2002(平成14)年 8月


2日■嵐山の玄関 JR「守る」 駅前に駐輪場建設へ 放置自転車の一掃 行政の動き待てぬ(京都)
3日■京都CAT閉鎖へ 日航が今月末 利用伸びず「効率化」 京都駅ビル(京都)
  ■お盆期間中の予約率42% JR西日本発表(京都)
  ■下りは10日がピーク(朝日)
  ■声 女性専用車は男性犯人扱い 公務員 吉見亜紀子(神戸市 31歳)(朝日)
  ■運転手けんか バス1便運休 神戸・西区(朝日)
4日■新幹線「栗東駅」 経済波及効果 疑問が相次ぐ 地元でシンポ 県の試算批判(京都)
5日■「57年たち、原爆はまた渡しを襲った」 がんを告白、生還誓う 被爆電車で体験語る 石田さん(朝日)
6日■公営企業決算 市バス・地下鉄 赤字が膨らむ 上下水道 3年ぶり黒字(京都)
  ■ふるさと昭和史ビデオ 奈良電鉄開業(桃山御陵前〜西大寺間) 昭和3(1928)年11月3日 軍用地通過の障害克服(京都)
7日■列車接触?男性けが JR京都駅構内(京都)
  ■新幹線ボルトまた1本破損 JR東海(朝日)
  ■またボルト折れ 東海道・山陽新幹線(朝日)
8日■特急にはねられ73歳の女性死亡(京都)
  ■弥栄自動車 路線バス事業参入へ 桂坂−JR向日町駅 12月にも運行予定(京都)
9日■こちら市民番です 地下鉄御池駅乗り継ぎ 東西線と烏丸線 待ち時間にズレ(京都)
10日■記念乗車券を発売 JR西 多彩なイベントも(京都)
  ■洛西のバス事業見直し 市中心部乗り継ぎ割引検討 京都市交通局 市会委で表明(京都)
  ■通過中の新快速にはねられ男性死亡 JR西大路駅(京都)
  ■運転士急病で搬送 JR城陽駅 電車12本運休(京都)
  ■降りて歩いて 74 KTR宮津駅(宮津市鶴賀) 歴史の町 見守る老桜(京都)
11日■SL運行、子どもら歓声 JR北陸線 記念写真パチリ(京都)
  ■バイオディーゼル燃料 京都市、品質規格策へ 国内初の試み JIS取得目指す(京都)
  ■帰省ラッシュピーク(朝日)
12日■貨物、500b逆走 JR山陽線の上り坂 運転士居眠り(京都)
  ■列車居眠り運転、500b逆走 JR貨物 山陽線内(朝日)
13日■旧京都駅1番ホームを復元 大阪の交通博物館(京都)
  ■中国新幹線 日中合弁事業も検討 中日友好協会会長が表明 「朱首相が了解」(京都)
  ■国交省 新幹線改修引当金制度 JR東海に初指定(京都)
  ■ポイント故障で列車14本に遅れ JR京都駅(京都)
  ■快速、発車できず(京都)
  ■青鉛筆(朝日)
  ■南北閣僚級会談を続開 鉄道連結など協議へ 韓国 銃撃戦の謝罪要求も(京都)
14日■阪急、京阪も女性専用車両 ラッシュ時の痴漢防止策 10月から発車 2ヵ月間の試験導入(京都)
  ■女性専用車、阪急・京阪も 10月から2ヵ月 試験的に導入へ(朝日)
15日■鉄道連結へ軍事保証 南北閣僚級会談 「早期」で合意 実現は不透明(京都)
  ■軍「聖域」踏み込めず 京義線連結めど立たず(京都)
  ■米国版新幹線を使用停止(京都)
  ■のぞみ故障1600人影響(朝日)
  ■この電車、どこ行くの JR天王寺駅16番線 車両とホームの表示、食い違い JR西日本は「放送で工夫」(朝日)
16日■車体広告バス、景観損なう? 京都市 市民2000人に印象調査へ(京都)
  ■阪急の大食堂 73年の歴史に幕 梅田本店、全面改装へ(京都)
17日■降りて歩いて 75 バス停 梅小路公園駅 京都市下京区夷馬場町(京都)
18日■読書 鉄道記 真島満秀著(京都)
19日■JR京都駅など Uターンラッシュ(京都)
  ■福井市で震度4 JR北陸線 2時間半運休(朝日)
  ■JR守山−栗東間で列車故障 6万5000人に影響 96本運休(京都)
  ■女性はねられ死亡 宇治の奈良線(京都)
  ■東海地震対策 新幹線跨線橋補強進まず 自治体管理、補修費悩み(朝日)
  ■貨物故障、6万5000人影響 東海道線など96本が運休(朝日)
20日■バリアフリー化 市民の意見反映 14地区重点整備へ 京都市 募集スタート 10月にまとめ(京都)
  ■JR西・夏期利用 新幹線・在来とも USJ最寄り駅 25%もダウン(京都)
  ■京都交通 路線バス 日・祝日は半額 来月から149系統(京都)
  ■7年間運賃を10円多く徴収 南海電鉄(京都)
  ■割引運賃「高過ぎ」(朝日)
  ■ともだちは おうちに いたのかな(朝日)
  ■京福電鉄 2度目事故 禁固2年6月求刑 元運転士に「基本怠る」と(京都)
  ■北海道開拓のSL 「義経」「しづか」 小樽で来月再会(京都)
  ■禁固2年6月を元運転士に求刑 京福電鉄正面衝突(朝日)
21日■新幹線 ボルトを総交換 JR東海 折損対策で1600車両(京都)
  ■京都市バス 横大路営業所 民間委託で6億6900万円削減 01年度 交通局より26%少なく(京都)
  ■KTR お盆の乗客 6年連続で 前年を下回る(京都)
  ■この人に聞く 魅力ある商品開発を ジェイアール西日本 伊勢丹社長 筧 元則氏(京都)
22日■嵐山駅舎 和風仕立て”衣替え” レディースホテル閉鎖後 京福電鉄が商業施設に(京都)
  ■伊勢・志摩など観光客増へ フリー乗車券を発売 来月から限定で近鉄(京都)
  ■いろいろアングル 鉄道模型 あこがれは世代を超えて(京都)
  ■「グルメトレイン」近江鉄道で試乗会(京都)
  ■窓 JR向日町も改称を考えて 向日市・村田 勉(無職・77)(京都)
  ■阪急電車にまた落書き 賠償請求も検討(朝日)
23日■京都駅ビル満5年記念イベント あす夕「薪能」で幕開け PUFFY や五木ひろしコンサート 花いっぱいフェス 来月28日まで多彩に(京都)
  ■レールスター計74本を増発 JR西、秋の臨時列車(京都)
  ■桂駅東通、拡幅が完了 幅12bに 30日から通行開始(京都)
  ■JR九州相談役 市長選出馬で辞意(京都)
  ■実用リニア出番へ準備(朝日)
24日■南北関係改善 の関与を歓迎 金総書記が大統領に表明 鉄道連結で進展(京都)
  ■国交省概算要求 16%増8兆3000億円(京都)
  ■電車故障、7本運休 阪急(京都)
  ■降りて歩いて 76 京都交通・国際センター前(亀岡市宮前町) 環境整い自然に学ぶ場に(京都)
25日■JR首脳ら候補に 今月中決定で再調整 郵政公社初代総裁(京都)
  ■やぶへび安全さく 転落防止のはずが、子供の遊び場に JR西が方針 設置1年、撤去へ(朝日)
26日■JR長浜駅構内で電車が運転不能に 3本運休、4本遅れ(京都)
  ■惜別 亀井正夫さん 元国鉄再建監理委員会委員長 国鉄、政治…「改革魂」最期まで(朝日)
27日■鉄道連結へ成果焦点 きょうから南北経済協力委(京都)
28日■鉄道連結中心に協義 南北経済協力委始まる(京都)
  ■野を超え線路は続くよどこまでも 鉄道の魅力 ミニチュア世界に 京の愛好家サークル 手作り 縦8b 横6b(京都)
  ■取材ノートから JR長岡京駅西口再開発事業 「ビルありき」は本末転倒 洛西総局 千葉紀和(京都)
  ■酒気帯びバス事故 80歳はね死亡 容疑で運転手逮捕 神戸市営(朝日)
29日■エムケイバス 停留所確保できず苦戦 住民との交渉難航 「開業、冬までに」(京都)
  ■雨でJR列車遅れ(京都)
  ■点呼不十分飲酒見逃す 神戸市バス事故 JR事故後、具体策なし(朝日)
30日■朝の峰山方面行き 2本の始発駅変更 KTRダイヤ改正(京都)
31日■南北鉄道連結工事 18日に同時着工 経協委合意 韓国、コメ支援も(京都)
  ■降りて歩いて 77 JR上狛駅(山城町上狛) 茶問屋の黒壁 漂う香り(京都)
  ■京義線、年内に連結 来月18日着工合意(朝日)
  ■関西線踏切で異常 奈良線の2本運休 朝、2000人に影響(京都)



2日■嵐山の玄関 JR「守る」 駅前に駐輪場建設へ 放置自転車の一掃 行政の動き待てぬ
 京都・嵐山の玄関口、JR嵯峨嵐山駅(右京区)駅前広場で放置自転車が問題になっているが、JR西日本京都支社は駐輪場を暫定的に建設することを決めた。JR西日本は放置自転車対策の駐輪場は行政による整備が基本としながらも、京都を代表する観光地・嵐山のイメージを台無しにしかねない−と特例的に整備することにしたという。景勝地での放置自転車問題が解決へ向けて一歩前進した。
 嵯峨嵐山駅には駐輪場はなく、JR西日本所有の広場には常に600−700台の自転車が放置してある。同支社が年に数回撤去しているものの効果は薄く、地元商店街が車がロータリーを回れないなどと京都市に対策を要望していた。
 京都市とJR側は約2年前から協議を続けてきたが、「駐輪場は行政が建設を。撤去も市がすべき」とするJR側に対し、市は財政難を理由に同支社に建設を求め「私有地での撤去はできない」と主張は平行線をたどっていた。
 しかしJR側は、このままでは問題は何も解決しないと駐輪場の整備を決断。嵯峨嵐山駅は市がJRに橋上駅舎化を求めていることなどから、橋上化が実現するまでの間、子会社の嵯峨野観光鉄道が西隣のトロッコ嵯峨駅前に建設する駐輪場と合わせて「暫定駐輪場」として整備することにした。
 駐輪場は広場内に2ヵ所建設。利用台数はトロッコ駅前と合わせて六になる。有料。暫定駐輪場は月ぎめのみ。9月11日のオープンを予定しているが、今月5日にオープンするトロッコ駅前駐輪場の横に仮設スペースを設けて、同日から実質利用できるようにする。
 駐輪場の管理は嵯峨野観光鉄道が行い、オープン後に周りの道路に放置した自転車は市が撤去する。市は「鉄道事業者と協力して対策に努めたい」(放置車両対策課)としており、JR西日本京都支社は「最善の解決策として暫定駐輪場の建設を決めた。利用者もルールを守って使ってほしい」としている。(京都新聞 夕刊)
3日■京都CAT閉鎖へ 日航が今月末 利用伸びず「効率化」 京都駅ビル
 日本航空は2日、関西空港の国際線搭乗手続きができるJR京都駅ビル(京都市下京区)の「京都シティ・エア・ターミナル」(京都CAT)を8月末で閉鎖する、と発表した。利用が低調なためで、京阪神に4ヵ所あった関空CATはこれですべてなくなる。関空の地盤沈下が一層鮮明になった形だが、9月に開業5周年を迎える京都駅ビルにとっても手痛い機能低下だ。
 京都CATは、日本航空とJR西日本が京都からの海外渡航者の利便性向上を目的に、1994年9月に開設した。利用者が搭乗券の発券を受けるとともにその場で荷物を預けることができる。
 日本航空によると、2001年度の年間利用者は約1万8000人で、1日平均約50人だった。同社は「大きな落ち込みはないが利用者数自体がもともと少なく、業務効率化の一環で決めた。認知不足もあった」(関西空港支店)としている。
 京都CAT閉鎖に伴い、JR西日本も8月末で関空特急「はるか」を活用した小口物流サービス「はるかレールゴーサービス」を中止する。
 京都府、京都市、京都商工会議所などが要望書を提出していたが存続はかなわなかった。市政策企画課は「利用が落ち込んでいたため閉鎖は残念だがやむを得ないと受け止めている」と話している。(京都新聞)
■お盆期間中の予約率42% JR西日本発表
 JR西日本が2日発表したお盆期間中(9−18日)の指定席予約状況(1日現在)によると、新幹線と在来線を合わせた予約率は42%で、昨年より2ポイント低い。予約の集中日は下りが10日(62%)、上りが17日(同)で、帰省の中心となる13−15日が平日のため、予約状況は今のところ分散傾向にあるという。
 新幹線と在来線の予約席数は88万4000席で、前年より6%少ない。予約率は山陽新幹線が46%、在来線が33%といずれも前年を下回った。
 JR東海の東海道新幹線は、予約率が43%で前年より1ポイント低い。同期間中の利用者は259万人と前年並みの見込み。
 同期間中、40本増発する特急「サンダーバード」や新潟に直通する特急「ふるさと雷鳥」などは一部時間帯を除いて比較的座席に余裕がある。(京都新聞)
■下りは10日がピーク
 JR旅客6社は2日、お盆期間(9〜18日)の指定席予約状況をまとめた。1日現在の予約済み席数は、前年比1%減。予約可能な766万席に対して予約席は318万席で、下りは10日、上りは17、18日がピークになる。
 JR西日本によると、山陽新幹線、在来線をあわせた1日現在の予約率は42%(前年44%)。山陽新幹線は10〜14日の午前9時〜正午発がすでに満席に近く、上りも16〜18日の午前10時〜午後6時発の列車がほぼ満席となっている。(朝日新聞)
■声 女性専用車は男性犯人扱い 公務員 吉見亜紀子(神戸市 31歳)
 痴漢対策の女性専用車両の導入が注目されています。多くの女性は喜んでいるようですが、私はどちらかというと反対です。
 まず、痴漢とは縁遠い多くの男性に対して非常に失礼だと思います。男性のうち痴漢の占める割合がそんなに多いとは、とても思えません。ほんの一部の非道徳的な男性のために、男性すべてをいわば犯人扱いにするような対策はおかしいと思います。
 改札から遠い、などの理由で普通の車両に乗っている女性に対して、わざわざこちらに乗るんなら痴漢に遭っても文句は言えないはず、なんて、とんでもない解釈をする男性がいるかもしれません。
 私が普段利用している電車に女性専用車両が導入されたら、私はどちらにも乗りたくありません。専用車両に乗って、自意識過剰だと思われるのも嫌だし、普通の車両に乗って「じゃあ、痴漢OKか」と思われても困ります。
 もちろん、毎日のように痴漢被害に遭い、怖くて電車にも乗れないような思いをされている女性にとっては、大変喜ばしいことだとは思います。実際、私も痴漢被害に遭ったことは何度かあります。けれど、ここまでしないといけないのでしようか。このような世の中を情けなく感じます。(朝日新聞)
■運転手けんか バス1便運休 神戸・西区
 神戸市西区のバスターミナル休憩所で7月下旬、市バスの運転手2人がもみあいのけんかをし、1人が目に軽いけがをして路線バス1便が運休していたことがわかった。同市交通局は「厳正に処分する」としている。
 市交通局によると、7月29日午後9時半ごろ、同市西区の市営地下鉄西神中央駅バスターミナル休憩所で、西神営業所の42歳と38歳の運転手が互いに「あいさつをしない」などと口論になり、けんかになった。38歳の運転手が乗る予定だったバスは、この運転手が目の痛みを訴えたため運休し、17分後に出るバスを約10分繰り上げて運行したという。(朝日新聞 夕刊)
4日■新幹線「栗東駅」 経済波及効果 疑問が相次ぐ 地元でシンポ 県の試算批判
 栗東市に設置が決まった「JR東海道新幹線びわこ栗東駅(仮称)」について考えるシンポジウムが3日、同市安養寺一丁目の中央公民館で開かれ、滋賀県などが試算した新駅の経済波及効果や、駅設置費用の地元負担に疑問の声が相次いだ。
 草津、栗東両市の労組などが呼びかけて結成した「新幹線新駅問題を考える会」(玉田実代表)が、新駅設置のあり方について「市民の立場から論議を深め、県や市などに提言しよう」と開催、市民ら約100人が参加した。
