2000(平成12)年 8月


1日■ホテルを起業家の「たまり場」に 近鉄グループ 天王寺に開設 客室”IT改造”で支援(京都)
  ■JR宇治駅の橋上駅舎完成 7日から改札業務(朝日)
  ■鉄道の新路線 線路は公費で整備 運輸審答申 運行と分離提言(京都)
  ■山陽新幹線 レールスター大混雑 のぞみ、ひかりガラガラ(朝日)
2日■世紀の面影 京都初の郊外電車 1910年 京福電鉄嵐山線(京都市中京区四条大宮−右京区嵯峨) 身近な行楽地結ぶ(京都)
  ■デゴイチ・貴婦人 31年ぶり 夢の競演 新潟津川駅で実現(京都)
  ■ポケットバスロケ バス待ちイライラ解消へ i モードで携帯電話に走行情報 京都市交通局 10日から開始(京都)
  ■踏切で男性が はねられ死亡 淀川区、阪急宝塚線(朝日)
  ■列車に落書き 除去で運休 JR阪和線(朝日)
3日■早朝のぞみ1往復増(朝日)
  ■新幹線に女性運転士(朝日)
  ■南北朝鮮が京義線復旧合意 「大動脈」つなぐ夢 山あり谷あり 日本の投資頼み? 費用150億円3年がかり 「北」の線路傷み激しく(朝日)
4日■女性はねられ死亡 JR奈良線の踏切(京都)
  ■「京義線」整備 ロが協力要請 先月の日ロ首脳会談(朝日)
  ■新幹線券など1400万円分盗難 堺のJR西「Tis」(朝日)
  ■電車にはねられ重傷 宇治のJR奈良線(京都)
  ■語り部は被爆電車に乗って(朝日)
5日■電車でわいせつ行為 容疑の男逮捕(京都)
  ■自分の駅弁 企画して JR 愛称、レシピ募集 最優秀作品 新幹線で販売(京都)
  ■モルタル片 補修個所が落下 兵庫・明石の山陽新幹線 ミスが原因、点検へ(朝日)
6日■京義線連結 韓国郡、地雷辞去へ 非武装地帯 10万個来月にも開始(朝日)
7日■新幹線と在来線 地震で停止 13万人に影響(京都)
  ■滋賀県身障者福祉協青年部 車いすにやさしい駅を JR駅を調査、改善求める(京都)
  ■「戦場にかける橋」英国の名優 アレック・ギネス氏死去(京都)
  ■洛中洛外(京都)
  ■泰緬鉄道の強制労働テーマに映画が完成(朝日)
8日■フル規格で一括認可を 北陸新幹線で初協議(京都)
  ■JR宇治 新駅舎完成を祝う(京都)
  ■京都駅ビルで3周年の事業 19日から開催(朝日)
  ■疑似運転 線路は過熱 鉄道ソフト、相次ぎ登場(京都)
9日■大雨で新幹線乱れ 1万2000人に影響(京都)
10日■阪神西大阪線の延伸 京阪中之島新線 建設費7割 公費で 運輸省概算要求へ 私鉄が賃借運営 営業10年後の予定(朝日)
  ■日帰りスポット 交通科学博物館(大阪市港区波除三丁目) 新幹線の運転席を公開 触れて楽しめる展示に(京都)
  ■「海岸線」レール締結(朝日)
11日■帰省それとも旅行 ラッシュ始まる 京都駅などにぎわう(京都)
  ■ふるさとへながーい列 ラッシュ始まる(朝日)
  ■南海電車の窓割れる 投石か(朝日)
12日■駅ビル開業3周年 記念しイベント JR、来月9日から(京都)
  ■京都駅ビルで薪能いかが(京都)
  ■運転士が発車後胸の痛み訴え JR西、乗務続けさせる(朝日)
15日■声 のどかな駅は不便でもいい 高校生 海野 圭太(京都府舞鶴市 15歳)(朝日)
  ■空も道絡もUターン混雑(朝日)
16日■モトローラの苦情に困惑 入札めぐりJR東日本(京都)
  ■ディーゼルバス 後処理装置に補助 環境庁、来年度から半額(朝日)
  ■Uターン スイスイ分散化定着 鉄道・高速 混雑なく(京都)
17日■JR西の弁当売店 サンドイッチに蚊(京都)
  ■異常音、JR止まる 彦根、線路にレンガ?(京都)
  ■サンドイッチ 「蚊が混入」 新大阪駅で販売(朝日)
  ■線路にれんが 列車緊急停止 滋賀のJR東海道線(朝日)
18日■新幹線遅れ8万人影響 東海道上下線(京都)
  ■払い戻し、4分足りず 新大阪駅で乗客抗議も 大雨で116分遅れ 東海道新幹線(朝日)
  ■山陽新幹線 女性運転士GO 車掌も女性(京都)
  ■愛知万博の観客輸送 低公害バス大量導入(朝日)
  ■新幹線運転士 女性デビュー JR西日本で初(朝日)
19日■雷?信号機が故障 上下45本が運休 JR奈良線(京都)
  ■京の「電車児童館」冊子に 大津の会社員 7ヵ所訪れ記録に残す(京都)
  ■「鉄道のまち」PRへ ミニSLの競技大会 11月に福知山市(京都)
  ■SL動輪型文鎮に 福知山マラソン参加賞決まる 10kmランを新設(京都)
  ■開かずの踏切 10年で半減へ 来年度予算に3000億(京都)
  ■2000円札どこ行ったの 使いにくい?不評も 発行から1ヵ月(朝日)
20日■弁当にハエ JR西の子会社(京都)
  ■ジャカルタで列車事故(京都)
  ■弁当内にハエ JR関連会社、回収(朝日)
21日■路面電車の研究も 京都市素案 640件の次期基本計画(京都)
22日■心神耗弱と鑑定 JR車内で客襲撃の少年(京都)
  ■JR西日本 夏の電車 乗客がドア開閉 冷気逃がしません 冬の「半自動」転用 松井山手−木津間 片町線(京都)
  ■JR西日本お盆利用客 3年ぶりに前年上回る(京都)
  ■窓 副作用目立つ 京阪と地下鉄 八幡市・松尾 一郎(団体職員・60)(京都)
  ■レールスター増発へ JR西日本(朝日)
  ■5年連続で夏の利用減(朝日)
  ■コンクリ塊2個が落下 神戸のJR高架橋(朝日)
23日■USJに直通列車 来春からJR西 連絡駅に「はるか」も(京都)
  ■後続の低周波漏れが原因 JR西の電車トラブル(京都)
  ■団体客低調で乗客やや減少 今夏のKTR(京都)
  ■JR信号機が故障 山陰線二条−丹波口間 帰宅時、6300人に影響(京都)
  ■USJへ直通電車(朝日)
  ■新型電車低周波 旧型電車を止めた 新大阪−大阪間の事故 動揺トラブル相次ぐ JR西日本対応策検討(朝日)
  ■信号機故障で21本部分運休 山陰線丹波口−二条(朝日)
  ■運転打ち切り 運輸局が調査 中国ジェイアールバス(朝日)
  ■インド地下鉄・火発援助へ 日印会談で首相言及か 追加円借で(朝日)
24日■梅田駅構内にATMを設置 阪急と池田銀(京都)
  ■京都駅ビル会議用3周年/円町駅開業 JR西京都支社 来月、記念入場券セット発売(京都)
  ■新幹線や特急4255本 JR6社が秋の増発計画 西日本、ひかり258本増(京都)
  ■特急のドア故障 乗客下車できず JR京都駅で25人(京都)
  ■ドアが開かず客下車できず 「雷鳥」京都駅で(朝日)
  ■国労 臨時大会の再開微妙 「JR責任」求める声強く(朝日)
25日■観光客誘致へ 車内広告を相互に交換 京都市交通局←→東京都、横浜市 不況で空いたスペース有効に活用、第2弾も(京都)
  ■4党合意は「不当介入」 地労委にJR社員(朝日)
26日■西伸、事業化の見通し 地下鉄東西線 二条−天神川 運輸省 概算要求に盛る(京都)
  ■奔流底流 地下鉄東西線延伸へ 二条−天神川 2007年度開業に現実味 効率的な建設課題 京都市交通局 赤字膨張恐れも(京都)
  ■京都駅 天井の鉄板落下 重さ3` 通行人直撃、けが(京都)
  ■国労執行部、総辞職へ 中執方針 4党合意、全員投票で(朝日)
  ■特急「はと」25年ぶり復活 片道だけ JR西日本新大阪−博多 ファンら殺到(京都)
  ■国労臨時大会午後開催へ JR不採用問題(京都)
  ■付近は「異常なし」 天井板落下 JR西点検(京都)
  ■電車に上って架線触れ感電 富山、高3生意識不明(朝日)
27日■JR不採用の法的責任認否 来月の全員投票で決着 国労、採決見送り(京都)
  ■妖怪と流行いかが JR境線 車体に「鬼太郎」描く(京都)
  ■猛煙、電車一時止める 伏見で建築廃材出火(京都)
  ■叡雪がシカはねる(京都)
  ■国労 執行部総辞職10月に(朝日)
  ■廃材を焼く 電車も停車 伏見(朝日)
  ■電車に衝突 シカが死ぬ 左京の叡山線(朝日)
  ■「はと」で行く 夏の思い出(朝日)
28日■地震で近鉄に乱れ(京都)
  ■サイレンス・カーに静寂を JR西日本が呼び掛け(京都)
  ■地域ビデオ 丹波 車掌体験で収録へ万全(京都)
29日■京義線着工の時期など協議 南北閣僚級会談(朝日)
  ■世界のミニSL集まれ 11月 福知山市がフェスタ 700bレールで本格競技(朝日)
30日■10月に地下鉄醍醐車庫の特別見学会 市交通局が参加者募る(京都)
  ■世紀の面影 京都駅の炎上 1950年 豪華な2代目駅舎が灰に 京都駅ビル(京都市下京区烏丸通塩小路下ル)(京都)
  ■JR東海の地震検知システム 震源深いと深度1で警報 新幹線に影響大で気象庁情報併用へ(朝日)
31日■地下鉄横転 24人けが パリ(京都)
  ■先人を訪ねて 41 北垣国道(京都市左京区栗田口鳥居町) 疎水事業で京に活力(京都)
  ■2児、電車にはねられる JR片町線 1人重体 金網くぐり線路へ(朝日)
  ■御堂筋線が4時間運休 地下鉄、28万人影響 作業車が脱線(京都)
  ■地下鉄御堂筋線 工事車脱線で全線停止 朝のラッシュ 4時間運休 28万人に影響(朝日)
  ■動脈マヒ「最悪の朝」 御堂筋線事故 他線へ乗り換え混雑 大汗、タクシー待ち行列(朝日)
  ■山陽新幹線の100系車両 世代交代が進行 初代0系引退へ(朝日)



1日■ホテルを起業家の「たまり場」に 近鉄グループ 天王寺に開設 客室”IT改造”で支援
 近畿日本鉄道グループの天王寺都ホテル(大阪市)は31日、情報技術(IT)関連のベンチャービジネスの事業化を目指す企業や個人向けの支援施設「ベンチャーポート天王寺」を10月に開設すると発表した。
 起業支援や地域の活性化が狙い。起業家支援セミナーなどが盛んになっているが、シティーホテルの一部を提供して「ベンチャーのたまり場」にする試みは珍しい。近鉄グループにとっても、ホテルの有効活用と人的ネットワークの構築が期待できる。
 JR天王寺駅の駅ビル内にある同ホテルの本館7階の客室23室(16.3−29.3平方b)をブースに改造。インターネット用に1.5メガバイトの専用回線を用意する。同じ階にファクスやコピー機などがある共同事務所、会議室なども設置する。
 8月末まで入居会員を募集、入会期間は最長3年。会費は月5万−8万円。問い合わせは、同ホテル開発室06(6775)2722。(京都新聞)
■JR宇治駅の橋上駅舎完成 7日から改札業務
 JR奈良線の京都−木津間(34.7`)の複線化に合わせて、宇治市とJR西日本が全面改築していたJR宇治駅の橋上駅舎部分が出来上がり、7日から新駅舎で改札業務などが始まる。駅の南北をつなぐ自由通路の一部工事と、南北の出入り口前広場の整備などが残っているため、新駅舎への昇り降りは当面、南出入り口からの仮設階段を使うが、来年春には全面完成する予定だ。
 宇治駅の橋上化は、宇治−新田間(3.2`)と京都−藤森間(5.1`)の複線化工事に対応し、昨年2月下旬から現駅舎を使用しながら進められてきた。総工費は約22億円で、宇治市が約20億円、JR西日本が約2億円を負担。
 構内の引き込み線を3本から4本に増やすほか、駅北側に出入り口と広場を新設し、自由通路で南北の市街地を行き来できるようにする。駅舎と自由通路にはエレベーターとエスカレーターを各2基設置。身障者用トイレも設ける。
 「宇治」らしさを強調するため、平等院のイメージを採用。屋棍に反りを入れたり、採光窓に格子をはめたりしている。(朝日新聞)
■鉄道の新路線 線路は公費で整備 運輸審答申 運行と分離提言
 運輸政策審議会は1日、JR在来線や私鉄の新路線整備で、第三セクターや鉄道建設公団などの公的な事業者が線路や関連施設などのインフラを建設し、鉄道事業者がそれを利用して運行する「上下分離方式」の検討などを提言する答申をまとめ、森田一運輸相に提出した。鉄道利用者数が頭打ちになっている状況をにらんで、民間による鉄道整備が基本としながらも、政策的に重要な計画は、投資負担が大きく鉄道事業者による整備が困難な場合、公的事業者が支援するべきだとしている。
 答申は今後の中長期的な鉄道整備の方向を示した。@在来線幹線鉄道の高速化A都市鉄道の混雑緩和B高齢者が利用しやすいような施設のバリアフリー化推進−などの基本方針も盛り込んだ。
 整備新幹線については国が主導権を発揮し、地方は応分の協力をする、としている。
 上下分離方式は公的な事業者が公費でインフラを建設し、事業者は運営コストのみを負担する「公設型」と、事業者が第三セクターなどからインフラを借り受け、整備費用の全部または一部を運賃収入などで負担する「償還型」に分類。長期的に営業収支の見通しが厳しい場合に「公設型」による整備を検討すべきだとしている。
 また、在来線の幹線鉄道については五大都市(東京、大阪、名古屋、札幌、福岡)と地域主要都市間を、踏切廃止やカーブを緩やかにする路線の改良などで従来より約1時間短い「おおむね3時間程度」で結ぶよう求めている。(京都新聞 夕刊)
■山陽新幹線 レールスター大混雑 のぞみ、ひかりガラガラ
 新大阪−博多間を走る山陽新幹線で、「ひかり料金でのぞみ並みの速さ」を売りものに今年3月に登場した「ひかりレールスター」自由席が、混雑を極めている。8両編成で、自由席は3両のみ。乗車率が120%を超す列車は朝夕の時間帯に6本あり、デッキに立ったまま乗車したという苦情が相次ぐ。一方、のぞみや一般のひかり、こだまには空席が目立ち、山陽新幹線全体の乗客数は横ばい。JR西日本は「これでは看板列車に乗客が偏ってしまっただけ」と複雑な表情だ。
 レールスター自由席の乗車率は98%(6月の平均、以下同)と常に満席の状態。しかも、午後4時41分新大阪発博多行きレールスターの自由席が152%なのを最高に、上下線合わせ1日38本のうち朝夕の6本で月平均の自由席乗車率が120%を超している。立ち席が当たり前で、通勤電車並みの込み具合だ。
 それに対して、レールスター以外のひかりの乗車率は44%と半分以下。のぞみも46%で対前年比97%、こだまに至っては26%で対前年比59%と大きく落ち込んだ。
 レールスターの登場で山陽新幹線を利用する乗客が増えたわけではない。対前年比で、4月103%、5月99%、6月102%と効果はみられない。
 利用客の多い新大阪−広島間で、レールスターの所要時間は最短で1時間半。ほかのひかりはおおむね1時間50分かかる。のぞみは1時間15分程度で結ぶが、料金が1万710円(通常期)で、760円高くなる。JR側は「そこそこ速く、料金が手ごろなのが魅力」と分析する。
 当面、混雑解消のためレールスターの増発が望まれるが、JR西日本は「現状では車両にゆとりがなく難しい」としている。
 同社は将来的には、3年後をめどにレールスターと同型の700系車両を12編成導入し、すべてのひかりをレールスター並みに速くする方針だ。(朝日新聞 夕刊)
2日■世紀の面影 京都初の郊外電車 1910年 京福電鉄嵐山線(京都市中京区四条大宮−右京区嵯峨) 身近な行楽地結ぶ
 京福嵐山線の嵐山駅ホームに、木造車両の実物がモニュメントとして飾られている。ヒノキ、チーク材の内装は何度もニスを塗り直し、アメ色になっている。レトロな雰囲気が漂う車両の前に立ち、記念撮影をする観光客も数多い。
 1936年製造の車両は、「嵐電」として親しまれた同線で30年近く活躍した。運転手や車掌は、濃紺の詰め襟に金ボタン、冬はダブルのコートのさっそうとしたいでたちで乗務した。OBの九嶋益造さん(68)=右京区嵯峨在住=は「『電車乗りに、嫁はやれん』と言われたほど、人気があった」と懐かしむ。
 京福電鉄の前身、嵐山電気軌道が、四条大宮−嵐山間の7.2`間で京都初の郊外電車を開業した。当時、沿線の大半は京都市域外で、四条大宮の駅名は「京都」だった。それまで嵐山へは一日がかりだっただけに、「一瞬間で行ける」との誇らしげなキャッチフレーズがポスターを飾った。
 「京都・嵐電どこにある…」。九嶋さんが職場の仲間と宴会で歌った曲はこう続く。「春は花見に夏は川、秋はモミジ狩り、押すな押すなの満員電車…」。行楽シーズンには車掌台に入れず、車外の連結器で乗務したという。田園と竹林の合間にわらぶきの家が点在した沿線を、木造車両はひた走った。
 「今でこそ嵐山には、全国から観光客や修学旅行生が訪れますが、当時は京都市内の人が中心の、もっと身近で素朴な行楽の場だった」と振り返る。
 75年には東映太秦映画村がオープン、80年代後半には嵐山にタレントショップが相次いで開業し、ガイドブックを手にした若い世代が電車を埋める。
 「嵐電」90年の歩みは、京の観光の変せんをそのまま刻んでいる。(京都新聞)
■デゴイチ・貴婦人 31年ぶり 夢の競演 新潟津川駅で実現
 「デゴイチ」「貴婦人」の愛称で親しまれた蒸気機関車のD51とC57が1日、JR磐越西線にそろつて復活。31年ぶりに新潟県津川駅で擦れ違い、鉄道ファンや子供たちを大喜びさせた。
 同線では1966年3月から約3年半、新潟県新津駅と福島県会津若松駅間で、D51は主に貨物用、C57は旅客用として運行していた。C57は昨年から同線で再び観光用に定期運行を始めていたが、JRが夏の特別企画としてD51を走らせ、この日の競演が実現した。
 両列車には計約730人が乗車。午後1時半すぎ、津川駅で擦れ違うと、カメラのシャッターが一斉に押され、歓声が上がった。(京都新聞)
■ポケットバスロケ バス待ちイライラ解消へ i モードで携帯電話に走行情報 京都市交通局 10日から開始
 京都市交通局は、NTTドコモの携帯電話向けインターネット接続サービス「iモード」を使って、市内全停留所の市バスの接近情報を表示する全国初の携帯型バスロケーションシステム「ポケット・バスロケ」を10日から始める。手持ちのiモード機能付き携帯電話で、乗りたい市バスの走行位置が、いつでもどこでも、瞬時に分かり、バス待ちのイライラ解消に効果を発揮しそうだ。
 交通局は、走行中のバスの位置を確認するため、市バスの全車両とJR京都駅内の基地局との間で常時、無線を送受信している。現在は、この情報を各バス停でバスロケーションシステム機がキャッチし、接近情報を表示している。
