2001(平成13)年 9月


1日■夏休み 最後にぐったり 京都−米原間 新幹線で停電(京都)
  ■新幹線停電、2時間不通 上り京都−米原間 2本立ち往生(京都)
  ■降りて歩いて 32 バス停 国道佐伯(亀岡市稗田野佐伯)古里の祭をアピール(京都)
  ■首都機能移転 電車でPR 近鉄と三重・奈良(京都)
  ■「市バスぷるぷる」限定1万5000個発売 京都市交通局、22日に(京都)
  ■新幹線改修に優遇税制措置 国交省方針(朝日)
  ■東海道新幹線 停電で止まる 京都−米原間(朝日)
  ■阪急の特急発車できず 新開地(朝日)
  ■JR京橋駅に転落防止さく 西日本の在来線初(朝日)
2日■鉄建公団総裁に松尾JAS 副社長(京都)
3日■列車衝突、36人死亡 インドネシア(京都)
  ■列車が衝突 死者40人超 インドネシア(朝日)
  ■金ではなく鉄として 中坊公平 おやっさん 「請求書」から、人間が見えた(朝日)
4日■JR奈良線 故障や事故の遅れ 致命的 ダイヤ乱れ相次ぐ 過密化で修復困難 改定後半年間 運休「83本」も(京都)
  ■運転再開に4億6000万円 京福電鉄越前本線 改修計画報告を公表(京都)
  ■USJ特需や 大阪市内 ホテルほぼ満杯 JRも利用好調 飲料水もぐんぐん(京都)
  ■京福電鉄 年内の再開は不可能 社長が三セク化条件に(朝日)
  ■新ドクターイエロー 新幹線の「お医者さん」世界最速に 東京−博多間 3日→2日に短縮(朝日)
  ■JR茨木駅 構内信号故障 2万9000人影響(朝日)
  ■新入社員 急行運転 小田急電鉄 研修中「せっかくだから」40キロ(朝日)
5日■窓 市バス車体の広告は優雅に 伏見区・佐々木義雄(自営業・67)(京都)
  ■山陽新幹線が一時ストップ 新神戸−相生間(朝日)
  ■踏切事故電車遅れ 山陽、男性ひく(京都)
  ■北神急行 3セクに資産譲渡へ 再建へ運行主体と分離(朝日)
6日■エムケイ 京で路線バス参入へ 全路線200円、定期月額5000円(京都)
  ■「鉄道の日」車庫見学を 京都市交通局 来月14日 地下鉄・醍醐(京都)
  ■懐かし、市電の雄姿回顧 元京都市職員 大阪で写真展(京都)
  ■京都の路線バスにエムケイ参入計画 タクシー乗り継ぎ狙う(朝日)
  ■声 どこかおかしい 車中でパンは不思議な光景 主婦 手島斉子(兵庫県芦屋市 50歳)(朝日)
  ■あなたも列車の運転士 愛媛で体験運転 参加者を募集 JRグループで初(京都)
  ■列車故障で遅れ 地下鉄東西線(京都)
  ■南海電鉄、総会屋に便宜 商法違反容疑 大阪府警聴取 店の負担金を免除(朝日)
  ■非常ボタンが作動し運休も JR関西線、踏切で(朝日)
7日■秋の観光地、渋滞なくせ 嵐山で交通実験 11月下旬・京都市方針 100円バス運行(京都)
  ■阪急不動産を完全子会社化 阪急電鉄(京都)
  ■京都観光 京阪バス 秋のコースを拡充(京都)
  ■阪急不動産を完全子会社に 阪急電鉄(朝日)
  ■高知西部 豪雨 土砂崩れ 道路寸断 鉄道も混乱(抜粋)(朝日)
  ■電車ブレーキ故障 片町線24本が運休(京都)
  ■JR特急故障 上下16本運休 東海道線(朝日)
  ■快速立ち往生 上下13本運休 JR片町線(朝日)
8日■地下鉄醍醐駅で救急・救助訓練 伏見(京都)
  ■京都西部秋の観光 乗り放題チケット 阪急と京福、発売へ(京都)
  ■近江鉄道の新駅を誘致 八日市市が検討(京都)
  ■走行中ひかり 車内で不審火 モップ焼き乗客避難(京都)
  ■レトロな市電よみがえった 木工模型 ポストカードに 明治−昭和 30 種類も 北区の男性と写真家が製作(京都)
  ■降りて歩いて 33 京阪黄檗駅(宇治市五ケ庄) 万福寺と連携、再活性化(京都)
  ■「JR夙川」駅 運輸局に申請(朝日)
  ■鉄建総裁に松尾氏(朝日)
  ■新幹線線路に動物 5年で82匹確認 新大阪〜博多 網広げ地面掘り 衝突すれば20本遅れも 対策悩むJR(朝日)
10日■倒木で紀勢線乱れる 台風の大雨で(京都)
11日■JRで信号故障 奈良線・六地蔵駅(京都)
  ■強風で27本運休 JR湖西線(京都)
  ■バス民間委託効果 2億6800万円削減 京都市交通局の横大路営業所6系統 経費減 従来の3割(京都)
  ■JR草津線を活用 まちづくり会設立(京都)
  ■京日記(京都)
  ■新幹線遅れ関空で欠航 台風15号の影響(朝日)
13日■小型循環バス導入を 醍醐「市民の会」が発足(京都)
  ■窓 伊吹山までのSLの旅満喫 亀岡市・野原 弘子(主婦・61)(京都)
  ■JR新快速 床下から煙 2本が部分運休 芦屋(朝日)
14日■給与削り 駅業務委託 京都市交通局 経費削減 2000年度は目標達成 5億7500万円上回り 効果額24億5600万円(京都)
  ■ユタでは列車衝突(京都)
  ■米で列車衝突 ユタ州 けが人も(朝日)
15日■降りて歩いて 34 JR東舞鶴(舞鶴市浜) 数多くのドラマ生む(京都)
  ■京義線の工事 韓国側は順調(朝日)
16日■高速道・新幹線の整備 6割「採算重視で」 内閣府の世論調査(朝日)
17日■奈良駅舎、一転保存へ(朝日)
  ■朝のJR東海道線 7500人の足乱れる 茨木で死亡事故(京都)
  ■こだま大変身 JR西、山陽新幹線に 軽いぞ早いぞ新車両(朝日)
  ■京義線鉄道の連結など協議 南北朝鮮閣僚級会談(朝日)
18日■マイカルグループ 4社が再生法申請 さらに増える可能性も(京都)
  ■交通局所有地「キタオオジタウン」 賃貸料本年度から1億円値引き… マイカル関連会社運営 先行き不安の声 京都市会委で質問相次ぐ 「撤退なら影響大」(京都)
  ■MK提案交通事業「実現性は低い」 交通局が見解(京都)
  ■京都府補正予算 再利用事業に補助 京都市バスのバイオ燃料など 税減免の代替に(京都)
  ■中之島新線など2線 3セク、きょう設立(朝日)
19日■北大路ビブレ営業継続を 京都市交通局 要望書提出(京都)
  ■JR奈良駅舎 移動して保存(京都)
  ■トラックと電車が接触 JR阪和線踏切 住吉(朝日)
20日■バスのチョロQが人気 近江鉄道 売れ行きに驚く(京都)
  ■京都ウエストサイド物語 ガイドブック作成 23日開幕へ準備着々(京都)
  ■ターミナル駅新設 JR貨物が計画 米原に初の拠点(京都)
  ■京福 設備投資、単独は困難 事故で改善報告書提出 来月廃線手続きも(京都)
  ■JR予約システムがダウン(京都)
  ■指定予約またダウン(朝日)
  ■マイカル倒産 駅前開発にも暗雲 JR難波 契約解除申入れ(朝日)
21日■窓 青春きっぷを手に列島巡る 北区・仁賀孝子(主婦・69)(京都)
22日■USJへバス利用は12万人 撤収・減便の動き 京滋起点路線は堅調 8月(京都)
  ■大津・国道1号−琵琶湖岸 1日から新路線 京阪バス(京都)
  ■列島あれこれ おもしろ情報 旧式バスチョロQ(京都)
  ■降りて歩いて 35 京阪・JR東福寺駅(京都市東山区本町13丁目) 全国に知られる紅葉(京都)
  ■青鉛筆(朝日)
  ■京福電車と車衝突 中京の嵐山線踏切(京都)
  ■トロッコ転落 3人が死傷 尾鷲のJR紀勢線(京都)
  ■作業車転落、2人死亡 JR紀勢線 1人が重傷(朝日)
  ■京福電車と乗用車衝突 京都 踏切内、けが人なし(朝日)
  ■さて、高さ何メートルでしよう?(朝日)
23日■信楽など震度2(京都)
24日■魅力の洛西 創造の時 「京都ウエストサイド物語」開幕 車内懇談、交流の輪 11月23日まで 特別拝観や禅体験計画(京都)
25日■嵐山で11月に交通実験 懸案の渋滞解消なるか マイカー抑制、循環バス運行、「歩く観光推進」 住民の協力、欠かせず(京都)
  ■JRvs京阪vs近鉄 利用客の争奪戦”秋の陣”軍配は 停車駅増でアクセス強化 カード共用も(京都)
  ■秋の調べで「おこしやす」 京都駅ビル 京響がコンサート(京都)
26日■まちづくり新時代 31 中東活性化委員会 集客力アップを目指す 100円バスの運行機に活動(京都)
  ■国際デザインコンテスト ブルネル賞の奨励賞 JR京都駅が受賞 建築部門(京都)
  ■淡路島の公園 無人バス走る(朝日)
27日■小型バス路線バス導入も 地下鉄・市バス「民間なら破たん犬態」 京都市会委で市長見解(京都)
  ■引き渡し1年延期へ ロームに売却の五条営業所土地 賃借料2500万円負担(京都)
  ■広告付きの京都市バス 古都に不似合い 市民グループ調査 「反対」7割超える 配色やデザイン「規制が必要」(京都)
  ■踏切で男性死亡 山科の京阪京津線(京都)
  ■偽1万円札75枚発見 JR大阪駅券売機など(京都)
  ■秋の行楽シーズン 旅客輸送計画発表 北近畿タンゴ鉄道(京都)
  ■1万円札など取り扱い停止 京都市交通局券売機(京都)
  ■大阪市交通局や南海も使用停止 偽札事件で1万円札(朝日)
28日■1万円札 使用停止相次ぐ 偽札大量発見で関西の私鉄、JR(京都)
  ■愛知で震度4 東名一時不通 新幹線にも影響(京都)
  ■偽1万円札発見 券売機メーカー 対策本部を設置(朝日)
  ■日本テレコム株 JR西が放出へ(朝日)
29日■JR東海 9駅に転落防止さく 京都など 新幹線ホームに設置へ(京都)
  ■降りて歩いて 36 阪急西向日駅(向日市上植野町) 史跡点在、憩いの場に(京都)
  ■ふれあいの都市へ 栗東市誕生 新幹線新駅実現へ 周辺市町との協力カギ(京都)
  ■長岡京市議選あす告示 JR駅西口開発など争点(京都)
  ■窓 京に路面電車 結構おしゃれ 中京区・今井好子(主婦・44)(京都)
  ■東海道新幹線 9駅ホームに安全柵 JR東海 転落防止、25億円かけ(朝日)
30日■NY地下鉄復旧に数年(京都)



1日■夏休み 最後にぐったり 京都−米原間 新幹線で停電
 夏休み最後の31日、東海道新幹線の京都−米原間が停電、上下線28本が最高2時間近く遅れ、約2万2000人に影響が出た。京都駅では多くの乗客がホームや列車内で運転再開を待った。(京都新聞)
■新幹線停電、2時間不通 上り京都−米原間 2本立ち往生
 31日午後1時すぎ、東海道新幹線の京都−米原間が上下線とも停電し運行がストップした。下り線は同21分に送電が可能になり、運転を再開したが、上り線は2時間近く運行ができず、滋賀県内を走行していた上り2本が、駅間の五箇荘町と栗東町で立ち往生した。このため、京都駅ホームで待機していた後続の上り2本を含め、上下線の計28本に最高1時間57分から11分の遅れが出て、約2万2000人に影響した。
 JR東海によると、停電は、五箇荘町内にある架線への送電中継施設の電圧測定器が故障したのが原因とみられる。電圧測定器を切り離し、午後3時前に復旧した。
 滋賀県内で立ち往生した上り2本には乗客計1500人が乗車していたが、体調の不良などを訴える人はなかった、という。
・案内不足で混雑 京都駅
 京都駅の新幹線上りホームでは東京行きの午後1時17分発こだまと21分発ひかりが約1時間半止まった。待合室やコンコースは、携帯電話で連絡するビジネスマンや大きな荷物を抱える家族連れで混雑した。
 京都市内の実家から千葉県の自宅に帰る途中という主婦富沢道子さん(40)は「遅れを知らずに切符を買ってしまった。駅員が説明してくれていたら、駅の外で休んで待てたのに…」と話し、ホームのベンチで長女(3つ)をあやしていた。
 愛知県内の会社に電話連絡していた同県豊明市の会社員野々幸治さん(35)は「いつになったら列車が動くのかアナウンスしてほしい。会社の会議に間に合わない」と、あきらめ顔。
 夏休みを八幡市の実家で過ごし、名古屋市に帰る途中の大学院生山田弘毅さん(25)は「夕方までに学校にリポートを出さなくてはならないのに」とあせっていた。
 故障発生から約2時間後、運転再開となったが、京都駅を出発する自由席車のデッキは、出張のサラリーマンら急ぎの乗客で通勤電車並みに混雑した。(京都新聞)
■降りて歩いて 32 バス停 国道佐伯(亀岡市稗田野佐伯)古里の祭をアピール
 亀岡市稗田野町の国道372号。湯の花温泉を経て、丹波篠山へと続く道を車で走ると、カラフルな色と形のバス停が目に入る。興味をもたれたら、ぜひ、寄り道を。一帯は府の無形民俗文化財「佐伯灯寵」を守る地域なのだ。
 京都交通バス「国道佐伯」「国道下佐伯」の停留所と国道を照らす石灯篭風の街灯85基は、稗田野商工会が7年前に設けた。観光客の往来も多い国道に風情を与え、古里の祭りをアピールする。
バス停「国道佐伯」は、祭りで人形浄瑠璃を上演する「台灯篭」がモデル。白紫のしま模様で飾った建物内には、御殿の背景画に全長約30センチの串人杉が3体飾ってある。
 人形は実際に使っていた本物だ。「日光に焼けて髪や着物が色あせる。時々、人形を替えたり、きものを縫って着せ替えています」と近くに住む人形遣いの大石輝雄さん、滋子さん夫妻。亀岡駅行き「1日8本」と決して利用者が多い停留所ではないが、心を配る。
 バス停の北に、祭りの舞台・稗田野神社の鳥居が見える。延喜式にも記された 709年創始の古社で、五穀豊じょうとともに、境内のカシの木が病を吸い取ると「がん封じ」の信仰を集める。
 神社の脇を旧山陰街道が走る。国道ができて大型車両の通行は減った。ピンク色の木造建築がレトロな旧村役場や、白壁とやぐらが印象的な旧家が点在する街道沿いは、散歩にいい雰囲気だ。
 地域がにぎわうのは佐伯灯篭の夏、そして、これから。地元のマツタケをふるまう料理店や造り酒屋が観光客を迎える。丹波のおいしい水と味覚に出合いに、秋、夕焼けの美しい亀岡へ。(京都新聞)
■首都機能移転 電車でPR 近鉄と三重・奈良
 近畿日本鉄道(大阪市)と三重、奈良両県などは31日、首都機能の移転先候補地である「三重・畿央地域」をアピールするため、主に近鉄の大阪線、名古屋線で9月14日からPR電車を運行すると発表した。来年5月までの予定。
 三重県商工会議所連合会など5団体で構成する三重県経済団体首都機能移転推進協議会が主催。4両1編成の通勤車両に「三重・畿央に国会を」などのスローガンや、伝説の鳥の鳳凰(ほうおう)にちなんだキャラクター、地図などが描かれる。(京都新聞)
■「市バスぷるぷる」限定1万5000個発売 京都市交通局、22日に
 京都市交通局は、市バスをモデルにしたぬいぐるみタイプのおもちゃ「市バスぷるぷる」を今月22日に発売する。ひもを引っ張ると、ぷるぷると車体を震わせて前進する。限定1万5000個を販売する。
 「ぷるぷる」は、関西の鉄道、バス事業者でつくる「スルッとKANSAI協議会」が、公共交通機関に親しんでもらおうと、今年3月に第1弾として阪急電鉄など4社の電車、バスをモデルに作ったところ、計2万1000個が即日完売した。今回発売される京都市交通局の市バスモデルは、なじみのある緑色の車体をデザインし、手のひらにのる大きさ。
 一般販売に先立ち、15日に大阪市西区の大阪市交通局九条営業所跡地で開かれる「スルッとKANSAIバスまつり」の会場で3000個販売する。22日は午前8時半から京都市内4カ所の市バス・地下鉄案内所と三条京阪駅の定期券発売所で計1万2000個を取り扱う。1個500円。1人2個まで。
 問い合わせは市交通局協力会TEL075(841)7960へ。(京都新聞)
■新幹線改修に優遇税制措置 国交省方針
 国土交通省は31日、JR本州3社の完全民営化を支援するため、来年度の税制改正で新幹線の大規模改修について優遇措置を設けるよう求めることを正式に決めた。JRが改修資金をあらかじめ「準備金」として積み立て、課税を先送りする仕組み。同省は、東海道新幹線の改修だけで今後1兆4000億円かかるとしており、JRが長期債務を返済しつつ改修を進めるには支援が不可欠と判断した。
 積立期間は15年間、限度額は各社1兆4000億円とする方向だ。積み立てにより、改修費負担が運賃にはねかえるのを防ぐとともに、会社側はこの間、資金を運用し、長期債務の返済につなげる。
 新幹線は老朽化が進み、東海道新幹線の場合、約15年後には線路や橋、トンネルなど大規模改修に着手する必要があるという。
 ただ、企業を優遇する特例措置に、財務省が難色を示す可能性もある。(朝日新聞)
■東海道新幹線 停電で止まる 京都−米原間
 31日午後1時8分ごろ、東海道新幹線の京都−米原の一部区間で送電が止まり、上下線とも不通になった。下りは13分後に、上りは1時間50分後に運転を再開した。この間上りの「ひかり」と「のぞみ」各1本が同区間で立ち往生し、約1400人が車内に閉じ込められた。このうち「ひかり」は約1時間冷房がきかなくなったという。東海道新幹線は午後8時ごろまでダイヤが大幅に乱れ、上下計28本が最大117分遅れ、約2万2000人に影響が出た。山陽新幹線もダイヤが乱れた。
