1997(平成9)年 8月


1日■地下鉄烏丸線北々伸 乗客予想の半数 2新駅6月実績 1日平均1万2000人(京都)
  ■7営業所1支所に 京都市バス再編 乗務員122人を減員(京都)
  ■京都市バス再編 再考を申し入れ 共産党市会議員団(京都)
  ■京阪穴太−坂本間 複線化完成へ 9月30日から使用開始(京都)
  ■JR東海道線遅れる 高槻駅で信号機故障(京都)
  ■東舞鶴駅前も10日から経由 京都交通バス舞鶴本線(京都)
  ■交通レインボーカード 海遊館シリーズを発売(京都)
  ■国鉄債務28兆円処理 概算要求の焦点に JR負担も新税も抵抗(朝日)
  ■京都市バス運行系統見直し 地下鉄東西線開業で山科・醍醐から撤退(朝日)
  ■全電車、一時止まる 長堀鶴見緑地線(朝日)
  ■京都 市バス21系統 整理・統合 10月12日から 山科、醍醐中心に(読売)
  ■東西線建設 127億円減額 借入金利低下など(読売)
  ■京阪社長 2008年大阪五輪実現なら 「中之島新線」前倒し(読売)
  ■マンション事業に京阪電鉄が参入 京都府内に5棟(読売)
  ■続・発想無限大 500系のぞみ 上 高速化はばむトンネル問題 長い鼻で騒音軽減(読売)
2日■車内で女性のスカート切る 容疑の警官逮捕(京都)
3日■電車にはねられ即死 宇治のJR奈良線(京都)
  ■JRが特別列車 サンダーバード奈良線に初見参 皇太子ご夫妻用に(読売)
  ■わたしの目 亀の目が時計になって 税理士 春名 嘉美 68(岡山市)(読売)
4日■JR東海株の購入予約開始 野村除く証券会社(京都)
5日■JR東海株予約開始 株価40万円台か 関係者「やや低め売り出し」(京都)
  ■平等院鳳凰堂をイメージ 京阪宇治ビル完成 駅コンコースの機能も ステンドグラス壁画 国内最大級誇る(京都)
  ■関空リムジンバスに手荷物 京阪タクシー積み降ろし(京都)
  ■JR東海株 一般売り出し受け付け開始(朝日)
  ■市営地下鉄 国際会館駅に浸水 集中豪雨で線路冠水 北山駅間止まる(京都)
  ■ステンドグラスに鳳凰堂 壁画で最大級 京阪宇治ビル完成 きょうから営業(読売)
  ■スカート切り警官免職(読売)
  ■続・発想無限大 500系のぞみ 下 パンタグラフの騒音対策 フクロウの羽を応用(読売)
6日■96年度の京都市5公営企業決算 4年ぶり黒字 水道・下水道/赤字は縮小へ 市バス・地下鉄(抜粋)(京都)
  ■京滋に大雨 濁流渦巻く がけ崩れ、浸水…避難も 左京230_ 中京175_ JRなど遅れ(京都)
  ■京都駅に太陽電池設置 JR東海、12月完成へ 100`ワットの発電可能(京都)
  ■国際会館駅線路冠水 5時間、76本運休 工事中通路から流入(京都)
  ■男性が京阪飛び込み 丸太町駅(京都)
  ■大雨で被害相次ぐ 大津・神戸 1人死亡、1人不明(朝日)
  ■バカンス止まった イタリア 国鉄事故続きマヒ 発表遅れ国民怒る(朝日)
  ■工事用のゴンドラ暴走 作業員9人死傷 広島・安芸区(朝日)
7日■旧国鉄長期債務処理 98年度も財投要求へ 清算事業団予算で運輸省(京都)
  ■奈良線部分複線化 騒音(京都市区間)低減が可能 JR西日本 アセス準備書を提出(京都)
  ■広島・ゴンドラ事故 故障か操作ミス 3種のブレーキ1つ動く(京都)
  ■乗合バス運賃 5.5%上げ申請 奈良交通(京都)
  ■大雨で線路に土砂 近鉄特急 乗り上げ 奈良・乗客無事(京都)
  ■若さあふれる文化拠点 新京都駅「シアター1200」こけら落とし ひとあし早く600人披露(京都)
  ■豪雨・雷、近畿に被害 箕面で186_、交通乱れ(朝日)
8日■京ちゃん 都くんよろしく 愛称・キャラクター決まる 京都市バスと地下鉄(京都)
  ■高得点を目指して桃太郎電鉄ラリー JR西日本が実施中(京都)
  ■窓 東西線開通で定期代に問題 大津市・門馬 三郎(福祉団体役員・70)(京都)
9日■旧国鉄債務 元本も同時返済 運輸省方針 長期債還計画作成へ(京都)
  ■マイカルグループが落札 JR難波駅の旧国鉄用地 2区画は再入札へ(京都)
  ■着物の街を全国へPR 新京都駅ビルで多彩な催し サミットで京都商議所(京都)
  ■本が5倍 鉄道コーナー模様替え 時刻表・専門誌 市電の写真も 下京図書館(京都)
  ■びわこ・京阪奈線 鉄道建設の実現を 八日市で期成同盟総会(京都)
  ■窓 橋上駅には適切な設備を 大津市・石川 光庸(教員・55)(京都)
  ■JR難波駅前旧国鉄用地 マイカル、東区画落札(朝日)
  ■にぎわう古都の新玄関口 JR京都駅ビル 駅施設開業1カ月(朝日)
  ■強風で列車4本遅れ KTR(京都)
  ■帰省ラッシュ 新幹線は満席(朝日)
  ■京都駅ビル劇場開館(朝日)
10日■分散化進み大混雑なし 帰省ラッシュ始まる(京都)
  ■故障、1万7000人に影響 JR西明石駅(京都)
  ■強風で運転を中止 関空快速(京都)
  ■旧国鉄債務に国債充当 運輸省処理案 50年で元本償還(朝日)
11日■特急列車脱線153人が重軽傷 米アリゾナ州(京都)
  ■南茨木- 門真市間のモノレール22日開業(朝日)
12日■36年ぶり路面電車が復活 シドニー(京都)
  ■JR難波駅前の旧国鉄用地 西側は近鉄不動産落札 東側に続き決着 南側は入札不調(朝日)
  ■声 電車内の冷房強すぎないか 八尾市 酒井 貞(建設コンサルタント 64歳)(朝日)
13日■貨物列車に電車追突 沼津のJR東海道線 乗客45人が負傷(京都)
  ■JR東海株の関心いまひとつ 予約申し込み締め切り(京都)
  ■車が脱輪事故 関西線止まる 8000人に影響(朝日)
  ■沼津の脱線事故 運転士のミス原因か JR東海見解 東海道線は復旧(京都)
  ■帰省ラッシュピーク(京都)
  ■列車脱線、43人重軽傷 JR東海道線・沼津 停車の貨物に追突 運転士、判断ミス(朝日)
  ■列車脱線 備えは?繰り返す事故 帰省客の足、現場で分断(朝日)
14日■沼津脱線事故 「列車に気付かず」運転士、不注意認める(京都)
  ■JR京都駅開業1ヵ月 券売機の売上枚数1割増える(前年同期比) 新駅効果と京都総体で(京都)
  ■青い地球へ 広がる環境NGO 12月に温暖化防止京都会議(25)(京都)
  ■踏切復旧と判断し加速 列車追突 運転士、調べに述べる(朝日)
15日■七福神ラガールカード集めよう 阪急宝塚沿線で発売(京都)
  ■JRグループに1000人 清算事業団 職員転職先に想定(京都)
  ■京都らしさ演出 ホテルグランヴィア ユニホームを発表(朝日)
16日■パソコンで観光気分 旅のCD-ROM人気 居ながらに パノラマビュー 夏休みのとれないお父さんに(京都)
  ■京阪本線 2階建て特急増発 来月11日から順次 新京都駅ビルに対応(京都)
  ■「席をゆずっちょくれな」 JRが大分弁車内放送(京都)
  ■市バスとバイク接触 左京の交差点(京都)
  ■車いすでも楽に乗降 新設エレベーターに 直角2方向出入り口 近鉄新田辺駅(朝日)
  ■窓 緑の御地通がなくなり残念 中京区・伊藤けい子(無職・66)(京都)
17日■Uターンピーク 高速道路は分散(朝日)
18日■地下鉄東西線開業(10月12日)で26商店街がイベント JR京都駅ビルに対抗 茶席用意、市も助成 盛大にPR(京都)
  ■Uターンピーク 大混雑に家路遠く 名神上り 八日市以東60`渋滞(京都)
  ■トンネル内ではねられ死亡 三重のJR関西線(朝日)
  ■ひと 「父と同じ道・・・」福知山駅長に(朝日)
  ■醍醐寺五重塔・金堂 地下鉄開業で公開(朝日)
19日■JR西日本利用客 台風の影響で減少(京都)
  ■JR、マリン列車不振 高速道、渋滞やや緩和 夏季・お盆利用状況(京都)
  ■ニュートラム事故示談成立 負傷215人全員と大阪市(京都)
  ■記者の選んだ 新・ふるさとのアングル ステンドグラスの壁画(宇治市宇治乙方) 観光宇治の飛翔を期待(京都)
  ■窓 お答えします 愛される市バスに 京都市交通局整備課長 西村 新一(京都)
  ■総額6億円で示談が終わる ニュートラム事故(朝日)
20日■海水洛・お盆 前年比92%に KTRの輸送まとめ(京都)
  ■500系のぞみギネスブック入り(朝日)
  ■切符にローマ字併記(朝日)
  ■大糸線11月末に再開(朝日)
21日■延伸開業で日本最長に 大阪モノレール(京都)
  ■SLのテレカード発売(京都)
22日■窓 京都駅の変身にひと言(京都)
  ■JR東海株の入札分が完売(朝日)
  ■列車と衝突 車の男性死亡 泉大津・南海の踏切(朝日)
  ■山科駅前再開発地区の愛称 「RACTO山科」に(朝日)
  ■大阪モノレール延伸(京都)
  ■大阪モノレール 全国で最長に 南茨木−門真市間開通(朝日)
23日■記念乗車カード発売へ 京都市地下鉄 東西線開業で3種類(京都)
  ■列車停止させた疑い NHK記者書類送検 岡山(朝日)
24日■地球温暖化防ぐ 街づくり 京で環境NGO が「車やめとこ市民シンポ」 公共交通優先めざして 路面電車の活用を(京都)
  ■架道橋で接触事故 5時間全線不通に 信楽高原鉄道(京都)
25日■ひと足早く東西戦トンネルウオーク 京都市営地下鉄 親子連れら1000人(京都)
  ■地下鉄東西線 市民ら歩く トンネルウォーク(朝日)
  ■女性、急行にはねられ死亡 京田辺の近鉄線(京都)
26日■10月上場のJR東海株 売出し価格35万9000円 国鉄清算事業団(京都)
  ■青森・弘南鉄道館田駅 電車が正面衝突、32人けが 運転士「信号見落とす」(京都)
  ■車、線路内に突入 長岡京の東海道線 容疑男性、投石も(京都)
  ■豪大陸横断鉄道 86年ぶりGO 2002年完成 アジアと経済交流めざす(京都)
  ■列車衝突、32人重軽症 青森(朝日)
  ■一般売り出し35万9000円に JR東海株(朝日)
  ■豪の大陸鉄道計画 縦断の夢走ります 線路は続くよ〜3000` 赤字を乗り越えて〜(朝日)
  ■地下鉄長堀鶴見緑地沿線がまたまた、おもしろい(広告特集)(朝日)
27日■JR西日本の子会社リネン 京都拠点に事業拡大 下京区に本社移転(京都)
  ■窓 京の誇り 疏水記念館(京都)
  ■北陸・九州など3区間を優先 整備新幹線の着工順(朝日)
  ■地下鉄東西線(醍醐−六地蔵)延伸 概算要求に盛る 運輸省方針(京都)
  ■JRの富山駅員車いす運搬拒否 男性、乗車できず(京都)
  ■赤字続きの大阪モノレール 別名 お天気鉄道 晴れた休日は乗客増で…(朝日)
28日■東西線開業祝い 乗り放題チケット 烏丸線、京阪大津線と合わせ(京都)
  ■醍醐−六地蔵間など地下鉄事業に54億円を補助(京都)
  ■新社長さん 京福電気鉄道 石田栄一氏 赤字慣れ防止へ改革を(京都)
  ■オムロン 車両の検査を効率化 データ管理チップ開発(京都)
  ■旧国鉄債務、一般会計から返済 運輸省が予算要求、本格議論へ(朝日)
  ■旧国鉄債務の運輸省処理案 返済の特定財源なし 大蔵反発し紡糾は必至(朝日)
  ■整備新幹線の関係費は同額 運輸省、要求決める(朝日)
  ■京阪奈新線の建設費3億円 運輸省概算要求(朝日)
29日■JR祝園駅から循環バス運行へ 奈良交通(京都)
  ■東山の風景イメージ 陶板レリーフ贈る 京都うずら野ライオンズクラブ 地下鉄二条駅構内に(京都)
  ■社説 国鉄債務返済は道路財源で(朝日)
  ■国労委員長に高橋氏(朝日)
  ■青鉛筆(朝日)
  ■長堀鶴見緑地線の大正・門真南開通 大阪(朝日)
30日■旧国鉄債務が突出 98年度一般財投要求額 減少幅5%に縮む(京都)
  ■京福が値上げ申請 7年ぶり、上限運賃15%(京都)
  ■概算要求締め切り 改善覆しかねぬ「火種も」(抜粋)(朝日)
  ■青鉛筆(朝日)



1日■地下鉄烏丸線北々伸 乗客予想の半数 2新駅6月実績 1日平均1万2000人
 6月に開業した京都市の地下鉄烏丸線北々伸(北山−国際会館、2.6`)の乗客が、当初見込みの半数にとどまっていることが、31日の市議会交通水道委員会で明らかになった。
 市交通局によると、6月3日に開業した北々伸の2ヵ所の新駅の乗客数は、6月末まで1日平均で、国際会館駅8300人、松ケ崎駅4400人の計1万2700人だった。
 一方、交通局が国勢調査の人口動態や建設省の交通手段調査「パーソントリップ」などを基に割り出し、国から事業免許を受けた92年に公表した需要見込み(1日平均)では、乗客は国際会館駅1万6000人、松ケ崎駅8000人の計2万4000人で、開業1ヵ月の実績は、その53%となっている。
 この日の委員会で交通局は、乗客数の低迷について「京都国際会館で大きな催しがなかった。1ヵ月の実績で全体は推し量れない」と苦しい答弁。
 北々伸開業後、大原・岩倉地域では市バスが廃止され、運行は京都バス一本に移行しており、議員からは「バスの便数が減るなど不便になった」「バス−地下鉄の乗り継ぎで運賃が高くなったことも要因ではないか」などと、改善を求める声が出された。(京都新聞)
■7営業所1支所に 京都市バス再編 乗務員122人を減員
 京都市交通局は31日、市議会交通水道委員会で、地下鉄東西線(醍醐−二条)の10月12日開業などに伴う市バス系統の全面再編で、バス74台、乗務員122人を減らすことを明らかにした。
 10月12日実施の系統再編では、山科・醍醐地域の13系流の廃止・民間移行を含め、現行86系統を69系統にする。
 これに伴い、バス車両は872台から798台に、乗務員は1484人から1362人体制にする。また、醍醐営業所を廃止、錦林営業所を支所とするため、現行の9営業所から7営業所1支所となる。
 減員する乗務員のうち、繰り上げ退職と定年退職を除く76人は地下鉄要員に充てることにしている。
 また、27ヵ所のバス停名を、例えば「中ノ島公園」から「嵐山公園」に変えるなど、観光地や公共施設、学校名を取り入れて変更し、入洛者らに分かりやすくする。(京都新聞)
■京都市バス再編 再考を申し入れ 共産党市会議員団
 共産党京都市会議員団は31日、市交通局が同日決めた市バス系統の全面再編について、「市民の声を反映していない」として、桝本頼兼市長と同局の下薗俊喜管理者に再考を申し入れた。
 同議員団では、廃止系統21、経路変更11系統などを盛り込んだ再編計画を「『市民の足の確保』からはほど遠い内容」と批判。市民の合意形成のため、各区での公聴会の開催などを求めている。(京都新聞)
■京阪穴太−坂本間 複線化完成へ 9月30日から使用開始
 京阪電鉄は31日、石山坂本線の穴太−坂本間(1.8`)で進めていた複線化工事が9月30日に完成、同日から複線化部分の使用を開始すると発表した。
 これにより同線は石山寺−坂本間(14.1`)がすべて複線化される。ダイヤ改正は10月12日に実施する。新しい複線化部分は朝のラッシュ時に上下11本の増発になる。
 また、複線化工事に併せて、従来、上下列車とも同一ホームに停車していた松ノ馬場駅のホームを増設、対面式ホーム化する。坂本駅も比叡山の山並みを表現した大屋根と石積みに特徴がある駅舎とする。
 京阪電鉄は、今回の複線化で京阪本線、宇治線など91.3`がすべて複線または複々線となる。(京都新聞)
■JR東海道線遅れる 高槻駅で信号機故障
 31日午後6時10分ごろ、高槻市白梅町のJR東海道線・高槻駅構内で上りのホームに入るための信号機が赤のまま、変わらなくなり、同駅に進入しようとした野洲行き快速電車が駅手前で停止した。
 同電車は約45分後にホームのない外側の線路を使用して運転を再開。同駅で降車する予定だった約200人の乗客は次の山崎駅で下り電車に乗り換えた。
 JRが調べたところ、信号機に電流を流す導線が外れており、約1時間後に復旧した。この影響で上下4本が運休または部分運休したほか、関西空港行き特急「はるか53号」など上下28本が51分から4分遅れ、1万9000人の足が乱れた。(京都新聞)
■東舞鶴駅前も10日から経由 京都交通バス舞鶴本線
 京都交通(本社・亀岡市)は、舞鶴市の市場車庫−西舞鶴駅前間で運行しているバス路線「舞鶴本線」を10日から、東舞鶴駅前も経由する運行経路に変更する。
 舞鶴本線は、市場車庫−三条−中舞鶴−西舞鶴駅前のいずれも国道27号を運行している。今回、東舞鶴駅前の周辺整備が進み、同駅前にある病院などの施設利用者や地元住民の利便を図るため、運行経路の変更を運輸省に申請、7月30日に認可された。
 10日からは、同線の往復87便を、市場車庫−東舞鶴駅前−中舞鶴−西舞鶴駅前とし、新たに三条通りの「実業会館前」と「東舞鶴駅前」の停留所に止まる。距離は約700b延びて10.8`、所要時間も4分増の31分になる。運賃は、市場車庫−西舞鶴駅前が現行と同じ360円。また市場車庫−東舞鶴駅は160円、西舞鶴駅−東舞鶴駅は360円。(京都新聞)
■交通レインボーカード 海遊館シリーズを発売
 ○…大阪市交通局は、地下鉄や市バスなどに使うレインボーカード(大人1000円券)の「海遊館のなかまたち」シリーズを今月1日から、地下鉄駅構内の定期券発売所や売店などで発売する。来年3月までに毎月1種類、計8種類を発売する。
 ○…第1回発売のカードは「イソギンチャクとカクレクマノミの共生」。イソギンチャクの間にカクレクマノミを配したデザイン。9月は「オトヒメエビ」、10月は「ホシエイとカイワリ」。3月まで海遊館の珍しい魚などをデザインして、毎回2万枚を発売する。
 ○…この8種類のうち5種類を集めると、海遊館オリジナルグッズがプレゼントされる。引き渡し期間は12月1日から来年3月31日まで。引き渡し場所は海遊館横の天保山ハーバービレッジ総合案内所。問い合わせは海遊館 06(576)5501。地下鉄中央線大阪港駅下車。(京都新聞)
■国鉄債務28兆円処理 概算要求の焦点に JR負担も新税も抵抗
 今年4月で28兆円を超えた国鉄長期債務処理が、1998年度予算の概算要求の焦点に浮上してきた。運輸省は国の借金にし、一般会計からの支出で処理したい方針だが、大蔵省は一般の税収や国債が歳入となる一般会計から全額返済するのはおかしいとして、交通利用者の負担など特定財源を求めている。国民1人当たり20万円にも当たる赤字のツケをだれが負うのか、先は見えていない。
■先送り
 政府は昨年末、今年中に処理策を決めると閣議決定し、7月には「つなぎ資金」を供給してきた財政投融資からの新規融資を中止する方針も打ち出した。
 87年の分割民営化で国鉄清算事業団に移し替えられた旧国鉄の債務は、相次ぐ問題の先送りで、膨張してきた。当初、国民負担は13兆8000億円とされたが、今年4月時点の見通しでは、23兆円超にもなっている。
 地価過熱を避けるため、87年10月に政府は国鉄用地の売却を凍結。売却を再開したころにはバブル経済の崩壊で土地は思うように売れなくなった。償還の不足分を高金利の財投資金で補ったことから、金利が金利を生む悪循環に陥り、債務が膨らんだ。
■財源
 運輸省は概算要求で、清算事業団の抱える債務を国の借金として認め、他の国債と同様、一般会計から支出して処理するよう求める方針だ。これに対し大蔵省は、一般会計からの支出を補うものとして、JR各社の負担や交通利用者からの新税などを求め、その是非が政府内の調整の焦点になっている。
 鉄道、航空、道路の運賃・料金に上乗せして徴収する交通利用者税などの新税については運輸省が、「国民的合意が得られない」(古賀誠運輸相)と否定的だ。
 JR負担にはJR本州3社が猛反発。「一般株主から代表訴訟を起こされかねない」と抵抗する。
 「道路整備が進み国鉄の経営が悪化した」として、年間3兆4000億円のガソリン税など道路特定財源の一部を償還財源にあてる案もあるが、自民党の道路族や建設省が「受益者負担を曲げる」と反発している。
 無利子の代わりに額面金額を相続税の課税対象から控除できる国債も新たに発行するという案もある。85年にも検討された奇策で、国の金利負担を軽くする狙い。しかし、橋本龍太郎首相は国会答弁で「国債費の削減額より税収の落ち込みの方が大きい恐れがある」としており、否定的だ。
■財投問題
 運輸省は金利負担を軽減するため、概算要求で財投資金の金利減免や繰り上げ償還を求める方針も固めている。
 財投からの借り入れは4月時点で、旧国鉄債務の半分強を占める。財投金利は平均年5.2%で民間からの借り入れの2.2%の2倍以上だ。長期固定金利が超低金利時代に入って裏目に出ている。
 しかし、大蔵省は「財投の根幹を崩すことになり、認められない」との立場。金利負担の軽減という止血策でも合意点を見いだすのは難しい。(朝日新聞)
■京都市バス運行系統見直し 地下鉄東西線開業で山科・醍醐から撤退
 京都市交通局は31日、地下鉄東西線の開業に伴って市バスの運行系統を全面的に見直し、廃止や路線変更する系統を発表した。市中心部は、重複している系統や利用者の少ない9系統を廃止する一方で、循環系統など5系統を新設、14路線の経路を変更した。また、地下鉄開業で利用者が減少するとみられる山科・醍醐地区から撤退し、バス輸送は京阪バスだけにする。この結果、市バスは現在の86系統から69系統になる。実施は東西線開業日の10月12日から。
 市バスの運行系統の大規模な再編は、地下鉄烏丸線(京都−北大路)開業の1981年以来16年ぶり。
 市中心部で廃止になるのは、京都外大前−高原町(24系統)、上賀茂神社前−祇園(54系統)など。四条烏丸−高尾(8系統)などの経路は部分的に変更した。一方で北部の北山通と北大路通間の循環系統などを新設する。
 山科・醍醐地区は、13系統すべてを廃止する。同地区の現在の市バスの運行距離は延べ約52`。市によると、京阪バスは市バスの撤退路線を補う形で見直しをすすめ、17系統、運行距離延べ約48`とする。それでも醍醐辻−醍醐折戸町、勧修寺北出町−折上神社など5区間約4`でバスが運行されなくなる。
 再編後、市バスの1日の走行距離は、約2%減の8万2000`になる。市によると、再編で乗り換えの回数が増えるなど不便になる利用者は、1日の利用者の0.5%に相当する約2500人、としている。
 市は、系統変更の地元への説明を行政区ごとに実施する予定で、市広報に路線図を掲載する、としている。(朝日新聞)
■全電車、一時止まる 長堀鶴見緑地線
 1日午前9時6分ごろ、大阪市鶴見区緑地公園の市営地下鉄長堀鶴見緑地線運転指令所で、電車の位置を示す表示盤に異常が発生し、各電車の行き先などを判断する列車番号が表示されなくなった。指令所は全電車を最寄り駅に止め、手動で列車番号を入力した。この影響で約14分間にわたり上下13本が止まり、約1700人の足が乱れた。市交通局が原因を調べている。(朝日新聞 夕刊)
■京都 市バス21系統 整理・統合 10月12日から 山科、醍醐中心に
 京都市交通局は31日、地下鉄東西線の開業に伴うバス系統全体の再編成を発表した。山科、醍醐地域の12系統の整理と京阪バスへの引き継ぎが中心で86系統を69系統に再編する。東西線開業の10月12日から新系統がスタートするが、市民の足確保を巡って論議を呼びそうだ。
 全面的なバス系統の再編は、地下鉄烏丸線が開通した1981年以来、16年ぶり。計画によると、京阪バスへの移譲に伴い整理される市バス路線は、横大路車庫前−小野間、小栗栖団地−四条河原町間など12系統。ただ、四ノ宮−国道音羽間、醍醐辻−醍醐折戸町間など5区間計3.8`にはバスは通らないことになる。不採算路線の京都外大前−玄琢間、横大路車庫−竹田駅東口間が廃止されるなど計21系統が整理・統合される。
 新設路線は、観光客誘致のため金閣寺方面へのチンチンバス、市北部(北山通−北大路通)と市南部(竹田街道−国道24号線)での循環バス、九条車庫前−北大路バスターミナル間で快速バス−など4系統。また、経路の変更は14系統、現行通りの運行は51系統となる。詳細な系統は9月1日と10月1日の「市民しんぶん」で広報する。(読売新聞)
■東西線建設 127億円減額 借入金利低下など
 借入金利の低下などから市営地下鉄東西線(二条−醍醐間、12.7`)の建設費が最終的に127億円減額されることについて市交通局は31日、「企業債の償還期間の30年は変わらない」との見通しを明らかにした。減額の内訳は公営区間が121億円、三セク区間(御陵−三条京阪)が6億円だった。