 新たに導入する携帯型システムは、基地局に無線情報で集約された各バスの現在位置をインターネットサーバーに流し、iモードで接近情報を取り出せる仕組み。
 iモード携帯電話の画面に現れる指示に従ってバス停と運行系統を選択すれば、バスがどこを走っているか、最大で3つ手前のバス停から利用する場所までの区間内に丸印で表示される。
 バス停のロケーションシステムは、全停留所1480ヵ所のうち、209ヵ所しかない。一方、携帯型は、各系統の始発停留所を除く全バス停の情報が取り出せる。対象となる系統も臨時便以外の70系統すべてを網羅した。一般のパソコンでも検索できる。
 交通局は、昨年12月からiモードによる市バス・地下鉄の時刻表示を行っており、そのノウハウを生かした。事業費は約100万円。「iモードは加入者が増えているだけに、新たなバス需要につながれば」と、乗客増に期待している。
 アドレスは、http://www.city.kyoto.jp/kotsu/bls/index.shtm 。(京都新聞 夕刊)
■踏切で男性が はねられ死亡 淀川区、阪急宝塚線
 2日午前8時40分ごろ、大阪市淀川区十三東二丁目の阪急宝塚線の踏切で、50歳ぐらいの男性が川西能勢口発梅田行き急行(10両編成、乗客1400人)にはねられた。男性は全身を強く打って即死状態だった。
 淀川署の調べでは、男性は所持していた雇用保険被保険者手帳から、同市西成区萩之茶屋二丁目、建設作業員大坪勝治さん(56)とみられる。踏切の遮断機は当時下りていたといい、男性は自転車を押しながら、踏切東側から遮断機をくぐって渡ろうとしたらしい。この事故で、この急行を含め4本の列車が3−4分遅れ、約41400人の通勤客らに影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
■列車に落書き 除去で運休 JR阪和線
 2日午前6時59分ごろ、大阪府堺市鳳南町三丁のJR阪和線日根野電車区鳳派出所構内で、車庫に停車していた6両編成の列車にペンキで落書きがあるのを、発車の準備をしていた運転士がみつけた。列車は同線鳳発天王寺行き上り普通列車として運行予定だったが、落書きを消すのに手間取ったため上下2本が運休となり、約1600人の足に影響が出た。
 JR西日本によると、落書きは後ろから2両目の車両の左側に、スプレー式の白いペンキで約10bにわたって書かれていた。ローマ字のような文字で意味不明の内容だったという。堺南署によると、鳳派出所構内では5月24日早朝にも列車が銀色のスプレーで落書きされた。同署は悪質ないたずらとみて、今回の落書きとの関連を調べている。(朝日新聞 夕刊)
3日■早朝のぞみ1往復増
 JR西日本とJR東海は10月1日から東海道・山陽新幹線のダイヤを改定すると2日、発表した。早朝の東京−新大阪間ののぞみを1往復増やすほか、新横浜に停車するのぞみを1日16本から32本に倍増する。
 東京−新大阪間で増発するのぞみは、東京午前7時発と新大阪午前6時33分発。この結果、新大阪発の午前6時台の上りのぞみは約20分間隔になる。(朝日新聞)
■新幹線に女性運転士
 JR西日本の新幹線車掌の山下留美さん(27)と福沢美幸さん(29)が2日、そろって新幹線運転士の技能講習の修了試験に合格し、同社初の女性運転士の誕生が決まった。18日から、山陽新幹線の新幹線運転士として乗務する。
 2人は1994年8月に在来線初の女性車掌、97年2月には新幹線初の女性車掌になった。(朝日新聞)
■南北朝鮮が京義線復旧合意 「大動脈」つなぐ夢 山あり谷あり 日本の投資頼み? 費用150億円3年がかり 「北」の線路傷み激しく
 【ソウル2日=箱田哲也】韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は7月31日までソウルで開いた閣僚級会談で、軍事境界線をまたいで断絶されたままの京義線の復旧を推進していくことで合意した。韓国政府は「複旧すれはシベリアやヨーロッパまで線路がつながる」と成果を強調する。しかし、北朝鮮国内での線路の補修など、南北間の開通までには相当な費用と歳月がかかる。韓国政府は日本に積極的な投資や社会資本整備への参加の呼びかけを検討している。
 京義線は総延長が499`。南北が分断される前までは朝鮮半島の西側、韓国の首都ソウルと中朝国境の北朝鮮の都市・新義州を結ぶ大動脈だったが、現在は軍事境界線をはさんで南北約20`が断絶されている。
 31日に発表された南北閣僚級会談での共同報道文に「断絶区間を連結し、そのための協議を早い時期に行う」と盛り込まれた。韓国政府は京義線の完全復旧を南北和解の象徴ととらえている。南北間の年間貿易額は3億j以上にのぼっているが、輸送は船に頼っているのが現状。京義線が連結された場合、輸送コストは船便の3分の1程度ですむと見積もられており、物流の拡大が期待されている。
 しかし、京義線の開通には課題が山積している。断絶区間の復旧だけでも南北合わせて約1500億ウォン(約150億円)が必要とされるが、韓国鉄道庁は来年度予算に復旧費として100億ウォン(約10億円)を求めているにすぎない。工事が順調に進んだとしても3年は必要とみられている。
 さらに深刻なのは、北側の線路事情だ。京義線は日本による植民地時代に敷かれたが、北朝鮮側では単線で線路の傷みも激しいため、列車は時速40`程度でしか走れないという。北朝鮮での複線化まで図れは、巨額の総事業費がかかる。
 そのため、韓国政府は、韓国が保証する形で国際金融機関から借款を導入することなどを検討しているが、簡単には引き出せそうになく、日米などに支援を要請するのは避けられない模様だ。(朝日新聞)
4日■女性はねられ死亡 JR奈良線の踏切
 3日午後零時10分ごろ、宇治市菟道田中のJR奈良線大風寺踏切で、同市内に住む無職の女性(44)が踏切内に侵入し、京都発奈良行き快速電車にはねられ死亡した。電車は現場に約30分停止したが、乗客約150人にけがはなかった。
 運転士が女性に気付き急ブレーキをかけたが間に合わなかったといい、宇治署は自殺とみている。
 この事故で上下合わせて12本が運休、2本が最大1時間遅れ、約2200人が影響を受けた。(京都新聞)
■「京義線」整備 ロが協力要請 先月の日ロ首脳会談
 ロシアのプーチン大統領が7月の森喜朗首相との会談で、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が軍事境界線をまたいで連結することで合意した鉄道「京義線」の整備について、日本の協力を求めていたことが3日、明らかになった。大統領は「この鉄道の先は中国やロシアにも延びる」として、多国間の枠組みで協力を進めたい意向を示した。首相は「将来的にはアジアと欧州をつなぐ意味のあるプロジェクトだ」と応じたものの、協力するかどうかには触れなかった。
 プーチン大統領は朝鮮半島情勢にふれた中で、「我々には北朝鮮と経済的プロジェクトをいくつか進める考えがある」としたうえで、京義線復旧の推進を例としてあげた。(朝日新聞)
■新幹線券など1400万円分盗難 堺のJR西「Tis」
 大阪府堺市鳳東町一丁にあるJR西日本の旅行業部門「Tis」の鳳支店で先月末、新幹線回数券など約1380万円相当の金品が盗まれ、堺南署は窃盗事件として調べている。
 調べによると、7月30日午後1時50分ごろ、同支店の社員通用口のドアガラスが割られているのを、隣接するコンビニエンスストアの従業員が見つけた。堺南署員が現場に駆けつけたところ、鳳支店内の金庫がこじ開けられ、新幹線回数券や西日本キヨスクの商品券など約1365万円分のほか、現金約15万円が盗まれていた。(朝日新聞)
■電車にはねられ重傷 宇治のJR奈良線
 4日午前7時46分ごろ、宇治市五ケ庄芝ノ東のJR奈良線の線路に同市内に住む無職の女性(69)が侵入し、奈良発京都行き普通電車にはねられ、大けがを負った。電車は現場に約15分間停止したが、乗客約700人にけがはなかった。
 宇治署の調べによると、運転士が女性に気付き、非常ブレーキをかけたが間に合わなかったとしている。この事故で上下合わせて3本が最大約20分遅れ、約2300人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■語り部は被爆電車に乗って
 55年前、走行中に被爆した路面電車に乗って、被爆者から証言を聞く会が4日、広島市内であった。子供たちに当時の様子を知ってもらおうと、広島平和教育研究所が毎年主催している。
 午前9時半、小中学生と保護者ら約80人が2台の被爆車両に分乗し、同市中区の電停を出発。己斐行きの電車では、爆心地から約5.5`の学徒動員先で被爆した広島県原爆被爆教職員の会副会長の空辰男さん(72)が体験を話した。水を求める声や、親や子を呼ぶ声が今も耳の底に残っているといい、「地獄でした。原爆とはなにか、核兵器は人類全体の運命にかかわるということをしっかり勉強してほしい」と語りかけた。(朝日新聞 夕刊)
5日■電車でわいせつ行為 容疑の男逮捕
 守山署は4日、公然わいせつの疑いで京都市中京区緊楽廻西町、会社員村西光伸容疑者(45)を逮捕した。
 同署の調べでは、村西容疑者は同日午前6時50分ごろ、JR東海道線の大津駅から野洲駅を走行中の電車内で、八日市市在住の無職女性(26)ら乗客の前で、わいせつな行為をした疑い。女性が野洲駅で村西容疑者を捕まえ駅員に渡した。
 村西谷疑者は容疑を認めているという。(京都新聞)
■自分の駅弁 企画して JR 愛称、レシピ募集 最優秀作品 新幹線で販売
 自分が食べたい夢の駅弁を作ってみませんか−。JR東海のグループ会社で、駅弁販売のジェイディナー東海(東京)が、東海道新幹線の車内や駅の売店で販売する駅弁のアイデアを募集している。
 列車のスピードアップなどから全国的に売り上げが落ちている駅弁に関心を持ってもらうのが狙い。最優秀の作品は商品化し、2001年元旦から東京−新大阪間の新幹線車内で売り出すという。
 募集しているのは駅弁の愛称や材料、レシピなど。おかずの配置を示すイラストと材料費の概算も必要。価格競争やごみ処理などを考えて総材料費が500−700円程度で、焼却しやすい容器にするといった条件がある。
 中学生以上の大人と小学生以下の子どもの2部門があり、グループや学校単位での応募も可能。
 希望者は所定の応募用紙またはA4サイズの紙にアイデアと連絡先などを書いて、9月20日(当日消印有効)までに同社あてに封筒で郵送する。
 その後、作家の嵐山光三郎さんら6人が審査、各部門の優秀な作品計20点に賞金や旅行券を贈る。
 問い合わせはジェイディナー東海の駅弁コンテスト事務局。03(3273)2941。(京都新聞)
■モルタル片 補修個所が落下 兵庫・明石の山陽新幹線 ミスが原因、点検へ
 4日午前7時半ごろ、兵庫県明石市魚住町、山陽新幹線高架橋下の歩道上にモルタル片5個(重さ0.9`)が落ちているのを付近の住民が見つけ、JR西日本に通報した。けが人はなかった。モルタル片は高架橋側壁の補修材で、最大で20a×10a×5a(0.6`)。3月に補修した個所がはがれ落ちていた。同社は、基本的な補修ミスが原因とみて、作業に携わった外注業者を指導するとともに、同様のミスがほかの場所で起きていないか全高架橋の点検を始めた。
 昨年起きた一連のコンクリート落下事故後、補修した個所の落下は初めて。
 落下した個所は、同社が昨年秋の高架橋の総点検で劣化を確認し、たたき落とし、今年3月に補修していた。その際、コンクリートの継ぎ目にあった幅1.5aの緩衝材も一緒に取り除いていたが、補修のとき一面にモルタルを埋め込んだ。このため、周囲のコンクリートの暑さによる膨張に押される形で、モルタルが浮き上がり落下したらしい。補修に使ったモルタルほぼ全部が落ちたという。
 緩衝材を除去した場合の補修方法について、同社は特にマニュアルで定めていないが、「緩衝材があった場所にモルタルを詰めないのは常識」としている。作業前後に該当個所を写真に撮るが、写真を同社でチェックするなど、事後の確認も不十分だったとしている。(朝日新聞)
6日■京義線連結 韓国郡、地雷辞去へ 非武装地帯 10万個来月にも開始
 【ソウル5日=小菅幸一】韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が合意した鉄道・京義線の断絶部分をつなげる事業に関連し、韓国軍は早ければ9月中にも、南北朝鮮を分ける軍事境界線の南側非武装地帯を中心とする一帯の地雷を除去する作業を始める考えを囲めた。韓国国防省当局者が5日明らかにした。
 ソウルと、中朝国境の北朝鮮の新義州を結ぶ京義線の復元は、6月の南北首脳会談を受けて和解と協力を内外に訴える象徴的な事業だ。しかし、北朝鮮側の地雷除去をどう進めるかはまだ全く不明であり、鉄道連結事業には、地雷という、長い分断による厚い壁が立ちはだかっている。
 京義線は、軍事境界線とその南北各2`幅の非武装地帯をはさんで約20`の線路が途切れており、うち約12`は韓国側にある。同省によると、非武装地帯を中心に韓国側一帯の約24万平方bには、10万個を超える対人、対戦車などの各種地雷がある。
 韓国軍は野戦工兵部隊の2個大隊をはじめ、約1000人の兵力を投入する計画だ。ただ、同軍が持っている携帯型地雷探査機ではプラスチック地雷の発見に対応できないため、在韓米軍の装備の支援を受けることも検討している。(朝日新聞)
7日■新幹線と在来線 地震で停止 13万人に影響
 6日午後4時29分ごろ、東海道・山陽新幹線の三島−三河安城間と米原−姫路間が、地震のため上下線とも停電となり、運転を停止した。その後、安全を確認して送電を開始し、同5時40分までに全線で運転を再開したが、京都−新大阪間で1時間11分停止するなど、上下計100本が2時間17分−10分遅れ、乗客約9万人に影響が出た。
 JR東海とJR西日本によると、同4時28分ごろに発生した鳥島近海を震源地とする地震を新幹線の警報システム「ユレダス」が感知し、新幹線への送電を自動停止した。
 一方、在来線でも、ユレダスの情報を基に自動無線で走行中の列車に非常停止を指示するシステムが作動し、東海道線や大阪環状線など京阪神の19路線が一時ストップ。計207本が14分〜3分遅れ、乗客約4万人に影響が出た。(京都新聞)
■滋賀県身障者福祉協青年部 車いすにやさしい駅を JR駅を調査、改善求める
 滋賀県身体障害者福祉協会青年部(北崎勝紀部長)は6日、彦根市内の2会場で青年部交流会を開き、障害者にとって県内のJR各駅がどれだけ使いやすいかの調査結果を報告した。
 交流会は県内の障害者とボランティアの交流の場として同協会が4年前から開いており、約100人が参加した。今回は、昨年12月に青年部役員や障害者自身が県内のJR主要23駅で実際に車いすなどに乗ってどれだけ利用しやすいか調べた結果を発表した。
 調査は、駅内の段差やエレベーター設置、点字ブロックが設置してあるかどうかなど10項目。発表によると長浜、彦根駅など大半の駅が段差があるなど車いすの人には使いにくい構造で、中には近江塩津駅のように車いすで乗車するには、ほかの駅から駅員を呼ばなければならない駅もあるなどの欠陥を抱えていた。参加者からは「これでは気軽に外出できない」「お粗末すぎる」などの意見が出された。
 同会によると、大津、草津駅など県南部の駅はそれなりに設備が充実しているが、虎姫駅などそのほかの駅は老朽化などで利用しづらいのが現状で、同会では今後調査結果をもとに、JRなどに改善を求めていくという。(京都新聞)
■「戦場にかける橋」英国の名優 アレック・ギネス氏死去
 【ロンドン7日共同】「戦場にかける橋」や「アラビアのロレンス」などの大作で知られる英国の名優、アレック・ギネス氏が5日、英南部の病院で死去した。86歳。病院スポークスマンが7日発表した。3日、自宅で倒れ病院に運ばれたという。死因などは明らかにされていない。
 ヒトラーからハムレットまで演じるなど変幻自在の演技で「千の顔を持つ」といわれたギネス氏は1914年4月、ロンドンで生まれた。
 AP通信などによると、私立学校に学び、広告会社で勤務後、演劇学校入り。46年、デビッド・リーン監督の「大いなる遺産」などで本格的にデビューした。57年の「戦場にかける橋」で日本軍の捕虜収容所長と対峠(たいじ)する英軍大佐を好演して英米のアカデミー主演男優賞を受賞した。
 「アラビアのロレンス」(62年)「インドへの道」(84年)などの大作に知的でなぞめいた役柄で次々に出演、世界的大スターとしての地歩を確立した。一方、「スター・ウォーズ」(77年)「スター・ウォーズ帝国の逆襲」(80年)「スター・ウォーズジェダイの復讐」(83年)で宇宙の共和国騎士オビワン・ケノービ役を演じ、若い世代の人気もつかんだ。
 38年に女優のメリューサ・サラマンと結婚、舞台俳優の一人息子がいる。59年、サーの称号を贈られた。(京都新聞 夕刊)
■洛中洛外
 ◇…京福電鉄嵐山線(京都市)などで今春から運行されているカラフルな車両を記念に残そうと鉄道写真家内藤靖正さん(66)=京都市下京区=が写真冊子「そして、「ペイント電車は走った!」をまとめた。
 ◇…ペイント電車は、同線開通90周年にあわせ、沿線の嵯峨美術短大の学生が3車両のボディーに色鮮やかに描いた。嵐山の渡月橋や舞妓さん、紅葉などが観光客らの目を引いている。
 ◇…嵐電を約10年前から撮り続けている内藤さんが「普段とは違う嵐電の魅力を知ってもらおう」と、カラー12nで、その姿を紹介した。2万部を作り、嵐電四条大宮駅や嵐山駅などで無料で配布している。(京都新聞 夕刊)
■泰緬鉄道の強制労働テーマに映画が完成
 第二次大戦中、強制労働でタイとミャンマーを結ぶ泰緬(たいめん)鉄道の建設に従事させられた一人のインド人の晩年の姿を迫ったドキュメンタリー映画が、完成した。タイでは「ディア」と呼ばれたこのインド人は、妻や子のいる故国へ帰ることもなく、2年前ひっそりと亡くなった。制作グループの代表者は「ディアさんの無念の思いを多くの人たちに知ってもらい、戦後とは何だったのか考えて欲しい」という。
