1995(平成7)年 8月


1日■赤字さらに拡大 京都市の公営企業 地下鉄の乗客初めて横ばい(京都)
  ■神戸高速鉄道も 13日から全線開通(京都)
  ■神戸高速鉄道13日に全通 阪神−姫路の私鉄つながる(朝日)
2日■トロッコ列車で納涼花火ツアー 7日にJR西日本(京都)
  ■湖北路にSLが走る JR西日本 夏休み臨時運転(京都)
  ■窓 はるか乗らず別の手段使う 宇治市・鍛冶裕子(主婦・55)(京都)
  ■京都交通、丹海の2社 2年ぶり値上げ申請 京阪もあす(京都)
  ■越後湯沢駅構内に「ぽんしゅ館」開店(朝日)
3日■落雷で信号機が故障 21本1万3000人影響 JR東海道線(京都)
  ■窓 特急はるかに自由席設置を 草津市・久保綾子(会社員・29歳)(京都)
  ■窓 乗客への配慮欠いたJR 中京区・斎田雅子(無職・70)(京都)
  ■窓 老いた乗客に暴言吐く若者 名張市・李 修京(留学生・32)(京都)
  ■JRバスも値上げ 平均4.6%アップ申請 京滋の普通運賃(京都)
4日■SL北びわこ号 指定券初日で完売 JR西日本(京都)
  ■ラッシュ前に架線事故 4万4000人足止め JR関西線 79本が運休(朝日)
  ■洛中洛外(京都)
5日■来月14日オープン 天王寺ミオ テナントは250店(京都)
  ■JR渋谷駅前の旧国鉄貨物跡地 村田製作所など落札 5700平方b建物提案方式で(京都)
  ■窓 車内での親切 一生の思い出 綾部市・山口 咲枝(主婦・70)(京都)
  ■丹波町に、今秋三セクゴルフ場 JR、町など出資(京都)
  ■JR神足駅→長岡京 来月1日名称変更 快速の停車も30本増えます 地元の要望実って(京都)
8日■街並みと調和させます JR2駅のデザイン発表 二条駅−編笠門の曲線 花園駅−いらかイメージ(京都)
  ■大阪のモノレール延伸へ(京都)
  ■近鉄百貨店 コンビニ事業に進出 5府県の駅構内などで(京都)
  ■近鉄百貨店がコンビニ進出(朝日)
9日■窓 お答えします 「はるか乗車であまりの対応」について(京都)
  ■新快速に新型車両 JR西日本来月から新ダイヤ(京都)
  ■JRバスなど2ヵ所で衝突 山科の名神(京都)
  ■「ガメラ」?いいえ駅です(朝日)
  ■阪神電車の窓から見た大震災 えべさんの神主さん、45b絵巻物語描いた 12・13日、西宮で展覧会(朝日)
10日■地下鉄東西線 97年11月に開業 今秋、準備組織発足 田辺市長が見通し(京都)
  ■地下鉄東西線 企業や地元、歓迎の声 建設費膨張 経営や延伸に課題(京都)
  ■地下鉄東西線 97年10月に完成 市長、見通し発表(朝日)
11日■京都労基署 2建設業者送検 地下鉄烏丸線 工事で作業員死傷(京都)
  ■23日から運行 六甲ライナー(朝日)
  ■南海高野線の愛称 「サンライン」と決定(朝日)
  ■工事業者など書類送検 地下鉄工事 2つの事故(朝日)
  ■帰省ラッシュ始まる 上り25` 下り58` 名神、京滋で大渋滞(京都)
  ■JR10円アップ申請 関空−りんくうタウン(京都)
  ■りんくうタウン−関空間を値上げへ JR、南海に同調(朝日)
12日■鉄道網 全面開通へ あす神戸高速開通(京都)
  ■40年ぶりの赤とんぼ JR園部駅ホームで20日合唱 引き揚げ者ら激励 いま、平和の賛歌(朝日)
13日■神戸高速きょう開通 新開地−高速長田(朝日)
  ■「かざす改札」開発 運輸省が支援 来年度から(朝日)
14日■被災鉄道 完全回復へ 震災から7ヵ月 神戸高速運転再開(京都)
  ■仏TGVに火炎瓶テロ 反核グループ犯行声明 機関車全焼(京都)
  ■ポイントの故障 電車立ち往生 JR山陰線丹波口駅(京都)
16日■洛中洛外(京都)
  ■定期券より回数券 私鉄や地下鉄 通勤客ら”乗り換え”進む(朝日)
17日■落雷?信号トラブル JR?山陰線亀岡駅(京都)
  ■Uターンは「分散型」 空席も目立つ新幹線 関空のピークは20日(朝日)
  ■亀岡・姫路で落雷 列車ダイヤ乱れる(朝日)
  ■洛中洛外(京都)
  ■六甲ライナー 高架上で停止 乗客150人退避(朝日)
  ■遮断機くぐりはねられ死亡 大阪、69歳女性(朝日)
18日■窓 だれのためにJRはあるの 伏見区・久保絹子(針きゅう師・48)(京都)
  ■SLびわこ号が運転へ 木ノ本−米原 あすから 鉄道部品の即売も(京都)
  ■戦後50年遠く近き日々 市電廃止 チンチン電車運転士 河村 清さん(69) 今も残る心のふれあい(京都)
  ■瀬戸内見下ろすモノレール 直島に登場(朝日)
19日■捕虜収容所を再現 泰緬鉄道 タイ政府が記念公園化(京都)
20日■湖北の夏 SL快走(京都)
  ■JR不採用問題 解決へ動き 運輸省が強い意欲 埋まらぬ労使の溝 各社の足並みに乱れ 国労、JR連合共闘へ(京都)
21日■運輸省仲介に期待を表明 不採用問題で全動労(京都)
  ■豪雨で新幹線一時ストップ 小郡−新下関間(京都)
  ■再び「赤とんぼ」の歌(朝日)
  ■朝のJR新宿駅で異臭騒ぎ 実はクマよけスプレー(京都)
  ■15.8%の値上げ 能勢電鉄が申請(朝日)
22日■空の旅客、過去最高 夏休み 67万9000人が海外へ(京都)
  ■お盆の列車利用 4年ぶりに増加(朝日)
  ■戦後物語 〜時刻表〜 終戦時、急行はたった1本(京都)
  ■最後の行列 六甲ライナーあす全通(朝日)
23日■来月末からスピードアップなど改善策 JR関西本線(京都)
  ■海水浴、お盆に20万5000人 KTR運転実績利用者3%滅に(京都)
  ■引き揚げ体験列車 来月1日から運転 JR西日本(京都)
  ■奈良の通勤客を奪え JR−スピードアップ 近鉄−車両増やし防戦(朝日)
  ■被災地の足 全面復旧 六甲ライナー 震災から 218日ぶり 弾む動脈(京都)
  ■六甲ライナー218日ぶり全通 被災地 全路線が復旧(朝日)
  ■被災地に元気運ぶ 鉄道網全通 「やっと元の生活に」 交通網完全復旧なお遠く(朝日)
24日■大和路快速の所要時間短縮 来月末からJR西日本(京都)
  ■つえ1本で駅もOK 視覚障害者支援へJR総研が開発 バーコード応用 ホームの位置など判断(朝日)
  ■神戸阪急ビル 東館を仮再建(朝日)
  ■長岡京市JR神足駅長岡京駅に改称 快速も停車 全国区へ飛躍願う 本家・向日市は無念さも(朝日)
  ■JR西日本リゾート白馬 「運休」知らせず混乱 豪雨禍余波、途中下車も(朝日)
  ■JR関西空港線 10円値上げ認可(朝日)
25日■新幹線と大都市圏鉄道 高架橋柱など緊急耐震補強 運輸省、工事計画まとめる 3−5年以内完了 事業費1300億円(京都)
  ■JR京都駅や地下鉄東西線… 建設現場を子ら見学(京都)
  ■秋の行楽に1400本増発 JR西日本 週末や連休中心に(京都)
  ■鉄道耐震補強に1300億円 東京・大阪・名古屋圏 高架橋など5年で 運輸省計画(朝日)
  ■秋の臨時列車昨年並み増発 JR6社が発表(朝日)
  ■特急転覆160人以上死傷 韓国中部豪雨で橋脚流失(京都)
  ■列車転覆 1人死亡 重軽傷180人以上 韓国(朝日)
  ■山陽電鉄の路線バス 11.1%値上げ申請(朝日)
26日■大丸と仮契約ないまま着工 核店舗予定、JR山科駅前再開発 京都市、9月市会に提案(京都)
  ■KTR 来春、新型特急車両を導入 その名もタンゴ・ディスカバリ(京都)
  ■小倉山残土訴訟 「JRに条件違反ない」 京都地裁 住民の訴え棄却(京都)
  ■まやロープウェー 資金難で当分休止 震災被害で復旧できず(京都)
  ■JRの小倉山残土放置 原状回復の訴え棄却 京都地裁(朝日)
  ■青鉛筆(朝日)
  ■電車にはねられ死亡 踏切で元神大教授(京都)
  ■踏切で電車に接触か 元神戸大教授が死亡(朝日)
  ■快走 失速三セク鉄道は今… ”逆張り”奏功 駅も列車数も増やしサービス(朝日)
27日■京阪にはねられ 男子中3生重傷 八幡の踏切(京都)
  ■1日からJR神足駅が「長岡京駅」に 改称記念キップなど発売へ(京都)
  ■窓 不愉快だった官僚的なJR 宇治市・川崎 弘(税理士・67)(京都)
  ■廃止惜しみにぎわう深名線 観光ツアー列車も運行 バス転換に不安も(京都)
  ■内戦で破壊の鉄道 再建計画発車 自力で頑張るエリトリア 物資輸送に不可欠 将来、主要都市間結ぶ(京都)
  ■電車内の痴漂取り締まり強化 一挙に去年の5倍 大阪で先月53人を摘発(朝日)
28日■線路上に爆発物 仏TGVで発見(朝日)
29日■阪神に新車両 11月から営業運転(京都)
  ■ATS異常で遅れ 朝の阪急京都線(京都)
  ■ATS異常 5万人に影響 阪急電車(朝日)
30日■窓 地下鉄の建設 弱者に配慮を 右京区・奥村 晃基(無職・65)(京都)
  ■戦国の道たどるスタンブラリー 湖国で1日から(京都)
31日■私鉄大手 通勤定期で17%(関西5社平均)「初乗り」 JRと格差逆転(京都)
  ■テキパキけが人救助 地下鉄東西線山科駅工区 緊迫の防災訓練(京都)
  ■落雷、雨でJR遅れ 山陰、福知山線(京都)
  ■JRに行っちゃうからね 私鉄大手5社 あす運賃値上げ(朝日)
  ■上り架線切れ山陽線止まる 東加古川−土山間(京都)



1日■赤字さらに拡大 京都市の公営企業 地下鉄の乗客初めて横ばい
 京都市は31日、1994年度の各公営企業の決算概要をまとめた。地下鉄の赤字が110億3300万円に上るほか、市バスも乗客減で赤字が25億1400万円と前年度を大きく上回る見込み。水道は11億500万円の赤字、下水道も58億8200万円の赤字で、外来患者の増加で収支が好転している病院を除き、各公営企業とも赤字拡大の見通しとなった。
 【市バス】乗客数は1日平均で44万7000人と前年度を9000人下回った。週休2日制の定着や景気低迷の影響と見られる。
 収入総額は291億6500万円と前年度比1億4600万円減少の見込み。これに対して支出総額は316億7900万円と前年度を16億600万円上回りそう。
 経常損益は差し引きマイナス25億1400万円と2年連続の赤字で、赤字は前年度より17億5200万円拡大。累積欠損金は28億3900万円と22億1100万円膨らむ見通し。資金剰余額も8年ぶりに赤字に転落、不良債務は35億5500万円となる。
 【地下鉄】 1日平均の乗客数は開業以来増え続けてきたが、20万3000人と初めて横ばいとなった。
 運輸収入は前年度比7100万円の増収で、営業収益は123億9300万円と同1億5400万円の増加に。だが、営業外収益は、府の補助金を他項目に繰り込んだため帳簿上は同3億9000万円減り、収入総額は132億5400万円と2億3600万円減少する見込み。
 一方、支出総額は、31人が勧奨退職したため、退職手当が7億7300万円かかり、242億8700万円と前年度を7億8400万円上回りそう。経常損益は差し引き110億円3300万円のマイナスで、赤字は前年より10億2000万円増加。累積欠損金は453億6100万円。
 【水道】渇水による取水制限や不況の影響で、年間給水量は前年度比0.1%減の2億5391万立方b。水道料金の基礎となる年間有収水量は、漏水が減ったこともあって同1.6%増の2億1038万立方bとなった。
 この結果、給水収益は同1億3200万円増え、収入総額は314億3600万円に。一方、猛暑で活性炭などの必要量が増すなどして物件費が膨らみ、支出総額は325億4100万円で、差し引き11億500万円のマイナスとなり、2年連続の赤字決算となりそう。
 建設企業債は67億4700万円増えて、未償還残高は1391億200万円となる見通し。(京都新聞)
■神戸高速鉄道も 13日から全線開通
 阪神大震災で不通になっている神戸高速鉄道新開地−高速長田間(2`)が8月13日始発から開通し、全線復旧することになり、同鉄道が31日発表した。
 同鉄道は神戸の中心、三宮・元町地区から西の市街地に路線を持ち、阪神、阪急、山陽、神戸の各電鉄の乗り入れで、神戸以西と大阪方面を結ぶかなめ。
 阪神、阪急、山陽の3電鉄は全線開通に合わせダイヤ改正。阪神間の鉄道網は震災後約7ヵ月で、ほぼ完全に元に戻ることになった。
 阪神、阪急などのダイヤ改正は、ラッシュ時の電車を増発し、終電時刻を繰り下げるなど大幅なものとなる。阪神間の鉄道の不通区間は神戸新交通六甲ライナーの住吉−魚崎間(8月下旬開通予定)を残すだけとなる。(京都新聞)
■神戸高速鉄道13日に全通 阪神−姫路の私鉄つながる
 阪急・三宮駅、阪神・元町駅と山陽電鉄の西代駅を結び、3社が相互乗り入れしている神戸高速鉄道(本社・神戸市中央区)は31日、阪神大震災で不通になっていた新開地−高速長田間(約2`)の運転を、8月13日から再開させると発表した。これにより同鉄道は全線開通し、阪神地区と姫路方面を結ぶ唯一の私鉄ルートが約7ヵ月ぶりにつながる。
 新開地−高速長田間の開通で、阪急、阪神と山陽電鉄との相互乗り入れが可能になるため、再開日から各社はダイヤ改定を実施する。阪急は朝のラッシュ時間帯に高速神戸発梅田行きの普通電車を8本増発。山陽電鉄はスピードアップ化を図り、三宮−姫路間で最大2分20秒短縮させる。
 神戸高速鉄道によると、復旧工事を進めている大開駅舎の完成は来年3月の予定。同鉄道の全線開通により、阪神大震災で被害を受けた鉄道のうち、不通になっている区間は六甲ライナーの住吉−魚崎間だけとなる。(朝日新聞)
2日■トロッコ列車で納涼花火ツアー 7日にJR西日本
 JR西日本は、亀岡市内で7日夜に開かれる「平和祭花火大会」に合わせ、トロッコ列車で往復する納涼ツアーを実施する。
 当日は、午後7時に京都市右京区のJR嵯峨嵐山駅隣接の嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨駅を出発、同亀岡駅のホームや駅前広場から、7000発の花火が夜空を彩る花火大会を見物する。会場には即席ビアホールも設け、弁当のほかど−ルとジュースの飲み放題も行う。嵯峨駅帰着は、午後9時過ぎの予定。料金は1人5500円、定員は220人。申し込みは、JR京都駅ウエンズコーナー 075(371)3000へ。(京都新聞)
■湖北路にSLが走る JR西日本 夏休み臨時運転
 JR西日本は1日、北陸線の米原−木ノ本駅間(22.4`)で夏休みに蒸気機関車「SL北びわこ号」を臨時運転すると発表した。全席指定で、指定券は3日午前10時から全国のみどりの窓口などで売り出す。
 運転は、19日を初日に9月3日までの土・日曜計6日間。「ポニー」の愛称で親しまれ、京都の梅小路SL館に保存されている「C56」型が各駅停車で1日1往復する。客車は5両編成で、定員424人。
 料金は、米原−木之本間が指定料金込みで890円。発車時刻は米原が午前9時11分と午後1時11分、木ノ本が午前11時9分と午後2時54分。運転記念の入場券つづりも売り出す。
 SL運転は、湖北1市12町や観光連盟がJRに要望していた。JRは今後の季節運転も検討している。(京都新聞)
■窓 はるか乗らず別の手段使う 宇治市・鍛冶裕子(主婦・55)
 7月26日付当欄「特急『はるか』不親切に一言」で、「いくら民営でも乗れない列車の切符は売らない」だろうとおっしゃる彦根市のK様は、関空のJR駅務員の態度をご存じないのだと思います。
 秋田のご婦人は「重い荷物がなく走って行けば乗れただろう」とのことでした。両手に重い荷物を持っての階段では、その列車に乗れなかったのです。そして「全然乗れない列車の切符を買わされた」のです。これは事実です。
 また発車してしまった列車の(切符の)払い戻しはありません。
 これはすべての乗物の規定です。そして「座りたかったら、もう一度指定券を買うように」と関空のJR駅務員に言われたとのこと。
 「はるか」には自由席はありません。全車座席指定です。乗務員の許可なしに勝手に座れません。
 秋田のご婦人は宇治の親類へ行くとのことでしたので、「帰りはぜひJR宇治から関空までのリムジンバスを利用してください」とお教えしました。
 関西の人間は他の方法は知っていますが、秋田から関空に着いて(関西は初めてだとのこと)京都方面に行くのに「はるか」以外の方法は教えてもらわないと分からないと思います。私も何度か旅行で関空を利用していますが、「はるか」に乗ったことは一度もありません。(京都新聞)
■京都交通、丹海の2社 2年ぶり値上げ申請 京阪もあす
 京都府内の路線バスの京都交通、丹後海陸交通は2日、運賃値上げを運輸省に申請した。京阪バスも3日に申請する。平均4%台の値上げで、申請は2年ぶり。3社は客離れによる赤字経営などを理由に10月実施を希望している。申請によると、京都交通は対`区間制基準運賃で、現行43円80銭から4.1%アップの45円60銭にし、最低運賃は対`、均一区間ともそれぞれ10円アップの160円、200円にする。
 丹後海陸は対`区間制で2−10`で現行41円から4.1%アップの42円70銭に。最低運賃も現行150円から6.6%アップの160円にする。
 京阪バスは、1区200円から5%アップの210円に値上げ、新たに2`まで200円の特区を設けた。1区増すごとの加算額は現行通り20円。
 申請通り認められると京都交通の祇園−舞鶴が現行2200円から2300円。京阪バスの三条京阪−醍醐三宝院前は240円から260円になる。(京都新聞 夕刊)
■越後湯沢駅構内に「ぽんしゅ館」開店
 酒どころ新潟県内の全蔵元106銘柄が、駅構内で楽しめます−。上越新幹線越後場沢駅の改札口のほぼ正面に、「越後のお酒ミュージアム ぼんしゅ館」が2日、オープンした。利き酒や十数種の仕込み水も試飲でき、酒ぶろもある。
 地元のレストラン経営者ら4人が2億円を投じてつくった。
 利き酒コーナーは、壁一面に106銘柄のラベルがはられた注ぎ口がずらりと並ぶ。500円を支払うと、お猪口(おちょこ)とコイン5枚が渡され、試飲してみたい地酒のボックスにコインを入れると、お猪口1杯分がちょろちょろと流れ出てくる。
 まだ1割ほどの品ぞろえだが、秋には種類も増やし、水の販売も予定している。
 ぼんしゅ館ができた場所は、新幹線の開業時につくられた温泉浴場の一角。浴場はかつてはスキー客らでにぎわっていたが、近くのホテルがアフタスキー施設の一つとして温泉を導入した数年前から、利用客が減っていた。酒ぶろはこの浴場を改修したもので、特殊な酒をお湯に混ぜてある。入浴料は600円。
 湯沢町は「新しい観光名所になる」と、酒どころ新潟らしいアイデアに酔っている。(朝日新聞 夕刊)
3日■落雷で信号機が故障 21本1万3000人影響 JR東海道線
 2日午後4時40分ごろ、茨木市のJR東海道線茨木駅構内で、上り線の信号機が点灯しなくなった。
 JR西日本では、約5分後に手信号で電車の運転を再開する一方、故障の原因を調べたところ、同駅内の信号制御装置の一部が落雷で損傷しているのを発見。部品を交換して約2時間後に信号機を復旧した。
 姫路発米原行き新快速電車が同駅付近で約5分停車したほか、関西空港発京都行き特急はるか36号が9分遅れたのを最高に、上下計21本の電車に遅れが生じ、計約1万3000人に影響した。(京都新聞)
■窓 特急はるかに自由席設置を 草津市・久保綾子(会社員・29歳)
 先日の当欄に「はるか」に乗り遅れた方の投稿が載っていましたが、飛行機の遅れが原因とは言え、代替席を要求するのはもともと無理な相談なのではないでしょうか。
 最初に「立って乗ってくれ」と言われたとのことですが、それは指定席とはそういう性質のものだからだと思います。指定席というものは「必ず利用します」「必ず空けておきます」という双方向の約束です。悪天候という不可折力の原因でも、約束を履行できなかった側がリスクを負うものだと思います。
 だれか1人に例外を認めれば、同じ事情の方が次々と代替席を要求し、収拾がつかなくなる恐れも出てきます。投稿された方に限らず、どうにもできない事情で遅れた方たちのためにも、「はるか」に自由席を設けることはできないものでしょうか。自由席があれば、予定していた列車に乗れなくても、別の列車の空席を利用できますし、ご投稿のようなトラブルもいくらかは防げるのではないかと思います。(京都新聞)
