2001(平成13)年 4月


1日■「のと鉄道」一部廃止 石川、3セク路線で初(京都)
  ■料金箱の釣り銭盗んで14年? 市バス運転手を逮捕 容疑で九条署(京都)
  ■窓 敬老乗車証の現行維持願う 中京区・藤原辰三郎(自営業・76)(京都)
  ■青鉛筆(朝日)
2日■京都市の人事異動 課長補佐級 係長級(京都)
  ■線路下りた少年 はねられて死亡 近鉄京都線久津川駅(朝日)
  ■長い駅名 日本一どっち 「ー」は文字? 長い論争? 「客呼びたい」切実 9年間王者「南阿蘇水の生まれる里白水高原」VS松江に誕生「ルイス・C ・ティファニー庭園美術館前」(朝日)
3日■声 定期券を紛失 分割発行して 主婦 山下 智恵(大阪府泉佐野市 29歳)(朝日)
  ■電車窓に落書き 3少年書類送検 器物損壊容疑(京都)
  ■ガラス落書き 学生3人に賠償請求 南海電鉄 独自に調査、計数百万円(朝日)
4日■「日常の足」となった特急(京都)
  ■まちづくり新時代 11 四条大宮まちづくり協議会 景観協定結び出店誘導 特急の終日停車求め署名活動も(京都)
  ■桜 ライトアップ 京福電鉄北野線(朝日)
  ■JR被害30億円超 芸予地震 橋脚はり197本亀裂(朝日)
  ■大阪地下鉄 車いす介助手当は適法 監査請求を棄却(朝日)
5日■乗用車とバス衝突7人けが 西京の交差点(京都)
  ■京都バス衝突 乗客7人けが 西京の三差路(朝日)
  ■新幹線停電 5本に遅れ 新大阪(朝日)
  ■車いすの男性 はねられ死亡 羽曳野、近鉄の踏切(朝日)
6日■検知装置作動せず 車いす男性踏切で死亡 転倒で高さ届かず(朝日)
  ■新幹線もリサイクル JR東日本、重量比91%(朝日)
  ■踏切渡り切れず車いす男性死亡 大阪・特急にはねられ(京都)
7日■JR奈良線 快速効果で乗客2割増 ダイヤ改正 利用調査 新駅に1日1900人(京都)
  ■元JR西社員 舞鶴で1900万円 団体旅行代金など 架空伝票で操作(京都)
  ■降りて歩いて 13 阪急長岡天神駅(長岡京市開田三丁目) 特急停車、より便利に(京都)
  ■海外鉄道事業で川重と日立提携(朝日)
  ■行った楽しかった 宮津の傘松公園 眼下に天橋立、春風格別(朝日)
  ■USJ開いてみれば 最寄り駅JRほくほく ラッシュ時並みも 車は目立った渋滞なし(朝日)
  ■聴導犬も乗車OK JR西、同伴認める(朝日)
  ■JR西社員が1900万円を横領 先月、懲戒解雇(朝日)
8日■ホームから転落 列車5b通過 兵庫、女性重傷(京都)
  ■レトロバス「まだ元気」 瑞穂町営 3年ぶり復活、丹波路走る(京都)
9日■市バスと接触、軽傷(京都)
  ■列車脱線4人けが 福島交通(朝日)
10日■旅の楽しみぎっしり 詩集「駅弁ファナティック」(京都)
  ■叡電で世界の笑顔に出会おう(朝日)
  ■市バスと接触 大学生がけが 東山の交差点(朝日)
  ■阪神高架下の作業場で出火 電車、一時不通に(朝日)
11日■阪急電鉄 13億円所得隠し 7億円を追徴課税 損失処理「不適切」で(朝日)
  ■声 完全民営化で残るか赤字線 無職 小島 精一(新潟県 64歳)(朝日)
12日■駅業務、全面委託 阪急電鉄 「駅員は減らさず」(朝日)
13日■京福白梅町−嵐山 あすから直通運行 土、日と祝日(京都)
  ■旅のアラカルト 広島いたわり電車好評(京都)
  ■男山ケーブル全面更新 来月10日から2ヵ月かけ(京都)
14日■降りて歩いて 14 JR千代川駅(亀岡市千代川町) のどか かやぶき民家も(京都)
  ■「ようこそ、おこしやす」 京都駅で修学旅行生の歓迎式(京都)
  ■琵琶湖疏水記念館 入館者100万人 記念し式典(朝日)
15日■京都市地下鉄開業20周年 ペイント列車みやびにGO 二条城障壁画デザイン 来月 イベントも多彩(京都)
  ■電車にはねられ死亡 宇治でお年寄り(京都)
16日■2人の勇気たたえ碑 JR新大久保駅で除幕式(京都)
17日■地下鉄の天井板接触 大阪地下鉄が全線一時停止(京都)
  ■「西山卯三と日本の住まい展」 戦後の世相、住宅通じ映し出す 市電利用の写真も 21日から木津で(京都)
  ■JR湖西線高島トンネル モルタル片落下(京都)
  ■新大久保駅 転落事故死 2人の労災認定 「帰宅途中の通勤災害」(京都)
  ■モルタル落下 電車にあたる 滋賀、湖西線トンネル(朝日)
  ■テーマパーク人気に悲鳴 USJ開業で外国人客増 JR西日本 3ヵ国語に対応マニュアル作成(朝日)
18日■USJアクセス 来場者の半数 桜島線を利用 JR西社長見通し(京都)
  ■快速と車が接触 宇治のJR奈良線(京都)
  ■まちづくり新時代 13 伏見・淀地域まちづくり協議会 新事業を核に活性化(京都)
  ■シティ駅 夏の制服(朝日)
19日■赤字バス路線で協議会 法改正で補助金難 府、地域の足確保へ 今月末発足(京都)
  ■聴導犬みかちゃん 満点初乗車(朝日)
20日■新幹線輸送量4年ぶり増加 JR東海(京都)
  ■桜華・クジャク…華麗に 京都市地下鉄ペイント列車 開業20周年記念 来月発車 二条城障壁画を再現(京都)
  ■ふすま絵柄の地下鉄登場 来月から烏丸線(朝日)
  ■乗車券リサイクル JR・私鉄(朝日)
21日■降りて歩いて 15 京福電鉄太秦駅(京都市右京区太秦) 映画、身近に感じる通り(京都)
  ■声 低床バスにも工夫がほしい 無職 吉岡 憲朗(広島市 79歳)(朝日)
  ■換気装置が走行中落下 JR内房線、重さ16`(京都)
23日■架線にシート 湖西線乱れる 電車6本運休、遅れ(京都)
  ■路線間違え市バス運行 京都駅行き(京都)
26日■整備新幹線 3区間の工事認可 国土交通省 計画通りフル規格(京都)
  ■携帯電話で改札OK 東海道新幹線も導入へ(京都)
  ■赤字バス路線で府対策協を設立(朝日)
27日■路面電車で西陣活性化 来月、西陣織会館で 住民団体がシンポ(京都)
  ■「交通インフラ整備を」 南部開発で京商が提言 次世代路面電車など(京都)
  ■窓 ぬくもりあるKTR 残そう 舞鶴市・石間 亜希(高校生・15)(京都)
  ■長崎には路面電車がよく似合う ぶらぶら旅 ”エコ観光地”新たな魅力 坂道を歩き、食の芸術品を味わい(京都)
28日■USJ輸送 JRが9割 近畿運輸局まとめ(京都)
  ■わくわくGW JR京都駅 満席列車も(京都)
  ■降りて歩いて 16 JR城陽駅(城陽市寺田) 人気高い鴻の巣山散策(京都)



1日■「のと鉄道」一部廃止 石川、3セク路線で初
 石川県の能登半島を走る第三セクター「のと鉄道」のうち、穴水−輪島間(20.4`)が31日を最後に廃止された。旧国鉄やJRから路線を引き継いだ第三セクターの路線廃止は初めて。
 同区間は、旧国鉄時代の1935年に開業。JR西日本を経て、91年にのと鉄道へ経営が移った。60−70年代には、松本清張の小説「ゼロの焦点」による観光ブームで多くの利用客があったが、道路網の整備などで次第に減少。65年度に1299人だった輪島駅の1日の平均乗車人員は、99年度には298人まで落ち込んだ。(京都新聞)
■料金箱の釣り銭盗んで14年? 市バス運転手を逮捕 容疑で九条署
 九条署は31日、京都市バスの料金箱から釣り銭を盗んだとして、窃盗の疑いで京都市交通局九条営業所統括主事運転手長谷川利忠容疑者(57)=山科区西野大鳥井町=を逮捕した。
 調べでは、長谷川容疑者は31日午後1時と3時半ごろ、南区東九条下殿田町の九条営業所で、市バスを出発させる前に料金箱横の釣り銭払い戻しボタンを押し、受け皿に出た10円硬貨計1000円を盗んだ。また昨年7月10日にも同様の手口で510円を盗んだ疑い。
 長谷川容疑者は容疑を認め、「14年ほど前からつり銭を盗み始め、喫茶店や自動販売機での飲食代に使った」と供述しているという。
 九条署と市交通局によると、市バスの料金箱内の金庫は施錠してあるが、ボタン操作で釣り銭用の10円硬貨は出すことはできるという。市交通局は昨年7月の窃盗被害を九条署に届けていた。
 長谷川容疑者は1969年市交通局採用、83年11月から九条営業所勤務。市交通局の山本義夫自動車部長は「交通事業に対する市民の信頼回復に取り組んでいる中で申し訳なく思う。綱妃粛正の徹底を図る」としている。(京都新聞)
■窓 敬老乗車証の現行維持願う 中京区・藤原辰三郎(自営業・76)
 先日の当欄で「敬老乗車証現状維持を願う」とのご意見。私も利用者として現状維持を心からお願いしたい。5年前、私は当欄に「足弱い人にも敬老パス重宝」を投稿した。敬老乗車証で次の停留所まで乗車した老人に運転手が、近いから歩くようにと注意した件で、足の悪い人の近くても乗りたいという気持ちを理解してあげてほしいとの思いで書いた。私たちは朝タラッシュ時は敬遠して通院や買い物などに日常、乗車証を利用している。市の老人福祉施策に「助かります」と感謝の言葉が口から出る。
 私は昨年春から長年の職業病で、左関節を痛め通院しているが、歩行が苦手で近いところでも自転車を利用する。少しでもバスに乗りたい人の気持ちが実感してよく分かる。しかしこれも敬老乗車証があればこそできるのである。医療費が値上げされ、介護保険料を年金から徴収されて、低年金受給者は先行きが不安である。市の財政赤字のため敬老乗車証まで応分の負担をとの声も聞かれ、老人たちにとっては春なのに心の中は寒々としている。(京都新聞)
■青鉛筆
 米国映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」と神戸市とを結ぶ直通バスの発車式が31日朝、JR三ノ宮駅前であった。
 JR電車とほぼ同じ所要時間で、乗り換えなし、しかも20円安いのがセールスポイント。が、午前7時半の始発には男性客が1人だけ。「渋滞のうわさが響いたのか」と会社側。
 もっとも後続は2人、3人と増え続け、式直後の午前10時の便は15人に。「神戸の観光振興にも一役を」と見送る社長の声に力がこもった。(朝日新聞)
2日■京都市の人事異動 課長補佐級 係長級
交通局
 【課長補佐級】企画総務部職員課長補佐(企画総務部職員課労務係長)堀池雅彦▽同(同人事係長)山村敏雄▽同財務課長補佐(自動車部営業課課長補佐)中村賢二▽同研修所担当課長補佐(高速鉄道部烏丸線運輸事務所所長補佐)月本堂一▽同(自動車部西賀茂営業所運転係長)前田義徳▽同(企画総務部研修所担当係長)箕浦勝春▽同営業課担当課長補佐・市交通局協力会派遣(同総務課担当課長補佐)田中龍馬▽同運輸課長補佐(自動車部営業課営業係長)山口雅直▽同(同営業課事故係長)池澤強司▽同西賀筏営業所長補佐(同九条営業所所長補佐)亀井嘉信▽同(同西賀茂営業所整備係長)塚原喜比呂▽同烏丸営業所長補佐(同烏丸営業所運転係長)塩見出▽同九条営業所長補佐(同九条営業所担当係長)岩永幸輝▽同梅津営業所長補佐(自動車部梅津営業所担当係長)山口安民
 高速鉄道部営業課長補佐(企画総務部総務課庶務係長)柴田洋志▽同担当課長補佐・京都高速鉄道会社派遣(建設室担当課長補佐)吉野晴之▽同運輸課長補佐(高速鉄道部運輸課運輸係長)松浦敬昭▽同(同運輸課運転指令区長)中村昌延▽建設室担当課長補佐(建設室担当係長)沖和廣
 ◇退職 企画総務部研修所担当課長補佐 金原康雄▽自動車部営業課担当課長補佐西川敬二▽同 丹波靖彦▽同烏丸営業所長補佐 山本晏弘▽同担当課長補佐 門脇公雄▽高速鉄道部運輸課担当課長補佐 西尾治成
 【係長級】企画総務部総務課庶務係長(企画総務部財務課主計第一係長)大口等▽同担当係長・市交通局協力会派遣(自動車部営業課担当係長)坂本雅美▽同財務課主計第一係長(企画総務部財務課管財契約係長)橋爪彰彦▽自動車部営業課管理係長(理財局)平松謙一▽同営業係長(自動車部運輸課事業係長)加藤譲▽同担当係長(同運輸課)大路健志▽同・市交通局協力会派遣(同五条営業所担当係長)宮田進一朗▽同運輸課事業係長(同運輸課担当係長)土屋義男▽同担当係長(同西賀茂営業所担当係長)高谷義弘▽同(同烏丸営業所)野木正三▽同(同営業課担当係長)松本喜代志▽同(高速鉄道部電気課)山岡昭弘
