2001(平成13)年 5月


1日■台湾 郷愁誘う?廃線観光ブーム(朝日)
  ■JR八王子 みなみ野駅 駅員、腹刺され重傷 2人組男 笑顔で近づき襲う(京都)
2日■京都市地下鉄 「きれい」歓声上がる 開業20周年 ペイント列車発車(京都)
  ■地下鉄駅で刃物強盗 大阪(京都)
  ■関西圏走る列車パチリ 愛好家が27点出品 東山のギャラリー(京都)
3日■線路に転落、乗客ら連携プレー 目の不自由な夫婦を救助 名古屋の地下鉄駅(京都)
  ■あっ目の不自由な男女が線路に…全線運転止めろ! 乗客・駅員が連係プレー、お年寄り救助 名古屋市営地下鉄(朝日)
5日■京都市交通局 100円循環バス利用復調 4月は26%増 乗車券など工夫実る(京都)
  ■利用客数が10万人突破 中京の親子に記念品(京都)
  ■Uターン始まる ピークはきょう(京都)
  ■京滋でも本格化(京都)
  ■降りて歩いて 17 バス停 経ヶ岬停留所(丹後町袖志) 大自然のパノラマ絶景(京都)
  ■転落の男性 3人で救助 神戸・高速長田駅(朝日)
  ■100円バス好調 10万人乗る(朝日)
  ■声 ゆっくり親切ローマのバス 無職 中嶋 弥生(ローマ 54歳)(朝日)
6日■東急駅傷害致死 自首の4少年逮捕 「死亡知り怖くなった」(京都)
  ■駅・電車で暴行相次ぐ 多くは酔客が加害(京都)
  ■思も出も人もぎゅーっと GW Uターン(朝日)
8日■USJ効果でJR徹増 近畿のGW交通利用状況 高速道路は2.6%増(京都)
  ■GW「のぞみ」9%贈 USJ効果 JR笑う(朝日)
9日■地下鉄「天神川駅」近く 京福嵐山線に新駅を まちづくり検討会が計画案(京都)
  ■連休中の乗客ほぼ前年並み KTRまとめ(京都)
  ■京都市バス乗っ取り 男に知溶液4年 大阪地裁判決(京都)
10日■地下鉄東西線延伸 二条−天神川 国交省が許可(京都)
  ■二条−天神川延伸に許可 地下鉄東西線(朝日)
  ■大阪駅に新高層ビル JR西、北部分に建設へ(朝日)
  ■京阪 枚方市駅 線路に転落そこへ特急 すき間で女性助かる(京都)
  ■線路に転落…腹ばいに 67歳女性、助かった 京阪枚方市駅(朝日)
11日■信楽列車事故から10年 起用君は生かされるか 上 再発防止へ鉄道調査委 遺族の願い、国動かす(京都)
  ■修繕費調停 3社が合意 新幹線コンクリ落下(朝日)
12日■掲載写真募ります 伏見区役所 懐かしの写真館用(京都)
  ■信楽列車事故から10年 教訓は生かされるか 中 検察 証拠開示に消極的 真相解明に司法の限界(京都)
  ■降りて歩いて 18 バス停 檜山駅(瑞穂町橋爪) 周辺に中核施設が並ぶ(京都)
13日■信楽列車事故から10年 教訓は生かされるか 下 三セク、進まぬ安全対策 「赤字体質」が足かせに(京都)
  ■鉄道員に介護資格 身障者らの旅のお手伝い JR西日本が力(朝日)
14日■竹やぶ火事でJR奈良線一時止まる 城陽(京都)
  ■到着番線を誤りこだ次の駅へ 山陽新幹線新岩国駅(京都)
  ■京に次世代型路面電車を 経済界など動き活発化 欧州に視察団派遣 渋滞解消や活性化へ 新しい公共交通探る(京都)
  ■社説 100円バス 「都心の装置」にしよう(京都)
  ■駅弁 鉄道網の高速化、ローカル線廃止… 苦境はね返す キャラクターや朝食に活路(朝日)
  ■信楽鉄道事故10年 惨事は二度と繰り返さない 追悼式と慰霊法要 遺族ら決意(京都)
  ■信楽高原鉄道事故10年 遺族、事故調設置を報告(朝日)
  ■通過用線路にこだま誤停止 新岩国駅(朝日)
15日■遺族調査も必要と訴え 信楽町でTASK総会(京都)
  ■「夢の超特急」英で”安住” 博物館で永久保存へ JR西日本引き渡し(京都)
  ■発着信号機が異常 「はるか」発車できず JR京都駅(京都)
  ■信号機故障で「はるか」運休 JR京都駅(朝日)
16日■ICカード2003年度中に JR西日本 定期券などに導入(京都)
  ■信楽鉄道切符デザイン 東江さんの作品に 車両と馬の親子、マッチ(京都)
  ■ICカードをJR西日本導入へ 定期券とJ スルー、1枚に スルッとKANSAI 将来共通化の可能性(朝日)
17日■時速500`、東京−大阪間1時間 リニア実用化へ新たなステップ 建設費8兆円 大幅圧縮が課題(京都)
  ■市・JRと住民が和解 工事で自宅傾く(朝日)
  ■USJ航路はや撤退へ 神戸からの坊勢汽船(朝日)
18日■コミュニティーバス快走 運行は住民のオーダーメード 鈴鹿市(京都)
19日■東西線西伸天神川駅周辺整備 来年度、都市計画決定へ 京都市会代表質問 「開通と整合性を」(京都)
  ■JR西2年ぶり増益 560億円黒字 京都伊勢丹など貢献(京都)
  ■夏の臨時列車 北陸方面 195本増 JR西 8月に「SL北びわこ」(京都)
  ■新幹線など全国で9300本(京都)
  ■降りて歩いて 19 バス停 醍醐三宝院(京都市伏見区醍醐) 新市街地と歴史が融合(京都)
  ■窓 ホームドアで安全第一実感 上京区・太田 浩右(会社員・31)(京都)
  ■JR西連結 流通業伸び増収増益(朝日)
  ■「Tis」10月に日本旅行へ譲渡 JR西日本(朝日)
20日■JR阪和線 異臭騒ぎ 3人、病院に搬送(京都)
  ■電車内で異臭騒ぎ JR阪和線 3人が病院へ(朝日)
21日■阪急車内で女性触る(京都)
  ■電車にはねられ死亡 京阪八幡市駅で男性(京都)
  ■科学 ICカード定期券 ケースごと改札機にタッチ(朝日)
22日■特急停車駅増 5000万円増収に 京阪電鉄(京都)
  ■京阪電鉄 社長に佐藤氏(京都)
  ■窓 途中下車歴史散歩を楽しむ 草津市・久保 和友(無職・74)(京都)
23日■着物の時電車・バスいや 京都市が意哉調査 「段差で乗降不便」 66%が不満(京都)
  ■JR本州3社、増収増益 新幹線や小売業好調(朝日)
  ■止まらぬ赤字 止まる列車 ローカル線、土・日の昼間運休急増 住民「切り捨てるな」 JR西日本 代わりに工事 経費4割減(朝日)
  ■高槻 踏切内に方向指示器 老女死亡契機に JR、異例の防止策(京都)
24日■利用者の視点 安全対策に 意見交換など30人募集 京都市交通局 市バス、地下鉄モニター制創設(京都)
  ■烏丸線全駅 非情停止ボタンを増設 可動式さく・ホームドア 費用多額で困難(京都)
  ■京阪電鉄は初の当期赤字(京都)
  ■四条駅に今秋 コンビニ開店(京都)
  ■JR快速運行中止 山陰線5本運休(京都)
25日■ボディーガード 痴漢取り押さえ 被害続きの女性雇う(京都)
  ■窓 乗客思いやるバスの運転手 右京区・西垣 育観(高校生・16)(京都)
  ■京福電車とタクシーが接触 1人けが(朝日)
  ■駅ゴミ箱22個放火 兵庫のJR 2月以降 京都でカギ破壊も 1個10万円(朝日)
26日■線路にコンクリ片 亀岡(京都)
  ■降りて歩いて 20 JR加茂駅(加茂町里)駅前には開発の波(京都)
  ■介助犬がいく 地下鉄だってへっちゃらだい 大阪の地下鉄で初の審査(朝日)
  ■レールのボルト外れる JR土讃線 故意・ミス両面で捜査(朝日)
27日■ホームで殴られ男性重体 東京・西武線 「詰めて」に因縁 男2人組、1人自首(京都)
  ■李さんの追悼碑除幕(朝日)
28日■富山−上越間フル規格起工 北陸新幹線(京都)
  ■開業20年祝ってゴー 京都市交通局 地下鉄まつり 3万人が親しむ(京都)
  ■電車に投石 2乗客けが 山陰線亀岡−並河間(京都)
  ■西武線暴行事件 24歳専門学校生を逮捕 傷害容疑 「目合い、頭にきた」 殴られた会社員死亡(京都)
  ■仏新幹線1000`走行で世界最速 実験で記録(京都)
  ■西武線で殴打 自首の24歳逮捕 傷害容疑 重体の被害者死亡(朝日)
  ■電車に投石 2乗客げが 京都のJR山陰線(朝日)
  ■ミニサイズ ビッグな効果?(朝日)
29日■電車にはねられ死亡 JR長岡京駅(京都)
  ■ナット、民家直撃 静岡で新幹線(京都)
  ■鉄道唱歌の光景紹介 情緒あふれる京都駅も 京の画家 パネル展(京都)
  ■交通局に金庫破り 大阪市 カードなど2425万円分(朝日)
  ■折れたボルト民家の雨戸に 静岡、ひかり走行中(朝日)
  ■真夜中のSL大輸送 嵯峨野鉄道へ 大阪の商社寄贈(京都)
  ■飛び込みで男性が死亡 茨木駅 JR新快速電車に(朝日)
  ■走るオフィス「パソコン新幹線」整備中 東海道・山陽 ビジネス客争奪戦 航空機の「弱点」突きアピール(朝日)
30日■上野動物園の”足” モノレールが一新(京都)
  ■京都バス衝突 乗客ら3人けが 岩倉(京都)
  ■つり上げ材木 電車に接触 和歌山、線路そば作業(朝日)
31日■「月光」「しおじ」久々の”発車” 新大阪−下関間 7月に1本ずつ JR西(朝日)
  ■関西私鉄5社決算 阪急と阪神が黒字 3月期鉄道収入、全社減る(朝日)
  ■バスとワゴン車 衝突し3人軽傷 左京区の交差点(朝日)



1日■台湾 郷愁誘う?廃線観光ブーム
 列車が走らなくなった線路や古い駅舎が郷愁を誘うのか、多くの観光客を集めている。台湾中部の苗栗県の山あいにある勝興駅は標高402.3bで、西部縦貫鉄道の最高点だ。98年の複線化で「山線」と呼ばれた台中線は廃線になった後、一帯は自然観察ツアーのコースになった。当局も新たな観光資源に注目しており、5月末から観光列車を復活させる計画もある。
 日本の植民地時代の1908年に開通した同線は、トンネルと鉄橋が台湾最大のカーブと急こう配の線路をつなぐ。「台湾鉄路最高点」の標識がある勝興駅はすっかり観光名所になり、休日には狭い道が車であふれる。地元の客家料理や特産のクスノキやヒノキの木彫品の土産物店が並ぶ。
 勝興駅から6`ほどのところには「台湾鉄道の芸術品」といわれた「龍騰断橋」がある。れんが造りのアーチ橋だったが、35年の地震で壊れ、今は残がいが空をにらんでいる。(苗栗〈台湾中部〉=田村宏嗣)(朝日新聞)
■JR八王子 みなみ野駅 駅員、腹刺され重傷 2人組男 笑顔で近づき襲う
 1日午前零時半ごろ、東京都八王子市みなみ野1丁目のJR横浜線八王子みなみ野駅で、入り口のシャッターを閉めようとしていた同駅営業主任小脇英一さん(39)が2人組の男に刃物で腹を刺されるなどして重傷を負った。
 2人組は逃走、警視庁八王子署は傷害事件として行方を追っている。
 調べでは、2人組は最終電車が同駅を通過した後、駅入り口で作業していた小脇さんに、ホームの方から歩いて笑顔で近づき、突然「動くな」と声を掛けると一人がこん棒のようなもので小脇さんの顔を殴り、もう一人が刃物で刺したという。
 2人組は犯行後、ホームの方向へ姿を消しており、同署は線路へ降りて逃げたとみて調べている。小脇さんは「2人組とは全く面識はない」と話している。(京都新聞 夕刊)
2日■京都市地下鉄 「きれい」歓声上がる 開業20周年 ペイント列車発車
 京都市交通局が地下鉄開業20周年を記念し、車体に二条城のふすま絵を描いた「ペイント列車」の発車式が1日、左京区岩倉の国際会館駅ホームで行われ、地元住民たちが出発を祝った。
 ペイント列車は1編成(6両)。国宝・二之丸御殿のふすまに描かれた狩野探幽らのクジャク、桜などがデジタル技術で再現されている。
 式では市交通局の江草哲史局長が「20周年を機に、さらにサービスの向上に努めたい」とあいさつした。地元の明徳幼稚園の園児が運転士と車掌に花束を贈ったあと、テープカットを行った。
 一番列車が到着すると、式に出席した園児や住民らは「かっこいい」「きれい」と声を上げていた。ペイント列車は今後、3年間ほど走る予定。烏丸線を中心に、地下鉄が乗り入れている近鉄京都線でも運行する。(京都新聞)
■地下鉄駅で刃物強盗 大阪
 1日午後3時20分ごろ、大阪市旭区の市営地下鉄谷町線「千林大宮駅」で、トイレから出てきた同区生江1丁目の無職女性(61)に、男が無言で刃物で切りつけ、女性が持っていた現金約17万円入りの巾着袋を奪った。男は八尾南行きの地下鉄に乗って逃走。旭署は強盗致傷事件として逃げた男の行方を追っている。(京都新聞)
■関西圏走る列車パチリ 愛好家が27点出品 東山のギャラリー
 京都や大阪など関西圏を走る列車の写真展「すきやねん!関西の鉄道」が、東山区三条通東大路東入ルの「ギャラリーいのうえ」で開かれている。
 関西2府3県の鉄道写真愛好家でつくるサークル「KRPC」(高松大典代表)がメンバーの発表の場にと、2年前から春と秋に開いている。
 今回のテーマは「21世紀の主役」で、18人が現役車両を写した計27点を出品した。地上を走る市営地下鉄や、満開の山桜の間を抜ける叡山電鉄鞍馬線、陽光に映える北近畿タンゴ鉄道の各車両などバリエーション豊かな作品がそろい、会場は鉄道一色に彩られている。
 伏見区革屋町から訪れた自営業斉藤勝さん(40)は「最近、鉄道写真を撮り始めたので、参考になればと来ました」と熱心に見て回っていた。6日まで。(京都新聞)
3日■線路に転落、乗客ら連携プレー 目の不自由な夫婦を救助 名古屋の地下鉄駅
 2日午後零時20分ごろ、名古屋市北区の市営地下鉄名城線黒川駅で、同区大野町、マッサージ業佐々木義男さん(76)と内妻の吉田とみさん(70)がホームから約1.3b下の線路に転落した。
 当時、地下鉄は4分間隔で走っていたが、居合わせた乗客が異変に気付き、階段を駆け上がって駅長室に連絡。駅員が名城線全線の送電を停止させて、ホーム到着約2分前に電車を止める一方、駅助役三輪一美さん(56)が線路に降り、乗客数人とともに2人をホームに抱え上げた。佐々木さんは顔を切って軽傷、吉田さんにけがはなかった。佐々木さんは全盲でつえをついており、吉田さんは弱視だった。
 市交通局によると、現場には視覚障害者を誘導するための点字ブロックが設けられていた。線路側を歩いていた吉田さんが転落したはずみで、手をつないでいた佐々木さんも引っ張られ、ともにホームから線路に落ちたという。
 同市は、2人が点字ブロックを踏み外した状況や設備などを再点検、事故の詳しい原因を調べている。(京都新聞)
■あっ目の不自由な男女が線路に…全線運転止めろ! 乗客・駅員が連係プレー、お年寄り救助 名古屋市営地下鉄
 名古屋市営地下鉄名城線の黒川駅(同市北区城見通3丁目)で、2日午後0時20分ごろ、ともに目の不自由な北区内の男性(76)と女性(70)がホームから線路に転落した。改札係への乗客の知らせで、指令室は全線の運転停止を指示。同駅の助役が乗客の男性の手を借りて、2人を助け上げた。男性が顔にけがをした。この事故で5〜6分間の運転見合わせがあり、約2800人に影響が出た。
 同市交通局などによると、男性が点字ブロック上を、女性が外側の線路寄りを歩いていた。男性の腕につかまっていた女性が先に足を踏み外し、男性も引っ張られて落ちたらしい。
 点字ブロックとホームの端までの幅は約1b。2人は視力がほとんどなく、男性が白いつえを持っていた。友人と待ち合わせしている千種駅に向かうところだったという。
 黒川駅に向かっていた電車は、指令室の指示によって、駅の手前で停止した。この時間、地下鉄は約4分間隔で運転しており、転落から電車がホームに到着するまでには、2分ほどの余裕があったという。
 同駅では、今月15日に乗客でも押すことができる電車緊急停止ボタンを設置する予定だ。(朝日新聞)
5日■京都市交通局 100円循環バス利用復調 4月は26%増 乗車券など工夫実る
 京都市交通局が都心部で運行している「100円循環バス」が、先月から運行時間を変更し、利用できる券の種類を増やしたところ、1日平均の乗客数が、昨年4月と比べ200人ほど多い約1000人に伸び、順調な再スタートとなっている。
 100円バスは昨年4月から始まった。土、日曜と祝日に河原町−御池−烏丸−四条を反時計回りに運行している。昨秋には沿線の商店街が買い物客に乗車券を配り、平日運行の実験を行うなど新たな需要を採ってきた。
 今年4月からはプリペイドカードも使えるようにして、終発を1時間遅らせた。新たにノンステップ車両も導入した。一方で、運転手を1日あたり6人から、すべて嘱託の5人に減らし、採算ラインを1日平均1050人に下げた。
 その結果、10日間運行した4月の1日平均の乗客数は998人となった。1日平均で比べると、昨年4月の789人から26%増となった。最多は30日の1191人。最少は21、22日の788人だった。直接の収入となる現金とブリペイドカードの利用客は平均で739人で、採算ラインには届かなかった。
 昨年は5月以降に乗客が減ったことから、市交通局は「5月からの推移で好調かどうかを判断したい」としている。今後はPRのため、沿線の観光地や商店街などを紹介するイラスト地図を地下鉄の駅などに置く。(京都新聞)
■利用客数が10万人突破 中京の親子に記念品
 京都市交通局が四条、御池などの繁華街の通りで土、日曜、祝日に運行している100円循環バスの利用客が4日、10万人を突破し、下京区の四条高倉西詰停留所で記念セレモニーがあった。
 10万人目は中京区の主婦辻浦千晶さん(29)と柘一郎ちゃん(4つ)親子。2人は停留所に降りたあと、大勢の交通局職員の歓迎に驚きながら、花束と記念品の市バスチョロQセットを受け取った。
 辻浦さんは「デパートで買い物するために初めて乗ったのに、10万人とはうれしい。子供が乗り物が好きなので低料金と床が低い車体はありがたいですね」と話していた。(京都新聞)
■Uターン始まる ピークはきょう
