1996(平成8)年 7月


1日■旧新橋駅復元へ 「汽笛一声」の鉄道発祥の地 2000年には実現 運輸省と清算事業団(朝日)
  ■地下鉄東西線で「トンネルウォーク」3.3`コース 520人が見学(朝日)
  ■線路に消火器 相生のJR山陽線 列車には影響なし(朝日)
  ■時速550`目指し JRの山梨実験施設開設 リニア走行に司令塔(京都)
2日■窓 万全を期して列車事故防げ 南区・藤岡晴美(無職・66)(京都)
  ■JR京都駅駅前広場 北と南で違う顔 緑充実した潤い空間 機能重視で2階建て 京都市が整備計画・構想発表(京都)
  ■幼児・児童対象 絵日記コンクール JR西日本が募集(京都)
  ■大阪- 津和野間のバス代値上げ申請(朝日)
  ■グリーン車 「カラ乗り」 北海道議ら(朝日)
3日■敬老パス縮小検討 神戸市 大震災で財政苦しく(朝日)
  ■居眠り乗用車 列車を止める 高砂のJR線(朝日)
4日■京福電車が衝突、脱線 乗用車の学生2時間後に救出 6人けが 嵐山線一部不通(京都)
  ■市内最大の駐輪場完成 再開発進む山科駅前(京都)
  ■関空直行リムジン 20日から2往復増便 京阪宇治交通(京都)
  ■「定期」点検キセルKO 乗ると04降りると04== しっかり記録 「公正乗車」の新改札機 年8億円の増収効果(朝日)
  ■車と電車衝突 客ら6人けが 京都の京福電鉄(朝日)
  ■満員路面電車脱線、32人死亡 ウクライナ(朝日)
  ■踏切事故の京福嵐山線 始発から平常運行(京都)
5日■電子乗車券開発目指す メーカー9社 東京で発起人会(京都)
  ■遊園池、楽しめます 改修完了のひらかたパーク 20日オープン(京都)
  ■旧国鉄債務 国民負担分24兆4000億円 99年時点 処理ほぼ手つかず状懸(朝日)
  ■関空連絡橋に強風 列車計22本が運休(朝日)
  ■新型新幹線騒音 在来車両と同等 明石(朝日)
  ■わたしの24時 JR西日本京都車掌区車掌 荒木 華江さん(22) 時間は時計でなく、車窓からの景色を覚えておいて判断します(京都)
6日■値上げを申請 市バスと地下鉄運賃(朝日)
  ■カラス撃退 偽カラスで JR東日本 置き石対策(京都)
  ■踏切に乗用車進入 阪急電車と衝突 豊中・男性重傷(京都)
  ■乗り心地”良い”PRで勇み足 JR西日本の新特急(京都)
7日■JRが植林 京の小倉山「幼木育て」市民ら草刈り 山頂付近すっきり(京都)
  ■乗客「やまびこ」止める 非常装置引き車外に逃走(京都)
  ■窓 がっかりした運転手のば声 東山区・川端とよ(無職・77)(京都)
8日■車3台奪っては衝突 新幹線止めた男? 埼玉(京都)
  ■線路上の男性と接触 遅れで8000人に影響 JR大阪環状線(朝日)
  ■京都バス運賃値上げを申請(朝日)
9日■JR東海「新幹線新駅ない」それでも誘致へ 駅舎位置を内定 滋賀県栗東町(京都)
  ■駅前再開発やバス路線 懸案に質問相次ぐ 山科区自治連協の総会(京都)
  ■話題呼ぶ走るギャラリー 叡山電鉄に子らの絵画 環境愛護の願い込める(京都)
  ■気分は夏休み切符求め行列(朝日)
10日■三セク鉄道95年度決算 乗客伸びず赤字続く 黒字は37社中5社(京都)
  ■関空特急「ラピート」「はるか」 騒音 なんと新幹線以上 大阪府調査(京都)
  ■窓 駅のごみ拾い 乗客の手で 宇治市・木俣 肇(医師・43)(京都)
  ■京都市バス 路線再編へ要望調査 はがき配布 地下鉄網拡大に備え(京都)
  ■南海・JRの「関空特急」 新幹線上回る騒音 平均80デシベル超す 大阪府など調べ(朝日)
  ■運輸省 整備新幹線の未着工区間 収支見通し試算着手(京都)
  ■第三セク鉄道 黒字5社だけ 37社、95年度決算(朝日)
11日■JR運休で20万人影響 台風5号接近 首都圏(京都)
  ■ハイテク特急を公開 紀勢線に31日登場(京都)
  ■アヒル顔 日本最速目指す JR東海今夜にも 425`以上に挑戦(朝日)
  ■カラスなぜ置くの 光るレールが大好き? 石の当たる音、楽しむ? 専門家の見方(朝日)
12日■19日に初の近畿縦断コンサート 京でJRのサークル協(京都)
  ■整備新幹線の建設促進要望 西日本経済協議会(朝日)
  ■426.6` JR東海300X 国内最高速を達成(京都)
  ■次世代の新幹線 時速426`マーク(朝日)
  ■街を守れるか 点検・都市防災 6 すくに止まらぬ新幹線 地震早期検知へ本腰 ブレーキ性能が課題(朝日)
13日■凡語(京都)
  ■自慢の曲線美にブルネル奨励賞 二条駅新駅舎(京都)
  ■JR東舞鶴駅の高架が完成(PRのページ)(京都)
  ■被災地のJR 障害者ら点検 26・27日、改善訴え(朝日)
  ■JR舞鶴線 「電化、取り組む」 井手社長、今世紀内に(京都)
  ■特急など運休 KTR、普通列車故障(京都)
  ■JR舞鶴線電化へ(朝日)
14日■地下鉄サリンの被害者 染色体に異常 副生成物が原因? 日加共同研究発表(京都)
  ■JR東舞鶴駅 高架完成、電化方針の発表 二重の喜びに沸く(京都)
16日■特急にはねられ即死 阪急東向日駅・自殺か(京都)
  ■迷走整備新幹線 財源や収支詰めず区間ばかり先走り(朝日)
  ■引き揚げ駅舎解体へ 戦後の原点忘れない JR東舞鶴駅 18日から工事 模型で保存(京都)
  ■列車と車衝突 会社員が死亡 野洲のJR東海道線(京都)
17日■線路上に放置自転車 JR奈良線4本遅れ(京都)
  ■JR西日本井手社長 増税分は運賃に 消費税率上げで見解(京都)
  ■整備新幹線 建設もサジ加減 自民党の亀井静香氏 「足引っ張る地域 平等に扱わない」(朝日)
18日■旧国鉄債務は”乱脈”財投の象徴 「返済あてない融資」「郵貯が原資のため」指摘 小泉元郵政政相が批判(朝日)
  ■国鉄清算事業団 所有地価3兆円 債務返済 今秋にも検討機関(朝日)
19日■先行の私鉄追いかけ JR、京都−奈良間で部分複線化 2001年めど長池まで サッカー場開設機に(朝日)
  ■在来特急 グリーン車禁煙席だけに 「分煙じゃ意味ない」と苦情 JR西日本来年3月から(朝日)
20日■市バス・地下鉄 再建へ初会合 京都市交通事業推進委(京都)
  ■JR西日本株 10月8日上場 運輸省発表(朝日)
21日■旧国鉄債務 有利子22兆円 分離を 運輸省提案 国の会計に付け替え(京都)
  ■現役1人が2人分負担 深刻なJR共済年金(京都)
23日■JR西日本の上場申請 京証など6取引所 予定日は10月15日(京都)
  ■年内にも整備計画諮問 三条京阪駅前広場 京都市 「バス待ち」再配置 東西線開業誤着手へ(京都)
  ■「はるか」「ラピート」減速しない方針 JRと南海(朝日)
  ■みんなの絵乗せ走る電車 叡山電鉄鞍馬線(朝日)
  ■乗客3800人線路歩く JR・大阪−塚本駅間 架線事故、5万人影響(京都)
  ■JR東海道線 電車の天井に穴 架線切れ、32本が運休(朝日)
  ■次世代新幹線 時速434`達成 JR東海の300X(朝日)
24日■阪急電鉄が争議ビジネス参入 西宮に会館を建設(朝日)
  ■播但線の−部電化へ(朝日)
25日■窓 線路守る姿に 心を打たれる 舞鶴市・倉橋 貢(無職・60)(京都)
  ■篠山口駅で盗んだ切符 3000枚を大阪で売却処分 容疑の作業員ら逮捕(朝日)
  ■パンタから放電原因(朝日)
  ■列車爆破テロ 死者67人に スリランカ(京都)
26日■お盆の指定席 予約出足好調 JR西日本(京都)
  ■新幹線車両を共同開発 JR西日本・東海が合意(京都)
  ■お盆混雑10日ピーク JR下り(朝日)
  ■整備新幹線 全額を公費負担 与党方針 未着工区間の建設費(朝日)
  ■443`を記録 JR東海「300X」(京都)
27日■地下鉄東西線延伸計画 二条−醍醐間の開業後 早く具体化したい 京都市会委で市長 「財源確保踏まえ」(京都)
  ■1784億円、伸び7.2% 京都市の「地下鉄」影響 京都府内の普通交付税(京都)
  ■草津線 複線化へ決議文 促進期成同盟会が採択(京都)
  ■整備新幹線の未着工区間建設へ座長私案 与党の検討委(京都)
  ■窓 駅名の放送はまちがいなく 愛知川町・青木 昭市(無職・67)(京都)
  ■窓 青春切符でのんびり旅を 宇治市・松田 憲生(会社員・25)(京都)
  ■堺市のJR駅 トイレを消毒(朝日)
28日■この人にこのテーマ どうする国鉄債務 JR客も一定の負担を(朝日)
  ■阪急電鉄グループ 各社の経理部門切り離し 統合し専門会社を設立(朝日)
30日■相場下落、懸念の声も JR西日本上場に不安感(京都)
  ■周辺の様子一目 観光客らに好評 JR京都駅前ガイドマップ 30号迎えて10万部を発行(京都)
31日■京都交通バス 祇園営業所を廃止 縦貫道利用JR駅経由 一部路線変更も(京都)
  ■踏切で衝突、大破 車立ち往生 母子直前脱出し無事 伏見のJR奈良線(京都)
  ■列車と風景と人 ふれあい撮って 電化記念で写真コンテスト 北近畿タンゴ鉄道(京都)
  ■活断層地震も考慮 鉄道の新耐震基準(京都)
  ■秋田新幹線の愛称「こまち」 来春開業でJR東日本(京都)



1日■旧新橋駅復元へ 「汽笛一声」の鉄道発祥の地 2000年には実現 運輸省と清算事業団
 「汽笛一声」で知られる日本で初の鉄道の起点、旧新橋駅が復元される見通しになった。駅があった汐留貨物駅跡地を所有している国鉄清算事業団と運輸省が復元の方針を固めた。復元の範囲や程度、費用のねん出方法、復元後の管理方法などを今年秋までに詰める。実際に復元されるのは、汐留地区の再開発が進む2000年前後になりそうだ。
 汐留地区には、旧新橋駅の所在を示す「0哩(マイル)標識」、駅舎の礎石、プラットホームの石組みなどが残っている。この一帯の土地は清算事業団が年内に入札をかけて売却する予定で、関係者から保存を望む声が出ていた。
 事業団などは当時の文献などを参考に、明治の雰囲気を伝える駅を復元したい考えだ。線路も一部復元し、当時使われていた機関車を置く案もある。近く学者らを集めた委員会を設け、具体的な復元プランや復元後の利用方法を検討する。
 費用は復元の程度にもよるが、最低10億円から20億円かかる見込みだ。事業団は旧国鉄から引き継いだ27兆6000億円もの借金を抱えて資金がないため、JR各社や鉄道関係者による支援を期待するとともに、一般から寄付を募る案も浮上している。
 汐留地区の土地売却に当たり、駅舎復元用地を含めるか分離するかも今後詰める。
 旧新橋駅は1872年(明治5年)に建設され、ここから日本で初の鉄道列車が横浜まで走った。駅舎は当時としては珍しい西洋館で、ステーションならぬ「ステンショ」と呼はれ、見物にくる人も多かったという。1914年(大正3年)に東京駅が開業するまで東京の中心駅としての役割を果たした。
 14年に旅客の発着が現在の新橋駅に移ってからは、貨物専用の汐留駅となり、国鉄が分割民営化された前年の86年、110年あまりの歴史を閉じた。(朝日新聞)
■地下鉄東西線で「トンネルウォーク」3.3`コース 520人が見学
 来年11月の開業に向け工事が進められている地下鉄東西線の内部を見学する「トンネルウォーク」が30日に催され、小学生から84歳のお年寄りまで市民約520人が約3.3`のコースを約1時間半かけて歩いた。10月から車両の試運転が始まると中は見られなくなるため、これがただ一度の機会。建設費が当初の約2倍に膨らみ、完成が予定より3年近く遅れ、労災事故が多発するなど、トラブル続きの地下鉄だが、初めて工事現場を見た参加者からは「やっとこれで完成ですね」との声も上がっていた。
 京都市交通局が京都市在住の小学生以上を対象に参加者を募集。約5000人が応募するなど予想以上の人気に、当初の定員300人を大幅に増やした。
 コースは二条駅から二条城駅前を通り、京都市役所前駅で折り返して烏丸御池駅まで戻る約3.3`。安全のためヘルメットをかぶった参加者は約30人ずつ20班に分かれ、工事現場の通路から線路に入った。
 トンネル内部はほぼ完成しているが、駅のホームは工事の足場が組まれたままの状懸。ぬれたまくら木などにすべらないよう、1列になって進んだ。途中9ヵ所で、交通局職員が工事の概要をマイクで説明。各駅に設置した転落防止用のホームドアや、シールド工法などの話を興味深く聞いていた。(朝日新聞)
■線路に消火器 相生のJR山陽線 列車には影響なし
 30日午前6時50分ごろ、兵庫県相生市池之内、JR山陽線家の下第三踏切の東約50bの線路内に消火器(長さ約60a、直径12a)があるのを、姫路発岡山行き下り普通列車(8両編成)の運転士(36)が見つけ、JR相生駅に通報した。駅員が駅に持ち帰り、相生署に届けた。
 調べでは、消火器は下り線の2本のレールの間にまくら木と平行に置かれていた。消火器は列車内に備え付けのもので、乗客が車内から投げた可能性もあるという。列車には接触せず、影響はなかった。同暑は往来危険の疑いで調べている。JR山陽線では、6月8日にも同県加古川市内の線路上に石が置かれていた。(朝日新聞)
■時速550`目指し JRの山梨実験施設開設 リニア走行に司令塔
 JR東海と鉄道総合技術研究所(JR総研)は、超電導磁気浮上式リニアモーターカー山梨実験線の運用の中核施設となる「リニア山梨実験センター」を山梨県都留市に開設、天野建知事らを招いて1日、開所式を行った。
 センターは5階建てで延べ約1800平方b。来春始まる走行試験での全線監視と試験指示を受け持つ指令室や試験データを解析処理する計測室などを備え、リニア走行の「司令塔」の役割を果たす。
 建設中の実験線は山梨県桃山村−境川村間の42.8`。このうち先行工事区間(都留市−大月市)の18.4`で来春から走行試験を開始、最高時速550`を目指す。走行試験は3年間の予定。(京都新聞 夕刊)
2日■窓 万全を期して列車事故防げ 南区・藤岡晴美(無職・66)
 JRの岐阜高山線で特急の脱線事故があった。集中豪雨で地盤が緩み、50d強の岩石が落下して、線路わきに転がり出て、トンネルを出たばかりの列車がこの岩にぶつかり、脱線したものだが、私に言わせてもらうなら、この事故は起こるべくして起こったものだと思う。
 私たちの日本は猫の額のように狭い国土に土地が褶曲(しゅうきょく)しているのだから、そこを走る交通機関に事故が起こっても別に不思議ではないのである。JRや私鉄はその全(すべ)てが海岸沿いか山中を走っているといっても過言ではない。隘路(あいろ)から隘路への連続である。
 とりわけ今回の事故のあった高山線は、島崎藤村の”夜明け前”の書き出し文に「木曽路は全てが山の中」とあるように、山肌の迫った間を列車が走っていて、がけ崩れや土砂崩れの心配のある個所が多くある。そうかと思うと川べりを走ったりしてスリルがあるが、こんな所を振り子電車がスピードを上げて通過するのだから事故とは隣り合わせての線路である。
 だから、日ごろから事故の起こりそうな場所に注意をして万全を期さねばならない。カーブの多い高山線は遠心力で電車が傾きながら走るのも楽しいが、事故だけは願い下げである。(京都新聞)
■JR京都駅駅前広場 北と南で違う顔 緑充実した潤い空間 機能重視で2階建て 京都市が整備計画・構想発表
 京都市は1日、新しいJR京都駅・烏丸口(北側)の「駅前広場整備基本計画」と八条口(南側)の「駅前広場整備構想」をまとめた。烏丸口広場は市北部保全の方針に沿って景観にも配慮、八条口広場は開発など新しい都市機能を目指す市南部につながるよう「2階建て」にする。南北で異なる顔を持つ広場になる。
 烏丸口広場整備は、本年度に基本・実施設計をし、97年度に着工、98年度末の完成を目指す。総事業費は約40億円で、事業主体や負担割合は今後、JR西日本や市交通局、民間バス会社と協議する。八条口広場は、本年度に整備計画をつくり98年度の事業着手を目指す。7月補正予算案に整備計画策定のための調査費2600万円を計上する方針。
 両広場とも、現在はマイカーとバス・タクシーが混在し、利用者が使いにくくなっている。また、烏丸口広場は歩行者のための空間が狭く、潤いに欠けている。八条口広場も不定期観光バスの駐車場スペースが足りないうえ、八条通を横断しにくい。
 このため、烏丸口広場(面積約2万3400平方b)は、複雑な走行車線を改善して安全を図る。また、歩道部分を約3200平方b拡張し、広場内の公共地下歩道も広げる。景観に配慮し、駅ビル敷地内の空間と一体となった緑と潤いのある空間を目指す、としている。
 八条口広場は、広場を有効に生かすため、駅のホームとほぼ同じ高さの2階を設ける。2階部分にはタクシーの乗降と客待ちの空間のほか、駅南北の自由通路と八条通の南側をつなぐ歩行通路を設ける予定。
 1階はバスとマイカーに乗り降りする場とし、不定期観光バスの乗降スペースを広げる。さらに、地下駐車場の必要性や採算性についても今後、検討する。
 来年6月末には新京都駅ビルが完成、同7月中旬に駅施設が開業の予定。駅地下街「ポルタ」の増床も97年度末完成の予定で、駅前広場の整備により京都駅周辺は装いを一変する。(京都新聞)
■幼児・児童対象 絵日記コンクール JR西日本が募集
 JR西日本は小学生以下の幼児・児童を対象に夏休みの絵日記コンクールを行う。
 テーマは「君と列車と夏休み」。絵と文章で描いた絵日記の形でサイズは自由。裏面に住所、氏名、年齢、学年、電話番号を記入する。学校など5人以上の団体も受け付ける。締め切りは9月8日。
 応募は郵送で〒550-91 大阪西郵便局私書箱113号「'96夏休みJR西日本絵日記コンクール事務局」 06(562)9130へ。(京都新聞)
■大阪- 津和野間のバス代値上げ申請