 シンポジウムには、滋賀大の近藤学教授や大阪自治体問題研究所の初村尤而研究員ら3人が出席した。
 「一日の利用客約1万人」と試算した県などの波及調査結果に対し、近藤教授は疑問を投げかけ、「調査は、一部住民に対するアンケート結果を単純に拡大したり、地域の実情の異なる先例のデータを使っており、ずさんな試算だ」と指摘、「調査結果は机上の空論で、新幹線の希少価値が低下した今、波及効果は極めて限定的」と分析した。
 初村研究員は栗東市の財政状況について触れ、「財政的には恵まれているが、たばこ小売業者を他府県から誘致して、たばこ税収を伸ばすという特異な状況がいつまでも続くのか不透明」として、「新駅の建設費を含む長期財政計画の根拠を、明確に市民に説明すべきだ」と述べた。(京都新聞)
5日■「57年たち、原爆はまた渡しを襲った」 がんを告白、生還誓う 被爆電車で体験語る 石田さん
 「57年たっても、原爆は私を襲ってきた」。全国原爆被爆教職員の会会長の石田明さん(74)が4日、広島市で開かれた原水爆禁止世界大会の壇上から「2週間前に検査を受け、皮膚がんと診断された」と告白した。「近く手術台に上がる。でも必ず生還して、来年も皆さんの前であいさつしたい。これが原爆に対する私の挑戦状です」と話した。
 石田さんは45年8月6日、爆心地から730bのところで被爆。戦後は中学校教諭として被爆体験を語り継いできた。20代後半で原爆白内障にかかり失明状態に。人工レンズで視力を回復し、3年間闘った裁判で国に原爆との因果関係を認めさせた。
 退職後も毎夏、原水禁大会に参加し続けてきたが、だんだん声が出なくなり、4年前、喉頭がんと分かった。3ヵ月の入院後、医者からは大きな声を出すことを止められた。
 そして今夏の大会を前にしての3度目の原爆症の宣告だった。「もうないだろうと思っていた。告白したのは同情が得たいからではない。開き直って、自分を奮い立たせるため。私は体を通して核兵器の非人道性を証言していく」
 この日の大会前、被爆した路面電車に乗り、子どもたちに被爆体験を語り伝える会が広島市内であった。小学生や保護者ら約100人が2両の電車に分乗。その片方に石田さんも乗り込み、自らの体験を語った。
 「いきなりドーンと音がして、死体の下敷きになった。電車からはい出ると町は真っ平らで、海の方まで見渡せた」。喉頭がんは完治したわけではない。声帯への負担を気にしながら声をふり絞った。
 同市立古田小学校2年の赤司啓太君(7)は「想像できないくらい怖い話だった。学校のみんなにも教えたい」と話していた。(朝日新聞)
6日■公営企業決算 市バス・地下鉄 赤字が膨らむ 上下水道 3年ぶり黒字
 京都市は5日、市バスと地下鉄、上下水道、市立病院の各公営企業の2001年度決算概要をまとめた。市バスは乗客の減少、地下鉄は人件費の増加に伴い累積赤字が膨らんだ。上下水道は、料金の値上げに伴い3年ぶりの黒字転換になったが、使用量の減少は続いた。市立病院は前年度より事業規模が約4億円増の144億8200万円で、収支が均衡した。
 【市バス】乗客減少の影響で、運賃収入は約8億円減った。収入全体では前年度より約3億円減の221億7900万円。支出は横大路営業所の完全民間委託による経費削減、全職員の給与カットによる人件費削減で、前年度より約17億円少ない260億3700万円だった。
 経常赤字は前年度より約14億円縮小し38億5800万円。経営健全化計画の01年度目標を約9億円上回った。
 【地下鉄】1日あたりの乗客数は横ばい傾向。収入は209億3400万円で、広告収入の減少が響き前年度比約1億5000万円増にとどまった。支出は477億7900万円。東西線(二条−醍醐間)の支払い利息が約7億円減った一方、退職手当が増えた。
 経常赤字は前年度より約4億円改善して268億4500万円となったが、累積赤字は2000億円に迫る過去最高の1958億円に達した。
 【上水道】昨年10月に料金を平均10.14%値上げしたのに伴い収入は前年度比5億円余り増の330億円。支出は人件費削減などの効果で前年度比1億円余り減の328億4300万円になった。経常収支は前年度の4億8500万円の赤字から1億5700万円の黒字に3年ぶりに転換した。
 ただ、使用量(年間有収水量)は節水機器の普及に伴い前年度比2.2%の減。企業債残高も前年度より21億円増の1784億円と過去最高となった。
 【下水道】昨年4月に料金を平均18.64%値上げしたのに伴い、収入は前年度比34億円余り増の585億7100万円。支出は企業債利息の減少などの効果で前年度比6億余り減の565億8200万円になった。経常収支は前年度の20億8600万円の赤字から19億8900万円の黒字に3年ぶりに転換した。
 ただ、上水道の使用量減少に連動して処理量(年間有収汚水量)は、前年度比2.0%の減少。企業債残高は前年度より18億余り減の5314億9200万円だった。(京都新聞)
■ふるさと昭和史ビデオ 奈良電鉄開業(桃山御陵前〜西大寺間) 昭和3(1928)年11月3日 軍用地通過の障害克服
 奈良電鉄は1928年に創業して、近畿日本鉄道に吸収合併される63年まで京都奈良を結ぶ幹線鉄道として、最盛期には年間2400万人の乗客を運んだ。
 「ならでん」の愛称で親しまれたが、開通当初は乗客が少なく「からでん」、終戦直後は「買い出し電車」と呼ばれたこともある。
 「昭和30年代でも、京都行きの一番電車は仕入れに向かう魚屋さんや八百屋さんでにぎわった。みんな大きなかごを抱えて、活気がありましたよ」。奈良電新田辺駅などに勤務した ア嶋寿夫さん=京田辺市在住=はそう話す。
 ならでん開業のねらいは、京都−奈良を結ぶ「複線の高速鉄道実現」だった。1896(明治29)年開業の奈良鉄道(現在のJR奈良線)は単線で、京都から奈良まで1時間半もかかった。
 宇治町などが地盤の衆院議員、長田桃蔵ら発起人が1919年、中書島−奈良間30`の鉄道敷設を申請。路線計画は何度か修正の後、京都西大寺間34.5`に決まる。工事は、京都で行う昭和天皇の即位礼(28年11月)に間に合わすのを目標に始まるが、工法をめぐり二つの障害が待ち受けていた。
 一つは、宇治川を渡る鉄橋(澱川橋梁)の建設。架橋区域一帯が、伏見の陸軍工兵隊の演習場所に当たり「橋脚ができると演習の邪魔になる」と軍から横やりが入った。
 無橋脚の構桁橋(トラス)が設計され、工兵隊も建設作業に加わり完成した。長さ164bで当時、「東洋最大の構桁橋」と称賛された。澱川橋梁はいまも健在で、2000年には国の登録有形文化財に選ばれている。
 次の障害は、澱川橋梁から桃山御陵前までの間で軌道が工兵隊練兵揚の敷地を通過する問題だった。軍からは拒否され、一部を地下化する方針に転換したところ、今度は伏見酒造組合から「地下水が涸れる」と強い反対にあった。結局、橋梁北側から約800b間は高架化に決まり約3ヵ月で完工している。
 西大寺−桃山御陵前間はこうして即位礼直前の11月3日に開通。同15日には京都までの全線が開通した。
 翌年には急行電車の所要時間が短縮され京都−奈良間を45分で結ぶなど、ならでん開通は、その後の沿線地域発展の原動力となった。(南部支社 井戸洋)(京都新聞)
7日■列車接触?男性けが JR京都駅構内
 6日午後8時過ぎ、京都市下京区のJR京都駅構内で、東海道線の長浜行き新快速電車が発車直後、ホームに人が倒れたのに車掌が気付き、非常ブレーキを作動させて電車を止めた。大津市の男性(83)で、腰などを打ち足を負傷していた。
 電車は14分遅れで運転を再開、後続の列車3本も13分から6分遅れた。当時、東海道線は約1時間前に伊丹市内の福知山線で起きた人身事故の影響でダイヤが乱れており、乗客3200人に影響が出た。七条署は、男性が列車とホームの間に足を挟まれた可能性もあるとみて、調べている。(京都新聞)
■新幹線ボルトまた1本破損 JR東海
 JR東海は6日、東海道・山陽新幹線300系車両のブレーキディスクのボルト1本が折れていたと発表した。大阪第2車両所(大阪府摂津市)の車両検査で破損が見つかった。今年になって同社の新幹線のボルトが破損したのは、これで6本目。
 JR東海によると、ボルトは直径2.7a、長さ17.4a。1車両に車輪は8つあり、折れたボルトはそれぞれの車輪とブレーキディスクを固定する12本のうちの1本。時速25`以下の時に作動し、車両を減速、停止させるという。ボルトに取り付けられていたナットは見つかっていない。
 3日に東京で実施された定期検査では異常がなかったという。東京都国分寺市の鉄道総合技術研究所が破損の原因を調べている。(朝日新聞)
■またボルト折れ 東海道・山陽新幹線
 7日午前3時半ごろ、東京都品川区の新幹線の東京第1車両所で、車輪にブレーキディスクを固定するボルト1本(長さ174_、太さ24_)が折れているのが見つかった。JR西日本が所有し「ひかり」などに使用している300系車両のボルトで、同社が折れた原因を調べている。
 JR西日本によると、同車両は6日、東京−岡山間などを運行。2日に行った検査時には異常はなかったという。今年になって同社のボルトが破損したのは2本目で、東海道・山陽新幹線では8本目。(朝日新聞 夕刊)
8日■特急にはねられ73歳の女性死亡
 7日午後8時20分ごろ、亀岡市宇津根町のJR山陰線で、京都府網野町三津、無職末次恵美子さん(73)が京都行き特急電車にはねられ、即死した。亀岡署の調べでは、末次さんは同日夜の花火大会を見物して帰る途中だったという。
 この特急を含め上下計7本が19−4分間遅れ2100人に影響が出た。(京都新聞)
■弥栄自動車 路線バス事業参入へ 桂坂−JR向日町駅 12月にも運行予定
 弥栄自動車(京都市下京区)は8日、桂坂(西京区)−JR向日町駅(向日市)間を結ぶ路線バス事業の許可申請を京都運輸支局に提出した。申請に合わせて新会社を設立、12月12日からの運行を目指す。タクシー会社による京都市内での路線バス参入は、今年2月に市内中心部での営業を申請したエムケイ(北区)に次ぎ2番目。
 計画路線は、桂坂地区を周回し、洛西ニュータウンや阪急電鉄の新駅予定地を経由して向日町駅までの12.7`。63人乗リバス7台で運行し、午前6時台から午後10時台の時間帯で平日42往復、土曜休日33往復を予定。
停留所も片道24ヵ所設置し、料金は桂坂−向日町駅間で250円を予定している。
 桂坂地区では、京都市交通局、京都交通が路線バスを運行しているが、いずれも阪急桂駅が終点で、JR向日町駅までを直結する路線バスはない。
 弥栄自動車では、桂坂地区での人口増や阪急電鉄の新駅開設も視野に入れ、平日で1日あたり1100人の利用を見込んでいる。(京都新聞 夕刊)
9日■こちら市民番です 地下鉄御池駅乗り継ぎ 東西線と烏丸線 待ち時間にズレ
ダイヤ改正で短縮図るが… 利便性向上に知恵を地下鉄の烏丸御池駅で、昼間に烏丸線と東西線を乗り継ぐと、乗り継ぐ方向によって列車に間に合わなかったり、待たされたりすることがあります。乗り継ぎの時間が異なるようですが。(京都市右京区、48歳・男性会社員)
 京都市交通局高速鉄道部運輸課に聞きました。烏丸線は国際会館と竹田方面、東西線は二条と醍醐方面があり、乗り継ぎには8つのケースがあります。午前10時−午後3時の時間帯で、御池駅での運行ダイヤ上の乗り継ぎ時間は表の通り。最も短いのは、醍醐から竹田方面、竹田から醍醐方面に向かう2分。最も長いのは、二条から国際会館方面、国際会館から二条方面に向かう6分です。
 東西線は1997年の開業当初、昼間は10分間隔の運行でしたが、烏丸線の方が本数が多いので、同一方面から同一方面に乗り継いでも乗る電車によって時間が異なりました。例えば、醍醐から竹田方面への乗り継ぎ時間は3分、6分、8分を繰り返すダイヤでした。
 ところが、いつも乗り継ぎに8分かかる乗客から不満が出て、2年前に東西線を烏丸線と同じ7分30秒間隔に増強。同一方面から同一方面に乗り継ぐ時間は、どの電車に乗っても同じになるダイヤに変更しました。その結果、乗り継ぎ時間は平均で東西線から烏丸線で4分、烏丸線から東西線で4.3分に短縮されました。
 しかし運輸課によると、近鉄との相互乗り入れや終点駅での折り返し時間との調整があり、方面別では2分から6分までの乗り継ぎ時間の幅が生じざるを得ないといいます。午後2時半ごろ、御池駅で醍醐方面から竹田方面に乗り継いでみると、6、7人の乗客が次の列車に乗り遅れていました。仕事で移動中という八日市市の会社員男性は(39)は「山科駅から四条駅までをよく移動するが、重いかばんを持っていたら間に合わない。普段から1本乗り遅れると想定している」と話していました。
東西線から烏丸線への乗り縦ぎ
乗り継ぎ方法乗り継ぎ時間
醍醐方面から竹田方面へ2分
醍醐方面から国際会館方面へ3分
二条方面から竹田方面へ5分
二条方面から国際会館方面へ6分
平   均4分
烏丸線から東西線への乗り縦ぎ
乗り継ぎ方法乗り継ぎ時間
国際会館方面から二条方面へ6分
国際会館方面から醍醐方面へ4分
竹田方面から二条方面へ5分
竹田方面から醍醐方面へ2分
平   均4.3分
 ダイヤ改正で改善されたとはいえ、2分ではお年寄りや駅に不慣れな観光客が乗り継ぐ際に次の列車に間に合わず、6分ではホームで待たされるようです。
 運輸課は「お年寄りに優しく若い人も待たなくて済むには、すべての乗り継ぎ時間を3分半から4分にするのが理想」としています。しかし今の運行本数のまま改善するには、車両や乗務員を増やす必要があり、現在の乗客数と厳しい財政事情からは難しいと言います。
 地球温暖化防止を目指す京都議定書が生まれた京都で、車社会から脱し、環境に優しい公共交通の利用が叫ばれています。マイカーに頼らない市民の貴重な足として、地下鉄の利便性向上に知恵を出し合いたいものですね。(京都新聞)
10日■記念乗車券を発売 JR西 多彩なイベントも
 JR西日本は8月末から、今年9月に開業5周年を迎える京都駅ビルで記念事業を実施する。5周年を盛り上げ、駅ビルの利用増につなげるため、京都駅までの往復切符など記念乗車券を発売するほか、駅ビル内にある室町小路広場で多彩なイベントを繰り広げる。
 記念乗車券は「Jスルーカード」と往復切符の2種類。Jスルーカードは駅ビル内の京都劇場で公演中の「オペラ座の怪人」と京都駅中央口の2通りのデザインをあしらい、8月25日から京都駅だけで発売する。9月1日から11月30日までは駅ビルのイラストを描いた往復記念乗車券を販売する。料金は通常通り。
 記念イベントは8月24日の薪能を手始めに11月ごろまで十数回予定している。歌手の五木ひろしさんや川中みゆきさん、人気グループ「PUFFY」らのミニコンサートが中心で、詳細が決まり次第、同支社のホームページなどで紹介する。アドレスはhttp://www.jrkyoto.gr.jp(京都新聞)
■洛西のバス事業見直し 市中心部乗り継ぎ割引検討 京都市交通局 市会委で表明
