2002(平成14)年 9月


1日■鉄道好き中2、はねられ即死 線路に耳あて(朝日)
  ■居眠り運転で貨物列車暴走 静岡のJR東海道線(朝日)
  ■交代運転士不在で遅発 JR大阪駅(朝日)
2日■非武装地帯 ロに地雷撤去協力 打診 北朝鮮、縦断鉄道実現へ(京都)
  ■社説 琵琶湖環状線 実現に向け負担合意を(京都)
  ■立ち往生トラック 踏切で電車と衝突 JR桜島線(京都)
  ■神戸市バスの営業所を監査 酒気帯びで運輸局(朝日)
  ■「いじめで自殺」1億円求め提訴 運転士の父、JR相手に(朝日)
3日■京都市バス事業 赤字でも生活路線維持 市審議会中間報告 具体策検討求める 乗り継ぎ制度の改善も(京都)
  ■SLの雄姿再び 人間が機械と格闘した時代あった 南区のJR西社員 30年前の写真展開く 梅小路機関車館(京都)
  ■台風15号 韓国の死者、88人 70人不明 東北部で猛威(京都)
  ■嵐山のレンタサイクル 「脱・車観光」乗り捨てOKです 市民団体、5ヵ所に返却ポート設置(京都)
4日■京都駅ビル会議用5年 集客相乗効果を発揮 私鉄との連携加速 百貨店ホテル カギ握る「空間作り」(京都)
  ■刑事で「無罪」 一転 民事で”有罪” 東京地裁 JR電車内「痴漢行為」 男性の請求棄却 被害女性の供述 信用牲を認定(京都)
  ■国産乗り合いバスがでるぞぉ 明治に「発祥」広島で復元へ 地元商店街計画 CG駆使し再現(朝日)
  ■容疑の運転手 市が懲戒免職 神戸市バス酒気帯び(朝日)
  ■トンネル天井 モルタル落下 徳島・池田のJR(朝日)
5日■山陽新幹線 トンネル内はしご置き忘れ 福山 線路脇に6日間も(京都)
  ■山陰線 高架からモルタル片 通行人の近くに落下(京都)
  ■人はね阪急乱れる 長岡京で死亡事故(京都)
  ■躍動ゲートウエー 京都駅ビル会議用5年 2 新商圏 駅と周辺 集客に明暗(京都)
  ■JR高架からモルタル落下 中京区(朝日)
  ■声 これから本番 北勢線の存続 無職 伊藤光典(三重県 73歳)(朝日)
  ■阪急京都線で故障(朝日)
  ■阪急故障、朝の足直撃 40分間、開かずの踏切に ダイヤ大幅乱れ 周辺道1.7`渋滞 桂−東向日間(京都)
  ■2003世界水フォーラム 琵琶湖疎水建設を映画化 「水と人」アニメで探る 「虫プロ」来春に公開 実写やCGまじえ70分(京都)
6日■軽量路面電車で環境配慮 大津・湖南 新交通システム構想 県、実現に「長いスパン」(京都)
  ■大雨でダイヤ乱れ JR山陰線(京都)
7日■降りて歩いて 78 三岳バス・谷村(福知山市中佐々木) 深い信仰感じて散策を(京都)
  ■列車に車衝突 運転手を逮捕 橿原のJR桜井線(朝日)
  ■夢乗せて走れ機関車 京都・梅小路でボランティアら「B20形」復元(朝日)
8日■地下鉄天王寺 すき間20aに頭、電車引きずる ホーム 転落男性、奇跡の軽傷(京都)
  ■新幹線時速360`計画 東京−青森3時間で 13年目標(朝日)
  ■ホーム転落、頭出て客ら救出 御堂筋線天王寺駅(朝日)
  ■経済漂流 4 国が面倒見てくれるなら何でもいいという空気 借金漬けにあえぐ列島 変わらぬ支出膨張体質(朝日)
9日■京都市バス、半分を民間委託 赤字解消目指す 洛西から順次拡大 08年度までに 経営健全化計画案に盛る(京都)
  ■電車にはねられ 長岡京で女性即死(京都)
10日■京都市バスの経営健全化計画 生き残りへ課題山積 リストラ断行壁厚く 財政難、生活路線どう守る(京都)
  ■高齢者向け半額回数券 叡山電鉄 関西で初、15日から(京都)
  ■女性はねられ死亡 宇治のJR踏切(京都)
  ■列車が脱線 100人が死亡 インド東部(京都)
  ■SL「B20形」ファンら火入れ 梅小路機関車館(朝日)
11日■ポイント故障で京阪74本に遅れ(京都)
  ■市バス民間委託拡大に抗議声明 京の市民団体(京都)
  ■山陰線連続立体交差など5事業継続「妥当」 府再評価審査委(京都)
  ■インド列車事故 死者は65−75人 線路継ぎ目板外れる テロ可能性も(京都)
  ■ポイント故障し上下74本に遅れ 京阪・出町柳駅(朝日)
  ■中間配当見送りへ 阪急電鉄(朝日)
  ■JR電車台車に亀裂(朝日)
  ■酒気帯び事故ゼロへ故知器 神戸市交通局(朝日)
12日■にぎわいさらに期待 京都駅ビル 開業5周年祝う(京都)
  ■市バス運行、民間へ 京都 車両の半分、7年かけ(朝日)
  ■青鉛筆(朝日)
14日■地下鉄値上げを視野に 交通局が経営改善案 京都市会委に報告 定期観光バス撤退も(京都)
  ■男性はねられ死亡 阪急西京極駅(京都)
  ■京阪バス、来月新路線 醍醐駅−日野を結ぶ(京都)
  ■降りて歩いて 79 地下鉄鞍馬口駅(京都市上京区上御霊仲町) 庭園、社 静かな空間残る(京都)
  ■架線にポリ袋 列車14本運休 JR山陽線(朝日)
15日■京都駅ビル開業5周年 子ら演奏、にぎやかに祝う 記念イベント多彩に(京都)
16日■四条河原町に終日乗り入れ 嵐山行きの京都バス(京都)
  ■信号機に落雷 ダイヤに乱れ JRと京阪(京都)
17日■山陽新幹線 大雨で遅れる ひかりなど2時間(京都)
  ■鳥取で震度4 山陰線などに遅れ(京都)
  ■大雨で新幹線一時ストップ 広島・山口県内(朝日)
  ■大雨でJR山陰線 1時間徐行運転(京都)
18日■冬の味覚、ぐんとみぢカニ JR西・福知山支社 昼食と特急料金 日帰りセットに 来月7日、主要各駅で発売(京都)
  ■京日記(京都)
  ■鉄道連結、きょう着工(朝日)
19日■秋の嵐山観光 車はご遠慮を パーク&ライド 11月中旬実施 京都市 府内で初試み 鉄道に乗り換え 渋滞解消図る(京都)
  ■カニシーズン到来 11月の土・日に 臨時特急など KTR(京都)
  ■女性専用車両 来月以降も運転 JR西日本(京都)
  ■秋の京都へおこしやす JR京都駅(京都)
  ■鉄道連結 北朝鮮でも着工式(京都)
  ■JR女性専用車 10月以降も継続 大阪環状、片町線で(朝日)
  ■JR難波・鷹取駅周辺の土地 JR西、入札で売却へ(朝日)
  ■連結着工式 北朝鮮でも予定通り実施(朝日)
  ■車両解体待って 35年間快走 京阪京津線 買い取り保存 要望が相次ぐ(京都)
20日■鉄道連結計画で日本に参加訴え ロシア大統領(朝日)
  ■機関車復元(梅小路に現存、46年製造「B20形」)水彩画に ネジも忠実描写 左京のデザイナー 解体、組み立て、タッチなめらか(京都)
21日■嵐山 来訪手段は車、鉄道… パーク&ライド 11月実施前に 地元商店主らがきょうから調査(京都)
  ■「近畿の駅百選」 二条、浜大津駅に 京滋で6駅選出(京都)
  ■新快速ドア開かず 長岡京駅で乗客降車(京都)
  ■JR下関駅事件 無差別殺傷で死刑判決 山口地裁支部 責任能力認める(京都)
  ■降りて歩いて 80 JR日吉駅(日吉町保野田) 猿楽の梅若家と縁深く(京都)
  ■15人殺傷 被告に死刑 JR下関駅 「酌量 余地ない」 地裁支部判決(朝日)
  ■青鉛筆(朝日)
22日■商店街は JR新駅設置めざす 今熊野商店街(京都市東山区)(京都)
24日■特急飛び降り兄弟が重軽傷 長野のJR(京都)
  ■鉄道模型軽快に走る 八幡 愛好家が運転会 家族連れ楽しむ(京都)
  ■天井板が落下 客の腕かする JR広島駅新幹線口(朝日)
25日■JRと提携割引 四国・北海道も 全日空、12月から(朝日)
  ■中国高速鉄道計画 李鵬氏が新幹線支持 首脳クラスで初の表明(朝日)
  ■シベリア・南北鉄道 連結、3者会談提案(朝日)
  ■生活路線の市バス必要 交通事業審が中間報告 京都(朝日)
  ■2003年 世界水フォーラム 園部−日吉間に臨時列車を運転 JR 来月20日野プレイベントで(朝日)
  ■上部被告が控訴へ 下関駅無差別殺傷(京都)
26日■ふるさと昭和史ビデオ 鉄道省営自動車近城線開通 加茂−和束間 昭和15(1940)年11月5日 町民の生活支える足に(京都)
  ■ミニSL車両募集 福知山でフェスタ(京都)
  ■周遊きっぷもリストラです 売れ行き不振で JR、29ゾーン廃止へ(朝日)
  ■死刑判決受け上部被告控訴 下関無差別殺傷(朝日)
  ■朝鮮半島 南北縦断鉄道 シベリア鉄道連結計画に強敵出現 中国ルートにロシア危機感 日本から欧州への貨物輸送事業狙い プーチン大統領 国内外へ積極姿勢(朝日)
  ■特急と車衝突、脱線 踏切進入 車が線路走る 愛知・名鉄(京都)
  ■名鉄名古屋線 車と衝突、特急が脱線 車運転の男性死亡 乗客ら22人けが(朝日)
27日■快速電車がオーバーラン JR奈良線新田駅(京都)
  ■車が脱輪、線路迷走 名鉄特急脱線事故(京都)
  ■踏切内で脱輪 乗用車に追突 名鉄脱線事故(朝日)
  ■「オペラ座の怪人」、人気続く 京都駅ビルの公演 千秋楽は来年3月 ロングラン408回へ(朝日)
  ■ホームから転落 電車と接触けが 地下鉄鞍馬口駅(京都)
  ■寝台特急で銃10丁運ぶ 容疑の組員逮捕(京都)
28日■湖西線でシカ激突?(京都)
  ■福知山線車両 ボルト交換へ JR西、11本落下で(京都)
  ■嵐山−北野白梅町 直通列車を運行へ 京福、期間限定で(京都)
  ■降りて歩いて 81 近鉄久津川駅(城陽市平川) ロマンあふれる古墳郡(京都)
  ■JR在来線753両 ブレーキを交換 今月3件トラブル(朝日)
  ■列車が脱線 16人が死亡 パキスタン、テロか(朝日)
  ■満員…体が触れても気にならない 女性専用車人気は上々 来月から私鉄も試験運用(朝日)
29日■女性はねられ死亡 JR西大津駅(京都)
30日■JRポイント故障 山科駅、7本に遅れ(京都)
  ■死亡女性の身元判明(京都)
  ■ここで使われてたんだね 切符再生の炭 デザイン一新 京都市交通局 あすから販売(京都)
  ■京阪石坂線に”私設応援団” 市民ら「勝手に−学会」設立(京都)
  ■踏切内で脱輪 乗用車に追突 名鉄脱線事故(朝日)
  ■赤信号で12分 上り7本遅れ 山科・JR琵琶湖線(朝日)
  ■地下鉄で初の女性専用車両 名古屋市営東山線(京都)
  ■日比谷線脱線 元工務区長ら不起訴へ 東京地検 「発生、予見できず」(朝日)
  ■ATSが誤作動 関空線快速停止 阪和線も乱れる(朝日)



1日■鉄道好き中2、はねられ即死 線路に耳あて
 31日午後3時10分ごろ、静岡県御殿場市東田中のJR御殿場線狩屋踏切近くの線路で、同市西田中、中学2年、石田亮介君(14)が上り普通列車にひかれて即死した。
 御殿場署によると、運転士が、約80b先にいる石田君を見つけた。右耳を左側の線路にあて、進行方向を向いてしゃがんでいたという。
 石田君は鉄道ファン。線路に響く列車の音を聞いていて、接近に気つくのが遅れたと同署はみている。(朝日新聞)
■居眠り運転で貨物列車暴走 静岡のJR東海道線
 静岡県内のJR東海道線で7月に、東福山発東京貨物ターミナル行きの貨物列車(25両編成)の運転士(27)が居眠り運転をし、徐行区間を約100`で走っていたことがわかった。
 JR貨物は8月3日にも広島県の山陽線で居眠り運転があり、国土交通省の警告を受けている。(朝日新聞)
■交代運転士不在で遅発 JR大阪駅
 31日午後8時47分ごろ、大阪市北区のJR大阪駅で、東海道線の西明石発高槻行き普通電車がホームに着いたところ、交代の運転士がいなかった。大阪駅まで運転してきた運転士が指令所に連絡したが、交代の運転士がすぐに来る見込みがないため、交代せずに6分遅れで発車した。
 JR西日本によると、交代の運転士は発車時刻を1時間後と勘違いし、駅付近で食事をしていたという。新快速電車を含めて上り計4本が最大13分遅れ、約1800人に影響した。(朝日新聞)
2日■非武装地帯 ロに地雷撤去協力 打診 北朝鮮、縦断鉄道実現へ
 【モスクワ1日共同】朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が、朝鮮半島縦断鉄道が通る非武装地帯から旧ソ連製地雷を撤去する作業で、ロシアに協力の可能性を打診していることが1日分かった。ロシア政府筋が明らかにした。
 縦断鉄道計画では、北朝鮮が軍部の抵抗を抑えて地雷撤去に実際に着手するかどうかが当面の大きな焦点。ロシアへの打診は北朝鮮が撤去作業をめぐり具体的な検討に入ったことを示すとみられる。
 北朝鮮が想定するロシアの協力の内容は不明だが、旧ソ連軍から引き継いだ技術情報の提供や専門家派遣などが検討対象とみられる。
 同筋は、先のロ朝首脳会談で「プーチン大統領は、シベリア鉄道との連結を前提に、縦断鉄道への全面的協力を約束した」と述べ、ロシアが南北鉄道連結に積極的に関与する見通しを示した。
 韓国と北朝鮮は、8月30日終了の経済協力推進委員会で、朝鮮半島の西側の京義線と東側の東海線の2つの鉄道連結工事に、9月18日同時着工することで合意。だが、非武装地帯の地雷撤去に必要な作業規則を発効させる軍事実務協議の日程は決まらなかった。
 北朝鮮側の非武装地帯の地雷は、朝鮮戦争後に埋設した旧ソ連製の三種類の対人地雷と2種類の対戦車地雷が主で、少なくとも数千基とされる。
 2つの縦断鉄道のうち、シベリア鉄道とつなげる東海線は、中国の鉄道と連結する京義線より具体化が大幅に遅れている。ロシアは、釜山から欧州に至る鉄道から巨額の利益を見込んでおり、東海線の工事促進のために、地雷撤去への協力を含め北朝鮮に影響力行使を図るとみられる。(京都新聞)
■社説 琵琶湖環状線 実現に向け負担合意を
 電車の乗り換えなしで琵琶湖1周できるようにする「琵琶湖環状線」構想は、整備費の地元負担をめぐって滋賀、福井両県などで大詰めの交渉が続けられている。環状線は滋賀県民、とりわけ湖北地域の住民にとって長年の念願であり、合意を図ってほしい。
 湖北地域を走るJR北陸線は、京阪神や中京地方と鉄路が続いているにもかかわらず、ネットワーク上の障害を抱えている。北陸線が交流で電化され、東海道線や湖西線の直流方式と異なっているからだ。このため電車の接続は悪く、運行本数も極端に少ない。沿線住民は日常生活で不便を強いられ、地域経済の発展を阻害する要因にもなってきた。
 この北陸線を直流化して湖西線とつなぐ環状線構想は、国鉄分割民営化直前の1986年、滋賀県が促進期成同盟を設立し、本格化した。
 民営化後のJR西日本は当初、環状線構想に消極的だったが、91年に米原−長浜駅間の直流化を実現、米原駅止まりだった新快速電車を長浜駅まで伸ばし、輸送量を飛躍的に向上させた。長浜市の人口は直流化前に比べ10%増え、長浜駅の乗降客や湖北への観光客は倍増した。
 目に見える形で表れた波及効果に気をよくした県や沿線市町村は、地元負担のための基金を積み立てたほか、無人駅に独自のコミュニティーハウスを整備したり、湖北への観光キャンペーンを展開するなど環状線構想に拍車をかけた。
 ようやくJR西日本も今年2月、長浜駅以北の環状線区間と福井県・敦賀駅までの区間の計44`の直流化計画を提示した。総事業費は162億円で、うち地元が144億円を負担する内容だ。
 滋賀県や沿線市町村は、ある程度の出費を覚悟していたものの、敦賀駅までの直流化延長が加わり、地元負担が予想を超えて膨れ上がったことに困惑した。
 しかし、この機を逃せば環状線の実現は当分ありそうにない。福井県と負担割合の交渉に入ったが、負担金折半を求める滋賀県に対し、福井県は直流化の距離に応じた2割負担を主張、せめぎ合いを続けている。
 厳しい財政状況の中で、安易に負担割合を決めるわけにはいかない。まして滋賀県では、栗東市に設置が決まった東海道新幹線びわこ栗東駅の建設費約240億円も、全額を地元負担しなければならない事情がある。滋賀県が提唱して始まった直流化構想だが、実現すれば将来、福井県の領南地方が近畿と直結することになり、メリットも大きい。
 地元負担は、直流化によって享受する便益、効果に応じた割合が当然で、鉄道が地域の経済やまちづくりなどに与える中長期的な波及効果も十分考慮すべきだ。滋賀、福井両県の主張には、まだ相当の隔たりがあるが、慎重に協議を進め、ぜひ交渉を成功させてもらいたい。(京都新聞)
■立ち往生トラック 踏切で電車と衝突 JR桜島線
 2日午前8時15分ごろ、大阪市此花区春日出南二丁目のJR桜島線西九条−安治川口間の墓地道踏切で、西九条発桜島行き普通電車(6両編成)が立ち往生していたトラックと衝突した。乗客1人が腕を打って軽いけが。
 JR西日本によると、トラックのレッカー移動のため、約2時間にわたって上下線の運転を見合わせ、計39本が運休。米映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)へ向かう客など約1万6000人に影響した。(京都新聞 夕刊)
■神戸市バスの営業所を監査 酒気帯びで運輸局
 神戸市営バスの運転手(54)が酒気帯び運転で女性をはね、死亡させた事故で、国土交通省近畿運輸局は2日、運転手の勤務先の同市交通局落合営業所(同市須磨区)に、道路運送法に基づく特別監査に入った。
 近畿運輸局の監査員ら7人が午前10時前に営業所を訪れ、就業規則や運行ダイヤなどの書類を調べたり、担当者から聞き取り調査をしたりした。
 運転手は8月28日朝、巡回バスを運転中に事故を起こした。この際、酒のにおいをさせ、須磨署員による呼気検査でアルコールが検出されたため、道交法違反(酒気帯び運転)容疑の現行犯で逮捕された。だが、同日の営業所での始業点呼では飲酒が見逃されていたことから、同運輸局は点呼の方法についても調べる。(朝日新聞 夕刊)
■「いじめで自殺」1億円求め提訴 運転士の父、JR相手に
 JR西日本(本社・大阪市)の運転士だった長男(当時44)が自殺したのは職場のいじめが原因だとして、佐賀県唐津市に住む父親が2日、同社と長男の上司3人に損害賠償として総額1億1000万円を連帯して支払うよう求める訴えを大阪地裁に起こした。
 訴えによると、長男は大阪支社尼崎電車区の運転士だった昨年9月に自殺した。その3日前から、発車を約50秒遅らせた責任として「日勤教育」と言われる運転士の再教育を受けていた。日勤教育では、電車区長ら上司の執務する部屋の中央に座らされてリポート作成を命じられ、許可を得なければトイレにも行けなかったという。
 自殺した長男は「JR西日本労働組合」の組合員だった。(朝日新聞 夕刊)
3日■京都市バス事業 赤字でも生活路線維持 市審議会中間報告 具体策検討求める 乗り継ぎ制度の改善も
 乗り合いバス事業の規制緩和を受け、京都市バスのあり方を検討する「京都市交通事業審議会」(会長・飯田恭敬京都大教授)は2日、提言の中間報告をまとめた。採算面から廃止が懸念される「生活路線」について市バスに維持する役割があるとし、具体策の検討を求めているほか、乗り継ぎ制度などを市民や観光客がより利用しやすいように改善すべきとの内容を盛り込んだ。
 市バス事業は利用客の減少で慢性的な赤字を抱える一方、規制緩和で民間並みの経費による運営とサービスの充実が求められている。審議会は、これらの課題への対応策を学識経験者や市民の視点で考えるため、今年6月に発足した。本年度末に提言をまとめる予定。
 中間報告では、市郊外を中心に民間参入が見込めない「生活路線」について、赤字でも市バスが継続して運行する役割があるとし、具体策として補助金のあり方や地元負担など新たな制度の検討が必要とした。