 建設費の総額は、駅構内で乗客の安全を確保するホームドアの建設費も含め、4583億円と、当初計画の2倍に膨張した4710億円に比べやや減額された。
 主な理由は建設利息の減少(59億円)、電気設備の汎用品への切り替え(24億円)、水道、ガス管など埋設物の移転費の減額(24億円)など。
 市交通局では「建設費の増額で市民の批判を受けたが、職員の努力などで見込みより100億円を超える減額ができた」と話している。(読売新聞)
■京阪社長 2008年大阪五輪実現なら 「中之島新線」前倒し
 京阪電気鉄道の金馬昭郎社長は、31日の記者会見で、大阪市内の天満橋と玉江橋を東西に結ぶ中之島新線について、「2008年のオリンピックの大阪誘致が決まれば、3年程度前倒しで着工したい」と述べ、早ければ2002年ごろに着工したい考えを明らかにした。
 1989年の運輸政策審議会の答申では「2005年までに着工が適当」な路線とされている。総工費約1500億円の資金調達が課題で、同社は第三セクター方式を視野に入れて実現への道を探っている。(読売新聞)
■マンション事業に京阪電鉄が参入 京都府内に5棟
 京阪電気鉄道は31日、京都府京田辺市に開発中の「京阪東ローズタウン」内に、9−18階建ての高層マンション5棟を建設する、と発表した。同社の不動産事業は、これまで2戸建て住宅の分譲が中心だったが、これを機にマンション事業に本格参入する。
 マンションは、70−100平方bの3LDKから5LDKで、計320戸。価格は、平均3500万円程度にする予定だ。今後、建設会社を決め、11月に着工、1999年2月から8月に順次完成させる。同タウンはJR学研都市線松井山手駅前の総面積約160fの大規模開発地。既に分譲住宅約380戸が完成しており、約1500人が生活している。(読売新聞)
■続・発想無限大 500系のぞみ 上 高速化はばむトンネル問題 長い鼻で騒音軽減
 スラリと長く伸びた鼻先が航空機をイメージさせる。いかにも速そうなこのスタイルがJR西日本の「500系のぞみ」の特徴。フランスの高速列車TGVと並ぶ世界最高の時速300`で、新大阪−博多間を2時間17分で結ぶ。11月下旬には東京にも乗り入れることになっている。
 カワセミのくちばしにたとえられる先頭の形は、空気抵抗を少しでも減らし、速さやエネルギー効率を求めた結果といえるが、実はそれだけではない。もう一つ重要な役割を果たしているのだ。
 500系のぞみを開発したJR西日本総合企画本部(現技術開発推進郡)の高速化担当チームは、岩本謙吾・高速化担当室長(現同部担当部長)を責任者に、90年7月に15人で発足した。
 実用化に当たって最後まで問題となったのは、高速運転に伴って発生する騒音や振動、つまり周辺の環境への影響や乗り心地の問題だった。
 高速で走る新幹線がトンネルに入ると、数秒後に反対側の出口でバーンという大きな音がする。狭いトンネルに、入り口とほぼ同じ大きさの断面を持つ車体が猛スピードで進入すると、トンネル内の空気が急激に圧縮され、出口から一気に外に出ようとする時に音が出る。紙鉄砲の原理と似た「トンネル微気圧化」と呼ばれる現象だ。
 この現象は「ひかり」や「こだま」でも起こるが、苦情が出るようになったのは、最高時速270`の300系のぞみが登場してからだった。
 山陽新幹線にはトンネルが142か所あり、全長551`のうち51%を占める。トンネルの騒音対策なしには、それ以上の高速化はあり得なかった。
 対策はまず、トンネルの出口を広げることだった。300系のぞみの場合は、トンネル出口の外側部分にトンネル断面よりひと回り大きい覆いを取り付けたが、「あとは車両の改良で対応しなければならなかった」(岩本担当部長)。
 先頭を細くすれば、入り口部分から空気を逃がすことができ、トンネル内部で圧縮される空気を減らせることはわかっていた。そこで、高速化チームから中谷浩二さんが鉄道総合技術研究所に出向して3年2か月間、微気圧波を低減する研究を進めることになる。
 中谷さんらは、実際の60分の1のトンネルを模した筒の中にさまざまな砲弾型の列車模型を高速で撃ち込み、圧力波を記録していった。「100を超える模型の山が残りました」。スーパーコンピューターを駆使してシミュレーションも繰り返した。その結果、300系の2倍以上の15bの鼻先にすると圧力波が大幅に減ることがわかった。
 さらに、車体をスリムにする必要もあった。トンネルの断面積に占める列車の断面積の比率が小さいほど、音を抑えられるからだ。300系の断面積11.4平方bから、500系では10.2平方bに小さくすることにした。
 しかし、座席数を減らすわけにはいかない。1両目で300系より10席減った分、後続車両の手洗い場のスペースを減らすなどして、300系と同じ1324席を確保した。
 長い鼻の「かっこいい」スタイルは、実は、騒昔との戦いの結果生まれたといえる。(藤田 桂子)(読売新聞)
2日■車内で女性のスカート切る 容疑の警官逮捕
 1日午後6時ごろ、埼玉県内のJR東北線浦和−大宮間の電車内で、同県上尾市に住む信用金庫職員の女性(29)が後ろに立っていた男にはさみでスカートを切られたことに気付き、到着した大宮駅でホームに引きずり下ろした。男は逃走したが、近くにいた男性などに取り押さえられ、埼玉県警鉄道警察隊員に引き渡され、器物損壊の現行犯で逮捕された。大宮署の調べによると、男は大宮市飯田、警視庁志村署警備課巡査部長染谷昭吾容疑者(26)。
 調べでは、染谷容疑者は同日、志村署で午後3時まで仕事をした後、帰宅する途中。スカートは下から上に向かい約31aにわたって切られていた。
 調べに対し染谷容疑者は「気がむしゃくしゃしたのでやった」と供述している。(京都新聞 夕刊)
3日■電車にはねられ即死 宇治のJR奈良線
 2日午後8時ごろ、宇治市羽拍子町のJR奈良線宇治−新田間の羽拍子踏切の約280b南で、京都行きの普通電車が線路内に入ってきた男性をはねた。男性は即死した。
 宇治署の調べでは、男性は70歳ぐらいで、頭髪が少なく、白髪混じりで、黒色半そでTシャツ、茶色のズボンを着用していた。運転士によると、突然、線路内に立ち入る人影を発見したが、ブレーキが間に合わなかったという。宇治署で原因などを調べている。
 この事故で同列車が現場から奈良に折り返したほか、他の列車11本にも部分運休やダイヤの遅れが出、約1300人の足に影響が出た。(京都新聞)
■JRが特別列車 サンダーバード奈良線に初見参 皇太子ご夫妻用に
 JR奈良線に「サンダーバード」が走った−。JR西日本は2日、同線宇治−京都間(14.9`)に、皇太子ご夫妻乗車用の特別列車として、681系特急用電車を運転した。同電車は、ふだんは大阪と北陸方面を結ぶ特急「サンダーバード」に使われており、”ローカル線”の奈良線に入ったのは初めて。
 全国高校総体のために京都入りされていた皇太子殿下と同妃殿下はこの日、木津町や宇治市で行われたなぎなたやバスケットボールなどをご覧になったあと、帰途につかれ、同線を利用された。
 しかし、奈良線には通勤型電車しかないため、同社が特別に6両編成の681系を回した。ただ、グリーン車は先頭車で警備上の問題があることや、宇治駅のホームが短いために先頭と最後部車両がはみ出すことなどから、ご夫妻は3号車の普通席に乗車された。(読売新聞)
■わたしの目 亀の目が時計になって 税理士 春名 嘉美 68(岡山市)
 岡山県中央町、JR津山線の亀甲駅。駅名にふさわしく、巨大な亀の首が、ニョキッと駅舎の屋根から出ています。
 初めて訪れた人は一様に驚きます。だけどもそのうち、そのこっけいさに笑みがあふれ、本当に楽しい旅になります。
 前町長の発案だそうです。目の部分は時計になっており、まさにグッドアイデアですね。(読売新聞)
4日■JR東海株の購入予約開始 野村除く証券会社
 10月に東京証券取引所、京都証券取引所などに上場されるJR東海株の入札と一般投資家向け購入予約の受け付けが、4日から始まった。入札は7日まで国鉄清算事業団に申し込む。一般向け購入予約は12日まで野村証券を除く証券会社で受け付ける。
 JR東日本、西日本に次ぎJRとして3社目の上場となる。国鉄清算事業団の保有するJR東海の224万株のうち、今回は150万株が放出される。
 70万株が機関投資家などを対象とした入札にかけられ、残り80万株が一般投資家向けに売り出される。
 一般投資家向けの売り出し価格は、落札価格の加重平均を参考に25日決められる。市場では「40万円台の株価が妄当」との声が多い。予約が売り出し数を上回った場合は抽選となる。売り出し価格が高い場合にはキャンセルすることもできる。野村証券は総会屋利益供与事件のため予約業務から除かれている。(京都新聞 夕刊)
5日■JR東海株予約開始 株価40万円台か 関係者「やや低め売り出し」
 10月8日に東京、大阪、名古屋、京都の4証券取引所に上場するJR東海株の入札と一般向け購入予約が4日始まったが、関係者の間では株価はJR東日本と西日本の間で40万円台が妥当との見方が多い。市場関係者は「やや低めの売り出し価格で一般投資家を市場に呼び込みたい」と期待している。
 売り出し価格は落札価格の加重平均などを参考に25日に決まる。JR東海は収益性の高い東海道新幹線を抱え、新幹線への収入依存度が8割以上と高いのが特徴。一方、JR東日本や西日本より多い5兆円超の長期債務を抱えているのが弱みとされている。
 そのため「収益性や金利負担など考えると、株価はJR東日本と西日本の間」(外資系証券アナリスト)との見方が一般的だ。4日の終値で東日本が51万円、西日本が40万8000円のため40万円台の株価が予想されるが「いまのところ過熱感はなく、西日本同様売り出し価格はやや低めになるのでは」(大手生保)との声もある。
 上場幹事の日興証券は「投資家の手ごたえはしっかりしている」としている。しかし野村証券が総会屋利益供与事件の影響で予約業務から除かれたほか、山一証券も東京地検の捜索を受けるなど、事件の拡大が営業面でマイナスとの指摘もある。
 日興証券の小林勝博資本市場業務部長は「配当利回りや株主優待制度も期待できる。資産株としてこれから市場を支える人に買ってほしい」と話している。(京都新聞)
■平等院鳳凰堂をイメージ 京阪宇治ビル完成 駅コンコースの機能も ステンドグラス壁画 国内最大級誇る
 宇治市の玄関・京阪宇治駅前に建設中だった京阪宇治ビルが完成、自慢のステンドグラスの壁画をお披露目する除幕式が4日、同ビル前で行われた。同ビルは、京阪宇治駅のコンコースも兼ねており、乗降客は、5日から通路として利用できる。
 同ビルは京阪電鉄が「観光宇治にふさわしいものを」と1年前から建設していた。建物は鉄筋コンクリート造り地上2階、地下1階建ての延べ約650平方b。
 デザインは、平等院鳳凰堂をイメージして両翼に瓦(かわら)ぶき屋根の楼閣を配置。雲中供養仏を連想させる大型ステンドグラス壁画「飛翔」を、建物正面とコンコース上部の壁面にセットで掲げた。壁画は建物正面の上段が縦2.35b、横6.3b、コンコース上部の下段が縦2b、横5.05bでステンドグラス製としては国内最大級。
 除幕式は、完工の神事のあと午前11時から行われ、原画を制作した野田正明氏(ニューヨーク在住)や制作担当のステンドグラス作家岡本喜十郎氏(京都市在住)、同電鉄の小野達郎専務らが除幕すると、雲や羽のようなものが空を飛ぶ様子のステンドグラスが現れ、大きな拍手を浴びた。
 同ビルは、京阪宇治駅から駅前広揚に向かうコンコースを兼ねているほか、他のスペースは京阪宇治交通に賃貸され、1階はコンビニエンスストアとドーナツショップ、2階は関西空港行きのリムジンバスの待合室を備えた旅行営業センターとなり、いずれも5日から開業する。(京都新聞)
■関空リムジンバスに手荷物 京阪タクシー積み降ろし
 京阪タクシー(京都市伏見区)は、このほど京都市内と関西空港を結ぶリムジンバスと提携し、タクシーとリムジンバスの乗り継ぎ輸送を始めた。自宅から関空まで手荷物の積み降ろしサービスも実施、手ぶらで出発できる。
 リムジンバスは、京阪バス(南区)、関西空港交通(大阪府泉佐野市)、大阪空港交通(大阪府池田市)の3社の共同運行で、京阪タクシーは3社と業務提携。
 タクシーとリムジンバスの乗車券を電話で同時予約できるようにし、京都駅八条口などでリムジンバスに乗り換える際、タクシー運転手が荷物の運搬サービスも行う。
 リムジンバス京都線は7月10日に開業したが、京都発の1日当たりの平均乗客数は約150人にとどまっており、新サービスで乗客増を目指している。
 関空へ手ぶらで向かうサービスについては」エムケイ(北区)もタクシーと7人乗りのジャンボタクシーの乗り継ぎを計画、近畿運輸局に申請している。(京都新聞)
■JR東海株 一般売り出し受け付け開始
 10月8日に株式を上場するJR東海の株式売り出しの受け付けが、4日から始まった。東海道新幹線を持つ大企業の上場だけに証券業界の期待は大きいが、初日の投資家の反応は冷静だった。(朝日新聞)
■市営地下鉄 国際会館駅に浸水 集中豪雨で線路冠水 北山駅間止まる
 京都市内は5日朝から集中的な豪雨に見舞われ、同日午前11時半ごろ、京都市営地下鉄烏丸線は国際会館駅(左京区)の出入り口で、道路上に冠水した雨水がコンコースやホーム内に流入、線路が完全に冠水して、国際会館−北山駅間で上下線とも電車の運行ができなくなった。
 市交通局は北山駅以南で地下鉄を折り返し運転、国際会館−北山駅間で代替バスを走らせている。
 市交通局によると、午前10時過ぎから国際会館駅の同志社高前出入り口と工事中の国際会館連絡口の2ヵ所から駅施設内に大量の雨水が流れ込んだ。市交通局は出入り口に土のうを積み雨水の流入をくい止めるとともに排水作業を急いでいるが、運転再開の見通しは立っていない。
 市営地下鉄烏丸線が一部区間で雨のため運休したのは開業以来初めて。(京都新聞 夕刊)
■ステンドグラスに鳳凰堂 壁画で最大級 京阪宇治ビル完成 きょうから営業
 京阪電鉄(本社・大阪市中央区)は4日、宇治市宇治乙方の京阪宇治駅前に建設していた「京阪宇治ビル」の完成式を現地で行った。世界遺産に登録されている平等院鳳凰堂をモチーフにしたデザイン、鳳凰を思わせるステンドグラス製の壁画などの外観で、コンビニエンスストアや旅行センターなどが入る。5日から開業する。
 ビルは鉄筋コンクリート地上2階地下1階建て、延べ約650平方b。左右両翼に楼閣をすえ、瓦葺き屋棍にして鳳凰堂など和風建築の雰囲気をデザインに取り入れたのが特徴。
 壁画は、ビル正面とその奥の上下2段に設置。大きさは上段が縦2.35b、横6.3b、下段が縦2b、横5.05b。デザインはニューヨーク在住の版画家・野田正明氏(48)、制作を京都市在住のステンドグラス作家岡本喜十郎氏(43)が担当。鳳凰堂内にある国宝・雲中供養仏にヒントを得たという抽象画で、ステンドグラス製の壁画としては国内最大級という。総工費約2億6000万円。
 完成式には同電鉄の小野達郎専務取締役や久保田勇・宇治市長ら約100人が出席。壁画の除幕などを行い、新ビルの完成を祝った。(読売新聞)
■スカート切り警官免職
 警視庁は4日、JR東北線の電車内で女性(29)のスカートをハサミで切り裂き、1日に埼玉県警に器物損壊の現行犯で逮捕された志村署警備課の巡査部長、染谷昭五口容疑者(26)を4日付で懲戒免職処分とした。(読売新聞)
■続・発想無限大 500系のぞみ 下 パンタグラフの騒音対策 フクロウの羽を応用
 トンネルの大音響とともに、500系のぞみにはもう一つ、屋般の上のパンタグラフが起こす騒音との戦いがあった。
 92年8月、試験車両が、当時の日本記録となる最高時速350`を出した時から、JR西日本の高速化担当チームの最大の課題はパンタグラフの騒音問題となった。
 パンタグラフは、架線に接して電気を集める2つの舟体と、それを支える4本のひし形アームから成る。いずれも角ばっているので、後方に空気の渦ができやすく、これが騒音(空力音)を生む。しかも空力音は、速度の6乗で大きくなり、時速230`を超えた時点で、環境庁の定めた沿線騒音の暫定基準値75デシベルを超える。
 列車全体の騒音を考えれば車輪の音の方が大きいように思えるが、車輪音は速度の2乗でしか大きくならない。屋根の上にあるパンタグラフには線路わきの防音壁も役立たない。
 93年にデビューした最高時速270`の「300系のぞみ」も同じ問題を抱えていた。開発したJR東海は当初、パンタグラフにカバーを取り付けることで対応したが、車体の表面積が大きくなった分、すれ違いの時やトンネル突入時に大きな風圧を受けることになり、揺れが大きくなるという問題が生じた。
 結局、16両編成に3つあったパンタグラフを2つにすることでしのいでいるが、さらに30`速くなる500系には、これだけでは不十分だ。
 そこで、従来2つあった舟体と4本のアームを1つずつに減らし、パンタグラフを小型化することで騒音を減らそうと考えた。舟体はどちらかが必ず架線につくように2つあったが、一つになれば架線から離れることは許されない。そこで、支柱にはスプリングよりはるかに性能の優れた空気シリンダーを内蔵した。舟休も飛行機の翼のように流線型に改良した。
 しかし、これでも問題は全面解決しなかった。舟体の音は小さくなったが、今度は、代わりに支柱が大きな音を出した。支柱も前縁郡を流線型にしたが、シリンダーを内蔵しているため厚さが最大14.2aで、この厚みが後方で空気の渦を作らせたのだ。
 この問題を解決したのは、フクロウの羽の最前縁についているのこぎりの歯のような突起の応用だ。フクロウは深夜、音もなく飛行してエサを捕獲する。この突起によって羽の表面にできる空気の渦を小さくしているからだった。「大きな渦を小さな渦に変えればよいとすぐに思い付いた」−フクロウのアイデアの主は、高速化チームの相談機関として発足した航空力学の専門家らの集まり、「空力委員会」のメンバーで新明和工業の技術者の矢島誠一さんだった。矢島さんは、日本野鳥の会メンバーでもあったのだ。
 技術開発推進部の岩本謙吾担当部長は、「スピードへの挑戦はまだこれから」と話す。次世代の新幹線開発のために、JR東海と共同開発した試験車両「300X」は、最高時速443`を記録した。モーターの能力向上で、500`も夢ではなくなるかもしれない。だが、その実用化のためには一層の騒音、振動対策が求められる。(滝沢 清明)(読売新聞)
6日■96年度の京都市5公営企業決算 4年ぶり黒字 水道・下水道/赤字は縮小へ 市バス・地下鉄(抜粋)
 京都市が5日まとめた1996年度の5公営企業の決算概要によると、昨年1月に料金を値上げした水道と下水道が4年ぶりに黒字転換、同じく9月に運賃をアップした市バス、地下鉄の赤字も縮小する。市立病院は収支が均衡する見込み。
 【市バス】乗客は観光客の減少などで、前年度に比べて1日平均8000人減の43万3000人。
 値上げで6億2000万円の増収があり、一般会計からの繰り入れ11億円も含め、経常収益は同4.2%増の306億2100万円となる。経常費用は、早期退職者の増加などから、同2.4%増の315億8200万円。
 経常収支の赤字は9億6100万円と前年度に比べ33.1%減少し、累積赤字は45億7400万円に。不良債務は、九条営業所用地の一部売却などで約14億円減少し48億7100万円となる。
 【地下鉄】乗客は前年度に比べ1日平均3000人増の20万9000人となった。
 経常収益は、値上げによる6億9300万円の増収などで、同5.2%増の142億800万円。人件費や減価償却費などの営業費用は開業以来、初めて運賃・広告収入などの営業収益を下回る。しかし、建設費の利息支払いなど営業外費用がかさみ、経常費用は同2.8%減の222億8100万円。
 経常収支は80億7300万円の赤字で、約13億円改善した。累積赤字は631億4200万円。不良債務は約48億円増の119億5600万円となる。(京都新聞)
■京滋に大雨 濁流渦巻く がけ崩れ、浸水…避難も 左京230_ 中京175_ JRなど遅れ
 大雨に見舞われた5日、京滋の各地でも大きな被害が出た。大津市で道路に濁流があふれ、男性が流されて死亡した。京都市では駅の構内に雨水が入り込み、一部区間で不通となっていた市営地下鉄烏丸線は5時間にわたって混乱。鉄道や道路など交通機関に大きな影響が出た。床上・床下漫水する民家やがけ崩れも相次ぎ、公共施設に集団避難する住民もみられた。
 京都府内では、京都市内や丹波地方を中心に道路の冠水や床下浸水、がけ崩れなどの被害が相次いだ。5日午後2時ごろ、左京区岩倉長谷町の今井甚三郎さん(71)方の裏山の土砂が約10bにわたり崩れ、家人7人が近くに避難したのをはじめ、府警の調べでは、左京区と右京区、北区の計17世帯が公民館などに避難した。左京区松ケ崎の松ケ崎保育園では、裏山からの鉄砲水で給食場が浸水し、園児約40人が近くの寺の庫裏に一時、避難した。
 小河川や側溝があふれたため、民家への浸水被害も広がり、京都市上京区で46戸、向日市で20戸が床下浸水した。北区上賀茂の深泥池付近では道路などに池の水があふれ、民家16戸が水につかった。亀岡市畑野町では河川の護岸が崩れて、土砂が床下に流入し、民家2戸の一部が壊れた。
 道路では、土砂崩れで通行止めだった左京区の宝池通(通称・きつね坂)は午後7時すぎに開通したが、府道・山中越は終日、通行止めとなった。JR東海道新幹線が米原−新大阪駅間などで一時運転を見合わせたほか、在来線でも運休や遅れが相次いだ。
 京都府消防防災課が5日午後6時現在でまとめた府内の被害状況は、床上浸水が京都市内で6戸、床下浸水は京都市や亀岡市、船井郡園部町などで計198戸にのぼっている。冠水など道路被害は61件、がけ崩れは15件発生した。
 京都地方気象台や府の観測によると、4日夕の降り始めからの総雨量は、5日午後5時までに京都市左京区230_、中京区175_、園部町200_などとなっている。
 滋賀県では大津市など湖南部を中心に被害が広がった。県消防防災課などのまとめによると、午後6時現在で家屋の半壊が3戸、床上・床下浸水が233戸にのぼり、住民100人が学校などへ避難。河川のはんらんやがけ崩れで国道161号や湖西道路などが通行止めとなった。
・浸水の地下鉄 改札が突然川に
 突然の濁流が、開業したばかりの新駅を襲った。集中豪雨による大量の雨水が流れ込んだ地下鉄烏丸線国際会館駅(京都市左京区)は5日朝、地下コンコースや線路が水浸しになり、同駅は5時間にわたって閉鎖され、国際会館−北山駅間が不通になった。地下鉄開業以来、雨による初の運休に市民から「大雨でも地下鉄なら大丈夫だと思っていたのに…」と、驚きと困惑の声が広がった。
 この日、朝から断続的に降り始めた雨が激しくなった午前11時15分、国際会館駅と国立京都国際会館をつなぐ工事中の地下通路から突然、泥水が地下1階のコンコースに押し寄せた。「あっという間に改札口が川のようになり、地下2階の線路も冠水した」と町田譲・主任助役。
 「あかん、ここも水浸しや」。列車制御や発券業務に当たる駅務室(地下1階)の床下配線を調べた駅員が声を上げた。5台の自動改札機が全く作動しない。バケツを持ち出し、駅員らは泥だらけになりながら排水作業を続けた。
 「これほどの雨が降るとは想像もできなかった」と、地下通路の施工業者の現地事務所長。梅雨前線や台風が近づくたびに、地下通路に土のうを積み上げるなど、駅への浸水対策に努めてきた。「これまでは何もなかったのに…。下水管から水が吹き出すほどの雨で、ポンプでいくらくみ上げても効果がなかった」と声を落とした。
 市交通局では「予想を上回る激しい雨だったとしかいいようがない」と説明しながらも、開業から16年目で初めての雨による不通にショックを受けていた。しかし、ある市職員は「12月の地球温暖化防止京都会議に地下通路を間に合わせるため、雨の多い季節なのに突貫工事をせざるをえない事情もあったはず。業者ばかりを強く責められない」と話す。
 国際会館−北山駅間は約5時間後に復旧したが、足止めとなった左京区の主婦(34)は「地下鉄が雨に弱いなんて、意外な弱点ですね」とため息をついていた。(京都新聞)
■京都駅に太陽電池設置 JR東海、12月完成へ 100`ワットの発電可能
 JR東海は、同社京都駅の新幹線ホームの屋根に太陽光発電システムを設置する。電力を大量消費する電鉄会社ではJR東日本などが省エネの観点から太陽光発電に取り組んでおり、同社は3番目。来月から工事にかかり、12月に発電を始める。