 JR東海によると、送電が止まったのは栗東変電所(滋賀県栗東町)−五個荘き電区分所(同五個荘町)間の約20キロ。き電区分所内にある上り線用の電圧測定器の故障が原因とみられる。
 JRは停電などに備え、複数の変電所から電気を受け、き電区分所で適宜切り替えて使っているが、き電区分所そのものには代わりの設備がない。また同区分所は無人で遠隔制御されており、係員が駆けつけるのに時間がかかったという。(朝日新聞)
■阪急の特急発車できず 新開地
 31日午後5時55分ごろ、神戸市兵庫区新開地2丁目の神戸高速鉄道新開地駅で、阪急電鉄の新開地発梅田行き特急電車(8両編成)が出発できなくなり、運転を取りやめた。この影響で、後続の上下57本が3〜24分遅れ、約4万4000人に影響が出た。同社で原因を調べている。(朝日新聞)
■JR京橋駅に転落防止さく 西日本の在来線初
 JR西日本は1日、ホームからの転落事故を防ぐため、片町線京橋駅(大阪市城東区)のホームと線路との間に高さ1.2メートルの固定式のさくを設けた。今年1月、東京都新宿区のJR山手線新大久保駅で3人が死亡した転落事故を受け、東海道新幹線京都駅などに設けられたが、西日本の在来線では初めて。
 さくは長さ2.4〜3.6メートルのステンレス製。2番ホームの中央付近に5ヵ所設けられた。乗降口部分は2メートル以上開けられた。費用は約200万円。JR西日本は今月中に東西線北新地駅など2駅にもさくを設ける方針で、「その他の駅は状況を見て」としている。
 JR西日本管内では昨年、死亡2人を含む4人の転落事故が発生。今年1月には、片町線東寝屋川駅で酒に酔った男性がホームから転落死した。(朝日新聞 夕刊)
2日■鉄建公団総裁に松尾JAS 副社長
 国土交通省は1日までに、元運輸事務次官の松尾道彦日本エアシステム副社長を、8日に死去した日本鉄道建設公団の豊田実総裁の後任に充てる人事を固めた。週明けの閣議で了解を得て発令する見通し。(京都新聞)
3日■列車衝突、36人死亡 インドネシア
 【ジャカルタ2日共同】インドネシア国営鉄道当局者によると、西ジャワ州チルボン駅で2日未明に列車同士が衝突、少なくとも36人が死亡、64人以上が負傷した。
 ジャカルタ近郊では3月に鉄道が爆破されるテロがあったが、鉄道当局者は、首都ジャカルタから観光地ジョクジャカルタに向かっていた旅客列車が、正しい手続きを踏まずにチルボン駅構内に入ったため別の機関車と衝突したとの見方を示し、現地を視察したアグム・グムラール運輸相も「人為ミスによる事故」と述べた。 チルボンはジャカルタの東方約200キロにあり、ジャワ島の漁業や繊維産業の中心地の一つ。事故に外国人が巻き込まれたとの情報はない。(京都新聞)
■列車が衝突 死者40人超 インドネシア
 【ジャカルタ2日=真田正明】インドネシア西ジャワ州のチルボンで2日未明、旅客列車と機関車が衝突し、双方の運転士と乗客ら少なくとも40人が死亡、64人がけがをした。救出作業はなお続いており、犠牲者は増える可能性がある。
 国営鉄道によると、旅客列車の運転士が赤信号を無視して駅構内に入り、機関車に突っ込んだらしい。(朝日新聞)
■金ではなく鉄として 中坊公平 おやっさん 「請求書」から、人間が見えた
 「これまで黙ってたんやけども、市場自治会長の上崎さんが受けた補償は、皆さんの中で最低でした」
 小売市場の閉鎖から10年、最後となる集まりで私が打ち明けると、座は静まり返った。
 いったい何があった−と皆が思うのは当然で、上崎さんの青果店はほかの店舗よりだいぶ大きく、本来なら飛び抜けて高額な補償を受けてしかるべきなのだ。私はいきさつを話し始めた。
 10年前、国鉄がようやく市場の人たちとの交渉に応じた時、上崎さんは皆に、「今後は、各店が個別に弁護士さんを通し、国鉄と話をしてください」と告げた。ここまで一団となって進んで来たのに、と腑に落ちない思いでいると、上崎さんは「先生、私の交渉の順番は最後にしといてな」と、これもよう分からんことを口にした。
 交渉が始まってみて、私が知ったのは、「請求書」から人間が見える、ということ。
 普段は見えないところも、割と率直にそこに映る。その姿は実にいろいろで、請求の仕方にずいぶん開きがある。中には、「ようも故なくして、ひどい目にあわせてくれよったな」とばかりに、チャッカリ慰謝料も上乗せみたいな請求をなさる方も。
 大きな相手を向こうに、必死、一丸となってぶつかっていた時とはまた違った様相を目にすることになった。
 皆の交渉がひと通りすんで上崎さんの番になると、上崎さんは「いかがでしたか」と笑って私を見た。お見通しだったんやね。
 そして、「私の請求額は、皆のうちで最低だった人と同じにしとくれやす」と言うのだ。私は驚いて「あんたの店は大きいんだし、青色申告しとるんだから、それに基づいて正々堂々と請求したらええ」と説得した。
 だが、上崎さんは申告関係の資料を渡そうとせず、「中坊はん、あんた、まだおわかりでない」と、私を一蹴した。「皆にああせい、こうせいとキツいことも言い、シンドイ目もさせて、皆より大きなものを得るわけにはいかんて」
 「そやけど弁護士には守秘義務もあり、ワシ、あんたの補償額も、ほかの誰のも、口外はせんで。当然のことは当然のこととして受けておかんと、後に悔いを残さんやろか」
 「どこから漏れるか、人の口に戸は立てられず。皆を引っ張る役目のもんは、個人的な利のためやないという点に、毛の先ほどの疑いも招いてはやれんもんや」
 そこには、切実に移転資金を求める人のため、自分の分を削っておく配慮もにじんでいた。
 私が顛末を語り終えるや、上崎さんの近くにいた数人が、上崎さんの手を取り、その肩をつかんだ。「おやっさん、そこまで皆のこと考えてくれてたんか」。居並ぶ人たちも「おっちゃん、おっちゃん」と言うて、アンアン泣きよるねん。
 市井の片隅の20家族ばかりを率いる、ちっさなリーダーでっせ。それでもこれほどの倫理観をもって自ら律し、その務めを担っておったんや。
 政治家や高位高宮の方々、どうかお考えいただきたい。この構えあってこそ人は信を置き、人は動く。曇りなく結集された力が困難に立ち向かう時の動さ。つぶさに体験した私は、それを信じられる。(構成・武居克明)(朝日新聞)
4日■JR奈良線 故障や事故の遅れ 致命的 ダイヤ乱れ相次ぐ 過密化で修復困難 改定後半年間 運休「83本」も
 JR奈良線で今年3月のダイヤ改定以降、故障や事故で列車が1本遅れると、後続のダイヤが大きく乱れるケースが相次いでいる。一部の複線化工事完了を受けた大幅な列車増発によって、ダイヤが過密化したためで、JR西日本は頭を悩ませている。
 7月27日午後、宇治市木幡の奈良線北木幡踏切で、異常を知らせる非常ボタンが押され、京都発城陽行きの下り普通列車が約10分停車した。後続の上下各2本が運休し、計5本が遅れた。非常ボタンはいたずらと見られ、乗客約1100人に影響が出た。同様に非常ボタンが押された3件を含めて、信号故障や踏切での接触事故、病人発生などで後続列車が運休したり遅れたことは、ダイヤ改定後の約半年で19件、運休した列車は計83本に達している。
 ダイヤが乱れるようになった原因は、増発による過密化だ。京都−木津間の34.7キロのうち、京都−JR藤森間と宇治−新田間の計8.2キロの複線化工事が終わり、3月3日のダイヤ改定で平日の運行本数が123本から186本に増えた。
 朝のラッシュ時の京都発奈良行き下り普通列車の場合、改定前は上り列車と途中の駅で8回行き違うだけだったが、現在は複線区間で2回、駅で11回、行き違う。JR京都支社は「行き違いの回数が増え、一刻も早くダイヤを正常に戻すには、これまで以上に多くの列車を運休させざるをえない」と説明する。
 増発やラッシュ時の快速運行、JR小倉駅の開業で、奈良線の利用客数はダイヤ改定前に比べ、約2割増加している。JR京都支社は「利便性はかなり向上したはず。踏切への強引な進入や駆け込み乗車をしないよう呼び掛けるとともに、影響を最小限にとどめる運行システムも研究していきたい」としている。(京都新聞)
■運転再開に4億6000万円 京福電鉄越前本線 改修計画報告を公表
 半年で2度の正面衝突事故を起こした京福電鉄は3日、中部運輸局の事業改善命令に基づき、鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)に委託していた越前本線の施設改修計画報告書を公表した。運転再開に不可欠な対策として約4億6000万円、運行上の望ましい対策まで含むと総額約11億円の経費が必要としている。
 報告書は、再開に必要な工事として、軌道面の整備を中心にレール交換、橋りょう改修など約10項目を挙げた。
 再開後も送電線の張り替え、鉄柱や変電所の機器の交換などを計画的に実施するよう求め、これら安全運行に要する経費に約6億4000万円が必要とした。
 さらに、列車自動停止装贋(ATC)の整備、新しい車両の導入などの設備投資をした場合、10年間で約71億円要するとも指摘した。
 その上で「施設の設備更新はあまり行われておらず、老朽化がかなり進行している。鉄道維持には経営基盤の確立が急務だ」と京福側に厳しい対応を迫る表現で締めくくっている。
 同社をめぐっては路線をバス転換するか、第三セクター化するかを福井県と沿線自治体などでつくる京福越前線活性化協議会で検討している。
 協議会後に記者会見した同社の石田栄一社長は「費用が巨額で行政の支援と判断がないと工事できない。再開には約3ヵ月かかり、年内に再開するには今月末までに協議会の判断がほしい」と語った。(京都新聞)
■USJ特需や 大阪市内 ホテルほぼ満杯 JRも利用好調 飲料水もぐんぐん
 米映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(大阪市、USJ)が開業して3日で5ヵ月余り。夏休みにかけて都心のホテルやJR西日本の最寄り駅には家族連れが押しかけるなど”USJ特需”が鮮明となった。
 新阪急ホテル(北区)の客室稼働率は4月93%、5月90%、6月95%、7月94%と4ヵ月連続で9割台を維持。同ホテルは「週末にUSJを訪れる家族連れが増えている。JR大阪駅に近く、大阪、関西両空港とリムジンバスで結ばれているのも強み」という。
 ホテル日航大阪(中央区)も、4月89%、5月86%、6月91%、7月88%で前年同月を大きく上回った。「グループ客が特に伸びており、北海道と東北、長野、新潟両県からの予約も入ってきた」と担当者はUSJの集客力に驚く。
 JR桜島線ユニバーサルシティ駅の乗降客は、開業した3月末から7月末までで1日平均約3万7000人を数え、年間予想の1日2万6000人を大幅に超えた。土曜と休日は約4万4000人、平日が約3万4000人で、USJ来場者の5割強が利用したことになる。
 JR西の南谷昌二郎社長は「相当な数だが、中国地方や九州ではUSJが混雑していると思ってまだ来ていない人も多い。山陽新幹線の輸送は、むしろこれからを期待している」と意気込む。
 近畿コカ・コーラボトリングは、USJ内で「コカ・コーラ」などの飲料が4−7月で23万6000ケース売れ、猛暑効果も手伝い年内計画の50万ケースを達成する勢い。池田昭彦社長は「目標を上回るペースで新製品のプロモーションも追い風になった」と満足げだ。
 ただ、4日に開業する「東京ディズニーシー(千葉県浦安市)の前評判は高く、「USJ効果はこれからが正念場」との見方も出ている。(京都新聞)
■京福電鉄 年内の再開は不可能 社長が三セク化条件に
 2度の正面衝突事故を起こし、福井県内の3路線が運行停止になっている京福電鉄の年内運転再開が不可能であることが、県や沿線自治体でつくる「京福越前線活性化協議会」で3日、明らかになった。
 京福電鉄の石田栄一社長は「存続問題を解決しないと運転再開はできない」と主張。再開には新たにレール補修などで3ヵ月以上かかり、必要とされる改善工事費11億円相当の行政負担を求めた。さらに再開にあたっては第三セクター化を条件にした。
 試算では、三セク化されれば設備投資や当面の経費など最大約150億円が県などの負担になる。(朝日新聞)
■新ドクターイエロー 新幹線の「お医者さん」世界最速に 東京−博多間 3日→2日に短縮
 JR東海の新型検査用新幹線「ドクターイエロー」の本格運用が3日、始まった。時速270キロで走行しながら線路の状況を測定でき、「世界最速」という。
 架線に毎秒1500回レーザーをあて5センチ間隔で列車との距離を精度5ミリで測定したり、レールの幅や凹凸を調べたりするハイテク機器を満載している。
 旧型は営業用では引退した「丸顔」の0系車両だったが、新型は「のぞみ」などで使われる700系で、営業用との区別のため黄色く塗られているほかは、外観はほぼ同じ。旧型より60キロ速くなり、これまで3日間かかった東京−博多間を2日間で検査できる。(朝日新聞)
■JR茨木駅 構内信号故障 2万9000人影響
 3日午後5時50分ごろ、大阪府茨木市駅前1丁目のJR東海道線茨木駅構内で、上りの信号機2ヵ所が故障し、赤のまま変わらなくなった。西明石発高槻行きの普通電車(7両編成、乗客約600人)が信号の手前で立ち往生し、手信号で誘導されて約30分後、同駅に到着した。信号機は約1時間後に復旧したが、後続の上下2本が運休したほか、同23本が部分運休するなどして約2万9000人に影響が出た。
 阪急や大阪市営地下鉄などへ振り替え輸送したが、帰宅ラッシュと重なったため、同駅は一時、大混雑した。
 JR西日本によると、信号機の電子部品に異常が出たという。(朝日新聞)
■新入社員 急行運転 小田急電鉄 研修中「せっかくだから」40キロ
 小田急電鉄で8月末、急行電車の運転士(40)が、4月に入社したはかりで「無免許」の総合職の新入社員(23)に、計約40キロにわたつて運転操作をさせていたことが3日わかった。新入社員は研修で乗務員室に乗っていたが、運転士が運転席に座らせ、自分の手を添えて運転操作をさせたという。無資格者の運転は運輸省令で禁止されている。
 同社によると、3日早朝、この電車に乗り合わせたという匿名の人物からの電話で発覚した。今年はほかの運転士3人、昨年も少なくとも数人が、いずれも車両基地内で無資格の新入社員に運転操作をさせていたことも判明したという。
 「無免許運転」の電車は8月30日午後9時35分相模大野発の下り急行片瀬江ノ島行きと、折り返しの10時39分片瀬江ノ島発の上り急行新宿行き(いずれも6両編成)。運転士は乗務を担当した相模大野−片瀬江ノ島間の往復計55.2キロのうち、計約40キロで、新人を運転席に座らせたという。
 運転士は乗務歴19年5ヵ月。内部調査に対して「研修の最後で、乗客の少ない時間帯でもあり、『せっかくの機会だから』とやってしまった」と話しているという。
 同社の大須賀頼彦常務は「ざんきに堪えない。再発防止と信頼回復に全力を注ぐ」と話している。
 国土交通省鉄道局によると、鉄道の無資格運転は92年、JR各社で発覚。同年に近畿日本鉄道で司法修習生が、94年には阪神電鉄で車掌が運転した例も明らかになっている。(朝日新聞)
5日■窓 市バス車体の広告は優雅に 伏見区・佐々木義雄(自営業・67)
 最近、京都市中をボディー全体に企業広告を描いた市バスが走るようになった。正直いって、なんと見苦しいことか。これまでも市バスの車体に広告が描かれることはあったが、そのスペースが格段に異なる。
 個人的な考えを言わせてもらうならば、市バスのボディーには、あまり仰々しい企業広告などは掲載してもらいたくない。かつてのように市バスの統一カラーだけが見やすく、遠くからでも分かりやすい。とはいえ、市バスの経営状態からも広告スペースの拡大ということになったのであろう。
 しかし、事業収入のためには、どんな広告でもいいというわけではない。例えば、建築物。現代は建築主だけの思い通りになる時代ではない。高さもデザインも、周囲との調和を考えたものでなければ、一般市民のコンセンサスは得られない。
 市バスのボディー広告も、スポンサーやクライアントの企業エゴ的な広告は、一般市民の賛同を得ることは難しいだろう。京都らしい優雅でセンスのいい、心の和らぐようなデザインのものを、ぜひ、描いてほしい。(京都新聞)
■山陽新幹線が一時ストップ 新神戸−相生間
 4日午後5時50分ごろ、山陽新幹線の新神戸−相生間が停電し、上下線とも不通となった。約10分後に送電は再開したが、兵庫県播磨町で上りの架線にビニール製のテープがからまっているのが見つかり、JR西日本は約15分間送電を止め、テープを取った。上下計26本が最大50分遅れ、約1万1000人に影響した。田畑で鳥よけ用に使われていたテープらしい。(朝日新聞)
■踏切事故電車遅れ 山陽、男性ひく
 5日午前6時ごろ、兵庫県姫路市飾磨区下野田一丁目の山陽電鉄新下野田踏切で、東二見発姫路行きの下り電車の運転士が、線路に男性が横たわっているのを発見し、急ブレーキをかけたが間に合わずはねた。男性は両足をひかれ重傷。乗客約30人にけがはなかった。
