1996(平成8)年 2月


1日■片町線の松井山手−木津間 複線化などJRに要望書 期成同盟会(京都)
  ■このまちで 96京都市長選G 運転マナー 市バス苦情後絶たず 交通局も改善に懸命(朝日)
  ■運行再開17分後にまた3分間止まる 大阪のニュートラム(朝日)
  ■東海道・山陽新幹線乱れる(京都)
  ■信号故障で13本が運休 JR東海道線高槻駅(京都)
  ■”耐震力”アップし再出発 石屋川車庫 今月末完成(朝日)
  ■スリップ・渋滞… 大雪、新幹線も遅れる(朝日)
  ■朝のJR乱れ 4万人に影響 高槻で信号故障(朝日)
2日■しやれた連絡通路に 大津 JR膳所駅の工事着々(京都)
  ■JR草津駅西口から烏丸半島へ直行 近江鉄道路線バス延長(京都)
  ■架線が停電し快速立ち往生 JR福知山線(朝日)
  ■府北部中心に大雪 宮津など60a積もる 京都市内も一番の寒さ 通勤の足にも影響(京都)
  ■山陽新幹線など遅れ(京都)
  ■寒波強烈 高地も9年ぶり積雪 交通機関の乱れ続く(朝日)
3日■代替バスの運行許可申請 信楽町(京都)
  ■湖西線など運休相次ぐ 京滋で大雪 名神、一部通行止め(京都)
  ■どか雪やまず(朝日)
  ■声 新幹線禁煙車 中央に移して 箕面市 島田啓子(主婦 47歳)(朝日)
  ■急冷生活続く 雪やコンコン 列車こんこん 宅配足止め、入試は…(朝日)
  ■大雪、峠越す 鉄道、道路なお乱れ(京都)
  ■名神など規制続く 冷え込み今冬一番 京都市内 京滋氷点下 スリップ多発(京都)
  ■新快速100b通過 JR近江八幡駅(京都)
  ■東北新幹線 停電でストップ(京都)
  ■JR共済 「持参金」1兆円で一元化 政府方針 厚生年金反発に対応(朝日)
4日■停電29本運休 5万人に影響 東北新幹線乱れる(京都)
  ■ポイントが転換せず こちらは5000人影響 JR東海道線(京都)
  ■新快速窓ガラス破損(京都)
  ■語録三重より 市電は都市の骨組み(京都)
6日■窓 大変だろうが頑張れ市バス 上京区・平田由紀子(会社員・49)(京都)
  ■地下鉄サリン損害賠償訴訟 許せない犯罪と陳述 第1回弁論 遺族ら涙で訴え(京都)
  ■地下鉄堺筋線2度ストップ 1万8千人に影響(朝日)
  ■大雪と人身事故で 新幹線に大幅遅れ 東海道・1時間以上(朝日)
  ■地下鉄サリン損害賠償訴訟 初の口頭弁論開く 原告側「怒り、生涯消えぬ」(朝日)
7日■JR 8700億円を追加負担 厚生年金と3共済統合案 JTも300億 政府、97年実施目指す(京都)
  ■新幹線 終日乱れ 再び寒波襲い 14万5000人影響(京都)
  ■JR山陰線も乱れ(京都)
  ■JR阪和線で事故(京都)
  ■レール下に井戸 新幹線の陥没事故(朝日)
  ■雪で新幹線乱れる(京都)
  ■JR共済拠出は8700億円 年金統合厚省案 JTは300億円(朝日)
  ■北陸線など一時運休 ガラス割れも(朝日)
  ■新幹線ノロノロ運転 雪で名古屋−新大阪(朝日)
8日■声 新幹線計画に貨物を加えよ 京都市 西林・利弥(会社員 32歳)(朝日)
  ■女性飛び込み 新幹線乱れ 列車ホテル(京都)
  ■こだまが緊急停車(京都)
  ■ケーブル切断され 京阪が乱れる(京都)
  ■私鉄総連 2万円賃上げ要求 経営側に提出 96春闘本格スタート(京都)
  ■私鉄総連 2万円要求提出 春闘が本格スタート(朝日)
9日■2部門に分割2社へ JR西日本物販会社(京都)
  ■西宮名塩に快速停車 JRが来月ダイヤ改正(京都)
  ■大阪−新宮間結び 来月から夜行バス(京都)
  ■御堂筋線でまた白煙噴出(京都)
  ■このまちで 96京都市長選N 建設費膨張 巨額借金は財政へ 地下鉄延長に遅れも(朝日)
  ■来月のJR新ダイヤ 西宮名塩に快速停車(朝日)
  ■近鉄は増発・増結(朝日)
  ■ダンプカーがケーブル切断 伏見の京阪踏切(朝日)
  ■建設費4710億円 論議よそに工事着々 京都市の地下鉄東西線(朝日)
10日■JR難波駅乗り入れ OCAT来月23日開業(京都)
  ■JR新長田駅舎完成 4月3日オープン(京都)
  ■京また雪化粧 鉄道など乱れる(京都)
  ■新長田の新駅舎 4月3日に再開(朝日)
  ■大雪舞い戻る 道路や鉄道混乱 大学入試に影響 京滋(京都)
  ■列車が衝突 3人が死亡 米ニュージャージー(朝日)
11日■雪で新幹線など乱れ続く 近畿ではピーク越す(京都)
  ■全盲男性が転落、はい上がれず 新快速にはねられ死亡 出雲マラソン1人で旅立ち 出場の夢、暗転 JR篠原駅(京都)
  ■どうなる法廷決着 国鉄精算事業団と福知山市「土地」争い 19日に口頭弁論(朝日)
  ■目が不自由、線路に転落 列車にはねられ死亡 滋賀のJR駅(朝日)
12日■4件続いて早朝にボヤ JR関西線に遅れ 大阪・八尾(朝日)
14日■リゾート特急「伊勢志摩ライナー」近鉄京都線に初登場 来月15日 ダイヤ改正(京都)
  ■鉄道トンネル 緊急点検指示 崩落事故で運輸省(京都)
  ■新幹線切符 3020万円分盗難 兵庫・JR篠山口駅(京都)
  ■覚せい剤10` 新幹線で運ぶ 容疑の2人達捕(朝日)
  ■明石市職員が強盗未遂容疑 JR神戸駅キヨスク(朝日)
  ■阪神の復興車両完成(朝日)
15日■ステンレスの新型車両公開 阪神、来月デビュー(京都)
  ■殿田駅、「日吉駅」に JR山陰線 新駅は「鍼灸大学前」(京都)
  ■中越鉄道再開で式典 両政府、経済効果に期待(朝日)
  ■JR西日本 新型点字ブロック、改善へ(朝日)
  ■OCATを拠点バス29路線認可(朝日)
16日■私鉄春闘 6社が中央交渉参加 経営側 ストなし条件に(京都)
  ■妥結額より水準3割滅に 賃上げ、阪神意向(京都)
  ■市と清掃事業団 売買契約が成立 JR京都駅西側用地(京都)
  ■関空路線などバス運賃認可 近畿運輸局(京都)
  ■のぞみ異音で運転打ち切り(京都)
  ■関西3社、個別交渉へ 春闘で経営側 京阪・阪急・阪神が表明(朝日)
  ■声 外国人に沈黙 京都駅の窓口 城陽市 林 佳子(パート 41歳)(朝日)
  ■阪急御影駅で男性飛び込む(朝日)
17日■21日から高架橋補強に着手 耐震性向上へJR東海(京都)
  ■私鉄総連 集団交渉を復活 春闘 事前にスト構えず(朝日)
  ■どうする旧国鉄債務 総額28兆円 金利など年1兆円余 助成金の増額検討/JR本州三社負担案も(朝日)
  ■快速故障で遅れ JR東海道線(京都)
  ■雪 阪神高速ストップ 新幹線も遅れる(朝日)
  ■列車ぶつかり6人が死亡 ワシントン郊外(朝日)
18日■大深度地下利用が再浮上 政府 調査会設置 ハイテク基盤整備へ(京都)
  ■近畿などでなお大雪恐れ(京都)
19日■瀬戸大橋も「降参」 雪で初の全線ストップ 近畿は峠越す(朝日)
  ■信号故障ダイヤ乱れ JR舞鶴線(京都)
20日■京都駅新ビル 入店保証の和解守れ 飲食店が仮処分申請(京都)
  ■窓 車内なごます運転手の一言 下京区・山田 善八(無職・77)(京都)
  ■24日から性能試験 山陽新幹線「500系」(京都)
  ■地下鉄サリンで初求刑 「生成」容疑で懲役10年(朝日)
  ■新京都駅ビル入店交渉 「和解条項に違反」 旧テナント飲食店 地裁に仮処分申請(朝日)
21日■大阪から関東、東北へ 高速バス4路線 京乗り入れ申請(京都)
  ■JR西日本 7月にも上場申請へ(朝日)
  ■長距離バス京も経由(朝日)
22日■JR駅ホームにコンビニ”発車” 29日、片町線京橋駅 若者、OLかけ込みOK(京都)
  ■JR東海の百貨店 高島屋と業務提携(朝日)
  ■清算事業団の職員 転職JRにも依頼 西村理事長語る(朝日)
  ■駅ホームにコンビニ参入 JRで初、京橋駅に29日開業 年中無休、朝6時半〜夜11時(朝日)
23日■窓 お答えします 市バスへの”激励”と”怒り”について 京都市交通局自動車課長 中西 忠(京都)
  ■阪神電鉄が完全復旧へ 来月20日から(京都)
  ■山科の建設現場で火事 地下鉄東西線 シート焼き 黒煙8b(京都)
  ■阪神、ダイヤ改定へ 震災前並み本数に(朝日)
24日■日本海の味覚 浜で楽しもう 参加者を募る JR西舞鶴駅(朝日)
  ■鉄道運賃が新方式に 新年度 上限内で自由設定(朝日)
  ■SL重連 湖北走る(朝日)
25日■湖北路をSL重連 C57とC56 米原−木ノ本(京都)
  ■制御装置に水浸入 JR 製造不良、84両を改修(朝日)
27日■運転士と車掌に有罪判決 関東鉄道衝突事故(京都)
  ■窓 バスでの親切 心からお礼 南区・吉田美代子(無職・61)(京都)
  ■リムジンバス申請 南海が関空−河内長野(京都)
  ■南から来たチョウ 京都の収集家 地下鉄の駅で捕らえる(京都)
  ■関空−河内長野間 バス新路線を申請(朝日)
28日■阪急が終電の音楽 「第三の男」に変更(朝日)
29日■京都市指定・登録文化財 新たに15件 計344 件に 旧二条駅舎・修羅(金閣寺出土)・三栖の炬火祭など(京都)
  ■KTR土・日など 新特急運行 春の臨時ダイヤ(京都)
  ■営団地下鉄も 債権申し立て オウムの清算手続き(朝日)
  ■御堂筋線で車両トラブル(京都)
  ■ドア表示灯が異常 地下鉄出発できず 御堂筋線本町駅(朝日)



1日■片町線の松井山手−木津間 複線化などJRに要望書 期成同盟会
 府南部や大阪府内のJR片町線沿線10市町で組織する「片町線複線化促進期成同盟会」(会長=久村哲・田辺町長)は31日、松井山手−木津間の複線化などを求めてJR西日本に要望書を手渡した。
 JR片町線(学研都市線)は片町(大阪市都島区)−松井山手(田辺町)間がすでに複線化されている。
 この日、久村会長らが大阪市北区のJR西日本本社を訪れ、引き続き松井山手−木津間の複線化を早期に実現するよう要望。ほかに▽同志社前駅止まりの快速電車を木津駅まで延長▽始発を早め、終発を遅くするなどのダイヤ改正▽快速電車の増発とスピードアップ化−などの輸送改善面やサービス改善などを求めた。
 JR片町線は、平成元年5月、運輸省政策審議会が奈良線と結ぶ片奈連路線の整備とあわせて「2005年までに松井山手−木津間の複線化」するよう答申している。
 同会の構成市町は府南部の3町(田辺、精華、木津)と大阪市、枚方市、交野市など大阪府内7市。(京都新聞)
■このまちで 96京都市長選G 運転マナー 市バス苦情後絶たず 交通局も改善に懸命
 1月下旬の夕方。「一日乗車券」を使って京都市バスに乗った。市中心部の均一運賃区間内では、何度乗り降りしても600円。観光客や出張サラリーマンらによく利用されているという。
 四条河原町のバス停で降りる時、カード式になっているこの乗車券を運賃箱のわきのカード読み取り機に通そうとした。異常を示すランプが点灯した。運転手はこちらをにらみながら言った。「乗る時に通したんか」。何のことか分からず、もう一度聞き返すと、「乗る時に通したんかて聞いてるんや」。
 市バスには、郊外路線など整理券の必要なバスと、市中心部を走る整理券のないバスがある。記者が乗ったのは整理券が必要な方で、乗る時にも乗車口の横のカード読み取り機に、一日乗車券のカードを通さなければならない。あとでよく見ると、カードの裏に1.5_角の文字でそのことが書いてあった。
 運転手は続けた。「どっから乗ったんや」。「祇園です」と答えると、運転手は何も言わず、あごをしゃくるようにして、「降りろ」というしぐさをした。「運転手に暴言をはかれた」「運転が乱暴だ」。市交通局には昨年度、こうした職員のマナーに関する苦情が58件寄せられた。
 数年前、ある市議が交通局幹部にこう発言したこともあったという。「私が子どものころ、市バスのイメージは決して良くなかった。それを払拭(ふっしょく)するようがんはってほしい」
 交通局はどう対応してきたのだろうか。
 苦情や投書から運転手を特定できれば、個別に呼んで事情を聴いたうえ、交通局長、バス部門トップの自動車本部長、地下鉄部門トップの高速鉄道本部長らで構成する「本部長会」に報告。差出人が分かれば、調査結果を回答している。二十数年前からこうしているという。
 1981年からは、1ヵ月に1度、10日間に分けて管理職の職員が私服姿でバスに乗り込み、乗客への接し方、運転技術、服装など8項目をチェックしている。評価が低い運転手には、個別に指導しているという。
 昨年度、市バスが関係した人身事故は89件で、2人が死亡、1人が重傷、205人が軽いけがをした。交通局の松浦伸吾・文書広報係長は「市バス側に過失がほとんどないものも多い」としているが、急ブレーキによる転倒などの車内事故が82件あり、92人が軽いけがをしている。
 件数自体は過去30年間のうちに大きく減った。ピークだった67年には、年間494件も起きていた。
 交通局では、人身事故などが発生した場合、運転手を研修所に行かせ、3日から1週間の講習を受けさせている。さらに、事故の詳しい状況を記した紙を回覧するなどして再発防止に努めている。しかし、担当者は「事故は氷山の一角。その下には、事故につながりかねないたくさんの危険な運転がある」と認めている。
 市バスなどの職員らでつくる京都交通労働組合は年に2回、運転手を集め、実際にあった乗客とのトラブルを題材に、接客態度の講習を続けている。同労組の坪内辰二・自動車部長は「かつて、運転手には『乗せてやっている』という意識があり、苦情が来ても『いやなら乗るな』という態度を取っていた時期がある。現在は『乗ってもらう論理』への意識変革を図っている。しかし、まだ浸透し切れていないのが実情。苦情があれば、どんどん知らせてほしい。それが我々自身のためにもなる」と話している。(朝日新聞)
■運行再開17分後にまた3分間止まる 大阪のニュートラム
 31日、約4時間にわたって全線停止した大阪市営ニュートラムは同日午後1時半の運行再開から17分後にも、南港口−平林駅間で4両編成の電車が止まった。駅員が手動運転に切り替えて3分後に動き出した。大阪市交通局は電車にある自動運転装置の誤作動とみている。(朝日新聞)
■東海道・山陽新幹線乱れる
 東海道・山陽新幹線は、雪の影響で1日始発から名古屋−新大阪、三原−小郡間などで徐行運転し、上下線ともに20−15分ほどの遅れが出た。遅れは少しずつ解消に向かっている。(京都新聞 夕刊)
■信号故障で13本が運休 JR東海道線高槻駅
 1日午前7時50分ごろ、高槻市白梅町のJR東海道線高槻駅で、信号が赤のまま変わらなくなった。
 上下線が一時ストップしたが、同8時10分ごろ手動に切り替えて運転を再開、同9時15分に復旧した。
 上下計13本が運休、東海道線、福知山線、湖西線の計64本が27−3分遅れ、約4万人に影響が出た。また高槻、茨木両駅で約30分間、改札制限をした。JR西日本が詳しい原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■”耐震力”アップし再出発 石屋川車庫 今月末完成
 阪神大震災で全壊した阪神電鉄の「石屋川車庫」(神戸市東灘区)の再建工事が予定より1ヵ月早い2月末に完了、3月から使用できるめどがたった。高架式の車庫を支える柱は鉄筋コンクリートだったが、新しい車庫には鋼管を用いて耐震力を高めた。同社は126両の車両が被災し、新造、修復を急いでいる。3月中にはすべての車両が出そろう予定で、震災から1年2ヵ月でようやく完全復旧する。
 石屋川車庫は、日本初の高架式車庫として1968年4月にできた。震災で柱が折れ、58両の車両もろとも崩壊。電車が折り重なる姿は、震災のすさまじさを示す一つの象徴となった。
 新しい車庫の柱は、直径90a厚さ3aの鋼管。これで阪神大震災と同じ規模の地震に耐えられるという。面積はこれまでの1万5000平方bから1万2900平方bに減ったが、線路の本数を13から15に増やし、収容できる車両も86両から94両に増えた。
 阪神電鉄は震災で、御影−西灘間の高架橋が8ヵ所で落下し、657本の柱がすべて破損した。また、314両ある車両のうち126両が被災、うち41両が廃車になった。3月中には新しい特急・急行用の車両「9000系」が運転を始めるなど、震災前の車両数に戻る計画だが、沿線の人口減で乗降客数は震災前より約10%減っているという。(朝日新聞 夕刊)
■スリップ・渋滞… 大雪、新幹線も遅れる
 1日も各地で降り続いた雪のため、スリップ交通事故が相次ぎ、高速道路などで渋滞が起きた。
 午前1時10分ごろ、岡山県津山市皿の国道53号で、津山市平福、タイル工岩上信行さん(36)運転のトラックが道路わきの電柱に激突した。岩上さんは頭を強く打って間もなく死亡した。津山署の調べでは、路面に約2aの積雪があり、スリップしたらしい。
 滋賀県伊香郡西浅井町余の国道8号で、1月31日午後11時10分ごろ、大型トラック同士が追突、後続の乗用車など計10台がぶつかったり横転した。けが人はなかった。木之本署の調べでは、路面が凍結していた。この事故で、国道8号は1日午前9時すぎまで、約10`渋滞した。
 31日午後11時5分ごろ、同県高島郡高島町勝野の国道161号で、軽ワゴン車が道路の中央分離帯に衝突して横転、後続の車8台が次々と衝突、1人が重傷、2人が軽傷を負った。このため、現場下り線が3時間の通行止めとなった。
 今津署の調べでは、路面が凍結していた。
