1998(平成10)年8月


1日■500系のぞみを増発 JR西日本ダイヤ改正(京都)
  ■旧国鉄債務処理 「JRの負担が必要」 川崎運輸相 国会審議は難航か(朝日)
  ■キーワード 旧国鉄債務処理法案(朝日)
  ■JR秋のダイヤ改定 500系のぞみ増発(朝日)
4日■朝の「上り」新幹線遅れ、5000人に影響 摂津の基地で信号故障(京都)
  ■旧国鉄債務JR負担 鉄建公団に肩代わり案 新党平和(朝日)
  ■渥美清さん命日 「寅地蔵」を除幕 最後のロケ地 神戸市長田区(朝日)
5日■主要閣僚に聞く 川崎二郎運輸相 整備新幹線積み増しを(京都)
  ■JR長田駅に寅さん地蔵 神戸の復興見守って 3回忌 渥美さんしのび除幕(京都)
  ■鉄道事業免許を申請 京阪奈新線(京都)
  ■JR関西本線乱れる 相楽郡で雷雨(京都)
  ■旧国鉄債務処理「期限内に立法」 蔵相(朝日新聞)
6日■地下鉄、赤字17意円に 京都市97年度公営企業決算 市バスは圧縮(抜粋)(京都)
  ■こだま、相次ぎオーバーラン レール塗油器、調整誤る 名古屋駅(朝日)
  ■小田急線騒音 住民らが提訴 賠償と地下化求める(朝日)
  ■男性飛び込みダイヤ乱れる JR東西線新福島駅(朝日)
  ■JR奈良線遅れる 木幡駅で信号故障(京都)
7日■大阪モノレール延伸 10月1日に開業へ(朝日)
8日■ホームから転落の泥酔男性が命拾い 河内長野(京都)
  ■秋田新幹線が運休 土砂崩れ線路埋まる(朝日)
11日■2階建てのゴンドラ好評 岐阜県新穂高(京都)
  ■窓 市バス運転手の障害者対応に感心 東山区・横山義雄(陶磁器製造・70)(京都)
  ■線路に30`の木材 静岡のJR御殿場線 妨害か、始発前に発見(京都)
  ■おーい駅員!起きろぉ!! 寝坊、始発に駅開かず JR甲南山手(朝日)
  ■駅長さん奮戦記 観客席ぐるっと見渡し はいっ臨時電車 試合展開・天気…勘が勝負なんです(朝日)
12日■窓 乗車券販売機 高齢者に厄介 草津市・深尾 順一(無職・63)(京都)
  ■盆帰省 少しゆったり(京都)
  ■新幹線は満席 帰省ラッシュ(朝日)
13日■山陰線乱れる 湖国では停電1230戸(京都)
  ■朝の湖西線乱れる 特急、故障で惰性運転(京都)
14日■時刻守れず手当カット 独の鉄道マンつらいよ(京都)
  ■大雨 浸水相次ぐ 福井 土砂崩れ 住宅1棟倒壊(朝日)
  ■山陽新幹線運休や遅れ(朝日)
  ■どれをお「のぞみ」? 700系・来春デビュー座席ゆったり/500系・最速300`/300系・まだまだ現役です JR「料金差つけられない」(朝日)
15日■架け替えで拡幅へ 伏見の「寺町橋」 交通ネックを解消(京都)
16日■はねられ2人重体 鳥取、JR因美線(京都)
  ■東京の臨海新交通「ゆりかもめ」停止 1万人の足乱す(京都)
17日■京都駅ビル 新スポットも「絶景かな」 送り火に夏惜しむ パノラマうっとり(京都)
  ■自転車で列車に乗ろう 自動車排ガス滅と乗客増加期待して レジャーや買い物に 鉄道4社が試験運行(京都)
  ■JR在来線・私鉄は難航 鉄道高架橋の耐震構造 高架下の利用多く 各社、公的補助求める(朝日)
18日■乗客3000万人を達成 御在所ロープウエイ(京都)
  ■夏休み中に様々な催し 梅小路蒸気機関車館(朝日)
19日■お盆の乗客 大幅に減少 JR西日本(京都)
  ■新幹線走行中ドア開く 博多−小倉間 故意の可能性も(京都)
  ■電化へ舞鶴線運休 JRトンネル工事で2週間(京都)
  ■新幹線ドア開く いたずら? 時速170`走行中 福岡市内(朝日)
  ■ドア開け忘れ 乗客置き去り 大阪市営地下鉄横堤駅(朝日)
21日■びわこ京阪奈線 構想路線そろう 期成同盟総会開く 信楽周辺の案提示(京都)
  ■再開発ビル駅直結へ 山科駅前地下道 南側120bきょう開通(京都)
  ■JR貨物列車が脱線 兵庫・網干駅構内 山陽線一部不通(朝日)
  ■貨物列車事故 3万7000人影響 JR山陽線復旧(朝日)
22日■東西線(醍醐−六地蔵)、大原野森林公園 環境アセス おおむね妥当 京都市評価審答申(京都)
  ■改革法の承認提案 国労が定期大会(京都)
  ■のぞみなど5600本を増発 秋のJR臨時列車(京都)
  ■トラックに特急衝突 三重、近鉄が一時不通(京都)
  ■改革法承認巡り議論 国労定期大会(朝日)
  ■JR貨物に警告 山陽線事故で運輸局(朝日)
23日■新名所で優美な舞台 京都駅ビル開業1周年「薪能」(京都)
  ■国鉄改革法の承認、先送り 国労大会(朝日)
  ■JR環状線の信号機消える 大阪駅構内(朝日)
24日■仏TGV 世界で”快走” 豪や台湾でも導入計画 速さ重視の設計売り物(京都)
  ■市バス女性はねる 容疑の運転手逮捕 赤信号を無視? 左京(京都)
  ■青信号で横断中…市バスにはねられけが 京都(朝日)
25日■強風の運転規制を緩和 瀬戸大橋線でJR四国(京都)
  ■開業70周年 多彩荷市バスまつり 来月20日 JR二条駅前 記念乗車券も クイズ大会 トークショー 忘れ物セール 京都市交通局(京都)
  ■踏切で高校生はねられ死亡 奈良・香芝の近鉄線(朝日)
  ■朝の東海道線乱れる 愛知県内で信号故障(京都)
26日■検索ラークラク 旅の計画スーイスイ 時刻表のCD-ROM相次ぎ発売(朝日)
  ■被害の女性が死亡 左京の市バス事故(京都)
27日■踏切付近で貨車が脱線 東広島の山陽線(朝日)
28日■4万人に避難勧告 水戸(京都)
  ■JR16線で不通の区間(朝日)
  ■国内初の新交通システム開業 広島(朝日)
29日■電車と衝突 車の3人死傷 大阪、阪急京都線踏切(京都)
  ■阪急電車衝突 車の3人死傷(朝日)
  ■首都圏で震度4 新幹線影響も(朝日)
30日■東北、上越線復旧に1ヵ月 JR、590本運休(京都)
  ■JR東北・上越線 復旧に1ヵ月(朝日)
31日■JR追加負担削除せず 衆院旧国鉄債務特別委で首相 法案理解求める(京都)
  ■こだま一時停止 山口で異常音(京都)
  ■山形新幹線は全面運休 在来線も乱れ拡大(京都)
  ■環境定期券”発車” 休日は家族も全線 100円に 来月20日 京阪宇治交通 マイカー減らしへ(京都)
  ■京阪宇治交通 バス利用増へ 「環境定期」認可(朝日)



1日■500系のぞみを増発 JR西日本ダイヤ改正
 JR西日本は31日、今年10月3日から実施するダイヤ改正概要を発表した。東京−博多間を走る人気の新幹線「500系のぞみ」を1日5往復から7往復に運行拡大するほか、京都−新宮間の特急「くろしお」を週1往復便増発する。
 500系の増便は、今年3月のダイヤ改正時と比べ、車両が6編成から9編成に増えたため可能になった。くろしおは、土曜日に午前7時57分京都発、日曜日に午後2時新宮発を追加、週末の南紀方面の旅行が便利になる。
 また、今回の改正で京都から長崎・佐世保に向かう寝台特急「あかつき」(14両編成)に個室寝台車両を新たに2両導入する。(京都新聞)
■旧国鉄債務処理 「JRの負担が必要」 川崎運輸相 国会審議は難航か
 川崎二郎運輸相は31日、朝日新聞などとのインタビューで、先の通常国会で継続審議になった約28兆円の旧国鉄債務の処理法案について「JRの追加負担をなくすことはできない」と述べた。追加負担はJR各社が反対しているほか、野党各党も「私企業に負担を強制するのは問題だ」として、反対でほぼ足並みをそろえている。10月1日に予定されている国鉄清算事業団の解散を前に、臨時国会の審議は難航しそうだ。
 川崎運輸相はJRの追加負担をなくすと、同様に負担を強いられるたばこ業界や郵便貯金関係者の反発が予想されることを指摘し、「今日まで議論してきたスタンスからすると無理だ」と述べた。
 その上で、与野党による妥協策作りに期待を示し、「野党から建設的な提案があれば検討したい」と述べた。
 法案では、清算事業団を10月1日に解散し、国が債務を引き継ぐ予定だ。債務移し替え作業に時間がかかるため、運輸省は「成立のタイムリミットは9月11日」としている。
 法案には9月29、30日に期限がくる国の無利子融資の返済を免除する規定があるが、法案が成立しなければ事業団が返済しなければならない。10月5日には民間金融機関への返済などにより約3000億円が必要で、法案不成立だと資金繰りは綱渡りになる。(朝日新聞)
■キーワード 旧国鉄債務処理法案
 旧国鉄債務のうち、年金支払い分(4兆3000億円)は旧国鉄の土地やJR株の売却収入、運輸省からの補助金、JRの負担でまかない、債務の元本(23兆7000億円)は一般会計に移し、60年かけて返済することにしている。債務の利払いには、財投資金の繰り上げ償還による金利負担軽減分と郵便貯金事業の黒字、たばこ税の増税分をあてる。JRは、国鉄時代の年金の積み立て不足額のうち、JR社員になった人の分の負担を求められている。(朝日新聞)
■JR秋のダイヤ改定 500系のぞみ増発
 JR西日本などは31日、10月3日に実施予定の東海道、山陽新幹線と一部在来線のダイヤ改定を発表した。東京−博多間の新幹線は、最高時速300`の「500系のぞみ」を1日5往復から7往復に拡大。現行の300系から500系に置き換わることでスピードアップし、約4時間50分で結ぶ。同区間を走るのぞみの半分が500系による運転となる。(朝日新聞)
4日■朝の「上り」新幹線遅れ、5000人に影響 摂津の基地で信号故障
 4日午前7時50分ごろ、大阪府摂津市安威川南町のJR東海新幹線車両基地構内で、信号表示が、実際には線路上に存在しない列車がいることを示す状態となったまま作動しなくなり、午前8時17分新大阪発東京行きひかり220号が、同基地から出られなくなった。
 ひかり 220号は運転士らが目で安全確認をしながら出庫し、新大阪駅を43分遅れで出発。信号の異常表示は約1時間半で復旧したが、東海道新幹線は上り6本が最高46分遅れ、約5000人の乗客に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■旧国鉄債務JR負担 鉄建公団に肩代わり案 新党平和
 新党平和は3日、約28兆円の旧国鉄債務を処理する政府の「国鉄長期債務処理法案」の修正案を来週にも臨時国会に提出する方針を固めた。JR7社の追加負担分の計3600億円を日本鉄道建設公団が肩代わりする内容で、民主党など野党各党に同調を呼びかける。
 参院でキャスチングボートを握る旧公明党勢力がまとめた修正案が、与野党協議の有力なたたき台になりそうだ。(朝日新聞 夕刊)
■渥美清さん命日 「寅地蔵」を除幕 最後のロケ地 神戸市長田区