 通産省の外郭団体である新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で設置する。横長の屋根が効率的な発電に適しているため、設置場所に選ばれた。
 駅構内の照明や空調設備、券売機などの電力に使うほか、NEDOがクリーンエネルギー導入のためのデータ収集に利用する。
 駅舎に設置する太陽光発電システムとしては最大規模で、幅3.6b、長さ112bの太陽光電池パネル2枚を屋根の上に据えつける。最大100`ワットの発電が可能で、同駅で使う電力の5%がまかなえるという。総工事費は1億円。(京都新聞)
■国際会館駅線路冠水 5時間、76本運休 工事中通路から流入
 集中的な豪雨のため雨水が駅構内に流れ込み、国際会館−北山駅間で不通になっていた京都市営地下鉄烏丸線は発生から約5時間後の5日午後4時16分、全面復旧した。同区間で上下合わせて76本が運休し、約6000人が影響を受けた。地下鉄が雨のため運休したのは、1981年5月の開業以来初めて。
 市交通局によると、同日午前11時15分ごろ、国際会館駅(左京区)近くの国立京都国際会館の駐車場や国際会館専用道路からあふれた雨水が、オープンカット工法で工事中の地下通路(国際会館連絡通路、全長213b)の開口部に流れ込んだ。業者が地下通路に高さ1bの土のうを積み上げたが、雨脚が強まるにつれ、雨水が土のうを越え、さらに駅と工事現場を仕切るへい遮板を突き破り、地下1階の国際会館駅コンコースに流れ込んだ。
 水は、排水パイプをつたって地下2階に流れ落ち、線路が約200bにわたり冠水し、深い所では約10aにも達した。このため信号が作動しなくなり、市交通局は国際会館−北山駅間の運転を取りやめたという。市交通局で土のうを積むなど復旧に当たり、午後4時16分から運転を再開した。
 左京区ではこの日午前10時から1時間に76_の集中豪雨を記録した。国際会館連絡通路は、国立京都国際会館で12月に開催される地球温暖化防止京都会議に向け今年2月に着工、11月の完成予定だった。(京都新聞)
■男性が京阪飛び込み 丸太町駅
 5日午後6時50分ごろ、京都市左京区下堤町の京阪電車丸太町駅で、男性が出町柳発淀屋橋行き特急に飛び込み、全身を強く打って間もなく死亡した。
 男性は50歳から60歳とみられ、身長160a。ベージュ色の半そでシャツに紺色ズボン姿で、現金6万円余りを持っていた。川端署は自殺とみて身元を調べている。(京都新聞)
■大雨で被害相次ぐ 大津・神戸 1人死亡、1人不明
 日本海北部の低気圧から延びる前線に、暖かくて湿った空気が流れ込んだため、西日本は5日朝から夕にかけて大雨に見舞われた。大津市と神戸市で2人が濁流にのみ込まれ、1人が死亡、もう1人が行方不明になったほか、京都では駅のホームや線路が冠水。大阪でも民家が床上・床下浸水するなど各地で被害が相次いだ。新幹線や空の便にも影響が出た。大阪管区気象台によると、天気は一時回復するが、6日午後から再び雨脚が強まり、夜は大雨の恐れが強いという。
 5日午前11時50分ごろ、大津市雄琴二丁目の市道で、同市見世二丁目、無職藤田四郎男さん(72)が道路わきの川からあふれ出た濁流にのみ込まれ、約100b流された。消防団員らに救出されたが、水を大量に飲むなどして約1時間半後に死亡した。
 午後2時10分ごろ、神戸市中央区脇浜町三丁目の地下下水道で、土砂などの除去作業をしていた同市西区北別府三丁目、清掃作業員田中周一さん(36)が流れ込んできた雨水に流され、行方不明になった。
 京都市左京区の地下鉄烏丸線国際会館駅では午前11時ごろ、出入り口2ヵ所から雨水が駅構内に流れ込み、ホームや線路が冠水した。同線は午後4時15分ごろまで、同駅と北山駅の間で運行を停止した。午前11時20分ごろには同市右京区御室大内、仁和寺で、境内西側の土塀(高さ約1b)が幅約5bにわたって崩れた。
 大阪府内では大阪、東大阪など3市の計69棟が床上浸水。大阪、大東など6市の計2830棟が床下浸水の被害を受けた。
 東海道新幹線では午前9時50分ごろ、JR京都駅で1時間当たりの雨量が50_を超えたため、米原−新大阪間で約30分運転を見合わせるなど、上下17本が最高52分遅れ、約1万5000人に影響した。
 気象台によると、同日夕までの主な降雨量は、京都市左京区226_▽兵庫県篠山町143_▽大阪府能勢町110_−など。(朝日新聞)
■バカンス止まった イタリア 国鉄事故続きマヒ 発表遅れ国民怒る
 【ローマ5日=藤谷健】バカンスの季節を本格的に迎えたイタリアで先週末、国鉄の事故が相次ぎ、イタリア半島を南北に走る主要路線がほぼまひする「異常事態」となった。当局の発表が大幅に遅れたうえに責任逃れに終始したため、「夏休みのではなをくじかれた」と、国民の怒りを買っている。
 2日未明にローマ市内で列車が脱線し、さらに3日朝、現場で復旧作業に当たっていたクレーン車が線路に倒れ本線をすべてふさいだ。このため、多くの列車が運休したほか、数時間から12時間遅れる列車が続出した。
 4日付のジョルナーレ紙は、国鉄首脳が「あと6年待てば最新のシステムが導入される」と発言したことをやり玉に挙げ、「休暇は2003年まで延期に」との皮肉を込めた見出しを掲げた。
 国鉄ダイヤは4日夕までにほぼ正常に戻ったが、同夜、特急列車が自動車と接触して3人が死亡する事故がローマ−カッシーノ間で起き、また運休騒ぎになった。(朝日新聞)
■工事用のゴンドラ暴走 作業員9人死傷 広島・安芸区
 6日午前9時半ごろ、広島市安芸区瀬野一丁目、工事中の新交通システム「スカイレール」の「みどり口駅」で、懸垂型の作業用ゴンドラが下りこう配を暴走し、駅のホームに突っ込んだ。この事故で、作業員2人が即死、7人が負傷して病院に運ばれた。
 広島県警捜査一課の調べによると、上方から暴走してきた作業用ゴンドラは、「みどり口駅」の出入り口付近で軌道のボルト穴の清掃作業をしていた小型のゴンドラに衝突。小型のゴンドラは約5bはね飛ばされ、中で作業をしていた2人が死亡したらしい。小型のゴンドラは軌道わきのクレーン車から地上約10bの高さにつるされていた。(朝日新聞 夕刊)
7日■旧国鉄長期債務処理 98年度も財投要求へ 清算事業団予算で運輸省
 運輸省は6日、国鉄清算事業団が抱える旧国鉄の長期債務を抜本処理することを前提に、同事業団の1998年度予算も財投資金を借り入れる方針を固め、大蔵省と調整に入った。
 財投改革を論議した資金運用審議会(蔵相と郵政相の諮問機関)の懇談会は、報告書で、事業所向けの新規融資を中止するよう求めている。運輸省は事業団を98年10月にも整理する方針だが、上半期に償還期限が来る元本、利払いなどは、現行の事業団で負担する予算をつくる必要があり、借り入れはやむを得ないと判断した。
 来年度予算では、通年で4兆円前後の収入不足になる見通しで、民間資金から借り入れても不足する分について財投資金で補う考え。
 これに対し、大蔵省は難色を示しているが、年末の予算決定時に、政治的な決着として借り入れが認められる可能性が高い。
 事業団の98年度の元本と利子などの支払いは計約4兆8000億円。内訳は有利子債務の元本約3兆4000億円、利子分6600億円、無利子債務3800億円、年金負担などの将来費用3700億円となっている。保有する土地やJR株式を売却しても約4兆円不足する。
 収入源である土地やJR株式の売却は、97年度中に実質的に終了することになっており、事業団の97年度の資産売却収入は約1兆4000億円と見込んでいる。しかし98年度以降は年間2300億−2800億円まで落ち込むとみられている。(京都新聞)
■奈良線部分複線化 騒音(京都市区間)低減が可能 JR西日本 アセス準備書を提出
 JR西日本はこのほど、奈良線(京都−木津、34.7`)の部分複線化事業で、京都市内の区間について市に環境影響評価(アセスメント)の準備書を提出した。複線化による電車運行増で騒音、振動は現状をやや上回るが、ロングレール化などで低減できるとしている。
 奈良線の部分複線化は、京都市内の京都−JR藤森(5.1`)、宇治市内の宇治−新田(3.2`)で本年度に着工し、2001年度完成を目指している。
 JR西日本は昨年10月から、このうち京都市内の区間の現況調査に入り、工事に伴う影響や、複線化後の騒音、振動について予測・評価した。
 騒音は、軌道中心から12.5b離れた沿線10地点で調査した。現在の騒音レベルは昼間55−60デシベル、夜間49−54デシベルで、複線化後は昼間57−62デシベル、夜間50−55デシベルと予測している。
 振動は、軌道中心から6.25b−50bの25地点で調べた。このうち、6.25bの4地点で現在の51−64デシベルが53−66デシベルになるなど、複線化の影響が出るとしている。
 騒音は、在来線の改良の場合、環境庁の指針で「現状より改善」が求められている。一方、振動は同庁が新幹線にのみ「70デシベル以下」を勧告している。JR西日本では準備書で、通常25bのレールを2本以上つなぐロングレール化や防音壁設置で、騒音は現在レベル以下に抑え、振動は現況を維持するよう努力する、としている。
 このほか、工事に伴う環境への影響予測はいずれも「軽微」と見ている。
 準備書は、市環境保全室で縦覧している。JR西日本の在来線の環境影響評価は初めてで、今月25日まで住民らから意見を求めた後、市長の意見を受けて評価書を作成し縦覧する。(京都新聞)
■広島・ゴンドラ事故 故障か操作ミス 3種のブレーキ1つ動く
 広島市安芸区瀬野の短距離交通システム「スカイレール」建設現場で6日朝、作業用ゴンドラが暴走し2人が死亡、7人がけがをした事故で、ゴンドラには3種類のブレーキが備わり、一つを操作した形跡があったことが、同日午後までの広島県警海田署の調べで分かった。
 同署は、ブレーキの故障か、作業員の操作ミスでブレーキが利かなかったとみて、業務上過失致死傷容疑で工事関係者から事情を聴くなどして捜査している。
 調べによると、ゴンドラは長さ約14b、幅約2b、重さ約8dで高架のレールにつるされ、モーターと発電機を積み込み、自力でローラーを回転させて走行する仕組み。
 山側の駅から下り、約15度の急こう配に差し掛かる手前で突然、暴走を始め、工事中の次の駅近くで作業中のクレーンのかごに衝突した。
 ゴンドラには手動式、足踏み式とローラーにくさびを差し込む3種類のブレーキがあり、手動式のレバーが引かれた形跡があったという。(京都新聞)
■乗合バス運賃 5.5%上げ申請 奈良交通
 京都府南部も営業区域にしている奈良交通は、乗合バスの運賃を平均5.5%上げる申請を運輸大臣にこのほど提出した。11月1日からの実施を予定しており、認可されれば1995年10月以来、約2年ぶりの運賃改定となる。
 改定申請運賃は初乗りが現行の160円から170円に、均一運賃は170円が180円となる。
 また、長距離利用の割引率を引き上げ、普通運賃の20.1−30`間は現行の25%引きを30%引きに、通学定期の80%引きは現行11.1`以上を10.1`以上にする。
 4月の消費税率引き上げでは運賃改定を見送っていた。
 主な府内区間の改定申請運賃は次の通り。(普通運賃、1ヵ月通勤定期、同通学定期の順。かっこ内は現行)
 【三山木−同志社前】170円(160円)、7140円(6720円)、6120円(5760円)【祝園−東畑】350円(340円)、1万4700円(1万4280円)、1万2600円(1万2240円)【加茂駅−南加茂台五丁目】190円(180円)、7980円(7560円)、6840円(6480円)(京都新聞)
■大雨で線路に土砂 近鉄特急 乗り上げ 奈良・乗客無事
 7日午前6時45分ごろ、奈良県榛原町の近鉄大阪線原トンネルを通過した上本町賢島行き特急(6両)が、大雨の影響で線上に落下していた土砂に乗り上げ、急停車した。
 乗客55人と乗員らにけがはなく、乗客は全員バス移送した。
 近鉄は約250人を動員し、現場に立ち往生した列車の下部などから土砂の除去作業を実施、同10時すぎに特急を榛原駅に引き込んだ。
 近鉄大阪線は7日午後零時半、特急を除いて運転を再開した。
 7日未明に近畿地方に局地的に降った大雨の影響で沿線の土砂が崩れ、線路に落ちたらしい。
 近鉄と宇陀署によると、現場はトンネル出口から約100b三重県方面に寄った線路わき斜面。高さ、幅とも約10bにわたり斜面から土砂が崩落していた。運転士は急ブレーキを掛けたが間に合わず、2両目と3両目の間に土砂が入り込んだ格好になった。
 同線下り線は朝倉と三重県・名張の間で不通となり、桜井−名張、八木−名張の2つの区間で代行バスによる振り替え輸送を行った。上り線も間引き運転をした結果、ラッシュ時の通勤客と夏休みで伊勢方面に向かう客の足に大きな乱れが出た。
 大阪管区気象台の観測によると、大宇陀町では同日午前零時から7時までの間に60_に達する激しい雨が降った。(京都新聞 夕刊)
■若さあふれる文化拠点 新京都駅「シアター1200」こけら落とし ひとあし早く600人披露
 京都の新しい観光、文化拠点として注目を集め、今月9日に開業する新京都駅ビル(京都市下京区)の娯楽施設「シアター1200」が7日、こけら落とし公演を行い、招待客約600人に披露された。
 同施設は、新京都駅ビルの東側部分1−7階で、延べ床面積約1万500平方b。中核となるグランドシアター(925席)は4階層吹き抜けで、空中に浮かぶスカイシートや日本初の劇場用総合制御システムなどを装備。このほか、京都の歴史や文化を立体音響と大型映像で体感できるミュージアムシアター、ドーム状のスクリーンに京都の四季を映し出すドームシアターなどを備えている。
 こけら落としは正午前、同施設の運営会社「シアターアーツ1200」の園隆社長らのテープカットで始まり、午後から、京都の故事や伝説を盛り込んだショー「ジャニーズファンタジー『KYO TO KYO』」を上演。観客席上部から竜が舞い降りるなど趣向を凝らした舞台が繰り広げられ、京都出身の女優の森光子さんとタレントの東山紀之さんらも特別出演した。
 9日の開業以降、ジャニーズ事務所と吉本興業、ホリプロが順次公演を予定。修学旅行生や若い世代を中心に施設全体で年間約200万人の入場を見込んでいる。(京都新聞 夕刊)
■豪雨・雷、近畿に被害 箕面で186_、交通乱れ
 西日本に停滞している前線の活動が活発になったため、7日未明から早朝にかけて、近畿中部や南部で、雷を伴った豪雨となった。近鉄大阪線では奈良県宇陀郡榛原町の榛原駅西側で崩れた土砂に電車が乗り上げ大和朝倉−名張間で午前6時49分から下り線が不通になった。JRでも部分運休や徐行運転をしたため遅れが出た。午前3時からの1時間で99_の雨量を記録した大阪府箕面市では、裏山が崩れて雨戸が壊れるなど住宅4戸で一部損壊の被害があり、がけ崩れで小学校の体育館2ヵ所に計49人が一時避難した。大阪管区気象台の観測では、箕面市に次いで1時間雨量が多かったのは、豊中(大阪府)=57.5_▽六甲山=41_▽三田=39.5_▽福崎(以上兵庫県)=33.5_。
・近鉄、土砂に乗り上げ 大阪線
 近鉄大阪線の事故は、線路横の斜面から崩れた土砂が、走行中の特急電車の車両の下に入り込んだ。乗客54人が乗っていたが、徐行して走っていたため、けが人はなかった。
 近鉄広報室によると、土砂が入り込んだのは特急の3、4両目と線路との間の部分で、10bほどにわたり、1bほどの高さになっている。同社の保線係員が土砂を取り除く作業にあたり、正午ごろには復旧する見込みという。
 この事故の影響で、下り線(名古屋方面行き)が不通になり、上本町−大和朝倉駅(桜井市)間の折り返し運転をしている。上り線は、1時間に1本のペースで徐行運転。大和八木−名張駅間はバスによる代替輸送となった。通勤時間帯と重なったため、上下線合わせて約3万人の通勤、通学客に影響が出た。
 JR西日本によると、1時間の雨量が35−45_を超えたため、片町線の星田−東寝屋川間と阪和線の浅香−百舌鳥間、関西線の法隆寺−王寺間で一時徐行運転をし、最大で48分の遅れがでた。関西線の三郷−高井田間で運転を見合わせたため部分運休を含め上下82本が運休。近鉄に振り替え輸送した。約5万人に影響が出た。
 箕面市によると、同市では午前零時から同6時20分までで186.5_の雨量を記録。2戸が床上浸水し、15戸が床下浸水した。箕面三丁目と同八丁目で計4戸が、崩れた土砂が居間に入り込むなどの被害があった。同市立北小学校体育館に6世帯14人が、同市立西小学校体育館に約10世帯35人が一時避難した。府道豊中亀岡線の箕面ドライブウエーでは縦10b、横20bにわたって斜面2ヵ所が崩れて土砂が道路をふさいだため、午前5時に約5`の区間を通行止めにした。
 大阪府のまとめによると、府内では7日午前10時現在、大阪市や府北部を中心に床上浸水93棟、床下浸水2237棟などの被害があった。また兵庫県川西市で床上浸水59棟、同県三田市でも同五棟の被害が出た。
 大阪市によると、市内で31棟が床上浸水、2030棟が床下浸水となったほか、道路3ヵ所で冠水した。
 大阪管区気象台によると、近畿地方に大雨を降らせた雨雲は午前中に東海地方に移動。天候は回復傾向だが、中型で強い台風11号の進路によっては影響が出ることも予想され、引き続き注意を呼びかけている。台風11号は7日午前10時現在、久米島の北北西約80`を時速約20`で北上しており、沖永良部島が暴風域に入った。(朝日新聞 夕刊)
8日■京ちゃん 都くんよろしく 愛称・キャラクター決まる 京都市バスと地下鉄
 京都市交通局は7日、公募していた市バス、地下鉄のキャラクターと愛称を発表した。愛称は、市バスが「京(きょう)ちゃん」、地下鉄は「都(みやこ)くん」。今後、同局の施設や印刷物などに使用する。
 愛称とキャラクターは、10月12日の地下鉄東西線(醍醐−二条)の開業を記念して募集した。271通の応募があり、イラストレーター永田萌さんらの選考委員会で決定した。
 最優秀の市長賞(賞金10万円)に選ばれた「京ちゃん」「都くん」は、佐賀市のグラフィックデザイナー永石繁信さん(53)の作品。
 市バスのキャラクターは、バス前面を顔に見立て、市の花の一つツバキの飾りをつけて、両手を広げてあいさつしている様子を表した。地下鉄は、電車前面を制帽をかぶったモグラにデザインしている。
 市バスの各営業所には現在、車体に楽しそうな絵をペインティングした「京ちゃんバス」が各1台配車されている。市交通局では「愛称の採用作とたまたま一緒になった。これを機に市バスが市民にいっそう親しまれるように努めたい」と話している。(京都新聞)
■高得点を目指して桃太郎電鉄ラリー JR西日本が実施中
 ○…JR西日本は、テレビゲム、桃太郎電鉄シリーズの面白さを楽しめる「桃太郎電鉄ラリー」を、来年1月18日まで実施している。高得点者には子供用学習パソコンや小型ゲーム機などの賞品がプレゼントされる。
 ○…ラリーは小学生を中心としたファミリー層が対象。参加者はラリー参加当日、JR各駅のみどりの窓口などで「桃太郎電鉄ラリー」キップを購入、最寄りのスタート・ゴール駅で「ラリーツール(ルール帳、記入用紙)を受け取る。午前9時から午後4時までの間に、アーバンネットワーク内201駅を自由に乗り降りして駅のラリーポスターに表示した得点を用紙に記入、高得点を目指すゲーム。
 ○…駅の中には、物件を手に入れられる物件購入駅やクイズに挑戦できる駅などがあって、得点が増減する工夫もこらされている。参加者の得点は1ヵ月ごとに集計し、高得点者を発表する。ラリーきっぷは大人1人と小学生1人で4500円、大人2人と小学生1人で7400円など。問い合わせはJR西日本営業部 06(375)8945。(京都新聞)
■窓 東西線開通で定期代に問題 大津市・門馬 三郎(福祉団体役員・70)
 京都市地下鉄東西線が完成する。市内の東西間や醍醐方面の郊外アクセスは便利になる。三条蹴上や日岡付近の京津線の国道併用部分が地下化されるので、自動車交通は快適になる。大局的に見て喜ばしい。
 しかし、不利になる部分が出る。それは大津−三条間の京津線の運賃が山科で分断されるので、三条−山科は京都地下鉄の料金、山科以東は京津線の運賃が適用されるのだ。遠距離逓減かなくなる(3年間は京津プラス地下鉄の料金は激変緩和で割引運賃が適用される。それでも大津−三条間で40%高くなるようだ。たまに乗る分には100円のアップですむ。問題は定期券だ。通勤者は企業の負担によるところがあるにしても、通学定期は値上げ分全額が個人負担となる。子弟が高校・大学に通っている所帯は中堅勤労者で家計は苦しい時期である。定期運賃の上昇率は知らされていないが、定期代の高騰は避けていただきたい。
 山科以東の京津線利用者は現在の線で不便はなく、格別に地下化を望んだのではない。山科−三条間は数分間短縮されるそうだが、その時間的利便を買うにしては100円は高すぎる。四宮付近の京都市民は山科までは京津線を利用しなければならず、同じく運賃の不利が発生し、市民としてクレームがあるようだ。緩和運賃は3年先にはなくなるので、さらに高くなるとのことだ。山科−三条間の地下鉄通学定期の料金は、従来の京津線とでの比較ではどうなるのだろう。これらの整合性も知りたいものだ。(京都新聞)
9日■旧国鉄債務 元本も同時返済 運輸省方針 長期債還計画作成へ
 運輸省は8日、28兆円を超える旧国鉄長期債務処理で、元本と利子を同時に返済する長期の償還計画を作り、来年度予算の概算要求に盛り込むことを決めた。
 同省は既に@国鉄清算事業団を廃止A特別会計を新設して長期債務を全額移管するB一般会計の国債費を処理財源に充てる−方針を決めており、これで長期債務処理の概算要求の全体が固まった。
 しかし、国債費は歳出カットなどで工面することを想定しており、どれだけ確保できるかは不確定で、不足分は赤字国債発行につながる恐れがある。このため大蔵省はJR利用者負担金など特別会計に入れる財源を求めており、今後の焦点になる。
 来年度は、有利子債務6600億円、元本3兆4000億円、無利子債務3800億円、年金など将来費用の負担として3700億円の計約4兆8000億円が償還予定。
 概算要求で運輸省は、利子と将来費用、元本の一部の計1兆円以上を国債費として要求する方針。元本の不足分は、特別会計が発行する国債で借り換えし、全体の元本と利子を30年から60年の長期にわたって返済することを検討している。
 このほか、運輸省は借り換えの国債で、所得税や法人税の優遇措置をつけた無利子国債の発行や財投資金の金利軽減も求める。
 しかし、大蔵省は「国債費で処理するのは一般会計への付け替えに過ぎず、財政構造改革会議の議論にも沿っていない」(主計局)としており、新財源の創設をめぐる議論は政府、与党の財政構造改革会議などの場で今後進むことになる。(京都新聞)
■マイカルグループが落札 JR難波駅の旧国鉄用地 2区画は再入札へ
 JR難波駅前にある旧国鉄用地3区画の入札が8日行われ、大規模商業用地として注目された東側区画(7600平方b)を、総合スーパー大手のマイカルグループが落札した。
 西側、南側の2区画はあらかじめ設定された最低価格に満たず、11日に再度入札を行う。国鉄清算事業団は「すべての区画の入札が終わらない段階では落札価格は公表できない」と説明した。
 マイカルは、専門店のほか映画館や飲食店を併設した大型複合施設を建設する。計画によると、建物は地上24階、地下4階で延べ床面積は約9万1000平方b。1999年には着工し、2002年にも開業する見込みだ。
 入札が行われた旧国鉄用地(計2万1000平方b)は、JR梅田駅北側と並んで大阪市内に残る最後の大規模再開発用地。マイカルが落札した東側区画には、米国の不動産開発会社、WPI・コール(本社米国カリフォルニア州)と船井総合研究所などで構成する日米企業連合も入札説明会に出席したが、日米双方の歩調が合わず、最終的には入札を見送った。(京都新聞)
■着物の街を全国へPR 新京都駅ビルで多彩な催し サミットで京都商議所
 全国の和装関係者が京都に集う「きものサミット97京都」に合わせ、京都商工会議所は今年10月、JR新京都駅ビルを舞台に、着物ショーや大茶会などのイベントを催す。京都市内の観光・飲食施設の利用料金を割り引く着物姿での観光ツアーも企画、「着物の街・京都」を全国に売り込む。