■窓 乗客への配慮欠いたJR 中京区・斎田雅子(無職・70)
 「はるか」の対応について、当欄にさまざまな声が載っていますが、私も一言いわせていただきます。
 7月6日に午後3時16分発の「はるか」に乗るはずのところ、50分余り遅れるとのことで発車しました。その間、ノロノロ運転でしたが、1時間余、飛行場集合まで余裕をとっていたので、飛行機には乗ることができました。
 私たちの乗る予定だった列車は運転中止で、次の列車に乗せられたわけです。座席指定のため、他のお客様から「自分の席だから代わるように」と言われて、訳が分からないまま、席を退き、やっと車掌が来て、ようやく事の次第が分かったのです。
 なぜ、乗る前にアナウンスで知らせることができなかったのかと思い、他人様に迷惑をかけて座っていたと思うと私ずかしく、楽しい旅のはじめに不快な思いをしました。
 時間は延着、座席指定は無意味で、事故は多雨のため仕方がないとは思いますが、もう少し乗客に対する誠意ある対応を心がけていただきたいと思いました。
 これでは乗客の「はるか」離れを招くことになるのではないでしょうか。(京都新聞)
■窓 老いた乗客に暴言吐く若者 名張市・李 修京(留学生・32)
 韓国留学生である私の日本人に対するイメージは「勤勉・正直・親切」でしたが、先日、残念な経験をしました。
 その日、私は京都で修学旅行生とバスに乗り合わせました。やがて老女が乗ってきて「ごめんね。年寄りだから前に行かせて」と言いながら、シルバーシートにたどり着きました。すると後方の生徒が「あのババア、年寄りなんて言って、自分が座りたいだけや」と放言したのです。だれも注意しません。私は老女の胸の痛みを思いながら、注意もできないままに「罪の意識」のようなものを背負い込んでしまいました。
 憤まんやるかたない思いでした。この国の社会教育はどうなっているのか。年配者に平気で暴言を吐く心を放っておいて古都の名所旧跡をまわったところで、いったい何の教育になるのか。能力主義的な競争社会で、受験戦争に生き残る訓練をしているうちに、人格形成の面で大事なものを失っているのではないか。他者を思いやる心が失われた結果が、あの「地下鉄サリン事件」ではなかったのか。
 他者を傷つけることを若者が何とも思わず、周囲の大人たちも無関心を装って注意もしないという風潮は、私には、この国をむしばんでいる心の病のように思えました。(京都新聞)
■JRバスも値上げ 平均4.6%アップ申請 京滋の普通運賃
 西日本JRバスは3日、京都、滋賀両地区の路線バス運賃について、平均4.6%の値上げを近畿運輸局に申請した。
 申請は、普通運賃だけが対象。京都地区では、1.7`までの普通最低運賃が、現行より10円上がって150円に、滋賀でも、1.8`までが10円上がって160円となる。定期券、回数券、団体運賃の割引率は現行のまま据え置く。同社は、認可を得られ次第、10月1日にも実施したいとしている。
 京都地区の値上げは、運賃算定の元になる基準賃率を、現行の42円20銭から44円30銭に引き上げる内容。申請通り認められれば、福王子(京都市右京区)−山城中川(北区)間の普通運賃が520円(現行500円)、1ヵ月通勤定期が2万1840円(同2万1000円)となる。
 滋賀地区は現行41円90銭の基準賃率を44円にアップ。近江今津(滋賀県今津町)−海津(マキノ町)間の普通運賃が570円(現行550円)、1ヵ月通勤定期が2万3340円(同2万2500円)となる。(京都新聞 夕刊)
4日■SL北びわこ号 指定券初日で完売 JR西日本
 JR西日本が、19日から来月3日までの土・日曜に北陸線の米原−木ノ本駅間22.4`で運転する蒸気機関車「SL北びわこ号」の指定券は発売初日で完売した。
 5両編成、全席指定の424人乗りで、1日2往復する。同日午前10時から全国のJRみどりの窓口などで指定券(米原−木ノ本間で乗車券とも890円)が売り出されたが、午後4時半には、6日間の24本分を売りつくした。JR長浜駅では午前5時ごろから行列ができ、整理券を出すほどの人気だった。
 JR西日本は運転期間中に記念の入場券つづり(560円)も売り出す予定。(京都新聞)
■ラッシュ前に架線事故 4万4000人足止め JR関西線 79本が運休
 3日午後2時5分ごろ、大阪府八尾市亀井のJR関西線久宝寺駅近くで、遺跡の発掘作業をしていたショベルカー=桐山正明運転手(21)=のアーム部分が、線路上の架線をつるす鋼材にぶつかった。この衝撃で、線路わきの支柱2本が折れて、鋼材が線路をふさいだ。同線は午後6時すぎまで、上下線とも不通になり、ラッシュ時の乗客ら約4万4000人に影響が出た。
 八尾署の調べでは、鋼材は線路上、約6bの位置に横に渡してあり、縦、横60a、長さ約31b。線路わきを移動していたショベルカーのアーム部分が、鋼材にぶつかったらしい。
 この事故で、JR関西線は天王寺−王寺間で上下線とも運転を見合わせ、約4時間後の同日午後6時に運転を再開した。上下79本が運休し、上り5本が最高3時間45分遅れた。
 JR天王寺駅では、職員約20人が関西線のホームやコンコースに出て、ハンドマイクなどで大阪市営地下鉄天王寺駅や近鉄阿部野橋駅に乗客を誘導した。再開の見込みが放送されると、ホームに乗客があふれ、一時は身動きできない状態になった。(朝日新聞)
■洛中洛外
 京都市民の足として長年活躍したチンチン電車の写真パネルを集めた「なつかしのチンチン電車展」が4日、京都市下京区の京都近鉄百貨店で始まった。
 京都の市電は明治28年に日本で初めて創業、昭和53年に全線廃止とされた。今年は路面電車開通100周年に当たり、懐かしい姿を市民らに見てもらおうと、鉄道友の会京都支部の協力で実現した。
 高瀬川沿いの四条通木屋町付近や、堀川中立売の鉄橋を走る電車のパネルが並び、創業から終戦直後までの変遷がわかる。廃止記念乗車券や車内広告ポスターなどを含め約70点が展示されている。16日まで。入場無料。(京都新聞 夕刊)
5日■来月14日オープン 天王寺ミオ テナントは250店
 JR天王寺駅の隣に完成した12階建てショッピングビル「天王寺ミオ」(大阪市天王寺区悲田院町)の営業概要が4日、ビルを所有する天王寺タ−ミナルビル会社から発表された。
 開店日は9月14日で、テナントは約250店。物販の営業時間は午前11時から午後8時までとなっている。
 テナントの配置は、1階から5階までが中、小型のブティック店、6階から11階は書籍やアウトドア用品、10、11階は主にレストランフロアで、午後10時まで営業する。ビルの休日は毎月第1、第3火曜日。「人にやさしい快適空間」を目指し、ビル西側にはシースルーエレベーター3基、10階から12階までは一部を吹き抜けの構造とした。
 天王寺ミオは、JR西日本と南海電鉄などが出資する同ビル会社が、3年前に着工した。建物は地上12階、地下2階の延べ5万9200平方b。(京都新聞)
■JR渋谷駅前の旧国鉄貨物跡地 村田製作所など落札 5700平方b建物提案方式で
 国鉄清算事業団関東支社が実施した建物提案方式による土地売却入札で、村田製作所など4社のグループが、東京のJR渋谷駅前の旧国鉄貨物跡地のうち約5700平方bを落札したことが4日、明らかになった。
 事業団の子会社が、提案に基づいて8階から12階建ての4棟のオフィスビルを96年夏にも着工し、村田製作所は8階建ての1棟を新しい東京支社にする。
 処分対象地は、JR渋谷駅の南側で、敷地に接してJR埼京線の延長に向けホームの新設工事中で、同線が開通すれば渋谷の新しい玄関口として発展が期待される。
 建設される4棟の建物のうち、村田製作所が使用するビルは、地上8階建て地下1階(延べ8849平方b)のオフィスビル。同社は「ビルが完成すれば、川崎にある東京支社を移し、分散していた営業部門などを統合する」としている。
 建物提案方式は、商業などに適した事業団用地を対象に、民間企業などから建物の建設計画を募り、事業団に貸し付ける土地代相当額を入札、落札すれば、事業団の子会社が建物を建設する。建設費は別に支払うが、土地、建物とも落札者の所有になる。
 村田製作所などが事業団に貸し付ける形になる土地代相当額に対しては、事業団から利子払いがあるため、実質的な土地の値引きになる、という。バブル崩壊後の土地処分方法として94年度から導入されている。(京都新聞)
■窓 車内での親切 一生の思い出 綾部市・山口 咲枝(主婦・70)
 7月27日、大阪駅午前11時5分発のエーデル北近畿に乗りました。とても見晴らしのいい席で、小学生の孫2人と私ども老夫婦の4人での楽しい旅でした。
 綾部駅が近づいたので、出口に遠かったため、急いで下車の用意をして車内を歩いているとき、私は荷物を持ったまま不覚にも足を取られ、上半身からたおれてしまいました。たおれて夢うつつのとき、「大丈夫ですか。本当に大丈夫ですか」と気づかって下さる男の方の声だけが、耳の奥深く残っています。
 出口までどうやってたどり着いたのか分からぬまま下車しようとしたとき、ドアが締まってしまいました。1年生の孫は「ドアがしまった。どうしよう」と泣きだします。列車は動き始めます。孫は必死で運転士さんの所へかけて行き、「止めてください。止めてください。ここでおりるんや。止めてください」と繰り返しお願いをしました。列車は止まり、ドアもあけてくださいました。私を助けて起こしてくださった男の方が、運転士さんに訳を言ってお願いをしてくださった様子でした。無事4人は下車させていただくことができました。
 皆様のご親切は、この肩や足のキズが治りましても一生忘れることのできない思い出として残るでしょう。孫に聞くと、2、3人の方が私を起こしてくださったそうです。親切にしてくださった乗客の方々、そして運転士さん、本当にありがとうございました。(京都新聞)
■丹波町に、今秋三セクゴルフ場 JR、町など出資
 JR西日本と丹波町などが出資する第三セクター、丹波高原開発会社が丹波町実勢に建設を進めているゴルフ場「グランベール京都ゴルフ倶楽部」は、西コース18ホールが10月4日にオープンすることになった。
 同会社は、ゴルフ場開発を目指してJR西日本が67%、丹波町が25.5%を出資して設立。約400億円かけて、総面積239fに36ホールとクラブハウスを建設。コースが比較的平たんで、広く長いのが特徴。名称のグランベールは、フランス語で大いなる緑の意味。
 1992年11月に着工し、ほぼ工事を終えた。現在は、来春オープン予定の東コース18ホールの芝管理や従業員研修などを行っている。
 10月4日に開場し、記念式典などを行う。営業開始は10月6日から。エントリー受け付けは今月1日から開始している。(京都新聞)
■JR神足駅→長岡京 来月1日名称変更 快速の停車も30本増えます 地元の要望実って
 JR東海道線の神足駅(長岡京市神足二丁目)の駅名が、9月1日から「長岡京」に変更される。これを機に、朝夕のラッシュ時間帯に停車する快速電車も新たに約30本追加される。これでほとんどの快速電車が停車することになり、大阪や京都方面への利便性が大幅にアップする。
 現在、神足駅の1日の乗降客は約2万8000人で、京都−大阪間で競合する阪急電車長岡天神駅は約4万人ある。今回の駅名変更は、長岡京市など地元のかねてからの要望にJRがこたえた格好になる。JRとしては、快速電車停車も含めて阪急との競合対策ともみられる。一方、市側は、駅名が「長岡京」になることで知名度アップにつながるだけでなく、懸案の神足駅西口再開発の起爆剤にしたいとの意向をもっており、JR西日本と長岡京市で検討していた。
 1日から新たに停車する快速電車は、下り(大阪方面行き)の16時台から20時台にかけて約20本、上り(京都方面行き)の7−8時台と16−17時台に約10本。快速電車の停車が昼間時間帯に限られていた神足駅では、さる6月12日から、朝夕の通勤時間帯に上下24本の快速が停車するようになったばかり。
 神足駅は、当時の新神足村が国鉄大阪鉄道局に駅の開設を陳情した。同村と住民が、用地買収から駅舎建設費までの総事業費約10万円(当時)などを地元負担し、昭和6年8月1日に開設された。昭和62年に現在の橋上化駅に改築された。(京都新聞)
8日■街並みと調和させます JR2駅のデザイン発表 二条駅−編笠門の曲線 花園駅−いらかイメージ
 京都市とJR西日本は8日、高架化を進めているJR山陰線二条駅と花園駅の新駅舎のデザインを発表した。
 二条駅は、駅西側の新しい街並みと東側の伝統的な街並みを結ぶゲートをイメージし、新旧両方の街並みとの調和を図った。茶庭などに使われる編笠(あみがさ)門を模した曲線を特徴とし、大屋根の内側や骨組みは木造で柔らかな印象を与えながら、ざん新なデザインとなっている。
 花園駅は、妙心寺や法金剛院などのある歴史的な景観に溶け込むよう、街のいらかをイメージしてデザインした。二条駅同様、屋根の裏側や破風の部分は木を使い、屋根の色もいらかの色と調和する濃いグレーとする。
 いずれもエレベーターと上り用のエスカレーターを設置する。建設費は二条駅が約5億6000万円、花園駅が約3億5000万円。今月下旬に駅舎建設に着工、来年3月に完成の予定だが、実際に使い始める時期は未定。(京都新聞 夕刊)
■大阪のモノレール延伸へ
 大阪府都市計画地方審議会(芳内俊夫会長)はこのほど、大阪府北部に建設が進められているモノレールについて、大阪大学病院前駅(茨木市)から茨木市北部に整備されている国際文化公園都市までさらに約6.5`延長させ、新たに4つの駅を新設することを承認した。
 今後、建設大臣の認可などを申請し、1996年度中に着工し、2004年の完成を目指す。
 同モノレールは現在、万博記念公園駅(吹田市)から大阪大学病院前駅までの約2.6`の建設が進められている。(京都新聞)
■近鉄百貨店 コンビニ事業に進出 5府県の駅構内などで
 近鉄百貨店(田中太郎社長)は7日、コンビニエンスストアチェーンのエーエム・ピーエム・ジャパン(本社・東京都、秋沢志篤社長、資本金4億円)と提携して、コンビニエンスストア事業に進出すると発表した。大阪、京都、奈良、和歌山、三重の2府3県で直営店、フランチャイズ店を展開する。
 成熟産業の百貨店と比べて成長力のあるコンビニエンスストア事業に注目。首都圏で急激に店舗数を増やし、関西への進出意欲を持っていたエーエム・ピーエム・ジャパンと提携で一致した。
 今年10月末をめどに事業主体となる新会社を設立、11月に第1号店を開設する。
 「エーエム・ピーエム」の名称とノウハウを使い同百貨店の阿倍野店、上本町店の一部に直営店を開くなど同百貨店の不動産を活用するほか、近鉄グループ内の近商ストアの小型店を様態転換することや近鉄主要駅構内での店舗展開を行う。初年度は30店舗を開設、年商55億円を見込んでおり、平成10年に150店舗を目指す。
 エーエム・ピーエム・ジャパンは首都圏で504店舗を展開、ファーストフードや冷凍弁当などを主に、女性をタ−ゲットに商品展開、商品開発をしている。
 田中社長は「百貨店、量販店、コンビニエンスストアビジネス、すべて流通の仕事として考えていきたい」と今回提携に意欲を見せている。(京都新聞)
■近鉄百貨店がコンビニ進出
 近鉄百貨店は7日、東京都心にコンビニエンスストアを大量出店して急成長したエーエム・ピーエム・ジャパン(本社・東京)と提携し、関西でコンビニ事業を始めると発表した。近畿日本鉄道の沿線にある遊休地の有効利用や、近鉄百貨店を中核とする流通グループの量販店のうち不採算店十数店をコンビニに転換する狙いもある。このところコンビニの急成長に目をつけ、高島屋や阪急電鉄などの参入が相次いでいるが、百貨店とコンビニの提携による本格的な店舗展開は珍しい。
 近鉄百貨店は、近畿日本鉄道など関連会社5、6社にも出資してもらい、10月末に事業主体となる新会社を設立する。この会社が駅の改札口周辺などで直営店(約10店)を運営したり、店舗を経営してくれるオーナーと契約したりして、大阪、奈良、和歌山などに1998年までに計150店を出店する。
 今年度は30店で55億円の売り上げを見込んでいる。
 コンビニの主力になるエーエム・ピーエムの冷凍弁当を首都圏から毎日運び込むが、将来的には関西にある近鉄グループの食品工場で製造することにしている。飲料や雑貨などは近鉄百貨店の取引先から仕入れる計画。(朝日新聞)
9日■窓 お答えします 「はるか乗車であまりの対応」について
 7月21日付当欄「はるか乗車であまりの対応」のご指摘についてお答えします。(JR西日本広報室長・中村 順一)
 指定席特急券をお持ちのお客さまが、指定の列車に乗り遅れた場合には、基本的にはその特急券は無効になります。しかし、お客さまへのサービスの観点から、当日の後続の特急列車の自由席にご乗車いただけるようにしています。
 「はるか」の場合は、全車指定席となっていますが、同様の取り扱いをしており、車内に空席のあるときは、ご利用状況を勘案しながら座席のご使用を車掌がご案内することにしています。したがって乗り遅れた場合、後続の列車に空席のある場合に限り、お座りいただけることになります。
 ご指摘のように、次の列車をご案内した際、駅社員が「立っていくのなら乗ってもいい」と言った件については、現在、駅で行っている案内「指定の列車に乗り遅れた場合は、後続の列車にお乗りいただけます。なおこの場合、立ち席でご乗車していただくことになります」の意味を言ったつもりであり、お客さまが乗車された後、空席があればお座りいただける旨のご案内をしておらず、結果的にお客さまには大変不愉快な思いをされましたことを心からおわび申し上げます。今後、駅の案内について、空席があればお座りいただける旨のご案内をするよう徴底してまいります。
 また、指定席特急券を発売する際は、お客さまが余裕をもってホームまで行ける時間を考慮して発売するようにしていますが、さらに徹底してまいりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。
 今回のご指摘に対し、改善に努力をしてまいりますので、特急「はるか」をご愛顧いただきますようお願いします。(京都新聞)
■新快速に新型車両 JR西日本来月から新ダイヤ
 JR西日本は8日、9月1日から実施する「秋の一部ダイヤ改正」を発表した東海道、山陽線の野洲−網干間に、新快速電車として、新型電車「223」系を投入する。
 新たに走る「223」系電車は、最高時速が130`。現在の新快速に使用されている「222」系に比べ10`速い。9月からの新ダイヤでは、野洲−網干間(一部は安土まで)で、朝のラッシュ時に計48両が運行する。これにより、「222」系の一部が快速電車用に回され、通勤列車全体がスピードアップ。三宮−大阪間の新快速と、神戸−大阪間の快速は、所要時間がそれぞれ約1分程度短くなる。このほか、東海道線では神足駅(9月から長岡京駅に改称)での「快速電車の一部停車」を拡大。上下線ともに、快速電車はすべて停車(1日計95本)させる。高槻駅でも休日に限り、午後4時半−同11時20分までの間、新たに新快速25本が止まる。(京都新聞)
■JRバスなど2ヵ所で衝突 山科の名神
 9日午前6時半ごろ、京都市山科区小山北林町の名神高速道路下り線で、東京都千代田区、ジェイアールバス関東のバス=中森金正運転手(54)=が、前方の同社バス=山口悦夫運転手(43)=に追突するなど、計4台の関係する事故があった。
 さらに、現場の東約100b地点で、事故を知って急停止した西日本ジェイアールバスや乗用車、トラックなど計5台が衝突する事故が起きた。けが人はなかった。
 西日本ジェイアールバス京都営業所によると、事故にあったバスは東京発京都行きで、4台が一団となって走行中だった。計117人の乗客は、代替バスに分乗し、予定より40分遅れて午前7時40分ごろに京都駅に到着した。(京都新聞 夕刊)
■「ガメラ」?いいえ駅です
 岡山県久米郡中央町のJR津山線亀甲(かめのこう)駅の駅舎が、その名の通り亀の形に改築され、9日午前、黒瀬和英・中央町長らが出席して完成記念式があった。