 映画「男はつらいよ」シリーズで知られる俳優・渥美清さんの命日である4日、最後の作品のロケ地となった神戸市長田区で、渥美さんをしのぶ仏像「寅地蔵」の除幕式があった。阪神大震災からの復興のシンボルに、と地元住民たちが企画。仏像作家がボランティアで製作し、JR西日本が新長田駅に場所を提供した。
 シリーズの長田区誘致に取り組んだ地元住民らでつくる「寅さんを迎える会」のメンバーらが除幕した。「寅地蔵」は縦90a、横50a。ヒノキ製板に仏像が浮き彫りになっている。(朝日新聞 夕刊)
5日■主要閣僚に聞く 川崎二郎運輸相 整備新幹線積み増しを
 −航空業界ではスカイマークエアラインズが、運賃半額を掲げて定期航空路線に新規参入した。これまでの航空運賃は高すぎたとは思わないか。
 「思っていない。かなり規制緩和が進んできており、今の価格は高すぎるとはいえない。ただ、半額でできるというなら努力していただくのはありがたいし、利用客にとってはいいことだ。各社とも景気低迷と競争激化が重なってつらいだろう。しかし、われわれ(新内閣)が最大の課題である景気の回復を成し遂げるので、(企業は)規制緩和による競争で良い品質のサービスを提供してくれると信じている」
 −整備新幹線事業を、第二次補正予算に入れる考えはあるか。
 「遠慮する必要はないと思っている。第二次補正の規模を詰める時期に来ているが、当然、新幹線問題でも参画したいと思っている」
 −1999年度予算での整備新幹線全体の積み増しは念頭にあるのか。
 「16兆円規模と10兆円規模の経済対策をやって、99年度は元に戻ってしまうのでは批判を受ける。99年度に期待できるものがなければ、日本経済はとてももたない」
 −着工した3路線について、完成時期は20年後がめどとされているが、政府が積極財政に転換した場合、完成の時期が早まることはあるか。
 「そこまではっきりした見通しは立てにくい。20年かかるものを15年で上げられませんか、というような議論に持っていくことは無理」
 −松下電器産業の営業企画部門で手腕を発揮した。運輸省や官庁で非効率的なものを感じることはあるか。
 「松下では3人ぐらいのチームでも収益内容が細かく出されて、一人ひとりが経営責任を持っていた。そういう面からすると甘いところがある。しかし、民間でも官庁でも開発部門などの新しい夢を追求させられる部署は厳しいだろう。成果が1、2年では出てこないから。そういう部分は大目にみる必要がある」(京都新聞)
■JR長田駅に寅さん地蔵 神戸の復興見守って 3回忌 渥美さんしのび除幕
 故渥美清さんの「男はつらいよ」シリーズの遺作「寅次郎紅の花」の一部が撮影された神戸市長田区に、渥美さんをしのぶ「寅さん地蔵」が完成し、3回忌の4日、除幕式が行われた。
 阪神大震災の被災者を励まそうと神戸ロケを誘致した「寅さんを迎える会」(会長・末延岑生・神戸商科大教授)などが、渥美さんと震災犠牲者の霊を慰めるために計画。尼崎市の仏師、阪田庄乾さん(57)が制作した。
 末延教授は「100年後の子供たちに、震災後、駆け付けてくれたおじさんのことを伝えたい」と話している。
 地蔵はJR新長田駅のコンコースに設置。高さ90a、幅50aのヒノキの板に刻まれている。四角い顔に細い目、左まゆ付け根の大きなほくろという風ぼうには寅さんの面影がほのかに漂う。
 寅さんの神戸ロケは「迎える会」が「下町のヒーローとしてみんなを励ましてほしい」と手紙を送ったのに対し、山田洋次監督や渥美さんらがこたえて実現。
 震災直後、被災地でボランティアをした寅さんが1年後に、からりと舞い戻り、住民たちとの再会を喜ぶシーンなどが撮影された。(京都新聞)
■鉄道事業免許を申請 京阪奈新線
 関西文化学術研究都市と大阪都心部を鉄道で結ぶ京阪奈新線・生駒−登美ケ丘(奈良市)間(8.6`)の開業に向けて、電車を運行する近鉄と、整備主体となる第三セクター会社「奈良生駒高速鉄道」は4日、運輸省に鉄道事業免許を申請した。両社は秋ごろには免許を取得、来年度から建設工事に着手する。
 申請の中で、これまで2005年度中とされてきた新線の開業予定時期は、同年10月と明確になった。また、同区間の生駒市内に「白庭」「北大和」の2駅を設置することが正式に盛り込まれた。
 建設費は、車両、建設利息、消費税にかかる費用が新たに計上され、従来の986億円から1135億円に増えた。(京都新聞)
■JR関西本線乱れる 相楽郡で雷雨
 4日夕方、京都府相楽郡一帯で雷雨があり、午後4時50分ごろ、木津町のJR木津駅に設置された雨量計で1時間当たりの雨量が40_を記録した。JR西日本は、関西本線の加茂駅から奈良駅までの区間で約3時間にわたって時速15`の徐行運転を実施した。
 このため、同区間を走る上下10本が部分運休、加茂駅を5時6分発の奈良行き普通電車が60分遅れたのを最高に、24本が約10分から60分遅れ、約6000人の足が乱れた。(京都新聞)
■旧国鉄債務処理「期限内に立法」 蔵相
 宮沢喜一蔵相は四日の閣議後の記者会見で、約28兆円にのぼる旧国鉄債務処理問題に関し、10月1日に予定されている国鉄清算事業団の解散に間に合うよう債務処理法案の成立をめざす考えを強調した。同法案については、自民党の森喜朗幹事長が、臨時国会ではブリッジバンク法案など金融再生関連法案の成立を最優先するために先送りもやむをえないとの認識を示している。(朝日新聞)
6日■地下鉄、赤字17意円に 京都市97年度公営企業決算 市バスは圧縮(抜粋)
 京都市は5日、1997年度の各公営企業会計の決算概要をまとめた。市バスは補助金増加や人件費削減などで赤字を圧縮。地下鉄は東西線開業で乗客は増えたが、人件費や施設使用料の増加で赤字幅が増えた。上下水道はともに2年連続の黒字を計上した。病院は収支が均衡する見通し。
 【市バス】地下鉄東西線開業による路線再編などの影響で、乗客は前年度比で1日平均7万人減少の36万3000人だった。
 営業収益は18億5600万円減少。一般会計からの補助37億円も加え、経常収益は同7億円増の313億2600万円となった。営業費用は人件費の減少などで4100万円減り315億4100万円。
 経常収支の赤字は2億1500万円で、前年度に比べ7億4600万円減少。累積赤字も42億9000万円で2億8400万円少なくなった。不良債務は45億3800万円で、3億3300万円改善した。
 【地下鉄】烏丸線廷伸、東西線開業により、乗客は両線合わせて1日平均33万8000人になった。
 経常収益は、東西線開業で前年度より35億8000万円増えて 170億800万円に。半面、人件費などの営業費用や利息などの営業外費用がかさみ、経常費用は133億2300万円増の356億400万円。経常赤字は過去最悪の177億5400万円にものぼった。
 累積赤字も177億円増え、これまでで最も多い808億6200万円。不良債務は82億1800万円増の201億7400万円だった。(京都新聞)
■こだま、相次ぎオーバーラン レール塗油器、調整誤る 名古屋駅
 5日午後、東海道新幹線の名古屋駅で、新大阪発東京行き「こだま」2本が相次いで停止位置を大きく越えて停車した。1本は停止目標を約80b越え、自動列車制御装置(ATC)によって停止させる「限界点」に達していた。JR東海は、レールの摩耗を防ぐための油を塗る装置から多量に油が出ていたため車輪が滑走した、とみている。
 午後1時15分ごろ、こだま414号が同駅15番線の停車位置を約80b通り過ぎて停車した。午後2時15分ごろには、同じ番線でこだま418号が約50b行き過ぎた。いずれもATCの「絶対停止信号」が運転席に出て、非常ブレーキがかかった。
 JR東海の調べでは、15番線のレールの表面に油が付いており、「塗油器」と呼ばれる線路わきの装置から、通過列車の車輪に自動的に塗られる油だった。上りホームと車両基地をつなぐ回送線のうち、ホームから約1.2`新大阪寄りのポイント付近に設けられた塗油器から定量を超える油が出ており、回送列車が15番線に入るたびにレール全体に広がったとみられる。
 塗油器は5日未明の保守作業で点検したが、量の調整を誤ったらしい。
 2本のこだまは約20−30分後に停止位置まで後退し、計約1200人の利用者が乗り降りしたほか、後続2本にも遅れが出た。(朝日新聞)
■小田急線騒音 住民らが提訴 賠償と地下化求める
 東京都世田谷区内を走る小田急線の騒音問題で、沿線住民68人が5日、小田急電鉄を相手に、騒音の低減措置と総額2億4000万円余りの損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。原告のうち6人は、7月24日に公害等調整委員会の責任裁定を受けたが、納得せずに提訴した。在来線騒音の違法性をめぐって裁判で争われるのは初めて。問題の区間では高架方式による複々線化工事が進んでいるが、原告側は地下方式への転換による被害解消の必要性を訴えている。(朝日新聞)
■男性飛び込みダイヤ乱れる JR東西線新福島駅
 5日午前11時50分ごろ、JR東西線新福島駅(大阪市福島区福島五丁目)のホームから男性が線路に飛び込み、同志社前発宝塚行き下り快速電車(7両、乗客約250人)にはねられた。男性は即死した。一時電車が動けなくなり、乗客は近くの大阪環状線福島駅まで歩いて乗り換えた。約1時間半後に運転を再開したが、上下線計56本が運休し、下り8本が最大約1時間40分遅れるなど約1万2000人の乗客に影響が出た。(朝日新聞)
■JR奈良線遅れる 木幡駅で信号故障
 6日午前7時50分ごろ、宇治市木幡のJR奈良線木幡駅で、上り線の出発信号機が赤のまま変わらなくなり、京都行き普通電車が同駅で約18分止まるなど、普通電車3本が6−18分遅れ、約3200人の足に影響が出た。
 午前8時3分、青になり自然復旧したが、JR西日本京都支社で原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
7日■大阪モノレール延伸 10月1日に開業へ
 「大阪高速鉄道」(西村壮一社長)は7日、大阪モノレールの万博記念公園−阪大病院前間(2.6`)を10月1日に開業することに決め、廷伸区間の旅客運賃を近畿運輸局に報告した。
 万博記念公園−阪大病院前間の運賃は片道220円。阪大病院前−大阪空港、阪大病院前−門真市はともに片道380円となる。延伸区間の旅客数は1日往復5200人を見込んでいる。(朝日新聞 夕刊)
8日■ホームから転落の泥酔男性が命拾い 河内長野
