1998(平成10)年 4月


1日■2階建て車輛寄付編はハイに 出町柳−淀屋橋間 全特急に一両連結 京阪(京都)
  ■京都市人事(抜粋)(朝日)
  ■京都市バス 乗客ほったらかし口論 運転手30分間も 東山 25人待ちきれず下車(京都)
  ■バス 海峡渡初め 試験走行、3日だけ(朝日)
2日■雪で中央線など不通 列車ホテルに840人(京都)
  ■吹田でJRと警察 「線路に車」連絡不手際 特急止められず接触(京都)
  ■京都市バス運転手口論 交通局が謝罪会見(京都)
  ■京都市の人事異動(抜粋)(京都)
  ■中国版新幹線の受注を狙え 元首相級、セールス団長に 競争相手は仏と独(朝日)
  ■京都市 係長級以上1284人異動 新設服務監に友広氏 信頼回復と環境に重点(抜粋)(朝日)
  ■点検の作業員 はねられ死亡 京阪三条駅南の線路(京都)
  ■甲信地方は雪 列車ホテルも(京都)
  ■112本に遅れ 2万人影響 近鉄大阪線(朝日)
  ■非行対策官がはねられ死亡 東京・地下鉄(朝日)
3日■地球環境委を設置 JR西日本(京都)
  ■スリ逮捕でお手柄運転手に感謝状 七条署(京都)
  ■回送電車にはねられ保線作業係員が死亡 京阪三条駅(朝日)
  ■山陽電特急8本運休 車両故障で(朝日)
5日■新幹線 トンネル(新関門)で停止 2時間半 2列車、800人缶詰め 漏水で停電か(京都)
  ■窓 地下鉄東西線もっとPRを 右京区・川本 一男(無職・76)(京都)
  ■山陽新幹線 新関門トンネルで立ち往生 海水漏れ架線停電 計800人が2時間半(朝日)
  ■新幹線停電 内壁はがれ漏水か JR西日本 142トンネル点検へ(朝日)
  ■新幹線立ち往生 室温上昇、乗客じりじり 薄暗い中 蒸し風呂状態 「説明が不十分」(朝日)
6日■トンネルにコンクリ片 山陽新幹線停電事故 漏水個所から落下?(京都)
  ■明石海峡大橋 定期バス運行始まる 神戸の動物園 徳島へ動物贈る(朝日)
  ■瀬戸大橋では10年記念SL(朝日)
  ■漏水の逃げ道詰まる? 新幹線停電 内壁に砂利、水圧上昇(朝日)
7日■停電2日前に漏水確認 新関門トンネル 新幹線立ち往生 補修の必要認識(京都)
  ■京名所巡回の市バス 接触事故、7人けが 東山(京都)
  ■新幹線の停電 2日間、漏水確認 JR西日本 「緊急でない」と判断(朝日)
  ■声 だだっ子SL今も夢で再会 名古屋市 大橋 欽一(無職 71歳)(朝日)
  ■橋げた落下損賠訴訟 広島市、控訴へ(朝日)
9日■列車内痴漢許さん 滋賀県警鉄道警察隊 JR草津駅で啓発活動(京都)
  ■円山・シダレザクラの 3代目は愛らしく 新二条駅交通広場 「名木に」と期待(京都)
  ■東京駅でも偽1万円札 大阪・福岡と同一か(朝日)
  ■貨物列車が故障停止 始発からダイヤ乱れ JR長岡京駅(京都)
10日■来春の新規採用 JR西日本は630人 今年度並み(朝日)
  ■瀬戸大橋を走った10年 与島で式典(朝日)
  ■羽田−東京駅30分 地下鉄浅草線に「新駅」 都交通局構想(朝日)
11日■営団地下鉄債権放棄へオウム被害者救済で(京都)
  ■JR西日本 運輸省OBを役員に 補佐役求め苦肉の選択(朝日)
  ■奈良市内の渋滞緩和へ郊外と市内を結ぶシャトルバス運行 5月までの日・祝日(朝日)
  ■夢運び走る ペイント列車 続々登場(朝日)
  ■営団、債権放棄を正式表明 オウム破産で(朝日)
  ■車両点検に超過勤務手当 神戸市交通局(朝日)
12日■東北新幹線 走行中 緊急ブレーキ 上野−東京間立ち往生 8万人に影響(京都)
  ■特急にはねられ即死 向日市の阪急踏切(京都)
  ■遮断機くぐった女性 特急にはねられ死亡 向日の阪急踏切(朝日)
  ■新幹線、緊急ブレーキ 東北・上越・長野 50本運休 8万人に影響(朝日)
14日■修学旅行生「おこしやす」 JR京都駅 琴の演奏で歓迎(京都)
  ■市バスが追突 乗客2人けが 上京で乗用車に(京都)
  ■市バス内で転倒けが 左京で小1男児(京都)
  ■青鉛筆(朝日)
  ■京のバス もっと便利になるよ 優先施策の導入を提言 立命大ゼミ生ら白書(京都)
  ■電車が木箱はね停車 JR線、桃山駅構内(京都)
15日■ナノハナ畑 観光客の人気 トロッコ亀岡駅(京都)
  ■窓 私鉄全路線の完乗あと一歩 宇治市・松田 憲生(会社員・27)(京都)
  ■普通電車が急停車 近鉄京都線向島駅(京都)
  ■新関門トンネル 漏水現場を公開 「とい」を新設し補修(京都)
  ■洛中洛外(京都)
16日■USJ中核の区画整理事業提案のコンペ実施(京都)
  ■乗務員の氏名掲示 宣言文も「お客様を大切に」 京都市交通局(京都)
  ■新駅周辺開発 コンペ方式で 大阪・此花区(朝日)
  ■債務問題で協力要請(朝日)
  ■起訴事実を運転手認める 神鉄脱線初公判(朝日)
17日■中国版新幹線受注へレール 日中鉄道交流で協定(京都)
18日■市バス70周年 記念トラフィカ京カード発売へ(京都)
  ■電車にはねられ即死 阪急西京極駅、自殺か(京都)
  ■トンネルの安全強化へ JR西日本(朝日)
  ■GWの指定席予約 2日と5日ピーク(朝日)
  ■声 格好良いSL 陰には血と汗 兵庫県 奥野 博實(国鉄OB 65歳)(朝日)
  ■2000dの鉄橋を移動 阪神電鉄 ジャッキで4b横へ(京都)
  ■落雷で阪急のダイヤ乱れる 京都線の特急など運休(京都)
  ■信号所に落雷 ダイヤ乱れる 阪急京都線(朝日)
19日■特急きょうも運休 阪急落雷(京都)
  ■世界乗り物旅情 マレー半島縦断鉄道 象の長い鼻をたどって(京都)
  ■特急、きょうも運休 落雷の阪急京都線(朝日)
21日■地域の安全守る拠点 二条駅前交番が完成 山陰線高架下(京都)
  ■タイムアングル 転車台 直角に曲がれぬ電車 人力で方向転換(朝日)
22日■8月下旬運休JR舞鶴線 代替バス1日51本 ダイヤ発表(京都)
  ■修学旅行生「ああ行っちゃった」 特急列車、停車せず JR北陸線(朝日)
  ■大阪市営地下鉄の職員2人懲戒免職 覚せい剤所持容疑で(朝日)
23日■地下鉄駅で住民票取れます 2ヵ所に証明書窓口 四条、竹田 京都市、来月から(京都)
  ■滋賀・愛知で震度4 新幹線が停電、一時止まる(朝日)
  ■新幹線に飛び込む JR京都駅 男性重体 1万2000人に影響(京都)
  ■新幹線京都駅のホームで飛び込み 男性重体(朝日)
24日■窓 バス代支払い方法改善願う 東京都・林 和子(主婦・55)(京都)
  ■地震発生情報 列車に伝達へ 京阪神のJRで導入(朝日)
  ■泉北鉄道運賃 来月値上げへ(朝日)
  ■米国博物館探していた 山陽電鉄で見つかる(朝日)
25日■市バスに追突 車の2人死傷 東山(京都)
  ■国鉄処理法案 継続審議を検討(朝日)
  ■「痴漢」許せない JR奈良線 男子高校生お手柄 山陰線でも逮捕(朝日)
  ■停車中のバスに追突 乗用車の男性が死亡 東山区の府道(朝日)
  ■声 車窓楽しんだ各駅停車の旅 浜松市 鈴木 康司(パート 64歳)(朝日)
  ■GW 始まった人は「行ってきまーす」 関空など出国次々 「まだ」の人も多いようで JR京都駅混雑なし(京都)
26日■タヌキはねて新幹線遅れる 大津(朝日)
  ■大阪の地下鉄駅 使いやすく 女性グループが活動をビデオに 施設点検、市とも交渉(朝日)
27日■北陸トンネル内で漏水 壁変色、硫黄臭放つ JR(京都)
  ■「鳥害」相次ぎ 新幹線困った 架線接触で停電 線路に白鳥、急停車(朝日)
28日■トイレない列車 我慢できない JR紀勢・阪和線など 近畿行監局 異例の改善要求(京都)
  ■パセオ・ダイゴローの市醍醐交流会館 東西線開通で魅力増す ホール稼働率倍以上の伸び(京都)
  ■東西線延伸を許可 六地蔵−醍醐間 運輸審議会が答申(京都)
  ■京都地下鉄東西線 延伸免許適当と答申(朝日)
29日■窓 駅利用者の声 採用に感謝 三和町・岡部 孝作(無職・74)(京都)
  ■特急「なは」 89分遅れる 機関車が故障(朝日)
30日■GW、列車も車もスーイスイ 観潮船盛況(朝日)
  ■東海道新幹線の線路 ボルト25本外される 始発前に発見 岐阜・関ケ原町(京都)
  ■信楽高原鉄道事故 遺族らが報告・提言の本 日米欧の制度を比較 鉄道安全の道しるべに 無念の思い、二度と… 「独立した調査委を」(京都)
  ■新幹線 線路ボルト抜かれる 関ケ原 25本、敷地内侵入 岐阜県警 往来妨害容疑で捜査(朝日)
  ■新幹線ボルト事件 脱線していたら… 「恐ろしい」住民口々に(朝日)



1日■2階建て車輛寄付編はハイに 出町柳−淀屋橋間 全特急に一両連結 京阪
 京阪電鉄は31日、出町柳−淀屋橋間を走る8000系特急列車のすべてに、ゴールデンウイークが始まる4月29日までに、2階建て車両の「ダブルデッカー車」を1両連結する、と発表した。
 ダブルデッカー車は、車両の中央部が2階建てで、階上部からは普段とおもむきの違った眺めが楽しめる。これまで8000系特急の11編成中、6編成に1両ずつ配備されていたが、乗客の評判がよいため全列車に連結する。
 京阪では「連休の京都−大阪間の移動で、小旅行気分を味わってもらえる」とPRしている。また、今回の増結を記念して、出町柳−七条間と京橋−淀屋橋間を自由に乗り降りできる記念乗車券(1000円)を、4月1日から発売する。(京都新聞)
■京都市人事(抜粋)
 京都市は31日、退職者人事を発表した。市長部局と消防、交通、上・下水道の各局で計182人が退いた。内訳は局長級21人、部長級23人、課長級71人など。課長級以上の退職者は次の通り。
 【交通局】管理本部企画総務部財務課担当課長 荒木和博▽同経営推進課担当課長 中村修二▽自動車本部営業部洛西営業所長 山田幹夫▽高速鉄道本部管理部調整管理課担当課長 赤井啓二▽同 粟津穆▽同 属谷英樹▽高速鉄道本部管理部計画課担当課長 竹内保▽高速鉄道本部営業施設部烏丸線運輸事務所長 彦惣輝夫▽同施設課長 西沢市三▽同車両課長 小高純▽同車両課担当課長 山口裕▽国電気課長 岡田茂久(朝日新聞)
■京都市バス 乗客ほったらかし口論 運転手30分間も 東山 25人待ちきれず下車
 京都市バスの運転手が31日夜、京都市東山区の交差点で、乗客25人を車内に残したまま、勝手にバスを離れ、別のワゴン車の男性と約30分間、口論していたことが、1日分かった。バスの乗客は結局、待ち切れずに他のバスなどで目的地に向かったといい、市交通局は「お客無視の私ずべき行為だ。申し訳ない」と、平謝りしている。
 市交通局などによると、31日午後8時ごろ、京都市東山区の四条通東大路交差点で、左折中の綿林車庫行き京都市バスの運転手(31)=烏丸営業所所属が、前方のワゴン車にクラクションを鳴らしたことをめぐってトラブルとなり、運転手はバスを降り、ワゴン車を運転していた男性(41)と口論となった。
 口論はバスを東大路通の道路わきに止めたまま約30分間続き、この間、乗客25人は車内に放置された。市交通局によると、途中で運転手はバスに戻り「こんなことになったので降りてください」と指示したといい、乗客は別のバスやタクシーに乗り換えた。
 口論は、松原署員が駆けつけ、2人から事情を聴いて収まった。
 バスの乗客の女性は「市バスの不祥事が多い中で、客をほったらかしにしておくとは非常に無責任」と憤慨していた。
・厳しい対処考える
 平田嘉輝・京都市交通局自動車部長の話 お客を無視した行動で、恥ずべきことだ。服務規程に反するので、懲戒処分など厳しい対処を考えている。一部の不適格者のために市民の信頼を失うのは残念でならない。あらためて、乗務員の教育を徹底したい。(京都新聞 夕刊)
■バス 海峡渡初め 試験走行、3日だけ
 明石海峡大橋の開通翌日の6日から大橋を使って営業を始めるバスが1日、大橋上を初めて試験走行した。開通まであと4日。バス運転手たちに許されているのは3日までの3日間だけ。「開通前の工事中の道路」(本州四国連絡橋公団)のため、時速30`以下の低速だったが、初めて大橋の感触をハンドルで確かめた。
 この日、西日本ジェイアールバスのバスは、午前8時過ぎに大阪市北区の営業所を出発。JR舞子駅そばにあるため上下各約200便がとまるバス停「高速舞子」を通過し、午前10時に大橋を渡った。
 大橋を経由する新路線バスは10社が営業し、263往復のバスが行き交う。瀬戸大橋のような鉄道併用橋と違い、道路単独橋のため、鉄道に代わる公共交通機関として期待がかかっている。(朝日新聞 夕刊)
2日■雪で中央線など不通 列車ホテルに840人
 甲信地方の冬に逆戻りしたような降雪や寒さのため、JR中央線と篠ノ井線は各地で架線が凍り付き、1日午後8時25分ごろから甲府−松本間の上下線が不通になるなど、ダイヤが大きく乱れ、約2800人が影響を受けた。復旧のめどは立っていない。
 JR東日本によると、午後8時25分ごろ、長野県茅野市の中央線青柳駅付近で、新宿発松本行きの特急あずさ65号が立ち往生。さらに午後9時13分ごろには、山梨県内の中央線小淵沢駅を出た上り普通電車が架線の電圧降下で動けなくなり、上下線とも運転を見合わせた。
 中央線の甲府−塩尻間では、止まった列車計10本の乗客約1600人をバスやタクシーで代替輸送したが、甲府、小淵沢、塩尻の3駅では列車内に乗客計約840人を泊めるという。(京都新聞)
■吹田でJRと警察 「線路に車」連絡不手際 特急止められず接触
 1日午前3時半ごろ、吹田市元町のJR吹田駅から南約100bの線路沿いで、乗用車が道路わきのガードレールとフェンスを突き破って線路内に停車、約20分後に走ってきた東京発高松行きの寝台特急「瀬戸」と接触した。車には男女2人が乗っていたが、逃げ出して無事。特急の乗客ら約110人にもけがはなかった。しかしこの事故で、吹田署とJR西日本の連絡が混乱、運転士に列車を止める指示が出せなかったことが分かった。寝台特急は、警察官が運転手を取り調べ中に接触事故を起こしていた。
 吹田署員が現場で2人を事情聴取したが2人とも泥酔状懸で、パトカーをけるなどしたため器物損壊の現行犯で大阪府摂津市別府、無職中道保行容疑者(24)、過失往来危険の現行犯で運転していた同市南別府町、無職藤田照美容疑者(44)を逮捕した。
 吹田署によると、通行人の通報で同日午前3時35分ごろ、署員が現場に到着。車に乗っていた2人を取り押さえる一方、同署を通じてJRに電話した。
 しかし、近くの吹田駅は応答がなく、隣の岸辺駅へ連絡。JR西日本によると「吹田駅員に吹田署に電話するよう伝えてほしい」という内容だったという。
 同署に電話した吹田駅員は「現場に来てほしい」と指示され、運転士に状況を知らせられないまま約100b離れた現場へ。直後の同56分ごろ、寝台特急が線路内の車と接触した。
 この間、現場の警察官2人は、中道容疑者を取り調べており、発煙筒をたいて運転士に知らせるなどの措置を取っていなかったという。(京都新聞)
■京都市バス運転手口論 交通局が謝罪会見
 京都市バスの運転手(31)が路線バスを運行中、乗客約25人を車内に残したまま、他の車の運転者と車外で口論し、結局は乗客をバスから降ろした問題で、京都市交通局の平田嘉輝自動車部長が1日、京都市役所内で記者会見し、「公共交通機関の運転手として、言語道断の行為だ。乗客のみなさんには本当に申し訳ないことをした」と、改めて陳謝した。
 平田部長は「市バスの運転手は乗客を安全に、早く運ぶのが最優先の仕事だ。いかなる理由があっても、乗客に無断でバスを離れたのは言語道断で、信じがたい行為だ」としたうえで、「乗客をはじめ市民のみなさんには深くおわび申し上げる」と、頭を下げた。
 口論の末、勝手にバスの運行を放棄した運転手の処分については、平田部長が「服務規定に基づいて、2日から1週間の自宅謹慎とした。事情を聴いたうえで懲戒処分を検討する」と説明した。
 一方、バスの運転手と口論になった男性は「市バスに何度もクラクションを鳴らされ、乱暴な運転だと思った。運転手が降りて追いかけてきたのには驚いた」と話していた。(京都新聞)
■京都市の人事異動(抜粋)
◇交通局◇
 【課長級】企画総務部職員課長(文化市民局文化企画課長)水口重忠▽同財務課担当課長(管理本部企画総務部財務課担当課長補佐)山崎伸清▽同経営推進課長(同経営推進課担当課長)石崎了▽同経営推進課担当課長(総合企画局政策企画室担当課長補佐)西居智司▽同・京都市交通局協力会派遣(自動車本部烏丸営業所副所長)和田良一▽同研修所長(同業務技術部管理課長)山川和彦▽自動車部営業課長(同自動車課担当課長)前田文男▽同運輸課長(自動車課長)中西忠▽同担当課長(経営推進課担当課長)関本俊雄▽同技術課長(自動車本部整備課長)西村新一▽同烏丸営業所副所長・庶務係長(経営推進課担当課長補佐)木下嘉造▽同洛西営業所長(同)高家孚
 高速鉄道部営業課長(高速鉄道本部計画課課長補佐)岡崎弘▽同担当課長・京都地下鉄整備株式会社派遭(高速鉄道本部調整管理課担当課長補佐)近藤茂利夫▽同担当課長・京都高速鉄道株式会社派遣(同電車課担当課長補佐)上野精一▽同・同(同電車課長)村上廣一▽同計画課長(同計画課担当課長)久保田敏和▽同担当課長・計画係長(管理本部財務課担当課長補佐)安藤隆▽同(採用)清水信生▽同運輸課長(高速鉄道本部東西線運輸事務所長)真下武▽同烏丸線運輸事務所長(同調整管理課担当課長)戎明喜▽同東西線運輸事務所長(同電車課課長補佐)澤田勇▽施設部施設課長(同調整管理課担当課長)山中治夫▽同担当課長・機械設備係長(同設備課担当課長)中嶌慎治▽同高速車両課長(同電気課課長補佐)尾林昭一▽同車両工場長・修車区長(同車両課担当課長補佐)鍋良男▽同電気課長(同電気課担当課長)八田成雄▽建設室担当課長(同建設課長)井戸澄天▽同(同建設課担当課長)山崎糸治▽同(同計画課担当課長)竹内武▽同(同設備課長)猪飼康夫▽同(同建築課長)両角雅彦▽同建設事務所長(都市建設局土木計画課担当課長)関実
