2001(平成13)年 3月


1日■「ふるさと宇治」創生へ(抜粋)(京都)
  ■川端→河原町 渋滞減った? 三条通市バスう回スタート 一部で戸惑い 大きな混乱なく(京都)
  ■新幹線の部品 玄関先に飛ぶ 静岡 ボルト破損相次ぐ(京都)
  ■「白鳥」惜しむ写真展 4日 大阪の国労大阪会館(朝日)
  ■故障で普通1本運休 稲枝でオーバーラン JR東海道線(京都)
  ■綾部のJR架線事故 引っかけたトラック運転男性を書類送検(京都)
  ■一足早くハリウッド気分 USJ仮開業、JR駅も(朝日)
  ■シャトル電車 続々と駅舎に(朝日)
2日■トロッコ一番列車GO!(朝日)
  ■「白鳥」よ最後の旅だ(朝日)
3日■降りて歩いて 9 JR園部駅 旧街道に城下町の風情(京都)
  ■京日記(京都)
  ■レールの間に転落 電車が通過…軽傷 京都・山科(朝日)
  ■複線化祝い 一番電車 JR奈良線、京都駅から「快速」発進(京都)
  ■スペイン村再建を支援 近鉄、一部施設買い上げ(京都)
  ■近鉄、スペイン村支援 167億円で施設買い上げ(朝日)
4日■信号機非常ボタン 押され5本が運休 JR奈良線(京都)
  ■ラッシュ時に快速 JR奈良線、一部複線化が完了 小倉駅が開業 発展願い記念式典(朝日)
  ■信号作動で列車停止 踏切ボタン押す?(朝日)
  ■解体?再生? 関西「20世紀の遺産」に危機 「老朽化」と言うけれど(朝日)
5日■嵐電、28年ぶり新型車両 鉄道ファン40人 乗り心地楽しむ(京都)
  ■嵐電、30年ぶり台車から一新 加速はスムーズ ガタゴトなつかし(朝日)
  ■交通機関 強風で乱れ(朝日)
  ■USJ行き運賃表に誤り 大阪環状線新今宮駅(京都)
  ■雪で山陽新幹線遅れ(朝日)
6日■主要駅とその周辺 バリアフリー調査へ 京都市会委 市側が表明 市営住宅増築せず(京都)
  ■窓 気軽に市バス利用できたら 上京区・木下みどり(自営業・36)(京都)
  ■窓 路面電車の復活に期待 宇治市・柳原 清春(無職・67)(京都)
  ■検証 総額4兆円 凍結検討された「北陸新幹線」 森政権で脚光、その後は 在来北陸線の負担重く 大阪へのルートは未定(朝日)
  ■バスでUSJへ 全国から66系統 近畿運輸局が認可(京都)
  ■USJ−25都府県間 バス66路線認可(朝日)
  ■ポートライナーで消防訓練 神戸(朝日)
7日■京都市バス ”エコ燃料”課税で対立 市・「対象外、確認済み」 府・「軽油同然」譲らず(京都)
  ■窓 完全民営化もJRへ監視を 左京区・迫田 茂樹(団体職員・54)(京都)
  ■地下鉄東西線 旅客数、ワースト2 全国の33公営鉄道で(朝日)
  ■私鉄中小労組が 23日にスト設定(朝日)
  ■京都市バス 経由引取税の壁 夢のごみ燃料 使用断念 税解釈を府が誤る コスト合わず(朝日)
  ■山陽新幹線止まる 新神戸−新大阪 上下線42本 4時間余、送電不能(京都)
  ■新幹線長時間ストップ 新大阪−新神戸 送電不能に 復旧に手間、運休拡大(朝日)
  ■山陽新幹線止まる 「会議が」「結婚式が」 出発の朝、乗客ら悲鳴(朝日)
  ■日比谷線事故1年 逝った娘よ時を刻んで サイン入り腕時計売り基金/友よ一緒に卒業しよう 麻布高・富久さん 両親に「証書」(朝日)
8日■新幹線三島駅高校生死亡事故 JR東海に賠償命令 静岡地裁判決 安全確認怠る(京都)
  ■清掃中に架線 押し曲げる? 山陽新幹線のトラブル(京都)
  ■京都市バス 運賃体系見直し 交通局方針 遠距離、乗り継ぎ含め(京都)
  ■京都市バスすいすい 信号に接近「赤」が「青」 自動調整システム導入へ(朝日)
  ■市バス客3人けが 三条通で急ブレーキ(朝日)
  ■JR東海の過失一部認定 新幹線三島駅死亡事故訴訟 4800万円賠償命令(朝日)
  ■未明の作業ミス原因 新幹線ストップ 送電線にたるみ(朝日)
  ■路線維持など 配慮を求める JR会社法改正案(朝日)
  ■日比谷線事故から1年 営団と遺族”分裂慰霊” 対応で不和(京都)
  ■新幹線送電線 緊急点検で異常なし(朝日)
9日■京都市 敬老乗車証見直しも 市会委で明言 財政負担増加で(京都)
  ■平日朝の円町 上り快速停車 4月2日からJR(京都)
  ■初代新幹線 海渡り英へ 博物館で永久保存(京都)
  ■線路でトラック脱輪 山陰線一時不通(京都)
10日■上場3社、増収増益へ JR7社来年度計画 運輸収入に底打ち感(京都)
  ■USJ効果40億円増収 JR西日本(京都)
  ■降りて歩いて 10 銀閣寺道(京都市左京区今出川通白河西入ル) 観光地と共生の住宅街(京都)
  ■JR7社、2001年度事業計画 本州3社、増収増益見込む 三島会社・JR貨物 業務改善で黒字へ(朝日)
  ■JR西 営業収益19億円増 旅客収入USJ効果見込む(朝日)
11日■青鉛筆(朝日)
13日■市バスのバイオ燃料課税 府に非課税要望へ 京都市会 市長答弁(京都)
  ■JR東海が控訴 こだま事故賠償訴訟(京都)
  ■三島駅の新幹線事故 JR東海控訴(朝日)
  ■森政権 何変えたか(抜粋)(朝日)
  ■運転士が帽子捜し夢中 5分間無人運転 東京・回送新幹線(京都)
  ■運転質無人で走行 東海道新幹線 帽子捜しに行き(朝日)
  ■東海道新幹線 雪と風で遅れ(朝日)
14日■栗東新駅促進へ基金 新幹線で滋賀県(京都)
  ■JR花園駅 どうやって? 困った落書き 住民ら「何とかして」(京都)
  ■転落防止さく検討へ 地下鉄烏丸線 東京の死亡事故受け(朝日)
  ■震災で休業ケーブル復興 神戸 名前も変更 営業再開前に試乗会(京都)
  ■摩耶ケーブルまもなく”復活” 地元住民試乗会(朝日)
15日■京都市バス バイオ燃料「来月から再開」 負担、府と協議へ(京都)
  ■電車に飛び込み即死 大阪で千葉の男子高生(京都)
  ■京都市バスの廃油再生燃料 来月にも再開へ 市長表明(朝日)
  ■駅転落事故で犠牲 李さん追悼碑 釜山で建立へ(朝日)
16日■「特急の終日停車を」地元住民ら 観光活性化に重要 あすから 街頭でも署名集め(京都)
  ■窓 観光系市バスもっとPRを 北区・椋梨 景雄(無職・64)(京都)
  ■市バス6系統も委託 横大路営業所(朝日)
  ■JR環状線4駅のホーム 酒自販機販売中止へ(朝日)
  ■4403円賃上げでJR西が妥結(朝日)
  ■ベア200円で阪急が妥結(朝日)
  ■洛中洛外(京都)
17日■バス路線の抜本改革を提言 交通渋滞の解消へ 循環バス路線導入 京都経済同友会が京都市に(京都)
  ■京阪神−高松結ぶ高速バスを3倍増 USJ開業、30日から(京都)
  ■降りて歩いて 11 近鉄・JR 三山木駅(京田辺市三山木) 新旧2つの顔持つまち(京都)
  ■市バスと接触しけが(朝日)
  ■市バス利便性高める体系に 経済同友会が提言(朝日)
  ■JR鶴見駅で貨物列車脱線 東京−横浜間不通(京都)
  ■韓日の架け橋に… 転落死の韓国人留学生 母と恋人が手記出版(京都)
  ■6年ぶり 港街のながめ 摩耶ケーブル運行再開(朝日)
  ■北湾テクノポート線 国交相ら迎え起工式(朝日)
  ■東京−横浜 脱線で運転見合わせ(朝日)
18日■12時間ぶりに復旧 横浜、貨物列車脱線(京都)
  ■左京・八瀬 森のゆうえんち パソコンで電車や車運転も 乗り物好きな子大集合(京都)
  ■東海道の脱線 半日後に復旧 計17万2000人に影響(朝日)
  ■全高架橋、樹脂で覆い 東海道新幹線 コンクリ劣化予防(朝日)
19日■市バス運転手を殴る 上京で乗客の男(朝日)
  ■踏切で男性がはねられ死亡 豊中の阪急宝塚線(朝日)
  ■脱線、1人死亡 90人以上負傷 米アイオワ州(朝日新 聞)
  ■京都市バス乗っ取り 初公判で起訴事実認める(京都)
  ■コンクリ落下 樹脂で防止へ 東海道新幹線でJR(京都)
  ■強盗未遂など被告 起訴事実を認める 京都市バス事件(朝日)
20日■京都市中心部の交通問題を議論 あす、研究者らシンポ(京都)
  ■回送車両が脱線 KTR西舞鶴駅(京都)
  ■乗り物と観光施設の割引周遊券 関西パスポート発売 来月から アジア観光客向けに(京都)
  ■窓 敬老乗車証の現状維持願う 北区・前川 嘉門(元大学職員・73)(京都)
  ■鞍馬駅の記念テレホンカード発売 22日から叡山電鉄(朝日)
  ■財布抜き取った疑い 阪急茨木市駅で逮捕(朝日)
  ■「関西パスポート」で名所回って 外国人観光客向けに発売 USJ開業に合わせ活性化狙う(朝日)
21日■3階建て駐輪場 阪急桂駅東口に完成 京都市が建設 8日から営業(京都)
  ■地下鉄サリン事件6年 教団への怒りなお 首相の献花なし 遺族ら駅で追悼(朝日)
  ■JR可部線 廃止届見送り 試験増便続行(朝日)
  ■USJ開業にあわせ 「大阪周遊パス」発売(朝日)
  ■チョロQに大人も夢中 親近感と希少価値 バス・電車・タクシー… 特注品続々(朝日)
  ■JR新大久保駅犠牲死 韓国人留学生へ慈善コンサート 海外音楽家招き盛大に 来月14日 北区の女性古希祝い(京都)
  ■16歳、列車にはねられ死亡 兵庫、パトカー追跡後(朝日)
  ■摩耶ロープウエーで客けが 当初、事故届けせず 口止めも(朝日)
22日■シアター1200改装へ 「劇団四季」軸に公演 7月着工、来年再オープン(京都)
  ■列車にひかれ逃走少年死亡 兵庫、職質振り切る(京都)
  ■食用廃油燃料を支援 府知事表明 京都市バスに導入 環境施策で(京都)
  ■まやロープウェー 事故3日後に届け出 乗客男性けが(京都)
  ■大阪駅とUSJ間がJR直通電車で10分(朝日)
  ■逃走少年はねられ死亡 バイクに同乗 中3男子出頭(朝日)
23日■コンクリ劣化聞きのがさぬ 打音訓練壁を公開 JR西(京都)
  ■京都市バス、地下鉄 阪急など乗り放題 来月から発売(京都)
  ■新500円梗貨に対応 あすから京都市地下鉄(京都)
  ■窓 大切な思い出消さないで(京都)
24日■近鉄7億円赤字に転落 スペイン村の損失処理(京都)
  ■六甲ライナー急停止 送電でトラブル(京都)
  ■降りて歩いて 17 KTR牧駅(福知山市牧) 繁栄語る盛大な祭り(京都)
  ■六甲ライナー 故障で2時間半止まる パンタグラフ導線切れる 2000人に影響(朝日)
  ■近鉄、53年ぶり最終赤字(朝日)
  ■新幹線で女性 男性を刺す 軽傷、容疑で逮捕(朝日)
  ■車内つり広告燃やされる 大阪・地下鉄堺筋線(朝日)
25日■広島で震度6弱 M6.4中・四国で強い地震(抜粋)(京都)
  ■中・四国地震 新幹線 停電直後に急ブレーキ しがみつく乗客(京都)
  ■次世代路面電車 実現を 弁護士会委員会 シンポで提案 21世紀の京の交通考えよう 公害と渋滞解消へ 流入車両への課金も(京都)
  ■広島南部 震度6弱 M6.4 震源は安芸灘 7県で2人死亡151人けが 5万戸停電 火災も(朝日)
  ■「地下鉄エレベーターこちら」 市民が全駅に案内図(朝日)
  ■李さん両親に見舞金渡す 本社厚生文化事業団(朝日)
26日■安芸灘地震 余震で新幹線停止 断水、停電 徐々に回復 家屋損壊5000棟超す(京都)
  ■一時運休に乗客ぐったり 山陽新幹線(京都)
  ■京都市地下鉄 すべての駅にやさしさ浸透 市民グループ、1年8ヵ月かけ エレベーター「案内図」設置(京都)
  ■広島駅、あふれる人(朝日)
  ■安芸灘地震 早朝、広島で震度5強 最大の余震 JR遅れる(京都)
  ■安芸灘地震 M5.2の最大余震 新幹線徐行し遅れ(朝日)
  ■山陽新幹線 高架橋に亀裂(朝日)
27日■窓 京の交通渋滞 抜本対策必要 右京区・田辺和己 (無職・60)(京都)
  ■高架橋から目地材落下 車のガラスにひび 岡山(朝日)
  ■日比谷線事故 営団の5人書類送検 業務上過失致死傷容疑 レールずれ放置(京都)
  ■営団地下鉄脱線 レール管理5人書類送検へ 業務上過失致死傷容疑 他要因見送る(朝日)
  ■山陽新幹線が最大9分遅れ レール補強し徐行(朝日)
28日■列車同士が衝突 ベルギー 8人死亡(京都)
  ■山陽新幹線は徐行運転続く(朝日)
  ■レール管理の5人書類送検 日比谷線脱線事故(朝日)
  ■5駅ごみ箱焼ける JR加古川−三ノ宮駅間(朝日)
  ■列車衝突で8人が死亡 ベルギー(朝日)
29日■優先システム 2日から導入 バス近付くと信号は常に青 北大路ターミナル←→西大路四条(京都)
  ■線路に転落の男性を救助 名古屋、会社員ら2人(京都)
  ■李さん遺族が労災を申請 新大久保駅事故(朝日)
  ■東西線延伸許可を申請 国に京都市交通局(京都)
  ■廃食油燃料の京都市バス 1日から運行再開(京都)
  ■廃油再生燃料 来月から再開 京都市バス、府が支援策(朝日)
31日■客待ちタクシー列解消へ 9台分の待機場が完成 叡電出町柳駅前 2日から使用 住民ら環境改善期待(京都)
  ■京都市の人事異動 課長級(抜粋)(京都)
  ■京阪中之島新線と阪神西大阪線延伸 2社、計画決定(朝日)
  ■京都市異動(抜粋)(朝日)
  ■京都市人事異動(抜粋)(京都)
  ■夢空間ロードショー(抜粋)(朝日)



1日■「ふるさと宇治」創生へ(抜粋)
・鉄道・道路 宇治駅など JR3事業3日完成
 【鉄道】JR奈良線、近鉄京都線、京阪宇治線の3本が走る。JR奈良線は複線化とともに、宇治駅をリニューアルし、「JR小倉駅」も新設される。このJR3事業が3日に完成する。京都市の地下鉄東西線をJR六地蔵駅まで延伸する工事も着々と進んでおり、市民にとって利便性が一気に高まると期待される。
 【道路】京都、宇治両市を結ぶバイパス「黄檗山手線」や東西交通で渋滞していた「隠元橋」の架け替えにも着手。京滋バイパスと第二京阪道路が交わる久御山ジャンクションも来年完成予定だ。交通の要衝として重要性がさらに高まりそう。(京都新聞)
■川端→河原町 渋滞減った? 三条通市バスう回スタート 一部で戸惑い 大きな混乱なく
 京都市は1日、三条大橋付近の三条通で、市バスを西行き一方通行にする走行実験を始めた。一部の路線をう回させて、渋滞の解消に効果があるかどうかを調べる。市バスの運行ルートが変更されたため、「いつもと違う」と戸惑う利用者もいた。
 実験は、人と車への影響を多角的に調べる「交通社会実験」として行い、中京区と東山区の三条通の河原町通−川端通間で始めた。区間内で平日1日当たり約270台が通る市バスの東行き路線を御池通にう回させる。これに伴い、南行きの「河原町三条」バス停の一部が御池通河原町東入ルに移り「臨時停留所」となった。
 この日は、三条京阪行きの1号、15号の2系統が始発から臨時停留所に止まった。車内では運転手がマイクで経路の変更を伝えたほか、付近のバス停にはう回を案内する張り紙を出したので、大きな混乱はなかった。
 実験は7日まで続ける。河原町通から三条通への右折を禁止する実験は、28日夜間の雨のため車線の塗り替え工事ができず、2日から行う。4日と6日には、三条通沿道で商店などへの荷降ろし場所を一部に限定する取り組みも試行する。(京都新聞 夕刊)
■新幹線の部品 玄関先に飛ぶ 静岡 ボルト破損相次ぐ
 JR西日本が所有する新幹線車両のディスクブレーキのボルトが昨年から相次いで折損、今月には外れたナットが沿線の民家の玄関先まで飛んでいたことが、28日分った。
 JR西日本によると、17日午前8時10分ごろ、静岡県清水市横砂西町の東海道新幹線新富士−静岡間で、走行中の名古屋発東京行きこだま448号(16両、100系車両)6号車の車輪のディスクブレーキのボルト(長さ15a)12本のうち1本が折れ、ナット(鋼材、直径5a)が約50b離れた民家の玄関先まで飛んだ。訪問客が見つけてJR東海に連絡、けが人はなかった。
 同社は公表が遅れた理由について「ブレーキの取り付け状態に異常がないかを調べるのに手間取った」としている。
 ナット部分が欠けたボルトは20日に広島新幹線運転所構内で見つかったが、その間2回の車両検査で折損が見落とされており、同車両はそのまま東海道・山陽新幹線の区間を3往復していた。同様のボルトの折損は、広島運転所構内で昨年12月5日、100系で見つかったほか、今年2月13日にも東京の車両基地で300系で見つかった。(京都新聞)
■「白鳥」惜しむ写真展 4日 大阪の国労大阪会館
 JRの特急「白鳥」(大阪−青森)が2日でなくなるのを記念して、大阪交通資料研究会は4日午前9時から大阪市北区の国労大阪会館(JR大阪環状線天満駅から徒歩2分)で、写真展「思い出のSLと白鳥号」を開く。入場無料。
 会場には歴代の「白鳥」や、日豊線、呉線でのサヨナラSL風景など写真約30枚のほか、鉄道模型や鉄道ファンのコレクションも展示される。
 先着100人に「白鳥」と皇族用の特別列車が並んだ写真をプレゼントする。「白鳥」がまだディーゼルカーだった1972年5月、新潟県の旧同鉄羽越線村上駅で、植樹祭に出席した昭和天皇を迎えに行く特別列車と並んだ瞬間を撮影したという。
 問い合わせは同研究会(06・6967・6136)。(朝日新聞)
■故障で普通1本運休 稲枝でオーバーラン JR東海道線
 1日午前5時34分ごろ、滋賀県坂田郡米原町米原、JR東海道線米原駅で、姫路行き普通電車が運転前に発電機の故障が分かり、応急処置をして同駅を3分遅れで出発した。しかし、再度故障したため、野洲駅以降を運休した。このため、上下4本の列車に9−3分の遅れが生じ、約3000人に影響が出た。
 また、同6時50分ごろ、彦根市稲枝町、JR東海道線稲枝駅で、長浜行き普通電車が、停車位置から約300b行き過ぎて止まった。電車はバックして乗客を乗降させ、約10分遅れで出発した。
 JR西日本によると、運転士が考えごとをしていてブレーキをかけ遅れという。(京都新聞 夕刊)
■綾部のJR架線事故 引っかけたトラック運転男性を書類送検
 綾部市野田町で1月27日、JR山陰線の踏切付近の架線が切れて電車が急停車した事故は、その後の綾部署の調べで、直前に踏切を通過したクレーン付き大型トラックが架線を引っかけていたことが原因と分かり、同署は1日、道交法違反(安全運転、危険防止義務違反など)の疑いで、トラックを運転していた綾部市栗町柏定、金属回収業塩見豊海さん(45)を書類送検した。
 綾部署によると、切れた架線にクレーンのアーム部分に使われる塗料が付着していた。塩見さんは、クレーンを立てたまま走行していた、という。
 この事故では、急停車した電車の一部が損傷したほか、山陰線と舞鶴線が約5時間不通となり、特急など35本が全面、部分運休するなどの影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■一足早くハリウッド気分 USJ仮開業、JR駅も
 今月31日に正式開業する、大阪市此花区の米国映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」が1日、仮開業した。USJは「ソフトオープン」と名づけており、地元・此花区民やスポンサーの関係者ら数十万人を正式開業までに招待。一足早くアトラクションを体験してもらうとともに、本番に備えて従業員の訓練や施設の安全を確認する。この日、JR桜島線の「ユニバーサルシティ駅」も開業した。
 USJは、「ジュラシック・パーク」「E.T.」「ジョーズ」など、大ヒットしたハリウッド映画をテーマにした18のアトラクションや45の飲食・物販施設などからなる。
 この日は午前9時半に正面ゲートが開き、招待された従業員の家族数千人がアトラクションの数々を楽しんだ。チケットはすでに、旅行会社やJRみどりの窓口などで70万枚以上が先行販売され、開業後は多くの人出が予想される。
 今月22日には、ユニバーサルシティ駅とUSJの正面ゲートの間をつなぐ商業施設「ユニバーサル・シティー・ウォーク」もオープンする。(朝日新聞 夕刊)
■シャトル電車 続々と駅舎に
 USJの仮オープンに合わせて1日開業したJRユニバーサルシティ駅には、USJのキャラクターや映画の一場面が描かれたシャトル電車が、午前5時2分着の始発から続々と白い帆船の形をした駅舎に到着し、女性駅員たちが笑顔で出迎えた。
 午前6時、入場門に一番乗りした大阪府吹田市の高校3年生亀井直樹さん(18)は「電車や付近の建物を見ていると、入る前から異空間に迷い込んだみたい」と、いっしょに来た仲間2人とはしゃいだ。午前9時からの開業式典では、USJに招待された地元の幼稚園児たちを人気キャラクターの着ぐるみが出迎えた。(朝日新聞 夕刊)
2日■トロッコ一番列車GO!
 4月で開業10年を迎える嵯峨野トロッコ列車が1日、冬季の保守点検を終え、運行を再開した。曇り空でやや肌寒い天気だったが、「一番列車」に乗った地元幼稚園の園児ら約250人は、保津川渓谷の景色を楽しんだ。
 出発前、右京区のトロッコ嵯峨駅で記念式典が開かれた。嵯峨野観光鉄道の長谷川一彦社長は「これまで690万人のお客さんに利用していただいた。これからも地域に愛される会社を目指したい」とあいさつ。地元の嵯峨幼稚園とこばと保育園の園児らがくす玉を割った。
 同社によると、トロッコ列車の年間利用客は毎年70−80万人。開業時予想の25万人を大きく上回る人気という。12月29日まで運行する。(朝日新聞)
■「白鳥」よ最後の旅だ
 3月のダイヤ改定で消える、大阪−青森間を12時間かけて走るJR特急「白鳥」が2日朝、大阪駅から満員の乗客を乗せて最後の旅に出発した。セレモニーには大勢の鉄道ファンが集まった。10時12分、「白鳥」はゆっくりと滑り出した。神戸市から来た男性(50)は「20年以上前、北海道旅行で乗った。硬いシートでおしりが痛かったが、旅行したという実感があった」と当時を懐かしんでいた。(朝日新聞 夕刊)
3日■降りて歩いて 9 JR園部駅 旧街道に城下町の風情
 JR山陰線の中でも、京都−園部間は愛称「嵯峨野線」の名で親しまれ、1999年8月には開通100周年の節目を迎えた。新幹線開通から7年後の71年まで蒸気機関車が走った線として知られ、綾部方面へのほぼ中間に位置する園部駅は石炭、水の補給や機関車の回転台もあり、鉄道ファンらがよく訪れたという。
 園部は、江戸期、旧園部藩の行政の中心地として栄え、以来、船井郡の中心として重要な役割を担ってきた。園部城の跡地に校舎がある府立園部高や旧山陰街道沿いの商店街が長い歴史を持つ城下町の風情を漂わせる。休日には名勝・るり渓を訪れるためにバスを待つ観光客らの姿も目立つ。
 駅西口から坂道を歩き徒歩10分程度のところに、京都国際建築技術専門学校、京都伝統工芸専門校、京都医療技術短大、さらに佛教大のスポーツゾーンも誕生し、京滋大学野球の公式戦なども行われている。すぐ近くに園部町が整備した3世代同居も可能な新興住宅団地も誕生。京都市内まで電車で40分前後の至便さが徐々に認知され、学生と共に若い層が増えつつあり、新たな側面を見せ始めている。ロータリーなど駅前の整備も進み、コンビニエンスストアも開店するなどにぎわいを見せ始めた。
 メーンとなる東口は中心市街地から離れているため、店は少なく駐車場が広がり落ち着いた雰囲気。始発電車の多いターミナルのため、駅前に車を置いて電車利用の人は府北部からも含めて多い。駅前で食堂を長年営む佐竹伸夫さん(62)、京子さん(58)夫妻は「昔は周囲は田んぼばかりで、車も少なく、食堂もにぎわった。舞鶴から魚の行商にいつも来る名物おばさんもいたねぇ」と懐かしそう。
 悲願の嵯峨野線完全複線化は2005年度完成の目標が立ち、駅周辺発展に期待する声は大きい。(京都新聞)
■京日記
 JRのダイヤ改正で廃止される特急白鳥が2日夕、京都市下京区のJR京都駅に最後の姿を見せた。在来線の昼間の特急では国内最長の運転区間を走り続けてきただけに、鉄道ファンらが別れを惜しんだ。
 白鳥は1962年10月から運行を開始。大阪−青森間(1040`)の日本海沿いを1日1往復していたが、航空機などとの競争で全線通しての利用客が減少。3月3日からの新ダイヤでは名前が削られた。
 京都駅ホームには、「名物特急がなくなるのはさびしい」と大勢のファンが詰め掛けた。午後6時半すぎ、ボンネット型の車両が到着すると、身を乗り出すようにしてカメラのシャッターを切っていた。(京都新聞)
■レールの間に転落 電車が通過…軽傷 京都・山科
 2日午後10時ごろ、京都市山科区のJR東海道線山科駅で、同市左京区の女性(42)がホームから落ちた。直後に、姫路発野洲行きの快速電車が入ってきたが、女性はレールとレールの間に倒れたため、列車は体の上を通過し、女性は2両目の下にあお向けになっているところを京都市消防局の救急隊員に救助された。腰などを打ったが命に別条はないという。
 この事故で、電車は現場に約20分停車。上下線の4本が最大20分遅れ、1600人に影響が出た。(朝日新聞)
■複線化祝い 一番電車 JR奈良線、京都駅から「快速」発進
 JR奈良線の高速化・複線化工事が完了し、3日朝、新設された「みやこ路快速」の一番電車が京都駅(京都市下京区)を出発した。同駅ビル内で開かれた記念式典では、沿線住民やJR西日本、行政関係者らが開業を祝った。
 複線化したのは京都−JR藤森間(5.1`)と宇治−新田間(3.2`)の計8.3`。朝夕ラッシュ時に快速を新設するなど、快速・普通合わせ計63本を増便、京都−奈良間は最大で20分短縮される。
 この日午前8時半、京都駅奈良線ホームで、「みやこ路快速」新設記念出発式が開かれ、JR西日本の南谷昌二郎社長らがテープカットし、沿線住民らを乗せた一番電車が出発した。
 続いて、駅ビル内のホテルで、府南部地域鉄道整備促進協議会主催の開業記念式典が開かれ、荒巻禎一府知事が「開業が地域振興に大きく寄与すると確信している」とあいさつ、関係者約300人が完成を祝った。
 JR奈良線高速化・複線化事業は、67年に沿線自治体が複線化促進協議会を設立して当時の国鉄に要望したのが始まりで、98年1月に着工した。総事業者は163億円。(京都新聞 夕刊)
■スペイン村再建を支援 近鉄、一部施設買い上げ
 近畿日本鉄道は3日、経営不振に陥っているテーマパーク「志摩スペイン村」(三重県磯部町)の再建支援のため、遊戯施設の一部を167億円で買い上げたことを明らかにした。
 志摩スペイン村は売却代金を約440億円に上る借入金の返済に充てる。売却した施設は賃借して従来通り運営する。
 志摩スペイン村は近鉄が約60%出資しているほか、地元企業や地方自治体などが出資する第三セクター。1994年に開業したが、入場者数の低迷などで経営が悪化、2000年2月期は121億円の累積損失を計上した。05年2月期をめどに単年度黒字を目指すという。(京都新聞 夕刊)
■近鉄、スペイン村支援 167億円で施設買い上げ
 近畿日本鉄道が、経営不振の子会社で第三セクターの志摩スペイン村(三重県磯部町)を支援するため、同社のアトラクション施設などを167億円で買い上げたことが3日、明らかになった。買い上げ価格は簿価のためスペイン村に売却益は発生しないが、売却代金の大部分を約440億円ある借入金の返済に充てて金利負担を軽減する。スペイン村は売却施設を賃借して従来通り運営する。
 スペイン村は、約63%を近鉄グループ、そのほか三重県や磯部町、地元企業などが出資している複合リゾート施設で、1994年に開業。計画面積は113fで、スペインのテーマパーク「パルケエスパーニヤ」やホテルなどがある。テーマパークの年間入場者数は2001年2月期で192万人で、約300万人だった当初計画を大幅に下回っている。昨年2月期に121億円あった累積損失が今期は約35億円膨らむ見通し。
 近鉄は2月28日付で、テーマパーク内のアトラクション施設を110億円、店舗などの施設を57億円で買い上げた。今後はテーマパークのコンセプトを見直すなど抜本的な再建策作りを急ぎ、2004年度の単年度黒字を目指すとしている。(朝日新聞 夕刊)
4日■信号機非常ボタン 押され5本が運休 JR奈良線
 3日午後2時20分ごろ、京都市伏見区桃山町永井久太郎のJR奈良線長岡踏切の手前で、奈良行き普通電車の運転士が踏切の異常信号に気づき、停止した。運転士が確認したところ、踏切の信号機の非常ボタンが押されていた。9分後に運転を再開したが、後続の上下計5本が運休、同6本が最高18分遅れ、約2800人に影響した。
 JR西日本では、踏切内に他に異常は無かったとし、異常信号の原因を調べている。(京都新聞)
■ラッシュ時に快速 JR奈良線、一部複線化が完了 小倉駅が開業 発展願い記念式典
 JR奈良線の一部複線化と新駅設置の事業が完了し、3日、京都−奈良間を結ぶ新しい快速列車「みやこ路快速」が走り始めた。新しい快速の運行と新駅設置を祝う記念式典が、京都駅(下京区)や新設のJR小倉駅(宇治市)などで開かれた。
 JR奈良線は単線だったが、京都−JR藤森間(5.1`)と宇治−新田間(3.2`)が複線化され、朝夕のラッシュ時にも快速列車が走るようになった。京都−奈良間は最短で40分で結ばれる。
 京都駅ではこの日朝、新しい快速列車の記念出発式がホームであった。JR西日本京都支社の渡邊晃支社長が「便利になった新しい奈良線をどんどん利用してもらいたい」とあいさつ。列車出発の合図に合わせ、荒巻禎一知事や沿線市町の首長らがテープカットやくす玉割りを一斉に行い、快速列車の発車を祝った。
 また同日、宇治−新田間のほぼ中間にJR小倉駅(宇治市小倉町中畑)が開業した。新駅開業を祝う記念式典があり、地元住民らが白色を基調にした鉄骨平屋建て約350平方bの駅舎を見て回った。(朝日新聞)
■信号作動で列車停止 踏切ボタン押す?