 京都市交通局は9日、弥栄自動車(下京区)が洛西地域で新たな路線バス事業の許可申請を提出したことなどを受け、来春に向けて洛西地域での新たなバス事業計画を検討する方針を示した。また、エムケイが申請している市中心部の路線については、乗り継ぎ料金の割引を検討するとした。
 同日の京都市議会の交通水道委員会で明らかにした。
 弥栄自動車が八日に提出したバス事業計画は、西京区・桂坂地区を周回して洛西ニュータウンや阪急電鉄の新駅予定地を経由、向日町駅に至る12.7`の路線。12月12日からの運行を目指し、平日平均1100人の利用を見込んでいる。
 洛西地区では市バスも運行している。この日の委員会で、市交通局は6月に実施し、集計中の桂駅利用者のアンケート調査などを基に、「民間参入の影響、阪急新駅の設置、桂坂に来春オープンする京都大の新キャンパスなどの動向を踏まえ、洛西の新たなバス事業計画を総合的に考えたい」とした。
 また、エムケイ(北区)がすでに申請している市内中心部の新規バス事業計画についても、「(競合する市バス路線で)料金の値下げは考えていないが、乗り継ぎ料金の割引は検討したい」とし、「市バスへの影響を織り込んで、秋にまとめる新たな市バス事業の健全化計画の中で対応策を示したい」と説明した。(京都新聞)
■通過中の新快速にはねられ男性死亡 JR西大路駅
 9日午後10時30分ごろ、京都市南区のJR西大路駅で、男性が網干行き新快速電車にはねられ即死した。九条署が身元の確認を急いでいる。
 同電車は現場に約1時間停車、後続の下り新快速電車など10本も最大57分遅れ、約3000人に影響が出た。
 JR西日本によると、電車が駅を通過しようとした際、運転士がホームから線路に入る人影を見つけ、非常ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。(京都新聞)
■運転士急病で搬送 JR城陽駅 電車12本運休
 9日午後零時ごろ、城陽市寺田のJR奈良線城陽駅に到着した同駅行き普通列車の運転士(55)から、「気分が悪い」と新大阪総合指令所に連絡があった。運転士は急病で病院に運ばれた。列車が下りホームに停車したままとなり、約1時間後に移動させて後続列車の運行を再開した。
 このため上下計12本が運休、同8本が最大53分遅れ、約3500人に影響が出た。(京都新聞)
■降りて歩いて 74 KTR宮津駅(宮津市鶴賀) 歴史の町 見守る老桜
 宮津市の表玄関口、KTR(北近畿タンゴ鉄道)の宮津駅は、かつての宮津城内だった。駅舎は二の丸の南東に位置する。宮津城は別名「鶴賀城」とも呼ばれ、その名残が地名「鶴賀」として今も残る。
 駅前商店街を西にまっすぐ進むと南北朝時代に丹後守護職を勤めた一色家を供養する一色稲荷社がある。宮津城を築いた細川藤孝が、一色家を滅ぼした際、そのおん念を恐れて、この地に社を造り、市役所を左に南下すると、ステンドグラスに彩られた洋風の建物が視界に入ってきた。1896(明治29)年の建築で、日本で二番目に古い木造教会として知られるカトリック宮津教会。建物は、木造の町並みと不思議と調和している。
 異国情緒を感じ、さらに北上すれば宮津湾に出た。この周りには市民の憩いと健康づくりの場とする島崎公園や市民体育館がある。海沿いの地域で、1991年に埋め立てられた比較的新しい土地。その島崎公園内には、旧宮津城門前にあった大手川橋が2分の1で復元してあった。
 国道176号線にそって西進し、如願寺川を南下した所に山王宮日吉神社の立派な社殿が目につく。宮津の守護神として有名な神社で、境内には江戸初期の宮津城主だった永井尚長(1654−1680)が造った名庭「嗽玉亭」がある。尚長命名の老桜「含紅桜」は樹齢約400年という。同神社の牧宏明宮司(48)は「江戸時代初期から、宮津の町を見続けてきた桜です」と話す。広大な宮津湾のもと、新旧織り交ざった町の風景を「生き証人」の老木は現在も黙って見続けている。(京都新聞)
11日■SL運行、子どもら歓声 JR北陸線 記念写真パチリ
 JR北陸線の滋賀県米原−木ノ本駅間(22.4`)で10日、SL北びわこ号の夏期臨時運転が行われ、親子連れでにぎわった。
 「ポニー」の愛称を持つ蒸気機関車・C56形が客車五両(定員424人)を引いて走った。途中のJR長浜駅(長浜市)では、機関車を背景に子どもたちの記念写真を撮る父母の姿が見られた。
 17日と24日も運転する。発車は米原駅が午前9時30分と午後1時13分、木ノ本駅が同2時56分。全席指定(大人510円、こども250円)。運賃は米原−木ノ本駅間で大人400円、こども200円。(京都新聞)
■バイオディーゼル燃料 京都市、品質規格策へ 国内初の試み JIS取得目指す
 京都市は、独自の研究成果を基に、廃食用油を原料にした「バイオディーゼル燃料」の品質規格の策定を進めている。国内では初の試みで、「地球温暖化防止京都会議(COP3)が開催された都市として、国内へ幅広く導入されるための基礎を築きたい」として、民間への普及に欠かせない日本工業規格(JIS)の取得を目指している。
 バイオ燃料は、化石燃料を使わないため排ガスの二駿化炭素削減につながるほか、軽油と比べて硫黄酸化物や黒煙が減るなどの効果もある。
 市は、廃食用油を市民から回収し、企業に精製を委託している。1997年秋から、バイオディーゼル燃料をごみ収集車の全車両で導入し、現在は市バスの一部でも軽油と混合して使用している。年間使用量150万リットルは、国内使用量の大半を占める。
 品質規格の策定に取り組んでいるのは、市が学識経験者や企業と共に発足させた「バイオディーゼル燃料化事業技術検討委員会」。昨年7月以来、排ガスの規制強化を見込んだ新型車両に対応できる品質の開発を含め、国内では策定されていない品質規格の策定を目指し、共同研究を続けている。
 国レベルで規格化が進む欧米の事例を参考に実験を繰り返し、このほどまとめた品質規格の一次案では、腐食や目詰まりの原因となる物質を低く抑えることに重点を置いた。検討委員会では、JlS取得を視野に、さらにデータの蓄積と解析を進める。
 バイオディーゼル燃料は小規模で生産されている例が多く、品質が統一されていないため、国内では規格化に必要なデータが少ない。市循環型社会推進課は「京都生まれの規格が国レベルで活用されることを目指したい」としており、来年度完成予定の国内最大規模のバイオ燃料精製施設(日産5000リットル)でも、研究活動に力を入れる。
 検討委員長の池上詢京都大名誉教授は「国内では最大規模で使用している京都市での規格化は、全国の手本になるはず。信頼性を高めるための品質を追求したい」と話している。(京都新聞)
■帰省ラッシュピーク
 お盆休みを故郷などで過ごす帰省ラッシュが10日、ピークを迎えた。
 JR西日本によると、山陽新幹線は午後2時40分過ぎに新大阪駅を出発した博多行き「ひかり379号」の自由席乗車率が160%になるなど100%を超える便が相次いだ。
 同社のUターンのピーク予想は17日。
 高速道路も終日、混雑が目立った。(朝日新聞)
12日■貨物、500b逆走 JR山陽線の上り坂 運転士居眠り
 JR貨物の貨物列車(17両編成)が3日未明、広島県福山市の山陽線を走行中、運転士(30)の居眠りのため上り坂で停止後、約500b逆走していたことが11日、分かった。報告を受けた中国運輸局は8日付で同社に文書で警告した。同社は4日から、この運転士を乗務停止としている。
 同社関西支社によると、貨物列車は3日午前3時46分、広島市の広島貨物ターミナル駅から仙台市の宮城野駅に向け出発。同5時20分ごろ、福山市引野町にさしかかったところで、運転士が居眠りを始め、上り坂でスピードを上げなかったため列車は停車、そのまま後退したという。
 約5分後に運転士が気付いて運転を再開したが、現場を約15分後に上り普通電車が通過しており、気付くのが遅れれば衝突の可能性もあった。
 運転士は事故をJR西日本岡山支社列車指令所に報告しなかったが、同指令所が、通過したはずの引野町の踏切を貨物列車が再び通過したことに気付き、逆走が分かった。遅れを取り戻すため、指示速度95`を超すスピードで運行したことも判明した。
 運転士は「前日暑くて眠れず、睡眠不足だった」と話しているという。
 JR貨物関西支社総務部は「あってはならない事故。再発防止のため運転士の再教育・訓練を行っている」と話している。(京都新聞 夕刊)
■列車居眠り運転、500b逆走 JR貨物 山陽線内
 広島県福山市のJR山陽線を走っていたJR貨物の貨物列車(17両)が3日未明、運転士(30)の居眠りが原因で、約500b逆走したことがわかった。国土交通省中国運輸局は8日付で同社に文書で警告。運転士は4日から乗務停止になった。
 JR貨物によると、貨物列車は広島貨物ターミナル(広島市)発宮城野(仙台市)行きで、広島を3日午前3時46分に出発した。同5時20分ごろから約5分間、運転士が居眠り。上り坂だったため列車は途中で止まり、そのまま約500bバックした。運転士はその後、遅れを取り戻すため指示速度の時速95`を超える105`で運転した。山陽線の運行ダイヤを決めるJR西日本の指令所には連絡していなかったが、貨物列車がいったん通過した踏み切りをもう一度通って警報機が作動したことから逆走がわかった。
 現場を約15分後に普通列車が走っており、衝突の可能性もあったという。運転士は「暑い日が続き、自宅で十分に寝ていなかった」と話しているという。(朝日新聞 夕刊)
13日■旧京都駅1番ホームを復元 大阪の交通博物館
 JR西日本の交通科学博物館(大阪市港区)で、屋外展示場に2代目京都駅舎の一番ホーム屋根を復元する工事が完了、このほどリニューアルオープンした。
 2代目駅舎は1914年に建設されたが、50年に火事で焼失。1番ホームの屋根は鉄骨スレートぶきで、火事の際も鉄骨部分は焼け残り、その後も使用されていた。現在の4代目建設工事が始まった後の94年に、同博物館の敷地内に保管されていた。屋根の下には蒸気機関車の「D51」などが展示されている。(京都新聞)
■中国新幹線 日中合弁事業も検討 中日友好協会会長が表明 「朱首相が了解」
 【北京12日共同」日中開係筋が12日明らかにしたところによると、中日友好協会の宋健会長はこのほど訪中した日本の与党有力政治家に対し、計画中の国家プロジェク卜の北京−上海高速鉄道(約1300`)について「(9月の)訪日の際に合弁事業による建設の可能性を日本側と協議したい」と語った。
 同高速鉄道をめぐっては、日本式の新幹線とドイツ式リニアモーターカーが激しい受注競争を展開。中国はこれに先立ち上海市内にドイツの技術によるリニア実用線の建設を決めたため、リニアが優勢とみられていた。
 しかし、宋健会長は今回の発言について「朱鎔基首相の了解を取っている」としており、巨大プロジェクトの受注競争で、急速に日本の新幹線が浮上してきた形だ。
 宋健会長は9月4日から13日まで、日中国交正常化30周年を記念して中日友好協会代表団を率いて訪日するが、代表団には鉄道省の専門家ら2人が加わり青函トンネルや建設中の八甲田トンネルを視察。新幹線にかかわる鉄道技術に強い関心を示している。
 高速鉄道にどの方式を採用するかについて、朱鎔基首相は2003年春までに決定すると表明している。
 朱首相はこれまでリニア導入に前向きな発言をする一方、建設中の上海市中心部と浦東国際空港を結ぶ世界初のリニア実用線では、ドイツ側が中国側に技術情報を開示していないと不満も示している。
 高速鉄道に新幹線が採周されれば総事業費は約1兆5000億円と予想され、扇千景国土交通相が4月に訪日した傳志寰・中国鉄道相に対して新幹線方式を売り込むなど日本側も巻き返しを図っている。(京都新聞)
■国交省 新幹線改修引当金制度 JR東海に初指定
 国土交通省は12日、約1兆円が見込まれる東海道新幹線の大規模改修に向け、JR東海を「新幹線改修引当金制度」の初対象に指定した。引当金積み立てによる法人税の繰り延べを認め、今後の新幹線の老朽化、大改修時代に備えた体制を整える。
 JR東海は6ヵ月以内に工事費、積立額・期間などを盛り込んだ引当金の積み立て計画を作成し、国交相の承認を受ける。改修費約1兆円のうち5000億円前後を15年間程度で積み立てる見通しだ。
 引当金制度は、今年の通常国会で全国新幹線鉄道整備法を改正して創設。積立金を損金扱いし、改修工事開始後に取り崩すまでの間、法人税を軽減する。
 1964年開業の東海道新幹線は、列車本数が他の新幹線より格段に多いこともあり、銅製の橋で疲労亀裂が見つかるなど老朽化が進行。橋、トンネルなどで15−20年後には大規模改修工事を始める必要があるという。(京都新聞)
■ポイント故障で列車14本に遅れ JR京都駅
 12日午後9時42分ごろ、京都市下京区のJR京都駅に入ろうとした東海道線の草津行き新快速が、構内のポイントが正常に作動しないため一時停車した。列車は定刻より24分遅れて京都駅に到着し、後続の新快速など計14本が最高24分遅れ、乗客5200人に影響が出た。JR西日本がポイント故障の原因を調べている。(京都新聞)
■快速、発車できず
 12日午後9時半ごろ、京都市下京区のJR京都駅に停車中の博多行きの快速「ムーンライト九州」の電源車が発車直前に故障した。乗車予定だった150人は新大阪駅まで向かい、約2時間遅れで電源車を取り替えた列車に乗り込んだ。(京都新聞)
■青鉛筆
 野生のコウノトリの国内最後の生息地とされる兵庫県豊岡市と大阪や神戸を結ぶ路線バスにコウノトリの絵が描かれ、12日から運行が始まった。
 豊岡市内の県立施設が、ロシアなどから譲り受けた鳥を人工繁殖で増やしており、3年後に市内の里山に放す計画だ。市から頼まれた地元の全但バスが、広告料なしで宣伝を引き受けた。
 車体の左右、後部の3面をほぼ埋め、羽が窓にまではみ出すはどの絵の大きさに市職員らも感激。中貝宗治市長は「大空に帰す計画は、もう絵空事ではない」。(朝日新聞)
■南北閣僚級会談を続開 鉄道連結など協議へ 韓国 銃撃戦の謝罪要求も
 【ソウル13日共同】韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の第7回南北閣僚級会談は2日目の13日午前、ソウル市内で全体会議が続開された。
 韓国側首席代表の丁世鉉統一相、北朝鮮側首席代表の金胎星内閣責任参事らが出席し、初日の12日の会談で南北双方が基調報告で示した提案などに基づき協議。
 続開された全体会議の冒頭、韓国側の丁首席代表は「きょうから(北朝鮮側の)贈り物に期待したい。実のある会談にしなければならない」と述べ、会談の成果を求めた。北朝鮮側の金首席代表は「わたしは楽観している。今回の会談を実のあるものにし、すべて合意できるようにしよう」と答えた。
 閣僚級会談の初日、韓国側は@南北の鉄道連結工事を年内に着工するために早期に軍事実務協議を開催A金剛山観光の活性化をめぐり当局者会談を開催B離散家族の再会−などを提案した。
