2000(平成12)年 5月


1日■車輪「浮き上がった」日比谷線脱線事故 再現実験で確認 運輸省検討会(京都)
  ■新快速にひかれ即死 野洲のJR車両基地(京都)
  ■すり?逃走中 3人がけが JR三ノ宮駅(朝日)
2日■異常表示で新幹線遅れる 通信ケーブル一部焼く(京都)
  ■「新幹線妨害」と脅迫状 1−3億円要求 JR 東海に 93年事件と類似 京のホテル授受に現れず(京都)
  ■「新幹線妨害」JR東海脅す 数億円要求する脅迫状 93年妨害事件の声明文と類似(朝日)
  ■バスに揺られて 市営バスで玄海灘を訪ねる(朝日)
3日■D51設計者 細川泉一郎氏死去(京都)
  ■米国産の駅弁登場 来年3月から JR東日本主要駅で(京都)
  ■世紀の面影 蒸気機関車館の開館 1972年 梅小路蒸気機関車館(京都市下京区観喜寺町) 鉄道開通100周年に(京都)
  ■JR東海脅迫 「5億円献金」を要求 新幹線妨害 93年と類似 筆跡など鑑定(朝日)
  ■新幹線に爆弾 容疑者を起訴 大阪地検(朝日)
4日■JR東海脅迫事件 犯人、5億円要求 岐阜県警 脅迫状分析 「金欠病に苦しむ」(京都)
  ■車両故障で2万人に影響 阪急京都線(京都)
  ■阪急ダイヤ乱れる 橋りょう上で故障(朝日)
5日■100円循環市バス スタート1ヵ月 出足まずまず 京都市交通局 商店街と連携を 新たな戦略必要 運行10日間 延べ7886人(京都)
  ■汽笛響かすSL満喫 加悦鉄道まつり 親子連れら体験乗車(京都)
  ■走行中の電車 ガラスにひび 近鉄吉野線、投石か(朝日)
7日■車両の台車に20aの亀裂 JR西、同型を総点検(京都)
  ■JR大阪環状線 車両の台車に亀裂(朝日)
  ■100円循環バス スタート1ヵ月 新たな顧客確保へ 利用者数まずまず 中心部の渋滞ネック(朝日)
8日■近鉄、車と衝突し脱線 富田林・車の男性死亡(京都)
  ■ただいま 連休Uターン 京都駅など混雑(京都)
  ■「こだま」お得回数券(朝日)
  ■近鉄長野線 車と衝突し脱線 富田林 1人死亡 51本が運休(朝日)
  ■台車亀裂 緊急点検 異常なし JR西日本が発表(朝日)
9日■乗っ取り対応 府警と協議 京都市交通局(京都)
  ■京都市交通局の関西圏共通カード 1ヵ月で 便利さ受け はや8万5000枚売る 市バス 一日乗車券も好調(京都)
  ■窓 「市民の足に相をこめて(京都)
  ■「五輪地下鉄」差し止め請求 大阪で17日提訴(朝日)
  ■JR西日本は減少(朝日)
  ■GW中のJR利用は172万人 2年連続の減少 福知山支社(朝日)
  ■沿線の建築物を描いたスケッチ集 開業90周年で発刊 京阪電鉄(朝日)
  ■バスに揺られ みなと神戸をぐるり一周(朝日)
10日■芝山鉄道が開通へ前進 反対派が建物移設へ(京都)
  ■京阪電鉄 年開発に注力 長期経営方針発表 鉄道以外で増収図る(京都)
  ■再雇用制度導入へ(京都)
11日■韓国高速鉄道受注 汚職疑惑を捜査 最高検 前政権高官へ波及も(京都)
  ■窓 随所に感じる京都駅の不便 城陽市・木下 晴夫(会社員・53)(京都)
  ■「新幹線」めぐり贈収賄疑惑 最高検、ロビー活動家ら逮捕 韓国(朝日)
  ■異物詰まって扉が閉まらず ニュートラムに遅れ(朝日)
12日■市バスと衝突、重体 自転車の男性(京都)
  ■市バスと自転車衝突 中京 男性が重体(朝日)
  ■17歳、車内でハンマー殴打 横浜「夢で殺せと指示」 殺人未遂容疑で逮捕(京都)
13日■横浜の乗客殴打 襲う相手3時間”物色” 17歳供述 気付いたら車内(京都)
  ■窓 市電復活させ先駆的都市に 神奈川県・方波見 淳(公務員・30)(京都)
  ■D51の模型を販売(京都)
  ■タイムアングル 初代の京都駅 人力車や自転車対策で歩道つき道路(朝日)
  ■阪和線で投石 乗客が軽傷 自転車の線路内放置も(京都)
  ■転落の危険 鈍行対策 各社任せ 防止カバー少数派 目の不自由な人 電車連結部とホームのすき間に…(朝日)
14日■台車モーター付属品にひび のぞみ500系車両(京都)
  ■のぞみ500系 台車部品28個にひび JR西日本 溶接不良が原因か(朝日)
15日■トンネル壁のモルタル落下 愛知県の東海道新幹線(京都)
  ■信号故障で3万人に影響 姫絡のJR山陽線(京都)
  ■東海道新幹線 モルタル落下 愛知のトンネル(朝日)
16日■ホーム下から飛び出し即死 大阪で高3男子(朝日)
  ■バスに揺られ 名所をつなぐ生活の足(朝日)
17日■客乗車に気づかず 市バス扉を閉める 女性転倒、けが(京都)
  ■JRで乗客男性殴打容疑の少年 警視庁などへ犯行予告文(朝日)
18日■列車内まるで竜宮城 天井に夏の夜の夢 城崎−浜坂間(京都)
  ■新幹線など7500本増発 JR夏ダイヤ(京都)
  ■ひかりレールスター 夏ダイヤで120本増発(朝日)
  ■「ひかり」故障 1000人乗り換え JR京都駅(朝日)
  ■京都市の100円バス 渋滞緩和高価など研究 近畿地建 モデル事業に指定(京都)
19日■京日記(京都)
  ■100円循環バスに研究会 京都市交通局 渋滞緩和など探る(朝日)
  ■続・京都ハイカラ探訪 JR嵯峨嵐山駅(右京区嵯峨天竜時車道町) あふれるウッディーなぬくもり(京都)
20日■JR西、社外取締役に立石オムロン社長を招へい 野村・大阪ガス社長も(京都)
  ■コンクリ事故修繕費響きJR西は減益(京都)
  ■開いたドアはホーム反対側 先月、阪急河原町駅で(京都)
  ■JR西日本 トンネル修繕 1520億円 3月期決算 経常利益、16.7%滅(朝日)
21日■トロッコ電車 全線で開通 新緑の黒部峡谷(京都)
  ■雷また大暴れ ゴンドラ停止 24人が宙づり 新神戸ロープウェー(京都)
  ■停電でロープウエー停止 また落雷? 近畿地方 J1の試合中断も(朝日)
  ■新幹線の窓に走行中ひび 岐阜羽島−米原間(朝日)
  ■踏切で女学生はねられ死亡 大阪の南海高野線(朝日)
22日■京都で震度3 新幹線7本に遅れ(京都)
  ■入場者10万人突破 JR京都駅ビル手塚治虫ワールド 親子に記念品(京都)
  ■京都南部で震度3 新幹線7本遅れ(朝日)
  ■車いすの視点 駅マップ好評 写真や体験記… 情報を次々更新(京都)
  ■兵庫県係長を痴漢で逮捕 阪急今津線、容疑で(京都)
  ■兵庫県係長 痴漢の疑い 阪急今津北線(朝日)
23日■放置自転車解消へ 桂駅にレンタサイクル 阪急が京都市で初 駐輪場より省スペース(京都)
  ■コインロッカーに短銃1丁実弾3発 阪急河原町駅(京都)
  ■バスに揺られ 都心を楽しむオトナの路線(朝日)
24日■京阪電鉄の新ダイヤ 特急の停車、2駅増(朝日)
  ■駅構内からけん銃1丁 コインロッカーの中 阪急河原町(朝日)
  ■JR四国・九州の旅行センター 本州出稼ぎやーめた 競争激化で採算とれず(朝日)
  ■JR東海へ脅迫状 93年新幹線妨害と酷似 同一人物の筆跡か(京都)
25日■京阪電鉄 中書島・丹波橋 特急止まります 7月1日ダイヤ改正 走行開始50年で初(京都)
  ■声 ゴンドラの中恐怖の50分間 主婦 堀場 えみ子(鳥取市 58歳)(朝日)
  ■信号機が故障 1万8000人影響 大阪の環状線(朝日)
  ■高架橋からコンクリ片 広島、新幹線で落下(朝日)
26日■市バス追跡し運転手を殴る 容疑の2人逮捕(京都)
  ■窓 地下鉄と京福相互乗り入れ 八幡市・松尾 一郎(団体職員・59)(京都)
  ■市バス運転手殴った容疑 店員ら2人を逮捕(朝日)
  ■チョロQ、予約忘れずに 29日から開始 京都市交通局(京都)
  ■わがまち点検 乗り物=移動手段 「安全」「快適」を工夫 いろんな人の共生を基本(朝日)
27日■5000円カード 来月から発売 スルッとKANSAI(京都)
  ■摩耶ケーブルなど6年ぶりに復旧へ 神戸市都市整備公社(京都)
  ■電車で痴漢行為 現職検事を逮捕 不起訴に免職処分(朝日)
  ■再建支援に阪急名乗り 第一ホテル倒産(朝日)
  ■阪急電鉄支援表明 グループ内再建不安(朝日)
  ■タイムアングル 四条大橋 大道の真ん中歩く人も珍しくない(朝日)
  ■「100円バス」のチョロQ発売 京都市交通局(朝日)
  ■地下鉄入り口 車が突っ込む 大阪・森ノ宮 飲酒事故後に(京都)
  ■ワゴン車、地下鉄駅入り口に突入 大阪・森ノ宮(朝日)
  ■2010年夢の交通システム 運輸省懇談会が報告書 電車の混雑TVで確認・乗り場教える改札パネル・すいてるルート携帯で検索(朝日)
28日■常磐新線の沿線開発 事業用地「借りればいい」 発想の転換を、地主たちの提案(朝日)
29日■阪急の線路に自転車(京都)
  ■平均遅れわずか24秒 9年連続で1分切る 東海道新幹線(京都)
  ■京都駅の新幹線ホーム 案内板が一時故障(京都)
  ■USJ玄関口 「ユニバーサルシティ駅」 JRに近く申入れへ(朝日)
  ■新聞勧誘員が列車妨害容疑 警視庁が逮捕(朝日)
30日■案内板、故障相次ぐ 京都駅の新幹線ホーム(京都)
  ■バス運転手が覚せい剤使用 伊丹市営、容疑で逮捕(朝日)
  ■国労不採用問題 JRの法的責任問わず 解決案 与党・社民きょう合意(朝日)
  ■国労組合員不採用問題 JRに法的責任なし 与党と社民合意 解決へ協議入り(京都)
  ■バスに揺られて やさしさ乗せ天保山へ(朝日)
31日■JR山陰線・京の新駅 名称は「円町」駅 二条−花園間複線化も 9月23日開業(京都)
  ■再雇用協議要請へ JR不採用問題 与党・社民が合意(朝日)
  ■地下鉄職員ら仮眠時間中 飲酒、新たに284人 大阪市交通局 上司27人も処分(朝日)



1日■車輪「浮き上がった」日比谷線脱線事故 再現実験で確認 運輸省検討会
 営団地下鉄日比谷線の脱線衝突事故の原因調査を進める運輸省鉄道事故調査検討会は30日、中目黒駅(東京都目黒区)近くの事故現場で26日未明から実施していた再現走行実験で、車輪が浮く現象が数回発生した、と発表した。
 同検討会は「いずれも1_以下のわずかな浮き上がりだったが、どのような条件下で脱線に至る現象が起きるかを究明するために、貴重なデータが得られた」としている。今後、実験データをコンピューターで詳しく解析し、事故原因の特定を急ぐ。
 実験は事故車両と同型を使い、摩擦の条件を変えるためレールに油を塗った状態と塗らない状態に分けた上、左右の車輪にかかる荷重(輪重)のバランスや速度などの8つの条件を設定して、26日未明から30日未明まで計61回走行した。
 検討会によると、車輪の浮き上がりはレールと車輪の摩擦係数が高く、輪重のアンバランスが大きい条件の走行時に主に発生した。レールに油が塗られて摩擦係数が低く、輪重バランスが小さい条件でも瞬間的に浮く現象が起きた。
 いずれも走行そのものに異常はなかった。実験車両の車輪を観察するカメラ映像で、浮いた車輪とレールのすき間に、反対側から照らした光が差し込むのが確認された。
 運輸省は30日、実験結果を安全のための参考情報として全国の鉄道各社に速報した。(京都新聞)
■新快速にひかれ即死 野洲のJR車両基地
 30日午後7時18分ごろ、滋賀県野洲郡野洲町冨波乙のJR東海道線で、播州赤穂行新快速電車(8両編成)に男性がひかれ即死した。守山署の調べでは、男性は50歳代ぐらいで、身元確認を急ぐとともに原因を調べている。現場は野洲駅の北約1`で、付近は片方が車両基地、もう一方は側道との間にフェンス(高さ約1.2b)が設けられている。
 JR西日本によると、男性は線路わきの草むらから線路内に飛び出してきた、という。電車は現場に約20分停車。後続の1本も約5分遅れた。(京都新聞)
■すり?逃走中 3人がけが JR三ノ宮駅
 1日午前10時50分ごろ、神戸市中央区のJR三ノ宮駅下りホーム付近で、すり捜査をしていた兵庫県警捜査三課員がすりをした疑いのある5人組を発見、窃盗容疑で逮捕しようとしたところ、5人組は刃物を振り回して逃走した。逃げる際にホームの乗客3人が突き飛ばされ、打撲傷などいずれも軽傷を負ったという。県警は傷害容疑でも逃げた5人組の行方を追っている。(朝日新聞 夕刊)
2日■異常表示で新幹線遅れる 通信ケーブル一部焼く
 1日午後6時半ごろ、北九州市の山陽新幹線小倉駅下り線で、いないはずの車両が存在しているとの異常な表示が出ているのを、東京指令所が確認、連絡を受けた新大阪発博多行きこだま635号が小倉駅手前で緊急停車し、約25分遅れて発車した。
 JR西日本福岡支社によると、異常表示前に同駅構内で、電話回線や新幹線の運行に関係するケーブルが入ったパイプから出火、通信ケーブルの一部が燃えた。午後6時すぎからはJR西日本の事務室などで、電話がかからない状態になり、同社が表示のトラブルとの関連を調べている。(京都新聞)
■「新幹線妨害」と脅迫状 1−3億円要求 JR 東海に 93年事件と類似 京のホテル授受に現れず
 新幹線の列車防害をほのめかし現金を要求する脅迫状が先月21日、JR東海(名古屋市)に届き、同社が愛知県警に届けていたことが2日までに分かった。脅迫状は、岐阜、滋賀両県で1993年に発生した新幹線列車防害事件の犯行声明文と同様に、中国の古代思想家「墨子」の名をかたり、筆跡もよく似ているなどの類似点があった。また98年に岐阜県内で起きた新幹線ボルト引き抜き事件の遺留品のジャッキについても具体的に記述されており、愛知、岐阜、滋賀県警は文面の筆跡鑑定を行うなどして関連を捜査。連休中の新幹線沿線で警戒を強めている。
 岐阜県警によると、脅迫状は「要求に応じないと同じようなことをする」などと列車妨害を示唆して「1・3億円を出せ」と記載。京都市内のホテルを受け渡し場所に、1億−3億円を要求したとみられる。
 調べによると、脅迫状は、現金の受け渡し日時を「5月1日」と指定。現金授受の場所の指示とみられる京都市内のホテルの電話番号が書いてあった。
 1日、愛知、岐阜両県警の捜査員が指定されたホテルで警戒に当たったが、不審人物は現れなかったという。
 脅迫状はあて先が「JR東海駅」と書かれており、JR名古屋駅に郵送された。差出人の住所は京都市内だが、実在しない住所だった。切り取った新聞紙に赤いサインペンで手書きしていた。
 東海道新幹線では、93年6月に岐阜県関ケ原町でワイヤロープが線路上に散乱。また同年8月には滋賀県彦根市でレールにチェーンが巻かれているのが見つかった。
 両事件の現場には、「墨子」を名乗り、新聞紙に書かれた犯行声明文が残されていた。
 また98年4月には、岐阜県関ケ原町で新幹線のレールを固定するボルト25本が抜かれる事件が起きたが、犯行声明などは出なかった。
 今回の脅迫状は3つの事件の現場で見つかった遺留品などについて触れた部分もあったという。
 JR東海広報部は「警察に捜査を任せてあるのでコメントできない。従来の警備態勢を続けて万全を期すだけ」としている。
 新幹線ボルト抜き事件1998年4月30日午前4時25分ごろ、岐阜県関ケ原町藤下の東海道新幹線下り線岐阜羽島−米原間の山中トンネル東側で、線路を押さえるボルト25本が引き抜かれているのを点検中の作業員が見つけた。岐阜県警は捜査本部を設置し、新幹線防害特例法違反などの容疑で捜査。線路から約200b離れた山中に残されたパイプレンチと油圧ジャッキが見つかったが販売経路が特定できず、犯人像や動機が絞れないままになっている。(京都新聞 夕刊)
■「新幹線妨害」JR東海脅す 数億円要求する脅迫状 93年妨害事件の声明文と類似
 JR東海に対し、新幹線の列車妨害をほのめかしたうえで、数億円を要求する脅迫状が4月24日、郵送されていたことが分かった。愛知県警などの調べによると、京都市内のホテルに1日に現金を持ってくるよう要求していたが、容疑者は現れず、これまで新幹線の運行が妨害されるようなトラブルは確認されていない。脅迫状では1993年6月と8月、岐阜県関ケ原町と滋賀県彦根市で相次いだ東海道新幹線の列車妨害事件のさい、出された犯行声明文と、同じ名前を名乗ったうえで、事件に触れ、言葉づかいも似ていることから、愛知、滋賀、岐阜、京都の4府県警は同一犯の可能性もあるとみて、調べている。
 愛知県警などによると、脅迫状は、JR名古屋駅に封書で届いた。あて名は「JR東海名駅」となっていた。新聞紙に赤いペンでたて書きで書かれていたという。93年の事件の経緯に触れたうえで、「5月1日に数億円を用意しろ」「要求通りにしなければ、同じようなことをする」と要求。現金の受け渡し場所として、京都市内のホテルを指定していた。しかし、容疑者らしき人物は現れなかったという。
 脅迫状では、93年の列車妨害の事件のさい、出された犯行声明文で使われた中国の思想家「墨子」を名乗っていたという。また、脅迫状では、98年4月、関ケ原町の東海道新幹線下り線で、レールをまくら木に固定するボルトが抜かれた事件にも触れ、犯人が犯行に使った工具などについても、JR内部の専門用語を交えて述べているとされ、関連を調べている。このため、以前の事件と関係があるかどうか、捜査当局で筆跡鑑定を進めている。
 1993年6月、岐阜県関ケ原町内の上り線のレールに、ワイヤロープが巻き付けられていた。同年8月には滋賀県彦根市の下り線レールにチェーンが巻き付けられていた。どちらの事件も、列車が通過した際に妨害物は切断されたとみられ、事故は起きなかった。
 滋賀と岐阜の両県警は妨害の手口などから、同一犯による犯行とみて、合同捜査本部を設置、往来危険容疑で捜査している。
 また、98年4月30日には関ケ原町内の下り線で、レールをまくら木に回定するボルト計25本が抜き取られている事件も起きた。
 JR東海広報部の話 脅迫文が届いたのは事実で警察に捜査をお願いしている。従来通り輸送の安全には万全を期している。(朝日新聞 夕刊)
■バスに揺られて 市営バスで玄海灘を訪ねる
 福岡は、三千数百台のバスを保有する西日本鉄道が君臨するバス王国。しかし、西鉄に比べれは保有台数130数台と小規模ながら、バスとしては福岡県内唯一の公営交通機関である北九州市営バスが走っている。
 旧若松市交通局が合併に伴い、北九州市交通局になった。北九州市内どこへ行っても走っているわけではなく、運行の中心は若松地区だ。
 小倉駅南側の大きなバスターミナルには、西鉄バスがわいて出るくらいいっぱい走り、モノレールの駅や百貨店などがあり、小倉の顔になっている。そんな華やかな表玄関とは正反対に北口にひっそりと、しかし、きれいなバス停がある。ここから、玄界灘が眺められる脇田海岸へ、1日4本出ている。小倉線専用のボディーは鮮やかな黄緑色。従来の日本のバスとは、若干、違ったイメージだ。
 早速、バスは市内から、煙突が立ち並ぶ工業地帯を眼下に、高速を走り、真っ赤な若戸大橋を渡る。眼下には洞海湾越しに戸畑を、そして若戸大橋の下を抜け、しばらくアップダウンの続く街並みを走り、赤崎のバス停を過ぎたころから、田舎道に入る。家族連れは楽しそうにピクニックにでも行くのだろう、グリーンパークで降りる。キャベツ畑の見える田園風景が続き、しばらく行くと、アナウンスは終点、脇田海岸に到着したことを知らせる。風光明媚な海岸には、ウインドサーファーが大勢楽しんでいる。ログハウス風のバス停前には、とれたての海産物を安く売る店があった。今夜の酒の肴を安く買えそうだ。(日本バス友の会関西支部長中尾 晋也)