 映画「TRUE CRIME」(本当の罪)は、千葉県柏市の元小学校教諭中村秀樹さん(50)らでつくる映画制作グループ「共生舎」の作。これまで、戦時下のアジアの実態を映画にしてきた。今回は、泰緬鉄道の強制労働の証言者として登場した一人のインド人に焦点をあてた。
 インディアン(インド人)の略称で「ディア」と呼ばれたこの男性はインドから日本軍によって強制連行され、鉄道建設に従事したことや、インドに妻子がいることが中村さんの聞き取りで分かった。
 中村さんは「戦後補償は国家間の問題でもあるが、日本人としてできることもある。上映活動を通して、ディアさんの碑を建てたい」と話している。東京都内や北海道、大阪府などで上映会を8月末から開く予定。問い合わせは、共生舎(0471-66-4464)。(朝日新聞 夕刊)
8日■フル規格で一括認可を 北陸新幹線で初協議
 北陸新幹線建設に伴い経営分離される並行在来線の在り方や建設促進に向けた取り組みなどを検討する新潟、富山、石川、福井の北陸4県とJR西日本でつくる北陸新幹線連絡協議会(座長・大永尚武富山県副知事)は7日、東京都内で初会合を開いた。
 初会合では@北陸新幹線の整備を南越(福井)までのフル規格で一括認可を求めるA来年度予算に整備費を大幅に盛り込むB早急に未着工区間の着工を求める−などを確認した。
 今後は政府・与党整備新幹線検討委員会の審議状況を見ながら、適時開催するとしている。
 JR西日本は並行在来線と、その支線についても経営分離する方針。北陸本線の支線は氷見線など7線あり、地元自治体は支線の経営分離について強く反対の意向を示している。
 会合後、記者会見した大永座長は「技線(支線)の問題は、この協議会では扱わない」と話し、別途個別のローカル線問題として取り扱われる見方を示した。(京都新聞)
■JR宇治 新駅舎完成を祝う
 宇治市とJR西日本が奈良線の複線化に合わせて全面改築を進めていたJR宇治駅(宇治市宇治)の新駅舎が7日開業し、関係者ら約150人が宇治の中央玄関口の完成を祝った。さらに駅の南北を結ぶ自由通路の建設を進めており、来年3月には全体が完成する予定。
 新駅は、1896(明治29)年完成、1935(昭和10)年に改築された旧駅舎に次ぐ2代目の駅舎となる。昨年4月に着工し、駅の南側にあった駅舎を券売機や改札口を含め橋上化した。駅舎とホームを結ぶエレベーターとエスカレーターも各2基設け、身体障害者対応のトイレも設置した。
 屋根に反りを入れ、採光窓に格子をはめるなど平等院の鳳凰堂をイメージして設計されたが、旧駅舎を解体し、跡地を使って自由通路の建設を進めるため、駅舎の一部にシートをかぶせたままの新駅舎開業となった。
 今後、自由通路にエレベーター、エスカレーター各2基を設置。南側の駅前広場を整備するほか、駅北側にも駅前広場を新設する。また、現在3本の線路を4本に増やす。総事業費は約22億円で、宇治市が20億円、JRが2億円を負担する。
 開業記念式典では、久保田勇市長が「地域社会の活性化、府南部の中核を担う都市にふさわしいまちづくりに貢献すると考えている」とあいさつ。渡辺晃JR西日本京都支社長も「宇治市の玄関口として、市の活性化に大きく寄与すると期待している」と述べた。(京都新聞)
■京都駅ビルで3周年の事業 19日から開催
 9月11日に開業3周年を迎える京都駅ビルは19日から10月15日にかけて記念事業を開く。外国人アーティストを招き、つのだひろ作詞・作詩のイメージソングを歌う「アカペラ3DAYS」を柱に、薪能、ジャズ、アニメコンサートなど様々なイベントが繰り広げられる。
 SLなどの展示、鉄道模型運転会、ファッションショーなども予定されている。入場無料。
 問い合わせはJR西日本京都支社運輸課(075・682・8023)へ。(朝日新聞)
■疑似運転 線路は過熱 鉄道ソフト、相次ぎ登場
 パソコンで電車の運転台から本物さながらの景色を眺めて運転操作を楽しむシミュレーションゲームを舞台に、関西の鉄道各社の競争が”過熱”している。JR西日本と阪急電鉄は自社路線のゲームソフトを次々と開発し、ほかの大手私鉄路線もゲームソフト会社が相次いで取り上げている。7月中旬には京阪電鉄が”参入”、大手私鉄5社のソフトが出そろった。乗客減に悩む各社は「鉄道への関心が高まるのは結構なこと」と歓迎している。
 京阪のソフトは1995年から「トレインシミュレーター」シリーズを手がける音楽館(本社・東京)がつくった。より本物に近づけ、発売から1週間で8000本が売れた。
 販売元のポニーキャニオン(本社・東京)は「電車の運転士は試験をクリアしなければなれない特別な存在で、あこがれる人が多い。中高年者のファンが多いんです」と話す。
 同社は、これまでに阪神、近鉄も発売し、各1万5000本を売り上げた。一方、小学館プロダクションが発売した南海も1万本近く売れている。
 JR西日本の関連会社ジエイアール西日本コミュニケーションズは今春、「ひかりレールスター(博多−小郡)」と「SLやまぐち号」を発売した。鉄道会社自らが製作するため、舞台裏の車庫から本線への運転もゲームで体験できる点がひと味違うという。
 元新幹線運転士の同社社員(39)は「レールスターの運転を試したところ、停止位置には誤差0bで停車させたが、速度の出しすぎで定刻より数分早く到着してしまった」。100点満点で38点と「要練習」だった。
 阪急は2年前に発売した「神戸線」が2万2000本売れた。「京都線」「宝塚線」に続き、今月末に「3線セレクション」を発売する。車内の乗客の様子を映す画面もあり、急ブレーキなどに反応するという。製作にかかわる同社創遊営業部は「撮影には快晴の日を選び、特別電車を走らせた。いつも利用している電車を身近に感じてもらい、本業の乗客増につながればありがたい」としている。(京都新聞 夕刊)
9日■大雨で新幹線乱れ 1万2000人に影響
 JR東海道新幹線は8日午後9時すぎ、岐阜県羽島市にある岐阜羽島駅の雨量計が1時間に50_の規制値に達したため、名古屋−米原間で上下線とも約1時間運転を見合わせた。
 降雨が収まったため、午後10時8分に運転を再開したが、岡山発東京行きひかり176号が83分遅れたのを最高に上下計18本が遅れ、約1万2000人に影響が出た。
 JR東海は東京駅に列車ホテルを用意、JR西日本は東京発広島行きのぞみ29号と岡山駅で接続する臨時のこだま(三原行き)を増発して乗り換え客への対応をした。(京都新聞)
10日■阪神西大阪線の延伸 京阪中之島新線 建設費7割 公費で 運輸省概算要求へ 私鉄が賃借運営 営業10年後の予定
 運輸省は9日、大阪市内で計画されている阪神西大阪線の延伸と京阪中之島新線の2つの鉄道建設について、建設経費の一部を来年度予算の概算要求に盛り込む方針を囲めた。公費で線路や駅などを建設し、民間の鉄道会社に貸し付ける「上下分離方式」を採用する。公営地下鉄並みに建設費の7割を国と自治体が負担する見通しだ。これに伴い、ルートが2案あった中之島新線は京阪天満橋からすぐに中之島東端に入るルートに、また建設の主体となる第三セクターの出資比率など2路線の具体的な事業計画の概要も囲まった。概算要求が認められれば、両路線とも2010年ごろ運転開始となりそうだ。
 西大阪線の延伸は、阪神西九条駅から近鉄難波駅までの約3.4`。阪神電気鉄道と近畿日本鉄道が相互直通運転し、神戸から奈良までが乗り換えなしで結ばれる。中之島新線は、京阪電気鉄道の天満橋駅から中之島西端の玉江橋駅までの約2.9`で、大阪の都心部を東西に結ぶ。西大阪線の一部を除き、地下鉄となる。中之島新線はこれまで、土佐堀川の南側を通り、北浜付近から中之島に入る「難波橋ルート」と、天満橋から西へすぐに中之島に入る「天神橋ルート」が候補になっていたが、後者に固まった。
 実際の運営はそれぞれ阪神と京阪が、新設される第三セクターから線路などを借りて第二種鉄道事業として行う。
 事業費は西大阪線が約1140億円、中之島新線が約1400億円。来年度予算で要求するのは、設計や土質調査費用とみられ、実際の着工は西大阪線が2003年ごろ、中之島新線が2004年ごろとなりそう。
 第三セクターの設立は、関係者によると、2路線とも来年度中。資本金は西大阪線が200億円程度、中之島新線が280億円程度になる見通しで、出資比率はいずれも大阪市と大阪府の自治体で5割とする方向で調整する。残りは関西財界や銀行などにも協力を要請しながら、西大阪線は阪神や近鉄などが、中之島新線は京阪などが中心となって出資する。
 事業費のうち、国と自治体の補助率は公営地下鉄建設並みの各35%だが、実際に補助の対象となるのは、人件費や工事現場の管理経費などを除いた計50%程度となる予定。残りは、第三セクターが調達する。
 西大阪線では3駅を新設。快速急行を中心に1時間に2、3本を運行する。中之島新線では4駅を新設し、京都の出町柳駅から8両編成の特急と急行を乗り入れ、朝のピーク時には新線区間の玉江橋行きを20本運行する。
・上下分離方式
 JRの在来線や私鉄の線路や駅を、第三セクターなどが公費中心に建設し、鉄道会社に貸し付ける方式。1日に運輸政策審議会(運輸相の諮問機関)が答申した。整備新幹線の手法を一般の路線にも広げるもので、鉄道建設費は運賃でまかなうとしてきた利用者負担の原則を修正した。都市部では鉄道需要が頭打ちで、新線の建設は多額の投資に見合うだけの利用者増が見込めず、鉄道会社が消極的だった。このため、従来の支援策では整備に限界があるとして導入が提案された。(朝日新聞)
■日帰りスポット 交通科学博物館(大阪市港区波除三丁目) 新幹線の運転席を公開 触れて楽しめる展示に
 JR環状線弁天町駅そばにある子どもたちに大人気のスポットだ。鉄道を中心に、航空や船舶などの交通機関を歴史、文化、科学、技術の4つの視点でとらえ、見るだけでなく触れて楽しめる展示になっている。
 メーンゲートから展示室に入るとすぐ、リニアモーターカーが目に飛び込んでくる。将来の鉄道の姿を紹介する第1室「明日に向かって」の展示で、となりの新幹線(実物)は運転席が公開され自由に出入りできる。
 展示室は第7室まであり、「鉄道のおいたち」「鉄道車両のしくみ」「航空・船・自動車のあゆみ」などのテーマを設定。第2室「鉄道の誕生」には、約200年前にイギリス人のジェームズ・ワットが考案した同じ型の蒸気機関が置かれ、蒸気エンジンで車輪が回るしくみを学べる。また、明治5年に建てられた日本で初めての駅「新橋駅」も再現され、当時の様子をうかがうことができる。
 中でも人気なのは「模型鉄道パノラマ室」。500系新幹線のぞみ号やサンライズエクスプレス号のミニチュア列車が1日に3−5回運転され、観覧席は親子連れなどでいっぱいだ。昔懐かしいSLなどを並べた屋外展示場もあり、ブルートレイン食堂車のレストランも。
 夏休み期間中は新幹線のレリーフを作ったり、列車の操作をゲ−ム形式で体験する「鉄道体験遊学」が開かれている。
 午前10時−午後5時半(入館は5時まで)。大人400円、子ども(4歳以上)100円。月曜休館(ただし夏休み中は開館)。06(6581)5771(京都新聞 夕刊)
■「海岸線」レール締結
 神戸市中央区の三宮と同市長田区の新長田の約8`を結ぶ市営地下鉄海岸線のレールを敷く軌道工事が全線で完了し、10日、同市兵庫区にできる御崎公園駅構内で全線レール締結式があった。今月下旬から一部区間で試運転を始め、来年7月に開業する。(朝日新聞 夕刊)
11日■帰省それとも旅行 ラッシュ始まる 京都駅などにぎわう
 お盆を控え、京都市下京区のJR京都駅などターミナルは、11日朝から、ふるさとへ向かう帰省客や旅行者でにぎわい始めた。午後から12日にかけて帰省のピークとなり、鉄道や道路の混雑が予想されている。
 京都駅の新幹線ホームでは、リュックサックを背負い、大きな土産物袋を抱えた家族連れや、旅行かばんを持った若者たちの姿が目立ち、西日本方面に向かう列車に次々と乗り込んだ。JR西日本によると、東海道・山陽新幹線は、博多行き「ひかり」などの自由席は軒並み満席。在来線も、特急「スーパーはくと1号」の乗車率が110%となるなど、京都や大阪から山陰や南紀、北陸方面へ向かう列車が混雑している。
 一方、日本道路公団によると、名神高速道路は商用車に帰省のマイカーが加わって交通量がふだんより多く、午前10時現在、京都東インター(京都市山科区)−梶原トンネル(大阪府高槻市)間で上下線とも25`の渋滞となるなど混雑が始まっている。関西空港も、お盆休みを利用して海外に向かう人々の出国ラッシュで、出発ロビーは朝から込み合った。
 Uターンのピークは、15日から16日と予想されている。(京都新聞 夕刊)
■ふるさとへながーい列 ラッシュ始まる
 お盆休みの帰省ラッシュが11日午前、本格的に始まった。駅ホームや空港の搭乗口では家族連れらが長い列をつくり、新幹線や航空機は軒並み満席に。高速道路は大阪から各地に向け渋滞が始まった。鉄道や航空各社は混雑のピークを12日、Uターンは16日ごろとみている。
 JR西日本によると、山陽新幹線は、新大阪午前9時58分発博多行き「ひかりレールスター」の自由席乗車率が140%にのぼるなど、ひかりを中心に相次ぎ100%を超えた。在来線も北陸や山陰、和歌山方面に向かう特急列車がほぼ満席になった。
 大阪空港発の全日空国内便は11日、東京、沖縄便以外はほぼ全便が満席。12、13日も同様の状態が続くという。
 JR新大阪駅の新幹線ホームは、大きな荷物を抱えた家族連れらが長い列をつくった。(朝日新聞 夕刊)
■南海電車の窓割れる 投石か
 11日午前9時40分ごろ、南海電鉄南海線住ノ江(大阪市住之江区)−七道(大阪府堺市)間で、走行中の難波発和歌山市行き急行電車(6両編成、約250人)の3両目の窓ガラス一枚(縦95a、横98a、厚さ5_)が割れたと乗客から非常ボタンで通報があった。電車は現場で約2分間停車、堺駅で割れたガラスを処理した。乗客にけがはなかった。
 南海によると、ガラスはクモの巣状に割れており投石が原因とみられる。電車が大阪府堺市内に入ったころ割れたという。堺北署が器物損壊の疑いで調べている。(朝日新聞 夕刊)
12日■駅ビル開業3周年 記念しイベント JR、来月9日から
 JR京都駅(下京区)は京都駅ビル開業3周年を記念して、9月9日から3日間、幼児コーラスなどのイベントを盛り込んだ「お客様感謝デー」を実施する。
 感謝デーでは、子ども向けのイベントを充実。京都、宇治市内の15保育園で構成する京都幼児フォーラムの協力を得た。
 初日の9月9日には京都駅ビルの着ぐるみマスコット「テットとスカーラ」による一日駅長や、湖西線を使ったミステリー列車の出発式などを行う。10日は烏丸中央改札口前広場で幼児コーラスを行い、11日は市内の児童館による手品、大道芸がある。
 3日間を通じ、同広場でミニSL列車の運行や幼児絵画展、宇治茶の試飲コーナーなどを設ける。問い合わせはJR京都駅 (352)5418へ。(京都新聞)
■京都駅ビルで薪能いかが
 JR西日本京都支社は、19日午後7時半から、京都駅ビルの室町小路広場に設けた特設能舞台で「第3回京都駅ビル薪能」を開く。
 駅ビル開業3周年記念イベントの一環で、片山家能楽保存財団の片山九郎右衛門理事長が監修し、観世流の片山清司さんら23人が、大蔵流狂言「太刀奪」と観世流能楽「舎利」を演じる。
 「太刀奪」は、釈迦にあこがれ、仏舎利を狙う鬼と釈迦の弟子の韋駄天との格闘の話で、動きが激しいことから数年に一度しか演じない演目という。駅ビルの大空間に合わせて、道具立てや動きなどに工夫を凝らす。(京都新聞)
■運転士が発車後胸の痛み訴え JR西、乗務続けさせる
 JR片町線河内磐船駅(大阪府交野市)を発車した快速電車の運転士(54)が今月5日、心筋こうそくの症状を起こし「胸が痛い」と運行管理する新大阪総合指令室に無線で申告したのに、指令室は代わりの運転士がすぐ乗務できる5駅先まで約20分間、運転を続けさせたことが11日、明らかになった。運転士は救急車で病院に運ばれ、入院して治療を受けているという。JR西日本は「不十分な対応だった」として、近く改善策を文書にまとめ指令室員に配布する。
 同社によると、運転士は5日午後9時13分、京橋駅で木津行きの快速電車に乗務し、河内磐船駅を発車した午後9時半過ぎ、無線で体の不調を訴えた。指令室の担当者は「行けますか(運転を継続できるか)」と質問し、運転士の「(快速で2駅先の)松井山手駅までなら」との答えを聞いて運転続行を指示。照会したところ、代替乗務できる運転士がさらに3駅先の同志社前駅(京都府京田辺市)にいたため、同駅までの運転を求めた。
 同志社前駅で乗務を外れた運転士は顔が青ざめており、すぐに救急車で病院に直行、心筋こうそくと診断されたという。
 同社運輸部は、「体の不調を訴えた時点で乗務から外すことも可能だった」として事実関係を調査。指令室員が十分に運転士の容体を把握しようとしなかった点や、「行けるか」と暗に乗務継続を求めた点を「不十分な対応」と判断した。(朝日新聞)
15日■声 のどかな駅は不便でもいい 高校生 海野 圭太(京都府舞鶴市 15歳)
 「今日はどこへ行くんや」。先日、出かける途中、休憩のため立ち寄ったドライブインで声をかけられた。一瞬、だれだか分からなかった。それもそのはず、いつもは制服を着ている駅員さんだった。しかし、私を覚えてくれているのには驚き、うれしくも思った。
 「○○行き、一名乗車です」。このようなアナウンスが聞ける駅も少ないのではないかと思う。ぎりぎりに改札を通る人がいる時の駅員から運転士への連絡である。この連絡で一度閉まったドアは開き、また、一度動き出してからわざわざブレーキをかけて止まることもある。
 当然遅れてしまうが、都会のような過密ダイヤではないので、それほど影響は大きくない。それに文句を言う乗客もいない。大変ほほ笑ましく思う。
 ローカル線を利用していると、不便を感じることも多々ある。しかし、次から次へと電車が入って来て便利なら良い、というものではないと思う。
 毎日、改札口を通る時には駅員さんが「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と言ってくれる。そして、覚えてもらったり、乗り遅れないように配慮してくれたりする。このようなことが本当の鉄道の良さではないだろうか。(朝日新聞)
■空も道絡もUターン混雑
