絡すべき」 JR、ミス認める
 大阪市淀川区のJR東海道線で6日、中学生が電車に接触して重傷を負い、搬送しようとした救急隊員2人も特急にはねられ死傷した事故で、JR西日本は7日、記者会見し、中学生の事故後の運転再開を消防に連絡しなかったミスを認め、謝罪した。
 大阪府警淀川署は同日から、現場の安全確保が十分だったかどうかなどについて、JRや死亡した救急隊員が所属する大阪市消防局の関係者から事情聴取を始めた。
 記者会見したJR西日本の徳岡研三専務鉄道本部長は「痛恨の極みで、申し訳ない。深くおわびする。二度と起きないように事故を調査し、万全の対策を取りたい」と頭を下げた。
 また村上恒美鉄道本部安全対策室長は「現場の社員が警察、消防との連絡連携を果たすべきだった」と述べた。(京都新聞 夕刊)
■東海道線事故 「運転再開伝えず」 消防署員にJR西 安全不備認める
 大阪市淀川区のJR東海道線で6日夜、救助作業中の消防署員2人が後続の特急電車にはねられ死傷した事故で、JR西日本は7日、記者会見し、徳岡研三・鉄道本部長が「社員が立ち会っていたにもかかわらず、事故が起きたのは痛恨の極みで大変申し訳ない」と謝罪した。同社は「現場の社員が消防署員らに電車の運転再開を伝えていなかった」とみており、状況をさらに詳しく調べる。国土交通省近畿運輸局は近く、JR西日本から事情を聴く方針。
 同社の説明によると、中学2年の男子生徒が新快速電車にはねられる最初の事故が起きたのは6日午後7時12分ごろ。指令所から連絡を受けた最寄りの尼崎駅員2人は約10分後に現場に到着し、けがをした生徒と友人2人の保護を、乗務員から引き継ぎ、線路わきの通路に運んだ。電車は7時34分に運転を再開し、警察官と消防署員はその後に到着した。
 死傷した消防署員らは43分ごろに到着。通路は電車が通ると幅約0.9bしかないが、この時点でいたのは警察官らを含め約10人になった。約2分後、特急スーパーはくとが時速約100`で通過し、消防署員2人がはねられた。
 駅員は、署員には電車の運転を再開したことを伝えていなかったという。
 同社には、人身事故の現場での社員の対応に関するマニュアルはない。事故が起きた場合は、駆けつけた社員が経験に基づき、消防などと連携しながら状況に応じて処理を進めるという。
 村上恒美・安全対策室長は「運転を再開した取り扱いはほぼ従来通りで問題はなかったと考えている。ただ、警察官や消防署員が来た時点で(改めて)電車を止めるべきだった」と、安全管理面の不備を事実上認めた。府警捜査1課と淀川署は近く現場検証し、業務上過失致死傷の疑いで調べる。
・亡くなった中沢さん 娘誕生の幸せ暗転
 亡くなった中沢良夫さん(28)は98年4月に大阪市消防局に採用され、01年10月から淀川消防署に配属された。大阪府箕面市に妻と幼い娘の3人で暮らしていた。
 近所の人の話などによると、昨年7月、大阪市内の実家から妻の実家に近い現在の自宅に引っ越してきた。職場のアメリカンフットボールクラブに所属。体力づくりのため、消防署までしばしば自転車で通勤していた。
 自宅近くに住む主婦(37)は、今年2月に娘が生まれた際にあいさつに来た姿を忘れられない。「よろしくお願いします」と丁寧だったという。
 主婦は「きちんとした方で好感を持っていた。どうして事故に巻き込まれてしまったのか」と残念そうに話した。
 7日朝に出勤してきた同消防署の署員は「とてもショックです」と言葉少なだった。(朝日新聞 夕刊)
8日■JR事故時対応マニュアルなし 大阪、救急隊員死傷
 大阪市淀川区のJR東海道線で6日、中学生が電車に接触して重傷を負い、搬送しようとした救急隊員2人も特急にはねられ死傷した事故で、現場での事故時の対応マニュアルがJR西日本にないことが7日、分かった。
 大阪市消防局は同日記者会見し「JR西日本の運行管理や安全への配慮にミスがあったのが原因」と強調した。
 大阪府警は、JRの対応に問題があった可能性があるとみて、業務上過失致死傷容疑で捜査、JRや大阪市消防局の関係者から事情を聴いた。国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会も調査官の派遣を決めた。
 近畿運輸局も同社鉄道本部安全対策室の職員ら2人から事情を聴いた。
 市消防局によると、線路上で救急活動を行う際は、列車運行の停止と再開について、JR西日本と消防局の指令室同士、現場の職員同士で確認するのが通例。JR西日本にマニュアルはなく、ケースごとに現場の係員らと指令所が対応を判断していたという。
 しかし、今回は@JRから119番があったA現場に警察官や駅員がいた−などの理由から、既に安全は確保されていると判断、運行状況の確認を一切しなかったという。(京都新聞)
■冬将軍到来へ発車オーライ KTR除雪車試運転
 立冬の7日、北近畿タンゴ鉄道(KTR)は、京都府久美浜町の久美浜駅で除雪車の試運転を行った。作業員が操作法を確認したり、部品を点検するなど、冬将軍の到来に備えた。
 作業員ら19人が参加。車両の油圧装置や、ロータリーと呼ばれる雪をかく回転歯を入念にチェックした。除雪車両は、1時間に約1万2000立方bを除雪でき、30a以上の積雪時に出動する。(京都新聞)
■平壌の路面電車 日本人に初開放
 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)からこのほど帰国した旅行者の話によると、11月初め、平壌市内を走る路面電車に日本人観光客が乗車を許され、地元乗客とのつかの間の交流が実現した。
 地下鉄乗車はこれまでも平壌観光の目玉になっていたが、路面電車に外国人旅行者が地元乗客と同乗するのは初めて。日本人向けのサービスで、柔軟姿勢をアピールする狙いがあるようだ。
 旅行者によると、日本の観光客が乗った路面電車は2両連結で、全長30b。故金日成主席の生家がある万景台から平壌駅前までの約10`を、途中で乗客を乗せたり降ろしたりしながら走った。外国人との予期せぬ同乗に乗客は当初、緊張の表情だったが、車掌の説明を受けた後、合唱して遠来の客を歓迎してくれたという。
 平壌の路面電車は1992年に開通し、総延長は約40`。地下鉄やバスなどとともに主要な通勤手段で、朝夕のラッシュアワーにはすし詰めになる。料金はどこまで乗っても一律2ウォン(約1.6円)。(共同)(京都新聞)
■大阪のJR救助中事故 現場の駅員不手際 見張り・報告怠る
 大阪市淀川区のJR東海道線で6日夜、救助作業中の消防署員2人が死傷した事故で、現場にいたJR西日本の駅員2人が、消防署員や警察官が線路内に立ち入っていることを指令所に報告せず、通過する電車の見張りも怠っていたことがわかった。大阪府警は、複数の過失が重なったことが事故につながったとみて、事故直前の駅員らの行動について業務上過失致死傷容疑で調べている。国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会も7日、調査官の派遣を決めた。
 駅員2人は、男子生徒がはねられた最初の事故直後の6日午後7時25分ごろ、近くの尼崎駅から現場に駆けつけた。負傷した生徒や友人2人を線路脇の通路に移した後、指令所に連絡し、7時34分に電車は運転を再開した。この直後、警察官2人と消防署員3、4人が現場に到着。線路脇の幅約80aの通路に約10人がひしめく状態になった。
 駅員2人は数分後に現場を特急が通過することを知りながら見張りを怠り、運転が再開されていることも、消防署員らに伝えていなかったという。指令所との連絡も、消防署員到着前に一度、負傷した生徒の状況などを携帯電話で知らせただけで、消防署員らが救助作業を始めたことは報告していなかった。このため、指令所が後続の電車に徐行や停車を指示しないまま、特急が時速100`で現場にさしかかり、救助作業中の中沢良夫さん(28)をはねたとみられる。
 国土交通省や鉄道各社によると、事故処理などで線路脇に消防署員らがいる場合は、現場の駅員が線路を見張り、電車の接近時には待避を呼びかけるとともに、電車へも合図を送るのが原則という。
 JR西日本には事故処理に関して手順などを定めたマニュアルはなく、駅員の経験に頼っていたという。
 同社安全対策室は「見張りが不十分だったのは事実で、人が増えた時点で電車を停止するかどうか、現場の駅員が再検討して報告すべきだった。事故時の対応のあり方を早急に見直したい」としている。
 JR東日本の担当者は「慣れない人にはどれぐらい線路から離れれば安全なのかわからない。社員が注意してやらなければ接触事故が起きるのは当然だ」と指摘している。
・大阪市消防、JRへ抗議
 救助活動中に特急にはねられ、消防署員2人が死傷した事故で、大阪市消防局の本城光一・消防局長は7日会見し、「消防署員はJR西日本の社員や警察官から列車が動いていることを伝えられなかったため、運行停止中と判断し、線路内に入った」と、事故当時の状況を説明した。また、淀川消防署員がJR西日本に対し、「救出作業の安全確保への配慮に欠けた」と抗議したことを明らかにした。
 市消防局によると、現場には倒れた男子生徒の近くに警察官3人と駅員2人がおり、警察官が手招きしたため、運行停止中だと思って線路内に入った。男子生徒の首を固定する作業中に特急が通過したという。
 本城消防局長らは「JRからの一報で、しかも線路内にJR社員がおり、安全は当然確保されていると思った」と繰り返した。(朝日新聞)
■救急隊員死傷事故 JR西を捜索へ 大阪府警 車両を実況見分
 大阪市淀川区のJR東海道線で、重傷を負った中学生を救出しようとした救急隊員2人が死傷した事故で、大阪府警捜査一課と淀川署は8日、業務上過失致死傷容疑でJR西日本本社(同市北区)と総合指令所(同市淀川区)などを同日午後にも家宅捜索することを決めた。この事故では、JRが運転再開を消防に連絡していなかったことなどが明らかになっており、捜査一課などはJRの対応が事故につながった可能性が高いと判断。救急隊員をはねた特急車両を実況見分するとともに、家宅捜索で関係資料を押収し、事故当時の詳しい状況を調べる。
 一方、近畿運輸局は8日、JR西日本に対し、救助作業中の安全確保が適切でなかったとして、早急に再発防止策を講じ、報告するよう求める警告書を渡す。
 これまでの調べでは、救急隊員は重傷の中学生を救助作業中、時速100`で通過した京都発鳥取行きの特急「スーパーはくと11号」にはねられた。外側の線路とフェンスの間は約1.8bで、車両が通ると、すき間は約80−90aしかなかったという。
 この事故をめぐっては、重傷を負った中学生の救出作業中にもかかわらず、JR西日本側が運転再開を消防側に連絡しなかったミスを認めて、謝罪している。(京都新聞 夕刊)
■京阪京津線 引退車両、ファンら引き取り ネット通じ有志団結 保存場所探し奔走
 老朽化のため今秋にも解体される予定だった京阪電鉄京津線の引退車両1両を、鉄道ファンの有志が引き取ることが8日までに決まった。ファンらは「地元になじみの深い車両なので、滋賀か京都で残したい」と保存場所の確保へ協力者を探している。
 引き取るのは1961年製造「80形」のうち82号車。老朽化で10月中に解体予定だったが、インターネットを通じて全国のファンら約20人が保存する会を結成、買い取りを含めて同電鉄に保存を申し入れていた。その結果、車体は無料だが、搬出や塗装直しに約200万円かかることが分かり、有志から資金を集めて引き取ることにした。
 しかし、問題は保存場所。見つからなければ最終的に解体するしかなく、目下、地元の企業や団体に打診するなど協力者探しに奔走している。(京都新聞 夕刊)
■JR西本社きょうにも捜索 東海道線の死傷で府警 運行表押収へ
 大阪市淀川区のJR東海道線で救助作業中の消防署員2人が死傷した事故で、大阪府警は8日午後にも、大阪市のJR西日本本社と東海道線の運行を管理する同社の新大阪総合指令所を、被疑者不詳のまま業務上過失致死傷の容疑で家宅捜索する。
 府警捜査1課と淀川署は、現場の駅員が列車の運転再開を消防署員らに伝えず、見張りも怠るなどJR西日本側の過失が重なり、これが事故につながった疑いがあるとみている。
 家宅捜索では事故発生当時の列車の運行状況や、現場の駅員と指令所の連絡内容を確認するため、運行表や通信記録などの資料を中心に押収する。その上で同社の安全管理について責任の所在を解明し、関係者の刑事責任を追及する方針だ。
・JR西日本に運輸局警告へ 再発防止策求める
 大阪市淀川区のJR東海道線の死傷事故で、国土交通省近畿運輸局は8日、JR西日本に警告書を出すことを決めた。同日午後に交付し、再発防止策を報告するよう求める。(朝日新聞 夕刊)
9日■JR西本社を捜索 救急隊員死傷で大阪府警 指示系統解明へ
 大阪市淀川区のJR東海道線で救急隊員が死傷した事故で、大阪府警捜査一課と淀川署は8日午後、JR西日本の連絡ミスなどが事故につながった疑いが強まったとして、業務上過失致死傷容疑で同社本社(大阪市北区)や新大阪総合指令所(同市淀川区)など3ヵ所を家宅捜索、JRの刑事責任追及に向けた本格捜査に乗り出した。事故の捜査でJRグループの本社に家宅捜索が入るのは初めて。
 捜査一課などは、運転記録や踏切の作動状況を示す資料などを押収。現場にいたJR社員らから事情を聴くなどして事故当時の状況を調べるとともに、JR内の連絡、指示系統などを捜査し、事故原因の解明を急ぐ。
 JR西日本の垣内剛・副社長は8日午後の記者会見で、事故対策本部を設置したことを明らかにし、捜索を受けたことについて「捜査には全面的に協力したい」と述べた。
 調べでは、死傷した救急隊員2人は重傷の中学生を救助作業中、時速100`で通過した京都発鳥取行きの特急にはねられるなどした。消防士長の中沢良夫さん(28)が間もなく死亡、もう一人も重傷を負った。
 JR側は運転を再開する一方で、現場の見張りなどの安全確認を行っていなかった。
 事故当時、外側の線路とフェンスの間は、車両が通ると80−90aのすき間しかなかったが、警察官と消防職員、JR社員が計10人以上おり、列車通過には危険な状態だった。指令所は救助作業が続いていることを把握しておらず、救急隊員をはねた特急の運転士にも状況が伝わっていなかったとみられる。
 JRには、列車事故が発生した場合の対応マニュアルなどはなく、事故を受けて消防や警察などとの連絡体制の構築を検討。職員間でも綿密な連絡を取るよう指導した。(京都新聞)
■救急隊員死傷事故 ミス連鎖、悲劇 JR西 安全管理ずさん 運転再開 危険全く把握せず 消防に状況伝えず
 大阪府警による強制捜査に発展したJR東海道線の事故は、危険を把握せずに運転を再開し、それを消防に連絡しないなど”ミスの連鎖”が原因との見方が強く、JR西日本のずさんな安全管理体制が浮き彫りになっている。
 線路内で遊んでいた中学生が新快速電車にはねられたのは6日午後7時12分。
 新快速の乗務員から、中学生の保護を尼崎駅員に引き継いだとの連絡を受けたJRは「運転に支障はない」として、事故から22分後の7時34分に運転を再開。2分後、最初に現場を徐行通過した後続の特急の運転士は人影を認めたものの「走行に影響はない」と総合指令所に無線連絡していた。
 この後に現場の状況が大きく変わった。淀川署員2人に続き、死亡した中沢良夫さん(28)ら大阪市消防局の救急隊員4人が到着。電車が通るとわずか80−90aとなる通路に10人以上がひしめき合う状況が生まれた。現場の駅員が報告せず、指令所はこうした危険な状況をまったく把握していなかった。
 現場で署員から運転状況を尋ねられた駅員が上下各2本あるうち外側の線路に電車が来ることを伝えたが、「外(そと)1本」という社内用語で表現したため署員は意味を理解できず、中沢さんら救急隊員は運転再開について何も知らないまま救助活動に当たり、悲劇を生む結果となった。
 JR西日本によると、工事など作業の際には約350bを見通せる場所に見張り員を置く規定があるが、今回のような人身事故は該当しないという。
 同社はこの点について「一般的な責任は負っており、救急隊員らへの状況説明や運行を止めるため指令所に連絡する必要があった」と非を認めている。
・「私鉄に負けられぬ」定時運行焦りか
 運転再開を急ぐプレッシャーがあったのだろうか−。大阪市淀川区のJR東海道線の救急隊員死傷事故で8日、業務上過失致死傷容疑で大阪府警の家宅捜索を受けたJR西日本は、私鉄との競合のため、東海道線や山陽線などのスピードアップや定時運行が厳しく求められていた。
 JR他社の関係者は「ラッシュアワーの事故ということもあって、指令員が運転再開を焦ったのだろうか」と首をかしげ、別の鉄道関係者は「関西圏の鉄道会社間のしれつな競争が背景にあったのでは」と指摘する。
 山陽新幹線が航空便とのシェア争いで苦闘している上、北陸地方や中国地方で赤字路線を残したまま。一方で関西都市部では阪急電鉄や京阪電鉄など、大手私鉄が沿線不動産の開発を進めることで固定した乗客をつかむことに成功しており、都市部近距離路線でJR西は「後発組」だ。
 このため、同社は都市部の路線を「アーバンネットワーク」と名付け、時速130`での運行や新型車両の投入で、テコ入れを図っていた。(京都新聞)
■阪急主要駅のATM 京信カードでOK 原則無料
 京都信用金庫は8日、阪急電鉄の主要駅などにATM(現金自動預払機)「PatSat」(パッとサッと)を展開しているステーションネットワーク関西(大阪市)と提携した、と発表した。22日から京信のカードを使い、原則として手数料無料で同ATMを利用できる。
 ステーションネットワーク関西と金融機関のこうした提携は、出資者の池田銀行(大阪府池田市)を除き初めて。京信のカードを使って「PatSat」で出金する場合、現行105円の手数料を無料、210円かかる平日の早朝と夜間、土曜の午後2−5時、日祝日の手数料を105円に引き下げ、いずれも京信のATMを使う場合と同額にする。
 ステーションネットワーク関西は、阪急電鉄と池田銀行が2000年6月に設立。阪急、北大阪急行両電鉄の主要41駅にATM計68台を設置しており、京都府内では河原町、烏丸、西院など6駅にある。(京都新聞)
■降りて歩いて 87 JR山科駅(京都市山科区安朱) 寺や疎水 自然に抱かれ
 改札口を通ると、真新しい高層建築のまち並みが目に飛び込んでくる。地下鉄と京阪の駅も集まるJR山科駅の南側は、1998年に完成した大型商業施設「ラクト山科」をはじめ、マンションなどが建ち並び、近年、大きく変ぼうを遂げつつある。ところが、駅の地下道をくぐって線路の北側へ抜けると、一転して安朱地域の静かな住宅地が現れる。
 民家の庭先の木々を楽しみながら10分ほど歩くと、琵琶湖疏水に行き当たる。一帯は自然緑地公園で、流れに沿って遊歩道が整備されている。人々が思い思いに散歩やジョギングを楽しむ。
 近くの吉岡正晴さん(67)は毎日のように疏水沿いを歩く。「春は桜、秋は紅葉と、四季折々の風情が楽しめて空気もきれい。よそには移りとうない」と誇らしげだ。
 昨年、架け替えを終えたばかりの安朱橋を渡ると、山懐に抱かれた毘沙門堂が、なだらかな坂の先に見えてくる。703年に上京区の出雲路付近に創建された古さつで、江戸初期に安朱の地に移された。
 色づき始めた紅葉を眺めながら、山門をくぐる。回遊式庭園「晩翠園」でくつろいだ後、どの角度から見ても鑑賞者が中心になるという、逆遠近画法で描かれた狩野益信のふすま絵をじっくりと眺めるのも一興だろう。
 駅からさほど距離もないのに、辺りは静寂に包まれる。森川宏映門主は「ここにいると、イライラしなくて済みますよ」とにこやかに笑う。
 毘沙門望に、1928(昭和3)年の安朱橋架け替えの写真が保存されていた。今の橋と同じ大きさや形に、まちの歴史のつながりを感じた。(京都新聞)
■消防署員死傷 指令所、避難と誤認か 大阪府警 JR西を捜索
 大阪市淀川区のJR東海道線で救助作業中の消防署員2人が死傷した事故で、現場に駆けつけた駅員は、負傷した生徒を避難させた場所について「ちょっと高いところだ」と事実と異なる報告を新大阪総合指令所にしていたことがわかった。指令所は「安全な場所に避難した」と誤認し、後続列車の運行を続けた可能性がある。
 府警は8日夕、JR西日本の安全管理に重大な過失があったとみて、同社本社など3ヵ所を家宅捜索した。本社に捜査当局の強制捜査が入ったのは、87年の設立以来初。
 JR西日本の内部調査によると、最寄りの尼崎駅員2人は、生徒が新快速と接触した13分後の6日午後7時25分ごろ、現場に到着。すぐに生徒を線路から約1.8b離れたフェンスそばに避難させた。
 新快速の車掌から「運転に問題はない」と報告を受けた指令所は、同7時34分ごろ運転を再開。さらに3分後に駅員の携帯電話にかけた。駅員は生徒の状況について「頭と左腕に出血している。(今いるところは)ちょっと高いところだ」と報告した。駅員は後続列車について問い返し、指令所は「5分ぐらいは来ない。次は61D(消防署員をはねた特急)になるだろう」と伝えたという。
 生徒の場所は、実際は線路より低いすぐ脇で、見通しも悪かった。線路が高さ約2bの土手の上を走っているため、それを指したとみられる。
 その後、指令所は、負傷者や駅員らが安全な位置に避難を終えたと理解したとみられる。さらに電話後に警察官や消防署員が現場に到着したことも知らなかったとみられ、指令所が現場の状況をほとんど把握していなかった可能性が強まった。
 府警はこの日、同社本社(大阪市北区)、新大阪総合指令所(同淀川区)、大阪支社(同市阿倍野区)の3ヵ所を家宅捜索した。ダイヤ表や指令員必携など約100点を押収し、調べを進める。
 捜索を受けたJR西日本本社では、8日夕から垣内剛副社長が記者会見し、事故について陳謝した上で垣内氏を本部長とする事故対策本部を設置したと発表した。事故処理に対するマニュアル作りなどを進めるという。
 南谷昌二郎・JR西日本社長の話 亡くなられた方や負傷された方、ご家族に対し、衷心から深くおわび申し上げます。大阪府警の捜索を受けたことは、誠に慙愧に耐えません。捜査に全面的に協力するとともに、対策本部を中心として、事故原因の究明と対策の構築を速やかに進めます。(朝日新聞)
