2000(平成12)年 4月


1日■電車と衝突し車の女性死亡 近鉄奈良線(朝日)
  ■声 親切さわやか電車内の光景 会社員 西野 信一(大阪府堺市 64歳)(朝日)
  ■100円バス 気軽な「足」発車(京都)
  ■心新たに2000年度(抜粋)(朝日)
  ■ウイークエンド経済 ホンマかいな?小渕さん リニア中央新幹線 浮上のメド立たず(朝日)
2日■100円バス発車オーライ 京都市内中心部を循環(朝日)
  ■京都市人事 1日付け(抜粋)(朝日)
  ■京都市の人事異動(抜粋)(京都)
3日■市バス乗客が転倒(京都)
  ■鉄製の塊が歩道に落下 明石 JR山陽線の架道橋(朝日)
4日■バスに揺られて ぶらり大阪市内めぐり(朝日)
5日■阪急電に社長派遣要請 第一ホテル 230億円債務超過へ(京都)
  ■窓 非効率感じる市バスの運行 南区・豊田和之(学生・23)(京都)
6日■窓 嵐電開通90年 時代走り続け 長岡京市・楠本 実(無職・82)(京都)
  ■新幹線車両所事件 「トンネル内爆破狙った」 大柴容疑者再逮捕へ(朝日)
  ■井上被告判決理由要旨 地下鉄サリン(京都)
  ■日帰りスポット 加悦SL広場 阪神間疾走の陸蒸気 珍しい25車両を展示(京都)
  ■女性が電車にはねられ死亡 枚方、京阪の踏切(朝日)
7日■大鉄局跡地に商業ビル 建設工事13日スタート(京都)
  ■営団地下鉄 台車に亀裂 運輸省が実態把握へ(京都)
  ■井上被告への判決理由要旨 地下鉄サリンなど(京都)
  ■梅小路機関車館と英鉄道館姉妹提携 汽笛の中調印(京都)
  ■レール折れ28本に遅れ JR山陽線(朝日)
8日■信楽事故 3被告の有罪確定(京都)
  ■タカラジェンヌ美声で天気予報 ホームページに話し言葉で 学研都市の研究所など共同開発 阪急電鉄主要駅 10日スタート(京都)
  ■大正期の木造貨車走るぞ 募金で買い取り、あす披露 加悦SL広場(京都)
  ■鉄道発展へ日英提携 梅小路蒸気機関車館など 世界最大ヨーク博物館と 京都で調印式(朝日)
  ■タカラジェンヌの天気予報 阪急電鉄HP登場 1日3回更 新音声合成技術で(朝日)
  ■緊急ブレーキが作動 東海道新幹線遅れる 異常は見つからず(朝日)
  ■被告3人の有罪が確定 信楽鉄道事故(朝日)
  ■ミニSL「若鷹号」お披露目 トロッコ嵯峨駅に展示 早速、記念最影も(京都)
  ■わき見運転、電車追突 JR網干電車区 先月、引き込み線で(朝日)
9日■横浜 地下鉄台車に亀裂 運輸省 全国に点検指示(京都)
  ■第二の門出だ 「SL若鷹号」 トロッコ嵯峨駅に(朝日)
  ■住金製台車にひび 横浜市営地下鉄 全国の同型、緊急点検へ(朝日)
  ■男性飛び降り新幹線に遅れ 豊橋駅、1万人影響(朝日)
11日■新幹線も亀裂点検 住金製台車使用(京都)
  ■検証 次世代の路面電車(朝日)
  ■信号トラブル 電車が運休 JR関西線(朝日)
  ■京都ハイカラ探訪 旧国鉄二条駅舎 下京区観音寺町・SL博物館 山陰への旅、いざない1世紀(京都)
  ■電車起動せず 後続3本運休 JR山陽線上郡駅(朝日)
12日■新幹線車両所事件 容疑者を再逮捕 爆発物を仕掛けた疑い(朝日)
  ■トンネル壁をレーザー検査 JR東日本 撮影車公開(京都)
13日■特殊信号作動 特急が急停止 姫路、JR8本遅れ(朝日)
14日■携帯使用禁止へ JR東日本 17日から ペースメーカー悪影響(京都)
  ■JR西日本 248ヵ所に脱線防止策 ガード、安全レール設置(京都)
  ■放置自転車解消に弾み JR西大路駅 北側にも駐輪場新設(京都)
  ■満員電車は禁ケータイ JR東 電源オフ呼びかけへ(朝日)
  ■カーブ24ヵ所 新たに安全策 JR西日本(朝日)
  ■配線ショート レールから煙 地下鉄御堂筋線(朝日)
  ■松田社長、退任へ JR 東日本 後任大塚氏(朝日)
15日■JR東日本 新社長に大塚氏 政府と最終調整 松田社長は会長に(京都)
  ■JR室蘭線の復旧が本格化 有珠山噴火(京都)
16日■近江今津で停車せず 特急・雷鳥(京都)
  ■特急「雷鳥」が停車駅を通過 滋賀・近江今津駅(朝日)
  ■「こだま」の窓 約10aのひび JR東海、原因調査(朝日)
17日■電車に飛び込み死亡 阪急西向日駅(京都)
  ■「ガタゴト」乗り心地は最低のでも トロッコ列車健在 三重・紀和 湯治客送迎に活躍 元運転士、2度目のハンドル(京都)
  ■青鉛筆(朝日)
18日■特急が牛と衝突 JR福知山線(京都)
  ■窓 やめてほしい駅構内の宣伝 甲西町・鈴木 強(事務員・49)(京都)
  ■電車にはねられ死亡(京都)
  ■日比谷線事故 「輪重比」最大30% 検討会「脱線の一因」と重視(朝日)
  ■人生第二幕 屋根裏の”銀河鉄道”駅長 満田 忠雄さん(62) 少年時代の夢とロマンを実現 レール持って”出前運転会”(京都)
  ■電車で迷惑 ケイタイ注意 大半やめたがダンマリ派も 「急ぎだったから」 車掌ら黙認も(朝日)
19日■第一ホテル支援で阪急電鉄、社長派遣も(京都)
  ■「駸々堂」旧京宝店に阪急が直営の書店(京都)
  ■第一ホテル 阪急、再建支援へ 電鉄社長表明 社長派遣の意向(朝日)
  ■鉄道建設・運営分離を 運政審、導入求め調整(朝日)
  ■松田副社長 社長昇格へ 日本車両製造(朝日)
20日■福知山線事故原因 架線と離れパンタ破損(朝日)
  ■黒部の春ひらく アルペンルート全線開通(京都)
  ■京都市バスのミニカー”発車” 交通局が限定発売(京都)
  ■泉北高速 落雷で停電 36本が運休(朝日)
21日■地下鉄北大路駅と阪急桂駅にも開設 京都市の証明書発行コーナ(京都)
  ■JR完全民営化 「早くとも来年」 西日本社長が見通し(朝日)
  ■旧国鉄本社跡地を4000億円で再開発 東京・丸の内、6社で(朝日)
22日■JR旅客6社 GWの予約3%減 混雑ピークは3、5日(京都)
  ■JR、京阪、阪急などの7駅に 7000台分の駐車場 小売店に 設置義務強化も 2010年までに京都市(京都)
  ■京都までの往復運賃 駐車場料金とセット JR東舞鶴など3駅 24日から販売(京都)
  ■工事差し止め監査請求却下 地下鉄北港テクノ線(朝日)
  ■下りピークは3日 GWのJR予約状況(朝日)
  ■快走!チョロQ「京都市バス」号 限定8000台・29日から発売(朝日)
  ■信号機故障 7800人に影響 JR河瀬駅(京都)
  ■踏切に押し出され 衝突、4人が死亡 米、殺人容疑で男逮捕(京都)
  ■踏切に車押し出され列車に衝突 米で女性ら4人死亡 殺人容疑で男友達逮捕(朝日)
24日■こいのぼりで新幹線遅れる パンクグラフに付着 上下19本に遅れ 山口(京都)
  ■レトロ車両が大集合(京都)
  ■待望の循環バス運行へ 滋賀(京都)
25日■市バスミニカー快走中… チョロQ 通販に申し込み殺到 「本業も回復して」 交通局(京都)
  ■バスに揺られて 乗り降り自由 札幌一周(朝日)
26日■大阪市交通局 宿直飲酒は324人 管理職70人含め処分へ(京都)
  ■営団地下鉄事故 脱線当時の状況再現 運輸省・鉄道事故調査検討会 現場で走行試験(京都)
  ■宿垣中324人が飲酒 大阪市交通局 近く処分へ(朝日)
  ■脱線現場で未明走行実験 日比谷線事故(朝日)
27日■山形新幹線台車も亀裂(京都)
  ■水彩画や模型でたどる 鉄道百年ファン魅了 梅小路蒸気機関車館(京都)
  ■新幹線でも台車に亀裂 「つばさ」で2台(朝日)
  ■線路ずれ あわや脱線 大型トラック激突 乗客150人 直後に列車通過 高架橋の上 40b JR姫新線(京都)
  ■衝突、線路曲がる 姫新線で大型車 直後に列車、無事通過(朝日)
  ■踏切で脱輪 列車遅れる 容疑の市職員逮捕 奈良(朝日)
28日■京都市「100円バス」 1日当たり800人利用(京都)
  ■阪急電鉄 池田銀行 駅構内にATM設置 新会社設立合意 9月から、まず40駅に(京都)
  ■東海道新幹線が受賞 米学会が「歴史的偉業」(京都)
  ■JRに残業代支払い命じる 請求訴訟で東京地裁(京都)
  ■溶接ミス原因か 地下鉄堺筋線レール切断 「全くの想定外」 大阪市交通局(朝日)
  ■貨物鉄道復活で対立 ベルギー「早く復活を」 オランダ「まず自然保護」 港の競争絡む?(朝日)
  ■声 子供を連れてバスに乗って 主婦 鳥山 美雪(石川県 35歳)(朝日)
  ■株主総会 JR西 崩落事故に質問集中 厳しい声続出(京都)
  ■勤務中飲酒で378人を処分 大阪市交通局(朝日)
29日■さあGW リュック姿や海外組も JR京都駅(京都)
  ■住金工業製台車 亀裂発見問題 近畿の車両は異常なし(京都)
  ■タイムアングル 丸太町通鴨川丸太町橋 市電の延長開通で鳥居は姿を消す(朝日)
30日■元オウム真理教幹部 林泰男被告の判決要旨(京都)
  ■福祉バス市に贈呈 かたつむり大作戦始まる 奨学金も24人に(京都)
  ■「市バス待ち」苦になりません チョロQ に長蛇の列 ファン はや午前3時から わずか5分で”満員”(京都)
  ■窓 路面区間やめぜひ地下鉄に 八幡市・松尾 一郎(団体職員・59)(京都)
  ■女『ぽっぽや』出発進行 能力に男女差なし(朝日)



1日■電車と衝突し車の女性死亡 近鉄奈良線
 31日午後8時50分ごろ、奈良市西大寺小坊町の近鉄奈良線あやめ池6号踏切で、奈良発難波行き快速急行(10両編成)が乗用車と衝突。乗用車は電車5両目の下に巻き込まれ、運転していた女性が車内に閉じこめられた。消防隊員らが約2時間後に救出したが、女性はすでに死亡していた。電車の乗客約600人は約1時間、車内に閉じこめられたが、けがはなかった。
 奈良線は上下線とも大和西大寺−東生駒間で不通になり、近鉄はこの区間に臨時バスを走らせて振り替え輸送をした。
 奈良西署の調べでは、現場は遮断機と警報機のある踏切で、乗用車が踏切に入ったとき、遮断機は下りていたという。(朝日新聞)
■声 親切さわやか電車内の光景 会社員 西野 信一(大阪府堺市 64歳)
 先日、大阪の地下鉄に乗りました。朝の9時ごろで座席はいっぱいでしたが、車内はすいていました。私はドアのそばに立っていましたが、次の駅で、白髪の見るからに弱々しい小柄な老婦人が乗ってきました。
 車内を見て空席がないため、私の立っているドアのそばの手すりの所に来られました。だれか席を譲ってあげる人はいないのか、と思い、周囲を見ましたが、だれ一人としてこの老婦人を意識している人はいないようです。
 電車は動き出しました。老婦人は倒れそうになりながら手すりにしがみついています。その時、同じ車両の前方から40歳くらいの男性が小走りで近づいてきて「おばあちゃん、こちらへ」と、わざわざ呼びに来たのです。
 老婦人は、その人に手をひかれて前のほうへ歩いて行きました。座席には大きなカバンが置いてあり、それを持ち上げると老婦人を座らせて、自分はドアのほうへ立ち去りました。老婦人は、その男性に手を合わせておられました。
 この間、わずか1分足らず。まるで、さわやかな寸劇を見ているようで、私には忘れられない光景となりました。(朝日新聞)
■100円バス 気軽な「足」発車
 京都市交通局は1日、市内中心部を一律100円で循環する市バスの運行を始めた。午前10時、中京区の市役所前を出発した始発の車両には、行列をつくって待っていた市民や観光客らが乗り込み、気軽に使える新しい「足」の使い勝手を試していた。
 100円バスの導入は、2001年度に予想される乗合バス事業の規制緩和に備えるとともに、繁華街への車の乗り入れ抑止を狙う。1月に運輸省に申請し、3月15日に認可された。公営交通では東京都、札幌市に次いで3番目。
 スタート前の式典には関係者約300人が出席。車体に「100円」の標識板が輝く車両の横で、桝本頼兼市長が「市バスの経営環境は厳しいが、サービスに徹します」とあいさつした。
 御池通に現れた「一番バス」は、待ちわびたファンらで満員になった。利用客は、四条通の百貨店前などで乗り降りし、「これで100円なら値打ちがある」と話していた。
 100円バスの運行ルートは、市役所前から左回りに烏丸御池−四条烏丸−四条河原町と通り市役所前に戻る3.4`。停留所は15ヵ所。来年3月31日までの土日曜と祝日に、午前10時から午後4時50分の最終まで、10分おきに1日42便走る。交通局では1日1000人余りが利用すると見込んでいる。(京都新聞 夕刊)
■心新たに2000年度(抜粋)
 新年度がスタートした。今年は「初日」が土曜日のため、なんとなくのんびりした空気がただよう。しかし不況からの脱却を目指す百貨店の入社式では、期待と不安のなか、若者たちが社会人としての一歩を踏み出した。チャイルドシートの着用義務化も始まり、さっそく買いに出かける人の姿もあった。
・新工場 職員ら発足式
 JR西日本が兵庫県太子町で建設を進めていた網干総合車両所が完成し、1日、同車両所で発足式があった。約100年間、主力工場として機能した鷹取工場(神戸市須磨区)が3月末で閉鎖したのに伴い、同社の新しい工場拠点となる。
 網干総合車両所は、JR山陽線網干駅の西側に隣接し、敷地面積は約13万平方b。発足式には、JR西日本の金井耿鉄道本部長や同車両所の職員ら約550人が参加し、新工場のスタートを祝った。(朝日新聞 夕刊)
■ウイークエンド経済 ホンマかいな?小渕さん リニア中央新幹線 浮上のメド立たず
 「東海道新幹線は構想公表の8年後に開業していますが、もともと昭和初めに計画し、用地も買っていたわけで…」。リニアモーターカーによる中央新幹線構想について聞こうとJR東海を訪ねると、のっけから東海道新幹線の経過説明が延々と続いた。リニアだけが時間がかかっているわけではない、と強調するばかりで、具体的な見通しは聞けなかった。
 超伝導磁気浮上式リニアの研究は62年に始まった。73年には東京から甲府、名古屋、奈良経由で大阪までの500`程度を結ぶ中央新幹線の基本計画が決定。これをリニアで実現しようというJR東海は90年に山梨県の実験線建設に着手した。東海道新幹線の輸送需要が脹らみバイパスとなる中央新幹線に期待が集まっていた。
 ところが、輸送需要はバブル崩壊で低迷する。今年3月初め、運輸省の実用技術評価委員会が「実用化に向けた技術上のめど」をつけるため、3年間にわたる山梨実験線での走行試験の報告をまとめた。結果は、コストを踏まえると、さらに5年の検証期間を要する、というものだった。これまでの総投資額は2500億円。さらに建設費は、今のところ1`当たり110億円かかる。結局、計画は宙に浮いたままだ。(朝日新聞 夕刊)
2日■100円バス発車オーライ 京都市内中心部を循環
 京都市の中心部を走る市交通局の「100円循環バス」が1日から運行を始め、中京区の市役所前広場で発車式があった。
 式には桝本頼兼市長も出席し「市民や観光客の便利な足となるよう期待している」とあいさつした。
 循環バスは、来年3月31日までの、土曜、日曜、祝日のほか、お盆と年末年始に運行する。午前10時から午後4時50分まで10分間隔で走り、市役所前から烏丸御地、四条烏丸、四条河原町を回り市役所前に戻る。運賃は大人、小児とも100円均一。一律100円運賃は公営バスでは初めて。(朝日新聞)
■京都市人事 1日付け(抜粋)
交通局
 【局長級】次長(理財局税務部長)杉原和彦▽理事(建設室長)中村浩
 【部長級】担当部長(企画総務部長)田中耕造▽企画総務部長(自動車部担当部長)乾雅晴▽自動車部担当部長(企画総務部研修所長)山川和彦▽高速鉄道部担当部長(施設部長)山中治夫▽建設室長(高速鉄道部担当部長)中川嘉博
 【課長級】企画総務部総務課長(高速鉄道部計画課課長補佐)出口博一▽同担当課長(企画総務部経営推進課課長補佐)真下清▽同・京都市交通局協力会派遣(高速鉄道部担当部長)平野裕▽同財務課担当課長(都市計画局住宅部住宅企画課課長補佐)木村繁▽同研修所長(企画総務部総務課長)桂豊▽自動車部運輸課長(自動車部北部自動車運輸長兼烏丸営業所長)伊藤正彦▽同担当課長(自動車部運輸課担当課長補佐)山元誠一▽同西賀茂営業所長(自動車部五条営業所長)若林邦彦▽同北部自動車運輸長兼烏丸営業所長(企画総務部経営推進課担当課長補佐)川原傳治▽同横大路営業所長(自動車部烏丸営業所副所長)吉村庄一▽同九条営業所副所長(自動車部横大路営業所所長補佐)松田健二▽同五条営業所長(企画総務部財務課担当課長)山崎伸清
 高速鉄道部営業課長(施設部施設課長)瀬戸博望▽同担当課長・京都高速鉄道株式全社派遣(施設部施設課担当課長)中嶌愼治▽同車西線運輸事務所長(高速鉄道部運輸課課長補佐)吉村泰典▽同施設課長(建設室担当課長)井戸澄夫▽同車両工場長(施設部高速車両課課長補佐)濱井養三▽同電気課長(施設部電気課担当課長)近江恒夫▽建設室担当課長(高速鉄道部計画課長)久保田敏和▽同(高速鉄道部計画課担当課長)安藤隆▽同(採用)西本光良▽同(企画総務部財務課担当課長補佐)岡山三郎▽同建設事務所長(高速鉄道部営業課長)岡崎弘
退職
 【交通局】江草哲史(次長)▽西澤正純(高速鉄道部担当部長)▽竹内武(建設室担当部長)▽和田良一(企画総務部経営推進課担当課長)▽澤井佳三(同研修所担当課長)▽中西忠(自動車部運輸課長)▽大谷健一郎(同西賀茂営業所長)▽河田誉四郎(同横大路営業所長)▽上野精一(高速鉄道部営業課担当課長)▽清水信生(同計画課担当課長)▽澤田勇(同東西線運輸事務所長)▽真鍋良男(施設部車両工場長)▽八田成雄(同電気課長)▽関実(建設室建設事務所長)(朝日新聞)
■京都市の人事異動(抜粋)
 ◇交通局◇
 【課長級】企画総務部総務課長(高速鉄道部計画課課長補佐)出口博一▽同担当課長(企画総務部経営推進課課長補佐)真下清▽同・市交通局協力会派遣(高速鉄道部担当部長)平野裕▽同財務課担当課長(都市計画局住宅部住宅企画課課長補佐)木村繁▽同研修所長(企画総務部総務課長)桂豊▽自動車部運輸課長(自動車部北部自動車運輸長兼烏丸営業所長)伊藤正彦▽同担当課長(同運輸課担当課長補佐)山元誠一▽同西賀茂営業所長(同五条営業所長)若林邦彦▽同北部自動車運輸長兼烏丸営業所長(企画総務部経営推進課担当課長補佐)川原傳治▽同横大路営業所長(自動車部烏丸営業所副所長)吉村庄一▽同九条営業所副所長・整備係長(同横大路営業所所長補佐)松田健二▽同五条営業所長(企画総務部財務課担当課長)山崎伸清
 ▽高速鉄道部営業課長(施設部施設課長)瀬戸博望▽同担当課長・京都高速鉄道株式会社派遣(同担当課長)中嶌愼冶▽同東西線運輸事務所長(高速鉄道部運輸課課長補佐)吉村泰典▽同施設課長(建設室担当課長)井戸澄夫▽同担当課長・建設室担当課長(同)両角雅彦▽同車両工場長(施設部高速車両課課長補佐)濱井養三
 ▽同電気課長(同電気課担当課長)近江恒夫▽同担当課長・建設室担当課長(建設室担当課長)近藤茂利夫▽建設室担当課長(高速鉄道部計画課長)久保田敏和▽同(同担当課長)安藤隆同(採用)西本光良▽同(企画総務部財務課担当課長補佐)岡山三郎▽同建設事務所長(高速鉄道部営業課長)岡崎弘