 7日午後11時50分ごろ、河内長野市市町の南海電鉄高野線千代田駅の下り線ホームから同市在住の男性(23)が誤って線路に転落。直後に同駅に進入してきた難波駅発河内長野駅行きの電車(6両編成)の運転士が男性に気付き急ブレーキをかけたが間に合わず、電車は先頭の1両目が男性の上を通過して停止した。
 駅員が救出に急行したところ、男性は泥酔状態でレールの間にすっぽりと体が納まる形で横たわっており、奇跡的に頭などに軽い擦り傷を負っただけで済んだ。(京都新聞 夕刊)
■秋田新幹線が運休 土砂崩れ線路埋まる
 秋田県内で降り続いた雨の影響で、8日午前1時半ごろ、同県河辺町のJR奥羽線大張野−羽後境間で土砂崩れが起き、線路が約10bにわたって埋まった。秋田新幹線は秋田発東京行きの始発「こまち10号」から止まり、12時台に発車する列車まで上下16本が、秋田−盛岡間などの区間や全線で運休した。
 JR東日本は、東京−盛岡間でこまちの折り返し運転をしたほか、大曲−秋田間ではバス代行もした。(朝日新聞 夕刊)
11日■2階建てのゴンドラ好評 岐阜県新穂高
 北アルプスの雄大な眺望が売り物の岐阜県上宝村の「新穂高ロープウェイ」に、7月から登場した日本初の2階建てゴンドラが順調に運行している。昨年12月には同村と長野県安曇村を結んで、毎年冬季に閉鎖されていた国道のバイパスとして安房トンネルが開通、交通の便も良くなっており、夏休みに入り観光客がますます増えている。
 ロープウエーにつり下げられた2階建てゴンドラは高さ約5b、幅約3b、長さ約6bで、定員は以前のゴンドラの約2倍の121人。鍋平高原(1308b)にある「しらかば平駅」から西穂高岳中腹にある「西穂高口駅」(2156b)までの約2600bを約7分間で結ぶ。
 輸送能力も倍増し、昨年までピーク時には乗るまで待ち時間が3−4時間かかったのが、今年は最大でも約50分。2階建てゴンドラ完成後の乗客数は前年の倍で、夏休みに入ってからは毎日約3000人が訪れる盛況ぶりだ。
 同じ飛騨地方にある同県高山市観光課などによると、安房トンネルが開通した後の同市内などの観光施設の入場者数も前年比で約30%増加。ゴールデンウイークには、トンネル周辺で車の渋滞が発生するほどだった。
 新穂高ロープウェイ事務所の重岡昂さんは「安房卜ンネル効果を狙った2階建てゴンドラも期待通りに客を増やし、近くの奥飛騨温泉郷も客は約5割増し。『飛騨の第二の夜明け』と言われた安房トンネル開通は確実に効果を出している」と話している。(京都新聞)
■窓 市バス運転手の障害者対応に感心 東山区・横山義雄(陶磁器製造・70)
 先月30日午後4時半ごろ、四条河原町西行きバス停での出来事。私が乗っていた207系統のバスに乗客が乗ってきた。その時、突然、運転手が席を離れ、後ろの乗車口へ歩いて行かれた。
 何事かと見ていると、運転手は白いツエを持った視覚障害の方の手を取り、座席まで案内した。「ここは、ちょうど真ん中あたりですので、降りる時はそのつもりで」と声をかけ、何事もないように、運転席へ戻られ、バスは発車した。
 私は四条烏丸で降車する時、運転手に「感心しました」と声をかけた。運転手は乗客の降りる時、一人ひとりに「ありがとうございます」と声をかけておられた。近ごろ、市バスの運転手のマナーが取り沙汰(ざた)されている時、本当に心が温まり、気分がよかった。(京都新聞)
■線路に30`の木材 静岡のJR御殿場線 妨害か、始発前に発見
 11日午前5時10分ごろ、静岡県御殿場市川島田のJR御殿場線で、線路上に重さ約30`の木材などが置かれているのを散歩していた近所の男性(76)が見つけ、御殿場駅に届けた。駅員らが木材を取り除き、始発列車の通過前だったため、運行に影響はなかった。御殿場署は列車防害事件とみて捜査している。
 調べによると、線路上に置かれていた木材は、丸太を半分に割った形の直径約30a、長さ約2b30a、重さ約30`の1本と、縦約60a、横約50a、厚さ約10aの重さ約8`の板1枚。近くに木材店があり、同署はこの店から木材が持ち出された可能性が強いとみている。
 10日午後11時10分ごろ、現場付近を列車が通過しているが、その時には異常はなかったという。
 現場はJR御殿場線御殿場駅と南御殿場駅の中間にある単線の線路。(京都新聞 夕刊)
■おーい駅員!起きろぉ!! 寝坊、始発に駅開かず JR甲南山手
 11日午前5時20分ごろ、JR東海道線甲南山手駅(神戸市東灘区森北町一丁目)を発車した大阪発西明石行き下り始発電車(普通電車)の車掌に、乗客から「甲南山手駅から乗ったが、駅のシャッターが閉まっており、シャッターをたたいて駅員を起こして乗ることができた。上り列車には間に合わなかった人もいたようだ」との折議があった。
 報告を聞いたJR西日本が調べたところ、同電車より3分早い午前5時19分発の神戸発京都行き上り始発電車(普通電車)が同駅を発車直前、まだ駅改札口のシャッターが開いていなかった。集まっていた約15人の乗客がシャッターをたたき、駅舎内の休養室で就寝中だった駅員(23)を起こしてシャッターを開けさせたという。上り始発電車には乗車予定の約10人のうち、3人が間に合わずに乗り遅れたらしい。
 同駅には毎晩2人の駅員が宿直勤務しており、1人が前日午後11時から翌朝午前4時20分まで、もう1人が午後11時50分から午前6時半まで休養室で休憩し、先に起床した駅員が午前5時までにシャッターを開ける規則になっていたという。
 この駅員によると、前日の午後11時40分ごろ、2人とも電車内で血をはいた客の対応に追われたため、就寝したのは午前1時ごろだった。駅員は「起床装置をセットするのを忘れて寝坊してしまった」と話しているという。(朝日新聞 夕刊)
■駅長さん奮戦記 観客席ぐるっと見渡し はいっ臨時電車 試合展開・天気…勘が勝負なんです
 今大会最も注目される横浜のエース・松坂大輔投手が阪神甲子園球場に登場した11日、応援に詰めかけた観客をぐるりと見渡す人がいた。「アルプス席と外野席で一万一千ってところか。さすが松坂君、久しぶりのヒーローだな」
 熱戦が繰り広げられている間、歴代の阪神電鉄・甲子園駅長が舞台裏を支えてきた。「陰スジ」と呼ばれる架空の列車運行を示す線が入ったダイヤを手に、日に何度も球場に足を運ぶ。球場を訪れる観客をいかにスムーズに運ぶか。試合展開や観客数、天気、終了時刻−。勘を働かせながら、臨時電車の運行のため走り回っている。
 この日、駅長の三宅圭一さん(47)は午前6時半に宝塚市の家を出た。8時台の梅田駅発の臨時電車は3本。特急を含め、次々と到着する電車をホームで迎え、観客を出口へ誘導した。期間中の駅員は、いつもの5倍の約40人体制だ。
 第1試合が始まって10分後。職員と球場へいき、バックネット裏から球場全体を見渡した。応援バスの利用者を除く観客数を1000人単位でつかみ、メモをとる。1時間後に再確認。駅長室に戻ると、運転司令室に観客数を報告した。午後には主催者や警察との警備会議に出席。翌日の対戦カードをにらみ、「陰スジ」の中から最適な線を選ぶためだ。
 7月に三宮駅から異動してきたばかり。「責任の重いポスト。身が引き締まる思いだった」
 最も心配したのは、人気アイドルが参加した開会式前の記念イベント・女性ファンの反響が大きいことを知り、あわてて3日前に臨時電車2本を追加した。
 「予測の連続の日々。すごく緊張した」。1985年から4年間、同駅長を務めた福本唯男さん(64)は振り返る。清原和博、桑田真澄両選手(ともに巨人)の「KKコンビ」がPL学園(大阪)の全盛時代を築いたころ。臨時電車数は今の2倍近くあった。梅田からの甲子園駅行きの切符には「満員承知」のスタンプが押された。球場で門前払いされたファンに「電車賃をただでとる気か」と詰め寄られたこともあったからだ。
 何よりも、人の流れが滞らないよう気を使った。幅6bの狭いホームでの混雑は危険だ。地下道で流れが止まってしまうと、暑さで息がつまってしまう。
 臨時電車は尼崎車庫などで待機し、要請後3分で駅に到着できる。「もう終わる」と見込み、臨時電車を要請した途端、延長戦に突入。がらがらの電車を送り出したこともあった。
 初めてちゃんと試合を観戦したのは、定年退職してからだった。
 汗をかきながら、職員を指揮する三宅さん。夏休みも全然とれないが、疲れは感じない。
 「私たちには、甲子園を支えている、という思いがあるんです」(朝日新聞 夕刊)
12日■窓 乗車券販売機 高齢者に厄介 草津市・深尾 順一(無職・63)
 最近は、乗車券を券売機で買うようになり、改札も自動化されて駅員が切符にハサミを入れる改鋏(かいきょう)という仕事もなくなった。便利になったようだが、これが高齢者らには厄介なようだ。数日前、券売機の前に並んでいたら「守山までどうして買いますのや」と尋ねられた。券売機には金額の表示ばかりで「行き先」が出ない。まして画面を指で押すことなど慣れていない。
 文明の利器は、必ずしも使い勝手がいいとは限らない。そこで提案だが、券売機の付近に要員を配置して、運賃表が見づらい高齢者らをサポートする。併せて忘れ物や落とし物にも気を配るというのはどうだろう。
 「切符は目的地まで正しく」という広告はよく見かけるが、それ以前に負担なく正しく買える舞台設定が必要ではないか。試みに「券売サービス向上日」を設けて実施してみるというのも一案だと思うのだが。(京都新聞)
■盆帰省 少しゆったり
 お盆休みをふるさとで過ごす人たちの帰省ラッシュが12日、本格的に始まった。休暇の分散化や不景気の影響もあり、例年に比べて目立った混雑はなかったが、京都市下京区のJR京都駅では旅行客も加わり、大きなかばんを抱えた家族連れや若者で込み合った。名神高速道路でも一部で渋滞がみられた。
 JR京都駅では、午前中の新幹線下り線で指定席、自由席ともほぼ満席に近い状態が続いた。在来線は北陸に向かう午前8時39分発の「雷鳥5号」が乗車率120%になった。
 JR東海によると、帰省客のUターンのピークは15、16日だという。
 一方、名神高速道路は正午現在、上りが京都と滋賀の府県境付近から大阪の梶原トンネルまで25`、下りも吹田を先頭に大山崎バス停付近まで18`渋滞している。
 京都府警高速道路交通警察隊は、上りの渋滞はきょういっぱい、下りは15日の土曜日がピークになる、とみている。(京都新聞 夕刊)
■新幹線は満席 帰省ラッシュ
 お盆休みの帰省ラッシュが12日午前、本格的に始まった。JR新大阪駅では荷物を抱えた家族連れがホームに並ぶ姿が目立ち、九州方面に向かう新幹線は各列車ともほぼ満席の状態で出発した。
 東海道、山陽新幹線は、名古屋発博多行き下り「ひかり183号」が午前8時の新大阪出発時で自由席の乗車率が110%、東京発の「のぞみ」もほぼ満席だった。在来線は、京都発新宮行き特急「オーシヤンアロー3号」が午前9時22分の天王寺出発時で乗車率140%となるなど南紀、北陸、山陰方面に向かう特急もほぼ満席となった。JR西日本は午後からさらに込み合うとみている。