 【課長補佐級】企画総務部財務課課長補佐・出納係長(管理本部財務課出納係長)山元誠一▽同担当課長補佐(高速鉄道本部調整管理課担当課長補佐)岡山三郎▽同経営推進課課長補佐・経営計画係長(管理本部経営推進課担当係長)真下清▽同担当課長補佐(自動車本部管理課企画管理係長)川原傳治▽同・京都市交通局協力会派遣(管理本部経営推進課担当係長)丹波靖彦▽同・京都市交通局協力会派遣(同経営推進課経営計画係長)田中美都子▽自動車部営業課課長補佐・営業係長(自動車本部自動車課課長補佐)角田敏昭▽同運輸課課長補佐・事業係長(同)岡田幸一▽同担当課長補佐(同課付)西嶋進▽同技術課課長補佐・施設係長(高速鉄道本部施設課課長補佐)田中龍馬▽同横大路営業所所長補佐・整備係長(自動車本部横大路営業所整備係長)松田健二
 高速鉄道部営業課担当課長補佐・京都地下鉄整備株式会社派遣(高速鉄道本部設備課課長補佐)田中英樹▽同・京都高速鉄道株式会社派遣(同調整管理課担当係長)徳桝弘▽同計画課課長補佐・企画係長(同計画課担当係長)出口博一▽同運輸課担当課長補佐・研修所担当課長補佐(管理本部研修所担当係長)中井幹雄▽同東西線運輸事務所所長補佐・駅務区長(高速鉄道本部電車課営業係長)武田芳彦▽施設部施設課課長補佐・施設係長(同調整管理課課長補佐)瀬戸博望▽同・軌道係長(都市建設局道路維持課課長補佐)大門亨▽同車両工場工場長補佐・竹田検車区長(高速鉄道本部車両課醍醐検車区長)田村忠司▽同電気課課長補佐・電力係長(同車両課課長補佐)近江恒夫▽同・信号保安係長(同設備課電気設備係長)西村正明▽同・姉小路電力区長(同電気課担当課長補佐)大塚正▽建設室担当課長補佐(同建設課課長補佐)岡本直久▽同(管理本部経営推進課担当係長)豊島哲男▽同建設事務所所長補佐・相談係長(同)西村馨
 【係長級】企画総務部総務課庶務係長(管理本部財務課契約係長)柴田洋志▽同財務課契約係長(同職員課)橋爪彰彦▽同担当係長(同自動車課)中山茂▽同経営推進課担当係長(高速鉄道本部設備課)中山誠昇▽同・京都市交通局協力会派遣(烏丸営業所担当係長)吉村忠行▽同研修所担当係長(管理本部研修所勤務)中島義奏▽自動車部営業課管理係長(同総務課庶務係長)中村賢一▽同事故係長(自動車本部管理課担当係長)池澤強司▽同運輸課運輸係長(管理本部職員課)西尾直樹▽同計画係長(自動車本部自動車課乗客係長)山口雅直▽同担当係長(横大路営業所運転係長)佐々木敏雄▽同(管理本部経営挺進課担当係長)城下俊二▽同技術課車両係長(自動車本部整備課担当係長)相田正雄▽同西賀茂営業所庶務係長(理財局)伴泰夫▽同烏丸営業所担当係長・錦林支所担当係長(自動車本部梅津営業所担当係長)阿部豊彦▽同・同(同自動車課勤務)山下勇▽同横大路営業所庶務係長(同管理課担当係長)箕浦勝春▽同運転係長(横大路営業所担当係長)田中明▽同担当係長(同管理課)谷崎良三▽同梅津営業所担当係長(烏丸営業所担当係長)岡本敏彦▽同五条営業所庶務係長(同管理課事故係長)寺腰三郎▽同運転係長(五条営業所担当係長)吉川智▽同担当係長(管理本部経営推進課担当係長)宮田進一朗▽同洛西営業所担当係長(横大路営業所庶務係長)岡本博
 高速鉄道部営業課管理係長(管理本部総務課)古井幸生▽同営業係長(高速鉄道本部電車課担当係長)西尾治成▽同担当係長・総合企画局政策企画室担当係長(同計画課計画係長)井上泰博▽同・京都地下鉄整備株式会社派遣(同車両課勤務)大西護▽同計画課担当係長(同建設課)宮崎良治▽同運輸課運転指令区長(東西線運輸事務所担当係長)青山治雄▽同担当係長(烏丸線運輸事務所担当係長)池田敬三▽同烏丸線運輸事務所担当係長(東西線運輸事務所乗務区長)生田嘉之▽同東西線運輸事務所乗務区長(東西線運輸事務所駅務区長)月本賢一▽同担当係長(東西線運輸事務所勤務)松宮邦夫▽施設部施設課建築係長(同建築課建築第一係長)小西博一▽同竹田保線区長(建設事務所)小寺利尚▽同高速車両課車両係長(同車両課担当係長)濱井養三▽同担当係長(同調整管理課担当係長)木村久雄▽同車両工場醍醐検車区長(同車両課担当係長)勝本末男▽同電気課情報通信係長(同電気課信号通信係長)磯田真澄▽同担当係長(同施設課電気係長)安藤輝雄
 建設室担当係長(同建設課渉外管理係長)田村正弘▽同(同計画課用地係長)沖和廣▽同(同計画課担当係長)関沢和美▽同(同建設事務所相談係長)桝井功士▽同(同設備課機械設備係長)井上一夫▽同(同施設課工務係長)吉野晴之▽同建設事務所建設係長(同建設事務所建設第二係長)小畑博(京都新聞)
■中国版新幹線の受注を狙え 元首相級、セールス団長に 競争相手は仏と独
 【北京1日=鈴木暁彦】中国が進めている北京−上海間の高速鉄道計画の受注を狙って、元首相クラスを団長とする代表団が近く北京を訪問し、国家指導者に最後の売り込みを図ることが1日、関係者の話で明らかになった。日中平和友好条約締結20周年に当たる今年9月に予定されている江沢民国家主席の訪日を前に、新幹線を日中両国の記念碑的な事業としたい考えだ。日本側はさらに徐匡迪・上海市長を招き、新型の新幹線に乗ってもらうほか、20日前後から日本公式訪問が決まっている胡錦濤・国家副主席も乗車する。中国鉄道省は同日、2000年に着工する方針を明らかにした。
・竹下氏を予定
 日本政府筋と上海の中国筋が明らかにした。団長は竹下登元首相が予定されており、運輸省関係者、三菱商事の槙原稔会長らが加わって、北京入りし、江主席らと会見する予定。総事業費1兆円以上といわれる建設資金を政府援助する考えを併せて伝え、中国側の決断を求める見通しだ。新幹線計画にはフランス、ドイツも激しい売り込みを図っている。
 徐匡迪・上海市長は近く訪日し、東京の新幹線運転指令室の見学、関西までの乗車を予定している。北京とともに重要なターミナルである上海の指導者に体験してもらい、日本の技術の高さを理解してもらおうという計画だ。
 さらに胡錦濤副主席にも新幹線に乗ってもらう予定だ。日本側は、江沢民主席訪日までに中国側の同意を得たい意向だ。
 一方、中国鉄道省幹部は1日、新華社通信を通じ、「北京・上海高速鉄道の準備作業に積極的に取り組み、全力を挙げて2000年着工を目指す」と述べた。同幹部によると、踏み切りのない約1300`の複線を建設、時速250`以上の運転を予定し、車両はすべて国産品を採用。現在、最も速い列車でも約15時間かかる乗車時間を半分以下に短縮する。
 中国が計画している巨大事業では最近、日本企業の参入は厳しくなっている。最近では昨年8月に実施された三峡ダムの発電設備の国際入札で、欧州・カナダ勢に敗れた。また、鉄道でも上海、広州の地下鉄はドイツなど欧州勢が落札している。(朝日新聞)
■京都市 係長級以上1284人異動 新設服務監に友広氏 信頼回復と環境に重点(抜粋)
 京都市は1日、係長級以上1284人の人事異動と組織改編を発表した。組織改編では、地下駐車場建設をめぐる汚職や民生局係長の公金詐取など相次ぐ不祥事を防ぐため局長級の服務監を新設、市長部局全体の服務を統括し、信頼回復を図るという。また、環境保健局環境保全室と清掃局を統合した「環境局」を設置、環境問題に総合的に取り組むという。
 局長級では、新設した服務監に友広隆・上京区長を起用した。環境局長には稲津国男清掃局長を市長特例で定年延長して起用、手当の見直しや現場服務の改善に当たるという。理財局長には自治省大臣官房総務課の河内隆理事官を起用した。
 また、部長級では50歳の部長を5人起用して若返りを図り、職員研修所長に女性を起用した。
 組織改編では、不祥事防止のため都市建設局の管理部と土木部の分担を見直し、経理や労務担当の「建設総務課」と工事の進行管理をする「建設企画課」などに再編。4年以上同じポストの技術職員を異動し、業者との癒着を防ぐ、としている。
 また環境問題へ取り組む環境局は、環境企画、環境保全、事業、施設の4部で構成。環境企画部に「地球環境政策課」を設け、温暖化防止などの事業を進めるという。
交通局
 【局長級】次長(管理本部長)江草哲史
 【部長級】企画総務部参事(経営推進課長)佐貫眞一▽自動車部長(自動車本部営業部長)平田嘉輝▽同部参事(同業務技術部長)山本義夫▽高速鉄道部長(高速鉄道本部管理部長)上田文三▽岡部参事(同計画課長)中川嘉博▽同=京都高速鉄道株式会社派遣(同営業施設部長)西澤正純▽施設部長(同調整管理課長)大槻雅弘▽建設室長(都市建設局道路部長)中村浩
 【課長級】▽職員課長(文化企画課長)水口重忠▽財務課担当課長(財務課担当課長補佐)山崎伸清▽経営推進課長(経営推進課担当課長)石崎了▽同課担当課長(総合企画局政策企画室担当課長補佐)西居智司▽同課担当課長=市交通局協力会派遣(自動車本部烏丸営業所副所長)和田良一▽研修所長(業務技術部管理課長)山川和彦▽自動車部営業課長(同自動車課担当課長)前田文男▽運輸課長(同自動車課長)中西忠▽同担当課長(経営推進課担当課長)関本俊雄▽同技術課長(自動車本部整備課長)西村新一▽烏丸営業所副所長(経営推進課担当課長補佐)木下嘉造▽洛西営業所長(経営推進課担当課長補佐)高家孚
 高速鉄道部営業課長(高速鉄道本部計画課長補佐)岡崎弘▽同担当課長=京都地下鉄整備株式会社派遣(同調整管理課担当課長補佐)近藤茂利夫▽同=京都高速鉄道株式会社派遣(電車課担当課長補佐)上野精一▽同(電車課長)村上廣一▽高速鉄道部計画課長(高速鉄道本部計画課担当課長)久保田敏和▽同担当課長(財務課担当課長補佐)安藤隆▽同(採用=運輸省)清水信生▽同運輸課長(東西線運輸事務所長)真下武▽烏丸線運輸事務所長(調整管理課担当課長)戎明喜▽東西線運輸事務所長(電車課長補佐)澤田勇
 施設部施設課長(調整管理課担当課長)山中治夫▽同担当課長(設備課担当課長)中嶌慎治▽高速車両課長(電気課長補佐)尾林昭一▽車両工場長(車両課担当課長補佐)真鍋良男▽電気課長(電気課担当課長)八田成雄▽建設室担当課長(建設課長)井戸澄夫▽同(建設課担当課長)山崎糸治▽同(計画課担当課長)竹内武▽同(設備課長)猪飼康夫▽同(建築課長)両角雅彦▽建設事務所長(都市建設局土木計画課担当課長)関実(朝日新聞)
■点検の作業員 はねられ死亡 京阪三条駅南の線路
 2日午前9時40分ごろ、京都市東山区の京阪電鉄三条駅南側の線路上で、ポイントの点検作業をしていた同社社員河野和幸さん(39)=枚方市船橋本町が、三条駅行きの回送電車にはねられた。河野さんは全身を強く打って約1時間後に死亡した。
 松原署によると、河野さんは同僚2人とともに同駅付近で、同日夜に行う保線作業のための工具搬入や、ポイントの点検などをしていたという。
 この事故で、後続の普通電車1本が4分遅れた。(京都新聞 夕刊)
■甲信地方は雪 列車ホテルも
 甲信地方の降雪などの影響で、JR中央線は架線が凍り付いたため1日夜から甲府、小淵沢両駅で特急電車計3本がストップ、乗客計約660人が「列車ホテル」で一夜を明かした。
 甲府駅では、新宿発松本行き特急2本が、1日午後9時半ごろから停車した。
 長野県茅野市の会社員(39)は「運転取りやめの連絡が2日午前2時ごろまでなく、てっきり再開すると思っていた。もっと早く言ってくれれば…」と、いら立ちを隠せない様子。乗客約90人は一様にぐったりした表情だった。(京都新聞 夕刊)
■112本に遅れ 2万人影響 近鉄大阪線
 2日午前5時20分ごろ、三重県青山町の近鉄大阪線青山町車庫で、青山町発上本町行きの区間快速急行が点検中、運転台の表示灯が電気系統の異常を示した。点検のために車庫線内を約20分間停電させたため、上下線計112本が4−20分遅れた。午前10時ごろにダイヤは正常化したが、約2万人に影響が出た。同社は電気系統の故障とみて原因を調べている。(朝日新聞 夕刊)
■非行対策官がはねられ死亡 東京・地下鉄
 1日午後11時40分ごろ、東京都渋谷区の営団地下鉄千代田線代々木公園駅構内で、総務庁非行対策専門官(50)がホームに入ってきた我孫子発代々木上原行き電車にはねられ、全身を強く打って即死した。専門官は少年問題を担当しており、ナイフを使った事件の続発などで多忙だったという。代々木署は専門官が誤って転落したか、または自殺したとみて調べている。
 調べでは、専門官は下り電車が駅に到着する直前、ホームから車両の前に転落した。
 総務庁によると、専門官は昨年4月から青少年対策本部非行対策専門官。少年のナイフを使った事件が多発していることから、バタフライナイフを条例で有害がん具に指定する動きが全国で相次いでおり、都道府県との連絡や調整に追われて多忙だったという。(朝日新聞 夕刊)
3日■地球環境委を設置 JR西日本
 JR西日本は2日、地球に優しい企業に向けてさまざまな活動に取り組む地球環境委員会を設置したと発表した。
 委員会は、山崎正夫鉄道本部長を委員長に、技術開発推進部など関係する8部からの委員で構成する。環境保護のため線路など資材のリサイクル、車両の寿命を延ばす研究を進める。博多総合車両所(福岡市)で国際標準機構のISO14001の認証取得も目指すという。
 昨秋、環境問題プロジェクトチームを発足させ、鉄道業が環境に与える影響を調査、環境問題に取り組むことにした。(京都新聞)
■スリ逮捕でお手柄運転手に感謝状 七条署
 市バス内で起きたスリ事件で、機転をきかせて犯人のスピード逮捕に協力した和田情貴運転手(42)=城陽市=に対し、七条署は2日、感謝状を贈った。
 3月22日午後、下京区の河原町通を南進中の市バスの車内で、乗客の女性(48)が「財布を盗まれた」と和田運転手に申し出た。和田運転手は乗客に事情を説明し、バス停2つを通過して七条署塩小路交番に直行。署員が他の乗客の話から車内にいた愛知県の無職の女性(57)の犯行と突き止め、緊急逮捕した。木村六洋署長から感謝状を受け取った和田運転手は「他の乗客への迷惑も考えて迷ったが、すぐに犯人が捕まってよかった」と話していた。(京都新聞)
■回送電車にはねられ保線作業係員が死亡 京阪三条駅
 2日午前9時40分ごろ、東山区大黒町の京阪電鉄三条駅構内で、保線作業をしていた同社工務部保線係の河野和幸さん(39)=大阪府枚方市船橋本町=が中書島発三条行き回送電車=横田敏也運転士(31)=にはねられ、頭などを強く打って約1時間後に死亡した。
 松原署の調べでは、河野さんは工具類を運ぶため、四条駅から三条駅へ向かって線路上を歩いていて、後ろから来た電車にはねられたらしい。同署で原因を調べている。この事故で後続の普通列車が約4分遅れた。(朝日新聞)
■山陽電特急8本運休 車両故障で
 3日午前5時20分ごろ、兵庫県明石市二見町東二見藤寄、山陽電鉄東二見駅の構内で、同駅発阪神梅田行き直通特急が出発後すぐに車両故障のため停車した。このため、同特急が運休したほか、直通特急上下線計6本が運休し、上下線計108本が20分−5分遅れた。ダイヤは午前10時ごろ正常に戻ったが、ラッシュ時の通勤客ら計約3万1500人に影響が出た。
 山陽電鉄によると、故障は自動列車停止装置(ATS)関係のスイッチ不良とみられるという。(朝日新聞 夕刊)
5日■新幹線 トンネル(新関門)で停止 2時間半 2列車、800人缶詰め 漏水で停電か
 4日午後4時20分ごろ、山陽新幹線で停電が起き、小倉(福岡県)−小郡(山口県)間上り線の運転が止まった。博多発東京行きひかり126号(16両編成)と博多発新大阪行きのこだま650号(6両編成)の2列車が、海底を通る新関門トンネル内で立ち往生。乗客計約800人が約2時間半車内に缶詰め状態になったが、けが人はなかった。
 JR西日本によると、新下関側入り口から約4.3`のトンネル内で漏水を受ける「とい」の端から海水が漏れて架線にかかって漏電状態となり停電した。漏水による事故は例がないという。
 JRは防護管で架線を覆うなどして午後7時半すぎ、運転を再開したが、上下23本が運休、35本が最高3時間16分遅れるなどダイヤが大幅に乱れ、約2万2000人に影響。東京、新大阪両駅に列車ホテルを設けた。
 立ち往生したひかり126号には約650人、こだま650号には約150人の乗客がいたため、仮復旧工事を実施。ひかりは午後6時40分すぎに新下関駅に向け、こだまは午後7時にバックして小倉駅に向けそれぞれ動き出した。
 乗客らによると、停止直後、車内は一時真っ暗になった。非常灯が点灯したが、通常の3分の1程度の明るさしかなかった。
 新関門トンネルは山口県下関市と北九州市門司区を結ぶ長さ約18.7`の海底トンネル。1975年、山陽新幹線の博多延伸に伴い開通した。94年7月には、乗客約100人を乗せたのぞみが、ブレーキ制御回路の誤作動で、34分間トンネル内で停止した事故があった。
・乗客ら 暑さ、暗さに恐怖
 トンネルの中で突然止まった新幹線に2時間余り閉じ込められた乗客は「怖さで限界だった」と訴え、JRの対応に怒る人もいた。4日夕起きたJR山陽新幹線の停電事故。小倉、博多駅では無線を持った駅員が説明に追われた。
 ひかり126号に乗り合わせ、新下関駅で降りた福岡市の自営業池上翠さん(53)は「車内の換気が悪い上、暑くて汗がだらだら出た。ドアを開けるよう車掌に頼んだが『危険だから』と断られた。非常灯の薄明かりがだんだん弱くなり怖かった」と話した。広島へ行く用事があったが、福岡に引き返すという。
 同じひかりに乗った山口市内の主婦(35)は小郡駅で下車すると2歳の女児を抱えて疲労困ぱいの様子。「車内放送はあったが、電車が進まないので怒り始める人もいて、パニック状態だった。窓が開かず、トンネルの中だったので、とても息苦しく感じた。二度とこんな経験はしたくない」と話していた。