 阪神電鉄と石見交通(本社・島根県益田市)は1日、大阪・梅田と島根県浜田市、益田市、津和野町の間を1日1往復している高速バスの運賃値上げを運輸省に申請した。大阪から浜田駅前までは現行の7200円から8000円に、益田駅前までは7700円から8500円に、津和野駅前までは8200円から9000円になる。認可されれば9月1日から実施する予定。(朝日新聞)
■グリーン車 「カラ乗り」 北海道議ら
 JR札幌−新千歳空港間にグリーン車が走っていないのに、ほとんどの北海道議が東京出張などの際にグリーン料金を請求して受け取っていたことが1日、朝日新聞が開示請求した道の文書から分かった。複数の道議も「グリーンに乗った記憶はない」と証言、道庁も「制度上の矛盾があり、出すべきでなかった」(出納局審査課)として実態調査を始めた。昨秋、道庁でカラ出張など約20億円の公費不正支出が表面化したが、それを追及する議会側にも不正支出の体質があることを示しているようだ。(朝日新聞)
3日■敬老パス縮小検討 神戸市 大震災で財政苦しく
 阪神大震災で厳しい財政状況が続く神戸市は2日、「敬老優待乗車制度検討懇話会」(座長、伊賀隆・神戸大名誉教授)を開き、高齢者を対象にバスや市営地下鉄の料金を無料としている「敬老優待乗車制度」の見直しの検討を始めた。仮設住宅の入居者支援などの福祉施策が増え、財政事情が厳しくなったことから、優待制度の縮小を念頭に置いている。
 来年春までに結論を出す。自治省によると、「財政難による優待制度の見直しは、聞いたことがない」という。
 神戸市は1975年に敬老優待乗車制度を導入。市バスや市営地下鉄などを無料にしている。昨年は、70歳以上の高齢者約10万4000人に敬老優待パスを発行している。優待制度に毎年33億−34億円を計上し、今年度も当初予算に34億円を計上した。
 懇話会では存続を求める声も多く、所得基準や対象年齢などが再検討されそうだ。
 財政難の神戸市は、すでに77歳以上の高齢者に毎年支給していた「敬老祝い金」を96年度から縮小して、対象者を77歳(喜寿)、88歳(米寿)、99歳(白寿)の節目と100歳以上の高齢者に絞っている。(朝日新聞)
■居眠り乗用車 列車を止める 高砂のJR線
 2日午前2時33分ごろ、兵庫県高砂市阿弥陀町魚橋、JR山陽線池崎東踏切内で、乗用車が止まっているのを通りかかった人が見つけた。運転席で男性が居眠りしており、窓をたたいて起こした。車は発進したが脱輪。通行人が踏切支障装置のボタンを押し、さらに110番通報した。約20分後に高砂署員ら約10人が車を踏切から押し出した。
 下り寝台特急「あさかぜ」(乗客約50人)と貨物列車の上下2本が12−32分遅れた。高砂署の調べでは、運転していたのは高砂市内の会社員(25)。呼気から酒気帯びにはならない程度のアルコール分が検出された。同署は過失往来危険の疑いで事情を聴いている。全社員は「うっかり眠ってしまい、あわてて発進したら脱輪した」と供述しているという。(朝日新聞 夕刊)
4日■京福電車が衝突、脱線 乗用車の学生2時間後に救出 6人けが 嵐山線一部不通
 3日午後9時30分ごろ、京都市中京区御前通四条下ルの京福電鉄嵐山線の踏切で、嵐山行きの京福電車(1両編成)と、右京区花園寺ノ内町、花園大4回生村松泰貴さん(21)の乗用車が衝突。京福電車は車を約15b引きずって止まり脱線した。乗用車は大破した。
 同電車には乗客約20人が乗車しており、乗客4人が軽傷を負ったほか、乗用車に同乗していた右京区常盤東ノ町、花園大4回生津高健二さん(21)が右足や頭などに軽いけが。村松さんは車内に閉じ込められ、約2時間後、市消防局の救助隊員に救出されたが、顔など全身に軽傷。
 この事故で、同線は四条大宮−西院間が不通となり、西院−嵐山間で折り返し運転した。
 堀川署の調べによると、村松さんは足が不自由だったといい、障害者用に改造された車を運転していた。現場は警報機、遮断機のある踏切で、目撃者の話では、乗用車が遮断機が下りている踏切内に入り止まったところに、電車が衝突したという。
 同電車の座席にすわっていた右京区の会社員井上俊保さん(46)は「電車が警笛を鳴らした後、急ブレーキがかかってドーンという衝撃があった。車の破片が飛び散り火が見えた」と青ざめていた。(京都新聞)
■市内最大の駐輪場完成 再開発進む山科駅前
 地下鉄東西線と駅前再開発の工事が進む山科区の山科駅前にこのほど、京都市内最大規模の地下駐輪場が完成し、住民らの利用が始まった。
 駐輪場は、同区安朱桟敷町の地下につくられ、広さは約2900平方b。約2100台の自転車やバイクが収容でき、バイクは300台まで置ける。運営するのは、山科駅前再開発会社。市市街地再開発課の話では、単一の駐輪場としては市内最大で、去年5月から使用されている近くの駅西駐輪場と合わせると、収容台数は3000台を超える。
 新駐輪場は、出入り口のスロープにエスカレーター式の搬送ベルトを設置するなど、重いバイクでも楽に引いて上れるよう配慮。出入り口には、磁気カードによる改札口を設け、多くの防犯カメラも置いて盗難防止に努める。地下鉄が開通すれば、京阪、JRなどの各駅へも駐輪場から地下通路とエスカレーターで直結する。
 利用料金(1回)は、自転車120円、バイク240円。回数券、定期券(1、3ヵ月)もある。問い合わせは同駐輪場事務所(501)5206へ。(京都新聞)
■関空直行リムジン 20日から2往復増便 京阪宇治交通
 京阪宇治交通は3日、府南部と関西国際空港を結ぶリムジンバスを、20日から2往復増便して1日7往復にする、と発表した。府南部からの往路は朝と午後、復路は昼と夜に1便ずつダイヤに組み込む。今年に入って毎月、利用者が前年を上回っているのに加え、夏休みに利用増が予想されるのに対応するため。
 増便するのは、往路の宇治車庫発午前7時と午後3時、復路の関西国際空港発午前11時15分と午後8時半。当日の予約状況により、38人乗りまたは48人乗りのバスを運行する。
 昨夏はダイヤ改正で1往復を増便し、1日5往復にして利用者増に対応。利用実績は一昨年9月のスタートから最多の1便当たり20人を記録し、特に復路の夕方から夜の便は満席が目立った。今夏はさらに2往復追加されることになる。
 今年の実績は、往復合計で1便当たり4月に対前年比34%増となったのを最高に、各月とも1割−3割増の好調が続いている。
 今回は9月末まで実施の予定だが、好調であれば秋以降、1日7往復のダイヤ継続も計画している。(京都新聞)
■「定期」点検キセルKO 乗ると04降りると04== しっかり記録 「公正乗車」の新改札機 年8億円の増収効果
 阪急電鉄が1995年秋に全国で初めて本格導入したキセル退治の「フェアライド(公正な乗車)システム」が威力を発揮している。増収額は年間7億−8億円と推定され、システムの設備投資(約15億円)を2年間で回収する勢い。鉄道各社も成果に注目している。(編集委員・林梓生)
●二重線
 阪急電鉄が一番力を注いだのは定期券を使ったキセルの防止。定期券の区間外の駅から、料金不足の乗車券や入場券で乗り、定期券で降りるケースだ。
 同社は67年、北千里駅に日本で初めて自動改札機を設置し、83年には全84駅の自動改札化を達成した。この環境を背景に92年、キセル防止システムの検討を開始した。
 95年10月に導入された新システムの特徴は印字機能。定期券の磁気情報は目に見えないので、不正があっても、乗客と駅員との間で水かけ論になりかねない。このため、定期券の裏に乗車した日付を印字し、降りるときに二重線で消すシステムを開発。日付が印字されていない定期券で、自動改札機を通って降りることはできなくなった。
 これに先立って94年9月には、1枚の定期券を改札機越しに手渡しし、連続使用する「使い回し」を磁気情報をもとに防ぎ、入場券に2時間の時間制限を設ける「システム1 」を導入している。今回の防止策は「システム2」にあたる。同社は「2つを合わせると、想定されるほとんどのキセルは防止できるようになった」としている。
●月100万枚
 阪急はキセルに使われやすい1区普通乗車券(現行150円)の発売枚数などをもとに、キセルの追放効果を推定している。
 フェアライドシステム導入前の93年度、1区普通乗車券は月間平均で約459万1000枚発売されていた。全普通乗車券の27%にあたる。
 それが、「システム1」が導入された94年9月に25%に減少。「システム2」導入後の95年10月には、さらに23%に下がった。最近は22−23%となっている。
 「1区普通乗車券の発売枚数は、システム導入前と比べ月間90万−100万枚減った。この分がほぼキセルに使われていたと推定できる」と同社鉄道営業部調査役の横江友則さんは話す。
 同じように、入場券(現行150円)や回数券の発売枚数も減少した。減った分の大半はやはりキセルに使われていた、と見られる。これらの数字をもとに同社はフェアライドシステムによる増収効果を年間7億6000万−8億6000万円と推定している。
●他社連絡
 ただし、他社連絡線にまたがる定期券はシステムの対象外。収入割合で全定期券の約3割を占め、今後の大きな課題になっている。
 同社は今年3月、阪神電鉄、大阪市営地下鉄、能勢電鉄、北大阪急行とともに「スルッとKANSAI」ネットワークを発足。ネットワーク内の路線はプリペイドカードで乗り降り可能になった。使用カードには磁気と印字で情報が記録されるので、フェアライドシステムに対応する潜在能力があり、阪急は連絡各社にシステムの導入を働きかけている。
・他の鉄道会社は…
 京阪電鉄 95年10月、京津線以外の全56駅で自動改札化を完了。今年2月、磁気情報でキセルを防ぐ定期券の「入・出場確認システム」を導入した。「1区間の切符(150円)の月間発売枚数が2月以降平均して10%減った。この分がほぼキセルの追放と見られる」
 近鉄 全348駅のうち自動改札機が設置されているのは3分の1。95年3月、主要15駅の自動精算機に定期券の連続投入チェック機能を付加。同年9月には全駅で入場券の2時間制限を実施した。本格的なキセル防止対策は「自動改札機の全駅設置が前提」といい、当面は車内改札の強化で対応する。
 阪神電鉄 全42駅のうち、武庫川線の2駅をのぞく40駅で自動改札機の設置を完了。キセル防止策の導入については「研究中」。
 南海電鉄 全116駅のうち45駅で自動改札機を設置。当面は設置割合を高めたいという。
 JR西日本 全1219駅のうち、自動改札機が導入されているのは片町線を中心に18駅。94年から車内での「機動改札」を実施し、キセル防止に努めている。(朝日新聞)
■車と電車衝突 客ら6人けが 京都の京福電鉄
 3日午後9時半ごろ、京都市中京区御前四条下ルの京福電鉄嵐山本線の四条大宮6号踏切(警報機、遮断機つき)で、乗用車と四条大宮発嵐山行きの電車(1両編成)が衝突し、乗用車は約15b引きずられて大破した。乗用車内に男子大学生2人が閉じ込められた。1人は間もなく救助されたが、頭や足などに約2週間のけが。もう1人も約2時間後、救出されたが、足などにけがをしているという。電車に乗っていた約40人の乗客のうち4人も手足などに軽いけがをした。(朝日新聞)
■満員路面電車脱線、32人死亡 ウクライナ
 【モスクワ3日=大野正美】ウクライナ東部の都市ドニエプロジェルジンスクで2日夕、満員の路面電車が脱線、コンクリートの防護壁に激突した後、さらに横転した。この事故で32人が死亡、72人が重軽傷を負った。インタファクス・ウクライナ通信によると、路面電車は急な下り坂を下りている時にブレーキが利かなくなった。(朝日新聞)
■踏切事故の京福嵐山線 始発から平常運行
 京都市中京区の京福電鉄嵐山線の路切で3日夜、電車と乗用車が衝突した事故で、不通になっていた四条大宮−西院間は4日午前1時50分に復旧、同日の始発電車から上下線とも平常ダイヤで運行された。
 同電鉄によると、事故のため西院−嵐山間で折り返し運転、四条大宮−西院間で上下21本が運休し、乗客約1000人に影響した。(京都新聞 夕刊)
5日■電子乗車券開発目指す メーカー9社 東京で発起人会
 NTTデータ通信、松下電器産業など電機・機械メーカー9社は4日、プラスチックカードに集積回路(IC)を埋め込んだICカードで複数の公共交通機関に乗車できる「電子乗車券」システムの開発を目指す「汎用電子乗車券技術研究組合」の設立発起人会を東京都内で開いた。
 研究組合は@パスケースに入れたまま自動改札機のセンサーにかざせば通過できる「非接触型自動改札システム」A1枚のカードで電車、バス、タクシーなど複数の交通機関に乗れる「共通乗車カードシステム」−など4段階の試験研究を今後3年間実施する。最終的には「電子乗車券」をクレジットカードとして利用できるシステムを目指す。(京都新聞)
■遊園池、楽しめます 改修完了のひらかたパーク 20日オープン
 京阪電鉄が昨年1月から進めていた、ひらかたパーク(枚方市枚方公園町)の大規模改修工事が完成。広さ2300平方bの遊園池や、ハイテクゲームセンターなどの新施設が今月20日からオープンする。
 改修工事は約80億円をかけ、パーク総面積(16万平方b)の約4分の1に当たる3万6000平方bの部分で行われた。今年3月、「椰子の道」「中心広場」など、一部の工事が完成して営業を開始。パーク正面入り口に近い約1万2000平方bの部分で引き続き工事が続いていた。
 今回、新たに完成したのは遊園池「マジカルラグーン」、おみやげ店「ノームショップ」のほか、ゲーム機132機種を備えた「セガワールド」、花の広場「フラワーコート」など。
 このうち、新施設の目玉となった「マジカルラグーン」は、樹木で覆われた大小二つの島と、それを取り巻く池で構成。島の頂上からは水や炎が吹き出し、池には噴水や渦巻きが起きる仕掛けを施し、大人も子供もに楽しめるようにした。
 改修の完成で、同社は今年度約147万人(95年度は130万人)の入場者を見込んでいる。(京都新聞)
■旧国鉄債務 国民負担分24兆4000億円 99年時点 処理ほぼ手つかず状懸
 国鉄清算事業団が1999年4月までに、保有する土地やJR株式をほぼ売り切ったとしても、なお24兆4000億円の債務が残ることが4日、運輸省の試算で明らかになった。借金の利払いが現時点で、年間1兆3000億円に達しているからだ。長期債務は「国において処理する」と閣議で決定されており、最終的には国民が負担することになっている。地価などがこのまま推移すると、国民1人当たりの負担額が20万円を超えるのは確実。このため亀井善之運輸相は来年度予算を話し合う5日の閣議後の懇談で、長期債務の処理を政府の重要課題とするよう求める方針。国の財政再建論議もからめ、長期債務の負担のあり方は今後、大きな政治課題になりそうだ。
 利払いが膨らむのは、長期債務のうち、15兆5000億円を占める財投資金の平均利率が5.35%と高いのが主因だ。さらに、97年4月に赤字のJR共済年金を厚生年金に統合する際、清算事業団が8000億円出すのも負担になっている。
 運輸省の試算によると、事業団が保有するJR西日本、JR東海、JR東日本の株式を今後3年間ですべて売却し、東京・汐留貨物駅跡地、東京・JR本社、大阪鉄道管理局跡地などの土地をほとんど売っても、99年4月時点で27兆2000億円の長期債務が残る。現在未上場のJR西日本、JR東海の株価は、JR東日本の株価などを参考に、地価は公示地価を参考に推計した。運輸省では、証券会社や不動産鑑定士の意見も聴いたとしている。
 事業団の手持ちの資産はこの時点で、鉄道整備基金への債権1兆8000億円と売却が困難な土地、9000億円相当という。長期債務からこれを引いても24兆4000億円が国民負担分の債務として残る計算だ。これで事実上、返済のための資産はなくなる。その後、政府が何らかの手を打たなけれは、債務は利子分だけ増えていくことになる。
 長期債務の処理について、運輸省は現在、@期限がきたものから順に国庫負担で返すA一般会計から利子補給して債務の増加だけ食い止めるB赤字国債などを財源にして金利の高い財投分を期限を繰り上げて返す−などの案を検討している。しかし、大蔵省は一般会計からの支出や赤字国債の発行には強く反発。大蔵省内にはJRの利用者に何らかの負担を求める声もあるが、これには利用者の反発を気にする運輸省やJR各社が反対している。
 長期債務は国債発行残高の約1割に達するが、処理を始める時期さえ詰まっていないのが実態だ。公共事業と違って票にならないだけに、政治家の動きは鈍く、何ら手が打たれないまま債務だけが膨らむ事態は改善されそうもない。(朝日新聞)
■関空連絡橋に強風 列車計22本が運休
 JR西日本と南海電鉄は、関西空港連絡橋での強風のため、5日午前10時半ごろから、運転を見合わせた。このため、同日午前11時現在で、JRは特急「はるか」など上下13本が運休、南海も特急「ラピート」など9本が運休し、計約2700人が影響を受けた。両社は、りんくうタウン−関西空港間をバスで代行輸送した。(朝日新聞 夕刊)
■新型新幹線騒音 在来車両と同等 明石
 兵庫県明石市は5日、時速300`の営業運転をめざすJR西日本の新型超特急500系の試験走行の騒音・振動調査結果を発表した。騒音の平均は市内の住宅地4地点のうち3地点で75デシベル以下の暫定基準を下回り、在来車両の定期調査の結果とほぼ同じになったが、個別には基準を4デシベル上回った地点もあった。振動測定では、勧告指針(70デシベル)を4地点とも下回った。
 500系の調査は6月17、19、21、26の4日間に各上下4本を測定。平均速度は276−286`だった。最速の306`を記録したケースでは79デシベルを測定、ほぼ同時期に調べた現行車両(時速218−240`)の最高78デシベルをわずかに上回った。(朝日新聞 夕刊)
■わたしの24時 JR西日本京都車掌区車掌 荒木 華江さん(22) 時間は時計でなく、車窓からの景色を覚えておいて判断します