 一方、関西空港では出国ピークは8−9日ですでに終わり、同空港は、12日の出国者をふだんよりやや多い約1万8000人と予測している。(朝日新聞 夕刊)
13日■山陰線乱れる 湖国では停電1230戸
 京都府北部は12日午後、激しい雷雨に見舞われ、舞鶴海洋気象台は中丹地区に大雨・洪水警報を出した。
 JR山陰線福知山、山家などの各駅で1時間に40−25_の雨量を記録した。同線上川口(福知山市)−和知(船井郡和知町)駅間で、午後1時20分から約2時間断続的に、30`の徐行運転を実施。天橋立行き特急「はしだて3号」など山陰線で特急4本、普通列車6本、舞鶴線で普通列車3本がそれぞれ20分から5分遅れ、帰省客ら約2300人に影響が出た。
 滋賀県内でも同日、落雷により、神崎郡能登川町や愛知郡豊郷町、守山市、草津市の一部、計約1230戸で、50−30分間停電し、関西電力の各営業所に苦情や問い合わせが相次いだ。
 同電力滋賀支店によると、電柱への落雷で午後1時15分ごろから豊郷町内で約350戸、能登川町で約800軒、守山市で約50軒、草津市で約30戸が停電した。いずれも、電柱上のヒューズが焼き切れたのが原因とみられる。(京都新聞)
■朝の湖西線乱れる 特急、故障で惰性運転
 13日午前9時32分ごろ、滋賀県伊香郡西浅井長大浦のJR湖西線永原駅付近で、大阪行特急「サンダーバード8号」が走行中、停電した。惰性運転で永原駅に到着させ、車両点検をしたところ、電気系統の故障と分かり、応急処置をしたのち運転を再開した。
 この故障で、同特急が37分遅れたのを最高に、特急2本を含む後続の上り列車計3本が37−4分遅れ、乗客約1000人に影響した。(京都新聞 夕刊)
14日■時刻守れず手当カット 独の鉄道マンつらいよ
 【フランクフルト14日共同】ドイツ鉄道は13日、「時刻表通りに列車を運行できなかった」としてルーデウィク社長ら取締役会のメンバー11人を含む幹部計4100人に対し、年1回支給している特別手当を平均約8%カットしたことを明らかにした。金額は明らかにされていない。
 ドイツ鉄道の運行時間の正確さは世界的に有名で、「95%の正確さが絶対目標」だった。ところが、ドイツ統一後、人員合理化などもあって運行の遅れが目立つようになった。
 ルーデウィク社長は昨年10月、「これでは『鉄道のように正確な』のことわざが泣く。1998年5月末までに遅延時間を95年時点の半分以下に縮めることができなければ、幹部の手当を一部カットする」と申し渡していた。(京都新聞 夕刊)
■大雨 浸水相次ぐ 福井 土砂崩れ 住宅1棟倒壊
 福井県では14日未明から強い雨に見舞われ、県のまとめでは、吉田郡松岡町、永平寺町などの住宅約9棟が床上浸水、坂井郡春江町などの約20棟が床下浸水した。松岡町では、土砂崩れで住宅1棟が倒壊したが、住民はすでに避難しており、けがはなかった。京福電鉄越前本線、永平寺線は、永平寺町で土砂崩れがあり、線路がふさがれたため、14日早朝からそれぞれ区間、全線運休し、バスで代行運転した。
 福井地方気象台によると、12日午前3時から14日午前11時までの雨量は、勝山市で210_、福井市で84_を記録した。(朝日新聞 夕刊)
■山陽新幹線運休や遅れ
 14日午前6時50分ごろ、福岡市内の山陽新幹線小倉−博多間で、雨量計が1時間に55_の降雨量を記録したため、同区間で上下線とも運転を見合わせた。約1時間50分後には再開したが、博多発東京行き「のぞみ10号」が同区間で部分運休するなど上下線計14本が運休、博多発新大阪行き「ひかり352号」など上下線計16本が最大1時間半遅れ、乗客計約5000人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
■どれをお「のぞみ」? 700系・来春デビュー座席ゆったり/500系・最速300`/300系・まだまだ現役です JR「料金差つけられない」
 JR西日本とJR東海が共同開発した「700系」の来春デビューに合わせ、東海道、山陽新幹線に3タイプの「のぞみ」が登場することで思わぬ「格差」が生まれそうだ。とくに山陽区間で格差が目立ち、同料金ながら最高時速が3つとも異なるうえ、座席間隔など乗り心地にも差が出る。JRは、のぞみに対してすでに割増料金を取っているだけに料金格差はつけられないという。車両の世代交代による過渡期の現象だが、しばらくは利用者に混乱も予想される。
 700系は初代「0系」から数えて5代目。車体の揺れを減らす新型装置を採用するなど乗り心地が向上した。来春のダイヤ改定から東京−博多間ののぞみで運転を始める計画だ。
 現在、東京−博多間を走るのぞみは1日上下計27本。このうちJR東海は700系を計6本投入する計画で、300系の計7本、営業時速世界一の「500系」の計14本と3タイプによる構成となる。
 各車両の最高時速は東海道区間は時速270`で一緒だが、新大阪以西の山陽区間では差が出る。700系が最高時速285`を目指すのに対し、500系は300`、300系は270`。東京−博多間の所要時間では300系の5時間4分、500系の4時間49分に対して、700系は300系より7分短縮されて5時間を切る。
 乗り心地の面でも差が生まれる。普通車の座席と座席の間隔が500系の102aに対し、700系は104aと広く、700系の座席の奥行きは5_、グリーン車では15_長くなる。700系の天井はほかより6.5a高くなり、通路幅も3a広がる。
 JRは現在、時刻表に「500系のぞみ」と表示することで区別しており、700系投入後も同じような措置を講じるなどで混乱を避けたいとしている。
 JR西日本は「新型車両を一度に大量投入できず、いずれ700系が300系に置き換わるまでの一時的な状態。のぞみはすでに割増料金を取っており、300系を割り引くなど料金格差を設定することは、料金体系が狂ってくるから考えていない。3タイプあって紛らわしいが、サービスの上乗せと考えて欲しい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
15日■架け替えで拡幅へ 伏見の「寺町橋」 交通ネックを解消
 京都市は、JR奈良線に架かる「寺町橋」の架け替え工事を今月中に始める。
 現行の橋は幅が3.4bと狭く、車が離合できないため交通のネックとなっている。市は奈良線の複線化工事に伴い、橋を拡幅改良することにした。
 新しい橋は幅5b、長さ21.6b。来年12月に完成する予定。工費は4億1000円。工事は列車運行の安全を図る必要から、JR西日本に委託する。(京都新聞)
16日■はねられ2人重体 鳥取、JR因美線
 15日午後8時半ごろ、鳥取市南吉方のJR因美線津ノ井−鳥取駅間の警報機や遮断機がない踏切で、若い男性2人が乗ったオートバイが京都発倉吉行き特急スーパーはくと9号にはねられ、2人とも意識不明の重体。
 鳥取署が2人の身元確認を急ぐとともに、事故の原因を調べている。
 JR西日本によると、特急は現場に約30分停車した。(京都新聞)
■東京の臨海新交通「ゆりかもめ」停止 1万人の足乱す
 15日午後4時20分ごろ、東京臨海新交通「ゆりかもめ」(無人運転)で、新橋発有明行きの下り電車(6両編成)が芝浦ふ頭−お台場海浜公園間で非常停止した。ゆりかもめは上下線とも一時運転を中止。乗客約100人は、約1時間20分後に救援の上り電車に乗り換えて芝浦ふ頭駅に戻り、けが人などはなかった。この事故で42本が運休し約1万人に影響が出た。
 東京臨海新交通が詳しい原因を調べている。(京都新聞)
17日■京都駅ビル 新スポットも「絶景かな」 送り火に夏惜しむ パノラマうっとり
 今夏初めて大文字五山送り火を迎えた下京区のJR京都駅ビルは、名所の一つ「空中径路」を市民に開放した。抽選で選ばれた約200人が、五山を一望できる絶好の観賞場所で、炎の競演を心ゆくまで堪能した。
 昨秋全面開業した同駅ビルの空中径路は、地上45b、長さ185b。6月に送り火の観賞希望者を募ったところ、全国から約2万通の応募があった。
 「大文字」に赤い炎がともると、点火30分前から詰めかけていた市民から一斉に歓声が上がった。さらに「妙法」「船形」と点火されるごとに歓声は「ほー」というため息に変わり、ゆく夏を静かに惜しんでいた。左京区の奥田良一さん(72)は「素晴らしいパノラマで五山すべてがきれいに見えてよかった。空中径路もすいて快適です」と話していた。(京都新聞)
■自転車で列車に乗ろう 自動車排ガス滅と乗客増加期待して レジャーや買い物に 鉄道4社が試験運行
 近距離のレジャーや買い物は自転車で列車に乗ろう−。自動車の排ガスを少しでも減らそうと、交通エコロジー・モビリティー財団(東京)はこの夏から「自転車を持ち込める列車」のモデル事業をスタートさせた。JR北海道など全国の鉄道4社が賛同し試験運行を進めている。
 運輸省も「地球温暖化防止対策として、交通手段をマイカーから鉄道や自転車に転換させたい」と事業を後押し。財団側は来春までの試験期間中に、利用者や一般乗客の反応を調査し、自転車の持ち込み料金や転倒防止など車内の安全面も検討した上で、全国に普及させたい考えだ。
 試験運行しているのはJR北海道のほか富士急行(山梨県)、三岐鉄道(三重県)、JR四国。
 JR北海道は函館線(白石−ニセコ間)など5路線で「サイクリングトレイン」と名付けた列車を走らせている。一部の車両は座席を撤去するなど改造し、最大で1両に24台の自転車が乗り込める。対象は観光客が中心という。
 三重県四日市市から郊外に路線を持ち、地域の生活の足となっている三岐鉄道は、沿線のショッピングセンターに出掛ける買い物の主婦らがターゲット。
 年々乗客が減る中での集客策として昨年、日曜・祝日や学校の春、夏休み期間などの閑散期に「自転車持ち込み無料」を実施したところ、1年間に1000人余が利用した。同社は「まだまだPR不足」と一層の利用を呼び掛けている。
 財団の担当者は自転車持ち込みの効果について「地球環境への好影響に加え、乗客増加など地方鉄道の活性化にもつながる」と話している。(京都新聞)
■JR在来線・私鉄は難航 鉄道高架橋の耐震構造 高架下の利用多く 各社、公的補助求める
 阪神大震災をきっかけに、鉄道高架橋の橋脚の耐震補強工事が各地で進んでいる。新幹線は7−9割を終えたが、震災から3年半が過ぎても大規模工事の難しい市街地の在来線は軒並み半分程度にとどまり、工事が始まったばかりのところも多い。各社とも運輸省が補強工事の期限とした2000年までに終わらせるというが、膨大な費用がかかることから、公的補助を求める声も強い。大震災では、山陽新幹線の高架橋が8カ所で倒壊するなど安全神話は崩れた。大量輸送機関だけに鉄道の震災対策は待ったなしだ。(社会部・塚本 和人)
