2002(平成14)年 6月


1日■京福嵐山線が全区間200 円均一 運賃の変更申請(京都)
  ■構内信号変わらず特急が立ち往生 JR京都駅(京都)
  ■ヘッドライト昼間も点灯 丹後海陸交通の全路線バス 事故防止の一環 きょうから府内初の試み(京都)
  ■降りて歩いて 65 バス停 京都交通・毘沙門(亀岡市千歳町) 近くに七福神の寺並ぶ(京都)
  ■窓 旅人に親切なバス停名称を 北区・玉木知男(無職・75)(京都)
  ■全線200円の均一運賃へ 京福電鉄、初の値下げ(朝日)
2日■JRの政府調達協定適用除外 欧米が「待った」 WTO(京都)
  ■バス運転手を覚せい剤検査 伊丹市、抜き打ちで(京都)
  ■抜き打ち尿検査へ 伊丹市交通局覚せい剤事件 バス運転手全員に(朝日)
3日■海底トンネルで結びます 巨大「立て坑」大阪港に到着(京都)
  ■ホームで事故想定 三ノ宮駅で訓練(京都)
  ■通勤電車に電磁波満杯 東北大研究 携帯オン、基準超え(朝日)
4日■中心市街地活性化法を活用 駅周辺を地区指定 舞鶴市と木津町 基本計画を策定(京都)
  ■神戸の街で伊根の魅力PR 2年契約 市バスの車体に写真や地図(京都)
  ■線路と列車33a すき間で命拾い 転落女性、JR阪和線(朝日)
  ■刃物男が暴れ JRストップ 名古屋・大高駅(京都)
5日■御堂筋線で事故 1万8000人影響(朝日)
6日■快速が女性はね東海道線乱れる 高槻の踏切(京都)
  ■京阪 軌道敷に車滑落 ダイヤ混乱 3万5000人に影響(京都)
  ■JR阪和線 67本が運休 人身事故で停車(朝日)
  ■京阪電車線路近くに車転落 徐行運転で遅れ(朝日)
  ■町おこしだ、イベントだ SL引っ張りだこ JR西保存 新たに復元、運転士養成も(朝日)
7日■JR不採用問題 政治解決案は夏以降に作成 4党 協議継続を確認(京都)
  ■ソーゴー学修だよ 時代伝える路面電車を保存 長崎市の浦上車庫 各地の有名車両ずらり 大正14年生まれは現役(京都)
  ■ドアコック操作 新幹線止める チュ二ジア人(京都)
8日■京都市交通局 今秋、市バス全系統調査 来年度末 路線大幅見直しへ(京都)
  ■電車にひかれ死亡 京田辺、JR片町線(京都)
  ■福岡市長選にJR九州会長出馬表明(京都)
  ■降りて歩いて 66 阪急バス・一文橋(向日市上植野町) 昔から橋の通行料徴収(京都)
11日■加速できずに電車立ち往生 JR阪和線(朝日)
12日■大雨で9本に遅れ JR山陰線(京都)
  ■”京の玄関”きれいに JR京都駅周辺 住民ら清掃活動(京都)
  ■新幹線深夜便 7500人が利用(京都)
  ■深夜新幹線7500人 万博以来の臨時運行、混乱なく(朝日)
13日■泥酔→転落 京阪止める 天満橋駅 研修後の新入社員 1万人影響(京都)
14日■新たに2社加盟へ スルッとKANSAI(京都)
  ■駅長、通勤中に痴漢行為 大阪市営地下鉄 聴取で処分検討(朝日)
  ■女性はねられ? JR遅れる 尼崎の東海道線(京都)
  ■死亡事故で列車混乱 尼崎 JR東海道線、18万人影響(朝日)
  ■電車ボルト落ち 民家塀に当たる 和歌山・JR阪和線(朝日)
15日■夕方まで混乱 22万人に影響 JR東海道線(京都)
  ■山陰線で列車異常(京都)
  ■バリアフリー 駅などを調査 「介助犬同伴」で育成の会(京都)
  ■降りて歩いて 67 KTR丹後大宮駅(大宮町口大野) 歴史の奥深さ漂う民家(京都)
  ■声 車内の園児ら身重に優しく 会社員 戸田奈都子(松山市 21歳)(朝日)
  ■マナー向上へ地下鉄パト 神戸の防犯NPO 17 日、W杯が仕事始め(京都)
16日■待避場所に転落 60歳女性命助かる JR茨木駅(京都)
  ■転落事故で JR8本運休 茨木、1万3000人影響(朝日)
17日■廃車のひかり 顔だけ再利用 JR西日本 手持ちと合体、先頭車に(朝日)
  ■JR、停電で遅れ 長岡京−高槻間(京都)
  ■JR阪和線 16本が運休 落石検知装置が作動(朝日)
18日■男性はねられ死亡 阪急京都線4500人影響(京都)
  ■JR東日本株 売り出し価格53万2000円に(京都)
  ■窓 落とした定期見つかり感謝 宇治市・山崎 芳美(主婦・42)(京都)
  ■駅と花に愛注いで 京福電鉄 京の10駅 育て「マイ・プランター」(京都)
19日■JR草津−西明石 コンピューターで列車の運行を制御 来月下旬から(京都)
  ■イベント通じ利用客を拡大 KTR利用促進協(京都)
  ■鼻先長くスマートに 新型リニア試験車両登場(京都)
  ■ケーブルカー火災初公判 各被告が無罪主張 オーストリア(京都)
  ■あなたの謎とき隊 JRジパング倶楽部 男65歳女60歳 なぜ入会資格に差?(朝日)
20日■すり、刃物振りかざす 京阪電車内 外国人5人組逃走(京都)
  ■ホームから転落 伏見の男性命拾い JR三ノ宮駅(京都)
  ■9月20日判決 下関無差別殺傷事件(京都)
  ■乗客の財布盗み男5人組が逃走 停車中の京阪電車内(朝日)
21日■車内忘れ物 傘がトップ USJ効果?パスポートが急増 JR西日本 01年度まとめ(京都)
  ■忘れ物の総数 過去最多を記録 JR西日本(朝日)
  ■完成、2ヵ月遅れ 出水の地下鉄東西線石田駅工区(京都)
  ■200円均一運賃、認可 京福電鉄に近畿運輸局(京都)
22日■京都市交通局 事業審を設置へ バス事業に市民の声反映(京都)
  ■ブレーキ故障で乗客1200人に影響 JR北陸線坂田駅(京都)
  ■JR東が完全民営化 政府、保有株を売却(京都)
  ■国鉄改革、15年で節目 なお残る膨大な長期債務(京都)
  ■首都圏に「さぬき」(京都)
  ■料亭の味を駅弁で(京都)
  ■窓 他人思いやる車内マナーを 甲西町・鈴木 強(事務員・51)(京都)
  ■降りて歩いて 68 阪急嵐山駅(京都市西京区嵐山東一川町) 一歩入ると、残る静寂(京都)
  ■阪急電鉄、森組に130億円追加支援(朝日)
  ■地下水噴出問題 東西線の開通 04年12月末に(朝日)
  ■仁和寺の職員を痴漢容疑で逮捕 市バス内で女性触る(朝日)
  ■米アムトラック危機 分割・民営化迫られ今月末から停止も(朝日)
  ■声 車内の電磁波 徹底調査して 障害者問題研究者 楠本利夫(大阪府吹田市 64歳)(朝日)
  ■JR京都駅ビル 福祉フェス突然の中止 「物販中心で運営に問題」 作業所など戸惑い(京都)
  ■大阪市職員が電車内で痴漢(京都)
  ■Q.14日早朝、JR尼崎駅近くの事故で… ダイヤ、なぜ1日混乱(朝日)
  ■大阪市職員を痴漢容疑で逮捕(朝日)
23日■JR京都駅ビルの「福祉フェスタ」 「突然中止」にとまどい(朝日)
24日■JR大阪駅 250人乗せずに発車 特急サンダーバード 運転手、ドア開けず(京都)
  ■乗客250人と車掌 置いてけぼり JR大阪駅 運転士、確認怠る(朝日)
  ■京日記(京都)
25日■バス事業のあり方 規制緩和めぐり議論 京都市交通局の審議会初会合(京都)
  ■臨時運行5本 帰省など備え KTR夏のダイヤ(京都)
  ■KTR 12期連続の赤字(京都)
  ■宵々山と宵山に京阪電鉄26本増発(京都)
  ■営業開始から12年連続赤字 北近畿タンゴ鉄道(朝日)
  ■痴漢容疑で聴取 駅長を諭旨免職 大阪市営地下鉄(朝日)
  ■電車にひかれ死亡 JR稲荷駅で女性(京都)
  ■列車衝突200人死亡 タンザニア 故障で坂を逆走(京都)
  ■ドア開け忘れで50人降りられず JR姫新線(朝日)
  ■列車同士が衝突 100人以上死亡か タンザニア(朝日)
  ■警視庁巡査部長 ちかん容疑逮捕 地下鉄内で女性触る(朝日)
26日■30年かけ全鉄道走破 車窓から時代の変遷見えた 旧山陰線開通させた実業家のひ孫 多彩な見聞 紀行本に 嵯峨野鉄道でゴールイン(京都)
  ■特急はるかにはねられ重傷 JR大正駅で女性(朝日)
27日■論点 京の交通 将来は 「歩き」とバス・LRT柱に 脱クルマ観光 発信を 社会報道部長代理 河内信一(京都)
  ■国鉄分割・民営化 地方分権など推進(京都)
28日■ひったくりご注意! 桂署管内 昨年同期の4倍増 阪急 桂駅付近で多発 パト強化や住民に呼びかけ(京都)
  ■放置自転車なんとかして モラル向上不可欠ですが 駐輪場の利用促進カギ 年間撤去7〜8万台 市内保有の1割近く(京都)
  ■四角いトンネル(朝日)
  ■スペイン村テコ入れ 経営改善策 近鉄が発表 年100億円人件費削減(朝日)
  ■幸せの「金の鐘」挙式後にどうぞ JR京都駅ビルにお目見え(朝日)
29日■車両型オリジナルぬいぐるみ(京都)
  ■降りて歩いて 69 京阪宇治交通・久御山団地(久御山町林) 田んぼが「町」に変ぼう(京都)
30日■客乗せたまま貨物線に進入 JR新大阪駅で特急(朝日)
  ■四国循環鉄道は幻 着工37年、阿佐線あす開業 過疎化影響 30`届かず 赤字必至「浸画列車」に祈り(朝日)
  ■声 海一望の列車やっと走るよ 会社員 林 喜栄(高知県安芸市 41歳)(朝日)



1日■京福嵐山線が全区間200 円均一 運賃の変更申請
 京福電気鉄道は31日、嵐山線(北野線を含め営業距離計11`)を全区間均一運賃とする変更申請を近畿運輸局に提出した。7月1日から実施予定で、全線200円均一とする。平均5.8%の値下げとなり、同時に関西の鉄道、バスの共通乗車カード「スルッとKANSAI」を導入して赤字路線への利用客の呼び戻しをめざす。
 運賃改定は1997年10月から約5年ぶりで、現在4つの区間で180−230円の運賃を均一にする。初乗り区間は20円値上げとなるが2区間以上は値下げとなり最大13%安くなる。定期運賃は現状で据え置く。
 嵐山線は近年、観光客の減少やJR円町駅の新設などで乗客減少が続き、2001年度の旅客数は前年度比5.1%減となった。均一運賃の導入により、落ち込みが大きい定期以外の利用客獲得を狙い収益改菩を図る。運賃改定に合わせ、70歳以上の高齢者割引定期(3ヵ月1万円)の発行も予定している。(京都新聞)
■構内信号変わらず特急が立ち往生 JR京都駅
 31日午後8時25分ごろ、京都市下京区のJR京都駅構内で、東海道線の信号が赤のまま変わらず、京都止まりの特急「スーパーはくと10号」がホーム手前で立ち往生した。駅員が手動で信号を切り替え、20分遅れで駅に到着した。
 この特急を含む上下21本の列車が20−4分遅れ、乗客約8000人に影響が出た。(京都新聞)
■ヘッドライト昼間も点灯 丹後海陸交通の全路線バス 事故防止の一環 きょうから府内初の試み
 丹後地方を中心に路線バスを走らせている丹後海陸交通(本社・京都府野田川町)は6月1日から、全ての路線バスのヘッドライトを昼間もつけたまま運行させる。交通事故防止対策の一環で、府内のバス会社では初めての試みという。
 ヘッドライトの昼間点灯は、交差点や路地から出てくる歩行者らに車両の走行を早く知ってもらい、事故を防ぐのが狙い。カナダや北欧ではすでに実施され、日本でも長野県が3月から試験的に開始、同県警交通企画課は「昼間点灯で交通事故は減っており、効果は出ている」という。
 丹後海陸交通は、運行区域に住む高齢者の死亡事故件数が府内平均に比べて高いことに加え、宮津交通安全協会が5月末から「ヘッドライト点灯運動」を始めたことなどから、率先して行うことにした。
 昼間点灯するのは、丹後1市10町と福知山市を走る全ての路線バス(31車両)で、京都、大阪方面を結ぶ長距離バスや観光バスは除く。車体の前後には「ヘッドライト昼間点灯運動 みんなでなくそう交通事故」と黒字で書かれた黄色のステッカー(縦15a、横45a)を張り付け、PRに努める。(京都新聞)
■降りて歩いて 65 バス停 京都交通・毘沙門(亀岡市千歳町) 近くに七福神の寺並ぶ
 保津川を渡るバスに揺られJR亀岡駅から10分ほど。京都交通馬路線の「毘沙門」のバス停につく。
 進行方向右手の山のふもとには、「丹波七福神めぐり」の起点となる神応寺がある。山門をくぐると、本堂の左手に毘沙門堂が立つ。
 そのむかし、寺の近くの百足山に毘沙門天が降臨し、村人が像をまつって信仰したという言い伝えから、一帯を毘沙門村と呼ぶようになったという。
 安達瑞光住職(54)は「戦国武将の明智光秀が亀山城を築城した際に、毘沙門天像を域内に移したとの言い伝えもありますが、本当のところは分かりません」と話す。
 堂の前に鳥居があるのは、1873(明治6)年に、百足山にあった毘沙門堂と境内にまつられていた八幡宮を移し替えた名残という。
 堂の中に安置されている毘沙門天像を見ることができるのは、年に2回だけ。8月31日の毘沙門天大祭と1月最初の寅の日で、とくに初寅にはソワカせんべいが配られ、信者らでにぎわう。
 神応寺から北へ5分ほど歩くと、「ほてい寺」の愛称で知られる養仙寺がある。境内に福袋をかついで満面の笑みを浮かべた布袋尊の大きな像が立つほか、本堂内には信者が持ち寄った五百体あまりの布袋像が並ぶ。
 七谷川を越え、さらに北へ足を延ばすと、蔵宝寺(大黒天)、金光寺(弁財天)、耕雲寺(恵比寿)、極楽寺(寿老人)、東光寺(福禄寿)が順に並ぶ。
 神応寺から東光寺までは約4`のコース。山すそを巡る道からは、亀岡盆地ののどかな風景が眺められる。(京都新聞)
■窓 旅人に親切なバス停名称を 北区・玉木知男(無職・75)
 金閣寺を通る市バス、12号と59号の2系統。停留所が東の方から西に向かって「金閣寺道」の次に「金閣寺前」と続いている。従って、知らない人が市バスを利用して東から行く際に「金閣寺」の車内放送を聞いて、ああお寺に着いたんだと、降りかけることがある。
 先日、「金閣寺道」到着直前に、カメラを持ったそれらしき人に「もし金閣寺に行かれるのでしたら、次のバス停がお寺のすぐ前ですよ」と言ったら、その人らは降りかけるのをやめて、「金閣寺前」で降りられた。
 市の交通局はちゃんと「金閣寺道」の案内の後すぐに、「金閣寺へは次の停留所でお降りください」との放送をしているし、運転手さん自身がその旨をマイクで注意されてもいるが、あまりにも有名な寺だけに、「金閣寺」の名前を聞くと、そこが寺のすぐ前と勘違いして、降りてしまう人もおられるようだ。
 いっそのこと、手前の「金閣寺道」を「左大文字下」などと変えれば、間違うこともなかろう。かつて、旅行者に親切に、というフレーズがあったが、同寺にそう遠くない地に住む一人の市民の、まさに老婆心である。(京都新聞)
■全線200円の均一運賃へ 京福電鉄、初の値下げ
 京福電鉄(本社・中京区)は31日、現行の区間制運賃から均一運賃に改めることを近畿運輸局に届け出た。均一運賃は200円を予定しており、7月1日から実施する。平均で5.8%の値下げとなる。同社が運賃を値下げするのは初めてという。
 現行の運賃は初乗り180円、最高で230円。改訂されると初乗りでは値上げとなるが、それ以外では最大で13%の値下げになる。定期券の運賃は現行通り。
 同社は嵐山本線7.2`と北野線3.8`で営業しているが、地下鉄東西線の開通などで利用客は年々減少。運賃値下げとともに、関西圏の私鉄など共通のプリペイド乗車券「スルッとKANSAIカード」が使えるようにして、利用客減少に歯止めをかけたい考えだ。(朝日新聞)
2日■JRの政府調達協定適用除外 欧米が「待った」 WTO