 「ベージュの制服と制帽、縞(しま)のスカーフ。スチュワーデスのような印象を持たれる方が多いようですね。しかし、これは関空特急『はるか』専属の制服ではありません。私自身、はるか以外に、北陸本線の特急や湖西線の普通電車にこの姿で乗務することもあるのです。車掌であるからには、業務は男性車掌と基本的に何ら変わりはありません。運行の安全確認からドアの開閉、車内改札など…多数のお客さまの生命をお預かりし、巨大な列車を合図一つで動かしているのですから、執務中、神経は張りつめています」
 昨年4月、平安女学院短大英文科を出て、JR西日本に入社した。旅行部門「Tis」に配属されたが、7月に研修センターへ、さらに車掌見習を経て10月から乗移をスタート。
 「当然と言えば当然ですが、車掌の業務はすべてに分秒刻みの正確さを要求されます。例えば今日の出動時刻は午前11時41分。それまでに出社して着替えを済ませ、乗務点呼。一日の勤務予定を大きな声で担当助役に報告、連絡事項を受けます。「はるか」への乗車勤務は通常2往復。列車の後部標識、無線のチャンネル合わせ、車内空調の調節など、さまざまな確認作業を迅速にこなして乗車します。今も緊張するのは、発着時のドアの開閉。列車がホームを出ると、自分の細腕で巨大なものを動かしているようで、また別の緊張感に包まれます」
 車掌である限り、安全確認はもちろん、乗客に対する応対も重要な要素にたる。荒木さんの車掌歴は1年足らず。大きなハプニングこそないが、それでも毎日、とっさに機転を効かさなければならないことが少なくない。
 「途中駅で普通列車や逆方向の列車と間違って乗られるお客さまがいます。急病人が出れば、次ぎの駅に連格。一番やきもきするのは『飛行機の時間に間に合わない』と訴えてこられるお客さま。ただちに航空会社の連格先を調べ、車内電話で連格して頂きます。車内改札は京都と新大阪、天王寺の3駅を出た時点でしますが、途中駅に着く前に当然、列車の最後部に戻っていなければなりません。そのタイミングは、腕時計を見るのではなく、車窓からの景色を覚えておいて判断します。車掌席にゆっくり座れる時間は、まずありません。脚がむくんで脚線美が崩れないか気にしている?毎日です」(京都新聞 夕刊)
6日■値上げを申請 市バスと地下鉄運賃
 京都市交通局は5日、市バスと地下鉄の運賃改定について、運輸大臣に認可申請した。改定内容は先月の市議会で議決された通りで、市バスは均一区間が200円から220円に、地下鉄は初乗りが180円から200円になる。地下鉄に昼間割引回数券を設けるなど新たな負担緩和策もある。同市交通局は認可された後、9月から実施したいとしている。(朝日新聞)
■カラス撃退 偽カラスで JR東日本 置き石対策
 カラス撃退に黒ビニール製の偽カラス−。線路の敷石をくわえたカラスがレールの上に置き石をする列車防害対策に、JR東日本は東海道線大船−戸塚間の線路わきに、カラスに見立てた黒いビニール袋を取り付けた。
 沿線の美観を損ねはするが、JR東日本は「24時間監視することは不可能だし、これ以外に打つ手がない」と偽カラスの頑張りに期待している。
 カラスによる置き石が判明した6月下旬、大船と戸塚両保線区の係員が緊急ミーティング。あれこれ知恵を絞ったが、有効な解決策が見つからず、近所の農家の「黒いビニール袋を別のカラスと勘違いして近づいてこない」というアドバイスを採用した。
 大船−戸塚間のカラス出没地点を中心に180bの線路わきに、30枚を1日に設置した。
 神奈川県内で起きた置き石による列車防害21件のうち、3件は確実にカラスのいたずら。偽カラスの効果のほどは不明だが、設置後はこの区間での置き石は起きていないという。
 JR東日本は「人命にかかわるので強制駆除も考えたが、動物愛護団体などから『かわいそう』との声が上がっても困るので、しばらく偽カラスの効果を見てみたい」と話している。(京都新聞 夕刊)
■踏切に乗用車進入 阪急電車と衝突 豊中・男性重傷
 5日午後10時20分ごろ、豊中市曽根東町一丁目の阪急宝塚線の曽根踏切で、近くの自営業山本正雄さん(51)の乗用車が遮断機を突き破って進入、差しかかった下り普通電車(8両編成)の6両目側面に衝突した。
 車は大破、山本さんは頭部に重傷を負った。電車の乗客約600人にけがはなかった。
 豊中署の調べでは踏切は曽根駅から20bほどで電車は同駅を出発した直後だった。同署は車が踏切に入った原因など調べている。(京都新聞 夕刊)
■乗り心地”良い”PRで勇み足 JR西日本の新特急
 JR西日本が今月末に紀勢線に導入する新型特急「スーパーくろしおオーシャンアロー」について、同社発行の旅行パンフレットで「快適な乗り心地」をPRしている。しかし、最大のセールスポイントの自動制御振り子で乗り心地が大幅に向上するのは来春からの予定で、夏休み旅行客に誤解を与えそうだ。
 新型特急は、線路の形状を事前にプログラムし、コンピューター制御で車体を傾けて高速でカーブを通過できる同社自慢のハイテク車両。
 紀勢線はカーブが多く、これまでの車両では気分が悪くなる乗客が相次いでいただけに、大幅な乗り心地の向上が期待されている。
 新型特急は7月31日に導入されるが、肝心のコンピューター制御の運用にはポイント改良などの整備が必要で、工事完了は来春の予定。それまでは現在のくろしお同様、乗り心地に格段の差はないという。
 南紀方面向けの旅行パンフレットでは「静かで揺れない」と快適な乗り心地をうたっており、夏休みシーズンと重なりすでに予約が殺到する人気ぶり。(京都新聞 夕刊)
7日■JRが植林 京の小倉山「幼木育て」市民ら草刈り 山頂付近すっきり
 JR山陰線のトンネル工事の残土を放置後、JR西日本が植林で修復した京都市右京区嵯峨の小倉山山頂付近で6日、市民団体「小倉山をみつめる会」(長尾憲彰、松本章男両代表)が、植えた木の生育を防げる雑草を刈り取った。
 小倉山の残土間題は、JR西日本が旧国鉄時代の1982年、山陰線トンネル工事の残土約20万立方bを、「工事後に速やかに搬出、原状回復する」という京都市の許可条件に反し、小倉山に放置した。JRはその後、「植林で修復する」と市に提案。93年、市の許可を得て、アカマツなど約1万9000本を植えた。
 植林後、JRが山を管理し、生育環境を維持してきたが、昨年末、市に管理主体が移って以降、草刈りが行われず幼木は雑草に覆われてしまった。
 月2回、山を訪れる同会が「このままでは木が育たない」と現状を見かねて、市に草刈りを申し出た。
 草刈りには、中学生から80代のお年寄りまで25人が参加した。ふもとから徒歩で山頂へたどり着いた後、参加者はかまを手に作業をスタート。2時間がかりで、約300平方bの雑草を刈り取った。
 すっきりと「散髪された」植林地を見ながら松本代表は「京都は豊かな里山に囲まれている。この里山の自然や歴史を後世に伝えていきたい」と、小倉山への思いを新たにしていた。
 同会の要請などを受け、京都市は、8月下旬にも草刈りを始めることにしているという。(京都新聞)
■乗客「やまびこ」止める 非常装置引き車外に逃走
 6日午後8時19分ごろ、埼玉県与野市の東北新幹線大宮−上野間を走行中の盛岡発東京行き東北やまびこ8号の非常用ドアコックが引かれ、同列車は緊急停止した。車掌などによると、コックを操作したのは男性乗客一人で、列車停止後、ドアを開け、線路に飛び出し行方が分からなくなったという。
 列車は同8時51分、運転を再開したが、このトラブルで東北、上越新幹線は26本が最大約50分遅れ約1万5000人の足が乱れた。JRは悪質ないたずらとみて埼玉県警に通報、調べているが、新幹線の軌道は安全のためフェンスで囲われており、簡単には軌道の外に出られないため、現場付近で徐行運転した。(京都新聞)
■窓 がっかりした運転手のば声 東山区・川端とよ(無職・77)
 6月25日火曜日の9時半ごろ、祇園方面から南進して来たバスの中で、清水寺へ行く修学旅行生の一団が、清水道か五条板か、降車するバス停に迷っているので「ここで降りれば」と清水道を教えた。慌てて降りる彼らに運転手の荒々しいば声が憎々しげにくり返しとんだ。「ぐずぐずしてんと早う降りんかい」生徒たちの姿が哀れだった。
 いままで市バス運転手の意地悪や乱暴な言葉を話としては知っていた。だが、実際にこんなことを見たのは初めて。地方から来た生徒たちにとって、分かりにくいことで戸惑ったとしてもせいぜい10秒余りのもたつきに、あんなに怒鳴る必要があるのか。楽しく夢いっぱいの旅行をどれだけマイナスイメージにしたことだろう。42年教職にいた私には生徒たちがいじらしくも哀れで胸が痛んだ。京都の印象を悪くしたであろうことも残念でならない。
 「清水寺へ行かれる学生さんたちは、ここで降りてください」こんな案内をしていた運転手さんも過去にはあった。人による、といえばそれまでだが、乱暴な人が一人でもいる限り、京都市バスのイメージは暗い。(京都新聞)
8日■車3台奪っては衝突 新幹線止めた男? 埼玉
 6日夜、浦和市内を走行中の東北新幹線やまびこ8号の非常用ドアコックが引かれ、緊急停止した車内から男が線路に飛び降りて逃走したが、埼玉県警川口署は同日夜、現場近くで乗用車を奪おうとしたとして強盗未遂の疑いで仙台市若林区若林、畠山研二容疑者写じを逮捕した。同容疑者は新幹線を止めたことをほのめかし、着衣や人相が似ていることから7日、同署で追及している。
 調べによると、同容疑者は6日午後8時半ごろ、新幹線が止まった現場から約1`離れた浦和市西掘二丁目の駐車揚で、会社員の女佐(33)に刃物を見せて乗用車を強奪した。数分後にこの車で同市西掘八丁目の交差点でワゴン車と衝突事故を起こし、これを見て停止、車から降りた女子大学生(22)から乗用車を盗んで逃走した。
 さらに約2分後、数`離れた同市曲本五丁目の交差点内で乗用車に衝突。乗っていた同市内の美容師2人に骨折などのけがを負わせ、通り掛かった男性(21)の車を奪った。この後、畠山容疑者は同日午後9時すぎ、川口市芝二丁目の市道で、浦和市内の主婦(25)の乗用車を奪おうとしたところを」駆け付けた近所の人に取り押さえられた。
 同容疑者は川口署の調べに対し「新幹線を止めた」などと供述、新幹線が緊急停車した直後、飛び降りた男が同容疑者に似ていることから、同署で関連を追及している。(京都新聞)
■線路上の男性と接触 遅れで8000人に影響 JR大阪環状線
 8日午前6時50分ごろ、大阪市港区南市岡一丁目、JR大阪環状線内回り線で、普通電車(8両)が線路わきを歩いていた男性と接触した。大阪府警港署によると、同市大正区の無職男性(72)で、病院へ運ばれたが、右腕を骨折する大けがをした。運転士が男性を見つけ、ブレーキをかけたが間に合わなかったという。この事故で列車計11本が2−10分遅れ、約8000人に影響があった。(朝日新聞 夕刊)
■京都バス運賃値上げを申請
 京都バス(京都市右京区)は8日午前、近畿運輸局京都陸運支局に運賃値上げ申請をした。現行150円の最低運賃を160円に引き上げるほか、特定路線で現行190円の1区運賃を200円にするなど、4−5%の上げ幅。認可されれは10月にも実施の見通し。同社の値上げは1993年10月1日以来。
 一方、京都市営バスは均一区間の運賃を200円から220円に引き上げる申請を済ませており、9月にも実施される見通し。その際、市営バスと並行して走る京都バスの路線については、今回の値上げとは別に市営バスと同水準まで引き上げられる。(朝日新聞 夕刊)
9日■JR東海「新幹線新駅ない」それでも誘致へ 駅舎位置を内定 滋賀県栗東町
 新幹線新駅の誘致を進めている栗東町は、このほどJR東海に要望する新駅の駅舎位置を内定した。来月1日に開かれる東海道新幹線(仮称)栗東駅設置促進協議会(会長=猪飼峯隆栗東町長)で正式決定する。
 要望する駅舎位置は、同町下鈎の積水ハウス工場付近。JR線との接続に便利な同所が選ばれた。町は今後、新駅の「受け皿づくり」を進める。南部宏幸・県鉄道整備課長は「駅舎位置を決めることで、湖南3市11町全体で受け入れ準備を進め、誘致に一層力を入れたい」と話している。
 栗東への新駅の誘致運動は1977年から始まり、88年に県が近江八幡市との誘致合戦を栗東優先とすることで一本化。県や大津・草津・守山など関係3市11町の首長や県選出国会議員らで構成する同協議会で運動を進めている。
 JR東海関西支社広報部は「現状では(栗東町の新駅は)全く考えていない。リニア実験を続けている中央新幹線が開業すれば可能性もあるが」として、白紙段階であることを強調。新駅設置に厳しい姿勢を示している。(京都新聞)
■駅前再開発やバス路線 懸案に質問相次ぐ 山科区自治連協の総会
 山科区自治連合会連格協議会の本年度総会「明日の山科を考える」が8日、区内のホテルで開かれた。地下鉄東西線開通に伴う山科駅前の再開発や市バス路線見直しなど、同区の抱える懸案に質問が相次いだ。
 総会には、13学区の自治連合会から会長、副会長など73人と、田畑外志雄区長ら行政関係者35人、地元の府議、市議が出席した。
 10学区から駅前再開発、市バス路線、地域体育館、道路など10項目の質問が出された。
 駅前再開発事業については、堀岡博・市都市住環境局参事が「他の棟も含め、平成10年10月の一斉オープンは予定通りに実現できそう」と強調した。
 地下鉄東西線開通後の市バス醍醐営業所の廃止問題については、住民側から「民間へ移管されても、現在市バスの走っている路線は維持できるのか」と質問が出され、小森浩・市交通局高速鉄道本部長が「地下鉄駅までの路線や、京都市中心部へ通じる三条通や五条通の路線を残すかどうか、いま協議中だ」と説明した。
 このほか地域体育館や山科総合地域福祉会館の建設問題なども協議された。(京都新聞)
■話題呼ぶ走るギャラリー 叡山電鉄に子らの絵画 環境愛護の願い込める
 左京区の叡山電鉄出町柳−鞍馬間でこのほど、沿線の鞍馬小児童の風景画作品を車内に掲げたギャラリー電車が運行を始めた。わざわざ電車に乗って自分の絵を確かめる児童もおり、走るギャラリーが地域の話題を呼んでいる。
 電車は、昨年4月から運行している2両編成の「環境列車エコモーション」号。車体は、沿線の自然とマッチするよう水色の地にシダや草などを描き、出町柳−鞍馬間を1日5、6往復して観光客らに環境の大切さを訴えている。車内にはつり広告を下げず、これまでも野鳥の写真や環境に関するポスターなどを張り出してきた。
 ギャラリー電車は、沿線住民の環境を愛する姿を観光客らにも伝えようと企画。鞍馬小に作品を依頼し、同小の児童45人が春の写生会で描いた沿線の風景画を車内に掲げた。
 天井からは、子どもたちがクレヨンや水彩で描いた鞍馬寺、木造の鞍馬駅、鞍馬街道沿いの町家などの力作がずらりとつり下げられ、車内は風情たっぷり。
 同電鉄では、帰宅後わざわざ電車に乗る児童や観光客からの問い合わせもあると説明、「今後も沿線の自然の変化に合わせたギャラリー電車を走らせたい」と反響を喜んでいる。児童の絵は8月31日まで展示される。(京都新聞)
■気分は夏休み切符求め行列
 お盆の帰省シーズンが1ヵ月後に迫った9日、全国のJR駅の「みどりの窓口」では、期間中を故郷や避暑地で過ごそうとする人たちが新幹線や特急の切符を求めて列を作った。この日、発売されたのは、帰省ラッシュが始まると予想される8月9日分。JR大阪駅でも、午前10時の発売開始前から53人がカウンターの前に並んだ。
 JR西日本は、お盆期間中(8月9−18日)に去年より8万人多い332万人の利用を予想、山陽新幹線で202本、在来線の特急・急行で777本の臨時列車を運転する。ピークは帰省が8月10日、Uターンが同18日とみている。(朝日新聞 夕刊)
10日■三セク鉄道95年度決算 乗客伸びず赤字続く 黒字は37社中5社
 地方自治体などが出資している第三セクター鉄道37社のうち、95年度決算で32社が赤字で、黒字になったのは、わずか5社にすぎないことが9日、運輸省のまとめで分かった。
 景気低迷で運賃値上げを手控えたことなどが主な原因とみられるが、輸送人員そのものも伸び悩んでおり、依然として厳しい経営環境に置かれていることが浮き彫りになった。
 95年度の経常損益をみると、黒字になったのは弘南鉄道(青森)、愛知環状鉄道(愛知)、松浦鉄道(長崎・佐賀)など5線だけで、他の32社は軒並み赤字。37社全体では約25億8900万円の赤字になった。
 輸送人員も、37社合わせ年間約5458万人で、ここ5年間、横ばい状態が続いている。
 路線別で、赤字額が大きいのは、北海道ちほく高原鉄道(北海道)で約4億7800万円。北近畿タンゴ鉄道(KTR)約4億1100万円、のと鉄道(石川)約2億5800万円、下北交通(青森)約2億1400万円などの順。
 この中で、KTRの赤字が高水準にあるのは、線外旅客が60%を占め、三セク鉄道では唯一、特急列車を運行しているため。
 信楽高原鉄道(北川啓一社長)が先月の株主総会で発表した営業成績によると、昨年度決算は2600万円の赤字。赤字は、91年度以来5年連続。また累積赤字は、11億2700万円で、前年度からさらに2600万円膨らんでいる。(京都新聞)
■関空特急「ラピート」「はるか」 騒音 なんと新幹線以上 大阪府調査
 関西空港の開港に伴い、沿線住民から苦情が相次いでいる南海電鉄、JR西日本両社の空港線特急の騒音が、91−72デシベルの高い値に達していることが9日、大阪府のまとめた騒音・振動調査結果で明らかになった。測定地点の多くで、新幹線の基準を大きく上回っており、府は同日、文書で両社に対し早急な対策を申し入れた。
 調査は5月末の5日間に、南海本線12地点、JR阪和線8地点で行った。
 特急の騒音測定結果では、「ラピート」が9地点でピーク値平均85デシベル以上、「はるか」も6地点で同84デシベル以上に達した。最大は、「ラピートβ」が線路と住居の距離の近い泉大津市松之浜町一丁目で90デシベル、「はるか」が貝塚市半田で91デシベルを記録した。
 全列車の騒音レベルのピーク値平均値(全地点)は南海83デシベル、JR86デシベルだった。
 振動は「ラピート」が63−49デシベル、「はるか」が61−47デシベル。全列車の平均値(全地点)は、南海55デシベル、JR57デシベルだった。