 3日午後2時20分ごろ、伏見区桃山町永井久太郎のJR奈良線長岡踏切(幅約5b)付近で、踏切内の異状を知らせる信号機が作動し、京都発奈良行き下り普通列車=4両編成、乗客約200人=が停車した。運転士が異状がないことを確認し、約9分後に運転を再開した。列車5本が運休、6本が18分−9分遅れ、約2800人に影響した。同踏切はJR藤森駅南約750bにある。
 JR西日本によると、何者かが踏切のわきの非常ボタンを押したらしい。(朝日新聞)
■解体?再生? 関西「20世紀の遺産」に危機 「老朽化」と言うけれど
 関西の20世紀の「生き証人」ともいえる建物に、次々と解体の危機が追っている。大阪・北浜の証券街の赤れんがの商館が近く建て替えられるほか、ネオ・ルネサンス様式の代表的建物の大阪市交通局本館、和洋折衷の風格ある近代建築のJR奈良駅舎など枚挙にいとまがない。一方、神戸港のシンボル、神戸税関旧館は阪神大震災を耐え抜いた。壊す理由は「老朽化」が多いが、専門家からは「戦前の建物はむしろ頑丈だ」という指摘もある。年配の人にとっては人生の記憶が刻まれた建物、都市の近代化の遺産を残すことは難しいのだろうか。(企画報道室・神野 武美)
 大阪市中央区北浜の証券街に、れんが造り2階建ての建物が3棟並んでいる。明治末年から大正初めに建っ た元証券会社のビルだ。一部保存が決まった旧大阪証券取引所(1935年)のすぐ北。保存・再生工事が進む大阪市中央公会堂(1918年)にも近い。
 ところが西側の2棟は、近く取り壊され8階建てビルに建て直される予定だ。現在の所有者である商品先物取引会社(本社・名古屋市)は「ひびが入るなど老朽化しており、建て替えた方が良いと判断した」と言う。
■魅力も
 東側の建物(1910年)は97年に登録有形文化財になった。オーナーの小山寿一さん(39)は、5年前に裁判所の競売物件で購入。補強・改装して「北浜レトロ」と名付けた雑貨・骨とう品店と喫茶店を開いた。
 「壁の厚さは50aもあり地震にも強い。文化財を所有することを金銭で評価するのは難しいが、レトロな魅力が商売に役立っているのは確か。西隣の2棟については、文化財トラストみたいな形で買い取ることも申し入れている」と言う。
・「戦前の建物は丈夫」
 「耐震性がない」として建て替え計画があるのが、ネオ・ルネサンス風公共建築として評価の高い大阪市交通局本館(同市西区、1930年)。
 同局は阪神大震災後、日本建築総合試験所に耐震強度を依頼。「170枚の耐震壁が必要だが、改修すれば、建物の用をなさない」といわれた。
 しかし、西澤英和・京都大工学部講師(保存工学)は「戦前の建築基準は大きく余裕をとっている。柱、壁、床が一体的に地震に耐える『剛構造』で設計されており、戦後のものより丈夫だ。現在は、補強技術も進歩しており、少ない補強個所で耐震性を高めるのも可能だ」と言い、「耐震性がない」という結論を疑問視する。
 阪神大震災後、神戸市内の歴史的建造物を調査した結果でも、戦前の鉄筋コンクリート建物は被害が少なかったという。
■割高に
 神戸市中央区の神戸税関旧館(1927年)。同じ敷地内の戦後の庁舎は震災で倒壊したが、旧館は地下室の損傷だけだった。倒壊した庁舎再建と合わせ、95年夏から工事が始まり、2年前に完成した。
 旧館(5階建て)の大部分は保存され、新館(10階建て)も旧館のデザインをそのまま引き継ぎ、高層部分は船をイメージし、全体の調和が図られている。
 事業費は約120億円。松岡茂宣・元庁舎整備対策室長は「職員も市民も残したいという気持ちを持っていた」と話す。新館の外壁タイルの色を旧館に合わせるようにも工夫した。「材料を新規にあつらえざるをえなくなり、割高で苦労した」と言う。
■じやま
 JR奈良駅舎(1934年)は「奈良らしさ」を象徴する寺院風の和洋折衷建物。駅周辺の再開発事業計画でも当初、駅舎は保存の予定で、「登録文化財」の候補にもなっていた。
 ところが、再開発事業で駅西側にホテルが先に建設された。このため、奈良県が進めているJR関西線の高架化(連続立体交差)工事用仮線路が、駅舎部分を通ることになった。県は「保存には、ばく大な費用がかかる」として、解体がにわかに浮上した。
 県が設置した有識者による「景観デザイン検討委員会」も昨年6月、「新しい駅のデザインに適切な配慮を行うのが妥当」として解体を打ち出している。
 しかし、今年に入って、日本建築学会が保存を求める要望書を県に提出したり、市民署名が1万3000人を超えたりするなど保存の動きは活発だ。
・東京では「景観のルール」定着の動き
 東京都は景観条例に基づき、登録有形文化財などの「景観上重要な歴史的建物等」の壁面から周囲100b以内に新築する場合、構想・設計段階から景観への配慮を求める「歴史的景観保全の指針」を近く策定する。
 「点(歴史的建造物)とその周辺の保全」という視点に立ち、「景観のルール」として定着させる方針だ。
 具体的には、三越本店周辺などで動きがあり、民間サイドでも「美しい東京をつくる都民の会」(会長・進士五十八東京農大学長、東京商工会議所内)が2月23日に発足するなど、経済界を巻き込んだ運動になりつつある。
・登録有形文化財 1996年の文化財保護法の一部改正で制度化された。
 消滅の危機にある近代建築を残し保存・活用するのが目的で、現状変更に対する規制も比較的緩やかなため、喫茶店などに改修しやすい。改修の設計監理費の半額を国が補助し、建物の固定資産税も軽減される。専門家の一定の評価と、所有者の同意が要件。
 登録は、文化財保護審議会を経て文部科学大臣が行う。1月末現在で2112件。(朝日新聞)
5日■嵐電、28年ぶり新型車両 鉄道ファン40人 乗り心地楽しむ
 京福電鉄は4日、嵐山線に28年ぶりに新型車両「モボ2001号車」1両を導入し、新型車両の試乗会を開いた。3月中旬から営業運転する。
 同社は、車体や台車の一部を再利用して車両を更新してきたが、1973年以来という振動が少ない本格的な新型車両を造ったことから、初めて一般向けの試乗会を開いた。
 鉄道ファンら40人は四条大宮駅から新型車両に乗り込んで出発。試乗会は嵐山駅を経て西院車庫に戻るコースで運行され、ファンらは電車の写真を撮影したり車窓から景色を眺めたりして小旅行を楽しんだ。
 塗料のにおいが残る車内には、製造中の様子が写真で紹介され、参加者は「音が静かになった」「シートが少し硬いかな」などと話しながら、新車両の乗り心地を確かめていた。(京都新聞)
■嵐電、30年ぶり台車から一新 加速はスムーズ ガタゴトなつかし
 京福電鉄・嵐山線に新型車両が導入され、4日、市民や鉄道ファンを招いた試乗会が開かれた。台車からすべて一新した車両がお目見えするのは、30年ぶり。1車両で、今月中旬から営業運転に登場する。
 車体は、乗降口が広くなり車いすでも利用しやすくなった。制御装置の電子化や交流式モーターが取り入れられ、旧型車両に比べて加速が滑らかという。
 試乗会には、約40人が参加。四条大宮−嵐山間を約1時間かけて往復した。車内には、新型車両の組み立て工程を紹介した写真なども展示され、乗客たちは興味深そうに見ていた。沿道では、初披露された新型車両を収めるカメラマンたちの姿も見られた。
 真新しい車両の乗り心地を楽しんだ宇治市の染色業山本則次さん(65)は「十数年ぶりに乗ったけど、昔に比べて乗り心地が随分良くなった。でも、ガタゴトと音を立てて走る方が嵐電らしいかも」と話していた。(朝日新聞)
■交通機関 強風で乱れ
 冬型の気圧配置が強まった西日本では4日、寒気の流入に伴い強風が吹き、鉄道や海、空の交通が乱れた。荒れ模様の天気は5日まで続く見込み。大阪管区気象台によると4日午後、大阪、神戸などで25bを超える瞬間風速を観測した。JR瀬戸大橋線の瀬戸大橋やJR・南海関西空港線の空港連絡橋では、一時運転を見合わせ、フェリーやバスで代行輸送した。
 瀬戸内海を往来する高速船の欠航も相次ぎ、大阪・天保山−高松間の「びっぐあーす」は、始発から全便欠航。関西空港と淡路島を結ぶ「淡路エアーポートライン」と、和歌山−徳島間の「南海徳島シャトルライン」も、始発を除きすべて欠航した。(朝日新聞)
■USJ行き運賃表に誤り 大阪環状線新今宮駅
 JR西日本は5日、乗客からの指摘により大阪環状線新今宮駅(大阪市)で、ローマ字式運賃表の新今宮−ユニバーサルシティ間の運賃に誤りが見つかったと発表した。同社によると、正しい運賃よりも20円高い190円になっており、3日に修正した。
 テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)最寄りのユニバーサルシティ駅など2駅の開業に合わせ、1日から駅に掲示していた。
 同社大阪支社は「業者から納品された版下のチェックが不十分だった」としており、新今宮駅や同支社で払い戻しに応じる。
 JR西日本は昨年、管内の計326駅の運賃表などで誤表示が見つかり、南谷昌二郎社長や関係した歴代の営業幹部、現場責任者ら70人が処分を受けている。(京都新聞 夕刊)
■雪で山陽新幹線遅れ
 中国地方の積雪のため、山陽新幹線は5日始発から午前10時半まで広島−小郡間や新倉敷−広島間などで速度を上下線とも時速170−230`に落として運転した。このため、計45本が最大17分遅れ、乗客約1万9000人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
6日■主要駅とその周辺 バリアフリー調査へ 京都市会委 市側が表明 市営住宅増築せず
 京都市議会の普通予算特別委員会は5日、都市計画局に対する質疑を行った。この中で、市は新年度に主要駅とその周辺地区のバリアフリー実態調査を行ったうえで、整備に向けた基本構想をまとめることを明らかにした。また、西晴行局長が「これ以上の市営住宅の量的拡大は難しい」と述べ、今後は市営住宅の新規建設は行わない考えを示した。
 調査は、昨年11月に交通バリアフリー法が施行されたのを受けて実施する。同法は交通事業者に対し、新設駅ではエレベーターや身障者用トイレなどを設置するよう義務付けた。既設の場合も努力義務を課している。バリアフリーを進めた事業者には政府の補助金を交付するなどの支援が図られる。
 市は1日5000人以上の利用がある鉄道駅(市内76ヵ所)のエレベーター設置状況のほか、駅から500b−1`bの範囲にある官公庁や福祉施設、病院などとの連絡道路についても段差や点字ブロックなどの有無を調べる。
 そのうえで事業者や行政などで連絡会を設け、実態調査と高齢者や障害者の意見を踏まえながら、バリアフリー化に向けて重点的に整備する地域を定めた基本構想をつくる予定。
 また、市営住宅について、西局長は「民間でも市内で9万戸余りの空き家が出ている。財政事情からも、市営住宅の量より質を高めることに要点を置く」とし、増築をせずに既存住宅の整備を優先する方針を示した。(京都新聞)
■窓 気軽に市バス利用できたら 上京区・木下みどり(自営業・36)
 「乗り合わせたお友達に誘われて、一緒に映画村まで行ったんえ」。ビールのコマーシャルさながらに大人の遠足に行ってきたと、敬老パスを見せながら以前叔母が言っていた。
 2月26日付の市バス再編の記事にそんなことを思い出した。昔段の生活に支障はないが、今後その方面に出かけるには事前にダイヤなど調べねばならず、叔母のような気ままな利用はできなくなると感じたからだ。通勤定期にしても実質値上げになるのに利用者は少数だから、といわんばかりの交通局には、なにか釈然としない。
 京都は、自転車で用の足る街だとよくいわれるし、そうだとも思う。しかしそれは、中心部のいわば旧市街のこと。いまでは、街も大きくなり、魅力のある施設も多くできている。だからこそ、かゆいところに手が届く市バスになってほしい。(京都新聞)
■窓 路面電車の復活に期待 宇治市・柳原 清春(無職・67)
 排ガスの害などが問題になっているなか、京都の市民団体が、路面電車復活の要望書を京都府、京都市に提出したという記事があった。市電が消えて久しいが、昔のことを思い出した。
 私が通勤を始めた昭和26年ごろ、千本通から今出川通を走る百万遍行きの市電を利用していた。1ヵ月間の通勤定期は330円だった。車掌さんがかばんをぶら下げ、切符を売りながら車内を動き回っていた。レール幅の狭い小型のチンチン電車も京都駅から北野まで走っていた。
 バスよりも電車のほうが乗り心地も良く、安定感があり、老人や子どもにも喜ばれると思う。路面電車の復活に期待したい。(京都新聞)
■検証 総額4兆円 凍結検討された「北陸新幹線」 森政権で脚光、その後は 在来北陸線の負担重く 大阪へのルートは未定
 総額4兆円の事業費(群馬・高崎−大阪)が足かせになり、凍結方針が打ち出されたこともある「北陸新幹線」が、石川県出身の森喜朗氏が首相になった昨年以降、にわかに脚光を浴び始めた。早ければ2012年に富山−東京が開業するという。だが、「風前のともしび」とされる森政権が崩れた後、国の方針が再び変わる可能性もある。まして、大阪と北陸の都市が新幹線で結ばれるめどは立たないままだ。(社会部・有馬央記、金沢支局・加藤東)
・明暗
 「全線整備へ大きく前進した。長年尽力いただいた多くの方に心からお礼を申し上げる」
 富山県の中沖豊知事は2月28日に開会した県議会の冒頭、北陸新幹線に触れた。昨年末、「富山−長野は、早ければ12年後の完成を目指す」と政府・与党が確認したためだ。
 一方、富山−金沢については、「2004年ごろに完成のめどを再検討する」とされ、富山県と石川県で明暗が分かれた。石川県の谷本正憲知事は「北陸までレールが延びるめどが立ち、一定の前進があった」としたものの、地元財界を中心に不満が渦巻いた。
 だが、富山県も手放しでは喜べない。
 北陸新幹線建設を推進してきた森首相が辞任した場合、次期内閣の方針によっては、申し合わせが履行されない恐れもある。「国家プロジェクトとして決めたことは、ちゃんとやっていただくよう願うしかない」(富山県新幹線交通政策課)。
 さらに、富山県など地元自治体は、重い課題を背負うことになる。北陸新幹線が開業すれば、在来線である北陸線は専ら、比較的近距離の通勤、通学などに使われるとみられ、自治体が参加する第三セクター方式で経営されることになる。富山県は2月26日、三セクでの北陸線の経常収支見通しを発表した。開業後10年たっても黒字転換は難しいという。
・先送り
 北陸新幹線は、大阪から敦賀、福井、金沢、富山、新鶴・上越、長野をへて群馬・高崎から東京に至る約700`。1973年に整備計画が決まった。
 高崎−東京は東北、上越などの新幹線の線路を共用する。長野五輪(98年)の前年に開通した「長野新幹線」(長野−高崎)は、北陸新幹線のこの区間での暫定名称だ。
 上越から東はJR東日本が、西はJR西日本が運営するが、線路の建設は国と沿線の県が担う。
 新幹線の標準軌(幅1435_)は「フル規格」と呼ばれ、在来線の狭軌(同1067_)より幅が広い。高架橋などを建設して新たにレールを敷く必要がある。だが緊縮財政が叫ばれ、88年には、従来の北陸線の線路を部分的に使い、高架橋の上にも狭軌のレールを敷く方針が打ち出された。
 在来線は踏切があるため、列車の制動距離が定められ、特急でも時速130`までしか出せない。だが、狭軌でも高架橋やトンネルが多く、踏切のない新線なら時速160`まで出せる。国はこの方式を適用し、北陸新幹線に、新幹線と在来線特急の中間の速度の「スーパー特急」を走らせることにした。
 それでも公共事業の見直しがいわれるたびに、北陸新幹線は、やり玉に挙がった。細川護熙政権は94年、財源のめどが立たないとして、新規着工分の3年間先送りを決めた。橋本龍太郎政権のもとで97年に再び、3年間先送りの方針が示された。
・東京志向
 昨年4月に森政権が誕生して風向きが変わった。昨年12月、国はスーパー特急方式からフル規格へ、方針を全面転換した。2000年度352億円(当初予算時)だった建設費は2001年度、390億円に増える見通しだ。
 富山−東京は今、在来線と上越新幹線を乗り継いで3時間11分。北陸新幹線が開業すれば、スーパー特急方式で2時間50分、フル規格なら2時間10分だ。3時間45分かかっている金沢−東京も、フル規格で2時間半に短縮される。
 大阪との接続はどうか。大阪−敦賀はルートも未定だ。政府、与党などが、@東海道新幹線と線路を共用A湖西線へ乗り入れB新線の建設−の3案を検討してきたが、どの案も、過密なダイヤや膨大な建設費がネック。東海道・山陽新幹線の起点である新大阪駅が北陸新幹線の起点になる可能性が高いが、それも決まっていない。
 フル規格なら、大阪までの時間も、福井から50分(現行1時間48分)、金沢から1時間20分(同2時間31分)、富山から1時間40分(同3時間15分)と半減する。しかし、「中央省庁もおおかたの会社の本社も東京にある。東京と結ばれるメリットの方が大きい」(石川県新幹線交通政策課)と、東京までの時間ほど気にしていないのが実情だ。(朝日新聞)
■バスでUSJへ 全国から66系統 近畿運輸局が認可
 近畿運輸局は6日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)の今月31日のオープンに伴い、京滋など全国の計43のバス事業者に対し、USJに直結する66系統、1日当たり計約250本の運行を認可した。これにより、北は仙台市から南は鹿児島市まで1都2府22県の計125都市がUSJと直接結ばれることになった。
 京滋関連では、京阪バスが「京阪三条駅」(運賃1100円)から「京都駅八条口」(900円)経由で、京阪宇治交サービスは「宇治車庫」(1100円)から乗合バスを運行。近江鉄道は「彦根プリンス前」(1800円)を始発に、「八日市」(1500円)と「草津・大津・浜大津」(1000円)を経由するバスを運行する。このほか名古屋方面発の一部バスが京都駅に停車する。
 USJの予測では、年間入場者約800万人の7%の約56万人がバスを利用する見込み。(京都新聞 夕刊)
■USJ−25都府県間 バス66路線認可
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)と、宮城から鹿児島までの25都府県がバス路線で結ばれることになった。近畿運輸局が6日、近鉄バスなど43社から申請の出ていた66路線を認可した。開業日の31日に合わせて営業を始める。
 USJ最寄りの駐車場などに1日計約500便が発着し、年間約60万人が利用する見通し。ただ、付近の高速道路や一般道路にバス優先レーンが少なく、数十`の渋滞が起きると定時運行は難しいという。同運輸局は「マイカーでの来園自粛を呼びかけていく」としている。
 主な路線別運賃(片道)は関西空港1300円、大阪空港900円、新大阪駅400円、三ノ宮駅600円、和歌山市駅1500円、奈良駅800円、名古屋駅3000円、いづろ高速バスセンター(鹿児島市)1万2000円、仙台駅1万2230円、東京駅8610円など。(朝日新聞 夕刊)
■ポートライナーで消防訓練 神戸
 オーストリアで昨年11月に起きたケーブルカー火災を教訓に、神戸市中央区の神戸新交通ポートアイランド線(ポートライナー)で6日、初めて実際の車両を使った消防訓練があった。ポンプ車やはしご車など計10台が出動。消防署員や地元の中学生ら計約200人が、地上から約15bの高架橋の上などで、避難訓練や救助活動に取り組んだ。
 午前10時に始まった訓練は、6両編成の最前部の手荷物から出火し、無人運転のポートライナーが緊急停車したという想定。(朝日新聞 夕刊)
7日■京都市バス ”エコ燃料”課税で対立 市・「対象外、確認済み」 府・「軽油同然」譲らず
 京都市交通局が、排ガス対策として市バスに導入していた「バイオ・ディーゼル燃料」(廃食油からの精製油の使用を、先月26日から中断していることが、6日の市議会公営企業予算特別委員会で明らかになった。これまでバイオ燃料を非課税としていた京都府が先月、軽油と同様に課税する方針を示したため、市交通局は急な負担増につながるとして、購入を見合わせた。課税する姿勢を崩さない府に対し、市交通局は環境にやさしい点をアピールして非課税を求めており、双方の主張は平行線をたどっている。
 ディーゼル車に使う軽油には、購入時に地方税の軽油引取税が1リットルあたり32円10銭かかる。市交通局は導入前の1998年8月、京都市内の業者から購入するバイオ燃料が、非課税となることを府に確認したうえで、昨年4月から横大路営業所(伏見区)の、天然ガス車両を除く全車両(81台)にバイオ燃料を導入。軽油とバイオ燃料を8対2の割合で混ぜて使っていた。
 ところが、府が先月22日に課税方針を示した。市交通局は、本年度中の納入見込み量200`リットルの税額が単純計算で約640万円となるため、「負担が高額になり、慢性的な赤字がさらに膨らむ」(自動車部)として、バイオ燃料の購入を取りやめた。
 市交通局は「一度非課税と確認しているうえ、導入からすでに1年近く経過しており、急に言われても困る。環境問題に対応していることへの配慮も訴えたい」(同部)としている。
 一方、京都府は、市交通局から照会があった1998年、課税対象にあたるかどうか検討を始めた。府内初めてのケースとなるため、昨年からは税務課内に専門チームをつくり、国とも相談しながら慎重に検討してきた。
 その結果、廃食油と軽油を混合したエネルギーは地方税法が課税対象に定める「炭化水素油」に該当すると判断、さらに軽油引取税が、道路整備のための費用に充てる目的税であることも考慮し、課税する方針を市交通局に伝えた。自動車の燃料である炭化水素油への課税は、東京都が99年11月から始めている。府税務課は「税の公平という観点からも課税対象とする方向で検討し、市交通局と調整する」と一歩も引かない構えだ。
 バイオ・ディーゼル燃料 使用済みの食用油から精製する。軽油と比べ、大気汚染などの原因となる黒煙の排出量が3分の1、二酸化炭素が1割少ないとされる。他の燃料と混ぜずに100%の割合で使う場合は非課税扱いとなる。(京都新聞)
■窓 完全民営化もJRへ監視を 左京区・迫田 茂樹(団体職員・54)
 2月21日付本紙で国土交通相とJR3社(東日本、東海、西日本)が完全民営化に合意したと報じられていた。そして、今国会にJR会社法の改正案が提出される。しかし、完全民営化された場合、不採算のローカル線が軒並み廃止される恐れがある。
 国鉄がJRに民営化されたとき、相次いでローカル線が廃止された。北海道ではローカル線はすべて廃止され、本線だけ残った。また今、風光明美な三段峡で有名な広島の可部線の4分の3の廃止が検討されている。廃止対象区間の沿線住民が利用者を増やそうと取り組んでいるが、JR西日本は廃止の方針を変えていない。
 全国のローカル線を、赤字である理由だけで廃止していくならば、沿線住民の暮らしを破壊し、一層過疎化が進んでしまう。そして、採算の見合う都市部の路線のみが残ってしまう。これで公共交通機関としての役割を果たすことができるのか、大いに疑問である。
 JRが完全民営化になったとしても、国民の足を守るため、安易な運賃値上げやローカル線の廃止などをしないよう、注意深く監視することが必要である。そして、21世紀における公共交通機関のあるべき姿を国家の政策として国民の前に明らかにすべき時期にきていると思う。(京都新聞)
■地下鉄東西線 旅客数、ワースト2 全国の33公営鉄道で
 京都市営地下鉄東西線の1999年度の1日1`あたり旅客数は9300人で、全国の公営鉄道33路線の中でワースト2位だったことがわかった。6日の市議会予算委に交通局が提出した資料で明らかにされた。最下位の名古屋市営地下鉄4号線より500人多いだけで、1位の東京・営団地下鉄銀座線に比べると約8分の1だった。
 主な下位路線は、ワースト3位が東京都営大江戸線、4位が営団地下鉄南北線、5位が大阪市営地下鉄鶴見緑地線。ここ5年間に新設・延伸された路線が目立つ。東西線の低迷について市交通局は、97年秋に開通したばかりで沿線の町の成熟度が低く、沿線プロジェクトも計画通り進んでいないためと分析する。
 「2004年秋には醍醐−六地蔵間の延伸でJR奈良線、京阪宇治線と接続する。また、新年度には二条−天神川間の西伸事業も始まる。将来の乗客増は十分見込みがある」としている。
 一方、烏丸線の乗客数は1日1`あたり1万6400人。全国20位だった。(朝日新聞)
■私鉄中小労組が 23日にスト設定
 私鉄総連(15万3000人)は6日、東京都内で拡大中央委員会を開き、今後の春闘日程などを決めた。大手組合は15日に賃上げなどの回答を求め、回答を見てから対応を決める。鉄軌道・バス関係の中小組合は21日までに回答を迫り、未解決組合は23日に第1波、28日に第2波のストライキを設定する。ストはいずれも始発から終車までとしている。(朝日新聞)
■京都市バス 経由引取税の壁 夢のごみ燃料 使用断念 税解釈を府が誤る コスト合わず
 京都市バスが昨年4月から一部路線で導入したバイオ・ディーゼル燃料の使用を先月末からやめていたことが、6日わかった。軽油に回収てんぷら油を再生したバイオ燃料を混ぜたもので、軽油引取税の解釈を京都府が誤っていたことが判明。すべて軽油換算の税金を納めなければならなくなり、コストが合わなくなったからだ。食用廃油のリサイクルと硫黄酸化物などの削減を同時に実現する「夢の事業」が壁に突き当たった。
 京都市は1997年、ごみとして収集したてんぷら油にエタノールを加え、触媒と反応させてディーゼル燃料として再生するシステムを民間企業と共同で実用化した。このバイオ燃料の排ガスは、軽油使用時に比べて二酸化炭素が10%減、黒煙濃度は3分の1から6分の1になり、硫黄酸化物も1%以下になった。
 エンジンを改造しなくても使えるため、同年から約220台のごみ収集車すべてに100%のバイオ燃料を導入。市バスも、昨年4月から一部路線の81台で20%のバイオ燃料の混合を始めた。どちらも全国初の試みだった。