 駅舎は木造平屋約220平方b。屋根は赤茶色で、甲羅を模した八角形。北側の屋根からは亀の頭が突き出ており、両目の部分は時計になっている。さらに、駅舎正面にはブロンズ製の全長約1bの亀や2匹の子亀を背に乗せた親亀の像があり、亀づくしの駅だ。
 国鉄時代に中央町が無償で譲り受けた駅舎が老朽化したため、町制40周年を記念して、建設費約5500万円のほとんどを出して改築した。亀甲駅の1日の利用客は約600人。川島裕貴仁(ゆきひと)町企画財政課長は「亀のようなゆったりとした旅を楽しみながら、立ち寄って下さい」とPRしている。(朝日新聞 夕刊)
■阪神電車の窓から見た大震災 えべさんの神主さん、45b絵巻物語描いた 12・13日、西宮で展覧会
 「えべっさん」で親しまれている西宮神社権宮司の吉井貞俊さん(64)が、震災直後にチェックした阪神西宮駅から元町駅沿いの15.2`の町並みの景観を克明に描きあげ、「平成地変図巻展」と題して12、13の両日、同神社会館で展示する。
 吉井さんは25年前から街道の古地図の模写を始め、その技法で車窓からの景色を見たままに描いてきた。この独自の作風を「流れ絵」と名づけた。東海道、山陽、東北新幹線などの横に長い作品を残している。
 車窓の景観の中でも、下町の生活色の濃い阪神沿線は最も親しみを感じている。8年前には梅田−元町の32.1`を車窓からだけでなく、線路に沿って歩き、96bの絵巻物に克明に描き上げていた。
 震災後、そのコピーを手に2月23日と25日に、沿線を歩いた。元の絵巻物と眼前の風景を重ね合わせて、2ヵ月かけて、被災の様子を仕上げた。
 地変図巻に描かれた建物は約1200棟。よく報道された大きなビルの倒壊より、一般住宅がいかに多く破壊されているかが分かった。
 「道路沿いの町並みは表の顔。線路の側から見えるのは、机や本だなが裏庭に向かって飛びだしていたり、住んでいた時のままに茶わんが転がっているなど生活そのもの。あまりの惨状に、筆を捨ててしまいそうになりました」
 展示は8年前の景観とチェックした原画、それを描きあげた震災後の町並みを並べる。全長約45b。震災復興にかかわる新聞や屋外広告物。あらゆる商品の広告に加え、復興のメッセージにその時代の社会が表れていると感じ、200枚以上に描き写した。メモに書き残した説明文とともに展示する。
 神社の震災被害もひどかった。国指定の重要文化財の大練堺(おおねりべい)や表大門などなど11ヵ所が全半壊した。15億円をかけ3年がかりで修復する。
 吉井さんは「倒壊した建物はもう今ではさら地になっており、あの景観は一時のこと。それが復興する姿をまた描き上げることを楽しみにしています」。(朝日新聞)
10日■地下鉄東西線 97年11月に開業 今秋、準備組織発足 田辺市長が見通し
 京都市の田辺朋之市長は、9日の記者会見で、地下鉄東西線について、2年後の1997年10月に完成、11月に開業するとの最終見通しを明らかにした。また、建設事業費は、当初計画の約2倍を見込んだ昨年の点検結果の枠内に収まると表明した。
 東西線の土木工事の進捗(ちょく)状況は、25工区のうち山科駅工区など工程の厳しい工区があるものの、全体では来年3月末までに完了の予定。軌道工事や駅舎など試運転に必要な設備は来年9月末に終え、10月から約1年間かけて、信号や車両性能テストを含む試運転を行う。
 すでに発注が終わっている車両(14編成、84両)は、来年5月から97年5月にかけて順次搬入。試運転に関係しないコンコース階の建築や、出改札など設備工事も97年5月末に完成させる方針。
 総事業費は、昨年6月の市地下鉄東西線建設事業点検・推進委員会(委員長・田辺市長)の報告で、総額4710億円としたが、車両や各種設備工事の発注がほぼ終了した段階で精査した結果、報告費用の枠内で完成できる見込みになった。
 東西線の開業時期の見通しが立ったことを受け、市交通局は今年10月に、開業に向けた本格的な準備組織を発足させる予定。
 地下鉄東西線は、伏見区醍醐から市役所前などを経由して洛西方面まで結ぶ計画で、うち醍醐−二条駅間(12.9`)が、1994年度の完成を目指し、89年に着工した。しかし、当初2450億円としていた建設事業費が昨年6月までに、2260億円も膨張することが判明。「点検・推進委員会」は、建設工程や経費などを抜本的に見直し、建設費の総額を当初計画の約2倍の4710億円に、工事完成目標を3年遅れの97年秋に修正。
 今夏に完成時期と建設事業費の最終見通しを示すことになっていた。
 田辺市長は「今後、建設を進めるに当たって、工事の安全に留意し、市民の期待にこたえるため、一層努力したい」と述べた。(京都新聞)
■地下鉄東西線 企業や地元、歓迎の声 建設費膨張 経営や延伸に課題
 京都市は9日、地下鉄東西線を1997年11月に開業し、建設費の再度の膨張はないとの見通しを明らかにした。2度の変更で開業が当初予定より3年遅れ、建設費が約2倍もの膨張となった東西線の開業に、ようやくメドがついた。市民や関連事業に参画する企業から安どの声があがる一方、今後の経営や延伸計画をめぐって依然、課題も多い。
 「これで商店街改修の計画が立てられる」。寺町専門店商店街振興組合(中京区)の村上征隆副理事長は、市が開業の見通しをつけたことを歓迎する。
 同商店街は、東西線建設工事のため入り口のアーチをいったん取り除き、工事終了後のつけ直しに合わせてアーケード改修を計画している。だが、開業予定の度重なる変更にふり回され、府と市への補助金申請の時期を決められないままだった。「工事で客の流れも悪く、一刻も早い地下鉄開業が組合員の願い。再度の変更がなくて良かった」と、村上副理事長。
・客の誘致期待
 山科駅前再開発ビルに系列ホテルが入居する予定の京都ブライトンホテルの平克彦企画部長は「ビジネスタイプのホテルとして、京都市中心部への商用客の誘致を考えている。東西線開業で、ビジネス街の御池方面へ約10分でつながるので、現在はJRで京都駅周辺に直行する人の流れが大きく変わるのでは」と期待を込める。
 しかし、交通局分、第三セクター分合わせ4710億円にものぼる建設事業費に対する市の財政負担は大きい。市の一般会計から一定の出資などを行う場合の起債が認められるなど、本年度は手厚い国の支援が得られたが、それでも一般会計からの貸付金や補助金は、完成までに約900億円も必要となっている。
・高い運賃警戒
 市民団体「グループ市民の眼」の久本育生運営委員は、「JR京都駅などを軸にした烏丸線とは違って、東西線は起点がはっきりせず、利用がどれだけあるか疑問。まして、高くついた工費が料金に跳ね返るなら、利用しにくくなる」と、運賃への負担の跳ね返りを警戒する。
 さらに、開業後の地下鉄のあり方についても、「京阪京津線の部分廃止は、三条通を自動車に譲ったようなもの。東西線を京都の交通体系のなかにどう位置づけるかをはっきりさせないと、ますます自動車が増え、市中心に人が来にくくなる」と、注文を付けた。
 東西線の延伸計画は、建設費膨張のあおりも食って事実上、ストップしたままだ。
・進まぬ計画
 宇治市・六地蔵から長岡京間を半環状線で結ぶ地下鉄東西線の青写真は、68年の市交通対策審議会の答申で描かれた。これを踏まえ、運輸省運輸政策審議会は89年、基本計画を答申した。
 この中で、東西線の延伸について醍醐−六地蔵、二条−西大路間を「2005年までの整備が適当な路線」とし、西大路−洛西間を「同年までの整備着手が適当な路線」に挙げている。このほか洛西−長岡京間についても「今後整備について検討すべき路線」とした。
 だが、計画は一歩も進んでいない。「計画は尊重したい」(交通局管理部)とするが、建設費膨張が市の財政状況を圧迫し、新たな支出を伴う延伸は話題にも上らないのが現状だ。
・市民しわ寄せ
 これに対し、延伸を見込んで住まいを定めた人の多い洛西ニュータウン(西京区)などからは、強い不満の声が上がっている。
 同タウンの住民でつくる「洛西・暮らしと道路フォーラム」(山本登朗代表)は昨年3月、洛西への延伸計画の早期実現について市議会に請願を出した。
 山本さんは「必要があるからこそ計画があるはずだし、ニュータウンをつくった以上、アクセスを良くするのは常識。建設費膨張という失政のしわ寄せが市民生活に及ぶのはおかしい」と批判する。今後、六地蔵の住民とも連携を図り、延伸の早期実現を要望していくつもりだ。(政経部 大橋晶子、石川一郎)(京都新聞)
■地下鉄東西線 97年10月に完成 市長、見通し発表
 京都市地下鉄東西線の完成時期について、田辺朋之市長は9日の臨時記者会見で「1997年10月に完成、営業は同年11月中に開始したい」との見通しを発表した。総事業費は昨年、当初計画の約2倍近い4710億円にのぼることが明らかにされたが、再修正はなく、この金額内で抑えられる見通しだという。
 東西線は伏見区醍醐と中京区のJR二条駅を結ぶ12.7`で工事が進んでいる。当初は建都1200年の94年中の完成を目指していたが、昨年、事業費の膨張と工事の遅れが再三問題になった。そのさなかの同年6月、市は「完成は97年秋、総事業費は4910億円」と発表していた。
 市交通局によると、電車が走るコンクリートのトンネル工事は96年3月に、軌道工事は同年9月に、それぞれ終わる見通しだ。同年10月から試運転を始め、1年余りかけて信号や車両の性能を検査する。運輸省と建設省の検査を済ませて11月中には営業運転をスタートさせたいという。(朝日新聞)
11日■京都労基署 2建設業者送検 地下鉄烏丸線 工事で作業員死傷
 京都上労働基準監督署は10日、京都市営地下鉄烏丸線建設工事に関して、下請け建設業者ら2社を労働安全衛生法違反の疑いで、京都地検に送検した。
 送検されたのは、兵庫県豊岡市三坂町、誠建設工事(椎葉真代表)。同社は烏丸線宝が池工区で足場組み立て作業を請け負っていたが、6月5日、作業員が高さ4bの足場から転落して死亡する事故が起きた。
 同署の調べでは、足場は最高9bあり、労働安全衛生法では5b以上の足場の組み立てには、作業員を指揮する作業主任者を選任しなければならなかったのに選任していなかったという。
 また同日、尼崎市杭瀬南新町二丁目、ゼンシン技研(山本悦司社長)と現場作業責任者も送検された。同社は国際会館工区で防水工事を請け負っていたが、6月21日、防水シートを接着する作業をしていた作業員2人が有機溶剤中毒で倒れる事故が発生した。同署の調べでは、通気の悪い作業場所に設置しなければならない排気装置を設置していなかったという。
 地下鉄工事をめぐっては、6月中旬から労災や火災などが相次いで発生。京都労働基準局の一斉立ち入り調査で約7割の工区で労働安全衛生法違反がみつかり、同基準局は先月5日、緊急の会議を開いて、工事業者に安全管理の見直しを指導している。(京都新聞)
■23日から運行 六甲ライナー
 神戸新交通会社は10日、阪神大震災のため不通になっていた神戸市東灘区の六甲ライナー魚崎−住吉間(1.2`)の運行を、23日始発から再開すると発表した。これで被災地の公共交通機関がほぼ全面的に、再開することになった。(朝日新聞)
■南海高野線の愛称 「サンライン」と決定
 南海電鉄は10日、大阪・難波から和歌山・橋本までの高野線の愛称を「りんかんサンライン」に決定した。豊かな自然と明るさが、宅地開発が進む沿線のイメージに合うから、という。
 同線については、同社トップが「どことなく田舎くさい名前」と山手線に変更したい意向を示していたが、地元の高野町などが反対。名称は残して愛称を設けるという折衷案に落ち着いた。(朝日新聞)
■工事業者など書類送検 地下鉄工事 2つの事故
 京都上労働基準監督署は10日、京都市営地下鉄烏丸線の延長工事で起きた2つの事故にからみ、兵庫県豊岡市三坂、「誠建設工事」の椎葉眞代表(54)▽兵庫県尼崎市杭瀬南新町二丁目、防水工事業「ゼンシン技研」と同社の山本雅尚取締役(39)を労働安全衛生法違反の疑いで京都地検に書類送検した。
 調べでは、椎葉代表は6月5日午後、左京区岩倉の宝ケ池工区で、足場組み立て中の兵庫県城崎郡竹野町和田、宮垣秀行さん(37)が高さ約4bから転落死した事故で、「足場の組立て等作業主任者」を置かず、安全な作業を指導する義務を怠った疑い。
 また、「ゼンシン技研」と山本取締役は、6月21日午前、左京区岩倉の国際会館駅工区で、防水加工中の作業員2人が有機溶剤中毒で倒れた際、現場付近に排気装置を置く義務を志っていた疑い。(朝日新聞)
■帰省ラッシュ始まる 上り25` 下り58` 名神、京滋で大渋滞
 お盆の帰省ラッシュがスタートした11日午前、西日本の鉄道各線や関西国際空港では土産物を手にふるさとへ向かう家族連れや旅行客らで混雑し始めた。
 JR新幹線京都駅では、午前中、博多方面に向かうひかり号の乗車率が140%を超えるなど、お盆をふるさとで過ごそうという人で混雑が始まった。午前7時15分の始発から、博多方面に向かう下り線ホームには、大きなかばんを持った親子連れらが行列をつくった。JR東海によると、新幹線京都駅の帰省ピークは「11日午後から翌日にかけてになりそう」という。帰省のピークは12日、Uターンのピークは16日とみられるが、指定席券の予約状況はここ数年の分散型を反映してか、各地から大阪方面への列車は17−20日の間も軒並み高い予約率になっている。
 関西国際空港では出国ラッシュが始まり、国際線のチェックインカウンターや両替所には長い行列。大阪入国管理局関西空港支局は20日までの10日間に、昨年の大阪空港の実績より約8割多い16万8000人が出国すると予想している。
 国内線も札幌、鹿児島、沖縄など長距離路線を中心に朝から満席の便が目立った。
 また、京都府警交通管制センターによると、11日午前10時半現在、名神高速道路は下りが大阪・吹田ジャンクションを先頭に滋賀・竜王インターまで58`、上りは滋賀・草津パーキングエリアから京都市の桂川まで25`渋滞、ノロノロ運転が続いた。
 また、府内の幹線道路では、日本海方面に向かう行楽客やお盆の帰省などで、国道27号が舞鶴市大手広小路を先頭に4`、国道9号が丹波町三日市から1.5`、混雑している。
 同管制センターは「ことしは、渋滞の始まる時間が例年より早いようだ」と話している。(京都新聞 夕刊)
■JR10円アップ申請 関空−りんくうタウン
 JR西日本は11日、関西空港線の関西空港−りんくうタウン間(6.9`)の運賃を現行の340円(通勤1ヵ月定期9960円)から350円(同1万250円)に引き卜げる値上げ申請を近畿運輸局に提出した。
 認可されれば、9月1日から実施される。
 南海電鉄が両社に共通する同区間の運賃を同日から値上げするのに伴うもので、JRの追随で同区間の普通運賃はこれまでどおり両社同額となる。(京都新聞 夕刊)
■りんくうタウン−関空間を値上げへ JR、南海に同調
 JR西日本は11日、関西空港線のりんくうタウンー関西空港間(6.9`)の運賃を現行の340円から350円に値上げする認可申請を運輸省に出した。9月1日から実施する。並行して走っている南海電鉄が同日に同区間の運賃を現在の340円から350円に値上げすることに合わせた。JRの1ヵ月の通勤定期も同区間で9960円から1万250円になる。(朝日新聞 夕刊)
12日■鉄道網 全面開通へ あす神戸高速開通
 阪神大震災で、地下駅の天井が崩落するなど大きな被害を受けた神戸高速鉄道線のうち、最後まで不通が続いていた新開地−高速長田間(2.0`)が、13日始発から運転を再開する。震災から208日ぶりの全線開通で、これにより大阪と兵庫を結ぶ鉄道のすべてが復旧する。
 新開地−高速長田間は当初、復旧に2年近くが必要と見られていたが、工法の見直しで復旧が早まった。総工費は約200億円。
 運転再開の13日に合わせ、同線に乗り入れている阪急電鉄など3社がダイヤ改正を実施。ラッシュ時の特急増発や最終電車の運転時間繰り下げなどで客足の回復を図る。復旧工事中の大開駅は、完工する来年3月まで、通過駅になる。
 神戸高速鉄道は、自社の車両、運転士、車掌などは持たず、阪急、阪神、山陽、神戸の4電鉄が乗り入れている。(京都新聞)
■40年ぶりの赤とんぼ JR園部駅ホームで20日合唱 引き揚げ者ら激励 いま、平和の賛歌
 戦後、旧ソ連や中国などから舞鶴に引き揚げてきた人は約66万4500人。東舞鶴駅からは、引き揚げ者が故郷へ帰る「復員列車」が出ていた。このうち、京都駅行きは途中の園部駅で給水などのため、30分ほど停車した。この合間に、町の青年会や婦人会の人たちがプラットホームでお茶を配り、「赤とんぼ」などを歌い、励ました。
 歌ったのは、河鹿合唱団の前身で1946年春に発足した園部町青年会合唱部「プランタングリー」。3日−1週間に1度の割合で、「復員列車」を約30人がホームで出迎え、歌声を響かせた。お礼に復員兵らはハバロフスクなどで覚えた歌を歌ってくれた。こんな交流が1年ほど続いたという。
 シベリアで捕虜になり、47年6月に舞鶴海に上陸した東京の男性は66年6月の本紙「声」欄に「園部駅で合唱を聞いて目頭が熱くなった」と引き揚げの思い出をつづっている。
 20日は午後1時、当時と同じようにプラットホームに立って「赤とんぼ」「ふるさと」など3曲を現在のメンバー約20人と当時の10数人が歌う。「歌は人の心を和やかにします。傷ついた心もいやす。いつまでも平和で、歌い続けられる世の中を、との願いを込めて歌います」と河鹿合暗団のリーダー今西儀夫さん(58)は話す。当時、青年会長で、「プランタングリー」のリーダーだった歯科医、高屋治代さん(71)は「戦争は嫌、平和が一番というあのころと同じ思いを込めて歌いたい」という。
 合唱団の連絡先は〒622京都府船井郡園部町小桜町150の7、今西さん。(朝日新聞 夕刊)
13日■神戸高速きょう開通 新開地−高速長田
 阪神大震災で不通になっていた神戸高速鉄道(7.6`)の新開地−高速長田間(約2`)の運転が13日、震災から208日ぶりに再開する。これで同鉄道は全線開通となり、阪神地区と姫路を結ぶ私鉄ルートがつながる。
 神戸高速鉄道は、神戸市や阪急、阪神、山陽電鉄、神戸電鉄などが出資する第三セクター。営業キロ数は短いが、私鉄各社が乗り入れ、インタチェンジ的な役割を担っている。
 被害のひどかった大開駅はとりあえず通過駅とし、引き続き復旧工事を続けて来年3月の完成をめざす。(朝日新聞)
■「かざす改札」開発 運輸省が支援 来年度から
 運輸省は来年度から、ICカードをかざすだけで通過できる新しい自動改札システムの開発支援に乗り出す。ICカードは現在使われている磁気カードに比べて記憶容量が大きいため、1枚あれば鉄道やバスなど乗り物全体の情報を記憶させることが可能で、共通券として使える可能性もある。
 JR東日本などが独自に実験を進めているが、運輸省は「共通券」化に備えて地域ごとに規格などを共通化する方向で、運輸業界や電機メーカーと調整することにした。新システムは、ICカードに情報を記憶させ、改札機と電波で情報をやりとりする。非接触型の自動改札は、スキー場のリフトの入り口で実用化されているほか、高速道路の料金支払いへの応用なども研究されている。(朝日新聞)
14日■被災鉄道 完全回復へ 震災から7ヵ月 神戸高速運転再開
 阪神大震災で不通となっていた神戸高速鉄道新開地−高速長田間(2`)が12日始発から運行を再開、震災から約7ヵ月ぶりに全線復旧した。23日には同市東灘区の六甲ライナーも全線開通し、被災地の鉄道網は完全に回復する。
 同鉄道は神戸の中心、三宮から西の市街地を結ぶ路線を持ち、阪急、阪神など4電鉄が乗り入れている。震災で地下支柱計約360本が損傷するなどの大きな被害を受け、上を走る国道が陥没した新開地−高速長田間が最後まで不通となっていた。
 復旧費総額は約200億円となった。(京都新聞 夕刊)
■仏TGVに火炎瓶テロ 反核グループ犯行声明 機関車全焼
 【ベルン13日AP=共同】スイスの首都ベルンの国鉄駅に停車していたフランスの高速鉄道(TGV)に13日、火炎瓶が投げつけられ機関車が全焼、客車が類焼した。けが人はなかった。