 東海道・山陽新幹線は名古屋−新大阪間、三原−東広島間、新岩国−新下関間で、始発から断続的に速度を落とした。新大阪駅と名古屋駅で車体に付着した雪を落とす作業をした。このため、午前中、上下98本が最高26分遅れ、約4万9000人が影響を受けた。
 関西空港では、新潟や仙台行きなどの計4便に最高1時間の遅れが出た。(朝日新聞 夕刊)
■朝のJR乱れ 4万人に影響 高槻で信号故障
 1日午前7時50分ごろ、JR東海道線の高槻駅で、構内の信号が赤のまま変わらなくなり、近江今津発大阪行き普通電車(約900人)が出発できなくなった。操作を手動に切り替えて約20分後に運転を再開したが、この影響で上下13本が運休、64本が最高27分遅れ、約4万人が影響を受けた。JR西日本で原因を調べている。(朝日新聞 夕刊)
2日■しやれた連絡通路に 大津 JR膳所駅の工事着々
 大津市が総事業費約14億円をかけて建設していたJR膳所駅の歩行者用南北連絡通路の工事が進み、3月末から利用できる見込みになった。
 連絡通路は、駅舎から約60b石山駅寄りのホーム東端上に設置。改札口のある北側の駅前広場と線路南側の国道1号を全長110b、幅6bの高架通路で結ぶ。
 通路の外壁は、メクリック塗装のアルミパネルを使ったしゃれた感じ。高低差のある北側の出入り口には、階段のほかエスカレーターや身体障害者用のエレベーターも設置する。
 同駅前はJRと京阪膳所駅あわせて約3万5000人の乗降客があるが「駅南側に行くにはこれまで100b以上離れた狭い地下道を通るしかなく、大津市が連絡通路の設置を計画。費用を市が全額負担して、一昨年5月から工事を進めてきた。
 市では、将来は同駅舎を橋上駅化して駅前を整備する構想を持っており、連絡通路の高さは橋上駅を想定して軌道から5.3bに設計されている。(京都新聞)
■JR草津駅西口から烏丸半島へ直行 近江鉄道路線バス延長
 近江鉄道(本社・彦根市)は1日から、JR草津駅西口−烏丸半島(下物町)間をつなぐバス路線の運行を開始した。
 同半島では現在、7月にオープンする市立水生植物公園「みずの森」、秋に開館する県立琵琶湖博物館(仮称)の建設が進められ、今後多くの観光客が訪れるとみられている。
 これまで、同半島へ直行する路線バスはなく、既存の草津駅西口−下物系統のバスは2.1`手前が終点だった。
 このため、草津市が「同半島までの乗り入れ」を強く要望。同社が路線延長を決め、近畿運輸局が認可した。(京都新聞)
■架線が停電し快速立ち往生 JR福知山線
 1日午後1時50分ごろ、JR福知山線の尼崎−道場間で、架線が上下線とも突然、停電した。川西池田−道場間は復旧まで約50分かかった。このため、大阪発福知山行き快速(約200人)が武田尾−道場間で立ち往生。上下14本が運休した。(朝日新聞)
■府北部中心に大雪 宮津など60a積もる 京都市内も一番の寒さ 通勤の足にも影響
 強い寒気に覆われた日本列島は2日未明から日本海側を中心に広い範囲で大雪が続いた。雪の影響で東海道・山陽新幹線、北陸自動車道など交通機関に大きな乱れが出ている。
 京滋地方も、北部を中心に大雪に見舞われ、宮津市や丹後町など日本海沿岸部では60aの積雪(舞鶴海洋気象台調べ)を記録した。京都市内でも気温が氷点下2.7度とこの冬一番の冷え込みとなり、1aの積雪(京都地方気象台調べ)を記録、通勤の足にも支障が出た。
 積雪は、西日本の上空に氷点下30度以下の審気団が張り出し、西高東低の強い冬型気圧配置となったためで、滋賀県北部、京都・丹後地方では大雪警報が発令された。雪は日中続く見込みで、京都市内では平野部で5−10a、山間部では30−50aの積雪が予想される。
 強い冬型気圧配置の続く府北部では、2日未明から各地で激しい雪が降り続き、丹後地方には同日午前5時半、大雪警報が発令された。
 豪雪となった丹後・北丹地方の積雪は午前8時現在で、竹野郡弥栄町の中心部の92aをはじめ、峰山町などの市街地でも軒並み60a前後の雪に。
 兵庫県城崎郡城崎町のJR山陰線城崎駅では積雪80aを記録。午前3時10分ごろから、同駅構内のポイントが転換できなくなり、大幅な列車の運転規制をした。この影響で、京都行き急行「丹後6号」など急行2本、普通13本が運休したほか、特急2本、普通1本が一部区間で運転を取り止めた。また、大阪行き急行「だいせん」の3時間20分を最高に特急、普通列車などが2時間程度遅れた。
 舞鶴自動車道は午前8時50分ごろから約2時間、舞鶴西インター入り口付近で、雪のためにトレーラーが動けなくなり、綾部−舞鶴西間の上り線が一時通行止め。舞鶴西−丹南篠山口で冬用タイヤ装着と50`速度規制となった。
 大雪警報が出た丹後地方では、宮津市など1市10町が災害警戒本部を設置。教育関係では、宮津高校をはじめ海洋、峰山、網野の各高校が休校、小中学校でも休校や自宅待機となった学校が続出した。
 また北近畿タンゴ鉄道(KTR)も、沿線に60−80aの積雪となり、ラッセル車の運転をはじめたが、雪によるポイント不転換などで、列車のダイヤは大幅に乱れた。また私鉄の路線バスにも影響が出た。
 滋賀県では彦根市で、最低気温が氷点下3.1度と今年の最低を記録、北部を中心に大雪となった。午前9時現在、余呉町柳ケ瀬で154a、伊吹町春照で39a、今津町で40a、彦根市で8a、志賀町南小松で18aの積雪を記録した。
 北陸自動車道は上り線の敦賀−長浜間、下り線の米原−敦賀間がそれぞれ通行止め、上り線の長浜−米原間がチェーン規制となり、名神高速道路、京滋バイパスでは、県内の全線で50`規制された。また、福井県武生市で国道8号が通行止めとなった影響で、県内まで渋滞の列が続いた。
 この雪で県内では25園・校が休園校になった。(京都新聞 夕刊)
■山陽新幹線など遅れ
 JRでは、山陽新幹線の上り「ひかり130号」の1時間32分を最高に午前中、山陽・東海道新幹線を合わせ計123本が遅れ、約6万人に影響した。
 在来線では山陽線での貨物列車の故障も重なり、東海道線の新快速など上下7本が遅れ、約6500人の通勤・通学の足が乱れた。北陸線も下り「雷鳥13号」など上下4本が運休。山陰線も特急が約1時間遅れ、舞鶴方面で部分運休が出始めている。湖西線でもダイヤの乱れが続いている。(京都新聞 夕刊)
■寒波強烈 高地も9年ぶり積雪 交通機関の乱れ続く
 強い寒波は2日も続き、西日本各地で今冬一番の冷え込みを記録した。日本海側は雪が降り続き、高知市でも9年ぶりの積雪を記録した。大阪管区気象台は、兵庫、滋賀県北部、京都府北部丹後地区に大雪警報を出している。雪の影響で東海道、山陽新幹線に最高1時間40分の遅れが出た。北陸自動車道などで一部区間が通行止めになり、海、空の交通機関にも大きな影響が出た。
 同気象台などによると、各地の最低気温は、大阪で零下0.9度、神戸同2.6度、京都同2.7度、松江同3.8度、松山同2.4度などで、軒並み今冬一番の冷え込みを記録した。
 午前9時現在の積雪は、京都・峰山丹波81a、兵庫・村岡113a、滋賀・柳ケ瀬154a、敦賀92aなど。高知では9年ぶりの積雪で2a、徳島でも7年ぶりの3aとなった。
 さらに3日朝までに、近畿北部の多いところで60a、中部30a、南部15aの降雪が予想される。冷え込みは2日がピークで4日には一時緩むが、5日からまた冬型が強まるという。
 東海道・山陽新幹線は、線路と車両のトラブルが重なり、ダイヤが大幅に乱れた。名古屋−新大阪間と新尾道−新下関間、小倉−博多間では、姓発から断続的に速度を落として運転。これらの影響で、午前中、上下とも最大で約1時間40分の遅れが出た。
 高速道路でも通行止めが相次いだ。北陸自動車道で長浜(滋賀)−福井の上り線、米原(滋賀)−今庄(福井)の下り線が通行止めになり、う回路となった国道8号などはノロノロ運転が続いた。
 関西空港と大阪空港では、米子行きなどの発着便合わせて11便が欠航し、新潟、熊本使で最大1時間の遅れが出た。
 海の便では、強風のため泉州沖の波が高く、大阪港と淡路島・洲本港を結ぶ高速船3便が欠航した。(朝日新聞 夕刊)
3日■代替バスの運行許可申請 信楽町
 滋賀県甲賀郡信楽町は、同町内のJR路線バス(田代、南新田の2路線)廃止に伴う代替バス運行許可申請書を、このほど近畿運輸局滋賀陸運支局に提出した。
 JR側の廃止申請もすでに提出済みで、両申請は3月上旬までに許可される見込みで、4月から町営バスが運行を開始する。
 申請書は、信楽町が29人乗リバスを900万円で購入、JR側に運行委託するとの内容で、運賃や停留所は現行通り。学校の休日は運休する。昨年12月議会で可決された条例を踏まえている。
 町では、残りの3路線については引き続き存続運動を続ける予定で「地域の足確保に全力を挙げたい」としている。(京都新聞)
■湖西線など運休相次ぐ 京滋で大雪 名神、一部通行止め
 雪のため近畿のJR各線は2日、ダイヤが大幅に乱れ、在来線では同夜までに計13万1000人が影響を受けた。
 JR西日本のまとめでは、湖西線で特急「雷鳥13号」(大阪発新潟行き)など上下7本が運休したのをはじめ、2日夕までに東海道、北陸の両線も合わせ上下計48本が運休。スキー列車もすべて運休した。
 遅れは、東海道線で上下145本、湖西線で同48本などにのぼり、山陰線でも上下35本が5−80分遅れた。東海道新幹線は名古屋新大阪間での徐行運転で10−50分の遅れが出て、約14万5000人が影響を受けた。新大阪駅で同日夜、接続列車がなくなった乗客のため列車ホテルとして車両が開放された。
 JR京都駅では「雷鳥28号」が2時間45分遅れたのを最高に軒並み1時間以上遅れて到着。山陰線も特急の京都着が30−40分遅れた。東海道線などの遅れで京都駅の各ホームは2日夜の帰宅ラッシュ時にはホームに乗客があふれ、整理にあたる職員を増員するなどの対応に追われた。
 一方、道路は名神高速道路が3日午前零時過ぎから積雪のため大垣−栗東間で下り線が通行止めに。一方、上り線も除雪作業の影響で滋賀県竜王町周辺を先頭に2日午後11時過ぎ現在で35`の渋滞となった。北陸自動車道も上り線は長浜−敦賀間で終日通行止め、下り線も午後9時45分から米原−木之本間で通行止めとなった。
 京都府内では2日、雪の影響で大学入試会場への足が乱れ、京都造形芸術大(京都市左京区)などで試験の開始時刻を30分繰り下げた。3日は京都産業大(京都市北区)など5大学の入試が行われるが、3日朝の状況を見て試験開始時刻などの対策を取る。(京都新聞)
■どか雪やまず
 日本列島が強い寒波にみまわれた2日、西日本各地では午後になっても気温が上がらず、日中の最高気温も軒並みこの冬最低になった。積雪による交通機関の混乱も終日続き、JR在来線の運休は東海道・山陽線などJR西日本管内だけで300本以上にのぼった。
 各地の気象台によると、日中の最高気温は大阪2.8度、和歌山3.1度、神戸3.3度など。大阪では同日朝の最低気温との差がわずか3.7度だった。内陸部では寒さはさらに厳しく、京都、奈良ではこの日気温は2度を越えなかった。
 東海道・山陽新幹線は、名古屋−新大阪間で速度を落とした運転が続き、ほとんどの列車が遅れた。
 高速道路も夜まで通行止めが続いた。昼過ぎに通行止めが解除された中国自動車道の福崎(兵庫県)−佐用(同)間も、午後5時前、再び全面通行止めに。北陸自動車道でも米原(滋賀県)−木之本(同)の下りなど上下2区間で終日通行止めになり、う回路の国道8号では滋賀県内から福井方面への渋滞が夕方、60`以上に伸びた。
 関西、大阪両空港を発着する空の便の乱れは、午後に入って西日本各地を結ぶ路線に広がった。結局、この日1日で38便が欠航した。(朝日新聞)
■声 新幹線禁煙車 中央に移して 箕面市 島田啓子(主婦 47歳)
 新幹線の禁煙車をもう少し中央寄りにしていただきたい。車種によりその位置は違っていますが、自由席の場合は必ず1、2号車。ホームの階段はほとんど中央寄りにあり、そこから一番端まで歩くのは大変です。
 禁煙車を希望する人には小さな子供連れの方が多く、先日も左手に赤ちゃん、右手に大荷物、後ろに2人の小さなお子さんを従え、禁煙車めざして走っている方がいらっしゃいました。お年寄りが難儀そうに歩かれる姿もよく見受けます。
 そのうち改善されるのではと思っていたのですが、なぜかずっとそのまま。JRのお偉い方々はグリーン車にお乗りになるので、ホームの端まで、子供を連れて歩くことや痛い腰をかばって歩くことがどんなに大変か、お分かりにならないのではないでしょうか。
 常識で考えると、車内を汚す喫煙車を両端に置き、中央の大部分は禁煙車というのがベストだと思います。車内を汚さないたばこ嫌いな人たちが隅に追いやられるというのは、どこかおかしいような気がします。禁煙車を増やすことと、その設置場所についてご一考下さい。(朝日新聞)
■急冷生活続く 雪やコンコン 列車こんこん 宅配足止め、入試は…
 北陸を中心に降り続く大雪の影響で、2日夜になっても交通網の混乱が続いた。出張帰りのサラリーマンは「運休やダイヤの遅れの列車をホームで凍えながら待った。入学試験のピークを迎えている関西の私立大は、翌朝の空模様を心配し対応に追われ」高速道路を使う宅配便は到着が大幅に遅れた。10年ぶりの寒波は、市民生活にもじわりと影を落とした。
 JR大阪駅では「運休が相次いでご迷惑をかけます」とのアナウンスが繰り返し流れる中、遅れて到着した列車から、疲れ切った乗客が降り立ち、急ぎ足で家を目指した。一方、北陸を目指す列車も、新潟行き雷鳥33号が3時間58分遅れで発車するなど、軒並み1時間以上の遅れでの発車となった。列車待ちの人が一時ホームにあふれ、やっと発車した列車の自由席には、座れない人の姿も目立った。
 中央改札口周辺では、約300人が手持ちぶさたな様子で時間得ち。精算所では運休列車の精算をする人が常時10人ほど並んだ。
 石川県小松市への出張から戻った兵庫県宝塚市の会社員北方龍三さん(58)は2時間40分遅れで午後8時ごろ着いた。「夕方の会社の会議に間に合わなかった。特急券払い戻しのアナウンスも車内でなく、JRは不親切だ」と怒った。
 青森行きの寝台列車が運休し、スキー旅行を取りやめた神戸市兵庫区のOL(22)は「まさか列車が止まるとは思わなかった。もう、うまく休みが取れるのか、わからない」と話し、自宅に戻った。
 入学試験のピークを迎えている私立大学は、大雪で交通機関が混乱して開始時間に影響が出ることを想定して、対策に追われた。
 京都市北区の京都産業大は3日が一連の入試の初日。経済、外国語、理、工の各学部で、4425人が午前10時10分から試験を受けることになっている。
 同大学は市街地から北に入った山手にあり、2日夜の積雪は4、5a。10aを超すと、ターミナルと大学を結ぶ市バスの運行に影響が出る恐れがある。定時になっても受験生がそろわない場合は、最大1時間、試験の開始を遅らせる。
 深刻なのほ全国11ヵ所で開く地方試験場。このうち札幌、長野、金沢、米子で雪の影響が出る恐れがある。この日に受験できない場合には、翌日にある同じ学部の試験を受けてもらうことにしている。
 北陸自動車道の福井、滋賀県内の通行止めで、近畿と北陸、信越方面を結ぶ動脈が寸断された。う回路を求めるトラックなどで国道8号などの幹線道路は大渋滞となり、物流にも大きな影響が出た。
 見動きできずに空腹で困っている運転手を助けようと、敦賀市は2日午後、コッペパン3300個と牛乳など1600パックを配った。市職員51人は、鉄道と徒歩だけで届けた。
 届けた市職員の話では、トラックなどの運転手は「大阪を出て、丸1日近くたったのにまだここで足止めを食っている」とうんざりした様子だった、という。
 宅配便を扱うヤマト運輸関西支社によると、1日夜、北陸方面を出て2日朝6時ごろに大阪着予定のトラックが、夜になっても滋賀県北部までたどり着くのがやっと。この日は北陸、信越方面への荷物は、生ものや配達期日の指定のあるものは原則として受け付けないことにした。(朝日新聞)
■大雪、峠越す 鉄道、道路なお乱れ
 日本列島に今冬一番の寒波をもたらしていた強い冬型の気圧配置は3日、西日本から緩み始め、日本海側の広い範囲で降っていた雪は山陰や近畿地方ではピークを過ぎた。しかし、京都市では気温が氷点下3.1度とこの冬で最も厳しい冷え込みとなったほか、道路、鉄道の乱れも残っている。
 北陸や北日本の雪も3日夕から夜にかけて弱まる見込みだが、気象庁は引き続き、大雪に警戒を呼び掛けている。
 気象庁の観測によると、日本上空には新たに強い寒気が流れ込んでおり、同日夜にかけて東北北部まで北上する見込み。
 京滋では、舞鶴市で氷点下4度、彦根市で同2.9度となるなど軒並み氷点下を記録。積雪量は舞鶴市大山で126a、滋賀県余呉町柳ケ瀬で150aに達した。
 寒さは今後やや緩むが、6日ごろ新たな寒気が日本上空に流れ込んで冬型の気圧配置が再び強まり、大雪になる恐れがあるという。
 降雪のため東海道新幹線は3日も始発から名古屋−新大阪間で70−230`の徐行運転を実施、京都駅で下りが1時間程度の遅れが出ている。
 高速道路では正午現在、北陸自動車道の下り線の米原−敦賀間、東名阪自動車道の桑名東−亀山間上下線、中国自動車道の戸河内−六日町間上下線がいずれも通行止めになっている。
 名神高速道路は下り線が一宮−関ケ原間で通行止め。舞鶴自動車道でも速度規制が続いた。(京都新聞 夕刊)
■名神など規制続く 冷え込み今冬一番 京都市内 京滋氷点下 スリップ多発
 今冬一番の大雪をもたらした寒波は3日、峠を越した。京滋の北部では、降り積もった雪下ろし作業が各地で見られた。しかし、市民生活への影響や交通の乱れはまだ続いており、各気象台などでは引き続き警戒を呼びかけている。