 サービス面については「これまで事業者の立場を重視しがちだった」として、市民や観光客が利用しやすい市バスとなるため、利用者重視の視点への転換を求め、運賃やダイヤ、乗り継ぎ制度の改善を求めた。高齢者の社会参加、障害者の移動を支える役割、地球環境保全やまちづくり施策との連携も要望している。
 こうした役割を果たすためにも、民間に比べて高い人件費の削減を中心に、経営の抜本的な見直しなどを「不退転の覚悟で取り組むことを強く求める」としている。
 中間報告はこの日開かれた同審議会の第2回会合で報告され、今後、具体的な施策や数値目標について検討を進めることを確認した。(京都新聞)
■SLの雄姿再び 人間が機械と格闘した時代あった 南区のJR西社員 30年前の写真展開く 梅小路機関車館
 国鉄とJRに35年勤続している元国鉄マンが、30年前の蒸気機関車(SL)の写真展を下京区の梅小路蒸気機関車館で開いている。初の作品展となり、「コンピューター制御の時代に人間が機械と格闘した時代があったことを伝えたい」と話している。
 この人は、JR西日本京都総合運転所(向日市)首席助役の田村健一さん(52)=南区吉祥院=。68年に国鉄入りし、検査修理技師を長年、務めた。70年代にSLが退役していくのを見て「なんとか記録に」と全国のSLを撮影した。ネガは長い間、自宅で眠っていたが、SLを動態保存する大切さを伝えようと写真展を開くことにした。
 作品展のタイトルは「追憶!蒸気機関車の1970年代」。「デゴイチ」の愛称で親しまれたD51形が紀伊半島を走る姿、超大型のC62 形が函館本線で引退走行する模様など、SLの現役時代の迫力を伝える力作20点が並んでいる。
 田村さんは舞鶴市出身で、国鉄技師の父に連れられ、SLを見物した思い出が今の仕事につながっている。「30年前、人々は機械の振動と音、長年の経験と勘でSLを動かしていました。日本の技術の原点を知ってほしい」と話している。8日まで。機関車館への入場料400円が必要。(京都新聞)
■台風15号 韓国の死者、88人 70人不明 東北部で猛威
 【ソウル2日共同】韓国政府の中央災害対策本部は2日、台風15号の上陸に伴う被害について同日午後現在で死者が88人、不明者が70人に上っていることを明らかにした。
 韓国メディアは独自の暫定集計として死者・不明者が約200人に達していると伝えており、今後さらに多数の犠牲者が確認される可能性が高い。
 特に被害が深刻なのは、一部地域で観測史上最高の降雨量を記録した東北部の江原道で、死者・不明者は計80人に上った。
 全国で住宅などの建物約1万7000戸と約4万fの農地が漫水し、避難者数は全国で約1万2800世帯の約2万7500人。
 このほか土砂崩れや増水などで高速道路や鉄道が各地で寸断され、ソウルと釜山を結ぶ最大の幹線、京釜線も慶尚北道・金泉市で鉄橋が流出するなどした。(京都新聞)
■嵐山のレンタサイクル 「脱・車観光」乗り捨てOKです 市民団体、5ヵ所に返却ポート設置
 京都市西部地域の魅力あるまちづくりを目指す事業「京都ウエストサイド物語」の実行委員会は来月、京福電鉄嵐山、北野両線の沿線地域を中心に、観光レンタサイクル事業を展開する。嵐山のレンタサイクル店と連携し、各地に自転車の返却ポートを開設、簡単に返せるようにする。「脱・車観光」で周辺の渋滞解消を図るとともに、嵐山に集中する観光客を分散化し、商店街などの活性化に役立てる。
 同実行委は右京、北、中京、下京区の一部の社寺や観光施設、商店街がメンバーで、2年前から毎秋、各種イベントを実施。今秋は「京の商店街チャレンジ21事業」の一環で府の補助を受け、レンタサイクル事業を企画した。
 期間は、秋の観光シーズンに合わせた10月10−19日の10日間。嵐山にある6ヵ所のレンタサイクル店(自転車計約600台)と連携し、実行委が大映通商店街(右京区)、京福御室駅前(同)、車折神社(同)、大将軍八神社(上京区)、四条大宮商店街(下京区)の計五ヵ所に返却ポートを設ける。利用者は、レンタサイクル店に自転車を返しに戻る必要がなく、自転車での観光が便利になる。
 返却ポートの自転車は、実行委のスタッフがトラックで各レンタサイクル店に返す。事業を共催する団体「京のアジェンダ21フォーラム」が、自転車を使った観光マップ約3部作製、利用者に無料で配る。マップ持参の観光客は商店街での割引特典もあり、商店街活性化につなげる。
 レンタサイクルの料金は、各店が従来から設定している料金にする。同実行委事務局の高橋祥一さん(54)は「嵐山を中心に、観光シーズンの渋滞問題は深刻。自転車での観光で、西部地域全体の商業活性化にも結びつけたい」と話している。(京都新聞 夕刊)
4日■京都駅ビル会議用5年 集客相乗効果を発揮 私鉄との連携加速 百貨店ホテル カギ握る「空間作り」
 京都駅はJR西日本の在来線やJR東海の東海道新幹線のほか、近畿日本鉄道の京都線、京都市営地下鉄などが乗り入れる全国有数のターミナル駅だ。各線の1日乗降客数は計58万人。一方、百貨店やホテル、劇場など駅ビル施設の1日の利用客は約10万人にのぼり、「集客力の相乗効果」(井手正敬JR西日本会長)を発揮しているのがデータからも読み取れる。
 JR西日本は、駅ビル開業を直前に控えた1997年9月1日のダイヤ改正以降、東海道線の一部の普通電車を京都駅まで延長運転するとともに、山陰線に園部発京都行き快速を新設するなど主要各線で京都駅へのアクセス向上に努めた。その結果、全体の運輸人員が減少する状況のなかで、京都駅は乗降客の拡大に成功した。
 東海道新幹線京都駅の1日乗降客は5万人前後とここ数年横ばいで、JR東海は京都駅ビルが新幹線利用に与える直接的影響はないとみている。だが、建守猛取締役関西支社長は「京都駅ビルが京都観光を受け入れる機能を高めている」と評価。栗東市の東海道新幹線新駅開業をにらみ、京滋を合わせた新たな観光誘致策の検討に入った。
 駅ビル効果が顕著に出ているのが近鉄で、駅ビル開業前の1995年12月の調査日に比べ01年5月の京都駅の1日乗降客は約1万人2000人も増えた。近鉄は「駅ビル開業後、京都、奈良両線のローカル駅からの利用が増えた」(広報室)と分析し、2001年10月から関西の私鉄では唯一JR西日本の乗車カードの共用に踏み切るなど連携を加速している。
 京都市営地下鉄の京都駅の2000年度の1日平均乗降客は全体の3分の1を超える10万5000人に及び、在来線や近鉄、新幹線と京都市内各地を結接する役割を担っている。
 一方、施設面では関西初進出のジェイアール京都伊勢丹の01年度売上高は500億円を突破する大躍進を遂げた。専門店街ザ・キューブを運営する京都駅観光デパートも堅調な伸びで「百貨店と相乗効果が出ている」(田村勝社長)と認める。
 ホテルではホテルグランヴィア京都は、市内のホテルの多くが婚礼件数の減少や客室単価の切り下げで苦戦するなか、ここ3年間、前年実績以上の売り上げを維持している。特に、ウェディングは1999年度の707件から毎年件数を伸ばし、本年度は750件を達成すゑ見通し。坂本裕之副総支配人は「婚礼の単価は全国的にも高いが、市内最大の利用をいただいている」と胸を張る。
 京都駅ビル全体で2001年度の来館者数は3500万人、売上高は770億円を超え、今や駅ビルはJRグループ全体の新しいビジネスモデルになった。2000年2月に名古屋駅に開業した駅ビル名古屋タワーズも売上高1100億円を超す快進撃を続けている。運営するジェイアールセントラルビルは駅ビル成功の要因を「JRと各店舗が良い知恵を出し合い、通過点ではなく、駅にくれば何かがあるという空間作りが重要だ」(企画部)と分析している。(京都新聞)
■刑事で「無罪」 一転 民事で”有罪” 東京地裁 JR電車内「痴漢行為」 男性の請求棄却 被害女性の供述 信用牲を認定
 痴漢事件で逮捕、起訴され無罪が確定した東京都の男性(30)が、被害者とされた千葉県の女性(19)と両親に約470万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は3日、刑事裁判の判決とは逆に男性による痴漢行為を認定、請求を棄却した。
 痴漢をめぐる無罪判決も相次いでいるが、冤罪(えんざい)が証明された男性が被害女性を訴えるケースはまれ。刑事、民事とも両者の供述の信用性が焦点となったが、正反対の結論となった。
 判決理由で須藤典明裁判長は、刑事裁判で信用性に疑問があるとされた女性の供述について「特徴的な被害の核心部分は事実と認められる」と信用性を認定。刑事と逆の結論となったことについて「無口な性格で過度に緊張したため、刑事裁判では十分な証言ができなかった」と述べた。
 男性については、いったん降りた電車に再び乗り込んだ不自然な行動などを挙げた上「供述は場当たり的で一貫性がない」とした。
 判決によると、男性は2000年2月、JR常磐線の電車内で、当時高校1年だった女性に痴漢をしたとして迷惑防止集例違反の現行犯で逮捕されたが、東京簡裁で昨年5月に無罪判決を受け確定。(京都新聞)
■国産乗り合いバスがでるぞぉ 明治に「発祥」広島で復元へ 地元商店街計画 CG駆使し再現
 約100年前の明治時代に国内で初めて国産の乗り合いバスが走ったとされる広島で、当時のバスを復元する事業が始まった。地元商店街や市民団体が中心となって「レトロバス復元の会」(会長=原田睦民・広島市農協組合長)を発足。04年3月末の完成を目指す。
 バスは、ケヤキ製の国産の車体(全長約4.3b)に、18馬力の米国製ガソリンエンジンを備え、対面式の12人乗り。広島の自転車店経営者や貸金庫業者らが東京の業者に依頼し、1904年(明治37年)に1台だけ製作した。
 翌年2月から、現在のJR横川駅(広島市西区)にあった山陽鉄道横川駅と安佐郡可部町(現・広島市安佐北区)との間の約14.5`を運行。運賃は25銭だったという。
 その2年前、京都で国内初の乗り合いバスが走ったとされるが、外国産の蒸気自動車を改造したものだった。国産では広島が第1号となったが、地元の馬車業者の反発が強く、半年ほどで運行中止になったという。
 復元事業は、横川駅前の横川商店街振興組合(約100店加入)などが「国産路線バス発祥の地」を全国にアピールしようと約2年前から検討、先月28日に「復元の会」を発足させた。同組合の松木朝海理事長(69)は「できるだけ忠実に復元し、地域のシンボルにしたい」と話す。
 現在は外観の写真しか残っていないため、広島市立大芸術学部の研究者らの協力を得て、コンピューター・グラフィックス(CG)で構造を再現し、部品から作っていく。完成したら横川駅前に展示するほか、イベントなどで走らせる計画だ。(朝日新聞)
■容疑の運転手 市が懲戒免職 神戸市バス酒気帯び
 神戸市営バスが女性をはねて死亡させ、道交法違反(酒気帯び運転)容疑の現行犯で運転手浜口力三容疑者(54)が逮捕された事件で、同市は3日、浜口容疑者を懲戒免職とし、井村幹雄交通局長ら7人を減給10分の1(いずれも3ヵ月)とする処分をした。
 ほかに減給処分となったのは交通局の局次長2人、運輸・サービス担当参事、市バス運輸サービス課長、浜口容疑者が勤務していた落合営業所(同市須磨区)の所長と副所長。(朝日新聞)
■トンネル天井 モルタル落下 徳島・池田のJR
 3日午前2時ごろ、徳島県池田町西山のJR土讃線坪尻−讃岐財田間の猪ノ鼻トンネル(3845b)で、線路脇にコンクリート片のようなものが落ちているのを、保線作業中のJR四国社員が見つけた。同社で調べたところ、天井に漏水防止のために吹き付けられたモルタル(厚さ約3a)で、縦約1b、横約0.4bにわたってはがれ落ちていた。同社は同じようにモルタルで補修している管内のトンネル27ヵ所の総点検を決めた。(朝日新聞)
5日■山陽新幹線 トンネル内はしご置き忘れ 福山 線路脇に6日間も
 JR西日本は4日、広島県福山市の山陽新幹線坂部トンネル内の下り線路脇に、先月28日から今月2日まで工事用はしごが置き忘れられていた、と発表した。列車との接触はなく、運転に影響はなかった。
 同社によると、8月28日午前零時すぎ、トンネル内で、はしごを使って無線ケーブルを支える金具の取り付け工事をしていた業者が、終了後に撤去し忘れた。今月2日午前4時ごろ、始発運転前に線路を点検していた係員がはしごを発見し、撤去した。はしごはアルミ製で、高さ約2b、重さ約4`。(京都新聞)
■山陰線 高架からモルタル片 通行人の近くに落下
 4日午前9時半ごろ、京都市中京区聚落廻西町、JR山陰線(二条−円町駅間)の高架からモルタル片が車道に落下してきたのを近くの男性(68)が目撃し、JR二条駅に通報した。男性は落下地点から1bほど離れており、けがはなかった。
 JR西日本によると、モルタル片は縦約9a、横約3a、厚さ約1.5a。重さ77cあり、2片に割れていた。京都行きの列車が通過した際に落下したといい、振動で高架の一部がはがれ落ちたとみて調べるとともに、高架区間(二条−花園駅間)の点検を始めた。
 男性は「高架下にある車道の石に腰掛けて、たばこを吸っていたら『パシッ』という音とともに上から落ちてきた」と話していた。(京都新聞)
■人はね阪急乱れる 長岡京で死亡事故
 4日午後8時10分ごろ、長岡京市調子二丁目の阪急京都線・調子踏切で梅田行き普通電車に人がはねられ、即死した。
 向日町署で性別、身元などを調べている。同踏切は遮断機、警報付き。同電車の運転士によれば、遮断機が下りた線路内に人影を見つけ、警笛を鳴らし、急ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。この事故で、同電車が現場に約10分停車、上下30本の電車、約1万2000人に影響が出た。(京都新聞)
■躍動ゲートウエー 京都駅ビル会議用5年 2 新商圏 駅と周辺 集客に明暗
 消費不況で流通業界の苦戦が続く中、開業から5年を迎えるジェイアール京都伊勢丹(京都市下京区)の売上高は、7月まで34ヵ月連続で前年実績を上回る全国でも異例の好成績が続いている。8月の記録更新もほぼ確実。オープン初年度309億円だった売上高は2001年度には1.7倍強の546億円にも達した。
 消費不況に苦しむ他のデパートをしり目に一人勝ちの様相を呈しているジェイアール京都伊勢丹。それは京都駅を核とした新たな商圏が誕生したあかしだ。
 若者の買い物スポットとしてすっかり定着した伊勢丹も開業当初は業界、マスコミから「関東風のティストは京都では成功しない」と言われた。開店時に社長を務めたオムロン執行役員常務の川中英男は「最初は京都で受け入れられるのか不安で仕方なかった」という。
 開店前の1993年に社長に就任してから4年もの間、京都のマーケティングに力を尽くし、得意の婦人ファッションを中心に絞り込むことを決めた。「七十貨店」とも揶揄されながらの開店だったが、予測を大きく上回った初年度実績に「胸にこみ上げるものがあった」と振り返った。
 老舗デパートがひしめく京都で順調に数字を伸ばせた要因をジェイアール西日本伊勢丹社長の筧元則は「好立地条件に加え、得意なファッションを関東からそのまま持ち込んだのが受けた」と分析する。
 伊勢丹の急伸に四条通界わいでは昨秋に4店が一斉に改装。「四条通が団結して活性化を考える」(川東義行京都高島屋店長)、「四条側の改装で伊勢丹の伸びも縮み、これからが勝負」(塚田博人大丸京都店店長)と京の百貨店業界に活性化の呼び水にもなった。
 だが、順調に見える駅側も周囲の商業施設からは「駅ビル内に集客がとどまっている」との声が多く、期待が大きかった駅周辺への経済効果はうまく引き出せていない。
 八条口の商業施設アバンティは98年に若者ファッション向けに改装し、伊勢丹との住み分けを図ったが、売上高は5年前に比べて2001年度は18%も落ち込んだ。駅北側の近鉄百貨店京都店も2000年に大型専門店を導入し、業態変更を図ったが、伊勢丹の伸びとともに売上高は減少傾向で「塩小路が川のようになっている」(吉崎雅明店長)と嘆く。京都駅と似た形態で2000年に名古屋駅に開業したジェイアール東海高島屋(名古屋市)でも一人勝ちの傾向が強く、「駅ビルでの滞留が増え、周辺への波及効果はみられない」(ジェイアール東海高島屋総合企画室)という。
 成長著しい京都駅と四条界わいの百貨店売上高比率はまだ3対7。駅側は買い物には苦労しないが、映画館などの娯楽施設もないため、伊勢丹で買い物をしていた女子大生(22)は「駅ビルだけで半日もいたら飽きてしまう」と不満を漏らす。
 駅ビル内で自己完結する商業拠点に終わらせず、周辺に面としての展開を進めるために、さらなるステップアップが求められている。(敬称略)(京都新聞)
■JR高架からモルタル落下 中京区
 4日午前9時50分ごろ、中京区聚落廻西町のJR山陰線の高架橋からモルタル片のようなものが落ちてきた、と近所の男性(68)から二条駅に通報があった。
 JR西日本によると、モルタル片は長さ約9a、重さ約80cで、二つに割れた状態で見つかった。モルタルは高架橋のつなぎ目の補強に使われているという。(朝日新聞)
■声 これから本番 北勢線の存続 無職 伊藤光典(三重県 73歳)
 思い出がいっぱい詰まった三重県の近鉄北勢線(桑名市〜北勢町)が存続されることになった。線路幅76.2aというマッチ箱のような電車だが、なくなれば「地域の背骨」が抜かれるような悲壮感があった。
 近鉄が廃線を打ち出してから、関係した情報に神経をとがらせる日々だった。県や町のアンケート、署名に協力し、公開討論会にも参加してきた。それが県などの支援で、存続の方向でまとまりつつある。通学生や交通弱者にとって、こんなうれしいことはない。
 しかし、運行を民間の三岐鉄道会社に10年間委託し、運行助成金を地元の各自治体が負担するという大筋が決まっただけで、10年後の方針や運行の具体策はこれから決まるのだ。まだ、スタートラインに立ったにすぎない。
 沿線自治体は、これを出発点に北勢線のあり方をあらゆる方向から考え、町つくりの「核」として生かしてもらいたい。末永く地域住民の「足」として活用するため、この朗報を一過性の延命策に終わらせてはならない。(朝日新聞)
■阪急京都線で故障
 5日午前8時ごろ、京都市西京区川島六ノ坪町の阪急京都線物集女(もずめ)踏切付近で、梅田発河原町行き普通電車(7両編成)のブレーキが突然作動し、停車した。約20分後、運転士が後部の運転台を操作してブレーキを解除し、運転を再開した。このため、上下65本に運休や遅れが出て、2万7000人が影響を受けた。(朝日新聞 夕刊)
■阪急故障、朝の足直撃 40分間、開かずの踏切に ダイヤ大幅乱れ 周辺道1.7`渋滞 桂−東向日間
 5日午前8時ごろ、京都市西京区川島六ノ坪町の阪急電鉄京都線の物集女踏切付近で、河原町行き普通電車のブレーキが作動し、急停止した。約20分後に電車は運転を再開したが、午前中のダイヤが大幅に乱れた。桂駅で乗客約950人が後続の電車に乗り換え、西京区川島の川岡下三番踏切では、約40分間にわたり遮断機が開かず、通勤、通学に影響が出た。
 同電鉄によると、午前10時現在で、通勤特急など上下34本以上が最大20分遅れ、約2万1000人が影響を受けた。
 阪急電鉄広報室によると、故障した電車に目立った破損個所はなく、電気系統を中心に原因を調べている。阪急電鉄では8月30、31日にも宝塚線や神戸線でプレーキ系統の故障が相次いでいる。
 また桂−東向日間で、電車が運転を再開するまで踏切9ヵ所が閉まったままになり、午前8時半ごろ、西京区川島の川岡下三番踏切を先頭に山陰街道が最長1.7`渋滞した。