 事業開始前、市交通局は府税務課に税法上の取り扱いを相談。府は69年の旧自治省の内かん(通達)で「軽油以外の混合燃料が5%を超える場合、混合物を除いて課税する」とあるのを根拠に「課税は軽油分のみ」と答えた。しかし、今年になって総務省に再確認したところ、70年の地方税法改正で混合燃料でも総量に課税する条項が盛り込まれており、内かんは失効したとの返答を受けた。
 バイオ燃料はアルコールが大部分で、100%の使用なら課税されない。しかし、坂道では馬力不足のうえ、排ガスから特有のにおいも発生し、市バスのような乗客輸送用では難しい。
 現在、軽油は税込み1リットル62、3円で購入しているが、バイオ燃料は税抜き68円。これに1リットルあたり32円10銭の税が加算される。市交通局は新たに年間600万円を納税しなければならなくなり、当面、使用をとりやめる。
 市交通局は「せっかく軌道に乗った事業だが、採算がとれないと再検討せざるを得ない」としている。(朝日新聞)
■山陽新幹線止まる 新神戸−新大阪 上下線42本 4時間余、送電不能
 7日午前5時20分ごろ、山陽新幹線の新神戸−新大阪間で、上り線の送電ができなくなっているのをJR西日本東京指令所の係員が気付いた。同区間の上り線は始発から運転不能となり、各列車が博多−新大阪間の途中駅に停車し、ダイヤが大幅に乱れた。
 同社が現場に担当係員を派遣して調査したところ、兵庫県西宮市の六甲トンネルの東約900bの高架橋上で、2種類の電線が近接してショートしたのが原因と判明。電線の間隔を確保して復旧し、午前9時36分に送電を再開、同44分に運転を再開した。
 同社によると、レールに流れた電気を変電所に戻す役目の「フィーダー線」と呼ばれるアルミ製の電線の一部が変杉、平行する架線に数aまで接近し、ショー卜した。30a以上近づくとショートする危険があり通常は50a離してある。
 架線とフィーダー線との間に鳥が挟まってショートするトラブルは年間1、2件発生しているが、双方が接近して停電したケースは珍しいという。
 復旧に手間取った理由を同社は「架線が別の電線と接触するトラブルを想定したシステムになっておらず、発生地点の発見に時間がかかった」としている。
 上り線は午前7時半から、姫路駅以西で折り返し運転した。上下計42本が運休、上下計32本が最大3時間半遅れ、通勤客ら約2万5000人に影響した。これに伴い、東海道新幹線も上下計5本が運休した。
 東海道新幹線の京都駅(京都市下京区)では、岡山発東京行きののぞみ2号が最大で3時間26分遅れるなどの影響が出た。同駅によると、改札やホームの掲示板で運休や遅れを知らせ、乗客に大きな混乱はなかったという。(京都新聞 夕刊)
■新幹線長時間ストップ 新大阪−新神戸 送電不能に 復旧に手間、運休拡大
 7日午前5時20分ごろ、新幹線の運行を管理するJR西日本東京指令所が山陽新幹線(新大阪−博多)の送電開始の手続きをしたところ、新大阪−新神戸間上り線の一部区間(約25`)で送電が開始できず、約4時間15分にわたり送電がストップした。架線のショートが原因と判明し、午前9時45分ごろ、運転を再開した。この影響で山陽新幹線は始発からダイヤが大幅に乱れ、午前6時姫路発車京行き「ひかり140号」が新神戸駅で約3時間立ち往生するなど、上り新幹線19本が途中駅で乗客を乗せたまま臨時停車したほか、午前11時現在で上り25本、下り17本が運休した。山陽新幹線に上下32本が最高約3時間半遅れるなど、計2万5000人に影響が出た。東海道新幹線も上下計5本が運休した。
 JR西日本によると、送電が止まったのは新六甲変電所(神戸市)−新塚本き電区分所(大阪市)間の約25`の上り線区間。調査の結果、兵庫県西宮市内で、架線と、架線の上を走る別の送電線が、本来は50a離れているはずが、何らかの原因で2、3aに間隔が狭まり、ショートしたことがわかった。送電線がゆがんでたるみが生じたのが原因とみられる。このため、間隔を正常な位置に戻して午前9時35分ごろ、通電できたという。
 JR側は当初、東京指令所からの情報で六甲トンネル内を事故現場と考え、係員を集中的に投入していた。しかし実際には同トンネルから東に約900b離れた場所がショートした現場で、修復に取りかかるのが遅れ、結果的に運休本数の拡大を招いたという。
 山陽新幹線上りは同日早朝に広島駅や岡山駅を発車した「ひかり」や「こだま」が計19本、西明石駅や相生駅で相次いで臨時停車した。午前7時半から姫路駅で折り返し運転をし、JR西日本は新幹線の乗客に対し、姫路−新大阪間は在来線の東海道・山陽線を利用するよう呼びかけた。在来線の一部電車は4両分を増結して運行した。(朝日新聞 夕刊)
■山陽新幹線止まる 「会議が」「結婚式が」 出発の朝、乗客ら悲鳴
 7日早朝に起きた山陽新幹線上り線の送電停止事故は、大阪、東京方面に向かうビジネス客や修学旅行生らに大きな影響を与えた。各駅では「会議に遅刻しそうだ」「結婚式に間に合わない」などと乗客から悲鳴があがり、駅員が詰め寄られる場面も。原因は送電線と架線の間隔が十分に保たれていなかったことによるショートとみられる。1999年に福岡トンネル内で壁からはがれ落ちたコンクリート塊が走行中の列車を直撃する事故が起きて以来、施設の整備や安全確保には十分な配慮をしてきたはずのJR西日本。乗客らは始発から約4時間も続いた送電トラブルに、不満と怒りを募らせた。
■携帯電話
 JR新神戸駅では、午前6時24分に到着した姫路発東京行きの「ひかり140号」が上りホームで足止めとなった。約90人の乗客はしばらく列車内で復旧を待ったがめどが立たず、午前8時すぎから列車を降り、地下鉄や在来線などを乗り継いで新大阪駅などに向かっていた。
 ホームには一時、100人近くの乗客があふれ、構内では客が駅員に説明を求めたり、携帯電話で連絡を取ったりする光景が見られた。
 神戸市垂水区の洋服販売業宮井豊彦さん(42)は「午後から名古屋で重要な会議がある。余裕を持って出てきたのに…」と話し、地下鉄の改札口に向かった。
 良男(1つ)を抱いていた山口県在住の子供服販売業の女性(27)は「仕事で東京に行って日帰りで戻るつもりだった。ベビーカーと荷物を手に在来線で移動するのはしんどいです」と話した。
■飛行機
 JR新大阪駅でも、切符売り場や精算所で、切符の変更や払い戻しを求める人の列ができた。大阪市城東区の自営業立石光子さん(52)は、東京都内で開かれるめいの結婚式に出るため、午前9時前の新幹線に乗る予定だった。「とても間に合わない。どう責任をとってくれるのか」といらいらした様子。
 大阪大4年の女子学生(24)は、ヨーロッパ方面への卒業旅行にたつため、成田空港に向かおうとしていた。「飛行機の出発に間に合わない。団体ツアーなので、参加はあきらめるしかないかも」と泣きそうな顔で話していた。
 新神戸以西の駅でも乗客がホームでいらいらしながら、運転再開を待った。JR岡山駅にいた鳥取県米子市の男性会社員(31)は出張で愛知県・豊橋に行く途中。「午後からの会議に出席できるか心配だ」
 8日の大学受験のため名古屋に向かう途中だった広島県東広島市の高校生(18)は「いつ着けるのかわからず、心配だ」と不安そうな表情だった。
■修学旅行
 JR広島駅では千葉県柏市にある流通経済大学付属柏高校の修学旅行生が足止めされた。引率してきた林通寛教諭(43)は「これからの予定を変えなけれはいけない」と困惑顔。同校ではクラスごとに修学旅行の行き先を決めており、2年生の34人が前夜広島に宿泊、この日は朝から神戸に向かう予定だった。
 満席の新幹線車内で運転再開を待っていた女子生徒の一人は「神戸での予定が変更になるので残念」。林教諭は「クラスでの行動で良かった。学年単位で来ていたら大変なことになっていただろう」と話した。
 また、静岡県南伊豆町から修学旅行に来ていた南伊豆東中学の2年生と教諭計44人は午前8時23分発のひかりで京都に向かう予定だったが、駅のコンコースなどで待ち、約50分後のこだまで出発した。
 大阪で就職試験があるという広島市安佐北区の木原知恵子さん(31)は「希望している職種なので試験に間に合うかどうか心配だ」と駅構内で時刻表に熱心に見入っていた。
・架線つなぐ電線たるむ
 今回のトラブルは、新幹線の運行の生命線といえる送電システムに異常が起きたことが原因だった。新幹線の軌道上には、多くの送電線が走る。いずれも高電圧のため、送電線同士の間隔が一定以下になるとショートする。送電線同士にたるみが生じたと見られているが、JRの保守・点検にミスはなかったのか。原因究明が急がれる。
 鉄道で使う電力はすべて、電力会社から送られてくる高圧の電気をいったん変電所で受けたうえで、交流、直流に変換。電車、信号、警報機など電気の使用目的に応じて供給する。このうち新幹線は交流電流で電圧は2万5000ボルト。この高圧電流が架線やパンタグラフをへて電車を動かすモーターのある動力車に供給され、電車が動く仕組みだ。
 新幹線の軌道上では、変電所から出た電流が主に2本の架線に流れ、電車に供給されている。まず線路の上約5bを平行に走る「き電線」に入り、その後、真下をさらに平行に走るトロリ線に供給される。トロリ線は電車のパンタグラフと直接接する電線で、電車を動かす最終的な電線だ。
 いずれの電線も50a以上の間隔をあけるほか、強化ビニルなどで保護している。しかしそれぞれの電線が30a以内に近づけは、接触しないでもショートを起こす可能性が高くなるという。また、それぞれの架線をつなぐ電線が近づいただけでもショートなどが起こる。JRはこれを防ぐため、電線を鉄塔間で強力な力で引っ張ったり、間隔を最大1b前後まであけたりするなど対策をとってきたというが、今回はこのそれぞれの架線をつなぐ電線がたるみ、ショートを起こしたと見られている。
 JR西日本の変電所はいずれも無人で制御されており、新幹線は東京で一括して制御されている。ひとつの変電所が担う区間は25−30`。何らかの異常があれば、区間内の送電がすべてストップする。
・「想定せず手間取る」 JR西会見
 JR西日本は7日午前10時半、大阪市北区の本社で記者会見した。高木亨安全対策室長は「4時間にもわたる事故で、大変ご迷惑をおかけしました」と深々と頭を下げた。また近藤幹雄電気部長は今回のトラブルについて「想定していなかったタイプの故障で、事故個所を見つけるのに手間取った」と話した。(朝日新聞 夕刊)
■日比谷線事故1年 逝った娘よ時を刻んで サイン入り腕時計売り基金/友よ一緒に卒業しよう 麻布高・富久さん 両親に「証書」
 昨年3月8日、東京都目里区の営団地下鉄日比谷線の脱線衝突事故で死亡した目黒区上目黒三丁目、会社役員横山陽子さん(当時32)の親友だったフランス人デザイナーが、陽子さんをイメージした腕時計を製作した。輸入雑貨販売会社「クルース」(本社・高知市)を経営する父親の紀夫さん(61)らは、この腕時計を近く全国発売し、売り上げを基金に、社会問題に取り組むジャーナリストや国際交流活動の支援に乗り出すという。
 陽子さんは高知県安芸市の出身。紀夫さんが経営する輸入雑貨販売会社の役員として東京郡中央区銀座八丁目の勤務先に向かう途中、事故に遭った。頭を強く打って意識不明の重体となり、同12日、運ばれた病院で亡くなった。都内のファッションビルに直営店を開くなど、事業を拡大しようとした矢先だった。
 腕時計は、陽子さんが商品の買い付けで知り合ったフランス人デザイナーのレミー・アダッドさんが製作。丸い文字盤のシンプルなデザインで、裏には陽子さんの手書きのサインが刻まれている。
 装着できるプラスチック製のベルトが12色あり、洋服を着替えるように好きな色のベルトに簡単に取り換えられる。
 紀夫さんらは「YOKO WATCH」と名づけ、3月中旬から1個4800円(別のベルト購入の場合、1本1000円)で発売する。
 その売上金は、陽子さんの名前にちなんで名づけた「サンフラワー基金」に組み入れ、社会問題を取材するジャーナリストを募って取材活動や出版を支援するほか、高知県内の若者の国際交流も後押しする計画だ。
 紀夫さんは「営団の過去の脱線や事故原因を明らかにしたのはマスコミだったが、時がたつに連れて潮が引くように事故は忘れ去られてしまった。継続してひとつのテーマを追い続ける、骨のあるジャーナリストを支援したい。社会を変えていくには、そうしたジャーナリズムの力が必要だ」と話している。
 また、この事故で亡くなった富久信介さん(当時17)の母校、私立麻布高校(東京都港区、根岸隆尾校長)が7日の卒業式で、信介さんの両親に「卒業証書」を贈る。父親の邦彦さん(54)は「妻ともども涙ながらに信介に報告しました。信介が生きていたあかしとしてずっと大切にします」と話す。
 「在学中に亡くなった友達も一緒に卒業できないか」。信介さんへの卒業証書は、同級生たちの願いがきっかけだった。卒業式を迎えられなかったのは、2年時に事故で水死した生徒と信介さんの2人。学籍簿上、2人は死亡時点で除籍となっている。「共に学んだ仲間と一緒に卒業させてやりたい」と、根岸校長は2人に証書を贈ることを決めた。A3判大の台紙に、氏名と生年月日を記入し、「右は高等学校の全課程を修めその業を卒えたことを証する」と記す。
 この「卒業証書」に効力はない。しかし、麻布高校の友人と先生たちの温かい気持ちがしっかりと刻まれている。(朝日新聞 夕刊)
8日■新幹線三島駅高校生死亡事故 JR東海に賠償命令 静岡地裁判決 安全確認怠る
 東海道新幹線の三島駅で1995年、こだまのドアに指を挟まれ引きずられて死亡した神奈川県小田原市の高校生川原崎祐輔君=当時(17)=の両親が、JR東海に約1億7000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で7日、静岡地裁沼津支部の高橋祥子裁判長は「JR東海は安全対策を怠った」として約4900万円の賠償を命じた。
 判決理由で高橋裁判長は、ホームにいた輸送主任が引きずられる祐輔君を見送り客と思い放置し、車内にいた車掌長も安全確認を怠ったと認定。「車掌長が安全対策を十分に図るよう指導するのを怠った」とJR東海の過失も認めた。
 当時、挟まれた指を感知しないドアによる同種事故が多発。事故車両のドアが未改良だったことが最大の争点だったが、高橋裁判長は「改善の着手時期が著しく遅いとは言えず、やむを得ない」と両親の主張を退けた。
 東海道新幹線が開業して以来、初めての乗客死亡事故。安全管理に対するJR東海の過失責任が争点となっていた。両親の弁護士は「会社の責任が認められた内容でおおむね評価できる」としている。
 判決によると、事故が起きた旧型の0系車両のドアは発車直後に強い力で密閉されるうえ、センサーが直径約1aの鉄棒にも感知せず、危険な構造だった。
 事故をめぐり輸送主任が業務上過失致死罪で罰金50万円の略式命令を受けたが、車掌長は不起訴処分。両親は当時のJR東海社長ら上層部を同容疑で告訴したが、不起訴処分となった。(京都新聞)
■清掃中に架線 押し曲げる? 山陽新幹線のトラブル
 JR西日本は7日、同日早朝から山陽新幹線の新神戸−新大阪間の上り線で約4時間にわたって送電がストップしたトラブルは、絶縁器具を清掃していた作業員が架線(アルミ製)にもたれて押し曲げ、別の電線に近づけた結果、発生した可能性が高いと発表した。
 同社によると、兵庫県西宮市の六甲トンネルの東約900bの高架橋上で、レールに流れた電気を変電所に戻す電線と、架線のそれぞれで火花が出た跡を確認した。午前5時20分ごろに電力の供給を開始した際にショートしたらしい。(京都新聞)
■京都市バス 運賃体系見直し 交通局方針 遠距離、乗り継ぎ含め
 京都市交通局の江草哲史局長は7日、市バス運賃について「今の均一運賃の設定でいいのか、抜本的に考える必要がある」と述べ、来年2月に実施される乗合バス事業の規制緩和に向けて、市バスの運賃体系を見直す方針を示した。
 この日開かれた市議会の公営企業予算特別委員会で、議員の質問に答えた。
 市バスは、市内中心部の路線では220円の均一運賃で運行し、郊外路線は整理券を発行して、走行距離に応じた運賃を設定している。
 来年2月からの規制緩和では、乗合バス事業への参入が免許制から許可制、撤退が届け出制に変わる。事実上、自由化されることで、採算性の高い路線を中心に民間事業者との激しい競争が予想されている。
 このため江草局長は、現行の運賃体系を見直す必要性があるとしたうえで、「乗り継ぎ運賃をどうするかも考える必要がある」と述べて、現在350円となっている市バス間の乗り継ぎ運賃の改定にも言及した。
 市バスは24日から路線の一部が変更されるが、利用者からは乗り継ぎ区間が増えて負担増につながるとの声も出ている。(京都新聞)
■京都市バスすいすい 信号に接近「赤」が「青」 自動調整システム導入へ
 府警と京都市交通局は、市バスの運行をスムーズにするため、信号を自動調整する「公共車両優先システム」(PTPS)を4月から導入する。バスが交差点に近づくと青信号なら時間を延ばし、赤なら早く青に切り替えて、バスができるだけ交差点で停止しないようにする。渋滞によるダイヤの遅れを改善し、乗客増を狙う。新年度は右京区西大路四条の阪急西院駅前から北区烏丸北大路の北大路バスターミナルまでの6.5`で実施、10%のスピードアップを目指す。
 バス停などに光を利用した受信機を設置。市バス210台にも送信機をつけ、バスが通過する際の速度情報などを得る。情報は府警本部の交通管制センターに送られ、バスが次の信号にさしかかる時間を予測する。
 信号より手前でバスを感知し、前もって信号の間隔を調整するシステムなので、信号の直前でバスを感知する方法よりも、なめらかに交通の流れを調整できる。新システムの導入で、これまで26分かかっていた所要時間を2分30秒短縮するのが目標だ。
 同区間全線を走るバスは往復約260便。2002年度以降も範囲を拡大していく予定だ。府警交通企画課の田中喜治課長補佐は「市バスの安定運行だけでなく、渋滞の緩和や排ガスの抑制にも役立て、環境にやさしい道路交通を目指したい」と話している。(朝日新聞)
■市バス客3人けが 三条通で急ブレーキ
 7日午後5時40分ごろ、東山区大橋町の三条通で、岩倉発京都駅行きの京都市バス=山内貞希運転手(53)=が、道路を横断中の女児(4つ)を避けようとして急ブレーキをかけた。車内には約70人の乗客がおり、急ブレーキで倒れかけた女性(58)が足首を骨折したほか、男性(30)と女性(24)が足を打つなどのけがをした。女児も転倒して頭などに軽いけがをした。
 松原署によると、女児は車の間を抜けて道路を横断していたとみられ、気付いたバスの運転手が急ブレーキをかけたという。(朝日新聞)
■JR東海の過失一部認定 新幹線三島駅死亡事故訴訟 4800万円賠償命令
 1995年12月、JR東海道新幹線の三島駅で、駆け込み乗車をしようとした静岡県富士宮市の高校2年の川原崎祐輔さん(当時17)が「こだま」のドアに挟まれ引きずられて死亡した事故で、両親がJR東海を相手取り約1億7000万円の損害賠償を求めた裁判の判決言い渡しが7日、静岡地裁沼津支部であった。高橋祥子裁判長は、最大の争点となった安全配慮義務違反について同社の過失を一部認め、ホームでの事故を見過ごした社員に対する同社の使用者責任も認めた。そのうえで川原崎さんの過失も4割あるとし、同社に約4868万円の支払いを命じた。
 1964年の新幹線開業以来、初の乗客の死亡事故。両親は裁判の中で、この事故の前にもJRなど全国の鉄道で乗客がドアにはさまれる同種の事故が数件起きており、「JR東海は事故を予見できたにもかかわらず、ドアの改良など実効性のある対策をとってきておらず、安全配慮義務に違反していた」と主張した。
 さらに、業務上過失致死罪で略式起訴され、罰金50万円の略式命令を受けた駅員と、「こだま」の車掌長=不起訴処分=について、同社の使用者責任があるとしていた。
 これに対し、JR東海側は「列車に駆け寄り、ほとんど閉まりかけたドアに手を入れてこじ開けようとした、無謀で危険な駆け込み乗車が原因」と主張。安全確保の社員教育や同種事故への対策は繰り返し実施しており、「事故は予見できなかった」と反論していた。
 判決は、安全配慮義務違反について「ドアの改良がされていなかったことに過失はないが、車掌長に列車監視の重要性を指導せず、駅に監視モニターを設置していなかったことには過失がある」とした。そのうえで、川原崎さんの過失についても「ドアに手をかけた点で、旅客に要求される注意義務を欠いている」と指摘した。
 JR東海・渡邉高峯新幹線鉄道事業本部長(専務)の話 これまでも安全・安定輸送は鉄道事業の大前提との認識にたって、安全確保のための諸施策を講じてきた。今後も安全確保について一層努力していく所存だ。判決内容を詳細に検討の上、対応を決定したい。(朝日新聞)
■未明の作業ミス原因 新幹線ストップ 送電線にたるみ
 山陽新幹線の送電線がショートして新大阪−新神戸間が約4時間15分にわたって停電したトラブルで、JR西日本は7日、兵庫県西宮市で架線の絶縁体の汚れを取る作業中に送電線がたるんだのが原因だった、と発表した。同社は現場と同じように送電線の本線と枝線が交差している他の52ヵ所を8日未明に緊急点検することを決定。今後、送電線の間に絶縁体をはさむ対策をとるという。
 絶縁体の汚れの除去作業は2年に1回で、7日未明、最終の新幹線が通過し山陽新幹線全線の送電が止まった後、西宮市内の1.4`の区間で行われた。JRが作業をしていた電気工事業者に事情を聴いたところ、「命綱をつけて作業した際、誤って送電線にもたれてしまい、腰で押して送電線にたるみを生じさせてしまったかもしれない」と説明したという。
 送電線は通常は鉄塔間で引っ張るなどしてたるみをなくしているが、問題の送電線は枝線で、強く押せばゆがむ程度の強度だったという。
 この業者は鉄道の電気関係の作業を担当。JRから委託を受けていた。
 JR西日本はショートした場所の自動特定システムを導入している。しかしこれは送電線が切れて垂れ下がり、線路と接触した場合に電流の大きさから推定する仕組み。今回は送電線同士が接近してショートしたため、事故現場を約3.5`読み誤り、復旧に手間取った。同社はシステムの改善も検討するという。(朝日新聞)
■路線維持など 配慮を求める JR会社法改正案
 JRの完全民営化に向けて、政府が今国会に提出するJR会社法改正案の全文が明らかになった。JR東日本、東海、西日本の3社を、同法の適用からはずしたうえで、@JR各社間の運賃面などでの協力体制の維持A路線の適切な維持B地域の中小事業者の活動への妨害回避、の3点に関して「当分の間、配慮するべき事項に関する指針を定める」としている。指針に従わない場合には、国土交通相が改善命令を出すことができ、取締役には「100万円以下の過料」を科す内容だ。(朝日新聞)
■日比谷線事故から1年 営団と遺族”分裂慰霊” 対応で不和
 乗客5人が死亡した営団地下鉄日比谷線の脱線衝突事故から8日で1年。東京・中目黒駅近くの事故現場わきには慰霊碑が建立され、営団の土坂泰敏総裁らが事故発生時刻の午前9時1分、花を供えて犠牲者のめい福を祈った。
 この1年間の営団の対応に反発する遺族は、営団が建てた慰霊碑前には出向かず、中目黒駅ホーム端から事故現場に手を合わせ黙とう。営団によると、同日、慰霊碑を訪れるのは2家族だけで、現場に来ない遺族もいるという。
 1941年の営団創設以来初めて乗客が死亡した惨事は、営団と遺族が分裂して一周忌の慰霊をする事態となった。
 営団は当初、合同方式の慰霊祭を開催する予定だったが「事故の責任を認めない営団に慰霊されたくない」と参列を拒否する遺族もあり、実施は見送られた。
 慰霊碑に名前が刻まれているのも、横浜市の会社員山崎智美さん=当時(29)と東京都目黒区の特許庁職員藤井新也さん=当時(33)=の2人だけで、3遺族は記銘を拒否した。
・「現場行けない」あつれき深く
 「もう現場には行けない」。営団地下鉄日比谷線事故から1年たった8日、営団と遺族の間のあつれきから一周忌は、遺族と営団が別々に犠牲者のめい福を祈るという”分裂慰霊”となった。
 事故現場近くの慰霊碑には午前9時半ごろ、山崎智美さん=当時(29)=の父親一郎さん(58)ら遺族と友人計約30人が訪れた。
 あの日と同じ青空が広がる中、智美さんの友人10人がバイオリンで「翼をください」の曲を演奏。その後一郎さんら家族が智美さんの記名が入っている慰霊碑に黙とうをささげた。
 これに先立ち事故発生時間の午前9時1分から慰霊碑の前で行われた営団幹部による慰霊には遺族の姿は全くなく、溝の深さをうかがわせた。
 一方、横浜市の高校2年富久信介さん=当時(17)=の父邦彦さん(54)と母節子さん(52)は喪服姿で中目黒駅のホームへ。事故の時と同じ上り電車が出発した午前9時すぎ、ホームの先端から現揚を見詰め、花束を置いて手を合わせた。
 邦彦さんは「息子の名前がない慰霊碑を営団が建ててしまったから、これまで月命日に通った事故現場にはもう行けない。1年たったってあいつが帰ってくるわけでもないし、どこかで気持ちの区切りを付けなければいけないのかなあ」と唇をかみしめた。(京都新聞 夕刊)
■新幹線送電線 緊急点検で異常なし
 山陽新幹線新大阪−新神戸間が7日に停電した事故で、JR西日本は8日未明、同新幹線の送電線を緊急点検し、異常がないことを確認した。
 同社は今回の停電について、作業員が誤って送電線に寄りかかったため送電線がたるみ、別の送電線に接近してショートしたと判断。このため、同様に張力が弱い送電線が別の送電線と交差する52ヵ所を目視した。
 送電線には高圧の電気が流れ、互いが30a以内に接近するとショートする危険がある。点検個所ではいずれも50a以上の距離が保たれていたという。(朝日新聞 夕刊)
9日■京都市 敬老乗車証見直しも 市会委で明言 財政負担増加で
 京都市の井尻浩義保健福祉局長は8日、70歳以上の市民に交付している敬老乗車証について、「対象となる高齢者が増える一方、市の厳しい財政状況もある。見直しはぜひとも必要だ」としたうえで、「市民の中には制度のあり方が不公平との声や、有料化、所得制限の導入(の考え方)もある。そうした点を踏まえて公平で効率的な制度にしたい」と抜本的に見直す考えを明らかにした。同日開かれた市議会の普通予算特別委員会で質問に答えた。
