2001(平成13)年 2月


1日■定期券購入 ネットで予約 阪急電鉄(京都)
  ■特急新たに3駅に停車 3月、阪急京都線(朝日)
  ■朝日厚生事業団に見舞金860万円超す(朝日)
  ■寝台車に短銃10丁 札幌→大阪 実弾150発も(朝日)
  ■寝台車に短銃10丁 停車中の京都駅 不審な男、荷物探す(京都)
  ■はねられて男性が死亡 JR東寝屋川駅(朝日)
2日■漬物共同配送実験スタート JR京都駅周辺(京都)
  ■駅のホームに転落防止策を 全盲男性の遺族ビラ配り JR新大久保(京都)
  ■はねられ女性即死 茨木の阪急京都線(京都)
  ■転落の妊婦救助 調布の駅で男性5人(京都)
  ■窓 駅ホーム転落防止へ改修を 下京区・深川 邦子(主婦・39)(京都)
  ■窓 障害者の対応 優しさが大切 大津市・辻 隆(公務員・46)(京都)
  ■「乗って残そう」可部線 広島県の山間部 神楽や温泉、ライブ… 1両、週末は超満員に(朝日)
  ■声 地方の新幹線 無用論に反対 医師 加藤 初夫(福井市 54歳)(朝日)
  ■レールが破断 阪和線止まる 8万人混乱(京都)
  ■広告の”お化粧” 京都市バス発車 四条通など運行(京都)
  ■にっぽん駅弁紀行 10 林 順信 JR千葉 はまぐり丼 健闘する首都圏の駅弁(京都)
  ■信号故障でダイヤ混乱 JR阪和線(朝日)
3日■強盗未遂などで起訴 京都市バス乗っ取り(京都)
  ■ベア2900円要求 私鉄総連が方式変更(京都)
  ■降りて歩いて 5 バス停 京都交通 湯の花(亀岡市■田野町 情緒ある温泉郷復活を)(京都)
  ■「近畿の駅首選」認定 記念し乗車券セット 近江鉄道・八日市駅(京都)
  ■視線の先は「貴婦人」 滋賀・JR北陸線で試運転(朝日)
  ■カラフル 夢いっぱい 100円循環バス 乗客の目くぎづけ 子どものぬり絵 動く車内に展示(京都)
  ■岐阜・滋賀で降雪 東海道新幹線遅れ(朝日)
4日■緊急時には非常ボタンを 教訓生かせ 地下鉄烏丸線で呼びかけ(京都)
  ■窓 バリアフリー 実ある施策を 宇治市・前田 栄子(主婦・52)(京都)
  ■「こんなバスあれば」子どもらの絵を展示 100円バスに力作 京都の団体が募集(朝日)
6日■窓 ホームに駅員十分配置して 中京区・藤原辰三郎(自営業・76)(京都)
  ■東海道新幹線 ホームに転落防止壁 JR東海 検討開始 高さ2b、試作機も完成(朝日)
  ■全駅ホーム下に逃げ場 JR東日本が転落事故受け 脱出用はしごも設置(朝日)
  ■声 JR採用差別早期解決の時 大学教員 林 学(京都市 52歳)(朝日)
7日■車と嵐電が衝突 中京の踏切(京都)
  ■新大久保駅事故 勇気たたえ顕彰碑 JR東計画 ガードマン巡回強化(京都)
  ■坊ちゃん列車シュツポー SL、10月から運行計画(京都)
  ■車いす介助手当「おかしい」 1回350−450円支給 10億5000万円返還を 市民団体 大阪市交通局の監査請求(朝日)
  ■被災ゴンドラ再び 神戸・摩耶山 復旧へ空から搬入(朝日)
8日■山陰線(京都−園部間)複線化へ 2005年度完成目指す 府知事表明 来年度予算に調査費(京都)
  ■まやロープウエー来月営業再開 震災から6年 新ゴンドラ、ヘリで搬入(京都)
  ■電車と車が衝突 京福嵐山線の踏切(朝日)
  ■ニュートラムが大混乱 大阪 車両、次々と非常停止(京都)
  ■ニュートラム 16本運行中止 駅間で信号故障か(朝日)
  ■転落発生→運転士即キャッチ 駅手前に危険表示器 JR西日本設置検討(朝日)
  ■新幹線運行管理システム 停電で2時間ダウン(朝日)
9日■高松−大阪高速船 USJで増便(京都)
  ■環境を考える 都市交通に「やさしさ」を 車の流入 抑制を模索 人間優先で「まち」活性化 電気自動車で観光や買い物 次世代型の路面電車復活(京都)
  ■自転車にも抜かれ英国鉄道マヒ状態 事故で水害で運行大幅制限 民営化の手法やり玉に(朝日)
  ■駅エレベーター 新年度は5ヵ所 大阪府 新法で予算5倍(朝日)
10日■船員イメージしたUSJ新駅の制服(京都)
  ■降りて歩いて 6 叡電一乗寺駅(京都市左京区一乗寺) 生活のにおいと静寂と(京都)
  ■窓 電車のホーム 避難場所望む 宇治市・堀井 昭子(アルバイト・55)(京都)
  ■青鉛筆(朝日)
  ■JR寝台車内に短銃 同型1丁、吹田に(京都)
  ■中之島新線 府・市、1対2で出資 大阪 建設主体の3セクに(朝日)
  ■JR高架橋 在来線 はく落相次ぐ 大阪近郊環状線など 総点検を開始(朝日)
  ■駅ロッカー短銃を押収 吹田、寝台車と同型(朝日)
12日■危ない 京都新幹線ホーム 転落 30b逃げ場なし JR東海調査 新大久保駅と構造同じ(京都)
  ■近況・心境 足で書いた長池駅周辺の歴史(朝日)
  ■オピニオン 風 東京から 上海への特別列車の旅 余話 外報部長 加藤 千洋(朝日)
13日■レールに亀裂で遅れ 御堂筋線(朝日)
14日■山陽新幹線 高架構造物のコンクリート 4割が補修必要(京都)
  ■市バスと軽トラ衝突 南区、1人けが(京都)
  ■切符で愛と縁結びを 近江鉄道、きょう発売(京都)
  ■山陽新幹線 高架橋 全線4割補修へ JR西日本210億円かけ 「予想以上の劣化」(朝日)
  ■路面電車復活目指せ 市民らが運動 今出川通 東西4`を結ぶ 環境やさしく建設費も安い 町のにぎわいも(朝日)
  ■市バスと軽トラが出合い頭に衛突 南区の市道交差点(朝日)
  ■ブレーキ故障 ダイヤ乱れる JR東海道・山陽線(朝日)
15日■車いすの乗降楽に 京都交通が低床バス導入(京都)
  ■モノレール建設費負担 大阪府、10億円追加 新年度予算案 国文都市線延伸に(朝日)
16日■京都市2001年度予算案詳報(抜粋)(京都)
  ■地下鉄西伸に着手 京都市公営企業2001年度予算案 低公害バス導入(京都)
  ■警報機の電波 十分に届かず 京福電鉄を行政指導(京都)
  ■市バス走行1日、4600`削減 経常赤字4億円(朝日)
  ■御堂筋線で煙 全線一時ストップ(朝日)
  ■声 運転手さんの親切ほっこり 駅売店販売員 須藤 喜久子(大阪府池田市 56歳)(朝日)
  ■100円バスを都心の「足」に 京都市 春から正式に”発車” 採算ライン及びませんが… 「夕方」に需要 車抑制も期待(京都)
  ■未明の雪で新幹線遅れ(朝日)
17日■二条駅シネコン ローズ社破産 三セク「計画変更ない」(京都)
  ■京福永平寺線 23日から再開 衝突事故後、68日ぶり(京都)
  ■降りて歩いて 7 京阪八幡市駅(八幡市八幡高坊) 門前町の景観、懐かしく(京都)
  ■JR西日本管内調査 待避空間、駅の2割 京都駅など安全整備へ(京都)
  ■JR新大久保転落事故 哀悼メール翻訳転送 京都市国際交流協会 韓国語HPに(京都)
  ■転落事故防止策 ホームに避難用階段 JR西 退避場所ない106駅に(朝日)
  ■駅前整備に7億3000万円 長岡京市の予算案(朝日)
18日■嵐山観光の渋滞解消へ 私鉄と「企画切符」発行 パーク・アンド・ライド 流入車量の抑制対策 京都市、予算案に調査費(京都)
  ■大階段 駆け上がってみれば 春間近(朝日)
19日■せんせいおしえて リニアモーターカーってどういう仕組みで走るの? 磁石と磁石が引き合ったり反発したりする力を使うのよ(朝日)
20日■転落防止策を国交省が指示(京都)
  ■JR京都駅に防護さく設置 新幹線ホーム 来年度中に(京都)
  ■小倉駅開業で記念入場券 JR西日本発売(朝日)
  ■声 満員電車では手の場所困る 高校生 田中貴也(奈良市 17歳)(朝日)
21日■USJ観光客向け 往復割引切符発売 来月1日、JR西など(京都)
  ■8事業分野別業績を算出へ JR西とグループ(朝日)
  ■広島・JR可部線の住民「乗車運動」 「さよなら運動と理解」 JR西社長(朝日)
  ■修繕費の負担求めて 新たに2社と調停へ JR西日本(朝日)
  ■JR本州3社 同時に完全民営化へ 今夏にも政府保有株売却(朝日)
22日■渋滞なくせ交通実験 京都市・府警 三条通3月1日〜7日 バスう回 荷降ろし制限(京都)
  ■JR民営化 国、新たな支援約付く 3社同時移行、最終合意(朝日)
  ■JR3社の完全民営化 支援策になお課題 内容次第 経営努力に逆行も(朝日)
  ■電車のガラス傷つけた疑い 難波で高校生逮捕(朝日)
  ■JR3社と国交相 完全民営化で合意(京都)
  ■京福電鉄に是正勧告 正面衝突事故で労基署(京都)
  ■車と衝突後暴走2` 越美北線列車 ブレーキ損傷 JR西、公表せず(朝日)
23日■JR西、私鉄2社 USJにらみダイヤ改正 来月 新駅開業や直通列車(京都)
  ■京福・永平寺線きょう運転再開 国交省、改善を確認(京都)
  ■石山駅、新駅舎整備へ 大津市 JRと京阪つなぐ(京都)
  ■食堂に鉄道模型 客の目くぎ付け 上京 レールは総延長23b D51など20種ゴトゴト走る 経営者手作り(京都)
  ■タウンねっと 快適か 京都のバス きめ細かい対応を/運転荒い/まん中に出口を マイクで怒られ気分悪く(朝日)
  ■事故から68日 運転を再開 京福電鉄永平寺線(京都)
  ■JR奈良線 8本が運休 信号故障、3000人影響(京都)
  ■精算機にミス 120円取りすぎ 阪急電鉄(朝日)
  ■永平寺線が運転を再開 京福電鉄(朝日)
24日■京都市交通局を提訴 住民団体、消費税 追徴問題で(京都)
  ■松江市も100円バス(京都)
  ■社説 課題も残るJRの完全民営化(京都)
  ■駅は巨大な天幕造り JRユニバーサルシティ公開 目の前にUSJ(京都)
  ■降りて歩いて 8 KTR久美浜駅(熊野郡久美浜町栄町) 明治の県庁舎モデルに(京都)
  ■忍者列車のおもちゃ(京都)
  ■チュプチセコルさんと考える日本のなかのアイヌ像 7 義経号と弁慶号 過酷な政策を正当化(京都)
  ■降車のバスにひかれて死亡 京都で79歳男性(朝日)
  ■快速電車にはねられ即死 宝塚、JR福知山線(朝日)
  ■USJの玄関 開業準備着々 「シティ駅」公開(朝日)
  ■悲しからずや 特急「白鳥」41年目の終着 青森−大阪間1040` 「現代の北前船」 13時間の旅、敬遠されて(朝日)
  ■「息子さん名誉卒業です」 新大久保駅事故 李さんの両親に(朝日)
  ■「五輪呼び込め」 IOCが大阪 26日から視察 市バスにイラスト そごうで歓迎行事(抜粋)(朝日)
25日■さらば「白鳥」 大阪−青森走り続け40年 2日最後の運転(京都)
  ■窓 哀愁とロマン 特急白鳥の旅 伏見区・長宗 清司(無職・66)(京都)
  ■窓 車庫充実させ新市電運行を 左京区・石橋 道弘(元大学教員・71)(京都)
26日■ひかりが車両故障 京都駅で18分遅れ(京都)
  ■市バス 経営健全化へ路線整理・統合 乗り換えで不便に 廃止の「92号」系統など(京都)
  ■電車1両無料であげます 豊橋鉄道(京都)
  ■市営バス事故 乗客1人重傷 高槻の国道交差点(朝日)
27日■JRにはねられ死亡 城陽で男性、自殺か(京都)
  ■窓 嵐山での渋滞解消策急いで 西京区・福島はる枝(主婦・70)(京都)
  ■カラスの巣除去で新幹線一時止まる 京都・新神戸間(朝日)
  ■脱線防止策にガード設置へ 日比谷線事故で42事業者(朝日)
  ■新幹線の高架から鉄枠3`落下(京都)
  ■山陽新幹線 鉄製枠、高架から落下 備前 部品劣化?けが人なし(朝日)
  ■作業員が転落 通行客らげが 京阪古川橋駅(朝日)
28日■今出川通に路面電車を 市民団体、府などに要望(京都)
  ■JR新大久保駅転落事故から1ヵ月 酒類販売、自粛進まず 鉄道各社 収益直結、模様眺め(京都)
  ■李さんたたえ記念碑 赤門会が検討(京都)
  ■JR西日本が業績下方修正 3月期予想、利益半減(朝日)
  ■新幹線の部品 玄関先に飛ぶ JR西日本、公表せず(朝日)
  ■JR片町線のダイヤ乱れる 未明の作業長引き(朝日)



1日■定期券購入 ネットで予約 阪急電鉄
 阪急電鉄は31日、インターネットで定期券の購入予約ができるサービス「eていき」を3月1日から始めると発表した。
 定期券購入をインターネットで予約し、駅の新型自動券売機で代金を払って定期券を受け取る。天神橋筋六丁目駅(大阪市)を除くすべての駅で利用できる。予約後に、内容に変更があった場合に手数料はかからない。(京都新聞)
■特急新たに3駅に停車 3月、阪急京都線
 阪急電鉄は31日、3月24日実施のダイヤ改定を発表した。京都線(梅田−河原町)特急電車を茨木市、長岡天神、桂の3駅に新たに停車させ、現在の20分間隔(土曜、休日は15分間隔)を10分間隔にする。逆に大宮駅には停車しなくなる。停車駅が増えるため梅田−河原町間の所要時間は40分から42分になるが、同社は「運行間隔を短くすることで利便性を損なわないようにしたい」としている。また、大阪モノレールとの乗り換えを便利にするため、現在は普通電車しか止まらない南茨木駅に、急行電車を停車させるという。(朝日新聞)
■朝日厚生事業団に見舞金860万円超す
 JR新大久保駅で、線路に落ちた男性を救おうとして犠牲になった李秀賢さんと関根史郎さんのご遺族への見舞金・香典として、朝日新聞東京厚生文化事業団に届けられた金額は、31日までに877件、約868万円になりました。郵便振替(00130 ・1・9166、加入者名「朝日新聞東京厚生文化事業団」)で、通信欄に「李さん、関根さんのご遺族お見舞金」と書いてお送りください。問い合わせは同事業団(03・5540・7446)へ。(朝日新聞)
■寝台車に短銃10丁 札幌→大阪 実弾150発も
 31日午後零時20分ごろ、JR東海道線を走っていた札幌発大阪行き寝台特急「トワイライトエクスプレス」(10両編成)の5号車の個室に、自動式短統10丁と実弾150発が入った布製の黒い手提げかばんが置かれているのを車掌が発見し、大阪駅到着後、曽根崎署に届けた。同署は銃刀法違反容疑で捜査を始めた。
 調べによると、短銃は38口径の中国製かロシア製とみられ、ポリ袋に1丁ずつ実弾15発とともに入っていた。同列車が山科−高槻間を走行中、乗客がいなくなった個室の荷物棚にあったかばんを車掌が発見。かばんがずしりと重く油のにおいがしたため、不審物として届け出た。
 この個室の乗客は男性で、乗車の予約をせずに、JR札幌駅の窓口で乗車券を購入しており、同暑が行方を追っている。
 同列車の個室は入室ごとにカードキーでかぎを開け閉めするようになっており、発見当時は個室にかぎがかかったままだったという。(朝日新聞)
■寝台車に短銃10丁 停車中の京都駅 不審な男、荷物探す
 31日午後零時20分ごろ、札幌発大阪行きのJR寝台特急「トワイライトエクスプレス」の個室の荷物棚に放置されたショルダーバッグから、短銃10丁と実弾150発が見つかった。この列車が京都駅に停車中に、不審な中年の男が車掌と一緒に室内の荷物を探し、そのまま立ち去っていたことが1日までの大阪府警曽根崎署の調べで分かった。同署はこの男が事件に関係しているとみて特定を急いでいる。
 調べによると、男は31日正午ごろ、車掌に「8番個室にある荷物を取りに来た」と伝え、車掌と一緒に荷物を探したが見つからなかった。十数分後、再び1人で8番個室に入った車掌が、京都−高槻駅間で荷物棚に隠すように置かれていたかばんを発見したという。
 また短銃はすべて38口径の同型でロシア製のマカロフとみられ、大量のさび止め油が塗られていたことも判明した。曽根崎署は油は長時間の海上輸送に耐えるための処理で、ロシアから海上ルートで北海道に密輸された可能性が高いとみている。(京都新聞 夕刊)
■はねられて男性が死亡 JR東寝屋川駅
 31日午後11時50分ごろ、大阪府寝屋川市打上のJR片町線東寝屋川駅で、線路上にいた男性が宝塚発松井山手行きの上り快速電車(7両編成)にはねられ、全身打撲で即死した。乗客約80人にけがはなかった。この事故で、後続の普通電車2本に30分程度の遅れが出た。
 寝屋川署の調べでは、男性は大東市の嘱託会社員(56)とみて身元の確認を急いでいる。(朝日新聞 夕刊)
2日■漬物共同配送実験スタート JR京都駅周辺
 JR京都駅(京都市下京区)周辺の商業施設への漬物共同配送実証実験が1日始まった。同駅周辺の交通渋滞の緩和や輸送効率の向上を図るのがねらいで、京都駅ビルでセレモニーが開かれ、関係者らが配送実験の開始を祝った。
 実験は、近畿運輸局や府トラック協会などが実施主体で、複数の漬物メーカーの商品を、同駅周辺の百貨店や地下街など大型商業施設7ヵ所へ共同でまとめて納入する。今月末まで実施し、結果を都市内物流効率化マニュアルとしてまとめる。
 セレモニーには、漬物メーカーや運送業者ら約40人が出席。近畿運輸局企画部の城寔彦次長が「昨年2月にも小規模な実験を実施したが、渋滞緩和の可能性や効果が把握できた。今回はさらに実用化を目指して、無事に実験を終了してほしい」とあいさつした。(京都新聞)
■駅のホームに転落防止策を 全盲男性の遺族ビラ配り JR新大久保
 28年前に駅ホームからの転落事故で全盲の弟を失った東京都新宿区の会社員上野正博さん(74)が命日の1日、視覚障害者団体のメンバーとともに韓国人留学生ら3人が死亡したJR新大久保駅前で、事故の再発防止を訴えビラを配った。
 上野さんの弟考司さん=当時(42)=は1973年2月1日、新大久保駅の隣の山手線・高田馬場駅で、誤ってホームから線路上に転落。進入してきた電車とホームの間にはさまれ死亡した。
 上野さんは国鉄(当時)を相手に損害賠償を求め提訴。裁判は和解で決着し、この事故がきっかけで点字ブロックが普及した。
 午後6時すぎ、自ら会員となっている「東京視力障害者の生活と権利を守る会」の十数人とともに、高田馬場駅で毎年行っている献花をした後、新大久保駅に移動。通行人らに「ホームは欄干のない橋。安全な駅を作って」と呼び掛け、さくの設置やホームに駅員配置の必要性を訴えた。
 守る会によると、94年以降全国で11人の視覚障害者が駅のホームから転落死している。(京都新聞)
■はねられ女性即死 茨木の阪急京都線
 1日午後8時20分ごろ、大阪府茨木市若草町の阪急電鉄京都線の踏切で、遮断機をくぐって踏切内に入ってくる女性を河原町発梅田行き下り急行電車の運転士が発見、急ブレーキをかけたが間に合わず、女性をはねた。女性は即死した。
 茨木署は女性の身元確認を急ぐとともに、自殺、事故の両面で調べている。(京都新聞)
■転落の妊婦救助 調布の駅で男性5人
 東京都調布市の京王線つつじケ丘駅で先月31日夜、妊娠中の主婦(24)がホームから転落、居合わせた乗客の男性5人に救助されていたことが1日、分かった。5人のうち4人は名乗らず立ち去り、調布消防署は「感謝状を贈りたいので、名乗り出てほしい」と呼び掛けている。
 東京消防庁によると、31日午後10時55分ごろ、つつじケ丘駅1番線ホームで妊娠5ヵ月の女性が貧血を起こし、約120a下の線路に転落。近くにいた乗客2人がとっさに線路に飛び降り、女性を抱え、ホーム上の男性3人が引き上げて救助した。(京都新聞)
■窓 駅ホーム転落防止へ改修を 下京区・深川 邦子(主婦・39)
 JR山手線新大久保駅で、3人の男性がはねられ、死亡するという事故がありました。落下した人を助けようとした2人の男性も、命を落とすという悲しい事故です。
 仕事上、時々、地下鉄東西線を利用します。初めて乗車したとき、ホームと線路の間が区切られ、ドアがつ いていて、驚きました。そして、電車が入ってくるときの突風にいつもふらついていたのに、静止していることができる安全性に喜んだものでした。
 もし、新大久保駅がこのような仕組みであったならば、男性は落下することはなかったでしょう。新しい飛行場の建設に、何十億円もの税金を使用するよりも、国民の安全のために駅を改修してほしいと思います。駅のホームからの転落事故がなくなるように、心から願っています。(京都新聞)
■窓 障害者の対応 優しさが大切 大津市・辻 隆(公務員・46)
 1月下旬の朝、JR山科駅の自動改札機の前で白いつえを持った女性が、カードをどこに入れたらいいのか、迷われていました。私は彼女の持っていたカードを入れてあげましたが、機械からは「係員をお呼びください」という音声が流れました。係員の方は来ません。若い女性が歩み寄ってきて、「カードの裏が記入されてないからです」と、つえを持った女性の手を引き駅員のいるところまで、親切に案内していかれました。
 駅員さんは、ほかの乗客と話しておられ、目の不自由な女性の状況は分からず、この女性が駅員さんに言って、ようやく知ったようでした。自動改札機は、人手をはぶくためにつけられましたが、障害者に対応できるのか考える機会になりました。また障害のある方には機械の便利さより、気軽に声をかけて親切にする温かい優しさがなによりだと感じ、ともに朝からうれしい思いをさせていただきました。(京都新聞)
■「乗って残そう」可部線 広島県の山間部 神楽や温泉、ライブ… 1両、週末は超満員に
 景勝地として知られる三段峡(広島県−戸河内町)と広島市を結ぶJR可部線のうち、JR西日本が廃線の方針を打ち出している可部−三段峡駅間(46`)で、「乗って残そう」という沿線住民の運動が盛り上がっている。様々なイベントを展開して広島市方面から参加者を呼び寄せたり、隣近所が誘い合って小旅行を楽しんだり。1両のワンマンカーは超満員で走ることが多くなってきた。
 JR西日本広島支社が昨年10月に発表した方針がきっかけになった。翌11月から今月12日まで、休日列車の増便や通勤列車の区間延長など試験的にダイヤを増発し、これによる利用者の変化を見極めて廃止か存続かを最終判断するという。沿線の5市町村では集客イベントが続々と計画された。
 筒賀村では棚田巡り、戸河内町では神楽の共演など、地域の特色を生かした行事が競うように開かれた。沿線に多い温泉での休息や地元との交流会を組み入れたり、無人駅でのピアノコンサートや、可部線に平行して流れる太田川に川船を復活させたり。この区間を走る列車はほとんどが1両のワンマンカーだが、これが週末には超満員になる。
 これからも寺での自主製作映画上映会などが予定されている。増発期間終了後も、津浪駅がある加計町にサザンオールスタースを呼んで昨年のレコード大賞受賞曲「TSUNAMI」を歌ってもらおうという計画が進行中だ。
 駅の清掃や駅を花で飾るプランター作りなどをした女性グループ「レディス・サポーター」の事務局を担当する広島市在住の井上寿子さん(51)は「私も可部線沿線で育ちました。存続の危機に当たって市民として何かお手伝いを」と話す。10日には弦楽四重奏団などによるコンサートを計画している。