 メモ 北九州市交通局45系統 小倉−脇田海岸。所要時間約50分。片道大人420円。1日乗車券は大人700円、小人350円。バス停から1日4往復。093-771-8411。(朝日新聞 夕刊)
3日■D51設計者 細川泉一郎氏死去
 元国鉄常務理事で、鉄道省工作局の主任技師時代、蒸気機関車(SL)のD51などの設計に携わった細川泉一郎(ほそかわ・せんいちろう)氏が1日午前10時32分、肺炎のため埼玉県所沢市の病院で死去した。91歳。東京都出身。自宅は東京都文京区白山五ノ二二ノ四。葬儀・告別式は9日正午から文京区小石川三ノ一四ノ六、伝通院繊月会館で。喪主は良男洋一郎(よういちろう)氏。
 日本車両製造の副社長も務めた。(京都新聞)
■米国産の駅弁登場 来年3月から JR東日本主要駅で
 東京、上野駅などJR東日本の主要駅や列車の車内販売に、来年3月から無農薬有機栽培米などを使った米国生まれの「究極の駅弁」が登場する。
 計画しているのはJRグループの駅弁販売大手、日本レストランエンタプライズ(東京都港区)。同グループとしては初の海外での弁当作りで「味、品質とも世界最高を目指す」と話している。
 同社によると、約5億円を投資して米サンフランシスコ近郊に食品製造工場を新設。来年2月から「牛肉弁当」などを1日1万個作る。
 弁当はそのまま冷凍船で国内に持ち込み、駅の売店や新幹線の車内販売で注文を受けてから電子レンジで解凍、温めて提供する。値段は1個約500円。
 安全で健康な食品を求める消費者ニーズにこたえるため、ごはんに米国のコメ農家と契約、無農薬有機栽培米を使うほか、おかずには国内で手に入りにくい自然飼育に近い牛肉や鶏肉を現地調達。さらに遺伝子組み換え食品と残留農薬のチェックを厳しくするなど徹底的にこだわった。
 竹田正興社長は「食材にこだわると米国という選択肢になった。好評なら3年後には1日4万個は作りたい」と話している。(京都新聞)
■世紀の面影 蒸気機関車館の開館 1972年 梅小路蒸気機関車館(京都市下京区観喜寺町) 鉄道開通100周年に
 「ポーツ」。間近で聞く汽笛の音は、ずしりと腹に響く。煙突から吐き出される黒煙はたき火のにおいを連想させる。「シューッ」と白い蒸気を吐き出すシリンダー、むき出しの動輪に、ロッド…。黒ずくめの鉄のボディーには「前へ」という力強い意志がみなぎっているかのようだ。
 梅小路蒸気機関車館の開館は、1972(昭和47)年10月。新橋−横浜間に日本で初めて鉄道が走り初めてからちょうど100周年を記念して、当時の国鉄が開設した。
 若い世代には、全盛期のSLの記憶は皆無だろう。ピーク時には、5958両が全国を駆けめぐったが、戦後の経済復興とともに鉄道輸送の主役は、しだいにディーゼル車や電車へと代わっていった。
 「蒸気機関車を貴重な交通文化財として後世に伝えよう」と、国鉄が、観光地であり、扇形車庫や転車台が残っていた京都・梅小路機関区を選んだ。
 学芸員の安岡孝雄さんは「SLは先人が初めて作り上げた陸上の機械の乗り物で、これで大量輸送が可能になった。激動の世紀を駆け抜けたSLがなかったら日本の発展はなかったと言えるのでは」と話す。
 開館から3年後には、北海道を最後に、定期列車からSLは消えた。現在、同館には18両が配置され、うち6両は、今でも実際に走ることができる。季節運転される「SL北びわこ号」や「SLやまぐち号」も梅小路の所属だ。
 3年前には旧二条駅舎が移され、今年4月にはSL発祥の地・英国のヨーク国立鉄道博物館と姉妹提携を結んだ。開館以来、500万人近くが訪れている。
 転車台から南側を振り返れば、東海道線の列車が、さらに後方には新幹線が行き交う姿が望める。鉄道の変遷に思いをめぐらすのもいいだろう。(京都新聞)
■JR東海脅迫 「5億円献金」を要求 新幹線妨害 93年と類似 筆跡など鑑定
 新幹線の列車妨害をほのめかし、4月下旬、JR東海に対して現金数億円を要求した脅迫状の全文を朝日新聞社が入手した。冒頭で1993年と98年、岐阜県関ケ原町や滋賀県彦根市で起きた3件の新幹線妨害事件の犯行を示唆し、「5億円献金してくれぬか・お前様いじめるのやめる」と要求。京都市内のホテルの電話番号を記し、とりあえず5月1日、現金1億3000万円を持ってくるよう指示している。93年の事件のさいの犯行声明文と文章表現や筆跡が似ており、愛知、滋賀、岐阜、京都の4府県警は同一犯かどうかの鑑定を進めている。
 脅迫状は4月24日昼ごろ、JR名古屋駅に届いた。白い封筒で、あて名は「JR東海名駅様」、裏側には、京都市内の住所と、93年の事件の犯行声明文でも登場した「墨子」が差出人となっていた。
 新聞紙1枚に赤いペンで書かれた文書は、冒頭で「関ケ原・パイプレンチ・ジャッキ・商標削り取り」などと以前起きた3件の事件の遺留品とみられる工具などを列挙し、「如何でしょう おら金欠病に苦しんでる」と5億円の”献金”を要求。「携電・黒バッグ・万札1・3億円入れ・5月1日ひる来てくれ・残金は後日とする」などと指示した。
 そのうえで「安全は何より優先すると耳にした様な気がする」「すべてはお前様方出方で決る」などと、要求通りにしなければ、犯行を再開することをほのめかして脅迫。「もう御遊びはやめる JR倒壊様か?」と、JR側をからかう内容で締めくくっている。
 また、縦書きで書いた本文の上に、横書きで、現金の受け渡し先とみられる京都市中京区内のホテルの電話番号を書き込んでいた。5月1日、このホテルに、捜査員が張り込んだが、不審人物は現れなかったという。
 文中には、「自民盗を見よ賄賂・コネ・世襲…」などと、93年の声明文でもあった金権政治を批判している内容もあった。言葉づかいも似ていることから、捜査当局では、同一犯によるものか鑑定を進めている。
 東海道新幹線をめぐる3件の列車妨害事件は、まず93年6月、岐阜県関ケ原町内の上り線のレールに、ワイヤロープが巻き付けられているのが見つかった。同年8月には滋賀県彦根市の下り線レールにチェーンが巻き付けられていた。両方の現場からは、犯行声明が書かれた新聞紙が見つかった。
 さらに98年4月30日には関ケ原町内の下り線で、レールをまくら木に固定するボルト計25本が抜き取られているのを線路を点検中の作業員が発見した。(朝日新聞)
■新幹線に爆弾 容疑者を起訴 大阪地検
 大阪府摂津市のJR東海大阪第一車両所(鳥飼基地)で昨年12月、新幹線から回収されたごみ袋が爆発した事件で、大阪地検は2日、住所不定、無職大柴龍文容疑者(40)=茨城県東海村の爆発物放置事件などで起訴=を爆発物取締罰則違反罪(爆発物の製造・所持)で大阪地裁に起訴した。
 起訴状によると、大柴被告は昨年12月24日午前、JR東京駅から「こだま415号」に乗り込み、神奈川県内を走行中、11号車のごみ収集ボックスの中に、自分で製造した時限式の爆発物を仕掛けた、とされる。
 大柴被告は、JR大宮駅のコインロッカーに爆発物が放置されていた事件についても容疑を認めており、大阪、茨城、埼玉の3府県警合同捜査本部は週明けにも大柴被告の身柄を埼玉県警に移す予定。(朝日新聞)
4日■JR東海脅迫事件 犯人、5億円要求 岐阜県警 脅迫状分析 「金欠病に苦しむ」
 中国の思想家「墨子」を名乗って新幹線の防害をほのめかし、現金を要求する脅迫状が4月24日、JR東海(名古屋市)に届いた事件で、脅迫状の冒頭に「金欠病に苦しんでいる。5億円献金してくれぬか」と、5億円を要求しているとみられる記載があったことが3日までの岐阜県警などの調べで分かった。
 脅迫状には「1・3億円を出せ」と1億−3億円を要求したとみられる記載もあり、岐阜県警などは文面の分析を急いでいる。
 調べによると、脅迫状には「パイプレンチ、ジャッキ」との記載もあり、1993年に岐阜県関ケ原町と滋賀県彦根市で、98年に関ケ原町でそれぞれ起きた計3件の新幹線防害事件の遺留品に触れた上で「5億円献金」と要求しているとみられる。脅迫状は1億−3億円の受け渡し日時を5月1日と指定していた。しかし同日、現金の受け渡し場所として指定された京都市内のホテルに不審な人物は現れなかった。
 岐阜、愛知、滋賀、京都の4府県警は、93年の事件の現場に残されていた犯行声明文も「墨子」を名乗り、声明文と脅迫状の筆跡がよく似ていることから、同一人物の可能性もあるとみて関連を調べている。(京都新聞)
■車両故障で2万人に影響 阪急京都線
 3日午後5時半ごろ、阪急電車京都線の西向日駅−長岡天神駅間で、梅田行き普通電車が車両故障を起こして停車した。阪急電車は高槻駅と河原町駅間で運転を見合わせた。約40分後に運転を再開したが、上下線合わせて4本が運休し、41本の列車が遅れた。連休後半の初日に京都に来ていた観光客や市民約2万人の足が乱れた。
 阪急電鉄によると、普通電車は向日市と長岡京市の境を流れる小畑川の橋上で突然、非常ベルが鳴り、4両目付近から煙が出た、という。車両は桂駅構内まで運んで、故障の原因を詳しく調べている。運転をやめていた間、高槻駅−河原町駅間の各駅ではJRや京阪電車への乗り換えを呼びかけた。
 京都市下京区の阪急河原町駅の改札は、家路を急ぐ行楽帰りの家族連れや買い物客たちで混雑した。改札は払い戻しを求める乗客であふれ、ホームでは公衆電話に長い列ができた。
 京都観光から大阪市内へ帰宅途中だった自営業横山輝一さん(48)は「一日中歩いて疲れたうえに、30分以上も車内で待った。ぐったりしました」と、ため息をついていた。(京都新聞)
■阪急ダイヤ乱れる 橋りょう上で故障
 3日午後5時半ごろ、向日市上植野町の阪急電鉄小畑川橋りょうで、河原町発梅田行きの下り普通列車(7両編成、乗客約350人)が車両故障のため約40分間、停車した。同電鉄によると、後続の列車3本が運休し、37本に遅れが出た。(朝日新聞)
5日■100円循環市バス スタート1ヵ月 出足まずまず 京都市交通局 商店街と連携を 新たな戦略必要 運行10日間 延べ7886人
 京都市交通局が4月1日から、四条河原町など市内中心部の繁華街を循環する100円バスの運行を始めて1ヵ月が経過した。この間の乗車人数は、運行した10日間で延べ7866人。当初の見込み数に近いこともあり、同交通局は「まずまずのスタート」と胸をなで下ろす。だが、導入の目的として掲げた中心部への車の流入抑制や、繁華街の活性化への効果を見定めるのは、まだこれから。市交通局のさらなる努力が必要だ。(政経部河端淳)
 100円循環バスは、乗合バス事業の規制緩和に対抗するとともに、繁華街への過度の乗用車乗り入れを抑制するため、当面は1年間の期限付きで試験運行している。京都市役所前を起点に、烏丸御池−四条烏丸−四条河原町−市役所前を循環する3.4`のコースを、土、日曜と休日に1日42便走る。100円バスとしては全国で34ヵ所目になる。
 交通局の調べでは、4月1日から30日までの期間に、1日平均800−1000人の見込みに対し、同789人が実際に乗車した。これまで平日の昼間、同エリア内の既存バス路線に乗車する人が1日150人だったことを考えると、「知名度が低いスタート時としては悪くない数字」(自動車部)とみている。
・1日1000人ほしい
 単純に比較はできないが、昨年7月、福岡市の民営バスが、JR博多駅の半径1.5`圏内を100円としたところ、乗客が1.8倍増えたのと比べ、京都は150人から約800人と、5倍以上も利用者が増えた計算になる。
 とはいえ、「収支が均衡するには1日平均1000人はほしい」(山本義夫自動車部長」というのが本音。ルートには1日約5万2000人が行き交う四条通がある。1人でも多く、バスを利用してもらう戦略が必要になるだろう。
 4月27日、市交通局の幹部が路線沿いの商店街に出向き、100円循環バスの現状説明に回った。「100円循環バスと商店街が連携して集客に努めれば互いのプラスになる。中心部の活性化につながる」(乾雅晴交通局企画総務部長)との思いからだった。
・研究会を発足へ
 「車内で商店街のイベントを案内できれば」と乾部長が提案すれば、寺町専門店商店街振興組合の石野猛理事長は「買い物客に100円バスの乗車券をサービスするシステムを導入してもよいのでは」とアイデアを出す。
 両者は、国とともに学識経験者や地元商店街の代表らからなる研究会を5月下旬にも発足させ、活性化に向けた互いの役割を話し合う方針だ。
 全国の100円バスは、交通過疎地域を循環するケースが多いが、京都では買い物客らが手軽に移動する「ドライビング・モール(動く歩道)」の意味合いが強い。「いわば『経済の足』。だからこそ商店街の協力が欠かせない」(山本部長)という。
・路上駐車が悩み
 一方、乗用車の流入を抑制する効果はまだ表れていない。市バスの平均時速は14`。100円バスは同10`を設定したが、実際は時速7`程度。「特に四条通は他府県ナンバーの乗用車の路上駐車が多く、スムーズに進みにくい」(乾部長)状態だ。
 御池地下駐車場を経営する京都御池地下街の畠山博之総務部長は「今後、駐車場への誘導策を交通局と検討していきたい。100円バスチケットがあれば、駐車場の利用客にサービスで渡すなど連携が図れる」と提案する。
 100円バスの試行は来年の3月31日まで。その後も運行を継続するには、せっかくのユニークな路線を生かすための新たな工夫と、支援態勢の強化が求められている。(京都新聞)
■汽笛響かすSL満喫 加悦鉄道まつり 親子連れら体験乗車
 与謝郡加悦町滝の「加悦SL広場」で大型連休恒例の「加悦鉄道まつり」がこのほど始まり、4日も木造客車の体験乗車などが近畿一円からの鉄道ファンや親子連れらでにぎわった。
 同まつりは3年前から、近畿の鉄道愛好家を中心につくる「加悦SL広場友の会」(笹田昌宏会長)が、産業遺産である蒸気機関車に広く親しんでもらおうと開いている。
 会場には今年初め、友の会が入手した遠州鉄道(静岡県浜松市)の木造貨車(大正時代)が初めて展示され、鉄道ファンらが相次ぎ記念撮影していた。また、旧加悦鉄道が約30年前まで走らせていた木造客車の体験乗車が大人気。車両が汽笛を響かせてゆっくり走ると、子どもたちは歓声をあげながら往復約200bの乗車を楽しんでいた。
 ほかにも貨物列車の入れ替え作業が披露されたり、展示車両を解説するガイドツアーもあり、観光客らは鉄道の魅力をたんのうしていた。まつりは5日まで。(京都新聞)
■走行中の電車 ガラスにひび 近鉄吉野線、投石か
 4日午後4時20分ごろ、奈良県大淀町越部の近鉄吉野線越部駅付近で、走行中の吉野発あべの橋行き急行電車(4両編成)の3両目の窓ガラスにひびが入ったのを乗客が気づき、車掌に届けた。近鉄は電車を下市口駅に停車させ、ひび割れ個所に粘着テープを張る応急処置をして3分後に運転を再開した。電車には150人が乗っていたが、けがはなかった。
 中吉野署などの調べでは、進行方向に向かって左側の3両目最後部の窓ガラスの上部に、直径約1aの穴があき、全体にひびが入っていた。同署は投石事件の疑いがあるとみて調べている。(朝日新聞)
7日■車両の台車に20aの亀裂 JR西、同型を総点検
 6日午前11時ごろ、大阪市城東区のJR西日本森ノ宮電車区で大阪環状線で使用されている車両の台車に長さ20a、幅5_、深さ9_の亀裂が入っているのが定期点検で見つかった。
 JR西日本は、運行を続けて亀裂が進めば危険と判断した。この車両の使用を中止し、同型の台車が使われている車両507両を、7日朝までに緊急点検。車両の使用中止によるダイヤの乱れはなかった。(京都新聞)
■JR大阪環状線 車両の台車に亀裂
 JR西日本は6日、大阪環状線を走る車両の台車から長さ20a、幅5_、深さ9_の亀裂が見つかった、と発表した。同形式の台車を持つ車両507両すべてについて7日朝までに、同様の亀裂が起きていないかどうか緊急点検する。同社管内で台車に亀裂が見つかったのは初めて。
 同社によると、この亀裂は6日午前11時5分ごろ、大阪市城東区森之宮一丁目の森ノ宮電車区で、6日以内に1回行う定期点検中に見つかった。前回あった1日の検査では異常は見つからなかった。同社は「走行に支障はない」としているが、この車両の運行を取りやめた。亀裂の原因は不明だが、溶接部分を基点として亀裂が走っているという。
 同形式の台車は国内7社で製造されているが、亀裂が見つかった台車は1969年に日本車両製造でつくられた。(朝日新聞)
■100円循環バス スタート1ヵ月 新たな顧客確保へ 利用者数まずまず 中心部の渋滞ネック
 府内最大の繁華街を回る京都市の「100円循環バス」の運転開始から1ヵ月が過ぎた。長期的な利用者減少で市バス事業は50億円を超える累積赤字(1998年度)を抱える。来年度中にはバス事業の自由化も想定される。逆風の中で打ち出した新機軸は成功するのか。4月末の日曜日、街がにぎわう午後2時過ぎに「100円循環バス」に乗った。(岡田 昇)
●幅広い客層
 循環コースを5周した。目立ったのは、デパートなどがある「四条河原町西詰」で降りる乗客の多さだ。平均で約9人。乗客の半数以上が上位3つの停留所で降りている。一方、乗車場所は散らばった。四条通、河原町通沿いが多く、「満遍なく拾い、集中して降ろす」という状況が見えてくる。
 客層は幅広い。伏見区の男性(76)は「平日も運転して欲しいね」。中京区の主婦(28)も「買い物に行くのに便利。もっと遅い時間まで運行して欲しい」と好評だ。
 「まずまずのスタート」。京都市交通局は胸をなで下ろしている。同局によると、4月の総乗客数は10日間で7886人。1日平均は約790人で、1台のバスにつき約19人が乗車したことになる。
●運転手は嘱託
 採算がとれるめどもついた。「100円循環バス」の運転手は、主に嘱託職員。定年退職後の再雇用が中心だ。嘱託職員の場合、利益を出すために必要な乗客数は1日約800人。正規の職員に比べ300人少なくてすむ。
4月の総乗客数には「敬老乗車証」や「福祉乗車証」の使用客も含まれているため、やや赤字という程度だ。
 「100円バス」導入に火をつけたのは、タクシー会社のエムケイ(本社・北区)だった。昨年9月、運賃100円のバス事業を発表。路線は、70のうち9しか黒字がない市バスの、稼ぎ頭3路線とほぼ一致していた。
 「商業、産業の基盤を揺るがす大変なこと」(桝本頼兼京都市長)。慌てた京都市は12月、「100円循環バス」の試験運行を表明。エムケイは京都市の計画を受け、100円バスの経営免許申請を取り下げた。
 「民間の動きに引きずられたのでは?」という疑問に、京都市は「かかわりがないわけではないが、意図は別にある」と否定する。
 京都市が狙うのは、新たな顧客の開拓だ。買い物客に照準を合わせ、通常400bある停留所の間隔を、200bに縮めた。100円の根拠も「値段もあるが、硬貨1枚という手軽さを考慮した」という。
 100円バスを走らせる前、循環路線内にある従来路線の利用者は、同じ運行時間帯で約150人。「(1日平均乗客数との差の)650人は新規の客」と、市交通局の乾雅晴・企画総務部長は胸を張る。
●1周に25分
 課題は渋滞だ。