●新幹線優先
 兵庫県尼崎市の住宅地を横切る山陽新幹線の高架橋。厚さ6_の鉄板を巻いて太く補強された橋脚がずらりと並ぶ。付近では震災で一部の橋脚が倒壊するなど大きな被害が出た。
 山陽新幹線は6月末までに新大阪−岡山間を中心に対象の橋脚1万8000本のうち1万6750本の補強を終えた。東海道新幹線は3月末までに約7割、東北、上越新幹線もともに9割を済ませたという。
 運輸省は大震災が起きた1995年、緊急措置として7月に全国の鉄道会社33社に高架橋や地下トンネルを支えるコンクリート柱の補強工事を指示した。阪神大震災クラスの大地震では耐震強度が足りないとみられる柱を対象に、新幹線は3年、在来線は5年以内に完了させるとした。
 しかし、補強が優先された新幹線に対し、関西のJR在来線は、東海道、山陽線など対象7線区、約1100本のほとんどが手つかずの状態だ。
 震災で打撃を受けた私鉄は一層厳しい。阪急電鉄は、全壊した伊丹駅の高架駅舎が11月に再開のめどが立つなど、ようやく復旧工事が終わりつつある段階だ。ターミナルの梅田駅や京都線などの橋脚の補強工事は始まったばかりという。JR東日本も、耐震補強を終えたのは対象のほぼ半分にすぎない。
●商店と交渉
 在来線や私鉄の補強が進まない理由の一つは、市街地での工事が難航しているためだ。JR大阪環状線など都市部の路線では高架下を商店などが利用しているケースが多い。当然、大規模工事となり、商店は休業せざるをえない。JR西日本は商店主らに理解を求めて交渉中。JR東日本は商店の改装時や契約更新時に合わせて工事計画を立てており、「虫食い状態で進めざるをえない」という。
 全線の8割近くを高架橋が占める阪神電鉄は、現在の補強対象に高架下の利用区間は含んでいない。JR以上に高架下の利用率が高く、交渉に難航が予想されるためという。
 神戸高速鉄道の大開駅(地下)が震災で陥没したのを受け、地下トンネルを支える柱の補強も必要とされている。大阪市営地下鉄は6割を終えたが、首都圏の営団地下鉄はまだ3割。東急電鉄も地下駅の工事は始まっていない。過密ダイヤとあって、高架橋以上に手間取りそうだ。
高架橋や地価トンネルの支柱の耐震
補強状況(3月末現在)
 計画本数実施本数
JR西日本(新幹線)18000本16750本
      (在来線)1100本0本
JR東日本(新幹線)3000本2760本
      (在来線)6000本2940本
JR東海(新幹線)9000本6138本
      (在来線)1200本554本
阪急電鉄295本0本
阪神電鉄597本366本
京阪電鉄400本219本
南海電鉄250本153本
近畿日本鉄道600本566本
東急電鉄620本290本
京浜急行電鉄500本360本
営団地下鉄3214本990本
大阪市交通局2000本1000本
(注)実施本数は一部6月末現在も含まれる
 ●1本 100万円
 膨大な工事費も悩みの種。運輸省は山陽新幹線の復旧にあたっては低利の融資制度を設けた。しかし、震災からの復旧工事に限られ、既設区間の補強については原則的に補助はない。阪神高速や首都高速道路が、国や地方自治体の出資金と借入金を使って補強の9割を終えたのとは対照的だ。JR西日本の場合、鉄板巻きが1本100万円。新幹線だけで250億円を費やした。
 とくに、震災の被害で経営基盤が大きく揺らいだ関西圏の私鉄各社は、補強費用が経営を圧迫する。総額4150億円の被害を受けた阪神は、昨年度の経常利益約15億円に対し、補強費用を5年間で計22億円とみている。
 震災で沿線人口が減り、乗客数も落ち込むなど経営が厳しいなかで一気に進めるのは難しいという。各社とも「公的補助があれば、もっと早く進む」との思いは強い。
 運輸省は「各社とも期限内に終えられると聞いている。各社に自助努力を求めており、強いことも言えない。何も起きないうちに、計画通り工事を終わらせて欲しい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
18日■乗客3000万人を達成 御在所ロープウエイ
 三重、滋賀両県境の御在所岳と三重県菰野町の湯の山温泉を結ぶ「御在所ロープウェイ」の乗客数が17日、3000万人に達した。
 ロープウエーは1959年4月に開業。全長2161bで、湯の山温泉から御在所岳山頂までの標高差780bを12分で結ぶ。
 3000万人目の乗客は家族4人で遊びに来た奈良県河合町の主婦西本美子さん(30)。32型ハイビジョンテレビの目録が贈られた。(京都新聞)
■夏休み中に様々な催し 梅小路蒸気機関車館
 下京区観喜寺町の「梅小路蒸気機関車館」で16日、上京児童画美術研究所の江藤薫先生(43)を招き、小学生を対象にしたSL絵画教室が開かれた。同館では夏休みに期間中、蒸気機関車(SL)にちなんだ各種の催しを続けている。
 この日は、江藤先生が「できるだけ黒を使わずに好きな色でSLを表現して」と注文。子供たちは青、緑、黄といった鮮やかな色のSLを措いていた。絵画教室は21日と23日にも開かれる。
 22、23、30日には鉄道模型の運転体験などもある。いずれも午前10時から。参加は無料。入館料は大人400円、子供100円。問い合わせは同蒸気機関車館(075・314・2996)へ。(朝日新聞)
19日■お盆の乗客 大幅に減少 JR西日本
 JR西日本の南谷昌二郎社長は18日の定例記者会見で、お盆をはさんだ8月7日から17日までの新幹線と在来線を合わせた輸送実績が、前年の同じ期間に比べ8%減ったことを明らかにした。
 山陽新幹線は「のぞみ」が前年並みを確保したが、増発した「ひかり」の乗車率が落ち込んだ。在来線は京阪神を中心に近距離の利用はまずまずだったが、遠距離が振るわなかったという。景気の低迷で、帰省や遠距離の旅行を控える人が多かったためとみられる。
 一方、7月から運転を開始した新型寝台特急「サンライズエクスプレス」は乗車率が98%とほぼ満席だった。(京都新聞)
■新幹線走行中ドア開く 博多−小倉間 故意の可能性も
 18日午後2時40分ごろ、博多−小倉間を走っていた山陽新幹線の博多発新大阪行きひかり548号(12両編成、乗客約600人)で、運転士がドアが閉まっていることを示すランプが消えたのに気付き、緊急停車させた。
 車掌が点検したところ、2号車後部右側のドアが全開していたため、すぐにドアを閉めた。同列車は現場に約10分間停車、安全確認をした後、運転を再開した。けが人はいないという。
 JR西日本によると、走行中の新幹線のドアを開けるには、ドア上部にあるふたを開け、内部の非常用開閉コックを「閉」の状態から「開」にして、ドアの開閉を制御する空気圧を抜いた後、手動で開けなければならない。
 車掌が点検した際、このドア上部のふたが開いており、コックが「開」の状態になっていた。反対のドア側にいた親子は車掌に対し「自然にドアが開いた」と話したという。同社は何者かが故意に開けた可能性が高いとみて調べている。
 また、新幹線は走行中にドアが開くと、速度が上がらないようになっているが、緊急ブレーキが作動するなどの安全装置は付いていないという。同列車は博多駅を出発した約5分後で、時速170`ほどで走っていた。(京都新聞)
■電化へ舞鶴線運休 JRトンネル工事で2週間
 JR西日本福知山支社は18日、舞鶴線(綾部−東舞鶴間、26.4`)の電化工事で、かなめとなるトンネル改築の着工に伴い、同線の全列車を運休して代替バスの運行を始めた。同社の発足以来、電化工事で全面運休するのは初めて。学校の新学期が始まる9月1日、運行を再開する。
 舞鶴線は99年秋の電化開業に向け、工事が進められているが、架線の設置などのため6ヵ所のトンネル(計621b)の軌道敷を掘削する必要がある。列車の通らない夜間だけの工事では1年以上の工期がかかり、99年秋の開業が遅れるため、学校が夏休みで海水浴客が減る盆明けを選び、24時間態勢の工事に踏み切った。
 トンネル工事による列車の運休とともに、同線の駅前6ヵ所に設けられたバス停を結び、代替バス8台の運行も始まった。バスは期間中、列車本数並みの上り下り合わせて1日51便が運行される。(京都新聞)
■新幹線ドア開く いたずら? 時速170`走行中 福岡市内
 18日午後2時40分ごろ、福岡市内の山陽新幹線博多−小倉間を走行中の博多発新大阪行き上り「ひかり548号」(12両編成、乗客約600人)が、出入り口ドアが閉まったことを示す運転台のランプが消えたため、緊急停止した。車掌が点検したところ、2号車の博多寄りのドア1ヵ所が全開になっていた。列車は時速約170`で走っており、反対側のドア付近には親子連れの乗客2人がいたが、けが人はなかった。約15分後に運転を再開したが、上下線計6本が最大15分遅れ、乗客計2500人に影響が出た。
 JR西日本によると、同列車が午後2時37分に博多駅を出発した時点ではドアは閉まっていたという。ドア上部にある非常用ドアコックがひねられ、自動から手動へと切り替えられており、何者かがいたずらしてドアを手動で開く状態にした疑いが強いとみている。2号車は自由席で、ほぼ満席だったという。(朝日新聞)
■ドア開け忘れ 乗客置き去り 大阪市営地下鉄横堤駅
 19日午前8時半ごろ、大阪市鶴見区横堤五丁目の市営地下鉄長堀鶴見緑地線の横堤駅で、大正発門真南行きの電車(4両編成)がホームに到着したのにドアが開かず、約1分後に出発した。乗客約30人が乗降できなかった。
 市交通局によると、運転士(39)は「うっかりして、ドアの繰作を忘れてしまった」と話しているという。同駅で別の運転士(27)に交代することになっており、通常は前任の運転士がドアを開けた後、後任が運行を引き継ぐ決まりになっている。(朝日新聞 夕刊)
21日■びわこ京阪奈線 構想路線そろう 期成同盟総会開く 信楽周辺の案提示
 びわこ京阪奈線(仮称)鉄道建設期成同盟会の98年度総会が20日、八日市市内のホテルで開かれ、同鉄道線構想の近江鉄道と信楽高原鉄道にかかる水口石橋−信楽両駅間の15.4`で、複数の新ルート案が提示された。
 びわこ京阪奈線は、滋賀県の近江鉄道・米原駅を起点に、信楽高原鉄道・信楽駅など湖南地方を通り、京都府の宇治田原町を経て学研都市の京田辺市まで約90`の区間を結ぶ鉄道構想。
 水口石橋−信楽間は、既存の2鉄道の路線を利用する新ルートの設定が課題になっていた。同総会では、同同盟会事務局の県交通対策課が「平成9、10年にわたって調査し、7つのルー卜が考えられる」と説明し、有力な3案を提示した。