 敬老乗車証は、高齢者の社会参加を狙いに1973年に創設された。70歳以上の市民全員(約14万人)を対象に、地下鉄・市バスの無料パスを交付している。市バス路線がない地域では民営バスの無料パスを交付しているが、一部で両方乗車できる地区もあるため、市民から「不公平ではないか」との声もある。
 また、新年度予算案でも46億円が計上されるなど、高齢者の増加に伴って市の財政負担が増え続けており、与党市議などから「寝たきりや裕福な高齢者にまで交付する必要はないのでは」「払える人からは一定の料金をもらうべき」といった意見が出ている。
 この日の答弁で市側は「制度廃止の考えはない」と明言したうえで、新年度から有料化や所得制限の導入などを幅広く検討する方針を示した。(京都新聞)
■平日朝の円町 上り快速停車 4月2日からJR
 JR西日本は4月2日から、山陰線円町駅(京都市中京区)に、平日朝の通勤通学時に上り快速電車を停車させる。
 円町駅に停車する快速電車は、同駅着が午前7時台の2本と8時台の1本。快速電車の停車で、嵯峨嵐山駅での乗り換えが不要になり、園部駅から円町駅までは最矩で30分、亀岡駅からは12分に短縮される。(京都新聞)
■初代新幹線 海渡り英へ 博物館で永久保存
 団子鼻の愛きょうのある顔つきで知られ、昨年10月まで山陽新幹線のこだま号として活躍していた新幹線初代車両(0系)の先頭車が、鉄道発祥の地、英国のヨーク国立鉄道博物館(ヨーク市)で7月から展示されることになり、今月16日に福岡・博多港から船で海を渡る。
 JR西日本の交通科学博物館(大阪市)などと昨年4月に姉妹提携した同博物館が、同社に寄付を打診。高速鉄道の展示エリアに置いて永久保存する。日本の鉄道では初の展示。
 同博物館は約8万平方bの敷地に約300両が展示されている世界最大の鉄道博物館。JR西日本は「日本の列車の代表として殿堂入りすることができて大変名誉だ」と話している。
 0系は、最高時速200`超の営業運転を初めて実現したが、270`の300系以後の車両との世代交代で、2006年ごろに姿を消す。輸送費や維持費がかさむため譲渡希望は少なく、ほとんどが廃車されている。今回は、英国までの輸送費約2200万円をJR西日本が負担した。
 最近では「新幹線の生みの親」といわれた十河信二・元国鉄総裁(故人)が愛媛県出身だった縁で、JR四国多度津工場(香川県多度津町)が昨年12月末にJR西日本から0系を譲り受けており、こちらは24日から一般公開される。(京都新聞)
■線路でトラック脱輪 山陰線一時不通
 9日午前6時20分ごろ、綾部市上原町横畑のJR山陰線・上原踏切で、岐阜県揖斐郡大野町の「あいわ商運」の大型トラック稗田敏也運転手(24)=が雪でスリップし、線路内に脱輪した。稗田運転手にけがはなかった。山陰線の綾部−山家間が約2時間不通になり、京都行き特急など4本が部分運休、園部行き普通が最高で90分遅れた。(京都新聞 夕刊)
10日■上場3社、増収増益へ JR7社来年度計画 運輸収入に底打ち感
 JRグループの旅客・貨物7社は9日、2001年度の事業計画を国土交通省に申請した。JR東日本、東海、西日本の上場旅客3社は、減少傾向が続いていた運輸収入に底打ち感が出て、一般企業の売上高に当たる営業収益は事業計画ベースで前年比増収増益の見込み。未上場の3島会社は、九州、四国の2社が減収、北海道は横ばいにとどまる。
 JR東日本は、旅客収入が前年計画比140億円(0.8%)増加の1兆6790億円。在来線は輸送人員、収入とも不振が続くが、ビジネス需要の回復を映した新幹線の増収で補う。都市圏で駅周辺を利用した商業スペースの開発を進めるなど、関連事業も増収の見通し。
 さらに、01年度末までの2年間で長期債務を約2100億円返済することに伴って支払利息が減少。経常利益は53.3%増の1150億円と大幅増益を見込んでいる。
 JR東海と西日本は、日本テレコム株の売却益を長期債務返済に充てるなどで返済利息を圧縮し、増収増益となる見通しだ。
 今年3月期で赤字決算が必至のJR貨物は、輸送量がプラス基調に転じたものの、運賃下落に歯止めがかからず、営業収益は1.2%減の1665億円。(京都新聞)
■USJ効果40億円増収 JR西日本
 JR西日本が9日発表した2001年度事業計画は、営業収益が前年度計画比で19億円(0.2%)増の8738億円と微増。経常利益は50億円(12.5%)増の450億円だが、当期利益は日本テレコム株の売却益622億円計上などで390億円増(2.7倍強)の617億円になる。
 運賃旅客収入は96億円(1.2%)増の7723億円を見込み、増加分のうち約40億円はテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(大阪市)による「USJ効果」としている。(京都新聞)
■降りて歩いて 10 銀閣寺道(京都市左京区今出川通白河西入ル) 観光地と共生の住宅街
 京都市東部、今出川通を東へ。南北に走る白川通に差し掛かると、道路の名前は銀閣寺道に変わる。周辺は、かつて権勢を誇った浄土寺の名が地名に残っている。観光地であり、閑静な住宅街でもある。
 バス停近くには、個人経営の「私設図書館」がある。書籍は少ないものの、勉学の場として静寂を求める利用者たちが、深夜まで勉学に励む。大学受験シーズンには高絞生が詰めかけ、資格試験前にはサラリーマンも利用する。
 琵琶湖疏水分流に沿って歩くと、銀閣寺参道の入り口に。人力車のひき手が、観光客に乗車の声をかけている。南から疏水分流が流れている。哲学者西田幾太郎が思索にふけったとされる「哲学の道」が、分流に沿って整備されている。春にはサクラが咲き、夏にはホタルが飛ぶ。都市部でホタルが見られるのは、地元住民らが自然環境を守り続けた結果といえる。
 「30年ほど前までは、水がとうとうと流れ、あふれ出るほどだった」。哲学の道保勝会の江幡博会長(63)は振り返る。
 銀閣寺周辺も住宅街となり、土産品店も増えた。「情緒」という言葉が似合わなくなったと嘆く声もあるが、江幡会長は「沿道の住民も石垣を設けるなど、気を使っているのが分かる」。
 銀閣寺門前推進会の松原公太郎会長(42)は「大文字保存会の約五十軒は、敷地面積が同じです」と街の様子を説明し、「大文字を守るために、ここの人たちは、よそに出ていけない。送り火のときだけ戻ってくればいいというわけではない」と心意気を見せる。
 観光客の声が、いつも家の中に飛び込んでくる。松原さんは「連休が増えて、観光の『谷』がなくなったが、『山』もなくなった。全体としては減っているのかな」と寂しそうだ。(京都新聞)
■JR7社、2001年度事業計画 本州3社、増収増益見込む 三島会社・JR貨物 業務改善で黒字へ
 JR7社は9日、2001年度の事業計画を国土交通省に申請した。東日本、東海、西日本の本州上場3社は、前年度の当初事業計画に比べ、新幹線の旅客増を背景に営業収入が増加するとみており、いずれも増収増益を見込んでいる。一方、九州など3島会社は、他の交通機関との競合や、景気低迷などで思うように運輸収入が伸びないと予測。また、2000年度まで8年連続での経常赤字が見込まれる貨物は、業務の効率化などで黒字化を目指す。
 本州3社は、新幹線輸送について「ビジネス客が戻ってきていることなどで、昨年秋以降、運輸収入が増加してきており、この流れは来年度も続く」(東日本)など、回復基調にあるとみている。3社合わせた新幹線の輸送人員見込みは2億8100万人で、前年度計画より、700万人増える見通しだ。長期債務の支払利息が減ることなどもあり、経常利益は増加する見通しだ。
 3島会社は、いずれも分割民営化以来の営業赤字が続くが、コストの削減や経営安定基金の運用益で、経常黒字は確保する。貨物は、今年度計画での黒字化を打ち出していたが、災害による収入減などで、赤字となる見通しで、2001年度での黒字転換を目指す。輸送量は増加するものの、単価が下がることから、減収を予測している。(朝日新聞)
JR7社の2001年度事業計画
 営業収入経常利益
東日本19090(200)1150(400)
東 海10930(268)763(105)
西日本8738(19)450(50)
九 州1556(▼64)57(2)
北海道926(0)25(5)
四 国385(▼11)1(▼6)
貨 物1665(▼21)25(20)
(単位・億円。カッコ内は2000年度の事業計画と比べた増減額。▼はマイナス)
■JR西 営業収益19億円増 旅客収入USJ効果見込む
 JR西日本の2001年度事業計画は、今年3月末の大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の開業による旅客運輸収入増などで5年ぶりの増収増益となった。営業収益は前年度より19億円多い8738億円、経常利益も50億円増の450億円の見通し。輸送人員は微増の18億1300万人を見込んでいる。
 旅客運輸収入は1.2%増の7723億円を見込む。うちUSJ効果は40億円で、年間入場者数の半分にあたる約400万人がJRを利用すると予測する。その他の収入は、旅行業部門のTisが今秋日本旅行に営業譲渡されるため、7.1%減の1015億円となるが、「USJ関連の新商品の設定や拡充などで、拡大する旅行需要は確実に吸収したい」(金井耿副社長)という。
 設備投資計画は前年度より40億円多い830億円。なかでも車両関係は「ひかりレールスター」や在来線への新車両投入などで58億円増の201億円となる。1999年度から続いているコンクリート関連の修繕費は約120億円を見込んでいる。
 完全民営化を前に懸案となっている長期債務残高は日本テレコム株の売却益などで約2年間で約1600億円減らす計画で、2001年度末で1兆2188億円になる見通し。(朝日新聞)
11日■青鉛筆
 「団子っ鼻」の愛称で親しまれ、開業当初から東海道山陽新幹線を走ってきた「0系」先頭車両がイギリスのヨーク国立鉄道博物館に寄贈されることになった。
 新幹線車両が海を渡るのは初めて。ヨーク博物館が「高速鉄道の草分け」と展示を希望、JR西日本が「名誉なこと」と快諾した。輸送費2200万円も同社が負担する。
 高速の新型車両が続々登場し、最高時速220`の0系車両はあと4、5年で引退する。科学技術の粋を集めて誕生した0系も「ついに歴史の一ページ」とJR幹部は感慨探げ。(朝日新聞)
13日■市バスのバイオ燃料課税 府に非課税要望へ 京都市会 市長答弁
 京都市議会の公営企業予算特別委員会は12日、桝本頼兼市長ら幹部に対する総括質疑を行った。答弁の中で桝本市長は、交通局が市バスに導入した「バイオ・ディーゼル燃料」に対し、これまで非課税としていた京都府が先月、課税方針を示したことについて、「1998年に市交通局が府に無税と確認した経過を尊重してほしい」と述べ、市として府に非課税を求める意向を示した。市交通局は、市バスの排ガス対策として、使用済み食用油から精製したバイオ燃料を昨年4月に導入した。府は先月、地方税法で定める「炭化水素油」にあたると判断し、課税対象に加えることを市交通局に伝えた。
 桝本市長は、市交通局がバイオ燃料が非課税となることを府に確認したことを強調しながら、「環境に配慮した新しい取り組みだと思っている。府の対応は、少々お粗末だと思っている」と訴えた。
 また、バス停での市バスの接近を知らせる「バスロケーションシステム」について、中谷佑一副市長が「設置の基準を変えて郊外型を増やす」と述べ、都心部に多い同システムを、来年度から郊外で増設することを明らかにした。
 同システムは現在、市内に209基ある。いずれも1995年度までに設置されたが、都心部を中心に1日あたり100人以上の利用客があることが条件だった。今回の増設は、来年度からの5年間で40基設ける計画で、定時の運行が難しいバス停を中心に、利用客数の基準を下げ、郊外の設置を重視する。(京都新聞)
■JR東海が控訴 こだま事故賠償訴訟
 東海道新幹線の三島駅で1995年、こだまのドアに指を挟まれ引きずられて死亡した神奈川県小田原市の高校生川原崎祐輔君=当時(17)=の両親がJR東海に賠償を求めた訴訟で、JR東海は12日、約4900万円の賠償を命じた7日の静岡地裁沼津支部の判決を不服として東京高裁に控訴した。(京都新聞)
■三島駅の新幹線事故 JR東海控訴
 東海道新幹線の三島駅で、駆け込み乗車をしようとして事故死した高校生の両親がJR東海に損害賠償を求めていた訴訟で、同社は12日、過失の一部が同社にあるとして約4868万円の支払いを命じた静岡地裁沼津支部の判決を不服として、東京高裁に控訴した。
 今月7日の同支部の判決では、高校生に過失があったものの、同社にも安全配慮義務に違反した過失があり、ホームで事故を見過ごした社員に対する使用者責任も認めた。同社は控訴理由を明らかにしていないが、関係者は「予見できない事故だった。判決は承服し難く、上級審の判断を仰ぐことにした」などと話している。
 事故は1995年12月、静岡県富士宮市の高校2年生、川原崎祐輔さん(当時17)が三島駅でホームから列車に戻る際、ドアに指を挟まれ、引きずられて線路に転落、死亡した。両親が同社を相手取り、約1億7000万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁沼津支部に起こした。(朝日新聞)
■森政権 何変えたか(抜粋)
 森喜朗首相が退陣することになった。1年近い在任中、「日本新生」を唱え、生活者の視占を強調した。その結果、私たちの暮らしはどう変わったのだろうか。(《》内は1月31日の施政方針演説から)
鉄路消え、買い物不安
《まちの中心となるターミナル駅などの交通結節点の総合的整備信ど、魅力的な都市拠点の創造に努める》
 石川県・能登半島で31日、1本の鉄路が姿を消す。第三セクター「のと鉄道」の穴水−輪島間(20`)。1935年、国鉄七尾線として開通し、半島の主要交通機関として利用されてきた。
 高田トメ子さん(71)は、パンや肉、小麦粉などを両手いっぱいに抱え、能登三井駅に降り立った。月3万円の年金と林の枝打ちの収入を頼りに、輪島市の山間部で夫と暮らす。鉄道は週に一度の買い出しの大事な「足」だった。
 地元出身の森さんが首相になって、「汽車が残るかも」と期待した。だが、着々と進むのは能登空港建設や北陸新幹線など大型事業ばかり。「だれが首相でも一緒」とあきらめた。「情けねえ。死ぬほどつれえ。代わりのバスだって、乗る人がおらんと1本、2本と減らすからなあ」
 西日本ジェイアールバスも半島先端部の路線バス全廃方針を打ち出した。乗り合いバス事業の参入・撤退が来年2月から自由化されるからだ。
 漆器と朝市で知られる輪島観光にかつての面影はない。輪島駅前で祖母の代から土産物店を営む岡田尚史さん(63)は、鉄道廃止で駅前が「町外れ」になることを心配する。市は2月、駅前広場をバスターミナルとして残すことを決めた。それでも、地図から鉄道の黒い線がなくなる不安は根強い。(朝日新聞)
■運転士が帽子捜し夢中 5分間無人運転 東京・回送新幹線
 東京都品川区の車両基地から東京駅に向かっていた東海道新幹線の回送列車で10日朝、運転士(50)がなくした帽子を捜そうとして運転台を離れ客室に行ったために、約5分間無人運転となっていたことが13日、JR東海の調べで分かった。東海道新幹線は列車自動制御装置(ATC )が備わっており、事故などにはつながらなかったが、同社は「安全性以前に一般常識が問われる」として処分を検討している。
 同社によると、10日午前7時5分ごろ、回送列車(16両編成)が車両基地を出発した直後、運転士が忘れた帽子を捜そうと運転台を離れた。速度は約20`に減速した。帽子は先頭車両から2両目の客室の洗面台にあり、運転士は約5分後に運転台に戻ったという。(京都新聞 夕刊)
■運転質無人で走行 東海道新幹線 帽子捜しに行き
 東海道新幹線の主任運転士(50)が10日朝、東京の大井回送線で、回送列車の走行中に5分間、運転室を離れるトラブルを起こしていたと、JR東海が13日、発表した。かぶっていなかった帽子を捜しに行っていたためで、この間、列車は時速20−30`で約2.5`走っていた。このようなトラブルはJR発足後では初めてといい、同社は処分を検討している。
 同社によると、10日午前7時5分ごろ、東京第二車両所(東京都品川区)で同列車を発車させて間もなく、運転士が帽子をかぶっていないことに気づき、運転室を離れた。15号車の洗面台で見つけ、運転室に戻ったが、約10`離れた東京駅到着が1分遅れた。新幹線は列車同士が接近しないようATC(自動列車制御装置)が設定されているため、衝突する危険はなかった。
 同列車は東京駅を同日午前7時31分に発車する新大阪行きの「ひかり203号」で、運転士は名古屋駅まで運転をしたところで業務を打ち切られた。運転士は新幹線の運転歴約18年。前日からの勤務で仮眠の後、午前5時40分に起床して、勤務についた。
 同社は就業規則で「勤務時間中は制服を着用しなければならない」と定めている。同社新幹線鉄道事業本部は「こういった場合では必ず列車を止めるべきだった。うそをついていたことも問題だ」と話している。(朝日新聞 夕刊)
■東海道新幹線 雪と風で遅れ
 東海道新幹線は滋賀県内で雪の影響で、13日午前6時の始発から名古屋−京都間の上下線で時速170−230`に減速運転した。減速運転が午前8時41分に解除されるまでに数分程度の遅れが出た。静岡県湖西市にある同新幹線境川橋の風速計が午前8時11分に規制値の毎秒30bを超えたため、浜松−豊橋間の上下線で13分間にわたり運転をストップした。上下線の計5本が最大24分遅れ、約4600人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
14日■栗東新駅促進へ基金 新幹線で滋賀県
 滋賀県は13日、県などが誘致を進めている東海道新幹線の新駅「びわこ栗東駅(仮称)」の整備を進めるための「県東海道新幹線新駅等施設整備促進基金」の設置条例案のほか、144億8600万円を減額する2000年度一般会計補正予算案など予算案15件、条例案1件を含む計32議案を、開会中の2月定例県議会に提出した。
 同整備促進基金は、県や湖南地域の市町、経済団体などが、栗太郡栗東町下鈎に誘致を進めている同駅の整備促進を図るのが目的。同駅や新幹線と交差する草津線新駅、両駅を結ぶ連絡通路など関連碓設の整備費とするため、2000年度補正予算では5億円を積み立てる。
 県交通政策課によると、国松善次知事が昨年11月、JR東海(東京都中央区)に新駅設置を要望した際、同社幹部が「2、3年後には、JRとしての態度をはっきりさせなくてはならない」と、初めて具体的な時期を示したことを受け、県の新駅設置に対する積極的な姿勢を示す狙いがあるという。
 補正予算案ではこのほか、介護保険の利用量が当初見込みを上回り、介護保険の収入が不足した虎姫町に対して、国、県、市町村が設けた「介護保険財政安定化基金」から318万円を貸し付ける一般会計補正予算案などがある。(京都新聞)
■JR花園駅 どうやって? 困った落書き 住民ら「何とかして」
 右京区花園寺ノ内町のJR花園駅正面にある駅名表示看板の真上に、大きな落書きがされ、近隣住民から「何とかならないか」と声が上がっている。JR花園駅は「いつの間にどうやって書いたのか」と当惑、同駅を管理するJR二条駅では消す方法などを検討している。
 地上約5bほどの高さの壁に、赤や青などの色の塗料で「smokye」と書かれているのが、今月9日に見つかった。同駅は時々、落書きの被害にあっているが、これほど目立つものは初めてという。
 駅員たちは「線路を越えたのか、はしごをかけたのか。それにしてもどうやって書いたのだろう」と首をかしげ、困っている。(京都新聞)
■転落防止さく検討へ 地下鉄烏丸線 東京の死亡事故受け
 東京都新宿区のJR山手線新大久保駅で、ホームから転落した乗客を助けようとして2人の男性が犠牲になった事故を受け、京都市交通局は、地下鉄烏丸線での転落事故防止対策を5月までにまとめる。転落防護のためのさくをホームに設置できるかどうかを、各駅ごとに検討する。また、接近する列車に異常を知らせるため、ホームに設置されている「非常停車通報ボタン」の位置を乗客に知らせる、電光掲示板のテロップでのPRをすでに始めている。
 同市交通局は烏丸線と東西線を運行している。1997年秋に開通した東西線は、強化ガラスでホームと線路を仕切り、電車が到着したときだけドアが開く「ホームドア」設備を採用しており、転落事故の心配はない。だが、烏丸線では、防護さくはなく、昨年度は自殺を除き3人の転落事故があった。ただ、すべての駅のホーム下に高さ1b、奥行き0.5b−1.2bの避難場所があり、いずれのケースも無傷か軽いけがですんだという。
 市交通局は、先月末にワーキンググループを設置。15駅すべてについて、ホームに新たに防護さくを設置できるかを検討を始めた。ラッシュ時の混雑や乗客の流れ方、車掌がホームを見通す際に障害にならないかなどを検証し、設置できる場所や防護さくの形状などをまとめる。(朝日新聞)
■震災で休業ケーブル復興 神戸 名前も変更 営業再開前に試乗会
 1995年の阪神大震災で被害を受け、休業していた神戸市灘区の「摩耶ケーブル」と「まやロープウェー」が「まやビューライン夢散歩」と名前を変えて営業を再開するのを記念して、地元住民らを招いた試乗会が14日、行われた。
 「まやビューライン夢散歩」は、今月17日に営業を開始。ケーブルカーとロープウエーで神戸市灘区の摩耶山のふもとと山頂までの約1.8`を約10分間で結ぶ。前身の「摩耶ケーブル」などは、利用客減少に駅舎などが壊れる震災の被害が重なり、休業していた。
 しかし、地元住民が再開を要望する署名運動を展開。神戸市の外郭団体「神戸市都市整備公社」が約6億円かけて壊れた駅舎などを整備し、運行を再開することになった。
 同公社は「自然が手つかずで残っている摩耶山に手軽に行くことができる。牧場や有馬温泉などの観光施設も近いので、ぜひ利用してほしい」と話している。(京都新聞 夕刊)
■摩耶ケーブルまもなく”復活” 地元住民試乗会
 阪神大震災以来、運休している神戸市灘区の摩耶山にある摩耶ケーブル・ロープウエーの運行再開を3日後に控えた14日、地元住民らを招いた試乗会が聞かれた。被災地の交通機関としては最後の震災復旧。住民は約6年ぶりにケーブルカーとゴンドラからの街の眺めに見入った。
 両施設は市街地から摩耶山上までの約1.8`を結ぶ。震災では摩耶ケーブルの駅舎が損壊するなど両施設とも被害を受けた。摩耶ロープウエーにつながるケーブルの施設を運営する民間企業の資金難で復旧のめどが立たず、運休状態が続いた。このため、運行再開を求める地元住民約3万4000人の署名が昨年1月、神戸市長や民間企業に提出された。(朝日新聞 夕刊)
15日■京都市バス バイオ燃料「来月から再開」 負担、府と協議へ
 京都市議会の普通予算特別委員会は14日、桝本頼兼市長に対する総括質疑を行った。このなかで、桝本市長は、京都府の課税方針を受けて使用を中断している市バスのバイオディーゼル燃料について「4月には使用を再開したい」と述べた。また、市の外郭団体に関し、新年度に発足させる経営改善支援チームの調査をもとに、「(経営状態が悪い団体は)傷の浅いうちに整理統合する」とし、経営の健全化に強い意欲を示した。
 バイオディーゼル燃料について、桝本市長は「市の環境行政の目玉。課税によって600万円ほどの新たな財源が必要となるが、負担のあり方を考えながら、再び横大路営業所で走らせたい」と述べた。
 また、府と市で課税の解釈が食い違うことから、税制の改正を国に申し入れるべきとする委員の指摘に対しては「国とも一度、話しをしないといけないが、まずは府に話し合いを要請したい」と答えた。
 一部で赤字が膨張している外郭団体の見直しについて、桝本市長は「問題を先送りせず、専門家の意見を聞き、一定の結論が出たら、できるだけ近い時期に重大な決断をしたい」とし、公認会計士らで構成する支援チームで経営評価を行い、早期に整理統合を含めて検討する姿勢を強調した。
 市が中京区の梅屋小跡地に計画している「子ども事故防止センター」に関連し、「母と子の医療相談センター」を併設する構想については、高木寿一副市長が「設置に向けて協議している」と述べ、前向きな姿勢を示した。(京都新聞)
■電車に飛び込み即死 大阪で千葉の男子高生
 14日午後8時5分ごろ、大阪市東淀川区柴島一丁目、阪急京都線崇禅寺駅のホームから男性が線路に飛び込み、梅田発河原町行き上り特急電車にひかれ、即死した。東淀川署は自殺とみて調べている。
 調べでは、男性は所持していた免許証から千葉県船橋市の高校1年の男子生徒(16)とみられ、同署で確認を急いでいる。(京都新聞)
■京都市バスの廃油再生燃料 来月にも再開へ 市長表明
 軽油引取税をめぐる解釈の違いから、京都市バスが、食用廃油を再生した「バイオ・ディーゼル燃料」の使用を2月末から断念している問題で、桝本頼釆市長は14日、「市の環境対策の目玉事業でもあり、4月中にも再開させたい」と表明した。
 市議会予算委員会で答弁した。桝本市長は「事業開始当初に無税と言ったものを、後になって変えるのは少々お粗末ではないか」と府の対応を批判。「環境に配慮した新しい取り組みであり、(府に)無税と確認した上で導入した事業。こうした過去の経過は尊重してもらいたい」と述べた。
 市は昨年4月、燃料にかかる軽油引取税の扱いについて府に相談。「非課税」の回答を受けていた。しかし、2月になって、一転して課税方針が伝えられた。課税額は年間600万円にのぼり、採算が取れなくなっていた。
 市は、今後も府と税の取り扱いについて協議を重ねていく方針だが、府は「税法上、非課税扱いにしたり税率を圧縮したりする規定がなく、特例扱いは難しい」との姿勢を崩していない。だが、桝本市長は「600万円にのぼる負担の補てんをどうするかという問題は残っているが、事業そのものは早急に再開するべきだ」としている。(朝日新聞)
■駅転落事故で犠牲 李さん追悼碑 釜山で建立へ