 この日、舞鶴で最低気温が氷点下4度、京都市内で氷点下3.1度と今冬一番の冷え込みとなった。彦根では氷点下2.9度と前日に続く寒さとなった。
 京滋北部の雪は3日になってほぼ収まっているが、3日午前8時現在の積雪量は▽熊野郡久美浜町河梨128a▽宮津市街地60a▽舞鶴市街地41a▽余呉町柳ケ瀬150a▽今津町49a▽彦根市22aなど。伊吹町甲津原の奥伊吹スキー場では290aを記録する大雪となった。
 道路関係は3日午前11時現在、名神高速道路の下り線が愛知・一宮−岐阜・関ケ原間が通行止めになっている。舞鶴自動車道(兵庫県吉川−舞鶴西間)は速度50`規制のほか、大半の区間でタイヤチェーン規制されている。京都府内の一般道路は、福知山市以北の国道175号や176号でチェーン着装呼びかけが行われている。
 滋賀県では北陸自動車道の下りが米原−敦賀間で通行止め。上りが敦賀−米原間ではチェーン規制に。名神高速道路の県内全線では時速50`の速度規制が行われている。国道8号は敦賀から続く渋滞が虎姫町近くまで伸び、161号もマキノ町付近以北から混雑している。雪によるスリップ事故なども多発。県警の調べでは2日午前9時から3日午前9時までに、県内で雪による事故は537件発生し、死者、1人、負傷者22人。
 鉄道は、愛知県から滋賀県の降雪のため、東海道新幹線が徐行運転している。JR東海京都駅によると、午前11時半現在、東京発の下りの「のぞみ」や「ひかり」、「こだま」など計18本が41−64分遅れて到着した。在来線は北陸方面発の特急「雷鳥」5本が22−52分遅れで大阪に着いた。北近畿タンゴ鉄道(KTR)は雪の影響を予想して、宮津線で始発から上下計7本を運休した。(京都新聞 夕刊)
■新快速100b通過 JR近江八幡駅
 2日午後8時5分ごろ、JR東海道線の姫路発長浜行き上り新快速電車が、停車駅の近江八幡駅を100b行き過ぎて停車した。同駅には戻らず、次の安土駅に臨時停車。近江八幡駅で降車する乗客約300人は、下り電車に乗り換えた。
 JR西日本によると、ブレーキの利きが悪いために行き過ぎてしまったという。
 現場付近は30a前後の積雪があることから、車輪に雪が付着して滑った可能性もあるとみて原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■東北新幹線 停電でストップ
 3日午前10時14分ごろ、東北新幹線上り線の福島−郡山間が停電となった。JR東日本は同11時すぎから、上下線とも同区間の運転を見合わせ、原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■JR共済 「持参金」1兆円で一元化 政府方針 厚生年金反発に対応
 年間2000億円以上の赤字が出ているJR共済年金を1997年度に厚生年金に統合するにあたって、政府はJR共済年金側に約1兆円の「持参金」を求める方針を囲めた。共済年金に加盟するJRグループに2000億円、旧国鉄債務を引き縫いだ国鉄清算事業団に8000億円を分担させる方針だ。巨額の持参金は、厚生年金側の統合に対する反発を和らげるためで、この結果、清算事業団が抱える27兆円の旧国鉄債務は」さらに膨れることになる。今通常国会に提出する年金統合の関連法案に盛り込まれる。
 JR共済年金は、旧国鉄時代、受給者に比べて年金を積み立てる現役加入者の比率が下がり、退職時に特別に昇進させて年金受給額を多くする優遇策をとったことから、破産寸前だった。民営化後も合理化でさらに現役加入者が減った。現在、年金を積み立てる加入者20万人に対して、年金受給者が45万人と大きく逆転、保険料収入から支給額などを差し引いた年間の赤字額は2000億円を超える。
 政府は、84年から公的年金の一元化を進めており、97年度にJR共済のほか、日本たばこ産業(旧専売公社)、NTTの共済も原生年金に統合させる方針だ。
 しかし、JR共済のような赤字の年金が厚生年金に統合されると、厚生年金の負担が大きくなり、厚生年金の加入者からは不満の声がでていた。
 JR側は2000億円を受け入れる考えで、バス会社などを含めた16社で負担比率を詰める方針だ。一方、清算事業団は、「負担能力がなく借り入れが増えることになるだけだ」として、JRグループとの負担割合の変更を求めている。しかし、政府は「JR共済の赤字は旧国鉄時代に発生したものが多く、大部分は旧国鉄の債務といえる。JR側の4倍の拠出は適当だ」としている。
 旧国鉄債務問題では、民営化10年後の97年度が清算事業団が持つ土地の処分を終えるメドとされている。土地処分はほとんど進んでおらず、土地問題の処理をきっかけに、27兆円の債務をどうするか、という議論が政府内で起きそうだ。(朝日新聞 夕刊)
4日■停電29本運休 5万人に影響 東北新幹線乱れる
 3日午前10時14分ごろ、東北新幹線上り線の福島−郡山間が停電となり、同区間内を運転していた列車3本が立ち往生、JR東日本は同11時すぎから下り線も同区間で運転を見合わせた。
 午後2時半までに上下線とも復旧したがダイヤの乱れは東京−盛岡間の全線に及び、29本が運休、盛岡発東京行きやまびこ14号など35本が最高で4時間14分遅れ、約5万人の乗客の足が乱れた。
 JR東日本によると、福島−郡山間で止まった3本の列車のうち、福島県二本松市付近を走行していた上野行き「やまびこ・つばさ」190号のつばさ車両のパンタグラフにショートした跡が見つかった。同列車に何らかの車両故障が起き、送電施設のトラブルにつながったらしい。同社が詳しい原因を調べている。
 190号は現場で応急措置をして郡山駅まで自力運転、そこで運転を打ち切った。乗客約330人は後続の列車に乗り換えた。(京都新聞)
■ポイントが転換せず こちらは5000人影響 JR東海道線
 3日午後7時5分ごろ、茨木市駅前一丁目、JR東海道線の茨木駅4番ホームから大阪発柘植行き快速電車が発車しようとした際、ポイントが転換しないのを駅員が発見した。
 駅員が手動でポイントを切り替え、同電車は16分遅れて発車した。東海道線は同電車が16分遅れたのを最高に、上り16本と下り1本が16−5分遅れ、約5000人に影響が出た。
 JR西日本によると、空き缶がレール部分に挟まったとみられ、同社で詳しい原因を調べている。(京都新聞)
■新快速窓ガラス破損
 3日午後9時20分ごろ、大阪市内のJR東海道線・大阪−新大阪間を走行中の姫路発野洲行き新快速電車の前から3両目の窓ガラス1枚が突然割れた。同車両には約80人の乗客がいたが、けがはなかった。
 乗客は新大阪駅でほかの車両に移り、同電車は同駅を19分遅れて発車した。後続の新快速電車が7分遅れ、約800人に影響が出た。
 JR西日本で原因を調べている。(京都新聞)
■語録三重より 市電は都市の骨組み
 今に「京都に市電が走ってたの?」と言う市民ばっかりになるかも。今のうちに市電の面影を伝えたい 京都に日本初の電車が走って、昨年で100周年を迎えたのを記念し、鉄道友の会京都支部の会員らが、鉄道誌「関西の鉄道」冬号に、京都の電車の歴史を特集した。執筆に当たった支部長の高山禮蔵さん(68)は「最近の鉄道ファンは新型車両を追いがち。でも昔を振り返り過去の電車の雄姿を伝えるのも大切」と話す。
 特集には市電が元気に走る懐かしい写真も満載した。「市電って都市を形成する骨組みみたいなもん。停留所も住所の目印代わりになった。都市交通以外の機能も果たしていたんですよ」と懐かしむ。
 今年も、JR奈良線の路線が開通100年を迎えるなど京都の鉄道はにぎやか。「奈良線の路線めぐりとか腹積もりはいろいろ。活発にやりたい」と笑う。(京都新聞)
6日■窓 大変だろうが頑張れ市バス 上京区・平田由紀子(会社員・49)
 自転車を置く軒もない小さな家に住んでいると、足の便として市バスをよく利用する。チンチン電車にトロリーバス、市電が縦横に走っていた都大路は、市バスと地下鉄が京の未来をつなぐことになる。昔から道路はでこぼこだけど、車体が幅広く窓が大きくなったぶん揺れもましになりつつある。
 ワンマンカーのうえ、交通量はうなぎ上りで時間帯によっては満員の市民を乗せ、自転車やバイク、それに路上駐車のすきまをぬって市バスはトロトロと走る。その気苦労はたいへん。狭い道に信号機は増える一方なのも気になる。街の人口はドーナツ化し自家用車は増えつづけ、将来はどうなるのだろう。白クママークの冷暖房車、走行情報表示機と屋根つきのバス停。女の車掌さんが「発車オーライ」といっていた昔と雲泥の差の感がある。
 老人には無料パスと老人席。雪や雨の日には乗降者の身になって止まってくれる人、「ありがとうございました」と各人にあいさつをしてくれる人、運転手さんとお客のマナーの両輪で気持ちよく乗れる市バス。老人人口が多い京都にあって、見慣れた朝夕の通勤風景ながら春夏秋冬、狭い観光都市のほこりっぽい道を走り続ける。事故を目撃する日もあるし、追突も一回体験した。休日の街はだからバスも一息つける気がする。子どものころ、あんなに大嫌いだった市バスだが、今は好感と同情と励ましのエールを贈りたい。(京都新聞)
■地下鉄サリン損害賠償訴訟 許せない犯罪と陳述 第1回弁論 遺族ら涙で訴え
 地下鉄サリン事件の7遺族16人と被害者本人22人の計38人がオウム真理教と麻原彰晃(本名松本智津夫)被告(40)をはじめとする15人の教団幹部らを相手に、総額約8億円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が5日、東京地裁(山崎恒裁判長)で開かれた。遺族、被害者ら4人は意見陳述で「何ら罪のない乗客の殺害を狙った許せない犯罪。家族を失った怒り、悲しみは将来も消えることはない」などと涙ながらで訴えた。
 教団財産を管理している清算人側は「事件がオウム真理教によって引き起こされた可能性は極めて高い」としながらも、同地裁が近く教団の破産を宣告する見通しであることから、請求に対する認否を留保した。
 15人の個人被告は姿を現さず、実行犯の1人とされている広瀬健一被告(31)は代理人を通じて答弁を留保。中川智正(33)、井上嘉浩(26)、新実智光(31)、横山真人(32)、外崎清隆(32)の5被告は請求棄却を求める答弁書を提出した。逃走中とされる林泰男容疑者(38)らと麻原被告ら6人の計9人は答弁書を提出しなかった。(京都新聞)
■地下鉄堺筋線2度ストップ 1万8千人に影響
 5日午後、大阪市営地下鉄堺筋線が2度にわたって止まる事故があった。この影響で上下18本が遅れ、約1万7500人に影響が出た。
 2時46分、南森町駅(北区)で、送電線の安全装置が働いて電気が流れなくなった。停電した5駅の券売機などは6分後に復旧、同線は約30分後に運転を再開した。駅内の変電所で古い機械の撤去作業をしていて「機材が誤って電線上に落下、ショートしたためらしい。
 3時24分には、天神橋筋六丁目駅南約150bの上り線で火花と煙が上がったのを駅職員が発見、点検のため再び全線の運行が37分間止まった。(朝日新聞)
■大雪と人身事故で 新幹線に大幅遅れ 東海道・1時間以上
 東海道新幹線は6日、愛知県から京都府にかけて降った雪の影響で、始発列車から、浜松−新大阪間で上下線とも速度を落として運転をした。このため、午前10時現在で上下線とも1時間程度の遅れが出た。
 また、午前9時10分ごろ、東京発博多行き「のぞみ7号」が新横浜駅を通過中、自殺とみられる飛び込み事故があり、同列車は線路上で約1時間停車して車両点検をし、運転を打ち切った。このため、乗客は後続の「ひかり」に乗り換え、下り列車にさらに1時間以上の遅れが出た。(朝日新聞 夕刊)
■地下鉄サリン損害賠償訴訟 初の口頭弁論開く 原告側「怒り、生涯消えぬ」
 地下鉄サリン事件の犠牲者の遺族や重軽症者計38人が、オウム真理教と麻原彰晃被告ら教団幹部に総額約7億9000万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が5日、東京地裁で開かれ、原告たちは意見陳述で、夫を突然失った怒りや今も続くサリン中毒の苦しみを訴えた。教団側は「史上まれにみるこの犯罪を教団が引き起こした可能性は高い。被害者や遺族には同情の念を覚える」と述べたが、賠償責任や額については答弁を留保した。
 被告となった幹部15人のうち、麻原被告や林郁夫被告ら5人は代理人も出廷せず、書類による答弁もしなかった。新実智光ら6被告は「請求の棄却を求める」との答弁書を提出した。広瀬健一被告の代理人は出席したが、答弁は留保した。また、林泰男ら3容疑者は今も逃亡中のため、分離して審理されることになった。
 続いて原告が意見陳述に立ち、地下鉄霞ケ関駅助役の夫を失った高橋シズヱさん(48)は「突然不幸に見舞われた家族の悲しみ、怒りは生涯消えない。夫の受けた苦しみを被告らにも味わわせてやりたい」と涙ながらに述べた。会社員大橋賢二さん(41)は今もサリン中毒の後遺症に苦しんでいることを訴えた。
 次回の口頭弁論は、麻原被告の刑事裁判が始まるのを待って、5月13日に開かれることになった。(朝日新聞)
7日■JR 8700億円を追加負担 厚生年金と3共済統合案 JTも300億 政府、97年実施目指す
 政府が1997年度からの実施を目指すJR、JT(日本たばこ産業)、NTTの3共済年金と、厚生年金との統合案が6日、明らかになった。それによると、財政が悪化しているJR、JTとの統合で厚生年金の基盤が過度に圧迫されないよう、JR共済が現在保有している積立金のほかに「持参金」として約8700億円、JT共済にも同様に約300億円を統合に当たって追加負担することを求めている。
 政府は7日以降、連立与党に説明し了承を得たいとしている。その後、厚相の諮問機関である年金審議会に諮り、答申を経て3月初めに関連法案を国会へ提出、97年4月に統合の方針。
 厚生年金との統合は、将来の公的年金一元化の第一段階であるとともに、年金受給者数に比べて、年金の保険料を支払っている現役の加入者が急減したJR、JTの両共済を救済することが目的。
 その際、JR共済には現在保有している積立金3416億円(94年度末)に約8700億円を上乗せして計1兆2100億円、JT共済にも同様に現有積立金805億円(同)に300億円を加えた計1100億円の移管を要求することにした。これにより、赤字の年金を統合させることに対する厚生年金加入者らの反発を和らげる。
 JRはこの案を受け入れる方針。JR共済の「持参金」部分の約8700億円については、大部分が国鉄清算事業団が旧国鉄から引き継いだ債務約27兆円に追加される。
 現在は健全財政のNTT共済は、現有積立金1兆8432億円(同)のうち計1兆1900億円を厚生年金に移管する。
 このほか、統合後の保険料率については、現在、厚生年金より高くなっているJR、JT両共済の保険料率は当面据え置く。また国家公務員共済などを含む全被用者年金制度による両共済への支援は、両共済の年金支払などのため年平均計1600億円の支援を当面、続行する。
・旧国鉄債務を膨らます要因 厚生年金への統合に当たり、政府がJR共済に8700億円弱の「持参金」を求めたことは、国鉄清算事業団の27兆円の債務をさらに膨らまし、最終的には国民につけを回す結果になりかねない。
 民営化した旧3公社共済年金の厚生年金への統合は、産業構造の変化や民営化に伴う人員削減により、構造的に財政基盤が破たんしたJR共済の救済が第一の狙い。だが、財政が良好な厚生年金側は負担の増大を懸念し腰が引けていたため、JR共済に多額の持参金を付けて移管させる方法で厚生年金加入者に理解を得るしかなかった。
 一方、清算専業団が抱える旧国鉄時代の債務は、来年度中に旧国鉄の土地、株式の処分による返済の区切りをつける予定だが、現時点では大部分が返済不可能として残る見通し。これらは「国民負担」として将来、国の財政から支出する以外、方法がないとされている。
 そこに今回の持参金8700億円の多くが追加債務として加わる。1996年度末の国債発行残高見通し241兆円という国家財政にさらに問題を押し付ける形での統合案は、将来に課題を残すといえよう。(解説)(京都新聞)
■新幹線 終日乱れ 再び寒波襲い 14万5000人影響
 強い冬型の気圧配置に包まれた6日、京滋地方は断続的に雪が降り続いた。京都府雪害対策連格本部などによると美山町などの府北部の山間部で30aを超す雪が新たに降ったほか、日本海側でも10a以上の降雪があった。京都市内でも2aの積雪があった。
 この雪で、JR東海道新幹線は始発から浜松−新大阪間で徐行運転を行うなど、終日ダイヤが乱れた。大阪発の「のぞみ」が東京駅に131分遅れて到着したのを最高に、上下線合わせて237本が10分以上遅れ、約14万5000人の足に影響が出た。道路では、名神高速道路の京都東−滋賀、岐阜県境間と京滋バイパスの全線が時速50`に規制された。
 京都府北部では、福知山市街地で同日夕までに28aの降雪を記録。残雪と合わせて34aの積雪となった。山間部では1bを超え、激しい雪で視界が悪く、日中からヘッドライトをつけた車がのろのろと走った。宮津市は41a、舞鶴市26a、中郡峰山町37aの積雪になった。
 滋賀県内の積雪(午後4時現在)は、彦根市11a、近江八幡市22a、今津町41a、伊吹町38a、余呉町柳ケ瀬131a。道路にも影響が出、県道牧甲西線の甲西町三雲−信楽町宮町間が終日、通行止めとなった。また湖東、湖北を中心に小中高校や養護学校計27校で、授業短縮などの措置が取られた。
 夜に入っても降り続く雪に、サラリーマンらはポケットに手を突っ込みながら寒そうに家路を急いだ。
