1995(平成7)年 7月


1日■京都駅ビル 完成遅れ97年に 「埋蔵文化財の調査で」(京都)
  ■阪急梅田界わいで祇園祭のイベント 7−9日(京都)
  ■地下鉄構内の不審物チェック 下京の住民ら防犯パト(京都)
  ■新幹線、雨で一時運転を見合わせ(朝日)
  ■誤停車つられ乗客10人下車 JR膳所駅で新快速(朝日)
2日■京まで延長 記念の出発式 スーパーはくと(京都)
3日■強風で運休や遅れ 空港線、7400人に影響(京都)
  ■山陰線 殿田−胡麻間に新駅 JR西日本が申請 無人、来春開業(京都)
  ■京滋で大雨 福知山113_(京都)
  ■横浜、館山などで震度4 新幹線一時ストップ(京都)
  ■新幹線などダイヤ乱れる(京都)
  ■横浜震度4 新幹線など一時停車(朝日)
4日■宇都宮−大阪間に高速バスが運行 21日から(京都)
  ■南海高野線 名前残った 「山手線」地元ソッポ 「ダサくてもいい」(朝日)
  ■利用客数 三宮駅ではJRの勝ち 阪神全通後の5日間(朝日)
  ■麻原被告 10月26日に初公判 地下鉄サリン事件 単独審理で(京都)
  ■大雨の京滋 通行止めや浸水 JR線 一部ダイヤ混乱(京都)
  ■村営バスはボンネット(朝日)
5日■全通後の阪神間鉄道3社 利用客争奪戦JRがリード 震災前の状態に 阪急、阪神依然戻らず(京都)
  ■「高野線」残った 南海電鉄 地元反対で変更断念(京都)
  ■地下鉄茅場町駅 時限式青酸ガス装置 同時ゲリラ? 都内3駅でも異臭(京都)
  ■茅場町駅の青酸ガス装置 新宿事件と仕組み酷似 警視庁 オウムとの関連重視(京都)
  ■駅トイレに青酸ガス装置 東京・地下鉄茅揚町 「新宿事件」に似る 溝掃員発見 時限式で薬品反応(朝日)
  ■JR東京駅で異臭、3人被害(朝日)
  ■新宿駅でも青酸ソーダ検出 茅場町駅と同装置 3件 連続テロ狙いか(京都)
  ■新宿駅トイレにも 青酸装置茅場町駅と同じ型(朝日)
  ■近畿各地の雨 明朝まで続く 気象台予測(朝日)
6日■7割の工区、安全法違反 市地下鉄工事現場 業者に見直し指導 労基局調査 作業に「中止命令」(京都)
  ■窓 姿勢も”高い”JR新京都駅 甲西町・鈴木 強(事務員・44)(京都)
  ■JR新宿駅の青酸ガス装置 ホルダーは施錠状態 合いかぎで仕掛ける?(京都)
  ■事故続く京都地下鉄工事 7割が安全管理違反 労基局調べ(朝日)
  ■大雨続き被害相次ぐ 阪和線のダイヤ乱れる(朝日)
  ■茅場街駅の女子トイレ オウム信徒酷似の男 手配の2人 事件前に目撃 青酸装置事件(朝日)
  ■教団は関与認めず(朝日)
  ■新宿の装置 箱の鍵あけ設置 午後4時半以降の犯行 開閉道具を用意か(朝日)
  ■市地下鉄工事 「指摘厳粛に受け止める」 京都労基局の調査結果(朝日)
  ■奈良線など遅れ 京滋、激しい雨続く 寺の土塀崩壊被害も(京都)
7日■横浜駅異臭事件 元飲食店長を逮捕 傷害容疑オウムと接点なし(京都)
  ■窓 お答えします 「奈良への周遊」について(京都)
  ■横浜駅異臭 元組員を逮捕 傷害容疑 護身用スプレーまく(朝日)
  ■声 車いすの旅に駅員さん奮闘 大阪市 光田 邦二(福祉作業所員 35歳)(朝日)
  ■六甲道駅舎あす新装(朝日)
  ■いいことある?7年7月7日 記念入場券に列 JR大阪駅(朝日)
8日■JR西日本が夏休みキャンペーン 「ファミリーひかり」などに ”こどもサロン”連結(京都)
  ■人騒がせな! 不審な粉はふくらし粉 地下鉄池袋駅(京都)
  ■学研都市への「京阪奈新線」 近鉄が独自に建設 「セクター」方式避ける 1年以内にも免許申請 生駒−登美ケ丘 2005年までにまず整備(朝日)
  ■第3セクター鉄道 37社中黒字は6社 昨年度決算(朝日)
  ■声 テキパキ勉強新人車掌さん 枚方市 中山 奈津子(主婦 55歳)(朝日)
