2002(平成14)年 5月


1日■改札やトイレの案内音を統一へ 国交省 視覚障害者を支援(京都)
  ■「梅田北」開発 大阪市主導で 関西経済同友会(京都)
  ■バイクと接触 電車15分停止 尼崎・JR福知山線(朝日)
2日■取り付けボルト 破損、長野新幹線でも 強度高め取り換えへ(朝日)
3日■阪急百貨店 幹部の妻殴られる 電鉄社長宅銃撃の日 総会屋とトラブル?(京都)
  ■関西の鉄道をパチリ 東山で写真展 ファン同士、交流の場に(京都)
  ■入園券セットの1日乗車券(京都)
  ■優先座席の色、どう違う? 市交通局−全席統一、JR西−イラスト表示 各社対応はさまざま 思いやる気持ちで利用を(京都)
  ■阪急百貨店部長 妻殴られ、けが 「電鉄」社長銃撃の日(朝日)
4日■夏日まぶしく行楽満喫 GW後半へ 勇壮に流鏑馬・下鴨神社/ツツジ園公開・蹴上浄水場(京都)
5日■京の都心部マイカー規制 「歩きやすい」 環境テーマ 市アンケート(京都)
8日■GWの利用客は低調 関西の鉄道 連休、前後半に分断 遠出控える? JR西日本などまとめ(京都)
  ■京福正面衝突事故 元運転士を在宅起訴(京都)
  ■新幹線新駅で栗東市 駅前まちづくり計画 コンペ方式で公募(京都)
  ■京のほっと空間 1 京都駅ビルの大階段 野外舞台に早変わり(京都)
  ■阪急百貨店に男が脅迫電話 銃撃事件など関連捜査(朝日)
  ■元運転士を起訴 京福電鉄事故(朝日)
9日■新幹線栗東駅1日利用予測 県や栗東市は1万人 JR東海 4000−1万人 知事「修正しない」(京都)
  ■信号故障、電車遅れ5000人影響 JR松井山手駅(京都)
  ■新幹線に散弾銃痕 ドア付近 粒状50−60個 列車妨害で愛知県警捜査(京都)
  ■いっしょにスタディ 琵琶湖疎水記念館 水の利用調べたいとき 周辺も見どころいっぱい(京都)
  ■新幹線に粒状の傷 ひかり号散弾銃か(朝日)
  ■電車内で口論護身スプレー 東京、26人被害(朝日)
  ■電車でスプレー26人搬送 東京のJR線 傷害容疑逮捕 口論の客噴射(朝日)
  ■独ファンの列車に銃撃 オランダ(朝日)
10日■地下鉄東西線 二条−天神川間 きょうからアセス縦覧 来年度初め着工へ CO2削減量盛る(京都)
  ■加茂・和束 JRバス 2路線廃止に同意 府交通対策地域協議会 民間で代替輸送へ(京都)
  ■京阪電鉄 京津線を分社化へ 2年後めど、石坂線も(京都)
  ■連結部で鉛検出 停車中に狙撃か 新幹線事件(京都)
  ■窓 京の交通問題 発想かえ解決 左京区・満水 章(自営業・54)(京都)
11日■東北新幹線盛岡−八戸間 12月1日に開業(京都)
  ■新幹線銃撃で警備強化要請 JR東海(京都)
  ■JRバス園篠線廃止 京都交通が一部代替へ 府交通対策地域協同意(京都)
  ■京日記(京都)
  ■降りて歩いて 62 地下鉄北山駅(京都市左京区下鴨) 若い街、地域と融合図る(京都)
  ■新幹線盛岡−八戸 12月開業が決まる(朝日)
  ■列車脱線 5人死亡 ロンドン郊外(朝日)
  ■発射の散弾は直径3_未満 新幹線事件(京都)
  ■信楽高原鉄道事故、14日で11年 再発防止へ調査委講演 遺族ら前に(朝日)
12日■新幹線事件 被弾面、唯一ホーム側 新大阪駅 目撃の情報なし(京都)
  ■新幹線 走行中に銃撃か 愛知県警調べ 車両所では困難(朝日)
  ■報道へ 5 犯罪被害者からの提言 理解と再発防止が人権救済 地下鉄サリン事件 高橋シズヱさん(55)(朝日)
13日■走行中被弾か 新幹線銃撃(京都)
  ■温暖化防止 具体策急げ 実質増加、京の温室効果ガス 環境審、京都市に重点17項目答申 市民や企業盛り上げへ 全庁大切が必要に(京都)
  ■ビー玉放ち? 電車の窓破損 近鉄、走行中2両(朝日)
14日■経常益25%の増収 JR西日本3月期連結決算 前期比、売上高は1.3%滅(京都)
  ■吉田京大教授 社外監査役へ(京都)
  ■市バスが急停車 乗客の女性けが(京都)
  ■ふるさと昭和史ビデオ 71 昭和60(1985)年4月30日 加悦鉄道最後の運行の日 加悦町(京都)
  ■JR西、3期続き増益 3月期連結決算 鉄道以外の事業好調(朝日)
  ■市バスが接触 乗客1人けが 北区で乗用車と(朝日)
  ■線路に転落 間一髪、ホーム真下の退避所に 御堂筋線長居駅 日の悪い男性「急に暗い所に来てかすんだ」(朝日)
  ■信楽鉄道事故から11年 安全第一誓い新た 遺族ら現場で慰霊の法要(京都)
15日■愛称「はやて」に決まる 八戸延伸の東北新幹線(京都)
  ■宴の鼓動 日韓サッカーW杯 「投石悪用」防げ JR線の敷石固定(京都)
  ■フーリガン対策 敷石固め始まる JR西日本(朝日)
  ■銃弾、下方から? 新幹線狙撃事件(朝日)
16日■平日朝のラッシュ時 女性専用車 木津発JR片町線54本と環状線122本 増える痴漢 迷惑行為防止 7月から試験導入(京都)
  ■新幹線の被弾 鉄橋走行中か 沿線捜索へ(京都)
  ■同友会、若手と交代 JR西、井手会長ら脱会へ(京都)
  ■JR西社外監査役 吉田氏就任に 社長が期待感(京都)
  ■谷岡府参与が退任 KTR社長は継続(京都)
  ■車両、バス車体から撤退 自動車などに重点配分 富士重方針(京都)
  ■環状線、痴漢にドアあかん 片町線と同時スタート 7月から(朝日)
  ■ブレーブス拠点・競輪場にも 西宮スタジアム撤収へ 阪急電鉄、跡地は再開発(朝日)
  ■「阪急西宮スタジアム」取り壊しへ シリーズ10回歴史幕(朝日)
  ■JR九州社長 石原氏が内定(朝日)
  ■魔力で魅せる「オペラ座の怪人」 京都劇場 入場者10万人 ”快速”4ヵ月で 駅ビル内 地の利生かす(京都)
  ■JR阪和線乱れ 5万5000人影響 堺で人身事故(朝日)
17日■市バスが急停車 79歳女性客らけが(京都)
  ■「こだま」お色直し 山陽新幹線 きょうデビュー(京都)
  ■訃報(京都)
18日■東西線延伸 出水問題 対策完了し工事は再開 市交通局 止水に3億円必要(京都)
  ■京福と軽乗用車衝突、2人けが 右京の嵐山線(京都)
  ■東海は増収 JR上場3社 決算出そろう(京都)
  ■夏の臨時列車1320本 JR西日本が増発(京都)
  ■降りて歩いて 63 JR西舞鶴駅(舞鶴市伊佐津) 城下町に今も蔵や商家(京都)
  ■JR3社 東海は増収 東西は微減(朝日)
  ■バス・鉄道の生産撤退へ 富士重工(朝日)
  ■JR東海と和解 休職後退職の元社員(朝日)
19日■ハングルで京都案内 市バス・地下鉄 路線と周辺地図 京都市交通局 W杯に向けて作製(京都)
  ■首都彩々 21世紀の街づくり 汐留土地区画整理事業 貨物駅跡 高層ビル郡に 住民ら結束 イタリア街も(京都)
  ■京福電車に衝突 車の2人がけが 右京の嵐山線(朝日)
20日■地下鉄ドアに挟まれ大けが 大阪市、220万円で和解(朝日)
  ■洛中洛外(京都)
21日■阪急関連襲撃 総会屋関与か 府警も捜査協力へ(京都)
  ■深夜の新幹線 酒販売を中止 JR、フーリガン対策(京都)
23日■京福電鉄が3セク化へ 福井の2路線(朝日)
  ■近鉄南大阪線 煙で緊急停止 奈良・当麻町(朝日)
  ■北陸線が停電 3本立ち往生 滋賀(朝日)
24日■「ポーッ」汽笛に大歓声 園児1800人、SL体験 梅小路蒸気機関車館 機関車との綱引きも(京都)
  ■西院駅 読み方違うのはなぜ 「駅名ものがたり」 息づく地域の歴史 「駅名ものがたり」著者・山谷さん 「夢があり面白い」(京都)
  ■5ヵ国語で駅設備案内 JR西日本(朝日)
25日■窓 席譲る外国人 心見習いたい 北区・田中 勇(僧侶・43)(京都)
  ■降りて歩いて 64 JR同志社前駅(京田辺市三山木) 学生街の中心に変ぼう(京都)
26日■列車衝突、200人死亡 モザンビーク 300人以上負傷(京都)
  ■ひっそり終着駅 盛大ラストラン(朝日)
  ■鼓動 W杯直前検証 輸送 空も列車も大増便 日本・車の運転「2 部制」 韓国(朝日)
27日■落雷で停車 250人缶詰め JR京葉線など(京都)
  ■架線に「風船」 環状線乱れる 大阪(京都)
  ■架線にゴム風船 28本運休・遅れ JR環状線(朝日)
  ■JR不採用問題訴訟取り下げ確認 国労臨時大会 反対派除名も検討(京都)
  ■W杯試合当日 フーリガン対策 新幹線に景観同乗 深夜臨時便 停車駅も警戒(京都)
  ■「JR責任なし」再確認へ 国労臨時大会 4党合意の枠で(朝日)
28日■京都市の交通バリアフリー 重点14地区を選定 推進連絡会議 山科、烏丸など急務(京都)
  ■ふるさと昭和史ビデオ 79 昭和39(1964)年1月5日 京福電鉄衝突事故 京都市左京区 車両炎上、必至の脱出(京都)
  ■阪急電鉄 小林氏が代表権返上 監査役に土肥元検事総長(朝日)
  ■「JR責任なし」執行部案を採択 国労臨時大会(朝日)
  ■国労臨時大会 与党の判断が焦点(朝日)
29日■バス乗り場も拡充 三条京阪駅前広場完成へ(京都)
  ■関西私鉄経営、曲がり角 減る旅客輸送 流通部門が頼み(朝日)
  ■元大津地検職員 略式起訴に 電車内で痴漢行為(京都)
  ■京都市・地下鉄エスカレーター 「右側あけて」やめた トラブル・苦情多く 利用者の判断に 「どちらに立てば…」戸惑いも(京都)
  ■神戸市営地下鉄 遅れ2万人影響(朝日)
30日■高層ビル化に容積率を転用 東京駅周辺の再開発(京都)
  ■JR東日本 政府保有株を売却へ 来月50万株 名実共に民営化(京都)
  ■「のぞみ」運転席 ガラスにひび 新富士−静岡、走行続行(朝日)
  ■声 キーを打つ音 車内では迷惑 講師 川崎雅子(神戸市 51歳)(朝日)
  ■社説 JR不採用 柔軟な解決の模索を(朝日)
31日■代々木駅隣接ビル火災 山手線4時間運休(京都)
  ■御池通のケヤキはどこへ 梅小路公園のシンボルに 宝ヶ池公園などにも移植 根付こうと必至に生き抜いています(京都)
  ■ふるさと昭和史ビデオ 81 昭和27(1952)年5月27日 三代目京都駅完成 京都市下京区 突貫工事でも最新設備(京都)
  ■JR東日本株 政府分完売へ 来月中、完全民営化(朝日)
  ■大阪市営地下鉄 売店が一部休業 フーリガン対策(朝日)
  ■隣接ビル火事 駅に燃え移る JR代々木(朝日)
  ■近鉄上下電車と車衝突 23本運休、1万5000人影響 伏見の踏切(京都)
  ■近鉄上下線が乗用車と衝突 京都・伏見の緒切(朝日)
  ■W杯会場最寄り駅で昇降機故障 神戸市営地下鉄(朝日)



1日■改札やトイレの案内音を統一へ 国交省 視覚障害者を支援
 階段は鳥の鳴き声、トイレは男女別に人の声で案内します−。国土交通省は30日、視覚障害者に対し鉄道や地下鉄の駅などにある各種施設の場所を知らせる案内音声のガイドライン案をまとめた。視覚障害者の要望が多かった、改札口とホームを行き来する階段や改札口、トイレなど五施設の案内音を全国的に統一し、どこの駅でもその施設と分かるようにする。
 8月中にも最終決定する。強制力はないが、交通事業者に指針に沿った施設整備を呼び掛ける。
 主要な駅では改札口などの場所を音声で案内し、視覚障害者が安全・確実に移動できるよう配慮しているが、案内音が駅ごと、施設ごとに異なり、戸惑うケースも多いという。(京都新聞)
■「梅田北」開発 大阪市主導で 関西経済同友会
 関西経済同友会は30日、JR大阪駅(大阪市北区)北側の再開発地域「梅田北ヤード地区」を一体的に開発するため、大阪市に「大阪市都市再生本部」を設置し、市長がリーダーシップを発揮するよう求める提言を発表した。
 提言は、大阪市が日本鉄道建設公団から土地の所有権移転を受けることが一体的開発の前提として、個人向け公募地方債発行による資金調達などの方法も例示している。
 同地区はJR梅田貨物駅が操業中で、旧国鉄時代の累積債務返済のために駅機能移転などの基本方針が既に決定しているものの、跡地の売却先は決まっていない。関西同友会は、約20fの同地区が統一的計画もなく切り売りされれば、都市活性化に決定的なマイナスになるとの危機意識から、提言をまとめた。(京都新聞)
■バイクと接触 電車15分停止 尼崎・JR福知山線
 1日午前7時31分ごろ、兵庫県尼崎市潮江のJR福知山線第一新横枕踏切(警報機、遮断機つき)で、篠山口発木津行きの快速電車(7両編成)が踏切内のバイクと接触し、非常停止した。快速は15後に運転を再開したが、福知山線や東海道線などの後続電車が約3時間半にわたり、35〜7分の遅れが出るなど朝のラッシュ時のダイヤが乱れ、約3万1000人に影響が出た。
 尼崎東署の調べによると、近くに住む会社員の男性(18)がバイクを運転中、踏切手前で転倒。はずみでバイクが踏切内に入ったという。男性は顔などに軽いけがをした。(朝日新聞 夕刊)
2日■取り付けボルト 破損、長野新幹線でも 強度高め取り換えへ
 東海道、山陽新幹線で問題になっているブレーキディスクの取り付けボルトの破損が、長野新幹線でも起きていたことが1日、分かった。破損したボルトは2本だが、JR東日本によると、同じタイプのボルトは、東北、上越、山形、秋田を含めた5新幹線の約1100両で約10万本を使用している。このため、同社は7月下旬から順次、強度を高めたボルトへの取り換えを決めた。
 同社によると、長野新幹線のボルト破損は、97年10月の開業から約1年4ヵ月後の99年2月と、今年2月に見つかった。ブレーキの安全性や列車運行に影響がなかったとして、公表しなかった。
 99年は、長野市内の車両基地で、8号車の3軸目の車輪でディスクに12本あるボルトのうち1本が欠落しているのが通常の検査でみつかった。落ちたボルトは発見されなかった。今年2月の例は、全体的な検査を行う宮城県内の車両基地で、長野新幹線の4号車のボルト1本がネジ山の部分で折れているのが見つかつた。(朝日新聞)
3日■阪急百貨店 幹部の妻殴られる 電鉄社長宅銃撃の日 総会屋とトラブル?