 予定より約3時間遅れの午後8時すぎ、広島駅に到着したひかりから降りた広島県三原市の男性会社員(53)は「突然止まって真っ暗になった。非常灯がついたが、40度くらいあったのではないか。列車を動かしてトンネルから出すことはできなかったのか」と怒りをあらわにしていた。(京都新聞)
■窓 地下鉄東西線もっとPRを 右京区・川本 一男(無職・76)
 さる1日、大津の三井寺へ所用があって出かけました。地下鉄東西線には、毎月1回、東野まで乗っています。
 さて大津へ出るのには?と市バスの路線図を2、3枚引っ張り出して見ました。駅に表示の路線図を思い浮かべながら乗り換え駅は山科ではなく、御陵という答えがでました。ところが”乗り換え”ということで、一度、改札を出て向かいの駅舎へ行くとばっかり思っていました。そこでホームに降りて、立っている人に道順を尋ねましたら、間もなくこのホームに入って来ますというので、二度びっくり。
 京阪電車が、地下鉄線を共用して乗り入れしていることは、各駅での掲示の路線図では素人には分からない。親切な説明もしてない。ましてその乗り入れが「市役所駅まで」とは、どこの駅の路線図にも記入されていない。こんな秘密めいたことが、なぜなされているのか? そんな必要があるのか? ご説明を伺いたい。いま春の観光シーズンの真っ最中。地下鉄東西線もフルに活躍の時です。こんな程度の精通度では0点です。大半の市民も未知なようです。もう一度詳しくPRすべきだと思います。(京都新聞)
■山陽新幹線 新関門トンネルで立ち往生 海水漏れ架線停電 計800人が2時間半
 4日午後4時15分ごろ、JR山陽新幹線小郡−小倉駅間で上下線の架線が停電した。下り線は約7分後に送電が復旧して運転を再開したが、上り線は新下関−小倉間の新関門トンネル(全長18.7`)を通過中だった博多発東京行き「ひかり126号」(16両編成、乗客約650人)と、博多発新大阪行き「こだま650号」(6両編成、乗客約150人)の計2本がトンネル内で立ち往生した。約2時間半後の午後6時41分、仮復旧によりひかり126号が新下関駅に向けて運転を再開。その約20分後の午後7時2分、こだま650号が小倉駅にバックする形で運転を再開した。計800人の乗客は3時間近くも車内に閉じこめられた。トンネルの天井から海水が漏れ、架線にかかって漏電したとみられる。
 架線を防護管で覆って復旧作業を行い、午後7時34分、上り線が完全に復旧した。JR西日本によると、山陽新幹線の開業以来、これほど長時間の新関門トンネル内での立ち往生は初めてという。
 後続の博多発岡山行き上り「こだま578号」が運休したのをはじめ、上下線計23本が運休、部分運休となった。博多発東京行き上り「のぞみ26号」が3時間16分遅れたのを最高に上下線計35本が遅れるなどダイヤは大幅に乱れ、約2万2000人の足に影響が出た。
 乗客によると、車内は換気ができないため次第に蒸し暑さが増し、いら立ちが募ったという。博多駅などでは、駅員に説明を求める人だかりや、切符の払い戻しを求める列ができた。
 JR西日本広報室によると、停電は、新関門トンネル内で、新下関駅側入り口から約4.3`の海底部分の天井数ヵ所から海水が漏れて架線にかかったため漏電し、送電が止まったためとみられる。新幹線の架線に一定量の海水がかかると、近くの変電所が漏電を検知して強制的に送電をストップさせるシステムになっているという。
 同トンネルは恒常的に海水が漏れてくるため、漏れてくる部分には天井から地上にかけてトンネルの壁沿いに塩化ビニル製の「とい」をつくり、トンネルの地上部の排水路からポンプでくみ上げて24時間体制で排水している。新幹線は「き電線」とその下に架かる「トロリ線」を通じて車両上部に付いたパンタグラフから電気を取り入れており、「とい」から漏れた海水が「き電線」にかかったため漏電したらしい。
 新関門トンネルは10日間に1回点検しており、「とい」も目視で点検することになっている。今月2日の点検では異常はなかったという。
 同社は漏れた海水の量が多かったか、「とい」が壊れていたのではないかとみてトンネル内のすべての「とい」を点検するなどの調査を続けている。山陽新幹線は5日始発から正常運転に戻る予定という。(朝日新聞)
■新幹線停電 内壁はがれ漏水か JR西日本 142トンネル点検へ
 JR山陽新幹線の新関門トンネル(全長18.7`)内で新幹線2編成が立ち往生し、乗客計約800人が3時間近く車内に閉じ込められた停電事故で、当初、漏水個所とみられた「とい」近くの内壁にコンクリートがはがれた部分があり、そこから海水が漏れた可能性が高いことが5日、JR西日本の調べで分かった。山陽新幹線の50%をトンネルが占めるため、事態を重くみた同社は詳しい原因を調べるとともに、計142のトンネルすべてを点検する方針。一方、復旧作業の結果、同新幹線は始発から正常ダイヤで運転された。
 JR西日本によると、新関門トンネルのすべての「とい」やその周辺を緊急点検した結果、新下関駅側入り口から約4.3`の内壁の天井継ぎ目付近に、コンクリートがはがれた部分が見つかった。また、その真下にあたる上下線の間の保線用通路にコンクリート片(縦30a、横20a、厚さ5a)が落ちていた。同社は、コンクリートがはがれ、その部分から海水が漏れ、列車のパンタグラフに電気を送る「き電線」にかかって漏電したとみている。
 同社はコンクリート片落下の原因について、同トンネルが開通から23年たって老朽化したためとみているが、以前補修した個所が再び損傷した可能性もあるという。
 同トンネルは内壁から恒常的に海水が漏れるため、コンクリートの継ぎ目などを中心に、内壁沿いに塩化ビニル製の「とい」を計318ヵ所設置し、排水路からポンプでくみ上げて常時、排水している。
 同社は停電後「き電線」を防護管で覆う復旧作業をし、さらに五日の始発までに、漏水個所に新たに「とい」をつけた。
 新関門トンネルは海底トンネルの特殊性から、週1回、保線区員が漏水などに備え、点検しているが2日の点検でも異状はなかったという。同社広報室は「トンネル内の漏水は予測しにくく、通常の点検でみつけることも難しい。だが、小さな傷が大事故につながる可能性もあり、原因を究明した上で対策を考えたい」と話している。(朝日新聞)
■新幹線立ち往生 室温上昇、乗客じりじり 薄暗い中 蒸し風呂状態 「説明が不十分」
 春休みの週末の4日、JR山陽新幹線の上り列車2本が2時間半から3時間近くにわたって、新関門トンネルの中で立ち往生した。徐々に蒸し暑さが募る暗い車内。約800人の乗客は換気の悪さもあって疲れ切った様子で、いら立った人の中からは「ドアを開けろ」「歩いて次の駅まで行く」との声も上がった。後続の運転を見合わせた博多駅や小倉駅では、駅員に説明を求める人だかりができ、窓口には切符の払い戻しを求める人たちが長い列をつくった。
 長崎旅行からの帰りで、一家5人で岡山に向かっていた岡山県倉敷市の会社員一宮秀樹さん(35)によると、新幹線がトンネルに入ってしばらくすると、車内の電気が2ヵ所を残してすべて消えた。列車は次第に速度を落とし、やや傾いた状態で止まった。「車掌は『停電で止まりました。原因がわかり次第、連絡します』という車内放送を繰り返した」という。
 「車内は換気ができないため、室温が上昇し、服を脱いだりする人もいた。脱水症状になった小さい子供もいた」と話した。長男の周平君(12)は「暑くて頭がくらくらした。もう限界だった」と疲れ切った様子。
 また、新神戸へ向かっていた神戸市の主婦(56)は「お手洗いの水が流れず、手も洗えずに困った。トンネル内で周囲の状況がわからず、もっと十分な説明をしてほしかった」と不満をあらわにした。
 乗客の中には「ドアを開けろ」と要求する人もいたらしく、「危険なのでだめです」との車内放送が流れたという。
・事故状況連絡なく JR九州
 新開門トンネルに閉じこめられたこだま650号が引き返したJR小倉駅には山陽新幹線のJR西日本と在来線のJR九州が同居している。だが、JR西日本はJR九州に、列車が遅れているので在来線に乗客を誘導するよう依頼はしたものの、トンネル内に新幹線が閉じこめられていることを知らせていなかった。
 JR西日本東京指令所によると、JR西日本からJR九州への一報は午後4時42分。JR九州門司港指令室に「停電が起きたので点検をする」とファクスで連絡した。しかし、トンネル内で閉じこめられているとの内容は記されていなかった。
 在来線への乗り換えを誘導していたJR九州小倉駅側は、午後9時半ごろに報道各社から取材を受けるまで状況を知らなかった。渡辺敏勝助役は「閉じこめられて引き返していることは、まったく知らなかった」と話した。(朝日新聞)
6日■トンネルにコンクリ片 山陽新幹線停電事故 漏水個所から落下?
 山陽新幹線の新関門トンネル内で架線が停電、列車2本がトンネル内で2時間以上立ち往生した事故で、海水が漏れて停電を起こしたとされる付近の通路にコンクリート片が落ちていたことが5日までのJR西日本(本社大阪)の調べで分かった。天井からはがれ落ちたとみられ、同社が海水漏れとの関連について調べている。
 コンクリート片は縦・横が約30aと20aで、厚さは約5a。新下関側の入り口から約4.3`付近の、今回海水が漏れていたトンネル天井の真下にある作業用通路に落ちていた。
 今回の停電は海底トンネル内の天井から漏れた海水が架線にかかり漏電したのが原因とみられている。(京都新聞)
■明石海峡大橋 定期バス運行始まる 神戸の動物園 徳島へ動物贈る
 明石海峡大橋の開通から一夜明けた6日、住民や観光客の足代わりとなる定期バスの運行が始まった。阪神大震災の打撃から立ち直れないバス会社は、大橋経由のバスに復興への足がかりを探る。橋上は今後、週末を中心に観光客らの車両の列が続きそうだ。
 神姫バス(本社・姫路市)は同日午前8時半から、神戸市中央区の神戸・三宮のバスターミナルで、定期バスの発車式をした。第1便の徳島行きはほぼ満席に。4社と共同で神戸、明石から淡路島、徳島間に日に85往復を走らせる。定期運行に備えてバス8台を購入し、待合室はこれまでの倍の約200平方bにした。準備費用は約2億円。1便に20人が乗れば採算がとれる試算で、PRのビラを1万枚つくった。
 阪神大震災後の客離れに不況が重なり、同社の売り上げは震災前の8倍だ。貸し切りバス部門の25%を占めていた神戸地区の収入が震災後、ほぼゼロになった。それだけに「定期バスを復興への契機にしたい」と同社は期待する。
 明石海峡大橋は鉄道併用橋ではないため、定期バスが公共交通の柱となり、阪神−淡路島、徳島間で1日263往復が走る。
 一方、神戸市立王子動物園(同市灘区)では午前11時から、とくしま動物園(徳島市)に向かうキリンやヒョウなどの出発式があった。同園が4月末、徳島市中心部から郊外に移転オープンするのを祝った。本田武・とくしま動物園長が王子動物園まで出迎えた。
 動物の交流には近親交配を避ける狙いがあるが、狭い空間に閉じ込められる車両での移動は動物のストレスにつながるという。このため、乗り換えがなく、時間短縮になる大橋の開通は交流を狙う動物園にとって朗報だ。
 兵庫県警によると、開通から6日午前10時までの大橋を通過した車両数は2万3982台。今後は開通後1ヵ月間、淡路サービスエリア付近で土日で2`、ゴールデンウイークは同サービスエリア付近で7−4`、垂水ジャンクション付近で2`の渋滞が起こるとの予測だ。県警は5日から1ヵ月間、パトカー30台を出して大橋周辺での違法駐車対策やパトロールに取り組む。本四公団は「開通直後の渋滞も二時間で解消した。ゴールデンウイークまでは混乱はないだろう」と見込んでいる。(朝日新聞 夕刊)
■瀬戸大橋では10年記念SL
 岡山と高松を結ぶ瀬戸大橋線が10日、開通10周年を迎えるのを記念して、JR四国はSL列車「海走SL瀬戸大橋号」を10日からの3日間、運行することにし、6日午前、同線で試運転を始めた。
 先頭のC56型機関車の後ろに客車が5両つき、最後尾がディーゼル機関車という編成。瀬戸内海をバックに、瀬戸大橋の上を白煙をあげながら駆け抜けた。試運転は8日までで、10日からは多度津(香川県)−茶屋町(岡山県)間を1日2往復する。(朝日新聞 夕刊)
■漏水の逃げ道詰まる? 新幹線停電 内壁に砂利、水圧上昇
 JR山陽新幹線の新関門トンネル(全長18.7`)内で新幹線2編成が立ち往生した停電事故で、コンクリート内壁にできていた漏水の逃げ道が砂利などで詰まり、水の流れが1ヵ所にたまったため、水圧が上昇してコンクリート片をはがした可能性が高いことが6日、JR西日本の調べで分かった。
 JR西日本によると、新関門トンネルのすべての「とい」を緊急点検した結果、新下関駅側入り口から約4.3`のコンクリート内壁の天井継ぎ目付近で、内壁(厚さ約90a)の内部に従来からできていた漏水の流れの一部が、海や砂利などで詰まった。このため水の流れが変わり、コンクリート内の骨材の周辺にできた隙間「ジャンカ」部分に水がたまって徐々に水圧が上昇、ジャンカ表面のコンクリート片(縦30a、横20a、厚さ5a)をはがし落とした。そこから圧力が一気に抜けて、一時的に大量の水が噴き出し、列車のパンタグラフに電気を送る「き電線」にかかって漏電したとみられる。ジャンカは、トンネル施工時にできたという。
 同トンネルは1分間に約8トンの海水が恒常的に漏れているが、内壁内の水圧を抑えるためにも漏水を排出することがコンクリート強度の安定につながり、漏水に対しては「とい」をつくるなど対処療法的な対策しかとれないのが実情だという。(朝日新聞 夕刊)
7日■停電2日前に漏水確認 新関門トンネル 新幹線立ち往生 補修の必要認識
 架線の漏電による停電で山陽新幹線の列車2本が新関門トンネル内で2時間以上立ち往生した事故について、JR西日本福岡支社は6日、停電2日前の今月2日に定期点検した際、今回のコンクリート壁破損個所で漏水を確認し、近日中に補修作業が必要と判断していたことを明らかにした。
 福岡支社の岩城義治次長は「漏水は少量だったので、緊急の補修が必要とは判断しなかった。水が一気に噴き出す今回の事故は予想できなかった」と話している。
 また、事故後に実施した緊急点検の結果、トンネル内の2ヵ所で「漏水とい」が老朽化し、海水が漏れていたことも分かった。
 同社は「いずれも架線に水がかかって漏電を起こすような場所ではなく、安全性に問題はない」と話している。
 海底を通る同トンネルではコンクリートの継ぎ目から一定の海水が漏れており、継ぎ目の下に「漏水とい」を設けてトンネル地上部分に排水している。(京都新聞)
■京名所巡回の市バス 接触事故、7人けが 東山
 6日午前11時45分ごろ、京都市東山区東大路通渋谷下ルで、東天王町行きの市バスと、東山区内の会社員(25)の軽乗用車が接触した。市バスが急ブレーキをかけたため、乗客数人が転倒し、このうち千葉県市川市の主婦(56)をはじめ大人5人と2歳と5歳の子ども2人の計7人が手や腰などに軽いけがをし、病院で手当てを受けた。
 松原署は、市バスの右側を走っていた軽乗用車が、急に市バスの前方に進路を変更したためバスと接触したとみて調べている。
 事故に遭った市バスは、市内の観光名所を中心に巡回している通称「チンチンバス」で、当時は、春休みの観光客たち約50人が乗っていた、という。(京都新聞)
■新幹線の停電 2日間、漏水確認 JR西日本 「緊急でない」と判断
 JR山陽新幹線の新関門トンネル(全長18.7`)内で4日夕、新幹線2編成が立ち往生した停電事故で、JR西日本福岡支社は6日午前、記者会見し、2日夜にトンネル内を臨時検査した際、現場からすでに水が漏れ出していたのを確認していたことを明らかにした。事故は、その対策を検討し始めた直後に起きた。
 2日夜の検査は、ゴールデンウイーク前の点検。同社は、漏れていた水の量はわずかだったため、緊急ではないと判断。新たにといを設置するなど、早急に対策をとるつもりだったが、具体的な日程は未定だったという。
 同社福岡支社の岩城義治次長は「何らかの対策がとれていれば、今回の事故は防げた。予測できなかったとはいえ、結果的に多くのお客様に迷惑をかけて申し訳ない」と陳謝した。
 JR山陽新幹線の新関門トンネル内で新幹線が立ち往生した停電事故を重くみた運輸省は6日、海底と新幹線のすべてのトンネルで漏水状況を調べるよう通達を出した。(朝日新聞)
■声 だだっ子SL今も夢で再会 名古屋市 大橋 欽一(無職 71歳)
 今でも数少ない動態保存の蒸気機関車(SL)のファンが多い。私も、隠れファンの一人である。というのも、長年SLと連れ添ってきたからである。
 多分、動物学者のいう「刷り込み」と同じで、子供のころに格好いいSLに取り付かれた結果なのだろう。SLのダイナミックな姿は、確かにすばらしい。
 だが、そのSLを操る人間の労働条件は最悪であった。「安全は輸送業務の最大の使命」としつつも、ばい煙、炎熱、酷寒に立ち向かう日夜に、心身を痛め尽くした仲間のいかに多くいたことか。
 国鉄という大きな麦畑は埋もれたが、そこで実を結んだ麦が残り、今でもJR山口線や大井川鉄道でSLを走らせている。昔ながらのかまたき労働に、ファンが温かいカメラの目を向けているのがうれしい。
 すでにリタイアした私だが、今も夢を見る。それは決まって、ハンドルを握り締めて定時発車に一心不乱になっているところで目が覚める。こうして私は時折、昔の機関士にかえる。人間以上に人間らしく、時にはだだをこねる、実に愛すべきSLが、過ぎし来歴を懐かしげに語りかけてくるのである。(朝日新聞)
■橋げた落下損賠訴訟 広島市、控訴へ
 1991年、死傷者23人を出した広島市の新交通システム「アストラムライン」の橋げた落下事故で、広島市の平岡敬市長は7日、市と建設業者に総額約2億3000万円の支払いを命じた広島地裁判決を不服として午後に控訴することを明らかにした。