 さらに黄海の銃撃戦で謝罪、責任者の処罰などをあらためて求め、再発防止に向けた軍事当局者会談の開催を求めた。
 これに対し、北朝鮮側は、大筋で韓国側提案を受け入れたものの、鉄道連結工事に関する軍事実務協議には言及しなかった。(京都新聞 夕刊)
14日■阪急、京阪も女性専用車両 ラッシュ時の痴漢防止策 10月から発車 2ヵ月間の試験導入
 ラッシュ時の痴漢防止策として阪急電鉄と京阪電鉄は13日、10月1日から約2ヵ月間、女性専用車両1両を設け、試験運用すると発表した。
 阪急は京都線の梅田−河原町間で、平日の特急上下(計122本)に終日導入。京阪は出町柳−天満橋間で、平日朝の特急下り(大阪方面行き)8本に導入する。阪急は中央部に、京阪は最後部を専用車とし、車両とホームに「女性専用」を示すステッカーを張るほか、係員を配置したり、案内放送を流す。
 両社によると、専用車を導入する路線は、朝のラッシュ時の乗車率が阪急で130%、京阪で140%を超え、2001年度の痴漢発生件数が阪急で83件、京阪で71件と最も多かった路線。両社は試験導入の反応をみて、その後継続するかを決める。女性専用車は、関西ではJR西日本が7月から大阪環状線と片町線の下りで平日朝の試験運用を始めている。(京都新聞)
■女性専用車、阪急・京阪も 10月から2ヵ月 試験的に導入へ
 阪急電鉄と京阪電鉄は13日、10月1日〜11月29日の間、「女性専用車」を試験的に導入すると発表した。痴漢被害の増減や乗客の反応を見て、その後の取り組み方を決める。関西ではJR西日本が7月から始めており、大阪市営地下鉄も今秋からの導入を検討している。
 阪急の専用車は、平日の京都線(梅田−河原町)の特急、通勤特急、快速特急の上下計148本のうち、乗降口が1両に2ヵ所あるタイプの122本。梅田発の電車は前から4両目、河原町発は前から5両目に設ける。
 京阪は、平日午前6、7時台のラッシュ時に大阪方面に向けて出発する本線・鴨東線の特急8本の出町柳−天満橋間。最後尾の車両をあてる。
 痴漢被害は、阪急では01年度136件、京阪でも同71件あった。国土交通省は、阪急などの実施データから、女性専用車の導入のあり方を検討する。
 導入後1ヵ月半たつJR西日本の乗客の反応は、「おおむね好意的」(広報室)という。(朝日新聞)
15日■鉄道連結へ軍事保証 南北閣僚級会談 「早期」で合意 実現は不透明
 【ソウル14日共同】ソウルで開かれていた韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の第7回南北閣僚級会談は14日、焦点となっていた南北間をつなぐ鉄道と道路の連結のため早期に軍事保障措置を取ることなどで合意、これを含めた10項目の合意事項をまとめた共同報道文を発表し終了した。
 非軍事分野の対話・ 交流の合意で再活性化する転機はつかんだが、保障措置を協議する軍事実務協議の日程確定までは踏み込めず、鉄道連結が実際にいつ実現するかについて不透明感を残した。
 今回合意で北朝鮮の対話姿勢はある程度確認されたが、日米が注目した信頼醸成に不可欠な軍事分野に目立った進展がなく、今月予定されている日朝対話や米特使訪朝実現に好材料となるかどうかは流動的だ。
 共同報道文によると、京義線と東海岸の鉄道や道路を連結する工事着工に伴い、非武装地帯の地雷除去などの軍事保障措置を軍事実務協議で早急に取ることにした。
 第2回経済協力推進委員会が今月26−29日にソウルで行われ、鉄道と道路の連結工事は同時着工とし、最終的な日時の決定は技術的な問題も考慮して決める。北朝鮮経済視察団の訪韓は10月下旬で合意した。
 軍事当局者協議の開催でも合意。韓国側は第2回国防相会談となると説明、黄海の銃撃戦の再発防止措置なども協議する意向だ。
 このほか@離散家族再会を秋夕(中秋節)の9月21日に金剛山で実施A第4回南北赤十字会談を9月4−6日に金剛山で開催B金剛山観光活性化のための第2回当局者会談を9月に開催−などで合意した。
 次回閣僚級会談は10月19日から22日まで平壌で開かれる。(京都新聞)
■軍「聖域」踏み込めず 京義線連結めど立たず
 【ソウル14日共同】京義線の連結工事のために必要な軍事実務協議の開催期日を確定できず14日終了した第7回南北閣僚級会談は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で、政府が「聖域」である人民軍の管轄範囲に容易に踏み込めない現実をあらためて浮き彫りにした。
 連結自体は2年前に合意しているが、連結に不可欠な軍事実務協議の開催が不透明で、金大中政権のレームタック(死に体)化と相まり、連結実現のめどは全く立たないのが実態だ。
 韓国では京義線連結を南北和解の象徴と受け止め完成すればシベリアや欧州まで線路でつながる「鉄のシルクロード」として期待が高いが、工事のためには南北を隔てる非武装地帯に埋められた大量の地雷撤去が不可欠。
 しかし、北朝鮮の軍部は陸路で韓国とつながり、地雷撤去で「丸腰状態」となることに強い抵抗感を示しているとみられ、軍部に依拠して権力を掌握する金正日総書記も、その意向を無視できないとみられる。
 2000年の南北首脳会談後、北朝鮮側も着工準備を進めた形跡はあるが、ブッシュ米政権の誕生後、韓国との軍事実務協議も途絶えた。
 ブッシュ大統領が北朝鮮を「悪の枢軸」と呼び攻撃的姿勢を取る中、北朝鮮内では米国による空爆を真剣に心配する声もあったといわれ、米国の対北朝鮮政策に変化がないままでの着工は困難といえる。
 黄海での銃撃戦への遺憾表明後、対話攻勢に出た北朝鮮だが、残り任期が半年余りとなり指導力が極度に低下した金大中政権から大規模な経済支援は難しいと判断。今回は、韓国世論を悪化させない程度に対話姿勢を明記するのが限界だったといえる。(京都新聞)
■米国版新幹線を使用停止
 【ニューヨーク13日共同】ワシントン、ニューヨークなど東部主要都市を結ぶ米国版新幹線アセラの機関車両で、横揺れ吸収装置に亀裂が見つかり、運行主体の全米旅客鉄道公社(アムトラック)は13日、アセラ用の全列車18編成の使用を停止した。
 在来列車用の車両などで代替輸送するため、ダイヤに大きな乱れはないもようだが、損害は1日100万j(約1億2000万円)ともいわれ、経営危機のアムトラックに新たな負担となりそうだ。
 完全復旧には月内いっぱいかかる見通し。アムトラックは7月末、メリーランド州で100人以上が重軽傷を負う脱線事故を起こした。相次ぐトラブルに「経営難によるコスト削減で、車両の維持・管理体制にしわ寄せが出ている」(米鉄道業界関係者)との指摘が出ている。(京都新聞)
■のぞみ故障1600人影響
 14日午後6時53分ごろ、JR新大阪駅で、「のぞみ26号」(博多発東京行き、16両編成)が発車しようとしたところ、14号車のブレーキがかかったまま解除できなくなった。JR東海では、隣のホームに別の車両を用意し、ほぼ満員だった乗客約1200人に乗り換えてもらった。この車両は34分遅れで同駅を発車し、後続の「のぞみ92号」(新大阪発東京行き、乗客約400人)も21分遅れた。(朝日新聞)
■この電車、どこ行くの JR天王寺駅16番線 車両とホームの表示、食い違い JR西日本は「放送で工夫」
 大阪市のJR天王寺駅の16番線で、電車の行き先とホームの案内表示が食い違い、乗客が乗り間違えたり戸惑ったりするケースが相次いでいる。ホームには奈良方面行きの電車がいるのに、案内表示は関西空港・和歌山行き。よくよく見ると、隣の15番線の表示が「奈良」で、矢印が16番線を指している。
 JR西日本によると、事の発端は94年、関空の開港を機に16番線を開空方面用ホームにし、表示も専用にしたこと。南海電鉄やバスに対抗して、開空方面への利便性を高める狙いだった。
 だが、15番線を主にしていた奈良方面行きの利用者が増え、その年から朝夕のラッシュ時は電車を16番線に回すようになり、わかりにくくなった。
 16番線は1日96本が発着し、うち86本は開空・和歌山方面行き、残り10本が奈良方面行き。表示の食い違いは、この10本の発着時に起きる。
 天王寺駅は1日約31万人が利用する。JR西日本広報室は「何年間もずっと苦情をいただいているが、表示の統一にはシステムの変更が必要で、莫大な経費がいる。10本に及ぶダイヤの変更も難しい。放送を工夫することなどを検討したい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
16日■車体広告バス、景観損なう? 京都市 市民2000人に印象調査へ
 京都市は、車体広告バス(ラッピングバス)など移動広告の規制内容を検討するため、市民を対象にした意識調査を近く実施する。市内を走る車体広告バスについての印象や景観への影響などを尋ねる。9月中に調査結果をまとめ、屋外広告物条例の改正に反映させる。
 車体広告バスは現在、市バスの15台をはじめ、民間バスにも広がっている「路線バスの事業者にとっては収入源となっているが、市民からは「古都の景観に合わない」という意見もあり、市はバスや電車などの移動広告の規制を強化する方針で作業を進めている。
 意識調査は20歳以上の市民2000人を無作為に選び、回答用紙を送る。選択肢の中から答える方式で、車体広告の印象とその理由、街のにぎわいや景観、交通安全上の影響、規制の必要性の有無など計16問ある。自由記述の欄も設ける。
 近日中に回答用紙を発送し、9月中に集計する予定。条例改正は本年度中を目標としており、市部市景観課は「単純な好き嫌いではなく、理由も聞くことで、どういう規制が的確かを判断するための参考にしたい」としている。(京都新聞)
■阪急の大食堂 73年の歴史に幕 梅田本店、全面改装へ
 名物のカレーライスで1929年の開業以来、親しまれてきた阪急百貨店梅田本店(大阪市北区)の「大食堂」が、73年の歴史で初の全面改装のため19日の営業を最後に閉鎖される。10月下旬に「若い女性向け」など現代風の4つのレストランに生まれ変わる予定だ。
 大食堂は阪急グループの創業者、小林一三の発案で、当時高級品だった「ライスカレー」をコーヒー付きで25銭と大衆向けの価格で提供。ビル8階からの眺望や食券方式などの目新しさでも人気を集めた。開店当時の面影を残すレトロな雰囲気の店内は、今も家族連れらでにぎわっている。
 約7億円をかけた改装後は、和食の名店五店のメニューが自由に選べる中高年向きの店、若い女性向けのカジュアルレストラン、授乳室やベビーベッドを設けた子供レストランなどとして営業を再開する。(京都新聞 夕刊)
17日■降りて歩いて 75 バス停 梅小路公園駅 京都市下京区夷馬場町
 京都の玄関口・JR京都駅から、市バスに揺られて約10分。七条通のJR山陰線(嵯峨野線)の高架付近に近づくと、南側に緑の森の入り口が目に入ってくる。京都市内でも最大の公園の梅小路公園だ。
 京都市が平安建都1200年を記念して、旧国鉄梅小路貨物駅跡地を買収、1994年の祝典祝賀行事と全国都市緑化きょうとフェアの会場として整備された。11.6fの敷地をのんびり歩く。ケヤキ並木の向こうに、池泉回遊式庭園を取り囲んだメーン施設「緑の館」が立つ。
 さらに進むと、クスノキやエノキ、カエデやスギなどが群生する「いのちの森」が木陰をつくっている。海風に吹かれながら2歳の子どもを遊ばせていた近くの主婦(28)は「緑が多くて気持ちがいい。いつも遊びに来ています」。ほかにも芝生広場や河原広場など、自然に根差した公園だ。
 公園の西側には、旧二条駅舎をそのまま展示室に改築、18両の汽車も保存されている梅小路蒸気機関車館が。時折聞こえる「ポーッ」という汽笛の音が、SLファンの郷愁を誘う。
 転じて、七条通を横断し北に向かうと、まちの姿は一変する。東の吉原と並び称された遊郭・島原地区の静かなたたずまいだ。
 木造りの大門をくぐって西に進むと、江戸・元禄時代の創建と伝わる置き屋「輪違屋」、揚屋建築の遺構として国の重要文化財に指定される「角屋」など、往時の美しさを伝える建物が並ぶ。歌人や俳人が好んで利用したというだけあって、地元では大田垣蓮月、吉井勇、与謝蕪村などの歌碑や句碑も立てた。足を踏み入ればいろんな顔を持つ。梅小路公園前にはそんな奥深さがある。(京都新聞)
18日■読書 鉄道記 真島満秀著
 明治の初め、新橋−横浜間で産声を上げた日本の鉄道。近代化の歴史とともに歩んできた鉄道は、単なる輸送の手段ではなく、それを取り巻く自然や人々の暮らしをも変えてきた。
 本書は、鉄道写真家として活躍する著者が30年間にわたって撮り続けてきた中から、1200点以上を選んで作った写真集だ。
 「鉄道写真」と聞いて、新型の電車を撮影する少年の姿しか思い浮かばないなら、この本をひもといてほしい。鉄道の魅力は、そんな底の浅いものじゃないのだ。列車が走る風景からは列島の豊かな四季が、ローカル線の車内や駅からは人情の温かさが、きっと見えてくるはず。さあ、旅に出たくなってきたぞ。(福音館書店・5000円)(京都新聞)
19日■JR京都駅など Uターンラッシュ
 古里や行楽地でお盆休みを過ごした人たちのUターンラッシュで、空港や駅、高速道路は18日夜まで混雑が続いた。
 JR西日本とJR東海によると京都駅では午後から新宮発京都行き「オーシャンアロー20号」が乗車率130%になるなど在来線の南紀や山陰方面からの列車の多くが満席。さらに、福井県北部の地震の影響で北陸方面の列車の運休や遅れが相次ぎ、列車が発着する0番ホームなどが混雑した。
 一方、東海道新幹線は新大阪発東京行き「ひかり220号」の自由席乗車率が140%になるなど、上りの一部列車が混んだが、その他はほぼ通常の休日並みだった。(京都新聞)
■福井市で震度4 JR北陸線 2時間半運休
 19日午前9時1分ごろ、北陸、近畿地方の広い範囲で地震があり、福井市などで震度4を記録した。大阪管区気象台によると、震源地は福井県嶺北地方で、震源の深さは約10`、地震の規模(マグニチュード)は4.5と推定される。各地の主な震度は次の通り。
 震度4=福井市、福井県三国町、春江町▽震度3=石川県小松市、加賀市、福井県松岡町、上志比村、芦原町、金津町、丸岡町、坂井町、朝日町、宮崎村、織田町▽震度2=京都府伊根町、岐阜県養老町など。
 この地震の影響で、JR西日本は線路の点検のため、北陸線の小松−鯖江間で約2時間半、運転を見合わせた。Uターンラッシュと重なり、沿線の各駅は足止めされた利用客で込み合った。(朝日新聞)
■JR守山−栗東間で列車故障 6万5000人に影響 96本運休
 19日午前5時20分ごろ、守山市内のJR東海道線守山−栗東間の下り線で、JR貨物の東京貨物ターミナル発梅田行き貨物列車がブレーキ指令装置の表示不良のため約1時間半、停車した。
 この事故で、盆明けの朝ラッシュ時間帯と重なったため午前11時現在、東海道、草津、北陸各線でJR西日本の新快速や普通など96本が運体、29本が最大約2時間半遅れ、計6万5000人に影響が出ている。
 JR貨物関西支社の調べでは、ブレーキの異常を示す表示ランプが点灯したため停車したが、検査の結果、ブレーキ装置に異常はなく、表示装置の誤作動とみている。