 ゴールデンウイーク終盤の5日、連休を行楽地やふるさとで過ごした人たちのUターンラッシュが始まった。各交通機関とも混雑は比較的穏やかで、ラッシュのピークは連休最終日の6日とみられる。
 新幹線は、5、6日とも上りの予約席は終日ほぼ満席で、6日は午前中から混雑が予想されるという。
 一方、高速道路は5日夕に東名高速道路上り線の綾瀬バス停(神奈川)付近で26`の渋滞となったが、それ以外は車の流れは比較的スムーズ。
 また、成田・関西両空港では5日、ゴールデンウイークを海外で過ごした旅行客の帰国ラッシュが始まり、到着ロビーは家族連れらで混雑した。(京都新聞)
■京滋でも本格化
 京滋でも行楽や帰省のUターンが本格化し、名神高速道路も一時渋滞したが、大きな混雑はなかった。
 京都府内では、名神高速道路下り線が5日夜に京都市伏見区深草を先頭に最大約5`渋滞したほか、京都縦貫道の東行も園部−丹波間で約5`渋滞した。一般道では国道9号が福知山市内で混雑したほかは目立った渋滞はなく、スムーズな車の流れだった。
 JRは新宮発京都行き特急「オーシャンアロー」が乗車率130%となったほかは山陽新幹線上りを含め、ほぼ100%前後の乗車率だった。(京都新聞)
■降りて歩いて 17 バス停 経ヶ岬停留所(丹後町袖志) 大自然のパノラマ絶景
 近畿最北端の丹後半島先端にひっそりとたたずむバス停。道中、車窓から日本海の大パノラマが飛び込んでくると、長い道のりの疲れも、美しいリアス式海岸を眼前に忘れてしまう。
 北近畿タンゴ鉄道峰山駅からバスに乗り、丹後町中心部の間人へ。ここで乗り換えて終点までの約30分間は、周囲約1`という立岩や、びょうぶを並べたようにそそり立つ屏風岩、さらに丹後松島など奇岩怪石の景勝が連なる。この季節、棚田で見られる田植えは、大自然と人の営みが融け合う絵のような景観だ。
 終点で下車し、歩くこと約15分。駐車場やレストランがある経ケ岬公園の入り口に着く。灯台を目指し、さらに山道を、野鳥のさえずりを楽しみながら15分ほど登ると、断がいにへばりつくように立つ白亜の建物の経ケ岬灯台に出会う。
 同灯台は、日本三灯台の一つ。海の難所で知られる丹後半島沖の航行安全を1世紀以上も守り続けてきた。海抜約140bから見下ろす荒波は絶景で、薄暮にカクテル光線で海を照らす光景は幻想的そのもの。船の道しるべとして、また丹後有数の観光スポットとして存在感を示す。
 レストランで働く三宅輝代さん(53)=丹後町遠下=は「岬から見える日本海は、金波銀波の輝き。例えようもない美しさ」と魅力を語る。春以降は、家族連れらが岬めぐりに訪れるほか、バイクのツーリングや自転車に荷物を下げて長旅をする青年も増える。近隣には7月に温泉宿泊施設もオープンする予定で、魅力がさらに増しそうだ。(京都新聞)
■転落の男性 3人で救助 神戸・高速長田駅
 4日午前9時55分ごろ、神戸市長田区北町1丁目の神戸高速鉄道高速長田駅下りホームで、目が不自由でつえをついて歩いていた兵庫県川西市下加茂2丁目、無職井上喜多男さん(59)が約1.5b下の線路に落ちた。近くにいた神戸市長田区雲雀ケ丘3丁目、無職池本悳持さん(66)ら男性3人が線路に下りて井上さんを救助した。井上さんは転落した際に足を骨折した。約4分後に電車がホームに着いたが、運行に影響はなかった。
 長田署の調べでは、転落当時、駅員は改札口にしかおらず、乗客から通報を受けて駆けつけ、救助を手伝ったという。(朝日新聞)
■100円バス好調 10万人乗る
 京都市交通局が昨年4月から市中心部で運行している「100円循環バス」(市役所−四条烏丸−四条河原町−市役所)の利用者が4日で10万人を突破し、乗客代表の親子に花束が贈られた。利用者数は、最近は採算ラインに近い1日あたり1000人を超えており、同交通局は「一層定着を図りたい」としている。
 花束を受け取ったのは、この日正午過ぎに四条高倉西詰停留所(下京区)で下車した中京区六角大宮町、主婦辻浦千晶さん(29)と長男裕一郎君(4)。市バスをかたどった「チョロQ」を手渡されると、裕一郎君は大喜び。千晶さんは「いつも買い物に利用してます。びっくりしました」と話していた。
 同バスは土曜・休日の午前11時から午後5時50分まで、10分間隔で運行。今年4月には新車のノンステップバスが投入され、乗客は昨年比で約3割増加した。(朝日新聞)
■声 ゆっくり親切ローマのバス 無職 中嶋 弥生(ローマ 54歳)
 布団を買いに行こうとバスに乗りました。つえをつき、足元の危うげな老婦人が乗り込んできました。差し出された乗客の手に「これ持って」と袋を渡し、両手で取っ手をつかんで、スロービデオのような感じでステップを上がります。それをじっと見守る運転手。
 車内から「引っ張ってあげればいいのに」という声。すると、中年女性が「でもね、こういう時はかえって危険なんですよ」。やっと上がり終えると、男性が席を立って座らせてあげました。しばらくして老婦人はその男性に「次で降りるから、ブザーを押してね」。「はい」と男性が押すと、その隣に立っていた連れらしい男性が乗客をかき分けて運転席へ行き、「さっきのご婦人が次の停留所で降りるそうだ」。
 バスが停車し、立ち上がった婦人は席を譲った男性に「持ってちょうだい」と袋を渡しました。男性は、つえを頼りにすり足で降り口へ向かう彼女を守るようについて行きます。彼女が後ろ向きにステップを一歩ずつ降りる間、乗客らはいつでも手を出せるようにと緊張して見つめています。
 婦人が地上に降り立ち、「ありがとうね」と袋を受け取るまでには、かなりの時間がかかりました。が、だれも文句や不平は言いません。バスは何事もなかったかのように、また快調に走り出すのでした。(朝日新聞)
6日■東急駅傷害致死 自首の4少年逮捕 「死亡知り怖くなった」
 東京都世田谷区の東急田園都市線三軒茶屋駅のホームで、外資系銀行東京支店郭務の牧頗さん(43)=川崎市宮前区=が殴られ死亡した事件で警視庁世田谷署は5日、傷害致死と暴力行為法違反の疑いで、いずれも18歳の少年4人を逮捕した。
 少年らは牧さんが4日に死亡したことを知り、同日夜「僕がやった」などと警視庁町田署や神奈川県警相模原署に相次いで自首した。調べに対し「電車内で牧さんと、足が当たったり踏んだりしたかどうかでトラブルになった。牧さん死亡のニュースをテレビで見て怖くなった」と供述している。4人は神奈川県相模原市に住む会社員ととび職、東京都町田市に住む専門学校生と無職の少年で、遊び仲間という。
 調べでは、4人は渋谷区内で遊んで帰宅途中の4月29日午前零時ごろ、田園都市線の車内で牧さんと口論となり、三軒茶屋駅のホームで牧さんを殴り、5月4日にくも膜下出皿で死亡させた疑い。車内では牧さんが座席に座り、その前に4人が立っていた。
 牧さんはことし1月から4月30日までの契約社員で、同28日以降は休日。都内で酒を飲んで帰宅途中だったとみられる。(京都新聞)
■駅・電車で暴行相次ぐ 多くは酔客が加害
 東京の東急・三軒茶屋駅ホームで起きた少年4人による傷害致死事件以外にも、最近は電車内や駅構内などでの乗客同士や駅員らに対する暴行事件が相次いでいる。
 昨年8月、芸能リポーターの鬼沢慶一さんが京王井の頭線の電車内でシルバーシートに座っていた2人組の男に子供を抱えていた女性に席を譲るよう注意したところ、駅を出た後にこの2人に鉄の棒で襲われ、指の骨を折る重傷を負った。
 今月1日には、東京のJR八王子駅で駅員が外国人とみられる男2人に棒状の凶器で殴られた上、腹を刺され重傷。いずれの事件も犯人はまだ捕まっていない。
 JR東日本では、首都圏の主要駅などにガードマンを配置するなどして警浦を強化。昨年末には東海道線グリーン車での乗務員への暴力が多発したため、夜間の東海道線の全下りグリーン車にガードマンを乗せ巡回する措置をとった。
 暴行事件の加害者の多くが酔客で、今回の三軒茶屋での事件のように「足がぶつかった」などのほか「肩が触れた」「喫煙を注意された」「携帯電話がうるさい」などの口論から発展することも多い。
 JR東日本は「鉄道は不特定多数の人が利用する上、周囲の人も見て見ぬふりをするため、加害者が逃げてしまうケースも多い」と話している。(京都新聞)
■思も出も人もぎゅーっと GW Uターン
 ゴールデンウイーク終盤の5日、帰省客や行楽客のUターンラッシュが始まり、大きな荷物を抱えた親子連れらで関西空港や新大阪駅は終日、込み合った。混雑のピークは6日の見通し。
 東海道、山陽新幹線は5日夕から、新大阪駅に到着した「ひかり」ではぼ満席状態。高速道路は、関西方面に向かう車の混雑が目立ち始めた。日本道路公団関西支社によると午後7時、中国道上りのひょうご東条−宝塚間で30`▽神戸淡路鳴門道上りの津名一宮−重水間で28`の渋滞。(朝日新聞)
8日■USJ効果でJR徹増 近畿のGW交通利用状況 高速道路は2.6%増
 ゴールデンウイーク期間中の近畿圏の鉄道と高速道路の利用状況が7日、まとまった。JR西日本の利用客数が前年に比べ1%増加したほか、高速道路の利用台数も2.6%増えた。
 JRや日本道路公団は「天候が比較的穏やかだったのと、今年の土曜日が5月5日のこどもの日となり、曜日の配列がよかった。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)がオープンした効果もあった」と話している。
 JR西日本は、新幹線の利用客が120万人(前年比2%増)、在来線の特急、急行が94万4000人(同1%増)で、合計214万4000人(同1%増)だった。新幹線の「ひかりレールスター」が前年に比べ19%伸びたほか、福知山線が4%、湖西線と山陰線は2%増加した。
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに最寄りの「ユニバーサルシティ駅」の乗降客は、5月4日に開業以来最高の8万7300人を記録し、10日間で計55万人に達した。京阪神近郊の近距離券発売枚数は5%増えた。京都駅は2%減、宇治駅は15%増だった。
 関西私鉄大手の利用客数は、阪神が2.9%増加したほかは、近鉄2.1%、南海1.3%、阪急2%、京阪2.9%の減少となり、大手私鉄5社の合計は1.7%減少した。
 また、日本道路公団関西支社によると、近畿圏の高速道路料金所を通過した台数は1日平均124万1000台で、2.6%増加した。(京都新聞)
■GW「のぞみ」9%贈 USJ効果 JR笑う
 国内航空13社とJR旅客6社は7日、ゴールデンウイーク期間中の利用状況を発表した。
 JRの主要50区間の利用者(4月27日〜5月6日)は計985万人で、前年を2%上回った。東海道新幹線「のぞみ」が大阪市内にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が開業した影響などで9%増と好調だったはか、上越、長野新幹線も3〜4%増えた。
 JR西日本管内の輸送人数は昨年より約3万人多い約214万人。USJの玄関口のユニバーサルシティ駅は4日、開業以来最高の約8万7000人が乗り降りした。
 新幹線は約120万人(前年比2%増)、在来線は約94万人(同1%増)が利用した。北陸、山陰と大阪を結ぶ特急の乗客が4〜1%増え、同社は「USJ効果」とみている。
 空の使は4月28日から5月6日の間、国内線では前年同期比で8.9%増の約244万2000人が利用。1日あたりの利用者数は過去最高だった。昨年は有珠山の噴火の影響で伸び悩んだ北海道への便が好調だったほか、大手が連休の谷間の1、2日に格安運賃を設定し、利用率が大きく伸びたという。
 一方、国際線は6.9%減の約21万7000人にとどまった。各社は「利用が分散傾向にあったため」と分析している。(朝日新聞)
9日■地下鉄「天神川駅」近く 京福嵐山線に新駅を まちづくり検討会が計画案
 京都市の地下鉄東西線西伸計画に合わせ、ターミナル駅となる右京区の「天神川駅」(仮称)の周辺整備について協議している「太秦地下鉄駅周辺まちづくり検討会」の世話人会(井上健二・太秦下刑部町内会長ら)は8日までに、同駅の近くを走る京福電鉄嵐山線に、新駅を設置する計画案をまとめた。
 検討会は、地元住民や市の担当者が参加して、「天神川駅周辺まちづくり検討会」の名称で今年1月に発足した。その後、太秦地域全体のまちづくりも考慮すべきとの意見を受けて、現在の名称となり、天神川駅周辺地区(5.5f)を区画整理と市街地再開発の手法で開発する方針などを決めている。
 東西線と嵐山線の連結については、世話人会をを設け、直近の蚕ノ社駅のあり方も含めて協議していた。
 計画案では、天神川駅との連絡が最もスムーズにできて、駅周辺が交通の結節点となるような整備を進めるため、地下鉄が通る御池通拡幅予定地の南側、嵐山線が通る三条通の東側に、新駅を設置することとした。現場は、蚕ノ社駅から東南に約230b離れた地点。
 今後は検討会の中で、新駅設置に向けた事業手法や、京福電鉄、国土交通省との協力について協議し、具体化を急ぐ。
 東西線西伸計画で市は、二条−天神川間(2.4`)の2007年度開業を目指している。(京都新聞)
■連休中の乗客ほぼ前年並み KTRまとめ
 北近畿タンゴ鉄道(KTR、事業本部・宮津市鶴賀)は8日、先の大型連休中(4月27日−5月6日)の輸送状況をまとめた。総乗車人員は4万4700人(前年比1%増)とほぼ前年並みだった。
 乗車率では、下りが3日の久美浜行き特急「タンゴ・ディスカバリー1号」の111%を最高に、4本の特急列車で100%以上に。上りでは、5日の新大阪行き特急「タンゴ・エクスプローラー4号」の113%を最高に、2本の特急が100%を超えた。ピークは下りが3日、上りが5日だった。
 また、天橋立駅の入り込み人員は7020人と対前年比1%増だった。(京都新聞)
■京都市バス乗っ取り 男に知溶液4年 大阪地裁判決
 今年1月、京都市バスを乗っ取り、乗客から現金を奪い取ろうとしたとして、強盗未遂などの罪に問われた調理師見習山中勝敏被告(21)=京都市伏見区=に、大阪地裁の本間敏広裁判官は8日、懲役4年(求刑懲役6年)を言い渡した。
 本間裁判官は、判決理由で「動機にくむべき理由はなく、バスに乗車しているのが2人だけと確認して乗車し金を要求するなど犯行は執拗(しつよう)、危険、悪質で、社会的影響も軽視できない」と述べた。(京都新聞)
10日■地下鉄東西線延伸 二条−天神川 国交省が許可
 国土交通省は9日、京都市の地下鉄東西線二条−天神川間(2.4`)延伸計画を、鉄道事業として許可した。これを受けて市は、環境影響評価の手続きなどを進め、2003年度の着工、07年度の開通を目指す。
 延伸計画では、全線地下構造で「西大路」「天神川」の2駅を設ける。天神川付近で京福電鉄嵐山線と連絡させ、市西部の交通網の充実を図る。総事業費は745億円。
 市は3月29日、同省に鉄道事業許可を申請していた。許可について桝本頼兼市長は「洛西方面への延伸に向けても着実な前進となる」とコメントした。(京都新聞)
■二条−天神川延伸に許可 地下鉄東西線
 国土交通省は9日、京都市が申請していた地下鉄東西線二条−天神川間延伸の鉄道事業計画を許可した。市は「京福電鉄嵐山線とつなぎ、都市部への移動時間の短縮をはかる」と説明している。
 約2.4`西へ延ばし、西大路、天神川の両駅を新設。03年度に着工、07年度の開通を予定している。総事業費は745億円。
 市は新設する天神川駅で1日約1万9000人の利用客を見込む。同駅と乗り継ぐため、京福電鉄でも嵐山線での新駅建設を検討している。(朝日新聞)
■大阪駅に新高層ビル JR西、北部分に建設へ
 JR西日本は、大阪駅の敷地の北部分約1.3fに高層ビルを建設する方針を固めた。これに伴って老朽化が目立つ同駅北ビル(5階建て)を取り壊す。集客力のあるファッション店舗やレストランのテナント誘致を進める。同駅北側には旧国鉄の最大規模の未処分地(梅田貨物駅、約20f)があり、同社は「この再開発を促す可能性がある」としている。
 計画では、83年にオープンした同駅南側の複合ビル「アクティ大阪」(地上27階、地下4階)と合わせ、西日本一の巨大ターミナルとなる。
 新ビルの建設予定地には現在、79年にできた、駅員の休憩室や会議室の入る北ビルと、北陸や山陰方面を結ぶ電車が発着する東海道線9〜11番ホームがある。東西約300b、南北約45bの範囲で、駅敷地の4分の1以上にあたる。ホーム減には効率的な運用で対応する。
 新しい高層ビルは15〜20階を検討。約1000億円の建設費を見込み、早ければ5年後の完成を目指す。ビル内にはレストラン街やファッション街、書店や医療施設、大小の会議場などを設けるという。
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)へのアクセス電車の乗車率が好調なことなどから、JR西日本は今年度、3年ぶりの増益が見込まれており、建て替えの方向が固まった。(朝日新聞)
■京阪 枚方市駅 線路に転落そこへ特急 すき間で女性助かる
 10日午前7時半ごろ、大阪府枚方市岡東町の京阪電鉄枚方市駅で、同市村野東町、無職上山千代子さん(67)がホームから線路に転落した。入ってきた出町柳発淀屋橋行き特急の運転士が非常ブレーキをかけたが先頭車両の一部が通過。上山さんは線路と電車の間の約35aのすき間に寝ころび、落ちたときに胸を打っただけで軽傷ですんだ。
 枚方市駅によると、当時ホームは通勤通学客でぎっしり。転落に気付いて悲鳴が上がった。電車は停車し、ホームの男性乗客、同電鉄アルバイトの男性、駅員2人の計4人が線路に飛び降り、1両目と2両目の間から上山さんを救出。ホームの乗客から歓声と拍手が上がった。