 JR京都駅など京都市内のターミナルでは、若い女性らが傘を片手に足早に家路についていた。
 京都地方気象台によると、雪は7日朝まで降り続くが、その後は冬型の気圧配置も緩む見込みという。(京都新聞)
■JR山陰線も乱れ
 JR山陰線は6日未明から、兵庫県城崎郡香住町の余部鉄橋で、風速20b前後の強風を断続的に記録。JR福知山支社は、そのつど同鉄橋を通過する列車の運行を見合わせた。このため、同日夜までに浜坂行き特急「エーデル北近畿7号」など特急2本が香住−浜坂間で部分運休したほか、計37本の列車が5分から最高1時間遅れ、約5400人の足に影響がでた。(京都新聞)
■JR阪和線で事故
 6日午前10時半ごろ、堺市東雲西町のJR阪和線堺市駅南側の踏切で、クレーン付き4dトラックが、クレーンを架線に引っ掛けるなどして立ち往生した。
 天王寺−鳳駅間で上下線とも約50分間ストップし、架線の点検後に運転を再開したが、京都発関西空港行き特急はるかの59分など上下計25本が遅れ、約9500人に影響が出た。(京都新聞)
■レール下に井戸 新幹線の陥没事故
 岡山市中尾の山陽新幹線で1月17日、レール下の盛り土に穴(縦2b、横1.5b、深さ1b)が開いた事故で、JR西日本は6日、盛り土の下に民家の井戸の跡があり、そこに土が流れ込んで陥没した、と発表した。同社によると、レール下を走るトンネルや排水口が原因で盛り土が陥没した例はあるが、井戸の跡によるものは全国の新幹線で初めて、という。(朝日新聞)
■雪で新幹線乱れる
 JR東海道新幹線は、前日の雪の影響で、7日始発から名古屋−新大阪間で時速20−230`の徐行運転を行っている。上下線とも約30分の遅れとなっており午前中、約4万7000人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■JR共済拠出は8700億円 年金統合厚省案 JTは300億円
 公的年金一元化の第一段階になるJR(日本鉄道)、JT(日本たばこ産業)、NTT(日本電信電話)の各共済年金を厚生年金に統合する案の骨子が明らかになった。財政事情の悪いJR、JT両共済は現在保持している積立金だけでは大幅に資金が不足するため、新たに拠出金を求められる。JR共済は約8700億円、JT共済は約300億円の負担となる。7日午前の自民党の社会部会と年金制度調査会の合同会議で厚生省が統合案の概要を説明した。厚生省は3月上旬にこうした方針に基づいて厚生年金保険法等の改正案を国会へ提出、1997年4月から実施の方針。
 年金一元化構想は、サラリーマンや公務員が加入する厚生年金、国家公務員等の共済年金など8つの年金制度を一本化し、保険料負担や支給水準の格差をなくそうというねらい。ただ8つの年金制度の中で、受給者数に対して現役の加入者が著しく少ないJR、JT両共済は財政事情が悪いことからこれらを救済する側面も強い。このため、健全財政を維持している厚生年金側には統合への反発が強く、両共済の拠出は統合への持参金の性格を持つ。
 案は、統合に伴い旧三公社の共済にも応分の負担を求めることとし、厚生年金に移管するのに必要な積立金をJR=1兆2100億円▽JT=1100億円▽NTT=1兆1900億円と算定。この結果、現在の保険料の積立金がこれに満たないJR(3416億円)、JT(805億円)の両共済はそれぞれ差額を拠出金として負担するよう求められる。移管金は20年の分割払いになる。一方、JR、JT共済の年金支払いを維持するため、当面5年間、厚生年金が1272億、地方公務員共済が237億、私立学校教職員共済が58億など、他の共済年金から年間計1600億円を両共済に対して支支援するとしている。
 JR共済が新たに負担する約8700億円については現在、国鉄清算事業団が8割、残りをJRグループが分担して支払う方向で調整が進んでいる。清算事業団の分担は清算事業団が抱えている債務約27兆円に追加されるとみられる。(朝日新聞 夕刊)
■北陸線など一時運休 ガラス割れも
 北陸地方を中心に7日午前10時33分ごろ起きた地震で、福井、石川の両県内のJRや原発などでは、安全確認をした。
 JR西日本は福井、石川県内で北陸線の列車の運行を一時休止した。約5分後には復旧したが、列車によっては5−10分の遅れが出た。福井市と九頭竜湖を結ぶJR越美北線では、越前大野駅に設置された地震計が40ガル以上を観測したため、全線で運転を見合わせ、沿線に積もった雪が線路上に崩れていないかなどを点検した。
 大野市役所では窓ガラス1枚が割れ、二十数枚にひびが入った。大野保健所でもガラス16枚が割れたという。なだれの危険性もあり、福井県警大野署は警戒パトロールに回っている。
 福井県敦賀市の高速増殖原型炉「もんじゅ」でも、「ドーン」という衝撃を動力炉・核燃料開発事業団(動燃)職員らが感じたが、被害はなく、この日から始まった配管温度計の切り取り作業などは続けられた。(朝日新聞 夕刊)
■新幹線ノロノロ運転 雪で名古屋−新大阪
 東海道新幹線は7日、雪の影響で、始発列車から名古屋−新大阪間で上下線とも速度を落として運転した。このため、正午までに上下線68本が10分から34分遅れた。(朝日新聞 夕刊)
8日■声 新幹線計画に貨物を加えよ 京都市 西林・利弥(会社員 32歳)
 連立与党による整備新幹線検討委員会が発足した。民間企業であるJR各社の設備投資計画に、将来性に問題を抱えたままで、密室での政治的判断を下すというのは、異常な状態とは言えないか。
 しかも、これらの計画には税金が使われるのに、当事者である国民不在のまま進められるのは納得できない。目先の選挙のために、国家100年の大計を誤ることのないよう、国民に広く意見を求めてもらいたい。
 そこで提案がある。新幹線は、旅客用途のみでは、これ以上地方へ延ばしても、採算性に無理があるだけでなく、地方への経済効果も疑問である。
 新幹線に、昼間は旅客専用、夜間は貨物専用という、二面性を持たせてはどうだろうか。貨物新幹線は地方の特産品や工業製品を消費地に向けて、速く、確実に大量輸送し、人件費の削減による低コスト化を図る。経済効果だけではなく、トラック輸送の低減による環境改善効果も期待できる。
 その第一段階として、現在の計画を、低騒音型の貨物車両開発と、貨物ステーション建設調査費に変更してはどうだろうか。
 そして、100年後の環境先進国を目指しての第一歩を踏み出してはどうだろうか。(朝日新聞)
■女性飛び込み 新幹線乱れ 列車ホテル
 7日午後7時ごろ、神奈川県高座郡寒川町倉見付近を走行中の東京発名古屋行き東海道新幹線こだま479号に、女性が飛び込み、列車は同県平塚市大神で緊急停車した。
 JR東海と茅ヶ崎署などで調べたところ、女性は即死しており、同署で身元の確認などを急いでいる。
 列車は約1時間10分後に運転再開したが、小田原駅で運転を打ち切り、約1100人の乗客を後続の列車で運んだ。この事故で、後続の下り列車が最大で約3時間遅れ、最終日的地まで行けない乗客が出たため、JR東海は8日未明から、東京、三島、名古屋、京都、新大阪の各駅に列車ホテルを設置した。
 各列車には京都駅で58人、新大阪駅で355人、名古屋駅で130人が泊まるなど計約540人が利用した。(京都新聞 夕刊)
■こだまが緊急停車
 8日午前11時ごろ、岐阜県大垣市南若森の東海道新幹線米原−岐阜羽島間を走行中の新大阪発東京行きこだま412号が、車両の異常を知らせるランプが点灯したため緊急停車した。
 運転士が故障個所とみられる9号車両の車軸を点検したが、異常が認められなかったため、約20分後に運転を再開した。
 JR東海によると、車両故障を感知するシステムが電気系統のトラブルを起こしたらしい。
 この影響で、同列車など4本の上り列車が最高27分遅れ、約2500人の乗客に影響があった。(京都新聞 夕刊)
■ケーブル切断され 京阪が乱れる
 8日午前9時20分ごろ、京都市伏見区横大路松林、京阪電鉄本線の千両松路切で、亀岡市篠町篠杢殿林、「森組建設工業」の大型トラック=乾健次運転手(57)=が、踏切上の通信ケーブル(高さ5.8b)を切断、ケーブルが架線に触れて停電した。架線の送電は10分後に復旧したが、特急など2本が運休、後続の上下計19本が最高14分遅れ、約6000人に影響した。
 伏見署の調べでは、トラックは荷台を上げたまま踏切を通過しており、乾運転手は「近くで砂利をおろした後、下げるのを忘れた」と話している、という。
 京阪電鉄によると、通信ケーブルには社内電話の電話線が通っているが、別の新しいケーブルがあり支障はなかったという。(京都新聞 夕刊)
■私鉄総連 2万円賃上げ要求 経営側に提出 96春闘本格スタート
 春闘の相場づくりに大きな影響力を持つ私鉄総連(池村良一委員長、18万5000人)と加盟の各労組は8日、民間主要労組のトップを切って平均2万円(7.0%)の賃上げを求める春闘要求を日本民営鉄道協会など経営側に一斉に提出、96春闘が本格スタートした。
 私鉄に続き、造船重機、鉄鋼、自動車、電機などの主要労組も2月中に要求を提出する予定。
 バブル崩壊後の長い不況にようやく明るさが見え始めた中で迎えた96春闘は、主要労組の回答日が集中する3月21、22日の最大のヤマ場に向けて活発な労使交渉が展開される。
 私鉄春闘は、関西大手の阪神、阪急が大震災による打撃から回復し切れていないことなどから、大手私鉄は2年連続で「ストなし」交渉となることが確実となっている。
 私鉄総連は従来、ストライキを背景にした大手9社による中央集団交渉を行ってきたが、95春闘では震災の影響で阪神、阪急が個別交渉となった上、残る7社も関東と関西に分かれ分離交渉。このため私鉄総連は定期大会で、96春闘ではストを構えての大手9社による中央集団交渉を復活させる方針を決めた。
 しかし関西の大手5社のうち、阪神、京阪は中央集団交渉からの離脱を決め、阪急も参加できるか難しい情勢。東急、東武など関東の大手四労組は、事前にストライキを構えずに交渉する「事後対処方式」を採る代わりに中央集団交渉を堅持する方針だが、中央集団交渉に参加するのは6社にとどまる見通しが強まっている。
 私鉄総連の賃上げ要求は昨年と同額で、連合に加盟する産別組織の中ではトップクラス。年間臨時給(ボーナス)は昨年の実績月数(大手5.4ヵ月)に0.2ヵ月の上積みを求めている。(京都新聞 夕刊)
■私鉄総連 2万円要求提出 春闘が本格スタート
 主要単産のトップを切って、私鉄総連(池村良一委員長、18万5000人)と傘下の約240組合が8日朝、賃上げなどの統一要求書を経営側の日本民営鉄道協会や各社に提出し、96春闘が本格スタートした。統一要求は、昨年と同額の組合員平均2万円(7.0%)の賃上げと年間臨時給(ボーナス)0.2ヵ月分の上積みとを柱としている。
 阪神大震災の影響で昨年の私鉄大手の春闘は、組合側が回答を受ける前にストライキを構えない「事後対処方式」をとり、さらに従来の9社による中央集団交渉も崩れて、関東と関西のブロック別に交渉する異例の展開になった。
 今春闘で私鉄総連は、「私鉄春闘の再生」を掲げている。だが、経営側は「大震災の後遺症が依然大きい」として、ストを構えて回答を迫るやり方に強い抵抗を示している。組合側もこれに配慮して、2年連続で事前にストを構えない見通しだが、それだけに厳しい交渉が予想される。
 さらに、関西私鉄大手の阪神、阪急、京阪の各労組が集団交渉から離脱する見込みで、関東4社(東武、東急、営団地下鉄、京成)、関西2社(南海、近鉄)の6社による中央集団交渉になりそうだ。私鉄総連は、今月16日の中央闘争委員会で具体的な戦術を決める予定だ。(朝日新聞 夕刊)
9日■2部門に分割2社へ JR西日本物販会社
 JR西日本グループの物販会社「ハートアンドアクション・リーテイル」(本社・大阪市)は、4月1日からコンビニエンスストア部分とファッショングッズ部門に分割、2つの会社とする方針を決めた。
 新会社は、「ジェイアール西日本リーテックス」と「ジェイアール西日本ファッショングッズ」。リーテックスは、コンビニエンスストアとドラッグストアなど計98店舗を富山県から福岡県までの間に展開する。ファッショングッズは、草津駅から下関駅までの間に33店を展開、若い女性を主な対象に衣料や貴金属なども扱う。
 ハートアンドアクション・リーテイルは1988年に設立、6年間で売り上げを約2.5倍(94年度、229億円)まで伸ばした。利用客のニーズにより細かく対応するため、組織分割に踏み切った。(京都新聞)
■西宮名塩に快速停車 JRが来月ダイヤ改正
 JR西日本は8日、3月16日のダイヤ改正に合わせ福知山線の西宮名塩駅(西宮市)を快速電車の停車駅にすると発表した。これまで普通電車しか止まらなかったが、1日上下66本の快速が停車し、大阪までの所要時間も現行の32分から26分に短縮される。(京都新聞)
■大阪−新宮間結び 来月から夜行バス
 西日本ジェイアールバス(本社大阪市)は8日、大阪−新宮間に3月1日から夜行バス「ルナメール」を1日1往復走らせると発表した。
 JR大阪駅桜橋口と和歌山県の田辺市、那智勝浦町、新宮市を結び、上下とも深夜11時台に出発、早朝到着する。29人乗りで全席指定。大阪−新宮間で大人片道5550円。(京都新聞)
■御堂筋線でまた白煙噴出
 8日午後4時半ごろ、大阪市中央区北浜の市営地下鉄御堂筋線淀屋橋駅で、地上の排煙ダクトから白煙が噴き出した。職員が点検したところ地下1階の機械室でも煙や焦げ臭いにおいが立ち込めた。地下2階を走る地下鉄の運行に影響はなかった。
 煙は約50分で消えたが、乗客に状況を知らせる構内放送などがなかったため、通勤客ら約200人が次々と足を止め、説明を求めて駅職員ともみ合うなど一時混乱した。同駅の真上を走る大阪市のメーンストリート、御堂筋では駅周辺で車線規制が行われ、車の列が続いた。
 御堂筋線は、昨年11月28日に軌道上でぼやがあり約2時間にわたって全線がストップ。以来、御堂筋線だけでぼや騒ぎは計3件続いている。(京都新聞)
■このまちで 96京都市長選N 建設費膨張 巨額借金は財政へ 地下鉄延長に遅れも
 「地下鉄東西線の完成時期を市民のみなさんに報告できたことが、一番うれしかった」。田辺朋之前市長は1月9日、辞任のあいさつでこう述べて市役所を去った。工事費が当初計画の2倍に膨張した問題については触れなかった。
 市地下鉄東西線(二条−醍醐間、12.7`)は、「建都1200年」にあたる1994年度中の完成をめざし、89年11月に着工された。しかし、94年になって、2450億円のはずだった建設費が4710億円に膨れ上がり、完成時期も「97年秋」にずれ込むことが明らかになった。
 経費膨張の内訳は、工法変更によるものが425億円、工期延長に伴う人権費などが433億円、地価上昇分217億円、物価上昇分90億円など。
 三条通の京阪御陵駅付近の郷陵東工区(約450b)の場合は、最初は三条通を路面から掘り起こす「オープンカット工法」を採用し、91年3月に大手と地元の土建会社でつくる共同企業体に発注した。
 ところが、工事に伴う交通規制などを警察と打ち合わせる段階になって、問題点が浮上した。通り上には京阪京津線の電車が走る。渋滞への懸念や、道路交通への配慮を求められた。
 影響を減らすには、工事用の杭(くい)打ち機を小型化しなければならない。そうなると、工程が計画の倍近い6年間に延びる。交通局は打開策として、地中に機械を入れてモグラのように掘り進む「シールド工法」を検討。同工法に合わせて設計し直した。
 4本のトンネルが複雑にねじ曲がり、トンネルとトンネルの距離が狭い所はわずか70a。世界でも例がない難工事となり、同工区の建設費は59億円から101億円に膨らんだ。
 交通局高速鉄道本部の山崎糸治・建設第二課長は「上下水道、ガス管、電気、電話線など、現場の地下埋設物の想像を超える複雑雑さも、多くの工法変更の理由となった」と説明する。
 だが、建設費膨張について「計画の段階から、すでに計算のうちだった」との見方もある。
 元交通局幹部は「運輸省から建設計画の認可を得た88年当時、運輸省は1`当たりの建設費が200億円以内でないと認可しないという方針だったと聞いている。それに合わせるため、安く見積もりたのは間違いない」と証言する。
 さらに、「建都1200年(1994年)までに完成」という工期設定についても、別の職員は「埋設物の措置を完璧(かんぺき)に検討していたら、工期に間に合う訳がなかった」と打ち明ける。
 建設費が当初計画より膨れ上がるケースは、他都市の公共工事にもある。大阪市が91年から96年の工期で建設中の市営地下鉄(心斎橋−京橋間、5.7`)では、1189億円から1560億円へと1.3倍に増えた。しかし、運輸省鉄道局財務課も「2倍に膨れ上がるのは、多いなとは思う」と話した。
 市幹部ら関係者の話を総合すると、建設費が当初の計画より相当額膨れ上がることがはっきりしたのは、着工から3年余りあとの93年春ごろだった。田辺前市長も当時、「中間報告」の形で説明を受けていた。同前市長が再選された市長選は、この年の8月。自身の選挙の数ヵ月前に建設費膨張問題を知っていたことになる。だが、この問題が市民に公表されたのは94年冬のことだ。
 94年夏以降、市幹部らは国に助けを求めた。「それこそ、官官接待もした」(市幹部)という。陳情を重ねた末、自治省は起債発行を認め、運輸省も補助金の増額を約束した。
 しかし、残された巨額の借金は、今後何十年にもわたり市の財政の足かせとなる。地下鉄東西線の延長についても、交通局は「計画のペースダウンは避けられない」としている。(朝日新聞)