 きものサミットは10月4、5の両日、京都市左京区の国立京都国際会館を主会場に開かれ、全国の和装産地や流通、消費者が和装振興策について話し合う。
 イベントは5日、新京都駅ビルの劇場「シアター1200」や屋外広場などを会場に繰り広げる。ジャニーズ事務所の若手タレントが出演するミュージカル公演に、全国から若い女性ら500組計1000人を招待。屋外広場では「京都きものの女王98」本選大会を開き、100人の出場者が一堂に振りそで姿を披露するほか、タレント森脇健児さんと服飾研究家市田ひろみさんの「きものトーク」も開催する。
 構内の東広場では4、5の両日、舞妓の点前、接待による「きもの茶会」を開き、着物姿の来場者には無料でお茶と京菓子(一般300円)がふるまわれる。
 また、JRグループと共同で10−12月に「きもので入洛」キャンペーンを実施。京都市内の染織関連の美術館、ギャラリー約20ヵ所や料亭などと提携して、着物の観光客に利用料の割引制度を設け、着物の普及に弾みをつける。(京都新聞)
■本が5倍 鉄道コーナー模様替え 時刻表・専門誌 市電の写真も 下京図書館
 下京図書館(下京区大宮通花屋町上ル)がこのほど、鉄道コーナーの書籍や雑誌などをこれまでの約5倍の400冊に増やした。新京都駅の開業や地下鉄烏丸線の北進、同東西線の開通などに合わせた模様替えで、夏休み中の子どもたちが鉄道の本に見入っている。
 同コーナーは、館の前の大宮通を市電大宮線(1972年廃止)が走り、近くに梅小路蒸気機関車館があるといった地域色を出そうと、1981年の開館当初から設けられている。
 以前は定期的に鉄道関係図書を入れ替えただけだったが、来館者により多くの鉄道の本に触れてもらおうとこのほど、最近数年間の時刻表や専門誌、子ども向け雑誌などを増強した。
 コーナーのリニューアルと同時に、京都市電の写真22枚を市交通局から借り、館内の階段に展示した。今後も、鉄道関連の展示会を定期的に行いたいという。
 同館の菊川文館長補佐は「活字離れが進むなか、鉄道コーナーの充実が、多くの市民にとって、本の面白さを知り図書館に親しむきっかけになったら」と話している。(京都新聞)
■びわこ・京阪奈線 鉄道建設の実現を 八日市で期成同盟総会
 滋賀県中部と京都南部を結ぶ構想の実現を求めるびわこ・京阪奈線(仮称)鉄道建設期成同盟会(会長・稲葉稔県知事)の総会が8日、八日市市内のホテルで開かれた。
 同構想は、既存の近江鉄道や信楽高原鉄道を利用して、米原駅からJR学研都市線を結ぶ延長約90`で、総会には、山田新二県副知事や沿線の県議会議員、市、町長ら約100人が出席。山田副知事が「一致団結してなんとか実現させたい」とあいさつした。
 本年度の事業計画として、構想路線の貴生川駅付近の配線計画と同駅から信楽高原鉄道信楽駅までの約15`の整備について事業化の可能性について調査することなどを決めた。(京都新聞)
■窓 橋上駅には適切な設備を 大津市・石川 光庸(教員・55)
 毎日、何`もあちこち歩きまわるのが大好きな私が、何の因果か座骨神経痛を病むことになった。家で静かにしていればあまり問題もないが、勤めもあり、そもそも毎日、鍼(はり)治療を受ける必要もあって、電車やバスを使わないわけにはいかない。
 そうなって初めて痛感したのが、きつい表現になって申し訳ないのだが、JR各駅の徹底的な「非人間性」である。高架線の橋上駅であっても、エレベーターやエスカレーターの設備がないところもある。私の神経痛程度なら脂汗を流しながらでも、手すり(これもまずない)やステッキを頼りにどうにかなるだろうが、そんな体力もない老人や病人、まして車いすの方はどうするのだろうか。駅によっては車いす用の呼び鈴があり、それを押すと駅員さんが2、3人がかりで昇降させてくださるそうだが、それでギックリ腰になる職員さんもおられるとか。
 ドイツやフランスの超特急とスピードを競うことに一生懸命な新幹線もJR。右のような原始的・漫画的状況もJRの日常的風景と、冷笑してすましてはいられない。JRに比べると私鉄各線は格段に良い。京都の地下鉄も十分に配慮されている。橋上駅には必ず適切な設備があることが前提となってほしい。JR西日本のお考えをうかがいたいものである。(京都新聞)
■JR難波駅前旧国鉄用地 マイカル、東区画落札
 国鉄清算事業団は8日、JR難波駅前の旧国鉄用地3件(大阪市浪速区湊町)の入札を実施した。東区画の約7600平方bをスーバー大手マイカルグループのマイカル総合開発が落札したが、残る南、西の2区画は事業団が設定した予定価格を下回り、成立しなかった。事業団は11日に再入札を実施する。
 入札したのは、貨物ヤード跡地など計2.1f。希望者にあらかじめ事業計画を提出させる方式を採用した。東区画の入札に参加したのは、マイカルのみで、南区画(約8900平方b)と西区画(約4700平方b)には5社6件が応札したが、不成立だった。
 マイカルの計画は24階建ての商業・オフィスビル。落札額は「残る2区画の入札に影響を与える」(事業団)として明らかにしていないが、「鉄道の駅が集中し、関西空港への窓口ともなる場所」(坂本敏尚・マイカル総合開発常務)と評価したという。分散している同社グループの本社機能をまとめ、専門百貨店、映画館なども想定している。
 応札が低調だったことについて、ある不動産業者は「まとまりがなく魅力にかける。東京に比べ大阪地区への評価が低いことも影響しているのではないか」としている。(朝日新聞)
■にぎわう古都の新玄関口 JR京都駅ビル 駅施設開業1カ月
 西日本最大規模を誇る京都駅ビルの駅施設が開業して約1ヵ月たった。9月11日には、百貨店やホテルなど全施設が営業を始め、新駅はにぎわいをさらに増す。
 古都の新しい玄関口は高さ約60b、東西約470b。巨大な吹き抜けの烏丸中央コンコースがある駅北側は、ガラス屋根を多用した構造だ。駅施設の開業日(7月12日)に利用が始まった自動改札機を出れば、ガラス越しに京都タワーが見える。
 同コンコースの地下1階では、京都シティーエアターミナル(CAT)が航空チケットの発券カウンターを併設して営業を開始。スーツケースなどをここで預ければ、機内に持ち込む手荷物を持つだけで関西空港行き特急「はるか」に乗り込むことができる。京都CATのチェックインカウンター利用者は1日平均で70人余り。新駅開業で十数%利用が増えたという。近鉄京都駅などがある駅南側と北側を貫く南北自由通路も駅ビルの新しい機能の一つだ。
 駅構内や自由通路には喫茶店などが店を構える。京都CATと同じ地下1階には、理・美容室もあり、理容部の山田滋夫チーフは「海外旅行直前に整髪する人もいます」と話す。
 9日には、「シアター1200」もオープンし、駅ビルに文化の彩りを添える。(朝日新聞)
■強風で列車4本遅れ KTR
 9日午前7時15分ごろ、北近畿タンゴ鉄道(KTR)宮津線の由良川(宮津市)橋りょうに設置してある風速計が、毎秒20bの強風を断続的に記録したため、KTRは、約1時間45分にわたって、列車の運転を見合わせた。
 西舞鶴行きの普通列車が丹後由良駅で44分遅れたほか綾部行きの特急「タンゴディスカバリー22号」など4本が20分−35分遅れ、約200人に影響したが、午前10時現在、ダイヤは正常に戻っている。(京都新聞 夕刊)
■帰省ラッシュ 新幹線は満席
 お盆を控えて、帰省ラッシュが9日から始まった。JR新大阪駅などでは朝から、大きな荷物を抱えた家族連れらがホームへ急ぎ、次々と列車に乗り込んだ。JR西日本によると今年の帰省ラッシュは14日ごろまで続く「分散型」だが、都会へのUターンは逆に16、17日の短期間に集中する見込みという。
 東海道・山陽新幹線は、名古屋発博多行き「ひかり65号」が午前8時59分の新大阪出発時で自由席の乗車率が140%に、東京発の「のぞみ」も早朝列車を除いてほぼ満席。在来線は、京都発新宮行き特急「オーシヤンアロー3号」の天王寺発時の乗車率120%が目立った。
 高速道路も各地で混雑し、名神の上下線や中国道の西行きで10−30`の渋滞が続いた。空の便も、国内線の多くが満席で、大阪空港や関西空港は混雑した。(朝日新聞 夕刊)
■京都駅ビル劇場開館
 古都に若者を呼び戻す切り札にしようと、JRの駅施設部分が7月に開業した京都駅ビル(下京区)に9日、人気タレントを擁する吉本興業(大阪)やジャニーズ事務所(東京)などが企画演出する劇場「シアター1200」が開館した。ミュージカルや漫才、コンサートを上演し、修学旅行生を中心にした若者の集客を狙う。
 劇場は駅ビル東側の1階から7階約1万平方b。3階から6階部分まで吹き抜けになったグランドシアター(925席)が中心施設で、地元企業をはじめ、吉本興業、ジャニーズ事務所、ホリプロなど計10社が設立した民間会社が運営する。
 9日から12月10日までの開業公演は、ジャニーズ事務所が演出を受け持つミュージカル「KYO TO KYO」で、所属タレントが多数出演する。その後も、人気タレントのコンサート、漫才などが予定されている。(朝日新聞 夕刊)
10日■分散化進み大混雑なし 帰省ラッシュ始まる
 お盆休みを利用した帰省や行楽のラッシュが9日、本格的に始まった。JR京都駅では、大きな荷物を持った家族連れらでにぎわったが、分散化が進み、列車に目立った混雑はなかった。道路も大きな渋滞は見られず、スムーズな出足となった。
 JRによると、東海道・山陽新幹線は、全席指定の「のぞみ」が終日、ほぼ満席となり、午前中に下りの「ひかり」の中に140%の乗車率を記録する列車もあったが、その他は上り下りともおおむね100%程度で大きな混雑はなかった。在来線は、丹後方面に向かう京都発の特急「タンゴエクスプローラー」が160%の高い乗車率となったものの、北陸方面への特急には空席のある列車も多く、同駅は「分散型がさらに定着した」と話している。
 道路は、名神高速道路の下りで午前中、吹田ジャンクションを先頭に最大51`、午後も天王山トンネルから最大39`の渋滞となったが、上りは渋滞がなく、他の高速道路も順調な流れ。一般道も大きな渋滞はなかった。
 Uターンのピークを、JR西日本は15−17日、京都府警交通管制センターは14−16日とみている。(京都新聞)
■故障、1万7000人に影響 JR西明石駅
 9日午後2時半ごろ、明石市小久保のJR山陽線西明石駅構内で、貨物列車の出発直前に姫路寄りのポイントが転換しなくなり、手動に切り替えて運転を続けた。
 このトラブルで上下21本が運休、姫路発長浜行き新快速など上下30本が最大45分遅れ、約1万7000人に影響が出た。
 ダイヤは同日午後4時半ごろ、ほぼ復旧した。(京都新聞)
■強風で運転を中止 関空快速
 JR西日本と南海電鉄は9日、関西空港と対岸を結ぶ空港連絡橋で最大瞬間風速が午後4時半ごろから26bを超える強風となったため、約1時間にわたり関西空港−りんくうタウン間で運転を見合わせた。
 JRの関空快速など上下13本、南海の特急ラピートなど上下11本に運休や遅れなどの影響が出て、両社ともバスによる代替運転をした。(京都新聞)
■旧国鉄債務に国債充当 運輸省処理案 50年で元本償還
 旧国鉄の28兆円を超える長期債務について、運輸省は9日、8月末にまとめる来年度予算の概算要求に盛り込む処理策の骨格を囲めた。旧国鉄の資産・債務を引き継いだ国鉄清算事業団が来秋に廃止されるのに伴って、特別会計を創設して債務を全額移管する。元本と利子の返済の財源としては、国の一般会計の国債償還費や利子などの「国債費」を充てる。元本は50年計画で償還する。国債費の不足分を補うため、法人税や所得税が減免される特典付きの無利子国債の発行や、利払いを軽減するため、財政投融資資金からの借入金の金利減免も要求する。
 長期債務を処理するために与党などが検討しているガソリン税の一部を財源とする案や、運賃に新たな税を課す案などは採用しなかった。国民に直接的に負担させるのを避けた形だが、運輸省案は国債費の増大を招き、ひいては赤字国債の増発につながりかねず、税金の形で国民に負担を強いる。世論の批判を浴びるとともに、財政の構造改革を掲げる大蔵省との調整が難航することは必至だ。
 国鉄清算事業団は1998年10月に廃止、事業団が保有する株や土地などの資産(推計5兆円程度)と訴訟など他の業務を含め、日本鉄道建設公団が引き継ぐ。概算要求では、業務引き継ぎのため、鉄建公団の職員の増員も求める。鉄建公団は土地、株の売却収入を特別会計に繰り入れる。
 資産を売却しても残る22−23兆円の債務は、順次国債費からの繰り入れで返済する。来年度は、1年間で利払い6600億円、年金負担3700億円が必要になる。さらに元本を50年で償還するため、毎年元本総額の2%を返済する。これらを合わせ1兆3000億−1兆4000億円が必要となるが、概算要求では、清算事業団が半年間存続し、特別会計方式は半年分となるため、この半分の7000億円程度を一般会計から繰り入れるよう求める。
 この処理策によって、運輸省は、「旧国鉄の長期債務は、国民全体が負担すべき国の借金であることをはっきりさせる」ことを狙っている。
 元本償還期間を、通常の国債の60年より短い50年としたうえで、「少しでも期間を短くすることで、債務処理への前向きな姿勢を示すことになる」として国民を説得する考えだ。
 国債費の不足を補うための無利子国債は、購入者の課税対象額からその金額分が控除される。高額所得者に利点があり、発行する国も金利負担が減る。しかし、利子負担の軽減よりも税収の落ち込みが大きいといわれ、大蔵省は消極的だ。(朝日新聞)
11日■特急列車脱線153人が重軽傷 米アリゾナ州
 【ロサンゼルス9日共同】米アリゾナ州からの報道によると、同州西部のキングマン市北東郊外の鉄橋で、9日早朝(日本時間同深夜)、全米鉄道旅客公社(アムトラック)のロサンゼルス発シカゴ行き特急列車(20両編成)が脱線し、乗客、乗員約350人のうち153人が重軽傷を負った。
 同列車は、米西海岸とグランドキャニオンなどを結ぶ人気路線。乗客の大半は夏休みの行楽客だった。ロサンゼルスの日本総領事館が、日本人客の有無を確認している。(京都新聞 夕刊)
■南茨木- 門真市間のモノレール22日開業
 大阪モノレールの延伸区間、南茨木−門真市(7.9`)について横山ノック大阪府知事は11日午前、運輸開始を認可し、22日の開業が正式に決まった。すでに運行している区間を含め、大阪府北部を環状に結ぶ延長21.2`のモノレールとなる。
 延伸区間の営業開始は22日、門真市を午前5時49分に出発する大阪空港行き始発から。門真市発の最終(千里中央行き)は午後11時9分。大阪空港側からは、午後11時37分の門真市着が最終になる。この間、10−20分間隔で運行する。
 21日は門真市駅で開業式典と発車式がある。(朝日新聞 夕刊)
12日■36年ぶり路面電車が復活 シドニー
 【シドニー11日共同】シドニーで36年ぶりに路面電車が復活し、市内の商業地やカジノなどをつなぐ、路線で11日、運転を開始した。
 シドニー・ライトレール社が、総額6500万オーストラリアj(約56億5500万円)をかけて建設した。この日開業したのは中央駅から西のウェントワース駅までの3.6`(10駅)の区間。
 運賃は1.6−2.8同j(約140−245円)。将来的には営業区域を拡大、シドニー湾の観光名所などもつなぐ、計画という。
 今月中は試運転期間とし、午前9時から午後5時まで運行。9月1日からは時間を延長し本格営業に移る。(京都新聞)
■JR難波駅前の旧国鉄用地 西側は近鉄不動産落札 東側に続き決着 南側は入札不調
 JR難波駅前の旧国鉄用地(大阪市浪速区湊町)の再入札が11日行われ、西側区画は、マンションとオフィスビルを提案した近鉄不動産が落札した。国鉄清算事業団による同地区の入札は、8日に東側区画をスーパー大手のマイカルグループが落札しており、関西空港への窓口となる大阪シティエアターミナルの東西両側で開発のメドがたった。しかし、南側区画については最低価格に達する応札がなく、今後、再入札や自治体との随意契約を含め、地元大阪市と協議して対応を検討するという。
 国鉄清算事業団によると、この日の再入札では、4700平方bの西側区画には近鉄不動産を含む3社が応札した。希望者があらかじめ事業計画を出す建物提案方式で、近鉄不動産の提案は、21階建てのマンションと、19階建てオフィスの2棟。いずれも地下1階から地上2階にかけては飲食などの店舗を設ける。土地価格については公表していないが、総事業費は約200億円。
 近鉄不動産は8日の第1回の入札にも参加したが、事業団の予定価格を下回った。今回はマイカルが東側地区に展開することが決まったため、高めに算定し直したという。近鉄不動産は「難波周辺でこれだけの規模の開発機会は少なく、ミナミの拠点になる潜在力がある」と評価している。
 また、国鉄清算事業団は、マイカルの落札価格は109億円で、複合商業施設建設の総事業費は約400億円になることを明らかにした。
 一方、9000平方bある南側区画については、この日も2社が入札したが、いずれも予定価格に達しなかった。事業団では「(入札された価格は)予定価格に余り近くなかった」としており、再入札する場合は、事業計画を前提としない公開競争入札も選択肢になるという。
・解説 「商業地の魅力」評価は厳しく
 JR難波駅前の旧国鉄用地の入札が、一部が再入札でも落札されないなど低調な結果に終わったことは、地価に底打ち感が出始めた中でも、場所や用途によって、厳しい選別が働いていることを示した。本社兼店舗用に落札したマイカルグループなどを除けば、JR難波駅周辺は「現時点では商業地としての魅力に欠ける」といった見方が多い。大阪・ミナミの新しい中心地になるには、長期的な視野での開発が必要なようだ。
 JR難波駅前には昨年3月、関西空港への窓口を売り物にした大阪シティエアターミナル(OCAT)ビルが開業した。ところが、当初年間12万人と予想したターミナルの利用者は3万3000人にとどまり、ビル内の商業施設の売上高も目標の7−8割程度。それだけにOCATを運営する第三セクター、湊町開発センターの関係者は「マイカルの進出は大歓迎。近鉄不動産のビルと合わせて、回遊できる街づくりができる」と評価する。
 しかし、地下鉄や近鉄の駅には近いものの、南海難波駅や心斎橋など従来の中心地からやや離れ、周囲にこれといった施設がない立地について、流通大手は「難波のはずれ。人の流れを変えるだけのものを造らなければ商業地としては無理だ」と手厳しい評価だ。あるテナントビル業者も「地域にまとまりがなく、相当な理由がないと買えない。検討の対象にもしなかった」という。
 大阪ではJR大阪駅北口の旧大鉄局跡地が3月に、ヨドバシカメラによって3.3平方bあたり約1550万円の異例の高値で落札された。一方、11日公表されたマイカルグループの落札価格は同約470万円だが、それでも「事業採算性の限界まできばった価格」(宇都宮浩太郎・マイカル社長)という。この日の入札でも近鉄不動産以外の2社は最低価格を下回っており、JR大阪駅北口とは対照的な結果だった。(経済部・石川尚文)(朝日新聞)
■声 電車内の冷房強すぎないか 八尾市 酒井 貞(建設コンサルタント 64歳)
 このごろのように、外の気温が上がってくると、電車の冷房が急に強烈になります。半柚(そで)で30分も乗車していると体の芯(しん)から冷えてきます。そこで、そのためにだけ、長袖の上着を持ち歩くということになります。
 今我々は、いわゆる地球温暖化の問題を抱えています。この強烈な冷房のための電気エネルギーのことを考えると、これでよいのかな、と思います。乗客の健康のためにも、もう少し適切な温度調節が必要ではないのかと思います。「弱冷車」というのがありますがもう少し増やして、乗客の選択の幅を広げたらどうだろうかと思います。
 ひたすら冷やすことだけがサービスではないと思います。あらゆる乗り物、施設などでの共通の問題でもあると思います。このあたりで、みんなで考えてみたらどうでしょうか。(朝日新聞)
13日■貨物列車に電車追突 沼津のJR東海道線 乗客45人が負傷
 12日午後11時16分ごろ、静岡県沼津市小諏訪のJR東海道線下りで、停車中の貨物列車に三島発静岡行きの普通電車(4両編成)が追突、脱線した。静岡県警によると、普通電車には乗客2、300人が乗っていたとみられ、うち約20人が軽傷を負ったもよう。また、沼津市消防本部に入った連絡では、負傷者は45人という。
 同県警の調べによると、普通電車は同午後10時55分に三島駅を発車。静岡駅には13日午前零時に到着する予定だった。事故を起こした普通電車は1両目が脱線、負傷者は同車両の乗客らしい。負傷者は現場からバスや救急車で沼津市民病院に搬送された。
 JR東海によると、先行していた貨物列車は踏切の障害物を検知する踏切支障報知装置が作動したため現場に停止、同装置の解除作業中に後続の普通電車が追突した。
 現場は同線の沼津−片浜駅間。(京都新聞)
■JR東海株の関心いまひとつ 予約申し込み締め切り
 10月8日に東京、大阪、京都証券取引所など4証券取引所に上場されるJR東海株の一般投資家向け購入予約の申し込みが12日、縮め切られた。市場関係者は「投資家の関心は盛り上がりに欠ける面がある。野村証券が営業停止となり、募集活動が十分にできなかったことも多少影響したのではないか」(大手証券)と話している。
 国鉄清算事業団が今回放出する150万株のうち70万株が入札にかけられ、残る80万株が一般投資家向けに売り出される。予約申し込みが売り出し数を上回ると抽選となり、結果は9月18日に発表される。(京都新聞)
■車が脱輪事故 関西線止まる 8000人に影響
 12日午後8時50分ごろ、奈良県生駒郡斑鳩町のJR関西線法隆寺−王寺間の踏切(警報機、遮断機付き)内で、近くの水道工事作業員(20)運転の乗用車が脱輪した。乗用車の撤去作業に約1時間ほどかかったため、法隆寺駅に停車中の加茂発難波行き区間快速電車が発車を見合わせ、約1時間遅れた。このほか、後続の上下合わせて9本の電車が運休するなどダイヤが乱れ、約8000人が影響を受けた。(朝日新聞)
■沼津の脱線事故 運転士のミス原因か JR東海見解 東海道線は復旧
 静岡県沼津市のJR東海道線で12日、停車中の貨物列車に三島発静岡行き普通電車が追突、脱線した事故で、沼津署は13日朝から現場で実況見分し事故の原因を調べるとともに、業務上過失致傷容疑で電車の運転士から事情を聴いている。またJR東海は「機械的なトラブルは考えにくい」として、事故は運転士の過失が原因との見解を示した。
 運輸省中部運輸局も担当者4人を現地に派遣、原因調査に乗り出した。
 一方、大型クレーンなどを使った同線の復旧作業は順調に進み、同日午後零時8分、運転を再開した。
 沼津署やJR東海の調べによると、12日午後11時7分、現場近くの踏切で非常ボタンが押されて線路わきの赤色灯が点灯。貨物列車が手前で停車、機関士が異常のないことを確認して10分後に運転を再開しようとしたところで追突された。
 東海道線のJR東海区間(熱海−米原)は、追突を防ぐために列車自動停止装置(ATS)が設置され、貨物列車の手前の信号で普通電車が止まる仕組みになっている。ただJRの運転規則は一度停止した後、1分以上経過すれば徐行で進むことを認めており、徐行で赤信号を通過した後の事故の可能性が高い。
 12日夜以降、東京発大阪行き夜行急行「銀河」や九州方面からの東京行き寝台特急などが途中駅で運転を見合わせ、乗客は13日朝の新幹線に乗り換えた。普通電車は13日朝から沼津、東田子の浦両駅で折り返し運転、両駅間はバスで代行輸送した。
 同事故の影響で、JR京都駅では13日早朝、博多発東京行きの夜行列車「あさかぜ」が約50分、臨時停車したあと、乗客52人が新大阪発の新幹線の臨時列車「ひかり」に乗り換えた。同駅の話では、乗客らは「仕方がない」と平静に乗り換え、混乱はなかったという。(京都新聞 夕刊)
■帰省ラッシュピーク
 お盆休みの帰省ラッシュが13日、ピークを迎えた。中国・九州方面に向かう下りのJR新幹線に混雑が目立ったが、帰省の分散化が進んでいるため、午前中、京都府内の道路には大きな渋滞はみられなかった。
 JR東海によると、新幹線は「のぞみ」が上下線ともほぼ満席。「ひかり」も午前9時ごろ、名古屋発博多行きの下りが乗車率170%を記録したほか、平均110−150%の高い乗車率となっている。
 また、JR西日本によると、在来線では、丹後方面へ向かう特急が最高で140%の乗車率。北陸方面への特急も最高100%でほぼ残席なしの状況という。Uターンのラッシュは、予約状況から16、17日がピークとみている。