 兵庫県芦屋市の阪急電鉄社長大橋太朗さん(62)の自宅が銃撃された4月22日に、阪急百貨店幹部(59)の妻(59)が京都市北区の自宅で何者かに頭を殴られ、けがをしていたことが2日分かった。
 京都府警は傷害容疑で捜査するとともに、この百貨店幹部が総会屋対策なども担当する立場だったことなどから、総会屋が絡んだ阪急グループを狙う連続襲撃事件の可能性もあるとみて関連を調べている。
 また6月の阪急グループ各社の株主総会を控え、嫌がらせなどが続く恐れがあるため、京都府内にある阪急グループ幹部らの自宅などの警戒を強めている。
 調べでは、幹部の妻は4月22日午後8時55分ごろ、飼い大の散歩から帰宅した直後、玄関で背後から頭をブロックのようなもので1回殴られた。妻は後頭部に軽いけが。
 犯人の性別は不明で、身長は約175a。黒っぽい服と帽子を着用していたという。
 阪急グループをめぐっては1998年7月、阪急電鉄本社(大阪市北区)で総務担当幹部を脅した関西の総会屋グループの2人が大阪府警などに暴力行為法違反容疑などで逮捕されている。(京都新聞)
■関西の鉄道をパチリ 東山で写真展 ファン同士、交流の場に
 関西を走る電車を撮影している鉄道写真サークルKRPC(高松大典代表)が、京都市東山区三東通東大路東入ルのギャラリーいのうえで鉄道写真展を開き、全国から訪れる鉄道ファンを楽しませている。
 多くの人に鉄道の魅力を分かってほしいと、年2回の写真展を始め、今回は7回目。
 今回のテーマは「すきやねん!関西の鉄道」。サークルのメンバーがそれぞれ、関西を走る電車の気に入った写真を持ち寄った。スピード感あふれる新幹線や田園地帯を走るローカル列車など全部で28点。
 会場に置いたノートに感想が書き込まれることもあり、ファン同士の交流の場にもなっている。5日(午前11時−午後7時)まで、無料。(京都新聞)
■入園券セットの1日乗車券
 阪急電鉄は、来年3月に事業撤退する神戸ポートピアランド(神戸市)の入園券がセットになった阪急各線などの1日乗車券「夢恋チケット」をこのほど発売した。阪急全線と神戸新交通ポートアイランド線で、使用する1日に限り自由に乗降できる。
 発売・有効期間は7月14日まで、水曜休園。大人用のみで価格は入園料と同じ1400円。1日乗り物フリーパスの割引にも使える。(京都新聞)
■優先座席の色、どう違う? 市交通局−全席統一、JR西−イラスト表示 各社対応はさまざま 思いやる気持ちで利用を
 バスや電車の「優先座席」というと、シルバーなど一般座席と色が違う席をイメージしますが、最近、同色の席もよく見かけます。運行会社によっても異なるようですが、なぜですか。(京都市西京区、30歳・会社員)
 高齢者や障害者、妊婦さん、幼児連れの人を対象にした「優先座席」。高齢者向けの「シルバーシート」のイメージも強く、かつてはグレー系の色が多かったように思われます。
 京都市交通局によると、市バスで優先座席が導入されたのは1972年のこと。職員が海外の雑誌でシルバーシートの存在を知り、「京都でも応用を」と考えたのがきっかけで、全国的にもこの時期に設置が始まったそうです。当初は高齢者と身体障害者が対象でしたが、97年度から対象を広げ、妊婦や幼児連れの人も対象となりました。
 座席の色はオレンジからグレー、紫と変わって来ましたが、97年度の購入車両からは「すべてが優先座席」との理念から、ステッカーを張って配慮を呼び掛けるだけで色は一般座席と統一しました。「席が空いていても座りにくい」「障害があっても、若者が座ると注意される」との声が背景にあったといい、市交通局自動車部の西村新一・技術課長は「今のところ苦情はほとんどありません」と話します。ほかでは阪急電鉄と京阪電鉄も色を区別していません。
 一方、より目立つようにしたのがJR西日本。今年3月から通勤型の一部車両で優先座席を青色にし、高齢者や障害者などのイラストをシートに盛り込み一目で分かるようにしています。「『優先座席の表示があっても席を譲ってもらえない』との声が多く、もっと譲ってもらいやすい席にしようとしたためです」と広報室の中橋一浩さんは指摘します。
 近畿日本鉄道と京都市営地下鉄でも色を変えているなど、対応はさまざま。ただ「席を必要としている人がいる、ということを感じて、思いやりの気持ちで交通機関を利用してほしい」(西村課長)との願いは共通しています。(京都新聞)
■阪急百貨店部長 妻殴られ、けが 「電鉄」社長銃撃の日
 兵庫県芦屋市の阪急電鉄社長大橋太朗さん(62)の自宅に銃弾が撃ち込まれる事件があった4月22日、京都市北区衣笠の阪急百貨店渉外担当の部長(59)の妻(59)が、自宅前で男にコンクリート片のようなもので頭を殴られ、軽いけがをしていたことがわかった。部長は株主総会を担当し、総会屋との交渉などを任されていた。京都府警は、傷害事件として捜査するとともに、阪急グループの株主総会を控え、関係者への嫌がらせが今後も続く恐れがあるとみている。(朝日新聞)
4日■夏日まぶしく行楽満喫 GW後半へ 勇壮に流鏑馬・下鴨神社/ツツジ園公開・蹴上浄水場
 葵祭の道中安全を願って営まれる流鏑馬神事は、飛鳥時代からの伝統を受け継ぐとされる。公家装束などをまとった射手が馬に乗り、糺の森の参道約350bを駆け抜けながら、3ヵ所の的に弓を引くのが見どころ。
 この日は最高気温26.2度(京都地方気象台調べ)と夏日に。弓馬術小笠原流の射手が馬場に現れると、約2万2000人の観客は暑さも忘れたように息を詰めながら見入り、大きく揺れる馬上から矢が飛んで約50a角の的を射落とすたびに、どよめきと拍手がわいた。
 また、蹴上浄水場の一般公開には約4000人が訪れ、赤紫色やピンク色の花を楽しんだ。
 4月に気温の高い日が続いたせいで、すでに花が散ってしまった株もあったが、それでも日陰には見ごろの花も。観光客は盛んに記念写真を撮ったり、弁当を広げたり、思い思いに過ごしていた。同浄水場は6日まで無料公開される。
・JR線はほぼ満席
 京阪神から九州方面などに向かうJR線は、ほとんどが乗車率100%を超え混雑した。北陸方面では大阪発富山・和倉温泉行きサンダーバード7号が160%。山陰方面では京都発倉吉行きスーパーはくと1号が130%となった。(京都新聞)
5日■京の都心部マイカー規制 「歩きやすい」 環境テーマ 市アンケート
 商店や企業が集まる京都市部心部へのマイカー乗り入れ規制について、市民の7割が「まちが歩きやすくなるので賛成」と考えていることが、市がこのほどまとめた市政総合アンケートの結果で明らかになった。
 アンケートは、市が「環境にやさしいライフスタイル」をテーマに、昨年11月に実施した。20歳以上の3000人に調査用紙を送り、1537人から回答を得た。
 都心部へのマイカー乗り入れ抑制については、72.3%が「賛成」と答え、何らかの対策を望んでいることをうかがわせた。「不便になるので反対」は13.5%だった。年齢別では年代が高くなるほど賛成の割合が多くなり、行政区別では花街や寺社が集まる東山区が84.1%で最も高い結果となった。
 このほか、日常生活で環境面で心がけていることは、「エンジンの空ふかしをしない」が98.1%、「照明をこまめに消す」が93.5%、「水を出しっぱなしにしない」が82.8%で高い割合を占めた。一方で、「買い物袋を持参する」は40.4%にとどまった。
 また、環境保護をテーマにした活動に「参加したことがある」と答えたのは、市や市民団体による講演会や学習会が13.3%、地域でのリサイクル活動が27.4%にとどまった。参加したことがない人の半数近くは「時間がない」を理由に挙げていた。
 アンケート結果は、本年度中に行う市地球温暖化対策地域堆進計画の見直しに活用する。(京都新聞)
8日■GWの利用客は低調 関西の鉄道 連休、前後半に分断 遠出控える? JR西日本などまとめ
 関西の主要鉄道会社が7日発表したゴールデンウイーク期間中の鉄道利用概況によると、JR西日本と近畿日本鉄道、阪急電鉄、京阪電鉄の輸送人員は前年を下回り、今年は低調な人出となった。「連休が前後半に分断された」(JR西日本)ため、遠出を控える動きが広がったようだ。
 JR西日本の4月26日−5月6日まで11日間の輸送人員は計220万人で前年比4%減り、2年ぶりに前年割れした。山陽新幹線はひかりレールスターが伸びたものの、全体は同3%減、在来線は同6%減った。京阪神地区の近距離券発売枚数も同96%だった。
 京都駅は前年比99%と底堅さを見せたが、関西空港駅が同82%にとどまるなど主要駅で軒並み前年を下回った。期待されたUSJ(大阪市)の最寄り駅ユニバーサルシティ駅の利用者も「USJ開業2年目の反動」(運輸部)から、11日間で計46万人と昨年より2割も減った。
 JR東海の東海道新幹線は、のぞみが前年比135%と伸びたが全体は同99%に終わった。
 関西の私鉄5社がまとめた4月27日−5月6日まで10日間の定期外輪送人員は計2282万4000人で、前年比2.1%減。阪神タイガースの成績好調で西宮市の甲子園球場の入場者が増え、前年実績を確保した阪神電鉄を除く4社が前年を下回った。
 近鉄は前期比3.4%減。伊勢志摩方面の利用が少なかったうえ、奈良市のあやめ池遊園地の入園者が悪天候もあり前年比18.1%減った。京阪は京都競馬場の入場者の大幅減で同3.1%減。(京都新聞)
■京福正面衝突事故 元運転士を在宅起訴
 福井県勝山市の京福電鉄越前本線で昨年6月、乗客ら25人が重軽傷を負った2度目の正面衝突事故で、福井地検は7日、業務上過失傷害などの罪で、上り普通電車の下川床誠・元運転士(23)=昨年12月に依願退職=を在宅起訴した。(京都新聞)
■新幹線新駅で栗東市 駅前まちづくり計画 コンペ方式で公募
 栗東市は7日、同市下鈎に設置が決まった新幹線新駅「びわこ栗東駅」(仮称)の駅前まちづくり計画をコンペ方式で全国から公募する、と発表した。応募希望者は17日までに事前登録をする。
 新幹線新駅は、滋賀県の新たな玄関口として期待されており、駅前の整備に、広く民間の発想を生かすためコンペ方式を採用することにした。
 コンペの対象地区は、東海道新幹線とJR草津線が交差する新駅東側の三角地約10fと、三角地のうち同市が「湖南新都市拠点ゾーン」と位置づける約7fの2種類。
 公募は、一般市民対象の「まちづくリアイディア構想」と、事業展開が可能な企業対象の「事業参加計画」の2部門で、「アイディア構想」では、優秀作数点に報奨金10万円を贈る。
 「事業参加計画」は、「交流やにぎわいをはぐくむ都市機能」をコンセプトにした具体的な提案を募る。同市は、新駅前に観光情報センターなどの公共公益施設計画敷地1fを確保する予定で、同計画には同敷地の活用策も盛り込む。
 事前登録は、栗東市のホームページからダウンロードした登録書に必要事項を書き込み、市事務局(新駅設置対策課)にファクスかメールで送る。8月初旬に応募を受け付け、有識者らでつくる選考委員会で審査、9月上旬に結果を公表する。「事業参加計画」では、選ばれた提案者が県や同市、有識者でつくる事業化推進研究会に参加し、具体策を検討する。
 ホームページアドレスはhttp://www.city.ritto.shiga.jp(京都新聞)
■京のほっと空間 1 京都駅ビルの大階段 野外舞台に早変わり
 「わあ、すごい景色」。観光客が思わず声をあげた。京都市下京区の京都駅ビルの大階段。その段数は171、高低差約30bからなる。大階段から見た眺望は、見る角度によって、さまざまな表情を見せる。
 京都駅ビルは1997年秋に開館した。以来、「大階段駆け上がり大会」や、「薪能」などの数々のイベントが階段下の室町小路広場で開かれ、大階段は野外舞台の観客席へと早変わりする。
 好天の昼ごろになると、友達とおしゃべりを楽しむ若者や、恋人同士、一人で読書をする人たちが集まり、思い思いの時間を過ごす。171段を登りきろうと頑張る修学旅行生の姿も。
 長女の莉玖ちゃん(2つ)と一緒に昼ごはんを食べていた山口はるこさん(37)=北区上賀茂=は「階段がいっぱいあったり、幾何学的な建物が珍しい。空も見えて開放的で、娘も外のほうが、よく食べるんですよ」と笑顔で話した。
 長引く景気低迷、リストラ…と、とかく暗い話題の目立つ毎日。何はともあれ、焦りは禁物でしょう。忙しい人も、忙しくない人も、誰もがほっと一息できる場所を探してみました。(京都新聞)
■阪急百貨店に男が脅迫電話 銃撃事件など関連捜査
 社長宅が銃撃された阪急電鉄系列の阪急百貨店(大阪市北区)に、男の声で「奥さんに気をつけろと言っておけ」などの内容の脅迫電話がかかっていたことが、大阪府警の調べで分かった。銃撃事件があった4月22日、京都市北区の同百貨店渉外担当部長宅で部長の妻が何者かに頭を殴られて軽傷を負ったはか、翌23日には系列会社の阪急産業(大阪市北区)に爆破予告の電話がかかっており、府警が関連を調べている。
 府警などによると、2日午後、男が同百貨店の苦情相談室に電話で「東京の有楽町店のテナント店員が名札をつけていない」と文句を言った後、「社長の奥さんに気をつけろと言っておけ」と話したという。
 脅迫電話について、阪急百貨店広報室は「一切コメントは差し控えたい」としている。(朝日新聞)
■元運転士を起訴 京福電鉄事故
 福井県勝山市の京福電鉄越前本線で昨年6月、電車同士が正面衝突して25人が重軽傷を負った事故で、福井地検は7日、元運転士の下川床誠容疑者(23)を業務上過失傷害と業務上過失往来危険の罪で福井地裁に在宅起訴した。同社の責任者については、刑事責任を問えるかどうか、引き続き捜査する方針。(朝日新聞)
9日■新幹線栗東駅1日利用予測 県や栗東市は1万人 JR東海 4000−1万人 知事「修正しない」
 栗東市下鈎に設置が決まった東海道新幹線の「びわこ栗東駅(仮称)」に関し、滋賀県や栗東市などが予想利用客数を1日約1万人と見込んでいるのに対して、JR東海は約4000−1万人と大きな幅を持たせていることが8日、国松善次知事の記者会見でわかった。国松知事は「修正する考えはない」と強調したが、関係自治体などから試算の甘さを指摘する声も強まりそうだ。
 県や栗東市などでつくる新駅設置促進協議会は、駅整備の波及効果についての調査報告書を先月までにまとめ、1日当たりの利用客数を1万人と試算した。
 一方、JR東海の葛西敬之社長は先月末の新駅設置の調印式後の会見で、同社の新幹線駅で利用客の最も少ない三河安城駅が約4000人、岐阜羽島駅はそれに次ぐ約6000人と例示した上で「地元ではもう少し多い乗降割合を見込んでいるようだが、その間ぐらいだろう」と述べた。
 国松知事はこの日の会見で、JR東海の予測は過去のデータに基づいたもので、一方の促進協の試算は「(新駅開業を目指す)2010年の予想億」と釈明。「報告書の最終整理はまだだが、利用客数の修正は必要ないという認識でいる」と述べた。(京都新聞)
■信号故障、電車遅れ5000人影響 JR松井山手駅
 8日午後4時半ごろ、京田辺市松井のJR片町線松井山手駅で、同志社前行き上り快速電車が同駅を発車しようとしたところ、出発信号が赤のまま切り替わらず、発車できなくなった。
 しばらくして復旧、同電車は約20分遅れで発車したが、上下12本が京田辺−長尾間などで部分運体し、約5000人に影響が出た。JR西日本は原因を調べている。(京都新聞)
■新幹線に散弾銃痕 ドア付近 粒状50−60個 列車妨害で愛知県警捜査
 7日午後10時20分ごろ、名古屋市中村区橋下町、JR東海の名古屋車両所で名古屋駅に到着した新幹線(16両編成)を点検していた作業員の男性(59)が、2号車のドア付近に50−60個の粒状の傷がついているのを見つけ、JR東海を通じて中村署に通報した。
 愛知県警捜査一課と中村署は8日、傷は散弾銃によるものとほぼ断定。新幹線を狙った列車防害事件とみて、器物損壊などの疑いで捜査を始めた。沿線に流弾が落ちていないかなど、傷がついた現場特定を急ぐ。
 調べによると、新幹線は7日午後4時51分に博多を出発、名古屋に同9時16分に到着した「ひかり174号」で、乗客は乗車率15%の約200人だった。
 JR西日本によると、6日午後10時半ごろから約1時間、博多総合車両所で点検した際には異常はなく、車両は博多駅を出発するまで同車両所で待機していた。愛知県警は6日夜から7日夜にかけて撃たれたとみている。乗務員や乗客に異音を聞いたという情報は入っていないという。
 傷は直径約3_から約1aの円形かだ円形で、深さ1_程度のへこみがあり、塗料がはがれていた。2号車のドアを中心に、縦約2b20a、横約2b60aの範囲に広がり、3号車の一部にも傷がついていた。状況から50−100bの距離から撃ったとみられる。
 傷がついていたのは進行方向に向かって右側で、ドアのガラス周辺にも傷があったが、ガラス自体には異常はなかった。
 JR東海は8日、新幹線の運行に支障はないとして、傷跡をペンキで塗装し、「こだま」として通常運転している。(京都新聞)
■いっしょにスタディ 琵琶湖疎水記念館 水の利用調べたいとき 周辺も見どころいっぱい
 飲み水、農業用水、水力発電、水運…。私たちはさまざまな形で水を利用しています。水の利用について調べたいのなら、琵琶湖疏水記念館はどうですか。
 琵琶湖疏水記念館は、疏水竣工100年(1990年)を記念して開館しました。琵琶湖疏水の全体像を模型、絵図で紹介、ビデオで疏水を建設した先達たちのドラマを紹介しています。中庭にあるベルトン水車(直径2.4b)は、日本最初の水力発電所である蹴上発電所で使われていたもので迫力があります。
 興味が引かれるのが琵琶湖疏水と産業とのかかわり。疏水による水力や電力、水運によってどのような産業が生まれ発展したのか。地球環境問題が深刻化し自然エネルギーに注目が集まる現在だからこそ、あらためて振り返って学びたい歴史です。
 せっかく岡崎まで来たのですから、記念館の周辺も歩きましょう。
 記念館の中庭からインクラインの坂道を歩いていけば、九条山浄水場、第一疏水と第二疏水の合流点、蹴上発電所への送水管、南禅寺の水路閣など見どころはいっぱい。近代建築の宝庫です。
 明治から大正にかけての元老・山県有朋の別荘、無郁菴(国名勝)も訪ねてみましょう。有朋と明治の京都を代表する造園家・小川治兵衛による東山を借景とした庭園の水は琵琶湖疏水を引き込んだもので、近代造園の先駆けとなりました。平安神宮(左京区)の神苑の池や、東本願寺の「渉成園」(下京区)などにも琵琶湖疏水の水は引き込まれていて、「哲学の道」など疏水べりの景観とともに、京都の文化に息づいています。
 【琵琶湖疏水記念館】
住所 京都市左京区南禅寺草川町
交通 京都市地下鉄東西線蹴上駅、京都市バス「法勝寺町」
休館日 月曜(祝日の場合は翌日)と年末年始料金 無料
問い合わせ TEL075(752)2530
ホームページ 京都市水道局http://www.City.kyoto.jp/suido/main.htm (京都新聞)
■新幹線に粒状の傷 ひかり号散弾銃か
 名古屋市中村区橋下町のJR東海の名古屋車両所内で、7日午後10時18分ごろ、新幹線の車体に50〜60個の粒状の損傷があるのを清掃中の作業員が見つけ、愛知県警に届けた。JR東海は、これまで同様の傷が偶発的にできた例はない、としており、県警は散弾統で撃たれた可能性が高いとみて、器物損墟などの容疑で捜査を始め。
 損傷が見つかったのは、博多発名古屋行きのJR東海道・山陽新幹線「ひかり174号」。
 捜査1課と中村署の調べでは、粒状の傷は、2号車の扉やその周辺に縦220a、横260aの範囲で広がっており、一つひとつの傷の大きさは内径3_から1aほど。形は円形や楕円形、塗料がはげただけのものなどで、不規則に散らばっていた。
 ひかり174号は7日午後9時16分、JR名古屋駅に到着し、3`ほど離れた名古屋車両所に移動。同10時過ぎ、車体の清掃を始めた作業員の男性(59)が多数の損傷に気づいた。
 県警は7、8の両日、同駅や名古屋車両所付近を実況見分したが、傷の原因になったとみられる弾などは発見されなかったという。(朝日新聞)
■電車内で口論護身スプレー 東京、26人被害
 9日午前8時ごろ、JR京葉線蘇我発東京行きの上り舞浜−新木場駅間の快速電車内で、男が近くにいた男性客と体がぶつかったことなどから口論となり、持っていた護身用スプレーを散布。同じ車両にいた乗客約180人のうち26人が目やのどに異常を訴えた。
 電車は数分後に新木場駅に到着。乗客は同駅で降り、病院で手当てを受けた。いずれも症状は軽いという。当時電車内は通勤客らで混雑していた。
 警視庁城東署は、傷害の現行犯で男を逮捕。千葉県市原市国分寺台中央、私立大4年大野聡広容疑者(23)で、「帽子のつばが顔に当たった、と言って相手に殴られたのでスプレーをまいた」などと供述しているという。
 新木場駅で降りた客がホームの非常停止ボタンを押し、電車は駅の構内に9分間停車したほか、後続の電車2本が遅れ、約3100人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
■電車でスプレー26人搬送 東京のJR線 傷害容疑逮捕 口論の客噴射
 9日午前8時5分ごろ、東京都江東区新木場1丁目のJR京葉線新木場駅から「若い男が電車内でスプレーをまいた」と110番通報があった。警視庁や東京消防庁によると、電車は蘇我発東京行き上り快速電車(10両編成)で、新木場駅に停車し、乗客26人が目やのどに痛みを訴え、病院に運ばれた。いずれも軽症という。スプレーをまいた男は同駅構内で乗客らに取り押さえられ、城東署が傷害容疑で現行犯逮捕した。
 調べによると、男は千葉県市原市国分寺台中央2丁目、日本大学4年大野聡広容疑者(23)。大野容疑者は始発の蘇我駅から乗車。電車の8両目に立っていたところ、稲毛海岸駅から乗ってきた会社員風の男性と口論となった。新木場駅に着く直前に大野容疑者は男性に顔を殴られ、サングラスが落ちたため、護身用に持っていたスプレーを噴射し、乗客に傷害を負わせた疑い。相手の男性はそのまま立ち去った。同署はこの男についても暴行容疑で行方を追っている。
 大野容疑者はつばつきの帽子をかぶり、新聞を読んでいたところ、途中で乗車してきた男性に帽子が当たった。男性が大野容疑者に「真っすぐかぶれ」と注意したことから言い合いになったという。大野容疑者は「顔を殴られ、もう1発なぐられそうになったのでスプレーを噴射した」と供述している。
 スプレーは護身用に使われているマスタード系のガスとみられ、8両目に乗り合わせていた19歳から46歳までの男性13人、女性13人の計26人が目やのどに痛みを訴えており、吐き気を訴える乗客もいるという。