 可部−三段峡間の廃線問題は、JR西日本が1998年に廃止(バス路線への転換)方針を地元に伝えた。「旧国鉄から引き継いだ時と比べ、輸送密度(1`当たりの1日平均利用者数)は約800人から約400人に半減。年間6億円の赤字」と説明するJR側に対し、沿線自治体や住民は「利用者減はダイヤを不便にしたから」と対立していた。交渉の中から今回の試験ダイヤが実施された。
 JR発足当時とほぼ同じダイヤに戻す代わりに、乗車密度が当時の状態に戻るかどうかを存廃の目安にする。JRは全列車に社員を乗せ、カウンターで各駅間の乗客を数えさせている。
 これに対して沿線自治体・住民は、三段峡観光の客足が極端に少なくなる冬に試験期間を設けたことに反発。さらにJR側が「利用客が恒常的なものか一時的なものかを見て判断する」との見解を示したため、「試験増発は廃線への口実か」と不信感を募らせ、月に一度独自に休日と平日の乗客数をカウントしている。(朝日新聞)
■声 地方の新幹線 無用論に反対 医師 加藤 初夫(福井市 54歳)
 2001年度予算の政府案に北陸や九州などの整備新幹線事業費が計上されて以来、新幹線無用論の報道が目立っている。財源問題がその論拠であることは言うまでもなく、地方にはもう新幹線はいらないといった調子である。果たして、新幹線は無駄な公共事業なのだろうか。
 欧州や中国、韓国で日本型やフランス型などの高速鉄道が導入、または計画されている。世界では21世紀の輸送手段として、高速鉄道を想定しているのである。新幹線先進国の日本で、50年先であるにしても、全国おおよそのところへは新幹線で行ける構想があってもよいのではないか。
 線路は一度に引けるものではなく、尺取り虫のように少しずつ、つないでいくので何年もかかる。私は福井に住んでいるが、新幹線が福井まで来るのは早くて20年先であろうと思っている。我々の世代が利用できなかったとしても、次の世代に希望と喜びを託すことが出来る。
 新幹線を引っ張るのは地域エゴだという発想は、そんな田舎に新幹線は必要ないだろう、という差別的感覚からきているのではないかと思う。周知の通り、福井県内には15基の原子力発電所があり、未来にわたってこの原発を抱えていくのである。
 福井から新幹線に乗り、全国各地を旅行するという夢ぐらいは、ずっと見続けさせてもらいたいものであるが、これも地域エゴと言われてしまうのであろうか。(朝日新聞)
■レールが破断 阪和線止まる 8万人混乱
 2日午前7時ごろ、大阪府和泉市府中町のJR阪和線和泉府中駅で、上り線から駅構内への進入を指示する信号機が赤のまま変わらなくなり、和歌山発天王寺行き「はんわライナー4号」(9両編成、乗客約350人)が立ち往生した。
 JR西日本が調べたところ、駅ホーム端から約140b手前の踏切内にある上り線のレールの一部が破断し、約1aのすき間ができていた。
 この事故で、正午現在上下計105本が運休したほか、上下計77本が最大約2時間遅れ、通勤客など約7万8000人に影響が出た。
 同時に切り替わらなくなったポイントを係員が手動で切り替え、同電車は約20分後に駅に到着したが、後続の運転を一時見合わせた。同社は鉄板をレールに当てて通電させる応急処置をし、午前10時すぎに信号機を復旧させた。
 破断したレールは1973年4月に交換したもので、昨年7月にレール探傷車で超音波検査した際には異常は見つからなかったという。同社で原因を調べている。同社は、破断した個所で終日徐行運転し、営業運転終了後の3日未明にレールを交換する。(京都新聞 夕刊)
■広告の”お化粧” 京都市バス発車 四条通など運行
 京都市交通局は2日、車体のほぼ全面に広告を張り付けた市バスの試験運行を始めた。薄い緑色で親しまれているボディーが広告で覆われ、通勤、通学客らの注目を集めていた。
 赤字に悩む市交通局が広告の増収で経営改菩を図ろうと、今回初めて導入した。来年2月までの1年間、15台の車体広告バスを順次走らせ、約2000万円の収入を見込んでいる。
 広告主の第1号は、京都市下京区のホテル。淡いワインレッドの車体にホテル名を描き、結婚式の風景をあしらった。
 初日はこの1台が、午前7時すぎに京都外大前バス停(右京区)を出発。北白川仕伏町(左京区)−松尾橋(右京区)まで運行する3号系統としてスタートし、四条通や河原町通などを走った。
 四条烏丸バス停(下京区)では、見慣れない車体に行き先を確認してから乗車する人もいた。北区の女性(65)は「広告の内容にもよるけど、若い人へのイメージアップにつながる面白い企画だと思います」と話していた。(京都新聞 夕刊)
■にっぽん駅弁紀行 10 林 順信 JR千葉 はまぐり丼 健闘する首都圏の駅弁
 ここ数年、JRの在来線で郷土色豊かな駅弁を提供してくれていた駅弁屋さんが廃業する度、私は胸が痛む思いでやりきれない。
 岩見沢、興部、音威子府、十和田南、八王子、木曽福島などなど…。
 そんなご時世の中、首都圏の品川、千葉、横浜、大船など、各駅の駅弁屋が意外に頑張っている。駅弁の共通点を挙げると、第一に、値段が400円−800円の物が多く、安い。第二に、駅弁本来の郷土の香りを盛じ込んでいる。第三には、鉄道旅行の途中で買う弁当というより、周辺の通勤客の昼食、夜食としての需要が多いことだ。
 中でも千葉駅の駅弁はアイデア抜群で、しかも郷土の香りとぬくもりを感じさせてくれる。
 「菜の花弁当」(514円)「茶めし弁当」(577円)「トンかつ弁当」(462円)「やきはま弁当」(840円)などだ。
 千葉と言えば、一つの県でありながら房総半島を抱えて、黒潮と東京湾の内海を併せ持ち、利根川の河口と江戸川流域はしょうゆの産地。味付けは当然のことながら濃いめなので、関東のしょうゆ文化圏の本家本元である。
 私はかつて東京湾で泳ぎ、潮干狩りをしては、ハマグリ、アサリなどを持ちきれないほど取ってきた。それが、埋め立てによる開発ごっこで浜辺はなくなり、海は遠のくばかりの昨今となった。
 「やきはま弁当」は昭和14年以来の名物。昔は地元で取れたハマグリの煮汁で炊き込んだご飯に、しょうゆの付け焼きで竹ぐしにさした3本の焼きハマグリを乗せた駅弁だった。
 一昨年から、ファンの要望で「はまぐり丼(どん)」(980円)が復活している。こちらは、大ぶりの煮たハマグリと、アワビを上に乗せ、下のご飯はハマグリの炊き込みご飯である。ハマグリの二枚貝の格好をした陶製の容器入りで、1日20個の限定版として人気上昇中とのことである。(旅行ジャーナリスト)=おわり=(京都新聞 夕刊)
■信号故障でダイヤ混乱 JR阪和線
 2日午前7時ごろ、大阪府和泉市府中町一丁目のJR阪和線和泉府中駅に進入しようとした和歌山発天王寺行き快速「はんわライナー4号」(9両編成、乗客約350人)が、信号機が赤のまま変わらなくなったため、駅の南約200bで立ち往生した。約30分後に駅員の手信号で運転を再開したが、同快速が同駅で運転を打ち切り、午前10時までに後続の列車など31本に最大60分の遅れが出るなどダイヤは大幅に乱れ、乗客約4万人に影響した。特急「はるか」も上下8本が運休した。
 JR西日本によると、駅の南150bにある踏切上で上り線のレールが割れ、約1aのすき間ができ信号に電気が流れなくなったらしい。ダイヤの乱れは終日続く見込みで、合計76本の運休を決めた。(朝日新聞 夕刊)
3日■強盗未遂などで起訴 京都市バス乗っ取り
 乗客1人が乗った京都市バスが1月に乗っ取られた事件で、大阪地検は2日、強盗未遂、銃刀法違反の罪で、調理師見習山中勝敏容疑者(21)=京都市伏見区醍醐槙ノ内町=を起訴した。
 大阪府警は人質強要処罰法違反の疑いでも送検していたが、同地検は「乗客から金を奪おうとしただけで、人質に取るのが目的だったとは断定できない」として、同法違反の罪での起訴を見送った。(京都新聞)
■ベア2900円要求 私鉄総連が方式変更
 大手私鉄などの労組でつくる私鉄総連(約15万3000人)は2日、東京都内で中央委員会を開き、定期昇給相当とベアを明確にした賃上げ要求方式に変更し、今春闘で「定昇相当2.2%プラスベア2900円」を要求する方針を決めた。
 昨年までは30歳勤続12年の標準労働者について賃上げ総額だけを示していた。定昇制度が確立していないため、経営の厳しい中小私鉄を中心に定昇相当分を割り込み、実質的な賃下げになるケースが相次いでいた。
 定昇分とベアを区分けして要求することで、少なくとも定昇分を確保しベアの上積みを図るとしている。(京都新聞)
■降りて歩いて 5 バス停 京都交通 湯の花(亀岡市■田野町 情緒ある温泉郷復活を)
 およそ20分、JR亀岡駅から京都交通のバスに揺られると、保津川下りと並ぶ亀岡観光の目玉、湯の花温泉の旅館街に入る。バス停「湯の花」は、その中にある。
 近代的なビルの旅館やこぢんまりとした和風の旅館などが立ち並ぶ。いずれも大きな看板などは出していないせいか、にぎやかな感じはない。
 老舗の一つ、「芦の山荘」のおかみ、山田松子さん(55)は、湯の花温泉で働くようになっておよそ30年になる。
 丹波といえば、マツタケ。わずかしか採れなくなってしまった現在に比べ、山田さんが働き始めた当時は「そこら中、マツタケだらけだった」という。シーズンの秋が旅館もかき入れ時で、200人や300人規模のマツタケ狩りツアーを組んだ。「このあたりの山は、かなりのにぎわいでした」
 じり貧で減り続けたマツタケの歴史は、その値段が物語っている。1`当たりで当時は1000円だったが、「いまだったら10万円くらいするでしょう」と山田さん。
 温泉街を貫く市道は現在と違い、まだまだ細かった。車の往来は少なく、夜は静かだったという。夏の夕べ、すでにひとふろ浴びた宿泊客たちが浴衣姿でそぞろ歩き、川面に舞うホタルを眺めた。山田さんも「風情がありました」と懐かしむ。
 その後、市道は拡幅されて舗装された。抜け道になるのか、大型ダンプがひっきりなしに通る。排気ガスと騒音が日常的になり、「なんとかならぬか」と望む声もある。宿の数は変わらないが、旅館同士の交流も少なくなったという。
 亀岡市では、市道を歩行者専用道路並みにして情緒豊かな温泉郷を取り戻そうという整備構想を検討しているが、計画は進んでいない。(京都新聞)
■「近畿の駅首選」認定 記念し乗車券セット 近江鉄道・八日市駅
 近江鉄道は、八日市駅が「近畿の駅百選」に認定されたのを記念して、記念乗車券と入場券のセットを3日から発売する。
 「百選」は国土交通省が2000年から4年かけて乗客を対象に魅力ある近畿の駅を選ぼうと企画した。県内では八日市駅と大津市の京阪電鉄坂本駅を選んだ。
 発売するのは、八日市駅から290円区間に使用できる記念乗車券と同駅舎外観の写真入り入場券(140円分)で、1セット430円。1000セット限定で、近江鉄道各駅で販売するほか、通信販売も行う。問い合わせは同鉄道運輸課TEL0749(22)3303。(京都新聞)
■視線の先は「貴婦人」 滋賀・JR北陸線で試運転
 「SL北びわこ号」の試運転が2日、滋賀県のJR北陸線であった。ときおり横なぐりの雪が降る荒天にもかかわらず、「貴婦人」の愛称を持つC57の雄姿を写そうと、熱心な鉄道ファンが線路沿いに陣取った。運転日は10−12日、24、25日(朝日新聞)
■カラフル 夢いっぱい 100円循環バス 乗客の目くぎづけ 子どものぬり絵 動く車内に展示
 京都市交通局が市中心部で運行している「100円循環バス」の車内に3日、子どもの描いたバスの絵の展示が始まった。動物をかたどった夢いっぱいのバスやカラフルなデザインのバスが乗客の目を引いていた。
 京のアジェンダ21フォーラム(事務局・京都市地球環境政策課)が昨年11月、都心での公共交通手段である100円循環バスをアピールするため、バスのデザインとぬり絵を募集。幼児や小学生計134人から約150点が寄せられた。
 作品はこの日から、市中心部の御池通−烏丸通−四条通−河原町通を運行している100円循環バス3台のうち2台に展示された。
 ウサギやワニをかたどったバスや、「自然を大切に」のメッセージを車体に書き入れたバスなど、クレヨンや色鉛筆で鮮やかに彩色されたバスが車内を華やかにしている。
 展示バスの運行は18日までの土・日・祝日と、24日から3月11日までの土・日曜日で、いずれも午前10時から午後5時すぎまで。18日まで上京、北、左京、中京の各区からの応募作、24日以降はその他の行政区と市外からの作品を掲示する。(京都新聞 夕刊)
■岐阜・滋賀で降雪 東海道新幹線遅れ
 東海道新幹線は3日、岐阜、滋賀県内に降っている雪のため、岐阜羽島−京都間で始発から徐行運転を実施。名古屋、新大阪の両駅では、各列車への着雪状態の確認作業をしているため、午前11時半現在で、上下線とも「のぞみ」に5分、「ひかり」に2分ほどの遅れが出ている。(朝日新聞 夕刊)
4日■緊急時には非常ボタンを 教訓生かせ 地下鉄烏丸線で呼びかけ
 東京都新宿区のJR新大久保駅で、ホームに転落した男性らが死亡した事故を受けて、京都市交通局はこのほど、地下鉄烏丸線の全駅で、電車の接近を知らせる案内表示器を使って、緊急時にはホームの非常ボタンを押すよう、利用者に呼びかけを始めた。
 市交通局は、烏丸線全駅のホームに「非常停車通報ボタン」を一つ設置している。ボタンを押すと付近を走る車両や駅務室などに警報が伝わり、車両を減速させ、駅の係員がホームを点検するシステムになっている。
 これまでは、年に5、6回いたずらで押す人がいるため、ボタンの利用を積極的に広めてこなかったが、新大久保駅の事故を教訓に、人がホームに転落したとき、走行中の車両や駅員が素早く対応できるよう、今月から非常ボタンのお知らせを始めた。
 ホームの案内表示器で、電車の接近情報の合間に、「非常時はホーム中央にあるボタンを押して下さい」というメッセージを流している。転落事故を防止するため、ホームドアを設置した東西線では呼びかけていない。(京都新聞)
■窓 バリアフリー 実ある施策を 宇治市・前田 栄子(主婦・52)
 宇治市が他に先がけて道路などのバリアフリー化を宣言したことを新聞で知りました。現在JR宇治、小倉両駅が新築中ですが、きっとバリアフリー化に徹した素晴らしい施設となるだろうと期待しています。
 先日、視覚障害者の方と完成しつつある宇治駅に足を運びました。すると駅に入るのに、スロープはあるものの、いったん階段を下りなければならないことに気が付きました。視覚障害者の方が「階段を下りるのは、使いづらい」とおっしゃっていました。
 市に訪ねると駅の構造上、仕方がないとのことです。そこで、今後このような施設をつくる担当者にお願いがあります。設計の時点でいろいろな利用者、例えば老若男女、ハンディのある人、ない人たちの意見を聞く機会を、もっと持っていただきたいのです。若い頑健な人たちが考え思ってくださっても、実際とは違うこともあります。
 私自身、年を重ねた今になって少し理解できるようになりました。机上で考えた利便性は、バリアフリー化につながらないこともあります。本物のバリアフリー化を目指してください。(京都新聞)
■「こんなバスあれば」子どもらの絵を展示 100円バスに力作 京都の団体が募集
 京都市が市中心部で運行している「100円循環バス」の車内に3日、子どもらの「こんなバスを走らせてほしい」との願いがこもったぬり絵やイラストが展示された。市や府、市民団体などでつくる「京のアジェンダ21フォーラム」が、「交通混雑の緩和に効果的なバスを、もっと身近に感じてほしい」と作品を募集していた。
 ふだんは広告ポスターなどが張られている窓の上部に、カラフルな力作が並ぶ。ワニやウサギの形をしたり、屋根の上に船が載っていたりするバスも。
 昨年11月から、バスの白い車体に好きな色を塗るか、自由にバスの絵を書くかの2種類の部門でアイデアを募った。市内の幼児から中学生まで144点の作品が2回に分けて展示される。1回目は18日まで、2回目は24日−3月11日のいずれも土日祝日。
 4台ある100円循環バスのうち、バス側面のナンバーが「5224」と「5225」の2台に展示されている。2台は午前10時−午後5時20分の間、約30分間隔で運行している。(朝日新聞)
6日■窓 ホームに駅員十分配置して 中京区・藤原辰三郎(自営業・76)
 1月26日夜、JR新大久保駅で洒に酔ってプラットホームから転落した人を助けようと、2人の男性が線路に飛び降り、進入してきた電車に3人ともはねられ、亡くなるという痛ましい事故が起きた。人ごとと、見て見ぬふりをする人の多い昨今、見知らぬ人を救おうという正義感に頭の下がる思いである。
 以前、私と妻がラッシュアワーのJR大阪駅で乗車する時、押されて妻の片方の靴が線路に落ちた。電車の発車後、線路に降りて拾おうと思った途端、一人の駅員が大声をあげ走ってきた。そして1bほどの棒の先に曲がった金具の付いた道具で拾いあげた。その時、後続の電車が姿を現した。この駅員が声をかけなかったら私は線路へ降りていたと思う。
 ホームにはガードレールはない。駅は高齢者や子ども、障害者の利用も多い。JRには乗客を安全に乗降させる責任があると思う。混雑していれば当然ホームに駅員を配置して乗客の安全を計るべきである。交通機関の使命「安全第一」をくれぐれも忘れないでほしい。(京都新聞)
■東海道新幹線 ホームに転落防止壁 JR東海 検討開始 高さ2b、試作機も完成
 プラットホームからの転落事故を防ぐため、JR東海が東海道新幹線のホームと線路との間にホームドアを取り付ける検討を始めていることが5日、分かった。すでに試作機を製作している。高速でホームに進入する列車の風圧に耐えるために構造を強化し、車種によって微妙に扉位置が変わるためドア幅を広く取るなどの課題もすでに克服済みという。
 東海道新幹線には、新横浜駅と熱海駅に高さ約1bの可動さくがあり、新幹線が到着するとさくが開く仕組みだ。ただ全16駅で年間数件の転落事故があり、対策が求められていた。1995年12月には三島駅で高校生が新幹線ドアにはさまれたまま引きずられ、死亡する事故も起きた。
 構想では、安全性の向上と空調の導入で快適性を高めるため、車両のドアと同じ位置に扉を設けるホームドアを検討。停車した列車のドアの開閉に合わせて、駅員が高さ2bのホームドアを開け閉めする。ドア以外の部分には同じ高さの壁を設ける。車両とホームドアの間には障害物センサーを設け、安全対策を図るという。
 高速鉄道の性格上、東海道新幹線の開業当初からホームドア導入の必要性が指摘されていたが、プラットホームが手狭になる恐れがあり、一駅あたり億円単位の費用も見込まれるために見送られてきた。JR東海は「時期は未定だが、山手線新大久保駅の事故もあり、導入に向け検討を進めたい」としている。
 ホームドアは、ワンマンの京都市営地下鉄東西線や営団地下鉄南北線(東京)などですでに導入されている。東海道を含め山陽、東北、長野の各新幹線に可動さくが9駅にあるが、ホームドアはないという。(朝日新聞)
■全駅ホーム下に逃げ場 JR東日本が転落事故受け 脱出用はしごも設置
 東京都新宿区のJR山手線新大久保駅で3人が死亡した転落事故を受け、JR東日本は、線路に転落した客がとっさに逃げ込めるようにホーム下に避難場所を設けたり、ホームに上がるはしごをかけたりするなどして、全駅に「逃げ場所」を確保する方針を決めた。ホーム下の構造には法令基準がないため、同社は「資材置き場」として扱っており、数十bにわたって逃げ場のないホームもある。大きな反響を呼んだ事故をきっかけに、安全対策の「死角」に目が向けられた。
 新大久保駅のホームは、全長の4割以上がれんが積みや鉄橋の鉄枠に覆われる構造で、転落しても線路から逃げ込める空間がなかった。酔客を救助しようとして犠牲になった李秀賢さん(26)ら2人が飛び降りた池袋側は、ホーム先端から50bにわたって逃げ場所がなかった。
 国土交通省によると、線路に転落した客が列車にはねられる事故は、全国で年約50件起きている。しかし、ホーム下の構造に関する法令基準はなく、対応は鉄道会社ごとにばらばらというのが実情だ。JR東日本がホーム下の空間を資材置き場と位置づける一方で、営団地下鉄は1990年から積極的に逃げ場所を設置。全164駅のうち160駅に逃げ場所が備えられている。
 JR東日本によると、最近建設されたホームは鉄骨構造で、結果的に逃げ場所があるのに対し、古い駅はれんが積みが多い。山手線全29駅の場合、ホーム延長のほぼ半分は、逃げ場所のないれんが積みや盛り土構造という。
 同社は現在、管内全駅のホーム下の構造を調査しているが、反対側の線路がなく、逃げ場所が全くない場所については、新たに人が逃げ込める空間を設ける方針。構造上、穴をあけられない場合は、ホームに上がりやすいようにはしごなどをかける。さらに、電車とホームのすき間が広い場所だけに設置されていた「転落検知マット」について、設置対象を拡大し、転落事故防止に役立てることを計画している。
 また、同社は「逃げ場所を積極的に設けるとともに、お客さんには電車を止める非常停止スイッチの周知徹底をはかりたい」としている。
 JR西日本は、ホームをよじ登る以外に逃げ場がない駅ではホーム下に40−20bおきに作業員用の退避溝があり、ホームに上がるための階段も適宜、設置している。警告灯やブザーで転落を知らせる「転落検知マット」や、信号を赤に変えて異常を知らせる「非常停止スイッチ」もあるが、全1200駅余りのうち設置駅はそれぞれ5駅、27駅に限られている。同社は新大久保駅の事故を受け、非常停止スイッチなどの設置駅を増やす方向で検討する一方、さくの設置など転落そのものを防止する抜本策がないか検討を進めている。(朝日新聞)
■声 JR採用差別早期解決の時 大学教員 林 学(京都市 52歳)
 国鉄分割・民営化の際の組合員のJR不採用問題について、国労は与党3党と社民党が示した解決案を受諾しました。「JRに不採用の法的責任はない」ことを認めるように求めたこの4党合意を受け入れたことは、採用差別の不当性とその責任を追及してきた国労の運動そのものを自ら否定することになりかねません。組織自体の存亡の瀬戸際に立たされた国労にとって、今回の受諾決定はまさに苦渋の選択でしょう。
 しかし、早期解決のために4党合意の受け入れを勧告した国際労働機関(ILO)も「公正な補償」を前提としており、今回の決定で国労の従来の主張が根拠を失ったわけではありません。国鉄改革に「国労つぶし」の狙いもあったことは、JR不採用者の圧倒的多数が、国労など分割・民営化に反対の労組の組合員だった事実が示しています。
 当時の首相は「一人も路頭に迷わせない」と明言し、所管大臣も、所属組合によって採用差別があってはならない、とくぎをさしたはずです。国労が4党合意を受け入れ、交渉のテーブルについた今こそ、政府・与党 、社民党は、国労を対等な立場の当事者として位置づけ、その言い分に真剣に耳を傾け、問題解決のイニシアチブを発揮する時です。採用差別の実態が早期に改善されることを願ってやみません。(朝日新聞)