 【ジュネーブ31日共同】世界貿易機関(WTO)の政府調達委員会が31日、ジュネーブで開かれ、日本政府はJRの民営化に伴いJR東日本、西日本、東海の3社をWTO政府調達協定の対象外とするよう求めた。しかし、米国や欧州連合(EU)が異議を唱えたため、結論は持ち越しとなった。
 特殊法人の改革は小泉純一郎首相が主導する構造改革の目玉の一つだが、民営化により同協定の適用除外となれば外国企業にとって不利になるため、欧米がJR民営化の認定に「待った」をかけた格好。NTTコミュニケーションズも同じ理由で、協定の適用除外提案が箇に浮いている。
 通商筋によると、JR3社は昨年の通常国会で完全民営化が決まったため、日本は3社を政府調達協定の対象外とするよう求めた。
 協定はもともと、線路など安全運行に関する物品は対象外だが、協定の対象外となれば周辺施設の資材調達に当たって英語の公告を作成したり、入札期間を長く設定するなどの手間がはぶける。
 しかし、自国の企業が不利になることを懸念する米国やEU、カナダが「日本の鉄道市場についてさらに検討が必要」などと主張。結論を先送りすることで、JRを協定対象とし続ける戦術を取っている。(京都新聞)
■バス運転手を覚せい剤検査 伊丹市、抜き打ちで
 兵庫県伊丹市交通局は、市営バス運転手の覚せい剤使用事件が相次いだことから、運転手183人全員に対し、抜き打ちで尿検査を実施することを1日までに決めた。労働組合とも合意しており、本人の承諾を得た上で、年数回行うとしている。
 バス運転手の一人が、3月に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され、4月24日付で懲戒免職処分になったほか、2000年5月にも、別の運転手が同容疑で逮捕され、懲戒免職になっている。
 同交通局は「身の潔白を証明し、安心して乗車していただくために実施を決めた」としている。(京都新聞)
■抜き打ち尿検査へ 伊丹市交通局覚せい剤事件 バス運転手全員に
 市営バス運転手が3月に覚せい剤取縮法違反の疑いで逮捕された兵庫県伊丹市交通局は、183人のバス運転手全員を対象に年数回抜き打ちで尿検査することを決めた。運転手らでつくる伊丹交通労働組合も了解している。
 同局では00年5月にも別の運転手が同容疑で逮捕されている。その後、全局員を対象に研修を実施したが、再び逮捕者がでたことで、「研修だけでは再発は防げない」と判断したという。
 尿検査は、本人の承諾を得てから実施し、陽性反応が出れば警察に通報する。
 宮崎泰樹・同市交通局長は「運転手の身の潔白を証明し、市民に安心して乗っていただくため」と説明。同組合の木徳芳夫委員長も「2人も逮捕者が出たのは異常なこと。党せい剤を使っている者はいないということを示すためにも、検査に応じることにした。組合内で異論は出ていない」と話している。
 熊沢誠・甲南大経済学部教授(労使関係)の話
 逮捕者が続いたという事情を考えればやむをえないにしても、一般的には従業員の私生活や健康に関する調査は慎むべきで、するとしても事前に通知すべきだと思う。だが、最近は職場での「人権無視」が広がっており、相対的に、今回の尿検査のようなことがとりたててひどいこととは言えない状況になっている。(朝日新聞)
3日■海底トンネルで結びます 巨大「立て坑」大阪港に到着
 大阪港の人工島、夢洲(ゆめしま)と咲洲(さきしま)を結ぶ夢洲トンネルで、夢洲側の入り口部分と海底のトンネルをつなぐ巨大な「立て坑」が2日、神戸港からえい航され、大阪港に着いた。
 立て坑は鋼とコンクリート製。高さは12階建てのビルに相当する約36bで、長さ約35b、幅約46b、総重量約1万2200d。昨年3月から神戸港に面した三菱重工業神戸造船所で造られていた。
 夢洲トンネルは、フェリーターミナル、トラックターミナルなどがある咲洲とコンテナターミナルを整備中の夢洲を結ぶ全長約2.1`の道路・鉄道併設のトンネルで、臨海部の交通の大動脈。総工費約1300億円をかけて2000年度から近畿地方整備局大阪港湾空港工事事務所が建設を始め、07年度に完成する予定。(京都新聞)
■ホームで事故想定 三ノ宮駅で訓練
 神戸市の中心部にあるJR三ノ宮駅で3日午前、神戸市消防局と県警鉄道警察隊員ら約100人が参加し、開催地の雑踏事故の初動対応訓練が行われた。訓練は「原因は不明だが、ホームに乗客十数人が倒れている」との想定で実施。テロの可能性もあるとして、科学防護服を着用した警察や、消防局の特殊科学災害隊も出動した。(京都新聞 夕刊)
■通勤電車に電磁波満杯 東北大研究 携帯オン、基準超え
 通勤客は日々、強い電磁波にさらされている−。列車内では多くの乗客が持つ携帯電話の電磁波が重なって反射し合い、その電磁波密度は国際的な安全基準値を大幅に超えうることが、東北大の研究で分かった。金属で覆われた車両は電波が外に漏れにくく、複数の携帯電話が同時に発した電磁波は重複して反射する。この研究者は「電源がオンなら、通話中に限らない」などと警告、このほど日本物理学会の論文誌で発表した。
 東北大理学研究科の本堂毅助手(熱物理学)は、通勤途中の車内で携帯電話のメールを使う人を多く見かけ、車内で同時に携帯電話を使った場合の電磁波強度(平均電力密度)を調べた。
 携帯電話は通話中だけでなく待機中も、位置情報を近くの中継基地局と交換するため、電磁波を出している。本堂氏は、車内では電磁波は一部窓から出ていくものの、多くは金属の車内壁で跳ね返ることに注目した。各車両の窓の表面積や、車両全体の体積などを考慮し、列車内に携帯電話が複数ある場合、重複と反射によって発生する平均電力密度を求める計算式を導き出した。
 仮にある車両で50人が0.4h(W)の電波を出す携帯電話を1台ずつ持つとすると、車両内の総出力の合計は20W。携帯電話1台あたりの出力は最大でも2W以下と定められており、重複によって非常に強い電磁波が出力されることになる。これを計算式に当てはめると、車内の電力密度は、世界保健機関(WHO)の協力機関が定める国際基準値の数倍にも達しうることがわかった。
 「金属の箱で電磁波を重複して反射させる『電子レンジ』の大型版と考えれば分かりやすい。バスやエレベーターなど閉鎖空間での電磁波の影響を考慮し、予防原則を考える必要がある」と、本堂氏は話す。
 総務省では一昨年から、携帯電話の人体への影響を調べている。電波環境課は「携帯電話と、反射する壁までの距離が遠ければ電磁波強度は減衰するし、実際に基準値を超過する事態は起こりにくいのでは」としている。(朝日新聞 夕刊)
4日■中心市街地活性化法を活用 駅周辺を地区指定 舞鶴市と木津町 基本計画を策定
 国の中心市街地活性化法を活用したまちづくり基本計画を舞鶴市と京都府木津町が策定し、3日、関係省庁に提出した。JR木津駅やJR東、西舞鶴駅の周辺地域を活性化地区に指定し、各種事業を進める。府内では園部町、福知山市、京都市に次ぐ基本計画の策定になる。
 舞鶴市では、JR東舞鶴駅北側の商業地を中心とする約167fを対象に商業、定住、港湾回遊などゾーンに分け整備する。三条前島連絡橋や浜緑地などの整備や駅周辺土地区画整理事業などを進める。
 JR西舞鶴駅も北西の商業地を中心に約154fを対象地区に指定。歴史の道沿道の整備検討や、大手川、西市民プラザ(仮称)などの整備を盛り込んだ。
 一方、木津町もJR木津駅西側の市街地を中心とする約40fを対象地区とし、駅前土地区画整理や駅舎改築などの事業を進める方針。
 いずれの指定地区も人口減少などに悩む地域で、地域住民を巻き込みながら活性化策を進めていく、としている。(京都新聞)
■神戸の街で伊根の魅力PR 2年契約 市バスの車体に写真や地図
 京都府伊根町の名物「舟屋」などのPR写真を車体全面に張り付けた神戸市営バス1台がこのほど、運行を始めた。同市内の繁華街を中心に巡回しており、「走る広告塔」としての誘客効果が期待されている。
 バスの外面がシート加工され、全体は海に囲まれた同町をイメージした薄い青色で統一。車体全面には「舟屋と伝説の町 伊根町」のキャッチコピーと舟屋の風景写真が入っている。側面には町内の海水浴場や温泉、太鼓山の風力発電所などの観光名所の写真のほか、阪神地域からのアクセス道路や鉄道路線の地図も描かれている。
 運行は6月1日から始まり、2年間の契約で三宮や元町などの市内中心部を1日10回前後走る。伊根町未来課は「伊根らしさを満載したものに仕上がった。集客増につながれば」と大きな期待を寄せている。(京都新聞)
■線路と列車33a すき間で命拾い 転落女性、JR阪和線
 3日午後5時45分ごろ、大阪市東住吉区山坂2丁目のJR阪和線南田辺駅で、大阪府和泉市内の無職女性(66)が下りホームから線路に転落した。直後に天王寺発和歌山行きの快速電車が通過したが、女性は2本のレール間(幅約1b)にうつぶせに倒れ込み、胸の骨が折れたが助かった。
 JR西日本によると、運転士がホームから落ちる人影を見つけ、急ブレーキをかけたが、電車は女性の転落地点より220b先で止まった。車体と線路の間にすき間(約33a)があり、命は助かったという。(朝日新聞)
■刃物男が暴れ JRストップ 名古屋・大高駅
 4日午前10時20分ごろ、名古屋市緑区のJR東海道線大高駅の駅員から「刃物を持った男が暴れている」と110番があった。男は約30分後、銃刀法違反などの現行犯で、駆け付けた緑署員に逮捕された。けが人はなかった。
 東海道線は大高−笠寺間で約40分間上下線とも運転を見合わせた。男は大声で訳の分からないことを口走っており、同署が身元を調べている。
 JR東海や緑署によると、男は40歳ぐらい、身長約190aで、上半身は裸だった。駅の構内で刃物を持って突然暴れ出し、電車内に入ろうとしたところを駅員に制止された。男は線路上に降りて笠寺駅の方向に逃げたが、途中で緑署員に取り押さえられた。(京都新聞 夕刊)
5日■御堂筋線で事故 1万8000人影響
 5日午前9時ごろ、大阪市西成区太子1丁目の市営地下鉄御堂筋線の動物園前駅で、中年の男性が天王寺発新大阪行きの電車(10南編成)にはねられ、右腕、両足を切断する重傷を負った。この事故で上下32本が最大8分遅れ、約1万8000人に影響が出た。
 西成署の調べによると、男性は駅構内の線路に仰向けに横たわっていたらしい。(朝日新聞 夕刊)
6日■快速が女性はね東海道線乱れる 高槻の踏切
 5日午後7時45分ごろ、大阪府高槻市萩之庄一丁目、JR東海道線踏切で、女性が野洲発網干行き快速電車にはねられた。女性は車両にはさまれ、同市消防本部のレスキュー隊などが救出したが、死亡していた。高槻署などの調べでは、死亡したのは同市内の女性(58)で、遮断機が降りた踏切内に入っていたという。
 JR西日本は約45分後に下り線の運転を再開したが、後続の下り電車13本が運休、59本が最大約60分遅れるなど約2万4000人に影響が出た。(京都新聞)
■京阪 軌道敷に車滑落 ダイヤ混乱 3万5000人に影響
 6日午前7時5分ごろ、京都市伏見区横大路千両松町の府道で、同区の女性会社員(47)の乗用車がガードレールに衝突してなぎ倒し、高さ約8bの斜面を滑り落ちた。さらに斜面下の京阪電鉄京阪本線の軌道敷内に入ってフェンスを突き破り、下り線の線路の手前で止まった。会社員にけがはなかった。
 上り線の電車からの通報で淀行き普通電車が現場付近で徐行、現場約10b手前で停止した。車は約1時間後に撤去した。
 京阪電鉄によると、淀行き電車が17分間停車したほか、後続電車が徐行運転した。急行が最大30分遅れるなど計64本、乗客約3万5000人に影響が出た。
 朝の通勤ラッシュ時間帯で、下り線は約5分間隔の運行ダイヤになっており、約2時間にわたって混乱した。
 伏見署は会社員から事情を聴いている。会社員は出勤する途中で、調べに「ぼおっとしていた」と話している、という。(京都新聞 夕刊)
■JR阪和線 67本が運休 人身事故で停車
 6日午前6時半ごろ、大阪府高石市取石2丁目のJR阪和線富木南一踏切内で、日根野発天王寺行き普通電車(4両編成)に45歳くらいの男性がはねられ死亡した。乗客約300人にけがはなかった。高石署は自殺とみて調べている。
 JR西日本によると、この事故で同電車が現場に19分停車したほか、午前11時40分までに、上下線の計67本が運休し、99本が最大32分遅れた。約7万7000人に影響が出たとみている。(朝日新聞 夕刊)
■京阪電車線路近くに車転落 徐行運転で遅れ
 6日午前7時5分ごろ、京都市伏見区横大路千両松町の京阪電鉄本線の線路近くに、並行する約10b上の宇治川堤防の道路から同区内の会社員の女性(47)が運転する乗用車が転落した。女性にけがはなかった。1時間後に車はレッカー車で撤去されたが、電車は徐行運転をし、上下64本に最大で30分の遅れが出て乗客約3万5000人に影響した。
 伏見署の調べでは、車は道路わきのガードレールを倒して転落し、通過する電車と数aの所で止まったという。(朝日新聞 夕刊)
■町おこしだ、イベントだ SL引っ張りだこ JR西保存 新たに復元、運転士養成も
 JR西日本が「梅小路蒸気機関車館」(京都市下京区)に保存しているSLが、各地で引っ張りだこだ。町おこしやイベントの呼び物にというわけだ。1年の3分の1を各地に遠征する車両もある。この人気に走れるSLが不足し、同社は今秋新たに1両復元する。電化に伴いほぼ途絶えた運転士の養成も再び始まっている。
 同館はSLの基地だった機関区跡に73年にできた日本最大級の保存施設。18両のうち12両はボイラー設備が未整備なため展示用だが、残りは煙を上げて実際に走ることができる。特に「C56」と「C57」の2両は、館外の営業路線を走れるように整備されている。
 「ポニー」の愛称で親しまれたC56は今年、6ヵ所に計114日間貸し出される。3年前に比べて派遣される個所で3ヵ所、期間で71日間増えた。貸し出し日数は毎年増えており「落ち着く暇もない」(同館員)。
 5月3〜6日、95年に始まった同社のイベント「SL北びわこ号」として北陸線を走ったあと、17日から3日間、JR四国に貸し出された。瀬戸大橋を電気機関車に引かれて出張し、全通88周年の徳島線を32年ぶりに走った。9月には富山県氷見市の市制50周年記念で氷見線を走る。
 「貴婦人」の愛称があるC57も、山口県を走る「SLやまぐち号」のほか、団体列車などに使われる。走行日数は3年前より12日多い計116日。これまでほとんど依頼がなかった展示用車両にも、貸し出しを求める声が相次いでいるという。貸出料は1回につき1000万円以上かかる。
 走行可能なSLが足らなくなり、同社は急きょ約1500万円で、「豆タンク」の愛称で親しまれた小型機開車「B20」を復元する。
 SLの運転士は電車とほぼ同じ国の運転資格のほか、1級ボイラー技士の資格がいる。SLを動かせる運転士は同社では23人しかおらず、急ピッチで若手社員を養成している。JR西日本広報室は「30代以上のSL世代は煙を吐いて走る雄姿を懐かしんでいる。SLを初めて見るジュニア世代も『かっこいい』とファンになってくれる」と分析している。(朝日新聞 夕刊)
7日■JR不採用問題 政治解決案は夏以降に作成 4党 協議継続を確認
 JR不採用問題をめぐり国労が臨時大会で訴訟の取り下げを再確認したことなどを受け、与党3党と社民党は6日、4党協議を開き、国労の決定を評価し政治解決に向けた協議を今後も続けることを確認した。しかし与党側は、反対派組合員へ除名処分が先決だとして、夏の定期大会までは解決案づくりには着手しない考えを示した。
 協議には国労執行部も呼ばれ、高島昭一委員長は「解決案が示されるなら受け入れたい」と解決案づくりを要請。