 お盆を故郷で過ごした人たちのUターンラッシュが15日朝から始まり、駅や空港は土産物を手にした家族連れらで混雑した。JRや航空各社によると、ピークは16日。混雑は分散する傾向にあり、20日ごろまで続きそうだという。
 JR西日本とJR東海によると、新幹線は午前7時39分博多発新大阪行き「ひかりレールスター」の自由席乗車率が100%になるなど混雑が始まった。
 JR新大阪駅の新幹線ホームは上下線とも帰省客らであふれた。兵庫県宝塚市の実家に3泊した東京都北区の公務員渡辺融さん(39)は家族4人で「ひかり」の自由席に乗り込んだ。「子どもたちは海水浴が楽しかったみたい。帰ったら仕事です」と日焼けした顔で話した。
 在来線も富山発大阪行き「スーパー雷鳥8号」や新宮発京都行き「オーシャンアロー4号」などの特急が乗車率100%になった。
 航空機は、全日空国内便で鹿児島や宮崎、熊本、松山など九州、四国方面から大阪空港へ向かう便が終日ほぼ満席という。
 大阪府警交通管制センターによると、高速道路は15日午前、名神高速上り線が大津市付近から6.8`渋滞するなど混雑が始まった。渋滞は15日夜から16日にかけ、ピークを迎えそうだという。(朝日新聞 夕刊)
16日■モトローラの苦情に困惑 入札めぐりJR東日本
 JR東日本が来年導入予定の新しい定期券システムの一般競争入札で、敗れた米通信機器大手モトローラの日本法人から「不公正な競争だった」として、経済企画庁の苦情検討委員会に入札のやり直しを求める申し立てがあり、JR側が対応に苦慮している。
 検討委員会は今月はじめに双方から提出された意見書を基に協議しており、10月上旬に入札に問題がなかったか判断を下す。
 この間、契約手続きは停止するが、JR側は「導入時期が大幅に遅れることはない」としている。ただモトローラに不利な裁定が出た場合、世界貿易機関(WTO)提訴に発展する可能性もあるという。
 問題になっているのは「鉄道出改札業務用ICカードシステム」。カードをかざすだけで改札が可能で、混雑時に威力を発揮する。
 JR側は基本設計をソニーなど国内メーカー3社と共同で開発したが、JR民営化後も高額案件は政府調達とみなされるため、4月に一般競争入札を実施、6月末にソニーが約28億円で落札した。
 モトローラも入札参加予定だったが、JRによると、応札条件の「信頼性や通信速度などの条件を満たす試供品の提出」が間に合わず脱落した。(京都新聞)
■ディーゼルバス 後処理装置に補助 環境庁、来年度から半額
 ディーゼル排ガス対策を進めるため、環境庁は来年度から、東京都など自治体がバスにディーゼル排気微粒子(DEP)を除去する後処理装置を装着する際、費用の2分の1を補助する方針を決めた。後処理装置はバスの場合、約200万円かかるため、自治体側から費用負担の支援を要望されていた。来年度予算の概算要求に約2億円を盛り込み、首都圏や近畿圏などから優先的に補助を始めたいとしている。
 DEPはディーゼル排ガスに含まれる1マイクロメートル以下の小さな微粒子で、発がん性があるほか、ぜんそくを起こすことも動物実験などでわかっている。
 環境庁は、首都圏と近畿圏などの大気汚染を改善するため、自動車窒素酸化物(NOx)削減法の改正を検討しており、ディーゼル乗用車の販売禁止、ディーゼルトラックを最新規制車に強制的に代替することなどを柱とする方針だ。しかし、いま走っているディーゼル車は購入時期によって猶予期間が設定され、買い替えるまでの間の対策が急務とされていた。
 後処理装置は、いすゞなどが開発を進め、装置の中で燃やしたりしてDEPの9割以上を除去することができる。東京都が今年、後処理装置の装着義務づけの方針を出すなどの動きがあり、環境庁、運輸省などで作る検討会も先月、「一律の義務づけは技術的に困難」としながらも、車種によっては有効な排ガス対策だと認めた。
 そのうえで、自治体のディーゼル車への装着補助は環境庁が、民間事業者への補助は運輸省が担当することで合意していた。
 環境庁は、都バスなど全国の大都市を走る自治体のバスを対象とし、半額補助することを決めた。1台の後処理装置の費用を約200万円と想定、半額100万円、約200台分の2億円を予算として確保したいとしている。(朝日新聞)
■Uターン スイスイ分散化定着 鉄道・高速 混雑なく
 お盆休みを行楽地やふるさとで過ごした人の京都市中心部へのUターンが16日朝から鉄道や道路で始まった。帰省の分散化が定着したためか、目立った混雑は見られず、JRの北陸、山陰方面の特急列車はほぼ座れたほか、名神高速道路や主な幹線道路でも大きな渋滞はなかった。
 JR西日本によると、午前10時現在、新宮発京都行「オーシャンアロー4号」が乗車率150%と最高で、倉吉発京都行「スーパーはくと2号」が乗車率110%となったが、北陸、山陰、南紀からの特急列車はほぼ座れる状態が続いている、という。
 京都市下京区のJR京都駅ホームでは、ふるさとのおみやげ袋や旅行カバンを下げた家族連れやスーツケースを手にした若者の姿も見られた。
 2泊3日で和歌山県の実家に帰省していたという下京区の主婦前田勝子さん(52)は「今年は、高校3年の娘と一緒に里帰りしてきました。久しぶりに母と会えて、安心しました」と話し、夫の迎えの車が待つ駅前へ急いだ。
 道路関係は、京都府警交通管制センターによると、名神高速道路の上り線は午前7時10分ごろに京都南インターを先頭に約11.4`渋滞したのを最長に、渋滞は徐々に縮小に向かっている。午前11時現在、京都南インターを先頭に5.5`の渋滞となっている。
 一方、京都縦貫自動車道や京都市内の一般道路では、帰省ラッシュに伴う目立った渋滞はみられないという。(京都新聞 夕刊)
17日■JR西の弁当売店 サンドイッチに蚊
 JR西日本の子会社「ジェイアール西日本フードサービスネット」(大阪市)が製造、販売したサンドイッチ「トンカツ・カルビサンド」に蚊が混入していたことが17日までに分かり、同社は出荷済み77個のうち売れなかった6個を回収した。
 同社の工場(大阪市)は製品を16日未明に製造。JR新大阪駅と京都駅、新神戸駅の計4店舗に納入したが、新大阪駅在来線改札内の店で同日朝、サンドイッチを買った大阪府高槻市の男性が「蚊が入っている」と申し出た。蚊は箱の中敷きのセロハンに付着していたという。同社はサンドイッチ製造室の商品出庫口から蚊が入り、箱詰めの際に付着したとみて、防虫カーテン設置などの対策を急ぐ方針。この間の3日程度、製造を中止する。(京都新聞 夕刊)
■異常音、JR止まる 彦根、線路にレンガ?
 16日午後11時10分ごろ、彦根市芹川町のJR東海道線で米原行き普通電車が異常音を感知し、停車。運転士が下車し付近を調べたが異常がなかったため、約8分後に発車した。電車は米原駅に約9分遅れで到着。約50人の乗客にけがはなく、後続車両にも影響はなかった。
 JRから連絡を受けた彦根署が現場付近を調べたところ、粉砕されたれんがが見つかった。(京都新聞 夕刊)
■サンドイッチ 「蚊が混入」 新大阪駅で販売
 JR新大阪駅構内の売店「朝菜夕菜」で販売されたサンドイッチ「トンカツ・カルビサンド」に蚊が混入していたとして、製造したジェイアール西日本フードサービスネット(本社・大阪市)は17日、安全が確認できるまでサンドイッチ21種類の製造を取りやめると発表した。大阪市保健所は同日午後、製造した大阪工場(大阪市北区)を立ち入り調査する方針。
 同社によると、16日午前、大阪府高槻市の男性から「購入したサンドイッチに蚊が入っていた」と苦情があった。調べたところ、サンドイッチと包装用セロハンの間に約3_の蚊の死がいがあり、箱詰め過程で混入したと判断。16日はトンカツ・カルビサンドの製造のみを中止し、店頭から同商品を回収した。
 その後の調査で、蚊はサンドイッチの商品出庫口から入ったとみて、17日からサンドイッチ全品の製造中止を決めた。(朝日新聞 夕刊)
■線路にれんが 列車緊急停止 滋賀のJR東海道線
 滋賀県彦根市芹川町のJR東海道線で16日午後11時10分ごろ、姫路発米原行き上り普通列車(6両編成)の運転士が異常音に気づき、列車を急停車させた。運転士が線路を点検し、レール付近でれんが片を多数見つけた。列車は現場に8分間停車し、乗客約50人にけがはなかった。
 彦根署の調べでは、レール上にれんが2個が置かれていたとみられ、同署は列車妨害の疑いで調べている。(朝日新聞 夕刊)
18日■新幹線遅れ8万人影響 東海道上下線
 静岡県由比町で1時間に50_以上の雨が降ったため、東海道新幹線は17日午後6時すぎから約1時間40分、新富士−静岡間の上下線で運転を中止した。
 JR東海によると、上下線で64本が121−10分遅れ、約8万人に影響が出た。東京駅と新大阪駅で列車ホテルを用意した。
 JR京都駅(京都市下京区)の新幹線ホームでも、下り列車が軒並み2時間前後遅れて到着した。
 乗客らは、帰省先や旅行の土産品を手にぐったりした表情。家族5人で千葉県の実家からUターンしてきた主婦清水千恵美さん(45)=京都市南区=は「雨ではどうすることもできないが、京都に着いたらどっと疲れを感じた。早く横になりたい」と話していた。
 JR東海によると、京都駅で列車を待つ広島や博多方面への乗客には、在来線で新大阪駅に回り、同駅先の新幹線を利用するよう案内したこともあって、目立った混雑は見られなかったという。(京都新聞)
■払い戻し、4分足りず 新大阪駅で乗客抗議も 大雨で116分遅れ 東海道新幹線
 静岡県内に17日夕降った大雨の影響で、東海道新幹線は同日午後6時5分ごろから、新富士−静岡間で約1時間40分にわたって運転を見合わせた。Uターン客らで自由席乗車率が約140%となっていた博多発「ひかり128号」が豊橋駅で1時間以上足止めされたほか、3本の列車が駅間で立ち往生した。運転再開後も徐行運転が続いたためにダイヤの乱れは終日続き、上下64本が最大2時間遅れた。上りの「のぞみ」や「ひかり」には満席の列車も目立ち、影響人員は約8万人にのぼった。
 山陽新幹線への影響を緩和させるため、JR西日本は臨時列車4本を出した。だが、新幹線は深夜まで乱れ、JR東海は目的地に向かえない乗客らが車内泊できるように、JR新大阪駅で車両を開放した。
 新大阪駅では17日午後10時40分ごろ、定刻より1時間56分遅れて到着した東京発広島行き「ひかり133号」の乗客数十人が、特急料金の払い戻しをめぐり、精算所で駅員らに詰め寄る騒ぎがあった。
 同駅の説明によると、規定では2時間以上遅れが出た場合、払い戻すことになっている。2時間1分遅れた名古屋駅の手前の列車内で「払い戻す」という内容のアナウンスが流れた。このため、新大阪駅でも払い戻ししてくれると思い、一部の乗客が精算所に並んだが、払い戻しがないことが分かり、怒って駅員らに抗議したという。JR東海によれば、このほか、新大阪駅着が1時間58分遅れた列車が2本あったという。(朝日新聞)
■山陽新幹線 女性運転士GO 車掌も女性
 女性初の新幹線専門職運転士となったJR西日本の山下留美さん(27)=大阪市=が18日午前10時16分、新大阪発博多行きの山陽新幹線こだま619号に、広島駅まで運転する予定で初乗務した。
 昨年8月から新幹線車掌となった逆井さおりさん(23)=京都市=とコンビを組んでの乗務で、車内には神奈川県から駆け付けた山下さんの母親スミ子さん(53)の姿も。スミ子さんは事前に電話で「気を落ち着けて、安全運転で行きなさい」とエールを送ったという。
 山下さんは「後に続く(女性の)後輩のためにも頑張りたい。今日は自信を持って乗ります」と笑顔で話し、こだま号に乗り込んだ。
 同日午後2時16分には、山下さんの同僚で、同時に発令された福沢美幸さん(29)=兵庫県姫路市=も新大阪発博多行きこだま635号に広島まで乗務、父娘二代の新幹線運転手としてデビューする。
 山下さんは子供時代に、松本零士さんの漫画銀河鉄道999」の車掌にあこがれ、1994年に同社の女性車掌に、97年には初の女性新幹線車掌と」なった。そして車両の構造に興味を抱くようになり、運転士を志望。夢をかなえた。(京都新聞 夕刊)
■愛知万博の観客輸送 低公害バス大量導入
 2005年日本国際博覧会(愛知万博)の新計画づくりに関連し、博覧会協会は18日、会場間の観客輸送に低公害の圧縮天然ガス(CNG)バスを大量導入する方針を固めた。ディーゼル車に比べ、窒素酸化物の排出が5分の1に抑えられることなどから「環境万博」を掲げる万博の目玉の一つにする。協会は最大200台程度導入する考えで、実現すれば1地域での使用台数としては最大になる。
 構想では、海上の森(愛知県瀬戸市)と愛知青少年公園(同県長久手町)の両会場と、輸送の拠点となる愛知環状鉄道八草駅(同県豊田市)の主要3地点間をCNGバスで結ぶ。
 CNGバスは、高価格などが壁となり、日本ガス協会によると、7月末現在、全国のバス約24万台のうちCNGバスは345台だけ。(朝日新聞 夕刊)
■新幹線運転士 女性デビュー JR西日本で初
 JR西日本で初めて女性の新幹線運転士になった山下留美さん(27)が18日朝、山陽新幹線に初乗務した。一緒に免許を取得した福沢美幸さん(29)もこの日午後、初乗務を迎える。
 山下さんは午前10時、淡い茶色の制服姿でJR新大阪駅の20番ホームに姿を見せ、緊張した面もちで「お客様にご迷惑をかけないよう安全運行します」と話した。運行マニュアルなどの入った黒い業務かばんを手に、博多行き「こだま619号」の運転席に乗り込み、午前10時16分に定刻通り出発した。
 山下さんと福沢さんは1994年に在来線初の女性車掌、97年に新幹線初の女性車掌になるなど、同社の女性乗務員の草分け的な存在。昨年11月から計1120時間の学科・技能講習に励み、今月2日の修了試験に合格していた。
 17日にJR西日本が開いた免許証授与式で2人は「責任の重い仕事ですが、女性だからという気負いはない。後進のためにもミスをしないで頑張りたい」と話していた。(朝日新聞 夕刊)
19日■雷?信号機が故障 上下45本が運休 JR奈良線
 18日午後2時ごろ、JR奈良線の木幡−黄檗駅間の信号機が「赤」のまま変わらなくなり、六地蔵駅に停車中の京都発奈良行き快速電車(乗客約150人)が発車できなくなった。
 このため同線の六地蔵宇治駅間が不通となり、上下計45本が運休。京都−六地蔵駅間と、宇治−奈良駅間で折り返し運転した。同日午後8時15分ごろ復旧したが、通勤帰りの人が同線と並行して走る京阪宇治線に乗り換えるなどし、約6500人が影響を受けた。
 JR西日本によると、同日午後2時ごろ木幡駅近くで起きた落雷が信号系統に影響したのでは、と説明している。(京都新聞)
■京の「電車児童館」冊子に 大津の会社員 7ヵ所訪れ記録に残す
 昨年度に廃止された懐かしい京都市の「電車児童館」の歩みを記録にとどめようと、大津市に住む会社員が冊子「第二種児童館物語」を発刊した。京都市内にある7ヵ所の全児童館を訪れて利用者から聞いたインタビューや児童館の会報などをまとめており、「冊子がきっかけになって、記録を残す運動が広がれば」と会社員は話している。
 発刊したのは、大津市長等三丁目、会社員児玉孝司さん(43)。昨年12月、京都の市電の車両を再利用した第二種児童館が昨年度で廃止されることを知った。学生時代によく市電を利用した児玉さんは「現役を退いた市電が児童館に生まれ変わり、再び子どもたちに夢を与え続けてくれていた。この愛きょう者の最後の姿を見ておきたい」と思い立ち、第二種児童館めぐりを始めた。
 館長や子どもたちに話を聞く一方でカメラで館内や外観を撮影し、A4判の「第二種児童館物語」を編集。自分の思いだけでなく、児童館で発行している会報や、子どもたちが町を探検して作った冊子などの資料も同時に収録した。
 市内7ヵ所の第二種児童館をすべてめぐり終えたのはこの8月。まとめた物語は全部で6巻となり、これらはすべて、元児童館長らに寄贈した。
 冊子を贈られた中京区西ノ京の若草児童館の元館長古川岩夫さん(56)は「児童館は地域に密着し、多くの子どもがここから育った。40年余の歴史を何とか残したかったので、うれしいです」と大喜び。
 児玉さんは「児童館には地域の交流や福祉、教育などあらゆることが詰まっている。物語が、地域の人が記録を残す作業の土台になれば」と話している。(京都新聞)
■「鉄道のまち」PRへ ミニSLの競技大会 11月に福知山市
 福知山市は18日、11月11、12の両日に、世界でも珍しいミニSLの競技大会をメーンにした「ミニSLフェスタ・in Fukuchiyama」を開催する、と発表した。同市の2000年記念事業で、鉄路とともに発展してきた「鉄道のまち」を広くPRし、会場となる中心市街地の活性化につなげるのが目的。国内外のミニSL愛好家に参加を呼び掛ける。
 競技種目は、設定速度との近似値を競う「定速度トライアル」▽時計を持たずに決められた運転時間でコースを周回する「体内時計トライアル」▽コース上の駅への到着時間と停車位置を競う「ミニSLでGOコンテスト」の3つ。
 大会は個人か団体が所有する車両で行われ、コース走行だけの参加を含め50両を募集する。また、当日はだれでも参加できる乗車会が開かれるほか、近くの「福知山鉄道館ポッポランド」では、特別展「世界の鉄道展」や姉妹都市・長崎県島原市の名産品販売など関連イベントも行われる。
 競技会の参加は無料で、募集期間は21日から10月16日まで。応募方法など問い合わせは、同市商工課 0773(24)7026へ。(京都新聞)
■SL動輪型文鎮に 福知山マラソン参加賞決まる 10kmランを新設
 今年、10回目を迎える「福知山マラソン」(11月23日)の参加賞が18日、鉄道のまち・福知山をアピールする「SL動輪型文鎮」に決まった。また、今回から新種目として70分の制限時間内に走る「10kmラン」を新設した。
 同マラソンは、福知山市などでつくる実行委主催。同市猪崎の三段池公園を発着点に、紅葉真っ盛りの由良川沿いを走り、大江町二箇下を折り返すフルマラソン。毎回、福天加佐地方の名産品などを参加賞として全国から集まる1万人の市民ランナーに贈っている。
 今回の文鎮は鋳鉄製で、直径12a、重さ500c。地元企業などでつくる「市企業交流促進協議会」が土産品として開発した文鎮に、福知山マラソンのロゴマークと開催年月日などを特別にあしらっている。
