2000(平成12)年 2月


1日■明治・大正時代 京の外国文化紹介 5日から 京都アスニー 暮らしの再現も(京都)
  ■バレンタインデーを記念 「お守り切符」発売 近江鉄道(京都)
  ■訓練用線路で運転ミス防げ JR西日本が施設(朝日)
3日■ドア開かず特急が発車 JR二条駅(京都)
  ■論告めぐり再び抗議 地検に信楽事故遺族(京都)
4日■新幹線の窓にひびや打痕 東海道と山陽(京都)
  ■「びわこ京阪奈線」実現を スタンプラリーで需要アップ目指せ 近江、信楽高原鉄道沿線であすから(京都)
  ■7700円賃上げ要求を決定 私鉄総連が中央委(京都)
  ■古都の絵を車体に 国際会館と奈良結ぶ 来月から近鉄に登場(朝日)
5日■阪急電車乱れる(京都)
  ■127年前の製造 国内で2番目の古さ 加悦のSL”産業遺産”に 産業考古学会が現地で最終調査 4月に正式決定(京都)
  ■東京発こだま 窓ガラスひび 新大阪駅で発見(朝日)
  ■タイムアングル 四条西洞院 市電未開通、3本レール以前の京電(朝日)
  ■警視庁警官が強制わいせつ 横浜、容疑で逮捕(京都)
  ■JR山陽線で変死体(京都)
  ■JR塩屋駅内 女性切られる 2週間のけが(朝日)
6日■京阪宇治交通 定期券を宅配します 新聞販売会社に委託 八幡でサービス開始(京都)
  ■列車爆発、47人死傷 パキスタン(京都)
7日■JR関西線遅れる 加茂駅で信号故障(京都)
  ■運転手が急病 市バスあわや 北区、分離帯で停止(京都)
  ■独で列車脱線、100人超死傷 民家に突っ込み大破 日本人2人も軽傷(京都)
  ■リニア建設を中止 ベルリン路線(京都)
  ■市バス運転手急病 分離帯に乗り上げ 乗客らけがなし(朝日)
8日■加茂のJR信号故障 ケーブル切断か(京都)
  ■ドイツ列車事故 駅の直前でなぜ再加速(京都)
  ■強風で空港線ストップ 強い寒気に列島大荒れ(京都)
9日■新幹線軌道更新機タイへ 現地国鉄で第二の人生(京都)
  ■新幹線の窓にひび 岐阜羽島−米原間(京都)
  ■雪、京滋も本格的 高速、新幹線など乱れる(京都)
  ■女性運転士 新幹線でGO JR旅客初、今月デビュー(朝日)
  ■交通バリアフリー法案 違反事業者に罰金 低床バスなど導入義務化(朝日)
  ■朝の足 乱れる 車はノロノロ バスに長居列 京滋に大雪(京都)
  ■トレーラーと市バスが衝突 京都、乗客7人けが(京都)
  ■交通局職員が重傷 凍結防止作業中に車(京都)
10日■山陰線16本遅れ(京都)
  ■JR大津駅の南口が開設(京都)
  ■ホームで過激派の男女が刺され死傷 小田原、内ゲバか(京都)
  ■融雪剤散布中 はねられ重傷 京都市交通局職員(朝日)
  ■乗客7人けが トレーラーと京都市バス衝突(朝日)
  ■新幹線窓にひび 同時刻 沿線宅 窓割れ住人けが 大阪 投石の可能性も(朝日)
  ■ホームで男女死傷 神奈川 過激派?男3人が逃走(朝日)
  ■死亡男性は過激派 神奈川のJR駅殺傷(朝日)
11日■発進 女性運転士 東海道新幹線 夏には山陽でも(京都)
  ■バリアフリー化を推進 増やそう低公害バス 観光1日乗車券の磁気化 山間部へ小型バスを 府内の交通計画を答申 高齢者や観光客に配慮 近畿地方交通審(京都)
  ■青鉛筆(朝日)
12日■SL走る 湖北路名物 観光運行が発車(京都)
  ■首都鉄道駅の列車に154遺体 前回戦争の犠牲者か(朝日)
13日■窓 敬老乗車証を活用したい 左京区・北田 晴子(主婦・70)(京都)
  ■トロッコ列車の沿線でサクラやカエデ植樹 関東、九州からの家族15人(朝日)
  ■出版情報 電車は希望を乗せ 未来世紀へメッセージ(朝日)
14日■品川のJR貨物線事故 工事指揮者に実刑 東京地裁「緊張感著しく欠く」(朝日)
15日■窓 市バスの接客態度が向上 北区・椋梨 景雄(無職・63)(京都)
  ■乳幼児連れや妊婦も”優先” 京都市地下鉄 座席の表示や車内放送変更(京都)
  ■脱退強要の証拠ない JR西日本労組が敗訴 京都地裁福知山支部(京都)
  ■風雪、荒れ模様 府北部 交通機関乱れる(京都)
  ■突風で交通乱れる 瞬間風速43b 金沢で記録(朝日)
  ■組合脱退勧誘で賠償を 請求を棄却 地裁福知山支部(朝日)
  ■新世紀想像図 路面電車(朝日)
16日■京滋北部にドカ雪 西舞鶴59a 今津44a新幹線などに遅れ(京都)
  ■女性運転士が発車 新幹線で初(京都)
  ■線路に女性 地下鉄通過 すき間で助かる 大阪(朝日)
  ■大雪の京滋北部 架線垂れ下がる 山陰線13本運休 休校相次ぐ(京都)
17日■東海道線 垂井−関ヶ原 80人、7時間缶詰め 大雪で電圧低下? 救援車も脱線(京都)
  ■リニア技術の早期完成要望 沿線都府県知事会議(京都)
  ■新幹線遅れ4万人に影響(京都)
17日■夢乗せ走れレトロ列車 和歌山の「有田鉄道」 ミニ私鉄とファン イベント計画 「客呼ぼう」「姿再び」思惑一致(朝日)
18日■JR指定券電話で予約 京阪神で来月から(京都)
  ■「入出場確認システム」導入 キセル乗車 許しません 来月21日から地下鉄と近鉄の定期券 自動改札通さぬと降車時に通れず チラシなどで注意呼びかけ(朝日)
  ■雪で停止装置作動? 東海道新幹線に遅れ(京都)
  ■通過の電車にはねられ死亡 JR徳庵駅(朝日)
19日■巨大空間 存分に楽しもう 駅ビルまるごと舞台 5月28日、JR京都駅(京都)
  ■劣化コンクリ 元から手術 新幹線橋げた試験施工(朝日)
  ■おもしろ探見 ”鉄の意志”で建つ(京都)
  ■山陽新幹線がイノシシはねる 山口(京都)
20日■夜行列車で火災 乗客ら18人死亡 インド西部(京都)
  ■117段一気に JR京都駅大階段駆け上がり大会 256人が参加(朝日)
21日■JR各社 在来線も高速化 130`運転を拡大 来月から米原−姫路間新快速も(京都)
  ■渋滞緩和へ新交通システム 大津・湖南で県 軽快電車やリニア検討(京都)
  ■アラビア石油 鉄道の独自建設を提案 採掘権更新問題 サウジ側、検討始める(朝日)
22日■試乗運転中 窓にひび 期待の700系 風圧か、トンネル内で 山陽新幹線(京都)
  ■300系にも順次 強化窓ガラス JR西日本が導入(京都)
  ■消え行く御土居遺構 JR円町駅前開発で出土 豊臣政権の「都市計画」知る資料 彿大講師が京都市に要望(京都)
  ■保守作業中ニアミス 発生、10件超す 今年度中 JR西日本、今月も(朝日)
  ■「嵐電」の開業90周年で 記念イベント多彩 今月末から 電飾貨車の運行など(朝日)
  ■国際シンポの報告書を出版 事故調査制度を比較 信楽事故の遺族ら(朝日)
23日■徳島−関空バス免許(朝日)
24日■都バスに全面広告 知事提案 3億円増収見込む(朝日)
  ■停電で一時ストップ 東海道新幹線(京都)
25日■衝突物特定できず のぞみ運転席ひび割れ JR西日本(京都)
  ■「のぞみ」ひび 衝突物わからず JR西 外部から強い衝撃(朝日)
26日■乗合バス規制緩和へ向け 京都市が庁内検討委 28日初会合、問題点など探る(京都)
  ■新幹線車掌セクハラで解雇 乗務中同僚に(朝日)
  ■大宮駅でも爆発物発見 3府県爆弾事件(朝日)
  ■JR新快速部分運休 彦根駅で故障(京都)
27日■JR草津線でも故障(京都)
  ■歩津峡眺める窓は大きく 嵯峨野観光鉄道 美登里の季節へ新型車両 来月2日お目見え 試乗会では雪に歓声(朝日)
28日■山陽新幹線 異音で停車 姫路−相生間(京都)
  ■タヌキが衝突 新幹線止める 姫絡−相生間(京都)
29日■乗り合いバス 規制緩和の影響探る 京都市 検討委が初会合(京都)
  ■嵐電 来月25日は90円均一 沿線商店街も多彩イベント 京福が開業90年記念(京都)
  ■トロッコPR一役を 嵯峨野観光鉄道 「ジェンヌ」を募集(京都)
  ■地下鉄との接続を改善 京阪がダイヤ改正(京都)
  ■のと鉄道路線一部を廃止へ 石川県知事が表明(京都)
  ■窓 亀岡−大阪に直通の快速を 八幡市・松尾 一郎(団体職員・59)(京都)
  ■鉄道トンネル 点検マニュアル作成 運輸省 対象細かく規定(朝日)
  ■のと鉄道一部廃止へ 旧国鉄移管3セクで初 石川知事表明(朝日)
  ■「生駒ケーブル」82年ぶり入れ替え 新車両、かわいがってね(朝日)
  ■阪急京都線遅れる 回送列車表示に異常(京都)
  ■非常ブレーキかかって停車 山陽線、1300人に影響(朝日)



1日■明治・大正時代 京の外国文化紹介 5日から 京都アスニー 暮らしの再現も
 明治・大正時代に京都の町の暮らしに取り入れられた外国文化を紹介する特別展「京の暮らし展−生活と遊び−ハイカラさんがやってきた」が、5日から、京都市中京区丸太町通七本松西入ルの京都アスニー(市生涯学習総合センター」で開かれる。
 1000年の都としての文化を誇る京都は、進取の気質でも知られ、国内初の路面電車を走らせるなど、外国文化を積極的に取り入れてきた。同センターは、来年に設立20周年を迎えることから、記念事業の第1弾として、先人の足跡をたどる特別展を企画した。展示品は京都の博物館が加盟する京都市内博物館施設連絡協議会の協力で集約た。
 メーン展示の一つは、明治・大正期の京の町家に作られた洋間のセットで、和洋折衷の生活をかいま見せる。洋間では、当時のオルゴールやオートマタ(西洋の自動からくり人形)を「京都嵐山オルゴール博物館」のメンバーが実演する。
 会場中央には、京都の地形をあしらった鉄道ジオラマを設置。鉄道ファンとして知られた故宍戸圭一京都大教授が「梅小路蒸気機関車館」に寄贈した鉄道模型の中から、明治・大正期の蒸気機関車の模型など20点を走らせる。
 鉄道関係では他にも、同機関車館から昔の鉄道で駅を通過する際などに使っていた通票(タブレット)、「JR稲荷駅ランプ小屋」から稲荷駅開業当時の時刻表や場内信号機灯、「京都市交通局」からチンチン電車模型などが出展される。
 このほか、明治10年に日本で初めて有人気球を揚げたときの版画(島津創業記念資料館蔵)やキューピー人形(想い出博物館蔵)、手動計算機(文具資料館蔵)なども展示し、彩りを添える。
 同展は20日まで。8日は休館。入場無料。(京都新聞)
■バレンタインデーを記念 「お守り切符」発売 近江鉄道
 近江鉄道(彦根市安清町)は1日から、バレンタインデーを記念したお守り切符「ミレニアム・ラブ−2000・2・14」を販売する。
 同鉄道が、ずっと一緒にいたい人や永遠の愛を誓ったパートナーに、お守り切符をチョコレートに添えて渡してほしい、と企画した。
 切符には、同鉄道の沿線にある「勝運授福の神」で知られる太郎坊宮(八日市市)で「縁結び祈願」を行ったお守りと、「太郎坊宮前駅」から、縁結びの神様として知られる多賀大社(多賀町)のある「多賀大社前駅」までの乗車券がビニールケースに入っている。
 1セット(縦7.8a、横6.3a)690円。1000個作製、近江鉄道各駅窓口や旅行センターで販売する。問い合わせは同鉄道記念乗車券係0749(22)3303。(京都新聞)
■訓練用線路で運転ミス防げ JR西日本が施設
 近畿圏を走るJR各線で昨年、赤信号で強制的に非常ブレーキがかかって止まる「自動列車停止装置(ATS)」を運転士が無断で解除し、赤信号を無視して直進するなどの運転ミスが相次いだ問題で、JR西日本が再発防止策として計画を進めてきた、異常時への対応を実践的に学ぶ「神戸乗務員訓練センター」(神戸市)が完成。1日から新人運転士らが専用列車に乗り込んで訓練を始めた。JR山陽線兵庫−鷹取間の支線を活用した全国最長の約2.1`の訓練線で、同社では初めての試みだ。
 JR西日本の場合、これまでの運転士の実車訓練は、見習い期間中に指導員と営業列車に同乗するだけだった。訓練中に事故など異常事態を経験することは珍しく、一人前になった運転士でも信号機の故障などに戸惑うケースも多い。ATSを無断解除するなどの運転ミスが相次いだことを重くみた同社が昨年11月から、異常時の対応を訓練できる専用施設を約1億円かけて建設してきた。(朝日新聞 夕刊)
3日■ドア開かず特急が発車 JR二条駅
 2日午後7時50分ごろ、京都市中京区のJR山陰線二条駅ホームで、停車した東舞鶴発京都行き特急「タンゴディスカバリー4号」の全車両(4両)のドアが開かず、降車予定の乗客を乗せたまま発車した。同列車は5分後に京都駅に到着し、乗客全員を降ろした。
 JR西日本によると、車掌はドアを開ける操作をしたが、開かなかったことには気づかなかったという。ドアの開閉確認は乗務員が行ない、運転手に合図で知らせることになっており、「どのような経緯で発車したのか調べる」としている。
 二条駅で降りる予定だったのは約10人で、京都駅で電車を乗り換えて二条駅に戻った。中京区の女性は「二条駅を発車したあと、車内放送があっただけで、京都駅での誘導などはなかった」と話している。(京都新聞)
■論告めぐり再び抗議 地検に信楽事故遺族
 信楽高原鉄道の列車事故の遺族ら5人が2日、昨年10月に大津地裁で開かれた論告求刑公判で、大津地検が、JR西日本の責任を全面的に認めた昨年3月の民事訴訟判決(大阪地裁)を批判したことに対し、同地検に折議した。
 民事訴訟判決は、トラブルなどで信号が使えない場合の列車運行方法である指導通信式について、「形式的な手続きを積み重ねて初めて、実質的な安全が確保できるのに、JRの運転士はそれを怠った」として運転士とJR側の責任を全面的に認めた。
 しかし、大津地検は論告求刑公判で同部分を「民事判決の指摘は失当」としたため、遺族らは「大津地検は、形式的手続きの積み重ねが安全を確保すること自体を否定するのか」と抗議した。これに対して、落合俊和次席検事は「一般論としては重要といえるが、JR運転士の場合、赤信号で対向列車が出発することは予見できず、この事故ではJR運転士の過失に関する民事判決の指摘は失当であるとの趣旨だ」と説明した。
 遺族らは1月6日にも、論告の一部撤回などを求めて同地検に抗議したが、同地検は「法的根拠がない」と回答している。(京都新聞)
4日■新幹線の窓にひびや打痕 東海道と山陽
 3日午後3時40分ごろ、東海道新幹線名古屋−岐阜羽島間で、東京発新大阪行きひかり231号の5号車進行方向右側の窓ガラスに何かが当たったような跡があるのを乗客が発見、車掌に届けた。
 JR東海によると、三層構造の一番外側のガラス1枚に、何かが当たったような跡が2ヵ所あった。運転に支障はなく新大阪駅でガラスにテープを張った。
 さらに同日午後9時半ごろ、山陽新幹線新大阪駅で、広島発名古屋行きひかり182号から下車した乗客が「新神戸−新大阪間を走行中にガラスにひびが入った」と駅員に届けた。JR西日本によると、三層構造の一番外側の窓ガラス1枚が窓枠いっぱいに水平方向にひびが入っていた。(京都新聞)