 JR東日本によると、新木場駅は地下鉄などとの乗換駅になっていることから、到着列車混雑率は190%で「体が触れ合い相当圧迫感がある」状態に近い。この時間帯、多い車両では1両に150−200人が乗車しているという。
 同社によると、最近は痴漢対策に護身用のスプレーを持ち歩く人が増え、1年に何回かは車内や構内でけんかになった時などに噴射する人がいるという。せき込む乗客ホーム騒然 新木場駅上りホームのキヨスクの女性店員(52)によると、電車が到着すると車内から男性の「助けてくれ」という叫び声が聞こえた。ドアが開くと、車両から乗客がどっと押し出された。女性数人がせき込み始め、ホームにうずくまった。乗客の1人が緊急停止ボタンを押した。ブザーが鳴り響き、ホーム上は騒然とした雰囲気になった。
 まもなくして数人の駅員が来て、ホームにいた黒っぽい服を着た若い男を連れていった。女性店員は「何が起きたか分からず、本当にびっくりした」と話していた。
 同駅員の詣では、スプレーをかけた男は乗客に取り押さえられた。終始無言で、抵抗する様子はなかったという。(朝日新聞 夕刊)
■独ファンの列車に銃撃 オランダ
 【ベルリン8日=共同】ドイツ警察当局によると、オランダ南部のティルブルフ付近で8日、サッカー応援に向かうドイツ人ファンらの乗った列車が銃撃を受けた。同乗していたドイツ警察官が銃撃を確認したが、けが人はなかった。
 オランダ警察が犯人を捜索している。列車に乗っていたのは、同日夜ロッテルダムで行われた欧州連盟(UEFA)カップに出場したドイツ1部リーグ(ブンデスリーガ)ボルシア・ドルトムントのサポーターで、対戦相手の地元ロッテルダムのファンが嫌がらせをした疑いもある。(朝日新聞 夕刊)
10日■地下鉄東西線 二条−天神川間 きょうからアセス縦覧 来年度初め着工へ CO2削減量盛る
 京都市は10日から、地下鉄東西線の西伸区間(二条−天神川間、2.4`)の環境影響評価書の閲覧を始める。評価書には、地下鉄の開通による二酸化炭素の排出削減効果を事業目的に盛り込んだ。縦覧によって、着工前の環境アセスメント手続きは終了する。市は07年度中の開通を目指し、来年度初め着工する。
 環境影響評価書では、学識者らでつくる市環境影響評価審査会の答申と、それを受けた市長意見に従い、自動車から地下鉄に交通手段が転換された際の二酸化炭素排出削減量を、年6200dと見積もり、事業目的に位置づけた。
 このほか、工事による環境への影響について、大気、騒音、振動、水質、地盤など計10項目の調査結果をまとめたうえで、▽騒音や振動が少ない低公害型の建設機械の導入▽駅など地上施設のデザインは周辺の景観との調和に配慮する−などの対策を盛り込んでいる。
 評価書の縦覧は、6月10日まで。中京区の交通局建設室、市環境管理課などのほか、同課のホームページでも見ることができる。(京都新聞)
■加茂・和束 JRバス 2路線廃止に同意 府交通対策地域協議会 民間で代替輸送へ
 道路運送法改正に伴い、京都府内の地方バス路線のあり方を検討している府生活交通対策地域協議会の「京都・南部、相楽合同ブロック協議会」が9日、京都市内のホテルで開かれた。JR西日本の子会社、西日本ジェイアールバス(本社・大阪市)が加茂、和束両町で運行している2路線の廃止に同意し、10月1日から代替輸送として、新たに同路線で民間バスを運行することを決めた。
 廃止されるのは近城線(7系統)。今年1月、採算割れを理由に西日本ジェイアールバスから撤退の申し入れがあった。
 撤退に伴い、地域の「生活の足」に影響が出るため、府や関係市町村、バス事業者らでつくる同協議会で対応策を検討していた。
 新たに運行されるのは、加茂町のJR関西本線加茂駅から加茂山の家区間(9.5`)と、和束町の小杉から同加茂駅の既存路線に新たにJR奈良線木津駅まで延長した区間(22.2`)の2路線。
 国や府の補助を受け、加茂町ではエヌシーバス、和束町では奈良交通(いずれも本社・奈良市)が、代替バスを運行する。
 府交通対策課によると「廃止される7系統は、代替運行される路線上にあったり、別の民間バスが並行して走るなどしており、それほど生活交通に影響は出ない」としている。ただ、運行回数は今後、協議していくという。(京都新聞)
■京阪電鉄 京津線を分社化へ 2年後めど、石坂線も
 京阪電気鉄道(本社・大阪市中央区、佐藤茂雄社長)は、京都、滋賀、大阪の3府県を結ぶ鉄道事業のうち、京津線(御陵−浜大津、7.5`)と石山坂本線(石山寺−坂本、14.1`)の2路線を、2004年度をめどに、別会社化する計画であることが9日、分かった。両路線は赤字路線の上、利用者数の減少が続いているため新会社の経営は厳しいことが予想され、運賃値上げや本数削減など利便性や安全対策面の低下を心配する声が出そうだ。
 京阪電鉄によると、両路線は元々赤字路線だったが、1990年度に3040万人あった旅客数は、京都市営地下鉄東西線が開通した翌年の1998年度には1750万人に激減。その後も景気低迷などの影響で、2000年度には1580万人に減少し、同年度の両路線の赤字額は、約26億円にまで膨らんだ。これは京阪全体の赤字額(02年3月期の連結業績予想)の約1割を占める、という。
 今年度から進める経営見直し策の一環。今後は、02年度に京津線を、03年度に石山坂本線をそれぞれワンマン化するなどして、04年度までに両路線の職員数を現在の297人から139人にまで減らしたい、としている。別会社は、京阪が全株式を保有する100%子会社となる見込み。
 同社総務部の保科温通次長は「ワンマン化はするが、一方で列車本数は増やすなどして、利用者の利便性を第一に考えていきたい。運賃値上げも考えていない」と話している。(京都新聞)
■連結部で鉛検出 停車中に狙撃か 新幹線事件
 JR東海の名古屋車両所で7日、博多発名古屋行きひかり174号の車体に弾痕とみられる多数の傷が見つかった事件で、愛知県警捜査一課などは9日、2号車と3号車をつなぐ連結部分のゴム製ほろから、鉛の成分と、散弾の鉛を固める薬品「アンチモン」を検出した。同県警は、器物損壊と新幹線特例法違反などの疑いで中村署に捜査本部を設置した。
 散弾の広がり方が円形に近いことから、捜査本部は、高速走行中の狙撃ではなく、6日夜から7日夜にかけ、車両所や途中の駅付近で停車中か徐行中の車両が、50−100bの距離から狙われたとみている。(京都新聞)
■窓 京の交通問題 発想かえ解決 左京区・満水 章(自営業・54)
 京都市内を南北に高速道路を通そうという案があるそうだが、まず建設ありきは、バブルまでの発想だ。物は使いよう。京都ならではの碁盤の目の大通りを、交互に一方通行にすればほとんどの交通問題が解決する。
 対向車がないので、右左折がスムーズになり、事故と渋滞が減り、横断歩道を渡るのも楽だが、交通整理も楽になる。中央分離帯もいらないうえ、車線数が倍になれば、歩道を広げ、バス路線が確保できる。逆方向の乗客は遅れのないバスだから、均一料金で乗り継ぎ可能にすれば、容易に乗り継ぐことができる。いたるところに駐車場が確保できるから、駐禁取り締まり要員は要らない。金がかからないばかりか収益の可能性まであるではないか。
 道路の管轄問題など、どんな結構な案にも必ず問題はあるが、一番障害になるのは、対面通行でなければという古い固定概念だろう。大阪で成功していることが京都でできないわけがない。むしろ京都こそがふさわしい街だ。既存の体制をそのままの前提で考えては、本当の改革はできない。今こそ発想の大改革が必要だ。志あるところには道がある。金を使わず知恵を使おう。(京都新聞)
11日■東北新幹線盛岡−八戸間 12月1日に開業
 JR東日本は10日、東北新幹線の盛岡−青森県八戸(97`)を12月1日に開業することを決めた。一般公募していた列車の愛称は速い風を意味する「はやて」となりそうだ。3つの新駅名を合わせて14日に発表する。整備新幹線の開業は1997年の長野新幹線以来、5年ぶり。
 開通により、東京−八戸は現在の約3時間半から約40分短縮され、2時間50分となる。八戸までは1日約16往復運行される見込み。8月下旬ごろから新幹線車両での試験走行が始まる。早ければ9月にも運賃やダイヤ編成が決まる見通しだ。
 同区間の事業費は91年度の着工から2002年度予算までで累計4495億円。(京都新聞)
■新幹線銃撃で警備強化要請 JR東海
 博多発名古屋行きひかり174号の車体に散弾銃が撃ち込まれた事件で、JR東海は10日、列車妨害事件を防止するため、愛知、岐阜、滋賀、京都、大阪の各府県警に新幹線などの沿線の警備強化を要請した。
 JR東海が警察当局に沿線の警備強化を要請したのは、昨年9月の米中枢同時テロ以来という。
 また、7日にひかり174号と擦れ違ったり、前後を走ったりした列車計65本の車体を点検した結果、異常はなかった。
 同社は、沿線や駅構内、列車内での巡回警備を強化するよう社内であらためて徹底させるほか、乗客にも、構内放送を通じて不審物の発見に協力を呼び掛けている。
 ひかり174号の損傷が見つかった名古屋車両所(名古屋市)でも、業者らの出入りの際のチェックを厳重にした。
 JR東海広報部は「捜査に協力し、早期に事件が解決することを望む」としている。(京都新聞)
■JRバス園篠線廃止 京都交通が一部代替へ 府交通対策地域協同意
 京都府内の地方バス路線のあり方を検討している府生活交通対策地域協議会の「中部、中丹、丹後合同ブロック協議会」が10日、福知山市民会館で開かれ、西日本ジェイアールバス(本社・大阪市)が運行している1路線を9月末で廃止し、新たに京都交通(本社・亀岡市)が同路線で運行することに同意した。
 改正道路運送法が今年2月に施行され、地方バスへの補助基準が厳しくなり、不採算路線の見直しが進んでいる。
 廃止されるのは、園部町−兵庫県篠山市間を走る園篠線。今年1月、採算割れを理由に西日本ジェイアールバスから廃止の申し入れが同協議会にあった。新たに運行されるのは、園篠線の一部で園部町から篠山市福住の区間(18.4`)。京都交通が園部町から委託を受け、10月1日から運行する。
 また、京都交通から、亀岡市の本梅車庫前と大阪府豊能町吉川間で運行している「吉川線」2路線を来年3月末で廃止したいとの申し入れがあった。今後、亀岡市と同協議会で対応策を検討する。(京都新聞)
■京日記
 ◇…京都市下京区の梅小路蒸気機関車館で10日、日本に2両しかない蒸気機関車「B20形」を往時のように動かすための解体整備が始まった。今秋に組み立てて構内で走らせる。
 ◇…B20形は全長7bしかない小型機関車で、1945年から46年に工場などの作業用に15両だけ製造された。京都以外には北海道に残るだけで、梅小路蒸気機関車館の開設30周年記念事業として修理、復元することにした。
 ◇…この日は職員がボイラー室や煙突を慎重に外し、台車だけにした。ボイラーの点検や塗装、市民参加による部品磨きなどを経て、10月には勇姿を復活させる。(京都新聞)
■降りて歩いて 62 地下鉄北山駅(京都市左京区下鴨) 若い街、地域と融合図る
 地下鉄烏丸線北山駅の「4番出口」から地上に出ると、北山通に面した府立植物園の緑が目に入る。透明感のある新緑が青空に映え、まぶしいほどだ。そこから、北山大橋東詰めまで約850bにわたって、レストランや衣料品店が並ぶ。
 北区上賀茂の閑静な住宅街を背景にした北山通は十数年間、京都の若者に「ちょっぴり背伸びできる空間」を演出してきた。しかし、1997年6月の烏丸線北々伸で「通過駅」となったことに加え、長引く不況が高級志向にブレーキをかけ、このところ若者の足は三条通・姉小路界わいに向き始めている。
 「今は、北山通が脱皮しようとしている途中。過渡期だと思う」と語るのは、北山通沿いの店舗でつくる北山街協同組合理事で、企画・デザイン会社を経営する阪本卓也さん。北山通周辺を紹介する情報誌「あべきた」を発行して約2年になる。
 胸の内にあるのは「北山通の店舗と、地域の住民や周辺の大学のパワーを融合させることができないだろうか」という期待だ。
 実際、こんな「脱皮」も始まっている。
 98年から毎年10月に開催してきた「北山ハロウィン」を上賀茂地域のお祭りにしようと、同組合は、使うカボチャの数を例年より100個増やし、その栽培を地元の農家に任せた。府立植物園との連携も働きかけるなど、線から面への動きが生まれている。
 今年3月には「『北山街』街作り構想」をまとめた。そこに盛り込まれた基本コンセプトは「タイムレス・プレース(永遠のまち)北山街」。同組合事務局の日比里江子さんは「いつまでも人の記憶に残る街であり続けたいですね」。(京都新聞)
■新幹線盛岡−八戸 12月開業が決まる
 東北新幹線の盛岡−八戸間が12月1日に開業されることが決まった。
 東京−八戸間は1日15往復、仙台−八戸間は1往復の運転が予定されている。盛岡駅で特急に乗り換える場合に比べて、東京からの所要時間は八戸までが40分短縮され最短で2時間50分台に、青森までは30分短い3時間50分台になる見込み。10両編成の高速タイプ車両で、車体には青森特産のリンゴをモチーフにしたマークが描かれる。(朝日新聞)
■列車脱線 5人死亡 ロンドン郊外
 【ロンドン10日=福田伸生】ロンドン北部の英ハートフォードシャー州で10日午後、ロンドンからノーフォーク州へ向かう列車が脱線し、4両編成の最後尾1両が駅ホームに乗り上げた。警察などによると、これまでに5人が死亡、約50人が負傷した。
 英テレビによると、現場付近の線路上に事故直前、金属片のようなものが置かれていたとの目撃情報があるという。(朝日新聞)
■発射の散弾は直径3_未満 新幹線事件
 JR東海の名古屋車両所で7日、到着直後の博多発名古屋行きひかり174号の車体に散弾銃が撃ち込まれているのが見つかった事件で、発射された散弾の直径は3_未満である可能性が高いことが、11日までの愛知県警中村署捜査本部の調べで分かった。
 散弾の種類は、比較的小さな鳥を撃つのに使われる6号弾(直径2.75_)から12号弾(同1.25_)までとみられる。
 一方、ひかり174号は進行方向に向かって右側から撃たれたが、博多総合車両所(福岡県那珂川町)で一晩待機した際、右側の線路には別の列車が止まっていたことが判明。JR西日本は「博多総合車両所で発砲されたとは考えられない」としている。
 これまでの調べでは、2号車と3号車をつなぐ連結部分のゴム製ほろにあった弾痕はいずれも直径約2_の円形。穴の形状や大きさなどから、散弾の直径は3_未満とみられ、50−100bの距離から発砲された可能性が高い。
 今回の弾痕はすべてほぼ円形で分布も縦約2.2b、横約2.6bと比較的小さな範囲にとどまり捜査本部は停車中か徐行中に撃たれたとみて現場の特定を急いでいる。(京都新聞 夕刊)
■信楽高原鉄道事故、14日で11年 再発防止へ調査委講演 遺族ら前に
 滋賀県信楽町で信楽高原鉄道とJR西日本の列車が衝突し、死者収人、600人以上の負傷者が出た事故から11年となる14日、現場近くで開かれる遺族の総会で、この事故などをきっかけに発足した国土交通省航空・鉄道事故調査委員会のメンバーが初めて講演する。遺族以外も総会に参加でき、遺族らは「事故の再発防止を考える機会にしたい」と話している。
 信楽の事故後、遺族らは93年、「鉄道安全推進会議」(TASK)を結成、国に鉄道専門の事故調査機関の必要性を訴えてきた。これを受けて国交省は昨年10月、航空事故調査委員会を改編して航空・鉄道事故調査委員会を設立。以来、2月にJR鹿児島線で起きた列車追突事故など13件の鉄道事故を調査してきた。
 講演では同調査委の佐藤泰生・鉄道部会長が、これまでに手がけた事故の調査報告のほか、大事故を防ぐために求められる調査のあり方などについて話す。
 TASKの臼井和男会長(63)=京都市右京区=は「再発防止の観点から、事故の情報が広く公開される講演は意義があると思う」と参加を呼びかけている。
 総会は午後1時から信楽町長野の信楽開発センターで。問い合わせは臼井会長(075・871・7431)へ。(朝日新聞 夕刊)
12日■新幹線事件 被弾面、唯一ホーム側 新大阪駅 目撃の情報なし
 JR東海の名古屋車両所で7日夜、博多発名古屋行きひかり174号の車体に散弾が撃ち込まれているのが見つかった事件で、列車の進行方向右側にある被弾個所が駅のホーム側を向いたのは18の停車駅のうち、新大阪駅だけだったことが11日までの愛知県警中村署捜査本部の調べで分かった。
 新大阪駅では弾痕の目撃情報はなく、捜査本部は、同駅を発車した7日午後8時10分以降、停車中か徐行中に銃撃された可能性があるとみている。半面、新大阪駅で弾痕が見過ごされた可能性も捨て切れず、銃撃場所の特定を急いでいる。
 調べによると、被弾個所は2号車ドア周辺から3号車との連結部分にかけて縦約2.2b、横約2.6bのだ円状に広がり、弾痕は直径数_−約1aで、150ヵ所前後に上った。
 被弾個所は、新大阪以外の各駅ではホーム反対側の線路に面したが、新大阪駅ではホーム側を向き、銃撃が同駅到着までに起きていれば、駅員や乗客らが停車中に弾痕を発見する機会は十分にあったという。列車は7日午後8時8分ごろ、新大阪駅26番ホームに入り、約2分間停車した。駅員3人が車体を見たが異常は確認されず、ホームにいた乗客からも情報は寄せられなかった。(京都新聞)
■新幹線 走行中に銃撃か 愛知県警調べ 車両所では困難
 JR東海道・山陽新幹線の博多発名古屋行き車両に散弾統で撃たれたとみられる痕跡が見つかった事件で、この車両は通常走行中に銃撃された疑いが出てきた。点検や清掃をする車両所やホーム近辺での狙撃は困難なうえ、その後の愛知県警の捜査で、通常のスピードで走行中の車両を散弾銃で撃った場合にも今回同様、およそ2b四方の範囲内に弾痕が集中する可能性があると分かったためだ。県警は不特定多数の乗客を危険に陥れた悪質な犯行とみて、13日に改めて同車両の実況見分をする。
 調べでは、銃撃された「ひかり174号」の粒状の損傷は、2号車の後方扉から3号車にかけ、約150ヵ所にのばっていた。それぞれ2_から1aほどの大きさで、縦220a、横26aの範囲内に集中していたという。鑑定の結果、使われた散弾は8号(2.25_)から10号(1.75_)とみられ、小動物を撃つ場合に使われることが多いという。
 損傷が比較的狭い範囲内に集中していたことから、当初は新幹線の停車中か徐行運転中に狙撃されたとみられていた。しかし、県警科学捜査研究所が調べたところ、弾が当たる角度や速度次第では、200`台で走っていても、こうした痕跡が残ることが物理的にあり得ることが分かった。
 博多−名古屋間は約800`にのばるが、半分以上はトンネルや橋梁、高架部分という。このため、県警は沿線の府県警に目撃情報の収集を継続してもらい、狙撃場所を絞り込む方針だ。
 JR東海は、今回、新幹線車両が銃撃された事件を受け、管内の名古屋−新大阪間の新幹線各駅や車両所に対し、沿線や駅構内、列車内での巡回による警戒を強化するように指示した。また、31日に開幕するサッカー・ワールドカップ(W杯)では、期間中に全国で163万人が鉄道を利用し、新幹線だけでもピーク時には1日あたり3万人の乗降客が見込まれることから、同区間の5府県の警察本部に対して、沿線などの警備を強化するように依頼した。(朝日新聞)
■報道へ 5 犯罪被害者からの提言 理解と再発防止が人権救済 地下鉄サリン事件 高橋シズヱさん(55)
 ■事件から7年。個人や外国報道機関を含む、多くのメディアの取材を受けてこられました。以前、「取材なんかされたこともなかったのに、一番つらい時に突然、たくさんのカメラに囲まれた」とお聞きしました。なぜ、取材拒否にならなかったのですか。
 初めは夫への思いでしょうか。こんな人がいたんだと知ってほしい。霞ヶ関駅にも家にもたくさん夫への感謝の手紙をもらいました。でも皆さんにお返事できなかったので、マスコミに出ることでお礼を伝えたかった。
 だけど、取材を受けていると夫のことを話さなければならない。仏壇の前で泣いて、目がかすんで、進む道が見えない。
 5月から半年ほど、ほとんど取材を受けませんでした。が、ある記者に「それでは犯罪の遺族の思いが伝わらなくなる」と言われ、そうかと。
 ■さまざまな場で被害者として話しています。
 テレビ局の研修や新聞社の勉強会など、報道関係は一昨年ぐらいからでしようか。報道被害の経験だけではなく、こうしたら被害者は話せたのでは、報道被害にならなかつたのではないかなど、一緒に考えてもらえるように話しています。
 (00年春、事件・事故の遺族らが米国各地の遺族の会や被害者支援組織を訪ねた。シズヱさんもその一人。ある会でシズヱさんが「メディアは家に押しかけ悲しみの言葉を聞こうとした」と訴えると、若い遺族は「あなたには話したくなければ帰ってくれと言う権利がある」といった。別の支援組織では「報道関係者に対する被害者の権利」を書いた紙をもらい、会見の仕方を教わった)
 アメリカの被害者は、自分がどう対処したらいいのか把握していました。日本の被害者は取材のことなど何も知らずもがくばかり。アドバイスを受けていたら「報道被害」も減ったのではないか。でもアメリカで主張される権利が日本で受け入れられるのか、わからなかった。報道関係者に一緒に考えてほしい、と思うようになりました。
 (シズヱさんは、「地下鉄サリン事件被害者の会」代表世話人として、毎年、事件発生のころに記者会見をしている)
 毎年、会見に出てくれる被害者をみつけるのは大変でした。最初の取材ですごく嫌な思いをするから、話したいことがあっても出るのが怖い。
 日本の被害者は、今は報道側で配慮してもらうしかないのです。そうしないとメディア本来の力が被害者に関しては発揮できません。「じゃあ、どうしたらいいのか」と聞かれますが、その選択肢を取材者がどれだけ豊かに持っているかを、私たちは感じ取ります。話して当然という威圧的な取材者には話せません。
 ■集団的過熱取材はどう改められるでしよう。「これでいいのか?」と悩む記者の姿も知りました。報道側で仕切る人がいればより良くなると思います。ただ、全体が変わらないとダメです。1人嫌な取材者がいたら全体が嫌に見えます。
 葬儀の取材も、家族にとってはプライベートな悲しみの場です。意向を聞いて欲しいのです。
 ■人権擁護法案などの審議が始まりました。意見をきくと「簡単には言えない」という声が多かった。シズヱさんは?