  ■ホーム転倒、電車に巻き込まれ死亡 京阪中書島駅(京都)
  ■青酸ガス時限装置 帰宅の混雑時セット 茅場町午後5時半 新宿6時(朝日)
  ■信号機故障で電車9本運休 JR片町線(朝日)
9日■窓 市バスの窓に児童の力作群 山科区・服部 隆(無職・79)(京都)
  ■窓 タンゴ鉄道は新たな工夫を 瑞穂町・清水 至(会社員・54)(京都)
  ■夏休み割引切符発売 12日からJR東海(京都)
10日■地下鉄サリン 中村・端本容疑者逮捕 特別手配中「松本」など追及へ(朝日)
  ■地下鉄サリン 特別手配2容疑者ら逮捕 殺人容疑 埼玉県内に潜伏中(京都)
11日■近鉄・生駒−登美ヶ丘間 2005年目標 京阪奈新線部分整備へ 「大きな一歩」全体構想遅れ懸念(京都)
  ■電車の下で主婦うつぶせ命拾い 大阪、ホームから転落(京都)
  ■落雷で列車遅れる KTRとJR山陰線(京都)
  ■お盆の指定券全国で発売 JR旅客各社(京都)
12日■夏休み「のぞみ」利用ファミリーきっぷ JR東海が発売(京都)
  ■信号故障で列車乱れ JR湖西線(京都)
  ■スト構えて春闘再生を 私鉄総連が定期大会(京都)
  ■「一定値上げ不可欠」 私鉄総連委員長(朝日)
13日■新幹線高架に重体の男児 新大阪駅東600bで(京都)
  ■急こう配も安全に走行 バッテリー機関車を開発 傾斜11度、スロープ短縮 地下工事に威力 日本輸送機(京都)
  ■新幹線軌道に男児 新大阪駅東の高架 はねられて?重体(朝日)
  ■電車にはねられ即死 右京のJR山陰線踏切(京都)
  ■SL転車台、引っ越し(京都)
14日■ポイント壊れ 1万9000人影響 京阪本線(朝日)
  ■六甲ケーブル 21日運転再開(朝日)
  ■声 車内の忘れ物集約せぬJR 奈良県 安原 啓二(無職 65歳)(朝日)
15日■JR・航空旅客争奪「夏の陣」 楽しく走る?便利に飛ぶ 遊具つき「ひかり」や「リゾートジャンボ」投入 震災が分けた明暗 「割引競争」も激化(朝日)
16日■電車にひかれ即死 甲賀町のJR草津線(京都)
  ■小倉山の植裁 この目で 市民団体が登山で点検(朝日)
17日■「鉄道とまち」テーマ 夏休み見学会参加を 来月24日に(京都)
  ■男性はねられ死亡 伏見の京阪電車(京都)
18日■ポイントに置き石? JR城陽駅構内(京都)
  ■京日記(京都)
  ■声 高野線の名称 うれしい存続 神戸市 玉置元則(地方公務員 52歳)(朝日)
  ■青鉛筆(朝日)
  ■米の地下鉄が衝突 乗客ら32人負傷(京都)
19日■六甲ケーブル 21日から再開(京都)
20日■窓 市バスを利用 心温まる体験 左京区・千本 翠(保母・48)(京都)
  ■信越地方の/大雨でJR 夏の臨時列車、一部運休(朝日)
  ■割引切符で神戸PR(朝日)
  ■朝の足、乱れる 湖西線で列車動かず(京都)
  ■ジンベエザメ、街を走る 赤字返上へ大阪市バス(朝日)
21日■涼感たっぷり「海バス」 大阪市導入 車体にサメなど描く(京都)
  ■窓 不便な京都駅 再度モノ申す 山科区・山本治芳(会社社長・57)(京都)
  ■窓 はるか乗車であまりの対応 宇治市・鍛冶裕子(主 婦・55)(京都)
  ■窓 バスの高校生思わず感心 八日市市・大塚三郎(無職・74)(京都)
  ■JRの1047人不採用問題 運輸相の要請 7社側が拒否 解決案づくり(朝日)
  ■梅雨大荒れ山陰に豪雨 島根 道路寸断、約500戸孤立(朝日)
  ■神戸で落雷 600世帯停電(朝日)
  ■JRで運休も(朝日)
22日■5電鉄で相互乗り降りOK 新共通カード導入 阪急・阪神など来年3月に(朝日)
23日■2列車停止で山陰線に遅れ 障害物検知装置が作動(京都)
  ■京福電車と衝突 車の大学生重傷 右京、乗客は無事(京都)
  ■乗客23人カン詰め 新神戸ロープウエー 落雷で停電、30分(朝日)