 A案は、信楽高原鉄道の貴生川−雲井間の急勾(こう)配路線をトンネルや架橋の設置で直線で結び、この間の信楽高原鉄道・紫香楽宮跡駅を南側へ移動する必要性も盛り込んだ。また、近江鉄道の責生川−水口石橋間も直線でつないだ。同会事務局では、最も最短最速で結ぶ案として提案した。
 B案は、ほぼA案と同様だが、紫香楽宮跡駅を移動せず、既存の駅を利用する案。
 さらにC案は、貴生川雲井間の一部で急カーブの集中する区間を除き、既存の2路線を利用する方法になっている。
 同事務局では、信楽駅から京田辺市に至る路線については、すでに複数のルート案を提案しており、今回の新ルト提示で、すべての構想ルートがそろった。同鉄道構想は、2005年ごろにまとまる運輸政策審議会の答申の整備路線に位置づけられ、事業主体の鉄道会社が決まった後に事業認可を受けることになる。
 この日の同盟会総会には八日市市や彦根市、信楽町など滋賀県の沿線各市長の首長が出席したのをはじめ、京田辺市、宇治市や宇治田原町など京都府側の関係者らも参加し、早期実現で両府県の協力を約束した。(京都新聞)
■再開発ビル駅直結へ 山科駅前地下道 南側120bきょう開通
 市街地再開発事業が進む京都市山科区の山科駅前地区で、再開発ビルや駅を南北に結ぶ山科駅前地下道のうち、南側の120bが21日朝、開通する。北側110bは昨年10月から使用を始めており、これで再開発地区の地下道がほぼ完成する。
 京都市市街地再開発課によると、今回の開通部分は幅2.5b。JR駅から三条通に至る市道の東西両側の計2ヵ所に出入り口を作った。南端には、市民の作品を展示するスペースを設けている。10月のまちびらきをめどに、再開発ビルへ通じるエレベーターを3ヵ所新設する。地下道は午前5時から深夜の零時半まで使える。総工費は約4億5000万円。
 また、今回開通した地下道を使って、同課と山科駅前再開発は22、23の両日、再開発地区(愛称「ラクト山科」)のPRを兼ねたイベント「ラクト山科サウンドフェスタ」を開く。地元の児童合唱団の合唱や、エアロビクスのパフォーマンス、PRうちわの配布などを、両日の午後4時−9時まで行う。(京都新聞)
■JR貨物列車が脱線 兵庫・網干駅構内 山陽線一部不通
 20日午後4時40分ごろ、兵庫県姫路市網干区和久のJR山陽線網干駅構内で、東京貨物ターミナル発福岡貨物ターミナル行き下り貨物列車(川田靖彦運転士、24両編成)が、駅から西へ約140b離れた分岐器(ポイント)付近を通過中、先頭の機関車が脱線した。衝撃で機関車と貨車をつなぐ連結部分がはずれ、機関車は脱線した状態のまま西へ約600b走って止まった。分離した貨車は自動ブレーキがかかり、機関車の約170b後ろで止まった。運転士にけがはなかった。
 この事故で、山陽線は英賀保−相生間が上下線とも不通。新快速が姫路で、快速が英賀保で上下線が折り返し運転となった。20日午後9時現在、寝台特急など計94本が運休したほか、計21本が13−2分遅れ、約2万8000人に影響が出た。
 復旧は21日午前4時ごろになるという。
 JR西日本とJR貨物の調べでは、現場は緩いカーブ。下り線のレールを移しかえる工事に伴って分岐器を新設する作業を18日夜から始めたため、制限速度が時速40`の徐行区間だった。制限速度を大幅に超えて通過したため、カーブを曲がりきれずに脱線したとみている。運転士には乗務前に制限速度を通知していたという。
 貨物はすべてコンテナで、雑貨や清涼飲料水などを積んでいた。(朝日新聞)
■貨物列車事故 3万7000人影響 JR山陽線復旧
 兵庫県姫路市網干区和久のJR山陽線網干駅構内で20日夕に起きた貨物列車の脱線事故で、不通だった英賀保−相生間が事故から約13時間後の21日午前5時31分に復旧した。JR西日本によると、上下線計101本が運休したほか、寝台特急列車5本を含む計28本が約7時間半から3分遅れ、約3万7000人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
22日■東西線(醍醐−六地蔵)、大原野森林公園 環境アセス おおむね妥当 京都市評価審答申
 京都市環境影響評価審査会(会長・高木興一京都大教授)は21日、同市が建設を計画している地下鉄東西線(醍醐−六地蔵間)と大原野森林公園(仮称、同市西京区)の環境影響評価について、いずれも「おおむね妥当」とする答申を京都市長に提出した。
 このうち、東西線建設計画では、水質、振動、地盤沈下、文化財など9項目について実施。工事にあたっては▽濁水には必要な処理を施す▽騒音を発生する工事はできるだけ昼間に行う▽より低振動型の機器を導入する−などに留意するよう求めた。
 一方、大原野森林公園に関しては、「大量の入園者を見込まない」との前提で「おおむね妥当」と結論づけた。その上で、「オーバーユース(過剰利用)を招くおそれのある施設整備には慎重を期すべき」「貴重な動植物が確認された地域は、手を加えないことを基本とする」などの意見を付け加えた。
 地下鉄東西線は醍醐(伏見区)と六地蔵(宇治市)間の2.4`を延伸する計画で、2004年度に開通予定。
 大原野森林公園は、里山管理や自然観察などの拠点として、西京区大原野石作町の出灰川源流域134fに整備する計画で、来年度の完成を目指している。(京都新聞)
■改革法の承認提案 国労が定期大会
 国労(高橋義則委員長)は21日、東京都内で開いた定期大会で「国鉄改革法を認める」とする運動方針案を正式に提案した。
 国労は一昨年8月「改革法に基づいて推移している現状を承認する」との立場を表明しているが、自民党が今年6月、組合員のJR不採用問題解決に協力する条件として、改革法の承認を大会で機関決定することを要求。国労は問題解決に向け局面を打開するため提案した。(京都新聞)
■のぞみなど5600本を増発 秋のJR臨時列車
 JR旅客6社は21日、秋(10月1日−11月30日)の臨時列車ダイヤを発表した。6社全体で新幹線、在来線合わせて5604本を増発、定期列車を含めた総運転本数は昨年に比べ2%増の13万5470本となる。期間中の利用客は2%減の約2984万人を見込んでいる。
 新幹線は、山陽新幹線の新大阪−博多で11月21−23日の3日間に500系のぞみを1日1往復、東海道新幹線の東京新大阪では300系のぞみを毎週金曜日夜に1往複それぞれ増発。
 長野(北陸)、東北、上越、秋田、山杉の各新幹線も合わせて1日最大37本を臨時運転する。
 在来線は、JR北海道が札幌方面と富良野を結んでいた特急フラノエクスプレスの運転を車両老朽化のため9月で終了、「さよならキャンペーン」の運行を11月1日まで行う。
 西日本は、7月にデビューしたばかりで人気を集めている寝台特急「サンライズエクスプレス」の車両を使った「サンライズゆめ」を広島、下関から東京まで期間中各2本を運転する。
 四国は土讃線阿波池田−大歩危(おおぼけ)でトロッコ列車の運転を、九州は土、日、祝日に特急ハウステンボス(博多−ハウステンポス)の1往復増発などを予定している。(京都新聞)
■トラックに特急衝突 三重、近鉄が一時不通
 21日午後2時20分ごろ、三重県明和町明星の近鉄山田線の踏切内で、同町平尾、無職尾家幸郎さん(69)の軽トラックが立ち往生し、賢島発京都行きの特急(乗客86人)と衝突、軽トラックは約50b引きずられた。尾家さんは車外に逃げて無事、乗客にもけがはなかった。
 衝突のはずみでポイントが故障し、上下線とも約2時間不通となった。(京都新聞)
■改革法承認巡り議論 国労定期大会
 東京都内で21日から始まった国労(高橋義則委員長、2万8000人)の定期大会で、執行部はJRの採用差別問題など一連の粉争の早期解決を目指す今年度運動方針案と「補強案」を提案した。補強案は、「国鉄改革法を認める」ことを初めて明記するとともに、国労という名称を含めて組織のあり方を検討していくとしている。
 提案説明で、宮坂義久書記長は「自主的に態度表明することで事態を打開したい」と述べた。しかし、論議では「改革法に基づいて行われた採用差別も認めるのか」「国労に屈伏を迫るものではないか」などの疑問や批判が相次いだ。(朝日新聞)
■JR貨物に警告 山陽線事故で運輸局
 兵庫県姫路市網干区和久のJR山陽線網干駅で起こった脱線事故で、近畿運輸局は21日、JR貨物の米本亮一・関西支社長に対し、安全確保に万全を期すよう求める岩崎勉局長名の警告書を出し、事故原因の究明と具体的な再発防止策について回答するよう求めた。(朝日新聞)
23日■新名所で優美な舞台 京都駅ビル開業1周年「薪能」
 京都駅ビル開業1周年を記念した「薪能」が22日夜、京都市下京区の同ビル4階・室町小路広場で催され、約3000人が駅ビル名物の大階段に腰かけて、特設舞台で演じられる優美な世界に酔いしれた。
 薪能は、来月11日に開業1周年を迎える駅ビルの記念イベントの第1弾。かがり火を摸した照明に縁取られた舞台で、観世流シテ方の片山九郎右衛門さんらが、歌舞伎十八番の「鴨神」の原拠になっている「一角仙人」を華やかに上演した。
 日中の暑気も和らいだ午後7時半、吹き抜ける風とともに、鼓や苗の音が大階段を包み込んだ。夕涼みをかねて訪れた家族連れや能楽ファンは、仙人が酔い伏し、竜神二人が岩屋から飛び出すクライマックスのシーンに息を飲み、見入っていた。(京都新聞)
■国鉄改革法の承認、先送り 国労大会
 東京都内で開かれていた国労(高橋義則委員長、2万8000人)の定期大会は2日目の22日、今年度運動方針などを決めて閉会した。だが、「国鉄改革法を認める」ことなどを盛り込んだ運動方針の「補強案」は、反対意見が相次いだため、さらに職場討議を継続することになった。「改革法の承認」は、国鉄の分割・民営化に絡むJRの採用差別問題など一連の長期粉争の話し合い解決を目指して、自民、社民、さきがけの3党が設けた実務者による「三人委員会」や運輸省などが、労使の話し合いを仲介する案件の一つとして機関決定するよう求めていた。(朝日新聞)
■JR環状線の信号機消える 大阪駅構内
 22日午後9時6分ごろ、大阪市北区のJR大阪環状線の大阪駅構内で、外回り線の出発用と、内回り線の駅進入用信号機が消えた。駅員が手旗信号で対応したが、同線は外回り線で15分、内回り線で10分の遅れが出た。午後11時になっても復旧せず、外回り、内回り計16本が運休している。(朝日新聞)
24日■仏TGV 世界で”快走” 豪や台湾でも導入計画 速さ重視の設計売り物
 フランス国鉄が誇る世界最高速列車TGVの技術が、韓国や台湾、オーストラリアなどアジア太平洋地域でも引っ張りだこになっている。日本の新幹線より後発のTGVが各国の注目を集める背景について、専門家は政府の強力な受注支援に加え、航空機に類似した技術・設計になっている点を挙げる。