7日■車と嵐電が衝突 中京の踏切
6日午後10時半ごろ、京都市中京区六角通西大路東入ル、京福電鉄嵐山線の西院三号踏切で、中京区西ノ京北壷井町、川下裕人さん(21)の乗用車が同電鉄嵐山行き電車と衝突した。川下さんが軽いけがを負ったが、乗客約70人にけがはなかった。電車は、現場に約1時間停車した。
 堀川署によると、川下さんが警報機が鳴っているのに踏切内に入り、出られなくなったとみて調べている。(京都新聞)
■新大久保駅事故 勇気たたえ顕彰碑 JR東計画 ガードマン巡回強化
 東京都新宿区のJR新大久保駅で男性3人が電車にはねられ死亡した事故で、JR東日本の大塚陸毅社長は6日、人命救助に当たり死亡した韓国人留学生李秀賢さん(26)ら2人の勇気をたたえて同駅に顕彰碑をつくる考えを明らかにした。また当面の再発防止対策としてJR山手線各駅でガードマンの巡回を強化することや転落検知マットの設置を拡充することを決めた。
 大塚社長は顕彰碑について「遺族から基本的に了承を得ており、早急にレリーフのようなものをつくりたい。内容やデザインは今後詰める」と話している。
 ガードマン巡回は夕方から終電まで山手線各駅で2月から既に実施。転落検知マットはホーム下などに避難することが困難な新大久保駅など山手線4駅に新たに設置する。列車非常停止ボタンは首都圏で15駅に新設するとともにポスターや車内放送で、その周知徹底を呼び掛ける。
 事故では、キヨスクで買ったとみられる洒を飲んで酔った男性が最初にホームから転落したため、洒の販売禁止も論議となっていたが、大塚社長は「長距離列車が止まる駅では難しい点はあるが、それ以外の駅では禁止することもあり得る」と今後の検討課題とした。(京都新聞)
■坊ちゃん列車シュツポー SL、10月から運行計画
 坊っちゃん列車が復活−。伊予鉄道(松山市)は6日、夏目漱石の小説「坊っちやん」にも登場した小型蒸気機関車(SL)を再現、今年10月から路面電車のレールを使って運行する計画を明らかにした。
 坊っちゃん列車は1888年から1954年まで松山市周辺で運行され小説の中で「マッチ箱のような汽車」として紹介されたことから、この愛称が付けられた。
 復活するSLはドイツ製の輸入第1号を再現し、動力は環境を考慮したディーゼルエンジンを使用。SLの雰囲気を再現するため、煙突から煙を吐き出す人工的な装置も取り付ける。(京都新聞)
■車いす介助手当「おかしい」 1回350−450円支給 10億5000万円返還を 市民団体 大阪市交通局の監査請求
 車いすの乗客を介助した大阪市営地下鉄の職員に対し、同市交通局が条例に基づかない手当を支給しているのは違法として、市民グループ「見張り番」(松浦米子世話人)が6日、1995−99年度に支給された計約10億5000万円の返還を求め、市監査委員へ監査請求した。
 監査請求書によると、市交通局は78年から、同局の内部規定である職員表彰規定に基づき、車いす利用の乗客を介助した職員に褒賞手当を支給。現在は介助1回につき350円(電動車いすは450円)を出している。
 95年度は延べ約30万人の職員に計約1億2600万円を支給したが、99年度は延べ約63万人に計約2億5600万円を支給するなど、増加している。
 市民団体側は「臨時的な意味合いの表彰規定に基づき、恒常的に手当を支給しているのは給与条例主義に反している。JRや私鉄各社では支給されていない」としている。
 市交通局総務課は「来年度から廃止も含めて見直しを検討している」としている。(朝日新聞)
■被災ゴンドラ再び 神戸・摩耶山 復旧へ空から搬入
 阪神大震災以来、休止していた神戸市灘区・摩耶山の摩耶ロープウエーの運行が3月17日に再開されることになり、7日、新しいゴンドラの搬入が始まった。兵庫県西宮市の工場から山上にトラックで運ばれたゴンドラはこの日、ヘリコプターでつり上げられ、中腹の駅に下ろされた。
 ゴンドラは赤紫の「おりひめ」と黄緑の「ひこぼし」の2台。車体には銀河をイメージした星が描かれている。30人乗りで、1台約4000万円。摩耶山中腹の「虹の駅」から山上の「尾の駅」まで約850bを約5分でつなぐ。
 同ロープウエーは山上の展望台や摩耶自然観察園に何かう観光客を中心に、1994年度は約10万人が利用。震災で、同ロープウエーに連絡する摩耶ケーブルのふもとの駅舎が損壊するなどしたため、両施設とも運休。同ケーブルを運営する民間企業の資金難などで復旧のめどが立たないため、同ロープウエーを運営する神戸市都市整備公社が無償で譲り受け、昨年6月から復旧工事に取り組んでいる。ケーブルも同時に再開される予定。(朝日新聞 夕刊)
8日■山陰線(京都−園部間)複線化へ 2005年度完成目指す 府知事表明 来年度予算に調査費
 京都府は7日、JR山陰線の京都−園部間(34.2`)の全線複線化にJR西日本などとともに着手する方針を明らかにした。来年度予算案に調査・設計費として1億円を計上する。すでに複線となっている二条−花園間などを除き、京都−二条間や馬堀−園部間など3区間の複線化に着手する。総事業費は約270億円を見込み、2005年度の完成を目指す。
 荒巻禎一知事が、同日の定例記者会見で表明した。
 府によると、現在、単線区間の京都−二条間(4.2`)は、複線のための用地をJRが所有しており、丹波口−二条間については高架とする。また、花園−嵯峨嵐山間(3.4`)も増線の用地はあるが、幹線道路の市道梅津太秦線などが線路と交差しているため、京都市内を中心に立体交差化を含め道路整備を検討するという。
 一方、馬堀−園部間(16.1`)では、JRが複線化に必要な用地を確保していない亀岡−八木間(8`)の用地取得を急ぐ。
 複線化の事業費負担については、JR、府、京都市のほか、沿線の亀岡市、八木町、園部町と協議していくが、来年度中に調査、設計を終え、可能な区間から工事に着手する方針だ。
 府内のJR線の複線化率は現在19.5%で、近畿2府4県で最も低い。京都−園部間が実現すると、今年3月のJR奈良線の京都−JR藤森間、宇治−新田間(計8.3`)の複線化を含め、32.2%にアップする。
 府は、京都−園部間の複線化を府政の最重要課題の一つに位置づけ、1989年三月に嵯峨嵐山−馬堀間(7.8`)、昨年9月に二条−花園間(2.7`)の複線化が実現した。これによって、増便や時間短縮が可能になり、乗車人員が年々増加する一方で、朝のラッシュ時の混雑が大きな課題となっている。
 府、京都市など沿線自治体は、複線化の実現に向けJRと協議を続けてきたが、このほど、「JRから複線化実施の意向を確認できた」という。(京都新聞)
■まやロープウエー来月営業再開 震災から6年 新ゴンドラ、ヘリで搬入
 阪神・淡路大震災で被害を受け、運休していた神戸市灘区の「まやロープウエー」で7日、営業再開に向け、新ゴンドラの搬入作業が始まった。ヘリコプターを使い、2台のゴンドラを空輸。3月17日、震災から6年ぶりに”山の動脈”が復旧する。
 同ロープウエーは1955年に開業。25年開業の摩耶ケーブルと合わせ、神戸の市街地と摩耶山を結んできた。震災で運休が続き、「神戸観光のシンボルの復活を」と、再開を求める声が高まっていた。
 1台約4000万円で新造されたゴンドラは、若草色の「ひこぼし号」とあずき色の「おりひめ号」。摩耶山頂近くの天上寺の駐車場まで陸送された後、ヘリコプターで同山中腹の「虹(にじ)の駅」(旧まや駅)まで運ばれた。搬入作業は8日も続く。
 同ロープウエーは摩耶ケーブルと合わせ「まやビューライン夢散歩」の新名称で営業を再開する予定。震災後、閉館していた国民宿舎「神戸摩耶ロッジ」も3月に一部営業を再開する。(京都新聞)
■電車と車が衝突 京福嵐山線の踏切
 中京区六角通西大路東入ルの京福電鉄嵐山線の西院三号踏切で、6日午後10時半ごろ、四条大宮発嵐山行き電車(1両)と乗用車が衝突。乗用車を運転していた中京区の会社員男性(21)が頭などに軽いけがをした。
 堀川署の調べによると、警報機は鳴っていたが、乗用車が線路に入ったらしい。電車には約70人の乗客がいたが、けが人はいなかった。嵐山線は約1時間後に運転が再開された。(朝日新聞)
■ニュートラムが大混乱 大阪 車両、次々と非常停止
 8日午前6時半ごろ、大阪市住之江区南港東一丁目、市営新交通システム「ニュートラム」南港ポートタウン線・南港口駅の下りホームで、無人運転のコスモスクエア発住之江公園行き車両(4両編成)が停止位置の約1b手前で非常停止した。
 同車両に、運転士が乗り込み3分後に手動で運転を再開したが、後続の車両も次々に同じ地点で同様の非常停止を繰り返したため、運転士が乗り込んで対応。上下計16本が運休し、約7500人に影響が出た。
 通勤ラッシュ時間帯で各駅が午前8時ごろまで混雑。住之江公園駅では一時、通勤客ら約300人がホームにあふれたが、けが人などはなかった。
 大阪市交通局によると、南港口−平林間に設置してある信号が故障し、安全装置が働いたとみて原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■ニュートラム 16本運行中止 駅間で信号故障か
 8日午前6時半ごろ、大阪市住之江区南港東一丁目の新交通システム「ニュートラム」の南港口駅で、コスモスクエア発住之江公園行きの電車(4両編成)が、通常の列車停止位置の約1b手前で停止し、ドアが開かなくなったため、運輸指令所がブレーキを遠隔操作して通常の停止位置に停止させた。しかし、後続の電車の自動運転ができなくなったため、南港口と平林の両駅間では運転士による手動操作に切り替えた。この事故で上下計16本が運行を中止し、乗客約7500人に影響が出た。市交通局によると、南港口と平林の両駅間の信号故障が原因とみられるという。(朝日新聞 夕刊)
■転落発生→運転士即キャッチ 駅手前に危険表示器 JR西日本設置検討
 山手線新大久保駅の転落事故を契機に、JR西日本が駅手前の線路に「危険表示器」を設置し、ホームに入る直前の電車の運転士に転落事故発生を伝え、非常停止を促すシステムを検討していることが8日分かった。危険表示器は、一部の駅に設置してある「転落検知マット」や「非常停止ボタン」と連動する仕組み。同社は転落を防ぐためホームにさくを試験設置する方針を決めたが、転落した際の対策強化も図りたいとしている。
 同社在来線には転落検知マットが4駅、非常停止ボタンが9駅にある。
 転落検知マットはホーム下に設置され、現在は停車中の電車運転士に発車しないよう注意を促すため、転落を検知するとホームの警告灯を点灯させる。危険表示器と連動させ、電車が入線していない状況でも、転落情報を運転士に伝えるという。
 非常停止ボタンはホーム上にあり、転落を認めた駅員や利用客がボタンを押すとホーム手前の信号が赤に変わる。ただ、電車が信号をすでに通過してホームに近づきつつあれば効果がないため、ホームと信号の間に危険表示器を設置しシステムを連動させる方針。(朝日新聞 夕刊)
■新幹線運行管理システム 停電で2時間ダウン
 8日午前3時10分ごろ、東海道山陽新幹線を運行管理する新幹線総合指令室(東京都千代田区)の新幹線運行管理システムが停電のため動かなくなった。停電は約1時間半続き、システムは午前5時25分ごろ復旧。始発電車は定刻通り発車した。今回、JR東海とJR西日本は「営業運転中の新幹線がない時間帯で、混乱はなかった」としている。
 JRによると、システムの電源は2系統あるが、点検作業中のトラブルでいずれもダウンしたらしい。その後、予備電源が1時間程度機能したが、復旧に手間取り、予備電源の容量もなくなったという。
 新幹線運行管理システムは、東京−博多間を走る新幹線の現在位置や各種信号の状況を常に把握し、列車ダイヤと照合して、各新幹線の進路を制御する役割を担う、東海道山陽新幹線の心臓部。大地震などの非常時には、大阪市淀川区の第二総合指令所が運行管理を肩代わりする。
 JRによると、停電発生時、保守用車両が始業前点検で本線を走行中だったが、ポイントの切り替えなどは手動のため影響はないと判断し、作業を続けたという。(朝日新聞 夕刊)
9日■高松−大阪高速船 USJで増便
 五島産業汽船(長崎県有川町)は高松−大阪を結ぶ超高速船の航路を四国運輸局に申請、8日受理された。
 同社はこれまで高松、小豆島、神戸、大阪の天保山を結ぶ航路で1日2往復、計4便を運航してきたが、3月31日にオープンするテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」への観光や大阪市内へのアクセスを向上させるため、この4便を含め高松−大阪間に1日上下計9便を運航させる。うち8便がUSJやJRユニバーサルシティ駅(3月1日開業予定)に隣接する大阪・桜島を経由する。
 運賃は高松−大阪間が片道6500円で、所要時間は約2時間。3月27日からの運航を予定している。(京都新聞)
■環境を考える 都市交通に「やさしさ」を 車の流入 抑制を模索 人間優先で「まち」活性化 電気自動車で観光や買い物 次世代型の路面電車復活
 東京都が昨年末の条例可決で、デイーゼル車規制を打ち出したのが触媒となり、利便性を最優先する従来の都市交通システムを、環境保全や高齢者福祉の視点から見直す動きが全国で活発化している。「いかに車を大量に走らせる」から「いかに車の流入を抑えるか」へ、交通政策の発想の転換ともいえる。京都市内でも、民間でパブリックカーの実験が始まり、市や経済界がLRT(次世代型路面電車)導入の検討に入るなど、さまざまな動きが出てきている。(社会報道部 山内康敬)
 京都市左京区岡崎の市勧業館みやこめっせの一角に、ユニークな外観の電気自動車が止まっている。自動車共同利用の実証実験として、昨年12月から民間ベースで始まった「京都パブリックカーシステム」の車両ステーションだ。
 車を借りに来た伏見区の主婦(44)は「子どもの送迎や、買い物に使っています。維持費がかからず、便利で経済的」という。システムのモニター会員(無料)は現在、260人。充電設備がある車両ステーンョンは市内に6ヵ所あり、2人乗り電気自動車35台が配置されている。
・1回の充電で80`
 システムを運営する最適化研究所(中京区)の藤森義弘社長は「1回の充電での走行距離は約80`だが、市内なら問題ない。ステーションで乗り捨てもできる。得意先回りに使っている営業マンもいる」という。
 電気自動車は排気ガスを出さないため、都心の空気を汚さない。化石燃料などによる電気を使うが、経済産業省の外郭団体、新エネルギー・産業技術総合開発機構によると、ガソリン車に比べてエネルギー効率が良く同じ距離を走った場合、二酸化炭素(CO2)の排出は3割少ないという。
 藤森社長は「いずれは有料化し、観光客や一般市民に門を開きたい。京都まで電車やバスで来て、市内観光にはパブリックカーを利用してもらうパターンが築ければ、渋滞緩和だけでなく、京都観光の新しいモデルになる」と意気込む。
 環境保全と渋滞緩和に加え、まちの活性化という「一石三鳥」を狙う構想も動いている。
 環境都市づくりをめざし、京都市と市民、企業の代表でつくる「京のアジェンダ21フォーラム」の調査によると、四条河原町など繁華街へ行く際、市民が利用する交通機関は電車が45%と最も多く、バス27%、徒歩12%、自転車9%、自動車6%だった。
 フォーラムに参加している市民団体「環境市民」の能村聡さんは「特に都心では、車が幅を利かせ過ぎている。歩行者と公共交通機関を優先した交通システムに変えれば、地元の商店街などの活性化にもつながる」と指摘する。
・歩行者天国は大盛況
 昨年11月中旬、地元商店街などが中心になり、三条通を3日間、歩行者天国にする試みが行われた。大勢の家族連れが訪れ、売り上げが4割伸びた商店もあったという。
 「安心して歩ける」「ベビーカーに吹きかかる排ガスの心配がない」「道路で遊べた」−アンケートには、歩行者天国に肯定的な声が相次いだ。
 能村さんは「車を規制すると、荷物の搬送が課題になる。パブリックカーをトラックに応用した新たな物流システムを作れないか」と提案する。
 一方、環境負荷が少なく、低床のため高齢者も利用しやすい交通機関LRTについて、京都商工会議所が昨年、検討委員会を立ち上げ、京都市も実現の可能性を研究することを決めた。
 市交通政策課の中村嘉次担当課長は「規制権限や財源確保、採算性、制度上の制約などさまざまな問題があり、交通政策は一筋縄ではいかないが、都心では車優先から歩行者と公共交通優先へ−という流れははっきりしている」という。市の推計によると、京都市内の昨年のCO2排出量は、1990年から13%も増え、全国平均(約10%)を大きく上回った。環境にやさしい交通体系づくりが急がれる。(京都新聞)
■自転車にも抜かれ英国鉄道マヒ状態 事故で水害で運行大幅制限 民営化の手法やり玉に
 【ロンドン8日=沢村亙】鉄道発明国・英国の鉄道網がマヒに近い大混乱に陥っている。直接の原因は事故と水害だが、1830年に開業運転したステイーブンソン設計の蒸気機関車より遅いといわれるありさまで、旧国鉄の民営化をやり玉にあげる声が広がる。民営化はブレア政権が掲げる「第三の道」の柱だけに、頭の痛い問題だ。
 「車窓の外を自転車が追い越した」「文句を言おうとしたら駅員が逃げた」。新聞の投書欄にはこんな苦情が目につく。ロンドン−グラスゴー間(640`)は従来の2倍近い8時間かかる。6月に仏新幹線TGVがマルセイユに開通すれば、ロンドンからの鉄道の旅は南仏がスコットランドより近くなる。
 混乱のきっかけは昨年10月に乗客4人が死亡した列車の脱線事故。レールの老朽化が原因と判明した。全国一斉点検で約2000の老朽部分がみつかり、500ヵ所で速度制限が導入された。これに年末にかけての水害が混乱に拍車をかけ、鉄道網はマヒ状態に陥った。
 従業員の遅刻や欠席などで、企業活動にも深刻な影響が出始めた。ロンドン商工会議所は最近、延べ3000万時間の労働時間が失われたと試算した。
 英国の鉄道が他の先進国に後れをとった理由に、メージャー保守党政権で始まり、ブレア労働党政権に引き継がれた民営化を指摘する声が出ている。
 英国では、線路などのインフラはレールトラック社が管理し、鉄道運行は経営権を得た25社がリース会社から車両を借りて行うという複雑な民営化が実施された。
 業績がふるわない運行会社に経営権更新を認めないことで競争を促すのが当初のねらいだった。だが、サービスや安全対策をめぐりレールトラック社と運行会社が責任をなすりつけあい、肝心なインフラ投資が遅れたと批判された。
 民活導入はブレア政権が掲げる新しい社民主義「第三の道」の柱。鉄道再国有化を求める左派の声をブレア首相が押さえ込んだ経緯もある。だが、5月に予想される総選挙への影響を避けるため、政府は鉄道経営への介入を検討中だ。
 「国鉄時代に十分な基盤整備がされなかったのが原因」との擁護論もあるが、ロンドンの地下鉄の一部民営化計画にも暗雲が漂っている。
 混乱続きに運行会社が乗客に総額5000万ポンド(約90億円)の払い戻しを約束。運行会社の一つヴァージン鉄道は「おわび」に2月の運賃を半額にする。それでも他の交通機関に切り替えた乗客を呼び戻すのに4年はかかるとみられている。(朝日新聞)
■駅エレベーター 新年度は5ヵ所 大阪府 新法で予算5倍
 高齢者や障害者が交通機関を利用しやすくする「バリアフリー化」を目指して、大阪府は9日、新たに5ヵ所の駅舎にエレベーターを設置する方針を決めた。2001年度当初予算案で、約1億3000万円を計上する見通し。昨年11月に施行された「交通バリアフリー法」で、1日の乗降客が5000人以上の駅には、2010年度までにエレベーターを設けることが努力義務とされたが、府の2000年度の補助金はわずか1駅分。鉄道会社から「このペースでは目標が達成できない」と悲鳴が相次ぎ、財政難に悩む府も重い腰を上げざるを得なかったようだ。
 対象は、府内のJR西日本など鉄道各社の駅で、市町村などと調整中。府によると、交通バリアフリー法で設置対象となる駅は府内に約120ヵ所あり、高架化に伴う建て替え計画などがある駅舎を除いても、半数の整備を今後10年間で終えなけれはならない。
 エレベーターの設置には、1ヵ所あたり8000万−1億5000万円かかり、国と自治体が3分の1ずつ補助している。府は1992年度から、1ヵ所あたり5000万円を補助する独自の制度を設け、96年度までは1年に3、4ヵ所のペースで整備を進めていた。
 しかし、財政難などから97年度には補助額を半分にカット。この4年間は計4ヵ所の設置にとどまっている。2000年度当初予算では、1基分の約2500万円しか計上せず、鉄道各社から増額を求められていた。
 府建築指導課は「財政事情が厳しいが、目標達成のため、鉄道各社の期待にこたえることにした」としている。(朝日新聞 夕刊)
10日■船員イメージしたUSJ新駅の制服
 JR西日本は9日、3月未に開業する米国映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ、大阪市此花区)の最寄り駅となる桜島線ユニバーサルシティ駅の駅員の新制服を公開した。
 同駅は海に近いことから建築家の安藤忠雄氏が帆船を題材に駅舎を設計。新制服も船員をイメージしたデザインとした。
 男女とも青色が基調。男性用は肩章付きで、女性用は襟元がセーラー服のような形になっているのが特徴。
 同駅は駅員25人のうち女性が20人、平均年齢25歳というフレッシュな雰囲気で、駅開業は一足早い3月1日。「ソフトできめ細かなサービス」を目指して特訓中という。
 初代駅長に就く水田雅博さん(32)は「制服に負けないサービスを提供したい」と話している。(京都新聞)
■降りて歩いて 6 叡電一乗寺駅(京都市左京区一乗寺) 生活のにおいと静寂と
 出町柳駅から1両編成の叡山電車に揺られ、一乗寺駅前の商店街に降り立つ。食料品店や衣料品店、薬品店など生活色のにじむ商店と、ラーメンやお好み焼き、喫茶店など飲食店が幾つも並ぶ。主婦やお年寄りらの買い物客に交じり、学生たちの自転車が走る。
 「もうちょつと安くならへん?」。鮮魚店で値段交渉する地元住民の声が聞こえるかと思えば、芸術関係の本や雑貨を扱う書店「けいぶん社」の店内で、学生たちが静かに本を選ぶ。京都大3回生の今田真理子さん(21)は「一乗寺の商店街は、生活用品もあるし、おしゃれな雑貨やアート本もある。ここにはすべてがそろっているから、繁華街に出る必要がない」とまちに愛着を感じている。
 かつては、商店街に映画館「京一会館」があり、訪れる学生らであふれた。「日活ロマンポルノがはやった時代、学生が数十bの列を作って並ぶほどの人気でした」と靴店の店主下川廣和さん(50)。10年前になくなってしまったが、思い出して今も訪れる人があるという。