 3月24日の広島地裁判決は、工事を発注した市の責任について「型通りの指示にとどまり、具体的な安全対策を指示する義務を怠った」と厳しく認定。行政側の監督責任の範囲を広く認めた。業者側は判決後に遺族に賠償金を支払っており、この判決が確定すれは、他の自治体の公共工事に及ぼす影響も大きいことから、市は建設省とも協議し、慎重に検討してきた。
 平岡敬・広島市長の話 請負工事は請負者がその責任で仕事を完成するもので、請負者の基本的なミスまで発注者である広島市がチェックしなければならないとするなら、実質的に直営工事となる。また、請負者が適切な安全対策をとらないまま工事を施工することを、市は予測し得たとする事実認定にも誤りがあり、市としては容認できない。ご遺族の心情を察すれは断腸の思いだが、今後の公共工事に与える影響も考えて控訴を決断した。(朝日新聞 夕刊)
9日■列車内痴漢許さん 滋賀県警鉄道警察隊 JR草津駅で啓発活動
 滋賀県警鉄道警察隊は8日から、「列車内痴漢撲滅作戦」をスタートし、JR草津駅コンコースで啓発活動を行った。同作戦は21日までの2週間、被害の多い湖南地域のJR東海道線を中心に展開する。(京都新聞)
■円山・シダレザクラの 3代目は愛らしく 新二条駅交通広場 「名木に」と期待
 京都市東山区、円山公園の今のシグレザクラの「孫」に当たる桜がこのほど、中京区のJR二条駅東側の交通広場に植樹された。若木らしく、かれんに咲く花が市民の目を楽しませている。関係者らは「おじいさんのような名木に」と期待をかけている。
 桜は、桜守16代の佐野藤右衛門さん(右京区)が、円山公園の現シグレザクラの種をもとに栽培した桜から、さらに種を取って育てたもので、樹齢約30年という。京都朱雀ライオンズクラブ(西脇久芳会長)が3月中旬、新しくなった二条駅前の目玉にと、京都市に寄贈した。
 高さ約7bの幹には保護のためのこもが巻かれているが、細長い枝には愛らしい花が付いている。回りには直径約9bの石造りのサークルベンチも設けられた。
 円山公園の現シダレザクラの3代目の植樹は、1989年に新潟市内の公園に植えられたのに続いて全国で2例目という。同ライオンズクラブでは「将来的には『東の円山、西の二条駅前』と呼ばれるように立派に育ってほしい」と話している。(京都新聞)
■東京駅でも偽1万円札 大阪・福岡と同一か
 東京都千代田区のJR東京駅の売店で偽造1万円札が1枚見つかり、警視庁に8日、届け出があった。捜査二課は福岡県と大阪府で相次いで見つかっている偽札と同一のグループによる通貨偽造事件とみて調べている。調べでは、偽札は7日夜、東海道新幹線改札口近くの売店で見つかった。記番号は福岡県と大阪府で見つかっているものと同一。警察庁によると、同種の偽札は7日までに計44枚見つかっている。(朝日新聞)
■貨物列車が故障停止 始発からダイヤ乱れ JR長岡京駅
 9日午前4時10分ごろ、長岡京市神足二丁目、JR東海道線の長岡京駅構内で、高松行き貨物列車(21両編成)の先頭車両の機関車がホーム手前で故障して動かなくなった。約1時間20分後に救援列車が到着、貨物列車をけん引して、運転を再開した。
 同線の京都−高槻駅間で、始発からの上下線3本ずつの計6本が運休、下りの快速電車1本が17分遅れ、乗客約650人に影響が出た。JR西日本では故障の原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
10日■来春の新規採用 JR西日本は630人 今年度並み
 JR西日本は9日、1999年度の新規採用を、ほぼ98年度並みの約630人にすると発表した。内訳は大卒が約100人、高専卒、短大卒がそれぞれ約40人、高卒約450人。大卒向け会社説明会は昨年より1ヵ月早めて4月半ばから開き、順次面接、筆記試験などをしていく。今年春の採用実績は、予定を65人上回る705人だった。(朝日新聞)
■瀬戸大橋を走った10年 与島で式典
 岡山県倉敷市と香川県坂出市の間に架かり、本州と四国を初めて結んだ瀬戸大橋(長さ約9.4`)が10日、開通から10周年を迎えた。橋中心部にある坂出市の与島で同日午前、関係者約200人が出席して記念式典が開かれた。
 JR四国はこの日から開通10周年を祝って多度津(香川)−茶屋町(岡山)間でSL列車「海走SL瀬戸大橋号」の運行を始めた。12日まで1日2往復する。(朝日新聞 夕刊)
■羽田−東京駅30分 地下鉄浅草線に「新駅」 都交通局構想
 年間5000万人が利用する東京・羽田空港と都心の交通の便を向上させるため、東京都交通局は、都営地下鉄草車線に引き込み線をつくり、新たに「東京駅」を設ける計画を進めている。浅草線は、年末に「羽田空港駅」ができる京浜急行と相互乗り入れ運転をしており、新東京駅ができれば羽田空港と30分足らずで結ばれる。JRの各新幹線や中央線と連絡し、さらに便利になるため、運輸省も「有望な構想」と前向きだ。
 浅草線は、都心付近ではほぼ南北に走っており、宝町駅の約500b北西にJR東京駅がある。都交通局の構想では、東京駅の八重洲口、都道「八重洲通り」の地下に新駅を設置、宝町駅付近から北西に向かう引き込み線を建設して羽田空港と直結運転をする。工事区間は1`前後になる見込みだ。しかし、都は昨年度、約1000億円の税収不足が生じるなど深刻な財政難。巨額の建設費をどうねん出するかが課題だ。(朝日新聞 夕刊)
11日■営団地下鉄債権放棄へオウム被害者救済で
 オウム真理教の破産手続きで、債権を持つ営団地下鉄と教団破産管財人との話し合いが10日、東京・上野の営団地下鉄本社であり、営団側は地下鉄サリン事件による運休分の営業損害や車両清掃費など約8400万円の債権全額を実質的に放棄する方針を示した。
 営団地下鉄と破産管財人田によると、地下鉄、松本両サリン事件などの被害者への配当率を高めるため営団地下鉄の債権回収を後回しにするという。
 既に実質的な債権放棄に向け動き始めている国、自治体分と合わせ、総額約6億6000万円の債権が被害者救済に上積みされる見通しとなった。(京都新聞)
■JR西日本 運輸省OBを役員に 補佐役求め苦肉の選択
 JR西日本は10日、運輸省OBを役員に迎える方針を明らかにした。6月の株主総会で取締役となり、その後の取締役会で、常務に就任する見通し。JR西日本は、旧国鉄債務処理の追加負担をめぐり、運輸省と真っ向から対立し、天下りにはかねてから否定的だったが、首脳陣が財界活動に力を入れ始め、社業の補佐役が必要になったことから、監督官庁に人材を求める苦肉の選択となった。
 常務に迎えるのは、前運輸審議官で財団法人交通文化振興財団専務理事の平野直樹氏(56)。6月で退官2年となり、出身官庁と関係の深い企業への就職ができるようになる。JR西日本で運輸省出身者の役員は、初代社長で現取締役相談役の角田達郎氏と、1996年に副社長から日本旅行社長に転出した荘司晄夫氏の2人で、平野氏で3人目。(朝日新聞)
■奈良市内の渋滞緩和へ郊外と市内を結ぶシャトルバス運行 5月までの日・祝日
 春の行楽シーズンの奈良市内の渋滞を緩和するため、奈良県は今年も、マイカーを郊外の駐車場に置いてシャトルバスで目的地へ移動してもらう日曜・祝日の「パーク・アンド・ライド・システム」を5月いっぱい実施している。
 「奈良阪」(奈良市奈良阪町)、「大安寺」(同市南京終町一丁目)の2ヵ所に臨時駐車場を設け、これらの駐車場から県庁前の間をシャトルバスで結ぶ。臨時駐車場は、それぞれ300台が駐車できる。
 駐車料金(1台1日1000円)が必要だが、バスの運賃は不要。午前9時−午後5時の間、15分間隔で運行される。所要時間は10−15分程度。
 また、平城宮跡一帯で開かれるイベント「平城京'98」の開催期間(今月17−26日)の土、日曜日(計4日間)には、奈良市宝来町に専用の臨時駐車場(300台)が開設され、会場への直通バスが出る。日曜日に限り、奈良阪、大安寺の両駐車場と会場を結ぶバスも運行される。
 「パーク・アンド・ライド」は雨天の場合は中止される。問い合わせは県文化観光課(0742・22・1101内線2589、平日のみ)。(朝日新聞)
■夢運び走る ペイント列車 続々登場
 アニメ「銀河鉄道999」の原作者で漫画家、松本零士さん。大の鉄道ファンでもある。だから、頼まれた時、喜んで引き受けた。
 「飽きがこないデザインと色彩を心がけた。利用客に受け入れられなければ、いくら華やかでも失敗作ですから」
 去年秋、三重県上野市を走るローカル線、近鉄伊賀線に初登場した「忍者電車」と、この3月にお目見えした「くのいち電車」は松本さんのデザインだ。
 上野市は、伊賀忍者の里として知られる。忍者電車が初めて姿を見せた時、子どもたちから歓声が上がった。線路近くで野良仕事をしていたお年寄りは、くわを振ってこたえた。「それぞれの鉄道が頭をひねって、地域色豊かな絵を描いたら、みんな乗ってみたいと思うよ」と松本さん。
 ペイント列車は、のんびり、コトコト走る。四国・吉野川沿いのJR徳島線。明石海峡大橋の開通に合わせて、阿波ダヌキと阿波踊りのシルエットをあしらった特急列車「あい」号が登場した。高知と宇和島を結ぶ列車には、3月から、ニホンカワウソやアマゴなど四万十川に生息する生き物が躍る。その名も「I LOVE しまんと号」。
 鳥取県米子市と境港市を結ぶJR境線の名物は「鬼太郎列車」。境港出身の漫画家、水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪たちが5年前から日本海沿いに駆けている。大阪と京都を結ぶ京阪電鉄も、今年の黄金週間から西脇友一・大阪芸大数授がデザインした時代祭列車(特急電車)を五両増やす。
 ペイント列車花盛りの背景には、乗客数の伸び悩みなど、鉄道各社の厳しい経営状況がある。乗客獲得の目玉に、との思いが強い。
 半面、ペイント嫌いな鉄道もある。京阪神一円を走る阪急電鉄は開業当初から、えび茶色の車体で一貫している。「シンプルさがうちのトレードマーク。この方針を変えるつもりはありません」
 黄金週間ももうすぐ。ちょっと足を延ばし、地域色豊かな列車に揺られてはいかが。(社会部・藤本久格)
・便利にした方が…
 「時刻表2万キロ」など鉄道関係の著書が多い作家宮脇俊三さんの話 飛行機に描かれたクジラが大人気だったように、ペイント列車のファンには魅力なのでしょう。でも、問題は、見に来てくれてもなかなか乗ってくれないことではないでしょうか。
 かつてJRが国鉄時代に、1編成の車両数を減らす代わりに、列車本数を多くして便利にしたら乗客が増えた、ということがありました。お年寄りのために階段を減らして乗りやすくしたり、本数を増やすなど利便性をあげることに知恵やお金を使う方がいいんじゃないかなあ。(朝日新聞)
■営団、債権放棄を正式表明 オウム破産で
 オウム真理教の破産手続きで、教団が起こした事件の被害者への配当額を上積みして救済する方法を検討していた帝都高速度交通営団(営団地下鉄、本社・東京都台東区)は10日、破産管財人に対し、約8400万円に上る債権の回収を被害者よりも後回しにする意向を正式に伝えた。破産法は債権者への配当率を平等とすることを原則にしており、今回の措置については特別な立法を制定することもできないが、「他の債権者の不利益にはならず、違法ではない」と東京地裁も了承している。被害者救済に向けて、破産手続きの進め方としては極めて異例の措置が講じられるととになった。
 今後、特例法の成立と同時に、営団が東京地裁に対し、「被害者やその遺族が届け出た損害賠償請求権を、自社の債権より優先させても構わない」という内容の文書を提出する。これにより、被害者への配当に総額8400万円余りが上積みされるという。(朝日新聞)
■車両点検に超過勤務手当 神戸市交通局
 神戸市が市交通局の市バス運転士に対し、勤務時間内の車両点検作業について1日20分間の超過勤務手当を支払っていたことが11日、わかった。市の条例や超過勤務手当に関する規定には記されておらず、市によると長年の労使慣行で支給していたという。
 市交通局によると、市バスの運転士には運転時間の実態を基にした「基準乗務時分(時間)」制を導入し、この前後に、始業・終業時の車両点検のため、30分の「乗務付帯時分」を規定している。市は乗務付帯時分のうち20分を実乗務時間に算入し、超過勤務手当として支給していた。運転士1人当たり平均の超勤手当は1分45円。年間のバス運行本数は約27万9200あり、年間の支出は約2億5000万円にのぼるという。
 市交通局総務課は「労働協約で決めており、支給は違法ではない。ただし支給には不明朗な点があり、事業の経営改善を図る意味でも廃止の方向で労働組合と協議している」としている。
 神戸市交通局の市バス運転士は3月末現在、1120人。(朝日新聞 夕刊)
12日■東北新幹線 走行中 緊急ブレーキ 上野−東京間立ち往生 8万人に影響
 11日午後3時15分ごろ、東京都千代田区の東北新幹線上野−東京間のトンネル内を仙台・山形発東京行き上りやまびこ・つばさ128号(乗客約700人)が走行中、突然緊急ブレーキがかかり、停止した。
 JR東日本の検査係が駆け付け、128号のブレーキを手動で緩めて約1時間15分後にようやく運転を再開したが、ダイヤは終日乱れ、東北、上越、長野(北陸)の3新幹線合わせて50本が運休するなど計約8万人に影響が出た。
 現場は、新幹線が上野駅手前で地下に入り、再び東京駅手前で地上に出てくるトンネルの出口付近。128号は先頭部分がトンネルから出る直前で停止したが、照明やエアコンなどは正常に作動していたため、車内では混乱はなかったという。
 JR東日本は、乗客を東葛京で降ろした後、故障した車両を上野新幹線第一運転所に運び、原因を調べている。
 新幹線の緊急ブレーキは車軸の温度が異常に上昇したり、雨や落ち葉などで車輪が空転するなどした場合に自動的に作動する仕組み。
 東北新幹線では昨年5月14日に大宮−小山間で、東京発仙台・山形行きの下りやまびこ・つばさ131号が緊急ブレーキがかかったため停止し、立ち往生するなどブレーキが原因のトラブルが相次いでいる。
 運転再開までの間、東北、上越、長野(北陸)新幹線は上野駅で折り返し運転を実施。50本が運休したほか、計84本に3時間13分から1時間の遅れが出た。12日は各新幹線とも始発から平常運転の予定。(京都新聞)
■特急にはねられ即死 向日市の阪急踏切
 11日午後4時半ごろ、向日市寺戸町渋川の阪急電鉄京都本線の東向日南踏切で、遮断機の下りた線路内に入った向白市の女性(26)が、河原町行きの特急電車に接触、はね飛ばされて即死した。電車は現場に7分間停車したほか、後続の特急や急行など計4本に最大10分の遅れが出て、乗客約1400人の足に影響した。
 向日町署では、自殺と事故の両面で原因を調べている。(京都新聞)
■遮断機くぐった女性 特急にはねられ死亡 向日の阪急踏切
 11日午後4時半ごろ、向日市寺戸町渋川の阪急電鉄の踏切で、遮断機をくぐって入ってきた女性が梅田発河原町行き特急電車(8両編成、約400人)にはねられた。女性は全身を強く打って即死した。
 向日町署の調べでは、亡くなったのは同市内の無職女性(26)。現場は東向日駅の南約50b。目撃者によると、遮断機が売全に下りているのに、小走りで踏切内に入ったという。
 この事故で4本の電車に4−10分の遅れが出た。(朝日新聞)
■新幹線、緊急ブレーキ 東北・上越・長野 50本運休 8万人に影響
 11日午後3時15分ごろ、東北、上越新幹線の上野−東京間で、仙台・山形発車京行き「やまびこ・つばさ128号」(乗客約700人)が、緊急ブレーキが作動して動けなくなった。午後4時半ごろ、係員がブレーキを解除して東京駅に着いた。東北、上越、長野の各新幹線で上下合わせて50本が運休するなど、約8万人に影響が出た。
 JR東日本によると、緊急ブレーキは車輪の温度が上がったり車輪が空転したりすると自動的にかかる仕組みになっている。しかし、故障した車両にはこの種の異常は確認できなかったという。上野の車両基地に運び原因を詳しく調べている。(朝日新聞)
14日■修学旅行生「おこしやす」 JR京都駅 琴の演奏で歓迎
 京都市への修学旅行誘致を強化しようと、入洛する修学旅行生を京都の観光関係者らが迎え入れる「春の修学旅行京都到着歓迎式」が13日、京都市下京区のJR京都駅で行われ、琴の演奏などを通して修学旅行生に京都のよさをアピールした。
 少子化や修学旅行先の多様化などで、同市を訪れる修学旅行生は、ピーク時の140万人(1986年)から昨年は101万人に減少している。
 歓迎式は、同市への修学旅行の多い関東地方の中学校に「今後とも京都に来てもらう」と、市や観光協会などでつくる京都観光客誘致対策協議会が、昨年から実施している。
 この日は、同協議会のメンバーや東映太秦映画村の俳優、バスガイドら約100人が、本年度最初の修学旅行専用団体列車を利用した千葉県浦安市の美浜中など同県内の5中学計約1180人を、新幹線コンコースで出迎えた。
 「おもちゃのチャチャチャ」などの明るい曲が琴で演奏されるなか、関係者たちが中学生一行を挟むように立って「京都におこしやす」と熱烈に歓迎。最後に、各校の生徒代表に、京都の名勝が描かれた版画1枚と、生徒全員分の絵はがきを手渡した。
 歓迎式は、16日と5月6日にも行われる。(京都新聞)
■市バスが追突 乗客2人けが 上京で乗用車に
 13日午後6時ごろ、京都市上京区今出川通烏丸西入ルで、東進中の巡回市バス=新妻大運転手(55)=が、前方で停車していた左京区上高野畑ケ田町、京都大留学生ユン・ハングンさん(30)の乗用車に追突、さらに市バスに別の乗用車が追突した。市バスに乗っていた上京区上御霊前通烏丸東入ル、高校3年足立望さん(17)と同区一条通七本松西入ル、私大助教授パン・バージニアさん(34)が頭部などを打って5日−7日の軽傷を負った。