■「びわこ京阪奈線」実現を スタンプラリーで需要アップ目指せ 近江、信楽高原鉄道沿線であすから
 滋賀県と京都府南部を結ぶ「びわこ京阪奈線」(仮称)の早期実現を図る同線鉄道建設期成同盟会(事務局・県交通政策課)は5日から、同線の一部となる近江鉄道と信楽高原鉄道の利用者増を狙った「2000年ガチャコン・スタンプラリー」を催す。
 両鉄道沿線の観光施設に置かれたスタンプ4つ以上と貴生川、信楽両駅の確認印を集めると、抽選で信楽焼など地元特産品やホテル宿泊券が当たる。
 びわこ京阪奈線は、米原−京田辺間(約90`)を結び、うち米原−信楽間は近江鉄道と信楽高原鉄道を利用、信楽−京田辺間は新線を設ける計画。県と県内3市14町でつくる同盟会が本年度、需要予測を調査している。
 スタンプラリーは、近江・信楽鉄道観光推進協議会との共催。両鉄道の利用者を増やして同線実現につなげるのが狙いで、利用者には沿線の歴史・文化に親しんでもらう。ラリーの名前は、近江鉄道の電車がガチャコンと呼ばれているのにちなんだ。
 スタンプは、信楽町の県立陶芸の森や玉桂寺、日野町のブルーメの丘、水口町の水口城資料館や町歴史民俗資料館、蒲生町の野口謙蔵記念舘など沿線の9ヵ所に設置する。
 期間は3月末まで。参加はだれでも可能。スタンプ押印に必要なスタンプラリー帳は両鉄道の主要駅で配布しているほか、県交通政策課が希望者に無料で郵送する。問い合わせは同課077(528)3680へ。(京都新聞)
■7700円賃上げ要求を決定 私鉄総連が中央委
 私鉄総連(約16万7000人)は3日、東京都内で中央委員会を開き、今春闘の賃上げ要求を30歳勤続12年の標準労働者で、定期昇給分も含めて7700円とする方針を決めた。
 私鉄産業の業績不振などから、過去最低水準だった昨年より1400円引き下げた。平均賃上げ方式に換算すると1万1000円(3.7%)の要求で、昨年より2000円下回った。
 坪根真委員長はあいさつで「春闘は社会的に所得を分配する仕組みとして機能している。春闘不要論には何としても『違う』とアピールしたい。私鉄総連が春闘相場を社会全体に広げる指導性を発揮したい」と述べた。
 交渉方式は昨年と同様の各社労使による個別交渉で、8日に要求を提出する。大手労組は今年も事前にスト日程を決めない戦術。
 私鉄産業全体の課題や春闘情勢について労使が意見を交換する「大手労使会議」の開催も要求している。(京都新聞)
■古都の絵を車体に 国際会館と奈良結ぶ 来月から近鉄に登場
 京都市営地下鉄と近鉄の相互乗り入れ拡大で、3月15日から地下鉄烏丸線の国際会館駅(京都市左京区)と近鉄京都線の奈良駅(奈良市)との間が1時間7分で結ばれるようになるのに合わせ、近鉄は京都の名所などをデザインした2種類のペイント車両を1編成に3両ずつ交互に連結して走らせることにした。
 京都のデザインは、みやびな宮廷文化をイメージした薄紫色をバックに、祇園祭の山鉾▽金閣寺▽舞妓▽清水寺▽京都府の花のシダレザクラ▽モミジを描いた。
 奈良のデザインは、若草山をイメージした薄縁色を背景に、薬師寺三重塔▽東大寺大仏殿▽興福寺五重塔▽奈良公園のシカ▽奈良市の鳥であるウグイス▽同市の花、ヤエザクラを描いた。
 3月15日午前9時に近鉄奈良駅で、ペイント列車の出発式があり、招待者50人を募集する。
 希望者ははがきに住所、氏名、年齢、職業を書いて今月15日(当日の消印有効)までに、〒543・8585大阪市天王寺区上本町6の1の55 近鉄営業企画部 ペイント列車出発式募集係(06・6775・3507)へ。応募者多数のときは抽選。(朝日新聞)
5日■阪急電車乱れる
 4日午後6時45分ごろ、大阪市淀川区西中島の阪急電鉄京都線十三−南方駅間の踏切で、障害物検知装置が作動し、梅田発正雀行きの普通電車が踏切の手前で停車した。
 6分後に安全を確認し、運転を再開したが、上下計70本が13−3分遅れ、約3万人に影響が出た。
 阪急電鉄は、同装置が作動した原因を調べている。(京都新聞)
■127年前の製造 国内で2番目の古さ 加悦のSL”産業遺産”に 産業考古学会が現地で最終調査 4月に正式決定
 歴史的に価値のある産業界の遺物を「推薦産業遺産」として認定している産業考古学会(佐藤和雄会長、事務局・東京都千代田区)の調査員らが4日、与謝郡加悦町滝の加悦SL広場(運営・カヤ興産)を訪ね、国内で2番目に古いSL「2号機関車」など計7両を最終調査した。
 一行は同遺産の認定に伴う事前調査として訪問。2号機関車は1873年のイギリス製で、翌年、日本で2番目に開通した阪神間の鉄道で活躍した後、1926年に旧加悦鉄道に移され、56年に引退した。他の6両は、明治中期から大正にかけて製造された木製客車で、座席が畳敷きや、1両に2等客室と3等客室が設けられた日本唯一という客車などがある。
 この日は、調査員らが車両の構造や同広場に残されている古い資料などを入念にチェック。同会の堤一郎理事は「今となっては、いずれも珍しいものばかり。認定に十分価する」としている。7両の同遺産認定は、4月1日の同学会理事会で正式に決まる予定。
 府内では京都市水道局の琵琶湖疏水第一随道竪坑が、第1号の同遺産認定を受けている。(京都新聞)
■東京発こだま 窓ガラスひび 新大阪駅で発見
 4日午後6時25分ごろ、JR新大阪駅に着いた東京発「こだま423号」(16両編成)の7号車の右側の窓ガラス1枚にくもの巣状のひびが入っているのを駅員が見つけた。列車は、乗客を降ろした後、JR東海の車両基地に回送した。調べると窓ガラスの表面に何かが衝突したような跡が3ヵ所あったという。折り返して運行するはずだった三島行きは、車両を変更した。(朝日新聞)
■タイムアングル 四条西洞院 市電未開通、3本レール以前の京電
 写真は四条通西洞院の十字路を、西北から撮っている。
 西洞院通には西洞院川が流れていた。水深は30a足らず。四条下ルの「小町化粧水」など、ところどころに清水がわいていて、染め物用に使われていたが、上流の民家の生活排水が流れ込んでいるので、きれいとは言い難い水質だった。
 明治37年(1904年)11月、この川の暗きょ化工事が完成して、京電の北野線が西側民家のすぐ前を走った。
 大正元年(1912年)12月には、市電の四条線が開通。堀川・西洞院間の300bほどに、2つの路線が重なることになった。
 京電は狭軌だが、市電は広軌なので、4本の線路が必要になる。そこで、狭軌の1本を共用にして、広軌用の1本を加えた3本線路という珍しい光景が出現した。これは市電廃止の昭和36年(1961年)までそのままだったから、記憶している人も多いことだろう。
 写真右端の角の家は「矢尾儀」という店だが、どうやら八百屋だったらしい。道路のまんなかに立っているステッキの紳士は、昨年8月21日付の「四条御旅所に写っていた人物と同一人のようだ。
 京電北野線の線路が見えるだけで、市電はまだ未開通だから、明治38年から44年までの7年間のうちに撮ったものだ。(作家・駒 敏郎)(朝日新聞)
■警視庁警官が強制わいせつ 横浜、容疑で逮捕
 神奈川県警戸塚署は5日、JR東海道線の車内で女性の体を触ったとして、強制わいせつの現行犯で、横浜市戸塚区戸塚町、警視庁捜査四課巡査部長、小林孝容疑者(47)を逮捕した。
 調べでは、小林容疑者は同日午前零時45分ごろ、横浜市戸塚区戸塚町のJR戸塚駅に到着した東海道線下り普通電車内で、電車を降りようとした同市泉区、無職女性(28)の体を触るなどした疑い。
 女性と近くにいた乗客の男性会社員(36)がその場で同容疑者の腕などをつかんで駅員に突き出し、戸塚署員に引き渡した。(京都新聞 夕刊)
■JR山陽線で変死体
 5日午前7時5分ごろ、兵庫県加古川市加古川町本町のJR山陽線踏切付近で、網干発長浜行き新快速電車の運転士が「線路上に遺体らしいものを発見、急停止した」と、JR西日本を通じて兵庫県警に届けた。女性は紺色のセーターにジーパン姿。同県警が身元や死因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■JR塩屋駅内 女性切られる 2週間のけが
 5日午前5時50分ごろ、神戸市垂水区塩屋町一丁目、JR塩屋駅構内で改札口近くのベンチに座っていた同区内の会社員女性(54)が、隣に座っていた男に突然カッターナイフ(刃渡り約8a)で切りつけられ、胸に約2週間のけがをした。男は、駅員の通報で駆けつけた垂水署員に傷害容疑で緊急逮捕された。
 調べでは、男は住所不定、無職叶秀伸容疑者(44)。女性とは面識がなく、「兵庫県姫路市内の建設会社を辞めさせられ、むしゃくしゃしてやった」などと供述しているという。(朝日新聞 夕刊)
6日■京阪宇治交通 定期券を宅配します 新聞販売会社に委託 八幡でサービス開始
 京阪宇治交通は今月から、八幡市の男山団地と周辺地域に住む人を対象に、同社バスの定期券購入申し込みをはがきで受け付け、自宅まで届ける「定期券宅配サービス」を始めた。宅配と集金は京都新聞販売会社に委託する。このサービスは全国で初めてという。
 定期券の購入は、販売所が遠かったり、遅い時間には閉まっていたりして意外にめんどう。しかも新学期などは混雑することもある。
 同社バスは、京都府南部と枚方市内で運行しており、定期券は、八幡市の近くでは大阪府枚方市の京阪くずは駅内でしか買うことができない。宅配サービスは、そんな不便を解消し、バス利用者増につなげようとの狙い。
 宅配する定期の乗車範囲は、八幡市の男山団地、京阪橋本駅、同くずは駅、家具団地などを含む「くずは地区」と、同地区内の「ミニパス」エリア。配達する地域は、男山団地全域と、西山足立・和気、橋本愛宕山・堂ケ原、八幡福禄谷・安居塚など。
 バスに備え付けた専用はがきに必要事項を記し、15日(同日消印有効)までに投かんすると、25日以降に翌月の定期券が代金と引き換えに自宅で受け取れる。通学定期は受取時に学生証の提示がいる。
 新聞販売会社は新聞代金の集金に地域を回っており、その際、定期券の配達や集金も同時に行うので、す早く対応できるという。
 京阪宇治交通では、好評なら他地域にも広げたい考え。問い合わせは同交通案内所 072(868)5100へ。(京都新聞)
■列車爆発、47人死傷 パキスタン
 【ニューデリー5日共同】パキスタンからの報道によると、同国南部のシンド州ハイデラバードで5日、ハイデラバード駅を発車したばかりの列車内で爆弾が爆発、4人が死亡、少なくとも43人が負傷した。テロとみられるが、犯行声明などは出ていない。
 同州では爆弾テロが相次いでおり、1月28日には同州最大の都市カラチのイスラム寺院(モスク)などで連続爆弾テロが発生、合計二十数人が死傷している。(京都新聞)
7日■JR関西線遅れる 加茂駅で信号故障
 6日午後3時20分ごろ、京都府相楽郡加茂町里東烏口、JR関西線の加茂駅構内で、下り線の出発信号機が赤のまま変わらなくなり、加茂発天王寺行きの快速電車が発車できなくなった。
 約6時間後に復旧したが、上下38本の電車が加茂−木津間の運転を見合わせ、約3300人の乗客に影響が出た。
 JRは、加茂−木津間の信号ケーブルが切れたのが原因とみて、調べている。(京都新聞)
■運転手が急病 市バスあわや 北区、分離帯で停止
 6日午前11時ごろ、京都市北区西大路通慮山寺上ルで、京都駅行き市バスが走行中、運転手(57)がハンドルにもたれ掛かって吐血しているのに、東京都江戸川区の会社員(27)が気づいた。バスは、わら天神バス停を通過して南約10bの中央分離帯に右前輪を乗り上げて止まった。乗客15人にけがはなかった。
 西陣署によると、バスはバス停前で急に減速した。停車後に会社員がサイドブレーキをかけた。運転手は意識を回復してバスを移動し、病院で胃かいようと診断された。乗客は後続のバスに乗り換えたという。(京都新聞)
■独で列車脱線、100人超死傷 民家に突っ込み大破 日本人2人も軽傷
 【ブリュール(ドイツ西部)6日共同】ドイツ西部ケルン近郊のブリュール駅構内で6日午前零時15分(日本時間同8時15分)ごろ、オランダのアムステルダム発スイスのバーゼル行き国際寝台特急列車が脱線、一部は横倒しとなった。地元警察当局によると7人が死亡、130人以上が負傷し、負傷者のうち約20人が重傷だという。
 日本大使館のボン出張駐在官事務所によると、20代の日本人男女2人が頭や足などに軽いけがをして病院で手当てを受けた。
 警察当局によると、列車は10両編成でうち6両が脱線。機関車と1両目の客車が線路沿いの住宅に突っ込んだが住人は無事だった。当時ブリュール駅では、線路工事が行われていたため、列車は通常と違う線路を通過中だった。
 地元ラジオは、列車が時速40`で徐行しなければならないところを約120`の速度で通過しようとしたと報じており、徐行義務を守らなかったのが事故につながったとの見方が出ている。
 列車には、オランダや英国のスキー客ら約300人が乗っていた。
 消防当局などによると、30台以上の救急車が現場に急行、ヘリコプター4機も出て負傷者の収容に当たった。ブリュールはケルンとボンのほぼ中間にあり、ドイツ西部やオランダ、ベルギーとドイツ南部、スイスなど結ぶ鉄道の幹線ルートが通っている。
 ドイツでは1998年6月、西部ニーダーザクセン州で超高速列車のICE(インターシティー・エクスプレス)が脱線し、101人が死亡している。(京都新聞)
■リニア建設を中止 ベルリン路線
 【フランクフルト6日共同】ドイツのクリムト運輸相は5日夕、超高速リニアモーターカー「トランスラピッド」のベルリン−ハンブルク間(292`)の路線建設計画を中止、2年以内に新たな路線を選定すると発表した。
 フランクフルトで同日開いた企業連合とのトップ協議で、ドイツ鉄道のメードルン社長らが「採算に合わない」と強硬に反対。計画推進は無理と判断した。
 運輸相は「トランスラピッドの技術はドイツの産業立地に不可欠」と強調。既にフランクフルト、ミュンヘン、ケルンなどの政・財界が誘致に名乗りをあげているが、環境団体などの反発もあり、実現するかどうか先行きは不透明だ。
 最高時速500`のトランスラピッドはドイツが国の威信をかけて1960年代から官民で開発。「日本に追い越されるな」を合言葉に2005年の営業運転を目指していたが、ドイツ統一に伴う財政悪化で国の補助金が絞り込まれ、黄信号が点滅し始めていた。(京都新聞)
■市バス運転手急病 分離帯に乗り上げ 乗客らけがなし
 6日午前11時ごろ、北区衣笠大祓町の府道で、京都市交通局の大型バス(乗客約15人)が突然減速し、中央分離帯(高さ15a、幅1.5b)に乗り上げるようにして停車した。バスは運行を中止し、乗客らは後続のバスに乗り換えた。けが人はなかった。
 西陣署の調べによると、バスの運転手(57)が運転中、突然ハンドルにもたれかかるようにして倒れたらしい。運転手は吐血しており、京都市内の病院に運ばれて胃かいようと診断され入院したという。(朝日新聞)