 大学の流出などで、学生たちは少しずつ減少傾向に。しかし、学生のために朝方まで営業しているところも多い。下川さんは「この商店街は24時間営業。夜中でもにぎやかですよ」と話す。
 駅から東へ。白川通を渡ると、湯豆腐料理や土産品店が点在し、観光地の雰囲気に変わる。坂を上り、「詩仙堂」を訪れて冬の情緒に浸りながら庭を眺める。ししおどしの音が響き、趣深い。先ほどの商店街のにぎわいがうそのようだ。
 「静かやねえ。きれいな庭で、何時間でも座っていたくなる」と、愛知県から訪れた高坂志なさん(80)。まちには、生活と文化の薫りが混在している。(京都新聞)
■窓 電車のホーム 避難場所望む 宇治市・堀井 昭子(アルバイト・55)
 電車のホームから転落した人を救うため、尊い2人の命を亡くしてしまいました。とっさのこと、私も居合わせたらどうしていたでしょう。
 避難場所がホームの下に数えられるくらいしかない駅を時々、見かけます。どうしてなのでしょう。構造上、何か難しい理由があるのでしょうか。たくさんの人が乗り降りするホームですが、それに耐えられる柱以外はすべてを避難場所にできないものでしょうか。
 電車のホームは川でいえば欄干のない橋のような所に思えます。人それぞれが事故のないよう心がけるのは当然ですが、より安全を願って壁面のようになっているホーム下に避難場所をお願いします。(京都新聞)
■青鉛筆
 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)の最寄り駅として3月1日に開業するJRユニバーサルシティ駅の駅員の制服が出来上がり、JR西日本が9日、公開した。
 帆船を模した駅舎に合わせ、制服は鮮やかな青と紺を基調にした船員風のデザイン。駅員の主力は20人の女性契約社員で、男性社員6人が駅長や助役などとして指導に当たる。
 同社はUSJの年間来場予定者(800万人)の4割強の350万人が同駅を利用すると見込む。「世界中から来る地理に不案内なお客横の『水先案内人』になりたい」と駅長(32)。(朝日新聞)
■JR寝台車内に短銃 同型1丁、吹田に
 札幌発大阪行きのJR寝台特急「トワイライトエクスプレス」の車内で1月末に見つかった短銃10丁と同様の型の1丁と実弾15発が、今月初め、JR吹田駅(大阪府吹田市)のコインロッカーで発見され、大阪府警が押収していたことが、9日分かった。
 油まみれという特徴も同じで、府警は北海道と関西を結ぶ鉄道による銃の運搬ルートがあり、新たに発見された銃もこのルートで運ばれた可能性があると判断。銃の鑑定を急ぐとともに、大阪周辺にあるとみられる受け入れ先の割り出しを進めている。
 調べによると、今月3日、50歳ぐらいの男の声で「吹田駅のコインロッカーに短銃を置いた」との匿名電話が吹田署にあり、捜査員がロッカーで銃などを見つけた。府警は列車を使った銃の受け渡しに失敗した可能性が高いとみて捜査。京都駅で不審な中年の男が車掌と一緒に個室内で荷物を捜した後、立ち去っていたことが分かっている。(京都新聞 夕刊)
■中之島新線 府・市、1対2で出資 大阪 建設主体の3セクに
 大阪府と大阪市は、国の新年度予算で新規路線に認められた同市内の京阪中之島新線と阪神西大阪線延伸について、建設主体となる第三セクターへの府市の出資割合を1対2とする方針を決めた。これまで第三セクター方式の府内の鉄道建設では、府市の出資金は同額だったが、財政難の府が難色を示し、交渉が長引いていた。出資比率で合意に達したことで建設主体の組織づくりにめどがつき、早ければ2年後の着工に向けて事業が動きだす。
 国土交通省は昨年夏、第三セクターが駅や線路を建設して民間鉄道会社に貸す上下分離方式の導入を決定。公営地下鉄並みの国の補助が可能となり、両線が初適用となった。
 総事業費は中之島新線が1503億円、西大阪線が1071億円。地元自治体が負担する第三セクターへの出資金は自主財源と地方債も含め、中之島新線が150億円、西大阪線が107億円。今回決まった出資割合で、負担金は府が約86億円、市が約171億円となる。
 府と市の交渉は、昨年末に国の新年度予算案が決定してから始まった。府は当初、1対4とするよう要請。市は他の三セク方式での出資額が両者同額だったため反発。今月初めからの幹部交渉で、市側が異例の倍額負担を受け入れた。
 府幹部は「財政事情がひっ迫する中でぎりぎりの選択をした」。市幹部は「同額が理想だが、府市の協調が必要と判断した」と話している。
 中之島新線は、京阪電気鉄道の天満橋駅から西へ玉江橋までの約3`。西大阪線の延伸は、阪神西九条駅から近鉄難波駅までの約3.4`。(朝日新聞 夕刊)
■JR高架橋 在来線 はく落相次ぐ 大阪近郊環状線など 総点検を開始
 一昨年の山陽新幹線トンネルのコンクリート落下事故をきっかけに新幹線のトンネルや高架橋の劣化が問題になったが、今度は大阪環状線などJR在来線の高架橋からコンクリートやモルタルのはく落事故が相次いでいる。昨年末からすでに5件。JR西日本は1月中旬から大阪近郊を中心に在来線で初めて打音検査を伴う総点検を始めた。劣化が進むと大事故につながる危険性がある点では同じだが、高速で走る新幹線に比べ危機感が薄かったとみられる。JRは「甘さがあった」と神妙だ。
 JR西日本によると、在来線の高架橋の調査は2年に一度、地上からの目視点検の形で実施してきた。しかし、おもに構造体として列車走行に耐えうるかの観点からの調査で、コンクリートのはく落には目が行き届いていなかったのが実情。一昨年6月の山陽新幹線トンネルのコンクリート落下事故を受け、翌7月に初めてはく落防止の視点で目視点検をしたという。
 最近では昨年12月25日、大阪市北区の大阪環状線高架橋下で重さ1.3`のコンクリートが公衆電話のひさしを直撃。電話中の人がいれば人命にかかわる危険があった。さらに、いずれも大阪駅付近の高架橋から同29日にモルタル片、翌1月7日にさびの塊、22日にもモルタル片が落下。25日には大阪府東大阪市の片町線高架橋から、駐車場にコンクリ片730cが落ちた。
 JR西日本は、地上からの目視点検だけでは予兆を発見しづらいと、1月15日から空中作業車を使い、至近距離でひび割れなどをチェック、必要ならハンマーでたたき(打音検査)、音の違いで異常を調べる点検を始めた。当面は大阪環状線と片町線、阪和線など9路線が対象。
 在来線高架橋でのコンクリート落下事故は過去にも起きている。1996年6月、神戸市中央区のJR東海道線高架橋から側壁の一部が落下し、男性が大けがをした。しかしけが人が出たケース以外では、はく落があっても記録を残しておらず、過去の発生件数もわからないという。
 在来線の高架橋は新幹線に比べ都心部が多く、表面が自動車のばい煙などで汚れ、ひび割れがあってもよく見えない場合が多い。それなのに対策は「後回し」にされていた実態があるという。在来線では昭和初期から数年前まで、建設時期にばらつきが大きい。補修記録もあいまいなうえ技術レベルもばらばらで、関係者は「検査がしにくいのでむしろ対策はとりにくい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
■駅ロッカー短銃を押収 吹田、寝台車と同型
 札幌発大阪行き寝台特急「トワイライトエクスプレス」の個室で1月末に見つかった短銑と同型の短統一丁が、大阪府吹田市のJR吹田駅構内のコインロッカーで新たに見つかり、府警捜査四課などはJRを使った短銑の流通ルートがあるとみて捜査している。
 調べによると、中年男性の声で今月3日、吹田署に「JR吹田駅のコインロッカーに銃がある。処分して欲しい」と電話があった。同署員が調べたところ、駅構内のコインロッカーから短統1丁と実弾15発が見つかった。銃はロシア製で、油まみれだったという。
 トワイライトエクスプレスの個室からは1月31日、ロシア製の短統10丁と実弾150発の入った手提げかばんが見つかった。これらの銃も油まみれで、府警は、今回見つかった短銃も同じ供給元から運び出された疑いが強いとみている。(朝日新聞 夕刊)
12日■危ない 京都新幹線ホーム 転落 30b逃げ場なし JR東海調査 新大久保駅と構造同じ
 1日約5万人の乗降客がある東海道新幹線京都駅は、人がホームから線路に転落した場合、約30bにわたり逃げ込むスペースがないことが11日、分かった。国土交通省はJR新大久保駅の3人死亡事故を受け、全国の鉄道事業者に事故防止の徹底を求める通達を出しているが、JR東海は各駅を点検、調査し、鉄さく設置やホームにはしごを架けるなど今後の対策を検討する方針だ。
 JR東海によると、新幹線京都駅には2つのホーム(約420b)があり、上下計4本の線路が通っている。ホームの東京寄りの部分約30bが、下を道路が通っているため新大久保駅と同じように鉄の高架橋になっており、ホームと線路の間に、ほぼ垂直に鉄板が渡してある。このため、ホームから転落した場合、4線路ともに人が入り込めるような空間がない。
 東海道新幹線16駅のうち京都駅以外の15駅のホームは転落した際、避難用ではないが人が逃げ込めるスペースが全体にある。
 同社広報室は「以前からホームに駅員を配置したり、列車非常停止装置の周知徹底を図り、安全対策は(他社よりも)先行している」としている。(京都新聞)
■近況・心境 足で書いた長池駅周辺の歴史
 JR奈良線・長池駅(城陽市)の嘱託職員川島秀夫さん(62)が、駅周辺の史跡や文化財などについて調べ、まとめた冊子「長池の町を歩く」を作成した。城陽市の協力を得て、1nずつ拡大コピーして駅の待合室に張り、乗降客の関心を集めている。
 1957年、旧国鉄に就職。約40年間在職したうちの大半を、関西線や奈良線などの車掌として乗務した。定年後の98年6月から嘱託職員になった。
 休日を利用して駅周辺を歩き回った。「長池は宿場町で、駅は明治29年に開業し市内最古。牛馬中心の交通手段を変える近代化のシンボルだった。地域の魅力があるのに観光開発が遅れていたんです」。1年かけて冊子を仕上げた。
 奈良線は、一部区間で複線化が完成し、3月のダイヤ改定で大幅に増便される。「これを機に駅周辺の人も本腰を入れて旅客誘致を図って欲しい」(朝日新聞)
■オピニオン 風 東京から 上海への特別列車の旅 余話 外報部長 加藤 千洋
 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記が、わずか7ヵ月の間をおいて再び中国を訪れた。平壌・北京間は航空便だと1時間半、ひとっ飛びの距離感だが、総書記はまたしても特別列車を仕立てて、今度は上海まで旅程を伸ばした。
 中朝の二つの首都を結ぶ国際列車に乗ったことがある。平壌駅を午前10時すぎに出発する寝台特急は、翌朝9時半に終着北京駅の1番線ホームに滑り込んだ。走行距離1371`。国境の鴨緑江を挟む新義州と丹東で計2時間停車したが、その分を割り引いて計算すると平均時速は60`になる。
 総書記が利用した濃緑色の特別列車は中国側の情報では旧東独製で、父の金日成主席が使用していたものと同じだという。主席が1987年5月に訪中した際は公式訪問だったので外国人記者も北京駅の取材が認められた。12両編成で前から8、9番目の車両から主席が降り立つと、ホームで迎えた当時の趙紫陽党総書記と熱烈な抱擁を繰り返したのを思い出す。
 94年7月に死去した金主席の遺体はいまも平壌市内の綿繍山記念宮殿に安置され、ゆかりの品々の展示室が隣接する。各国から贈られた勲章などゆかりの品のほか、黒塗りのリムジン、そして特別列車の車両一つがでんと置いてある。その中には絨毯が敷かれ、ソファ、木製机が並んでいた。旅行中にも執務し、会議を開いたようである。
 今回は帰国後に金総書記訪中の模様が朝鮮中央テレビで報じられた。そのめずらしい映像は列車内の模様も映したが、横長の車両の両側にソファが並び、金総書記がにこやかに談笑している。中国側国境の丹東駅に出迎えた中国共産党対外連絡部の王家瑞副部長らと会見している場面だった。
 こうした特別列車の旅のスタイルは、すべて金日成主席のやり方を踏襲しているようである。主席は飛行機ぎらいだったとされるが、実際には80年に死去した旧ユーゴのチトー大統領の葬儀に特別機で駆けつけた記録もあり、絶対に空を飛ばなかったわけではない。
 ただ知られる限り40回近くにも及んだ中国訪問では、ほとんど特別列車を使っていたことが判明している。91年秋の最後の訪中では2週間もかけ、孔子のふる里の山東省曲阜や案内役の江沢民主席の故郷の江蘇省を列車で訪れている。
 さて中国でも毛沢東やケ小平氏ら革命世代の指導者は国内視察に専用列車をよく使った。毛主席の最晩年に側近としてつかえ、死をみとって秘書以上の役割を果たしたとされる張玉鳳さんは、この特別列車の乗務員だった。主席の求めで仕事を変えたというのは中国ではよく知られたエピソードである。
 ケ小平氏と列車の旅で印象に残るのは、いわゆる「南巡講話」として知られる92年春の南中国各地の視察旅行のことだ。天安門事件後に停滞してしまった改革・開放政策を活性化させようと、90歳に近い老人は最後の力を振り絞って「改革を加速せよ」と各地で地方指導者にハッパをかけた。これを契機に中国経済は欧米諸国が科した制裁措置をなんとか乗り切り、2ケタ成長の軌道に戻っていく。
 金正日総書記は今回、そのケ小平氏が敷いた改革・開放路線のショーウインドーともいえる上海をじっくり見た。日米との合弁企業を参観し、証券取引所は2回も足を運んだ。そして帰路、新義州で途中下車して工場を現地指導し、「古い観念から脱せよ」「新たな思考方式を」など新しい指示を連発した。
 ケ小平氏は開放モデルの経済特区を香港に近い広東省にまずつくり、その経験の上に上海の浦東開発に着手した。それをどの程度参考にしたのか、金総書記は中朝国境の新義州や韓国との境界線に近い開城などに、北朝鮮版の経済特区の設置を準備しているとの報道がある。
 だとすると総書記の特別列車の再訪中は、ケ氏の「南巡講話」に似た、政策転換の意図を秘めた「西巡講話」の旅だったのかもしれない。(朝日新聞)
13日■レールに亀裂で遅れ 御堂筋線
 13日午前5時20分ごろ、大阪市の市営地下鉄御堂筋線の動物園前−大国町駅間で、運転指令所が信号異常を確認したため、動物園前駅に停車していた中百舌鳥発千里中央行き上り電車(10両編成)から両駅間で徐行運転に切り替えた。市交通局の保線係員が調べたところ、動物園前駅の西約270b付近で一方のレールに約2_の亀裂が入っているのを発見し、レールの下を鉄板で補うなどして仮復旧工事をした。この影響で上下26本に最高15分の遅れが出て、約1万5000人の足に影響した。(朝日新聞 夕刊)
14日■山陽新幹線 高架構造物のコンクリート 4割が補修必要
 山陽新幹線の高架橋やトンネルでコンクリート落下が一昨年相次いだ問題で、JR西日本は13日、同新幹線の全高架橋(総延長約200`)の劣化状況を調査した結果、高架橋造物全体の約4割で補修が必要と分かったことを明らかにした。2003年度中に補修する。
 JR西日本は今後、劣化個所とその周囲の計約3万平方bをたたき落とす計画で、既にたたき落とした分と合わせると、その面積は全表面積(約485万平方b)の1%弱に当たる4万5000平方bに上る。
 同社は「耐久力そのものに問題はない」としているが、03年度中に補修工事を終える計画で、00年度以降の対策費として総額約210億円を見込んでいる。また保守点検に赤外線カメラを導入するなど落下防止策を講じる。
 同社は一昨年10月から昨年12月まで、コンクリート高架構造物の劣化の度合いを調べる「総合診断」を、約10億円をかけて実施。
 構造物ごとにコンクリートの一部を採取し@内部の「中性化」と呼ばれる劣化現象の進み具合A鉄筋腐食の度合いB表面から鉄筋までの深さC塩化物イオン量−などをチェックした。
 高架構造物は平均長さ約18bが一つの単位となるが、高架橋など1万5000の高架構造物のうち、強度が高い合成けたなどを除く約9900の構造物の約4割の約3800で補修が必要と判明。劣化が激しく全面修復が必要な構造物も216あった。
 また山陽新幹線沿線の4支社のうち、広島支社は補修が必要な構造物を約2300抱え、全体の半分以上を占めた。同社は塩分を多く含んだ海砂が使われたためと見ている。
 同社は同新幹線トンネルで4万ヵ所以上の劣化を確認、在来線を含めてトンネルと高架橋の補修に1999年度と01年度で計275億円をかけている。(京都新聞)
■市バスと軽トラ衝突 南区、1人けが
 13日午後3時50分ごろ、京都市南区新千本通久世橋の交差点で、壬生車庫行き市バス=岡村広明運転手(23)=と、京都市南区久世大薮町、機械工具販売業北本哲也さん(30)の軽トラックが衝突した。北本さんが額に軽傷を負った。市バスには乗客約10人がいたが、けが人はなかった。
 九条署によると、岡村運転手は「信号を見落としていた」と話しているという。(京都新聞)
■切符で愛と縁結びを 近江鉄道、きょう発売
 近江鉄道(本社・彦根市)はバレンタインデーの14日、記念切符「バレンタインきっぷ」を発売する。
 記念切符は、愛知川駅−多賀大社前駅間の乗車券(400円)と多賀大社前駅の入場券(140円)を、真っ赤な台紙に金色の文字で「Valentine's Ticket」などと印刷したカバーに入れた。1セット540円。
 愛知川は、地名に「愛を知る」の「愛」と「知」の文字が含まれ、多賀大社は縁結びの神様で知られることから、愛と縁結びにちなんだという。
 近江鉄道各駅窓口や滋賀県内各地の近江鉄道旅行センターなどで発売する。通信販売も行う。問い合わせは近江鉄道運輸課TEL0749(22)3303。(京都新聞)
■山陽新幹線 高架橋 全線4割補修へ JR西日本210億円かけ 「予想以上の劣化」
 山陽新幹線(新大阪−博多)の高架橋の劣化状況を調査していたJR西日本は、高架橋全体の38%で新たに補修の必要なことが判明し、210億円をかけて2003年度までに補修すると13日、発表した。同社は「高架橋の状態の悪さは予想を超えていた。今後も同様の調査を続ける」としている。
 JR西日本は1999年10月から2000年12月にかけ、山陽新幹線の高架橋全線の劣化状況を調査した(一部推定を含む)。
 橋げたの長さ10−30b分を高架橋の1セットと数え、全線で174`ある高架橋を1万1552セットに分けた。
橋げたの裏や橋脚などを中心に、1セットから5ヵ所、15a四方のコンクリート片を採取し、劣化度や鉄筋の腐食度などを調べた。その結果、これまでに同社が実施した補修で、2448セットについては安全性が確保されていたが、新たに4421セットで補修が必要と判明した。
 新たに補修が必要とわかったうち、240セットは、橋脚や橋げたなどの表面全体のコンクリートをたたき落としたり、新しい鉄筋を加えたりするなどの「全面断面修復」▽1238セットは、現在の表面の上から樹脂を塗り、コンクリートの中性化を防ぐ「全面表面処理」▽2786セットは、劣化部分のコンクリートだけをたたき落として塗り直す「部分断面修復」が必要という。(朝日新聞)
■路面電車復活目指せ 市民らが運動 今出川通 東西4`を結ぶ 環境やさしく建設費も安い 町のにぎわいも
 かつて市電が走っていた京都市中心部の今出川通に路面電車を復活させようと運動をしている市民団体がある。鉄道の「空白区間」に電車を運行して、京都の町を電車で行き来できるようにしようという試みだ。京都で市電が全面廃止されて約20年。最近では、環境にやさしく、建設費が安いという路面電車の利点が見直されている。市民団体は「観光客の移動が便利になり、町のにぎわいを取り戻すことにもつながる」と期待している。
 市民団体は「今出川通に路面電車を走らせる実行委員会(IMADEN会)」(事務局・上京区)。上京区内の有志や商工店主のほか、大阪や兵庫、滋賀に住む人たち83人が会員。年間3000円の会費で運営している。
 欧州旅行で路面電車の快適さや実用性を実感したことをきっかけに、有志18人で一昨年6月に発足。「路面電車サミット」への参加や車両製造工場の見学、路面電車を生かしたまちづくりを進める先進地の市民団体代表を交えた勉強会の開催などに取り組んできた。
 電車の楽しさをPRするため、昨夏、京福電鉄の列車を借り切り、嵐山(右京区)まで「夜酒列車」を運行。今月中旬には叡山電鉄の貸し切り列車で鞍馬(左京区)や八瀬遊園(同)をめぐる企画を開く。
 路面電車の運行区間として、京福電鉄・北野白梅町駅(北区)と叡山電鉄・出町柳駅(左京区)を結ぶ東西約4`を想定。両電鉄の既存の路線がつながり、嵐山から鞍馬まで約36`が電車で結ばれることになる。3−5年以内での実現を目指しているという。観光客を引き寄せ、和装業界の不振で低迷する西陣地区の活性化にもつなげたい考えだ。
 低床型路面電車(LRT)の導入については、京都商工会議所が昨年、検討部会を設置。京都市の諮問機関・市基本構想等審議会も今後10年間の重点施策に挙げるなど、行政と経済界が呼応する形で前進している。IMADEN会は今月中にも市や同会議所に路面電車復活を求める要望書を手渡したいという。
 事務局長を務める元会社員文字英夫さん(63)は「路面電車で、ゆっくりと町並みを楽しんでもらいたい」と話している。(朝日新聞)
■市バスと軽トラが出合い頭に衛突 南区の市道交差点
 13日午後3時50分ごろ、南区上鳥羽南村山町の市道交差点で、久我石原町発壬生車庫行きの京都市バス=岡村広明運転手(32)=と、同区久世大薮町、機械工具販売業北本哲也さん(30)運転の軽トラックが出合い頭に衝突した。市バスには、10人ほどの乗客が乗っていたがけがはなく、北本さんが、頭などを打つ軽いけがをした。
 九条署によると、現場は、信号のある交差点。どちらかが、信号を無視して交差点に進入した可能性もあるとみて、調べている。(朝日新聞)
■ブレーキ故障 ダイヤ乱れる JR東海道・山陽線
 14日午前6時40分ごろ、兵庫県姫路市のJR山陽線網干−英賀保間で、網干発野洲行きの上り新快速電車(12両編成、乗客300人)に突然、自動的にブレーキがかかり、停車した。けが人はなかった。運転士がブレーキをかけたり緩めたりの動作を繰り返したところ、ブレーキは解除され、3分後に運転を再開した。この電車は同日朝、車庫を出る際にも同様のトラブルがあり、再発を防ぐため2駅先の姫路駅で運転を打ち切った。JR西日本が原因を調べている。
 この事故で、東海道・山陽線の京阪神地区を走る上りの新快速電車4本、快速電車1本が運休、やはり上りの新快速電車と快速電車計15本が最大16分遅れた。通勤通学客ら約2万4000人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
15日■車いすの乗降楽に 京都交通が低床バス導入