 【ソウル14日=箱田哲也】韓国の釜山市は14日、JR新大久保駅(東京都新宿区)で転落者を助けようとして亡くなった韓国人留学生、李秀賢さん(26)の追悼碑を同市内の子ども大公園に建立する計画を発表した。安相英市長が記者会見で明らかにした。市関係者によると、釜山市と市教育庁は市立公園墓地に李さんの墓や功績碑、参拝のための空間をつくることを決定。追悼碑は若者がたくさん訪れる子ども大公園への建立を予定している。(朝日新聞)
16日■「特急の終日停車を」地元住民ら 観光活性化に重要 あすから 街頭でも署名集め
 24日からの阪急京都線のダイヤ改正で、昼間の特急通過駅となる大宮駅(京都市中京区)の地元で、まちづくり団体が中心になって「特急の終日停車」を求める署名を集めている。住民や商業関係者など約1万5000人から寄せられたほか、17日から新たに街頭で駅の利用者などにも広く呼びかける。「嵐山や太秦、JR二条駅も含めた、市西部地域全体の観光やまちづくりに影響を及ぼしかねない」として、阪急電鉄(大阪市)に要望書を届ける。
 阪急は新ダイヤで、長岡天神や桂など京都線の特急停車駅を増やす一方、大宮駅では朝夕のラッシュ時を除き、おおむね午前10時−午後3時半の特急を通過させる。阪急は「約10年前に1日約5万人だった大宮駅の乗降客が近年では4万人を下回っている。新ダイヤでは桂駅で特急と急行を接続したり、増発する」(広報室)としている。
 これに対し、同駅周辺の四条大宮商店街振興組合や郁文学区自治連合会、乾連合協議会などで構成する「四条大宮まちづくり協議会」は、大宮駅への「特急終日停車」を求める署名活動を今月初めから始めた。中京区と下京区の各町内会や京都商店連盟加盟の商業団体などを通じて、15日までに約1万5000人分集めたという。17日からは、さらに大宮駅の街頭で、阪急や他の交通機関の利用者に署名を呼びかける。
 四条大宮まちづくり協議会の石田哲也事務局長は「嵐山や太秦など京福電鉄嵐山沿線の商店街が連動して、観光活性化イベントを昨年から始めたばかりで、阪急大宮駅ほ重要なターミナルだ。特急通過は、JR二条駅も含めた市西部地域全体のまちづくりの将来像に大きな影響を及ぼしかねない」と話す。そのうえで「阪急電鉄と地元は共存共栄できるはず。協力して観光活性化やまちづくりを話し合いたい」という。(京都新聞)
■窓 観光系市バスもっとPRを 北区・椋梨 景雄(無職・64)
 京都市バスの観光系統の100系統と102系統が24日から連絡されることになります。観光客にとっては大変便利になります。料金は普通のバスと同じです。100系統のバスを利用したことがありますが、普通の路線バスと違って要所要所で観光案内がされますので、観光バスを利用しているようです。
 100系統はこれから銀閣寺まで行くようになり、そして、新設される102系統と連絡して、北野天満宮や金閣寺、大徳寺へも行けるので好評を得られるのではないでしょうか。
 他府県の友人に先日、100系統のバスを京都駅から利用し、清水寺や平安神宮を案内したら好評でした。それまで、何度か京都に来ていたが、このようたバスがあるとは知らなかったとのことでした。また、ある友人は何か特別のバスであると思っていたようです。京都には素晴らしい企画のバス系統がありますから、多くの人々が気軽に利用できるよう、もっとPRされてはいかがでしょう。(京都新聞)
■市バス6系統も委託 横大路営業所
 京都市交通局は伏見区の横大路営業所管内の路線バスのうち、直営だった6系統を24日から民営バス2社に委託する。これで同営業所が管轄する全路線が民営化される。市は7億4700万円の財政削減効果が見込めるとしている。
 市交通局は昨年春から、同営業所の路線12系統のうち6系統を阪急バスに運行委託。市バス路線として運賃設定や運行ダイヤの決定権を市が持ちながら、バスの運転や運行管理を阪急バスに委託する方式で、人件費を減らして経営を効率化する狙いがあった。今回はさらに残る6系統のうち2系統を阪急バスに、4系統を京阪バスに委託する。
 同営業所は1999年度に市バス事業全体の赤字の約3割を占める17億5600万円の赤字を計上した。一方、完全民営化による人件費の削減効果は約7億7000万円。経費として民間への委託報酬分がかかっても、同営業所の赤字は9億1100万円に圧縮できる見通しという。(朝日新聞)
■JR環状線4駅のホーム 酒自販機販売中止へ
 JR西日本は4月1日から大阪環状線各駅のプラットホームで自動販売機による酒類の販売をやめ、店舗での対面販売に1本化すると15日、発表した。店舗でも、泥酔者への販売は控える。JR山手線新大久保駅(東京都新宿区)の転落死亡事故が、酒を飲んでいた男性の転落がきっかけだったため、対策を検討していた。混雑の激しい大阪環状線で試行実施し、乗客の反応を見極めたうえで、京阪神の各駅への拡大を検討するとしている。
 大阪環状線ホームでビールなど酒類の自販機があるのは、大阪、天王寺、弁天町、西九条の4駅。計5台設置され、年間約2500万円の売り上げがある。JR東日本は今回の事故を受け、すでに都心部の駅ホームで酒類の販売をやめた。(朝日新聞)
■4403円賃上げでJR西が妥結
 JR西日本は15日、最大労組の西日本旅客鉄道労働組合に対し、2001年度の賃上げ額を組合員平均で4403円、率に換算して1.22%と回答し、妥結したと発表した。賃上げのうち、定期昇給を除くベースアップは過去最低だった昨年の回答と同額の500円だった。また、年間賞与は5.4ヵ月分で、前年を0.08ヵ月分上回った。(朝日新聞)
■ベア200円で阪急が妥結
 春闘の賃上げ交渉で阪急は15日、1人平均200円のベースアップを労働組合に回答し、妥結した。昨年実績より300円低く、過去最低水準。
 阪神も同日、2001年度の賃上げ額を標準モデル(30歳・勤続12年)で4500円(定期昇給分込み)を回答した。昨年実績を250円下回り、過去最低水準。組合側は受け入れる見込みという。(朝日新聞)
■洛中洛外
 地下鉄烏丸線の開業20周年を記念し、京都市交通局は、地下鉄の国際会館駅と近鉄奈良駅間の運転が疑似体験できるパソコン用ゲームソフト(Windows版)を近鉄と共同販売する。
 ソフトは、本物の運転席から撮影した沿線の映像を、コンピューターグラフィックスで再現した運転席の画面に合成している。奈良行き急行、新田辺行き普通、竹田行き普通の3種類で電車の運転士気分が楽しめる。
 価格は6000円。地下鉄、近鉄の車両モデルの「チョロQ」も付く。3500セット限定で事前予約が必要。市交通局TEL075(822)9165のホームページ、往復はがきで19日から受け付ける。商品の引き渡しは5月中旬から。(京都新聞 夕刊)
17日■バス路線の抜本改革を提言 交通渋滞の解消へ 循環バス路線導入 京都経済同友会が京都市に
 京都経済同友会は16日、京都市内のバス路線の抜本的見直しと循環バス路線導入を柱とした「京都の公共交通体系への提言」をまとめ、京都市に提出した。
 慢性化する市中心部の交通渋滞や市バスの利用者減少に対する改善策を探るため同会が3年前に設置した「京都・都市活性化委員会」(委員長・平井義久京つけもの西利社長)が検討を重ねてきた。
 提言は、京都市内各地から京都駅や四条河原町などの市中心部に向かっている現行の放射状型路線編成を見直し、京都市中心部に大中小の循環路線を設置。
 周辺地域に小型のコミュニティーバス路線を配置し、循環路線と接続させる新たな路線編成が必要としている。
 また、高齢者や身体障害者が利用しやすい低床式バス車両の導入を提唱。
 料金については「格安・均一」の料金設定を通じたバス利用者の増加策を訴えたほか、敬老乗車証の有料化も提案している。
 提言書を京都市の高木寿一副市長に手渡した平井委員長は「都市の活性化には交通問題の解決が不可欠。将来的には循環バス路線に路面電車を導入するなど、大胆な交通改革が必要だ」と話した。(京都新聞)
■京阪神−高松結ぶ高速バスを3倍増 USJ開業、30日から
 大阪、神戸、京都の各都市と高松を結ぶ高速バスの運行本数が今月30日から現行の18往復から50往復へ大幅に増えることになり、近畿、四国両運輸局は16日、JR四国(高松市)、阪急バス(大阪府池田市)など6社に路線免許を交付した。
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の開業で、四国からの乗客が大幅に増えることを見込んだ増便。四国横断自動車道の高松中央インターチェンジ(IC)と徳島県の板野IC間の開通に伴い、ルートが瀬戸大橋経由から明石海峡大橋経由に変わり、所要時間も約25分短縮される。内訳は、高松−神戸・新神戸間が18往復、高松−大阪間が26往復、高松−京都間が6往復。所要時間はそれぞれ約2時間半、約3時間、約3時間半。
 高松と徳島を結ぶ高速バス路線も、現行の8便から12便に増える。(京都新聞)
■降りて歩いて 11 近鉄・JR 三山木駅(京田辺市三山木) 新旧2つの顔持つまち
 近鉄とJRの2つの「三山木駅」が背中合わせで並ぶ。同志社大学の学生や、近くの主婦が車の狭間をぬうように駅の改札をくぐる。駅前の府道は車の往来が激しいが一歩、駅前をわき道に足を踏み入れると、のどかな家並みが続く。「三山木駅の近隣は、古代の伝承や古墳などの遺跡が残る歴史的な地域なのですよ」。地元に住む郷土史家小泉芳孝さん(53)が、駅周辺のもう一つの顔を紹介する。
 その旧跡を訪ねた。東側の寿宝寺で「山本駅旧跡」の石碑に出合った。付近一帯は、平城京と山陰、山陽の古道を結ぶ最初の「駅」があったとされる。石碑は、奈良時代から交通の要所として重要視された地域史の一時代を記している。
 2つの三山木駅西側の丘陵地に同志社大学の学舎が姿をのぞかせる。キャンパス内に立つ継体王朝の「筒城の宮跡」の石碑に早春の陽が差していた。丘陵のふもとの府道沿いで「日本最初外国蚕飼育旧跡」の石碑も目にとまる。生駒山系に通じる普賢寺地区の山々…。いつしか、古代のロマンに引き寄せられた。
 三山木駅に戻ると、工事の鎚音がにぎやかに響いていた。駅周辺では、大規模な土地区画整理が進んでいる。2012年春の完成予定だ。駅前の商店のほとんどは、近くの仮設店舗に移転した。「福引のガラガラ抽選があってにぎわいましたね」と井辻美智子さん(66)は、戦後のにぎわいを振り返る。
 JRと近鉄両線も府道をまたぐ高架線路になる。1928年、まだ「奈良電」と呼ばれたころに開業した近鉄三山木駅と、52年に上田辺駅として誕生んたJR三山木駅は街づくりの中で装いを新たにする。地元の歴史愛好家の中では、「かぐや姫」伝承などを生かした駅前の歴史回郎の構想も浮かんでいる。(京都新聞)
■市バスと接触しけが
 16日午後3時50分ごろ、北区衣笠御所ノ内町の西大路通で、九条車庫行きの京都市バス=安井豊運転手(57)=が、並んで走っていた同区平野上八丁柳町、無職橋本純一さん(80)運転のオートバイと接触した。橋本さんは転倒したうえ、前方に駐車していた乗用車に衝突し、手や肩などを擦りむくなどのけがをした。
 西陣署によると、市バスが駐車中の車を避けようとして右にハンドルを切った際に、バスの左後部とオートバイが接触したという。(朝日新聞)
■市バス利便性高める体系に 経済同友会が提言
 京都経済同友会は16日、市バスの利便性を高めるための「京都の公共交通体系への提言」を発表し、京都市に提出した。循環型路線への全面的な変更や一定地域を巡回するコミュニティーバスの導入、低床型の無公害型バスへの切り替えなど6項目を盛り込んだ。提言をまとめた同会京都・都市活性化委員会の平井義久委員長は「だれにも分かりやすく、快適に移動できる交通体系にしてもらいたい」と話した。
 市バスの交通体系を北大路通、西大路通、七条通、川端通を周回する「大循環バス」と、そのなかを巡回する「中循環バス」「小循環バス」に変更し、従来の70路線から11路線に減らすことを提案。郊外の12地域に鉄道の駅やバスターミナルなどと結ぶコミュニティーバスを運行することやカラーバスの導入なども盛り込まれた。(朝日新聞)
■JR鶴見駅で貨物列車脱線 東京−横浜間不通
 17日午前4時50分ごろ、横浜市鶴見区鶴見中央のJR鶴見駅構内で、東海道線貨物線上りの梅田(大阪市)発東京貨物ターミナル行き貨物列車(22両編成)が脱線した。けが人はなかった。
 JR東日本横浜支社によると、脱線の際、列車の一部が線路わきにある電気系統の鉄柱に衝突。架線がたるむなどして電力供給ができなくなったため、並走する東海道線旅客線の東京−横浜間で上下線が不通となった。横須賀線、京浜東北線に影響はない。
 JR東日本は現場に対策本部を設置、同日中の復旧を目指すとともに原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■韓日の架け橋に… 転落死の韓国人留学生 母と恋人が手記出版
 東京都新宿区のJR新大久保駅で1月、線路に転落した人を助けようとして亡くなった韓国人留学生李秀賢さん(26)の母親と恋人らが相次いで手記をまとめた。事故をめぐっては勇気ある行動が美談として強調されたが、2つの本とも「悩み、迷い、挫折を味わいながら、ささやかな夢を実現しようとしたありきたりの若者」(母親)の素顔が書かれている。
 母親の辛閠賛さんが書いた「息子よ!韓日に掛ける『命の橋』」(潮出版)は19日に発売される。小学生の遠足で、持って来られない友達の分まで弁当を作ってくれと頼んだエピソードや、高校時代にどリヤードやギターにのめり込み、心配させられた思い出が淡々と描かれている。
 辛さんは「干渉しすぎると子供は母親以上の器になれない」「小学校に上がる前にあまり知識を詰め込むと入学してから興味を失う」と教育論も披露。「あまりに悲しい形だが、『韓日の架け橋に』という息子の夢は、死によって果たされつつある」と結んでいる。
 最近発売された「天国の流れ星」(光文社)は、日本で出会った恋人崔美火さんの手記を中心にまとめられている。李さんは昨年10月、自転車に乗っていてタクシーにはねられる事故に遭い、右肩に重傷を負った。その際、警察官や相手に冷たい対応をされたが、「運転手さんも調べを受けてかわいそうだ」と同情したエピソード。崔さんから「見た目より幼い」と言われ、やけ洒を飲む姿など、”英雄”とは別の素顔がうかがえる。両書の売上金の一部は両親が設立した基金に送られる。(京都新聞 夕刊)
■6年ぶり 港街のながめ 摩耶ケーブル運行再開
 阪神大震災で被災し、運休していた六甲山系・摩耶山(神戸市灘区)の摩耶ケーブル・ロープウエーが17日、運行を再開した。これで被災地の交通機関は6年2ヵ月ぶりに完全復旧となった。
 同施設は市街地から山上まで約1.8`を約10分間で結ぶ。震災では、ケーブル駅舎が一部損壊するなどの被害だったが、ケーブルを運営していた民間企業の資金難などで、復旧のめどが立たず、運休状態が続いた。昨年3月、民間企業が、ケーブルと連絡するロープウエーを運営している神戸市都市整備公社に施設を無償譲渡。駅舎の建て替え・改修、ケーブルカーの修理など、約6億円をかけて工事を進めていた。
 この日は午前9時10分に地元小学生らを乗せた第1便のケーブルカーが、ふもとの「摩耶ケーブル駅」を出発した。あいにくの雨模様のため、市街地の眺望はいまひとつだった。(朝日新聞 夕刊)
■北湾テクノポート線 国交相ら迎え起工式
 大阪市の湾岸部の人工島を結ぶ地下鉄「北港テクノポート線」と「夢洲トンネル」の起工式が17日、同市住之江区であり、扇千景・国土交通相、磯村隆文・大阪市長ら約200人が出席した。いずれも2007年度に完成の予定。大阪市は2008年夏季五輪の開催を目指しており、実現すれば、五輪スタジアムや選手村が造られる人工島を結ぶ主要な交通手段となる。
 北港テクノポート線は、大阪湾の人工島、咲洲、夢洲、舞洲を結ぶ全長7.5`。
 夢洲トンネルは、咲洲と夢洲を結ぶ全長2.1`。北港テクノポート線と往復4車線の道路が走る。(朝日新聞 夕刊)
■東京−横浜 脱線で運転見合わせ
 17日午前4時53分ごろ、横浜市鶴見区鶴見中央一丁目のJR鶴見駅構内で、大阪・梅田発東京ターミナル行きの東海道貨物線上り貨物列車(22両編成)が脱線した。車両が旅客線側に傾き、接触するおそれがあるため、東海道線は東京−横浜間で上下線とも運転を見合わせている。JR東日本では、途中の架線をはずして大型クレーンを現場に運び、列車を持ち上げる大がかりな作業を始めたが、復旧の見通しは立っていない。けが人はなかった。
 JR東日本によると、脱線したのは先頭の機関車両と4両目の車両。最大で右側に約1b脱線し、車両の一部が貨物線の架線と、隣接する東海道線の架線を支える鉄柱に衝突した。
 JR東日本は、東海道線を20分から30分に1本の割合で熱海−横浜間で折り返し運転し、東京へは京浜東北線などへ乗り換えてもらっている。午前11時現在で上下計71本の列車が運休し、約7万1000人に影響が出た。踊り子号などの特急は終日運休する。(朝日新聞 夕刊)
18日■12時間ぶりに復旧 横浜、貨物列車脱線
 横浜市のJR鶴見駅構内で起きた東海道線貨物列車の脱線事故で、不通となっていた東海道線旅客線の東京−横浜間は17日午後4時50分すぎ、列車運行の安全が確認され、約12時間ぶりに運転を再開した。
 旅客線のダイヤは大幅に混乱。夜までに上下線計175本が運休し、約17万2000人に影響が出た。(京都新聞)
■左京・八瀬 森のゆうえんち パソコンで電車や車運転も 乗り物好きな子大集合
 電車のおもちゃ、プラレールで多彩に遊べる「プラレール王国」(京都新聞社主催)が17日、京都市左京区八瀬の「森のゆうえんち」で始まり、乗り物好きの子どもたちが目を輝かせて楽しんだ。
 広さ約280平方bの催事ホール内に、模型の街並みを設けてさまざまなプラレールを走らせているほか、プラレールやミニカーのコレクション数百点を展示。パソコンを使って電車や車の運転を楽しんだり、汽笛やレール音を響かせて走る蒸気機関車や300系のぞみのおもちゃに乗れるようにしている。
 乗り物好きな子どもたちが早速訪れ、プラレールが走るコーナーに張り付いて見つめたり、パソコン上で電車を試運転した。電車になり切り、「カンカン」と口にしながらおもちゃの踏切を何度も走り抜ける子も。線路の近くに住み、30種類以上の電車のおもちゃを持っているという近江八幡市の西川健太ちゃん(2つ)も、一緒に訪れた両親そっちのけで喜々として会場を走り回っていた。
 9月2日までで、有料。(京都新聞)
■東海道の脱線 半日後に復旧 計17万2000人に影響
 横浜市鶴見区のJR鶴見駅構内の貨物専用線で17日早朝に起きた上り貨物列車(22両編成)の脱線事故で、脱線した車両に接触する恐れがあるとして上下線とも不通になっていた東海道線の東京−横浜間は同日午後4時53分、12時間ぶりに復旧した。この事故で「踊り子号」など特急36本を含む計175本が運休し、約17万2000人に影響が出た。ダイヤは深夜まで乱れた。(朝日新聞)
■全高架橋、樹脂で覆い 東海道新幹線 コンクリ劣化予防
 鉄筋コンクリートを劣化させる「中性化」対策で、JR東海は新年度から、東海道新幹線のすべての高架橋を特殊な樹脂で覆うことを決めた。計画では、工期は12−13年間で、約600億円を投じる。同社によると、この「化粧直し」で、中性化による劣化はほぼ完全に防げるという。山陽新幹線のコンクリート塊などの落下事故をきっかけに、鉄道や高速道路など高度経済成長期に建設されたコンクリート構造物の延命策が問題となっているが、本格的な劣化予防策がとられるのは初めてといえる。
 中性化は、空気中の二酸化炭素がコンクリート中のアルカリ成分を中和させ、内部の鉄筋をさびやすくする現象。さびた鉄筋は膨張し、コンクリート表面のひび割れやはく離を引き起こす。
 JR東海によると、「樹脂化」の対象は、東京−新大阪間のすべての高架橋と鉄橋上のコンクリートけたで、全線約550`のうち約150`にのぼる。バラスト(砂利)に覆われた線路面と銅板を巻いた柱部分を除き、二酸化炭素を通さない特殊な樹脂を3重に塗り重ねる。その結果、コンクリート表面が空気に直接触れることはなくなり、中性化の進行をストップできるという。
 道路や歩道上に張り出している部分については、コンクリート片の落下を防ぐため、樹脂加工の下地を化学繊維のシートで覆う。樹脂加工が施される総面積は、150万平方bに及ぶ予定だ。
 1964年開業の東海道新幹線は最も古い新幹線だが、学識経験者らでつくる「土木構造物調査委員会」は97年、「適切な補修をすれば、大規模な取り換え工事は当分必要ない」と結論づけた。
 しかし、JR東海は「現時点で全体を樹脂でくるんでしまえば、健全な状態をいつまでも保てる。劣化を待ってあちこち緊急補修する方法では、工事のために輸送に影響を与えかねない」と判断。開業以来初めてのコンクリート構造物の大規模工事に踏み切る。
 沿線各地でコンクリート片の落下が相次いだ山陽新幹線では、昨年の会計検査院の抽出調査で、高架橋と橋りょうの46%で中性化が想定より早く進んでいることが判明した。対策を急ぐJR西日本は「劣化対策にはいくつかの方法があり、そのひとつとして樹脂で覆うことも考えている」としている。
 コンクリート構造物に詳しい京都大学大学院の宮川豊章教授は「東海道新幹線は中性化がそれほど進んでおらず、現在の健全な状態で保全してしまおうという試みは画期的といえる。これほど大規模な中性化対策は、ほかに例がないと思う」と話している。(朝日新聞)
19日■市バス運転手を殴る 上京で乗客の男
 18日午前7時20分ごろ、上京区花車町の京都市バス停留所に停車した市バス車内で、野崎恒弘達転手(43)が、乗客の男から「お前の態度はなんや」などと言いがかりをつけられ、手で左ほおを殴られた。男は、そのまま下車し立ち去った。西陣署は、公務執行妨害の疑いで調べている。
 調べによると、市バスは三条京阪発、山越車庫行き。男は三条京阪から乗車した。別の男性と2人連れだったという。(朝日新聞)
■踏切で男性がはねられ死亡 豊中の阪急宝塚線
 18日午後4時ごろ、大阪府豊中市服部元町一丁目の阪急宝塚線北ノ口踏切(警報機、遮断機つき)で、宝塚発梅田行きの普通電車(8両編成)に、自転車を押していた男性がはねられ、約4時間後に死亡した。この普通電車が現場に4分停車。後続の1本が2分遅れ、約800人に影響が出た。
 豊中南署の調べによると、男性は70歳ぐらいで、グレーのジャージーを着ていた。男性の横断中に遮断機が下り、通行人が「早く渡って」などと叫んだが、男性は電車に気づかなかった様子だという。(朝日新聞)
■脱線、1人死亡 90人以上負傷 米アイオワ州
 【ノダウェー(米アイオワ州)18日=AP】全米旅客鉄道公社(アムトラック)によると、アイオワ州の州都デモインの南西約110`で18日未明、同社の旅客列車が脱線した。乗員乗客計約208人のうち1人が死亡、90人以上が負傷した。警察によると、列車はシカゴからカリフォルニア州エメリービルに向かう途中。(朝日新 聞)
■京都市バス乗っ取り 初公判で起訴事実認める
 今年1月、京都市バスを乗っ取り乗客から現金などを奪い取ろうとしたとして、強盗未遂などの罪に問われた調理師見習、山中勝敏被告(21)=京都市伏見区=の初公判が19日、大阪地裁(本間敏広裁判官)であり、山中被告は「間違いありません」と起訴事実を認めた。
 検察側は冒頭陳述で、山中被告は勤務先のホテルで上司からしかられたことなどで家出を決意。強盗して生活資金を得ようと考え、たまたまバスを見かけ「バスなら簡単だ」と犯行を思いついたと指摘した。
 起訴状によると、山中被告は1月13日午後9時半ごろ、京都市伏見区内のバス停で京都市バスに乗り込み、運転手にカッターナイフを突き付け「大阪に行け。車庫に入ったら殺す」と脅してバスを大阪方面に走行させ、女性客らに「金持ってるやろう」とカッターで脅して現金などを奪おうとした。
 約1時間後、大阪府警の捜査員が大阪府茨木市内でバスを発見、山中被告を逮捕した。(京都新聞 夕刊)
■コンクリ落下 樹脂で防止へ 東海道新幹線でJR
 JR東海は18日、東海道新幹線の高架橋などを、樹脂で覆う工事を始める方針を明らかにした。鉄筋コンクリートが劣化して塊が落下する事故を未然に防ぐためで、早ければ2001年度に着工する。
 東海道新幹線は開業から約40年が経過し、コンクリートの劣化が心配されているが、今回決めた防止策で劣化を抑え、健全な状態を保てるという。
 工事の対象となるのは、東京−新大阪間のすべての高架橋と鉄橋の上にあるコンクリート製けた。全線約550`のうちの約150`分に当たる。工事の期間や費用は検討中だが、今後12年間で約600億円が必要との試算もある。
 鉄筋コンクリートは、ほっておくと空気中の二酸化炭素がコンクリートのアルカリ性を低下させ、鉄筋を腐食させる。鉄筋は腐食すると膨張し、コンクリートがひび割れたりする。樹脂で覆えば二酸化炭素を遮断し、アルカリ性の低下と鉄筋の腐食が防げる。
 今回の措置は、山陽新幹線のトンネルや高架橋でコンクリートの塊が落下する事故が相次いだのがきっかけ。JR西日本はコンクリートが劣化している部分をたたき落とすなどの補修工事を進めており、2003年度中に終える。2000年度以降の対策費計約210億円を見込んでいる。(京都新聞 夕刊)
■強盗未遂など被告 起訴事実を認める 京都市バス事件
 運行中の京都市バス車内で乗客らから金を奪おうとしたとして、強盗未遂と銃刀法違反の罪に問われている京都市伏見区醍醐槇ノ内町、調理師見習山中勝敏被告(21)の初公判が19日、大阪地裁(本間敏広裁判官)であった。罪状認否で山中被告は「間違いありません」と超訴事実を認めた。
 検察側の冒頭陳述によると、山中被告は1月13日午後9時半ごろ、京都市伏見区を運行中の市バス車内で乗客の女性らにカッターナイフを突きつけて金を奪おうとしたほか、運転手をナイフで脅して大阪方面に向かわせたとされる。(朝日新聞 夕刊)
20日■京都市中心部の交通問題を議論 あす、研究者らシンポ
 都心の交通のあり方について議論を深めるシンポジウム「京都市都心の活性化と交通施策〜社会実験から今後のまちづくりを考える〜」が21日午後1時半から、京都市中京区両替町通御池上ルの元龍池小で開かれる。