 貨物列車の車両故障で列車が止まった守山−栗東駅間では、貨物列車が約1時間半後に運転を再開、草津駅に収容した。守山駅や草津駅でも、盆休み明けとあって電車待ちの通勤客らはいつもより多く、ホームでは係員が整理にあたった。(京都新聞 夕刊)
■女性はねられ死亡 宇治の奈良線
 19日午前9時50分ごろ、宇治市五ケ庄芝ノ東のJR奈良線の線路内で、60−70歳くらいの女性が京都行き普通電車にはねられた。女性は頭などを強く打ち、間もなく死亡した。普通電車は約10分後に運転を再開したが、上下2本が運休、4本が最大11分遅れ、約1100人が影響を受けた。
 宇治署が女性の身元や事故の原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■東海地震対策 新幹線跨線橋補強進まず 自治体管理、補修費悩み
 東海道新幹線の線路をまたぐ跨線橋の多くに、東海地震を想定した耐震対策が施されていないことがわかった。ほとんどは市町村管理で、大地震で線路上に崩れ落ちる恐れもあると指摘されている。線路の高架などに比べ跨線橋の耐震化は死角。新幹線が通るだけで駅もない自治体にとっては頭の痛い問題だ。
 東海地震では、新幹線沿線のうち愛知・静岡県境から三島間が震度6強以上、愛知県内や神奈川県西部を含む熱海以東は震度6弱以上の揺れが想定され、いずれも対策強化地域に指定されている。
 新幹線の跨線橋については、静岡県が昨年5月に発表した東海地震の第3次被害想定で、初めて落下の可能性を指摘。県内各地で跨線橋が線路上に落ち、「運行に支障が出る」とした。
 JR東海は93年、跨線橋を管理する自治体に対し、主に老朽化対策を目的にした工事の実施を要請。しかし、東海地震をめぐっては「(跨線橋の)管理者の問題」として新たな対策を求めてはいない。
 強化地域内の新幹線には102本の跨線橋があり、このうち静岡県には70本ある。東海地震に耐えられるよう昨年度までに補強されたのは県道2本、市町道4本だけ。国が工事費の半分、県が4分の1を補助して、市や町が工事を進めやすい環境を整えたが、市や町の負担は大きい。
 沿線で最多、対策が必要な跨線橋が31本ある沼津市は深刻だ。耐震化の工事費は1本あたり1億円近くかかると予想されている。新幹線は止められず、工事は最終〜始発の間4時間ほどしかできず、その度に足場を組んでは撤去する手間に工期も延び、工事費も膨らむ。
JR西日本も補強を要請
 山陽新幹線は、トンネルと高架橋部分が多いため、線路をまたぐ「跨線橋」はあまりないが、歩行者や自転車が通る小さな橋などが兵庫、広島、福岡県内などにかかっている。JR西日本は、跨線橋を管理する自治体に対し、橋の材質や構造を調べ、崩落を防ぐ補強を行うよう要請している。(朝日新聞 夕刊)
■貨物故障、6万5000人影響 東海道線など96本が運休
 19日午前5時20分ごろ、滋賀県のJR東海道線野洲−守山間で、走行中の東京貨物ターミナル発梅田行き貨物列車(23両編成)のブレーキ指令器のデジタル表示が消え、貨物列車が同県守山市内で停車した。ブレーキ本体に異常がないことを確認し、約1時間40分後に運転を再開した。
 JR西日本の午前11時現在のまとめでは、この影響で東海道線と山陽線などで新快速・快速電車を含む上下計96本が運休し、上下計39本に最大で約2時間30分の遅れが出て、通勤客ら約6万5000人に影響した。
 JR貨物関西支社は機関車のコンピューター系統の機器の故障が原因とみている。(朝日新聞 夕刊)
20日■バリアフリー化 市民の意見反映 14地区重点整備へ 京都市 募集スタート 10月にまとめ
 京都市は19日から、駅の段差解消など今後のバリアフリー化政策のあり方を示す「市交通バリアフリー全体構相」の素案について、市民の意見の募集を始めた。寄せられた意見を参考にして十月に全体構想をまとめる。
 同構想については、学者や市民でつくる「市交通バリアフリー推進連絡会議(議長・青山吉隆京都大工学研究科教授)」が、昨年11月から検討を進めてきた。
 素案では、市内104地区について、エレベーターの設置や段差の有無などを数値化して評価。そのうえで各旅客会社が指定に同意した14地区を重点整備地区に指定する方針を示している。
 重点整備地区は事業完了を2010年として、山科(JR、京阪、地下鉄の各駅)、桂(阪急桂駅)の両地区については本年度に地区ごとの基本構想をつくるほか、烏丸(阪急烏丸駅、地下鉄四条駅)、京都(JR、新幹線、近鉄、地下鉄)、向島(近鉄向島駅)など12地区については来年度以降に基本構想を策定する。
 また素案では、バリアフリー化の数値目標を設定しており、利用者数5000人以上の駅で▽段差解消を92%(01年度末で57%)▽誘導・警告プロック70%(同60%)▽車いす対応型トイレ96%(同82%)などとしている。
 素案のリーフレットは市役所、区役所・支所で無料配布している。意見の募集は9月18日まで。郵送は〒604-8571(住所不要)かファクス075(222)3472で市交通政策課へ。(京都新聞)
■JR西・夏期利用 新幹線・在来とも USJ最寄り駅 25%もダウン
 JR西日本が19日まとめた夏期(7月19日−8月18日)の利用状況によると、新幹線と在来線を合わせた輸送人員は前年(同曜日)比で3%減と2年ぶりに前年を下回った。盆期間中に上り新幹線の利用が低調だった。
不祥事が続くユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)の最寄り駅ユニバーサルシティ駅の利用客は同25%も減少した。
 夏期の利用は新幹線が 348万人、在来線が274万人で、いずれも前期比で3%減。盆期間(8月9日−8月18日)は新幹線が141万人、在来線が108万人で、同じく3%減った。盆期間の下り全体の利用は前期並だったが新幹線の上りが同5%減るなど「帰省の手控えで盆期間の利用が出足から悪かった」(運輸部)。
 近距離券の発売枚数でみると、関西空港駅が関空利用の低迷で同15%減、三ノ宮駅が同5%減など軒並み低調だったが、京都劇場など京都駅ビル内の各施設が好調な京都駅は同2%増えた。
 一方、JR東海の東海道新幹線は2001年秋の増発以来、好調な利用が続く「のぞみ」効果で同2%増えた。
 ユニバーサルシティ駅の1日平均利用者は前年より約1万人少ない3万3000人で、今夏のピークは同5万3000人の8月12日。前年ピークの8月13日は同6万7000人で、昨年3月のUSJ開業以来5番目に多かったが、今夏のピークは同44番目にとどまった。
・特急・急行2%滅 福知山支社管内
 JR西日本福知山支社管内では、盆期間中に福知山、播但、山陰の3線で、特急、急行を利用した人は14万4000人で、前年より2%減り、5年連続でダウンした。福知山支社は「快速などが増え、普通列車は前年よりも伸びている。そのぶん特急などの利用者が減っているのでは」とみている。(京都新聞)
■京都交通 路線バス 日・祝日は半額 来月から149系統
 京都交通(亀岡市)は9月1日から11月24日まで、日曜・祝祭日の路線バス運賃を半額にするバス利用促進キャンペーンを展開する。期間中、利用客を対象にしたアンケートも実施して、バス利用を促すための方策を検討する。
 182系統の路線バスのうち、京都市と近隣市町を結ぶ路線バスなど 149系統で実施する。京都市内から京都市内への乗降や高速バス、スーパー特急バス、特急バス、快速バス、トロッコバスなどは対象外。
 亀岡駅前−京都駅前間の場合、平日630円の運賃が日曜、祝祭日220円に。西舞鶴駅前−東舞鶴駅前間は360円が180円になる。
 京都交通は、バス利用促進キャンペーンとして今夏、小・中学生、高校生を対象に1ヵ月間バス乗り放題定期券を発行している。同社は、今回のキャンペーン期間中にバス車内や案内所などで実施するアンケート結果も参考に「今後の運賃を検討する」としている。(京都新聞)
■7年間運賃を10円多く徴収 南海電鉄
 南海電気鉄道は19日、小児(6歳以上12歳末満)の割引運賃の一部で、7年にわたり正規より運賃を10円多く徴収していたと発表した。
 同社によると、多く徴収したのは、高野線経由で、高野山ケーブルを利用した身体障害者などの割引普通乗車券。鉄道とケーブルの運賃を合計し、割引を計算するところを、それぞれ別に計算して合計するシステムになっていたため、83駅の券売機などで、料金が10円多くなった。
 記録の残る1999年4月から今年7月に、計272枚発売したという。利用客の申し出があれば、駅窓口で職員が確認し、差額分を払い戻す。(京都新聞)
■割引運賃「高過ぎ」
 南海電鉄は19日、切符の販売機の入力ミスから、高野山ケーブルなどを利用した身体障害者の小児らの割引運賃が、95年から正規より10円高く設定されていたと発表した。申告にもとづき払い戻される。
 ミスがあったのは、高野山に行く鉄道とケーブルで、「身体障害者」、「知的障害者」、生活保護などを受けている「被救護者」向けの割引が適用できる小児(6歳以上12歳末満)用切符。99年度以降、毎年平均82枚販売されている。
 問い合わせは同電鉄(0120・707066)まで。(朝日新聞)
■ともだちは おうちに いたのかな
・JR西は3%減
 JR旅客6社は19日、夏休み繁忙期間(7月19日〜8月18日)の鉄道利用状況をまとめた。ほぼ前年並みだったが、西日本の山陽新幹線と在来線の利用者は計約622万人で、前年を3%下回った。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへの客足が鈍ったことや、猛暑続きで外出を控える人がいたためとみられる。
 内訳は山陽新幹線約348万人(前年比97%) 、在来線約274万人(同97%)。お盆の帰省のピークは10日、Uターンのピークは18日だった。
・関空も19%減る
 大阪入国管理局関西空港支局は19日、夏休み期間(7月20日〜8月18日)の関西空港の出入国者実績を発表した。出入国者総数は約96万900人で、前年の実績を19.0%下回った。昨年からの関空発着便の減便が響いたとみている。
 出国者数は今月14日の約1万9400人をピークに約48万9600人(前年比19.1%減)。入(帰)国者数は18日の約2万2600人をピークに約47万1300人(同18.9%減)だった。
・高速の渋滞短め
 日本道路公団は19日、お盆期間中(9〜18日)の高速道路の混雑結果をまとめた。近畿での最長の渋滞は、上り線で名神高速・大津インターから37.1`(14日)、下り線で中国道・宝塚東トンネルから38.3`(10日)だった。10`以上の渋滞は68回で昨年に比べ11回増えたが、40`を超える渋滞がなくなり、平均渋滞時間は約30分短くなった。
 同公団関西支社は帰省やUターンの分散傾向が進んだためと見ている。(朝日新聞)
■京福電鉄 2度目事故 禁固2年6月求刑 元運転士に「基本怠る」と
 福井県勝山市で昨年6月に起きた京福電鉄越前本線の2度目の正面衝突事故で、赤信号を見落として事故を起こし、乗客ら24人に重軽傷を負わせたとして業務上過失傷害などの罪に問われた京福電鉄元運転士、下川床誠被告(23)の諭告求刑公判が20日、福井地裁(松永真明裁判長)で開かれ、検察側は「運転士として最も基本的な注意義務を怠った」として禁固2年6月を求刑した。判決は10月22日。
 検察側は求刑理由で「列車のダイヤと信号を確認するという最も基本的な動作を忘れたことは、公共交通機関に従事する者として社会的責任に欠ける。事故の結果も重大」と指摘した。
 弁護側は「被告は被害者のほとんどに直接謝罪し『若いんだから立ち直って頑張ってください』などと励まされた。事故以降、自宅謹慎を続けている」と執行猶予付きの判決を求めた。
 下川床被告は、起訴事実を全面的に認めている。(京都新聞 夕刊)
■北海道開拓のSL 「義経」「しづか」 小樽で来月再会
 明治、大正時代に北海道開拓で活躍したSL「義経号」と「しづか号」が9月1日、22年ぶりに小樽市の小樽交通記念館で再会する。小博市制80周年を記念して、大阪市の交通科学博物館に展示されている義経号が、しづか号の待つ小樽に貸し出され、10月14日まで2両が対面展示される。
 源義経と妻の静御前にちなんで名付けられた2両は、1880年代に米国で製造された同型のSL。北海道で最初に開業した幌内鉄道で、主に幌内炭鉱の石炭を小樽港まで運んでいた。その後、1952年に旧国鉄が復元し、別々に保存されているが、これまで52、68、80年の3回対面している。(京都新聞 夕刊)
■禁固2年6月を元運転士に求刑 京福電鉄正面衝突
 福井県勝山市の京福電鉄越前本線で昨年6月24日、電車同士が正面衝突して25人が重軽傷を負った事故で、業務上過失傷害と業務上過失往来危険の罪に問われた元運転士の下川床誠被告(23)に対する論告求刑公判が20日午前、福井地裁(松永真明裁判長)であった。検察側は「最も基本的な注意義務を怠り、責任も重い」などとして禁固2年6ヵ月を求刑した。判決は10月22日。(朝日新聞 夕刊)
21日■新幹線 ボルトを総交換 JR東海 折損対策で1600車両
 東海道・山陽新幹線で車両のブレーキディスクボルトの折損が相次いだのを受けて、JR東海は20日、約100編成(計約1600車両)を対象に約1年かけて、すべてのボルトを折れにくい新しいものと交換することを明らかにした。作業は年内に始める。
 新幹線には、車輪にディスクを押しつけるタイプのブレーキが付いており、このディスクを車輪に取り付けているボルトの1、2本が折損しても運行に支障はない。しかし折れたボルトが線路外に飛び沿線の民家などに被害が出る恐れがあり、対応を迫られていた。
 JR西日本も同じ形のボルトを使っており、同様の対策を取る可能性があるという。
 JR東海によると、ブレーキディスクボルトは1つの車輪に12本(1車両当たり計96本)。軸の直径は2.65a、ナットを留める端の部分は2.4aで、この部分の折損が最も多い。1995年度以降、計104本が折れ、形状変更など防止対策を重ねてきた。
 ボルトの交換は、年に1回以上の工場での車両定期検査の際に行うほか、一部は臨時に工場に入れて実施する。(京都新聞)
■京都市バス 横大路営業所 民間委託で6億6900万円削減 01年度 交通局より26%少なく
 京都市交通局が、経営健全化策として実施している市バス横大路営業所(伏見区)の民間委託で、初めて全系統を委託した2001年度の経費削減効果が、6億6900万円となったことが20日、分かった。市交通局が直接運営した場合より26%少ない経費で済んだ計算となった。
 市交通局は経費削減を目的に、2000年度から同営業所における市バス運行と運行管理の民間委託を始めた。全12系統のうち、1年目に半数の6系統を、2年目の01年度に残りの6系統も委託し、現在は阪急バス、京阪バスの2社が業務を担っている。