 同技術課車両係長(自動車部洛西営業所整備係長)石津泰男▽同西賀茂営業所庶務係長(建設局)西里幸生▽同担当係長(自動車部西賀茂営業所)林正夫▽同烏丸営業所庶務係長(環境局)安田一雅▽同担当係長(自動車部九条営業所担当係長)武川敏和▽同整備係長(同技衝課)吉田武▽同九条営業所担当係長(同梅津営業所)国松祐一▽同整備係長(同梅津営業所整備係長)吉川享扶▽同海津営業所担当係長(同烏丸営業所担当係長)樋口康次▽同整備係長(烏丸営業所整備係長)赤坂宰造▽同五条営業所庶務係長(高速鉄道部東西線運輸事務所担当係長)池田敬三▽同洛西営業所運転係長(自動車部営業課担当係長)田中明▽同整備係長(同五条営業所勤務)小倉義清
 高速鉄道部運輸課担当係長(高速鉄道部営業課担当係長)堀元了夫▽同烏丸線運輸事務所乗務区長(同東西線運輸事務所)麻田忠夫▽同東西線運輸事務所担当係長(同)長谷川博一▽同(建設室担当係長)吉岡治光▽同施設課担当係長・建設室担当係長前田芳明▽同竹田保線区長(同建設事務所建設第二係長)小畑博▽同車両工場修車区長(高速鉄道部車両工場勤務)岡本孝▽建設室担当係長(同施設課竹田保線区長)小寺利尚▽同(建設室)西村良次▽同(企画総務部総務課)中村陽一▽同建設事務所建設第二係長(建設室担当係長)井上豊司
 ◇退職 自動車部西賀茂営業所庶務係長池田昌▽同五条営業所庶務係長吉川智▽同洛西営業所運転係長谷崎良三▽高速鉄道部東西線運輸事務所担当係長 松宮邦夫(京都新聞)
■線路下りた少年 はねられて死亡 近鉄京都線久津川駅
 1日午後9時35分ごろ、京都府城陽市平川東垣外の近鉄京都線久津川駅で、若い男性がホームから下りて、線路を横切り反対側ホームに上がろうとしていたところ、構内に入ってきた特急列車(4両編成)にはねられ、男性は即死した。
 城陽署の調べでは、死亡したのは宇治市大久保町平盛、板金塗装工の江田明駿さん(16)。江田さんは友人と一緒にいた駅東側ホームから線路に下りたという。(朝日新聞)
■長い駅名 日本一どっち 「ー」は文字? 長い論争? 「客呼びたい」切実 9年間王者「南阿蘇水の生まれる里白水高原」VS松江に誕生「ルイス・C ・ティファニー庭園美術館前」
 日本一長い駅名の座を、一畑電鉄(本社・松江市)と第三セクター南阿蘇鉄道(同・熊本県高森町)が争っている。背景には「観光客を少しでも呼び寄せたい」という、地方ならではの切実な事情があるようだ。しばらくは「日本一長い」と名乗る駅が2つ存在することになりそうだ。
 一畑電鉄が2日から松江市の古江駅を今月下旬にオープン予定の美術館名にちなみ、「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前」駅に改名することを決めたのが発端。同電鉄は「ひらがな読みで23文字で、漢字交じりにしても日本一長い」とする。これに対し、現在鉄道ファンの間で日本一長い駅名として知られる「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅(熊本県白水村、ひらがなで22文字)を擁する南阿蘇鉄道は「文字の数え方に異議がある」と日本一の座は譲らない構えだ。
 「白水高原」は1992年4月に新設。白水村の住民らから公募して駅名を決めた。駅名表示板やパンフレットで「日本一長い」とPRし、鉄道ファンらが同駅をしばしば訪れる。同鉄道の利用者は過疎化などにより96年の約45万人から99年に約38万人に落ち込んでおり、日本一の座を追われればダブルパンチとなる。南阿蘇鉄道側は「音引きを数えなければ一畑電鉄側の駅は21文字。うちがまだ日本一です」と主張する。今後も問い合わせには「日本一」と答えるというが、駅名表示の「日本一」は削ることにした。
 一方の一畑電鉄側は「狙ったわけではないが、日本一になってしまった」と控えめだが、こちらも譲らない構え。
 ひらがな読み22文字の駅名は鹿島臨海鉄道(本社・茨城県大洗町)の「長者ケ浜潮騒はまなす公園前」駅(90年設置)があるが、漢字交じりの文字数では13文字対14文字で「白水高原」に負け、92年に「日本一」を返上している。
・国は「会社が決めること」
 国土交通省幹線鉄道課は「全国の駅名はすべて把握しているが、最長の駅名は省として特定はしていない。3月末現在、漢字を交えた文字数が最も多いのは『白水高原』だが『ティファニー』はそれを抜く。だが、駅名の届け出の際、ルビを振ることは義務づけておらず、ひらがな読みの場合は微妙だ。音引きを含めるかどうかは鉄道会社が決めることだ」としている。
・ルイス・C・ティフアニー庭園美術館 松江市西浜佐陀町に今月28日にオープン予定の美術館。米国の宝石店ティファニー&カンパニーの創始者チャールズ・L・ティファニーの長男で、美術工芸家のルイス・C・ティファニーのガラス工芸品などを展示する。(朝日新聞)
3日■声 定期券を紛失 分割発行して 主婦 山下 智恵(大阪府泉佐野市 29歳)
「大変なことをしてしまった」と、仕事から帰ってきた主人。聞くと、「通勤定期券を落とした」と言う。6ヵ月定期のちょうど半分が過ぎたところで、4万7000円分落としたことになる。駅員さんから「朝、落として、今(夜)届いていないと、出てこないことが多い」と言われたそうだ。
最近は、カードがあれば意外と間に合うことが多く、そんなに大金を持ち歩くことはない。定期券は日々、価値は減るものの、お金を持ち歩いているようなものだ。が、朝夕2回、財布などから取り出し、自動改札機へ通す。その時、紛失する可能性は高いのではないか。
 夫は会社から定期代を年2回もらう。1ヵ月ごと買うと割高になるし、その都度、売り場に行かなければならない。そこで、駅の係の方には少し手間が掛かるかも知れないが、分割発行の手数料を取って、希望者には6ヵ月分と同じ代金で、1ヵ月ずつのを6枚発行してほしいと思った。(朝日新聞)
■電車窓に落書き 3少年書類送検 器物損壊容疑
 大阪府警浪速署などは3日までに、電車の窓ガラスに工作用研ぎ石で傷を付けて落書きしたとして、器物損壊の疑いで、大阪市内などに住む18歳の少年3人を書類送検した。
 これを受けて南海電鉄は、少年3人に損害賠償を請求することを決めた。
 調べでは、昨年10月14日午後2時40分ごろ、当時、同じ高校の3年生だった少年3人は研ぎ石を使い南海電鉄和歌山市発難波行きの急行電車の窓ガラスに「PUSH」といったアルファベット文字を落書きし、傷を付けた疑い。今年2月、少年のうち1人がJR難波駅で、電車の窓ガラスに傷を付けているところを見つかり、器物損 壊で現行犯逮捕され、ほかの2人も落書きしていたことが分かった。
 同様の被害に遭っているJR西日本や近畿日本鉄道も、容疑者が特定されれば賠償請求する方針だ。(京都新聞 夕刊)
■ガラス落書き 学生3人に賠償請求 南海電鉄 独自に調査、計数百万円
 昨年夏から今年にかけて電車の窓ガラスが相次いで工作用砥石で落書きされた事件で、南海電鉄(本社・大阪市)が、大阪府警に器物損害容疑で書類送検された府内の男子大学生3人(いずれも18歳)に被害金額の賠償を求めていることがわかった。
 3人は昨年10月、和歌山市発難波行きの急行電車内で、ドアガラスに英文字や絵をかいた疑いで2日書類送検された。調べに「数十件の傷をつけた」と話したが、日時の特定が難しく、1、2枚ずつの被害だけが送検対象となったという。
 南海は、字体などの特徴から、3人が描いたかどうか独自に調査。ガラスは1枚約8000円、作業費も含めると約3万円で、請求額は計数百万円にのぼる見込み。近く少年の家族と話す。
 南海は「悪質ないたずらなので、できる限り調べ厳正に対処したい」と異例の対応を取ることにした。
 3人は府警の調べに、JR西日本でも同様の落書きをしたことを認めているといい、同社も賠償を求める方針。(朝日新聞 夕刊)
4日■「日常の足」となった特急
 阪急京都線の特急が先月24日から桂、長岡天神両駅に停車し始めた。京阪でも昨年7月から、特急を中書島、丹波橋両駅に停車させている。他線への乗り換え客や、近郊都市の乗降客の利便性向上が狙いという。取材でも停車駅周辺で喜びの声を聞くが、「特急」が特別な電車であった時代が終わったようで、少し寂しさを感じる。
 京阪間をほぼノンストップで結ぶ特急電車は、スピードはもちろん、ロマンスシートやテレビなど、設備の豪華さを競う「看板電車」。車窓の景色を眺めながら、時にはうつらうつらしたりと、ゆったりした時間を過ごせるのが魅力だった。京都への行楽客にとっても、特急での時間は観光の計画を立てたり、旅先への思いに胸を膨らませる大切なひととき。ところがダイヤ改正後は車内は乗り換え客らで込み合い、うたた寝どころではないことも。
 鉄道各社は乗降客数の伸び悩みに頭を痛め、あの手この手で業績向上に努めている。忙しい日々の生活から非日常へと誘う特急の役割も、利用者確保の命題の前にあっては、その性格を「日常の足」へと変えざるを得なかったのかもしれない。(長谷川真一)(京都新聞)
■まちづくり新時代 11 四条大宮まちづくり協議会 景観協定結び出店誘導 特急の終日停車求め署名活動も
 かつて、京都の西の玄関口だった阪急大宮駅。京都市中京区、下京区にまたがる駅周辺は、バスや嵐電との結節点としてにぎわっていた。1963(昭和38)年に阪急が四条河原町まで伸びると、ターミナルとしての機能は弱まり、往時の活気は失われた。
 商店街を中心に、まちおこしに取り組み始めたのは90年代初めから。地元自治会などが加わり、97年5月に「四条大宮まちづくりを考える会」を発足。2年後に現在の協議会に改組した。
 阪神大震災後、神戸で次々誕生したまちづくり団体の動きが刺激になった。石田哲也事務局長(50)は「行政任せの意識が強かったが、『自分たちのまちは自分たちの手で』ということにあらためて気付かされた」。
 協議会発足とともに、駅周辺の住民が自宅や店舗を新築・改築する際、日本の伝統的な色を使い、周囲の景観と調和させるよう定めた「まちづくり・景観協定」を締結し、通りごとに食料品店や情報発信などまちのイメージにあった出店を誘導することも盛り込んだ。すでに協定に沿った建物も建ち始めている。
 石田事務局長は「きちんと整備された街は、にぎわいを生み出す力がある。協定によって、地域に進出してくる店にとっても、まちづくりの方向性をつかみやすい」と強調する。電線の地中化と歩道の整備事業も、本年度から動き出す。
 そんな中、阪急は春のダイヤ改正で大宮駅を昼間の特急停車駅から外した。協議会は直ちに終日停車を求める署名活動を始め、3万人以上を集めた。「阪急側に求めるだけでなく、特急を止めたくなるような魅力あるまちを目指し、地元も汗をかかなければ」と石田事務局長。繁華街復活に向け、模索が続く。(京都新聞)
■桜 ライトアップ 京福電鉄北野線
 線路の両わきに植えられた約60本のソメイヨシノが、30基の照明で照らされ、長さ約200bの桜のトンネルが暗やみに浮かび上がった。
 ライトアップされているのは京福電鉄北野線の鳴滝駅と高雄口駅間。同電鉄が昨年、試験的に3日間だけ点灯したところ好評だったため、今年初めて本格的にライトアップすることにし、3日始まった。
 桜並木の区間、徐行したり車内を消灯したりしてくれる臨時列車「ライトアップ号」も4、5日に登場。帷子ノ辻駅発が午後7時30分から同8時30分まで。北野白梅町駅発が午後7時46分から同8時46分。それぞれ20分間隔で運行する。ライトアップは7日まで。(朝日新聞)
■JR被害30億円超 芸予地震 橋脚はり197本亀裂
 JR西日本は3日、芸予地震の被害が30億〜40数億円と発表した。復旧工事30億〜40億円、電車運休による減収約3億円という。阪神大震災(1592億円)ほどではないが、昨年の鳥取県西部地震(20億円)を上回った。被害が集中したのは山陽新幹線の三原〜新岩国間で、高架橋の橋脚間に渡すはり197本に亀裂が入り、23カ所でレールがゆがむなどした。
 はり(長さ4.5b)の亀裂は最大3bで、74%にあたる146本が広島県三原市宮浦地区 1.4`に集中した。高架を支える橋脚に被害はなく、はりが地震の力を吸収したとみられる。(朝日新聞)
■大阪地下鉄 車いす介助手当は適法 監査請求を棄却
 車いすの乗客を介助した大阪市営地下鉄の職員に市交通局が条例に基づかない「褒賞手当」を支給しているのは違法だとして、市民グループが過去5年に支給された約10億5000万円の返還を求めていた監査請求で、市監査委員は3日、「違法とまでは言えない」として請求を棄却した。しかし、「エレベーターなど施設整備が進み、補助の内容も変化している」と同手当の見直しを求めた。
 監査結果では、同手当は職員の自発性に基づく行為を奨励する趣旨で、作業割り当てがなく、休憩中の職員も担当している実態などから職務とは言えないと判断した。(朝日新聞)
5日■乗用車とバス衝突7人けが 西京の交差点