 飾磨署の調べでは、男性は遮断機をくぐって踏切内に入ったという。
 電車が現場に約40分間停車。後続の上下線計10本が運休するなど約5万5000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■北神急行 3セクに資産譲渡へ 再建へ運行主体と分離
 多額の累積債務を抱える北神急行電鉄(本社・神戸市北区)が、来年4月をめどに神戸市の第三セクター・神戸高速鉄道(同・同市中央区)に資産を譲渡して鉄建公団への債務を償還し、経営再建を目指す方針であることが明らかになった。国土交通省によると、資産保有と運行主体を分けて鉄道会社の経営を支援する再建策は全国で初めてという。
 同省などによると、神戸高速鉄道が、北神急行電鉄の路線やトンネルなどの資産を買い取り、同急行に貸し付ける。買い取り額は同急行の債務と同額の約305億円。兵庫県や神戸市、北神急行の親会社の阪急電鉄などが資金を調達し、約20年後に神戸高速鉄道が買い取った資産と債務を阪急が引き継ぐ。今月3日に神戸市内で開かれた関係者による検討委員会で大筋で合意された。
 北神急行は神戸市北部の谷上−新神戸間(約7.5キロ)で88年4月に開業。鉄建公団が約700億円で建設し、同急行が買い取って運行してきたが、利用客数が伸び悩んでいた。(朝日新聞 夕刊)
6日■エムケイ 京で路線バス参入へ 全路線200円、定期月額5000円
 タクシー会社のエムケイ(京都市北区)は5日、来春以降に京都市内で路線バス事業に参入すると発表した。青木定雄オーナーが会見して表明した。実現すればエムケイのバス事業参入は初めてで、全路線200円の低料金やタクシーと連動した割引サービスなどを実施するという。
 同社は一昨年秋、京都市内を100円均一で運行する「100円バス」の免許申請をしたが、京都市交通局の実施方針を受けて取り下げた経緯がある。しかし、来年2月施行の改正道路運送法で新規参入が免許制から認可制になるのを受けて本格進出を決めた。
 青木オーナーによると、市バスがカバーしている市内全域での運行を目指す。運賃は1回200円、全線の月額定期が5000円など現行事業者より低く設定。定期券利用者は同社のタクシー運賃を2割引きとする乗り継ぎサービスも予定している。
 青木オーナーは、今後の路線バス事業について「単独でも事業参入するが、効率的な運行のために市交通局や民間バス4社などによる共同事業体を目指して、今後参加を呼び掛けたい」と話した。(京都新聞)
■「鉄道の日」車庫見学を 京都市交通局 来月14日 地下鉄・醍醐
 京都市交通局は、「鉄道の日」(10月14日)に開く地下鉄東西線・醍醐車庫の見学会の参加者を募集している。
 見学会は午前9時から午後4時まで行われる。地下にある車庫を巡り、車両の仕組みや点検整備に使う機器について説明を聞く。見学後は、車庫近くにある三宝院の拝観もできる。
 定員は1000人で、小学生以下は保護者の同伴が必要。往複はがきに住所、氏名、年齢、電話番号を記入し、〒604-8131 中京郵便局局留 京都市交通局「醍醐車庫見学会」係へ。締め切りは9月14日(当日消印有効)。応募者多数の場合は抽選。問い合わせは市交通局TEL075(822)9165へ。(京都新聞)
■懐かし、市電の雄姿回顧 元京都市職員 大阪で写真展
 元京都市職員で鉄道写真愛好家の大阪の男性が、撮りためた京都市電の写真を集めた「懐かしの京都市電」展を大阪・梅田のギャラリーで6日から開く。町並みにとけ込みながら悠然と都大路を行くかつて市電の姿がよみがえる展覧会だ。
 茨木市中津町の会社顧問山下勝久さん(61)。山下さんは1965(昭和40)年から市職員として25年間、京都市内で勤務を続け、仕事の合間を見ては市電を撮影し続けていたという。
 「通勤や仕事に使うなど市電は一番身近な交通手段だった」と山下さん。多くの人に市電の雄姿を見てもらいたいと、写真展開催を決めた。
 市バスと並んで旧JR京都駅前をカーブする瞬間や、東本願寺前を2台並んで走る様子など、昭和40年代後半から全線廃止の昭和53(78)年にかけて撮った作品約20点を展示する。
 18日まで。会場は大阪市北区梅田の新サンケイビル1階・ニコンプラザ大阪内で、入場無料。(京都新聞)
■京都の路線バスにエムケイ参入計画 タクシー乗り継ぎ狙う
 タクシー会社のエムケイ(本社・京都市)は5日、京都市内の路線バス事業に参入する方針を明らかにした。市バスよりも安い料金で運行するとともに、タクシーに乗り継いでもらうことを狙って定期券購入者にはタクシー料金2割引きのサービスも実施する計画。バス事業参入が自由化される来年2月に事業申請をし、早ければ4月から運行する、としている。
 同社によると、市内中心部を循環する路線4本、幹線道路を南北に走る路線25本、郊外を走る生活路線30本など計63系統に、2年間かけて順次参入する。全路線について1時間に6〜8本運行、料金は200円(市バス現行220円)、定期券は5000円(同1万2470円)にするという。(朝日新聞)
■声 どこかおかしい 車中でパンは不思議な光景 主婦 手島斉子(兵庫県芦屋市 50歳)
 先日、電車に乗った時、斜め向かいに座った、若いきれいな女性が、バッグから取り出したメロンパンをこともなげに食べ始めた。そして、人目も気にせず、見る見るうちに平らげてしまった。私はただあきれて見ていた。家に帰って夫に話すと、「最近は、通勤の車中でパンやバナナを食べる人が結構多い」とのことだった。
 私にとって、電車の中でものを食べるのは、遠足の時や旅行中の駅弁など、長時間、車中の人になる時という感覚がある。それだけに、電車でものを食べる時は、旅をしているのだ!というわくわく感、何か日常と違うことをしている喜びを感じるのだ。お菓子やミカンを食べることさえ、旅行中に限って許されるという感覚がある。
 だから、それが日常になっているとは不思議な気がする。むしろ、かわいそうな気さえする。時間に追われ、食べる時間さえ節約しているのだろうか? 車中でものを食べる時の特別な感動も、今の若い人はもう味わえないのだろうか?(朝日新聞)
■あなたも列車の運転士 愛媛で体験運転 参加者を募集 JRグループで初
 JR四国(高松市)は、10月14日の「鉄道の日」の記念イベントとして、愛媛県のJR宇和島駅構内で行うディーゼル車の体験運転の希望者を募っている。体験運転は、土佐電気鉄道(高知市)などの例があるが、JRグループでは初めてという。
 募集は中学生以上の40人で、参加無料。体験者は視力や聴力などの簡単な適性検査と1時間ほどの事前講習を受けた後、同駅構内の列車を一時的に止めておく留置線上を約100メートルずつ運転する。
 JR四国は「列車を運転するという子供のころの夢を実現する機会を提供することで、多くの人が鉄道への関心を高めてほしい」としている。
 応募は往復はがきのみの受け付けで、締め切りは9月20日(必着)。問い合わせはJR四国運輸部運転車両課TEL087(825)1639。(京都新聞 夕刊)
■列車故障で遅れ 地下鉄東西線
 京都市営地下鉄東西線で6日早朝、列車故障があり、上下9本が最大7分遅れた。乗り入れする京阪京津線も上下6本に遅れが出た。市交通局によると、遅れの原因は午前6時前に発車した始発電車で、2系統ある自動運転送受信装置の一方に異常が見つかったため、という。(京都新聞 夕刊)
■南海電鉄、総会屋に便宜 商法違反容疑 大阪府警聴取 店の負担金を免除
 在阪の大手私鉄、南海電気鉄道(本社・大阪市中央区)が、大阪市内の総会屋の男性に対し、テナント内の飲食店が負担すべき協力金の支払いを免除したり、担当役員らがしばしば接待したりしていたことがわかった。大阪府警もこうした事実を把握し、関係者から事情聴取した。南海電鉄はこの直後、総会屋との関係断絶を図っている。
 府警などによると、この総会屋は、大阪市中央区内に事務所を持ち、株主総会で発言できる南海電鉄の単位株(1000株)を所有。会社に批判的な株主が総会の進行を防げるのを未然に防ぐ「与党総会屋」とみられるが、最近は目立った総会屋活動はしていないという。
 13年前から、難波駅構内の商業施設「なんばシティ」を管理する南海電鉄の子会社とテナント契約を結び、ショットバーを経営。ビル改修時の協力金の支払いを免除されるなど、優遇されていた。また、南海電鉄の総務担当の幹部らからしばしば飲食の接待を受け、同社役員が、一緒にゴルフをしたこともあったという。
 大阪府警は、同社と総会屋のこうした関係が、総会屋への利益供与を禁じた商法に違反している疑いがあるとみて、複数の同社幹部から事情聴取。このため南海電鉄側は今年2月に総会屋とのテナント契約を打ち切り、総務担当役員も交代した。
 南海電鉄の話 府警から事情を聴かれたことはあるが、この件についてお答えすることは一切ない。(朝日新聞 夕刊)
■非常ボタンが作動し運休も JR関西線、踏切で
 6日午前7時15分ごろ、奈良県王寺町藤井のJR関西線の踏切の非常ボタンが作動し、信号機が赤になった。踏切手前にいた奈良発難波行きの快速電車が非常停止。運転士は異常がないことを確認し、9分後に運転を再開した。この影響で上下計4本が運休、45本が2〜9分遅れ、通勤客ら約4万5000人に影響が出た。JR西日本はいたずらとみている。(朝日新聞 夕刊)
7日■秋の観光地、渋滞なくせ 嵐山で交通実験 11月下旬・京都市方針 100円バス運行
 京都市は、観光シーズンの渋滞が問題となっている嵐山地域で、紅葉がピークを迎える11月下旬に観光地では初の大規模な交通実験に取り組む方針を、6日までに固めた。鉄道駅を結ぶ循環型の100円バスの運行や、周辺道路の一方通行規制などによって車の流入を抑え、渋滞を解消するとともに観光客の「足」を公共交通に誘導できるかを調べる。
 市の調査では昨年、京都市内を訪れた観光客のうち、嵐山を訪れた人の割合は2番目に多い17%だった。桜や紅葉のシーズンには車が集中するため、路線バスの運行を防げ、狭い道にも車が入り込むなど、住民生活にも支障が出ている。
 実験を行うのは11月23日から25日までの3日間。実験期間を含めて本年度に実施、または検討するのは11項目で、核となる取り組みは循環バスと一方通行規制だ。
 循環バスは、京都バスが運行する。JR嵯峨嵐山駅を発着点とし、阪急嵐山駅や大覚寺を結ぶルートを循環する。現段階ではマイクロバスを使い、運賃は100円、20分から30分間隔で運行する案が出ている。
 一方通行は、これまで京福嵐山駅前の長辻通で、観光シーズンの週末に実施している北行き規制に加え、三条通を西行き規制にするなど周辺の幹線道路にも広げる計画。バス優先レーンや観光バスの降車スペースも設け、車の流れが円滑になるかどうかを調べる。
 このほか、ホームページによる情報提供、鉄道・バス会社の企画切符の共同PR、情報端末を使った駐車場の空車情報の提供など、出発前、移動中、到着後の各段階ごとに対策を決め、効果を確かめる。
 実験の詳しい内容は、地元の自治連合会や商店街、鉄道やバス会社、京都府警などとつくる研究会で協議し決める。市の実験は本年度からの2年計画で、実験結果をもとに、嵐山をはじめ京都の観光地の懸案となっている交通問題の解決策を具体化させる。(京都新聞)
■阪急不動産を完全子会社化 阪急電鉄
 阪急電鉄は6日、関連会社で大証1部上場の阪急不動産を、株式交換により2002年4月に完全子会社化すると発表した。阪急不動産株1株に対し阪急電鉄株1.2株を割り当てる。証券化などによって不動産ビジネスが高度化する中、グループ13社の不動産事業を集約し、スケールメリットを追求するのが狙い。02年度にグループ内の不動産事業を、資産の運用、管理といった機能別に再編する計画だ。(京都新聞)
■京都観光 京阪バス 秋のコースを拡充
 京阪バスは、10−12月の観光シーズンに合わせて運行する秋の京都定期観光バスを拡充し、旅行の多様化に合わせた自由散策プランや時代祭の見物客向けの特別コースを新設する。
 例年人気の嵯峨野、東福寺などの紅葉名所めぐりに特別コースを加え、昨年より10コース多い計37コースを運行する。期間中、約11万人の利用を見込んでいる。
 新たに京都御所の一般公開や有名社寺の特別公開、時代祭に合わせた期間限定コースを走らせる。また、春に好評だった嵐山、清水寺の散策と京都市バス一日乗車券をセットにした「ぶらり京都」コース(大人2500円)を秋にも実施する。(京都新聞)
■阪急不動産を完全子会社に 阪急電鉄
 阪急電鉄は6日、グループ会社の阪急不動産を100%子会社化すると発表した。阪急不動産の株主との間で、電鉄株と不動産株を株式交換する。株式交換比率は1対1.2。これまで両社が別々に展開してきたビル賃貸やマンション分譲事業を一本化して収益性を高めるのが狙い。阪急電鉄の大橋太朗社長は「将来的にはグループ各社の不動産事業も集約し、スケールメリットを発揮させたい」としている。
 また、阪急電鉄は100%子会社の「阪急ファシリティーズ」(大橋太朗社長、従業員約270人)を新たに設立。阪急電鉄が保有する不動産の保守・管理を集約させ、今月から業務を始めた。将来的にはグループ全体の不動産管理を「ファシリティーズ」に一元化する方針だ。(朝日新聞)
■高知西部 豪雨 土砂崩れ 道路寸断 鉄道も混乱(抜粋)
 四国や中国地方では鉄道のダイヤが乱れた。
 山陽新幹線は6日午後2時11分ごろ、山口県下関市平原の雨量計が規制値を超えたため、厚狭−新下関間で上下とも運転を見合わせた。23分後に運転を再開したが、午後3時ごろまで計11本が最大38分遅れた。
 愛暖県の予讃線は伊予上灘−伊予白滝間で午前6時すぎから1時間45分にわたって運転を中止。その後も徐行運転を続け、上下計4本が最大1時間45分遅れた。高知県西部の宿毛−窪川を結ぶ土佐くろしお鉄道も、大雨のため一時、運転を見合わせた。
 山陰線も島根県の都野津−西浜田間や山口県の玉江−長門三隅間で運転を見合わせ、一時、バスで代行輸送した。広島県高宮町の三江線では午後3時半ごろ落石があり、線路が変形。所木−船佐間の運転を見合わせ、上下線とも折り返し運転した。7日始発からの再開を目指す。(朝日新聞)
■電車ブレーキ故障 片町線24本が運休
 7日午前9時50分ごろ、京田辺市興戸町田のJR片町線で、新三田発木津行き快速電車の非常ブレーキが作動し、現場で停車した。乗客約100人は約1時間15分後に降車し、約500メートル先の同志社前駅で代行バスに乗り換えた。JR西日本では、ブレーキに作用する圧縮空気の圧力が低下する故障で、非常ブレーキが作動したとしている。
 停車した列車内には、同志社大の学生らが閉じ込められる格好となった。同列車は午後零時23分に同志社前まで運転を再開した。このため松井山手−木津間の上下24本が運休、部分運休し、約3000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■JR特急故障 上下16本運休 東海道線
 7日午前8時45分ごろ、大阪市淀川区西中島5丁目のJR新大阪駅で、大阪発富山行きの特急「サンダーバード7号」(9両編成)のパンタグラフが故障し、列車が動かなくなった。乗客約250人は約30分後の後続の特急に乗り換えたが、この影響で東海道線のダイヤが乱れ、上下計16本が運休し、40本が最大46分遅れ、通勤客ら約2万5000人に影響が出た。電気系統の故障とみられる。(朝日新聞 夕刊)
■快速立ち往生 上下13本運休 JR片町線
 7日午前9時50分ごろ、京都府京田辺市のJR片町線で、新三田発木津行きの快速電車が緊急停止した。電車は線路上で動かなくなり、乗客約100人は約1時間20分後、臨時バスで代行輸送した。この間、松井山手−木津間の電車は運転を見合わせ、上下計13本が運休するなど約1500人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
8日■地下鉄醍醐駅で救急・救助訓練 伏見
 伏見消防署醍醐消防分署は7日、伏見区の地下鉄東西線醍醐駅などで集団救急・救助訓練を行った。署員や市交通局職員約70人が消火や負傷者の搬送に当たり、万が一の事態に備えた。
 訓練は9日からの「救急医療週間」の一環として計画し、実際の営業車両を使った訓練は市営地下鉄では初めてとなる。醍醐駅行き6両編成の列車が小野駅を出発後に先頭車両で不審物が爆発、20人の負傷者が出たという想定で行った。
 署員や駅員は、車両が醍醐駅に到着すると、呼吸が停止したり、骨折している負傷者を担架で運んだり、同時に消火器や消火栓を使って火を消し止めるなどの訓練に臨んだ。(京都新聞)
■京都西部秋の観光 乗り放題チケット 阪急と京福、発売へ
 阪急電鉄と京福電鉄は7日、阪急全線と京福電鉄嵐山本線、北野線が一日乗り放題の乗車券「京都ウエストサイド物語チケット」を22日から11月25日まで販売する、と発表した。