 完全民間委託された01年度の委託料を含む経費は19億1600万円で委託前の市交通局直営時の経費27億1900万円と比べると、8億300万円の経費削減となる。ただ、市交通局は00年度から職員給与をカットしており、カット分を差し引いた経費25億8500万円と比べると、実質的な削減効果は6億6900万円という。
 市交通局は「当初見込みを5600万円上回る経費を削減できた。横大路営業所は大幅な赤字路線が多く、経営改善に一定の効果があった」としている。市交通局は、今秋までにまとめる経営健全化計画で営業所の民間委託を拡大する方針で、具体的な内容について検討を進めている。(京都新聞)
■KTR お盆の乗客 6年連続で 前年を下回る
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)は20日、今夏の海水浴・お盆シーズン(7月19日−8月18日)の旅客輸送実績をまとめた。景気回復が遅れる中、観光客が近場のプールなどに流れるなどし、総乗車人員は12万6000人(対前年比4%減)と6年連続、前年を下回った。
 まとめによると、ピークは下りが14日で、上りは17日だった。下りでは、14日の天橋立行き特急「はしだて1号」の112%を最高に13日の特急列車を含む計3本が100%以上の乗車率。
 上りでは16、17、18日の3日間で計5本の京都行き特急と新大阪行き特急列車が100%を超えたが、帰省の分散乗車が進んで大きな混乱はなかった。
 また海水浴客の乗降が多い天橋立駅では、降車客が1万8600人で対前年比2%減。「宮津燈籠流し花火大会」(8月16日)で宮津に降りた客は、3130人(同19%増)だった。(京都新聞)
■この人に聞く 魅力ある商品開発を ジェイアール西日本 伊勢丹社長 筧 元則氏
 関西初の出店となったジェイアール京都伊勢丹が9月で開業5周年を迎える。長引く消費不況下の流通業界にあって、駅ビル内の好立地を生かして34ヵ月連続で前年実績を上回る快進撃を続けている。老舗の多い京都の中で躍進するジェイーアール西日本伊勢丹の筧元則社長に今後の店舗戦略や展望を聞いた。(社会報道部・経済 仲屋聡)
 −関西圏に初出店から今年9月で5周年を迎える。
 「京都南部、亀岡方面、滋賀県、高槻市など鉄道沿線の動員も定着したほか、当初は少なかった四条通より北の京都地区からも徐々に増えている。計画より3−4年早く目標の年間売上高500億円を突破できた。カード会員も9万5000人を超えるなど京都でも徐々に評価されてきたと感じている」
 −消費不況下でも34ヵ月連続で前年実績を更新、全国的にも異例の伸びが続いている。
 「新規参入が難しい京都でファッションに強い伊勢丹の持ち味を変えずにそのまま持ってきたことが逆に受けた。集客性の高い駅ビルという立地のよさとJR西日本の時刻調整なども寄与して、両社がうまくかみ合った結果だろう。JRや地下鉄沿線沿いのチラシ戦略も効果があった」
 −京都の商業地図が四条通と京都駅周辺に二極化したといわれる。
 「現在は近鉄百貨店と合わせて約3割のシェアになり、商圏も変わりつつある。だが、食事、喫茶、アミューズメントなどの場所が多い四条の魅力は大きい。駅周辺では違う魅力を近鉄や商店街などと協調して作らねばならない。南部開発にも期待している。京都のなかだけで客をとり合うのでなく府外からのパイも増やすように京都全体で考えたい。関西圏でのコラボレーション(連携)などで全体が元気になればいい」
 −9月には20%増床して婦人服を強化する。今後の目標ま。
 「まず600億円を目指し、1000億円規模を構築していくことだ。5周年を迎える9月の増床を一つのステップとして売上高を拡大、発展を狙っていきたい。改装する10階に新しいものを入れるだけでなく、館全体を1年間がかりで暫時変えていくリモデル構想を実施していく」
 「これからは少子高齢化の時代。これまでは若い女性世代に的を絞ってきたが、もう少し上の年齢層のお客さまも狙い、ミドル&シニアのブランド志向をよく分析して広げていきたい」
 −個人消費の低迷を打開するこつはどこに。
 「すべては顧客ありき。顧客のニーズを満たすものがどれだけこの商業施設にあるかが大切。消費者はスクラップアンドビルドを期待し、常に店舗を見ている。それを忘れると、他の店に移られる。消費が冷え込んでいるとそれが顕著に出る。マーチャンダイジング(商品化計画)を大切にしなければならない」(京都新聞)
22日■嵐山駅舎 和風仕立て”衣替え” レディースホテル閉鎖後 京福電鉄が商業施設に
 京福電鉄は21日、嵐山レディースホテル閉鎖後の嵐山駅舎の活用について、物産店や和食店が入居する商業施設に改装すると発表した。周辺環境とマッチする和風建築に仕立て、10月中旬のオープンを目指す。
 嵐山駅舎は鉄筋コンクリート3階建て、延べ約2300平方b。今年6月まで、女性客に特化した嵐山レディースホテルを運営していたが、利用低迷で閉鎖、7月中旬から改装に着手していた。
 改装するのは1、2階部分の延べ約1600平方bで、外壁に木や竹をあしらった和風のデザインにし、駅コンコース内に水路やベンチ、京都中央信用金庫のATM(現金自動預払機)、観光案内コーナーなどを設ける。
 1階は、漬物店の「もり」や井筒八ツ橋本舗、京風小物などを扱う「くろちく」などが入居。2階には、豆腐料理をメーンにした和食店やオープンカフェが入る。
 観光客向けのレンタサイクル事業も手掛け、夜間には建物をライトアップするなど、嵐山地区の新しい集客スポットを目指す。年間売り上げ約5億円を見込んでいる。(京都新聞)
■伊勢・志摩など観光客増へ フリー乗車券を発売 来月から限定で近鉄
 近畿日本鉄道は、三重県伊勢・鳥羽・志摩方面の観光需要を掘り起こすため、周辺の主要観光施設が無料で利用できる4日間のフリー乗車券を、9月5日から12月23日まで販売する。
 名称は「伊勢・鳥羽・志摩スーパーパスポート『まわりゃんせ』」。乗車駅から同地区への往復乗車、特急券付きで、伊勢市−賢島間の特急を含む近鉄電車と一部バス路線が乗り放題になる。価格は中学生以上9300円、小学生5100円。
 志摩スペイン村や鳥羽水族館、二見シーパラダイス、鳥羽湾めぐり観光船など24施設の入場・利用が自由にできるうえ、飲食・物販店、レンタカー会社などでの料金割引、自宅から指定宿泊施設への手荷物配送サービスもある。
 同地区への観光客は、少子化や観光施設の多様化によりピークの1994年度からほぼ半減し、近鉄の旅客数も大幅に減少している。同社は「2泊3日のモデルコースで大人1人1万5000円も得になる。新しい旅のスタイルの提案で観光需要を喚起したい」(営業推進本部)としている。(京都新聞)
■いろいろアングル 鉄道模型 あこがれは世代を超えて
 SLや新幹線、国鉄時代の列車車両をうっとり眺め、青春時代や子どものころの思い出に浸る。夏休みも残り少なくなり、そんなお父さんの姿が、百貨店の鉄道模型コーナーで増えている。
 下京区大丸京都店には、国内外の数千種類の車両やビデオが並ぶ。今年3月「買い物が苦痛なおやじ世代のオアシスに」と、おもちゃ売り場から紳士服売り場に移動したところ、大きく売り上げが伸びた。
 「1時間、2時間はざら。なかには半日過ごす人もいる」と販売員の中久保悦子さん(42)。顧客はすべて男性。夏休みは小学生の姿も多く、鉄道模型へのあこがれは世代を超えて共通のよう。(京都新聞)
■「グルメトレイン」近江鉄道で試乗会
 近江鉄道の車内で湖魚を食べ、風景と料理を味わう「グルメトレイン」が9、10月の水曜日に計9日間運行される。21日、主催者の五個荘町観光協会や鉄道職員らによる試乗会があった。
 観光振興と鉄道の利用促進を狙って、今回は9月に1泊2日コース、10月に日帰リコースを設定した。
 電車は午前11時半すぎ、近江鉄道の八日市駅を出発。五個荘町の老舗料理店のコイやモロコの郷土料理を食べつつ、蒲生野の車窓を楽しむ。
 運行は各水曜日1本で毎回48人まで(最少催行人数15人)。1泊2日コースは1万5908円、日帰りコースは4900円(税込み)。小学生以下は別料金。事前申し込みが要る。問い合わせは五個荘町観光協会TEL0748(48)2100。(京都新聞)
■窓 JR向日町も改称を考えて 向日市・村田 勉(無職・77)
 JR京都駅から大阪へ2つ目の駅、向日町駅で乗降するつど違和感を持つ、というのも向日町が市制で向日市となって30年が経過するにもかかわらず、駅名は今も向日町のままだからだ。確かに向日市の行政区画として6つの町名があり、その一画として向日町は存在する。かといって市内唯一のJRの駅名がいつまでも町制のころの向日町でよいのだろうか。
 隣の長岡京市では神足駅が数年前、長岡京駅に改称された。賢明な措置だと思う。考えてみれば向日市、長岡京市を主な管轄とする警察は向日町警察署であり、また同じ集配区域とする郵便局もなぜか今も向日町郵便局のままである。特定郵便局名も向日町寺戸局もあれば、近くでも向日森本局などがあるように統一されていない。
 改名、改称には多額の経費が必要なことは理解できる。かといって現状にそぐわない町の名称をいつまでも放置しておくことはない。あたかも向日市は今秋市制30周年を迎え、いろいろ記念行事が計画されている。その一環として、市の玄関ともいうべき向日町駅の改称などを、関係先とともに取り組まれることを期待したい。(京都新聞)
■阪急電車にまた落書き 賠償請求も検討
 22日午前5時25分ごろ、大阪府吹田市古江台4丁目の阪急電鉄千里線北千里駅で、引き込み線に停車していた電車(8両編成)の1、2両目の正面と側面に落書きがあるのを、点検中の乗務員が見つけた。阪急は器物損壊容疑で吹田署に被害届を出す。阪急では今年になってから、3月と今月14日にも神戸線夙川駅で車両の落書きが見つかっている。
 阪急によると、落書きはアルファベットなどをあしらつたもので、最大で縦80a、横18b。塗装用スプレーを使ったとみられる。車両は21日午後10時ごろから引き込み線に止まっており、夜間から早朝にかけて描かれたらしい。阪急は被害金額を算出し、落書きした人物に損害賠償を請求することを検討している。(朝日新聞 夕刊)
23日■京都駅ビル満5年記念イベント あす夕「薪能」で幕開け PUFFY や五木ひろしコンサート 花いっぱいフェス 来月28日まで多彩に
 JR西日本京都支社と京都駅ビル開発は、同駅ビル開業5周年記念イベントを24日から9月28日まで、京都市下京区の同駅ビル室町小路広場でシリーズ開催する。恒例の薪能のほか、若者に人気のポップグループのコンサートなど、多彩な催しで新たな門出を祝う。
 24日午後7時からの京都駅ビル薪能では、観世流能楽「鞍馬天狗」と大蔵流狂言「清水」を上演。若者向けには、男性デユオのコブクロが9月7日午後4時から、女性デユオPUFFY が同23日午後3時から、それぞれコンサートを開く。8月28日午後6時半からは五木ひろしさん、9月2日午後6時からは川中みゆきさんの演歌コンサートも開かれる。
 他の日程は▽9月14日午後3時半=「ものまねGO!GO!GO!」▽同15日午後4時=中国楽器コンサート「アジアの風〜二胡の調べ〜」▽同21日午後4時=ジャズコンサート「つのだ☆ひろBIGBAND ”JR WEST ALL STARS”」▽同28日午後1時=声楽コンサート「ヒューマン・ボイス・フェスティバル」。
 12日から15日には、生花の即売や花モニュメントを飾る花いっぱいフェスティバルも開かれる。入場無料。問い合わせは京都駅ビルインフォメーションTEL(361)4401 へ。(京都新聞)
■レールスター計74本を増発 JR西、秋の臨時列車
 JR西日本は22日、10月1日から11月30日までの秋の臨時列車の運転計画を発表した。山陽新幹線の「ひかりレールスター」(新大阪−博多間)は1日最大4本、同期間で計74本を増発。
 在来線では、金沢・富山と大阪を結ぶ「サンダーバード」「雷鳥」を期間中に計129本増発。また、奈良とUSJ最寄りのユニバーサルシティ駅直通の快速「やまとじハリウッド号」を5日間で5本運転する。
・園部−日吉間に「快速電車」を運行
 JR西日本福知山支社管内の秋の臨時列車は、10月20日に日吉町で開かれる「水フェスティバルIN日吉」に合わせて、園部−日吉間の快速電車を上下3本ずつ運行。京都発の特急4本を日吉駅に臨時停車させる。
 京都丹波高原ロードレース(丹波町)がある11月3日は、京都−胡麻(開催地最寄り駅)間で臨時列車を1本運行。また、秋の行楽に向けて、大阪−香住間を走る特急「はまかぜ」を10月12日から11月末まで、土日を中心に浜坂まで延長運転する。(京都新聞)
■桂駅東通、拡幅が完了 幅12bに 30日から通行開始
 京都市が、西京区川島の桂駅東通で進めていた桂駅東口広場から旧山陰街道にかけての拡幅工事がこのほど完成した。30日から通行できる。
 これによって、1974年に着手した桂駅周辺整備事業が完了する。
 今回拡幅した区間は、これまで道幅が5.5bと狭かったうえに、放置自転車が並び、通行する路線バスの離合が困難な状態だった。
 市は桂駅周辺整備事業で、放置自転車対策として東口に2ヵ所の駐輪場を設けたあと、東通の拡幅を始めた。区間は330bで、道幅は12b。2車線で東側に歩道を設けた。拡幅の事業費は約19億円。
 9月8日に川岡小で完成式典が開かれる。(京都新聞)
■JR九州相談役 市長選出馬で辞意
 11月の福岡市長選に出馬の意向を示しているJR九州の取締役相談役、石井幸孝氏(69)は、正式な出馬表明に先立ち、同社の石原進社長に辞意を伝えていたことが22日、分かった。早ければ27日の取締役会で報告される見通し。
 同社によると、石井氏は市長選出馬の意欲を強めており、21日、石原社長との打ち合わせで「出馬する場合は辞める」と話したという。
 福岡市長選には現職の山崎広太郎氏のほか、市民団体代表の荒木龍昇氏、香月利治氏が出馬を表明している。(京都新聞)
■実用リニア出番へ準備
 【上海22日=澤路毅彦】世界初の実用リニアモーターカーがこのほど中国・上海市に到着した。製造元のドイツから車両3両が運び込まれ、浦東国際空港近くにあるメンテナンス基地の軌道上に設置された。最高時速430`で、浦東国際空港から上海市中心部までの約30`を約7分で結ぶ。来年の完成を目指しており、年内にも試運転を始める。(朝日新聞)
24日■南北関係改善 の関与を歓迎 金総書記が大統領に表明 鉄道連結で進展
 【ウラジオストク23日共同】ロシア極東訪問中の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記は23日、最後の訪問地ウラジオストク入りし、プーチン大統領と郊外の迎賓館で会談した。朝鮮半島をめぐる情勢や経済協力、鉄道連結問題などについて協議した。
 会談後、プーチン大統領は記者団に、南北関係の改善に向けロシアは「今までも今後も貢献する用意がある」と表明。「金総書記もロシアの努力を肯定的に受け入れた」と述べ、日米韓と北朝鮮との対話本格化を前にロシアが半島情勢で引き続き影響力を確保したことを誇示した。