25日■30年間ご苦労さん 来月16日引退へ 阪急京都線「2800系」電車 さよなら運転 参加者を募る(京都)
  ■介助犬に”乗車券” 北海道で活躍の「マーク」列車帰洛できる 京の育成会大喜び JR西もOKサイン(京都)
  ■声 忘れ物処理でおわび JR西日本大阪支社 運輸課長 堀木 壮次(朝日)
  ■関空連緒橋 防風スクリーン設置へ 空港会社とJR・南海 列車運休相次ぎ(朝日)
  ■停電でストップ 客2万人に影響 能勢電鉄(朝日)
  ■「のぞみ」増発 1時間2本へ JR東海、来春から(朝日)
  ■新幹線第2指令室 共同設置あす調印 JR東海と西日本(朝日)
26日■大災害時への危機対策 大阪壊滅→京都支社へ JR西日本、光ケーブルで本社機能移設(京都)
  ■窓 特急「はるか」不親切に一言(京都)
  ■乗合バス運賃6%アップを申請 運輸大臣に奈良交通(京都)
  ■のぞみトラブル 名古屋で運転中止(京都)
  ■「第2指令所」など 危機管理策を発表 JR西日本検討委(朝日)
  ■パリ 地下駅で爆弾テロ 4人死亡60人負傷 電車後部で爆発(京都)
  ■大原の里「特別保存」に 宙に浮くゴンドラ計画 京阪電鉄は困惑(朝日)
  ■やっぱり座りたい!? 阪急 座席なし車両導入1ヵ月 ラッシュ時すいてます 「席あり」より1両あたり30−60人減 客は賛否両論(朝日)
  ■パリ地下鉄列車爆破 テロ? 4人死亡62人けが(朝日)
27日■JR・JT・NTTの3共済 一元化懇が報告書 97年にも事業開始(京都)
  ■新幹線、3年以内に耐震強化 在来線は5年以内 全国30数社に通達 運輸省が方針(朝日)
  ■JR・JT・NTT共済 厚生年金へ 統合求める 「一元化」懇談会(朝日)
  ■生コンが飛び散りビルのガラス割る 地下鉄の工事現場(朝日)
  ■不採用問題の解決策討議 国労が定期大会(京都)
  ■地下ケーブルから煙 阪急電車2本に遅れ(朝日)
28日■新幹線第2指令所 設置で正式調印 JR西日本と東海(京都)
  ■地下鉄早期完成や体育館建設話し合う 山科区役所で市長懇談会(京都)
  ■新幹線内殺人 懲役15年判決 静岡地裁(京都)
  ■「不採用」解決 政労使協議を 国労委員長が表明(朝日)
  ■「のぞみ」殺人事件 懲役15年判決 静岡地裁支部(朝日)
  ■創業メモリアル ◆京阪バス◆ 遊覧乗合バス(京都)
  ■「のぞみ」新横浜にも(朝日)
  ■踏切で男性はねられ死亡 JR阪和線(朝日)
29日■松本、地下鉄で使用のサリン 農薬原料(トリメチルホスファイト)から生成 土谷被告供述 三塩化リンより容易(京都)
  ■空好調、JR昨年並み 関西地区のお盆予約 最初のピーク12日(京都)
  ■コミセン付き新駅舎が完成 JR山城青谷駅(京都)
  ■JR予約率46% 18万人が海外へ お盆(朝日)
30日■小型機墜落 3人が死亡 JR根室線線路わき(京都)
  ■軽飛行機墜落 3人全員死亡 JR根室線線路(朝日)
31日■200日ぶりのラッシュ ポートライナー全面復旧(京都)
  ■大阪駅前ダイヤモンド地下街 お待たせ四半世紀 新しい顔 開業間近(朝日)



1日■京都駅ビル 完成遅れ97年に 「埋蔵文化財の調査で」
 西日本旅客鉄道(JR西日本)と京都駅ビル開発が建設中の京都駅ビルの完成が、当初計画の1996年秋から97年へ半年前後ずれ込み、ホテルや百貨店などの開業も遅れる見通しになった。京都駅ビル開発の南谷昌二郎社長(JR西日本副社長)が、30日明らかにした。建設主体の責任者が駅ビルの工事遅延を認めたのは初めて。「埋蔵文化財の発掘調査による遅れ」が理由としている。
 同社によると、埋蔵文化財調査は93年6月から94年4月までの10ヵ月間を予定していたが、平安時代の工房跡など貴重な文化財が出土した。地下2階の駐車場約4600平方b部分にまで調査範囲が拡大されたため、今年2月末まで調査が延びた、という。