 社民党の渕上貞雄副党首も、政治解決の枠組みを定めた四党合意に基づき、JRへの採用の働き掛けを与党側に求めた。
 与党側は、日本鉄道建設公団への新たな訴訟を起こした反対派組合員への対応で、より多くの組合員が訴訟を取り下げるか、応じない場合は除名処分を完了するなど目に見える結果を出すことが前提だと主張した。(京都新聞)
■ソーゴー学修だよ 時代伝える路面電車を保存 長崎市の浦上車庫 各地の有名車両ずらり 大正14年生まれは現役
 一見、電車のようだけど車といっしょに道路を走る。バスみたいなのに電線から電力を取る。そんなちょっとかわいい路面電車。今は車の発達で少なくなったけど、かつて日本全国で活やくした人気の路面電車が長崎市に保管されている。
 太平洋戦争で受けた原ばくのばく心地に近い浦上車庫。長崎では今も路面電車が走っているが、そこで働く永川吉弘さんに案内してもらった。
 入ってまず目についたのが茶色のカラーがいかにもレトロな旧西鉄電車160形。福岡市で走っていたもので、車体の長さは約11bで定員は66人。
 明治44年製造だから、もう90さい。みんなのおばあちゃんよりも年上だろうな。それでも今もイベントがあると出場する。
 中に入ってみると、木のゆかとしゃれた電灯があり、昔の応接間に通されたようだ。つり革の高さが今の電車よりも低い。当時の人々は今よりも小さかったんだね。
 大きなハンドルのようなものが目についた。何だろう。「ブレーキ。回して使うんです」と永川さん。
 水色に黄色のきれいな車両もある。大正14年に作られ、神奈川県小田原市を走っていた旧小田原電車150形。たずねると、この電車はこれまでに約50万`、実に地球12周半分も走っているそうだ。
 永川さんは「これはまだ現役で、朝のラッシュで急に電車が必要になったときピンチヒッターで出します」と言っていた。すごいな。
 車庫の3階は「電車資料室」という簡単な博物館になっていて、原ばくにあった後、路面電車復旧に向けて人々が努力した様子などが写真でしょうかいされている。
 浦上車庫には、ほかにも旧熊本市電600形、旧仙台市電1050形などが保存されている。電話で連らくして予約すれば、だれでも見学できる。見学できるのは平日の午前8時半−午後5時と土曜の午前8時半−正午。無料。問い合わせは浦上車庫TEL095(845)4111まで。(京都新聞)
■ドアコック操作 新幹線止める チュ二ジア人
 7日午前10時40分ごろ、新大阪−京都間を走行中の東京行きひかり152号で、ドアの異常を示すランプが点灯した。列車を止め、乗務員が車内を点検したところ、6号車のドアコックが操作され、乗降用の扉が全開になっていた。ドアコック近くにいた外国人男性が開けたのを認めたため、京都駅に到着後、車掌が男性を京都府警鉄道警察隊に引き渡した。
 府警によると、男性はチュニジア人のアザリア・ガイさん(39)。サッカーのワールドカップ観戦で来日したサポーターで、七条署が新幹線防害特例法違反の疑いで事情を聞いている。
 調べでは、ガイさんはサポーター約150人のリーダー格という。他のサポーターが新大阪駅で下りたが、自分だけ車内に取り残されたため、車掌に連絡しようとして、誤って操作したらしい。
 JR東海によると、列車は安全を確認した後に運転を再開、京都駅に8分遅れで到着した。乗客は約1100人だった。(京都新聞 夕刊)
8日■京都市交通局 今秋、市バス全系統調査 来年度末 路線大幅見直しへ
 京都市交通局は7日、今秋に市バスの全系統、全ダイヤの利用実態調査をすることを明らかにした。調査結果を踏まえ、2003年度末に路線系統の大幅な見直しを予定している。利用客の減少傾向が続く中、規制緩和にも対応した効率的な運営を目指す、としている。
 全市での市バス利用実態調査は4年ぶり。この間に、1日当たりの市バスの利用客は1998年度の約35万人から約3万人減少している。さらに、マンションの増加による都心での人口増加や、00年秋のJR円町駅(中京区)開業などで市バス利用者の動向が変化しているとみて、調査の実施を決めた。
 調査期間は9月下旬から10月上旬の数日間で、平日の全系統、全ダイヤの利用実態を終日調査する。バス停で乗客に調査票を渡し、乗車区間や乗り継ぎ状況、バス停ごとの乗降客数を調べる。
 市は、路線バス事業の規制緩和に対応するため、市バスの経営健全化計画を今秋に策定する。計画に沿って03年度末に行う事業規模や系統の見直しに利用実態調査を反映させる。
 また、阪急京都線の桂−東向日間に来年3月、新駅が開業するのに向けて、今月27日に桂駅の利用客にアンケート調査する。桂駅から新駅へどれだけ利用客が移るかを調べ、洛西地域から新駅へ市バス路線を新設するかどうかを検討する。(京都新聞)
■電車にひかれ死亡 京田辺、JR片町線
 7日午後6時半ごろ、京田辺市花住坂三丁目のJR片町線で、男性が新三田行き快速電車にひかれ、死亡した。上下計42本が運休、計39本が最大1時間遅れ、約3万3000人に影響が出た。
 田辺署の調べでは、死亡したのは八幡市内の無職男性(84)。直前に、線路内で自転車を押して大住駅方向へ歩く男性を、住民らが目撃しており、同署で関連を調べている。(京都新聞)
■福岡市長選にJR九州会長出馬表明
 JR九州の石井宰孝会長(69)は7日、11月に予定される福岡市長選に出馬する意向を表明した。保守系無所属で立候補する見通しだが、自民党県議などの一部が支援の構えを見せている。
 再選を目指す現職の山崎広大郎市長も11日からの定例市議会で出馬を表明する予定で、有力対抗馬の出馬表明により、激戦が予想される。(京都新聞)
■降りて歩いて 66 阪急バス・一文橋(向日市上植野町) 昔から橋の通行料徴収
 一文橋は、乙訓地域を南北に縦貫する主要幹線道の西国街道(現府道西京高槻線)にあり、向日市と長岡京市の境界を分ける小畑川に架かっている。
 その昔、小畑川は大雨のたびに鉄砲水の流れる「暴れ川」で、しょっちゅう堤防や橋を押し流した。洪水ごとに架け替えなければならなかった。そこで地元では通行料を取り、修復費用にあてた。「橋銭」は一人一文。これが橋の名の由来になった。有料になったのは定かではないが、室町時代ごろといわれる。日本最初の有料橋と伝えられている。
 橋銭の徴収をめぐり一文橋には逸話が残っている。橋守を任された半兵衛が、知り合いの人の通行には橋銭を取らなかった。知らぬ顔をして目こぼししたので「知らぬ顔の半兵衝」という言葉が生まれたという。今も地元の人たちの間で語り継がれている。
 通行料の徴収は、橋の管理が行政機関に移る明治時代の初めまで続いていた。橋の姿も時代とともに変わった。昭和に入って橋は木製からコンクリートに替わり、1972年に鉄橋となった。さらに、89年度から車の渋滞解消と歩行者の安全を確保するため、道路など周辺整備を含む大規模な改良工事を実施、今の姿になった。橋の下の小畑川は住民が水に親しめるよう整備された。
 平成の一文橋には欄干の両側に一文銭のモニュメント(直径75a、厚さ20aの鋳物製)を飾り、昔の名残をとどめている。しかし、現代は車の洪水。半兵衛が目こぼししていたのどかさはなくなった。(京都新聞)
11日■加速できずに電車立ち往生 JR阪和線
 11日午前8時20分ごろ、JR阪和線の鳳発天王寺行き普通電車(4両)が、大阪府堺市の津久野駅を発車した後、時速10`以上に加速できなくなり、次の上野芝駅で運転を取りやめた。電車が同駅上りホームに約1時間にわたり立ち往生したため、後続の電車5本が同駅に停車できず、そのまま通過した。
 JR西日本によると、同駅で約200人が乗り降りできず、百舌鳥駅から下り線で引き返すなどしたという。上下線2本が運休し、計約3500人に影響した。(朝日新聞 夕刊)
12日■大雨で9本に遅れ JR山陰線
 11日午後7時20分ごろ、JR山陰線の安栖里駅(京都府和知町)の雨量計が1時間あたり25_を記録したため、和知−立木間で徐行運転した。約1時間後に徐行運転は解除されたが、天橋立行き特急「はしだて7号」など特急3本を含む計9本の列車に最高15分遅れが出、750人に影響が出た。(京都新聞)
■”京の玄関”きれいに JR京都駅周辺 住民ら清掃活動
 6月の環境月間に合わせ、京都市下京区、南区のJR京都駅周辺で11日、各種団体のメンバーや地域住民たちが清掃活動や街頭啓発などに取り組んだ。
 京都駅前と安寧など周辺5学区で、企業などで構成する「京都駅周辺を美しくする会」のメンバーや学区民ら計300人が「京都駅周辺クリーン行動」を繰り広げた。京都駅の南北自由通路で花の種を配った後、参加者らはまちを歩きながら、火ばさみで紙くずを拾うなどした。
 京都駅八条口側では、600団体でつくる「市美化推進協会」の会員ら約100人が、八条通の竹田街道−油小路通間約1`で、路上に落ちているたばこの吸い殻を拾ったり、掃いたりした。また、通行く人に携帯用灰皿などを配り、「まちの美化に協力を」と呼びかけた。(京都新聞)
■新幹線深夜便 7500人が利用
 W杯カメルーン−ドイツ戦が行われた11日、JR東海は静岡県の掛川駅から東京、名古屋方面へ帰る観客のため東海道新幹線を12日未明まで運転したが、利用者は7500人で予想の1万1000人をかなり下回った。東海道新幹線の深夜運行は1970年の大阪万博以来だが、駅などでの大きな混乱もなく、12日午前2時までにほぼ定刻通り運行を終えた。(京都新聞 夕刊)
■深夜新幹線7500人 万博以来の臨時運行、混乱なく
 静岡で11日夜行われたW 杯の観客を東京や名古屋方面に運ぶため、JR東海が深夜から未明に走らせた臨時新幹線の乗客は計約7500人にのばった。掛川−東京6本と掛川−名古屋2本。70年の大阪万博以来の午前0時過ぎの営業運転となり、首都圏は山手線などの終電時間を延長したが、混乱はなかった。
 ドイツ対カメルーン戦の試合終了から約30分後、JR掛川駅のホームは観客で込み始めた。構内には、ドイツ語と英語でアナウンスが流れた。
 東京行きの1便は満員で、通路にも人があふれた。ホームには大声で歌うサポーターもいたが、観戦の疲れからか、呼応する人は少なかった。0時過ぎの便までがピークだったが、その後乗客は減り、東京に12日午前2時に到着した最終列車の乗客は約20人だった。
 JR東海によると、午後11時半ごろ、東京に向かう外国人ら15人が誤って静岡止まりに乗車したため、後続の臨時新幹線を静岡駅に停車させた。
 JR東日本は新潟会場で決勝トーナメント1回戦(デンマーク対F 組2位)が行われた後の16日午前0時以降、上越新幹線で11本の臨時列車を走らせる。上越新幹線の深夜運行は、82年の開業以来初めて。(朝日新聞 夕刊)
13日■泥酔→転落 京阪止める 天満橋駅 研修後の新入社員 1万人影響
 12日午後9時37分ごろ、大阪市中央区の京阪電鉄天満橋駅で若い男性が線路に転落したのを淀屋橋駅発樟葉行き準急列車の運転士が発見、停止した。運転士らが保護しようとしたが、男性は電車と壁の間を車両後部に向かって逃げ、警察官3人が出動する騒ぎになった。約20分後に保護されたが、京阪電鉄の上下計48本、約1万人に影響が出た。
 東署の調べによると、男性は会社員で新入社員。研修の後、かなり酒を飲んでいたといい、泥酔状態だった。(京都新聞 夕刊)
14日■新たに2社加盟へ スルッとKANSAI
 関西の私鉄など35社局が加盟する共通プリペイドカードによる乗車システム「スルッとKANSAI」は13日、神戸交通振興が本年度上期をめどに、京阪宇治交サービスが来年度下期をめどに、それぞれ同システムを導入すると発表した。(京都新聞)
■駅長、通勤中に痴漢行為 大阪市営地下鉄 聴取で処分検討
 大阪市営地下鉄の駅長(58)が通勤途中のJR関西線車内で女性に痴漢をし、大阪府警天王寺署の事情聴取を受けていたことが13日、わかった。同市は「本来なら率先して防止を働きかける立場なのに」と困惑し、駅長の処分を検討している。
 同市交通局や天王寺署によると、駅長は5日午前7時半ごろ、久宝寺駅(八尾市)を発車した直後のJR関西線の車内で女性の尻を触ったとされる。天王寺駅(大阪市)で府警鉄道警察隊に引き渡された。当初は否認したが、結局、触ったことを認め、「二度としない」との趣旨の誓約書を書いた。女性は被害届を出しておらず、刑事責任の追及は見送られる見込みだ。駅長は「弁解の余地はない。反省している」と話しているという。(朝日新聞)
■女性はねられ? JR遅れる 尼崎の東海道線
 14四日午前6時半ごろ、尼崎市七松町のJR東海道線立花−尼崎駅間の踏切で、西明石発京都行き普通電車が踏切内の異常信号に気付き停車した。兵庫県警尼崎西署が同踏切内にパトカーを停車、電車にはねられたとみられる女性遺体を検証しており、午前7時10分に運転を再開した。午前11時半現在、上下線で計115本が運休、184本に最大1時間半の遅れが生じ、18万5000人に影響が出ている。
 JR西日本は、午後3時から大阪市の長居陸上競技場で行われるサッカーのワールドカップ(W杯)に影響を与えないためダイヤの完全復旧を急いでいる。また、京阪電鉄、近畿日本鉄道、阪急電鉄など各線で振り替え輸送を実施している。(京都新聞 夕刊)
■死亡事故で列車混乱 尼崎 JR東海道線、18万人影響
 14日午前6時ごろ、兵庫県尼崎市七松町3丁目のJR東海道線尼崎−立花間の七ツ松踏切で、同市内に住む無職の女性(64)が遮断機をくぐって線路内に入り、列車にはねられ死亡した。
 この事故で、同線は上下線とも約40分間不通になった。さらに同日午前11時半までに、同線や東西線、福知山線、片町線などで計115本が運休、184本が最長約1時間半遅れた。JR大阪駅などでは、列車待ちの乗客がホームにあふれるなど、通勤客ら約18万5000人が影響を受けた。(朝日新聞 夕刊)
■電車ボルト落ち 民家塀に当たる 和歌山・JR阪和線
 和歌山市有本のJR阪和線で、12日午後4時50分ごろ、走行中の回送電車からボルトが外れ、線路沿いの住宅のブロック塀に当たっていたと14日、JR西日本和歌山支社が発表した。けが人はなかったという。
 同支社によると、民家のブロック塀は線路から約5b離れたところにあり、ボルトが当たったのに気づいた住民から和歌山駅に届けがあったという。ボルトは車両点検時に車輪を取り外すための潤滑油の注ぎ口の栓で、直径13_、長さ19_の鉄製。(朝日新聞 夕刊)
15日■夕方まで混乱 22万人に影響 JR東海道線
 14日早朝に兵庫県尼崎市のJR東海道線踏切で発生した女性死亡事故で、同線のダイヤの乱れは同日夕まで続いた。JR西日本のまとめでは、上下線で計219本が運休、240本に最大2時間18分の遅れが生じ、約22万7000人に影響が出た。(京都新聞)
■山陰線で列車異常
 14日午後10時55分ごろ、京都府八木町のJR山陰線で園部行き普通列車3両目床下から焦げたような臭いがしたため、点検のため八木駅で約1時間20分停車。上下6本の列車が遅れ、約900人に影響が出た。(京都新聞)
■バリアフリー 駅などを調査 「介助犬同伴」で育成の会
 日本介助犬育成の会(本部・京都市)は16日から、京都市内に乗り入れる鉄道やバスなど交通機関と、国、府、京都市の公共施設を対象にバリアフリーの進ちょく状況を調査する。
 身体障害者補助犬法の施行で今年10月1日から公共交通への介助大同伴が認められるのに合わせ、同会会員が鉄道駅舎などに車いすを持ち込み、スロープの設置状況や乗車がスムーズに行えるかどうかなどを調べる。