 一方、京都府警交通管制センターによると、名神高速道路は正午現在、上り線が京都東インターを先頭に約15`、下り線が天王山トンネルを先頭に約14`の渋滞となっている。他の府内の高速道路や一般道は午前中、大きな混雑は出ていない。(京都新聞 夕刊)
■列車脱線、43人重軽傷 JR東海道線・沼津 停車の貨物に追突 運転士、判断ミス
 12日午後11時18分ごろ、静岡県沼津市小諏訪のJR東海道線下り線の栄昌寺踏切の手前で、停車していた貨物列車(栗田善央運転士、17両)に乗客約180人が乗った三島発静岡行き普通列車(沢木久仁行運転士、4両)が追突、普通列車は前2両が脱線し、乗客1人がろっ骨を折って2ヵ月の重傷、42人が軽いけがをした。貨物列車も最後部の1両が脱線。この事故で、東海道線は沼津−東田子の浦間で上下線とも不通になっていたが、13日昼過ぎに復旧した。JR東海は13日、事故当時、追突を防ぐ自動列車停止装置(ATS)が正常に作動していたことなどから、普通列車の運転士が前方に障害物はないと判断して運転を再開した後、規定を上回る速度で走り、前方不注意も重なって追突した可能性が高いとし、運転士の過失を認めた。
 現場は沼津駅西約2`。沼津署などの調べでは、普通列車は午後10時55分に三島駅を出発。停車していた貨物列車に乗り上げる格好で止まり、1両目が進行方向右側に曲がって脱線した。衝撃で貨物列車のコンテナが落下、近くのアパート近くまで転がった。
 JR東海によると、事故の約10分前の午後11時7分ごろ、栄昌寺踏切にある支障報知装置が作動。踏切の300b手前にある信号が赤になったため、貨物列車は信号の手前100b地点で停車した。運転士は輸送指令室と連絡を取ったうえで列車から降り、踏切まで歩いて行って装置を解除、その直後に普通列車が追突したという。
 支障報知装置は踏切内に車が立ち往生するなどした場合、人がボタンを押して列車に事故を知らせる装置。JR関係者によると、支障報知装置で列車が停止すれば、自動的に後続列車の信号は赤になる。信号が赤になれは、ATSが働き、列車の運転席に警報音で知らせる仕組みだ。
 JR東海は、事故直前にATSが作動したことを確認しており、追突した普通列車の運転士がいったん停車した後、確認ボタンを押して運転を再開したものとみている。この場合、鉄道運転規則で時速15`以下で運転することが定められているが、JR東海の幹部は「時速15`で衝突したにしては、列車の損傷状況は大きすぎるようだ」と話している。沼津署もこの事実を把握しており、普通列車の運転士に過失がなかったかどうか調べている。
 普通列車の先頭車両の最後部に乗っていた静岡県富士川町の会社員谷津倉琴美さん(23)は「一度減速して止まり、『少し停車します』との放送があった。電車が動き出したら、突然ぶつかり、私は投げ出された」と話していた。(朝日新聞 夕刊)
■列車脱線 備えは?繰り返す事故 帰省客の足、現場で分断
 東海道線で12日深夜、普通列車が貨物列車に追突した。自動列車停止装置(ATS)や踏切支障報知装置などは機能していた。JR東海は13日午前、運転士の運転ミスだったことを認めた。しかし、JR内の情報伝達不足や、万全ではないATSの機能など、事故を防止できなかったさまざまな背景も浮かび上がっている。東海道線は13日も検証が行われた事故現場で寸断され、お盆の帰省客をはじめ乗客の混乱が続いている。
 JR東海静岡支社の説明などから、事故当時の貨物列車と普通列車の動きを再現すると−。
■だれかが
 12日午後11時7分、栄昌寺踏切にある「踏切支障報知装置」が作動した。
 JRは「何者かがボタンを押したとしか考えられない」という。装置が作動したため、踏切から約20b手前の発光器の赤信号が点滅し、さらに300b手前にある「第2信号機」も赤信号に変わった。それを見た貨物列車の栗田善央運転士は、信号機の約100b手前で列車を停止させた。
 栗田運転士は列車を降り、約400b歩いて踏切まで行き、トラブルがないことを確認して装置を解除した。午後11時17分ごろだったという。
■普通列車も
 「11時9分に沼津駅を出て、5、6分後に列車は止まった」と、乗客の1人は証言している。
 JR東海によると、第2信号機から約1.3`手前に第3信号機があり、普通列車はここでいったん停止したようだ。前方に貨物列車が止まっていたため、第3信号機は赤を表示し、自動列車停止装置(ATS)も作動した。
 「信号により停止し、1分を経過した時は、信号を越えて進行することができる」(運輸省令に基づく鉄道運転規則)という規定に従って、普通列車の沢木久仁行運転士は、確認ボタンを押して手動運転に切り替え、再び列車を動かした、とみられる。
■どうして
 同じ運転規則では、手動運転は「時速15`を超えない速度で」と定めている。この速度なら、非常ブレーキをかければ11b、通常のブレーキでも20bで停止できるはず、という。
 しかし、普通列車は貨物列車に追突し、乗り上げ、脱線した。JR東海では、運転規則にある時速15`を超す速度を出したとみている。さらに、貨物列車が停止しているのに気付くのが遅れたらしい。
 一方、貨物列車の栗田運転士はJR東海静岡支社内の輸送指令室と無線連絡を取り合っていた。しかし、その無線が普通列車の沢木運転士にも聞こえていたか、輸送指令室が沢木運転士に貨物が停車していることを伝えていたかについては、今のところ確認は取れていないという。
 JR関係者の中には「ATSを解除して列車を動かす場合、前方に列車がいないかどうかなど、輸送指令室と運転士がやり取りするのは最低条件のはずだ」との指摘もある。(朝日新聞 夕刊)
14日■沼津脱線事故 「列車に気付かず」運転士、不注意認める
 静岡県沼津市で12日起きたJR東海道線の電車脱線事故で、停車中の貨物列車に追突した普通電車の沢木久仁行違転士(52)は13日、同県警捜査一課などの事情聴取に対し「信号に気を取られて前方に貨物列車が止まっているのに気付かなかった」と供述していることが分かった。同課などは沢木運転士の前方不注意が事故の原因との見方を強め、業務上過失致傷容疑でさらに詳しく調べている。
 一方、JR東海静岡支社の調査で、同社の輸送指令室が沢木運転士に前方で貨物列車が停車していることを連絡していたことも判明。沢木運転士が先行列車の停車を知りながら、十分な安全確認をせずに運行していた可能性が強まっている。
 さらに、衝突の激しさから「もっと速度が出ていたのではないか」とする関係者もおり、電車が安全な速度を超えて走っていた疑いもある。
 また、事故の発端となった踏切の非常ボタンが押されていたことについても、捜査一課などは悪質ないたずらの可能性が高いとみて、周辺の聞き込み捜査をしている。(京都新聞)
■JR京都駅開業1ヵ月 券売機の売上枚数1割増える(前年同期比) 新駅効果と京都総体で
 JR西日本は13日、先月12日に開業した新京都駅の1ヵ月間の利用状況をまとめた。
 それによると、同駅の1日当たりの自動改札利用客数は約22万3000人で、券売機の売上枚数は前年同期に比べ約1割増加した。同京都支社は「新駅効果に加えて全国高校総体(インターハイ・京都総体)の開催が利用増につながった」と分析している。
 7月14日から8月10日まで4週間の券売機での販売実績は、1日平均4万4100枚。前年同時期の3万300枚に比べ45.5%増えた。
 増加分のうち、近鉄からJRへの乗り継ぎ方法の変更やJR東海からの券売機の移転などの分を差し引くと、実質的な販売増は約3300枚、10.9%増となる。
 また、駅乗降口別の利用者の変動は、烏丸中央口の利用者が駅全体の利用者の29%で、前年に比べ5.4ポイント増え、烏丸東口利用者が6.7ポイント減少した。
 京都支社は「駅ビル見学のために、中央口を利用する乗客が増えた」とみている。(京都新聞)
■青い地球へ 広がる環境NGO 12月に温暖化防止京都会議(25)
・きょう車やめとこ 脚光浴びるライトレール
 地球温暖化防止京都会議まで、あと100日となる8月23日に、気候フォーラム京都ネットは「きょう(今日・京)車やめとこ市民シンポジウム」を開いて、地球温暖化を防ぐ21世紀の京都の交通システムづくりを呼びかけたいと思います。
 二酸化炭素を削減するためには、運輸部門の二酸化炭素の削減がカギとなります。日本では、排出される二酸化炭素の2割弱が運輸部門からで、年間増加率もここ数年4%と高くなっています。大きな鉄鋼や化学工場などがない京都市では、運輸部門の占める割合はさらに高くなります。市は「2010年までに二酸化炭素の排出量を10%削減する」との数値目標を示して「ノーマイカーデー」や「アイドリングストップ」を呼びかけていますが、実際の効果は疑問です。中心部にある駐車場への課税や流入規制を実施するなど、自動車に過度に依存する都市のシステムを、抜本的に変えられるかが、いま問われているのです。
 しかし、車を悪役にするのでは市民の支持は得にくいでしょう。現在の日本の都市は、高齢者や障害者、乳幼児を連れた家族らにとって、いまの公共交通は使いにくい面があります。我慢を強制して不便な街にするのではなく、より快適な街にするためはどうしたらよいのでしょうか。
 解決策はあります。最新型の路面電車「ライトレール」(LRT)の導入がその一つです。
 欧州では、路面電車を復活させたり、路線を拡張する都市が増えています。人一人を運ぶエネルギー効率で比較すると、電車は自動車の約6分の1で済みます。人の行き来、つまり街の活気を保証しながら二酸化炭素を削減するには、電車の導入が効果的です。
 また、ライトレールは現在「超低床」化が進んでいます。電車の床が地表から30a程度しか離れていないので、低いホームからステップなく乗降でき、お年寄りや乳母車でも苦労することはありません。騒音も振動も少なく快適です。このライトレールを市街地に通すことによって、いわゆる交通弱者の方の移動手段を確保することにもなります。ライトレールの導入は、地球に優しい環境施策であり、人に優しい福祉施策でもあるのです。
 23日のシンポジウムでは、ライトレールと「パークアンドライドシステム」(郊外にある駅の駐車場に車を置き、公共交通機関に乗り換えて市街地にアクセスする)の実験を進めている熊本市の行政担当の方を招き、欧州などの事例をスライドなどを交えながら紹介したいと思います。(環境市民 能村 聡)
 「きょう車やめとこ市民シンポジウム」 23日午後1時から、京都市左京区の京都市国際交流会館イベントホールで。(京都新聞)
■踏切復旧と判断し加速 列車追突 運転士、調べに述べる
 静岡県沼津市のJR東海道線下り線で12日深夜に起きた列車追突事故で、追突した普通列車の沢木久仁行運転士(52)が県警沼津署の調べに対し、「(踏切が復旧し、貨物列車を含め)障害はなくなったと思い、列車を加速させた」と話していることが13日、分かった。同署は、なぜ沢木運転士がそのような判断を下したのかを中心に、業務上過失傷害などの疑いもあるとみて調べている。
 一方、JR東海静岡支社も同日、沢木運転士や、列車の運行を管理している同支社の輸送指令室の担当者から事情を聴いた。
 同支社は、輸送指令室の担当者が沢木運転士に、「先行の貨物列車の運転士が報知装置の復帰作業をしている」と無線で連絡し、沢木運転士からも「わかりました」との返事があったと説明している。輸送指令室と沢木運転士との間の無線連絡はこの1回だけで、沢木運転士が列車を再発進させる段階では、交信はしていないという。(朝日新聞)
15日■七福神ラガールカード集めよう 阪急宝塚沿線で発売
 ○…阪急電鉄は、宝塚線沿線の西国七福神最寄り駅の券売機で「西国七福神ラガールカード」を発売している。また七福神の全朱印を集めた人には記念品をプレゼントする。
 ○…同ラガールカードを発売しているのは、次の七福神最寄り駅と社寺。▽曽根駅・萩の寺(毘沙門天)▽蛍池駅・円満寺(福禄寿)▽箕面駅・西江寺(大黒天)▽箕面駅・瀧安寺(弁財天)▽池田駅・呉月昆神社(恵美三須不申)▽中山駅・申出寺(寿老人)▽清荒神駅・清荒神(布袋尊)。券売機では1000円、2000円、3000円、各社寺では1000円のカードを発売している。
 ○…このカード発売に合わせて特製の集印帳を配付している。すべての社寺の朱印(朱印料が必要)を集めると、開運金杯か開運小型びよう風がプレゼントされる。問い合わせは阪急電鉄鉄道営業部 06(373)5205。(京都新聞)
■JRグループに1000人 清算事業団 職員転職先に想定
 国鉄清算事業団の整理に伴う約1500人の専従職員の転職先として、関連企業を含むJRグループに約1000人などと同事業団が想定していることが14日、分かった。今後、関係省庁やJRと調整する。
 同事業団などによると、転職で目標としている人員は関連企業を含むJRグループで約1000人、国関係や自治体、特殊法人など公的部門で約300人、民間で約200人。本年度中に内定を済ませたいとしている。
 また同事業団の整理後になお残る旧国鉄用地などの資産売却については、業務を引き継ぐ別法人にJRなどから社員が出向して当たる方向という。
 今年4月現在、同事業団の専従職員は約1700人。このうち1999年3月までに定年を迎える約160人を除く職員が転職の対象。しかしJRや国の機関の採用募集はわずかで、国が責任を持って行うとしている再就職先確保はこれからが正念場となっている。(京都新聞)
■京都らしさ演出 ホテルグランヴィア ユニホームを発表
 新しい京都駅ビル(下京区)に9月開業する「ホテルグランヴィア京都」は、従業員のユニホームデザインを決めた。西陣織をえりもと、そでに部分採用し、京都らしさを演出している。
 ファッションデザイナーの菅井英子さんが、フロント係やベルボーイ、ドアマンのユニホームをデザインした。
 同ホテルは539室。9月11日、駅ビルに入居する百貨店などと同時にオープンする。(朝日新聞)
16日■パソコンで観光気分 旅のCD-ROM人気 居ながらに パノラマビュー 夏休みのとれないお父さんに
 パソコンを使って気軽に登山や観光気分が味わえる、旅のCD-ROM(CD利用の読み出し専用メモリー)が人気を集めている。夏休みもとれずに頑張るお父さんや、混雑が嫌いな人にお勧めだ。
 この分野の草分けは富士通の「世界の車窓から」。1995年の発売から5シリーズで29万本売れたヒット作。7月に発売された「フランス編」は、パリなどの街並みを地図を頼りに自由に散策し、人気の観光スポットでは景色をぐるりと見回すように360度のパノラマビユーが楽しめる。
 パリから超特急TGVやローカル線で出かける鉄道の旅では、沿線の景色を運転席、客席、上空のヘリからと自在に眺めることができる。
 ユニマットが4月に発売した「旅ROM」も「ニューヨーク」「ベネチア」など5タイトルで、自由な散策やパノラマビューが思いのまま。
 自然派には東芝EMIの「日本百名山」が人気。山のほか、その山にまつわる植物や鳥の情報も紹介。コースガイドを印刷できるなど実際の山登りに役に立つ作りだ。
 富士通の「日本の名峰パノラマ紀行」シリーズは、自分の好きなルートから実際に登った気分が味わえるバーチャル登山ができるのが特徴で、山頂からの眺望も楽しめる。
 価格は各4800−6600円。(京都新聞)
■京阪本線 2階建て特急増発 来月11日から順次 新京都駅ビルに対応
 京阪電鉄は、9月11日から京阪本線・鴨東線(淀屋橋−出町柳間)で2階建て車両を連結した特急電車を増発する。10月までに特急電車の半数に同車両を導入、来年度には全便に拡充する計画で、新JR京都駅ビルや京都市地下鉄東西線の開業に対応し、京都−大阪間の輸送力強化や観光旅客の獲得を目指す。
 2階建て車両は、現在1両で、特急電車(7両編成)の普通車両に連結し、1日6−7往復している。
 計画によると、同2階建て車両を新たに5両導入。9月11日から順次、特急車両に1両ずつ増結する形で運行を始め、10月1日には2階建て車両つき特急ダイヤを2本に1本の割合に拡充する。
 2階建て車両は、座席数が普通車両より24席多い82席。2階部分の32席をはじめ全体にゆったりした座席配置になっている。特別料金は不要。
 京都市内では、9月11日に新JR京都駅ビルが全面オープン、10月12日には市地下鉄東西線が開業、鉄道間の競争激化が予想されている。京阪本線の特急電車は大阪−京都間を直行するため、長時間の乗車の快適性を高めることで利用客増を図る。
 また、出町柳駅で連絡する京阪系列の叡山電鉄も天井付近までガラス張りにしたパノラマ車両を新たに導入し、大阪圏から洛北地域への観光客誘致を進める。(京都新聞)
■「席をゆずっちょくれな」 JRが大分弁車内放送
 「お年寄りんしや体んご不自由なしには席をゆずっちょくれな(お年寄りや体の不自由な人には席をお譲りください)」−。
 JR豊肥線大分発豊後竹田行きの普通列車内で、大分弁を使ったテープ案内が今月下旬にも始まる。ローカル色を出そうとJR九州大分鉄道事業部が企画した。方言による車内放送は全国のJRでも初の試みという。
 テープは「次ん駅は三重町でぇ(次の駅は三重町です)」と停車駅を案内。乗降の際も「降るるお客さんは忘れもんのねえよう(忘れ物のないよう)、はよう用意しちょくれな(早く用意してください)」と注意事項を放送する。沿線の名所、旧跡など観光案内も予定している。(京都新聞)
■市バスとバイク接触 左京の交差点
 15日午後5時半ごろ、京都市左京区今出川通川端東入ルで、西進していた梅津車庫行き市バス=前川清運転手(56)=と、同区の大学生(19)のバイクが接触、大学生が転倒して右腕、右足を骨折した。市バスの乗客10人にけがはなかった。
 下鴨署によると、市バスが前方の交差点を左折する車があったため減速したところ、左後方から走ってきたバイクと市バスの左前部が接触したといい、詳しい原因を調べている。(京都新聞)
■車いすでも楽に乗降 新設エレベーターに 直角2方向出入り口 近鉄新田辺駅
 近畿日本鉄道は、近鉄京都線の新田辺駅(京田辺市河原)に、橋上駅構内のコンコースと下のホームを結ぶエレベーター(定員9人)を新設する、と発表した。本体に出入り口が2つ付いていて、上の階と下の階で90度別の方向に開く「直角2方向出入り口方式」を採用、車いすの人も中でUターンしなくてもいいので乗り降りが楽になるという。鉄道駅で採用されるのは全国で初めてという。
 下のホームでは線路と平行方向のドアが開き、上のコンコースでは線路と直角方向のドアが開く。
 運輸省関連の財団法人交通アメニティ推進機構が、低コストで省スペースのエレベーター作りを目指して設けた「駅用エレベーター設備の研究・開発委員会」が「直角型」を開発。同委員会に加わっていた近鉄が要望の強かった同駅での設置を決めた。
 今月中に着工、12月初旬ごろからの使用開始を目指す。総工費は2億1770万円で、府や市も補助を出す。近鉄は「新方式の実現で、駅舎の構造上、設置が難しかった所にもできる道が聞ける」と話している。(朝日新聞)
■窓 緑の御地通がなくなり残念 中京区・伊藤けい子(無職・66)
 暑い日差しの中を御池通へ出ました。市役所の前から烏丸通までを眺めてつくづく情けなくなりました。あの広い御池通に、青々とみどりの陰をつくっていたケヤキ並木がすっかりなくなって、まるで砂漠のような道路を車だけがわがもの顔に走り、もうセミの声も聞かれなくなりました。
 つい最近までは地下鉄工事の車や、機械で道路がふさがっていましたが、これが済んだらきっと木を植える計画に違いないと楽しみにしていました。しかし、もう駐車場や地下街のゲートも完成し、歩道も広げられ、あとは10月の地下鉄開通を待つばかりといった感じになりました。地面をはうような低い木の植え込みと、申し訳程度の植栽がポツンと置いてあるだけではありませんか。
 ただ、これから市役所の前だけは木を植えて美しくする計画があるそうで、今も少し若木が植えてあります。あとはこのままで、おしまいなのでしょうか。
 新京都駅が全然京都らしくないという声をよく聞きますが、そのうえに御池通がこのありさまでは、文化都市「京都」の名が泣きます。(京都新聞)
17日■Uターンピーク 高速道路は分散
 お盆休みの帰省や行楽帰りの人たちのUターンラッシュが16日、ピークを迎えた。JRの山陽新幹線は午後、上り4列車の自由席が190%の乗車率。特急列車でもそれ以上の混雑があった。関西空港も海外で休みを過ごした帰国客でにぎわい、日本航空のハワイやグァム、ヨーロッパ帰りの飛行機はいずれも満席に近い状態だった。一方、高速道路の渋滞は例年に比べましな状懸だった。
 JR西日本によると、山陽新幹線は博多発東京行きひかり36、44、48号と広島発東京行きひかり90号の自由席がいずれも乗車率190%で座れない帰省客が目立った。その他の上り新幹線も午後は70−180%の混雑ぶりで、全席指定の「のぞみ」は早朝を除いてほぼ満席だった。新幹線以外でも倉吉発京都行き特急スーパーはくと8号が210%、新渇発大阪行き特急雷鳥26号が180%。午後になるに従って込み具合が激しくなった。17日も終日混雑が続くという。
 日本航空関西空港支店のまとめでは、16日のグァムとサイパンからの帰国便は2便とも95%の予約。ホノルルからの2便も約85%、パリ、フランクフルト発のヨーロッパからの2便も95%を超えた。
 高速道路では中国道の上り車線で夕方、西宮北インターチェンジ付近を先頭に19`の渋滞。午後11時には滝野社インターチェンジ付近でも35`の車の列になった。名神高速下りでも一時、高槻バス停付近から40`渋滞した。日本道路公団大阪管理局は「例年のお盆の週末に比べて、渋滞は少ない」としており、分散傾向がみられた。(朝日新聞)
18日■地下鉄東西線開業(10月12日)で26商店街がイベント JR京都駅ビルに対抗 茶席用意、市も助成 盛大にPR
 京都市はこのほど、地下鉄東西線(醍醐−二条)の10月12日開業を記念した沿線商店街のイベントをまとめた。実施予定は26商店街(約2300店加盟)にのぼっており、市では「JR新京都駅ビルの百貨店開業などに対抗して、東西線を飛踏台に地元商店街をPRしようとする意欲の表れ」と見ている。
 市では、東西線開業を契機に商店街の振興を図ろうと本年度、東西線から幅約2`以内の商店街を対象に、記念専業の経費の半額助成(限度額50万円)を予算化した。
 イベントを実施するのは、東西線の二条、二条城前、市役所前、東山、山科、東野の各駅周辺の商店街。当初は、助成申請は15商店街前後と見ていたが、予想を大きく超えた。事業期間は、開業日を中心に9月から11月初旬まで、各商店街で幅広く設定している。
 このうち、中京区の寺町通界わいの5商店街では、10月中に前夜祭(ハワイアンショー)、家具のチャリティーオークションなどを企画。
 また、東山区・古川町商店街振興組合は10月11日から3日間、白川友禅流し風イベント、山科区の山科三条商店会は同11日に前夜祭の演芸会、山科音羽商業振興会は12日に祝い太鼓・祝いもちつき、東山区・祇園縄手繁栄会は同日、お茶席を予定している。
 このほか、各商店街で子供みこしの巡行、スタンプラリー、アマチュアバンドコンテスト、市電のパネル展などが計画されている。
 市では、京都商店連盟を通じて約6000本の開業記念小旗を市内の希望商店街に配ることにしており、各種イベントと連動して東西線の開業祝賀ムードを盛り上げる。(京都新聞)
■Uターンピーク 大混雑に家路遠く 名神上り 八日市以東60`渋滞
 お盆休みをふるさとや行楽地、海外で過ごした人たちのUターンラッシュが17日ピークを迎え、京滋をはじめ近畿の鉄道や道路でも家路を急ぐ家族連れらで夜遅くまで込みあった。
 JR関係では、新幹線が博多発東京行き「ひかり48号」が乗車率180%になったのをはじめ、東京や京都方面に向かうひかりのほぼ全列車が乗車率100%を超えた。山陰や南紀方面から京都などに向かう在来線の特急も混雑し、倉吉発京都行き「スーパーはくと8号」が230%と身動きできない状態、新宮発京都行き「オーシャンアロー18号」も180%に達した。
 高速道路では午後5時現在、名神高速上り線で岐阜県・木曽川付近を先頭に八日市インターまで60`以上の大渋滞が続き、下り線も天王山トンネルを先頭に約9`渋滞した。京都縦貫自動車道の丹波インター入り口付近でも、京都方面に向かうマイカーなどで2.5`混雑した。