 南谷社長は、駅ビル工事について「埋蔵文化財調査の10ヵ月遅れは、無視できない」とし、当初計画の完成時期の遅れを認めた。
 ただ、発掘調査をした京都市埋蔵文化財研究所は「もともと調査期間は1年10ヵ月ぐらいを見込んでいた。工事の遅れの理由には当たらないはず」と反論している。完成時期については、同社長は「10ヵ月の延びをそのまま遅らせてはならない。工事関係者と十分に協議し、1、2ヵ月以内の間には完成時期を明示したい」としている。
 同ビルに出店を予定している京都駅観光デパートなどは「1日も早く完成してほしい。仮設営業ではピーク時の売り上げの3−5割減で、工事完成の遅れは痛い」と話している。(京都新聞)
■阪急梅田界わいで祇園祭のイベント 7−9日
 阪急電鉄は、乗降客らに祇園祭の雰囲気を味わってもらおうと7、8、9の3日間、梅田駅界わいで初の「祇園祭プレイベント」を繰り広げる。
 7、8の両日は、1階コンコースのBIG MAN前特設舞台で午後2時半と3時半の2回、舞妓さん2人による京舞が披露される。9日は、阪急百貨店前サン広場で午後2時半、3時半、4時半の3回、綾傘鉾町のメンバーによる祇園囃子(ばやし)の演奏がある。期間中は浴衣姿の社員が祇園祭のうちわとパンフレットを6万枚ずつ配る。(京都新聞)
■地下鉄構内の不審物チェック 下京の住民ら防犯パト
 1日の「国民安全の日」に先立って、下京区の成徳・醒泉両学区の防犯推進委員、少年補導委員が30日、五条署員とともに地元を防犯パトロールした。地下鉄四条駅構内や通学路などの安全をチェックした。
 この日午前、五条署に集合した防犯推進委員、少年補導委員の7人が、五条署員とともに署を出発し、サリン対策で署員らが特別警戒を続けていた地下鉄四条駅や阪急烏丸駅を巡回。「東京でサリン事件があった時は他人事のように思えなかった」と話しながら、構内に不審物がないかなど入念にチェックしていた。
 「国民安全の日」は、犯罪や災害、事故から命を守るために総理府が主唱している。(京都新聞)
■新幹線、雨で一時運転を見合わせ
 東海道新幹線は、静岡県焼津市付近の雨のため、1日午前9時5分から静岡−掛川間で上下線とも運転を見合わせたが、約30分後再開した。(朝日新聞 夕刊)
■誤停車つられ乗客10人下車 JR膳所駅で新快速
 1日午前9時25分ごろ、大津市馬場町二丁目、JR琵琶湖線膳所駅で、通過予定だった網干発野洲行き新快速(12両編成、約250人)が誤って停車、乗客約10人が間違って下車するトラブルがあった。JR西日本によると、新快速は大津駅を出た後、石山駅まで行く途中、中間にある膳所駅で停車。その際、石山駅に着いたという車内アナウンスがあった。(朝日新聞 夕刊)
2日■京まで延長 記念の出発式 スーパーはくと
 JR西日本と鳥取県などで運営する第三セクター・智頭急行鉄道の特急「スーパーはくと」(新大阪−倉吉間)が、今月から3ヵ月間、京都まで延長運転することになり、記念の一番列車の出発式が1日、京都市下京区のJR京都駅で行われた。
 「スーパーはくと」は、新大阪から山陽本線、さらに兵庫・鳥取両県内を走る智頭線を経由して、鳥取、倉吉へ向かう特急。昨年9月から運行しているが、夏のリゾート客を見込んで、京都まで乗り入れることにした。
 ブルーを基調にした流線型のスマートな車両が、5両編成で京都−鳥取間を1日3往復し、約3時間で結ぶ。正午からの出発式には、JR関係者や鳥取県の観光キャラバン隊約30人が参加した。(京都新聞)
3日■強風で運休や遅れ 空港線、7400人に影響
 関西国際空港と対岸の大阪府泉佐野市を結ぶ空港連結橋で最大瞬間風速が午後6時50分ごろから、断続的に25bを超えたため、JR西日本と南海電鉄は空港線の関西空港−りんくうタウン間で数回にわたって運転を見合わせた。