 枚方署によると、上山さんは「めまいがした」と話しているという。この特急が約3分遅れたほか、後続の12本が遅れ、約1万人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■線路に転落…腹ばいに 67歳女性、助かった 京阪枚方市駅
 10日午前7時30分ごろ、大阪府枚方市岡東町の京阪枚方市駅で、出町柳発、淀屋橋行き特急電車(8両編成)が同駅ホームに入る直前、同市内の女性(67)が線路内に誤って転落した。電車は非常ブレーキをかけたが、女性の上を通過。ホームにいた駅員が、1両目の下で腹ばいになって伏せていた女性を見つけ助け出した。女性は転落の際に胸を打って軽傷。この事故で電車計12本が最高5分遅れ、約1万人に影響が出たという。(朝日新聞 夕刊)
11日■信楽列車事故から10年 起用君は生かされるか 上 再発防止へ鉄道調査委 遺族の願い、国動かす
 4月10日、参議院の委員会室。今国会に提出されている「航空事故調査委員会等設置法」を改正し、鉄道を調査の対象に含める法案の審議が行われた。国会議員が並ぶ前で、NGO「鉄道安全推進会議」(TASK)代表臼井和男さん(62)は、10年の道のりを思い出しながら、静かに語り始めた。
 「信楽高原鉄道事故で娘を亡くした遺族でございます。鉄道会社も滋賀県警、大津地検も運輸省も、遺族の『なぜ』に答えてはくれなかった。事故から2年後、TASKをつくり、公平中立な常設の鉄道事故調査機関の設 置を訴えてまいりました」
 続く参考人質疑。議員が法案の評価について臼井さんに尋ねる。
 「今まで鉄道事故には調査委員会がなく…」。臼井さんの答えは、こみあげるもので途切れた。委員会室は静まり返った。「感無量というか、42人の死が無駄にならんでよかったです」「日本はここまでやっとたどり着いたが、世界は前へ進んでいる。少し不満がございます」
 臼井さんは、米国の視察で知った国家運輸安全委員会(NTSB)について説明した。省庁から独立し、法規や省庁も調査対象とする。遺族ケアも行う。救急体制や設備の安全性などの生存要因(サバイバル・ファクター)を徹底的に分析する。日本の法案では抜け落ちている点を列挙した。
 参院委員会室の参考人席では、臼井さんの隣に井口雅一・東京大名誉教授が座っていた。井口名誉教授は、運輸省(現・国土交通省)が1999年に設けた「鉄道事故調査検討会」座長。
 検討会は常設ではなく、法律によらない鉄道局長の諮問会議だが、昨年3月、死者5人を出した営団地下鉄日比谷線の脱線衝突事故では、大きな成果をあげた。カーブで車輪の浮き上がり現象を解明し、対策を全国の鉄道に提言するなど、事故調査の前例をつくった。
 井口名誉教授は、法案の課題を指摘した。法案は「事故の兆候」も調査対象に盛り込んだが、何を重大な兆候と評価するのか。また米国では再発防止のための事故調査と責任追及の捜査が厳格に分けられているが、日本ではあいまいで、警察と事故調査が対立することもあるのではないか。
 日本では航空や船舶には事故調査機関があったが、鉄道にはなかった。臼井さんら遺族のねばり強い活動は、国を動かした。「ようやく、遅ればせながら」と、国土交通省(泉信也副大臣)も制度の不備を認めた。
 臼井さんは、国会でこう述べた。「どんな規則を作っても、事故は必ず起きる。終わりはない。われわれは欠陥を持った人間です。だから一生懸命に安全に向かい前進したい。その1ページが今日、開かれたんです」
 法案は4月18日に全会一致で成立。今秋、「航空・鉄道事故調査委員会」が発足する。
 滋賀県信楽町で1991年5月14日、信楽高原鉄道列車と乗り入れのJR西日本列車が正面衝突し、死者42人、負傷者614人の惨事から満10年。鉄道の安全管理のみならず、司法の矛盾や行政の不備など、事故は多くの課題を突きつけた。社会はどう受け止め、教訓を生かせるのか。10年の歳月を追った。(滋賀本社 岡本晃明、住田崇)(京都新聞)
■修繕費調停 3社が合意 新幹線コンクリ落下
 山陽新幹線のトンネルや高架橋で99年、コンクリート塊が相次いで落ちた事故で、JR西日本が施工業者8社に修繕費約150億円の一部の負担を求めていた民事調停が10日、大阪簡裁であった。佐藤工業(本社・東京都)、竹中土木(同)、青木建設(同・大阪市)の3社が調停委員の示す解決案に合意した。すでに別の2社とも合意済みで、未解決は鹿島(同・東京都)など3社となった。(朝日新聞)
12日■掲載写真募ります 伏見区役所 懐かしの写真館用
 伏見区役所は、月1回発行している「市民しんぶん・伏見区版」の人気企画「懐かしの写真舘」に掲載する写真を募集している。
 伏見区は今年で区制70周年を迎える。写真館のコーナーは「節目の年をきっかけに、区の歴史を振り返ろう」と昨年9月から始めた。墨染インクラインや伏見浄水場、市電伏見・稲荷線など現在は姿を消した施設など思い出の写真を掲載してきた。
 これまでに10人以上から写真提供があったが、紙面化できる写真がなくなり、4月号はコーナーの休載に追い込まれた。徐々に写真は集まりつつあるが、区役所企画総務課は「地域に伝わる行事の写真は特に少ない。ぜひ寄せてほしい」と話している。
 写真に簡単な説明を付け、〒612-8511 伏見区役所「伏見区版」係へ。詳しくは企画総務課TEL(611)1101まで。(京都新聞)
■信楽列車事故から10年 教訓は生かされるか 中 検察 証拠開示に消極的 真相解明に司法の限界
 「事故原因はSKRが信楽駅から列車を発車させ、かつ信号場に青信号を誤表示させたこと。JR関係者に予見可能性はない」。今年2月、大阪高裁の法廷。JR西日本の弁護士が準備書面を読み上げる。
 「一審の主張の繰り返しではないか」。傍聴席の遺族吉崎俊三さん(67)には時間の引き延ばしのようにしか思えない。判決が確定し、JRの謝罪を聞くのはいつだろうか。吉崎さんには、遠い先のことに思える。
 信楽事故の遺族は1993年、JR西日本と信楽高原鉄道(SKR)を相手に提訴。大阪地裁は約6年後の99年3月、判決で「JRは主体的に安全対策を講じるべき立場にあった」とし、両社に約5億円の損害賠償を命じた。JR側は判決を不服として控訴した。
 原告弁護団の秋田真志弁護士は「刑事裁判の記録が使えなければ、一審でもっと歳月がかかっただろう」と振り返る。原告弁護団は、大津地裁の刑事公判記録を取り寄せる「送付嘱託」という手続きを取るなど、何が起きたのかを調べるのに苦心した。だが「県警が収集した膨大な資料の一部に触れたにすぎない」と秋田弁護士は話す。
 事故では、再発防止が何より重要だが、貴重な公的資料が公開されない現実があり、再発防止に生かされていない。
 信楽事故では、民事訴訟に平行して、業務上過失致死傷罪などでSKR運転主任らの刑事裁判が大津地裁であった(昨年3月、有罪が確定)。滋賀県警はJR運転士を書類送検したが、大津地検は不起訴にした。6年を超す公判は、警察段階のJR関係者調書など証拠開示をめぐり紛糾した。裁判所は地検に開示勧告したが、地検は応じなかった。
 昨年7月、東京の首相官邸で開かれた第26回「司法制度改革審議会」。21世紀の日本の司法のあり方を論議する重要な会議に、くしくも信楽事故裁判の関係者が顔をそろえた。
 検察の代表として出席した宗像紀夫・最高検総務部長は元大津地検検事正。中坊公平委員は民事のSKR側弁護士で、日弁連代表の浦功弁護士は刑事裁判で運転主任らの弁護を担当した。
 審議会議事録によると、宗像総務部長が「証拠開示はそれほど問題になっていない」と発言。中坊公平委員が怒った。「信楽高原鉄道事件では大変な問題になり、私もあなたも体験したではないか」
 浦弁護士も「公費で集めたのに、被告人に有利な証拠が埋もれたまま裁判が終わるのは不公正。検察が持つ証拠に弁護士がアクセスできないと、真相の解明はできない」と、開示のルールづくりを求めた。
 証拠開示は争点を明確にし、裁判の迅速化にもかかわる。だが、「信用性の薄い証拠が開示されると、混乱を招く」と、検察側は懸念する。信楽事故公判では検察が押し切ったが、信楽事故が突きつけた課題は、司法制度改革審という大きな舞台に乗り、答えが出ないでいる。
 信楽事故の裁判は、民事でも刑事でも、司法の仕組みが、真実発見にうまく機能していないことを浮き彫りにした。(京都新聞)
■降りて歩いて 18 バス停 檜山駅(瑞穂町橋爪) 周辺に中核施設が並ぶ
 亀岡から国道9号に沿って走るJR山陰線は、園部を過ぎていったん北東に向きを変え、その後山あいを縫い、由良川沿いに綾部へ向かう。再び国道9号と出合うのは福知山に入ってから。園部−福知山の国道9号沿線はJRバスがカバーする。
 「桧山駅」。バスの操車場にもかかわらず、瑞穂町の人は親しみを込めて、こう呼ぶ。鉄道のプラットホームそっくりに、駅名を示した掲示板が下がり、ここを起点に、町営バス5路線が町内各所に伸びる。
 瑞穂町を路線バスが走ったのは1939年、鉄道省営バス「園福線」開業の時だった。鉄道のコースははずれたものの、交通網整備にかける住民の熱意は熱く、旧桧山村誌には盛大に園福線開業20周年を祝った様子などが記されている。
 現在の町商工会館にあった営業所が約100b北の今の場所に移ったのは67年、町を挙げての支援があった。当時の様子に詳しい自営業奥岩雄さん(73)は振り返る。「鉄道はなくてもバスの起点として『国鉄の町』の自負がありましたからね。道路を拡幅したり、用地確保にも協力しました」
 広い敷地には数多くのバスが停車し、頻繁に到着、出発した。今は本数も減ったが、町の玄関口としての姿は変わらない。周辺にはシンボルロードが整備され、福祉施設や病院、役場など中核施設が並ぶ。秋になると特産のマツタケやクリが集まるJAもすぐそこだ。
 この春、人気のボンネットバスが3年ぶりに定期路線に復活した。懐かしの旧国鉄バスのカラーリングで週末の丹波路を駆け抜ける。桧山駅を出発する姿に、昔を思い出す利用客や町民も多い。(京都新聞)
13日■信楽列車事故から10年 教訓は生かされるか 下 三セク、進まぬ安全対策 「赤字体質」が足かせに
 車両番号201、203。10年前、あの大事故に遭遇した4両のうち2両が修理され、信楽の山間を今も走る。
 42人が犠牲になった事故の4年後、信楽町などが出資する第三セクターの信楽高原鉄道(SKR)は、遺族らでつくる「鉄道安全推進会議」の提言を生かし、乗客の安全に配慮した新型車両を1両導入した。日本で初めて、衝突時の衝撃を緩和するバンパーを装着、車内の金属部分を保護ゴムで覆うなどした。
 SKRは今年、201車両を廃車し、さらに新型車両を1両(約1億円)導入する。事故被害者や遺族への補償金を除いても、累積赤字は3億円ある。向井勇夫業務部長は「10年で新型車両はやっと2両目。4両すべてが新型車両に替わるめどはついていない」と嘆く。
 信楽事故の翌92年、運輸省(現・国土交通省)は、地方中小鉄道に適用していた「鉄道軌道近代化設備整備費補助」を三セク鉄道にも適用し、安全対策の促進を図った。しかし、各地の三セク鉄道の赤字体質は根深く、安全対策はうまく進んでいない。
 死者5人を出した昨年3月の東京・営団地下鉄日比谷線の脱線・衝突事故。事故分析にあたった「鉄道事故調査検討会」は、車両や線路の形状などから脱線の危険性を算定する「推定脱線係数比」を提示。運輸省は昨年10月、基準値に満たないレールには脱線防止用のレールを平行に敷設するよう、全国の鉄道事業者に通達した。
 石川県能登半島の三セク「のと鉄道」は、日比谷線事故の後、通達前にレール調査を実施した。結果、七尾線の、廃線を間近にした一部区間(約20`)の7ヵ所で、基準値を下回っていることが分かった。社内には「あと7ヵ月でこの区間は廃線なのに」との声もあったが、昨年8月、約1200万円をかけて脱線防止のレールを敷設した。
 のと鉄道は「苦渋の選択だった。他の区間の踏切やホームの安全対策も必要だったのだが」と振り返る。
 京都府北部と兵庫県北部を走る北近畿タンゴ鉄道(KTR)で2年前の冬、死亡事故が起きた。駅のホームで82歳の男性が除雪作業中、通過列車にスコップが接触し転倒。ホームで頭を打った。同鉄道が臨時で雇った除雪協力員だった。
 KTRは人件費を抑制するため、32駅のうち17駅が無人駅だ。事故が起きた駅も無人駅で、ホームには列車の接近を音声で知らせる「列車接近表示装置」がなかった。「設置には1台700万円以上かかる。国の補助制度もあるが、この装置がない無人駅は7駅あり、今の財政事情ではすぐに整備できない。無人駅への職員配置も無理」と説明する。
 第三セクター鉄道等協議会の恩田利章事務局長は「安全対策は設備の近代化ばかりでなく、人材確保への支援も必要だ」と要望する。
 土居靖範・立命館大教授(交通論)は「事故のたびに、国が安全対策を通達しても、負担増に三セクは耐えられず、十分に対応できていない。線路などインフラ部門を国が買い上げるなど、国は地方の足を守る新たな方策を真剣に考えるべきだ」と指摘した。(京都新聞)
■鉄道員に介護資格 身障者らの旅のお手伝い JR西日本が力
 駅員や車掌がホームヘルパーのサービスで旅のお手伝いします−。JR西日本で、車いすの扱いや、お年寄りや体の不自由な人への介護技術を向上させるために、社員がホームヘルパーの資格を取る動きが広がっている。この2年間で10人が2級資格を取得、今月末からは約20人が資格取得を目指す。
 JR西日本での車いす利用者は、山陽新幹線だけでも年間約2万3000人に上り、管内全体では10万人を超えるとみられている。だが、電動車いすなどの種類が増え、「扱いに戸惑う声が現場で大きくなっていた。
 航空会社に比べてJRは車いす利用者に不便で、サービス面でも後れをとっているといわれる。車いすの扱いに不慣れな駅員がもたつき、ダイヤの乱れにつながることもあった。このため、JRでは常勤のホームヘルパーとして働くことができる2級の資格を取らせることにした。
 今回、資格取得を目指すのは、新大阪、京都、新神戸、岡山、広島の計5駅の駅員と山陽新幹線の車掌で、いずれも30、40代の係長級社員。
 資格取得には国の定める研修カリキュラムを受ける必要があり、JR西日本は、各駅最寄りの専門学校に毎週1、2回の割合で、業務に支障のでない夜間や早朝に受講できるような時間割りを組むように依頼した。1人あたりの費用12万5000円は同社が負担する。
 すでに博多、小倉の両駅の駅員ら10人が資格を取得しており、今年中に有資格者が約30人になる予定だ。
 しかし、車いす利用者にとっての難敵は階段や段差だ。JR西日本管内1233駅のうちエレベーターやエスカレーターがあるのは全体の9%にあたるわずか105駅(昨年度末現在)しかない。
 日本身体障害者団体連合会の松尾栄会長は「障害者の気持ちや立場を理解するうえで、ヘルパー資格を得るのは良いことだ」と評価しながらも、「エレベーターなどの整備を決しておろそかにしないで欲しい。設備なしに障害者の活動範囲はいっこうに広くならない」と注文をつけている。(朝日新聞)
14日■竹やぶ火事でJR奈良線一時止まる 城陽
 13日午後1時15分ごろ、城陽市奈島内垣内の竹やぶ=同所、無職茶畑重信さん(49)所有=が燃えているのを茶畑さんが発見し、119番通報した。約400平方bを焼いた。
 城陽署の調べでは、茶畑さんが廃材を燃やしていた火が、燃え移ったらしい。現場はJR奈良線の線路沿いで、消火作業のため、奈良−京都間が約40分間、運転を見合わせた。上下計4本が運休、7本が遅れ、約1200人に影響が出た。(京都新聞)
■到着番線を誤りこだ次の駅へ 山陽新幹線新岩国駅
 13日午後8時35分ごろ、山口県岩国市のJR山陽新幹線新岩国駅で、新大阪発博多行きこだま647号が、到着番線を間違えホームのない線路に進入した。同列車はいったん停止したが、そのまま次の徳山駅まで向かった。
 JR西日本が原因を調べているが、広島−新岩国駅間の下り線一部区間で同7時50分すぎ、運行システムが走行していない列車を存在すると認識するトラブルがあり、当時、新岩国駅で信号、ポイントの制御を行っていたという。
 こだま647号の乗客約200人のうち、新岩国駅で降車予定だった乗客約30人は次の徳山駅で上り列車に乗り換え。新岩国駅で乗車予定だった乗客約20人は後続のひかり391号が同駅に臨時停車し、乗車した。
 この影響で臨時停車したひかり391号が数分遅れたが、その他の列車に遅れはなかった。(京都新聞)
■京に次世代型路面電車を 経済界など動き活発化 欧州に視察団派遣 渋滞解消や活性化へ 新しい公共交通探る
 次世代型路面電車のLRT(ライトレールトランジット)の導入を目指す動きが、京都の経済界や市民グループの間で活発化している。自動車の波に押され、姿を消した路面電車に、都心の活性化や道路渋滞の解消、環境保全などさまざまな面から再び光があたり始めている。(社会報道部 秋元太一)
 LRTは、従来の路面電車と比べて車両が低床式で、ゴムタイヤなどを用いて低騒音、低振動など機能を向上させた。都市の活性化や道路混雑の緩和、環境面などのメリットからヨーロッパの各都市で1980年代以降に相次いで導入された。
 京都商工会議所はLRT導入の検討部会を今年2月に発足させ、府、市や府警、専門家なども交え、課題を探り始めた。6月初旬には、ドイツ・ミュンヘン市などヨーロッパ4都市に視察団を初めて派遣する。
 また、まちづくりの立場から、住民グループ「今出川通に路面電車を走らせる実行委員会」(福井総介会長)は今月20日、初めてのシンポジウムを西陣織会舘(上京区)で開く。西陣地区を中心とした福祉、商店街、和装産業などの関係者による同グループは、路面電車導入の第一候補地を今出川通とする要望書を、2月に市などに届けている。文字英夫事務局長は「幅広い地域の人と共に路面電車の必要性を考えたい」と話す。