 丹波地域や府北部でバスを運行している京都交通(本社=亀岡市古世町)は近く、車いす利用者も乗降できる低床式バスを導入する。車内の床をこれまでのバスより低くし、高齢者や障害者に配慮した。亀岡市内と舞鶴市内を中心に計4台を運行させる。
 低床式バスは車内の床が従来のバスより30aほど低く、地面から約60aに抑えている。乗り口のドアを開くと、さらに車体が4a下がり、乗り口のステップに据え付けた手動のスロープで車いすの利用者も乗り降りできる。
 車内には車いす1台分のスペースを確保し、車輪止めやゴム帯などを装備、車内での転倒防止に努めている。乗り降りの際は、運転手が介助する。
 府北部では、丹後海陸交通(本社=与謝郡野田川町上山田)がすでに低床式バスを導入しているが、車いすのスペースを確保したのは、京都交通が初めて。
 また、すでに高速バスに取り付けている緊急事態告知装置を低床式バスの背面にも取り付け、「SOS」の電光文字で乗っ取り事件などの発生に備えている。
 亀岡市内を中心に4路線で3台、舞鶴市内は1路線で1台を運行する。バス停によってはスロープを下ろしにくい場所もあるため、同社は「特に亀岡市内の路線では、事前に利用などを連絡していただければありがたい」としている。(京都新聞)
■モノレール建設費負担 大阪府、10億円追加 新年度予算案 国文都市線延伸に
 大阪府北部で造成が進むニュータウン「国際文化公園都市(愛称・彩都)」に通じる大阪モノレール支線の国文都市線について、府は新年度当初予算案で、2期工事の建設費として10億円程度を計上する方針を決めた。府はすでに、今年度当初予算で建設費20億円を計上しているが、負担割合をめぐって開発者側と調整がつかず着工が先送りになっていた。景気低迷の影響で、一帯の開発について採算性が疑問視されており、巨額の累積赤字に悩むモノレールの赤字がさらに膨らむ恐れもある。今後、府議会などで建設の是非をめぐる議論が高まりそうだ。
 国文都市線は、大阪府吹田市の万博記念公園−阪大病院前駅間2.6`が1998年10月に開業した。さらに2期工事として、茨木市の国文都市東部地区まで6.5`が延伸される計画で、総工費約590億円が見込まれている。
 総工費の大半を占めるレールや橋脚などの施設については、地権者の都市基盤整備公団や阪急電鉄など開発者側と府が負担割合を決めるしくみ。しかし、負担割合をめぐる交渉が難航して着工は先送りされ、今年度当初予算に計上した約20億円が宙に浮く形になった。
 国文都市は茨木、箕面両市の約743fを、研究施設や文化施設、公園を備えた宅地にする計画で、一部で造成工事が始まっている。開発者側は、完成後の居住人口を5万人と見込んでいるが、国の研究施設「厚生科学基盤技術開発研究所(仮称)」の誘致しか決まっていない。周辺の宅地も売れ行き不振が続き、実際にどれだけの人口が見込めるかは不透明という。
 府は、今年度分の約20億円についても、大半を新年度に繰り越し、開発者との交渉がまとまった時点で建設費につぎ込む方針。府交通政策室は「近隣に大阪大や医療機関もあり、企業の誘致条件には恵まれている。主要交通手段であるモノレールは欠かせない」としている。
 大阪モノレールを運営する第三セクター「大阪高速鉄道」(吹田市)は、利用者数の低迷で約170億円の累積赤字を抱える。
 中山徹・奈良女子大助教授(都市計画)は「現在のような経済状況では、企業誘致も簡単ではない。建設費は府民の税金なのだから、計画を精査し、採算性が見極められるまで、モノレール建設を見合わせるべきではないか」と話している。(朝日新聞 夕刊)
16日■京都市2001年度予算案詳報(抜粋)
 京都市は15日、一般会計6874億2800万円、特別会計6380億177 万円、公営企業会計3003億6300万円、総額1兆6258億800万円にのぼる2001年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比4.3%減の超緊縮型ながら、先月策定された基本計画の内容を盛り込んだ初めての予算案となるだけに、環境、福祉、観光などに力点を置いている。162項目の新規事業を中心に、各分野別に紹介する。
・路面電車など検討
◇都市づくり
 厳しいシーリングの設定で、普通建設事業費は前年度の4分の3の961億円にとどまった。
 新たに策定した基本計画に盛り込まれた総合交通体系調査に7600万円を計上。観光地・嵐山の混雑解消に向けた社会実験や路面電車の検討に乗り出す。「歩いて暮らせるまちづくり」構想の策定にも400万円を組んだ。
 住宅関連では、高齢者向けを含む特定優良賃貸住宅助成の新規分500戸などに28億2600万円、公営住宅建設107戸分に18億5600万円など。
 幹線街路整備は、JR山陰線複線高架化調査などに28億5000万円。公園緑地整備は後世に残す保存樹の選定などに900万円、淀城跡公園整備計画調査に100万円。二条駅地区まちづくり総合支援には、2700万円を積んだ。
 消防では、大規模災害時に水を確保する「防災水利構相」策定に900万円、「文化財レスキュー隊」への難燃シートなどの配備に700万円を充てる。(京都新聞)
■地下鉄西伸に着手 京都市公営企業2001年度予算案 低公害バス導入
 京都市は15日、市バス、地下鉄、上下水道の各公営企業会計の2001年度当初予算案を発表した。市バスは路線見直しなど経営健全化策を進め、赤字幅を縮小させる。地下鉄は東西線の西伸に着手。上下水道は、料金値上げや人員削減で経営改善を図る。
 【市バス】乗客の減少が続き、営業収入は4.9%減の218億7200万円。14億5900万円の人件費カットをはじめ、運行距離の削減と横大路営業所(伏見区)の完全民間委託を行い、経常赤字は前年度比8.4%減の46億9200万円を見込む。不良債務は前年度当初比で約3割増の113億円になる。
 事業では、低公害バスなどを計34台導入する。ディーゼル車8台に微粒子除去装置を取り付け、環境対策に力を入れる。
 【地下鉄】予想乗客数は1日平均30万5000人で、ほぼ横ばい。営業収入は208億9700万円で微減の見込み。人員削減を行い、経常赤字は前年度より1.7%減の279億6000万円。累積赤字は1978億600万円に膨らむ。
 東西線の二条−天神川延伸には実施設計費2億7500万円を計上した。5月に烏丸線の開業20周年記念イベントを開く。(京都新聞)
■警報機の電波 十分に届かず 京福電鉄を行政指導
 北陸総合通信局は15日、昨年12月に列車同士の正面衝突事故があった京福電鉄に対し、電車に設置された警報装置の電波が導入当初よりも届きにくくなっているなどとして、点検と改善を求める行政指導を行った。
 同局は、事故発生時の無線連絡が聞き取りにくかったなどとされたため、事故後、同社の無線装置の運用管理状況などについて臨時検査をした。その結果、周辺の列車に異常を伝える発報信号装置の電波が、1988年の導入時に使用を想定した約2.4`の区間では届かないことが判明した。(京都新聞)
■市バス走行1日、4600`削減 経常赤字4億円
 自動車運送事業(市バス)特別会計は、3月からバスの1日あたり営業走行キロ数を4600`削減するため、乗客数を4.1%減の32万6000人と想定。運賃収入は4%減るものの、人件費、経費などの営業費用も5.8%減り、経常赤字は前年度より4億円減の46億円になる見通し。累積赤字は47億円膨らみ、137億9000万円にのぼる。
 高速鉄道事業(地下鉄2路線)特別会計は、乗客数を1%減の30万5000人と想定。経常赤字は279億円の見込み。累積赤字は1978億円にのぼる見通し。(朝日新聞)
■御堂筋線で煙 全線一時ストップ
 15日午後11時25分ごろ、大阪市内の地下鉄御堂筋線の大国町駅と動物園前駅の間の線路付近から煙が出ていると、駅員から大阪市消防局に連絡があった。同線は全線で運転を一時、取りやめた。同消防局などで原因を調べている。(朝日新聞)
■声 運転手さんの親切ほっこり 駅売店販売員 須藤 喜久子(大阪府池田市 56歳)
 山のふもとを走る路線バスでのことです。私は始発駅で乗りました。その際、幼稚園帰りの女の子が一緒に乗りました。
 後ろの方の高い座席に座ったその女の子は、3つか4つ目の停留所で、降りるのに手間取っていました。それに気がついた近くの中年の女性が「降りるの?」と話しかけたら、一つ前の停留所で降りるはずだったと、べそをかき始めました。
 「運転手さん、待ってあげて」と、その女性は呼びかける一方、女の子に「仕方ないわねえ」。事情が分かった運転手さんが「よっしゃ」と、女の子を抱きかかえて降りました。頑張って歩いて戻るように言うのだろうと思っていましたら、そのまま抱いて道路の反対側に渡りました。そして、折よく走ってきたバスに乗せ、次のバス停で降ろしてくれるよう運転手さんに頼んだようでした。
 2台のバスは、何事もなかったように走り出しました。昼下がりの車内はほっこりと温かい空気に包まれました。始発駅で心細そうに緊張して乗ってきた女の子が、けなげで可愛く、印象的だったので、よけいにうれしく、運転手さん、ありがとう、と思いながら降りました。(朝日新聞)
■100円バスを都心の「足」に 京都市 春から正式に”発車” 採算ライン及びませんが… 「夕方」に需要 車抑制も期待
 京都市交通局は、市内中心部で週末を中心に試験的に走らせてきた「100円循環バス」を、新年度から正式に路線バスとして運行することを決めた。始発と終発を1時間ずつ遅らせ、カード乗車券も使えるようにして利用者を増やし、都心部の「足」としての定着をめざす。
 100円バスは昨年4月から今年3月までを試行期間として、御池−烏丸−四条河原町を回るルートで運行している。昨秋には沿線の商店街と協力した増客作戦を始め、時間延長や平日運行などの実験を行い、利用の動向を調べていた。
 1日当たりの利用客は平均700人で、採算ラインの1300人には及ばないが、買い物や観光で町を歩く人たちの利便性を高め、マイカーの都心集中を抑える交通手段として定着させるため、正式運行を決めた。
 実験によって夕方の利用客が比較的多いことが分かり、4月からは運行時間帯を1時間遅らせ、土曜日と休日の午前11時から午後6時ごろまで10分間隔で走らせる。「トラフィカ京カード」などカード乗車券でも利用できるようにする。車両は、高齢者たちが利用しやすいノンステップバスに改める。
 運行はすべて嘱託運転手に任せる。1日当たりの運転手の必要人員も削減してコストを抑え、採算ラインを1日平均1000人ほどに下げることで、採算性の向上を図る。利用者が少なかったお盆や年末年始は取りやめる。市交通局は「夕方を中心に潜在的な利用があるはず。利便性を高めて新たなバス需要を掘り起こしたい」としている。(京都新聞 夕刊)
■未明の雪で新幹線遅れ
 低気圧が日本海を通過している影響で、16日も大気の不安定な状態が続いている。未明から降った雪で新幹線に遅れが出た。
 JR東海道新幹線は静岡駅構内で午前六時ごろ、ポイントが積雪による凍結で自動切り替えできなくなり、新大阪行き「こだま493号」(乗客230人)が20分遅れで発車、新大阪駅に15分遅れで到着した。この影響で、東京発博多行き「のぞみ1号」が10分程度遅れるなど、朝の下り新幹線のダイヤに乱れが出た。
 大阪管区気象台によると、17日にかけて近畿北部は大雪の恐れがあり、大阪や京都の市街地でも雪が降る見込み。(朝日新聞 夕刊)
17日■二条駅シネコン ローズ社破産 三セク「計画変更ない」
 京都市などが二条駅地区(中京区)で進める複合娯楽施設整備で、核テナントとなる米映画興行大手のローズ・シネプレックス・エンターテインメント(ニューヨーク)が事実上破産した問題で、事業主体となる「二条プラザ」社(京都市)は16日、「これまでの計画に変更はない」との意向を示した。
 複合娯楽施設は、市が第三セクターを通して地区内に保有する用地を、ホテル・スポーツ運営会社「京都プラザ」(同)などが設立した二条プラザに貸し付けるかたちで整備する。
 二条プラザの意向を受けて、京都市は「ローズ社が、事業展開できない状態ではないと聞いている」(建設局)と話している。(京都新聞)
■京福永平寺線 23日から再開 衝突事故後、68日ぶり
 京福電気鉄道(京都市)は16日、昨年12月17日の電車正面衝突事故で運休している永平寺線(東古市−永平寺間)の運転を23日から再開すると発表した。これまでバスで代替輸送していたが、68日ぶりに電車が運行する。京福電鉄は「安全運転に全力を注ぎ、信頼回復を図りたい」と話している。
 運転再開に当たり京福電鉄は@ブレーキ装置の点検A1両で運行する場合、多重系のブレーキ装置を備えた車両の使用B車両点検の強化や運転士の習熟訓練などを実施。すべての車両の安全を確認した。(京都新聞)
■降りて歩いて 7 京阪八幡市駅(八幡市八幡高坊) 門前町の景観、懐かしく
 京都方面から、京阪沿線で屈指の車窓風景といわれる宇治川と淀川の鉄橋を渡るとすぐ八幡市駅。地下通路を上り、改札口を出れば、男山がすぐそこまで迫る。山上の石清水八幡宮行きケーブルの起点として参拝客が利用する。
 駅を出て右に折れると、石清水八幡宮の「一の鳥居」だ。そこから徒然草「仁和寺にある法師」の舞台の高良神社や表参道へと続く。鳥居わきの石畳の道を1、2分歩いただけで街道の面影を残す古い土蔵と安居橋(たいこ橋)が織りなす景観に出合える。この道は高野山(和歌山県)への参けい道「東高野街道」。街道筋に市街が形成され、多くの商店が軒を連ね、八幡や楠葉(大阪府枚方市)などの人々の台所として親しまれていた。
 駅と同じ1910年に一の鳥居前に開業した和菓子店「走井餅老舗」の店主井口博久さん(72)は「戦前戦中には、出征する人が『勝負の神様』の八幡さんに多くお参りに来た。参道には民芸品を売る土産物屋が並んでいた」。戦後も、木津川にあった水泳場への行楽客でにぎわい「浮き輪などの売店が多数出店していた。当時の駅前は狭かったけど、活気があった」と駅前に住む男性は振り返る。
 しかし、今では郊外に次々出現した大型店舗に客が流れ、看板を下ろした店も目立つ。「いつ、急行停車駅を外されても不思議やない」の声も。水泳場もなくなり「よそから来るのは週末のハイキング客くらい。正月も駅からそのままケーブルに人が流れてしまう」と井口さんは嘆く。
 駅から南へ3`の松花堂庭園までの間には、趣ある町並みが続く。「まずは駅前の活性化からや。商店や行政が一緒になって、観光客や市民に歩いてもらえるように知恵を絞らな」。門前町の復活に井口さんたちは力を込める。(京都新聞)
■JR西日本管内調査 待避空間、駅の2割 京都駅など安全整備へ
 JR西日本は16日、東京・JR新大久保駅で先月起きたホーム転落事故を受けて実施した管内調査の結果と安全対策を発表した。ホーム全体に待避スペースがある駅は全駅の2割強にとどまっており、同社は2001年度から一部の駅で転落防止さくを試験的に設置するほか、京都駅など乗降客数の多い駅から非常停止ボタンや避難用はしごの整備を進める。
 管内の1231駅のうち、ホーム下の全体に待避スペースがあるのは276駅、一部あるのは330駅。まったくないホームは760駅にあり、全体の約半数にのぼった。
 転落を知らせる非常停止ボタンは在来線で9駅にしかなく、京滋では、ホームが曲線で電車とのすき間が大きい六地蔵駅(宇治市)のみだった。
 このため、同社は新たに京橋駅(大阪市)など3駅のホームに転落防止さくを試験的に設置して効果を調べる。1日の乗降客数1万人以上の駅には、今後3、4年をかけて安全設備を増設する。ホーム下に待避スペースがない106駅では、転落者がホームに上るための避難用はしごを20b間隔で設置。非常停止ボタンがない177駅で同ボタンを設ける方針で、01年度は京都、山科、草津など28駅に整備する。(京都新聞)
■JR新大久保転落事故 哀悼メール翻訳転送 京都市国際交流協会 韓国語HPに
 JR山手線新大久保駅でホームから転落した男性を助けようとして亡くなった韓国人留学生の故李秀賢さんを悼み、京都市国際交流協会(左京区)が、日本語のメッセージを韓国語に翻訳した上で、李さんのホームページに届ける活動を始めた。
 李さんが大学時代に韓国ソウルで開設していたホームページには、哀悼の電子メールが届き、約3週間が経過した現在でもメールは1日50件以上にもなるという。しかし、日本語に対応していないため、日本から日本語で送ると文字化けして読めなくなり、同協会に「なんとかメッセージを送れないか」との声が寄せられていた。
 そこで、同協会の韓国人スタッフ鄭昌根さん(33)が、ホームページを管理する韓国のインターネット接続会社と相談し、日本語のメッセージを韓国語に翻訳して、李さんのホームページに転送することにした。送られたメッセージは、ホームページで保存される。
 鄭さんは「李さんの死に、日本人も哀悼の思いを抱いている。韓国の人たちにも、日本からたくさんのメッセージがあることを知ってもらえれば」と話している。
 希望者は、メッセージを電子メールでoffice@kcif.or.jp または郵便で〒606-8536 京都市国際交流協会「哀悼メール係」TEL075(752)3511へ。(京都新聞)
■転落事故防止策 ホームに避難用階段 JR西 退避場所ない106駅に
 プラットホームからの転落事故対策として、ホームさくの試験設置や危険表示器の導入を検討しているJR西日本は16日、今春から3年間で、ホーム下に退避場所がない106駅に、ホームに上がるための避難用階段を約20b間隔で設置すると発表した。一連の対策に40億円を見込む。
 ホームさくは2001年度中にJR東西線北新地駅と京橋駅、片町線東寝屋川駅の3駅に、効果を見極めるため試験設置する。ホーム進入前の電車に異常を知らせる危険表示器も同年度中に導入する。また、3年間で、在来線9駅にある非常停止ボタンを177駅に増設、在来線4駅のホーム下にある転落検知マットも大阪環状線福島駅など数駅に増設する。ホームに駅員を配置しているのは全1231駅中78駅で6.3%にとどまるが、同社は「設備の充実で安全性は向上する」として、配置駅の増加は見送った。(朝日新聞)
■駅前整備に7億3000万円 長岡京市の予算案
 長岡京市は16日、2001年度当初予算案を発表した。一般会計は約230億2000万円で前年度比1.8%の減。国民健康保険事業や介護保険事業など10の特別会計を合わせた総額は約408億9000万円で、前年度に続いて400億円を超えた。
 一般会計の歳入は、個人市民税が前年度比6.2%の減となった。しかし法人市民税が41.9%増えたため、全体では1.6%増の123億9000万円になった。歳出では、駅前再開発事業の縮小などに伴い、投資的経費が28.8%減った。
 JR長岡京駅西口地区の再開発関連事業として、駅前広場と駅前道路の整備に約7億3000万円を計上している。
 同再開発事業では、大手スーパー・マイカルの進出断念が決まっている。今井民雄市長は「代替店舗の誘致に努力している。予算は半減したが、関連事業は引き続き進める」と説明した。(朝日新聞)
18日■嵐山観光の渋滞解消へ 私鉄と「企画切符」発行 パーク・アンド・ライド 流入車量の抑制対策 京都市、予算案に調査費
 観光シーズンの渋滞を解消するため、京都市は新年度から、嵐山地域で流入する車の量の抑制や公共交通機関の利用促進など総合的な交通対策に取り組む。21日の市議会に提案する2001年度当初予算案に、観光地交通対策検討調査の費用として2000万円を計上した。実態調査を行ったうえで、観光地周辺で車からバスに乗り換える「パーク・アンド・ライド」の実施も目指す。
 市の調査によると、京都を訪れる観光客の2割がマイカーを利用している。主な観光地では、シーズンになると車が集中し、観光客の移動だけでなく、地元住民の暮らしにも影響を与えている。
 嵐山地域は、JR西日本など3社の鉄道駅があり、バス路線も整っている。ところが、片側1車線しかない道路が多いため、春や秋には渋滞で車がほとんど動かなくなる。
 嵐山での交通対策調査は2年計画で進める。紅葉が色づく今秋には渋滞の実態を調べ、問題点を検証する。市は、私鉄と協力した「観光企画切符」の発行、「パーク・アンド・ライド」の実施、車の通行規制などを試験的な事業として検討しており、具体的な内容を私鉄やバス会社、地元住民などと連携して決める方針。
 市は、こうした取り組みの結果を分析したうえで、嵐山に適した渋滞対策の導入を目指す。「観光地の渋滞は放置できない問題だ。嵐山以外の観光地でも順次、実態調査に取り組み、新たな交通対策を確立したい」(交通政策課)としている。(京都新聞)
■大階段 駆け上がってみれば 春間近
 171段の階段を駆け上がるタイムを競う大会「天まで翔けろ、春よ来い!」が17日、下京区のJR京都駅ビルであり、18歳から75歳までの288人が出場した。
 大会はJR西労組などの主催で、今年で4回目。4人1組の72組が階段横で見守る見物客の声援を受けて個人記録と団体記録に挑み、個人45歳以上の部では長谷川義実さん(49)=兵庫県香住町=が3連覇を果たした。
 団体の部で、水着の上に白衣を着て走った左京区の薬剤師片田由美さん(41)は「後半でばてました」と話しながら、「特効薬の調合も考えましたが、ドーピングが心配で」とジョークを飛はす余裕も。(朝日新聞)
19日■せんせいおしえて リニアモーターカーってどういう仕組みで走るの? 磁石と磁石が引き合ったり反発したりする力を使うのよ
 藤原先生 車体に載せた磁石と、地上の磁石の引き合う力と反発する力を使って進むのよ。
 ののちゃん 磁石って、S極とN極がくっついて、S極とS極、N極とN極どうしはけんかするんだよね。
 先生 そうよ。線路の両側のかべにいくつも磁石を並べていて、N極とS極を交互に切り替えて走らせるのよ。車体にある磁石はN極とS極が固定してあるわ。
 ののちゃん よくわかんなーい。
 先生 車体の磁石のひとつがN 極とするわね。そのななめ前にある線路の磁石をS極にするとどうなるかな?
 ののちゃん N極とS極だからくっつくよね。
 先生 そう。線路の磁石は固定してあるから、車体の方が前に引っ張られるの。車体が前に進んで地上の磁石と並んだら、今度は地上の磁石を車体の磁石と同じ極にして、反発する力で車体を前に押し出すの。コンピューターが車体の磁石の位置と、線路の磁石の位置を精密に調べて、走らせたい方向に線路の磁石の極を自動的に切り替えるんですって。
 ののちゃん どうやってN極とS極を切り替えるの?
 先生 磁石はね、みんながよく知っている黒い磁石じゃないの。金属の線をぐるぐる巻いて電気を流すと磁石になる電磁石を使っているわ。流す電流の向きを変えると、N極とS極が反対になるのよ。多いときは1秒間に50回も切り替わるわ。
 ののちゃん 忙しいんだね。
 先生 だって、速さが500`以上出るんだって。東京と大阪を1時間で走れるそうよ。
 ののちゃん 車体が浮きながら走るって聞いたけど、どうして?