 日本都市計画学会関西支部が主催、国土交通省と京都市が共催する。市交通局が運行している「100円循環バス」や、昨秋実施したイベント「まちなかを歩く日」の実験成果をふまえ、まちづくりについて考える。
 シンポジウムでは、岡本晋・京都市都市計画局理事と斉田六史郎・河原町商店街振興組合理事長が「社会実験の成果と次に向けての展望」と題して基調報告したあと、まちづくりの研究者、地域住民やNPO(非営利団体)の代表らによるパネル討論がある。
 入場無料。定員150人。希望者は住所、氏名、連絡先を記入し、社団法人システム科学研究所のファクス075(231)4404へ。電子メールsympo@issr-kyoto.or.jpでも受け付ける。(京都新聞)
■回送車両が脱線 KTR西舞鶴駅
 19日午後2時20分ごろ、北近畿タンゴ鉄道(KTR)宮津線の西舞鶴駅構内(舞鶴市伊佐津)で、車両庫から引き込み線を通って駅ホームに向かう途中の豊岡行き普通列車(1両編成、北見泰助運転士)が脱線した。乗客はなく、北見運転士にけがはなかった。KTRと舞鶴西署で原因を調べている。
 KTR事業本部(宮津市)などによると、引き込み線は全長約400b。時速8`で車庫から約50b走行した切り替えポイント付近で「ガチャン」という金属音がし、脱線したという。現場は緩やかな右カーブ。全4軸のうち、前方2軸の計4輪が線路から左側に脱輪した。約4時間後に復旧。豊岡行き普通列車は別の車両に替えて、約30分後に運転するなど、計2本の普通列車に影響が出た。(京都新聞)
■乗り物と観光施設の割引周遊券 関西パスポート発売 来月から アジア観光客向けに
 関西の自治体と経済界でつくる関西広域連携協議会は、海外からの観光客向けに、関西の鉄道、バスの共通乗車券と観光施設の割引特典をセットにした「関西パスポート」を4月1日から発売する。大阪市内に31日開業する「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」に合わせ、アジア客らの誘致促進と関西一円への周遊効果を目指す。
 関西の私鉄、自治体交通32社局が加盟する「スルッとKANSAI」協議会とJR西日本などの協力で商品化した。広域圏の大半の交通機関と自治体、旅行会社が参加した全国初の取り組みという。
 観光コースごとのルート型パスは、関西空港を起点に、京都、福井を巡る「京都みやびと海の幸コース」(1万5300円)、南紀・白浜温泉(和歌山県)方面、志摩スペイン村(三重県)入場券込みの3種類。通常の乗車料金より18−25%割安なうえ、平安神宮、東映太秦映画村など関西一円の71の文化・観光施設で割引特典が受けられる。
 JR西日本と「スルッとKANSAI」の各区域を自由に周遊できるエリア型パスも発売する。
 当面、訪日客が多い韓国、台湾向けに旅行パック商品に組み込んでもらう形で販売する予定で、今後はルート商品を拡充し、香港など販売地域も広げていく。(京都新聞)
■窓 敬老乗車証の現状維持願う 北区・前川 嘉門(元大学職員・73)
 昨年の秋、街である政党の宣伝車が流す「敬老乗車証廃止絶対反対」のスローガンを聞き、そんなことが検討されているのかとびっくりしたが、先日、本紙で敬老乗車証について「高齢者の増加と厳しい財政状況から抜本的に見直しが必要」との見解を市が示したことを知り、がく然とした。
 高齢者が集まれば、必ずといってもよいくらい敬老乗車証の話が出る。70歳末満の人たちは、あと何年したらもらえるといって楽しみに待っている。70歳以上の高齢になれば、いかに強がりを言っても体は弱ってくる。どうしても家に引きこもりがちになってくる。つえにすがってでも、痛い足をひきずりながらでも、外へ出て外気に触れ、自然の美を楽しんだり、人に接し日常社会の中で生きがいを見つけ出したいという願いはだれしもが持っていると思う。敬老乗車証は実際に出かけるときの動機づけになることは確実である。
 敬老乗車証ほど高齢者にとって、ありがたいものはない。心から感謝している。どうか、いつまでも現状を維持してほしい。高齢者福祉政策を後退させないでほしい。(京都新聞)
■鞍馬駅の記念テレホンカード発売 22日から叡山電鉄
 叡山電鉄(本社・左京区)は、鞍馬駅が近畿運輸局の「近畿の駅百選」に選ばれたことを記念したテレホンカードを製作し22日から出町柳、鞍馬の両駅で発売する。鞍馬駅の駅舎の写真と同電鉄の車両のイラストをあしらったデザイン。50度で900円。発売枚数は1000枚。同電鉄(075・781・5121)へ。(朝日新聞)
■財布抜き取った疑い 阪急茨木市駅で逮捕
 19日午前11時50分ごろ、大阪府茨木市永代町の阪急京都線茨木市駅のホームで、電車に乗り込もうとした女性(60)の手提げ袋から、男が現金1万5000円などの入った財布を抜き取るのを京都府警捜査三課の捜査員が発見。男を窃盗の疑いで現行犯逮捕した。
 調べでは、男は、住所不定、土木作業員正木茂容疑者(70)。同線の列車内や駅ですりの被害が相次いでいたことから、捜査員が警戒していた。(朝日新聞)
■「関西パスポート」で名所回って 外国人観光客向けに発売 USJ開業に合わせ活性化狙う
 関西と近隣の2府7県の自治体や経済団体でつくる「関西広域連携協議会」(新宮康男代表理事)は19日、短期滞在の外国人観光客を対象に、複数の交通機関を利用して観光名所を回れる共通乗車券「関西パスポート」を、4月1日から発売すると発表した。外国人向けに広域共通乗車券を発行する試みは、全国初という。今月末のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)開業に合わせ、関西活性化のため外国人観光客を増やす狙いがある。
 大手旅行会社のJTB や近畿日本ツーリスト、日本旅行が、訪日旅行者の多い台湾、韓国、香港を中心に、現地の旅行会社を通じて販売する。
 関西パスポートには、3種類のルート型と、2種類のエリア型がある。ルート型は、関西空港から南紀白浜、伊勢志摩、京都・福井の各コースと大阪市内を4、5日間で観光する商品で、通常の運賃より2割前後安い。エリア型は、関西の主な鉄道やバスが乗り放題の「スルッとKANSAI」と、JR西日本の「レールパス」を改良する。
 また、このパスポートを提示すると、美術館やテーマパークの入場料が割引される特典もあるという。(朝日新聞)
21日■3階建て駐輪場 阪急桂駅東口に完成 京都市が建設 8日から営業
 京都市が西京区桂野里町で建設していた桂駅東口自転車駐車場が完成し、4月8日から営業を始める。 500台収容でき、阪急桂駅周辺の放置自転車の解消にも効果が期待される。
 市は、桂駅東口広場から旧山陰街道にかけての桂駅東通の拡幅に伴い、道路沿いにある仮設駐輪場を撤去しなくてはならなくなったため、約2億8000万円かけて新たな駐輪場の建設を進めてきた。
 完成した駐車場は3階建てで、外観は乳白色となっている。延べ床面積は740平方b。2、3階の利用者のために自転車用ベルトコンベヤーを設けた。
 営業時間は午前4時半から翌日の午前1時半まで。料金は1日1回が150円、回数券(11回分)が1500円、定期券(1ヵ月)は一般2700円、学生2500円。
 5日午前10時から完成式を行う。定期券の販売は4月7日午前9時から現地で。問い合わせは市駐車場公社TEL075(361)7431へ。(京都新聞)
■地下鉄サリン事件6年 教団への怒りなお 首相の献花なし 遺族ら駅で追悼
 12人が死亡し、5000人を超える負傷者が出た地下鉄サリン事件から6年がたった20日、事件が起きた午前8時から東京・霞ヶ関駅で営団地下鉄の職員たちが黙とうした。死者が出た他の5駅にも朝から献花台が設けられ、遺族や関係者が訪れた。
 サリンが入った袋を片づけて死亡した霞ヶ関駅の助役だった高橋一正さん(当時50)の妻のシズヱさん(54)は午前11時すぎに献花した。「何でこんな事件が起き、何でこんなに苦しまなければならないのか。直接的にはオウム真理教、間接的にはオウムを野放しにした国や都が加害者だと思うが、何も対策を講じてくれない」と話した。
 最も多い4人の死者が出た日比谷線の小伝馬町駅には、娘の孝子さん(当時33)を失った岩田キヨエさん(62)が午前10時すぎ、訪れた。「今年も麻原(教団前代表・松本智津夫被告)の死刑判決を報告できなかった。裁判が一日も早く終わることを祈っている」と述べ、京都にある孝子さんの墓へ向かった。
 毎年続いていた首相や官房長官の献花はなかった。昨年、代表が初めて献花に訪れた教団(アレフに改称)は森喜朗首相あてに19日付で「おわび」を出したが、この日は姿を見せなかった。(朝日新聞)
■JR可部線 廃止届見送り 試験増便続行
 広島県山間部を走るJR可部線の非電化区間46.2`(可部−三段峡)の廃止を検討しているJR西日本は20日、3月末に予定していた国土交通省への廃止届け出を見送ると発表した。約3ヵ月間、試験的に列車本数を増やしたところ乗客が倍近くに増えたためで、同社はさらに4月から1年間増便して継続的な乗車状況を見極め、改めて存廃を判断する。
 JR西日本は昨年11月から試験増便し、「400人余りに減った輸送密度(1日1`あたりの平均乗客数)が1987年のJR発足時の800人程度まで回復しなければ廃止する」としていた。
 20日開かれた沿線5市町村との協議会で、同社は試験増便期間中の輸送密度を759人と報告。「目標値には達しなかったが地元の熱意に配慮し性急な判断は避ける」と再度の試験増便の方針を説明した。(朝日新聞)
■USJ開業にあわせ 「大阪周遊パス」発売
 米国映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(大阪市此花区)の今月末オープンに合わせ、大阪市などは4月1日から、電車の移動や観光施設の入場に使える「大阪周遊パス」を発売する。
 パスは2000円。丸1日、市内の市営・私鉄の電車が乗り放題となり、通天閣や大阪城天守閣など20ヵ所の観光施設に1回ずつ入場できる。約400の飲食・物販店で割引がある。市外の私鉄沿線にも乗車できる拡大版パス(2200−2500円)もある。
 主要駅などで発表する。(朝日新聞)
■チョロQに大人も夢中 親近感と希少価値 バス・電車・タクシー… 特注品続々
 各地の交通局や企業が特注したゼンマイ式のミニカー「チョロQ」が、人気を呼んでいる。ローカルバスや電車など身近な乗り物に対する親近感と、店頭に並ばない荷少価値が、子どもだけでなく大人の心もとらえた。ネットオークションで取引される「お宝」にもなっている。
 チョロQは、「タカラ」(本社・東京都葛飾区)が1980年に売り出した。丸さを誇張した車体が特徴で、スポーツカー型を中心にこれまで1000種類、1億台が売れた。
 特注品は97年秋、静岡県浜松市の遠鉄百貨店が、系列の遠鉄バス型2000台を売り出したのが最初。以後、98年に3種類だったのが、昨年は102種類と急増した。
 当初は系列百貨店など販売場所のある私鉄グループの発注が中心だった。その後、インターネットの普及でホームページでの宣伝、申し込みが一般的になり、一気に広がった。
 大阪市交通局は昨年9月、市バス型1万台を1台600円で売り出した。午前7時の発売開始時には地下鉄の主要5駅の特設売り場にサラリーマンらの500人近い列ができ、50分で完売した。
 今年に入って市営交通百周年事業の一環で、明治時代の市電も再現した。今後も地下鉄などをシリーズ化する予定という。「これまでイメージアップのためポスターなどもつくったが、あまり話題にならなかった。チョロQはうれしい誤算です」と話す。
 京都市交通局も昨年4月、市バス型8000台を即日完売した。第2弾は希望者全員が買えるよう、往復はがきで申し込みを受け付け、その数だけ特注することにしたが、応募は6万2000台分にもなった。神戸市交通局も、これまで路線バスや観光バス計4種類をつくった。
 企業もチョロQを巧みに宣伝に使っている。MKタクシー(本社・京都市南区)は、レシート2枚を送ると、抽選で500台のタクシー型チョロQが当たるキャンペーンを4月末まで続ける。非売品のため、東京や北海道から乗りに来る収集家もいるという。
 大阪市北区のリーガロイヤルホテルは送迎バス型をつくった。館内のレストランで特別メニューを注文した人にアンケート用紙を配り、回答者から抽選で100人に当たる。「お子さまランチ」の景品にすることも検討している。
 静岡自動車学園は昨年4月から12月まで、経営する教習所の卒業記念として7000人に教習車型を配った。「仮免許運転中」の文字が珍しいため、「売ってほしい」という問い合わせが多い日には100件近くあり、500台を特別販売した。
 特注チョロQの情報が集まるホームページ「チョロQ学園」(http://www2.tokai.or.jp/sumiya/choroq/)には日に2000件もアクセスがある。開設したのは収集歴20年、1000台を所有する静岡県湖西市の会社員、角谷広昭さん(28)。非売品などが1万円以上で取引される過熱ぶりには、「あまり手に入りにくくなると、せっかくのブームもしぼんでしまう」と少し心配している。(朝日新聞)
■JR新大久保駅犠牲死 韓国人留学生へ慈善コンサート 海外音楽家招き盛大に 来月14日 北区の女性古希祝い
 内外の音楽家の演奏活動を支えてきた私設ホールの女性オーナーが、4月14日にチャリティーコンサートを計画している。これまでに招いた海外の音楽家たちが、女性の古希を祝ってプレゼントした。収益は、今年1月に東京のJR新大久保駅でホームから転落した人を助けようとして亡くなった韓国人留学生の遺族へ寄贈する予定だ。
 オーナーは、北区紫竹栗栖町の朝倉泰子さん(70)。音楽好きだった朝倉さんは「音楽の喜びを多くの人に知ってほしい」と1977年に夫の国臣さん(76)とともに自宅ビルに多目的ホールを作った。ピアニストのエリック・ハイドシェックさん(フランス)、作曲家の故中田喜直さんたちを招き、コンサートを開催してきたほか、音楽家の宿泊付き練習場として、ホールの提供も行ってきた。
 朝倉さんが今年70歳になったことを知った友人でアメリカ人ピアニストのアルパート・ロトさんがチェリストやバイオリニストたち3人に呼び掛け、お祝いコンサートを計画した。
 メンバーの1人でバイオリンとビオラを弾く丁讃宇さんの子どもが、亡くなった韓国人留学生と同じ高麗大生だったこともあり、「私の幸せを若い人に差し上げたい」と、朝倉さんはコンサートの収益金を韓国人留学生の遺族に寄付することにした。
 コンサートは「テアトロ・マロンと国境なき音楽家たち」と銘打ち、左京区の京都コンサートホールで開く。
 当日は、ブラームスの「ピアノ四重奏曲第1番卜短調作品25」など8曲を演奏する。午後6時開演。入場料は3500円(当日4000円)。問い合わせはアサクラコンサート企画TEL075(491)5971へ。(京都新聞 夕刊)
■16歳、列車にはねられ死亡 兵庫、パトカー追跡後
 21日午前2時10分ごろ、兵庫県加古川市平岡町新在家で、警ら中の県警自動車警ら隊姫路方面隊加古川分駐のパトカーが、ヘルメットをかぶらず3人乗りするミニバイクを見つけて停車を命じた。バイクが路地に逃げ込んだため追跡し、約2分後、約400b東のJR山陽線下り線わきの市道にバイクが乗り捨ててあるのを発見。その直後、列車のブレーキ音がし、同市内の無職の少年(16)が線路の土手下で死んでいるのを見つけた。
 加古川署の調べによると、死亡した少年は、3人のうちの1人とみられ、逃げようとして線路内に入り込み、向日町操車場発福山駅構内基地行きのレール搬送列車(12両編成)にはねられたらしい。残る2人の行方はわかっていない。バイクは今月9日、同市内で盗まれたものだという。
 パトカーは同分駐の巡査(37)が運転し、助手席に警部補(38)が乗っていた。県警自動車警ら隊の行譜量之副隊長は「職務遂行上の不適正な行為は一切なかった」と話している。(朝日新聞 夕刊)
■摩耶ロープウエーで客けが 当初、事故届けせず 口止めも
 神戸市の市街地と六甲山系・摩郡山(同市灘区)を結ぶ摩耶ケーブル・ロープウエーで18日午後、ゴンドラが駅で停車する際、駅舎の鉄製の安全防護さくに衝突、約20人の乗客が将棋倒しになり、うち男性1人がけがをしていたことがわかった。ロープウエーを運営する神戸市都市整備公社は「けががひどくなかったため」と事故を警察に連絡せず、21日になって管轄する兵庫県警灘署に届けた。同署は業務上過失致傷容疑で事情を聴いている。同ケーブル・ロープウエーは17日、阪神大震災から約6年2ヵ月ぶりに運行を再開したばかりだった。
 同公社は当初、報道機関の問い合わせに「けが人はいなかった」と説明し、男性側には電話で「報道機関から問い合わせがあったら『たいしたことはなかった』と答えてほしい」と口止めしていたという。
 同公社によると、18日午後4時半ごろ、摩耶山中腹にある「虹の駅」で、下りてきたゴンドラを停車させる際、駅の職員がブレーキ操作を誤ったため車体が大きく揺れ、駅舎のさくにぶつかった。乗客が床などに倒れ、同市内の自営業の男性(59)がひじに痛みを訴えた。ゴンドラの前照灯のカバーが壊れた。
 男性はいったん帰宅後、翌19日午前、左腕に痛みが残ったために病院で診察を受け、医師から「軽い打撲で、約1週間で痛みはひく」と聞かされた。男性から診察を受けることを聞いた公社職員は病院に出向いて男性に謝罪し、診療代も支払ったという。
 同日夜、公社職員から男性宅に電話があり、男性が不在で応対した妻に、「報道機関に『たいしたことはなかった』と答えてしまった」と口止めしたという。男性は「仕事にけがが影響しないかどうか心配で仕方なかったのに『たいしたことがない』とはどういうつもりなのか」と話している。
 同公社の大谷敏男営業課長は「報道機関の取材に誤った対応をしてしまい申し訳ない、ということを伝えたかっただけで、口止めするつもりはなかった」と話している。(朝日新聞 夕刊)
22日■シアター1200改装へ 「劇団四季」軸に公演 7月着工、来年再オープン
 JR西日本の南谷昌二郎社長は21日の記者会見で、京都市下京区の京都駅ビル内にある劇場「シアター1200」を改装し、来年1月に再オープンさせる方針を明らかにした。改装後は「劇団四季」による初公演を予定している。
 同劇場には現在、客席が925席あるが、舞台が見えにくい席があるため実質780席しか利用できない。改装工事は今年7月に着手。座席数を943席に増やすほか、音響や照明、舞台装置などを改善する。工事費は約10億円の見通しで、約半年の工事期間中は休館する。
 「シアター1200」は駅ビル開業に合わせて1997年8月に開館。当初は、男性アイドルのジャニーズ事務所公演などが人気を集めたが、同事務所の撤退などから観客数が激減。現在はJR西日本の子会社、京都駅ビル開発が、貸し館を中心に運営している。
 南谷社長は「現在は必ずしも十分な活用状況とはいえない。専用劇場ではないが、『劇団四季』を中心に、演劇やコンサートができるよう改装して再スタートを切りたい」と述べた。(京都新聞)
■列車にひかれ逃走少年死亡 兵庫、職質振り切る
 21日午前2時10分ごろ、兵庫県加古川市平岡町新在家のJR山陽線東加古川駅の線路内で、同市内に住む中学3年の少年(15)が工事用列車にひかれ死亡した。ミニバイクに3人乗りをしていたため兵庫県警自動車警ら隊のパトカーが追っていた3人組のうちの1人で、逃げていた同乗の同市内に住む中学3年の男子生徒2人=いずれも(15)=は同日午後、加古川署に名乗り出た。3人は同じ中学校の生徒という。
 調べでは、事故の約2分前、警戒中のパトカーが、3人が乗ったミニバイクを発見、職務質問しようと停止を求めたが逃走したため追跡した。約900b先の路地でミニバイクが転倒し、徒歩で逃走。直後に、列車のブレーキ音がし、約20b先の線路の土手下に少年が倒れていたという。(京都新聞)
■食用廃油燃料を支援 府知事表明 京都市バスに導入 環境施策で
 「智に働けば角が立つ、情に棹させば流される…」。京都市の市バスに利用されている食用廃油燃料に対する課税問題について、荒巻禎一知事は21日の府議会予算特別委員会で、夏目漱石の「草枕」の一節を引用しながら、複雑な心境を披露。「税制上でなく、環境施策で知恵を出したい」として、なんらかの形で支援する方針を表明した。
 昨年4月から市バスに食用廃油を使ったバイオ・ディーゼル燃料の利用が始まった。軽油引取税を徴収する府は当初、バイオ・ディーゼル燃料を非課税としたが、国の通達に従って一転、課税を伝えた。税額が年間600万円になるため、市は「採算がとれない」と反発、一時、運行を中止した。
 「税の公平性から課税は仕方がない」(税務課)というのが府の立場だが、一方で、同燃料は再資源化の推進や府、市民への環境啓発につながる。荒巻知事は「課税すれば府があこぎだと思われる」との悩みもあってか、課税方針に変更はないものの、環境施策で支援していく考えを示した。
 軽油引取税は道路整備などに活用される目的税で、府にとっては年間150億円にのぼる貴重な財源。うち、50億円は京都市に交付されているため、「市の一般会計から還元すればいい」との声もあったが、4月からバイオ・ディーゼル燃料を使った市バスの運行を再開する市に対し、荒巻知事は「智と情」の間の立場をとったようだ。(京都新聞)
■まやロープウェー 事故3日後に届け出 乗客男性けが
 阪神大震災で被災、休業し17日に営業再開したばかりの神戸市灘区の「まやロープウェー」で、乗客23人が乗ったゴンドラが駅の停止位置を越えて鉄さくに衝突、乗客の男性(59)が左腕に1週間の打撲をする事故があり、同ロープウェーを運営する神戸市都市整備公社は21日、灘署に届け出た。
 事故の発生は18日午後。警察への報告が3日後になったことについて、同公社は「ヘッドライトのカバーが壊れただけで運行に支障はなく、事故と認識していなかった」としている。
 同署は業務上過失傷害事件として捜査する方針。
 同公社によると、事故は18日午後4時半ごろ、中腹の「虹(にじ)の駅」で発生。山頂の別の駅の運転室で行うブレーキ操作のミスが原因とみられるという。(京都新聞)
■大阪駅とUSJ間がJR直通電車で10分
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)の31日の開業を控え、JR西日本は29日から、USJ最寄りのユニバーサルシティ駅と大阪駅を結ぶ直通電車の所要時間を、13分から10分に3分間短縮する。
 同社は1日のUSJ仮オープン後、1時間に3往復程度、直通電車を運行してきたが、途中駅の停車時間を削れば所要時間を短くできると判断した。ユニバーサルシティ駅の乗降客は1日平均1万8700人、最大4万2000人で、USJ入園者の半数程度が利用している計算になるという。(朝日新聞)
■逃走少年はねられ死亡 バイクに同乗 中3男子出頭
 兵庫県加古川市で21日未明、3人乗りしたミニバイクがパトカーの停車指示を無視して逃走し、同市平岡町新在家のJR山陽線で、同市内の少年(15)が貨物列車にはねられ死亡した事故で、バイクに同乗していた同市内の中学3年の男子2人(いずれも15歳)が同日、家人に付き添われて加古川署に出頭し、道交法違反の疑いで事情聴取を受けた。3人は同級生であることがわかった。
 調べでは、少年たちは同日午前2時ごろまで同市内の別の友人宅で4人で過ごし、食料品を買うため死亡した少年の運転で3人がミニバイクで外出。途中、パトカーに見つかったため逃走したという。
 調べに対し、2人は「朝のニュースで事故を知った。大変なことになった」と話しているという。同署は道交法違反(信号無視、定員外乗車)容疑のほか、バイクが盗難車だったため、窃盗の疑いでも事情を聴く方針。(朝日新聞)
23日■コンクリ劣化聞きのがさぬ 打音訓練壁を公開 JR西
 JR西日本福岡支社は、1999年6月の新幹線トンネル壁崩落事故などを踏まえ、小倉訓練センター(北九州市)にトンネル内壁の打音検査の訓練用コンクリート壁を造り、報道陣に22日公開した。
 打音検査にかかわる社員らの技能レベルを向上させるのが狙い。松岡義幸支社長は「典型的な音をここで覚えてもらい、点検に役立てたい」と話している。
 コンクリート壁は五つのブロックに分かれ、1ブロックは高さと幅が各約1b、厚さは0.5b。
 ブロックごとに、コールドジョイントと呼ばれるコンクリートの接合不良や、ビニールの混入、コンクリートの材料が混ざらず砂利が固まった状態−などをつくり出した。ハンマーでたたくと正常なコンクリート部分は金属的な音がするが、不良部分がある場合には鈍くこもった音がする。(京都新聞)
■京都市バス、地下鉄 阪急など乗り放題 来月から発売
 阪急電鉄と京都市交通局、京都バスは4月1日から5月20日まで、阪急全線と同交通局の地下鉄、市バス、京都バスが利用できる1日フリー乗車券「いい古都チケット」を発売する。
 阪急電鉄の各駅で発売し、大人のみで、価格は1600円。期間中の1日に、1人に限り乗り放題となる。特典として、京都市内にある主要観光地の割引クーポン券の付いた地図を進呈する。
 1998年から毎年春と秋の行楽シーズンに発売し、今回からは、神戸電鉄と山陽電鉄の各駅から利用できる拡大版も発売する。神戸電鉄拡大版は2500円、山陽電鉄は2300円と2800円。(京都新聞)
■新500円梗貨に対応 あすから京都市地下鉄
 京都市交通局は24日から、地下鉄の全駅で、これまで使用できなかった新500円硬貨を、全面的に使えるようにする。
 市バスでは、昨年12月から車内での新500円便貨の両替ができるようになっていた。地下鉄でも、各駅で券売機と精算機の部品交換などを進めていた。2000円札に対応する改良は、予定していないという。(京都新聞)
■窓 大切な思い出消さないで
・ダイヤ改正で寂しい心境に 伏見区・小川奈都江(会社員・37)
 3月のJRダイヤ改正に伴い、特急白鳥が姿を消して寂しい心境であった。そして24日には京都市バスのダイヤ改正である。今度はさらに身近な市バスが一部走行距離を短くするらしい。比較的長い距離を走るバスは便利でありがたいと思っていたが、これからは乗り換えなければならない。廃止ではないからまだよいけれど面倒くさいなと、便利慣れしたものである。