 さらに、京都弁護士会の公害対策環境保全委員会(山下信子委員長)は、3月にまとめた京都市の交通体系を検討する中間報告で、公害防止や環境保全の観点から「市中心部と南部にLRT 導入」を打ち出した。
 日本でLRT導入は、岡山市など既存路面電車の軌道の一部を利用した例を除けば、専用軌道を新設して本格実施している都市はない。今年1月に京都市が策定した基本計画に「LRTなどの新しい公共交通のあり方の検討」が初めて盛り込まれたが、市交通政策課は「候補の一つとして検討するが、『導入』との結論に踏み込んだわけではない」と説明する。車線を軌道が占有することで道路渋滞がさらに悪化しかねないことや、事業の採算性などの課題が横たわる。
 京都大大学院の北村隆一教授(交通計画)は「技術的な側面よりも、可能な限り公共交通を用いるという市民の合意形成ができていない点が大きな問題だ」と指摘する。
 日本が1960年代以降の高度成長期に、マイカー優先で路面電車を廃止したのに対し、同時期のヨーロッパの各都市は、都心から自動車を排除する方策を模索した。長い年月をかけて「脱マイカー・路面電車利用」の意識を市民レベルまで浸透させた土壌があったという。
 北村教授は「少なくとも京都では行政より先行する形で、市民サイドから導入の気運が高まっている。時間はかかるかもしれないが、実現に向けて着実に踏み出している」と話す。(京都新聞)
■社説 100円バス 「都心の装置」にしよう
 京都市交通局が昨年4月から運行を始めた都心部での「100円循環バス」利用者が、先の連体中に延べ10万人を記録した。
 ほぼ1年で大台に乗ったことになる。周辺商店街も都心活性化に向けて動き出す波及効果も見られる。さらに利用が広がり、京の都心を特色づける都市装置となってほしい。
 100円バスは、魅力ある都心づくりに向けた公共交通のあり方を検証する交通社会実験として始められた。バス事業の規制緩和も背景にあり、新しい街づくりと市バス事業の見直しの両面で、成果が注目された。
 予想を上回る利用となった理由は容易にわかる。100円という、通常の半額以下の安さにあろう。しかし、1周わずか3.4`の運行で、歩いて動ける地域でもある。果たして利用者が増えるのか、との懸念を抱えての運行だったが、今のところ100円の魅力がまさったようだ。
 それは乗客数の増加ぶりで見てとれる。昨年はおおむね600人から800人の間で推移した1日の乗客数が今年に入って800人を超え、4月からは採算ラインの約1000人になった。同バスの認知度が高まるのに従って利用者が増えているといえよう。
 経済的な側面からいえば、新たなルートと運賃制度によって新市揚を開拓したわけだ。少なくとも、バス市場は年々縮小するという「古い常識」を崩したのは確かだろう。
 100円バスの経過をみれば、順調な伸びの背景に関係者の熱意と努力があったことを見逃せない。観光乗車券やカード利用を可能にしたほか、商店街の利用券配布もそうだ。環境団体の支援活動も目を引いた。
 とりわけ周辺商店街の協力は力が入っていた。買い物客の利便にかかわり直接メリットになるものだが、それ以上に都心活性化へ向けた取り組みとしたことは注目してよい。
 京都の場合、地方都市ほど中心街の空洞化は進んでいない。それでも閉鎖ビルなどバブル後遺症が残り、大阪や神戸などとの競争も一段と激しい。魅力ある中心街づくりは喫緊の課題である。それが「100円バスの支援活動で、活性化を担う若手たちの活躍が目立った」(斎田六史郎河原町商店街理事長)という。
 むろん課題はまだ多い。路上駐車は運行面でも街づくり面からしても大きな障害だ。導入した低床バスも駐車の車で歩道に横付けできず、宝の持ち腐れと言わざるを得ない。
 商店街はバス運行を契機に、都心再生の機運が高まっている。波及効果は思わぬほどだ。その芽を生かすためにも、時間を限って商用車を含めた車の乗り入れを規制するなど、新たな都心の姿をつくり出したい。
 利用者にすれば現行と逆向きに循環する路線がほしい。京都ならではの歩いて楽しい都心、への連動もまだこれからだ。市民や歩行者に優しい公共交通、公共空間への一歩が始まったばかりと認識したい。(京都新聞)
■駅弁 鉄道網の高速化、ローカル線廃止… 苦境はね返す キャラクターや朝食に活路
 駅弁は、列車の旅のよき道連れ。ところが最近は、鉄道網の高速化、ローカル線の廃止、食の多様化で、売り上げは厳しい。苦境を跳ね返そうと、業者は新作に知恵を絞っている。
 人気キャラクターで活路を開いているのは三好野本店(岡山市)。名物の「ばらずし」を入れた「ハローキティのまつりずし」(900円)を97年に売り出したのに続き、昨年は「はろうきてい釜めし」(1050円)を発売した。陶器の釜やふたにキティちゃんをあしらっている。
 高崎弁当(群馬県高崎市)も昨年11月に「ハローキティのだるま弁当」(900円)を出した。
 JR高松駅などに昨年10月から登場したのは、人気アニメにちなんだ「アンパンマン弁当」(500円)。JR四国がアンパンマンを車体に描いた列車を運行したことに合わせ、高松駅弁(高松市)が企画した。「アジの押しずし」で知られる大船軒(神奈川県鎌倉市)は今春、「湘南電車弁当」(650円)を売り出した。新しい顧客を獲得するには、「次々と新作を出して挑戦しなくては」と丹羽嘉文取締役。「地域性をいかに感じさせるかが重要」という。
 顧客の気持ちは顧客に聞こうと、ジェイダイナー東海(東京都)は昨年、オリジナル駅弁のコンテストを開き、グランプリを今年1月に商品化した。
 大人の部の「21世紀出陣弁当」(1000円)は、竹かごにトコブシのうま煮、こぶ巻きなど昔ながらの味を詰め合わせた。期間限定だったが、1日2500食が売れ、定番化が決まった。JR東京、名古屋、新大阪駅で販売している。
 また、水了軒(大阪市北区)は一昨年から、JR新大阪駅と大阪駅で、朝食用の駅弁を販売している。「三色おにぎり」(330円)と、握り飯とサケの切り身が入った「鮭弁当」(500円)の2種類。どちらも量を少なめにして、値段を抑えた。
 東京でも日本レストランエンタプライズが3月から、家庭の朝食をイメージしたという「朝幕」(450円)を売り出した。
 名物となった駅弁は、駅構内以外にも販路を広げている。JR函館線森駅の「いかめし」(470円)は、どのデパートの駅弁大会でも1、2を争う。売り上げの95%は各地の催事で占めているという。
 いかめし阿部商店(北海道森町)の今井俊治社長は「駅弁は、郷愁を提供している。実演販売で人の手で作るこの味を変えず、今後もこの路線を守っていきます」と話している。
 駅弁 駅構内で物品を販売する業者でつくる日本鉄道構内営業中央会に加盟する212社のうち、駅弁業者は170社。全加盟社数が400社を超えた最盛期の昭和30年代後半に比べ、ほぼ半数になったという。矢野勝一事務局長は「列車が高速化し、車内で過ごす時間が短くなったため、駅弁を食べる機会が少なくなった。コンビニやファストフードなど選択肢も広がっている」と分析する。中央会は人気復活を目指し、93年に4月10日を「駅弁の日」と定め、PR活動を開始。東日本地区本部では、毎年この日に加盟社がそろって新作を発表している。(朝日新聞)
■信楽鉄道事故10年 惨事は二度と繰り返さない 追悼式と慰霊法要 遺族ら決意
 42人の死者を出した信楽高原鉄道(SKR)列車衝突事故から丸10年を迎えた14日、滋賀県信楽町黄瀬の事故現場慰霊碑前で、SKRの追悼式と遺族会による慰霊法要が行われた。
 午前9時45分から始まった追悼式には、約30人が参列。SKRの井上春絹社長が開式のあいさつをした後、国松善次知事と今井恵之助信楽町長らが献花。全員が1分間の黙とうと焼香をした後、井上社長が「安全確保は鉄道の生命であることを、社員一同が合言葉として全力を尽くしたい」と誓いの言葉を述べた。
 式後、慰霊碑の横に遺族の会が10年間の思いを託したヤマボウシ2本(高さ約3.5b)を植樹。午前10時半、下り列車が通過した後、遺族ら約100人が参列して慰霊法要が行われた。
 吉崎俊三同会代表が「この10年間、遺族は寂しく過ごしてきた。二度と悲惨な事故を繰り返さないよう、呼びかけていきます」と追悼の言葉を述べ、国松知事が「二度とこうした事故があってはならない。思いを新たにしています」、今井町長が「安全第一を大切にした公共交通の整備に努めます」などと決意を込めてあいさつした。(京都新聞 夕刊)
■信楽高原鉄道事故10年 遺族、事故調設置を報告
 信楽高原鉄道(本社・滋賀県信楽町)とJR西日本の列車が衝突し、42人が犠牲となった列車事故から14日で丸10年がたち、遺族らが信楽町黄瀬の事故現場近くの慰霊碑前で法要を営んだ。鉄道事故の原因究明をする調査機関の設置を盛り込んだ改正航空事故調査委員会設置法が4月に成立したことを報告、再発防止に向けた取り組みを今後も続けることを誓った。
 遺族らは法要で、「悲惨な事故が風化しないように」との願いを込め、ヤマボウシの木2本を植え、事故発生の午前10時35分に黙とうをした。「遺族の会」代表の吉崎俊三さん(67)=兵庫県宝塚市=は慰霊碑に向かって法成立を報告し、「この10年間、常に犠牲者の死を無駄にしたくないとの思いがありました。今後も再発防止を訴えていきます」と述べた。
 「かけがけのない42人の命に、少しは報いることができた」と、「鉄道安全推進会議」(TASK)会長の臼井和男さん(62)=京都市右京区=も感慨深げに話した。臼井さんは事故で長女信子さん(当時26)を亡くした。捜査機関や運輸省(当時)から十分な事故原因は示されず、遺族らに呼びかけ、事故から約2年後にTASKを設立した。欧米の事故調査機関を視察し、鉄道事故の原因調査を専門とする常設機関を設置するように国や国会議員に訴えてきた。
 設置法は4月18日の参院本会議で全会一致で可決され成立。今秋、国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会として発足する。臼井さんは「10年でやっと箱ができたが、中身はこれからだ。きちんと調査がなされるよう、今後も活動していきたい」と話す。(朝日新聞 夕刊)
■通過用線路にこだま誤停止 新岩国駅
 13日午後8時35分ごろ、山口県岩国市のJR山陽新幹線新岩国駅で、新大阪発博多行きこだま647号(6両編成、乗客約200人)が、間違ってホームのない線路に入った。客が乗降できないため、新岩国で降りる予定だった乗客約30人は次の徳山駅まで行って上り列車で戻り、新岩国駅で乗る予定だった約20人は同駅に臨時停車した後続のひかりに乗った。
 JR西日本によると、広島−新岩国駅間で同7時55分ごろ、通っていない列車が東京指令所の表示仮で検知され、この区間を走行中ののぞみ21号(16両編成、乗客約500人)が停止するトラブルがあった。その影響で、普段は東京で集中管理しているポイント制御を新岩国駅で係員が手動で作業していたため、到着番線を誤ったらしい。
 こだまが停止したのは通過列車用の線路。JR西日本は「線路内に新幹線が停止していれば、後続列車は入れないよう信号で知らせることになっている」と衝突の危険性はなかった、としている。(朝日新聞 夕刊)
15日■遺族調査も必要と訴え 信楽町でTASK総会
 信楽高原鉄道の列車衝突事故の遺族や弁護団などでつくる鉄道安全推進会議(TASK)の総会が14日、滋賀県信楽町長野の町開発センターで開かれた。
 TASKは1993年夏、公平中立な常設の鉄道事故調査機関の設置を目指し結成された。米国など先進国の鉄道事故調査制度を日本で紹介しているほか、99年夏には東京でシンポジウムも開いた。
 総会には、会員や信楽町職員ら約80人が出席。今年4月、航空事故調査委員会等設置法に鉄道事故を調査の対象に含める改正案が成立し、今秋には航空・鉄道事故調査委員会の発足が決まったことが報告された。遺族でTASK会長の臼井和男さん(62)は「成果に満足しているが、遺族の気持ちがまだまだ制度に反映していない。『遺族の調査』も必要」と訴えた。
 また、会員による8年間の活動内容の講演や、4月に同法案を審議した参議院の委員会での臼井さんの参考人意見陳述のビデオ放映などが行われた。(京都新聞)
■「夢の超特急」英で”安住” 博物館で永久保存へ JR西日本引き渡し
 【ロンドン14日共同】鉄道発祥の地・英国のヨーク国立鉄道博物館に寄贈される新幹線の初代車両(0系)が英南部のサウサンプトン港に到着、14日に同港でJR西日本から英国側への引き渡し式が行われた。
 新幹線が海外で展示されるのは初めてで、今後は同博物舘の高速鉄道コーナーに永久保存される。7月12日に除幕式が行われた後、一般公開される予定。
 0系は1964年の東海道新幹線開業と同時に営業運転を開始。当時は営業運転としては世界最速の210`を実現し、「夢の超特急」と呼ばれた。団子鼻の愛きょうある様子で親しまれたが、新型車両の登場で世代交代が進んでいる。
 今回、寄贈された車両は76年に製造、昨年10月まで山陽新幹線の「こだま」として新大阪−博多間を走っていた。(京都新聞 夕刊)
■発着信号機が異常 「はるか」発車できず JR京都駅
 15日午前9時40分ごろ、京都市下京区のJR京都駅構内の関西空港行き特急「はるか」用ホームの発着信号機が、赤信号のまま変わらなくなった。このため、京都発の「はるか」17号(乗客約50人)が、発車できなくなった。
 JR西日本は、この列車の運行を取りやめ、以降の便から一時、別のホームに発着場所を切り替えて運行した。乗客約150人に影響が出た、という。(京都新聞 夕刊)
■信号機故障で「はるか」運休 JR京都駅
 15日午前9時40分ごろ、JR京都駅で、関西空港行きの特急「はるか」の専用ホームの信号機が赤のまま変わらなくなった。このため同46分発の「はるか17号」が運転を取りやめ、後続も別のホームから発着し、約150人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
16日■ICカード2003年度中に JR西日本 定期券などに導入
 JR西日本の南谷昌二郎社長は15日の記者会見で、近畿圏で定期券などを対象にIC(集積回路)チップ内蔵型カードを2003年度中に導入する方針を明らかにした。自動改札機に通さなくても通過できる非接触型で、関西の私鉄など他の公共交通機関との相互利用も目指す。
 ICカードは、定期券と、運賃が自動的に引かれるプリペイドカードに導入する。情報の書き換えが可能で、繰り返し使用できる。将来的には「電子マネー」の機能を持たせ、物販の決済にも利用できる予定。
 導入には248駅にある自動改札磯を改良し、費用は約80億円を見込んでいる。近畿圏でJR西日本の定期券を利用している人は約120万人。
 現在のJR西日本の磁気カードは、関西の私鉄や地下鉄など29社で利用できるプリペイドカード「スルッとKANSAI」とデータのタイプが違い、相互利用できない。南谷社長は「利便性向上に向け、ICカードの共通化を図りたい」と述べた。非接触型のICカードは、JR東日本が今年4月から首都圏の一部でモニター試験を実施している。(京都新聞)
■信楽鉄道切符デザイン 東江さんの作品に 車両と馬の親子、マッチ
 信楽高原鉄道(本社・滋賀県信楽町)は15日、公募していた「えと親子乗車券」のデザインに、京都市南区の家事手伝い東江知美さん(22)の作品を選んだ。
 同乗車券は1989年から毎年、十二支を陶板に描いて切符として販売、人気企画の一つになっている。これまで町内の業者などにデザイン、制作を委託してきたが、十二支が一回りしたため、今回は一般から、2月末から3月初旬まで募集した。
 滋賀や京都の子どもからお年寄りまで計30件の応募があり、同鉄道社員と、切符を制作する信楽くるみ作業所職員計8人が審査、決定した。
 東江さんの作品は、高原の中を走る同鉄道の車両をバックに、親子の馬が走るデザインで、「車両と馬の親子のさわやかな姿がよくマッチしている」点が評価された。
 東江さんは「草原を駆けめぐる仲むつまじい親子馬と、信楽高原鉄道を思い浮かべて描いた。とてもうれしい」と喜んでいる。(京都新聞)
■ICカードをJR西日本導入へ 定期券とJ スルー、1枚に スルッとKANSAI 将来共通化の可能性
 JR西日本は15日、定期券とプリペイド方式のJ スルーカードを03年度にもIC(集積回路)カード化する方針を明らかにした。「日本鉄道サイバネテイクス協議余」が3月に決めた統一規格を採用する。JR西日本を除く複数の交通機関で利用できるプリペイドカード「スルッとKANSAI」も同規格でのICカード化を検討しており、将来的には共通化される可能性が出てきた。
 南谷昌二郎JR西日本社長が同日の定例会見で明らかにした。JR西日本が導入するICカードはクレジットカードと同じ大きさ。ケースから出す必要はなく、改札口のアンテナ部分にかざして使う。1枚のカードに定期とプリペイドの機能を持たせるため、乗り越した場合にも1枚だけですむ。ICカード導入後も現在の磁気方式のカードが利用できるようにする。鉄道以外での活用も検討する。
 29社・局で使えるスルッとKANSAIもJスルーカード同様磁気方式だが、現在は規格が異なるため、共通して使うことはできない。(朝日新聞)
17日■時速500`、東京−大阪間1時間 リニア実用化へ新たなステップ 建設費8兆円 大幅圧縮が課題