 4日午後3時10分ごろ、京都市西京区嵐山中尾下町の交差点で、西京区のアルバイト男性(18)の乗用車と苔寺行き京都バス=奥田健治運転手(29)=が出合い頭に衝突した。乗客約30人のうち現場近くに住む無職松井住子さん(78)が腰を打って入院したほか、新小学1年生の女児(6つ)ら6人が座席で頭を打つなどして軽傷を負った。
 桂署によると、現場は丁字路で、京都バスの伊藤文昭運輸部長は「乗客がけがをしたことは、申し訳なく思う。危険性がある場所の再点検をしていきたい」と話している。(京都新聞)
■京都バス衝突 乗客7人けが 西京の三差路
 4日午後3時10分ごろ、西京区嵐山中尾下町の府道の三差路で、三条京阪発苔寺行き京都バス=奥田健治運転手(29)=が、同区内のアルバイトの男性(18)運転の乗用車と出合い頭に衝突した。バスには約30人が乗っており、近くの無職松井住子さん(78)が腰と頭を打つなど、乗客7人が打撲傷を負った。
 桂署の調べでは、現場は信号がなく、見通しの悪い三差路。同署で原因を調べている。(朝日新聞)
■新幹線停電 5本に遅れ 新大阪
 4日午後3時ごろ、東海道・山陽新幹線の新大阪駅付近約20`の区間で上下線とも停電し、この区間を走っていたひかりなど3本が停止した。12分後に送電は再開したが、後続を含む5本が最大17分遅れ、約3200人に影響が出た。
 JR東海によると、停電後、送電作業を何回かするうち、再び電気が流れたという。JRはこの区間にいた車両を順次点検したが故障はなかった。架線に異物が引っかかるなどしたか、送電システムに異常があるとみて調べている。(朝日新聞)
■車いすの男性 はねられ死亡 羽曳野、近鉄の踏切
 5日午前10時50分ごろ、大阪府羽曳野市高鷲10丁目、近鉄南大阪線恵我ノ荘2号踏切(警報機、遮断機付き)内で、車いすに乗った約60ぐらいの男性が阿部野橋発吉野行きの特急電車(4両編成)にはねられた。男性は病院に運ばれたが全身を強く打ち、間もなく死亡した。羽曳野署で男性の身元を調べている。(朝日新聞 夕刊)
6日■検知装置作動せず 車いす男性踏切で死亡 転倒で高さ届かず
 大阪府羽曳野市の近鉄南大阪線恵我ノ荘2号踏切で5日、電動車いすに乗った男性が特急電車にはねられて死亡した事故で、踏切内に取り付けられた障害物の検知装置が作動していなかったことが、羽曳野署の調べで分かった。男性は踏切内で転倒し、うずくまった状態で通過する電車にはねられたとみられ、高さ70aの検知装置が作動しなかったという。
 同署の調べで、男性は羽曳野市島泉4丁目、無職坪島英雄さん(68)とわかった。同署などによると、検知装置は赤外線で障害物を見つける方式。線路に並行して3本、線路を横切る形で2本の赤外線が流れ、障害物があると信号が赤になって運転士に知らせる。押しボタン式の緊急通報装置も警報機に取り付けてあったが、いずれも作動しなかった。
 近鉄広報部は「検知装置は車の脱輪などを想定したもので、犬や猫などの動物に反応しないように高さ70aに設定している」と説明する。
 同様に検知装置が作動しなかった事故は、兵庫県西宮市内の阪神電鉄踏切で99年3月と5月にあり、車いすの女性と視覚障害の男性が死亡。運輸省近畿運輸局(当時)は同社に、踏切での安全運行のため通行者に対する啓発活動や線路を横切る車線の見直しなどを求める改善指導をした。(朝日新聞)
■新幹線もリサイクル JR東日本、重量比91%
 JR東日本が、仙台市のリサイクル会社と共同で、東北新幹線などで使ったアルミ合金車両の200系の再資源化に取り組んでいる。
 車両を細かく破砕し、種類ごとに金属を選別する。リサイクル率は重量比で91%という。
 分別した金属は売却するほか、グラスウールなどは熱エネルギーとして生かす。取り組みは3年前から始まり、年間100両程度を再資源化している。(朝日新聞)
■踏切渡り切れず車いす男性死亡 大阪・特急にはねられ
 5日午前10時50分ごろ、大阪府羽曳野市高鷲、近鉄南大阪線恵我ノ荘第2号踏切で、電動車いすの男性が、阿部野橋発吉野行き特急電車(4両編成)にはねられた。男性は病院に運ばれたが間もなく死亡。乗客らにけがはなかった。
 羽曳野署の調べでは、男性は羽曳野市島泉4丁目、無職坪島英雄さん(68)。警報機が鳴っている踏切に進入。渡り終える前に遮断機が下りて出られなくなった。
 自力で遮断機を上げようとしたがバランスを崩して転倒、散らばったお金を拾おうとしているところを電車にはねられたらしい。(京都新聞 夕刊)
7日■JR奈良線 快速効果で乗客2割増 ダイヤ改正 利用調査 新駅に1日1900人
 JR西日本は6日、3月3日にダイヤを改正したJR奈良線の利用状況の調査結果をまとめた。一部複線化による朝夕ラッシュ時の快速運行や新駅設置の効果で、1日の平均乗車人員は約18%増えた。3月3日以降の4週間を調べた。1日の平均乗車人員は4万3000人で、ダイヤ改正前(3万7000人)に比べ、6000人増加した。
 奈良線の宇治−新田間に新設したJR小倉駅の乗降客数は、1日平均で1900人だった。宇治駅でも乗降客数は8300人と、改正前の7500人から約1割増加していた。
 3月のダイヤ改正では、JR小倉駅を新たに設置したほか、京都−藤森、宇治−新田間の複線化により、平日朝の通勤通学時間帯に奈良始発の快速2本と区間快速3本、夕方には京都始発の快速8本を新たに運行。奈良−京都間は20分、宇治−京都間は9分短縮された。
 さらに、午前9時から午後5時までの快速を「みやこ路快速」と名付け、運行本数を片道毎時1本から2本に増やした。(京都新聞)
■元JR西社員 舞鶴で1900万円 団体旅行代金など 架空伝票で操作
 JR西日本の元社員(44)が、西舞鶴駅(舞鶴市伊佐津)などに勤務当時、客からの旅行代金や同社のギフトカード合わせて約1900万円相当を横領していたとして、同社がこの社員を、先月12日付で懲戒解雇したことが6日分かった。
 同社福知山支社によると、元社員は舞鶴旅行センターと西舞鶴駅、東舞鶴駅に勤務していた1997年9月ごろから今年2月にかけて、団体旅行の申し込み客から受け取った代金や、乗車券などが買える「ウエンズ(WENS)ギフトカード」を数回にわたって横領、被害は合わせて1898万4000円相当にのぼる。
 元社員は団体旅行の取り扱いなどを担当し、受け取った代金は実際に入金したことにして客に影響が出ないようにしたうえ、架空の伝票を作成してその金を振り出したようにしたり、帳簿を改ざんするなど操作、毎年の監査をくぐり抜けていたという。
 2月末の抜き打ちの監査で発覚、同支社の調査に対し、横領した金は家族の入院費や遊興費などに使った、と話している。同支社は全額返済する約束を取り付け、一部は既に返済ずみのため、告訴はしない方針。(京都新聞)
■降りて歩いて 13 阪急長岡天神駅(長岡京市開田三丁目) 特急停車、より便利に
 味自慢の洋食屋、品ぞろえが評判の書店、威勢の良いかけ声が響く総菜屋。阪急長岡天神駅界わいは、大小の商店が立ち並び、特に夕方は買い物客や家路を急ぐ勤め人でにぎわう。
 今春から特急が停車。大阪・梅田まで特急で30分、河原町まで13分。この便利さに加えて駅から徒歩で長岡天満宮をはじめ、足を延ばせば光明寺、乙訓寺などの社寺や西山のハイキングルートが広がる。休日は参拝客やリュックサックを背負った一行が目立つ。
 長岡天神駅ができた1928年当時、駅周辺は、田畑やため池が広がるのどかな農村地帯だった。50年代を境に地域は一変、住宅が立ち並んだ。駅西側には「アゼリア通」「セブン通」という2つの商店街ができた。
 アゼリア通には四季折々に色鮮やかな花の鉢植えが並ぶ。通りの商店で作る「長岡中央商店街振興組合」の取り組みだ。ほかにも、イルミネーションで夜の歩道を飾ったり、地元の大学生と合同でアート展を開くなど、町づくりに力が入る。
 同組合理事長の小森保孝さん(50)は「町の将来は自分たちで考えていかないと、若い人が続かない。活動のばだけは何としても築いておきたい」と意欲を見せる。鉢植えなどの取り組みを通じて、商店街の活動に関心が低かった人々も協力し始めるなど、新たな機運が生まれている。
 4月下旬には、長岡天満宮のキリシマツツジが燃えるように花開き、地域は春の観光シーズンを迎える。関西一円から集まる観光客たちを案内するのは市民のボランティアガイドたち。地域の一人ひとりが、町の活気を支えている。(京都新聞)
■海外鉄道事業で川重と日立提携
 日立製作所と川崎重工業は6日、海外向けの鉄道事業で提携すると発表した。信号・運行管理システムに強い日立と、車両輸出に実績のある川重が組み、新規建設の活発な東南アジアや中国、北米などの海外事業を共同受注する狙い。
 鉄道車両、運行システム、建設、保守管理を一括して請け負える体制を整える。共同受注の窓口を4月中に設け、プロジェクトごとの専門組織も両社で設立していく。(朝日新聞)
■行った楽しかった 宮津の傘松公園 眼下に天橋立、春風格別
 日本三景のひとつ、天橋立を北側から見下ろす宮津市の傘松公園に登った。と、いっても歩かなくていい。ケーブルカーやリフトがある。春が遅い丹後にもやっとサクラが咲いた。公園までの沿道は古木のソメイヨシノが五分咲きだった。山上の公園付近の見ごろは来週末になりそうだ。
 国道178号に面した篭神社境内の駐車場で車を降りた。年間160万人の観光客を運ぶ貸し切りバスの大半もここに駐車する。社殿は伊勢神宮と同じ神明造り。伊勢神宮はここから移されたと伝えられる古い社で、元伊勢を名乗る。今の神職は82代目。その「海部氏の系図」は国宝に指定されている。
 クスの大木がそびえる社殿を左に折れ、約200bでケーブルカー乗り場。黄色い車両が待っている。その歴史は古く1927年(昭和2年)の開通。戦時中は撤去されたが、51年(昭和26年)に再建し、丹後海陸交通が営業を始めた。
 発車の合図とともにグラッとひと揺れして動き出した。高度差100b、延長約400bを4分で登る。
 「サクうがきれい」「うわぁ、天橋立が見えてきた」。満席に近い75人乗りの車内のあちこちから歓声が飛び交う。あっという間に傘松駅へ着いた。駅舎の上が展望台テラス。右肩上がりに真一文字に伸びる天橋立が広がる。「股のぞき」殺しなくても絶景だ。
 帰りはケーブルカーと並行するリフトに乗る。眼下に天橋立を見ながら体全体で感じる春風も格別だった。(天野 良一)
 メモ ケーフルカーは午前8時から午後5時半まで運転。ほぼ15分おき。大人640円、子供半額。並行するリフトと共通券。傘松公園から西国33ヵ所霊場第28番札所の古寺「成相(なりあい)寺」までの登山バスは15分おきに発車。所要時間6分、大人往復700円。北近畿タンゴ鉄道・天橋立駅からは観光船で篭神社前まで行ける。所要時間15分、大人520円。船、ケーブル、バスのフリー切符大人1900円もある。(朝日新聞)
■USJ開いてみれば 最寄り駅JRほくほく ラッシュ時並みも 車は目立った渋滞なし
 3月31日にオープンして1週間がたった大阪市此花区のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)。大きな混乱もなく、滑り出しは順調のようだ。経済の沈滞ムードの吹き飛ばしを期待された巨大テーマパークをめぐる序盤の決算は−。
 船員風の青いオリジナル制服を着た駅員に乗客が駆け寄る。「一緒に写真に入って下さい」。JR桜島線ユニバーサルシティ駅で、こんな光景をよく目にする。記念撮影だけでなく、ときにはサインをせがまれることもあるという。
 JR西日本はこの1週間のUSJの入場者が利用した交通機関の割合を、JR8割、残りが車や船と分析する。JR独り勝ちの結果だ。
 同駅の1日平均乗降客は、当初予想を2万人も上回る4万5000人。初日から2日間は5万6000人を記録し、ピーク時の車内はラッシュ時並みだった。
 一方、対岸の天保山や神戸などを結ぶ15航路の1日平均の利用者は計2800人余り。大阪市交通局が運行する直行便の路線バスの1日平均乗客は4人にも満たないなど、苦戦が続く。
入場者は好調
 開業2日後から当日券の販売を始めたUSJ の正面ゲートには、連日開園1時間前には行列ができる。
 USJマーケティング部は「前売り、当日券とも予想通りの好調な出足だ。入場者の方からは『また来たい』という感想をよく聞く。遠方からの入場者もよく見かける。年間800万人の入場見込みを達成しそうだ」という。
・TDL「余硲」
 各地のテーマパークはどんな反応を見せているのか?