■検証 JR東海道線 消防署員2人死傷 現場に安全丸投げ 「要請あれば電車止めた」
 救助作業中の消防署員2人が死傷した大阪市淀川区のJR東海道線二重事故(6日)は、鉄道関係者の多くが「かつて聞いたことがない事故だ」と驚く。事故原因の調査が進むにつれ、現場社員の経験だけに事故処理を任せてきたJR西日本の安全管理面の不備が次々と明らかになっている。
 ●マニュアルなし
 線路上で人身事故が発生した場合、列車乗務員から連絡を受けた指令所は、近くの駅員に現場へ行くよう指示する。今回は、最寄りの尼崎駅に連絡があり、勤務していた6人のうち、2人が現場に向かった。
 「現場に着いたらその社員が責任者」(JR西日本安全対策室)といい、けが人の保護はもちろん、消防や警察との情報交換、指令への状況報告など、こなすべき役割は幅広い。だがJR西日本には、事故時の社員の対応に関するマニュアルはなかった。
 国土交通省によると、鉄道敷地内に消防署員や警察官ら部外者の立ち入りを認めた場合は、鉄道会社側に安全に注意する義務がある。JR西日本でも保線工事の際は専門資格の「列車見張員」を置いて作業員らの安全確保にあたらせる内部規定があるが、事故時には何ら取り決めはなかった。
 同社幹部は「鉄道員なら線路上で身を守るすべは知っている。事故の時もそれに基づいて行動すれば大丈夫だと思っていた」と、経験任せだったことを認める。だが、今回の事故では、駅員2人のうち1人は19歳の新人社員。もう1人は52歳のベテランだったが、消防署員に運行再開の事実を伝えず、見張りもしていないなどミスを重ねたとみられる。
 村上恒美・同社安全対策室長は8日の会見で「現場での情報交換を密にするなど、現場での対応をマニュアル化し、誰でも分かるようにしたい」と述べた。
 ●意思が通じず
 「現場に着いた途端、けが人を囲んでいた暫察官が手招きした。言葉でのやりとりはなかったが、JRの社員も近くにおり、当然、電車は止まっていると思って救助作業に入った」。事故現場にいた大阪市消防局の職員は7日、記者会見でこう振り返った。
 現場の通路の幅は、電車が通れば80〜90aしかない。事故があった線路は特急や新快速などの高速列車が時速100`以上で走る区間。だが、電車の運行がすでに再開されていた事実は、消防署員には伝わらなかった。
 淀川警察署員3人は、消防より約5分早く着いていた。JR西日本によると、署員は現場にいた駅員に「運行状況は」と聞いた。駅員は「外に1本。新快速は内に振った」と答えた。現場は複々線で、事故が起きた外側の線路に後続列車が1本予定され、本来は外側を通るはずの新快速が内側の線路を通ったことを意味していたという。
 だが淀川署は6日夜の時点では、「署員はJRから運行が再開したとは聞かなかった」と説明。現在は「捜査中のためコメントできない」(中村俊彦署長)としている。駅員の答えが独特の言い回しで、署員が理解できなかった可能性もある。
 JR西日本安全対策室は「事故発生後、利用者に迷惑をかけないよう、なるべく早く運行を再開するのが鉄道会社として当然だ。だが救助や捜査のため、消防や警察から要請があれは電車は止める。今回も、できれば到着時に確認してもらいたかった」とする。
 市消防局も「運行情報は現場の責任者同士で確認してきた」とする。だが、これは慣例に過ぎなかったという。今回の現場では、誰一人として電車運行の事実を明確な言葉で確認し合わなかったことが、事故につながった疑いが強い。
 ●どうする再発防止
 関西の私鉄各社は、それぞれ運転安全基準などで人身事故の際の対応を定めている。近鉄は、消防署員など部外者が線路敷地内にいる限りは電車を徐行するとしているほか、阪神電線は、部外者の安全を図るため、少なくとも3人以上の社員を現場に派遣するようにしているという。
 この日、対策本部を設置したJR西日本は「警察や消防の意見も参考にしながら、恒久的に事故を起こさない対策を早急にまとめたい」(垣内剛副社長)とする。だが、対策を公表する時期については「できるだけ早くしたい」と説明しただけで、明確には示さなかった。(朝日新聞)
■JR西が減益 運輸収入伸びず 9月中間
 JR西日本が8日発表した02年9月の中間連結決算は、運輸収入の伸び悩みなどから売上高は前年同期比2.3%減の5796億円で、経常利益は人件費の削減などで同7.8%増の419億円だった。子会社の百貨店の改修による特別損失を計上したことなどにより、当期利益は同1.9%減の232億円。(朝日新聞)
■JR山陰線踏切事故 運転を見合わせ
 9日午前11時半ごろ、京都市右京区嵯峨刈分町のJR山陰線・有栖川踏切で、男性が亀岡行き普通電車にはねられ、死亡した。この事故で、山陰線は約1時間、京都−園部間で電車の運転を見合わせた。太秦署などによると、男性は50歳ぐらいで、遮断機をくぐって線路内に入った、という。(京都新聞 夕刊)
■余部鉄橋で強風 特急や普通に遅れ JR、断続的に運行
 9日午前5時ごろ、兵庫県香住町余部のJR山陰線余部鉄橋の風速計が毎秒20bを超えたため、香住−久谷間の運転を断続的に見合わせた。
 JR西日本福知山支社によると、この影響で特急や普通列車などが最高2時間40分の遅れを出し、乗客約1000人に影響が出た。同社は両駅間をバスで代替運転した。(京都新聞 夕刊)
■「玄関口やめます」 関空あてはずれ オフィスビル来ない 大阪・湊町地区 「マンション来て」開発計画変更へ
 「関西空港と直結」を売り物にした再開発が進まない大阪・ミナミの湊町地区(浪速区)について、大阪市はまちづくりの目標から「国際都市大阪の玄関口」という言葉を外し、住宅整備を新たに盛り込んだ再開発地区計画の変更案をまとめた。都心のマンションブームを狙って民間の進出を促そうというねらいで、地権者らの意見を募っている。
 地区計画は92年に都市計画決定した。JR難波駅(当時は湊町駅)を含む14.3fを対象に「空港と直結した都心ターミナルの整備」を掲げ、オフィスビルや商業ビル主体の再開発を目指した。
 しかし、中核施設として96年に開業した大阪シティエアターミナルビル(OCAT)は、開空便チェックインカウンターを設けた航空会社13社が利用低迷で今年3月までにすべて撤退。カウンター設置場所は、100円ショップに衣替えした。
 OCATを運営する市の第三セクター「湊町開発センター」は経営難で市の財政支援を受け、3月現在の累積赤字は166億円に膨らんでいる。
 不況の影響などで地区内の開発も進んでいない。大阪市は03年ごろには地区内のすべての建物が少なくとも着工できる、と想定していたが、市、都市基盤整備公団、JR西日本などが持つ5f余りは今も空き地のまま。うち約1.5fには6月の事業コンペでオフィスビルやマンションなど5棟が建つことが決まったが、約3割は利用計画が決まっていない。
 一方で、昨年完成した28階建ての分譲マンションは人気を集めて即日完売。別の14階建ての賃貸マンションも建設中。空き地に30階建て以上の高層マンションを建てる計画も持ち上がっている。
 市は「不況でオフィス需要は低迷しているが、都心部の住宅需要は高い」と判断。変更案では、まちづくりの目標を「都市再生の拠点のひとつとなる活気あるまち」に変え、土地利用の基本方針に居住機能を加えた。
 市都市計画課は「現行計画でもマンション建設は可能だが、明確に盛り込むことで広くPRしたい」としている。(朝日新聞 夕刊)
■ミカンは見ていた
 和歌山県吉備町を走る有田鉄道(藤並−金屋口間)が廃止目前になっている。運行区間は5.6`。1両のレールバスが1日2往復。正午すぎには運行が終わる。日曜祝日と月2回の土曜日は完全に運休する。
 特産品のミカンを積み出し港まで運ぼうと、1915年(大正4年)に開業した。60年代半はには年間約160万人が利用したが、自動車の普及などで年々減少。現在は乗客が数人の便もあり、廃止前の試乗に来た鉄道ファンの姿が目立つ。
 すでに廃止届が出され、早ければ年内にも廃止が決まる。近くに住む高齢者は「時代に遅れてしまった。しゃ−ないわ」と寂しそうに話した。
 沿線では今年もミカンが色鮮やかに実った。しかし、ミカンを運んだ貨物列車も今はない。(文 嶋田達也)(朝日新聞 夕刊)
10日■救急隊員死傷 JR、内側線指示せず 後続新快速には指令
 JR東海道線で、重傷の中学生を救出していた救急隊員が後続特急「スーパーはくと」にはねられ死傷した事故で、特急は事故現場の「外側線」と呼ばれる線路でなく、別の「内側線」を通過できる状態だったのに、危険性の高い外側線を通常通りのスピードで通過していたことが9日、分かった。
 特急のさらに後続の新快速は内側線に変更して現場を通過しており、大阪府警捜査一課と淀川署は、指令員らから事情を聴くなどして指示の経緯を捜査。現場にいたJR社員と指令所との連絡の不備が、事故につながったとみて調べている。
 調べなどによると、現場は複々線で上下線とも2本の線路がある。中学生が保護された外側線とフェンスとの間は、列車が通ると80−90aしかない。内側線を通過すれば、接触の危険はなかった。
 中学生が新快速と接触した事故後に運転が再開された際、内側線も使用できる状態で、大阪駅に停車中だったスーパーはくとは、駅構内のポイントを経れば内側線に経路を変更することも可能だった。
 しかし、指令所は事故直後に現場を通過した後続の特急「北近畿」には徐行して外側線を通過するよう指示。その後のスーパーはくとには外側線、後続の新快速については内側線の走行を指示していた。(京都新聞)
■山手線ホームで男性殴られ重体 乗降トラブルか
 9日午前7時すぎ、東京都のJR日暮里駅山手線11番ホームで、電車から降りようとした東京都荒川区西日暮里、人材派遣会社「アイティーエヌサービス」登録スタッフ小林勝博さん(41)が、乗車しようとした男と肩がぶつかり、顔を殴られた。小林さんはホームに倒れて頭を打ち意識不明の重体。男はそのまま電車に乗り逃走、警視庁荒川署は傷害事件として捜査を始めた。
 調べでは、小林さんは山手線内回り電車2両目の先頭ドアから降りようとして男と肩がぶつかり、顔面を殴られ転倒した。(京都新聞)
■JR西死傷事故 「救助中は運転中止」 年内にもマニュアル化
 大阪市淀川区のJR東海道線で救助作業中の消防署員2人が死傷した事故で、JR西日本は作成中の事故対応マニュアルに、線路敷地内での救助活動が終わるまで、原則として列車の運行を再開しないことを盛り込むことを決めた。マニュアルは年内にも作成される。
 同社にはこれまで事故発生時の規定が一切なく、安全管理は事故現場にいる駅員と乗務員の判断に委ねられていた。
 人身事故が発生した場合、警察と消防に迅速に通報すると同時に、現場に要全管理上、十分な人数の駅員を近隣の駅から配置し負傷者の保護に当たる▽救助に当たる消防署員らの同意のうえで、指令所は後続列車の運転を再開する▽指令所と現場の駅員、列車の乗務員が緊密に連絡がとれる態勢を確立し、3者が負傷者や救助作業の状況を詳細に連絡し合う−などの項目が盛り込まれる方針。すでに口頭では社内に通知されたという。
 同社のこれまでの慣例では、人身事故が発生した場合、指令所が近くの駅に事故発生を連絡。現場に着いた駅員が列車の乗務員から負傷者の保護を引き継ぎ、乗務員が運行に支障がないことを確認さえすれば、指令所が運転再開を決めていた。
 今回の事故でも、男子生徒が新快速にはねられた後、現場に到着した駅員2人が生徒を線路脇の通路に横たえただけで事故から22分後に運転を再開していた。その後、到着した消防署員は運行再開の事実を知らないまま、後続の特急にはねられたとみられる。(朝日新聞)
■出棺に「敬礼」 中沢司令葬儀
 JR東海道線で救出作業中に死亡した大阪市消防局の中沢良夫消防司令(28)=6日付で2階級特進=の葬儀が9日午後、実家のある大阪市東住吉区で営まれ、市消防局関係者や友人ら約1000人が参列した。勤務先の淀川消防署員145人は出棺を敬礼で見送り、同僚の死を悼んだ。
 同期の消防署員は「中沢君は労を惜しまない努力家だった。結婚して子どもが生まれた矢先で、無念だと思う。奥さんと子どもさんがあまりにかわいそうだ」と涙ぐみながら話した。(朝日新聞)
■降車時に肩ふれ 殴り倒され重体 JR山手線
 9日午前8時ごろ、東京都荒川区西日暮里2丁目のJR日暮里駅の山手線ホームで、「男性が殴られた」と同駅長室から110番通報があった。男性は電車から降りる際、乗り込んできた男に殴られ、後頭部を強く打って意識不明の重体。警視庁は、逃げた男の似顔絵を公開し、傷害容疑で行方を追っている。
 荒川署の調べでは、重体となったのは荒川区西日暮里1丁目、派遣会計員小林勝博さん(41)。小林さんは午前7時ごろ、山手線内回り電車で日暮里駅に到着。降りようとしたところ、乗り込んできた男と肩が接触した。男は振り向いた小林さんの顔面を殴った。小林さんは仰向けに転倒。その際、後頭部を強く打った。男はそのまま電車に乗り込み、逃げたという。(朝日新聞)
■踏切で死亡事故 ダイヤ乱れる JR山陰線
 9日午前11時半ごろ、右京区嵯峨苅分町のJR山陰線の踏切内に男性がいるのを、京都発亀岡行き普通電車(4両編成、乗客約300人)の運転士が見つけた。非常ブレーキをかけたが間に合わず、男性ははねられ即死した。この事故で同電車が現場に約35分停車したほか、10本が運休、7本が最大70分遅れ、約3000人に影響した。
 太秦署の調べでは、右京区の無職の男性(63)で、踏切内に入り、線路上に座り込んだらしい。(朝日新聞)
■声 ブレーキ粉塵体に影響なし JR西日本広報課長 川端則安
 10月22日の「工場の粉塵が 駅でにおった」で、「ブレーキをかけてホームに入ってくる電車からも工場と似たにおいが漂っていた」としてアスベストによる影響を心配される投書がありましたのでお答えします。
 JRの電車のブレーキパツドの材料には、アスベストは使われていません。このブレーキパッドは主として合成樹脂から作られており、ブレーキ時に擦れてにおいと摩耗粉が発生する場合があります。
 しかし、このにおいと摩耗粉についても、樹脂などの成分から考え、通常の使用状態では人体への影響はありませんのでご安心下さい。(朝日新聞)
11日■国交省が事情聴取 JR西 死傷事故
 JR東海道線の救急隊員死傷事故で、国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会の鉄道事故調査官2人が10日午後、大阪市のJR西日本本社を訪れ、関係者から事情聴取した。
 12日までの滞在中、大阪市消防局や大阪府警からも話を聴く予定だが、事故現場の調査は今回は行わず、再度の調査に訪れることを検討している。
 調査官らは、JR西日本の安全対策室、総合指令所関係者のほか、事故を起こした特急の乗務員、現場に駆け付けた尼崎駅員らを対象に、特急と中学生との接触事故から救急隊員死傷事故に至るまでの現場の状況や、指令所の連絡・指示の内容について詳しく聞き取った。
 多田晴美調査官は「鉄道事業者に事故の教訓を生かして、再発防止に役立ててもらいたい」と話し、1年以内に事故の報告書をまとめるとしている。
 事故調査委は通常、鉄道の乗客乗員に死者が出るか、死傷者が5人以上の場合に調査官を派遣するため、今回の事故は、事故調査委の調査対象外になる。
 国交省は、JRの管理下で救急隊員が亡くなったことを重視しており、再発防止に役立てるための観点からも「原因の究明が必要」として調査官を派遣した。(京都新聞 夕刊)
■女性はねられ死亡 精華の近鉄京都線
 10日午後3時35分ころ、京都府精華町下狛の近鉄京都線で、線路を横断していた近くの無職下村テルさん(89)が、賢島行き特急電車に接触。全身を強く打ち、約5時間半後に死亡した。
 木津署によると、下村さんが、狛田駅の南約450bの線路を買い物カートをひいて渡っているのを運転士が発見、急ブレーキをかけたが間に合わなかったという。事故の影響で同特急を含む上下8本が3−8分遅れた。(京都新聞 夕刊)
■京福2度目の事故 男性が1950万円 損害賠償請求
 京福電鉄越前本線の二度目の正面衝突事故で重傷を負った福井市の男性(37)が、同社に約1950万円の損害賠償を求める訴訟を福井地裁に起こしたことが11日、分かった。
 訴状などによると、男性は昨年6月24日午後6時ごろ、妻と子供2人で勝山発福井行き上り普通電車に乗車したが、電車の運転士=禁固2年6月、執行猶予5年の有罪確定=が赤信号を見落とすなどして下り電車と正面衝突。男性は右鎖骨骨折などの重傷を負い、現在も後遺症がある。この事故で25人が重軽傷を負った。京福電鉄は「今まで誠意を持って示談交渉を進めてきたが、今後訴状を見て対応を検討したい」と話している。(京都新聞 夕刊)
■国交省事故調がJR西事情聴取 救助死事故
 大阪市淀川区のJR東海道線で、消防署員2人が死傷した事故で、国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会(事故調)の調査官2人が10日、大阪市のJR西日本本社を訪れ、現場にいた駅員や幹部らから事情を聴いた。
 12日まで大阪に滞在し、現場にいた消防署員や大阪府警淀川署員からも事情を聴く。(朝日新聞 夕刊)
■御堂筋線にも女性専用車両
 大阪市営地下鉄御堂筋線に11日、ラッシュ時の痴漢被害を防ぐための女性専用車両が導入された。平日の始発から午前9時までで、上下線とも江坂(大阪府吹田市)−なかもず(同堺市)間で1列車(10南編成)につき1車両を割り当てた。北大阪急行線(千里中央−江坂)も同様に導入した。
 御堂筋線は01年度、痴漢被害の届け出が126件と同市営地下鉄の各線のうちで一番多かった。
 関西ではJR西日本が10月から2路線で本格導入しているほか、ほかでも導入の動きが広がっている。(朝日新聞 夕刊)
■踏切で死亡事故 JR阪和線乱れ
 大阪府泉南市信達市場のJR阪和線砂川踏切(遮断機、警報機付き)で10日午前0時40分ごろ、近くに住む会社員男性(47)が、天王寺発和泉砂川行き快速電車(5両編成)にはねられた。男性は全身を強く打って死亡。乗客20人にけがはなかった。この事故で電車は28分現場に停車、後続の1 本に22分の遅れが出た。
 JR西日本によると、JR東海道線で救助中の消防署員2人が死傷した事故の後だったが、この事故では、後続の電車は1本だけで、現場手前の信号で停車させた。(朝日新聞 夕刊)
12日■通過列車は最徐行要請 指令所「運行支障なし」と誤認 救急隊員死傷 後続運転士無線開かず 連携ミス連続
 JR東海道線の救急隊員死傷事故で、救急隊員らがはねられる直前に現場を最徐行(時速15`以下)で通過した特急が、後続列車についても最徐行を要請したのに、新大阪総合指令所が要請を認識せず、運行規制していなかったことが11日、JR西日本の内部調査で分かった。
 救急隊員をはねた特急「スーパーはくと」の運転士が負傷者を知らせる指令所の一斉無線を「聞いていない」と話していることや、現場の駅員が携帯電話の使用に不慣れで、指令所との連携に不備があったことも判明。二重三重のミスが事故につながった実態があらためて浮き彫りになった。
 同社の南谷昌二郎社長は同日記者会見し、JR側の責任を認めて謝罪。「負傷者が救出されるまで運転再開しない」などとする再発防止策を発表した。
 一方、大阪府警捜査一課は同日までに、業務上過失致死傷容疑で淀川署に捜査本部を設置。12日に事故車両の検証を行う。
 JRによると、最初に中学生をはねた新快速は事故の22分後に運転を再開。1分後に現場を最徐行で通過した特急は、現場近くの駅員を見て、後続の最徐行を要請した。「(最徐行運行は)支障なし」と報告したが、指令所は「通常運行に支障なし」と理解したという。
 指令所は、運転再開の3分後と5分後、事故現場の状況について「負傷者が線路脇にいる」と一斉無線したが、はくとの運転士は無線を聞いておらず、信号に従い大阪駅を出発した。直後に指令所が繰り返し無線交信しようとしたが、はくとから応答がなく、再度の交信で、はくとが「けが人がいるかもしれない」と注意を受けている最中に、救急隊員をはねた。
 また、現場の駅員は救急隊員の事故直前、指令所と連絡を試みたが、携帯電話に電話番号が登録されていなかったことや操作ミスで、通じなかったという。(京都新聞)
■御堂筋線にも女性専用車両
 大阪市交通局は11日、市営地下鉄の朝のラッシュ時の痴漢防止策として、御堂筋線に女性専用車両を設け、運行を始めた。
 御堂筋線は大阪の地下鉄7路線の中で最も混雑が激しく、痴漢被害の件数も全体の約6割に上っている。
 女性専用になるのは、平日始発から午前9時までの同線(江坂−なかもず)と、北大阪急行との乗り入れ区間(千里中央−江坂)の上下135本の各1両。ドアの横やホームの乗車位置に「女性専用車両」などと書いた緑色のステッカーを張り、駅の構内放送などで案内する。
 女性専用車両はJR西日本や私鉄、名古屋市営地下鉄なども導入している。(京都新聞)
■JR片町線 車いすの男性はねる 四条畷 駅過ぎて停止も
 11日午後、大阪府四条畷市のJR片町線で、人身事故や運転士のうっかりミスが相次いだ。
 午後2時55分ごろ、四条畷市楠公2丁目の南野踏切で、電動車いすに乗っていた同市雁屋南町、不動産業船橋聡夫さん(78)が、通過中の同志社前発宝塚行き快速電車(7両編成)に接触して転倒、頭の骨が折れた。船橋さんは遮断機が下りた踏切に進入しており、四条畷署は電動車いすの故障か操作ミスの可能性があるとみている。
 調べでは、現場では最初、4人が踏切待ちをしていた。船橋さんが踏切に近づいていったため、4人は止まるように言ったが間に合わなかったという。家族によると、船橋さんは足が悪く、1年ほど前から電動車いすを使っていた。2ヵ月ほど入院し、10月から再び車いすに乗っていたという。
 午後6時45分ごろ、四条畷市岡山東1丁目の忍ヶ丘駅で、尼崎発京田辺行き上り区間快速電車(7両編成)が、停車位置から約220b行き過ぎて止まった。電車は所定の位置までバックし、7分遅れで出発した。電車には約500人が乗っていた。普通電車1本が部分運休するなど、約1400人に影響が出た。(朝日新聞)