 一方、関西空港では、お盆休みを海外で過ごした家族連れや若者らの帰国がピークを迎え、旅客ターミナルは午前中から大きな荷物をカートで運ぶ利用客で込み合った。
 大阪入国管理局関西空港支局などによると、この日帰国したのは約1万9000人。昨年のピークだった8月18日には約2万5000人が帰国した。(京都新聞)
■トンネル内ではねられ死亡 三重のJR関西線
 17日午後2時2分ごろ、三重県阿山郡島ヶ原村のJR関西線島ヶ原トンネル内で、京都府相楽郡南山城村北大河原、無職今井久馬さん(77)が亀山発加茂行き普通列車(2両編成)にはねられ、全身を強く打って即死した。
 上野署の調べでは、現場は今井さんの自宅から約1.5`離れた所。現場近くにある食料品店を手伝う妻(71)を訪ねて用事をすませた後、家に帰る途中だったという。家族によると、今井さんはこれまでにも近道をするためにトンネル内を通ることがあったという。
 この事故で、上下計4本が運休したほか、最大で75分の遅れがでるなど、約250人に影響が出た。(朝日新聞)
■ひと 「父と同じ道・・・」福知山駅長に
 6月のJR西日本福知山支社の定期異動で、舞鶴鉄道部総務課長から福知山駅長に津田茂さん(54)が初の親子二代駅長に就任して3ヵ月。「お客さんから直接駅員の感じがよかったと利用の感想を聞かせてもらうのが一番楽しいです」。最も忙しいお盆と夏の行楽シーズンを乗り切って満足げ。
 父親の鑛さん(故人)は1949年4月から2年間、6代目駅長に。坪田さんは43代目。8人兄弟姉妹の6番目で、61年4月、当時の国鉄に入り、1人だけ鉄道マンの道を歩んだ。
 「謹厳実直でがんこな父親でしたが、東舞鶴駅長時代は終戦直後で、引き揚げ者の出迎えや送り出しに奔走していたのをよく覚えています」。これまで浜坂、篠山口駅長を歴任したが「やはり市の玄関口で父と同じ道をたどれたことがうれしい。幸い大きな事故を経験したことはなく、駅員には安全とサービスの大切さを伝えていきたい」。(朝日新聞)
■醍醐寺五重塔・金堂 地下鉄開業で公開
 京都市の地下鉄東西線の開業に合わせて、新設される醍醐駅近くの醍醐寺(麻生文雄座主)が国宝の五重塔や金堂を3年ぶりに特別公開する。
 五重塔の特別公開は地下鉄開業日の10月12日と翌13日の午前10時−午後4時。塔内の国宝壁画も鑑賞できる。1日2000人に限定。希望者は往復はがきに、住所、氏名、年齢、希望日と午前・午後の別を書き、〒601-13伏見区醍醐大構町28 伏見区役所醍醐支所地域振興課内、地下鉄東西線開業祝賀記念事業実行委員会へ。9月15日縮め切り。
 五重塔以外の拝観は予約の必要がなく、金堂(10月18−21日、無料)▽三宝院(国宝)(同12−26日、優待料金)。問い合わせは醍醐支所(075・571・0003)へ。(朝日新聞 夕刊)
19日■JR西日本利用客 台風の影響で減少
 JR西日本は18日、夏の繁忙期(7月18日−8月17日)の特急・急行の輸送実績をまとめた。7月下旬に台風9号の影響を受けたことが響き、海水浴場に向かう臨時列車の利用が低調に終わるなど、山陽新幹線、在来線とも前年をやや下回った。
 主要な11線区、12区間で特急・急行を利用した人は、昨年より10万人少ない797万人。うち山陽新幹線は392万人(前年比99%)で、「のぞみ」の利用が前年比107%と増加したものの、「ひかり」「こだま」は同97%にとどまった。(京都新聞)
■JR、マリン列車不振 高速道、渋滞やや緩和 夏季・お盆利用状況
 JR旅客6社は18日、夏季期間(7月18日−8月17日)とお盆期間(8月8日−17日)の輸送実績を発表した。全国の主要53区間で乗客数を調査。夏季は計約3400万人とほぼ前年並み、お盆は約1280万人で昨年より1%上回った。
 盛況だったのは3月に開業した秋田新幹線「こまち」で、夏季の利用人員は約24万人と一昨年の在来線特急より5割近く増加。上り下りとも1日当たりの乗客数が、お盆期間中に開業以来最高を記録した。
 ほくほく線経由の特急「はくたか」も1日平均の乗客が約7000人と好調だった。東海道新幹線では「のぞみ」が夏季、お盆とも昨年を10%上回った。
 一方、台風や天候不順に見舞われた紀伊半島や山陰地方で海水浴客が減った影響で、特急「マリンはまかぜ」など各マリン列車は軒並み利用客が減り、対前年比70%にとどまった。
 日本道路公団は18日、お盆時期(8月8日−17日)10日間の高速道路の交通状況をまとめた。昨年より渋滞の平均の長さが少し短くなっており、公団は「帰省や行楽の時期をずらす分散傾向が強まっている」と分析している。
 集計によると、全国の高速道路の出入り交通量は1日約798万台で、昨年の同時期に比べ約19万台増加。10`以上の渋滞となった回数は、昨年より55回多い計394回で、延べ渋滞時間も約20%増の約2756時間となった。
 しかし、30`以上の渋滞は昨年の58回より少ない53回で、渋滞の平均延長も19.4`と、昨年より1.1`短くなっていた。渋滞が集中したのは、下り線が9日と13−14日で、上り線が15−16日だった。(京都新聞)
■ニュートラム事故示談成立 負傷215人全員と大阪市
 無人運転の大阪市営新交通システム「ニュートラム」が1993年10月、終点の住之江公園駅(同市住之江区)で車止めに激突、乗客215人が重軽傷を負った事故で18日、同市と負傷者1人との最後の示談交渉がまとまり、負傷者全員について示談が成立した。
 同市は事故後、治療の終わった負傷者から順次、補償交渉を開始。治療が長引いていた負傷者との交渉が同日、まとまった。支払った治療、補償費の総額は計約6億1500万円に上った。
 大阪府警は昨年3月「事故前に同様のトラブルがあり、係員添乗などの措置を取っていれば事故は回避できた」として、業務上過失傷害などの疑いで同市交通局の当時の幹部ら4人を書類送検している。(京都新聞)
■記者の選んだ 新・ふるさとのアングル ステンドグラスの壁画(宇治市宇治乙方) 観光宇治の飛翔を期待
 雲が渦巻き、草の葉がゆらめく。前景には、羽根が空を飛んでいるように見える。抹茶色、ふじ色など中間色の重なりが、十二単(ひとえ)の流れる衣紋を思わせる−。宇治市の玄関口、京阪宇治駅前に新築された駅ビルに、駅にあるステンドグラスでは日本で最大級という壁画ができた。
 名付けて「飛翔(ひしょう)」。建物正面と、コンコースの2ヵ所に掲げられた。正面は縦2.35b×横6.3b、コンコースは同2×5.05b。ニューヨークに住む芸術家の野田正明さん(48)が原画を担当、京都市在住のステンドグラス作家、岡本喜十郎さん(43)が制作した。
 両翼に瓦(かわら)ぶきの楼閣を配し、平等院鳳凰堂に似せてつくったビルに合わせて、ステンドグラスは、鳳凰堂にある国宝「雲中供養菩薩(ぼさつ)像」をイメージ、同菩薩が雲に乗って楽を奏でている姿を抽象的に表現しているという。
 同駅前で、800年続く茶の老舗(しにせ)を営む通円亮太郎さん(51)は「昼間よりライトアップされた時の方がいい。夜の観光客が増えるきっかけになれば」と話し、駅ビルとステンドグラスが観光宇治の「飛翔」につながることを期待している。(南部支社 仁田一明)(京都新聞)
■窓 お答えします 愛される市バスに 京都市交通局整備課長 西村 新一
 先月16日付掲載の上京区・羽田春子さんの「レトロバスは京都にマッチ」についてお答えいたします。羽田さんがご覧になられたレトロバスは、チンチン電車をイメージして製作したもので、現在「チンチンバス」の愛称で京都駅前から東山の観光地を循環して運行しています。
 このバスは、普通のバスの2.5倍、約4500万円の購入費を要することや、特殊な構造のため出入り口のステップが普通のバスよりも高いなど、一般の全路線に導入することは難しい面があります。また、購入費の増加分を市債の発行でまかなうことにいたしますと、厳しい市バスの経営状況の中では、償還に長期間を要することとなり、大変難しいものがあります。しかしながら、ご提案いただきましたように、市民の皆さまから愛される魅力的な市バスにするための取り組みは、大変重要なことと考えております。
 そこで交通局では、10月12日のバス系統再編に伴い金閣寺、大徳寺、二条城、北野天満宮などを巡る観光系統を新たに運行しますが、この系統のバスは11月中旬から外観を京都らしい落ち着いた色にし、車内には2人掛けシートを設け、観光都市にふさわしいバスといたしますので、よろしくご理解いただくようお願いいたします。このたびは、ご提言をお寄せいただきありがとうございました。(京都新聞)
■総額6億円で示談が終わる ニュートラム事故
 大阪市営ニュートラムが同市住之江区の住之江公園駅で1993年10月に約50b暴走して車止めに衝突し、乗客215人が重軽傷を負った事故で、大阪市は18日、事故で重度のむち打ち症になった大阪府柏原市の女性会社員(25)と示談が成立した、と発表した。負傷者全員との示談交渉が終わり、医療費や慰謝料など補償額は計約6億1500万円になった。
 事故は重傷者62人、軽傷者153人を出した。同市によると、負傷者215人は現在、後遺症の残った人がいるものの、全員が一応の治療を終えている。市は治繚を終えた負傷者から示談交渉を始め、今回の女性会社員は、治療が長引いたため事故から示談成立まで4年近くかかったという。市は「重大な事故であり、誠意をもって示談交渉にあたってきた」と話している。(朝日新聞)
20日■海水洛・お盆 前年比92%に KTRの輸送まとめ
 北近畿タンゴ鉄道(KTR、事業本部・宮津市)は19日、今夏の海水浴・お盆シーズン(7月18日−8月17日)の旅客輸送実績をまとめ、発表した。今年は週末に相次いで接近した台風や大雨の影響で、対前年92%と伸び悩んだ。
 期間中、京都や大阪方面への直通特急など180本の臨時列車を運行、最初の3連休は好調だったが、その後の天候不順で優等列車は7万2500人と前年に比べ91%にとどまり、全体で16万1400人と1万4500人減った。
 最高乗車率は、8月17日の特急タンゴ・ディスカバリー16号(久美浜発新大阪行き)の218%。「帰省時期の分散化」(KTR)で、混雑はやや緩和された。
 8月16日の宮津灯篭(ろう)流し花火大会当日の宮津駅の利用は、土曜日と重なったこともあり4000人と過去最高を記録した。(京都新聞)
■500系のぞみギネスブック入り
 最高時速300`を誇るJR西日本の新型新幹線「500系のぞみ」の2つの速度記録が、英国のギネス社から「世界一」に認定された。3月に山陽新幹線の新大阪−博多間に登場し、11月末には東京まで乗り入れる人気車両で、世界記録を集めた「ギネスブック」の1998年版に掲載される予定だ。
 JR西日本が19日、明らかにした。「世界一」と認定されたのは、2つの駅間(広島−小倉)の平均時速261.8`と、駅停車時間を含む始発駅から終着駅まで(新大阪−博多間)の平均時速242.5`。(朝日新聞)
■切符にローマ字併記
 2008年夏季五輪の国内候補地に大阪市が決まったことなどを機に、JR西日本は、切符に印刷される駅名などをローマ字でも表記することを決めた。南谷昌二郎社長が19日、記者会見で明らかにした。
 会見ではまた、来春開通する明石海峡大橋の最寄り駅になる東海道・山陽線舞子駅の乗降能力を高めるために、駅ホームを165bから245bに伸ばし、普通列車だけでなく快速列車も停車させる計画を明らかにした。(朝日新聞)
■大糸線11月末に再開
 一昨年7月の集中豪雨で路盤が流失し、不通になっているJR大糸線南小谷(長野県小谷村)−小滝(新潟県糸魚川市)間(約22`)について、復旧工事をしてきたJR西日本は19日、営業運転再開日を11月29日と発表した。(朝日新聞)
21日■延伸開業で日本最長に 大阪モノレール
 大阪空港と大阪府東部を結ぶ大阪高速鉄道の「大阪モノレール」が延伸され、22日から、大阪空港(豊中市)−門真市(門真市)間で開業される。
 それを記念し21日午前、門真市駅で記念式典が行われ、府や地元の関係者らが出席。開業を祝った。
 延伸されたのは南茨木(茨木市)−門真市間の7.9`で、営業距離は計21.2`となり、羽田空港の東京モノレール羽田線の16.9`を超え、モノレールとしては日本最長になる。(京都新聞 夕刊)
■SLのテレカード発売
 長浜観光協会は、このほど「SL北びわこ号」をあしらったテレホンカードを作製、長浜市内のみやげ物店などで発売を始めた。
 北びわこ号は、JR西日本が一昨年夏から、年4回の季節列車として北陸線米原−木之本間を走らせ、人気を集めている。
 テレホンカードは、北びわこ号に使われている「C56160」号機関車が、JR長浜駅を出発する姿を正面からとらえている。
 1000枚作製、1枚800円(50度数)で、郵送でも販売する。問い合わせは長浜観光協会 0749(65)6521へ。(京都新聞 夕刊)
22日■窓 京都駅の変身にひと言
・工夫を凝らし遊び心感じる 南区・藤岡 晴美(無職・67)
 禅の公案では、部屋とは四方を壁で囲まれた空間であるとする。この筆法でするなら建物の評価は、空間をいかに表現し演出するかで判断する方法もある。そこで、新京都駅はどのようにして空間に留意しているかを念頭に置いて観察すると、素人論ではあるが工夫を凝らした面白い建物であるといえる。
 中央コンコースの吹き抜けの天井。あまりにも巨大な空間で、その空間を囲む壁は恐竜のろっ骨を思わせ、その下には階段式ピラミッドがいくつも存在しているような遊び心を感じさせる。自由通路は南から北を望むと、無機質な近代建築物の向こうに、東本願寺の大屋根と樹木の緑が潤いある光景を醸して対照の妙がある。駅北側の外壁の金属パネル板には京都タワーが映し出されて楽しい。
 ところで新京都駅を京都らしくない駅だとか、烏丸通をふさぐようにして建てられているので壁みたいだと酷評する声を聞くが、寺や神社をイメージした建物が京都らしいというなら、そんなものは食傷ぎみで、なにも駅にまで造る必要はない。21世紀に目を向けた斬新(ざんしん)さがあってこそ、伸びゆく京都のシンボルになるのである。
 駅立ちふさがり壁論についても、駅舎と直角に道路のある所が皆そうであって、これは仕方のないことである。9日から開場されたシアター1200の前は若い女の子でにぎわっている。若い女の子というところに生命の息吹を感じて、発展する京都を、そこに見た思いがする。
・トイレの備品もう少し配慮を 山城町・前田 佳代(会社員・59)
 三十数年ぶりに、孫を連れて大文字送り火を見に行きました。少し早めに出て新しくできた京都駅を見学した。近鉄京都駅から玄関まで歩き、物珍しく右に左にと見回すところすべて広くて、きれい。天井も高く細かい骨組みのアーケードの上を飛ぶ鳥も見える。まるで関西国際空港から飛行機に乗るような錯覚さえした。
 さすが京都の玄関口だと感心するばかりです。こんな素晴らしい設計、施工された方々は大変な苦労があったと思います。郊外ではありますが、京都に住む一人として大きな誇りに思い感心しながら歩いた。そのうち、小3の孫娘がお便所へ行きたいと言い出した。これまた、きれいでよかったのですが、困ったことに一つ難点が。トイレットペバーと手ふき紙(または温風機)が備えつけられていないのに心の底から残念に思いました。
 京都の象徴である京都駅へ国内外から多くの方々が訪れる。そして、一度は利用されるであろう最も清潔であらねばならない場所に、ばく大な金額と年月をかけて完成されたうちの万分の一の配慮が、最後のところで足りないのではないでしょうか。感心することが大きかっただけに、残念さが倍になって印象に残りました。
・駅舎内に動く歩道なく残念 横浜市・山内 博(建設業・66)
 毎月、新幹線のお世話になり、京都駅から山陰線に乗り換え綾部まで出かける。シートに囲まれ、工事中の京都駅がどのように変身するのか、大きな期待を持っていた。今月初旬、八条口から烏丸口まで歩いた私は、その変わり方に度肝を抜かれた。
 上から見下す眺めは、一言で言えば、もう駅ではない。ゆとりのある空間は、いかにも古都にふさわしい。ホテルのロビーかイベントホールと言っても過言ではない。通路にコインロッカーがたっぷりあるのがうれしい。重い荷物を持ってコインロッカーを探したのが、笑い話になってしまった。
 至れり尽くせりの駅舎である。しかし、この中で動く歩道がないのが、実に残念だ。老人や弱者を含め、内外からの観光客を考えたならば、動く歩道があってもおかしくはない。快適な観光は、当然、それだけの設備が要求される。画竜点晴を欠いたような気がしてならない。(京都新聞)
■JR東海株の入札分が完売
 国鉄清算事業団は21日、10月の上場に伴い売り出されるJR東海株の入札分の落札結果について、70万株はすべて落札され、落札総額は2511億円になった、と発表した。昨年上場したJR西日本は7万5000株が売れ残った。(朝日新聞)
■列車と衝突 車の男性死亡 泉大津・南海の踏切
 21日午後3時25分ごろ、大阪府泉大津市東雲町の南海本線松ノ浜二号踏切(遮断機、警報機付き)で同市寿町、毛織物業「森弥毛織」の普通トラック=木寺始運転手(37)=が、和歌山市発難波行きの急行列車(8両編成)と衝突、木寺運転手は全身を強く打って間もなく死亡。乗客約300人にけがはなかった。
 この事故で同列車が現場に36分間停車したほか、上下46本が最高30分遅れるなど約1万1000人の足が乱れた。(朝日新聞)
■山科駅前再開発地区の愛称 「RACTO山科」に
 京都市は21日、来年10月にまち開きする山科駅前再開発地区(山科区)の愛称を「RACTO(ラクト)山科」に決めた。
 「洛東」と「楽都」のイメージをローマ字で表現した宇治市の会社員池田喜次さん(37)の作品。全国から応募のあった8181点のアイデアの中から選ばれ、池田さんには賞金30万円が贈られた。地下鉄東西線の建設に合わせて実施されている再開発事業で、山科駅前約2.8fに計4棟のビルを建てる。総事業費は約883億円。(朝日新聞)
■大阪モノレール延伸
 大阪空港のアクセス「大阪モノレール」(大阪高速鉄道)が延伸され、大阪空港(豊中市)−門真市(門真市)間での営業運転が22日、始まった。両駅間21.2`37分で結ぶ。
 門真市駅では、大阪空港行きの一番列車の運転士に花束が贈呈され、列車は午前5時49分出発した。
 延伸された南茨木(茨木市)−門真市間7.9`には五駅が新設され、門真市駅で京阪電鉄京阪本線と、大日駅(守口市)では大阪市営地下鉄谷町線と接続。同社は、延伸開業で1日の乗客が約5万2000人から約11万人に増えると見込んでいる。(京都新聞 夕刊)
■大阪モノレール 全国で最長に 南茨木−門真市間開通
 大阪空港から門真市にかけて大阪府北部を環状に結ぶ大阪モノレールのうち、未開通だった南茨木−門真市間7.9`で22日から営業運転が始まった。総延長は21.2`となり、モノレールとしては東京モノレール(浜松町−羽田空港)の16.9`を抜いて国内最長になった。途中駅で地下鉄や京阪本線とも接続し、門真市方面から大阪空港へのアクセスが便利になる。
 新しい駅は、門真市側から大日、南摂津、摂津、沢良宜(さわらぎ)。門真市で京阪本線に、大日で大阪市営地下鉄谷町線に乗り換えができる。
 22日は、門真市を午前5時49分に出発する大阪空港行き始発から運転が始まり、約80人が「一番列車」に乗り込んだ。万博記念公園駅から北に技分かれする新路線の工事も進められており、大阪高速鉄道は「門真市まで開通したことで、目標の1日平均11万1000人の乗降客を期待したい」と話している。
 門真市−大阪空港の運賃は片道500円で、所要時間は37分。平日は10−20分おきに1日上下計173本が運転する。(朝日新聞 夕刊)
23日■記念乗車カード発売へ 京都市地下鉄 東西線開業で3種類
 京都市交通局は、地下鉄東西線(醍醐−二条)の開業記念乗車カード「トラフィカ京カード」を9月21日から発売する。
 同カードは、そのまま地下鉄改札口や市バスの料金支払いに利用できるプリペイドカード。3種類作り、東西線の車両と、同線が結ぶ醍醐(伏見区)と二条(中京区)にある世界文化遺産の醍醐寺五重塔と二条城をあしらった。
 額面は各1000円で、各9000枚発売。また、紙製の特製ホルダー入り3枚(3000円)を1000セット売り出す。京都駅前地下街や三条京阪などの市バス・地下鉄乗客案内所や地下鉄各駅などで販売する。
 問い合わせは、交通局案内所 075(801)2561へ。(京都新聞)
■列車停止させた疑い NHK記者書類送検 岡山
 岡山市内の踏切で障害物の検知装置を動かし、貨物列車を停止させたとして、NHK岡山放送局の記者(28)を事情聴取していた岡山東署は22日、この記者を鉄道営業法違反(敷地内立ち入り)と列車往来危険の疑いで、岡山地検に書類送検した。
 調べによると、記者は7月8日午後10時10分ごろ、岡山市西川原のJR山陽線・川の上踏切から線路内に入り、障害物を検知する発光装置(高さ約70a)を押したために向きがずれ、踏切の信号が赤になって、東京ターミナル発浜小倉行きの貨物列車を停止させた疑い。
 現場に記者の名刺入れと携帯電話が落ちていた。調べに対し、記者は「酒に酔ってほとんど記憶がない」と話したという。(朝日新聞)
24日■地球温暖化防ぐ 街づくり 京で環境NGO が「車やめとこ市民シンポ」 公共交通優先めざして 路面電車の活用を
 地球温暖化防止京都会議(気候変動枠組み条約第3回締結国会議)まで100日となった23日、「きょう(京・今日)車やめとこ市民シンポジウム」が、京都市左京区の京都市国際交流会館で開かれた。環境NGO(非政府組織)のメンバーや市民ら約200人が、講演やパネルディスカッションに耳を傾けた。
 同シンポは、気候フォーラム京都ネットが主催し、テーマは「地球温暖化を防ぐ京都の交通システムづくりをめざして−徒歩、自転車、公共交通優先のまちづくり」。
 講演では、脱クルマ・フオーラムのメンバー上岡直見さんが「地球環境問題と都市の交通システムのビジョン」と題して基調講演した。上岡さんは、具体的データを基に「電気自動車が環境に優しいと言われているが、日中に充電が集中するため逆に電力消費は伸びる」などと路面電車と自動車との環境に与える影響の差を説明、路面電車を中心にした交通体系の有効性とその導入にあたっての課題などを話した。
 引き続き土居靖範・立命館大教授が、欧米での超低床式の路面電車の活用状況を報告、「京都でも軽快電車(LRT)の導入が必要」と訴えた。
 パネルディスカッションでは、環境基本条例を制定した熊本市の田中汎史・市環境保全部長や渡辺喜久・京都府バイコロジーをすすめる会事務局長らが活動を報告、意見を交わした。(京都新聞)
■架道橋で接触事故 5時間全線不通に 信楽高原鉄道
 23日午前9時半ごろ、滋賀県甲賀郡水口町牛飼の信楽高原鉄道・柘植街道架道橋(高さ約4.3b、幅約9.8b)で、下を通ろうとした甲南町森尻、谷口興業の大型トラック=鎌田勉運転手(52)=の荷台のパワーショベルが橋に接触した。衝撃で、橋の上の線路の一部が盛り上がったため、同鉄道は約5時間にわたり全線不通となった。けが人はなかった。
 水口署の調べでは、トラックは橋の手前約10bにあった鉄製の橋の防護用ゲート(高さ4.3b)にパワーショベルのアーム部分をぶつけ、橋に進入してさらに接触した。地上からアームまでの高さは約4.6bあり、ゲートの車高制限の4.2bを超えていた。同署は道交法違反と列車往来危険罪の疑いで調べている。
 信楽−貴生川間の同鉄道5往復、計10本が運休。計300人を代行バスでピストン輸送したほか、団体予約客130人にも影響が出た。(京都新聞)
25日■ひと足早く東西戦トンネルウオーク 京都市営地下鉄 親子連れら1000人
 夏休みも残り1週間となった24日、親子連れや若いカップルら約1000人が、10月に開業を控えた京都市営地下鉄東西線を歩き、一足早く新地下鉄を体験した。
 この日の京都地方は最高気温が34.2度と、平年を2度近く上回る厳しい残暑だったが、薄暗い地下鉄に入ると心なしか空気もひんやり。
 京都市役所前−三条京阪駅間の往復1.2`を歩いた参加者は、途中で「ここは鴨川の川底から27b下です」と、市交通局の係員から説明を受けると、「ヘーっ」と感嘆の声が上がり、思わず頭上を見上げる人もいた。駅のホームなどで記念写真を撮り合い、夏の楽しい思い出をつくっていた。(京都新聞)
■地下鉄東西線 市民ら歩く トンネルウォーク