 先生 前に進ませるのと同じで、電磁石の力で車体を浮かせるのよ。500`の速さだと、線路のどこかに触れていると、部品のすり減りや衝撃がすごいから、浮いて走るのよ。
 ののちゃん 車輪はないの。 先生 走り始めと、止まる時はゴムタイヤで走るんだって。速さが140`ぐらいになると車輪をたたんで浮き始めるのよ。
 ののちゃん 乗ってみたいな。
 先生 今はね、山梨県都留市という所などで実験をしているの。長さが18`の実験線で、どれだけ速く走れるかや、ブレーキがちゃんときくかどうかなどを調べているそうよ。去年の3月には実験をひと区切りして、国が「技術的にはだいたいできあがり」と認めたわ。でも、ちょっとは開発関係者に宿題が出たけどね。
 ののちゃん 先生みたいだね。 先生 たくさん走ってもすぐに壊れないかや、つくるのにもっとお金がかからない方法を考えなさい、ってね。
 ののちゃん そんなにお金がかかるの?
 先生 実験線は1`つくるのに110億円だったわ。
 ののちゃん すごいお金だね。まだまだ、時間がかかるんだ。
 先生 それに、磁石の力が強すぎて人の体に悪い影響を与えないかと心配する人もいるの。ののちゃんが大きくなるころに走っていれはいいね。
 今回は京都府木津町の小学6年生、矢部浩教君の質問をもとに構成しました。
調べてみよう
 @リニアモーターカーには超伝導という技術が使われているよ。
 A磁石の力で動くほかの乗り物を調べてみよう。
 ●発展学習のためのホームページ「ののちゃんNIE」はwww.asahi.com/paper/nie/index.html(朝日新聞)
20日■転落防止策を国交省が指示
 JR山手線新大久保駅で1月、洒に酔って線路に転落した男性と助けようとした男性2人がいずれも電車にはねられ死亡した事故を受け、国土交通省は19日、利用客が多いホームに非常停止ボタンと避難スペースを設けることや、駅構内の洒販売を見直すなど再発防止策を取るよう各鉄道事業者に指示。対象は大都市圏の通勤路線にある駅ホームで実施計画を5月末までに報告するよう求めている。
 同省によると、5分未満に1本の割合で列車が来るなど乗客が多いホームでは、接近中の列車に非常ブレーキをかける非常停止ボタンと、ホームから人が転落したことを検知し電車を止める転落検知マットの整備などの対策を指導した。(京都新聞)
■JR京都駅に防護さく設置 新幹線ホーム 来年度中に
 東海道新幹線京都駅ホームの一部に転落退避スペースがない問題で、JR東海は19日、同部分のホーム上に転落防止用のステンレス製のさく(高さ約1b)を2001年度中に設置することを決めた。
 JR京都駅には2つの新幹線ホーム(約420b)があり、上下計4車線とも東京寄りの1車両分(約30b)は、転落死亡事故が起きたJR山手線新大久保駅と同様、ホームから転落した場合、人が逃げ込むスペースはない。強度保持などのためにホームと線路の間に鉄板が設置してある。
 東海道新幹線16駅のうち、退避スペースがないのは京都駅の同部分のみ、という。
 またJR東海は事故防止のため、在来線で、1日の乗客が1万人以上の23駅で列車非常停止ボタンを整備、5000人以上の19駅でも順次、整備する方針。(京都新聞)
■小倉駅開業で記念入場券 JR西日本発売
 JR奈良線が一部複線化し、宇治市小倉町中畑に「小倉駅」が新設されるのを記念して、JR西日本は3月3日から31日まで「JR小倉駅開業記念入場券」を発売する。
 小倉、六地蔵、宇治、新田、城陽の各駅の大人記念入場券5枚1セットで700円。表紙に小倉駅の駅舎をあしらった台紙(縦10a、横21a)に納められている。発売数は1万セット。3日午前5時半から5駅で発売する。郵送でも受け付ける。JR西日本京都支社(075・682・8023)へ。(朝日新聞)
■声 満員電車では手の場所困る 高校生 田中貴也(奈良市 17歳)
 テレビで痴漢冤罪の特集を見ました。私も満員電車で、1時間近くかけて通学しているので、ひとごととは思えません。
 毎朝、電車の中へ体を押し込もうとするのですが、それでも車内に入れきれず、駅員が走ってきて押し込んでくれます。そんな満員電車が揺れて、周りの人に体が当たることもあります。揺れるたびに、女性は嫌そうな顔で私を見ます。
 何となく気まずいので、電車の扉が開くと、仕方なく女性のいない混雑した方に行かざるを得なくなります。テレビでは、痴漢と疑われないように両手でつり革を持つとか、みんなの見えるところに手を持ってくればよいと言っていましたが、毎回やるのは不可能です。
 両手で持っていたかばんを少し動かしただけで、痴漢と間違われた人もいます。一度、その疑いをかけられたら無実を証明するのは難しく、警察からも「お前が犯人だ」と決めつけられるそうです。たとえ、無実を証明したとしても、多額の裁判費用と長い年月がかかり、金と時間を費やすだけになりかねません。
 罪を着せられた人も、だれのせいにもできません。このようなことをどう解決すべきなのでしょうか。(朝日新聞)
21日■USJ観光客向け 往復割引切符発売 来月1日、JR西など
 JR西日本は20日、近畿日本鉄道や阪神電気鉄道など関西の私鉄と提携し、3月末に開業するテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)までの往復の割引連絡切符を発売すると発表した。
 近鉄と提携して発売するのは、運賃と特急料金が安くなる「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン往復きっぷ」で、USJの入場引換券がセットになっている。名古屋・三重方面の近鉄の143駅から特急指定席に乗り、鶴橋駅(大阪市)でJRに乗り換えて、USJ最寄り駅のユニバーサルシティ駅までがサービス区間。3月1日発売。
 阪神電鉄との連絡切符は「ユニバーサルシティ往復乗車券」。阪神のほか神戸高速鉄道、神戸電鉄、山陽電気鉄道の計4社の主要130駅からユニバーサルシティ駅までの運賃が割り引かれる。(京都新聞)
■8事業分野別業績を算出へ JR西とグループ
 JR西日本は20日、グループ会社と本体の部門を一体にとらえ、事業分野ごとに8つの経営単位に分ける経営体制に4月から移行すると発表した。経営単位ごとに本社機能を持たせ、業績を明示する。将来的には、経営単位ごとに戦略を策定したり、分社化して統括会社を設置したりする可能性もあるとしている。JRグループとしては初めて。
 経営単位の名称は、鉄道事業以外がカンパニー、鉄道事業関係がビジネスユニット。カンパニーは物販・飲食(グループ会社数8社)、ホテル(同7社)、ショッピングセンター(同20社)、不動産(同6社)の4つ、ビジネスユニットは運輸・営業(同9社)、車両(同1社)、施設(同2社)、電気(同1社)の4つ。(朝日新聞)
■広島・JR可部線の住民「乗車運動」 「さよなら運動と理解」 JR西社長
 JR可部線全体の4分の3にあたる同線広島市・可部−広島県戸河内町・三段峡(46.2`)間の廃止を検討しているJR西日本の南谷昌二郎社長は、地元の自治体や住民が進めてきた同線への「乗車運動」について、20日の記者会見で「消えゆくローカル線への『さよなら運動』が行われたと理解している」「敬意を表し、努力を多とするが、このような地域振興策があるのなら、もっと早くからやっていただければよかった」などと述べた。住民らはこの発言に猛反発している。
 廃止対象の区間の沿線にあたる同県筒賀村の内田和昭村長(64)は「試験増発期間中の輸送密度も公表されていない段階で、こういう発言をするとは信じられない。驚いて言葉もない」と語った。
 三段峡駅前にある「三段峡ホテル」の高下務社長(53)は「沿線住民の運動をせせら笑うかのごとき発言は許せない」と憤っている。(朝日新聞)
■修繕費の負担求めて 新たに2社と調停へ JR西日本
 山陽新幹線のトンネルや高架橋が劣化しているため、JR西日本が施工業者31社に修繕費の一部負担を求めた問題で、同社は交渉が難航している鹿島と清水建設のゼネコン2社に対し、新たに民事調停を23日に大阪簡裁に申し立てると20日発表した。これで民事調停で解決をめざすのは計8社になり、残る23社とは負担金を一部減額するなどして交渉がまとまったという。(朝日新聞)
■JR本州3社 同時に完全民営化へ 今夏にも政府保有株売却
 国士交通省は20日、JR東日本、西日本、東海の本州3社を同時に完全民営化させる方向で最終調整に入った。これまで東海が巨額の長期債務を抱えていることなどから、完全民営化は「時期尚早」と主張していたが、容認する公算が大きくなった。同省は今通常国会に政府保有株空知却する前提となるJR会社法の改正案を提出、今夏にも株を売却する方向だ。1987年に民営化に踏み切った旧国鉄改革は、仕上げに入ることになる。
 完全民営化はもともと、閣議決定された国鉄改革の基本方針。経営の自由度を確保したいとして、東日本、西日本が実現を要望していたが、東海は年間の売上高の5倍近い債務を抱えていることなどから早期の完全民営化に反対していた。旧運輸省は当初、昨年の通常国会での法案提出を模索していたが、見送った。東海はJR他社との保有財産の区分けなどで一定の配慮を受けることを条件に応じるとみられる。
 JR会社法は、旧国鉄の民営化で、鉄道サービスが低下するような事態を招かないことなどを目的に定められた。代表取縮役の人事や、資金調達、事業計画、重要な財産の譲渡といった点で、国の認可が必要で、他の私鉄よりは経営に足かせをはめる内容になっている。
 JR会社法が改正されれは、政府は、市場の相場動向や経済情勢などもにらみながら、今夏以降、売却のタイミングをうかがうことになる。
 国が保有する本州3社の株式は、JR東日本が50万株(全株式の12.5%)、西日本が63万株(同31.5%)、東海が89万株(同39.7%)。売却益は、旧国鉄の年金支払いの一部としてもあてられる。(朝日新聞 夕刊)
22日■渋滞なくせ交通実験 京都市・府警 三条通3月1日〜7日 バスう回 荷降ろし制限
 繁華街の真ん中で車の渋滞が頻発する京都市中京区、東山区の三条大橋周辺の三条通で、京都市と京都府警は、右折禁止の規制や業者の荷降ろし場所の限定、仮歩道の拡幅などで、車の流れを促す交通社会実験を、3月1日から7日まで実施する。渋滞の解消と歩きやすい環境づくりが狙い。周辺道路を含め好影響が出た場合は、規制の導入を本格的に検討する。
 実験の対象は、三条通の河原町通−川端通間(300b)。三条通は交通量が多く、河原町以西は商店街の歩行者専用道路で「T字路」となっている。路線バスが東行き、西行きを合わせて平日で約930台も通るうえ、沿道の店舗に荷物を運び込む車などが路上に連なり、渋滞が頻繁に起きている。
 市交通政策課によると、実験は、河原町通を北行する車を右折禁止とし、市バスは三条通を西行き一方通行とすることで、三条通に入る車の数を抑える。市バスは一部の路線で御池通をう回するルートに変更し、「河原町三条」バス停は御池通河原町東入ルに移設する。
 荷降ろし場所の限定は、4日と6日の午前9時から午後6時の間。路肩に交通規制用のラバーコーンを並べて歩道を車道側に広げる。駐車スペースを10ヵ所ほどに限り、路上駐車を減らす。
 また、周辺住民や商店主、市バスの利用者を対象にアンケート調査をし、実験の効果や問題点をさぐる。
 規制によって周辺が混雑することも予想されるが、「問題が起きた場合でも、具体的な渋滞の解決策が見つかれば、実験内容を正式に取り入れることを考えたい」(市交通政策課)としている。(京都新聞)
■JR民営化 国、新たな支援約付く 3社同時移行、最終合意
 JRの完全民営化問題で21日、扇千景国士交通相と、JR東日本、西日本、東海の本州3社の社長が同省内で会談し、3社を同時に完全民営化させることで最終合意した。扇国土交通相は、JRが長期債務を返済しやすくするよう政府で支援策を検討することを約束。これを受けて、反対していたJR東海が容認することを表明した。
 同省は今通常国会にJR会社法の改正案を提出、今年秋の施行を待ち、それ以降、政府が保有するJR株を売却する。1987年4月の分割民営化から14年で、旧国鉄改革は最終局面に入ることになる。
 完全民営化問題で東海は、巨額の債務を返済するにあたり、税制面での優遇措置などを求めてきた。同省はこれらを含めて検討し、2002年度予算に向けた今年夏の概算要求までに結論を出す方向だ。
 同省の改正案によると、本州3社を、同法から除外。代表取締役の人事に対する国の認可制などの規制をはずす。ただ、JRは公共性が高いとの観点から、改正案とそれに関連する指針で、路線の維持のほか、駅周辺の中小業者らへの配慮、会社をまたぐ運賃の「通算制」や駅の使用などでのJR会社同士の協力体制の維持などを求める。これに反した場合、勧告や改善命令を国が出すほか、罰金規則も設ける。(朝日新聞)
■JR3社の完全民営化 支援策になお課題 内容次第 経営努力に逆行も
 政府が保有する株式をすべて売却するJRの完全民営化問題は、曲折の末、「本州3社同時」でようやく決着した。だが、国士交通省が21日約束した債務返済のための支援策は、内容によってはJRの経営努力による債務返済と逆行することにもなりかねない。実際は、私鉄以上の規制も残る。政府にとって、特殊法人改革が大きな課題となっている今、旧国鉄改革という「先駆的」事例だけに、将来に禍根を残す方法は、断じてとるべきではない。
 「債務の早期返済の手だてが必要との認識で一致した。(株式売却で)民営化は深度化する」
 21日夕、扇千景国土交通相との会談を終えたJR東海の葛西敬之社長は、合意をこんな表現で現した。旧道輸省は当初、昨年の通常国会での法案提出を狙ったが、「年間の売上高の5倍近い債務を抱えており、民営化は時期尚早」との葛西氏の反対で見送り。早期実現を求めるJR東日本、西日本の声も強まり、最終的な決断を迫られていた。
 同省は支援策について、税制面での優遇措置を中心に検討するとしている。だが「国民に受け入れられるよう、どんな支援策を取れるか、論理構成を整理したい」(幹部)という段階だ。
 問題は山積している。東海だけを特別扱いすることは難しいため、同省は「新幹線」「幹線」といった位置づけをして優遇措置を練る構えだ。だが、そうすれば、完全民営化の対象とならない他のJR会社とのすみ分けをどうするのかという疑問も出てくる。
 「JRは、もはやそんなに巨大な存在ではない。変な過大評価だ」今年に入って、国土交通省が路線維持などで私鉄を上回る規制を残す動きを強めると、南谷昌二郎・JR西日本社長はこう強調した。
 全国に路線網を持ち、国民にとって極めて影響がある。だから何らかの規制は残さなければならない−。簡単にいえば、これが国土交通省の論理だ。だが、路線維持や中小企業者への配慮ならば、私鉄でも規模の違いはあっても同様だ。完全な民間企業となるJR3社に公共性の網をどうかぶせるかが課題になる。
 このほか、JR旅客会社への線路使用料を低く抑えることで経営を維持しているJR貨物の将来像は、まだ描き切れていない。JR北海道、九州、四国の3社の経営改善を含め、課題は多い。(朝日新聞)
■電車のガラス傷つけた疑い 難波で高校生逮捕
 大阪府警鉄道警察隊と浪連署などは、JRの電車の窓ガラスに傷をつけたとして府内在住の私立高校3年の男子生徒(18)を器物損壊容疑で現行犯逮捕した、と21日発表した。JR西日本や関西の私鉄では昨年から窓ガラスが傷つけられる被害が相次いでおり、関連を調べている。
 調べでは、男子生徒は20日午後3時15分ごろ、大阪市浪速区のJR難波駅でホームに停車中の同駅発奈良行き快速電車内で、座席に座りながら窓ガラス1枚に傷をつけた疑い。(朝日新聞)
■JR3社と国交相 完全民営化で合意
 扇千景国土交通相は21日、JR東日本、西日本、東海の3社社長と会談、政府保有の3社の株式をすべて売却する「完全民営化」について3社と合意した。これにより民営化方針が最終的に決まった。
 国土交通省は、完全民営化の前提となるJR会社法の改正案を開会中の通常国会に提出する。改正法の成立を経て、早ければ今秋以降、株式市況をにらみながら3社の株式を順次売却する。
 これにより「国鉄改革の最終目標」とされた完全民営化は、1987年の国鉄分割・民営化以来、14年目にして最終段階に入ったことになる。
 完全民営化をめぐっては、東海道新幹線を保有するJR東海が「分割民営化の際に、ほかの2社と比べて過大な長期債務を負わされており、その処理策が必要」などと主張し、慎重論を展開。債務の早期返済に向けた税制上の優遇措置などを求めていた。
 21日の会談では、国土交通相から具体的な優遇制度についての言及はなかったが、葛西敬之JR東海社長は「何らかの対策をとる必要があることについて(同相と自分の)認識は同じだと受け止めた」として、完全民営化そのものについては同意した。
 JR会社法は、分割民営化後も国が経営に関与する余地を残すため、各社の代表者人事や資金調達などについて国土交通相の認可が必要と定めている。
 ただ@不採算ローカル線の廃止に当たっては判断の根拠について説明責任を負うAホテルや小売業など、JRが鉄道以外の事業を広げる際、地元の中小業者に配慮する−などの「指針」を法律の中に盛り込み、国土交通相が各社に指導、勧告できるようにする見込みだ。(京都新聞)
■京福電鉄に是正勧告 正面衝突事故で労基署
 運転士3人が死傷した京福電鉄正面衝突事故(昨年12月)で福井労働基準監督署は22日、同電鉄の石田栄一社長を呼び、労働安全衛生法違反があったとして安全衛生管理体制の是正勧告をするとともに、再発防止の要請をした。
 事故後、同労基署が実施した労働災害調査の結果、毎月1回以上の開催が義務付けられている労使双方による安全衛生委員会が年数回しか開かれていなかったほか、総括安全衛生管理者を選任した際に報告書を同労基署長に提出していなかったことが判明した。
 同労基署は同社に対し、安全衛生委員会の活発化を図り労災防止のための調査、審議を十分に行うよう指導。3月21日までに改善内容を報告するよう求めた。(京都新聞 夕刊)
■車と衝突後暴走2` 越美北線列車 ブレーキ損傷 JR西、公表せず
 福井県内を走るJR越美北線で11日、列車が踏切で乗用車と衝突した直後、ブレーキが突然利かなくなり、約2`暴走していたことが分かった。衝突の衝撃でブレーキの空気配管が破断したのが原因という。単線で列車同士の正面衝突事故の危険もあったが、JR西日本は「故障ではない」として、暴走の事実を公表しなかった。
 JR西日本によると、11日午前7時25分ごろ、福井県大野市上野の越美北線踏切で乗用車が踏切内に進入し、快速列車(1両編成)の左側面に衝突した。乗用車の運転者と列車の乗客5人、運転士にけがはなかった。ところが、運転士が非常ブレーキをかけたが利かず、予備の保安ブレーキも利かず、列車はノーブレーキの状態で越前田野駅を通過、現場から約2`先の上りこう配で自然停車したという。
 当時、対向列車が次の越前大野駅の先で停車中だった。運転士から連絡を受けた越前大野駅の駅員が暴走車両を止めるカーキャツチャーと呼ばれる装置を駅構内に設置。同社は「自然停車しなくても、衝突は回避できた」としている。
 JR西日本によると、当該列車にはブレーキシリンダーが4つあるが、空気配管や空気弁には共通部分があり、そこが損傷してノーブレーキの状態になったという。(朝日新聞 夕刊)
23日■JR西、私鉄2社 USJにらみダイヤ改正 来月 新駅開業や直通列車
 JR西日本と関西大手私鉄2社が、大阪市に3月末オープンするテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)への利便牲を重視した3月のダイヤ改正を実施する。
 JR西は、大阪環状線西九条駅から分岐する桜島線にUSJの最寄り駅「ユニバーサルシティ駅」を3月1日開業し、西九条−桜島間をおおむね1時間に6往復運行する。この中には大阪市の南の玄関口・天王寺と桜島を大阪環状線経由で結ぶ直通列車も含む。
 さらに、京都と関西空港を結ぶ特急「はるか」の大部分を西九条に止める。関空経由でUSJを訪れる人や、京都観光とセットにする顧客を意識しており、南谷昌二郎社長は「USJへの輸送体制をきちんと整備した」と自信を示す。
 一方、JR桜島線と接続する西九条−尼崎間に西大阪線を走らせている阪神電気鉄道は、大阪市・梅田と山陽電気鉄道の山陽姫路(兵庫県姫路市)を結ぶ直通特急と特急を尼崎に停車させる。同社は「USJの開業をにらんでの措置だ」としており、神戸市方面からの顧客獲得でJR西に対抗する姿勢をのぞかせる。
 近畿日本鉄道は、主に中部地方からUSJへの利便性を高めるため、名古屋−難波間の特急を毎日2往復増やす。同区間の特急の主なターゲットは名阪間のビジネス客だが、「USJ効果」で観光客輸送を強化したい考えだ。(京都新聞)
■京福・永平寺線きょう運転再開 国交省、改善を確認
 京福電鉄正面衝突事故で、国土交通省中部運輸局は22日午後、同電鉄から検査体制の見直しなど改善策を盛り込んだ報告書の提出を受け、安全性の最終確認をした。これを受け、昨年12月17日の事故以来、運転を休止していた永平寺線は、23日始発から68日ぶりに再開される。
 改善策は@4年ごとの重要部検査、8年ごとの全般検査で行っていた磁気粉末探傷検査を1年に1回行うA金属をハンマーでたたいて異常を調べる打音検査を3日に1回実施するよう義務付けるB検査の記録簿を整備する−など。
 同電鉄は本年度内にこれらを明記した検査マニュアルを作成したいとしている。
 これまで同電鉄には具体的な検査方法を記したマニエアルがなく、詳しい検査記録も残されていなかったため、中部運輸局が今月14日、改善を指示していた。
 また、この日は中部運輸局の村上大策運転保安課長が永平寺線の試運転電車に乗り込み、踏切の作動状況や線路の除雪状況などをチェックした。(京都新聞)
■石山駅、新駅舎整備へ 大津市 JRと京阪つなぐ
 大津市は新年度、同市粟津町のJR石山駅と京阪石山駅周辺の混雑解消とターミナル機能の充実を図るため、京阪駅を約100b西に移転してJR駅に隣接させ、両駅をつなぐ新駅舎を建設する整備事業に着手する。駅前のバス乗り場を移転、分散させ、駅前広場も整備する。同市は22日に発表した新年度予算案に、関連事業費6億9300万円を計上した。
 市によると、市南部や東部の住宅の増加に伴って両石山駅の利用者が増えており、現在1日平均の乗降客はJR約5万人、京阪約8000人、バス約2万人にのぼる。JR駅では、同市内で最も乗降客が多い。
 利用者は朝夕の通勤通学時間帯に集中し、駅周辺はバスやタクシーのほか送迎マイカーも多く、京阪の踏切付近が特に混雑している。市道を挟んで両駅があるため横断歩道のない場所を渡る人も多く、危険な状態になっている、という。