■JR西死傷事故 指令所の番号知らず 現場連絡態勢不備 後続、無線応答なし
 大阪市淀川区のJR東海道線の事故は、JR西日本のずさんな連絡態勢が背景にあったことが、11日わかった。現場に出た社員は指令所の電話番号を知らず、社用携帯電話にも登録はなかった。乗務員と指令との無線の会話も不正確で、注意の呼びかけは後続列車の運転士に届かなかった。記者会見した南谷昌二郎社長は「情報伝達が不正確だった」と不備を認めた。
 男子生徒(14)がはねられる事故が発生した3分後の6日午後7時15分、約2`西の尼崎駅員2人は、新大阪総合指令所から現場出動の指示を受けた。駅員は駅備え付けの携帯電話を持ち、普通電車に便乗して現場に向かった。
 現場に着いた社員は、運行の責任を持つ指令所に状況を報告するのが通例。しかし、尼崎駅の駅員2人は指令所の電話番号を知らなかった。現場に向かう途中に指令から電話がかかったため、駅員は着信履歴からかけ直そうと試みたが、指令所の電話は「非通知」で表示されなかった。結局、一度もつながらなかった。
 最初の事故の20分後、指令所は事故現場の約50b手前で止まっていた後続の特急の運転士に運行再開を指示した。
 北近畿の運転士は現場を最徐行(時速15`以下)で通過し、「最徐行でお願いします」と指令所に連絡した。「後続の列車も最徐行で通らせてほしい」との意味だったというが、指令員は、北近畿が最徐行で通過したと受け止めた。運転士から「運転に支障はない」と返答があったため、後続は通常運転で大丈夫と判断したという。
 運行が再開された午後7時34分以降、指令員は計2回、「現場の線路脇に負傷者がいるため、注意するように」と一斉無線で周辺の列車の運転士に呼びかけた。
 指令員は、事故後では初めて現場を通常速度で通過する予定の特急「スーパーはくと11号」が無線を聞いたか気になり、同43分、「61D(スーパーはくとの列車番号)、応答ありましたらどうぞ」と呼びかけた。しかし計5回コールしても、運転士の応答はなかった。(朝日新聞)
■救助中死傷 社用携帯、機能せず JR西の社長が防止策
 JR東海道線で救助中の消防署員2人が死傷した事故で、JR西日本の南谷昌二郎社長は11日、事故後初めて会見、「社員が立ち会いながら事故が起きたのは痛恨の極みで、改めておわびしたい」と陳謝した。社長自身を含め、関係者を近く処分する方針を明らかにした。再発防止策は、救助作業が終わるまで電車の運行を再開しない▽運転再開の手順などで文書化されていないものを明文化する▽現地責任者と指令所の連絡を確実にするため「連絡専用携帯電話」を配備する、などを発表した。
 同社は会見で、内部調査の結果として、現場社員の社用携帯電話がほとんど機能しなかったことや、指令所や電車の乗務員との無線交信で正しい現場情報が伝わらなかった事実を明らかにした。
 防止策では、現場社員の間で責任者を決め、警察や消防との連携にあたらせる▽列車の運行を管理する指令員には、現場状況の情報収集を義務付ける▽駅員や乗務員ら関係社員に必要な教育・訓練を実施するとともに、近くマニュアルにまとめる−などをあげた。(朝日新聞)
■救急隊員死傷 現場のJR駅員 指令所に確認せず 「最徐行すると思った」
 JR東海道線の救急隊員死傷事故で、現場に駆け付けた尼崎駅員(52)がJR西日本の社内調査に対し、救急隊員をはねた特急スーパーはくとについて「(時速15`以下の)最徐行で運行すると思った。(合図を出して)自分が手前で停車させるつもりだった」などと話していることが12日、分かった。
 この駅員は、現場で大阪府警淀川署員に後続列車の運行状況を尋ねられ、「大丈夫だ」と答えていたことも判明した。一方で、最徐行運行に関し新大阪総合指令所の指令員に直接の確認はしていなかった。
 捜査本部は同日、スーパーはくとの車両を保管先の鳥取市で検証した。
 同社の社内調査に対し、駅員は「現場まで来た北近畿の運転士に、最徐行で運転するよう指令員に要請してほしいと依頼した」と回答。「後続列車は最徐行で来ると思っていた」と説明している。
 救急隊員による救出作業中、駅員は線路に向かって立ち、左右を見ながら懐中電灯で作業現場を照らしていたが、時速約100`で進行してきたスーパーはくとに気付かず、「列車のライトが目に入り『待避』と言おうとしたが、とっさのことで言葉が出なかった」と話しているという。(京都新聞 夕刊)
■男性挟み電車20b JR阪和線三国ケ丘駅 ホーム端から転落
 12日午前8時50分ごろ、大阪府堺市のJR阪和線三国ケ丘駅ホームで、天王寺発日根野行き快速電車(8両編成)の1両目ドアに、男性が衣服を挟まれた。電車が走り出した直後、車掌が気付いて緊急停車したが、男性は約20b引きずられ、ホーム端から約1.1b下に転落した。男性は腰を強く打って病院に運ばれた。
 JR西日本によると、同駅には当時、アルバイトのホーム係員1人がいた。係員が乗客の乗降が終了した合図を送り、最後部にいた車掌がドアを閉める直前、男性が電車に駆け寄ってきたように見えた。ドアはそのまま閉まり、男性もいったん離れたように見えたため、そのまま発車したという。
 同社の基準では、ドアのすき間に幅2a以上の異物を感知すると発車できない仕組みになっているが、今回の電車は旧型車両で、2.5a以上になっていた。男性が挟まれたのはジャンパーの細いひもとみられ、感知しなかったらしい。(朝日新聞 夕刊)
■事故車両を検証 大阪府警
 大阪市淀川区のJR東海道線で救助作業中の消防署員2人が死傷した事故で、府警は12日午前、消防署員をはねた「スーパーはくと11号」の検証を始めた。接触した位置などを確認し、事故当時の状況を裏付ける。(朝日新聞 夕刊)
■車窓からの眺めバツグン 愛知で日本初営業運転へ リニアカーお披露目
 磁気で浮上するタイプのリニアモーターカーとして日本で初めての営業運転を目指す愛知高速交通東部丘陵線の車両が完成し、12日、名古屋市南区の実験線で報道陣に公開された。
 同線は名古屋市営地下鉄東山線藤ケ丘駅と愛知環状鉄道八草駅までの全長8.9`を結ぶ路線で、愛称は静岡県の高田恵さん(28)ら10人が応募した「リニモ(Linimo)」に決定。2005年目本国際博覧会(愛知万博)の会場アクセス路線として同年春の開業を目指している。
 新車両は3両編成で長さ約43b。電磁石が吸い寄せられる力を利用した常電導磁気浮上式リニアモーターカー(HSST)方式で地上から8_浮上する。最高時速は100`で、JRのリニアモーターカーのような高速走行はできないが、加速、減速の早さなどが従来の電車より優れている。
 窓が大きく、運転席の前面がこれまでの車両では例がないという総ガラス張りで、車窓からの景色を楽しめそうだ。
 愛知高速交通は、この車両で来春まで試験運転を実施。その成果を取り入れた量産車は03年秋ごろお目見えする。(京都新聞 夕刊)
13日■山陰線京都−園部間 複線化完成、06年度以降 府と京都市 負担調整長引く 府、調査費執行せず
 京都府やJR西日本などが計画しているJR山陰線・京都−部間の全線複線化事業に関し、府が2001年度に予算化した1億円の調査・設計費が使われていなかったことが、12日の府議会決算特別委員会で明らかになった。総事業費の負担割合などをめぐり、京都市との調整が長引いているためで、05年度の予定だった完成時期が06年度以降にずれ込むことが確実になった。
 山陰線の京都−園部間(34.2`)で、単線区間は京都−二条間(4.2`)、花園−嵯峨嵐山間(3.4`)、馬堀−園部間(16.1`)の3区間。総事業費約270億円で、この区間の複線化が計画されている。
 事業費の負担割合について、JR西日本と府、京都市など沿線市町が協議する一方、府は01年度当初予算に調査・設計費1億円を計上。同年度内に着工し、05年度の完成を目指してきた。
 この日の決算特別委で、議員から「JR山陰線複線化予算が不執行になった。沿線市町では早期実現を求めている」などとただした。
 これに対し、中村彰企画環境部長は「京都市と負担割合の協議中で、まだ調整がついていない。京都市も財政が厳しい現状だが、話し合いを進め、早急に調整したい」と答えた。
 京都市内では複線化のほかに、立体交差化事業なども計画されており、この負担割合をめぐり、府と京都市との調整が続いている。(京都新聞)
■社説 安全よりダイヤ優先か
 JR東海道線で起きた救助活動中の救急隊員が特急にはねられ死傷するというショッキングな事故は、JR西日本のずさんな安全管理体制と、連携ミスが引き起こした疑いが濃くなってきた。
 1991年多くの犠牲者を出した信楽高原鉄道事故後も、列車事故は後を絶たない。捜査本部はJR西日本の危機管理体制まで踏み込んで、徹底的に原因を解明してほしい。
 事故は大阪市東淀川区のJR東海道線で、新快速電車に接触した中学生を救助しようとした救急隊員が、時速100`で走ってきた別の特急にはねられた。
 救急業務は、常に危険と隣り合わせの厳しい仕事ではあるが、あまりに理不尽な殉職だ。現場の安全を確保できなかったJR側の責任は重大と言わざるをえない。
 不幸な事故の原因のひとつに、この種のケースでの危機管理マニュアルがなかったことを指摘したい。
 現場にいたJR社員や、列車の運行を管理する指令所などは、「二重事故」を防ごうという行動をとったが、連携ミスが相次いだ。
 @中学生がはねられた事故後、最徐行で通過した列車が、後続について、指令所へ「最徐行なら運転に支障なし」という意味の連絡をしたが、指令所は「支障なし」と受け取った。
 A指令所も、最初の事故を特急などに無線で伝えようとしたが、伝達されていない。
 B作業員の携帯電話も通じなかった−などだ。
 駆けつけた現揚の社員がマニュアルもなく、バラバラに行動しては、安全の確保ができるはずがない。
 まして、業務に没頭している警察官や救急隊員に「身の安全」を確保するすべはないだろう。無責任と言わざるをえない。
 救助活動が終了するまで列車の運行を停止しなかったことも原因のひとつだ。
 ラッシュアワーで、乗客の苦情を避けようとあせったのか。「安全よりダイヤ、つまり企業利益を優先させた」とすれば許し難いことだ。
 JR西日本は、「信楽高原鉄道事故」を忘れたのか。
 民事訴訟で裁判長から「異常事態が発生した場合のマニュアルの作成や教育訓練の不備が事件を招いた」と指摘され、「事故防止に必要な情報を集める必要がある」と求められたのではなかったか。この教訓がまるで生かされていない。
 今年4月には、JR京都駅構内で、列車が止まっているのに後続列車が進入、追突しそうになったというニアミスが相次いだ。
 国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会から「事前の見積もりより少ない人数で工事を行っていた」と指摘されたばかりだ。
 JR西日本の危機管理意識の低さは深刻と言わざるをえない。(京都新聞)
■カニのまち舞鶴をPR JR新快速に車内広告
 カニのまち舞鶴をPRしようと、舞鶴市鉄道等利用促進協議会と舞鶴観光協会は、京阪神を走るJR西日本の新快速電車に「中づり広告」を初めて出したほか、「かにマップ」も作ってキャンペーンを進めている。
 昨年の府内のズワイガニ(雄雌合計)漁獲量は約168dで、そのうち5割近く(府内1位)が舞鶴で水揚げ。また府内のカニ漁船17隻のうち、10隻が舞鶴漁協に所属している。
 しかし、「カニは丹後半島、というイメージを持たれがち」として、京阪神地域も含めてもっとPRしよう、と関係機関が連携、取り組みをスタートさせた。
 鉄道利用協議会は、JR西日本の日帰りプラン「かにカニ日帰リエクスプレス」の案内や、舞鶴の観光名所の写真などを盛り込んだポスター約470枚を作製。先月末から、新快速のうち、長浜(滋賀県)−網干(兵庫県)間を1日1−3往復する便のうち、1編成分の車内を広告ポスターで埋め尽くし、誘客を図っている。
 かにマップは観光協会が一昨年から作っている。カニを扱う販売店や料理店、民宿などの紹介。希望者には郵送する。問い合わせは同協会TEL0773(66)1024へ。(京都新聞)
■JR死傷事故119番、 200b先の駅指定 中学生けがで 手配、不正確に
 大阪市淀川区のJR東海道線で救助作業中の消防署員2人が死傷した事故で、最初にはねられた中学生の救急要請を119番した塚本駅の駅員は、「救急車を(JR東西線の)加島駅に着けてほしい」と保護現場から少し離れた最寄り駅を告げていたことがわかった。大阪市消防局の状況把握が遅れ、救急ではなく後発で救助作業に駆けつけた消防署員が列車の運転再開を知らないまま、事故に巻き込まれた可能性が高い。
 負傷した中学生が保護されたのは、事故現場の脇で、東海道線塚本−尼崎駅のほば中間。地下を走る東西線加島駅の約200b西側になる。
 JR西日本の内部調査によると、中学生をはねた新快速電車の車掌から救急の要請を受けた新大阪総合指令所は、事故発生約8分後の6日午後7時20分、「救急手配を」と塚本駅に電話し、事故現場を正確に指示した。
 しかし、同駅員から大阪市消防局にあった119番通報は、「軌道線上で人身事故。救急車は加島駅に着けてほしい」という内容だったという。
 淀川消防署の救急車は加島駅北側に着いたが、男子生徒が事故現場にいると知り、再度、駅員を乗せて駅南側の現場に向けて出発したという。
 中学生がフェンスがある土手の上の線路敷地内にいることを知ったのは、現場に向かう途中だった。消防局は救急から救助事案に切り替え、亡くなった消防署員らが遅れてはしごなどの資材を積んだポンプ車で出動した。ポンプ車は同42分に現場に到着。消防署員らは列車の運転が再開されていることを知らされないまま救助作業を始め、約3分後事故に遭った。
 同消防局は、塚本駅からの通報が正確で当初から救急車の代わりにポンプ車が現場に直行していれば、列車の運転が再開された同34分前後に到着していた可能性が高いという。消防局は不正確な通報が事故の一因になったとみている。
 同社広報室は「今後は指令と駅の情報交換を密にし、的確な通報を心がけたい」と話している。(朝日新聞)
事故の経過(大阪市消防局など調べ)
6日午後
12大阪市淀川区加島3丁目のJR東海道線で、線路内に入った中学2年の男子(14)が新快速電車にはねられる。運転士から連絡を受けた新大阪総合指令所が運行停止を指示。
  20指令員が塚本駅に電話し、救急車手配を指示。
  26塚本駅員が大阪市消防局へ119番通報。
  27尼崎駅員が現場に到着。生徒を線路脇に運ぶ。
救急車が淀川消防署から出発。
  34新快速が運転再開。
  35消防局が加島出張所にポンプ車の出動を指示。
  38救急車が加島駅に着く。
  40消防局が新大阪総合指令所に電話で現場を聞く。
ポンプ車が加島駅に着く。現場へ再出発。
  42スーパーはくとが大阪駅出発。
ポンプ車が現場に到着し、消防署員が線路内に入る。
  43救急車も現場に到着。
  45はくとが現場を通過。消防署員2人がはねられ死傷。
■電車のドア”感度”まちまち JR・私鉄・地下鉄など 服のひも・すそどこも×
 電車のドアが閉まる際に、乗客が体や衣服を挟まれるトラブルが後を絶たない。12日に大阪府堺市のJR三国ヶ丘駅で起きた事故では、衣服を挟まれた男性が引きずられ大けがをした。鉄道各社ともドアに「異物」を感知したら発車できない仕組みだが、その基準は社ごとに違ううえ、衣服のすそぐらいだと反応しない。鉄道各社は乗客に注意を呼びかけている。
 三国ヶ丘駅のホームで起きた事故では、専門学校生の男性(34)が快速電車(8両編成)の1両目ドアにジャンパーのひもを挟まれ、約20b引きずられてホーム下に転落し、腰や頭にけがをした。堺北署の調べでは、電車に飛び乗ろうとした客に後ろから押され、ドアにたまたま挟まれたらしい。
 東京都内のJR東日本の駅では、幼児を乗せたベビーカーの車輪などがドアに挟まれる事故が9〜10月に2件あった。95年12月には、静岡県の東海道新幹線三島駅で、新幹線のドアに指を挟まれて引きずられた高校生が死亡した。
 電車のドアには、一定幅以上の異物が挟まったことを感知した場合は発車できなくなる機能がある。国土交通省は、3a以内で極力狭くするよう指導している。
 JR西日本は2aが標準だ。指で1〜2本程度になる。阪和線や大阪環状線などで使われている旧国鉄時代の車両の一部は2.5aになっている。三国ヶ丘駅の事故では古い車両で、挟まれたのが細いひもだったため、機能しなかった。
 関西の鉄道では、阪急電鉄が2.5a▽南海電鉄、近鉄はともに3a▽阪神電鉄2〜3a。京阪電鉄は、片開きドアの車両が1a、両開きは2〜2.5aになっている。大阪市営地下鉄・ニュートラムは1.2〜1.5aだ。
 ドアを閉める際の安全は、車掌とホームの駅員が確認するのが原則。三国ヶ丘駅の事故ではアルバイトの駅員1人がホームにいたが、男性の衣服が挟まれたまま発車したことに気付かなかったという。
 鉄道各社の担当者は「車掌がいったんドアを閉めるボタンを押した直後は特に危険。押し合ったり、駆け込み乗車をしたりするのは絶対にやめてほしい」と呼びかけている。(朝日新聞)
■JR西死傷事故 特急再開直接指示なし 新大阪指令所 連絡、青信号だけ
 大阪市淀川区のJR東海道線で救助作業中の消防署員2人が死傷した事故で、JR西日本の新大阪総合指令所が、消防署員をはねた特急に対し、先行の新快速電車が起こした人身事故の詳しい状況を直接伝えず、停車中の大阪駅の信号を青に変えただけで出発させていたことがわかった。特急の運転士も、指令所に指示を仰がず、通常速度の時速約100`で現場を走行した。同社は今後、指令所と後続列車の連絡方法などを見直す。
 同社によると、京都発鳥取行きの特急「スーパーはくと11号」は、先行の新快速が男子生徒をはねた10分後の6日午後7時22分に大阪駅に到着した。新大阪総合指令所は「はくと」の運転士に、人身事故発生のため出発を待つよう無線で指示した。
 新快速が同34分に運行を再開し、続く特急「北近畿17号」も間もなく現場を最徐行で通過したため、指令所は「後続列車の運行に支障なし」と判断し、定刻より19分遅れで「はくと」に出発を指示するため、大阪駅構内の信号機を青に変えた。
 指令所は、「はくと」が大阪駅に停車している間に2度にわたって「負傷者に注意するように」と一斉に無線で呼びかけていた。「はくと」の出発後も、運転士に直接伝えるため、無線で計6回呼びかけたが応答はなかつた。7回目の呼びかけで運転士が無線に応じた瞬間、消防署員がはねられたという。
 同社は、出発前に指令所が事故処理の進み具合や今後の運転方針について直接連絡しなかった▽運転士が現場と指令所間の無線を傍受し、事故直後に線路脇に負傷者が保護されていたことを知りながら、その後の状況を指令所に確認しなかった−などの点が事故につながったとみている。
 同社によると、事故時に、指令所から後続の列車にそれぞれ直接連絡するという明確な規定はなく、これまでも信号機を操作するだけで発車を指示してきたという。
 同社広報室は「新しいマニュアルを作る中で、運転士と直接無線で話した後に運行を再開させるなどの対策を検討したい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
■JR線路内に男 列車20本遅れる 向日町−長岡京間
 13日午前9時55分ごろ、JR東海道線の向日町駅−長岡京駅間で、野洲行き快速電車の運転士が、線路内に侵入した男に気付き非常ブレーキで電車を停止させた。男はそのまま線路内を横断したため、運転士が防護無線で付近を走行している列車に連絡して停車させるとともに、車掌が男を保護しようとしたが男は線路外へ逃げた。
 JR西日本によると、このトラブルで、男を発見した快速電車が現地に約5分間停車し、後続の普通電車計4本が運休したほか、特急電車など計20本が最大で19分遅れ、乗客約6000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■駅パンフ30枚焼く 早朝の阪急河原町
 13日午前5時ごろ、京都市下京区四条通河原町西入ル、阪急河原町駅の地下改札口で、券売機付近に置いてあったパンフレットが燃えているのを通行人が見つけた。連絡を受けた駅員が消火器で消し止めたが、パンフレット約30枚を焼いたほか時刻表案内板が焦げた。五条署の調べでは、同駅の地下道は午前4時半にシャッターが開くといい、不審火とみて調べている。(京都新聞 夕刊)
■JR救急隊員死傷事故1週間 勘違いと聞き逃し単純ミス立て続け マニュアルなし、慣例頼みの処理 危機管理甘く 警察、消防と連携も課題
 JR東海道線の救急隊員死傷事故は13日で発生から丸1週間。大阪府警の捜査やJR西日本の内部調査が進み、直接の事故原因は「勘違い」や「聞き逃し」などJR社員の単純ミスで、背景には慣例に頼る組織的な危機管理体制の甘さがあることが分かってきた。警察や消防と意思疎通を欠いていたとの指摘があり、連携強化も課題として浮かび上がっている。
 最徐行で現場を通過した特急は、新大阪総合指令所に後続も最徐行するよう要請したが、指令員は「通常運行に支障なし」と勘違い。さらに救急隊員をはねた特急の運転士は注意を促す一斉無線を聞き逃し、現場の駅員は携帯電話の操作に不慣れで、危険な状況を報告できなかったという。
指令所把握できず
 ミスの連鎖で、運行をコントロールする指合所が危険な状況を把握する機会は何度も失われた。列車が通れば80−90aしかない線路脇のすき間で、救助作業を続けていた警察官や消防職員、JR社員ら。停車や最徐行の判断は最後まで下されなかった。
 JR西日本に人身事故処理のマニュアルはなく、運転再開までの手順も慣例頼み。指令員が積極的に情報収集するよりも、現場から情報を上げるのが常識とされる。指令所には線路の周辺状況の資料すらなく、今回も線路脇での救出作業の危険認識は薄かった。
・「すき突かれた」?