 【課長補佐級】企画総務部総務課担当課長補佐・市交通局協力会派遣(自動車部技術課課長補佐)田中龍馬▽同財務課担当課長補佐(建設室担当課長補佐)見山敏男▽自動車部営業課課長補佐・管理係長(自動車部営業課管理係長)中村賢二▽同担当課長補佐・市交通局協力会派遣(企画総務部財務課担当課長補佐)池上亮▽同技術課担当課長補佐・京都地下鉄整備株式会社派遣(自動車部技術課担当係長)上原正雄▽同烏丸営業所所長補佐・庶務係長(同烏丸営業所庶務係長)山本晏弘▽同横大路営業所所長補佐・運転係長(同五条営業所担当係長)西川敬二▽同九条営業所所長補佐・庶務係長(同九条営業所担当係長)亀井嘉信▽同梅津営業所所長補佐・庶務係長(同五条営業所庶務係長)寺腰三郎▽同・運転係長(同梅津営業所担当課長補佐)岡本敏彦
 ▽高速鉄道部営業課課長補佐・営業係長(施設部施設課施設係長)吉村忠行▽同担当課長補佐・市交通事業振興公社派遣(同電気課課長補佐)西村正明▽同・京都高速鉄道株式会社派遣(高速鉄道部東西線運輸事務所所長補佐)中井幹雄▽同運輸課担当課長補佐(同営業課課長補佐)西尾治成▽同烏丸線運輸事務所所長補佐・乗務区長(同東西線運輸事務所乗務区長)月本賢一▽同電気課課長補佐・電力係長(同営業課担当課長補佐)川田正文
 ▽同・信号保安係長(施設部電気課課長補佐)磯田真澄▽同・醍醐電力区長(同電気課担当係長)伊豆蔵清▽同担当課長補佐・建設室担当課長補佐(建設室担当課長補佐)豊島哲男▽建設室担当課長補佐(企画総務部経営推進課担当課長補佐)田中美都子▽同・高速鉄道部施設課担当課長補佐(建設室担当係長)吉野晴之
 【係長級】企画総務部総務課経営計画係長(自動車部運輸課運輸係長)西尾直樹▽同担当係長(企画総務部経営推進課担当係長)中山誠昇▽同・市交通局協力会派遣(企画総務部経営推進課)武田徹▽同職員課担当係長(産業観光局商工部経済企画課)福田敏男▽同人事係長(企画総務部職員課担当係長)山村敏雄▽同財務課担当係長(建設室担当係長)田村正弘▽同管財契約係長(企画総務部財務課契約係長)橋爪彰彦▽同担当係長(同管財係長)大西恵子
 ▽自動車部営業課担当係長(企画総務部経営推進課担当係長)坂本雅美▽同運輸課運輸係長(自動車部運輸課事業係長)中山茂▽同事業係長(企画総務部経営推進課)加藤譲▽同西賀茂営業所担当係長(自動車部九条営業所運転係長)高谷義弘▽同整備係長(同五条営業所整備係長)塚原喜比呂▽同烏丸営業所運転係長(同烏丸営業所担当係長)塩見出▽同担当係長(同五条営業所)服部正男▽同(同西賀茂営業所担当係長)中野信人▽同整備係長(同技術課)赤坂幸造
 ▽同横大路営業所担当係長(同横大路営業所運転係長)田中明▽同九条営業所運転係長(同九条営業所担当係長)俣野大蔵▽同担当係長(同梅津営業所運転係長)岩永幸輝▽同(同烏丸営業所)長谷川宗克▽同海津営業所担当係長(同烏丸営業所)村上信行▽同五条営業所庶務係長(同五条営業所運転係長)吉川智▽同運転係長(同烏丸営業所担当係長)山下勇▽同担当係長(同烏丸営業所)斎藤浩一▽同整備係長(同西賀茂営業所整備係長)片岡満▽同洛西営業所運転係長(同横大路営業所担当係長)谷崎良三▽同整備係長(同九条営業所整備係長)石津泰男
 ▽高速鉄道部営業課担当係長・京都高速鉄道株式会社派遣(企画総務部財務課)佐々木富子▽同運輸課担当係長(同職員課)土田稔▽同運転指令区長(高速鉄道部烏丸線運輸事務所乗務区長)中村昌延▽同烏丸線運輸事務所担当係長(同烏丸線運輸事務所)森正光▽同東西線運輸事務所乗務区長(同東西線運輸事務所)向井房太郎▽同駅務区長(同運輸課担当係長)野口安英▽同施設課施設係長(建設室建設事務所)松田智彦▽同機械設備係長(同担当係長)井上一夫
 ▽同高速車両課車両係長(施設部高速車両課担当係長)遠藤晃一▽同担当係長(高速鉄道部運輸課)赤松義雄▽同車両工場竹田検車区長(施設部車両工場醍醐操車区長)勝本末男▽同醍醐検車区長(高速鉄道部営業課担当係長)大西護▽同電気課担当係長(施設部電気課)河田雅昭▽同情報通信係長(建設室担当係長)浜田秀一▽同姉小路電力区長(施設部電気課醍醐電力区長)山本昇▽建設室担当係長(高速鉄道部計画課担当係長)宮崎良治▽同(建設室建設事務所)井上豊司▽同・高速鉄道部電気課担当係長(施設部電気課)小西正明▽同・高速鉄道部施設課担当係長(同施設課)今道力▽同建設事務所建設第一係長(企画総務部経営推進課担当係長)梅林三郎
 ◇退職 企画総務部経営推進課担当課長和田良一▽同研修所担当課長澤井佳三▽自動車部運輸課長中西忠▽同西賀茂営業所長大谷健一郎▽同横大路営業所長河田誉四郎▽高速鉄道部営業課担当課長上野精一▽同計画課担当課長清水信生▽同東西線運輸事務所長澤田勇▽施設部車両工場長真鍋良男▽同電気課長八田成雄▽建設室建設事務所長関実(京都新聞)
3日■市バス乗客が転倒
 2日午前10時35分ごろ、京都市上京区千本通寺之内下ルで、北大路バスターミナル行きの市バス=平川渉男運転手(56)=が発進した際、乗車した近くの無職藤島義治さん(76)が転倒し、右手に軽傷を負った。
 市バスは運行を中止し、乗客約30人は後続のバスに乗り換えた。
 京都市交通局は「乗客の動向を十分確認していなかった」と話している。(京都新聞)
■鉄製の塊が歩道に落下 明石 JR山陽線の架道橋
 2日午後4時ごろ、兵庫県明石市西新町一丁目の市道の歩道上にコの字形の鉄製の塊(長さ64a、幅10a、深さ5a、重さ3.5`)が落ち、歩道上を通るJR山陽線の架道橋に取りつけられていた鉄製の雨といの一部がなくなっているのを、通行人が見つけた。通行人らにけがはなかった。
 明石署やJR西日本の調べでは、市道から4.2b上に架道橋(長さ約17b)があり、その下側に雨水を通す鉄製の雨といが8本取りつけられていたが、北から3つ目の一部が長さ64aにわたり落ちたらしい。落ちた雨といの両端は腐食していたという。(朝日新聞)
4日■バスに揺られて ぶらり大阪市内めぐり
 春の陽気に誘われ、JR大阪駅前の大阪市営バス乗り場に行った。大阪の観光スポットをぶらり、安く回れる路線は…。
 定期観光バス「にじ号」があるにはある。が、数千円のコースばかり。銀色のカッコイイ外国製の2階建てバスもいいが、ぶらり旅にはもったいない。路線図を見ると、あったあった。ループ3号系統。大阪の幹線道路は、原則的に南北の筋と東西の通でできているので、とても明快。早速乗り込んでみた。
 「2008年オリンピックを大阪に」と書き込まれた黒田征太郎氏デザインのペイントバスに乗れた。なんだかいい気分で出発、アメリカ領事館の横を通り中之島界隈に。大阪市役所、日銀大阪支店の傍らを忙しそうに歩くビジネスマンを横目に御堂筋を心斎橋へ。
 やがて左手に日本が誇る建築家村野藤吾設計の「そごう」、ヴォーリス設計の「大丸」が見えてきた。右手には若者の町・アメリカ村が広がる。バスは、ネオンサインが街の顔になっている道頓堀、そして歌舞伎座をへて難波へ。ここからは、四つ橋筋に入って北上する。
 機械問屋の多い立売堀、西日本で最大級の地下街クリスタ長堀の上を通り、今注目のファッションタウン・南船場エリアを走る。肥後橋を過ぎたころ、目の前にはさっき見た丸いマルビルやスマートなヒルトンホテルが右側に見えてきた。
 途中降りなければ、たった100円玉2つで大阪2大拠点観光が楽しめる。難波を起点に北上コースの3B系統もある。ぶらり乗ってみると、違う大阪が見えてくる?(日本バス友の会関西支部長 中尾 晋也)(朝日新聞 夕刊)
5日■阪急電に社長派遣要請 第一ホテル 230億円債務超過へ
 巨額の有利子負債やメーンバンクだった日本長期信用銀行の破たんなどで経営難に苦しむホテルチェーンの第一ホテルは4日、金融機関に対する債権カット要請と主要株主である阪急電鉄グループに対する社長派遣要請を柱とする経営再建計画を発表した。
 2000年3月期決算で当期損益が295億円の赤字となり、230億円の債務超過に陥る見通しになったためで、債務超過分の230億円の債権放棄を取引金融機関などに要請する。約37億円の減資も実施、阪急電鉄グループからの資金支援も求める。
 再建計画期間は02年3月期までの2年間。この間に資産内容の健全化を進める一方、希望退職者の募集による人件費の圧縮や、不採算の不動産事業を縮小させるなどの合理化で経営の立て直しを図るとしている。
 2000年3月期決算では、関係会社の株式の評価損や貸倒引当金など計269億円を特別損失に一括計上する。(京都新聞)
■窓 非効率感じる市バスの運行 南区・豊田和之(学生・23)
 京都市バスの一部の系統で運転業務が民間委託されるそうで成果に期待している。が、市バス運行の現状をみて疑問に感じることがある。13系統と特13系統は終点は異なるが久世橋・四条烏丸間は全く同じ路線を走っている。ところが、その四条烏丸行きの時刻表を見ると、両者が1分違いで設定されているのが1日2回はある。平日朝は積み残し防止や道路事情があるとしても、休日12時台のダンゴ運転ダイヤは理解できない。
 当然2台目のバスはがら空きで、しかも次のバスは18分後である。ほかに2分間隔の次が23分後など、これに近い事が1日に何回もあり、不便感を増大させている。こうした非効率な運行をして乗客離れを招き、本数減らしや系統廃止をされては、市バスに頼らざるを得ない利用者はたまらない。
 運行間隔のバランスをもう少し考えれば、待ち時間も短縮され印象も変わる。同じ便数のままとの条件付きでダイヤ編成こそ民間に委託すれば便利な市バスになるのに、と皮肉を言いたい。(京都新聞)
6日■窓 嵐電開通90年 時代走り続け 長岡京市・楠本 実(無職・82)
 先月、嵐電帷子ノ辻前の大映通の商店街でにぎやかなお祭りがあった。嵐電開通90周年のお祝いのためだった。土地の古老に聞くと、大正時代はまだ太秦村と呼ばれ、竹やぶが多かった。大正15年に阪東妻三郎が撮影所を建てたのが初めで、だんだんと撮影所街となり、商店街もできていった、という。
 私が京都へ来たのは昭和13年の春だった。前年の夏には日中戦争が始まってはいたが、電車の中では花見帰りの客が満員で、その中には三味線を弾く人や酔って踊っている男の人もいた。
 嵐電北野線は、その名のとおり北野神社前まで行っていたが、今は白梅町が終点になっている。そこから西の方にかけて今でも多くの絵かきさんたちが住んでいる。私は、昭和の荒波をくぐって走り続けた嵐電にひとしお、いとおしさを感じる。(京都新聞)
■新幹線車両所事件 「トンネル内爆破狙った」 大柴容疑者再逮捕へ
 大阪府摂津市の新幹線車両所で昨年12月、新幹線から回収されたごみ袋が爆発した事件で、大阪、茨城、埼玉3府県警の合同捜査本部は五日、爆発物取締罰則違反罪などで起訴された住所不定、無職大柴龍文容疑者(40)が、新幹線の車内に爆発物を仕掛けた疑いが強まったとして、爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕する方針を決めた。同容疑者は「トンネル内で新幹線を爆破させたらどうなるか試したかった」などと動機について供述しているという。合同捜査本部は、運行中の車両爆破をねらった悪質な犯行とみている。
 これまでの調べに対し、大柴容疑者は「JRで相次いだトンネル内の崩落事故のニュースを聞き、もし車両を爆破させたら、トンネルがどうなるか試したかった」と話しているという。
 事件があった昨年12月24日の行動については、「東京駅から『こだま415号』に乗り込み、用意した時限式の爆発物を起動させてごみ箱に入れた」と供述。「自分は静岡県内の駅で降りた」「初めから新大阪に行くつもりはなかった」などと説明しているという。
 415号は午前11時10分に東京を出発し、午後3時20分に新大阪駅に到着。その約50分後、摂津市のJR東海大阪第一車両所(鳥飼基地)にあるごみ焼却所で、ごみ袋が爆発した。合同捜査本部は、大柴容疑者が新幹線の運行中に爆発させようと爆発物を仕掛けたが、タイマーが何らかの原因で誤作動したのではないかとみている。
 大柴容疑者は茨城県東海村の爆発物放置事件とJR浦和駅のコインロッカー爆発事件に関与したとして、爆発物取締罰則違反罪や殺人未遂罪で起訴されている。(朝日新聞)
■井上被告判決理由要旨 地下鉄サリン
 地下鉄サリン事件など計10事件で殺人罪などに問われた元オウム真理教幹部井上嘉浩被告に対する東京地裁の6日の判決理由要旨は次の通り(呼称、敬称略)。
 【争点の補足説明】
 地下鉄サリン事件 リムジン内においては、いまだ本件の実行が決定されていない上、被告に対して、本件の現場指揮をとることや、本件の補助をすることなどの指示が抽象的な形であっても何ら示されておらず、被告と松本智津夫らとの間に共謀が成立したとみるには無理がある。
 しかし、リムジン車中で強制捜査の話と絡めて、具体的にサリンの使用を示唆した被告の言動が、本件の契機となり、松本の決定に影響を与えたことは否定できず、被告が当初段階から深くかかわっていたことは明らか。
 被告は、前後の経緯等からすると、十分可能であったと思われるサリンの運搬、実行役への受け渡し等についても、結局は何らの関与もないままに終わっている。
 被告の関与そのものは、後方支援ないし連絡調整的な役割にとどまり、客観的には被告が現場指揮者というに値するだけの実態があったものとはいえない。
 しかし、被告の関与が、現場指揮者に値するようなものではなかったとしても、それらの行為を被告が行うことによる効果はかなりあり、他の者では果たし得ないものとして、被告の関与の意味は重要であると位置付けられる。
 被告は、本件に加担するかもしれないことや自分にできることはやらなければならないと考え次第に深く関与。渋谷アジトの会議でも自ら最初に発言するなどの行動をとっている。
 このような被告の積極的な関与の態様、被告が関与することによる意味、影響、被告自身の動機、認識などにかんがみると、被告は、本件のほう助犯にとどまるものではなく、共謀共同正犯の責任を負うものと認められる。
 目黒公証役場事務長監禁致死事件等(略)
 【責任能力】
 被告は松本にマインドコントロールされて心理的拘束を受けた状態にあったと主張する。
井上被告関連年表
19691228京都市で生まれる
86 5   教団の前身「オウム神仙の会」に入会
88 5   出家
94 130 落田耕太郎さん殺害事件
   626 諜報省大臣に
  12 2 水野昇さんVX殺人未遂事件
  1212 浜口忠仁さんVX殺害事件
95 1 4 永岡弘行さんVX殺人未遂事件
  228 仮谷清志さん監禁致死事件
  320 地下鉄サリン事件
  515 東京都あきる野市で公務執行妨害で現行犯逮捕
1012 拘置理由開示手続きで逃走信者らに出頭呼び掛け
1226 教団に脱会届
96 321 東京地裁で初公判
   920 松本智津夫被告の公判で、地下鉄事件での松本被告の指示を証言
991224 検察側が死刑を求刑
2000 117 弁護人が最終弁論
   6 6 判決公判
 しかし、マインドコントロールを理由に犯行時点における被告の責任能力の著しい減退を認めることはできない。
 本件において、ある程度の心理的拘束を受け、松本や教団に服従するような状況に立ち至ったのは、修行や教団活動を継続してきたことの結果である。
 被告は社会的には違法であることを認識できる十分な知的能力を持った上で、教団内にとどまり自らの修行の進展や教団の教義や利益を優先させることを選択して、他者の生命、身体、財産等に対する明白な侵害である犯罪行為に加担した。
 マインドコントロールをもって責任能力の著しい減退を認めるには、権威者の指示命令に、そう命じられたという理由それだけから唯々諾々と従うような状態にあることを要すると解すべきである。
 マインドコントロール的なものによる影響を受けた結果として、前記のような傾向が被告にも見受けられ、「自己決定を放棄せざるを得ない状況になり、松本によって被告の行動は操られることになった」と認められるとしても、松本の指示に従わないことがおよそ不可能というべき段階にまで至っていたとは認めることができない。
 被告はそれぞれの当時、精神の障害を有していなかった。各犯行の計画、準備状況、実行行為、犯行後の事情などの具体的状況をみても、いずれも緻密(ちみつ)で合理的かつ合目的的な行動をとっている。
 被告は、いずれもそれが違法な犯罪行為であるとの認識を有し、ときに犯行の遂行自体をちゅうちょすらしていた。
 被告が、自己の思考を完全に停止し、行為の善悪を判断できない状況に陥っていなかったことが認められ、また、行為の善悪を弁識し、それに従って行動する能力も十分有していたものと認められる。
 被告がオウム真理教の下において、松本によって被告の思考や行動をかなりの程度制約される状況にあったことは認められる。
 とはいえ、完全に自己決定の余地を否定され、松本に絶対服従する心理状態にまでは至っておらず、行為の違法性を十分に認識でき、責任能力の軽減や期待可能性の欠如を認めることは、およそ相当でない。
 しかし、本件各犯行時に、現に被告の置かれていた状況及び心理状態は、量刑事情の一つとして考慮されるべきものと思われる。(事実認定部分のみ)
・判決認定事実要旨
 元オウム真理教幹部井上嘉活被告(30)の判決で、東京地裁が認定した事実の要旨は次の通り。
 【地下鉄サリン】松本智津夫被告(45)=教祖名麻原彰晃=らと共謀、1995年3月20日、東京都内の地下鉄3路線5電車でサリンをまき12人を死亡させ、多数に重軽症を負わせた(殺人、殺人未遂)
 【落田耕太郎さん殺害】松本被告らと共謀し94年1月30日、山梨県上九一色村の教団施設内で、元出家信者落田耕太郎さん=当時(29)=の首を絞め殺害(殺人)
 【浜口忠仁さんVX殺害】松本被告らと共謀し94年12月12日、スパイの疑いをかけられた大阪市の会社員浜口忠仁さん=当時(28)=を猛毒の神経剤VXで襲撃し殺害(殺人)
 【仮谷清志さん監禁致死】女性信者を探し出そうと松本被告らと共謀し95年2月28日、女性の兄で目黒公証役場事務長仮谷清志さん=当時(68)=を拉致(らち)して全身麻酔薬を投与し監禁。仮谷さんは翌日までに心不全で死亡(逮捕監禁など)
 【その他】都庁爆弾、新宿駅青酸、VX襲撃2件(以上、殺人未遂など)、教団東京本部の自作自演襲撃(火炎瓶処罰法違反)、宗教学者宅爆弾(爆発物取締罰則違反)(京都新聞 夕刊)
■日帰りスポット 加悦SL広場 阪神間疾走の陸蒸気 珍しい25車両を展示
 15年前、加悦鉄道は60年の歴史に幕を下ろした。旧国鉄の連絡駅・丹後山田駅〜加悦駅間5.7`を走ったミニ鉄道。そこで活躍していたSLなどを中心に展示しており、鉄道ファンでなくても楽しめる内容だ。
 SL広場は、まだ加悦鉄道が営業をしていたころから加悦駅構内にあったが、4年前現在地にリニューアルオープンした。1万4000平方bの敷地内にSLを始めとした25両の珍しい車両を展示。旧加悦駅を復元した駅舎、今ではほとんど見ることができない転車台などが並ぶ。
 展示車両の中でとくに珍しいのが「2号機関車」。明治6(1873)年、イギリスで製造された日本で2番目に古いSLである。大阪〜神戸間の鉄道建設でも活躍し、陸蒸気、の名で親しまれ、加悦鉄道では約30万`を走った。また、明治22(1889)年、讃岐鉄道がドイツから輸入した木造客車(定員24人)の「ハフ3号客車」などなど、明治、大正、昭和3代の由緒深い車両が目をひく。