 さらに「北朝鮮側の善意は明らかだ」として、金総書記が南北対話で前向きな姿勢を示したことを示唆した。7月から積極外交に転じた北朝鮮は、ロシアとの友好関係を再確認することで、外交基盤を固めた。
 対米協調にかじを切ったロシアは、G8(主要8ヵ国)の中で唯一持っている北朝鮮との太いパイプを今後の外交で「北朝鮮カード」として最大限活用する構えだ。
 両首脳の会談は2000年7月のプーチン大統領訪朝以来、3年連続。南北を結ぶ鉄道とシベリア鉄道の連結具体化など両国の経済協力に重点が置かれた。
 大統領は主要議題と位置付けていた鉄道連結問題について「細部まで議論した。状況進展のさまざまな場合について、微妙な差異まで話し合った」と述べ、突っ込んだ討議を行い一定の進展があったことを示唆した。
 大統領は金総書記が会談で「南北対話の現状と見通しを詳しく述べた」と言明したが、具体的な内容に触れなかった。両首脳はその後、夕食会に出席、計4時間近くにわたって意見を交換した。
 総書記は、24日に帰国する。(京都新聞)
■国交省概算要求 16%増8兆3000億円
 国土交通省は23日、2003年度予算の概算要求を固めた。公共投資関係費は要求枠いっぱいの7兆6800億円(本年度比16%増)を求めるなど、総額は約8兆3000億円(同16%増)とする。新規施策では、道路や河川などの長期計画の一本化を後押しし、重点化を図るための計画連携等推進費2500億円の創設を盛り込む。
 事業別には、治山治水、道路整備、下水道、新幹線などの公共事業は、いずれも本年度比9%の伸びを確保。都市再生や環境問題への対応など新重点4分野への集中化を受け、都市環境整備を35%と大幅に伸ばし7200億円とする考えだ。
 道路整備は、道路環境整備と合わせ10%の伸びとする。法律で定めた税率よりも2−2.5倍に設定している揮発油税など道路特定財源の暫定税率の維持を要望、すべてを道路整備に充てるよう求め、一般財源化には反対する。
 空港では、関西国際空港の平行滑走路の07年供用開始、中部国際空港の05年春開港を目指し、必要な事業費を確保するため18%増の1700億円を要求する。
 特殊法人改革では、民営化が議論されている日本道路公団は、事業規模で3%減の1兆4500億円など全体的に抑制気味。住宅金融公庫は民間が持つ住宅ローンの債権を買い取り、それを担保に証券化する事業を創設する。
・関空関係は1020億円超えに
 国土交通省は23日、2003年度予算の概算要求で、関西空港の現在の空港施設の改良と、2本目の滑走路を造る2期工事を合わせた事業費を本年度予算941億円の約10%増の1020億円超とする方針を固め、最終調整に入った。
 予定通り07年に2本目の滑走路の供用を開始するため、必要な額を確保する考え。内訳は2期工事が1000億円超で、地盤沈下が深刻な現在の空港施設の改良などに約15億円を要求する。
 関西空港の07年度の航空機の発着予測回数は、関西経済の低迷や観光需要の落ち込みなどから、処理能力の限界とされる年間16万回から13.6万回に下方修正され、2期工事の供用延期を求める声も強まっている。公共事業の3%削減が求められており、年末の予算編成に向けて、調整は難航しそうだ。
 2期の用地造成工事の進ちょく率は、02年度末に約70%になる見込みで、03年度も引き続き埋め立てや護岸整備などの用地造成を継続する。
 2期工事は現在の空港島に隣接して、4000bの滑走路1本を持つ 545fの空港島を造成している。総事業費は1兆1100億円で、残りの事業費は4600億円となっている。
・整備新幹線は9.4%増766億円
 国土交通省は23日、2003年度予算の概算要求に、整備新幹線の公共投資関係費(国費)として、本年度予算比で約9.4%増の766億円を盛り込む方針を固めた。
 2000年末の政府、与党申し合わせで確保する国費のめどとしていた750億円を上回り、要求通りの予算編成になると、地方負担などを加えた総事業費は約2235億円となる。
 概算要求基準で公共投資関係費の要求を16%増まで認めたことから、約10%増で調整している道路や河川などほかの事業と歩調を合わせた。(京都新聞)
■電車故障、7本運休 阪急
 23日午後3時25分ごろ、大阪府島本町水無瀬の阪急電鉄水無頼駅付近で、梅田発河原町行きの特急電車が加速できなくなり、急停車した。上下合わせ7本が運休し、約2時間半後に復旧した。約3万9000人に影響が出た。
 阪急電鉄によると、起動や加速に用いる装置の故障が原因とみられる。車両は、後続の急行電車と連結して運行を再開し、長岡天神駅(長岡京市)で乗客約450人を降ろした後、桂駅(京都市西京区)に収容した。(京都新聞)
■降りて歩いて 76 京都交通・国際センター前(亀岡市宮前町) 環境整い自然に学ぶ場に
 JR亀岡駅前から、京都交通千代川線のバスに乗り込む。千代川駅を経て、国道9号と交差する府道を西へ進むと、約20分で国際センター前のバス停につく。
 府道から北へ伸びる進入路をしばらく歩くと、れんが造りに緑色の尖塔を持つ瀟洒な建物が見えてくる。
 1990年に開校した米オクラホマ州立大京都校の校舎として整備された。学校経営が行き詰まり、亀岡市が経営母体の第三セクターから買い取った。96年に市国際センターとして再出発し、今年4月には市交流会館と名を変えたが、バス停は旧施設名のままだ。
 亀岡市は、自然に恵まれた市内全域をエリアとして自然環境を学ぶ「地球環境子ども村事業」を今春スタートさせた。会館内には、同事業の拠点となる「村役場」がある。
 正面玄関から入って右側にある「ディスカバリールーム」。水田のあぜや小川を摸したジオラマに、タンポポやヒガンバナ、淡水魚などの模型を並べて自然を学ぶ設備をはじめ、動植物や昆虫に関する資料やクイズのコーナーなどがある。水そうには、保津川に生息する魚が泳ぐ。
 このほか、会館周辺の山林ではバードウォッチングや昆虫採集が楽しめる。双眼鏡や虫眼鏡、捕虫網などの道具もそろっている。
 「小学校や自治会単位での利用申し込みが多いが、週末には飛び入りで遊びに来られる親子連れもいます」と市地球環境子ども村室の人見正室長。かつて学生たちが行き交ったキャンパスには、今は子どもたちの歓声が響いている。(京都新聞)
25日■JR首脳ら候補に 今月中決定で再調整 郵政公社初代総裁
 来年4月に発足する日本郵政公社の初代総裁人事の調整がヤマ場を迎えている。8月中の決定を目指し、総裁の任命権を持つ片山虎之助総務相が小泉純一郎首相と20日会談し、JR首脳ら10人程度の候補者名を提示。週明けにも再協議して絞り込む見通しだ。
 郵政公社総裁は約30万人の職員を抱える巨大組織の運営だけでなく、郵便貯金、簡易保険など豊富な金融知識も求められる要職。しかし、郵政族議員との摩擦は避けられず、首相と族議員の板挟みも予想される。給与も3000万円程度と負担の割には高額とはいえず、大物経営者を迎えられるかは微妙だ。
 候補者に浮上しているのはJR東海の須田寛会長(郵政事業の公社化に関する研究会メンバー)らJRグループ各社のトップや東京電力の南直哉社長(同研究会座長)といった公益性の高い企業の経営者。さらに森下洋一松下電器産業会長(郵政審議会会長)など。(京都新聞)
■やぶへび安全さく 転落防止のはずが、子供の遊び場に JR西が方針 設置1年、撤去へ
 ホームから乗客が転落するのを防ぐため、JR片町線京橋駅(大阪市城東区)など3駅に設けた安全さくを、JR西日本が撤去する方針を固めた。さくを使って遊ぶ子供やもたれかかる通勤客らが絶えず、「かえって危険」と判断した。昨年1月、JR山手線新大久保駅(東京)でホームから落ちた男性と助けようとした韓国人留学生ら3人が死亡した事故をきっかけに、JR在来線では初めて設置されており、ほかの鉄道の動向にも影響しそうだ。
 さくは昨年9月、片町線京橋、東寝屋川駅(大阪府寝屋川市)と、東西線の北新地駅(大阪市北区)に計約500万円をかけて設置。ステンレス製で高さ1.2b、幅2.4〜3.6bでホームに固定されている。乗客の乗降部分だけ2.3bずつ間隔があいている。
 設置後、3駅ではさくのある場所での転落事故がなくなった。だが京橋駅などで撮影したビデオを分析したところ、子供がさくを使って遊んだり、通勤、通学客がもたれかかったりするケースが多く見られた。さくからホームの端までの43aの間を歩く人が絶えず、ホームに入ってきた電車と接触しそうになる場面もあった。
 また昨年11月、乗客にアンケートした結果、「ホームの端を歩くのに不安がなくなった」(39%)との賛成意見もあったが、「以前と変わらない」(49%)、「ホームが狭くなり混雑がひどくなった」(3%)など否定的な意見も目立った。
 こうしたことからJR西日本は、設置後1年になる9月にも撤去の方針だ。同社はさくに代わり、04年度までに210駅のホームに列車の非常停止ボタンを、02年度中に119駅のホーム下に避難ステップを設ける。安全さくがなくなる3駅にはすでに非常停止ボタンなどを設けた。
 安全さくをめぐっては、山陽電鉄が昨年9月、舞子公園駅(神戸市)に、阪神電鉄が同10月、岩屋駅(同)に設置。東海道・山陽新幹線では東京、京都駅など9駅の一部で順次設置されている。新神戸駅などには列車の進入時だけ開く可動式のさくもある。阪神電鉄は「現時点ではさくができて危なくなったとは考えていないが、さくの有効性については検討している」という。
効果あったが別対策進める
 JR西日本安全対策室の話 さくがある場所の転落事故がなくなり、一定の効果はあった。だがさくによってかえって危ない状況があり好ましくない。さく以外の方法で安全対策を進める。(朝日新聞)
26日■JR長浜駅構内で電車が運転不能に 3本運休、4本遅れ
 25日午後1時ごろ、長浜市北船町のJR北陸線長浜駅構内で、近江塩津行き普通電車が、発車して約10b進んだところで運転台の事故表示灯が点灯し、運転できなくなった。同電車は運転を取りやめ、乗客約70人をバスで代替輸送した。
 JR西日本で原因を調べている。上下線で、同電車を含めて3本が運休、特急など4本が最高21分遅れ、計700人に影響が出た。(京都新聞)
■惜別 亀井正夫さん 元国鉄再建監理委員会委員長 国鉄、政治…「改革魂」最期まで
 見習士官だった29歳の時、広島で被爆した。爆心からわずか数百b。青白い閃光に貰かれ、朝食を共にしていた同僚は全員即死した。自らも頭髪がすべて抜け、40度の高熱に苦しんだ。
 「後の人生は恩返し」と語っていた。住友本社に入社したのが39年。そのころから「55歳を過ぎたらパブリックサービス(社会奉仕)に身をささげよう」と考えていたが、そんな私心のない思いは、被爆体験を経て確固たる信念になった。古武士のような風格と、常に日本の将来を案じる高潔な志が、数多くの民間人や政治家の信望を集めた。住友電気工業社長時代に全国で初めて管理職の賃金をカットしてオイルショックを乗り切った経営手腕も買われ、行革や国鉄改革などの場に引っ張り出された。
 国鉄改革に取り組んだ4年間は苦難の連続だった。自宅の郵便箱は脅迫状であふれ、身の回りには警護がつきっきりの状況で、分割・民営化の大手術を成し遂げた。
 最期まで心血を注いだのは政治改革だ。92年からは民間政治臨調の会長を務め、超党派の若手議員らとも親交を深めた。民主党の岡田克也政調会長は「国の行方を常に考えていた人でした」と言う。
 「改革を成し遂げるための政治の要諦は何ですか」。国鉄改革を終えた後、来日した英国のサッチャー元首相に尋ねた。間髪入れず返ってきた答えは「いつでも政権交代可能な野党がいたことです」。このエピソードを口にしては、競争のない日本の政治を嘆いた。
 小選挙区制を導入する政治改革関連法案が細川政権下で成立し、直後に招かれたパーティーでは、実に晴れやかな表情を浮かべた。「現実が亀井さんに一番近ついた瞬間だったのではないか」。佐々木毅・東大学長は回顧する。
 それから8年。当時の高揚はすでになく、役者は次々と代わった。選挙による政権交代もいまだに実現していない。「思うように改革が進まない今の政治状況は、精神的にも肉体的にもこたえたのではなかったか」。佐々木さんは晩年の心中を思いやった。(木村裕明)
かめい・まさお 6月23日死去(肺炎)86歳 8月8日お別れの会(朝日新聞 夕刊)
27日■鉄道連結へ成果焦点 きょうから南北経済協力委
 【ソウル26日共同】韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の第2回南北経済協力推進委員会が27日から4日間の日程でソウルで開かれる。2000年12月の第1回以来、1年8ヵ月ぶりの開催で、朝鮮半島の鉄道連結実現に向け、軍事協議などの日程確定という具体的な成果を挙げられるかどうかが焦点。
 南北間の鉄道連結は同年7月の第1回閣僚級会談で合意して以降、再三、合意を確認しながら、実現していない。今月中旬の第7回閣僚級会談でも合意したが、連結工事に必要となる軍事協議の日程を確定できないまま終わった。
 韓国側は包容(太陽)政策を掲げる金大中大統領の残り任期半年中に着工するため、今回の委員会で具体的な日程を決めたい方針。北朝鮮側が要請するとみられる食糧支援について韓国側は、鉄道連結日程など具体的な成果があれば30万d程度のコメ支援に応じるとの「取引」で対応する構え。(京都新聞)
28日■鉄道連結中心に協義 南北経済協力委始まる
 【ソウル27日共同】韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の第2回南北経済協力推進委員会は27日、北朝鮮代表がソウル入りし、韓国代表と夕食を共にしながら意見交換、4日間の日程が始まった。
 28日からの本格協議では、南北間の鉄道、道路の連結工事の日程を確定できるかどうかが焦点で、協議の結果は南北対話の行方を左右しそうだ。
 このほか@北朝鮮の開城での工業団地造成A南北の軍事境界線付近を流れる臨津江の水害対策B北朝鮮への電力提供をめぐる共同調査−などを協議する。
 北朝鮮代表団は北京経由で空路、仁川国際空港に到着後に「今回の経済協力推進委員会の使命は大きく、内外の期待も高い。立派な合意を達成するために誠意を示し、努力する」との声明を発表した。
 南北間の鉄道と道路の連結は、一昨年7月の第1回南北閣僚級会談以来、さまざまなレベルの南北対話で双方が合意を再三確認してきた。最大の課題は非武装地帯の地雷撤去で、このための軍事的保障措置案を昨年2月の南北軍事実務協議でまとめたが、発効できないでいる。韓国は今回の協議で、9月か10月中に連結工事に入る合意を目指している。北朝鮮が正式に求めてくるとみられる食糧支援には、鉄道連結で具体的な成果があれば、30万d規模のコメ支援に応じる構えだ。(京都新聞)
■野を超え線路は続くよどこまでも 鉄道の魅力 ミニチュア世界に 京の愛好家サークル 手作り 縦8b 横6b