■来月のJR新ダイヤ 西宮名塩に快速停車
 JR西日本は3月16日のダイヤ改定に合わせて、福知山線の西宮名塩駅(兵庫県西宮市名塩新町)にすべての快速電車を停車させる。これで、同駅から大阪駅までの最も速い到達時間は、現在の32分から26分に短縮される。逆に三田駅から大阪駅までは、中間の停車駅が増える分、最速で34分なのが35分になる。(朝日新聞)
■近鉄は増発・増結
 近畿日本鉄道は8日、3月15日から全線でダイヤ改定すると発表した。
 ラッシュ時の混雑緩和が主な目的。大阪線では平日朝の通勤時間帯に上本町行きの快速急行と準急をそれぞれ1本ずつ増発。南大阪線ではあべの橋駅行きの急行2本と準急3本を、今の6−7両編成から8両編成にする。これで上本町駅では、午前7時40分から1時間の混雑率が161%から151%に、あべの橋駅では157%から152%にそれぞれ減る、とみている。(朝日新聞)
■ダンプカーがケーブル切断 伏見の京阪踏切
 8日午前9時20分ごろ、伏見区横大路松林の京阪本線の千両松踏切で、線路を横断しようとした亀岡市篠町、建設会社「森組建設工業」のダンプカー(乾健次運転手)が、高さ約6bの通信ケーブルを引っかけて切断した。このため、同線は一時停電し、上下2本が運休、19本が最高14分遅れるなど、約6000人の足に影響が出た。
 伏見署の調べによると、ダンプカーは現場近くで積んでいた砂利を下ろし、荷台を上げたまま踏み切りに入ったため、ケーブルを引っかけたらしい。(朝日新聞)
■建設費4710億円 論議よそに工事着々 京都市の地下鉄東西線
 京都市が工事を進めている地下鉄東西線(伏見区醍醐−中京区のJR二条駅間)はこの3月に、12.7`の地下トンネルが開通する見通しだ。順調にいけば来秋、完成予定だが、建設費が当初計画の約2倍にあたる4710億円に膨れ上がることが分かり、11日に告示される市長選の争点の一つになっている。
 地下鉄の建設費は、前回市長選(1993年)の前に、市が膨張することを知りながら、有権者に公表せず、その翌年明かした。今回の市長選の立候補予定者は、膨張についてそれぞれ「反省すべきは反省する」「原因の徹底究明」などと訴えるが、早期完成をめざす点では一致している。
 地上の争いをよそに、地下ではトンネルなど土木工事の95%が終わった。今年10月から試運転に取り掛かり、来年11月から赤と紫のラインが入った列車が客を乗せて走り出す。(朝日新聞)
10日■JR難波駅乗り入れ OCAT来月23日開業
 大阪市浪速区の「大阪シティエアターミナル(OCAT=オーキャツト)」が3月23日オープンするのに合わせ、JR西日本は、前日の22日始発から、関西線JR難波駅の新しい地下ホームに乗り入れる、と9日発表した。
 同社は平成2年から約405億円をかけて現在のJR難波駅をターミナルビル地下のホームに変更、また隣の今宮駅を高架にし両駅間の踏切5ヵ所を廃止した。
 3月22日からはJR難波と関西空港を結ぶ快速電車を1日9本運転する。(京都新聞)
■JR新長田駅舎完成 4月3日オープン
 阪神大震災で大きな被害を受け、建て替え工事が進められていたJR山陽線・新長田駅(神戸市長田区)の駅舎がほぼ完成、4月3日からオープンする。
 新駅舎は、鉄骨の3層構造。神戸市の都市計画で駅の南北が自由通路で結ばれるのに合わせ、これまで東西に分かれていた乗降口を、自由通路1ヵ所に集約。地上から高さ約9bにある上り下りの両ホームへの昇降には、エレベーター3基、とエスカレーター3基を設置した。
 お年寄りや、体の不自由な人が利用しやすい大型トイレも設置、震災前の駅舎に比べ面目を一新した。駅ホームの2ヵ所には、復興を応援して全国からはがきで寄せられたイラスト作品1400点をタイルに複写したモニュメントも設置される。(京都新聞)
■京また雪化粧 鉄道など乱れる
 京滋地方は9日夜から雪が降り始め、京都市内では10日午前零時半現在、3−5aの積雪を記録、市内一面で雪化粧となった。
 この雪で、JR東海道新幹線と在来線の東海道線の一部電車は京都駅で15分程度遅れた。名神高速道路は10日午前零時から上下線とも大垣−豊中間で50`速度規制が始まり、道路交通に乱れが出ている。
 京都地方気象台によると、日本列島上空5400bに氷点下30度の大型の寒気団が覆い、降雪は10日朝がピークになる見込み。寒波は11日まで続くといい、厳重な雪の警戒を呼びかけている。(京都新聞)
■新長田の新駅舎 4月3日に再開
 JR西日本神戸支社は9日、阪神大震災で全壊し、仮駅舎で営業している新長田駅(神戸市長田区裾野通一丁目)を、4月3日始発から元の場所で再開する、と発表した。総工費は約30億円。当初の再開予定は6月ごろだったが、夜間工事を進めたため2ヵ月ほど早まった。新長田駅の完成で、JR西日本の大規模な震災復旧工事はすべて完了する。(朝日新聞)
■大雪舞い戻る 道路や鉄道混乱 大学入試に影響 京滋
 京滋地方は10日、また大雪に見舞われた。鉄道、道路の乱れに足をすくわれ、私立中、高校の授業や大学入試にも一部影響がでた。一方、有名社寺などでは、観光客らが雪の情緒を楽しむ姿も見られた。
 この雪の影響で、名神高速道路上り線・京都東−茨木間が10日午前2時10分からが通行止めになっていたが、約7時間後の同9時半までに解除された。舞鶴自動車道は福知山−三田西間で前日の9日から通行止めが続いている。
 京滋バイパスは9日深夜から速度50`に規制されていたが、10日午前9時に解除された。
 府内の一般道路は午前10時半現在、国道1号(五条通)の東行が五条通堀川付近から滋賀県境まで約8`渋滞し、屋根に積雪のある乗用車や他府県ナンバーのトラックのノロノロ運転が続いている。
 滋賀県内の北陸自動車道や国道など幹線道路も、チェーン規制や速度規制を行っている。
 JR東海道新幹線は始発から米原付近で70`−230`の徐行運転。山陽新幹線も博多−広島間で徐行している。このため、京都駅発着は午前10時半現在、上りで博多発が約1時間、下りで30分前後の遅れとなり、週末を利用した旅行客らに影響が出た。在来線は平常運行している。
 京都市以南の府内の私立中学、高校は一部を除いて休校や始業時間の繰り下げを行った。公立の学校は週5日制の休日にあたり影響はなかった。
 府南部の大雪警報発令を受け、大谷中学、高校(東山区)など計22校が休校になったほか、同志社高(左京区)、東山高(同)などは始業時間を20分から1時間程度繰り下げた。
 この日入試を行った京都外国語大(右京区)では、午前9時50分の開始時間を40分繰り下げた。また立命館大(北区)でも、遅刻した30人が別室で受験した。龍谷大(伏見区)は通常通り試験を実施した。(京都新聞 夕刊)
■列車が衝突 3人が死亡 米ニュージャージー
 【ニューヨーク9日=沢村亙】米ニュージャージー州で9日朝、通勤列車が対向してきた別の列車と衝突し、3人が死亡し約160人が負傷。ニューヨーク日本総領事館の調べでは日本人の負傷者はいない模様。
 地元警察などによると、同日午前8時45分ごろ、ニュージャージー州シコーケス市内で、上り列車がポイント部分から下り線路に進入。対向してきた下り列車の側面に衝突した。事故の原因は明らかでないが、鉄道当局によれは、上り列車が停止信号が出ていたにもかかわらず、そのまま走り続けた。(朝日新聞 夕刊)
11日■雪で新幹線など乱れ続く 近畿ではピーク越す
 強い冬型の気圧配置による近畿、中国、四国地方の降雪はピークを越したが、10日午後も新幹線や高速道など交通網の乱れが一部で続いた。
 各地の気象台によると、積雪は同日午後3時現在、広島県芸北町で169a、滋賀県余呉町で121a、島根県赤来町で85aを記録した。
 新幹線は名古屋−新大阪間で時速170`から230`の徐行運転を続け、最高で約1時間40分の遅れが出た。
 米子空港(鳥取県)や出雲空港(島根県)などと東京など各地を結ぶ飛行機の便も欠航や遅れが相次いだ。
 高速道は各地で速度規制が続いたが、通行止め区間は、中国自動車道の戸河内(広島県)−六日市(島根県)間を除きすべて解除された。(京都新聞)
■全盲男性が転落、はい上がれず 新快速にはねられ死亡 出雲マラソン1人で旅立ち 出場の夢、暗転 JR篠原駅
 10日午後9時ごろ、近江八幡市のJR東海道線篠原駅の上り線ホームから男性が約1.3b下の線路上に転落、入ってきた同駅通過予定の姫路発長浜行き新快速電車にはねられ、間もなく死亡した。
 近江八幡署の調べでは、男性は同市池田本町、物理療法士大辻洋二さん(42)。大辻さんは全盲で、転落後ホームに上がろうとしたが、間に合わなかった。
 当時、ホームには駅員や約10人の客がおり、助けようとしたが電車が入ってくるのが早かったという。
 同署は、大辻さんが誤って転落したとみて調べている。
 大辻さんは、島根県出雲市で11日に行われる「出雲ドームくにびきマラソン」に出場のため向かう途中だった。
 家族の話では、大辻さんは子供のころから目が不自由だったが高校時代から始めたマラソンが趣味で、市民ランナーとして全国各地の大会に参加。この日は出雲市に行こうと、夜行列車に乗るため一人で出掛けたという。
 家族は「いろいろな大会に出て旅慣れた人だったので、安心していたのですが…」と話していた。
 同マラソンは、出雲市などが主催。2`からハーフマラソンまであり、目の不自由な人も参加可能で、今年は全国から約2800人が出場する予定。(京都新聞)
■どうなる法廷決着 国鉄精算事業団と福知山市「土地」争い 19日に口頭弁論
 福知山市内の土地をめぐり、管理者の国鉄清算事業団と、所有名義人の同市の協議がまとまらず、決着が法廷に持ち込まれた。土地は、市が46年前、当時の国鉄に宿舎用地として寄付を前提に提供した。その後、自治体が国や公団などに寄付することを禁止する法律ができたため、市は「移転は違法になり、不可能だ」と態度を変えた。これに対して事業団が約束の履行を求めて昨年12月、京都地裁福知山支部に提訴した。第1回の口頭弁論は19日に開かれる予定だ。
 問題の土地は、福知山市堀法川にある宅地約1900平方bで、いまは更地。市の固定資産評価ではざっと2億円とされる。国鉄清算事業団が債務返済のため運輸省と大蔵省に提出した処分用地のリストにも載っている。
 国鉄清算事業団近畿支社法務課は「市との協議が整わないので、やむを得ず提訴に踏み切った」という。「寄付する」とした市の文書で移転が認められない場合は、民法162条の「所有権の取得時効」でいう20年以上を経過していることを主張する方針だ。
 一方、福知山市は「事業団に土地を返せという気はないが、法律をクリアできないまま、ここまできた以上、司法判断を仰ぐ」と、訴訟に応じる方針だ。(朝日新聞)
■目が不自由、線路に転落 列車にはねられ死亡 滋賀のJR駅
 10日午後9時ごろ、滋賀県近江八幡市上野町のJR東海道線篠原駅で、同市池田本町、物理療法士大辻洋二さん(42)がホームから線路上に転落、同駅を通過中の姫路発長浜行き新快速電車(8両編成)にはねられ、間もなく死亡した。
 この事故で電車は現場に23分間停車し、後続の2本も最高約15分遅れた。
 近江八幡署の調べでは、大辻さんは目が不自由で、誤って線路に落ちたらしい。当時、ホームの端に雪が残っていたという。(朝日新聞)
12日■4件続いて早朝にボヤ JR関西線に遅れ 大阪・八尾
 11日早朝、大阪府八尾市西部で約30分の間に4件のボヤがあった。連続放火の疑いもあるとみて八尾署が調べている。
 調べでは、午前4時56分ごろ、同市春日町1丁目の路上に捨ててあった軽ワゴン車が燃え、15分後には約250b北の同市渋川町7丁目、前田産業ミルトン大阪工場の外壁の一部などが燃えた。また、約1`南西の同市北亀井町1丁目の2ヵ所でも路上のゴミが燃えていた。
 渋川町の現場の工場南側はJR関西線。JR西日本は上り始発電車を手前の駅で約1時間停車させた。このため上り3本が30分前後遅れたほか、上下各1本が運休になった。(朝日新聞)
14日■リゾート特急「伊勢志摩ライナー」近鉄京都線に初登場 来月15日 ダイヤ改正
 近畿日本鉄道は来月15日からダイヤ改正を実施する。京都−賢島間に、初めてリゾート特急「伊勢志摩ライナー」1往復が運転されるのをはじめ、京都線の興戸−平城間の利用客で、京都行き急行への乗り継ぎ時間が1−4分短縮される。
 ダイヤ改正の対象線区は、東大阪線を除く全線。通勤車両と特急車両あわせて32両が新造されるのと、駅ホームの延伸(橿原神宮前駅など)により、大阪線では急行など6本を増発。南大阪線では準急など5本が増結される。
 京都線に初登場の伊勢志摩ライナーは、近鉄が2年前から大阪線、名古屋線に投入している最新型特急。レギュラー車4両と、エアカーテン、オーディオ装置などを備えたハイクラス車2両の計6両編成で、京滋からスペイン村(志摩磯部駅下車)方面へ向かう観光客の利用が見込まれる。
 京都線興戸−平城間の急行乗り継ぎ時間短縮は、新祝園駅の退避線完成で可能になった。両駅間で普通電車を利用する人が、新田辺駅で急行に乗り換える場合、所要時間が短くなる。(京都新聞)
■鉄道トンネル 緊急点検指示 崩落事故で運輸省
 北海道のトンネル崩落事故と同様の事故が鉄道で起きるのを防ぐため運輸省は13日、JR各社、私鉄、地下鉄の全鉄道事業者(約190社)に対し、山岳トンネルや落石防止の覆いがある個所について周辺斜面の状況を緊急点検するよう地方運輸局を通じ通達した。3月末までに結果を報告させる。
 鉄道トンネルの数は地下鉄を除いても全国で約4500に上る。目視点検で崩落などの可能性がある場所をあらためて把握するのが今回の狙いというが、運輸省鉄道局も「事故発生の予知は非常に難しい」としている。(京都新聞)
■新幹線切符 3020万円分盗難 兵庫・JR篠山口駅
 13日午前4時35分ごろ、兵庫県多紀郡丹南町大沢のJR福知山線篠山口駅から、事務所のキャビネットにあった新幹線切符51束、約3020万円相当と、ギフトカード3800枚、190万円相当が盗まれた、と110番があった。
 篠山署は窃盗事件として調べているが、12日夜の同駅の当直は4人で、最終電車の通過後、事務所で残務整理をして13日午前1時ごろから約10b離れた仮眠室で寝た。
 始発電車の通過する午前4時15分ごろ、職員1人が事務所に行き、事務所の窓が割られ、キャビネットがこじ開けられているのを見つけた。(京都新聞)
■覚せい剤10` 新幹線で運ぶ 容疑の2人達捕
 大阪府警保安二課は13日、ショルダーバッグに覚せい剤を入れて運んでいたとして、大阪府豊中市服部寿町二丁目、無職朴昌武(51)と大阪市西成区花園、無職山下喜代和(38)の両容疑者を覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕し、覚せい剤約10`(末端価格17億円相当)を押収した、と発表した。
 調べでは、両容疑者は11日、JR東京駅で1`ずつポリ袋に詰めた覚せい剤計10袋をショルダーバッグに入れて持っていた疑い。大阪から東京まで新幹線で覚せい剤を運ぶところだったらしい。(朝日新聞)
■明石市職員が強盗未遂容疑 JR神戸駅キヨスク
 13日午後3時ごろ、神戸市中央区相生町三丁目のJR神戸駅構内の「西日本キヨスク神戸2号店」に男が押し入り、女性販売員(32)の髪の毛を引っ張りながら、「金を出せ」と脅した。販売員が大声をあげたため、同駅職員下村耕朗(こうろう)さん(51)が駆けつけ、男を強盗未遂容疑で現行犯逮捕するとともに、110番通報した。
 兵庫県警鉄道警察隊と生田署によると、男は兵庫県明石市西明石北町一丁目、明石市市民生活部斎場管理センター職員藤山郁夫容疑者(42)。調べに対し、藤山容疑者は「金に困ってやった」と話しているという。
 明石市によると、藤山容疑者は、13日は公休日だった。(朝日新聞)
■阪神の復興車両完成
 阪神大震災で多くの車両が廃車になった阪神電鉄の新しい特急・急行用車両「9000系」が完成し、14日、阪神本線の尼崎車庫で公開された。ステンレスの銀色に赤のラインを引いたデザイン。38年間続いたクリーム色と赤の「阪神カラー」を一新し、復興への願いを込めて3月に営業運転を始める。
 新造する車両は30両(6両1編成)で、費用は約40億円。(朝日新聞 夕刊)
15日■ステンレスの新型車両公開 阪神、来月デビュー
 阪神電鉄は阪神大震災で被害を受け廃車となった車両の後継車として新造した急行用車両(9000系)を14日、尼崎車庫(尼崎市)で報道関係者に公開した。
 3月中旬から特急や急行として1編成6両で走る予定。銀色ボディーに赤いラインが鮮やかな新型車両は、同電鉄では19年ぶりのステンレス車。
 40億円をかけて30両が製造されるが、同電鉄によるとステンレス車は今回限りの「限定生産」。親しまれている既存のツートンカラーの電車に交じり、銀色の電車は震災復興のシンボルとして阪神間を走る。(京都新聞)
■殿田駅、「日吉駅」に JR山陰線 新駅は「鍼灸大学前」
 JR西日本は14日、京都府船井郡日吉町の山陰線殿田駅−胡麻駅間に建設中の新駅の名称を「鍛灸大学前」とすると発表した。また、同時に「殿田駅」の名称も「日吉駅」に変更する。3月16日のダイヤ改正に合わせて新駅開業、駅名変更をする。
 「鍛灸大学前」は、すぐ近くに明治鍛灸大と同大学付属病院があり、通学、通院客の利用が見込まれることから決めた。