 復元駅舎の待合室には時刻表や運賃表、ランプ、時計などが置かれ、展示室にも実際に使ったものを数多く展示して加悦鉄道時代の雰囲気を伝えている。場内周遊のミニ列車やバッテリーカーなどもある。
 午前10時−午後6時。水曜定休。料金は中学生以上500円、小学生300円。5歳以下は無料。京都から車で2時間半、鉄道は北近畿タンゴ鉄道野田川駅下車、バスで30分。0772(42)3186(京都新聞 夕刊)
■女性が電車にはねられ死亡 枚方、京阪の踏切
 6日午前5時20分ごろ、大阪府枚方市北中振一丁目、京阪電鉄光善寺四号踏切(警報機、遮断機つき)で、女性が淀駅発淀屋橋駅行き準急電車(8両編成、乗客約120人)にはねられ即死した。乗客にけがはなかった。
 枚方署の調べでは、女性は70歳前後、身長約150aで、黒い色のズボンに緑色のブレザー、茶色のセーターを着ていた。同署が身元を調べている。(朝日新聞 夕刊)
7日■大鉄局跡地に商業ビル 建設工事13日スタート
 JR大阪駅北側の旧国鉄大阪鉄道管理局の跡地で、商業ビルの建設工事が13日に始まる。
 1期工事として、ヨドバシカメラ(東京)が計画している「ヨドバシカメラ梅田」を建設、2001年11月に完成する予定。地上13階、地下2階で、延べ床面積は約11万3000平方b。地下1階から地上3階にヨドバシカメラの大型店が入るほか、飲食店などのテナントも募集する。
 2期工事として、商業ビルの完成後に隣接して地上35階、地下3階のオフィスビルの建設を計画している。(京都新聞)
■営団地下鉄 台車に亀裂 運輸省が実態把握へ
 営団地下鉄は6日、銀座線の電車を定期検査中に、台車計5台の溶接部付近に亀裂が1本ずつ入っているのを発見したと発表した。
 営団は運輸省に報告する一方、メーカーの住友金属工業とともに原因を調べている。都営地下鉄12号線(大江戸線)でも、台車の溶接部分に亀裂が見つかっていたことが3月に明らかになっており、運輸省は「台車の亀裂については報告義務がなく全容が分からないため、実態の把握に努めたい」と話している。(京都新聞)
■井上被告への判決理由要旨 地下鉄サリンなど
 地下鉄サリン事件など計10事件で殺人罪などに問われた元オウム真理教幹部井上募浩被告に対する東京地裁の6日の判決理由要旨は次の通り。(呼称、敬称略)
 【争点の補足説明】
 地下鉄サリン事件 リムジン内においては、いまだ本件の実行が決定されていない上、被告に対して本件の現場指揮をとることや、本件の補助をすることなどの指示が抽象的な形であっても何ら示されておらず、被告と松本智津夫らとの間に共謀が成立したとみるには無理がある。
 しかし、リムジン車中で強制捜査の話と絡めて、具体的にサリンの使用を示唆した被告の言動が、本件の契機となり、松本の決定に影響を与えたことは否定できず、被告が当初段階から深くかかわっていたことは明らかである。
 被告の関与そのものは、後方支援ないし連絡調整的な役割にとどまり、客観的には被告が現場指揮者というに値するだけの実態があったものとはいえないが、それらの行為を被告が行うことによる効果はかなりあり、他の者では果たし得ないものとして、被告の関与の意味は重要である。
 被告の積極的な関与の態様、被告が関与することによる影響、被告自身の動機、認識などにかんがみると、被告は本件のほう助犯にとどまるものではなく、共謀共同正犯の責任を負うと認められる。
 目黒公証役場事務長監禁致死事件等(略)
 【責任能力】
 被告は松本にマインドコントロールされて心理的拘束を受けた状態にあったと主張する。
 マインドコントロールをもって責任能力の著しい減退を認めるには、権威者の指示命令に、そう命じられたという理由それだけから唯々諾々と従うような状態にあることを要すると解すべきである。
 被告はそれぞれの当時、精神の障害を有していなかった。各犯行の計画、準備状況、実行行為、犯行後の事情などの具体的状況をみても、いずれも緻密(ちみつ)で合理的な行動をとっている。
 被告は、いずれもそれが違法な犯罪行為であるとの認識を有し、ときに犯行の遂行自体をちゅうちょすらしていた。
 被告がオウム真理教の下において、松本によって被告の思考や行動をかなりの程度制約される状況にあったことは認められるとはいえ、完全に自己決定の余地を否定され、松本に絶対服従する心理状態にまでは至っておらず、行為の違法性を十分に認識でき、責任能力の軽減や期待可能性の欠如を認めることは、およそ相当でない。
 しかし、本件各犯行時に、現に被告の置かれていた状況および心理状態は、量刑事情の一つとして考慮されるべきものと思われる。
 【量刑の理由】
 各犯行は、そのほとんどが罪質自体が重く、生じた結果は極めて重大であり、被害者らの処罰感情は極めて厳しい。被告は教団幹部として、これら多くの犯罪に加担し、共同正犯あるいは共謀共同正犯の責任を負うものであるから、刑事責任は重大である。
 被告は殺人等の直接的な実行行為までは犯すことに抵抗していたものともみられるのであって、被告の犯罪性向を検討するにあたって重要な要素である。
 これだけ多種多様の凶悪な犯行に加担する中で、直接自らの手で人を殺害する実行行為には及んでいない。
 被告の反省と謝罪の言葉には、その内面の変化が十分に見て取れ、現段階においては、本件各犯行に対する反省、悔悟が真撃(しんし)かつ顕著と認めることができる。
 遺族の被害感情およびこれらがわが国に及ぼした甚大な社会的影響等を全体としてみるとき、死刑を選択することは当然に許されるべきである。
 しかし、被告の関与状況について個別的にみると、量刑上最も重要であるべき地下鉄サリン事件においては、自ら実行行為を行っておらず、首謀者でも現場指揮者でもない。
 そのほか被告が自ら実行したり、実行者を指揮、主導した犯行においては、被害者が死亡するに至っているものはない。
 被告に、地下鉄サリン事件の首謀者や実行行為者と同視しうるような責任までを負わせることはできず、極刑を選択することには、なお幾分かのちゅうちょを感じざるを得ない。
 よって、被告を無期懲役に処するのが相当と判断した。(6日付夕刊と一部重複します)(京都新聞)
■梅小路機関車館と英鉄道館姉妹提携 汽笛の中調印
 鉄道発祥の地・英国ヨーク市のヨーク国立鉄道博物館と梅小路蒸気機関車館(京都市)・交通科学博物館(大阪市)の姉妹提携調印式が7日、京都市下京区の梅小路蒸気機関車舘で開かれ、日英両館の館長らが、鉄道文化の発展のために、相互理解と交流を深めることをうたった調印書に署名した。
 ヨーク国立鉄道博物館は数百両の鉄道車両を保有する世界最大級の鉄道博物館で、梅小路蒸気機関車舘と交通科学博物館を運営するJR西日本は、展示の手本にしてきた。姉妹都市提携を機にこれからは共同企画展の開催や人材交流も進めたいとしている。
 この日午前10時からの式典には、ヨーク側からアンドリユー・スコット館長も出席した。日本の両館の平野直樹館長は、鉄道関係者など約50人を前に「今後は相互理解を深めるとともに調査・研究活動や資料展の開催などを充実させたい」とあいさつ。調印書に署名後、蒸気機関車の汽笛の音に包まれながらスコッ卜館長とにこやかに握手していた。(京都新聞 夕刊)
■レール折れ28本に遅れ JR山陽線
 7日午前2時10分ごろ、岡山市北長瀬のJR山陽線上り線で、列車の進行を制御する信号が赤信号のまま変わらなくなった。JR社員が調べたところ、進行方向右側のレール(幅約7a、高さ約17a)の1ヵ所にほぼ垂直にひびが入り、折れていた。レールを交換し、約4時間後に復旧した。この影響で、始発から上下合わせて28本に42−3分の遅れが出て、乗客約1万8000人の足が乱れた。(朝日新聞 夕刊)
8日■信楽事故 3被告の有罪確定
 信楽高原鉄道(SKR)列車衝突事故で3月24日、大津地裁で行われた刑事判決で、大津地検と被告側は7日、ともに控訴をしないことを決めた。この結果、SKRの元運転主任ら3被告の禁固2年6月−2年(いずれも執行猶予3年)の有罪が確定した。
 大津地検の落合俊和次席検事は「判決で被告の責任に関する事実は認定された。執行猶予付きだが、控訴するほど著しく軽い量刑ともいえない」と述べた。
 一方、被告の弁護士は「JR西日本の事故責任も認められ、執行猶予が付いたので、被告本人の意向もふまえ判断した」と話した。
・安全指導の徹底を 遺族会、運輸省に要望
 信楽高原鉄道事故の刑事判決が確定したのを受け、遺族らでつくる「犠牲者遺族の会」(吉崎俊三代表)は7日、運輸省に対し、JR西日本と信楽高原鉄道両社への安全指導の徹底などを申し入れた。
 申し入れでは、判決で指摘されたJR西日本の業務の問題点について改善の指導▽直通乗り入れのルールの整備▽信号トラブルなどの事故の予兆を速やかに社内に報告するような規定の整備−などを求めている。(京都新聞)
■タカラジェンヌ美声で天気予報 ホームページに話し言葉で 学研都市の研究所など共同開発 阪急電鉄主要駅 10日スタート
 タカラジェンヌが、阪急電鉄主要駅の天気予報を声でガイド−。こんな趣向を擬らしたホームページ(HP)が10日、スタートする。国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府相楽郡精華町)の開発した自動音声認識・合成技術を使って、タカラジェンヌの声が、民間気象予報会社のまとめたデータをすらすらと読み上げる。
 声による天気予報が登場するのは、阪急電鉄(本社・大阪市)が3日から始めたHP「あっと!はんきゅう@Hankyu」(http://www.hankyu.co.jp )の「沿線お天気NAVI」コーナー。ATRと気象予報会社ウェザーサービス(本社・千葉県富里町)、NTTアドバンステクノロジ(本社・東京都新宿区)、阪急電鉄が共同製作した。
 空模様を話すのは、宝塚歌劇団花組の男役春野寿美礼さん。春野さんの読んだ天気予報関連の文章を、ATR内の音声翻訳通信研究所(現、音声言語通信研究所)の音声認識・合成ソフト「CHATR」で解析。予報会社のまとめた駅周辺の局地予報を、自動的に読み上げる。
 対象駅は阪急の主要12駅。予報内容は、気象庁発の基礎データから予報会社が作り、朝、昼、夜の1日3回更新する。駅名を選んでスピーカーの絵をクリックすると「梅田駅のお天気は日中晴れで…」などと春野さんの声が聞こえてくる。
 同じソフトを使って東洋情報システムのHP(http://www.tis.co.jp)も10日から、女性アナウンサーの声で東京、名古屋、大阪の予報を自動的に流す。
 ATRなどでは「声によるガイドを観光ガイドなどにも活用、ホームページの魅力度アップにつなげてもらえたら」と、他の分野での活用も期待している。(京都新聞)
■大正期の木造貨車走るぞ 募金で買い取り、あす披露 加悦SL広場
 加悦SL広場(京都府与謝郡加悦町滝)のボランティア団体「加悦SL広場友の会」(笹田昌宏会長)が、静岡県の遠州鉄道で廃車になり解体の危機にあった大正時代の木造貨車を募金で買い取り、同広場に運んだ。
 近年ほぼ姿を消した木造貨車は貴重な産業遺産とあって、会員たちは9日、機関車につないでお披露目運転を計画している。
 友の会は全国の鉄道ファンら約30人で組織。広場に展示中の車両の運転や修理、イベントなどを続けている。木造貨車「卜404」は1923(大正12)年から遠州鉄道で線路の砂利の運搬などで活催した。同社が新しい貨車を導入するため廃車、解体が決まっていた。
 友の会は昨年末、解体の話を知り、「木造貨車は国内でも20両ほどしか残っておらず、大正時代のものならなおさら残さねば」と保存を検討。今年1月中旬、既に解体業者の手に渡っていた貨車をくず鉄価格並みの5万円で買い取り、広場に移送。費用は一般の募金で工面した。
 修理は6日から続けられ、会員らがさび落としなどに懸命。9日は同広場での「SL春まつり」でよみがえる予定で、昭和初期のディーゼル機関車と大正時代の木造客車に連結され、乗客とともに広場内の線路を走る。
 笹田会長(28)=大阪府岸和田市=は「磨けば磨くほど愛着がわいてくる。きれいになった姿を見てほしい」としている。(京都新聞)
■鉄道発展へ日英提携 梅小路蒸気機関車館など 世界最大ヨーク博物館と 京都で調印式
 JR西日本の梅小路蒸気機関車館(京都市下京区)と交通科学博物館(大阪市港区)が、イギリス・ヨーク国立鉄道博物館と姉妹提携をすることになり調印式が7日、梅小路蒸気機関車館であった。式典には、JR西日本の井手正敬会長をはじめ、ヨーク国立鉄道博物館のアンドリユー・スコット館長らが出席した。
 国立鉄道博物館は世界最大の鉄道博物館で、世界最速記録がある蒸気機関車「マラード号」など多数の鉄道資料を保存している。姉妹提携はJR西日本側から働きかけ、実現した。
 式典で、井手会長は「それぞれの博物館が協力し、鉄道の発展に貢献していきたい」と話した。(朝日新聞)
■タカラジェンヌの天気予報 阪急電鉄HP登場 1日3回更 新音声合成技術で
 阪急電鉄は7日、宝塚歌劇団花組の春野寿美礼さんの声で天気予報を提供するサービスを、自社のホームページで10日から始めると発表した。タカラジェンヌ一人で刻々と変わる空模様を随時伝えられるのは、最新の音声合成技術が可能にしたという。
 「梅田駅は日中いっぱい晴れでしょう。12時ごろの気温は17度です」と春野さんの声で天気予報が聞ける。主要12駅の天気がわかる。情報は毎日、午前6時、正午、午後6時の3回更新される。
 ATR音声翻訳通信研究所(京都府精華町)が開発した音声合成技術が初めて応用された。あらかじめ録音した春野さんの音声データを並べ替えるだけで、まったく新しい情報を本人が読み上げているかのように聞こえる。
 アドレスは「http://www.hankyu.co.jp/」。(朝日新聞)
■緊急ブレーキが作動 東海道新幹線遅れる 異常は見つからず
 7日午後2時半ごろ、東海道新幹線の米原−岐阜羽島間を走行していた博多発東京行き「ひかり102号」が、緊急ブレーキが作動して停車した。JR東海が車両を点検した結果、異常が見つからなかったため、約12分後に運転を再開した。同社が詳しい原因を調べている。
 この影響で、後続の1本が約10分間遅れ、乗客計約2000人に影響が出た。(朝日新聞)
■被告3人の有罪が確定 信楽鉄道事故
 滋賀県信楽町の第三セクター・信楽高原鉄道(SKR)で1991年5月、SKR列車とJR西日本から乗り入れた列車が正面衝突し、死者42人、負傷者約600人を出した事故で、大津地裁が業務上過失致死傷罪などで有罪を言い渡したSKRの社員ら3被告と大津地検双方は控訴期限の7日、控訴手続きを取らず、有罪が確定した。(朝日新聞)
■ミニSL「若鷹号」お披露目 トロッコ嵯峨駅に展示 早速、記念最影も
 トロッコ嵯峨駅構内に展示されることになったミニSL「若鷹号」の除幕式が8日午前、京都市右京区嵯峨天竜寺の同駅で開かれた。嵯峨野観光鉄道は、子どもたちに喜ばれる新しい観光スポットとして期待している。
 若鷹号は1921(大正10)年のドイツ製の蒸気機関車。四国東部の路線を走った後、国鉄(現JR西日本)の車両検査所(岡山市)や鷹取工場(神戸市)で、他の貨車のけん引や職員の実習用として使われた。54年現役を引退し、鷹取工場内に展示されていた。
 長さ約5.5b、重さ約12d。D51形などの蒸気機関車の約4分の1の長さで、変わりだねの機関車として愛好家の間で根強い人気がある。今年3月末に鷹取工場が閉鎖されたことで、展示用として嵯峨野観光鉄道が譲り受けた。
 除幕式では、近くの幼稚園児や元鷹取工場長らが紅白のひもを合図で引っ張り、車体のおおいが外されると深緑色の機関車が姿を見せた。駅舎西側に設置された車体の周りには、家族連れが集まり、記念撮影をする姿も見られた。
 嵯峨野観光鉄道は「運転席にも入れるように考えており、多くの子どもたちに見に来てほしい」と話している。(京都新聞 夕刊)
■わき見運転、電車追突 JR網干電車区 先月、引き込み線で
 兵庫県太子町のJR西日本の網干電車区(現・網干総合車両所)で3月24日、引き込み線を移動していた電車が、前に停車していた別の電車に追突する事故があり、近畿運輸局から口頭注意を受けていたことが8日、わかった。追突した電車の運転士(41)が、わき見運転をしていたほか、無線で電車の移動を指示する信号担当者に無断で発進していたことも判明。同社は、各支社に安全運転の徹底を指示した。
 同社によると、事故は午前9時45分ごろ、車両の入れ替え作業中に起きた。後続の電車が、約120b前で停車していた別の電車に時速約10`で追突した。両電車の運転士が頭などを軽く打ったほか、追突された電車の連結部分が一部破損した。
 追突した電車の運転士は事故当時、作業予定表を見ながら運転。「信号担当者の許可なしに車両を動かせない」とする同社の規定も守っていなかった。運転士は同社の調査に対し「少しでも早めに仕事を終えたかった」と話しているという。(朝日新聞 夕刊)
9日■横浜 地下鉄台車に亀裂 運輸省 全国に点検指示
 横浜市営地下鉄で電車を支える住友金属工業製の台車の1台に長さ約40aの亀裂が入っていたことが同市の定期検査で8日、分かった。
 亀裂が見つかったのは市営地下鉄で最も古いタイプの「1000杉」の車両で、1977年6月に運行開始。前回の96年9月の定期点検では異常がなく、今回が初めてという。
 住友金属工業の台車を使用している都営地下鉄12号線や営団地下鉄銀座線などでも相次いで亀裂が発見されており、運輸省は8日、全国の鉄道各社に対し、同社製の台車について緊急点検するよう指示した。
 横浜市によると、亀裂が見つかったのは1編成6両のうち1両だけ。台車の「側ばり」と呼ばれる車軸近くに長さ約40a、幅約1_のひびが入っていた。
 同市は放置しておけば事故につながった可能性もあるとして、同社に連絡して原因を調べるとともに、亀裂を詳細に分析するとしている。
 市営地下鉄には「1000形」の車両が亀裂が入っていたのを含め84両あり、目視と打音検査で緊急点検したが、他の車両に異常は見つからなかったという。
 住友金属工業は「亀裂が見つかったのははなはだ遺憾。運輸省が緊急点検を指示しているが、可能な限り対応したい。また特別対策本部を設置して原因究明を急ぐ」としている。(京都新聞)
■第二の門出だ 「SL若鷹号」 トロッコ嵯峨駅に
 3月未に閉鎖されたJR西日本鷹取工場(兵庫県神戸市)で展示されていた「SL若鷹号」が、4月から新たに嵯峨野観光鉄道のトロッコ嵯峨駅(右京区)に展示されることになり、8日、除幕式があった。最後の鷹取工場長を務めた奥田文恭さんらが駆けつけ、トロッコ列車の利用者ら約100人が見守る中、若鷹号の「第二の門出」を祝った。
 若鷹号は1921年のドイツ製。当初は岡山機関区で機関車の入れ替えや運搬をしていたが、37年に鷹取工場に送られ、若い職員が検査・改修の技術を学ぶための実習用として使われた。69年からは工場内に展示されていた。
 鷹取工場は4月から、網干総合車両所(兵庫県太子町)に機能を移転。嵯峨野観光鉄道は、トロッコ列車の車両すべてを鷹取工場で作ってもらった縁で、若鷹号を譲り受けた。序幕式では嵯峨幼稚園の園児2人が幕を引くと、全体を深緑色に塗り直された若鷹号が姿を現し、参加者から拍手がわいていた。(朝日新聞)
■住金製台車にひび 横浜市営地下鉄 全国の同型、緊急点検へ