 遮断機が下りたままになった踏切では、通勤や通学の乗客を乗せた路線バスや車が踏切で足止めされた。京都市交通局によると、洛西ニュータウンと桂駅を結ぶ路線を中心に最大約1時間遅れた。一方、京都交通バスでも最大1時間遅れで計13本、約300人が影響を受けた。
 西京区の京都明徳高では、午前8時40分からのショートホームルームに間に合ったのが、全校生徒1390人のうちの半数ほど。阪急桂駅では、バス待ちだけで約400人の生徒がいたほか、止まった列車や踏切待ちのバスの中にも大勢の生徒が足止めされた。授業は予定通り行われた。京都成華高(西京区)でも、午前9時のホームルームに約100人の生徒が間に合わなかった。沿線の桂高校(同区)では登校時間と重なったため、始業時間を20分遅らせた。(京都新聞 夕刊)
■2003世界水フォーラム 琵琶湖疎水建設を映画化 「水と人」アニメで探る 「虫プロ」来春に公開 実写やCGまじえ70分
 明治期の京都の一大事業だった琵琶湖疏水建設を題材にしたアニメ映画の製作準備が、漫画家の故手塚治虫さんが設立したアニメ製作会社「虫プロダクション」(東京都練馬区)によって進められている。来年3月に京都などで開かれる第3回世界水フォーラムでの発表に向け、同社では「水と人とのかかわりの歴史や未来に思いをめぐらせるきっかけにしたい」としている。
 「京都インクライン物語」(仮題)で、原作は田村喜子さんの同名の小説。アニメーションを中心に、現在の疏水周辺の実写映像やコンピューター・グラフィックス(CG)での解説をまじえ、約70分の作品に仕上げる。
 内容は、現代の京都に住む少女がタイムスリップして、疏水の計画から完成までをリポートするという設定。計画を推進した当時の北垣国道府知事や主任技師田辺朔郎の姿を通し、起工から、予想を超えるわき水との闘いなど直面した難題の数々、完成を喜ぶ市民の表情までを描き出す。
 監督・脚本は日本のアニメの草分けで、「ジャングル大帝」などを監督した山本咲一氏。総製作費は1億円で、虫プロや賛同者らでつくる「製作委員会」が担う。同フォーラムでの上映後は、全国各地での学校上映、自主上映を予定している。
 琵琶湖疏水 東京遷都で危機に面した京都の再興を図り、1885(明治18)年に着工。琵琶湖の水を引くため約2.5`のトンネル部を含む第一疏水(約10`、大津市−京都市左京区)が90年に完成した。日本初の水力発電の採用など関連事業も多く、当時の日本で最大級プロジェクトだった。(京都新聞 夕刊)
6日■軽量路面電車で環境配慮 大津・湖南 新交通システム構想 県、実現に「長いスパン」
 滋賀県は5日までに、大津・湖南地域での新交通システム導入構想の想定ルートや事業費、需要予測をまとめた。軽量路面電車(LRT)などを導入し、環境に配慮する交通網の整備が狙い。しかし、短いルートでも 250億円以上の事業費が必要で、実現には困難が伴いそうだ。
 県は、構想の可能性を探るため、2000年度に基礎調査を始めた。これまでに7つの想定ルートを決め、それぞれLRTやモノレールなどを導入する場合の事業費、1日1`当たりの平均乗客数である輸送密度の概算を行った。
 ルート選定にあたっては、交通渋滞の緩和や大津市南部のびわこ文化公園都市、新幹線のびわこ栗東駅(仮称)へのアクセス網の整備を基本にした。発着点はJR大津や堅田、京阪石山寺などの既存駅とし、新たな駅と駅の距離は、住民の利便性を考えて500bから1`を想定したという。
 この結果、用地買収や車両費を含むLRT導入事業費と輸送密度は▽ルートA 690億円、16000▽同B1 500億円、8000▽同B2 250億円、7500▽同C 900億円、17000▽同D 2000億円、21000▽同E 600億円、19000▽同F 650億円、2 4000−となった。
ルート起終点延長(km)
A石 山−栗 東20
B-1南草津−青山2丁目4
B-2石山寺−青山2丁目11
C新栗東−堅 田18
D大 津−堅 田27
E守 山−堅 田14
F浜大津−堅 田15
 事業費は、LRTに対応する道路整備費を含めておらず、実際には道路拡張工事などが必要となる。県交通政策課は「県の財政は厳しく、ばくだいな事業費が必要な新交通システム整備は、長いスパンで考える必要がある。本年度中に調査内容と県の考え方をまとめたい」と話している。(京都新聞)
■大雨でダイヤ乱れ JR山陰線
 5日午後5時25分ごろ、JR山陰線で、京都府夜久野町の下夜久野駅と上夜久野駅の雨量が1時間当たり25_を記録したため、上川口(福知山市)−梁瀬(兵庫県山東町)間で徐行運転した。約30分後、45_に達し、下夜久野−梁瀬間で運転を一時取りやめた。
 普通電車2本が運休したほか、新大阪行き特急「北近畿」が60分遅れたのをはじめ、上下線の特急、普通電車計8本が90−5分遅れ、約700人の足が乱れた。運転規制は約2時間後にすべて解除された。(京都新聞)
7日■降りて歩いて 78 三岳バス・谷村(福知山市中佐々木) 深い信仰感じて散策を
 1日に3本しかない「三岳バス」に乗り込み、JR福知山駅から揺られること約30分。山あいの道を進むと、「ひょうたん王国」の看板。田んぼが広がり、どこか懐かしさを感じさせる風景が見えると、そこが三島だ。「谷村」のバス停で降り、国道426号を北へ300b歩く。右手に高さ20bを超す大きなケヤキのあるところが三岳山への登山口。散策のスタート地点でもある。
 かつて修験道の道場で、日本九峰の一つの「三岳山」(標高839.2b)。山頂には「三嶽神社」があり、ケヤキのそばには参道の入り口を示す石造りの大鳥居が立つ。近くの小さな一本杉は、鬼退治で有名な源頼光が、鬼征伐祈願のために登山した際につえを忘れ、そこから芽が出たとのいわれを持つ。30b近い大木だったが、1959年の台風で倒れ、今は孫の木が育っている。
 大鳥居から山頂の「三嶽神社」までの参道には、道しるべとなる「丁石」が約100bごとに立てられている。全部で18丁あり、すべてに地蔵が刻まれているので、一つ一つ確かめながら歩くのもおもしろい。そのほか、石に刻まれた馬頭観音や宝篋印塔、庚申塔などもそこかしこに点在しており、深い信仰を感じさせる道だ。
 6丁目で、地域の歴史に詳しい足立保さん(75)に会った。「江戸時代、この辺りは札所が点在していた。信仰のために開けた集落で、今でもほどんどの人が三嶽神社の権現様を信じているんですよ」と話し、かつての版木を見せてくれた。
 晩秋には雲海も美しく見える三岳山。修験者になったつもりで散策するのもいいかもしれない。(京都新聞)
■列車に車衝突 運転手を逮捕 橿原のJR桜井線
 6日午後6時10分ごろ、奈良県橿原市五井町のJR桜井線五井踏切(警報機、遮断機付き)で、奈良発王寺行き普通電車(2両編成)と、乗用車が衝突した。橿原署は乗用車を運転していた同市曽我町、建材業藤井清和容疑者(53)を過失往来危険の疑いで現行犯逮捕した。電車の乗務員や乗客57人にけがはなく、藤井容疑者は車から降りていて無事だった。(朝日新聞)
■夢乗せて走れ機関車 京都・梅小路でボランティアら「B20形」復元
 国内に2両しか残っていない小型の蒸気機関車「B20形」を走行可能状態に復元する作業が、京都市下京区の梅小路蒸気機関車舘で大詰めを迎えている。
 復元には鉄道ファンのボランティアも部品磨きなどに参加した。10月に予定されている完成式典では、煙を吐いて走る姿をお披露目する予定だ。
 「B20形」は1945年から46年にかけて構内での運搬などの作業用として15両が製造された。今回復元された10号機は46年に製造され、姫路や鹿児島の機関区で働いてきた。
 72年の同館開館にあわせて京都に来た後は動かされることはなく、静かに展示されていた。同館で機関車を走行可能に復元するのは初めての試みで、開館30周年の記念事業として企画された。
 復元にはJR西日本・梅小路運転区の約10人の社員が4月から取り組んでいる。
 ほばすべての部品を分解し、損傷した配管をなおしたり、さびを落としたりしてきた。
 市民ボランティアは5月から月1回、各回300人以上の応募者から選ばれた30人が参加し、手や顔を油で汚しながら復元を手伝ってきた。
 「SLの部品に触れる貴重な機会。ぜひファンの方にも参加して欲しかった」と大野宏之・副館長。10日には「火入れ式」が予定されている。30年ぶりに命の火がともされ、第二の誕生日を迎える。(写真と文・岩下 穀)(朝日新聞 夕刊)
8日■地下鉄天王寺 すき間20aに頭、電車引きずる ホーム 転落男性、奇跡の軽傷
 7日午後零時10分ごろ、大阪市阿倍野区阿倍野筋一丁目の大阪市営地下鉄御堂筋線天王寺駅ホームから、大阪府枚方市の会社員男性(46)が軌道上に転落。直後に、新大阪発天王寺行きの電車(10両)がホームに入り、男性はホームと電車の約20aのすき間に頭を挟み、立った状態で電車に引きずられた。
 すき間を広げるため、乗客は電車のホームと反対側に移動、ホームにいた数十人は電車を押し、男性の脱出を助けた。男性は後頭部や肩に軽いけがをしたが命に別条はなかった。
 阿倍野署によると、男性は洒を飲んでおり、「足が滑った」と話しているという。
 天王寺駅の駅員は「助かったのは奇跡的。乗客の協力のおかげ」と話している。この電車を含む計19本が最大9分遅れ、約5000人に影響した。(京都新聞)
■新幹線時速360`計画 東京−青森3時間で 13年目標
 JR東日本は、新幹線の時速360`運転計画に乗り出した。照準は東北新幹線で、現在の最高時速275`や、営業運転では世界最速の山陽新幹線の時速300`を超える高速列車を開発する。実用化の目標は、13年とされる東京−新青森間(約700`)の開通時。路線や騒音対策などで、いまの最高速度を上回って走れる区間は限られるが、航空機との対抗上、東京−新青森間の所要時間の目安は「3時間以内」としている。
 高速列車の開発は、同社先端鉄道システム開発センターの研究・開発部門の十数人が中核で、今後、線路や列車運行など鉄道事業部門の担当者も加わる。
 JRによると、高速化だけを考えれば、93年に試験車両で425`を達成していることから、大きな障害はないという。だが、1日に何十本もの運行となる営業運転では最大の課題は「音」。車輪や線路から出る走行音やモーターの音、車体の風切り音を低減して、沿線への騒音を減らすのが不可欠という。車内を静かに保つための遮音対策も重要となる。
 東北新幹線は現在、宇都宮以北での時速275`が最高で、東京−盛岡間を最短2時間21分で走る。12月1日には盛岡−八戸(青森県)間が開業し、新たに「はやて」が東京−八戸間(約630`)を走るが、最高時速は据え置きで、同区間の所要時間は2時間50分台となる見通しだ。
 東京−青森間は現在、新幹線と在来線の特急を乗り継いで約4時間半かかり、旅客輸送の6割を航空が占める。鉄道や航空業界では、新幹線に乗るか、航空機で行くかの分岐点は「3時間」といわれる。JRは東京−新青森間の集客力を高める上で、「3時間」の実現が可能な時速360`運転計画を立ち上げた。(朝日新聞)
■ホーム転落、頭出て客ら救出 御堂筋線天王寺駅
 7日午後0時10分ごろ、大阪市阿倍野区の市営地下鉄御堂筋線・天王寺駅の下りホームで、新大阪駅発天王寺駅行きの列車(10両)がホームにさしかかった直後に、大阪府枚方市内の会社員の男性(46)がホームから転落した。運転士が急ブレーキをかけたが、列車は転落場所を約25b過ぎて停車した。男性は、先頭車両とホームのわずかなすき間(約20a)に頭から上を出した状態ではさまり、後頭部と両肩の挫傷など全治2週間の軽いけがですんだ。
 男性はこのままでは抜け出せないため、運転士の協力要請を受けた先頭車両(約30d)の乗客約30人がホームの反対側に寄って、ホーム側の車両の荷重を軽減。ホームの客数十人と駅員10人が車両を浮かせるように押し上げ、すき間を広げて男性を救出したという。
 阿倍野署によると、列車は同駅が終着だったが、男性は乗車できると勘違いし、座っていたホームのベンチから列車の方に歩いていき、あやまって転落したらしい。男性は酒臭かったが、署員には「酔っていない。立ち上がったらふらふらした」と話した。署員が「助かったのは奇跡的やぞ」と諭すと、「えらい、すみません」と恐縮していたという。(朝日新聞)
■経済漂流 4 国が面倒見てくれるなら何でもいいという空気 借金漬けにあえぐ列島 変わらぬ支出膨張体質
 雑草の原に、紅白のくいが打たれていた。〈東京起点 629km212m〉
 八甲田山の東にある青森県七戸町。10年もすれば、ここは新幹線の駅になる。
 町の出費は、駅舎建設費の一部と駅前広場、駐車場、周辺道路などで町の予算の1年分になりかねない。用地買収はこれからだ。同町の藤賀慶二・新幹線建設対策室長は言う。「単独では負担しきれない。周辺自治体にも協力を求めたい」
 同町では8月、レールバスとして親しまれてきた第三セクターの南部縦貫鉄道が40年の歴史を閉じた。東京がより近くなる、という新幹線の夢の一方で、喜びにわいた6年前に比べて町民の日々の足は確実に不便になった。
・政治圧力で昇格
 96年12月、八戸から新青森に至る東北新幹線の延伸計画は、在来の東北線を走る「ミニ新幹線」から、七戸経由の新線(フル規格)建設に昇格した。
 東京からの知らせで3発の花火が上がり、役場のスピーカーが慶事を伝えた。ある町職員が懐かしむ。
 「祝いの垂れ幕を2日で作り、町ホールでは500人の祝賀会。便利になるんだと喜んだ」
 新幹線網を全国に拡張する整備新幹線計画は、73年にできた。国土開発の象徴だった。石油ショック後の低成長で凍結されたが、85年半ばから生き返る。円高不況への対策、貿易摩擦をかわすための内需拡大を大義名分に、着工への政治圧力が強まっていった。
 そしてバブル末期の90年、竹下登内閣(89年退陣)のふるさと創生路線を引き継ぐ形で、ミニなどを組み合わせた新計画で着工が決まる。96年のフル規格化は「橋本龍太郎首相の緊縮予算を前に、族議員が騒いだ結果」(元閣僚)だ。新幹線は「膨張の論理」に乗って、北へ西へと延びた。
 99年6月、当時の連立与党(自民、自由)が作った広報資料は訴える。
 「地域経済への抜群の波及効果は、国民に夢と希望を与える。新幹線こそ、真の財政構造改革の試金石であるとさえいえる」
 89年度に50億円で始まった整備新幹線予算は、この99年度に、補正を含め1000億円を初めて超えた。
 今年12月、東北新幹線の盛岡−八戸間が開業する。八戸市は駅舎建設などに約35億円を出す。青森県の出費は八戸までが345億円、新青森への延長で1567億円。半分近くは国が補填するが、駅舎新設や並行在来線の三セク化が地方財政にのしかかる。
・村長がソバ打ち
 「人口比? だから役人の発想だというんだ。人口100万の市も1000人の村も1億円。これで驚かす」
 88年11月、竹下内閣の宮房副長官だった石原信雄氏の部屋に、鳩山静六自治相(当時)が乗り込んだ。バブルで急増した交付税は、こうして「ふるさと創生1億円」に化けた。
 「バブル後、今度は景気対策で金を配ったが、国が面倒見てくれるなら何でもという空気は同じだった。当時の自治省も補助金や交付税の消化をせかすだけ。国策で地方財政を振り回すのはまずい、という発想はなかった」(石原氏)
 福島県南部の泉崎村には、おしやれな資料館、床暖房の保健センター、ドーナツ形の村営幼稚園などが並ぶ。約30年務めた前村長は「日本一の村つくり」を掲げ、工業団地やニュータウンの開発、看護系大学の誘致に奔走した。
 村には、年度予算の倍を超す約70億円の赤字が残された。00年に引き継いだ小林日出夫村長は「身の丈に合わない事業はもうしない。ここまで落ちて、ようやくまともな村政ができるようになった」と言う。
 村長や村会議員、村職員の給与は5〜10%削減された。村議の定数は4減の12にする。道路の軽い補修や草むしりでは、長靴姿の村職員がシャベルや鎌を手に出動する。村長や村会議長ら5人は毎朝、交代で村特産のソバを打ち、村営の宿泊施設に届けている。
 それでも、売れ残りの宅地や工業用地が完売しなければ借金は返せない。
・「特区」で再生を
 和歌山市の北西部に、わずかな雑草が覆う約260fの丘陵がある。89〜91年、関西空港建設の埋め立て土砂6400万立方bを運び出した跡である。
 かつては「臨空都市圏」が計画されていた。
 和歌山県や和歌山市が90年代初め、商社、銀行、建設会社などと練り上げた計画は総事業費1000億円。リゾート施設やハイテク企業を誘致し、高級住宅に5000人が暮らすはずだった。
 将来の収益をあて込んだ事業主体の和歌山県土地開発公社は、採取した土砂を市価より安く開空側に売った。公社に金を貸した銀行団も、県や市から債務保証をとらなかった。みんな、同じ夢に酔っていた。
 バブル崩壊とともに土地は放置された。開発公社は約530億円の借金を抱え、累計100億円近い金利負担は県が無利子で肩代わりするはめになった。
 99年に見直した計画も、対岸の淡路島と橋で結ぶことを前提に、企業や大学、大型スポーツ施設などを誘致するという、まったく懲りない内容だった。
 00年に就任した木村良樹知事は、臨空の夢に終止符を打った。今年8月、県はこの丘陵地について、地域限定で規制を緩和する「構造改革特区」への指定を国に申請した。目指すは株式会社が農業に参入できる「緑の経済特区」。用地の一角、40fを食品会社のカゴメに貸し、アジア最大のトマト温室をつくる。
 「残りの土地も農産物の工場地帯にしたい。農業県にふさわしい構想だ」。上京のたび、知事は関係者の説得に回っている。
 バブルからデフレへ。夢の未来都市はトマト栽培地になる。だが、借金完済の道は遠く、制度面で国に頼る構造も変わらない。
 最初は戦後復興、次に国土の均衡ある発展と地域格差の是正、そして内需拡大に景気対策。理屈は時代で変わったが、政策の行き着く先はただ一つ、財政支出の拡大だった。
 日本の津々浦々に広がる飢餓感にも似た開発への期待。それにこたえるのが政治の責任とされた。その結果、どこもかしこも借金漬けという皮肉な「均衡」が列島を包んでいる。(海東英雄)(朝日新聞)
9日■京都市バス、半分を民間委託 赤字解消目指す 洛西から順次拡大 08年度までに 経営健全化計画案に盛る
 京都市は9日までに、慢性的な赤字が続いている市バス事業について、全車両の半分の運行を民間バス会社に委託する大幅なリストラ策を打ち出した。洛西営業所(西京区)管内を手始めに、2008年度までの7年間で順次、広げる。今年2月にバス事業の規制が緩和されたのを受け、市内でも民間の参入計画が相次いでおり、市は民間委託による職員や人件費の削減を柱に、赤字からの脱却と経営力の強化を目指す。
 市バスの民間委託の拡大は、市が8月下旬にまとめ、労働組合などに内示した新たな経営健全化計画「京都市交通事業ルネッサンスプラン」の案に盛り込んだ。
 計画によると、民間委託の拡大は、市バス全車両(約760台)の半分を予定している。
 営業所単位で民間に運転と運行管理を全面委託する方式で、2000年4月から先行実施している横大路営業所(伏見区)に続き、赤字路線が多い洛西営業所から着手する方針。委託先は未定で、来年度の実現を目指している。08年度末までに市内8ヵ所の営業・出張所のうち、3−4ヵ所を民間委託する見込み。
 公営バスの民間委託としては全国初の事例となった横大路営業所では、市直営と比べて人件費を中心に約3割、7億円近く安い経費で運営できた効果が出ている。
 市交通局は2000年度から全職員の給与5%カットなどによる経営健全化計画を実施し、市バスは05年度以降の黒字転換を見込んでいた。しかし、乗客の減少が続くうえ、08年度前後をピークに毎年30億円近い退職金が必要になるなど、目標の達成が困難になった。