8日■加茂のJR信号故障 ケーブル切断か
 JR関西線木津−加茂間が6日に信号故障のため約6時間にわたって不通になった事故で、木津署は7日、何者かが信号ケーブルを切断した可能性が高いとして、列車往来防害の疑いで捜査を始めた。
 同署によると、加茂駅から西約2`の京都府相楽郡加茂町観音寺先鉾の線路沿いのコンクリート溝で、中のケーブル線(直径約2a)が何かにこすりつけた状態で切断され、束になった信号制御用回線28本が切れていた、という。
 溝は、コンクリート製ふたがかぶせられていたことから、同署では、周辺でケーブル工事もなかったことから、人為的にケーブルが切られたとみて、詳しく調べている。(京都新聞)
■ドイツ列車事故 駅の直前でなぜ再加速
 【ブリュール(ドイツ西部)7日共同】ドイツ西部ブリエールで6日起きた特急列車の脱線事故の原因について、地元警察は7日、過失の可能性と、故障の両面から調べている。
 これまでの調べで、列車が事故現場の約2`手前でいったん制限速度の時速40`まで減速した後に再加速し、同約120`のスピードでブリュール駅構内のポイントに進入、脱線したことが分かっている。(京都新聞)
■強風で空港線ストップ 強い寒気に列島大荒れ
 日本列島は8日朝、上空に強い寒気が入ったため、島根県の浜田で最大瞬間風速31.9b、松江で30.0bを観測するなど西日本を中心に風が強まった。
 JR関西空港線と南海空港線は、同午前10時すぎ、規制値(秒速26b)を超える強風のため列車の運転を見合わせた。
 JR西日本と南海電鉄は、りんくうタウン−関西空港駅間で午前10時25分ごろからバスによる代行運転を行った。
 9日にかけて山陰から東北の日本海側で大雪の恐れがあるとして、気象庁は警戒を呼び掛けた。(京都新聞 夕刊)
9日■新幹線軌道更新機タイへ 現地国鉄で第二の人生
 在来線のレール幅を新幹線用に広げるJR東日本の軌道連続更新機「ビッグワンダー」が山形新幹線の延伸工事を終えて、約7300万円でタイに譲渡されることが8日までに決まった。3月に船積みされ、タイ国鉄南線の軌道工事に当たり、第二の人生を送る。
 ビッグワンダーはレールのボルトを撤去するパワーカーや新旧のまくら木を交換するワーキングカー、推進装置のハンドリングカーなどからなり、まくら木を運ぶ台車6両を連結すると全長約135b、重さ約95d。(京都新聞)
■新幹線の窓にひび 岐阜羽島−米原間
 8日午後8時10分ごろ、岐阜羽島−米原間を走行中の岡山行きJR東海道新幹線ひかり173号(300系、16両編成、乗客約1300人)で、16号車の進行方向左側の窓ガラスにひびが入っているのを、車掌が気付いた。運行に支障がなかったたため、新大阪駅でテーピング処置し、そのまま運転、遅れはなかった。
 JR東海によると、窓ガラス中央部分に横一文字にひびが入っていたという。窓ガラスは強化ガラスなどの3重構造になっているが、「何かが当たって、ひび割れたのでは」と見て調べている。(京都新聞)
■雪、京滋も本格的 高速、新幹線など乱れる
 日本列島を覆った強い寒気の影響で、京滋は8日夜から本格的に雪が降り始め、午後8時ごろまでに京都府北部に波浪警報が、京都府南部、滋賀県全域に大雪などの注意報が出された。京都地方気象台などでは、大雪による警戒を呼びかけている。
 京都地方気象台によると京都市内では午後8時半ごろから雪が降り始め、同11時現在で約6aの積雪を記録し、みるみるうちに街並みが白く染まった。舞鶴市で7a、彦根市では4aの積雪になった。
 高速道路は午後11時半現在、名神高速が京都東−茨木間、京滋バイパスが巨椋−南郷間、京都縦貫道が千代川−丹波間、京奈和自動車道が城陽−山田川間で、上下線とも通行止めとなっている。
 一般道は京都市西京区、亀岡市境の国道9号で冬用タイヤ規制となった。国道1号も伏見区などで7−4`の渋滞になっている。
 JR東海道新幹線は午後9時15分から、一部で徐行運転し、下りは新大阪駅、上りは名古屋駅で雪落とし作業を行ったため、東京−新大阪駅間を走る列車に15分程度の遅れが出た。
 雪によるポイント故障などのため、山陽新幹線が全線でダイヤが乱れ、午後11時現在で最高で30分の遅れ。在来線でもJR東海道で踏切の誤作動などがあり、新快速電車で20分、普通電車で5分程度の遅れとなった。
 京都地方気象台などによると、京都府、滋賀県ともに雪は9日昼ごろまで降り続き、京都府北部の山間部で50a、平野部で10aの見込み。その後、天気は除々に回復する見込み。(京都新聞)
■女性運転士 新幹線でGO JR旅客初、今月デビュー
 東海道新幹線で、2人の女性が運転士を目指して特訓中だ。今月中旬から営業列車に乗り込む予定で、旧国鉄時代以来、JR旅客列車で初めて女性運転士が誕生する。昨春、改正された労働基準法と男女雇用機会均等法が施行され、女性の深夜勤務の規制が撤廃されたため。山陽新幹線でも7月をめどに女性運転士を養成中で、「男の職場」のイメージが強かった運転士にも女性の進出が広がりそうだ。
 JR東海によると、初の女性運転士となるのは、東海道新幹線の東京運転所所属の辻内理枝子さん(25)と佐藤友香さん(23)。
 2人とも大学院、大学を卒業した幹部候補生で、昨年4月に技術系社員として入社。同社は経験を積ませるために運転士免許を取らせる計画で、5月末から約8ヵ月間、運転法規や信号システムなどの学科と操縦見習などの技能講習を受けた。現在、ベテラン運転士とともに東京−新大阪間の新幹線に乗り込み、約400時間の見習い訓練を続けている。
 今月15日にも運輸省から「動力車操縦者運転免許証(新幹線電気車)」が交付予定で、16日以降に営業列車の運転士として乗務する。辻内さんは「同期の男性も通っている道で、とくに男女の区別はありません」、佐藤さんは「経験できることは何でもやっていきたい」と話している。
 これまでの労基法では深夜帯の午後10時から午前5時まで女性は勤務できず、夜勤勤務に組み込めないなどの理由で女性運転士を採用していなかった。昨年4月、労基法の規制が撤廃され、均等法の改正でも採用や人事面での差別が禁じられたこともあり、同社は運転士への女性の門戸を開いた。
 女性運転士は各地の私鉄や路面電車、JR貨物では登場しつつあるが、新幹線を含めたJR旅客列車では初めて。新大阪−博多間を走る山陽新幹線でも、JR西日本の女性車掌2人が運転士を目指して学科講習中で、今年7月ごろには登場しそうだという。(朝日新聞)
■交通バリアフリー法案 違反事業者に罰金 低床バスなど導入義務化
 駅にエレベーターを設けたり周辺の歩道を整備したりする「バリアフリー化」を進め、お年寄りや体の不自由な人が交通機関を使いやすくするために政府が今国会に提案する「高齢者、身体障害者等公共交通機関移動円滑化法案(交通バリアフリー法案)」の案文が8日、明らかになった。
 鉄道、バス、航空などの公共交通事業者に対し、旅客施設へのエレベーターやエスカレーターの設置、床の低いバスなどの導入などを義務づけ、違反には100万円以下の罰金を科すなどの内容。駅などの周辺についても、市町村がバリアフリー化のための基本構想を作成できるようにし、歩道の整備のほか、視聴覚障害者向けの信号機の設置なども進めるとした。
 同法案によると、「1日の乗客数が5000人以上であるか、かなりの人数の高齢者、身体障害者の利用が見込まれる鉄道駅」を新築・改築したり、新しい車両など導入したりする場合には、国が定める基準に基づくバリアフリー化を事業者に義務づける。基準に合っていない場合は、国が、改善を命令できるほか、改築の届け出を怠ったり、命令に従わなかったりした事業者には、罰金を科すことができる。
 市町村によるバリアフリー化の基本構想は、駅などの旅客施設と、高齢者らが利用する官公庁や福祉施設を結ぶ地域を「重点整備地区」として作る。交通事業者は構想に沿って改善のための事業計画を作成し実施するほか、国などは歩道や案内標識、視聴覚障害者向けの信号機の整備などを進めることになる。さらに、予算面では、自治体が事業者にバリアフリー化のための補助金を出す場合、地方債の起債ができるようにした。(朝日新聞)
■朝の足 乱れる 車はノロノロ バスに長居列 京滋に大雪
 この冬一番の寒気の影響で京滋では9日朝、前夜から降り積もった雪が市民生活を直撃し、通勤、通学の足を乱した。7aの積雪をみた京都市内では、車のノロノロ運転が続き、バス停にはバス待ちの乗客の長い列ができた。京都市内や府南部の小学校と高校で始業が遅れたほか、養護学校でスクールバスが出せず、休校するところもあった。
 鉄道関係では、東海道新幹線が午前9時から名古屋−新大阪間で徐行運転を行い、京都駅では20−15分の遅れとなっている。在来線に、大きな乱れは出ていない。
 京都市内の一般道路では、市道久多広河原線が通行止めとなっている。
 京都府北部や丹波地方では、市街地の中心部で10a前後、山間部では約30aの積雪をみた。
 JR山陰線は、余部鉄橋(兵庫県香住町)で断続的に秒速20b以上の強風を記録したため、東京行寝台特急「出雲」が7時間半余り遅れたほか、急行と普通列車あわせて3本が約7時間−2時間遅れた。特急と普通列車合わせて4本が部分運休した。
 滋賀県内でも、坂田郡伊吹町の21aを最高に、大津市内でも7aの積雪をみた。
 JR大津駅前では、足もとを気にしながら通勤、通学する姿が目立ち、道路交通や学校の始業時間などに影響が出た。
 県教委によると、高校2校が始業時間を10分繰り下げたほか、養護学校のスクールバスに遅れや運休が出た。
 滋賀県警によると、8日午後8時から9日午前8時までに、スリップ事故など計96件の事故が起きた。8日夜から全面通行止めだった京滋バイパスは、午前10時20分に50`規制に変更された。(京都新聞 夕刊)
■トレーラーと市バスが衝突 京都、乗客7人けが
 9日午前7時20分ごろ、京都市南区上鳥羽鍋ケ淵町の市道交差点で、壬生行き市バス=瓜生一夫運転手(44)=と富山県射水郡小杉町今開発の運送会社「牧野運輸」=笠間省一運転手(32)=の大型トレーラーが出合い頭に衝突した。市バスに乗っていた伏見区の清掃業の女性(58)が頭を打つなど、計7人の乗客が軽傷を負った。九条署によると、市バスには当時、乗客約30人が乗っていた。現場は信号のある交差点で、九条署が原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■交通局職員が重傷 凍結防止作業中に車
 9日午前6時15分ごろ、京都市南区塩屋町の大宮陸橋上で、市交通局壬生営業所の男性職員(43)が、対向車線からセンターラインを越えた伏見区のトラック運転手(25)のワゴン車にはねられ、首の骨を折る重傷を負った。
 九条署によると、大宮陸橋上は当時、降雪のために凍結しており、事故に遭った職員は同僚と手分けして北行の走行車線上で凍結防止剤を散布していた。九条署は、ワゴン車が下り坂でブレーキを踏んだためスリップしたとみて、詳しい原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
10日■山陰線16本遅れ
 9日午後4時10分ごろ、京都府船井郡和知町坂原のJR山陰線野間地踏切で、トラックが脱輪して動けなくなった。けが人はなかったが、山陰線は和知−安栖里間で復旧作業のため約1時間40分間、不通になった。
 この影響で、普通列車4本が全面または部分運休したほか、天橋立行き特急「はしだて5号」や京都行き特急「まいづる6号」など上下あわせて16本が約1時間半から5分遅れ、約1250人の足が乱れた。
 園部署によると、トラックは雪でスリップしたという。(京都新聞)
■JR大津駅の南口が開設
 JR大津駅南口が9日、開設した。大津市が、市街地再開発事業の一環として進めていた改札口で、午前5時8分の下り始発電車から、学生やサラリーマンらが通過、同駅によると、午後7時半までに、約2550人が利用したという。
 南口は、既存の北口の改札口に通じる地下通路の反対側を空け、自動改札機4台、自動券売機2台、精算機1台を設置して開設した。有人の改札口で、駅務室の一角には、市のインフオメーションセンターもオープン、観光案内サービスも始まった。大津市では、ホテルがオープンする4月以降は、南口の1日の利用者を約7500人になると試算している。(京都新聞)
■ホームで過激派の男女が刺され死傷 小田原、内ゲバか
 9日午後零時半ごろ、神奈川県小田原市内を走行中のJR東海道線伊東発東京行きの上り普通電車内で、40−50歳代の男女2人が血を流しているのを乗務員が発見、110番した。2人は小田原駅から病院に運ばれたが、男性は右胸を刺されており、間もなく死亡。女性も背中などを数ヵ所刺されて重傷。県警警備部などは過激派革労協の内ゲバ事件とみて、逃げた男3人の行方を追っている。
 調べによると、男女は電車が真鶴駅に停車した際、3人組の男に囲まれるようにしてホームに降り、刃物で刺された。男女は自力で電車内に逃げ込んだ。3人組はいずれも50歳代とみられ、徒歩で逃走した。
 刺された2人は革労協の活動家とみられる。同セクトをめぐっては、福岡市博多区の駐車場で8日、反主流派活動家(25)が殺害され、主流派の藤井智佳容疑者(31)ら7人が凶器準備集合の現行犯で逮捕されるなど内部で対立している。(京都新聞)
■融雪剤散布中 はねられ重傷 京都市交通局職員
 9日午前6時15分ごろ、南区塩屋町の市道で、融雪剤を道にまいていた京都市交通局壬生営業所職員土屋義男さん(43)=南区吉祥院南落合町=が、伏見区深草瓦町、運送会社運転手堀江浩司さん(25)運転の乗用車にはねられた。土屋さんは頭を強く打ち重傷。
 九条署の調べでは、現場は下り坂の直線道路。乗用車が凍結した路面でブレーキを踏んだところスリップし、対向車線にはみ出し、土屋さんをはねたらしい。土屋さんは市バスが雪でスリップしないよう融雪剤をまいていた。(朝日新聞)
■乗客7人けが トレーラーと京都市バス衝突
 9日午前7時20分ごろ、南区上鳥羽鍋ケ淵の市道交差点で、久我石原発壬生行きの京都市バス=瓜生一夫運転手(44)=と、運送会社「牧野運輸」(富山県小杉町今開発)の大型トレーラー=笠間省一さん(32)運転=が衝突した。市バスの乗客のうち、伏見区の清掃業の女性(58)ら7人が頭を打つなど軽いけがをした。
 九条署の調べでは、現場は信号機のある十字路交差点。市バスには当時、乗客約30人がいた。笠間さんにけがはなかった。同署で原因を調べている。(朝日新聞)
■新幹線窓にひび 同時刻 沿線宅 窓割れ住人けが 大阪 投石の可能性も