 次々と明らかになる不手際に「ずさん過ぎる」との批判も出ているが、南谷昌二郎社長は、会見で「(今回は)すきを突かれた」と発言、強い危機感は伝わってこない。
 同じ鉄道会社でも対応はさまざまで、東急電鉄は入社時から事故時にすべきことを研修。現場では見張り役を付け、責任者が指令員や現場の消防と連絡を取り合っているという。
 国土交通省の統計では、全国の鉄道で2001年度に発生した人身事故は315件。事故処理には安全対策とともに、速やかなダイヤ復旧が求められているのも現実だ。
・民営化後の変化で
 国鉄時代は内部の「鉄道公安官」が敷地内の事件事故を処理していたが、民営化で警察が業務を引き継いだ。
 連携対象が「身内」から「他人」になったようなもので、消防を含めた三者が意思疎通を欠く要因になった可能性もある。
 曽根悟・工学院大教授(交通システム工学)は「列車の停止や再開などについて、どのタイミングで連絡を取り合うのか三者で勉強会を持つのが望ましい」とマニュアルだけでなく、普段からの連携強化の必要性を指摘している。(京都新聞 夕刊)
■阪急河原町駅構内で不審火
 13日午前5時10分ごろ、京都市下京区四条通河原町西入、阪急河原町駅で、中央改札口の券売機近くに置かれていたパンフレットなどが燃えているのを通行人が見つけた。通報で駆けつけた駅員が消火器で消した。
 五条署は、現場に火の気がないことから不審火とみて調べている。(朝日新聞 夕刊)
14日■JR救助死 通信手段 携帯義務なし 事故時「その都度判断」
 JR東海道線の消防署貝死傷事故で明らかになった連絡不備の問題で、JR西日本は、もともと事故現場に行く駅員に対して携帯電話など通信手段の携行を義務付けていないことがわかった。その時々の判断といい、今回は駅員は携帯電話を持っていたものの、使いこなせず連絡ミスにつながった。同社は今後、駅員がいる管内336駅すべてに携帯電話を置き、事故時の持ち物として義務付ける。
 JR西日本によると、新大阪総合指令所の指令員は6日夜、中学生が電車にはねられた直後に現場西側の尼崎駅に電話し、駅員に出動を指示した。その際、指令員は、携帯電話とトランシーバー、懐中電灯を持っていくよう求めた。駅員は、備え付けの携帯電話などを持ち、もう一人と一緒に出発した。
 携帯電話は00年11月から同駅に配備されていたが、駅員は触った経験がほとんどなかったという。駅員は現場到着から事故までの間に2回、指令所への通話を試みたが、電話番号や操作方法が分からず、一度もつながらなかった。トランシーバーもごく近距離の交信用で、指令所との直接対話はできなかった。
 同社広報室によると、事故で現場に出る社員に持たせる機材は特に決まっていない。保線作業特には無線機の携行が義務付けられているが、事故時の取り決めはなく、駅員や指令員がその都度判断してきた。今回、同時に出動を指示された現場東側の塚本駅には携帯電話がなく、駅員は個人所有の携帯電話を持っていったという。
 携帯電話や無線機がない場合は、線路沿いにはぼ500b間隔で設けられている保線用の社内電話で連絡していた。だが今回の現場は、最も近い電話で約150b離れており、駅員は一回も使わなかった。
 同社安全対策室は「現場に社員が何を持っていくべきか、作成中のマニュアルで一定の基準を示したい」としている。(朝日新聞)
■警察の検証後JR運転再開 阪和線で人身事故
 13日午後7時50分ごろ、大阪府高石市取石1丁目のJR阪和線富木駅で、関西空港発京橋行き快速電車(8両)にホームにいた男性(56)が接触した。男性は右腕を骨折するけがを負った。
 JR西日本は、警察の現場検証終了後の午後8時26分に運転を再開した。午後11時現在この事故で上下44本が運休、同47本が最大で56分遅れ、約2万4000人に影響が出た。
 同社では、JR東海道線の救急隊死傷事故を受けて、人身事故時に警察や消防との間の連絡を密にするよう通達している。(朝日新聞)
■JR西死傷事故 救助現場で内規違反 安全確保・見張り怠る
 JR東海道線の消防署員死傷事故で、死亡した消防署員たちが救助作業していた通路は線路から近く、JR西日本の内規では列車を止めて作業すべきとされる危険な場所だったことがわかった。現場の駅員らは内規に反して負傷者を安全な場所に移動させないまま列車の運転再開を認め、消防署員たちが救助作業するのも見過ごした。大阪府警は17日未明に初の現場検証を行い、事故当時の状況を確認する。
 JR西日本によると、事故から約15分後に到着した尼崎駅員2人が新快速電車にはねられた中学生を保護し、線路脇の通路へ運んだ。
 通路までは最も近い線路の中心から2.4bしかなかった。社員が線路内に入る場合を想定して同社が98年10月に作った触車事故防止要領は、線路の中心から3.0bに満たない場所では列車を止めて作業するか、見張り担当者を置くよう義務づけていた。
 しかし、新快速の運転士らと駅員は「最徐行なら電車を通しても大丈夫」と判断し、指令に報告した。事故から約22分後、運転が再開された。
 現場の通路は東に行くほど幅が広く、約10b先ならもっと安全だった。
 運転再開後、駅員2人は後続列車の見張りを怠ったまま、淀川署員3人と消防署員5人が線路敷地内に入り、救助作業中の消防署員2人が後続の特急スーパーはくと11号にはねられた。
 JR西日本は内規違反を認め、「最徐行なら通れると社員たちが思ったこと自体、判断が甘かったと言われてもやむをえない」としている。(朝日新聞 夕刊)
15日■ガーデンズ天ヶ瀬 今月末で休業へ 京阪宇治交サービス USJバスも撤退
 京阪宇治交通の子会社・京阪宇治交サービス(大阪府枚方市)は14日、宇治市宇治の宇治川沿いで営業していたレストラン「ガーデンズ天ヶ瀬」を11月末で休業すると発表した。当時、全国でブームだった地ビールわ売り物に1997年にオープンしたが、同社は「最近の発泡酒ブームなどに押され客足が伸びなかった」としている。
 同レストランは、京阪宇治交通の創立75周年記念事業の一環で、約1fの敷地にあったレストランを改装した。京阪宇治交通がカナダからビールプラントを輸入し、ビールを製造。できたての地ビールを味わえるレストランとして97年7月に開店した。
 当初は、地ビール人気でにぎわったが、景気の低迷やブームの冷え込みなどで、最近の売り上げはオープン時の半減に低迷。今後も業績の回復が見込めないため、今年6月、不振だった地ビール製造を中止し、レストラン部門だけ営業を続けていた。同社企画管理部は「今後の跡地利用についてはまだ決まっていない」という。
 また、同社は、昨年3月31日に開業したユニハーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)向けに、宇治市とUSJを結ぶバス路線(1日1往復)を運行していたが、利用客が伸び悩み、12月1日を最後に撤退することにした。(京都新聞)
■滋賀2区間で運賃の誤表示 JR西バス
 西日本ジェイアールバス(大阪市)は15日、水口営業所(滋賀県水口町)管内で八幡線の2区間にバス運賃表の誤表示があった、と発表した。1区間では30円高く表示しており、利用者から申し出があれば差額を支払うとしている。
 JRの草津線三雲駅−東海道線近江八幡駅間を結ぶ八幡線(22.9`)のうち鷹飼南−近江岩倉(近江八幡市)間で、片道190円を220円と、山之上−川守(竜王町)間で片道210円を200円と、それぞれ誤表示していた。
 同社によると、10月7日に乗車客から指摘され、誤表示に気付いた。
 誤表示は、運賃改定された1997年11月からとみられるが、2001年1月の運賃表誤表示調査で発見できなかった。同社は「今後は多重チェックし、連絡体制も見直したい」としている。(京都新聞)
■JR西系バスでまた運賃誤表示 滋賀の2区間
 JR西日本の子会社、西日本ジェイアールバス(本社・大阪市)は14日、滋賀県の路線バスで、2区間に運賃表示に誤りがあったと発表した。今年1月に24区間で誤表示が発覚したが、このときの点検で発見できなかったうえ、乗客の指摘を受けた営業所が約1ヵ月間も報告を怠っていた。同社は払い戻しに応じる。(朝日新聞)
■モルタル片50個落として放置 JR西・公表せず
 岡山県笠岡市の山陽新幹線笠岡トンネル(全長2622b)内で12日未明、モルタルの破片が約50個見つかっていたことがわかった。同市内の別のトンネルで10月にモルタル片12個が落下する事故があり、緊急対策でたたき落とした一部が約10日間放置されていたらしい。JR西日本は「破片は小さく、走行に影響はなかった」として公表していなかった。
 JR西日本によると、新幹線の運行終了後の12日午前1時過ぎ、トンネルに入った保線作業員が、線路脇の溝にモルタル片があるのを見つけた。岡山支社が調べたところ、最大で約10a四方、厚さ約9_の破片が約50個あった。同日早朝までにすべて回収し、新幹線の運行に影響はなかったという。(朝日新聞)
■JR山陽線に男性立ち入る 神戸
 14日午後2時15分ごろ、神戸市須磨区のJR山陽線須磨駅−塩屋駅間で、線路際に男性がいるのを下り普通電車の車掌が気付き、指令所に連絡した。後続の快速電車に便乗して駆けつけた須磨駅の駅員が線路際の防波堤付近にいた男性を保護しようとしたが、男性は逃走した。この影響で上下6本が運休し、14本が最大18分遅れ、約5500人に影響した。(朝日新聞)
■救助死事故 署員、運転再開知らず 事故前 JR主張と相違
 大阪市淀川区のJR東海道線で救助作業中の消防隊員2人が死傷した事故で、現場にいた淀川署員が府警の調べに対して「事故が発生して初めて運転が再開されていることを知った」と話していることがわかった。JR西日本の調査では、事故前に、現場の駅員が署員に後続列車が通過することを伝えていたとされている。JR側の調査と食い違うため、府警は現場検証などで詳しい経緯をさらに調べる。
 調べによると、淀川署の地域課員3人は、新快速電車が男子生徒をはねた事故後に現場にパトカーで到着した。現場では、最寄りの尼崎駅から駆けつけた駅員2人が生徒を線路脇に保護し、新快速とすぐ後ろに停車していた特急がすでに現場を最後行で通過した後だった。消防隊員をはねた特急「スーパーはくと11号」も到着6分後には運転を始めていた。
 JR西日本の調査では、淀川署員が到着後まもなく、駅員の1人に「運行状況は」と尋ね、駅員は「外に1本。新快速は内にふった」と答えたことになっていた。駅員の発言は、事故が発生した線路に後続列車が1本予定されており、新快速は別の内側の線路に振り替えたことを意味していたという。
 一方、淀川署員は府警の調べに対して、「駅員は事故前には大丈夫だという趣旨のことを言っていた。当然、運転は再開されていないと思っていた」と話し、「外に1本」などと駅員が伝えたのは、事故後に抗議した際だったという。(朝日新聞 夕刊)
16日■新たに17区間 運賃を誤表示 JR西バス
 西日本ジェイアールバス(大阪市)は15日、バス運賃表の再点検で、水口営業所(滋賀県水口町)管内の八幡線と福知山営業所(福知山市)管内の園福線で、新たに誤表示が見つかったと発表した。園福線では、正規運賃より150円も多く表示していたため、利用者から申し出があれば差額を返却する。
 八幡線は、山之上停留所(竜王町)−三雲停留所(甲西町)など3区間で、いずれも片道460円のところを440円と表示していた。また近江八幡停留所(近江八幡市)など13ヵ所のバス停から水戸保育園前停留所(甲西町)で下車する13区間でも、片道で80−120円安く表示していた。
 園福線(JR園部駅−JR福知山駅、49.9`)では、常照寺下停留所(京都府瑞穂町)−長田野停留所(福知山市)の1区間で、片道1310円のところ1460円と150円高く表示していた。
 同社は、先月乗客からの指摘で発覚した八幡線の運賃表誤表示を、今月14日に発表したばかり。全社的に運賃表を再点検したところ、新たに誤表示が見つかったといい、「水口営業所に誤表示が集中していたことを重く受け止めている。改めて、業務改善チェック体制を強化していきたい」(営業部)としている。(京都新聞)
■障害物測定に試験車を走行 JR小浜線電化工事で
 JR小浜線の電化工事で、JR西日本金沢支社は13日夜から15日未明にかけて、線路沿いの障害物の有無などを調べる試験車を同線の全区間(84.3`)で走らせた。
 小浜線は、東舞鶴駅と福井県・敦賀駅の間。電化工事は2000年7月に着工し、来春に開業する予定。(京都新聞)
■降りて歩いて 88 バス停 新須知・須知(丹波町須知) 新しい顔、古い顔が同居
 福知山から山陰方面へと続く国道9号と、舞鶴、福井方面に伸びる国道27号が交差する町・丹波町。この交差点と、京都縦貫自動車道の丹波インターとのほぼ中間の国道9号沿いに、2つの停留所が並ぶ。
 一つは京都交通の「須知」、もう一つは西日本ジェイアールバスの「新須知」。「新須知」は、国道9号が1筋西の旧山陰街道から現在のルートに変わった1955年ごろに設置された。
 街道筋にあったもとの鉄道省営バス「須知駅」のころを、岡秀夫・町助役は「本当に鉄道の駅みたいに硬券の切符を買ってね。のんびりと走る姿は、街道沿いの風景に溶け込んで風情があった」と振り返る。
 丹波町は京都府のほぼ中央に位置し、古来、交通の要所だった。須知の集落も山陰街道の宿場町としてにぎわった。旧道には商店が立ち並び、当時の面影が残る。
 かつて須知駅があったところから、南へ少し歩き山側へ石段を上がると、旧須知小の美しい木造校舎が見えてくる。
 34年から翌年にかけて建設された校舎は、2年前に小学校統合で閉校になったが、映画「わが心の銀河鉄道」の撮影ロケに使われ、学童保育の受け入れ施設となるなど、いまでも地域の人たちの誇りとなっている。
 時が流れ、車の流れは新しい国道に。停留所のそばには97年に商業施設「丹波マーケス」がオープンした。
 マーケスは道の駅として、多くのドライバーが立ち寄る。週4回開催の朝市は朝採りの新鮮野菜や果物、特産の加工品が並び、午前8時半のオープン前から並ぶ人もいるほどのバス停周辺には丹波の新しい顔と古い顔が同居している。(京都新聞)
■JR西事故マニュアル 生存者を想定せず
 JR東海道線の消防署員死傷事故で、JR西日本が新大阪総合指令所の指令員に配布していた緊急時の対応マニュアルには、列車にはねられた人が生存し、消防署員が到着するなどの想定がなかったことが分かった。同社管内では年間70件前後の人身事故が発生しており、約半数に生存者がいる。同社は「マニュアルは例示に過ぎず、従来は経験に基づき適切に処理してきた」としているが、危機対応態勢の甘さが改めて指摘されそうだ。
 関係者によると、同社は00年3月、緊急事態が起きた場合の指令員の対応を列挙したマニュアルを作った。
 人身事故の対応についても説明。発生場所や死傷者の状態確認など、状況を乗務員に報告させる▽後続列車を停止させる−と列記している。
 しかし、現場に関しては、「遺体の監視社員を手配する」と、死亡事故を前提に説明。「(駅員ら)遺体監視の社員が到着すれば、事後を引き継ぎ(列車乗務員に)運転再開の指示を行う」と定めるだけで、事故に遭った人が生存している場合の規定がなかった。
 同社広報室は「マニュアルは事故時に最低限守るべき手順を示したもの。生存者がいる場合は当然、指令員が慣例に従って判断し、適切に指示してきた」と説明する。
 事故で指令員は、内規で列車を止めるべき線路に近い通路に負傷者がいるなどの情報を集めず、「運転に支障なし」との乗務員らの報告だけで運行を再開させたことが明らかになっている。(朝日新聞)
■西日本JRバス また運賃誤表示
 JR西日本の子会社、西日本ジェイアールバス(本社・大阪市)は15日、滋賀、京都両府県の路線バスで、4区間と1停留所で運賃表示に誤りがあったと発表した。同社は14日に2区間の運賃誤表示を発表したばかりだが、その後の点検で新たに判明した。
 同社によると、滋賀県内の八幡線では、山之上(竜王町)と、朝国、東陶、三雲(甲西町)を結ぶ計3区間で正規運賃より20円少ない440円と表示するなどしていた。(朝日新聞)
■W杯で利用低迷 旅客収入下回る JR3社の9月中間
 JR東日本、東海、西日本の上場3社の9月中間連結決算が15日、出そろった。景気低迷や6月のサッカーワールドカップ期間中の利用低迷で、各社とも本業の旅客収入が前年同期を下回った。東日本は東京モノレール買収と人員削減の効果で増収増益としたが、東海と西日本の当期利益は前年同期を下回った。
 新幹線の旅客収入は、3社とも減少した。西日本は前年同期比2.6%減と大幅に落ち込み、東海も同0.5%減と3期ぶりのマイナス。東日本は1.8%の減少だった。(朝日新聞)
■JR3社の9月中間連結決算■
 売上高経常利益当期利益
東日本12,695( 0.6)1,256(31.2)631( 114.8)
東 海6,822( 0.8)820(16.0)387(▼24.2)
西日本5,796(▼2.3)419( 7.8)232(▼ 1.9)
※単位・億円。カツコ内は前年同期比増減率%。
▼はマイナス
■パーク&ライド始まる 駅周辺3ヵ所 出足やや鈍く 嵐山へ紅葉観光
 観光シーズンの渋滞を緩和させるため、嵐山方面へ向かうマイカー観光客に電車へ乗り替えてもらう「パークアンドライド」の試みが16日、京都市内で始まった。好天に加え、紅葉が今シーズン最高の見ごろを迎えて市内の道路が混雑するなか、臨時駐車場には、渋滞を避けようと朝から関西や東海地方からの車が訪れた。しかし、午前中の利用者はまばらで、出足は予想を下回った。
 嵐山へのパークアンドライドは、京都市が計画し、16日と17日の2日間だけ試験的に実施する。観光シーズンになると市内がマイカーで混雑し、市民生活にも影響が出ているため、観光地へ入る車を減らそうと、京都府内では初めて取り組んだ。
 中京区の京福電鉄三条口駅近くの島津製作所駐車揚など、市内3ヵ所の駅周辺に設けられた臨時駐車場は午前9時前から利用が始まった。このうち、最大規模の約780台分が用意されたJR二条駅前では、他府県ナンバーの車が係員の誘導で駐車場に入り、受け付けを済ませて電車に乗り替えていた。駐車料金は1日100円で、午後6時まで使える。
 午前11時現在の利用台数は計約150台で、用意された駐車場全体約1200台分の1割強にとどまっている。(京都新聞 夕刊)
17日■パーク&ライド実験初日 嵐山周辺 混雑変わらず 臨時駐車場空き目立つ 利用者には好評
 嵐山方面へ向かうマイカー観光客に電車へ乗り換えてもらう「パークアンドライド」の実験が16日、スタートした。利用者の反応はおおむね好評だったが、初日は京都市内3ヵ所の駅周辺に設けた臨時駐車場の利用が伸び悩み、嵐山周辺は観光バスや他府県から訪れた多くの車で例年と変わらず混雑した。
 嵐山へのパークアンドライドは、観光シーズンに殺到する車を減らそうと、16、17日の2日、京都市が試験的に取り組む。府内では初めて。
 JR丹波口駅(下京区)近くの京都リサーチパークなど3ヵ所に臨時駐車場が設けられたが、午前9時前の利用開始から出足が鈍く、初日の利用は計362台。駐車可能台数(約1200台分)の約3割にとどまり、各地で空きスペースが目立った。
 最寄り駅までの距離が約800bと最も遠い島津製作所駐車場に止めた徳島県阿南市の会社員湯浅義興さん(39)は「1日100円(の駐車料金)は安いし、シャトル便や電車への乗り換えも苦ではない。今後も続けてほしい」と話した。
 JR二条駅前の駐車場を利用した三重県四日市市の会社員山下美子さん(43)も「昼過ぎに嵐山から戻って二条城にも行った。車だったら回れなかったと思うので、利用して良かった」と時間短縮の効果を喜んだ。
 しかし、嵐山地域には朝から観光バスや他府県ナンバーの車が訪れ、駐車場も軒並み満車になり、ふだんの週末と同様の混雑となった。特に、渡月橋下流の桂川堤防沿いの府道は日中、渋滞が続いた。
 ドライバーからは「パークアンドライドを知らなかった」「行ける所まで行こうと思った」「幼児がいたり、土産物を買ったりする人には(パークアンドライドは)不便だ」などの声が上がっていた。
 市交通政策課は「利用客からの反応は上々で、運用面でも問題はなかった。ただ(16日は)交通量が全般的に少なかったようで、効果を判断しにくい。人出が大幅に増える17日の状況を見極めたい」としている。(京都新聞)
■特急につかまり55` 男性を保護 JR山陰線
 16日午後1時20分ごろ、兵庫県豊岡市のJR山陰線豊岡駅で、城崎行き特急列車の連結部分に男性がつかまっているのを、別の列車の乗客が発見した。
 通報を受けたJR西日本は特急を玄武洞−城崎駅間で臨時停車させ、2両目と3両目をつなぐケーブルに腰かけ、ほろにつかまっていた男性を保護した。
 兵庫県警城崎署によると、京都府夜久野町の男性(84)。同町の下夜久野駅で、対向列車の通過待ちで停車中の特急の連結部分に乗り、1時間余り、約55`にわたって連結部にいたらしい。
 JR西日本によると、この区間の特急の最高時速は95`。男性が座っていたケーブルは太さ約10a、計4本で、人が乗った程度では切れないという。特急には約230人が乗っていた。
 男性は言動が混乱しており、通院治療していた、という。(京都新聞)
■大阪府警が未明に検証 JR死傷事故
 大阪市淀川区のJR東海道線で救助作業中の消防署員2人が死傷した事故で、大阪府警は17日未明から、尼崎−塚本駅間の現場で、事故後初めて現場検証する。JR、消防関係者らが立ち会う。
 府警は検証で、新快速電車が男子生徒をはねた位置や、負傷した生徒が保護された線路脇の場所を特定。消防署員2人が後続の特急「スーパーはくと11号」にはねられるまでの間に尼崎駅員、淀川警察署員、淀川消防署員らがどのように行動したかを確認する。(朝日新聞)
■ボルトまた折れる
 JR西日本は16日、東海道・山陽新幹線で主にひかりとして使われている300系車両で、車輪にブレーキディスクを固定するボルト1本が折れていた、と発表した。同日夕、東京第1車両所(東京都品川区)での検査で見つかった。
 同社によると、全長174 _のボルトのうち、ナットで固定するネジ部の34_が折れてなくなっていた。15日の検査では異常はなかったという。
 同社は10月、ネジ部の直径を太くするなどの改良を施したボルトの導入を決めている。(朝日新聞)
18日■救急隊員死傷事故 状況を再現し検証
 JR東海道線の救急隊員死傷事故で、大阪府警淀川署捜査本部は17日未明、事故当時の状況を再現し原因を解明するため、居合わせたJR社員や警察官、消防職員らを立ち会わせ、業務上過失致死傷容疑で現場検証した。
 これまでの調べで、JR内の連絡ミスが重なり、現場の危険な状況が新大阪総合指令所に伝わっていなかったことなどが分かっており、捜査本部は、関係者の事情聴取と検証結果を照合するなどして調べを進める。
 検証は、大阪市淀川区の事故現場で、最終電車の運行が終わった後の午前1時20分ごろから、捜査員25人態勢で始まった。
 死傷した救急隊員らが中学生の救助活動を行っていた線路とフェンスの間などを計測し、写真撮影。ビニールシートで周囲を覆った現場にJR社員や警察官らが入り、それぞれのやりとりや動きを確認した。
 時間を計りながら、中学生が新快速に接触し負傷してから、救助作業中の救急隊員がはねられるまでの状況を再現した。(京都新聞)
■人身事故、環状線1時間止めた JR西日本 運転再開に教訓生かす
 17日午後6時50分ごろ、大阪市中央区のJR大阪環状線大阪城公園−森ノ宮間を走行中の天王寺発外回り電車(8両編成、乗客約500人)の運転士が、線路内に人が入り込んだのを発見し、緊急停車した。
 東署の調べでは、60歳ぐらいの女性で、電車と接触して体を打ち病院に運ばれたが、死亡した。
 この事故で、環状線は内外回りとも約1時間10分ストップ。大阪市淀川区で6日に起きた東海道線の救急隊員死傷事故への批判から、JR西日本は救急隊員による救助と警察の現場検証を終えるまで運転を一切再開しない方針を明らかにしており、そのため今回は通常より運転再開が遅れたとみられる。