 さらにバス事業の規制緩和で、市内ではエムケイタクシーなどが参入する計画を打ち出すなど、市バスを取り巻く環境は一層厳しくなっている。
 今回、新たに策定する健全化計画は、現計画を全面に見直し、民間委託の拡大のほか、給与カットの継続、手当の廃止、バスの乗り継ぎなどサービス面の改革などを盛り込んだ。
 市交通局は「今の路線の数を維持するために、新たな健全化計画で市バスの生き残りを図りたい」としている。(京都新聞 夕刊)
■電車にはねられ 長岡京で女性即死
 8日午後2時10分ごろ、長岡京市友岡の阪急京都線友岡踏切で、河原町行き特急電車に向日市の無職女性(29)がはねられ即死した。
 踏切は遮断機、警報付きで、電車の運転士によると、降下した遮断機をくぐって線路内に入る人影を見つけ、警笛を鳴らし、急ブレーキをかけたが間に合わなかったという。向日町署で原因などを調べている。
 この事故で、同電車は現場に約8分停車、上下4本の電車約1900人に影響が出たという。(京都新聞 夕刊)
10日■京都市バスの経営健全化計画 生き残りへ課題山積 リストラ断行壁厚く 財政難、生活路線どう守る
 京都市が9日までにまとめた市バス・地下鉄の経営健全化計画「ルネッサンスプラン」は、市バス全車両の半分を民間委託するなど大幅なリストラにより、規制緩和に直面する市バス経営を立て直すことに最重点を置いた。歯止めがかからない乗客の減少に、現行の健全化計画の目標達成が困難になったためだが、これが「最後の生き残り策」になるかどうか。課題は山積している。(社会報道部沢田亮英)
 公営企業である市バスを取り巻く状況は複雑だ。規制緩和を受けた民間からの参入の申請で、競争が現実となった一方、不採算だけを理由に簡単に路線を廃止できない立場もある。企業としての経営力の強化と、公営交通として「市民の足」を維持するための具体策が求められる中で、新計画の策定となった。
落ち込む利用
 すでに市は2000年4月から、規制緩和を視野に入れた経営健全化計画「プログラム21」を実施し、経営力の強化を図ってきた。ところが、01年度の1日あたりの利用客がプログラム21の見込みを5000人下回るなど、「予測を上回る利用客の落ち込み」(市交通局)が主因となり、計画の見直しに迫られた。市幹部は「現計画が甘かったといわれれば、否定できない」と認める。
 民間との競争がない過去の経営改善とは異なり、今回は民間参入が目前に追っている。改革は「待ったなし」だが、新計画は大幅なリストラ案を含むだけに、実行への壁は大きい。
京都市交通事業ルネッサンスプランの主な内容
1.経営体質の強化
 ・市バス民間委託を事業規模の2分の1まで拡大(2008年度までに)
 ・給与の削減の継続、手当の見直し
2.利用促進などの強化
 ・乗り継ぎなど運賃制度の改善
 ・IT(情報技術)の活用、利用者の視点での案内情報の改善
 ・利用実態に合わせた路線・ダイヤの適正化
3.財政構造の強化
 ・生活支援路線に対する財政支援制度の検討
 ・地下鉄の長期収支改善に向けた国への財政措置の要望
4.職員の意識改革
5.市民とのパートナーシツプ
・半数を民間委託
 市交通局が「公営交通としての生き残りをかける」とする新計画は、09年度以降に単年度収支を黒字に転換する目標を掲げる。
 その柱となるのが、国内でも最大規模の市バス車両(約760台)の半分を民間委託することだ。目標を実現した場合、約18億円の経費削減効果があると見込む。しかし、同時に約1200人の市バス職員の半分を削減することにもつながり、大量の配置転換先が必要になってくる。
 未定の委託先も、京都市内の既存業者が今の事業規模のままで引き受ける余裕はなく、確保するのに困難が予想される。01年度から横大路営業所(伏見区)で一部路線の委託を受けている京阪バス(京都市南区)も「規制緩和で競争の激化が予想される。足元に火がついた状態。こちらから積極的には動けない」と話す。
 また、新計画では、不採算路線ながら市民の足として欠かせない「生活路線」の維持について、市の一般会計からの補助など新たな財政支援制度を当て込んでいる。しかし、市の「財政非常事態」の中で実現性は不透明だ。
 このほか、市役所内でも最も厳しい全職員の給与5%カットのさらなる継続や手当ての見直しなど、計画に盛り込んだ取り組みは今後の労使交渉での協議事項も多い。京都交通労働組合の村尾強要員長は「民間と競争できるだけの改革は覚悟している」としながらも、「手法については当局との考えに違いがある」と慎重な構えだ。
 市はプログラム21以前にも、1991年、94年、96年と、経営改善に向けた計画を9年間で4回も策定し、運賃値上げや民間への事業譲渡などに取り組んできた。にもかかわらず、走行1`あたりの経費は民間平均の1.6倍となっている。人件費を中心とする高コストは改善されないまま、市の見込みを上回る「バス離れ」が進むという悪循環を断ち切れないでいる。
 これまでの計画の問題点を明確にしたうえで、着実に新計画を実行しなければ、市バス事業の展望は開けそうにない。(京都新聞)
■高齢者向け半額回数券 叡山電鉄 関西で初、15日から
 叡山電鉄は、15日の「敬老の日」から70歳以上の高齢者向け割り引き回数券を沿線各駅や車内で発売する。シルバー回数券の販売は関西では初めてで、通常料金の半額で購入できる。
 発売するのは、片道回数券20枚つづり。料金体系は1区間2000円、2区間2600円、3区間3200円、4区間3700円、5区間4100円。通常料金で20枚購入した場合の半額の値段に設定した。
 使用有効期間は発売から3ヵ月。出町柳、修学院、岩倉、鞍馬各駅や車内で販売する。購入時に、70歳以上であることを確認できる証明書が必要。問い合わせは同電鉄営業課TEL075(781)5121へ。(京都新聞)
■女性はねられ死亡 宇治のJR踏切
 9日午後零時35分ごろ宇治市大久保町久保、JR奈良線広野踏切(遮断機・警報機あり)で城陽市の無職女性(59)が京都行きの普通列車にはねられ、全身を強く打ち死亡した。
 宇治署の調べでは、運転士が踏切内の人影に気付き、急ブレーキをかけたが間に合わず衝突したという。乗客約150人にけがはなく、上下4本が運休、上下6本が2分から16分遅れた。(京都新聞)
■列車が脱線 100人が死亡 インド東部
 【ニューデリー10日共同】PTI通信などによると、インド東部ビハール州アウランガバード地区で9日夜、特急列車「ラージダーニ・エクスプレス」が橋を通過中、一部が脱線し川に転落、少なくとも1両が完全に水没した。
 AP通信によると、地元テレビは鉄道省高官の話として、100人の死亡が懸念され、少なくとも100人が負傷したと伝えた。高官は、何者かによるテロ行為である可能性を指摘した。
 PTI通信は、180人が負傷し、うち100人が病院に搬送されたと報じた。警察などが事故の原因捜査を開始した。(京都新聞 夕刊)
■SL「B20形」ファンら火入れ 梅小路機関車館
 京都市下京区の梅小路蒸気機関車館で、鉄道ファンとJR社員らが復元作業をしている蒸気機関車「B20形」の組み立てがほぼ終わり、10日、火入れ式があった。
 ファンやJR関係者ら約30人が見守る中、同館の平野直樹館長らが、かまに点火棒で火を入れた。やがて石炭が真っ赤に燃え、30年ぶりに煙突から勢いよく煙が上がると、拍手が起こった。
 B20形は45、46年に構内作業用として15両製造され、今は2両が残るだけ。復元している10号機は、鹿児島機関区で引退後、同館で展示していた。同館の開館30周年記念として今年4月から復元を始めた。10月に走行を披露する予定だ。(朝日新聞 夕刊)
11日■ポイント故障で京阪74本に遅れ
 10日午後3時35分ごろ、京都市左京区賀茂大橋東詰めの京阪出町柳駅構内で、淀屋橋行き普通電車がポイント故障で出発できなくなった。ポイントを手動で操作した後、電車は17分遅れて出発した。京阪電鉄で故障の原因を調べている。上下計74本が最大23分遅れ、乗客約3万8000人に影響が出た。(京都新聞)
■市バス民間委託拡大に抗議声明 京の市民団体
 京都市内の交通問題に取り組む市民団体「市民の足を守る連絡会」(柴田好人代表)は10日、市バスの民間委託を拡大する市の方針に対し、撤回を求める抗議声明を市交通局に提出した。
 声明は、民間委託拡大について「市民の足を守る地方自治体の責務を放棄するもので容認できない」と反対している。(京都新聞)
■山陰線連続立体交差など5事業継続「妥当」 府再評価審査委
 京都府の公共事業再評価審査委員会(委員長・吉川和広京都大名誉教授)は10日、第2回審査委員会を開き、JR山陰本線等連続立体交差事業など5事業すべてを事業継続が妾当とした。
 審査されたのは同事業と外環状線(第5工区)街路事業、鴨川公園都市公園事業、久美浜海岸の海岸浸食対策事業の府発注の土木4事業と、宇治市発注の宇治槇島線街路事業の計5事業。
 連続立体交差事業は、福知山市の中心部で南北市街地を分断している鉄道を高架化し、市街地の一体化や交通渋滞を図るのが狙い。久美浜海岸浸食対策事業は、冬季の風浪による浸食作用を抑制するため、海底に人工のさんご礁を設置する。
 再評価委員会は、いずれも「おおむね適切に進められている」として、府の方針通り「継続」が妥当とした。(京都新聞)
■インド列車事故 死者は65−75人 線路継ぎ目板外れる テロ可能性も
 【ニューデリー10日共同】インド東部ビハール州で9日夜、特急列車が脱線し川に転落した事故で、10日午後までに約50人の遺体が収容された。クマール鉄道相は10日、死者は65−75人との見通しを示している。
 同列車は事前予約制で、コルカタの日本総領事館が列車の乗客名簿などを調べた結果、乗客に日本人はいなかった。
 事故原因は調査中だが、線路の継ぎ目板の一部がなく線路が外れていたことから、テロの可能性も依然指摘されている。同州周辺では極左主義組織などによる反政府活動が続いている。
 PTI通信などによると、事故に遭ったコルカタ発ニューデリー行きの特急列車「ラージダーニ・エクスプレス」には事故当時、528人が乗車していたことが判明。乗員は約60人。9日午後10時過ぎ、通常の時速120`程度で同州アウランガバード地区ラフィガンジの橋に差し掛かり脱線、少なくとも1両がダーベ川に転落した。(京都新聞)
■ポイント故障し上下74本に遅れ 京阪・出町柳駅
 10日午後3時40分ごろ、左京区田中下柳町の京阪電鉄出町柳駅で、ポイントが故障し、信号機が赤のまま変わらなくなった。このため、同駅発淀屋橋行き普通電車(7両編成)が発車できなくなった。約17分後、電車は手信号で発車したが、この影響で上下計74本が最大23分遅れるなど約3万8000人に影響した。ダイヤは同日午後8時半ごろ、正常に戻った。(朝日新聞)
■中間配当見送りへ 阪急電鉄
 阪急電鉄は10日、03年3月期の中間配当を見送ると発表した。前期は中間、期末各2円50銭(1株当たり)だったが、宝塚ファミリーランド閉園費など事業リストラによる損失額が膨らむことや乗客数減少への不安から、阪神大震災の影響で初の通期無配となった96年3月期以来、2回目の中間配当見送りを決めた。期末配当を実施するかどうかは未定としている。
 03年3月期の業績予想では、ファミリーランド(閉鎖は来年4月)や阪急西宮スタジアム(同来年以降)の撤去費などで約400億円の特別損失を出し、76億円の当期赤字(単体)とし、中間、期末とも配当は「未定」としていた。また、収入面でも、本業である鉄道の乗客数が今年1〜8月で前年同期比2%減と、伸び悩んでいる。
 このため同社は、期末配当について「グループ会社再編に伴う経費や乗客の伸びをみて決めたい」としている。(朝日新聞)
■JR電車台車に亀裂
 JR西日本は10日、大阪環状線で使われていた103系電車の台車部分に亀裂が見つかった、と発表した。同社は、同系の車両計503両をすべて再点検する。
 同社によると、亀裂があったのは日本車両製造が69年に製造した台車。台車側面の溶接部付近に長さ約36aの亀裂が見つかった。(朝日新聞)
■酒気帯び事故ゼロへ故知器 神戸市交通局
 酒気帯び運転の神戸市営バスが女性をはねて死亡させた事件を受け、同市交通局は10日、市営バスと市営地下鉄の乗務員らの始業前点呼に、アルコール検知器による検査を導入することを明らかにした。機器の準備が整い次第、今月下旬にも始める。
 対象はバス、地下鉄の乗務員と、地下鉄駅構内に勤務する職員全員の計約1500人。(朝日新聞)
12日■にぎわいさらに期待 京都駅ビル 開業5周年祝う
 京都駅ビルの開業5周年を祝う記念レセプションが11日、京都市下京区の駅ビル内にあるホテルグランヴィア京都で開かれた。JR西日本や地元政財界の関係者約600人が集い、京都活性化への期待を込め、新たな出発を祝った。
 4代目京都駅ビルは建都1200年事業の一環として建設され、1998年9月にしゅん工。百貨店やホテル、専門店街、劇場などを備える複合商業施設で、1日平均10万人が訪れるなど京都の新名所として定着した。
 式典は、祇園甲部の芸妓による手打ちで幕開け。続いて、JR西日本の南谷昌二郎社長が「この5年で、当初考えていたところまでたどり着きつつある。今後も、周囲のにぎわいづくりを課題に、京都の発展につくしたい」とあいさつした。
 また山田啓二・京都府知事、高木喜一・京都市副市長が祝辞を述べ、京都商工会議所の村田純一会頭の音頭で祝杯を挙げた。(京都新聞)
■市バス運行、民間へ 京都 車両の半分、7年かけ
 京都市は、乗客減で慢性的な赤字が続く市バスについて、今年度から08年度まで7年間かけて、全車両の半分の運行を民間に委託する方針を決めた。
 桝本頼兼市長が11日の市議会一般質問の答弁で明らかにした。
 市交通局によると、市バスは7つの営業所で759 台の車両を運行しているが、累積赤字は約116億円に達する。計画では、営業所単位で運行を委託する。半分の委託が実現した場合、職員の半数を減らすことにもなり、年間約18億円程度の経費を削減できると見込んでいる。委託先は未定だ。
 横大路営業所では01年3月から全面委託を先行実施しており、市の直営と比べて年間約7億円の経費削減効果があったという。(朝日新聞)
■青鉛筆
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)を訪れる家族連れらを対象にした「スタンプラリー」を、JR西日本が14日から再開する。11月4日まで。
 もともと8月に始めた企画。だが、特典の「ハリウッド・マジック」特別観覧がUSJの火薬不正使用問題でできなくなり、わずか2日で中止に追い込まれていた。
 再開後の特典は五つのアトラクションに並ばずに入れる「スルーチケット」(毎日抽選で100人)にした。JRの担当者は「今度は立ち止まることなく進めたい」。(朝日新聞)
14日■地下鉄値上げを視野に 交通局が経営改善案 京都市会委に報告 定期観光バス撤退も
 京都市交通局は13日、市議会の公営企業決算特別委員会で、市バスと地下鉄の新たな経営健全化計画案の詳細な内容を報告した。地下鉄の財政を立て直す条件として今後7年間のうちに来年度を含む2回の運賃値上げを盛り込んだほか、定期観光バス事業については撤退も視野に入れた見直しに取り組むことを明らかにした。
 地下鉄の新計画では収支(地下鉄延伸に伴う負担を除く)について、2009年度までに赤字を7億円に縮小するための条件として、03年度から7年間で2回の運賃値上げを見込む。値上げ率はそれぞれ12%ずつ。計画では来年度と08年度を想定している。
 地下鉄の運賃は、1996年9月に、1区(初乗り)が20円アップの200円の値上げに踏み切った。しかし、2001年度決算では、現行の経営健全化計画の目標を20億円下回る268億円の経常赤字となっている。主な要因の「利用客の伸び悩み」や「広告収入の減少」は今後も好転する見通しが立たないうえ、東西線は04年度に六地蔵駅まで、07年度に天神川駅まで開通するため、多額の財政負担が見込まれている。
 一方、定期観光バス事業は、1955年から京阪バスと共同運行してきた。利用客は昨年度実績で約4万2000人(交通局運行分)。近年は利用者の減少で年間約6000万円の赤字を計上している。
 昨年3月には市交通局分の運行を1日当たり最大6便とほぼ半数に減らし、赤字の削減に取り組んできた。しかし、市バス事業を2009年度以降に黒字転換させる新計画では、さらに運営方法を見直す必要があるとして、事業からの撤退を含め検討する方針を決めた。(京都新聞)
■男性はねられ死亡 阪急西京極駅
 13日午後零時25分ごろ、京都市右京区の阪急西京極駅で、男性が梅田行き特急電車にはねられ、死亡した。太秦署の調べでは、西京区の無職男性(23)で、自殺とみている。特急は運転席のガラスが破れたため桂駅で運転を中止、後続の1本が遅れ、乗客計約700人に影響が出た。(京都新聞)
■京阪バス、来月新路線 醍醐駅−日野を結ぶ
 京阪バス(京都市南区)は13日までに、地下鉄醍醐駅(伏見区醍醐)−バス停・日野誕生院前(伏見区日野)間を結ぶ伏見区内の路線バスの新設を京都運輸支局に申請した。10月中ごろの運行を予定している。
 新系統は総延長約3`。平日が上下計32本、土日祝日は同30本を運行する。料金は200円を予定している。
 同社は、京阪六地蔵駅−日野誕生院前を結ぶ路線バスを運行しているが、地下鉄醍醐駅が完成したほか、日野地区に療養型病床群「なごみの里」(ベッド数698)が今年11月にオープン予定で、利用者の増加が見込めるため、新系統の開設を決めた。(京都新聞)
■降りて歩いて 79 地下鉄鞍馬口駅(京都市上京区上御霊仲町) 庭園、社 静かな空間残る
 駅の階段を上がり地上に出ると、目の前に烏丸通が広がる。にぎやかなスーパーの角を西へ300bほど行くと、京都貯金事務センターの門が目に入る。敷地内には、庭園「擁翠園」がある。
 庭園は、室町幕府の管領・細川満元が金閣寺創建の余材を使って邸宅と庭園を造営したのが始まり。満元没後の1610年、彫金師の後藤長乗が、桂離宮などを設計した小掘遠州に依頼して庭園を改築した後、「擁翠園」と呼ばれるようになった。1951年からは郵政省(現総務省)が所有する。
 「池泉丹遊式」の庭園で、琵琶湖をかたどった他の周囲には樹木が生い茂り、鳥のさえずりが心地よい。車のけん騒も届かず、さながら都会のオアシスといった風情だ。「お見えになった方から、町中にこんな静かな場所があったとは、との声をよく聞きます」と、同センター職員(59)。
 烏丸通に戻り、東へ少し歩くと、御霊神社(上御霊神社)の門にたどり着く。平安遷都の際、桓武天皇が、平安京の守り神として長岡京で不慮の死を遂げた早良親王の怨霊を鎮めたのが起こりという怨霊社。境内はかつて御霊の森といわれ、応仁の乱(1467−77)の発端になった合戦の陣地(東陣)を置いた地でもある。
 現在、境内は地元住民らの憩いの場として、毎月18日の縁日にはフリーマート「囀市」が催され、にぎわいをみせる。
 毎日、お参りを欠かさないという近くの医師林玲二さん(73)は子どものころ、境内が遊び場だった。「烏丸通沿いなどにマンションや小さなビルが建ったが、駅周辺の町の姿はそう変わっていない。静かな所です」と話した。(京都新聞)
■架線にポリ袋 列車14本運休 JR山陽線
 13日午後6時42分ごろ、神戸市須磨区のJR山陽線鷹取駅で、京都発西明石行き普通電車の運転士が、架線に白色のポリ袋が巻き付いているのを見つけた。電車はいったん運転を停止し、ポリ袋を取り除いて約25分後に運転を再開したが、普通、快速合わせて14本が運休、15本が遅れ、計約1万5000人に影響した。(朝日新聞)