 JRのほか私鉄各社のバス、タクシー会社など10交通機関と京都市内にある体育館や美術館など約100の公共施設を対象に7月末まで調査し、課題があれば改善を求めていくという。(京都新聞)
■降りて歩いて 67 KTR丹後大宮駅(大宮町口大野) 歴史の奥深さ漂う民家
 町内に小野小町の墓があるという伝承にちなんで、駅舎は柱を朱色に塗った平安朝風の珍しいデザインだ。駅の完成は1925年。当時、地元は地場産業の丹後ちりめんが売れに売れて活気づいていた。野田川方面からのレールの延長とともに駅が完成したことで鉄路は京都市までつながり、「開通式は夜までにぎわった」(大宮町誌)というほど住民らに喜ばれた。
 同町口大野の畳職人堀甲司さん(71)は「当時はみんな馬車でちりめんを駅まで運んでいた。昔は派手な生活の人が多かったなあ」と振り返る。
 駅前通りは、木造の民家や老舗の和菓子屋などが立ち並び、落ち着いた趣のある風情を感じる。織物屋の数は激減したが、いまだに「ガチャン、ガチャン」という織機の音も聞こえ、どこかノスタルジックな気分にさせられる。
 駅前を抜けて緑豊かな風景の広がる竹野川を渡り、北東へ約20分ほど歩くと、国道312号大宮バイパスにぶつかる。
 町を南北に貫き峰山方面へ抜ける大動脈として73年に完成して以来、郊外型の飲食店や本屋などが次々と進出し、にぎわいを見せている。ただ「便利になったが、商圏がバイパスに移り、駅前が寂しくなった」との声もある。
 そこから約20分ほど北へ歩けば町名の由来となった大宮売神社(同町周枳)がひっそりとたたずむ。806年創建の古社で、鎌倉時代の石灯ろう2基(重文指定)もあり、町の歴史の奥深さをしのばせる。
 さらに足を延ばせば高台に「丹後マスターズビレッジ」(同町三坂)の国民年金健康センター「丹後おおみや」や陶芸などの体験ができる「大宮ふれあい工房」があり、休日には家族らでにぎわいをみせている。また同センター内の「おおみや小町温泉」の露天風呂からは町内が一望でき、産業や商圏が変わろうとも水田や里山などの美しい自然が多く残っていることに気づかされる。(京都新聞)
■声 車内の園児ら身重に優しく 会社員 戸田奈都子(松山市 21歳)
 私は9月に出産予定です。まだ毎日電車で会社へ行っているのですが、おなかも出てくると、何となく疲れやすく、だるく、普段の何げない動作にも苦労することがあります。特に、立ちっぱなしの満員電車はなかなかつらいものです。
 座れると思ったその日、車内には遠足の園児がぞろぞろ。引率の先生にすれば、子どもの安全を考えて座らせているのが安心だろうなと思います。でも、私は腹立たしい思いでした。
 その時、近くに座っていた3人の女の子が立ち上がり、私の手を引っ張りはじめたのです。同時に、どこからかおばあさんの手も引いてきて、自分たちの席へ案内すると、私たちに座るように言いました。私とおばあさんは、顔を見合わせ、はにかみ笑いをして、子どもたちにありがとうを言いました。
 私は子どもたちの純粋な思いやりに感激すると同持に、とても恥ずかしい思いがしました。電車に乗った時の私はきっと不快感をあらわにしていたのではないかと思います。
 私は改めて広い視野を持った人間に、母親になりたい、と強く思いました。(朝日新聞)
■マナー向上へ地下鉄パト 神戸の防犯NPO 17 日、W杯が仕事始め
 赤いベレー帽とそろいのTシャツで繁華街をパトロールするNPO法人・日本ガーディアン・エンジェルスが、神戸市と連携し、市営地下鉄の乗車マナー向上のために定期的な自主パトロールに乗り出すことになった。W杯決勝トーナメント1回戦、ブラジル−ベルギー戦が神戸市内で行われる17日夜、地下鉄海岸線で始動する。NPOが鉄道事業者と協力して公共交通機関に乗り込むパトロールは、全国でも初めてという。
 同エンジェルスは1979年、米国ニューヨークで誕生した国際的な犯罪防止ボランティア。日本では96年に東京支部が発足し、近畿では神戸、大阪、和歌山にチームがある。街にたむろする若者に声を掛けてトラブルを未然に防ぐだけでなく、ごみ拾いなど街の美化にも気を配る。
 地下鉄パトロールはエンジェルス側から昨年、神戸市交通局に打診があった。話し合いの結果、同局がパトロール用の通行証を交付し、チームが携帯電話の使用禁止や、高齢者・障害者への気配りなどを呼びかけることにした。
 神戸でのW杯最終戦となる17日は、海岸線の構内や車内を5人ほどで巡回する。今後の活動日程、場所などは市と協議して決めるという。
 同工ンジェルス近畿地区本部長の木谷和宏さん(30)は「コミュニケーションを大切にすれば、最近増えている車内トラブルは防げる。これをきっかけに鉄道他社にも働きかけていきたい」と話している。(京都新聞 夕刊)
16日■待避場所に転落 60歳女性命助かる JR茨木駅
 15日午後6時35分ごろ、大阪府茨木市のJR東海道線の茨木駅構内で、電車を待っていた同府吹田市の無職女性(60)が、ホームから転落。直後に西明石発高槻行き普通電車が入ってきたが、女性はホーム下の待避場所に落ちたため電車との接触は免れた。女性は転落した際に右足を骨折し、病院に運ばれた。
 茨木署によると女性はふらついてホームから転落したという。電車は急ブレーキを掛けたが、乗客などにけがはなかった。
 後続電車など8本が運休、当該電車を含め15本が最大24分遅れるなど約1万3000人に影響が出た。(京都新聞)
■転落事故で JR8本運休 茨木、1万3000人影響
 15日午後6時35分ごろ、大阪府茨木市駅前1丁目のJR京都線茨木駅のホームから女性(60)が線路内に転落した。直後に西明石発高槻行きの普通電車(7両編成)が通過したが、女性は線路とホームの間(約60a)に横たわって接触を避け、右足を骨折しただけですんだ。この事故で上下8本が運休したほか、15本が最大で24分遅れ、約1万3000人に影響が出た。
 茨木署の調べでは、女性は足が不自由で、つえを使って歩いていたところ、線路内に転落したらしい。(朝日新聞)
17日■廃車のひかり 顔だけ再利用 JR西日本 手持ちと合体、先頭車に
 東海道新幹線で廃車になった旧型「ひかり」の「顔」の部分を切り取り、別の車両と合体して山陽新幹線で使うリサイクル工事を、JR西日本が進めている。経費削減で4〜6両の短い編成が増えたため、先頭車が足りなくなったためだ。新車を造る6分の1の費用で済み、安全性にも問題はないという。
 再利用されるのは、85年に東海道・山陽新幹線「ひかり」に登場、現在も主に「こだま」に使われている100系車両。「のぞみ」など新車の相次ぐ登場で、引退が進み、JR東海は01年度は192両を廃車にした。
 これに目を付けたのがJR西日本。先頭車(長さ約26b)を買い取り、運転席など顔の部分(約10b)を切り取って同社の中間車とつなげ、新たに先頭車に造り直す。製作費は約5000万円で新車1両の6分の1という。
 わざわざ合体するのは、先頭車にモーターが付いていないため。16両編成なら中間車のモーターだけで十分だが、短い編成だと先頭車にも必要になる。
 01年度に4両を製造。02年度には6両、03年度以降は15両前後造る計画だ。(朝日新聞)
■JR、停電で遅れ 長岡京−高槻間
 17日午前7時22分ごろ、JR東海道線の長岡京−高槻間で停電した。同区間を走行中の車両に異常はなく、6分後に電気を供給して通常運行に復帰した。
 停電の影響で、上下2本が運休、下り2本が9−5分遅れ、約1700人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■JR阪和線 16本が運休 落石検知装置が作動
 17日午前9時23分ごろ、大阪府阪南市山中渓のJR阪和線で、線路への落石を知らせる検知装置が働き、同線は和泉砂川−和歌山間で上下線とも運転を取りやめた。異常がないことが確認され、約45分後に運転を再開したが、快速など16本が運休、4本が最大44分遅れるなど約2600人に影響が出た。JR西日本によると、沿線に張った落石検知用の網に何かが触れ、作動したらしい。(朝日新聞 夕刊)
18日■男性はねられ死亡 阪急京都線4500人影響
 17日午後8時ごろ、京都市右京区西院南井御料町の阪急電鉄京都線中道踏切近くで、男性が河原町行き普通電車にはねられ、死亡した。
 太秦署の調べでは、男性は踏切から西院駅方向に約30b付近の線路上を歩いていたという。太秦署が男性の身元確認を急いでいる。
 電車は現場で11分間停車した。上下線合わせて計13本が4−12分遅れ、約4500人に影響が出た。(京都新聞)
■JR東日本株 売り出し価格53万2000円に
 日本鉄道建設公団は17日、JR東日本の保有株式の売り出し価格を53万2000円にする、と発表した。国内で36万株、海外で14万株を売却し総額2660億円となる。同社の政府保有株の放出は3回目。これで全株式が売却され、名実ともに完全民営化する。
 国内分の申込期間は18日から3日間で、21日に株券を受け渡す。JR西日本株も年度内、JR東海株は来年度中に順次売却する見込み。(京都新聞)
■窓 落とした定期見つかり感謝 宇治市・山崎 芳美(主婦・42)
 朝7時「お母さん、家に定期忘れてなかった?」と学校へ行ったはずの長男からの電話です。「えっ」と家中を探すが見つかりません。駐輪場、乗車駅と電話しましたが、「そのような届け出はありません」とのこと。
 少しでも、割安にと6ヵ月分の定期を購入してまだ2ヵ月余りしか使っていないのに、本当にそそっかしい息子だと、息子に対する怒りしか浮かんできませんでした。こんな世の中、どこで落としたのか分からないのに届けてくれる人なんていないと思いこんでいました。
 ところが、息子が帰宅するなり「定期、あった。どこかのおばさんが駅に届けてくれたんだって」と明るい声。定期が見つかったことはもちろん、届けてくれた方がいたことに息子も、私たち家族も感激しました。届けた方に直接、お礼は言えませんが、逆の立場になった時、今回の気持ちを忘れず他人を思いやろうとあらためて感じました。定期を届けてくださった方、ありがとうございました。(京都新聞)
■駅と花に愛注いで 京福電鉄 京の10駅 育て「マイ・プランター」
 無人駅の構内で、沿線住民に四季折々の花を育ててもらう事業を、京福電鉄(本社・京都市中京区)が京都市内の嵐山線と北野線で始めた。住民は自由に駅に出入りし、「マイ・プランター」で花の世話をする趣向。「『花の駅』で地域を盛り上げて」と同電鉄は協力を呼びかけている。
 花植え事業は昨年、京福電鉄と京都市、沿線の商店街でつくる協議会で提案された。住民と同電鉄が力を合わせ、地域活性化を目指す企画として実施を決めた。
 同電鉄が先月、車折、有栖川、御室、等持院など九つの無人駅と、有人駅の嵐山駅の計10駅で、プラットホームや階段にプランターを3−4個ずつ設置。嵐山線と北野線の全駅に、花を育てる希望者を募るためのポスターを張り出した。
 毎日、水やりをする条件さえ満たせば、誰でも無料で参加できる。希望者には、同電鉄から花の種を郵送するが、プランターに自分の名前を書いて「マイ・プランター」にしたり、好きな花を植えてもよい。
 募集を始めてから、住民からすでに数件の申し込みが寄せられている。幾つかのプランターでヒマワリやキキョウ、コスモスなどが育っており、夏から秋にかけて駅構内を彩ることになりそう。
 問電鉄は「住民に好評なら、プランターの数や設置する駅を増やしたい」としている。連絡先は同電鉄運輸課TEL075(801)2512。(京都新聞 夕刊)
19日■JR草津−西明石 コンピューターで列車の運行を制御 来月下旬から
 JR西日本は18日の定例会見で、草津(東海道線、草津市)−西明石(山陽線、兵庫県明石市)間で新大阪総合指合所のコンピューターで列車の運行を制御する「運行管理システム」の運用を7月下旬から開始すると発表した。
 安全性を高めると同時に、情報伝達を迅速化するのが目的。同種システムは阪和線で1993年から既に導入済み。従来は列車の遅れなどの調整を駅と指令所の職員が電話でやりとりするなどの方法で行っていたが、新システムでは指令所のコンピューターが判断。通常の運行を含め信号機やポイントの切り替えをこのコンピューターで行う。
 システムは今後草津以東の米原までや西明石以西の兵庫県内の山陽線区間にも順次拡大していく予定という。(京都新聞)
■イベント通じ利用客を拡大 KTR利用促進協
 府北部と兵庫県の沿線自治体5市14町でつくる北近畿タンゴ鉄道利用促進協議会(会長・徳田敏夫宮津市長)の総会が18日、宮津市内のホテルで開かれ、本年度事業計画などを決めた。
 総会には、沿線自治体の首長や商工会議所会頭ら約60人が出席。徳田会長が「利用客は、車社会の進展で減少傾向にあり、イベントを通じて利用促進への気運を広げたい」とあいさつ。前年度決算と本年度事業計画が報告され、いずれも承認された。
 事業計画では、沿線住民らの利用促進策として▽前年に引き続きキャラクター列車の運行▽トレイン・アンド・ウォークマップ作製のための準備調査−などを盛り込んでいる。(京都新聞)
■鼻先長くスマートに 新型リニア試験車両登場
 先端の説角部分を従来より2.5倍の長さにして空力特性などを試験するためのリニアモーターカーの新型車両が18日、山梨リニア実験線の車両基地に運び込まれた。
 新たに導入されるのは、先頭部と中間部の各1両。先頭車両は、先端からの鋭角部分の長さは従来の約9bから約23bになり、空力特性などのデータを検証するための試験的な車両。
 この日は車体上部のジュラルミン製のボディー部分が運び込まれ、今後は車両下部の台車部分などと組み合わせ、各種機器のテストなどを経て、7月末ごろから走行試験に入るという。(京都新聞)
■ケーブルカー火災初公判 各被告が無罪主張 オーストリア
 【ザルツブルク(オーストリア)18日共同】2000年11月、オーストリア中部カプルンで発生したケーブルカー火災事故で、業務上過失致死罪などに問われたケーブルカー運行会社の役員ら16人に対する初公判が18日、ザルツブルク地裁の特別法廷で開かれた。
 スキー合宿中の福島県猪苗代町の中学生や群馬県の会社員、東京都世田谷区の慶応大生ら日本人10人を含む155人が死亡し、オーストリア戦後最悪の大惨事となった事故の責任追及は法廷の場に移ることになった。
 公判は今後、夏休みを挟んで断続的に続けられ、早ければ年内にも判決が出る見通し。
 初公判では、検察官が起訴状の要旨を読み上げ、事故は油圧系統から漏れた油が暖房装置の熱で発火したのが直接の原因と断定。これに多くの人為的ミスが重なり、被害が拡大したと指摘し、被告に過失があると主張した。これに対して、各被告の弁護人はあらためて無罪を主張、起訴事実の誤りを指摘した。予審では全被告が無罪を主張している。
 起訴されたのは、運行会社の技術担当重役ら3人、車両や部品メーカーの社員5人、事故車両の運行を認可した交通局の担当者など計16人。有罪ならば最高で禁固5年の刑となる。
・ケーブルカー火災事故 2000年11月11日、オーストリア・キッツシュタインホルン山のケーブルカー・トンネル内で発生。走行中の車両が炎上し、スキー合宿中の福島県の中学生ら日本人10人を含む155人が死亡。乗客の逃げ場がなかったことが大惨事につながった。
 事故の責任をめぐっては、オーストリア司法当局が1月、ケーブルカー運行会社の役員ら16人を業務上過失罪などで起訴。また米国人遺族らが運行会社などを相手に、損害賠償を求める集団訴訟を起こしている。(共同)(京都新聞)
■あなたの謎とき隊 JRジパング倶楽部 男65歳女60歳 なぜ入会資格に差?