 東京−大阪間を時速500`、1時間で結ぶ「超電導リニアモーターカー」構想が新たなステップに入りつつある。旧運輸省の委員会が昨年3月、技術力に一定の評価を与えたことを受け、政府は採算面の調査に入った。JR東海の葛西敬之社長は「4年後の着工も可能」と胸を張る。しかし、ネックは8兆円ともいわれる膨大な建設費。採算ラインに乗せるには、一層の技術開発で費用の大幅圧縮が不可欠だ。
 富士山にほど近い山梨リニア実験線(全長18.4`)。ここで、1997年から走行試験が繰り返されてきた。
 「超高速大量輸送システムとして実用化に向け、技術上のめどはついた」。昨年三月、旧運輸省の技術評価委員会は、リニアの技術力に”及第点”を付けた。
 これを受けて、国土交通省は、2002年度までに経済効果や需要を予測する調査を開始。また、昨年夏には、事業主体や財源などを検討する私的懇談会「基本スキーム検討会議」も発足、3年間で採算性から見た実現の可能性を探ることにした。
 ただ、コスト削減には電力装置や推進コイルなどの改良が必要。信頼性を検証するために、走行試験も2004年度まで行わなくてはならない。
・すみ分け可能
 ドイツは昨年2月、国家の威信をかけて2005年の営業運転を目指していたリニア計画(ベルリン−ハンブルク間)を、利用者数の見込み違いや高い建設費を理由に中止した。
 日本にとっても対岸の火事ではない。旧運輸省によると東京−大阪間を移動した人は年間約2400万人(98年度)。このうち7割は新幹線を利用していた。総人口が減少する中、リニアと新幹線で利用者を分け合えば、経営環境が厳しくなるのは想像に難くない。
 これについて葛西社長は、都市間輸送の新幹線と長距離のリニアとのすみ分けは可能と見通す。さらに、「リニアの開業で、より大きな経済波及効果が生まれるだけでなく、産業技術や国土開発にも新しい展望が開ける」と計画への投資は決して無駄ではないと強調する。
・未体験ゾーン
 実験線で4月、リニアに試乗した。新幹線をスリムにしたような車両は、3両編成で84d。のぞみの半分の軽さだ。
 磁石の反発と引き合う力を利用しながら、時速100`前後まではゴムタイヤで走行。速度が上がるとタイヤは格納され、10aほど浮上して滑空する仕組み。
 しばらくは、タイヤのゴトゴトという音と震動が伝わる。違うのは加速。1秒間に時速5`と、新幹線の倍以上の勢いで速度計がぐんぐん上がる。130`を過ぎたころ震動が消え浮上走行したのがはっきり分かる。さらに加速を続け、わずか85秒で時速450`の”未体験ゾーン”に到達した。
 圧倒的な速さを体感した後では、新幹線の時速200`台が随分、遅いと感じるほどだった。(京都新聞)
■市・JRと住民が和解 工事で自宅傾く
 JR西日本の東西線と大阪市営地下鉄鶴見緑地線の建設工事で地盤が緩み、自宅が傾くなど被害を受けたとして、大阪市都島区の男性の一家4人がJR西日本と大阪市のほか建設会社3社を相手に総額約1400万円の損害賠償を求めた訴訟があり、大阪地裁で16日までに和解が成立した。JR西日本など2社が計450万円、大阪市と建設会社2社が計50万円の解決金を支払う内容。
 訴状などによると、男性の自宅は木造2階建て。91年6月〜94年4月にJRの発注を受けた業者が自宅の北側約1.8bの土地を7b掘った。また94年5月〜7月には、地下鉄の工事で市の発注を受けた業者が自宅の東側隣接地を数b掘った。このため、地盤が一部沈下して建物が傾き、外壁に亀裂が入るなどしたとして、97年2月に提訴した。(朝日新聞)
■USJ航路はや撤退へ 神戸からの坊勢汽船
 米国映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)と神戸を結ぶ航路を3月の開業と同時に開設した坊勢汽船(兵庫県家島町)が乗客を確保できず、6月に撤退することが16日わかった。USJ人気を当て込み、12社が15航路を設けたが、撤退は初めて。
 同社は、USJ−神戸港を1日最高で6往復運航するが、定員400人の船に乗客は平均10〜20人だった。黄金週間中も客足は伸びず、6月13日で廃止することを決め、国土交通省神戸海運監理部へ14日に届け出た。(朝日新聞)
18日■コミュニティーバス快走 運行は住民のオーダーメード 鈴鹿市
 三重県鈴鹿市のコミュニティーバス「C−バス(シーバス)」が、利用者本意の運行形態に徹したことが奏功して予想の倍以上の年間約20万人の乗客を集めて好調、マイカー普及率の高い農村地域でのモデルケースになりそうだ。
 既存の路線バスではカバーしきれない需要にこたえるため、自治体主導で運行するのがコミュニティーバス。C−バスは事業主体の同市が運行計画を策定、経費も負担するが、運転や車両整備は三重交通に委託。29人乗りのミニバスで、高齢・過疎化が進む丘陵地帯と、約25`離れた中心部を結んでいる。
 昨年3月のC−バス運行前、ほぼ同じ経路で走っていた路線バスは、1便当たりの年間の平均乗客数が2.5人だったのに対し、C−バスは13.4人に急増。運賃収入も年間約2700万円と、当初予想の1000万円を大きく上回った。
 背景には、100円と200円の2段階という料金の安さに加え、運行開始まで2年間をかけて、市が日常の足についての利用者ニーズを徹底調査したことが大きい。単なるアンケートでなく、企業が商品開発の際に使う「グループインタビュー方式」を採用。集落ごとに主婦や高齢者ら7、8人を集め、本音を聴いた。
 議会からバス運行を疑問視する声もあったが「車を運転できない高齢者や高校生らに、家族に気兼ねせず一人で街に行きたいという気持ちが強いことが分かった」(同市の担当者)という。
 1日数本だったのを1時間に1本を確保、人気の高い大型店の敷地内にはバス停を設置した。車両は座席ごとに握り棒や出入り口に補助ステップを付けるなど、高齢者向けの工夫も施した。周囲に多い茶畑に映える黄色の車体デザインも人気に一役買っている。
 国際交通安全学会評議員でバス事情に詳しい岡並木さんは「鈴鹿市市民会館の年間利用者が13万人ということを考えるとC −バスは”公共施設”として十分成り立っている。全国的に苦戦するコミュニティーバスが多い中、オーダーメードの運行方法としたことが成功の要因」と話している。(京都新聞)
19日■東西線西伸天神川駅周辺整備 来年度、都市計画決定へ 京都市会代表質問 「開通と整合性を」
 京都市の5月定例議会は18日、本会議を再開し、各会派が代表質問を行った。地下鉄東西線の二条−天神川間の西伸に合わせ、ターミナル駅となる右京区の天神川駅(仮称)周辺の整備について、河内隆副市長は「本年度中に事業計画案をまとめ、2002年度の都市計画決定を目指したい」と述べた。また、公共事業を予算化する前に第三者が効果や手法を点検する「事前評価システム」を導入する方針を明らかにした。
 天神川駅周辺のまちづくりでは、地元住民や地権者らが「太秦地下鉄駅周辺まちづくり検討会」を発足させ、市街地再開発と区画整理を合わせた方法で開発する方針を確認し、東西線と京福電鉄嵐山線とを結ぶ新駅を設ける計画案について話し合っている。
 河内副市長は、地元の意見を聞いたうえで「早期にまちづくりの基本構想を策定し、都市計画決定に引き続いて事業に着手し、07年度の(西伸区間の)開通と整合性をもたせたい」と答弁した。(京都新聞)
■JR西2年ぶり増益 560億円黒字 京都伊勢丹など貢献
 西日本旅客鉄道(JR西日本)が18日発表した2001年3月期の連結決算は、経常利益が前期比17.7%増となった。運輸収入は激減だったが、京都駅ビルの「ジェイアール京都伊勢丹」などの流通業やホテル業の収益が向上し、2年ぶりの増益となった。
 売上高は同0.4%増の1兆1955億円。運輸収入は、新幹線がほぼ前年並みだったが、在来線が0.2%減となり、全体でも0.1%減。ローカル線などの乗客減少が響いた。
 しかし、「ジェイアール京都伊勢丹」の売上高が8.8%増となるなど流通業が好調。利益面でも、テナント料を減額支援した「ホテルグランヴィア京都」が黒字転換するなどして収益を押し上げ、経常利益は560億円に。日本テレコム株の売却益もあり、当期純利益は23.4%増となった。2002年3月期は、旅行事業の営業譲渡で、売上高は1兆1910億円、経常利益は560億円とほぼ横ばい。テレコム株売却益の残額を計上し、当期純利益は前期比95.4%増の605億円を予想する。(京都新聞)
■夏の臨時列車 北陸方面 195本増 JR西 8月に「SL北びわこ」
 JR西日本は、夏の臨時列車として新幹線と在来線の特急、急行の計2008本を増発する。期間中に、前年同期比2%増の1661万人の利用を見込んでいる。
 山陽新幹線は「ひかりレールスター」を毎日6本増発するほか、「子どもサロン」を連結した「ファミリーひかり」を運行。在来線では「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の営業時間に合わせ、九州、四国、北陸方面などから早朝に大阪へ到着する臨時列車を運転する。
 京滋関連では、近畿と北陸方面を結ぶ「雷鳥」「サンダーバード」を計195本増発。大阪−信濃大町間で「白馬アルプス」「リゾート白馬アルプス」を運転する。
 北近畿方面へは、お盆期間を中心に「きのさき」(京都−城崎間)、「はしだて」(京都−天橋立間)などを増発。南紀方面へは「くろしお」(京都−新宮間)を7月20日から8月26日まで毎日走らせる。また、8月に計4日間、米原−木ノ本間で「SL北びわこ号」を運転する。(京都新聞)
■新幹線など全国で9300本
 JR旅客6社が18日発表した夏(7月1日−9月30日)の列車運転計画によると、新幹線や特急、急行の増発は約9300本で、定期列車を含めた総運転本数は前年比1%増の約21万1000本になる。
 期間中の利用客(主要50区間)は約4134万人を見込んでいる。
 東海道新幹線は、お盆前の8月10日に臨時列車を含めて1日当たり過去最高の317本を運転。
 長野(北陸)新幹線は7月から9月の日曜日に、臨時列車としてオール2階建て車両を軽井沢から上野へ1日1本走らせる。
 在来線では東北新幹線開業で廃止になった東北線の特急ひばり(上野−仙台間)が8月に16年ぶりに復活する。(京都新聞)
■降りて歩いて 19 バス停 醍醐三宝院(京都市伏見区醍醐) 新市街地と歴史が融合
 バスがするりと細い旧奈良街道に入り、青々とした松並木を通っていくと、歴史的にも名高い醍醐寺の前に到着する。京阪バスの停留所は寺の入口すぐ近くにあり、訪れる参拝者の列が次々と門をくぐっていく。
 世界文化遺産に登録されている醍醐寺は国宝、重要文化財の宝庫。広い境内には、平安時代の創建で知られる五重塔をはじめ、桃山時代の三宝院庭園など見所が多い。
 豊臣秀吉の「醍醐の花見」で知られるように、春には桜を求める観光客が大勢訪れる。1997年に地下鉄東西線が開通したため、醍醐駅からハイキング気分で歩いて訪れる人も増えている。
 醍醐地区は、醍醐寺を中心に栄えてきた。宇治郡醍醐村から1931(昭和6)年に京都市伏見区となるまで、醍醐寺周辺は、さまざまな機関や店が集積した界わいだった。寺の近辺には醍醐村役場、宇治郡役所をはじめ、醍醐尋常高等小、醍醐警察署もあり、郵便局、銀行、医院などが軒を連ねてにぎわいを見せていたという。
 醍醐寺の近くの自宅で無農薬野菜を売る山田えみさん(87)は「役場や警察などもなくなったので、旧奈良街道は静かになりました。昔は松並木沿いに、きれいな川と井戸があって、道行く兵隊さんがよく顔を洗っていたのを思い出します」と懐かしむ。
 現在、醍醐総合庁舎が外環状線沿いにあり、地下鉄醍醐駅周辺に大型商業施設ができるなど、地下鉄を中心に開発が進んでいる。新しい中心街の広がりと古い歴史を持つ寺がうまく融合して、現代の参拝者たちを迎え入れる地区に生まれ変わろうとしている。(京都新聞)
■窓 ホームドアで安全第一実感 上京区・太田 浩右(会社員・31)
 先日、山科へ行くため、初めて地下鉄東西線を利用した。驚いたのは東西線の各駅にホームドアが設置されていたことだ。地下鉄東西線が開通してから数年たつが、まったく乗る機会がなかったのでホームドアが全駅にあるとは思っていなかった。
 線路に落ちるのではないかという緊張感を伴う多くのプラットホームは、決して当たり前とはいえず、鉄道会社の対応によって改善できることを東西線は示している。1月に起こった転落者を救おうとした韓国人男性と日本人カメラマンの不幸な死亡事故以降、転落事故がよく報道されるようになっている。おそらく以前から頻繁に起こっていたはずだ。
 現在の状態では、目の不自由な方々にも危険すぎる。黄色の表示はホームのかなり線路よりにあり、逆に転落しやすいように思う。たとえホームドアを設置するのに多額の費用がかかるとしても、市民の安全にはかえられないはずである。駅はだれもが利用する公共の場所でもあり、念には念をいれた安全対策が必要である。
 ぜひ、他の鉄道会社も東西線のようなホームドアを設置することを検討していただきたいと思う。(京都新聞)
■JR西連結 流通業伸び増収増益
 JR西日本が18日発表した01年3月期連結決算は、売上高が前期比0.4%増の1兆1955億円、経常利益が同17.7%増の560億円と増収増益となった。鉄道・バスなど運輸業の売上高は減ったものの、ジエイアール西日本伊勢丹など流通業が伸びた。当期利益は、日本テレコム株の売却益622億円などを特別利益に計上するため、同23.4%増の309億円。
 単体の鉄道運輸収入は、新幹線が3130億円で横ばい、在来線は京阪神地区が前年比0.8%伸びたのに対し、特急・急行など中長距離路線やローカル線が不振。全体では0.1%マイナスの微減となった。運輸収入の減少は4年連続。(朝日新聞)
■「Tis」10月に日本旅行へ譲渡 JR西日本
 JR西日本は18日、旅行業部門のTis 本部を10月1日に日本旅行に営業譲渡すると発表した。47店舗のうち37店舗を譲渡、5店舗はJR西日本が所有したまま賃貸し、5店舗は廃止する。(朝日新聞)
20日■JR阪和線 異臭騒ぎ 3人、病院に搬送
 19日午後7時半ごろ、JR阪和線の和歌山発京橋行き関空紀州路快速(6両)が大阪府堺市付近を走行中、車内で異臭騒ぎがあった。乗客3人が病院に搬送されたが、2人には異常はなく、もう1人は検査中という。天王寺署によると、同快速が堺市駅(同府堺市)を出発後、先頭車両の乗客約10人が「異臭がする」と訴えた。(京都新聞)
■電車内で異臭騒ぎ JR阪和線 3人が病院へ
 19日午後7時半ごろ、JR阪和線の和歌山発京橋行き快速電車(6両編成、乗客約500人)の車内で、「刺激臭がする」「気分が悪い」などと乗客が相次いで車掌に訴えた。男性客1人と女性客2人が天王寺駅で下車して、近くの病院に運ばれた。いずれも症状は軽いという。天王寺署が原因を調べている。
 同署などの調べによると、異臭がしたのは先頭車両で、堺市駅を出た直後、同車両にいた乗客約40人のうち10人ほどが「異臭がする」などと言って2両目に駆け込んだ。先頭車両にいた女性客の1人が運転席のドアをたたいて「息苦しい」と訴えたため、電車を浅季駅付近で緊急停車させた。
 車掌はすぐに車両内を調べたが、特に不審なものは見つからなかった。乗客が窓を開け放っていたため、異臭もしなかったという。先頭車両の乗客をすべて2両目に移して、約8分後、電車は天王寺駅に向った。(朝日新聞)
21日■阪急車内で女性触る
 桂署は19日夜、京都府迷惑行為防止条例違反の疑いで、大阪府茨木市山手台四丁目、無職虎沢徳和容疑者(26)を逮捕した。
 調べでは、虎沢容疑者は19日午後11時すぎ、阪急京都線の大山崎−長岡天神間を走行中の河原町行き特急車内で、隣に座った草津市の主婦(30)の胸を触った疑い。府警によると、虎沢谷疑者は11日、京阪電車内で大学院生の女性(23)の体を触ったとして現行犯逮捕されたばかり。(京都新聞)
■電車にはねられ死亡 京阪八幡市駅で男性
 21日午前8時40分ごろ、八幡市の京阪八幡市駅で、淀屋橋行き特急電車に男性がはねられ、即死した。電車は現場に6分停車、乗客約600人にけがはなかった。
 この事故で、40本以上の電車が最大で11分遅れ、約6300人に影響が出た。八幡署は自殺とみて、身元確認を急いでいる。(京都新聞 夕刊)
■科学 ICカード定期券 ケースごと改札機にタッチ
 定期入れから出さなくても自動改札機を通れる「ICカード定期券」が実用化段階に入っている。
 通勤客で混雑する東京のJR新宿駅で、ICカードを試してみた。
 普通の定期券は改札機の投入口に入れるが、ICカードは「ふれてください」というマークを触るだけ。財布の中に入れたままでも財布ごとさっと触れば大丈夫だった。改札口を通るたびに定期券をケースから出し入れする手間は不要だ。
 JR東日本によると、このカードはSuica(スイカ)と呼ばれ、「スイスイ行けるICカード」という意味が込められている。定期券と、あらかじめ払った料金分乗れるイオカードの2種類。定期券はイオカード機能も備え、定期区間から乗り越した場合も、精算機を使わずに改札機を通れば自動的に精算できる。
 同社は7月8日まで埼京線でモニターテストを実施中だ。公募に応じた約1万人が利用している。今年末までに東京近郊区間で本格的に導入する予定という。
 JR東日本設備部旅客設備課のSuicaプロジェクトリーダー片方聡さんによると、スイカは非接触型ICカード。一部電子マネーに使われている接点が外部にある接触型と違い、電波で改札機と交信する。約0.1秒で交信が終わる。
 原理的には改札機の上約10a以内の空間に定期券をかざせば交信可能。ただ、「かざした」だけでは、さっと通して十分な交信時間がとれないことがあった。軽く触れば十分に処理できた。今は「改札機にタッチ」と説明している。