 スイス警察当局によると、フランスの核実験再開に反対する団体から同日、犯行声明が届いた。核実験再開に折議するTGVへのテロ事件は7月16日に続き2度目。
 犯行声明は、フランスが南太平洋での核実験再開計画を中止するまで、TGVへの乗車をボイコットするよう訴えるとともに、妨害活動を続けるとしている。
 声明には8人の署名があり、うち4人は、TGVに可燃物が投げつけられた7月の事件の犯行声明にあった名前と同じだった。
 TGVはフランスが誇る高速鉄道で、同国とスイス間を運行している。(京都新聞 夕刊)
■ポイントの故障 電車立ち往生 JR山陰線丹波口駅
 14日午前9時50分ごろ、京都市下京区中堂寺南町のJR山陰線丹波口駅のポイントが動かなくなり、亀岡行き普通電車が同駅手前で立ち往生した。ポイントを手動で切り換え、約25分後に運転を再開した。
 この故障で、京都−亀岡間の普通電車2本が運休したほか、上下8本が最高で25分間遅れ、1500人の足に影響が出た。JR西日本で原因を調べている。(京都新聞 夕刊)
16日■洛中洛外
 ◇…戦後の旅の移り変わりを紹介する「心に残る想い出の旅−日本の旅、50年展」が16日から、京都市下京区の大丸京都店7階で始まり、懐かしい列車の模型などの展示が人気を集めている。
 ◇…戦後50年をきっかけに、日本の旅・半世紀の推移を旅の風俗や物品で紹介しようと、同展実行委が企画。交通科学博物館や梅小路蒸気機関車館が出展協力した。
 ◇…会場には、昭和20年代から10年刻みに東海道を結ぶ特急「へいわ号」の運行(昭和24年)、マイカー旅行ブーム(昭和40年代)など、当時の旅にまつわる出来事をパネル写真などで紹介。22日まで。無料。(京都新聞 夕刊)
■定期券より回数券 私鉄や地下鉄 通勤客ら”乗り換え”進む
 大阪市営地下鉄や私鉄で利用者の定期券離れが進んでいる。代わって好調なのが回数券やプリペイドカード。週休2日制がすっかり定着して定期券よりも割安だったり、さまざまな路線で使える便利さが人気になっているためらしい。
 大阪市交通局によると、1991年度に1日平均で約153万人だった定期券の利用者が、93年度には151万人になり、昨年度は146万人と漸減している。また、通学定期に比べ、通勤定期の落ち込みが目立つ。中でも割引率が低い1ヵ月定期への影響が大きく、89年度には36.1%だった定期券全体に占める割合は36.9%に下がった。
 一方、回数券の利用者は89年10月にカード化されてから年々増え続け、25万7000人だった90年度に比べ昨年度は30万人を超えた。
 地下鉄の180円区間では1ヵ月の通勤定期代は7350円。これに対して回数券は1800円で11回乗れるため、1日に往復で2回、月に20日間乗ったとすると約6545円の出費ですむ計算だ。月に20日の利用の場合、1回の料金が240円までの区間ならば定期券より回数券の方が割安になる。
 市交通局企画課は「利用者の立場からすれば、安くすむ方に移行するのは当たり前。週休2日制に加え、不況のために社員を本社に寄らせず、じかに仕事先に向かわせて、回数券で済ませる会社もあるようだ」と分析している。
 市交通局では、定期券の割引率を、混雑緩和策の原資にあてるためにさらに縮小することも検討しており、定期離れは当面、収まりそうにないという。
 阪急電鉄も、定期券の利用者数が前年度との比較で93年度は1.8%減、94年度は5.2%減と、それぞれ減っている。
 その一方で、92年4月から導入した改札機に直接通すだけで、どの区間でも乗り降りできるブリペイドカード「ラガールカード」の利用者が急増。対前年度比で、93年度は29.0%、94年度は21.6%増えている。
 同社広報室は「ラガールカードは普通乗車券の代わりで、割り引きはないけれど、使いやすさから、定期券から切り替えた人も少なくない。来春、阪神や地下鉄などと共通化されればますますこうした傾向が強くなるのではないか」と話している。(朝日新聞 夕刊)
17日■落雷?信号トラブル JR?山陰線亀岡駅
 16日午後3時47分ごろ、亀岡市追分町のJR山陰線亀岡駅のポイントや信号が制御できなくなった。JR西日本は、並河−嵯峨嵐山駅間で運転を見合わせ、調べたところ、亀岡駅構内の信号制御装置が作動しなくなっていた。JR西日本では落雷の影響と見ている。午後4時3分に復旧し、運転を再開した。
 普通電車上下合わせて2本が部分運休したほか、上下合わせて7本が最大18分遅れ、約1500人の乗客が影響を受けた。
・嵯峨野線では 列車ブレーキ故障
 16日午後零時23分ごろ、京都市下京区境内町近くのJR嵯峨野線で、梅小路行き回送列車(7両編成)のブレーキが突然かかり動かなくなった。京都駅から係員が現場に向かい応急処理し、約20分後に運転を再開した。この事故で上下17本の電車が23分−3分遅れ、約3000人に影響が出た。(京都新聞)
■Uターンは「分散型」 空席も目立つ新幹線 関空のピークは20日
 お盆を故郷で過ごした人たちのUターンラッシュは16日、ピークを迎えた。しかし、例年と比べ混雑ぶりは暖やかで、「分散型」Uターンが定着したようだ。
 山陽新幹線の新大阪駅の上りホームは16日午後、混雑した。JR西日本によると、午後3時15分に到着した博多発車京行き「ひかり44号」の自由席の乗車率が、180%を記録した。ただ、Uターンラッシュは15日夕方から始まっており、16日午前中に100%を超えた「ひかり」と「こだま」は25本中4本だけで、空席も目立った。
 同社は「ピークをずらして休みを取る『分散型』が定着しており、ラッシュは週末まで続くかもしれない」と話している。
 空の使も16日午後から、大阪、関西両空港着の国内線は全便満席。日本航空、全日空、日本エアシステムの3社は九州、沖縄方面などから臨時便を出した。
 関西空港では、16日から帰国ラッシュも本格化。大阪入管関西空港支局によると、この日の帰国予定者は約1万8400人で平常時の約2倍。ピークは20日で、約2万200人が帰国するという。(朝日新聞)
■亀岡・姫路で落雷 列車ダイヤ乱れる
 16日午後3時50分ごろ、京都府亀岡市のJR山陰線亀岡駅付近で落雷があり、同駅と新大阪総合司令室との信号通信が不能になった。このため、並河−嵯峨嵐山間で16分間運転を見合わせ、上下2本が運休、7本が最高18分遅れ、1500人が影響を受けた。また同じころ、兵庫県姫路市のJR姫新線余部駅構内でも落雷があり、信号機器室の電源用ヒューズが切れた。このため、同駅構内の信号機4本が赤のまま変わらなくなり、太市−播磨高岡間で約50分間運転を見合わせ、上下13本が最高55分遅れた。(朝日新聞)
■洛中洛外
 ◇…昨年11月に引退した叡山電鉄の旧式電車「デナ21形」の運転台など車両の一部が、今月から同電鉄鞍馬駅(京都市左京区鞍馬本町)のホームわきに展示され、鉄道マニアや子供たちの人気を集めている。
 ◇…デナ21形は、1929年(昭和4)デビュー。65年間にわたり洛北を走り、木造の内装や丸みを帯びたボディーで親しまれたが、老朽化のため新型車両と交代。昨年秋、最後の2両も現役を退いた。
 ◇…展示されているのは、全長約15bの車両のうち、運転台と乗降口を含む前の部分の約2b。「フアンからの要望もあり保存を決めた。懐かしの電車の雰囲気を味わってもらえれば」と同電鉄。(京都新聞 夕刊)
■六甲ライナー 高架上で停止 乗客150人退避
 17日午前9時15分ごろ、神戸市東灘区の市街地と人工島を結ぶ新交通システム、六甲ライナーの送電が途絶え車両が停止した。下り線は駅に停車中だったが、上り線は高架上にいたため、運転士が乗客約150人を誘導、点検用の通路を使って約100b離れた最寄りの南魚崎駅に退避した。けが人などはなかった。午前11時23分に運転を再開した。(朝日新聞 夕刊)
■遮断機くぐりはねられ死亡 大阪、69歳女性
 17日午前9時15分ごろ、大阪市住吉区殿辻二丁目、南海高野線の沢ノ町一号踏切(警報機、遮断機つき)内で、同市阿倍野区王子町二丁目の飲食店経営山内晶子さん(69)が難波発和泉中央行き準急(10両編成)にはねられ、全身を打って死亡した。電車は現場に約5分間停車した。
 住吉署の調べでは、踏切の遮断機はおりていたが、山内さんは他の歩行者が遮断機をくぐって渡るのを見て、自分もあとに続こうとして踏切内に入り、電車にはねられたらしい。(朝日新聞 夕刊)
18日■窓 だれのためにJRはあるの 伏見区・久保絹子(針きゅう師・48)
 私は、新幹線を利用するたびに、だんだんサービスの低下を思い知らされる。
 7月末、法要で長崎へ帰省したときのこと、午前11時台の新幹線に乗ろうとしたら「こだま」以外、自由席はないとのこと。え?とわが耳を疑った。「ひかり」も全車指定とは初めて聞いた。
 仕方なく「こだま」に乗って、4時間半かかって、やっと博多に到着したものの、すぐ連絡の電車はなく、50分ほどの待ち時間があった。
 ところが、その博多駅に以前にはあった広い待合室が、今はなく、旅行案内所や売店に変わっている。いすは売店の周りに少し置いてあるだけ。疲れて九州に入っても、ほっと休む場所がない。
 スピードを競い、利潤追求にうつつをぬかすJRに、だれのため? なんのため? と問いかけたくなるのは、私だけだろうか。これは私の独り言である。(京都新聞)
■SLびわこ号が運転へ 木ノ本−米原 あすから 鉄道部品の即売も
 JR西日本の蒸気機関車「SL北びわこ号」はあす19日からJR北陸線の滋賀県・米原−木ノ本駅間(22.4`)で特別運転される。
 当日午前8時40分からJR米原駅で出発式が行われる。途中の長浜駅では停車中に曳山まつりのしゃぎりが演奏されるほか、木ノ本駅でも歓迎式がある。
 また木ノ本駅では19、20日の両日午前10時から鉄道部品の即売があるほか、19日から31日まで米原、長浜、高月、木ノ本の各駅では運転されるC56型をあしらった記念の入場券つづり(560円)が売り出される。
 運転は9月3日までの土、日曜で、客車5両を引いて1日2往復する。発車時刻は米原が午前9時11分と午後1時11分、木ノ本が午前11時9分と午後2時54分。指定券はすでに全席が売り切れている。(京都新聞)
■戦後50年遠く近き日々 市電廃止 チンチン電車運転士 河村 清さん(69) 今も残る心のふれあい
 「ついに行ってしまうのか」。「帰ってきて」。別れを惜しむファンの悲鳴が上がり、カメラのフラッシュが光る。長年、通勤通学をともにした会社員や学生らが、古びた車体にそっと手を触れた。
 1978年(昭和53)9月30日、市電の最終電車は、午後10時34分に北区の烏丸車庫、午後11時45分に下京区の京都駅を出発。都大路を走り続けた83年間の歴史に幕を降ろした。
 河村さんはこの日、午後3時から深夜まで勤務した。東大路通、西大路通、九条通…。どの路線もすごい人込みだった。
 車庫で最後の電車と別れを惜しむ暇もなかった。「帰宅して初めて、明日からはもう乗る電車がないことに気がつきました。いいようのない寂しさが、胸の奥からこみあげてきた」。
・1日60万人運ぶ
 ちょうど100年前、京都駅と伏見を結んだ京都電気鉄道が、日本初の路面電車として古都にデビュー。1921年に営業を始めた市電は、これを引き継ぎ、市内を網らした。琵琶湖疎水、水力発電と並んで、近代都市・京都のいしずえとなる。「チンチン電車」の愛称で親しまれる市民の足だった。
 終戦後間もない45年10月、河村さんは市交通局の前身・電気局に就職。車掌を経て、2年後に運転士になった。
 仕事は、始発の当番のときは朝の5時からスタートし、最終電車なら深夜零時にまで及ぶ。激務だった。最盛期の57年から5年間、市電は1日60万人以上の市民や観光客を運んだ。河村さんは来る日も来る日も都大路を駆け抜けた。
 「夕方まで天気はもちますやろか」。顔見知りのお客さんとの会話も弾む。「こんな日々が、いつまでも続くといいな」。
 高度成長期に押し寄せたモータリゼーションの波が、河村さんのささやかな夢を奪った。
 51年の堀川線から市電の廃止は始まった。確かに車は日に日に増える。「思うように進めへん」。運行ダイヤも狂い出した。悪循環に苛(いら)立ちが募る。そうこうするうちに、76年には河村さんの持ち場だった丸太町線が、翌年には七条線が姿を消した。
 「これからどうやって生活すればええんや」。やがて全線廃止が決まった。早めに運転士に見切りをつけ、配置転換を希望する仲間もいた。
 だが、河村さんは、市電最後の日まで31年間、ハンドルを握り続けた。「自分には電車の運転しかない」と。
夢の日々戻る
 市電に別れを告げた翌日からは、ハンドルを鉛筆に持ち替え、デスクワークに就いた。「3年後に開業予定の地下鉄を運転したかったが、当時すでに53歳」。若手に席を譲った。81年、市交通局を退職した。
 平安建都1200年を迎えた昨年9月、河村さんの夢の日々が思いがけず戻ってきた。「全国都市緑化きょうとフェア」の開催を機に、下京区の梅小路公園にチンチン電車が復元され、その運転士を務めたのだ。16年ぶりに握ったハンドルの感触が懐かしい。ファンが行列をつくって待っていた。
 「今のバスや地下鉄にはない心のふれあいが市電には残っていた」。今日も河村さんは、公園のチンチン電車を運転する。
 1895年、日本で初めて創業を開始。庶民の足として親しまれたが、自家用車の洪水に押され衰退。61年、堀川線を皮切りに廃止が相次ぎ、78年、東山線、西大路線など最後の6線が廃止。走った距離は10億6000万`、運んだ客は87億人。廃止後もレトロな車体が人気を呼び、広島電鉄(広島市)や南海電鉄(大阪市)などに引き取られ、「第二の人生」を歩んだ車両もある。(京都新聞)
■瀬戸内見下ろすモノレール 直島に登場
 瀬戸内海に浮かぶ直島(香川県直島町)にモノレールが登場した。
 車両は長さ6b、幅1.8b、6人乗りが1両だけ。高さ60bの丘の斜面、約160bの間を上り下りする。眼下に青い海がひろがり、瀬戸大橋も一望できる。
 直島でリゾート開発を進める岡山市の出版会社が、海辺のホテル本館と、丘の積上付近に近くオープンさせる新館をつなぐ足としてつくった。今秋から本格運用させる。
 一帯は瀬戸内海国立公園内。景観に気を配り、地面にレールをはわせるモノレールに目をつけた。自然公園法に基づく環境庁のチェックもパスしており、周りの木立で海からは目立たないという。総工費は約3000万円。(朝日新聞 夕刊)
19日■捕虜収容所を再現 泰緬鉄道 タイ政府が記念公園化
 旧日本軍が第2次大戦中、タイ−ビルマ間に建設した泰緬(たいめん)鉄道の工事で、多数の捕虜らが死亡した悲劇を若い世代に伝えようと、タイ政府が当時の捕虜収容所の再現など大規模な記念公園の建設を計画していることが18日までに分かった。
 計画の発起人のソンチャイ・モントリワット副内相(49)とバンコク市内で会談した平和運動家永瀬隆さん(77)=岡山県倉敷市大島=が帰国し明らかにした。
 永瀬さんによると、公園は映画「戦場にかける橋」で有名なタイ・カンチャナブリ県のクワイ川鉄橋近くに建設。残っている設計図などを基に収容所などを再現するほか、博物館や同鉄道関係の作品を上映する専門映画館の設置も検討されているという。
 ソンチャイ副内相の地元でもある同県が約16fの土地を無償提供し、建設費は、タイ政府が、日本と捕虜側の英国やオーストラリア、オランダなどに共同出資を呼び掛ける。来年中に着工、3年後の完成を目指す。
 同鉄道は別名「死の鉄道」と呼ばれ、過酷な作業による過労、マラリアなどの発生で、連合軍捕虜約1万2000人と数万人のアジア人労働者が死亡。欧米では、旧日本軍の残虐行為の象徴と見なされている。
 ソンチャイ副内相らは、日本を含めた関係各国から当時の資料や、元兵士らの証言を募集している。問い合わせ先は永瀬さん、電話086(422)5685。(京都新聞)
20日■湖北の夏 SL快走
 JR北陸線の米原−木ノ本駅間に19日朝から、なつかしの蒸気機関車「SL北びわこ号」が就行。麗姿を一目見ようと沿線に約5万人が詰めかけた。
 梅小路SL館(京都市)の「ポニー」の愛称をもつ機関車C56。湖北の町おこしに9月3日までの土・日曜日に1日2往復走る。
 この日は米原駅でテープカットのあと、大きな汽笛を鳴らしてSL号が発進。5両の客車をゆっくりと引き始め、満員の乗客がどよめいた。一路北へ。田村駅の手前では長浜ドームとコントラストを見せる。各駅で数分間ずつ停車し、午前9時すぎ木ノ本に。
 家族で乗った姫路市の稲田翔君(8つ)は「煙がよかった。最高の気分。帰りも乗る」と興奮気味で話した。なおSL乗車券はすでに売り切れている。(京都新聞)
■JR不採用問題 解決へ動き 運輸省が強い意欲 埋まらぬ労使の溝 各社の足並みに乱れ 国労、JR連合共闘へ
 1987年4月の国鉄分割・民営化の際、北海道、九州を中心にした国労組合員ら1047人がJRに採用されなかった問題は、運輸省が話し合いのテーブル設置を提案したことで、8年ぶりに解決に向けて大きく動き出した。JR側は拒否しているが、就任したばかりの平沼赳夫運輸相が「解決へ向け(労使)双方の意見を聴きながら進めていきたい」と意欲を示しており、運輸省主導で解決を図る流れが続く見通しだ。だが、解決までに乗り越えなければならないハードルがいくつかあり、曲折が予相される。
 「和解した場合、JR側に不当労働行為があったと認定した中央労働委員会の命令がそのまま確定することになる。(分割・民営化で)広域採用に応じ、引っ越した人たちもいるのに、ごね得は許せない」
 7月20日午後、運輸省5階の大臣室。亀井静香前運輸相がJR各社の社長を呼び、話し合いの席に着くよう要請したのに対し、JR側は7社の統一意見として明確に拒否した。
 国労幹部によると、社長の1人は「国鉄改革は国労をつぶすということでスタ−卜したのではないか。運輸省は方針を変えたのか」と、強く反発したという。
亀井氏が主導
 JR不採用問題は、被爆者援護法、水俣病問題などとともに村山政権の課題とされてきた。このうち全く手が着けられていなかった不採用問題の解決に、亀井前運輸相は並々ならぬ意欲を見せた。
 4月下旬、細谷治通前運輸政務次官が解決のための試案を国労など組合側に提示。細谷試案は@1047人全員をいったん地元JRに採用する、女性や障害者以外の全員を即日退職させた上で、希望者をJR東日本などに就職あっせんする−との内容だった。
 7月上旬には細谷前次官が7社の労務担当者を呼び、説得。「国労組合員は(分割・民営化の際)バッターボックスにも立たなかった連中だ。不採用問題は解決済み」としてきた運輸省幹部も、解決へ向けて省全体として取り組む方針を固めている。
・柔軟な西日本
 ただJR各社も一枚岩ではない。関係者によると、JR西日本の井手正敬社長は前運輸相との話し合いの際「国鉄改革のときの雇用対策とは別に、新しい問題として提起するならば検討に値する」と柔軟な姿勢を示したという。
 今年3月期決算で赤字転落したJR九州の石井幸孝社長も「現在は入り口論のところで問題ありとしているが、これからどうなるかは分からない」と含みある発言。一方、JR東日本の松田昌士社長は「中労委命令の取り消しを求める裁判で決着すること以外は考えていない」と強硬な姿勢を崩しておらず、各社の間で今後、食い違いが表面化する可能性もある。
 JR内の「労労」対立もネックとなりそうだ。箱根(神奈川県)を境にして東側はJR総連、西側はJR連合がそれぞれ主流組合となり、激しく対立。いずれも組合員8万人台で桔折(きっこう)している。
・「全員採用を」
 国労は少数組合に転落したとはいえ、現在も約3万人が加盟。JR内でキャスチングボートを握っている形で、JR総連、連合とも国労に共闘のための話し合いを呼び掛けている。国労は、不採用問題で理解を示してくれるJR連合との共闘に前向きな姿勢だ。
 解雇者の1人、国労門司池本の有富教子さん(44)は「細谷試案では女性は必ず採用されることになっていますが、民主的に解決してほしい」と、全員の採用を訴える。
 札幌地本の鈴木三郎さん(47)は国労の結束の強さを強調。「JRにはどちらがごね得かと言いたい。きっとJR各社の中で足並みの乱れが出ますよ」と、1日も早い解決を望んでいる。(京都新聞)
21日■運輸省仲介に期待を表明 不採用問題で全動労