 東京デイズニーランド(TDL)(千葉県浦安市)はこの1週間、連日7〜8万人の人出。「USJのお陰でテーマパークヘの関心が高まったせいか、前年より好調。関西からの客を奪われているとは思えない」と運営会社は余裕を見せる。
 東映太秦映画村(京都市)は平日2700人程度と前年並みで、「ひと安心した」。
 倉敷チボリ公園(岡山県)は3月27日から4月5日までの春休み中の入場者は8万6600人で、前年比で約1万人減。「関西からの客が増えている」という。
・地元も「ホッ」
 3900台収容のUSJ駐車場の埋まり具合は最大で5割程度。目立った渋滞はない。
 地元の此花署は「いい意味で拍子抜け。大渋滞を心配して、観光客だけでなく、一般の人も周辺道路での車の利用を控えたのではないか」と見る。
 住民もとりあえず胸をなでおろす。約600世帯でつくる桜島連合振興町会の米沢福徳会長(72)は「渋滞で住民の生活に影響が出るのが一番の不安だったが、開幕前と後で違いは見られない」。
 「ジョーズ」にちなんだ太巻きずしや恐竜の形をしたまんじゅうなど、USJ人気にあやかろうと新商品を発売する店が相次いだ地元商店街では「珍しがって来てくれる地元の人はいても、観光客の姿は見ませんなあ」とため思をつく。(朝日新聞 夕刊)
■聴導犬も乗車OK JR西、同伴認める
 耳の不自由な人を手助けする聴導犬の車内同伴を大手鉄道会社で初めて、JR西日本が認めた。法的根拠のある盲導犬とは異なり、手足の不自由な人の手伝いをする介助犬同様、ペット扱いされているのが実情で、関係者は「これをきっかけに社会的な認知が広がれば」と期待する。
 同社が認めたのは大阪市阿倍野区の主婦岸本淑子さん(62)の聴導犬「みかん」(雌、2歳)。
 岸本さんは1歳のとき、高熱で聴覚をほぼ失った。自転車のベルや車のクラクション、電車の発車ベルなどが聞こえず、外出時には、夫や娘が付き添ってきた。
 昨年1月、日本聴導犬協会(長野県)からみかんを紹介された。2年前に保護された捨て犬で、オレンジ色の毛にちなんで名付けられた。同協会で約1年間、非常ベルや呼び鈴などを聞き分け、ほえずに脚でつつくなどして飼い主に知らせるよう訓練された。
 協会によると、聴導犬は米国に約4000頭、英国に約700頭いる。日本では81年から育成されているが、現在二十数頭にすぎない。盲導犬も日本には約850頭しかいないが、道交法で認知されており、厚生労働省などが交通機関へ受け入れを要請しているが、聴導犬や介助犬は法的認定がなく、ペット同様に扱われ、乗り物や飲食店への同伴を拒まれることが多い。
 JR西日本は旅客営業規則で盲導犬に限って認めてきたが、95年以降は試験をしたうえで介助犬も許可。現在6頭の同伴乗車を認めている。これを知った岸本さんは昨年7月、みかんの同伴乗車申請をした。昨年8月と今年2月に大阪駅や大阪環状線で、乗車やホームでの電車待ちなどの試験を受けた。混雑時でもほえたり興奮したりせず、絶えず岸本さんを気遣っており、満点で合格した。
 みかんは19日、「聴導犬」と書かれたベストを着て、岸本さんとともに初めてJR西日本の電車に乗る予定だ。
 同協会の有馬もと会長は「JR西日本が理解してくれてうれしい。聴導犬のことを多くの人に知ってほしい」と話す。
 岸本さんは「まずは京都の寺社参りをしたい。みかんは2番目の娘。みかんさえいれば大丈夫です。ほかのJR各社にも許可をお願いしたい」としている。(朝日新聞 夕刊)
■JR西社員が1900万円を横領 先月、懲戒解雇
 JR西日本福知山支社は7日、同社の元男性社員(43)が西舞鶴駅などに勤務当時、旅行代金など計1900万円を横領し、3月12日付で懲戒解雇した、と発表した。
 同支社によると、元社員は97年秋〜今年2月の間に勤務していた舞鶴旅行センターと西舞鶴駅、東舞鶴駅で、団体旅行客から受け取った代金など計1900万円を数回にわたり着服。架空の伝票を作成して、発覚を逃れてきたが、2月末の同支社の監査でわかったという。(朝日新聞 夕刊)
8日■ホームから転落 列車5b通過 兵庫、女性重傷
 7日午後4時25分ごろ、兵庫県福崎町福田のJR播但線福崎駅の上りホームから、電車を待っていた同町の無職女性(38)が線路に転落した。直後に寺前発姫路行き普通電車が進入し、レールとレールの間にうつぶせになった女性の上を約5b通過して止まった。女性は左足が電車と接触し、かかとの骨を折る重傷だが、命に別条はないという。停車後に運転士と車掌が女性を助け出した。電車は同駅で停車するため、かなり減速していたらしい。
 福崎署の調べでは、女性は「目まいがしてふらついた」などと話しており、誤って転落したとみられる。同署が詳しい事故原因を調べている。(京都新聞)
■レトロバス「まだ元気」 瑞穂町営 3年ぶり復活、丹波路走る
 瑞穂町営バスの昔懐かしいボンネットバスが、3年ぶりに定期路線に復帰し7日、郷愁を誘う姿で新緑の丹波路を走り抜けた。
 バスは1995年に購入、住民の足確保と観光振興を目的に日・祝日、質志鍾乳洞など観光施設のある2路線を走り人気を集めた。しかし、66年の製造で老朽化が進み、99年に一線を退き、不定期の観光バスとして運行していた。
 今回復帰したのは、檜山を起点に町中心部を巡回する中台線。今春からの町営バスのダイヤ改正で町外からの利用者も多いグリーンランドみずほまで延長、比較的距離も短いため「運行に耐えられる」と、再登板することになった。久しぶりに町中を走るバスに町民らも足を止めて振り返り、運転手も「まだまだ元気」と話していた。運行は土曜のみで、午前と午後の各1便。12月から3月までは運休する。(京都新聞)
9日■市バスと接触、軽傷
 8日午前10時50分ごろ、京都市東山区東大路通三条交差点で、東山区正面町、大学生片山祐里さん(21)の自転車と、銀閣寺行き市バス=中山力運転手(59)=が接触。片山さんは転倒して腰を打つなどの軽傷を負った。市バスの乗客約30人にけがはなかった。
 松原署によると、片山さんと市バスはいずれも南進中だったといい、原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■列車脱線4人けが 福島交通
 8日午後9時35分ごろ、福島市栄町の福島交通飯坂線の福島駅構内で、飯坂発福島行き上り列車(2両編成)が構内の車輪止めを乗り越えて脱線し、前方の駅ビルの壁に衝突した。乗員乗客6人のうち、運転士と乗客3人の計4人が手や胸を打って軽いけがを負った。福島署は何らかの原因でブレーキが作動しなかったとみている。
 けがをしたのは、同市飯坂町浜野、アルバイト佐藤克美さん(56)ら。
 佐藤正吉運転士は「福島駅の1つ手前の曽根田駅の約500b手前で停電になり、ブレーキが利かなくなった」と話しているといい、非常用、保安用のブレーキもかけたが利かなかったという。電車は時速約40`の速度のまま脱線した。(朝日新聞 夕刊)
10日■旅の楽しみぎっしり 詩集「駅弁ファナティック」
 詩人のドリアン・T・助川さんが日本全国を旅して、駅弁を食べて食べて、詩を書いて、駅弁をテーマに詩集を書きあげた。この風変わりな詩集「駅弁ファナティツク」(学陽書房)には、北海道から沖縄まで、おいしいたべものをめぐる言葉がぎっしりと詰まっている。
 最初のひと口は、北海道・長万部駅の「かにめし」。小さな子どものころ祖母に買ってもらって、初めて食べたお弁当の記憶にまつわる詩だ。「全部食べていいんだよ」と言って、自分は、はしを付けず、黙って見つめていた祖母の顔が、声が、たっぷりのカニ身と飯の味とともによみがえる。
 岩手・宮古駅の「海女弁当」には「群青の子分」ヤリイカが、柔らかく煮込まれてのっている。
 群馬・高崎駅「だるま弁当」、新潟駅「ひらめずし」、福井・敦賀駅「鯛の舞」、鳥取駅「あご寿し」、山口・下関駅「ふくめし」、高知駅「かつおたゝき弁当」、西鹿児島駅「とんこつ弁当」などなど。
 鉄道がないので駅弁がない沖縄では、那覇空港のサトウキビを食べて「こんなにも純な甘さを隠しているとは知らなかった」と沖縄の歴史に思いをはせる。
 米国滞在中のドリアンさんは「車窓の景色を見ながら、美しい駅弁を楽しみ、おおらかに飲む。なぜこんなにシンプルな喜びが他国にはないのか不思議。駅弁を触媒にしながら僕が探そうとしたものは、消え行く日本の姿。駅弁の詩集なんて、今の時代からは完全に外れてしまっているかもしれませんが、昭和の時代に少年だった僕のような人間は、旅をしながら食べて飲むことが、一番の生きているだいご味だったような気がする」と話している。(京都新聞)
■叡電で世界の笑顔に出会おう
 春の列車に揺られて世界の笑顔を見ませんか−。京都・叡山電鉄のギャラリー列車「エコモーション号」の車内で、写真展「世界の笑藤」が開かれている。大阪市在住の写真家・北川孝次さん(56)が約3年かけて海外十数ヵ国で撮影した写真の中から、よりすぐりの40枚を展示している。6月29日まで。
 叡山電鉄では95年4月から、車体に環境保護をイメージしたデザインを施し、車内をギャラリーとして利用する2両編成のエコモーション号を、出町柳−鞍馬間で1日8往復運行している。
 今回の写真展「世界の笑顔」は、北川さんがアフリカやアジア各国、アメリカなどを訪れ、これまでに撮り続けてきた「笑顔」の数々を展示している。早朝の市場で喜々として働くカメルーンの少女や、少女のように愛らしいミャンマーの少年、孫とほお寄せ合って静かな笑みを浮かべるブータンの老婆など、様々な笑顔が車内にあふれる。
 エコモーション号は通常料金の片道410円で乗車でき、期間中は毎日運行の予定。問い合わせは叡山電鉄営業課(075・781・5121)へ。(朝日新聞)
■市バスと接触 大学生がけが 東山の交差点
 東山区東大路通三条の交差点で8日午前10時50分ごろ、京都市バス(中山力運転手)が、同区正面町、大学生片山祐里さん(21)の自転車と接触。片山さんは転倒し腰を打って1週間のけがをした。
 松原署の調べでは、市バスが交差点を南進していた際、同じ方向に走っていた自転車のハンドルとバスの側面がぶつかったらしい。当時、道路は渋滞しており、バスは時速約10`で進んでいたという。(朝日新聞)
■阪神高架下の作業場で出火 電車、一時不通に
 9日午後6時40分ごろ、神戸市東灘区住吉宮町5丁目の阪神電鉄本線高架下にあるポン酢製造会社「ニツコー住所」(川島安博社長)付近から出火、木造2階建ての作業場延べ約150平方bのうち、約90平方bが焼けた。けが人はなかった。現場は住吉駅のすぐ西側で、同駅に向かっていた梅田行きの普通電車が約150b手前で緊急停止し、御影駅に引き返した。同本線の青木〜御影間が約1時間不通になり、約4万5000人に影響が出た。
 東灘署の調べでは、当時、作業場1階ではなべでだしを取っており、従業員が2階に上がったあと、出火したという。
 緊急停止した電車に乗っていた同区の会社員の男性(45)によると、電車が急に速度を落とし、「沿線で火災が発生しております」と車内放送があった。男性は「直接、炎を見た人もいて、一時は騒然となった」と話した。
 阪神電鉄は、青木駅と御影駅で折り返し運転するとともに、JRと阪急電鉄に振り替え輸送した。
 現場の高架下には、飲食店や事務所、住宅などが並んでいる。(朝日新聞)
11日■阪急電鉄 13億円所得隠し 7億円を追徴課税 損失処理「不適切」で
 阪急電鉄(本社・大阪市)が大阪国税局の税務調査を受け、99年3月期までの2年間で約13億円の所得隠しを指摘されていたことが10日、わかった。開発事業をめぐる融資について、回収可能なのに貸し倒れ損失として処理したのは不適切だったと認定され、重加算税を含め約7億円の追徴課税を受けた。