 京都市西部地域の商店街や企業、社寺などが9月23日から11月23日まで開く町おこしイベント「京都ウエストサイド物語・2001」の協力事業。秋の行楽シーズンを控え、京都観光の活性化を目的に両社が初めて企画した。
 乗車券は、からし色の磁気カードで、妙心寺の松山寛恵管長が揮ごうした円をデザインした。
 販売の際には東映太秦映画村や仁和寺など京都市西部や洛西地域の主要な観光関連約100施設の利用割引券なども添付する。
 大人専用で価格は1200円。阪急電鉄各駅や京福電鉄主要駅などで取り扱う。(京都新聞)
■近江鉄道の新駅を誘致 八日市市が検討
 八日市市は、環境学習の場として整備を進めている市内の里山への交通手段を充実させようと、近江鉄道の新駅を市内北部に誘致することを検討している。「環境負荷の少ない工法を活用するなどエコステーションを目指したい」としており、市議会の同意が得られれば、構想を具体化させる考えだ。
 構想によると、誘致場所は同市建部下野町の田園地帯の一角で、環境学習の場として活用されている里山「河辺いきものの森」(約15ヘクタール)から西約1キロの地点。近江鉄道本線の、駅間の距離では同鉄道で2番目(平均約2キロ)に長い八日市−五個荘駅間(約4.5キロ)のほぼ中間地点。
 市民らの里山保全グループと市花と緑の推進室は、1998年から雑木林だった同森を里山として保全を開始。現在、県内外の小中学生が環境学習の場として訪れているほか、里山専門家による講習会などを開いている。2002年4月には、自然観察や体験学習の拠点施設「市ネイチャーセンター」(仮オープン中)が同森内にオープンする。
 市は新駅の設計や施工に市民の発案を生かすとともに、市民の協力を得て駅前広場を整備することなどを考えている。(京都新聞)
■走行中ひかり 車内で不審火 モップ焼き乗客避難
 7日午後7時25分ごろ、滋賀県内を走行中の東京発新大阪行き東海道新幹線ひかり243号で、2号車と3号車の客室に煙が入ってきたのに乗客が気付き、乗務員に連絡した。両車両の間のデッキにある車内販売品を入れておく業務用冷蔵庫わきで、清掃用モップが燃えており、乗務員が間もなく消火器で消し止めた。煙のため乗客計約150人が、1号車と4号車に避難したが、けが人などはなかった。
 243号は緊急停止などはせず、定刻の午後8時すぎに終点の新大阪駅に到着。現場付近に火の気はなく、大阪府警などは不審火の疑いがあるとみて調べている。
 新大阪駅に到着するまで2、3号車は使わず、京都駅でも乗客を乗せないようにした。後続のダイヤに影響はなかった。(京都新聞)
■レトロな市電よみがえった 木工模型 ポストカードに 明治−昭和 30 種類も 北区の男性と写真家が製作
 京都市電など路面電車の木工模型をデザインした郵便はがきが、模型を製作している京都市内の男性とめいの女性写真家の手で出来あがった。明治から昭和にかけて活躍した市電のレトロな雰囲気が和紙の台紙の上でよみがえっている。
 2人は、北区紫竹上芝本町の渡貫幸男さん(70)と北区小山初音町の西村燎子さん(54)。渡貫さんは5年前から京都市電の木工模型を作り始め、これまでに市電と京福電鉄嵐山線の模型計約50台を製作した。西村さんは編集プロダクション勤務などを経て、現在はフリーで活動している。
 今年のお正月、西村さんが渡貫さんの模型の写真を使った年賀状を本人に送ったところ、渡貫さんが「協力してポストカードを作ったら、おもしろいかも」と提案し、はがきづくりが実現した。
 カードは西村さんが模型を振影し、パソコンとプリンターなどを使ってはがきに印刷した。これまでに、市電の前身の京都電気鉄道が営業運転を始めた1895(明治28)年の車両など現在約30種類が完成し、今後は残りの全種類をそろえる予定だという。
 1枚100円で、注文に応じて製作する。問い合わせは渡貫さん方TEL075(491)0437へ。(京都新聞)
■降りて歩いて 33 京阪黄檗駅(宇治市五ケ庄) 万福寺と連携、再活性化
 日本三禅宗の一つ黄檗宗の大本山万福寺は、1661(寛文元)年に中国・明の高僧隠元が関山した。伽藍配置や儀式作法には明朝時代の様式を取り入れている。中国にゆかりが深いことから、毎年10月には在日華僑が先祖の霊をとむらう普度勝会を開き、全国から約1000人が集まる。
 昔ながらの街並みが広がる駅周辺が最も活気づいていたのは1965年ころ。駅前から寺の総門へ抜ける参道に、42の店舗を抱える商店街「黄檗新生市場」が立ち、周りにも小売店が張り付いた。夕方には、詰めかけた買い物客でまっすぐ歩けなくなるほどのにぎわいを見せたという。
 しかし、80年代に入ると隣接する京都市伏見区に大型店の進出が相次ぎ、町の活況に陰りが見え始める。買い物客は日を追うごとに減り、市場内にはシャッターを下ろしたままの店が増えた。最盛期には180店あった市場周辺の小売店も120店前後に減った。
 駅前で洋菓子店を営んで33年になる中沢伸雄さん(63)は、「車を持つ家が増えるとともに、こうなった」と嘆く。地元の人が遠くの大型店まで買い物に出るようになったほか、普度勝会などの寺の行事に訪れた参拝者らも、総門近くまで車で乗り付けるようになり、付近の店に立ち寄ることがなくなった。
 黄檗駅前の再活性化について、宇治市は今年3月に策定した「市第4次総合計画」の中で、「万福寺などの歴史・文化・観光資源と連携した整備を行う」としている。
 「歩いて回りたくなるような魅力ある街へ、みんなでアイデアを出し合いたい」。にぎわい再生へ、中沢さんら小売店主の期待は大きい。(京都新聞)
■「JR夙川」駅 運輸局に申請
 JR西日本は7日、兵庫県西宮市の東海道線・西ノ宮−芦屋間に造る新駅について近畿運輸局に申請した。07年春に開業、1日1万2000人の利用を見込む。
 名称は「JR夙川」を予定。約12億円をかけ、長さ165メートル、幅4〜8メートルの高架式ホームを造る。普通電車のみ1日約300本が止まる。(朝日新聞)
■鉄建総裁に松尾氏
 国土交通省は7日、8月に死去した豊田実・日本鉄道建設公団総裁の後任に、松尾道彦・元運輸事務次官をあてる人事を発表した。同日付。松尾氏は日本エアシステム副社長を6日付で辞任した。
 松尾 道彦氏(まつお・みちひこ)東大卒、60年旧運輸省に入り、93年7月から95年6月まで運輸事務次官、顧問を経て、97年6月から日本エアシステム副社長。64歳。(朝日新聞)
■新幹線線路に動物 5年で82匹確認 新大阪〜博多 網広げ地面掘り 衝突すれば20本遅れも 対策悩むJR
 山陽新幹線の線路にイノシシやタヌキ、ウサギなどの動物が入り込んで列車にはねられ、ダイヤの乱れるケースが頻発している。最近は列車の本数が増えたため、1度トラブルが起きると20本以上の列車が遅れるなど、事態は深刻。JR西日本は動物の侵入しやすい場所に金網を張るなどしているが、地面を掘ったり網を広げたりして入るため、防ぎきれないという。
 山陽新幹線は、新大阪〜博多間554キロのうち高架になっておらず、土盛りの上を走る部分が計65キロ分ある。この区間には高さ約2メートルの金網が張られているが、網の下のわずか3〜4センチのすき間や排水溝から入ったり、すき間の下の地面を掘って侵入する。大半が時速約300キロの列車にはね飛ばされるという。
 最近5年間にJR西日本が線路内への侵入を確認した動物は計82匹。内訳ではタヌキが最も多く、45匹、次いでウサギ8匹、ネコ、イヌ、イノシシが各4匹。数は少ないが、キツネやサルが入ったこともあるという。区間別では山口県の徳山〜新下関が最も多くて27匹、新下関〜博多が22匹、広島〜徳山が14匹など。
 動物をはねて車体が壊れた例はないが、安全点検のためJR西日本は、当該列車を現場近くで必ずいったん停車させている。このため96年度は71本、97年度86本、98年度75本、99年度76本、00年度は45本が遅れた。今年度は、5月下旬に岡山県内でイヌがひかりにはねられ、上下23本が遅れるなど、8月末までに39本が遅れている。
 山陽新幹線の運転本数は1日283本。全線開業した75年に比べ166本、とくに最近の5年間では、「ひかりレールスター」の登場などで55本も増えた。このため、1回動物をはねると10本以上が遅れる事態が多発。20本以上に及ぶこともある。大雨や強風など主に天候が原因で毎年約300本の列車が遅れているが、年によってはその原因の2割以上を動物の侵入が占めるようになった。
 JR西日本は約1年前から、金網と地面とのすき間に別の金網を張ったり、地面をコンクリートで固めたりする工事を始めたが、全線の工事が終わるには、まだ数年かかるという。
 一方、東海道新幹線(東京〜新大阪)については、JR東海が約4億円をかけて昨年3月、金網などの設置を終えた。毎年十数件あった被害が半減したという。
 JR西日本は「トンネル内などのコンクリート崩落事故に追われ、動物対策が遅れ気味だ。工事を急いで定時運転を取り戻したいが、相手は動物で行動をつかめず、弱っている」としている。(朝日新聞 夕刊)
10日■倒木で紀勢線乱れる 台風の大雨で
 台風15号による大雨で、長野(北陸)新幹線が10日始発から運休したり、空の離島便が欠航するなど、交通機関に影響が出始めた。
 JR東海は10日午前、関西線・紀勢線の特急「ワイドビュー南紀」8本と、飯田線の特急「ワイドビュー伊那路」4本の運休を決めた。JR西日本も、金沢−上野間で運行する夜行列車の寝台特急「北陸」と急行「能登」の上下線計4本の運休を決めた。
 また、10日午前6時ころ、和歌山県太地町のJR紀勢線湯川−太地間で、新宮発京都行き特急スーパーくろしお4号が、線路に倒れていた木と接触し停車した。乗客約20人にけがはなかった。
 JR西日本和歌山支社によると、台風15号による風雨の影響で、現場付近の斜面から高さ約15メートルの木が線路に倒れかかっており、新宮−串本間の運行を見合わせて撤去。約4時間後に運行を再開したが、特急くろしおなど上下線計9本が運休した。
 長野新幹線は長野県軽井沢町で降り始めからの雨量が規制値の200ミリを超えたため、長野−軽井沢間の一部通勤用を除き、東京−長野間で始発列車から上下24本が運休し、約2万1000人に影響した。東海道新幹線も静岡県清水市内の大雨で始発から新富士−掛川間で一時運転を見合わせ、遅れが出た。
 一方、空の便はエアーニッポンの羽田発八丈島行きや羽田発大島行きなど、離島便6便が欠航した。(京都新聞 夕刊)
11日■JRで信号故障 奈良線・六地蔵駅
 10日午前11時37分ごろ、宇治市六地蔵奈良町のJR奈良線・六地蔵駅構内で、入線を指示する信号が赤のまま変わらなくなり、城陽行きの下り普通電車(4両編成、乗客150人)が同駅手前で停止した。同45分に自然復旧したが、快速電車「みやこ路快速」が上下各1本ずつ運休したほか、上下計4本が5−3分遅れ、約1100人に影響が出た。
 JR西日本は、信号の電気系統の故障とみて原因を調べている。(京都新聞)
■強風で27本運休 JR湖西線
 JR湖西線は、台風15号による強風のため、10日午後4時17分から堅田−近江今津間で上下線の計27本が運休または部分運休したほか、21本が遅れ、約3時間半にわたって約1万人が影響を受けた。
 その後も堅田−安曇川間で一時運転を見合わせるなど深夜までダイヤが乱れた。(京都新聞)
■バス民間委託効果 2億6800万円削減 京都市交通局の横大路営業所6系統 経費減 従来の3割
 京都市交通局は10日、赤字が続く市バス事業の経営健全化策として昨年4月から実施した横大路営業所(伏見区)の民間委託による経費削減効果をまとめた。2000年度は実質的に約2億6800万円が削減され、市交通局による運営と比べ3割近く、少ない経費で運行できたことが分かった。
 伏見区と南区を主なエリアとする横大路営業所は1999年度決算で赤字が約17億円に達し、市バス全体の営業赤字の3割を占めた。このため公営バスの民間委託では全国初のケースとして、昨年4月から12系統のうち6系統を阪急バスに委託。初年度は3億2500万円の経費削減を見込んでいた。
 2000年度の委託料は約7億6300万円で、95%は人件費だった。99年度決算での人件費などを基準に比べると、当初見込みを上回る約3億3800万円の削減効果があった。ただ、市交通局が昨年から実施している人件費削減策などを当てはめると、交通局運営でも約7000万円が削減できた計算となり、実質の削減分は約2億6800万円となった。
 本年度からは、残りの6系統も阪急バスと京阪バスに委託しており、完全委託による削減効果は7億4700万円と見込まれている。
 市交通局は「初年度として一定の効果は確保できた。委託先の企業も経営努力を続けており、今後は委託料の引き下げも期待できる」としている。(京都新聞)
■JR草津線を活用 まちづくり会設立
 「JR草津線とまちづくりの会」の設立総会が9日、滋賀県甲南町竜法師の町情報交流センター・忍の里プララで開かれ、事業計画などを決めた。
 甲南町の住民や団体・企業が草津線を積極活用し、草津線の利便性向上と住みよいまちづくりを目指すため、住民ら約100人が参加した。
 事業計画には▽甲南、寺庄駅の現状調査と将来展望の研究▽JR嵯峨野、奈良、福知山線などの実地調査▽鉄道研究会との交流研修▽JRとの協賛事業の研究−などが盛り込まれた。(京都新聞)
■京日記
 ◇…秋の観光シーズンに合わせ阪急、山陽電鉄などは、阪神方面から京都へ訪れる観光客向けに、22日から各社共通で使える1日フリー乗車券「いい古都チケット」を発売する。
 ◇…チケットは阪急、京都市交通局、京都バスが1998年から春と秋に発売、今春から山陽、神戸電鉄も加わった。利用できる事業者の範囲によって1600円から2800円まで四種類ある。
 ◇…発売、有効期間は11月25日までで期間中の1日だけ使える。阪急、山陽、神戸電鉄の各駅などで販売し、京都の土産店などで利用できる割引券が付く。(京都新聞)
■新幹線遅れ関空で欠航 台風15号の影響
 台風15号の影響で11日も、交通機関が乱れた。
 JR東海道新幹線は静岡県内の雨量計が規制値に達したため、始発から三島〜静岡間などで断続的に70〜170キロの徐行運転が続いた。このため上下ほとんどの列車に10〜3分の遅れが出た。この影響で山陽新幹線も、東京〜博多を結ぶ「のぞみ」などに数分の遅れが出た。ダイヤは夜まで乱れる見通し。
 関西空港では午前、全日空の羽田行き972便や142便など7便が欠航。大阪空港を午前7時20分に出発した日本航空の羽田行き100便は、羽田空港の横風が強くて着陸できず引き返した。(朝日新聞 夕刊)
13日■小型循環バス導入を 醍醐「市民の会」が発足
 京都市伏見区醍醐での小型循環バス運行を図る「醍醐地域にコミュニティバス(小型循環バス)を走らせる市民の会」の設立総会が12日、同区役所醍醐支所で開かれた。今後、バスの運行コースや運営方法の調査・研究などを行い、早期の運行実現を目指す。
 1997年の市営地下鉄東西線開通に伴う市バス路線の廃止で、醍醐駅周辺部以外の交通は不便になった。自動車への依存も進み、排ガスや騒音など自然環境にも悪影響を及ぼしている、という。
 こうした中、醍醐10校区自治町内会連絡協議会と地域女性会が小型循環バスの導入で、高齢者や環境にやさしい地域づくりなどを狙いに同会の設立を提案した。
 総会には、同協議会などの趣旨に賛同した醍醐寺や、パセオダイゴロー西館運営管理会社「京都醍醐センター」の関係者ら約30人が出席。今後、バスの運営方法の調査・研究ほか、関係機関への提言、シンポジウムの開催などを決め、会長に村井信夫同協議会長を選んだ。同会は賛同者も募っている。
 問い合わせは同会の水口事務局次長TEL075(571)3483へ。(京都新聞)
■窓 伊吹山までのSLの旅満喫 亀岡市・野原 弘子(主婦・61)
 旅の途上、米原駅からSL北びわ湖号に乗った。写真を撮ろうとする人たちで大にぎわいだった。ポーツという汽笛とともに汽車ポッポの唱歌を流し、満員の車内はレトロムードいっぱい。
 以前、私が山陰線を利用し始めた折、真っ黒な煙とすすに閉口したのに、今また、モクモクと上がる煙に人気が集まっていようとは…。期間限定、希少価値ならばこそかも。かつて一面の穀倉地帯だった風景も、成育途上の青々とした稲、わせの黄金色、減反政策の野菜畑や青刈りの後と、多様化したなあと眺めながら風情を楽しんだ。
 お目当ては、ずっと以前スキーを楽しんだ伊吹山で、山頂のお花畑を見ることだった。最近の道路整備で、バスで相当高いところまで登れるようになり、本当にありがたい。バスを降りて、急な坂を20分も上がれば頂上だ。それでも登れる健康のありがたみをかみしめた。ススキの穂にそよぐ冷風は、今夏最高のごちそうだった。(京都新聞)
■JR新快速 床下から煙 2本が部分運休 芦屋