最初は男女とも65歳でスタート ”年下妻”にあわせ引き下げ 社会環境の変化で条件の変更も
 旅が好きな63歳の男です。JRの運賃が割引になるシニア向けのサービス「ジパング倶楽部」のCMを見るたび、どうして入会資格に男女差(男性65歳・女性60歳)があるのか気になります。妻は私と同い年で、60歳になった3年前に入会し、サービスをフル活用しています。私はまだ入会できず、夫婦での旅を素直に楽しめません。リストラ組のひがみでしようか。=京都市・高田 敬三
 「はいろ、ジパング倶楽部、3割もお得です♪」のCMでおなじみのジパング倶楽部。発足したのは旧国鉄時代の1985年、高齢者を囲い込み、新規の利用者を増やす狙いだ。年会費は個人3670円。それで年に20回、全国のJR運賃や特急料金の合計が最大で3割引きになる。会員数は全国で約130万人にのばる。
 問題はなぜ、入会資格に男女の年齢差を設けたか。「いつ、だれが、どういう理由で5歳の差を思いついたのか。どうしても納得できません」と熱く語る高田さん。そういえば、同い年の私の夫も「僕ら一緒に入られへんのか。なんでやろ?」とCMを見ながらつぶやいていた。鉄道の発達しているヨーロッパなどのシニア向けサービスにも男女で年齢差を設けているケースは見当たらない。
 JR西日本ジパング倶楽部事務局長の上川卓さん(39)に聞いてみた。すると、思いもかけない答えが返ってきた。「実は、当初の入会資格は男女とも満65歳だったんです」
 それなら確かに公平だ。それがどうして変更されたのか。
 「65歳で入会された男性、つまり夫側から、『うちの妻は年下で、65歳になっていないので入れない。困るじやないか』という反発の声が出まして。妻が年下の夫婦は確かに多かろう、ということで、1年後に女性だけ60歳に変更したんです」
 同時に、どちらかが65歳以上なら、配偶者は何歳でも入会できるという夫婦会員(年会費2人で6120円)というシステムも導入した。
 結果的に対象年齢は広がったわけだが、いったい5歳の差の根拠はなんなのか。妻は夫より5歳年下、というのが日本の一般的な夫婦像なのだろうか。
 そんな疑問から、厚生労働省大臣官房統計情報部の「人口動態統計」を調べてみた。
 それによると、戦後初めて統計をとった47年の時点で、夫婦の平均初婚年齢差は3.2歳。53年後の2000年には1.8歳になっている。ちなみに、高田さんや私のような同年代の夫婦の割合は70年には10.1%だったが、00年には帽19.2%に増加している。妻が年上のケースも同様に、この30年間でほぼ倍の21.9%を占めるようになった。
 人口学が専門の島根大学法文学部廣嶋清志教授(57)は「年齢差の縮小は女性の社会進出によって女性の晩婚化がすすんだ結果です。欧米においても、男女の平等意識の浸透と婚姻時の年齢差の縮小はリンクする、ということがわかっています」と話す。ますます5歳差の根拠がわからなくなってきた。
 しつこく、ジパング倶楽部に聞いてみた。
 「要するにもともとの趣旨が新規の需要、つまり入会しなければ家にこもってテレビを見ていたような人に鉄道を使ってもらおう、ということなんです。女性の60歳はともかく、男性の60歳はまだ定職を持っている人が多い。となると、仕事での利用にこの割引サービスを使われてしまい、需要増どころか、逆に収益を減らすことにつながりかねません」
 おっしやる通り、民間企業である以上、営業戦略はあって当然である。しかも、今の入会資格で、会員数は年に1〜3割のペースで増え、現在は発足時の約10倍になった。変更する必要性もないらしい。
 しかも、「夫が入会できないので困る」という妻側からのクレームはほとんどないという。そういえば、日本旅行業協会のアンケート(01年3月調査)では、60代の夫が一緒に旅行したい相手の1位は妻で、全体の74%を占めるのに対し、妻の1位は友人で45%。夫と回答した人は33%に過ぎなかったとか。
 上川さんは言う。
 「専業主婦の多い時代だからこそ成立したシステムで、社会環境の変化に伴い、条件の変更は必要かと思います。しかし、それより、団塊世代が対象年齢に突入し、会員が急増した場合、ジパング倶楽部が健全な母体として存続できるのかどうか。逆に対象年齢を上げる、もしくはサービスを限定するなど、そういった対策が必要になるかもしれません」
 なるほど。年金と同じで、30代の私たちが老後を心配しても仕方がないということですな。(隊長・奥村 晶)(朝日新聞 夕刊)
20日■すり、刃物振りかざす 京阪電車内 外国人5人組逃走
 19日午後1時ごろ、京都市伏見区の京阪丹波橋駅で、外国人とみられる男5人が、停車中の電車内で八幡市の無職女性(72)から財布(現金約8000円など在中)を盗み、別の電車で逃走した。約10分後、すり被害の申告を受けた駅務員谷口訓久さん(28)らが車内で見つけたが、東山区の京阪五条駅に到着した際、男らは谷口さんをホームに押し倒し、ナイフようの刃物を振りかざして逃げた。
 松原署は窃盗と暴行事件として捜査している。男らはアジア系に見え、全員がスーツ姿で刃物を所持していたという。
 同駅近くの鮮魚店主(55)は「男らは慌てた様子で走ってきて、タクシー2台に分乗して五条通を東に行った」と話していた。(京都新聞)
■ホームから転落 伏見の男性命拾い JR三ノ宮駅
 19日午後10時ごろ、神戸市中央区のJR三ノ宮駅で、京都市伏見区の男性(35)が上り線ホームから落ち、直後に姫路発米原行きの新快速電車(8両編成)が進入した。
 駅員らが調べたところ、男性はホーム下の退避スペースに潜り込む形で倒れており、顔などに軽傷を負い服も破れているものの、命に別条はないという。
 葺合署などの調べでは、男性はホームに座り込み、電車が来たので立ち上がったところ、ふらつき転落したらしい。付近は階段があり、ホームの幅が狭くなっていた。
 同電車を含む上り3本が46−3分遅れ、約1300人に影響が出た。(京都新聞)
■9月20日判決 下関無差別殺傷事件
 1999年9月、5人が死亡、10人が重軽傷を負ったJR下関駅無差別殺傷事件で、殺人罪などに問われ、死刑を求刑された上部康明被告(38)の公判が19日、山口地裁下関支部(並木正男裁判長)であり、弁護側が最終弁論で「犯行時被告は心神喪失状態にあり、責任能力はない」と死刑を回避するよう求め、結審した。判決は9月20日に言い渡される。
 上部被告は最終意見陳述で傍聴席の方を向き「今、自分が生きていることが浅ましい。被害者や遺族の方には本当にすみませんでした」と頭を下げた。(京都新聞)
■乗客の財布盗み男5人組が逃走 停車中の京阪電車内
 19日午後1時5分ごろ、東山区の京阪電鉄五条駅の助役から「外国人風の男5人組が乗客の財布を盗み、駅員を突き飛ばして逃げた」と110番通報があった。松原署は窃盗、暴行事件とみて、グループの行方を追っている。
 調べでは、午後0時50分ごろ、伏見区の京阪丹波橋駅に停車中の特急列車内で、八幡市の無職の女性(72)がハンカチを落とした男に気をとられたすきに、別の男にバッグから現金約8000円などが入った財布を抜き取られた。5人は停車中の急行列車に駆け込んだという。発車した急行列車内で、通報を受けた駅員(28)が見つけたが、5人は五条駅で駅員を突き飛ばして転倒させ、タクシーで逃走。逃げる際、刃物をちらつかせていたという。(朝日新聞)
21日■車内忘れ物 傘がトップ USJ効果?パスポートが急増 JR西日本 01年度まとめ
 JR西日本が20日発表した2001年度の忘れ物の調査結果によると、全体件数が前年度比6%増の51万2000件と1987年度の調査開始以来、過去最高を記録した。
 傘や衣類など上位品目に変わりはないが、パスポートの急増が目立った。JR西では「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市此花区)開業で、外国人観光客の乗車が増えたため」(駅業務部)とみている。
 忘れ物の内訳は傘が13万8000点と15年連続の首位。以下、衣類(5万1000点)、装身具類(4万7000点)、くつ・かばん類(4万5000点)などが並び、前年9位の携帯電話(2万8000点)が8位に順位を上げた。
 1000点未満では、ワープロ・パソコン(138点)や、つえ(116点)、入れ歯(43点)などもあった。パスポート(168点)は前年度の1.4倍に増え、日本以外では米国や英国、韓国、台湾などが多かった。
 現金の落とし物の総額は5億8100万円で、前年度比10%減となり、過去最低だった。最高額は502万円で、100万円以上が15件あった。持ち主への引き渡し率は、現金が86%(金額ベース)に上るが、物品は件数ベースで31%。(京都新聞)
■忘れ物の総数 過去最多を記録 JR西日本
 JR西日本は20日、01年度の車内や駅での忘れ物をまとめた。1位は傘で15年間不動のトップ。2位は衣類、3位はめがね。最近急増中の携帯電話は8位につけた。
 忘れ物総数は約51万件で過去最多を記録。(朝日新聞)
■完成、2ヵ月遅れ 出水の地下鉄東西線石田駅工区
 京都市の地下鉄東西線延伸区間の「石田駅工区」(伏見区石田)で大量の地下水が噴出し、工事の一部が中断した問題で、市交通局は21日開かれた市議会交通水道委員会で、完成予定が2004年10月から2ヵ月程度遅れ、12月末になるとの見通しを明らかにした。止水対策などの影響で膨張が懸念された建設費は、これまでのコスト削減対策により、当初見込みの712億円の枠内に収まるとしている。
 地下水の噴出は今年1月中旬、駅施設の建設のため地上から掘削していたところ、地下21b地点で起こった。出水の原因調査と止水工事の影響で、工期に5ヵ月の遅れが生じ、止水対策で新たな負担も生じた。このため、市交通局は工期とコストについて見直し作業を行った。
 工期では、石田−醍醐駅間の工事について、1日当たりの工事時間を延長し、ほぼ24時間体制にするほか、掘削のずれを計測する時間の短縮などを行う。さらに、試運転や操縦訓練の日程調整も行い、計95日分を短縮させ、完成の遅れを2ヵ月と見込んだ。開業は完成後、国よる検査を経て05年1月中になるという。
 建設費については、工期の短縮に必要な人件費や機器の増設で約1億5000万円、出水の原因調査や止水工事で約3億5000万円、合わせて約5億円が新たに要する費用となった。一方で、これまでに工費削減に取り組んでおり、設計段楷で二重構造だったトンネルの単層化や、部材の大型化で連結部分の部品数を減らすなど、合わせて約5億5000万円のコスト削減効果を出していた。新たな出費分をコスト削減分で吸収し、総建設費は712億円の範囲内で完成できるとした。
 同委員会で市交通局は「工事の安全と工程の管理を徹底し、コストについては完成までにさらに削減できるよう取り組む」と述べた。(京都新聞 夕刊)
■200円均一運賃、認可 京福電鉄に近畿運輸局
 近畿運輸局は21日、京福電鉄(京都市中京区)が申請していた嵐山線全区間の乗車料金を200円均一とする新運賃体系を認可した。同社は7月1日から新運賃をスタートさせる。
 現行は、第1区間が180円で、乗車区間が延びるごとに20−30円を加算している。新運賃では、区間ごとの料金加算はなくなり、全区間200円で統一する。第1区間は200円値上げだが、その後は10−30円の値下げ。定期運賃は現状で据え置く。
 同線は、観光客の減少や阪急電鉄大宮駅の特急停車廃止などの影響で昨年度の乗客数は対前年比5.1%減。利用者に分かりやすい運賃に改定するとともに、関西の私鉄や京都市営交通機関などが加入するスルッとKANSAIも導入、利用者増を目指す。
 また、70歳以上の高齢者向け定期「らんらんフリーきっぷ」(3ヵ月1万円)も新たに発売する。(京都新聞 夕刊)
22日■京都市交通局 事業審を設置へ バス事業に市民の声反映
 京都市交通局は、乗り合いバス事業の規制緩和に伴い、今後の市バス事業について提言してもらうため「市交通事業審議会」を24日に設置する。市バス事業経営の環境が一段と厳しくなるなかで「市民の足を守る方策を考えていただきたい」としている。
 審議会設置は、2月から乗り合いバス事業が規制緩和され、タクシーのエムケイ(京都市北区)が市バスより運賃が安い路線新設を申請していることなど、赤字を抱える市バス事業の経営状況がさらに厳しくなると予想されていることが背景にある。今後の事業の在り方を考えてもらうとともに、市民の意見を事業に反映させる狙いもある。
 学識者のほか、女性、高齢者、PTAなど各種団体、NPO(民間非営利団体)、経済団体などの代表たち計20人で構成する。規制緩和が市営バスにおよぼす影響のほか、市民の足としての生活交通のサービスとコストの関係、市バスの利用促進策、運営コスト削減手法など規制緩和への対応策を審議する。
 8月末までに2回の会合を開いて中間報告を出し、本年度末までに市への提言をまとめる予定。
 市交通局は、主に人件費削減や事業所の民間委託拡大など、新たな経営健全化計画を今秋に策定する予定で、審議会の中間報告の結果も計画に反映させる。(京都新聞)
■ブレーキ故障で乗客1200人に影響 JR北陸線坂田駅
 21日午後5時20分ごろ、滋賀県近江町宇賀野のJR北陸線坂田駅で、停車していた播州赤穂行き新快速電車のブレーキがかかったまま戻らなくなり、発車できない状態が約25分間続いた。この事故で、上下線の新快速電車3本が部分運休するなど、約1200人の足に影響した。(京都新聞)
■JR東が完全民営化 政府、保有株を売却
 政府は21日、保有するJR東日本株式の50万株を売却し、同社の政府保有株はすべて放出された。1987年に発足したJR東日本は国鉄改革の目的である完全民営化を名実ともに成し遂げたことになる。
 同様に政府が保有するJR西日本の63万株(発行済み株式の31.7%)、JR東海の89万株(同39.5%)も順次売却される見通し。
 東日本の株式売却は「経常利益で安定して1000億円を超える会社は少なく、資産株としての人気が高かった」(大手証券会社)という。
 東日本株式は93年に上場して以来、二度にわたって売却され、残りは発行済み株式の12.5%となっていた。昨年12月には改正JR会社法が施行され、JR本州3社は事業計画や代表取締役の選任で、国土交通相の認可の必要がなくなり、法的に純粋な民間会社に移行していた。(京都新聞)
■国鉄改革、15年で節目 なお残る膨大な長期債務
 JR東日本の完全民営化が完了、JR西日本、JR東海もこれに追随する見通しで、国鉄改革は15年を経て節目を迎えた。ただ3社が依然として膨大な長期債務を抱えるなど、乗り越えねばならない旧国鉄の負の遺産もまだ残っている。
 JR東日本の大塚陸毅社長は「中途半端な状態だったがすっきりした。15年とはずいぶん長くかかったという気がする」と、感慨をにじませた。JR西日本の南谷昌二郎社長も「破たんしかかった鉄道を再生できた。JRとしてはひとまず役目を果たした」と胸を張る。
 旧国鉄末期には年間1兆円の赤字を垂れ流していた惨状が、現在はJR全体で約2000億円の経常利益を上げ、輸送力も2割向上し、国鉄改革は特殊法人民営化の成功例とも評価される。