 JR西日本も15日、03年度にもICカードを導入する方針を明らかにした。全国的な標準規格があり、将来は複数の交通機関で共通して使えるICカードが登場する可能性もある。(朝日新聞 夕刊)
22日■特急停車駅増 5000万円増収に 京阪電鉄
 京阪電気鉄道(大阪市)は21日、大阪市と京都市を結ぶ京阪本線の特急を中書島(京都市)と丹波橋(同)に昨年7月から終日止めるようにしたことで、2001年度で約5000万円の増収効果が見込めることを明らかにした。
 丹波橋は近畿日本鉄道京都線との接続駅。中書島は、平等院がある宇治へ向かう京阪宇治線との乗換駅。
 京阪は大阪方面からの観光客獲得に加え、宇治線沿線に住む通勤客の利用向上にもつながったとの見方をしている。(京都新聞)
■京阪電鉄 社長に佐藤氏
 京阪電気鉄道(大阪市)は21日、金馬昭郎社長(73)が会長に就任し、後任に佐藤茂雄常務(60)が昇格するトップ人事を内定した。6月28日の株主総会後の取締役会で正式に決める。宮下稔会長(77)は相談役に、伊藤貞男副社長(68)は副会長にそれぞれ就任する。
 金馬氏は、6月で社長在任が3期6年になることから、「若返りを図ることにし、明るく決断力がある佐藤氏を選んだ」と説明。
 佐藤氏は「平成不況の影響を受け、みぞうの危機にある」との現状認識を示し、「役割を終え、再建の見込みのない事業からは撤退する。コアの鉄道事業を大切にし、強みを存分に生かす経営をしたい。顧客に感動してもらえるエキサイティングな京阪にしたい」と抱負を述べた。
 佐藤茂雄氏(さとうしげたか)京大卒。65年入社、取締役を経て99年6月から常務。60歳。大分県出身。金馬昭郎社長は会長。6月28日就任。(京都新聞)
■窓 途中下車歴史散歩を楽しむ 草津市・久保 和友(無職・74)
 歩く健康法を長い間続けていたが、高齢だと人から言われ、1万歩を歩いたりするのはやめ、最近は「途中下車散歩」と名づけた歴史散歩に変更している。途中下車散歩とはJRや私鉄の下車したことのない駅で降りて、地図を見ながら散歩し、メモをとり、写真を撮りながら好奇心を持って歩くことだ。
 いつも新鮮に感じるのは大自然の美しさである。先日も京阪電車四宮駅で降りて名所図絵に描かれている「柳緑花紅」の道標を伏見街道の分岐で探したり、源平盛衰記などに出てくる鵠(くぐい)坂で昔の東海道の面影を見たり、「大津絵の筆の始めは何仏」と彫られた松尾芭蕉や「真清水の走り井餅(もち)を二つ食べ」の高浜虚子の句碑の立つ月心寺を訪れた。目にしみる新緑の美しさと、観光バスが来ない場所の静けさ。私もおもちが食べたくなり俳句が作りたくなった。
 1週間に1度のペースで続けている見知らぬ駅での途中下車。わずか2`ぐらいしか歩いていないが、ぼけ防止と私の健康法である。また別の駅で降りてみよう。(京都新聞)
23日■着物の時電車・バスいや 京都市が意哉調査 「段差で乗降不便」 66R %が不満
 着物を着た人の6割が移動に電車やバスを利用しているが、そのほとんどが「段差があってバスに乗り降りしにくい」「つり革が持ちにくい」など不便を感じていることが22日、京都市がまとめた意識調査で分かった。
 調査は、和装振興に向けた公共交通のあり方を探るため、昨年10−12月に実施した。着物姿なら京都市内のバスや鉄道を無料で利用できる「きものキップ」を、アンケート用紙に付けて3万枚配り、京滋を中心に市民や観光客の3180人から回答を得た。うち女性は約2900人。
 着物を着たときに利用する交通機関を聞いたところ、電車が33%、バスが28%の計61%を占め、「駅やバス停が近い」「着物姿では車を運転しにくい」などの理由を挙げていた。
 マイカーは17%にとどまったが、「混雑した電車やバスは着物が汚れる」とする意見も72件あった。
 着物姿で公共交通機関を利用する場合、不便を感じている人は66%。理由として最も多かったのは「バスの段差が高くて乗り降りできない」で298件、「駅に階段が多くて大変」も51件あった。
 さらに、「バス停に屋根がほしい」(98件)、「つり革が持ちにくい」(24件)、「着物の型が崩れる」(10件)など、着物の汚れ、動きにくさを指摘する声も多く寄せられた。駅のトイレが使いにくいという意見も目立った。
 市は「調査結果を公共交通の魅力向上やバリアフリー化に生かして、和装や観光振興に役立てたい」(都市計画局)と話している。(京都新聞)
■JR本州3社、増収増益 新幹線や小売業好調
 JRの旅客会社のうち、上場している本州3社の01年3月期決算が22日出そろった。3社そろって増収増益。鉄道事業では、ビジネス客が戻りつつある新幹線の旅客収入が、東海道新幹線で3年ぶりに増加するなど各社とも堅調。逆に在来線は、少子高齢化などを背景に伸び悩んでいる。
 各社ともに、駅周辺での小売業が売り上げや利益を押し上げた。なかでも東海は、昨年5月に全面開業した名古屋駅の新ビル「JRセントラルタワーズ」の百貨店事業などが好調だった。(朝日新聞)
■JR本州3社の01年3月期決算■
 売上高経常利益当期利益
東日本25460( 1.7)1339( 1.7)691( 3.3)
東 海13332( 9.1)723( 7.9)529(40.6)
西日本11955( 0.4)560(17.7)309(23.4)
連結ベース。単位は億円、
カッコ内は前期比伸び率、%
■止まらぬ赤字 止まる列車 ローカル線、土・日の昼間運休急増 住民「切り捨てるな」 JR西日本 代わりに工事 経費4割減
 JR西日本のローカル線で、土、日曜日の昼間に列車が走らない区間が増えている。膨れあがる赤字減らしが狙いだ。列車のワンマン化、無人駅化などローカル線対策は多いが、長時間列車そのものを止めてしまうのは、JRグループでは同社だけ。JR西日本は「廃止へのステップではない」と強調するが、今国会で同社などを完全民営化する改正JR会社法が成立する見通しで、もうからないローカル線の前途は厳しそうだ。
 JR西日本は約5000`の営業区間のうち、ほば半分が赤字ローカル線で、山陽新幹線と京阪神の在来線の利益で赤字を補っている。87年の旧国鉄の分割・民営化後、同社は駅の無人化やワンマン化、列車編成の縮小などで赤字減らしを進めてきた。だが過疎化や乗用車の普及でローカル線の乗車人員はここ7年間で10%減少。しかも最近の不況の影響で、同社全体(単体)の収入も4年連続で減っている。
 このため毎月1、2度、学校が休みの土、日曜日などの正午ごろから約5時間、列車を全面運休させることを始めた。2年前に岡山県の山間部を走る姫新線など2区間(約146`)で始まり、今年3月のダイヤ改定で福井県の小浜線、奈良県の関西線など計14区間、約665`に急増した。今後も運休区間を増やすという。
 昼間運休の間に、最終から始発列車までの深夜にしていた保線工事や点検を実施。深夜労働に伴う割増賃金を減らし、照明要員も減らして、40〜20%の経費を削減したという。さらに経費を抑えるため「列車のスピードを落として走り、線路を傷みにくくする。
 昼間運休時のバスの代替輸送もないため、沿線住民からは「ローカル線を切り捨てるな」「過疎化に拍車をかけるだけだ」と苦情が相次ぐ。JR西日本広報室は「廃止は考えていないが、ローカル線の経営は厳しく、昼間運休で保守作業をするのが必要。ご理解をお願いしたい」としている。
 国土交通省はいまの国会に、JR西日本など本州3社を完全に民営化するJR会社法の改正案を提出中。通過すれば事業計画の認可など規制が少なくなり、採算を重視した姿勢が強まると予想されている。(朝日新聞)
■高槻 踏切内に方向指示器 老女死亡契機に JR、異例の防止策
 今年3月、88歳の女性が渡り切れず、特急にはねられ死亡する事故が起きた大阪府高槻市のJR東海道線の踏切内に、JR西日本はこのほど、列車の接近を知らせる方向指示器を新たに取り付けるなど事故防止策を講じた。
 この踏切はJR高槻駅の東約100bにあり、長さ33b。約6500ある同社の踏切のうち22番目の長さ。時間帯によっては開いている時間が短く、近所の人たちから「開かずの踏切」と呼ばれていた。
 同社は、踏切中央付近の幅約5bのスペースで、音声や警報で列車の接近を知らせる方向指示器を設置。「遮断機が下りた踏切内には人がいないようにするのが原則だが、渡り切れない場合は、ここで列車通過を待ってほしい」と話している。
 事故は、3月3日午前11時すぎ、88歳の女性がほかの通行人と一緒に渡り始めたが、女性が渡り切らないうちに、特急列車が接近。踏切の中間点を過ぎた辺りではねられた。
 同社は「今回は異例の措置で、今後、ほかの踏切で同様の措置をとることはないだろう」としている。(京都新聞 夕刊)
24日■利用者の視点 安全対策に 意見交換など30人募集 京都市交通局 市バス、地下鉄モニター制創設
 京都市交通局は23日、安全対策などに利用者の目を生かすため「市バス・地下鉄モニター制度」を創設すると発表した。レポート提出や意見交換会を重ね、建設的な意見は来年度以降の施策に生かすとしている。
 市交通局では、昨年9月に市バスに乗客が一晩取り残される事件が起き、その後も市バスの死亡事故などが相次いだ。このため、事業を総点検するため、モニター制度をつくることにした。
 モニターは、18歳以上の市民、市バスや地下鉄の利用者から30人を募る。任期は7月1日から来年3月未までの9ヵ月間。7−12月は月1回、バスの急発進など安全をテーマにしたレポートを提出する。
 レポートをもとに年内に3回の意見交換会を開き、利用者が求める安全対策を話し合う。モニターには1ヵ月あたり1000円分のカード乗車券が支給される。市交通局は「モニターの意見を集約した安全対策を、年度内にまとめる」としている。
 具体的な応募方法については、27日から市バスや地下鉄車内のポスターで掲示する。問い合わせは市交通局総務課TEL075(822)9115へ。(京都新聞)
■烏丸線全駅 非情停止ボタンを増設 可動式さく・ホームドア 費用多額で困難
 1月に東京都新宿区のJR新大久保駅で起きた線路への転落死亡事故を受けて、京都市交通局は23日までに、緊急時の非常停車通報ボタンを烏丸線全駅のホームに増設するなどの安全対策をまとめた。転落を防ぐホームドアやさくは、多額の費用がかかることなどの理由で、設置が難しいとした。
 線路への転落事故に対する安全対策は、新大久保駅での事故後に、国土交通省が全国の鉄道事業者に今月18日までにまとめるよう求めていた。市交通局は、プラットホームにホームドアがある東西線を除き、烏丸線に関する対策を17日に報告した。
 非常停車通報ボタンは、転落事故が起きた場合などに、付近を走る列車を減速させ、駅員に異常を知らせる仕組み。現在、烏丸線の全15駅に計17個ある。
 今回の整備計画では、2003年度までにプラットホーム一つにつき2個増やし、計51個とする。本年度は北大路、四条、京都の3駅で増設する。これにより全駅のホームに、3つの非常ボタンが付くことになる。
 転落防止のさくについては、乗降口の部分を空ける固定式ではホーム全長の半分が開放されて万全ではないとした。可動式のさくやホームドアは、多額の費用となり極めて困難とした。
 ホーム下の待避場所は全駅が50−120aの幅で確保している。(京都新聞)
■京阪電鉄は初の当期赤字
 京阪電気鉄道(大阪市)が23日発表した今年3月期連結決算は、当期純損益が17億円の赤字(前期は28億円の黒字)で、1978年3月期に連結決算の公表を始めて以来、初の当期赤字だった。退職給付会計基準変更に伴う出入りが、約61億円のマイナスとなったのが響いた。
 売上高は前期比2.3%増の2499億円。本業の運輸業は企業の雇用調整や少子化の影響で旅客数が減り、減収となったが、建築材料卸売業は道路工事の受注で売り上げが23.8%増盲た。流通業も、昨年12月のスーパー「フレスト香里園店」(大阪府寝屋川市)出店などが貢献して増収となった。
 来年3月期は売上高が1.2%増の2530億円、当期純利益20億円を見込んでいる。(京都新聞)
■四条駅に今秋 コンビニ開店
 京阪電気鉄道は23日、コンビニエンスストア「アンスリー」の寝屋川中央口店(大阪府寝屋川市)を7月、四条店(京都市)を今秋オープンすることを明らかにした。
 寝屋川中央口店は、京阪本線寝屋川市駅に7月開設。中央口付近で店舗面積は約80平方b。四条店は同本線四条駅の地下1階コンコースにでき面積は約100平方b。
 京阪と阪神電気鉄道、南海電気鉄道は「アンスリー」の名称でコンビニを展開。うち京阪は1号店の「くずは店」(大阪府枚方市)を1997年4月に出店、現在計13店ある。(京都新聞)
■JR快速運行中止 山陰線5本運休
 24日午前7時5分ごろ、京都府園部町のJR山陰線・園部駅構内で、同駅始発の京都行き快速電車の電気系統に異常が発生、電車は運行を取りやめた。乗客約50人は後続の普通電車に乗り換えた。JR西日本は故障の原因を調べている。
 山陰線はこのため、ラッシュ時を中心に上下5本が運休。京都行きが最高約30分遅れるなど、午前中の上下線ダイヤが乱れ、通勤、通学客ら約8000人に影響が出た。
 ダイヤの乱れに伴い、JR嵯峨嵐山駅(京都市右京区)で午前9時半ごろ、先発する快速電車より先に、待ち合わせの普通電車が発車。駅構内のアナウンスがなかったため、快速に乗り換えようとして普通電車を降りた乗客が取り残され、一部が駅員に折議する一幕もあった。(京都新聞 夕刊)
25日■ボディーガード 痴漢取り押さえ 被害続きの女性雇う
 24日午前9時ごろ、JR中央線の勝川−千種間の上り普通電車内で、通勤中の愛知県春日井市の女性会社員(22)のしりを背後から触った男を、女性が雇っていたボディーガードが取り押さえ、愛知県迷惑行為防止条例違反の現行犯で逮捕した。
 千種署の調べでは、男は東京都文京区本駒込、映画会社「東映」社員の外山剛容疑者(36)。
 女性は4月中旬から痴漢の被害に遭うようになり、2、3日前から警備会社の21歳と27歳の男性ボディーガード2人を雇って一緒に通勤していた。
 外山容疑者は東京の東映本社に勤務。週に1回、名古屋に出張、通勤電車でこの女性を狙って痴漢行為を繰り返していた。
 女性は4月下旬、外山容疑者を取り押さえたが、「もうしない」と謝罪したため、警察に連絡しなかった。しかし、外山容疑者はその後も痴漢行為を続けていた。(京都新聞)
■窓 乗客思いやるバスの運転手 右京区・西垣 育観(高校生・16)
 私は毎日、市バスで通学しています。ある日バスに乗っていると、こんなことがありました。「早く降りようとせんと、おばあちゃん、しっかりつかまってて」。運転手さんの声がして、横を見ると、ご年配の女性がよろけながら手すりにつかまっておられました。その女性が降りられるときも、運転手さんは「ちゃんと待ってるから、あわてて降りんといて」と言われ、女性は深々と頭を下げて降りていかれました。
 その後も、運転手さんは何度も「みなさん、あわてて降りようとしないでください。特に年配のお客さん、最後までつかまっててください」「ボタンさえ押してもらったらなんぼでも待ちますから。あわてないでください」と信号待ちのたびに何度も呼びかけられ、胸の中があったかくなりました。
 最近、信頼されるべき職業の人が事件を起こしてしまったり、不安な毎日が続いています。そんな中、市バスの運転手さんはこんなに乗客のことを思ってしっかり見てくださるのだと思い、うれしくなりました。
 これから私も小さな親切を見逃さず、感謝していこうと思いました。(京都新聞)
■京福電車とタクシーが接触 1人けが
 24日午前11時ごろ、右京区西院上今田町の府道で、道路上の軌道を走っていた京福電鉄嵐山本線の嵐山発、四条大宮行きの京福電車(1両編成、谷口紀彦運転士)と、西京タクシー=泉知男運転手(44)=が接触、反動でタクシーは別の軽乗用車に接触して止まった。この事故でタクシーの乗客が首に1週間のけがをした。電車は現場に約20分停車し、後続の2本が最高で約15分遅れた。(朝日新聞)
■駅ゴミ箱22個放火 兵庫のJR 2月以降 京都でカギ破壊も 1個10万円
 兵庫県内のJR東海道、山陽線の駅で、ホームなどに置かれたゴミ箱が放火される事件が相次いでいる。今年2月以降、計9駅で22個にのばる。1つの駅で3個が同時にという場合や、1日に5つの駅のゴミ箱計10個が被害に遭ったケースもある。また別に、京都駅では火はつけられなかったものの、2度にわたり計8個が壊された。JR西日本は防犯カメラによる監視やホームの巡回を強化し、兵庫、京都両府県警の鉄道警察隊へも被害届を出した。
 JR西日本によると、被害が続出しているのは、高さ94a、幅54a、奥行き40aのステンレス製のごみ箱で、1個約10万円。焼かれたのは甲子園口−姫路間の駅のもので、22個のうち17個はホームに、5個は通路や改札口付近にあった。
 犯行時間帯はいずれも、午前9時以降と午後8時以降の通勤・通学ラツシュが終わった後に集中している。いずれも駅員が消火したが、ごみ箱の中のビニール製の容器が溶けるなどした。火のついた新聞紙などを投げ込んだらしい。
 3月27日には、加古川、明石、神戸、兵庫、三ノ宮の5駅連続、4月10日と今月7日には三ノ宮と大久保、西明石と明石駅でそれぞれ連続発生しており、同一人物による犯行の可能性もあるという。
 一方、京都駅では先月11日、ホームなどにあった4個のかぎがシリンダーごと抜かれてひっくり返されていた。即日修理したが2日後、同じ4個が再び壊された。
 JR西日本によると、2年前に大阪、天王寺の両駅で新聞紙専用の回収箱の投入口が壊されたことがあるが、それ以降、ごみ箱へのいたずらは年に数件しかなかったという。