 JRの関空快速など上下26本、南海の特急ラピートなど上下34本に運休や遅れなどの影響が出たため、両社ともバスによる代替運転をしたが、計約7400人に影響した。(京都新聞)
■山陰線 殿田−胡麻間に新駅 JR西日本が申請 無人、来春開業
 JR西日本は、京都府船井郡日吉町の山陰線殿田−胡麻間に新駅を設置することを決め、3日、近畿運輸局に鉄道事業法に基づく申請手続きをした。
 新駅は無人駅で、殿田駅から約2.4`、胡麻駅から約2.8`の地点に設置。
 4両編成の電車が停車できるホーム(幅2b、長さ85b)と車いすも通行可能なスロープ(幅3b、長さ4b)、待合室を建設する。
 府内の山陰線で新駅が開設されるのは1989年3月の太秦駅以来7年ぶり。来年春のダイヤ改正に合わせて開業し、上下合わせて1日47本の列車が停車する予定。
 新駅近くには、明治鍛灸大学と同大付属病院があり、学生・職員と患者ら約1000人の通学、通院の便を図るため、同大学と日吉町が今年1月、JRに新駅設置を要望。
 駅施設の総工費約4900万円を地元で負担することなどを盛り込んだ協定書を大学、町、JRの3者で先月締結した。(京都新聞 夕刊)
■京滋で大雨 福知山113_
 梅雨前線の活発化で京都府北部は2日夜から断続的に強い雨が降り、3日午前8時25分、府北部に大雨洪水警報が出た。福知山市では降り始めから3日午前9時までの総雨量が23_(舞鶴海洋気象台)に達した。また、京都府南部にも午前10時半、大雨洪水警報が出た。
 舞鶴海洋気象台の観測では、雨は福知山市で午前7時−8時の1時間に26.5_を記録したほか、舞鶴市でも午前9時までの24時間に98.5_に達した。
 午前8時半ごろ、福知山市の山陰線上川口駅構内のポイントが冠水。JR西日本福知山支社は下夜久野−上川口間で一時、列車の運転を見合わせたほか、舞鶴線では綾部−真倉間で30`の徐行運転をした。
 山陰線では、城崎行き特急「あさしお3号」など特急2本、普通10本が最高1時間40分から50分遅れ、約1500人が影響を受けた。
 また、北近畿タンゴ鉄道(KTR)の宮津線が同日午前7時過ぎから、また同8時過ぎから宮福線が運転を見合わせていたが、線路に異常がなかったため、同10時過ぎまでに運転を再開した。
 福知山市内で2件、民家の裏山が崩れたが、いずれも家には被害はなかった。
 梅雨前線が山陰沿いに南下したためで、同気象台では引き続き大雨、洪水に注意を呼びかけている。
 滋賀県地方でも、2日夜から強い雨が断続的に降り続いており、彦根地方気象台は、3日午前9時、県全域に大雨・洪水警報、雷注意報を出し、河川の増水、はんらん、がけ崩れなどへの警祓を呼びかけている。大津市消防本部によると、この雨で正午現在、同市皇子山三丁目の会社事務所が床上漫水したほか、同市真野一丁目の喫茶店や横木一丁目の民家が床下浸水。また、同市坂本七丁目を流れる足洗川がはんらんするなどの被害が出始めている。(京都新聞 夕刊)
■横浜、館山などで震度4 新幹線一時ストップ
 3日午前8時53分ごろ、関東を中心に東海、東北地方にかけて地震があり、横浜、館山(千葉県)などで震度4(中震)、東京で震度3(弱震)を記録した。気象庁の観測によると、震源地は相模湾で震源の深さは210`、地震の規模はマグニチュード(M)5.6と推定される。
 JRによると、東海道新幹線が停電のため東京−静岡間で午前10時すぎまで運転を見合わせたほか東北新幹線の東京−那須塩原間、上越新幹線の東京−上毛高原間も一時ストップし計約7万5000人に影響が出た。
 各地の震度は次の通り。
 震度4(中震)館山、大島津倍付、横浜、横須賀、網代▽震度3(弱震)千葉、勝浦、東京、小田原、甲府、三島▽震度2(軽震)水戸、八郷、日光、宇都宮、足利、熊谷、長柄、大島、神津島、三宅島、河口湖、軽井沢▽震度1(微震)大船渡、福島、白河、小名浜、川内、常陸太田、塩原、六合、前橋、飯能、株父、両神、銚子、八丈島、下部、諏訪、石廊崎、下田、静岡(京都新聞 夕刊)