 内外回り合わせて計64本が運休したほか、緊急停車した電車の1時間10分を最高に計61本が遅れ、約3万5000人に影響が出た。(京都新聞)
■英で地下鉄テロ未遂か 3人を逮捕
 【ロンドン17日共同】ロンドンの地下鉄に有毒ガスをまこうとしたグループが捕まった、と17日付の英日曜紙サンデー・タイムズが一面トップで報じた。警察当局はこの報道内容を否定しなかったため、英国内で不安が広がっている。
 BBCテレビなどによると、同紙の報道を受け、ロンドン警視庁は16日深夜、モロッコ人など3人を「ロンドンでテロを計画した」容疑で逮捕、起訴したことを認めたが、地下鉄を狙っていたという内容については確認を拒否した。
 同紙によると、市民がパニックにならないよう公表は控えられていた。(京都新聞)
■女性をはねて環状線70分停止
 17日午後6時50分ごろ、大阪市中央区のJR大阪環状線の大阪城公園−森ノ宮駅間で、線路内に入り込んだ女性が、外回り普通電車(8両編成)にはねられた。女性はまもなく死亡した。
 JR西日本によると、現場区間には踏切はなく、高さ1.75bの金網のフェンスで遮断されている。女性は線路内で立っていたという。この事故の影響で、大阪環状線は内外回りとも約70分間、運転を見合わせた。東署によると、女性は約60〜70歳ぐらいで、身元を調べている。(朝日新聞)
■新幹線 五話 その1 将来は2000`の旅も可能
 12月1日、東北新幹線が盛岡から青森県・八戸まで延びる。JR東日本は最高時速275`の新型車両「はやて」を投入し、東京−八戸間(593`)を最短2時間50分台で結ぶ。特急への乗り継ぎが必要な今より平均45分短縮され、みちのくへの旅がぐんと便利になる。
 しかし、車窓から沿線の景色を楽しめる区間は限られる。陸上トンネルとしては世界最長の「岩手一戸トンネル」(25.8`)が建設されるなど、盛岡−八戸間(96.6`)の約7割がトンネルになるからだ。
 今回開通するのは、73年に北海道、東北、北陸、九州で計画された総延長1514`の整備新幹線の一区間。97年に北陸新幹線の一部として造られた長野新幹線に次ぐ開業だ。現在、北海道と九州・長崎ルートを除いて建設工事が進んでいるが、進捗率は53%にとどまる。
 東北新幹線も八戸−新青森間の建設がまだ残っており、完成は2013年の予定だ。そのころには、博多−西鹿児島間も開通するため、東海道、山陽新幹線を乗り継げは、本州の北端から九州の南端までの2000`を、新幹線で旅することができるようになる。
 整備新幹線の総事業費は8兆円を超え、1`当たりざっと53億円。国が3分の2を、残りを地元自治体が負担する。公共事業の見直しが進み、その経済効果を疑問視する声もあるが、新幹線予算は膨張を続けている。(社会部・小嶋秀行)(朝日新聞)
■ロンドン地下鉄 毒ガステロ計画 過激派6人を逮捕
 【ロンドン=福田伸生】英警察当局は16日、ロンドンの地下鉄を有毒ガスでテロ攻撃しようと画策したとして、北アフリカ出身のイスラム過激派メンバー6人を逮捕、うち3人を反テロ法違反で起訴したと明らかにした。この過激派組織はアルカイダの傘下にあるという。
 17日付の各日曜紙によると、このメンバーたちは混雑する午前の地下鉄車内で、シアンなど毒性の強い気体を発生させる計画を立てていたという。警察は今月上旬に強制捜査に乗り出したが、市民に与える不安を懸念して公表しなかったとしている。
 英メディアはオウム真理教が95年に東京で起こした地下鉄サリン事件との類似性を指摘。実行されれば、多数が死傷する恐れがあった、と報じている。(朝日新聞)
■「はくつる」来月に引退 東北新幹線延伸で
 12月1日の東北新幹線盛岡−八戸間開業に伴い、上野−青森間を結ぶ東北線の寝台特急「はくつる」が40年近い仕事を終え、引退する。「はくつる」に17年間乗ってきたJR東日本の主任車掌山本松男さん(58)は「名前が消えるのは寂しい」と話す。
 「はくつる」が寝台特急として登場したのは、東京オリンピックが開かれた1964年。山本さんが乗車を始めた85年は、東北新幹線(上野−盛岡間)の影響で利用者も減り、それまでの2往復から1往復になった。それでも「そのあと2年間ぐらいは、年末になると青森や北海道へ戻る出稼ぎ帰りの客で満杯。皆、手に大きなお土産を持っていた」と山本さん。
 青森駅では、高校を卒業して就職のた的故郷を離れる子供に親が涙を流しながら別れを惜しむ姿も見てきた。11月30日午後10時23分上野駅を出発、翌12月1日午前8時49分に青森駅に到着。これが「はくつる」最後の仕事となる。(京都新聞 夕刊)
■快速速度上がらず 京都駅で運転中止
 18日午前8時40分ごろ、JR東海道線の向日町−西大路間で、上り快速(米原行き)の速度が時速40`以上に上がらなくなった。京都駅に7分遅れで到着し、その後の運転を取りやめた。後続の上り電車3本に最大6分の遅れが出た。JR西日本は、機器故障が原因とみて調べている。(京都新聞 夕刊)
■線路内の危険自覚を JR救助死 止まらない侵入
 大阪市淀川区のJR東海道線で消防署員2人が死傷した事故は、JR西日本の連絡ミスが指摘されている。とはいえ、きっかけは中学生が線路内に入ってはねられた事故だった。その後も線路内への立ち入りが相次いでおり、関係者をやきもきさせている。
 18日午前9時ごろ、大阪府柏原市のJR関西線高井田−柏原間の線路脇に、60歳ぐらいの男性が座り込んでいたのを、回送電車の運転士が見つけた。駅員が駆けつけて男性を保護した。関西線は約15分後に運転を再開したが、2本が運休、8本が最大9分遅れ、約1500人に影響が出た。
 17日には兵庫県三田市のJR福知山線で線路脇に30歳ぐらいの男性が入り、8本が最大24分遅れる騒ぎもあった。
 JR東海道・山陽線では今月中旬、線路への侵入が3日続けて起きた。
 横断の男性に運転士が気付き、緊急停止。車掌が追いかけたが逃走=13日、京都府▽線路際に若い男性。駅員が駆けつけると逃げた。写真を撮っていたらしい=14日、神戸市▽踏切内に2人の男性がいたため、電車が一時停止。争っていた様子=15日、兵庫県明石市。(朝日新聞 夕刊)
19日■アクセス21 京都市のパーク&ライド好評 本格導入に一歩前進 駐車場確保など課題
 公共交通優先のまちづくりを進めるため、京都市は16日と17日の2日間、嵐山を主な目的地に車から電車へ乗り替える「パークアンドライド」を試験的に実施した。国内では珍しい人口100万人を超える大都市での試みだったが、利用者からは好評で、運営面で問題は起こらず、本格導入に向けて一歩前進する結果となった。(社会報道部 沢田亮英 千葉紀和)
 実験が行われた16、17日の2日間は、例年より早まった紅葉のピークが重なり、嵐山は例年の最盛期に匹敵する約9万人(京都市調査)でにぎわった。
 このなかで市内3ヵ所の臨時駐車場の利用台数は16日が362台だったものの、17日は1時間当たり約100台のペースで増え、2倍近い651台となった。他府県からの利用客が8割を占め、家族連れや若者など年齢層も多様だった。
 島津製作所駐車場(中京区)を利用した神戸市の自営業藤井和茂さん(47)は「午前中に嵐山を回り、午後から高槻市での用事もこなせた」と喜ぶ。福井県武生市の山内啓治さん(52)は「2日間の実験といわず、観光シーズンは毎週実施して欲しい」と期待を込めた。利用料金「100円」の安さを魅力に挙げた人も目立った。
 記者2人も、京福電車三条口からの乗り換えと車の二手に分かれて嵐山入りしたが、到着に30分弱の差が出て効果を実感できた。
 では、実際に車の流入は抑制できたのか。嵐山で一方通行規制を実施した昨年11月18日、清滝道三条の三差路付近から三条通は最長2.9`渋滞したが、市と京都府警によると、今年は1`前後短縮された。四条通にかけても約300b短縮できた。国道9号にかけては昨年とほぼ同じだった。
 市はパークアンドライドの利用台数から「17日は4`近く渋滞は短縮でき、車の利用を抑制できた」と効果を算出している。
 PR方法も昨年より改善した。昨年は事前に実験を知っていた人がわずか1割にとどまり大きな課題だった。今回は名神京都東、京都南両インター出口で計2万枚のチラシを配り、ラジオの交通情報でもPRした。利用客に聞いても「車で行くつもりだったが、チラシで方針を変えた」と話す人が多かった。
 地元のJR嵯峨嵐山駅周辺の嵯峨自治連合会の山本芳男会長は「(生活道路に)渋滞をう回する車が流れてくるか心配だったが、さほど多くなかった」と評価する。一方で渡月橋南側の嵐山東自治連合会の藤原千春会長は「住民が渋滞で家から出られない状態は全く変わらず、あまり効果は実感できなかった」と言う。
 市交通政策課は「数値を分析したうえで評価したい」としながらも、「利用者から好評で、継続に向け明るい材料となった」ととらえている。ただ、今後については「駐車場の確保をはじめ、民間と行政の役割分担を議論しなければならない」と、まだ明確な方針を決めていない。
 市と地元住民らで実験計画を審議してきた「嵐山交通対策研究会」で座長を務める京都大の北村隆一教授(交通工学)は「利用者の反応はよく、一定の成果はあった。今後も継続することが必要だ」としたうえで、「他府県への広報不足や、多くの警備員を配置して費用がかかるなど、課題も残っている。より安い経費で効果を上げる手法を考えなければならない」と指摘する。
 市は今後、実験成果の詳しい分析を進めるが、すでに桝本頼兼市長は「(清水寺などで混雑する)東山でも実施を検討したい」と前向な姿勢をみせている。本格実施に向け踏み出した一歩を後退させることなく、全市的な導入に向けた議論を進めることが求められる。
 嵐山パークアンドライド実験 京都市が昨年度から2年計画で進めてきた。昨秋は嵐山地区の道路を一方通行規制し、地区内の車の流れをスムーズにして周辺の渋滞緩和を図ったが効果は出なかったため、車の総量抑制を狙ってパークアンドライドを実施した。同時に中心地の長辻通で車道の半分を歩道とし、車はバスのみ北行き一方通行規制にすることで「歩いて楽しむ観光」を目指した。(京都新聞)
■規制緩和後の路線バス 市民参加の施策を 下京 事業者など交えシンポ
 規制緩和後の路線バスの在り方を考えるシンポジウム「みんなで創る明日のバス交通」が18日、京都市下京区のぱるるプラザ京都で開かれた。学識経験者やバス事業者、自治体関係者などが集まり、生活の「足」の確保や地域活性化など、路線バスが担う多様な役割について意見わ交わした。
 交通問題などを研究している社団法人「システム科学研究所」(中京区・佐佐木綱会長)が主催した。
 基調講演では、京都大工学研究科の中川大・助教授が、京都市交通局の100円バスの運行を地元商店街が支援した例や、伏見区醍醐で住民と企業が主体的に小型循環バスの運行を準備している動きに触れ、「これからの交通政策には市民も参加したまちづくりの視点が欠かせない」と述べた。
 東京商船大の寺田一薫教授は英国など海外の規制緩和の事例を紹介し、近畿運輸局の馬場崎靖交通環境部長は規制緩和の概要と意義を報告した。
 続いて、基調講演をした3氏に市交通局や奈良交通の担当者も加わった討論があり、約200人の会場からの質問などを基に、規制緩和後の路線バスの展望と課題について論議した。(京都新聞)
■100億円の債権 長野県が放棄 三セク鉄道再建支援
 長野県の田中康夫知事は18日、経営再建中の第三セクター「しなの鉄道」(同県上田市)に貸し付けている103億円を債権放棄する考えを明らかにした。
 同社は1997年の長野(北陸)新幹線開通に伴い、JRから並行在来線(信越線軽井沢−篠ノ井間)の引き継ぎを受けるに当たり、鉄道資産の取得費として県から103億円の融資(無利子)を受けた。しかし、利用客減少などで2001年度は債務超過に陥った。
 経営立て直しのために格安航空券販売会社「エイチ・アイ・エス」(東京)の開発管理室長だった杉野正氏が今年6月社長に就任。民間の経営手法を取り込み、02年度の中間決算で減価償却費を除いた損益が開業以来初めて黒字に転換した。(京都新聞)
■冬に備えGO! ラッセル車試運転 JR西日本福知山支社
 本格的な冬の到来に備えて、JR西日本福知山支社は18日、ラッセル車の試運転を始めた。21日まで山陰線や播但線などで計8本を走らせる。
 機関車に複線用の排雪装置を付けたラッセル車は、午前6時40分に豊岡駅を出発。福知山駅まで時速約30`で走行し、乗り込んだ係員が、障害物の位置を示す標識を見ながら、雪をかき分けるウイングの開閉や採作方法を入念に確認した。複線用と単線用のラッセル車各1台を豊岡駅に配備し、30aを超える積雪が予想されると出動する。
 昨シーズンは雪が少なく、出動したのは3日間だけ。今冬は10月下旬の3ヵ月予報によると、日本海側を含む近畿地方は、平年より暖かめで雪の日は少ない見込みという。(京都新聞)
■新幹線 五話 その2 地域の足は地元が負担
 90年の政府・与党の申し合わせに基づき、整備新幹線に並行して走る在来線はJRから経営が分離される。路線の多くは赤字。新幹線が開業すれば、さらに乗客は減る。その負担をJR側に負わせて「第2の国鉄」としないための措置だ。地域の足を残そうと思えば、地元が負担するしかない。
 東北新幹線・盛岡−八戸間の開通に伴い、盛岡から県境の目時(青森県三戸町)までの82`は、岩手県などが出資する第三セクター「IGR いわて鍛河鉄道」が、それより北の目時−八戸間(25.9`)は、青森県などが出資した「青い森鉄道」が運営する。両社の経常を安定させるには、税金の投入と運賃値上げが必要だ。
 長野新幹線の開業により、JR信越線の軽井沢−篠ノ井間を引き継いだ三セクの「しなの鉄道」。利用者は予測を大幅に下回り、01年度決算の累積赤字は約23億9800万円で債務超過に陥った。長野県は、同社に貸し付けた103億円の債権放棄に動き出している。
 04年春に開業予定の九州新幹線・新八代−西鹿児島間でも、並行在来線を運営する三セクの設立協議が難航し、結局、鹿児島市など2市4町が出資を拒んだままのスタートとなった。
 もはや、新幹線が地域にバラ色の夢だけを与える時代ではない。リスクを背負えるだけの体力が自治体にあるのか。その判断を見誤れば結局、つけは住民に回る。(社会部・小嶋秀行)(朝日新聞)
■列車妨害事件か信号ケーブル焼く 名古屋・名鉄堀田駅
 19日午前5時5分ごろ、名古屋市瑞穂区新開町の名古屋鉄道名古屋本線堀田駅構内で、上り豊橋方面の場内信号機が赤信号のまま変わらなくなった。付近を点検したところ、信号機から約20b離れた側溝内の信号ケーブルが焼かれているのが見つかった。瑞穂署は列車防害事件の疑いもあるとみて捜査を始めた。
 名鉄によると、ケーブルは直径約2.5aで、高架線路脇の側溝にあり、点検していた社員がコンクリート製のふたを開けると、焼けたケーブルの上に、炭化した長さ50−60a、幅約5aの木片があるのを見つけた。側溝のふたは閉まっていたという。
 信号機は6時間後の午前11時すぎに復旧したが、名古屋本線のダイヤが上下線で最大約40分遅れたのをはじめ、犬山、河和、常滑線などでも大幅にダイヤが乱れた。
 名鉄では11日にも知多新線内海駅で電車の進入を検知する制御装置の配線2本が切られた事件があったばかり。(京都新聞 夕刊)
■ケーブル焼け名鉄信号故障 漏電か放火の可能性
 19日午前5時半ごろ、名古屋市瑞穂区新開町の名鉄名古屋線堀田駅構内で上下線の信号機が故障した。名鉄が調べたところ、同駅構内で信号ケーブルが焼けているのが見つかったため、愛知県警瑞穂署に届け出た。同線は同10時15分現在、現場付近を徐行運転している。同線が乗り入れる犬山、常滑、河和の各線でも上下線で大幅な遅れが出て、通勤・通学客など数万人に影響が出ている。
 名鉄によると、堀田駅構内の上り線の信号機につながる信号ケーブルが焼けていた。県警は、ケーブルの漏電事故か、何者かがケーブルに火を付けた可能性もあるとみて現場検証をしている。(朝日新聞 夕刊)
■「酒気帯び」運転 元運転手が否認 神戸市営バス初公判
 酒気帯び運転で歩行者の女性をはねて死亡させたとして、業務上過失致死と道交法違反の罪に問われた神戸市営バスの元運転手浜口力三被告(54)=同市須磨区高倉台5丁目=に対する初公判が19日、神戸地裁であった。浜口被告は業務上過失致死罪については起訴事実を認めたものの、酒気帯び運転については「酒を飲んだのは前の晩で、まだ残っているとは思わなかった」と述べ、否認した。
 検察側の冒頭陳述によると、浜口被告は事故前日の8月27日午後7時半ごろから同11時にかけ、自宅で、お湯割りやストレートで焼酎を5杯、計約775_リットル飲んだ後、翌日午前5時に起床。午前9時5分ごろ、神戸市内の市道でバスを運転中に死亡事故を起こしたとされる。検察側は「前夜に飲んだアルコール分が体内に残っていることを認識していた」と指摘した。(朝日新聞 夕刊)
20日■来春導入の「しらさぎ」「加越」 JR西 パソコンもOK
 北陸地方と名古屋、米原を結ぶ特急「しらさぎ」「加越」の新型が来年春に導入されるのを前に、JR西日本金沢支社は19日、報道関係者に新型車両を公開した。在来線では初めてとなるパソコン用コンセントとグリーン車喫煙コーナーを新設したのが特徴。
 車体は白に青、黄色の線が入ったデザインに一新。各車両の最前列と最後列の座席にはコンセントと大型テーブルを設けた。これまで全面禁煙だったグリーン車に、空気清浄器付きの喫煙コーナーができた。
 しらさぎは富山−名古屋間を1日7往復、和倉温泉(石川県)−名古屋間を1往復。加越は金沢−米原(滋賀県)間を7往復する。来年秋までに全車両が新型に。(京都新聞)
■JR梅田貨物線、地下化案が浮上
 JR大阪駅北側の梅田貨物駅敷地(梅田北ヤード)24fの開発で障害となる敷地内のJR梅田貨物線について、大阪市は19日、地下化を求めて国と協議していることを市議会決算特別委員会で明らかにした。市は、建設構想が進んでいない、なにわ筋線(JR新大阪−JR難波、南海汐見橋間10.2`)の一部に位置づけたい意向だが、結論は出ていないという。
 北ヤード開発は、大阪市などでつくる実行委員会が開発構想を募る国際コンペを主催し、作品受け付けが12月から始まる。優秀作をもとに03年度、市と都市基盤整備公団が全体の整備構想をつくる。
 梅田貨物駅は順調に進めば07年度に移転が完了する見込みだが、敷地の西端沿いに1`余りにわたって貨物線が残り、開発地域とその西側を分断する格好になる。(朝日新聞)
■八尾で死亡事故 3万2500人に影響 JR関西線
 19日午後7時18分ごろ、大阪府八尾市安中町9丁目のJR関西線の踏切付近で、同市の無職女性(37)が天王寺発加茂行き快速電車(乗客約600人)にはねられ、間もなく死亡した。JR西日本は、救急隊らが現場処理を終えるまで約1時間にわたって王寺−JR難波駅間の上下線の運転を見合わせ、40本が運休、37本が最大97分遅れた。帰宅ラッシュの時間と重なり、約3万2500人に影響が出た。(朝日新聞)
■新幹線五話 その3 料金改定案東西で溝も
 来秋、「新幹線品川駅」が開業する。これに伴う料金改定案をめぐって、JR東海とJR西日本の考えが割れている。
 JR東海の東海道新幹線(東京−新大阪)の乗客は年間1億3000万人で、ここ10年余は横ばいだ。だが、のぞみの利用客は増えているため、同社は1時間当たり「のぞみ3、ひかり6、こだま3」の現行ダイヤを、来秋から「のぞみ7、ひかり2、こだま3」に変える。車両も入れ替え、ひかりやこだまでも、のぞみ並みの最高時速270`を出せるよう計画している。
 同時にJR東海は、のぞみだけ割高になっている料金を統一する意向だ。新料金は現行ののぞみ料金とひかり・こだま料金の中間にする考えだが、幹部は「のぞみに近い設定にしたい」。実施されれば、ひかりやこだまはかなりの値上げになる。
 この案にJR西日本は渋い顔だ。同社が運行する山陽新幹線の乗客は、96年度の6400万人を頂点に5年続けて減っている。阪神大震災で落ちた客足が戻らない上、旅客機や高速バスの値引き攻勢を受けているためだ。値上げの印象を与えれば、一層の客離れが心配される。
 新大阪−博多間ののぞみは原則1時間に1本。停車駅の多いひかりの方がのぞみよりも乗車率が高い。「東海道でのぞみが増えても、山陽にすべて乗り入れさせるわけにはいかない」とJR西日本の幹部。決着は品川駅開業の直前までずれこみそうだ。(社会部・小嶋秀行)(朝日新聞)
■JR東西・宝塚線定期+新幹線 行きはよいよい160円パス 尼崎−塚本、運賃の範囲外 新大阪駅 改札機対応せず
 同じ経路で新幹線に乗ったのに、行き帰りで運賃が違う−。こんな苦情が、JR東西・福知山線(宝塚線)の定期券を持つ人から出ている。新幹線新大阪駅の自動改札機が、東西・福知山線に関する複雑な運賃制度に対応していないのが原因だ。改札機を所管するJR東海は「実務上課題が多い」として改修に応じておらず、JR西日本は対策に苦慮している。
 大阪府の会社員(31)は以前、塚口駅(兵庫県尼崎市)から福知山・東西線経由で京橋駅(大阪市)に通う定期券を持っていた。東京出張の際、定期券で新大阪まで行き、「大阪市内−東京都区内」の新幹線乗車券と定期券を乗り換え口の自動改札機に入れると、何事もなく通れた。
 だが、帰りは塚口駅の改札で必ず止められ、160円の追加を請求された。会社員は「なぜ違いが出るのか、駅員に聞いても十分な説明が聞けなかった」と不審がる。
 JR西日本によると、こうした現象は、尼崎経由の福知山・東西線で大阪市内を通る定期券と、「大阪市内」発着の長距離乗車券を組み合わせて、新大阪から新幹線を利用する場合に起きる。
 尼崎から東海道線で新大阪に着いた場合は、途中の尼崎−塚本間が定期券と「大阪市内」の範囲外で、160円の運賃が必要となる。だが、実際は新大阪駅の改札機が経路を区別せず、定期券と乗車券が大阪市内で連続しているとみなすため、そのまま通れるという。
 5年前に開業した東西線には、定期券利用者が大阪駅で乗り降りする場合に限り、東海道線の利用を差額なしで認める特例があるため、一層わかりにくくなっている。
 JR西日本には苦情がしばしは寄せられ、同社はJR東海に改札機の改良を要請している。だがJR東海関西支社は「自動改札機に経路を申告するボタンを取り付けるぐらいしか対策は思いつかないが、乗客のスムーズな乗り継ぎを防げることになる」として、改良には否定的だ。
 JR西日本は、新幹線に乗り継ぐ場合の正しい運賃について「お知らせ」を駅に張るなどして、乗客に理解を呼びかけている。同社営業本部の担当者は「新大阪駅乗り換え口手前の窓口で精算できる。ご面倒でも、正しい運賃で利用してほしい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
21日■「天神川」延伸来月着工 地下鉄東西線 二条以西(2.4`)、12日起工式 右京区役所移転を核に 駅周辺を整備 2007年度完成
 京都市は、地下鉄東西線二条−天神川駅間の延伸工事の起工式を、12月12日に行う。天神川駅周辺(右京区太秦)では、区役所移転などの整備計画や事前の環境影響評価(アセスメント)に基づく工事中の調査計画もまとまり、工事に伴う準備作業が進んでいる。完成予定は2007年度で、市西部の交通網の充実を図る。
 二条−天神川間は2.4`で、昨年5月に国土交通省の事業認可を得た。総事業費は約745億円で、171億円の国庫補助金を受ける。11月7日には入札で土木工事の共同事業体(JV)が4つの工区別に決定している。
 04年末完成予定の六地蔵駅(宇治市)への延伸区間と合わせ、07年度には京都市の東西を貫く17.5`を34分でつなぐ路線が開通する。
 天神川駅周辺(5.3f)では市と地元住民らが整備計画をまとめた。計画によると、西伸する御池通沿いに、右京区役所や地域体育館などが入る施設を建設する。京福電鉄嵐山線の新駅とも連絡する計画。すでに市が都市計画決定しており、年内にも住宅地の道路工事などに着手する。
 また、工事による騒音や振動、地下水への影響を予測した「環境影響評価書」に基づき、実際の調査方法をまとめた「事後調査計画書」の縦覧が、21日から市環境管理課(中京区柳馬場通御池下ル)で始まる。トンネル掘削による振動調査の地点などを説明し、問題がある場合はすぐに対策を講じることなどが盛り込まれている。(京都新聞)