 京都市は当初、1周の所要時間を約20分と見ていた。しかし、調査時の5周平均は25分12秒。停留所が多く、渋滞もひどい四条通の通過には、特に時間がかかった。
 路線近辺には、御池地下駐車場などがある。自家用車からの乗り換えを促し、中心部の渋滞を緩和したいという考えだったが、状況に大きな変化はない。京都市は渋滞に対応するため、5日目から、運行バスを1台増やして3台にした。
 試験運行は来年3月末まで。乾部長は「採算だけではなく、街づくりという総合的な観点で判断する」と見通しを話した。
・100円バス 京都市交通局の「100円循環バス」は、土、日曜、祝日とお盆、年末年始のみで、4月1日から1年間の試験運行。経路は京都市役所前−烏丸御池−四条烏丸−四条河原町の一方向循環で、約3.4`。午前10時から午後4時50分まで、10分間隔で出発し、15ヵ所の停留所にとまる。運賃は小学生以上が一律で100円。
 運輸省自動車交通局によると、4月1日現在で、100円のバス運賃を設定しているのは全国82地域。多くが需要拡大を狙った値下げだ。自治体が運行している例では、東京都交通局が江戸川区で実施している循環バスなどがある。(朝日新聞)
8日■近鉄、車と衝突し脱線 富田林・車の男性死亡
 7日午前5時半ごろ、大阪府富田林市中野町一丁目の近鉄長野線の踏切で、古市発河内長野行きの下り普通電車(大野秀也運転士、5両編成)が、踏切内に進入してきた同市西板持町、自営業中村基泰さん(59)の乗用車と衝突、1両目が脱線した。中村さんは病院に運ばれたが、頭を強く打つなどして間もなく死亡。大野運転士も右ひざに軽いけが。乗客の男女2人と車掌1人にけがはなかった。
 富田林署の調べによると、電車は車輪がレールから約1b外れたが、転覆は免れた。事故当時、踏切の警報機は鳴っており、遮断機が下りていた。現場は見通しの良い直線の線路で、遮断機が根元近くから折れ、ブレーキ痕もないことから、同署は中村さんの居眠りやわき見運転などの可能性もあるとみて、詳しい原因を調べている。
 乗用車は踏切から約200b引きずられ大破。電車は先頭車両の4つの車輪がすべてレールから外れたが、目立った損傷はなかった。(京都新聞)
■ただいま 連休Uターン 京都駅など混雑
 大型連休最終日の7日、海外や各地の行楽地、ふるさとなどで過ごした家族連れらのUターンラッシュが続いた。JR京都駅や関西空港では午後から、トランクや土産物を抱えた人たちで混雑した。
 大阪入国管理局関西空港支局によると、この日は普段より約1万人多い2万6200人が帰国。出国者と合わせると3万8300人で、大型連休中(4月29日−5月7日)では、出国のピークだった3日に次ぐ空港利用者数という。
 京都駅の特急「はるか」の発着ホームでは、多くの人たちが次々と、大きな荷物を抱え降り立った。3日からハワイで観光やスキューバグイビングを楽しんだ会社員田中誠さん(28)、由紀子さん(28)夫妻=伏見区=は「充実した休みでした」と日焼けした顔をほころばせていた。家族7人で北海道旅行を楽しんだ会社経営村田和文さん(40)=中京区=は「一家そろっての旅行はめったに行けないのでいい思い出になりました」と満足そうだった。
 JRによると、新幹線の京都駅での自由席乗車率は上りが130−150%、下りもほぼ100%で推移した。在来線は、北陸、山陰方面からの上りが午後から、100−150%となり、Uターンが続いた。(京都新聞)
■「こだま」お得回数券
 利用率が2割を切っている東海道新幹線「こだま」グリーン車を安く利用してもらおうと、JR東海は8日、大阪、京都を起点に熱海、静岡、名古屋方面に向かう区間など20区間で新たに専用回数券(4枚セット)を発売する。1枚あたりの値段を、普通車指定席券に500円足した額にし、最大27.6%(京都−豊橋間)の値引きになる。大阪−名古屋間なら8340円が6680円と、19.9%安くなる。(朝日新聞)
■近鉄長野線 車と衝突し脱線 富田林 1人死亡 51本が運休
 7日午前5時半ごろ、大阪府富田林市中野町一丁目の近鉄長野線の踏切で、古市発河内長野行き普通電車(5両編成)が乗用車と衝突、先頭車両が脱線した。車は大破し、車内から運転していた富田林市西板持町八丁目、自営業中村基泰さん(59)が救出されたが、頭などを強く打ち、搬送先の病院でまもなく死亡した。電車には女性の乗客2人が乗っていたが、けがはなかった。電車の運転士が衝突の際に右足を打ち、軽いけがをした。
 富田林署の調べでは、踏切は遮断機と警報機付き。運転士が「遮断機が下りていた」と話し、遮断機が折れた状態で見つかっていることから、踏切の作動中に車が進入した可能性が高いとみている。電車は約200b、車を引きずって停車した。車は原形をとどめないほどつぶれ、周囲にはライトやバンパーの破片が散乱した。
 長野線は古市駅(大阪府羽曳野市)と河内長野駅(同府河内長野市)をつなぐ支線で、全長12.5`。事故のため上下線とも午前11時半すぎまで不通になり、51本が運休して約5000人に影響が出た。
 現場近くに住む会社員(34)は「バーンという音を聞いて目が覚めたが、近くの国道で事故があったと思った。いつまでも踏切の警報機が鳴りやまないのでおかしいと思い、外を見て電車の事故と分かった」と話していた。(朝日新聞)
■台車亀裂 緊急点検 異常なし JR西日本が発表
 JR大阪環状線を走る車両の台車から長さ20aの亀裂が見つかったため、JR西日本は6日夜から7日朝にかけて同型式の台車を持つ車両507両を緊急点検し、7日、「異常はなかった」と発表した。同社はこの507両について、さらに詳細な検査を検討している。また、亀裂の入った台車を鉄道総合技術研究所(JR総研、東京都国分寺市)に送り、原因を詳しく調べる。(朝日新聞)
9日■乗っ取り対応 府警と協議 京都市交通局
 西日本鉄道の高速バス乗っ取り事件を受けて、京都市交通局は8日、営業する路線バスや定期観光バスで同様の事件が発生した際の対応について京都府警と協議した。今後、バスジャック・マニュアルの作成も検討する。
 市交通局は路線バス 774台、定期観光バス17台を運行している。しかしバスジャックを想定したマニュアルは用意していない。
 この日は交通局の職員が府警本部(上京区)に出向き、バスジャック発生に備えて用意すべき通報システムなどの設備や、実際に事件が起きた際に運転手が取るべき対応などを話し合った。同局では「バスジャック・マニュアルの作成も含め、具体的な対処法を検討していきたい」(山本義夫自動車部長)としている。(京都新聞)
■京都市交通局の関西圏共通カード 1ヵ月で 便利さ受け はや8万5000枚売る 市バス 一日乗車券も好調
 京都市交通局はこのほど、今年3月以降、相次いで導入した市バスや地下鉄の各種乗車券の発売状況をまとめた。3月に発売開始した関西の交通機関の共通乗車券「スルッとKANSAI都カード」は、1ヵ月間で8万5000枚も売れた。また、4月の市バス専用一日乗車カードは、値下げ策が功を奏し、対前年同月比で1日平均の売り上げを1.38倍伸ばし、総じて好調な滑り出しとなっている。
 「スルッとKANSAI都カード」は、26の私鉄や公営交通を乗り継ぐことができる共通プリペイドカードで、3月に発売を始め、月間発売枚数は8万5031枚だった。これとは別に、市バス・地下鉄専用のプリペイドカード「トラフィカ京カード」も、同月の発売枚数が19万9000枚と、前年同月より1万枚増えており、プリペイドカードの手軽さや広域に利用できる便利さが、利用者に広く受け入れられた形となっている。
 また、4月1日に700円から500円に値下げした市バス専用一日乗車券カードは、1日から10日までに計3万1147枚を発売した。1日平均は3115枚で前年同月の1.9倍増。この結果、1日当たりの売上高も155万7000円と、前年同月比43万円増え、値下げ分を十分カバーできた。
 さらに3月から紙券を磁気カードに変更した京都観光乗車券も、1日券と2日券合わせ、3月の月間発売枚数が前年同月比45%増の5万7220枚を記録した。市交通局は「利用者のニーズに合わせて新たに導入したカードの発売や値下げが、一定の成果となって表れた。この分野の研究を今後さらに進め、利便性の向上と売上増につなげたい」(乾雅晴企画総務部長)と話している。(京都新聞)
■窓 「市民の足に相をこめて
・新人運転手に車内ほのぼの 右京区・吉田 鈴子(飲食業・60)
 せんだっての日曜日、白梅町から203系統の市バスに乗ったときのこと、いつになく車内放送は丁寧であった。「はい、ドア閉まります。動きます。ご注意ください」と。停留所に着けば「はい、ありがとうございました」と、一人ひとりに声をかけ、「足元に気をつけてください。あとお降りの方いらっしゃいませんか。はい、動きます」といった具合である。
 運転席へ視線を向けると、指導員の方が傍らに立っておられた。新人乗務員さんの研修期間も終え、実践に入られたんだなぁ、と感じた。やがて「信号待ちです。少々お待ちください。はい、動きます」−車内は結構込み合っていたが、行き届いたアナウンスに、ほのぼのとした雰囲気が伝わっていた。
 とかく運転手さんは大変だ。安全運転に努めながら、路線によっては交通渋滞を抜け出さねばならない。行き先を尋ねる人に答えねばならない。その上に回数券も売らなければならない。両替機のところに券売機が設置してあれば、どんなにか助かるだろうに、と思った。完ぺきな運転でした。どうぞ頑張ってください。
・違いを見せる市バスの改革 北区・治武 百恵(アルバイト・53)
 車社会となった昭和40年代以来、赤字続きという市バス、地下鉄。値上げの繰り返しで、マンネリ化のようでしたが、今年の市バスは違う。一部民営への委託。営業所の縮小。スルッとKANSAIプリベイトカード。そして土、日曜の100円バス。先日発売の市バスミニカーと、次々と違いを見せてくれています。
 東京に遅れること10年近く。関西の多くの私鉄、バスにも共通で利用できる「スルッとKANSAI」は月に1、2度、大阪に出る私にも大変便利です。まずバッグから小銭入れを取り出し、列に並んで券を購入、釣り銭を入れバッグに戻す手間が省けます。
 地下鉄線が少ない京都市内だけに循環バスを利用される観光客も多いはずです。もっと分かりやすくできれば来られる方も増えるはずです。
 市バスのミニカーもとてもユニークだと思っています。広島で昔、京都を走っていた市電に乗り「大文字」のプレートを見て、うれしく感じています。毎日利用する市バス、地下鉄は市民の足です。愛を込めて期待しています。
・運賃や路線で利便性追求を 上京区・松本 晃一(無職・72)
 先月から運行を始めた100円バスは四条通と河原町通で用事をする人にとっては2回乗っても均一料金バスの半額以下ですみ便利である。四条通以北の人は繁華街での用事の折、乗りやすいと思われる。しかし四条通以南の人や県外の人などのため起点をJR京都駅にして四条烏丸間は往復運行にしてはいかがでしょうか。
 今回の100円バスは試行とのことであるが、もう一つ100円バス系統を、運賃150円にしてでも「みぶ車庫−三条京阪間」を四条通往複運行で新設したら、きっと利用者は増え赤字解消の一助になると断言したい。ほかの都市のバスは鉄道の主要駅と繁華街と結びつけたり、住宅地と鉄道の駅を結びつけたりしている。
 数年前から全国で何ヵ所か運賃を値下げしたところ、単価を低くした分を補って、なお利用者が増えて黒字に向かったバスがあるとのことだ。京都市でも少しでも赤字を減らすため、また利用者側に立って利便性に工夫すべきと考える。人間の心理で、運賃を値下げしたら疲れたときなど近距離は利用者が必ず増えるだろう。
・「数珠つなぎ」解消妙案望む 南区・橋本 良平(団体職員・62)
 いつも市バスを利用させていただいている者ですが、先日も小雨の中、3台の市バス(同系統)が「数珠つなぎ」でバス停にやって来ました。このような天候のうえに、夕方であったことも悪条件に考えられるでしょう。
 第一に私は、ほとんど空車に近い形で走らせる市バスの経済効率を考えてみました。専門家ならば、すぐに計算するでしょうが、年間で「だんご」運転によるマイナスの経済効果、つまり損失はどれくらいでしょうか。
 第二に、ご承知のごとく「だんご」運転のときは、それらの車両が並んで通過してしまった後は、長い間次便はやって来ません。バス停の乗客は、みな首をかしげて、いぶかしそうな顔を見合わせるばかり。時間を急ぐ方はタクシーを止めますが、それもいいとして、ただバスを待つ身になるとわびしい思いです。
 これでは乗客に(市民に)サービスをします、という市交通局の方針(100円バスのアイデアも含めて)とその努力に、まさに水をさすことにしかなりません。妙案を考えてください。(京都新聞)
■「五輪地下鉄」差し止め請求 大阪で17日提訴
 大阪市が開催を目指す2008年五輪の主要交通機関となる地下鉄北港テクノポート線について、「大阪オリンピックいらない連」が母体となってつくる「五輪地下鉄線差止請求の会」(代表・井上善雄弁簑士)は、17日に建設費の支出差し止めを求める住民訴訟を大阪地裁に起こすことを決めた。原告は約300人にのぼる見込み。同会は今年3月、「同線は採算性がなく、環境対策も不十分で、市民の税を浪費する」などとして市に監査請求したが、却下されていた。(朝日新聞)
■JR西日本は減少
 JR西日本は8日、ゴールテンウイーク期間中(4月28日−5月7日)の列車利用状況をまとめた。新幹線、在来線の主要11線12区間の乗客数は、昨年より2%減って233万人だった。新幹線は横ばいだったが、在来線が3%減少した。同社は「4連休があった昨年に比べ、今年は3−5日の3連休になったのが微妙に影響した」と分析している。
 山陽新幹線(新大阪−西明石)は118万人で前年と変わらず、東海道新幹線(JR東海調べ)も1%減でほぼ横ばいだった。在来線の特急・急行は、瀬戸大橋線(岡山−児島)が前年比6%減で33万6000人となったのをはじめ、軒並み落ち込んだ。(朝日新聞)
■GW中のJR利用は172万人 2年連続の減少 福知山支社
 JR西日本福知山支社は8日、ゴールデンウイーク期間中(4月28日−5月7日)の利用状況をまとめた。利用者の総数は172万3600人(前年比95%)で、2年連続して前年を下回った。また、特急・急行の利用者も11万6100人(同98%)にとどまり、6年ぶりに増加した前年に及ばなかった。同支社では「最高9連休をとれた客が海外に流れた」とみている。
 同支社管内の主要3線(福知山、播但、山陰)の特急・急行の利用者は前半(4月28日−30日)は前年比20%と大きく伸びたが、後半(5月1日−7日)は95%で伸び悩んだ。後半はウイークデーが2日あったほか、6日の土曜日には学校の授業があった影響が出たのではないかという。
 普通の利用者も160万7500人(前年比95%)で約9万人減少した。(朝日新聞)
■沿線の建築物を描いたスケッチ集 開業90周年で発刊 京阪電鉄
 京阪電鉄(大阪市中央区)は、沿線の建築物を描いたスケッチ集「鉛筆コンテが観た京阪沿線の建築物」を発刊した。開業90周年の記念事業で、社内報の表紙を飾った絵のなかから50点を選び、掲載し、ている。
 スケッチはすべて、同社の営業推進室に勤める水津俊和さん(49)の作品。1993年から今年3月までに制作した71点から、水津さん自身が50点を選び、コメント付きで紹介した。坂本龍馬が宿泊していた伏見区の「寺田屋」や、比叡山にあるフランスタイプのホテル「ロテル・ド・比叡」などが含まれている。
 スケッチ集はA4判、108n。2000円。問い合わせは同社総務部(06・6944・2549)へ。(朝日新聞)
■バスに揺られ みなと神戸をぐるり一周
 「みなと神戸の観光名所をぐるりと回る、シティーループ。三宮の阪神前の乗り場から「走る異人館」をイメージしたグリーン基調のレトロ調デザインの循環バス「シティーループ」がスタートする。
 車掌さんが乗っている。三宮を後に、エンジン音を響かせながらバスは北野坂を上り、風見鶏の家、うろこの家、萌黄の館、ライオンの館などが立ち並ぶヨーロッパの街角を思わせる北野異人館街へ。シティーループの1日乗車券を見せると、沿線のいろいろな施設の割引、特典が受けられる。たくさんの人がここで降りて、それぞれのお目当ての異人館を目指す。
 バスは再び三宮を通って、近代的な超高層ビルの市役所、ブティックが立ち並ぶ旧居留地を通り、元町から中華街のある南京町へ。ここでも多くの人が降りたり乗ったり、車内にプーンと豚まんのにおい…。おいしそうにほおばる人のうれしそうな顔を乗せて、バスはメリケンロードから神戸のシンボル的存在のメリケンパークヘ進む。白い海洋博物館と赤いポートタワーのコントラストが美しい。
 JR神戸駅を過ぎ、バスは元町から栄町一丁目を過ぎて出発点の阪神前へ到着。神戸市内の主要観光ポイントを、約1時間で周遊する。しっかりポイントの解説をして、楽しいひとときを演出してくれる。
 このバスは事業主体、つまり経営は財団法人神戸観光コンベンション協会が行い、運行主体、つまり実際に走らせているのが、神戸市交通局という珍しい形態のバスである。(日本バス友の会関西支部長 中尾 晋也)
 神戸シティーループ循環バス1日乗車券は大人650円、小人330円。1回乗車は大人250円、小人130円。毎日、午前9時半から約20分間隔で運行。078-303-1010。(朝日新聞 夕刊)
10日■芝山鉄道が開通へ前進 反対派が建物移設へ
 成田空港と千葉県芝山町を結ぶ第三セクター「芝山鉄道」の暫定ルート建設を阻んでいる空港反対派のペンションについて、三里塚・芝山連合空港反対同盟熱田派は9日、約100b離れた反対派男性の所有地に移設する作業を始めた。
 芝山鉄道は移設が完了次第、運輸省に暫定ルートでの変更認可を申請し、夏にも工事を開始する見込みで、目標の2002年開通に向けて動き出しそうだ。
 ペンションは木造一部2階建て235平万bで反対集会などの際、参加者が宿泊する以外は無人。土地所有者の農家は1997年に反対運動をやめて新東京国際空港公団と土地売却契約を結び、熱田派に撤去を求めていた。(京都新聞)
■京阪電鉄 年開発に注力 長期経営方針発表 鉄道以外で増収図る
 京阪電気鉄道は9日、不動産や流通など鉄道以外の事業を中心に増収を図ることで、2020年度の売上高を現在から約1000億円増の4000億円にすることなどを目標とする経営方針を発表した。
 JR西日本とのターミナル駅になっている京橋駅(大阪市)を主体とした都市開発事業などに力を入れ、鉄道依存体制からの脱却を目指す。20年度の鉄道やバスなど運輸事業は11%増の1150億円にとどまる見込みで、グループ全体の売り上げに占める運輸事業の割合は現在の約35%から約29%に下がる。
 中期経営計画では、2004年度にグループ全体で3227億円の売上高と71億円の当期利益を見込んでいる。(京都新聞)
■再雇用制度導入へ
 京阪電気鉄道は9日、60歳の定年で退職した社員の再雇用制度を2001年度に導入すると発表した。
 厚生年金の支給年齢が引き上げられることに合わせ、再雇用の期間は当初の1年間から3年ごとに1年ずつ延長し、13年4月には5年間とする。(京都新聞)