 12日午後1時15分ごろ、兵庫県芦屋市のJR東海道線甲南山手駅−芦屋駅間で、走行中の姫路発長浜行き新快速電車(8両編成)の4両目の床下から煙が出ているのを、線路わきで地上設備を点検中の係員が見つけた。JR西日本は大阪駅で同車を点検、煙は消えており特に異常はなかったが、京都駅で運転を取りやめた。
 このため、同車を含む上下2本が部分運休し、後続の3本が数分遅れて約2300人に影響が出た。JR西日本によると、乗客に混乱はなかったという。(朝日新聞)
14日■給与削り 駅業務委託 京都市交通局 経費削減 2000年度は目標達成 5億7500万円上回り 効果額24億5600万円
 京都市交通局は13日、経営健全化に向けて2000年度から実施している「プログラム21」について、同年度の決算による進ちょく状況をまとめた。全職員の本給カットなどを行った結果、市バス、地下鉄全体での経費削減効果額は、目標を5億7500万円上回る24億5600万円となった。
 プログラム21では、バス事業は05年度に経常収支を均衡させ、地下鉄事業は昨年の東西線の開通から30年後には資金不足の解消を目指す。給与や期末手当の5%減額をはじめ、烏丸線駅業務の委託化などで、人件費削減を中心に経営の立て直しを図っている。
 初年度は、15項目のうち、定期観光バスの見直しを除く14項目に着手した。全職員の給与の減額による効果額は8億6400万円で、当初見込みには2億3000万円及ばなかった。
 職員数については、バス事業で目標を上回る削減が進み、全体では同年度末時点で目標の2026人に対し1965人となった。効果額も見込みの2倍以上となる6億3300万円に達した。
 この日の市議会公営企業決算特別委員会で報告された。市交通局の杉原和彦次長は「初年度として良いスタートになったが、来年2月の規制緩和に向け、民間とそん色ない経営の効率化を図る」と述べた。(京都新聞)
■ユタでは列車衝突
 【ウェンドバー(米ユタ州)13日AP=共同】米西部ユタ州で13日朝(日本時間同日午後)、列車同士が衝突し、列車の一部が炎上した。地元当局者によると、列車には100−200人が乗っており、一部の乗客が軽傷を負ったという。
 地元の病院当局者は「多くの負傷者が出ているようだ」と述べ、病院から現場へヘリコプターを派遣したことを明らかにした。
 事故現場はユタ州中西部のウェンドバー付近の全米鉄道旅客輸送公社の路線。米中枢同時テロ後、米国内の空の便がまひしたため、代替交通機関として鉄道の役割が増していた。(京都新聞)
■米で列車衝突 ユタ州 けが人も
 【ウェンドバー(米ユタ州)13日=AP】13日、米ユタ州西部のウェンドバーで、アムトラック(全米鉄道旅客公社)の列車が、別の列車と衝突し、負傷者が出た模様だ。州都ソルトレークシティーの病院は、多数の負傷者の移送のためにヘリコプターを派遣したという。(朝日新聞)
15日■降りて歩いて 34 JR東舞鶴(舞鶴市浜) 数多くのドラマ生む
 白いコンクリートの外壁、ヨットの帆をイメージした三角錐のガラスのひさし…。駅舎は「海のまち舞鶴」にふさわしいさわやかさで旅人を迎える。この駅が戦後復興の出発点だったことを思い起こさせるものは、いま何もない。
 戦前戦中、軍港として栄えた舞鶴港は、終戦後は海外引き揚げ港に指定され、13年間、ソ連(当時)や中国から計約66万3000人もの引き揚げ者を迎えた。そのほとんどが東舞鶴発の列車で、家族や恋人が待つ故郷へ。当時、木造の立派な駅舎ではふかしイモやお茶で歓待する市民、夫や息子の姿を探す家族らでごった返し、悲喜こもごものドラマを生んだ。
 その駅舎は高架化のため1996年に解体され、現在の姿に。99年には舞鶴線が電化され、さらに2003年には福井県に伸びる小浜線が電化開業予定。駅を取り巻く環境はここ数年で激変している。引き揚げ体験者でつくる「引揚を記念する舞鶴・全国友の会」の藤村正巳事務局長(71)は「駅舎の姿は変わっても、引き揚げ者にとっては生きて帰り、郷里に向かった出発駅に違いない。当時の写真パネルを1枚ぐらい飾って」と望む。
 駅を出て北へ、正面の三条通を歩く。東西に交差する通りの名は南から三笠通、初頼通、朝日通、敷島通…。旧海軍の軍艦の名称だ。交差点には通り名と軍艦の絵が書かれた看板がかかる。
 国道27号を越えさらに北へ進むと、ようやく海。夕暮れ時は、停泊中の大型フェリーの明かりがロマンチックだ。行き先は北海道小樽市。夜、東舞鶴駅はその船で北の大地を目指す若者でにぎわう。平和を実感させる。(京都新聞)
■京義線の工事 韓国側は順調
 【ソウル14日=箱田哲也】南北朝鮮を結ぶ鉄道、京義線とそれに並行する道路の連結工事が始まって1年を迎えるのを前に、韓国国防省は13日、作業現場を内外の報道機関に公開した。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は工事を止めているが、韓国側では非武装地帯(DMZ)以外の路盤工事が完了するなど順調に進んでいるという。
 鉄道と道路の連結起工式は昨年9月18日に始まった。DMZまでの作業地域の地雷は昨年11月に撤去、7月末には路盤工事を終え、鉄道庁が線路の敷設作業を急いでいる。(朝日新聞)
16日■高速道・新幹線の整備 6割「採算重視で」 内閣府の世論調査
 高速道路や新幹線などの整備は採算性を重視し、需要に見合った内容にすべきだと考える人が6割近くにのぼることが、内閣府が15日付で発表した「国土の将来像に関する世論調査」で分かった。交通網の整備が地域活性化につながっていないと答えた人も町村部で5割を超えた。国の財政悪化や特殊法人のむだな事業が指摘されるなか、効率的な公共事業を求める考えが強まっている。
 調査は6月、全国の20歳以上の5000人を対象に面接で行われ、3491人(69%)が回答した。
 高速道路や空港の整備について「採算性を重視し、需要に見合った整備をするべきだ」が58%だったのに対し、「採算性より、地域の発展を重視して先行投資すべきだ」が26%。「先行投資」と答えた人は、94年の前々回調査で60%、96年の前回は51%だった。設問が若干異なるので単純に比較できないが、傾向としてはほぼ半減している。
 充実すべき交通網を聞いたところ、「通勤・通学で使う交通」が43%でトップ。次いで「地域の主要都市を結ぶ交通」(21%)だった。(朝日新聞)
17日■奈良駅舎、一転保存へ
 古都・奈良のシンボルとして戦前から親しまれながら、取り壊しが検討されていたJR奈良駅舎(奈良市三条本町)について、奈良県と奈良市、JR西日本は保存する方針を固めた。
 98年1月、同県は奈良駅付近の高架化事業を決定。駅舎に線路がかかるため、移転するか取り壊すかが迫られ、県の検討委員会は保存を見送る提言をし、取り壊しがほぼ決まっていた。これに対し、建築家や市民でつくる「JR奈良駅舎を生かす会」(太田博太郎会長)などの市民団体が保存運動を続けてきた。
 その後、県は再検討した結果、駅舎を現在地からずらして保存できると判断、奈良市が利用計画を策定して管理することで合意した。駅舎はJR西日本などが別に建設する方針。
 JR奈良駅舎は1934年、当時の鉄道省が平等院鳳凰堂(京都府宇治市)などを参考に建てた和洋折衷建物。文化庁は、優れた近代建築を保存するための登録文化財の候補にあげていた。(朝日新聞)
■朝のJR東海道線 7500人の足乱れる 茨木で死亡事故
 17日午前9時40分ごろ、大阪府茨木市のJR東海道線茨木駅で、女性が線路に降り、草津発網干行き快速電車にはねられ、即死した。
 JR西日本によると、部分運休を含み上下線の計10本が運休。下り電車8本が最高18分遅れ、約7500人の足が乱れた。(京都新聞 夕刊)
■こだま大変身 JR西、山陽新幹線に 軽いぞ早いぞ新車両
 JR西日本は5年後をめどに、山陽新幹線の「こだま」に新型の専用車両を導入する方針を固めた。今より車体を軽くして、最高速度と加速を上げる。ひんぱんに発車と停車を繰り返すこだまの特性に合わせるためで、3割以下まで落ち込んだ乗車率の回復を図る。こだま専用の車両が作られるのは、64年の新幹線開業後初めて。
 山陽新幹線のこだまは、新大阪−博多、新大阪−広島などを1日計126本走っている。車両は開業当時からの0系160両と、85年に登場した100系16両を使用しているが、「のぞみ」の500系に比べ、1両当たり約13トン重いため、加速が悪く、最高速度も500系が300キロ出るのに対し、約220キロにとどまっている。
 このためJR西日本は、約300億円をかけて新型車両を導入することを決めた。今より20%程度車体を軽くして加速を良くし、最高速度ものぞみに近づける。
 こだまはここ数年、乗車率が低迷。昨年度の平均は初めて30%を割り、28%にまで落ち込んだ。のぞみなどの運転本数が増えた分、こだまの駅での通過待ち時間が長くなるなどして、不便になったためだ。新大阪−姫路間を、こだまは55〜43分で走っているのに対し、在来線の新快速でも62分で行き、あまり変わらなくなっている。
 JR西日本は、新型車両導入に合わせ、新大阪と博多中心になっている今のダイヤ編成を見直す。大阪と姫路、岡山、広島など近隣都市間をひんぱんに往復するこだまを多発し、のぞみやひかりの通過待ちの時間を減らして通勤、通学客が手軽に利用できるようにするという。
 JR西日本は「のぞみやひかりを重視し、こだまを付録扱いしてきたといわれても否定できない。新型車両の導入で、地方都市間の足として復権させたい」としている。(朝日新聞 夕刊)
■京義線鉄道の連結など協議 南北朝鮮閣僚級会談
 【ソウル17日=箱田哲也】南北朝鮮の和解と協力に向けた具体策を話し合うためソウルで開かれている第5回閣僚級会談は17日午前、2回目の実質協議に入った。前日の基調演説で南北は互いに、合意済みながら履行が遅れている京義線鉄道の連結などを協議しようと呼びかけた。(朝日新聞 夕刊)
18日■マイカルグループ 4社が再生法申請 さらに増える可能性も
 経営破たんした大手スーパー、マイカル(大阪市)は17日、全国4ヵ所で債権者説明会を開き、グループ企業の北大路都市開発(京都市)など4社が同日、民事再生法の適用を申請したことを明らかにした。
 マイカルの申請代理人の三村藤明弁護士は大阪市の会場で「再生法を申請するグループ企業がもう少し増える」と、さらに申請が増加する可能性を示した。また、同代理人の江尻隆弁護士は、14日に就任した山下幸三社長について「スポンサーが決まり、新しい経営陣までの極めて短いリリーフになると考えている」との認識を示した。マイカルは支援を求める相手として、米ウォルマート・ストアーズを軸に交渉する方針。
・キタオオジタウン 管理運営社も申請 営業継続要望へ
 北大路都市開発は、京都市北区の大規模複合施設「キクオオジタウン」を管理運営している。同施設の土地を所有する京都市は、地域のまちづくリの拠点に位置づけている。市交通局は「予想していた事態だが、今後、地域の問題として考えていきたい。市としては地元の住民や商店街に不安が広がらないよう、営業の継続を要望するしかない」としている。(京都新聞)
■交通局所有地「キタオオジタウン」 賃貸料本年度から1億円値引き… マイカル関連会社運営 先行き不安の声 京都市会委で質問相次ぐ 「撤退なら影響大」
 京都市交通局が土地を所有する京都市北区の商業施設「キタオオジタウン」を、民事再生法の適用を申請したマイカルの関連会社が運営していることから、17日に開かれた京都市議会の公営企業決算特別委員会で、委員から賃貸料や店舗経営の先行きを不安視する質問が相次いだ。
 今後の見通しについて、江草哲史局長は「マイカルが撤退するとなると影響は大きい」「詳しい情報が入手できていない。事態の推移を見極めたい」と述べた。
 また、市交通局はマイカル側の申し入れで賃貸料を本年度から1億円引き下げて契約していることを明らかにした。
 マイカル直営の大型店「ビブレ」が核テナントのキタオオジタウンは、1995年にオープン。マイカルが100%出資する北大路都市開発が管理運営している。
 市交通局によると、北大路都市開発とは年間6億円で賃貸契約を結んでいた。3年に一度の更新時期を控えた昨年末、同開発側が年間2、3億円の赤字が出ていることなどを理由に賃貸料の大幅な引き下げを申し入れた。交通局は据え置きを主張したが、撤退を懸念して賃貸料を1億円引き下げ5億円とすることで合意したとしている。
 交通局は委員会終了後同開発の民事再生法適用申請を知ったという。(京都新聞)
■MK提案交通事業「実現性は低い」 交通局が見解
 京都市議会は17日、公営企業決算特別委員会で交通局に関する質疑を行った。
 乗合バス事業の規制緩和に向けて、タクシーのエムケイ(北区)が市や市民の出資による新たな交通事業体の発足を提案したことが取り上げられ、杉原和彦次長は「景気低迷の中で、既存の事業者や市民が出資する見込みは不明だ。実現性は極めて低い」と否定的な見解を示した。(京都新聞)
■京都府補正予算 再利用事業に補助 京都市バスのバイオ燃料など 税減免の代替に
 廃食油を燃料にしたり、生ごみを肥料化するなど市町村のリサイクル事業に対し、京都府は新たな補助事業をスタートさせる。京都市が市バスに導入したバイオ・ディーゼル燃料をめぐる軽油引取税課税問題をきっかけに誕生した補助制度で、府は9月補正予算案に補助金として500万円を組んだ。
 補助制度は「リサイクル促進モデル事業」と名付けられ、市町村が地域住民の協力などで実施している廃棄物の再利用に対し、300万円を上限に事業費の半分を府が補助する。
 今のところ、回収した廃食油を精製し、市バスのバイオ燃料としている京都市と、地元商店街から使用済みのてんぷら油を回収、同様にバイオ燃料とし、車に利用している城南衛生管理組合(宇治市、城陽市、久御山町など6市町で構成)に補助する方針で準備を進めている。
 このほか、木津町では2ヵ所の集合住宅に生ごみ処理機を設置し、できたたい肥を近くの農家が利用する事業を行っており、こうした事業も補助対象になるという。
 府は「市町村でリサイクル事業が盛んになれば、補助も増やしていく」と話している。
 府は今春、京都市が昨年4月から市バスの排ガス対策として導入した燃料について、バイオ燃料に軽油を混ぜていたことから、地方税法が課税対象に定める「炭化水素油」に該当すると判断。「税負担が重く、環境面の取り組みが後退する」などと反発する市に対し、「課税は変えられないが、環境も大切」として、税減免の代わりに補助制度を設けたとみられる。(京都新聞)
■中之島新線など2線 3セク、きょう設立
 国の今年度予算で新規路線として認められた大阪市内の京阪中之島新線(天満橋−玉江橋、2.9キロ)と、阪神西大阪延伸線(西九条−難波、3.4キロ)を建設するため、建設主体となる第三セクターを大阪府や大阪市などが18日に設立する。今月中に鉄道事業法の許可を国土交通省へ申請し、2年後の着工を目指す。
 中之島新線建設では、京阪電気鉄道が7月に設立した子会社の「中之島高速鉄道」へ、府と市が1対2の割合で増資する。増資額は府が約870万円、市が約1730万円。資本金は計5200万円になる。
 西大阪延伸線も同様で、阪神電気鉄道の子会社「西大阪高速鉄道」へ、府、市が増資する。府、市の増資額、増資後の資本金は、中之島高速鉄道と同額になる。
 総事業費は中之島新線が1503億円、西大阪延伸線が1071億円。両線とも08年度開業の予定。開業まで毎年度、府、市が1対2の割合で増資する方針。(朝日新聞)
19日■北大路ビブレ営業継続を 京都市交通局 要望書提出
 マイカルの子会社で京都市北区の商業施設「キタオオジタウン」を管理運営する北大路都市開発(同区)が民事再生法の適用を申請したのを受け、京都市交通局は18日、核テナントの北大路ビブレの営業継続を求める要望書を同開発に提出した。
 市交通局は、キタオオジタウンの土地を所有しており、同開発と年間5億円の賃貸契約を結んでいる。要望書では、店舗の撤退は、まちづくりや交通事業に与える影響が大きいとして、営業継続を求めている。
 また、この日開かれた京都市議会の公営企業決算特別委員会では、北大路ビブレの今後の営業について、市交通局は「継続を望むが、マイカルの方針を見守るしかない」とし、賃貸料については「本年度前期分は納入されている。(後期分も)支払う意思表示を受けている」と報告した。(京都新聞)
■JR奈良駅舎 移動して保存
 和洋折衷のユニークな外観で親しまれ、高架化事業に伴う取り壊しに反対の声が高まっていたJR奈良駅舎(奈良市)について、奈良県は18日までに、駅前広場へ移動させ保存することで、JR西日本と工事基本協定を結んだことを明らかにした。移動後は奈良市が譲り受け、観光案内所などに活用するという。(京都新聞)
■トラックと電車が接触 JR阪和線踏切 住吉