 殿田駅の駅名変更は、昨夏から日吉町がJR西日本に要望していた。同町の桂川上流では1997年度末に日吉ダムが完成する。同ダムは「地域に開かれたダム」の指定を受け、公園やスポーツ施設を整備する予定で同町の新観光名所としての期待も高い。駅名変更は、同ダムの最寄り駅の分かりやすい表示と、同町の知名度の向上を図る狙い。
 駅名変更に必要な費用約830万円は同町が負担する。(京都新聞)
■中越鉄道再開で式典 両政府、経済効果に期待
 【ドンダン(ベトナム・ランソン省)14日=小菅幸一】中国、ベトナム間の国際列車の運行が14日、2路線で17年ぶりに再開された。国境地帯を挟んだ経済交流の拡大に押される形で、境界画定の難問を棚上げして運行にこぎつけた。両政府はこの再開による経済的な効果に期待している。
 ドンダンでの式典で、ベトナムのブイ・バン・スオン運輸郵政次官は「運行の再開は両国の経済・文化交流を促進し、互いの社会主義建設にも貢献するものだ」とあいさつした。また、中国鉄道省の柴浦安・海外協力局副局長は記者団に「両国関係を新たな段階に発展させる歴史的な意義がある」と強調した。
 1979年の中越戦争の直前に運行が停止されて以来の再開で、中国・広西チワン族自治区の■祥−ベトナム・ランリン省ドンダン間と、雲南省河口の山腰−ラオカイ省フォモイの2区間。いずれも、中越戦争の際に中国軍が侵攻した地点でもある。(朝日新聞)
■JR西日本 新型点字ブロック、改善へ
 JR西日本が管内の駅のホームに新たに敷設している新型の点字ブロックについて、視覚障害者らから「凹凸感に乏しく危ない」と指摘されたのを受けて、同社は凹凸感がはっきり出るように改良することを決めた。5月までに具体的な改良方法を決め、来年度に点字ブロックを新たに整備することになっている30駅から採り入れていく。
 新型の点字ブロックは合成樹脂製で、従来のコンクリート製では1ヵ月かかる敷設工事が1、2日で終わり、費用も半分で済む。このため同社では1日の乗降客が3000人未満で未整備の駅を対象に、一昨年8月から設置し始め、これまでに山陽線や紀勢線、北陸線などの約60駅に取り付けた。
 ところが、障害者グループから「周囲のアスファルトと区別しにくい」と改善を求める声があがっていた。改良方法について同社は、突起の大きさを半分にして凹凸感を出すことなどを検討しているという。(朝日新聞 夕刊)
■OCATを拠点バス29路線認可
 近畿運輸局は15日、大阪市浪速区湊町の大阪シティエアターミナル(OCAT)ビル2階に開設される湊町バスターミナルと、関西空港や全国の主要都市を結ぶバス路線の新設、延長を認可した。大阪市交通局など28社が申請していた。OCATは関西空海国際線の搭乗手続きができる施設として3月23日に開業する。
 認可されたバス路線の行き先は次の通り。カッコ内の数字は運賃(片道、単位・円)。
 【空港リムジンバス】関西空港(1300)▽大阪空港(610)
 【都市間高速バス】仙台(12000)▽福島(12500)▽宇都宮(10800)▽東京(8450)▽八王子(8100)▽大宮(9500)▽横浜(8080)▽志賀高原(7400)▽富山(5150)▽津山(2460)▽倉敷(3300)▽呉(6900)▽萩(9300)▽徳山(7600)▽鳥取(3550)▽倉吉(4200)▽米子(4700)▽松山(6600)▽長崎(10790)▽ハウステンポス(10000)▽熊本(10300)▽大分(9300)▽宮崎(11500)▽鹿児島(12000)
 【定期観光バス】海遊館・サンタマリア・WTC(6140)▽住吉大社・通天閣・四天王寺・大阪城(2640)▽関西空港・ATC・梅田スカイビル(8730)(朝日新聞 夕刊)
16日■私鉄春闘 6社が中央交渉参加 経営側 ストなし条件に
 日本民営鉄道協会(民鉄協)に加盟する大手私鉄15社は15日、京都市内のホテルで労務担当役員会議を開き、96春闘で、労組側が事前にストライキを構えない「事後対処方式」を採ることを条件に、阪急などを除き大手6社による中央集団交渉に応じることを決めた。私鉄総連はこれを受けて16日、東京で大手労組の委員長が参加する中央闘争委員会を開き、戦術や闘争日程などを正式に決める予定。
 労組側は、関東大手の4労組が「事後対処方式」を採ることですでに合意しており、私鉄春闘は昨年に続き2年連続の「ストなし」となることが確実の情勢となっている。
 会議では交渉方式について、東急、東武など関東の大手4社と関西大手の南海、近鉄の計6社は労組側と集団で賃上げ交渉を進める「中央集団交渉」に応じることを表明したが、阪神、阪急、京阪の3社は個別交渉の方針を確認。中央集団交渉の参加労組は従来の9社から6社に減ることが決まった。
 すでに阪神、京阪の労組は中央集団交渉からの離脱を決めている。
 阪急の労組はあくまで中央集団交渉に参加する姿勢を崩していないが、経営側の対応が正式に決まったため、最終的には個別交渉に応じることになりそうだ。(京都新聞)
■妥結額より水準3割滅に 賃上げ、阪神意向
 春闘で中央集団交渉からの離脱を決めている阪神電気鉄道は15日、賃上げにっいて昨年同様、中央集団交渉における妥結額より3割程度少ない水準にとどめたいとの意向を明らかにした。労組側は「まだ具体的な話がないので何ともいえない」としている。
 阪神は阪神大震災の被災を理由に、2年連続で個別交渉に踏み切った。昨年の私鉄大手7組合の平均賃上げ額は9950円(3.38%)。これに対し阪神は6700円(2.46%)だった。(京都新聞)
■市と清掃事業団 売買契約が成立 JR京都駅西側用地
 国鉄清算事業団は15日、京都市下京区東塩小路町におる旧国鉄用地(7900平方b)の一部について京都市との間で売買契約が成立したことを資産処分審議会(亀井正夫会長)に報告した。
 売却される用地はJR京都駅の西側にあり、元は職員用の官舎やバス車庫などが建っていたが、現在は更地になっている。
 資産処分審議会では昨年6月に全部の面積を、購入希望者に土地利用と建物計画を作って応募させる「建物提案方式」で処分するよう答申していた。しかし、企業などからの引き合いがほとんどないため、清算事業団では、随意契約などで早急に処分することを決定。今月初め、用地の南西側1650平方bを京都市土地開発公社に売却することで合意した。
 残りの6000平方b余りについても、すでに公開競争入札で不動産会社2社が落札しており、今月20日前後にも正式に契約する予定になっている。(京都新聞)
■関空路線などバス運賃認可 近畿運輸局
 近畿運輸局は、複合交通センタービル「大阪シティエアーターミナル」(大阪市浪速区)の来月開業に伴い、関西空港交通など28社が申請していた同ターミナル経由・発着のバス路線開設と運賃を15日、いずれも申請通り認可した。
 認可されたのは、空港リムジンバスが関西国際空港行きと大阪国際空港行きの2路線(4社)、都市間高速バスが、仙台行きなど24路線(25社)、定期観光バスが大阪城ルートなど3路線(2社)。
 都市間高速バスのうち、同ターミナルからの主な料金は、仙台行きが1万2000円、東京行きが8450円、鹿児島行きが1万2000円。路線参入数が最も多いのは近鉄バスで、計12路線で運行する。
 大阪シティエアーターミナルは、来月23日に開業する交通ターミナル施設。6階建てで、地下1階にはJR難波駅、2階部分には空港リムジンバスや、全国の主要都市間とつなぐ「湊町バスターミナル」が開設される。(京都新聞)
■のぞみ異音で運転打ち切り
 15日午後4時半ごろ、山陽新幹線の博多発東京行きのぞみ24号が博多−小倉間(福岡県)を走行中、9号車の床下で異常音がするのを乗り合わせていたJR西日本の検査係員が発見した。
 小倉駅に到着後点検、異常は見当たらず運転を再開したが、その後も異常音が続いたため、同社は岡山駅で運転を打ち切った。乗客約200人は後続の広島発東京行きひかり96号などに乗り換えた。
 上下3本が遅れ、850人に影響が出た。(京都新聞)
■関西3社、個別交渉へ 春闘で経営側 京阪・阪急・阪神が表明
 日本民営鉄道協会は15日、大手各社の労務担当役員会議を京都市内で開き、1996年春闘への対応を協議した。関西大手5社では、京阪電気鉄道、阪急電鉄、阪神電気鉄道の3社が中央集団交渉を離脱して、個別交渉で臨む方針を正式に表明した。近畿日本鉄道、南海電気鉄道の2社は関東4社(東武、東急、営団地下鉄、京成)とともに中央集団交渉方式を復活させる一方、ストライキを構えずに交渉に臨む「事後対処方式」をとるよう、組合側に強く要望していくことを確認した。
 京阪は、鉄道部門の交渉で会社全体の賃金を決める現行方式を改めたいというのが、離脱の理由。阪急、阪神の2社は、昨年も阪神大震災での被災を理由に集団交渉を離脱した経緯があり、今年も「無配が続くなど震災の影響は残っている」ことなどをあげているが、底流には京阪と同様の思惑がある。
 私鉄総連は16日に、東京都内で中央闘争委員会を開き、戦術を決めるが、経営側が事前にストを構えないことを条件に中央集団交渉を受け入れることを決めたことから、昨年に続いて事前にストライキを構えない見通しだ。離脱3社のうち、阪神労組は、すでに個別交渉の受け入れを表明、残る2組合は、今後、対応を協議する予定だ。(朝日新聞)
■声 外国人に沈黙 京都駅の窓口 城陽市 林 佳子(パート 41歳)
 先日、京都駅へ行った時のこと。窓口で電車の切符を買い求めようとした時、一人の外国人女性が切符売り場の人に、何やら話していた。だが通じなかったようで、彼女は隣の窓口に移った。そこでもだめな様子だったので、私は思い切って声をかけてみた。「ユースホステルへ行きたいが、バスの乗り場が分からない。手持ちのカードが使えるか否か」という内容だった。
 窓口の人に今度は私が聞いてみたが、考えているのか、答え方が分からないのか、黙ったままで、結局、駅前の案内所へ行き、教えてもらった。
 京都は国際観光都市である。その玄関口京都駅の従業員全員に、英会話ができることを求めはしないし、よその国の人から急に話しかけられ、戸惑うのもよく分かる。けれど、せめて「ごめんなさい。そこへ行って下さい」と、案内所の位置、そこへの行き方の地図を見せてはどうか。
 彼女たちは、駅に勤めるあなた方を頼って聞きにくるのだから。一度、彼女の国、オーストラリアを旅してみて下さい。人々は、とてもにこやかで、親切ですよ。日本は初めての彼女、いい旅をしてるかしら。(朝日新聞)
■阪急御影駅で男性飛び込む
 16日午前9時15分ごろ、神戸市東灘区御影町御影の阪急電鉄神戸線御影駅上りホームで、男性が新開地発梅田行き特急電車(6両編成、乗客約400人)にはねられて即死した。
 東灘署の調べによると、ホームに残っていたカバンの中の健康保険証などから、神戸市中央区の男性(90)と見られる。この事故で同電車が現場に約7分間停車したほか、特急を含む上り2本が最高6分遅れ、約2000人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
17日■21日から高架橋補強に着手 耐震性向上へJR東海
 JR東海は16日、鉄道施設の緊急耐震性向上施策として取り組む「ラーメン構造高架橋補強計画」をまとめた。東海道新幹線では、約7000本の高架橋について実施する予定で、今月21日から着工する。
 補強は、運輸省の指導に基づく措置で、橋脚の一本一本に厚さ6_の鋼板を巻きつけ、コンクリート脚との間にモルタルを流し込む。東海道新幹線は、約3年をかけ東京−新大阪間で実施。在来線は、名古屋地区の東海道本線と中央本線の計1000本で、約5年間かけ完了させる。また、これに並行して、新幹線で600連、在来線で400連の橋脚に落橋防止工事を施す。
 ラーメン構造高架橋は、脚と桁(けた)が一体の構造で、阪神大震災後に被害の多さが指摘され、運輸省が補強の基準を示していた。(京都新聞)
■私鉄総連 集団交渉を復活 春闘 事前にスト構えず
 春闘の動向に大きな影響力をもつ私鉄総連(池村良一委員長、18万5000人)は16日、東京都内で中央闘争委員会を開き、今春闘の戦術を話し合った結果、大手組合は、昨年に続きストライキ権は確立するものの、スト日程を設定しないで交渉に臨む「事後対処方式」をとる方針を正式に決めた。
 具体的な交渉方式については、関東4社(東武、東急、営団地下鉄、京成)、関西2社(南海、近鉄)の6社による中央集団交渉を復活させる。阪神大震災の後遺症の残る阪神、阪急に加えて、集団交渉に疑問を示している京阪が離脱し、個別交渉になる。
 阪神や京阪が離脱したことについて池村委員長は「震災の影響など特例と理解している。来春闘は中央集団交渉に戻ってもらえると思う」と話している。
 方針によると、大手組合は経営側に3月22日までに回答を求める。中小の組合は、同25日までに回答を求め、未解決組合は同27日始業時からの24時間ストを構える。(朝日新聞)
■どうする旧国鉄債務 総額28兆円 金利など年1兆円余 助成金の増額検討/JR本州三社負担案も
 今年3月末には28兆円に膨らむ、旧国鉄の長期債務の返済財源について、運輸省内で議論が始まった。債務の返済に充てるはずだった旧国鉄の土地や株式の売却が進まず、金利もかさんで、1987年の国鉄改革当初より10年間で2兆5000億円も増えた。最終的には「国民が負担する」とされている長期債務は、金利やその他の費用が年間1兆5000億円かかっている。放っておけば国民負担分は増える一方のため、先送りは許されなくなっている。
 債務返済には、まず国鉄精算事業団が旧国鉄から引き継いだ土地と株式の売却収入が充てられる。「バブル」期には、この売却収入だけで債務を帳消しできるとも期待されたが、「地価の高騰をあおる」と土地を売却できないうちにバブルが崩壊、土地、株式の現在の時価は7兆円(推定)までしぼんだ。最終的に残る「国民負担」分は20兆円を超えるとみられる。
 運輸省は債務を増やさない方法として、@一般会計からの無利子貸付金の償還を遅らせるA国鉄改革後、年間平均1500億円ずつ清算事業団が受けてきた、国の助成金を増やすB96年度末でJR7社の固定資産税の優遇措置が切れると、毎年600億円に上る税収が増えるので、これを債務の返済に使う−などを検討課題としている。
 ただ、国も、240兆円に上る国債残高を抱えるため、新たにどれほどの財政資金を投入できるかは未知数だ。
 このため関係者の間でひそかにあてにされているのが、年間500億円から1000億円の経常利益を上げるJR東日本、JR東海、JR西日本の「懐」だ。政治家や大蔵省などには「健全な本州3社は苦しい分身を考えるべきだ」(運輸相経験者)という意見がある。
 そんな気配を察知したJR東日本は今年に入り、「経営が順調であるゆえに負担を追加することは、民営化事業や今後の(JR)株売却に対する信用を失う」などとした、問答式の意見書を作り、1月末に経団連を訪ね、こうした意見への同調を求めた。
 同社の松田昌士社長は「新幹線の買い取りを含めれは3社で既に10兆円以上を背負った。もうけたら、また出せというのは暴論」と譲らない。
 4月で旧国鉄の分割・民営化から10年目に入る。長期債務問題のほか、本業では黒字にならないJR北海道、JR九州、JR四国の「三島会社」とJR貨物の経営問題も残っている。
 元国鉄再建監理委員だった加藤寛千葉商科大学長は「債務は運輸省だけの問題ではない。高速道路と競合する貨物輸送や地方交通については建設省と、事業団の土地活用は医療施設不足に悩む厚生省と協力すべきだ」と指摘ずる。(朝日新聞)
■快速故障で遅れ JR東海道線
 17日午前8時40分ごろ、近江八幡市上野町のJR東海道線篠原駅付近の上り線で、上郡発米原行き快速列車の運転台の故障表示ランプが点灯した。トラブルがあったとみられる一部のモーターの電源を切り、約20分後に運転を再開。2駅先の安土駅で運転を取りやめ乗客300人を降ろした。
 この影響で後続の新快速列車など4本が最大10分間遅れ、1100人の足が乱れた。JR西日本で故障の原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
■雪 阪神高速ストップ 新幹線も遅れる
 列島は17日朝、厳しい冷え込みとなり、近畿各地でも雪が積もった。このため、阪神高速道路が全面通行止めになったほか空の便も遅れや欠航が相次ぐなど、交通機関が大幅に乱れた。
 大阪管区気象台によると、大阪市内のこの朝の最低気温は、平年より2.9度低い零度を記録。午前4時半から雪が降り始め、午前9時の積雪量は5aとなった。大阪市内で積雪が観測されたのは2年ぶり。このほか、各地の午前9時現在の積雪は、和歌山の高野山5a▽滋賀県甲賀郡信楽町5a▽奈良市5a▽神戸市2a▽京都市2a▽大津市2aなど。大阪、兵庫県南部、奈良、和歌山県北部などで大雪注意報が出された。
 雪は今夜半過ぎまで降り続く見込みで、近畿地方中部を中心に、平野部の多い所で5−10a、山間部で10−20aの降雪が予想されている。
 大阪府警によると、阪神高速道路は17日午前7時50分から、大阪市内の中心部を走る環状線をはじめ、湾岸線、神戸線、東大阪線など全線で路面凍結と雪の影響のために通行止めになった。阪神高速の全線通行止めは今冬初めて。また名神高速は西宮−豊中インタ間、大阪と和歌山を結ぶ阪和道は岸和田インタから南の全線が通行止め、近畿自動車道でも50`の速度規制となった。
 東海道・山陽新幹線は積雪のため、名古屋−新尾道、三原−広島間で徐行運転した。三原駅ではポイントが切り替えられなくなるなどで、のぞみ号も含め上下線で最高20分の遅れが出た。
 関西空港では、高松行きの1便が欠航になったほか、東京発高松行きの全日空便が目的地を変更して同空港に着陸。秋田行きの1便が1時間半遅れて離陸した。(朝日新聞 夕刊)