11日■韓国高速鉄道受注 汚職疑惑を捜査 最高検 前政権高官へ波及も
 【ソウル10日共同】ソウルと釜山を結ぶ韓国版新幹線、京釜高速鉄道の車両システムをフランスTGVのメーカー、アルストム社が金泳三前政権時代に受注する過程で、政官界で巨額のわいろ工作が展開されたとの疑惑が浮上、韓国最高検が10日までに全面捜査に乗り出した。
 最高検は同日までに同社から巨額の手数料を受け取った疑いで扈基■(王へんに春)容疑者(51)をあっせん収賄などの容疑で逮捕、工作を主導した在米韓国人の崔万石氏(59)の出国禁止措置を取った。捜査が進展すれば前政権時代の政府高官に波及する可能性もある。
 検察によると、扈容疑者は1993年、アルストム社から頼まれて政官界に影響力があったロビイストの崔氏を紹介。同社は94年6月に受注に成功し、扈容疑者は同社が香港の崔氏の銀行口座に送った1100万j(現在のレートで約12億円)のうち386万jを受け取った疑い。
 京釜高速鉄道をめぐっては、日本、ドイツ、フランスが受注合戦を展開。最高検は、扈容疑者が住民とともに93年初めから94年にかけ集中的にわいろ工作を展開したとみている。(京都新聞)
■窓 随所に感じる京都駅の不便 城陽市・木下 晴夫(会社員・53)
 4月30日付本紙朝刊「天眼」日高敏降さんの「新京都駅のふしぎ」に拍手喝さいを送ります。私は京都駅前で仕事をし、常時駅ならびに駅周辺を利用しています。日高先生のおっしやっている機能的存在としての新京都駅に見られる、ふしぎな不便さを私も感じます。正面入り口の暗さはもちろんのこと、公衆トイレ使用の不便さは改良されなくては、と思います。
 通路にごみ箱も少なく、動く歩道もない。夏は、通路は暑くて仕方ありません。北側駅前広場は、雨に関する対策が施されておらず、みなさん困っておられます。広場利用の方の公衆トイレもありません。
 京都での第一歩を踏み出された人たちに「さすが京都だ」と、感動していただける心配りに欠けていることを痛感します。せめて道を聞かれた時ぐらいは、親切に分かりやすくを心がけていますが、私たちにできることは、これぐらいです。(京都新聞)
■「新幹線」めぐり贈収賄疑惑 最高検、ロビー活動家ら逮捕 韓国
 【ソウル10日=箱田哲也】韓国建国以来、最大の国策事業といわれる韓国版「新幹線」、京釜高速鉄道(KTX)の車両選定をめぐり巨額の贈収賄工作があった疑いが強まり、韓国最高検は10日までにロビー活動家らをあっせん収賄容疑などで逮捕した。
 KTXの車両をめぐっては日仏独の3ヵ国で受注を競ったが、1994年4月、仏GECアルストム社のTGVの車両と技術を導入することで最終決定した。
 最高検によると、車両選定の見返りとして、アルストム社のロビー活動をしていた米国の永住権を持つ韓国系男性と韓国人女性が同社から1100万jの謝礼金を受け取ったとして、女性をあっせん収賄容疑で逮捕、行方がわからなくなっている男性も同容疑などで指名手配している。
 また、2人のロビー活動家の不法外貨取引に手心を加えた見返りに、指名手配中の男性から8000万ウォン(約800万円)を受け取ったとしてソウル市内の元警察署長を収賄容疑で逮捕した。(朝日新聞)
■異物詰まって扉が閉まらず ニュートラムに遅れ
 11日午前8時52分ごろ、大阪市住之江区泉一丁目の新交通システム「ニュートラム」の住之江公園駅で、同駅発コスモスクエア駅行き電車(4両編成)の4両目の扉が閉まらなくなった。職員が手動で閉めて約8分後に出発し、中ふ頭駅で車両を取り換えた。この事故で上下計12本に最高8分の遅れが出て、乗客約600人に影響が出た。
 同市交通局が調べたところ、扉を収める戸袋の中から直径5aほどのキーホルダーが見つかった。キーホルダーが詰まって扉が閉まらなくなったらしい。(朝日新聞 夕刊)
12日■市バスと衝突、重体 自転車の男性
 11日午前11時40分ごろ、京都市中京区丸太町通馬代交差点で、北大路ターミナル行き市バスと右京区花園伊町、無職垣本謙一さん(51)の自転車が衝突した。垣本さんは頭を強く打ち、意識不明の重体。西陣署によると、市バスには当時、乗客24人が乗っていたが、けが人はなかった。
 現場は信号のある交差点で、西陣署が詳しい原因を調べている。(京都新聞)
■市バスと自転車衝突 中京 男性が重体
 11日午前11時40分ごろ、中京区丸太町通馬代の府道交差点で、自転車に乗って道路を渡っていた右京区花園伊町の無職垣本謙一さん(51)が、市バス「北大路バスターミナル行き」=磯谷淳三運転手=の左側面に衝突。短本さんは頭などを打って、意識不明の重体になった。バスには20人を超す乗客がいたが、けがはなかった。西陣署の調べによると、垣本さんは帰宅する途中だったという。(朝日新聞)
■17歳、車内でハンマー殴打 横浜「夢で殺せと指示」 殺人未遂容疑で逮捕
 12日午前5時ごろ、横浜市内を走行していたJR根岸線の電車内で、寝ていた住所不定、無職の男性(48)に、少年が襲い掛かり、全長約23aのハンマーで殴打、約3週間のけがを負わせた。少年は駆け付けた大船署員に取り押さえられ、殺人未遂の現行犯で逮捕された。
 逮捕されたのは、横浜市内の私立高校2年の男子生徒(17)。調べによると、少年は「夢の中でだれかを殺せと指示があった」と供述しており、同署は少年を精神鑑定することも含めて、調べを続けている。(京都新聞 夕刊)
13日■横浜の乗客殴打 襲う相手3時間”物色” 17歳供述 気付いたら車内
 12日午前5時ごろ、横浜市のJR根岸線車内で17歳の男子高絞生が男性乗客の額を金づちで殴った事件で、この男子生徒は大船署の取り調べに対し「午前2時ごろ、家から金づちを持ち出し、襲う相手を探して歩き回った後、気付いたら電車に乗っていた。相手を探し、何台も電車に乗った」などと供述していることが分かった。
 同署は裏付けを急ぐとともに、家族らからも事情聴取を進め、動機などを詳しく調べる。
 男子生徒は私服姿で、ジャケットのポケットに金づちを入れて家を出たらしい。夢に出てきたという「殺せ」という指示は、ゴールデンウイークのころから子供の声で聞こえるようになったと供述している。
 母親は同署の事情聴取で「息子が家を出たことには朝起きて初めて気付いた。日ごろ学校には普通に通っており、動機に思い当たることはない」と話しているという。(京都新聞)
■窓 市電復活させ先駆的都市に 神奈川県・方波見 淳(公務員・30)
 小学校時代の6年間を京都で過ごした私にとって、印象深いものに「市電」がある。水泳教室に通うために、東山線の馬町からよく市電に乗った。熊野神社前までの区間とはいえ、一人で行けたのは、市電が定時で運行する、安くて安全な乗り物だったからだろう。市電が無くなったのは小学校3年生の秋だった。廃止されるからと、外周線をひと回り乗車したのも、今となってはいい思い出だ。
 その後何度となく京都を訪れるのだが、沿線に有名観光地を持ち、バスがいつも混雑している。京都駅から東大路通経由の烏丸車庫までの部分だけでも市電を残せなかったのかと思う。当時は車の邪魔になるとか時代の遺物とか言われた市電だが、排ガスは出ない、乗り場は明確とだれにでもやさしい乗り物である。
 一度廃止になったものを元に戻すにはお金もかかるだろうが、環境問題が大きく取り上げられる中、京都が都市交通の見本となって、市電復活に名乗りをあげてほしいものだ。(京都新聞)
■D51の模型を販売
 鉄道車両メーカー、日本車両製造は、かつて製造していた蒸気機関車D51(デゴイチ)の精巧な金属製の模型を作り、一般向けに予約販売を始めた。
 同社は1938年から45年にかけて、メーカーとしては最多の228両のD51を製造した。模型は38年製造の145号機をモデルにし、実物の45分の1の大きさ。模型メーカーが製作に協力した。
 価格は9万8000円で、通常の鉄道車両の模型よりも割安という。問い合わせは日車管理サービス 052(871)7511。(京都新聞)
■タイムアングル 初代の京都駅 人力車や自転車対策で歩道つき道路
 烏丸通の南の果て、塩小路通に面した初代京都駅の時計塔と、赤れんがの建物が見えている。駅のホームから南は、いちめんに田園が広がっていたから、文字どおりの京の果てだった。
 京都駅と向かい合っている洋風2階建ては、七条警察署。五条警察署の分署から格上げされて、まだ日が浅い。
 斜めに空へ突き出た梯子は火の見梯子で、上に半鐘がついている。当時の警察署はほとんどがこれを備えていて、火事の遠近や大小を知らせていた。
 写真の烏丸通は市電を通すために、幅員27bに拡張されている。明治43年11月の撮影だから、軌道工事はまだ始まっていないが、道路の両側に歩道を設けているのが、この時代としては珍しい。
 烏丸通では丸太町から塩小路まで、四条通では西洞院から木尾町までに、歩道をつけて街路樹を植えた。写真の左側の歩道には、わずかながら段差が見えている。
 当時、京都市内では自動車は4台しか走っていなかったが、人力車は5800台。主として人力車や自転車への対策だろう。
 せっかくの歩道つき道路なのに、北部の住民たちは通るのを敬遠した。道路が広すぎて「風邪をひく」と言って、室町通や東洞院通を歩いたとか。(作家・駒 敏郎)(朝日新聞)
■阪和線で投石 乗客が軽傷 自転車の線路内放置も
 12日午後10時50分ごろ、大阪市住吉区杉本三丁目のJR阪和線杉本町−浅香間で、天王寺発和泉砂川行きの下り普通電車(4両編成)の窓ガラスに石が当たり割れた、と乗客から届けがあった。
 鳳駅で駅員が確認したところ、先頭車両の窓ガラスに直径約10aほどの穴が開き、同約6aの石が見つかった。
 乗客の男性がガラスの破片で手の甲に軽いけがをした。JR西日本は投石とみて調べている。
 また午後11時50分ごろ、同区間を走行中の天王寺発日根野行きの下り快速電車(5両編成)で異音がしたため、運転士が急ブレーキをかけ停車。現場に異常がなかったため、約3分後に運転を再開したが、直後に上り電車の運転士が線路内に自転車が放置されているのを発見、撤去した。
 住吉署は往来防害の疑いで調べているが、いずれも同じ区間で発生していることから、同一犯による犯行の可能性が高いとみている。(京都新聞 夕刊)
■転落の危険 鈍行対策 各社任せ 防止カバー少数派 目の不自由な人 電車連結部とホームのすき間に…
 電車の連結部とホームの間にできる1bほどのすき間に転落する事故が後を絶たない。なかでも目の不自由な人にとっては、聞いた扉と間違う場合もあり危険性が高い。約10年前から連結部を覆う転落防止カバーをつけてきた鉄道会社もあるが、多くの会社は車両全体の1割以下で、一つもつけていない会社もある。昨年までの5年間で、目の不自由な人のすき間への転落事故は8件にのぼる。運輸省も対策は各社まかせにしており、今年3月には、南海電鉄で事故が繰り返された。
 今年4月の事故は、大阪府岸和田市の南海電鉄岸和田駅で起きた。目の不自由なパートの女性(47)が発車間際だった電車の扉を探そうと電車沿いに走っていた時、3両目と4両目の連結部に転落した。女性は発車した電車にひかれ、左足を切断するなどの大けがを負った。ふだんはホームにいるはずの駅員は前の電車の忘れ物を届けにたまたま駅務室にいたという。
 女性は幼いころ、事故で左目を失い、右目の視力も今年に入り急に落ちた。暗がりではほとんど見えない状態で、視覚障害者として身体障害者手帳の申請をした。運輸省によると、目の不自由な人が連結部から転落した事故は、昨年までの5年間で8件。死亡が2人、負傷は5人で、無事だったのは1人だけだった。
 対策が始まったのは1991年。JR東日本が鉄道会社で初めて「転落防止装置」と呼はれるゴム製カバーを連結部の外側から装着した。90年代後半には各社にも広まった。しかし、1枚あたり100万円前後のコストがかかり、装着に積極的な会社は少ない。
 関東と関西の鉄道大手15社のうち装着率が最も高いのが京王の約9割。次いでJR東日本と阪急がともに約5割。だが、残る12社はいずれも1割以下で、今回、事故があった南海は1枚もつけていなかった。
 運輸省は、乗客の安全対策を主な目的として、省令「普通鉄道構造規則」で車両やホームの構造を規定している。座席の表地の材質やホームの端から柱までの距離など項目数は700を超え、告示によって、さらに詳細な規則を示している。
 だが、連結部とのすき間の安全対策については規定がないという。運輸省の担当者は、「連結部は人の乗り降りする場所と想定しておらず、ホームの形状や停車時の電車の傾きで、すき間の幅が異なる。統一できる基準ができなかったのだろう」と話す。
 鉄道会社の対応のばらつきと、会社まかせにしてきた行政側の安全対策上の「死角」。女性は、そこに吸い込まれたことになる。
 今回の事故を受けて、運輸省は「今後は安全対策の見直しを検討したい」とするが、具体策はまだ見えてこない。一方、南海電鉄は、「今後2年間で、686両ある車両すべてに転落防止装置をつけたい」としている。
 身体障害者の交通事故を研究する「福祉ウォッチングの会」(東京)の前島賢三副会長は、「バリアフリー化が進み、障害を持つ人が積極的に外に出ていく時代になった。鉄道会社の重い腰を上げさせるように、規則として連結部のすき間にも早く一定の基準を示すべきだ」と指摘する。(朝日新聞 夕刊)
14日■台車モーター付属品にひび のぞみ500系車両
 JR西日本は13日、東海道・山陽新幹線のぞみに使われている同社保有の500系車両で、複数の台車のモーター付属品の溶接部にひびが見つかったと発表した。JR西日本は溶接不良が原因と断定、ひびが見つかった付属品は自動溶接方式を採用している他のメーカーの製品と今月中に交換する予定だが、「強度も十分で安全上問題はない」としている。
 同社によると、11日夕、博多総合車両所で定期点検中の500系車両の台車1台に取り付けてある、モーターの回転を車軸に伝える歯車装置に付属した油漏れ防止用のふたとアース装置の溶接部表面に長さ21a、幅0.02_のひびが見つかった。
 同社は同系車両の台車モーター714個の点検を開始。点検を終えた522個のうち約5%に当たる28個から同様のひびが見つかった。14日未明には全車両の点検を終える予定。(京都新聞)
■のぞみ500系 台車部品28個にひび JR西日本 溶接不良が原因か
 JR西日本(本社・大阪市)は13日、500系のぞみの台車の付属部品を覆う集電環箱の溶接部分でひびが見つかった、と発表した。現在走行中の9編成と予備の台車についている計714個のうち、これまでに522個を調べたところ、走行中の6編成の19個を含む28個で同様のひびが見つかった。溶接不良が原因とみられるが、同社は走行中に外れる危険はないとしている。残りの点検を急ぐ一方、部品の取り換えを今月末までに終わらせるという。
 集電環箱は電流をレールに逃がす部品を覆う鉄製の筒で、直径24a、長さ52a。車軸のカバーの外側についている部品を覆う形で指輪のようにはめているため、外れても落下しないという。ひびが見つかった6編成のうち、4編成は部品の交換を終えていないが、運行を続けている。
 ひびは11日午後、JR西日本博多総合車両所(福岡県那珂川町)で、定期点検中に見つかった。ひびの大きさは幅0.02_、長さ40−210_で、いずれも同じ東京の会社が手作業で溶接していた。集電環箱は1編成16両で計64個ついている。(朝日新聞)
15日■トンネル壁のモルタル落下 愛知県の東海道新幹線
 14日午後11時半ごろ、愛知県蒲郡市柏原町の東海道新幹線豊橋−三河安城間の坂野坂トンネル内で、夜間作業を行っていた補修作業員が、トンネル側壁部の化粧モルタル片3片が線路わきに落ちているのを見つけた。
 JR東海によると、モルタル片の大きさは、最大で長さ約65a、幅約20a、厚さ約7aで、重さは約9.4`。1996年度にトンネル内の施工に使ったモルタルだが、最終電車通過後だったため、落下が最終電車通過前だったかは不明。
 同社は漏水などによる影響ではがれ落ちたとみて原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■信号故障で3万人に影響 姫絡のJR山陽線
 15日午前7時ごろ、兵庫県姫路市西延末のJR山陽線踏切で、踏切内の異常を知らせる信号機が作動しているのを、上郡発米原行き上り新快速電車の運転士が気付き、踏切の手前で停車した。
 踏切に異常はなく、7分遅れで運転を再開。後続の上下計13本が運休したほか、当該の新快速を含め、安全確認のため踏切でいったん停車するなどした計35本が最大で約20分遅れ、約3万2000人に影響が出た。JR西日本は故障とみて、問題の信号機を止め、原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■東海道新幹線 モルタル落下 愛知のトンネル
 愛知県蒲郡市の東海道新幹線の坂野坂トンネル(全長2198b)で14日午後11時半ごろ、信号設備の点検をしていた作業員が、側壁の下にモルタル片が3個落ちているのを見つけた。東京−新大阪間の他のトンネルについて点検したが、異状は見られなかったため、15日は始発から平常運転をしている。(朝日新聞 夕刊)
16日■ホーム下から飛び出し即死 大阪で高3男子
 15日午後9時20分ごろ、大阪府柏原市青谷のJR大和路線河内堅上駅で、難波発奈良行き快速電車(8両編成、乗客約800人)がホーム下から出てきた男性をはねた。男性は全身を強く打って即死した。柏原署の調べで、同府東大阪市の公立高校3年の男子生徒(17)とわかった。この事故で電車3本が最高12分遅れ、約1800人の乗客に影響した。
 調べでは、電車は同駅を通過予定で、男子生徒は電車がホームに差しかかる直前にホーム下の空間から飛び出してきた。現場に遺書などはなかった。男子生徒は同日午後8時半ごろ外出し、特に変わった様子はなかったという。(朝日新聞 夕刊)
■バスに揺られ 名所をつなぐ生活の足
 京阪神三都の市民のバスに対する感覚は少しずつ違うようだ。
 大阪は、キタ、ミナミの二大ターミナルを中心に多くの私鉄と市内を網の目のように走る地下鉄があり、バスがなくても最寄りの駅から目的地にたどり着く。
 神戸も私鉄3社とJR、地下鉄で街の大きさからいって繁華街は十分こと足りる。
 それに対して京都は出町柳、河原町、JR京都駅とターミナルが散在し、地下鉄工事は埋蔵文化財のためにままならず、勢いバスが頼りになっているようだ。街が碁盤の目のようになっている関係で、循環バスが多い。
 市民に「にいまるご」と呼ばれて親しまれている循環生活路線がある。「赤のA−2」乗り場から出発した。
 九条車庫を起点に四条通を京都駅、河原町通を四条河原町、北大路バスターミナル、西大路通を金閣寺道、そして西院から七条通を京都駅、九条車庫前と循環する。
 京都市民にとってこの「にいまるご」は、京都のメーンストリートを南北東西に走る生活路線ではあるが、観光客にとっても便利な路線でもある。
 京都駅を出て、京都御所、下鴨神社、大徳寺、金閣寺、西本願寺などおよそ修学旅行などでまわる観光スポットが路線の要所、要所にある。この路線に乗ると、効率よく観光名所を訪れることができる。京都に着いたら市交通局発行の「バスなび」というパンフレットをゲットしたい。観光エリアマップと乗り換え早見表が付いたすぐれものだ。