 関係者によると、阪急電鉄は90年ごろ、東京都内で開発事業を計画。子会社を通じて不動産会社と土地取得の委託契約を結んだ。しかし、不動産条社は期限を2年過ぎた95年になっても土地取得を完了できなかった。
 阪急側は不動産会社に対し、子会社が銀行から借り入れて貸し付けた土地取得資金の2年分の利息など約22億円を支払うよう求めたが、不動産会社は経営悪化を理由に拒否した。このため、阪急電鉄は子会社に約22億円を融資。最終的に回収不能になったとして、98年3月期決算で「貸し倒れ損失」に計上した。
 しかし、阪急電鉄はその直後の98年度に、不動産条社と同じオーナーが経営する法人からレジャー施設を購入したうえ、この法人に施設をリースし、月々1億円のリース料を受け取っていた。大阪国税局は一連の取引を「リース料の形で貸し倒れ損失分を不動産会社側から回収しており、貸し倒れ損失としたのは不適切だった」などと指摘。税務調査前に、阪急電鉄が課税所得として計上したリース料約9億円を差し引いた約13億円を重加算税の対象とした。
 阪急電鉄広報室は「レジャー施設を経営する会社と不動産会社は別法人で、損失回収の意図はなかった」としている。(朝日新聞)
■声 完全民営化で残るか赤字線 無職 小島 精一(新潟県 64歳)
 国土交通省は、今国会にJR3社(東日本、東海、西日本)の完全民営化を目全民営化になれば、採算のとれない路線の扱いはどうなるだろうか。
 旧国鉄時代の基準ならバス転換とされるような、輸送密度の低いローカル線は、JRでもかなりあると聞いた。
 国のJR法改正案では、一般私鉄よりも公共性が高いとの観点から、路線の維持などについて「当分の間、配慮するべき事項に関する指針を定める」としてはいる。しかし、JR側からは「原則、ほかの私鉄と同じくすべきだ」という声も聞こえる。
 旧国鉄債務などの返済に年間約1万円のたばこ特別税を払っている者としては、地方ローカル線の維持や、安全で安定した輸送の確保は最大限守ることを規定していただきたい。(朝日新聞)
12日■駅業務、全面委託 阪急電鉄 「駅員は減らさず」
 阪急電鉄はすべての駅の運営管理業務を7月から子会社に移す。鉄道事業収入の減少傾向が続く中、本体から切り離して人件費の削減を狙う。一部の駅の業務を子会社などに委託する例はあるが、全面移管は珍しい。
 乗車券や金銭の取り扱い、出改札、定期券の発売、案内など駅の業務すべてが対象。駅業務を担当する全額出資の阪急レールウェイサービスを5月に設立。まず7月に梅田、中津、十三(いずれも大阪市)の3駅について委託、計76人が新会社に出向する。03年4月には、地下鉄との乗り入れのため、既に大阪市が駅業務を管理している天神橋筋六丁目駅(同)を除く全83駅の業務を移し、約600人が出向。定年退職者の再雇用などで出向者を400人程度まで減らす計画。
 鉄道の運行管理は引き続き本体が行う。同社では「駅員数の削減は考えておらず、ノウハウも蓄積されるため安全上の問題はない」としている。(朝日新聞)
13日■京福白梅町−嵐山 あすから直通運行 土、日と祝日
 京福電気鉄道は14日から5月27日までの毎土、日曜日と祝日に、北野線の北野白梅町と嵐山線の嵐山を結ぶ直通電車を運行する。
 北野白梅町方面から嵐山に向かう場合、通常は帷子ノ辻で乗り換えが必要だが、直通運転で金閣寺や北野天満宮、嵐山などを訪れる観光客の利便性の向上を図る。所要時間は約20分。
 同社は昨年の春と秋に実施しており、今年も春の行楽シーズンに合わせ直通運転を行うことにした。(京都新聞)
■旅のアラカルト 広島いたわり電車好評
 ホームと車床の段差はゼロで、バギーも押して電車に乗れる。広島電鉄が広島駅前−広島宮島区間で運行しているドイツ製次世代型路面電車「グリーンムーバ」が好評だ。乗り降りが楽、バギーをたたまなくてもいいなど超低床電車に対する利用者の賛辞が相次ぐ、 車内は開放的で1人掛けのしゃれた52席、2台分の車イス用スペースもある。熊本に3年前導入されたのが最初。内部にゴムを巻いた弾性車輪で走るため、走行音も静かで揺れもない。国土交通省が国内車両メーカーに、国産化を要請しているが、広電はバリアフリー化として1編成3億4000万円の車両を導入した。30分おきに1日23往復運行。TEL082(242)3551。(京都新聞 夕刊)
■男山ケーブル全面更新 来月10日から2ヵ月かけ
 京阪電鉄は、八幡市の京阪八幡市駅と男山山上駅間(0.4`)を結ぶ「男山ケーブル」を5月10日から2ヵ月かけて全面更新する。
 7月11日から運行する新車両は、桂、宇治、木津の三川合流地点などの風景が見渡せるよう、座席を山を背にする向きに設置するほか、出入り口の幅を90aに広げバリアフリーに対応する。2台の車両を結ぶケーブルや巻き上げ機械も交換し、手動式の運転装置も自動式に切り替える。
 工事期間中(5月10日−7月10日まで)は八幡市駅−石清水八幡宮間に代替バス(1日上下計54本)を運行する。
 男山ケーブルは1926年に開業、戦時中に営業を停止したが、55年に再開した。4月20日からケーブル八幡市駅で、46年間使用された現車両の引退を記念する乗車券(2種計1500セット)を販売する。(京都新聞)
14日■降りて歩いて 14 JR千代川駅(亀岡市千代川町) のどか かやぶき民家も
 小さな木造の駅舎に「千代川驛」の看板があがる。降り立った通勤客や通学生の上に、桜の花びらが落ちてくる。最近、道路拡幅や、長く親しまれた日用品店が移転して駐輪場になるなど駅前のたたずまいは変わったが、なんとなくのどかな雰囲気はそのまま。
 駅から東へ。月読橋を歩いて保津川を渡り、まっすぐの一本道。山肌に山桜の淡いぼんぼりがともる千年山のふもとを目指す。千年山は三郎ケ岳など亀岡北東部の山々の総称だ。柔らかい稜線が愛されて、古来から幾多の歌によまれてきた。
 歩き始めて半時間余で馬路町の集落に入る。農家の土塀が続き、かやぶき民家も点在する。良質の小豆や農家の女性グループが手がけるみそを愛するファンも多い。メンバーの人見博子さんは「石灰が多い土壌がはぐくんだ大粒の小豆は日本一。人もみんなのんびりのいい雰囲気の地域です」と笑顔をみせた。
 集落を抜けて再び田んぼの中の道。田おこしを終えた大地が田植えを待つ。国指定史跡「千歳車塚古墳」が見えてきた。全長80bの古墳は、5世紀の大王墓にみられる伝統的な前方後円墳。亀岡盆地では最大規模だ。毎春「火入れ」が行われ、田植えのころには新芽の緑に覆われる。
 古墳から15分、目的地の千年山のふもと、出雲大神宮に着いた。千歳町出雲に鎮座する丹波国一の宮。ひわだぶきの社殿がすがすがしい。境内ではおいしい「御押水」が自由にいただける。
 花笠の男性が踊る花鎮祭りの「出雲風流花踊り」(18日)を控えた平日の境内は静か。帰りの電車を1本遅らせて、足を止め、緑あふれる亀岡盆地の絶景をしばし楽しもう。(京都新聞)
■「ようこそ、おこしやす」 京都駅で修学旅行生の歓迎式
 京都を訪れた修学旅行生の歓迎式が13日、京都市下京区のJR京都駅新幹線コンコースで行われた。生徒たちは予期せぬ歓迎に驚きの表情を見せながらも、笑顔で時代劇俳優に話しかけたり、琴の演奏に聴き入っていた。
 歓迎式は、京都市や市観光協会、観光関連団体などで作る「京都観光客誘致対策協議会」が、1997年から春秋の修学旅行シーズンに合わせて行っている。
 午前11時前、千葉県から6中学校約1200人が京都駅に到着してホームから降りると、琴の演奏が流れるなか、協議会のメンバー約50人や東映太秦映画村の俳優、バスガイドたちが「ようこそ京都へ」と、拍手で出迎えた。
 学校には京都を写した写真集、生徒たちには記念絵はがきを記念品として贈った。歓迎式は18日と5月8日にも行われる。(京都新聞)
■琵琶湖疏水記念館 入館者100万人 記念し式典
 左京区の琵琶湖疏水記念館で13日、入館者が100万人に達し、記念式典が開かれた。
 疏水記念館は89年に開館した。1890年の第1疏水完成以来、疏水の模型や当時の測量図などを展示している。
 この日午前10時半ごろ入館100万人を達成。100万人目となった徳島市の新居亮子さん(26)に疏水の写真などの記念品が贈られた。(朝日新聞)
15日■京都市地下鉄開業20周年 ペイント列車みやびにGO 二条城障壁画デザイン 来月 イベントも多彩
 京都市交通局は地下鉄開業20周年を記念して5月の1ヵ月間、多彩な催しを開催する。二条城の障壁画を描いた「ペイント列車」の導入、車両基地での「地下鉄まつり」などで節目を祝う。
 京都市の地下鉄は1981年5月29日に烏丸線の北大路−京都間(6.5`)で開業した。現在は、烏丸線が国際会館−竹田間の13.7`、東西線が二条−醍醐間の12.7`で運行している。
 記念事業の目玉となるペイント列車は、市のデジタルアーカイブ事業で記録した二条城二の丸御殿の障壁画から「鳥」「扇」「花木」を車体側面に描く。発車式を5月1日午後2時に国際会館駅で行う。
 地下鉄まつりは、同27日に竹田駅近くの車両基地で午前10時から開き、女優の忍足亜希子さんを1日駅長に招く。基地の見学会、ステージショーなどが楽しめる。同12日には、烏丸御池駅の竹田方面行きホームで、中京区の高倉小と御所南小の児童がつくった「陶板レリーフ」の除幕式を行う。
 このほかの催しは▽5月13、20日=駅コンサート(四条駅改札口前)▽19日=地下鉄・市バス我楽多バザール(ゼスト御池)▽27日=イベント列車運行▽1−31日=駅美術館(地下鉄全駅)がある。
 また、記念グッズとしてペイント列車や陶板レリーフを描いた乗車カード、開業当時の車両をモデルにしたチョロQ(1000円、1万個限定)を発売する。
 イベントの詳しい内谷や記念グッズの購入方法は地下鉄各駅などに置くパンフレットで紹介する。市交通局高速鉄道部はTEL075(822)9165。(京都新聞)
■電車にはねられ死亡 宇治でお年寄り
 14日午後零時45分ごろ、宇治市小倉町久保の近鉄京都線の踏切内で、近くの無職藤田二郎さん(83)が、国際会館行き急行電車にはねられ、即死した。
 目撃者の話では、藤田さんが遮断機をくぐり抜けて線路内に侵入したといい、宇治署が詳しく調べている。(京都新聞)
16日■2人の勇気たたえ碑 JR新大久保駅で除幕式
 東京都新宿区のJR新大久保駅で1月、ホームから転落した酔客を助けようとして亡くなった韓国人留学生李秀賢さん当時(26)=と横浜市のカメラマン関根史郎さん=同(47)=の勇気をたたえようと、JR東日本が作製していた顕彰の碑が同駅構内に完成。15日、遺族や大塚陸毅JR東日本社長が出席して除幕式が行われた。
 除幕式には、韓国釜山市から来た李さんの父李盛大さん(62)と母辛閠賛さん(51)、関根さんの姉山崎操さん(50)ら遺族が出席。
 黙とうの後、遺族らが碑に献花し、大塚社長が「2人の尊い行為に思いをはせて鉄道の安全への決意を深く心に刻みたい」とあいさつ。現場のホームで花束をささげ手を合わせた李盛大さんは「ここに来ると、こみあげてくるものがあります」と話していた。(京都新聞)
17日■地下鉄の天井板接触 大阪地下鉄が全線一時停止
 16日午後零時25分ごろ、大阪市北区の大阪市営地下鉄谷町線中崎町駅の上り線ホームで、天井からはがれかかって垂れ下がった石こうボードに、文の里発都島行き上り電車が接触、一部が落下した。けが人はなかった。
 大阪市交通局は零時40分から全線の運行を見合わせ、車両を点検したり散乱した破片を撤去。約40分後の午後1時20分すぎに運転を再開した。
 同交通局によると、落下した天井部分は約3b四方で、電車の振動などではがれたとみている。