■新幹線などダイヤ乱れる
 大雨や強風の影響で、近畿、中、四国では鉄道が始発から運休や徐行が相次いで大きく乱れたほか、航空機にも一部で遅れが出た。
 東海道・山陽新幹線は3日午前4時30分ごろ、小倉−博多間の1時間あたりの雨量が40_を記録。小郡−博多間の計6ヵ所の雨量計が規制値を超えたため、広島−博多間の上下線で始発から午前8時40分まで運転を見合わせた。
 正午現在までに、上下計32本が運休。小倉発博多行きこだま361号が2時間50分遅れたのを最高に、上下計8本に遅れが出るなどして、約1万5000人に影響した。
 JRと南海電鉄の関西空港線では午前7時39分、空港連緒橋上の風速が25bを超えたため、関西空港−りんくうタウン間の運転を約4時間にわたって見合わせた。このため関空発バンコク行きの日航機が出発を約30分遅らせた。
 JRと南海は代替バスを運行したが、乗客が乗り切れず、りんくうタウン駅に一時約2000人があふれるなど大混乱。両社合わせて特急など約70本が運休し、約1万3000人に影響した。(京都新聞 夕刊)
■横浜震度4 新幹線など一時停車
 3日午前8時53分ごろ、関東地方から東北地方の広い範囲にかけて地震があり、横浜や館山などで震度4(中震)を記録した。
 気象庁によると、震源は相模湾で震源の深さは約120`、地震の規模はマグニチュード5.6と推定される。
 この地震で、東海道新幹線は線路点検のため、東京−静岡駅間で1時間余り運転を中止し、上下64本が遅れ、6万2000人に影響が出た。また東北新幹線は東京−那須塩原駅間で、上越新幹線は東京−上毛高原駅間でそれぞれ10分間運転をストップ、両新幹線で21本が遅れ、1万3000人に影響が出た。
 JR在来線では、千葉県内を走る内房線や久留里線が一部区間で運転を見合わせ、合計22本が運休したほか、21本が遅れて、約2万1000人に影響が出た。
 横浜、館山以外の各地の震度は次の通り。
 震度4(中震)大島津倍付、横須賀、網代▽震度3(弱震)千葉、勝浦、東京、小田原、甲府、三島▽震度2(軽震)水戸、八郷、日光、宇都宮、足利、熊谷、長柄、大島、神津島、三宅島、三宅島阿古、河口湖、軽井沢▽震度1(微震)大船渡、福島、白河、小名浜、川内、常陸太田、塩原、六合、前橋、飯能、秩父、両神、銚子、八丈島、下部、諏訪、石廊崎、下田、静岡(朝日新聞 夕刊)
4日■宇都宮−大阪間に高速バスが運行 21日から
 運輸省はこのほど、近畿日本鉄道が関東自動車と共同運行する大阪−宇都宮間の高速バスの免許を認可した。今月21日から運行を開始する。
 運行は両社合わせて1往復で、大阪・あべの橋を午後9時20分発で宇都宮駅に午前7時10分到着。帰りは宇都宮駅午後9時30分発で大阪・上本町六丁目に午前7時20分到着となる。所要時間は9時間50分。
 運賃は片道1万800円で、往復では1万9400円。近畿日本鉄道の夜間高速バスはこれで13路線となる。(京都新聞)
■南海高野線 名前残った 「山手線」地元ソッポ 「ダサくてもいい」
 大阪・難波から和歌山県高野町の極楽橋までを走る南海電鉄の路線の名称はやはり「高野線」がよく似合う−南海電鉄高野線の名称変更問題で、同社は3日、高野線の名前は変えず、代わりに難波−橋本間(44.3`)の愛称を社内募集すると発表した。名称変更については、近年、沿線の宅地化が進み、同社トップは「山手線にしたい」との意向を表明していたが、地元の高野町と高野山・金剛峯寺から「歴史と伝統ある名前を残して」と”待った”がかかり、正式名称は残して愛称でイメージチェンジを図るという折衷案に落ち着いた。
 南海電鉄の川勝泰司社長は昨年12月の定例記者会見で、高野線の名称について「どことなく田舎くさくて、沿線のイメージに合わない」などと発言。今夏にも変更するとの考えを明らかにし、都会的な響きのある「山手線がいい」と語った。