(日本バス友の会関西支部長 中尾 晋也)
京都市交通局205系統 JR京都駅前発着。赤A−2乗り場が便利。運賃は大人220円、1日乗車券は500円。075-801-2561。(朝日新聞 夕刊)
17日■客乗車に気づかず 市バス扉を閉める 女性転倒、けが
 16日午後5時5分ごろ、京都市下京区河原町通五条上ルで、北大路バスターミナル行きの京都市バス=後藤浩一運転手(33)=がバス停に停車中、近くの三味線演奏家津田道子さん(76)がバスに乗り込もうとしているのに気付かず、扉を閉じた。津田さんは路上に転倒し、腰の打撲など約1週間のけがを負った。
 バスは低床型の車両で、乗車口の扉は内側に観音開きする。五条署は、ステップに足を乗せていた津田さんが扉で外へ押し出されたとみて、詳しい事故原因を調べている。後藤運転手は「全員乗車したものと思い、扉を閉めた」と話している、という。(京都新聞)
■JRで乗客男性殴打容疑の少年 警視庁などへ犯行予告文
 JR根岸線の電車内で12日朝、寝ていた乗客の男性の頭をハンマーで殴って3週間のけがをさせたとして、殺人未遂の疑いで神奈川県警大船署に逮捕された横浜市内の高校2年の少年(17)が、事前に犯行を予告する手紙を警視庁などに郵送していたことが16日、分かった。少年はまた、調べに対して「幼いころ、年長者にいじめられたので、その仕返しがしたかった」と動機めいたことも話している、という。(朝日新聞)
18日■列車内まるで竜宮城 天井に夏の夜の夢 城崎−浜坂間
 列車の天井いっぱいに青い海の中の光景が広がって、マツバガニやイカの群れが泳ぐ。そんな臨時列車をJR西日本福知山支社がこの夏、山陰線の城崎−浜坂間(兵庫県)に走らせる。夜、車内の照明を消して紫外線を当てると、幻想的な絵が浮かび上がる仕組み。
 3両編成の先頭車と3両目。1両が海中の絵で、海の中から上を見た時の微妙な波の様子まで表現。もう1両には、青い地球や満天の星を天井の全面に特殊ペイントで描いた。ふだんは何も見えないが、暗くなってから網棚に仕掛けた照明器で紫外線を当てると、迫力満点の絵が浮かぶ。
 4月から10月にかけて付近の日本海はイカの漁期で、風物詩のいさり火が見られることから、「いさり火列車」と名づけた。7月8日から9月10日まで毎週土、日曜日、1往復させる。
 同支社は「車内にこのような塗装をするのは全国で初めて」とPR。来月10日ごろの完成めざして車両の整備を急いでいる。(京都新聞)
■新幹線など7500本増発 JR夏ダイヤ
 JR旅客6社が17日発表した夏(7月1日−9月30日の3ヵ月間)の列車運転計画によると、新幹線や特急、急行の増発は7537本で、定期列車と合わせた総運転本数は前年比1%増の20万8355本となる。
 期間中の利用客は前年並みの4387万人と予想している。
 東海道・山陽新幹線はお盆期間(8月9日−20日)を中心に東京−新大阪間に臨時の「のぞみ」を前年より14%多い229本運転。このうち73本に新型の700系車両を臨時列車として初めて投入する。
 秋田新幹線や長野(北陸)新幹線も定期列車を含めて前年より3−6%増やす。
 在来線では蒸気機関車(SL)がちょっとしたブーム。JR東日本が夏休み期間(7月20日−8月20日)の土曜、休日を中心に「貴婦人」の愛称で知られたC57型SLを「SLばんえつ物語号」として磐越西線で運行する。
 JR西日本は、夏の臨時列車として新幹線と在来線合わせて1598本を増発する。うち、お盆期間は計630本。
 山陽新幹線は、3月の運転開始以来好評の「ひかりレイルスター」を計120本、1日最大2本を追加する。また、子どもが遊べる「子どもサロン」を連結した全席指定の「ファミリーひかり」を計85本走らせる。帰省ラッシュとなるお盆には「ひかり」(レイルスター、ファミリー除く)を計145本増発する。
 京滋関係は、京都−新宮間を走る特急「くろしお」を土・日運転から、7月20日−8月27日の間、毎日走らせ、計66本を追加。京都などと信濃大町間を結ぶ「白馬アルプス」「リゾート白馬アルプス」を計54本走らせるほか、「サンダーバード」なども増発する。また、8月に計4日、米原−木ノ本間で「SL北びわこ号」を運転する。(京都新聞)
■ひかりレールスター 夏ダイヤで120本増発
 JR旅客6社は17日、夏季(7月1日−9月30日)の臨時ダイヤを発表した。増発は新幹線が3057本、在来線の特急と急行が5168本。定期列車を含む総運転本数は約20万8000本で、前年比1%増となった。
 JR西日本では、山陽新幹線377本、在来線の特急・急行1221本を増発。このうち、3月に新大阪−博多間で運転を始めた新型700系車両の「ひかりレールスター」は、4月の増便後も平均乗車率85%と好調なことから、1日最大2本、計120本を増発する。(朝日新聞)
■「ひかり」故障 1000人乗り換え JR京都駅
 17日午後7時半ごろ、JR京都駅で東海道新幹線、東京発岡山行きの「ひかり165号」のブレーキがかかったままになったため、発車ができなくなった。乗客約1000人は後続の2本の「ひかり」に乗り換え、30分遅れで出発した。JR東海で原因を調べている。(朝日新聞)
■京都市の100円バス 渋滞緩和高価など研究 近畿地建 モデル事業に指定
 京都市交通局が今年4月から四条河原町など繁華街で運行している100円循環バスが18日、建設省近畿地方建設局の「京阪神都市交通社会実験」のモデル事業に指定された。100円バスが都心部の交通渋滞の緩和に効果があるかなどを調査する狙い。
 また、ルート沿いの商店街などと研究会を発足させ、地元と一体となった活用法も併せて検討していく。
 市交通局の100円循環バスは、土、日曜と祝日、中京区の京都市役所前を発着点に、御池通、烏丸通、四条通、河原町通の3.4`を循環している。繁華街への乗用車の流入抑制や買い物客の利便を図る目的で、来年3月末まで試行する。
 近畿地建の都市交通社会実験は1999年度から、都心部の活性化や交通渋滞を解消する都市交通システムを研究するため、神戸市で行われている。100円循環バスについても、他の交通機関や駐車場、繁華街などと連携した利用法を考えようと指定された。
 実験に当たって近畿地建と市は、学識経験者やルート沿いの商店街、百貨店、自治連合会、民間交通事業者など35団体・個人で「市都心部における交通対策研究会」を24日に発足させる。
 今後は▽商店街などと連携した100円バスの各種施策の検討▽実験効果の検証▽100円バスのあり方−を議論する中で、100円バスと地域がともに活性化し、交通渋滞も緩和するような方策を打ち出す方針。(京都新聞 夕刊)
19日■京日記
 「こどもSLフェスタ」が18日、京都市下京区の梅小路蒸気機関車館で開かれた。市内の30保育園から1500人余りが参加し、蒸気機関車との綱引き大会などをして、SLと触れ合った。
 SLフェスタは「蒸気機関車に親しんで」とJR京都駅などが地域の保育園を招待して続けており、今回で11回目となる。開会式では吉祥院保育園の井上直樹園長が一日館長に就任し、園児一人ひとりが風船を飛ばして祝った。
 メーンイベントは蒸気機関車D51との綱引き大会で、約130人ずつの園児が対戦した。3回戦を行い、いずれも園児が勝った。ずるずると前に動き出したD51は「降参」と言うように汽笛を鳴らしていた。(京都新聞)
■100円循環バスに研究会 京都市交通局 渋滞緩和など探る
 四条河原町など京都市の中心街で4月から試験運行されている運賃100円の循環バスについて、京都市交通局は研究会を発足させ、渋滞緩和効果の検証や、ほかの交通機関と連携した交通システムをさぐる。18日の市議会交通水道委員会で明らかにした。
 100円バスは、来年3月までの試験運行として、3.4`の路線で土日祝日に運行している。建設省近畿地方建設局から、都心部での交通のあり方を検証する「京阪神都市交通社会実験」事業に指定された。
 研究会の名称は「京都市都心における交通対策研究会」。学識経験者や地元の商業関係者、私鉄、私営バスなどの事業者、行政の関係者が参加して24日に発足する。商店街や駐車場などと連携し、マイカーを都心部から減らす交通体系づくりなどについて協議する。(朝日新聞)
■続・京都ハイカラ探訪 JR嵯峨嵐山駅(右京区嵯峨天竜時車道町) あふれるウッディーなぬくもり
 1897(明治30)年、京都鉄道の二条−嵯峨駅間開通に伴い竣工した。とんがり帽子風の三角屋根を中央に配した木造平屋建ての駅舎である。
 その後、国鉄山陰本線になり、SLが電化されたが駅舎だけは、一部の内部改装を除き外装などはほとんど新築当時の姿をとどめている。駅舎右側に出札窓口、左側に待合室を配した当時の典型的な駅舎だったがいまや貴重で、なつかしい駅舎になった。
 建物の窓はすべて木枠で、ホームの屋根の梁や柱も木材をそのままむき出しにして組み上げ、外観も板張り。「木」を意識したハイカラ建築になっている。駅長の坂口勇一さん(51)は「機能的には不便さもあるが周囲の自然環境にもマッチして安らぎます」という。かつては木材の集積駅。木材をふんだんに使い、屋根には異人館を思わす風見鶏風のしゃれたデザインの避雷針をつけるなど「西洋風」をも意識させている。
 同駅舎の隣に生まれ育った西村良三さん(73)は「材木置き場で遊び、貨車の落とす石炭も拾った。戦前までは愛宕もうでと嵐山観光の玄関口。駅舎周囲にはポプラ並木があり、当時から北海道の景色をもほうふつさせる気品のあるハイカラな駅でした」と話す。
 グレーと、淡いうぐいす色の、シックでウッディーな駅舎。レトロな駅舎と隣接する新しいれんがづくりの「トロッコ嵯峨駅」が好対照を見せ、嵐山観光の新スポットになっている。(文・早内 高士)(京都新聞 夕刊)
20日■JR西、社外取締役に立石オムロン社長を招へい 野村・大阪ガス社長も
 JR西日本は19日、新たな社外取締役としてオムロンの立石義雄社長と大阪ガスの野村明雄社長を迎えると発表した。6月28日開催の株主総会で選任される。異業種の発想や経験を取り入れ、取締役会の活性化や経営改革に役立てるという。
 同社のこれまでの社外取締役は金融機関出身者が中心だったが、地元の関西経済界で積極的な経営改革に取り組んでいる現役トップの発想や経験を導入しようと南谷昌二郎社長が二氏に直接要請、了解を得た。
 特に立石氏については、製造業からの招へいは初めてとなり、「ソフト分野にも強いメーカーの柔軟な発想で助言をいただければ」(高橋宏彰副社長)と期待している。
 オムロンとは券売機や改札機などの取引があるほか、立石社長が井手正敬JR西日本会長とともに関西経済連合会の副会長を務めている。立石社長は「製造業で得た知識と経験、関西財界人としての視点から助言し、お役に立ちたい」とコメントしている。(京都新聞)
■コンクリ事故修繕費響きJR西は減益
 西日本旅客鉄道(JR西日本)が19日発表した2000年3月期の連結決算によると、新幹線利用客の低迷に加えコンクリート落下事故の修繕費が響き、経常利益は前期比7.9%の減益となった。2001年3月期も、航空機などとの競合激化を予想して減収減益を見込む。
 2000年3月期の運輸収入は、前期に比べ2.7%減の7739億円と3年連続の減収となった。在来線は同1.7%減にとどまったが、新幹線が航空機やバスなどとの競争激化から同4.2%減と大きく落ち込んだのが響いた。総売上高は前期比1.2%減の1兆1910億円と2年連続の減収。
 利益面では、新幹線トンネルで相次いだコンクリート落下への対応から修繕費が平年の約7.5倍の約150億円に急増。人員削減などで経費は減少したが、経常利益は476億円にとどまった。税引き損益は、前期に退職金積み立ての不足分を一括償却した関係で黒字転換した。
 2001年3月期も、運輸収入の低迷に加え、引き続き約100億円のコンクリート修繕費を計上し、売上高は1兆1755億円(前期比1.3%減)、経常利益は465億円(同2.4%減)と減収減益を予想している。(京都新聞)
■開いたドアはホーム反対側 先月、阪急河原町駅で
 京都市下京区の阪急河原町駅で4月20日夕、到着した梅田発特急電車のホームと反対側のドアが開く事故があったことが、19日までにわかった。ラッシュ直前だったが、乗客約170人にけがはなかった。
 阪急電鉄によると、特急電車が定刻の午後6時13分に河原町駅に到着した際、ホームと反対側のドアが10−20a、1、2秒間開いた。運転士の話では、同電車を折り返し運転するため、駅到着後に車掌席と運転席を切り替えるスイッチを操作した際、ホーム反対側のドアを開閉するレバーを誤って「開」にした。すぐに気付いてレバーを戻したという。
 同社は、運転士を翌日から3日間業務停止にし、再教育を行った。同社広報室は「あってはならない事故で重く受け止めている。全運転士を対象にした年4回の集団教育や個人面談で注意を促したい」としている。(京都新聞)
■JR西日本 トンネル修繕 1520億円 3月期決算 経常利益、16.7%滅
 JR西日本は19日、昨年からコンクリート片の落下が相次いだ山陽新幹線のトンネルなどの修繕費が、当初見込んでいた100億円を上回り、150億円に膨らんだことを明らかにした。新幹線をはじめ中長距離の利用客が、消費の低迷や航空機との競争などもあって減少した。このため、2000年3月期の決算(単体)は売上高で前期比2.7%減り、経常利益は同16.7%減と2けた減になった。
 コンクリート片の落下に伴うトンネルや高架橋の修繕費は、今後はさらに150億−160億円かかると見込んでおり、今年度は100億円かける方針。通常、こうした修繕費は年間20億円程度で済んでいるが、その7倍強の資金をつぎ込んだため、収益の足を大きく引っ張った。
 新幹線の運輸収入は4.2%減り、売上高の大半を占める在来線を含めた運輸収入は同2.7%減の7736億円だった。
 この結果、連結ベースの売上高は前期比1.2%減の1兆1910億円。前期に90億円の赤字だった純利益は、税効果会計などによって250億円の黒字に転じた。(朝日新聞)
21日■トロッコ電車 全線で開通 新緑の黒部峡谷
 北アルプスの谷間を縫うように走る黒部峡谷鉄道(富山県宇奈月町)が20日、除雪作業を終え、約6ヵ月ぶりに全線開通、新緑の映える峡谷をトロッコ電車がゆっくりと進んだ。
 同鉄道は国内有数の険しさを誇る峡谷を幾つものトンネルや鉄橋を越えながら宇奈月−樺平(けやきだいら)間、約20`を約1時間20分で結ぶ。
 今年は残雪が多く、宇奈月から約9`地点の出平(だしだいら)までが4月26日に、約14`地点の鐘釣(かねつり)までが今月15日にそれぞれ部分開通。昨年より13日遅い全線開通となった。
 この日の沿線は肌寒い曇り空。観光客らは、ひんやりとした風を受けながら、常緑樹の濃い緑と新芽のもえぎ色が織りなす雄大な自然を満喫していた。
 11月末までの営業期間中に約120万人の利用客が見込まれるという。(京都新聞)
■雷また大暴れ ゴンドラ停止 24人が宙づり 新神戸ロープウェー
 20日午後7時38分ごろ、神戸市中央区の同市立布引ハーブ園に向かう「新神戸ロープウェー」が落雷によるとみられる停電のため止まった。乗客24人が宙づりになったゴンドラに一時閉じ込められたが、約20分後、非常用モーターを使い運行を再開、全員が救助された。
 神戸市消防局によると、数人が救助後に気分の悪さを訴え、女性1人が病院へ運ばれたが、けが人はなかった。神戸海洋気象台によると、同日午後7時半ごろ、同区の上空を発達した積乱雲が通過、雷を伴う強い雨が降っていたという。
 運営主体の神戸市都市整備公社などによると、同ロープウェーは北野一丁目駅と布引ハーブ園駅間の約1.5`を結び、所要時間は片道約10分。循環式で計67台が運行している。
 ハーブ園は六甲連山の世継山山頂にあり、1991年秋開園。150種、約7万5000株のハーブが植えられ、99年度は約54万人が訪れた。(京都新聞)
■停電でロープウエー停止 また落雷? 近畿地方 J1の試合中断も
 20日午後6時すぎから、近畿地方の広い範囲で落雷が原因とみられる停電があり、ロープウエーなどの交通機関やJ リーグの試合中だった競技場に影響が出た。
 午後7時38分ごろ、神戸市中央区葺合町の世継山(標高418b)とふもとを結ぶ「新神戸ロープウェー」(全長約1500b)が停止し、28人が宙づりのゴンドラに閉じ込められた。ゴンドラは約40分後に運転を再開したが、1人が気分を悪くして救急車で病院に運ばれた。
 同ロープウエーを運行する神戸市都市整備公社によると、山頂付近に落ちた雷の電気がロープウエーのワイヤを伝い、途中駅の電気室にあるモーターの制御盤が焼けたらしい。予備の原動機を使って再開させたという。
 運転再開後、乗客はふもとの「北野一丁目」駅にほっとした表情で降りた。
 友人3人と乗っていた東京都国分寺市、会社員大沢朋陸さん(24)は「突然、山の方に雷が落ちて停止した。10分ほどして、予備電源で復旧しますという放送があったが、それから20分以上何の連絡もなく不安になった」と話した。
 Jリーグのガンバ大阪と名古屋グランパスの試合が行われていた万博記念競技場では、午後7時40分ごろ照明灯が暗くなり、約5分間試合が中断した。午後8時の後半開始直後から雷雨となり、再び中断、約50分後に再開した。場内には約6000人の観客がいたが、混乱はなかったという。
 また、JR福知山線では同日午後7時35分ごろ、兵庫県氷上町の石生駅構内の信号機が落雷を受けて故障し、城崎発新大阪行きの特急「北近畿16号」が同駅手前の駅で35分停車した。(朝日新聞)
■新幹線の窓に走行中ひび 岐阜羽島−米原間
 20日午後2時35分ごろ、東海道新幹線岐阜羽島−米原間を走行していた東京発新大阪行き「ひかり229号」の乗客から、「窓ガラスにひびが入った」と車掌に連絡があった。調べたところ、1号車の窓ガラス1枚に直径3aほどの物が当たった跡と、半円形のひびが見つかった。(朝日新聞)
■踏切で女学生はねられ死亡 大阪の南海高野線
 20日午後2時40分ごろ、大阪市住吉区殿辻二丁目の南海電鉄高野線の踏切(遮断機、警報機付き)内で、同区に住む専門学校の女子学生(18)が難波発和泉中央行きの準急電車(6両編成)にはねられ、全身を強く打って死亡した。電車は現場に約5分間停車し、後続電車に遅れはなかった。
 住吉署の調べによると、現場は同電鉄沢ノ町駅の南約30b。事故当時、駅には難波行き普通電車が停車していた。同署は女子学生がこの普通電車に乗ろうとして遮断機をくぐり、通過する準急電車にはねられたとみて調べている。(朝日新聞)
22日■京都で震度3 新幹線7本に遅れ
 21日午前10時42分ごろ、京都府で震度3、滋賀県や大阪府などの近畿地方で震度2を記録する地震があった。京都地方気象台によると、震源地は京都府南部で、震源の深さは約10`、マグニチュードは4.2と推定している。
 地震の影響で、東海道新幹線の米原−京都間の上下線計7本が13分−5分遅れた。JR東海によると、地震検知器が作動し、送電を停止したためで、約3800人に影響が出た。
 各地の主な震度は次の通り。