 大阪市内の東海道新幹線新大阪−京都間の沿線にあるマンションで今月4日、石が衝突して窓ガラスが割れ、住人がけがをする事故が起きていたことが9日、分かった。ほぼ同時刻にマンション付近を通過中の「こだま」の窓ガラスにも、クモの巣状のひびが入る事故も起きていた。大阪府警とJR東海は現時点では、2件の事故についての因果関係は不明だとしている。ただマンション内には小石が散乱していたが、線路内に敷かれた砕石(バラスト)ではないことがわかっており、何者かによる投石などの可能性もあるとみられる。偶然にしては不自然な事態になぞは深まるはかりだ。
 JR東海などによると、事故が起きたのは2月4日午後6時半ごろ。東海道新幹線新大阪−京都間の高架橋上の線路から北へ約8.5b離れた大阪市東淀川区内のマンション3階にある自営業者宅で、線路に面した窓ガラスが突然割れた。室内にいた男性の顔の左目付近に何かがぶつかり、男性は出血して打撲するけがをした。窓ガラスには直径約10aの穴があいており、室内には約5a大の小石が3つ散乱していた。
 連絡を受けたJR東海が調べたところ、ほぼ同じころ、この付近を時速170`以下で通過していた東京発新大阪行き下り「こだま423号」(16両編成)の7号車の窓ガラス1枚(縦66a、横1.7b)に、何かが衝突したとみられる痕跡が窓ガラスと車体に計3ヵ所あり、約40aにわたってクモの巣状のひびが入っていた。現場周辺を点検した結果、線路内に敷かれた砕石は飛散しないようにのりづけされたうえで固定されていたという。
 マンションの室内に残された小石は、一つの石がガラスを突き破った際に3つに砕けたものとみられ、いずれの石にものりづけされた痕跡はなかった。JR東海はこの石を砕石ではないと判断したが、どこから飛んできたのかは分からないという。
 こだまのひびの入った窓ガラスと、マンションは車道をはさんで約13b離れて向かいあっている。同社は、石がいったんこだまの窓ガラスや車体に衝突した後、跳ねて近くの窓ガラスに当たり、防音壁を越えてさらにマンションの窓ガラスに衝突した可能性もあるとみている。投石などの可能性もあり、列車の窓ガラスのひび割れについて、ガラスメーカーに持ち込むなどで詳しい原因を調べる方針だ。
 JR東海は「2つの事故に関連性があるのか、まったく別ものであるのかは分からない。偶然にしては発生時間も場所も近いけれども…」と頭を悩ませる。(朝日新聞)
■ホームで男女死傷 神奈川 過激派?男3人が逃走
 9日午後零時半ごろ、神奈川県真鶴町のJR東海道線真鶴駅の上りホームで、マスク姿の3人組の男が男女2人を刺して逃げた。2人は同県小田原市内の病院に運はれたが、男性が右胸を刺されてまもなく死亡、女性も背中や腹部を刺されて重傷を負った。3人組は真鶴駅の改札を抜けて徒歩で逃げたという。2人はホームで3人に取り囲まれたとの目撃情報があり、計画的に狙われたと見られることなどから神奈川県警公安三課と小田原署などは過激派による襲撃事件として捜査本部を置いた。
 調べによると、真鶴駅から5`ほど北の根府川駅(小田原市根府川)で、同駅の駅員が「男女の客が刺されて血を流している」と119番通報した。
 2人は伊東発車京行き普通電車(10両編成)の先頭車両から2両目の9号車の中央付近にいた。男性は右胸から血を流し、2人がけのシートに座り込んでいた。女性はドア近くの床で倒れていた。刺された後、電車に逃げ込んだらしい。
 2人とも身元を示す物は持っておらず、女性は県警の事情聴取に名前などを答えていないという。(朝日新聞)
■死亡男性は過激派 神奈川のJR駅殺傷
 神奈川県真鶴町のJR東海道線真鶴駅で中年男女2人が刺されて死傷した事件で、死亡した男性は同県警公安三課などの調べで9日、過激派の革労協狭間派活動家柿沼忠さん(48)とわかった。(朝日新聞 夕刊)
11日■発進 女性運転士 東海道新幹線 夏には山陽でも
 JR東海に昨年入社した女性社員2人が来週から東海道新幹線の運転士として乗務することが10日、決まった。新幹線に女性運転士が登場するのは初めてで、関東運輸局から15日に新幹線用の運転免許が交付される予定。研修の一環のため運転は約1ヵ月間だけ。その後は担当部署に戻るという。
 2人は東海道新幹線東京運転所所属の辻内理枝子さん(25)と佐藤友香さん(23)。それぞれ建築学と機械工学が専門で昨年4月に総合職として採用され、将来は施設設計や車両開発の担当者として期待されている。
 JR東海は、新幹線の運用実務を知ってもらうため技術系の大卒新入社員に運転士資格を取らせる研修を実施。2人は男性社員33人に交じり約9ヵ月間、学科研修や見習いとしてベテラン運転士と乗務する訓練を続けてきた。新幹線の運転勤務は泊まりがあるため、これまで男性に限られていたが、労働基準法改正で初めて女性運転士の乗務が可能になった。16日から始まる乗務期間中は独り立ちし、東京−新大阪間で約40本を運転する。
 JR西日本でも女性社員2人が今年7月のデビューを目指して新幹線の運転訓練をしており、これからは女性運転士が次々に誕生しそうだ。(京都新聞)
■バリアフリー化を推進 増やそう低公害バス 観光1日乗車券の磁気化 山間部へ小型バスを 府内の交通計画を答申 高齢者や観光客に配慮 近畿地方交通審
 近畿地方交通審議会(会長・小林庄一郎関電相談役)は10日、「京都府における公共交通機関の維持整備に関する計画」をまとめ、近畿運輸局長に答申した。鉄道、バスなど公共交通の利用客が減少する中、高齢者に配慮したバリアフリー化の推進や共通乗車カードの拡大、観光需要に対応した公共交通の充実などを盛り込んだ。計画は2010年までの長期計画で、近畿運輸局は、計画にそって事業を進めていく。
・JR山陰線複線化なども 2010年までの長期
 同審議会は、85年に京都府における「地域交通計画」をまとめた。府内における鉄道の高速・電化や京阪・鴨東線の新設など遅れていたインフラの整備が中心だったが、策定から14年が経過し、社会事情も大きく変化したことから、新たな計画をつくった。
 計画では、府内を北部、中部、南部の3交通圏に分け、基盤整備としてJR山陰本線の複線化推進や京都市内の地下鉄東西線の西伸(当面、二条駅から天神川地区まで)の早期実現、烏丸線の南伸検討などを盛り込んだ。
 その上で、京都市を含む南部地域は、バスの少系統・多頻度化や低公害バス導入の推進、鉄道・バスの共通乗車カードの拡充などのほか、観光地の交通渋滞緩和に向け公共交通機関の利用拡大が必要とし▽京都観光一日乗車券の磁気化▽タクシー運転者の接客教育の充実−などを挙げている。
 亀岡市など中部地域は、JR山陰本線の京都−園部間の複線化のほか▽バスの待合室、ベンチの整備▽リフト付きや低床バスの導入▽山間部への乗り合いタクシーや小型バスの活用−などを提言した。
 綾部市や舞鶴市など北部地域は、福知山駅、西舞鶴駅のJR線、KTR線との乗り換え利便性向上や観光集客のため待合施設の改善などに努めるとしている。(京都新聞)
■青鉛筆
 奈良・生駒山頂と近鉄生駒駅を結ぶ日本最古のケーブルカー「生駒ケーブル」で、1918年の開業以来、走り続けてきた車両2台が、今月27日で引退することになった。
 台車は開通時からのもの。車体も28年の改装時から使用を続けてきた。近鉄の直営で、山頂の遊園地などへの足として、開業当時は年144万人が利用したが、近年はマイカーが増え、苦戦中。
 新車両はイメージを一新し、イヌ、ネコ、ケーキなどの形にした。「乗りたいと、ねだる子どもに親は弱いはず。名づけて『泣く子には勝てぬ作戦』です」と近鉄広報部。(朝日新聞)
12日■SL走る 湖北路名物 観光運行が発車
 JR北陸本線の米原(滋賀県坂田郡米原町)−木之本(伊香郡木之本町)間約22`で11日、「SL北びわこ号」が今年初めて運行された。3連休初日とあって、上り下り計3本がそれぞれ400人余りの満員の乗客を乗せ、黒煙を吐きながら冬の湖北路を疾走した。
 湖北地方でのSLの運行は1995年夏以降、毎シーズン行われている。機関車は「ポニー」の愛称で親しまれた「C56」で、客車5両をけん引する。途中、長浜駅(長浜市)のホームに滑り込むと、機関車の周りは記念撮影する人たちであふれた。かん高い汽笛を合図に車輪が動き出すと、乗客も窓から手を振り上機嫌だった。
 「SL北びわこ号」は12、13日と26、27日にも運行される。全車指定席。(京都新聞)
■首都鉄道駅の列車に154遺体 前回戦争の犠牲者か
 【モスクワ12日=副島英樹】ロシア連邦軍参謀本部のマニーロフ第一次長は11日の記者会見で、ロシア軍が制圧したチェチェン共和国の首都グロスヌイにある鉄道駅で、冷蔵用の列車車両2両から154人の遺体が見つかったことを明らかにした。同次長は「ロシア兵の遺体とは確認できない」と語っているが、別回のチェチェン戦争(1994−96年)で犠牲になったロシア兵らである可能性もある。
 これらの車両は、首都を制圧したロシア軍が武装勢力の完全撤退を確認する作業の過程で発見された。(朝日新聞 夕刊)
13日■窓 敬老乗車証を活用したい 左京区・北田 晴子(主婦・70)
 今月、敬老乗車証を頂きました。私は一瞬、この証を頂くことがこんなに早く来るなんて信じられませんでした。昔の70歳の方と申しますと、人生経験も豊かで、立派なお考えを持った人が多く、私などは、いろいろな事を教えていただいたように思いました。今の私に、そのような事ができるかどうか自信がありません。乗車証を頂いてうれしいような、恥ずかしいような気持ちになり、感無量です。
 そして学生のころ、当時の市電の定期券を利用した際、幾度となくカバンの中に手を入れて定期券を確かめたことなどを懐かしく思い出しています。このたび、乗車証を頂いたことは大変結構なことです。これを活用させていただくためには健康でなければならない、とつくづく思います。
 私の母は5年前に86歳で他界いたしましたが、若いころから病弱でしたので、せっかく頂いた乗車証も全く利用する事がありませんでした。何事も健康が大切なことと再認識するとともに、いろいろの事を走馬灯のごとく懐かしく思い出します。70歳になった自覚を新たに、若い人たちの足手まといにならないよう健康につとめ、この乗車証を活用させていただき、幸せな人生を続けたい、と願っています。(京都新聞)
■トロッコ列車の沿線でサクラやカエデ植樹 関東、九州からの家族15人
 「亡くなった家族の供養に」「青春時代の思い出に」−。トロッコ列車を走らせる嵯峨野観光鉄道(右京区)が12日、記念植樹会を開いた。関東や九州などから招待された4組の家族計15人が、それぞれの思いを込めてサクラやカエデを植えた。13日にも7家族が招かれ、2日間で約30本を沿線に植樹する。
 同鉄道では、乗客の目を楽しませるために、列車が運休する1月から2月にかけて、毎年200本から300本のサクラやカエデを植えてきた。取り組みを知った人たちから木を植えさせてほしいという申し出が相次ぎ、今年初めて植樹会を開いた。
 この日の嵯峨野はさわやかな晴天。あたたかい日差しのもとで、参加者たちはスコップで土を盛り、沿線の土手に4本のサクラの苗木や若木を植えた。
 横浜市から家族3人で訪れた飯田健一さん(52)は、亡き父の形見のヤマザクラを持参した。5年前、父が旅先で買った苗を、自宅のある団地の庭に植えた。50aほどの高さに育ったが、庭が狭いため、いずれ枝を切らねばならない。3年前に父が亡くなって以来、ずっと気がかりだったという。
 「肩の荷が下りて安心しました。ここは日当たりも良く、すぐに大きくなってくれると思います」
 同鉄道の代表取締役の山崎敏治さんは「皆さんの思い出いっぱいのサクラやカエデで沿線が埋まったら。精いっぱい世話をさせていただきます」と話している。
 沿線のサクラは4月上旬が見ごろ。同社では来年以降も記念植樹会を続けていきたいという。(朝日新聞)
■出版情報 電車は希望を乗せ 未来世紀へメッセージ
 東大教育学部付属中高等学校で国語教師を務めるきむらけんさん(54)が、童話「広島にチンチン電車の鐘が鳴る」を出版した。
 電車好きの弟・浩作と運転士の姉・郁恵らの家族を軸に物語は進む。8月6日、広島の人々のさりげない日常を一発の爆弾がうち砕いた。独りぼっちで家族を捜すのにも疲れ、気力を失いくたびれ果てていた浩作の耳に電車の警鐘の音が聞こえる。電車は希望を乗せて走っていた…。
 生徒を連れて訪れた広島で、「1943年ごろ、戦場に行った多くの男性の代わりに、広島電鉄の路面電車の運転士を務めた14−16歳の女生徒たちがいた」「被爆3日後に電車が走り、広島市民を勇気づけた」という話を聞いたのがきっかけだった。
 きむらさんは10年ほど前から紀行文を書き始め、童話も書くようになった。今回は小学校高学年から中学生向けに書いた。「大人にも子どもにも、いろんな世代の人に読んでほしい。未来世紀へのメッセージでもある」と話す。
 A5判、162n。1300円。汐文社(03・3815・8421)。◆広島(朝日新聞)
14日■品川のJR貨物線事故 工事指揮者に実刑 東京地裁「緊張感著しく欠く」
 東京都品川区のJR山手貨物線で昨年2月、保守作業員5人が臨時列車にはねられて死亡した事故で、運行ダイヤの確認を怠ったとして業務上過失致死罪に問われた「京三電設工業」(東京都大田区)の主任技師で工事指揮者だった井出晴男被告(45)に対して、東京地裁は14日、禁固2年6月(求刑禁固4年)の実刑判決を言い渡した。秋吉淳一郎裁判長は「現場最高責任者である工事指揮者としての義務を果たさず、人命を預かるものとしての緊張感が著しく欠けており、5人の貴い生命が失われた結果は極めて重大だ」と述べた。
 判決によると、井出被告は1999年2月21日午前零時すぎ、品川区西五反田三丁目の貨物線線路内で信号ケーブルの取り換え作業を指揮。資材の搬入を開始するにあたり、あらかじめJR東日本側から通過する臨時列車のダイヤを入手して作業員に正確な運行状況を知らせることを怠ったため、線路内を移動中の作業員5人が現場を通過した臨時回送列車にはねられ、死亡した。(朝日新聞 夕刊)
15日■窓 市バスの接客態度が向上 北区・椋梨 景雄(無職・63)
 最近、京都市バス乗務員の乗客に対する接客態度が大変良くなりました。
 各停留所では、どの乗務員の方も従来のテープでの案内に加えて再度、停留所名を案内されるようになり、また下車されるお客さんに「足元に気をつけてください」「ありがとうございました」と言われる方も増えてきました。また、発車の際は「動きます」と、安全を確認されます。以前に比べて観光地の市バスにふさわしい対応になりました。
 ご指導される関係者の努力と、各乗務員の皆さんの乗客に対する気持ちの表れだと思います。これから京都には、観光で来られる人々が日ごとに増えてまいります。良い思い出をつくっていただくためにも、これからも、さらなるマナーの向上に期待いたします。
 以前から問題になっていて、改善されつつあることは大変喜ばしいことであります。
 教育など、競争心が消されつつありますが、もっといい意味で競争心を高める必要があるのではないでしょうか。(京都新聞)