 環境庁が新幹線について定めた騒音の環境基準は住居地域で70デシベル以下。振動については「70デシベル以上で対策が必要」とされている。(京都新聞)
■窓 駅のごみ拾い 乗客の手で 宇治市・木俣 肇(医師・43)
 京阪電車で通勤しているが、電車の駅は人生劇揚で、さまざまな人間のありさまを見せてくれる。先日の夕方、ある駅に降り、改札口に歩いていくと、向かい側のプラットホームでドサッ、ドサッと大きな音がする。見ると20代前半の若者が、ごみがいっばい詰まったスーパ」の袋を2個、ホームに投げ捨てていた。さらに、その袋をけ飛ばして、ごみがこぼれている。見ていて暗たんたる気持ちになった。
 うつむいて歩いていくと、こちら側のホームでは、60代と思える老婦人がごみを拾っている。その人は、散らかっている紙くずやごみを自分の袋にいれて、まとめてごみ箱にいれていた。見ていて、とてもすがすがしかった。
 翌日、自分のごみを捨てる時、そばにあったごみも一緒に捨ててみた。自己満足であったが、気持ちが良かった。
 駅を使うのは、われわれ乗客であるので、ごみの有る無しは、結局、自分たちにはね返ってくる。それを自分で汚す人がいるのは残念である。週1回、プラットホームで乗客がごみを拾うというキャンペーンをしたらどうであろうか。(京都新聞)
■京都市バス 路線再編へ要望調査 はがき配布 地下鉄網拡大に備え
 京都市交通局は9日、来年7月の地下鉄烏丸線北北進と同11月の東西線開業後の市バス路線再編について、市民の要望を探るため、主要ターミナルでアンケートはがきを配った。
 市は地下鉄網の充実に合わせて市バスの系統やダイヤを大幅に見直し、営業所の統廃合も進める方針を打ち出している。
 今回の調査は、この方針の基礎資料にするため行った。路線再編に際して利用者に優先すべき要望項目を選択してもらう手法で、▽地下鉄との接続で所要時間を短縮▽市内中心部と直結▽系統数を減らしても回数増▽時刻表通りの走行▽循環系統の多発▽乗換運賃の引き下げ−など10項目から、重視する順に3つまで番号をつけるよう求めている。
 市交通局は6月上旬に、地下鉄が新たに走る地域を中心に開業後のバス利用についての聴き取り調査をしている。この調査も合わせ、8月に結果を集約。早ければ年末にも路線再編の原案をまとめ、ダイヤ編成を進めたい、としている。(京都新聞)
■南海・JRの「関空特急」 新幹線上回る騒音 平均80デシベル超す 大阪府など調べ
 関西空港の開港に合わせて走り出した南海電鉄とJR西日本の「関空特急」による騒音・振動被害の実態を調査していた大阪府と沿線自治体は9日、騒音は新幹線の環境基準70デシベル(住居地)を大幅に上回り、いずれも80デシベルを超えている、と測定結果を発表した。府はこの結果をもとに同日、南海とJR西日本に「住宅地と隣接している場所については、即効性のある対策が必要」と申し入れた。今後、防音壁の設置などについて両社と話し合いを進める一方、運輸省にも協力を求める。
 関西空港の開港後、南海本線に特急「ラピート」、JR阪和線に特急「はるか」が導入され、両線の特急本数は一気に3倍も増えた。この結果、沿線住民からの苦情も増加し、府などが5月下旬、両線の計20ヵ所で初めての騒音・振動調査を実漉した。
 測定結果によると、住宅地を走り抜ける南海本線では、全電車の平均騒音値が83デシベル。地点別の平均値が最も高いのは泉大津市松之浜町一丁目(住宅地)で、86デシベルだった。JR阪和線では平均が86デシベルで、貝塚市半田(商工業地)が90デシベルと最も平均値が高かった。特に特急の騒音がひどく、ラピートが最高90デシベル、はるかは同91デシベルを記録した。
 一方、振動面では、すべての測定地点で新幹線の振動対策指針値の70デシベルを下回り、平均で南海本線55デシベル、JR阪和線57デシベルだった。しかし、府は「高架構造になっている新幹線とは違って、民家に近い在来線の場合は、相当に高い数値だ」と分析している。
・新たな対策を検討 JR西日本広報室の話 測定結果の内容については、今後検討したい。騒音対策については、ロングレール化やまくら木の重量化など従来の対策に加え、軌道の状態によっては、レールの表面を平らにするなどの新たな対策を講じることも考えている。
・南海電鉄広報部の話 レールや車輪の表面を削って凸凹をなくすといった対策を、今後も継続的に実施する必要があると考えている。新たな対策や実施方法などについて、今回の調査結果を踏まえ、関係機関と協議を進めていきたい。(朝日新聞)
■運輸省 整備新幹線の未着工区間 収支見通し試算着手
 運輸省は9日、財源難などで着工のめどが立っていない整備新幹線の未着工区間について、各区間ごとに収支見通しの試算を始めた。整備新幹線の収支見通しは89年にも試算され、当時の政府・与党整備新幹線検討委員会に示されたが、その結果が着工順位につながった経緯があり、今回の試算結果は関係地の関心を集めそうだ。
 試算は与党整備新幹線検討委員会(若林正俊座長)の求めに応じて行われる。対象は北海道と九州・長崎ルートの全線と一部着工済みの東北、北陸、九州・鹿児島ルートの各未着工区間。
 検討委は、この収支見通しや、今年1月から行ってきた地元自治体、経済界、JR各社などの意見聴取などを参考に、7月中にも建設費負担や着工順位、ルートの決定などについて一定の方向性を示す基本スキーム(枠組み)をまとめる方針。(京都新聞)
■第三セク鉄道 黒字5社だけ 37社、95年度決算
 運輸省は9日、旧国鉄から分離した路線を経営する第三セクター鉄道会社37社の1995年度の決算まとめを発表した。過疎地を沿線に持つ鉄道がほとんどで、旅客数が低迷し、経常損益で32社が赤字を出し、黒字は5社にとどまった。全社合計の赤字額は前年度とはぼ同じ25億8900万円だった。
 赤字額が大きかったのは、北海道ちほく高原鉄道の4億7800万円、続いて京都と兵庫県を結ぶ北近畿タンゴ鉄道の4億1100万円。黒字は青森の弘南鉄道、愛知環状鉄道、福岡と佐賀を結ぶ甘木鉄道、福岡の平成筑豊鉄道、長崎と佐賀を結ぶ松浦鉄道の5社だった。(朝日新聞)
11日■JR運休で20万人影響 台風5号接近 首都圏
 台風5号の接近に伴う大雨の影響で、首都圏のJR各線は10日、千葉県内を中心に運休や徐行運転が相次ぎ、ダイヤの乱れが終日続いた。始発から計706本が運休し、約20万3500人に影響が出た。
 JR東日本によると、雨の影響を最も受けたのは、始発から運転を見合わせた内房、外房、久留里の3線で、午後も引き続き全面運休となった。
 鹿島線は午後8時すぎに沿線の風速計が規制値の風速25b以上を観測したため、延方−鹿島神宮間でこの日の運転を打ち切った。(京都新聞)
■ハイテク特急を公開 紀勢線に31日登場
 JR西日本は10日、今月31日から紀勢線にデビューする新型特急「スーパーくろしお・オーシャンアロー」を報道関係者に初公開した。
 コンピューター制御で、事前に記憶させた線路の形に応じて車体を傾け、高速でカーブを通過できる。線路改良が整う来年3月まで本領を発揮できないが、従来の車両より乗り心地は良いという。
 公開された6両編成の車体は緑と白の2色に金色のラインが入り、リゾートムード満点。
 31日から京都(一部天王寺)−新宮間を1日3往復走る。(京都新聞)
■アヒル顔 日本最速目指す JR東海今夜にも 425`以上に挑戦
 JR東海が次世代新幹線として開発し、東海道新幹線の米原−京都間でテスト走行を続けている試験車両「300X」(6両編成)が、11日深夜にも、列車の国内最高速度となる時速425`以上に挑戦する。世界ではフランスの高速列車「TGV」が出した時速515.3`に次ぎ、第2位になる。これまでの国内第1位は、JR東日本の試験車両「STAR21」だったが、新幹線の本家ともいえるJR東海が5年ぶりの王座奪回を目指す。
 300Xは、現在の「のぞみ」に使われている300系車両の次世代車両を開発するための試験車両として、去年1月から静岡−浜松間でテスト走行を始めた。同5月には米原−京都間を走るようになり、時速350`以上で車体の振動や揺れ、沿線の騒音などを測定している。
 空気抵抗を小さくするため、形を変えた2種類の先頭車両を前後に連結している。風切り音を小さくするげた型のパンタグラフカバーなども備え、300系車両や、JR西日本と共同で開発を進めている新型新幹線車両「N300」に技術を応用する計画。
 新幹線の速さ競争では、1991年9月にJR東日本の山形新幹線「つばさ」の車両が時速345`を出して、JR東海の「のぞみ」を抜いた。その後、92年8月にJR西日本の試験車両「WIN350」が時速350.4`を達成。93年12月にSTAR21が425.1`を記録した。
・イルカ顔 女性にやさしく 紀勢線に31日登場 専用トイレ、禁煙席
 大阪、京都と南紀地方を結ぶJR西日本の新型特急「スーパーくろしお・オーシャンアロー」が完成し、10日、報道関係者に公開された。車体の色は、海と砂浜をイメージした明るい緑と白のツートン。先頭車両の形状はイルカの顔を模した。女性専用トイレを設置し、グリーン車は全席禁煙にするなど「女性にやさしい特急にした」(同社車両部)という。31日にデビューし、京都(一部、天王寺)−新宮間を1日3往復する。
 紀勢線はカーブが多いため、従来の特急では車両が左右に揺さぶられ、列車酔いを誘っていた。このため「オーシャンアロー」は、カーブを走行するときにコンピューター制御で車体を傾かせて揺れを感じさせないようにする新しい技術を採り入れており、来年から作動させる。
 また、JR西日本としては初めて、女性専用のトイレを1編成に2−3ヵ所設けた。幼児を乗せておくチャイルドシートを備えており、子供連れでも安心して利用できるという。(朝日新聞)
■カラスなぜ置くの 光るレールが大好き? 石の当たる音、楽しむ? 専門家の見方
 カラスは、ずば抜けて利口な鳥である。「鳥界の人間」ともいわれている。それにしても、「横浜東海道線、カラス置き石事件」には専門家も驚いた。カラスによる置き石事件は、北海道でも例がある。しかし、手口がまったく違う。横浜ガラスは、なぜあのような犯行に走ったのか。専門家の意見を参考に、動機を探った。
 線路への置き石といえば、子どものいたずらと相場は決まっている。本当にカラスの犯行だったのか。まず神奈川県警による断定までの経緯をたどった。
 矢沢正人・県警捜査一課長代理によると、子どもの場合、犯行時間は休日か登下校時に集中する。ところが、横浜市栄区で起きた事件は、1回目が6月8日午前5時40分、次いで19日午後6時前、24日午後2時前と、まちまち。
 そこへ、「カラスが石をくわえて、線路の上にのせているところを撮った」という人が現れた。張り込みの捜査員も目撃、ビデオ撮影にも成功し、「カラスの犯行と断定した」と矢沢課長代理は説明する。
 「カラスはどれだけ賢いか」の著者で都市鳥研究会代表の唐沢孝一さんによれは、1976年6月、北海道の国鉄標津線で起きた事件も、地元警察署がカラスの犯行と断定している。
 このときは、300羽近い群れが、まくら木の下のバラストをくわえては放り投げているうちに、線路の上にのった石があったというもので、いわば過失犯。
 横浜ガラスは、くわえた石をきちんと線路の上に置いている。
 問題は、動機である。
 最近のカラスは、さまざまな遊びが目撃されている。電線に逆さにぶら下がる、滑り台で滑る…置き石も遊びの一種と考えられる。
 「カラスは光り物が好き。輝く線路に関心を示したのが、この遊びの発端ではないか」と樋口広芳・東京大数授(野生動物学)は推測する。
 唐沢さんは「金沢市で、トタン屋根の上に石を落とし、その音を楽しんでいたカラスがいた」という例をあげ、「北海道の置き石事件も、石が線路に当たって出るカーンという音を楽しんでいたのではないか」と想像する。「これは音楽だ」とカラスは思っていたのではないだろうか。(朝日新聞 夕刊)
12日■19日に初の近畿縦断コンサート 京でJRのサークル協
 JRで働く人と家族の合唱団でつくる国鉄近畿うたごえサークル協議会による初の近畿縦断コンサート「鉄路わが生命(いのち)」の京都公演が、19日午後7時から京都市南区のアバンティホールで行われる。
 沖縄の歌や、ローカル線の運転士の仕事を浮き彫りにした演劇「なんでやねん」、国鉄時代に作られた「機関車のうた」、JRになって作られた「職場に帰る日を信じて」などの合唱がある。
 参加費は大人が1000円、中学・高校生、障害者は500円。問い合わせは国鉄京都うたう会075(801)2707へ。(京都新聞)
■整備新幹線の建設促進要望 西日本経済協議会
 中部以西の6経済連合会でつくる西日本経済協議会は、「北陸・九州新幹線の建設促進に関する緊急要望」をまとめ11日、関係閣僚や与党代表に陳情した。
 要望は「新幹線の建設は多極型分散型国土をつくるうえで重要かつ緊急を要する国家的課題」とし、基本枠組みの早期策定や公共事業費の増額、特定財源の確保などを求めている。(朝日新聞)
■426.6` JR東海300X 国内最高速を達成
 これまでの国内最高時速425`を超えるスピードに挑戦するためJR東海は11日深夜、同社が開発を進めている次世代新幹線の試験車両「300X」を使った走行試験を東海道新幹線京都−米原間で行い、午後11時58分、時速426.6`を記録した。
 時速425`は、JR東日本の試験車両「STAR21」が1993年12月、上越新幹線で記録した。
 JR東海は昨年秋、300Xで350`を達成していた。さらに今年4月からは350`を超える高速域での走行安定性など各種データ収集のため、走行試験を繰り返してきた。
 300Xは6両編成(全長約152b)。車体の凹凸を極力なくして空気抵抗を少なくし、アルミ合金素材などで軽量化を図っている。(京都新聞 夕刊)
■次世代の新幹線 時速426`マーク
 JR東海が次世代新幹線車両の技術開発のために製作し、東海道新幹線の米原−京都間でテスト走行を続けている試験車両「300X」(6両編成)が11日深夜、列車の国内最高速度となる時速426.6`を達成した。世界ではフランスの高速列車「TGV」の時速515.3`に次ぎ、第2位になる。(朝日新聞 夕刊)
■街を守れるか 点検・都市防災 6 すくに止まらぬ新幹線 地震早期検知へ本腰 ブレーキ性能が課題
 「阪神大震災を教訓に、海洋型の地震だけでなく、直下型地震にも対応できるユレダスを開発した」。JR各社から鉄道技術の開発を請け負う鉄道総合技術研究所の中村豊・ユレダス開発推進部長は言う。
 ユレダスは早期地震検知警報システムの英語名の略。太平洋や日本海の海底で起こる大地震は、小さな揺れがしばらく続いてから大きな揺れが来る。その時間差を利用して地震被害をできるだけ避けようと、1980年代初めから同研究所が開発に取り組んだ。92年には東海道新幹線で本格運用が始まった。
 検知機が地震の初期微動(P波)をとらえると、約3秒で地震の規模や発生場所を推定。被害が出そうな鉄道区間を予測して、必要な区間に停止信号を出す。一般に、P波が地中を伝わる速さは秒速8`と、主要動(S波)の秒速4`より速いので、本格的な揺れが来る前に車両を止めることも可能になる。
 92年に始まった米・カリフォルニア州の地震防災情報システム「CVBE(キュープ)」もユレダスをヒントにしたという。
 しかし、線路近くでの直下型地震では、P波とS波の到着に時間差はほとんどない。その対策にJR各社は、沿線に約20`間隔で地震計を置き、揺れの勢いを表す加速度値で40ガル、震度では4程度以上になると、車両を止めるようにしてきた。
 震災後、鉄道総合技術研究所は、被害予測の範囲を限定することで処理時間を1秒に縮めた沿線用ユレダスを開発。JR東日本は、沿線にある37台の地震計をこのユレダスの検知機に交換する予定だ。
 いま、各社とも、早期検知体制の整備に本腰を入れている。JR西日本は今春、約8億円かけて鳥取、高知、福岡県など5ヵ所に検知機を新設、JR東海の検知機も利用させてもらい、山陽新幹線をぐるりと囲む観測網を敷いた。今秋から運用する。
 JR東日本も東北、上越新幹線を囲むように、太平洋岸側に8台、日本海側に5台のP 波検知機を置く方針だ。「本格的なユレダスではないが、P波をとらえて車両を止める原理は同じ」と同社。
 ただし、地震の発生を早くとらえても、高速で走る車両は停止に時間がかかり過ぎるという問題が残る。新幹線のブレーキ性能を定めた運輸省の基準によると、最高時速270`の「のぞみ」では停止までに最大2分22秒かかる計算だ。5.3`走ってようやく止まる。
 亀田弘行・京都大防災研究所教授(ライフライン地震工学)は「乗客の安全のため、ある程度緩やかに減速するのは理解できるが、非常時には、より早く止められるようにしておくべきだ」と指摘する。JR東日本は、これから開通する秋田、北陸新幹線のブレーキ性能を向上させる研究を進めている。
 土木学会は6月、鉄道の安全確保を目指して鉄道力学小委員会(委員長、阿部英彦・足利工大教授)をつくった。地震時に車両が脱線しにくいレールづくりなどについて検討する。(朝日新聞 夕刊)
13日■凡語
 新幹線の京都−米原間で11日深夜、日本新記録が生まれた。JR東海の試験車両「300X」が近江八幡市付近で時速426.6`を出し、JR東日本の試験車両「STAR21」の記藤(425`)を2年半ぶりに更新した▼秒速に直すと28.5b。風よりも速い。音速の3分の1だからジェット機の速度には及ばないが、もし翼があるなら楽に浮上するほどのスピードである。鉄道では世界第2位の記録だから、立派なものだ▼JR西日本は、最高時速300`での営業運転をめざして新型車両「500系」を開発し、先月から新大阪−博多間の全線で走行テストにはいった。年末に臨時列車でデビューする予定で、営業運転速度としては世界新となるはずだ▼3社はそれぞれに次世代の新幹線開発にしのぎを削っている。速度を2倍にするには5倍も10倍も強力なモーターが必要だ。騒音や振動は50倍、60倍に増える恐れがある。車体の空気抵折を減らすために鳥の形に学ぶなど技術陣の苦心が続く▼これまでは、各社が独自の発想と設計で開発競争を進めてきた。そのためムダも多く、乗り入れにぎくしやくする場面もあったが、ようやく西日本と東海が新型車両の共同開発に踏み切る。「300X」と「500系」の技術が合体すれば…と、夢が広がる▼協力ついでに営業面でも、例えば、山陽新幹線の京都発列車が朝7時過ぎまで1本もなく京都着は夜10時過ぎで終わる不便を何とかできないものか。狭い日本、スピードで1分を競うだけがサービスではない。(京都新聞)