■列車ぶつかり6人が死亡 ワシントン郊外
 【ワシントン16日=村野英ー】米ワシントン郊外のメリーランド州シルバースプリングで16日夕、ワシントン発シカゴ行きの長距離列車(アムトラック)とワシントン行きの通勤列車が正面衝突し、いずれも一部の車両が脱線した。長距離列車の先頭車両は炎上し、消防当局によると、少なくとも6人が死亡し、30数人が負傷した。
 長距離列車の乗客は175人だった。事故の原因は明らかになっていない。(朝日新聞 夕刊)
18日■大深度地下利用が再浮上 政府 調査会設置 ハイテク基盤整備へ
 まだ開発の手が入っていない深さ約50bを超える地下空間を、リニア新幹線など21世紀の社会資本整備に使えるようにしようと、政府は臨時大深度地下利用調査会(首相の諮問機関)を設置し、法整備や環境対策などの検討に着手した。1998年春をめどに答申する予定で、これを基に「大深度地下利用法」の法制化を目指す方針だ。
 東京など大都市の地下は地下鉄、下水道、電話線、建物の基礎くいなどかなり入り組んでいるが、それでも温泉や井戸を除けば利用範囲は地下約40bまでにとどまっている。
 地下鉄などのルートは道路の下を通るため目的地までう回するなど非効率との指摘も強い。大深度地下利用の最大の壁になっているのが土地所有権の問題。民法では地権者の権利は原則として地下深くまで無制限との解釈になっているためだ。地権者が利用しない地下を、公共事業に限り一定の手続きをすれば無償か、わずかな補償で民有地の下も自由に使えるようにしようというのが大深度地下利用構想の柱だ。
 同構想は全く新しいことではなく、バブル経済期の88年に生まれ、同年6月、閣議決定した総合土地対策要綱で法制化することが決まった。10省庁が検討に着手したが省庁間の縄張り争いなどで調整がつかなかった。
 当時の主眼は、社会問題化したサラリーマンのマイホーム難解消を目指して、郊外で大規模な宅地造成を行い、ニュータウンと都心を結ぶ高速鉄道を地下深くに通すことだった。これに対して今回の大深度利用はリニア・光ケーブルなどハイテク活用に重点が置かれている。
 調査会設置法に中心的な役割をした自民党の野沢太三参院議員(元国鉄施設局長)は「山梨実験線でのリニア実用化の結果が99年に出る。高速のリニアが都心まで乗り入れるには大深度地下トンネルがぜひ必要」と、法制化を目指す理由の一つを語る。
 調査会は今後、大深度地下利用の安全性などを検討し、公共事業への活用と民間の乱開発を防ぐルールの確立を目指す。(京都新聞)
■近畿などでなお大雪恐れ
 17日午前から近畿、東海、関東地方などで本格化した雪のため、JR新幹線など交通機関に遅れなどの影響が出た。この地域では18日午前にかけ大雪となる恐れがあり、気象庁は関東地方などに大雪警報を出して警戒を呼び掛けた。
 各地の気象台によると17日午後3時現在、兵庫県豊岡市で26aの積雪を記録。京都で1a、滋賀県甲賀郡信楽町で6a、大阪で5a、奈良で6a、和歌山で6aの積雪があった。
 気象庁の観測によると、17日午後、日本の南海上には前線が停滞。18日にかけてこの前線上を低気圧が発達しながら関東の東海上へ進む見込みで近畿、東海、関東甲信地方で雪が強く降る恐れがある。
 京滋では、18日夕までに、京都南部で3−5a、北部で10−20a、滋賀県でも5−10aの雪が降る恐れがあり、京都地方気象台などでは注意を呼びかけている。(京都新聞)
19日■瀬戸大橋も「降参」 雪で初の全線ストップ 近畿は峠越す
 列島は18日も太平洋側を中心に大雪に見舞われた。雪は午前中に峠を越えたが、瀬戸大橋の自動車道が1988年の開通以来、初めて雪のため全線通行止めになるなど交通網が乱れた。また、首都圏も雪が降り続き、東京でもラグビーの日本選手権が延期になるなどの影響が出た。
 大阪管区気象台によると、18日午前9時現在の積雪は奈良17a、大阪6a、和歌山2aなど。雪は同日朝で峠を越え、近畿各地に出ていた大雪注意報は午前中に解除されたが、その後は冬型の気圧配置が強まり、今度は日本海側に大雪のおそれが出ている。
 4aの積雪となった瀬戸大橋の自動車道は、18日未明から約8時間にわたって、全線通行止めになった。阪紳高速や阪和道、西名阪道、近畿道の全線、名神高速西宮−京都南インタ間、中国道吹田−滝野社インタ間も18日未明から相次いで通行止めになったが、いずれも同日夕までには解除された。
 東海道・山陽新幹線は、始発から広島−東京間で徐行運転し、新大阪駅などで雪落とし作業が続いたため、新大阪発東京行き「のぞみ302号」が2時間19分遅れたのを最高に、ダイヤが大幅に乱れた。
 空の便も、大阪空港で午前中の高松、松本便など12便が運航を取りやめたのをはじめ、各地の空港で欠航が相次いだ。関西空港では、シンガポール発の全日空機など3便が着陸地を那覇空海に変更したほか、約40便に最高2時間の遅れが出た。(朝日新聞)
■信号故障ダイヤ乱れ JR舞鶴線
 19日午前7時20分ごろ、綾部市梅迫町、JR舞鶴線真倉駅構内の信号機が電気系統のショートで故障。約1時間後に復旧したが、福知山行き普通列車が真倉駅に約1時間停車したのをはじめ、京都行き急行「丹後2号」など急行1本、普通4本が1時間から10分遅れ、通勤・通学など約800人の足が乱れた。(京都新聞 夕刊)
20日■京都駅新ビル 入店保証の和解守れ 飲食店が仮処分申請
 JR京都駅ビルの改築に伴うテナント移転問題で、仮駅舎で飲食店を経営している「与太呂新社」(京都市下京区、梅野敬子社長)が19日、「新駅舎への入店を保証した和解があるにもかかわらず入店を排除しようとしている」として、京都駅観光デパート(下京区、古川満男社長)を相手に和解の内容を守るよう求める仮処分を京都地裁に申し立てた。
 申し立てによると、同社は1993年9月、観光デパートを相手に旧駅舎での営業継続を求める仮処分を申請、同10月に▽仮駅舎に移転することと引き換えに駅ビルの入店を保証する▽入店条件は協議で決定する−などの条件で和解が成立した。ところが仮駅舎移転の工事費について、同店が依頼した専門家の鑑定では約896万円だったのに対し、観光デパートがそれを上回る約1670万円を提示、支払わなければ入店の協議に応じないとした、としている。
 観光デパートの小枝忠夫企画開発部長は「工事費はほかのテナントと同基準。突然の仮処分申請は理解に苦しむ」とコメントした。(京都新聞)
■窓 車内なごます運転手の一言 下京区・山田 善八(無職・77)
 「悪事千里を走る」というが、善き行いは遅々として伝わりがたい。他の人の善きことを見聞して、たとえようのないすがすがしさを覚え、晴ればれとした境地になるのである。が、さて自分も、あのようにと思いながらいざ実行となると決断力が必要であることを知らされる。
 1月下旬、小雨の降る寒い日、205系統の市バスに乗車。座席は空席の無いくらいで、勤め帰りの人が一日の疲れを座席にゆだねられておられる。バスは大きく左にカーブを切り、西大路通を南下した時、突然スピーカーが鳴った。「1万円札を交換できるお客さまはおられませんか」と。これまでに数え切れないほど利用したバス内で、運転手さんのこのような呼びかけを聞いたのは初めてである。ほどなくして両替えは終わったようで、運転手さんの親切と交換に応じられた方のほのぼのとしたものを感じたのは私一人だけではなかったはず。
 バス内に、言い知れない心と心のぬくもりが車内を温かく包んでくれた。私も心の中で「運転手さんありがとう」といっていた。もうずいぶん前のことであるが「小さな親切」という言葉が持てはやされたことがあったが、この小さな親切とて大きな勇気がいるものだ。(京都新聞)
■24日から性能試験 山陽新幹線「500系」
 JR西日本は、山陽新幹線の新型車両「500系」をフルスピードで走らせる性能確認試験を、今月24日から始める。期間は6月末までで、夜間時間帯を中心に、最高速度320`に挑戦する。
 試験は走行安定性のほか、加速・減速性能、乗り心地、沿線での騒音・振動などを調べる。当面、ゴールデンウイークまでは博多−徳山間、その後は山陽新幹線全線で走らせる。性能確認試験後は、営業運転に向け、計30万`以上を目標に走り込みを続ける。
 「500系」は、JR西日本が、来春から新大阪−博多間を2時間19分で結ぶ次期新幹線車両として開発。運転席のある先頭車両は戦闘機を思わせるシャープなデザインを採用した。昨年末に量産先行車(1編成16両)が完成し、これまで機器のテストなどを行っていた。(京都新聞)
■地下鉄サリンで初求刑 「生成」容疑で懲役10年
 地下鉄サリン事件に使われたサリン生成で、オウム真理教幹部の遠藤誠一被告(35)らを手伝ったなどとして殺人ほう助などの罪に問われた教団信徒、田下聖児被告(25)に対する論告・弁論公判が19日、東京地裁であった。検察側は同事件について「毒ガス兵器を用いて、東京都内の地下鉄の乗客を無差別かつ大量に殺傷した前代未聞の悪質な犯行で、絶対に許すことができない」と指摘。田下被告に対しては「偶発的事情から関与したというものではない」として懲役10年を求刑した。これに対し弁護側は「作っているものがサリンであるという認識はなかった」として、サリン生成については無罪を主張した。地下鉄サリン事件に関係する被告に検察側が求刑したのは初めて。判決は3月27日に言い渡される。(朝日新聞)
■新京都駅ビル入店交渉 「和解条項に違反」 旧テナント飲食店 地裁に仮処分申請
 JR京都駅ビルの新築をめぐり、旧駅ビルのテナントだった飲食店「与太呂新社」(梅野敬子社長)は19日、「貸主側が新駅ビルへの入店条件の交渉に入らないのは和解条項に違反する」などとして、京都駅観光デパート(古川満男社長)を相手どり、和解の履行を求める仮処分を京都地裁に申請した。
 訴えによると、与太呂新社は京都駅舎で40年近く飲食店を営業していたが、同駅ビルの建て替え工事に伴い、京都駅観光デパートから仮駅舎への移転を求められた。その際、「今までと同一条件で新駅ビルへの入店が保証されていない」などとして明け渡しを拒否。1993年9月、従来の店での営業続行を求める仮処分を申請した。その後、京都駅観光デパートとの間で@新駅ビルへの入店を保証するA入店条件は、旧駅ビルの店舗面積や賃貸料などを考慮して決める−などとする和解が成立した。
 しかし、京都駅観光デパート側は「仮店舗の工事代金約1670万円を払わない限り、新駅ビルへの入店条件の交渉はしない」と主張しているという。与太呂新社側は「われわれの見積金額より2倍近く高いため、まず工事代金の積算根拠を示すよう求めているだけ。明らかな和解条項違反だ」と話している。
 これに対し、京都駅観光デパートの小枝忠夫企画開発部長は「仮店舗の工事代金は他のテナントもすでに払っている。保証金や賃料などの新駅ビルの入店条件も調停の場で示した。突然の仮処分申請は理解に苦しむ」と言っている。(朝日新聞)
21日■大阪から関東、東北へ 高速バス4路線 京乗り入れ申請
 近畿日本鉄道と、宮城交通など5社は20日、大阪から関東・東北方面に向かう長距離高速バス4路線の近鉄京都駅(八条口)への乗り入れを近畿運輸局に申請した。認可されれば、4月下旬から運行する。
 申請があったのは、仙台行き、福島行き、宇都宮行き、埼玉・大宮行き(いずれも大阪・あべの橋発)。4便とも、宮城交通や福島交通などとの共同運行で、これまでは西名阪自動車道などを経由していたが、認可後は名神高速道豊中−京都南インター経由に変更する。1路線当たり年間5500−9800人の需要増を見込んでいる。(京都新聞)
■JR西日本 7月にも上場申請へ
 JR西日本の井手正敬社長は20日の記者会見で、懸案となっている株式上場に関して、「早ければ株主総会直後にも上場申請できるよう万全の手配をしておく」と話し、7月にも株式上場の手続きに入る意欲を示した。
 また、3月中にも株式アナリスト向けに、東京と大阪で財務状況などについての説明会を開くことを明らかにした。
 井手社長は「震災被害も乗り越え、1996年3月期決算は上場基準を必ず達成できる」と強調した。昨年末に上場方法の大粋が囲まったことや、株式市況が回復していることなどをあげ、「旧国鉄債務問題もあり、政府もなるべく早い上場を目指しているのではないか」と、年内に上場できるような日程が組まれるとの見通しを示した。(朝日新聞)
■長距離バス京も経由
 大阪と関東・東北を結ぶ長距離高速バスを運行している近畿日本鉄道など5社は20日、仙台、福島、宇都宮、大宮の4路線について、京都駅八条口に乗り入れる申請を近畿運輸局にした。乗り入れにともない、路線も西名阪・東名阪自動車道経由から名神高速経由に変更する。4月下旬から運行を始める予定。(朝日新聞)
22日■JR駅ホームにコンビニ”発車” 29日、片町線京橋駅 若者、OLかけ込みOK
 JR西日本の全額出資子会社ハートアンドアクション・リーテイル(本社大阪市)は、大阪市都島区のJR京橋駅片町線ホームにコンビニエンスストア「ハート・イン京橋店」を29日からオープンする、と21日発表した。
 通勤通学客に便利な駅ホームのコンビニは、阪急電鉄が昨年4月、十三(じゅうそう)駅(大阪市)に1店舗開業しているが、JRグループ各社での設置は初めて。
 店舗は110平方bとコンビニとしては標準規模。同ホームは、1日約11万人の乗降客が利用する。このため朝夕の混雑をさばくため、通常2ヵ所の入り口を3ヵ所設置。レジも5台備え、パートを含め8人で対応するという。
 営業時間は午前6時半から午後11時で年中無休。主に若者やOLをターゲットに、弁当や手作り風サンドイッチなど食品、雑誌を中心に約3000種類の商品を並べ、1日約3000人、年間約3億円の売り上げを見込んでいる。またビジネス街に近いことから生花を扱うなどの特色を出す。
 同社は「今後も適当な場所があれば、大阪環状線や東海道線など需要の多い駅で考えていきたい」としている。(京都新聞)
■JR東海の百貨店 高島屋と業務提携
 JR東海は名古屋駅に建設中の超高層ツインビル「JRセントラルタワーズ」に出店する百貨店の運営に開し、高島屋と提携することを決めた。高島屋は役員を含む約40人を派遣し、商品の仕入れや店作り、運営に関するノウハウを提供する。出資はせず、店名も「高島屋」をうたわない見通し。今月中に両社の取締役会で正式に決め、3月から協力を始める。(朝日新聞)
■清算事業団の職員 転職JRにも依頼 西村理事長語る
 西村康雄国鉄清算事業団理事長は21日の定例記者会見で、事業団職員の再就職問題について「土地や株式の売却の進み具合にもよるが、定員の縮減はさけられない。再就職先としてJRにもお願いしている。具体的な人数などはこれから詰める」と述べた。「土地処分のめど」とされる来年3月末が迫り、約2000人の職員の再就職先探しが課題になっている。(朝日新聞)
■駅ホームにコンビニ参入 JRで初、京橋駅に29日開業 年中無休、朝6時半〜夜11時
 JR西日本100%出資の子会社で、コンビニエンスストアを展開している「ハートアンドアクション・リーティル」(本社・大阪市淀川区)は、JR片町線の京橋駅のホームに29日、コンビニの「ハート・イン京橋店」を開業する。駅ホームにコンビニができるのは全国のJR駅で初めて。私鉄では、阪急電鉄が十三(じゅうそう)駅のホームに設け、売り上げは上々。ハートアンドアクション・リーティルは今後、ホームのコンビニを増やして行く方針で、「キヨスク」に代表される対面販売という駅売店のイメージが一新されそうだ。
 「ハート・イン京橋店」は、ホームを行き交うサラリーマンやOL、学生を対象にし、一般のコンビニより食料品や雑誌を増やし、家庭雑貨を減らす。オフィス用の需要を見込んで切り花も販売する。年中無休で午前6時半から午後11時まで営業。利用者数は一般のコンビニの2.5倍に当たる1日平均約3000人を見込んでおり、同社は今後、大阪環状線や東海道線の駅を中心に設置していく。
 ハートアンドアクション・リーティル事業本部は「駅ホームは街中に比べて人の流れが圧倒的に多い。チャンスがあれはどんどん進出していきたい」と話している。(朝日新聞)
23日■窓 お答えします 市バスへの”激励”と”怒り”について 京都市交通局自動車課長 中西 忠
 日ごろから市バス・地下鉄をご利用いただきありがとうございます。1月31日付当欄「京都市バスへ”激励”と”怒り”の思い」についてお答えします。
 まず、林さんからいただきました市バスの乗車拒否および苦情の回答が滞っていた件についてですが、大変ご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます。お客さまを乗せずに発車したことについては、当日の担当の運転手から事情聴取したところ、お客さまの確認を十分せず、そのまま発車したとのことでした。本人には、バスをお待ちのお客さまの立ち場にたって考えてみること、そして一人でも多くのお客さまにご利用していただくためにも、きちんとお客さまの確認をするように指導するとともに、運転手全員に対しても、改めて指導を徹底したころです。
 また、回答の滞りについて調査したところ、当日、同じバスをお待ちであった別のお客さまから、営業所に苦情の電話がありました。その方からのお電話と、林さんからいただいた本局へのお電話とを混同してしまい、すでに林さんにも返答したものと思い込んで、そのまま日が経過してしまうといった結果を招いていました。