 同社は防犯カメうでのホームや通路の監視を強化。今月9日には東海道線の駅を中心に、ごみ箱の投入口に「防犯カメラ作動中」と書いたテープを張った。「極めて悪質な犯行だ。ホームの放送などでも、気づいた人はすぐ駅員に知らせるよう呼びかける」としている。(朝日新聞 夕刊)
26日■線路にコンクリ片 亀岡
 25日午後3時半ごろ、亀岡市千代川町今津一丁目のJR山陰線千代川駅付近で、ポイントが動かなくなった。赤信号が点灯して電車が進行できなくなったため、JR亀岡駅員が調べたところ、コンクリート片がポイント部分にはさまっていた。園部行き快速電車など上下計2本が14−1分ほど遅れ、約550人に影響が出た。
 亀岡署によると、コンクリート片は縦22a、横10a、高さ6aほどの立方体に近い形という。同署は、列車往来危険の疑いで捜査している。(京都新聞)
■降りて歩いて 20 JR加茂駅(加茂町里)駅前には開発の波
 加茂町が整備している区画整理事業区域の中心部。駅東には新しい舗装道路が走り、高層マンションがそびえ立つ。駅西はかわら屋根の民家や商店が並ぶ在来地域。東に比べ、なじみやすい暮らしのにおいがする。
 駅舎は一昨年末に建て直されたばかり。西口から南へ向かうと、ツタに覆われた赤れんがの小屋が目に入る。電気のなかった時代、列車の照明に用いるランプや灯油を保管した「ランプ小屋」だ。
 加茂駅は明治30(1897)年、名古屋−大阪間を結ぶ関西鉄道の駅の一つとして開業した。翌年からは、わずか10年間ながら奈良までの約10`をつなぐ大仏線が営業、東大寺を訪れる乗降客らでにぎわった。ランプ小屋の建築もほぼこのころという。
 町教委文化財保護係の芝野康之係長は「明治時代の洋風建築の様式を伝えるのは、町内ではランプ小屋だけ。何とか保存してもらいたい」と話す。れんが壁のところどころにひびが入り、改修が必要な状態という。
 駅西から踏切を東へ渡り、南方向に500bほど歩くと、室町時代に創建された常念寺がある。重文の絹本著色仏涅槃図を所蔵するほか、昨年初めには石造りの聖観音立像や十六善神のレリーフが完成した。同寺の南には、江戸時代末に奈良・春日大社の拝殿を移した春日若宮社がある。
 ウォーキングを楽しむなら、さらに南へ1時間も歩くと浄瑠璃寺や岩船寺、鎌倉時代の石仏群にたどり着く。駅前は開発の波に洗われても、周辺のあちこちに地域の歴史や文化が息づいている。(京都新聞)
■介助犬がいく 地下鉄だってへっちゃらだい 大阪の地下鉄で初の審査
 大阪市の市営地下鉄で24日、介助犬2頭の試乗審査が初めてあった。2頭とも乗客に迷惑をかけることなくおおむね合格点を与えられた。
 試乗したのは、京都府城陽市の高校1年江田祐紀君(16)の介助犬「洛翠(らくすい)」(雄、1歳半)と、同府京田辺市の同志社大1年館林千賀子さん(21)の「アトム」(雄、2歳半)。2人とも交通事故が原因で車いすで生活している。
 この日、地下鉄谷町線南森町駅から乗車、御堂筋、四つ橋の両線で梅田となんばの間を往復した。車中で交通局職員が、ほかの乗客や車内放送、揺れに過剰に反応しないかをチェック。職員がハンバーガーを差し出したり、頭をなでたりしても動じなかった。
 江田さんは「いつもより落ち着き安心した。許可が出れば、大阪市内の高校まで一緒に通いたい」と話した。
 日本介助犬トレーニングセンター(京都市)によると、関西のほとんどの電車では支障がないと判断されれば介助犬の乗車を認めているという。(朝日新聞)
■レールのボルト外れる JR土讃線 故意・ミス両面で捜査
 26日午前8時ごろ、高知県伊野町鎌田、JR土讃線の波川−伊野駅間にある仁淀川鉄橋上で、レールをつなぐボルト4本が外れているのが見つかった。自然に抜けたものとは考えにくいことから、伊野署が列車往来妨害の疑いのほか、作業ミスの可能性もあるとみて、両面で捜査している。
 JR四国によると、午前7時59分に波川駅を出発した土佐山田行き上り列車(4両編成)の運転士が鉄橋上で異常音に気づき、そのまま通過して最寄りの伊野駅に報告した。JR社員が、鉄橋上にあるレールのうち1本の連接部のボルト4本すベてが抜けており、うち1本は付近の線路内に、3本は鉄橋下の川の中州に落ちているのを確認したという。
 ボルトは鉄製で、長さ15a、直径1.9a。JR四国によると、17日と21日に現場で異常がないのを確認しており、人為的に外されたとしか考えにくいと言う。
 伊野署の調べでは、ボルトは工具を使わなければゆるめられないもので、無理に外した痕跡は残ってなかった。ボルトが外れていてもすぐには事故の危険性はないが、放置しておけばレールがゆがむなどして脱線などにつながる恐れがあるという。現場では、17日にレール交換の工事をしており、同署は悪質ないたずらと、作業ミスの両面から調べている。
 運行は9時26分に復旧したが、この影響で上下線7本(乗客計約700人)に最大1時間の影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
27日■ホームで殴られ男性重体 東京・西武線 「詰めて」に因縁 男2人組、1人自首
 26日午後4時40分ごろ、東京都東村山市多摩湖町三丁目の西武線西武遊園地駅ホームで、若い男が「おれたちに因縁をつけた」などと言って男性の首を殴った。男性は病院に運ばれたが外傷性くも膜下出血で意識不明の重体。警視庁東村山署の調べで、男性は横浜市泉区新橋町、会社員須藤健さん(26)と判明。殴った男は同じ年齢ぐらいの男と一緒に逃走した。同署は傷害事件として行方を追っていたが、うち1人は同日夜、埼玉県内の警察署に自首。「テレビのニュースを見て出頭した。けんかをした」と話しているという。
 調べでは、須藤さんは友人の女性(28)と一緒に西武球場前駅で乗車。車内はほぼ満員で「もう少し詰めてもらえないか」などと、ほかの乗客に声をかけた。
 西武遊園地駅で須藤さんがホームに降りた際、2人連れの男の1人が「おれたちに因縁をつけた」と言い後ろからけり、振り向いた須藤さんの首のあたりを「ラリアット」と呼ばれるプロレス技のような形で腕で殴った。駅員に通報したのは一人だけだったという。
 26日は西武球場で西武−ダイエー戦があり、須藤さんは観戦して帰るところだった。東村山署は、逃げた2人も野球観戦の帰りだったとみている。2人は直後に同駅に到着した別の電車に乗り込んだ。東村山市内の西武線萩山駅でよく似た男が駅員に目撃されているという。
 自首した男は「車内で席を詰めろ、詰めないで押し問答になり、西武遊園地駅で1対1のけんかになった」と供述しているという。
・衆人環視での惨劇
 衆人環視の駅ホームで、惨劇が起きた。4月の東急田園都市線三軒茶屋駅の傷害致死事件に続き、26日に東京都東村山市の西武線西武遊園地駅で起きた傷害事件。満員の電車内のささいなトラブルが原因で、また乗客が襲われた。近くにいた乗客の多くは傍観していたという。
 「ホームで人が倒れている」。男性客から通報を受けた駅員2人がたんかを持って現場に駆け付けると、須藤健さん(26)はホームにあおむけに倒れていた。
 「(プロレスの)ラリアットという技で首から胸のあたりをいきなり殴られた」と一緒にいた友人の女性。
 出血はなかったが、駅員が「どうしましたか」と何度呼び掛けても応答がなかった。救急隊員が必死で心臓マッサージをしたが、目は半開きでぐったりしていたという。
 西武球場ではプロ野球西武−ダイエー戦が終了し、電車は帰りの観客でほぼ満員状態。西武遊園地駅に到着すると、4両編成の電車からは約250人の乗客が一斉に降り立った。
 「大勢の人が見ていたはずなんですが」と駅員。犯人は須藤さんが倒れた後も背中などをけり続け、事件直後には約10人の乗客が須藤さんを取り囲んで見ていたという。
 しかし駅員に通報したのは一人だけ。他の乗客は乗り継ぎの電車へと先を急いで行った。
・乗客イライラ 過剰に反応
 岩井弘融・東洋大名喜教授(犯罪社会学)の話
 駅や電車で起きた事件の多くは、ささいなトラブルが発端だ。電車の中が込んでいて、モノのように扱われた乗客は全体的にイライラしている。
 さらに近年の経済状況の悪化も、いらつきの背景に加わっているのだろう。そうしたストレスの状況下で、普段なら気にしないようなささいなトラブルにも過剰反応して、大きなトラブルに発展しやすくなっている。
 加害者側が複数だと、攻撃性が加速され、歯止めが利かなくなる傾向がある。
・最近の駅の傷害事件
 1995年6月 大阪市都島区の京阪電鉄京橋駅ホームで、帰宅途中のテレビカメラマンが酔った男に突き飛ばされ、電車と接触し重傷。男は殺人未遂の現行犯で逮捕
 96・4 東京都豊島区のJR池袋駅山手線ホームで、立教大生と男が口論になり、男に突き倒された立教大生が頭を打ち死亡
 96・9 東京都中央区の地下鉄東西線茅場町駅改札口近くで、出勤途中の男性が「肩が触れた」などと別の男とけんかになり、腹を刺され重傷
 97・4 大阪府枚方市の京阪電鉄牧野駅で、元警備員と男性がホームのいすの使用をめぐりけんか、ホーム下に突き飛ばされた男性が電車にはねられ死亡
 98・6 警視庁の巡査部長が帰宅途中、JR東北線の電車内で口論となった男に浦和駅で投げ飛ばされ死亡、男は傷害致死の現行犯で逮捕
 2001・1 神戸市東灘区の阪神電鉄青木駅で、大学生が車内で口論となった会社員にナイフで刺され死亡、会社員が殺人未遂の現行犯で逮捕
 01・4 東京都世田谷区の東急田園都市線三軒茶屋駅ホームで、外資系銀行勤務の男性が少年に殴られ死亡。少年4人が自首し傷害致死容疑などで逮捕(京都新聞)
■李さんの追悼碑除幕
 【ソウル26日=小菅幸一】東京のJR新大久保駅で1月、線路に落ちた男性を救おうとして亡くなった韓国人留学生、李秀賢さん(当時26)の追悼碑が故郷の韓国・釜山市内の公園に完成し、26日、父親の李盛大さん(61)らが参加して除幕式が行われた。
 碑は幅2.6b、高さ2.3bの石造りで遺影も彫られ、「時代と国境を超越した人類愛の実践であり、われわれすべてに真の市民精神を目覚めさせてくれた高貴な犠牲だった」と記されている。(朝日新聞)
28日■富山−上越間フル規格起工 北陸新幹線
 北陸新幹線上越(新潟)−富山の起工式が27日、JR富山駅南口広場で行われ、沿線の市町の首長ら関係者約100人が出席する中、森喜朗前首相、中沖豊富山県知事らが工事の安全を祈願し、くわ入れをした。
 同区間は、約110`。フル規格で結ばれ、上越(仮称)、糸魚川、新黒部(同、富山)、富山に駅を設置する。糸魚川新黒部はスーパー特急方式で着工していたが、フル規格に変更された。(京都新聞)
■開業20年祝ってゴー 京都市交通局 地下鉄まつり 3万人が親しむ
 京都市地下鉄の開業20周年を祝う市交通局主催の「地下鉄まつり」が27日、伏見区の竹田車両基地で開かれた。家族連れや鉄道愛好家ら市民約3万人が訪れ、地域の足として走り続ける地下鉄に親しんだ。
 京都市地下鉄は1981年5月、烏丸線の北大路−京都間が開業した。桝本頼兼市長りが出席した記念式典で、女優忍足亜希子さんに一日駅長を委嘱。耳の不自由な忍足さんは手話で「これからも安全で快適な地域の足であり続けてほしい」とあいさつした。
 地下鉄の歴史をパネル写真などで振り返る「地下鉄博物館」では、子どもたちが模型車両を背景に記念撮影。5月1日から運行している絢爛豪華な二条城の障壁画を描いたペイント車両も車庫内に展示され、鉄道愛好家らの見学客でにぎわった。(京都新聞)
■電車に投石 2乗客けが 山陰線亀岡−並河間
 27日午後9時50分ごろ、亀岡市大井町一丁目のJR山陰線亀岡−並河駅間を走行中の園部行き普通電車に石が投げ込まれ、窓ガラスが割れて付近の座席にいた女性の乗客2人が頭や腕に軽いけがをした。電車に遅れはなかった。
 JR西日本によると、車内に残された石は1個で直径約3a。車両右側の窓ガラスに約10aの穴が開いた。亀岡署は現場付近の聞き込みなどを行っている。
 25日には亀岡市千代川町のJR千代川駅付近のポイントにコンクリート片が置かれ、電車が遅れた。(京都新聞)
■西武線暴行事件 24歳専門学校生を逮捕 傷害容疑 「目合い、頭にきた」 殴られた会社員死亡
 東京都東村山市の西武線西武遊園地駅ホームで26日、横浜市泉区の会社員須藤健さん(26)が暴行を受けた事件で、現場から逃走した男が26日深夜、埼玉県警狭山署に自首、警視庁東村山署は27日未明、傷害の疑いで男を逮捕した。調べでは、男は東京都練馬区大泉町、専門学校生宮園佳征容疑者(24)。重体だった須藤さんは同日午前3時ごろ、外傷性くも膜下出血で死亡。同署は、容疑を傷害致死に切り替えて宮園容疑者を追及する。
 須藤さんは西武球場前駅で満員の電車に乗る際、乗客に「詰めてください」と話し掛けていた。同容疑者は「(被害者と)目線が合い、自分に『詰めろ』と言っていると思い頭にきた」と供述。「大変なことをした。本当に申し訳ない」と話しているという。東村山署は宮園容疑者と一緒にいた男性からも事情を聴いたが、この男性は手を出しておらず、同容疑者単独の犯行と断定した。
 調べでは、間宮疑者は26日午後4時40分ころ、西武遊園地駅ホームで一緒に降りた須藤さんを追いかけ「文句をつけるなよ」と因縁をつけて、須藤さんのあごを殴るなどした疑い。須藤さんは座り込むように倒れ、意識がなくなった。
 宮園容疑者は現場の駅が埼玉県狭山市内にあると思い、父親に付き孫われて狭山署に自首。身柄を東村山署に移し逮捕された。「テレビのニュースで(須藤さんが)意識不明になったことを知り、びっくりして自首した」と話したという。(京都新聞)
■仏新幹線1000`走行で世界最速 実験で記録
 【パリ26日共同】フランス国鉄(SNCF)は26日、同国北部カレーから南部マルセイユまで高速列車TGVを走らせる国土縦断走行実験を行い、全長1067.2`を3時間29分で走破。このうち1000`の区間を3時間9分で走り「列車による1000`走行」で世界最速となる平均時速317.4`を記録したと発表した。
 同国公共ラジオによると、日本の新幹線が1000`を4時間余りで走行した非公式記録が残っているという。SNCFは6月10日に従来のTGV路線パリ−リヨン−バランス間をマルセイユまで延伸させた「地中海超特急」の営業運転を開始する予定。4時間20分だったパリ−マルセイユ間が3時間に短縮される。
 2003−04年にはマルセイユ−ロンドン、アムステルダム(オランダ)間のTGV運行も計画している。(京都新聞)
■西武線で殴打 自首の24歳逮捕 傷害容疑 重体の被害者死亡
 東京都東村山市の西武遊園地駅のホームで26日、電車に乗り合わせた男に殴られた男性は、横浜市泉区新橋町、コンピューター会社員須藤健さん(26)とわかり、27日未明、外傷性くも膜下出血で死亡した。警視庁は練馬区大泉町5丁目、専門学校生宮園佳征容疑者(24)を同日、傷害の疑いで緊急逮捕した。警視庁は28日、容疑を傷害致死に切り替えて送検する。
 東村山署の調べでは、宮園容疑者は26日午後4時40分ごろ、須藤さんを殴りつけて、腰付近を足でけり転倒させた疑い。宮園容疑者は約7時間後、父親に付き添われて埼玉県警狭山署に自首した。「相手が意識不明とテレビで知り、心配になった」と理由を話していた。
 須藤さんは西武球場前駅のホームで電車(レオライナー)に乗る際、ドア付近から「奥の方に詰めてほしい」と不特定の乗客に話しかけた。宮園容疑者はドアから離れたところにいたが、「『詰めてほしい』と言われた時、目が合って、自分に対して言っているんだと思って腹が立った」などと話しているという。
 事件当時、ホームは電車から降りた客で混雑していた。また、宮園容疑者は男性の友人と一緒にいたが、東村山署が事情を聴いたところ、事件とは無関係だったことがわかったという。「詰めて」命かけねば言えないのか 疲労色濃い被害者の父「残念です。私の半分も生きていない…」
 殴られて死亡した須藤健さん(26)の父、均さん(58)は27日午後、横浜市泉区の自宅前で疲れ切った表情で語った。
 容疑者に対しては「どういうわけか、憎らしい気がまだしない。ただ、せがれが残念だった」。
 一報は警察からの電話だった。その後、病院から「危ない」と電話があり、妻が慌てて均さんに連絡してきた。病院に駆けつけ、「何とかならないんですか」と医師にすがったが「あと1時間」と宣告された。冷たくなった健さんの足をさすりながら「残念だったな」と心の中で話しかけた。
 均さんによると、健さんは専門学校を卒業後、コンピューター会社に就職。高校時代は野球部員だった。「試合に出られず、ずっと応援ばかりだった。今でも野球が好きで、見に行っていたとは知らなかった」
 健さんの幼いころの思い出では「駅で降りたとき電車に『ありがとう』と話しかけたこともあった」。息子の優しさを振り返った。
 健さんが混雑した電車内で「詰めてほしい」と言ったことについては「だれでも言おうと思えは、言えること。命をかけなければできないものなのか」。(朝日新聞)
■電車に投石 2乗客げが 京都のJR山陰線
 27日午後9時50分ごろ、京都府亀岡市大井町並河のJR山陰線、亀岡−並河駅間を走っていた京都発園部行き下り普通電車(4両編成)の4両目の窓ガラスが割れて車内に直径約3aの石が飛び込み、女性客2人が顔や腕にけがをした。投石とみられ、京都府警亀岡署は傷害などの疑いで調べている。
 JR西日本や亀岡署によると、電車が並河駅に入る直前、進行方向右側の窓ガラスが割れた。けがをした女性客は園部駅で降りてそのまま自宅に戻った。ダイヤの乱れはなかった。(朝日新聞)
■ミニサイズ ビッグな効果?