 現場はJR大阪駅から北東約700bにある大阪市の中心街の一角。(京都新聞)
■「西山卯三と日本の住まい展」 戦後の世相、住宅通じ映し出す 市電利用の写真も 21日から木津で
 近代日本の住宅研究で知られ、京都大教授を務めた故西山卯三さん(1911−94)が残した写真やスケッチの企画展「西山卯三と日本のすまい展」が21日から、木津町兜台の積水ハウス総合住宅研究所で始まる。原爆投下後の広島のバラック住宅、京都市電を利用した住宅など責重な写真もあり、20世紀の庶民の生活をかいま見ることができる。
 西山さんが残した膨大な住宅関連資料は、木津町のNPO法人「西山卯三記念すまい・まちづくり文庫」が管理し、今回の展示を企画した。西山教授が日本全国で撮影した戦後の住宅の写真やスケッチを中心に、大型パネル百点余を展示する。
 原爆ドームの周りに広がる広島市のバラック住宅(52年)、母子世帯のために京都市が伏見区に建てた市電住宅(57年)をはじめ、長崎港沖の「軍艦島」や北海道の炭鉱住宅など、当時の庶民の生活が浮き彫りになる写真やスケッチが多数含まれている。
 同文庫の広原盛明理事長は「20世紀の日本人が、どのような住宅に住んできたかが分かる内容になっている。一般の人もぜひ見てほしい」と話している。
 5月27日まで(29日、5月3−5日は休館)。無料。併せて5回連続セミナー(有料)を21日から5月26日まで土曜日ごとに開く。(京都新聞)
■JR湖西線高島トンネル モルタル片落下
 16日午後9時55分ごろ、滋賀県高島町のJR湖西線北小松−近江高島間にある高島トンネル(全長1500b)内で、永原行き普通電車が走行中、前面上部に異音を感知した。JR西日本がトンネル内を調べた結果、北小松方面から約290b付近でモルタル片10個が落ちているのを確認した。電車に異常はなく、けが人もなく、乗客に影響はなかった。
 JR西日本京都支社によると、落下したモルタル片10個で計191c。最大で縦5a、横5a、厚さ1aあった。上下線路の間のトンネル中央部の天井部分から落ちたとみて原因を調べている。運転士(53)は「トンネル中間部付近で、電車の前頂部にバサッという鈍い音がして何かが当たった」と話しているといい、関連を調べている。
 同トンネルは、昨年3月5日に壁面の点検をした際には異常はなかった。今月3日にも線路の点検に入った時も、落下物は確認されなかった、という。(京都新聞 夕刊)
■新大久保駅 転落事故死 2人の労災認定 「帰宅途中の通勤災害」
 今年1月に東京都新宿区のJR新大久保駅で、線路に転落した男性酔客を助けようとして亡くなった韓国人留学生の李秀賢さん(26)と横浜市のカメラマン関根史郎さん(47)について、東京の新宿、中央両労働基準監督署は17日、労災と認定した。閣議後の記者会見で坂口力厚生労働相が明らかにした。
 2人とも勤務先から帰宅途中の事故で「不測の事態に対応したもの。通勤経路から逸脱、中断した行為はなく、通勤に付随する行為で起きた」として通勤災害と認めた。
 厚生労働省によると、通勤途中に人を助けようとした事故での労災認定としては、1997年に兵庫県でホームで倒れた人を支えようと電車に接触した例がある。(京都新聞 夕刊)
■モルタル落下 電車にあたる 滋賀、湖西線トンネル
 滋賀県高島町鵜川のJR湖西線の高島トンネル(全長約1500b)内で16日午後9時55分ごろ、京都発永原行き下り普通電車の運転士が、先頭車両の前面上部に何かがぶつかっにのに気付いた。施設係員がトンネル内を点検し、17日午前0時半ごろ、モルタル片10個(最大縦、横5a、計190c」が落ちているのを見つけた。ほかの電車の運行に影響はなかったという。(朝日新聞 夕刊)
■テーマパーク人気に悲鳴 USJ開業で外国人客増 JR西日本 3ヵ国語に対応マニュアル作成
 大阪市此花区にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が開業し、外国人乗客が増えたJR西日本が、英語、中国語、韓国語の「対応マニュアル」を初めて作った。テーマごとに並べた単語を見せ、聞きたいことを外国人に直接指さしてもらう。約4万人の社員のうち外国語に堪能なのはわずか36人という同社の苦肉の策だ。
 マニュアルはA4判、97n。500部を大阪駅、ユニバーサルシティ駅などに置いた。中国語は北京と台湾で使われている2通りの単語を併記した。特急券や寝台券の購入や払い戻し、出発や到着といった鉄道利用に必要な単語を集めた。外国人に冊子から疑問点を示す単語を選んでもらい、社員も単語と図で説明する。
 これまで駅などでは、外国人が訪れると外国語のできる社員が呼ばれたり、担当を次々変える「たらい回し」のケースもあったという。だがJR西日本が外国人と接する機会の多い駅員ら社員約100人にアンケートしたところ、「こんにちは」「お困りですか」といった会話よりも、ポイントを示す単語をいかに伝えられるかが問題だった。
 USJ開業後、外国人客は大阪環状線を中心に急増しているが、同社は国鉄時代を含め、語学力を社員採用の条件としたことはなく、海外との技術協力をする部署ぐらいしか語学力は必要とされなかったという。現在、外国語で仕事ができる社員は、英語が32人、韓国語、仏語、中国語、独語がそれぞれ1人しかいないという。同社広報室は「企業では語学力が問われる時代で、JRも人ごとではない。乗客の小さな疑問ぐらい解決せねば」としている。(朝日新聞 夕刊)
18日■USJアクセス 来場者の半数 桜島線を利用 JR西社長見通し
 JR西日本の南谷昌二郎社長は17日の定例会見で、3月未開業した大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)の来場者のうち、JR桜島線を利用する割合が「想定していた4割でなく、5割は間違いなく超える」との見通しを明らかにした。
 USJを運営するユー・エス・ジェイは、初年度来場者を800万人と見込んでおり、うち桜島線が400万人超を運ぶ試算になる。
 最寄り駅の桜島線ユニバーサルシティ駅の乗降客は、開業日の3月31日から4月16日までに1日平均約3万9000人で、当初予想の2万6000人を大幅に上回った。南谷社長は「JRが便利で所要時間も確実なのが受け入れられた」と好調の原因を分析してみせた。
 JRの乗車券とホテル宿泊、USJ入場券がセットの「USJへの旅」も、発売から2ヵ月で約8000セットを販売したという。
 会見では同時に、ユニバーサルシティ駅の夏制服のデザインを発表。駅舎は帆船をコンセプトにしているため「船員のイメージを打ち出した」(南谷社長)としている。(京都新聞)
■快速と車が接触 宇治のJR奈良線
 17日午後4時15分ごろ、宇治市五ケ庄平野のJR奈良線の黄檗道踏切内で、京都行き快速電車が乗用車と接触。電車は現場に約10分間停車した。乗用車の運転手と電車の乗客約250人にけがはなかった。
 この事故で、上下線合わせて4本が運休、10本が最大で約10分遅れ、約3600人が影響を受けた。宇治署は、乗用車が渋滞のため、踏切内に閉じこめられたとみて調べている。(京都新聞)
■まちづくり新時代 13 伏見・淀地域まちづくり協議会 新事業を核に活性化
 かつては淀城の城下町として栄えた地域。江戸時代、朝鮮通信使が淀川を上り大阪から京都へと向かう途中、滞在場所ともなった。しかし淀城は落雷で消失し、今では城の名残は石垣にしか残っていない。
 京都競馬場のまちとして、土日のレース開催日には多くの人であふれかえり、昔とは異なる表情を見せる。そんな淀も、「淀城跡公園再整備事業」や「京阪電車高架事業」などで、再び大きく変わろうとしている。
 協議会は昨年11月に発足したばかり。「天守閣・城門建設推進部会」「交通・環境部会」「活性化推進部会」の3部会に、「女性が考えるこれからの淀」と、地元大淀中学生が総合学習の一環として「中学生が考える10年後の淀」が連携している。これまで各部会ごとに集まって協議を進めてきたほか、同中学生が地域に出向いてまちづくりに関するアンケート調査を実施、伝統や歴史、産業などについて地域に向けて発表をした。
 3月には「活性化推進部会」を中心とする約30人が、福知山市や兵庫県篠山市などのまちづくり見学ツアーを開催、現地の商店街関係者と懇談した。協議会の取り組みや現状を地域に理解してもらうため、このほど、まちづくりニュースも発行。大規模事業が相次いで進行中のなか、メンバーの間で徐々に、まちづくりに対する意識が高まりつつある。
 今後は、発表される「淀城跡公園再整備事業」「京阪電車高架事業」の基本計画を軸に、住民でできる具体的案もあげていくほか、城門・天守閣の研究会も設立する予定をしている。事務局長の藤井道兵さん(58)は「さまざまな意見を持つ住民と、行政との間の接着剤的役割を担い、淀のまちを活性化したい」と話している。(京都新聞)
■シティ駅 夏の制服
 JR西日本は17日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)の最寄り駅ユニバーサルシティ駅で、5月から駅員が着る夏の制服を公開した。冬服同様、帆船を模した駅舎に合わせ、白色と青色を基調にした船員風のデザインにしている。
 JRは乗客30人にアンケートして夏服の色やデザインを決めた。USJ開業後、同駅の乗降客は1日平均約3万9000人で予想の1.5倍。同社広報室は「忙しい駅なので動きやすい服にした」としている。(朝日新聞)
19日■赤字バス路線で協議会 法改正で補助金難 府、地域の足確保へ 今月末発足
 道路運送法改正に伴い地方バスへの補助金制度などが見直されることから、京都府は18日までに、バス路線のあり方を検討する「生活交通協議会」(仮称)を発足させることを決めた。府北中部などの過疎地域で運行する赤字路線の一部は、国と府の補助金が受けられなくなるといい、今月末にも協議会を発足させる方針。
 昨年5月の道路運送法改正で、2002年2月からバス事業への参入規制が「免許制」から「許可制」になるなど規制緩和が決まった一方、赤字バス路線への補助対象も大きく変更されることになった。
 現行の補助制度では、赤字路線を持つ事業者が赤字を計上した場合、国と府が赤字分を補助している。今回の制度改正では、事業者の経営内容に関係なく赤字路線に補助金が出される一方、補助対象は複数市町村にまたがる広域的路線などに限定された。この結果、複数市町村にまたがらない路線については現行のように補助金が出なくなる。
 府によると、府内16バス事業者のうち、府北中部で運行する2事業者・約120の赤字路線に、年間、約1億円を補助しているが、市町村単独をエリアとする路線も多いという。
 補助金が打ち切りになれば、路線廃止の可能性もあり、過疎地域の生活交通の確保に支障が出かねない。このため、府は、国土交通省や関係市町村、府バス協会などを交え、対応策を協議していくことにした。
 協議会では、各地域単位でバス路線を検討する分科会を設置し、路線の見直しや廃止された場合の代替の交通手段などを検討していく。府は「バスは地域に欠かせない交通手段。生活に影響が出ないよう努力していく」と話している。(京都新聞)
■聴導犬みかちゃん 満点初乗車
 耳の不自由な人を手助けする聴導犬「みかん」とともに生活する大阪市阿倍野区の主婦岸本淑子さん(62)が19日、JR阪和線にみかんと一緒に初めて乗車した。聴導犬の車内同伴は大手鉄道会社で初めて。岸本さんは「これで安心して1人で出かけられる。今日は緊張したけれどうまく乗れてよかった」と喜んだ。