■自慢の曲線美にブルネル奨励賞 二条駅新駅舎
 今年3月から使用されているJR山陰線二条駅(京都市中京区)の新駅舎が、欧州の鉄道建築家やデザイナーでつくる「ワットフォード会議」(事務局パリ)の鉄道業界の優れたデザインに贈られる1996年度ブルネル賞の奨励賞に選ばれることが12日、決まった。
 同駅駅舎は、JR西日本が山陰線の高架切り替え工事に伴い新築、曲線美を生かしたドーム状の木造の屋根が印象的で、付近の景観にも配慮した設計になっている。
 表彰式は9月11日、デンマークの首都コペンハーゲンで行われる。(京都新聞)
■JR東舞鶴駅の高架が完成(PRのページ)
・JR舞鶴線きょう”発車”
 人口9万4800人の舞鶴市は、京都府北部最大の都市である。「平和産業港湾都市」として、港湾は整備され、北海道との大型フェリー就航、ロシア、韓国、台湾との定期コンテナ航路開設など、近畿北部の港湾流通の拠点となっている。舞鶴が全国的に有名になったのは、戦後昭和20年から33年まで引揚港として、海外から66万人余りを迎え入れたことによる。長い帰路を経た引揚者は現在のJR東舞鶴駅から、再出発の道を求め全国へ旅立った。そのJR東舞鶴駅が、4年前から進められていた駅付近の高架工事とともに新駅となり、本日完成した。始発から高架線に切替えられ、新駅での営業が開始された。変わるJR東舞鶴駅周辺を紹介しよう。
・延長2.3km、高架下通行 南北の市街地結ぶ
 京都府が事業主体になりJR西日本が施工する方式で、平成4年6月から進められてきたJR東舞鶴駅一帯の鉄道高架工事が、このほど完成した。
 7月13日(土)本日の始発から、新しい路線で運転が開始された。
 高架になったのは、東舞鶴駅とその西側の舞鶴線、東側の小浜線合わせて2.3km区間で、高架橋と盛土方式で線路が高くなった。沿線には一部民家が隣接しているため、作業場所が狭く、奥から順次完成し手前に延長していく片押し工法が採られた。
 高架の完成に伴い、4ヵ所の踏切が廃止され、最終的には新設を含む14の道路が鉄道の下をくぐり、市街地南北が結ばれる。
 また東舞鶴駅舎も、平成7年11月から工事が行われ、これまでの位置から30m南の高架橋の下に新設された。
 駅舎は鉄骨一部コンクリート造り、地上2階建てで乗降場を除く延床面積は、885u。乗降場は最大幅約6.5m 長さ176m の島式ホームで8両編成に対応。長さ170m の屋根と72mの防風スクリーンが設置されている。
・駅舎の南北に入り口設置 高架下には商店計画
 駅舎の外壁はれんが調タイルで、入口の上にはヨットの帆をイメージした大きな三角錐のガラス製ひさしが取りつけられ、港町の玄関口らしい雰囲気を醸し出している。それに今までと違い、駅舎の南側にも入口が設けられ、南北から直接駅を利用できるようになり、今までより便利になった。
 乗客はエスカレーターかエレベーターでホームに上がれる。新駅には観光案内所も新設され、舞鶴観光協会の担当者が常駐し、市内観光や宿泊、飲食等の情報を提供する。
 駅舎に隣接した高架下には、商業施設や駐輪場も設けられる計画になっている。
・区画整理・観光にはずみ
 舞鶴市内東地区の市街地は、鉄道により南北に分断されていた。都市計画上のネックになっていたため、国と京都府、舞鶴市及びJR西日本が費用を出し合い約86億円をかけ建設してきた。
 高架完成にあたり、江守光起・舞鶴市長は「長年の念願だっただけに非常に喜ばしい。これで南北市街地が一体化され、東舞鶴駅周辺の区画整理事業の大きな弾みとなる」と喜びを述べる。
 また、山雄尭之・舞鶴観光協会長は「新駅舎に観光案内所が新設され、観光客に舞鶴の海、歴史、味覚をアピールする準備が整い、喜んでいる。今度はJR舞鶴線の電化高速化の早期実現を祈る」と期待する。
 また舞鶴市は東舞鶴駅の周辺で、駅前の北口広場4500uや南口広場2900uを含む土地区画整理事業を、平成2年11月から約156億円を投じて進めている。
 区画整理の範囲は、駅を中心とした東西約500m 南北約550mで、面積は約21万5000u。同種の事業としては府内屈指の規模だ。完成予定の平成16年には、高架とあいまって駅一帯の景観が一変する。
・交通機能の向上とまつの活性化念願 京都府知事 荒巻禎一
 このたび、地元の皆様をはじめ、関係各位の御理解、御協力により、JR東舞鶴駅付近の高架が開通いたしました。
 この事業は、JR舞鶴線の鉄道を高架にして市街地を一体化し、円滑な道路交通を確保することにより、新しい都市拠点の整備を図るもので、東舞鶴駅付近連続立体交差事業として、舞鶴市が実施されている東舞鶴駅周辺地区土地区画整理事業と併せて、京都府が平成4年6月から工事を進めてきたものであります。
 JR舞鶴線は、京都・大阪と環日本海地域を連絡する幹線鉄道として、また、府の北部地域の生活を支える鉄道として大きな役割を担っているところでありますが、この高架開通により、都市交通機能が飛躍的に向上し、まちの活性化が大きく進展することを念願いたします。
 また、新たな装いとなりました東舞鶴駅は、ヨットの帆をモチーフとした三角錐の「ひさし」を入口に設け、外壁をレンガ調のタイル張りとするなど街の玄関にふさわしいデザインとするとともに、エレベーターとエスカレーターを設置するなど、お年寄りや身体の不自由な方々にも安全で安心して快適に御利用いただけるようにしております。
 京都府といたしましては、府民の方々が真の豊かさを実感できるまちづくりの実現を目指すため、着実な社会基盤の整備、なかでも、府域を一体化する交通網の整備を、引き続き大きな課題として、たゆまない努力を続けてまいりたいと考えておりますので、今後とも皆様方の格別のお力添えをお願いいたします。(京都新聞)
■被災地のJR 障害者ら点検 26・27日、改善訴え
 障害者と介助者が、全国のJRの駅を回って障害者用設備の改善を訴えている「乗りたいねん電車! TRY'96」が今夏で10回目を迎える。阪神大震災の起きた昨年は多くのメンバーが被災したため中止された。今年は被災地から障害者の暮らしやすい街づくりを考えようと、26、27日の両日、大阪駅から神戸・三ノ宮駅まで道路を車いすで移動し駅に立ち寄り設備を点検。調査結果を踏まえ、JR西日本と兵庫県へ改善を要望する。
 TRYは1986年、関西の障害者や支援者約40人でスタートした。毎夏、数グループに分かれて全国を行脚し、JR各社や行政機関へ改善を求めている。
 JR西日本によると、JR大阪−三ノ宮間の12駅のうち、車いすの人が自由に使えるエレベーターが設置されているのは尼崎駅だけ。震災で全壊し、再建された六甲道駅はエレベーターの建設スペースが確保されているものの、まだ設置されていないという。
 また28日午後1時からは、電車を使ったオリエンテーリングを実施。一般の人にも車いすに乗って駅での乗り降りを体験してもらうことで活動への理解を深めてもらう。参加費1000円。問い合わせは、TRY'96実行委員会事務局(0798・34・4955)へ。(朝日新聞)
■JR舞鶴線 「電化、取り組む」 井手社長、今世紀内に
 懸案のJR舞鶴線(綾部−東舞鶴間、26.4`)電化問題で、JR西日本の井手正教社長は13日、「実施に向け取り組む」と述べ、電化の意向を初めて明らかにした。
 東舞鶴駅一帯の高架完成に伴う開通式(京都府主催)の席上、あいさつで述べた。このなかで「地元の支援を前提に」と発言。また荒巻禎一府知事も「電化高速化の実施の方向づけを行ったと会社側から聞いた」ど述べた。今後、同社内で工事内容や経費などを検討するが、井手社長は「工期は3年、21世紀に入らないうちに」と見通しを示した。
 今年3月、山陰線とKTR(北近畿タンゴ鉄道)宮福線電化のあおりで、舞鶴線は特急列車の乗り入れが1日2往復だけになった。電化を前提とする全国の都市間ネットワークからはみ出ることに危機感をもつ舞鶴市が、府とともに強く実現を要望。工事費の一部20億円を市予算に計上、市民を巻き込んだ利用促進運動も展開していた。(京都新聞 夕刊)
■特急など運休 KTR、普通列車故障
 13日午前7時50分ごろ、舞鶴市油江の北近畿タンゴ鉄道(KTR)宮津線の丹後神崎駅構内で、西舞鶴行き普通列車がエンジン故障で運行不能となった。
 このため、京都行きの特急「タンゴ・エクスプローラー2号」が西舞鶴−京都間を運休したのをはじめ、普通列車7本も部分運休や遅れが出た。ダイヤは午前11時ごろまで乱れ、約350人の足に影響があった。(京都新聞 夕刊)
■JR舞鶴線電化へ
 JR西日本の井手正敬社長は13日、舞鶴線(綾部駅−東舞鶴駅の26.4`)の電化計画について、「地元の支援を前提に全区間で電化の実施に取り組みたい」と述べた。この日、井手社長は京都府舞鶴市の東舞鶴駅の高架化完成記念式典に出席。荒巻禎一・京都府知事も「JR側から電化実施の方向付けができたとの報告を受けている」と述べた。(朝日新聞 夕刊)
14日■地下鉄サリンの被害者 染色体に異常 副生成物が原因? 日加共同研究発表
 昨年3月の地下鉄サリン事件の被害者の中に、染色体に変化を起こしている例があることが南正康日本医科大教授(衛生学)とカナダ防衛研究所との共同研究で分かり、13日、高松市で開かれた日本中毒学会で発表された。
 サリンの製造過程で生じる副生成物が原因である可能性が高く、南教授は「行政も参加して、被害者への健康影響を長期的に追跡調査する必要がある」と指摘している。
 南教授は地下鉄サリン事件の重症者9人の血液のリンパ球を検査。染色体が2つに分裂する時に形がねじれたりして変化する姉妹染色体交換(SCE)といわれる異常の起きる頻度が、9人中4人で正常値より高かった。通常、SCEは39人に1人の割合という。
 さらにカナダ防衛研究所から提供された副生成物ジイソプロピルメチルホスホン酸をリンパ球に混ぜる実験で、混入量が増えるほどSCEの起きる頻度が高くなることを突き止めた。
 南教授は「副生成物による被害の確認は初めてだが、症例数が少ないし、染色体の変化が直ちに次世代へ影響が出るとは言えない」として、前川和彦東大医学部教授(救急医学)らとともに、地下鉄サリン事件の追跡調査研究班を発足させた。
・長期、持続的調査を
 阿波章夫・放射線影響研究所顧問(遺伝学)の話 サリンの副生成物がSCE(姉妹染色体交換)の頻度を高くすることが確認されたのは初めてで、貴重な報告だ。ただし、症例数も少なく、長期的に持続的な被害者の調査をしていく必要がある。(京都新聞)
■JR東舞鶴駅 高架完成、電化方針の発表 二重の喜びに沸く
 JR東舞鶴駅一帯の鉄道高架が完成、13日の始発から営業を始めた。この日の開通式のあいさつで、JR西日本の社長が舞鶴線電化の方針を発表、地元は二重の喜びに沸いた。
 鉄道によって市街地を南北に分断、都市計画上のネックだったため、府が事業主体になり86億円で平成4年6月から工事を進めていた。東舞鶴駅とその西側の舞鶴線、東側の小浜線合わせて2.3`区間。高架と盛り土で線路を高くして4ヵ所の踏切を廃止、今後の新設を含む14ヵ所の道路が鉄道をくぐって市街地南北を結ぶ。
 東舞鶴駅は高架下に新設し、れんが風の外観。これまでと異なり南北両側に入り口を設け、その上には海のまちらしくヨットの帆をイメージした大きなひさしを取り付けた。内部には観光案内所も開設。高架上のホームへはエレベーターかエスカレーターで上がる。
 12日夜の試運転後、深夜にレールを切り替え、この日の開業につなげた。
 一帯では、市が 155億円を投じた区画整理事業も、平成16年完成めざして進んでおり、完成すると新駅とあいまってまちの様相を一変する。(京都新聞)
16日■特急にはねられ即死 阪急東向日駅・自殺か
 15日午後10時ごろ、向日市寺戸町の阪急京都線東向日駅構内で、男性が河原町行き特急電車にはねられて即死した。
 向日町署の調べによると、男性は27、8歳、身長172a、中肉で長髪、白いTシャツに薄紫色のズボン姿で黒い布製の靴を履いていた。
 遺書らしいメモを持っていたことから、同署では自殺の可能性もあるとみて、身元の確認を急いでいる。
 この事故で同電車が現場に23分停車したほか、上下線計25本の電車が23分から3分遅れ、約1万1000人の足に影響が出た。(京都新聞)
■迷走整備新幹線 財源や収支詰めず区間ばかり先走り
 来年度予算の概算要求を控え、計画段階の整備新幹線を建設する順位や財源問題をめぐる議論が動き出した。推進派が大半を占める連立与党の整備新幹線検討委員会の要請を受け、運輸省は区間ごとに新たな収支見通しをはじく作業にとりかかった。16日には都内で、国会議員140人を含む500人が参加して建設促進総決起大会も開かれる。総選挙の日程がちらつく中で、今年も財源や収支を詰め切らないまま、着工区間が決定されかねない情勢だ。
●目立つ楽観論
 北海道、東北、北陸、九州に計画されている整備新幹線のうち建設が決まっていない区間1050`について、年内にだれの負担でいつ、どこから着工するかを決めることになっている。
 運輸省の試算では、未着工区間の建設費(計画)は約5兆2000億円。だが、これまでの実績額をみると、計画を大幅に上回っている=表。
 しかし、同委員会は「物価が安定しているから、試算との差は出ないはず。15年かけて造るなら年間4000億円もあれはできる」(若林正俊座長)と強調する。「採算性だけでなく、地元の据興を考えるべきだ。当初の予想以上にお客が増えた新幹線は多い」といった「楽観論」も目立つ。
●難航する調整
 運輸省の8年前の試算によると、全線開業した場合、投資効果が高いのは北陸(高崎−小松)、東北(盛岡−青森)、九州(博多−鹿児島)の順だ。また、部分開業でも、高崎−長野を首位として北陸ルートが上位3位までを占める。北陸ル−ト優先の布石にもなりかねない数字が並ぶ。しかし、これは長野五輪を控えた時の決定で、今回、見直すことになっている。
新幹線の建設費計画と実績
新幹線計画実績
東海道17003400
山 陽48007400
東 北8800
(東京−青森)
26600
(東京−盛岡)
上 越(大宮−新潟)480016300
北 陸(高崎−長野)58838424
着工区間
(高崎−長野除く)16117
未着工区間全体52000
(運輸省調べ 単位・億円)
 見直しに当たっては、経済成長率や沿線人口の変化、高速道路、空港など他の交通基盤の整備などを考慮。そのうえで採算性を軸に検討することになっている。
 当初、早ければ18日の委員会で収支見通しなどについて新たな試算が提示される予定だった。しかし、「数字なんて、どこを造るかを決めてしまえば鉛筆をちょっとなめて書けばいい」(与党議員)といった声も強い半面で、各地域の利害調整は難しく、「数字が独り歩きしても困る」(運輸省)として、しばらく時期を見ることになった。ただ、これも総選挙の日程次第で、また変わる可能性もある。
●総選挙を控え
 建設中の区間をみると、長野五輪にあわせて来年度中に開業する高崎−長野間を除けば1割程度しか工事は進んでいない。亀井善之運輸相は、一般論としては「公共事業の予算は重点的に配分するべきだ。早く造って早く使える方がよい」と話す、しかし、新幹線については「与党で議論しているところだから」と沈黙する。
 財政制度審議会(蔵相の諮問機関)がこのほど公表した「財政構造改革白書」では、27兆円を超える旧国鉄の長期債務に加え、今年度末の公債発行残高が240兆円に達する厳しい財政事情を強調。「JRの5割負担を維持すること」「鉄道の高速化には種々の手法がある(新幹線だけでない)」と指摘している。一方、JRは「もうけの範囲でしか負担しない」と主張、財源の調整は容易ではない。
 しかし、沿線のある知事は「道路、空海、港湾、農道、林道など国の公共事業は、何でもほしいと訴えるのが知事の仕事。取捨選択なんてできるわけがない」という。そんな地元を抱えながら、年内の解散・総選挙が視野に入ってきた。負担論を置き去りにしたまま、「着工」だけを奪い合う予算劇が今年も繰り返されそうだ。(朝日新聞)
■引き揚げ駅舎解体へ 戦後の原点忘れない JR東舞鶴駅 18日から工事 模型で保存
 JR東舞鶴駅舎(舞鶴市浜)が、新駅開業(13日から)に伴って18日から取り壊される。終戦後、海外から舞鶴港に引き揚げてきた人たちが、ここから次々列車に乗って郷里へ向け出発、戦後復興のスタートとなった駅だ。解体を前に、さまざまな思いを胸に駅舎に別れを惜しむ人の姿が見られる。
 戦後、舞鶴港は全国10ヵ所の海外引き揚げ港のひとつに指定され、昭和20年10月から33年9月までに346隻がソ連(現ロシア)や中国から入港、約66万3000人がこの地で祖国への第一歩を踏んだ。初期の一時期を除いてほとんどの船が舞鶴東港に到着、上陸した人たちは徒歩やトラック、トレーラーバスで東舞鶴駅へ移動した。駅では、地元婦人会員の湯茶やふかしイモの接待に送られ、東舞鶴発の臨時列車で全国各地へ向かった。この駅で肉親の帰還を待ちわびる人もいて、東舞鶴駅は悲喜こもごものドラマの舞台だった。
 駅舎は18日から取り壊し開始、遅くとも9月初めまでに解体される。引き揚げ体験者から「舞鶴引揚記念館の横に、移築保存できないものか」の声があがったが、物資不足の昭和19年の建築で強度が貧弱なため移築不可能。代わりに舞鶴市が400万円余りで、駅舎とホームの100分の1模型をつくることにした。大阪市内の専門業者に発注ずみで、8月中には完成、同記念館に展示する。