15日■京都駅ビル開業5周年 子ら演奏、にぎやかに祝う 記念イベント多彩に
 JR京都駅の新駅ビル開業5周年を、子どもたちの演奏や踊りで祝う記念イベントが14日、京都市下京区の同駅前広場であった。子らの元気いっぱいの熱演に、買い物客や観光客らも盛んな拍手を送っていた。
 同駅が、利用客や地域住民への感謝を込めて主催し、2年前の3周年記念に次ぎ2回目の行事。
 一日駅長を務める服飾研究家、市田ひろみさんのあいさつで開演。続いて、あけぼの保育園(伏見区)の園児らが勇ましい太鼓演奏で盛り上げ、真覚寺保育園(東山区)は、おそろいのユニホームに身を包み、息の合った演奏でマーチングを披露した。
 市内の児童館職員やボランティアらによる子ども向けのコンサートや朗読劇なども催され、3連休初日の人出もあって、会場は終始にぎやかな雰囲気に包まれた。マーチングで三連太鼓を演奏した河原雄大ちゃん(6つ)=東山区=は「いっぱい人が見ていたけど、うまくできた」と満足そうだった。(京都新聞)
16日■四条河原町に終日乗り入れ 嵐山行きの京都バス
 京都バス(京都市右京区)は、16日から京都市内の京阪三条−嵐山・嵯峨方面を結ぶ路線バスを四条河原町まで終日乗り入れに変更する。これまで昼間時間帯だけだったが、観光客の利便性を高めるため、全便乗り入れる。
 改正するのは、京阪三条発着で嵐山を経由し、大覚寺や清滝、苔寺を終点とする3系統。いずれも午前9時59分−午後5時54分のバスだけ四条河原町に乗り入れていたが、全便乗り入れに変更。平日で上下34本、土日休日で同39本が乗り入れ増になる。(京都新聞)
■信号機に落雷 ダイヤに乱れ JRと京阪
 15日午後6時40分ごろ、大阪市淀川区内のJR東海道線の信号機が落雷を受けて消え、高槻行き上り普通列車が尼崎−塚本間で急停車した。この影響で京都行きの上り普通列車4本が高槻止まりの部分運休となり、後続の計47本に1−11分の遅れが出た。
 京阪電鉄でも、午後7時前、寝屋川市内の信号所が落雷のため停電した。2時間後に復旧するまで区間急行など上下計4本が運休し、出町柳行き特急など計18本が最大10分遅れるなどの影響が出た。(京都新聞)
17日■山陽新幹線 大雨で遅れる ひかりなど2時間
 16日午後7時5分ごろ、広島県と山口県に激しい雨が降り、山陽新幹線は広島−新岩国間と新岩国−徳山間に設置している雨量計が規制値を超えたため、広島−徳山間で運転を見合わせた。雨の勢いが弱まり、約1時間後までに徐行で運転を再開。博多発新大阪行きのひかり390号など上下計21本が最大2時間遅れ、約4600人が影響を受けた。
 JR西日本によると、同日午後4時ごろにも、大雨のため山口県内の同新幹線小郡−新下関間の運転を見合わせたが、小降りになったため、間もなく運転を再開。上下計14本が最大約1時間遅れた。
 JR東海は、これらの遅れによって足止めされた乗客のために、列車内に仮眠してもらう「列車ホテル」を、東京、名古屋、新大阪各駅にそれぞれ3両用意した。
 広島、下関の両地方気象台によると、午後零時から午後10時までの間、広島県大竹市、山口県岩国市で110_以上の降雨があり、午後8時15分に広島市と呉市に大雨洪水警報が出された。(京都新聞)
■鳥取で震度4 山陰線などに遅れ
 16日午前10時10分ごろ、中国、四国、近畿地方の広い範囲で地震があった。大阪管区気象台の観測では、鳥取県中・西部、島根県東部、岡山県北部で震度4、兵庫県北部、鳥取県東部、島根県西部、同県隠岐、岡山県南部、広島県南東部、同県南西部、香川県東部、同県西部、愛暖県東予で震度3。
 JR西日本米子支社によると、この地震で山陰線が快速1本を含む計3本運休、同線と因美線、伯備線合わせて特急21本を含む計52本が最大約1時間半遅れ、約3500人に影響が出た。ダイヤは同日夕には平常に戻った。
 中国電力によると、島根原子力発電所1、2号機は異常なく運転されているという。
 大阪管区気象台によると、震源地は鳥取県西部で、震源の深さは約10`、地震の規模はマグニチュード(M)5.3と推定される。
・宮津でも栗度2
 京滋の震度は次の通り。
 震度2=宮津市、伊根町、野田川町、岩滝町、網野町、加悦町、弥栄町▽震度1=舞鶴市、亀岡市、八幡市、大江町、峰山町、夜久野町、三和町、大宮町、園部町、京都市中心部、西浅井町(京都新聞)
■大雨で新幹線一時ストップ 広島・山口県内
 16日夜、広島県西部に強い雨が降り、JR西日本広島支社によると、午後7時5分からJR山陽新幹線の広島−徳山間で一時運転を見合わせた。広島−徳山間で上下4本を止めたほか、広島駅以東で下り8本、徳山駅以西で上り9本をそれぞれ止めた。広島−新岩国間は約40分後、新岩国−徳山間は約55分後にそれぞれ運転を再開した。
 この影響でJR東海は新大阪、東京、名古屋の各駅に乗客の仮泊用の「列車ホテル」を用意した。(朝日新聞)
■大雨でJR山陰線 1時間徐行運転
 17日午前6時10分ごろ、JR山陰線で、福知山駅の雨量計が1時間当たり30_を記録したため、福知山−上川口駅間で徐行運転した。約1時間後に解除されたが、普通電車4本が20−5分遅れ、約350人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
18日■冬の味覚、ぐんとみぢカニ JR西・福知山支社 昼食と特急料金 日帰りセットに 来月7日、主要各駅で発売
 JR西日本福知山支社は10月7日から、冬の味覚カニの昼食と、往復の特急料金をセットにした「かにカニ日帰りエクスプレス」を、京阪神の主要各駅で発売する。今年は発売5周年を迎え、プランの内容を充実させる。
 行き先は城崎、竹野、香住、佐津、気比、久美浜、丹後木津の7地区の38施設。従来の特急「北近畿」などのほか、期間中に特急「かにカニ香住」(京都−香住1往復)、「かにカニはしだて」(天橋立ー京都)など、臨時列車計414本を走らせる。
 発売5周年を記念し、昨年より旅館を10施設増やし、昼食メニューに女性から要望の多かった「カニ刺し」や「焼きガニ」を取り入れるなど、内容を充実させている。記念イベントなども計画中という。
 利用期間は、カニの漁期に合わせて、11月7日から来年3月21日まで。料金は、京都発が8800円から。福知山発が7400円−1万6900円。(京都新聞)
■京日記
 ◇…光華女子学園(京都市右京区)は、運営する光華幼稚園の通園バスをデザインしたミニカーを製作した。今月から入園説明会で無料配布している。
 ◇…幅2.7a、長さ4.4a、高さ2.4aのプラスチック製で、人気を集めた市バスと同タイプにした。車体に赤線が入り、屋根には大きく「KOKA」と記されている。
 ◇…ゼンマイ仕掛けで走り、キーホルダーにも使用できる。6000台限定で販売はしていない。東京の大手がん具メーカーに製作を依頼した。同学園は「子どもたちに学園を身近に感じてもらえたら」と期待している。(京都新聞)
■鉄道連結、きょう着工
 【ソウル17日=箱田哲也】韓国国防省と北朝鮮人民武力省は17日、板門店で軍事実務会談を開き、軍事境界線で断絶された鉄道、京義線と東海線の連結工事に向けた軍事保障合意書を交換、発効させた。南北は18日に非武装地帯(DMZ)内近くで着工式を行う。
 軍事保障合意書はDMZ内での偶発事故などを防ぐため作業規則を定めた文書。韓国の李俊・国防相と北朝鮮の鎰普E人民武力相がそれぞれ署名している。
 合意書によると、DMZの中で、ソウルと中朝国境の新義州を結ぶ西側の京義線は幅250b、朝鮮半島東岸の東海線の場合、幅100bをそれぞれ南北管理区域と指定し、工事にあたる。また、この地域の地雷除去作業を着工式翌日の19日から南北同時に始めることになった。(朝日新聞)
19日■秋の嵐山観光 車はご遠慮を パーク&ライド 11月中旬実施 京都市 府内で初試み 鉄道に乗り換え 渋滞解消図る
 京都の観光名所、嵐山の渋滞解消に向け、京都市は18日、マイカー観光客が目的地までの途中で鉄道に乗り換えて移動する「パークアンドライド」を実施することを決めた。京都府内で初の試み。紅葉が見ごろを迎える11月16、17日に行う。市は「今回の効果を見極め、嵐山で継続して実施できるか、他の観光地へ生かせるかを検討する。公共交通を優先させるまちづくりに生かしたい」と期待をかけている。
 市は嵐山の住民、識者、交通関係の企業、京都府警などと研究会をつくり、昨年度から2年計画で嵐山の渋滞解消の実験に取り組んでいる。
 昨秋は車の流れを円滑にする狙いで一方通行規制を実施した。路線バスが走りやすくなるなど一部効果はあったが、周辺部の渋滞は例年と変わらなかった。嵐山に来る車の総量を減らす必要があるとして、今年はパークアンドライドの実施を決めた。
 マイカーから電車に乗り換える方式。中京区の島津製作所三条工場の駐車場(最大400台)から京福電鉄三条口駅を利用するか、下京区の市中央卸売第一市場(445台)か京都リサーチパーク(最大200台)からJR丹波口駅へ乗り換えるよう誘導する。各駐車場は企業などが利用しない休日に、市が借り受ける。
 料金は、駐車代と往復の鉄道運賃などを含め、車1台につき1000円程度とする。時間は午前9時から午後6時までで、第一市場は17日のみ利用できる。現段階では約1000台規模だが、市はさらに駐車場を増設する方針。事前に開設するホームページで予約すると、短い得ち時間で駐車できる仕組みも検討する。
 昨秋の市の調査では、丹波口駅に近い西大路五条交差点から嵐山まで車で最大2時間20分かかっていた。電車の場合は、ほぼ同じ区間を14分(乗り換え時間除く)で移動できる。
 このほか、観光客が集中する嵐山の長辻通では日中、三条通−新丸太町通間(約680b)で、路線バスのみの北行き一方通行に規制する。自転車と人力車は通行するが、徒歩の観光客は歩行者天国に近い状態で散策できるようになる。
 通行可能なのは既存の路線バスのほか、昨秋に続いて特別運行する100円循環バス(阪急嵐山駅−大覚寺間)となる。(京都新聞)
■カニシーズン到来 11月の土・日に 臨時特急など KTR
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)は18日、秋の観光とカニシーズンに向けた秋季旅客輸送計画を発表した。
 カニシーズン到来に伴う臨時特急列車は、計14本。11月中の土・日曜日に大阪発天橋立行き特急「かにカニ文殊号」と天橋立発京都行き特急「かにカニはしだて号」を1本ずつ運行させる。
 10月26日−11月28日を中心に特急「タンゴエクスプローラー」(新大阪−久美浜間)を3両増結し計6両にする。特急「タンゴディスカバリー」(京都−豊岡、久美浜間)も2両増結し4両にするなど、特急計13本を増結する。11月中は丹後由良や木津温泉、丹後神野にも臨時停車する。
 また、11月2日には、宮津市の観光由良みかん園行きの企画列車「みかん狩り号」(福知山−丹後由良間)を1便走らせる(先着百人)。このほか、10月6日に「まいづる魚まつりと歴史探訪ウォーキング」(同30人)、11月9日に「丹後由良みかん狩りウォーキング」(同30人)も催す。問い合わせはKTR企画販売課TEL0772(22)3308へ。(京都新聞)
■女性専用車両 来月以降も運転 JR西日本
 JR西日本は18日、今年7月から試験運転していた片町線の下り線(木津駅−京橋駅)と大阪環状線の女性専用車を、10月以降も継続、本実施とすると発表した。
 女性専用車は、両線とも平日の始発から午前9時まで運行される電車に1両導入している。7月と9月に、大阪駅や京橋駅などで男女計400人の乗客にアンケートしたところ、いずれも約8割の人が賛成だった。「スタート時に比べ車両の混雑度合いも平準化しており、利用が定着している」(南谷昌二郎社長)と判断、継続を決めた。他線にも拡大するかどうかは、今後検討する。(京都新聞)
■秋の京都へおこしやす JR京都駅
・修学旅行生を琴演奏で歓迎 観光推進協が式典
 京の秋の観光シーズン到来を告げる修学旅行生の歓迎式が18日、京都市下京区のJR京都駅新幹線コンコースで開かれた。入洛した東京の中学生を観光関係者らが琴の演奏や拍手で迎え、歓待ムードを盛り上げた。
 式典は、京都市、市観光協会、観光旅館連盟などでつくる京都観光推進協議会が、複数の学校が到着するのに合わせて毎年秋に1回開いている。この日は、東京都の公立中五校の約760人を迎え入れた。
 はっぴを着た観光関係者やバスガイドの女性、東映太秦映画村の時代劇女優ら出迎え。新幹線ホームから降り立った生徒らに「ようこそ、おこしやす京都へ」と、盛んな拍手を送った。琴の演奏も披露され、駅を華やかなムードで彩った。生徒らは、突然の歓待に大喜びだった。
・ホームにハリーポッター物語 多彩なフェア 開業5周年
 京都駅ビル開業5周年を記念して、JR西日本は10月12日から11月22日まで「”ハリー・ポッター”フェア」を開催する。駅ビルやジェイアール京都伊勢丹などでオリジナルグッズの販売や映画のパネル展などを行う。
 10月1日からは「ハリー・ポッターオリジナル記念グッズ引換券」を主要駅のみどりの窓口で販売する。10月12日に京都駅−梅小路公園(京都市下京区)間を記念運転する「SLハリー・ポッター号」に乗車できる特典があり、688枚の限定発売で1枚2000円。
 京都駅ビル構内では、11月に公開される映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のパネル展やポイントラリーを開催。京都駅構内の30番線ホームに、物語に登場する駅ホームを再現する。
 またジェイアール京都伊勢丹では、「ハリー・ポッターの世界展」と題したオリジナルグッズの販売や展示をする。
 問い合わせは京都駅ビルインフォメーションTEL075(361)4401。(京都新聞)
■鉄道連結 北朝鮮でも着工式
 【ソウル18日共同】韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を結ぶ鉄道・道路連結の南北同時着工式のうち、北朝鮮の金剛山地区での式典が18日、予定通り午前11時から開かれたことを韓国統一省が確認した。
 金剛山で行われたのは朝鮮半島東部を結ぶ東海線の北朝鮮側着工式。同国の洪成南首相や金容三鉄道相らのほか駐朝ロシア大使も出席、シベリア鉄道に連結する同線へのロシアの関心を示した。
 一方、朝鮮通信によると、北朝鮮の朝鮮中央通信も同日、同国東部の金剛山地区と西部の開城駅で着工式が行われたと伝えた。(京都新聞)
■JR女性専用車 10月以降も継続 大阪環状、片町線で
 JR西日本は18日、大阪環状線と片町線でラッシュ時に運転している女性専用車を、10月以降も走らせると発表した。乗客へのアンケートでは8割弱が女性専用車に賛成だったといい、同社は他の通勤路線への拡大も検討する。
 女性専用車は7月から3ヵ月間の予定で試験導入した。大阪環状線と片町線の普通電車のうち、1両を始発から午前9時まで女性専用にしている。10月以降も同じ方法で実施する。
 JR西日本は7月と9月、乗客の男女400人に聞き取り調査を実施した。9月の調査では賛成77%(男性66%、女性87%)で、反対9%(男性13%、女性3%)だった。
 関西では阪急電鉄と京阪電鉄も10月から女性専用車を試験導入する。(朝日新聞)
■JR難波・鷹取駅周辺の土地 JR西、入札で売却へ
 JR西日本は18日、同社が保有するJR難波駅東側の再開発地区の土地約1fを公開競争入札で売却すると発表した。入札は土地の利用計画の提出を義務づけており、再開発地区の街づくりの概念に合い、その中で最高価格を示せば落札する仕組み。この土地は大手スーパーのマイカルが本社ビルや大型複合商業施設の建設を計画していたが、破綻で利用計画が宙に浮いていた。
 売却するのは、大阪市浪速区湊町1丁目の旧国鉄跡地(1万574平方b)。大阪市の主導で進めてきた再開発区域で、一部でオフィスビルやマンションなどが完成している。売却地付近の路線価は1平方b当たり50万円前後とされ、売却益は長期債務の返済などに充てる。
 このほか、神戸市須磨区大池町5丁目のJR鷹取駅北側の土地(約9500平方b)も入札にかける。JR難波駅東側の土地と同様、切り売りではなく一括開発が条件で、24日から4日間入札要項を配布、12月下旬に落札者を決める予定だ。(朝日新聞)
■連結着工式 北朝鮮でも予定通り実施
 【ソウル18日=箱田哲也】韓国政府は18日、南北縦断鉄道と道路の連結着工式が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)側でも東西2ヵ所で予定通り実施されたことを確認した。ソウルと平壌、中朝国境の新義州を結ぶ京義線鉄道は、南北ともに年内連結に向けて動き出した。
 北朝鮮では西部の京義線が開城、日本海側の東海線が金剛山でそれぞれ韓国側と同じ18日午前11時(日本時間同)から着工式があった。(朝日新聞)
■車両解体待って 35年間快走 京阪京津線 買い取り保存 要望が相次ぐ
 約35年間、京滋の路面を走り、地下鉄東西線開通に伴い5年前に引退した京阪電鉄京津線の2車両の解体処分が予定されていたが、これを聞いた鉄道ファンらから買い取り保存の声も出てきた。維持費の面から処分を決めた同電鉄も「話がまとまれば」と期待している。
 2両は1961年製造「80形」の81、82号車。浜大津−京阪三条間を同年から走り続け、東西線開通で97年に引退、廃車となった。路面電車と郊外電車の特長を併せ持つ「軽快電車」の先駆けで、鉄道ファンの人気を集めている。
 同電鉄大津運輸部によると、修理・改造してイベントで走らせたり、公園で保存展示する案もあったが経費面から断念。車体の傷みも進み、引き取り先が見つからず、いったんは処分を決めたという。しかし最近になって鉄道ファンや宇治市内の学校から引き取って保存したいという話が持ち込まれているという。
 2両は大津市内の車庫で成り行きを見守る。その姿を写真に収めに来るファンも多い。通学に利用した京都市山科区、会社員村上勝彦さん(34)は「何とか保存を」と心配そう。
 鉄道友の会京都支部支部長の高山礼蔵さん(75)も「物心ついたころに出合った40代くらいのファンは特に思い入れが深い」と話している。(京都新聞 夕刊)
20日■鉄道連結計画で日本に参加訴え ロシア大統領
 【モスクワ19日=宮田尚】ロシア大統領府によると、プーチン大統領は18日、小泉首相との電話会談で朝鮮半島の南北縦断鉄道とシベリア鉄道を連結する計画に触れ、「南北対話推進のために大きな意味を持っており、関係国の積極的な参加が必要だ」と訴えた。ロシア政府内には連結計画に日本の参加を求める声が強く、資金面を含む協力について日本側に働きかける見通しだ。
 ロシュコフ外務次官は18日に韓国と北朝鮮側で行われた南北縦断鉄道の連結式に際し、「今後相当な資本投下が必要となり、2国だけでは支えきれない」とコメント。資金問題が連結計画を左右するとの見方を示している。ロシア側は40億jとみられる北朝鮮の鉄道近代化に必要な資金確保が課題と見る。対韓債務との相殺で自国が一部の工事を行う案も浮上している。(朝日新聞)
■機関車復元(梅小路に現存、46年製造「B20形」)水彩画に ネジも忠実描写 左京のデザイナー 解体、組み立て、タッチなめらか