 震度3=京都市、八幡市、城陽市、久御山町▽震度2=京田辺市、長岡京市、向日市、宇治田原町、大山崎町、井手町、京北町、精華町、山城町、守山市、草津市、石部町、栗東町、中主町、野洲町、竜王町▽震度1=亀岡市、園部町、八木町、美山町、加茂町、木津町、和束町、南山城村、大津市、近江八幡市、八日市市、彦根市、志賀町、安曇川町(京都新聞)
■入場者10万人突破 JR京都駅ビル手塚治虫ワールド 親子に記念品
 JR京都駅ビル(下京区)のシアター1200にある「KYOTO手塚治虫ワールド」の入場者が20日午後、10万人を突破、記念のセレモニーが行われた。
 漫画家・故事塚治虫氏の作品を紹介する施設で、昨年7月にオープン。「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」といった主要作品のキャラクター人形の展示や、オリジナルの映像作品を 300インチの大スクリーンで上映するアニメシアターなどが人気を呼んでいる。
 10万人目の入場者となったのは西京区大原野、里中万里江さん(12)=上里小6年=。父親の郁夫さん(47)と一緒に駅周辺を訪れた帰りに手塚治虫ワールドヘ立ち寄った。
 アニメシアターから出てきた里中さん親子は関係者らに出迎えられ、「10万人目」と聞いてびっくり。
 施設を運営する京都駅ビル開発の市川静夫社長とくす玉を割り、アトムのぬいぐるみなどの記念品を受け取った。
 万里江さんは「ちょっとはずかしかった」と照れながら「アニメも面白かったのでまた来たい」と気に入った様子。
 郁夫さんも「本当にいい記念になりました」と話していた。
 当初予想の7月より2ヵ月早い10万人突破に、市川社長は「これからも、手塚作品の根底にある自然愛と命の尊さを伝える施設づくりに努めたい」と意気込んでいた。(京都新聞)
■京都南部で震度3 新幹線7本遅れ
 21日午前10時42分ごろ、近畿地方で地震があり、京都市上京区、京都府城陽市、八幡市、久御山町で震度3を記録した。大阪管区気象台によると、震源地は京都府南部で震源の深さは約10`、地震の規模をあらわすマグニチュードは4.2と推定される。また、東海道新幹線米原−京都間で地震感知装置が作動、一時上下線とも運転を見合わせた。このため、東京発新大阪行き「ひかり283号」など上下7本が13分から5分遅れ、計約3800人に影響が出た。
 震度2を記録したのは、京都市中京区、京都府向日市、長岡京市、大山崎町、京田辺市、井手町、宇治田原町、山城町、精華町、京北町、滋賀県草津市、守山市、栗東町、中主町、野洲町、石部町、竜王町、大阪府枚方市、寝屋川市、四条畷市、交野市、島本町、奈良市。(朝日新聞)
■車いすの視点 駅マップ好評 写真や体験記… 情報を次々更新
 京都市内の体の不自由な男性が車いすの視点から、鉄道の駅の情報を提供するインターネットのホームページ「車いす便利ガイド・駅マップ2000」が人気を呼んでいる。自らの駅体験記なども盛り込まれて分かりやすい点が好評で、開設から3年間でアクセス件数が2万件を突破した。
 ホームページを開設しているのは、西京区大技北福西町一丁目、荒木正幸さん(32)。筋ジストロフィーで幼いころから車いすの生活を続けており、現在はワークス共同作業所(南区)で働いている。
 荒木さんは、もともと鉄道に乗るのが好きで、訪れた駅で写真を撮り、障害者が通りやすいコースなどをメモにまとめていた。パソコンを習い始めて、「今まで集めた情報を、障害のあるみんなに知らせることができれば」と、1997年5月にホームページを開設した。
 JR京都駅や阪急河原町駅、地下鉄四条駅、近鉄新田辺駅など京都、滋賀、大阪、兵庫の主要駅の情報を写真入りで掲載し、2、3ヵ月に一度の割合で更新。駅構内のエレベーター、スロープ、階段などの場所を示した地図や身障者用トイレの有無などの一覧表のほか、「○○駅の階段昇降機を使うと、天井が頭ぎりぎりで危ない」など自らの体験を「鉄道トピックス」で紹介している。
 また掲示板には、電車を乗り継ぐ際に車いすで移動しやすいホームのコースや距離など細かな情報を書き込み、ホームページにアクセスしてきた人からも「○○駅にエレベーターが設置された」などのニュースが届けられる。最近では、寄せられた情報を基に取材に出向き、デジタルカメラで写真を撮ることも。
 荒木さんは「たくさん見てもらっているので、気が引き締まります。今後もさらに、駅で困った出来事や感じたことをどんどん書き込んで、同じように障害のある人が外出する際の参考にしてもらえれば」と話している。
 アドレスはhttp://www.mediawars.ne.jp/~cdkw2396/ (京都新聞 夕刊)
■兵庫県係長を痴漢で逮捕 阪急今津線、容疑で
 兵庫県警西宮署は22日午前、兵庫県宝塚市と西宮市の間を走る阪急今津線の車両内で、宝塚市内の女子高校生(17)に対して痴漢を行った強制わいせつの現行犯で、同市安倉南、兵庫県街路課係長、坂西朗容疑者(45)を逮捕した。
 調べによると、坂西容疑者は小林駅で乗車してから西宮北口駅までの間、女子高生に対して痴漢を行った疑い。西宮北口駅で女子高生から駅員に突き出された。(京都新聞 夕刊)
■兵庫県係長 痴漢の疑い 阪急今津北線
 兵庫県警西宮署は22日、電車の中で女子高校生の胸に触るなどしたとして、同県宝塚市安倉南二丁目、同県県土整備部係長、阪西朗容疑者(45)を強制わいせつの疑いで現行犯逮捕した。
 調べでは、阪西係長は同日午前7時40分から同50分の間、阪急今津北線の宝塚発西宮北口行き普通電車(6両編成)の2両目の車内で、宝塚市の県立高校3年の女子生徒(17)の背中から胸を触るなどした疑い。女子生徒が取り押さえ、駅員に届けて西宮署に通報した。阪西係長は、出張先に向かうところだったという。(朝日新聞 夕刊)
23日■放置自転車解消へ 桂駅にレンタサイクル 阪急が京都市で初 駐輪場より省スペース
 阪急電鉄(本社・大阪市)は6月1日から、京都市西京区の阪急京都線桂駅で、通勤・通学者らをターゲットにした市内初の都市型レンタサイクル事業を始める。駅周辺に集中する放置自転車の解消が狙い。放置自転車対策に悩む京都市の働きかけを受けて導入に踏み切る。
 桂駅周辺には、公営と民営を合わせて4ヵ所、計3344台分の駐輪場がある。しかし、市が1999年度に延べ約5000台の自転車を撤去するなど、放置自転車問題は解決されていない。
 このため市は今年3月、「自転車総合計画」を策定。駐輪場の増設や放置車両の撤去強化とともに、駅と自宅や会社などを結ぶ新しい都市型レンタサイクルシステムの導入を進めることを決め、その第一弾として阪急と協議していた。
 計画では、同駅東口の駐輪場の一角に200台の貸し自転車を用意し、乗降客に貸し出す。事業者にとっては、1台の自転車を複数で利用するため、駐輪スペースが少なくて済む。また利用者にとっても▽駐輪料金が不要▽自転車を買わなくて済む▽修理の心配が不要−などのメリットがあるという。
 300円の1日貸しと、定期貸し出しの2つの利用法があり、定期の料金は、1ヵ月が2200円、3ヵ月が6200円。
 営業時間は午前6時半から午後11時半まで。朝の出勤で自宅から貸し自転車を使って駅にたどり着く利用者のため、1日利用は翌朝の午前10時までに返却すればよいことにする。自転車の台数は、利用の動向を見ながら、最大300台まで増やす方針。
 阪急はすでに、神戸線の西宮北口(西宮市)と宝塚線の岡町(豊中市)の両駅で同事業を始めている。京都市は「駅に集中する駐輪台数自体を抑制する効果があるのではないか」と期待しており、桂駅での実績を踏まえて鉄道事業者や学識経験者らと検証を重ね、他の駅への事業拡大を検討する方針。(京都新聞)
■コインロッカーに短銃1丁実弾3発 阪急河原町駅
 京都市下京区の阪急電鉄河原町駅のコインロッカー内から、短銃1丁と実弾3発が、23日までに見つかった。京都府警は銃刀法違反の疑いで、捜査している。
 調べでは、短銃は38口径の回転式で、実弾3発が装てんされていた。短銃はバッグの中に油紙に包まれていた。本体にはペンキ用の塗料が塗られていた、という。
 府警や阪急電鉄などによると、短銃は20日午後3時すぎに使用期限の切れた河原町駅東口地下道のロッカーから見つかり、21日に駅長が五条署に届けた。ロッカーは15日から使用されていた、という。(京都新聞 夕刊)
■バスに揺られ 都心を楽しむオトナの路線
 地上のバス停に上がってくる途中、地下街の通路できいたフォルクローレの演奏、ケーナ、チャランゴ、アンデスの響きが、車内まで聞こえてくるかのようにまだ耳に残っている。新宿駅西口のバスターミナルは、新都心高層ビル群とJR新宿駅の間にひろがっている。5番線から出る晴海埠頭行き「グリーンアロース」に乗る。このバスは、1988年に都市新バスシステムとして登場した。
 7、8人ほどの乗客がシートに腰を下ろしている。大ガードをくぐり、靖国通りから新宿通りへ。バスはこの通りを一直線にすすむ。四谷三丁目から、広いバス通りを渋滞もなく、スイスイ走る。道路の下には地下鉄丸ノ内線が走っている。
 緑豊かな街並み、迎賓館や東宮御所が近い。ちょっとしたおとなのムードを楽しみながら、半蔵門を右に曲がると風景が一変、お堀と皇居を左に見ながら、緩やかなこう配を下る。乗客は降りたり、乗ってきたりで数はほぼ変わらない。
 グリーンとベージュの基調カラー、オレンジを加えたノンステップ車、広告バスも登場して3種のバスが走っている。車窓にはよく晴れた大都会のビル街と自然がさわやかに広がりをみせる。
 銀座。新しくて古さの残るおとなの街である。バスからだと見下ろす角度がほどよく、街並みが新鮮にさえみえる。
 歌舞伎座、魚河岸、築地のかちどき橋を渡り、右折すればもう晴海埠頭。それにしても西から東へ、東京を真っぷたつに横断するコイツはすごい。(日本バス友の会会長 岡嶋 良一)
東京都交通局「グリーンアローズ 晴海埠頭行き」 新宿駅西口から四谷、銀座を経て晴海埠頭まで約11.6`を横断。運賃は200円均一。03-532-1111。(朝日新聞 夕刊)
24日■京阪電鉄の新ダイヤ 特急の停車、2駅増
 京阪電鉄は23日、特急を中書島と丹波橋の両駅(京都市伏見区)に終日停車させる京阪線の新ダイヤを発表した。7月1日から実施する。
 同社はこれまで、特急の大阪・京橋−京都・七条間ノンストップを売り物にしてきたが、両駅に停車させることで、京阪宇治線や近鉄京都線への連絡を便利にし、長引く乗客減のくい止めを狙う。
 今回の改定で、混雑時を除くと京橋−中書島間を13分短縮し28分、京橋−丹波橋間を14分短縮し30分で結ぶ。中書島での宇治線への乗り換え時間も縮め、京橋−宇治間を18分短縮し46分で結ぶ。一方、従来48分だった大阪・淀屋橋−京都・出町柳間は停車駅が増えたため、50分かかる。(朝日新聞)
■駅構内からけん銃1丁 コインロッカーの中 阪急河原町
 下京区の阪急電鉄河原町駅構内で23日までに、東改札口付近のコインロッカーの中からけん銃1丁と実弾3発が見つかり、五条署は銃刀法違反の疑いで捜査を始めた。
 調べによると、発見されたけん銃は、フィリピン製の回転弾倉式38口径。20日午後3時ごろ、コインロッカーの預かり期限(3日間)が過ぎたため、係員がロッカー内を確認。中にあったセカンドバッグからけん銃と実弾3発が別々に油紙で包まれた状態で見つかったという。(朝日新聞)
■JR四国・九州の旅行センター 本州出稼ぎやーめた 競争激化で採算とれず
 都会の旅行客を呼び込もうと、東京や大阪などのターミナル駅やオフィス街に支店を設け、切符や旅行クーポンを販売してきたJR九州とJR四国が、採算に合わないことを理由に相次いで店舗を閉鎖した。JR他社のおひざ元に出向いて営業をする戦略は、分割民営化後の生き残りのため約10年前から始まったが、独自性を発揮しきれずリストラ対象になった。それに対して、同様の戦略に出たJR北海道は知恵を絞り、各地で法人客を獲得するなど好調を維持しており、明暗がわかれている。
 4月末、JR大阪駅中央切符売り場近くにあったJR九州の旅行センター「ジョイロード大阪」が取り壊された。約100平方bの旧店舗で、撤退まで4年間、支店長を務めた川原幸弘さん(43)は「大阪は九州出身者が多く、固定客もいた。もう少し踏みとどまりたかった」と残念がった。
 国鉄の分割民営化後、旅行業の免許を取得したJR九州は1990年、東京と大阪に出店。都市部で九州旅行を宣伝し、収益増につなげようとした。しかし、まもなく不況から旅行業界は冬の時代に入り、大阪の店舗は年2、3000万円の赤字を出すようになった。
 年末年始などの繁忙期を控え、JR西日本の窓口やほかの大手旅行業者に長蛇の列ができても、店内は閑散。切符を買いたい人はJR西日本の窓口に行き、旅行計画を立てたい人は大手業者に行く。そのはざまで、中途半端な立場に。
 逆手に取って「待たずに買えます」と店頭でPRしたが、状況は好転しなかった。一方、航空会社との競争を迫られるJR西日本が山陽新幹線で乗客を運ぼうと九州旅行に力を入れている。「競合するより、九州でのノウハウを提供し協調しよう」と、JR仲間の立場に配慮する意見が社内で強まった。
 JR四国も去年春、東京・日本橋と岡山のオフィス街の支店を閉めた。四国以外の窓口は今、JR大阪駅に「ワープ梅田」が残るのみ。間借りのため賃料など余分なコストがかかるのも撤退の理由だ。
 JR九州やJR四国も手をこまねいているわけではない。JR九州は、唯一九州以外に残る東京・神田の支店で、独自の九州旅行のプランを中堅の旅行業者に売り込む。JR四国は「八十八ヵ所巡り」の人気増に期待を寄せ、「他社が同様のプランを出してきているが、圧倒的にうちに地の利がある。春秋のシーズンに説明会を開くなどPRに努めたい」と作戦を練る。
 一方、JR北海道は仙台と東京、横浜、大阪で窓口業務をしており、10年ほどで同社の旅行業部門で売り上げの2割以上を道外で稼ぐようになった。大阪では大企業のバックアップを受け、法人契約を結んで出張を一手に引き受けることに成功。契約先の企業の社内にも窓口を設けるきめ細かなサービスを展開する。
 同社旅行業本部は「赤字路線を多く抱える当社は道内の営業収入だけではやっていけず、知恵を絞らざるを得ない」と話している。(朝日新聞)
■JR東海へ脅迫状 93年新幹線妨害と酷似 同一人物の筆跡か
 中国の思想家「墨子」を名乗って新幹線の防害をほのめかし、現金を要求する脅迫状が四月、JR東海(名古屋市)に届いた事件で、岐阜県警などの筆跡鑑定の結果、脅迫状は1993年に岐阜、滋賀両県で発生した新幹線防害事件の犯行声明と酷似しており、同一人物による可能性が高いことが24日までに分かった。
 調べによると、切り取った読売新聞のテレビ欄に記した手書きの脅迫状が4月21日、JR東海に届いた。「今日は私めが墨子です」と名乗った上で「要求に応じないと同じことをする」と列車防害を示唆した。
 93年の声明文は「さんずい」で表記すべき漢字を「さんづくり」で書いていたが、今回の脅迫状も「さんづくり」で書くなど類似点があった。これまでの新幹線防害事件を列挙していたが、いずれも新聞報道などで公表された内容だった。
 京都市内のホテルを現金受け渡し場所に指定し「金穴病に苦しんでいる。5億円献金してくれぬか」と書いてあったが、指定日時の5月1日、ホテルに不審な人物は現れなかった。
 東海道新幹線では93年6月に岐阜県関ケ原町でワイヤロープが線路上に散乱。同年8月、滋賀県彦根市でレールにチェーンが巻かれている事件があった。(京都新聞 夕刊)
25日■京阪電鉄 中書島・丹波橋 特急止まります 7月1日ダイヤ改正 走行開始50年で初
 京阪電気鉄道は23日、7月1日のダイヤ改正で出町柳−淀屋橋駅間を走る特急を新たに中書島、丹波橋の両駅に終日停車させると発表した。一部の時間帯を除き、七条−京橋駅間をノンストップ運転してきた特急に、途中の停車駅を設けるのは1950年に特急が走行して以来初めて。
 特急の両駅停車によって、出町柳−淀屋橋駅間の所要時間は2分延びて50分となるが、宇治−京橋駅間は18分、丹波橋−京橋間は14分、それぞれ短縮される。これまで上下計88本あった三条−宇治駅間の直通電車は、朝8時台の2本を除き、すべて中書島−宇治駅間で折り返し運転となる。
 また、午前6時半−8時のラッシュ時のみ枚方市駅に停車していた淀屋橋駅行き特急を平日2本増やして計8本とし、この時間帯には約10分間隔で特急が走ることになる。
 このほか、土・日・祝日の淀屋橋駅発樟葉駅行き準急を午後10時台と11時台について淀駅まで延長する。
 同社によると、中書島駅と丹波橋駅の乗降客数は、95−98年の3年間でそれぞれ8%、11%減少しており、他の鉄道の利用客など新たな顧客の獲得を図るのが狙い。(京都新聞)
■声 ゴンドラの中恐怖の50分間 主婦 堀場 えみ子(鳥取市 58歳)
 20日夜、神戸市の世継山とふもとを結ぶ「新神戸ロープウェー」が落雷による停電で止まり、ゴンドラの一つに、娘と大阪に住む妹と一緒に閉じ込められました。今後の参考にしていただくためにペンを執りました。
 午後7時30分ごろ、ロープウエーは雷鳴とともに止まりました。駅員は「雷で止まりました」とインターホンで説明しました。すぐに動くと考えていたのかもしれませんが、私たちは、横揺れ、雷、下から吹き上げる風や雨で不安になり、7時37分、娘が携帯電話で110番しました。そこで初めて警察が動き出したと思います。「携帯の電源を入れて待っていて下さい」と言われました。
 駅員が各ゴンドラの乗客の人数を確認しだしたのですが、ゴンドラによってはインターホンによるやり取りが途切れ、不安が募るはかりでした。下の方では、パトカー、消防車、救急車が待機していました。8時12分、警察から初めて「こちらで全力を尽くしてやっていますので、落ち着いてしばらくお待ち下さい」と電話がありました。この電話にほっとしながらも、突風と雷に体中が震え、口が渇き、胃が痛み、生きた心地がしませんでした。
 ロープウエーが動き出し、ふもとの駅に着いたのは8時23分。約50分の時間は長く感じられました。(朝日新聞)
■信号機が故障 1万8000人影響 大阪の環状線
 25日午前5時28分ごろ、大阪市天王寺区悲田院町のJR天王寺駅構内で、環状線内回りの信号機が赤のまま変わらず、京橋発天王寺行きの普通電車(8両編成)が駅に入れなくなった。電車は、駅員の手信号に従って約30分遅れでホームに入ったが、この間、乗客約80人は車外に出られなくなった。後続の普通電車21本が運休し、7本が最大28分遅れるなど、通勤客ら約1万8000人が影響を受けた。
 JR西日本によると、ホームに電車がないのに、電車があると信号機が誤認してしまったという。(朝日新聞 夕刊)
■高架橋からコンクリ片 広島、新幹線で落下
 24日午後9時40分ごろ、広島市中区東白島町の山陽新幹線広島−新岩国間の第二白島高架橋(高さ約15b)の下り線側で、高架橋から成人のこぶし大のコンクリート片が落下していると、近くに住む女性からJR西日本広島支社に連絡があった。高架橋の下は市道だったが、落下による事故やけが人はなかったという。JR西日本によると、落下したコンクリート片は1個で、長さ7.5a、幅約6a、厚さ4a。重さは約180cだった。鉄筋コンクリート製の高架橋の張り出し部分が欠落していたといい、劣化による落下とみられるという。(朝日新聞 夕刊)