 横浜市は8日、市営地下鉄の車両の台車1台に、長さ約40aの亀裂が1ヵ所見つかったと発表した。住友金属工業製の台車で、同じ型の台車156台を緊急に点検したが、異常は見つからなかったという。これを受けて運輸省は同日、全国の約200の鉄道事業者に対し、同社製の台車について緊急点検を行うよう文書で指示した。同社製の台車亀裂は、営団地下鉄銀座線でも見つかったばかり。
 横浜市交通局電車部によると、亀裂が見つかったのは6日。1000形車両(77年製造)の定期点検中、車軸と接する「側ばり」部分に、長さ約40a、幅約1_の亀裂が見つかった。この車両は22年10ヵ月使用され、走行距離は約228万`で、今月3日まで乗客を乗せて走行していた。これまでの9回の定期点検では、異常はなかったという。「側ばり」は外から見えにくく、車軸を外しての分解検査で亀裂が見つかった。
 運輸省によると、私鉄や地下鉄で使用している台車のうち、6、7割が住友金属工業製で、東京都営地下鉄や大阪市営地下鉄、名古屋市営地下鉄などでも亀裂が見つかっている。また、3月に事故を起こした営団地下鉄日比谷線の脱線した台車も同社製で、98年の定期検査でブレーキ接合部に亀裂が見つかり、補修していた。
 住友金属工業は、横浜市営地下鉄などで確認された台車の亀裂について、「各種試験をするなど早期に原因究明に努めていきたい」と話している。(朝日新聞)
■男性飛び降り新幹線に遅れ 豊橋駅、1万人影響
 8日午後8時5分ごろ、愛知県豊橋市のJR豊橋駅の東海道新幹線下りホームから、男性が線路上に飛び降りた。そこを通過した東京発新大阪行き「ひかり259号」にはねられ、男性は全身を強く打って即死した。この事故で新幹線は一時ストップ、30分後に運転を再開したが、上下14本が最高42分遅れ、計1万1000人に影響が出た。
 JR東海と県警豊橋署の調べでは、新幹線の運転士は同駅からの連絡で、急ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。同署は自殺とみて、身元を調べている。(朝日新聞)
11日■新幹線も亀裂点検 住金製台車使用
 地下鉄の車両などで亀裂が相次いで見つかっている住友金属工業(大阪市)製の台車がJR東日本と西日本両社の新幹線で約820台(410両分)使用されていることが10日、両社の調べで分かった。両社は運輸省の指示を受けて緊急点検を始めたが、これまで異常は見つかっていないという。
 両社によると、JR東日本は東北、上越新幹線など各新幹線で使用する全台車の約3割に当たる約650台が住金製。JR西日本でも東京−博多間を走る「のぞみ」など500系と700系の車両に約170台使われていた。
 JR東海所有の新幹線車両には該当する台車はなかった。(京都新聞)
■検証 次世代の路面電車
 路面電車が見直されている。お年寄りや環境にやさしく、建設費が安い。路面電車を高性能化したライト・レール・トランジット(LRT)導入の動きも盛んだ。(山岸 達雄)
・らくちん低い床 CO2車の一割 建設費安上がり 歩道・商店街とまちづくり 「ちょっとそこまで」路線延伸へ
 広島市内で路面電車を走らせる広島電鉄が去年6月に導入した最新超低床電車「グリーンムーバー」が、人気を呼んでいる。乗客はホームとあまり段差のない車内から乗り降りできる。わざわざ乗りに来る人もいて、初めは走る時間帯が停留所に掲示されたほどだ。
 床の高さは33aで従来の電車の半分以下。ホームとの段差は8aなので、お年寄りや子どもも乗り降りは楽だ。車体を5両つないだ1編成は長さ約30bで、定員も153人と通常の2倍ある。ドイツ製の洗練された車体は、従来のチンチン電車のイメージとはほど遠い。去年12月には3編成が追加された。国内ではほかに熊本市電が3年前から、2両連結の超低床電車を走らせている。
 階段やエレベーターが欠かせない地下鉄やモノレールに比べて、路面電車は地上で乗り降りできる。超低床電車の登場は、車社会の発展で衰退するばかりだった路面電車が、高齢化社会にふさわしい交通機関として再評価を得るきっかけにもなった。
 岡山市ではまちづくりに路面電車を活用する運動が盛んだ。6年前から岡山商工会議所や市民団体が、路面電車の環状化構想を提案したり、欧米で実践が進むトランジットモールの実験を試みたりしている。
 トランジットモールは路面電車と歩道、商店街を一体に整備し、車を締め出した街路だ。電車を降りると目の前が商店街で、渋滞や駐車場深しに時間を取られない。買い物客の数や滞在時間が増え、商店街が活性化する効果があるという。
 実験は地元の市民団体「路面電車と都市の未来を考える会(RACDA)」が企画した。去年10月、岡山城近くの停留所に電車2両を展示。先進地の欧米の雰囲気に近づけようと、電車の周りにカフェテラス風の売店を開き、花を植えたプランターを並べた。
 安全面から実際に電車を走らせることはできなかったが、メンバーの佐野浩さんは「トランジットモールがどういうものかを示せた」と満足げだ。
 こうした動きに、路面電車を運行する岡山電気軌道が路線延伸を決め、岡山市も調査を始めた。市が有識者に延伸間題の検討をゆだねた委員会は今年2月末、将来の環状化も視野に入れ、JR岡山駅前から岡山大付属病院前まで約1.6`の新路線案を提案した。
 構想では6車線道路のうち2車線を路面電車に転換し、線路を端に寄せて歩道から直接乗り降りできるトランジットモールに近い配置にする。開通は早ければ3年後。会社側は超低床電車の導入を決め、RACDAは車両の購入費にあてるカンパも募り始めた。
 市もこれまでに延伸間題のパンフレット7000部を発行したり、新聞の折り込みチラシを全戸に配布したりした。ただ、市の調査では市民の半数以上が車を第一の交通手段に挙げ、車を中心とした生活からの転換を迫る路面電車の延伸が受け入れられるかどうかは未知数だ。RACDAの岡将男会長は「岡山を(路面電車復活の)合意づくりのモデルにしたい」と話す。
 路面電車復活のキーワードは「バリアフリー」「環境」「財政」の3つだ。低床型電車の導入で乗客の高齢化に対応する。1人を1`運ぶのに排出される二酸化炭素(CO2)が車の1割なので、地球温暖化防止にも適している。建設費は地下鉄やモノレールなどの20−30分の1で済む。
 都心の空洞化や交通渋滞など都市問題の解決手段としての期待もある。都市計画中央審議会は1997年の答申で、路面電車を道路や公園、下水道と同等の生活に欠かせない「都市の装置」に位置づけた。建設省も路面電車活用のパンフレットをつくり、道路渋滞の緩和や市街地の活性化への効果を盛り込んだ。
 京都の路面電車復活を提案する広原盛明・前京都府立大学長(住宅・都市計画学)は「市街地の再生が求められている現在の都市交通には、都市間の大量輸送が得意の鉄道より、停留所の間隔が短く、近距離の移動に便利な路面電車がふさわしい」と指摘する。
 見直しの動きは単なる復活にとどまらない。長編成の超低床電車や優先信号、立体交差の導入で、路面電車の速度や輸送力、快適性を高めたLRT化が最終目標だ。欧米では300以上の都市で路面電車の再評価やLRT化が進み、78年以降に新設、復活した都市が50以上あるという。
・独立採算で赤字
 路面電車を見直す動きは、30以上の都市に広がっている。市民団体などが路面電車復活を目指して活動しているところが多い。93年には札幌市で「路面電車サミット」を開催。以後隔年で広島、岡山、愛知県豊橋の各市を回り、来年は熊本市での開催が決まっている。
 98年2月には、豊橋鉄道市内線がJR豊橋駅前まで路面電車としては16年ぶりの延伸(約150b)を果たした。広島市は去年11月、速度向上のために広島電鉄の路線の一部をより広い道路に付け替える計画を決め、長崎でも延伸を検討中だ。
 かつて200`以上の路面電車網があった東京都も、銀座・丸の内などの地域を想定してLRT導入の可能性を調査した。国の制度も整い始め、建設省が路線の延伸や新設、運輸省が低床電車の導入に補助金を出している。
 だが、独立採算が基本の路面電車の経営は苦しい。97年度は19事業者のうち13事業者が赤字だ。欧米では、建設費だけでなく運営費も自治体が補助するところがある。
 運輸省出身の鉄道史研究家和久田康雄さんは「運賃収入で運営費をまかなう考えは捨て、自治体による赤字補助の検討も必要ではないか」と話す。(朝日新聞)
■信号トラブル 電車が運休 JR関西線
 10日午後7時25分ごろ、大阪市浪速区湊町一丁目のJR関西線難波駅で、出発を知らせる上下線の信号機が赤のまま変わらなくなり、同駅発王寺行きの普通電車(乗客約100人)が発車できなくなった。JR西日本が調べたところ、同駅構内の線路のポイントに傘の柄が挟まっているのがわかり、係員が取り除いた。同電車は約2時間後に運転を再開したが、このトラブルで上下線計37本が運休し、同日午後10時半現在、後続の上下線32本が最大約55分遅れ、約2万8000人の乗客に影響が出た。JR西日本によると、傘の柄が金属製だったため、信号機につながる電気回路が、別の電車が停車していると誤認識したらしい。(朝日新聞)
■京都ハイカラ探訪 旧国鉄二条駅舎 下京区観音寺町・SL博物館 山陰への旅、いざない1世紀
 旧二条駅は、1904(明治37)年に、京都と舞鶴を結ぶ京都鉄道の2代目二条駅舎として建てられた。木造2階建ての「近代和風」の駅舎は、入り母屋の屋根が優美な姿を誇り、96年までの1世紀近く、山陰路へ行き交う旅人や通勤、通学客の目を楽しませてきた。
 また、同駅は1960年代までは、丹波、丹後方面への物資の集積駅として、日本海の海の幸などの食料品や石炭、薪炭などの燃料が運び込まれ、京都の市民生活を支えて「庶民の駅」としても栄えた。
 明治後期、西欧建築がもてはやされた時代だったが「天皇、皇族方が山陰地方へ向かわれる玄関口であり、近くの二条城の景観にも配慮して、当時の東北本線・宇都宮駅を参考にした、伝統様式の和風建築になった」と、移転後、博物館になった現在の旧駅舎を管理する極小路蒸気機関車館の安岡孝雄副課長は話す。
 外観は和風だが、正面を入って左側の業務室、右側の待合室とも内部は洋風である。96(平成8)年、京都市の有杉文化財に指定され、外観をそっくり復元して保存。内部は展示室に生まれ変わったが、京都鉄道紋章入りの待合室天井の換気孔や2階廊下の竿縁天井などと貴賓室はそのまま残され、動くSL機関車と共に、鉄道ファンの目を楽しませている。
 旧二条駅最後の駅長を務めた町昭雄さん(56)=三重県在住=は「他の駅と違い、二条駅には特別な思いがあります。和風で風格のある建物が、仕事に落ち着きと安らぎを与えてくれました」と話す。文・早内 高士(京都新聞 夕刊)
■電車起動せず 後続3本運休 JR山陽線上郡駅
 11日午前8時半ごろ、兵庫県上郡町のJR山陽線上郡駅構内で、岡山発姫路行きの普通電車(乗客約120人)の運転士が、アクセルにあたる「ノッチ」の電源を入れたところ、起動しなかった。このため、同電車は運転を打ち切り、乗客は後続の電車に乗り換えた。後続の上下線の普通電車3本が運休し、乗客計約400人に影響した。(朝日新聞 夕刊)
12日■新幹線車両所事件 容疑者を再逮捕 爆発物を仕掛けた疑い
 大阪府摂津市のJR東海大阪第一車両所(鳥飼基地)で昨年12月、新幹線から回収されたごみ袋が爆発した事件で、大阪、茨城、埼玉3府県警の合同捜査本部は11日、爆発物取締罰則違反の罪などで起訴された無職大柴龍文容疑者(40)が、時限式の爆発物を製造し、新幹線車内のごみ箱に仕掛けた疑いが強まったとして、埼玉県から大阪府警摂津署に身柄を移し、爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕した。同容疑者は容疑を認めており、「トンネル崩落事故を起こしたJRがけしからんと思い、走行中の新幹線の爆破を狙った」と、動機について供述しているという。
 調べによると、大柴容疑者は昨年12月24日午前、JR東京駅から「こだま415号」に乗り込み、11号車のごみ収集ボックスの中に時限式の爆発物を仕掛けた疑い。爆発物が入ったごみ袋は新大阪駅到着後、大阪第一車両所に運ばれ、同日午後4時10分ごろ、爆発した。
 大柴容疑者は昨年11月中旬ごろから事件当日までの間に、東京都内のホテルなどで爆発物を製造したという。模型飛行機用の燃料油や火薬を使って爆発物をつくり、リード線などを用いた時限回路装置につないでいたとみられる。(朝日新聞)
■トンネル壁をレーザー検査 JR東日本 撮影車公開
 JR東日本は落下事故につながる恐れがあるトンネル内壁の亀裂をレーザーを使って自動計測する「トンネル覆工表面撮影車」を開発、12日未明、東京都台東区の東北新幹線第2上野トンネルで作業の様子を公開した。
 撮影車は一般道路のほか軌道走行もできる引き込み式車輪を備えた8dトラック。時速3.5`で線路上を走りながら荷台の撮影装置からトンネル表面にレーザー光線を発射、車の周囲に配置したセンサーでデータを受けて画像としてテープに記録する。
 コンクリート表面にできた1_以上のひびを発見できる精度があり、補修など素早い対応が可能となる。1台約3億円。
 この日は終列車後に作業員ら4人が乗り組み、下り線を上野から大宮方向に向かって試運転した。
 トンネル検査は徒歩による目視調査が中心。担当者が亀裂の有無や表面の様子をノートに記録していたが、時間がかかる上、見落としなどがあった。
 このため山陽新幹線のコンクリート塊崩落事故を受けてJR東日本が検査の自動化を急いでいた。
 同社は「東北新幹線を手始めに各新幹線でデータを取り、事故を未然に防止したい」と話している。(京都新聞 夕刊)
13日■特殊信号作動 特急が急停止 姫路、JR8本遅れ
 13日午前1時41分ごろ、兵庫県姫路市岡田のJR山陽線粟の森踏切で、障害物を検知する装置の異常を知らせる特殊信号発光器が点滅し、東京行き特急「富士」(16両編成、乗客約100人)が急停止、14分停車した。前後30分の時間帯に、同市内の約3`の範囲にあるほかの4ヵ所の踏切でも同様に特殊信号が作動し、計6本に2−14分の遅れが出た。JR西日本によると、同市内では特殊信号発光器へのいたずらが3月ごろから相次いでおり、兵庫県警姫路署は列車往来妨害容疑で捜査している。(朝日新聞 夕刊)
14日■携帯使用禁止へ JR東日本 17日から ペースメーカー悪影響
 「混雑した中では電源をお切りください」。JR東日本は13日、携帯電話の電波が心臓ペースメーカーなどに悪影響を与える恐れがあるとして、17日から首都圏などの電車内で携帯電話の使用を原則禁止し、乗客に協力を求める、と発表した。
 東京都営地下鉄なども同様の措置を取っているが「自粛」から「禁止」に対応を強化するのはJRグループで初めて。
 5月末までキャンペーンを実施、ポスターなどを通じ乗客らに理解を求めるほか、首都圏の通勤通学電車を中心に朝夕の混雑時、携帯電話の電源を切るよう車内放送する。これらの時間以外でも「使用を遠慮してほしい」という放送の回数を増やす。
 同社は携帯電話について、1997年から「ほかのお客さまの迷惑になるのでご遠慮ください」と自粛を求める放送を東京近郊区間の電車などで始めた。
 しかし、郵政省が満員電車でペースメーカーなど医療機器の誤作動を起こす危険があるとしたほか、対策強化を望む乗客の苦情や意見が99年度は前年度の2倍の約200件に上ったため、使用禁止に踏み切った。(京都新聞)
■JR西日本 248ヵ所に脱線防止策 ガード、安全レール設置
 JR西日本は13日、営団地下鉄日比谷線の脱線衝突事故を受けた再発防止の緊急措置として、レールの曲線半径が200b以下の急カーブ区間すべてに脱線防止ガードや安全レールを追加設置すると発表した。
 新たに防止ガードと安全レールを敷設するのは、JR西日本の金沢、和歌山、神戸、岡山、米子、広島の計6支社管内で、曲線半径が200b以下の区間計248ヵ所。総延長は34.4`に及ぶ。
 同社は、これまで内規に基づいて、レールの曲線半径が250b未満の区間を対象に、速度制限が設けられているなどで安全上問題がないとする個所を除き、脱線防止ガードや安全レールを設置している。しかし、日比谷線事故の後、運輸省が各鉄道会社に対し曲線半径200b以下の区間すべてに措置するよう示した通達に従い、追加設置することを決めた。
 工事は今月中にも始め、レールが曲線から直線へ移行する出口側緩和曲線部については6月末、その他の曲線区間は9月末をめどにそれぞれ完了させる予定。総工費は約2億円。(京都新聞)
■放置自転車解消に弾み JR西大路駅 北側にも駐輪場新設
 住民と企業、市が協力して街づくりを進めている南区のJR西大路駅北側にこのほど、200台収容の新たな駐輪場が完成した。同駅南側には昨夏、1000台収容の駐輪場が完成しており、住民の利便性がさらに高まった。
 新駐輪場は、市が同駅北側の約220平方bに整備した。屋根には宝ヶ池公園(左京区)の駐輪場で使っていたものを再利用した。月単位で利用料を支払うシステムとなっている。
 JR西大路駅一帯では、地元住民と企業による「西大路駅を美しくする会」(愛下正道会長)が、市と協力して街づくりに取り組んでいる。駅の南側には昨年8月、広場と駐輪場ができ、駅周辺の歩道をふさいでいた放置自転車が激減した。
 美しくする会の調査によると、駅南側の駐輪場完成前は、ガード下などに約1300台の自転車がとめられていた。駅南駐輪揚の1000台に加え、200台分が新設されたことで一帯の放置自転車はほぼ無くなる見込みという。
 今回、駐輪場が設置された場所では、以前、違法駐車や大型ごみの不法投棄が住民を悩ませていただけに、同会の加藤修三事務局長は「駐輪場ができて本当にきれいになった。電灯で夜も明るくなり、安心して歩ける」と喜んでいる。(京都新聞)
■満員電車は禁ケータイ JR東 電源オフ呼びかけへ
 満員電車内では携帯電話の電源を切るよう、JR東日本は17日から、車内放送で呼びかける。これまでは「ご遠慮ください」と使用自粛を求めるだけだったが、心臓のペースメーカーなどに悪影響を与えるおそれがあることから、「電源をお切り下さい」と放送する。同社は「呼び出し音を出さないマナーボタンでも電波は出るので、あくまで使用禁止を求める」という。
 電源オフを求めるのは、朝夕のラッシュ時間帯。混雑していない時間帯は、これまで通り使用自粛を呼びかけるが、放送回数は増やす。5月末まで、ポスターや車内づり広告も張り出す。
 JR東日本の車内放送に、携帯電話が登場したのは1992年。新幹線や特急を対象に「使用はデッキで」と呼びかけていた。普通電車では96年、「迷惑にならないように」とマナーを訴える放送を開始し、97年からは「使用をご遠慮ください」と自粛を求めた。
 携帯電話をめぐって、同社には年間約200件の苦情が寄せられ、そのうち8割は使用禁止を求めているという。
 同社営業部は「マナーは向上しているはずだが、携帯の普及スピードがそれを上回っている」と話す。
 東京都の都営地下鉄は2月から車内放送で電源オフを求め始めた。日本民営鉄道協会は「JRが踏み切れば、足並みをそろえるのではないか」と話している。(朝日新聞)
■カーブ24ヵ所 新たに安全策 JR西日本