 引き揚げ体験者の全国組織「引揚を記念する舞鶴・全国友の会」は、解体直前の駅舎を写真撮影、各地の関係者におくることにしている。「舞鶴の人らに駅のホームで温かい見送りをしてもらったこと、そこで家族と再会したこと…、引き揚げ者は東舞鶴駅を生涯忘れないだろう。当時のものが次第に姿を消す。仕方ないが、寂しいことだ」。藤村正巳事務局長(66)が言った。(京都新聞 夕刊)
■列車と車衝突 会社員が死亡 野洲のJR東海道線
 16日午前7時10分ごろ、滋賀県野洲郡野洲町富波乙のJR東海道線「野洲電車基地」内踏切で草津市西大路町、会社員広田健一さん(47)の乗用車と、長浜発大阪行き快速列車=濱根勝利運転士(53)、12両編成=が衝突した。車は約10bはね飛ばされ炎上、広田さんが全身を強く打ち間もなく死亡した。列車の乗客約800人は全員無事だった。この事故で列車は現場に約30分停車、後続列車が上りと下り計19本が運休し、計12本が41−3分遅れ、乗客約2万人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
17日■線路上に放置自転車 JR奈良線4本遅れ
 16日午後8時ごろ、宇治市宇治若森のJR奈良線で、奈良発京都行きの普通電車が線路上に放置されている自転車をはねて停車した。けが人はなかった。
 上下線の計4本が5−3分間遅れ、850人に影響が出た。
 宇治署とJR西日本によると、自転車は単線のレールの片側をふさぐように置かれていた。約20分前に下り電車が通過した時は異状はなかったといい、同署は電車往来防害容疑で捜査している。(京都新聞)
■JR西日本井手社長 増税分は運賃に 消費税率上げで見解
 JR西日本の井手正敬社長は16日の記者会見で、消費税率が来年4月から引き上げられることに関連して「税率アップ分は運賃に転嫁することになる。初乗り運賃の据え置きの是非も含めて検討し、11月ごろには大粋が示せる見込み」と述べた上、税率アップ分以外の値上げは1997年度末までは実施しないと表明した。
 北陸新幹線の整備問題で、地元選出の代議士などからJR西日本だけでなく、複数社で運営させる案が出ていることに対して「JR西日本が新幹線の軌道方式での一斉開業を受け入れないことに対するどう喝だ。複数社で運営させればJR西日本は収入減で、困ると考えているのだろう」と非難。「北陸新幹線を一挙に開通させるのは困難で、まずはスーパー特急を走らせ、並行して建設を進めるのが現実的」と従来の立場を繰り返した。(京都新聞)
■整備新幹線 建設もサジ加減 自民党の亀井静香氏 「足引っ張る地域 平等に扱わない」
 「我々を積極的に支持する地域と、足を引っ張る地域とを、(着工では)平等に扱わないから、よろしく」。16日、東京都内で開かれた整備新幹線建設促進総決起大会に来賓として出席した亀井静香・自民党組織広報本部長は、沿線18自治体の首長ら約600人を前に力を込めた。近づく総選挙を意識した発言だ。
 代理を含めて、100人を超える与野党の国会議員が出席。
 「大蔵省がいろいろ言っても、国民の金を預かっているだけ。我々できちんとやる」(亀井氏)、「久保蔵相も(新幹線の必要性を)深く認識している」(上原康助・社民党副党首)。橋本内閣の「財政構造改革元年」のかけ声もかき消されそうだ。
 一方、地元も「(新幹線に)苦しくつらい要望を続けてきた。解散、総選挙も近いと言われていることですし…」(中沖豊・富山県知事)と「票」をちらつかせた。(朝日新聞)
18日■旧国鉄債務は”乱脈”財投の象徴 「返済あてない融資」「郵貯が原資のため」指摘 小泉元郵政政相が批判
 「国鉄が残した巨額の債務は、財投の乱脈融資の象徴だ」−。郵政3事業の民営化が持論の小泉純一郎元郵政相は、郵便貯金などが原資の財政投融資から国鉄清算事業団が借りている15兆5000億円が「不良債権化」していると批判する。
 財投からの借金は事業団が抱える有利子債務の84%を占める。事業団は土地など手持ちの資産が底をつきかけており、その大半は返すあてがない。「返済の原資を持たない事業団に貸し続けるのは、収益性がある確実な所に貸すという財投の原則を破っている」と指摘する。
 「民間より有利な条件で資金を集められる郵貯が財投の原資になっているからこそ、こんな事態になる」
 「大蔵省は国が保証しているから大丈夫というが、国の保証とは、すなわち国民の税金のこと。国民の懐をあてにして問題を先送りするのではなく、行政改革が先だ。郵政3事業を民営化すれば10兆円は生み出せる。事業団の債務の返済にも使える」と持論につなげた。(朝日新聞)
■国鉄清算事業団 所有地価3兆円 債務返済 今秋にも検討機関
 国鉄清算事業団は17日、東京・汐留貨物駅跡地など所有する土地3490fについて、1996年4月時点での価値は約3兆円、との推計を発表した。この土地は、JR株式とともに国鉄が残した長期債務27兆6000億円の債務の返済財源になっている。JR株式の価値も3兆円程度とみられ、事業団はこれらの資産を売り切っても20兆円を超える債務を抱えることになる。
 亀井善之運輸相は17日、今秋にも債務返済の財源などを話し合う検討機関を設ける方針を明らかにした。
 事業団は昨年4月には、所有する土地4293fを約4兆4000億円と試算していた。昨年度中に803fを4253億円で売っており、地価が昨年通りなら4兆円近い価値があるはずだった。しかし、事業団の持つ土地の価格の8割を占める首都圏と近畿圏の地価が25%下がったのが響いた。
 運輸省などによると、残る3兆円の土地のうち9000億円近くは、施設の移転先との調整がつかないなどの理由から、当面売却するのが難しいという。清算事業団の西村康雄理事長は17日の会見で、一般会計から事業団が無利子で借りていて来年3月に返済期限がくる5兆円について、無利子貸し付けを継続するよう財政当局に求める考えを示した。(朝日新聞)
19日■先行の私鉄追いかけ JR、京都−奈良間で部分複線化 2001年めど長池まで サッカー場開設機に
 JR西日本は、全線単線の奈良線(京都−木津間、34.7`)を部分的に複線化し、輸送力増強に取りかかることを決め、来年度にも着工する。同線は、並行して走る全線複線の近鉄京都線や、一部区間で競合する京阪本線、同宇治線に対して苦戦を続けている。このため、沿線に計画されているサッカー場のオープンに合わせて地元自治体から出ている複線化の要望や、関西文化学術研究都市の開発で沿線人口が増えていることなどを踏まえて、テコ入れに乗り出すことにした。
 JR奈良線は、1989年5月に運輸政策審議会が、2005年までに京都−長池(京都府城陽市)間の複線化が必要と答申している。しかし、京都府が長池駅近くに4万3000人収容のサッカー場の建設を計画し、2002年に日韓共同開催されるサッカーのワールドカップ大会のプレ大会でのオープンを目指していることから、JR西日本は2001年までに同間を複線化する方向で地元自治体などと話し合いを続けている。このほか、京都駅から、来年春に京都市伏見区で開業する予定の新駅「京都教育大前(仮称)」駅まで複線化する案も出ている。
 同社は京都−長池間の複線化に必要な用地はすでに取得しており、早ければ来年度にも線路や架線の増設工事に取りかかる。同間の複線化にともなう総工費は約330億円で、同社は地元自治体と負担割合などの交渉を始めている。同間が複線化されれば、駅で行き違いのために待機する回数が減り、快速電車の大幅増発やスピードアップが可能になるという。
 現在、近鉄大久保駅(京都府宇治市)の1日平均の乗降客数は約3万4300人なのに対し、JR宇治駅は約1万300人。京都−奈良間のシェアは近鉄が圧倒的にリードしている。また、京阪電鉄も去年6月、宇治線で列車本数を大幅に増やすダイヤ改定を実施するなど、JR対抗策を打ち出している。(朝日新聞)
■在来特急 グリーン車禁煙席だけに 「分煙じゃ意味ない」と苦情 JR西日本来年3月から
 JR西日本は、一つの車両の中に禁煙席と喫煙席がある「分煙」車両をすべて廃止して一律に禁煙にすることを決め、来年3月のダイヤ改定時から実施する。現在、分煙車両は新幹線の一部と在来線特急のグリーン車の大半に設けられているが、「禁煙席を指定したのに車内が煙たい」などの苦情が絶えなかった。分煙の廃止で、1編成に1両しかない在来線特急のグリーン車はすべて禁煙になり、たばこを吸うためにはデッキなどに出ないといけなくなる。愛煙家は、列車の中でますます肩身の狭い思いをしそうだ。
 分煙車両は、車両の前後半分ずつを、仕切りなしに禁煙席と喫煙席に分けている車両。JR西日本によると、山陽新幹線では、6両編成の「こだま(一部、ひかり)」の指定席と、12両編成の「ウエストひかり」のグリーン車に使われている。在来線特急では、グリーン車が1編成に禁煙と喫煙の2両ある「スーパー雷鳥」などを除き、大半のグリーン車が分煙車両だ。
 分煙草両のうち、去年4月にデビューした新型特急「スーパー雷鳥サンダーバード」のグリーン車は、禁煙席の部分と喫煙席の部分にそれぞれ独立した空調機能を備えており、空気が車内全体に流れにくくなっている。しかし、ほかの分煙車両は喫煙席の空気が禁煙席に入り込むこともあり、乗客から「禁煙席の意味がない」と指摘されていた。
 来年3月のダイヤ改定に合わせて分煙車両を一斉に全席禁煙に切り替える。同時に、全席喫煙の「北近畿」と「文殊」のグリーン車も禁煙になる。これで、禁煙と喫煙の2両のグリーン車がある「スーパー雷鳥」を除く在来線特急と「ウエストひかり」のグリーン車、6両編成の「こだま」の指定席はすべて禁煙になる。
 JRグループでは、四国と九州が、分煙車両を禁煙に切り替えたり、仕切りを設けたりしてすでに廃止している。北海道と東日本、東海は在来線特急のグリーン車などを中心にまだ分煙車両が残っている、という。(朝日新聞 夕刊)
20日■市バス・地下鉄 再建へ初会合 京都市交通事業推進委
 京都市は19日、「市交通事業管理推進委員会」(委員長・桝本頼兼市長)を設け初会合を開いた。財政面で危機的な状況にある市バス・地下鉄事業の再建に向け、5月議会で示した「市バス事業の今後の展望」や「交通事業の経営健全化計画」に盛られた施策の具体化と着実な推進、点検を行う、としている。
 委員会は市長、副市長、収入役、関係各局長、公営企業管理者(交通局長)らで構成し、市役所全体で取り組む。今後は随時開催していく。
 「展望」は、1999年度末での不良債務解消を目標にしている。また、市内を▽公営交通を維持▽新たな運営方式▽民営化−の3地域に分けた将来の交通体系のあり方を打ち出したほか、交通局の人件費抑制、サービス向上、乗客増対策、走行環境の改善−などを盛り込んでいる。(京都新聞)
■JR西日本株 10月8日上場 運輸省発表
 運輸省は19日、JR西日本の株式が順調にいけば10月8日から東京、大阪など全国6証券取引所に上場される、と発表した。これに先立って、国鉄清算事業団が保有する株式200万株のうち、170万株を放出する。(朝日新聞)
21日■旧国鉄債務 有利子22兆円 分離を 運輸省提案 国の会計に付け替え
 政府は、国鉄清算事業団が抱える27兆6000億円(1996年4月現在)に上る旧国鉄長期債務の最終処理策の検討作業に入った。
 政府部内では、運輸省が債務残高のうち22兆円強の有利子負債を事業団の会計から分離して国の会計に付け替え、事業団は土地売却収入などの自主財源を使って残りの無利子負債を返済するなどの案をたたき台として大蔵省に提示した。
 しかし、大蔵省は債務処理のための財源確保を優先し、国の会計への付け替えには難色を示しており、調整作業は長期化しそうだ。
 債務残高が巨額で事務レベルでは調整に限界があるため政府、与党の首脳を含めた検討の場を秋ごろをめどに設置する案も出ている。
 運輸省案では付け替え先は一般会計を想定しているが、財政が圧迫され政策上の裁量の余地がなくなりかねないことから大蔵省は強く反対している。このため新たな特別会計や債務処理を目的にした特殊法人の設立など一般会計とは切り離した形の処理も検討されている。政府による無利子貸し付けの拡大案なども出ている。
 資産を売り切っても残る事業団の長期債務は、最終的に国が処理することが88年に閣議決定されている。資産処分は97年度末までにほぼ終わるが、運輸省案は資産処分終了を待たずに前倒しで処理し、年間1兆3000億円に上る利払いや元金の返済を減らして債務の膨張を抑えることを目指している。
 運輸省は、資産処分完了までに@赤字国債発行で賄うA歳出をカットするB増税に踏み切る−など財源問題についての政府部内の議論を深め、「国民の理解を得て債務処理問題に決着をつけたい」(幹部)としている。
 しかし、財源確保を先決とする大蔵省、増税に消極的な政界など関係者の思惑が異なるため意見調整は長期化する見込みで、最終処理策がまとまるのは来春ごろまでずれ込む可能性もある。
・与党など関心薄く先送りも
 国鉄清算事業団の監督官庁である運輸省が大蔵省にたたき台を示す形で、旧国鉄の長期債務処理の口火は切られたが、かぎを握る大蔵省や与党の関心は薄く、問題は先送りされかねない懸念もある。
 巨額の債務を返済するには赤字国債の発行がまず考えられるが、大蔵省はこれを極力避けようとしている。深刻な財政状況をさらに悪化させるだけでなく、他にも同じ処置を求める政府関係機関が出かねないからだ。このため省内には「処理の期限は来年度末。本年度は本格的に手をつける必要はない」(幹部)との声も出ている。
 自民党交通部会メンバーも「長期債務は交通政策問題ではなく、財政問題だ。部会が中心になって扱うことではない」と話す。ことし秋の衆院解散・総選挙の観測も浮上しており、政界は増税など国民に不人気な政策を伴う債務処理には二の足を路んでいる。
 しかし、現時点で約20兆円といわれる最終的な国民負担は、遅くても事業団資産の処分が終わる来年度末には現実のものとなる。処理策の内容を含め国民の理解を得るには政府、与党を中心にできるだけ早い時期からの取り組みが必要だ。(解説)(京都新聞)
■現役1人が2人分負担 深刻なJR共済年金
 日本鉄道共済年金(JR年金)は現役1人が約2.2人の受給者の年金を支えるという厳しい運営を強いられていることが20日までに、年金を管理している日本鉄道共済組合の1995年度実績報告で分かった。JR年金は財政危機のため、来年度に厚生年金との統合が決まっており、政府はJR年金に約1兆2000億円の”持参金”を用意させるが、うち約8000億円は国鉄清算事業団の負担となる。(京都新聞)
23日■JR西日本の上場申請 京証など6取引所 予定日は10月15日
 京都証券取引所と東京、大阪、名古屋、広島、福岡の各証券取引所は22日、JR西日本の新規上場を大蔵省に申請した。京証の上場予定日は10月15日。東京、大阪、名古屋の3所の上場予定は10月8日。
 上場予定株式数は200万株。170万株を売り出し、うち75万株は入札による。入札申し込み期間は8月8日から13日まで、落札者決定は27日。残り95万株は、入札価格をもとに8月29日、売り出し価格を決める。
 JR西日本は94年8月に初めて上場申請をしたが、阪神・淡路大震災の影響で、95年3月期の経常利益が大きく落ち込み、上場審査基準に抵触したため、上場が見送られていた。
・株主優待制度導入を決める
 JR西日本は今秋上旬に予定されている株式上場を前に、鉄道・航路の運賃、料金を最高40%割引く株主優待制度の導入を決め、22日発表した。株主には、持ち株数に従って1枚から500枚までの割引券を配付する。
 優待の割引は、運賃と特急などの料金で、1枚の券で運賃と料金の両方の割引に利用できる。割引率は、1枚の割引券で20%、2枚で40%。(京都新聞)
■年内にも整備計画諮問 三条京阪駅前広場 京都市 「バス待ち」再配置 東西線開業誤着手へ
 京都市は22日、地下鉄東西線の開業に伴う三条京阪駅前広場(京都市東山区)の整備計画を本年度中にまとめ、市都市計画審議会に諮ることを明らかにした。同日の市議会普通予算特別委員会で、小山選一都市計画局長が答えた。
 対象となるのは、三条通と川端通、若松通、縄手通に囲まれた約7100平方bの土地。京阪電鉄が三条駅や京津線の軌道敷の一部など約4300平方bを所有。縄手通や三条駅北側の駅前広場など約2800平方bが京都市の所有となっている。
 来年11月に東西線が開業すれば、地下鉄三条京阪駅に京津線が相互乗り入れするため、現在の地上駅と軌道敷はなくなる。また、京阪電鉄と東西線の乗換駅となることによって、市では一日の乗降客数が約7万2000人と市内有数のターミナル駅になる。
 市は跡地を有効活用して駅前広場を整備するため、1992年度から交通量の調査に着手し、京阪電鉄や市交通局、民間バス会社、京都府警などと協議を進めている。
 京阪側は商業施設や複合施設の建設の可能性も含め跡地利用の方法を検討中で、市は京阪電鉄と所有地の一部を交換するか、相互に売却し、バス・ターミナルやタクシーの客待ち広場を配置し直す方針。今後さらに周辺の渋滞を招かない配置を決めるため、関係機関と協議を進める。
 早ければ年内にも市都市計画審議会に諮り、地下鉄東西線の開業後すぐに整備に着手する予定にしている。(京都新聞)
■「はるか」「ラピート」減速しない方針 JRと南海
 関西空港に乗り入れている南海電鉄とJR西日本の特急について沿線自治体が両社に騒音・振動対策を求めている問題で、南海の川勝泰司社長は22日の記者会見で、特急「ラピート」を減速運転する考えがないことを明らかにした。JRの井手正敬社長も特急「はるか」の減速には否定的で、両社の騒音・振動対策は、ロングレール化など従来策の継続にとどまりそうだ。
 川勝社長は、現在、時速90`で運転している「ラピート」を70`まで落としても、騒音は3デシベルしか軽減されない、という実験結果を発表し、「減速はサービスの低下や混雑の助長を招く」と述べた。今後の対策については「ロングレール化や遮音壁の設置など従来からの対策を引き続き、実施する」と話した。井手社長も16日の記者会見で「抜本的な解決策はない」と述べ、減速についても否定的だった。