■乳幼児連れや妊婦も”優先” 京都市地下鉄 座席の表示や車内放送変更
 京都市交通局は15日から1ヵ月かけて、地下鉄車内の優先席表示を順次、変更する。これまでは、お年寄りや身体の不自由な方の優先席と乗客に案内していたが、乳幼児を連れた人や妊婦も利用できることを明記する。
 このほど作成した縦16.5a、横28aの新しいステッカーを、現行の表示と張り替える。市バスではすでに、同様の趣旨の案内に切り替えているが、地下鉄の車内でも対応するよう要望を受けていた。
 また、表示の変更が完了する3月15日からは、車内の案内放送を、優先席だけでなく、すべての座席が譲り合いの対象となるよう、乗客に呼びかける内容に変更する。(京都新聞)
■脱退強要の証拠ない JR西日本労組が敗訴 京都地裁福知山支部
 遠方へ転勤や出向させないことを条件に、組合からの脱退を強要されたとして、JR西日本労働組合(松崎郁男委員長、1900人)が、JR西日本と当時の同社豊岡鉄道部総務科長を相手取って1100万円の損害賠償を求めていた訴訟で、京都地裁福知山支部は14日、組合の訴えを棄却した。
 1993年6月から94年10月にかけて、当時のJR西日本福知山支社の豊岡鉄道部総務科長が、遠方へ転勤や出向させないことを条件に、当時同鉄道部に勤務していた組合員33人のうち15人を脱退させ、不当労働行為(団結権の侵害)にあたる、として組合が94年12月9日、同支部に提訴していた。
 判決文によると、同支部の松井英隆裁判官は「脱退を働きかけたとする証拠はない」などと判断、原告の訴えを「検討するまでもなくいずれも理由がない」として全面的に退けた。
 組合側は「まったく予想外の判決で、非常に不当な証拠判断をされたと感じている」とコメントを出し、内容を検討したうえで控訴するかどうかを決める。
 JR西日本福知山支社の矢野誠次長は「不当労働行為の事実などもともと存在せず、請求棄却は当然と考える」とコメントした。(京都新聞)
■風雪、荒れ模様 府北部 交通機関乱れる
 強い寒波のため京都府北部では15日朝から雪が降り、正午現在、市街地の多いところで20a余りの積雪、交通機関に影響が出た。
 福知山市街地では午前8時半過ぎに降り始め、通りでは車がノロノロ運転、福知山城も雪化粧し鮮やかなコントラストを見せた。中郡峰山町は早朝からふぶいて、自転車通学生が自転車を押して歩くほどだった。
 京都縦貫自動車道綾部ジャンクション−舞鶴大江インター間は、上下とも午前6時45分から3時間近く通行止め。舞鶴自動車道福知山インター以北などが時速50`規制された。
 JR山陰線は、鎧−余部間の余部鉄橋(兵庫県香住町)で、午前7時40分ごろ秒速20b以上の強風を記録。その後も断続的に強い風が吹き、香住−浜坂間で午後零時10分まで列車の運転を見合わせ、バス代行輸送をした。
 舞鶴海洋気象台によると強い冬型気圧配置で、16日朝までに府北部の平野部で所により30a、山沿いの多い所で50aになる見込み。17日まで断続的に降るという。
 正午現在の主な積雪量は次の通り(単位はセンチ)
 舞鶴市西市街地13▽福知山市街地9▽宮津市街地21▽宮津市上世屋60▽峰山町丹波20
・京都市内、断続的に
 京都市内では、早朝は晴れていたが、午前10時ごろから6日ぶりとなる細かい雪が降った。1時間足らずの降雪で、東山など周辺の山々はたちまち雪の薄化粧に。京都地方気象台によると、京都府南部は今後も断続的に雪が降り、16日朝には北山などでは数a程度、平野部もうっすら雪に覆われる所もあるという。(京都新聞 夕刊)
■突風で交通乱れる 瞬間風速43b 金沢で記録
 15日、大陸から強い寒気が南下し、全国的に突風を伴う季節風が吹き、北陸や山沿いを中心に積雪があった。このため、JRや高速道路、海、空の交通が乱れた。
 金沢市内では、同日午前3時51分、最大瞬間風速が1938年の金沢地方気象台観測開始以来、最大の43.4bを記録。住宅の雨戸が飛ぶなどの被害が出た。兵庫県香住町のJR山陰線余部鉄橋では、午前7時40分ごろから、断続的に20b以上の風が吹き、列車の運転を見合わせた。徳島と関西空港などを結ぶ高速船も強風のため始発から欠航した。
 また、京都縦貫自動車道は雪のため綾部−舞鶴大江間が午前6時45分から、通行止めになった。名神高速道路の京都東−岐阜県境間は、50`規制された。各地の午前9時現在の主な積雪は兵庫県村岡が44a、京都府峰山丹波が12a、滋賀県柳ケ瀬が13aだった。
 大阪管区気象台によると、16日まで強い冬型が続く見込みで、近畿北部では大雪になる可能性が高い。中部や南部の平野部でも雪が積もる可能性があり、所によっては大雪のおそれがある。(朝日新聞 夕刊)
■組合脱退勧誘で賠償を 請求を棄却 地裁福知山支部
 組合員を脱退させ、組合の団結権を侵害したとして、JR西日本労働組合(JR西労、約1900人)が1994年12月、JR西日本と同福知山支社豊岡鉄道部の総務科長(当時)を相手取り、総額1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が14日、京都地裁福知山支部であり、松井英陸裁判官は労組側の請求を棄却した。
 原告側は口頭弁論で、同鉄道部の筆頭助役で管理職の総務科長が93年6月から翌年10月までの間に、組合員19人を鉄道部長室に呼んだり自宅を訪ねたりして「脱退しなければ転勤になる」などと勧誘し、うち15人を脱退させる不当労働行為をしたと主張していた。
 判決では、総務科長が組合員に接触した事実は認めたが、組合側が証拠として提出した脱退を勧誘したとする聞き取りの書面や録音テープなどの証拠は「信用性に乏しい」などとすべて退けた。(朝日新聞)
■新世紀想像図 路面電車
 工事費は安い。排ガスが出ない。路上からすぐに乗れる。こんな便利な乗り物が、実は昔から日本にもあった。それがいま、世界各地で導入が進んでいる。
 いわゆるチンチン電車は「のろい」というイメージがあった。多くの都市で交通渋滞の一因として廃止された。でも、欧州で乗ったある路面電車はスピーディーに行き来していた。どうも違いは運賃の支払い方法にあるようだ。
 切符は停留場の券売機で買うが、運賃箱はなく、車掌もいない。でも、時々私服乗務員による抜き打ち検査があるようで、無賃乗車が見つかれば運賃の10倍近い罰金が科せられる。乗客は、3つの扉から一斉に乗り降りするから短い停車時間で出発できる。
 日本のように、1人ずつ運賃を取ろうとすると行列ができ、発車を遅らせる。未来は、発想の転換で開かれることもある。(山口 智久)(朝日新聞 夕刊)
16日■京滋北部にドカ雪 西舞鶴59a 今津44a新幹線などに遅れ
 日本列島は16日、強い冬型の気圧配置となって京滋北部など日本海側を中心に15日に引き続き大雪となり、舞鶴市西市街地では59aの積雪となった。全国的に風も強く、東北や北海道の太平洋側は大しけ。気象庁は、吹雪や雪崩、突風による災害が発生する恐れがあるとして、警戒を呼び掛けている。
 京都府北部の積雪量は市街地でこの冬最高の50a前後に達し、交通機関などに影響が出た。
 舞鶴市西市街地の積雪量は16日正午現在、2月としては1974年からの観測史上3番目の59aを記録した。
 正午現在の各地の積雪量は、宮津市街地53a、舞鶴市東市街地50a、福知山市街地47a、綾部市老富町145a、夜久野町額田66aなど。
 舞鶴海洋気象台によると、雪は17日午前まで断続的に降る見込み。今後、府北部の降雪量はさらに平野部で20−30a、山沿いの多いところで40aになるという。
 また滋賀県内でも同日午前、北部を中心に雪が降り続いた。
 正午現在で、坂田郡伊吹町春照の61aをはじめ、県北部の多いところで30−50aの積雪になった(彦根地方気象台調べ)。
 滋賀県内の積雪量(16日正午現在)は次の通り(単位はa)
 今津町44▽余呉町柳ケ瀬38▽彦根14。
   ◇
 岐阜や滋賀、京都各府県での雪のため東海道新幹線は16日始発から、上りが京都−豊橋間、下りが豊橋−新大阪間で70−230`の徐行運転を実施。また、午前7時ごろから約1時間、上りの浜松−新富士、下りの静岡−豊橋でも静岡県内の雪のため徐行した。
 午前中だけで上下線計37本が最大で約1時間40分遅れ、約3万人に影響が出た。
 山陽新幹線も雪のため、始発から午前9時ごろまで広島−徳山間の上下線で徐行運転を実施。上下線計11本が最大で6分遅れ、約2400人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■女性運転士が発車 新幹線で初
 新幹線で初めてとなる女性運転士がJR東海で誕生し、16日、東海道新幹線の東京発名古屋行きこだま453号(16両編成)に乗務した。
 運転士は東海道新幹線東京運転所所属の辻内理枝子さん(25)。新幹線の運転勤務は泊まりがあるため男性に限られていたが、昨年の労働基準法改正で女性運転士の乗務が可能となった。
 辻内さんは工学系大学院を修了し昨年、JR東海に総合職で入社。新人研修の一環として、同期の佐藤友香さん(23)と2人で男性社員に交じって約9ヵ月の学科や見習い訓練を終え、15日、新幹線の運転免許を取得した。
 辻内さんは施設設計が専門のため、約1ヵ月間、東京−新大阪間でこだまやひかりなど約40本を運転した後、4月以降は担当部署に戻るという。
 辻内さんはこの日、折り返し運転の列車が入る新幹線東京駅の19番ホームに午前10時前から紺色の乗務員用制服、制帽姿で待機。
 独り立ちして初めての運転に緊張感もある中、「努力してきたのでうれしい。運転の仕事には男女差もないから基本動作をしっかりして普段通りを心掛けたい」とこだまに乗り込んだ。出発するまでの間、運転席でブレーキの確認など点検作業をてきばきとこなした。(京都新聞 夕刊)
■線路に女性 地下鉄通過 すき間で助かる 大阪
 16日午前9時25分ごろ、大阪市東住吉区田辺一丁目の市営地下鉄谷町線田辺駅で、女性が線路上にうつぶせになっているのを、八尾南駅発大日駅行きの電車(6両編成)の運転士が発見、急停車した。電車は女性の上を約80b行き過ぎて止まったが、駅員らが車両の下から助け出し、女性に大きなけがはなかった。車両と地面のすき間(35a)で助かったらしい。(朝日新聞 夕刊)
■大雪の京滋北部 架線垂れ下がる 山陰線13本運休 休校相次ぐ
 この冬一番の大雪に見舞われた京都府北部では16日、住民らが朝早くから雪かきに追われたり、学校の休校が相次ぐなど、市民生活に影響が出た。
 交通関係では、午前5時50分ごろ、上夜久野(天田郡夜久野町)−梁瀬(兵庫県山東町)間のJR山陰線で、架線を支える金属製アームが雪の重みで下がり、約100bにわたって架線が垂れ下がった。復旧まで4時間近く福知山−豊岡間で列車の運転を見合わせ、京都行特急「きのさき2号」など13本が全面または部分運休した。
 山陰線はまた、午前3時55分ごろから鎧−余部間の余部鉄橋(兵庫県香住町)で、秒速20b以上の強風を断続的に記録。香住−浜坂間で運転を見合わせた。舞鶴線も除雪作業のため、普通列車が最大約1時間遅れるなど、各線のダイヤが乱れた。JR福知山支社はこの日未明、山陰線豊岡−和田山間にラッセル車を1往復走らせた。
 さらに午前7時半ごろ、加佐郡大江町金屋のKTR宮福線の金屋トンネル入り口付近で、線路横の竹やぶが架線上に倒れた。このため午前10時までにディーゼル列車だけを走らせ、特急電車は宮津線回りとし、特急など2本が部分運休した。
・JR倒木に衝突
 16日午前10時40分ごろ、JR小浜線東舞鶴−松尾寺間で、敦賀行き普通列車が倒木と衝突、運転席のフロントガラスにひびが入った。けが人はなかった。
・府内では94校
 京都府内の学校ではこの日、北部を中心に休校が相次いだ。休校は丹後教育局管内の全小、中学校をはじめ、宮津高、与謝の海養護学校など小、中、高校、養護学校計94校(分校、通信制を含む)にのぼった。このほか、授業の一部カットが7校、始業遅れが20校あった。
・滋賀で懸命の除雪作業続く
 滋賀県内でも、北部を中心に今冬一番の大雪となり、長浜市内では前夜から断続的に降り続いた雪で中心市街地でも40a近い雪が積もった。観光地の黒壁界わいや商店街などが除雪作業に追われた。
 また湖西地区の高島郡今津町内の市街地でも41aの積雪となり、朝から住民らが除雪作業に追われた。
 このため県内の学校は、長浜市や坂田郡山東町などの小中高8校が休校。小中高26校が始業時間を15分−1時間半遅らせた。
 県北部に発令されている大雪警報は午前10時半現在も継続中で、彦根地方気象台によると、今日から明日にかけても同じ様な降雪の状況が続く見込みという。(京都新聞 夕刊)
17日■東海道線 垂井−関ヶ原 80人、7時間缶詰め 大雪で電圧低下? 救援車も脱線
 16日午前10時45分ごろ、JR東海道線垂井(岐阜県垂井町)−関ケ原(同県関ケ原町)間で、架線からの電圧が突然低下、JR東海は走行中の大垣発米原行き普通電車(2両編成、乗客約80人)を停止させたが、その後電車は立ち往生、乗客は約7時間にわたって缶詰め状態となった。
 午後5時半すぎ、電車は自力で運転を再開、間もなく現場から約2`先の関ケ原駅に到着した。同駅では駅員が乗客にパンと牛乳を配り、約40人はそのまま米原方面に向かい、約40人は臨時停車した上り電車に乗り換えた。
 電車には暖房や電灯がついており、トイレもあったが、関ケ原駅の駅員は「一部の乗客は疲れ果てた様子で車内の座席に座ったままだった」と話していた。
 関ケ原付近では日中11aの新雪で約50aの積雪。JR東海は救援のためにディーゼル機関車を現場に向かわせたが、この機関車が脱線。岐阜県警によると、JR東海から地元警察への通報は、脱線についてだけで、乗客が缶詰め状態になっていることの通報はなかったという。
 電圧低下の原因について同社は雪が影響したのではないかとみている。
 一方、午後1時40分ごろ、立ち往生した電車の救援に向かったディーゼル機関車2両が、誤って垂井駅で側線に進入、先頭車両の2軸4輪が積雪に乗り上げて脱線、走行できなくなった。同社は赤信号の見落としの可能性があるとみて調べている。(京都新聞)
■リニア技術の早期完成要望 沿線都府県知事会議
 リニア中央エクスプレス建設促進期成同盟会は16日、東京都内で沿線9都府県知事会議を開き、リニア技術の実用化を早期に確立し、リニア中央新幹線を完成するよう求める決議をまとめた。
 神田責秋愛知県知事が「沿線知事が一堂に会して今後の活動方針を確立したい」とあいさつ。
 会議ではリニア技術の確立を求める声が相次いだほか、2000年度予算案に新たに計上されている中央リニア調査費などで、経済波及効果が確実にもたらされるようにしてほしいなどの要望が出された。(京都新聞)
■新幹線遅れ4万人に影響