 どれだけ国が、被害者のことわかってくれてるの? というのはありますよね。国に守ってもらったら、被害者は国にものが言いにくくなるし。
 救済機関に申し入れるのと相手に直接言うのと、どちらが効くかといったら、私は、相手に伝えることだと思います。
 どういうことが報道被害になっているのか。今何が必要か。取材する側、される側、双方が理解しあい、同じことが繰り返されないとなって初めて、言って良かったと思える。それが人権侵害の救済だと思います。(聞き手 河原理子)
 地下鉄サリン事件 95年3月20日朝、東京の地下鉄日比谷線、丸ノ内線、千代田線の車内で猛毒のサリンがまかれ、吸い込んだ乗客らのうち12人が死亡、5000人以上が重軽傷を負った。霞ヶ関駅助役だった高橋一正さん(50)は、林郁夫服役囚=無期懲役刑が確定=が置いたサリン入りの袋を片づけていて亡くなった。オウム真理教団による無差別殺傷事件として、散布役5人のうち林服役囚を除く4人に一審で死刑判決が出ている。(朝日新聞)
13日■走行中被弾か 新幹線銃撃
 博多発名古屋行きひかりに散弾が撃ち込まれた事件で、列車が時速200`台で走行しても、弾がだ円形に集中する可能性があることが、12日までの愛知県警中村署捜査本部の調べで分かった。
 これまでは高速走行中では弾痕が横に流れたり、放射線状に広がったりする可能性が強く、停車中か徐行中に銃撃されたとみられていたが、通常の高速運転時に撃たれた疑いも出てきた。
 同本部は13日にあらためて列車を実況見分し、今後実際に新幹線を走らせ発射実験することも検討している。
 調べでは、被弾個所は2号車のドアを中心に約150発の散弾が縦約2.2b、横約2.6bのほぼだ円形に集中。新幹線が時速約200`の場合、秒速は約55bなのに対し、散弾の速度は秒速2、300bで、弾速の方がはるかに速い。このため発射の角度や距離によっては物理的に弾痕が狭い範囲に集中することもあるという。(京都新聞)
■温暖化防止 具体策急げ 実質増加、京の温室効果ガス 環境審、京都市に重点17項目答申 市民や企業盛り上げへ 全庁大切が必要に
 京都市の地球温暖化防止対策について審議してきた市環境審議会(会長・山本剛夫京都大名誉教授)は、このほど重点17項目をまとめ、市に答申した。これを受け市は、推進計画の見直しに着手する。CO2(二酸化炭素)などの削減目標を達成するには、全庁を挙げた取り組みと、市民レベルの盛り上がりが欠かせないが、現状は市役所全体として温暖化防止への意識が高まっているようには見えない。地球温暖化防止に向けた京都議定書が採択された都市だが、越えなければならないハードルは高そうだ。(社会報道部 円城得之)
 「多少の努力では二酸化炭素は減らない。相当、本気で取り組んでいただく必要がある」。審議会企画部会長の内藤正明京都大教授は答申の席上、「決意」を桝本頼兼市長に求めた。
・高いハードル
 答申は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減目標について、これまでCO2のみ「2010年に1990年比で10%削減」だったのを、メタンなどのガスも同率削減とし、全体のハードルを高めた。
 市によると、2000年度の市内の温室効果ガス排出量は、90年比でほぼ横ばいだが、不況による産業部門の自然減が大きく、実質的には増加と言える。現状のままでは、10年には90年比で18%増になると予測される厳しい状況。
 中でも増加量が多く、急がれるのが、「市民生活から出る民生部門と交通などの運輸部門」(市地球環境政策課)の対策だ。
 答申は運輸部門の対策として、歩くまちの形成や、市街地への交通量を減らす交通需要管理施策(TDM)の導入、軽量軌道公共交通(LRT)の検討などを盛り込んだ。民生部門では、温暖化対策診断によるライフスタイルの見直しなどを挙げた。
 このほか、重点施策として市民、事業者、行政の責務などを定めた温暖化防止条例の検討をはじめ▽地球温暖化防止基金の創設、税制度改正の検討▽建築物の省エネルギー化▽屋上緑化などヒートアイランド対策−などを掲げている。
 いずれも、まちづくりや建設、経済、交通など多方面にかかわるものが多く、答申を受けた桝本市長も「副市長に特命し、総合行政として取り組む」と決意をみせた。
 しかし、現状はどうか。
・”脱車”に逆行
 企画部会委員の浅岡美恵・気候ネットワーク代表は「市内に林立しているマンションに省エネ規制はないし、歩くまち構想を掲げながら、実際に交通量を削減するような道づくりや施策もない。環境局以外の事業部局で、『環境』が政策課題の上位に位置づけられていない」と指摘する。
 そのうえで「都市づくりとして推進する全庁挙げての態勢と、市民の努力を誘導するような実効ある施策が必要」と話す。
 内藤教授も「TDMを言いながら市内に高速道路を建設するなど、脱車社会に逆行している。市全体として温暖化防止に取り組んでいるようには思えない」と手厳しい。
 「答申を絵にかいたもちに終わらせてはならない。市長の決断さえあればできることも多く、市民とのパートナーシップのうえに、目に見える施策を打っていくべきだ」と内藤教授はいう。
 市は、97年に策定した地球温暖化対策地域推進計画で、政令市の中ではいち早くCO2の削減目標を打ち出した。同時に行動計画の推進組織で、行政や企業、NGO (非政府組織)などでつくる「京のアジェンダ21フォーラム」に加え、本年度に設立する「ストップザ温暖化市民会議」など、市民団体や企業との連携の仕組みは整いつつある。
 要は、それをどう具体的な行動に結び付けるかだ。市はこれまでの姿勢を改め、一丸となって先導役を務めるのは当然として、今回の答申に基づいて見直しを図る計画に、啓発だけでなく市民や企業を動かす思い切った施策を打ち出すことが欠かせない。(京都新聞)
■ビー玉放ち? 電車の窓破損 近鉄、走行中2両
 12日午前10時30分ごろ、大阪府松原市高見の里2丁目の近鉄・高見ノ里駅近くを走っていた、橿原神宮前発阿部野橋行き準急(6両編成)の先頭車両のドアガラス(厚さ約1a)が突然割れた。松原署が調べたところ、ガラスに直径約1aの穴が開き、車内からビー玉1個が見つかった。ドアの近くにいた女子中学生(14)がガラス片を浴びたが、けがはなかった。
 この約40分前にも、近くを通過した準急の3両目のドアガラスが突然ひび割れ、線路上でビー玉1個が見つかっている。
 同署は、だれかが電車を狙ってビー玉を放った疑いが強いとみている。(朝日新聞)
14日■経常益25%の増収 JR西日本3月期連結決算 前期比、売上高は1.3%滅
 JR西日本が13日発表した2002年3月期連結決算は、運輸業の不振で2期ぶりの減収になったが、人件費を中心にコスト削減が進み、経常利益は前期比24.9%の大幅増となった。ジェイアール京都伊勢丹など流通業も好調で収益両面に大きく寄与した。
 売上高は主力の運輸業が在来線の伸び悩みで、前期比1.3%減と五期連続の減収だったが、伊勢丹や駅小売店などの流通業が同4%増。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの開業効果でホテルグランヴィア大阪を中心にホテル業も堅調で運輸業の減収を補った。
 単体を中心に定年退職者の増加に伴って人件費が138億円、長期債入金の縮小により支払い利息が87億円それぞれ減少するなど固定費削減が進み、2期連続の経常増益。借入金早期返済に伴う債務譲渡損が231億円に膨らんだが、当期純利益も3期連続の増益になった。
 配当は年5000円を据え置く方針。
 2003年3月期も伊勢丹の改装効果などで、売上高は前期比0.8%減の1兆1810億円を予想。単体の人件費圧縮がさらに進み経常利益は同4.2%増の730億円と見込むが、前期までの日本テレコム株式売却益がほぼなくなり、当期純利益は同14.4%減の390億円とみている。(京都新聞)
■吉田京大教授 社外監査役へ
 JR西日本は、13日の取締役会で京都大大学院経済学研究科の吉田和男教授(54)を社外監査役候補者に選んだ。人事院の承認を経て、6月26日に開く株主総会後の取締役会で正式決定する。任期は3年。
 同社が「経済全般に通じた幅広い見識を生かしてほしい」(広報室)と招請し、本人の了解を得た。同社の監査役は6月以降も引き続き4人体制で、社外監査役は2000年6月に就任した日本生命保険の伊藤助成会長と2人になる。
 JR西日本は幅広い意見を経営に取り入れるため社外からの人材登用を積極化しており、オムロンの立石義雄社長や大阪ガスの野村明雄社長が2000年6月に社外取締役に就任している。(京都新聞)
■市バスが急停車 乗客の女性けが
 13日午前11時15分ごろ、京都市北区西大路通一条交差点で、宇多野行きの市バス=盛田雅樹運転手(53)=が急停車し、乗客の右京区の女性(67)が座席から落ち、首と腰に軽いけがをした。
 西陣署によると、右折した市バスが停車中の乗用車と接触し、急ブレーキをかけたという。他の乗客約40人は後続のバスに乗り換えた。(京都新聞)
■ふるさと昭和史ビデオ 71 昭和60(1985)年4月30日 加悦鉄道最後の運行の日 加悦町
 旧加悦鉄道の加悦駅でお別れ式が開かれた。「さよなら列車」のヘッドマークをつけただいだい色とクリーム色の列車は自治体関係者らを乗せて、丹後山田駅(現KTR野田川駅)へ向け動き出した。ホームには地元住民や鉄道ファンらが集い、思い出詰まった「かやてつ」の最後の雄姿を見送った。
 「いよいよこれで最後か」。一番のベテラン運転士だった無職大江寛さん(63)=同町加悦=は、大きく深呼吸をし、最後の運転レバーを握った。感無量の気持ちだった。時速20`。いつもよりゆっくりとしたスピードで走り出した。「SLの機関助手時代のことや通勤客と交わした会話が走馬灯のようによみがえった」と振り返る。
 加悦鉄道は、加悦町と野田川町を結ぶ、わずか5.7`のミニ鉄道だったが、その歩みは地域の栄枯盛衰を物語る。
 1925年、国鉄の宮津線が加悦町を通過しなかったため、地元の有力者ら823人が「地域住民と丹後ちりめんの物流の足に」と共同出資して設立した。戦時中は大江山のニッケル鉱山で働く中国人労働者の軍用列車にもなり、当時は年間150万人余が乗車した。だが、1970年代からはマイカーブームの影響で利用者が激減。廃線の1年前には5万4000人まで落ち込み、住民に惜しまれつつ、その大役を終えた。
 地域の夢を乗せて走った蒸気機関車や客車は現在、「加悦SL広場」(同町滝)で保存、展示されている。瀟洒な洋風建築だった旧加悦駅舎も現在、今春完成した加悦町新庁舎近くに移転し、今夏には鉄道遺産の展示や市民ギャラリーなどの機能を備えた観光拠点に生まれ変わる。列車の走る風景は地域からなくなってしまったが、先人たちの遺志をくんだ灯火は消えることはない。(宮津支局 国貞仁志)(京都新聞)
■JR西、3期続き増益 3月期連結決算 鉄道以外の事業好調
 JR西日本が13日発表した02年3月期連結決算は、売上高が1兆1906億円と前期よりも0.4%減ったが、当期利益は同47.1%増の455億円で3期連続の増益となった。3分の2出資している京都駅ビル内のデパート伊勢丹の売り上げが好調だったほか、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)効果でホテルの稼働率が上がったことが増益につながった。
 本業の運輸収入は、前期比0.4%減の7702億円で、5期連続の減収。指定席がゆったりしている「ひかりレールスター」が好評で新幹線収入は微増だったが、京阪神地区を除く在来線の収入は2.5%減だった。USJ効果による運賃増収は約48億円だった。
 鉄道以外は堅調だ。伊勢丹の売上高は前期比5.2%増の546億円で、97年の開業から毎年増収を続けている。このため約40億円かけて、現在約3万3000平方bある売り場を約5800平方b増床する方針。来年3月までに第1期分をオープンさせる。(朝日新聞)
■市バスが接触 乗客1人けが 北区で乗用車と
 13日午前11時15分ごろ、北区西大路通一条の府道交差点で、渋滞のため停車していた乗用車に、三条京阪前発山越行の市バス(盛田雅樹運転手)が接触した。市バスが急ブレーキをかけたはずみで、乗客の右京区内の女性(67)が座席(高さ約50a)から床に転落し、首や腰などに軽いけがをした。ほかの乗客約40人にけがはなく、後続のバスに乗り換えた。
 西陣署は、業務上過失致傷の疑いで盛田運転手から事情を聴いている。(朝日新聞)
■線路に転落 間一髪、ホーム真下の退避所に 御堂筋線長居駅 日の悪い男性「急に暗い所に来てかすんだ」
 13日午後1時半ごろ、大阪市住吉区長居東4丁目の市営地下鉄御堂筋線長居駅で、大阪府東大阪市の男性(64)がホームから足を踏み外し転落した。直後に、なかもず発千里中央行きの上り電車(10南編成)が入ってきたが、男性はホーム真下の退避所(高さ1.35b、奥行き1.65b)に間一髪で逃げ込んだ。男性は転落した際に左足を骨折した。
 住吉署によると、男性は視力が弱く、反対側ホームに入ってきた下り電車の音を上り電車のものとまちがえたらしい。男性は近くの長居公園に散策に出かけた帰りで、「明るい所から急に暗い場所に来たので、目がかすんでしまった」と話しているという。
 同駅によると、男性の転落に気づいた周囲の客が両手を大きく振って、電車の運転士に知らせた。電車は急ブレーキをかけたが、男性の転落地点からは約20b行き過ぎて止まった。
 大阪市交通局は、駅構内で目の不自由な人を見かけた場合は、ホームや改札まで誘導するように駅員らに指導している。しかし、男性はつえなどを携行しておらず、視力が弱いことに気づかなかったという。
 この事故で御堂筋線は最高6分間、運転を見合わせた。上下19本の計約5000人に影響が出た。(朝日新聞)
■信楽鉄道事故から11年 安全第一誓い新た 遺族ら現場で慰霊の法要
 42人の犠牲者を出した信楽高原鉄道(SKR)列車衝突事故から11年が経過した14日、滋賀県信楽町黄瀬の事故現場の慰霊碑前で、SKRの追悼式と遺族の会による慰霊法要が営まれた。
 午前10時半から始まった追悼式と慰霊法要には、遺族やSKR社員ら約100人が参列した。今井恵之助信楽町長やSKRの井上春絹社長が献花した後、全員で1分間の黙とうをささげ、読経の中、遺族らが次々と焼香した。今井町長が「悲惨な事故を風化させず、安全第一を大切にした公共交通の整備に務める」と誓い、遺族を代表して伊原いとさんが「残された者の心の中は11年前のあの日のまま。事故原因を明らかにするのが私たちの務めと思い、裁判に取り組んできた。年内にも判決が言い渡されるが、光が差し込む報告ができるよう念願している」と述べた。
 同事故をめぐる損害賠償訴訟は、大阪地裁がJR西日本とSKR に総額約5億円の支払いを命じたが、JR西日本が控訴し、今年4月16日、大阪高裁で結審した。(京都新聞 夕刊)
15日■愛称「はやて」に決まる 八戸延伸の東北新幹線
 JR東日本の大塚陸毅社長は14日の記者会見で、東北新幹線盛岡−八戸(青森)を12月1日に開業し、一般公募していた列車の愛称を「はやて」に決めたと正式に発表した。整備新幹線の開業は1997年の長野新幹線以来、5年ぶり。
 開業日を今まで「12月上旬」としてきた大塚社長は「地元の『一日も早い開業を』という要望が非常に強く、(工事の)進ちょく状況や社員の訓練などのスケジュールを考えて、12月1日でいけると判断した」と説明した。(京都新聞)
■宴の鼓動 日韓サッカーW杯 「投石悪用」防げ JR線の敷石固定
 JR西日本は14日、サッカーのワールドカップ(W杯)開催に向け、試合会場となる神戸ウイングスタジアム(神戸市兵庫区)近くの和田岬線兵庫駅ホーム前の線路と付近の踏切で、敷石が投石などに利用されないようウレタン樹脂をまいて固定する作業を始めた。
 作業は同駅のほか長居陸上競技場(大阪市東住吉区)最寄りの阪和線の長居、鶴ヶ丘両駅などでも行い、5月中に終える予定。費用は樹脂の除去も含め約6000万円。
 兵庫駅ホーム前の線路では、約20人の作業員がじょうろに入れた樹脂を次々とまいていった。
 同社は、W杯への対策として、最寄り駅を含めた4駅に監視カメラ50台を設置するほか、試合前日と当日には近くの駅でもゴミ箱の一時使用停止などの措置を取る。(京都新聞)
■フーリガン対策 敷石固め始まる JR西日本
 サッカー・ワールドカップ(W杯)で、暴徒化する「フーリガン」によって線路の敷石が投げられる恐れがあるとして、JR西日本は14日、神戸会場最寄りのJR兵庫駅(神戸市兵庫区)と周辺の踏切で、敷石に特殊なウレタン製の樹脂をかけて固めた。大阪会場周辺でも順次固める。
 敷石を固定するのは、JR兵庫、和田岬両駅と、大阪会場最寄りの長居、鶴ヶ丘両駅付近の約3.5`の区間。樹脂は燃えにくく、においがあまりない。W杯後に撤去する。費用は約6000万円。(朝日新聞)
■銃弾、下方から? 新幹線狙撃事件
 JR東海道・山陽新幹線の車両が散弾銃で狙撃された事件で、車体を見分した結果、水平よりやや下方から撃たれた疑いの強いことが、愛知県警の調べで分かった。山や土手の斜面などの下方から走行中の車両を銃撃した可能性が浮上している。また、使用された散弾は9号(2_)で、射撃距離は推定で数十bと判明。県警は、博多−名古屋間の沿線府県警に協力を求め、こうした条件にあう場所を中心に、狙撃場所の特定を進める方針だ。(朝日新聞 夕刊)
16日■平日朝のラッシュ時 女性専用車 木津発JR片町線54本と環状線122本 増える痴漢 迷惑行為防止 7月から試験導入
 JR西日本は15日、片町線(学研都市線)と環状線で7月から朝の通勤・通学時間帯に女性専用車両を試験導入すると発表した。関東ではJR東日本などが深夜帯に運行しているが、朝のラッシュ時の導入は全国で初めて。
 JR西日本によると、2001年度に片町線で11件、環状線で40件の痴漢による逮捕事例があり、近年増加傾向が続いている。このため車内の迷惑行為防止策の一環として「車内の快適性が高まり、(女性の利用者に)安心して利用してもらえる」(南谷昌二郎社長)と判断、導入に踏み切ることにした。
 JR西日本が片町線で運行するのは、木津発京橋行きの普通や快速など全列車54本。平日のみで、始発から午前9時までの間、最後部の1車両を女性専用にする。環状線ではオレンジ色の周回列車122本を対象に同時間帯に設定する。導入に伴い、ステッカーなどを駅施設や車両に張り付けて女性専用であることを掲示するほか、車内放送などで協力を呼びかける。試験運行を2−3ヵ月続けたうえで利用状況を調べ、好評なら同車両導入路線の範囲拡大なども検討する。