 だが、JR本州3社が旧国鉄から引き継いだ長期債務はこれまでに4兆円程度を返済してきたものの、いまだに10兆円近くが残ったままだ。東日本の大塚社長は「多額で4%台の(高い)金利の債務を持っており、資金的な余裕があったら償還に充てざるを得ない」と語り、債務返済が相変わらず最大の経営課題であることを認める。
 さらにJR貨物やJR九州などの3島会社については経営環境が厳しく、株式上場のめどさえ立たない状況だ。東日本が完全民営化しても、国鉄改革が終わったわけではない。(京都新聞)
■首都圏に「さぬき」
 JR四国(高松市)の100%子会社、めりけんや(香川県宇多津町)は、首都圏の駅構内にさぬきうどん店を出店する。ファミリーレストラン経営や駅弁などを製造販売するJR東日本の子会社、日本レストランエンタプライズ(東京)と提携。8月に山手線恵比寿駅、10月に上野駅に出す予定。
 今後は、特産品さぬきうどんの本場の味を全国展開する。(京都新聞)
■料亭の味を駅弁で
 札幌駅立売商会が今月から販売している駅弁「夏のお祭り弁当」が好評だ。同社の「シェフの駅弁ランチ」シリーズの第2弾で、札幌市内の「きょうど料理亭 杉ノ目」本店の総料理長がプロデュース。道産の食材にできるだけこだわり、店で定評のある献立を取り入れた。
 8月末までの期間限定で、札幌駅内の売店で980円で販売中。問い合わせは札幌駅立売商会、電話011(721)6101。(京都新聞)
■窓 他人思いやる車内マナーを 甲西町・鈴木 強(事務員・51)
 毎朝夕、通勤電車に乗っているが、一つ気になることがある。若者、特に若い女性の声の大きな会話だ。自己主張、大いによろし。しかし、ボリュームを上げてとめどなく続く会話に、約1時間おつきあいせざるをえないのは、実につらい。
 おそらく彼女、彼らには自分が今どこにいるのか分からないのだ。自分の部屋の延長という感覚だろう。周囲にどんな人がいて、今その人たちがどんな状況にあり、どんな気持ちでいるのかなど、まったく気にしていない。気にしていたら、こうはなるまい。
 これで社会という集団の中で良好な人間関係を築いていけるのだろうかと心配になる。ケータイで大声でしゃべりまくっていた女子高生に一度、思い余って「もう少し声を小さくして」と丁寧にお願いしたが、完全に無視され、我慢しようと自分に誓った。しかる大人がいないというが、無視されるようでは、する気になれない。自分を大事にすることは、他人を大事にすることだと思うのだが。(京都新聞)
■降りて歩いて 68 阪急嵐山駅(京都市西京区嵐山東一川町) 一歩入ると、残る静寂
 阪急桂駅から嵐山線の電車に揺られ、約10分で終点嵐山駅に到着した。降り立つと、ホームの屋根から灯ろう型照明が下がり、情緒を感じる。
 嵐山を訪れる観光客の伸び悩みが心配されているが、さすがに駅前は地図を持った修学旅行生や家族連れでにぎわう。
 駅から南西方向の府道沿いを数分歩くと、毎年4月の「十三詣」で知られる法輪寺が見える。緑深い参道には、シカが現れることもあるそうだ。本尊の虚空蔵菩薩に参拝した後、本堂北側に進むと、京都市内が一望できる高台に出る。「新緑や紅葉など四季を感じられる場所です」と藤本高仝副住職(43)は話す。
 再び府道に戻り、渡月橋を渡らずに大堰川(桂川)右岸の小道を歩く。人通りは減り、地元の人が川岸で釣り糸を垂らす。のどかな光景。振り返るたびに渡月橋の見え方が変わり、趣きがある。
 道端の長いすに、エプロン姿のおばあさんが座っていた。87歳といい、この場所で50年以上も茶店を営んでいるそうだ。建物を大雨で川に流され、今は赤布を敷いた長いすだけで営んでいる。司馬遼太郎の著書「街道をゆく」で紹介された、地元では有名なおばあさんで「この辺は昔と少しも変わりません」と教えてくれた。
 しばらくして、石段の参道を登ると見えてくるのが大悲閣千光寺だ。江戸初期に大堰川を開削した角倉了以が工事の犠牲者を弔うため、寺をここに移した。境内から遠く比叡山が望め、眼下には大堰川が流れる。
 大杯道忠住職(45)は「嵐山本来の静寂がここに残る。一歩踏み込み、観山の奥深さを感じて」と語る。(京都新聞)
■阪急電鉄、森組に130億円追加支援
 阪急電鉄が、系列の中堅ゼネコン森組(本社・大阪市、大証2部上場)に対し、約130億円の無利子融資をすることが21日わかった。10月をめどに実施する。阪急は3月にも債務超過寸前だった森組に75億円を譲渡しており、3月末時点で7000億円弱の有利子負債を抱える阪急にとって重荷になっている。
 新たな金融支援について、阪急は「森組の(約350億円にのぼる)有利子負債の削減に充て、黒字体質になるのを後押しするため」と説明。130億円は新たに金融機開から借り入れる。阪急は、グループ事業の再編などで多額の損失処理を進めており、03年3月期では110億円の当期赤字を見込んでいる。(朝日新聞)
■地下水噴出問題 東西線の開通 04年12月末に
 京都市営地下鉄東西線の延伸工事現場で地下水が噴出し、工事が一部中断していた問題で、同市交通局は21日、04年秋としてきた開通予定が約2ヵ月遅れて12月末になることを明らかにした。止水対策や工期短縮などに約5億円かかるが、コストの縮減を進めているため、建設費は当初計画通りの712億円以内に抑えられる見通しという。(朝日新聞)
■仁和寺の職員を痴漢容疑で逮捕 市バス内で女性触る
 市バス内で女性の下半身を触ったとして、松原署は21日、右京区御室大内、仁和寺職員小林弘侑容疑者(66)を府迷惑行為防止条例違反の疑いで現行犯逮捕した。
 調べでは、小林容疑者は同日午後5時10分ごろ、左京区下鴨東本町を走行中の京都市バス内で、隣の席に座っていた北区の女性(40)の下半身を触った疑い。(朝日新聞)
■米アムトラック危機 分割・民営化迫られ今月末から停止も
 【ニューヨーク21日=山本晴美】全米規模で旅客鉄道を運営する唯一の組織、アムトラックが、存亡に直結する深刻な経営危機に直面している。同社のガン総裁は20日、「政府が2億j(約250億円)を緊急に融資しなければ、今月末から段階的に運行を停止せざるを得ない」と訴えた。
 だが、ミネタ運輸長官は同日、「アムトラックが改革を断行しない限り、融資に応じられない」とし、分割・民営化を追っている。
 米議会の委員会が今年2月、アムトラックを輸送、インフラ管理など3部門に分割し、このうちの輸送部門を段階的に民間会社に売り、最終的に完全民営化する再建計画を示している。
 アムトラックは、米政府を筆頭株主として70年に発足。おもに貨物鉄道会社の路線を借り、旅客列車を走らせてきた。日本人旅行者の間でも、西海岸と東海岸を結ぶ「大陸横断鉄道」、ボストン−ニューヨーク−ワシントンを結ぶ「大都市間鉄道」として知られる。
 だが航空機や自動車との競争に勝てず、これまで一度も黒字になったことがない。米政府はアムトラックの赤字を埋めるため、毎年、数億jの補助金をつぎ込んできたが、債務は計約40億jに膨らんでおり、資金繰りがいよいよ厳しくなってきた。(朝日新聞)
■声 車内の電磁波 徹底調査して 障害者問題研究者 楠本利夫(大阪府吹田市 64歳)
 この4月から2ヵ月ほどの間に、私は2000人を超えるペースメーカー装着者と話をした。「ペースメーカーを使用しています。携帯電話の電源OFFにご協力ください」と書いたイラスト付きのカードの申込者と電話や対面で話をしたのである。約3割の人たちが満員電車で何らかの症状が出て、困ったそうである。あとの7割の人は、満員電車は携帯電話の電磁波が怖いので、はじめから避けていたという答えであった。
 このカードは好評で最近増刷した。たくさんのペースメーカー装着者に、携帯電話の電磁波を気にせず満員電車に乗る勇気を与えたようだ。
 ところが、過日の本紙夕刊を見て驚いた。「通勤電車は電磁波満杯? 携帯オン、基準超え」の見出しで、東北大の本堂毅氏の論文が紹介されていたからである。「ラッシュ時の車内の電磁波出力は、国際基準値の数倍にも達しうる」そうだ。「『電子レンジ』の大型版と考えれば分かりやすい」ともある。このような論文が発表されたのを契機に、国の責任において、閉鎖空間でのペースメーカーに与える影響も含め、広く、人体への影響を調べる速度を速めてはしいと思う。すべての国民にかかわる問題なので。(朝日新聞)
■JR京都駅ビル 福祉フェス突然の中止 「物販中心で運営に問題」 作業所など戸惑い
 障害者の手作りの作品を展示・販売を目的に、京都市下京区のJR京都駅ビルで開催していた「ハートプラザKYOTO 福祉フェスタ」が21日夕で突然打ち切りとなった。会場を管理する京都駅ビル開発が「管理上、問題がある」と中止を通告してきたためだが、期間中の突然の中止に主催者の京都授産振興センターや共同作業所などは「これまでは問題なかったのに一体なぜ」と戸惑っている。
 福祉フェスタは、障害者の自立と社会参加の促進を図り、京都駅ビルの南北自由通路の一角で、1998年から年4回のペースで開いてきた。今回は19日から23日までの予定で、府内の共同作業所など40施設が参加し、チラシ配布や障害者が作ったクッキーや陶器、和紙製品などを展示・販売してきた。
 ところが、21日午後、駅ビル開発が「場所の設営、運営に問題が出る」と打ち切りを同センターに通告。「参加施設の中には材料を仕込んで準備しているところもあり、規模を縮小してでも続けたい」と反論し、後援していた京都府や京都市も抗議したが、聞き入れられなかったという。
 京都駅ビル開発は「物販中心のイベントは許可していない。今回のフェスタは販売中心で行われていたため、仕切り直してもらうことにした。8月中旬には再開してもらえる」と説明する。
 同振興センターは「今回はパネル展示がなく、客寄せばかりが目立ったことも問題かもしれないが、非常に残念。駅ビル開発には出店料などで配慮してもらっており、強く抗議できなかった」としている。(京都新聞 夕刊)
■大阪市職員が電車内で痴漢
 兵庫県警尼崎中央署は22日、阪神電鉄の車内で会社員の女性(22)の胸などを触ったとして、県迷惑防止条例違反の現行犯で、神戸市東灘区御影石町、大阪市交通局技術職員迫田昌良容疑者(39)を逮捕した。
 調べによると、迫田容疑者は同日午前7時すぎ、阪神電鉄御影−甲子園間で、横に座っていた女性に体を密着させ、胸を触るなどわいせつな行為をした疑い。
 迫田容疑者は「かわいい子だったから」と容疑を認めているという。
 女性が立ち上がって、最後部にいた乗務員に通報。尼崎駅で迫田容疑者を取り押さえ、尼崎中央署員に引き渡した。(京都新聞 夕刊)
■Q.14日早朝、JR尼崎駅近くの事故で… ダイヤ、なぜ1日混乱
A.主要路線の合流地点 複雑な乗り入れ増加 ハード整備の遅れ…
 JR東海道線・尼崎駅近くの踏切で14日朝、1件の人身事故があった。事故処理は約40分で終わったが、ダイヤの乱れは関西全域に及び、夕方まで続いた。この日はW杯の試合が大阪市であったため、各駅には遠隔地からの客も多く混乱に拍車がかかった。なぜ、JRはここまでの機能まひに陥ったのか。私鉄との競争を意識した効率優先の輸送システムやハード面の整備の遅れ…。原因を探ると、同社が抱えている問題がいくつも浮かぶ。
 事故があったのは、尼崎駅の西約2`の踏切。午前6時ごろ、遮断機をくぐって線路に入った女性が電車にはねられ死亡した。
 この事故で、東海道線は午前6時28分から同7時10分まで上下線とも運転が止まった。再開後も午後5時ごろまで京阪神を中心にダイヤが乱れ、219本が運休、240本が最大2時間18分遅れ、約22万7000人に影響が出た。
 JR西日本には、「運休が多すぎる」「早く見通しを言え」などと数日間、抗議や苦情が殺到した。
 混乱が広がった直接の原因は、現場が尼崎駅のそばだったことだ。
 同駅には、東海道、福知山、東西の主要3路線が合流し、1日の発着数は約1200本にのぼる。たとえ小さな事故でも影響が大きく、同駅周辺は「アキレス腱」とされる。
 同社が強力に推し進める「関西圏のネットワーク化」もあだになった。私鉄と厳しい競争を強いられている同社は87年の民営化直後から、複数の線区を複雑に乗り入れて走る列車を増やしてきた。「東海道線→大阪環状線→阪和線」などだ。便利にはなったが、1列車の乱れは即座に、関西全域に波及することにもなった。
 ダイヤが複雑になった半面、コンピューターシステムなどハード面の整備は遅れている。
 列車の運行は「ダイヤ作成」「ポイントの変換」「乗客への案内」が3本柱。東海道・山陽新幹線や首都圏のJR東日本では、コンピューターで一元管理されている。事故があるとダイヤが作り直され、コンピューターに入力すれば、自動的にポイントや駅の案内表示が変わる。
 だが、JR西日本では阪和線にしかこのシステムがない。ダイヤの変更は駅に電話やファクシミリで伝えられ、駅員がポイントや信号、案内表示を変える。
 今回の事故でも、多くの駅の案内表示板には「調整中」の表示が出ただけだった。情報を入力する駅員が、ポイント変換など別の作業に追われたためだ。
 合理化の流れの中で、非常時に対応できる社員の数が減っているのも事実。同社の社員は発足後15年間で約24%減った。点検や復旧など現場作業の外注化も進み、関連会社や別会社に頼る例も増えた。車両設備などの余裕も乏しい。ラッシュ時だと列車はすぐに折り返し、点検に長時間を割けず、小さな故障は額発している。
 JR西日本広報室は「ご迷惑をかけたが、鉄道の公共性は十分認識している。今回の教訓を今後に生かしたい」と話している。
JRの対応に利用者は不満 交通評論家の角本良平さんの話 利用者は事故の発生より、復旧や遅れの目安を十分に言わないJRの対応に不満を招いている。防ぎようがない事故もあるからだ。いち早く駅の案内表示を復旧させ、十分な放送もして、ダイヤの正常化を図るべきだった。これを支えるハード面の整備の遅れは良くない。非常時に社員は何を最優先に行動するのか、客の立場に立った訓練をする必要もある。(朝日新聞 夕刊)
■大阪市職員を痴漢容疑で逮捕
 兵庫県警尼崎中央署は22日、神戸市東灘区御影石町2丁目、大阪市交通局職員迫田昌良容疑者(39)を、同県迷惑防止条例違反(痴漢行為)の疑いで現行犯逮捕した、と発表した。
 調べでは、迫田容疑者は22日午前7時ごろ、阪神電鉄本線梅田行き直通特急の電車内で、2人がけ座席の神戸市灘区の会社員女性(22)の隣に座り、御影駅から甲子園駅までの間、体を密着させ、手で女性の胸付近をさわるなどした疑い。迫田容疑者は大阪市営地下鉄の保線区勤務の職員で、出勤途中だったという。
 女性は電車内で乗務員に知らせ、尼崎駅で逃げようとした迫田容疑者を乗務員と一緒に追いかけて駅北側の路上で捕まえ、同署に引き渡した。(朝日新聞 夕刊)
23日■JR京都駅ビルの「福祉フェスタ」 「突然中止」にとまどい
 障害者福祉の啓発などを目的に19日からJR京都駅ビル(下京区)で開かれていた「ハートプラザKYOTO”福祉フエスタ”」(京都授産振興センター主催)が22日、突然中止になった。府内の授産施設などが作った製品を23日まで展示・販売する予定だったが、会場を提供したビル管理会社が「物品販売中心の催しになっている」として、中止を求めたという。23日は展示中心で開くことになったが、参加施設などからはとまどいの声も出ている。