 19日午前9時40分ごろ、大阪市住吉区長居東4丁目のJR阪和線長居南一踏切(遮断機、警報機付き)で、天王寺発関西空港行きの開空快速電車(5両編成)が、渋滞で踏切内に立ち往生していた大型トラックの後部に接触した。電車は約10分間停車し、運転を再開。乗客やトラック運転手にけがはなかった。
 JR西日本によると、上下線あわせて22本が運休、9本が3〜13分遅れて、約9000人に影響した。(朝日新聞 夕刊)
20日■バスのチョロQが人気 近江鉄道 売れ行きに驚く
 近江鉄道(本社・彦根市安清町)が今年3月から販売している、同社の路線バスをモデルにしたオリジナルチョロQが人気を呼んでいる。すでにインターネットなどでほとんどが売れ、同鉄道は「こんなに人気が出るとは」と驚いている。
 京都市交通局など全国で路線バスの限定記念チョロQが人気を呼んでいることから、近江鉄道の路線バス開業70周年、観光バス開業50周年を記念し、3月に発売した。同社の路線バスと貸し切リバスの2タイプを各650円で限定版売した。路線バス4000台、貸し切リバス9000台を製造し、うち8000台分をインターネットとはがきで販売したが、7月までにほとんどが売り切れたという。同鉄道よると東京や大阪からの申し込みが多く、「1人で上限の6個買うお客さんが多かった。チョロQブームとは聞いていたがこれほどの売れ行きとは」と驚いている。
 現在、貸し切りバスタイブが約1500台残っており、彦根市や大津、草津市などの県内7市の同鉄道旅行センターで販売している。問い合わせは同鉄道TEL0749(22)3306へ。(京都新聞)
■京都ウエストサイド物語 ガイドブック作成 23日開幕へ準備着々
 京都市右京区や下京区など市西部地域で多彩な事業を繰り広げる「京都ウエストサイド物語2001」(23日から11月23日まで)の開幕を前に、地元商店街や社寺、大学、観光施設などでつくる実行委がガイドブックを作成し、ムードが盛り上がっている。
 ウエストサイド物語は昨年に続く開催。人が動くことで交流を深め、観光振興とまちの活性化につなげようと、今回は「道」をテーマに選んだ。右京区や下京区などの市西部地域から、亀岡市まで会場を広げ、期間中に計36事業を行う。
 禅寺の多い市西部地域をPRする「洛西禅ロード」では妙心寺の一日禅体験などがあり、市埋蔵文化財研究所の協力を得て、後撰集にうたわれた古道を歩く「千代の古道を歩く」を催す。京福電鉄嵐山線をギャラリーに見立て、子どもの絵を展示するほか、若手漫才師のライブ企画もある。
 開幕に先立ち、阪急電鉄と京福電鉄が阪急全線と京福電鉄嵐山本線、北野線が一日乗り放題の乗車券「京都ウエストサイド物語チケット」を22日から販売する。
 ガイドブックはカラーA4判。イベントの内容と日時を詳しく説明。5万部作成し、阪急、京福沿線の郵便局や各駅などで配る。問い合わせは同実行委事務局TEL075(252)4838。(京都新聞)
■ターミナル駅新設 JR貨物が計画 米原に初の拠点
 日本貨物鉄道(JR貨物)はこのほど、JR東海道線米原駅(滋賀県米原町)南側に「米原貨物ターミナル駅」(仮称)を新設する計画をまとめた。同県内で初めての貨物鉄道の拠点施設になり、県内工場を中心に神戸港駅(神戸市中央区)規模の年40万トン程度の取り扱いを見込む。
 国土交通省が来年度概算要求で、JR東海道線の東側に沿って走る国道8号から同ターミナル駅へのアクセス道路を整備する事業予算を盛り込んだため、正式決定した。
 計画によると、長さ約540メートル、幅約25メートルの貨物乗降用のコンテナホームや、トラック駐車場、事務所などを整備する。用地はすでに確保済みで、国のアクセス道路整備事業に合わせて3−4年後に稼働する。
 新設駅は、梅小路駅(京都市下京区)、岐阜貨物ターミナル駅(岐阜市)の中間地点にあたる。コンテナ輸送が可能な拠点施設は全国に約150ヵ所あるが同県にはないため、地元産業界などが設置を要望していた。
 JR貨物は「工場集積力が高い滋賀県では輸出製品などが多く、港湾へ大量輸送できる利便性をアピールして需要を取り込みたい」(関西支社)としている。(京都新聞)
■京福 設備投資、単独は困難 事故で改善報告書提出 来月廃線手続きも
 福井県勝山市の京福電鉄越前本線で6月に起きた正面衝突事故で、京福電鉄は19日、国土交通省中部運輸局の事業改善命令を受け「列車自動停止装置(ATS)の早期設置」などを柱とした報告書を同運輸局に提出した。
 命令は運転再開の条件だが、同社は設備投資費が高額なことから単独着工は困難としている。今後の焦点は存廃を決める沿線9自治体などによる「京福越前線活性化協議会」の論議の行方に移る。
 同社の石田栄一社長は提出後の記者会見で「経営状態は厳しく、協議会が結論を出さなければ、10月初旬にも廃線手続きを取りたい」と言明した。既に同社は福井県内3路線の廃線の意向を示していた。
 事故原因については、普通電車の運転士の信号見落としが原因と考えられるとした。福井県警は既に事故を再現する見分を終了、業務上過失致傷の疑いで同社幹部や運転士から事情を聴く。
 報告書では1)安全対策の周知徹底2)運転士の教育訓練の見直し3)車両の更新−などの改善策を盛り込んだ。運転再開に約11億円、10年間でさらに約71億円の設備投資が必要とした。
 事故後はバスで代行輸送している。越前本線では昨年12月にも正面衝突事故で運転士1人が死亡、乗客ら25人がけがをしている。(京都新聞)
■JR予約システムがダウン
 19日午後5時35分ごろ、JRの予約販売システム(マルス)のホストコンピューターに障害が発生し、全国のJR駅のみどりの窓口や旅行代理店にある約8000台の端末で、指定券の予約や航空券の販売ができなくなった。
 約15分後に8000台のうちJR駅の端末約6300台が復旧。残り1700台の旅行代理店の端末も約2時間20分後に正常に戻った。
 JR京都駅(京都市下京区)でも午後5時38分から、みどりの窓口で新幹線などの指定券予約ができなくなり、約15分後に復旧した。係員が「券売機で乗車券を購入し、指定券は車内で買い求めてほしい」と案内し、窓口での混乱はなかったという。(京都新聞)
■指定予約またダウン
 19日午後5時35分ごろ、JR各社の指定席を予約・販売する「マルスシステム」に障害が発生し、全国のJR駅や旅行会社にある端末約8000台すべてで発券ができなくなった。約20分後に駅の端末が復旧、午後8時前に完全復旧した。マルスは10日にも作業中のミスで一時使えなくなった。マルスを運営する「鉄道情報システム」によると、外部ネットワークと接続していないため、コンピューターウイルスが原因とは考えにくいという。(朝日新聞)
■マイカル倒産 駅前開発にも暗雲 JR難波 契約解除申入れ
 倒産したマイカルは、JR難波駅前の再開発区域で計画していた大型複合商業施設について、地主のJR西日本に土地使用の契約解除を申し入れた。JR西日本の南谷昌二郎社長が19日の定例会見で明らかにしたもので、「開発が大幅に遅れ、しばらくは(土地が)使用されない状態が続くだろう」と述べた。兵庫県西宮市の再開発に絡む店舗移転も予定が遅れており、再開発を進める自治体の計画にも影響を及ばしている。
 JR難波駅前の再開発は、旧国鉄跡地(17.5ヘクタール)に交通ターミナルや商業施設などを誘致するため、大阪市が主導で進めてきた。
 マイカルは97年、関連会社を通じて駅東側の土地約0.76ヘクタールを109億円で取得。すぐ北側にあるJR西日本の土地約1ヘクタールを賃借した上で、地上24階、地下4階の高層ビルを建設し、マイカルのファッション専門店ビブレのほか、本社機能も集約する予定だった。
 JR西日本とは98年11月、今年10月に正式に土地の賃貸借契約を結ぶという仮契約を結んでいたが、マイカルは8月に契約解除をJR側に申し入れた。
 一方、マイカルは阪急西宮北口駅の南側にある震災復興の再開発区域でも、西宮サティを区域内に移設するとともに、西宮サティ跡地にビブレやスポーツクラブを建設する計画を持つ。しかし、今年前半に予定していた着工が遅れており、同社広報室は「再生計画を練る中で検討はするが、現状では続行は難しい」としている。(朝日新聞)
21日■窓 青春きっぷを手に列島巡る 北区・仁賀孝子(主婦・69)
 時刻表と鉄道地図を携えて電車に乗る。青春18きっぷを持って。毎日、職場と家庭で精いっぱいの若い日から「いつの日か、大好きな鉄道の旅がしたい」と思い続けてきた。忙しいときには気付かなかったことが、たくさん見えてくるからおもしろい。小学唱歌「汽車」の歌詞が脳裏に浮かぶ。
 育った時代が戦中戦後だから、日本列島を地図でたどるしかなかった。二男妨に嫁ぎ、両親の看護に通う鉄道の旅は道中、ほとんど眠ってばかり。平和が50年以上続き、気が付けば立派な老境。仕事を終えて旅をする楽しみを覚えた。生活だけで大変だったと振り返る昔が懐かしい。鈍行に揺られながら思い出が去来して、時が止まる。
 日本列島は世界地図では小さいが、青春18きっぷでする旅は広くて限りなく、大きな国だと感じる。いま稲穂が実り黄金色に輝き、赤トンボが群れている。大自然を惜しみなく五感で享受できる旅ができるよう、健やかでありたいと切に願う。(京都新聞)
22日■USJへバス利用は12万人 撤収・減便の動き 京滋起点路線は堅調 8月
 近畿運輸局が21日発表したユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ )のバス輸送動向によると、夏休み中の8月の輸送人員は、今年4月に比べて約2.5倍に増加した。
 京滋からの路線は堅調だが、一部路線は採算がとれない状況で、本格的な運行路線の見直しも始まっている。
 今年3月末に大阪市此花区で開業したUSJへのバス輸送は、4月に4万5600人だったが、8月は11万8500人に増えた。鉄道と旅客船を含む公共輸送全体に占める比率も4月の3.8%から8月は6.9%に上昇し「PR効果が出てきた」(自動車部旅客第一課)。
 しかし、鉄道が全体の90%前後と一人勝ちの状態で、バス1便当たり平均10人以上の路線は京阪バスの「京阪三条駅」、京阪宇治交サービスの「宇治車庫」、近江鉄道の「彦根プリンス前」などが起点の11路線にとどまっている。
 採算面から撤退や減便の動きも出てきた。阪急バスは「有馬」「阪急西宮北口」などが起点の3系統を廃止し、完全撤退を決めた。西日本ジェイアールバスも奈良、兵庫方面の路線を減便する。近畿圏のUSJアクセスバスの事業者はスタート時から1社減って17社になる。(京都新聞)
■大津・国道1号−琵琶湖岸 1日から新路線 京阪バス
 京阪バスは21日、交通アクセスの悪かった大津市中心部の国道1号と琵琶湖岸を結ぶバス路線を10月1日から新設すると発表した。
 新路線は、JR石山駅から大津市民病院、平野市民センターを経由し、びわ湖ホール、ピアザ淡海、義仲寺、大津署前などを通り、平野市民センターから再び石山駅に戻る循環路線。43人乗りの小型ワンステップバスで、1日に8便運行する。
 これに伴い、市民病院玄関前、平野市民センター、におの浜三丁目の三停留所を新設する。料金は200円(一部区間は220円)。(京都新聞)
■列島あれこれ おもしろ情報 旧式バスチョロQ
 富士急行(山梨県富士吉田市)は創立75周年を記念し、前身の「富士山麓電鉄」時代のボンネットバスを模したおもちゃ「チョロQ」、を18日から販売する。
 昭和30年代のモデルを再現し、運行中のレトロ調バスの模型と2台1組で1400円。山梨、静岡両県の富士急行の駅や事業所で6000組を販売。問い合わせは同社TEL0555(22)7106。(京都新聞)
■降りて歩いて 35 京阪・JR東福寺駅(京都市東山区本町13丁目) 全国に知られる紅葉
 普通電車に揺られ、三条京阪から約10分。JR奈良線の東福寺駅と一体の駅を東側へ出ると、本町通に出る。八百屋や米屋、酒屋などが並ぶありふれた商店街だが、かつては「伏見街道」と呼ばれ、京都市中心部と大阪への玄関口・伏見港を結ぶ要路だった。
 東山トンネルが開通する前、旧国鉄の東海道線は現在のJR奈良線を走り、伏見区、山科区を経由して大津市へつながっていた。しかし、国鉄の東福寺駅開業は戦後のことで、長く京阪電車が地元の足として親しまれてきた。
 本町通を駅から南へ向かうと、左手に京都第一赤十字病院の大きな建物が目立つ。九条通の高架下を抜けると、名刹・東福寺の北門だ。明治維新の際の鳥羽・伏見の戦いで、東福寺は薩長軍の拠点だった。境内の退耕院は戦死者を弔う菩提所になっている。
 駅から北へ100メートルほど歩くと瀧尾神社がある。安産の神様だが、むしろ大手百貨店大丸の守り神として名高い。行商をしていた大丸創業者下村彦右衛門が毎朝、お参りし、「神社を守るので、店を発展させて欲しい」と祈願したという。絵馬殿には、昭和初期の大丸京都店の大きな写真が掲げられていた。
 駅前にある1907(明治40)年創業のめん類店「丹波屋」を営む吉岡英夫さん(65)は「このあたりは門前町というより、街道筋の町だった。子どものころ、線路沿いを歩いたり、疏水で泳いだ」と振り返る。
 戦後の観光ブームで、東福寺は紅葉の名所として全国に知られるようになった。夏の間、静かだった東福寺駅は、晩秋にかけ、再び大勢の観光客でにぎわう。(京都新聞)
■青鉛筆
 1日2往復しか電車が来ず、「日本一、旅客列車が少ない終着駅」として知られる南海電鉄和歌山港線水軒駅(和歌山市)の廃止がほば確実になった。時期は未定。
 関西大手私鉄では、路線付け替え以外で久しぶりの廃止。踏切拡幅工事の費用負担に悩んでいたところ、都市計画道路の延伸案も出て線路撤収案が浮上した。
 紀州徳川家の名庭園・養翠園や景勝地・和歌浦の最寄り駅だが、利用客は鉄道ファンやチヌ釣り客ら1日平均約3人。ホームへの通路は草が生い茂り、すでに廃線跡?(朝日新聞)
■京福電車と車衝突 中京の嵐山線踏切
 22日午前9時20分ごろ、京都市中京区妨城通四条下ルの京福電鉄嵐山線踏切で、左京区の無職男性(80)の乗用車に四条大宮行き電車が衝突した。男性と電車の乗客約50人に、けがはなかった。電車は現場で約20分停車し、後続が一時遅れた。
 堀川署によると、車が踏切内で立ち往生した。男性は「遮断機が下りたので、車から出て合図していたが間に合わなかった」と話している。乗客らは約 400メートル東の四条大宮駅まで歩くなどして目的地へ向かった。(京都新聞 夕刊)
■トロッコ転落 3人が死傷 尾鷲のJR紀勢線
 22日午前零時ごろ、三重県尾鷲市のJR紀勢線大曽根浦−九鬼間で、3人の作業員が乗った作業用トロッコが高さ約8メートル、長さ19メートルの鉄橋から川に転落、2人が死亡し、1人が重傷を負った。
 尾鷲署によると、死亡したのは同県海山町相賀、水谷碩良さん(54)と同町相賀、北村英二さん(28)。鎖骨を折るなどの重傷を負ったのは尾鷲市中央町、杉下雅信さん(42)。(京都新聞 夕刊)
■作業車転落、2人死亡 JR紀勢線 1人が重傷
 22日午前0時ごろ、三重県尾鷲市行野浦のJR紀勢線の第一元行野橋りょうから線路に砂利をまく作業中の保守作業車の1両が脱線し、約9メートル下の河原に転落した。
 尾鷲署やJR東海によると、転落した1両目に乗っていた名古屋市中村区の「名工建設」社員、水谷碩良さん(54)=三重県海山町相賀=と同町便ノ山の「五味建設」社員、北村英二さん(28)=同町相賀=が頭などを強く打って死亡し、五味建設社員、杉下雅信さん(42)=尾鷲市中央町=が足や肩などの骨が折れる重傷を負った。 作業車は1、2両目がバラスト(砕石)車、3両目がディーゼル車の3両編成。バラスト車には約9立方メートルの石を積み込む荷台がある。
 この日は、転落した1両目に作業員3人が、エンジンの付いた最後部のディーゼル車にJR東海の社員2人が乗っていた。21日午後10時55分ごろ、尾鷲市曽根町の賀田駅を出発し、尾鷲駅方面に向けて北に移動中だった。
 現場は紀勢線の九鬼駅と大曽穏浦駅の間にあり、海岸線沿いの険しい山中。事故車両の進行方向右側に緩くカーブしている。線路右側の熊野灘に注ぐ川の河川敷の岩場に落ちたという。転落した1両目は、台車と荷台部分が2つに割れて落ちている。転落を免れた2「3両目は大曽根浦駅に回送され、県警鑑識課員らが調べている。
 紀勢線は尾鷲駅−九鬼駅で運転を見合わせ、バスで代行輸送していたが、午前11時すぎ、運転を再開した。(朝日新聞 夕刊)
■京福電車と乗用車衝突 京都 踏切内、けが人なし
 22日午前9時20分ごろ、京都市中京区の京福電鉄嵐山線四条大宮3号踏切(遮断機、警報機つき)で、京福嵐山発四条大宮行きの普通電車(1両)が、踏切内で立ち往生していた同市左京区の男性(80)運転の乗用車と衝突した。男性は逃げて無事。乗客約50人にもけがはなかった。電車は約20分間停車し、後続のダイヤが一時乱れた。
 堀川署の調べでは、男性は警報に気つかずに踏切に入り、渋滞で動けなくなったらしい。(朝日新聞 夕刊)
■さて、高さ何メートルでしよう?