 京都市左京区のデザイナーが、国内に2両だけしか残っていない珍しい機関車の復元作業を水彩画に収めている。仕事の傍ら、休日になると作業が進められている梅小路蒸気機関車舘(京都市下京区)へ通い、部品の解体や組み立てなど節目の作業をやわらかなタッチで描き続けている。計20点の作品に仕上げる予定で、「貴重な機関車の復元作業を多くのファンに見てほしい」と話している。
 左京区下鴨泉川町の小川富男さん(64)。テキスタイルデザイナーの仕事をする一方、これまでも駅舎や駅の風景を画材にした約300点のスケッチや油絵を描き、梅小路蒸気機関車館などで個展を開いてきた。
 機関車館が開館30周年記念として、1946年製造の小型蒸気機関車「B20形」を走行可能な状態に復元する作業を始めることを知り、「貴重な作業を残したい」とスケッチを申し出た。
 4月から復元作業が始まると、小川さんは休日ごとに作業場に通った。スケッチに入る前、解体されて姿を変えていく車体をじっくり見つめ、構図を決めて絵の具を使い、ていねいに描いた。
 各部品を取り外してボイラーのみになった車体や台車だけの姿のほか、修理後のボイラーの取り付け作業、作業員らが車体を磨く光景など、節目の作業を題材にこれまでに14点を仕上げた。
 どの作品も、黒色の車体を濃淡を使って巧みに表現しながら、小さなネジの数から各部品の取り付け角度まで忠実に描写した。修理工場に置かれた他の機材も詳細にとらえ、息を吹き返す機関車の姿を再現している。
 今後、走行する様子などを描いて作品を完成させる予定で、小川さんは「復元作業に触れてもらうことで子どもたちが鉄道の歴史を考えたり、古いモノを大事にするきっかけになればうれしい」と期待している。
 作品は、27日から梅小路蒸気機関車館の資料展示室で展示する。(京都新聞 夕刊)
21日■嵐山 来訪手段は車、鉄道… パーク&ライド 11月実施前に 地元商店主らがきょうから調査
 嵐山の渋滞解消に向けて京都市が11月に初実施する「パークアンドライド」の実験を前に、地元の若手商店主らが21、22の両日、観光客を対象に来訪手段を尋ねるアンケート調査を行う。1000人規模で取り組む考えで、商店主らは「交通実験を前に、できる限り実態を把握できれば」と期待している。
 両日に開催する「京都嵐山音楽祭」の実行委員会が取り組む。天龍寺塔頭・宝厳院や中ノ島公園など演奏舞台となる6会場で、記入用紙を配布する。自家用車や鉄道、バスといった来訪手段を質問するほか、自家用車と答えた人には駐車場の場所や、簡単に見つかったかどうかも尋ねる。 同地域では、11月16、17両日にマイカー観光客が途中で鉄道に乗り換えて移動するパークアンドライドを実施することが決まっている。
 このほか、アンケートでは、嵐山保勝会が8月下旬から約1ヵ月間、特別開催している「渡月橋行灯灯し」について、今後の継続も視野に評価を求める。(京都新聞)
■「近畿の駅百選」 二条、浜大津駅に 京滋で6駅選出
 近畿運輸局は20日、「第3回近畿の駅百選」に、JR山陰線の二条駅(京都市中京区)、京阪電鉄京津線の浜大津駅(大津市)など京滋で計6駅を選んだ。
 近畿の駅百選は、10月14日の「鉄道の目」の記念行事として、近畿運輸局や近畿の電鉄会社でつくる鉄道の日近畿地区実行委員会などが、2000年度から4年間かけて、近畿にある約1500駅の中から毎年25駅ずつ選定している。今年度は約2万通の応募があり、約900駅の推薦があった。
 京都府内では二条駅をはじめ、京都市営地下鉄烏丸線の国際会館駅、京福電鉄北野線の御室駅、北近畿タンゴ鉄道宮福線の大江駅が選ばれた。滋賀では浜大津駅のほかに、信楽高原鉄道信楽線の信楽駅が選ばれた。それぞれ木造建築やバリアフリー構造の駅舎や、地域の文化や伝統を生かした駅前公園などが評価された。
 10月14日に大阪市内で開かれる鉄道の日のイベントで、選ばれた各駅の駅長に認定書が手渡される。また今回選ばれた25駅のパネル展が、11月2日−17日まで長浜市の長浜鉄道文化館などで、12月3日−9日まで京都市中京区の京都市営地下鉄烏丸御池駅の駅ギャラリーで開かれる。(京都新聞)
■新快速ドア開かず 長岡京駅で乗客降車
 20日午後9時半ごろ、大阪府高槻市のJR東海道線高槻駅で、停車した姫路発草津行き新快速の4両目のドアが開かず、乗客15人が降車できなかった。JR西日本によると、同駅を発車直後に乗客から「ドアが開かずに降りられなかった」と車掌に通報があった。降りられなかった15人は臨時停車した長岡京駅で、下り電車に乗り換えた。この電車が11分遅れ、約1200人に影響が出た。(京都新聞)
■JR下関駅事件 無差別殺傷で死刑判決 山口地裁支部 責任能力認める
 山口県下関市のJR下関駅で1999年9月、5人が死亡、10人が重軽傷を負った無差別殺傷事件で、殺人罪などに問われた同県豊浦町厚母郷、運送業上部康明被告(38)の判決公判が20日午後、山口地裁下関支部で開かれた。並木正男裁判長は、上部被告の刑事責任能力を完全に認め「計画的、確定的殺意をもって行われた、犯罪史上まれにみる凶悪な事案。動機に酌量すべき事情もない」として求刑通り死刑を言い渡した。
 判決理由で並木裁判長は証拠採用された二つの精神鑑定書のうち「人格に偏りはあるが対人恐怖症か神経症性うつ病などの範囲内」とする保崎秀夫・慶応大名誉教授(精神医学)の鑑定を採用。
 弁護側が論拠とした福島章・上智大名誉教授(犯罪心理学)の「統合失調症か妄想性障害(パラノイア)のため、心神喪失か、少なくとも心神耗弱だった」との主張を退けた。並木裁判長は「自らの不遇を周囲に責任転嫁し、身勝手、理不尽な怒りを正当化した。極刑をもって臨むことはやむを得ない」と述べた。
 弁護側は「被告と両親の意思を確認し控訴するかどうか決める」とした。
 判決によると、上部被告は99年9月29日午後4時25分ごろ、JR下関駅にレンタカーで突っ込み、歩道や駅構内で7人をはね、乗客ら8人に切りつけるなどして、5人を殺害し、10人に重軽傷を負わせた。(京都新聞)
■降りて歩いて 80 JR日吉駅(日吉町保野田) 猿楽の梅若家と縁深く
 JR園部駅から、福知山方面に向かう2両編成の電車に乗り込む。大堰川沿いに、緑深い谷といくつかのトンネルを抜けると、日吉駅に到着する。
 同駅は6年前までは「殿田駅」。町の要望を受け、改称した。駅前の府道を南へ、田原川沿いに歩くと、いかだ流しの船着き場として栄えた京都府日吉町殿田の町筋に入る。町を見下ろす上野山のふもとには、「丹波猿楽梅若家旧基所」と刻まれた石碑が、静かにたたずんでいた。
 梅若家は、能楽の源流と言われる丹波猿楽の名門として知られる。安土桃山時代から豊臣秀吉、徳川家康らの寵愛を受け、全盛期を築いた九郎右衛門玄洋が、同山の中腹に屋敷を建てたと言われる。
 石碑の近くに住む中川みちさん(73)は「最近は、バスで乗り付けて見学する団体さんもいますよ」という。町の南端には、梅若家の旧菩提寺である曹源寺がある。寺の前を流れる田原川にかかる橋の両端の欄干には、猿楽の演じる人の絵が描かれている。
 町郷土資料館(同町天若)の職員は「江戸時代には、同町生畑の上稗生地区に梅若家の知行地があった。梅若家と日吉町のかかわりは深い」と説明する。
 田原川は、やがて大堰川と合流。大堰川の上流に向かって歩くと、京阪神の水がめ「日吉ダム」がそびえ立つ。ダムのすぐ下流にある温泉などの複合施設「スプリングスひよし」は、町外から多くの観光客を呼び込んでいる。
 今年10月には、同施設一帯で、第3回世界水フォーラムのプレイペントが盛大に開かれる。いかだ流しからダムへと町活性化の核は変わったが、イベントを訪れた際は、町の変わらぬ伝統にもふれてみたい。(京都新聞)
■15人殺傷 被告に死刑 JR下関駅 「酌量 余地ない」 地裁支部判決
 山口県下関市のJR下関駅で99年9月、15人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人罪などに問われた元運送業上部康明被告(38)=山口県豊浦町=に対し、山口地裁下関支部(並木正男裁判長)は20日、求刑通り死刑を言い渡した。最大の争点だっに事件当時の被告の精神状態について、判決は完全な刑事責任能力があったと判断。「犯罪史上まれに見る凶悪な事件」として極刑はやむをえないと結論づけた。弁護側は控訴する方針。
 判決によると、上部被告は99年9月29日夕、レンタカーでJR下関駅構内に突入。通行人らを次々とはねた後、車から降りてホームに駆け上がり、包丁で乗降客らに切りつけた。このため、5人が死亡、10人が重軽傷を負った。
 弁護側が事実関係をほぼ認めたため、裁判は、被告の刑事責任能力への判断が焦点に。弁護側は、責任能力が限定される心神耗弱か、責任能力がまったくない心神喪失にあたると主張。刑の減軽か無罪を求めていた。
 判決は「上部被告の妄想は対人恐怖症として理解できる程度にすぎない」としたうえで、事件当時の精神状態を「強い性格的な偏りを持った人格障害か神経症にとどまる」と判断。心神喪失でも、心神耗弱でもなかったと結論づけた。
 さらに、事件について「妻との別居や失業などの不遇をすべて社会に責任転嫁した揚げ句の無差別殺人」と位置づけ、「酌量の余地はない。極刑をもって臨むことはやむを得ない」とした。
 この裁判では、被告の精神状態について、「『周囲の人が自分を迫害する』と思う妄想性障害(パラノイア)であり、心神耗弱にあたる」とする鑑定と、「物事の善悪を判断する能力に著しい障害はなかった」として刑事責任能力を認める鑑定の双方が証拠として採用されていた。(朝日新聞)
■青鉛筆
 関西の7つの私鉄・地下鉄が21日、ぜんまい仕掛けのおもちゃ「スルッとKANSAI電車ごっこ」を発売する。1個500円で、計6万4000個の限定だ。
 懐かしい「電車ごっこ」の遊びをイメージして作った。近鉄、阪急、大阪市営地下鉄など全7種類。ぜんまいを巻くと、電車と一体化した運転士さんがトコトコ歩く。
 近畿の私鉄・地下鉄の乗客はのべ約36億人(00年度)。5年間で1割も減った。担当者は「電車ごっこを楽しんだら、次は本物に乗ってほしい」。(朝日新聞)
22日■商店街は JR新駅設置めざす 今熊野商店街(京都市東山区)
 「東大路にJR駅を誘致しよう」。京都市東山区のJR東海道線京都−山科間(約5.5 `)の東大路沿いに新駅設置を目指して、線路近くに位置する今熊野商店街を中心に、地域住民が昨秋に駅建設推進委員会を設置した。近郊には京都女子大や大谷中、高があるほか、三十三間堂や京都国立博物館など観光名所も多い。田中満理事長は「商店街が中心、となって周囲を巻き込み、誘致を実現させたい」と力を込める。
 組合員数が百軒を超える市内では大きな商店街の一つ。だが商店主の高齢化が進み、集客のためのハード整備は新駅構想などで外部に頼らざるを得ないのが現状だ。新駅への期待を将来につなぐためにも自助努力を迫られている。
 もともとは泉涌寺の門前町として栄え、戦前から小売店が集まってできた。商店街の中央に位置する新熊野神社では手を合わせる高齢者の姿も見られ、背景には東山の美しい山並みがのぞく。
 長いアーケードに覆われた商店街には生鮮食品店や飲食店、雑貨店など生活に密着した商店が並び、地域の顧客以外にも伏見や祇園方面からも客が訪れる。京都第一赤十字病院が近くにあるため、通院者や見舞客でにぎわう。高齢者が多いことも特徴で、周辺に大型スーパーがないことが有利な条件となっている。
 1989年に、繁栄会と商栄会が今熊野市場を加えて一本化し、任意団体となった。その後は法人化も済ませて事業も円滑に進み、96年にアーケードを新築、4年前にポイントカード事業を始めた。また観光客の多い秋に向けて東福寺、泉涌寺と近隣の観光名所から観光客の足を向けさせる方策に思いをめぐらせている。
 最近、力を入れているのは地元の教育機関との連携だ。今年5月に地元の京都女子大現代社会学部の学生が「社会調査」の目的で商店街の調査を始めた。53人の学生が各商店を回って商品の仕入れ方、後継者の有無など8項目を聞き取り調査してデータを作成し、商店街活牲化に協力している。また地域の小学校の見学を受け入れ、子供たちが考える商店街像を聞き取るなど若いアイデアを取り込むことに余念がない。中川勇事務局長は「学生離れが進む商店街を理解してもらい、若い力を呼び込むことができた」と満足そうだ。
 新駅建設運動で地域の連携を深めながら、学生たちの新しい力を活用する体制が整った。今後の課題は店主の高齢化などによる後継者問題だ。理事の年齢も60歳以上がほとんどとなっている状況に、田中理事長は「若い力を理事に登用して、新規の組合加盟店舗を増やし、イベントをもっとやっていきたい」と将来を見据えている。
 《メモ》1991年9月に法人化。東大路通沿いの南北約500bのアーケードに約150の店舗が並ぶ。(京都新聞)
24日■特急飛び降り兄弟が重軽傷 長野のJR
 23日午後3時ごろ、長野県更埴市桑原のJR篠ノ井線で、走行中の特急「しなの22号」(10両編成)から、同県埴科郡内の16歳と14歳の兄弟がドアを開けて飛び降りた。列車はスピードを落としたが、兄は左足を骨折した。弟は足などに軽い打撲。
 更埴署の調べによると、一人は自宅に戻る途中だったが、篠ノ井駅で乗る列車を間違えた。弟は「列車を間違えたので、慌ててドアを何度かこじ開けようした。そのうちドアが開き、スピードが落ちたため、飛び降りた」と話しており、同署は詳しく事情を聴いている。
 JR東日本長野支社によると、前から5両目の車両の左側ドアの非常用開閉レバーが操作されたことが分かったため、運転士が急ブレーキをかけた。乗務員が確認したところ、線路脇に2人がいたという。(京都新聞)
■鉄道模型軽快に走る 八幡 愛好家が運転会 家族連れ楽しむ
 鉄道模型の愛好家らで作るサークル「黒い動輪会(B・R・M・C)」が23日、八幡市上津屋の市立やわた流れ橋交流プラザ「四季彩舘」で運転会を開いた。多くの親子連れや鉄道ファンが訪れ、京阪電車や新幹線などなじみ深い車両の模型が軽快に走る様子を楽しんだ。
 同サークルは京都市、大阪府、八幡市などの鉄道模型愛好家が集まり1996年に発足した。子どもらに鉄道模型の楽しさを体験してもらおうと、幼稚園や病院などを会場に年5、6回運転会を催している。
 今回は、より多くの人が訪れやすいようにと、四季彩館屋外の楽市通りを会場にした。流れ橋へ向かう途中の観光客も立ち寄り、鉄道模型が会員手作りのトンネルを通過してくるたびに、子どもらは「来た来た」と声を上げて、楽しんでいた。(京都新聞)
■天井板が落下 客の腕かする JR広島駅新幹線口
 JR広島駅(広島市南区)新幹線口で23日午後11時ごろ、コンコースのトイレ付近の天井(高さ約4b)から石膏などでできた天井板(重さ約5`)が落下、近くにいた男性客の右腕をかすった。(朝日新聞 夕刊)
25日■JRと提携割引 四国・北海道も 全日空、12月から
 全日本空輸は、国内線一律1万円のバーゲン型運賃「超割」と組み合わせて使うと、特急列車の自由席が3000円で1日乗り放題になる「エアレール」の提携先を12月搭乗分からJR北海道、四国にも広げる。10月搭乗分で提携した東日本とは、12月以降、南東北に絞って追加設定する。九州を含め、全日空の提携先はJR4社に増える。
 超割は期間限定で、搭乗2ヵ月前に発売。JR北海道では「1日乗り放題」「ふるさと割引」も提携割引の対象になる。JRの1日乗り放題きっぷは、駅で航空券か搭乗券を提示して買う。
 JR各社の玄関口となる空港は、北海道が新千歳▽東日本が福島、仙台▽四国が高松、徳島、松山、高知▽九州が福岡、長崎、宮崎など7地点。JRと競合する近距離便などは対象外。(朝日新聞)
■中国高速鉄道計画 李鵬氏が新幹線支持 首脳クラスで初の表明
 【北京24日=村上太輝夫】中国の李鵬・全国人民代表大会常務委員長は24日、北京で扇千景国土交通相らと会い、北京−上海間に計画中の高速鉄道建設について「個人的にはレール方式がいいのではないかと思う」と述べ、中国の首脳クラスでは初めて日本の新幹線方式の支持を表明した。
 中国の高速鉄道計画では、新幹線方式とドイツのリニアモーターカー方式のどちらが採用されるか、売り込み合戦になっている。新幹線方式は一時不利と伝えられていたが、巻き返している。
 会談で扇国交相は「ぜひとも技術協力をしたい」と述べ、日本政府として新幹線を後押しする姿勢を改めて強調した。
 ただ、李委員長は現状について「レールかリニアか技術的に検討中で、さまざまな議論があり、結論は出ていない」とも説明した。最終決定は上海・浦東地区に建設中のリニア線の試運転を待ってから来春に下されるとの見方が強い。(朝日新聞)
■シベリア・南北鉄道 連結、3者会談提案
 【モスクワ24日=宮田尚】韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)間で着工された南北縦断鉄道とシベリア鉄道を連結させる構想について、ロシア鉄道省関係者は24日、ファデーエフ鉄道相が韓国と北朝鮮側に3国の鉄道相による会談を来月半ばまでにロシア極東のりウラジオストクで開くよう提案していることを明らかにした。
 フアデーエフ鉄道相は北朝鮮の金正日総書記の招待を受け、10月後半に平壌を訪れて同総書記と会談する予定。鉄道相はこの会談を前に韓国側も含めた3鉄道相による会談を開き、連結ルートや鉄道整備にかかる費用などについて具体的協議を進める考えとみられる。(朝日新聞)
■生活路線の市バス必要 交通事業審が中間報告 京都
 今年2月の乗り合いバス事業の規制緩和などを受けて、京都市バスの経常のあり方を検討するため設置された「京都市交通事業審議会」(会長=飯田恭敬・京都大大学院教授)が24日、市に中間報告を提出した。市バスの果たすべき役割として、赤字でも生活路線を維持することや、運賃、乗り継ぎの面で地下鉄との一体性を高めることなどをあげている。
 報告は市バスのサービスについて「種々の規制に守られて事業者の立場を重視しがちだった」と指摘し、一層利用者の声を反映させることが必要だとした。バリアフリー化や環境保全への寄与なども求めている。
 市は全車両の半数の運行を民間委託する方針を示しているが、報告は「『管理の受委託』の課題を整理して拡充を図ることに加え、給与制度などについても抜本的に見直していくことを強く要請する」とした。
 審議会はさらに検討を続け、年度末に市に提言を出す予定だ。(朝日新聞)
■2003年 世界水フォーラム 園部−日吉間に臨時列車を運転 JR 来月20日野プレイベントで
 JRは日吉町で「水フェスティバルIN日吉」が開催される10月20日に園部−日吉間に臨時列車を運転し、京都発の特急を同駅に臨時停車させる。
 臨時列車は園部発11時27分、日吉着11時35分や日吉発16時51分、園部着17時6分など2〜4両編成の上下各3本。臨時停車する特急は京都発10時25分、日吉着11時3分の「はしだて3号」や京都発16時25分、日吉着17時2分の「まいづる5号」など下りの4本。
 水フェスティバルIN日吉は、京都、大阪、滋賀の3府県で来年3月に開かれる「第3回世界水フォーラム」のプレイペントで、国土交通省近畿地方整備局などで作る実行委の主催。日吉ダム周辺を会場に由紀さおりさんや尾崎亜美さんが出演する野外コンサート、カヌー体験教室などがある。問い合わせは水資源開発公団日吉ダム管理所(0771・72・0171)へ。
 10月5、6日と12、13日には、同町胡麻で開くドイツ人ピアニストのエルンスト・F ・ザイラーさんの公演にあわせて「はしだて1号」など京都発の特急3本が胡麻駅に臨時停車する。また、丹波町などが同町内などで「京都丹波高原ロードレース」を開く11月3日には、京都発6時54分、胡麻着8時14分の各駅停車の臨時列車1本を運転する。(朝日新聞)