 これに対し、高野町などは「田舎くさくてどこが悪い」「名前を変えたら高野山を訪れる客が迷う」などと反発。その後、同町の西田正弘町長と金剛峯寺の新居祐政宗務総長が南海電鉄の本社を訪れ、川勝社長に高野線の存続を要望していた。
 同社で検討の結果、「地元の意向は無視できない」と判断。高野線を正式名称として残す代わりに難波−橋本間に愛称をつけることにした。
 愛称は約5000人の全社員を対象に公募し、社内で設ける「線名愛称選考委員会」で審議したあと8月上旬に決定する予定。9月上旬、河内長野−橋本間の視線化にともなうダイヤ改定と同時に、駅の案内などに用いる。
 高野線は正式には大阪・汐見橋−極楽橋間の65.1`の路線名。特急、急行が難波発着のため、難波から高野山方面に行く路線が一般的に高野線と呼ばれている。
 1922年、同線の前身の大阪高野鉄道と南海が対等合併した時に、この路線名がついた。当時は高野山の参拝客がほとんどだったが、最近は和歌山県橋本市などの沿線の住宅開発が進み、大阪への通勤通学客らで1日約44万人の利用がある。
 金剛峯寺の山花義宥企画室長は「難波から高野線の特急に乗ることで高野山に行くというイメージがあり、線名はぜひとも残してもらいたかった。存続が決まったことは、ありがたい」と言う。
 川勝社長は「地元などの意見に配慮して正式名称は残すが、輸送量の伸びが著しい難波−橋本問は都市圏輸送としての性格を持つ区間なので、沿線イメージにふさわしい愛称をつけることにした」とのコメントを出した。
・高野線こそぴったり 作家の難波利三さんの話
 高野線は、高野山に近づくにつれて住宅地から田園地帯、林間部と山深くなっていき、自然と神聖な気持ちになれる鉄道で、まさに高野線という名前がぴったり。社長は都会的なセンスを意識して山手線という名前を挙げたのだろうけど、大阪では通用しない。あんなところに山手線があると利用者も戸惑うだろう。名称の存続が決まってよかった。高野線の名前は沿線住民になじんでいるので、愛称を決めても浸透しないと思う。(朝日新聞)
■利用客数 三宮駅ではJRの勝ち 阪神全通後の5日間
 JR西日本、阪急電鉄、阪神電鉄の3社は3日、阪神電鉄が全線開通した先月26日から同30日までの5日間の乗降客数の状況を発表した。
 大阪(梅田)駅での乗降客数は3社とも対前年比100%で、震災前と同じにぎわいに戻った。JRは、阪急と阪神が開通する前は対前年比115%あり、開通後、乗客が2社に流れたことを示している。
 三宮駅では、阪急が対前年比35%減、阪神が同25%減で、乗降客が減ったのに対し、JRだけが同114%(神戸−姫路間の乗降客数)と増えていた。(朝日新聞)
■麻原被告 10月26日に初公判 地下鉄サリン事件 単独審理で
 地下鉄サリン事件で起訴されたオウム真理教教祖の麻原彰晃被告(40)の初公判が、10月26日に東京地裁で開かれることが4日までの関係者間の協議で固まった。
 麻原被告の公判については、他の被告への影響を避けるため、単独審理されることが決まっている。多くの事件が複雑に縮み合っていることから捜査の都合で開始時期がかなり遅くなることも予想されたが、大阪弁護士会の横山昭二弁護士が6月9日、弁護人選任届を東京地裁に提出。審理期間の長期化はなるべく避けたいとする地裁側の意向もあり、10月26日に向け準備を整えることで関係者が合意した。
 ただ、同事件は被害者や関連被告も多く、事件記録を閲覧するだけでも膨大な時間がかかるとみられることから、横山弁護士が「だれにも頼らず自分一人でやる」としていることについて「常識的には考えられない」との声も上がっている。
 このため、今後裁判官が国選弁護人を増やすよう訴訟指揮をする可能性もあるなど、初公判までなお曲折も予想される。(京都新聞 夕刊)
■大雨の京滋 通行止めや浸水 JR線 一部ダイヤ混乱