 東京都で起きた営団地下鉄日比谷線の脱線・衝突事故を受け、JR西日本は13日、半径200b以下の線路カーブのうち、248ヵ所(総延長34.4`)について、脱線防止ガードか安全レールかを設置するとする計画書をまとめ、近畿運輸局に提出した。(朝日新聞)
■配線ショート レールから煙 地下鉄御堂筋線
 13日午後3時25分ごろ、大阪市北区豊崎七丁目の地下鉄御堂筋線のレール付近から煙があがっているのを、新大阪発天王寺行き電車の運転士が発見、市交通局を通じて119番通報した。煙は、西中島南方駅の駅員が消火器で消しとめたが、上下線計18本に最高7分の遅れが出て、乗客約7000人に影響した。
 大淀署や市交通局の調べでは、煙はレールの下を通っている電気配線から出た。同署は高圧電流が流れるこの配線が接触不良などでショートしたとみて調べている。(朝日新聞)
■松田社長、退任へ JR 東日本 後任大塚氏
 JR東日本は14日、松田昌士社長(64)が社長職を退き、会長職に就く人事を固めた。後任には、大塚陸毅副社長(57)を昇格させる。住田正二最高顧問(77)は相談役、山之内秀一郎会長(66)は取締役相談役に退く見込み。同日中に二階俊博運輸大臣に報告を終える予定で、閣議了解後、6月に予定される株主総会で正式決定する。
 松田氏は、井手正敬・JR西日本会長、葛西敬之・JR東海社長とともに「国鉄改革3人組」と呼ばれ、国鉄時代から分割民営化を担ってきた。1987年4月のJR東日本発足と同時に常務取締役に就任。副社長を経て93年6月に社長となり、株式上場や業務多角化を指揮してきた。
 大塚 陸毅氏(おおつか・むつたけ)東大卒、65年に国鉄に入り、総裁室秘書役。87年JR東日本発足と同時に財務部長となり、人事部長、総合企画本部副本部長を経て97年6月から副社長。(朝日新聞 夕刊)
15日■JR東日本 新社長に大塚氏 政府と最終調整 松田社長は会長に
 JR東日本は14日、松田昌士社長(64)が会長に就任し、後任の社長に大塚陸毅副社長(57)を昇格させるトップ人事を固め、政府との最終調整に入った。閣議了解を経て、6月末の株主総会後の取締役会で正式決定する見通し。
 松田氏は旧国鉄生え抜きで国鉄改革に敏腕を振るい、JR西日本の井手正敬会長やJR東海の葛西敬之社長と共に「改革3人組」と呼ばれた。JR東日本の発足後は株式の上場問題などを指揮した。
 大塚氏も旧国鉄出身。長期債務の処理をめぐる追加負担問題などで松田社長を補佐してきた。今後は同社の第3代社長として完全民営化を進めることになる。
 大塚 陸毅氏(おおつか・むつたけ)東大法学部卒。65(昭和40)年国鉄に入社。87年のJR発足後、取締役、常務を経て97年6月から副社長。57歳。福井県出身。(京都新聞)
■JR室蘭線の復旧が本格化 有珠山噴火
 JR北海道は15日午前、有珠山噴火で不通となっている室蘭線洞爺−長和間で、S字形に曲がった線路の交換など本格的な復旧作業を始めた。同日朝からは洞爺−長万部間と東室蘭−長和間で臨時列車の運行も開始、北海道と本州を結ぶ輸送の”動脈”の全面開通に向け動きだした。
 復旧作業は職員約200人を動員し、レールの交換作業や補強工事を実施。現場は避難指示区域内で、立ち入り時間が日中だけに制限されるため、作業は5日前後かかる見込み。
 同社は14日、避難指示区域となっている虻田町入江地区付近を、災害対策本部の許可を得て点検。その結果、地殻変動の影響でレールがずれたり曲がったりしていたほか、橋げたに亀裂が生じるなど約3`の区間で列車の運行に支障があることが判明していた。(京都新聞 夕刊)
16日■近江今津で停車せず 特急・雷鳥
 15日午後9時8分ごろ、滋賀県高島郡今津町名小路のJR湖西線近江今津駅で、大阪発金沢行特急雷鳥45号(9両編成)が、停車しないで通過、次の近江中庄駅ホーム付近で停車した。新大阪総合司令室は永原駅まで走行するよう指示し、同列車は12分遅れて発車した。
 JRの調べでは、近江今津駅では9人が降り、1人が乗る予定だったという。同社金沢支社で原因を調べている。(京都新聞)
■特急「雷鳥」が停車駅を通過 滋賀・近江今津駅
 15日午後9時10分ごろ、大阪発金沢行きの特急「雷鳥45号」(9両編成、乗客約300人)の運転士から、「停車予定の湖西線近江今津駅(滋賀県今津町)を走り過ぎた」と、JR西日本新大阪総合指令室に連絡が入った。同時急は同駅から約15`先の同線永原駅に臨時停車。近江今津駅で降りる予定だった乗客9人は、ここから京都行き普通電車で引き返してもらい、12分遅れで出発した。近江今津駅で乗車予定だった客1人は、後続の特急「サンダーバード47号」に乗った。
 JR西日本は運転士のうっかりミスとみて調べている。(朝日新聞)
■「こだま」の窓 約10aのひび JR東海、原因調査
 15日午後1時52分ごろ、新横浜−小田原間を走っていた東京発名古屋行きの東海道新幹線「こだま463号」で、乗客から車掌に「窓ガラスにひびが入っている」との連絡があった。調べたところ、4両目の3枚重ねの窓ガラスの一番外側に、クモの巣状で5−10aのひびが見つかった。
 JR東海は運行に支障がないと判断し、念のため静岡駅でテープをはって定刻通り運転を続けた。同社で原因を調べている。(朝日新聞)
17日■電車に飛び込み死亡 阪急西向日駅
 16日午後零時30分ごろ、向日市上植野町の阪急京都線西向日駅で、長岡京市の男性(39)が河原町発梅田行き特急電車にはねられ、即死した。
 阪急電鉄によると、特急電車が西向日駅にさしかかった際、突然、ホームから線路に飛び降りる男性を運転士が発見、警笛を鳴らし急ブレーキをかけたが、間に合わなかった、という。
 この事故で、特急電車が約9分、西向日駅に停車するなど、下り列車計5本が遅れ、乗客約2000人に影響が出た。(京都新聞)
■「ガタゴト」乗り心地は最低のでも トロッコ列車健在 三重・紀和 湯治客送迎に活躍 元運転士、2度目のハンドル
 かつて日本各地には、たくさんの鉱山があり、トロッコ列車が活躍していた。近代化の中で次々と姿を消す中、三重県紀和町では山あいの湯ノ口温泉へと湯治客を運ぶかわいいトロッコ列車が健在だ。
 「乗り心地は最低の乗り物だね」と笑うのは、バッテリーで動く小さな機関車を運転する新宅修さん(68)。新宅さんは、銅山の「紀州鉱山」で、30年間にわたって電気技師兼運転士として働いてきた。
 しかし、1978年に閉山。それまで44年間にわたり、日本屈指の生産量を誇っていたヤマを抱える町は、さびれる一方だった。人口は2000人弱と最盛期の5分の1に、65歳以上の高齢者は全体の45%に上っている。
 そこで地域活性化の目玉として浮かび上がったのが、鉱山の跡からわき出した温泉の利用だ。瀞峡へと向かう観光船を望む北山川の河畔にできた町営ホテルと温泉とを結ぶ約1`が、トロッコ列車復活の場となった。90年のことだった。
 「鉱山が閉山した後は、いろんな仕事をやって子どもたちを育ててきた。もう2度とハンドルなど握れないと思っていたのが、トロッコ列車を走らせるので手を貸せということで、この仕事に戻れた。今は楽しいね」と新宅さん。
 機関車は、48個のバッテリーにフル充電するのに6時間かかるが、1週間は走れるという。幅1b、長さ2bの客車は、地元の木工所に依頼して、4両を忠実に復元した。小さな木のベンチに小さな座布団が載っているだけで、車内には何の飾りもない。
 電動式なので静かに滑るようにスタート。ところが走りだしたらショックアブソーバーもないので、ガタガタと振動と騒音が一気に押し寄せてくる。
 坑道入り口から旧精錬場に至る坑内軌道は、膨大な量の鉱石を運んでいた往時の雰囲気そのままだ。トンネルを抜けると湯ノ口温泉駅。かつての鉱山基地は、のんびりとした保養地になっている。
 アトピー、婦人病、消化器系疾患などに効果があるといわれ、露天ぶろや大浴場は日帰り入浴もできる。
 新宅さんのお勧めスポットは、「紀和町鉱山資料飽」。奈良時代から近世、近代までの鉱山と町の歴史、自然環境、観光資源など、町の全容がよく分かるよう、資料が展示されている。
 トロッコ列車は1日に5往復。運賃は100円。運休日は不定期。問い合わせは、瀞流荘 05979(7)1180。(京都新聞)
■青鉛筆
 営業距離5.6`のミニ鉄道「有田鉄道」(和歌山県吉備町)に16日、約70年前に製造され、かつて新潟県の蒲原鉄道で使われた木造貨車5両が到着した。23日の「鉄道まつり」で公開する。
 5両峠、関西を中心にした鉄道ファンの団体「ふるさと鉄道保在協会」(笹田昌宏代表)の所有。まつりでは、同協会が水島臨海鉄道(岡山県倉敷市)から購入した1960年代半ば製造のディーゼル機関車などを走らせる。
 有田鉄道は5両の展示用に35bの線路を新設する力の入れようで、「レトロ列車で全国のファンを呼び寄せたい」。(朝日新聞)
18日■特急が牛と衝突 JR福知山線
 17日午後4時20分ごろ、兵庫県氷上郡柏原町下小倉のJR福知山線谷川−柏原間で、城崎行特急「北近畿11号」が、線路内にいた牛2頭と衝突した。うち1頭が即死したため、乗務員が線路外に運び出した。乗客約100人にけがはなく、車両にも異常はなかった。(京都新聞)
■窓 やめてほしい駅構内の宣伝 甲西町・鈴木 強(事務員・49)
 午後10時過ぎのJRの、ある駅。テープレコーダーからだろうか、指定席券の案内、淡路花博の紹介をスピーカーから延々と流している。終わったらまた、初めから繰り返す。勘弁してよ、と思う。仕事やらで疲れた頭には、こんな宣伝はごちそうさまだ。不愉快だ。
 これが、心安らぐBGMか何かならさすがと思うが、コマーシャルはやりきれない。駅の壁の所狭しと張られた旅の企画などの宣伝ポスターのはんらん。音についていえば、静穏権があるはずなのに、そんなことはお構いなしのありさまだ。
 JRはたまたま放送設備のある会社ゆえ自社商品をスピーカーを使って宣伝できる。では、普通の会社が自社製品の宣伝を会社にスピーカーを取り付けてやり出したら、町はどうなるのか。
 JRは公共交通であり、その駅は、町の顔。したがって品位が大事だ。経営に目が移り、品位と安全に少しでも欠けることがあるなら、大問題だ。「キクぞうくん」にもの申すと、丁寧な電話をすぐ項けるJRだ。安心して気持ちよくJRを利用したい。(京都新聞)
■電車にはねられ死亡
 17日午後零時35分ごろ、長岡京市友岡川原の阪急京都線・調子踏切で、長岡京市内の男性(49)が河原町発梅田行きの急行電車にはねられ、全身を強く打つなどして即死した。
 向日町署では、男性が遮断機をくぐり線路内に立ち止まっていることから、自殺とみて調べている。
 この事故で、急行電車が現場に9分間停車したほか、後続電車13本が最大で9分遅れ、乗客約3400人に影響が出た。(京都新聞)
■日比谷線事故 「輪重比」最大30% 検討会「脱線の一因」と重視
 営団地下鉄日比谷線の脱線・衝突事故で、運輸省の鉄道事故調査検討会(座長=井口雅一・東大名誉教授)が脱線車両と同型の全車両について、各車輪にかかる荷重=輪重を調べた結果、左右のアンバランスを示す「輪重比」が最大で約30%近くにのぼり、ばらつきが大きかったことが17日、わかった。輪重比が大きいほど車体は不安定になり、営団では新車は約10%に設定されている。検討会は、大きな輪重比が、カーブや速度などの要因と絡み合って脱線に至った可能性を重視、今月末に予定している再現実験で輪重比の影響を検証する。輪重比の安全基準はなく、運輸省は脱線との関係が立証されれば、安全値や管理方法など、新たな基準の策定を検討する考えだ。
 検討会は、車両やレールなどには脱線に直結するような破損や異状が見つかっていないことなどから、今回の脱線がいくつかの要因によって引き起こされた「競合(複合)脱線」と見ている。
 輪重比 車輪にかかる荷重を「輪重」といい、左右の車輪の値の差を「輪重比」という。その値が大きくなるほど、片方の車輪が浮き上がる「輪重抜け」という現象が発生して脱線につながりやすい。車両メーカーなどでは一定の輪重比を容認しているが、何%以上なら脱線の危険があるといった安全上の基準はない。(朝日新聞)
■人生第二幕 屋根裏の”銀河鉄道”駅長 満田 忠雄さん(62) 少年時代の夢とロマンを実現 レール持って”出前運転会”
 名刺には「屋根裏の銀河鉄道駅長」とあった。少年時代の鉄道への夢を大人になって実現させたのが城陽市の満田忠雄さん。屋根裏に縦横に「銀河鉄道」を巡らせ、各種の模型列車を走らせて楽しむ。バックミュージックや駅のアナウンスがテープで流れる中、行き来する列車に見入る顔は、まさに至福の表情だ。
 満田さんは、三重県の生まれ。生家が駅の近くにあり、列車の汽笛を聞きながら育った。京都のホテルで33年間ホテルマンをし、一昨年3月定年退職した。鉄道ファンになったのは、小学校4年の時に鉄道模型を買ってもらって以来で、「いつかは自宅で模型列車を走らせたい」が夢となった。
 自宅の庭に模型の線路を敷き、楽しんでいたが、19年前自宅を新築するに当たり、子どもころの夢を実現させることになった。天井の高い屋根裏部屋を特別設計してもらい、そこに縦横に線路を敷き、駅やトンネルを作り、買い集めていた列車を走らせた。勤めを終えると、屋根裏部屋にこもって作業をし、休日は朝から晩まで線路の敷設や保守などに務めた。
 一期工事は10年後に完成したが、線路はその後も伸び、現在は総延長300b。車両は約300両。大好きなトワイライトエクスプレスを始め、昔なつかしい「つばめ」や「はと」などなど、さらには新幹線、私鉄の電車類もある。喜多郎の演奏する「シルクロード」、京都駅で録音したマイク放送がボリューム一杯に流れる中、満田さんの操作で各種の列車が走り回る様は壮観である。
 真夏には40度以上にもなる屋根裏。あの阪神大震災の時には、壊滅的な被害も受けたが、「時を止め、歳を忘れ、夢とロマンの世界」へ誘ってくれる屋根裏の「銀河鉄道」の魅力は何にも勝った。
 最近は組み立てのレールを持っての”出前運転会”もしており、近く福井のホテルで8日間にわたり行う。「瀬戸内海の小島で、満天の星の下、列車を走らせるのが今の夢」と、満田さん。夢はとどまるところを知らない。(城陽市寺田樋尻)(京都新聞 夕刊)
■電車で迷惑 ケイタイ注意 大半やめたがダンマリ派も 「急ぎだったから」 車掌ら黙認も
 ケイタイの話し声は、電車内の迷惑行為のなかでも代表格。鉄道各社は携帯電話を使わないよう放送で呼びかけるが、車掌や駅員は実際にその場面に出くわしても見て見ぬふり。そのうえ、乗客もなかなか注意しない。そこで、ひとりだけ嫌われ役になるのは嫌だという気持ちを振り切って、「注意おじさん」になってみた。効果のほどは(村上英樹)
◆やめない人
 「ドリルで真ん中に穴を開けろ」「現場で確認せえ」。作業衣を着た50歳くらいの男性が大声で話し込んでいる。
 平日の午後、JR神戸線の快速電車。始発の大阪駅から隣に座ったその男性は設計図を窓に透かし、工事現場の人に作業手順を指示している。
 「小さな声で話して下さい」。恐る恐る横から話しかけた。男性はちらりと横目で見て、片手で「待った」の動作。それから約10分間、話し続けて一言。
 「こっちも仕事なんや」。
 阪急神戸線の普通電車で、「今度の出番日いつだっけ」と、会社に問い合わせている30歳くらいの男性会社員がいた。隣に座り、肩をたたいた。男性は電話を耳に当てたまま何度も頭を下げて平謝り。しかしそのまま話し続け、会話が終わると「急ぎだったから」と言い訳をした。
◆やめた人
 夕方ラッシュ時の近鉄南大阪線あべの橋駅。女子高生4人組の1人が、ホームの列の中で電話を始めた。「何やってんの」。待ち合わせに遅れた友達と話しているらしい。電車に乗っても、扉の前に陣取り話をやめない。別の1人が電話を代わり、大声で笑った。「迷惑だからやめて」と注意した。女子高生は「えっ」と驚いた顔で聞き返し、「すみません」と電話を切った。
 車内が静かになった。しかし今度は10人ほど隔てた場所で若い男性が話し始めた。先はどの女子高生と目があう。「注意しないの?」とでも言いたそうだ。車内はほぼ満員。大声を出さないと注意できない。あきらめた。
 注意した12人のうち、大半の8人が会話をやめた。3人に無視され、開き直ったのが1人。電話をやめた人が意外に多かった。
 鉄道各社の対応は放送が中心だ。最も厳しいのはJR東日本で今月17日、「ご遠慮下さい」というアナウンスから、ラッシュ時に、「電源を切るようお願いします」とより強い表現に改めた。電波が心臓のペースメーカーに及ぼす影響に配慮したという。JR西日本では昨年9月から、「混雑時の使用はご遠慮下さい」という放送を流す。
 しかし車掌や駅員は黙認するケースが多いようだ。その理由について、各社は、「法律的な強制力がない現状で、よほど大声でないと注意は難しい。あくまでお願いの姿勢」(JR西日本)、「プライバシーの問題もあり、会話を立ち聞きするわけにもいかない」(南海)と悩んでいる。
・迷惑行為1位 全体の約25%
 大手私鉄が加盟する日本民営鉄道協会(東京)のアンケートでは、電車内などでの迷惑行為の1位が「携帯電話」だった。
 関東や関西の大手私鉄16社の利用客ら約1500人から回答があった。1位の「携帯電話」は全体の約25%で、2位「座席の座り方」(約8%)、3位「荷物の持ち方」(約7%)などを大きく引き離した。(朝日新聞 夕刊)
19日■第一ホテル支援で阪急電鉄、社長派遣も
 阪急電鉄の大橋太朗社長は18日、大阪市で記者会見し、ホテルチェーン「第一ホテル」(東京)の経営再建について「しっかりした再建策を作ったうえで(支援を)要請しているのだろう」と述べ、支援に前向きの姿勢を示した。
 第一ホテルが実施する30億円の増資引き受けと社長の派遣を検討しており、社長候補の人選を阪急電鉄グループ内で具体的に進めているという。
 阪急電鉄は、日本長期信用銀行に次ぐ第一ホテルの主要株主。第一ホテルは、バブル期の拡大路線による巨額の負債が経営を圧迫している。(京都新聞)
■「駸々堂」旧京宝店に阪急が直営の書店
 阪急電鉄は18日、今年1月末に自己破産した大手書店「願々堂」の旧京宝店(京都市中京区)の後に、同電鉄直営の書店「ブックファースト」を出店することを明らかにした。テナント主とは大筋で合意しており、6月にも開業したいとしている。ブックファーストの京都出店は初めて。
 今回の京都出店に当たり阪急電鉄は駸々堂から京宝店の書籍を買い取り、売り場面積約1000平方b分をそのまま賃借して営業する。
 ブックファーストは現在、関西を中心に計11店ある。今月、駸々堂店舗の後に「あべちか店」(大阪市天王寺区)、「なんばウォーク店」(同中央区)、「コミックランド梅田店」(同北区)の3店を相次いで開いた。同電鉄は「実績のあった駸々堂京宝店の後に入ることでさらに収益が見込める」としている。(京都新聞)
■第一ホテル 阪急、再建支援へ 電鉄社長表明 社長派遣の意向
 阪急電鉄の大橋太朗社長は18日の記者会見で、230億円の債務超過に陥る見通しとなった第一ホテル(本社・東京)から、阪急グループに対し、社長派遣と約30億円の第三者割当増資引き受けの要請があったことを明らかにした。社長派遣について、大橋社長は「今、人選中で、株主総会の日程をにらんで早い時期に推薦したい」と語り、社長を送り込む意向を表明した。