■上部被告が控訴へ 下関駅無差別殺傷
 JR下関駅無差別殺傷事件で、15人を死傷させたとして山口地裁下関支部から死刑判決を受けた山口県豊浦町厚母郷、運送業上部康明被告(38)は25日、判決を不服として広島高裁に控訴することを決めた。同日午後にも手続きを取る。上部被告の弁護士が明らかにした。
 判決によると、上部被告は1999年9月29日、JR下関駅にレンタカーで突っ込み駅構内などで7人をはね、さらに包丁で駅ホームなどにいた乗客ら8人を切りつけ、5人を殺害、10人に重軽傷を負わせた。判決は「犯罪史上まれにみる凶悪な事案」として、求刑通り死刑を言い渡した。(京都新聞 夕刊)
26日■ふるさと昭和史ビデオ 鉄道省営自動車近城線開通 加茂−和束間 昭和15(1940)年11月5日 町民の生活支える足に
 鉄道が無い和束町で、朝夕に学校へ通う児童や生徒、昼間にはお年寄りを中心とした利用客を運ぶのが西日本JRバスの近城線。1940年11月5日に旧鉄道省営自動車近城線として、現在のJR加茂駅前から和束町湯船の清水橋まで19`をバス5台、人員25人でスタートした。
 これに先立ち、旧関西鉄道大仏線が廃止されたのを受けて、23年ごろには加茂町から和束町を抜け、滋賀県水口町の貴生川に至る鉄道路線が計画された。しかし、緊縮政策の影響などから、工事の延期が繰り返され、やがて計画そのものが消滅してしまった。
 近城線は、43年には貴生川まで開通し、以来、和束町民の日常生活を支える足として活躍してきた。戦中から戦後にかけては、ガソリンの不足から代燃車として木炭バスが運行されたこともあった。和束町湯船、宗英昭さん(74)は「力が無いので坂の途中で止まると、乗客みんなが降りて押さなければならなかった」と、当時を懐かしむ。
 49年に国鉄が運輸省から分離独立し、国鉄バスと改称されてからは路線が大幅に拡大され、51年には新たに加茂−当尾間が運行を開始、加茂−奈良間を結ぶ路線や木津駅−鹿背山−加茂町里を結ぶ路線も運行された。
 西日本JRバス加茂営業所の山出久克所長(55)は「乗客が多かった時には1便に3、4台のバスが連なって走った時期もありました。山間の路線で整備にも気をつかいましたが、お客さん同士が知り合いで、忘れ物なども互いに届けてもらえるような、家庭的な雰囲気がありました」と最盛期を振り返る。
 そんな路線も、自家用車の普及に伴って利用者数は次第に減少。70年代に入ると路線の廃止が相次ぎ、84年には全線がワンマン運行化された。今年5月には、西日本JRバスからの近城線と当尾線の撤退申し入れがあり、府生活交通対策地域協議会が同意、両路線の廃止が決定した。
 10月1日以降は、国や府の補助を受けた代替バスが後を引き継ぐ。9月30日の午後には、信楽町と和束町で、お別れの記念式典が行われることになっている。(けいはんな支局 石川健一郎)(京都新聞)
■ミニSL車両募集 福知山でフェスタ
 全国から集まったミニSLが福知山市街地を走る「ミニSLフェスタ・in Fukuchiyama 2002」(同フェスタ実行委員会主催)が11月2、3日、同市中ノの御霊公園などを会場に開かれる。実行委は、参加するミニSL車両を募集している。
 市や商工会議所などでつくる実行委が開いており、今年で3回目。当日は、「定速度トライアル」や、駅に設定時間に到着させる「ミニSLでGOコンテスト」などの競技会が開かれるほか、試乗会もある。
 ミニSLの参加申し込みは10月10日まで。車両の規格などの問い合わせや、申し込みは同市商工業観光課TEL0773(24)7026へ。(京都新聞)
■周遊きっぷもリストラです 売れ行き不振で JR、29ゾーン廃止へ
 JR6社は、全国67の主要観光地に設定している「周遊きっぷ」の内容を大幅に見直す。従来の周遊券に代わって4年前に登場したが、「使いにくくなった」と不評で、売れ行きが伸び悩んでいた。9月いっぱいで不振の29地域の周遊ゾーンを廃止するとともに、一部のゾーンでは区域や価格を変更し、てこ入れをはかる。
 周遊きっぷは、目的地の「ゾーン券」と、行き帰りの乗車券(片道201`以上)がセットになった企画商品。ゾーン内で5日間、特急や急行に自由に乗り降りできるほか、往復の運賃が原則2割引きになる。
 今回の見直しでは、JR西日本管内の「播磨」、「福山・尾道」など29ゾーンを廃止する。いずれも「全国で1日1、2枚程度しか売れない不人気の地域」(JR西日本広報室)という。
 一方で、「鳥取・倉吉」「松江・出雲」「石見A・B」の各ゾーンに分かれていた山陰地方を一つにまとめて「山陰」にするなど、計5ゾーンの範囲や価格を変更する。
 東海道新幹線の割引率が5%に抑えられたり、ゾーンの多くが狭められたりしたため、「使い勝手が悪い」と批判が相次いでいた。
 JR西日本の場合、昨年度の売り上げ枚数は約5万枚で、98年度に比べて約3万枚減っている。
廃止される周遊ゾーン
釧網(北海道)、秋田・白神(青森、秋田)、盛岡・陸中海岸(青森、岩手)、一ノ関・南三陸(岩手、宮城)、庄内・最上(秋田、山形、新潟)、福島・会津(山形、福島)、いわき・福島(宮城、福島)、水戸・郡山(福島、茨城)、水戸・鹿島(茨城、千葉、栃木)、日光・塩原(福島、栃木)、北房総(千葉)、南房総(同)、上州・両毛(栃木、群馬、埼玉)、越後湯沢・弥彦(福島、新潟)、白根・越後湯沢(新潟、群馬、長野)、妙高・軽井沢(新潟、長野)、諏訪・かいじ(山梨、長野)、湘南・熱海(神奈川、静岡)、富士・箱根(山梨、静岡)、大井川・浜名湖(静岡、愛知)、三河湾・日本ライン(愛知、岐阜、三重)、奥三河・伊那路(長野、愛知、静岡)、木曽路・恵那峡(長野、岐阜)、烏羽・熊野(三重、和歌山)、播磨(兵庫、鳥取、岡山)、烏取・倉吉(兵庫、鳥取)、石見A(島根)、石見B(島根、広島)、福山・尾道(岡山、広島)(かっこ内は都道府県)(朝日新聞)
■死刑判決受け上部被告控訴 下関無差別殺傷
 99年9月に15人が死傷したJR下関駅無差別殺傷事件で、殺人罪などに問われた元運送業、上部康明被告(38)=山口県豊浦町=は25日、死刑を言い渡した20日の山口地裁下関支部判決を不服として、広島高裁に控訴した。(朝日新聞)
■朝鮮半島 南北縦断鉄道 シベリア鉄道連結計画に強敵出現 中国ルートにロシア危機感 日本から欧州への貨物輸送事業狙い プーチン大統領 国内外へ積極姿勢
 【モスクワ25日=喜田尚】小泉首相と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記の日朝首脳会談後、南北縦断鉄道とシベリア鉄道との連結を計画するロシアが関係国への働きかけを強めている。背景には同じく連結に興味を示し始めた中国へのライバル意識がある。
 プーチン大統領は8月23日の金総書記との会談で鉄道連結を協議。一方、拉致問題の重要性にも触れ対日対話を促していた。9月17日に日朝が首脳会談。翌18日には南北縦断鉄道の連結工事が着工するなど鉄道連結が日朝対話と同時並行で進展したことで、働きかけのチャンスが広がった。
 大統領は首脳会談の結果を電話で伝えた小泉首相に対し、「南北鉄道連結を支援する必要」を訴えた。
 ロシアは日本を朝鮮半島・シベリアから欧州への貨物利用者として想定し、事業への投資を期待している。ロシア鉄道省の調査団は北朝鮮内の鉄道整備の費用を40億jと見積もるが、これが事業の最大の障害だ。
 ファデーエフ鉄道相は25日、欧州など20ヵ国の鉄道関係者が参加してベルリンで開かれたシンポジウムで鉄道連結への投資を募る国際企業連合の設立を提唱した。一方で、10億jを超えるとされる対韓債務との引き換えで自国が北朝鮮内の工事を行う案もすでに韓国側に打診している。
 韓国の取り込みにも力が入る。南北縦断鉄道の連結は西の京義線、東の東海線の2ルートだが、東海線とシベリア鉄道との連結を前提とするロシアは「韓国は西ルート重視」(ロシュコフ外務次官)と警戒する。
 京義線を通じ韓国と中国の鉄道連結が先行し欧州への貨物輸送が中国をも経由することになれば輸送料収入が分散されるうえ、鉄道は極東を迂回し、同地域の活性化を狙うロシアのあてははずれる。ロシアにはパートナーの北朝鮮が最近、京義線の終点がある新義州を特別行政区としたのも気になるところだ。
 プーチン大統領は18日の着工式当日、北朝鮮、韓国の両首脳に親書を送り、「3者協議を含めたロシアと両国との協力活発化」を訴えた。ファデーエフ鉄道相はモスクワで韓国建設交通省関係者と接触。20、24日に両国大使と相次いで会談し、ウラジオストクでの3鉄道相会談を提唱した。
 列車でロシア北朝鮮国境を通過した8月の金総書記の訪ロは、モスクワまで旅した昨年同様、極東ルートの存在誇示になった。プーチン大統領は金総書記との会談当日、極東の知事らを集めて「積極的にならねはロシアは影響力を失い、中国に事業をとられる」と危機感をあおった。(朝日新聞)
■特急と車衝突、脱線 踏切進入 車が線路走る 愛知・名鉄
 26日午前8時半ごろ、愛知県稲沢市奥田堀畑町の名鉄名古屋線奥田−大里間の大里8号踏切付近で、新岐阜発豊橋行き特急電車=8両編成、伊藤孝行運転士(32)=が乗用車に衝突、前の2両が脱線し、乗用車は大破した。乗用車を運転した外国人とみられる男性が死亡、岐阜県の不破寛和さん(19)が左ひざを骨折するなど乗客21人と、伊藤運転士と車掌の計23人が負傷した。
 特急電車は名古屋市内などへ向かう通勤客ら約900人でほぼ満員だった。脱線した2両は「く」の字に曲がり、線路脇のコンクリート製電柱8本をなぎ倒して踏切の約250b先で止まった。パンタグラフがもぎ取られ、ガラス窓はひびだらけとなった。
 調べでは、現場の踏切は奥田駅から南約50bで、遮断機と警報機がある。名鉄によると、乗用車は、遮断機が下りているのに踏切内に進入、上り線路上を名古屋方面に走り、特急電車が追突した。同署は車を運転していた男性の身元確認を急ぐとともに、事故原因を調べている。名鉄によると、現場は最高速度の時速120`で走行する区間。国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会は調査官を現場に派遣することを決めた。稲沢署によると、稲沢市民病院に運転士を含め男性9人と女性14人が運ばれ、手当てを受けた。擦り傷や気分が悪いなどと訴えているという。
 現場は、名鉄新名古屋駅の北西約9`の田園地帯。名鉄名古屋線は新一宮−須ケ口間で上下線とも不通となり、振り替え輸送をしている。ダイヤの乱れは夕方まで続く見通し。
・ラッシュ時 車内に悲鳴
 白い車体に赤いラインが入った特急列車が「く」の字にのたうつ。26日朝、通勤ラッシュ時の名鉄特急の衝突、脱線事故。乗客の話では、1回目に衝撃があり、次に大きな振動がして車内は悲鳴につつまれた。
 線路上を走行していたという乗用車は、特に後部がめくれ上がるような格好で大破。線路脇の電柱をなぎ倒して停止した電車は、パンタグラフがもぎ取れ、めちゃめちゃに割れたフロントガラスの破片が車内に飛び散った。現場周辺にもコンクリート片が散乱した。
 乗客らが運ばれた稲沢市民病院は、けが人や関係者でごった返した。迎えに来た友人と「運が悪かったね」と話しながら帰っていく人もいたが、突然の事故に車いすに乗ったままうつろな表情の中年女性も。
 現場の目の前に住む無職、渡辺秀雄さん(61)は「大きな衝突音がして、あわてて外を見ると列車が電柱や架線を引きずりながら、土ぼこりを上げて走ってきた」と興奮した様子で話した。
・携帯電話の一部で障害 脱線でツーカー
 26日午前8時半ごろ、「ツーカーセルラー東京」(東京都港区)などツーカーグループの携帯電話が一部かかりにくくなった。
 愛知県稲沢市の名鉄名古屋線奥田駅付近で特急電車と乗用車が衝突、特急が脱線した事故で、レールに沿って設置されていた通信回線が切断されたのが原因。
 回線を設置したKDDI(東京都新宿区)によると、ツーカーグループの携帯電話のほか、データ通信用の約5200回線にも影響が出た可能性がある。
 ツーカーグループでは東京から関西、東海地方への通話と、東海地方から東京への通話が困難になっているという。(京都新聞 夕刊)
■名鉄名古屋線 車と衝突、特急が脱線 車運転の男性死亡 乗客ら22人けが
 26日午前8時半ごろ、愛知県稲沢市奥田堀畑町の名鉄名古屋線の踏切近くで、新岐阜発豊橋行き特急電車(8両編成、伊藤孝行運転士)が乗用車に追突し、1、2両目が脱線した。運転士と乗客計22人(男性9人、女性13人)が軽傷を負って病院に運ばれた。1人は骨折の可能性がある。乗用車を運転していた外国人とみられる男性は死亡した。県警が事故原因を調べている。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、調査官2人を派遣する。
 現場は名古屋駅から北側約7`、名鉄奥田駅の約350b南側にある警報機と遮断機がある踏切近く。事故当時、列車には通勤、通学客ら約900人が乗っていたという。
 名鉄によると、線路内を南に走っていた乗用車に、南進してきた特急が追突したらしい。列車は踏切から線路沿いの電柱数本をなぎ倒し、数百b通り過ぎた地点で停止した。1両目は完全に脱線。運転席のガラスが割れていた。
 前から3両目で立っていた愛知県木曽川町の女性会社員(22)は足を痛めた。突然ブレーキがかかり、満員の車内に悲鳴が響き渡り、車体が斜めになって煙で周りが見えなくなったという。「怖くてどうしていいか分からなかった」と言った。
 事故直後は、現場周辺も真っ白な煙がたちこめ、車体も見えなかったという。近くに住む主婦は「ガガガンという雷が長く続くような大きな音がした。白い煙のようなものの中に赤い火花が見えた」という。
 朝のラッシュ時の事故のため、名鉄名古屋線をはじめ、同線に乗り入れる支線のダイヤも大幅に乱れた。脱線した車両や乗用車、架線の復旧などに少なくとも午前中いっぱいかかる見通し。(朝日新聞 夕刊)
27日■快速電車がオーバーラン JR奈良線新田駅
 26日午後8時10分ごろ、宇治市広野町東裏、JR奈良線の新田駅で、京都発奈良行き快速電車(6両)がホームを通り過ぎ、最後尾がホームから約50b離れた地点で停車した。3分後に後続の普通電車が同駅に着いたため、後進できずにそのまま発車した。
 同ホームにいた約20人が快速電車に乗れず、約10人が降車できなかった。
 快速電車と普通電車の2本が約5分遅れ、約550人に影響が出た。
 JR西日本によると、快速電車の運転士が通渦駅と勘違いしたのが原因らしい。(京都新聞)
■車が脱輪、線路迷走 名鉄特急脱線事故
 愛知県稲沢市の名鉄名古屋線奥田−大里間の大里8号踏切付近で26日朝、特急電車が線路上を走っていた乗用車に追突して脱線し、車の男性1人が死亡、乗客ら23人が負傷した事故で、稲沢署は同日午後、実況見分を続行し、現場付近の線路上で複数のタイヤ跡を確認した。
 稲沢署は、踏切で脱輪した乗用車が線路内を迷走、衝突前に線路外に脱出しようとした際にタイヤ跡が付いたとみている。死亡した男性は、持っていた身分証明書から30代のスリランカ人とみられ、身元の確認を急いでいる。
 国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会から調査官2人が現場に到着、原因究明に乗り出した。
 負傷者のうち岐阜県羽島市の不破寛和さん(19) は左足骨折で重傷を負った。ほかの22人は軽傷。
 調べでは、車は、踏切に進入し南側の下り線路に脱輪した後、上り線路に入り、電車に追突されたとみられる。
 一部区間が不通になっていた名鉄名古屋線は26日午後11時35分、上り線の運転も再開、約15時間ぶりに全面復旧した。(京都新聞)
■踏切内で脱輪 乗用車に追突 名鉄脱線事故
 愛知県稲沢市の名鉄名古屋線で26日、特急電車が線路内で乗用車と衝突、脱線し、車の運転手が死亡、乗員・乗客23人がけがをした事故で、乗用車が踏切内で脱輪し、抜け出そうとしているうちに電車が追突したことが26日、県警の調べで分かった。県警は運転士や目撃者から事故の状況を聴き、原因について詳しく調べる。
 県警は、乗用車内の身分証明書から、死亡した運転手は30代のスリランカ人の男性とみている。(朝日新聞)
■「オペラ座の怪人」、人気続く 京都駅ビルの公演 千秋楽は来年3月 ロングラン408回へ
 今年1月に京都駅ビルにある京都劇場の「こけら落とし公演」として始まった劇団四季のミュージカル「オペラ座の怪人」の人気が続いている。公演延長を繰り返してきたが、ついに千秋楽を来年3月2日と決めた。最終的には公演回数は408 回、入場者数は約34万人となる見込みで、東京公演(赤坂ミュージカル劇場)に続くロングラン記録第2位になる。
 劇団四季にとって、京都は苦難の連続だったという。京都での初公演は66年。以後、ほぼ毎年公演したが、「京都では当たらない」が劇団の”定説”になっていたという。
 今回も当初は「3ヵ月も無理かも」と不安が広がった。劇団では京都出身の俳優やスタッフなどを集めた部隊をつくって宮業活動をした。舞台以外でも地道な活動をした団員の努力が実を結んだといえそうだ。
 京都出身でオペラ座の元支配人などの役で出演中の深見正博さんは「地元の協力あってこそのロングラン。感謝の気持ちでいっぱいです」と言う。
 物語はパリの劇場「オペラ座」の地下に潜む怪人と、怪人に魅入られた歌姫、さらに歌姫の恋人をめぐる悲しい恋の物語。客席の上から落ちてくる巨大シャンデリア、怪人のつえから飛び出てくる火の玉…。大がかりな舞台装置は観客をあきさせない。
 1月8日以降の延長分のチケットは10月5日発売開始。それ以前でも平日の夜公演には空席がある場合もあるという。3150〜1万1550円。ウイークデーマチネは各1050円引き。予約センター(0120・489・444)へ。(朝日新聞)
■ホームから転落 電車と接触けが 地下鉄鞍馬口駅
 27日午前10時45分ごろ、京都市上京区烏丸通鞍馬口下ルの市営地下鉄烏丸線鞍馬口駅で、上り線ホームから女性(47)が転落した。直後に到着した国際会館行き電車と接触し、女性は頭などにけがを負った。
 中立売署によると、電車は急ブレーキをかけたが間に合わず、女性は減速した先頭車両の前面に接触、ホーム下の退避スペースにはね飛ばされたとみられる。
 市交通局によると、電車は約15分停車し、後続の電車に遅れが出た。(京都新聞 夕刊)
■寝台特急で銃10丁運ぶ 容疑の組員逮捕
 昨年1月、寝台特急「トワイライトエクスプレス」の客室でロシア製拳銃マカロフ10丁と実弾が見つかった事件で、大阪府警捜査四課などは26日、銃刀法違反(加重所持)容疑で札幌市中央区南七条西、指定暴力団山口組系組員坂本勲容疑者(57)を逮捕した。
 拳銃と実弾は大阪市内の山口組系組員に密売予定だったと判明。同課などは、坂本容疑者が寝台特急の切符を購入するなど下準備し、既に同容疑で逮捕した同じ組の幹部酒井幸一容疑者(36)が客室に積み込んだとみている。
 同課はこれまでに都内の組員ら11人を逮捕。札幌の組を中心にした密売ルートがあるとみて追及する。
 調べでは、坂本容疑者は酒井容疑者らと共謀、昨年1月30日午後、JR札幌駅に停車中の札幌発大阪行き寝台特急の客室内で、マカロフ10丁と実弾150発を所持した疑い。
 酒井容疑者は拳銃などを積み込んだ後、同日中に空路大阪へ移動。翌日、JR京都駅で停車中の寝台特急から運び出そうとしたが、途中、客室が無人だったため車掌が鍵を掛けなおしており、警察の捜査が及んだと勘違い。拳銃などを置いたまま逃走したという。(京都新聞 夕刊)
28日■湖西線でシカ激突?