■駅で保育所運営 JR西が来春から
 JR西日本は20日、駅で保育所を運営する事業を始めると発表した。まず来年4月に東海道線の六甲道駅に第1号を開設し、他の駅への展開も検討する。
 六甲道駅では2−4歳児が対象の常時保育や、1時間単位でゼロ歳児から預かる一時保育などのサービスを提供する。営業時間は午前7時ごろから午後10時ごろまで。利用料は常時保育で月当たり5、6万円程度を予定している。(京都新聞)
■駅舎で保育 JRがGO!! 来年3月、まず六甲道駅で 一時預かりにも活用
 JR西日本は、来年3月に東海道線の六甲道駅の構内に保育所をオープンさせる。常時・一時保育のほか、ほかの保育所や幼稚園の送迎バスの拠点にして、保護者が早朝出勤や残業などのときに一時預かりをする「送迎中継地」としても活用する。
 保育所は、駅2階の一室(約140平方b)に放置する。対象年齢は、月決めの常時保育が2〜4歳程度で、一時保育はゼロ歳児でも対応する方針。このほか、英語などの幼児教育や母親向けの育児教室なども開く。保育料は月180時間で5万〜6万円程度。宮業時間は午前7時〜午後10時ごろを想定している。
 JRの直営事業で、専属の保育士を6人採用する予定だが、実際の保育は全国展開している専門会社に委託。認可外の保育施設にする。
 今回の保育事業は、社内ベンチャー制度で社員からの応募によって生まれた。六甲道は空きスペースがあったことから選ばれた。主力の鉄道事業は旅客が年々減り続けており、新たな収益源や駅の利便性を高める方策ととらえている。阪急や京阪などもすでに駅構内に保育所を開設している。JRは「六甲道の保育所が軌道に乗れば、5年間で25〜30ヵ所に広げたい」という。(朝日新聞)
■新幹線ブレーキ働かず2日走行
 東海道・山陽新幹線でひかりとして使われている300系車両が、ブレーキが完全にかからない状態のまま2日間走っていたことがわかった。JR東海の作業ミスが原因で、同社は「問題はなかったが、再発防止に努める」と説明している。
 JR東海によると、19日午後、JR西日本博多総合車両所に入った300系車両(16両編成)の1両目後部台車で、低速時に使う空気ブレーキがかからない状態になっているのが見つかった。
 16日にブレーキディスクのボルトを交換した際にブレーキコックを解除し、元に戻すのを忘れたらしい。この車両は、16日に東京−名古屋間、17日に名古屋−博多間を営業走行していた。
 16両編成の台車は32台あり、1台でブレーキがかからなくても大きな影響はないという。(朝日新聞)
■地下鉄トンネル はねられて死亡 神戸、無職の女性
 20日午後7時25分ごろ、神戸市西区前関南町1丁目、市営地下鉄西神・山手線表山トンネル内で、西神中央発新神戸行き電車(6両編成、乗客約300人)に同区の無職女性(78)がはねられ、即死した。乗客にけがはなかったが、電車が現場に約40分間停車し、上下計30本が運休になり、約2万人に影響した。
 神戸西署の調べでは、女性は現場から約120b離れた伊川谷駅から線路伝いにトンネルに入り、線路上にうずくまっていたらしい。(朝日新聞)
■神戸地下鉄も女性専用車両 終日、来月16日から
 神戸では女性専用車両が終日走ります−。神戸市は20日、痴漢や酔客による迷惑行為を防ぐため、12月16日から市営地下鉄に女性専用車両を設けると発表した。市内の山手を走る西神・山手線(6両編成)と、海沿いを走る海岸線(4両編成)で、始発から終電まで全列車で1両を女性専用にする。同市によると、運営する全線の全列車に女性専用車を終日設けるのは、全国で初めてという。(朝日新聞)
■新幹線 五話 その4 乗り心地も工夫凝らす
 砲弾(0、100系/最高時速220`)→くさび(300系/同270`)→ジェット機(500系/同300`)→カモノハシのくちばし(700系/同285`)。スピードと騒音減を追い求めて、新幹線の「鼻」は進化を重ねてきた。
 今後も研究は続く。山陽新幹線の最高時速が300`なのに対し、カーブの多い東海道新幹線は同270`。JR東海と西日本はカーブでも高速走行できる車両の開発を進めている。東京−新大阪間の2時間半を少しでも短縮したいという。
 フランスのTGVは、500系新幹線と並ぶ同300`を誇り、スペインでは350`運転に向けた工事が進む。JR東日本は「世界最速」を目指し、360`を出せる車両を研究中だ。
 速さだけではない。乗り心地にも工夫が凝らされてきた。
 一昨年春、乗客減に歯止めをかけるため山陽新幹線に投入された「700系ひかりレールスター」。指定席は通常の横5席を4席にし、個室もっくった。パソコンを使える席も設けた。のぞみなみの最高時速285`に「ゆとりという付加価値」(JR西日本)を盛り込んだ。
 12月1日に八戸まで延びる東北新幹線の「はやて」は、センサーが横揺れを感知すると、同じような揺れを反対側から出して緩和させる世界初のシステムを搭載する。JR東日本の宣伝文句は「走行中、窓際にたばこを立てても倒れません」だ。(社会部・小嶋秀行)(朝日新聞)
■線路に転落男性 列車がはね死亡 泉北高速鉄道
 21日午前9時50分ごろ、大阪府堺市桃山台2丁の泉北高速鉄道栂・美木多駅構内で、ホームから線路に落ちた男性が和泉中央発難波行き準急電車にはねられ死亡した。泉北署によると、男性は20歳前後。身元の確認を急いでいる。この事故で上下3本が運休し、約5千人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
22日■列車屋根に人の手 JR西日本 車庫で発見 10月事故死の男性か 大阪
 大阪府泉佐野市のJR西日本の車庫で今月15日、列車の屋根に人間の手が挟まっているのを整備員が見つけた。この車両は1ヵ月前の10月15日、大阪市東住吉区のJR阪和線を走行中、踏切内で男性をはねる死亡事故を起こしていた。大阪府警は見つかったのがこの男性の手かどうか、他の事件も視野に入れて調べを進めている。
 見つかった手は右手。ひじの下から切断された状態で指先まであった。性別や死後の経過時間はわからないという。
 15日午前10時半ごろ、3両編成の電車の先端車両の屋根の上で、整備員が冷房装置を整備していた際、装置と屋棍の間の約3aのすき間に挟まっているのを見つけた。
 電車は阪和線の快速電車として使われており、事故歴を調べたところ、10月15日午後8時半ごろ、関西空港発天王寺行き「関空快速」として走行中、大阪市東住吉区山阪2丁目で踏切内に立ち入った男性(58)をはねる事故を起こしていた。
 男性は即死し、遺体は東住吉署員が収容して遺族に引き渡した。同署は「遺体の右手は切断されてはいなかった」と話しており、府警は事件や事故に巻き込まれた別の人物の右手が何らかの原因で屋根に挟まった可能性も含めて調べている。
 この車両は10月1日にも屋根上の点検を受けており、手はその後挟まったとみられる。踏切事故の翌日以降も列車は通常通りに運行していた。
 鉄道関係者は「列車事故で体が切断されることは多いが、屋根まではね上げられたというのは聞いたことがない」と話している。(朝日新聞)
■新幹線 五話 その5 技術の国外流出懸念も
 「新幹線を中国が採用するなら、あらゆる努力と協力をしたい」。9月下旬に訪中した扇国土交通相は、中国政府の要人らに訴えて回った。
 中国は北京−上海間に高速鉄道の建設を計画中だ。東京−熊本間に相当する1300`を時速300`で結ぶというもので、新幹線を推す日本とリニアモーターカーのドイツが、激しい売り込み合戦を繰り広げる。
 車両メーカーや商社などが受注を目指して、97年に「日中鉄道友好推進協議会」を発足させ、日本政府も後押しする。ところが、実際の運行管理技術を持つJR各社は消極的だ。東海の葛西敬之社長は「新幹線を使ってくれと、こちらから頼む気はない」。東日本の幹部も「政治的な問題が絡むだけに、やけどしたくない」と漏らす。
 背景には、中国が輸入するのは研究用の車両1台程度と一部のシステムだけで、残りは自製するのでは、との懸念がある。商社などには中国政府とパイプをつなぐ先行投資的な意味もあるが、「JRは技術を盗まれるだけに終わる」というのだ。
 台湾にも高速鉄道計画がある。こちらは360の車両と信号システムなどをそっくり受注できた。しかし、台湾当局が一部のレールや線路分岐器の建設を外国企業に任せたため、技術指導をするJR側は「安全に責任が持てない」と嘆く。
 「世界一を自負しても、シンカンセンが海を渡るのは容易ではない。(社会部・小嶋秀行)(朝日新聞)
■御堂筋線が一時停止
 22日午前5時15分ごろ、大阪市営地下鉄御堂筋線梅田−淀屋橋間のトンネル内で、梅田駅に向かっていた始発前の回送電車の運転士から「煙らしいものが見える」と運転指令所に通報があった。市交通局は後続電車を最寄り駅に停車させ、同5時35分から約10分間、同線の全電車の運転を見合わせた。
 市交通局が調べたところ、現場に火が燃えた跡や煙は見つからなかった。同日未明、付近で線路の枕木を交換する作業があり、砂ぼこりが舞い上がったのを煙と見誤ったらしい。(朝日新聞 夕刊)
23日■列車立ち往生遅れ JR園部駅、7000人影響
 22日午後5時48分ごろ、京都府園部町小山東町のJR山陰線・園部駅構内で、彦根行きの団体臨時列車(乗客約150人)が、車掌から運転士への無線による出発合図の交換ができず、構内に立ち往生した。列車は11分後に手による合図で運転を再開。このため上下計26本が5−20分遅れ、約7000人に影響が出た。JR西日本は原因を調べている。(京都新聞)
■京田辺市消防署 連絡連携密に二重事故防げ 救急隊員死傷教訓 近鉄と情報交換
 JR東海道線で起きた救助活動中の救急隊員の死傷事故を受け、京田辺市消防署は22日、初の「軌道敷内列車事故における二次災害防止連絡会議」を同消防署で開いた。事故を教訓に、近鉄と消防関係者が救出活動時のマニュアルの点検ほか、情報交換を行った。
 会議には、藤本憲三消防署長と安達喜久雄近鉄新田辺駅長ら関係者計10人が参加。藤本署長が「線路内で負傷した住民の早期救助と救急隊員の安全確保のため、情報交換したい」と会議の意義を述べた。
 消防側からは、軌道敷内での救助活動について、救助隊と救急隊がともに出動する活動概要などについて、近鉄側からは列車事故時の乗務員や駅員らの対応について、それぞれ説明があった。
 続いて意見交換に入り、消防側からは、乗務員に対し、消防署が行う救急救命講習への参加を要望。隊員が軌道敷内に入る際は、必ず現場の乗務員に声をかけ、安全確保を最優先することを古いに確認し合った。(京都新聞)
■降りて歩いて 89 近鉄小倉駅(宇治市小倉町) 玉露製茶法発祥の地
 普通電車を降り、改札を抜けると、駅の西側には、スーパーマーケットや小売店が建ち並ぶ商店街が続く。車1台が通るのがやっとの道から、幾筋も細い路地が伸びている。
 入り組んだ路地の先には、手作りのお総菜屋さんや小さな店構えの居酒屋、老舗の和菓子屋などが軒を連ねる。夕飯の買い物に訪れた地元の主婦やお年寄りが立ち話をしたり、仕事を終えた人たちがのれんをくぐったり。そんな日常がある、地元の人々の生活のにおいがする街だ。
 府道城陽宇治線沿いに大規模店舗が林立する駅の東側を含め、今は一大商業、住宅地となっている小倉かいわいだが、かつては農村地帯で、茶畑が広がっていた。
 江戸時代の尊王家、高山彦九郎も新茶の季節に訪れ、「天明京都日記」に「小倉の里、此の辺宇治に近き故茶を多く作る、よしつを以て覆ひをせり」と記している。
 茶の新芽を霜や太陽光線から守るため、葭簀で覆われた宇治の茶園特有の光景は、諸国を歩いた彦九郎の目にも興味深く映ったようだ。てん茶をせん茶の製法で加工する玉露の製茶法が生まれたのも、この地とされる。
 今でも、駅東の旧大和街道周辺には、古い家並みに交じって老舗の茶問屋や製茶工場が残っており、宇治茶の里の面影をとどめる。地域の氏神、巨椋神社近くの巨椋公民館前には「玉露製茶発祥の碑」が建っており、毎年秋には地元の茶業者らの手で茶祭りが催されている。(京都新聞)
■女性車両まだまだGO 阪急・京阪、12月以降も
 阪急電鉄と京阪電鉄は22日、大阪−京都間の特急電車で10月から試験導入している女性専用車両を12月以降も続ける、と発表した。阪急、京阪とも専用車両の位置や走らせる時間帯は変更しない。
 両社が10月に実施したアンケートによると、阪急で女性87%、男性54%、京阪で女性87%、男性64%が導入に賛成したという。
 関西ではJR西日本と大阪市営地下鉄が女性専用車両を走らせており、神戸市営地下鉄も12月16日から運行する。(朝日新聞)
■列車屋根の手 8月自殺の男性のもの
 大阪府泉佐野市のJR西日本の車庫で、列車の屋根の上で見つかった手は、10月15日に大阪市東住吉区の踏切内で事故死した男性(58)ではなく、8月28日に同区で別の列車にはねられて死亡した無職男性(55)の遺体の一部であることが府警の調べでわかった。この男性と手の指紋が一致した。
 調べによると、男性は8月28日、東住吉区のJR阪和線の南田辺駅構内で通過中の列車に飛び込み自殺を図った。(朝日新聞)
24日■グランドひかり”さよなら”運転 新大阪−博多間
 2階建て車両四両を連結した山陽新幹線100系の「グランドひかり」が引退するのを記念してJR西日本は23日、新大阪−博多間を「さよなら運転」した。
 グランドひかりは70号車が2階建てで、うち1両は食堂車。1989年3月にデビューし、先頭車両のシャープな外観と眺めの良さで人気を呼んだ。
 最高時速230`で走行し、90年代前半には東海道・山陽新幹線を1日7往復して活躍したが、最近は時速300−285`の500系や700系などの高速型車両に押され、臨時列車として使われていた。
 この日は2000年3月に営業を終了した食堂車も臨時営業し、鉄道ファンを喜ばせた。
 最後の運転となった「ひかり563号」は午後5時14分に新大阪駅を出発し、定刻の午後8時25分、ストロボの光を浴びながら終点・博多駅に到着。ホームではくす玉が割られ、引退式で多くのファンや関係者が別れを惜しんだ。(京都新聞)
■線路にバス転落 乗用車と衝突 学生ら47人重軽傷 北海道・森町 運転手死亡
 23日午後7時15分ごろ、北海道森町石倉町の国道5号の石倉跨線橋(こせんきょう)で、おしゃまんべ交通(長万部町)の大型観光バスと乗用車が衝突し、バスが約10b下のJRの線路上に転落。バスの運転手の長万部町長万部、米坂浩之さん(42)が頭を強く打って死亡した。
 森町などの病院によると、5人が重傷、42人が軽傷を負った。
 バスの乗客は東京理科大長万部校舎の1年生ら計46人。重傷者は、横浜市保土ヶ谷区に実家があり、腕の骨を折った同大1年、阿部真人さん(20)、乗用車を運転していた室蘭市山手町、会計員段坂尚吾さん(24)らで、いずれも意識はあるという。
 森署などの調べでは、現場は片側1車線で、バスから見て緩やかな右カーブ。乗用車が雨でスリップし、対向車線にはみ出して衝突したらしい。バスは避けようとして右にハンドルを切り、対向車線側のガードレールを突き破り転落した。
 JR北海道によると、現場はJR石倉駅と本石倉駅の間で、函館線は事故直後から上下線とも運行を一時見合わせた。
 同大によると、1年生と引率者の約140人がバス3台で23日午前9時に同校舎を出発、函館市の夜景観光をした帰りで、このうち1台が事故に遭った。
 東京理科大長万部校舎は基礎工学部の1年生273人が在籍している。(京都新聞)
■バスと衝突し死亡 左京、バイクの学生
 23日午前11時ごろ、京都市左京区高野蓼原町の川端通で、同区岩倉下在地町、大学生姜隆行さん(21)のバイクが、出町柳行き京都バス=森岡良光運転手(47)=に正面衝突した。姜さんは頭などを強く打ち間もなく死亡。バスの乗客約30人にけがはなかった。
 下鴨署は、姜さんがセンターラインを越えたとみて調べている。(京都新聞)
■窓 エレベーター一体誰のため 橿原市・原田久夫(中学教員・56)
 私と妻は、二女の大学サークル発表を見て、地下鉄東西線の蹴上駅から乗車した。前に5人の中年女性が座った。山歩き姿で、小さいリュックを背負っている。にぎやかで山でのマナーについても大声でひとくさり。
 5人は烏丸御池駅で下車。私たちも降りた。私は脳梗塞(こうそく)の後遺症で一本づえ。女房が荷物を持ってくれている。そろりとホームを歩いた。柱の陰にエレベーターがあった。先ほどの女性たちが乗っている。私が乗り、続いて女房。ブザーが鳴った。「後から追いかけるから」。女房は荷物を持って降りた。
 「エレベーター探すのは得意なんや」。山歩き集団は、先ほどまで話していたマナーなどはどこへやら。腹が立った。私は自分の手足のために優先しろと言っているのではない。ずるい人間だけの施設になるのが、腹立たしい。本来の目的に使用されてるのかを、見て回るのが駅員の仕事。せっかくの設備、運用次第なのだから。(京都新聞)
■バス転落 運転手死亡 乗用車と衝突 跨線橋から 約40人重軽傷 北海道・森町
 23日午後7時15分ごろ、北海道森町の国道5号で、長万部交通の観光バスと乗用車が衝突し、バスがJR函館線をまたぐ跨線橋から約6b下の線路に落ちた。森署によると、バスの運転手米坂浩之さん(42)が死亡したほか、乗用車を運転していた会社員段坂尚吾さん(24)ら4人が重傷、バスの乗客ら約40人が軽傷を負っている。バスには47人が乗っていたとみられている。バスは3台が連なって走り、事故を起こしたのは、先頭の1台だった。
 JR北海道によると、現場は函館線の石倉駅と本石倉駅の間。バスは高さ約90aの鉄製のさくを破り、上下線をまたぐように落ち、大破した。同線は森町の森駅と八雲町の落部駅の間で上下線が不通となったが、約4時間後に復旧した。
 長万部交通によると、バスの乗客は長万部町に校舎がある東京理科大基礎工学部の学生。
 同大によると、大学が主催した函館市への日帰り旅行で、1年生135人と教職員6人が3台に分乗。同日午前9時に大学を出発し、函館市の夜景などを見学して同町に帰る途中だった。
 国道を管理する函館開発建設部の森道路維持事業所によると、現場は事故当時、雨が降っていた。(朝日新聞)
■バイクとバス衝突、1人死亡 左京で
 23日午前10時55分ごろ、左京区高野蓼原町の市道(川端通)で、同区岩倉下在地町、京都精華大3年の姜隆行さん(21)運転のミニバイクと、対向の滋賀県朽木村から京阪電鉄出町柳駅に向かっていた「京都バス」の路線バス=森岡良光運転手(47)=が衝突。姜さんは胸などを強く打ち間もなく死亡した。バスの乗客約30人にけがはなかった。
 下鴨署の調べでは、姜さんのミニバイクが中央線を越えたらしい。(朝日新聞)
■グランドひかり見納め 式典にファン500人の列
 4両の2階建て車両で親しまれた東海道・山陽新幹線「グランドひかり」の「さよなら運転」が23日あった。今年5月で定期運転から外れた16南編成が新大阪−博多間を1往復し、約2500人を運んだ。食堂車も1日だけ営業し、約250人の利用者でにぎわった。
 同日夕に新大阪駅で開かれた記念式典には約500人のファンが集まり、出発を見送った。東海道・山陽新幹線の2階建て車両は、主に東京−新大阪間の「こだま」として走っている100系だけになり、来年秋までに姿を消す。グランドひかりは、JR西日本が89年に投入した。「のぞみ」登場で高速化の波に押され、引退が決まった。(朝日新聞)
25日■「目合った」と刺殺 大阪のJR駅前 容疑の少年ら逮捕
 24日午前零時10分ごろ、大阪市港区波除のJR大阪環状線弁天町駅前で、2人組の男が、歩いていた大阪府寝屋川市の会社員大北哲也さん(23)のグループを呼び止め、大北さんの背中などをバタフライナイフで数回刺して逃げた。大北さんは約2時間後に出血多量で死亡。ほか2人が顔に催涙スプレーを吹き掛けられるなどして軽いけがをした。
 港署が2人組を追っていたところ、24日午後1時前、男2人が此花署に出頭。港署は同日夜、殺人と銃刀法違反容疑で大阪市のとび職少年(19)を、傷害容疑で同市港区弁天四丁目、とび職松田優作容疑者(21)を逮捕した。
 調べによると、少年は大北さんを刺殺し、松田容疑者は別の男性に頭突きをしけがをさせた疑い。少年らは容疑を認め「目が合ってカッとなった」などと供述しているという。大北さんは背中3ヵ所のほか、左肩や左胸を刺されていた。松田容疑者らはカラオケ店に持ち込んだ酒がなくなり、買って戻るところだった。大北さんのグループは8人で洒を飲み、「店を出たところで道路の反対側にいた松田容疑者らと目が合った」と話しているという。(京都新聞)
■中2はねられ死亡 草津のJR踏切
 24日午後5時20分ごろ、草津市草津二丁目、JR東海道線の西草津踏切で、同市内の中学2年の女子生徒(13)が長浜行きの新快速電車にはねられ、死亡した。
 この事故で、JR西日本は京都−米原間の上下線で1時間20分にわたって運転を見合わせた。JRによると、上下線合わせて28本が運休、44本の電車に最大約1時間50分の遅れが出て、約2万3000人に影響した。草津署が詳しい原因を調べている。(京都新聞)
■政治解決再確認へ 不採用問題で国労
 JR不採用問題をめぐり、国労は24日、東京都内で2日間の日程で定期大会を開き、引き続き与党3党と社民党の合意に基づく政治解決を目指す方針を提案した。
 国労は5月の臨時大会で、政治解決に反対して新たな訴訟を起こした組合員の処分方針を確認したが、今回の大会では処分を持ち越すとしているため、与党内から再び白紙撤回の意見が持ち上がる可能性がある。(京都新聞)
■「女性専用車両」が好評 阪急と京阪 試験運用2ヵ月 アンケート調査 乗客の8割近く賛成 来月から本格導入 女性・痴漢にあわない 男性・間違われない
 阪急電鉄と京阪電鉄が「女性専用車両」を試験運用して約2ヵ月が経った。乗客からは「安心して乗れる」「男女差別だ」と賛否両論の声が寄せられていたが、両社とも「アンケート調査の結果、8割近くの人が賛成だった」として、12月から本格導入することを決めた。すでにJR西日本や大阪市営地下鉄が運行し、他の鉄道会社にも導入が広がりつつある女性専用車両の周辺を追ってみた。(社会報道部 藤岡敦子)
 下京区の阪急河原町駅。電車の窓と乗降口に張られたピンク色の「女性専用車両」のステッカーが目を引く。中京区の専門学校生、久故由果理さん(20)は「酔った客が多く、二人掛けの席で寄りかかられたりして嫌だった。女性だけだと気楽だし、続けてほしい」と言い、大阪市の女子大学生(18)も「安心なのでいつも選んで乗ります」と話す。
 左京区の会社員平野圭祐さん(32)が「男性は痴漢と間違われる心配がないし、女性も安心。双方にいい」と言うように、男性にも導入に賛成の意見が多かった。
 交通博物館(東京)によると、女性専用の車両が戦後初めて導入されたのは1947年。子どもと女性の安全確保を目的に、当時の国鉄が中央線に「婦人少年専用車」を設けた。痴漢対策としては、2000年の京王電鉄(東京)が最初だという。
 当初は慎重な対応だった鉄道各社も、国土交通省が今年2月に行ったアンケート調査で、女性の8割、男性の7割が女性専用車両の導入に賛成したことなどを受けて導入を始めた。関西で最初に取り組んだのはJR西日本で、7月から大阪環状線と片町線の一部時間帯に女性専用車両を走らせている。国交省によると、現在、全国の7社が同車両を導入している。
 「男性への逆差別」とも取られかねない試みだが、背景には後を絶たない痴漢被害がある。昨年度の被害は阪急で83件、京阪で71件に上る。各社ともポスターの掲示や車内放送で防止を訴えているが、なかなか改善が見られず、「サービス向上の一環」として専用車両の導入に踏み切った。実際、JR西日本は「被害が大幅に減っている」という。
 乗客の反応はおおむね好意的だ。朝の通勤時間帯に導入する京阪が約1000人を対象に実施したアンケート調査では、男女合わせて77lが賛成で、終日導入している阪急の調査(約540人対象)でも76lが賛成だった。一方で「一般の車両が込む」「痴漢を減らす根本的解決になっていない」との声も寄せられた。阪急の担当者は「(反対意見の人にも)理解を求めつつ、今後は専用車両の周知徹底に努めたい」と話す。