 今年10月に開業予定の地下鉄東西線の路線を市民に歩いてもらう「トンネルウォーク」が24日、京都市役所前駅−三条京阪駅間を往復するコースで開かれた。約1000人の市民らが鴨川の真下を通る往復約1.2`を約40分かけて歩いた。
 スタートは京都市役所前駅。50人ずつのグループに分かれ、貸し出されたヘルメットをかぶった後、駅ホームの端から線路へ。途中、同駅で東西線の概要と列車の到着に応じて自動的に開閉するホームドアの紹介があったほか、鴨川の川底から約19b地下にあたる地点で、地中を横に掘り進んでトンネルをつくる機械などの説明があった。(朝日新聞)
■女性、急行にはねられ死亡 京田辺の近鉄線
 25日午前10時40分ごろ、京田辺市興戸、近鉄京都線新田辺駅と興戸駅間の踏切近くで、女性が奈良発京都行き急行電車にはねられ、全身を強く打って即死した。
 田辺署によると、女性は75歳−80歳ぐらいで、線路を横断中だったらしい。
 同署が身元などを調べている。急行電車は現場に止まり6分程度遅れたが、後続の電車や乗客に影響はなかった。(京都新聞 夕刊)
26日■10月上場のJR東海株 売出し価格35万9000円 国鉄清算事業団
 国鉄清算事業団は25日、今年10月東京証券取引所などに上場するJR東海株式の一般投資家向けの売り出し価格を1株35万9000円と決定した。この結果、同上場に伴う清算事業団の収入は最大でも5400億円程度の見込み。収入は約28兆円に上る旧国鉄長期債務の返済に充てられるが、焼け石に水と言える。
 売り出し価格は、一般競争入札の落札価格の加重平均である35万8771円を参考に、同日開いた資産処分審議会で決めた。
 JR東海株は10月8日に東証など4取引所に上場する予定。発行済み株式は224万株で、今回は150万株を売却する。うち70万株は公開競争入札にかけられ、80万株が一般売り出し分。
 一般公開競争入札の落札総額は2511億3990万円。一般売り出し分の購入申し込みの辞退者がなく、すべて売れることを前提にすると約5400億円の収入が見込まれる。
 一般売り出し分は、3.7倍の購入予約があり、抽選で1株ずつ割り当てることになっており、9月18日に割り当て者が決まる。
・地合いの悪さ懸念 JR東海
 JR東海株の一般投資家向けの売り出し価格が1株35万9000円に決まったことについて、JR東海は「これまで通り粛々と上場の準備を進めるだけ」としている。
 だが最近の株式相場の地合いの悪さから、「この先株安が進んで売り出し価格が相場水準からかけ離れてしまうと困る」(葛西敬之社長)との懸念もある。このため「高過ぎず、低過ぎずに推移してもらうのが一番」(同)と市場の動きを注視している。
 一方、低迷が続く地方証券取引所にとっては「今年一番の大型上場」(市場関係者)だけに、市場の活性化に結び付けたいところ。
 9月から立会時間を延長するなど生き残りに懸命の名古屋証券取引所は「既存の銘柄への投資をJR東海株に振り向けるのではなく、新しい投資を喚起して取引全体の増加につながれば」(同市場部)と期待を寄せている。
・「適当な価格」と評価 市場は値上がり見込む
 JR東海株の一般売り出し価格が35万9000円と決定されたが、既に発表されている落札価格の加重平均と大きな差がなかったことから株式市場関係者らは冷静な見方をしており、「適当な価格」と評価している。
 売り出し価格はJR東日本の38万円より下で、JR西日本の35万7000円を上回った。関係者は「業績などを考えれば適当な水準」(外資系証券)、「割高ではない」(大手証券)とする声が多い。一部では「JR西日本よりは株価的には期待できる。値上がりがある程度見込めるので投資妙味のある株価水準なのでは」(準大手証券)との分析も出ている。
 適切な価格となったことから売れ残りの懸念は遠のいた。今後は上場日である10月8日以降の値動きが注目されるが「上場後は40万円を超えていくのではないか」(大手証券)として、JR西日本の25日現在の株価41万4000円を超えて上伸すると予想する向きが多い。(京都新聞)
■青森・弘南鉄道館田駅 電車が正面衝突、32人けが 運転士「信号見落とす」
 25日午後1時40分ごろ、青森県平賀町館田の弘南鉄道(本社同町)の弘南線館田駅構内で、黒石発弘前行き上り普通電車=長尾憲昭運転士(47)=と弘前発黒石行き下り普通電車岩谷朋法運転士(24)=が正面衝突した。電車はいずれも2両編成で乗客計55人が乗っており、2人の運転士を含む32人が負傷。そのうち同町苗生松上東田195、無職三上ツサさん(57)がろっ肯を折るなど、7人が入院した。
 弘南鉄道の西谷春衛専務は「事故後(上りの長尾)運転士から『信号を見落として事故を起こした』と電話があった」と話している。青森県警黒石署は同運転士が信号を見落として出発した可能性があるとみて、業務上過失傷害などの疑いで2人の運転士ら関係者から事情を聴いている。
 同署などによると、現場は駅ホームから西に約40bで、駅構内で上下線に分かれていた線路が合流して単線になるポイント付近。駅に進入する下り電車がポイントに差しかかったところに、駅を出発した上り電車が衝突したという。本来は同駅で双方の電車がいったん停止して擦れ違うことになっていた。上り電車は時速約20`で、下り電車は同約30`で衝突したとみられるという。(京都新聞)
■車、線路内に突入 長岡京の東海道線 容疑男性、投石も
 25日午後1時50分ごろ、長岡京市調子二丁目のJR東海道線で、ワゴン車が線路わきの防護フェンスを破って線路内に突入し、付近を通過中の電車が緊急停車した。この後、車を運転していた男性は、線路伝いに大阪方面へ約800b逃走。大山崎町の名神高速道路の高架下からJRの電車に向かって投石しているところを住民らが見つけ、110番通報した。
 向日町署の調べによると、高槻市内の男性(33)で、同署員が取り押さえたが、自分で傷つけたと見られる刺し傷が首と腹に3ヵ所あり、近くの病院へ運ばれた。同署は、列車往来防害の容疑で、容体の回復を待って男性から事情を聴く方針。
 JR西日本京都支社によると、この影響で特急「はるか」など計6本が運休したほか、姫路発長浜行き「新快速」が最高28分遅れ、計24本のダイヤに影響が出た。
 現場は、長岡京駅と山崎駅とのほぼ中間で、長岡京市と大山崎町境の小泉川の鉄橋付近。ワゴン車は川の堤防から侵入していた。(京都新聞)
■豪大陸横断鉄道 86年ぶりGO 2002年完成 アジアと経済交流めざす
 【シドニー25日共同】オーストラリア連邦政府はこのほど、オーストラリア大陸を南北に貫く鉄道の建設費の一部として1億オーストラリアj(約88億円)の支出を正式決定、1911年に初めて打ち出された縦断鉄道建設計画が86年ぶりに実現へ向け動き出すことになった。
 南部の主要都市アデレードと中央部のアリススプリングズを結ぶ全長約1800`の既存路線を延長し、アリススプリングズからさらに約1410`北上したダーウィンをつなぐ。早ければ来年半ばに着工、2002年中の完成を目指す。
 第三セクター方式で建設される鉄道の総工費は10億同j(約880億円)と見積もられ、北部特別地域と南オーストラリア州の両政府も各1億同jの支出に応じた。残り7億同jは民間企業が負担する。
 縦断鉄道が完成すればオーストラリア産品・製品の大量輸送が可能となり、ダーウィンを拠点としたアジア諸国との経済交流の活発化も期待される。(京都新聞)
■列車衝突、32人重軽症 青森
 25日午後1時40分ごろ、青森県平賀町館田の弘南鉄道(本社・平賀町)弘南線館田(たちた)駅構内で、黒石発弘前行きの上り普通列車=長尾憲昭運転士(47)、2両編成=と、弘前発黒石行きの下り普通列車=岩谷朋法運転士(24)、同=が正面衝突した。双方の乗客計約55人のうち、ろっ骨が折れた同町苗生松、無職三上ツサさん(57)ら7人が入院するなど、乗客と双方の運転士の計32人がけがをした。黒石署は双方の運転士から事情を聴いているが、同社は「上り列車の運転士が赤信号を見落としたのではないか」とみている。
 黒石署などの調べでは、同線は単線だが、館田駅は上下線がすれ違うため、ホームを挟んで複線になっている。駅に停車していた上り列車が発車した直後、進入してきた下り列車が警笛を鳴らしてブレーキをかけたが間に合わず、ポイント付近で衝突したらしい。(朝日新聞)
■一般売り出し35万9000円に JR東海株
 国鉄清算事業団は25日、JR東海株の一般売り出し価格を35万9000円に決めた。この売り出し価格は、昨年上場したJR西日本株を2000円上回ったが、1993年上場のJR東日本株よりは2万1000円安かった。東日本株の25日の終値に比べると約69%、西日本株に比べても約87%で、証券会社は申し込みの解約は少ないとみている。上場は10月8日。
 JR東海株の売り出し価格は、入札分70万株の落札平均額(35万8771円)を参考に決めた。(朝日新聞)
■豪の大陸鉄道計画 縦断の夢走ります 線路は続くよ〜3000` 赤字を乗り越えて〜
 【シドニー25日=吉田秀雄】オーストラリア大陸の中央部アリススプリングズと大陸北岸のダーウィン間1410`を結ぶ鉄道の建設計画が動き出した。完成すれば、既存の南岸アデレードとアリススプリングズ間とあわせ、豪州大陸を南北に縦断する2969`の長距離路線となる。
 ハワード首相が24日、鉄道建設に連邦基金から1億豪j(約88億円)拠出すると表明したのを受け、地元の北部準州と南オーストラリア州が、事業主体となる民間の企業連合の選定を来年中に行いたいと発表した。来年中の着工、2002年の開通を目指している。総事業費は10億8000万豪j(約950億円)と見積もられている。
 しかし、民間の引き受け手が見つかるかなど、実現には曲折が予想される。同国の公有鉄道は膨大な赤字を出しており、連邦政府が民営化を進めているほど。今回の新路線も、1911年に計画されながら採算面の見通しが立たなかった。(朝日新聞)
■地下鉄長堀鶴見緑地沿線がまたまた、おもしろい(広告特集)
地下鉄長堀鶴見緑地線心斎橋−大正間、鶴見緑地−門真南間いよいよ8月28日(金)開通
 地下鉄長堀鶴見緑地線は、鶴見緑地で開催された花の万博にあわせて、平成2年3月に京橋−鶴見緑地間が開通しました。昨年12月には心斎橋−京橋間も開通。そして8月29日(金)午後1時には、いよいよ「心斎橋−大正」間、「鶴見緑地−門真南」間の運行がスタートします。大阪でも屈指のにぎわいを見せる心斎橋を中心に伸びた地下鉄長堀鶴見緑地線は、通勤やビジネス、また生活の足としてさらに多くの人々に利用されることになります。同時に、東と西でそれぞれ大阪ドーム、なみはやドームという2つの新しい大阪の顔と直結した地下鉄沿線には、ほかにも魅力的なスポットがいっぱい。ここでは新しい路線と、路線の開通によって身近になった沿線の代表的なスポットを紹介しましょう。
・鶴見はなぽ〜とブロッサム
 一般見学が可能な「総合花き卸売市場」と「スヌーピー」のテーマハウス「スヌーピータウン」そしてファクトリーアウトレットモールの3つが一体となったアメニティースペース。月下美人をモチーフにした動く屋根が花びらのように開き、自然光を取り込みます。TEL06-915-3939(原則築2・第3水曜休館)
なみはやドーム(大阪府立門真スポーツセンター)
 門真南駅からすぐ。9月13日(土)から始まる「なみはや国体夏季大会」の開会・閉会式と競泳、飛込競技の会場として使用されます。メーンアリーナ(プール・アイススケートリンクに使用)、サブアリーナ、サブプール、トレーニングルーム等を備えています。TEL0720-87-2171 9時〜19時(第2火曜・休館)
・鶴見緑地・花博記念公園
 8つのコーナーをめぐり、疑似体験やビデオ、展示物を通じて地球環境の大切さを学習する施設、「生き生き地球館(市立環境学習センター)」TEL06-915-5801 開館10時〜17時(月曜・休舘/入場無料)。また流水プールや全長77mのウオータースライダーなどが1年中楽しめるレジャー型屋内プール「鶴見緑地プール」も大人気。TEL06-915-4721 9時〜21時(月曜・休業)
・8月22日(金)には、大阪モノレール南茨木−門真市間も開通
 8月22日(金)には、大阪モノレール「南茨木−門真市」間が開通しました。門真市駅は京阪電鉄の門真市駅と隣接。この新しい駅の誕生で、京阪沿線から大阪国際空港へのアクセスが飛躍的に便利になりました。門真市駅から大阪空港駅まで約37分。大阪空港駅から連絡デッキによって空港タ−ミナルとつながっているので、モノレールを降りてすぐに搭乗手続きができ、とても便利。千里中央駅までは約24分。万博記念公園もぐっと身近になって、万博記念競技場でのJ リーグ観戦も、気軽に行けますね。
・エキスポランドで怖〜い体験「化猫怨霊屋敷」開催中!!
 東映が総力をあげて演出する大江戸魔界列傳V、有島家のお家騒動「化猫怨霊屋敷」。身の毛もよだつ恐ろしさで9月15日(祝)まで催しホールで開催中(開場時間13:00から)。その他「魔女の棲む家(占いの館)」、ホラーメイクアップコーナーなど楽しみなコーナーがいっぱい!! また、期間中午後1時以降に本格的なお化けの粉装(ふんそう)で来園された方は入園料が無料となります。
・新しい路線、新しい駅に 街が、人々が活気づきます
●個性を競う駅のデザイン
 地下鉄長堀鶴見録地線に新しく生まれる5つの駅は、その地域にふさわしい個性を表現するスペースとなるようにデザイン面でも工夫されています。まず大正駅のデザインテーマは「川面の交歓」。木津川、尻無川に囲まれていることから、駅全体で水のおりなすリズム感や優しさ、きらめき、透明感を表現しています。大阪ドーム前千代崎駅のデザインテーマは、ずばり「にぎわい」。コンコース階では、壁面のステンレスに行き来する人々の姿が映し出される空間がつくられ、動きとにぎわいが演出されています。かつて材木問屋が立ち並んでいた辺りに開設された西長堀駅のテーマは「木のぬくもり」。なにわ筋と長堀通りが軸となり新たな街並みがつくられている西大橋駅のテーマは「街のいぶき」です。そして近くの三島神社にある天然記念物の楠をモチーフにしたデザインが取り入れられている門真南駅。
 地域の個性を反映したこれら5つの駅は、すぐに街に溶け込むことでしょう。
●楽しさが詰まった大阪ドームシティ
 大阪ドーム前千代崎駅の目と鼻の先にある大阪ドーム。プロ野球やコンサート、イベントの会場となる大阪ドームへのアクセスが、新駅の完成によって飛躍的に便利に。
 都市型テーマパークや地ビールレストランなどが入ったドーム9階の「フェスタモール」はもちろん、周辺にも魅力のスポットがたくさん。ドーム前のアミューズメントタウン「Pa・dou」にも、ゲームがいっばいの「SEGA ARENA」や関西初のコズミックボウリング、郷ひろみさんが経営するイタリアンレストラン「SOGNI di SOGNI」と、斬新な楽しさが満ちています。
●「心ブラ」がますます便利に
 大阪人は、特に目的がない時でも、心斎橋をブラブラするのが大好き。5月には四ツ橋筋から堺筋まで続く広い地下街「クリスタ長堀」もオープンして、心斎橋のまた違った魅力が生まれました。さらに多くの人たちが心斎橋に集まってきているのかもしれません。でも、あらためて考えると、これまで心斎橋へのアクセスは地下鉄御堂筋線や堺筋線というように南北のラインに集中していました。そうした交通ネットワークに大きな変化をあたえたのが、この地下鉄長堀鶴見緑地線でしょう。この路線の延伸によって、西からも東からも、心斎橋へのアクセスがとても便利になったのです。これまでは心斎橋に行くためにバスを利用していた人や乗換えの必要があった人にはとてもうれしい路線の延伸。これからは、もっと気軽に心斎橋に行って、もっとゆっくりとブラブラできそうです。
●アウトドアを満喫、鶴見緑地
 花博記念公園鶴見緑地は、訪れるたびに素敵に進化している公園。新しい鶴見緑地駅を出ると、すぐ前には6月にオープンした「鶴見緑地プール」が見えます。冬でも雨でも利用できる温水の屋内レジャープールは早くも人気の的。また「生き生き地球館」も、エコロジーの大切さを楽しく、分かりやすく学べるおすすめのスポットです。もちろんキャンプやバーベキュー、テニスや乗馬などアウトドアやスポーツを楽しめる施設も充実。
●もうすぐ国体!ユニークな外観の「なみはやドーム」
 9月13日(土)〜16日(火)に開催される「なみはや国体夏季大全」の開会・閉会式と競泳、飛込競技に使用されるのが「なみはやドーム」。門真南駅からすぐの便利な会場です。夏はプール、春秋は体育館、冬はスケートリンクと四季のスポーツに活用できるメインアリーナで数々のドラマが生まれることでしょう。銀色に輝く建物の外観も素晴らしいですよ。
●花と「スヌーピー」とアウトレットストア
 門真南駅から歩いて3分のところにあるのが「鶴見はなぽ〜とブロッサム」。ここは花の卸売市場と日本初の「スヌーピー」のテーマハウス「スヌーピータウン」、そしてアウトレットストアがひとつになった複合型アメニティースペースです。「スヌーピータウンショップ」には、「スヌーピー」やその仲間たちのあらゆるグッズがいっぱいでファンにはたまらないはず。またメーカー直営の数多くのアウトレットストアは、商品が30%〜70%オフという魅力の価格で買えるから香港からも買い物ツアーが来るほどの人気。安くて、しかもメーカー直営という安心感から、人気を呼んでいます。
開通したら、心斎橋や鶴見緑地に… 宮本忠明さん、知佳子さん、夏鈴ちゃん(大阪市大正区)
 地下鉄が開通するのは、地元の人間としてはやっぱりうれしいですね。開通したら、心斎橋に行くのによく利用することになると思います。もし、梅田となんばと心斎橋の3つに分けるとしたら、心斎橋中心の行動になるでしよう。それから鶴見緑地にも行ってみたいです。大正区のほうからはめったに行かないところでしょ。花博以来ですからね。(朝日新聞 夕刊)
27日■JR西日本の子会社リネン 京都拠点に事業拡大 下京区に本社移転
 JR西日本の子会社でホテル向け寝具リース業の山陽リネンサプライ(倉敷市)は、9月1日から本社を京都市下京区東塩小路向畑町のJR西日本関連施設に移転し、新JR京都駅ビル向けの業務を中心に京阪神地域での事業拡大を目指す。社名も「ジェイアール西日本リネン」に変更する。
 同社は1982年に設立。岡山県内のJR系列ホテルなどのシーツ類、作業衣のリース、クリーニングを手がけ、97年3月期の売上高は3億5000万円。
 9月11日の新京都駅ビルの全面開業を契機に関西に初進出する。新駅ビル内のホテル向け寝具リース、百貨店の制服クリーニングを扱うほか、京阪神地域の一般ホテル向け需要の開拓を目指す。また、9月中旬にはJR向日町駅(向日市)構内に初のクリーニング取次店を開店し、一般客向けの業務も行う。(京都新聞)
■窓 京の誇り 疏水記念館
・明治の”志”と先見性を知る 左京区・石橋 道弘(元大学教員・68)
 多年、本欄で願ってきましたが、先月末、琵琶湖疏水記念館の2階に、明治16年(1883)11月7日に北垣国道知事が委員50人を集めて京都の起死回生策を図った勧業諮問会で承認された起工趣意書が掲示された。製造機械、運輸(舟運)、田畑潅漑(かんがい)、精米水車、火災防護、井泉と衛生の7項目を挙げた趣意書の第一目的が、費やした字数が運輸の3倍以上と他項を圧倒している製造機械のことであるのは自明である。
 産業の振興は、近代化すなわち工業化にあり、大気汚染の公害防止策こそ振興への大道なりと定めた。蒸気機関の火力エネルギーで産業革命をなしとげ、世界の工場と呼ばれた英国で、その石炭ばい煙に悩むロンドンを反面教師として、工場や水車などを駆動するクリーンエネルギー水力は経済的とした。
 公害関連をまとめた付言の字数は「田畑潅漑之事」本文の8割弱と、その熱意が分かる。「衛生之事」で緑化を促して健康向上に資すとしめくくっている。この趣意書の志は、工事途中、米国アスペン銀山での感動的な水力発電との出合いに助けられ、蹴上に世界最初の都市開発型水力発電所を得て成功した。皆さん、記念館で明治の先見を確かめていただきたい。
・多くの人に見てほしい 伏見区・佐々木義雄(自営業・63)
 本紙22日付25面に、琵琶湖疏水記念館に関する記事が掲載されていたが、実は私も先日、初めて同記念館を訪れ、2階に掲示されていた起工趣意書なるものも読ませてもらった。
 この琵琶湖疏水記念館というのは、なかなか貴重なものではないかと思われる。そのわりには京都市民にさえ、そうなじみがないのではないか。そこで、こんな提案をさせていただきたい。
 まず第一に京阪・京津線の蹴上停留場のところに、この琵琶湖疏水記念館を示す案内板を立てていただきたい。第二に全国各地からやって来る修学旅行生や観光客は、近くの南禅寺へは必ず行くだろう。そういう生徒や観光客にも知ってもらうようパンフレットなどで積極的なPRを望みたい。第三はこの12月、京都では地球温暖化防止京都会議という国際会議が開かれる。150ヵ国6000人が集まるという話であるが、その方々にも、ぜひこの記念館を見ていただくようにしてほしい。
 起工趣意書には、疏水を作ることで「樹木繁茂ヲ助ケ空気ヲ清潔ニシテ凡テ病毒ノ素因タルヘキモノヲ排除スルニ至り自ラ健康ヲ保持セシムルノ功實ニ少小ナラサルヘシトス」ともある。こうした私たちの先輩のエコロジー意識を、日本中はもとより、世界の人々に知ってもらいたい。この記念館は京都に住む者の誇りである。(京都新聞)
■北陸・九州など3区間を優先 整備新幹線の着工順
 整備新幹線の優先着工順位などを決める政府・与党整備新幹線検討委員会の第2回会合が26日午後、首相官邸で開かれ、11月末までに着工順位を決めることを申し合わせた。
 検討対象のうち、昨年末の政府・与党合意の中で「新規着工区間」に区分けされた東北新幹線八戸−新青森、北陸新幹線長野−上越、九州新幹線鹿児島ルートの船小屋−新八代の3区間を優先して検討していくことで一致した。
 合意の中で「その他区間」に色分けされた北海道新幹線、北陸新幹線の上越以西(既着工区間を除く)、九州新幹線長崎ルートについても、「同様に11月末までに結論を出す」(古賀誠運輸相)ことにしているが、ルートが決まっていない区間もあるため、どこまで検討が進むのか、難しい情勢だ。(朝日新聞)
■地下鉄東西線(醍醐−六地蔵)延伸 概算要求に盛る 運輸省方針
 運輸省は27日、東京の自民党本部で開かれた「党地下鉄推進議員連盟役員会」で、京都市が計画している地下鉄東西線の醍醐−六地蔵間(約2.5`)延伸について、来年度政府予算の概算要求に同区間を新規採択路線として盛り込む方針を明らかにした。12月の予算編成で認められれば、99年度の着工、2004年度の完成に向け大きく踏み出すことになる。
 午前8時半から開かれた同役員会には、桝本頼兼市長ら公営地下鉄九都市の関係者や運輸、自治両省の担当者ら40人が出席した。
 会議では、運輸省の担当者が来年度予算の概算要求に盛り込む地下鉄高速鉄道整備事業費の補助について説明。この中で地下鉄東西線醍醐−六地蔵間を新規路線として取り上げる方針を明らかにした。
 桝本市長は9都市を代表して「公共事業費が7%削減される厳しい財政事情だが、所要額を確保できるようお願いしたい」とあいさつ。議員からは「東西線延伸の事業免許が早く出、予算を満額確保できるよう努めたい」との発言があった。
 市では、12月の予算編成で「新規採択されるよう全力を挙げる」方針で、正式決定すれば来年4月までに延伸路線の鉄道事業免許を取得、運輸、建設両省に事業施工認可を申請する。
 醍醐−六地蔵間の延伸計画では、区間の中間地点に駅(伏見区石田地区)を設置する。1日当たりの乗降客は5万8000人、総事業費は約700億円を見込んでいる。
 市では財源として一般会計から出資金140億円、国庫補助金155億円、地方補助金170億円、企業債など232億円を充てる計画。地方補助金の中では、延伸地域が宇治市にまたがることから京都府、宇治市に「応分の負担」として、約60億円の助成を求め、協議することにしている。(京都新聞 夕刊)
■JRの富山駅員車いす運搬拒否 男性、乗車できず
 富山市で開かれた全国障害者解放運動連絡会議の全国交流集会に参加した電動車いすの男性が、集会終了後にJR富山駅からローカル線に乗ろうとしたが「駅員が少ない」と階段の運搬を断られ、乗車できなかったことが27日分かった。障害者の社会参加を保障する手段として、障害者の使いやすい公共交通機関を求める動きが根付いてきているだけに、JR西日本の対応が問われそうだ。