 一部の乗客に利用を限定した車両は、戦後直後に国鉄が女性と子どもを対象に専用車両を設けた例があるが、約30年前のシルバーシートの登場とともに消えた。関西の鉄道業界には女性だけの車両への抵抗感もあり、JR西日本の導入結果を見守っている。(京都新聞)
■新幹線の被弾 鉄橋走行中か 沿線捜索へ
 博多発名古屋行きひかり174号の車体に散弾が撃ち込まれた事件で、銃撃は車体と同じ高さか下方から行われた可能性が高く、弾痕は200−250ヵ所程度に上ることが、15日までの愛知県警中村署捜査本部の調べで分かった。
 ひかり174号は事件当日の7日、鉄橋を走行中に川岸などから撃たれたか、防音壁がない場所で土手の下から撃たれた可能性が出ている。捜査本部は16日、JR社員らとともに名古屋駅−木曽川橋りょう(同県尾西市)間の沿線約21`で散弾や弾痕を探す。
 調べによると、13日に再び行った車体の実況見分の結果、銃撃は車体と同じ高さか、やや下方から撃たれた可能性が高いことが分かった。(京都新聞)
■同友会、若手と交代 JR西、井手会長ら脱会へ
 JR西日本の井手正敬会長は15日、関西の主要経済団体の加盟メンバーを見直す方針を表明した。関西の有力企業でつくる「経済団体のあり方を考える会」の提言に沿った措置で、同会が関西財界を主導する団体に位置づけた関経連へのシフトを鮮明にする。
 井手会長が財界再編を求めた今年1月の発言を踏まえ、同考える会が発足。今年4月に関西財界の機能分担や関経連の主導的役割の強化など財界再編案を提言した。
 JR西日本は近く、同友会から井手会長ら同社幹部5人が脱会、執行役員ら若手経営者3人と交代する。代表幹事を務めた南谷昌二郎社長は個人で加盟を続ける。関西経営者協会は上部団体統合に伴い地方組織になるため5月末に退会する。
 一方、関経連の役割強化のため京都駅ビル開発(京都市)など関西の有力グループ会社10社前後を新規加盟させる方針。大阪商工会議所や関西生産性本部は従来通りだが、京都商工会議所については加盟代表者をこれまでの副社長から京都支社長に変え、在阪団体とのすみ分けを明確化する。
 井手会長は「考える会の提言に沿って自らのえりを正し、あらためて財界活動に積極的に取り組みたい」と述べた。(京都新聞)
■JR西社外監査役 吉田氏就任に 社長が期待感
 JR西日本の南谷昌二郎社長は15日の記者会見で、6月26日の株主総会で決定する取締役と監査役の新体制について「公共性が高い当社に対し、社外からの声をより多くいただけるようになる」との認識を示した。
 株主総会後、同社の取締役は9人、監査役は4人になる。新たに吉田和男京都大大学院教授が社外監査役に就任する予定のため、社外から招請した人材は取締役2人と監査役3人の計5人と現行より1人増え、取締役会出席者に占める社外人材の比率が一段と高まる。
 吉田教授の就任について南谷社長は「財政をはじめ経済全般に通じているので、幅広い意見をうかがえる」と期待感を示し、積極的に経営に生かす考えを強調した。(京都新聞)
■谷岡府参与が退任 KTR社長は継続
 京都府は15日、第三セクター「北近畿タンゴ鉄道」(KTR)の社長で、京都府参与の谷岡豊次氏(73)の参与退任を決めた。KTR社長は引き続き務める。
 谷岡氏は府出納長を2期務めたあと、府などが出資するKTRの経営安定化のため、94年から府特別職の参与に就任した。谷岡氏は「山田府政の誕生で、世代交代が必要」といい、同日付で退任することにした。
 谷岡氏は、JR西日本など鉄道会社との人脈を生かしながら、府内鉄道の電化・高速化など鉄道整備に力を注いできた。(京都新聞)
■車両、バス車体から撤退 自動車などに重点配分 富士重方針
 富士重工業は15日、主力の自動車部門などに経営資源を重点配分するため、業績が伸び悩んでいる鉄道車両とバス車体の製造部門から撤退する方針を固めた。17日に発表する。
 鉄道車両は宇都宮市の宇都宮車両工場(従業員約460人)で、バスは群馬県伊勢崎市の伊勢崎製作所(約400人)で製造している。2工場では他の製品も生産していることや、主力の自動車、航空機工場に近いことから、撤退後も再配置などで社員の雇用を維持する方針だ。
 同社は、日産ディーゼル工業など向けに年間約500台のバスを生産しているが、バブル期をピークに受注台数は年々減少。鉄道車両もJRのローカル線向けのディーゼル機関車など、年間数10台程度にとどまっている。
 これらの部門は1999年度、2000年度ともに40億円以上の営業赤字を出したほか、日産ディーゼルが03年度に生産委託を打ち切るなど、受注増が見込めない状況だった。
 自動車事業では今後、一層の競争激化も予想されるため、富士重は不採算部門を整理し、成長が見込まれる自動車や航空宇笛事業に経営資源を集中させていく考えだ。(京都新聞)
■環状線、痴漢にドアあかん 片町線と同時スタート 7月から
 JR西日本は15日、ラッシュ時の車内での痴漢被害を防ぐために設ける「女性専用車」を、7月1日の始発から大阪環状線と片町線で導入すると発表した。約3ヵ月間試行したあと、他路線への拡大を検討する。
 設置時間は平日の始発から午前9時までのラッシュ時間帯。大阪環状線では、1周運転しているオレンジ色の電車(8両編成)の4両目か5両目。片町線(木津−京橋、7両編成)では京橋方面行きの最後部。当初は1両の内部6〜7割を専用にする予定だったが、乗客の混乱を考え、1両全体にした。
 扉付近に「女性専用車」と記したステッカーをはり、ホームにも専用の乗車口を設ける。
 大阪環状線と片町線の朝の混雑率は150%(肩が触れ合う程度)を超え、同社の1、2位。痴漢被害は7割が午前中に集中しているという。
 女性専用車は、00年12月、首都圏の京王電鉄が導入し、JR東日本も東京都と埼玉県を結ぶ埼京線で始めたが、いずれも深夜帯で、朝の時間帯は初めて。(朝日新聞)
■ブレーブス拠点・競輪場にも 西宮スタジアム撤収へ 阪急電鉄、跡地は再開発
 阪急電鉄は15日、元プロ野球・阪急ブレーブスの本拠地だった「阪急西宮スタジアム」(兵庫県西宮市)を、来年以降に取り壊す方針を明らかにした。88年に球団を身売りしてからの収入源だった「西宮競輪」も今年3月に廃止、収益回復のめどがたたなくなったため66年の歴史に幕を閉じる。同社は、球場跡地の約3万平方bを再開発する方針だ。
 同スタジアムは、日本にプロ野球が誕生した36年の翌年に「阪急西宮球場」として開業。88年にブレーブスがオリツクスに身売りするまで球団本拠地として親しまれた。49年からは当時としては珍しい球場からの切り替え方式で、競輪場としても使われていた。
 しかし、91年にオリックスブルーウェーブが神戸に本拠地を移してからは収益が悪化。学生や社会人のアメリカンフットボールのリーグ戦やコンサート会場としても使っていたが、「震災以降赤字が続いていたうえ、競輪廃止で収益源を失い、このまま球場としての形を残すことはない」(同社)としている。(朝日新聞)
■「阪急西宮スタジアム」取り壊しへ シリーズ10回歴史幕
 かつてはプロ野球、現在ではアメリカンフットボールの競技場として数々の名勝負を生んだ阪急西宮スタジアムの取り壊しが15日、明らかになった。阪急(現オリックス)の本拠として10回の日本シリーズの舞台になった名門球場が姿を消すことになった。
 西宮スタジアムは37年に誕生した。阪急を率いて各5回ずつ日本シリーズを戦った西本幸雄氏、上田利治氏の両元監督は取り壊しを残念がる。
 西本氏は「勝てなかったチームが常勝と呼ばれるまでになったのは、ひとえにスタジアムがあったからだと思う」と振り返る。
 球場と同じ37年生まれの上田氏は「同じ誕生年だけに一層親しみがあった。寂しいね」。西宮スタジアムで唯一、日本一の胴上げがあったのは75年の日本シリーズで広島を4勝2分けで破った時だ。「いい思い出がいっぱい詰まっている。打撃の反響音がすごくよく、選手も戦いやすかった」と話す。
 阪急のエースだった山田久志・中日監督も「地方から戻ってきた時などホッと出来る場所で、いろいろな思い出がある。独特のにおいがあった。寂しいし、残念」。
 同スタジアムは最近では、学生アメリカンフットボールの開学大−京大戦など好カードの会場となってきた。関西アメリカンフットボール協会の古川明理事長は「耐用年数から見て、遅かれ早かれと、覚悟はしていた。関西アメリカンフットボールのルーツともいえる隣接の西宮球技場の、スタンド拡張や人工芝の設置などを阪急電鉄に改めて求めていきたい」と話している。
 阪急西宮スタジアム 37年5月に新設。両翼91.4b、中堅118.9b。収容人員は約4万1000人。36年に球団を創設した阪急(現オリックス)の本拠として使用され、後に西宮競輪やアメリカンフットボールなどの多目的競技場に。夜間照明設置は53年5月。78年3月に人工芝(外野)を新設。プロ野球での使用は96年8月の阪神−広島戦が最後。西宮競輪は今年3月に廃止になった。(朝日新聞)
■JR九州社長 石原氏が内定
 JR九州は、石原進専務(57)が社長に昇格し、田中浩二社長(64)が代表権を持つ会長に就任する人事を固めた。石井幸孝会長(69)は取締役相談役に退く。閣議了解を経て、6月に開く株主総会後の取締役会で正式に決める。田中氏が社長に就任してから約5年がたっており、経営陣の若返りをはかる。
 石原 進氏(いしはら・すすむ)東大法卒、69年国鉄に入り、87年のJR九州発足と同時に経営管理室長、01年6月から専務。(朝日新聞)
■魔力で魅せる「オペラ座の怪人」 京都劇場 入場者10万人 ”快速”4ヵ月で 駅ビル内 地の利生かす
 京の玄関口、JR京都駅ビル内「京都劇場」で公演中の劇団四季ミュージカル『オペラ座の怪人』が今月2日、開幕4ヵ月で入場者10万人を超えた。10万人はリニューアルオープン直前、シアター1200時代の1年の入場者に匹敵する数。長引く不況で明るい話題の少ない古都で、怪人の魔力はステージを超えるか。
 「京都で公演を成功させるのは至難の業」と、開幕前はやや弱気だった劇団四季浅利慶太代表。元日にふたを開けてみると、予想以上の反響で、当初5月6日までの予定を8月末まで延長。さらに来年1月5日まで、京都では異例の丸1年のロングランを決めた。
 四季が3月の4公演の入場者を調べたところ、大阪31%、京都府内27%、滋賀、兵庫ともに11%の順。北陸・東海地方も約6%あり、「駅の劇場」の立地が最大限に生かされていることがわかった。約9割が女性客。特に20代が35%を占め、30代以上のちょつと高めの年齢層が過半数を占めた。豪華な舞台装置、恋愛ロマンスが幅広く支持されているようだ。芸術鑑賞を目的に、京都や大阪の中高校の団体客もある。
 劇場に隣接するホテルグランヴィアの観劇プランも好調。観劇とレストラン利用券のセット2万5000円)、観劇と宿泊のセット(2万−3万1000円)は、第1期、2期計1136枚が発売1ヵ月で完売。9月以降の第3期分計420枚が、現在売り出されている。
 駅ビル内の飲食店にも怪人効果が現れている。観劇者は1割引のイタリア料理店で客数が対前年同月比9%、 売り上げで12%増に。カフェレストランも6%前後、来店者が増加。いずれの店も売り上げが客数以上に伸びた。「ミュージカルを観劇する特別な日なので、財布のひもも緩くなるのでは」と京都劇場清水幸弘副支配人は分析。「駅ビル周辺で買い物を楽しんで来場する人も多く、複合施設の特長を生かせている」と話す。
 ただ、市内で宿泊したり、観光して滞在する客は多くないようだ。JRは乗車券と観劇チケットのセットなどタイアップの検討を始めたばかり。午後9時を過ぎる夜の部終演後は、食事できる場所も少ない。
 怪人の魔力で京の玄関口まで来た観光客を、どう市中へいざなうか、第2幕はこれからだ。(京都新聞 夕刊)
■JR阪和線乱れ 5万5000人影響 堺で人身事故
 16日午前7時45分ごろ、大阪府堺市百舌鳥夕雲町2丁のJR阪和線百舌鳥南二踏切で、市内の男性(33)が和歌山発天王寺行き快速電車(8両編成)にはねられ即死した。乗客約1800人にけがはなかった。この事故で同電車が現場に約20分停止し、上下30本が運休、65本が最大25分遅れ約5万5000人に影響した。
 堺北署の調べでは、男性は遮断機が下りた踏切に自転車を押しながら入ったという。
 事故後の午前8時35分ごろ、同線津久野駅に停車予定だった和泉砂川発天王寺行き快速電車(6両編成)が誤って同駅を通過し、次の上野芝駅で停車した。JR西日本によると、この電車はもともと津久野駅を通過するはずだったが事故対応で一部区間を各駅停車に変更していた。乗務員が指示を誤解していたという。(朝日新聞 夕刊)
17日■市バスが急停車 79歳女性客らけが
 16日午後5時ごろ、京都市東山区東大路通二条交差点で、百万遍行き市バス=中村光明運転手(50)=が急停車し、車内で立っていた近くの無職女性(79)が転倒し胸を打つなど、乗客2人が軽いけがをした。
 松原署によると、市バスは、前方の車道に自転車が飛び出してきたため、急ブレーキをかけたという。ほかの乗客約50人は後続のバスに乗り換えた。(京都新聞)
■「こだま」お色直し 山陽新幹線 きょうデビュー
 ライトグレーの車体に新緑をイメージしたフレッシュグリーンのラインー。新しい色に改装された山陽新幹線の「こだま」が16日、福岡県那珂川町のJR西日本博多総合車両所で報道陣に公開された。17日、博多−新大阪間にデビューする。
 JR西日本は、車内の快適性を高めるため、こだまに使用される0系、100系の座席を、これまでの5列から4列にしてゆとりを持たせる改装を進めており、4列化を終えた車両から順次塗り替える。グレーの車体は、スピード感が増し、シックなイメージだ。
 1964年に白地に青のラインでデビューした「初代」新幹線の0系は現在、山陽新幹線のこだまの編成に残るだけだが、全車両の新カラーへの変更が終わる04年度末で、初代スタイルの車両は姿を消すことになる。(京都新聞)
持田 豊氏(もちだ・ゆたか=元日本鉄道建設公団海峡線部長)15日午前4時15分、肝不全のため横浜市戸塚区の病院で死去、73歳。奈良県出身。自宅は戸塚区東俣野町1186の45。葬儀・告別式は20日午前11時から戸塚区戸塚町461、親縁寺テンプル斎場で。喪主は妻裕子(ひろこ)さん。
 青函トンネルの工事を指揮し、英仏海峡トンネルの技術顧問も務めた。高倉健主演の映画「海峡」のモデル。(京都新聞)
18日■東西線延伸 出水問題 対策完了し工事は再開 市交通局 止水に3億円必要
 京都市の地下鉄東西線延伸区間の「石田駅工区」(伏見区石田)で大量の地下水が噴出し、工事の一部が中断していた問題で、市交通局は17日開かれた市議会交通水道委員会で、止水対策をほぼ完了し、建設工事を再開したことを報告した。
 石田駅工区では今年1月、駅施設の建設のため地上から掘削していたところ、地下21bの地点で毎分400リットルもの地下水が噴出。原因調査や止水対策のため、同工区北端部で工事が中断する事態となった。
 市交通局は、駅施設の「外枠」となる鉄製の壁を継ぎ足し、地下水の侵入を防ぐ工事を3月28日から始め、4月30日に完了した。地下水をくみ上げるポンプも新たに設置し、出水がなくなったことから、同工区北端部での掘削工事を13日から再開した。
 また、同委員会で市交通局は、止水対策には3億円程度が必要との見通しを明らかにした。総事業費や2004年秋を目指す開業時期への影響については、来月下旬に開く予定の同委員会で報告するとしている。(京都新聞)
■京福と軽乗用車衝突、2人けが 右京の嵐山線
 17日午後9時45分ごろ、京都市右京区三条通葛野大路西入ルの京福電鉄嵐山線で、四条大宮行き電車と、近くの男性(51)の軽乗用車が正面衝突した。男性と同乗の長女(18)が頭や首などに軽いけが。電車には乗客約20人がいたが、けがはなく、路線バスに乗り換えるなどした。
 京福電鉄によると、電車は現場に約25分間停車するなど、上下計6本が5−25分遅れ、約160人に影響した。
 現場は、電車軌道が三条通に併設。太秦署が原因を調べている。(京都新聞)
■東海は増収 JR上場3社 決算出そろう
 JR東日本、東海、西日本のJR上場3社の2002年3月期連結決算が17日出そろい、資産の評価、譲渡損計上などから東日本と東海の当期純利益が前期比で減少した一方、西日本は保有株売却などで増益となった。
 東日本は新幹線の収入が1.0%減るなど運輸収入が落ち込み、0.1%の減収。利益面では金融株の評価損892億円計上が響いた。
 東海は東海道新幹線の好調から増収となったが、保有社宅の譲渡損などで特別損失839億円を計上して減益につながった。
 西日本は新幹線の収入が0.4%増えたが在来線などが振るわず、売上高は0.4%減少。しかし人件費の削減効果、日本テレコム株の売却益が減収分を補い、当期純利益は47.1%増えた。
 03年3月期については、東日本が増収で当期純利益970億円を予想。東海と西日本が減収で、それぞれ482億円、390億円の当期純利益を見込んでいる。(京都新聞)
■夏の臨時列車1320本 JR西日本が増発
 JR西日本は17日、夏季期間(7月1日−9月30日)に、新幹線と在来線計1320本の臨時列車を運行すると発表した。増発本数は前年より9%減り、期間中約1630万人の利用客を見込んでいる。
 山陽新幹線は「ひかりレールスター」を、新大阪−博多間で最大で1日3本増発するなど、285本を増発する。
 在来線では、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(大阪市)と、富山を直通で結ぶ「ユニバーサルエクスプレス」を7−9月の土曜日に計5往復運行する。(京都新聞)
■降りて歩いて 63 JR西舞鶴駅(舞鶴市伊佐津) 城下町に今も蔵や商家
 3階建て、ガラス張りの巨大な駅ビルがそびえ立つ。舞鶴市の西の玄関口、JR西舞鶴駅。駅以外の施設は市西駅交流センターとして、多目的ホールや行政サービスコーナー、府旅券事務所を備える。400年余りの歴史を持つ城下町の風情と対照的な姿だが、市民らが集う新たな拠点として役割を果たしている。
 駅は1904年、舞鶴駅として開業。当時は舞鶴港への臨港線・海舞鶴線が敷かれ、港に設けた海舞鶴駅との間に貨物列車が行き来した。44年に現駅名になったが、臨港線はトラック輸送への転換で85年に廃止。その後、JR舞鶴線電化に伴い、駅が今の姿に生まれ変わったのが99年9月。ごく最近のことだ。