 JR労組の1つ全動労(三浦隆雄委員長、1370人)は20日午後、岡山市内で定期大会を開いた。
 大会では、国鉄の分割・民営化の際、北海道と九州を中心に、国労や全動労などの組合員計1047人が地元JRに不採用になった問題で、運輸省が解決に向けて乗り出したことから、全動労としての対応などを討議。あいさつに立った三浦委員長は「分割・民営化について運輸省が一定程度の責任を認めて動き出したのは(闘いの)一つの成果」と述べ、運輸省の仲介に期待を表明した。
 同委員長は「運輸省が示した解決水準はわれわれの要求にこたえていない。JRは『裁判で決着する』などと不当な態度を取っている」と批判する一方で「JR各社の間には認識の差がある」と述べ、組合側との話し合いを拒否しているJR7社の中に態度を軟化させる会社が出てくる可能性を指摘した。(京都新聞)
■豪雨で新幹線一時ストップ 小郡−新下関間
 20日午後2時38分、JR西日本山陽新幹線の小郡−新下関間にある雨量計が1時間に55_を記録したため、同新幹線は同区間で運転を見合わせた。午後4時すぎに運転を再開した。
 こだまが上下1本ずつ部分運休したほか、上下32本に最大88分の遅れがでるなど、約1万4000人に影響した。
 下関地方気象台によると、太平洋高気圧の周辺から湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になったのが一時的な強い雨の原因。下関市では、同日午後4時までの2時間で40_の雨量を記録した。(京都新聞)
■再び「赤とんぼ」の歌
 終戦直後の1946年、シベリアなどから引き揚げてきた復員兵らを慰めようと、京都府船井郡園部町のJR山陰線園部駅ホームで地元の合唱団が歌った童謡「赤とんぼ」が20日、同じ駅ホームに流れた。炎天下のホームには、あの時とは違った「平和の大切さをかみしめる」歌声が響いた。
 歌ったのは当時の合唱団「プランタングリー」のメンバーと、その後身の「河鹿合暗団」の団員約40人。この試みを知り、「一緒に歌いたい」と大阪からも数人が参加した。
 同駅には、東舞鶴駅から京都駅に向かう「復員列車」が給水などのため30分ほど停車。この間に合唱を披露し、復員兵らの心をなごませたという。
 この日の合唱は、故郷へ戻っていく引き揚げ者たちを思い起こしながら、「故郷(ふるさと)」の曲で始まった。
 当時、同町内の小学生だった大阪府高槻市の主婦、植上弘子さん(59)も参加。「歌った後、自分で書いた手紙や絵を手渡そうとすると、窓からたくさんの腕が伸びて、奪い合うようにして受け取り、回し読みしていた様子が忘れられない。手紙が縁で数年文通した人もいました」という。
 合暗は「夕焼小焼」「荒城の月」「埴生の宿」と続き、最後に一番よく歌った「赤とんぼ」で縮めくくった。歌い終えたプランタングリーのリーダーだった歯科医、高屋治代さん(71)は「平和がいかにありがたいかを痛感した。この日の感動は忘れられない」と話していた。(朝日新聞)
■朝のJR新宿駅で異臭騒ぎ 実はクマよけスプレー
 21日午前9時25分ごろ、東京都新宿区のJR新宿駅から「異臭がして乗客がせき込んでいる」と119番があった。新宿署員らが急行すると地下1階のコインロッカー前で男性乗客(44)がスプレー缶を抱えてぼう然としており、調べた結果、異臭の原因はクマよけスプレーと判明した。
 新宿駅では、オウム真理教への強制捜査以来、青酸ソーダ事件が2件発生しており、「またか」と緊張が走ったが、けが人はなかった。
 調べによると、クマよけスプレーは米国製で、目やのどを強烈に刺激するという。男性は「東北に登山に行くために護身用に買った。スプレーの入ったリュックをロッカーにしまおうとしたら、中で噴き出してしまった」と話している。(京都新聞 夕刊)
■15.8%の値上げ 能勢電鉄が申請
 能勢電鉄(本社・兵庫県川西市)は21日、運賃値上げの認可申請を運輸省に出した。申請によると、値上げ率は15.8%で、川西能勢口−日生中央間は現行の260円から300円になる。同社は、値上げの理由として、駅ホームの延伸工事などの設備投資で経費が増えたことをあげている。認可されれば、10月初めにも値上げする予定。(朝日新聞 夕刊)
22日■空の旅客、過去最高 夏休み 67万9000人が海外へ
 日航、全日空、日本エアシステムなど国内航空6社は21日、夏休み期間(7月22日から8月20日)までの旅客輸送実績をまとめた。国内線の旅客数は昨年を7.3%上回る約794万人、日本発の国際線旅客も昨年の2.9%増の約67万9000人で、ともに過去最高を記録。国内線下りのピークとなった8月12日には、4社が国内線旅客数の新記録をつくった。しかし、利用率は国内線、国際線ともに昨年より低下。航空各社は「航空不況から完全に抜け切ったとはいえない」と慎重な見方をしている。
 国内線では阪神大震災の影響からか、一時は新幹線に利用客を奪われた東京−広島線などが好調だった。
 一方、関西国際空港と大阪空港(伊丹)発着の旅客輸送実績によると、国際線では、出国者は約16万4800人、入国者は約17万700人。出入国者を合計した総数は約33万5500人で、昨年同期の大阪空港国際線の出入国者約20万1000人と比べると約67%の大幅な伸びとなった。
 国内線では、期間内の関空の利用者が約36万9100人、大阪空港では約55万8700人。両空港利用者の合計は約92万7800人で、昨年の大阪空港の利用者の約79万4600人の約1.2倍。
・JRは4年連続乗客滅 関空線好調 「西日本」のみ上積み
 今年夏のJR利用客は4年連続で前年を下回ったことが、JR旅客6社が21日発表した夏休み期間(7月21日−8月20日)の乗客数まとめで分かった。
 全国の主要48線区を対象に実施した調査結果によると特急、急行列車を利用した乗客は、上下線合わせて3426万9000人で、昨年を約3%、88万1000人下回り、4年連続で前年割れとなった。
 帰省ラッシュで乗客が集中するお盆期間(8月11日−20日)の利用客も1268万6000人で昨年より約3万人減り、2年連続の前年割れ。
 各社別に見ると、JR西日本は昨年9月から営業運転を始めた関西空港線の乗客が上積みされ唯一、1%増と前年を上回った。
 JR西日本のまとめでは、期間中、山陽新幹線や北陸線など主要12線区の利用客は計約828万7000人(対前年比101%)で、JR6社の中で唯一前年を上回った。特にお盆期間(8月11日−20日)が好調で、新幹線、在来線合計で約324万人(対前年比105%)。今年のピークは帰省が12日、Uタ−ンが16日で、前半の4日間の在来線の利用客は約69万人(同109%)と大幅に増えた。同社では「昨夏の水不足で九州、四国方面への帰省を控えた人や、阪神大震災でゴールデンウイークに旅行を控えた人が一斉に動いた結果ではないか」と分析している。(京都新聞)
■お盆の列車利用 4年ぶりに増加
 JR西日本は21日、お盆期間中(8月11日−20日)の利用状況をまとめた。新幹線と在来線を合わせた期間中の利用者数は324万人で、去年より約15万人多かった。同社のお盆の利用者数は1992年から3年連続で前年を下回っており、4年ぶりに増加に転じた。(朝日新聞)
■戦後物語 〜時刻表〜 終戦時、急行はたった1本
 1945年9月、早くも戦後第3号の時刻表が発行された。発行元は、東亜交通公社を改称したばかりの日本交通公社。しかし、中身は同年6月に改正された”本土決戦ダイヤ”のまま。急行列車が東京−下関間に1本だけ、24時間半掛けて走っていた。交通博物館(東京・神田)学芸員の佐藤美知男さんは「車両も燃料も不足しており、とてもこのダイヤ通りには走っていなかったはず。こんな時期によく発行したなあ、というのが実感です」と感心する。
 第1号は、A5判、 224n。定価は1円。朝鮮、中国、台湾、樺太など、終戦まで日本の支配下にあった地域の鉄道ダイヤも掲載されている。裏表紙には「復員輸送 真心こめてあたたかく」と書かれ、いかにも終戦直後らしい。
 ただ、物不足の時期だけに紙の入手にも苦労した。「政府などに掛け合い、公共性の高いことを理由に、特別な配給を受けられるようになったと聞いた」と、元日本交通公社出版事業局長の宮越茂夫さんは語る。焼け残った印刷所も、米軍や政府関係が優先され「結局、小さな印刷所に出資して東亜印刷所(現交通印刷)を設立、以後時刻表はここで印刷されるようになった」(宮越さん)。
 11月には「戦災復興ダイヤ」に改正。石炭不足から列車運休が相次いだ。毎月刊行されるようになったのは49年1月号から。9月には、東京−大阪間に特急が復活。「へいわ」号と名付けられた。しかし、まだまだ混乱期で、51年ごろになっても、宮越さんら職員は、刷り上がった時刻表を抱えて、満員の列車で各支社に運んでいたという。
 そんな時刻表も、今や通巻830号以上を数える。同社と弘済出版社のものとを合わせると、大判だけで毎月160万部の売り上げを誇るベストセラーに。国際線の航空ダイヤも掲載されるようになった。
 メモ 最初の本格的時刻表は、日清戦争の起きた1894年10月、東京の庚寅新誌社が発行した「汽車汽船旅行案内」。その後、鉄道省の業務用時刻表を基に、日本旅行文化協会(交通公社の前身)が1925年「汽車時間表」(4月号)を創刊した。(京都新聞 夕刊)
■最後の行列 六甲ライナーあす全通
 阪神大震災(兵庫県南部地震)で被害を受けた鉄道・軌道網のうち、最後まで不通になっていた神戸市東灘区の新交通システム・六甲ライナー魚崎−住吉間(1.2`)が、地震から約220日ぶりに、23日始発から運行を再開する。被災地では、すべての鉄道が寸断され、代替バス乗り場や乗り換えの駅には長い行列ができ、通勤通学に不自由な状態が続いていた。六甲ライナーでも、阪神とつながる魚崎駅で、毎朝、ホームに入れない乗降客たちの行列ができていたが、全通で行列も最後になりそうだ。
 人工島の六甲アイランドと対岸の阪神、JR東海道線を結ぶ六甲ライナーは、震災で全線不通になったあと、5月12日に島内部分が、7月20日に六甲アイランドと魚崎駅までがそれぞれ開通。朝夕のラッシュ時には、六甲アイランドに通う乗客が、同駅に集中していた。
 魚崎駅はホームが狭く、ガラスで覆われた密閉式。暑さがひどいため、車両定員(300人)ぎりぎりの改札制限をしてきた。阪神電車との連絡通路には、100bを超える長い行列ができ、待ち時間が20分以上のときもあった。
 JR住吉駅から同駅へ代替バスで来ていた会社員は「やっと、通勤時間が計算できるようになる。最後の行列ですわ」といいながら、ハンカチで汗をぬぐっていた。(朝日新聞 夕刊)
23日■来月末からスピードアップなど改善策 JR関西本線
 JR西日本は、9月30日から関西本線(大和路線)で、電車のスピードアップや、運転区間延長などの輸送改善策を実施する。これにより、大阪−奈良間を走っている「大和路快速」の所要時間は、現在より6−4分程度短縮される。
 輸送改善は、通勤、通学客や観光客の便宜を図るとともに、並走する私鉄電車に対する競争力増強が狙い。
 スピードアップされる大和路快速は、平日の午前8時−午後4時台に運転している上下44本。信号設備の改善などで、上り(奈良行き)は最高6分、下り(大阪行き)は同4分それぞれ速くなる。
 運転区間を延長するのは、難波−柏原間を走る普通電車。上下44本(午前9時−午後4時台)を、柏原から東側の王子まで延長し、王子−柏原間の運転間隔も現在の約20分ごとから約10分ごとに縮める。(京都新聞)
■海水浴、お盆に20万5000人 KTR運転実績利用者3%滅に
 北近畿タンゴ鉄道(KTR、事業本部・宮津市)は22日、海水浴・お盆期面(7月21日−8月20日)の運転実績を発表した。今年は期間中、148本の臨時列車を増発したが、利用者は昨年同期より3%減の20万5000人となった。梅雨が長引いたことや阪神大震災の影響が原因と見ている。
 最高利用日は、下りが8月13日の5260人で前年比の1%減、上りは同16日の6354人で同3%増となった。最高乗車率は、同15日の網野発京都行きの急行「丹後8号」(5両編成)で、130%だった。利用のピークはお盆の帰省時期と重なったが、今年は帰省客が分散したため混雑は少なかったとしている。
 夏のイベントでは、宮津灯籠(ろう)流し花火大会があった16日、宮津駅の利用者数が2580人で、前年比8%増となった。(京都新聞)
■引き揚げ体験列車 来月1日から運転 JR西日本
 JR西日本は、終戦50周年を記念して、山口県長門市と共同で9月1日−3日に、旧型客車を使った「引き揚げ体験列車」を運転する。運転区間は、山陰線の仙崎ー長門市−滝部−長門市の間(1日1便、2日は貸切り)。全車定員制で、乗車はJR長門市駅=0837(22)2600で受け付けている。
 長門市の仙崎港は、終戦直後から舞鶴港などとともに引き揚げ港となり、「興安丸」などで、昭和21年12月までに延べ41万人が上陸した。引揚者は、仙崎駅と長門市駅から下関駅を経て故郷に向かう列車に乗り換えた。
 体験列車は、こうした歴史的事実を後世に伝えよう−と企画された。
 体験列車は機関車はディーゼル車に変わっているが、客車3両のうち2両は戦前に造られたレトロ車を使い、当時の雰囲気を再現する。仙崎駅では、運転期間中に、記念乗車券も発売する。(京都新聞)
■奈良の通勤客を奪え JR−スピードアップ 近鉄−車両増やし防戦
 大阪のベッドタウン化が進んでいる奈良の通勤客をめぐって、この秋、JRと近鉄の激しい顧客争奪戦が始まる。JR西日本は22日、関西線の大阪−奈良間(48.5`)で、9月30日から快速電車の大幅なスピードアップを図ると発表し、「近鉄よりも早く大阪駅に行ける」とPR。乗降客数で大きくリードしている近鉄は、車両を増やす混雑緩和策などで防戦の構えだ。果たしてJRが、近鉄の”牙城(がじょう)”を切り崩せるか−。
 関西線の大阪−奈良間を直通運転しているJR西日本「大和路快速」は奈良行きで47分、大阪行きで45分かかっているが、いずれも41分に縮める。線路の位置をずらしてカーブを緩やかにしたり、信号機を増設して列車間隔を短くするなどしてスピードアップする作戦だ。費用は約8000万円。
 JR西日本によると、奈良から大阪駅までは近鉄奈良線から難波駅で地下鉄御堂筋線に乗り換えるルートで、乗り換え時間を3分とすると、近鉄特急を利用した場合で42分、快速急行を利用した場合で45分かかる。これに比べると、スピードアップ後の「大和路快速」は近鉄ルートより4分から1分早くなる。
 乗降客数は、近鉄が近鉄奈良−難波間で1日約65万人なのに対し、JR関西線の奈良−大阪間は約10万人。奈良市や京都府南部では、関西文化学術研究都市のニュータウン開発が進んで乗客増が見込まれており、この近鉄の”牙城”に食い込むことが、JR西日本の至上命令だった。
 近鉄は9月1日から他の大手私鉄とともに運賃を値上げし、難波−近鉄奈良間は現行の480円から530円になる。JR関西線の天王寺−奈良間が450円だから、差はさらに広がる。スピードアップが加わることで、JR西日本は1日約100人の乗降客が近鉄から流れると見込む。
 近鉄は来年3月にダイヤ改定を予定しているが、奈良線のスピードアップは今のところ考えていない。ラッシュ時に車両を増結したり、列車の本数を増やすなどして対抗する構え。同社公報室は「奈良線は西大寺や学園前、生駒などニュータウンの沿線住民の利用が多いので、当面は利便性の向上に努めていきたい」と話している。(朝日新聞)
■被災地の足 全面復旧 六甲ライナー 震災から 218日ぶり 弾む動脈
 阪神大震災で橋げたが落下したり駅舎が崩壊するなど大きな被害を受けた神戸新交通の六甲ライナーが23日の始発から、神戸市内の住吉−魚崎間(1.2`)で運転を再開、全線開通にこぎつけた。これで、被災地の鉄道網は震災から218日ぶりに全面復旧した。
 震災で寸断された阪神間の鉄道網は、4月1日にJR、6月12日阪急電鉄、同月26日阪神電鉄と次々に全線開通。神戸新交通のポートライナーも7月31日、全線で運行を再開したが、六甲ライナーは、崩壊した住吉駅の駅舎の建て替えなどで復旧が遅れていた。
 六甲ライナーは、神戸市東灘区の市街地と沖合の人工島六甲アイランドを結ぶ4.5`の新交通システムで、住吉でJRに接続している。住吉−魚崎間を除く区間では7月20日までに運転を再開した。
 23日からは震災前と同じ平日149本、休日101本のダイヤで運行する。
 この日、住吉駅では午前7時すぎから、ラッシュアワーが始まり、4、5分間隔で車両がホームに到着、震災前の慌ただしさが戻った。(京都新聞 夕刊)
■六甲ライナー218日ぶり全通 被災地 全路線が復旧
 阪神大震災(兵庫県南部地震)で橋げたがずれたり、駅施設が崩壊するなどの大きな被害を受け、運休していた神戸市東灘区の六甲ライナー住吉−魚崎間(1.2`)が、23日の始発から運転を再開した。六甲ライナーの全通で、「震度7」を記録した大規模地震で寸断された神戸・阪神地域の鉄道・軌道網は、218日ぶりに全路線が復旧した。
 午前6時すぎ、JR東海道線と接続する住吉駅から、人工島の六甲アイランドに向けて、同駅始発の六甲ライナーが出発。運転ダイヤも震災前に戻った。24日朝のラッシュアワーまでは運転士が添乗するが、それ以後は本来の無人の自動運転になる。
 六甲ライナーは震災で、橋脚164本のうち20本が壊れ、市街地と六甲アイランドを結ぶ六甲大橋(全長400b)がずれるなどしたため全面運休していた。
 鉄道をはじめとする被災地の公共交通機関は、震災で軒並み不通となった。姫路方面と神戸を結ぶ神戸高速鉄道の地下駅・大開駅(神戸市長田区)は、崩壊したため再建が遅れ、依然通過駅となっているものの、六甲ライナーの全通で、路線としては、すべての鉄道・軌道網が復活を果たしたことになる。
 運輸省の調べによると、被災地とその周辺で営業している鉄道13事業者が復旧に要した費用は、合計約2550億円に達した。新幹線の高架橋が8ヵ所で落ちるなどしたJR西日本が約1020億円と最も大きく、高架橋や線路盛り土が崩壊し、石屋川車庫が全壊するなどした阪神は約570億円、三宮や伊丹の駅ビルが全壊などした阪急は約440億円を要した。
 一方、道路網では、高架が600b以上にわたって横倒しとなった阪神高速道神戸線は、武庫川−月見山間の27.7`の区間で不通が続いている。阪神高速道路公団によると、不通区間のうち摩耶−京橋間(3.5`)は来年春に、残る24.2`の区間は来年末に開通の見込みという。(朝日新聞 夕刊)
■被災地に元気運ぶ 鉄道網全通 「やっと元の生活に」 交通網完全復旧なお遠く
 阪神大震災で壊滅的な被害を受けた鉄道や軌道の復旧地図で、最後まで残されていた「空白」部分が23日、六甲ライナーの全線開通でつながった。被災地はまた一つ区切りを刻んだ。六甲ライナーの各駅では、地震以来、通勤・通学に苦労してきた利用者たちが、ほっとした表情をみせる。神戸の人工島・六甲アイランドに建設された2000戸余りの仮設住宅の住民は「生活の足が戻った」と喜ぶ。しかし、一部の鉄道では壊れた駅が残り、阪神高速道路では復旧旧工事が続く。交通網の完全復旧にはまだ遠い。仮設住宅や学校などでは、被災者たちが厳しい避難生活を強いられている。
●安全祈願
 午前5時40分、六甲アイランド内のマリンバーク駅から、6時2分には住吉駅から、それぞれ始発列車が定刻に出発し、六甲ライナーは全線で運行再開した。地震で崩壊した住吉駅には駅員3人が配置され、始発前にホームに日本酒をまき、安全祈願した。列車が着くたびに、JR東海道線への乗り換えの客らが約7ヵ月ぶりに改札口を通っていった。
 神戸市垂水区から島内の建設会社に通う田村純子さん(30)は「暑いときに、不便だったので開通を心待ちにしていた」。兵庫区の会社員伊藤彰二さん(54)も「ようやく通常の生活にもどれた。気分が明るくなった」という。
 源根覚助役(37)は「ライナーが唯一の足の住民や通勤客らにご迷惑をかけ心苦しかった。一番最後になりましたが、感慨ひとしおです」と話す。運行会社の神戸新交通は「無人運転システムは工事に精密さが求められるため、復旧が遅くなった」と説明する。
●戻る活気