 中立売署の調べでは、事故当時、市バスには約50人の客が乗っていた。同署で詳しい原因を調べている。(京都新聞)
■市バス内で転倒けが 左京で小1男児
 13日午前11時50分ごろ、京都市左京区北山通白川西入ルで、北大路バスターミナル行きの市バスが「修学院道」のバス停に止まろうとブレーキをかけた際、バスの降車口近くで手すりを持ち立っていた同区山端森本町、医師羽生道弥さん(38)の長男で京教大付属京都小一年の慶太君(6つ)がバランスを崩して転倒し頭に軽いけが。ほかに乗客7人がいたが無事だった。
 下鴨署によると、慶太君は下校中で、同級生3人と一緒にバスに乗っていた。同署は、車内の安全確認面などについて調べている。(京都新聞)
■青鉛筆
 ▽ようこそおこしやす−。JR京都駅で13日、時代劇の衣装をまとった役者や京都市職員ら約70人が、千葉県から来た修学旅行の中学生約1200人を出迎えた。
 ▽低落傾向が続き、年間100万人前後まで落ち込んだ修学旅行生をつなぎとめるのが狙い。琴を演奏し、版画や絵はがきもプレゼントするもてなしぶりに、中学生たちも感激。
 ▽同市の観光客総数も1990年の4000万人をピークに伸び悩む。大人になって再訪してほしい、と三度笠を持った股旅姿の役者も登場したが、「”旅から旅へ”とよそへ流れないで」と担当者。(朝日新聞)
■京のバス もっと便利になるよ 優先施策の導入を提言 立命大ゼミ生ら白書
 京都のバスの問題点を考えるきっかけにしようと、立命館大経営学部(草津市)の土居清範教授(交通論)のゼミの学生らが「京都のバス白書」という冊子をまとめた。大学生らは「道路の不法駐車などが邪魔になってバスの事故や交通渋滞の慢性化を招いている。バス優先施策の導入などを盛り込んだ総合的な京都の交通施策が必要」と指摘している。
 執筆したのは土居教授と同ゼミ専攻の3、4年生の計27人。昨年4月から約1年かけて、京都のバス輸送の現状、交通事故や環境面の現状と課題、将来展望と課題、他都市の施策などについて調べた。
 京都のバスの交通事故については、事故発生件数はトラックやタクシーよりもバスの方が少なかったが、1000台当たりの発生件数は卜ラック2.7件、タクシー3.6件、バス5.1件で、バスの事故率が高いことがわかった。
 実際に市バスに乗って観察した同大学3年松原洋一さんは「車の路上不法駐車がバスの走行の邪魔になって事故を招きやすくなっている。バスが横断歩道上に停車することも多く、歩行者にとって危険」と指摘。
 また、環境面では、ディーゼルと電気を併用する低公害のハイブリッドバスが30%前後に普及していると報告した。
 今後の課題としては、バス専用レーンの実施と一般車の専用レーンへの流入の取り締まりの強化や、駐車場を設けてマイカーから乗り継ぎを促すパーク・アンド・バスライド方式の導入など、バス優先施策に取り組むよう提案するとともに、総合交通政策課など交通行政全般を見渡す部署が必要、と指摘している。
 大学生らは「京都では、バスは不便な交通機関のイメージが強いが、使い方によっては便利な乗り物になる。バスを含めた京都の交通のあり方を総合的に考えなければいけない」と提言している。
 土居ゼミは1992年に「京都の交通白書」、94年に「京都の物流・トラック白書」をまとめた。「京都の交通」をテーマにした白書は3冊目。非売品。(京都新聞 夕刊)
■電車が木箱はね停車 JR線、桃山駅構内
 13日午後11時半ごろ、京都市伏見区桃山町鍋島、JR奈良線・桃山駅の構内で、進入してきた京都行き普通電車がホームの手前約30bの線路上に木箱3箱が置いてあるのを発見、急ブレーキをかけたが間に合わず、はねて停車した。
 電車は現場に11分停車したが、乗客約50人にけがはなかった。
 伏見署は列車往来危険容疑で捜査している。同署の調べでは、はねた木箱は六角柱の箱(内径約30a、長さ1b)で、架線用の碍子(がいし)が入っていた。木箱は普段、現場近くの線路わきに置かれていたといい、同署はだれかが木箱を線路内に置いたとみて調べている。(京都新聞 夕刊)
15日■ナノハナ畑 観光客の人気 トロッコ亀岡駅
 亀岡市篠町山本の嵯峨野観光鉄道トロッコ亀岡駅北側に広がるナノハナ(ナタネナ)畑が、観光客の人気を呼んでいる。約3fの畑一面に黄色い花を咲かせるナノハナ畑をバックに、記念写真を撮ったり、じっくりと観賞する人らでにぎわっている。
 ナノハナ畑は、同市が同市都市緑花協会に委託して種をまいた。桂川河川改修で府が買収した土地で、殺風景な土地に、春を感じさせる花としてナノハナを選んだ。同付近には、コスモスが秋を彩っており、ナノハナで春の名所が新しく誕生した形となった。
 JR山陰線の車窓から見ることもでき、トロッコ列車の乗降客のほか、地元の花好きの人やカメラ愛好家も訪れ、楽しんでいた。(京都新聞)
■窓 私鉄全路線の完乗あと一歩 宇治市・松田 憲生(会社員・27)
 10年前の当欄に「JR全線完乗果たす」ということで掲載していただきました。あれから10年(会社員になって10年目)、いよいよ私鉄(ロープウエー等除く)の全線完乗にめどがたちました。学生のころと違い、暇を見つけては全国に散らばる中小私鉄を乗りつぶし、残すところ関東の一部となりました。10年前に全線完乗が何か役に立てば、と記していますが、今のところ自己満足にすぎません。今後の人生に役立てばと思っています。
 この10年で、中小私鉄でさえも自動改札にワンマンカーの導入が当たり前で、窓口で「○○まで」と言って切符を購入し、ハサミでパチンと切ってもらう光景は本当に珍しくなり、寂しく感じられます。各社とも人員と経費削減に必死で、経営状態の厳しさも感じられます。
 さて、この目標を達成してしまうと、次なる目標はということになります。趣味の競馬場めぐり。こちらは現在進行中です。しかし、遊んでばかりもいられません。いずれは結婚も考えなければと思っていますし、会社内での昇進のための勉強もしなければなりません。10年の月日がたっただけで、何の進歩もしていないと感じる情けなさ。考えさせられます。10年後、どれだけ変わったか報告したいと思います。(京都新聞)
■普通電車が急停車 近鉄京都線向島駅
 14日午後10時10分ごろ、京都市伏見区の近鉄京都線向島駅で、西大寺行き普通電車(6両編成)がホームを約十数b通り過ぎて急停車した。乗客約800人にけがはなかった。電車はホームまでバックして客を乗降させた後、数分遅れで発車し、後続の電車に影響はなかった。
 乗客の男性の話では「車内の客は急停車で将棋倒しのようになるケースもあったが、事情を説明する車内放送はなかった」という。近鉄は、運転士から事情を聴くなどして原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■新関門トンネル 漏水現場を公開 「とい」を新設し補修
 JR西日本(本社大阪)は15日未明、漏水による停電で山陽新幹線の列車2本が4日、立ち往生した新関門トンネル内の漏水現場を報道陣に公開した。
 公開は、新幹線の運行が終了した15日午前1時すぎに始まった。漏水したのは新下関側の入り口から約4.3`の海底トンネルの天井部分。すでに、コンクリートの継ぎ目から漏れる海水を排水する「漏水とい」が新たに設けられるなど、補修が行われていた。
 補修した場所からは海水がしたたり落ちていたが、JR西日本は「落ちている量も少なく、きちんと排水されているので全く問題ない」と説明している。
 同社によると、停電事故は漏水といの継ぎ目付近に砂などが詰まり、コンクリート内部の空洞にたまった海水が流出、架線にかかって漏電を起こしたためという。事故後、これまで年3回実施していたトンネル内部の点検に加え、2週間に1回の点検も行うようにした。(京都新聞 夕刊)
■洛中洛外
 ◇…京都三大祭の一つ、葵祭(5月15日)の行列を色彩豊かに描いた巨大な「階段絵」が、このほど京都市下京区のJR京都駅ビルの大階段にお目見えした。
 ◇…JR西日本が、大階段計63段に、白地のシート(横11b、縦12b)を張り、桜吹雪が舞うなか、牛車が行進する様子や「スプリング・ハズ・カム!」の英字を赤、ピンク、緑色などで描いた。
 ◇…「ステップアート」と名付けられた階段絵は、昨年末のクリスマスの絵に続いて2回目。午後6時以降には、特殊なライトで階段絵の上部に「春」の文字を浮かび上がらせ、見る人を幻想空間に誘っている。5月上旬まで展示する。(京都新聞 夕刊)
16日■USJ中核の区画整理事業提案のコンペ実施
 国際的なテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」建設を中核にした大阪市此花区の土地区画整理事業で、大阪市とJR西日本は15日、最寄りのJR桜島線新駅前街区の所有地にホテルや娯楽施設などを誘致する事業提案コンペを実施する、と発表した。事業者の決定はことし10月、着工は来年10月となる見込み。
 駅前街区は、USJ予定地東南の西部臨海地区約5f。うち約2.2fを大阪市、約0.7fをJR西日本が所有する。基本計画でエンターテインメント地区に位置づけられUSJと一体となった整備を進めるため開発行為の内容を選択できる事業提案を採用した。
 コンペに参加する事業者は、街区内の少なくとも約3.4fの土地を対象に、施設建設、運営方法など開発に関する計画を立案。採用が決まれば、大阪市の土地を買収、JR西日本からは土地か建物の貸し付けを受けて事業に着手。提案書提出締め切りは7月末。(京都新聞)
■乗務員の氏名掲示 宣言文も「お客様を大切に」 京都市交通局
 京都市交通局は、6月から、乗務員の氏名と安全運転宣言などを書き込んだプレートを市バスや地下鉄の車内に掲示する。相次ぐ事故や、乗客とのトラブルに歯止めをかける目的で、乗客への応対や安全運転に対する乗務員の姿勢をただし、責任感を持たせるための措置という。
 プレートは、縦10a、横25a。横書きで下半分に名前、上半分に宣言文を載せる。宣言文は「お客様を大切にします」「親切な応対に努めます」「安全運転に努めます」の3種類。随時取り替える。表示する場所は、市バスが運転席後背部にある停車表示灯の左側。地下鉄は乗務員室の扉のガラス窓の下部。このほか、地下鉄改札口の窓口にも担当者の氏名を表示する。
 今年2月に、市バスが歩行者をはねる死亡事故があったほか、3月には運行中のトラブル処理のため、運転手が乗客を乗せたまま一時バスを離れるなどの問題が起きた。
 この日の定例会見で桝本頼兼市長は「職務の重大さをあらためて徹底したい。市民の身近な足としての交通局の信頼回復を図りたい」と話した。(京都新聞)
■債務問題で協力要請
 旧国鉄の累積債務処理で、JR各社が追加負担を拒否している問題をめぐり、藤井孝男運輸相は各社の社長と個別に会うこととし、あらためて協力要請に乗り出した。まず15日、JR貨物の金田好生社長と会談したが、金田社長は「基本的な考え方は変わっていない」として、追加負担に応じる考えがないことを明らかにした。
 28兆円の旧国鉄債務処理について、政府は年金費用の一部としてJR側に、年間約240億円の負担を要請。JR側が拒否したまま、債務処理法案を今国会に提出している。(朝日新聞)
■起訴事実を運転手認める 神鉄脱線初公判
 神戸市北区の神戸電鉄有馬線の踏切で今年2月、トラックを立ち往生させて普通電車と衝突し脱線させたうえ、覚せい剤を所持していたなどとして、業務上過失傷害と過失往来危険、覚せい剤取締法違反の罪に問われた大阪府茨木市春日三丁目の運転手、尾松英明被告(22)の初公判が16日、神戸地裁(江藤正也裁判官)で開かれた。罪状認否で、尾松被告は起訴事実を全面的に認めた。
 起訴状によると、尾松被告は2月4日午後3時ごろ、普通トラックを運転して神戸市北区山田町下谷上の踏切を通過しようとしたところ、左前輪がレールの間に脱輪して動けなくなり、新開地発三田行きの普通電車(4両編成)に衝突、脱線させて運転士と乗客6人に全治7日から3週間のけがを負わせた疑い。また、事故当時、トラック内に覚せい剤約0.04cを溶かした水溶液を所持していた、などとされる。(朝日新聞 夕刊)
17日■中国版新幹線受注へレール 日中鉄道交流で協定
 【北京16日英同】「中国版新幹線」として注目される北京−上海間の高速鉄道計画の受注を目指し、中国への技術協力を推進するため、日本の官民による「日中鉄道友好推進協議会」が16日、中国鉄道省との間で鉄道交流に関する協定を締結した。
 北京の人民大会堂で行われた調印式には、同協議会名誉会長の竹下登元首相や同最高顧問の平岩外四経団連名誉会長らが出席、中国側からは王光英・全国人民代表大会副委員長(国会副議長)らが出席した。
 協定は、鉄道技術に関する共同調査、研究などの交流や、中国からの技術研修生の招請が主な内容。日本側としては官民一体で交流を進め、21世紀初頭に完成予定の同高速鉄道計画への参加を目指す。(京都新聞)
18日■市バス70周年 記念トラフィカ京カード発売へ
 京都市交通局は、市バスが開業し今年で70周年を迎えることから、記念トラフィカ京カードを21日に発売する。昭和初期に活催した米国シボレー社製の市バスのモノクロ写真をあしらっており、お年寄りの郷愁を誘いそうだ。
 市バスは、1928(昭和3)年5月10日に出町柳−植物園間を走らせたのが最初。市内の交通需要にこたえるため、主に市電の走っていない市内周辺部の住宅エリアで営業した。順次、路線を増やし、市電が廃止されてからは、市民の主要な交通手段となっている。
 記念カードは1枚1000円で、5000枚の限定発売。市バスの各営業所や地下鉄主要駅などで発売する。問い合わせは交通局案内所 075(801)2561。(京都新聞)
■電車にはねられ即死 阪急西京極駅、自殺か
 17日午後零時45分ごろ、京都市右京区西京極西池田町の阪急・西京極駅で、女性がホームから線路に飛び込み梅田行き急行電車にはねられた。女性は全身を強く打って即死。桂署の調べによると、女性は40歳前後で身長150−160a。ベージュ色のジャンパー、ジーパン姿で、茶色の革製の手提げかばんを持っていた。同署は自殺とみて身元確認を急いでいる。
 電車は現場に約10分停車、後続の特急、急行など上下線計17本が最高で14分遅れ、約4700人に影響が出た。(京都新聞)
■トンネルの安全強化へ JR西日本
 JR山陽新幹線の新関門トンネル内で新幹線が立ち往生した停電事故で、JR西日本は17日、監視体制の強化と合わせ、漏水原因とみられるコンクリート内壁内の異常を感知するための科学的方法の開発や専用作業車の配備、避難誘導マニュアルの見直しなど安全対策を強めることを決めた。山陽新幹線の5割をトンネルが占めることから、同社はトンネル内の安全対策を重視し、五月中旬には新関門トンネル内で初めて100−200人規模の総合復旧訓練を実施する計画だ。(朝日新聞)
■GWの指定席予約 2日と5日ピーク
 JR西日本は17日、関西を中心としたゴールデンウイーク期間中(24日−5月5日)の新幹線・在来線の指定席の予約状況をまとめた。16日現在、全体では35%が予約済みとなり、ピークは下りが5月2日、上りが同5日で後半に予約が集中している。予約率は前年と変わらず、新幹線は前年を一ポイント上回った。とくに「500系のぞみ」は、予約率46%と人気が集中している。(朝日新聞)
■声 格好良いSL 陰には血と汗 兵庫県 奥野 博實(国鉄OB 65歳)
 7日の「声」欄で、元機関士大橋欽一氏の「だだっ子SL 今も夢で再会」を懐かしく拝読しました。
 私は油絵を始めてから50年近くになり、いま国鉄をテーマにした個展の準備を進めています。静態保存してあるSLの運転室もスケッチしましたが、機関士席の狭く、前方の見通しの悪いことに改めて驚いています。運転中の機関車には何回か乗った経験がありますが、いまにも脱線するのではないかと思うほどの揺れでした。
 39年前の4月6日早朝、播但線生野駅に停車するはずの上り回送列車が暴走し、トンネルの入り口に激突するという大事故が発生しました。急こう配のトンネルを通過中、はい煙で機関士、機関助士とも窒息して倒れたのが原因で、2人とも死亡した痛ましい事故でした。
 SLの表面のかっこ良さだけでなく、機関車を整備する人、石炭をたく人、運転をする人、その機関車が安全に走れるように線路を守る人たちの血と汗が流れていることを、鉄道ファンの方は知っていただきたいと思います。(朝日新聞)
■2000dの鉄橋を移動 阪神電鉄 ジャッキで4b横へ
 阪神電鉄西大阪線の大物(尼崎市)−福(大阪市西淀川区)駅間の左門殿川に架かる左門殿川鉄橋で高架化のため18日未明、長さ約150b、重さ約2000dの巨大な鉄橋を丸ごとジャッキで持ち上げ、約4b横にずらすという珍しい工事が行われた。
 同区間では1991年度から高架工事を開始。左門殿川鉄橋については96年夏、まず下り線の橋脚が完成した。
 阪神電鉄は、暫定措置として上下線用の2本の線路が載った鉄橋を本来位置より横にずらして下り線橋脚上に取り付け、下り線の線路だけを連結して単線運転していた。上り高架線の橋脚部分が完成したのを受けた今回の移動作業で、鉄橋は所定の位置に収まり、線路は上下線ともつながる。
 鉄橋の移動作業は、最終電車が鉄橋を通過した後の18日午前零時すぎから開始。鉄橋と橋脚のすき間に取り付けた計8基の大型油圧ジャッキで鉄橋を持ち上げ橋脚の上を2分間に1bというゆっくりとした速さで滑らせた。途中何度かジャッキの位置を変えるなど作業は慎重に進められ、約1時間半で無事終了した。(京都新聞 夕刊)
■落雷で阪急のダイヤ乱れる 京都線の特急など運休
 18日午前2時25分ごろ、大阪府摂津市の阪急電鉄正雀信号所に落雷があり、過電流が流れて電気系統の部品が破損した。