 鉄道好きの京都の市民サークル「梅小路ぽっぽクラブ」(京都市下京区)が、鉄道模型の魅力を地域の子どもらに知ってもらおうと、下京区のビル一階に、ミニチュアの山などをあしらった縦8b、横6bの鉄道模型を製作中だ。すべて手作りで、丹羽宏会長(76)は「高価な既成のおもちゃでなく、自分で作る楽しさを知ってもらいたい」と話している。
 同クラブは3年前の結成。小学生から70代までの男性ばかり30人のメンバーが鉄道模型作りを楽しんできたが、1年半前に、大型の鉄道模型作りを計画。設計図をもとに、レールを敷き、電線などを設置し、石こうで山やトンネルを作った。山に植える木はブドウの枝とスポンジで一本一本、丁寧に作り上げた。
 春、夏、秋、冬と季節ごとに山の雰囲気を変えて模型を作る計画で、メンバーは、月曜から金曜まで毎日製作にあたるが、完成まで「あと1年はかかる」という。
 22日には、下京区の西七条保育所と中京区の朱七保育所の園児が見学に訪れた。本物そっくりの模型の中を列車が走る様子に「思ったより速いなあ」「作り方が知りたい」と、興味津々の様子だった。子どもらは、模型の中に植える植樹のお手伝いをした。
 鉄道模型は土・日曜に一般開放している。見学無料。問い合わせは丹羽さんTEL070(5261)1777。(京都新聞)
■取材ノートから JR長岡京駅西口再開発事業 「ビルありき」は本末転倒 洛西総局 千葉紀和
 長岡京市のJR長岡京駅西口再開発事業が迷走している。核店舗の撤退、公的負担の膨張、地元商工会との対立−。曲折を経て再度まとめた計画から、今度はホテルが消えた。市は「来年度着工に変化はない」と強気だが、計画は隔靴掻痒の感が否めない。都市再生のための再開発という「手法」が「目的」と化していないか。市民を巻き込む形で内実ある計画に練り直すべきだ。拙速は街づくりの観点からはむしろマイナスになる。
 事業は駅西口3.0fに再開発ビル四棟(商業、公共公益、住宅2)と広場、道路などを一体整備する。市を含めた地権者による府内初の再開発組合が主体だが、実質的には行政主導で進んできた。総事業費210億円を投じ、2005年度の完成を見込む。
 現計画は市が6月に公表した。公共公益棟(10階)は多目的ホールや駅前保育施設などが入り、商業棟(6階)はスーパー平和堂とフィットネスクラブのほか大半が市営駐車場( 400台収容)となる。
・市の負担が膨張
 これだけケチがつく計画も珍しい。計画浮上は88年。スーパー・マイカルを核店舗に着工寸前に至ったものの、経営難から一昨年に撤退し事業は中断した。公共施設の拡充、公園の新設、マイカル用駐車場の市営化など大幅な見直しで、計画規模を従前の6割に縮小したが、市の負担は逆に25億円も膨らんだ。
 これに市商工会が反発した。「地域特性がない」などとして、3月に「SOHO」を核とする独自計画を市に提出、対立が鮮明化する。市は現計画を貫いたが、基本設計を公表した矢先、内定していたはずのビジネスホテルが破談になった。代替業者を探すも、見通しは立たないありさまだ。
 再開発の失敗は全国で相次いでいる。店舗が撤退した幽霊ビル、余剰床を抱える第三セクターの負債。無残な夢の跡が各地に点在する。再開発事業はビルを建て余った床を売って事業費をつくる独立採算制。このため地価上昇を前提とした現行制度の限界を問う声も強い。昨秋には54自治体が「全国市町村再開発連絡協議会」を結成。国に制度改革を求めるべく補助金のあり方などの研究を始めた。
 確かに補助金の使途に対する地方の裁量権が広がれば、補助金で身動きできない状態は解消されるっ思い切った発想が生まれるかもしれない。
・プロセス重視を
 しかし、長岡京市の場合はそれ以前の問題が大きい。計画見直しでは、駅前や市全体の将来を展望した本質的な論議こそ必要だった。だが、商業中心が公共施設中心にすり替わっただけ。財政難の折、公金による買い支えだ。後の維持管理費など情報開示も不徹底な上、責任さえだれもとらない。商工会との溝、市民の空虚感は広がるばかりだ。
 計画浮上から15年目。地権者は待ち続けている。駅前は道路状態も悪く、バリアフリーや防災面からも早期整備の必要性は一定理解できる。
 問題なのはプロセスだ。「市民が主役の生活交流空間」。見直し計画のコンセプトにはこんな言葉が並ぶ。聞こえは良いが、マイカル撤退を受け「急きょ各部課から案を募った」(市幹部)もの。何が必要か、どんな施設にすべきか、「主役」の意見に徹底して耳を傾けるべきだろう。再開発は街づくりの手段にすぎない。活性化も個性化も彼らが生み出す。ビルを建てること自体が目的では本末転倒だ。
 駅前に広がる3fもの再開発予定地は、空き地のまま荒れ果てている。イベント会場なり運動場なりに開放してはどうか。権利変換前でも方法はある。ビルありきから市民重視へ発想転換を求めたい。(京都新聞)
■酒気帯びバス事故 80歳はね死亡 容疑で運転手逮捕 神戸市営
 28日午前9時5分ごろ、神戸市須磨区西落合1丁目の市道で、横断中の同市垂水区学が丘7丁目の無職野田八恵さん(80)が、名谷駅発の神戸市営巡回バス(乗客12人)にはねられ、野田さんは頭を強く打ち間もなく死亡した。バスを運転していた同市須磨区高倉台5丁目、浜口力三容疑者(54)の呼気からアルコールが検出され、須磨署は浜口容疑者を道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕した。
 同署は、業務上過失致死容疑でも調べる。浜口容疑者は「前日の夜に自宅で焼酎のお湯割りを4〜5合飲んだ」と供述しているという。乗客にけがはなかった。
 調べによると、浜口容疑者は現場約5b手前のバス停で乗客を乗せ、発進したところで野田さんをはねたという。乗客が携帯電話で110 番通報し、駆けつけた須磨署員が浜口容疑者から事情を聴いたところ、酒のにおいがしたため呼気検査をし、1リットル中0.2_グラムのアルコールが検出された。
 市交通局によると、浜口容疑者は28日午前6時半ごろ出勤。同7時過ぎから市営地下鉄名谷駅を発着する巡回バスを運転し、6周目に事故を起こしたらしい。始業前の点検で、係員はアルコールのにおいなどに気づかなかったという。
 浜口容疑者はタクシー運転手などを経て76年2月に採用され、97年4月から落合営業所に勤務。採用後、物損事故を数回起こしたが、勤務態度などに問題はなかったという。
 市交通局の雪村新之助参事は「重大な事故を起こし、誠に申し訳ない。早急に事実を確認し、厳正に対処したい」と話している。(朝日新聞)
29日■エムケイバス 停留所確保できず苦戦 住民との交渉難航 「開業、冬までに」
 エムケイ(京都市北区)は京都市中心部での路線バス参入を申請しているが、停留所の確保ができず、予定していた9月開業のめどが立っていない。市交通局とのバス停共有が実現せず、自前の停留所設置に向けた沿線住民との交渉も難航しているためで、「何とか今冬には開業を」と、トーンダウンを余儀なくされている。
 同社は2月、バスやタクシー事業の新規参入条件を緩和する改正道路運送法が施行されたのに合わせ、西大路通−北大路通−東大路通−七条通を循環する路線バス事業への参入を近畿運輸局に申請。運賃は1回200円、年間460万人の利用を見込んでいた。
 しかし、沿線114ヵ所の停留所の共有化を京都市交通局に求めたところ、「停留所に複数のバスを乗り入れると交通渋滞が生じる」として難色を示されたため、計画を断念。6月、自前の停留所88ヵ所を新設し、路線も一部変更する追加申請を行った。
 その後、停留所予定地に面した事業所や個人と、バス停設置の承諾を求めて交渉を始めたが「目下のところ、相手先の反応は厳しい」(経営企画部)という。
 エムケイは、無料タクシーや500円タクシーなどで話題を振りまいてきた「規制緩和の旗手」。だが「今度ばかりは勝手が違う。粘り強く交渉を進め、沿線の人たちの理解を得るしかない」(同)と慎重な構えだ。(京都新聞)
■雨でJR列車遅れ
 28日午後1時35分ごろ、京都府木津町のJR木津駅で、構内に設置してある雨量計の数値が、1時間当たり30_の規制値に達した。このため、JR関西線の奈良−加茂駅間で、時速30`の徐行運転をした。奈良−木津駅間は約2時間後、木津−加茂駅間も約2時間半後に規制を解除した。
 また、同日午後1時40分ごろ、山城町の上狛駅でも、雨量計が規制値に達したため、約2時間にわたって、JR奈良線の棚倉−木津駅間で徐行運転した。
 このため、上下合わせて25本の普通列車が運休し、計26本が6分から40分遅れ、約7000人に影響した。(京都新聞)
■点呼不十分飲酒見逃す 神戸市バス事故 JR事故後、具体策なし
 神戸市東磨区で28日、市営巡回バスが女性をはねて死亡させ、運転手の浜口力三容疑者(54)が道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕された事故で、同市交通局の始業点呼が十分なされず、同率疑者の飲酒が見落とされていたことがわかった。7月のJR東海バスの酒気帯び運転事故を受け、飲酒運転防止策の再点検を求めた国土交通省の通達に基づく具体策もとられていなかった。事態を重くみた近畿運輸局は近く、同市交通局に対し道路運送法などに基づく監査を実施する。
 同市交通局によると、始業点呼では免許証の携帯、車両点検結果などを確認し、運転手の顔色などから健康状態をチェックすることになっている。だが、実際の点呼時間は1〜2分ほどで、28日の点呼で、係員は浜口容疑者のアルコールのにおいに気づかなかったという。
 国交省の通達では、点検時の飲酒の有無の確認の徹底などを全国のバス事業者に求めていた。高速路線バスが直接の対象だったが、同市交通局は今月6日、市内8営業所の副所長を集めた会議で通達内容を説明。しかし、具体的な対策は指示しなかった。
 28日会見した井村幹雄・同市交通局良は「通達を受けつつこのような結果になり、誠に申し訳ない。点呼時間を延ばすなどしたい」と述べた。(朝日新聞)
30日■朝の峰山方面行き 2本の始発駅変更 KTRダイヤ改正
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)は29日、JR西日本と合わせて10月5日に秋のダイヤ改正を実施する、と発表した。
 主な改正点は、大阪発午後8時42分の宮津行き特急「タンゴ・エクスブローラー3号」の発車時間を30分繰り上げ、宮津駅から網野行き下り列車の接続を可能にした。また朝の峰山方面行き列車2本の始発駅を天橋立駅から宮津駅に変更し、通勤・通学客の利用を便利にする。
 一方、乗客が少ないとして、宮福線の午後6時35分の荒河かしの木台発福知山行き普通列車を廃止する。(京都新聞)
31日■南北鉄道連結工事 18日に同時着工 経協委合意 韓国、コメ支援も
 【ソウル30日共同】ソウルで開かれていた韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の第2回南北経済協力推進委員会は30日、朝鮮半島を縦断する鉄道・道路2ヵ所の連結を9月18日に同時着工、このうち鉄道の京義線は年内完工を目標にすることなど8項目の合意文を発表して終わった。
 南北間の鉄道・道路の連結で、半世紀以上にわたる軍事境界線を挟んだ分断の壁に初めて「穴」が開き、南北間の交流・協力を促進させることになる。
 合意文によると、京義線と東海岸の東海線の鉄道と道路は9月18日に同時に着工。完工時期は京義線の鉄道が年末、道路が2003年春まで、東海線の鉄道はまず一部区間で1年以内を目標とし、道路は今年11月末に臨時に連結する。
 着工に先立ち、非武装地帯の地雷撤去などに必要な軍事的保障措置案を発効させるため、軍事実務協議を9月18日までに開く。(京都新聞)
■降りて歩いて 77 JR上狛駅(山城町上狛) 茶問屋の黒壁 漂う香り
 JR木津駅から京都方面へ電車で数分。無人駅のホームを降り、駅から西に伸びる道を進むと、200bほどで旧奈良街道に突き当たる。駅前通りにもかかわらず、あまり商店を見かけない。
 奈良鉄道として開通した時は、駅がなかった木津−棚倉間に1896(明治29)年、荷扱い駅として設置された。神戸の外国人居留地との商売で栄えた地元の茶問屋の、強い要望があったからだという。
 商店が少ない理由について、通り沿いで酒屋を営む北村鉄雄さん(65)は「家並みは昔からあまり変わっていない。駅ができたころ引っ越してきた家が多いから」と説明してくれた。当時、すでに旧奈良街道に沿って商店街が形成されており、新たに開店する店はあまりなかったようだ。
 旧奈良街道に沿って南に進むと、上狛の茶問屋街が見えてくる。江戸時代から、木津川の水運を生かして、南山城や大和の綿を扱う問屋があった。時代が下るとともに茶の扱い量が多くなり、明治初期には主な輸出産品として、神戸の外国人居留地の商人との間で取引が盛んになる。
 旧奈良街道沿いには、現在も30軒以上の茶問屋が密集しており、街道のところどころに茶問屋の黒壁が顔をのぞかせる。歴史を感じさせる黒壁をたどって行くと、香ばしい茶のにおいが漂う。
 「今、上狛の茶問屋の多くは、地元の茶を宇治の問屋に卸す中間問屋なんです。出荷前に乾燥させる香りです」と、喜作園和田茶舗の和田喜介さん(53)が教えてくれた。
 街道をしばらく行くと、木津川の堤防で行き止まりになってしまった。漂う茶の香りをもう一度楽しみたくなり、通りをゆっくりと駅まで引き返した。(京都新聞)
■京義線、年内に連結 来月18日着工合意
 【ソウル30日=箱田哲也】韓国と北朝鮮は30日、ソウルで開いていた第2回経済協力推進委員会で、分断された鉄道、京義線を年内に連結することなどを盛り込んだ合意文を発表した。韓国は北朝鮮にコメ40万dと肥料10万dの支援を約束した。
 南北はすでに、朝鮮半島西側を走る鉄道、京義線と東岸の東海線、それらに並行する道路を連結させることで基本合意している。韓国側は京義線で、非武装地帯(DMZ)以南まで工事を終えているが、北朝鮮側はほとんど手つかずの状態だ。
 合意文によると、両線の鉄道・道路の南北同時着工式を9月18日に開き、京義線鉄道は年内を、道路は来春を完工目標に、東海線の鉄道・道路は今後1年間をめどに工事を進めるとした。また、今年11月末までに東海線沿いの臨時道路を建設することで合意した。
 韓国は鉄道連結などの事実上の見返りとして、コメ40万dを借款方式で、肥料10万dを無償で支援することを決めた。北朝鮮が合意事項を履行しない時は支援を取りやめたり、打ち切ったりする可能性もあるという。(朝日新聞)
■関西線踏切で異常 奈良線の2本運休 朝、2000人に影響
 31日午前8時43分ごろ、京都府木津町市坂のJR関西線・市坂踏切で、踏切内の異常を示す装置が作動しているのを天王寺行き電車の運転士が気づき、踏切の手前で停止した。踏切内に異常はなく、列車は約10分後に発車したが、JR奈良線の京都行きと奈良行きの上下2本をはじめ、JR大阪環状線など計4本が運休し、約2000人に影響が出た。
 JR西日本によると、この装置は踏切内の非常ボタンを押すと作動する仕組みになっており、同信号通信指令所で原因を調べている。(京都新聞 夕刊)