 また、新種目の「10kmラン」の参加は、9月1日から10月6日まで先着1000人まで受け付ける。参加方法など問い合わせは、同マラソン事務局 0773(24)3031へ。(京都新聞)
■開かずの踏切 10年で半減へ 来年度予算に3000億
 建設、運輸両省は18日までに、都市部で交通渋滞の原因となっている「開かずの踏切」の早期解消を目指し、集中的な改良事業を行う方針を固めた。本年度当初比36%増の事業費約3000億円を来年度予算の概算要求に盛り込み、遮断される時間や交通量が多い踏切約1000ヵ所の半分を立体交差化するなど今後10年で改善する。本年度末で期限切れとなる踏切道改良促進法を5年延長する。
 また連続立体交差事業を促進するため、道路特定財源からの貸付金と民間資金を一体で貸し付ける「道路開発資金」の融資対象に、鉄道会社の事業や地方自治体の土地開発公社、道路公社の先行買収を加える。鉄道会社による立替施行制度も創設する。(京都新聞)
■2000円札どこ行ったの 使いにくい?不評も 発行から1ヵ月
 7月の九州・沖縄サミット(主要国首脳会議)に合わせて出された新紙幣の2000円札は、発行から1ヵ月たったのに、使うのはおろか実物を見ていないという人が目立つ。当初は「1週間もたては珍しくなくなる」(日銀)はずだった。現在、1億枚以上が市中に出回っているというが、「2」という額面のなじみのなさや、自販機・券売機対応の遅れなどもあって、使い勝手も評判もいまひとつ。「サミット記念」の印象もあるからか、大切にとっておく人もいる。ふつうに出回るにはまだ時間がかかりそうだ。
・印刷ミス人気
 7月下旬、JR大阪駅前の百貨店・大丸梅田店。早くも切手・コイン売り場の陳列ケースに、守礼門の描かれた紙幣が並んだ。番号の頭と末尾につくアルファベットがともに「A」の「ピン札」だ。値段は額面の3倍の6000円だが、これまで収集家20人前後が買った。
 出店するアベノスタンプコイン社(大阪市阿倍野区)の米田勝紀課長は「2000年に新しい額面の紙幣ということで、反響があります」という。業者の間では、すでに約5000枚見つかった印刷ミス紙幣が「数十万円は下らない」と言われる。
 この「人気ぶり」と対照的に、現行紙幣としては、あまり人気がない。
 JR大阪駅前で聞いてみると、大阪市北区の自営業原田昌子さん(58)は、この1ヵ月で、新紙幣を1枚だけ受け取ったという。「見慣れないから5000円札と間違えそうになった」と笑う。大阪府吹田市の飲食店従業員の女性(35)も、レジで受け取ったのは1枚だけ。「お金は1と5の数が基本だったから、お釣りの計算が面倒くさい」と不評だ。ともに自分の財布には「一度も入ったことがない」という。兵庫県西宮市の主婦(68)は、友達からもらった1枚を「記念に」とっている。「実際に使うとなると、使いにくいかな」
・駅で1日数枚
 新紙幣には、ほぼすべての自動販売機や駅の券売機が対応していない。鉄道各社は「窓口で両替します」などと掲示しているが、両替の申し出も「1日に4、5件ぐらい」(阪神梅田駅)、「ほとんどない」(阪急梅田駅)という状態だ。窓口での支払いも、JR東海では、新大阪駅で「1日に数枚使われる程度」。
 大阪・ミナミの大阪高島屋は発行当初、お釣り用に新紙幣4000枚を用意した。うち1000枚を店頭のレジに置いたが、残りは眠ったままだという。同店では「複数枚の1000円札でもお釣りを出しており、特に現場で必要になっている状況ではないようです」。都銀のある男性行員(44)は「まだ記念というイメージが強くある。なじみが出てくるのは、券売機などの対応が進んでからで、少なくとも1年はかかりそう」とみる。
・「戸惑い予測」
 日銀は、初日の発行分1億枚に加え、今月10日から1億6000万枚を用意し、市中銀行からの調達に備えている。来年3月までには計10億枚を出す計画だ。これら不評や反応の鈍さについて、日銀発券局は「戸惑いは予測されたが、将来は小口の支払いで利便性が発揮されると考えている」としながらも、「どのように使うかは国民の方々次第。来年度以降の発行枚数は、需要に応じて決めていきたい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
20日■弁当にハエ JR西の子会社
 JR西日本の子会社「ジエイアール西日本フードサービスネット」(大阪市)の大阪工房(同市北区)で製造した「特製おにぎり弁当」の中にハエが入っていたことが19日分かり、同社は大阪工房から出荷した弁当1091個と、単品のおにぎり1765個のうち、店舗に残っていたすべてを回収。大阪工房の全製品の製造を停止した。
 ハエが入っていた弁当は、JR新大阪駅在来線の売店2店舗でのみ販売。購入した女性が東京に向かう車内で、おかずの昆布と豆のあえ物の中に体長約1aのハエの死がいを見つけた。おかずは和歌山県田辺市の会社が製造、大阪工房で弁当に詰めている。どの段階で入ったのかは調査中という。(京都新聞)
■ジャカルタで列車事故
 19日、インドネシアの首都ジャカルタ北部の低所得者層地区で、貨物列車が故障で停車中の旅客列車に追突し、旅客列車の一部が貨物列車の上に乗り上げた。事故で運転士2人が死亡、負傷者も出た。事故のもようを一目見ようと、現場に住民多数が押し掛けた。(京都新聞)
■弁当内にハエ JR関連会社、回収
 ジェイアール西日本フードサービスネット(本社・大阪市、大内謙社長)が同社の大阪工場で19日に製造した「特製おにぎり弁当」のおかずにハエが混入していたとして、同工場で同日製造された弁当とおにぎりの計498個を回収したと、同日発表した。同じ工場では16日にも、蚊が混入したとしてサンドイッチの製造を停止したばかり。同社は混入の原因が究明されるまで、同工場での弁当とおにぎりの製造をすべて中止するとしている。
 このおかずはほかの食品業者から納入されたが、同社は盛りつけの段階でハエが混入した可能性もあると判断。19日に大阪工場で製造した同じ弁当225個のうち70個をすべて回収したほか、出荷されたほかの弁当7種866個、おにぎり15種1765個の回収を目指すことを決めた。(朝日新聞)
21日■路面電車の研究も 京都市素案 640件の次期基本計画
 京都市は21日、2001年から10年間に取り組むべき市の施策をまとめた次期基本計画の素案を発表した。昨年12月に2025年までのまちづくりの指針として策定した基本構想(グランドビジョン)に基づき、「安らぎのあるくらし」「華やぎのあるまち」「市民と行政の信頼関係の構築」の3章を立て、「路面電車の調査研究」「市民が代替案を提示できるシステムづくり」など、新規を含む約640の施策を盛り込んだ。
 市は、現行の基本計画の適用期間が今年で終わるため、これに代わる次期基本計画の策定に今年4月から着手、12月の策定を目指している。素案は、諮問機関である基本構想等審議会(西島安則会長)の5つの部会の論議で、そ上にのぼった施策を、基本構想の骨組みに合わせて整理した内容で、同審議会の答申案づくりに向けた「たたき台」となる。
 この中で、「歩くことが楽しくなるまち」という項目を掲げ、バリアフリー化の推進や、文化遺産を活用する「地域まるごと博物館づくり」などを打ち出したことや、「市民と行政の信頼関係の構築」の章に、「市民が代替案を提示できるシステムづくり」をはじめ、法定外目的税の研究、行政評価システムの導入など地方分権の本格化をにらんだ政策を取り上げたのが大きな特徴。
 また、新規施策としては、市電の復活を目指すともいえる路面電車や軽量軌道公共交通機関(LRT)の研究、京都情報通信ネットワークの構築、市南部の高度集積地区と水垂地区の整備を視野に入れた地下鉄烏丸線南伸などが盛り込まれた。
 市は、同審議会の各部会でさらに議論を深めてもらうほか、素案に対する市民の意見を24日から9月29日まで、ファクス 075(212)2902=などで募る。問い合わせは市政策企画室 075(222)3035へ。(京都新聞 夕刊)
22日■心神耗弱と鑑定 JR車内で客襲撃の少年
 横浜市のJR根岸線の電車内で5月、乗客を金づちで殴りけがをさせたとして殺人未遂の現行犯で逮捕、鑑定留置されている高校2年生の男子生徒(17)について「精神疾患により、善悪を区別する能力が低下している『心神耗弱状態』だった」との鑑定結果が出ていることが21日、分かった。
 横浜地検は近く「少年院送致が相当」との意見を付けて、男子生徒を家裁送致する方針。
 男子生徒は5月12日午前5時ごろ、走行中の電車内で座席に寝ていた無職の40代の男性乗客の額などを2回、持っていた金づちで殴った。男子生徒は男性に取り押さえられ、大船署に引き渡された。
 逮捕後の調べに「ゴールデンウイークごろから夢に子供が出てきて『殺せ、殺せ』と言われた。幼いころ、若い男に度々いじめられた。大人に仕返しをしたかった」などと供述した。
 事件の数日前には「またもや17歳の凶行」「つぎのはんにんはだーれだ?」などと書いた犯行予告文計3通を警視庁などに郵送していた。
 横浜地検は男子生徒の精神状態について簡易鑑定をした上で、さらに犯行の経緯や責任能力の有無を詳しく判断するため、5月29日から専門医による本格的な鑑定を実施していた。(京都新聞)
■JR西日本 夏の電車 乗客がドア開閉 冷気逃がしません 冬の「半自動」転用 松井山手−木津間 片町線
 暑い夏、停車時間が長い電車内の冷房は開けっ放しの冷蔵庫のように冷えにくく、乗客泣かせだ。「早くドアを閉めて」という乗客の気持ちにこたえ、JR西日本は今夏、京阪神の一部線区の普通電車で、停車中に乗客がドアの開け閉めをできるようにした。
 冬の保温対策に採用している半自動ドアを転用したもので、ロングシートが向かい合うタイプの電車では初の試み。
 駅に停車後、車掌がドアの開閉方式を「自動」から「半自動」に切り替えると、乗客がドア右側のボタンを押すだけで開け閉めできる。9月末まで続ける。
 JR西日本によると、京都府内を走る片町線の松井山手−木津間(9駅、17`)と、兵庫県三田市の福知山線新三田駅で発車を待つ間を半自動ドアとした。
 日中、普通電車の駅での停車時間は平均約15秒。しかし、松井山手−木津間は単線で列車の行き違いのため最大8分停車、新三田駅では最大16分止まる。
 昨年夏、京都府内の山陰線の一部でこのシステムを採用、今年は拡大した。同社運輸部は「通勤電車でも乗降に手間取らず、ダイヤに余裕がある線区では快適さを追求したい」としている。(京都新聞)
■JR西日本お盆利用客 3年ぶりに前年上回る
 JR西日本は21日、お盆期間(9−20日)の山陽新幹線、在来線の利用状況を発表した。
 利用者数は、前年比2%増の約303万人となり、3年ぶりに前年を上回った。同社は「帰省のピークが12日に集中したことが利用者増に寄与したのではないか」と見ている。
 山陽新幹線は、前年比5%増の約171万人。「のぞみ」は同1%増とほぼ横ばいだったが、「ひかり」は「レイルスター」の好調から同14%増。「こだま」は本数自体が減ったため同38%減となった。
 在来線特急は、同2%減の約132万人。瀬戸大橋線はしまなみ海道の開通で低調だった前年に比べ3%増、山陰線も同2%増だったが、関西空港線の「はるか」は同2%減、きのくに線は同8%減少した。(京都新聞)
■窓 副作用目立つ 京阪と地下鉄 八幡市・松尾 一郎(団体職員・60)
 先日、比叡山に行くため、京阪電車八幡市駅から京津線坂本駅まで切符を購入しようとしたが、通し切符は売っていないとのこと。理由は、京阪線と京津線の間に他社線(京都市営地下鉄東西線)が介在しているから、規則により通し切符はないとのことであった。
 しかし、これは誠に不可解な話ではないか。というのは、現に京津線電車は三条駅まで乗り入れており、そもそも京津線は地下に潜る前から三条駅に発着し、通し切符も発売していたのだ。ちなみに、「スルッとKANSAI」は三条駅でも通し利用は可能なのだ。何のことはない、システム上は通し切符は発券できるのだ。なにゆえ、通し切符1枚にかような片意地な姿勢であるのか。京阪電鉄と京都市営地下鉄の間にどのような取り決め、事情があるのか知らないが、乗客無視の何ものでもない。
 京津線の地下鉄化は、通し切符は売らない、運賃はアップする、三条駅の乗り換えは不便になる、不均一ダイヤなど、利用者にとって、やたらと”副作用”が目立って仕方がない。(京都新聞)
■レールスター増発へ JR西日本
 JR西日本は、朝夕の混雑解消が課題になっている山陽新幹線「ひかりレールスター」の車両を、現在の12編成から新たに3編成(1編成8両)追加し、来春までに増発する方針を21日固めた。
 レールスターは航空機との競争が激しい山陽新幹線(新大阪−博多間)で乗客増を図るため、「ひかり料金でのぞみ並みの速さ」を売りものに今年3月、登場した。上下線合わせ1日38本運行しているが、自由席乗車率が98%(6月平均、以下同)と常に満席の状態。乗車率が平均して120%を超す列車も朝夕の時間帯に6本ある。(朝日新聞)
■5年連続で夏の利用減
 JR西日本は21日、今夏(7月20日−8月20日)の利用状況をまとめた。山陽新幹線と在来線の主要11線区、12区間の利用者数は計667万6000人(前年比97%)と5年連続して前年を下回った。一方、お盆期間中(8月9日−20日)の利用客は計303万1000人(同102%)で、3年ぶりに前年を上回った。(朝日新聞)
■コンクリ塊2個が落下 神戸のJR高架橋
 21日午前11時40分ごろ、神戸市兵庫区駅南通五丁目、JR山陽線高架橋下のコープこうべ食事サービスの屋根に、計2.3`のコンクリート塊2個が落ちた、とコープからJR西日本神戸支社に通報があった。コンクリート塊は最大1.6`で、25a×22a×2.5aあった。モルタルで補修した部分を含めて落下しており、同社が原因を調べている。(朝日新聞)
23日■USJに直通列車 来春からJR西 連絡駅に「はるか」も
 JR西日本は22日、映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(大阪市此花区)の来春の開業に合わせ、最寄りの桜島線新駅に大阪環状線からの直通列車を乗り入れるほか、関空特急「はるか」(京都−関西空港)を桜島線連絡駅の西九条駅に停車させると発表した。海外客の利便向上や京都観光との相乗効果を目指す。
 新駅は「ユニバーサルシティ駅」で、桜島線(西九条−桜島)のシャトル列車を現行4両から6両編成に増強するとともに、新たに大阪環状線からの直通列車を朝夕を除いて毎時3本走らせる。合計の運行本数は毎時6本、約10分間隔で、大阪駅から新駅までは約14分で結ぶという。
 また、USJは海外からの来客や京都観光と組み合わせる旅行客が多数予想されるため、関空特急「はるか」の上下45本を西九条駅に停車させ、アクセスの向上を図る。
 USJの年間来場者は約850万人と見込まれており、南谷昌二郎JR西日本社長は「来場者全体の4−5割の利用を獲得したい」と期待している。(京都新聞)
■後続の低周波漏れが原因 JR西の電車トラブル
 JR東海道線新大阪−大阪間で今月10日、普通電車が動かなくなり、乗客約300人が約50分間缶詰めになったトラブルは、この電車が後続電車から漏れた低周波を検知し車両を止める装置が作動したためだったことが、22日分かった。同日会見したJR西日本の南谷昌二郎社長は「復旧に時間がかかりすぎた。申し訳ない」と陳謝した。(京都新聞)
■団体客低調で乗客やや減少 今夏のKTR
 北近畿タンゴ鉄道(KTR、事業本部・宮津市鶴賀)は22日、今夏の海水浴・お盆シーズン(7月20日−8月20日)の旅客輸送実績をまとめた。天候に恵まれたものの家族連れらの団体客が低調で、乗客数は約14万人(対前年比95%)と、4年連続のダウンとなった。
 同期間中のラッシュは、13日の特急「はしだて1号」(天橋立行き)が132%の乗車率を記録したほか、12日から17日にかけて乗車率100%を超える特急も出たが、分散傾向で大きな混雑はなかった。
 海水浴客が多数利用する天橋立駅に降りた客は、約2万500人と前年より微減したが、「宮津燈篭花火大会」が行われた8月16日に最寄りの宮津駅に降りた客は、約3160人と前年より31%増えた。(京都新聞)
■JR信号機が故障 山陰線二条−丹波口間 帰宅時、6300人に影響
 22日午後6時半ごろ、京都市下京区のJR山陰線二条−丹波口間で信号機が赤から変わらなくなった。このため天橋立行き特急「はしだて7号」が丹波口駅で、京都行き特急「きのさき10号」が二条駅でそれぞれ停止した。
 JRは両駅間の信号を手動扱いにして運転を再開したが、午後10時50分現在で特急など上下計21本が運休、計9本が最大3時間半遅れ、乗客6300人の足に影響が出た。
 JRは、二条駅から亀岡方面へ折り返し運転にしたほか、京都駅−二条駅間を市地下鉄と市バスで代替輸送した。
 JR西日本によると、信号機に電気を送っている変圧器付近のヒューズが破損したため、信号が作動しなくなったといい、詳しい原因を調べている。
 二条駅では、代替輸送の地下鉄切符を受け取るため、乗客が列をつくるなど混乱した。兵庫県豊岡市から帰る途中の岐阜市の会社員藤田良三さん(52)は「もう1時間近く待っている」と、イライラを募らせていた。(京都新聞)
■USJへ直通電車
 来春開業するテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」へのアクセスを充実させるため、JR西日本は22日、最寄りのユニバーサルシティ駅(大阪市此花区、建設中)と大阪環状線を結ぶ直通電車を1時間3往復程度走らせると発表した。
 天王寺駅から内回りで鶴橋、京橋、大阪などの各駅を通り、西九条駅からユニバーサルシティ駅のある桜島線に乗り入れる。所要時間は京橋から22分、大阪から14分。関西空港と京都を結ぶ特急「はるか」もほぼ全便、西九条駅に停車させ、ユニバーサルシティ駅への接続を便利にする。
 同社はUSJ 開業に合わせてダイヤ改定し、私鉄からの乗り換え客も含め、USJ入場者の4割をJR線で運びたいとしている。(朝日新聞)