 六甲アイランドには2090戸の仮設住宅が建設された。当初、道路と臨時船しか市街地を結ぶ足がなく、敬遠されていた。だが、全通が迫った7月中にすべての入居が決まった。
 6月半ばに島内の仮設住宅へ移り、区役所へ用事で行く主婦馬場恵子さん(37)は「これまでは代替バスの乗り換えが大変で、ほとんど島外へでなかったが、これからは毎日でも買い物に行きたい」という。
 島内に本社を置く外資系のP&G社。震災後、本社機能を大阪市内に移したが、復旧を前に戻った。同社は「通勤事情は格段に良くなる。神戸の企業全体としても、復興への大きなステップになる」と話す。
●続く復旧
 駅舎が崩壊した神戸高速鉄道の地下駅・大開駅。当初、復旧のめどは立たないといわれたが、構内のトンネルに約3.5bおきにあった計35本の鉄筋コンクリート製支柱をすべて作り替え、鉄板を巻くなどで補強した。
 今月13日、線路部分の復旧は終わり、路線は全通したが、1日約8000人の乗降客があった大開駅の復旧は遅れ、来年3月まで電車は通過する。
 上下線1日計約12万台が通行していた阪神高速道神戸線は、月見山−武庫川間27.7`が寸断されたまま。
 代替の国道43号と国道2号はマイカーなどの交通規制があり、市内の各道路は渋滞している。(朝日新聞 夕刊)
◆被災地の交通機関復旧の足取り
1月17日阪神大震災〈被災地と周辺の公共交通機関が寸断〉
 18日山陽新幹線姫路−岡山間通
 19日阪急宝塚線開通
 20日東海道新幹線京都−新大阪開通
 23日JR、阪急、阪神の代替バス運行開始
 25日JR東海道線甲子園口−芦屋開通
 28日国道43号の神戸市灘区−西宮市間にバスレーン設置
 30日JR山陽線須磨−神戸開通〈神戸中心部に初めて電車が乗り入れ〉
 31日名神高速道下り線吹田−豊中開通
阪神高速道池田線全線開通
2月8日JR東海道線芦屋−住吉開通
 11日阪神青木−御影開通
 13日阪急神戸線御影−王子公園開通
 16日神戸市営地下鉄全線開通
 20日JR東海道線灘−神戸開通
阪神岩屋−三宮開通
3月13日阪急神戸線王子公園−三宮開通
4月1日JR東海道線が全線開通
 7日阪急神戸線夙川−岡本開通
 8日山陽新幹線が全線開通
5月12日六甲ライナー島内運転再開
 22日ポートライナー島内運転再開
6月1日阪急神戸線岡本−御影開通
神戸高速鉄道花隈−三宮開通
 12日阪急神戸線が全線開通
 22日神戸市営バス全路線で運転再開
 26日阪神が全線開通
7月1日阪神高速道湾岸線全線開通
 20日六甲ライナー魚崎−アイランド北口開通
 21日六甲ケーブルが運転再開
 31日ポートライナーが全線開通
8月1日神戸港の摩耶大橋が通行再開
 13日神戸高速鉄道全線開通
 23日六甲ライナー全線開通
24日■大和路快速の所要時間短縮 来月末からJR西日本
 JR西日本はこのほど、関西線の大和路快速(大阪−奈良)の所要時間短縮を中心とする同線のダイヤ改正を9月30日から実施する、と発表した。
 信号機の増設や線路の改良によるもので、平日は全快速が、休日はほとんどの快速が4−6分短縮し、大阪−奈良間を41分で結ぶ。(京都新聞)
■つえ1本で駅もOK 視覚障害者支援へJR総研が開発 バーコード応用 ホームの位置など判断
 目の不自由な人が「つえ」1本で、駅のホームや列車のドアの位置などを判断できるシステムを、鉄道総合技術研究所(JR総研)がつくった。原理はバーコードと同じ。情報を入れた装置を地面に埋め込んでおき、つえが発する電波で読み取る。今年度中には実用性を確かめる試験を始めるが、従来の点字ブロックや放送よりずっと多い情報を得られるという。
 同研究所の田中幹夫主幹技師らが、障害者支援のシステム開発を援助しているバリアフリーシステム開発財団の助成を受け、視覚障害者の意見を聴きながら開発してきた。
 地面に埋め込む反応装置には、券売機からホームまでの方向や距離、列車のドアの位置などの情報をコード化して入れる。装置はボールペン程度の大きさで、駅のホームや改札、階段などに数メートル間隔で埋め込んでおく。
 つえの先に仕込む装置は、弱い電波を発信するとともに、反応装置に当たって戻ってくる電波の変化を読み取る。つえの先が反応装置に10a前後まで近づくと、情報を読み取り、腰につけた処理装置で音声に変えてイヤホンで聞き取る。
 反応装置は1台数千円前後でできそうだが、平均的な駅だと数百台必要で、コストダウンが課題という。(朝日新聞)
■神戸阪急ビル 東館を仮再建
 阪急電鉄(本社・大阪市北区)は、阪急三宮駅に隣接し、阪神大震災で倒壊した神戸阪急ビル東館を、仮再建することを決め、建設を始めた。神戸市の計画に基づく本格的なビル建設までの暫定的な商業施設として、12月初めの開業を目指す。
 仮再建されるビルは地上2階と地下1階で、賃貸される面積は3150平方bと規模を大幅に縮小する。建設費用は約10億円。地下1階には食品スーパーマーケット、地上1階は旅行代理店などが入る。
・映画館2館を併設
 映画興行会社、オーエス(本社・大阪市北区)は23日、神戸・三宮地区に阪急電鉄が再建する神戸阪急ビル東館に映画館2館をつくる、と発表した。今年12月から、営業を始める。
 同社は三宮地区で6つの映画館を運営していたが、震災で5つが取り壊された。新しい映画館は、それぞれ観客席が209席、100席とやや小規模だが、同社は「神戸は映画発祥の地。できるだけ早く再開したかった」と話している。(朝日新聞)
■長岡京市JR神足駅長岡京駅に改称 快速も停車 全国区へ飛躍願う 本家・向日市は無念さも
 長岡京市にあるJR東海道線の神足(こうたり)駅が、9月1日から「長岡京駅」に改称される。長岡京市の強い要望にこたえたもので、同市はこれを機会にその名を「全国区」にと意気込むが、名の由来となった長岡京(784−794年)の宮跡があったのは、隣の向日市。「本家」を自認する向日市は「長岡京の知名度が上がるのは喜ばしい」としながらも、「資料館があるのもこちらなのに、長岡京に関する問い合わせは全部、向こうへいってしまうのでは」と悔しさも見え隠れする。(草川 誠)
・全戸に割り当て
 神足駅は、当時の新神足村の住民が、国鉄に陳情。全戸に寄付割り当てをして費用を負担し、1931年にできた。
 神足は平安時代から続く由緒ある地名だが、京都市内でも知らない人が多く、「かみあし」「じんそく」と読まれる始末。市議会でも再三取り上げられ、約10年前から駅名変更の要望を続けてきた。
 掲示板の取り換えや時刻表など各種の印刷物の変更に数千万円かかるが、うち2000万円を同市が負担することで、JR西日本とこのほど話がついた。駅名変更と同時にダイヤも改正され、これまで一部しか止まらなかった快速が、平日はすべて停車する。
・住民公募で名称
 両市のある乙訓地区は、大阪、京都のベッドタウンとして高度経済成長期に人口が急増、72年に向日町、長岡町が市に昇格した。この時、長岡町は住民公募で名称を「長岡京市」に決めた。
 平城京から移されてきた長岡京は、現在の向日市、長岡京市、京都市、大山崎町にわたっていた。天皇が政務をつかさどる大極殿があったのは向日市。
 長岡京市が誕生した時、向日市民の一部には「こっちが本家なのに」という声もあったが、高まらなかったという。
 向日町の由来は、豊臣秀吉の時代に西国街道の宿場として栄えた「向日前新町」に発する。市町村制に基づく「町」ではなく、固有名詞の趣が強い。古来、乙訓(おとくに)地区の中心で、「向日町市」にするか「向日市」にするかで意見が分かれたが、最終的に向日市になった。
 向日市は市政施行時に、行政、金融機関などに名称変更を文書で要講した。銀行や農協は「向日市」に変えたところが多かったが、向日町署、向日町競輪などは、今も「向日町」を使っている。
 1876年(明治9年)開業の歴史を誇るJR向日町駅も、当時の国鉄が「名称変更するには市側で2、3000万円負担してもらわなくては」と言ったため、そのままになった。
・波及効果大きく
 神足駅の駅名変更について、長岡京市の武川粂次・経済衛生部長は「おたくの市へ行くには、JRの何駅で降りればいいのかと聞かれることが多かったが、これからは一目瞭然(りょうぜん)。負担金を差し引いても、波及効果の方がはるかに大きく、経済活性化につながる。これを機に長岡京の名を全国ブランドにしていきたい」と意気込む。
 向日市の辻正春・企画財政部長は「長岡京という名を広く知ってもらうため、乙訓2市1町の首長がそろって、教科書への長岡京の記述を求めて陳情してもいる。長岡京が有名になるのは喜ばしい」と言うものの、「長岡京についての全国からの照会は、ほとんど長岡京市へいくようになる」と無念さもちらり。向日町駅の名称変更については、「住民からの強い要望がないのに、行政が無理に引っ張っていくことはない」と静観の構えだ。(朝日新聞)
■JR西日本リゾート白馬 「運休」知らせず混乱 豪雨禍余波、途中下車も
 白馬行きの指定券を買って乗車した列車の行き先は奥飛騨だった−JR西日本の夏のリゾート列車で、こんなトラブルが起きていたことが分かった。北信越地方を先月襲った大雨の影響で、京阪神と長野県の信濃大町駅を結ぶ夏の臨時急行「リゾート白馬」の運行が取りやめになった。しかし、駅や利用者への周知が徹底せず、駅の電光掲示板には誤って「リゾート白馬」の行き先が表示されるなど、JRの対応の悪さが”幽霊列車”の出現につながった。
 JR西日本は、新潟県の糸魚川駅と信濃大町駅を結ぶ大糸線の一部区間が集中豪雨で不通になったため、7月21日から8月20日まで予定していた臨時急行「リゾート白馬」の運行を取りやめた。
 「リゾート白馬」の”幽霊列車”が出没したのは8月4日の大阪駅。この日から「リゾート白馬」は、岐阜県の高山駅行きの臨時急行「リゾート奥飛騨」と富山まで連結して運行する予定だった。しかし、「リゾート白馬」が取りやめになったため、実際は「リゾート奥飛騨」だけが運行されていた。
 ところが、この日、行き先を示す駅の電光掲示板に「信濃大町」と誤った表示が出され、駅員も「リゾート白馬」が運休になっていることを知らずに利用者をホームに案内した。このため、「リゾート白馬」と思い込んで乗った「リゾート奥飛騨」の車内で、乗務員から「白馬」が取りやめになったことを知らされ、京都駅で途中下車させられた乗客もいたという。
 「リゾート白馬」の運休が決まった後、同社は管内の各駅で運休を知らせる事務連絡用紙を拡大コピーして掲示。運転予定日には駅の構内放送で案内した。ところが、事前に切符を購入していた人への連絡が徹底できなかった。
 同社営業部は「今後は、駅にしっかり周知させるとともに、連絡先が分からない利用者に対しても、新聞やテレビなどで告知して、駅に足を運ばなくても済む方法も検討していきたい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
■JR関西空港線 10円値上げ認可
 近畿運輸局は24日、JR関西空海線のりんくうタウン−関西空港間(6.9`)の運賃を、JR西日本の値上げ申請通り、現行の340円から350円に改定することを認可した。実施は9月1日からの予定。(朝日新聞 夕刊)
25日■新幹線と大都市圏鉄道 高架橋柱など緊急耐震補強 運輸省、工事計画まとめる 3−5年以内完了 事業費1300億円
 運輸省は24日、新幹線全線と大都市通勤圏など輸送量の多い全国の在来線(地下鉄を含む)について、高架橋など既存の鉄道構造物を阪神大震災規模の地震でも崩壊しないようにする緊急補強工事計画をまとめた。同省の鉄道施設耐震構造検討委員会(委員長・松本嘉司東京理科大教授)が7月末に出した提言を受けた措置。
 計画によると、対象地域は仙台、南関東、東海、名古屋、京阪神の各地域。ただし新幹線については活断層の状況を考慮して他の地域でも補強する。総事業費は約1300億円に上り、対象事業者数はJR3社など計31。新幹線は3年以内、在来線は5年以内に完了する。
 運輸省は補助金と日本開発銀行からの低利融資の2本柱で鉄道事業者に財政支援する方針で、来年度予算の概算要求に補助金5億8000万円を盛り込んだ。公営地下鉄や経営体力が弱い中小私鉄が対象で、事業費の3分の1を補助する。
 JRと大手私鉄については事業費の50%を開銀融資で対応。このための融資枠130億円も概算要求に入れた。本年度についても今後、第2次補正予算に補助金などを盛り込む考え。補強工事をするのは高架橋と開削トンネル。阪神大震災では激しい横揺れで柱が切断される「せん断破壊」によって多くの構造物が崩壊したことから、高架橋の柱やトンネル中央部の柱に鋼板を巻き付けるなどの方法で補強する。橋脚の拡幅やけた受けの設置など橋げたの落下を防ぐ工事も実施する。
 高架橋やトンネルの柱で補強されるのは全国で約5万1000本、橋の落下防止工事は約1万1000ヵ所に上る。新幹線については、対象地域に約7万2000本ある高架橋の柱のうち約2万5000本を補強する。JRの在来線では、約5万2000本の柱のうち約8000本が対象になる。
・山陽新幹線は支柱1万5000本 JR西日本計画
 阪神大震災で高架橋に大きな被害が出たJR西日本は24日、今後3年以内に山陽新幹線の全線で約1万5000本の高架支柱に鋼鉄を巻くなどの耐震補強工事計画を発表した。
 山陽新幹線の高架橋補強は、範囲を運輸省が指示した「京阪神地域」(新大阪−姫路間)から、新大阪博多間の全線に自主的に拡大。3年以内に新大阪−姫路間約8000本、姫路−岡山間約6800本、岡山以西約500本の計約1万5000本の支柱の表面に銅板を巻くなどする。
 橋げたの落下防止工事は、同省の指示よりも工期を繰り上げて2年以内に全線約6800ヵ所で行う。
 在来線は、東海道・山陽線の安土−姫路間や大阪環状線など近畿の主要7線区で、5年以内に約1100本の高架支柱を補強、約6800ヵ所で落橋防止工事を行う。このほか関西では、震災で鉄道施設に大きな被害を受けた阪神、阪急両電鉄を含む計10社が同日までに、高架橋の補強などを中心とした工事計画書をまとめ運輸省に提出した。
 JR東海も24日、運輸省がまとめた鉄道構造物の緊急耐震補強計画を受け、東海道新幹線で3年、在来線では5年をめどに、本年度から補強工事を実施すると発表した。工事費は約180億円。
 東海道新幹線は、全線で約3万4000本ある高架橋の鉄筋コンクリート柱のうち、7000本を補強する。(京都新聞)
■JR京都駅や地下鉄東西線… 建設現場を子ら見学
 土木学会関西支部の見学会「鉄道とまち−その現在・過去・未来を見る」が24日、市内で開かれ、小中高生ら80人が、下京区のJR京都駅の改築工事現場などを見て回った。
 この見学会は、同学会が公共施設をはじめとする土木建築物と市民生活のかかわりについて、子供たちによく知ってもらおうと、毎年、夏休みに開催している。
 今回は京都駅ビルや地下鉄東西線の建設が進む京都を取り上げ、「鉄道とまち」をテーマに開かれることになった。
 午前10時、京都駅に集合した一行は、2つのグループに分かれて出発した。京都駅の改築工事現場を訪れた子供たちは、大型のクレーンが立ち並ぶ駅構内や、切符を持たずに行き来できる南北自由通路の工事を見学。「電車を通しながら、鋼材などを上手に組み立てていくなあ」などと感心していた。
 一行はこのあと山科区内の地下鉄工事現場と、下京区の梅小路蒸気機関車館を回り、普段何気なく利用している鉄道が建設される様子を熱心に見入っていた。(京都新聞)
■秋の行楽に1400本増発 JR西日本 週末や連休中心に
 秋の行楽シーズンを控え、JR旅客6社は24日、秋の臨時ダイヤ(10月1日−11月30日)を発表した。
 全国で増発される特急、急行は昨年とほぼ同数の7410本だが、運転総本数は定期列車が増えているため1%増の12万7423本となる。
 期間中のJR全体の利用客数見込みは、昨年並みの3164万人。「不況で見通しは厳しいが、これくらいは確保したいという願望も込めた数字」(JR東海)という。
 JR西日本は秋の行楽シーズンに昨年より4万人多い740万人の利用を見込んでおり、新幹線、在来線合わせて約1400本を増発する。山陽新幹線は九州方面への旅行に便利な新大阪発博多行きののぞみを連休初日の10月7日と11月3日に増発。
 在来線は立山方面へ直通の特急スーパー雷鳥立山サンダーバードや急行リゾート奥飛騨を夏に引き続き運転。山陰方面への特急スーパーはくとや関西空港線の特急はるかを週末や連休を中心に増発する。
 JR東海はF1グランプリレースの観戦客を運ぶため、開催日の10月29日に特急「鈴鹿F1号」を名古屋−鈴鹿サーキット稲生間で走らせる。また、JR四国は高知−京都間で夜行快速「ムーンライト高知」を運転する。(京都新聞)
■鉄道耐震補強に1300億円 東京・大阪・名古屋圏 高架橋など5年で 運輸省計画
 運輸省は24日、東京、大阪、名古屋圏の既設鉄道について、阪神大震災級の地震を受けても高架橋やトンネルが崩壊しないように、今年度から5年間で総額約1300億円の耐震補強工事計画をまとめた。このため、JRと大手民鉄には低利融資制度を、公営地下鉄や中小民鉄には国庫補助を用意する。ただ、今回の補強対象は崩壊の危険が極めて高い個所だけで、これだけでは不十分のため、運輸省は引き続き、鉄道の耐震基準を見直す作業を続ける。
 運輸省は7月、学識経験者らで組織する「鉄道施設耐震構造検討委員会」の意見を踏まえて、三大都市圏を走る新幹線や在来線、民鉄、地下鉄など31社の既設路線について、緊急に耐震補強する方針を打ち出した。補強の対象は、仙台、南開東、東海、名古屋、京阪神の5地域にある利用者の多い幹線で、直下型地震を受けるといっきょに崩壊する危険個所に限った。
 運輸省のまとめによると、鉄板を巻いて補強する高架橋の柱は、新幹線で2万5000本、JR在来線で8000本、民鉄や地下鉄で1万3000本に上った。このうち、東海道新幹線は全線の2割に当たる7000本、東北・上越新幹線も同2割の3000本、山陽新幹線は新大阪−岡山間で同区間の8割の1万5000本を補強する。
 同じく鉄板を巻いて補強する地下鉄トンネルの中柱は、全国で5000本になった。このうち、営団地下鉄では18駅と4区間で1400本を補強する。名古屋市と大阪市交通局も1000本を補強する。また、橋が橋脚から落ちないよう落橋防止工事をする個所は、JR在来線で5000基など、全国で1万1000基になった。
 新幹線は3年、在来線などは5年をめどに工事を終える。このための助成として、運輸省は来年度予算に補助金など136億円を要求する。
 ただ、運輸省鉄道局によると「今回対象にならなかった高架橋やトンネルが、阪神大震災級の地震に必ず耐えられる保証はない」という。このため、耐震構造検討委員会で新しい耐震基準の作成を進めているが、新基準ができるまでまだ2、3年かかる。それまでは、この緊急補強で切り抜けるしかないという。(朝日新聞)
■秋の臨時列車昨年並み増発 JR6社が発表
 JR旅客6社は24日、10、11月の秋の行楽シーズンに向けた臨時列車のダイヤを発表した。この2ヵ月間で、新幹線を2729本、在来線を4681本増発する。新幹線は東海道を除いて定期列車化が進み、昨年より約1割減ったが、在来線は増えたため、全体としては昨年並みの増発となった。
 期間中の利用者は、昨年並みの約3164万人が見込まれている。
 東海道・山陽新幹線は週末を中心に増発し、東京−名古屋、新大阪間はさらに、ほぼ毎週金曜日計4往復増発する。(朝日新聞)
■特急転覆160人以上死傷 韓国中部豪雨で橋脚流失
 【ソウル25日共同】25日午前5時40分ごろ、韓国中部の忠清北道塊山郡の国鉄忠北線で集中豪雨のため鉄橋の橋脚が流され、走っていた釜山発ソウル行きの特急列車「ムグンファ号」が脱線、転覆した。乗客約440人のうち1人が死亡、約160人が重軽傷を負い、8人が不明となった。
 客車11両のうち8両が脱線したが、うち2両は増水した川に突っ込み、乗客は急流に流されたとみられ、犠牲者は増える恐れが強い。警察や消防が現場で懸命の救助作業を続けているが、豪雨のため難航している。
 金泳三大統領はこの日、任期5年の折り返し点を迎えるが、百貨店崩壊事故など相次ぐ事故の発生で、国民の批判がさらに高まりそうだ。