26日■市バス追跡し運転手を殴る 容疑の2人逮捕
 川端署は25日、傷害と公務執行防害の疑いで京都市左京区修学院犬塚町、アルバイト店員日高将司容疑者(22)と、同区修学院北沮沢町、自営業手伝い若井純一郎容疑者(22)を逮捕した。
 調べでは両容疑者は17日午後7時15分ごろ、京都市左京区の百万遍交差点で、日高容疑者が岩井容疑者を乗せて自家用車を運転中、前を走っていた市バス=竹内光哉運転手(53)=が走行をふさいだと腹を立てて、市バスを追跡。白川通今出川下ルの「銀閣寺道」停留所で停車した市バスに降車口から乗り込み、竹内運転手の顔を数回なぐって約2週間のけがを負わせるとともに、バスの運行を防げた疑い。(京都新聞)
■窓 地下鉄と京福相互乗り入れ 八幡市・松尾 一郎(団体職員・59)
 京都市営地下鉄東西線の洛西方面への延伸が具体化し出した。地下鉄と京福電鉄嵐山線が交差する天神川付近で双方の新駅を建設し、連絡運輸するとのことで、公共交通機関の利便性が増し、大変結構なことである。
 しかし、せっかく新線を建設するならば、煩わしい乗り換え解消と将来の需要をも見越して、地下鉄と京福電鉄を新駅で相互乗り入れさせてはどうか。具体的には、すでに地下鉄に乗り入れている京阪電鉄京津線電車(4両)と京福電車(現行2両を乗客増を見込み4両に増強する)が、地下鉄を介し交互に浜大津−嵐山間で直通運転する。なお、地下鉄電車は6両なので従来通り線内(醍醐−新駅)運転とする。
 この乗り入れ方式だと京都市都心部で高い列車密度が確保され好都合だ。さすれば京津線を含めた3線の利便性は格段に向上し、接続駅の新設、京福線の手直しなど、若干の建設費は増えようが、決して高い投資ではないはずだ。また、地下鉄がさらに洛西ニュータウン方面に延長するときも同様に、地下鉄と京福電鉄四条大宮間で相互乗り入れすれば良い。(京都新聞)
■市バス運転手殴った容疑 店員ら2人を逮捕
 市バスを追跡し運転手に暴行したとして、川端署は25日、公務執行防害と傷害の疑いで、左京区修学院犬塚町、アルバイト店員日高将司容疑者(22)と、同区修学院北沮沢町、自営業手伝い岩井純一郎容疑者(22)を逮捕した。
 調べでは、2人は17日午後7時15分ごろ、左京区浄土寺東田町で乗用車を運転中、前を走る市バスが邪魔なことに立腹。数百b追跡して停留所でバスに乗り込み、「謝れ」などと言って運転手(53)の顔などを殴った疑い。2人は逃走したが、通行人らが車のナンバーを覚えていたため犯行が分かったという。(朝日新聞)
■チョロQ、予約忘れずに 29日から開始 京都市交通局
 京都市交通局は、市バス「チョロQ」の第2弾「100円循環バス」モデルの購入申し込みを、今月29日から受け付ける。申込者に必ず行き渡るよう、今回は予約のみの受注生産とした。商品の引き渡しは9月20日から。
 先月販売した第1弾は、9700台を用意したが、ファンが殺到し即日完売。購入できなかった人も多かった。
 第2弾は、市内中心部を循環する100円バスと、100円バスのバス停の標識柱のセットで、価格は600円(税込み)。申し込みは6月9日までに、市バス案内所などで配布する往復はがきで。はがき1枚につき5個まで。問い合わせは市交通局案内所 075(801)2561へ。(京都新聞 夕刊)
■わがまち点検 乗り物=移動手段 「安全」「快適」を工夫 いろんな人の共生を基本
 まちの移動手段は実に様々。最近は、路面電車復活の議論も起こっているようです。快適な「足」に求められるものは何でしようか。街角から「暮らしやすいまちづくり」を考える「わがまち点検」、今回はまちの乗り物=移動手段について考えてみました。案内役は摂南大学教授、田中直人さんです。
 最も身近な乗り物の一つである自転車、あるいは若者に人気のキックボード、スケートボード。乱暴な走行は危険なバリアとなる。歩道や広場など、公共空間だからこそ、様々な人が共生できることが基本だ。
 たとえは、歩くこと自体が困難な人。車いすの人、杖をつく人、乳母車を押す人もいる。また、電動の三輪車の普及も目覚ましい。マナーはもちろんのこと、いろいろな人たちが安全快適に歩くことのできる工夫が大切である。
●レンタル
 デンマークのコペンハーゲンでは、結構派手な自転車を目にする。歩道などに置かれているこの自転車、コイン一つで自由になる。用が済めば、市内にある自転車置き場に返すと、コインが戻ってくる仕組みである。自転車で動き回りたい人には、大変便利だ。
 観光地に限らず、駅前が不法駐輪でいっぱいになっている地域では、貸自転車をうまくパークアンドライドのシステムの中に組み入れることも一策ではなかろうか。
 商店街でお客さんに電動三輪車などを貸し、体の不自由な人にも、まちを歩きやすくしようとする試みが出てきた。この「ショップモビリティ」のような必要とされる様々な乗り物を貸し出すシステムは、もっと整備されるとよいだろう。
●バス
 少し長い距離を行く場合はどうか。最近はノンステップバスといって、乗降にほとんど段差のないバスが登場している。
 ただ、駅の近くや大きな幹線ルートからはずれた地域は、往々にして公共のバスサービスがなく、高齢者などが外出しにくい地域も多い。武蔵野市のムーバスのシステムは、これをカバーする試みとして注目される。交通の便の悪いエリアを中心に巡回するコミュニティーバスだ。現在、このシステムをモデルに新たなバスの運行を図っている事例が増えてきている。
 海外を旅していると、体の不自由な人に運転手や乗客がさっと手を貸すような場面をよく経験する。ハードのシステムだけでなく、このような人間関係が基本になろう。
●まちの駅
 バス停に至る道路の改善も必要である。大きくわかりやすく表示された乗り場の案内や行き先のサインが重要だ。歩き疲れた人が一休みをしたり、バスを待つ人が安全快適に過ごせるよう、停留所のデザインをもっと工夫する必要がある。
 歩道上の公衆電話ボックスや案内サイン、休憩ベンチなどを停留所と一体的にデザインし、道行く人だけでなく、地域の人の非常時も含めた生活情報拠点とすれはどうだろうか。「道の駅」ならぬ、「まちの駅」ともいうべきオアシスづくりの提案である。
 近くにトイレもなく困っている人も多い。すべての停留所には無理でも、駅前広場などには案内所とともに、ぜひ検討していただきたいものである。
●路面電車
 また、かつては交通渋滞の原因とされ、次第にその姿を消していった路面電車が見直されている。ヨーロッパの都市においても消滅の歴史があったが、現在、復活しているところが少なくない。近年は、LRT(Light Rail Transit)と呼ばれ、自動車による交通事故や環境問題を軽減できると注目されているのである。
 熊本や広島では、乗り降りの際にほとんど段差のない超低床式の車両を導入している。停留所周辺の乗降スペースに高齢者や障害者に優しい配慮を施している場合もある。こうした試みは実際の市民生活に、どのようにインパクトを与えるだろうか。私が加わっている路面電車の研究会では、各地の路面電車と地域の生活環境について調査研究を進めている。
 地上レベルを走行していて接近しやすいが、停留所や道路の構造の現状からすれば、不便や危険な要素も多い。狭い道路上の停留場は孤独で危険な島である。安心して快適に乗降できるデザインが求められる。広く歩道などと一体的に計画される必要があるだろう。
 歩くことと乗り物を利用することの共存を都市環境の中でどのように実現するか、これまでの構造点検が重要である。路面電車は今後、たとえは乳母車のまま乗り込めるような、様々な人たちが快適に外出するための都市装置としても、期待できるだろう。
 たなか・なおと 摂南大学工学部建築学科教授。人に優しい環境デザインをテーマに、各地のまちづくりの調査、実践に取り組む。「サイン環境のユニバーサルデザイン」(共著、学芸出版社)ほか著書多数。(朝日新聞 夕刊)
27日■5000円カード 来月から発売 スルッとKANSAI
 京都市交通局は6月1日から、京阪神の主要な鉄道やバスに共通利用できるプリペイドカード「スルッとKANSAI都カード」の5000円カードを新発売する。
 同カードは現在、1000円と2000円、3000円、小児用1000円の四種類を発売している。カード1枚で京阪神をより広域的に移動したいという要望にこたえ、市バスや京都市営地下鉄専用のカードも含めてもっとも高額の5000円カードを発売することにした。
 カードのデザインは、下鴨神社(左京区)で1月4日に行われる「蹴鞠(けまり)はじめ」をテーマにした。地下鉄各駅や市バス・地下鉄の案内所、市バス営業所などで発売する。(京都新聞)
■摩耶ケーブルなど6年ぶりに復旧へ 神戸市都市整備公社
 神戸市都市整備公社は26日、阪神大震災で駅舎などが壊れ、休業していた「摩耶ケーブル」(神戸市灘区)と、「摩耶ロープウエー」(同)の復旧工事を行い、来年3月から約6年ぶりに営業を再開することを決めた。
 ロープウエーだけで累積赤字が約5億円ある上、ケーブルも震災前は年間約1500万円の赤字を出しており、苦しい経営が予想されるが、同公社は「摩耶山は神戸市のシンボル。地区の活性化のために努力したい」と話している。(京都新聞)
■電車で痴漢行為 現職検事を逮捕 不起訴に免職処分
 法務省は26日、同省法務総合研究所教官の山口和光検事(40)が出張へ向かう途中、電車内で20代の女性に痴漢行為をしたとして、同日付で懲戒免職処分にしたことを明らかにした。
 同省によると、山口検事は24日午前、JR中央線の中野−四ッ谷駅間で女性の体を触り、近くにいた男性に現行犯逮捕され、四谷駅員に引き渡された。警視庁四谷署が強制わいせつ容疑で東京地検に送検したが、女性との間に示談が成立。26日に告訴が取り下げられたため、同日付で不起訴処分となった。
 現職検事の逮捕は戦後初めてとみられ、懲戒免職処分は3人目だという。(朝日新聞)
■再建支援に阪急名乗り 第一ホテル倒産
 第一ホテルの会社更生法の適用申請を受け、大株主の阪急電鉄が26日、再建スポンサーに名乗りをあげた。関連会社などを含め、東北から九州まで40余のホテルを抱える第一ホテルチェーンを傘下に収め、ホテル事業を拡大・増強するのが狙いとみられ、倒産当日に早速、再建支援方針の表明となった。
 阪急は「(第一ホテル設立発起人だった阪急創始者)小林一三翁以来のつながりもあるので受けた。早期に更生が実現できる計画を立案する」とのコメントを発表。第一ホテルの保全管理人、瀬戸英雄弁護士は「阪急を含め再建スポンサーを探していく」と語っており、当面、阪急を軸に再建への道筋が模索される見通しとなった。
 第一ホテルによると、本体の負債総額は1152億円、同時倒産の関連五社も含めると計1255億円。倒産会社に7ホテルを抱えているがいずれも営業を継続するとしている。(朝日新聞)
■阪急電鉄支援表明 グループ内再建不安
 阪急電鉄が、第一ホテルの支援を打ち出した。第一ホテルの開業には、阪急電鉄の創業者、故小林一三氏が深くかかわった。とはいえ、阪急系のグループホテルも赤字を抱え、新たな困難を抱え込むことにもなりかねない。
 阪急電鉄と第一ホテルとのつながりは、1937年の設立にさかのぼる。元々、故小林氏は、大阪のサラリーマンが東京への出張の際に、品格もあり、手ごろな値段で泊まれるホテルを考えていたという。
 その後、故小林氏の孫にあたる阪急の小林公平会長は75年に第一ホテルの監査役となり、80年には取締役、昨年6月からは会長となった。阪急は昨年3月と6月の2度にわたり、第一ホテルヘの出資を増やし、第2位の大株主になった。
 阪急は「第一ホテルは全国にチェーン展開しており、ノウハウも持っている。今後のホテル経営を考えると、スケールメリットの部分も大きい」(広報室)と説明している。だが、阪急系のホテル再建に新たな影を落とすことにもなりかねないとの懸念もある。(朝日新聞)
■タイムアングル 四条大橋 大道の真ん中歩く人も珍しくない
 ふところ手で、四条大橋のまん中を悠然と歩く人がいる。一度こんな歩き方をしてみたいと思うのだが、生まれるのが遅すぎた。
 四条大橋は明治7年(1874年)に架け替えた鉄筋の橋で、幅7.2b。35年に大修理をして、幅が1bほど広くなった。この写真が撮られたのは明治43年だが、その翌年鉄筋コンクリート製で長さ91b、幅21bの新しい橋が完成、翌大正元年、市電が通った。
 西のたもとの両側に見える大きな建物は、右が先斗町入口東北角の藤尾、左は矢尾政。どちらも3階建てで、西石垣のちもとを加えた3軒が、橋詰の三料亭としてよく知られていた。
 明治31年、14歳の加能作次郎は、旅館と薬屋を経営している伯父を頼って、能登の外浦の寒村から京都へ来た。
 伯父の旅館浪花亭は先斗町の入口の西北角、藤尾と向かい合わせにあり、棟つづきの薬屋浪花堂は四条通に面していて、のちには果物店になった。加能はその浪花堂で送った丁稚生活を、短編「世の中へ」の中に細かく描写している。
 橋を渡る車の音、下駄の音。橋詰のアーク灯の青白い光。加能が暮らしたころは、大道の真ん中を歩く人も、とりたてて珍しくなかったことだろう。(作家・駒 敏郎)(朝日新聞)
■「100円バス」のチョロQ発売 京都市交通局
 京都市交通局は、市バスの車体をデザインしたゼンマイ式ミニカー「チョロQ」を再発売する。4月に8000台を限定発売したところ希望者が殺到、購入できなかった人が多かったため、第2弾を企画した。今回は、4月から京都市中心部で試験運行している「100円循環バス」がモデル。予約生産制にして、希望者全員が購入できるようにするという。
 濃淡の緑色の市バスの車体に「100円バス」の円形プレートや運転手のイラストが描かれたデザインで1台600円。
 市バスの車内や、市バス・地下鉄案内所、営業所で配る往復はがきで申し込む。期限は6月9日まで(同日の消印有効)。9月20日−30日に返信はがきと引き換えで購入できる。また、遠隔地の人のために通信販売もする。問い合わせは交通局案内所(075-801-2561)。(朝日新聞)
■地下鉄入り口 車が突っ込む 大阪・森ノ宮 飲酒事故後に
 27日午前5時半ごろ、大阪市中央区森ノ宮中央の交差点で、大阪府大東市北条、自営業堀博充さん(31)のワゴン車と大阪市東成区神路、銀行員板東克浩さん(27)の四輪駆動車が衝突、ワゴン車はそのまま西へ約200b走り、道路わきの地下鉄中央線森ノ宮駅の出入り口に突っ込んだ。
 堀さんの兄剛さん(35)が頭を強く打って意識不明の重体のほか、堀さんと、四輪駆動車の板東さんら2人も軽いけが。漉さんは洒を飲んでおり、東署が道交法違反などの疑いで事情を聴いている。
 調べによると、北へ直進していた堀さんのワゴン車と西へ向かっていた四輪駆動車が交差点で衝突。同署は、洒を飲んでいた堀さんが現場から逃げようとして、間違って出入り口に突っ込んだとみている。
 ワゴン車は、地上から約10b入った地下道近くまで突っ込んで止まり、前面を大破。同署がレッカー車2台を使って約3時間後に引き揚げ撤去した。(京都新聞 夕刊)
■ワゴン車、地下鉄駅入り口に突入 大阪・森ノ宮
 27日午前5時35分ごろ、大阪市中央区森ノ宮中央一丁目の交差点で、大阪府大東市の中古車販売業者(31)運転のワゴン車と、大阪市東成区の会社員(27)運転の四輪駆動車が出合い頭に衝突。ワゴン車はさらに現場から西に約200bの交差点付近で、大阪市営地下鉄中央線森ノ宮駅の2番出入り口に突っ込んだ。ワゴン車は階段を約10b転げ落ちたところで止まったが、同乗者の男性(35)が頭などを強く打って意識不明の重体。会社員と、同乗者の男性(25)も頭などに軽いけがをした。通行人らにけがはなかった。
 東署の調べでは、中古車販売業者は当時酒に酔っていたといい、交差点を南へ左折しようとして曲がりきれず、地下鉄出入り口に突っ込んだとみられる。(朝日新聞 夕刊)
■2010年夢の交通システム 運輸省懇談会が報告書 電車の混雑TVで確認・乗り場教える改札パネル・すいてるルート携帯で検索
 自宅のテレビで電車の混雑状況をチェックする。駅でICカードを改札パネルにかざすと、「2番ホームに進んでください」と自動音声が流れる−10年後には、こんなSF映画のような交通システムが完成するかもしれない。運輸省技術総括審議官の私的懇談会「2000年代の交通運輸技術についての懇談会」(座長=井口雅一・日本自動車研究所所長)が、2010年へ向けた交通運輸技術の方向を示す報告書をまとめた。鉄道、自動車、航空など各部門で開発中の技術を、情報通信技術の活用でネットワーク化することなどが盛り込まれている。運輸省は30日に報告書を運輸技術審議会に諮問し、具体化への道を探る。
 懇談会は報告書の中で、21世紀初頭の鉄道・自動車システムの姿を「サイバーレール・システム」と称し、こんな予想をしている−。
 ■ ■ ■
 「取引先との約束は午後3時だったっけ。何時に家を出ようかな」。テレビの画面を交通情報チャンネルに合わせると、これから乗ろうとする電車の各車両の混雑状況が画面に。さらに、3時間後の混雑予測まで分刻みで出てくる。「あと20分ぐらいして出ると、座れそうだな」。コンピューターを操作し、自分が乗る列車の情報をICカードに書き込んだ。
 駅へは自分の車で行く。省エネルギーで排出ガスが少ない1、2人乗りの次世代超小型自動車だ。出かける前に、テレビで駅の駐車場の空き具合や周辺の渋滞情報などをチェック。駐車場に入って車を降りると、車が自分で空きスペースを探して停車した。
 ■ ■ ■
 改札口に駅員はいない。ICカードを改札のパネルにかざすと、自分が乗ろうとする列車の情報がパネルに表示され、「2番ホームに進んでください」と自動音声が流れた。
 そのとき、突然パネルにダイヤの乱れ情報が入った。乗ろうと思った列車が止まっている。トラブルがあったようだ。「困ったなあ。3時に間に合うかな」
 ダイヤの乱れは、踏切で自動車が立ち往生したためだった。列車は自分でその自動車を検知し、急ブレーキをかけることなく、手前で自動的に停車し、事故には至らなかった。
 ■ ■ ■
 携帯電話で代替ルートを検索する。ダイヤの乱れを受けて変更された列車の運行スケジュール、乗り継ぐバスのスケジュールや所要時間などが刻々と画面に表示された。リニアモーターカーを利用するのが、一番早そうだ。
 近くにいた会社員風の男性は、「デュアルモードバス」を利用するという。一般道路では通常のバスと同じだが、高架の専用走行路にはレールが敷いてあり、車輪に取り付けられた案内装置がレールに沿って自動走行する仕組み。渋滞の影響を受けずに済む。電車とバスの中間のようなものだ。
 リニアモーターカーは少々遠回りのルートだが、新幹線よりも速いスピードで走る。無事、3時までに到着し、仕事を終えることができた。(朝日新聞 夕刊)
28日■常磐新線の沿線開発 事業用地「借りればいい」 発想の転換を、地主たちの提案