 京都府八幡市の京都第二外環状道路(国道478号)工事現場に22日未明、国内最大級の1200トンクレーンが登場、京阪電車軌道上に高架橋の橋げたを架設する工事をした。
 高さ約100 メートル、無限軌道部分だけでも約3メートルあり、国内に2台しかない。作業は終電の後の午前0時半ごろに始まり、近くの住民ら約100人が見物に集まり、長さ33メートル、重さ約100トンの巨大な鉄骨を持ち上げて旋回する姿に驚いていた。(朝日新聞 夕刊)
23日■信楽など震度2
 22日午後6時11分ごろ、愛知、岐阜県など東海地方を中心に幅広い範囲で地震があった。気象庁によると、震源地は愛知県西部で、震源の深さは約40キロ。地震の規模はマグニチュード4.1と推定される。
 各地の震度は次の通り。
 震度2=上矢作、大垣(岐阜)名古屋南、岡崎、豊田、安城(愛知)桑名(三重)信楽(滋賀)▽震度1=敦賀(福井)彦根、近江八幡(滋賀)京都(京都)四条畷(大阪)奈良(奈良)など
・地震情報?流れ 山陰線2本運休
 22日午後6時半ごろ、JR山陰線京都−園部間で、地震情報を電車に伝える装置が作動し、走行中の上下計9本が緊急停止した。JR西日本が調べたところ地震計などで揺れを感知していなかったため、間もなく運転を再開した。
 この影響で京都−亀岡間の上下2本が運休したほか、計9本が最大8分遅れ、約2800人の足が乱れた。同社で装置が作動した原因などを調べている。(京都新聞)
24日■魅力の洛西 創造の時 「京都ウエストサイド物語」開幕 車内懇談、交流の輪 11月23日まで 特別拝観や禅体験計画
 京都市右京区や下京区など市西部地域で多彩な催しを繰り広げる「京都ウエストサイド物語2001」の開幕式が23日、下京区の京福電鉄四条大宮駅であった。11月23日まで社寺の特別拝観や映画ロケ地巡りなどが行われる。
 まちの活性化と観光振興を目指し、市西部地域の商店街や大学、社寺、観光施設、鉄道事業者など20団体で実行委員会をつくり実施する。昨年に続き2回目。今年は初めて阪急電鉄が全線を、京福電鉄が嵐山本線・北野線を1日乗り放題にする「京都ウエストサイド物語チケット」を販売している。
 開幕式では、実行委の石田哲雄委員長(四条大宮商店街振興組合理事長)が「ウエストサイド物語はイベントの羅列でなく、魅力ある洛西の地域づくりを創造する事業です」とあいさつした。このあと、関係者ら約50人が京福電鉄の貸し切り電車に乗り込み、四条大宮駅から嵐山駅まで懇談して交流を深めた。
 期間中、天龍寺や妙心寺などでの禅体験(9月26日など)、金閣寺や二条域などを貸し切りバスで回る洛西世界文化遺産巡り(10月9日から)、故牧野省三監督をしのぶ津川雅彦さんのトーク会(10月14日)などがある。
 事業の詳細を掲載し特典クーポンの付いたガイドブックは阪急・京福沿線の駅や郵便局に置いている。問い合わせは実行委事務局TEL075(252)4838。(京都新聞)
25日■嵐山で11月に交通実験 懸案の渋滞解消なるか マイカー抑制、循環バス運行、「歩く観光推進」 住民の協力、欠かせず
 京都市は、観光名所の嵐山地域で紅葉シーズンの11月下旬に、循環バスなどを導入する初の大規模交通実験を行う。観光客がピークとなる時期の実験に、地元には不安の声もあるが、懸案の渋滞問題解決に向けた新たな試みとして成果が注目される。(社会報道部 沢田亮英、吉永周平)
 「渋滞は観光地の宿命だが、車が生活道路にもあふれる。緊急車両が入れるのか、いつも心配になる」。土産店や観光名所が集まる右京区の嵯峨学区。自治会連合会の福本幸男会長(74)は、ため息交じりに話す。
・車利用3割
 観光シーズンの京の渋滞は深刻だ。市の調査によると、昨年、市内を訪れた観光客4050万人のうち、車の利用者は3割の1220万人。アンケートでは、京都の印象で「悪い」のは「交通」「道路」が1、2位で、渋滞が観光地の魅力を低下させている。特に嵐山や東山界わいは、車の集中が激しい。
 市が嵐山を実験地にしたのは、JR西日本など3社の駅があり、観光客の足をマイカーから公共交通に転換できる可能性があることや、住民が渋滞問題に高い関心を持っていることがある。
 実験案では、京福嵐山駅前の長辻通などの一方通行規制と3鉄道駅を結ぶ循環バス運行が核だ。1車線をバスレーンにしてバスを優先通行させて公共交通に観光客を誘導し、車の量や流れを調べる。併せて、鉄道、バスの割引切符のPR、道路情報の提供などで車の流入を抑制し、「歩く観光」を進める。市は地元や京都府警、交通事業者などと研究会をつくり、実験の細部を詰めている。
 こうしたさまざまな取り組みで自家用車の流入量を減らし、電車やバス中心の交通体系をつくる「交通需要マネジメント(TDM)」は、渋滞緩和や排ガス削減による地球温暖化防止の切り札として、全国で導入の動きが広がっている。
・公共の足、カギ
 その背景を、立命館大の土居靖範教授(交通政策論)は「交通問題の解決には、時間や費用がかかる道路整備ではもう限界。ソフト面を重視し、車に頼らない交通手段へと転換させるTDM が有効」と説明し、「受け皿となる公共交通の利便性が成功のカギ」と話す。
 金沢市は5月の連休中、郊外の駐車場で自家用車からバスに乗り換え、兼六園などに向かうパーク・アンド・ライドを実施。同市交通政策課は「都心の渋滞は緩和された」と話す。一方、奈良市でもTDMを行って効果もあげていたが、周辺道路の混雑がひどくなったため一方通行規制の一部をやめた。
 実験内容を協議する研究会のメンバー「京のアジェンダ21フォーラム」の能村聡さん(37)は「パーク・アンド・ライドや流入規制など市内全体のTDMの総合計画を作るうえで、この実験がステップになれば」と期待する。
・客減少を懸念
 一方で、京都では前例のない大規模な実験だけに、嵐山の住民らには戸惑いもある。広沢学区自治会連合会の山下澄会長(57)は「一方通行規制で渋滞が悪化するかもしれない。歩行者天国のようになる嵐山で、循環バスは定時制を確保できるのか」と疑問を抱き、嵐山保勝会の中西勤会長(67)も「実験には賛成だが、『車はだめ』とPRして、観光客の足が遠のくのも困る」と話す。
 渋滞緩和は、観光地の魅力を高め、暮らしやすいまちもつくる。TDMはそのための有効な手法だが、影響は広範囲に及び、成功には住民の協力が欠かせない。今回の実験でどのようなメリット、デメリットが出るのかを積極的に情報開示するなど、市には今後、住民の理解を得る一層の努力が求められる。(京都新聞)
■JRvs京阪vs近鉄 利用客の争奪戦”秋の陣”軍配は 停車駅増でアクセス強化 カード共用も
 10月のダイヤ改正をきっかけに、京都南部でJRと私鉄2社の利用客獲得競争が過熱しそうだ。JR西日本は京阪電鉄とのアクセスを強化。近畿日本鉄道もJR西とプリペイドカードの共用に乗り出す。利用客の減少が続く中、各社とも損得勘定をてんびんに掛けながら合従連衡を模索している。
 京都市南部から宇治、城陽市にかけての一帯はJR奈良線、京阪本線・宇治線、近鉄京都線がそれぞれ隣接して走る激戦区。近鉄は丹波橋駅、JRは東福寺駅で京阪と接続するなど相互乗り入れの関係も深い。
 京阪は昨年7月、近鉄と接続する丹波橋駅、宇治線との乗換駅の中書島駅で特急停車を始めた。2001年度で5000万円の増収効果を見込む。同社は「出町柳−淀屋橋間の所要時間が2分余り増えたが特急利用者の減少はない。宇治線の利用者増にもつながった」(総務部)と話す。
 JR西日本は、10月1日から朝夕のラッシュ時を中心に東福寺駅に快速を停車する。宇治−東福寺間が今より7分、JR小倉や新田、城陽の各駅から東福寺駅まで同11分時間短縮できる。
 近鉄が10月14日に始めるJ スルーカードの共用は、関西の私鉄では初の試み。スルッとKANSAIカードで私鉄間の関係強化を進めながらの両面作戦で近鉄京都駅からJRへの乗り換え客を囲い込み、京阪やJRへの顧客流出に歯止めをかける狙いもうかがえる。
 損得勘定は難しい。JR有利との見方について南谷昌二郎JR西日本社長は「大事なのは私鉄とのネットワーク性をどう高めるか」という。近鉄は「市場全体の拡大こそが重要」と平静さを装うが、ライバル社からは変わり身の早さを指摘する声も。さて、利用客争奪秋の陣の軍配はどの社に−。(京都新聞)
■秋の調べで「おこしやす」 京都駅ビル 京響がコンサート
 京都への観光客を歓迎する京都市交響楽団の「京響ウェルカムコンサート in 室町小路広場」が24日、京都市下京区のJR京都駅ビルで開かれ、観光客らが「芸術の秋」を満喫した。
 秋の観光シーズンに合わせ、「文化と芸術の都・京都」をアピールする狙いで、京響が京都駅ビルで演奏するのは初めて。
 この日午後、2回行われたコンサートには京饗ブラスアンサンブルのメンバー13人が出演。フランスの作曲家P・デュカスの「ペリ」ファンファーレや、「いい日旅立ち」「女ひとり」「京都慕情」のメドレーなどを披露した。
 大階段にトランペットやトロンボーンなどの音色が響きわたり、訪れた観光客らが優雅な調べに聞き入っていた。(京都新聞)
26日■まちづくり新時代 31 中東活性化委員会 集客力アップを目指す 100円バスの運行機に活動
 百貨店、商店街、役所、オフィスビルなどが並ぶ四条通−河原町通−御池通−烏丸通。京都市の中心部とも言える地域に、昨年春から100円循環バスが運行し始めた。
 にぎわいある地域をつくるため、何かできないだろうか。運行をきっかけに、そんな思いで集まり、同委員会は昨年6月にスタートした。参加したのは河原町商店街、四条繁栄会商店街、京・寺町会など、運行ルート内やその周辺にある京都商店連盟中京東支部の16商店街と「ゼスト御池」。何度も協議を進めながら、同10月から12月まで買い物客に、無料で乗れる100円循環バスの利用券約10万枚を配布した。
 利用券は知り合いの京都芸術短大生が協力し、デザインした。半券を集めて応募すると、抽選で商品券などが当たるイベントも開き、全国から応募が来るほどの好評を得た。12月には、各商店街のイベントを盛り込んだタウンマップも配布。委員の一人、藤野祥一さん(42)は「各商店街のまちづくりに対する意識改革にもつながった。商店街同士のつながりも強まり、情報交換や人的交流などができるようになった」と手ごたえを話す。
 しかし地域周辺の繁華街は駐輪や駐車が多く、渋滞も慢性化している。繁華街ゆえにゴミも散乱し、汚い、危険といったイメージの場所も増えた。「客を遠のかせているのでは」という思いも募り、交通対策は今後の課題でもある。
 現在、商業活性化を目指したまちづくりの準備が進められている。座長を務める斎田六史郎・河原町商店街振興組合理事長(61)は「100円バスのイベントはあくまでまちづくりの一ステップ。各商店街の足並みをそろえ、ここに来て、買い物したい、と思ってくれる地域を目指したい」と話す。(京都新聞)
■国際デザインコンテスト ブルネル賞の奨励賞 JR京都駅が受賞 建築部門
 JR西日本は25日、鉄道関連車両や施設を対象にした国際デザインコンテスト「ブルネル賞」の建築部門奨励賞に京都駅ビル(京都市下京区)が選ばれた、と発表した。大規模駅舎の同賞受賞は国内で初めて。
 京都駅ビルは、平安建都1200年記念事業として97年に完成した。建築家の原広司さんの設計で、鉄道駅舎のほかホテルや百貨店、劇場などが入る地下3階、地上16階の複合ターミナルビルで、中央の壮大な吹き抜け空間や地上45メートルの高さにある空中経路、標高差34メートルの大階段などのデザインが特徴。
 JR西日本が建築部門で奨励賞を受けるのは、96年の二条駅以来2回目。表彰式は10月10日にフランスで開かれる。同賞は10回目を迎え、欧州の建築デザイナーたちが1985年に始めた。(京都新聞)
■淡路島の公園 無人バス走る
 トヨタ自動車は25日、淡路島の農業公園内を走る自動運転バス「IMTS(インテリジェント・マルチモード・トランジツト・システム)」を、10月1日の運行開始を前に報道関係者に公開した。
 公開したのは、第三セクターが運営する「淡路ファームパーク・イングランドの丘」(兵庫県三原町)内の路線。
 道路に埋め込まれた磁石に、バスのセンサーが感応し車線を外れないようになっている。カーブや駅近くにはアンテナが埋められ、バスに信号を送って速度を調節する。
 レールや信号が不要なため、既存の新交通システムの4分の1の初期投資で路線を開設できる。(朝日新聞)
27日■小型バス路線バス導入も 地下鉄・市バス「民間なら破たん犬態」 京都市会委で市長見解
 京都市議会の公営企業決算特別委員会は26日、総括質疑を行った。桝本頼兼市長は、地域単位での小型路線バス(コミュニティーバス)について「活用法を構想すべき時期に来ている。前向きに努力したい」と述べ、導入に向けて積極的な姿勢を示した。また、経営状況が厳しい地下鉄、市バス事業については「破たんしている」との認識を示した。
 コミュニティーハスは通勤や通学、買い物など生活に密着した「足」として、全国で導入が相次いでおり、赤字バス路線の経費節減策としても注目されている。
 京都市内でも伏見区醍醐地域で実現に向けて調査、研究する市民組織が発足している。2010年を目標年次とする各区の基本計画でも山科、伏見区などが導入を検討課題として盛り込んでいる。
 答弁で、桝本市長は「(基本計画は)区民が知恵をしぼってまとめた計画だ。実現に向けて(区ごとに)検討委員会を設置したい」と述べ、区単位で需要予測やルートなどの議論がまとまった段階で、市や交通事業者も参加して具体化する方針を明らかにした。
 また、運行形態については、高木寿一副市長が「交通事業者による運行だけでなく、福祉バスもあり得る」と述べ、地域事情に合わせて考える必要性を示した。
 一方、累積赤字が1767億円となっている市バスと地下鉄の経営状態について、桝本市長は「巨額の不良債務を抱えており、民間なら破たんしている状態だ。(再建は)破たんしているという認識から出発している」との見解を示した。(京都新聞)
■引き渡し1年延期へ ロームに売却の五条営業所土地 賃借料2500万円負担
 京都市交通局が、経営健全化策としてローム(本社・右京区)へ売却した市バス五条営業所(同区西京極)の土地の引き渡しが、移転先の梅津営業所(同区西院)の改修工事などが遅れ、予定していた今年末から1年前後延期されることが26日、明らかになった。
 市交通局は昨年3月、五条営業所の土地(約9900平方メートル)をロームに26億9000万円で売却し、現在は年間約2500万円で借りている。
 計画では、今年末に土地を引き渡すと同時に、五条営業所の車両の大半を海津営業所に移す予定だった。ところが、それに先だって予定していた海津営業所の一部にあるバス整備棟を、右京まち美化事務所とともに近くの染色工場跡地へ移転する計画をめぐって、地元との調整が進まず、五条営業所の引き渡しが遅れることになった。
 五条での営業継続により、来年も約2500万円の賃借料が必要になる見通し。この日の市議会公営企業決算特別委員会で中谷佑一副市長は「各局が協力して、地元との話し合いを一日も早く進めたい」と述べた。(京都新聞)
■広告付きの京都市バス 古都に不似合い 市民グループ調査 「反対」7割超える 配色やデザイン「規制が必要」
 広告付きバスは京の街にふさわしい?街並みの色彩から町づくりを考えている市民グループ「街の色研究会・京都」(京都市東山区)が、車体に広告を掲示した市バスに関する会員アンケートをまとめた。広告付きバスの運行について「景観にあわない」や「景観を守ろうとする市民の取り組みに逆行する」などの理由で、「反対」が7割を超えている。
 同グループは環境デザインなどを専攻する研究者や建築家、デザイナーら98人で組織。今年4月に広告付きバスについて会員にアンケートを実施した。「賛成」「どちらかといえば賛成」「どちらかといえば反対」「反対」の中から選んでもらい、理由を尋ねた。回答者は41人。
 「反対」は21人で、「どちらかといえば反対」を合わせると30人に。「どちらかと言えば賛成」は9人だった。
 反対の主な理由は、「広告デザイン(色)が無秩序でお粗末。白黒だけの広告で試行すべき」や「高彩度の色のバスは古都京都の景観と不つり合い」など。