 同市は、乗降客の安全な移動や混雑緩和のほか、ターミナル機能の充実も目的に、1999年度からバス乗り場の整備を進めており新年度から両駅をつなぐ新駅舎の整備に入る。新年度は駅舎設計などを行う。(京都新聞)
■食堂に鉄道模型 客の目くぎ付け 上京 レールは総延長23b D51など20種ゴトゴト走る 経営者手作り
 レールの総延長23bの大型鉄道模型が、上京区の食堂に置かれ、客の目をくぎ付けにしている。鉄道ファンの経営者が手作りした。山陰地方をイメージした町並みの中を、D51(デゴイチ)三重連などの列車がゴトゴト走っている。
 同区千本通出水下ルの食堂「相生」で、経営者の増田健二郎さん(51)が店内の南側壁面いっぱいにガラスケースを置き、中に単線式の鉄道模型を飾っている。
 増田さんは小学校のとき、両親の故郷の山陰地方を訪れた際、蒸気機関車に乗ったのがきっかけで、すっかり鉄道好きになった。30年ほど前から鉄道模型作りを始め、昨秋の店内改装を機に、大きな模型を店内に置くことにした。
 臨場感を高めるため、休日に兵庫県の城崎町や和田山町へ出かけ、写真を撮るなど現地取材。閉店後の夜に、線路を組み立てたり、風景用の山や畑などのジオラマ作りに励んだ。準備期間を含めると3年10ヵ月、延べ1500時間を費した。
 列車の模型は「キハ181系特急気動車」「24系25形特急トワイライトエクスプレス」など20種類。1日に3列車走らせる。客がテーブルに着くと、調理場の増田さんが電源を入れ、列車を動かす。
 鉄道ファンの客に好評なだけでなく、幼い子がはしを動かすのも忘れて、列車を目で追い続けることも。毎日、30分かけて線路を磨くという増田さんは「列車には、人それぞれの思い出があるはず。食事を楽しみながら模型を見て、思い出の世界にひたってもらえたら」と話している。(京都新聞)
■タウンねっと 快適か 京都のバス きめ細かい対応を/運転荒い/まん中に出口を マイクで怒られ気分悪く
 ふだん、バスを利用しますか? 市街地をきめ細かく結ぶバスは観光客だけでなく、住民にとっても欠かせない存在です。通勤・通学で毎日、利用するという人も多いはずです。慌ただしい生活の中、せめてバスの車内ぐらいは一息つける空間であってほしい…。そんな期待を込めつつ、みなさんの意見を聞いてみました。
 ●団子運転 左京区 無職 湯浅浩さん(68)
 バス停にダイヤが表示されていますが、当てになりません。車内で「渋滞で遅れまして申し訳ありません」というアナウンスを聞いたこともありません。
 理解できないのが「団子運転」です。どうしてそんな状態になるのでしょうか。さんざん待たされた揚げ句に2台続けて来るのを見ると、本当に腹立たしく思います。前の車は満員、すぐ後ろの車はガラガラでついていく状態を見るとなおさらです。もっときめの細かい対応をしてもらいたいと思います。
 ●路線が複雑 左京区 歯科医 藤田直哉さん(44)
 運転が荒いです。遅れているときはがんがん飛ばすので、つり革につかまっていても振り回されて怖い思いをします。
 北大路のバスターミナルで運転手が交代しますが、ひどい時は次の運転手が来るまでにひどく待たされます。怖いほど飛ばしてきたのは交代のため?と勘ぐる気持ちになります。途中に車庫のある路線では、いきなり「このバスは入庫します。ここで乗り換えを」と言われることもあります。降りてすぐに、次のバスが来ることはまずありません。
 運行路線も錯綜していて分かりにくいです。河原町四条などは、何系統走っているのか分からないほど。これも渋滞の原因になっていると思います。
 ●料金前払いを 東京都江戸川区 放送作家 山田岳さん(41)
 取材でよく京都に来ますが、京都のバスは混雑時、目的地に着くと「降ります!」と大声を出しながら人をかき分けて前に進まねばなりません。運転手に気の短い人が多いのか、黙っていると出口に着く前に発車してしまいます。
 東京の下町には細い道が多いですが、バスの運転手はお年寄りが安心して乗っていられるほど丁寧な運転をしてくれます。
 解決策として、市内均一料金の路線では、東京のように前の入り口から乗ってまん中の出口で降りる「料金前払い」にすれば良いのではないでしょうか。出口がまん中にあれば、後ろの席からでも今の半分の距離・時間で降りられます。車内での人の流れもスムーズになると思います。
 ●怒らず表示を 左京区 主婦(60)
 昨秋、何年ぶりかで市バスに乗りました。運転手は聞き取りづらい小さな声で停留所の名前を告げます。お客さんの下車中には「ありがとう」の声もありません。高齢者カードの方がお礼を言って降りるときも「フン」という感じです。
 私は四条烏丸で下車しようと300円を入れました。その途端、車内に響くマイクの声で「何で前もって両替しないんや。10円玉を使わんといかんがな」と怒られました。一日中、気分が悪かったです。京都は観光都市です。初めての人にも分かるように「おつりのないように」の掲示ぐらい車内にあってもいいのではないでしょうか。
・「観光地としてはまだまだ」 学生たち調査
 京都の市バスの路線は70系統あり、運転手約1300人が交代で乗車している。1人の1日の運転時間は平均約6時間。京都市が所有するバスは約790台。市交通局でバス事業にかかわっている職員は約1360人。
 立命館大3年の西江浩太郎さん(22)らのグループ「ムードメーカー」は1月、バス運転手の「接客実態」を調査した。メンバー4人がそれぞれ市内のバスに乗り込み、運転手の後ろに座るなどして計200人について調べた。
 その結果、乗客の75%以上に「ありがとうございます」を言った運転手は16%だった。逆に、あいさつする相手が「4人に1人以下」という運転手は33%を占めた。
 降車時に、笑顔で「ありがとう」と言ってみた。運転手(152人)のうち57%が「ありがとう」の返事をくれた。29%がうなずくなどした。無視した運転手は14%だったという。
 4人は全員がレストランのアルバイトなどで接客業を経験している。西江さんは「正直言って、予想よりも態度のいい人が多かった。ただ、観光地の接客としてはまだまだだと思います」と総括している。
・ご意見を頂き利用客に感謝 今後も改善に努力
 京都市交通局自動車部・山本義夫部長から ご意見を頂けるのはバスが生活と密着している表れと思い、感謝しています。
 市交通局は現在、運転手の「感謝表明」運動を続けています。昨年1年間、抜き打ちで延べ8800台の運転手の勤務態度をチェックしました。「ありがとうございます」を言えなかった運転手約400人を指導し、さらに半年間の追跡調査もしました。
 バスの入庫や運転手の交代は循環経路では避けようがありません。ただ、その時にきちんとした説明や「お待たせしました」の一言があれは印象も違うと思います。お客さまに感謝の気持ちが伝わるようにこれからも努力していきます。
 団子運転やダイヤの乱れは、道路の渋滞も関係しており難しい問題です。ご意見には必ずご返事を差し上げますので、お気づきの点があれば交通局にお話して預けると幸いです。
・記者から
 京都に住み始めたころ、バスの楽しさに驚きました。寺社や名所を訪ねるのはもちろん、その「道すがら」の窓からの眺めが新鮮でした。古い町並みを眺めて時間を忘れられるのは、京都のバスの醍醐(だいご)味でしょう。
 今回のテーマに寄せられた意見は「運転が荒い」「マナーの改善を」などの厳しい内容がほとんどでした。これはすなわち、バスへの関心や期待が大きいことの「裏返し」だとも思います。
 都心部は渋滞や違法駐車などが多く、運転する側も大変だと思います。でも、不快な経験はどうしても記憶に残ります。ほんの少しの気配りで、バスの愛好家はぐんと増えるのではないでしょうか。(尾)(朝日新聞)
■事故から68日 運転を再開 京福電鉄永平寺線
 昨年12月17日、福井県松岡町で起きた京福電鉄正面衝突事故以来、運転を休止していた永平寺線(東古市−永平寺間)が23日の始発から、68日ぶりに運転再開された。
 この日は始発電車が定刻通り東古市駅を出たものの、途中パンタグラフの故障で急きょ引き返すトラブルが発生。部品を交換した後、約40分遅れで再び同駅を出発した。報道陣以外は乗客はまばらだったが、折り返しの永平寺駅からは通学の児童や生徒らが乗り込んだ。永平寺町立永平寺中学1年の下田知佳さん(12)は「友達と自由に話せるからバスより電車の方がいい。元に戻ってうれしいけど、また故障したので不安になる」と話していた。(京都新聞 夕刊)
■JR奈良線 8本が運休 信号故障、3000人影響
 23日午前5時5分ごろ、京都府綴喜郡井手町多賀のJR奈良線の山城多賀駅と、城陽市市辺の山城青谷駅構内の信号機が赤のまま変わらなくなり、城陽駅(同市)と玉水駅(同町)の間が不通となった。約2時間後に復旧したが、始発列車から上下合わせて8本が運休、上り2本が5分から32分遅れ、近鉄京都線奈良−京都間などで振り替え輸送を行った。約3000人に影響した。原因について調べている。(京都新聞 夕刊)
■精算機にミス 120円取りすぎ 阪急電鉄
 阪急電鉄は23日、特定の2種類の定期券を使用して駅の精算機で乗り越し精算をした際、正規の運賃に120円加算した額が請求されるプログラムミスが見つかった、と発表した。過払いしていた利用客には払い戻しに応じるとしている。
 同社によると、山陽電鉄から神戸高速への全線有効連絡定期券を持った利用客が、神戸電鉄の駅から乗り神戸高速区間を通って阪急の駅でおりた場合、本来なら阪急区間だけの乗り越し額を支払えばいいのに、それに120円加算された額が請求されるという。同じように、神戸電鉄から神戸高速への全線有効連絡定期券を持ち、山陽電鉄の駅から阪急の駅まで乗った場合にも120円加算される。
 阪急はこの2種類の定期の発行枚数は計50枚程度としている。22日に利用客から指摘され判明した。昨年末に一連の運賃誤表示問題を受けて点検した際にはミスを発見できなかった。(朝日新聞 夕刊)
■永平寺線が運転を再開 京福電鉄
 福井県松岡町の京福電鉄越前本線で昨年12月、電車同士が正面衝突して26人が死傷した事故で、同電鉄は23日朝、不通になっていた永平寺線の運行を再開した。
 約40分遅れの午前7時32分東古市発永平寺行きの始発電車(1両)には、乗客は約10人だったが、通勤・通学のピーク時には約30人が乗り座席はいっぱいになった。(朝日新聞 夕刊)
24日■京都市交通局を提訴 住民団体、消費税 追徴問題で
 京都市交通局が地下鉄事業の補助金にかかる消費税引き上げ分を支払わず、国税当局から約4億3900万円を追徴された問題で、住民団体のメンバーが23日、「法令を無視して納税を怠り、損害を拡大させた」として、京都市交通局長ら局幹部6人を相手に、延滞金分約7000万円を京都市に返還するよう求める訴訟を京都地裁に起こした。
 訴状によると、市交通局は国や市から地下鉄工事の補助金を受けていたが、消費税が1997年に5%に上がったのに、交通局幹部が故意または重過失により3%で過小に納税した。国税当局から昨年6月に更正決定を受けて延滞税など約4億3900万円を納めたが、納付の怠りで市は加算税など約7000万円分の損害を受けた、としている。
 市交通局の乾雅晴企画総務部長は「国は追徴額に対し補助金の措置を受けられることになった。訴訟は非常に遺憾」としている。(京都新聞)
■松江市も100円バス
 松江市交通局は23日、同市内で5月から料金100円の循環路線バスを運行すると発表した。利用客の掘り起こしに加え、4月から100円循環バス「まつえウォーカー」(1周8`)を運行する一畑バス(松江市)に対抗する狙いもある。
 同交通局が100円で運行するのは、現在200円でJR松江駅と小泉八雲記念館や県立美術館など主要観光地をめぐる「レイクライン」(1周16.9`)と、新設される松江駅と主要な病院を結ぶ南北ミニ循環線(北が1周5.5`、南が同4.7`)。(京都新聞)
■社説 課題も残るJRの完全民営化
 JR東日本、西日本、東海の3社が完全民営化されることになった。扇千景国土交通相と3社社長の会談で合意した。これを受け国土交通省は今通常国会にJR会社法改正案を提出する。
 1987年の国鉄分割民営化から14年を経て、本州3社はようやく「最終目標」への到達を果たす。分割民営化に際して掲げた経営方針と理念に沿う措置であり歓迎したい。
 今後は独り立ちの民間企業としてサービス向上、事業の多角化、効率経営に弾みをつけ、経営基盤を盤石にする手腕が問われる。利用者本位の経営を各社競い合って取り組んでほしい。
 現行のJR会社法は、国鉄の分割民営化後も国が経営に強く関与する余地を残している。つまり経営トップの人事、社債発行、事業計画の策定は国土交通相の認可事項と規定している。
 また政府(日本鉄道建設公団)の株式保有比率はJR東日本12.5%、西日本31.5%、東海39.7%に及ぶ。経営の主体性は実態として最初からそがれていたと言っていい。
 しかし懸案の完全民営化についてはJR東日本と西日本が早期実施を求めたのに対し、旧国鉄から5兆円を超す長期債務を継承したJR東海は「債務返済のため政府の支援策が必要」として慎重な姿勢を崩さず、調整が難航していた。
 今回、国土交通省側が長期債務に関連して税制改正に言及したことから、JR東海は民営化容認へ方針を変えた。政府は今秋以降をめどに、保有する株式を完全放出する計画で、3社はこれによって純粋の民間会社へ移行する。
 一件落着の形だが、課題山積で最終ゴールまで曲折は避けられない。
 一つは「完全民営化」としながらも、なお経営面への国の関与を残す点だ。トップ人事などの大臣認可は撤廃されるが赤字ローカル路線の存廃、鉄道以外の事業拡大などに関して新たな「指針」をつくり、指導・勧告できる仕組みを導入する考えという。民営化の理念からすれば法律や「指針」で経営に細かくくちばしを入れる政府の手法に疑問が残る。
 一方でJRは他の民間鉄道と比べ一段と公共交通機関の性格が強い。当然のことながら利用者無視の利益主義、効率主義一辺倒の経営は許されない。不採算路線だからといって一方的に切り捨てる事態を避ける努力が求められよう。
 第二にはJR東海の長期債務に対する政府の支援策の中身が不透明である。分割民営化に際し収益率の高い東海道新幹線を買い取る代わりに、旧国鉄から引き継いだ長期債務はいま大きな重荷だ。具体的にどんな手だてをとるのか。国民に十分説明し理解を得る必要があろう。
 さらにJR北海道、四国、九州の「3島会社」にJR貨物を加えた未上場4社の問題は今回もほとんど議論に上らずじまいで、将来展望も描けない。
 鉄道は極めて重要な地域の「足」であり、国土全体の公共交通体系の中核を担うものだ。3社の完全民営化の国会審議にあたって、ローカル路線の重要性にも焦点を当てる姿勢が求められる。(京都新聞)
■駅は巨大な天幕造り JRユニバーサルシティ公開 目の前にUSJ
 JR西日本は23日、3月末にオープンする米国映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ、大阪市此花区)の最寄り駅となる桜島線の新駅、ユニバーサルシティ駅を報道関係者に公開した。駅開業は3月1日。
 同駅を降りるとUSJは目の前。海が近いことから建築家の安藤忠雄氏が帆船をテーマに設計。駅舎とホームを東京ドームと同じフッ素樹脂加工をした白色のガラス繊維の天幕(約2700平方b)で覆い、昼は柔らかい光がさし込むようにした。
 天幕は最高部で九階建てビルぐらいの高さ(約26b)にし、ホームに立つと、まるで巨大なバラシュートの中にいるよう。夜はライトアップして夜空に浮かび上がらせる。
 この日は、車体全面にウッディー・ウッドペッカーを描いたシャトル電車が到着。女性が中心の平均年齢25歳の駅員らが、船員をイメージした制服で出迎えた。駅員の粟飯原みゆきさん(23)は「ソフトさと笑顔でおもてなしして、お客さまにもう一度来たいと思っていただける駅にしたい」と話した。(京都新聞)
■降りて歩いて 8 KTR久美浜駅(熊野郡久美浜町栄町) 明治の県庁舎モデルに
 カニ、カキでもてなす冬の観光シーズンが終盤を迎えたが、駅舎にはおみやげを抱える人と、地元の学生らが列車を待つ。海岸線が入り込んだ久美浜湾の湾岸に、城下町として栄えた久美浜町。明治初頭には、北近畿と中国地方を管轄した久美浜県の県庁所在地だった。どっしりとした屋根が自慢の駅舎は、県庁舎をよみがえらせた建造物で、久美浜の栄華を今に伝えている。
 旧国鉄宮津線が三セク会社のKTR(北近畿タンゴ鉄道)へ移管された節目に、町が1991年に1億5000万を投じて建てた。駅舎には、町観光振興会が運営する観光案内所があり、海山の幸など物産販売の拠点でもある。モデルとなった県庁舎の実物は、西へ歩いて約100bほどの神谷神社境内の一角に、数奇な運命をたどりながらもひっそりと残っている。
 久美浜県は明治元(1868)年から4年間、丹後、丹波、但馬、播磨、美作の5ヵ国926村を統括し、庁舎は今の久美浜小あたりに置かれた。
 だが、豊岡県設置に伴い新築したばかりの建物はそっくり隣の豊岡市に移築。その後、1923(大正12)年に新築されるにあたり、一つの英断が下される。貴重な玄関棟が久美浜町に返還されたのがそれ。再び移築された建物は、郷土の資料館に使われ、戦後は久美浜簡易裁判所庁舎に。老朽化が進んだいまも神社の祈とう殿として使われ、府指定文化財にもなっている。
 佐治正胤宮司(68)は「私の祖父、正章が豊岡の旧制中(今の豊岡高)の教諭をしており、教え子が当時の豊岡町長になった関係で返還が実現したそうです」と秘話を語ってくれた。県庁所在地として栄えた面影は町並みから少しずつ消えていったが、貴重な遺産を見ようと、列車の待ち時間に訪れる観光客もいるという。(京都新聞)
■忍者列車のおもちゃ
 近畿日本鉄道は、忍者の里として知られる三重県伊賀地方の伊賀線を走る「忍者列車」のミニチュアのおもちゃ「伊賀線忍者列車チョロQ」を3月5日から販売する。
 2両編成の列車全面に漫画家の松本零士さんがデザインした「くノ一忍者が色鮮やかに描かれている。
 1997年から走っている車両のデザインを3月に一新するのを機に、ミニチュアをつくった。チョロQの価格は1200円(消費税込み)で、近鉄の営業所で販売する。(京都新聞)
■チュプチセコルさんと考える日本のなかのアイヌ像 7 義経号と弁慶号 過酷な政策を正当化
 北海道を走った初めての蒸気機関車(SL)は、絵本や人形劇にもなっている「義経号」と「弁慶号」。
 札幌−手宮間に1880年開通した幌内鉄道で石炭輸送などに活躍した。その8年前の日本初のSL(新橋−横浜間)は英国製だが、こちらは米国製。いち早く自動連結器や空気制動機を備えた最新鋭だった。
 義経号・弁慶号が引っ張った最上等客車の両側面には、縦書きで「開拓使」と記されていた。明治初期の官庁・開拓使は、アメリカンスタイルの北海道開拓を目指し、幌内鉄道敷設を米国人技師の指導で実現。一方、先住民族アイヌから土地や生業を奪う過酷な政策をとった。これも米西部開拓史を思い起こさせる。
 さて、道内初のSLになぜ、源義経とその家臣・武蔵坊弁慶の名が付いたのだろう? アイヌ史研究家チュプチセコルさんの話は明治以前にさかのぼる。「義経は実は生き延びて蝦夷地(えぞち)へ渡ったという室町時代の御伽草子(おとぎぞうし)の逸話があった。その伝説は、17世紀のシャクシャイン戦争(アイヌの武力抵抗)など事あるごとに持ち出され、アイヌ支配を正当化する政治手段に使われたのです」
 今も北海道には、弁慶岬などの地名、弁慶ゆかりの岩やお堂や土俵跡が残る。
 「実在さえ疑われる弁慶を地名に使ったばかりか、オキクルミやサマイクルなどと呼ばれるアイヌの創世神・文化神の神話を義経主従の故事にすり替えるなど、アイヌの精神生活にまで立ち入った『価値の破壊』が巧妙に仕組まれた。その後、義経は大陸へ渡ったという伝説も生み出され、清国の清は清和源氏の清だとして、旧満州支配にも利用されていった」とチユプチセコルさんは指摘する。
 「義経号、弁慶号と名づけた遊戯用の汽車が、全国あちこちの遊園地を走り回って、子どもや鉄道ファンの夢をはぐくんでいます。遊園地で見る夢は、いい夢であってほしいのですが」(京都新聞)
■降車のバスにひかれて死亡 京都で79歳男性
 23日午後4時ごろ、京都市左京区北白川山ノ元町の府道バス停付近で、京都市バスから下車した、近くの無職西澤富男さん(79)が降車したバスにひかれ、間もなく死亡した。下鴨署はバスを運転していた同市西京区松室荒堀町、市交通局梅津営業所運転手川本康平容疑者(27)を業務上過失致死の疑いで現行犯逮捕した。
 下鴨署の調べでは、西澤さんは同バス停で下車後、バスの直前を通って府道を横断しようとしていたらしい。同署は、川本容疑者が横断する西澤さんに気づかなかったと見ている。(朝日新聞)
■快速電車にはねられ即死 宝塚、JR福知山線
 23日午後8時40分ごろ、兵庫県宝塚市平井六丁目のJR福知山線で、新三田発木津行き快速電車(7両編成)が男性をはねた。男性は即死し、宝塚署が身元を調べている。この事故で、電車は現場に34分間停車し、上下10本が運休したほか、12本が遅れ、計約6500人に影響が出た。(朝日新聞)
■USJの玄関 開業準備着々 「シティ駅」公開
 大阪市此花区にオープンするユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の最寄り駅となるJR桜島線のユニバーサルシティ駅が23日、報道陣に公開された。USJのプレオープンに合わせて3月1日に開業、大阪環状線西九条駅からのシャトル電車が停車する。約260bの通路でUSJと結ばれ、両側にはレストランやホテルなどの商業施設が並ぶ。
 駅舎はすでに完成しており、準備は詰めの段階。女性駅員20人が同駅オリジナルの制服を着て、連日あいさつや乗客の誘導などの訓練に励んでいる。駅の特徴は、帆船をイメージしたというガラス繊維を織り合わせた白い行状の屋根。最大1日6万人の乗降客を見込んでいる。
 みどりの窓口で切符の販売を担当する駅員の小倉恵子さん(28)は「緊張していますが、お客様との出会いを楽しみにしています」とにこやかに話した。(朝日新聞)
■悲しからずや 特急「白鳥」41年目の終着 青森−大阪間1040` 「現代の北前船」 13時間の旅、敬遠されて
 青森−大阪間の約1040`を走り抜き、夜行を除けば最長距離ランナーのJR特急「白鳥」が、3月のダイヤ改定で姿を消す。日本海に沿って東北と関西を結ぶ「現代の北前船」は、かつて集団就職や修学旅行に向かう北国の若者でにぎわった。しかし、最近は13時間もの「苦行」が敬遠され、航空機や新幹線に太刀打ちできなくなった。40年間走り続けた道のりは、後輩の特急3本に分割されて引き継がれる。
 白鳥の誕生は1961年10月。北海道から九州まで特急列車網が完成し、「特急時代の幕間け」とされたころだ。白鳥は青森−大阪間の所要時間をそれまでの約23時間から7時間以上も短縮。東北、北陸、京阪神を結ぶ「日本海縦貫線」の輸送とともに、青函連絡船を介して北海道をつなぐ役割を担った。