 駅から北に5分も歩けば、田辺城本丸跡の舞鶴公園に行き着く。城は戦国武将・細川幽斎(藤孝)が築いた。関ケ原の戦い(1600年)では、1万5000人の西軍に攻められ、幽斎はわずか500人の家来とともに50日間ろう城、城を守り抜いたことで知られる。
 城下町のたたずまいを残すのは駅の西側。特に高野川沿いは、海から運ばれた米や油などの産物を船から直接荷揚げ、保管用の蔵や船運関係の商家が建ち並んだ所。今も蔵や商家は残り、往時をしのばせるとともに西舞鶴の景観を特徴づける。
 しかしここ数年、不況で旧家が相次ぎ破産するなど、伝統的な街並みの存続に危機感も。商店主らでつくるまちづくり団体「城下町倶楽部」事務局長の米山隆一朗さん(45)は「古い街並みは貴重な歴史遺産。多くの人に認知してもらい、将来的にはこれらを生かして街の活性化につなげられたら」と話している。(京都新聞)
■JR3社 東海は増収 東西は微減
 JR本州3社の連結売上高は、東海道新幹線が好調だった東海が増収となったが、東日本と西日本はわずかながら減収で、明暗を分けた。
 在来線の旅客運輸収入は3社とも引き続き減少した。東日本はスキー客の減少などで、新幹線の収入も1%のマイナス。ただ、今年12月の八戸新幹線開業により、03年3月期は増収を見込む。銀行株などの下落で892億円の評価損を計上したが、1000億円を超える日本テレコム株売却益で埋め合わせた。
 東海は主力の新幹線のほか、連結対象となっている名古屋駅ビルの百貨店やホテルが好調。西日本も京都駅ビルに入る百貨店が増収となり、本業の減収を補った。(朝日新聞)
■バス・鉄道の生産撤退へ 富士重工
 富士重工業は17日、需要の長期低迷で採算性が悪化していたバスと鉄道車両の生産から、02年度中に撤退すると発表した。バスを製造する伊勢崎製作所(群馬県伊勢崎市)は自動車部品などの工場に、鉄道の宇都宮車両工場(宇都宮市)は環境関連事業の工場としてそれぞれ活用し、雇用は維持する方針だ。(朝日新聞)
■JR東海と和解 休職後退職の元社員
 休職後に職場復帰を拒否され、退職させられたのは人事権の乱用だとして、JR東海(本社・名古屋市)の元男性社員(52)が従業員としての地位確認と未払い賃金の支払いを同社に求めた訴訟の和解が、控訴審の大阪高裁で成立した。同社が男性の退職を確認したうえで、解決金計約4280万円を男性に支払うことを受け入れた。
 一審・大阪地裁判決によると、男性は94年、勤務中に脳内出血で倒れ、休職した。約3年後に復職を申し出たが、「さらなる自宅療養が必要」との理由で退職させられた。判決は「復職可能な勤務場所があった」として男性の請求を全面的に認め、会社側が控訴した。(朝日新聞)
19日■ハングルで京都案内 市バス・地下鉄 路線と周辺地図 京都市交通局 W杯に向けて作製
 日韓共同開催のサッカーW杯に合わせ、京都市交通局は、市バスの路線案内図「バスなび」と、地下鉄の駅周辺の名所などを紹介した「エリアマップ」のハングル版を作った。
 バスなびは、京都観光に便利な路線を抜き出し、行き先別の乗り換え早見表などを掲載。
 エリアマップは2、3駅ごとに地域を分け、周辺の寺社やバス停などをイラストで紹介している。
 これまでに日本語版、英語版を作っているが、W杯開催で韓国からの旅行者が増えると予想し、ハングル版を初めて作製した。
 バスなびは3万部、エリアマップは13種類、計13万部作り、21日から市バス・地下鉄案内所、観光案内所、市内の約20ヵ所のホテルで無料配布する。(京都新聞)
■首都彩々 21世紀の街づくり 汐留土地区画整理事業 貨物駅跡 高層ビル郡に 住民ら結束 イタリア街も
 官庁やオフィス街に向かう人たちでごった返すJR新橋駅(東京都港区)。駅前で約20年間、靴磨きを営んでいる遠藤トモ子さん(72)は、「この辺りも変わるねえ。おしゃれな街になるのかね」と、建設途中の超高層ビル群を見上げた。
 新橋駅と銀座、浜離宮庭園、浜松町に囲まれた約31fの土地が「汐留地区」と呼ばれ、「都心最後の大プロジェクト」ともいわれる土地区画整理事業が、2007年の全面完成を目指して急ピッチで進んでいる。
 汐留は、1872(明治5)年に横浜・桜木町との間に日本初の鉄道が開通し、鉄道発祥の地として知られる。大正時代に東京駅が開設されてからは、貨物ターミナルとして発展した。しかし、1986年に貨物駅は廃止、翌年には国鉄は民営化された。これにより、汐留貨物駅跡地と一部周辺民有地の広大な再開発可能地域が、東京の中心部に出現したわけだ。
 開発地区は、南北に走るJR山手線によって東西に二分される。西側地区の約5.5fは、かつて運送会社や商業ビルなどが混在していたが、「ぱっとしない、港区のへき地だった」(地権者の一人)。
 住民らは区画整理を好機ととらえ、「イタリア街」構想を打ち出した。地権者約70人全員の総意で株式会社「チック・イタリア」を設立し、街づくりを推進する例のない試みだ。地区内の建物をイタリア的なデザインで統一し、衣食住や娯楽などのイタリア情報を発信する。同社の佐々木良大開発営業部長は「バブル期にも土地を売らなかった住民の思いが結実した」という。
 一方、貨物駅跡の東側地区には、電通や日本テレビ、共同通信などの企業が進出。100b級以上の高層ビルだけでも13棟の建設が予定される。
 電通は210bの新本社を今秋にオープンさせる。同社新社屋建設推進室の中山至次長は「5000人以上が収容できる大きなスペースと、都心の交通の便の良さが決め手となった。海に面したロケーションもいい」と汐留の魅力を話す。
 全地権者でつくる「街づくり協議会」は、完成後も歩道や地下通路などの公共施設を自主的に維持管理しようと、今年3月に都と基本協定を締結した。国内初の試みで、毛島武事務局長は「きめ細やかな活動で、安心安全の街づくりを推進したい」。都建設局も「21世紀型の街づくり」(吉原一彦区画整理事業課長)と期待を寄せる。
 海辺の寒村から江戸の武家屋敷街、そして鉄道拠点へと装いを変えてきた汐留。また新たな姿を見せようとしている。(東京支社 国分浩幸)(京都新聞)
■京福電車に衝突 車の2人がけが 右京の嵐山線
 右京区山ノ内苗町の京福電鉄嵐山線で17日午後9時45分ごろ、嵐山発四条大宮行き電車(1両編成)と軽乗用車が正面衝突した。軽乗用車を運転していた近くの警備員の男性(51)があごの骨を折る大けがをし、助手席の高校3年生の長女(18)も顔などにけが。電車の乗客約20人にけがはなかった。電車は25分間停車し、後続の2本にも5分前後の遅れが出た。
 太秦署の調べでは、現場は京福電車の軌道敷と三条通が合流する地点。軽乗用車が軌道敷内に入ったらしい。(朝日新聞)
20日■地下鉄ドアに挟まれ大けが 大阪市、220万円で和解
 大阪市営地下鉄に乗車する際、ドアに挟まれて転倒し大けがをしたとして、同市平野区の女性(64)が損害賠償を求めた訴訟があり、市が女性に220万円を支払う内容の和解が大阪地裁で成立した。
 訴えによると、女性は99年11月、地下鉄谷町線の「谷町九丁目」駅ホームで、電車に乗ろうとしてドアに体を挟まれた。ドアはすぐ開いたが、女性はバランスを崩して後ろ向きに倒れ、太ももの骨が折れるなどの大けがをして入院した。
 女性が「車掌は乗降客の確認を怠った」と主張したのに対し、市は「ホーム上の柱のかげで発見できなかった。女性は駆け込み乗車しようとした」と反論していた。(朝日新聞)
■洛中洛外
 ◇…オーストラリアに生息する貴重な動物や鳥の写真展が、京都市左京区内を走る叡山電鉄の電車の中で開かれている。絶滅危ぐ種などを紹介し、野生保護を訴えている。
 ◇…日本鳥類保護連盟会員の西台律子さん(53)=左京区=が、昨夏に現地で撮影したモモイロインコやワラビーなどの写真40点。来月末まで環境保護をPRする電車「エコモーション」で見られる。
 ◇…西台さんは「移入された動物が野生化し、固有の動物であるワラビーなどの生態に影響を与えている現状を知ってほしい」と話している。(京都新聞 夕刊)
21日■阪急関連襲撃 総会屋関与か 府警も捜査協力へ
 兵庫県芦屋市で4月、阪急電鉄社長宅が銃撃された事件で、兵庫県警は20日までに、京都、大阪、兵庫の3府県を中心に活動する総会屋グループが関与した疑いが強まったとして京都、大阪両府警と協力して捜査を進める方針を決めた。
 3府県警の担当課長らが21日、大阪市で捜査会議を開催。4月下旬以降、大阪府と京都府でも阪急グループを狙ったとみられる事件が起きているため、同一グループによる犯行の可能性も視野に、全容解明を目指す。
 調べでは、この総会屋グループ代表は、阪急電鉄の5万数千株のほか、阪急グループ企業の株を多数保有しているという。
 兵庫県警などは「お礼参り」や株主総会を前にした嫌がらせの可能性もあるとみている。
 阪急グループをめぐっては、阪急電鉄社長宅に4月22日未明、銃弾が撃ち込まれたほか、同日夜に京都市の阪急百貨店(大阪市)幹部の妻が襲われて負傷し、翌23日午後には、阪急産業(同)に爆破予告の脅迫電話があった。(京都新聞)
■深夜の新幹線 酒販売を中止 JR、フーリガン対策
 今月末のサッカーワールドカップ(W杯)開幕を前に国土交通省は20日、JRなど鉄道各社と連絡会議を開き、新幹線の深夜運行での洒販売の取りやめ、駅構内のごみ箱の撤去などの保安対策をまとめた。
 フーリガン(暴力的なファン)をはじめ酒に酔った観客の暴力行為を避けるのが理由。JR東日本と東海が、新潟、静岡、横浜の3会場から試合終了後の深夜に運行する新幹線での洒類販売を中止。各会場の最寄り駅では、観客が帰途につく前に酒類を扱う駅構内の売店を閉める方針だ。
 また各社とも駅構内の監視カメラを増設し、ごみ箱など凶器となる可能性のある備品を撤去し、整理。JR東海は静岡、横浜の会場周辺駅で窓ガラスが割られた場合、破片が飛び散らないように防止フィルムを張る。(京都新聞)
23日■京福電鉄が3セク化へ 福井の2路線
 00年12月と01年6月に福井県内で正面衝突事故を起こし、運行が停止している京福電鉄(本社・京都市)の県内2路線の第三セクター化を協議してきた沿線自治体は22日、7月中に三セク会社を設立することを決めた。同県内の越前本線と三国芦原線を引き継ぐ。運行は来年1月からの見通し。2路線と同様に運行が止まっている永平寺線は10月に廃線になる。
 この日、沿線の9市町村長でつくる新鉄道会社設立推進協議会が発足、会長に酒井哲夫・福井市長が就任した。新会社の資本金は約5億円で、市町村が75%、民間が残る25%を出資する予定だ。(朝日新聞)
■近鉄南大阪線 煙で緊急停止 奈良・当麻町
 22日午後10時45分ごろ、奈良県当麻町の近鉄南大阪線で、走行中のあべの橋発吉野行き特急電車(4両編成)の4両目付近から煙が出ているのを乗務員が気付き、電車を緊急停止させた。煙はすぐに消え、乗客約200人にけがはなかった。
 電車は最寄りの磐城駅まで徐行し、消防などが原因を調べている。目撃した住民によると、3両目の車内の電灯が消えた。「消防車のサイレンに民家の火事かと思ったが、電車と分かって驚いた」と話していた。(朝日新聞)
■北陸線が停電 3本立ち往生 滋賀
 23日午前10時23分ごろ、滋賀県木之本町のJR北陸線の木ノ本−敦賀間の下り線が停電した。1時間22分後に運転を再開したが、名古屋発和倉温泉行きの「しらさぎ3号」(乗客400人)など3本が同区間で立ち往生した。後続のダイヤも乱れた。JR西日本によると、この区間を走行中の車両に異常があり、停電したという。(朝日新聞 夕刊)
24日■「ポーッ」汽笛に大歓声 園児1800人、SL体験 梅小路蒸気機関車館 機関車との綱引きも
 保育園児に蒸気機関車(SL)を楽しんでもらう「こどもSLフェスタ」が23日、下京区観喜寺町の梅小路蒸気機関車館であり、市内の園児約1800人が体験乗車やSLとの綱引きを楽しんだ。
 京都市日本保育協会などが、子どもたちにSLに触れ合うことで夢をはぐくんで、と毎年開催している。今年も市内35の保育園から3歳児−5歳児の園児が参加した。
 会場では、「ポーッ」とSLが大きな汽笛を鳴らすたびに、子どもたちが耳を押さえて大歓声。運転席に乗って興味深げに計器に触ったり、SLに乗って見守る保母に手を振るなど楽しいひとときを過ごした。(京都新聞)
■西院駅 読み方違うのはなぜ 「駅名ものがたり」 息づく地域の歴史 「駅名ものがたり」著者・山谷さん 「夢があり面白い」
 阪急と京福をよく利用しますが、京福嵐山線の西院駅が「さい」と読むのに、阪急の西院駅が「さいいん」と読むのはなぜですか。(向日市、37歳・会社員)
 「駅名ものがたり」の著者で京福電鉄OBの郷土史家山谷和弥さん(72)=京都市右京区太秦乾町=に聞きました。
 西院地域には平安時代、京福・西院駅の西に現在の佐井通にあたる「佐比大路」という南北の通りがありました。佐比大路と四条大路が交わる付近にあった淳和天皇の離宮「淳和院」が、御所の西に位置することから「西院」呼ばれたため、この一体が西院とも呼ばれるようになったようです。
 京福嵐山線(当時は嵐山電車軌道)が開通した1910年ごろ、西院は『さい』という読み方が一般的だった。山谷さんは「嵐電は佐比大路から転じた読み方を駅名に使ったのでは」と説明します。
 一方「西院の昭和風土記」の編集にかかわった西院在住の小笹稔さん(81)は「京福の西院駅も、当初は『さいいん』と仮名をふっていた。しかし当時の西院の住民が『さい』に変えてほしいと頼み、駅名の読み方を変えたと聞いている」と指摘します。
 現在の阪急電鉄の前身・新京阪鉄道の西院駅が開設されたのは昭和初期の1928年。西院地域が右京区に編入された31年に京都府が出した告示には、西院を「さいいん」と呼ぶとしており、これ以後、市の公式文書は「さいいん」で統一されています。
 阪急電鉄広報室は「推測ですが、当時は『さいいん』の読み方が定着し始めた時期で、新しい読み方を駅名としたのではないか」といいます。
 山谷さんは「どの読み方も歴史的事実を背景にしており、どれが正しいとも言えない。いろいろあるほうが夢があっておもしろい」といいます。駅名ひとつにも地域の歴史が息づいています。(京都新聞)
■5ヵ国語で駅設備案内 JR西日本
 サッカー・ワールドカップ(W杯)の開幕を目前に控え、JR西日本は23日、大阪駅や大阪会場最寄りの長居駅など主要16駅で、改札口やトイレなどの駅設備を5ヵ国語で案内するポスターを張り始めた。5月末までに計約2300枚を掲示する。
 ポスターは最大のもので縦約52a、横約73a。日本語のほか、英語、韓国語、中国語、フランス語で表記されている。(朝日新聞)
25日■窓 席譲る外国人 心見習いたい 北区・田中 勇(僧侶・43)
 先日、大阪へ行く機会がありましたので阪急電車に乗りました。車内は満員というほどではありませんでしたが、座席は空いておらず、つり革もほぼふさがっていたので、私はドア付近の手すりにつかまって立っていました。
 途中、80歳近いと思われる小柄なご婦人が乗ってきました。どこか座席は空いていないかと車内を見回していると、若い女性がその婦人を手招きして、さっと席を譲ってあげている光景が目に入りました。若いのに立派な女性だなあと見ると、なんと日本を旅行中といった感じの外国人女性だったのです。お年寄りに手際よく席を譲られる行動に感激するとともに、車内にいた日本人が誰も席を譲ろうとしなかったことに日本人として私ずかしい気持ちを抱きました。
 座席を見ると、目を閉じていたり、新聞で顔を覆っている人が目立ちます。この親切な外国人女性は、われわれ日本人をどのような心で見ておられるのだろうかと思うと、なんとも情けない気持ちでいっぱいになりました。なかなか勇気を出すのは難しいですが、この外国人女性を見習わせていただこうと、あらためて思った一日でした。(京都新聞)
■降りて歩いて 64 JR同志社前駅(京田辺市三山木) 学生街の中心に変ぼう
 駅正面から大学のキャンパスに向かう上り坂が続く。駅前では学生と車が慌ただしく交差する。JR同志社前駅は1986年、同志社大、同志社女子大の田辺キャンパス開設と同時に設けられた。
 オープン時、同駅のすぐ北隣には地元の人たちがなれ親しんだ近鉄興戸駅があった。それだけに学校名の付いた新駅の誕生は、大学という存在を強く印象づけた。
 「駅の周りには喫茶店が1軒だけ。水田と丘陵が広がり、ウグイスの鳴き声とタヌキの姿はよく覚えています」と当時、同女子大の学生だった福田由美子さん(34)=同女子大勤務=は振り返る。
 両大学キャンパスの整備に伴い、学生の数も増え、駅前にもコンビニやレストランなど、学生対象の店舗が開店。学生向けマンションも建った。家具のリサイクル店も登場し、ちょっとした学生街の雰囲気も漂わす。
16年がたち、駅前の風景はすっかり変わった。
 大学近くに住み、興戸地域の氏神を祭る酒屋神社の総代を務める寺本芳美さん(68)=同市興戸=はそんな変化を見続けてきた。「40年ほど前は田畑が広がり、その中に約250軒の民家が点在していた。当時は役者を迎えて定期的に田舎芝居を催し、8月の盆踊りは青年団が中心となって盛り上がった」と、懐かしそうに語る。
 両大学が誘致されたのは、地元の若者が京都市内や大阪方面に仕事を求め、親元を離れていった時期と重なる。祭りでにぎわった民家の横を今は、学生が行き来する。
 利用者の間からは「駅のホームや駅前が狭い」という苦情が絶えない。学生と地元の人との触れ合いをいかに深めていくかという課題も絡め、駅前整備などの面で、地元自治体、そして学校側の工夫が問われている。(京都新聞)
26日■列車衝突、200人死亡 モザンビーク 300人以上負傷
 【ヨハネスブルク25日共同】AP通信がモザンビークの運輸・通信相の話として伝えたところによると、同国南部マプト州で25日朝、旅客列車と貨物列車が衝突、約200人が死亡、300−400人が負傷した。詳しい状況は不明だが、モザンビーク・ラジオは当局者の話として、列車のブレーキに問題があったと伝えた。AP通信は人的ミスが原因としている。一方、ロイター通信はポルトガルのLUSA通信の報道として、少なくても117人が死亡、400人が負傷したと伝えた。(京都新聞)
■ひっそり終着駅 盛大ラストラン
 南海電鉄和歌山港線の水軒−和歌山港駅間(約2.6`)の区間廃止に伴い25日、海に近い水軒駅(和歌山市)で「さよならイベント」があった。1日2往復しかなく、「日本一、旅客列車が少ない終着駅」として知られるが、この日は5本の臨時電車を走らせ、沿線やホームでは、電車や駅名板を写真に収める鉄道ファンら約5000人でにぎわった。