■新型電車低周波 旧型電車を止めた 新大阪−大阪間の事故 動揺トラブル相次ぐ JR西日本対応策検討
 JR東海道線の新大阪−大阪間で10日、普通電車が走行不能になり立ち往生した事故は、後続の新快速電車が25ヘルツの低周波を架線に流したためであることが22日、JR西日本の調べでわかった。5年前に導入した新型車両「223系」が、約20年前から使用している旧型車両「201系」に「悪さ」をした結果とみられ、昨年ごろから同様のトラブルが相次いでいた。同社は「新旧車両が混在する路線では今後も起こりうる現象」とみて対応策を検討している。
 JR西日本によると、201系には開発当時の判断で、60ヘルツ以下の低周波が架線に流れると自動的に運転を止める「低周波検知装置」が備わっている。一方、223系はモーターを動かす際に25ヘルツの低周波が発生する。通常は制御装置が低周波を外に漏らさないように働くが、何らかの事情で作動しないと、近くを走る201系の検知装置に架線を通じて影響を与え、電車を止めると結論づけた。
 同社は、223系電車が近くを走行中に限り、201系電車が一時的に走行不能になるトラブルが昨年ごろから相次いだため、原因を探っていた。
 今回、223系の全車両を調べたところ、事故を起こした車両を含め、6両で制御装置がうまく作動しない状態とわかり、装置を取り換えた。今後、201系の検知装置を「必要ない」と判断して取り外すことも含め、再発防止に知恵を絞っている。
 223系は現在55編成あり、主に京阪神のJR東海道・山陽線の新快速電車として使われている。201系は32編成あり、主に同路線で普通電車として使用されている。そのため、駅での待ち合わせなどで日常的に「ニアミス」が繰り返されている。6月末には、201系電車が一時的に走行不能になる事態が10件相次いだという。
 JR西日本は列車信号を60ヘルツと30ヘルツの2種類の低周波で制御している。223系が発する低周波は25ヘルツで、基本的に列車信号への影響はないとみられるが、低周波が流れること自体で「誤作動の可能性もあり、好ましいことではない」としている。
 今回の事故は10日午前11時前、新大阪一大阪間で普通電車が加速できなくなって立ち往生。上下線合わせて34本が運休、下り線10本が86−5分遅れて、乗客約7500人に影響した。(朝日新聞)
■信号機故障で21本部分運休 山陰線丹波口−二条
 22日午後6時半ごろ、京都市内のJR山陰線丹波口−二条間の信号機が赤のまま変わらなくなり、京都発天橋立行き下り特急「はしだて7号」(乗客約100人)が丹波口駅から出発できなくなった。JR西日本が復旧作業をし、午後10時に運転を再開した。特急、普通列車の上下線計21本が部分運休し、9本が3時間半−17分遅れ、約6300人に影響した。同社は二条駅で折り返し運転をし、京都−二条間で代行バスを出した。(朝日新聞)
■運転打ち切り 運輸局が調査 中国ジェイアールバス
 中国ジェイアールバス(本社・広島市)が広島県大竹市と山口県美和町の間で運行している路線バス・坂上線(総延長26`)の途中で運転を打ち切っていた問題で、中国運輸局山口陸運支局は22日、道路運送法違反の疑いで同線を管轄する同社周防営業所岩国支所(山口県岩国市)を立ち入り調査した。(朝日新聞)
■インド地下鉄・火発援助へ 日印会談で首相言及か 追加円借で
 【ニューデリー23日=中島泰】森喜朗首相に同行してニューデリーを訪問中の野呂田芳成・元防衛庁長官は22日夜、森苗相がバジパイ・インド首相と開く23日午後の目印苗脳会談で、デリー首都圏高速鉄道と南部アンドラプラデシュ州のシマドリ火力発車屯所について言及する、と述べた。1998年のインド核実験以後、日本は経済制裁として新規の円借款を停止しているが、核実験前から続いている両事業について追加の借款を実施することを示唆したものだ。
 野呂田元長官は、フェルナンデス・インド国防相に招かれた晩さん会のスピーチで、両事業の名をあげた。
 デリー首都圏の高速鉄道は、交通渋滞や大気汚染を改善するため、地下鉄や高架鉄道を敷く事業で、97年に地下鉄部分の建設費として147億円の円借款に調印した。シマドリ火発は、インド国内炭を使う出力50万`ワットの発電所2基を造る事業で、 198億円を同年に調印した。いずれも当初の借款は投入済みで、追加援助がなけれは間もなく事業継続に影響が出る時期に入っている。
 日本は、前後して模実験を強行したインド・パキスタン両国に対し、包括的核実験禁止条約(CTBT)の署名を求め、署名を待って制裁を解除する立場をとっている。
 インドでは「CTBTは五大国の核優位を固定する不平等条約だ」との世論が強く、森首相の署名要請に対してバジパイ首相は、早期の署名表明が困難な状況だ。一方で、インド側には経済制裁に反発が強い。
 日本からインドへの援助資金の流入は昨年、核実験前からの継続事業だけで900億円以上にのぼり、世界銀行や各国の援助より高額になっている。(朝日新聞 夕刊)
24日■梅田駅構内にATMを設置 阪急と池田銀
 阪急電鉄と池田銀行(大阪府池田市)が共同で設立した現金自動預払機(ATM)の運営会社「ステーションネットワーク関西」(大阪市)は23日、阪急梅田駅構内(同)にATM3台を設置し9月19日からサービスを始めると発表した。
 利用時間は平日午前7時から午後11時まで、土、日曜、祝日は午前7時から午後9時まで。1月1−3日の3日間を除き毎日営業する。サービス開始記念として、年内は規定時間外に出金した際でも手数料105円は徴収しないようにする。
 10月以降、来春までに十三駅(大阪市)、西宮北口駅(兵庫県西宮市)、岡本駅(神戸市)など約40駅にATMを設置する。(京都新聞)
■京都駅ビル会議用3周年/円町駅開業 JR西京都支社 来月、記念入場券セット発売
 JR西日本京都支社は、京都駅ビルの開業3周年と円町駅開業を記念して、2種類の記念入場券セットを9月に発売する。
 京都駅ビル記念入場券は大人3枚、子供2枚の5枚セットで、表紙に駅ビル内部の写真、見開き面には明治時代の初代駅舎から現在の4代目駅舎まで4枚の写真をあしらった記念台紙付き。1セット480円で3000セット作製。9月9日午前5時半からJR京都駅で発売する。
 円町駅開業記念入場券は大人2枚、子供1枚の3枚セットで、記念台紙には表紙に円町駅舎のイラスト、見開き面には嵯峨野線の路線図などを掲載。入場券には発売駅名入り。1セット350円。3500セット作製。9月23日からJR円町駅、二条駅、亀岡駅、園部駅で発売する。
 入場券の利用期間はどちらも10月31日まで。問い合わせは京都支社運輸課 075(682)8023。(京都新聞)
■新幹線や特急4255本 JR6社が秋の増発計画 西日本、ひかり258本増
 JR旅客6社が23日発表した秋(10月1日−11月30日の2ヵ月間)の増発列車計画によると、新幹線や特急などの増発本数は、期間中に3連休が2回あることなどから前年より253本多い4255本。定期列車を合わせた総運転本数は前年比2%増の13万1620本となった。
 期間中の利用客は2758万人を見込んでいる。
 計画によると、新幹線は週末や連休を中心に前年より22%多い1634本を増発。東海道新幹線は東京−新大阪間に臨時の「のぞみ」を1日最大12本運転するほか、観光客などでこの夏に好調だった山形新幹線「つばさ」も前年より115本多い計167本に増やす。
 JR西日本は、秋の臨時列車として新幹線と在来線合わせて883本を増発する。
 山陽新幹線は、「ひかりレールスター」を1日最大2本追加するなど、「ひかり」を計258本増発する。また、「広島ひかり」(東京−広島)計442本を博多まで延長運転する。
 在来線は、期間中計625本を増発する。関西と北陸方面を結ぶ特急「雷鳥」(サンダーバードを含む)を連休中心に計182本増発するほか、高山方面を結ぶ特急「ひだ」を土日祝日に1往復ずつ増発、北アルプス方面を結ぶ急行「くろよん」を10、11月の連休中に1往復ずつ走らせる。
 また、寝台特急「サンライズエクスプレス」の車両を使った「サンライズゆめ」を東京−広島、下関間で臨時運転。快速「赤穂レジャー」(野洲、草津−播州赤穂)を土日祝日に1往復ずつ運転する。(京都新聞)
■特急のドア故障 乗客下車できず JR京都駅で25人
 23日午後2時40分ごろ、JR東海道線京都駅に停車した新潟発大阪行き特急「雷鳥22号」(9両編成、乗客約400人)の先頭車両のドアが開かなかった。ドアの開閉状態を示す車体のランプは作動していたため、車掌は気付かずそのまま発車した。
 JR西日本によると、各車両にドアは一つしかなく、降りられなかった乗客約25人が車掌に届け、次の新大阪駅で降車。新快速電車で京都駅に戻ったのは約1時間後だった。新大阪駅でもドアは自動では開かず、力を入れれば手で開けられる状態だったという。
 JR西日本は、ドアを開閉するための圧縮空気を送り込む電磁弁の不良が原因の可能性が高いとみている。(京都新聞)
■ドアが開かず客下車できず 「雷鳥」京都駅で
 23日午後2時40分ごろ、京都市下京区のJR京都駅で、新潟発大阪行き特急電車「雷鳥22号」(9両編成、乗客約400人)が停車した際、先頭車両のドアが開かなかった、と乗客から車掌に連絡があった。下車できなかった乗客約25人は、次の新大阪駅で下車し、京都駅に戻った。
 JR西日本によると、車掌がドアの開閉を示すランプがすべて正常に作動したのを確認しているといい、運転終了後のドアの開閉試験でも、異常は発見できなかったという。(朝日新聞)
■国労 臨時大会の再開微妙 「JR責任」求める声強く
 7月1日に開かれて混乱の末に休会となった国労の臨時大会が、26日に再開される。執行部は既定方針通り、国鉄の分割・民営化に絡むJRの国労組合員らに対する採用差別問題について、与党3党と社民党が示した政治解決の枠組み(4党合意)の受け入れを決める構えだ。しかし、国労に対して「JRに(採用差別の)法的責任がないこと」の承認を迫る4党合意への反発と大会中止を求める声は強まる一方で、再開を強行すれば反対派の抵抗で前回以上の混乱も予想される。予定通り再開できるかどうか、再開しても執行部の思惑通り方針を決定できるかどうか、微妙な情勢だ。
 4党合意の受諾を決めた執行部は当初、JRの採用人数や和解金など具体的な解決内容についても「水面下の交渉を進めており、臨時大会には目に見えるものを示す」と説明していた。しかし、そうした内容はいっこうに示されず、大会は「JRに法的責任なし」を認めるためだけに開かれることが明らかとなった。
 このため、争議の当事者たちでつくっている36の国労闘争団のうち、団として4党合意反対を確認している20闘争団は22日、国労本部へ「具体的解決案なき続開大会の中止」を要求。反対派の代議員有志も23日、同様の申し入れをした。
 また、外部の支援グループでつくる「4党合意NO!働くものの人権は譲らない行動ネットワーク」も同日夜、都内で大会中止を訴える集会を開いた。25日には、国労内外の反対派が結集して決起集会を予定するなど、中止を求める動きや執行部の責任を問う声が広がっている。
 反対派は、再開当日の26日には、会場となる東京・永田町の社会文化会館前に、前回7月1日を上回る約2000人を集めて、4党合意の受け入れ決定に抵抗する構え。前回以上の混乱は必至と見られている。(朝日新聞)
25日■観光客誘致へ 車内広告を相互に交換 京都市交通局←→東京都、横浜市 不況で空いたスペース有効に活用、第2弾も
 京都市交通局はこのほど、東京都、横浜市の両交通局と連携、それぞれが作製した観光客誘致の広告を互いに交換してバスや地下鉄車内での掲示を始めた。不況で車内広告に空きが目立つため取り組んだ。全国の公営企業では初の試みといい、京都市分は、東京で今月末、横浜は9月末まで各地下鉄内に掲示される。
 現在、京都市交通局は市バス1台当たり22枚を車内上部に、地下鉄は1両に12枚から32枚の中吊りで広告を掲げている。しかし長引く不況の影響で広告が集まらず、市バスの広告収入は、1995年度決算で5億7000万円だったのが、99年度決算見込みでは4億6000万円に落ち込んでいる。
 このため、市交通局が空いた広告スペースに、互いの観光客誘致広告を掲示し相乗効果を図ろうと、東京都と横浜市の両交通局に呼びかけ、広告の相互交換が決まった。
 京都市の広告(B3判)は「こんな京都知っとおいやすか」をキャッチフレーズに、舞妓の後ろ姿と四季ごとに変わる舞妓の花かんざしを写真で紹介し、京都の風情をPRしている。4000枚作製し、東京都営浅草線(押上−西馬込間)に今月31日まで、横浜市営地下鉄1号線(湘南台−関内)と同2号線(関内−あざみ台)に8月25日から9月30日まで掲示する。
 また、京都市の市バスと地下鉄の全車両には、8月25日から横浜市内定期遊覧バスの広告、9月1日からは、12月に開業する都営地下鉄大江戸線の広告がともに9月25日まで掲示される。
 市交通局は「車内広告の交換が、関東からの観光客増加につながることを期待したい。好評ならば第2弾も考えたい」と話している。(京都新聞)
■4党合意は「不当介入」 地労委にJR社員
 国鉄の分割民営化の際に不採用になった旧国鉄職員の救済問題で、与党3党と社民党が示した「4党合意」の解決案の受け入れを国労の臨時大会で決議させようとしたのは、労働運動への不当介入にあたるとして、JR西日本と東海の社員計4人が24日、運輸省、自民党、JR西日本と東海、日本鉄道建設公団の5者を相手取り、大阪地方労働委員会へ不当労働行為の救済を申し立てた。(朝日新聞)
26日■西伸、事業化の見通し 地下鉄東西線 二条−天神川 運輸省 概算要求に盛る
 運輸省は、25日発表した2001年度予算の概算要求に、京都市が事業化を目指す地下鉄東西線二条ー天神川間(約2.4`)の事業費を、新規に盛り込んだ。予算が認められれば、来年度は環境影響調査などに着手する。目標とする2007年度の開業に向けて、西伸事業がスタートする見通しとなった。
 東西線の事業費は、運輸省が要求する地下高速鉄道整備事業費補助(公営18ヵ所、第三セクター2ヵ所)702億6200万円のうち、川崎縦貫高速鉄道線(川崎市)建設などとともに、新規4路線の一つに盛り込まれた。
 具体的な事業費は明らかではないが、同区間の環境影響調査や実施設計に向けた測量などに、数千万円が充てられる見込み。
 すでに開業している二条駅から西への延伸については、1989年に運輸政策審議会が、二条−西大路間(約1`)を「2005年度までの整備が適当」、西大路−洛西間(約9`)は「同年度までの着手がのぞましい」と答申している。
 市は昨年11月、二条−天神川間の事業化方針を打ち出し、国へ事業化を働きかけた。これを受けて運輸省は本年度、鉄道路線の需要予測や採算性などを調べる「都市鉄道調査」事業の対象区間として、全国の11路線の中に、同区間を取り上げた。
 計画によると同区間は、二条駅から御池通を西に進み、京福電鉄嵐山線に至る予定で、市内交通網の東西軸を形成する。総事業費は概算で約750億円。市では国の補助として165億円を見込んでいる。
 桝本頼兼市長は「東西線の西伸は、21世紀の京都の発展に不可欠な都市基盤であり、事業化に向けて一歩前進したことを市民とともに喜びたい。今後も来年度の補助事業採択に向けて全力を尽くす」と話している。(京都新聞)
■奔流底流 地下鉄東西線延伸へ 二条−天神川 2007年度開業に現実味 効率的な建設課題 京都市交通局 赤字膨張恐れも
 運輸省が25日発表した来年度予算の概算要求に、二条−天神川間(2.4`)の事業予算を初めて盛り込んだことは、京都市が悲願とする地下鉄東西線の西伸に、大きな弾みをつけた。大蔵省との折衝が控えているが、運輸省の「ゴーサイン」で、2007年度の開業が現実味を増してきた。今後は事業主体となる市交通局が、いかに効率的に建設事業を進めるかが問われそうだ。(政経部 河端浮)
 「概算要求の段階なので、まだ手放しでは喜べない。だが、これで開業までのスケジュールが立てやすくなる」。市交通局の乾雅晴企画総務部長は同日、運輸省の発表を聞き、西伸の実現に向けた最初のハードルを越えたことで、安どの表情を浮かべた。
・着手から6年
 市交通局建設室によると、2001年度に事業着手しても、「2007年度の開業予定が早まることはない」という。しかし、国の予算編成で事業化が認められれば、来年度から環境影響調査や測量に取りかかれる。一般的に地下鉄は着手から開業までに、6年から6年半の期間がかかるといわれており、今回の運輸省の発表で開業時期がほぼ確定したといえる。
 測量が本格化すれば、これまで「京福電鉄との結接点付近」としてきた天神川周辺のルートも固まってくる。市交通局の担当者は、「二条駅から京福電鉄との結接点まで、御池通をまっすぐに西伸させる」との腹案を漏らす。
 これに伴い京福電鉄の新駅設置や、天神川につくる駅を市西部のターミナルとするための都市計画など、周辺整備の協議も本格化する。事業がトントン拍子に進むというわけだ。
 今回、概算要求に事業費が盛り込まれた背景には、運輸省が本年度、全国11ヵ所で地下鉄の採算や需要を調べる「都市鉄道調査費」を、東西線の西伸区間につけたことがある。「調査まで踏み込んだ段階で国の事業化に向けた決意を感じた」と市交通局幹部は振り返る。
・市の決意実る
 また、昨年、市が事業化する方針を発表した際に、第三セクター方式ではなく、市自身が責任を持って建設に当たることを明言したことも、運輸省の積極的な姿勢に結びついた。
 既存の二条−醍醐間(12.7`)に、2004年の開業を目指して建設中の醍醐−六地蔵(宇治市)間(2.4`)が加わっても、「東西線は西伸できなければ、市の交通動脈として成り立たない」(乾部長)との決意が、着実に実りつつあるようだ。
 とはいえ、西伸区間の事業費は約750億円にものぼる。先月末に発表された1999年度の決算概要で、地下鉄事業の累積赤字が1402億円に膨らんだ交通局にとって、大きな負担が新たに生まれる。
 西伸事業では、交通局の公債発行額が250億円、市の一般会計からの持ち出し分が335億円に上るという。市財政が硬直化し、交通局が慢性的な赤字に悩む中、かつて東西線事業で起きた建設費の膨張は許されない。