 東京・秋葉原と茨城県つくば市とを、高速鉄道で45分で直結する−常磐新線は1993年の着工から7年がたった。鉄道と沿線開発がセットとなった事業への投資額は、2025年までの30年間で7兆2000億円にのぼる。都市間鉄道としては「最後」といわれる大規模プロジェクトだ。2005年度の開業を目指し、着工率は43%までこぎつけた。だがバブル経済崩壊で地価は大きく下落し、あおりで先行きには不安も漂う。地価上昇をあてにしてきた開発用地の「先買い」よりも、地価変動の影響が少ない長期借地方式を提案する地主グループが、つくば市に現れた。
■のどかな田園
 常磐新線を手がける第三セクター「首都圏新都市鉄道会社」にとって、気になるアンケート結果がある。同社などが首都圏の住民630人を対象に実施した。
 「常磐新緑をまったく知らない」が67%。「今後住みたい沿線」のイメージを聞くと「安全」「快適」が上位。だが常磐新線の場合、それらは下位で、「のどか」「のんびり」という田園を思わせる言葉が上位を占めた。
 バブル崩壊で都市部でも地価が下落し、安くなったマンションの売れ行きが伸びている。沿線の宅地の売れ行きが開発のカギを握るこのプロジェクトにとって、「イメージ」は重要だ。
 同社の水田嘉憲社長は今月15日、東京都内で開かれた常磐新線プロジェクト推進協議会の定例総会で「新しい路線名を考えたい」と語った。今年度中に新名称を決め、イメージ向上に力を入れる。
 東京・上野から水戸市の方面へ走るのは現在、JR常磐線だけだ。並走する私鉄がなく、ラッシュ時の混雑率は最高220%にもなる。その緩和のため、運輸政策審議会が「常磐新線の整備は緊急の課題だ」と答申したのは85年のことだ。東京都と茨城、千葉、埼玉の3県が新線建設促進協議会を結成し、89年には住宅地開発と常磐新線の建設を同時に進める通称「宅鉄法」が施行された。
 開業までの鉄道建設の事業費1兆500億円のほとんどは、第三セクターが沿線自治体からの借金でまかなう。開業後に運賃収入などで返済し、2020年度には単年度で黒字に転じる計画だ。
■土地神話崩れ
 一方の宅地開発は、1都3県と都市公団などが土地区画整理事業によって約3300fを確保する予定で、用地の先行取得を進めている。沿線の計画人口は約26万人。開発手法は「先買い」型の土地区画整理事業と呼ばれ、順調に土地が売れ、人口が増えるという前提に立った事業だ。
 ところが、バブル崩壊で、東京圏の地価は新線着工の前年の92年から下落に転じた。東京の都心の住宅は値下がりして売れるようになったが、茨城、千葉県などの住宅の売れ行きは落ちた。新線にとっては逆風だ。
 常磐新線の開通を最も心待ちにしているのは、東京から一番遠い茨城県だ。沿線全体の開発面積の半分に当たる1700f、計画人口の4割の11万人は茨城県内。県は89年から1000億円余りを投じて、約400fを先買いした。大半は県土地開発公社が銀行から借り、年間の金利だけでも数十億円。当時の価格はつくば市で1平方b当たり平均2万8000円。金利などを上積みすると、10万円以上で売らないと採算が合わない。
 「先買い」型の土地区画整理事業は、@区画整理に先立って県や都市公団が地主から土地を買うA区画整理をした上で、民間や地元自治体に売るB区画整理によって土地の利用価値(地価)が上がるから、買収費や金利などのコストは回収できる−という仕組みによって成り立つ。
 土地神話の時代には、黙っていても先買いした土地の価格が上がった。しかし神話が崩れ、それはかなわぬ夢となった。
■緑地も確保
 茨城県のなかでも新線のターミナル駅ができるつくば市は、新線開発に占める比重が大きい。市内の開発面積(1400f)、計画人口(8万8000人)は、いずれも県全体の計画の8割に達する。
 現在、県や都市公団は先買いした土地を市に売る交渉を進めている。市の負担は総額1000億円余りとされ、市の一般会計予算の約2倍に上る。
 「市の財政を考えれば、区画整理事業の畑地を県や公団からすべて買うのではなく、一部を地主から直接借りればいい」と市に提案している約20人の地主グループがいる。国の研究機関に勤めている酒井泉さん(51)がその代表だ。
 小・中学校や環境緑地などの公益用地について、地主と市が50年以上の長期貸借契約を結ぶ。地主が市に払う固定資産税は地代と同額にする。公益目的の長期貸借なら、国に払う相続税は現行法でも軽減できるはずというのが、提案の内容だ。固定資産税などの負担に悩む地主たちの節税策でもある。
 市側は「地主グループの長期借地案なら県や都市公団から土地を買うよりも市の年間負担はぐっと少なくて済む。だが、県や公団との交渉で買い取り価格を安くできれば、どっちが得だろうか」と迷う。相続税の軽減については、大蔵省に頼んでみる必要があるという。
 地主グループの提案は、自治体が開発用地を確保する時の発想の転換を促している。「先買い」型だと財政負担面から公園や緑地の確保は後回しになりがちだが、長期貸借だと緑地などを確保しやすくなり、街づくりで「環境の質」を高められる。
 地価の高騰期に土地を先買いした開発事業は、どこも地価の下落で採算を取るのに四苦八苦している。常磐新線のケースで地主グループの提案が実現すれば、及ぼす影響は大きい。(清原 政忠)(朝日新聞)
29日■阪急の線路に自転車
 28日午前4時50分ごろ、阪急京都線の正雀発梅田行き普通電車(7両編成)が十三駅を出発直後、線路上に自転車が放置してあるのを運転士が発見。急ブレーキをかけたが自転車を約80b引きずり、電車は約4分間停車した。乗客らにけがはなく、後続にも影響はなかった。
 淀川署の調べでは、前日の最終列車が現場を通過した際には自転車はなかったという。線路わきにはフェンスが張られており、同署は悪質ないたずらとみて往来危険容疑で調べている。(京都新聞)
■平均遅れわずか24秒 9年連続で1分切る 東海道新幹線
 1日285本もの列車が走る東海道新幹線について、1999年度の1本当たりの平均遅れ時間は24秒で、9年連続し1分を切ったことが、29日分かった。
 最高時速270`、約4分間隔の運転という過密ダイヤの中での好成績は世界の高速鉄道でもトップクラス。JR東海は「保守点検など日ごろの努力の結晶」と胸を張るが、大きな遅れが出るような自然災害がなかったことも一因のようだ。
 「平均遅れ時間」は1年間の遅れの合計時間を総運転本数で割った数値。秒単位で運行される新幹線の信頼性を示す指針として、東京駅と新大阪駅で遅れをカウントしている。
 国鉄時代には2分を超えた年もあったが、台風の直撃で路盤が流失、終日ダイヤが大混乱するなどトラブルが多発した90年度の後は、軌道や架線の強化、関ケ原付近の雪害対策などが功を奏して1分を割るタイムを更新中。
 特に97年度からは18秒、21秒、24秒と3年連続で30秒を切る高い水準を維持している。(京都新聞 夕刊)
■京都駅の新幹線ホーム 案内板が一時故障
 29日午前8時5分ごろ、京都市下京区のJR京都駅で、新幹線の上りホームとコンコースの計8ヵ所の列車案内板が「調整中」と表示したまま動かなくなった。駅員たちが案内にあたり、約35分後に復旧した。JR東海によると、下りホームの案内板は正常に作動していたといい、原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■USJ玄関口 「ユニバーサルシティ駅」 JRに近く申入れへ
 来春開業予定の米国映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(54f、大阪市此花区)の玄関口、JR桜島線の新駅の名称が「ユニバーサルシティ駅」で固まった。USJなど新駅周辺の関係機関が近くJR西日本に申し入れ、正式決定する。
 テーマパークの名前を冠した駅名としては、「ハウステンポス駅」(長崎県・JR大村線)などがある。
 新駅はJR桜島線の安治川口−桜島間(1.7`)のほぼ中間点にでき、USJまで徒歩約5分と最寄り駅になる。建築家の安藤忠雄氏設計の帆船を思わせる奇抜なデザインの駅舎がほぼ完成している。新駅の開業も、USJの開業に分わせる計画だ。
 USJはユニバーサルスタジオ(米国)の初の海外進出で、ハリウッドとフロリダに同様のテーマパークがある。「ユニバーサルシティ」の駅名は、米国ではユニバーサルスタジオ周辺の商業施設を指す愛称として親しまれているという。
 USJ側は名称使用料を請求しない見通しで、「ユニバーサル」を駅名に入れることでイメージアップになると見込む。(朝日新聞 夕刊)
■新聞勧誘員が列車妨害容疑 警視庁が逮捕
 西武池袋線の線路内に火をつけた雑誌などを投げ込み、列車を止めるなどしたとして、警視庁目白署と鉄道警察隊は29日、東京都豊島区西池袋二丁目、新聞勧誘員本多清二容疑者(37)を威力業務妨害容疑で逮捕した、と発表した。
 調べによると、本多容疑者は昨年12月14日から5月9日までの間に計14回、線路わきにある自宅アパートの2階の窓から線路に向けて、火をつけた雑誌や新聞を投げ込み、列車の運行を妨害した疑い。
 本多容疑者は「仕事がうまくいかず、むしゃくしゃしてやった」などと話しているという。(朝日新聞 夕刊)
30日■案内板、故障相次ぐ 京都駅の新幹線ホーム
 29日朝、新幹線上りホームなどで一時、列車案内板が動かなくなった京都市下京区のJR京都駅で、同日午後3時50分ごろにも、新幹線上下ホームとコンコースの全12ヵ所の列車案内板が停止、連動している自動放送による列車案内もできなくなった。
 約40分後に復旧。列車運行には影響はなく、駅員たちがマイクなどで案内したため、乗降客に混乱はなかった。
 JR東海は、電気系統の故障が原因とみて調べている。(京都新聞)
■バス運転手が覚せい剤使用 伊丹市営、容疑で逮捕
 兵庫県警薬物対策課と伊丹、川西両署は29日、伊丹市交通局のバス運転手中川裕之容疑者(36)=大阪府池田市天神二丁目=を覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで逮捕した、と発表した。
 調べでは、中川容疑者は5月中旬ごろ、覚せい剤を使用した疑い。県警が開設している「覚せい剤110番」に寄せられた情報をもとに同課などが捜査。任意同行を求め尿検査したところ、覚せい剤が検出されたため、26日未明、緊急逮捕した。
 伊丹市交通局の林泰三・交通局次長は「乗客の生命を預かる仕事上、事実なら大変なことだ。研修などで指導を強化し、再発防止に努めたい」と話している。(朝日新聞)
■国労不採用問題 JRの法的責任問わず 解決案 与党・社民きょう合意
 1987年の国鉄分割・民営化の際、国労組合員ら1047人がJRに採用されなかった問題について、自民党など与党3党と社民党は29日、「国労はJRに法的責任がないことを認め、臨時大会で決定する」ことなどを条件に再雇用などを検討することを柱とした解決案をまとめた。国労も同日、中央執行委員会を開き、これを了承した。与党、社民党の責任者や国労3役らが30日に国会内で会談し、この案で正式に合意する。JR側には今後、与党が交渉への参加を要請する。これにより、13年間にわたるJR不採用問題は解決へ向かう公算が大きくなったが、国労内部には合意案に対する反発も強く、最終決着に向けては蹄折も予想される。
 与野党の関係者によると、合意案は@人道的観点から、自民党、公明党、保守党、社民党は以下の枠組みで解決のため努力することを確認するA国労がJRに法的責任がないことを認める。国労臨時大会で決定する 与党からJR各社に対し、国労の各エリア本部等との話し合いを開始し、人道的観点から国労組合員の雇用の場の確保などを検討してほしいと要請するC社民党から国労に対し、臨時大会後、少なくともJR発足時における国鉄改革関連の訴訟を速やかに取り下るよう求めるH与党と社民党との間で、再雇用されない人などに対する和解金の位置づけや額などについて検討する−などとなっている。
 国労は29日の中央執行委員会でこの合意案について論議。反対論もあったが、最終的に了承した。ただ、JRに法的責任がないことや訴訟取り下げを認めることについては「全面降伏だ」との反発もなお強く、7月にも開かれる臨時大会が粉糾することも予想される。
 国労組合員の新たな採用人数や行き先、復帰の基準のほか、和解金の対象や金額、財源なども未定だ。
 JRの不採用問題は、東京地裁が98年、JRの不当労働行為を認めた中央労働委員会の救済命令を取り消したことが転機となった。国労は早期解決に向けての現実路線への転換を迫られ、99年3月の臨時大会で国鉄改革法を承認、和解に向けて与野党への働き掛けを重ねていた。(朝日新聞)
■国労組合員不採用問題 JRに法的責任なし 与党と社民合意 解決へ協議入り
 国鉄民営化に伴う国労組合員らのJR不採用問題で、与党3党と社民党は30日、国労がJRの法的責任がないことを認めることを前提に問題解決に向けて具体的な協議に入ることで合意した。
 合意で13年間にわたった問題は解決に踏み出す可能性が強まったが、JRの抵抗のほか、国労内部にも異論があることから決着には曲折も予想される。
 与野党責任者によると、合意内容は、人道的観点から問題のすみやかな解決のため努力することを確認。国労がJRに法的責任がないことを認め、臨時大会で決定するとしている。
 その上で解決の手順について@与党からJRに対し、国労との話し合いを開始し、国労組合員の雇用の場の確保などの検討を要請するA社民党から国労に対し、少なくともJR発足時の国鉄改革関連の訴訟取り下げを求めるB与党と社民党の間で、和解金の位置付け、額などについて検討する−としている。
 国労は29日の中央執行委員会で与党と社民党との合意内容を了承する方針を確認。7月にも臨時大会を開くという。
 JR不採用問題では昨年5月、与党3党と社民党が問題解決に努力するとの談話を発表。国労は政治の場での話し合い決着を求めたが、自民党側はJRに法的責任がないことを国労が認めることを新たな条件としたため、難航していた。(京都新聞 夕刊)
■バスに揺られて やさしさ乗せ天保山へ
 晴れた昼下がり、JR大阪駅前黄色の6番乗り場。大勢の人がバスの到着を待っている。ほとんどが高齢の人たちだ。12時45分に、「幹線88号系統天保山行き」のバスが入ってくる。お年よりが多いこともあって、乗車の列はなかなか進まない。
 20余りの座席は既に満席。多くの人が立っているが、そこにおばあさんがひとり乗ってこられた。すかさずピンクのTシャツを着たお嬢さんが席を譲る。すがすがしい光景だ。省エネのため、バスはアイドリングをストップしている。心持ち車内が蒸し暑い。発車1分前、エンジン始動、エアコンの心地よい冷風が車内を駆けめぐる。
 バスは梅田新道から市役所前を経て淀屋橋交差点で右折する。市役所前のバス停は最も左側。ここから最も右寄りの右折レーンには行けないので、そのまま交差点の中に入り、信号が変わると交差点内を大回りして右折する。バスならではのやむなぎ右折方法だ。
 バスは土佐堀通へ向かう。隣のおばあさんが「兄ちゃん、バスは具合ええねん。地下鉄みたいに階段ないしな。どこ走ってるかわかるしなあ。わて、買いもんはいっつもバスや」。おばあさんは、背後に銀色に光る大阪ドームが見える境川で降りていかれた。バスはお年よりに優しい乗り物だと痛感した。
 頭上を地下鉄中央線が走るみなと通りをバスは快適に走る。港を経て大きな観覧車の真下、ベイスポットの天保山ハーバービレッジへ到着した。カップルが楽しそうに降りていく。海遊館やサントリーミュージアムなど、一日ゆっくり楽しめる。JR大阪駅から約50分の旅だ。(日本バス友の会関西支部長 中尾 晋也)
 大阪市交通局幹線88号系統 JR大阪駅前発着。日中7分から10分間隔で運行。運賃は片道大人200円、こども100円。06-6582-1400。(朝日新聞 夕刊)
31日■JR山陰線・京の新駅 名称は「円町」駅 二条−花園間複線化も 9月23日開業
 JR西日本と京都市は30日、JR山陰線の二条駅−花園駅(約2.1`)間の複線化と、途中の京都市中京区西ノ京円町に建設中の新駅を、9月23日から開業すると発表した。新駅の名称は「円町」駅となる。複線化によって、京都駅−園部駅間で快速が増便できるなど、スピードアップが図れる。
 同区間は市の立体交差化事業の一つとして、1996年3月に単線高架化された。97年度からは総工費98億円かけて、複線化と地元要望の強かった新駅設置工事を行っている。丸太町通西大路西側に位置する「円町」駅は、高架下にガラス張りの駅舎と、8両編成に対応した165bのホームからなる。普通電車が停車し、1日約4000人の乗客を見込んでいる。運賃は、同駅から京都駅までが180円、大阪駅が820円。
 ホームは、町家をイメージしたかわら屋根風に仕上げ、駅北側に約760平方bの駅前広場や、高架下にバイクを含め750台分の駐輪場などを設ける。
 またJRは、複線化に伴う秋のダイヤ改正作業で、園部駅−京都駅間で、朝の通勤時間帯に京都駅行き快速を運行し、亀岡駅−京都駅間で終日、1時間当たり普通を上下各1本ずつ増発することなどを検討しているという。(京都新聞)
■再雇用協議要請へ JR不採用問題 与党・社民が合意
 国労組合員らのJR不採用問題をめぐる与党3党と社民党、国労幹部などの会談が30日、国会内で開かれ、国労が「JRに法的責任がない」と臨時大会で認めることを条件に、@与党はJRに対し、国労と組合員の再雇用などを協議するよう要請するA社民党は国労に対し、国鉄改革関連の訴訟を取り下げるよう求めるB再雇用されなかった人などへの和解金の趣旨、金額などについて与党と社民党で検討するなどで正式に合意した。
 会談後、記者会見した自民党の甘利明副幹事長(前労相)は「解決に向けて大きく前進することを期待する。最大のハードルは越えた」、社民党の浜田健一政審会長は「必ず解決する」と述べ、それぞれ合意の意義を強調した。
 国労も合意を受けて、「解雇された闘争団員、家族の筆舌に尽くせない辛苦を思うとき、政治の場で解決のための合意がされたことは、限りない勇気と希望につながる。早期解決をはかるため、全力を挙げる決意を明らかにする」との声明を発表した。(朝日新聞)
■地下鉄職員ら仮眠時間中 飲酒、新たに284人 大阪市交通局 上司27人も処分
 大阪市営地下鉄の保守点検職員らが宿直勤務中に飲酒し、処分された問題で、大阪市交通局は31日、あらたに地下鉄検車場の職員ら284人が仮眠時間中に飲酒していたことが分かった、と発表した。同局は同日付で職員を訓告から厳重注意までの処分にするとともに、監督責任として上司27人も処分した。
 飲酒していたのは、深夜勤務を終えて翌早朝からの勤務までの間に仮眠を取る職場計54ヵ所のうち、車両課検査係や、城東区の車両管理事務所に所属する4検車場など計10ヵ所の職員。午前零時−1時に勤務を終えて翌早朝までの間に仮眠室で缶ビール1本程度を飲んでいたという。処分内容は、主任や職長ら20人が訓告、副職長ら85人が厳重注意など。監督責任として、課長級7人を厳重注意にするなどした。運転士、車掌は含まれていないという。葛本恵英・同市交通局総務部長は「仮眠時間は勤務時間外とはいえ、あってはならないこと。職貝指導を徹底したい」とし、謝罪した。
 同局の飲酒問題は3月に新交通システム・ニュートラムで発覚し、4月に職員と上司計378人を処分した後も内部調査を続けていた。(朝日新聞 夕刊)