 「福祉フエスタ」は98年から始まり、今回が16回目。府や京都市などが後援し、19日から府内の授産施設や共同作業所約40施設が日替わりで、手作りのクッキーや陶器、和紙などを23日まで展示・販売する予定だった。会場はビルを管理する「京都駅ビル開発」が無料で提供した。
 関係者によると、21日に京都駅ビル開発から「22日以降は貸せない」という連絡が京都授産振興センターにあり、同センターが府や京都市とともに話し合ったが、京都駅ビル開発は「管理上の都合」と説明したという。同社は「催しは展示と販売ということだったが、販売中心になっているので、中止を申し入れた」と説明する。
 これに対し、ある作業所職員は「通所者はフェスタを励みにしていただけに残念。中止の理由は『駅ビル側の都合』としか聞いていない。はっきりした事情を知りたい」と話す。
 一方、京都授産振興センターは「当初の計画通りに実施したかったが、管理者からの申し入れなので仕方がない。フェスタのために頑張ってきた授産施設などの人たちには申し訳なく思っている」と話している。(朝日新聞)
24日■JR大阪駅 250人乗せずに発車 特急サンダーバード 運転手、ドア開けず
 23日午後1時40分ごろ、大阪市北区のJR大阪駅で、北陸線の列車故障のため1時間遅れでホームに入ってきた大阪発富山、和倉温泉行き特急サンダーバード21号が、ドアを開けないまま発車した。乗車予定だった約250人のほか車掌も乗れず、JR西日本は同電車を次の新大阪駅で停車。大阪駅のホームにいた乗客らは後続の大阪発金沢行き特急雷鳥23号で新大阪駅まで行って乗り換え、約1時間半遅れで新大阪を出発した。
 JR西日本によると、サンダーバード21号の運転士がドアを開けるのを忘れたまま、ドアが閉まっていることを示す表示灯を見て、乗客が乗り終えて車掌が閉めたと勘違いし、発車したという。(京都新聞)
■乗客250人と車掌 置いてけぼり JR大阪駅 運転士、確認怠る
 23日午後1時42分ごろ、大阪市北区のJR大阪駅で、大阪発和倉温泉・富山行きの下り特急「サンダーバード21号」(9両)が、乗客約250人と車掌を乗せずに発車した。乗客らは後続の特急「雷鳥23号」で隣の新大阪駅へ向かい、同駅で待機していたサンダーバードに乗り換えた。同特急は、福井県で起きた北陸線の列車故障の影響で出発が約1時間遅れていたが、さらに30分ほど遅れた。
 JR西日本によると、「サンダーバード21号」は午後1時38分に大阪駅に到着。乗車ドアの開閉役である車掌がダイヤの乱れへの対応などで乗務が遅れたため、4分後の発車時刻になってもドアを開けていなかった。運転士はドアが閉まっているのを表示灯で確認し、「客が乗車して車掌がドアを閉めた」と勘違いして予定通りに発車させたという。JR西日本は「運転士が、車掌の乗車やドアの開閉などの確認を怠った」と話している。
 この日、JR北陸線では午前6時50分ごろ、福井発近江今津行き上り普通列車(3両)が、福井県武生市内で速度が上がらなくなり、今庄町で緊急停車した。この影響で、北陸線は特急「雷鳥」など上下線計15本が運休や一部運休し、特急21本、普通19本が最大で約2時間35分遅れた。約8000人に影響が出た。(朝日新聞)
■京日記
 ◇…京都駅ビル(京都市下京区)が9月に開業5周年を迎えるのを前に、駅ビル7階東広場にベルのモニュメント「出発のプリエ」が完成し、23日、初打ちの式典が行われた。
 ◇…モニュメントは、高さ約7.5b、幅約4b。中央に重さ約 150`のブロンズ製ベルがつるされている。京都駅ビル開発などが約3000万円をかけて作った。
 ◇…澄んだベルの音が響き渡ると、駅ビル一帯は華やいだ雰囲気に。公募でモニュメント名が採用された神戸市東灘区の会社員、森山薫さん(22)は「旅立ちの駅で、すべての人の幸せを祈るシンボルになれば」と話していた。(京都新聞)
25日■バス事業のあり方 規制緩和めぐり議論 京都市交通局の審議会初会合
 乗り合いバス事業の規制緩和に伴い、今後の市バス事業のあり方を審議する「京都市交通事業審議会」の初会合が24日、中京区のホテルで開かれた。委員から定時運行の確保の必要性やまちづくり全体の中での議論を望む意見が出された。
 審議会は、学識者や女性、高齢者など市内の各種団体代表ら20人で構成。規制緩和により、赤字を抱える市バス事業の経営環境がさらに厳しくなるなかで、今後の事業のあり方を市民の意見も聴きながら議論するために設置された。
 会長に飯田恭敬京都大工学研究科教授を選んだ後、市交通局から市バス事業について、赤字の状況や路線により乗降客数に差があることなどの現状説明があった。
 委員から「赤字路線と黒字路線を別に対策を立てたらどうか」「まちづくり全体の中で市バス事業を考えていくべき」「バスの定時運行が確保されていないのが問題」などの意見が出された。
 審議会は8月末に中間報告を出し、来年3月に市に提言する。(京都新聞)
■臨時運行5本 帰省など備え KTR夏のダイヤ
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)はこのほど、お盆の帰省や海水浴シーズンに備えた夏季臨時列車のダイヤを発表した。
 お盆の臨時列車は上り下り計5本。京都発天橋立行き特急「はしだて83号」を8月11日と12日に、天橋立発京都行き「はしだて82号」を8月14−16日にそれぞれ1日1本、臨時運行される。
 また海水浴客らに対応するため、7月20日−8月19日を中心に「タンゴディスカバリー」(京都−豊岡、久美浜間)を2両増結し計6両、「タンゴエクスプローラー」(新大阪−久美浜間)は3両増やして計6両にするなど特急計13本を増結する。丹後由良や丹後神野駅など海水浴場に近い駅には臨時停車する。また「天橋立炎の架け橋」の催される7月20日夕に、福知山、西舞鶴、豊岡の各駅から点火ボランティア体験ツアーの普通列車が出発する。問い合わせはKTR 企画販売課TEL0772(22)3308。(京都新聞)
■KTR 12期連続の赤字
 京都府や沿線市町などが出資する第三セクターの北近畿タンゴ鉄道(KTR、谷岡豊次社長)は24日、2001年度決算を発表した。人件費など営業費用を1.9%圧縮したが、運賃収入が2.6%落ち込み、経常損失(赤字)は5億4600万円となった。前年度に比べて9900万円改善したものの、12期連続の赤字となった。
 営業収益は、1.8%減の15億6600万円。景気低迷などで観光客や通勤客が減少したため、運輸収入が前年度比2.6%減となった。一方、営業費用は修繕費や動力費などを圧縮したことから、1.9%減の21億2200万円。経常損失は、5億4600万円となった。
 一方、特別利益として、前年度の経常損失を府や市町などが穴埋めする運営費補助金が8.7%増えたことなどから、当期利益は3200万円を確保した。この結果、前年度からの累積損失は3億9100万円となった。
 ただ、昨年度の株主総会で、累損の解消と特急車両「タンゴディスカバリー」の減価償却費に充てるため、12億円の減資を決議している。これを差益積立金とし、ここから3億8000万円を取り崩すうえ、別の積立金1100万円を充てるため、繰越損失はゼロとなる。
 28日の定時株主総会で決算が承認されるほか、役員人事では山田啓二府知事が会長、中貝宗治豊岡市長が常務、本田安志舞鶴市収入役が監査役に選出される見通し。(京都新聞)
■宵々山と宵山に京阪電鉄26本増発
 京阪電気鉄道は、7月15日の祇園祭宵々山と16日の宵山の2日間、京阪本線の三条−淀屋橋間と鴨東線の出町柳−三条間に特急など計26本を増発する。下りが三条発淀屋橋行き特急が同9−10時台に3本、出町柳と三条発の準急と普通が同8−11時台に8本増発。上りは、天満橋発三条行き特急を午後6時台に2本増やす。(京都新聞)
■営業開始から12年連続赤字 北近畿タンゴ鉄道
 府などの第三セクターの北近畿タンゴ鉄道(谷岡豊次社長)は24日、01年度決算を発表した。補助金による収入を加えない経常損益は5億4683万円(00年度比1.8%減)の赤字だった。赤字は同社が営業を始めた90年度以来12年連続となった。
 運賃収入にあたる旅客運輸収入は観光の不振や少子化、雇用悪化による定期券利用客の減少などで00年度より2.6%少ない12億5048万円。国や府県、市町からの補助金は総額7億1446万円だった。(朝日新聞)
■痴漢容疑で聴取 駅長を諭旨免職 大阪市営地下鉄
 大阪市営地下鉄の駅長(58)が通勤途中のJR関西線の車内で、女性に痴漢をし、大阪府警の事情聴取を受けた問題で、市は24日、この駅長を諭旨免職処分にした。
 同市交通局によると、駅長は5日午前7時半ごろ、JR関西線の車内で女性の腰をさわった。大阪府警の事情聴取で行為を認め、「二度としない」という趣旨の誓約書を提出した。同市交通局は「痴漢防止を率先してやる立場なのに、利用者の信頼を裏切って申し訳ない」と話している。(朝日新聞)
■電車にひかれ死亡 JR稲荷駅で女性
 25日午前11時半ごろ、京都市伏見区深草のJR奈良線稲荷駅下り線で、女性が城陽行き普通電車にはねられ、死亡した。同電車が現場に約50分停車したほか、奈良線全線で一時、電車の運転を見合わせるなど影響が出た。
 JR西日本によると、下りホームに入ってきた電車に女性が飛び込んだという。伏見署は女性の身元を調べている。(京都新聞 夕刊)
■列車衝突200人死亡 タンザニア 故障で坂を逆走
 【ヨハネスブルク24日共同】タンザニアからの報道によると、同国中部ドドマ近くで24日、旅客列車と貨物列車が衝突、ドドマの医療当局者は同日夜、死者が少なくとも200人に達したと述べた。脱線した客車にまだ乗客が閉じ込められているもようで、死者はさらに増える恐れがある。
 国営ラジオは同国の鉄道史上最悪の惨事になる可能性があると報道。ロイター通信は地元ジャーナリストの話として、重傷者は約800人に上ると伝えた。
 事故を起こしたのはダルエスサラームから北西部キゴマへ向かっていた旅客列車。ドドマ近くの急こう配の坂を上っている途中で起きた故障のため坂を逆走、後から来た貨物列車と衝突したとみられる。ロイター通信によると、旅客列車は約1600人を乗せ、客車22両のうち21両が脱線したという。
 旅客列車には青年海外協力隊員の滝本晋作さん(25)=兵庫県芦屋市出身=が乗っていたが、滝本さんの寝台客車は脱線せず、かすり傷だけで済んだ。滝本さんは電話取材に「30分ぐらい逆走したと思う。周りの乗客から列車のブレーキが壊れていると聞きベッドにしがみついていた。怖かった」と話した。(京都新聞 夕刊)
■ドア開け忘れで50人降りられず JR姫新線
 25日午前7時51分ごろ、兵庫県姫路市のJR姫新線播磨高岡駅で、姫路発余部行きの普通列車(3両編成、約200人乗車)の運転士が、先頭車以外の車両のドアを開け忘れて出発した。このため通勤通学客ら約50人が降りられず、次の余部駅で折り返した。
 JR西日本によると、列車はワンマンカーで、ドアの開閉をする運転士がスイッチの取り扱いを誤ったらしい。JRでは23日にも大阪駅で特急がドアを開けずに出発し、約250人が乗車できなかった。(朝日新聞 夕刊)
■列車同士が衝突 100人以上死亡か タンザニア
 【ナイロビ24日=江木慎吾】タンザニアからの報道によると、同国中部で24日、旅客列車と貨物列車が衝突、乗客100人以上が死亡した模様だ。死者は200人にのぼるという情報もある。
 旅客列車は首都ダルエスサラームから北西部のキゴマに向かう途中だった。正面衝突したと伝えられたが、旅客列車が坂を上り切れずに後退して貨物列車に衝突、脱線したという報道もある。(朝日新聞 夕刊)
■警視庁巡査部長 ちかん容疑逮捕 地下鉄内で女性触る
 警視庁は24日夜、東京都荒川区町屋8丁目、同庁外事1課巡査部長上村公一容疑者(38)を都迷惑防止条例違反(痴漢)の疑いで現行犯逮捕した。上村容疑者は「酔っていて触ってしまった。申し訳ないことをした」と認めているという。
 神田署の調べでは、上村容疑者は同日午後10時ごろ、地下鉄千代田線の大手町−新御茶ノ水の間で、都内の大学生女性(18)の下半身を触ったとして、この女性に取り押さえられたという。(朝日新聞 夕刊)
26日■30年かけ全鉄道走破 車窓から時代の変遷見えた 旧山陰線開通させた実業家のひ孫 多彩な見聞 紀行本に 嵯峨野鉄道でゴールイン
 京都と園部をつなぐ鉄道を開通させた亀岡出身の実業家、故田中源太郎のひ孫で、30年かけて全国の鉄道路線を走破した神奈川県鎌倉市の会社員田中正恭さん(46)が、旅の思い出をつづった紀行本を出版した。15歳の時、夜行急行に乗り込んだ田中さんが、締めくくりに選んだのは曾祖父ゆかりの嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車。本には、車窓から眺めた時代の変遷が描かれている。
 田中さんは子どものころから鉄道ファンで、1971年夏に夜行急行「銀河2号」に乗って以来、仕事の合間を縫っては全国のJRや私鉄、ケーブルカーなどに乗り続けた。本のタイトルは「車窓紀行 鉄道全線30年」(四六判、 371ページ」。乗り継いだ路線を地域ごとにまとめている。今では廃止となった路線で出会った地元の人との会話や、70年代の路面電車の写真など、鉄道旅行を通した見聞が詳しく記されている。
 田中さんの曽祖父は、旧山陰線の京都−園部間を明治時代に開通させ、保津峡付近での列車事故で亡くなった。旧山陰線の線路を利用した嵯峨野観光鉄道を全線走破の最後に残していた田中さんは、本の中で「すばらしい景色のこの線を廃止せず、よみがえらせてよかった」としている。1冊1600円(税抜き)。問い合わせは心交社TEL03(3959)6169へ。(京都新聞)
■特急はるかにはねられ重傷 JR大正駅で女性
 26日午前8時50分ごろ、大阪市大正区三軒家東1丁目のJR大正駅で、同駅を通過しようとした関西空港発京都行き特急はるか6号(6両編成)に、女性がはねられた。女性は両足に重傷を負い、駆けつけた救急隊員に救出された。電車はその場に34分停車した。
 この事故でJR大阪環状線は特急4本を含む52本が運休したほか、52本に3〜51分遅れが出て、約4万2000人に影響があった。
 大正署の調べでは、女性は60〜70歳。(朝日新聞 夕刊)
27日■論点 京の交通 将来は 「歩き」とバス・LRT柱に 脱クルマ観光 発信を 社会報道部長代理 河内信一
 5年前の地球温暖化防止京都会議(COP3)開催を契機に、京都でも環境や人に優しいまちづくりへの関心が高くなった。とりわけ、公共交通など交通体系の在り方を模索する動きが広がっている。京都市での交通の将来像を考えてみた。
 いま、人々の注目を浴びる一番の要素は「オンリーワン(ただ一つ)」だとされる。京都市内は多くの名所・旧跡があるオンリーワンの宝庫だ。宝庫もこれまでは、行楽期の嵐山や東山のように交通渋滞に悩まされてきた。「交通渋滞ばかりの京都」というイメージを払いのけることこそ急ぐべき課題だろう。
・100円バス好感
 京都市は昨年1月策定の基本計画で、交通政策に関して、安らぎのあるくらしの柱に「歩いて楽しいまちをつくる」(海堀安喜・都市計画局長)を掲げ、本年度中に交通需要管理施策についての総合計画を策定する。