 27日午後8時20分ごろ、滋賀県志賀町のJR湖西線和迩−蓬莱間で、京都行きの普通電車の運転士が異常な音に気付き、非常停車した。
 運転士が確認したところ、先頭車両のブレーキ用の空気管が破損して空気が漏れ、そばに動物の死がいがあった。空気管を応急措置し、約20分後に運転を再開した。乗客約50人にけがはなかった。
 JR西日本によると、死がいはシカとみられ、同社は電車に激突したとみて調べている。
 湖西線は普通電車を含む計4本が遅れ、約500人に影響した。(京都新聞)
■福知山線車両 ボルト交換へ JR西、11本落下で
 JR西日本福知山支社は27日、福知山線を運行する車両7両で、車輪駆動用歯車のカバーケースを固定するボルト11本が外れて落下していた、と発表した。走行上の安全性に問題はないが、部品管理体制を強化するとともにボルトを順次新品に交換する、としている。
 同支社によると、外れたボルトは長さ26a、直径1.6a、重さ410c。1車両に4ヵ所ある同ケースをそれぞれ12本で固定している。
 22日午後7時10分ごろ、兵庫県三田市の相野駅構内の線路上に落下しているボルト1本を乗客が発見。23日から25日まで、同じボルトを使用する同線への乗り入れ車両約1900両すべてを一斉点検し、他にも外れていたことが判明したという。
 原因については、ボルトの締めすぎや製品不良ではないかとみて、メーカーに調査を求めている。(京都新聞)
■嵐山−北野白梅町 直通列車を運行へ 京福、期間限定で
 京福電鉄は、10月5日から11月30日まで、土、日曜と祝日に限り、北野白梅町−嵐山駅間で直通列車を運行する。紅葉などの行楽シーズンに合わせ実施するもので、途中の乗り換えなしにスムーズに移動できる。
 今年で3回目。運行日数は19日間で、北野白梅町駅発が午前9時36分−午後4時36分まで、嵐山駅発が午前9時31分−午後4時31分(土曜は同4時30分)まで、各16本を運行する。
 帷子ノ辻駅での乗り換えの手間が省け、所要時間も通常より数分早い約20分に短縮できる。(京都新聞)
■降りて歩いて 81 近鉄久津川駅(城陽市平川) ロマンあふれる古墳郡
 久津川駅は、城陽市内に3つある近鉄京都線の駅のうち、最も京都寄りの駅だ。宇治市との境界に近く、駅の南側には商店が軒を連ねる。徒歩5分ほどの場所にスーパーもあり、駅周辺は、昼間から夕方にかけて買い物客でにぎわう。
 駅の東、約500bの場所に車塚古墳がある。市東部を南北に広がる宇治丘陵から西の平野部に向かって大谷川が流れ、その扇状地のほぼ中央に位置する。
 周囲には、車塚古墳のほか芭蕉塚古墳や梶塚古墳など、比較的大きな古墳が点在し、久津川古墳群と呼ばれる。
 城陽市史によると、車塚古墳は全長約180b、後円部の直径が約113b、高さ約17bと、久津川古墳群の中核をなす最大の前方後円墳であると同時に、5世紀に築造された前方後円墳としては、山城地方最大の古墳でもある。
 1915(大正4)年に京都帝国大の梅原末治博士が調査を始めて以来、同志社大や龍谷大、75(昭和50)年からは市教委が主体となって研究を進めてきた。
 これまでの調査で、古墳周辺や円墳内の石室からは、銅鏡や武具刀剣類、埴輪などが多数出土している。いまだに、どのような人物が埋葬されたのかは明らかになっていない。しかし、古墳の規模や膨大な数の埋葬品などから、山城地方全域を支配するほど大きな権力を持った人間が埋葬されたのではないかと考えられている。
 現在も調査が進められる一方、無料で見学することができる。駅から少し離れた閑静な住宅地の一角にある車塚古墳には、静かな雰囲気の中で考古学に触れようとする人が大勢訪れる。(京都新聞)
■JR在来線753両 ブレーキを交換 今月3件トラブル
 JR西日本は27日、東海道・山陽線の快速・新快速などの在来線電車のブレーキ部品に不良が見つかった、と発表した。同社は、同型の部品が使われている全753両をすべて新品に交換する。
 JR西日本によると、ブレーキは運転士がレバーで動かし、通常8段階ある。1〜6段目が突然利かなくなるトラブルが9月に3件あった。(朝日新聞)
■列車が脱線 16人が死亡 パキスタン、テロか
 【イスラマバード27日=竹内幸史】パキスタン西部のバルチスタン州シビの近くで26日午前、ラワルピンディからクエッタに向かっていた特急列車が脱線した。現地からの報道によると、少なくとも16人が死亡し、約70人が負傷した。鉄橋が突然崩れたのが原因との情報があり、アシュラフ鉄道相はロイター通信に対し、テロの疑いもあることを指摘した。(朝日新聞)
■満員…体が触れても気にならない 女性専用車人気は上々 来月から私鉄も試験運用
 通勤ラッシュ時の痴漢防止を目的にした女性専用車両の導入が今年、関西で一気に加速している。10月から、阪急電鉄と京阪電鉄が試験運用を始め、JR西日本が2路線で本格導入する。乗ってみると、予想以上に快適だった。(塩野浩子)
 JR西日本は、7月から大阪環状線と片町線(学研都市線)に、始発から午前9時まで女性専用車両を試験導入した。
 大阪駅で女性客に聞くと、「眠っても安心なので、毎朝利用してます」(18歳高校生)▽「体が接触しても全然気にならない」(25歳学生)▽「他の車両と比べてすいているのがいい」(41歳派遣社員)と、評判は上々。
 男性客からも「余計な神経を使わずに済む」(33歳会社員)と理解する意見が多い。一方で、「女性だけ優遇されている気がする」(46歳会社員)という声もあった。
 JR西日本が2路線の利用客400人に、7月と9月に実施したアンケートでは、いずれも賛成が77%に上り、反対は10%程度だった。
 実際に乗ってみた。午前7時半過ぎのピーク時でも、体が触れ合う程度。相手が男性だと軽い接触でも意識してストレスになるが、女性だと神経に障らない。
 関東では、京王電鉄が01年3月末、新宿駅を午後11時以降に出発する8本で導入。JR東日本も深夜に専用車両を設けた。
 東西で導入時間帯が異なるのは、混雑の度合いが違うためらしい。朝のラッシュ時、京王の乗車率は170%近く、JRは200%を超える。「今の過密ダイヤで導入しても、乗客の混乱を招く」(京王電鉄)、「専用車をつくることで、他の車両がより混雑する」(JR東日本)などの理由から、朝の導入は検討していないという。一方のJR西日本は、最も乗車率の高い環状線で163%だ。
 旧国鉄が47年、東京の中央線などに「婦人子供専用車」を導入したことがある。だが「専用車両だけすいている」といった不満が出て73年に廃止された。それが復活し、一気に加速したのはなぜか。
 各社とも、女性客の要望を無視できなくなったことが大きい。01年度の痴漢検挙数は、JR西日本によると、環状線で40件、片町線で11件。阪急京都線では83件を警察に通報している。
 大阪府警鉄道警察隊には、年間約360件の痴漢被害の相談がある。今年1月から8月に寄せられた相談のうち、午前7時〜同9時が126件、午後6時〜同8時が15件、同8時以降が4件と、朝のラッシュ時に被害が集中しているのが特徴だ。
 専用車両が「自衛の場」として有効なのは間違いない。(朝日新聞 夕刊)
29日■女性はねられ死亡 JR西大津駅
 28日午後10時ごろ、大津市皇子が丘二丁目のJR湖西線西大津駅構内で、女性が大阪行き特急電車にはねられ、即死した。
 大津署によると、電車が駅を通過しようとした際、運転士がホームの端から線路内に入る人影を見つけ、非常ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。女性は25−35歳とみられ、同署で身元の確認を急いでいる。同電車は現場に約30分停車。約900人に影響が出た。(京都新聞)
30日■JRポイント故障 山科駅、7本に遅れ
 29日午後5時20分ごろ、JR東海道線山科駅構内で上り線のポイントが変わらなくなり、京都発柘植行き普通電車が12分遅れるなど、電車7本が12分から4分遅れた。乗客約3500人に影響が出た。
 JR西日本によると、ポイントは約15分後に復旧したが、原因は分かっていない、という。(京都新聞)
■死亡女性の身元判明
 28日夜、JR西大津駅で電車にはねられ死亡した女性は29日、大津署の調べで大津市内に住む女性(29)と分かった。同署は自殺とみている。(京都新聞)
■ここで使われてたんだね 切符再生の炭 デザイン一新 京都市交通局 あすから販売
 京都市交通局は、地下鉄の使用済み切符を脱臭用の炭にリサイクルした「切符炭」を10月1日から販売する。箱の外観は地下鉄と市バスの車体になっており、冷蔵庫などに置いて利用できる。
 切符炭は、中京区の紙加工会社「鈴木松風堂」のオリジナル商品。地下鉄の自動改札機で回収された切符を工場に集め、高温で燃やし、炭化させて作る。
 市交通局は2年前から使用済み切符のリサイクルを始め、脱臭用の炭にして販売していたが、市バスと地下鉄のPRのため、炭の容器となる箱のデザインを一新した。
 市バスと地下鉄をデザインした箱のサイズは、幅と高さが各4.5a、長さが8a。冷蔵庫や自動車内などで利用でき、脱臭効果は約4ヵ月続くという。使い終わった炭は土壌改良材として再利用できる。
 価格1個300円。10月1日から地下鉄各駅の売店のほか、市バス・地下鉄案内所などで販売する。問い合わせは市交通局協力会TEL075(841)7960=平日のみ。(京都新聞)
■京阪石坂線に”私設応援団” 市民ら「勝手に−学会」設立
 大津市の京阪石坂線(石山寺駅−坂本駅、14.1`)にワンマン化や分社化の計画があるのを受け、市民らでつくる「勝手に京阪いっさか(石坂)線学会」の設立記念シンポジウムが29日、同市浜大津四丁目の明日都浜大津で開かれ、市民や鉄道愛好家ら約60人が講演に耳を傾けた。
 同学会は、大学教授や社寺の関係者ら28人が発起人となり、この日、正式に発足。沿線の探索を通して地域のことを見直したり、京阪電鉄に提言も行う予定で、石坂線の私設応援団という立場に立つ。
 シンポジウムでは、金田章裕京都大教授(歴史地理学)が「大津市の特性と京阪電車」をテーマに「大津市は坂本や膳所などの街からなり、石坂線はこうした街を貫く唯一の存在。車を運転しない交通弱者にも優しい交通手段だ」と力説した。
 続いて、市民や地元企業関係者らによるパネル討論を行い、石坂線の料金や駅のバリアフリー化の進み具合、ワンマン化になった場合の安全性などについて議論した。(京都新聞)
■踏切内で脱輪 乗用車に追突 名鉄脱線事故
 愛知県稲沢市の名鉄名古屋線で26日、特急電車が線路内で乗用車と衝突、脱線し、車の運転手が死亡、乗員・乗客23人がけがをした事故で、乗用車が踏切内で脱輪し、抜け出そうとしているうちに電車が追突したことが26日、県警の調べで分かった。県警は運転士や目撃者から事故の状況を聴き、原因について詳しく調べる。
 県警は、乗用車内の身分証明書から、死亡した運転手は30代のスリランカ人の男性とみている。(朝日新聞)
■赤信号で12分 上り7本遅れ 山科・JR琵琶湖線
 29日午後5時20分ごろ、山科区安朱北屋敷町のJR琵琶湖線・山科駅を出発した京都発柘植行の上り普通電車(6両編成)が、前方の信号が赤のまま変わらないため停車。駆けつけた同駅の駅員が信号を修理し、12分後に復旧した。
 JR西日本によると、7本の上り電車が最大で12分遅れ、約3500人に影響が出たという。(朝日新聞)
■地下鉄で初の女性専用車両 名古屋市営東山線
 名古屋・市営の地下鉄東山線で30日朝、女性専用車両の試験運行がスタートした。JR西日本や京王電鉄などが女性専用車両を導入しているが、市交通局によると地下鉄では全国初。
 6両編成のうち、窓ガラスにピンクのステッカーが張られた中央付近の1両が女性専用車両で、平日の始発から午前9時までのラッシュアワーが女性専用。数ヵ月間運行し、アンケートなどで本格運行を決める。(京都新聞 夕刊)
■日比谷線脱線 元工務区長ら不起訴へ 東京地検 「発生、予見できず」
 00年3月の営団地下鉄日比谷線脱線事故で、業務上過失致死傷と業務上過失往来危険の疑いで書類送検されていた当時の営団工務部のレール保守管理担当者5人全員について、東京地検は30日、「事故の発生を予見できなかった」として不起訴処分にする方向で最終的な検討に入った。この事故では5人が死亡、64人が重軽傷を負った。東京地検は今週中にも不起訴方針を固め、遺族や被害者に連絡する意向だ。
 不起訴処分になるとみられるのは、当時の日比谷線工務区長のほか、同工務区中目黒分室助役、機械工務区長、工務事務所軌道第1課長、工務事務所長。
 東京地検は、事故調査検討会の報告書や専門家の意見を検討。改めて営団関係者らから事情聴取するなど捜査を重ね、5人について「事故が起きる危険性を認識できる『予見可能性』がなかった」と判断した。
 この事故をめぐっては、運輸省(現国土交通省)の事故調査検討会が00年10月、車輪にかかる荷重のアンバランスやレールと車輪の摩擦、研削されたレールの形状など複数の要因が同時に作用した「複合脱線」と結論づけた。
 東京地検も「複合脱線」との結論に至り、レール保守管理担当者5人のミスだけでは脱線は起きず、事故の発生との因果関係の証明が難しいと結論づける模様だ。
 警視庁は01年3月、軌道のゆがみとレールの削りすぎという保守管理に容疑を絞り込み、工務区長ら5人を書類送検していた。容疑の根拠として@レールの幅や高低のずれがあったのに放置したA電車の乗り心地をよくするためにレールを削ったが、削り過ぎたことに気つかず、必要なチェックを怠ったB過った認識で作成された研削計画を注意せずに承認した−を挙げていた。
 事故は00年3月8日午前9時ごろ、中目黒駅付近で、北千住発菊名行き下り電車(8両編成)の最後尾の車両が脱線して対向車線にはみ出し、上り電車(同)の5、6両目の側面に衝突。上り電車は大破し、6両目に乗っていた5人の男女が死亡。双方の乗客64人が重軽傷を負った。(朝日新聞 夕刊)
■ATSが誤作動 関空線快速停止 阪和線も乱れる
 30日午前6時54分ごろ、大阪府泉佐野市のJR関西空港線関西空港−りんくうタウン間で、走行中の関西空港発天王寺行き快速電車(3両編成)が自動列車停止装置(ATS)の作動で非常停止した。運転士が車体や線路を確認したが異状はなく、約15分後に運転を再開した。このため、関西空港線に接続する阪和線で上下47本が運休し、54本が最大25分遅れ、約4万5000人が影響を受けた。
 JR西日本によると、運転再開後のATS装置は正常に作動したという。同社が原因を調べている。(朝日新聞 夕刊)