 このため隣接する正雀車庫から列車を出す際のポイントや信号の自動切り替えができなくなり、阪急は手動切り替えで対応。京都線(梅田−河原町)の特急、準急を運休し、急行、普通のみの運行にするとともにJRなどへの振り替え輸送をした。
 四条河原町駅(京都市下京区)では、土曜日とあって大きな混雑はなかったが、ホームでは「特急でないと、約束に間に合わないと駅員に詰め寄る乗客も見られた。同駅は駅員を増やして対応、張り紙やアナウンスなどで特急の運休を乗客に知らせていた。
 阪急によると、午前11時までに特急27本を含む51本が運休し、乗客約4万人に影響が出た。
 信号所の復旧のメドは立っておらず、ダイヤは終日乱れる見込み。(京都新聞 夕刊)
■信号所に落雷 ダイヤ乱れる 阪急京都線
 18日午前2時半ごろ、大阪府摂津市阪急正雀の阪急京都線正雀信号所に雷が落ちて、信号機が故障した。このため、同線の特急と準急が始発から運転を中止。急行と普通は平常通り運転している。復旧には1日かかる模様で、上下線合わせて計116本が運休する見通しだ。
 阪急電鉄によると、信号機器室に落雷し、過電流が流れたために故障したという。(朝日新聞 夕刊)
19日■特急きょうも運休 阪急落雷
 18日未明、大阪府摂津市の阪急電鉄正雀信号所にあった落雷で、阪急京都線(梅田−河原町)は18日午後もダイヤの乱れが続き、特急113本を含め上下計137本が運休し、約7万2000人に影響が出た。特急以外は、同日午前中にほぼ正常運転に戻ったが、同線の特急は19日も終日運休となる見込み。
 阪急によると、落雷で同信号所の信号機器に過電流が流れて、ポイントや信号機、列車自動停止装置(ATS)などの配線約200本が破損した。交換作業を急いでいるが、配線のチェックが必要なため、通常運転に戻るのは20日になる、という。
 また18日午後1時半ごろ、茨木市の同京都線総持寺駅構内で人身事故があり、急行など9本が最大16分遅れ、約3100人に影響が出た。(京都新聞)
■世界乗り物旅情 マレー半島縦断鉄道 象の長い鼻をたどって
 野を海を空を、乗りものは世界を巡り、人々の夢や生活や旅情を運ぶ。疾走感、リラクゼーション、車窓の風景や予期せぬ出会いが、旅を豊かに彩ってくれる。地球上のさまざまな乗りものを、心ゆくまで楽しんでみよう。
 象の頭の形にも例えられるタイ国土。首都バンコクからマレー半島へ伸びてゆく長い長い鼻をたどって、国際列車は単調なリズムを刻む。マレーシアを抜けシンガポールまで約2000`、のんびりと二つの国境を越える旅に出た。
 バンコク・フアランポン駅。駅前に庶民の足トウクトゥク(三輪タクシー)や行商人が集まる。噴水中央には三面の顔を持つ「エラワン象」。ヒンズーの神々を運ぶ超自然の乗りものだ。かつて飛行船の格納庫だったかまぼこ駅舎に、12番線までのプラットホームが伸びていた。
 タイ国鉄の2等寝台車に乗り込み、さあ出発だ。15両編成の各車体の側面には、プミ−ポン国王即位50周年(1996年)の記念エンブレム。そこに描かれた2頭の象は、国王を敬愛するタイ国民を象徴しているという。
 駅に停車するたび、物売りが乗り込んでくる。おやつに焼きそばの包みを買った。連結部のデッキで手動のドアを開け放ち、暮れてゆくジャングルを眺めた。指定席に戻り夕食を注文。食堂車に行かなくてもよい。自分の席にテーブル板を取り付けてもらった。
 寝台のベッドメーキングが始まる。列車ボーイが2段の寝台を次々開き、シーツをピッと広げた。順番が迫ってきたので食べ急ぐと、旅慣れた風のタイ人夫婦がささやいた。「夜10時まで食べていて平気。また来てくれるから」
 バンコクから約16時間。早朝、タイ南部最大の商業都市ハジャイに着いた。途中下車して1泊。巨大なねはん仏の体内を見物する。街で見かける黒ナンバーの車は、マレーシアからの買い物客だ。車でソンクラーのサミラビーチへ。地元の人々が砂浜の散歩を楽しんでいた。観光地らしいものと言えば、太り気味の人魚像だけ。のどかだ。波間に遠く見え隠れする黒岩が、泳ぐ人魚の頭に見えた。
 翌日午後、ハジャイ駅発。程なくマレーシア最北のバダンブサル駅に着く。駅構内での入国手続きは10分足らずで終了。時計を1時間進めた。手持ちの切符は首都クアラルンプール(KL)まで。KLーンンガポールの切符をここで買いたいが、マレーシア通貨がない。駅の両替所は午後5時きっかりに閉まり、タッチの差で間に合わず。
 駅員に相談すると、彼はホームで若い男をつかまえ、マレー語でまくしたてた。若い男はかったるそう。「この日本人を街の両替屋に連れて行け」「何だよ、いきなり。勘弁してくれよ」。多分こんなやりとりだ。駅員の気迫に負けた若い男が、にやけながら線路に降り、フェンスの穴をくぐり抜ける近道で、外の両替商まで案内してくれた。
 この男、一体何者だろう。ラフなジーンズ姿だが、国鉄職員なのか。「ありがとう。助かった」「ああ」「駅で働いてるの?」「ああ」「その格好で?」。別れ際に彼が言った。「おれは鉄道警察官なんだ。今日は非番だけど」。やれやれ、人は見かけによらない。不審な外国人をさりげなくエスコートしていたのなら、なかなかのプロだ。
 マレーシア国鉄でさらに南へ。タイと違って、車内では洒類を一切売っていない。「ビールも?」「イスラム教国ですから」。食堂車売店の女性はにべもなかった。
 明け方、白亜のKL駅で最後の乗り換え。駅にはイスラム教徒専用の祈とう室兼トイレがあり、彼らは靴を脱いで入る。「君のトイレはそっちだ。荷物は手に持ってた方がいいよ」と、専用トイレから出て来たモスリム青年が向かい側のトイレを指さした。忠告には理由があった。「たった今、靴を取られたばかりなんだ」。靴下で歩み去った青年に、アラーのご加護を!
 KLからシンガポールまでは約6時間。最後のこの区間だけ、1等車のゆったリシートに沈んだ。テレビもある。車窓に映るヤシの木々の姿は、タイの密林、マレーシアのプランテーションから、とうとう街路樹に変わってしまった。終点、シンガポール。
 コロニアル風の駅舎から、街へ飛び出す。いつの間に先回りしたのか、象が待っていた。タイのチュラロンコン大王が1871年寄贈した、黒光りする象の銅像が、国会議事堂の庭に立っていたのだ。そして人魚も、姿を変え…。上半身は獅子(しし)、下半身は魚のマーライオン像が、やみ夜に白く浮かび上がった。
 【メモ】成田−バンコクはタイ航空で約6時間、週18便運航。航空券予約はタイ航空、電話03(3503)3311。タイ観光情報は、タイ国政府観光庁、電話03(3218)0355。(京都新聞)
■特急、きょうも運休 落雷の阪急京都線
 大阪府摂津市阪急正雀の阪急京都線正雀信号所に18日未明、雷が落ちて信号機器が故障した影響は終日続き、特急や準急を中心に上下合わせて137本が運休、約7万2000人に影響が出た。完全な修復には19日までかかる見通しで、阪急電鉄は19日も特急の運転を終日取りやめる予定だ。特急以外は平常通り運転する。
 20日の始発からはすべて通常ダイヤでの運転に戻る見込み。(朝日新聞)
21日■地域の安全守る拠点 二条駅前交番が完成 山陰線高架下
 堀川署の二条駅前交番がJR二条駅から北に約70b離れた山陰線高架下(中京区西ノ京星池町)に移転し、20日、新しい交番の完成式が行われた。再開発による発展が予想される地域の安全を守る拠点として期待されている。
 JR二条駅周辺は、地下鉄東西線の二条駅が完成したほか、京都市の区画整理事業で再開発が進み、商業施設や文化施設の建設が予定されている。
 同交番はこれまで、JR二条駅東側の千本通沿いにあったが、今後、人や車の往来の多くなりそうな建設中の御池通沿いの高架下に移転することにした。新交番には従来通り、同署地域課員6人が交代で勤務する。
 完成式には、府警関係者や地域住民ら約20人が出席。杉山俊明署長は「JR二条駅周辺は、京都の西の玄関口として大きく発展しつつある。新しい交番を拠点に、きめ細かな活動をしていきたい」とあいさつした。(京都新聞)
■タイムアングル 転車台 直角に曲がれぬ電車 人力で方向転換
 京都電気鉄道(京電)の堀川線は、中立売が終点だった。明治33年(1900年)に中立売通を北野まで延長することになったが、電車は直角に曲がれない。ゆるい弧をえがいて方向を変えた所で堀川に橋をかければよいのだが、土地の買収で行き詰まった。
 そこで考案されたのが円形の転車台。終点の広場へ東北向きに入った電車を、この台に乗せて西向きに回すことにした。
 写真は京電の最も古い型の車両で、長さ6b、重さ約6d、定員28人。それを台に乗せて人力で回した。写真には回し手が1人しか見えないが、車体の向こう側にもう1人いたのかもしれない。車内には客が数人乗っている。
 狭軌だから車体の幅は2b足らず。足の長い者はどんなに深く腰掛けても、背もたれから膝頭(ひざがしら)が60aは出る。つり革に人が立てば、それでもう通路はいっぱいだ。
 車掌は乗客をかきわけながら切符を切ってまわる。つり革の下がる横棒には、前後の運転台をつなぐ細いひもが這(は)わせてある。車掌が後ろの運転台へ戻りきれないときは、切符切りのはさみの握りの端をそのひもに引っかけて、運転台へチンチンと発車の合図を送ってから戻っていた。
 この路線は、観光用としてでも残してほしかった。(作家・駒 敏郎)(朝日新聞)
22日■8月下旬運休JR舞鶴線 代替バス1日51本 ダイヤ発表
 JR福知山支社は21日、舞鶴線(綾部−東舞鶴間、26.4`)の電化工事に伴い、8月18日から31日まで全面運休する列車の代替として運行するバスのダイヤを、発表した。
 架線設置などで、6ヵ所のトンネルを掘削するための運休。同線は普段、1日当たり上下合わせて55本の列車が走っているが、期間中はバス51本(下り26本、上り25本を運行する。
 バスダイヤは、上下とも綾部駅での発着時刻を基準に設定。乗客数を考慮し、同時刻に最大3台まで運行する。綾部−東舞鶴間は普通列車で30−40分だが、バスは国道27号、府道小倉西舞鶴線を通り、約1時間かかる。
 西日本ジェイアールバスの8台(定員100人)を使用。停留所は、同線の駅と同じ6ヵ所(綾部、淵垣、梅迫、真倉、西舞鶴、東舞鶴)に設ける。運賃は列車と同じで、定期券も使える。
 また同支社は、西舞鶴駅の橋上化工事に伴い、現駅舎を撤去するため、仮駅舎を設置する。仮駅舎は現駅舎の南側に設置、プレハブ2階建て(181平方b)、コンコースや連絡事務所を設ける。5月上旬着工、7月上旬開業の予定。(京都新聞)
■修学旅行生「ああ行っちゃった」 特急列車、停車せず JR北陸線
 22日午前6時20分ごろ、石川県石川郡野々市町のJR北陸線野々市駅で、修学旅行の中学生ら約200人を乗せるため同駅に臨時停車するはずだった金沢発大阪行きの上り特急列車「雷鳥4号」=9両編成=が駅を通過、次の松任駅で後続の快速列車に乗ってきた修学旅行生らを乗せ、同駅を17分遅れで出発した。JR西日本金沢支社は「時刻表の確認を怠った運転士のうっかりミス」と話している。
 JR金沢支社などによると、野々市駅で待っていたのは、野々市町立行水中学校の3年生196人と教職員ら計209人。この日は雷鳥4号で京都駅まで行き、2泊3日で京阪神を回る予定だった。
 運転士は野々市駅を通過中、ホームにいた生徒らのあわてた表情に気づいてブレーキをかけ、約700b先で停車。そのまま松任駅に入り、後続列車を待った。乗務前の朝の点呼で、JR側は臨時停車を伝えていたが、運転士が確認を怠ったらしい。(朝日新聞 夕刊)
■大阪市営地下鉄の職員2人懲戒免職 覚せい剤所持容疑で
 大阪市交通局は22日、覚せい剤取締法違反(所持)などの疑いで大阪府警に逮捕、起訴された市営地下鉄車掌、高橋直也被告(24)=兵庫県川西市=と同、高山健被告(24)=奈良県生駒郡平群町=を、同日付で懲戒免職処分にした。
 高橋被告は職場のロッカーに覚せい剤を隠し持っていたなどの疑いで、高山被告は駅の詰め所で高橋被告に覚せい剤を売った疑いで起訴されている。(朝日新聞 夕刊)
23日■地下鉄駅で住民票取れます 2ヵ所に証明書窓口 四条、竹田 京都市、来月から
 「地下鉄の駅で住民票が取れるようになります」。京都市は、印鑑登録証明書や住民票の写しなどを発行する「証明書発行コーナー」を、5月11日に市営地下鉄四条駅と竹田駅の2ヵ所に新設する。交通ターミナルでの開設は初めて。
 開設場所は、地下鉄四条駅が南改札口付近の定期券発売所の南隣、竹田駅が東口の定期券発売所の南隣。それぞれ窓口が2ヵ所あり、職員がオンラインの端末を操作して対応する。
 発行するのは、住民票のほか、住民票記載事項証明書▽印鑑登録証明書▽外国人登録済証明書▽納税証明書など。開設時間は午前8時半から午後7時。午後5時以降に申請した外国人登録済証明書と税務関係証明書の発行は翌日交付となる。住所変更や印鑑登録などの受け付け業務、戸籍関係の事務はしない。土・日と祝日、年末年始は休業。
 市は、区役所から離れた地域に住む市民が、通勤などのついでに各種証明書が手軽に入手できるよう、市内の交通ターミナルに計五ヵ所の発行コーナーの開設を計画しており、来年度は山科駅を予定している。
 証明書発行コーナーの連絡先は、地下鉄四条駅が 075(343)3782、竹田駅が 075(642)0712。(京都新聞)
■滋賀・愛知で震度4 新幹線が停電、一時止まる
 22日午後8時32分ごろ、東海地方から近畿地方にかけて地震があり、滋賀県永源寺町などで震度4を観測した。大阪管区気象台によると、震源地は岐阜県南部で、震源の深さは約10`、地震の規模(マグニチュード)は5.2と推定される。
 地震の影響で、東海道新幹線は直後に岐阜羽島−京都間で停電し、上下線とも40分ほど運転が止まった。近畿の在来線では東海道線米原−安土間、北陸線米原−長浜間で上下線が一時、徐行運転になった。
 また、近江鉄道(本社・滋賀県彦根市)は地震直後、全線で運転を一時停止し、約30分後に運転を再開した。
 主な地点の震度は次の通り。
 震度4=愛知県祖父江町、飛島村、弥富町、佐屋町
 震度3=滋賀県彦根市、近江八幡市、水口町、福井市、敦賀市、高浜町、大阪府四条畷市、兵庫県豊岡市、奈良県広陵町、名古屋市、愛知県半田市、津市、鈴鹿市(朝日新聞)
■新幹線に飛び込む JR京都駅 男性重体 1万2000人に影響
 23日午前9時20分ごろ、京都市下京区のJR京都駅新幹線下り線ホームで、男性が時速約65`でホームに入ってきた岡山行き「ひかり151号」に飛び込んだ。男性は先頭車両前方の流線型の車体部分に当たって約2bの高さにはね飛ばされ、先頭車両の屋根の上に落ちて、電車はそのまま停止した。
 JR東海は約20分間、京都−新大阪駅間の送電をストップ。市消防局救急隊員や駅員らが電車にはしごをかけて男性を屋根から救出し、近くの病院に運んだが、男性は頭の骨を折って重体。
 京都府警鉄道警察隊と七条署は、所持品から最近まで埼玉県朝露市に住んでいた男性(27)とみて身元の確認を急ぐとともに、自殺を図ったのではないかとみて調べている。
 同電車は現場に30分停車するなど、新幹線の上下線15本が30−10分遅れ、約1万2000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■新幹線京都駅のホームで飛び込み 男性重体
 23日午前9時20分ごろ、京都市下京区、JR京都駅の新幹線下りホームで、若い男性が線路上に飛び降り、ホームに入ってきた東京発岡山行き新幹線「ひかり151号」にはねられた。男性は先頭車両の屋根にはねあげられ、駅員が構内の新幹線を緊急停止させる列車防護スイッチを作動させた。男性は市内の病院に運はれたが、頭を打っており、意識不明の重体。(朝日新聞 夕刊)
24日■窓 バス代支払い方法改善願う 東京都・林 和子(主婦・55)
 東京での移動は、専ら鉄道でしますが、京都へ帰省した時は、市内の移動にバスをよく利用します。京都市の規模、町並みがバスにちょうど合っているからでしょう。観光客の利用が多いことからも、それはうかがえます。
 バスを利用していて、不便に思うのは、降車時の料金投入です。5000円以上の紙幣は両替できません。また、混雑時や荷物の多い時には、前もっての両替はなかなかできません。後ろに人がつかえていると、慌ただしい気持ちになり、小銭をこぼしたり、ステップで転びそうになります。雨の満員バスで、傘と荷物に両手をふさがれての両替、料金投入は、危険ですらあります。
 回数券は、その点便利ですが、まとめ買いとなり、たまに利用する人や旅行者らに不向きです。バスも電車と同様、自動券売機で乗車券を販売してもらえれば、とても助かります。京都駅、北大路等、スペースがあり、利用客の多いターミナルだけでも十分です。市交通局にとっても定時運行の確保、走行中の車内移動の減少、運転手の投入料金確認の負担軽減等、メリットがあると思われます。(京都新聞)
■地震発生情報 列車に伝達へ 京阪神のJRで導入
 JR西日本は地震発生直後、沿線の地震計が一定の強さの揺れを検知すると無線装置を自動作動させ、乗務員に地震発生情報などを伝える「在来線地震情報早期伝達システム」を完成させ、28日から京阪神地域を中心に使用を始める。
 システムは、大阪環状線や東海道線、山陽線の一部など近畿圏の延べ約890`に及ぶ路線を対象に導入される。沿線16ヵ所に地震計を設置し、地震情報を大阪総合指令室内の情報収集中央装置に集める。40ガル(震度4程度)以上を検知すると装置が運転規制を行う区間の列車無線機を自動作動させ、「地震発生、緊急停止」の音声情報を乗務員に伝える。250ガル(震度6程度)以上だと、システム導入全域の各列車に向けて防護無線基地局から自動的に停止信号を送る。この情報に基づき、乗務員は手動で列車を停止させるという。(朝日新聞)
■泉北鉄道運賃 来月値上げへ