 01年度の水軒駅での乗降客数は1日平均6人。この日は7往復、計約1500人が乗車。2両編成の車内はほぼ満員で、最終便の上り電車は乗車制限が出る人気ぶり。奥田憲司運転士(51)は「いつもは寂しい路線だったが、沿線からの声援がうれしかった」。(朝日新聞)
■鼓動 W杯直前検証 輸送 空も列車も大増便 日本・車の運転「2 部制」 韓国
 輸送、ホテル、チケット−。世界的な大会の観戦経験があるサポーターらは「この三つが大会の成否を左右する」と口をそろえる。
 東京・霞が開の国土交通省で今月16日、サッカー・ワールドカップ(W杯)の国内会場を抱える7つの地方運輸局の担当者が集まった。各会場の観客輸送方法について、綿密な最終点検を行ったが、不測の事態への心配は尽きない。期間中は同省や各運輸局で、試合開始5時間前から終了3時間後まで待機することが決まった。
 来日する外国人は30万人前後。日韓間を行き来する観客らは計約44万人。会場間など国内の移動者数は、のべ約316万人−。
 同省はこの試算に約5000万円を投じた。「過去に例のない瞬間的大移動。世界中の注目を集めるW杯で、観客輸送にトラブルがあっては国際問題になりかねない」。幹部は表情を引き締める。
 W杯に向け、成田−ソウル間の航空便は4割増。JRは期間中、新幹線など計1200本以上を臨時運行する。
 韓国では、国内移動をのべ200万人近くと試算。移動手段の6割を車とバスが占めるため、交通渋滞が最重要課題だ。全会場で、車のナンバーが奇数か偶数かによって、運転できる日を分ける「2部制」を敷く。釜山など5都市では、違反者に5万ウォン(約5000円)の罰金が科せられる。
 大阪サポーターズクラブ理事の宮崎剛安さん(31)は「98年フランスW杯に比べ、今大会はある程度整備されている」としながらも、こう指摘する。「W杯の楽しみは、スタジアム外の雰囲気にもある。きちんとやろうとしすぎると、外国人には理解されず、かえって混乱を招くおそれもある」(朝日新聞)
27日■落雷で停車 250人缶詰め JR京葉線など
 26日午後8時12分ごろ、千葉市中央区今井のJR外房線蘇我駅に落雷があり、信号の制御ができなくなり、京葉線の全線と、外房線の千葉−上総一ノ宮間、内房線の千葉−木更津間が上下線とも運転中止となった。
 JR東日本が復旧作業を急いだが、運転を中止した3線では、線路上で立ち往生した電車3本に乗客計約250人が缶詰め状態となり、最高で約4時間を車内で過ごした。仕事を終えて帰宅途中に2時間以上、蘇我駅で足止めされた会社員の男性(42)は「信号故障は仕方ないが、あまりにも対応が悪い」とあきれ顔だった。(京都新聞)
■架線に「風船」 環状線乱れる 大阪
 26日午後4時半ごろ、大阪市都島区東野田町のJR大阪環状線京橋駅で、外回りホームの架線に風船が引っかかっているのを駅員が見つけた。JR西日本は、入線しようとしていた外回り普通電車の運転を見合わせて風船を撤去。同午後5時ごろ運転を再開した。
 同社によると、風船は四個あったという。普通電車が一時運転を見合わせたため、外回りと内回り電車計20本が運休(部分運休含む)したほか、外回り電車計8本が約30−20分遅れ、約1万3000人に影響した。(京都新聞)
■架線にゴム風船 28本運休・遅れ JR環状線
 26日午後4時半ごろ、大阪市都島区東野田町3丁目のJR大阪環状線京橋駅構内で、架線に4色のゴム風船を結んだひもが絡まっているのが見つかり、天王寺発の外回り普通電車(8両編成)の運転が見合わせられた。JR社員らが風船を撤去し、27分後に運転を再開したが、同駅発着の開空快速や後続の普通電車など計20本が運休または部分運休となり、8本が最高29分遅れた。約1万3000人に影響が出た。(朝日新聞)
■JR不採用問題訴訟取り下げ確認 国労臨時大会 反対派除名も検討
 国労組合員らのJR不採用問題で、政治解決のための条件として与党3党から求められた訴訟の取り下げなどの方針を再確認する国労の臨時大会が27日、東京都内で開かれた。
 あいさつで高島昭一委員長は「組織内の不一致により解決作業は入り口で足踏みをしており、与党に不信感を与えた責任を痛感している。一日も早い解決の条件をつくるためなら与党に指摘された矛盾を整理することはいとわない。解決の最後の機会で失敗は許されない」と決意を示した。
 JRに対して国労組合員らの採用を働き掛ける代わりに、JRに法的責任がないことを国労側に認めさせるなどとした与党3党と社民党の「4党合意」について、与党側は4月下旬、国労の対応が不十分だとして、5月30日までに具体的な方針を示さない場合は合意を白紙に戻すと通告。これを受け、国労は臨時大会の開催に踏み切った。
 与党側は新たな訴訟を起こした国労の反対派組合員の除名処分なども求めており、国労執行部は今年夏の大会で正式な処分を決めるとしている。
 提案が承認されれば、政治解決に向け動きだす条件が整うが、否決の場合は解決の通が閉ざされ、再び暗礁に乗り上げることになる。(京都新聞 夕刊)
■W杯試合当日 フーリガン対策 新幹線に景観同乗 深夜臨時便 停車駅も警戒
 サッカー・ワールドカップ(W杯)の試合会場を抱える神奈川、静岡、新潟の各警察本部は27日までに、試合当日の深夜に運行する臨時の新幹線を中心に、制服警察官を同乗させることを決めた。新幹線で移動するフーリガン(暴力的なファン)の警戒やサポーター同士のトラブル防止に当たる。
 横浜、静岡、新潟の各会場では、JR東海とJR東日本が試合終了後の深夜、@新横浜から東京A静岡(掛川)から東京・名古屋B新潟から東京−の各方面に臨時の新幹線を運行する。最も遅い新幹線は午前2時に東京駅に到着する。
 このため神奈川、静岡、新潟の各警察本部は、鉄道警察隊と機動隊などによる特別警戒隊を編成し、制服警察官が新幹線の車内を巡回する。警察当局は一制服を見せることで、警戒活動が行われている安心感を乗客に実感してもらう狙いもある」としている。
 また、その他の試合会場やキャンプ地を抱える警察本部は、フーリガンの移動に備えて、新幹線の停車駅を管轄する警察署に対策本部を設置し、繁華街の警戒を強化する。
 アルゼンチンのキャンプ地がある福島県警は福島署や郡山署などに対策本部を設置した。(京都新聞 夕刊)
■「JR責任なし」再確認へ 国労臨時大会 4党合意の枠で
 組合員のJR不採用問題で揺れる国労は27日、臨時大会を東京都内で開いた。与党3党と社民党による政治的解決の枠組み(4党合意)について、与党側が条件付き破棄を表明したことを受け、執行部側は4党合意による政治解決を目指し「JRに不採用の法的責任なし」と再確認する方針だ。
 臨時大会の結果を受けて与党3党が4党合意による解決を図るかどうかを判断するが、合意破棄となれば、87年の分割・民営化に端を発した国鉄闘争の政治解決は白紙に戻ることになる。
 臨時大会では、執行部の提案に対し、もともと4党合意の受け入れに反対してきた一部の組合員らが強く反発。怒声が飛び交い、周辺を機動隊が取り囲むなど物々しい雰囲気に包まれた。
 4党合意は、国労がJRに法的責任がないことを認めれば、組合員のJR採用や和解金の水準を検討するとの内容で、00年5月にまとまった。国労は01年1月の定期大会で、4党合意の受け入れを決定。しかし、その一方で一部組合員らが新たに鉄建公団を相手取り訴訟を起こしたことなどから、与党3党は今年4月、5月30日までに国労が矛盾を解消しなければ、4党合意を破棄する方針を決め、国労側に最後通告した。
 臨時大会では、4党合意受諾に反対して新たな訴訟を起こすなどした組合員らに対し、取り下げの説得を強め、従わない場合は、査問委員会で除名を含めた処分をする方針も決める予定だ。(朝日新聞 夕刊)
28日■京都市の交通バリアフリー 重点14地区を選定 推進連絡会議 山科、烏丸など急務
 京都市の交通施設の障害をなくすバリアフリー政策について話し合う「市交通バリアフリー推進連絡会議」(議長・青山吉隆京都大工学研究科教授)は27日、第四回会合を京都市下京区内で開き、重点整備地区として、山科(JR、京阪、地下鉄の各山科駅)、烏丸(阪急烏丸、地下鉄四条駅)など14地区を選定すべきとの意見をまとめた。
 同推進会議は、交通バリアフリーに関する市の全体構想の中で、改善が必要な重点地区を絞り込むのにあたり、交通事業者や学識経験者らが意見を述べるために設けられている。
 重点地区の選定では、段差の有無のほか、駅の利用客数、駅周辺の公共施設数や接続するバスの数などを評価し、バリアフリー化が急がれるところを数値化した。そのうえで、旅客会社が重点地区の指定に同意した地域を選んだ。
 会合では山科、烏丸をはじめ、桂(阪急桂駅)、京都(JR、新幹線、近鉄、地下鉄の各京都駅)、桃山御陵(近鉄桃山御陵、京阪伏見桃山駅)など14地区、25駅を選定すべきとした。
 市は「基本的にこの14地区を重点地区に選定したい。今後、関係機関との調整や市の事業費などを考慮して決定する」との方針を示した。(京都新聞)
■ふるさと昭和史ビデオ 79 昭和39(1964)年1月5日 京福電鉄衝突事故 京都市左京区 車両炎上、必至の脱出
 京都市左京区の鞍馬川。渓谷沿いを走る線路上で、2台の電車が互いの顔をめり込ませるように正面衝突した。同時に炎が噴き出し、車両全体を包み込んだ。1時間後、骨組みだけが無惨に燃え残った。
 京福電鉄(現・叡山電鉄)鞍馬線で起きた事故は重軽傷者63人を出し、当時では京都で最悪の列車事故だった。
 出路進さん(67)=宇治市木幡=は両親ら家族7人で鞍馬寺への初もうでを終え、出町柳に向かう上り電車に乗っていた。貴船口駅を出て数百b、激しい衝撃を感じた。「大きな岩でも落ちてきたかと思った」と振り返る。
 出路さんは車両前方へ飛ばされた。「たくさんの人が折り重なった。前に別の電車が見えたので、初めて衝突と分かった」という。目の前には出町柳発鞍馬行きの下り電車があった。
 下り電車は鞍馬寺の初寅前日祭に向かう家族連れで込み合っていた。けが人であふれた車内では、軽傷の乗客が重傷のお年寄りを抱えて逃げた。全員が脱出したが、現場は真下に鞍馬川が流れる断がいの中腹で、脱出後に転落した人もいた。
 当時、単線を走る電車の離合場所は貴船口駅の一つ南の二ノ瀬駅と決められていた。しかし、鞍馬に向かう下り電車は、離合を待たず通過してしまった。
 渡辺常三さん(81)=左京区=は当時、鞍馬地区の消防分団長だった。外出先で「電車火事。帰れ」との電報を受けた。夜に現場に着いたが、すでに燃え尽きていた。「巨大な電車が焼けた。こんなことが起きるものなのか」と、あ然とした。
 事故の数日後、京福の職員から「二ノ瀬駅で電話を受けている間に、下り電車が目の前を通過した。急いで呼んだが遅かった」との話を聞いた。事故は、祭りの人出を見込んだ臨時ダイヤにからんだ人為的なミスが原因の一つだった。
 事故から約40年。京福電鉄では一昨年末と昨年6月の2回、福井県内で正面衝突事故が起き、多くの死傷者が出た。40年前と同様、運転士の単純なミスが原因の一つとみられる。(社会報道部 小池直弘)(京都新聞)
■阪急電鉄 小林氏が代表権返上 監査役に土肥元検事総長
 阪急電鉄は27日、創業家の小林公平・代表取締役会長(74)が、6月27日付で代表権のない会長に退くと発表した。私鉄経営における集客施設のモデルとなった宝塚ファミリーランドの閉園や、沿線開発を担ってきた阪急不動産の子会社化などの事業リストラを進めており、同社は、今回の人事を「グループ再編にめどがついたため」と説明している。
 また同日付で、元検事総長の土肥孝治氏(68)を監査役に起用する。同社をめぐっては、98年に総務担当者が総会屋グループに脅されたほか、今年4月には大橋太朗社長宅が銃撃される事件が起きている。ただ、同社は「一連の事件とは関係ない」としている。
 現在弁護士の土肥氏は、検事総長在任中に、野村証券の総会屋への利益供与事件の捜査などを指揮した。同社は以前にも、安原美穂・元検事総長(故人)を監査役に迎えたことがある。(朝日新聞)
■「JR責任なし」執行部案を採択 国労臨時大会
 組合員のJR不採用問題で国労は27日、東京都内で開いた臨時大会で、与党3党と社民党がまとめた「4党合意」による政治解決を目指すため、「JRに不採用の法的責任なし」と再確認することなどを盛り込んだ執行部方針案を、賛成多数で採択した。
 執行部の方針案は賛成77、反対31、白票7で採択された。
 方針は@「JRに法的責任なし」を再確認A鉄建公団を相手取って新たな訴訟を起こすなどした一部組合員に取り下げるよう説得を強化、従わない場合は次の大会で除名などの処分を決定B最高裁で係争中の不採用訴訟は、社民党の要請に基づき取り下げる−が柱。(朝日新聞)
■国労臨時大会 与党の判断が焦点
 《解説》ボールは再び与党の側に戻された。国労が27日の臨時大会で出した結論に、与党や政府、JR各社が納得するかどうか注目される。
 与党3党が4月に示した4党合意の期限付き破棄通告とも言える声明について、国労は「政治解決の最後の機会」と判断。社民党の村山富市元首相や伊藤茂元副党首を通じて、自民党の野中広務元幹事長ら与党側の意向を水面下で探ってきた。4党協議の座長である甘利明自民党副幹事長と、国労側窓口の渕上貞雄社民党副党首との折衝も何度か行われた。
 こうした「調整」結果の反映が27日の国労方針だとすれば、4党合意の破棄は回避されるだろう。その場合でも、与党側は国労が方針を確実に履行するか否かを見守ると見られ、国労が期待する具体的な解決案が速やかに示されるとは予測しがたい。与党側が新たなハードルを国労側に突きつける可能性も否めない。
 しかも、国労の内部不統一という矛盾は、現実には解消されていない。4党合意に反対する一部闘争団員は、鉄道建設公団を相手どった訴訟などを通じて、今後もJRの法的責任、政府の政治責任を追及していく構え。次の大会で国労執行部が除名処分を強行すれば、訴訟で対抗する考えだ。
 与党側は「一部が和解、一部が闘争継続という解決はあり得ない」と強調している。国労幹部は「4党協議を続けるとの担保は得ていない」と不安げに語り、与党側の受け止め方をうかがう。国労の内部対立の状況次第では、4党合意破棄の可能性が依然として残っている。(社会部・中野陸宣)
 4党合意にかかわっに村山富市・元首相の話 JRの不採用に対し不当労働行為と訴えてきたその旗を降ろすつらさは理解も同情もするが、国労がこの問題を抱えたまま正常な労働運動が出来なくなってはいけない。4党合意に基づく、話し合いによる解決の道を受け入れてほしい。
・「見守りたい」JR東西が談話
 国労の臨時大会を受け、JR東日本は「4党合意の判断は与党などが行うと認識しており、国労の具体的な行動を見守っていきたい」、JR西日本は「今後の推移を慎重に見守りながら対処したい」と、それぞれコメントを出した。(朝日新聞)
29日■バス乗り場も拡充 三条京阪駅前広場完成へ
 京都市が整備していた三条京阪駅前広場(東山区)が31日に完成する。バスやタクシーの乗降場を拡充し、ベンチを置いて憩いの空間も設けた。また、地下鉄東西線沿線の5大プロジェクトの中で遅れていた京阪電鉄の事業予定地でも本年度末に商業施設が完成することが決まり、拠点整備がようやく進展する。
 駅前広場は、京阪本線地下化と東西線開業に伴い、市が2000年度から約17億3000万円かけて建設していた。広さは約4200b。以前は大和大路通沿いのみだったバスターミナルを、三条、若松、川端の各通り沿いに拡充し、乗り場を計10ヵ所設置した。バス停などはすでに利用が始まっている。
 京阪電鉄の事業予定地は、ターミナルなど市の駅前広場に囲まれた中心部分6400平方b。本年度末をめどに、平屋(一部2階建て)の商業施設を建設する。飲食関係を中心に物品販売の店舗も入る。
 同事業予定地では、1997年の地下鉄開業以降、同社が商業施設の建設を計画していたが、不景気などにより、進んでいなかった。同社は、今回は暫定的な施設で、今後、大規模な施設建設も検討するとしている。(京都新聞)
■関西私鉄経営、曲がり角 減る旅客輸送 流通部門が頼み
 関西の大手私鉄5社の02年3月期決算が28日出そろった。バブル期の事業拡大の後遺症が少ない阪神電気鉄道を除く4社が、不動産の含み損処理や子会社支援で多額の特別損失を計上し、うち3社が当期赤字となった。旅客輸送はここ10年減少傾向が続いており、デパートなど本業以外の好調部門が下支えしている。赤字でも旅客誘導のために維持してきた遊園地などを閉鎖する動きも加速。各社とも従来の経営形態の「曲がり角」を迎えている。(奥寺 淳)
 阪急電鉄が固定資産売却益という項目に計上した74億円の特別利益は、今も京都線を走っている電車84両を特別目的会社(SPC)に売って得たお金だ。現在はSPCにリース料を支払って運行している。
 「保有資産を流動化させた方が負債が減って身軽になる」と、高寺清常務は説明する。だが、債務超過になりかけたグループ建設会社の森組への75億円の支援も同時に行っており、資産売却による特別利益がないと実質赤字のところだった。
 近畿日本鉄道は、沿線に含み損を抱えた土地を持つ近鉄不動産を吸収し、グループで約630億円の損失処理をした。
■関西の私鉄大手5社の3月期決算■
 売上高当期損益輸送人員
近畿日本鉄道11545( 0.2)▼345(▼293)663(▼2.4)
阪急電鉄4248(▼2.9)43( 138)657(▼1.4)
阪神電気鉄道2897(▼2.2)34(  34)181(▼1.1)
京阪電気鉄道2475(▼1.0)▼250(▼ 17)315(▼2.2)
南海電気鉄道2272( 11.2)▼551(▼ 6)249(▼2.2)
単位億円、輸送人員の単位は百万人。売上高、輸送人員のカッコ内は前年同期比増減率%、当期損益のカッコ内は前年同期実績。▼は赤字またはマイナス
 南海電気鉄道も、南海辰村建設への資本支援や土地の含み損処理などで551億円の当期赤字に。その穴埋めで利益準備金は枯渇し、資本準備金も7割近くを取り崩す。人員整理も進めており、147人が希望退職に、307人が基本給カットを前提にした再雇用に応じた。
 02年度も損失処理は続く見通しだ。阪急は、来春閉鎖する宝塚ファミリーランドの撤去費も含め約400億円の特別損失を見込み、03年3月期は110億円の当期赤字を予想。阪神電気鉄道も「阪神パーク」閉園を決めた。沿線の住宅地、レジャー施設開発といった、これまでの私鉄経営の「方程式」が大きく揺らいでいる。