 男性は大阪府大東市の宮崎茂さん(32)。24日午後4時ごろ、介護者と一緒にJR富山港線で岩瀬浜駅へ行こうと、ホームまでの階段上げ下ろしを富山駅員に頼んだ。
 しかし「対応できる駅員が2人しかおらず、他の駅員も持ち場を離れることができない」と断られ「お客さんに頼めないのか」と依頼したが、「他のお客に頼むことはしていない」との答えだった。
 JR西日本のマニュアルでは、電動車いすの階段上げ下ろしは6人以上の補助が基準で、人数不足の場合は周囲の客に依頼するよう定めている。
 富山駅の生田進・副駅長は「駅員が一人しかいない岩瀬浜駅での乗降のために駅員が付いて行った場合、他の車いす利用者に対応できなくなると考えたのではないか」としている。(京都新聞 夕刊)
■赤字続きの大阪モノレール 別名 お天気鉄道 晴れた休日は乗客増で…
 大阪モノレールの環状線が、思うように伸びない利用状況に悩んでいる。21.2`の営業区間は東京モノレール(16.9`)を抜いて国内最長だが、乗客は期待通りに増えず、経営する第三セクター会社「大阪高速鉄道」の赤字も膨らむ一方。乗客が増えるか減るかは今のところ行楽客次第で、別名「お天気鉄道」とも呼ばれており、利用客の掘り起こしは前途多難だ。
 環状線は都心部から放射線状に延びる私鉄や地下鉄と交差する形で、豊中市の大阪空港から門真市までを37分間で結ぶ。1990年に千里中央−南茨木間が開業後、徐々に路線が延び、今月22日に全線が開業した。
 空の玄関口の大阪空港まで乗り入れた今年4月、建設当初1日平均10万人だった乗客予想は7万人に下方修正された。それなのに、4月の実績は予想の6割強の約4万5000人。5月は約4万7000人とやや増えたが、6月は約4万人、7月は約3万8000人と減り続けている。
 同鉄道によると、乗客のうち定期券を利用する通勤・通学客は2万人弱で、あとは万博記念公園(吹田市)などへの行楽客が主力。このため、乗客が増えるかどうかは休日の天候に大きく左右され、社員の間から「お天気鉄道」との呼び名が生まれた。
 実際、予想の7万人を上回ったのは、好天に恵まれた黄金週間の5月4日(約8万5000人)と翌5日(約7万2000人)の2日だけ。梅雨期の6月と猛暑の7月は3万−4万人台に落ち込んだ。
 空港利用者も期待はされていた。しかし、それも予想の半分程度にとどまっている。接続する阪急・蛍池駅や京阪・門真市駅に急行電車が止まらないなどアクセスの不便さを指摘する利用客も多い。阪急、京阪とも大阪高速鉄道の出資者。「急行駅を一つ増やすにも多額の設備投資が伴う」(阪急電鉄広報室)、「急行と普通は線路が別で構造上、止められない」(京阪電鉄総務部)と説明する。
 大阪空港駅と空港ビルを結ぶ施設にも、旅行者らの批判が集まっている。大阪高速鉄道には「階段部分にどうしてエスカレーターがないのか」と苦情電話が相次ぐ。しかし、階段は運輸省大阪航空局が設置・管理する施設。鉄道側は設置を要望したが、航空局は「他の空港で前例がなかった。予算の関係もある」と腰が重い。
 同鉄道の累積赤字は、3月の時点で約173億円。大阪府が出資する第三セクター会社の中でトップを走る。今回の全線開業で、同鉄道は乗客予想を1日平均11万人としているが、下方修正せざるを得ない状況だ。久保谷陽一郎総務課長は「利用者が少ないのは知名度が低いためではないか。しかし、宣伝したとしても、商業施設のように利用者が増えるかどうか。沿線の大規模な開発計画もなく、需要の掘り起こしは難しい」と話す。(朝日新聞 夕刊)
28日■東西線開業祝い 乗り放題チケット 烏丸線、京阪大津線と合わせ
 京都市交通局と京阪電鉄は、10月12日の市地下鉄東西線(醍醐−二条)の開業を記念して、同日の「一日乗り放題チケット」を9月16日から発売する。東西線と地下鉄烏丸線(国際会館−竹田)、京阪電鉄大津線(御陵−浜大津−石山寺、坂本)各全線で利用でき、沿線の京都市動物園と二条城が無料で入場できるなどの特典も付けている。
 東西線の開業で京阪電鉄大津線は、現在の山科区の御陵駅と東山区の京津三条駅間の地上路線を廃止、御陵駅から東西線に乗り入れる。一新する京都市と大津市の鉄道網を実感してもらうため、発売することにした。
 開業日に限り乗り降りは自由で、二条城などの無料入場のほか、石山寺、三井寺、日吉大社で拝観料を1−2割割り引きにする。
 料金は大人(中学生以上)1000円、子供500円で、大人2万枚、子供5000枚を10月11日まで発売する。
 発売は、地下鉄烏丸線各駅や伏見区のパセオダイゴロ−、京阪の三条駅と大津線の主要駅など。問い合わせは、京都市壬生交通局案内所 075(801)2561へ。(京都新聞)
■醍醐−六地蔵間など地下鉄事業に54億円を補助
 27日に発表された運輸省の1998年度概算要求に、地下高速鉄道整備事業費補助として654億700万円が盛り込まれた。対象事業には、京都市地下鉄東西線の醍醐−六地蔵間の延伸が含まれる。(京都新聞)
■新社長さん 京福電気鉄道 石田栄一氏 赤字慣れ防止へ改革を
 赤字で廃線予定だった福井の越前線を、2000年度まで存続させることが決まった6月、専務から社長に昇格し、山上晴也前社長(現取締役相談役)からバトンを受けた。長期低迷が続く鉄道事業の回復に立ち向かう。「5年をめどにした中期経営計画を今期中に策定し、安定経営の指針としたい」と決意を新たにする。
 京都大法学部を卒業後、1963年に京阪電気鉄道に入社。89年に京福電気鉄道に移り、人事、労務などを担当、経営の効率化を進めてきた。
 マイカーの普及による鉄道離れが続き、鉄道収入が低迷しているだけに「赤字慣れを防ぐため、収支意識を高めることが課題」と意識改革を訴える。これまでに、福井のバス事業部門のリストラ、人員削減などに努めてきたが、引き続いて「効率化が遅れている管理部門にメスを入れたい」と京都と福井の二重管理となっている部署の統合を計画。両地域間の人事交流の活発化も図る。
 鉄道やバス事業以外に、建て売り住宅の販売、競てい場の賃貸など不動産事業を手がけ、売上高に占める比率は高まっているが、「何より本業を安定させたい」と口元を引き締める。
 越前線は、住民の存続運動が自治体を動かし、来年度から地元自治体が経常損失を補てんすることになった。しかし、乗客の急激な大幅増は見込めず、経営のかじ取りは容易ではない。
 嵐山線は、週休2日制の定着で通勤客が減少しているうえ、鉄道を利用する観光客も下降傾向をたどっている。さらに、10月の地下鉄東西線開業で「約2%の減収は避けられない」と見込み、今秋に7年ぶりの運賃改定を予定する。「駅員の配置数や、乗務員の勤務体制を見直し、健全経営を目指す」と話す。
 学生時代鍛えた柔道は三段、今も私鉄十数社でつくる「民鉄柔道連盟」の副理事長を務める。大阪市出身。56歳。(京都新聞)
■オムロン 車両の検査を効率化 データ管理チップ開発
 オムロンは27日、JR東日本と共同で、電車の車輪や輪軸の安全性検査データを管理する情報保持チップを開発した、と発表した。車輪の安全性検査データは、車軸部に刻んだ番号と台帳を照らし合わせて管理していたが、同チップの開発で直接読み取ることができるようになる。
 IC(集積回路)メモリーを組み込んだ同チップは、直径4.9_、長さ5_で、車輪軸中央の5_程度の下穴に取り付ける。検査情報や検修履歴などを収納することができ、非接触方式でデータの読み出し、書き込みができる。
 従来の手作業による管理が省けるうえ、刻印が汚れて見にくくなるなどの問題を解消した。メモリーの容量は約240バイトと大きく、通常の管理データ以外に走行距離や製造メーカーなどの情報も収納、管理できるという。
 同社の工場自動化(FA)技術を生かして開発。現在は、山手線区内で実車テスト行い、性能、品質などを確認している。(京都新聞)
■旧国鉄債務、一般会計から返済 運輸省が予算要求、本格議論へ
 運輸省は27日、来年度予算概算要求に盛り込む旧国鉄長期債務の処理策を正式に決めた。28兆円に上る国鉄清算事業団の債務は、国鉄長期債務整理特別会計(仮称)を創設して全額を移し、資産の売却収入と国の一般会計の国債費を財源に50年計画で返済する計画。国鉄清算事業団は1998年10月に廃止、保有する資産と業務は日本鉄道建設公団が引き継ぐ。総額で5兆円前後と見込まれる土地やJR株の売却収入は特別会計に繰り入れる。
 大蔵省では、財源のあてのない形での旧国鉄債務への一般会計の繰り入れは認めない方針で、債務処理問題の議論が本格化する。
 運輸省では、旧国鉄債務処理で来年度は、1年間で金利と年金負担で9700億円が必要としている。加えて元本を50年で償還するため、毎年元本総額の2%4000億円を返済する。これらを合わせ1兆3700億円が必要だが、概算要求では、特別会計方式は半年分となるため、この半分の6900億円を一般会計から繰り入れるよう求める。(朝日新聞)
■旧国鉄債務の運輸省処理案 返済の特定財源なし 大蔵反発し紡糾は必至
 28兆円にのぼる旧国鉄長期債務の本格処理案が運輸省から提示された。土地やJR株など資産の売却収入以外は、一般会計から全額を繰り入れて債務を返していこうという考えで、返済のための特定の財源は示していない。このため、大蔵省は「債務の(国の会計への)つけ回しなどによって、解決すべき問題ではない」(三塚博蔵相)と強く反発している。国の「隠れ借金」をどう処理していくかの試金石になるだけに、本格処理策を決める期限の年末まで、紛糾するのは必至の情勢だ。
 運輸省の基本的な考えは、旧国鉄がつくった膨大な借金は、国鉄清算事業団という一特殊法人の債務ではなく、「国の借金」であることを明確に示すことにある。そのため、新設の特別会計に債務の全額を移し、他の一般の国債と同様、一般会計を財源に徐々に返済していく処理を求めた。
 財政当局からすれば、膨大な債務の処理を、全額一般会計に押しつけられるのはたまらない。金利5%と仮定しても、今後50年で毎年1兆円以上の資金が必要になるため、「返済にあてるための特定財源を用意すべきだ」という主張を続けている。
 財源の候補として考えられるのは、交通利用者から運賃や料金に上乗せして徴収する交通利用税や、ガソリン税など自動車関係の税からの繰り入れ、さらにはJR各社の負担など。
 運輸省は、「過去の債務を現在の利用者に負担させたり、道路整備という特定目的のための税を返済財源に使ったりするのは、受益者負担という原則に合わない」といずれのやり方も否定する。「国の借金は、広く、薄く、国民全体が負担する税金の形が最適」という考えからだ。国鉄改革時に1986年の閣議決定で「自主財源を充てても残る債務は最終的に国において処理する」ことが決められたことが、運輸省の主張の背景にある。
 一方で大蔵省は、何とか財源を見つけようと必死だ。その一つが、整備新幹線の建設財源。JR各社が既設の新幹線を買い取った代金のうち整備新幹線建設の「特定財源」に充てられている分を、債務返済に回すよう求める。新幹線は旧国鉄の資産だったので、本来、売却益は旧国鉄の債務返済に充当するのが筋、という考えからだ。さらに、大蔵省は、旧国鉄OBに対する年金支払いの一部を、JRが負担するよう求める方針だ。
 大蔵省は「同じように民営化したNTTやJTは公社時代の年金の一部を負担している」と説明、JRに負担を求めていく考え。(朝日新聞)
■整備新幹線の関係費は同額 運輸省、要求決める
 運輸省は27日、1998年度予算の概算要求で、整備新幹線建設のための公共事業関係費は、97年度当初予算と同額の340億円を求めることを決めた。公共事業費については「7%削減」が求められるなかで今年度と同額を求め、整備新幹線建設の重要性を訴える狙いもある。
 整備新幹線の財源は、91年にJRが既設の新幹線を買い取った際の代金の一部を、毎年724億円ずつ充てることになっている。これに公共事業費と地方負担、JRへの線路貸付料収入をあわせた額が、建設費の総額。(朝日新聞)
■京阪奈新線の建設費3億円 運輸省概算要求
 関西文化学術研究都市と大阪市中心部を結ぶ京阪奈新線(生駒−高の原間、約12`)のうち第一期工事の生駒−登美ケ丘間8.6`の事業化が、運輸省の来年度予算の概算要求に盛り込まれた。鉄道整備と一体となって進めるニュータウン建設を促進するねらいで、建設費3億円を要求した。これを受けて、近畿日本鉄道と奈良県や奈良市、生駒市などは1998年度中に事業主体となる第三セクターを設立する方針で、着工に向けて動き出すことになる。
 京阪奈新線は89年の運輸政策審議会の答申で2005年までに整備するのが適当との方向が打ち出された。事業費は、生駒−高の原の全線で約1600億円、第一期の生駒−登美ケ丘間で約1000億円を見込む。(朝日新聞)
29日■JR祝園駅から循環バス運行へ 奈良交通
 奈良交通(本社・奈良市)が免許申請していた精華町光台の住宅街を通ってJR祝園駅と循環運転するバス路線が、28日までに京都陸運支局に認可され、9月8日から運行されることが決まった。
 午前中は精華大通りから精華町1号線を通る「内回り」で16便(平日)、午後は1号線から精華町大通りを通る「外回り」で23便(同)を運行する。(京都新聞)
■東山の風景イメージ 陶板レリーフ贈る 京都うずら野ライオンズクラブ 地下鉄二条駅構内に
 今秋開業の地下鉄東西線・二条駅構内に28日、京都うずら野ライオンズクラブ(山本拓宏会長、会員67人)から東山の風景をイメージした陶板レリーフが寄贈された。創立15周年を迎えた同クラブの記念事業で、「環境保護の意識高揚につなげたい」という。
 レリーフは陶板作家の藤原郁三さん(東京都)の作品で、縦2.8b、横10b。ほぼ完成している二条駅の地下コンコース改札口の壁にはめ込まれた。作品のテーマは「青い地球よいつまでも」。青色や緑色に焼き上げた三角形の陶板を組み合わせ、連なる山々の緑が表現されている。
 この日はレリーフの前で贈呈式が行われ、会員や市交通局の職員ら約20人が出席した。山本会長が「12月には地球温暖化防止京都会議もあり、地下鉄を利用する人々にあらためて自然の大切さを呼びかけたい」とあいさつし、小森浩・市交通局高速鉄道本部長に目録を手渡した。
 レリーフのある同駅構内は現在閉鎖されており、10月12日の東西線開業と同時に一般利用される。(京都新聞)
■社説 国鉄債務返済は道路財源で
 今年中に決めることが閣議決定されている旧国鉄の長期債務処理策で、運輸省の案がまとまった。
 総額で約28兆円のうち、資産を売却してもなお残る約23兆円を国の債務と位置づけ、一般会計の国債費からの繰り入れで50年かけて返済する内容である。
 ところが、この裏付けとなる財源については明示できなかった。「財政構造改革による歳出の見直しによって捻出し、新税の導入はしない」と説明しているだけだ。
 肝心な点を避けた案だ。毎年度確実に見込める財源がなければ、国債費は膨張し、赤字国債の増発につながってしまう。
 また、利払い負担を軽くするために無利子国債の発行を求めているのも疑問だ。
 購入者の所得税や法人税の課税対象額から購入金額分が控除される特典をつける仕組みだ。これでは税収の落ち込みのほうが大きくなるだろう。
 財政投融資からの高利の借り入れを圧縮することが先決だが、50年で返済する場合、金利の減少を見込んでも、毎年度の国民負担は1兆円を超すと試算される。
 この財源を増税によらず、歳出の削減や振り替えでまかなうのは当然である。
 私たちはあらためて、道路建設の特定財源を使うことを提案したい。
 揮発油税など道路特定財源は年間約3兆4000億円にのぼる。このうち国税分で約8400億円の自動車重量税は、運用上その8割を道路財源にあててきたので、使い道の見直しは比較的容易だ。
 鉄道の問題は、道路を含めた交通政策全体のなかで検討する必要がある。国鉄の経営悪化の原因の一つが道路整備による自動車交通の発達にあったことも考えれば、説得力があるのではないか。
 来年度予算では公共事業費が削減されることになっているが、特定財源に守られている道路は「聖域」になりかねない。これも、特定財源の一部を一般財源化すべき理由になるはずだ。
 特定財源にメスを入れることは、財政構造改革の精神にもかなう。
 もう一つの財源は、1991年にJR東海、東日本、西日本の3社の資産再評価で生じ、整備新幹線の建設費となっている1兆1000億円だ。各社が毎年724億円ずつ60年かけて支払うことになっている。これを債務返済に回すのである。
 もともと国鉄の資産売却で得られたのだから、新幹線の建設より債務返済にあてるのが筋というものである。
 JR各社が、何らかの形で債務返済に寄与することも考えるべきだ。
 JRは国鉄改革時に、売上高の4.5倍にもあたる14兆5000億円の債務を引き受け、返済を続けている。これ以上の負担はごめんだとの言い分はあろう。
 しかし、国民が負担を迫られるなかで、国鉄の後継会社であるJRも協力すべきだという意見が出るのは当然だと思う。
 国鉄の長期債務は、当事者の責任を明確にしないまま、処理を先送りしてきた「隠れ借金」の代表例である。
 本格的な処理策を決めないで、主に財政投融資の資金に頼ってその時々のつじつま合わせに終始してきたため、債務は雪だるま式に膨らんでしまった。
 その処理は、財政構造改革の成否をうらなう試金石である。
 政府は、処理策決定の過程をガラス張りにするとともに、来年度予算で、その財源を明示した返済実施に踏みきらなければならない。(朝日新聞)
■国労委員長に高橋氏
 東京都内で開かれていた国労の第62回定期大会は2日目の28日、今年度運動方針や「(JR各社との)労使紛争の早期全面解決を求める決議」などを採択し、閉会した。役員改選では、退任した永田稔光・前委員長ら旧三役の後任に、高橋義則委員長(東京池本委員長)、上村隆志副委員長(本部法対部長)、宮坂義久書記長(本部企画部長)の各氏を選んだ。(朝日新聞)
■青鉛筆
 愛らしい子ネコのキャラクターで若い女性に人気の「キティちゃん」が、岡山、倉敷両市で限定発売のJRの駅弁「ハローキティのまつりずし」としてお目見えし、売り上げをぐんぐん伸ばしている。
 岡山市内の食品会社が知恵をしぼり、外箱から容器、かまぼこにもキティちゃんの顔が描かれている。7月中旬からの1ヵ月で7000個が売れ、お土産に買っていくお父さんの姿も。
 著作権を持つサンリオのOKも出た。ファンには食べるより飾っておきたいようなマスコット弁当は1個900円。容器を持ち帰る客も多く、ごみ減量にも一役買いそうだ。(朝日新聞)
■長堀鶴見緑地線の大正・門真南開通 大阪
 廷伸工事が進められていた大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線の心斎橋−大正間(2.8`)と、鶴見緑地−門真南間(1.3`)が完成し29日午後、営業を始める。大正と門真南の両駅では午前に開通披露式典があり、それぞれ磯村陸文市長と、横山ノック知事がテープカットをして完成を祝った。
 同線の長さは計15`となり、近鉄バフフローズの本拠地「大阪ドーム」(同市西区)や、国体向けに完成した大型スポーツ施設「なみはやドーム」(門真市)が市中心部と直結する。かつて周辺に材木問屋が並んだ西長堀駅が壁面に木目のデザインを採り入れるなど、新しい5駅は各地域の特色を生かしたものとなっている。(朝日新聞 夕刊)
30日■旧国鉄債務が突出 98年度一般財投要求額 減少幅5%に縮む
 大蔵省は28日、1998年度の財政投融資計画のうち、郵政省の自主運用など資金運用事業を除く一般財投の要求額が、97年度当初計画に比べ5%程度減の約37兆4500億円になるとの見通しを明らかにした。財投制度が始まった55年度以降、要求額が前年度当初計画を下回るのは初めて。
 住宅金融公庫をはじめ関連機関が軒並み要求規模を抑制したため全体ではマイナスとなったが、運輸省が旧国鉄の累積債務処理のため本年度の約2.4倍、2兆1700億円を要求した結果、総額が膨らみ、全体の減少幅を縮めた。
 財投の見直しが本格化、巨額の使い残しも問題となって規模の抑制ムードが広がる中、国鉄債務処理策が足を引っ張る形となった。
 本年度に財投から同債務処理に充てられたのは国鉄清算事業団への9035億円。仮に98年度も同程度に抑制すれば、一般財投の要求規模は約1兆2700億円も減少し、本年度比の全体の減少幅は5%から8%程度に拡大する計算だ。
 運輸省は清算事業団分のほか、新設する特別会計への新規借り入れも要求している。財投を担当する大蔵省理財局幹部は「資金運用審議会の懇談会が新規貸し付けは適当でないとの座長談話をまとめている。債務処理案全体を詰めることが必要だ」としている。
 一方、国有林野事業の債務処理に絡む要求は2521億円と、本年度より249億円減っている。
 一般財投要求の内訳を見ると、住宅金融公庫などの住宅関連機関は、同公庫の貸し付け規模の減少傾向などを背景に11兆500億円と5%程度減少。中小企業金融公庫など中小企業関連機関も貸し付け水準の低下で5%程度減の5兆100億円となっている。日本開発銀行など「その他の公庫・銀行」は2兆9900億円、2%程度の減少。
 これに対し国鉄清算事業団を含む「その他の公団・事業団」は9兆8400億円、12%程度の増加と、突出してプラスとなっている。
 地方自治体など地方関係は8兆5600億円と19%程度の減だが、年末に向け要望が追加されて総額が膨らむのが通例だ。(京都新聞)
■京福が値上げ申請 7年ぶり、上限運賃15%
 京福電鉄は29日、嵐山線について、消費税率引き上げ分を含め平均15%の上限運賃値上げを、運輸省近畿運輸局に申請した。認可されれば、実施運賃を届け出たうえで10月1日から実施する。嵐山線の値上げは90年12月以来、7年ぶり。
 上限運賃の値上げ率は、普通運賃が15.3%。定期は通勤、通学とも14.2%。1−3区間の運賃をそれぞれ30円、4区間は20円値上げする。初乗り(1区間)運賃は現行160円から190円になる。営業キロ数1`までの1ヵ月定期は、通勤が現行4330円から4940円に、通学が現行2860円から3260円になる。
 運輸省は今年1月、上限運賃以下の範囲で自由に鉄道運賃を設定できる「上限価格制」を導入しており、京福電鉄は「実施運賃は、上限運賃以下の範囲で検討を進めたい」としている。
 嵐山線の旅客数は96年度は1日2万6000人。少子化や観光客の落ち込みなどで、90年に比べ2000人減少し、赤字路線となっている。設備の近代化などで投資負担が増えるため、値上げに踏み切った。(京都新聞)
■概算要求締め切り 改善覆しかねぬ「火種も」(抜粋)
 1998年度予算の概算要求が29日に実質的に締め切られた。要求の総額は80兆円を超え、赤字国債を大量発行せざるを得ないことが確実になっている。@2003年度までに赤字国債の発行をゼロにしA財政赤字の対国内総生産(GDP)比を3%にするという政府の財政健全化目標を達成するには、歳出の大胆な削り込みが不可欠だが、「財政構造改革」そのものを覆しかねない「火種」も多く残されている。「だれが負担」決まらず 旧国鉄債務 最大の課題が、28兆円になる旧国鉄の長期債務の処理だ。運輸省は、債務の全額を特別会計に移したうえで一般会計から資金を繰り入れて国債費で返す方式を求めているが、財源は全く示していない。大蔵省は「一般会計は(巨額債務の返済に)耐える体力がない」(主計局幹部)と返済財源を求める方針で、国民一人当たり22万円にもなる借金の返済をだれが負担するのかで、政治問題にもなりそうだ。
 大蔵省は@整備新幹線の建設財源となっている国鉄資産の売却益を返済に充てるA長期債務のうち国鉄退職者の年金費用をJRに負担させる、ことを念頭に置いている。一方、自民党の国鉄長期債務問題特別委員会(委員長・亀井善之前運輸相)では、私鉄も対象にした鉄道利用税や道路特定財源を充てる案も出ている。(朝日新聞)
■青鉛筆
 南海高野線で39年間、主に急行として活躍した 21000系「ズームカー」が引退することになり、29日、特製のマークをつけたさよなら列車が走った。
 1958年から32両製造された。平野部では高速で走り、高野山ろくの急な上りでは強いけん引力を発揮できる幅広い性能があることから、カメラのズームレンズにたとえられた。
 90年から順次、新型車両に替わり、残った車両も塗り替えられた。最後の一編成はこの日のために7月から往時の緑色に戻されており、愛好家のカメラの放列の前でかつての栄光をしのばせた。(朝日新聞)