 昨年秋には嵐山一帯で、市や地元自治会などが道路の一方通行規制と専用レーンでの100円バス運行という交通実験をした。準備不足もあったが、アンケートに半数以上の住民や歩行者が取り組みについて「望ましい」と答えている。
 観光名所や都心部では、歩行者空間の拡大がクリーン京都のイメージアップに寄与しよう。例えば、都心部の御池通−烏丸通−四条通−河原町通で囲むエリアを土日や休日は歩行者天国化(業務用車は時間制限)して、いわば21世紀型の「新京極」にしてはどうだろうか。「都市の面白さは、雑多な人々の集まる場にある。歩行者空間の快適性が求められている」(北村隆一京都大大学院教授=社会工学システム)からだ。エリア内では補完的に循環的な公共交通(小型の低料金バスや自転車タクシーだけ乗り入れ可能とする。
 「京都・公共交通利用を促進する会」代表幹事の中川大・京大大学院工学研究科助教授(システム工学)は「河原町通や四条通も、1日10万人近くが狭い歩道を歩くのに、車は1万5000台前後しか走っていない。路上駐車も恒常的なら、思い切って歩道を拡大し歩行者に快適な空間を増やすべきだ」と指摘する。
・「市電」見直し
 都心と郊外を結ぶ交通のアクセス向上はもちろん、欠かせない。中間的な交通手段として近年、路面電車見直しの機運が高まった。京都市内は日本の市電発祥の地だ。1978(昭和53)年に市電を廃止したいきさつはあるが、京都商工会議所や京都経済同友会などから、日本の一部都市でも導入が進む次世代型路面電車(LRT)を採り入れようとの動きが出ている。「地下鉄に比べて敷設工事費は10分の1前後。環境観光都市を目指す京都にこそふさわしい」と、昨秋、提言書を市に提出した京都商工会議所の平井義久地域開発・都市整備委員長は力を込める。京都市もLRTの調査費600万円を本年度予算に盛り込んだ。
 赤字に悩む市バスや地下鉄はどうするか。「採算だけで評価すべきではない。市民生活に欠かせない交通は利用者負担にまかせるばかりではなく、社会的役割に応じて公的負担してよい」(中川助教授)との意見もある。時代の追い風を受ける公共交通はもっと地域の需要を掘り起こし、乗り継ぎ割引など利用者の便宜をさらに図り、アピールする工夫が必要だ。
 時代を先取りし、環境や人に優しい交通に関する提案を京都が発信できれば、車に頼る観光客が一時的に減っても、車の洪水にうんざりしている多くの観光客に受け入れられ、世界の注目も集まるに違いない。(京都新聞)
■国鉄分割・民営化 地方分権など推進
 亀井 正夫氏(かめい・まさお=元国鉄再建監理委員会委員長、元住友電気工業社長)23日午後3時39分、肝炎のため東京都文京区の病院で死去、86歳。神戸市出身。葬儀・告別式は25日に近親者のみで執り行った。喪主は妻花恵(はなえ)さん。「お別れの会」を行うが日取りなどは未定。
 東京帝国大学(現東大)法学部卒後、39(昭和14)年住友本社に入社。復員後の46年住友電気工業に入り、73年社長に就任し、82年から会長を務めた。
 この間、第2次臨時行政調査会の第3部会長として地方分権に取り組む一方、旧国鉄再建監理委員会の委員長に就き、国鉄の分割・民営化を推進した。(京都新聞)
28日■ひったくりご注意! 桂署管内 昨年同期の4倍増 阪急 桂駅付近で多発 パト強化や住民に呼びかけ
 京都市西京区内でひったくり事件の発生件数が、前年同時期より約4倍も急増している。桂署は、多発する阪急桂駅周辺を中心に、区内全域でパトロールを強化する一方、住民に注意を呼びかけている。
 桂署によると管内のひったくりは26日現在で96件(前年同期は25件)。先月末までの統計では、府内31警察署の中で最多だった。
 発生場所の約8割は桂駅周辺。バイクで追い抜きざまに自転車の前かごからかばんなどを盗む手口が多い。若者から高齢者まで女性の被害が大半で、駅からの帰宅途中や買い物の行き帰りなどが目立つ。
 桂署は4月に「街頭犯罪警戒隊」(約10人)を発足させ、検挙実績を挙げており、今後も多発する時間帯や場所でパトロールを続ける。住民への注意呼びかけも強めており、24日には桂駅周辺で地元の防犯推進委員ら約40人が自転車の女性らにチラシを配った。
 桂署は「自転車の前かごに防犯ネットを取り付けたり、かばんを建物側に持つなど、ちょっとした工夫が犯罪予防につながる。捜査も尽くすが、住民にも気をつけてもらい、事件発生を抑えたい」としている。(京都新聞)
■放置自転車なんとかして モラル向上不可欠ですが 駐輪場の利用促進カギ 年間撤去7〜8万台 市内保有の1割近く
 JR京都駅前に住む者ですが、駅前の違法駐輪に悩んでいます。撤去を呼びかけても効果がなく、地下街の入り口をふさぐほどの多さ。いつも怒ってます。何とかならないものでしようか。(京都市下京区、52歳・商店主)
 手軽な交通手段として便利な自転車ですが、とかく各地で問題になるのが、歩道を占拠する放置自転車の列ですね。さっそく京都駅前に行ってみたところ、確かに20台近い自転車が2列になって並んでいました。地元の商店会が路上わきに設置した放置自転車防止用のさくを乗り越えて駐輪しているものもありました。
 「京都の玄関口なのに。事故が起きてからでは遅い」と、男性は怒り心頭の様子でした。
 京都市によると1997年の消費動向調査から推計した結果、市内の自転車保有台数は約88万台、5人に3人の割合で自転車を持っている勘定になります。鉄道網の発達した大阪、坂の多い神戸に比べ、京都は平坦でまとまっている都市のせいか、日ごろの交通手段に、バイクなどを含む二輪車を利用する人も23.1%と多く、大阪の1.2倍、神戸の2.3倍に上ります。
 そこで問題になるのが放置自転車です。92年まで約3万台で推移していた放置自転車の撤去台数は、撤去体制の強化もあり、その後急激に増えて2000年には8万3021台。市内の自転車の10台に1台は撤去されていることにもなります。市では駅周辺など自転車撤去強化区域を月に3、4回の割合で回り、撤去しています。
 ただ、撤去だけで放置自転車の問題が解決するのでしょうか。京都市では2年前からJRや私鉄の各駅に啓発指導員を配置し、自転車の利用者に駅の有料駐輪場を利用するよう呼びかけを強めています。
 そのせいか、01年度の撤去台数は7万4675台と1万台近く減少。本年度も有料駐輪場がある市内17駅に、延べ6690人の指導員を出し、駐輪場への誘導をする予定で「撤去だけでなく、いかに効果的に啓発できるかが今後の課題」(市放置車両対策課)とのことです。さらに鉄道事業者に各駅の駐輪場設置を呼びかける方針です。
 市民団体による有料駐輪場の設置実験や、大学内で放置自転車をリサイクルして新入生に渡す試みもあります。
 路上の駐輪によって歩行者や車いすの人に迷惑をかけていてはまちの環境が台無しです。利用者のモラル向上が何より欠かせません。せっかく環境に優しい乗り物なのですから、まちにも優しい存在であってほしいですね。(京都新聞)
■四角いトンネル
 延伸工事が進む京都市営地下鉄で、”四角いトンネル”の工事が進んでいる。通常、トンネルは円形で掘削するが、掘削機に十字形に取り付けられたカッターが伸縮して四角形に掘削できる。これほど大規模な四角いトンネルは、世界でも例がないという。
 掘削機にはカッターは二つ並んで取り付けられており、1日長さ約 4.8bのペースで、石田駅(京都市伏見区)−六地蔵駅(京都府宇治市)間の約760bを掘り進んでいる。円形のトンネルに比べ、排出する土砂を約2割減らすことができ「環境にも優しい」という。(朝日新聞)
■スペイン村テコ入れ 経営改善策 近鉄が発表 年100億円人件費削減
 近畿日本鉄道は27日、赤字の続く志摩スペイン村(三重県磯部町)の経営強化策などを柱とした新たな経営改善計画をまとめた。スペイン村の施設の薄価をゼロとし、今後発生する約360億円の減価償却費を一括して損失処理するほか、人員削減を進めることにしており、総額600億円の特別損失を計上する。この結果、03年3月期も、上場来初めて無配となった前期に続き、無配を継続する見通しだ。
 94年に開業したスペイン村は、過大な投資が経営の重荷になっており、02年3月期も42億円の減価償却費負担が響いて57億円の赤字だった。今後発生する減価償却費の一括損失処理で、入場者数が現在の年約155万人から120万人程度になっても黒字の出る体質にする方針。
 年間100億円の人件費削減策として、従業員の転籍や、退職金を割り増しして退職してもらったうえで基本給を下げて再雇用する制度を導入。年功序列の賃金体系も見直し、「ある年齢以上の賃金を下げたい」(辻井昭雄社長)という。
 このほか、老朽化の進んだ近鉄劇場を04年1月に閉鎖し、80年の歴史があるOSK日本歌劇団への支援も打ち切るなど、不採算部門の整理も進める。赤字の続く近鉄バフアローズについては、永井充副社長は「グループのPR効果を十分果たしている」と語った。(朝日新聞)
■幸せの「金の鐘」挙式後にどうぞ JR京都駅ビルにお目見え
 下京区のJR京都駅ビル7階「東広場」に金色の鐘が設置された。隣接するホテルで結婚式を挙げた新婚カップルが鐘を鳴らす。
 鐘は高さ、幅とも60a、重さ約150`で、フランス製。京都駅ビル開発とジェイアール西日本ホテル開発が共同で設置した。
 鐘を備えたモニュメント(高さ7.5b、幅4b)は公募により「出発のプリエ」と名付けられた。
 これまで10組が奏でた。挙式の少ない平日はあまり聴けないが、29日には14組、30日には3組が挙式を予定しているという。(朝日新聞)
29日■車両型オリジナルぬいぐるみ
 京福電鉄は、7月1日の嵐山線の均一運賃化に合わせ、新型車両2001形をデザインしたオリジナルぬいぐるみ「ぷるぷるらんでん」を発売する。長さ8aの車両形ぬいぐるみで、ひもを引くと振動しながら前に進む。四条大宮、嵐山、北野白梅町、帷子ノ辻の各一駅で1個500円で販売する。(京都新聞)
■降りて歩いて 69 京阪宇治交通・久御山団地(久御山町林) 田んぼが「町」に変ぼう
 宇治市、近鉄大久保駅からバスに揺られること約10分。交通量の多い府道から一変して、静かな雰囲気に包まれた久御山団地に到着する。
 同団地は、1975年に新興住宅地として誕生。この時、バス停も設置された。鉄道もなく、辺り一面が田んぼだった地域。そこに設けられたバス停は、宇治方面からの主要な玄関口となった。
 同町林の西村末雄さん(68)は、同団地建設当時、周辺地域を「守る会」のリーダーだった。4年間、公団とさまざまな交渉を続け環境整備に力を注いだ。
 西村さんは、そのときの苦労を懐しく振り返る。「工事中は砂ぼこりで洗濯物なんて干せなかったですよ。現在のバスターミナルも、もっと南の府道に近い所に建設される予定だった。それをわたしたちが現在の場所に、と交渉したのです」
 同団地を少し南へ下ると、農業神として地域に親しまれている雙栗神社にたどり着く。1494年建立とされる本殿は、重要文化財の指定を受けている。
 サクラやスギなどの老木が立ち並ぶ東西にのびた参道は、約200b。戦前は、ここで馬に乗りながら弓矢で的をねらう駈け馬の神事やみこし渡御、相撲などが行われていた。
 神社を長年管理してきた宮崎欣一さん(83)は「ずいぶん周りはきれいに整備されました。その分自然は、減ったみたいですね。虫捕りなどに来る子供も少なくなったかな」と話す。
 バス停の北西には、完成3年目の生涯学習施設・久御山町ふれあい交流館「ゆうホール」がある。屋上の天文ドームが特徴的だ。
 約30年前は、田んぼだけだった地域に小さな「町」ができた。そんな新旧両方持ち合わせた雰囲気の中をバスは今日も住民を乗せて走る。(京都新聞)
30日■客乗せたまま貨物線に進入 JR新大阪駅で特急
 29日午後5時35分ごろ、大阪市淀川区のJR新大阪駅で、乗客240人を乗せた関西空港発京都行きの特急「はるか40号」(6両編成)が、11番線のホームに入らず、ホーム設備のない貨物線に誤って進入した。列車は3.8`先の吹田信号場(大阪府吹田市)まで進んでから再び新大阪駅に戻り、53分遅れで発車した。このため東海道線の特急上下5本が最高53分遅れ、乗客約千人に影響が出た。(朝日新聞)
■四国循環鉄道は幻 着工37年、阿佐線あす開業 過疎化影響 30`届かず 赤字必至「浸画列車」に祈り
 高知県東部の南国市と奈半利町の区間42`を結ぶ第三セクター「土佐くろしお鉄道阿佐線」が、7月1日、着工から37年ぶりに開業する。鉄道建設公団が旧国鉄から建設を引き継いだ地方路線のうち、最期の路線だ。約80年前、四国を海岸線に沿って一巡する「四国循環鉄道」構想が立てられたが、過疎化のあおりで室戸岬をはさんだ東西約30`は空白区として取り残されることになる。
 土佐と阿波を結ぶ阿佐線の元々の構想は、南国市から徳島県牟岐町までの約125`区間。高知側は65年に着工したが、赤字経営が懸念されるため工事は81年に中断した。結局、高知県や沿線市町村が出資した第三セクター「土佐くろしお鉄道」が運営することで88年に建設再開にこぎ着けたが、用地買収の難航もあり、計画は奈半利町までに縮小された。
 JR四国によると、四国循環鉄道構想は1919年、敷設建議案が帝国議会に議員提案されたのが最初という。
 高知県によると、阿佐線は赤字覚悟の開業となる。年間利用者は約145万人を見込むが、単年度で約1億円の赤字が生じる。黒字化には乗客を2割増やす必要があり、「将来も黒字転換の見通しは立っていない」(土佐くろしお鉄道取締役)と言う。
 こうした逆風に、地元はアイデアを絞る。その一つが「漫画列車」。アンパンマンで知られる高知県出身の慢画家やなせたかしさん(83)は、沿線の20の駅ごとにキャラクターを制作、列車にもそのキャラクターを描いた。「沿線は子どものころ海水浴に訪れた思い出の地。過廉地の鉄道でも列車自体を楽しめるようにすれば、きっと乗客は増える」とエールを送る。
 阿佐線 愛称は「ごめん・なはり線」。後免駅(南国市)−奈半利駅(奈半利町)の間42.7`を最速50分で結ぶ。安芸市など11市町村を通る。列車は1〜2両編成。一部はJR土讃線・高知駅まで乗り入れる。徳島県側からは第三セクター「阿佐海岸鉄道・阿佐東線」が92年に開業、JR牟岐線・海部駅から甲浦駅(高知県東洋町)まで鉄路は延びた。(朝日新聞)
■声 海一望の列車やっと走るよ 会社員 林 喜栄(高知県安芸市 41歳)
 高知県東部に土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)が7月1日、開業します。この路線の工事着工は昭和40年です。主人の家の近くでも工事が始まり、出稼ぎに来られた方々が生活をされていたそうです。その方々は主に安芸市下山のトンネル工事をされていました。主人はその頃、小学5年生。家のすぐ近くの叔父さん宅がお店をしていたこともあり、その方々によくかわいがっていただいたそうです。
 月日は流れ、トンネル工事も終わり、その方々が帰る頃、「開業の時は、ぜひ乗りに来たい」と言っておられたようです。あれから35年余り、皆さんお元気ですか。やっと開業しますよ。ぜひ、高知をお訪ね下さい。雄大な太平洋を一望して走る、やなせたかしさん発案の楽しいキャラクターが描かれた列車が皆さんをお待ちしています。(朝日新聞)