 さらに深刻なのは、本業の運輸収入増が今後見込めないことだ。「少子高齢化が進み、年2%程度は旅客は減り続ける」(京阪電気鉄道)との見方が強い。
 それゆえ、鉄道以外の収益源確保に躍起で、特に流通部門に力が入る。阪神百貨店は鉄道事業の4倍近くの収入がある稼ぎ頭で、来年3月には西宮駅にも出店。京阪も樟葉駅前に、約140億円を投じて05年に百貨店をオープンさせる。
 阪急は食品スーパーや本屋を、近鉄もコンビニの出店を駅構内で進める。また、買い物も出来るICカード乗車券を導入することで、新たな客の囲い込みも狙っている。(朝日新聞)
■元大津地検職員 略式起訴に 電車内で痴漢行為
 大津地検の検察事務官が通勤電車内で痴漢行為をしたとして現行犯逮捕された事件で、大津地検は29日、滋賀県暴力行為防止条例違反の罪で、滋賀県浅井町北野、元検察事務官の谷登陽士容疑者(31)=28日付で退職=を略式起訴した。
 起訴状によると、谷被告は4月25日午前8時ごろ、JR東海道線野洲−草津駅間の新快速電車内で、八日市市の女子大生(20)の体を触るなどしたとされる。
 元検察事務官の略式起訴処分について、大津地検の本多英明次席検事は「検察庁職員としてあるまじき行為により刑事処分に付したことは、残念であり、申し訳なく思っている」と話した。(京都新聞 夕刊)
■京都市・地下鉄エスカレーター 「右側あけて」やめた トラブル・苦情多く 利用者の判断に 「どちらに立てば…」戸惑いも
 京都市交通局はこのほど、市営地下鉄の駅で開業から21年間続けてきたエスカレーターでの「右側をあけて」の呼びかけをやめた。歩行を右側にして人の流れをスムーズにする狙いだったが、トラブルや苦情もあり利用者の判断に任せることにした。すでに京都市内では中止した私鉄駅もあるが、区分に慣れた利用者から「どちらに立っていいか分からない」と戸惑いの声も出ている。
 市交通局は1981年の地下鉄開業当時から、駅のエスカレーター前に「立ち止まる方は左側」と書いた看板を設置してきた。阪急や京阪など市内の私鉄駅のエスカレーターでは、地下鉄とは逆の右側に立つよう呼びかけていた。
 しかし近年、京阪は駅によって呼びかけをやめ、阪急は98年秋に全駅で廃止した。阪急電鉄広報室は「今ではお客さまの間で自然に右側に立つ流れになっている。それに、静かな駅を目指しているので」と呼びかけをやめた理由を説明する。
 市営地下鉄には、阪急や京阪とでエスカレーターに立つ位置が違うこともあって、利用者から「立ちやすい右側に立っていたら、後ろの人から文句を言われた」との苦情が寄せられていた。「なぜ通行区分を設けるのか」といった疑問もあり、今年4月中旬に看板をすべて撤去したという。
 ところが、撤去してみると、今度は「どちら側に立っていいのか。余計にややこしくなった」との声もある。エレベーターの列に並んでいた女性(30)は「私鉄と地下鉄では立ち止まる側が違ったので意識していた。どちら側に立つのか決めてくれていた方が、混乱しなくていいのですが」と困惑げに話す。
 市交通局は「立つ場所を決めると、体の動きに制限のあるお年寄りたち弱者がお困りになることも多かった。どちら側に立つかという問題ではなく、本来は立ち止まって利用する設備だという原点に返ってほしい」と話している。(京都新聞 夕刊)
■神戸市営地下鉄 遅れ2万人影響
 29日午前6時45分ごろ、神戸市須磨区西落合2丁目の神戸市営地下鉄西神・山手線の名谷車両基地で、名谷発谷上行き電車(6両編成)が出庫しようとしたところ、電気系統にトラブルが起き、動かなくなった。代わりの電車を発車させるのに手間取り、全線で約60本の電車が最大28分にわたって遅れ、約2万人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
30日■高層ビル化に容積率を転用 東京駅周辺の再開発
 東京都都市計画審議会は29日、駅舎の復元や多くの再開発計画を抱えるJR東京駅周辺を、低層な駅部分で余った容積率を使って高さの上乗せができる「特例容積率適用区域制度」に指定することを決めた。同制度の適用は全国で初めて。
 東京駅とその線路上は容積率が900%認められているが、景観を保つなどの理由で全部使い切っていない。このため都は、余った分を周辺の開発に活用できるようにして高層ビルを建てやすくし、土地の高度利用を支援する。(京都新聞)
■JR東日本 政府保有株を売却へ 来月50万株 名実共に民営化
 日本鉄道建設公団国鉄清算事業本部は29日、保有するJR東日本の株式50万株(持ち株比率12.5%)を6月中に国内外で売却すると発表した。
 政府が保有する同社の株式はすべて放出されることになり、国鉄改革でJRが発足してから15年で名実ともに完全民営化を果たすことになる。
 6月14−19日に売り出し価格を決め、遅くとも同25日までには株券が受け渡される段取り。JR西日本株も2002年度中に、JR東海株は03年度中に順次売却される見通しだ。
 政府による事実上の「景気底入れ宣言」や最近の株式市況の安定に加え、JR側からの早期売却への要望も強かったことから、この時期の放出を決めた。売却収入の約3000億円については旧国鉄の退職者への年金支払いの原資に充てる。
 JR東日本株の発行済み株式数は400万株で、1993年の上場以来2回にわたって計 350万株、総額約1兆7000億円が売られた。JR3社の合計では622万株、2兆7000億円を売却した。(京都新聞)
■「のぞみ」運転席 ガラスにひび 新富士−静岡、走行続行
 29日午後3時45分ごろ、東海道新幹線新富士−静岡間を走行中の東京発博多行き「のぞみ19号」(乗客約800人)の運転席前面のガラスにひびが入った。運行に支障がないと判断して停車せず走行を続けたが、念のため新大阪で車両を交換した。(朝日新聞)
■声 キーを打つ音 車内では迷惑 講師 川崎雅子(神戸市 51歳)
 私は月に何度か、仕事で新幹線を利用します。帰りは大変疲れているのでグリーン車に乗ります。その車内で、パソコンを使っている人と隣り合わせになったことが数回あります。
 パソコンは静かな機器とのイメージがあるのか、あまり世間では問題にならないようです。しかし、パタパタとキーをたたく音は不快です。また、音声を聞きながら操作をしている人の場合は、イヤホンから音が漏れてイライラします。
 使っている人は夢中で全く気づかないようですが、あの絶え間なく聞こえてくる音は、真横でやられるとたまりません。車掌さんは何の注意もしません。せめて、隣に乗客がいる場合は使用をやめて下さい。(朝日新聞)
■社説 JR不採用 柔軟な解決の模索を
 国鉄の分割・民営化に伴う組合員ら約1000人のJR不採用問題で、国労は臨時大会を開き、JRに法的責任がないことを再確認し、訴訟取り下げの方針を決めた。独自に訴訟を起こした組合員らが従わない場合は、統制処分にすることも決まった。
 これ以上は考えられないほどの大きな譲歩である。だが、これで問題の解決が確かなものになったとはいえない。JRへの採用人数や和解金額が具体化するのはこれからだ。処分を強行すれば、組織の亀裂が決定的になる恐れもある。
 国労が方針決定を急いだのは、与党3党と社民党が2年前に合意してできた政治解決の枠組みを維持するつもりがあるかどうかを、与党から問い詰められたからだ。
 4党合意は、JRに法的責任がないことを前提条件にしている。そのうえで与党がJR各社に対し、組合員の雇用を検討するよう要請し、与党と社民党で和解金について検討するという内容だった。
 国労が紛糾の末に4党合意を受諾したのは1年余り前だが、内部の対立は深まった。反発する組合員ら約300人は、国鉄清算事業団を引き継いだ鉄道建設公団を相手取って新たな訴訟を起こしている。
 与党の要求を改めて受け入れた国労が直面するのは、鉄建公団訴訟の原告の扱いである。与党を満足させようとすると、最終的には除名処分にせざるをえないだろう。それは、長い間行動をともにしてきた争議団の一部を切り捨てることを意味する。
 JR発足から15年。JRに採用されず失職した人たちは地方、中央の労働委員会では救済命令を得たが、裁判では敗訴が続いた。長い時間の重みのなかで、4党合意への態度は分かれた。
 闘争の疲れや将来への不安があるのは当然だろう。「いままで子どもに我慢ばかりさせてきた。もうこのあたりで決着をつけたい」という声が聞かれる。
 一方で、「国労組合員というだけでクビを切られた。JRの責任を追及してきたのに、いまさら自分たちが間違っていたとはいえない」という気持ちも理解できる。
 与党は「一部が和解、一部が闘争という解決はありえない」という。だが、一気に国労内部をまとめるよう迫ると無理が生じる。逆に、まとまらないからといって、4党合意を破棄するのは無責任だろう。
 国鉄改革は国策として遂行された。様々な事情はあるにせよ、不採用になった人たちには国策の犠牲者という側面もある。
 4党合意に乗りたい人には大きく門戸を開く必要がある。できる限り雇用枠を広げ、和解金を積み上げることが大切だ。期待はずれの採用人数や金額では、決着をつけたいと思う人も離れてしまうだろう。
 さらに、4党合意を拒む人も一定の納得を得られるよう、工夫の余地はないのか。
 いずれにしろ、柔軟な解決策を、政府や与党、JRを含めて探るしかあるまい。(朝日新聞)
31日■代々木駅隣接ビル火災 山手線4時間運休
 30日午後8時ごろ、東京都渋谷区代々木のJR代々木駅に隣接する「ヤマノビル」(鉄筋コンクリート4階建て)から出火、1−3階約 250平方bを焼いた。また同駅の山手線外回り1番線ホームの屋根や配電盤、配線ケーブルの一部など計20平方bを焼いた。出火当時、ヤマノビルには3階に1人、2階に5人の計6人がいて、避難して無事だったが、JR山手線などが31日午前零時10分すぎまで4時間以上運休するなど大混乱となった。
 JR東日本によると、代々木駅にいた乗客約500人は駅の外に全員避難し、駅を閉鎖。山手線内回り、外回りの全線が止まった。また中央線普通電車お茶ノ水−三鷹間、埼京線の恵比寿−新宿間も午後11時すぎに復旧するまで3時間以上運転を停止した。
 代々木駅周辺の架線の電源を切って消火活動をしたため、原宿−代々木間に止まっていた山手線の電車から乗客の一部が線路内に降りたほか、車内に残った乗客約1500人も約1時間缶詰となった。
 JRの現地火災対策本部によると、代々木駅の配電盤が燃えたという。(京都新聞)
■御池通のケヤキはどこへ 梅小路公園のシンボルに 宝ヶ池公園などにも移植 根付こうと必至に生き抜いています
 かつて御池通には、深い緑に包まれた立派なケヤキ並木がありました。現在もケヤキの街路樹はありますが、元の木は撤去、移植されたと聞きます。その後、どこでどうしているのでしょうか。(京都市左京区、53歳・主婦)
 以前の御池通堀川−木屋町間には、両側に緩速車線があり、中央車線との分離帯に1953年ごろに植樹された樹齢50年前後のケヤキがありました。計212本の木のうち、地下鉄東西線の工事に伴い、1990年と91年、木屋町通−室町通間の144本が撤去されました。当初、元通りに複元する計画でしたが、工事の遅れなどから再移植が不可能になり、下京区の梅小路公園、左京区の宝ケ池公園などに移植されました。
 約100本が残っているという梅小路公園を訪ねました。七条大宮の入り口正面に高さ15bのケヤキ。運送時に杖を切り落とした跡が残っていますが、その周囲に新しい枝が伸び「スズメのお宿」とよばれた以前と同様、スズメが群がっていました。「御池のケヤキは、梅小路公園の緑の中心。公園のシンボルとして、最も姿形が良く元気な木を玄関口に植えました」と市都市緑化協会の藤井俊志業務課長。
 芝生広場の東側、南側にもケヤキの大木。95年の開園で若い木々が多いため、ひときわ目立ちます。公園南側の並木道、西側のふれあい広場にも点在。七条入り口広場の4列のケヤキ並木のうち真ん中の2列14本も御池のケヤキでした。
 94年の移植後8年、元気に根付いているように見えますが。藤井課長は「移植は木にとって大手術で、まだ必死で生き抜いているという状態。枯れ杖が目立つ木もあり、順調に成長できるかどうかは今後次第です」と説明します。
 室町通−堀川通間に残っていた68本も、市のシンボルロード整備事業の一環で昨年撤去されました。市街路建設課によると、「残してほしい」という市民の要望を受け、再移値が可能な25本を今年1月から3月にかけて、御池通に戻しました。烏丸御池の交差点をはじめ、堺町御池、寺町御池などバス停付近にあるのが元のケヤキです。
 残りの27本は伏見区の水垂埋め立て処分地と深草西浦南公園へ。伐採した16本は「用材として再利用する」(街路建設課)といいます。市は現在、樹齢12年のケヤキを御池通に植樹中で、来年春に約270本のケヤキ並木が完成する予定です。「夏場の水やりなども含めて市民の皆さんに見守って欲しい」とのことでした。(京都新聞)
■ふるさと昭和史ビデオ 81 昭和27(1952)年5月27日 三代目京都駅完成 京都市下京区 突貫工事でも最新設備
 日本に初めて鉄道が開通した5年後の1877(明治10)年、初代京都駅が現在の京都タワービル付近に完成した。以来、現在の4代目まで京都駅の歴史はすでに 125年を数えるが、うち最長の45年にわたって京都の玄関口の役割を果たしたのが3代目だった。
 旧国鉄が発刊した「京都駅開業100周年記念」によると、3代目駅舎は鉄筋コンクリート造り2階建てのシンプルな建築で、敷地は2代目の7倍に広がった。総工費は4億円。出札口や待合室、貴賓室を設け、室内にはまだ貴重品だった蛍光灯を多用するなど当時最新の設備や建築技術を取り入れていた。
 実は、3代目の建設は「工期わずか1年2ヵ月の突貫工事」(「京都駅ビル10年のあゆみ」=京都駅ビル開発刊)だった。1950(昭和25)年11月18日早朝に同駅構内飲食店からの失火によって2代目駅舎が全焼したためで、火災発生から1年半後に完成している。
 交通科学博物館(大阪市港区)の楠原一輝副課長は「皇室関係者や国内外の要人らが訪れる京都駅は特別な存在。限られた短い工期の中で、設計や工事に苦労したのでは」と推測する。
 資材不足などにも直面したが、工事は無事終了した。当時、京都駅周辺の大型建物は百貨店の丸物(現近鉄百貨店京都店)ぐらいだったが、内部が吹き抜けの駅舎が東西にすらりと伸び、烏丸通正面に高さ約30bの塔がそびえ建つ3代目駅舎は、やがて京都の風景の中に自然に溶け込んでいった。
 1956年から旧国鉄職員として京都駅で勤務してきた京都府日吉町の会社員藤林孝太郎さん(64)は「1960年代に入ると、盆と正月を中心にすごい人出で、1日4、5000枚の切符を1人でさばいたこともある。なくなった時は本当に寂しかった」と振り返る。
 京都駅は1997年9月、構想から14年を経て現在の近代的な姿に生まれ変わった。現在の京都駅には、日本の経済成長が続いた1960、70年代に3代目の京都駅を収めた写真は意外に残っていない、という。(社会報道部 猪口健司)(京都新聞)
■JR東日本株 政府分完売へ 来月中、完全民営化
 日本鉄道建設公団の国鉄清算事業本部は、同公団が保有するJR東日本株50万株を6月中にすべて売却すると発表した。6月14日から19日までの間に売り出し価格を決め、遅くとも25日までに株券を引き渡す。
 今回の売り出しで政府保有分はゼロになり、JRグループ7社の中で初の完全民営化が実現する。売却収入は旧国鉄職員の年金原資に充てる。(朝日新聞)
■大阪市営地下鉄 売店が一部休業 フーリガン対策
 大阪市は30日、W杯のテロ、フーリガン対策として市営地下鉄の一部の駅で売店を一時休業し、ごみ箱やコインロッカーも閉鎖する、と発表した。
 同市の長居スタジアムで試合がある6月12、14、22の3日間は、最寄り駅の御堂筋線長居、西田辺両駅で計3ヵ所の売店を試合開始の数時間前から休業し、両駅や梅田、なんばなど主要8駅で構内にあるごみ箱246個にふたをする。6月7〜22日は主要8駅でコインロッカーも閉鎖する。(朝日新聞)
■隣接ビル火事 駅に燃え移る JR代々木
 30日午後8時ごろ、東京都渋谷区代々木1丁目の「ヤマノビル」(4階建て)1階部分から出火。火は隣接するJR代々木駅のホームの屋根に燃え移り、一部が焼けた。ビルと駅にいた人たちが多数避難し、JR山手線が全面ストップ。乗客が線路に降りて歩くなど現場一帯が混乱した。同日夜の段階で復旧の見通しは立っていない。警視庁と東京消防庁が出火の原因を調べている。(朝日新聞)
■近鉄上下電車と車衝突 23本運休、1万5000人影響 伏見の踏切
 31日午前8時25分ごろ、京都市伏見区竹田醍醐田町の近鉄京都線竹田3号踏切で、国際会館行きの普通電車と、近くの自営業宮田敏子さん(57)の乗用車が衝突、乗用車はさらに下りの大和西大寺行き普通電車と衝突した。宮田さんは頭や腰に軽傷を負った。竹田−伏見間で下り電車が約20分間、上りが約30分間不通となった。
 近鉄広報部によると、事故のため上下23本が運休、62本が最大約40分遅れ、通勤や通学の乗客約1万5000人に影響が出た。
 伏見署によると、踏切は遮断機と警報機が付いている。宮田さんの車は遮断機が下りた状態で踏切に進入したとみて調べている。電車には上下計約1200人が乗っていたが、けがはなかった。(京都新聞 夕刊)
■近鉄上下線が乗用車と衝突 京都・伏見の緒切
 31日午前8時25分ごろ、京都市伏見区の近鉄京都線竹田3号踏切(警報機、遮断機付き)で、近くの宮田敏子さん(57)運転の乗用車が、新田辺発国際会館行きの上り普通電車(6両編成)に衝突。さらに、乗用車は京都発大和西大寺行きの下り普通電車(6両編成)にも衝突した。宮田さんは頭などにけがをした。この事故で上り電車が約40分間、下り電車が約20分間、現場に停車したほか、上下計23本が運休、62本が遅れ、乗客約1万5000人に影響した。(朝日新聞 夕刊)
■W杯会場最寄り駅で昇降機故障 神戸市営地下鉄
 31日午前8時15分ごろ、神戸市兵庫区浜中町1丁目の市営地下鉄海岸線御崎公園駅で、地下1階の駅と地上を結ぶエレベーター(定員27人)が上昇中に停止し、乗っていた13人が閉じ込められた。安全装置が作動し、エレベーターは自動的に地下に戻ってドアが開き、乗客らは約1分後に外に出て、けが人はなかった。
 同駅はサッカー・ワールドカップ(W杯)会場の神戸ウイングスタジアムの最寄り駅。(朝日新聞 夕刊)