 事業化に当たっては、厳密な進行管理と、工事の効率化が、何より求められるだろう。(京都新聞)
■京都駅 天井の鉄板落下 重さ3` 通行人直撃、けが
 25日午後3時55分ごろ、京都市下京区、JR京都駅の西陸橋階段で、天井(高さ4.9b)から鉄製の化粧板(36a四方、重さ約3`)が落下し、階段を上ってきた大津市本丸町、会社員荒木康夫さん(51)の頭に当たった。荒木さんは頭と左手の指に軽いけがを負った。
 JR西日本によると、現場は1番ホームからの階段を上りきった付近。化粧板はボルト2本により天井に溶接で固定されていたが、うち1本が床に落ちていた、という。JRは施工不良が原因とみている。
 JR西日本は同日夜、現場付近の天井を点検した。
 天井の化粧板が落下したこ線橋の部分は、1997年9月にオープンした新しい京都駅ビルの一部。JR西日本は、同年7月に工事が完成してからこれまで係員が下から見上げて化粧板の外観に異常がないか目視で確認していただけで、溶接部を点検したことは一度もなかったという。(京都新聞)
■国労執行部、総辞職へ 中執方針 4党合意、全員投票で
 JRの採用差別問題について与党3党と社民党が示した解決案(4党合意)を受け入れるかどうかを議論するための臨時大会を26日に予定している国労(組合員約2万5000人、高橋義則委員長)は25日、中央執行委員会で@執行部7人が総辞職するA4党合意の受け入れは臨時大会では採決せず、9月に全組合員の投票で賛否を問うことにする−との方針を決めた。4党合意の採決などを強行すると大会が混乱しかねないと判断した。ただ、臨時大会では、総辞職は認められる方向だが、全員投票については4党合意に反対する闘争団員らが「公正さが保証できない」などと難色を示しており、否決される可能性もある。
 執行部は、総辞職を決めた理由を、4党合意を執行部の判断だけで受け入れた結果、組織内外に大きな混乱と不信を招いたためだとしている。7月1日に開かれた臨時大会では、執行部が具体的解決内容も示さないまま採決を強行しようとしたため、反対派が壇上を占拠するなどして混乱、休会となっていた。
 組合員の全員投票について執行部は、10月28、29日の定期大会の代議員を選ぶ選挙と同時に、9月18日に告示し、29日までに投票するとしている。10月の定期大会までは辞職した執行部が職務を代行する方針だ。
 しかし、4党合意反対派などは「辞める執行部が暫定的に居残り、投票を実施するのはおかしい」と反発。総辞職とともに、執行部として4党合意受け入れを撤回し、今後の対応は新執行部の判断にゆだねるべきだと主張している。
 この点に関する反対派と国労執行部との調整は、25日午後1時から続いているが、平行線をたどっている。26日の大会でも激しい論議が予想され、執行部方針が承認されるかどうかは微妙だ。(朝日新聞)
■特急「はと」25年ぶり復活 片道だけ JR西日本新大阪−博多 ファンら殺到
 JR西日本は26日、山陽新幹線の全面開業まで活躍した旧国鉄の代表的な特急電車「はと」を25年ぶりに1日だけ復活させた。在来線の新大阪から博多まで片道1本運行。同日午前10時28分、400人余りの乗客を乗せて約9時間40分の旅に出発した。
 先頭車両の形や、赤とクリーム色の塗装などが往時をしのばせる485系車両は、吹奏楽団の演奏に迎えられて新大阪駅のホームへ入線。運転士、車掌への花束贈呈やテープカットの後、駅長の合図でゆっくりと動きだした。
 鉄道ファンのあこがれの電車だけに、当初用意した約300人分の乗車券は販売開始とほぼ同時に完売。予想を上回る反響に、JR西日本は急きょ7両編成を9両編成に変更した。
 はとは1950年、東海道線東京−大阪間に登場。75年に山陽新幹線新大阪−博多間が全面開業するまでの4半世紀、東海道線や山陽線を走った。(京都新聞 夕刊)
■国労臨時大会午後開催へ JR不採用問題
 国鉄の分割・民営化に伴う組合員のJR不採用問題で、国労(高橋義則委員長)は臨時大会を、予定通り26日午後1時から東京都内で開く。JRの法的責任をめぐり、執行部に反対するグループは引き続き大会の中止を求めており、混乱も予想される。
 執行部はJRの法的責任がないことを認める議案を提出していたが、反対意見が根強いため臨時大会前日の25日、採決を断念。責任を取って総辞職し、代わりに9月に組合員の全員投票に諮るとしている。
 執行部は大会に先立ち、地方本部の幹部らにこの方針を説明する会議を開催、反対派闘争団にも大会開催に理解を求めた。
 これに対し、不採用になった組合員でつくる国労闘争団のメンバーら反対派は大会の中止を要求。午前10時前には支援者を含め1000人近くが会場周辺を取り巻き、大会阻止の構えを見せている。(京都新聞 夕刊)
■付近は「異常なし」 天井板落下 JR西点検
 京都市下京区のJR京都駅で25日に天井から鉄製の化粧板が落下した事故で、JR西日本は26日、落下した現場付近で天井を点検。その結果、他の個所では異常はなかった、と発表した。
 JR西日本は事故を受け、26日午前1時10分から29人の作業員が現場の西陸橋階段で、天井裏から天井材の固定状況を、ハンマーでの打診や目視で確認した。落ちた化粧板と同じ構造の部分は5ヵ所あるが、点検の結果、異常はなかった、という。
 同社では、落下した化粧板と取り付け方法が違うものの、鉄製の化粧板が取り付けられている1番ホーム全体も、1日までの予定で総点検するという。(京都新聞 夕刊)
■電車に上って架線触れ感電 富山、高3生意識不明
 26日午前零時15分ごろ、富山市明輪町のJR北陸線富山駅構内で、同市内の高校3年生の男子生徒(17)が停車していた回送電車の屋根に上がり、過って地上5bの架線に触れた。男子生徒は約2万ボルトの高圧電流に感電し、全身やけどを負い意識不明の重体。
 富山県警富山署の調べでは、現場は駅ホームから約300bほど西側の構内線路上で、回送電車が数両停車していた。男子生徒は同日午前零時ごろ、小学6年生の弟と2人で近くの自宅を出て、さくを乗り越えて線路内に入り、電柱を上り、屋根に移ったらしい。弟は下で見ていて無事だったが、怖くなって自宅に戻ったという。(朝日新聞 夕刊)
27日■JR不採用の法的責任認否 来月の全員投票で決着 国労、採決見送り
 国鉄の分割・民営化に伴う組合員のJR不採用問題で、国労(約2万5000人、高橋義則委員長)は26日午後、東京都内で臨時大会を開き、JRに法的責任がないと認めるかどうかを9月に実施する全員投票に諮ることを決めた。
 執行部はJRに法的責任がないことを認める議案を提出していたが、反対意見が根強いため、臨時大会での採決を断念、いったんは総辞職する方針を決めた。しかし、この日は総辞職をせず、10月末の定期大会で総辞職するとしている。
 与党3党と社民党は、国労がJRに法的責任がないことを認めることを政治解決の条件としており、採決先送りで、不採用問題の決着は厳しさを増しそうだ。
 高橋委員長は大会の冒頭に「混乱を招いた執行部の責任は免れず、次期定期大会で信を問う」と陳謝。その上で「組織の統一と団結のため、採決はせず組合民主主義の観点から全組合員の賛否を求めたい」と全員投票を提案した。提案は拍手で承認され、大会は質疑もなく約10分で終了した。
 大会終了後の記者会見で高橋委員長は「組織運営などを考え、定期大会で総辞職することとした」と説明。全員投票は9月18日に告示、29日までに投票を終えるとしている。
 詳しい投票方法は執行部で検討しているが、全国の地方レベルで選挙管理委員会をつくって地方ごとに投票し、中央でまとめ、過半数で賛否を決めるという。
 不採用になった組合員でつくる国労闘争団のメンバーらは全員投票に反対しており、執行部への反発を強めている。
 政治解決を図るとした5月下旬の4党合意を受け、国労は7月1日、JRに法的責任がないことを認めるための臨時大会を開いたが、紛糾し採決できないまま休会となっていた。
・険しさ増した政治解決の道
 国労が26日、臨時大会でJRの法的責任問題がないことを認める採決を見送り、全員投票にかける方針を決めたことで、政治解決への道のりは険しくなった。
 与党や政府、JRには「執行部が国労内をまとめ切れるのか」との不信感が強かった。二度の大会で採決できなかったことで「今の国労には荷が重すぎた」(関係省庁幹部)との声も出ている。さらにJRの不当労働行為を認めた中央労働委員会命令をめぐる東京高裁判決が10月にあり、国労側に厳しい結果が予想される。
 政治解決路線を推進した現執行部が10月に退陣すれば、政党とのパイプづくりも一からやり直しとなり、政治解決の糸口を失う結果にもなりかねない。
 しかし、国労が迷走を続けた一因は、与党3党と社民党が、解決案の内容を示さないまま、国労にJRの法的責任という″踏み絵”を迫ったことにある。
 「解決案の中身が明らかでない段階で、JRの法的責任がないことを認めるのは自殺行為」との反対派の不安をぬぐう材料は政治サイドからは一つも示されなかった。
 JRの発足から13年余り。国鉄改革の負の遺産を政治が本気で解決する気があるのか。政治解決を目指すことで合意した4党の政治責任も問われる。(解説)(京都新聞)
■妖怪と流行いかが JR境線 車体に「鬼太郎」描く
 漫画「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪(ようかい)たちを描いたJR境線(鳥取県米子−境港間)の「鬼太郎列車」2両が、新しいイラストにお色直し。26日午後、境港駅からデビュー運転した。
 登場するのは鬼太郎のほか「ねずみ男」や「目玉おやじ」「子なき爺(じじい)」など49の妖怪たち。「鬼太郎たちと共にすごす列車の旅」をテーマに、妖怪たちが旅する様子を長さ20b、高さ4bの車両いっぱいに描いてある。また、車内の天井でも妖怪たちが旅を楽しんでいる。
 JR米子支社は、境港市が原作者の漫画家水木しげるさんの出身地であることから、1993年5月に初の鬼太郎列車を運行。観光客らに同駅前の妖怪彫刻が並ぶ「水木しげるロード」と合わせ人気がある。
 同支社は12月までに5両の妖怪列車の魔力で利用客増を狙う。(京都新聞)
■猛煙、電車一時止める 伏見で建築廃材出火
 26日午後3時50分ごろ、京都市伏見区横大路下三栖宮ノ後飛地の建築廃材処理会社「園陽」(新井貴史社長)で、敷地に積み上げてあった建築廃材から出火した。木の廃材など約50立方bを焼き、約2時間半後に消した。
 現場は京阪電車中書島駅から南西約1`で、同社のすぐ北側に京阪が走っており、一時、猛煙が立ちこめ視界不良となった。このため、淀屋橋行き急行が現場付近で約10分間停止したのをはじめ、上下合わせて計15本が10−3分遅れ、午後7時ごろまで、すべての電車が現場付近で徐行運転した。
 伏見署と京都市消防局の調べでは、同社は建築廃材を焼却炉で燃やし、灰にして最終処理業者に引き渡す中間処理会社。工場内の西端にある焼却炉のそばに積み上げられた廃材から出火していることから、連日の暑さで乾爆した廃材が、焼却炉から吹き出される熱風で発火した可能性もあるとみて、原因を調べている。
 出火当時、事務所で休憩していた従業員は「出入りの運送業者の知らせで気づき、工場内の消火栓から放水したが、火の勢いが強く、手がつけられなかった」と話している。
 京都府南部には24日から乾燥注意報が出されている。(京都新聞)
■叡雪がシカはねる
 26日午後8時5分ごろ、京都市左京区上高野口小森町の叡山電鉄叡山線で、出町柳駅行きの電車の前に、体長約1bのメスのシカが飛び出し、はねられて死んだ。電車は現場で約3分停車したが、後続の電車に遅れはなかった。
 叡山電鉄によると、現場は八瀬遊園駅−三宅八幡駅間で、竹林が続いておりシカなどの動物がよく出没するという。(京都新聞)
■国労 執行部総辞職10月に
 国労(高橋義則委員長、2万5000人)は26日、JRの採用差別問題について与党3党と社民党が示した解決案(4党合意)の受け入れをめぐる混乱から休会となっていた臨時大会を再開した。高橋委員長は冒頭、@4党合意を受け入れるという執行部方針案は採決しないA受け入れの賛否を問う全組合員の投票を9月に実施するB一連の混乱の責任をとり、執行部は10月の定期大全で総辞職する−と提案した。提案は代議員の拍手で承認され、大会はわずか10分で閉会した。
 これにより、4党合意をめぐる5月末以来の混乱は一応収まり、焦点は全員投票の結果と新執行部の対応に移る。(朝日新聞)
■廃材を焼く 電車も停車 伏見
 26日午後3時55分ごろ、伏見区横大路下三栖宮ノ後の建築廃材処理会社「國陽」の廃材置き場付近から出火、畳などの建築廃材計約1400立万bがほぼ全焼した。従業員らにけがはなかった。
 敷地のすぐ北側に京阪本線が走っており、出火当時から約4時間にわたって猛煙を噴き上げたため、淀屋橋行き急行電車など京阪電車上下線2本が最大10分間現場近くで停車し、後続電車7本にも遅れが出て、約2000人の足に影響した。
 伏見署の調べによると、廃材を運び込んだ業者が積み上げられた廃材の上の方から火が出ているのを発見したという。(朝日新聞)
■電車に衝突 シカが死ぬ 左京の叡山線
 26日午後8時10分ごろ、左京区上高野口小森町の叡山電鉄叡山線で、八瀬遊園発、出町柳行きの電車とシカが衝突した。電車は急停車したが、乗客7人にけがはなかった。シカは死んだ。
 下鴨署の調べでは、現場の線路は高野川に沿っており、周囲は竹やぶに覆われている。シカは、時速約40`で走行していた電車の前を突然横切り前部に衝突したという。体長約1bで、背中にはんてんが残る若いメスという。
 現場付近では、これまでにもシカが時々目撃されていた。(朝日新聞)
■「はと」で行く 夏の思い出
 新幹線開業前に東海道・山陽線で活躍した特急電車「はと」を、JR西日本が26日、新大阪−博多間で25年ぶりに復活運転した。同じボンネット型の車両を使い、ヘッドマークや行き先表示を当時のままに再現。片道1本だけの復活で、9両編成の列車には満員の430人が乗り込み、新大阪から博多まで9時間40分を楽しんだ。
 特急「はと」は1950年、東海道線で誕生。展望車も連結され、旧国鉄を代表する列車として親しまれた。64年の東海道新幹線開業で舞台を山陽線に移し、75年まで走り続けた。
 乗客の和歌山県那智勝浦町、無職寺地嗣雄さん(68)は「夏休み最後の思い出づくりに」と小学2年の孫娘を連れてきた。「新幹線もいいけれど、鉄道の旅をのんびり楽しみたい」。家族3人で先頭車両に乗り込んだ山口県岩国市の会社員高石茂生さん(38)は「少年時代のあこがれの列車。感無量です」と話した。
 当時は新大阪−博多間を約8時間半で走ったが、今回はダイヤの都合上、所要時間は約1時間10分長くなった。車両は主力の481系などがすでに姿を消したため、北陸線の特急「しらさぎ」と「加越」で使用中の485系を転用した。(朝日新聞)
28日■地震で近鉄に乱れ
 近畿日本鉄道によると、27日午後、関西地方を中心に起きた地震で、同社の震度計が震度5を観測したため、南大阪線、吉野線、御所線、道明寺線、長野線の5線の全区間で午後1時14分から午後4時16分まで運転を見合わせた。
 また他の線区でも一部で運休や遅れなどがあり、上下線合わせて特急も含め約80本が運休、約40本に最大で2時間17分の遅れが出た。乗客約2万5000人に影響があったという。(京都新聞)
■サイレンス・カーに静寂を JR西日本が呼び掛け
 山陽新幹線のひかりレールスターで車内放送をカットするなど「静寂」を売り物にした「サイレンス・カー」が出張のビジネスマンらに好評だが、利用客の一部から「ほかの客の話し声がうるさい」との苦情が出ている。JR西日本は今月から、乗車券の販売時に「静かな環境づくり」への協力を呼び掛ける要請文の配布を始めた。
 レールスターは快適さにこだわり、8両編成の4号車をサイレンス・カーに設定。車内放送を流さないほか、車内販売員も「お弁当にお茶」といった売り込みの声を出さない。座席の背には乗車券を入れるホルダーを備え、車掌は睡眠中の乗客を起こさず車内改札する。(京都新聞 夕刊)
■地域ビデオ 丹波 車掌体験で収録へ万全
 亀岡市内の小学生が出演する「子ども放送局」の番組「夢をのせてトロッコ列車が走る!」の収録があり、子どもたちは列車の車掌体験などをした。
 同放送局は、毎月第2と第4土曜の午前11時−午後4時に、文部省などと全国各地の教育機関を通信衛星と地上回線で結ぶ「エル・ネット」で放映する。番組はトロッコ列車に込められた夢や思いを児童が採る内谷。大井小と詳徳小の6年生計6人が出演し、田中英夫亀岡市長へのインタビューにも挑んだ。放送は9月23日の午後1時半−2時。(京都新聞 夕刊)
29日■京義線着工の時期など協議 南北閣僚級会談
 【ソウル28日=箱田哲也】韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は29日から平壌で、南北首脳会談後としては2回目となる閣僚級会談を開催する。首脳会談で発表された南北共同宣言の具体化を図る話し合いで、今回は南北間の軍当局者間の連絡網設置や、軍事境界線をはさんで断絶されたままになっている京義線の復旧工事の着工時期などについて協議される見通しだ。
 前回会談で南北は、在日朝鮮人の訪韓推進や京義線の復旧に向けた協議開始など6項目で合意した。(朝日新聞)
■世界のミニSL集まれ 11月 福知山市がフェスタ 700bレールで本格競技
 福知山市は2000年記念事業として世界の愛好家にミニSLの持ち込み参加を呼びかける「ミニSLフエスタ・in Hukuchiyama」を今年11月に開催する。同市の御霊公園と広小路通に全長700bにわたって周回レールを敷き詰め、ミニSLによる正確な時間を競う競技や乗車体験など多彩な催しを予定している。
 「フェスタ」は、1899年(明治32年)に現在のJR福知山線の前身となる阪鶴鉄道が大阪−福知山間に開通し、福知山が鉄道の町として発展してきたことを全国に発信し、21世紀の新しい歴史を開こうと計画された。
 11月11、12の両日、線路幅5インチ(12.7a)と3.5インチ(8.9a)の3線式のレールを約700bにわたって敷設する。全長は西日本の催しでは最長級となる。参加車両は国内だけでなく、ホームページを通して、ミニSLの伝統があるドイツやイギリスの愛好家にも呼びかける。