 8月上旬、オーストラリア政府は2003年開業を目指すシドニーとキャンベラ間の高速鉄道にTGVの技術を採用すると発表した。2都市間の270`を最大時速320`、81分で結ぶ計画だ。
 1981年にパリ−リヨン間で開業したTGVの技術が外国で初めて採用されたのは、1992年のスペイン・マドリード−セビリア間。その後パリ−ロンドン(ユーロスター、パリ−ブリュッセル(タリス)と欧州内で路線が拡大した。
 96年には、競合するドイツのICEと「和解」し、台湾の新幹線建設を共同で応札。今後は、米フロリダ州でも採用が有力視されているほか、パリ−バルセロナ−マドリードを結ぶ計画も浮上している。
 TGVの強みについて、ライバルであるJR東日本の佐藤芳彦・運輸車両部長は「拠点間をいかに速く結ぶか、という目的に設計が特化している点だ」と指摘する。
 日本の新幹線は、人口集中地域を通過するため高速であると同時に大量輸送が求められる。新幹線の横幅はTGVより広く、1列車の長さも2倍、乗客定員はTGVの3倍以上だ。
 これに対し、TGVは試験運転で時速515`の世界記録を持ち、443`の新幹線を上回る。シドニー−キャンベラ線のように途中に大都市がない場合、航空機感覚のTGVの方が有利というわけだ。
 佐藤部長によると、次の焦点は中国の北京−上海間で、スピードのTGVと大量輸送の新幹線が競い合っている。(共同 軍司泰史)(京都新聞)
■市バス女性はねる 容疑の運転手逮捕 赤信号を無視? 左京
 24日午前9時50分ごろ、京都市左京区浄土寺下馬場町の白川通交差点で、北進中の岩倉操車場行き市バスが、横断歩道を渡っていた近くの無職橋本初技さん(66)をはねた。橋本さんは、左足の骨を折るなどの重傷を負った。
 川端署の調べや目撃した人の話では、市バスは赤信号を無視して交差点に進入し、橋本さんは青信号に従って横断歩道を渡っていたといい、同署は、業務上過失傷害の疑いで市バス運転手の石島順一容疑者(53)=左京区鹿ケ谷高岸町=を現行犯逮捕するとともに、道交法違反(信号無視)の疑いでも調べている。
 調べに対し、石島容疑者は「乗客や周りの車のクラクションの音に気をとられ、前をよく見ていなかった」と話している、という。
 市交通局の平田嘉輝・自動車部長は「事故防止を進めるなかで、このような事故を起こしたことは誠に残念。事故の内容を十分に調査して防止の徹底を図りたい」としている。(京都新聞 夕刊)
■青信号で横断中…市バスにはねられけが 京都
 24日午前9時55分ごろ、京都市左京区浄土寺下馬場町の白川通で、横断歩道を渡っていた同区浄土寺真如町、無職橋本初枝さん(66)が、京都市バス=石島順一運転手(53)=にはねられ足の骨を折る大けがをした。バスの乗客6人にけがはなかった。
 川端署は、目撃者の証言などから、石島運転手が赤信号無視をしたとみて、同運転手を業務上過失傷害の疑いで現行犯逮捕して事情を聴いている。現場は押しボタン式の信号機があり、橋本さんは信号が青に変わった後、横断していた、という。(朝日新聞 夕刊)
25日■強風の運転規制を緩和 瀬戸大橋線でJR四国
 本州と四国を結ぶJR瀬戸大橋線の列車が、強風の運転規制基準により同大橋上で停止するケースが増えていることから、JR四国(高松市)は24日までに、運転を継続できるよう上り線に限って同基準を緩和することを決めた。28日から実施する予定で、同社は「安全面は確認した」と話している。
 従来の基準では、瀬戸大橋上に設置された風速計6基のいずれかが秒速25b以上の瞬間風速を記録すると、すべての列車が運転停止することになっている。(京都新聞)
■開業70周年 多彩荷市バスまつり 来月20日 JR二条駅前 記念乗車券も クイズ大会 トークショー 忘れ物セール 京都市交通局
 京都市交通局は、市バスが開業して70年になるのを記念するイベント「市バスまつり」を、9月20日にJR二条駅前特設会場(京都市中京区)で開く。
 まつりでは、会場を5つのゾーンに分け、クイズ大会やトークショー、忘れ物セールなどの催しを多彩に行う。
 このうち、ステージゾーンでは、午前10時に市消防音楽隊の演奏で幕開け。市バス○×クイズ大会やぬいぐるみ劇「ドラえもん」、重要無形文化財「吉祥院六斎念仏踊り」、市田ひろみさんのトークショーで盛り上げる。
 ファミリーゾーンでは、会場内に設ける歴史演芸館で古典落語を上演。ミニ電車を走らせる。また、コミュニケーションゾーンでは「お忘れ物セール」と題して、乗客が市バスや地下鉄などに置き忘れたかさやカメラ、貴金属などを安く販売する。
 交通局では、これに合わせて市バス70周年記念乗車券・カードを発売する。乗車券は市バス220円券の2枚つづり(400円)で9月1日から。カードは市バス専用1日乗車カード(700円)で9月20日から発売する。
 市バスは、1928年5月に、出町柳−植物園間(2.5`)で営業を開始したのが始まり。(京都新聞)
■踏切で高校生はねられ死亡 奈良・香芝の近鉄線
 24日午後7時45分ごろ、奈良県香芝市田尻の近鉄大阪線大阪教育大前4号踏切(警報機、遮断機付き)で、若い女性が名古屋発難波行き特急電車にはねられ即死した。特急が現場に約20分間停車したほか、上下10本が最高で16分遅れた。大阪線と接続する奈良線も影響を受け、午後10時過ぎまで、ダイヤが乱れた。高田署の調べによると、女性は同県北葛城郡内の高校2年生(17)。運転士が遮断機をくぐり抜けて踏切内に入る姿に気づき、急ブレーキをかけたが間に合わなかったらしい。(朝日新聞)
■朝の東海道線乱れる 愛知県内で信号故障
 25日午前4時40分ごろ、愛知県葉栗郡木曽川町のJR東海道線木曽川駅構内で信号が故障し、一時、列車が運行できなくなった。約1時間後に復旧したが、この影響で、名古屋方面からJR京都駅に到着する急行列車2本が約1時間、普通列車3本が最大で約30分遅れた。(京都新聞 夕刊)
26日■検索ラークラク 旅の計画スーイスイ 時刻表のCD-ROM相次ぎ発売
 パソコンで読み出すCD-ROM版の時刻表の発売が相次いでいる。慣れていないと乗り換え列車を見つけにくい雑誌の時刻表に比べ、検索ソフトのおかげで簡単にわかるのが特徴。一方で、たびたび変更される列車ダイヤに対応した更新作業が必要だ。
 JTBが6月に発売したのが「ダイヤナビ」。雑誌の時刻表は1000nもあるが、これはCD-ROM1枚。JR全列車のほか、雑誌に収録されていない全私鉄全列車も収録し、出発地・日時・目的地などを指定すれば、乗り換え列車や運賃が表示される。1万5000円もするが、製作した7000本は企業を中心にすでに4000本以上が売れたという。
 札幌のソフトウェア会社「ヴイ・アイ・ビー」も「調べ太郎」を開発。4月に別の販売会社を通じて発売した。時刻表のデータベースに徹し、検索機能を既存のソフトに任せる設計にして価格を3980円に抑えた。約2万本が売れたという。末田徳昭社長は「ダイヤとソフトの更新を、年に4回、9000円で出来るようにする。1年通じてみれば雑誌の時刻表を毎月買うより安いはず」と話す。
 日立情報システムズも「ハイパーダイヤ」を5月に発売した。9800円で、年4回のデータ更新を無料にした。第二営業部の森口洋さんは「検索が速い。特急列車だけなら、携帯情報端末にもデータを入れられる」と利点を訴える。外国のCD-ROM時刻表もある。神戸でパソコンソフトの輸入などをしている野村技術士事務所は、ドイツ鉄道(民営化されたドイツ国鉄)が監修したヨーロッパ全域の時刻表を昨夏から発売している。
 日本で月刊の時刻表の発行が始まったのは、新橋−横浜間に最初の鉄道が開通してから22年後の1894年。大型の時刻表は毎月数十万部以上売れている。(朝日新聞)
■被害の女性が死亡 左京の市バス事故
 京都市左京区の白川通で24日、横断歩道を歩いていて市バスにはねられ重傷を負った近くの無職橋本初枝さん(66)が25日午後、骨盤骨折による出血性ショックのため収容先の病院で死亡した。
 川端署の調べでは、現場は押しボタン式信号のある交差点で、橋本さんと知人の女性(68)がボタンを押したが、市バスは信号が変わったのに気づかずに交差点に進入したといい、同署は近く、市バスの石島順一運転手(53)を業務上過失致死容疑で書類送検する。(京都新聞 夕刊)
27日■踏切付近で貨車が脱線 東広島の山陽線
 26日午後11時55分ごろ、広島県東広島市八本松町宗吉のJR山陽線中山第三踏切付近の上り線で、貨物列車(21両編成)の2両目貨車が脱線した。けが人はなかったが、山陽線は西条−瀬野間が上下線とも不通になり、JR西日本は27日早朝から代行バスを走らせた。
 下り線は午前7時50分に復旧。上り線も同10時50分に運転を再開した。JR西日本広島支社によると、呉線を含め計95本に遅れ・部分運休が出て計約3万2000人の足が乱れた。
 脱線した列車は新南陽貨物ターミナル(山口)から新座貨物ターミナル(埼玉)に向かっていた。同支社が脱線の原因を調べている。(朝日新聞 夕刊)
28日■4万人に避難勧告 水戸
 台風4号の影響による記録的豪雨は28日も東日本から北日本にかけて降り続き、各地でJR各線が運転を見合わせたほか、水戸市を流れる那珂川では水位が上がり、洪水の恐れがあるとして同市は同日午前、地域住民約4万人に避難勧告を出した。
 雨は栃木、福島両県では小康状態となったが、関東南部から静岡県の上空には活発な雨雲がかかっており、気象庁は、東日本から北日本にかけての広い範囲で29日にかけて、局地的に1時間に50−80_の激しい雨が降る恐れがあるとして警戒を呼び掛けている。
 気象庁によると、前線が日本海から近畿地方を抜けて九州南部にかけて停滞。前線に向かって日本の東海上にある高気圧と台風4号の間を通って南から暖かく湿った空気が入り込んでいる。このため東日本南岸で積乱雲が発達し一時的に激しい雨が降り、神奈川県小田原市付近で、レーダーで推定した28日午前7時までの1時間雨量が100_を超え、静岡県熱海市で63_を記録した。
 同日午前9時までの24時間雨量は栃木県矢板市で404_、静岡県富士宮市で319_に達し、栃木県北部の降り始めからの総雨量は800_を超えた。
・新幹線一時ストップ
 台風4号の接近に伴う大雨の影響で28日、東海道新幹線やJRの在来線、高速道路などの交通機関は朝から運転見合わせや通行止めが相次ぎ、混乱が続いた。東海道新幹線は熱海新富士間などで運転を一時ストップ。運転再開後も時速70`の徐行運転が続き最大約1時間20分の遅れが出た。東北新幹線も那須塩原−郡山間で時速70`の徐行運転となった。(京都新聞 夕刊)