 関空特急の騒音・振動問題については、大阪府と沿線自治体が9日、新幹線の騒音の環境基準70デシベル(住居地)を大幅に上回る測定結果を発表。両社に対し、「即効性のある対策」を求めていた。(朝日新聞)
■みんなの絵乗せ走る電車 叡山電鉄鞍馬線
 叡山電鉄(左京区)が、京都市立鞍馬小学校(同)の全児童45人の絵を展示した電車(2両編成)を市内の鞍馬線に走らせている。8月31日まで。
 同電鉄が社会貢献の一環として企画した。絵は1年生から6年生まで全員が今春の校外写生で描いた。鞍馬寺や貴船口駅周辺など沿緑風景がいきいきと表現されている。
 児童の作品は通常はつり広告が掲げられる所に並べられ、車内はさながら動くギャラリー。同小学校の片山正宏校長は「自分の絵を見るため毎日のように電車に乗っている子供もいるようだ」と話している。(朝日新聞)
■乗客3800人線路歩く JR・大阪−塚本駅間 架線事故、5万人影響
 23日午前9時ごろ、大阪市北区梅田のJR東海道線大阪−塚本駅間で、網干発米原行き上り快速電車(11両編成)が複々線になっている同線の外側上り線を走行中、架線が切れた。
 同電車は、大阪駅まで約100bの地点でストップ。7両目のパンタグラフが損傷、衝撃による直径約5aの穴が同車両の天井にあき、乗車していた神戸市灘区、会社員原重信さん(45)が両足に軽いやけど。
 同電車の乗客約1200人は大阪駅の駅員の誘導で線路を歩いて駅まで移動し、このほか立ち往生した3本の計約2600人が最寄りの駅まで歩いた。JR西日本が調べたところ、架線は大阪駅から神戸方向に約400bの地点で切れていた。
 電車は7両目のパンタグラフ付近で電気のショートする音がしたといい、天井が焦げていた。同社で架線切断とパンタグラフの損傷の原因を調べている。
 東海道線の外側上り線芦屋−新大阪駅間と、福知山線大阪−宝塚駅間の上下線が2時間余り不通になった。上下計32本が遅れ、約5万人に影響した。(京都新聞 夕刊)
■JR東海道線 電車の天井に穴 架線切れ、32本が運休
 23日午前9時ごろ、JR東海道線の大阪−塚本間で、網干発米原行き快速電車(11両編成、乗客1200人)が停電のため、停車した。運転士が調べたところ、この区間の上り線の架線が切れていることが分かり、また、快速電車の7両目の屋根から天井にかけて直径5a程の穴が開き、同じ車両のパンタグラフも1基破損していた。通勤のためこの車両に乗っていた神戸市灘区の会社員(45)が切れた架線から飛んだとみられる火花で、足に軽いやけどをした。この影響で、JR東海道線の新大阪−芦屋間の上り外側線と福知山線の大阪−宝塚間の上下線で、約2時間20分にわたって運転を見合わせた。午前11時現在で上下32本が運休、約5万人の足が乱れた。
 快速電車は大阪駅のホームの端から神戸寄りの約100bのところで停車したが、乗客は駅員らの誘導で線路づたいに大阪駅まで歩いた。後続の新快速電車など3本も塚本−立花間の駅間に停車し、乗客計約2600人が600bから1`の距離を尼崎駅まで歩いた。
 JR西日本によると、快速電車が走行中にパンタグラフが壊れ、架線を切ったらしい。同社でパンタグラフが壊れた原因を調べている。
 また、大阪市消防局によると、壊れたパンタグラフの周辺には直径約25aにわたってこげた跡があるという。電車の屋根の厚さは約30aで、金属製の板が数枚重なった構造になっている。切れた架線が屋根に触れショート、火花で屋根の金属板が次々と溶けて穴が開いたらしい。(朝日新聞 夕刊)
■次世代新幹線 時速434`達成 JR東海の300X
 JR東海は23日、東海道新幹線の京都−米原間で、試験車両の「300X」が同日未明に時速434.0`走行を達成した、と発表した。11日に同じ区間で記録した国内最高速度の時速426.6`を自ら塗り替えた。世界では、フランスの高速列車「TGV」の時速515.3`に次ぐ。(朝日新聞 夕刊)
24日■阪急電鉄が争議ビジネス参入 西宮に会館を建設
 阪急電鉄グループは、高齢化時代をにらみ、葬儀ビジネスに本格的に参入する。西宮市の阪急神戸線西宮北口駅南に来春、阪神間では最大規模の葬儀会館を完成させ、葬儀や法事などの手配・運営を請け負う。当面、運営は専門業者に委託するが、菅井基裕社長は「墓地の販売なども手がけたい」としており、事業を拡大していく意向だ。大手私鉄各社は、事業の多角化を進めているが「自前の施設で葬儀ビジネスに進出するのは関西では初めてとなる。
 葬儀事業を担当するのは、昨年設立した子会社の「阪急メディアックス」(本社・大阪府池田市)。これまでも、グループ社員を対象に葬儀の取り次ぎを30件ほど扱ってきたが、会館建設を機に本格的に事業に取り組む。
 葬儀会館「エテルノ西宮」は、鉄骨一部2階建てで、延べ床面積約2000平方b。用地は阪急電鉄の所有地で、メディアックスに貸し出す。中規模の葬祭場4ホールと小葬祭場1ホールがあり、最大で600席を置くことができるほか、600台程度の駐車場利用が可能だという。
 今年9月に着工し、来年3月に完成予定。投資額は約5億円。(朝日新聞)
■播但線の−部電化へ
 JR西日本は23日、兵庫県の姫路と但馬地方を結ぶ播但線(姫路−和田山間、65.7`)のうち、姫路−寺前(兵庫県大河内町)間(29.6`)を電化すると発表した。8月24日に着工し、1998年春に開業の予定。(朝日新聞 夕刊)
25日■窓 線路守る姿に 心を打たれる 舞鶴市・倉橋 貢(無職・60)
 JR東舞鶴駅一帯の高架完成を記念して、開業出発式がさる13日行われた。平成4年から工事が始まり、次第に形を成してくる高架コンクリート群に胸を弾ませ、完成を心待ちにしていただけに誠に喜ばしい。
 私の住む町では、この事に意義を求め「5時15分の始発電車に乗り、歴史的瞬間をこの身で味わい、子供たちに貴重な体験をさせよう」と計56人が乗り込んだ。早朝だけに何人かの遅刻を見込んだが、関心が深かったせいか、そんな心配は見事に吹っ飛んだ。電車がスタートする時の緊張感、全く感激の一言だ。
 さらに、私を泣かせたのは、恐らく最終列車が通過した後、線路の入れ替えで、徹夜作業を余儀なくされたであろう各作業員が、目を真っ赤にしながら列車の通過を見守ってくれたことだ。「ありがとう。安全で快適な旅でしたよ」とお礼をいいたい。
 当日は、京都府をはじめ各関係者の注目が午前10時過ぎからのビッグイベントに集中し、それまでの小市民レベルで取り組んだ行事が切り捨てられるような気持ちを若干持っただけに、線路を守る作業員の誠実な態度が、鮮明に私の脳裏に焼き付いた。後は、JR舞鶴線(綾部−東舞鶴間26.4`)の電化問題だ。(京都新聞)
■篠山口駅で盗んだ切符 3000枚を大阪で売却処分 容疑の作業員ら逮捕
 兵庫県多紀郡丹南町のJR篠山口駅の事務室で今年2月、新幹線エコノミー切符とJRギフトカード(計約3800万円相当)が盗まれる事件があり、大阪府警捜査三課と東住吉署などの合同捜査本部は24日までに、大阪市浪速区恵美須西二丁目、建築作業員、高柳啓司容疑者(57)を窃盗容疑で、同区戎本町一丁目、無職、高橋博容疑者(41)と住所不定、建築作業員、天野義和容疑者(47)の2人を盗品の処分をあっせんした容疑で逮捕した。
 調べによると、高柳容疑者は2月13日午前2時ごろJR篠山口駅で、窓ガラスを割って事務室に侵入、ドライバーで引き出しをこじ開けて大阪−東京間の新幹線エコノミー切符3050枚(3611万2000円相当)と、乗車券などが買える額面500円のJRギフトカード3800枚(190万円相当)を盗んだ疑い。高橋、天野両容疑者は高柳容疑者から頼まれ、大阪市西成区内の古物商にJRギフトカードを売却するなど盗品の処分をあっせんした疑い。(朝日新聞)
■パンタから放電原因
 JR東海道線の大阪−塚本間で23日朝、快速電車の屋根に穴が開いた事故の原因について、JR西日本は同日夜、「複数の偶然が重なって起こった、極めてまれな事故だ」との推定を発表した。これによると、@電車が走行中に何らかの原因で架線が停電A別の架線から電気を受けていたパンタグラフから、停電した架線に放電して架線が切れたB切れた架線が車体の屋根の上に垂れ下がり、送電を再開したために屋根を溶かした−という。(朝日新聞)
■列車爆破テロ 死者67人に スリランカ
 【コロンボ24日ロイタ=共同】スリランカ政府によると、コロンボ郊外で24日起きた列車爆破事件の死者は67人に、負傷者は450人以上に上った。負傷者のうち50−60人は重傷という。
 目撃者によると、爆発は列車がコロンボ郊外デヒワラの駅を出発した際に起きた。犯行声明は出ていないが、政府当局者は反政府ゲリラ、タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)のテロとみている。
 警察当局は事件直後に駅で2人の男を拘束、取り調べを続けているが、身元などは分かっていない。(京都新聞 夕刊)
26日■お盆の指定席 予約出足好調 JR西日本
 JR西日本は25日、お盆期間(8月9日−18日)の指定席予約状況を発表した。関西を中心とした指定席数は昨年より6%増えたが、24日現在の予約率は47%で、前年比1%増という好調な出足。今年は曜日配列から帰省は分散型、Uターンは集中型になりそうという。
 山陽新幹線では、午前9時台から午後6時台で、のぞみやひかりが軒並み満席となっているが、早朝や夜の列車は空いている。
 在来線は九州方面への寝台特急や北陸線の特急で満席に近い列車が目立つが、山陰方面の海水浴客向けの臨時列車などは大半に余裕がある。
 同社は帰省のピークが8月10日、Uターンのピークは8月18日と予想している。(京都新聞)
■新幹線車両を共同開発 JR西日本・東海が合意
 JR西日本とJR東海は22日、東海道・山陽新幹線を直通で走る新型車両「N300系」(仮称)を共同開発することで合意した。最高速度は、現行の「のぞみ」(300系)と同じ270キロを標準とし、量産先行試作車1編成(16両)を来年秋までに完成させる。営業運転開始は、平成11年中の見込み。
 両社が同日交わした覚書によると、開発に当たっては、両社で設計会議を持ち開発成果を共有。設計費は両社で分担するが、先行試作車の製造費用(約43億円)は、JR東海が負担する。試作車の基本仕様は、来月中にも公表する。
 営業運転開始後の「N300系」の用途としては、JR西日本が東海道・山陽直通の「ひかり」または「のぞみ」に充当。JR東海は主に「のぞみ」の代替車両に使うが、現行の「0系」、「100系」などが老朽化してきていることから順次、これら旧型車との取り替え用車両としても考えている。
 新幹線の次世代車両は、これまで、両社とJR東日本を含めたが3社が、それぞれ独自に開発を進めてきた。JR西日本は、最高速度300キロで営業運転する「500系」の先行車1編成をすでに完成させ、今年暮れにも山陽新幹線に投入する。JR東海は試験用車両「300X」を開発、京都」米原間などで試験走行を続けている。
 「N300系」の共同開発は、車両の効率的運用、開発コスト低減を図る両社の思惑が一致し、今春から事前協議を進めていた。(京都新聞)
■お盆混雑10日ピーク JR下り
 JR西日本は25日、お盆期間中(8月9−18日)の新幹線・在来線の指定席予約状況を発表した。下りが10日、上りが17、18日に集中している。山陽新幹線は、ピーク時でも朝9時までか夕方6時以降の列車には空席があるという。在来線は、南紀方面への特急「スーパーくろしお・オーシヤンアロー」などの新型列車に人気がある。
 日本航空、全日空など航空各社のまとめでは、関西、大阪両空港の出発のピークは10日から15日で、到着のピークは17日と18日。
 日本道路公団は、下りは9日から14日、上りは13日から18日にかけて集中すると予測している。(朝日新聞)
■整備新幹線 全額を公費負担 与党方針 未着工区間の建設費
 連立与党で作る整備新幹線検討委員会(座長・若林正俊自民党交通部会長)は25日、北海道、東北、北陸、九州新幹線の未着工区間(延長1050`)について、線路など鉄道基盤の建設費全額を国と地方自治体の公的資金で整備し、JRに貸し付けるべきだ、とする考えを明らかにした。建設費の国と自治体の負担割合は、2対1とする案が有力だ。財源の一部として、JRの固定資産税の軽減措置が来年3月末で期限が切れ、財政上のゆとりが生まれる600億円(本州の3会社分)を活用するように自治省やJRに求めていく。26日に開く会合で、中間報告としてまとめる。
 現在、工事を進めている区間(405`)の負担割合は、JRが50%、国が35%、自治体が15%。採算がとれない路線が多いことを理由にJRが負担をいやがる中で、検討委は、未着工区間について全額公費負担を打ち出す。沿線自治体も負担力が弱いところが多いため、自治体の負担割合の軽減策を今後、さらに検討し、国の公共事業費の増額を主張することにしている。
 運輸省の試算によると、未着工区間の建設費は5兆2000億円。今年度予算で整備新幹線の国の公共事業費は300億円程度しかない。検討委は公共事業費の増額が建設促進のカギとみており、運輸省も1997年度予算で、公共投資重点化枠を活用して整備新幹線の建設費を要求する。ただ、大蔵省は、国の負担増に難色を示しており、財源の負担割合の調整は年末までもつれそうだ。
 JRは、線路の貸付料として新幹線開業で収益改善効果の範囲内で負担する、としている。
 未着工区間の建設については、96年内に整備の優先順位、財源やその負担割合などの枠組みについて決めることで94年12月に関係閣僚が合意した。(朝日新聞)
■443`を記録 JR東海「300X」
 試験走行を繰り返しているJR東海の次世代新幹線試験車両「300X」は26日午前零時8分、東海道新幹線京都−米原間の近江八幡市付近で時速443.0`を記録。23日に出した434.0`の国内最高時速を9`更新した。
 JR東海によると、8月上旬まで週2回のペースで試験を続ける。(京都新聞 夕刊)
27日■地下鉄東西線延伸計画 二条−醍醐間の開業後 早く具体化したい 京都市会委で市長 「財源確保踏まえ」
 京都市議会の普通予算特別委員会は26日、市長に対する総括質疑をした。答弁の中で桝本頼兼市長は地下鉄東西線の建設について「来年11月の二条−醍醐間の開業後、できるだけ早い時期に、財源確保を踏まえて延伸計画を具体化したい」と述べた。
 東西線の延伸は、醍醐−六地蔵間(約2.5`)と二条−西大路間(約1`)が「2005年までに整備が適当な路線」、西大路−洛西間(約9`)が「2005年までに整備着手が適当な路線」とされている。
 市交通局は、この延伸予定区間で現在、地質や水道菅など埋設物状況に関する基礎調査を進めている。また、来年度政府予算の概算要求に向けて延伸計画の促進を重点要望している。(京都新聞)
■1784億円、伸び7.2% 京都市の「地下鉄」影響 京都府内の普通交付税
 国から京都府内の市町村に配分される本年度普通交付税が26日決まった。総額は1784億7400万円で、前年度に比べ7.2%増えた。全国総額の伸び率3.6%より多いが、京都市の地下鉄東西線建設費の大幅な膨張が影響しており、京都市を除く府内市町村の総額は2.4%の伸びにとどまった。
 普通交付税は、地方税だけで必要経費を賄えない自治体に対し、それぞれの財政状況から算定して国税の一部を配分する制度。京都府内では唯一、法人関係税など自主財源が多い久御山町が、25年連続で不交付団体になった。
 交付される43団体のうち、下水道事業費が減って市町村民税の法人税割が伸びた宇治市が前年度比35.3%減になったのをはじめ、7団体が前年度を下回った。
 2割以上増加したのは精華町と大山崎町の2団体。うち精華町は関西文化学術研究都市を抱え、昨年の国勢調査時で前回(90年)と比べ29.5%も人口が増えたため。大山崎町は法人税額が32.7%減り、収入が前年度を下回ったことによる。
 京都市の交付税額は932億7800万円で、前年度より21.0%増えた。地下鉄東西線の建設費膨張により、都市計画費が同21.5%増えたが、利子割交付金(利子課税の地方分)は同30.5%も減少した。
 市町村とは別に、京都府には1533億7700万円の交付税が割り当てられた。不況による法人関係税収の減少や起債の借入額増加を受けて、前年度と比べ5.8%増えた。(京都新聞)
■草津線 複線化へ決議文 促進期成同盟会が採択
 JR草津線複線化を目指す促進期成同盟会(会長・稲葉稔滋賀県知事)の総会が26日、水口町内のホテルで開かれ、早期実現を目指す決議文を採択した。
 同協議会は、県や沿線自治体、議会などで構成。この日は、地元選出の国会議員や県議、草津・栗東など沿線1市9町の首長、JR関係者、三重県の担当者ら計約80人が出席。初めに県側が「草津・甲賀地域は第二名神や新幹線・栗東新駅などで伸びゆくエリア。JRサイドにも重要路線として理解されている」とあいさつした。
 続いて▽1995年の油日−手原駅の乗車人員が約1万6000人▽急増する人口に伴い手原、甲西、石部などの駅での乗車人員の伸び率が高い▽新幹線・栗東新駅へのアクセスとして重要▽駅間距離が長く、行き違い設備などの段階的整備を▽全線複線化総工費として、319億円が見込まれる−などが報告された。
 これに対しJR側はさらに利用者増を訴え「増発など快適な輸送に努力する」と発言するにとどまった。
 総会では引き続きJRや国に働きかけていくことを確認したほか、役員改選などを行い、「地域の大動脈として草津線の果たす働きの大きさから、早急に複線化を」という決議を採択し閉会した。(京都新聞)
■整備新幹線の未着工区間建設へ座長私案 与党の検討委