 第一ホテルは今月4日に発表した再建計画で、取引金融機関に債権放棄を求めている。増資引き受け要請について、大橋社長は「債権放棄の要請がどう受け入れられるか、その後の再建計画の進行状況を見極めたうえで財務支援したい」と述べ、支援に応じる用意があることを明らかにした。(朝日新聞)
■鉄道建設・運営分離を 運政審、導入求め調整
 運輸政策審議会(運輸相の諮問機関)は18日、鉄道の新線建設や既存の線路の改良を第三セクターなどの公的部門が進め、列車運行などの運営だけをJRや私鉄が担う「上下分離方式」の導入を求める方向で調整に入った。JR在来線の高速化や都市鉄道の混雑緩和などが目的で、現在ある財政支援制度を見直して拡充する考えだ。6月中に鉄道部会の答申としてまとめる。線路への大幅な公的資金の投入に道を開く可能性があり、議論になりそうだ。
 日本の鉄道整備は、経済成長率の鈍化や少子化傾向を背景に頭打ちになっている。しかし、運政審は▽都市と都市を結ぶ在来線の高速化▽大都市の鉄道の通勤・通学での混雑緩和▽鉄道と鉄道の円滑な乗り継ぎ−などの社会的な要請は大きいとしており、それを満たすために「上下分離方式」を今後の線路整備の手法の一つとして位置づける方向になった。
 現在も、在来線の高速化のために国と地方自治体が建設費の20%ずつを負担する制度や、新興住宅地や空港へつなぐ線路整備のために国と地方自治体が18%ずつ負担する制度があり、事実上、上下分離方式を先取りしている。運政審には「いまある制度をもとにして見直すべきだ」との意見が強く、こうした制度の負担率の拡大を求める。(朝日新聞)
■松田副社長 社長昇格へ 日本車両製造
 日本車両製造は19日までに、松田和久副社長が社長に昇格する人事を内定した。清水靖夫社長(68)は会長に就き、篠原治会長(75)は相談役に退く。6月の株主総会後の取締役会で正式に決める。経営陣の若返りがねらいとみられる。
 松田 和久氏(まつだ・かずひさ)東大卒、64年国鉄に入り、JR東海常務、専務などを経て、99年6月に日本車両に移り、同月から副社長。59歳。(朝日新聞 夕刊)
20日■福知山線事故原因 架線と離れパンタ破損
 兵庫県宝塚市のJR福知山線道場−武田尾間で昨年11月、篠山口発京都行きの普通電車(7両編成)のパンタグラフが一部破損した事故で、JR西日本は19日、パンタグラフが架線と離れたためにショートし、パンタグラフを焼き切った疑いが強いとする調査結果をまとめた。
 JR西日本によると、2両目のパンタグラフ最上部の「すり板」(幅約1b)が切断され、切断面に焼けこげたような跡があった。「すり坂」は通常、架線と接することで電気を車両に取り込んでいる。しかし、何らかの原因で架線と離れたためにショートし、火花が「すり板」を焼いたのではないかと同社はみている。同事故では、後続の上下線38本が運休し、計約8900人に影響した。(朝日新聞)
■黒部の春ひらく アルペンルート全線開通
 北アルプス・立山連峰を貫き富山・長野両県を結ぶ立山黒部アルペンルートが20日、約5ヵ月ぶりに全線開通した。富山県側の室堂(2450b)ではあいにくの吹雪の中、高さ約20bの雪の壁が道路両側にそびえ立つ「雪の大谷」を高原バスが通り抜け、山上の雪原にも春の観光シーズンが始まった。
 今冬の立山は除雪作業が始まった3月上旬以降も何回か積雪があり、除雪済みの道路が再び雪に埋まることも。除雪された道路が今年から2車線に増えたこともあり、除雪で積み上げられる雪の量が増えた雪の大谷も昨年より約4b高くなった。30日までは雪の大谷を散策することもできる。
 この日、冬の間閉鎖されていたケーブルカーの立山駅(富山県立山町)から卜ロリーバスの扇沢駅(長野県大町市)までの立山黒部アルペンルート約37`が結ばれた。
 昨年同ルートを利用した観光客は景気低迷の影響などで約106万人とピーク時の1991年の71.3%にとどまっている。(京都新聞 夕刊)
■京都市バスのミニカー”発車” 交通局が限定発売
 京都市交通局は、市バスの車体をデザインしたオリジナルミニカーを初めて製作し、29日から市内の市バス案内所などで販売する。同交通局によると現役の公営バスのミニカーは、名古屋市と神戸市に次いで3例目。かわいいデザインが、子どもたちの関心を呼びそうだ。
 市バスを身近に感じてもらおうと、子どもの間で人気のチョロQシリーズを作っている東京の大手がん具メーカーに製作を依頼した。縦4.8a、横3a、高さ3.3aのプラスチック製。薄縁色の車体に緑のラインが入った市バスの車体そのままで、ゼンマイ仕掛けで走る。
 1個600円(税込み)で、限定8000個発売(1人5個まで)。市内の市バス・地下鉄の案内所や定期券発売所、地下鉄駅の売店計20ヵ所で販売する。また20日から通信販売の受け付けも始めた。問い合わせは京都市交通局協力会 075(801)2561へ。(京都新聞 夕刊)
■泉北高速 落雷で停電 36本が運休
 20日午前5時45分ごろ、大阪府和泉市室堂町、泉北高速鉄道本線の光明池車庫に落雷があり、信号機などが停電。和泉中央発難波行きの準急電車が同車庫から本線に出られなくなった。同社が調べた結果、変電施設のブレーカーが落ちていたため戻し、約1時間45分後に送電を開始した。このため上下線36本が運休し、後続の電車が最大1時間45分遅れ、約1万8000人に影響が出た。
 また、泉北高速鉄道と中百舌鳥駅で相互乗り入れしている南海電鉄南海高野線でもダイヤが乱れ、上下線14本が運休、後続の電車が最大5分遅れ、約1万人に影響した。(朝日新聞 夕刊)
21日■地下鉄北大路駅と阪急桂駅にも開設 京都市の証明書発行コーナ
 京都市は、行政サービスの向上に向け、5月8日から、北区の地下鉄烏丸線北大路駅と、西京区の阪急桂駅にそれぞれ、住民票の写しや印鑑登録など各種証明書の発行コーナーを開設する。
 開設場所は、北大路駅がキタオオジタウン地下3階の市バス地下鉄案内所横、桂駅は東口1階。取り扱うのは、住民票の写し、住民票記載事項証明書、印鑑登録証明書、登録原票記載事項証明書、所得証明書や土地・家屋の評価証明書など税務関係証明書。住所変更や印鑑登録の受け付け、戸籍関係事務は行わない。
 取り扱いは月曜日から金曜日(休日、年末年始を除く)まで。通勤途中でも立ち寄れるよう業務時間は午前8時半から午後7時とした。登録原票記載事項証明書と税務関係証明書は、午後5時以降は受け付けるだけで、翌日に発行される。
 両駅での開設により、証明書発行コーナーは主要ターミナルが計5ヵ所、市役所や右京区役所など行政施設が3ヵ所となる。(京都新聞)
■JR完全民営化 「早くとも来年」 西日本社長が見通し
 JR西日本の南谷昌二郎社長は20日の記者会見で、政府保有の株式をすべて売却する完全民営化の時期について、「第二次売却は多分、早くとも来年になるんじゃないか」との見通しを示した。同社長は「時期について明確にお答えできる材料は持ち合わせていない」としているが、国との交渉などを通じて得た感触をもとにした発言とみられる。(朝日新聞)
■旧国鉄本社跡地を4000億円で再開発 東京・丸の内、6社で
 三菱地所は20日、日本生命や丸ノ内ホテルなどと六社共同で、来年夏から、JR東京駅丸の内口にある旧国鉄本社跡地とその周辺約2万3800平方bを再開発すると発表した。既存の丸の内センタービルは残すものの、交通公社ビルや丸ノ内ホテルなど3棟を取り壊し、24階建てから29階建ての事務所棟3棟と18階建てのホテル・商業施設棟1棟を建設する。日本生命は所有する1棟に東京本部を移す予定。再開発の総事業費は4000億円ほどとみられる。
 東京の代表的オフィス街の大手町から有楽町までの丸の内一帯(約111万平方b)の再開発は着々と進んでいる。同地区には現在約百棟のビルが立ち、半数以上が築30年以上を経過している。地権者へのアンケートで、およそ3割が「建て替えの計画や構想がある」と答えている。9月には大手町に31階建ての新東京サンケイビルが建ち、来年11月には東京駅八重洲口南に31階建てのオフィス賃貸ビルが建設される。(朝日新聞)
22日■JR旅客6社 GWの予約3%減 混雑ピークは3、5日
 JR旅客6社が21日発表したゴールデンウイーク期間(4月28日−5月7日)の指定席予約状況(20日現在)によると、予約席数は各社とも前年同期と比べて伸び悩み、全体で3%マイナスの247万席だった。
 混雑のピークは下りが3日、上りが5日となりそうだ。
 国内航空会社の予約が国際線で過去最高になるなど好調の半面、鉄道の予約がマイナスになった理由についてJR各社は「期間中に登校日の土曜が入るなど曜日配列が悪い上に、旅行直前に席を確保する傾向が強まっているため」と分析している。
 東海道・山陽新幹線の東京発下りは「のぞみ」「ひかり」とも3日午前はほぼ満席。上りは5日午後の一部が満席だが、それ以外では空席がある。
 東北、秋田、山杉、上越、長野(北陸)各新幹線は上下ともピーク時の一部を除いて予約が可能。
 在来線では、有珠山の火山活動で札幌と函館を結ぶ室蘭線が一部不通になっている影響もあって、JR北海道の予約が対前年比で9%減になるなど落ち込みが目立った。
・西日本は昨年並み
 JR西日本は21日、大型連休期間(4月28日−5月7日)の新幹線、在来線の指定席予約状況を発表した。
 20日現在の予約率は39%、予約席数は約152万席。3年ぶりに輸送実績が前年を上回った昨年同時期とほぼ同数で、比較的好調な出足という。
 予約のピークは関西地区からの各方面への下りが5月3日で予約率64%、上りは5月5日で同58%。それぞれ日中を中心に既にほぼ満席の列車がある。
 同社は期間中に新幹線と在来線で計347本を増発する予定。
 山陽新幹線は今春デビューした「ひかリレールスター」の平均予約率が58%と好調でけん引車の役割を果たし、予約席数はわずかに昨年を上回った。(京都新聞)
■JR、京阪、阪急などの7駅に 7000台分の駐車場 小売店に 設置義務強化も 2010年までに京都市
 京都市は21日、放置自転車対策などを盛り込んだ「自転車総合計画」を発表した。2010年までの計画期間中、市内7つの鉄道駅で約7000台分の駐輪場を整備、小売店舗の駐輪場設置義務を強化し、新たなレンタサイクルシステムを都心部に導入する施策などを打ち出し、放置自転車が少なく、自転車が利用しやすいまちづくりを目指す。
 同計画は、市の総合交通体系の中で自転車を有効な交通手段と位置づけ、その適正利用を推進するのが目的。学識経験者らでつくる市自転車等駐車対策協議会の答申と、市民の意見を参考にまとめた。
 計画は、自転車の利用環境の整備と、放置自転車対策を柱とした。
 具体的には、利用環境の整備として、立体交差化事業などで駐輪場整備を予定しているJR円町駅や京阪淀駅、阪急桂駅東口など7駅に6780台分の駐輪場を整備。市内の地下鉄や阪急、京阪などの計40駅でも駐輪場整備を検討する。
 また▽新設の銀行や遊技場などに駐輪場設置を義務付け▽駅などに集中する自転車を抑制するレンタサイクルシステムの導入検討▽放置バイクの撤去−なども盛り込んだ。(京都新聞)
■京都までの往復運賃 駐車場料金とセット JR東舞鶴など3駅 24日から販売
 JR西日本福知山支社は、東舞鶴、西舞鶴、綾部の3駅から京都までの往復運賃と特急自由席料金、駅周辺の市営駐車場の料金をセットにした日帰りの特別乗車券「パーク&レールきっぷ」と、「パーク&ファミリーきっぷ」を、24日から9月20日まで販売する。通常料金より格安で、JRの切符と駐車場料金を一緒にしたのは、同社で初めてという。
 北部から京都へ車で行く人に、最寄の駅で列車に乗り替えてもらう狙い。「パーク&レールきっぷ」は、平日で東舞鶴から5800円、西舞鶴から5100円、綾部から4400円で、いずれも土日祝日は300円引き。駐車場の料金を含めると、通常料金より最大1300円安くなる。
 土日祝日だけの「パーク&ファミリーきっぷ」は大人1人子ども1人がセットで、東舞鶴から6800円、西舞鶴から5600円、綾部から4800円。人数が増える場合、例えば東舞鶴駅では大人1人4500円、子ども1人2000円加算される。
 2種類の切符とも、購入できるのは東舞鶴と西舞鶴、綾部の3駅。窓口で駐車場の整理券(入庫証明書)を提示する。前売りはない。(京都新聞)
■工事差し止め監査請求却下 地下鉄北港テクノ線
 大阪市が開催を目指す2008年五輪の主要交通機関となる地下鉄北港テクノポート線について、市民が工事差し止めを求めた住民監査請求に対し、大阪市監査委員は「重大かつ明白な違法性が具体的に主張されていない」として20日付で却下した。これに対し、市民側は来月にも住民訴訟を起こす方針。「大阪オリンピックいらない連」が母体となってつくる「五輪地下鉄線差止請求の会」(代表・井上善雄弁禁士)が3月、「住民のいない人工島を通り、採算性がない」などとして監査請求していた。(朝日新聞)
■下りピークは3日 GWのJR予約状況
 JR西日本が21日発表した今年のゴールデンウイーク期間中(28日−5月7日)の指定席予約状況によると、今月20日現在、関西を中心とした新幹線を含めた列車の指定席は39%が予約済みで、前年より1ポイント落ちている。下りのピークは5月3日で予約率は新幹線と在来線を合わせて64%。上りは5月5日で58%。新幹線の合計では前年同期比2%落ち込んだが、山陽新幹線は同1%上がっており、「ひかりレールスター」(平均予約率58%)を中心に好調という。(朝日新聞)
■快走!チョロQ「京都市バス」号 限定8000台・29日から発売
 京都市交通局は、市バスの車体をデザインしたゼンマイ式ミニカー「チョロQ」を、29日から発売する。「かわいいミニカーで遊んでもらい、市バスに親しみを感じてほしい」と期待している。
 がん具メーカーのタカラに発注し、8000台つくった。全長48_、高さ33_、幅30_のプラスチック製。濃淡の緑色のデザインで、行き先表示は「京都駅」になっている。公営バスがチョロQになった例は、これまでに名古屋市、神戸市などがある。
 1個600円。市バスの案内所や定期券発売所、地下鉄駅売店で買えるほか、通信販売も受け付ける。問いわせは市交通局協力会(075・801・2561)へ。(朝日新聞)
■信号機故障 7800人に影響 JR河瀬駅
 22日午前5時45分ごろ、彦根市南川瀬町、JR河瀬駅の構内信号機が赤のまま変わらなくなり、姫路行き普通列車が同駅の約450b手前で立ち往生した。
 駅員が調べたところ、下りの信号4基すべてが制御できなくなっており、約30分後に手信号で運転を再開した。信号は同6時30分ごろに複旧した。
 JR西日本によると、後続の上下計16本が部分運価したほか、下り17本が最大約55分遅れ、約7800人に影響が出た。
 保守作業車を引き込み線から下り線に入れる装置の故障が原因とみている。(京都新聞 夕刊)
■踏切に押し出され 衝突、4人が死亡 米、殺人容疑で男逮捕
 【ニューヨーク21日共同】米ペンシルベニア州警察は21日、別れた女友達の車を踏切内に押し出して列車と衝突させ、女性と同乗の2歳の子どもなど計4人を殺害した容疑でカルロス・サンチアーゴ容疑者(22)を逮捕した。
 警察発表によると、同容疑者は20日夕、フィラデルフィア近郊でキャンディス・ワーツさん(20)の乗用車を車で約30分にわたって追跡。ワーツさんの車が踏切の遮断機前で停車したところを後方から追突、線路内に押し出した。ワーツさんは車内から携帯電話で警察に連絡したが、その最中に時速60`で走ってきた貨物列車が衝突した。(京都新聞 夕刊)
■踏切に車押し出され列車に衝突 米で女性ら4人死亡 殺人容疑で男友達逮捕
 【ニューヨーク21日=山中季広】米ペンシルベニア州フィラデルフィア近郊で20日夕、女性や幼児ら4人が乗った車が、後をつけてきた男友達の車に押し出されて踏切に入り、貨物列車にはねられた。4人は即死した。容疑者は逃走したが、21日、殺人容疑で地元警察に逮捕された。
 死亡したのは、キャンディス・ワーツさん(20)ら。5年ほど前から交際していたカルロス・サンティアゴ容疑者(22)に別れ話を持ち出したところ、容疑者が暴れ出した。車で逃げたが、30分にわたって追跡され、一本道で踏切の遮断機にさえぎられた。容疑者は後ろから車をぶつけてグイグイ押し出したという。
 ワーツさんの車には長男(2つ)、友人の女性(22)とその長女(2つ)が同乗していた。車内から携帯電話で警察に通報し、切迫した声で助けを求めたが、間に合わなかった。(朝日新聞 夕刊)
24日■こいのぼりで新幹線遅れる パンクグラフに付着 上下19本に遅れ 山口
 23日午後1時ごろ、山口県下関市の山陽新幹線・新下関駅で、停車した姫路発博多行き下りこだま613号(6両編成)のパンクグラフに、こいのぼりなどが引っ掛かっているのを、車掌が見つけた。
 厚狭−新下関間を停電させて取り除き、運転を再開。同列車の45分を最高に上下計19本が遅れ、約3900人に影響が出た。
 JR西日本によると、こいのぼりはちぎれた状態で、2号車のパンクグラフに長さ約1bのものが2つ、4号車のパンクグラフに同約2bのものと、同1.5bのロープが巻きついていた。
 沿線で揚げられていたものが、風で飛ばされたらしい。
 厚狭−新下関間を走行中に、運転士がこいのぼりのようなものが飛んでいるのを見掛け、新下関駅で車掌がチェックしたという。(京都新聞)
■レトロ車両が大集合
 和歌山県吉備町の有田鉄道・金屋口駅構内で23日、同鉄道の運転開始85周年を記念したイベントが開かれ、レトロ車両の展示や試乗会などに、大勢の鉄道ファンが詰め掛けた。
 展示されたのは、新潟県の蒲原鉄道(廃止)で使用されていた1929年製造の木造貨車や、旧国鉄車掌車など計6車種・10両。
 試乗会には67年製造のディーゼル機関車が使用され、時速約15`で約150bの駅構内を往復した。(京都新聞)
■待望の循環バス運行へ 滋賀
 高島町が5月1日から、町内で運行させる循環路線バス1台がこのほど、町役揚に届き、住民らに披露された。ボディーには町内の洋画家の作品「宇宙」が描かれている。平日、4路線で1日3回運行する予定。
 JR湖西線の開通後、同町ではJR近江高島駅から同町畑間の民間バスと、小・中学生の通学バスだけで、生活のための路線バスがなく、高齢化が進む中で循環バスを望む声が高まっていた。バスは29人乗り。バス停以外でも乗降できるフリーバスで、運行は江若交通に委託する。(京都新聞 夕刊)
25日■市バスミニカー快走中… チョロQ 通販に申し込み殺到 「本業も回復して」 交通局
 京都市交通局が20日から通信販売を始めたおもちゃの市バスミニカーに、ファンの申し込みが殺到し、翌21日までのわずか2日間で、受け付けを停止するほど大人気となっていることが、24日分かった。突然の大ブレークに交通局は「赤字に悩む本物の市バスも、同じくらい人気になってほしい」−。
 ミニカーは、子どもに人気の「チョロQ」を製造する大手玩具メーカー「タカラ」に発注し、8000個を用意した。うち6000個を29日から市内の市バス案内所や地下鉄売店に置く店頭販売分とし、残る2000個を通信販売する計画を立て、20日から同局のホームページなどで案内した。
 ところが、同日午後から受け付けの電話が鳴りっぱなしとなり、初日だけで約1000個の申し込みがあった。ホームページにも、21日午前中までに800件を超えるアクセスがあったという。