 運輸審議会は23日、大阪府都市開発が提出していた泉北高速鉄道の運賃の値上げを申請通り運輸大臣に答申した。平均改定率は9.4%、初乗り運賃(2`まで)を20円増しの160円にするなどの内容で、去年4月の消費税率改定に伴う値上げに続く値上げ。大臣認可後、5月17日から実施される。(朝日新聞)
■米国博物館探していた 山陽電鉄で見つかる
 米国の鉄道博物館が車両復元のために探していた台車を日本の鉄道模型ファンが見つけ、23日朝、保存されていた山陽電鉄東二見工場(兵庫県明石市)から米国に向けて運び出された。
 見つかったのは「ボールドウイン台車」で、米国東部のケネバンクポート市にあるシーショア・エレクトリック・レイルウエー博物館が探していた。
 同博物館の理事が1996年6月、日本在住の友人で鉄道模型クラブ「日本トロリーモデルクラブ」のメンバーの大学教授(カナダ人)に「車体は米国内にあったが台車が見つからない。かつての輸出先の日本に残っているのでは」と話した。それがクラブ仲間に伝わり、同メンバーの山陽電鉄二見工場車両部の大谷裕志さん(47)が、工場内で解体待ちの貨物車に使われているのを見つけた。
 現物は大正から昭和初期にかけて製造された国産品だが、米の車両メーカー、ボールドウイン社のオリジナル設計図から造られていた。去年10月、同工場を訪れた理事はサイズを測って確かめ、「これだ」と喜んだという。山陽電鉄側も贈呈を快く承諾した。
 大谷さんや同クラブの木村昌晴事務局長(61)らは「スクラップ寸前の台車が生き返ることになり、うれしい」と話している。(朝日新聞)
25日■市バスに追突 車の2人死傷 東山
 24日午後1時40分ごろ、京都市東山区東大路通新門前上ルのバス停「知恩院前」で、乗客の乗降のために停車していた九条車庫行きの市バス=大野安夫運転手(55)=に、後方から来た中京区壬生朱雀町、無職鈴木修さん(31)の乗用車が追突した。鈴木さんは腹部を強く打って死亡、助手席の東山区花見小路通古門前、無職平井守さん(24)は顔などを打って病院で手当てを受けている。
 事故当時、市バスには25人の乗客がおり、衝撃で山科区の主婦(64)が腰などに軽いけがをした。他の乗客は後続の市バスなどで目的地に向かった。
 松原署によると、現場は見通しのいい直線道路。乗用車がブレーキをかけた跡はないといい、事故原因を詳しく調べている。
 市バスの大野運転手は、「お客さんを降ろしている時に突然、帽子が飛ぶほどの衝撃を受けた。ちょうどドアから降りかけていた人がしりもちをついたが、ほかの人は座っていた」と話していた。(京都新聞)
■国鉄処理法案 継続審議を検討
 財政構造改革法改正案と2兆円減税を盛り込んだ補正予算案の成立が後半国会の最重要課題となり、政府・自民党は綱渡りの国会運営を強いられる。今国会は中央省庁等改革基本法案に加え、国鉄債務処理法案、金融システム改革関連法案など重要法案が目白押しで、自民党としては参院選を意識すると国家公務員倫理法案などの議員立法も成立させたいところだ。しかし、残された会期は1ヵ月半。野党側が橋本政権の経済運営に関する責任追及を強めるのは確実で、自民党内では国鉄債務処理法案などは継続審議にせざるを得ないとの判断が強まっている。
 いまの段階で自民党には、@参院選の投票日を夏休み前の7月12日とするため、6月10日までの会期の延長は1週間程度にとどめるA野党側の求めもあるので財革法改正案を補正予算案より先に処理する、という2つの前提がある。
 補正予算案は、衆参両院で各3日程度の審議が必要、と自民党は見ている。一方、財革法改正案と補正予算案の国会提出は5月10日過ぎになる見通しで、そこから約1ヵ月で財革法改正案を成立させられるかどうかが焦点だ。(朝日新聞)
■「痴漢」許せない JR奈良線 男子高校生お手柄 山陰線でも逮捕
 24日午前7時40分ごろ、JR奈良線の奈良発京都行き電車内で、男が東山区内の高校2年の女子生徒(16)の体を触るなどしたため、女子生徒と一緒に通学していた同級生の男子生徒2人が、京都駅のホームでこの男を取り押さえ、同駅の交番に引き渡した。七条署は男を強制わいせつの疑いで逮捕した。
 調べでは、男は伏見区深草十九軒町、会社員新谷義男容疑者(62)。前日に女子生徒から「痴漢に遭っている」と相談を受けた男子生徒が、この朝電車に同乗して警戒していた。
 会社員は抵抗することもなく”連行”されたが、男子生徒の1人は「年がいもないことをして許せない。反省して欲しい」と話していたという。
 一方、JR山陰線の亀岡発京都行き普通電車内では同日午前7時10分ごろ、男が下京区の中学1年の女子生徒(12)の体に触っていたのを、府警鉄道警察隊員が見つけ、強制わいせつの疑いで現行犯逮捕した。
 調べによると、男は中京区西ノ京永本町、ゲームショップ店長里田健容疑者(31)。22日に中学生から「痴漢に遭った」と相談を受けた同隊は、翌23日から隊員を電車に同乗させて警戒していた。(朝日新聞)
■停車中のバスに追突 乗用車の男性が死亡 東山区の府道
 24日午後1時40分ごろ、東山区新門前通大和大路東入ル三丁目梅本町の府道で、中京庄壬生朱雀町、無職鈴木修さん(31)運転の乗用車が、知恩院前バス停に停車中の京都市バスに追突した。鈴木さんは腹を打って間もなく死亡、助手席の友人(24)が顔に軽いけがをした。バスでは数人が乗降中だったが、乗客約25人のうち、後方の席に座っていた主婦(64)が腰に軽いけがをした。(朝日新聞)
■声 車窓楽しんだ各駅停車の旅 浜松市 鈴木 康司(パート 64歳)
 春の一日、私は楽しい旅をした。明石海峡大橋開通記念のロードレースを走った翌日、JR東海道線の各駅停車の電車を利用して帰ったからだ。
 この電車を選んだのは、郵政省の鉄道郵便局に勤めていた私が、30年ほど前に数え切れないほど通過した沿線の車窓風景が、どう変わっているのか眺めたかったためである。
 新大阪から乗り込んだ。高槻、米原、大垣と乗り継いで浜松まで。マンション、団地が増え、新しい道路や駅もできていた。窓外の景色に見入る私に聞こえてくる乗客の言葉の変化もうれしかった。新幹線ではこうはいかない。
 琵琶湖を眺める。安土城跡を見た時、改めてこの沿線に信長、秀吉、家康のゆかりの地が多いのに思い至った。安土、岐阜、清洲、名古屋の城。大高駅の近くには桶狭間もある。三河は徳川の地。そして浜松も。そういえば天下分け目の関ケ原駅構内には東西両軍の武将の名が大きく書かれていた。
 伊吹山には日本武尊の神話がある。大垣では、芭蕉と「奥の細道」をしのぶ。米原で途中下車。北陸線への乗り換えでにぎわった当時とは、打って変わって閑散としていた。
 往路は新幹線で2時間ほどの新大阪−浜松間を6時間近くかかった。時間を気にせず、在来線でなければ味わえない、こんな旅を皆さんもいかが。(朝日新聞)
■GW 始まった人は「行ってきまーす」 関空など出国次々 「まだ」の人も多いようで JR京都駅混雑なし
 ゴールデンウイーク初日の25日、成田空港では海外旅行に出発する人たちの出国ラッシュがピークを迎えた。
 今年は景気低迷などの影響か、25日の出国者数は昨年のゴールデンウイーク初日より約5000人少ない約3万4000人(新東京国際空港公団推計)。JTBによると、3泊で行けるサイパンやグァム、現地通貨が下落した韓国、タイなどに人気が集まっているという。
 成田空港には朝早くからスーツケースを持った家族連れやサーフボードを抱えた若者らを乗せた電車やバスが続々と到着。航空会社の出発カウンターや両替の窓口には長い列ができた。
 空港公団によると、帰国のピークは5月4日とみられ、成田空港の利用者数は約68万人と昨年の9割程度になりそうだという。
 関西空港でも25日、連休を海外で過ごす旅行客の出国ラッシュが始まり、国際線搭乗手続きカウンターには家族連れや若い女性の列ができた。
 大阪入国管理局関西空港支局などによると、この日、関空から旅立つ旅行客は推定で1万3900人。5月5日までの出入国者総数は、昨年の同時期より8000人以上多い28万3300人に上る見通しという。
 愛媛県西条市の会社員加藤貴子さん(35)、圭子さん(34)姉妹は7泊9日の日程で欧州へ。「安・近・短ではなくロンドン、パリに旅行したかった。(ドーバー海峡トンネルを走る高速列車)ユーロスターに乗りたい」と話した。
 JR京都駅など京滋の主要ターミナルでは早速、行楽地に向かう家族連れらの姿が見られたが、例年のような大きな混雑はなく、静かなスタートとなった。
 JR京都駅によると、この日朝の人出は、普段の土曜日より1割多い程度で目立った混乱はなかった。東海道新幹線にも空席があり、「乗車率はいつもの黄金週間より少ない」(JR東海)という。
 JRなど鉄道のピークは5月2日からになりそう。入洛者の人気コースは新緑が楽しめる嵐山・嵯峨野周辺で、JR西日本でも臨時便を用意して混雑に備える。京都からの出発では、九州方面に向かう新幹線に予約が集中しているという。
 名神高速道路や国道1号などの主要幹線道路でもこの日、目立った渋滞はなかった。京都府警交通管制センターによると、ゴールデンウイーク前半は平日が挟まるため、幹線道路の大きな混雑はないとみられる。行楽ラッシュのピークは、観光客が京都市内などを訪れる5月2日から5日になるという。(京都新聞 夕刊)
26日■タヌキはねて新幹線遅れる 大津
 25日午後8時45分ごろ、大津市内を走っていたJR東海道新幹線の東京発広島行き下り「ひかり141号」が、車両の床下で異常音を感じ、約3`先で急停車した。運転士らが車外に出て車両を点検したが異常はなく、26分遅れで発車した。その後、JR東海の栗東保線所員らが異常音を感じた大津市一里山七丁目の線路上で、タヌキの足や肉片が落ちているのを見つけ、タヌキをはねた事故と確認した。
 この影響で、後続の下り列車4本が18−27分遅れ、計約3000人に影響が出た。
 現場付近は瀬田川東岸に雑木林が広がる丘陵地帯で、ゴルフ場や工場、大学などが点在している。(朝日新聞)
■大阪の地下鉄駅 使いやすく 女性グループが活動をビデオに 施設点検、市とも交渉
 お年寄りや障害者が利用しやすくなるように、111ある大阪市営地下鉄の全駅を点検して改善運動を続けてきた大阪の市民団体「おんなの目で大阪の街を創る会」(代表・三好桂子さん)が、自分たちの活動を紹介したビデオをつくった。活字よりメッセージや実態が伝わりやすいはず、とビデオ映像という手段を選び、約13分間に編集した。タイトルは「わたしが動けは街が変わる」。副題は「市民活動にエールを送る」。自分たちの活動記録を残したいという思いと、試行錯誤しながら運動を進めているほかの地域の市民団体の参考になればという願いが込められている。
 会員による地下鉄駅、通路や周辺施設の点検場面と、市側との交渉、会員同士の話し合い風景が克明に描かれている。特に力を入れ、場面を多くしたのは会員個人の発言と全体での論議。会員女性が家庭を持ちながら、無理せずに、どうすれば活動を持続し続けられるかなどの工夫も紹介されている。
 また、改善運動の進め方では、敵対するのではなく、駅員と信頼関係ができたことで改善が大きく進んだ事情も盛り込まれている。去年秋に大阪NPOセンターが主催した市民活動を奨励する発表会で同会がグランプリを獲得した場面もある。
 「会の力をつけるために、会員1人ひとりの意見を尊重して十分話し合いながら運営をすることの重要性が伝われはうれしいです」と代表の三好さん。
 ビデオ化の話は去年5月に持ち上がった。以来、会員が手分けしてシナリオ書きとビデオ編集を猛勉強した。
 撮影は専門家の大井博子さんに俵頼したが、場面ごとのナレーションは賛助会員の山本恵子さんが担当。今年2月から作業に入り、3月下旬に完成した。このほど関係者約20人が集まり試写会を終えた。副代表の小山琴子さんは「一人ではできなくても、仲間をつくって着実で、ねばり強い活動がみんなが生きやすい世の中をつくるのに役立つことを多くの人と学べれば…」と話している。
 希望の個人やNPO(非営利組織)団体などへ販売する。送料込みで5000円。問い合わせは小山さんへ。電話、FAXとも06-927-9300 。(朝日新聞)
27日■北陸トンネル内で漏水 壁変色、硫黄臭放つ JR
 福井県の敦賀市と今庄町を結ぶJR北陸線の北陸卜ンネル(約13.87`)内で水が漏れ、壁が赤く変色し、硫黄のようなにおいがしていることが27日までの国労福井県支部の調査で分かった。
 同支部は、トンネル内の安全や保線作業員の健康への影響を配慮、近くJR西日本に原因の調査を申し入れる。JR西日本は「漏水個所には万全の対策を取っている」と説明している。
 同支部によると、壁が変色しているのに気が付いたのは昨年12月。変色した地点は敦賀市側から約1.5`で、水は高さ3−4bから漏れ、染み出た水で250−300bにわたって壁面が変色している。穴が開き水が漏れている所もある。
 漏水には白色や茶色の浮遊物も混じり、浮遊物は壁に張り付いており、簡単にはがれ落ちるという。付近は硫黄のようなにおいが立ち込めており、気分を悪くした作業員もいたという。
 同支部が漏水を調べたところ、トンネル内のほかのわき水に比べ約10倍、電気を通しやすかった。現在までのところ、電車を動かす配線に影響は出ていないという。
 同支部の北西七郎委員長は「電気を通しやすいわき水が漏れているため、事故や停電を起こす可能性もある。穴が広がることも心配だ」と話している。
・事故の心配はない JR西日本金沢支社の話
 定期的にトンネル内を巡回して調べているが、異常があるという報告を受けていない。トンネル内の漏水は珍しくない。漏水個所には万全の対策を取っており、事故の心配はない。(京都新聞 夕刊)
■「鳥害」相次ぎ 新幹線困った 架線接触で停電 線路に白鳥、急停車
 各地の新幹線で、カラスやハトなどの鳥が列車に衝突したり、架線などに接触して停電させたりするトラブルが相次いでいる。最大150分の遅れにつながった停電もあり、正確なダイヤを誇る新幹線にとって「鳥害」の悩みは深刻。でも、時速200`を超す高速で突っ走る新幹線を機敏に避けて、架線にも止まるなといわれても、鳥たちにも無理だ。夏にかけて、鳥が活発に飛び交う繁殖期を迎え、JR各社は対策に躍起だ。(社会部・塚本 和人)
・体が伝導体に
 最高時速270`の東海道新幹線。カラスやヤマバト、トビなどが運転席の窓や車体などに衝突したり、2万5000ボルトの高圧電流の流れる架線に触れショートして体を焦がしたりすることがたびたび起こる。
 JR東海の調べでは、昨年4月からの1年間で鳥が原因とみられる停電は10件発生し、計12本の列車に5分−1分の遅れが出た。ほとんどがカラスの架線などへの接触が原因で、沿線に住宅が多い区間で起きているのが特徴だ。
 架線や支柱にとまった鳥が感電すると、その体が電流を流す導体となり、支柱や列車を通じて地上に漏電して停電する「地絡事故」を起こす。近くに重要な設備があると、電流が地面経由で設備に流れ、故障させて大混乱につながる。
 1994年6月、静岡駅構内でカラスが架線で感電して漏電。信号設備を焦がし、上下計127本が最大2時間半遅れた。同年10月には東京第二車両所でカラスが架線上で感電し、計58本が最大1時間半遅れたこともあった。
・車体はボコボコ
 5分間隔で運行されている東京−新大阪間では、鳥などが列車に衝突する「異音感知」は頻繁に起きている。「ゴン」などという異状音があれは急停車し、運転士が車体や線路を確認しなければならない。強い衝突でアルミ製の車体がボコボコにへこむこともある。超過密ダイヤのため、数分の遅れでも後続に影響が広がる恐れがある。
 時速300`の「500系のぞみ」が走る山陽新幹線。中国地方を中心にパンタグラフへの衝突や、フクロウなど大型鳥の架線への接触が多い。JR西日本の調べでは、昨年度、鳥による停電事故は12件あった。8割が春先から初夏。異音感知は約30件で、そのたびに10分程度遅れた。パンタグラフに鳥が突っ込むと体がはらはらになって漏電し、電流が車体の屋根を直撃。屋根に直径2−3aの穴が数個あくこともあるという。
・天然記念物を優先
 トンネルが相次ぐ新岩国−徳山間などではムササビの受難が毎年のようにある。ムササビは1匹が架線上で感電死すると、それを追うかのようにもう1匹が数日後に感電死することも多いという。
 東北新幹線は天然記念物・白鳥の飛来地である宮城県・伊豆沼の近くを通る。今年3月、古川−くりこま高原間で、白鳥が反対側線路内にいるのを運転士が見つけた。天然記念物は保護しなければならないため、対向列車も止めて巡回の職員が向かおうとしたが、白鳥は飛んでいった。
 JR東日本の調べでは、東北、上越新幹線では昨年度1年間で報告のあった鳥の衝突は計7件で、架線などへの接触による停電はないという。昨秋開業の長野新幹線はまだ報告はないが、警戒を強めている。
 カラスの巣も悩みの種だ。昨年4月、古川−くりこま高原間でカラスの巣を列車が踏んで3分遅れた。架線を支える鉄柱は格好の営巣場となり、強風で落ちたとみられる。
 JR東海は95年度から順次、架線をつっている部分に鳥が止まりにくいように、長さ約20aのセラミックス製のとげ状の装置「トゲラー」を設置。防巣ネットも張り、漏電した電流が地面を通るのを避ける「地絡電圧抑制装置」も開発した。だが装置を全電柱に付けるのは難しい。
 JR西日本電気部は「架線に鳥の嫌いな忌避剤を塗ったこともあるが、すぐに効果がなくなった。たかが鳥でも、停電で大きな混乱につながる可能性もある。何か良い方法があったら教えて欲しい」と話している。
・実態調査し、対策を