 鉄橋は、列車が渡り始めたところで崩落したとみられる。韓国のテレビは、濁流が渦巻く川に架かる崩れた鉄橋に列車が辛うじて転落せずに残り、脱線した車両は大きくうねり、蛇がのたうち回ったような姿を映し出した。
 列車は本来、別の路線を運行しているが、豪雨で線路が通行不能となり、忠北線にう回運転していて事故に遭ったらしい。
 韓国では近づく台風の影響などで23日からソウルや京畿道、忠清北道などで豪雨が続き、中央対策本部の調べで、これまでに14人が死亡、5人が行方不明(列車事故除く)となったほか、各地で道路や鉄道が寸断されている。ソウル市内を流れる漢江も5年ぶりの高水位となった。23日から25日朝までの雨量はソウルで288_となっている。(京都新聞 夕刊)
■列車転覆 1人死亡 重軽傷180人以上 韓国
 【ソウル餌日=清田治史】25日午前5時40分(日本時間同)ごろ、韓国忠清北道槐山郡道安面の国道上にかかる国鉄忠北線の花城鉄橋上で、釜山発ソウル行き急行ムグンファ号(10両編成、乗客約440人)が脱線、客車8両が転覆し、車内販売員1人が死亡、乗客180余人が重軽傷を負った。
 23日から続いている豪雨のため、橋梁(きょうりょう)が沈下したのが原因らしい。転覆した8両のうち2両は、5b下の道路まで落下した。
 ムグンファ号は本来、釜山−ソウル間の中央線を走る予定だった。しかし豪雨のため途中区間が冠水して不通となり、忠北線にう回運転していた。(朝日新聞 夕刊)
■山陽電鉄の路線バス 11.1%値上げ申請
 山陽電鉄(本社・神戸市)は25日、来年4月1日からの路線バスの運賃値上げを運輸省に申請した。同社の運賃は全路線均一で、現行180円を200円に、値上げ率は11.1%。ただし、暫定的に来年3月末までは190円とする。(朝日新聞 夕刊)
26日■大丸と仮契約ないまま着工 核店舗予定、JR山科駅前再開発 京都市、9月市会に提案
 京都市のJR山科駅前再開発事業で、同市が再開発ビルの核店舗と期待している大丸(本社・大阪市)との出店仮契約がまとまらないまま、ビルの建設工事に踏み切ることが25日明らかになった。市は「あくまでも大丸の出店が前提」としているが、阪神大震災で神戸店が大きな被害を受けた大丸は、出店の態度を決めかねており、集客のカギを握る核店舗の動向が定まらないまま市が着工するという異例の事態となる。
 京都市が着工するのは4棟ある再開発ビルのうちのB棟(地上9階、地下3階建て、延べ床面積5万1000平方b)。
 今月9日、ビル本体の建築や電気、空調などの5工事の入札を行い、計約240億円で仮契約を結んだ。来月6日開会の市議会に工事契約議案を提案する。10月にも着工する意向。
 市は当初、着工前に核店舗となる大丸との間で、テナント料や売り場面積などの入居条件を定めた仮契約を結ぶ予定だった。ところが、今年2月になって阪神大震災で神戸店が深刻な被害を受けた大丸側が「出店協議を中断したい」と市に申し入れてきた。
 しかし、再開発ビルには、地元の商店など約60軒も入居する予定で、市都市住環境局では「着工を遅らせれば、1998年の開店を信じて待ってくれている地権者たちを裏切ることになる」と着工を急ぐ理由を説明している。
 これに対して、大丸は神戸店の復旧費が総額250億円にのぼることから、2月に計画段階だった明石店の出店辞退を表明している。大丸は「神戸店の復旧に全力を注いでいる現時点で、山科出店は何とも言えない。苦しい事情を理解してほしい」(真鍋亨営業戦略室部長)と話している。
 武居桂市都市住環境局長は「苦しい選択だが、あくまでも完成までに大丸が当初の予定どおり出店してくれることを期待する。現段階では他のテナント探しはしない」という。
・山科駅前地区市街地再開発事業 地下鉄東西線関連事業の一つで、駅前2.8fの敷地に商業、住宅、文化施設などの複合ビル4棟を建設。98年春オープンの予定で、総事業費813億円。大丸は8棟の地下1階から地上4階の大半を占める予定だった。(京都新聞)
■KTR 来春、新型特急車両を導入 その名もタンゴ・ディスカバリ
 北近畿タンゴ鉄道(KTR)は、来春、新型のディーゼル特急車両を導入する。人気の高いパノラマ特急「タンゴ・エクスプローラー」に次ぐ第2弾で、宮津線や丹後と阪神地域を結ぶJR線を走る。
 JR山陰線とKTR宮福線・宮津線の電化・高速化工事が、来春、完成するのに伴い、京都−天橋立間には電車特急が走る。新型特急車両は、天橋立から非電化区間の宮津線に乗り継ぐ「リレー特急」。大阪から丹後に旅行客を運ぶ特急としても運行する予定。
 新車両は、新しい丹後の魅力を再発見してほしい、との願いから、「タンゴ・ディスカバリー(丹後再発見号)」と名付けた。
 曲面の先頭部や、緑と白の2色を配合した外観は、丹後の海や山を表現している。グリーン車並みの広い座席と、外の景色を一望できる空間を設置したほか、乳幼児連れのために、トイレにベビーベッドなど設けた豪華特急列車となる。
 10車両を製造。2両1編成で運行し、定員(1車両)は51人。電車特急並みの最高時速120`で走る。製造費は府と舞鶴、宮津など丹後2市10町が共同で12億円を出資する。
 新車両は来年1月末ごろに完成し、2月から試運転を始める。運行区間はJR西日本と協議のうえ、今年末にも決まる予定。(京都新聞)
■小倉山残土訴訟 「JRに条件違反ない」 京都地裁 住民の訴え棄却
 歴史的風土特別保存地区に指定されている京都市右京区嵯峨の景勝地・小倉山に、JR西日本(井手正敬社長)がトンネル工事で仮置きした土砂を放置している問題で、地元住民らがJRを相手に、原状回復費用にあたる5億円を市に支払うよう求めた訴訟の判決が25日、京都地裁であった。松尾政行裁判長は「JRは復旧条件に違反しておらず、市長の許可も違法性はない」として、住民の訴えを棄却した。住民側は控訴する方針。
 訴えていたのは「小倉山をみつめる会」(代表・長尾憲彰常寂光寺住職)のメンバー19人。
 判決によると、旧国鉄は山陰線電化に伴い、小倉山トンネルを計画。「工事完了後に搬出する」などの条件で、トンネル工事で出た土砂を小倉山山項に仮置きする許可を京都市から受けた。ところが、トンネル完成後、旧国鉄から事業を継承したJR西日本は、土砂約20万立方bを搬出せず、植樹などで「原地形類似に復元する」許可を申請、市は許可した。
 住民側は「JRは復旧条件に違反しており、それを認めた市長の許可処分も裁量権を逸脱して違法」と、93年9月に提訴した。
 松尾裁判長は「市の許可条件は、土砂を搬出して原状回復する計画から、原地形類似に復元する計画に変更されており、条件違反はない」とし、市の許可についても「土砂搬出による新たな環境破壊などを避け、短期間で緑豊かな山並みを回復できる最善の方法と判断した市長の許可は一応の合理性があり、裁量権の逸脱はない」と判断した。
 この訴訟で、住民側は田辺朋之市長を相手に、市の許可処分の取り消しも求めていたが、昨年6月に「住民訴訟の対象とならない」として却下する分離判決が「出され、今年五月最高裁判決が確定している。(京都新聞)
■まやロープウェー 資金難で当分休止 震災被害で復旧できず
 神戸市の外郭団体、都市整備公社は25日、阪神大震災で駅舎やレールが壊れ運休している「まやロープウェー」(同市灘区、延長857b)について、赤字経営が続き資金的余裕がないことを理由に当分の間、営業再開を見合わせると発表した。休業期間は3−5年の見通し。摩耶ケーブルも当分の間、運休する。(京都新聞)
■JRの小倉山残土放置 原状回復の訴え棄却 京都地裁
 百人一首を生んだ京都市右京区嵯峨の小倉山にJR西日本がトンネル工事で出た残土を放置して植栽した問題で、住民らが古都保存法に基づく原状回復費用相当の損害賠償を同社に求めた訴訟の判決が25日、京都地裁であった。松尾政行裁判長は「小倉山を原状に戻す義務は、その後、京都市長の判断で類似状態に復元する義務に変更されており、違反は認められない」として住民らの訴えを棄却した。住民側は控訴する方針。
 判決によると、JR西日本は1982年、古都保存歴史的風土特別保存地区に指定されている小倉山にトンネルを掘ることを計画。山頂付近に残土をためて工事終了後に運び出す条件で京都市の許可を得て同年12月、工事を始めた。ところが工事が長期化したため、約20万立方bの残土を運び出すことなく89年3月に営業を開始。92年10月に原状ではなく、類似状態に復元する許可を京都市から得た。
 松尾裁判長は京都市の許可について「山頂からの土砂搬出は新たな自然環境の破壊などの問題を生じかねず、原状回復も困難な状況であるから、京都市長の判断は不当とはいえない」とした。住民側弁護士の話 行政がいくら規制しても、業者が法を破れば行政は折れてしまう。その上、裁判でも負けないとなれば、業者のやり得を許すことになる。裁判所にはその点をよく考えてもらいたい。(朝日新聞)
■青鉛筆
 ニューヨーク在住の現代美術作家、篠原有司男さん(63)が高知市内を走る路面電車に空海をテーマに描いた作品が25日完成した。9月から街に出る。
 高知県立美術館が「アートを街いっぱいに」と企画、米国の美術作家、レッド・グルームスさんが昨春、ジョン万次郎を描いたのに続く「アート電車」の第2弾。
 前面には、室戸岬の波間に民衆を救済する空海の顔が、側面には退散する魔物が描かれ、「民衆を救おうとした空海の力が、力強い路面電車のイメージとぴったり合った」と篠原さん。(朝日新聞)
■電車にはねられ死亡 踏切で元神大教授
 25日午後10時55分ごろ、神戸市須磨区須磨浦通のJR山陽線の宿道上踏切内の線路わきで、男性が死んでいるのを通行人が見つけ、JR須磨駅に連絡した。
 須磨署の調べによると、男性は同区須磨寺町、元神戸大教授川辺昌太さん(78)。上り線と下り線の間でうつぶせに倒れ、後頭部に傷があった。この影響で同線の上下5本が最大9分間遅れた。
 川辺さんは生物学専攻。神戸市出身。葬儀・告別式は28日午後1時から神戸市須磨区須磨寺町4ノ6ノ8、須磨寺本妨で。喪主は長男元桃(もとあき)氏。(京都新聞 夕刊)
■踏切で電車に接触か 元神戸大教授が死亡
 25日午後10時55分ごろ、神戸市須磨区須磨浦通2丁目、JR山陽線の踏切で、男性が倒れているのを通行人が見つけ、近くのJR須磨駅に届けた。
 須磨署の調べでは、同区須磨寺町4丁目、元神戸大学理学部教授川辺昌太さん(78)で、上り線の線路わきで頭を強く打って死んでいた。川辺さんは25日午後2時ごろ外出したという。アルコールのにおいがしていたことなどから、同署は誤って電車に接触したのではないかとみている。
 葬儀・告別式は28日午後1時から同区須磨寺町4の6の8の須磨寺で。喪主は長男元秋(もとあき)氏。(朝日新聞 夕刊)
■快走 失速三セク鉄道は今… ”逆張り”奏功 駅も列車数も増やしサービス
 旧国鉄の亦字ローカル路線を、地元の企業、自治体などが引き受けた第三セクター鉄道が各地に誕生して、10年余りたちます。「みんなの鉄道」と沿線住民に利用を呼びかける一方で、イベント列車での需要掘り起こしなど、知恵の限りを尽くして奮闘しています。でも、経営が上向いているのは都市近郊といった地の利に恵むまれた一部の路線だけ。ワンマン運行をはじめとした合理化も、アイデア経営も、過疎路線のハンディをはねかえせず、大多数は赤字に苦しんでいます。南と北に成功例と思惑外れの例を訪ね、実情を点検しました。(岡田健治郎、神徳英雄)
・黒字の松浦鉄道
 佐賀、長崎の両県を走る松浦鉄道。その佐世保中央駅は、隣の中佐世保駅との距離が200bしかない。鉄道の駅も、高架軌道がカーブする地点にある。「鉄道のプロなら、絶対に作らない駅だそうです」と、副社長の土山豊さんはむしろ自慢げに話す。
 この駅は、1988年春に常業を始めてから2年後に新設した。中佐世保駅と中央商店街との間には車の多い国道が走り、買い物客はそこを渡らなければならなかったからだ。新駅で便利になっただけでなく、昼間に限り10回分の運賃で15回列車に乗れる「買い物回数券」を出し、駅の隣にあるスーパーの協力で、5%割引の特典もつけた。常務の下西進さんによると「利用客優先の経営」だ。
 石炭輸送で栄えた旧国鉄松浦線が廃止対象になった84年6月、地元の船舶用クレーンメーカー、辻産業社長の辻昌宏さんが存続の旗振り役になった。「沿線人口は、佐世保市の29万人を中核に40万人。『親方日の丸』から脱却すれば、生き延びられる」
 民間60%、地元自治体40%と民間主導の資本構成でスタートした松浦鉄道は、「逆張り路線」をとった。
 開業時、93.8`の営業距離にこ32駅だったが、地元の要望を取り入れて、これまでに22駅を新設した。「利用客が減るから列車本数を減らす」悪循環を断ち切り、運行本数を開業時の1日86本から152本に増やした。佐世保近郊では昼間、20分間隔で走る。
 昼間は1両だが、朝の通学時は4両編成。沿線の中、高校と連絡を蜜にして、一斉試験の下校時間や、夏休みの登校日には臨時の増結をする。
 その結果、年間利用客は国鉄最終年度となった86年度の291万人から、昨年度は418万人に増えた。旅客収入も4億5300万円から9憶1000万円に倍増、100円を稼ぐのにかかる費用を示す常業係数は、759から99に改善した。開業から5年間は毎年数千万円の経常赤字だったが、93年度に初めて黒字になり、昨年度も4200万円の黒字を出した。
 47の無人駅の多くは、地元の世話役が無給の名誉駅長で、駅の清掃のボランティアなどの呼びかけをする。その1人、久原名誉駅長の山口源次さん(74)は「この鉄道には、子供の時からの思い出が詰まっている。いまは、生活に密着した、自分たちの交通機関と感じる」と、喜んでいるようだった。
・去ったブーム マイカーが普及 通学客も減少 赤字の三陸鉄道
 岩手県のリアス式海岸の少し内側を、真っすぐ貫くように走る赤ラインの入ったディーゼルカー。全国初の第三セクター鉄道として84年に開業した三陸鉄道は、12年目の今年、これまでにない苦境の中にいる。
 最初は「三鉄ブーム」をまき起こした。ワンマン運転、無人駅などの合理化で経費を削り、当時の知事はノーカーデーを提唱した。関東や関西から観光客が押し寄せ、利用者は旧国鉄時代の2倍の年270万人に。「三鉄方式」は各地の「三セク鉄道」の手本だった。
第三セクター鉄道35社の「通信簿」
事業者名所在地開業評価ひとこと
北海道ちほく高原鉄道北海道89.6C池田−北見間140キロの生活路線
三陸鉄道岩 手84.4C87年からJRと相互乗り入れ
阿武隈急行宮城・福島86.7A福島市への通勤通学の足
会津鉄道福 島87.7C沿線にスキー場を造り観光を充実
秋田内陸縦貫鉄道秋 田86.11C県の内陸を南北に結ぶ生活路線
由利高原鉄道85.10C内陸と本荘市を結ぶ。天然水を販売
山形鉄道山 形88.10B温泉地への観光路線の側面も
真岡鉄道栃木・茨城88.4B三セクでは少ない電化路線。SLも
野岩鉄道栃木・福烏86.10C相互乗り入れで首都圏と結ぶ
わたらせ渓谷鉄道栃木・群馬89.3C駅舎に温泉施設を建設
鹿島臨海鉄道茨 城85.3C鹿島サッカースタジアム駅を新設
いすみ鉄道千 葉88.3C通勤通学と一部観光にも
のと鉄道岐 阜88.3C金沢市への直通バス開通で苦戦
長良川鉄道岐 阜86.12C長良川沿い。スキー、温泉の足
樽見鉄道84.10C昨年度に赤字転落。大垣市への足
明知鉄道85.11Cイベント列車が人気。恵那市へ
神岡鉄道岐阜・富山54.10C駅舎に美容院や喫茶店
天竜浜名湖鉄道静 岡87.3C沿線ソフトボール大会を開催
愛知環状鉄道愛 知88.1A豊田市など名古屋近郊都市を結ぶ
伊勢鉄道三 重87.3CJR関西、紀勢線のバイパス線
信楽高原鉄道滋 賀87.7C91年5月に列車衝突事故
北近畿タンゴ鉄道京都・兵庫88.7C天の橋立など観光地も抱える
北条鉄道兵 庫85.4Cサンタ列車、いも掘り列車など企画
三木鉄道85.4C短距離の生活路線
智頭急行兵庫・岡山・鳥取94.12C山陽と山陰を結ぶバイパス線
若桜鉄道鳥 取87.10B鳥取市への通勤通学
錦川鉄道山 口87.7C岩国市へ。一部観光も
阿佐海岸鉄道徳島・高知92.3C四国南東のJR線を延長
土佐くろしお鉄道高 知88.4C高知市からJRの直通列車も
平成筑豊鉄道福 岡89.10A炭鉱の路線を引き継ぐ
甘木鉄道福岡・佐賀86.4A福岡都市圏への通勤通学
松浦鉄道長崎・佐賀88.4AJRハウステンポス駅にも乗り入れ
くま川鉄道熊 本89.10C歴史探訪ツアーを企画
南阿蘇鉄道86.4Bトロッコ列車、月見列車を企画
高千穂鉄道宮 崎89.4B延岡市への生活路線
※「評価」は、過去5年間の営業成績をもとに、編集部がA(好調=昨年度黒字)、B(健闘=赤字だが業績上向き)、C(苦戦=赤字で業績が横バイないし下向き)に分類した
 だが、ブームはすぐに去った。残された沿線の人口は約25万人。高校卒業後、7割の若者が地元を離れる過疎地域だ。それに路線自体が町や村の中心部をはずれ、地元の人は使いにくい。マイカーの普及も手伝って、乗客数は減る一方になった。
 なんとか9年間は黒字を続けたが、2年前に強風による脱線事故で出費がかさんで赤字に転落。昨年度は利用客が初めて200万人を割り、赤字幅が広がった。今年は老朽車両のエンジン交換が始まる。過去の貯金は、間もなく底をつく。
 努力はした。宮沢賢治にちなんだ「ふるさと発見銀河鉄道列車」や納涼列車、ゴルフコンペ列車などを企画した。しかし、イベントにはある程度人が集まっても、ふだんの利用者は車を持たないお年寄り、高校生らしかいない。
 やむなく、こねまで3回運賃を上げた。だが、2年前の値上げで定期券の利用者が減少した。乗客の9割を占めていた高校生の間で、マイカーの送り迎えに切り替える動きがあったらしい。今では定期券の乗客が10人前後という駅が4つある。
 経営努力は限界だ。宮古市の本社には事務用パソコンを導入。駅員、車掌として採相した若手を運転士に育てて兼任させた。開業時、97人いた職員は、いま85人。
 三陸鉄道の最大株主である県は、今春から沿線10市町村の担当者を毎月集め、現状打開の知恵を絞っている。「売店の充実」「沿線に墓地公園を」。アイデアは出るが、決め手は、まだない。
 「利用者が増える見込みはなく、福祉事業のようなもの」。国鉄OBの社長堀篭明さん(69)の悩みは続く。
・多くは過疎地帯 人材育成も悩み 苦しい各社の課題
 第三セクター鉄道は全国に35社。今も2社が開業準備中だ。いずれも地域の足として残したいと地元からの強い要望があり、道府県や沿線の自治体が協力している。だが旧国鉄が投げ出した路線だけに経営は難しい。昨年度も30社が赤字で、赤字額も年々膨らみつつある。
 共通の課題は乗客数の減少や伸び悩み。多くが過疎地帯を抱え、今後も乗客数の増加は見込めない。黒字の会社は沿線に都市があり、通勤、通学客をうまく吸収しているところがほとんどだ。
 運輸省は開業から5年間、赤字の半額を運営費として補助してきた。赤字会社はその補助と、旧国鉄からの転換交付金などを積み立てた平均10億円近い基金の運用益でやりくりしてきた。だが、多くは補助の期限が切れ、超低金利で運用益も期待できない。
 5、6年のうちに多くの三セク鉄道が車両の交換時期を迎える。仕事に精通した国鉄OBの職員で定年を迎える人が増え、今後、人材をどう育て、人件費をどうするかも、これから正念場だ。
 第三セクター鉄道等協議会の初代事務局長を今年7月まで務めた伊多波美智夫さん(73)は「誕生から悩みを抱えた鉄道の前途は決して明るくないが、開業した時の熱意を持続してなんとか乗り切ってほしい」とエールを送るのだが。(朝日新聞 夕刊)
27日■京阪にはねられ 男子中3生重傷 八幡の踏切
 26日午後9時ごろ、八幡市橋本焼野の京阪電鉄橋本踏切を歩いて渡ろうとした同市男山長沢、男山中3年柏本秀樹さん(15)が淀屋橋行き普通列車にはねられた。柏本さんは左足首切断の重傷。八幡署で詳しい事情を調べている。(京都新聞)
■1日からJR神足駅が「長岡京駅」に 改称記念キップなど発売へ
 長岡京市のJR東海道線「神足駅」が9月1日から「長岡京駅」に駅名を改称するのに伴い、JR西日本は記念入場券や記念乗車券などを発売する。