 長年、列車内での痴漢対策などを訴えてきた「性暴力を許さない女たちの会」の杉原由美子さん(中京区)は「被害が深刻な場合には電車に乗れず、学校や会社に行けなくなる人も少なくない。専用車両ができたのはうれしいことで、時間帯の拡大や警察の取り締まり強化なども行ってほしい」と要望する。
 記者も女性専用車両に何度か乗ったが、「ほかの車両よりすいているのでは」との思惑は外れ、予想以上に込んでいた。「時間帯によってはほかの車両より込んでいる」(阪急)そうだ。専用車両がなくても安心して利用できるのが一番だが、現状をみると、まだ先のことのようだ。(京都新聞)
■南北間 鉄道連結、年内困難に 地雷除去 北朝鮮が検証拒否
 【ソウル24日共同】南北間の鉄道と道路の連結に向け、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が非武装地帯で行っている地雷除去作業終了後の検証団相互派遣をめぐり、韓国国防省は24日、北朝鮮側が検証を拒否してきたことを明らかにした。作業の遅れは必至で、南北が合意した鉄通連結の年内実現は難しくなった。
 北朝鮮は拒否の理由について、地雷除去検証団の名簿提出を求めた在韓国連軍の介入を指摘。背景には、米国との核開発計画をめぐる米朝対立があるとみられる。
 地雷除去は既に軍事境界線から南北約100bずつを残すだけで、今月末に予定されていた地雷除去終了後は南北が相互に検証団を派遣する運びとなっていた。(京都新聞)
■踏切で中学生はねられ死亡 草津の東海道線
 24日午後5時20分ごろ、滋賀県草津市草津2丁目のJR東海道線西草津踏切(警報機、遮断機付き)で、女性が姫路発長浜行き新快速電車(8両編成)にはねられ、即死した。この事故で、新快速電車が現場に1時間19分停車したのをはじめ、上下計28本が運休、後続の電車にも1時間49分〜2分の遅れが出て、約2万3000人に影響があった。
 草津署の調べによると、女性は同市内の女子中学2年生(13)。運転士が遮断機をくぐる人影を発見し、非常ブレーキをかけたが、間に合わなかつたという。(朝日新聞)
■列車8本遅れる JR東海道線
 25日午前7時ごろ、京都府大山崎町のJR東海道線山崎駅構内で、上り貨物列車の運転士から、新大阪総合指令所に線路内に人が入っているとの連絡があった。このため、上下線の運転を一時見合わせ、米原行き快速電車が徐行確認したところ、異常はなく8分後に運転を再開した。
 また、同7時16分ごろ、同向日町−西大路間で、同快速電車の乗客から急病人が出たため、西大路駅に15分間停車した。
 JR西日本によると、連続2件のトラブルで、同快速電車が23分遅れ、後続の普通電車など2本が運休したほか、米原行き快速電車など計8本が最大23分から3分遅れ、ラッシュ時と重なり乗客約9000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■定期期券を誤発売 京滋などでJR西 発行機データ訂正
 JR西日本は25日、山科駅、近江八幡駅、福井駅の継続定期券発行機で、定期券7枚を正規運賃より120−320円高く誤って発売した、と発表した。すでに誤発売した乗客7人に差額を返却しており、今月中に管内すべての発行機のデータ訂正を行う。
 誤発売は、山科−虎姫、近江八幡−河毛、福井−越前大宮の1ヵ月通学(高校、大学)定期と同通勤定期。今月21日に、福井駅で乗客から指摘を受けて気づいた。京都府では1人、滋賀県では3人に対する誤発売があった。
 北陸本線の工事に伴い、直江津駅を起点とした北陸本線の営業キロ数が0.1`短くなり、同社は10月21日から発行機のデータを変更したが、北陸本線から東海道線や越美北線へ経由する一部の定期券区間で、データ変更に見落としがあり、従来の営業キロ数のまま定期券運賃を計算していた。同社営業本部は「今後同様の誤りが起きないよう、プログラムの改修をしていきたい」としている。(京都新聞 夕刊)
■店長強殺男に無期懲役求刑 東京地裁公判
 JR東京駅構内のコンビニで万引し、取り押さえようとした店長桶田順彦さん=当時(33)、千葉県松戸市=を刺殺したとして、強盗殺人などの罪に問われた無職大森秀一被告(34)の公判が25日、東京地裁(山崎学裁判長)であり、検察側は「自己中心的な犯行で再犯の恐れも高い」として無期懲役を求刑した。
 検察側は論告で「腹部にナイフを強く突き刺していることなどから、殺意は明らか」とし「刑務所に行きたくないという身勝手な動機による卑劣な犯行。真摯(しんし)な反省もない」と指摘した。(京都新聞 夕刊)
■関西私鉄、王国の座危ない? JR、定期でリード 割引率、15%ほどおトク 「スルッと」IC化で対抗
 関西の通勤・通学客の定期券をめぐる鉄道会社間の競争で、JR西日本の優位が際立ってきている。安さと便利さで攻勢をかけるJRに対し、私鉄の収入は減る一方だ。旧国鉄時代にはサービス、運賃とも私鉄リードの「私鉄王国」といわれた関西だが、様変わりしつつある。
 「おトクさで選ぶならJRの定期です!」
 JR西日本は今秋、関西、阪和、福知山、片町の4路線別にこんなチラシをつくり、主要駅に置いた。所要時間や各駅間の通勤定期代一覧表が付いている。競争相手こそ名指ししていないが、担当者は「JRの価格や速さを私鉄と比較してもらうのが狙い」と言う。
全駅で購入可
 JR西日本の通勤定期の割引率は50〜60%。私鉄の35〜45%と比べ、ほとんどの区間で割安になる。「普通運賃が私鉄より高いので定期も割高と思われがちだが、実は違います」と、駅員らが企業を回って説明している。
 98年から、沿線のバス会社との連絡定期券の発売を始め、現在は14社・局と提携した。駅員がいるほぼ全駅で定期券が買えるほか、簡単に継続できる自動販売機も70駅に設置した。定期券が買える駅が限定されている私鉄に対し、買いやすさでも一歩リードする。
震災を契機に
 JR優位の流れが加速したのは95年だ。阪神大震災からいち早く復旧し、阪神間の通勤客を引き寄せた。同年9月に私鉄各社が運賃を値上げした際、定期の割引率を特に圧縮したことも、消費税改定を除き、運賃をずっと据え置いているJRには有利だった。
 01年度のJR西日本の定期収入(京阪神地区)は1141億円で、96年度より8億円多い。在来線運輸収入の4分の1を占める「ドル箱」だ。
主な競合区間の通勤定期運賃
 1ヵ月3ヵ月6ヵ月
JR宝塚−大 阪9,760円27,840円46,870円
阪急宝塚−梅 田※10,830円30,870円58,490円
JR和歌山−天王寺24,750円70,540円120,960円
南海和歌山市−新今宮24,840円70,800円134,140円
JR京橋−星 田8,820円25,140円42,340円
京阪京橋−枚方市12,250円34,920円66,150円
JR奈良−天王寺13,860円39,500円66,520円
近鉄奈良−鶴 橋18,250円52,020円98,550円
JR大阪−三ノ宮11,960円34,100円57,450円
阪神梅田−三 宮12,480円35,570円67,400円
阪急梅田−三 宮12,480円35,570円67,400円
JR大阪−京 都16,070円45,790円77,110円
阪急梅田−河原町15,070円42,950円81,380円
(※西宮北口経由で計算)
 他方、大手私鉄では、京阪電鉄が96年度より52億円少ない217億円にとどまるなど、各社ともこの5年間で15〜20%減らしている。関東の私鉄はほぼ横ばいで、関西勢の不振は一層目立つ。
 阪急電鉄が定期券自動販売機を全駅に設置したり、近鉄がインターネットの定期券予約サービスを始めたりしているが、減収に歯止めをかける効果はまだ表れていない。
 ある私鉄の幹部は「路線網が整い、もともとスピードが速いJRが本気を出せば勝負にならない」と嘆く。
頼みのカード
 私鉄側が巻き返し策として期待するのが、共通乗車カード「スルッとK ANSAI」のIC(集積回路)化だ。後払い方式を取り入れるため、柔軟な運賃割引が可能になる。03年度中に先行導入する阪急は、電車に乗った実績に応じて、定期券並みに運賃を割り引く制度を検討している。
 「スルッとKANSAI」には現在、37の私鉄・地下鉄などが参加。カードの発売枚数も昨年度は前年度より約700万枚多い約3700万枚に達する。割引はないが、各社の自動改札機をそのまま通れる使い勝手の良さで人気だ。阪急鉄道事業本部の担当者は「IC化でさらに便利になれば、通勤客を呼び戻せるのでは」と期待をかける。
・経営努力で私鉄もいける 鉄道評論家の川島令三さんの話 関西の私鉄は先進的なサービスが特徴だったが、最近は精彩を欠くのが残念。最新設備の導入で所要時間を短縮したり、ダイヤを利用しやすくしたりすれば、十分対抗できるはずだ。(朝日新聞 夕刊)
■ドア閉まらず JR運行遅れ 東西線、片町線も影響
 25日午前7時42分ごろ、大阪市福島区のJR東西線海老江駅で、篠山口発木津行き快速電車(7両編成)の3両目のドア1ヵ所が閉まらず、発車できなくなった。車掌が手動で閉め、約10分後に運転を再開したが、途中の放出駅で念のため運転をうち切った。東西線と相互乗り入れしている片町線で2本が運休、5本が〜3分遅れ、約5300人に影響した。(朝日新聞 夕刊)
■定期運賃計算 JR西がミス 7人から1500円取りすぎ
 JR西日本は25日、福井、滋賀両県の北陸線や東海道線の継続定期券発行機の運賃計算プログラムに誤りがあり、7人から計1500円を取りすぎていたと発表した。
 同社によると、ミスがあったのは北陸線福井−越美北繰越前大宮、東海道線近江八幡−北陸線河毛など11区間。このうち3区間では計7人に1ヵ月通勤・通学定期券を発売しており、120〜320円をそれぞれ取りすぎていた。(朝日新聞 夕刊)
■東京駅構内殺人 被告に無期求刑
 JR東京駅で7月、コンビニエンスストア店長桶田順彦さん(当時33)を刺殺したとして、強盗殺人罪に問われた無職大森秀一被告(34)の公判が25日、東京地裁であった。検察側は論告で「常習的万引き犯である被告がわずか550 円の万引きを免れるために、あらかじめ用意したナイフで店長の腹部を刺した犯行は凶悪で重大だ」として無期徴役を求刑した。
 また、大森被告が自ら警察に出頭したことについて検察側は「当時の捜査状況からすると、早晩、犯人は特定されていた」として自首減軽は適用するべきでないとした。
 弁護側は最終弁論で、「一種のパニック状態での犯行で、被告に殺意はない。まに、自首が成立する」と主張した。判決は来年1月16日に言い渡される。(朝日新聞 夕刊)
26日■JR不採用問題 政治解決方針 国労が再確認
 JR不採用問題をめぐり、東京都内で定期大会を開いた国労は25日、与党3党と社民党の合意(4党合意)に基づく政治解決の方針を賛成多数であらためて確認した。5月の臨時大会で確認した新たな訴訟を起こした組合員の処分は、対象者が300人近くに上り、処分までの調査に時間がかかって大会に間に合わなかったとして、結論を先送りにした。(京都新聞)
27日■長距離高速バス”快走” 関西の会社 増便、新設相次ぐ 割安料金に人気
 京都や大阪などのバス会社が地方のバス会社と提携して、長距離の高速バス路線を相次ぎ新設している。京阪バス(京都市南区)や西日本ジェイアールバス(大阪市)が四国や中国方面、近鉄バス(大阪府東大阪市)も関東や東北方面の路線を充実させた。乗り継ぎ不要の便利さや鉄道よりも安い料金が不況で懐の冷え込んだ消費者心理をとらえているようだ。
 京阪バスは、1999年の京都−徳島間新設に始まり、JR京都駅と四国、中国地方を結ぶ路線を地元バス会社と提携して開拓。昨年に高松行き、今年10、11月に松山、松江・出雲、高知行きの3路線を開業した。
 同社営業企画部は「高知、松山行きは観光シーズンに開業した影響もあるが、1便当たり15人の乗客目標をほぼ達成している。四国在住者の利用が多いようだ」と手ごたえを語る。
 西日本ジェイアールバスは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)と関西国際空港などを結ぶ近距離便を除き、98年度から大阪駅や新神戸駅などを発着点に計19路線を設けた。うち徳島、高松、松江・出雲行きの京都駅発着便は、京阪バスと共同輸送している。
 近鉄バスも2000年、大阪あべの橋発京都経由で、甲府行きと水戸行きを新設。今年も栃木県の真岡行きや、山形、いわき行きなど4路線の運行を始めた。大阪行きはUSJを終点にしている。同社総務部は「新設間もない路線はまだ需要が伸びていないが、先行して開業した甲府、水戸行きは好調」と話す。
 なぜ、これだけ新設が相次いでいるのか。京阪バス営業企画部は「明石海峡大橋の完成や四国の高速道路網が充実したことが大きい。乗り換えもないので、鉄道と変わらない輸送時間で効率よく運行できるようになった」と指摘する。
 不況の影響も少なくないようだ。近鉄バス総務部は「デフレ不況で、新幹線や飛行機よりも料金が安い高速バスのニーズが高まっている。共同輸送している現地の会社も、集客が見込める京都やUSJなどの目的地は魅力だろう」と話している。(京都新聞)
■阪神が減収減益 9月中間連結決算
 阪神電気鉄道が26日発表したことし9月中間連結決算は、阪神タイガース関連の収入が大幅増となったものの、不動産事業の不振などで売上高が前年同期比2.6%減の1323億円、純利益が6.9%減の23億円と、減収減益となった。
 百貨店などでのタイガースグッズの売り上げが、前年同期比75.9%増の15億円となったほか、阪神戦での甲子園球場の入場者数も27.2%増加し、球団の関連収入は99億円と2割以上の増収。
 この結果、部門別でも、スポーツ事業は前年同期比17.6%の大幅増収となった。
 しかし、不動産や建設事業は受注競争の激化などで2けた減収になった。鉄道事業も少子化や雇用抑制による定期収入の減少などで微減となり、全体の足を引っ張った。
 本業の不振にも、同社は「タイガースの収入がなかったらもっと業績が悪かったはず」(縄田和良常務)としている。(京都新聞)
■女性はねられ死亡 東山のJR奈良線
 26日午後8時20分ごろ、京都市東山区本町19丁目のJR奈良線で、女性が奈良行きの快速電車にはねられ、死亡した。上下計14本が運休し、7本が最長で約1時間40分遅れ、乗客約5000人に影響が出た。
 松原署は、伏見区内の女性(82)とみて身元の確認を急いでいる。女性は線路上を歩いていた、という。(京都新聞)
■JR奈良線電車 1時間半停車 東山で女性はねる
 26日午後8時25分ごろ、東山区本町19丁目のJR奈良線で、線路上を歩いている女性を京都発奈良行き快速電車(6両編成、乗客約900人)の運転士が見つけ、ブレーキをかけたが、女性ははねられ即死した。乗客にけがはなかった。電車は現場で約1時間半、停車。上下14本が運休するなど約5000人に影響した。JRは京阪電鉄と近鉄に振り替え輸送をした。JRによると、大きなトラブルはなかったという。松原署が死亡した女性の身元を調べている。(朝日新聞)
■京都市バスの運転手追送検 名誉毀損容疑3件
 府警捜査1課と桂署は26日、京都市職員を中傷するビラを配ったとして名誉棄損容疑で10月に逮捕した京都市バス運転手の松井勝美容疑者(52)=下京区西七条南月読町、同罪で起訴=を、ほかにも同様のビラを配っていたとして、同容疑の事件3件で追送検した、と発表した。
 調べでは、松井容疑者は02年6月中旬、市交通局職員ら4人を「不正採用」などと中傷したビラを中京区の20戸の郵便受けに配ったほか、00年8月から01年1月と、02年8、9月にも京都市内計40戸に同種のビラを配った疑い。(朝日新聞)
■新快速 敦賀へゴー 直流化、JRと地元調印
 福井、滋賀両県のJR北陸線と湖西線の電源を交流から直流に変え、京阪神方面から電車を直通させる事業の調印式が27日、京都市内であった。福井県・栗田幸雄、滋賀県・国松善次両知事とJR西日本の南谷昌二郎社長が出席し、基本合意書に署名した。総事業費は162億円で、06年度末までの完成を目指す。
 直流化されるのは、北陸線長浜−敦賀(38.2`)と、湖西線永原−近江塩津(5.8`)の2区間。交流より電圧が低いため変電所が多く必要だが、都市近郊型の軽量の電車を走らせることが可能になる。
 JR西日本は完成後、現在は長浜と永原まで乗り入れている東海道線の新快速電車を敦賀まで延長する方針だ。琵琶湖一周運転も可能になる。
 JRは、約143億円の負担を滋賀、福井両県に要請。滋賀県が約75億円、福井県が約68億円を出すことで決着した。(朝日新聞 夕刊)
28日■直流電化へ三者が調印 JR北陸・湖西線
 JR北陸線と湖西線の直流電化事業の実施に向けた調印式が27日、京都市下京区のホテルで行われ、滋賀県の国松善次知事と福井県の栗田幸雄知事、JR西日本の南谷昌二郎社長の3者が基本合意書に署名した。
 調印式は、国松知事と栗田知事が10月15日の会談で、事業費の負担割合について最終合意し、事業化のめどがついたことを受けて行われた。
 合意書は、滋賀、福井両県の負担割合の根拠や着工後4年で完成を目指すことなど6項目。栗田知事、国松知事、南谷社長の順で署名し、握手を交わした。調印式後、南谷社長が「事業区間はもともと利用客が少ない区間」と述べ、地域活性化のための施策の実施や継続を両知事に求めた。
 同事業は、北陸線の長浜−敦賀間と湖西線の近江塩津−永原間の計約44`を直流電化。乗り換えなしで琵琶湖を一周できる「琵琶湖環状線」が実現するほか、新快速が敦賀まで乗り入れる。(京都新聞)
■1000人余りの社員削減へ 近畿日本ツーリスト
 近畿日本ツーリストは27日、2005年度までに正社員1000人余りを削減することを柱とする中期経営3ヵ年計画を発表した。成長分野を強化し、05年度の復配を目指す。
 計画によると、正社員は定年退職者らの自然減で現行の4776人から3770人に削減。契約社員を700人増やし、正社員の比率を8割から6割に引き下げる。
 支店網では年内に11の支店、営業所を廃止。一部の店舗では個人旅行の取り扱いをやめて、団体旅行の営業に一本化するなど店舗形態の見直しも実施。来年1月にはスポーツやカルチャー旅行を扱う専門店などを新設する。
 また、3大都市圏と福岡など地方重点都市の営業力を強化するほか、同じ興味を持った人の集まりを組織し、旅行やイベントを行う「クラブツーリズム」を重点的に展開する。(京都新聞)
■カニシーズン到来 KTRが増発
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)は、このほどカニシーズン到来に伴う冬の旅客輸送計画を(12月1日−来年2月28日)を発表した。
 臨時列車は2本で、大阪発天橋立行き特急「かにカニ文殊号」と、天橋立発京都行き特急「かにカニはしだて号」を土、日祝日(年末年始を除く)に各1本ずつ運行する。
 また期間中は、「タンゴ・ディスカバリー」(京都−豊岡、久美浜間)を2両増結し6両に、「タンゴ・エクスプローラー」(新大阪−久美浜間)は3両増やし6両にするなど、特急13本の車両を増やす。
 一方、丹後由良(宮津市)や木津温泉(網野町)、丹後神野(久美浜町)の各駅に特急列車が臨時停車する。問い合わせはKTR 営業課TEL0772(22)8571へ。(京都新聞)
■郷愁誘う蒸気機関車 府南部での雄姿 写真集に 城陽の会社員が出版
 城陽市富野の会社員小菅一己さん(53)が、奈良線や片町線、関西線沿線で撮影した蒸気機関車の写真を収めた鉄道写真集「府南部編」をこのほど刊行した。昨年4月に発刊した「保津峡編」に続く第2弾で、いずれ「府北部編」も出したいと張り切っている。
 幼児期から大の鉄道ファンだったという小菅さんは、全国の鉄道愛好家が集う鉄道友の会京都支部のメンバーでもあり、長年、鉄道写真を撮り続けてきた。
 数年前、仲間の一人が亡くなったのを機に「自分の死後も写真だけは残したい」との思いから写真集作りを考えたという。
 1971年4月、梅小路機関区で「さよなら蒸気機関車」があり、30年目の節目だった昨年、保津峡編を発刊した。
 今回の府南部編は、B4変形判で2色刷り39ページ。保津川沿いや京都駅以南の沿線で機関車が走る姿や、当時の列車ダイヤも紹介。撮影は68−73年で、竹林だった現在のJR小倉駅付近(宇治市小倉町)や、保津川沿いを縫うようにして走る姿などが郷愁を誘っている。
 1冊500円で、2000部発刊した。宇治、城陽両市などの書店でも販売中で、小菅さん宅TEL0774(53)7365への申し込みも可能。(京都新聞)
■いっしょにスタディ JR稲荷駅ランプ小屋 時代映す風合いと事故防止の工夫 明治の照明灯や信号機
 重い戸を引くと、タイムトリップした感覚になリました。色あせた信号灯や照明灯、少しへこんだ遠方信号機…。「ランプ小屋」と呼ばれる室内には、明治時代を中心に、現役で活躍していた道具たちが並んでいました。
 ランプ小屋は1879(明治21)年、稲荷駅とともに建てられました。京都から稲荷駅を経由し、大津へと向かった旧東海道本線の時代で現存する唯一の建物で、1970年に準鉄道記念物に指定されました。
 かつては駅舎の照明や機関車の前照灯などにランプが使われていて、その灯具や油を保管する場所だったことから、その名が付いたそうです。部屋はたった約8平方bと歩き回るスペースもありませんが、燃えにくいように丈夫なれんが造りとなっています。
 37点の展示品には、待合室の照明だったランプや、通過信号用のレピーター、行き先が書かれた表示板、踏切詰め所の暖房として使われた火鉢などがあります。どのように使われていたのか、想像するのも楽しいかもしれません。
 また、単線を列車が安全に通るために使われた票券箱や、異常時に手動で線路のポイントを切り替える道具もありました。やり方は変わっても、昔から事故を防ぐための工夫がされていたことがわかります。
 受け持ちの宇治駅の長谷川勝洋駅長は「鉄道ファンの人が多いですが、修学旅行生も訪れます」と話します。
 ランプ小屋から出ると、すぐ横の下りホームに電車が到着していました。ひっそりとたたずむ小屋は、走る電車の姿を見守っているようにも見えます。
 【JR稲荷駅ランプ小屋】
 住所 京都市伏見区深草稲荷御前町
 交通 JR稲荷駅構内
 休館日 無休
 料金 無料。JR利用者以外は入場券(140円)がいる
 問い合わせ JR宇治駅TEL0774(21)2061。
 事前申し込みが必要(京都新聞)
■パソコン輸送は鉄道で 国の補助も後押し 富士通 1億5000万円節約 二酸化炭素も抑制
 富士通は、これまでトラックに依存していたパソコン製品の国内運送を改め、鉄道を大幅に活用する方針を決めた。経費を3割まで削減できるうえ、運送に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量も抑える狙いだ。鉄道輸送の再評価は他のメーカーにも広がる兆しで、複雑な運輸スケジュールを効率的に統括できるコンピューターソフトの開発が後押ししている。
 富士通が鉄道利用を大幅拡大するのは、納期が1週間以上と比較的長い注文で、法人向けが対象。年間約130万台の法人向けのうち、2割程度を来年度中に鉄道やフェリーに振り替える。
 トラック輸送は臨機応変で迅速だが、量や距離によっては割高の側面がある。鉄道による輸送費の節約効果は、全社で年間約1億5000万円とはじく。将来的には、鉄道の割合を4割まで引き上げる計画だ。
 納入まで数日という受注については、これまで通りトラックや飛行機を利用する。ただ、法人向けでは納期1週間以上が出荷の7割を占めており、輸送方法を改善する余地は大きい。
 納期や距離、配送拠点に応じて、最適な輸送手段を決めるコンピューターソフトを開発中だ。来年5月をめどに、鉄道やフェリー、トラック、飛行機などの組み合わせを自動的に選ぶシステムを稼働させる。
 シャープも、家電製品の国内輸送で鉄道の比重を増している。01年度の5%から03年度末までに15%に引き上げる予定だ。パソコン製品の輸送も徐々に鉄道の割合を増やしている。