 日本海側を中心とした大雪の影響で東海道、東北などの各新幹線は17日も始発から一部区間で徐行運転が続き、最高で1時間前後の遅れが出た。東海道新幹線は17日始発から下りの三河安城−新大阪間、上りの京都−三河安城間で70−230`の徐行運転を行った。JR東海によると、午前11時半現在、上下合わせて48本が59−32分遅れ、約3万8000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
17日■夢乗せ走れレトロ列車 和歌山の「有田鉄道」 ミニ私鉄とファン イベント計画 「客呼ぼう」「姿再び」思惑一致
 営業距離が5.6`の和歌山県のミニ私鉄「有田鉄道」と、鉄道ファンのグループが手を組んで、1960年代のディーゼル機関車や車掌用の車両、戦前の木造貨車などを展示したり、見学者を乗せて走らせたりするイベントを計画している。「レトロな車両の動く姿を見せたい」というファンの夢と、「特色ある催しで客を呼びたい」という鉄道会社の思惑が一致、最初のイベントは4月23日に予定している。(地域報道部・八田智代)
 有田鉄道は、紀伊半島の中ほどを東西に流れる有田川に沿って吉備町内の藤並駅と金屋口駅を結ぶ。有田ミカンの畑と民家の間を縫うように十数分間走れば終点だ。最盛期の約35年前には年間旅客数が160万人あったが、現在は1日平均50数人。毎日6往復を運行するだけで、休日は完全運休する。利用者の大半はお年寄りや高校生で、毎年の赤字を貸し切りバス部門の収益でカバーしている。
 一方、鉄道ファンの「ふるさと鉄道保存協会」(代表・笹田昌宏さん)は、関西などから17人が集まり、昨年8月に発足した。会社員や医師らが多く、代表の笹田さんも大阪市内の病院勤務の内科医。産業文化財として価値のある車両を動かせる形で残す「動態保存」を目的に掲げ、特定非営利活動法人(NPO法人)の申請を準備中だ。
 最初に声をかけたのは、保存協会側。メンバーは毎月1人3000円の会費を積み立て、鉄道会社などから古い車両を契く買い取って修理、再塗装する。しかし、走らせる場所がない。各地の鉄道を調べ、有田鉄道が日曜祝日に完全運休していることがわかった。「運休日にイベントを開催できないか」と協力を求めた。
 有田鉄道は申し出を快諾した。同社が98年に、”引退”していた年代物の客車を走らせるイベントを催したところ、2日間で約300人が訪れた。記念乗車券やテレホンカードも含めて約100万円の売り上げがあった。「あの経験を生かしたい」と同社幹部は言う。
 4月23日のイベントは金屋口駅の構内で予定している。構内の線路で、水島臨海鉄道(岡山県倉敷市)から購入した60年代半ばの製造のディーゼル機関車を動かす。やはり60年に製造された車掌用の車両をけん引して、見学者に試乗してもらう。
 保存協会が所有する10台の車両のうち、5台が有田鉄道の駅構内の線路に置かれることになった。この中には、新潟県の蒲原鉄道から廃線に伴い譲り受けた29年製造の木造車両や、茨城県で活躍した51年製造のディーゼルカーもある。会員らが休日などに、金屋口駅に集まって整備を進めている。近く近畿運輸局に運行許可を申請し、将来のイベントの主役となりそうだ。
 「財団法人日本ナショナルトラスト」(本部・東京)によると、民間の団体が車両を購入し、鉄道会社が走らせる保存方式は、国内では同トラストもかかわる大井川鉄道(静岡県)の例があるだけだという。
 有田鉄道の社員の1人は「イベントを成功させ、10円でも多く稼いで廃線にならないよう頑張りたい」と話す。保存協会の笹田さんも「年輪を積み重ねた車両が、ミカンの木が連なる風景の中を走る姿を想像するだけでうれしくなる。有田鉄道を全力で応援したいとエールを送る。(朝日新聞 夕刊)
18日■JR指定券電話で予約 京阪神で来月から
 JR西日本(大阪市)は17日、全国の新幹線や特急の指定券を電話で予約、購入できるサービスを、京阪神地区で3月1日から開始すると発表した。
 申込時にクレジットカードで決済し、同地区の主要157駅のみどりの窓口で切符を受け取る仕組み。4月からは指定券自動発売機でも受け取れる。指定券だけでなく、必要な乗車券なども予約できる。
 特定会員に限定せず、すべての利用者を対象とした電話予約サービスはJR各社で初めて。
 予約は0088(24)5489(無料)。携帯電話やPHSからは078(341)7903(有料)。受付時間は午前8時−午後9時(年中無休)。(京都新聞)
■「入出場確認システム」導入 キセル乗車 許しません 来月21日から地下鉄と近鉄の定期券 自動改札通さぬと降車時に通れず チラシなどで注意呼びかけ
 キセルなど不正な乗車を防止しようと、京都市交通局と近畿日本鉄道は3月21日から、市営地下鉄と近鉄京都線の定期券を対象とした「入出場確認システム」を導入する。定期券を自動改札機に通さないで乗車すると、降車の際に改札機を通れなくなる仕組み。市交通局は17日から、各駅にポスターを張ったりチラシを置いたりするなど、乗車方法についての注意を呼びかけている。
 乗客が改札口から入る際、改札機が定期券の裏面に磁気情報を書き込む。改札機を通って出るときには磁気情報は消去される。磁気情報がない定期券で改札機を出ようとすると、警告音とともに改札機の扉が閉じて出られなくなる。磁気情報なので定期券の外観には変化はない。このシステムによって、定期券を持つ乗客が、有効区間外から切符を買って乗車しても、定期券では改札機を出られなくなる。この場合は、のりこし精算機で精算してもらうという。
 このシステムは、京阪、阪急などの各線では数年前から導入されている。市営地下鉄も、相互乗り入れをしている近鉄京都線の自動改札機設置を待ち、3月から同時にシステムを導入することにした。
 市交通局によると、これまでは不正乗車の発見が難しく、実態は把握できていなかった。しかし、期限切れの定期券を駅員に見せて改札口を出入りする∇1枚の定期券を複数の乗客が使って改札機を通る−などの不正乗車が見られた。またプラットホームのゴミ箱に最低運賃の切符が捨てられるなど、切符で入って定期券で出る「キセル」とも考えられるケースがあったという。市交通局運輸課は「大部分の乗客は正しい乗車券で乗っているが、一部には不正乗車も絶えない。不公平感が出ないように導入を決めた」と話している。(朝日新聞)
■雪で停止装置作動? 東海道新幹線に遅れ
 東海道新幹線は18日、愛知県から京都府にかけての降雪のため、浜松−新大阪間で速度を最大70`に落として運転した。
 上下線に30−40分の遅れが出る見通し。
 JR東海によると、午前7時ごろ、岐阜羽島−米原間で列車停止装置が作動し、新大阪発東京行きひかり200号が一時徐行したが、間もなく復旧。同社は降雪による誤作動とみている。(京都新聞 夕刊)
■通過の電車にはねられ死亡 JR徳庵駅
 17日午後10時すぎ、大阪府東大阪市稲田上町一丁目のJR片町線徳庵駅ホームで、大阪府枚方市の会社員(39)が線路上に転落し、同駅を通過する同志社前発宝塚行き下り快速電車にはねられて死亡した。布施署は、目撃情報から、誤って線路に落ちた可能性が高いとみている。
 調べでは、男性はホーム先頭付近に立ち、線路をのぞき込むような姿勢のまま転落した。いったん起きあがり、ホームに向かって歩き始めたところではねられたという。(朝日新聞 夕刊)
19日■巨大空間 存分に楽しもう 駅ビルまるごと舞台 5月28日、JR京都駅
 JR京都駅ビル(京都市下京区)の巨大な空間を舞台に、若者がダンスを披露したり、写真や絵画などの作品展示をするイベント「駅まるごとパフォーマンス」(市ユースサービス協会など主催)が5月28日に繰り広げられる。主催者側は現在、出場者を募集している。
 音楽、芸術などの分野で活動する若者が、市民や観光客でにぎわう京都駅ビルで発表する機会をつくろうと、初めて企画された。
 当日は「京都駅でアートとパフォーマンスを楽しむ一日」をテーマに、午前11時から午後4時半ごろまで、駅ビル内の大階段のほか、大空広場、東広場などを使うことができる。何を発表するかは出場者の自由で、駅ビルを訪れる人たちに、その場で参加を求める催しを企画し、開くこともできる。
 対象は15−30歳の若者で、個人、団体は問わない。数回の打ち合わせに出席することが原則。希望者は、市内の各青年の家などに備えてある申込用紙に記入し、3月10日まで(必着)に〒605-0932 京都市東山区東大路通七条上ル妙法院前側町446、東山青年の家へ郵送するか、ファクス(541)0628で。問い合わせは同家 (541)0619へ。(京都新聞)
■劣化コンクリ 元から手術 新幹線橋げた試験施工
 山陽新幹線の高架橋からコンクリート片が相次いで落下した問題で、JR西日本は18日、劣化したコンクリートの根本的な補修にもなる「全面断面修復」の試験施工を公開した。橋げた下部に新たな鉄筋コンクリートを増設する工法で、脱塩・再アルカリ化などの化学的工法と併用して新年度から本格的に実施する。
 公開されたのは兵庫県龍野市の門前高架橋。橋げたの下面約48平方bのコンクリートを内部の鉄筋が露出するまでたたき落とし、計50本の鉄筋にさび止めを施した。新たに25本の鉄筋も打ち込み、特殊なモルタルを吹き付けて固め直した。コンクリートを入れ替えることになり、少なくとも10年は効果が期待できるという。
 同社は、9高架橋、計36ヵ所で根本補修の試験施工を始めている。(朝日新聞)
■おもしろ探見 ”鉄の意志”で建つ
 「あれ、いったいな−に?」。東寺に近い大宮通りに架かる立派な鉄柱の列。若い人たちにはなじみがないが、もう22年も前に廃止されたなっかしい市電の名残の跡だ。「なぜ、いまも残っているの?」。21世紀は地球にやさしい環境を、と「もしかして、また市電が走るの、かな…」。=京都市下京区大宮通七条下ル=(写真部 木原貞男)(京都新聞 夕刊)
■山陽新幹線がイノシシはねる 山口
 19日午前8時20分ごろ、山口県岩国市の山陽新幹線新岩国−徳山間を走行していた下り試運転列車が、先頭車両で「ドン」という異音がしたため停車した。
 車両にぶつかったとみられる小動物の毛が床下に付着していた。JR西日本が調べたところ、現場で体長約80aのイノシシの死体が見つかった。同列車は運転に支障はないと判断、約15分後に運転再開した。(京都新聞 夕刊)
20日■夜行列車で火災 乗客ら18人死亡 インド西部
 【ニューデリー19日共同】インド西部マハラシュトラ州のブサワル近郊で19日午前3時半(日本時間同7時)ごろ、ムンバイから同国北部のフィロズプルに向かっていた夜行急行列車で火災が発生。PTI通信によると、就寝中だった乗客ら18人が死亡したほか、23人が負傷した。
 鉄道当局者によると、火災は走行中に寝台車で発生。連結されていた寝台車5両の計6両に燃え広がり、約5時間後に鎮火した。
 地元警察と鉄道当局で原因を調べているが、車両内で酒盛りをしていた乗客の失火が原因との見方も出ている。急行列車には約1000人が乗車していた。(京都新聞)
■117段一気に JR京都駅大階段駆け上がり大会 256人が参加
 JR京都駅ビルの大階段171段を一気に駆け上がる大会「天まで翔けろ、春よ来い!」が19日開かれ、10代から70代まで256人が参加した。
 KBS京都、JR西労組の主催で、今年が3回目。4人1組のチームで64組が参加した。ねじり鉢巻きに扇子を広げて差したり、上半身はだかでゼッケンを付けたり、赤ちゃんを抱きながら激走するお父さんなど、思い思いの姿でアピール。途中でひざをついたり、息を切らせてゴールラインに転がり込む参加者もいた。
 団体優勝は、京都陸上競技協会のメンバーが集まった「京都陸協・特殊部隊」。個人優勝は福岡県から参加した柴田秀樹さん。賞品の北海道旅行を手に入れ、「去年は3位で悔しかったので今年は優勝を狙った。九州男児の意地を見せました」とにっこり。(朝日新聞)
21日■JR各社 在来線も高速化 130`運転を拡大 来月から米原−姫路間新快速も
 私鉄や高速バスなどに対抗するためJR各社は在来線の設備を改良、最高時速130`で運転できる区間を徐々に拡大している。JR西日本は3月のダイヤ改正から米原−姫路間の新快速電車をすべて130`運転することにしており、高速化は特急から通勤、通学用電車に広がる気配だ。
 在来線はブレーキ距離を600b以内とする制約から北越急行線(新潟県)など一部を除くと時速130`が最高速度。
 高速化には、速度の出る車両投入と同時に、カーブで軌道の傾斜角度を上げたり、信号機の取り換えなど線路改良が不可欠。これまで最高速度が出せるのは中央や常磐、北陸、鹿児島線など主に幹線を走る特急に限られていた。
 駅間の距離が短い首都圏や、改良しても投資に見合った乗客増が望めないローカル線の電車は100`前後で設定しているケースが多い。
 しかし、JR西日本は昨年、京阪神で通勤、通学用電車の130`運転を全国で初めて実施した。好評だったため3月から1日140本の新快速全体に拡大し、最大約10分の時間短縮を図る。
 設備改良や新型車両導入に200億円以上かかったが、同社は「都市間輸送をスムーズにすることで並走する私鉄と競争できる」と期待している。
 高速バスと競合する東北線八戸−青森間、宗谷線旭川−名寄間でも新たに線路を改良、一部特急の最高速度を10`以上アップして130`に。JR東日本は「首都圏の通勤電車で将来、高速化を実現したい」として東北線などを対象に検討を始めた。(京都新聞)
■渋滞緩和へ新交通システム 大津・湖南で県 軽快電車やリニア検討
 滋賀県は、大津・湖南地区の道路の渋滞緩和策として路面を走る軽快電車(LRT)や磁気浮上式リニアモーターカーなど新交通システムの導入について、新年度から検討を始める。新年度予算案に調査費400万円を計上した。
 同システムは、自動車に比べて地球温暖化防止に効果があるなどとして国が1995年から導入支援を進めている。県は、大手建設会社などでつくる日本プロジェクト産業協議会から昨年、大津・湖南地区での導入について提言を受け、検討を進めることにした。
 県が想定しているルートは、▽JR石山駅−新幹線びわこ栗東駅(仮称)▽京阪石山寺駅−JR南草津駅▽新幹線びわこ栗東駅−烏丸リゾート地域(草津市)−など4路線を挙げている。調査は2ヵ年にわたって行い、新年度はルート検討や導入システムの選定を実施。2001年度は需要、コスト予測などを行う。
 同協議会は提言で、LRTの場合、建設コストは1`あたり20−40億円と試算。大津・湖南地区は人口が急増しており、収支採算が取れる、と言及している。(京都新聞)
■アラビア石油 鉄道の独自建設を提案 採掘権更新問題 サウジ側、検討始める
 アラビア石油(本社・東京)の採掘権更新のため、サウジアラビアを訪問していた同社の小長啓一社長は19日(現地時間)、サウジ国内にアラ石が独自に鉄道を建設する提案を示した模様だ。20日、関係者が明らかにした。サウジはこの案の検討に入り、20日に帰国する予定だった小長社長は滞在を延長している。