 同駅は、昭和6年に地元住民らの要望で開設された。「神足」は古くから伝わる地名だが、知名度がないことから、市は以前から駅名の変更をJR西日本に要望していた。9月1日からのダイヤ改正に合わせ、すべての快速電車が同駅に停車する。
 発売される記念キップは▽神足駅記念入場券(120円)=31日に神足駅で、3000枚▽長岡京駅記念入場券(120円)=9月1日から30日まで長岡京駅で、2000枚▽長岡京駅名改称記念乗車券(530円)=1日から30日まで同駅で、2000枚。
 発売時間はいずれも午前6時から午後11時まで。発売期間中でも売り切れ次第、発売を終了する。
 また、9月1日は午前10時から同駅西口前で、地元・長岡京市の今井良雄市長や鳥居興彦JR西日本京都支社長ら、関係者が出席してテープカットや新駅名を書いた看板の除幕式などを行う。(京都新聞)
■窓 不愉快だった官僚的なJR 宇治市・川崎 弘(税理士・67)
 8月14日、福井県今庄に行くため特急で敦賀まで行き、待ち時間があったので、翌15日、帰りの特急、敦賀発18時22分の指定席券を買いました。
 15日帰京のため、今庄発17時53分、敦賀着18時7分の普通に乗るため駅へ行ったところ、臨時特急運行のため、18時7分発になるとのこと。そのため、前日せっかく購入しておいた敦賀発18時22分の特急に乗れなくなりました。
 駅員に「乗客には、前もって何も知らされていないのではないか」と抗議すると、「この期間は毎日この時刻になっている。買った特急券の払い戻しは買った敦賀で話をしてくれ」と、つれない返事でした。
 結局、私たち老夫婦は、敦賀で1時間ほど待ち、特急自由席で立って帰ることになりました。ヘルニアで痛み止めの薬でようやく歩くことのできる私は、腰の痛みが強くなり、翌日から難儀しています。
 3月、所用でフランスに行った帰り、機内食組合のストと、航空会社の手違いで出発が遅れ、エコノミーの航空券でしたが、ビジネスの席を与えられ、ビジネスクラスの食事が通常より悪かったからと、帰宅後、わび状とワイン6本が送られて来ました。
 JRは、民営化したとはいえ、外国企業とくらべると官僚的で、JRの都合でせっかく買った指定券が使えなくなったことに対するわびの言葉は一言もありませんでした。乗せてやっているという態度で、不愉快でした。(京都新聞)
■廃止惜しみにぎわう深名線 観光ツアー列車も運行 バス転換に不安も
 「日本一の赤字ローカル線」だった北海道のJR深名線(深川−名寄間、31.8`)が9月3日で廃止され、バス転換されることが決まり、連日多くの観光客や鉄道ファンが別れを惜しみに訪れ、皮肉にもかつてないにぎわいをみせている。
 タブレット(通行手杉)や腕木信号が残り、ソバ畑や探いシラカバ林の中を1両編成のディーゼルカーがのんびりと走る。近代化から取り残された姿は、鉄道ファンにはたまらない魅力のようだ。
・昔ながらの路線魅力
 宇治市から来た会社員佐々木忍さん(34)は「昔ながらの設備が残っている日本一ローカル線らしいローカル線」という。
 深名線は北海道有数の豪雪地帯を走る単線。四季を通じて30回以上も足を運んでいる神奈川県秦野市の高校2年生(16)は「豪雪の中を力強く走る姿が一番好きだ」という。
 同線両端の深川、名寄間にある19駅のうち2つしかない有人駅幌加内駅と朱鞠内駅では、列車すれ違いのための数分間の停車の間に乗客がホームに降りて記念撮影。オレンジカードなど記念グッズの売れ行きも好調だ。この夏、観光ツアーの臨時列車も運行。
 木材運び出しを主目的に1941年に全線開通。だが木材輸送は資源枯渇などのため82年に廃止された。旅客輸送は65年度の1日平均約4400人をピークに減少し昨年度は300人強に落ち込んだ。国鉄時代、廃止対象路線に含まれていたが、代替道路が未整備のため対象から除外された。現在は朱鞠内駅を起点に深川−朱鞠内間が4往復(一部深川−幌加内)、朱鞠内−名寄間が2往復、全線を通しての運行は1往復だけ。
・冬のバス輸送が心配
 19駅のうち10駅ある幌加内町は、沿線の自治体の中で、JRの廃止提案への反対が最も強硬だった。代行バスの本数が列車の2倍になることなどからほかの市町とともに廃止に同意した。
 幌加内駅前で食堂を経営する松本千恵子さん(66)は「生まれた時からの付き合いだし、最初は廃止には絶対反対だった。寂しいけど、あきらめた」という。バスは「料金も高くなるし、冬が心配だ」とも。(京都新聞)
■内戦で破壊の鉄道 再建計画発車 自力で頑張るエリトリア 物資輸送に不可欠 将来、主要都市間結ぶ
 1993年に30年来の念願だったエチオピアからの独立を果たし、新たな国づくりを進めているエリトリアで、内戦で破壊された社会経済基盤構築の一環として、鉄道網の再建計画が動き出している。当面外国からの援助に頼らず、自力で成し遂げようとしているため、実際に汽車が走り出すまで何年かかるか分からない遠大な計画だが、ベテランの技師たちは「おれたちの鉄道をこの手でよみがえらせる」と意気盛んだ。
 エリトリアにはイタリア植民地時代の1911年、現在の首都アスマラと紅海に面する港町マッサワの間、約150`を結ぶ最初の鉄道が敷設された。その後、アスマラの北西にあるケレン、アゴルダトまで線路は延び、人々の交通手段としてだけでなく、食料や石炭などの物資輸送の面でエリトリア経済の動脈としての役割を果たしていた。
 第二次大戦後、エリトリアは自治権を獲得したものの62年、エチオピアに強制併合され、以来20万人の死者を出す独立闘争が始まった。戦火をかいくぐって何とか運行を続けた鉄道も76年、戦闘激化に伴う線路の破壊で65年間の歴史に幕を下ろした。
 93年5月の独立達成後、新生エリトリア政府は壊滅状態になった社会経済基盤を立て直そうと、鉄道再生計画を掲げた。最大の貿易港マッサワからの物資輸送には道路だけでなく、鉄道の復活が不可欠と判断したからだ。
 エリトリア運輸省によると、94年から事業が始まリ、当面マッサワ−アスマラ間の路線を2000万ブル(約330万j)で整備、将来的には線路を新設して東西に長い国土の主要都市間を結ぶ鉄道網を築く計画という。
 エリトリアは 人当たリ国民所得が75jから150jと推定され、世界最貧国の一つに数えられる。独立闘争中に社会主義を掲げた経緯から、国際通貨基金(IMF)に加盟して市場経済化に乗り出した現在も、国際支援の出足はいま一歩の観がある。
 鉄道再建をめぐっても当初、欧州諸国に資金、技術両面での援助を要請したが、鉄道の様式が古過ぎるなどの制約から協力が得られず、当分は自力でゆっくりと計画を進めていく方針だ。
 内戦を生き抜いたかつての鉄道技師らが集められ、残存する蒸気機関車3両、ディーゼル機関車7両の化粧直しから作業は始まった。35年製の蒸気機関車を筆頭に、10両の機関車はいずれも年代物。
 アスマラ駅構内で機関車の整備作業をしていたギタルさん(62)は「ここに来て再び機関車を見た時は、親友に再会した思いだった。鉄道はわれわれの誇りだ。何年かかるか分からないが、必ずもう一度走らせてみせる」と、熱っぽく語った。(共同 沢井俊光)(京都新聞)
■電車内の痴漂取り締まり強化 一挙に去年の5倍 大阪で先月53人を摘発
 大阪府内の電車内で痴漢行為をしたとして7月に大阪府警に摘発された男性は、昨年同期の5倍以上の53人にのぼった。府警が「痴漢特別警戒月間」として取り締まりを強化した結果でもあるが、3分の1はそのことを知りながら痴漢をはたらいていた。一方、大声を上げるなどして抵抗した被害女性に対し乗客の大半が知らぬふりだったこともわかった。
 53人のうち19人は迷惑防止条例違反などの現行犯で逮捕され、残りは任意で事情を聴かれるなどした。鉄道警察隊がうち30人を調べたところ、10人は7月が特別警戒月間と知っていた。その半分の5人が「自分を抑え切れなかった」と答えた。
 また鉄道警察隊によると、この30人と6月に摘発した15人の計45人のうち14人は「常習犯」だった。
 45人のうち13人は既婚者。職業は会社員が24人と最も多かった。17人が通勤途中または仕事で電車に乗っていた。一方で「痴漢をするために乗った」という男が8人もいた。
 被害女性45人は全員が未婚。15−20歳の女性が24人と最も多く、高校生は12人だった。声を出したり手を振り払ったりして抵抗したと答えた女性は19人いた。しかし、それで周囲の乗客が痴漢を捕まえたケースは1件だけで、ほかの18人の場合は見て見ぬふりだったうえ、逆にひやかされたという被害者が2人いた。(朝日新聞)
28日■線路上に爆発物 仏TGVで発見
 【パリ27日=増田隆】フランス内務省は27日、仏高速鉄道(TGV)の仏中部リヨン市近くの線路上で爆発物が発見されたと発表した。爆発物は不発のまま警察の手で処理され、パリで起きた2件の爆弾テロ事件との関連を調べるため、パリ警視庁に運ばれた。
 爆発物は26日朝、通過した列車の運転士によって発見された。
 今回の爆発物が一連の事件と関係があるかどうかについて、今のところ警察は慎重な見方をしている。(朝日新聞 夕刊)
29日■阪神に新車両 11月から営業運転
 阪神電鉄が、阪神大震災で破損した車両の代替車として製造を進めていた普通電車用新型「5500系」が、このほど完成した。復興の象徴にと車体色も一新、試乗会でお披露目し、11月1日から営業運転をする。
 震災では、阪神電鉄の全車両314両のうち126両が損傷、41両が廃車になった。
 「5500系」は震災後の車両新造の第一弾で、まず2両を完成、今後も計6両が造られる。定員は122−132人、車内に電光式の駅表示案内装置を装備し、床面を40a下げるなどして、乗り心地を改善したという。ブルーとグレーのツートン・カラーへの塗装色変更は普通電車用車両として36年ぶり。
 試乗会は10月28日(午前、午後の2回)に、阪神本線甲子園−尼崎間で行われる。定員は320人。希望者は、はがきに住所、氏名、年齢、電話番号、試乗希望(午前、午後)を書いて〒553 大阪市福島区海老江1ノ1ノ24、阪神電鉄営業課試乗会係 06(457)2258へ。(京都新聞)
■ATS異常で遅れ 朝の阪急京都線
 29日午前6時ごろ、摂津市阪急正雀の阪急電鉄京都線・正雀駅下り構内で、河原町駅発梅田駅下り普通列車(6両編成)のATS(自動列車停止装置)に異常が生じ、いったん停止。最徐行して約50b走行したところで回復した。しかし、後続の電車も同様の個所で同じトラブルが発生。午前9時に仮復旧するまでに、同線の上下合わせて63本に13−3分の遅れが出て、約5万人の足が乱れた。(京都新聞 夕刊)
■ATS異常 5万人に影響 阪急電車
 29日午前6時1分ごろ、大阪府摂津市の阪急京都線正雀駅に河原町発梅田行きの下り普通電車(6両、乗客約50人)が入ろうとしたところ、自動列車停止装置(ATS)が異常に作動し、ホーム手前でいったん停止した。数分後、異常が起きた区間を徐行して運転を再開したが、午前9時すぎまでATSの異常が続いたため、上下合わせて5本が運休したほか、58本に3−13分の遅れが出た。この事故で、通勤客など約5万人が影響を受けた。(朝日新聞 夕刊)
30日■窓 地下鉄の建設 弱者に配慮を 右京区・奥村 晃基(無職・65)
 1997年開通を目指して努力しておられる地下鉄工事。既設烏丸線で十分な弱者(身障者、老人など)への対応策ができていたかどうか。
 例えば、御池駅の例を取れば、電車から降りて改札口を出るまではエスカレーター、エレベーターで何の苦労もなく来られる設備も十分であるが、問題はそれから地上までの階段である。御池線(東西線)開通までのしばらくの辛抱と駅員さんからも聞いていたが、果たして万全か。
 改札を出て地上までの長い階段、地上を見上げれば「ゾーツ」とする。二度と乗るまい。これではだれのための地下鉄なのかと感じているのは私1人だけではないだろう。到底、身障者、老人などは利用したくてもできない。烏丸線のとき地上へのエレベーターは設けてほしかった。
 御池駅はほんの一例である。後日、開通した鴨川(京阪)線は至れり尽くせりである。報じられている予算オーバーは市当局の無責任極まりない誤算。これが弱者にしわ寄せされるようなことであれば、観光福祉都市の名に傷がつく。しわ寄せのないよう、長い目でみた対応を切にお願いする。(京都新聞)
■戦国の道たどるスタンブラリー 湖国で1日から
 JR西日本は、滋賀県観光キャンペーン推進協議会とタイアップし、湖国の戦国武将たちが残した足跡をたどるスタンプラリー「秀吉くんの近江戦国出世ラリー」を9月1日から実施する。県内を「湖西・大津」、「湖南」、「湖東」、「湖北」の4つのエリアに分け、各エリア内に朽木陣屋跡、安土城跡、賎ケ岳古戦場などの旧跡とJR各駅にスタンプポイントを設置する。期間は12月20日まで。(京都新聞)
31日■私鉄大手 通勤定期で17%(関西5社平均)「初乗り」 JRと格差逆転
 関東と名古屋、関西の大手私鉄14社と東京の営団地下鉄の運賃が9月1日から、一斉に値上げされる。私鉄運賃のアップ率は14社平均14.7%で、大手私鉄のほとんどで初乗り運賃がJRより高くなる。今回の運賃改定は6月に運輸相の認可を受げたが、景気への影響などを考慮して夏休みの繁忙期が終わってから実施されることになった。
 関西の大手5社の平均アップ率は14.1%。通勤定期だけに限ると同平均17.0%と大きく引き上げられる。
 今回の値上げは、1991年以来4年ぶり。前回と同様に通勤、通学定期に重点が置かれた。アップ率が大きかった分、定期の割引率はさらに下がり、関西5社の通勤定期で、割引率が40%台を保つのは近鉄だけ(43.2%)。京阪を除く3社が、現行の40%台から30%台に転落する。
 普通運賃(定期外)の初乗りは、現行の120円から150円(阪神のみ140円)になる。都市部では、競合するJRが民営化後ずっと値上げしていないため、今回、両者の運賃格差が逆転した区間も少なくない。
 関東では西武鉄道、小田急電鉄、京王帝都電鉄など8社、名古屋は名古屋鉄道1社。名古屋鉄道の値上げは5年半ぶり。
 定期代の上げ幅が大きいことについて、運輸省は「混雑緩和の設備投資も値上げ理由の柱。ラッシュの『原因である通勤通学客に負担をお願いした」と説明している。
 私鉄14社と営団地下鉄は朝夕のラッシュ緩和策の一環として値上げ実施と同時に「時差回数乗車券」を新しく発売する。10枚分の値段で12枚つづりと通常の回数券より割安で、平日の午前10時から午後4時の間、利用できる。(京都新聞)
改定される主な区間の1ヵ月定期運賃
(単位・円、カッコ内は現行)
【近 鉄】通  勤通  学
京 都近鉄丹波橋7,200( 6,030)3,400( 2,830)
大 久 保11,300( 9,670)4,450( 3,750)
新 田 辺14,100(12,050)4,680( 3,960)
高 の 原18,200(15,050)4,900( 4,130)
近鉄奈良19,650(16,000)4,990( 4,250)
【京 阪】
三 条丹 波 橋8,300( 7,000)2,720( 2,290)
八 幡 市11,820(10,420)3,630( 3,110)
淀 屋 橋14,720(14,020)4,620( 3,960)
宇   治11,820(10,420)3,630( 3,110)
浜 大 津10,100( 8,620)3,240( 2,720)
【阪 急】
河原町西   院5,250( 4,400)1,780( 1,520)
6,950( 5,800)2,340( 2,000)
長岡天神8,730( 7,450)3,020( 2,600)
高 槻 市10,810( 9,700)3,860( 3,340)
梅   田14,790(14,200)4,930( 4,150)
■テキパキけが人救助 地下鉄東西線山科駅工区 緊迫の防災訓練
 山科区安朱の地下鉄東西線山科駅工区内で30日、防災訓練が行われ、山科消防署員と工事関係者らが本番さながらの救助訓練に汗を流した。
 山科区内の各地下鉄工区では、定期的に防災訓練をしている。
 今回は特に、消防署員が到着する前に、工事関係者がどれだけ応急処置をとれるかをはじめ、工事関係者と消防署員との情報伝達をどれだけ密にできるか−に重点を置き、発生時間以外は事前の打ち合せをしないぶっつけ本番の訓練が行われた。
 この日は、山科区内にある8つの地下鉄工区の責任者らが見守るなか、約40人が訓練に参加した。午後1時45分、地下1階コンコースから火災が発生したとの想定で訓練を開始した。
 現場の責任者らが、作業員に指示して地下に取り残された人や火災状況などを確認した後、山科消防署員が工事現場の地面に張られた鉄板を取り払い、クレーン車でけが人に見立てた人形を地下から引き上げる大がかりな作業が行われ、みんなキビキビした動作で訓練に励んでいた。(京都新聞)
■落雷、雨でJR遅れ 山陰、福知山線
 30日午後7時半ごろ、京都府船井郡和知町安栖里、JR山陰線安栖里駅構内の上り線信号機に落雷があり、JR西日本福知山支社は修理などのため約1時間、上り列車の運転を見合わせた。この影響で、京都行き特急「あさしお12号」など特急2本、急行1本、普通4本が60分から20分遅れた。
 また、同7時10分ごろ、兵庫県氷上郡山南町池谷のJR福知山線谷川駅で一時間あたり45_の雨量を記録。特急、急行など計5本が50分から10分遅れ、約800人が影響を受けた。(京都新聞)
■JRに行っちゃうからね 私鉄大手5社 あす運賃値上げ
 関西の大手私鉄5社(近鉄、南海、京阪、阪急、阪神)の運賃値上げが9月1日に一斉に実施される。30日、各私鉄の定期券売り場は、値上げ前に買っておこうという通勤客らで混雑した。しかし、競合するJRの路線より運賃が高くなる”逆転区間”が増えることから、いまの定期券の期限が切れたらJRへの乗り換えを考えたいという声も。私鉄離れの動きも見え始めた。
 阪急梅田駅の定期券売り場にはこの日、午後7時現在で約100人が訪れ、順番待ちの列もできた。兵庫県芦屋市の女性(22)は、アルバイト先に通うために梅田−芦屋川間の定期を購入。これまで1ヵ月定期を買っていたが、今回は値上げを見込んで3ヵ月定期にしたという。同区間の1ヵ月定期は並行して走るJRの大阪−芦屋間よりすでに250円高いが、今回の値上げで差は1440円に広がる。「JRの方が速いし、次の期限が来たら考えます」
 梅田−三国間の定期を買った大阪市のOL(25)は「高校生のころから阪急を利用していますけど、また上がったという感じ。近くにほかの線がないので仕方ないですけど」と不満そうだった。
 5社は9月1日、平均14.1%の運賃値上げを実施する。近畿運輸局などによると、今回の値上げでJRより運賃が高くなるのは主要73区間のうち、普通運賃で12区間から25区間に、通勤定期で37区間から51区間にそれぞれ増える。一方、JR西日本は国鉄時代の1986年に値上げして以来、消費税分の上乗せを除いて運賃を据え置いており、井手正敬社長は今年度中の値上げはないと言っている。(朝日新聞)
値上げ後の運賃の比較(カッコ内は現行、単位円)
 普通運賃通勤定期
(1ヵ月)
JR大阪−三ノ宮
阪急梅田−三宮
阪神梅田−三宮
390
300(280)
300(280)
11740
12250(11300)
12250(11200)
JR天王寺−関西空港
南海難波−関西空港
1010
870(800)
27740
30440(26100)
JR京都−奈 良
近鉄京都−近鉄奈良
680
590(540)
19280
19650(16000)
■上り架線切れ山陽線止まる 東加古川−土山間
 31日午前9時15分ごろ、JR山陽線の東加古川−土山間で、上り線の架線が断線、魚住−曽根間の上下線が停電した。この影響で西明石−姫路間が不通となり、同9時半から新快速電車を大阪駅で、快速電車を西明石駅でそれぞれ折り返し運転とした。
 また午前10時23分ごろ、JR西日本関西本線の大河原駅(京都府相楽郡南山城村)で、信号やポイントの自動制御装置が故障。名古屋発奈良行きの急行「かすが」など計3本が最大26分遅れた。係員が手動で動かし、午前10時57分運転を再開した。(京都新聞 夕刊)