 交通局は、当初から1人5個に販売を限定。さらに店頭分の500個を急きょ通信販売用に回したが、それでも足りなくなると判断し、21日午後にホームページに「販売終了」と表示した。
 受け付け終了後に、ファンからは「打ち切りは一方的すぎる」「送金したが、商品を必ず送ってくれるのか」と苦情や問い合わせが相次いだ。
 担当の自動車部営業課によると、同様に市バスミニカーを販売した名古屋市や神戸市は、通信販売分1500個を売るのに1週間程度かかったため、2000個でも余ると考えていた。限定販売のため増産も難しく、「2500個を超えて送金された分は、謝ったうえで返金する」方針。また、29日から始める店頭販売では、混乱が生じないよう「対策を練る」としている。(京都新聞)
■バスに揺られて 乗り降り自由 札幌一周
 札幌は全国でも有数の観光都市のひとつ。おなじみ時計台、ススキノ大通公園など、歌やドラマの舞台になったところも多い。
 この札幌市内の観光スポットを、その日のうちなら、どこでも何回でも乗り降りが自由という循環バスが人気を集めている。北海道中央バスが運行する「さっぼろリンクルバス」だ。中央バス札幌ターミナルを発着点とし、約2時間で市内を1周する。30分間隔で運転しているから、自分の好みに応じた観光プランを立てることができる。
 ターミナルを出たバスは最初の観光スポット札幌時計台へ。ここは、札幌の街の象徴とあってさすがに人が多い。若者、年配の夫婦連れ、女子高生のグループなど、年代も服装もいろとりどりだ。
 大通公園は市民の一大オアシスなのだろう。テレビ塔から噴水にかけて、思い思いにくつろぐ人たちの姿がある。おしゃべり、食事、ウォーキング……。生活感がそこらじゅうで躍動している。
 道庁赤れんが緑と映えあって美しい。それにしても人波が続く路地からススキノの繁華街。サッポロラーメンの発祥地でもあるススキノは日が暮れると歓楽街と化す。
 中島公園から藻岩山の山頂へは、ロープウエーとリフトを乗り継いで登る。山頂からは雄大な展望、夕暮れとともにネオンきらめく夜景が楽しめる。
 後半のお楽しみは何といってもサツポロビール園。カラッと乾いた空気の中で飲みほすビールの味は、明日への元気印を発奮させること間違いなしだ。(日本バス友の会会長 岡嶋 良一)
 メモ 「さっぽろリンクルバス」運行は午前9時から午後5時(7、8月は午後7時まで)。運賃は大人1200円、中学、高校生1000円、子供700円。011-231-0500(朝日新聞 夕刊)
26日■大阪市交通局 宿直飲酒は324人 管理職70人含め処分へ
 大阪市営地下鉄と新交通システム「ニュートラム」の保守担当職員が宿直勤務の待機時間中にビールを飲んでいた問題で、同市交通局は26日、飲酒していた職員は324人に上ると発表した。
 交通局は飲酒した職員のうち退職者を除く300人と監督責任のある技術部長など管理職約70人を、週内にも減給や戒告などの懲戒処分にする方針。
 調査は保線区や電力施設区など宿直勤務のある32事務所の保守担当職員約1000人を対象に実施。過去2年間に、待機時間中に飲酒したことがあるかどうかを聴取した。
 その結果、既に飲酒が発覚しているニュートラムと市営地下鉄の10事業所に加え、新たに13の地下鉄事務所で職員が飲酒していたことが判明。飲酒職員は計324人となった。
 各事業所の宿直職員は午後5時までの日勤が終わった後、午後10時45分までが待機時間で、この間に夕食と仮眠をとる。交通局によると、飲酒した職員のほとんどは夕食時に缶ビール1、2本を詰め所などで飲んでいたという。
 同交通局の中角民生職員部長は26日の記者会見で「飲酒職員の人数が多く驚いている。厳粛に受け止め、こうした事件を根絶したい」と陳謝。再発防止策として4月から、各事務所の担当係長が月2回程度、抜き打ちで宿直勤務に加わることを明らかにした。(京都新聞 夕刊)
■営団地下鉄事故 脱線当時の状況再現 運輸省・鉄道事故調査検討会 現場で走行試験
 営団地下鉄日比谷線の電車脱線事故で、運輸省の鉄道事故調査検討会は26日未明、事故現場で同型車両を使った走行試験を行った。検討会は「上り坂急カーブ」という地形など、複数の要因が重なって脱線が起きたと判断。左右の車輪の重さのアンバランス(輪重差)も原因の一つになった可能性が高いとみて、検証している。
 脱線は、中目黒駅付近の上り坂の急な左カーブが終わる地点で発生。8両編成電車の最後尾車両の右最前部車輪が最初に脱輪した。
 試験では、最後尾車両の台車の空気ばねなど重要部に事故車両の部品を取り付け、車輪も脱線したものと同じように削った。さらに押収された事故当時のレールを現場に据え付けるなど、できるだけ事故当時の状況を再現した。
 この日は、輪重差をほぼゼロに設定。レールに摩擦を減らすための潤滑油を塗った状態にし、速度や加速度を変えて7つの走行パターンでテスト。輪重のほか横圧(車輪にかかる横の力)や、車輪とレールの接する角度を測定し、小型ビデオカメラで車輪の動きを観察した。
 試験は27−29日の未明にも行われる予定。輪重差を徐々に大きく設定し、どの時点で車輪が浮き上がるかを調べる。(京都新聞 夕刊)
■宿垣中324人が飲酒 大阪市交通局 近く処分へ
 大阪市の新交通システム・ニュートラムや地下鉄の保守点検職員が規則に反して宿直勤務中に酒を飲んでいたことが発覚した問題で、宿直中に飲酒をしたことのある職員は324人にのぼることが、26日までの市交通局の調査で分かった。同局は上司を含めた約370人を近く処分する方針。
 飲酒をしていたのは、線路保守を担当する工務管理事務所と電気設備の保守にあたる電気管理事務所の職員。午後5時から翌日午前8時40分までの宿直勤務中に、1人平均缶ビール1、2本を飲んでいたという。市交通局は近く、技術部長や各事務所長ら管理職を含めて、勤務中の飲酒を禁じた局長通達に違反したとして、減給や訓告、注意などの処分をし、発表するという。
 同局の宿直中の飲酒問題は3月にニュートラムで発覚した。(朝日新聞 夕刊)
■脱線現場で未明走行実験 日比谷線事故
 営団地下鉄日比谷線の脱線・衝突事故で、運輸省の鉄道事故調査検討会(座長=井口雅一・東大名誉教授)は26日未明、中目黒駅(東京都目黒区)付近の事故現場で試験車両を走らせる実験を始めた。
 事故台車の部品を使用するなど脱線当時の状況を可能な限り再現した車両に、さまざまな計器を取り付け、脱線のメカニスムの解明を目指す。実験は営業運転終了後の未明に計4日間行われる。(朝日新聞 夕刊)
27日■山形新幹線台車も亀裂
 JR東日本は26日、山形新幹線の400系つばさで使用している住友金属工業(大阪市)製の台車2台から亀裂が見つかったと、発表した。
 住金製の台車は地下鉄などの車両で亀裂が相次いで見つかり、運輸省が鉄道各社に点検を指示していた。JR東日本は「亀裂が進行しても直ちに走行に支障はない」としている。
 同社によると、つばさの2編成を定期点検した際に、それぞれの台車1台でモーターを台車枠に取り付ける台座の上面に長さ約5a、側面に同約4aの亀裂があった。
 この亀裂はブレーキ用圧縮空気を送る配管の取り付け金具を台座に溶接した部分から起きているため、製造時の溶接不良などが原因ではないかとみてメーカーに台車を送り、詳しく調べている。この車両は1991年に導入されている。
 新幹線は200`を超える高速で走行するため台車の安全基準を厳しくして12ヵ月以内か、走行距離が45万`を超えない周期で分解検査している。昨年3月に実施した検査では異常はなかった。
 新幹線用の住金製台車はJR東日本で約770台、JR西日本で約190台を使用。12編成ある400系車両でも126台が住金製だった。(京都新聞)
■水彩画や模型でたどる 鉄道百年ファン魅了 梅小路蒸気機関車館
 「水彩画と模型でたどる鉄道100年」展が、京都市下京区の梅小路蒸気機関車館の資料展示館で開かれている。手作りの模型やモノクロ写真などで蒸気機関車が活催した100年間をたどる展示で、訪れた鉄道ファンを魅了している。
 蒸気機関車が活躍した時代は鉄道創業の1872年から1960年代ごろまで。同展は、創業時からの100年間を10年ごとに区切り、模型や写真、水彩画を並べてその時代を代表する蒸気機関車を紹介している。
 模型は鉄道友の会京都支部元支部長の故宍戸圭一京都大名誉教授の手作り。京都−大津間に鉄道が創業した時の1800形や、京阪神で創業した当時の5000形など、精巧に作られた模型が初期の様子をリアルに伝えている。
 また、京都市内に住む画家の小川富男さんが描いた「力道山の活躍」、「青函連絡船就航」などのイラストも添えられ、当時の世相もいっしょに楽しめる。同展は6月11日まで。月曜休館。有料。(京都新聞)
■新幹線でも台車に亀裂 「つばさ」で2台
 JR東日本は26日、山形新幹線「つばさ」として走る「400系」車両の台車2台に亀裂が見つかった、と発表した。いずれも住友金属工業製で、製造段階の溶接不良が原因とみられる。住金製台車については、営団日比谷線など全国の鉄道で亀裂の発見が相次いでいるが、新幹線で見つかったのは初めて。JR東日本は同型式の全台車について、亀裂部分の設計そのものを変更する方針だ。
 亀裂は、モーターを取り付けるための鉄製台座に見つかり、長さ約5aと同4aの計2本。2台車とも定期の分解検査で見つかり、亀裂の場所や形状はほぼ一緒だった。ブレーキ用配管金具の台座溶接部から亀裂が生じていることから、JRは製造段階の溶接処理が不十分だったため、走行中の振動などで生じる力が集中したとみている。(朝日新聞)
■線路ずれ あわや脱線 大型トラック激突 乗客150人 直後に列車通過 高架橋の上 40b JR姫新線
 27日午前7時5分ごろ、兵庫県姫路市下手野四丁目の市道とJR姫新線が交差する高架橋(播磨高岡−余部間)に、同県揖保川町正条、運転手門田衛さん(36)の10dトラックの積み荷が衝突。線路は約40bにわたり、最大約60a南側にずれた。
 事故直後の午前7時9分に現場を通過した下り列車(乗客約150人)の運転士が20−30b手前で線路が曲がっているのに気付いた。通過の際に異常な揺れがあり、脱線の恐れもあったとみられる。負傷者はなかった。
 JR西日本は当初、列車通過前の午前7時5分に警察から事故情報があったとしていたが、その後、警察からの連絡は通過後の午前7時15分ごろと訂正。運行を停止する措置を取る前に、下り列車が通過したとしている。
 姫路署の調べでは、トラックは防火水槽用のコンクリートを積んでおり、積み荷部分が高さ4.1bの高架橋に衝突したという。
 同署は、積み荷が高架橋の高さ制限を超えているのに気付かず、通過しようとしたとみて、門田さんから事情を聴いている。
 JR西日本は同線姫路−余部間で運転を見合わせ、バスで代行輸送、複旧作業に当たっている。午後3時半ごろに開通する見込み。午前11時50分現在で上下15本が運休、約2000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■衝突、線路曲がる 姫新線で大型車 直後に列車、無事通過
 27日午前7時5分ごろ、兵庫県姫路市下手野四丁目、JR姫新線夢前川橋りょう(長さ約350b、けた下4b)で、橋下の市道を通過しようとした同市上手野、ケーアール運輸の大型トラック=門田衛運転手(36)=の荷台に積んでいたコンクリート製防火水槽が橋にぶつかり、線路が約40bにわたって弓なりに曲がり、最大60aずれた。約3分後に姫路発佐用行き下り普通列車(2両編成)が通過したが、脱線はなく、乗客約150人にけがはなかった。
 姫路署の調べでは、トラックは工事現場に向かう途中で、コンクリート製防火水槽(高さ3b、幅1.6b、奥行き2.4b)がぶつかったらしい。
 JR西日本によると、普通列車の運転士は横揺れを感じたが、そのまま運行を続け、列車無線で姫路鉄道部に知らせたという。現場は余部駅の南東約700b。同社は姫路−播磨新宮間で運行を停止、復旧作業をする一方、代行バスを運行している。
 近所の主婦(38)は「ドーンという音がして地響きがした。外へ飛び出したら、トラックが橋にめりこむ感じで立ち往生していた。橋げたが落ちるのではないかと思った」と話していた。(朝日新聞 夕刊)
■踏切で脱輪 列車遅れる 容疑の市職員逮捕 奈良
 奈良県橿原市東坊城町の近鉄南大阪線の踏切(警報機、遮断機付き)で、26日午後10時20分ごろ、乗用車が脱輪して線路をふさいでいるのを近くの坊城駅員が発見、110番通報した。駆けつけた橿原署員が乗用車を運転していた橿原市一町、同県大和高田市職員中川徹容疑者(27)を過失往来危険容疑で現行犯逮捕した。この事故で3本の電車が6−30分遅れ、乗客約500人に影響した。
 調べによると、踏切の幅は約五bで、中川容疑者は運転を誤って左側の前後輪を脱輪した。大和高田市によると、中川容疑者は橿原市内で開かれた職場の歓送迎会に出席していた。橿原署の調べに対し、「酒を飲んで帰る途中だった」と話しているという。(朝日新聞 夕刊)
28日■京都市「100円バス」 1日当たり800人利用
 京都市交通局は27日、市内中心部を循環する「100円バス」について、運行を開始した4月1日から約1ヵ月間で、1日当たり約800人の乗客があったことを明らかにした。同交通局は計画段階で、1日800−1000人の利用を見込んでおり、「まずまずのスタート」としている。
 100円バスは、2001年度に予定される乗合バス事業の規制緩和の対折策と、繁華街への車の流入抑制を目的にスタートした。土、日曜日と休日に、中京区の市役所前から烏丸御池−四条烏丸−四条河原町を通り、市役所へ戻る3.4`の区間を1日42便運行している。
 市交通局によると、4月1日の開業から同23日までに、8日間運行し、延べ6376人が乗車した。1日当たり797人、1両当たりでは19人となる。
 事前の調べでは、同区間内で既存の市バスに乗車する人は1日150人いたことから、100円バス開業で約650人の乗客が新規開拓できた形となった。ただ乗客数はほぼ計画通りだが、敬老乗車証などを使った利用者も含まれているため、収支的にはやや赤字という。
 乾雅晴企画総務部長は「スタートしたばかりなので、試行期間の1年を通して評価したい。今後は、府警と連携した定時性の確保と、市民へのPRに努め、さらに乗客を増やす」と話している。(京都新聞)
■阪急電鉄 池田銀行 駅構内にATM設置 新会社設立合意 9月から、まず40駅に
 阪急電鉄(本社・大阪市)と池田銀行(本店・池田市)は27日、阪急全線の駅構内を対象に現金自動預払機(ATM)を共同運営するための新会社を設立することで基本合意したと発表した。新会社は6月に設立、9月からサービスを始める予定。当初は主要40駅に計約100台のATMを設置する。鉄道事業者と銀行の提携による金融サービスは全国初という。
 電鉄側は駅の効率的な活用と利用客の利便性向上、銀行側はサービス拠点の拡大による顧客増を見込めることで、両者の利点が一致した。
 新会社は資本金1億円。電鉄側が60%、銀行側が40%を出資する。社長は電鉄側から選出する。
 ATMは、入金、出金、振込、残高照会、クレジットカードのキャツシングなどが可能な多機能型を導入し、全国キャッシュサービス(MICS) 加盟の金融機関の利用者にも利用できるようにする。利用時間は午前7時−午後11時(土日祝日は午後9時まで)。正月三が日を除く毎日営業する予定。
 9月時点でATMを設置する駅は40駅で、京都府内は河原町、烏丸、大宮、桂、長岡天神の5駅。40駅での1日平均乗降客数は約2万人で、ATM1台当たりの利用率は1日最低100件、年間の手数料収入は7億円と予想している。
 将来的には、新会社で他銀行との提携も図るほか、航空券販売などサービス拡充を図りたいとしている。(京都新聞)
■東海道新幹線が受賞 米学会が「歴史的偉業」
 JR東海に27日入った連絡によると、東海道新幹線が「電気通信や機械技術の歴史的偉業」と認められ、米国機械学会(ASME)から「ランドマーク賞」、米国電気電子学会(IEEE)から「マイルストーン賞」を受賞した。
 ランドマーク賞の受賞は国内で初めて。マイルストーン賞は世界中のテレビアンテナなどに使用されている「八木アンテナ」と昨年10月に廃止された富士山レーダーに続いて国内3例目となる。
 受賞理由についてJR東海は「1964年に開業して鉄道で初めて時速200`を超える営業運転を実現したほか、その後も走行が原因の死傷事故を起こしていないことなどが評価されたのでは」としている。
 ランドマーク賞はこれまで米国初の商用原子力発電所など世界で約200件が受賞。マイルストーン賞は大西洋横断ケーブルなど世界で約30件が受けている。(京都新聞)
■JRに残業代支払い命じる 請求訴訟で東京地裁
 1ヵ月単位の変形労働時間制をとっているJR東日本の社員2人が「事前に指定された勤務を変更され、時間外労働したのに残業代支給を拒否された」として、同社に計約10万6000円の支払いを求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、約6万5000円の支払いを命じた。
 この制度では、1ヵ月の総労働時間が法定の労働時間を超えないようにすれば、使用者があらかじめ指定した特定の日に残業代支給の対象とならない長時間勤務を命じることができる。しかし、いったん指定した日を変更できるかどうか、法で定められていない。
 判決理由で福岡石武裁判長は「いったん特定した勤務を変更できるケースについて具体的に就業規則で定めていれば、勤務の変更が許される」と判断したものの、「当時の同社の就業規則は具体的な変更事由を明示していない」と述べ、こうした就業規則に基づく変更は要件を欠き違法とした。
 判決によると、JR東日本は、横浜技術センターに勤務していた2人に対し1995年3月、いったん指定した勤務を変更、7時間半から15時間の超過勤務をさせたが、2人のこの月の労働時間は法定の枠内に収まっているとして残業代を支払わなかった。(京都新聞)
■溶接ミス原因か 地下鉄堺筋線レール切断 「全くの想定外」 大阪市交通局
 大阪市営地下鉄堺筋線で3月に起きたレール切断事故について、市交通局は27日、レール溶接時の余熱が一定以上に上がった結果、別の金属成分がレール本体に侵入したことが原因と推測される、と発表した。「液体金属脆化割れ」と呼ばれる現象。市交通局は「溶接業者の作業ミスかどうかは確定していないが、この種の事故は全く想定していなかった」としている。
 3月11日午後5時40分ごろ、北浜−南森町両駅間のレール1本が高さ約15a、幅5_にわたって完全に分断され、4時間にわたって自動列車制御装置(ATC)が作動しない状態が続いた。
 レールを納入した新日鉄が鉄道総合技術研究所に調査を委託。このほどまとまった報告書は@切断部分には、以前に電線(長さ1.2b)を接着していたろう材が十分取り除かれずに残っていたA1998年12月に新たなレールと溶接した際、余熱が700度以上に上がった結果、ろう材成分のスズや亜鉛が液状化してレールの金属成分とまじり合ったB強度が弱まった部分が列車通過で疲労亀裂した−の3段階で切断した、と推測した。(朝日新聞)
■貨物鉄道復活で対立 ベルギー「早く復活を」 オランダ「まず自然保護」 港の競争絡む?