 国内の貨物輸送に占める鉄道の比率は5%以下とされ、4割近い国もある欧州などに比べ格段に低い。しかし、環境問題への対応や経費面で最適な輸送を選ばうとする流れが強まり、鉄道やフェリーの割合を増やす「モーダルシフト」が進み始めている。
 国土交通省が02年度から、東京−大阪間など幹線で、物流の鉄道などへの転換コストを一部補助し始めたのも普及を促している。(朝日新聞)
■信楽事故の団長 元弁護士の着服 さらに270万円も
 信楽高原鉄道事故の民事訴訟で遺族側弁護団長を務めた元弁護士の木村沢東容疑者(54)による横領事件で、木村容疑者が、さらに別の依頼人から預かった計270万円を着服していたことが27日、大阪地検特捜部の調べでわかった。特捜部は同日、今月7日の逮捕容疑の3500万円の着服と合わせ、木村容疑者を計3770万円の業務上横領罪で起訴した。(朝日新聞)
■関空不振、特急に直結 「はるか」「ラピート」、乗客が大幅減少
 関西空港と大阪市内を結ぶ「開空特急」の乗客が減少している。JR西日本の「はるか」は、02年度上半期の1日当たりの輸送人員が前年同期に比べ16%減少。南海電鉄の「ラピート」も乗車率がピーク時(95年度)からほぼ半減の31.6%にまで落ち込んだ。この期間に国際線利用客数が2割程度減るなどの関空の不振が響いている。数十億円をかけて新型車両を導入しただけに頭を痛めている。
 ラピートの場合、今年度上半期の乗客は91万9000人。南海は現在の6両編成を短くすることも検討したが、「車両組み替えの人件費を考えると、電気代節約の効果が見込めない」(同社)という。
 一方、関空行きバスは路線が増えて利便性が向上したこともあって比較的堅調で、阪神電鉄などが共同運行する関空線の旅客収入は微増(今年度上半期)。神戸・三宮−開空線は7月に1日約15便増やしており、関空特急にとって強力なライバルになっている。(朝日新聞)
■「下半身露出」は電車の他人の手 職失った男性に逆転無罪 大阪高裁
 通勤電車で下半身を露出したとして、公然わいせつ罪に問われた大阪府内の元会社員の男性被告(59)に対する控訴審判決が27日、大阪高裁であった。河上元康裁判長は「目撃者の女性は別の乗客の手などと見間違えた疑いがあり、その供述は信用性を欠く」と述べ、罰金15万円とした大阪地裁の一審判決を破棄して、無罪を言い渡した。
 被告は昨年2月22日朝、大阪市都島区の京阪電鉄京橋駅に停車した電車内で下半身を露出したとして大阪府警に逮捕、起訴された。
 被告と向かい合わせに立っていた女性は、捜査段階や公判で「下半身を押しつけられた感覚があり、下の方を見ると肌色のものが見えた」と供述した。
 一審判決は「供述は具体的で迫真性がある」と認定。控訴審判決は、女性は視力が弱く、被告が痴漢ではないかと嫌悪感を抱いたことなどから、「誤認した可能性はぬぐいきれない」と判断した。
 弁護人によると、被告は逮捕後3ヵ月間勾留され、退職を余儀なくされたという。(朝日新聞)
■列車と車が衝突 JR一時止まる 彦根
 28日午前11時20分ごろ、彦根市稲部町のJR東海道線の荒張踏切で、網干行き普通電車が踏切内に進入した軽トラックと衝突した。トラックを運転していた市内の男性(80)が軽傷を負った。上下線とも米原−安土間で約1時間20分にわたり、運休した。
 彦根署によると、遮断機の下りた踏切の中で、軽トラックが立ち往生していたという。(京都新聞 夕刊)
■車軸に傷 急増 JR西「のぞみ」「レールスター」 スタンプ状160本交換 今春以降 「安全問題なし」というが…
 JR西日本の新幹線車両「のぞみ」や「ひかりレールスター」の車軸で「スタンプ傷」という微細な傷による交換が相次いでいる。JR東海の同系車両では発生はなく、JR西日本の車両構造に原因があるらしい。同社「安全上は全く問題」としているが、今年4以降だけで約160本の交換を迫られ、費用の増大に悩んでいる。
 JR西日本によると、スタンプ傷が頻発しているのは、500系のぞみ(運転開始97年3月)と700系のひかりとひかりレールスター(同00年3月)。最高時速285〜300`に対応する新鋭車両だ。
 99年ごろから、2枚の車輪をつないで1両に4本ある轍(直径約12a)の表面に、ごく小さなスタンプを押し当てたような傷が筋状に並ぶ現象が目立ち始めた。
 JR西日本の基準では、深さ0.02_を超える傷は軸の交換が必要。昨年度は、500系で検査対象の13%を占める100本、700系で1%の5本を交換した。今年度からは交換基準を0.08_に緩めたが、4〜11月で500系140本(27%)、700系20本(7%)が基準を上回り、むしろ増加している。
 同社の調べで、軸を取り巻く「軸受け」の内輪の先端が轍の表面に接触すると、スタンプ傷ができることが分かった。
 軸受けは、内輪と外輪の2枚が重なり、中間に輪を回転させる「ころ」が付いている。従来のころは円筒形だったが、500系と700系では、高速走行時に横揺れしにくいとされる円錐形にした。この「ころ」の角の部分が内輪に当たり、軸に押しつけているらしい。
 ただ、同じ円錐ころを使っているJR東海の700系ではスタンプ傷は見つからない。JR西日本は「潤滑削が違うためではないか」と推測するが、はっきりしない。
 軸は1本で約50万円する。JR西日本は、傷が浅い場合には、基準の範囲内でヤスリをかけて削り取っている。
 同社車両部は基準を緩めたことについて、「0.02_は新品の基準で、使用開始後には厳し過ぎる」と説明。「鉄道総合技術研究所などで調査してもらったが、深さ3_以内の傷なら亀裂に発展する恐れはない」としている。ただ、内輪の端を丸めるなど、傷がつきにくい構造への改良は検討しているという。
構造の解決が先
 「新幹線『安全神話』が壊れる日」の著書がある技術評論家の桜井淳さんの話 異常な発生率だ。JR西日本は基準を緩めるよりも、原因となっている構造上の問題を解決するのが先ではないか。最近の車軸は軽量化のため中空構造になっており、傷の周りを削っても本当に影響がないのか不安に感じる。時速300`近い超高速で乗客を輸送する新幹線では、安全面により慎重な判断が求められるはずだ。(朝日新聞 夕刊)
■電車と軽トラ 踏切内で衝突 滋賀・JR東海道線
 28日午前11時20分ごろ、滋賀県彦根市稲部町のJR東海道線・荒張踏切(警報機、遮断機つき)で、米原発網干行き下り普通電車(6両編成)が、踏切内に入ってきた軽トラックに衝突。軽トラックを運転していた同市内の男性(80)が頭に軽傷を負った。電車の乗客約100人にけがはなかった。この事故で、同線は米原−安土間が上下線とも不通になった。(朝日新聞 夕刊)
29日■窓 リフトバスは有効利用して 右京区・松本公美子(主婦・42)
 24日の夜、娘が帰宅途中に市バスに乗ったときのことです。そのバスは、リフト付きのバスで、車いすの方が乗られていたそうです。
 ところが、運転手の方は、リフトの操作が不慣れなようで、降りられる時、リフトが歩道に届かない場所で停車してしまい、車いすの方をリフトに乗せたまま、バスを前進させたそうです。なおかつ、バスは進みすぎて、また歩道には届かないところで停車してしまい「ちょっともどそうか」と、言われたとか…。
 見かねて、乗客と通行人の方々とで、車いすを持ち上げて、降ろしたそうですが、今度は、リフトを収納する操作がわからず、あちこちのボタンを押し、数分後にはなんとか発車したそうです。
 この話を娘から聞いたときには、本当にびっくりするやら、あきれるやら。車いすをリフトに乗せたままバスを移動させるなんて、危険でしょう。リフト付きバスなのに、そのリフトが有効に安全に利用できないなら、意味がないです。
 確かに、バスの運行や接客など運転手の方は、大変な業務に追われていると思いますが、リフト付きバスの運転手は、せめて操作ぐらい熟知してほしいものです。昨今、声高に「バリアフリー」が叫ばれる中で、外側にばかりお金をかけて、それで終わっていませんか?「仏作って魂入れず」この言葉を思い出した夜でした。(京都新聞)
■無理な降車で遅れ 京都駅でのぞみ
 29日午前9時6分、京都市下京区のJR京都駅を発車しようとした新大阪発東京行き新幹線のぞみ50号(16両編成)で客室内に設遺されている非常ブザーが押されたため一時発車を見合わせ、のぞみ50号は11分遅れで京都駅を発車した。
 JR東海によると、後ろから4両目に乗っていた男性が閉まりかけているドアを無理やり開けて降りようとしているのを見た社内販売員が危険を感じて非常ブザーを押した。
 男性はのぞみ50号と、3分後に発車するのぞみ6号(同)を勘違いして駆け込み乗車し、間違いに気付き慌てて降車しようとしたらしい。
 のぞみ6号も10分遅れで京都駅を発車し、約1500人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■KTR は車両故障
 29日午前8時10分ごろ、宮津市鶴賀の北近畿タンゴ鉄道(KTR)宮福線の宮津駅を発車した直後の新大阪行き特急「タンゴエクスプローラー2号」が突然、加速できなくなり、福知山駅に7分遅れで到着した。JR西日本が福知山駅から代替車両を運行し、乗客が乗り換えたため、27分遅れで発車した。
 福知山駅で接続しているJR山陰線の京都行き特急「きのさき2号」も発車が7分遅れ、計約400人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■阪急、3月期も無配 9月中間 売上高増でも83%減益
 阪急電鉄は28日、03年3月期の期末配当を見送ると発表した。中間配当も見送っている。宝塚ファミリーランドの撤去費などで578億円(連結)の特別損失を計上する見込みとなったため。通期での無配は阪神大震災の影響で赤字に転落した96年3月期に次いで2度目。前期は通期で1株当たり5円を配当した。
 同日発表した02年9月中間期の連結決算は、売上高が阪急不動産の100%子会社化などの影響で前年同期比7.4%増の2278億円、当期利益は同83.8%減の10億円だった。03年3月期は133億円の当期赤字を見込んでいる。(朝日新聞)
■関東の私鉄8社 全社が経常増益 9月中間
 関東私鉄大手8社の9月中間連結決算が28日、出そろった。羽田空港駅の利用客や不動産販売が伸びた京浜急行電鉄を除き、売上高は軒並み前年同期を下回ったが、バス部門分社化などのリストラ効果が出て、全社で経常増益となった。
 東京急行電鉄は連結範囲拡大の影響を差し引くと、実質9%の減収。東急建設の売上高減少が響いた。さらに子会社の固定資産評価損などで450億円の特別損失を出し、当期赤字に転落した。相模鉄道は子会社に営業譲渡した砂利・生コン販売事業の売上高が落ち、大幅な減収となった。
 単体の鉄道収入は、地下鉄との相互直通運転を目黒線で始めた東急や、運賃を値上げした西武鉄道など5社で増収。日光方面の観光路線が不振だった東武鉄道など3社は前年同期を下回った。(朝日新聞)
■関東私鉄大手8社の9月中間連結決算■
 売上高経常利益当期損益
東京急行電鉄5997( 27.1)202(106.5)▼120(  −)
東武鉄道3218(▼ 3.0)141( 60.7)51(  −)
小田急電鉄3139(▼ 0.2)166( 8.1)54(  1.5)
京王電鉄2043(▼ 2.0)154( 13.5)82( 116.8)
西武鉄道2043(▼ 2.4)9(  −)▼26(  −)
京浜急行電鉄1569(  1.7)99( 7.7)53( 34.9)
京成電鉄1094(▼ 1.2)73( 57.2)52( 24.4)
相模鉄道1053(▼ 8.7)29( 17.6)12(▼28.3)
単位・億円。カッコ内は前年同期比増減率%。−は比較不能。
▼は赤字またはマイナス
30日■あす八戸乗り入れ 東北新幹線
 東北新幹線は12月1日、盛岡−八戸(96.6`)が開業する。1982年6月に大宮−盛岡で営業を始めてから20年を経て、新幹線が青森県に乗り入れる。整備新幹線の開業は97年10月の長野新幹線以来、5年ぶり。
 八戸駅では木村守男・青森県知事、大塚陸毅・JR東日本社長らが出席して出発式を開き、一番列車の午前6時55分発、東京行き「はやて2号」の出発に合わせ、八戸市民300人がホームで全長約300bのテープをカット。
 下りの到着客を郷土芸能やお囃子(はやし)で歓迎し、特産品のリンゴなどをプレゼントする。(京都新聞)
■京都市交通局の税延滞 「過失なし」請求棄却 京都地裁
 京都市交通局が地下鉄建設工事の補助金にかかる消費税の引き上げ分を支払わなかったため、大阪国税局に延滞税や加算税を納め、市に損害を与えたとして、市民団体「市民ウォッチャー・京都」のメンバーが当時の交通局長ら局幹部に、延滞税など約7000万円を市に返還するよう求めた訴訟の判決が29日、京都地裁であった。
 八木良一裁判長は「交通局が旧税率を採用して確定申告したことは十分理解でき、過失はなかった」などとして、原告の請求を棄却、または却下した。
 判決によると、交通局は国と市から地下鉄建設工事の補助金を受けたが、1997年から消費税率が5%に上がったのに同年度と98年度の消費税を3%で納税した。
 交通局は一昨年6月、大阪国税局の更正決定を受け、差額分や延滞税など約4億3900万円を納めたが、原告は「交通局幹部は故意または重過失で過少に納税し、更正決定まで放置し損害を広げた」としていた。(京都新聞)
■男性はねられ死亡 京阪伏見稲荷駅 通過中の特急に
 29日午後6時58分ごろ、京都市伏見区の京阪本線伏見稲荷駅で、男性が通過中の三条行き特急電車に接触、ホーム上にはね飛ばされた。男性は病院に運ばれたが、頭の骨を折り死亡した。
 伏見署によると、男性は年齢50−65歳、身長165a前後。ホームから特急電車に飛び込むようだったという。
 上り5本が最大11分遅れた。(京都新聞)
■京津線ワンマン化 京阪、きょうから
 京阪電鉄(本社・大阪市、佐藤茂雄社長)の京津線(御陵−浜大津、7.5`)が30日からワンマン化される。車掌らは29日、切符の清算や発車の合図など同線での最後の業務を行った。
 同電鉄によると、京津線のワンマン化に伴い、車掌の12人は配置転換され、列車の乗務員は運転士と車掌の2人から、運転士1人になる。
 ワンマン化に伴う安全対策としては、運転士がドアの開閉を確認するミラーや異常通報装置を各駅のホームに備えたほか、線路のカーブには脱線時に自動停止する装置を新設。さらに、道路と併用の上栄町−浜大津間には電柱にモニターカメラを増設した。(京都新聞)
■降りて歩いて 90 KTR栗田駅(宮津市上司) 海の安全 鳥居が見守る
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)宮津線の駅で、「くんだ」と読む。栗田湾に舞うカモメをイメージしたという駅舎を離れ、北東へ数分歩くと、室町時代の創建と伝えられる住吉神社が見えてきた。
 拝殿に「不波」と記された板が掲げてある。「波立たず」の意味で、海の神を祭っていることを示す。「舞鶴鎮守府初代司令長官だった東郷平八郎も航海の安全を願って参拝したそうです」と、同神社氏子総代の宮崎卓さん(70)が教えてくれた。今でも海上自衛隊舞鶴地方総監らが訪れ、記念植樹をしている。
 境内を振り返ると、道路を隔てて、栗田湾と浜辺に立つ石製の鳥居が目に入る。1931年に建立され、その風景は「安芸の宮島」の厳島神社を思わせる。
 鳥居の近くでは毎秋、「けんかみこし」で有名な栗田まつりが催される。上司と小寺の2地区の氏子が怒声をあげて、みこしの先棒を奪い合う激しい祭りで、地区全体が熱気に包まれる。
 湾沿いの道路を北へ500bほど進むと、栗田中や府内唯一の水産系高校の海洋高などが並ぶ文教エリアに入る。戦前、戦中、この一帯には旧日本海軍の航空基地があり、地域全体が水兵の娯楽場や飲み屋などでにぎわったという。
 さらに半島の先に向かうこと2`。関西電力の火力発電所や付属施設の水族館「魚っ知館」のほか、府立海洋センターなど研究機関が集積する。この周辺も海軍の航空廠(飛行機の製作所)があった場所で、銀丘や鏡ヶ浦といった集落は、当時の工員住宅として誕生した。
 宮崎さんは「栗田は海軍をはじめ、海とのかかわりが強い地域ですよ」とおだやかな湾を見やりながら話した。(京都新聞)
■与党3党 国労組合員不採用問題 「4党合意」破棄へ
 国労組合員のJR不採用問題で、与党3党の担当者会議が29日開かれ、社民党も含めて政治決着を図った「4党合意」について、破棄する方針を確認した。3党は来週にも、社民党に「合意破棄」を通告する。4党合意はこれで白紙に戻り、政治的解決は大きく遠のくことになる。
 担当者会議では、25日の国労大会について「今までより後退し、事態が悪くなった」との認識で一致。会合後、自民党の甘利明・副幹事長(元労相)は「国労は合意反対派から事情も聴かず、全く誠意がない。3党とも離脱に異論はなかった」と記者団に語った。
 社民党は態度を表明していないが、4党協議で同党が打開策を示したとしても、与党3党は受け入れない方針。今後、国労からの意見を聞く可能性についても、甘利氏は否定している。
 4党合意は、国労が「JRに不採用の法的責任はない」と認めれば、組合員のJR採用や和解金水準を検討するとの内容で、00年5月にまとまった。しかし、一部組合員が新たな訴訟を起こすなど、国労内で合意への反発が収まらず、与党3党は今年4月、「国労の内部不統一が解消しなければ合意を破棄する」と声明を発表していた。
・翻意促したい 国労委員長
 国労の高鳴昭一委員長は次のようなコメントを発表した。「2年近くにわたる政治解決の努力が水泡に帰すことになる。もともと4党合意は、長期化している争議で苦しむ組合員を救うため、政党が人道的見地から取り組んだものだ。組合員の窮状は何ら解消されていない。国労が条件整備で努力をしている時点で与党が解消方針を決めたことは到底納得できない。翻意を強く促したい」(朝日新聞)
■関西私鉄5社中間決算 鉄道事業は全社減収 旅客減止まらず
 関西の大手私鉄5社の9月中間連結決算が29日出そろった。各社とも91年から続く旅客の減少傾向に歯止めがかからず、鉄道収入は前年同期に比べて1〜33 %台減った。03年3月期に600億円前後の特別拐失計上を予定している近畿日本鉄道と阪急電鉄は、通期で無配となる見通しだ。
 近鉄が増収になったのは今春、近鉄不動産を合併したため。一方で社員の再雇用・転籍制度の導入で特別退職金の支払いがかさみ、当期赤字は拡大した。通期では志摩スペイン村の施設にかかる約360 億円の減価償却費を一括して損失処理する予定で、420億円の当期赤字を見込む。
 阪急は、阪急不動産が連結対象となり、前年同期は米テロ事件で赤字だった阪急交通社の業績が急回復したことから、売上高は7.4%増加。しかし、不動産や有価証券の売却損を計上し、当期利益は大幅減益だった。
 阪神電気鉄道は減収減益ながらも、バブル期の後遺症が最も少なく、中間配当を唯一確保。基本給カットなどの合理化を進めている南海電気鉄道と京阪電気鉄道は、人件費削減の効果が出始め、今期末で復配の予定だ。(朝日新聞)
■関西の大手私鉄5社の9月中間連結決算■
 
売上高
当期損益
輸送人員
近畿日本鉄道6317( 10.2)▼61(▼ 1)32914(▼3.0)
阪急電鉄2278(  7.4)10( 64)32682(▼2.0)
阪神電気鉄道1323(▼ 2.6)23( 24)9162(▼1.3)
京阪電気鉄道1224(  2.0)16( 0.2)15634(▼2.5)
南海電気鉄道1183( 21.0)12(▼15)12470(▼2.1)
単位億円、輸送人員は単位万人。売上高、輸送人員
のカッコ内は前年同期比の増減率%、当期損益の
カッコ内は前年同期実績。▼は赤字またはマイナス
■頼みは副業 新規事業へ参入次々 京阪・生ジュース 阪急・消費者金融
 「駅で便利なキヤッシング」。阪急電鉄がこんな触れ込みで消費者金融の営業をかけている。9月に国内の鉄道事業者として初めて参入した分野だけに、グァム旅行が当たるキャンペーンを打ち出すなど力が入る。
 カードの名称は「スタッフイ」。与信や回収ノウハウを手に入れるため、中堅の消費者金融業者・大新クレジットビューローを30億円余りで買収。業界大手レイクの元社長、谷口龍彦氏をトップに迎え入れた。
 大新から引き継いだ32店舗を出発点に、3ヵ月間で店舗を倍増(有人30、無人34)させた。来年3月末までに駅構内・周辺を中心に100店舗に広げ、06年度末までに融資額を現在の約7倍の1200億円にまで拡大するなど強気の計画だ。
 「阪急ブランドを前面に押し出せば、消費者金融に抵抗のある主婦らにも安心して利用してもらえる」と同社。1日約180万人の鉄道利用者の2〜3割に需要があるとみており、定期券代わりになるとして来年度中に導入するICカード乗車券にもキヤッシング機能を盛り込む。
 金融機関から資金を借りる場合も、阪急の後ろ盾で低利に調達ができ、「(最大年27%の貸出金利との)利ざやが専業大手並みに大きくなる」。阪急が新たな収益源の柱の一つにするゆえんだ。
 各社とも収益力のある新規事業の発掘を急ぐ。
 京阪では2年前に事業化した「ジューサーバー」が利益に頁献し始めた。大阪名物のミックスジュースなど生ジュースを1杯150〜280円で売り出している。
 「女性でも立ち飲みできる」ことをコンセプトに淀屋橋駅で始めたが、京阪レストランの洋食シェフ仕込みの味付けがうけ、「予想外の大当たり」。わずか5坪(16.5平方b)の店舗で、1日平均2000杯、年商1億2000万円を記録。営業利益率は約20%に達した。
 現在5店舗を展開するが、12月4日には沿線外としては初めて大阪市北区の堂島地下街に店を出す。初のフランチャイズ展開だ。首都圏の駅にも進出する予定で、「東京の消費者に大阪のミックスジュースが受け入れられるかの市場調査をすませた」(寺田裕一・京阪電鉄開発企画部課長)。
 このほか、駅構内の保育所、本屋、コンビニなど、駅のターミナル性を生かした新規事業は続々登場している。
 「旅客は今後も年2%前後の割合で減り続ける」(大手私鉄幹部)とみられる中、各社とも人員削減や基本給カットなどで経費を減らしつつ、新規ビジネスでの増収に期待する戦略を強めている。だが、景気の低迷や労働人口の減少など新規ビジネスにも逆風は強い。(奥寺淳)(朝日新聞)
■全面広告のバス 景観にそぐわぬ 芦屋市、県に配慮要請
 広告料収入増のため全国に広がりつつある、車体全体に広告を施したバスをめぐって、広告の面積や色などを規制する条例の緩和を検討中の兵庫県に対し、同県芦屋市が「緑豊かな閑静な住宅地にはそぐわない」と配慮を求めている。
 同市内では、私鉄系のバス会社1社が路線バスを運行しているが、広告バスは走っていない。市が市民200人に広告バスに関するアンケートをしたところ、「走っても良い」とする肯定派が過半数を占めた。だが、「面積が小さければ」「デザインが良ければ」などの条件つきの意見も目立ち、有識者らでつくる委員会などでは反対意見が多数を占めた。
 このため、市は今月20日、条例の除外区域化や弾力的運用を求める要望書を県に提出した。市都市計画課は「派手なデザインでなければいいという意見もあるが、個人によって受け止め方は違い、審査は難しい。できることなら、走ってほしくない」としている。
 広告バスをめぐっては、「古都」として知られる金沢市が全面規制を目指して市条例改正を検討。市バス15台が広告バスの京都市も、一定の規制を加える方向で動いている。(朝日新聞)
■路線バス事業 ヤサカに許可 年明け運行へ
 近畿運輸局は29日、タクシー会社などを運営するヤサカグループが、右京区に新設する「ヤサカバス」に対し、路線バスの運行を許可した。来年1月14日から運行を予定している。
 新しい路線は西京区御陵大枝山町の「桂坂中央」からJR向日町駅を約40分で結ぶ1路線(12.9`)。平日は往路45回、復路43回、土曜日・休日は32往復を運行する予定。バス7台を使い、うち2台は圧縮天然ガスを使う低公害自動車を走らせる。(朝日新聞)