 数年前に廃止になった54号系統は北山通の色付く並木にそって走ってくれるので気に入っていたし、66号系統の「深泥池」との表示には、旅心をそそられた。今でも立命館大学などと表示されていると若々しい気持ちになる。そして37号系統は加茂街道を走るので楽しい。あの道は四季を通して美しい。雨の日、晴れの日、朝も夕も…。
 それぞれに思い出の地図は心に宿る。私より少し年配の方だと、市電への深い思いがあるという。本当のやさしい町づくりとは個々人の思い出をむげに、はぎ取らないことではないかと感じている。市にとっては改「正」であっても、果たして市民には「正」なのか、なぞである。
・青春つまった山小屋と白鳥 北区・寸田 顕(会社員・33)
 この3月、私にとって大切な思い出がつまったものが2つ姿を消した。一つは青森県大鰐スキー場にある弘前大学大鰐ヒュッテ。スキー部員だった私は冬中ここで仲間たちと合宿をし、スキーの練習に明け暮れた。ヒュッテとは名ばかりですき間風が冷たく、スキーウェアを着て布団にもぐっても朝になると寒さで目を覚ますほどであった。先輩方が約50年前に建てられた手作りのヒュッテである。老朽化が激しく取り壊されることになった。せめて再建されればよいが、地方の国立大学の統合、再編が求められる中、そのような余裕はないそうだ。
 そしてもう一つは、私を実家のある京都から弘前へと運んでくれた特急白鳥である。白馬での大会中に学年末試験を受けるため下山。新潟の糸魚川から弘前へ向かう予定が、上りと下りの白鳥を乗り間違えて大慌てしたのも、忘れがたい思い出だ。結局、富山の魚津から寝台車で弘前へ。試験には間に合ったが、大学に5年通うことになった。
 大学を卒業してもうすぐ10年。21世紀も元気で活躍してほしかったが時代の流れに逆らえないのは残念でならない。ひと味違った青春時代を過ごさせてくれたヒュッテと白鳥に心からお礼を言いたい。(京都新聞)
24日■近鉄7億円赤字に転落 スペイン村の損失処理
 近畿日本鉄道は23日、今年3月期の単独決算で、当期損益が当初見通しの8億円の黒字から7億円の赤字になる下方修正を発表した。当期損益の赤字は1948年3月期以来。
 経営不振のテーマパーク「志摩スペイン村」(三重県磯部町)を支援するため債務保証などの損失引当金を計上し、102億円を特別損失として処理する。すでに実施した遊戯施設の一部(167億円)買い上げと合わせ債務超過を解消する。
 また近鉄堂島ビル(大阪市)の敷地(約4000平方b)をグループ企業に売却。譲渡益の55億円を特別利益に計上し、赤字縮小を図る。
 今年3月期の売上高は当初予想より1.2%減の2306億円、経常利益は経営効率化で25.8%増の112億円の見通し。(京都新聞)
■六甲ライナー急停止 送電でトラブル
 23日午後7時25分ごろ、神戸市東灘区のJR住吉駅と六甲アイランドを結ぶ無人交通システム「六甲ライナー」のアイランドセンター−マリンパーク間で車両が急停止し、乗客3人が車内に閉じ込められた。約30分後に職員が誘導、走行路からマリンバーク駅に乗客を避難させた。けが人はなかった。
 運行する神戸新交通(同市中央区)によると、当時計五本が走っていたが、他の4本にトラブルはなく、両駅間で車両への送電が止まったとみられる。同社が詳しい原因を調べている。
 六甲ライナーは午後9時すぎに一部区間で運転を再開するまでの間、全区間で運行を停止した。(京都新聞)
■降りて歩いて 17 KTR牧駅(福知山市牧) 繁栄語る盛大な祭り
 無人駅のKTR(北近畿タンゴ鉄道)牧駅に降り立ち、プラットホームから真下を走る国道175 号を眺めると、車やトラックが盛んに行き交う。駅南方には国道9号との交差点があり、福知山市内でも有数の交通の要所になっている。
 かつて、この辺りは山陰街道が通り、丹後と但馬(兵庫県北部)に向かう分岐点になっていた。京の都から下ってきた大勢の旅人がこの地を踏み、にぎわった。古代から開けていた証として、古墳も残る。
 駅前から牧の集落を通り、狭い旧道を隣の立原まで歩くと、旅の案内役を果たした道しるべがいくつか残る。慶長7(1602)年、福知山城主の有馬豊氏は牧に隣接する立原を宿駅に定めた。明治維新後の宿駅廃止までこの辺りが宿場町として栄え、町屋風の建物が今も街並みを彩る。
 郷土の歴史に詳しい牧の福井満夫さん(76)は「子どもの時分は、旧道沿いの家に油屋や紺屋の屋号が残っていた。人の往来も多く、荷馬車や乗り合い自動車もしょっちゅう通っていた」と振り返る。
 だが東京五輪(1964年)のころになると、現在の国道が整備され始め、やがて車社会の波が押し寄せる。若者は都会へ向かい、人影は減った。
 そんな牧に活気がみなぎるのが、10月に営まれる牧一宮神社の秋祭り。屋台に乗せた太鼓を打ち鳴らす練込太鼓や、この地方では珍しいやぶさめなどが盛大に披露される。これら祭礼行事は、1987年に市無形民俗文化財に指定されている。神社近くの衣川忠さん(86)は「お祭りの日は大勢の人が来て、ほんまににぎやかやで」と話す。
 昔ながらの方法で続く祭りは、地元でつくる「牧文化財保存会」が懸命に守り続けている。顧問を務める福井さんは「高齢化で集落の将来がどうなるか心配だが、祭礼は大切にしていきたい」と力を込めた。(京都新聞)
■六甲ライナー 故障で2時間半止まる パンタグラフ導線切れる 2000人に影響
 23日午後7時25分ごろ、神戸市東灘区と人工島・六甲アイランドとを結ぶ新交通システム「六甲ライナー」下り線で、島内のアイランドセンター駅を出た4両編成の列車が突然停車した。列車は無人運転で、当時3人が乗車していたが、まもなく駆けつけた駅員の誘導で高架の上を約200b歩いて一つ先の終点、マリンバーク駅にたどりついた。けがはなかった。
 この故障で、後続の4列車も最寄りの駅に停車し、約300人がホームなどに足止めされた。同9時5分、上り線に運転士を乗り込ませてピストン輸送を始め、同55分、動かなくなった列車を基地に移動させ、約2時間半ぶりに運行を再開した。約2000人が影響を受け、始発の住吉駅は一時、数百人で混雑した。同ライナーは1990年2月に開業したが、自然災害以外での運休は初めて。
 運行する神戸新交通によると、最初止まった列車の2両目のパンタグラフの導線が何らかの原因で切れて垂れ落ち、タイヤに接触してショート、近接する駅間の通電が自動的に止まったという。
 六甲ライナーは 4.5`の路線で、1日約3万人が利用している。阪神大震災の際は、高架の一部が壊れたり、軌道がひび割れたりして、全線再開まで約7ヵ月かかった。
 住吉駅によると、運行停止直後から、駅員が「停電事故があり、列車が止まっています」と案内放送した。同駅ホームで待っていた帰宅途中の若い女性は「初めてのことで驚きました。六甲アイランドに戻るにはこの路線しかないので、気をつけてほしい」と話していた。
 神戸新交通の中川欣哉総務課長は「お客様に迷惑をかけて申し訳ない。原因を究明し、安全で便利な運行に努めたい」と話している。(朝日新聞)
■近鉄、53年ぶり最終赤字
 近畿日本鉄道は23日、2001年3月期の業績予想を下方修正した。売上高は当初予想の2334億円が2306億円に、当期損益は当初予想の8億円の黒字が7億円の赤字になる見込み。経常利益は当初予想の89億円を112億円に上方修正したが、経営不振の子会社、志摩スペイン村(三重県磯部町)に対する債務保証損失引当金や貸し倒れ引当金など計102億円を特別損失に計上するため。
 最終赤字は1984年3月期以来、53年ぶり。期末配当も当初予想の2円50銭を2円に下方修正した。
 志摩スペイン村は、2001年2月期の入場客数が192万人と計画の300万人を大きく下回るなど経営不振が続いている。このため、近鉄は2月にアトラクション施設などを167億円で買い上げるなどの支援策を打ち出している。(朝日新聞)
■新幹線で女性 男性を刺す 軽傷、容疑で逮捕
 23日午後9時45分ごろ、新大阪発車京行きの東海道新幹線のぞみ70号(16両編成)の7号車で、女性が男性をカッターナイフのような刃物で刺したと滋賀県警に110番通報があった。列車は岐阜県羽島市のJR岐阜羽島駅に緊急停車、男性を病院に搬送した。岐阜県警羽島署によると、男性は頭部を切られたが、約10日間の軽傷という。同署は東京都品川区東五反田一丁目、無職、舘澤真寿美容疑者(28)を傷害の疑いで緊急逮捕した。列車は同駅を13分遅れて出発した。(朝日新聞 夕刊)
■車内つり広告燃やされる 大阪・地下鉄堺筋線
 24日午前6時50分ごろ、大阪市西成区の市営地下鉄堺筋線天下茶屋駅で、折り返し前の北千里発天下茶屋行き電車(8両編成)を点検していた運転士が、3両目の車内でつり広告7組のうち1組が焼け落ちているのを見つけ110番通報した。西成署は器物損壊容疑で調べている。
 調べによると、広告は横51a、縦36aで、2枚1組でつるされており、銀行と就職情報誌のものだった。(朝日新聞 夕刊)
25日■広島で震度6弱 M6.4中・四国で強い地震(抜粋)
 24日午後3時28分、中、四国と九州北部を中心に西日本の広い範囲で強い地震があり、広島県の河内、大崎、熊野で震度6弱、山口、愛媛両県でも震度5強を観測した。被害は8県に及び、各県のまとめでは25日午前零時現在、広島、愛媛両県で計2人が死亡したほか、両県を中心に計161人が重軽傷。家屋損壊は計3415棟(うち全半壊計21棟)に上った。
・山陽新幹線ストップ 岡山−小倉間は終日
 24日午後3時半ごろこ起きた安芸灘地震による停電のため、発生直後から山陽新幹線の相生(兵庫県)−博多(福岡県)間で上下線がストップした。
 JR西日本によると、地震の揺れの程度が規定値に達しなかった相生−岡山間は約20分後に運転を再開したが、岡山−博多間は線路や架線の点検のためその後も運転を見合わせ、同社は最終列車まで下り列車を岡山止まりとして折り返し運転し、岡山−小倉間は運休した。
 小倉−博多間は午後5時半、運転を再開した。
 発生直後は上下計28本が駅間などで停車し、乗客約400人を乗せて広島−新岩国間で立ち往生した上りのぞみ22号が、バックして新岩国駅に到着したのは発生から7時間余りたった午後10時44分だった。
 三原駅構内や広島−新岩国間でレールにゆがみが生じたほか、架線をつり下げている電柱が広島県内の4ヵ所で傾き、同社は25日始発から通常運転するために復旧作業を急いだ。
 上下計107本が運休、上下計27本が遅れ、約3万7000人に影響。同社は、岡山駅や福山駅、博多駅などに仮宿泊用の列車を用意した。(京都新聞)
■中・四国地震 新幹線 停電直後に急ブレーキ しがみつく乗客
 停電したとたんに急ブレーキ。床に落ちた赤ちゃんが泣き叫ぶ−。山陽新幹線上りこだま642号は、地震発生直後、東広島駅手前で急停車した。
 「まもなく東広島」の車内放送の途中で突然、車内の電気が消えた。後ろ側の2号車。急ブレーキがかかり、体が前につんのめる。車内が左右に揺れる。体が硬直し、約40人の乗客は、いすにしがみついた。一瞬、脱線したかと思うほど。窓の外の電線が揺れるのを見て、ようやく地震と分かった。
 徳山で法事に出席した帰りの明石市、山田富美子さん(68)は「阪神大震災では自宅が半壊した。こんどは新幹線で地震に遭うとは」。広島でバスケットの応援をした帰りの西宮市、石井めぐみさん(28)は赤ちゃんをしっかり抱きしめていた。
 新幹線は現場に約2時間10分停車した後、東広島駅に入り、乗客約50人を降ろした。
・コンクリ落下 傾く高架橋
 広島市西区楠木町一丁目の山陽新幹線高架橋で、架線を支えるコンクリート柱2本が外側に傾き、JR西日本広島支社が復旧を急いでいる。
 コンクリート柱は高架橋の上に、約30b離れて隣り合っており、いずれも地上から見ても傾いているのが分かるほど。下を通る道路には高架橋から落下したとみられるコンクリート片がいくつも散らばり、大きいものは長さ20a近くあった。このため、車線の一部が規制された。
 また、東区矢賀新町一丁目の新幹線高架橋でも、厚さ約20a、長さ80a、幅50aのコンクリート片が地上に落下した。
 近くの土居玉宜さん(61)は「地震が来て、どーんという大きな音がしたので出て見ると大きな塊が落ちていた。人が通っていなくてよかった」と話していた。(京都新聞)
■次世代路面電車 実現を 弁護士会委員会 シンポで提案 21世紀の京の交通考えよう 公害と渋滞解消へ 流入車両への課金も
 京都弁護士会・公害対策環境保全委員会が主催するシンポジウム「京の21世紀の交通を考える」が24日、中京区のハートピア京都で開かれ、約100人が参加した。京都市内にLRT(次世代型路面電車)やロードプライシング(混雑地域流入車両への課金)などTDM(自動車交通量の削減政策)を求める提案が同委から示され、意見交換した。
 同委(山下信子委員長、30人)は公害防止や環境保全の観点から、京都市の交通体系の点検や先進地の研究を進め、市内でのTDMの具体化を検討してきた。シンポジウムは検討結果の中間報告を発表し、意見交換するのが狙い。
 中間報告には▽市中心部と南部にLRTを導入▽南部の高度集積地区などに公共交通機関と連結した駐車場を設け、パーク・アンド・ライドを実現する▽南西部の河川橋などの車両通過に料金を課すロードプライシングを行う−などを盛り込んだ。
 シンポジウムでは、京都弁護士会の三浦正毅会長が「経済成長とともに自動車が増え、京都から市電が消えた。利便性は向上したが、公害や渋滞を生んだ。21世紀の京都の交通をみんなで考えたい」とあいさつした。
 中間報告について、京都商工会議所でLRT導入の検討を担当する平井義久氏(西利代表)らがコメンテーターとなり、「観光客が渋滞や交通アクセスの悪さで疲れて帰ってしまう。LRTの実現へ市民や企業が声を上げるべきだ」などと述べた。国内外の先進事例の発表や会場との意見交換も行われた。(京都新聞)
■広島南部 震度6弱 M6.4 震源は安芸灘 7県で2人死亡151人けが 5万戸停電 火災も
 24日午後3時28分ごろ、中国、四国、九州、近畿地方の広い範囲で強い地震があった。大阪管区気象台によると、広島県河内町と大崎町、熊野町で震度6弱を、広島県呉市や松山市、愛媛県今治市、山口県岩国市などで震度5強を記録した。震源地は北緯34.1度、東経132.7度の広島県南部の安芸灘で、震源の深さは約51`、マグニチュードは6.4と推定される。朝日新聞社のまとめでは午後11時現在、2人が死亡、7県で計151人のけが人が確認されている。
 広島県呉市本通五丁目では民家の壁が崩れ、近くの無職山崎トモエさん(80)が下敷きになって死亡。愛媛県北条市では、自営業手伝いの竹内恭子さん(50)が、落下してきた自宅2階のベランダの下敷きになって死亡した。
 このほか、広島県呉市の私立清水ヶ丘高校で体育館の壁が壊れ、バレーボールの練習をしていた生徒ら9人が破片で重軽傷を負うなど、中国、四国、九州の各地でけが人が出た。がけ崩れや建物の被害も相次ぎ、広島市では地震が原因とみられる火災が発生した。
 交通網も乱れ、JRは山陽新幹線が岡山−小倉間で運転を見合わせ、24日中の再開を断念した。中国地方西部や四国の在来線は地震発生直後にはほぼ全線がストップ。中国、四国地方の高速道路も通行止めになった。九州地方でも強い揺れが観測され、大分県玖珠町では県道602号に岩石が落下し、幅4b、長さ20bにわたって陥没して全面通行止めになった。
 このほか、中国、四国地方で合わせて5万戸以上が停電。震源地に近い瀬戸内海の島しょ部では水道管が破裂するなどした。松山市の道後温泉では湯が白くにごり、「坊っちゃん湯」として有名な市営の道後温泉本館が営業を取りやめた。営業停止は1946年の南海地震以来。
 大阪管区気象台によると、余震が続いており、午後11時現在で有感地震九回を含む計216回を記録している。
・新幹線107本運休 レールにゆがみ 3万7000人に影響
 山陽新幹線は地震直後に全線の約8割にあたる相生(兵庫県相生市)−博多間で運転を見合わせ、線路や架線の状態を点検した。JR西日本によると、三原駅構内と広島−新岩国間でレールにゆがみが生じ、三原駅付近の高架橋にひび割れが見つかったほか、三原、広島の各駅付近の計4ヵ所で架線をつなぐ電柱が傾く被害が確認された。走行中の新幹線に乗っていた乗客にけがはなかったという。岡山−小倉間については、25日始発からの運転再開を目指して復旧作業を進めている。
 このため、上下線計107本が運休、27本が遅れ、約3万7000人に影響が出た。また、上下線合わせ計12本が地震直後から、乗客を乗せたまま駅間で立ち往生した。各電車は最寄り駅まで徐行運転し、小郡駅などで翌朝まで列車ホテルとして停車する。
 JR四国によると、管内の列車は点検のため全線の運転を見合わせたが、午後10時35分に復旧した。(朝日新聞)
■「地下鉄エレベーターこちら」 市民が全駅に案内図
 京都市営地下鉄の27全駅に身体障害者が使えるエレベーターの案内坂が、近く設置される。エレベーターは全駅にあるが、複数ある出入り口のどこにあるかがわかりにくかったため、市民の有志延べ約200人が1年半余りかけて作ってきた。活動してきた人たちは「障害者が利用しやすい環境がわずかずつでも整えば」と話している。
 活動が始まったのは、車いすを利用している伏見区の村田孝雄さん(67)が、エレベーターが設けられている出入り口が地上側からはわかりにくいことに気づいたのがきっかけ。村田さんはバリアフリーなどを進める市民団体「ぬくもりの会」の代表をしていることもあって市民グループや大学生らと案内仮作りを始めた。
 案内坂のモデルは1999年8月、烏丸御地駅に設置。見やすさなどについて通行人約40人から意見を聞いて改良を加え、それを市交通局と協力して同駅に置いた。今出川駅や丸太町駅の分も次々と作り、これまでに25駅の80以上の出入り口に設置した。
 案内板はエレベーターがある出入り口のほか、現在地や周辺道路、主な建物などをわかりやすく図で示しており、写真も掲載。エレベーターまでの経路を文章でも説明している。
 市民有志らが25日に京都市役所前駅と山科駅に案内板を設けることで、全駅の案内板が完成。市交通局は「協力に感謝したい。今後も利用者にわかりやすい表示を目指したい」としている。
 村田さんは「市街地の段差など様々な問題点も解消し、障害者が外に出やすい環境を作りたい」と話している。(朝日新聞)
■李さん両親に見舞金渡す 本社厚生文化事業団
 【釜山(韓国南部)24日=小菅幸一】東京のJR新大久保駅で線路に落ちた男性を救おうとして亡くなった韓国人留学生、李秀賢さん(26)の韓国・釜山市にいる両親に対して24日、朝日新聞東京厚生文化事業団に全国から寄せられた見舞金2570万4770円の目録と、追悼や励ましの手紙約20通が朝日新聞ソウル支局を通じて手渡された。(朝日新聞)
26日■安芸灘地震 余震で新幹線停止 断水、停電 徐々に回復 家屋損壊5000棟超す
 広島、愛媛両県で死者計2人を出すなど西日本一帯に大きな被害をもたらした安芸灘地震で、発生2日目の25日午後7時19分ころ、広島で震度4を観測する地震があった。本震以来最大の余震で、山陽新幹線は同日午前中に全線で運転を再開したが、この余震の影響で一部区間で約1時間運転を見合わせるなど終日ダイヤが混乱した。
 気象庁は引き続き警戒を呼び掛けている。
 一方、広島県内でピーク時約3万8000戸に上った停電は解消され、25日午前中は約3万4000戸で使用不能だった水道も呉市で復旧するなど、被災地の市民生活は徐々に回復。ただ同県大崎町など瀬戸内海の島しょ部を中心に計約1万3000戸で依然断水しており、懸命の復旧作業が続いた。
 本震による被害は25日午後11時現在、死者2人、重軽傷者183人。家屋損壊は山口県の島しょ部などで確認作業が進み、7県で全半壊計57棟を含む計5308棟に達した。
 2000棟以上の家屋が損壊した広島県呉市では同日未明から雨が降り、市は被災者に屋根を覆う雨よけ用のビニールシートを配布した。
 JR西日本によると、ゆがんだレールや電柱折損の補修のため、山陽新幹線は25日の始発から新大阪−岡山間と小倉−博多間でそれぞれ折り返し運転。午前8時半すぎに全線で運転を再開したが、余震による一時運転見合わせも加わり、上下計45本が運休、同157本が最大4時間近く遅れた。
 ライフラインでは、被害が最も大きかった広島県で朝までにガス漏れ、停電は全面復旧。呉市で全世帯の約4分の1に当たる約2万1000戸で断水や濁り水が出るなどして陸上自衛隊が給水支援したが、水道は午後2時ごろ回復した。(京都新聞)
■一時運休に乗客ぐったり 山陽新幹線
 25日夜、広島では丸1日以上たって再び大きな揺れに襲われた。JR広島駅では、山陽新幹線が一部区間で一時運転を見合わせたため、大きな旅行バッグを抱えた乗客が改札口に集まり、運転再開を待って不安そうに電光掲示板を見守った。
 午後8時半すぎ、駅員がハンドマイクで運転再開を伝えると、次々と急ぎ足でホームへ向かった。
 名古屋から帰る妻を迎えに来たという公務員の男性(58)は「余震が来るとは思っていたが、やっぱり驚いた。とりあえず運転再開されよかった」と疲れた表情で話した。
 24日夜、列車ホテルが設けられたJRの11駅のうち新大阪、広島、小倉の3駅では、計約540人が列車内で朝を迎えた。まだ薄暗い午前5時ごろから「一刻も早く帰りたい」とぐったりした表情の乗客たちが、始発を待ってホームに列をつくった。
 ダイヤの乱れで、24日に続いて25日も新幹線の東京駅と新大阪駅で列車ホテルが設けられた。(京都新聞)
■京都市地下鉄 すべての駅にやさしさ浸透 市民グループ、1年8ヵ月かけ エレベーター「案内図」設置
 身障者や高齢者にやさしい街をつくろうと、京都市の市営地下鉄各駅で、エレベーターの場所を示す「案内図」の設置を進めている市民グループが25日、中京区の市役所前駅で最後の作業に取り組み、約1年8ヵ月をかけた全27駅での地図作りを終えた。
 案内図作りは、車いすで生活する市民グループ代表、村田孝雄さん(67)=伏見区=が「地下鉄各駅のエレベーターの位置を分かりやすくしたい」と知人らに呼びかけ、99年8月に御池駅(中京区)から始めた。
 案内図は、各出入り口からエレベーターのまでの万向や距離について、写真を交えてA3サイズのカラー地図に分かりやすく記入。各駅の出入り口の数に合わせ作製し、各駅の階段出入り口に掲示してきた。
 この日は、府立大の学生ら市民グループのメンバー10人に加え、6人の市交通局職員らが参加。午後1時、市役所前駅と山科駅(山科区)でエレベーターの場所と出入り口を確認した後、市役所前駅に集まり、パソコンなどを使いながら10枚の案内図を作った。
 1年8ヵ月をかけて全27駅で、計93枚の案内図作りを終えた村田さんは「京都がだれにもやさしい街になるための第一歩。多くの人に活用してもらいたい」と話していた。(京都新聞)
■広島駅、あふれる人
 「満員なのでもう乗らないでください」。JR広島駅では25日午前9時50分、始発の岡山行き「ひかり394号」がやっと出発した。発車直前、待ちかねた乗客の波が入り口に殺到。結局、定員の300%、約3900人が乗るすし詰め状態になった。それでも、乗れない人がホームにあふれる混乱ぶりだった。
 JR西日本は同日未明、25日の始発から運転を再開したいとする方針を発表。広島駅では「列車ホテル」で夜を明かした約100人を含む数百人が午前6時半の運転開始を待っていた。
 しかし復旧作業の遅れで、全線開通は約2時間もずれ込んだ。ホームには時間と共に続々と乗客が集まり、一時はラッシュアワー以上の混雑に。
 家族5人で和歌山に旅行に行く途中の広島市佐伯区の公務員花本和彦さん(44)は「朝のニュースで午前6時半に復旧するとJRが発表しているのを聞いていたのに…。とにかく夜までには着けるようにしてほしい」と疲れた様子。
 新大阪駅には、昼ごろになってやっと博多方面からの客が到着し始めた。前日から約16時間遅れで大阪にたどりついた大阪市淀川区の無職田之上和子さん(74)は疲れ切った様子。博多駅のベンチで8時間近く待ち、25日午前2時過ぎにJRが用意した新幹線に車中泊したという。
 「地震だから運休も仕方がないが、JRはホームで長時間待つ乗客の体調を考えてほしい。毛布や飲み水を早く用意するなど配慮してほしかった」(朝日新聞)
■安芸灘地震 早朝、広島で震度5強 最大の余震 JR遅れる
 26日午前5時41分ごろ、中、四国を中心に強い地震があり、広島県で震度5強、山口、愛媛両県で震度4を観測した。安芸灘地震の余震とみられ、余震としてはこれまでで最大。気象庁によると、震源地は安芸灘で、震源の深さは約50`。地震の規模はマグニチュード(M)5.2と推定される。
 この影響で、山陽新幹線は新尾道−徳山間の上下線で始発から徐行運転、上下計43本が最大で約50分遅れた。中、四国のJR在来線は山陽線や予讃線の一部などで運転を見合わせたり、徐行運転した。
 また、本震による被害は26日午前11時現在、死者2人、重軽傷者185人。家屋損壊は被害の集計が進み、7県で全半壊54棟を含む計7257棟に達した。
 広島県内でピーク時に約4万7000戸あった断水は、同午前10時現在、約1万700戸に減少。ただ、大崎町や豊町などの島しょ部は全戸断水のままで、同日中の復旧は難しい見通し。
 26日早朝の余震では、山陽、広島両自動車道の一部が速度を規制。西瀬戸自動車道(しまなみ海道)も一時、速度規制した。
・M5程度の余震続く恐れ 地震調査委が見解
 26日早朝、広島県で震度5強などを観測した地震について、政府の地震調査委員会は同日、「安芸灘地震の余震」とし、これまでの余震と同じ領域で発生した−とする見解を発表した。同調査委は「今後もマグニチュード(M)5程度の余震が発生する可能性がある」と、なお大きめの余震が続くとの見方を示した。
・各地の震度
 気象庁によると、各地の震度は次の通り。
 震度5強=河内(広島) 震度4=三原、豊、海田、倉橋町役場(広島)今治、丹原、波方、大西、菊間、吉海(愛媛)岩国、東和(山口)