 与党の整備新幹線検討委員会の若林正俊座長が26日、整備新幹線の未着工区間の建設について「国と地方自治体の公的負担だけで建設し、施設をJRに貸し付ける」方式を座長私案として示したことで着工のめどが立たなかった未着工区間は、建設に向けて一歩動き出した。だが、国、地方自治体とも悪化する一方の財政事情の中で、座長私案は財源について具体性が薄く路線の採算性に触れないなど問題点もある。
 座長私案は、鉄道施設の建設費を国が3分の2、地方自治体が3分の1員担し、JRに貸し付ける−というのが柱。与党間で意見調整し、年末までに予算要求額やルート、着工順位など基本スキーム(枠組み)をつくるという。(京都新聞)
■窓 駅名の放送はまちがいなく 愛知川町・青木 昭市(無職・67)
 大津で開催される県盲人福祉大会に出席のため、12日8時48分稲枝発の電車に乗った。石山駅を発車したのは知っていたが、うとうとしていたのか「次は大津」と車内放送があったので、少し早いような気がしたが、介助役の妻を促し慌てて下車した。
 ところが、膳所であった。妻は本を読んでいて放送を耳にしていなかったようだ。車内は込んでおり、ブラインドが下りていたので、窓の外を確認することなく、私の言うままに下車したそうであった。このことを、会場にいた仲間に話したら「私たちも降りようとしたら、ヘルパーさんが放送が間違っている、と言ってくれたので、降りなかった」とのことであった。
 また、その5日後の17日、通院の帰途、大津発13時14分に乗車し、稲枝駅で下車しようとしたところ「次は能登川」と、既に停車した駅名を放送しており、また間違えている、とあきれた。たまに利用する者、視覚障害者などは、放送を頼りにしている。車掌さんは各停、快速、新快速と停車駅が異なり、大変だと思うが、正確な放送をするよう心掛けてほしい。(京都新聞)
■窓 青春切符でのんびり旅を 宇治市・松田 憲生(会社員・25)
 かつて旧国鉄時代の普通列車といえば長大編成で車内は空いているという状態。この事態を何とか解消しようと発売されたのが、普通列車乗り放題の「青春18切符」です。昭和57年発売開始以来、春夏冬季限定で格安のため、老若男女を問わず人気があり、私も愛用者の一人です。その気になれば京都から九州、北陸、北海道へと行くことも可能で、名もない駅で途中下車もでき、大変重宝です。
 最近、お金を出してでも時間短縮を選ぶ傾向が周囲で見受けられる気がします。それでも普段時間に追われているせいか、たまにはのんびり行こうという風潮があり、人気が高まっているのもひとつの原因と言えそうです。私はこの切符でおそらくは訪れることのないであろうローカル線にも乗って来ました。そして現在も続けていますが、後々接続列車の良い便や、1日何本とかいう所は立ち客も出るほどの盛況ぶりで、周囲はほとんどこの切符を握っています。ただ当時と違うのはワンマンカーの1両編成というケースが多くなったことです。
 さて、今夏も現在計画していますが、普通列車だけとなると、なかなか難儀ですが、できる限り安く速くへと計画をたてる間がまた楽しいものです。まだまだ国内には知らない土地がたくさんあり、普通列車で訪れたいと思います。皆さんもたまにはのんびり、ゆっくりと青春切符で出掛けてみてはいかがでしょうか。新しい出合い、発見があるかもしれません。(京都新聞)
■堺市のJR駅 トイレを消毒
 JR西日本は27日、大阪府堺市で猛威をふるっている病原性大腸菌O157の二次感染を防ぐため、同市内にある阪和線の各駅で、トイレの消毒作業を始めた。
 1日3万人が利用している同市鳳東町の鳳駅では、JRの駅舎や車両の清掃を担当している同社の子会社「ジェイアール西日本メンテック」の社員2人が消毒液の入った噴霧器を持って、便器や手洗い場を念入りに消毒した。消毒の対象になっているのは鳳駅や堺市駅など6駅で、30日からは、トイレの出入り口に手洗い用の消毒液の入った洗面器を設置していく。(朝日新聞 夕刊)
28日■この人にこのテーマ どうする国鉄債務 JR客も一定の負担を
 27兆6000億円にのぼる国鉄清算事業団の長期債務のうち、約20兆円は返済のめどが立っていない。事業団が債務を返す財源としてきた旧国鉄の土地やJR株式をすべて売却しても、6兆円程度しかないからだ。単純に計算すると、国民1人あたり20万円近い債務は、だれが、どんな形で負担していくべきなのか。財政制度審議会(蔵相の諮問機関)の財政構造改革特別部会長である石弘光・一橋大教授にきいた。(吉岡桂子)
 −事業団は、残りの土地と株式を売り切れば、債務の返済財源を失います。後は毎年、1兆3000億円もの利子分が積み増されていくだけです。なぜ、こんな事態を招いたのでしょうか。
●情報の開示重要
 「1987年の国鉄改革当時、事業団がもつ土地や株式などをすべて売却すると約12兆円になり、残る債務は約14兆円と試算したが、政治家も官僚も、もっと減るだろうという甘い期待をしていた。土地と株式の値上がりをあてにしたバブル依存型の枠組みだった。だから残りの債務について『国で処理する』と、閣議決定しただけで、財源を詰めなかった。典型的な問題の先送りだ」
 「改革後、JR東日本、東海、西日本の本州3社を中心に業績は改善し、鉄道事業の再生には成功した。しかし、棚上げされて、隠されてきた債務問題を片づけないと、国鉄改革全体は成功したといえない。10年たっていきなり、残りの債務は『国民負担』だから、1人20万円ずつ税金を負担せよと言われても、一般国民にはまったく納得がいかない。運輸省や大蔵省には、改めて情報を開示してみんなで考えようという姿勢が重要だ」
●まず税制組み替え
 −債務の負担をどうしたらいいでしょう。
 「まず、現行税制の組み替えが考えられる。たとえは、揮発油税などの道路財源の一部をあてる。道路は建設省、鉄道は運輸省と監督官庁は分かれているが、交通整備はそもそも一体で考えるべきだ。ドイツでは国鉄改革に併せて、一般会計に国鉄債務の負担が加わることから、鉱油税を引き上げ歳入を増やしている」
 「国鉄が残した債務なんだから、受益者負担の観点から新幹線に利用税をかけるとか、JR利用者も一定の負担をすべきだ。JR各社に対する固定資産税の軽減措置が来年3月で切れるので、安定した業績の本州3社に、軽減されていた固定資産税の合計に相当する600億円を税でなく、債務償還に回してもらうのも一案だ」
 −JR各社は、債務の一部を引き受けたり、新幹線を買い取ったりして、すでに計15兆円の負担をしている、と反発しています。
 「JRにもうけを吐き出せとは言わない。現在の運賃や料金以外に新たに利用者から徴収すればいい。航空機や高速道路との競争力を失うという反論があるかもしれないが、利用者が今の新幹線のサービスを受けられるのは、巨額の債務を棚上げしたからだ」
 −仮にJR各社の鉄道収入に一律3%を上乗せしても年間1200億円程度。年間6兆円弱の道路特定財源の一部を取り込んでも、利子負担だけで1兆円を超すのですから交通関連だけではとても足りません。
●整備新幹線縮小も
 「歳出の削減という痛みも必要だ。採算がとれない整備新幹線の未着工部分の建設は思い切ってやめればいい。それでも足りなけれは、農水省のウルグアイ対策予算だって削る。こうした『総力戦』の後で、国債を発行して財源を調達し、それを返すための消費税増税などもさらに必要になるかもしれない」
 −長期債務の相当な部分は、財政投融資による貸付金です。巨額の債務を抱えて「破産」状態だった国鉄に貸し込んできた財投に問題はないのでしょうか。
 「財投にとっては、事業団への融資は塩漬け状態の不良債権だ。個人がこつこつためた郵便貯金がこんな所につぎ込まれている。この点も問題だ」
 −債務の処理をまた先送りしたらどうでしょう。
 「年間1兆円を超える利払いのために、重ねて借金を続ければ、いずれ帳簿上の債務は100兆円、200兆円になる。どうにもならない数字になってから、国鉄に縁のない次世代が負担することになる。それは無責任にすぎる」
 −今後の議論の進め方に注文はありますか。
 「住専問題では大蔵省と農水省が内々に処理しようとしたことが問題だった。国鉄の長期債務については役所同士でひそかに話を進めてはならない。国債の発行残高の一割に相当する巨額な債務で、橋本首相が直轄の組裁を作って、3ヵ月から6ヵ月かけて、選択肢を提案していくべきだ」
・国鉄精算事業団の長期債務
 国鉄清算事業団は、1987年に分割・民営化された旧国鉄の債務を引き継ぎ、土地やJR株式など資産を売って返済するのが主な業務。土地売却が終わるめどを97年度末としており、残った債務は、「国において処理する」と88年に閣議決定されている。
 国鉄が残した37兆1000億円の長期債務のうち、事業団が承継した債務は、JR各社などが一部を引き取った残りの25兆5000億円。これまでに、土地は4兆6000億円、JR東日本の株式の売却や営団地下鉄への出資分の譲渡で2兆円の売却益があった。だが、年間1兆3000億円に達する利払いがかさんで、96年4月時点では事業団の債務は当初より2兆円ほど増え、27兆6000億円。
 売却の済んでいない事業団の資産は、土地が3兆円、株式が3兆円弱と試算されている。これを97年度末までに売却処分したとしても、残る長期債務は20兆円を超える。
一橋大学教授 石 弘光氏 いし・ひろみつ 1965年一橋大大学院修了、経済学博士。財政学専攻。77年から同大経済学部教授。財政制度審議会(蔵相の諮問機関)の財政構造改革特別部会長。59歳。(朝日新聞)
■阪急電鉄グループ 各社の経理部門切り離し 統合し専門会社を設立
 阪急電鉄は、グループの競争力の強化に向けて、関連会社や子会社を再編成していく方針から、各社に共通している間接部門の効率化をはかり、経理部門を各社から切り離して統合する。
 経理部門の統合は、業態が似通った会社同士をまとめ、経理の専門別会社をつくっていく案が有力で、今年度中に第1号の経理会社を設立する。運輸関連やホテル事業などが中心になる見通し。将来的には、原材料や商品の仕入れなどの面でも可能な限り一元化していきたい考えだ。
 一方、飲食販売など事業が重視したり、競合関係になったりしている会社や事業も、吸収合併などにより撃理・統合し、人材の活用や販売管理費などのコスト節減に生かす。
 阪急の連結ベースの関連会社・子会社は、タクシーやバスなどの運輸事業のほか、不動産、ホテル、物販など、1996年3月期決算時点で121社ある。(朝日新聞)
30日■相場下落、懸念の声も JR西日本上場に不安感
 株式相場の下落傾向を背景に、10月に予定されているJR西日本の株式上場に伴う相場への悪影響を懸念する声が広がってきた。JR西日本上場による国鉄清算事業団の資金調達額は、日本たばこ産業(JT)、株が6月に2次売却(約2200億円)された時の3−4倍と見込まれるため、市場では「需給悪化が下げ相場に拍車を掛ける恐れがある」との不安感が高まりつつある。
 JR西日本株の売り出し価格は、機関投資家中心の入札で8月27日に落札者が決まった後、落札価格を参考に同29日に決定される。証券業界では「既に上場しているJR東日本の株価の8割程度」(証募アナリス土との予想が多い。
 JR東日本の株価はこのところ50万−60万円で推移しており、JR西日本の売り出し価格は40万−50万円となる可能性が高い。入札、売り出しを合わせた売却予定株数は170万株で、売却総額は7000億−8500億円前後に上るとみられる。
 証券業界では「JR西日本の業績は安定しているが、成長性は乏しく魅力に欠ける。売れ残りは出ないだろうが、市場活性化よりも需給悪化につながる可能性が高い」と警戒論が根強い。
 日本証券業協会の調べによると、今年上半期(1−6月)の国内市場でのエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)は1兆7120億円。半年で昨年1年間の実績(1兆3236億円)を約30%上回った。4月の時価発行公募増資規制の撤廃などが急増の背景だ。
 JR西日本以外にも、大手銀行が自己資本比率向上のため、優先株発行や中間発行増資などで総額3兆円とみられる資金調達を計画しており、需給悪化懸念は一段と強まりそうだ。(京都新聞)
■周辺の様子一目 観光客らに好評 JR京都駅前ガイドマップ 30号迎えて10万部を発行
 JR京都駅前周辺の街を手書きのイラストで紹介する「駅前周辺ガイドマップ」がこのほど、30号の節目を迎えた。発行のたびに地図などを修正するほか、手書きマップの親しみやすさもあって、長年にわたり観光客に愛用されている。
 駅周辺の観光PRと観光客らの案内に役立ててもらおうと、地下鉄が開通した1981年に京都駅前振興株式会社(下京区)が発行を始めた。春と秋の年2回のペースで号を重ね、今年で15年目。B3判(8ツ折)の体裁は創刊からずっと同じだ。
 マップは、京都駅から東本願寺までの間の名所旧跡、建物、通りなどをカラーのイラストで描き、駅前の様子が一目で分かる。裏面には列車ダイヤやバス乗り場の案内図を載せ、同社が取材した話題のスポットや飲食店も紹介している。
 30号は約10万部作製し、市内の観光案内所やホテルなどに配布した。カウンターに置くとすぐなくなる人気といい、地理案内の相談があった時だけ渡す旅館も。
 来年以降は新しい駅ビル誕生でマップも大きく変わりそうだが、同社は「今後も駅前の変遷をフォローし、京都観光の一助にしたい」と意欲を見せる。(京都新聞)
31日■京都交通バス 祇園営業所を廃止 縦貫道利用JR駅経由 一部路線変更も
 京都交通(本社・亀岡市)は、8月10日から京都市東山区の祇園営業所を廃止、バス路線を一部変更する。府北部から祇園まで乗り入れていた特急、急行バスなどは起終点を下京区の「四条河原町」バス停に改める。
 祇園営業所の廃止は、経営改善を進める同社のリストラ(事業の再構築)の一環。祇園営業所に併設していた車庫も同時に閉鎖する。従来、祇園まで乗り入れていた舞鶴市や宮津市天橋立などからの特急、快速、急行バスなどは、すべて「四条河原町」を起終点として運行する。
 このほか、一部の路線も変更。舞鶴からの特急バスは、船井郡丹波町役場前から、京都縦貫自動車道(丹波町−西京区沓掛)を走り、中山(西京区)までをノンストップ運行とする。逆に特急バスの舞鶴市・市場車庫前から丹波町須知の間では、停留所を増設、これまでの快速パスの全停留所に停車する。また、「天ノ橋立」(宮津市)や「市場車庫前」(舞鶴市)からの快速バスは、亀岡市内で路線を一部変更、JR亀岡駅経由とし、JR利用者の利便を図る。
 このほか、西京区の東桂坂、御陵坂地区の宅地化の進行に伴って、従来の桂板路線を延長。新たに2系統の新線を設け、西桂坂地区の増便を含め阪急桂駅、JR京都駅へのアクセスを充実させる。しかし、西京区の大原野系統については、利用客の動向に合わせ減便する。(京都新聞)
■踏切で衝突、大破 車立ち往生 母子直前脱出し無事 伏見のJR奈良線
 30日午後10時25分ごろ、京都市伏見区桃山町長岡越中北町のJR奈良線の路切(警報機、遮断機付き)で、奈良発京都行きの上り普通電車(6両編成)が、踏切内に止まっていた伏見区深草加賀屋敷町、主婦水谷久美さん(30)の乗用車に接触、約50b引きずって止まった。乗用車は前部を大破。乗用車には水谷さんと二男の翔哉ちゃん(5つ)の2人が乗っていたが、衝突前に逃げて無事で、列車の約30人の乗客にもけがはなかった。
 伏見署の調べでは、水谷さんは「子どもが泣き出し、気をとられているうちに車がエンストした」と話しているという。
 列車は現場に約1時間5分停車し、上下計3本の列車が運休するなどの影響が出た。
 列車の1両目に乗っていた女性の乗客は「ゴーンという衝撃があり、前を見ると車を引きずっているのが見えた」と話していた。(京都新聞)
■列車と風景と人 ふれあい撮って 電化記念で写真コンテスト 北近畿タンゴ鉄道
 今年3月に宮福線全線と宮津線(宮津−天橋立間)を電化・高速化した北近畿タンゴ鉄道(KTR)は、「列車と風景と人のふれあい」をテーマに「電化・高速化開業記念フォトコンテスト」の作品を募集している。
 募集するのは、丹後の四季の風景や人とKTRの列車を撮影した作品で、六つ切り以上のカラー、モノクロのプリントか、35_以上のリバーサルで、組み写真は不可。題名、撮影月日、撮影データ、住所、氏名、電話番号を、リバーサルはマウント(外枠)に、プリシトの場合には裏面に応募票(自作可)に張り付ける。
 4月から8月に撮影した春・夏の部は9月30日、9月から来年2月に撮影した秋・冬の部は、来年3月31日が、それぞれ締め切り(いずれも消印有効)で、入賞作品は、KTR沿線の各駅で展示する。
 大賞には賞金5万円と賞状、トロフィーが贈られるほか、推薦、特選、入選まで賞金などが準備されている。
 応募、問い合わせは、宮津市鶴賀、北近畿タンゴ鉄道事業本部「フォトコンテスト係」0772(25)2323へ。(京都新聞)
■活断層地震も考慮 鉄道の新耐震基準
 阪神大震災による鉄道構造物の被害とその対策を検討している運輸省の鉄道施設耐震構造検討委員会は30日、8回目の会合を開き「従来の設計基準では取り入れられていなかった活断層地震についても評価し、その影響を耐震設計に考慮する」ことを柱とした新しい耐震設計基準の基本的な考え方をまとめた。土木学会が今年1月に出した提言に沿った内容。
 今後、具体的な基準の見直し作業を進め、2年後をめどに新しい耐震設計基準を決める方針。重要施設については阪神大震災クラスの地震でも早期復旧が可能であることを原則とする、としている。(京都新聞)
■秋田新幹線の愛称「こまち」 来春開業でJR東日本
 JR東日本は30月、来春に開業予定の秋田新幹線の愛称を「こまち」に決定したと発表した。全国から約6万3000通の応募があり、「こまち」がそのうち最も多い3800通だったという。
 同社によると、応募のあった約8000種類の愛称のうち、「あきた」「みのり」と最終的に3つに絞られたが、「秋田のイメージ、美人を連想させる呼びやすく好感の持てる名前」として「こまち」に決まったという。(京都新聞)