■JR16線で不通の区間
 東日本のJR線は、山間部を中心に、雨量が運転をストップさせる規制値を上回る駅が相次ぎ、28日の早朝から東北、東海道、中央など計16線で不通区間が出た。新幹線も東海道が神奈川県内で一時止まったほか、東北新幹線も福島県内などの徐行による影響で遅れている。
 このうち中央線は、山梨県の大月駅で新宿発松本行きの「スーパーあずさ15号」が、鳥沢駅では「かい119号」が28日午前1時ごろから停車。計約500人の乗客は車中で一夜を明かし、午前9時ごろから、JRが用意したバスでやっと、目的地へ向かって移動した。
 東海道新幹線は神奈川県小田原市内などの大雨で、始発から新横浜−新富士間で運転を見合わせ、上下41本が最高で約1時間半遅れた。東北新幹線は阿武隈川などの増水で、那須塩原−郡山間で時速70`の徐行を行っており、約5分の遅れが出た。(朝日新聞 夕刊)
■国内初の新交通システム開業 広島
 国内初の短距離新交通システム「スカイレール」が28日、広島市安芸区の丘陵地に開発された住宅団地と最寄りのJR瀬野駅間1.3`を結んで開業した。
 新方式はワイヤロープで動く懸垂型の簡易モノレール。急傾斜地をつなぐことが可能なうえ、建設費は通常のモノレールの半分で済むという。現地は最大15度のこう配があり、25人乗りのゴンドラをコンピユター制御で5−10分間隔で無人運転する。運賃は大人150円、小人80円。
 スカイレールサービス(広島市、伴藤功社長)が1996年12月に着工。当初は今年4月に開業の予定だったが、建設中の昨年8月6日に作業用ゴンドラが暴走し、作業員9人が死傷する事故が起き、約4ヵ月遅れの開業となった。事業費は約62億円。
 この日午前11時からJR瀬野駅に接続するスカイレール「みどり口駅」などで開通記念式典や発車式があり、約150人が開業を祝った。(朝日新聞 夕刊)
29日■電車と衝突 車の3人死傷 大阪、阪急京都線踏切
 28日午後零時20分ごろ、大阪市淀川区木川東三丁目の阪急京都線踏切で、梅田発河原町行き普通電車(7両)と大阪府枚方市山之上、田中潔子さん(63)の乗用車が衝突した。車は約200b引きずられて大破。車内に田中さんと二女の淀川区木川東、大星宏子さん(33)、大屋さんの長男海斗ちゃん(2つ)が閉じ込められた。3人は救助されたが、田中さんと海斗ちゃんの2人は、出血性ショックなどのため間もなく死亡、大星さんも顔を強く打つなど重傷。電車の乗客約150人のうち、大阪市住之江区の女性(21)が右肩を打って軽いけが。
 淀川署の調べによると、現場は警報機と遮断機のある踏切。
 この事故の影響で、京都線の特急上下計16本が運休、一部電車が淡路駅と河原町駅間で折り返し運転するなどダイヤが大幅に乱れた。同日午後4時には平常ダイヤに戻ったが、約3万6500人に影響が出た。
 現場は同線南方駅西約500b。(京都新聞)
■阪急電車衝突 車の3人死傷
 28日午後零時20分ごろ、大阪市淀川区木川東三丁目、阪急京都線の宮操筋踏切(警報機・遮断機付き)で、大阪・梅田発京都・河原町行きの普通電車と乗用車が衝突した。乗用車は大破し、電車に約200b引きずられて止まった。運転していた大阪府枚方市山之上一丁目の田中潔子さん(63)ら3人が車内に閉じ込められ、大阪市消防局のレスキュー隊が救出したが、田中さんと孫の大星海斗ちゃん(2つ)=大阪市淀川区木川東二丁目=が間もなく死亡し、海斗ちゃんの母親の宏子さん(33)が意識不明の重体。乗客約150人のうち1人が急停車の際に肩を打って軽いケガをした。(朝日新聞)
■首都圏で震度4 新幹線影響も
 29日午前8時46分ごろ、東京湾を震源とする地震があり、東京都千代田区、横浜市などで震度4を観測した。気象庁によると、震源の深さは約70`、地震の規模はマグニチュード5.4と推定されている。東京で震度4を観測したのは、1993年10月の東海道はるか沖の地震以来、5年ぶり。この地震の影響で東海道新幹線や東北新幹線などが一時運転を見合わせた。
 このほか主な地点の震度は次の通り。
 震度4=木更津市、伊豆大島町、茅ヶ崎市、熱海市、震度3=千葉市、柏市、成田市、東京都杉並区、八王子市、国分寺市、川崎市、横須賀市、相模原市、静岡市、甲府市。
 東京湾を震源とする地震の影響で、午前8時46分ごろ、東海道、東北、上越、長野の各新幹線の送電が一部区間でストップした。JR東海によると、東海道新幹線は東京−熱海間で、午前9時過ぎまで運転を見合わせた。「こだま407号」が約20分遅れたのを最高に、計16本に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
30日■東北、上越線復旧に1ヵ月 JR、590本運休
 大雨の影響により、東北地方のJRは岩手、山形、福島を中心に29日午後もダイヤの乱れが続いた。JR東日本のまとめによると、同社管内では新幹線と在来線合わせて約590本が運休、約23万5000人に影響が出た。
 在来線は29日午後10時現在で東北線黒磯−白石間、上越線渋川−越後中里間、水郡線水戸−郡山間、磐越西線郡山−猪苗代間など13線が運転を中止。このうち東北線と上越線は線路が崩れた土砂に埋まっていて、復旧までに約1ヵ月かかるという。
 東北新幹線は、河川増水のため那須塩原−郡山間で終日時速70`の徐行運転をしたほか、一時東京−盛岡間の全線で運転を見合わせた。山形新幹線は板谷−関根間で雨量計が規制値に達したため、午後4時以降、福島−山形間の運転をすべて中止。両新幹線合わせて23本が運休した。(京都新聞)
■JR東北・上越線 復旧に1ヵ月
 大雨の影響で、東北線の黒磯(栃木県)−新白河(福島)間と群馬県内の上越線・水上−土合間で、100b以上にわたる路盤の流失などが確認され、復旧までに1ヵ月ほどかかることが、JR東日本の調べで29日わかった。幹線の不通期間としては異例の長さで、同社は折り返し運転や長距離列車のう回を検討している。両区間とも27日から不通になっていた。(朝日新聞)
31日■JR追加負担削除せず 衆院旧国鉄債務特別委で首相 法案理解求める
 衆院の旧国鉄債務特別委員会が31日開かれ、小渕恵三首相や宮沢喜一蔵相、川崎二郎運輸相らが出席。約28兆円に上る長期債務の処理法案に関して総括質疑を行った。
 この中で小渕首相は、債務処理について「国鉄改革の総仕上げを行う上で避けては通れない。次の世代に先送りすることは何としても回避しなければならない」と述べ、法案への理解を求めた。
 また、JR各社に対して年金関連の費用の追加負担を求めていることには「特定企業のための福利厚生の負担を一般国民の負担にすることは不適当」として、JR負担の法案からの削除は念頭にないことを明らかにした。自民党の衛藤晟一氏の質問に対して答えた。
 民主党の細川律夫氏は、1987年に土地売却の凍結が閣議決定されたことが債務の増大につながったと指摘。これに対して川崎運輸相は「急激に高騰した地価の抑制は国家的な緊急課題だった」と述べて、債務の増大はある程度やむを得ない部分があったとの認識を示した。(京都新聞 夕刊)
■こだま一時停止 山口で異常音
 31日午前8時20分ごろ、JR山陽新幹線の岡山発博多行きこだま565号(6両編成)が山口市内を走行中、先頭車両の床下付近で「ドーン」という異常な音がしたのに運転士が気付き、小郡駅構内で停車した。
 同駅で点検したが、異常が認められなかったため、19分遅れで運転を再開した。山陽新幹線は一時、上下線とも現場付近で徐行運転をした。
 上下3本が最大19分遅れ、乗客約1000人に影響が出た。
 JR西日本は、何か物がぶつかった可能性も含めて原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■山形新幹線は全面運休 在来線も乱れ拡大
 大雨によるJRなど交通機関への影響は31日も朝から続き、東北地方では山形新幹線が始発からすべての運転をストップ、在来線の不通区間も拡大し、まひ状態に陥った。
 新幹線は、山形新幹線が前日に引き続き始発からすべての運転を中止し計33本が運休。秋田新幹線も午前11時までに上下10本が運休した。上越、長野(北陸)、東海道の各新幹線はダイヤ通り運転した。
 在来線は午前10時半現在、24線が運転を見合わせた。うち吾妻、水郡、磐越東、仙石、気仙沼、石巻、陸羽西、山田、大船渡、釜石、岩泉、北上、只見の13線は全区間が止まったほか、東北線は不通区間が蒲須坂−盛岡間まで拡大し、終日再開できない見通し。
 高速道路は午前10時45分現在、東北自動車道下り矢板−白河間、磐越自動車道上り船引三春−小野間が通行止めとなった。(京都新聞 夕刊)
■環境定期券”発車” 休日は家族も全線 100円に 来月20日 京阪宇治交通 マイカー減らしへ
 近畿運輸局は31日、京阪宇治交通(枚方市)が申請していた「環境定期券制度」を認可した。通勤定期券を持つ人とその家族が土・日曜日と祝日、盆・年末年始に路線バスを利用する場合、乗車運賃を均一100円(子供40円)に割り引く制度で、行楽地などのマイカーを減らし、環境保全に役立てるという。西日本では初めての導入。9月20日から運用する。
 環境定期券は、同社の関西国際空港リムジンバスとその連絡便を除く全線で利用でき、現行運賃160円から560円をすべて一律100円にする。降車時に通動定期券を乗務員に見せ、割引運賃を支払うシステムで、利用できるのは、家族であれば無制限。定期券の区間外でも利用できる。
 同社は宇治市や城陽市、八幡市、枚方市などで路線バスを運行。路線距離計274`の間には、天ケ瀬ダム、平等院、万福寺(いずれも宇治市)などの観光地があり、休日などは交通が混雑する。同制度は、行楽地の混雑を緩和し、マイカーの排ガス削減に役立てるとともに、休日の路線バス需要の拡大を目指している。
 環境定期券制度は、神奈川県、東京都、岩手県などですでに7社が実施している。(京都新聞 夕刊)
■京阪宇治交通 バス利用増へ 「環境定期」認可
 近畿運輸局は31日、マイカーよりバスを利用してもらおうと京阪宇治交通(京都府宇治田原町)が申請していた「環境定期券」の新運賃を認可した。通勤定期利用者と家族が土日・祝日や年末年始などに定期券を見せると、区間外の路線でも大幅割引運賃で乗車できる制度。マイカーの走行量を減らし地球環境保全を目指しており、認可されたのは西日本で初めて。
 新料金は乗車距離に関係なく一律で大人100円、小人50円(現行料金は160−560円)。京都府南部や大阪府東部を中心に営業する同社路線のうち、関空リムジンとリムジン連絡便を除く全線で適用される。9月20日にスタートする。(朝日新聞 夕刊)