 当時、福井、石川両県の繊維産業は最盛期を迎えていた。中学を出たばかりの北海道や東北の若者は「繊維王国」をめざし、白鳥に乗り込んだ。
 駅に止まるたび、白鳥は集団就職を送り出すバンザイの声に包まれた。船の出発のように、動き出す車窓から伸びる何本もの紙テープ。青森駅から車掌見習として乗務していた泉沢満穂さん(59)は「検札に回ると、少年たちが小さくなった紙テープをいつまでも握りしめていた。私自身、東京に集団就職した経験があったから、気持ちは痛いほど伝わってきた」。
 食事時、あちこちで弁当箱が開かれると、車内は焼いたホッケ、ホタテの煮物のにおいが立ちこめた。
 年末の帰省時、白鳥は豪雪にはばまれ、しばしば駅と駅の間でストップした。
 70年代、北陸では繊維産業と入れ替わるように、原子力発電所の建設ラッシュが始まった。乗客の顔ぶれは、あどけない顔立ちから工事現場で働く出稼ぎの人々に移り変わった。だが、はしゃいだ表情とみやげのつまったふろしき包みで埋まる帰省列車の雰囲気は変わることがなかった。
 同じ青森−大阪間を約1時間半で結ぶ飛行機の発達、東北新幹線の開業。しだいに車内は空席が目立つようになった。今や始発から終点まで乗り続ける客は1日2、3人。JR西日本は「スピードも快適さもほかの交通機関にかなわない。残念ながら白鳥の役割は終わった」と話す。
 沿線の湖に飛来する姿にちなんだ列車名は消えるが、走り続けた1040`は最新型特急「サンダーバード」など、3本がリレーして引き継ぐ。
 最終走行となる3月2日大阪発の切符は、すでに完売。久々の満員の客に見守られ、白鳥はゴールに向かう。(朝日新聞 夕刊)
■「息子さん名誉卒業です」 新大久保駅事故 李さんの両親に
 【ソウル24日=箱田哲也】「息子さんは立派に本校を卒業されました」−JR新大久保駅(東京都新宿区)でホームから転落した男性を助けようとして亡くなった韓国人留学生、李秀賢さん(26)の母校、韓国・高麗大学で24日、卒業式が開かれ、大学側は秀賢さんの両親に名誉卒業証書を授与した。
 名誉卒業証書は一般学生の卒業式に先立ち、大学本館で贈られた。
 「優秀な成績と誠実な品行で他の人々の模範となった。日本留学中、『殺身成仁』の犠牲精神を発揮し母校の名誉を高めた。ここに名誉卒業証書を授与する」
 高麗大の金貞培総長が卒業証書を読み上げ、父の盛大さん(61)はかみ締めるように目をつむりながら聞いた。母の辛閠賛さん(50)は、こらえきれずに嗚咽した。
 卒業証書を受け取った閠賛さんは「うれしい。でも、やるせない」と声をつまらせた。「息子を自慢に思います。みなさん、いつまでもあの子がいたことを忘れないでやってください」と話した。(朝日新聞 夕刊)
■「五輪呼び込め」 IOCが大阪 26日から視察 市バスにイラスト そごうで歓迎行事(抜粋)
 2008年夏季五輪の開催を目指す大阪市が、招致ムードの盛り上げに躍起となっている。国際オリンピック委員会(IOC)評価委員会の視察が、26日から4日間の日程で始まり、開催地選考の大きなポイントとなるからだ。市民と連携して、心斎橋の一等地にある閉店中のそごう大阪店を借り切って歓迎行事を企画したり、市営バスの車体に五輪をイメージしたイラストを施したり。あの手この手の「盛り上げ作戦」を繰り広げる。熱意が伝わるかどうか。
・3倍の66台
 大阪市は20日から、車体側面に「SPORTSPARADISE OSAKA」の文字と、陸上競技や柔道、水泳のカラフルなイラストを施した市営バスの運行を始めた。
 これまでも五輪招致をPRするバスは23台走らせていたが、デザインを一新。台数も一挙に約3倍の66台に増やした。
 五輪招致に賛同する企業が製作費を提供した。市が所有する市営バスは約900台。市内の隅々にルートを持ち、「動く広告塔」としての効果が期待される。「できるなら全部のバスを使ってアピールしたい」(市五輪招致局)が、景気低迷で賛同してもらえる企業の数は限られる。市は「何とか200台まで増やしたい」と、引き続き賛同企業を募っている。(朝日新聞 夕刊)
25日■さらば「白鳥」 大阪−青森走り続け40年 2日最後の運転
 在来線の昼間の特急としては国内で最長の運転区間を走り続けてきた特急白鳥(大阪−青森、1040`)が、3月2日を最後に約40年の歴史に幕を下ろすことになった。
 航空機などとのスピード競争にさらされ。現在では1日かけて白鳥を利用する旅行客はごく少数。3月のダイヤ改正で特急雷鳥などに運転区間が分割されることになり、伝統の「白鳥」の名が消える。
 白鳥は1961年10月から運転。日本海沿いを1日1往復、約13時間で走る。白鳥の飛び立つ姿を描いたヘッドマークを付けて、白鳥の飛来地で有名な瓢湖がある新潟県や八郎潟のある秋田県などを駆け抜ける姿も、これで見納め。
 24日午後6時半すぎ、JR京都駅に、懐かしいボンネット型の白鳥が滑り込んでくると、ホームに陣取ったアマチュアカメラマンが盛んにシャッターを切り、あとわずかの運行を見送った。
 JR西日本は、23日の大阪発から、通常の編成に2両増結して11両で運転。最終列車は大阪駅で出発式をした後、午前10時すぎに青森駅に向かうが、最終列車の乗車券は2月2日の販売開始直後に完売している。(京都新聞)
■窓 哀愁とロマン 特急白鳥の旅 伏見区・長宗 清司(無職・66)
 3月3日、JR各社のダイヤ改正で、現在昼間に日本中で一番長距離を走っている「特急白鳥」が、姿を消す。大阪−青森間1040`を12時間47分で走っている「白鳥」は、1961(昭和36)年10月、初めて北陸本線から日本海沿いに、7人の運転士が交代して15時間以上かかって青森に着いた。
 2年後の昭和38年10月、私たち夫婦は2泊3日の新婚旅行に北陸路に出かけた。旅の後半、立山弥陀ケ原に行く予定だったが、雨のため呉羽山公園など見学して、帰路「白鳥」に乗った。ところが、座席の指定券がダブルブッキングされていて、私たちはキップ通りの席に座れず、乗務員の手配で別の車両に移った、にがい体験をした。
 結婚10年目の夏、立山・室堂に登った。その後、嶺南地方の観光や北陸の温泉郷高岡の花見などに「白鳥」を利用した。
 冬期、豪雨地帯を老体をゆらせて走る「白鳥」には、哀愁が漂う。旅するものにロマンと思い出を数多く残してくれて、ありがとう。(京都新聞)
■窓 車庫充実させ新市電運行を 左京区・石橋 道弘(元大学教員・71)
 2月15日付9面の京都商工会議所の次世代型路面電車(LRT)導入検討部会の初会合の記事に、同会議所が昨年6月、フランス・ストラスブール市の新型路面電車を視察したとあった。同市の西隣のロレーヌ地方の中心都市ナンシーでも、今月初めから路面電車が営業運行を開始し、町の中心地までの行き来がとても便利に、そして早くなった、子ども連れの外出が楽になった、とナンシーに住む娘からの便りが伝える。
 ナンシーはパリから電車で3時間。金沢市の姉妹都市で、冶金(やきん)、金属加工の最高学府エコール・デ・ミンヌがあり、ロココ芸術やアール・ヌーボーなど学芸の都。そして欧州一の農業大国フランスらしく、黄金の果実ミラベルなど食材豊かで安価、暮らしやすい。
 さて京都での路面電車復活への難関の一つは車庫不足だと思う。旧市電車庫の広さを直ちに転用できるのは現綿林バス車庫だけではないだろうか。しかし、ぜひとも難関を突破して子どもからお年寄りまでが安全に利用できる新市電を運行させたい。(京都新聞)
26日■ひかりが車両故障 京都駅で18分遅れ
 25日午後3時20分ごろ、京都市下京区の東海道新幹線京都駅上りホームで、東京行き「ひかり242号」が発車直前、乗降扉が閉じたら消えるはずの側面ランプが、2号車で点灯したままになった。駅員らが車両点検したが、ほかに異常が見つからなかったため、扉が開かないよう施錠して18分遅れで発車した。列車には950人が乗っていた。
 他の列車に影響はなく、JR東海で故障の原因を調べている。(京都新聞)
■市バス 経営健全化へ路線整理・統合 乗り換えで不便に 廃止の「92号」系統など
 市交通局が来月24日から、市バスの運行系統を見直し、1日当たりの走行距離を全体の6%削減する。路線の効率化を進め、増え続ける赤字の減少が狙いだ。しかし、路線が一部廃止されたりルートが変更され、これまでより不便になる利用者が出る。市バスの経営健全化と、市民の足の確保を両立させる解決策はあるのだろうか。(社会報道部 箕浦成克)
 現在の市バスの路線延長は428`。70の系統が毎日、8万800`走っている。今回の運行系統の見直しで、この走行距離が約4600`も削減される。経路変更は、正系統11系統と、「特」や「臨」などがつく枝系統の2系統で実施。整理・統合は、正系統が2系統、枝系統の4系統で行う。
 交通局の関本俊雄・運輸課担当課長は「いかに不便になる人を少なくするか、という視点で見直した。路線がまったくなくなる所はない」と説明。さらに「客のいないガラガラのバスを、走らせるわけにはいかない」と強調する。
 昨年度の決算で、市バス事業の累積欠損は46億5700万円に達した。単年度では21億7500万円、1993年度から7年連続の赤字となった。今回の見直しと、職員のリストラなど経費節減で、新年度には約10億6000万円のコスト削減を見込んでいるが、赤字解消までには至らない。
 一方、市バスの乗客数は現在1日当たり34万4000人だが、99年度までの10年間に、7%も落ち込んだ。地下鉄東西線の開通などで、走行距離も19%も減った。交通局は「効率化に向けた路線の見直しは避けられない」とする。
 しかし、そのしわ寄せは利用者に来る。大覚寺前(右京区)と北大路バスターミナル(北区)を結ぶ「92号」系統は、重複路線があるため廃止となる。
 代替路線となる「93号」や「205号」などで同区間を利用すると、乗り換えが必要だ。このため、運賃はこの区間では2倍、通勤定期券は40−46%も割高になる。
 交通局は「現在、影響を受ける定期券の利用者は26人。乗り換えても、通学定期と敬老乗車証の利用者の運賃は変わらない」とするが、該当する利用者は確実に不便になる。
 ほかにも、西賀茂車庫前(北区)と三条京阪前(東山区)を結ぶ「特37号」の上賀茂御薗橋−上賀茂神社間が廃止される。三条京阪前と深泥池(北区)間を走る「4号」が同神社まで延長されるが、神社近くに住む主婦(42)は「2年後に左京区内の中学校に通う予定の長女は、『37号』に乗るため上賀茂御薗橋まで歩かないといけない。市バスの変更はいつも急だ」と不満気だ。
 銀閣寺道(左京区)から京都駅前を経て、洛陽工業高校前(南区)などを結ぶ「17号」も、京都駅前以南(東寺道−同工業高前−六孫王神社前)の路線が廃止される。廃止部分は「16号」でカバーされるが、府立医大病院前や四条河原町行きの直通便がなくなる。
 羅城門(南区)近くの青果店に勤める佐竹源蔵さん(51)は「繁華街に出るには、乗り換えで運賃がかさむ。勤め帰りの買い物にも行きにくくなる」と話す。
 京都大工学研究科の飯田恭敬教授(交通計画)は「公共交通は、利用者の側に立った路線であるべきだ。一定のゾーン内では、地下鉄を含めて乗り換えても同一運賃とする料金体系を導入したり、公共交通を優先するシステムを整えれば、効率化を進めつつ利便性が高まる」と指摘する。(京都新聞)
■電車1両無料であげます 豊橋鉄道
 愛知県豊橋市の豊橋鉄道(神野義郎社長)は、同市内などを走る渥美線への新型車両導入に伴い、不用となった電車1両を無料でプレゼントすることにし、インターネットを通じて希望者を募っている。
 プレゼントされるのは1971年製造の「7300系」。名古屋鉄道が使っていたが96年から97年にかけて豊橋鉄道が買い取った。全長約18b、幅約2.7b、高さ約4b。重さ約37dで、3月末まで現役で走る。色も赤、青、黄の中から好きな色を選べる。
 ただし、無料とはいえ、輸送費は「愛知県近隣で約300万円。運ぶ距離が遠くなればそれ以上かかる」と同社。全額引き取り手の負担となるが、すでに50人以上の応募があり、喫茶店などの店舗や倉庫などに利用したいという。
 締め切りは3月31日で、当選者は抽選で決める。希望者は同社が運営するインターネットで仮想商店街「にっぽん市穂の国」(http://www.jonoluni.ne.jp/nippon-ichi/にアクセスし、電子メールアドレスを登録する。当選者には同社が電子メールで連絡することになっている。
 問い合わせは同社内「にっぽん市穂の国」事務局電0532(53)2131。(京都新聞 夕刊)
■市営バス事故 乗客1人重傷 高槻の国道交差点
 26日午前9時半ごろ、大阪府高槻市井尻二丁目の国道171号交差点で、右折しようとした高槻市営バスの左側面に、対向のダンプカーが衝突。男性の乗客1人が胸を打って重傷を負った。
 高槻署が事故の原因を調べている。(朝日新聞 夕刊)
27日■JRにはねられ死亡 城陽で男性、自殺か
 26日午後3時40分ごろ、城陽市平川建塚のJR奈良線の線路内に男性が侵入、奈良発京都行き普通電車にはねられ死亡した。電車は現場に約30分停止した。乗客約250人にけがはなかった。
 城陽署によると、運転士が人影に気付きブレーキをかけたが間に合わなかったという。同署では自殺とみて調べている。
 この事故で上下線合わせて8本が運休、6本が最大で約40分遅れ、約3000人が影響を受けた。(京都新聞)
■窓 嵐山での渋滞解消策急いで 西京区・福島はる枝(主婦・70)
 18日付本紙「嵐山観光の渋滞解消へ」という記事を飛びつくように読んだ。毎年、桜の花と紅葉のシーズンには押し寄せるマイカーで、路線バスも動きがとれないようになり、昨年は四条通の天神川から桂川まで、平常なら12、3分のところが1時間もかかり、たまりかねて本紙に投稿した。「電車での観光推進に名案を」の見出しで掲載されたが、嵐山地区に住む者にとっては多年の懸案だったのだ。
 このたび、京都市では厳しい予算の中で、観光地交通対策検討調査の費用として2000万円が計上されたとのこと。「よくぞ!」とうれしい。「観光企画切符」や「パーク・アンド・ライド」の実施など種々の検討が始まっているようだ。嵐山での実態調査は今秋からと書いてあったが、善は急げ、願わくばなるべく早く、今春の花の時から始めてほしいと切望している。(京都新聞)
■カラスの巣除去で新幹線一時止まる 京都・新神戸間
 26日午後3時5分ごろ、大阪府摂津市鳥飼八町一丁目の東海道新幹線高架橋で、架線を支える鉄柱の高さ20b付近に、枯れ草でできた直径40aほどのカラスの巣があるのを、巡回中の電力係員が発見。巣からつる草状のものが垂れ下がっており送電線に触れショートする危険があったため、JR東海は午後5時7分から8分間、京都−新神戸間で上下線とも送電を止め、巣を取り除いた。(朝日新聞)
■脱線防止策にガード設置へ 日比谷線事故で42事業者
 昨年3月に起きた営団地下鉄日比谷線の脱線・衝突事故の再発防止策として、全国の138の鉄道事業者のうち42事業者が新たに脱線防止ガードを設置することが26日、国土交通省のまとめでわかった。
 新たに設置される脱線防止ガードは、JR東日本など42事業者の計約520ヵ所で、総延長は約45`にのぼる。(朝日新聞)
■新幹線の高架から鉄枠3`落下
 JR西日本は27日、岡山県備前市の山陽新幹線岡山−相生間の高架から25日に、重さ約3`の防音用鉄枠の一部が12b下の地上に落下したと発表した。落下地点は畑のわきでけが人はなかった。
 JR西日本によると、26日夕、付近の住民が25日の農作業中に鉄粋が落下するのを見たと同社に通報してきた。
 落下したのは縦約2b、横9a、厚さ約1_の吸音板の外枠の一部。吸音板などを固定していたリベットが破損し、外粋がはずれたらしい。
 1999年6月の点検では、異常はなかったという。(京都新聞 夕刊)
■山陽新幹線 鉄製枠、高架から落下 備前 部品劣化?けが人なし
 JR西日本岡山支社は、岡山県備前市伊部の山陽新幹線で、地上12bの高架から鉄製の吸音板外枠(重さ3`、長さ195a、幅9a、厚さ1_)が畑に落下したと、27日発表した。けが人もなかった。
 同支社によると、落下したのは25日午後3時すぎ。下りの列車が通過した後に落ち、農作業中の住民が気付いたという。固定していた部品が劣化して破損、落下したらしい。外枠は1976年3月に設置。99年6月の目視点検の際には、異常はなかったという。同社は27日から、山陽新幹線全区間の吸音板外枠を点検する。(朝日新聞 夕刊)
■作業員が転落 通行客らげが 京阪古川橋駅
 27日午前7時50分ごろ、大阪府門真市末広町の京阪電鉄古川橋駅構内で、大阪方面行きのホームヘ向かうエスカレーター上の屋根から、塗装工事中だった大阪市住吉区長居東一丁目、作業員西林徹さん(17)が屋根を突き破って5b転落した。電車に乗るためホームに向かっていた同府守口市梶町三丁目、会社事務員北岡奈々子さん(21)と門真市石原町、会社員山崎巧さん(39)にぶつかり、西林さんは腰などを打撲、山崎さんは腰の骨が折れ重傷、北岡さんも首や両肩を打つけがをした。
 門真署の調べによると、西林さんら5人が同日午前6時ごろから、駅舎の外周を塗装するために屋根に上って作業中だった。(朝日新聞 夕刊)
28日■今出川通に路面電車を 市民団体、府などに要望
 市民団体「今出川通に路面電車を走らせる実行委員会」(福井總介会長)は27日、京都市や京都商工会議所が導入を検討している路面電車について、今出川通を第一の候補地とする要望書を京都府と市などに提出した。
 路面電車を走らせる実行委は、1999年に設立された。環境への負荷が少ない乗り物として見直されている路面電車を京都市内に復活させようと、研究会やイベントでのPR活動に取り組んでいる。
 京都市役所には、福井会長をはじめメンバー4人が桝本頼兼市長を訪ねた。4人は「まちの活力を呼び戻すためにも、路面電車は第一次的に今出川通で検討・実施を」などと求めた要望書を手渡すと、桝本市長は「有力な候補地の一つと受け止めたい」と答えた。
 メンバーはこの日、京都府、京都商工会議所、京都経済同友会でも要望書を提出した。(京都新聞)
■JR新大久保駅転落事故から1ヵ月 酒類販売、自粛進まず 鉄道各社 収益直結、模様眺め
 JR新大久保駅で酔客が転落、助けようとした韓国人留学生李秀賢さん(26)、カメラマン関根史郎さん(47)ら3人が死亡した事故から1ヵ月が経過した。JR東日本は再発防止のため一部売店で酒の販売を自粛した。しかし、関連会社の経営に密積に絡む問題だけに各社の足並みはそろっていない。「販売を止めたら逆にお客に怒られる」と懸念する鉄道事業者もおり、アルコール販売の是非をめぐる論議は今後も続きそうだ。
 「不景気なので(洒販売自粛による)減収の影響は大きいが、新店舗の出店などで補っていくしかない」。同社の関連会社東日本キヨスクの関係者は苦しい胸の内をみせる。
 洒の販売を自粛したのは山手線など3線の普通電車と快速電車が停車する都内の24駅のホームにある67店舗で、17日から実施した。これらの店舗のビールやカップ洒など洒類の年間売り上げは約2億7000万円に上る。
 国土交通省がJR旅客6社を含む全国の大手鉄道事業者に対して駅構内の洒販売をめぐり、是非を検討するように異例の指示を出した背景には酔客の転落があまりにも多いことがある。
 同省によると、ホームから転落して死亡・けがをした事故(自殺を除く)は2000年度上半期(4−9月)全国で30件。しかし、「けがをしなかったケースを含めると年間約700件あり、そのうち5−7割が酔った客」という。
 洒の販売自粛は売店を経営する関連会社の収益に直結する。それだけにJR東日本の動きに追随したのは首都圏で現在、営団地下鉄だけと各社の動きは鈍い。
 都内のほか栃木、群馬、埼玉、千葉の各県内の駅ホームに34の売店がある私鉄の東武鉄道は「他社の動向に注目している」と模様眺めの状況。
 一方、地方の鉄道は特急と通勤・通学用の電車が発着するホームが同じことが多い。このため長距離列車を利用する客へのサービスという観点から簡単に自粛できない事情もある。
 JR東海は通勤・通学駅のホームで泥酔している客に対して洒の販売をしないように売店を指導するにとどまった。
 観光客誘致に力を注ぐJR北海道とJR九州は「特急など長距離列車が発着する駅が多い」と首都圏の駅と状況が違う点を強調、自粛に否定的だ。
 「いろんな意見を伺い、どうするか決めたい」(JR西日本)。「経営に絡む話なので社内で議論する」(JR四国)などと頭を悩ませている社も。
 鉄道評論家の川島令三さんは「長距離列車が発着する駅以外はお洒を販売しないのが望ましい。ただ、どこまで自粛するか、目くじらをたてる問題でもない。最後は乗客のモラルに頼るしかない」と話している。(京都新聞)
■李さんたたえ記念碑 赤門会が検討
 ホームから転落した男性を助けようとして死亡した韓国人留学生李秀賢さんが通っていた日本語学絞「赤門会」(東京都荒川区)は、校舎近くに李さんの勇気をたたえて記念碑を作ることを検討している。
 赤門会が設置した基金には全国から約2000件、約1800万円の募金が集まった。全額を李さんの両親に渡す予定だが、両親は記念碑を建てることに協力する意向を示しているという。
 同校は「李さんの後輩が悩んでいるときに、見て励みになるような碑にしたい」と話している。
 一方、JR東日本は李さんと、亡くなったカメラマン関根史郎さんの2人の顕彰碑を新大久保駅構内に作る準備を進めている。(京都新聞)
■JR西日本が業績下方修正 3月期予想、利益半減
 JR西日本は27日、2001年3月期の連結ベースの当期純利益を当初予想の775億円から310億円に下方修正した。英ボーダフォンへの売却が決まっている日本テレコム株の引き渡しが2回に分けて実施されるため、売却益を今年度と来年度に分けて計上する。(朝日新聞)
■新幹線の部品 玄関先に飛ぶ JR西日本、公表せず
 静岡県清水市付近を17日朝、走行していた東海道新幹線「こだま448号」(名古屋発東京行き、16両編成)のブレーキ部品のナット(直径5a、厚さ3a)が近くの民家の玄関先に飛び込んでいたことがわかった。昨年12月と今月13日にも新幹線の別の車両で同じ部品が欠落する事故が起きていたという。車両を所有するJR西日本は「走行上支障はなかった」として事故を公表しなかったが、再発防止のため部品の形状を変えるなどの対策を検討している。(朝日新聞 夕刊)
■JR片町線のダイヤ乱れる 未明の作業長引き
 28日朝、大阪市鶴見区放出東三丁目のJR片町線放出駅構内で、未明に実施していた線路の付け替え作業が長引いたため、構内の信号が赤のまま変わらなくなった。午前6時20分に復旧するまで手信号などで対応したため、始発から片町線のダイヤが大幅に乱れた。上下線合わせ33本が運休、39本が最大26分遅れ、通勤通学客ら約3万人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)