 震度3=大和(島根)千代田、福山、安芸津、呉、倉橋(広島)新居浜、西条、松山(愛竣)徳山(山口)など
 震度2=匹見(島根)玉野(岡山)三次、庄原、加計、大朝、双三三和、高野、尾道、広島、蒲刈(広島)、小松島(徳島)小豆島、観音寺、多度津(香川)面河、宇和島、八幡浜(愛媛)安芸、高知(高知)萩、須佐、山口、下関、宇部(山口)北茂安(佐賀)国東、佐伯(大分)など(京都新聞 夕刊)
■安芸灘地震 M5.2の最大余震 新幹線徐行し遅れ
 広島県南部で震度6弱を記録し、中国、四国、九州地方に被害をもたらした地震は、発生から3日目の26日も余震が続き、これまでで最大の震度5強の揺れを観測した。地震による被害は調査が進むにつれてさらに増え、朝日新聞社の同日正午現在のまとめでは、死者2人、けが人は194人が確認されている。家屋の損壊は約7500棟にのぼり、広島県内ではなお1万戸以上が断水。愛媛県では、土砂崩れなどを警戒した避難が続いている。余震の影響で、山陽新幹線にも遅れが出ている。
 大阪管区気象台によると、26日午前5時41分ごろ、中国、四国地方を中心に広い範囲で地震があり、広島県河内町で震度5強を記録したほか、同県三原市、愛暖県今治市、山口県岩国市などで震度4を観測した。震源地は安芸灘で震源の深さは約50`、マグニチュードは5.2と推定される。
 余震は、同日午前11時現在で23回の有感地震を含む372回を記録しているが、震度5強はこれまでの余震の中では最も強い。余震の回数は徐々に減ってきているが、同気象台は「今後数日間は、震度5弱程度の余震が起きる可能性がある」としている。
 朝日新聞社のまとめでは午前11時現在、家屋の損壊は広島県だけで6137棟が確認され、総計では約7500棟になった。
 広島県内の断水は、この日朝に川尻町で390戸が復旧するなどしたが、午前10時半現在でなお計1万762戸が断水している。
 余震の影響で交通機関も乱れた。山陽新幹線は発生直後に新尾道−徳山間で上下線とも時速70`の徐行運転に切り替えた。2時間後には170`前後まで速度を徐々にあげた。この影響で午前11時半現在、上下43本に最大で47分の遅れが出て、約1万1000人に影響が出た。
 在来線は山陽線の岩国−柳井間、広島県内を南北に走る可部線の一部区間で運転を見合わせ、バス輸送に切り替えた。
・「5強」の観測 設置に問題か 広島・河内町の震度計
 26日早朝、安芸灘地震の最大余震と見られる地震(マグニチュード=M5.2)があったが、震度5強を観測したのは、広島県河内町中河内に同町が設置した震度計だけだった。周辺の震度はいずれも3以下のため、気象庁は震度計の設置状況などに問題がある可能性もあると見て、26日、調査班を現地に派遣して調べることにしている。(朝日新聞 夕刊)
■山陽新幹線 高架橋に亀裂
 地震の影響で広島県三原市宮浦二丁目のJR山陽新幹線の約400bの区間にわたって、高架橋の橋脚のはりなど約50本に亀裂が入っていることがわかった。JR西日本広島支社が補修作業を進めている。
・レールゆがみ さらに数ヵ所
 広島県・安芸灘を震源とする地震の影響を緊急点検しているJR西日本は26日、広島県三原市の山陽新幹線で、これまでにわかっている3ヵ所に加え、さらに数ヵ所でレールのゆがみを見つけた。JRは同日始発から、異常部位を応急措置し、徐行運転を続けた。
 異常が見つかったのは、三原−新岩国間で、本来は水平状態に保つレールが、24日の地震のため縦に20−15_にわたってゆがんでいたという。JRはレールの下の敷石を増やすなどしてゆがみをなおす応急措置をしたほか、異常が見つかった前後に係員を置き、列車を徐行運転させた。JRの定める安全基準では、レールのゆがみは23_が目安で、これを超えると徐行運転やレールの交換が必要。JRは「基準値以下だが、安全走行のため徐行運転で対応した」としている。(朝日新聞 夕刊)
27日■窓 京の交通渋滞 抜本対策必要 右京区・田辺和己 (無職・60)
 嵐電に28年ぶりに新型車両が導入されたという記事を見た。ちょうど28年前、夜明け前の三条通を車で通りかかると、真新しい車両がトレーラーから線路に降ろされるところだった。それまで一つしかなかったヘッドライトが、2つついていたことが記憶に残っている。あれからもう30年近くになるのかと懐かしく思った。
 いよいよ春到来。嵐山は観光の盛りに入る。嵐電は観光客だけでなく市民に親しまれている重要な公共交通機関。その役割はますます重要になっている。福井での事故の教訓も生かし、安全に新型車両の活躍を大いに期待したい。
 いつだったか当欄にも嵐山の観光客の車の渋滞解消を望む投書が載っていた。他府県ナンバーの車が渋滞に巻き込まれ、動かない車の中でうんざりしている観光客を私も何度も見て、心の痛む思いをしてきた。
 京都市はまた、市バス路線の廃止や縮小をしたが、公共交通機関の役割を軽視しているのではないか。観光シーズンの市バスの増発はもとより、優先通行や臨時のパークアンドライドの計画、シャトルバスの運行、観光客への事前のアピールなど当面の対策を立てながらも、抜本対策を本格的に考えないと、京都観光は大きなしっぺ返しを受けることになるのではないか。(京都新聞)
■高架橋から目地材落下 車のガラスにひび 岡山
 26日午後6時半ごろ、岡山市中撫川の山陽新幹線高架橋(高さ10b)下の県道で、信号待ちしていた乗用車の運転者から「高架橋からの落下物でフロントガラスにひびが入った」と、JR西日本岡山支社に通報があった。けがはなかった。同支社で調べたところ、落下物は高架橋の防音壁のつなぎ目を埋めるアスファルト系の目地材。(朝日新聞)
■日比谷線事故 営団の5人書類送検 業務上過失致死傷容疑 レールずれ放置
 死者5人、重軽傷者64人を出した営団地下鉄日比谷線の脱線衝突事故で警視庁目黒署捜査本部は27日、レールの保守、管理を怠ったことが事故の一因として業務上過失致死傷と業務上過失往来危険の疑いで、営団工務部の当時の担当者5人を書類送検した。
 鑑定などから、現場付近のレールは左右の間隔などに営団の保守基準以上のずれがあったほか、研削作業で計画の5倍削られていたと判明。
 捜査本部は、さらに複数の要因が重なり合って脱線が起きたと認定した上で、少なくともこうしたレール状態を担当者が放置せずに改善していれば脱線は防げた、と判断した。
 営団幹部はレールのずれなどについて報告を受ける立場になく、送検の対象にならなかった。事故から約1年で現場責任者だけを立件することになった。
 書類送検の5人は、日比谷線工務区長(57)、日比谷線工務区中目黒分室助役(61)と、工務事務所長(54)、工務事務所軌道第一課長(47)、機械工務区長(55)=肩書はいずれも当時、助役は定年退職。
 調べでは、営団は1999年11月にレールのずれの程度を検査。その結果、現場付近の約30bにはミリ単位で内部基準を超える狂い(ゆがみ)が13ヵ所あることを日比谷線工務区長と助役は資料で確認したのに、そのまま放置。
 工務事務所長ら3人は、99年12月に行われた騒音防止などを目的とするレール研削で、上部を最大0.2_程度斜めに削る計画だったのに、工事を発注した業者の作業車の性能を認識せず最大約1_研削、作業後の点検も怠った。
 この結果、5人は昨年3月8日、東京都目黒区の中目黒駅近くで下り電車を脱線、対向の上り電車に衝突、大破させ、5人を死亡、多数の乗客に重軽傷を負わせた疑い。
 レールのずれについて過失を問われた2人は「(事故後の)4月に現場で補修工事の予定があったことなどから、そのままにした。事故前に直せばよかった」と供述。捜査本部は、将来脱線する可能性があることを認識していたとみている。
 事故をめぐっては昨年10月、運輸省(当時)の事故調査検討会が事故原因や安全対策をまとめた最終報告を発表。捜査本部は押収したレールの鑑定などを進め、複数の要因のうち、どの部分で刑事責任を問えるか検討していた。(京都新聞 夕刊)
■営団地下鉄脱線 レール管理5人書類送検へ 業務上過失致死傷容疑 他要因見送る
 東京都目黒区の営団地下鉄日比谷線中目黒駅付近で昨年3月、下り電車が脱線して上り電車に衝突、5人が死亡、64人が重軽傷を負った事故で、警視庁目黒署の捜査本部は27日、営団工務部のレール保守管理担当者5人を、レールのゆがみの危険性を事前に認識していたなどとして、業務上過失致死傷と業務上過失往来危険の疑いで書類送検する。事故調査では複数の要因が重なった「複合脱線」と結論づけられたが、警視庁は立証可能なレールの保守管理に容疑を絞り込み、「輪重」アンバランスなど他の要因の刑事責任追及は見送られた形だ。
 書類送検されるのは日比谷線工務区長(57)、同工務区中目黒分室助役(61)、機械工務区長(55)、工務事務所軌道第一課長(47)、工務事務所長(54)=いずれも当時。
 調べでは、工務区長と中目黒分室助役は一昨年12月から昨年1月にかけて、レールの保守管理に関する資料を見た。この際に、下り電車が脱線した地点から手前約40bの間で、営団の内規の基準を超えてレールの幅や高低のずれなどが13ヵ所あり、脱線の危険があることを知ったが、これを放置した疑い。2人は、事故の翌月に予定されていた全面補修の際に直せばいいと思っていた、と話しているという。
 機械工務区長は電車の乗り心地を良くするなどのためにレールをやや斜めに研削する作業を業者に発注。0.2_研削するはずだったが、機械の性能を勘違いしていたため、業者が脱線付近で最大1_も削ったことに気付かず、終了後もチェックを怠った疑い。さらに、工務事務所長と軌道第一課長は機械工務区長の上司として、こうした誤った認識でつくられた研削の計画を漫然と承認した疑い。
 この事故は、昨年3月8日午前9時過ぎに発生。日比谷線の中目黒駅付近で、北千住発菊名行き下り電車の最後尾の8両目が脱線して対向車線側にはみ出し、同駅を出発したばかりの同駅発竹ノ塚行きの上り電車(8両編成)の5、6両目の側面に衝突。衝撃で上り電車の6両目に乗っていた5人の男女が死亡。双方の電車の乗客64人が重軽傷を負い、負傷者のうち40人が被害届を出した。
 昨年10月に発表された運輸省(現国土交通省)の鉄道事故調査検討会の最終報告は、原因を「複合脱線」とした。脱線車両の左右の車輪にかかる荷重のアンバランスを示す輪重比が30%程度あったとみられ、片方の車輪が浮き上がりやすかったことがもっとも大きい要因とされた。
・立証は氷山の−角
 航空機事故の刑事手続きに詳しい松本一郎弁護士の話 航空機事故の場合も事故の因果関係をさかのぼり、どこまで立証できるかが焦点となるが、捜査当局は確実に立証できることだけを押さえるため、刑事責任を問われるのは氷山の一角に過ぎない。被害者やその遺族は釈然としないだろうが、残る問題は民事で解決するしかないのが現状だ。事故で最も大切なのは再発防止。調査の段階で、関係者にすべてを証言してもらう必要がある。えひめ丸の沈没事故でも米原潜の元艦長が証言と引き換えに「免責」を求めていたが、日本でもそうした免責が認められる制度が必要だ。原因の解明が、結果として事故防止につながるからだ。(朝日新聞 夕刊)
■山陽新幹線が最大9分遅れ レール補強し徐行
 芸予地震の影響で、山陽新幹線は27日も始発から上下線ともダイヤが乱れた。レールにゆがみが見つかった三原−新岩国間で、25日から最低70`の徐行運転を続けているため。巡回点検と補修作業で徐々に速度をあげたが、正午現在、約37本が最大9分遅れ、計約1万3000人に影響が出た。
 JR西日本によると、同区間は5ヵ所でレールが縦横に最大約5_ゆがんだり、4ヵ所の電柱が折れたりした。レールの敷石を増やすなどして運転を再開したが、なおも通常速度では走行できないという。(朝日新聞 夕刊)
28日■列車同士が衝突 ベルギー 8人死亡
 【ブリュッセル27日共同】27日朝、ブリュッセルの東約20`のペクローでベルギー国鉄の旅客列車同士が正面衝突し、政府発表によると運転士を含めて8人が死亡、7人が重傷を負った。他にも多くの乗客がけがをして病院で手当てを受けた。
 国鉄の話では、乗客約80人を乗せた列車に回送列車が突っ込んだ。
 現場は複線で、信号関係の故障か運転手の信号見落としが原因とみられている。
 国王アルベール二世とフエルホフスタット首相が現場に駆けつけて、負傷者を見舞うとともに、現場指揮などに当たった。(京都新聞)
■山陽新幹線は徐行運転続く
 芸予地震の影響で、レールのゆがみなどが見つかった山陽新幹線は27日午後も、三原−新岩国の一部区間で120−275`の徐行運転が続き、ダイヤは終日乱れた。補修作業はほぼ終わったが、上下計115本が9−1分遅れ、計約3万6000人に影響が出た。通常ダイヤに戻るのは28日以降になる。(朝日新聞)
■レール管理の5人書類送検 日比谷線脱線事故
 東京都目黒区の営団地下鉄日比谷線中目黒駅付近で昨年3月に起きた脱線、衝突事故で、警視庁目黒署の捜査本部は27日、事故当時の営団工務部工務事務所長(54)らレールの保守管理担当者5人を、業務上過失致死傷と業務上過失往来危険の疑いで書類送検した。5人はそれぞれの容疑を認めているが、「ほかにも要因がある」などと供述しているという。(朝日新聞)
■5駅ごみ箱焼ける JR加古川−三ノ宮駅間
 JR山陽線と東海道線の加古川駅から三ノ宮駅にかけての5駅で27日午後8時5分ごろから約2時間40分の間に、ホームなどに置かれた計10ヵ所のステンレス製ごみ箱の中の新聞や雑誌が相次いで焼けた。兵庫県警鉄道警察隊は電車を西から東へ乗り継ぎ、各駅で下車して火をつけた連続不審火の可能性が高いとみて調べている。
 調べによると、同日午後8時5分ごろ、加古川駅の下りホームの両端と中央に置かれた3つの新聞雑誌用ごみ箱から煙が出ているのを乗客が見つけ、連絡を受けた駅員が備え付けのバケツの水で消した。
 約50分後、新快速電車の2駅次の停車駅である明石駅のコンコースにあるごみ箱が焼けた。約30分後、新快速の次の停車駅の神戸駅と、隣接する兵庫駅の5ヵ所のごみ箱が相次いで焼け、さらに約1時間15分後に三ノ宮駅の改札を出た通路のごみ箱が焼けた。(朝日新聞 夕刊)
■列車衝突で8人が死亡 ベルギー
 【ブリュッセル27日=冨永格」ブリュッセル市の東約20`にあるペクロ近郊で27日朝(日本時間同日夕)、列車同士が正面衝突し、少なくとも乗員、乗客ら8人が死亡、20人程度が負傷した。不明者がいるとの情報もある。
 ベルギー国鉄などによると、4両編成の旅客列車(乗客約80人)に、同じ線路を反対側から走ってきた回送列車が衝突した。(朝日新聞 夕刊)
29日■優先システム 2日から導入 バス近付くと信号は常に青 北大路ターミナル←→西大路四条
 京都市内の市バス運行をスムーズにするため、京都市と京都府警は4月2日から、北大路バスターミナル(北区)と西大路四条(右京区)間に、交差点でバスが赤信号で止まらないように、路線上の信号を制御するシステムを初めて導入する。市バスの定時運行への効果が期待される。
 導入するのは「公共車両優先システム(PTPS)。通信機を搭載した市バスが、交差点付近に設置した光センサーに反応すると、バス通過の情報が府警交通管制センターに送られ、渋滞の状況なども合わせて交差点を通る時間を計算し、信号の青色の延長や赤色の短縮を制御する仕組み。
 今回、システムを設けたのは北大路バスターミナルと西大路四条間の6.5`。32ヵ所ある交差点のすべての信号を、午前7時から午後7時まで制御する。市バスは210台に通信機を取り付けた。202号系統など区間内を通る4つの循環系統(1日あたり528台)が対象となる。
 府警と市交通局では、平均で26分かかっている区間内の運行時間が、2分30秒ほど短縮できると見込んでいる。「実際の運行状況をみながら、西大路四条から九条車庫(南区)までの区間にもシステムの導入を目指したい」(府警交通規制課)としている。(京都新聞)
■線路に転落の男性を救助 名古屋、会社員ら2人
 28日午後8時40分ごろ、名古屋市中区のJR中央線金山駅下り線路上で、ホームから誤って転落した岐阜県可児市の会社員の男性(60)を別の会社員(42)ら男性2人が救助した。
 中署とJR東海によると、転落した男性は洒に酔っていたといい、転落の際に顔や手に軽いけがをした。2人は転落に気付いてホームに飛び降り、反対側の安全な場所に運び救助したが、けがはなかった。
 転落の約3分後、名古屋発多治見行き普通電車が到着した。(京都新聞)
■李さん遺族が労災を申請 新大久保駅事故
 東京都新宿区のJR新大久保駅で線路に落ちた人を助けようとして亡くなった韓国人留学生、李秀賢さん(26)の父親で韓国・釜山市に住む李盛大さん(62)が今月12日、東京・新宿労働基準監督署に労災保険の給付を申請したことが、28日わかった。李秀賢さんは今年1月26日夜、同駅で転落した男性を助けようとして、横浜市のカメラマン関根史郎さん(47)とともに線路に入り、電車にはねられた。李さんは同駅近くのインターネットカフェ店でアルバイトをしており、当日も店で働いた後、駅に向かったという。このため、「通勤」途上に起きた事故として労災保険の適用を求めた。
 関根さん側は先月、東京・中央労働基準監督署に同様の申請をしている。
 労災保険は、国籍や雇用形態にかかわらず、認定の条件を満たせば、海外の遺族にも給付金や葬祭料が支払われる。(朝日新聞)
■東西線延伸許可を申請 国に京都市交通局
 京都市交通局は29日、地下鉄東西線の二条−天神川間延伸の鉄道事業許可申請を国土交通省に提出した。
 申請理由では、京福電鉄嵐山線との結節による広域的な鉄道ネットワークの拡大や、都心部への移動時間の短縮、周辺道路の混雑の緩和と環境負荷の軽減を果たすなどとしている。
 東西線の西伸計画は、2.4`の区間を全線地下で走り、西大路、天神川の2駅を設ける。許可の取得後、2001年度内に着工し、07年度の開通を目指している。(京都新聞 夕刊)
■廃食油燃料の京都市バス 1日から運行再開
 京都市交通局は29日、京都府の課税方針を受けて使用を中断していたバイオディーゼル燃料による市バスの運行を、4月1日から再開すると発表した。市の環境行政の柱の一つであることや、府が税制面以外での支援を表明したことから、再開を決めた。
 市交通局は廃食油から精製したバイオ燃料と軽油との混合燃料を昨年四月から横大路営業所(伏見区)で使ってきた。先月、府が軽油引取税を課すとの方針を示したため、税金が新たな負担になるとして使用を取りやめていた。
 再開後は横大路営業所で天然ガス車両を除く75台で使用する。2001年度の年間使用量は20万リットルになる見込み。市交通局は「課税の在り方や具体的な支援内容については、これから府と話し合い、確認する」(自動車部)としている。
 市はバイオ燃料の使用を「環境行政の目玉」として、桝本頼兼市長が今月14日に再開する意向を表明。府の荒巻禎一知事も21日に環境施策として支援する姿勢を示した。(京都新聞 夕刊)
■廃油再生燃料 来月から再開 京都市バス、府が支援策
 京都市バスの一部路線で導入され、京都府が軽油引取税を課税する方針を示したことで使用が中止されていた廃油再生の「バイオ・ディーゼル燃料」について、市は29日、府の財政支援を受けられるめどがついたことなどを理由に4月1日から利用を再開することを決めた。府の課税方針は変わらないが、荒巻禎一知事は課税額に見合う補助金の交付などを検討していることを表明している。
 バイオ燃料について府は当初、軽油引取税は「非課税」と市側に伝えていた。しかし、総務省の見解に従って2月、課税扱いに訂正。年間600万円のコスト増が生じていた。市交通局は「環境対策の目玉事業をこのまま断念できない」として府と交渉を続けていた。(朝日新聞 夕刊)
31日■客待ちタクシー列解消へ 9台分の待機場が完成 叡電出町柳駅前 2日から使用 住民ら環境改善期待
 客待ちのタクシーであふれていた京都市左京区の叡山電鉄出町柳駅前に、タクシー9台分の待機揚がこのほど完成、2日から使用される。駐停車の長い行列に迷惑していた住民たちは、「これで行列がなくなる」と期待を寄せている。
 待機場は、駅南側の憩いのスペース「左京区民の森」内に6台分、駅西側の高野川沿いに3台分設けた。市左京土木事務所が事業費1900万円で、1月下旬から工事にかかっていた。
 駅前には、これまで4台分の待機揚があった。しかし、駅利用者を待つタクシーが常に道路沿いに20台前後、連なっていた。週末の夜には40台近く、約300bの列になる時もあった。
 住民からは「通行の防げ」「排気ガスがひどい」などの苦情が下鴨署に寄せられていた。1998年2月に、住民やタクシー業界団体、左京区役所、同署などが駐停車対策推進会議をつくり、対策を協議してきた。
 同会議は待機場の使用開始後、▽タクシーは周辺道路で客待ちをしない▽収容台数を超えない▽運転手はアイドリングストップに努める−を申し合わせた。
 タクシー業界団体で構成する「乗り場運営委員会」は初日から10日間、指導員を出して申し合わせへの違反がないか監視する。
 地元の養正学区交通安全会の上田雅一会長(61)は「これで行列がなくなると期待しているが、あとは個々の運転手のモラル次第。しばらく様子を見守りたい」と話している。(京都新聞)
■京都市の人事異動 課長級(抜粋)
◇交通局◇
 【課長級】企画総務部総務課担当課長(自動車部運輸課担当課長)山元誠一▽同職員課長(建設局管理部建設総務課長補佐)長谷川一樹▽同研修所担当課長(自動車部営業課担当課長補佐)佐々木敏雄▽自動車部営業課担当課長・企画総務部総務課担当課長平野裕▽同技術課担当課長・京都地下鉄整備会社派遣(自動車部技術課課長補佐)相田正雄▽同烏丸営業所副所長(同九条営業所副所長)松田健二▽同九条営業所副所長(同梅津営業所所長補佐)岡本敏彦▽高速鉄道部営業課担当課長・京都高速鉄道会社派遣(同営業課担当課長)吉村庄一▽同運輸課長(高速鉄道部営業課担当課長)村上廣一▽同東西線運輸事務所長(自動車部運輸課長補佐)城下俊二▽同施設課長・軌道係長(高速鉄道部施設課課長補佐)寺田隆志▽建設室担当課長(建設局街路部街路建設課担当課長)古川衛
 ◇退職 企画総務部研修所担当課長 木下嘉造▽自動車部営業課担当課長 山田富男▽同技術課担当課長 紅谷敬一▽高速鉄道部運輸課長 真下武▽同東西線運輸事務所長 吉村泰典(京都新聞)
■京阪中之島新線と阪神西大阪線延伸 2社、計画決定
 大阪市内で計画されている阪神西大阪線の延伸と京阪中之島新線について、それぞれ阪神電気鉄道と京阪電気鉄道は30日、事業計画を正式に決めたと発表した。いずれも第三セクターが線路や駅などを建設し、民間鉄道会社が運営する「上下分離方式」を採用することになっている。両社の正式決定は、事業費を補助する国や第三セクターに出資する大阪府、大阪市の2001年度予算が成立したことを受けたもので、いずれも2008年度の完成を目指す。
 西大阪線の延伸は、阪神西九条駅から近鉄難波駅までの約3.4`で、3駅を新設する。総事業費は1071億円。阪神電鉄の負担は出資金を含め約230億円になる見込み。阪神電鉄と近畿日本鉄道が相互直通運転し、阪神の三宮駅と近鉄奈良駅が乗り換えなしで結ばれる。
 中之島新線は、京阪の天満橋駅から中之島に新設する玉江橋駅までの約2.9`で、大阪の都心部を東西に結ぶ。総事業費は1503億円。(朝日新聞)
■京都市異動(抜粋)
・交通局
 【部長級】企画総務部担当部長兼自動車部担当部長(自動車部担当部長)山川和彦▽自動車部担当部長(職員課長)水口重忠▽高速鉄道部担当部長(高速鉄道部施設課長)井戸澄夫
 【課長級】総務課担当課長(自動車部運輸課担当課長)山元誠一▽職員課長(建設総務課課長補佐)長谷川一樹▽研修所担当課長(自動車部営業課担当課長補佐)佐々木敏雄▽自動車部技術課担当課長(同技術課課長補佐)相田正堆▽烏丸営業所副所長(九条営業所副所長)松田健二▽九条営業所副所長(梅津営業所所長補佐)岡本敏彦▽高速鉄道部営業課担当課長(自動車部営業課担当課長)吉村庄一▽同運輸課長(高速鉄道部営業課担当課長)村上廣一▽車西線運輸事務所長(自動車部運輸課課長補佐)城下俊二▽施設課長(高速鉄道部施設課課長補佐)寺田隆志▽建設室担当課長(街路建設課担当課長)古川衛
・退職
 【交通局】山中治夫(高速鉄道部担当部長)▽木下嘉造(研修所担当課長)▽山田富男(自動車部営業課担当課長)▽紅谷敬一(技術課担当課長)▽真下武(高速鉄道部運輸課長)▽吉村泰典(東西線運輸事務所長)(朝日新聞)
■京都市人事異動(抜粋)
安全性向上へ研修担当部長 市交通局
 京都市交通局は30日、部長級3人、課長級12人、課長補佐級19人、係長級36人の計70人の人事異動を発令した。
 市バス・地下鉄の運行の安全性を高めるため企画総務部に研修担当部長を設遺し、研修体制を充実する。2002年2月からの乗合バス事業の規制緩和に向け総務課に経営分析担当課長を配置。地下鉄東西線の延伸で実務レベルの体制を強化するため、建設室に進行管理担当係長を置く。
 【部長級】企画総務部担当部長(自動車部担当部長)山川和彦▽自動車部担当部長(企画総務部職員課長)水口重忠▽高速鉄道部担当部長(高速鉄道部施設課長)井戸澄夫
 ◇退職 高速鉄道部担当部長 山中治夫(京都新聞 夕刊)
■夢空間ロードショー(抜粋)
・駅長、泊まり込み
 USJから歩いて5分ほどの場所にあるJRユニバーサルシティ駅では、大阪方面からの最初の電車が午前5時すぎに到着した。すでにリュックサックを背負った来場客がかなり乗っていた。
 混雑は午前6時過ぎから始まった。電車が着くたび、改札を出る人でホームがあふれた。「いやあ、予想よりお客さんは多いですよ。長い一日になりそうです」
 同駅の水田雅博駅長(32)はそう言いながら、大声を出して乗客を誘導した。前夜、混乱に備えて駅の宿直室で泊まり込んだ。午前6時過ぎからホームに立つ。
 入社して10年。3月1日にオープンした新駅の駅長に。紺のブレザーのポケットには、主要な大阪の観光ポイントへの行き方を記した数十枚のメモ用紙をしのばせ、遠方から来た客への対応に備えている。「今日からは招待客よりも一般のお客さんが中心。緊張します」(朝日新聞 夕刊)