 新提案は、アラ石が7億jを拠出して、鉄道建設のための新会社を設立。さらに、この会社が日本の政府系金融機関などから14億jを借り入れ、独自に鉄道建設を進めるという内容だ。
 サウジ側は、日本の責任で全長1400`の鉄道を建設することを権益更新の条件としている。新提案では、日本政府が責任をもつ形は避けながらも、実質的に日本の「国策会社」であるアラ石の責任で進めることで、サウジ側の納得をえる狙いがあるとみられる。
 通産省はこれまでの交渉で、サウジ側が鉄道事業を手がけることを前提に、建設費の7割にあたる14億jを日本の政府系金融機関の国際協力銀行が融資するところまで譲歩していた。また、7億jは、アラ石が権益更新のための「サインボーナス」(一時契約金)として、拠出することも認めていた。今回の小長社長の新提案は、合計21億jあれば鉄道の建設費をまかなえるとして、この金額を合計し、さらにアラ石が独自で建設する形になっている。
 ただ、鉄道建設について、通産省は採算がとれないことを懸念している。政府系金融機関を通じた融資も、大蔵省が難色を示すとみられる。(朝日新聞)
22日■試乗運転中 窓にひび 期待の700系 風圧か、トンネル内で 山陽新幹線
 21日午後2時20分ごろ、山陽新幹線相生−岡山駅間で、今春から同線に登場する700系「ひかりレールスター」の新大阪発広島行き試乗車が妙見山トンネルに入って間もなく、運転士が運転席の窓ガラスに「ビシッ」という異常音がしたのに気付き、トンネルを出ると2本のひびが見つかった。
 同列車は岡山駅で予備の試乗車と車両を交換、招待客ら約360人を乗せた試乗車は49分遅れで出発した。
 JR西日本によると、新幹線の窓ガラスは3層構造で、ひびは運転席窓ガラスの一番内側のガラスに縦に2本入っており、長さは58aと38a。線路の砕石のはね上げなどで一番外側のガラスにひびが入るのが普通で、同社は「極めて珍しい」としている。
 ひび割れが起きたのは、対向ののぞみ18号が同トンネルに入った直後。ひびには何かが当たった跡もないことから、風圧の可能性が高いとみられる。
 700系の客車窓ガラスには、ひび割れ対策として合成樹脂を使った強化ガラスを採用しているが、運転席ガラスは湾曲させる必要があるため化学強化ガラスを使用している。
 ひかリレールスターは最高時速を285`までアップ。新大阪−博多間の所要時間は現行のひかりより約30分短い平均2時間45分で、空の便に対抗する同社の”期待の星”。(京都新聞)
■300系にも順次 強化窓ガラス JR西日本が導入
 JR西日本、東海は21日、新幹線の相次ぐ窓ガラスのひび割れ対策として、700系などの新幹線車両で採用している合成樹脂のポリカーボネートを使用した強化窓ガラスを300系車両にも順次、導入していく方針を明らかにした。運輸省によると、新幹線の窓ガラスにひびが入ったり、傷がつくトラブルはJR東日本、東海、西日本の3社で毎年計400件以上起きている。
 対象は、JR西日本が300系 144車両の窓ガラス約5000枚。JR東海は976車両の約3万3000枚。いずれも5月ごろからひび割れなどで窓ガラスを交換する際に、新しい強化ガラスに切り替える。(京都新聞)
■消え行く御土居遺構 JR円町駅前開発で出土 豊臣政権の「都市計画」知る資料 彿大講師が京都市に要望
 豊臣秀吉が築造した日本では数少ない都市城壁「御土居」遺構の保存と詳細な調査を求めて、儒教大通信教育部の中村武生講師がこのほど、京都市中京区西ノ京西円町での埋蔵文化財調査について、京都市に要望書を提出した。
 御土居は、京を外敵や洪水から守るため、豊臣秀吉が1591年に築造。京の中心地を囲む延長22.5`に及ぶ断面台形の土塁で、高さ3b−5b、底部の幅は20−30b。外側に堀が設けられていた。
 戦後の都市開発で破壊が進んだが、北野神社境内や大宮交通公園などの9ヵ所で史跡指定されている。
 調査地は、今秋開業予定のJR円町駅前の民間開発地。敷地南側の約1600平方bを発掘しており、御土居が逆コの字型に張り出した形になっている「袖」と呼ばれる場所の一部が出土している。
 要望書は、御土居の袖の築造目的や築造者について学説が分かれており、「豊臣政権の京都支配を考えるうえで大きな意味をもつ」と指摘。さらに調査地から排水溝らしい溝が見つかっていることから「当時の都市計画を考えるうえで重要な要素」と研究価値の高さを指摘し▽調査面積、期間の拡大▽遺構の保存と史跡指定などを求めている。
 市側は「すでに建設予定地外の場所も一部発掘調査しており、これ以上拡大はできない。御土居の遺構は基底部の一部しか残っておらず、下層の平安京の遺跡調査も必要であり、保存は不可能」としている。
 中村講師は「御土居は、研究成果がまだまだ少ないのに破壊が進んでいる。他の現存する御土居遺構の保存や継続的調査も訴えていきたい」と話している。(京都新聞)
■保守作業中ニアミス 発生、10件超す 今年度中 JR西日本、今月も
 JR西日本の在来線で、作業員が保守作業中に列車が通過する「ニアミス」が相次いだ問題で、今月1日にも大阪市内の関西線天王寺駅構内で起きていたことが21日、分かった。作業員は列車の通過する直前に線路外に逃げてけがはなかった。JR西日本は、作業員の見張りが不十分だったとみている。同種のトラブルは昨年4月以降、少なくとも10件を超えていることも判明。再発防止策に取り組み始めたにもかかわらず続発する事態を重くみて、運輸省は21日、同社に異例の指導通達を出した。
 JR西日本によると、ニアミスは2月1日午前10時20分ごろ、天王寺駅構内で、同社の電気担当の作業員3人が線路のポイントの絶縁状況を点検する作業をしていたところ、JR難波発王寺行き上り普通列車(6両編成、乗客約200人)が時速約70`で急接近。運転士は約140b手前で線路上にいる3人を見つけ、非常ブレーキをかけた。列車は現場を約40b行き過ぎて緊急停車したが、3人とも線路外に逃げて無事だった。(朝日新聞)
■「嵐電」の開業90周年で 記念イベント多彩 今月末から 電飾貨車の運行など
 京福電鉄嵐山線=通称「嵐電」(四条大宮−嵐山間)が3月25日で開業90周年を迎える。同電鉄は、2月末から5月初めにかけ、記念イベント「RAN90」を開く。フリーペイント電車やイルミネーション貨車の運行、スタンプラリーなどがある。催しは次の通り。
 【運賃90円】90周年にちなみ、3月25日に運賃を全線90円(通常は180円−230円、小児同額)にする。
 【RUN嵐ラリー】嵐山線沿線の観光スポット、商店街を巡り、クイズに答えるゲーム。期間は3月1日−5月10日。観光マップ(200円)を購入して参加。全問正解者の中から抽選で景品を贈る。
 【イルミネーション貨車】沿線の四季をモチーフにしたイルミネーション貨車を3月10日から5月上旬まで夜間運行。
 【フリーペイント電車】嵯峨美術短大の学生によるデザインと、一般や沿線の小・中学校から公募したデザインを描いた電車2両を、1両目は2月末から、2両目は3月25日から運行。一般のデザイン公募は2月25日まで。
 【駅前ライブ】3月25日、嵐山駅前で一般参加のアコースティツクライブを開く。希望者は2月25日までに、演奏する曲のテープをRAN90事務局へ郵送。
 【フリーマーケット】3月25日、帷子ノ辻駅(右京区)ビル。出店希望受け付けは3月3日まで。鉄道模型走行会や鉄道グッズオークションもある。
 応募の必要なものは、いずれも主要駅で配布する専用の応募用紙で。問い合わぜ、〒604-8811 中京区壬生賀陽御所町3-20、京福電鉄RAN90 事務局(075・801・5691)へ。(朝日新聞)
■国際シンポの報告書を出版 事故調査制度を比較 信楽事故の遺族ら
 滋賀県信楽町で起きた信楽高原鉄道事故の遺族らでつくる市民団体「鉄道安全推進会議(TASK)」(事務局・京都市、臼井和男会長)が、昨年7月に開催した事故調査制度に関する国際比較シンポジウムを「運輸事故の再発防止を求めて」と題した報告書にまとめ、このほど出版した。
 TASKは、信楽高原鉄道事故の2年後の1993年8月に結成。昨年7月に東京都内で開かれたシンポジウムには、運輸省や鉄道・航空会社の担当者、日航ジャンボ機墜落事故の遺族らが参加し、鉄道だけでなく、運輸全般の事故調査のあり方を話し合った。
 報告書では、事故の遺族支援に積極的な米国や、インシデント(大事故前の小事故)の究明に力を入れるカナダなど海外の調査機関の幹部の講演を紹介している。
 TASK副会長の安部誠治・関西大教授は、日本の警察や検察による事故捜査の問題点として、「個人の過失責任の追及に力点を置いているため、背景要因が突き止められず、事故の再発防止につながらない」などと指摘。独立した専門の調査機関の設立や、被害者への情報開示の必要性を訴えている。
 作家柳田邦男氏らによるパネルディスカッションの様子、参加者の感想も収録した。A4判、119n。3000円。申し込みは同事務局(075・313・0285)へ。(朝日新聞)
23日■徳島−関空バス免許
 近畿運輸局は22日、JR徳島駅と関西空港を結ぶリムジンバスの運転について南海電鉄、関西空港交通、徳島バス、本四海峡バスの4社に対して免許を出した。3月1日から運転を始め、1日14往復する。(朝日新聞)
24日■都バスに全面広告 知事提案 3億円増収見込む
 車体全体にカラフルな企業広告などを施した東京都営バスが、4月から都内に登場する。都はこれまで、路線バスの広告を車体の一部だけにしか認めていなかったが、深刻な財政難の中、「少しでも収入増を」と規制緩和を決めた。バスの全面広告は1998年の長野冬季五輪の時も、スポンサーの広告が車体に描かれて話題になったが、街の景観を乱さないようにするため、審査基準づくりが課題になりそうだ。
 都交通局などによると、全面広告のバスは4月1日から、都営バス全体の1割強にあたる200台をまず走らせる。
 きっかけは、乗客減などで98年度に21億8000万円の赤字を計上した都営バスの経営。昨年4月に就任した石原慎太郎知事が、「空気を運ぶよりは動く広告塔として利用したらどうだ」と提案した。
 路線バスの広告の規制については、東日本の都市に比べて西日本の方が緩やかで、大阪市や京都市、神戸市では全面広告が可能だという。
 全面広告なら、料金は年間120万から130万円。これまでも車体広告は都営バスの広告収入の半分を超える3億3000万円だったが、4月以降の全面広告車両の追加分を含め、約3億円の増収が見込まれる。(朝日新聞)
■停電で一時ストップ 東海道新幹線
 24日午前10時50分ごろ、東海道新幹線の新横浜−新富士間で停電が発生、同区間の上下線で一時運転を見合わせた。
 約25分後に運転を再開したが、新大阪発東京行きのぞみ44号など上下18本が最大36分遅れ、約1万5000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
25日■衝突物特定できず のぞみ運転席ひび割れ JR西日本
 山陽新幹線で1月8日、500系のぞみの運転席窓ガラスにひびが入った問題で、JR西日本は24日、「直径0.5−1aで数cの物が衝突した」との調査結果を発表した。付着物はなく、何が衝突したかは特定できなかった。
 同社車両部によると、ひび割れは直径2−3_、深さ0.5_の衝突痕を起点にして縦方向に約1b。客室窓に使う普通板ガラスより強度の高い、化学強化ガラスの3層構造(厚さ約1.9a)の一番外側(厚さ約4_)だけに入っていた。今回ほどの割れ方は、化学強化ガラスでは初めてという。(京都新聞)
■「のぞみ」ひび 衝突物わからず JR西 外部から強い衝撃
 東海道・山陽新幹線の博多発車京行き「のぞみ30号」で1月8日、運転台の窓ガラスにひびが入った事故について、JR西日本は24日、ガラスメーカーに依頼していた原因調査の結果を発表した。化学強化ガラスが損傷したのは初めてだった。
 JR西日本によると、列車は最高時速300`の「500系」車両。ひびは新大阪駅到着後、運転士が見つけており、博多−新大阪間で発生したとみられる。ひびの長さは約1bで、3枚重ねの窓ガラスのうち一番外側だけにあった。表面には3_− 1.5_、深さ0.5_の衝突痕が2ヵ所あり、近くにすり傷が3ヵ所あったことなどから、局部的にかなり大きな衝撃を外側から受けたとみられる。付着物がなく、衝突物は特定できないが、直径5−10_、重さ数cのごつごつした物体がぶつかった可能性があるという。(朝日新聞)
26日■乗合バス規制緩和へ向け 京都市が庁内検討委 28日初会合、問題点など探る
 京都市は25日、2001年度に導入が予定されている乗合バス事業の規制緩和の影響を調査するため、増田優一副市長を委員長とする庁内検討委員会を発足させると発表した。28日に市役所で初会合を開き、想定される市内交通の変化や問題点などを話し合う。
 2001年度に予想される道路運送法の改正で、乗合バス事業の需給調整規制が撤廃されると、新規参入が免許制から許可制になり、事実上自由化されることになる。市バスの黒字路線で民間会社との競合も予想され、市内の交通体系が大きく変わる可能性がある。
 市バスの事業主体である交通局は、4月1日から中心市街地で100円循環バスを試験的に走らせるなど対策を打ち出しているが、一方で、全市的な観点から規制緩和後の総合交通政策について話し合う必要があるため、全庁態勢の検討委員会を発足させることにした。
 委員会は増田委員長のほか、交通局管理者や総合企画局、建設局など関係局の局長や区長らで構成される。また、下部組織に課長級の幹事会を置いて調査にあたる。初会合では、乗合バス事業の現状や、今後起きる可能性のある問題、検討課題などを議論する予定。(京都新聞)
■新幹線車掌セクハラで解雇 乗務中同僚に
 山陽新幹線の男性車掌(52)が女性車掌に対し、乗務中に個室に呼び出して無理やり写真撮影するなどセクシュアル・ハラスメント(性的嫌がらせ)行為を繰り返していたとして、JR西日本が男性車掌を諭旨解雇処分としていたことが25日わかった。
 同社によると、男性車掌は大阪西車掌所に所属。昨年11月上旬、同じ車掌所に所属する20歳代の女性車掌を飲食に誘い、女性の肩に手を回して「ホテルへ行こう」などと声をかけた。その後、数回にわたって電話で交際を追っていた。
 さらに12月下旬、一緒に乗務していた「のぞみ」の車内で、女性を個室に呼び出し、同意を得ずに顔写真を撮影していたという。同社の調べに対し、男性車掌は一連のセクハラ行為を認めたといい、今年1月31日付で解雇した。
 同社管内の女性車掌は1994年、JR他社に先駆けて採用を始め、現在、在来線と新幹線を合わせて79人。
 JR西日本大阪支社の来島達夫次長は「セクハラ行為はあってはならないことだ。しかも、乗務中に職務を放棄するとはもってのほかだ。再発防止のために指導を徹底させたい」と話している。(朝日新聞)