 一方、賛成の意見でも「色やデザインの規制をした上で実施すべき」や「デザインがよければ都市のにぎわいになる」など広告の配色やデザインに一定の規制を求める声が多かった。
 代表の秋田宗平・京都工芸繊維大名誉教授は「広告バスは京都の街に調和しないし、現在の屋外広告物に対する市の規制を、市自ら破る矛盾を犯すことにもなる」と話している。
 メモ 広告付きハスは市交通局が広告増収を狙いに今年2月から試験的に導入。1年間に15台を走らせ、2000万円の収入を見込んでいる。(京都新聞)
■踏切で男性死亡 山科の京阪京津線
 26日午後7時50分ごろ、京都市山科区四ノ宮中在寺町、京阪京津線の踏切付近で、男性が死亡しているのを、下り普通電車の運転士が見つけた。
 山科署の調べによると、同区の無職の男性(27)で、約10分前、別の下り電車が現場を通過した際、車両に軽い衝撃があったといい、同署はこの電車にはねられたとみて原因を調べている。(京都新聞)
■偽1万円札75枚発見 JR大阪駅券売機など
 JR大阪駅や阪神梅田駅などの券売機から、記番号が同一の偽1万円札が相次いで見つかったことが、26日分かった。大阪府警捜査二課は偽造通貨行使の疑いで捜査している。
 見つかった偽札は計75枚で、いずれも券売機を通っていた。図柄がダブっている点などが、8月以降、大阪府や兵庫県で大量に見つかった両替機を通る偽1000円札と似ている。偽1000円札同様に、券売機で識別されない磁気を帯びたインクを使ったとみられ、捜査二課は警察庁科学警察研究所に鑑定を依頼、関連を調べている。
 JR西日本などは同日までに、券売機で5000円札以上の紙幣が使用できない措置を取った。
 調べなどによると、25日午後7時20分ごろ、JR大阪駅で現金回収中の職員が4ヵ所の券売機コーナーから計12枚の偽1万円札を発見。同日夕、阪神梅田駅では計7枚が見つかった。
 26日にはJR天王寺駅や新大阪駅などで計40枚、近鉄難波駅や大阪府泉佐野市の遊園地券売機でも相次いで見つかった。
 偽1万円札は全体に黒っぽく、スキャナーで図柄をパソコンに取り込み、インクジェット式印刷機で偽造したらしい。(京都新聞)
■秋の行楽シーズン 旅客輸送計画発表 北近畿タンゴ鉄道
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)はこのほど、ハイキングや紅葉観賞など秋の行楽シーズンに向けた秋季旅客輸送計画を発表した。
 10月1日−11月30日の期間中、京都−天橋立を結ぶ特急「はしだて」の1、3、4、6号を2両増結するほか、京都−久美浜方面へ走る特急「タンゴディスカバリー」の1、2、4号を、週末を中心に2両増結する。 また、10月28日には、宮津市由良のみかん園の入園券がセットになった企画列車を福知山−丹後由良間で1便、走らせる。先着100人。問い合わせは、KTR企画販売課TEL0772(22)3308へ。(京都新聞)
■1万円札など取り扱い停止 京都市交通局券売機
 JR大阪駅などの券売機から偽1万円札が大量に発見されたのを受け、京都市交通局は27日朝から、市営地下鉄の券売機で5000円札と1万円札の取り扱いを停止した。各駅では張り紙を出し、券売機での高額紙幣の使用停止と改札口での両替を呼びかけている。
 取り扱い停止の期間は未定。(京都新聞 夕刊)
■大阪市交通局や南海も使用停止 偽札事件で1万円札
 大阪府内の駅の自動券売機などから機械を通る偽1万円札が見つかった事件で、JR東海と大阪市交通局、南海電鉄などは27日、すべての券売機で、1万円札を使用停止にした。交通局と南海では偽1万円札は見つかっていないが、被害を未然に防ぐためという。被害があったJR西日本、阪神、近鉄はすでに同様の措置を取っている。(朝日新聞 夕刊)
28日■1万円札 使用停止相次ぐ 偽札大量発見で関西の私鉄、JR
 大阪市のJR大阪駅や阪神電鉄梅田駅などの券売機から偽1万円札が大量に見つかった事件を受け、券売機で高額紙幣の取り扱いを停止する関西の私鉄などが相次いでいる。
 券売機から偽札が発見されたJR西日本、同東海、阪神電鉄、近鉄に加え、これまでのところ偽札は見つかっていない大阪市交通局、北大阪急行電鉄、南海電鉄、京阪電鉄も高額紙幣の取り扱いを停止した。
 25日から26日にかけ、計75枚の偽1万円札が見つかったJR西日本など4社の券売機は、同じメーカーが紙幣の識別機能部分を製造。
 北大阪急行には同じメーカーの券売機はないが、同社は「被害が出ない保証はない」としている。
 一方、阪急電鉄は「同じメーカーの券売機を使用しておらず、被害が出ていない」として取り扱いは停止していない。
・オムロンが対策本部
 偽1万円札が見つかったJR大阪駅などに券売機を納入しているオムロンは27日、京都市下京区の本社に対策本部を設置して情報収集などの対応を始めた、と発表した。
 対策本部は、駅関連機器部門トップの大谷彰彦執行役員を本部長とする約50人で、26日朝から納入先などからの情報収集やサービス対応、再発防止に向けた技術的な検討を進めているという。大谷対策本部長は「関係諸機関と連携し、再発防止に全力をあげたい」とコメントしている。(京都新聞)
■愛知で震度4 東名一時不通 新幹線にも影響
 27日午後6時14分ごろ東海地方を中心に地震があり、愛知県西部で震度4を記録した。気象庁によると、震源地は愛知県西部で、震源の深さは約10キロ。地震の規模はマグニチュード(M)4.4と推定される。
 日本道路公団によると、東名高速道路は同日午後6時20分から約1時間、名古屋−豊川インターチェンジ間で上下線とも地震の被害を確認するため通行止めになった。
 東海道新幹線は停電のため浜松−名古屋間で一時運転を見合わせた。
 愛知県警によると、地震による人的被害などは出ていない。(京都新聞)
■偽1万円札発見 券売機メーカー 対策本部を設置
 大阪府内の駅で自動券売機を通る偽造1万円札が見つかった事件で、被害にあった券売機の紙幣判別装置がすべて電子機器メーカーのオムロン(本社・京都市)社製であることが、大阪府警捜査2課の調べで分かった。同社は27日、対策本部を設置し、技術面での対応策の検討を始めた。
 同社によると、同様の判別装置は金融機関の現金自動預入払出機(ATM)などにも使われているという。
 調べでは、偽造された紙幣は全体的に黒っぽく、透かしや視覚障害者用の識別マークがない。府警は、パソコンで画像を読みとったうえで大量に印刷されたとみており、さらに製造方法について詳しく調べる。(朝日新聞)
■日本テレコム株 JR西が放出へ
 JR西日本は27日、携帯電話世界最大手の英ボーダフォンによる日本テレコム株の株式公開買い付け(TOB)に応募すると発表した。応募株式数は約5万株(発行株式の1.6%)で、JR西日本が持つ全株。JRグループ各社の中で、日本テレコムと資本関係を断ち切るのはこれが初めてとなる。(朝日新聞)
29日■JR東海 9駅に転落防止さく 京都など 新幹線ホームに設置へ
 JR東海は28日、利用者がホームから線路に転落するのを防ぐため、東海道新幹線の9駅に2003年度中にステンレス製の固定式さく(高さ1.1メートル)を設置すると発表した。
 同新幹線にはこれまで熱海駅と、新横浜駅の一部に列車のドア部分に合わせて自動開閉(可動式)するさくを設置。東京駅と京都駅の一部ホームにドア部分が開いている固定式さくを取り付けていた。
 今回の計画では東京、新横浜、小田原、三島、静岡、浜松、名古屋、京都、新大阪の9駅に固定式を設置。新横浜は可動式に加え、固定式を新たに設置する。工事費は約25億円。東海道新幹線の残りの6駅にさくを付けるかは未定としている。
 同社は、可動式ではホームが狭くなることから、混雑客で危険にならないように固定式を採用した。同新幹線では4月以降、7件の転落事故があった。(京都新聞)
■降りて歩いて 36 阪急西向日駅(向日市上植野町) 史跡点在、憩いの場に
 阪急西向日駅西口から北西へ歩いて5分ほど。戦後、開発された新興住宅地の中にぽっかりと緑地空間が広がっている。「史跡長岡京跡」の石碑が立つ「大極殿公園」。1200年以上も前にあった都の建物の名称が、地名として残っている。
 「長岡京」と言うと、現在の長岡京市をすぐ連想してしまうが、都の中心地域は向日市に集中している。大極殿は、天皇が政治をつかさどった都で最も重要な場所。今の国会議事堂にあたる。
 桓武天皇が784(延暦3)年に遷都した。続日本紀延暦4年正月1日条に「天皇大極殿に御して朝を受く」と記してある。長岡京の大極殿は遷都後、わずか半年以内で完成した。
 長岡京は、平城京や難波宮から持ち運ばれた資材で造られたリサイクルの都城といわれている。大極殿の基壇規模は東西41.4メートル、南北21.6メートル。後期難波宮の大極殿を移築したとされる。1961年の発掘調査で、大極殿跡や天皇の休憩所の小安殿跡を確認した。64年に国の史跡に指定された。
 「大極殿は昭和30年ごろまで向日神社の南側にあると思われていて、大極殿跡地と現在の地名はずれている。ただ、1600回調査してきた長岡京の中で一番の中心地であり、出発点であり、記念碑的な場所であることは間違いない」と向日市埋蔵文化財センターの國下多美樹さん(43)は語る。
 駅周辺は大極殿や長岡宮築地跡、向日神社など史跡、旧跡が点在し、住民らのウォーキングコースになっている。大極殿公園は春に桜の花見客でにぎわう。毎年11月11日に長岡京遷都を祝う「大極殿祭」も行われている。(京都新聞)
■ふれあいの都市へ 栗東市誕生 新幹線新駅実現へ 周辺市町との協力カギ
 市制施行目前の28日、栗東町の猪飼峯隆町長は「新幹線駅の誘致が成功すれば、交通の要衝・栗東は、湖南の中核都市になれる」と次の夢を語った。
 同町は1983年、東海道新幹線駅の候補地に名乗りを上げ、同町市鈎を予定地として周辺市町や滋賀県とともに誘致活動を続けてきた。新駅設置の決定権を握るJR東海は昨年11月「2003年3月までに、設置の是非をはっきりさせたい」と回答、新幹線びわこ栗東駅(仮称)の可能性が急浮上してきた。
 同町は、新駅周辺整備に必要な「環境影響評価書」を滋賀県に提出、猪飼町長も「今年2月には、直接JR東海社長に面談した」と新駅実現の手ごたえを話す。
 新駅は設置費だけで200−270億円が見込まれる。駅前土地区画整理事業などを合わせれば1000億円に上るビッグプロジェクトだ。
 これまでの先例通りなら、新駅設置費は、県、栗東町、周辺市町などで3分の1ずつ負担することになるが、栗東市の誕生で、逆に周辺市町の協力態勢に徹妙な影が差してきた。栗東を含む草津、守山市、野洲、中主町の湖南市町は、合併特例法期限(2005年3月)内の広域合併を模索していたからだ。
 栗東町は当初「まず単独市制、その後、合併を考える」(猪飼町長)としていたが、市制移行が現実となり「2010年度までの総合計画達成が市政最大の課題」(同町長)と特例法期限内の合併を否定。3月定例町議会で、高田徳次助役は、周辺市町から「広域合併が前提でなければ、新駅の負担金は出せないと言われた」と明かした。
 広域合併が実現すれば、特例債や特別交付金など財政面での後押しがあるうえ、人口30万の都市出現で、新駅に「こだま」でなく「ひかり」が停まる可能性もある。
 にもかかわらず、単独市制移行を強行した裏には、猪飼町長らの「合併は吸収ではなく対等で」との思いがあるからだ。
 しかし、地方分権が進み、その受け皿としてより効率的で専門性の高い地方自治体が求められる現在、「町」から「市」への単なる移行だけで時代の要請にこたえたことになるのだろうか。栗東町の市制移行の窓口となってきた総務省市町村課の篠原俊博課長補佐は「分権時代に、人口5、6万規模でどれほどの施策ができるか疑問だ」と打ち明ける。
 市制移行に向けて打ち出した事業で財政事情が厳しいうえ、急増人口に対応した福祉、教育行政などが求められる栗東市。キャッチフレーズの「夢と活力あふれる ふれあい都市 栗東」をどう築いていくのか。真価が問われるのはこれからだ。(京都新聞)
■長岡京市議選あす告示 JR駅西口開発など争点
 任期満了に伴う長岡京市議選は、30日告示される。現時点で定数26に対し、過去2番目に多い32人が立候補の準備を進め、激戦模様となっている。10月7日投票、即日開票される。
 立候補予定者は、現職19人、新人13人。予定者数は市制移行直後の73年の33人に次ぐ多さで、女性が過去最多の6人となっている。党派別では、共産7、公明4、民主1、無所属20人。共産は現有議席を守る構え。公明は1議席増を目指す。既存政党や地盤に頼らない新人が多く、従来の地域型から都市型選挙への転機となりそうだ。
 各予定者は、核店舗マイカルの撤退で計画見直しが決まったJR長岡京駅西口地区再開発の是非、少子高齢化に備えた福祉施策の充実などを訴えると予想される。
 有権者数は9月2日現在で、6万2452人となっている。(京都新聞)
■窓 京に路面電車 結構おしゃれ 中京区・今井好子(主婦・44)
 22日付当欄の「京の公共交通採算性意識を」で、地下鉄より建設費が安く、工期も短いLRT(新型路面電車)の導入を提案されていることを知り、私も賛同の意思を表明したいと思う。投稿者は、一例として地下鉄東西線の二条−天神川間(2.4キロ)をあげていたが、私も二条駅から地上(御池通)にレールを敷設し、LRTを天神川まで走らせたらどんなにすてきかと思いをめぐらせる市民の一人だ。
 ここは以前から交通量は少なく、街路樹や中央分離帯の緑が気持ちを和ませてくれる都心には珍しい静かな道路だ。島津製作所や山ノ内浄水場に面した通りも閑静で、ここにスマートなLRTが走ったら、どんなにおしゃれなことか。天神川以西は再び地下式としてでも、洛西まで延伸させたら便利である。
 LRTは登坂力にも優れ、速度も速く、振動も騒音も少ない新しい電車で、自動車二車線分もあれば敷設可能、歩道側に走らせれば路上駐車対策にもなるそうだ。最近、日本各地でLRTの導入計画が発表されているが、京都市でもぜひ前向きに検討されてはどうだろう。(京都新聞)
■東海道新幹線 9駅ホームに安全柵 JR東海 転落防止、25億円かけ
 東海道新幹線のホームから乗客が転落するのを防ぐため、JR東海は28日、東京、名古屋、新大阪など主要9駅に安全柵を設置する計画を明らかにした。今年度から03年度にかけて約25億円を投じ、計20ホームに高さ1.1メートルのステンレス製の固定式の柵を取り付ける。今年1月に新大久保駅(東京)で起きた死亡事故を受けて計画を早めた。
 安全柵を設けるのは東京、新横浜、小田原、三島、静岡、浜松、名古屋、京都、新大阪の各駅。のぞみ停車駅など乗降客の多い駅を優先させた。両側で列車が発着する島式ホームは左右2ヵ所の設置で、全部で却ホーム31ヵ所。
 JR東海によると、東海道新幹線のホームでは96〜00年度の5年間に27件の転落事故が発生。さらに酔客や携帯電話をかけながら歩いていた人たちがホームと列車のすき間に足を取られ、倒れ込む事故も49件起きた。(朝日新聞)
30日■NY地下鉄復旧に数年
 【ニューヨーク28日共同】米中枢同時テロで世界貿易センタービルとともに一部が崩落したニューヨークの地下鉄は、完全復旧するまで数年かかることが28日、分かった。また、ビルのがれきの除去だけでも約1年かかる見通しで、ウォール街を中心としたニューヨークの復興は長い道のりとなりそうだ。
 ニューヨーク市交通当局は今週、崩落した地下鉄の1、9号線トンネルの実態調査を実施。その結果、トンネルがビルの真下を中心に 175メートルにわたって完全に崩落していることが判明。最大550メートル分をつくり替える必要があり、完全復旧までには不安定となったほかの場所の一部再建も不可欠だという。
 同当局は「地下鉄の復旧まで数年かかる。それが何年になるかはセンタービル周辺の状況次第だろう」と指摘した。
 一方、ジエリアーニ市長は同日の記者会見で、ビル崩壊現場では地上でのがれき除去に続いて地面に埋まった分の除去作業を行うため、これを合わせると9ヵ月から1年間要すると述べた。(京都新聞)