 【ブリュッセル27日=冨永格】北海とドイツの工業地帯を結ぶ貨物鉄道の復活をめぐり、ベルギーとオランダがさや当てを続けている。海側の起点、アントワープ港を抱えるベルギーが再開に動いているのに対し、一部が通過するだけのオランダは自然保護を理由に腰が重い。両国は3月末、2001年再開を目指して影響調査を急ぐことで合意したが、「欧州の海の玄関」をめぐる争いが絡んでおり、対立の根は深い。
 この鉄道は、アントワープからベルギー北部、オランダ南部を経て、ライン川に面した世界最大の河川港、デュイスブルクに至る212`。1879年に開業、「鉄のライン(川)」の愛称で第二次大戦までドイツ・ルール工業地帯を支えた。だが、高速道路網の発達で貨物が減り、1991年5月に最終列車を見送った。
 その後、ベルギーは線路を維持する方針を打ち出したが、オランダは94年末、ドイツ国境に近い部分を自然保護区に指定し、廃線とする姿勢を示した。
国際貨物の取扱量が多い港
@ロッテルダム(オランダ)314
Aシンガポール 290
B香    港(中  国)127
Cアントワープ(ベルギー)119
D南ルイジアナ(米  国)99
(1998年、アントワープ港
調べ、単位100万重量d)
 「鉄のライン」は、南回りの現行路線より約2割(50`)短いうえ、路線こう配が小さいため列車1本当たり現路線の8割増しの貨物を運べる。電気がいらないディーゼル機関車を使えば、再開費用は新線建設の50分の1。欧州連合(EU)が「環境にやさしい」鉄道輸送の復活を後押ししているのも強みだ。
 ベルギーの再開論のよりどころは、オランダがベルギーの分離・独立を認めた時の協定(1839年)だ。「オランダはベルギー・ドイツ間の自由通行を防げない」としており、オランダ側の都合で再開を阻むのは不当、と主張する。
 このほど両国が交わした合意は@ドイツも加えて再開が環境に及ぼす影響を調べ、2001年3月までに結論を出すA問題がなけれは2001年末から昼間に貨物列車を運行、2002年末からは夜間も走らせる−というもの。
 ベルギー側関係者は「オランダが難癖をつけるのは、ロッテルダム港の地位を守りたいからだ」とみる。
 ロッテルダム港はライン川の河口にあり、貨物の取扱高で世界一を誇る。欧州2位のアントワープに水を開けている=表。オランダは自前の「鉄のライン」として、ロッテルダムからライン川沿いにドイツに向かう新鉄道も建設している。
 オランダ運輸省の担当者は「港の対立は言いがかり。2005年に当方の新線が開業すれば、ドイツと海を結ぶ輸送需要は十分さばける」と話している。(朝日新聞)
■声 子供を連れてバスに乗って 主婦 鳥山 美雪(石川県 35歳)
 先日、3人の子供を連れてバスと電車を乗り継いでお花見に出かけた時のことです。バスは満員で、とりあえず下の子2人を座席に座らせました。しばらくたって、バスの後ろのほうから年配の男性が「子供を座らせている親御さん、この次からは子供を立たせてください、子供は2歳くらいから立っていられます」と言われました。ほかにも何人かの子供たちが座っていましたので、車内の空気はなんとも言えないものになりました。
 しかし、本当に2歳の子供が立っていたとしたら、お年寄りが立っているのと同じくらい危険なことなのではないでしょうか。私たちは子供に楽をさせるために座らせているのではありません。ただ、子供の命を守りたいだけなのです。実際、幼い子供を連れてバスに乗ると、驚くほどたくさんの方が席を譲ってくださいます。それに、幼い子供にとっては座席におとなしく座っていることは苦痛なのです。
 どうか誤解をなさらずに、私たちのような子供連れをもう少し温かい目で見ていただけないでしょうか。行楽シーズンを迎え、たくさんの親子連れがバスや電車に乗ることと思います。周りの方々は温かく見守ってほしいと願っています。(朝日新聞)
■株主総会 JR西 崩落事故に質問集中 厳しい声続出
 昨年6月と10月に山陽新幹線トンネルでコンクリート壁崩落事故が起きたJR西日本(大阪市北区)。南谷昌二郎社長は約700人の株主を前に「お客さまや株主の皆さまに心配をかけたことを深くおわびします」と陳謝。「安全・安定輸送の確保に全力を挙げる」とあいさつしたが、株主の質問は事故に集中。「トンネルが多い西へはJRでは怖くて行けない」「本当に予期せぬ事故だったのか。経営者が判断を誤ったのでは」などと厳しい声が相次ぎ、総会は午後零時半すぎに終了した。(京都新聞 夕刊)
■勤務中飲酒で378人を処分 大阪市交通局
 大阪市の新交通システム・ニュートラムや地下鉄の保守点検職員が宿直勤務中に飲酒していた問題で、大阪市交通局は28日、内部調査で規則に反して飲酒していたことが判明した職員300人と上司78人の計378人を処分した。内容は減給から厳重注意まで。これほどの大量処分は同市では過去、例がないという。(朝日新聞 夕刊)
29日■さあGW リュック姿や海外組も JR京都駅
 29日から始まるゴールデンウイーク(GW)を前に、関西空港で28日、大型連休を海外で過ごす旅行客の出国ラッシュが始まり、国際線出発ロビーは家族連れなどで混雑した。
 大阪入国管理局関西空港支局によると、この日の出国者数は推定で普段より4000人多い1万9000人。ピークは5月3日で、7日までの連休期間中、約15万4000人が海外に出掛ける。
 JR京都駅では夕方から、大きな荷物やレジャー用品を持った旅行者の姿が目立ちはじめ、ふだんの金曜日よりはやや多めの乗降客で混雑した。
 JR西日本によると、新幹線の下りや南紀、北陸方面への特急は午後から軒並みほぼ満席。京都駅でも、富山・金沢行きの特急雷鳥のホームでは、大きなバッグや土産物袋を手にした帰省客や登山のリュックやスキーを持った乗客が列をつくった。
 関西空港行きの特急はるかには、スーツケースを引いた家族連れや女性グループが乗り込んだ。(京都新聞)
■住金工業製台車 亀裂発見問題 近畿の車両は異常なし
 営団地下鉄やJR山形新幹線などの車両で住友金属工業製の台車に亀裂が見つかった問題に関連し、近畿運輸局は28日、同社製の台車を保有する17の事業者で緊急点検を行った結果、いずれも異常は見つからなかった、と発表した。
 運輸省は、複数の鉄道事業者で台車に亀裂が見つかったことを受け、4月8日付で住友金属工業製の台車を保有する全事業者に緊急点検を行うよう通達を出していた。
 住友金属工業製の台車を保有しているのは、近畿運輸局管内30事業者のうちJR西日本や阪急電鉄、京阪電鉄、京都市交通局など17事業者。保有台数は計約1万台で、最も多いのは阪急電鉄の2685台、次いで大阪市交通局の2424台、南海電鉄の1372台。京都市交通局は413台を保有している。(京都新聞)
■タイムアングル 丸太町通鴨川丸太町橋 市電の延長開通で鳥居は姿を消す
 明治44年の写真。鴨川に架かる橋の正面に、一対の常夜灯を左右にして大きな鳥居が立っている。いったいどこの神社の鳥居なのか。鴨東の神社をあれこれと思い浮かべてみたが、どれもしっくりしない。
 たまたま広げた明治中期の市街図で、川端丸太町に鳥居の記号を発見して、橋は丸太町橋、鳥居は熊野神社のものらしいと分かったが、鳥居から神社まで五百b余りもある。
 鳥居の奥、右側に煙が上がっているのは、絹糸紡績会社の工場だが、煙突は隠れて見えない。左側の長い大きな屋根は、天理教の教会。川に面して日よけを張り出しているのは、古書店らしい。絹糸紡績も古書店も消えてしまったが、天理教の教会は見ちがえるほど立派になって、今も残っている。
 古書店の前に見える六角形の建物は、公衆電話ではないかと思う。東京では明治33年に設置している。10年もたてば京都でもかなり普及していたと思われるが、確かではない。
 丸太町通は幅21bに拡張され、橋も架け替えられて、大正2年4月、市電丸太町線が烏丸通から聖護院町(現東大路通)まで、延長開通した。
 市電が鳥居をくぐるわけにはいかないから、鳥居はこのときに姿を消したのだろう。(作家・駒 敏郎)(朝日新聞)
30日■元オウム真理教幹部 林泰男被告の判決要旨
 地下鉄サリン事件などで殺人罪などに問われた元オウム真理教幹部林泰男被告(42)に対する29日の東京地裁判決の要旨は次の通り。(敬称、呼称略)
 【犯罪事実等】略
 【争点に対する判断】
 一、松本サリン事件の故意 噴霧車がサリン噴霧車で、不特定多数の者を殺害するためであることを未必的に認識、ほう助犯の刑責を負う。
 一、地下鉄サリン事件の確定的殺意 サリンを散布することにより、地下鉄乗客等に吸入させ、不特定多数の者を死亡させることを確定的に認識していた。
 一、新宿駅青酸ガス事件の確定的殺意 青酸ガス発生装置により、公衆便所の利用者など不特定多数の者が死亡するという認識を持っていた。
 一、地下鉄サリン事件の動機 被告が当時、松本智津夫=教祖名麻原彰晃=の説くポアの理論に疑問を感じるとともに、命令を断れば自分が懲罰を受け、家族や恋人にも危害が及ぶ恐れを感じ、松本に恐怖心を抱いていたとの限度では、被告の供述の信用性を否定できない。
 だが、被告は当時も、教団への愛着は捨てておらず、松本への不信と恐怖は公判で述べるほど深刻ではなかった。被告は依然松本に帰依し、自分自身の修行が進むことも考え実行した。
 一、新宿青酸ガス事件の動機 被告は松本に対する恐怖の念を感じつつも、むしろ、疑念を打ち消しつつ、松本から指示されたワークとして犯行を遂行した。目的は松本の逮捕を免れさせ、教団を存続させることにあった。
 一、地下鉄サリン事件および新宿駅青酸ガス事件当時、緊急避難や期待可能性の理論を適用する場面に準ずる状況にはなかった。
 【量刑理由】
 一、地下鉄サリン事件の動機・目的は教団が目黒公証役場事務長監禁致死事件に関与したことが発覚し、教団に対する警察の強制捜査を恐れ、大規模なテロ行為で首都中心部を大混乱に陥れることによって強制捜査を阻止しようとしたものである。それ自体、教団や松本の護持のためには手段を選ばず、多数の一般市民の生命さえ犠牲にしても構わないという極めて身勝手で独善的な発想に基づくもので、全く酌量の余地はない。
 事件によって12人が死亡、多数の者が負傷し、結果はあまりにも重大深刻。また実行役に運転手役を付けることを提案したり、犯行現場を下見するなど役割は実行役の中でも積極的だった。
 一、犯情で酌むべき事情松本サリン事件で、被告はほう助犯にとどまり、ほう助行為自体も最初から関与した他の信者と比べれば役割・地位は一線を画す。
 地下鉄サリン事件で被告はサリン散布の実行役として重い責任を負うのは当然だが、松本の命を受けた総指揮者の村井秀夫から指示を受けたもので、首謀者や指揮者に比べ犯情が同一であるとは言い難い。
 新宿駅青酸ガス事件では、松本の護持に積極的だった井上募浩が松本から直接無差別テロの指示を受けて具体化に奔走し、一連のテロ行為の中心になり、中川智正が青酸ガスによるテロ行為を提案して発生装置を考案、製作したのであって、被告の犯情が同一とは言えない。
 いずれの事件でも、松本が被告をはじめとする教団信者の帰依心や教団の強い帰属意識を巧みにあおって、自らの権力欲の満足や保身を図るために、実行させたのであり、被告は松本に利用された側面も否定できない。
 一、その他の事情 被告は松本サリン事件に関与し、多数の死傷者を出したことに強い衝撃を受けたにもかかわらず、教団や松本に対する帰依を断ち切ることもなかった。教団はその後も数々の違法活動を繰り返していたにもかかわらず、下向や脱会等の具体的な行動を取らなかった。
 ついには地下鉄サリン事件、続いて新宿駅青酸ガス事件という重大な犯罪にも関与。恋愛関係にあった女性信者も巻き込み、一年半以上にわたって逃亡生活を継続し、逮捕直前まで松本への帰依を断ち切ることができなかった。
 被告は教団や松本に対し幾度となく疑問を感ずることがあったにもかかわらず、その都度、松本の指示をあえて正当化し、信奉を完全に断ち切ることができないまま数々の違法活動を行い、重大な犯罪に関与した。被告が基本的な生活信条として大切にしてきた「人間としての良心」を失った者の所業と言うほかない。
 被告を一人の人間としてみる限り、資質や人間性それ自体を取け立てて非難することはできない。
 師を誤るほど不幸なことはなく、この意味において、被告もまた不幸かつ不運であったと言える。
 一、結論 各犯行はいずれも悪質重大であり、特に量刑上最も重要な地下鉄サリン事件は、その罪質、犯行の動機・目的の独善性、犯行の組織性、犯行態様の危険性・残虐性などから、極めて悪質重大と言うほかない。
 被告は地下鉄電車内にサリンを散布する実行役として無差別大量殺人の実行行為に当たり、死者12人に上る極めて悲惨な結果を引き起こし、他の実行役よりも一袋多い三袋のサリン入リビニール袋を何度も突き刺しサリンを大量に漏出、被告の担当路線だけでも八人の死者を出していることに照らせば、罪責は重大。
 被告のために酌むべき各事情を最大限考慮しても、罪刑の均衡の見地および一般予防の見地からも極刑をもって臨むほかない。
・死刑判決の認定事実要旨
 元オウム真理教幹部杯泰男被告(42)に対する死刑判決の認定事実要旨は次の通り。
 【地下鉄サリン】松本智津夫被告(45)=教祖名麻原彰晃=らと共謀し1995年3月20日、東京都内の地下鉄3路線5電車でサリンをまき12人を死亡させ、多数に重軽症を負わせた(殺人、殺人未遂)
 【松本サリン】松本被告らは共謀し94年6月27日夜、長野県松本市の裁判官宿舎近くの駐車場でサリンをまき、7人を死亡させ、多数に重軽症を負わせた。林被告はサリン噴霧車の電気配線工事などをして犯行を助けた(殺人ほう助、殺人未遂ほう助)
 【新宿駅青酸】元教団幹部と共謀し95年5月5日、地下鉄新宿駅のトイレに青酸ガス発生装置を仕掛けて利用者を殺害しようとした(殺人未遂)(京都新聞)
■福祉バス市に贈呈 かたつむり大作戦始まる 奨学金も24人に
 交通安全キャンペーン「第25回KBSかたつむり大作戦」が29日から京都府内で始まった。
 「広がる笑顔、21世紀へ届けよう」をテーマにした今回は、連休の行楽客でにぎわう京都市下京区のJR京都駅室町小路広場をメーンステージに開幕。正午から府警音楽隊、カラーガード隊による式典が行われたあと、かたつむり奨学金が24人の高校、大学生に、また25回を記念してチャリティー基金で購入した福祉バス「かたつむり号」がKBS京都、京都新聞福祉事業団から京都市に贈られた。
 福祉バスは障害者、高齢者らが利用しやすい構造で車いす2台が乗れるノンステップバス。この日は、パーソナリティーの長門裕之、南田洋子さん夫妻から桝本頼兼京都市長へ目録が手渡された。京都市交通局では30日から市バス「101号」系統で運行する。
 かたつむり大作戦の模様はKBSテレビ、ラジオで放送。30日は午前11時から「やさしさの原点へ・21世紀の道」をテーマにした討論会がテレビで放映されるほか、ラジオもかたつむりライブなど交通安全のメッセージと募金をよびかける。(京都新聞)
■「市バス待ち」苦になりません チョロQ に長蛇の列 ファン はや午前3時から わずか5分で”満員”
 京都市交通局が製作したオリジナルの市バスミニカーが、29日早朝から市営地下鉄の駅売店や案内所など市内14ヵ所で売り出された。1人5個まで、計6200個の限定版売となったため、発売開始の数時間前からファンらが長蛇の列をつくり、すべての取扱店で、わずか数分で売り切れた。
 ミニカーは、交通局が子どもに人気の「チョロQ」シリーズを作るおもちゃメーカー「タカラ」に、限定8000個の製作を発注。うち2500個を20日から通信販売したところ、2日間で完売した。この日は、急きょ追加注文した1700個のうち700個を含め、店頭販売した。
 案内所や売店など3ヵ所で販売した京都市下京区のJR京都駅前では、午前3時ごろからファンが集まり始め、それぞれ100人を超える列ができた。発売の3時間前に並んだ南区吉祥院のフリーター山中崇史さん(22)は「バス関係のグッズを集めているので長時間待つのも苦になりません」と話していた。
 午前7時、各取扱店で販売が始まると、待ちかねた人々が争うように買い求め、5分程度で完売した。交通局が事前に整理券を配らなかったこともあって、行列に並んだものの買いそびれた人たちが、応対の職員に詰め寄る場面もあった。
 あまりの人気に、交通局の担当職員も「予想以上の反響で驚いた。買えなかった人には申し訳なく思う」と話していた。残る1000個について交通局は、この日業務を休んだ地下鉄東西線二条駅売店などで、5月1日に販売する。(京都新聞)
■窓 路面区間やめぜひ地下鉄に 八幡市・松尾 一郎(団体職員・59)
 京阪京津線(三条−浜大津)は路線の半分が併用軌道(路面電車)であったが、近年、京都市内は地下鉄化された。しかしながら、大津市内には依然として路面区間が存在し、道路交通の障害になっている。京都市内地下鉄化の時に、2両から4両に編成増強されたからなおさらだ。
 大津市内の路面区間も地下鉄化するべきだ。具体的には、京津線・大谷トンネルから地下線で北上し、JR大津駅の地下に達し、JR琵琶湖線と連絡する。そのまま中央通を北進し大津中央駅(新設)を経て浜大津に達する。併せて石坂線(浜大津−三井寺間)も地下線にする。
 これにより、京津線(石坂線も含め)の路面区間はすべて解消され、電車の定時運行と高速化がはかられ、利用促進につながろう。しかも、京津線が大津駅に乗り入れる意義は決して小さくはない。これにより、大津駅と浜大津に分散されていたターミナル機能が鉄道で直結され、最近、何かと活気に乏しい大津の街に、いくばくかの活力を与えてくれよう。(京都新聞)
■女『ぽっぽや』出発進行 能力に男女差なし
 長年、男性の職場だった鉄道現場に、女性が続々と進出している。ソフトなサービスが求められる駅員や車掌だけではない。貨物列車を引っ張る機関車から路面電車、ディーゼルカー、さらには新幹線まで、あらゆる車両を運転するようになった。女鉄道員たちが、職場を変え、鉄道のイメージを変える。(寺田 憲二)
●電気機関車 やみの中 25両引く誇り
 電気機関車の運転席は、垂直のステップを1.5bよじ登った所にある。石村麻紀さん(26)はここで片道2時間20分、たった1人で過ごす。独り言をつぶやいたり、歌を口ずさんだり…。だが、信号のたびに確認の声をあげるので、歌は最後までいかない。
 25両をつないだ500b以上の貨物列車を引いて東京から静岡まで、東海道線を走る。ほとんどが夜間だ。事故でもあったら、列車を止めてステップを下り、やみの中、線路上を確認に走ることになる。
 運転の日は朝から水分を控える。機関車にはトイレがないからだ。男性なら駅で停車中、暗やみにまぎれてすますこともできるが、そうはいかない。運転中は声を出し続けるのでのども渇くが、あめ玉をしゃぶって我慢する。
 石村さんは貨物の鉄道輸送が環境にやさしいことにひかれ、1996年4月、JR貨物に入社した。情報システム関係の仕事をするつもりだったが、新入社員歓迎会の席で役員から突然「運転士をやってみないか」と声をかけられた。女性の職種拡大をめざすトップ判断だったという。驚いたが、負けず嫌いと好奇心で引き受けた。
 研修中、ベテランの運転士から宇宙人を見るような視線を浴びた。国鉄時代、客車や貨車を引く機関車の運転士は「機関士」と呼ばれ、電車の運転士とは区別されていた。蒸気機関車から続く「最も男性的な仕事」のプライドを持ち続けている彼らは戸惑いを隠さなかった。気軽な相談相手がいないのもつらかった。
 翌年免許を取得し、約1年苦の習熟訓練を経て98年、独り立ちした。戦前、戦後を通じて初の女性機関車運転士である。
 「車両ごとにモーターがついている電車と違って、ひっぱる貨車の長さや重量によって加速もブレーキも違ってくる機関車の奥は深い。今はもう電車を運転しようとは思わないし、同じ機関車でもブルートレインは短くて面白くないですね」。旧機関士並みのプライドを持つようになった。
 99年には2人目の女性機関車運転士が誕生し、東北線を走っている。
●路面電車 恐る恐る… 数珠つなぎ
 富山市内を走る路面電車には5人の女性運転士がいる。経営する富山地方鉄道会社が97年に1期生3人を採用、その年の10月から営業運転を始めた。
 小林民子さん(30)は「運転は割と楽に覚えましたが、いざ1人で走ってみると、車とぶつかりそうでとても怖かった」と話す。恐る恐る走っていたら後続の電車が数珠つなぎになっていたこともある。ワンマンカーなので、ドアの開閉や案内放送、運賃の確認など、車掌の仕事もこなす。「あら、女の運転手。大丈夫かしら」「時間通り着くか心配だわ」。ささやく乗客の声が聞こえる。「なぜかほとんどがオバサン。男の人は頑張れよと励ましてくれる人が多いのに」と小林さん。
 他都市同様、ドーナツ化で中心部を走る路面電車の乗客は減少傾向が続く。女性運転士の採用は、チンチン電車の古くさいイメージを変えようと踏み切られた。ねらい通り、地元マスコミの話題になり、市民の評判も上々。翌年にも2人採用された。宿直など、男性とまったく同じ勤務をこなしている。
 路面電車の女性運転士は東京都電に2人、岡山市の岡山電気軌道4人、高知市の土佐電鉄3人など、各地で誕生している。
●ディーゼルカー 三セク線のアイドルに
 岡山県総社市と広島県神辺町を結ぶ井原鉄道で、ディーゼルカーを運転する田中香織さん(21)は、アイドルなみの人気者だ。一日郵便局長を務めたり、イベントで子どもを乗せるミニ鉄道の運転士役を頼まれたり。
 井原鉄道は99年1月に開業した第三セクター線。「中国地方の子守歌」にちなんで駅名に「子守歌の里高屋駅」と付けるなど、話題で乗客を呼ぼうと知恵を絞る。女性運転士もその一つで、田中さんが採用された。10月の初運転のときは、テレビカメラやアマチュアカメラマンに囲まれ、緊張で涙ぐんだという。
 その後もマスコミにしばしば取り上げられ、「田中さんが運転する列車に乗りたい」という問い合わせが相次いだ。会社も列車の前で敬礼する彼女の写真を宣伝ポスターに使い、マスコミが集まりそうな記念イベント列車の運転士に起用している。
 高校を出て家の手伝いをしていた茶髪の女の子が、突然有名人に。田中さんは「最初は恥ずかしかった。でも、みなさんに喜んでもらえるなら」と話す。
●関空行き 英語で生放送
 「アテンションプリーズ」。JR大阪環状線の車内に時々、英語のアナウンスが流れる。新幹線のテープ放送のように外国人そっくりの発音ではないが、聞き取りやすい。女性車掌が日本語と英語を交互に使って案内しているのだ。
 JR西日本の女性車掌は関西空港が開業した94年9月、京都、新大阪と関西空港を結ぶ特急「はるか」に、初めて13人起用された。外国人客が多く、しかも私鉄との競合路線とあって、生の英語放送をサービス競争の武器にしようとの発想だった。
 女性車掌は毎年増えて現在77人。研修期間中に外国人講師から徹底的に発音を教わる。大阪環状線を回って関西空港に向かう「関空快速」や山陽新幹線の「のぞみ」でも、彼女らが乗務する列車に限って生の英語放送をしている。
 4期生の門野恵子さん(23)もその1人。車内を巡回すると、乗り換えの質問など外国人客からよく話しかけられるという。
 深夜乗務や宿直など勤務条件は男性と同じ。しかし男性は英語放送をしないし、研修も受けない。「専門職」のような状態だ。JR西日本の広報室は「男性車掌は英語の苦手な中高年が多いし、女性車掌を起用したときのいきさつもある。それに英語の発音は声の高い女性の方が聞き取りやすい」と説明する。
・健康への影響 慎重な調査必要
 鉄道現場への女性進出は昨年4月、労働基準法の改正で女性の深夜労働が解禁されたことで、急速に進もうとしている。
 JR東海では今年3月、女性社員2人が初めて新幹線の営業運転をした。幹部候補生として運転士免許を取る目的だったので、4月には本社勤務などに移り、新幹線運転は1ヵ月で終わった。一方、JR西日本は本格的に女性運転士を養成しており、7月には2人が山陽新幹線でデビューする予定だ。両社とも「運転技術の修得、運転中の動作、注意力、機敏さなどで男女に差はない」という。
 初めて新幹線を運転した佐藤友香さん(24)は「故障発生時の応急措置などに個人の能力差はあっても男女差はありません。深夜労働は男女を問わず大変です。運転士は女性の活躍できる仕事なので希望者はチャレンジしてほしい」と後に続く女性に期待する。
 ジェンダー研究で知られる伊藤公雄・大阪大教授は「外国では戦前から女性が運転士をしていた。日本では、女性がバスやトラックを運転し、女子マラソンの記録が男性に追ってくる時代になって、ようやく門戸が開かれた。列車の運転は男性の仕事という国定観念の誤りにやっと気づいたわけです」と話す。
 一方、日本の鉄道史を研究する原田勝正・和光大教授は「女性は生理的に男性とは違う。とくに長時間立ったまま仕事をすると、影響が強いといわれる。第二次大戦中、兵役で鉄道労働者が減って女性が車掌や電車運転士などに動員されたとき、体を壊す女性が多かったとみられる」と、急速な女性の進出に慎重な意見だ。
 「旧ソ連など共産圏で早くから運転士をしていた女性の健康状態はいまどうなのか。日本でなぜ長い間女性の鉄道進出がなかったのか。これらをきちんと調査したうえで、労働条件などを男女合意の上でつくっていく必要があるように思う」と提案している。(朝日新聞)