 樋口廣芳・東大教授(野生動物学)の話 ツバメなど急旋回のできる機敏な鳥もいるが、通常時速60−70`で飛んでいる多くの鳥は、新幹線のスピードに体が追いつかず避けきれない。カラスはえさとなるゴミなどの豊富な都市近郊に生活しており、木が少ないために新幹線の架線の電柱に寄ってきて感電することが多いのだろう。飛行機との接触事故は、墜落の危険もあるため運輸省に委員会を設けて対策を考えている。新幹線についても接触する鳥の種類や接触場所などの実態をきちんと整理し、具体的な対策を考えた方がいいでしょう。(朝日新聞 夕刊)
28日■トイレない列車 我慢できない JR紀勢・阪和線など 近畿行監局 異例の改善要求
 近畿管区行政監察局は28日、特殊法人のJR西日本(大阪市)に、和歌山と大阪を結ぶJR紀勢・阪和線など、主要駅間の所要時間が長い路線にトイレのない列車があるのはサービス上問題だとして、トイレ付き車両配備などの改善を求める。
 行政監察局は通常、行政機関や公益法人の無駄解消などを指摘することが多いが、サービス向上を理由に設備導入を求めるのは「全国でも例がない」(監察局)という。
 同監察局が紀勢・阪和線の利用客からの相談を受け、同線の運行状況を実地調査。紀勢線の紀伊田辺−和歌山間(95.5`)で、普通列車の所要時間が1時間43−1時間51分と長いのに、各駅での停車時間が短い上、用足しで途中下車した揚合の後続列車の待ち時間が最大48分と、トイレを利用しづらい状況が分かった。
 また、時刻表などでトイレがないことを周知させていなかった。
 紀勢・阪和線の紀伊田辺−天王寺間(156.8`)は、かつて全列車がトイレ付きだったが、現在はラッシュ対策のため、上下38本のうち6本が乗車定員の多いトイレなし列車となった。(京都新聞)
■パセオ・ダイゴローの市醍醐交流会館 東西線開通で魅力増す ホール稼働率倍以上の伸び
 京都市伏見区醍醐のパセオ・タイゴロー西館内にある市醍醐交流会館の利用者が、昨年10月の地下鉄東西線開通後、順調に伸び続けている。このほどまとめた97年度の利用状況によると、ホールの月別稼働率は開通前の9月は28%だったのが3月には65.4%と倍以上に伸びた。27日からはポータブルステージも新しく設置、同会館では「さまざまな目的に使える施設をめざしたい」と話している。
 同会館は、昨年4月1日に開館。200席のホールのほか、会議室3室、和室2室、音楽スタジオ一室、幼児コーナーなどを備え、市が京都醍醐センター株式会社に管理・運営を委託している。
 利用まとめによると、開館直後の4月のホールの稼働率は8%。その後徐々に利用者が増えてはいたが、地下鉄開通後は増加のピッチを上げ、2月、3月には当初見込みの50%を10ポイント以上上回る稼働率となった。土、日、祝日はほぼ予約が入っている。利用者を地区別に見ると、半分が醍醐地域、2割が山科区からだった。
 会議室や和室も稼働率は伸びており、開館時に最も利用の多かった第一会議室(4月56.7%)は3月には93.5%とフル稼働に追っている。また、最初は利用者がなかった音楽スタジオは9月が20%、3月には46.2%になるなど、稼働率の急上昇が目立っている。
 床をフローリングにした会議室が好評で、現在7つの社交ダンスサークルが利用しているほか、最近では、菓子などを持ち寄って手軽に茶話会を開く場所として、和室の利用が伸びているという。(京都新聞)
■東西線延伸を許可 六地蔵−醍醐間 運輸審議会が答申
 京都市が申請している地下鉄東西線の六地蔵−醍醐間(2.4`)延伸の鉄道事業免許について、運輸審議会(石川雅嗣会長)は28日午前、「許可することが妥当」とする答申を藤井孝男運輸大臣に行った。連休明けにも免許が下りる見通しで、京都市は来年度中の着工を目指し、準備を進める。
 東西線は昨年10月に醍醐−二条間(12.7`)が開業。六地蔵(宇治市)への延伸は、宅地開発が進む京都市東部とJR奈良線や京阪宇治線などを結ぶ鉄道ネットワークを形成する目的で計画。先月19日に運輸省へ免許申請していた。
 六地蔵のほか、途中の石田(京都市伏見区)にも新駅を設置し、1日に122往復を運行する計画。建設費は712億円を見込み、2004年度の開業を目指している。(京都新聞 夕刊)
■京都地下鉄東西線 延伸免許適当と答申
 運輸審議会は28日午前、京都市の東部地域と市中心部を結ぶ地下鉄東西線(二条−醍醐間、12.7`)の延伸(醍醐−六地蔵間、2.4`)を計画している京都市に対し、鉄道事業法に基づく事業免許を出すことが適当であると答申した。六地蔵までの延伸で、JR奈良線や京阪宇治線などとの連絡が可能となる。建設費は712億円、2004年10月の開業を目指す。(朝日新聞 夕刊)
29日■窓 駅利用者の声 採用に感謝 三和町・岡部 孝作(無職・74)
 平成6年6月29日付当欄に、JR福知山駅待合室のいすが取り払われたことについて投稿しましたところ、数日後、係の方2人がみえまして、恐縮しながらも、いろいろと話し合い、意見も申し上げたのでした。しばらくして、待合室の太い柱の周りに角いすを取り付けていただき、早い対応にうれしく思いました。客の意見も同じでした。
 先日、よく見ますと、柱の角いすは取り払われて、円形のいすに換えられていることに気づきました。角形ですと、どうしてもすき間ができ、また、ひざを打つなどの危険も伴います。円形ですと、継ぎ目がなくどこにでも座れます。ちょっと詰め合いますと3人くらいは多く座れると推察しています。
 待合室全体も売店や電話の配置換えがあり、明るく見違えるようになりました。一庶民の願いに対して、一度換えれば終わりというのではなく、さらに良いアイディアが浮かべば、すぐ改善されている姿勢は素晴らしい。予算面でも短期間に取り換えることはなかなか大変なことと思っていますのに…。JR福知山駅の対応について深く敬意を表しますとともに厚くお礼申し上げます。(京都新聞)
■特急「なは」 89分遅れる 機関車が故障
 28日午後8時26分ごろ、JR新大阪駅18番ホームで、同駅発西鹿児島駅行き「寝台特急なは」(11両編成、乗客約130人)の機関車が故障し、発車できなくなった。回送の機関車が連結されて1時間9分遅れで同駅を出発、大阪駅で別の機関車を連結して1時間29分遅れで発車した。後続に影響はなかった。JR西日本は、故障した機関車を近くの車両基地へ運び原因を調べている。(朝日新聞)
30日■GW、列車も車もスーイスイ 観潮船盛況
 ゴールデンウイーク半ばの29日、近場で楽しみたい人たちの格好の行楽地となった明石海峡大橋や鳴門海峡は、大勢の観光客でにぎわった。暦の上では連休にならず、遠方に向かう列車や道路の混雑はほとんど見られなかった。
 今月5日に開通したばかりの明石海峡大橋には見物客が繰り出し、午後7時現在、上下線合わせて約4万台が橋を渡り、下りの海側車線が一時渋滞した。鳴門の渦潮の観潮船乗り場には関西方面のナンバーの車が目立ち、乗船客は例年より5割以上も多い2000人にのぼった。
 一方、山陽新幹線で乗車率100%だったのは東京発博多行き「ひかり101号」など午前中の3本だけで、平均は約60%。在来線でも大阪から北陸方面が最高70%、山陰方面が最高60%にとどまった。JR西日本は「昨年に比べてかなり少なめ」という。
 高速道路は、中国自動車道で明石海峡大橋に向かう車が午前中に最高18`の渋滞となったものの、その他は順調に流れた。(朝日新聞)
■東海道新幹線の線路 ボルト25本外される 始発前に発見 岐阜・関ケ原町
 30日午前4時25分ごろ、岐阜県関ケ原町藤下の東海道新幹線岐阜羽島−米原間下り線の山中トンネル東側付近で、線路を押さえるボルト25本が引き抜かれているのを始発前に線路を点検していたJR東海の作業員が発見、110番した。現場付近は通常時速約200`で列車が通過するが、JR東海は徐行運転させ、上下線に一時、数分の遅れが出た。
 線路がまくら木から外れた場合、脱線の恐れもあり、岐阜県警は垂井署に捜査本部を設置、悪質な列車防害事件として列車往来危険容疑などで捜査を始めるとともに、5年前に近くで起きたワイヤロープ巻き付け事件との関連を調べている。
 垂井署の調べによると、現場は緩いカーブで線路十数bにわたり外側のボルト24本、内側のボルト1本が引き抜かれ放置されていた。線路に架かる陸橋のわきの防護フェンスの有刺鉄線の金網の一部が切断され、複数で線路内に侵入しボルトを外したとみられる。
 ボルトはまくら木と線路を固定するためのもので、直径3.5a、長さ18a。
 約2時間後に始発の名古屋発広島行きひかり181号が午前6時34分から39分の間に通過する予定だった。
 現場から数百b離れた場所では1993年6月、上り線の線路にワイヤロープが巻きつけられる事件があったほか、同年8月にも彦根市で線路にチェーンが巻きつけられる事件が起きている。
 現場は岐阜羽島駅の西約20`の山間部。(京都新聞 夕刊)
■信楽高原鉄道事故 遺族らが報告・提言の本 日米欧の制度を比較 鉄道安全の道しるべに 無念の思い、二度と… 「独立した調査委を」
 信楽高原鉄道事故の遺族や弁護士、学者たちでつくる「鉄道安全推進会議」(事務局・京都市右京区)が近く、「鉄道事故の再発防止を求めて」と題する本を出版する。海外視察を踏まえ、日本や米国、英国の事故調査制度を比較研究しており、メンバーは「日本の鉄道事故調査能や勢は不十分で、運輸省から独立した事故調査委員会が必要」と強調している。
 遺族の臼井和男会長と吉崎俊三副会長、田島義久、国府泰道、佐藤健宗、秋田真志弁護士が執筆し、安部誠治関西大学教授が監修した。
 本文では、日本の明治以来の鉄道史を概括した後、事故調査機関として空には運輸省航空事故調査委員会、海には海難審判庁があるのに、鉄道には設けられていない現状を指摘した。そのうえで、1991年5月に犠牲者42人を出した信楽事故で運輸省が行った調査は「鉄道監督行政や運輸法令の問題点が調査の対象にされず、不十分で不完全」としている。
 優れた制度として、米国の大統領に直属し、鉄道や航空、海運、高速道路、パイプライン事故を担当する国家運輸安全委員会(NTSB)を紹介している。96年にメリーランド州で死者11人が出た列車正面衝突事故の調査手続きや情報公開、人的な被害防止(サバイバル・ファクター)の観点からの車両改善勧告など具体的に記述している。
 また、英国では国鉄の分割民営化に伴い、安全面から鉄道監督局が90年に運輸省から分離されて健康安全庁に移管されたことを紹介し、日本の状況と対比させている。
 序文は独立した事故調査機関を持つ米国やカナダ、フィンランドなどで構成する国際運輸安全連合(本部・オランダ)のフォレンホーフェン会長と、NTSBのロービー鉄道安全局長が寄稿している。作家の柳田邦男さんも「犠牲を無念のままに終わらせまいとする遺族や専門家らが独自に取り組んだこの”調査報告”は、安全技術の考え方と方法を具体的に探った画期的な提言の本だ」と推薦文を寄せている。
 吉崎副会長は「愛する家族を失った悲しみが二度と繰り返されないようにとの思いから調査研究を続けてきました。鉄道安全の一つの道しるべとなれば」と、心情を記している。
 287ページ。日本経済評論社刊。(京都新聞 夕刊)
■新幹線 線路ボルト抜かれる 関ケ原 25本、敷地内侵入 岐阜県警 往来妨害容疑で捜査
 30日午前5時10分ごろ、岐阜県関ケ原町藤下、東海道新幹線下り線で、線路を点検中の作業員からJR東海を通じて「レールのボルトが抜かれている」と岐阜県警垂井署に通報があった。同署で調べたところ、下り線のレールとまくら木を止めるボルト(直径3.5a、長さ18a)が外側で24本と内側で1本の計25本が引き抜かれ、ボルトは付近に残されていた。JR東海によると、同じ付近で1993年6月に線路にワイヤが巻き付けられる事件があったが、新幹線の線路からボルトが抜き取られる事件は初めてだという。岐阜県警捜査一課と同署は列車往来妨害と新幹線運行特例法違反(設備の損壊)の容疑で捜査本部を設置し調べている。
 捜査本部の調べによると、現場には高さ1.2bのフェンスがあり、その上に高さ50aの有刺鉄線がはられている。この鉄線が幅約1bにわたって切られていたという。作業用の線路への出入り口の錠はかけられたままになっていることから、捜査本部は何者かがここから侵入し、ボルトを抜いたとみている。
 捜査本部によると、1つのまくら本にのる2本のレールは、外側と内側から各1本のボルトでとめてある。抜かれていたのは、下り線の外側のレールで、このレールの外側のボルトがまくら木23本にわたって抜かれていたという。まくら木は58a間隔で並んでいる。
 JR東海によると、ボルトが抜かれていた区間は約14bにわたっていた。この付近のレールは長さ1267bのロングレール。ボルトはスパナなどの道具を使えば人の力で回すことができるという。29日にこの区間を最後に通ったのは東京発新大阪行きの「のぞみ71号」で、特に異状を感じなかったという。
 現場は岐阜羽島駅から西へ約23`、新幹線と名神高速が並行して走る関ケ原町西部の山あいで、旧中山道から山沿いの道路を5、600b入った民家の少ない区間。線路の両側は山になっていてヒノキや杉の林。この区間は通常、時速約220`で運転をしているという。
 今回の現場から西へ約300b離れた付近でも1993年6月、新幹線のレールにワイヤが巻きつけられる妨害事件が発生、2ヵ月後の8月には滋賀県彦根市の東海道新幹線のレールにチエーンが巻きつけられるという事件があった。
 JR東海によると、岐阜羽島駅と米原駅間を徒歩で定期点検中の保線係員が午前4時25分に見つけ、名古屋の地区指令を通じて東京の総合指令室に連絡した。線路の点検は、通常は毎日始発前に行うこの点検だけという。
 JR東海では復旧作業のため、回送列車と名古屋発広島行き「ひかり181号」が現場で時速30`で徐行運転をさせ、米原駅に定時より5分遅れて到着したのを最高に、下りの3本に遅れが出て、約2000人に影響が出た。午前7時前に復旧作業を終え、現地周辺の安全点検の間、時速70`で徐行運転を続けたが、午前8時40分に正常運転に戻った。
 現場では、岐阜県警の鑑識課員や捜査員ら約30人が鑑識活動を続けた。
 JR東海広報によると、「新幹線のレールのボルトが抜かれるというのは初めて。今回のようなケースでは(脱線などの)重大事故を誘発するような可能性は低い」と話している。
 公共施設からボルトが外された事件としては今年2月、香川県坂出市にある四国電力送電用鉄塔で、鉄塔と基礎部分を接合するボルトが外され、鉄塔が倒れる事件があった。香川県警は特別捜査本部を設置し、捜査している。(朝日新聞 夕刊)
■新幹線ボルト事件 脱線していたら… 「恐ろしい」住民口々に
 時速200`を超して走る新幹線が標的にされた。岐阜県関ケ原町のJR東海道新幹線で30日、レールのボルトが抜かれていた事件は、脱線や転覆に結びつきかねない危険をはらんでいた。近くでは5年前、線路にワイヤロープやチェーンが巻き付けられる事件があった。香川県では送電線の鉄塔のボルトが抜かれる事件があったはかり。新幹線では初めてという悪質な手口に、JR東海は「いやな感じがする」。連休まっただ中で起きた事件に利用客にも不安が広がった。
 現場近くのJR岐阜羽島駅では、午前7時44分に到着する予定の上り新幹線1本が3分遅れただけで、駅や乗客に混乱はなかった。
 午前8時40分には、徐行運転から正常運転に戻り、完全に復旧した。新幹線の上り線ホームには遠足に出かける小学生の団体が見られたが、乗客の姿は少なかった。駅員は「影響はないです」と繰り返し「かえって混乱するといけないので…」と、構内アナウンスは控えたという。
過去の主な新幹線列車妨害事件
90年11月埼玉県韓谷市の上越新幹線で、架線に熊手(くまで)付きのチェーンが投げ掛けられ、列車のパンタグラフが破損して停車
埼玉県鷲宮町の東北新幹線で、列車の屋根に錨(いかり)状に曲がった鉄筋が引っ掛かり、屋根の一部が破損
93年6月岐阜県関ケ原町の東海道新幹線で、レールにワイヤロープ7本が巻き付けられる
同年8月滋賀県彦根市の東海道新幹線で、レールに鉄製のチェーン2本が巻き付けられる
 現場は雑木や杉林に囲まれた山間部。線路のすぐわきに住む指圧師田中香さん(72)は「四国でボルトを抜いて鉄塔を倒す事件があった。今度は新幹線。恐ろしいことをする人がいる」と、顔をしかめた。
 現場近くの畑で、一人でのり面の草刈り作業をしていた吉田昭子さん(65)は「主人が朝5時ごろ、田んぼの水の見回りに行ったとき、新幹線の作業車が止まっていたというので何かあったとは思ったが、ボルトが抜かれていたなんて、怖いことです。以前にも、少し西側でレールにワイヤを巻く事件があった。だれが、なんのためにしたのか」と話していた。
・ワイヤ巻き付け事件 滋賀県警も関連性捜査
 JR東海道新幹線のボルトが抜かれた事件を受けて、滋賀県警も周辺で起きた過去の列車妨害事件について関連性などの捜査を始めた。
 今回の事件現場から約20`西の滋賀県彦根市小野町で1993年8月、レールにワイヤロープや鉄のチェーンが巻き付けられる事件があり、未解決となっている。このため、滋賀県警は県北部の沿線各署に注意を呼び掛けるとともに、関ケ原の現場に捜査員を派遣。岐阜県警と情報交換をして、手口の類似性の有無などについて捜査を始めた。
・JR西日本 警戒強める
 岐阜県関ケ原町の東海道新幹線でレールのボルトが抜かれているのが見つかった事件に関連して、JR西日本も「乗客の多い黄金週間期間中で、乗客に不安を与えかねない」として、山陽新幹線区間で通常の点検のほか、警備、警戒態勢を強めることを決めた。
 JR西日本によると、新大阪−博多駅間の山陽新幹線では、トンネルが全路線の約50%を占め、高架部分が多いなど、東海道新幹線沿線とはやや状況が異なっている。路線も高さ2bほどの防護壁やフェンスなどに囲まれ、フェンスの一部にはよじ登りづらくする「しのびがえし」もっいている。また、高架部分では約500bおきに地上からの階段が設けられているが、階段入り口には壁や錠がついている。(朝日新聞 夕刊)