 一方、六方さんから”激励”していただきましたリフト付きバスの拡大等、だれもが快適にバスをご利用いただける施策につきましては、厳しい財政状況ではありますが、福祉行政とも手を携え、充実したものとなるよう努力してまいります。
 今後とも、まごころ乗車サービスをモットーに、「市民の足」となるよう努めてまいります。(京都新聞)
■阪神電鉄が完全復旧へ 来月20日から
 阪神電鉄は22日、震災直後から続けてきた石屋川車庫(神戸市東灘区)などの再建工事や、車両の新造などがほぼ終わり、3月20日から完全復旧する、と発表した。復旧に合わせ同20日に全線でダイヤ改正を実施、落ち込んでいる客足の回復を図る。
 再建された石屋川車庫は広さ1万2900平方b、柱や梁を鉄骨とし、旧車庫より2本多い15本の線路を敷き、車両収容能力も86両から94両に増えた。
 施設ではこのほか、石屋川駅と今津、青木の新しい変電所もほぼ完成した。
 震災前に314両あった車両は、41両が廃車されたため、新造することになり、すでに「5500系」と「8000系」の計11両が完成、運行を始めている。残る「9000系」も来月18日までに30両すべてが完成する。復旧費の総額は約510億円だった。
 震災後、同社の乗客数は定期券で約10%落ち込んでおり、ダイヤ改正では平日のラッシュ時を中心に、震災前より1日当たり約20本増発する。
 22日、記者会見した手塚昌利社長は「経営環境は依然厳しいが、震災による被害分の会計処理は7年度で済ませる。8年度は震災前の経営状態に戻し、復配までこぎつけたい」と述べた。(京都新聞)
■山科の建設現場で火事 地下鉄東西線 シート焼き 黒煙8b
 22日午後3時ごろ、京都市山科区安朱南屋敷町の市営地下鉄東西線山科駅工区の建設現場で、地下2階(深さ約10b)のプラットホーム付近から出火、東側のコンクリート側壁に張られていたウレタン製防水シート約85平万bを焼き、20分後に消した。けが人はなかった。一時、地上約8bまで黒煙が上がったが、交通などの混乱はなかった。
 山科署と市消防局などの調べでは、作業員らが地下1階(深さ約5b)のコンコース部分で、土留め用の鉄骨をガスバーナーで切断する作業しており、バーナーの火が地下2階の防水シートに燃え移ったのではないかとみて、原因を詳しく調べている。
 地下1階でウインチの散り外し作業をしていた作業員(58)は「壁部分から火が出ていたので近くの消火器2本でいったん火を消したが、再び燃え上がった。他の消火器を持ってきて消そうとしたが、炎と黒煙で手が付けられなかった」と話していた。地下火災のため、消防署員は空気ボンベを背負って消火活動にあたり、排煙用の高発泡車、空気ボンベに空気を補充する高圧充てん車も出動した。
 市交通局によると、山科駅工区は1993年3月から工事が開始され、1月末現在の進ちょく率は75%。地下鉄東西線は、来年11月に開業予定。(京都新聞)
■阪神、ダイヤ改定へ 震災前並み本数に
 阪神電鉄は、3月20日から全線でダイヤ改定を実施する。阪神大震災で全壊した高架式車庫「石屋川車庫」(神戸市東灘区)が完成し、車両の修復、新造が終わったため。現行より朝のラッシュ時間帯の本数を増やし、最終電車は最大30分遅くなる。震災から1年2ヵ月でようやく震災前のダイヤに戻る。
 新しいダイヤでは、午前7時台に甲子園発梅田行きの区間急行を2本増発、同8時台に三宮発梅田行きの区間特急を2本増発する。午後8時台には梅田発三宮方面行きの快速急行を3本増やす。(朝日新聞)
24日■日本海の味覚 浜で楽しもう 参加者を募る JR西舞鶴駅
 JR西舞鶴駅(舞鶴市)は、日本海の魚介類を浜辺で炭火焼きして味わう「日本海あばれ食いカーニバル」を3月9日に開くことにし、参加者を募っている。
 炭火焼きは、同市下安久の水産流通センター周辺を会場に、参加者がカニやイカ、アジ、ハマチ、カキなどを購入して各自が焼き、日本海の味覚を楽しむ。殻付きカキ2個、おにぎり1人2個、カニなべ、大漁なベなどの無料プレゼントがある。また、魚介類のセリにも参加できる。
 JRは大阪駅発福知山線経由の大阪号、大阪駅発山陰線経由の嵯峨野号を運行する。定員はいずれも500人。料金は乗車駅によって違い、中学生以上の大人は5000円−3770円。
 問い合わせ、申し込みは29日までにJR西舞鶴駅(0773・75・2310)へ。(朝日新聞)
■鉄道運賃が新方式に 新年度 上限内で自由設定
 鉄道運賃制度の見直しを進めていた運輸省は23日、同省が査定した認可運賃を上限に、鉄道会社が自由に運賃を決められる方式に変える、と発表した。新年度から適用する。鉄道運賃の改定方法の見直しは、政府の規制緩和推進計画に盛り込まれ、今年度末を期限に研究会を設けて検討を進めてきた。
 鉄道運賃は従来、列車の運行に伴う諸経費に適正な利潤を加えた額を運輸省が査定し、認可運賃を決めていた。今後は認可運賃を上限として、安くするのは自由になる。このため現在は、同じ会社で同一距離なら同一運賃だが、路線や時間など会社側の判断で違う運賃設定が可能になる。また、認可の際に、会社の収支をみる期間を1年から3年程度に延ばし、次の値上げまでの期間を長くする。
 ただ、これだけでは値上げ幅の圧縮にはつながらないため、鉄道会社に合理化努力を促し、値決めの過程を分かりやすくするための具体的な方策を、今後詰める。JR東日本などが提案し、物価の上昇率を値上げ率の上限とする「プライスキャップ」制度は、必要性の有無にかかわらず物価に連動した値上げを招きかぬない、などとして導入を見合わせた。(朝日新聞)
■SL重連 湖北走る
 もくもくと煙を噴き上げ、重連の蒸気機関車が24日、雪の琵琶湖岸を初めて走った。JR西日本が、地元自治体、観光協会などの要請で、北陸線米原−木ノ本間22.4`に走らせた「SL北びわこ号」。
 重連の蒸気機関車は「貴婦人」の愛称があるC57 1号と「ポニー」と呼ばれるC56 160号。滋賀県長浜市で開催中の盆梅展に合わせ、24、25日と3月2、3日の4日間、米原発は1日1本、木ノ本発は1日2本運行する。
 午前10時11分、客車8両を引いて米原駅を出発した重連は一路北へ。沿線では大勢の人が見守り、ファンがカメラの放列を敷いた。(朝日新聞 夕刊)
25日■湖北路をSL重連 C57とC56 米原−木ノ本
 JR北陸線の米原−木ノ本駅間(22.4`)で運転されている蒸気機関車「SL北びわこ号」で24日、SL2両を連ねた大迫力の重連運転が披露され、鉄道ファンを喜ばせた。
 SLの季節運転は昨夏から3期目になるが、重連運転は今期の目玉。観光を目的とした重連運転の披露は近畿では初めてという。
 この日は京都市の梅小路SL館に保存されている「貴婦人」の愛称で人気の「C57」型と、「ポニー」の愛称を持ち、C57よりひと回り小さな「C56」型が2重連で客車8両を引いて走った。
 SL2台を合わせると全長は34bにもなり、真っ白な雪景色のなかを黒い煙を吐きながら力強く坂を登る姿は迫力満点。沿線の愛好家たちは、汽笛の二重奏に聞き入りながら盛んにカメラのシャッターを切っていた。
 重連運転は25日と来月2、3の両日にも行われる。(京都新聞)
■制御装置に水浸入 JR 製造不良、84両を改修
 東海道・山陽新幹線を走る「のぞみ」の車体の床下にあるブレーキ出力制御装置の内部に水が浸入しやすくなっていたことが、JR東海とJR西日本の調べで分かった。雪か、線路に設置されたスプリンクラーの水が浸入して同装置が故障、列車の運行が途中で打ち切られるトラブルも1月に発生。原因は同装置が入った機器箱の製造不良で、両社は不良が見つかった84両分について、防水処置を施すなどの緊急改修をした。
 1月9日午前9時半ごろ、東京発博多行き「のぞみ3号」が京都駅に到着する直前に緊急ブレーキが作動し、同駅で運転を打ち切った。
 また、同日午後3時ごろには、博多発東京行き「のぞみ14号」が岐阜羽島−名古屋間を走行中にブレーキがかかったままになり、名古屋駅で運転を取りやめた。
 JR西日本によると、当日は大雪で、いずれも巻き上げた雪か、線路に散水して雪を湿らせるスプリンクラーの水がブレーキ出力制御装置に浸入したため、と分かった。
 ブレーキ出力制御装置は、運転台からの指示に従って車輪にブレーキカを伝える装置。1編成16両のうち10両に、1個ずつ設置されている。
 両社はこのトラブルを受けて、「のぞみ」の同装置を一斉点検。その結果、全編成車両分の421個た。JR西日本車両部は「今回は不良が見つかった装置に限っての緊急改修だったが、ほかの装置に対しても次回の定期検査から恒久的な補強をしていきたい」と話している。(朝日新聞)
27日■運転士と車掌に有罪判決 関東鉄道衝突事故
 1992年6月、茨城県の関東鉄道取手駅で、列車が車両止めを越えて駅ビル内に突っ込み、1人が死亡、125人が負傷した事故で、業務上過失致死傷などの罪に問われた当時の運転士高田誠(26)、車掌深谷秀晴(49)両被告の判決公判が26日、水戸地裁であった。
 大東一雄裁判長は「運転士や車掌として基本的な注意義務を怠った過失は極めて重大」とし、高田被告に禁固2年6月、執行猶予4年(求刑禁固2年6月)、深谷被告に禁固1年6月、執行猶予3年(求刑禁固1年6月)を言い渡した。
 大東裁判長は「2人とも降格処分されるなど社会的制裁を受けて深く反省し、被害者の多くと示談が成立している」と、執行猶予とした理由を説明した。(京都新聞)
■窓 バスでの親切 心からお礼 南区・吉田美代子(無職・61)
 建国記念日(11日の日曜日)、3日前から降り積もった雪もすっかり解け、穏やかな暖かい陽気となり、久しぶりに姉を訪ねようと、バスに乗りました。
 下車駅近くになって持って出たはずのバス券が見当たらず、車内での1万円札の両替えもままならず、途方に暮れていたとき、運転手さんが次回乗車されたとき、どのバスでもよいから払ってくださいと言われ、下車しようとしたとき「どうぞ使ってください」と、和服姿の美しい奥さまが、バス券1枚差し出してくださいました。とっさのことで、ありがたく頂いて下車し、せめてお名前をと申しましたが、困っているときはお互いさまです、と去って行かれました。
 暗いニュースや痛ましい事件の多い中、身心ともに温かい気持ちにさせていただき、紙面をお借りし心からお礼申し上げます。オレンジ色の道行コートの奥さまにお受けしたご親切は、いろいろの形で社会へお返しして行きたいと思っております。本当にありがとうございました。(京都新聞)
■リムジンバス申請 南海が関空−河内長野
 南海電鉄は26日、河内長野駅(河内長野市)と関西空港を結ぶリムジンバスの新路練開設を近畿運輸局に申請した。
 1日16往復で所要時間は片道約1時間、運賃は大人片道1100円。同電鉄は1ヵ月で約9000人の利用を見込んでおり、ゴールデンウイーク前の4月26日から運行を始めたいとしている。(京都新聞)
■南から来たチョウ 京都の収集家 地下鉄の駅で捕らえる
 京都市中京区のチョウ収集家が、昨年11月に地下鉄京都駅と大津市酒田で見つけたチョウがこのほど、近畿では珍しい南方系の「クロコノマチョウ」と分かった。
 クロコノマチョウはジャノメチョウ科で体長3−5a。台湾や東南アジアを中心に生息し、日本では九州や四国、石垣島などに分布。前羽の黒い紋の端に白い紋二つが重なっているのが特徴で、成虫のまま越冬する。
 見つけたのは中京区油小路通四条上ル、会社員田村平八郎さん(49)。昨年11月9日、地下鉄烏丸線の京都駅構内で、地下鉄に乗ろうとしたところ車内にチョウが飛び込んできた。40年以上もチョウの収集を続けいる田村さんは、思わず構内を追いかけ素手でキャッチ。昆虫図鑑などで調べたところ、紋様からクロコノマチョウと判明した。
 田村さんは同月3日にも、大津市浦田の琵琶湖畔で同じ紋様のチョウを見つけており、これもクロコノマチョウと分かった。
 熱帯のチョウを集めた「チョウの家」がある京都市青少年科学センター(伏見区深草)は「このチョウの日本の北限は神奈川県といわれるが、近畿ではたまにしか見られない」と話している。田村さんも「昨年までの暖冬に誘われて北上したのか、はたまた電車に乗ってはるばる来たのか?」と珍チョウに思いをめぐらせている。(京都新聞)
■関空−河内長野間 バス新路線を申請
 南海電鉄は26日、関西空海と河内長野駅前を結ぶリムジンバス路線を近畿運輸局に申請した。所要時間は片道1時間で、1日16往復する。運賃は大人の片道が1100円前後の予定。認可されれば、4月26日から運行を始める。(朝日新聞)
28日■阪急が終電の音楽 「第三の男」に変更
 阪急電鉄は27日夜、大阪市北区の梅田駅で、最終電車が発車する5分前から流れるBGMを「蛍の光」から映画「第三の男」のテーマ曲に変えた。
 「蛍の光」がいつから使われていたのか記録は残っていないが、戦後間もなく終電間際に流れていたのを記憶している社員がいる。もともと「蛍の光」には「別れのイメージがあって暗い」などと指摘が社内外からあった。今年から全線、全駅で取り組んでいる、車内放送や駅放送、ブザー音などの音環境の見直しの一環として、「明日への希望につながるように」と、オーケストラ演奏によるアップテンポな曲に切り替えた。(朝日新聞 夕刊)
29日■京都市指定・登録文化財 新たに15件 計344 件に 旧二条駅舎・修羅(金閣寺出土)・三栖の炬火祭など
 京都市文化財保護課は28日、市文化財保護審議会(樋口隆康会長)の答申を受け、市指定・登録文化財15件を新たに決めた。鹿苑寺(金閣寺)=北区=の境内で出土した木製運搬具「修羅(しゅら)」や、「旧二条駅舎」(中京区)などが加わった。今年が14回目の指定・登録で、同市の文化財は計344件となった。内訳は指定文化財が建造物3、美術工芸品8、史跡1、名勝1の計13件。登録文化財は民俗文化財2件。
 現JR二条駅である「旧二条駅舎」は明治37年(1904)に建造された。現存する日本の木造駅舎では最も古く、和風と洋風の建築様式がうまく調和した建造物として高く評価された。JR山陰線の立体交差化事業に伴い、梅小路蒸気機関車館(下京区)の敷地内に移築保存される。
 美術工芸品では、江戸初期の代表的な画家・狩野探幽が、徳川政権下で「黒衣の宰相」と呼ばれた禅僧・以心崇伝(いしんすうでん、1569−1633)を描いた肖像画「絹本著色以心崇伝像」(左京区・金地院)や、清水焼の生産実態などを記録した江戸時代の古文書「清水寺古記録」(東山区・清水寺)が指定された。
 鹿苑寺で7年前に出土した「修羅」は、室町三代将軍の足利義満が14世紀末、同寺の前身の北山殿を築いた際、巨石を運ぶために使ったとされるY字形の運搬具。当時の建築や造園技術を知る貴重な資料として昨年から永久保存処理作業を進めている。
 民俗文化財では、長さ5b、重さ1`以上の松明(たいまつ)を掲げて練り歩く「三栖の炬火(たいまつ)祭」(伏見区)と「梅林寺ジジバイ講」(下京区)の伝統行事二件が登録された。
 ほかの新指定文化財は次の通り。
 【建造物】栗田神社・本殿など三棟(東山区)▽尊勝院本堂(同)
 【美術工芸品】絹本著色立花宗茂像(北区・大慈院)▽絹本著色天球院像(右京区・天球院)▽刺繍種子阿弥陀三尊図(左京区・禅林寺)▽同(同・檀王法林寺)▽真仁法親王日記(東山区・妙法院)
 【史跡】羽東師坐高御産日神社境内(伏見区)
 【名勝】仁和寺庭園(右京区)(京都新聞)
■KTR土・日など 新特急運行 春の臨時ダイヤ
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)はこのほど、3月1日から6月30日までの春の臨時ダイヤを発表した。
 電化前のダイヤ改正前(3月15日まで)は、冬季臨時ダイヤに引き続き、特急「タンゴ・エクスプローラーを使ったグルメ列車「味めぐりタンゴ・エクスプローラー」を3月最初の週末に京都−久美浜(上りは豊岡発)間に1往復走らせるほか、大阪−天橋立間の快速「みやづ」を連日走らせる。
 改正後(16日以降)は、通常ダイヤに加えて、期間中の土・日曜と祝日、春休みやゴールデンウイークに、特急「はしだて」が天橋立−京都間で片道、新特急「タンゴ・ディスカバリー」が新大阪−網野間で1日1往復運転する。(京都新聞)
■営団地下鉄も 債権申し立て オウムの清算手続き
 オウム真理教の宗教法人解散に伴う清算手続きで、営団地下鉄は28日までに、教団に対する債権として約1億5360万円を清算人に申し立てた。昨年3月20日の地下鉄サリン事件でサリンを散布された車両の清掃費や座席の交換費、事件当日の売り上げ減少分など、直接的な損害が計上されている。教団に対する破産宣告が出た場合には、裁判所に同額の債権を申し立てることになりそうだ。(朝日新聞)
■御堂筋線で車両トラブル
 29日午前8時半ごろ、大阪市中央区本町の同市営地下鉄御堂筋線本町駅であびこ発中津行き電車(9両編成)が出発しようとドアを閉めたところ、ドアが完全に閉まったことを知らせる運転席の表示が点灯しないトラブルがあった。電車は安全確認のためその場に4分間停車した後、運転を再開した。
 同市交通局は、この電車を車庫に入れて原因を調べている。上り10本が最高で5分遅れ、通勤客など約1万3000人に影響した。(京都新聞 夕刊)
■ドア表示灯が異常 地下鉄出発できず 御堂筋線本町駅
 29日午前8時半ごる、大阪市中央区本町4丁目、市営地下鉄御堂筋線本町駅で、あびこ発中津行き上り電車の運転席にあるドア開閉の表示灯が点灯せず出発できなくなった。ドアの開閉には異常がなかったため、市交通局は安全装置を解除して、ランプがつかないまま発車させた。
 このトラブルで上り線10本が最高5分遅れ、1万3000人が影響を受けた。(朝日新聞 夕刊)