■大宮駅でも爆発物発見 3府県爆弾事件
 大阪、埼玉、茨城3府県の一連の爆弾事件を調べている合同捜査本部は25日、爆発物取締罰則違反の疑いで逮捕した無職大柴龍文容疑者(39)の供述に基づき、爆発物やリード線をJR大宮駅(埼玉県)構内のロッカーを管理する会社の倉庫内で発見した。管理会社が使用期限を過ぎた預かり物として回収した紙袋を、中に爆発物が入っていることに気づかないまま、倉庫で保管していたという。(朝日新聞)
■JR新快速部分運休 彦根駅で故障
 26日午前8時5分ごろ、滋賀県米原町のJR東海道線米原駅で、米原発姫路行き新快速(8両編成)が発車する際、運転士が自動車のアクセルに相当する「ノッチ」を入れたが、車両が動かなかった。
 運転士が電源スイッチを何度か入れ直したところ動き出したため、同駅を1分遅れで発車したが、次の彦根駅でも同じトラブルが発生。JR西日本は同電車を野洲−大阪間で運休し、大阪−姫路間は代替電車を運行した。(京都新聞 夕刊)
27日■JR草津線でも故障
 26日午後零時20分ごろ、滋賀県甲賀郡水口町虫生野のJR草津線貴生川駅で、同駅始発の草津行き普通電車(4両編成)の運転士が、自動車のアクセルに相当するノッチを入れたが、電車が動かなかった。車両を点検したが復旧しないため、JR西日本は同電車の運転を打ち切った。後続の上下各2本が運休するなどの影響が出た。(京都新聞)
■歩津峡眺める窓は大きく 嵯峨野観光鉄道 美登里の季節へ新型車両 来月2日お目見え 試乗会では雪に歓声
 嵯峨野観光鉄道(トロッコ嵯峨−トロッコ亀岡)トロッコ列車の客車に新型車4両が登場。25日に地元の商店街の人や保育園児を招いて試乗会が開かれた。新型車は窓ガラスを従来より20%広くした。保津峡の渓谷美が、より大きな迫力で楽しめる。3月2日の運行からデビューする。
 旧車両の一部は、窓が小さいうえにガラスがなかった。新型車は窓を広くして上下開閉式にし、雨の日にも座席がぬれないようにした。車体デザインはデビュー以来のアールデコ調を受け継いだ。導入費用は約3000万円。
 愛称は「ネイチャーサルーン・ニュー嵯峨野トロッコ列車」といい、700系新幹線「インテリジェントサルーン」をもじって名づけた。窓ガラスや屋根の一部がない展望車「ザ・リッチ号」とともに5両編成で運行する。総定員は312人。
 試乗会には、右京区の嵯峨商店街の人たちや亀岡市の亀岡あゆみ保育園、東部保育所の園児ら約200人が乗り込んだ。沿線は前夜からの雪が積もり、真っ白に化粧した保津峡の美しさに歓声が上がった。途中駅では、ホームに雪だるまも登場して子供たちを喜ばせた。女性客の1人は「対岸の木々が目の前に見えて、今からサクラや紅葉の季節が楽しみ」と話していた。
 同鉄道は冬季の1、2月は運休し、今年は3月2日から再開。平常は8往復、観光シーズンは9往復する。沿線にサクラやモミジを毎年植樹するなど地道な努力が実を結び、1991年の開業以来、593万人の乗客を運んだ。3月下旬にも600万人を達成する見込みだ。(朝日新聞)
28日■山陽新幹線 異音で停車 姫路−相生間
 27日午後11時5分ころ、JR山陽新幹線の姫路−相生間(兵庫県)で、東京発岡山行きひかり175号の運転士が先頭車両で「ドン」という異音を感知したため停車した。
 JR西日本によると、車掌が点検したが、車両に異常が認められず、約10分後に運転を再開した。
 上下計5本が14−2分遅れ、約850人に影響が出た。(京都新聞)
■タヌキが衝突 新幹線止める 姫絡−相生間
 27日午後11時5分ごろ、JR山陽新幹線の姫路−相生間(兵庫県)で、東京発岡山行きひかり175号の運転士が先頭車両で「ドン」という異音を感知したため停車した。
 JR西日本によると、車両に異常が認められず、約10分後に運転を再開。営業運転終了後に、付近を調べたところ、体長約40aのタヌキの死がいが見つかった。同社はタヌキがひかりにぶつかったとみている。
 上下計5本が14−2分遅れ、約850人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
29日■乗り合いバス 規制緩和の影響探る 京都市 検討委が初会合
 京都市は28日、2001年度に予想される乗り合いバス事業の規制緩和に向けて、市内への影響を調査する庁内検討委員会(委員長・増田優一副市長)を設置、市役所(中京区)で初会合を開き、今後の対応を協議した。
 委員会は都市計画や交通、教育委員会など関係局の局長以上10人で構成される。
 規制緩和によって乗り合いバス事業への民間会社の参入が事実上自由化され、中心部と周辺部でのバス運行の格差が広がることが予想されるため、全庁態勢で市内の交通体系への影響などを分析して、市の交通政策に生かすことにした。
 この日の会合では増田委員長が「規制緩和の具体的内容はまだ明らかでないが、周辺部の交通を守るため、市の役割はさらに重要になる」とあいさつした。
 規制緩和の動向に関して、昨年4月の運輸政策審議会の答申などが説明されたあと、今後は▽バス事業者の新規参入や撤退の動向▽市周辺部のバス交通の維持に向けた方策と公的支援のあり方−などを協議することにした。(京都新聞)
■嵐電 来月25日は90円均一 沿線商店街も多彩イベント 京福が開業90年記念
 京福電気鉄道は、「嵐電」の呼称で親しまれている嵐山線が3月25日に開業90周年を迎えるのに合わせて、記念イベント「RAN90」を催す。沿線の商店街や観光施設などと連携して多彩な催しを繰り広げ、京都観光の振興にも役立てる。
 嵐山線は1910年、四条大宮(京都市下京区)と嵐山駅(右京区)間で開通、その後、42年に京福電気鉄道が事業を引き継いだ。支線の北野線(帷子ノ辻−北野白梅町駅)を含めた年間利用者数は98年度で810万人。
 京福電気鉄道は、開業記念日の3月25日に運賃(180−230円)を大人も子供も1乗車90円均一にするほか、帷子ノ辻駅(右京区)の会場でフリーマーケットや鉄道模型走行会・鉄道グッズオークションを開催。嵐山駅では、駅前ライブを開く。
 このほか、3月1日から5月14日までサイパン旅行やパソコンなどが当たるクイズ「らんらんラリー」を実施。開業記念日に向けて3月上旬からフリーペイント電車やイルミネーション電車を走らせる。
 さらに、嵐電の90周年に合わせて、沿線の6つの商店街や東映太秦映画村、車折神社、鹿王院なども関連イベントを開き、観光客誘致を図っていく。(京都新聞)
■トロッコPR一役を 嵯峨野観光鉄道 「ジェンヌ」を募集
 京都市右京区の嵯峨野観光鉄道は、4月27日にトロッコ嵯峨駅で開催する「2000嵯峨野トロッコジェンヌコンテスト」の出場者を募集している。
 同鉄道は、JR山陰線の電化に伴って廃止された京都市右京区から亀岡市間約7.3`を営業区間とし、91年4月に開業。観光シーズンの3月から12月まで、トロッコ列車を運行している。
 トロッコジェンヌは、トロッコ列車に関するキャンペーンやイベントの補助などを行うイメージガール。コンテストで、今年4月から1年間活動してもらう新しいトロッコジェンヌ3人を選ぶ。
 応募資格は、18−25歳までの関西在住の女性で、自薦他薦は問わない。氏名、年齢、住所、電話番号、職業、自己PRを記入し、顔写真と全身写真各1枚を添えて、〒604-0832 京都市中京区二条通間之町下ル 嵯峨野トロッコジェンヌ・コンテスト事務局へ。3月31日必着。問い合わせは同事務局 075(231)7015へ。(京都新聞)
■地下鉄との接続を改善 京阪がダイヤ改正
 京阪電鉄は28日、京津線と石山坂本線の列車ダイヤを3月15日から改正すると発表した。深夜の浜大津行きの発車時刻を繰り下げ、京都市営地下鉄東西線との接続を改善した。
 京都市営地下鉄のダイヤ改正に伴う措置で、列車本数に変更はない。京津線では15分間隔で運転している昼間の発着時刻を4分繰り下げるほか、地下鉄京都市役所前駅などで乗り換える利用客から要望が強かった午後11時台の発着時刻を3−5分繰り下げ、接続時間に余裕を持たせた。
 石山坂本線でも昼間15分間隔で運転している発着時間を各駅で4分、午後11時台の発着時刻も3−5分繰り下げる。(京都新聞)
■のと鉄道路線一部を廃止へ 石川県知事が表明
 石川県などが出資する第三セクターで経営難が続く「のと鉄道」の運営に絡み、谷本正憲県知事は28日の県議会で、利用者の少ない七尾線の穴水−輪島間を廃止し、バス運行で代替する方針を表明した。筆頭株主である石川県のトップの表明で、同区間の廃止が事実上決まった。
 運輸省によると、旧国鉄やJRの運営を引き継いだ第三セクターの路線廃止は初めて。今後、のと鉄道は取締役会で廃止を決定、運輸省に廃止を届け出る。(京都新聞)
■窓 亀岡−大阪に直通の快速を 八幡市・松尾 一郎(団体職員・59)
 口丹波の中核都市、亀岡市は近年、京都市や大阪市への通勤ベッドタウンとして人口増加が著しい。通勤・通学の足である鉄道(山陰線)も、全面電化・一部複線化され近代的な電車が走り、時間短縮のうえ大幅に増発、改善された。
 確かに京都へは便利になったが、大阪へ行くには今までどおり京都駅で乗り換えを強いられる。昨今、亀岡から大阪への通勤者は増えており、京都駅での乗り換えの不便解消と時間短縮をはかるため、亀岡−大阪間に直通快速(京都駅を通らない)を設定してはどうか。園部発着としてもよい。
 当面は輸送需要の動向を見極めるため通勤ライナー方式で、朝方の通勤時には園部・亀岡市−大阪間、夕方には大阪−亀岡・園部間に各3本程度を運行する。運転経路は梅小路、向日町両回送線を活用し、停車駅は(園部−亀岡間各停)嵯峨嵐山、二条、高槻、新大阪とする。亀岡快速の増発の時期は、二条−花園間の複線化が完成する今秋ごろが好都合であろう。(京都新聞)
■鉄道トンネル 点検マニュアル作成 運輸省 対象細かく規定
 山陽新幹線福岡、北九州の両トンネル内でコンクリート塊が落下した事故で、運輸省の「トンネル安全問題検討会」(座長・足立紀尚京都大数授)は28日、第7回の会合を開き、最終報告書をまとめた。最終報告では新たに打音検査の対象の明確化や全般検査の回数の拡大などを盛り込んだ「トンネル保守管理マニュアル」を初めてつくった。同新幹線の事故では、落下個所がいずれも事前の点検で「軽微」な変状と判断されて放置され、検査の実効性そのものが問われたことを重くみて、検査態勢を大幅に見直すことになった。運輸省は同日、全国の鉄道事業者に対し、このマニュアルに基づいたトンネル点検の実施を指示した。
 従来のトンネル検査は2年に1回、線路上を歩きながら目視検査する「全般検査」が中心だった。コンクリート表面をハンマーでたたき、内部の劣化状況を把握するために効果的とされる打音検査は、検査員の判断に任されていた。
 新たにつくられたマニュアルでは、全般検査を「初回全般検査」「通常全般検査」「特別全般検査」の3段階に分けたほか、劣化状況に応じて詳細な検査が必要な場合は「個別検査」を実施する。あいまいだった打音検査の対象については、コールドジョイントや天井付近の継ぎ目など計約25項目にわたって細かくマニュアル化した。
 初回検査はできるだけ早めに実施することを求め、劣化状況を把握するための詳細なカルテづくりを目指す。目視検査は手の届く範囲という至近距離から実施する。この結果は記録、保管、その後は、2年に1回ごとに保管データに基づいて通常検査を実施し、劣化の進行などをチェックする。さらに、初回検査から新幹線では10年、在来線では20年に1回、特別検査を実施するとしている。
 同省は最終報告を受け、全国計108の鉄軌道事業者に対し、マニュアルに基づいた保守管理を指示。新幹線と在来線(JR各社と私鉄)の全トンネル、計4840本(3394`)を対象に、初回全般検査の実施計画を3月末までに提出することを求めた。ただし、昨年10月末からトンネル総点検を実施した山陽新幹線については初回検査を免除している。(朝日新聞)
■のと鉄道一部廃止へ 旧国鉄移管3セクで初 石川知事表明
 石川県の能登半島を縦断する第三セクター「のと鉄道」(本社・石川県能都町)の輪島−穴水間(20.4`)について、最大出資者の県の谷本正憲知事が28日に開かれた県議会で、「赤字のため、鉄道からバスへの転換もやむをえない」と、鉄道の廃止方針を示した。取締役会を経て正式に廃止が決まる見通し。旧国鉄の分割・民営化で第三セクターに移管された路線が、部分的とはいえ廃止されるのは初めて。
 のと鉄道は急国鉄の分割・民宮化に伴い石川県と沿線10市町村などの出資で1987年に設立され、翌年に穴水−蛸島間が開業した。91年にはJR西日本の線路を借りる形で七尾線七尾−輪島間を組み入れたが、同区間は年間1億−2億円の赤字で、のと鉄道全体の赤字も年間2億−3億円が続いていた。このため県はJRとの運賃差額を一部肩代わりするなど、年間3億円余り(昨年度)を補助。存続か廃止かについて、県は学識経験者らを集めた懇話会を設けて議論してきたが、「バス代替が適当」との結論を受け、この日、谷本知事が初めて鉄道廃止に言及した。(朝日新聞)
■「生駒ケーブル」82年ぶり入れ替え 新車両、かわいがってね
 奈良・生駒山頂と近鉄生駒駅前を結ぶ日本最古のケーブルカー「生駒ケーブル」の車両の入れ替えが28日、1918年の開業以来初めて82年ぶりにあった。山頂の遊園地へ向かう親子連れの利用を見込み、イヌやネコ、ケーキ、オルガンを前面にあしらった新車両計4台を新たに採用した。
 生駒山の山腹・宝山寺駅近くの作業現場では、旧車両を大型クレーンで搬出。午後1時すぎから、車掌の帽子をかぶったブルドツグをデザインした、重さ約10dの新車両をつり上げ、1時間近くかけて線路へ下ろした。新車両での営業は3月18日から。始発から終点まで、大人540円(小学生は半額)の料金は変わらない。(朝日新聞)
■阪急京都線遅れる 回送列車表示に異常
 29日午前6時38分ごろ、京都市西京区の阪急電鉄京都線の桂駅で、桂発河原町行き回送列車の運転台の表示に異常が発生し、点検のため出発が約8分間遅れた。この影響で京都線の上下86本に50分の遅れが出て、通勤、通学客など約6万5000人に影響が出た。阪急電鉄によると、運転台の表示の異常は、コンピューターのうるう年問題とは関係ないという。(京都新聞 夕刊)
■非常ブレーキかかって停車 山陽線、1300人に影響
 29日午前7時55分ごろ、兵庫県太子町のJR山陽線の網干−竜野駅間で、網干発播州赤穂行き普通電車(4両編成、乗客約200人)の非常ブレーキが突然かかって停車した。現場に約30分間停車した後、運転士が応急処置をして運転を再開したが、下り6本に最高15分の遅れが出るなど、乗客約1300人に影響が出た。
 JR西日本によると、最後部の車両の床下にある配管から、ドアの開け閉めやブレーキ操作に使われる圧縮空気が漏れたためらしい。(朝日新聞 夕刊)