 競技は設定した速度で一周を走る時間の正確さを競う「定速度トライアル」と時計を見ずに設定した運転時間で走る「体内時計トライアル」、さらに、コース内に設けた3ヵ所の駅に停車して位置や時間の正確さを競う「ミニSLでGOコンテスト」の3種目。
 このほか、競技の合間に乗車会を催す。また、会場近くの福知山鉄道館ポッポランドでは10月初旬から11月中旬まで、世界の鉄道展を開く。また姉妹都市交流として「島原うまか市」などを同時開催する。
 競技への募集期間は10月16日まで。問い合わせは福知山市商工課(0773・24・7026)へ。(朝日新聞)
30日■10月に地下鉄醍醐車庫の特別見学会 市交通局が参加者募る
 市交通局は「鉄道の日」を記念して、10月15日に市営地下鉄醍醐車庫の特別見学会を開く。
 車両点検整備に使う機械装置など、日ごろ見ることが出来ない地下鉄車両の仕組みが間近で見られる。見学会後、近くの三宝院の無料拝観もできる。
 募集は500人(小学生以下は保護者同伴)。申し込みは往復はがきに住所、名前、年齢、電話番号を書いて、9月14日(当日消印有効)までに〒604-8131 京都市中京郵便局止 京都市交通局「醍醐車庫見学会」係 (822)9165へ。(京都新聞)
■世紀の面影 京都駅の炎上 1950年 豪華な2代目駅舎が灰に 京都駅ビル(京都市下京区烏丸通塩小路下ル)
 1950(昭和25)年、京都は事件の多い年だった。金閣寺の火災(7月)や松竹京都下鴨撮影所の火災(7月)、ジェーン台風の襲来(9月)…。
 11月18日には国鉄京都駅(当時)が炎に包まれた。けが人はなかったが、木造スレートぶき2階建て約4900平方bを全焼した。京都市消防局によると、出火原因は、構内の食堂に勤めていた女性従業員がアイロンを消し忘れたため、とされている。
 焼けた2代目駅舎は14(大正3)年8月、大正天皇の即位式に間に合うように建てられた。初代駅舎の約140b南で、ほぼ現在の駅ビル所在地にあたる。総ヒノキ造りのルネサンス様式。天皇の休憩所がある豪華さで、当時としては珍しい売店や理髪店もあった。駅前には南北約130b、東西約520bの広場が設けられていた。
 出火は午前4時40分ごろ。未明の大火に、大勢の人が駅周辺に駆け付けた。駅近くに住む主婦(66)は当日、消防車のサイレンで目が覚めたという。パッと見た窓は赤く、急いで外に出た。「すごかったね。100bぐらい離れていても、熱いぐらいだった」
 当時、下京消防署員だった無職田中秀夫さん(74)=山科区勧修寺=は消火にあたった一人。貯水槽から駅中央のホールまでホースを引っ張り、2階に向けて放水した。国鉄職員も、消火に協力した。梅小路車庫の蒸気機関車を動かし、車内にあるタンクの水を駅舎に放水した。
 しかし、火の勢いは激しく、駅舎は崩れ落ちていった。約2時間後、京都駅は灰燵に帰した。
 田中さんは振り返る。「ぼう然としました。力が抜けました」。京都駅は田中さんにとって、中国から復員して、降り立った駅舎だった。「故郷」を感じさせる建物だった。
 それだけに、火をくい止められなかった敗北感は強かった。50年たったいまでも、消火活動の夢を見るという。(京都新聞)
■JR東海の地震検知システム 震源深いと深度1で警報 新幹線に影響大で気象庁情報併用へ
 地震の初期微動(P波)を感知して主要動(S波)の大きさを予測し、いち早く新幹線を止める「地震動早期倹知警報システム(ユレダス)」が、震源が深すぎると予測を誤り、不必要に新幹線を止める事例が相次いでいることが、JR東海の調べでわかった。6日には、近畿地方では震度1だったのに、ユレダスが警報を発したため、京都−新大阪間が1時間余り不通になった。同社は今後、ユレダスの警報が出た際、気象庁の地震情報も参考にしながら復旧に向け迅速に対応したい、としている。
 ユレダスは鉄道総合技術研究所(JR総研)が開発を進め、1992年に東海道新幹線で、95年に山陽新幹線で運用を始めた。沿線に計19ヵ所設置されている。従来は、沿線の駅や変電所などに感震器を設置し、実際の揺れ(S波)のデータから判断し、新幹線を止めていた。JR側はユレダスを使うことで、いち早く警報を出せるうえ精度も向上すると説明。安全性が高まり、列車を止める回数も減るとしてきた。
 しかし、今月6日、金剛山(大阪府)と舞鶴(京都府)のユレダスが、米原−姫路間に警報を発して新幹線を止めた。計百本が最高2時間17分遅れ、約9万人に影響が出た。
 大阪管区気象台によると、震源地は鳥島近海で、震源の深さは約430`、マグニチュードは7.3だったが、近畿地方では京都府宮津市と兵庫県豊岡市で震度1を観測しただけだった。
 6月10日にもユレダスが警報を発し、米原−姫路間で新幹線が約20分間止まった。震源地は東海道沖で震源の深さは約520`、マグニチュードは6.7だったが、近畿地方では震度1が最高だった。
 JR東海が調査したところ、震源の深さが数十`と浅けれはユレダスは正常に動作する。しかし、震源が深くなるにつれて、震源までの距離を実際よりも近く測定してしまい、過大に揺れ(S波)を予測する可能性の高いことがわかった。
 気象庁のまとめでは、昨年1年間の国内の有感地震は1017回あり、うち震源の深さが60`未満の浅発地震が873回、300`以上の深発地震が11回。JR東海は「利用客に多大な迷惑をかけることになる」と判断、ユレダスが新幹線を止めた際には、気象庁の地震情報と併用し実際の震度に応じて復旧させることにした。(朝日新聞 夕刊)
31日■地下鉄横転 24人けが パリ
 【パリ30日共同】パリの中心部とモンマルトルの丘などを結ぶ市営地下鉄12号線のノートルダム・ド・ロレット駅で30日午後1時半(日本時間同日午後8時半)ごろ、走行中の電車の先頭車両が脱線、駅構内に横倒しになった。
 市消防本部によると、乗客24人が負傷し、うち10人が腕の骨を折るなど重傷。パリにある日本大使館によると、日本人の負傷者はいなかった。
 パリ市交通営団によると、南向きに走っていた電車の先頭車両がホームに入る直前に脱線し、反対軌道の北向き電車に衝突する寸前に横転して停止した。(京都新聞)
■先人を訪ねて 41 北垣国道(京都市左京区栗田口鳥居町) 疎水事業で京に活力
 明治初期に京都の近代化の基礎を築いた人物の一人として、京都府の3代目知事・北垣国道の名が挙げられる。
 幕末、京都は政変の舞台となり、維新後、都は東京に移された。京都の地盤沈下が懸念されていた時代、全国に先駆けて都市基盤整備を推し進めたのが北垣だった。
 24歳の青年技師田辺朔郎を登用し、全長20`、総事業費125万円を投入した琵琶湖疏水は、その代表的な事業で、その後も、疏水を利用した国内初の水力発電を導入し、市電を走らせた。
 3、4日かかったという府南北を京都−宮津間の車道開削によって1日に短縮させ、京都商工会議所の設立認可で商工業者の基盤確立を導くなど、天性ともみえる斬新なアイデアを次々と打ち出し、事業を実現していった。
 北垣は、旧鳥取藩士の長男として但馬国(兵庫県)に生まれた。青年時代から尊王攘夷運動に参加し、農民をまとめ挙兵した「生野の変」では、首謀者の一人として戦った。挙兵は失敗したが、維新後は手腕が認められ、高知、徳島の各県令を経て、1881(明治14)年に京都府知事として赴任した。
 京都復興では2代目知事の槙村正直の存在も大きい。疏水事業も槙村の構想と言われるが、この構想を受け継ぎ着実に実行したのが北垣だった。「強権的」とされる槙村に対し、北垣は「内政整理の根本は、民心の帰向にあり」と慎重、かつ大胆な手法で行政を進めた。
 疏水建設の当初、府民の負担が過重になり、「こんど来た餓鬼極道(国道)」と酷評されながらも、大事業を完工させた。
 当時、初代京都市長に就任した内貴甚三郎も「槙村民の計画は、北垣氏にて成功せられた」と評している。人心を一つにまとめる強いリーダーシップがあり、その結果、京都はよみがえったというのだ。
 12年半知事を務めたあと、北海道庁長官として北海道開拓にも力を注いだ。晩年は京都で静かに余生を過ごし、葬儀では多くの府民が見送ったという。
 府立歴史資料館の入江錫雄歴史資料課長は「侍魂とすごい行政手腕を感じる。彼がいなければ今の京都はなかった」と業績をたたえる。(政経部 下尾芳樹)
 北垣国道 1830(天保7)−1916(大正5)年。鳥取藩兵として戦功をおさめ、新政府の官僚になる。京都府知事の後、内務・次官から北海道庁長官に就く。貴族院議員、枢密顧問官なども歴任。(京都新聞)
■2児、電車にはねられる JR片町線 1人重体 金網くぐり線路へ
 30日午後零時40分ごろ、大阪府大東市泉町一丁目のJR片町線で、近くの会社員岩本潤一さん(37)の次男匡史ちゃん(3つ)と、会社員久保秀樹さん(33)の長男光之助ちゃん(2つ)が、松井山手発西明石行きの普通電車(7両)にはねられた。匡史ちゃんは頭や腹を強く打って意識不明の重体。光之助ちゃんは顔などに軽いけが。電車は現場に17分停車した。
 四条畷署などの調べでは、現場は匡史ちゃんの家のすぐそば。現場付近はコンクリート塀や金網で囲まれているが、金網の下に側溝(幅約30a、深さ約45a)があり、ここから線路内に入ったらしい。(朝日新聞)
■御堂筋線が4時間運休 地下鉄、28万人影響 作業車が脱線
 31日午前3時45分ごろ、大阪市営地下鉄御堂筋線西田辺−昭和町間(大阪市阿倍野区)で、5両編成の作業用列車の先頭の2両が脱線。3両目と4両目に乗っていた作業員計14人にけがはなかった。
 脱線で送電線が破断したため、同線は北大阪急行との相互乗り入れ区間を含めた千里中央−なかもずの全線の上下線で始発から不通となった。北大阪急行区間の千里中央−江坂間は午前7時前から折り返し運転を始めたが、江坂−なかもず間は約4時間たった午前9時前にようやく復旧、運転を再開した。
 上下計142本が運休、ラッシュ時と重なったため通勤客ら約28万人の足が乱れた。
 脱線現場には、工事車両などを固定するための車止め(高さ8a、長さ20a)2個が落ちており、1個は大きく破損していた。同交通局は車両がこの車止めに乗り上げ、脱線したとみて調べている。同交通局の調べで、車止めは、同日未明に現場から約1`離れた場所で通信ケーブルの工事をしていた委託業者が線路上に置き忘れたと判明した。(京都新聞 夕刊)
■地下鉄御堂筋線 工事車脱線で全線停止 朝のラッシュ 4時間運休 28万人に影響
 31日午前3時43分ごろ、大阪市阿倍野区の市営地下鉄御堂筋線昭和町駅と西田辺駅の間で、工事用列車(5両編成)が脱線、送電用レールを破損したため、午前5時すぎの始発から約4時間にわたり同線全線の運行が止まり、上下合わせて142本が運休した。列車には作業員14人が乗っていたが、けがはなかった。午前8時53分に運転を再開したが、朝のラッシュ時に通勤客ら約28万人に影響が出た。
 市交通局によると、工事用列車は動力車と工作車、トロッコ3台で編成され、西田辺駅の北約170bで前2両のトロッコが脱線した。天井や側壁の耐震補強工事を終えた作業員と機材などを載せて住吉区の長居基地に戻る途中だった。
 脱線の際、レールに沿って敷設され、高圧電流が流れている「第三軌条」に、先頭車両のトロッコ(重さ10d)前面部が接触。軌条は切断され、送電できなくなったという。
 同局によると、事故現場には、破損した木製の車止め(高さ8a、長さ20a、幅6a)が落ちていた。線路の分岐点でレールが交鎖しており、車止めはレールの間にはさまっていたとみられ、列車はそのために脱線したらしい。車止めは工事用列車に積まれており、御堂筋線ではこの夜、全部で5列車が作業しており、脱線した列車が最後に事故地点を通過していた。しかし同局の調べでは、車止めを落とした列車はなく、また車止めは交通局が使っているものとは形状が異なっていたという。
 この事故のため、同線近くのJRや私鉄各駅は、乗り替えの乗客で混雑した。同線と乗り入れている北大阪急行は午前6時45分から、江坂−千里中央間で折り返し運転をした。(朝日新聞 夕刊)
■動脈マヒ「最悪の朝」 御堂筋線事故 他線へ乗り換え混雑 大汗、タクシー待ち行列
 31日未明に起きた大阪市営地下鉄御堂筋線の工事用列車脱線事故は、朝の通勤ラッシュ時間帯を直撃した。始発から午前9時近くまで、同市中心部を南北に貫く「大動脈」がストップ。各駅はJRや私鉄に乗り換える乗客で混雑し、タクシー乗り場やバス停にも長い列ができた。残暑厳しい8月最後の朝、サラリーマンらはうんざりした表情で勤務先などへ急いでいた。
・「復旧まだか」
 「いつ復旧するんだ」「会議に間に合わへんやないの」。JRや私鉄各線との乗り継ぎ駅になっている御堂筋線の梅田駅では、通勤客が改札口で駅員に詰め寄る姿が見られた。
 心斎橋駅近くに勤める大阪府茨木市の会社員中村政人さん(33)は、JRで大阪駅まで来て、梅田駅に着いたのが午前8時半ごろ。「朝のニュースで事故は知っていたが、もう復旧していると思ったのに。大事な会議があるのに困った」と話し、並行して走る四つ橋線に乗り換えるため汗だくで西梅田駅へ急いだ。
 天王寺駅では、自動改札機の前に駅員十数人が出て、遅延証明書を配ったり、路線図を手に乗り換え経路を案内したり対応に追われた。藤井寺市の会社員(57)の勤務先は同線の江坂駅(吹田市)近く。「長いこと利用しているが、こんなことはめったにない」
 いったん「午前8時過ぎに復旧の見通し」とのニュースが流れたため、他路線に乗り換えずに駅で待ち続けた人も多かった。なんば駅では午前9時前、やっと運転再開を知らせる放送が流れると、改札前にいた約50人にほっとした空気が流れた。約40分待ったという東大阪市のガス会社員(47)は「これなら遠回りした方が早かったけど。まあ、しゃあないな」と苦笑いした。
・乗降客3倍超
 乗り換え客が殺到した他の路線の駅も混雑した。
 御堂筋線と相互乗り入れしている北大阪急行の千里中央駅では、大阪中心部に向かう通勤客らに、阪急山田駅との間を結ぶモノレールヘの振り替え乗車票を渡した。このため阪急山田駅は、普段の3倍以上の乗降客で混雑。モノレールと電車が到着するたび、乗り換えの長い列ができた。
 大阪・ミナミに通勤する吹田市の会社員(37)は「モノレールにはなかなか乗れなかったし電車も込んでいた。いったい何時に会社につけることやら」とこぼした。
 また阪急北千里駅にも、普段の倍以上の通勤客らが押し寄せた。慣れない駅で戸惑って、駅員に乗り換えホームを尋ねる乗客の姿も。箕面市の会社員、植良慶さん(24)は、友達からのメールで事故を知った。家族に車で阪急北千里駅に送ってもらったが、「会社に着くのはぎりぎりになりそうで焦っています」。
 難波駅が終点の近鉄や、淀屋橋駅終点の京阪では、いつもは各駅で御堂筋線に乗り換える乗客が、手前で下車してJR環状線や別の地下鉄路線を利用する姿が目立った。
・新御堂も渋滞
 普段なら客待ちの空車があふれるJR大阪駅前のタクシー乗り場には、午前8時前から100人を超す利用客が列を作った。一時は100b近くなり、隣のデパートの入り口付近まで続いた。気温27.6度。蒸し暑いなか、サラリーマンやOLらはハンカチで汗をぬぐい、扇子であおぎながら、なかなか来ない車を辛抱強く待った。
 同駅で御堂筋線に乗り換え、一つ目の淀屋橋駅近くの会社に通う兵庫県三田市の会社員村井知子さん(27)は30分近く待った。「時間はかかるわ、お金はかかるわで、最悪の朝です」と、くたびれた様子で話していた。
 大阪府警交通管制センターによると、地下鉄御堂筋線と並行して走る国道423号(新御堂筋)の南行きは午前7時すぎから込み始めた。同八時前後には、千里中央と梅田間で約10`の渋滞となり、普段で1時間ほどの所要時間が15分ほど余計にかかったという。
・脱線事故現場
 脱線現場は西田辺駅のホームから約170b離れた地下構内。地下鉄関係者以外は線路に下りられず、ホームからかろうじて、ヘルメットをかぶった作業員らが2、30人、線路上にたむろするのが見えた。
 脱線した2両のトロッコは午前5時半、クレーン車でトロッコが引き上げられ、再びレール上に。列車はディーゼル機関車を連結していたため、送電用レールの復旧を待たずに自力で長居基地に向かった。
 ホームでは通勤客も復旧を待った。午前8時ごろから、回送電車を通して点検作業に入ると、「もうすぐだ」との声も聞かれた。だが、「電車は(北隣の)昭和町駅を出発しました」とのアナウンスが駅構内に流れたのは午前9時前だった。(朝日新聞 夕刊)
■山陽新幹線の100系車両 世代交代が進行 初代0系引退へ
 山陽新幹線「ひかり」で使われている16両編成の2代目車両100系が、4両編成の「こだま」に組み替えられ、10月に再登場する。JR西日本が31日決めた。1990年代に入り、より速い高性能の新型車両が相次いで登場し、「ひかり」の高速化が進んだためだ。今後、最新型の700系車両が大量導入される予定で、3年後には16両編成の100系車両は不要になり、「こだま」への組み替えが進む。
 100系車両は東海道山陽新幹線の開業以来、初の本格的モデルチェンジ車両として85年に登場。初代0系に比べ車内が広く2階建て車両もあり、話題を呼んだ。しかし、最高時速270`の300系が92年に登場した後、航空機との乗客獲得競争が過熱する中で、500系、700系と新型車両が相次いで開発され、「のぞみ」や「ひかり」の主力になった。
 さらに、JR西日本は7月、2003年秋までに最新型の700系車両(16両編成)12編成を新たに導入し、100系車両と置き換える方針を決めた。ただ、現在の100系車両は製造後13−9年しかたっておらず、まだ現役で使えるため、4両編成への転身計画が浮上した。
 最初に組み替える100系車両は2編成。3月に登場した「ひかりレールスター」(700系)の影響で役目を終えた。博多総合車両所(福岡県)で編成作業中で、走行試験を経て10月4日から再デビューし、博多−広島間などを走る。
 ほかに、「ひかり」100系車両は13編成あるが、「ひかり」としての役割を終えれば順次、「こだま」用の4両編成への組み替えを進めていく。それにより、現在30編成ある0系車両は、徐々に姿を消す。(朝日新聞 夕刊)