 岸本さんとみかん(雌、2歳)は午前10時前、最寄りの南田辺駅から天王寺駅まで普通電車に約8分間乗車。「聴導犬」と書かれた黄色のベストを着たみかんは、岸本さんの足元に寄り添い、ほえたりすることなく終始、岸本さんを気遣った。岸本さんは昨春、聴導犬を同伴しての入店許可を得た近鉄百貨店阿倍野本店なども訪れた。
 1歳のとき高熱で聴覚をほぼ失った岸本さんは、外出時は夫や娘が付き添うことが多かった。昨年1月、みかんを日本聴導犬協会(長野県)から紹介され、JR西日本に同伴乗車を申請し、許可された。(朝日新聞 夕刊)
20日■新幹線輸送量4年ぶり増加 JR東海
 JR東海の葛西敬之社長は19日の記者会見で、2000年度の東海道新幹線(東京−新大阪間)の輸送量が前年度比2%増と、96年度以来、4年ぶりに増加に転じたことを明らかにした。
 葛西社長は「経済状況が順調に推移したことが反映した」のに加え、新横浜駅に停車する「のぞみ」を倍増させたためと述べた。ただ01年度は「景気に陰りが出ており、動向次第では前年割れもある」との厳しい認識を示した。
 「のぞみ」が8%、「こだま」は1%それぞれ増加し、「ひかり」は前年度と同水準。年度後半の伸びが顕著だった。収益に直接連動する輸送人キロは3年ぶりに前年を超える見込みだ。
 01年度の見通しは強気に見積もっても前年度並みとした。新幹線はビジネス客が多く、景気に3−4ヵ月遅れる指標とされ、葛西社長は「のぞみの本数を増やすなどプラス要素もあるが、経済の動きに影響を受けざるをえない」と述べた。(京都新聞)
■桜華・クジャク…華麗に 京都市地下鉄ペイント列車 開業20周年記念 来月発車 二条城障壁画を再現
 京都市交通局が地下鉄の開業20周年を記念して製作した「ペイント列車」が19日、伏見区の竹田車両基地で報道陣に披露された。国宝の二条城二の丸御殿の障壁画をデジタル技術で車体に再現し、5月から運行する。
 二の丸御殿の障壁画は、桃山時代の狩野探幽ら狩野一門による作品。市のデジタルアーカイブ事業で記録した1億3000万画素の高精細画像をフィルムにし、1編成(6両、全長120b)に張り付けた。
 障壁画から題材を選び出し、車両ごとに「花木」「鳥」「扇」のテーマに分けて描いた。金色の下地に、満開の桜や力強い技ぶりの松をあしらい、クジャクやキジが華麗に舞っている。
 ペイント列車は3年間ほど運行させる予定で、最も多い日で1日に13.5往復する。発車式は5月1日午後2時から国際会館駅(左京区)で行う。(京都新聞)
■ふすま絵柄の地下鉄登場 来月から烏丸線
 京都市営地下鉄で、国の重要文化財に指定されている二条城のふすま絵をプリントした車両が完成し19日、披露された。5月1日から烏丸線で運行する。
 デジタル画像化したふすま絵から「烏」「扇」「花」を抜き出し、6両編成の車両にデザイン。桜やクジャクが金ぱくとともにちりばめられ、みやびやかに仕上がった。
 市は「観光客だけでなく、画像を買ってくれる企業の目も引きたい」と話している。(朝日新聞)
■乗車券リサイクル JR・私鉄
 駅で回収した使用済み乗車券を、名刺や消臭剤などに再利用する試みが、JRと私鉄で進んでいる。コストが割高で、採算ベースは難しいが、「環境にやさしい鉄道会社」というイメージをPRする狙いがある。
切符の炭、穴多く効果 消臭剤
 阪急電鉄は2月から、「切符炭」を売り出した。冷蔵庫の中などに置く消臭剤で、10c入りが500円。回収切符を1100度以上の高温で蒸し焼きにして紙炭を作り、円筒形の箱に詰めてある。月に300個ほどが売れるという。
 阪急が回収する切符は年間約80d。本社や駅で使うトイレットペーパーの原料にしている。余った分は焼却処分にしていたので、新しい再利用法を研究していた。
 加工するのは京都市の紙製品メーカー鈴木松風堂。3年前、大阪市営地下鉄の回収切符で生産を始めたが、切符の量が多くてさばききれずに中止。2年前から京都市営地下鉄の切符で生産と販売を続けていた。鈴木松風堂によると、原料の紙は木の繊維質が粉砕されて繊維がからみあっているので、紙炭は木炭より吸着する穴が多く、アンモニアや硫化水素、ホルマリンなどの悪臭吸収に効果が大きいという。
磁気膜はぎ定期券お色直し 名刺・トランプ
 岡山県のJR倉敷駅にあるショッピングセンター「ルブラン」は今月、発足させた会員制のポイントカードに、JRの使用済み定期券を再利用した。表は印刷し直し、裏の磁気膜はデータを入れ直すことでそのまま活用している。
 JR西日本は3年前、使用済み定期券の印刷、磁気膜をはぎ取る技術を開発し、名刺やトランプ、カード型カレンダーに再利用している。薄くて弾力性があり、縁が丸まっているので、ひとめで定期券の再利用と分かり、印象も強い。
 リサイクル名刺は同社グループ内などで年間約20万枚をさばいている。「排ガスを出さない電車を走らせ、環境にやさしい会社というイメージにぴったり」と幹部らが競って利用しているという。
 トランプやカード型カレンダーは年間計10万枚はどが売れている。余った回収定期券は繊維材料にして、グループ会社の一部で制服の生地にしているほか、乗車券を建築壁材の原料にする技術も研究中だ。
 しかし、これらは一般の製品と比べてコストがかかる。阪急も回収定期券を材料にしたプランターやハンガーポットを試験販売したが、価格面で課題が多く、本格的な生産・販売に踏み出せないでいる。(朝日新聞)
21日■降りて歩いて 15 京福電鉄太秦駅(京都市右京区太秦) 映画、身近に感じる通り
 路面を走る電車が珍しいせいか、嵐電(京福電鉄嵐山線)に乗った観光客の多くは、座って首をひねりながら車窓の風景を眺めている。そして太秦に着くと広隆寺や東映太秦映画村を目指して降りる。奈良市から散策に来た亀井由紀江さん(51)は「木がたくさんあってきれいな境内。子どものころ教科書で見た弥勒菩薩像もきれいだった」と広隆寺の印象を語ってくれた。
 昔、広隆寺の境内はもっと広かった。「戦後すぐくらいまで、今の消防署の辺りまで全部広隆寺の境内だった」「牛祭の時には夜店がずらっと出てたなあ。大きな池もあった」と、1927年から駅前で店を構える薬局にいた人たちが口々に思い出を振り返る。車の数が目立って増え始めたのは映画村がオープンしたころからだった。
 今年生誕百年を迎える俳優の阪東妻三郎も生前、広隆寺の境内によくたたずんでいたという。「鳥打ち帽に着流し姿だった。時代劇の衣装のままで食事をする俳優さんなんかもたくさんいたねえ」と、薬局の客の一人が思い出したようにぽつりと話す。
 太秦の次の帷子ノ辻駅までの間、三条通と並行するように大映通り商店街の店が軒を連ねる。映画会社の名前を冠した商店街で、振興組合の森春生会長(66)は「今も映画とかかわりを持つ人がたくさん住んでいる。そういう人たちを地域の財産として活用できれば。そして、地元の人や観光客を問わず人通りの多い商店街にしたい」と考えている。観光と地元の人たちの生活がうまく組み合わさった辺りに、この商店街の居心地のよさがあるのかもしれない。(京都新聞)
■声 低床バスにも工夫がほしい 無職 吉岡 憲朗(広島市 79歳)
 最近、広島市内では、低床バスが増えてきた。私は病院通いでバスを利用しているが、出来るだけ低床バスに乗るのを避けている。確かに乗り降りには楽なのだが、乗り込むと、従来のバスにない不便と危険があるように思うからだ。
 車体中央の乗車口付近はロングシートで、低床だが、後部席へ行くには、3ヵ所ばかり段差のある床を上がらねばならない。後部は前向き、後ろ向きの向かい合わせの座席で、後ろ向きに座ってバスが進むと、乗り心地が悪い。
 また、発車と停車時のショックの大きいことである。うっかり後ろ向きの格好で立っていると、ふらつくどころか、つんのめりそうになる。
 その点、運転手さんも気を使っているようだが、老人のこと、うろうろしていたら、それこそ危ない。車体が低いからなのか、地面の凹凸がじかに体に伝わってくるようで、長く乗っているとつらい。
 老人や障害のある人たちに配慮したバスなら、低床だけでなく、もっと内部の構造まで考えられないものだろうか。乗り心地のよいバスの開発に、もう少し工夫がほしいものである。(朝日新聞)
■換気装置が走行中落下 JR内房線、重さ16`
 千葉県柚ケ浦市坂戸市場のJR内房線巌根−袖ケ浦間の沿線に電車の部品が落下し、21日朝、落下させた車両が銚子駅で見つかった。
 JR東日本千葉支社によると、落ちたのは車両の屋根の上に取り付けているベンチレーターという換気装置。鉄製で縦1b、横45a、高さ19aで、重さ16`。
 20日午後、線路わきにあるさくの外の、農道の土手にあるのをJRの係員が見つけた。この電車が最後にこの場所を通ったのは16日朝で、この時か、それ以前に落下したらしい。取り付け金具の腐食が落下の原因とみられる。周りは畑でけが人はなく、車両の走行にも影響はないという。(京都新聞 夕刊)
23日■架線にシート 湖西線乱れる 電車6本運休、遅れ
 22日午後3時18分ごろ、滋賀県志賀町南小松のJR湖西線近江舞子駅−比良駅間の上り線架線に、ビニールシートが引っかかっているのを、上り普通電車の運転士が発見し、停車した。約40分後にシートを取り除いたが、除去作業のため上下計2本の電車が運休したほか、特急1本を含む上り4本が最大44分遅れた。
 JR西日本によると、ビニールシートは縦約5b、幅約30aで、風で飛んできて引っかかったとみられる。(京都新聞)
■路線間違え市バス運行 京都駅行き
 23日午前に運行した17号系統の京都駅行き京都市バスが、別の路線と一部間違えて走っていたことが、同日分かった。市交通局の岩永幸輝九条営業所所長補佐は「運転手が3月新設の5号系統の路線と間違えた。利用者の方々に申し訳ない」としている。
 17号系統は京都駅、河原町通、今出川通などを経て綿林車庫(左京区)で折り返し、同じルートを京都駅まで戻る。午前6時23分京都駅発のバスが、錦林車庫から折り返さずに白川通をそのまま南行、5号系統の運行路線を通って京都駅まで戻ったという。17号系統を利用している左京区の会社員は「16分後の次のバスまで待ったが、急いでいる朝に何をしているのか」と怒っていた。(京都新聞 夕刊)
26日■整備新幹線 3区間の工事認可 国土交通省 計画通りフル規格
 国土交通省は25日、整備新幹線の北陸新幹線上越−富山(延長110`、総工事費7200億円)、九州新幹線博多−新八代(130`、7900億円)、新八代−西鹿児島(127`、6400億円)の3区間をフル規格で建設する日本鉄道建設公団の工事実施計画を認可した。
 九州新幹線の長崎ルート着工に備えて新鳥栖駅(佐賀)を新設するほかは、@安定的に財源を確保し整備するA既に着工している区間には予算を集中して工期短縮を図る−とした昨年12月の政府、与党の合意に沿った内容。5月以降の起工式に向け、公団と地元自治体が調整している。
 北陸新幹線は上越−糸魚川、新黒部−富山を新たに着工し、糸魚川−新黒部はスーパー特急方式からフル規格に変更。完成時期は約12年後(2013年ごろ)の予定。九州新幹線は博多−船小屋を新規着工、船小屋−西鹿児島をスーパー特急方式からフル規格に変更する。博多−新八代は約12年後(13年ごろ)、新八代−西鹿児島は2003年末完成を目指す。
・環境省が意見書
 環境省は25日、整備新幹線3区間の工事実施計画を認可した国土交通省に、沿線の騒音や振動を国の環境基準値や指針値以下に抑えることなどを求める意見書を提出した。(京都新聞)
■携帯電話で改札OK 東海道新幹線も導入へ