 通勤客の頭の上に洗剤がぶらりぶらり−。地下鉄御堂筋線に乗り入れている北大阪急行電鉄の車内で、つり革広告に商品そっくりのミニチュアをぶら下げて話題を呼んでいる。今までに缶ビールやカップめん、情報誌などをかたどった広告が登場した。つり革ひとつひとつにミニチュアを取り付けるのは手間も費用もかかるが、狙い通りの注目度。盗まれることもあるが、「宣伝効果には広告主さんも満足されているのでは」と担当者。(朝日新聞 夕刊)
29日■電車にはねられ死亡 JR長岡京駅
 28日午後6時7分ごろ、長岡京市神足のJR東海道線長岡京駅で、滋賀県甲賀郡石部町の男性(37)が姫路行き新快速電車にはねられ、即死した。電車は現場に15分停車し、後続の新快速電車1本が運休したほか、特急電車など7本が最大18分遅れ、乗客3500人に影響が出た。(京都新聞)
■ナット、民家直撃 静岡で新幹線
 静岡県富士市を走行中の東海道新幹線で27日午後零時半ごろ、昨年10月に交換したばかりの車輪のディスクブレーキのボルト1本が折損、約200cのナット部分が、約10b離れた民家の雨戸にぶつかる被害を出していたことが分かった。JR東海が28日、明らかにした。けが人はなかった。JR東海によると、1998年からこれまでに50件のボルト折損事故が続発。同社の調査で、破断面にくり返し強い負荷がかかっていたことが判明し、昨年3月から同社が保有する新幹線123両のボルトを強度の高いものに交換する作業を進めていた。今回は交換済みだったことから、同社はさらにボルト部分の部品を改良する。
 東京発新大阪行きひかり223号(16両編成、700系)で、時速250`で走っていた。問題のボルトは8号車の車輪とディスクブレーキを固定する12本のボルト(長さ約17a)の1本。(京都新聞)
■鉄道唱歌の光景紹介 情緒あふれる京都駅も 京の画家 パネル展
 明治の鉄道唱歌の詩をもとに現代の画家が絵を描いた作品のパネル展「イラストで見る鉄道唱歌の旅パートU」が、京都市下京区の梅小路蒸気機関車館で開かれ、鉄道ファンを喜ばせている。
 明治時代の作家大和田建樹が作詞作曲した鉄道唱歌の詩に、京都市左京区の画家小川富男さんが、駅周辺の風景を水彩画で描いた。一昨年秋の展示会に続いて2回目の開催で、今回は新橋から門司港まで30駅の情景を描いている。「東寺の塔を左にてとまれば七条ステーション…」と歌われた京都は、現在より大きく南側をう回していた東海道線の様子がわかる。小川さんが描く光景は、二代目京都駅で、情緒あふれるれんが色の洋風建築。
 このほか、山科や大津、彦根などが展示されている。7月29日まで。入館料が必要。月曜休館。(京都新聞)
■交通局に金庫破り 大阪市 カードなど2425万円分
 28日午前4時50分ごろ、大阪市西区九条南1丁目の大阪市交通局1階事務所の自動車部運輸課内にある金庫が破られ、中に入っていた乗車プリペイドカード約9400枚(約2300万円分)と、現金約125万円が盗まれているのを当直職員が発見、110番通報した。西署は窃盗事件として調べている。
 調べによると、金庫は高さ101a、横約80a、奥行き54a。扉部分をバールのようなものでこじ開けられていた。事務所南西側の出入り口ドアもバールのようなもので壊されていた。
 盗まれたのは、金庫内にあった私鉄と共通で使える「レインボーカード」や地下鉄、バスなどの「回数カード」で1000〜5000円の5種類計約9400枚と、カードの売り上げなど現金約114万円。近くの事務机内にあった約11万円もなくなっていたという。
 当直職員11人が午前1時半ごろまで事務所内で仕事をしていたが、その後、地下室で仮眠、1階の別室にいた警備員2人も気がつかなかったという。事務所にはカメラや自動感知機などの防犯装置はなかったという。
 交通局自動車部の青木学・企画主幹は「当直職員もおり、大きな金庫なので壊されるとは思わなかった」と話している。(朝日新聞)
■折れたボルト民家の雨戸に 静岡、ひかり走行中
 JR東海は28日、静岡県富士市を27日午後0時半ごろに走行していた東海道新幹線「ひかり223号」(東京発新大阪行き)のブレーキディスク部品のボルトが折れ、破片がナットごと、約10b離れた民家の雨戸に当たったと発表した。けが人はなかった。東海道新幹線のボルト折れ事故は98年4月から50件目。JR東海は今年2月、ボルトの形状変更などの対策を発表したばかりだった。
 同社によると、車両は最新型の「700系」で、8号車の台車でブレーキディスクを固定しているボルト12本のうち1本が折れていた。700系のボルト折れは4月に続いて2件目という。
 同社は「6月中に追加対策を始める予定だった。ブレーキは12本のボルトで固定しており、列車走行上は安全性に影響はなかった」としている。(朝日新聞)
■真夜中のSL大輸送 嵯峨野鉄道へ 大阪の商社寄贈
 日本の鉄道を支えたC58型など蒸気機関車(SL)3両が29日未明、京都市右京区の商店街をトレーラーでそろりそろりと移動し、嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅に着いた。大阪市内からの大輪送作戦で、商店街では住民らが街灯の下で移動を見守った。
 大阪市西区の鉄鋼商社共永興業が、保管してきたSL8両のうちC58型、C56型、D51型(前半部のみ)の3両を「多くの市民に見てほしい」と嵯峨野観光鉄道に贈った。同興業の西野公庸前会長は鉄道ファンで、トロッコ列車にもたびたび乗車している。
 C58型(全長約12b、重さ約50d)を積んだトレーラーなど輸送隊は車両13台。28日午後9時に大阪市大正区の倉庫を出、国道1号や四条通などをへて、29日午前1時40分ごろ右京区の嵐山、嵯峨両商店街を進んだ。高さ約4bになる車上のSLに住民らは「祇園祭の山鉾のよう」と驚いていた。嵯峨俄野観光鉄道では当面、3両をトロッコ嵯峨駅南側広場で保管し、活用法を検討していく。(京都新聞 夕刊)
■飛び込みで男性が死亡 茨木駅 JR新快速電車に
 29日午前8時40分ごろ、大阪府茨木市駅前1丁目のJR東海道線茨木駅で、ホームにいた大津市の銀行員の男性(48)が同駅を通過中の上郡発長浜行き新快速電車(12両編成)に飛び込み、全身を強く打って死亡した。茨木署の調べによると、男性の体は新快速の運転席右側のフロントガラスを破り、さらに運転席と客室を仕切るガラス(縦1b、横68a)を破って客室に飛び込んだ。先頭車両には約80人の乗客がいて、数人にガラスの破片が当たったがけが人はなかったという。同署は自殺とみている。(朝日新聞 夕刊)
■走るオフィス「パソコン新幹線」整備中 東海道・山陽 ビジネス客争奪戦 航空機の「弱点」突きアピール
 東海道・山陽新幹線が、電源コンセントを備えた「パソコン対応座席」や携帯電話の通信アンテナの整備を急いでいる。背景にあるのは、航空機とのビジネス客争奪戦。航空機内はパソコン使用に制約があることから、新幹線では「移動中に仕事がはかどる」をセールスポイントにしようというわけだ。
 JR東海は4 月末から、1両に4ヵ所のパソコン用コンセントを備えた新型「700系」を走らせ始めた。これまでもコンセントはあったが、あくまで車内清掃の掃除機用だった。パソコン用はバックアップ用の電流が流れる仕組みで、走行中に送電区分が変わるたびに瞬間停電することがないよう工夫されている。
 また、東京−新大阪間に66ヵ所あるトンネルでは、携帯電話用のアンテナの設置が進んでいる。来年度中にはすべてのトンネル内で通話が途切れなくなるという。
 昨年春、山陽新幹線に登場した「ひかりレールスター」には、パソコン用電源付きの「オフィスシート」が1編成に最大16席ある。折り畳み式テーブルはノートパソコンが置けるよう、従来の2.5倍に拡大された。JR西日本は「一度利用してリピーターになる乗客が多い」と話す。
 新幹線がパソコン対応に躍起になるのは、航空機との違いをアピールするためだ。航空機は電子機器の発する電磁波が計器に影響を与えるおそれがあり、離着陸時にパソコンのスイッチを切らなけれはならず、飛行中は通信機能が使えない。
 シャトル便など航空側の攻勢が強まるなか、パソコン対応を新幹線ならではの利点にしようという狙いがある。(朝日新聞 夕刊)
30日■上野動物園の”足” モノレールが一新
 日本で一番早く開業した東京・上野動物園のモノレールが新車両で営業再開するのを翌日に控え、「リニューアル開業式典」が30日、同園で開かれた。
 式典には飼育されている動物を代表してラマとミゼットホースも参加。テープカットの後、地元小学生が運転士に花束を贈って、運行再開を祝った。東京都交通局によると、同モノレールは1957年に開業。老朽化のため廃止も検討されたが、多くの来園者から運行継続の要望があり、約1年半休業して耐震工事と新車両を造った。(京都新聞 夕刊)
■京都バス衝突 乗客ら3人けが 岩倉
 30日午前9時15分ごろ、京都市左京区岩倉長谷町の交差点で、国際会館駅前行き京都バス=峯田敬也運転手(25)=と、近くの主婦小川真由美さん(33)のワゴン車が出合い頭に衝突し、バスは道路脇の畑に突っ込んだ。小川さんと長男(5つ)、乗客の女性(60)の計3人が頭などに軽いけがをした。
 下鴨署によると、他の乗客7人は代行バスに乗り換えた。現場は信号機のない交差点だった。(京都新聞 夕刊)
■つり上げ材木 電車に接触 和歌山、線路そば作業
 30日午前8時15分ごろ、和歌山市築港4丁目の南海和歌山沿線築港町駅−築地橋駅間で、和歌山港発和歌山市駅行きの普通電車(2両)に、線路近くでクレーンにつるしていた材木(長さ約3b、幅約30a)が接触、窓ガラス3枚が割れた。乗客にけがはなかった。
 難波発和歌山港行きの特急電車が和歌山市駅と和歌山港駅間の運転を取りやめるなど計6本が運転を中止した。(朝日新聞 夕刊)
31日■「月光」「しおじ」久々の”発車” 新大阪−下関間 7月に1本ずつ JR西
 JR西日本は、山陽新幹線の全面開業まで活躍した旧国鉄の特急「月光」と「しおじ」を7月に1本ずつ、26年ぶりに復活させる。月光が7月28日から翌朝にかけて新大阪から下関まで、しおじが同30日に下関から新大阪まで走る。
 月光は寝台特急で、53年に東京〜大阪に登場。東海道新幹線の開通後は、新大阪〜博多で活躍。しおじは64年、新大阪〜下関でデビュー。ともに75年に山陽新幹線が全面開業するまで花形の特急だった。当日は青とクリーム色を塗り分けた当時と同じ車両を使用。乗車券の発売は6月6日午後2時から、JR西日本WENS予約センター(06-6376-1811)で。(朝日新聞)
■関西私鉄5社決算 阪急と阪神が黒字 3月期鉄道収入、全社減る
 関西の大手私鉄5社の01年3月期決算が即日出そろった。連結ベースで全社が増収となったが、当期損益では、阪急電鉄と阪神電気鉄道が黒字だったが、残る3社は、退職給付積み立て不足の一括償却などで赤字となった。景気低迷や少子化による旅客数の減少に歯止めがかからず、本業の鉄道旅客収入は全社で減少した。
 阪急は、減収となった鉄道やバスなどの運輸業でも人件費削減が奏功して営業利益が22.6%増。流通などその他の事業は33店舗を新規出店し、8.3%の増収だった。阪神は、運輸業で減価償却費が減少したことや、ビルメンテナンス業の増収や携帯電話関連のソフト開発受託増などで増益を果たした。
 減益3社のうち、最大手の近鉄は、連結対象の拡大などで増収だったものの、持ち分法適用会社の損失処理が響いて81億円の経常赤字。南海は、経費削減で営業利益が17.6%増、経常赤字幅が前期に比べて約20億円改善した。京阪は経常利益は微減だったものの、退職給付金の積み立て不足額を特別損失に計上したため当期赤字になった。(朝日新聞)
関西大手私鉄3月期決算
 売上高当期損益
近畿日本鉄道11517(0.9)▼293( - )
阪急電鉄4377(2.4)138( 53.7)
阪神電気鉄道2960(3.9)34(523.4)
京阪電気鉄道2499(2.3)▼ 17( - )
南海電気鉄道2043(6.3)▼ 6( - )
注・連結ベース。単位・億円。カッコ内は
前期比伸び率。▼はマイナス
■バスとワゴン車 衝突し3人軽傷 左京区の交差点
 30日午前9時15分ごろ、左京区岩倉長谷町の交差点で、京都バス(村松発京都国際会館駅行き)=峯田敬也運転手=が、近くの主婦小川真由美さん(33)運転のワゴン車と衝突し、道路わきの畑に脱輪した。小川さんと助手席にいた長男の隼ちゃん(5) 、バスの乗客の女性(60)の3人が軽傷を負った。
 下鴨署の調べでは、現場は見通しのよい交差点で信号機はなかった。バスには8人の乗客がいた。(朝日新聞)