 JR東海は25日、携帯電話を使って東海道新幹線の座席を予約し、乗車時には携帯電話の画面表示を見せて改札や検札を受けられるチケットレス(切符不要)サービスを2003年秋をめどに導入する構想を明らかにした。葛西敬之社長が同日の定例記者会見で述べた。
 同社は既に、今秋の実用化を目指して携帯電話利用の座席予約サービスの試験運用を始めており、チケットレス化はこれを発展させて電話のディスプレー画面に予約内容を表示させ、切符代わりにする仕組み。
 携帯電話を切符代わりにするアイデアでは、JR東日本が集積回路(IC)チップを埋め込んで電子マネー機能を持たせた携帯電話を02年ごろまでに開発する方針を打ち出している。(京都新聞)
■赤字バス路線で府対策協を設立
 「地域の足」として利用されている赤字のバス路線について話し合う府生活交通対策地域協議会が設立され25日、初会合があった。近畿運輸局や府内の市町村、バス団体から15人が出席し、会長に竹内賢樹・府企画環境部長を選んだ。
 道路運送法改正に伴い、バス路線の補助金対象については、運行距離10`以上であることなどの条件がつく。府によると、府内に赤字路線は現在、約120あり、法改正で廃止される見通しのものもある。
 竹内部長は「府内の生活交通をどのように確保していくのか、話し合いたい」とあいさつした。(朝日新聞)
27日■路面電車で西陣活性化 来月、西陣織会館で 住民団体がシンポ
 京都市上京区の住民が中心の市民団体「今出川通に路面電車を走らせる実行委員会」(福井総介会長)は、まちづくりや和装、交通など幅広い立場から路面電車と地域の活性化を考えるため、「がんばれ路面電車シンポジウム」を5月20日、同区堀川通今出川下ルの西陣繊会館で開く。
 同委員会は、社会福祉協議会や西陣まちづくり委員会、商店街、和装関係者らで2年前に結成。路面電車を西陣の活性化やまちづくりに生かすための研究会や貸し切り電車イベントなどを開催してきた。今年2月には京都市や京都商工会議所が導入を検討している路面電車について、今出川通を第一候補地とする要望書を市などに届けている。
 シンポジウムは、京都大大学院の北村隆一教授が、道路交通研究の立場から「今出川の路(みち)空間を考える」と題して基調講演。討論では西陣まちづくり委員会の吉川哲雄委員長や、きものマナースクール学院長の田中峰子さんをはじめ、西陣地域に住む人たちら六人が発言する。
 午後1時半から、無料。(京都新聞)
■「交通インフラ整備を」 南部開発で京商が提言 次世代路面電車など
 京都商工会議所は26日、「京都南部開発」の推進に向けて行政や経済界が取り組むべき重要課題をまとめた提言を発表した。交通インフラや中核施設の整備、大型集客施設の設置など8項目から成り、5月上旬に京都府や京都市に提出する。
 京都商工会議所は1999年8月、京都南部地域にかかわりの深い企業に呼びかけて「京都南部における企業懇話会」を設立。南部開発に向けた気運を高める活動を続けてきた。
 提言は、これらの活動の成果を踏まえ、企業懇話会と連名で取りまとめた。交通インフラの整備については、京都南部地域への交通アクセスの充実とともに、域内循環型のバスや次世代型路面電車(LRT)の導入など公共交通機関の早急な整備を提言している。
 このほか、税制の優遇や助成制度の適用、情報インフラの整備など南部地域への企業進出を促すインセンティブの充実なども求めている。
 村田純一会頭は「南部開発にねばり強く取り組んでいきたい」としている。(京都新聞)
■窓 ぬくもりあるKTR 残そう 舞鶴市・石間 亜希(高校生・15)
 図書館へ行こうと最寄り駅へ行った。列車が入ってきたが、定期を忘れたことに気が付いた。小銭の持ち合わせもない。次の列車で行こうと考えていると、運転士の方が降りてきて「乗らへんのか」とわざわざ聞いてくれた。
 「次ので行きます」と答えただけだったが心の中はうれしさでいっぱいだった。公共交通機関は時間と勝負の運行である。新幹線、バス、電車などは乗り遅れそうになって走ってくる人がいても、発車してしまう。それが当然だが、小さな駅ではとても人間味あふれる運行がされている。私が遅れて走っているのを見て、発車したのにすぐに停車してくれたこともある。
 私の町のKTR。利用客は少なく「乗って守ろう」といわれている。私はこんなぬくもりのある鉄道を守りたいと思う。あと数年は通学でお世話になる。多くの人が利用して廃止を防ぎ、ずっと地域の鉄道として頑張ってほしい。(京都新聞)
■長崎には路面電車がよく似合う ぶらぶら旅 ”エコ観光地”新たな魅力 坂道を歩き、食の芸術品を味わい
 中学、高校生活を送った青春のふるさと長崎を訪ねた。「坂の長崎」はさらに天まで届くかのように延びてJRの終着駅や出島はすっかりさま変わりしていた。が、懐かしい路面電車は修学旅行生と熱年ウォーキング族であふれ、滞在型長崎観光の主役になっていた。路面電車に乗ってエキゾチック長崎を歩いた。
 長崎は路面電車の良く似合う町だ。観光案内板もすべて路面電車を起点に書かれていて分かりやすい。電停からほとんどが歩いて行ける。朝、伊丹から長崎空港に着くと市内までバスで50分。JR長崎駅前に着くとさっそく電車に乗り新地の中華街で昼食。横浜や神戸の中華街に比べ小規模だが素朴な店が並び安くて味もばっちりだ。港にちゃんぽんの本家「四海楼」の豪華なビルが建ち展望ランチもリッチだが地元の食通の通う新地の中華街もおすすめだ。
 食後は復元した出島の復元棟や資料館などを見学。電車で10分ほどで秋のおくんち祭で知られる諏訪神社前に着く。200段の階段を登り神社に参拝して隣接の公園を散策した。この近くは青春の淡いデートコースだったが公園から一望できた港は樹木が成長したのとビルが絶景をさえぎり時の流れにがく然とした。
 再び電車で2つ目の駅で降りて坂道を歩くこと約10分。日本近代医学の父シーボルト記念館にたどり着く。オランダの旧宅をまねたれんが建築が高台に建ち、行き帰りに坂の長崎を体感、しんどいけど楽しい。が、住宅街の坂道はちょっと骨身にこたえる。この町では自転車を全くといっていいほど見かけない。電車で引き返し眼鏡橋を見る。旧市街地は終点から終点まで4`足らず。電車と歩いてほど良い町である。車中は平日でも満席。100円電車は市民と観光客の便利な足で日本一の乗車率を誇る。「どっから来なったと」と気軽に声をかける長崎っ子と旅人の対話が心をなごませる。修学旅行生たちは500円の一日乗車券で観光地を駆けめぐる。
 眼鏡橋から繁華街を抜け思案橋からタクシーでハタあげで知られる風頭の「矢太楼」に着いた。あこがれの旅館だったが別棟にホテルが建ちここも修学旅行生でいっぱい。夕食は名物卓袱料理。別名「和華蘭」は新鮮な海と山の幸を使った日中蘭の食文化がみごとに花開いた食の芸街品だ。夕食後は思案橋に出て「長崎ぶらぶら節」の舞台丸山を散策した。その昔頼山陽や坂本龍馬らも遊んだ料亭「花月」がぼんぼりに浮かび花街情緒をかきたてている。宿に帰ると天から宝石が降り注ぐような夜景が見えた。街から港をまたいで対岸の稲佐山まで、夜空はまるで立体パノラマだ。
 翌朝は大浦地区を歩いた。グラバー園にはエスカレーターがつき庭園も整備されていたが天主堂とオランダ坂の石畳は不変だった。午後から原爆被災地の浦上地区に入った。異国情緒の旧市街とは全くちがう町並みに原爆資料館と平和祈念像がでんと建つ。総面積約8000平方bの資料館は修学旅行生や外国人をくぎ付けにしていた。じっくり見たい平和の発信拠点だ。イベントもテーマパークがなくても、異国ロマンの町長崎は滞在型のエコ観光地として新たな魅力を持ち始めていた。(編集委員 早内 高士)
 足 長崎までは伊丹もしくは関空から1時間10分。JRだと京都から新幹線のぞみで博多まで2時間33分。博多から特急かもめで1時間51分。
 遊 人気の散策コースは思案橋、丸山を拠点に長崎ぶらぶら節の主人公・愛八ゆかりの中の茶屋や神社などを歩く60分、90分コースや風頭公園から思案橋に下る龍馬の道30分コースなどがある。夜景が一望できるのは風頭公園とロープウエーで登る稲佐山展望台。路面電車の問い合わせは長崎電気軌道TEL095(845)4111。観光のことは長崎県観光連盟TEL095(826)9407。(京都新聞 夕刊)
28日■USJ輸送 JRが9割 近畿運輸局まとめ
 近畿運輸局は27日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)=大阪市此花区=入場者の公共交通輸送状況をまとめた。最寄り駅があるJRの輸送人員が全体の約9割に達している。
 USJが開業した3月31日から4月22日までの期間について、鉄道、バス、旅客船会社に聞き取り調査した。
 往復の総輸送人員は約約93万6000人。JRは85万5000人余で91.3%を占めた。バスは約3万2000人で3.5%、天保山(大阪市港区)や神戸、四国方面などとUSJを結ぶ旅客船は4万8000人、5.2%だった。1日平均はJR3万7200人、バス1400人、旅客船2100人。
 バスの方面別は、大阪空港が8000人を超えて最多。大阪市7200人、兵庫県5700人、関西国際空港は2700人だった。京都府からは約1600人、滋賀県は200人余となっている。(京都新聞)
■わくわくGW JR京都駅 満席列車も
 28日からの大型連休スタートを前に、京都市下京区のJR京都駅では27日夕、行楽や帰省の人たちで一部の列車が混雑した。
 JR西日本京都支社とJR東海によると、27日は新幹線、在来線とも普段の週末並みの乗車率だが、午後6時20分に京都駅を出る函館行きの日本海1号など寝台特急は満席。JR京都駅では夕方から、大きなかばんを手にした家族連れが目立ち始めた。
 JR西日本などによると連休前半と後半の列車でそれぞれ混雑のピークが予想されており、新幹線は連休前半の28日と後半の5月3日、最終日の5月6日が午前、午後とも指定席満席の列車が目立つという。
 名神高速道路や国道1号、9号で27日夜は目立った渋滞はなく、京都府警によると28日午前7時ごろから渋滞が予想されるという。(京都新聞)
■降りて歩いて 16 JR城陽駅(城陽市寺田) 人気高い鴻の巣山散策
 奈良線で京都からも奈良からも約30分。そこから「五里五里の里」と呼ばれた城陽市の中心部に位置し、朝夕には通勤、通学客で込み合う。
 市内は昭和40年代に住宅開発が進み、京都や大阪のベッドタウンとして人口が急増した。線路沿いには40年ほど前から続く小さな商店街がある。JR城陽駅前商店街会の宇田公彦会長(60)は「ここは城陽で一番古い商店街。昔は青谷の方からも来る人がいた。昭和50年代にはイベントで軽自動車を景品に出すほど活気があったが、最近はバブル崩壊や大型店の出店で買い物客が減った。後継者難で閉店する店も多い」と、街の変遷を振り返る。
 商店街を抜けると水度神社の参道。シイノキなどの並木通が緩やかな上りで東へ延びる。市道として通行量は多く、大きく張り出した枝の下を車が行き交う。手押し車のお年寄りや、近くにある城陽高の生徒らが木陰を歩く。
 10分ほどで神社へ到着した。室町時代に建てられた本殿は国の重要文化財。境内を包む鎮守の森はこの3月、市の名木に「シイノキの群生林」として登録された。数百年にわたって人の手から守られて発達しており、学術的にも貴重という。
 境内から鴻の巣山へ散策路が延び、なだらかな散歩コースとして近所の人に人気が高い。参道を上ってきた則本道子さん(60)と今村ヒデ子さん(58)は「春にはサクラやツツジがきれい。木陰で夏は涼しいし、冬も風が当たらずに暖かくて気持ちいい」。標高117bの山頂まで20分ほど新緑の中を歩いて、展望台から市内を一望。騒音は遠く、葉擦れの音やウグイスの声だけが聞こえる。(京都新聞)