 西日本を中心にした大雨で、京滋では4日朝、JR線の一部のダイヤに乱れが出たほか、国道や府道の通行止め、床下浸水などがあった。
 JR片町線(学研都市線)では4日午前6時20分ごろ、京都府相楽郡精華町の祝園駅近くの山中川が増水したため、木津−同志社前間で運転を見合わせ、上下15本が運休。約1500人に影響が出たが、午前9時1分に運転を再開した。東海道線、奈良線などでも徐行運転のため朝のダイヤが乱れた。
 また、相楽郡南山城村の府道上野南山城線(大河原大橋−奈良県境間、約12`)で雨量が基準値を超えたため、府土木事務所は4日午前10時から同府道を通行止めにした。同じく午前9時半から精華町祝園の府道京都八幡木津自転車道を通行止めに、路面が一部崩れた同町南稲八妻の府道生駒精華線を片側通行にした。通行解除、復旧は未定。
 また、精華町では、床下浸水3件のほか、町道の路肩崩れ1件、近鉄京都線軌道敷への浸水などがあった。
 山城町では、野田川が決壊。ポンプで水を吸い上げるなどの処置に懸命になっている。
 このほか、福知山市などで床下浸水計6件、与謝郡野田川町の岩屋川など3河川で護岸の一部が欠壊するなどした。
 府内では、降り始めから4日午前10時までの雨量が京都102.5_、田辺154.5_、舞鶴140.0_などとなっている。京都地方気象台によると、府南部の雨は一時小康状態になるものの、夜には再び大雨になる恐れがあるといい、注意を呼びかけている。
 滋賀県内では2日午後から4日朝にかけて断続的に雨が降り続いた。
 県消防防災課によると、この雨で国道303号(木之本町金居原−八草峠)と県道中河内木之本線(余呉町菅並−半明)、余呉町道丹生柳ケ瀬線(同町上丹生−摺墨)ががけ崩れのため通行止め。県道伊部近江線も長浜市内の平田川に架かる橋(2.5b)が崩落の危険があり通行止め。名神高速道路は県内全線で時速50`の速度規制が行われている。(京都新聞 夕刊)
■村営バスはボンネット
 中国山地の岡山県苫田郡阿波村が、普懐かしいボンネット型のバスを新たに導入し、3日から村営バスとして運行を始めた。マイクロバスを改造した特注車で費用は標準型の2倍。過疎に悩む村は「村民の足としてはもちろん、観光客を呼ぶ人気者になってくれれば」と期待している。
 鳥取県境にある阿波村はこの30年余で人口がほぼ半減し、6月1日現在763人。高齢化率は30%。1975年3月に民間バス路線が廃止されたのに伴い、村営で運行。隣の苫田郡加茂町にあるJR因美線・美作河井駅までを、日曜祝日を除いて1日に5−7往優。「3代目」が老朽化し、「4代目」としてボンネット型のバスを購入した。(朝日新聞 夕刊)
5日■全通後の阪神間鉄道3社 利用客争奪戦JRがリード 震災前の状態に 阪急、阪神依然戻らず
 阪神大震災で大きな被害を受け、6月末の阪神の全線開通で約5ヵ月半ぶりにそろった阪神間の鉄道3線の利用客数は、最も早く復旧したJRがほぼ震災前の状態に戻っているのに対し、復旧が約2ヵ月半以上遅れた阪急、阪神は依然減少傾向にあることが4日までに、3社の輸送実績調査などで分かった。
 被災企業の工場移転などで阪神間の沿線人口は減りつつあり、利用客の3社間の争奪戦の第一ラウンドはJRが制したといえそうだ。
 JR東海道線は4月初旬、大阪−三ノ宮間が全通した後、阪急、阪神の利用客が大幅にシフト。震災前に比べ主要駅などで利用客が15%程度増加した。
 6月中旬の阪急開通後は朝の通勤ラッシュ時の利用客がJR大阪駅で10%程度減少、阪神開通後の6月末には、震災前とほぼ同じ約6万3000人まで戻った。
 一方、三宮駅の利用客は、6月末現在、阪急が対前年比35%減、阪神は震災前に比べ25%減ったまま推移。阪急の場合、同駅の定期券売り上げが3ヵ月定期の買い替え時期にもかかわらず、対前年比30%減と落ち込んでいる。
 また、JRは山陽線神戸−姫路間の利用客が同14%増加。阪急、阪神が乗り入れている神戸高速鉄道の新開地−高速長田間(8月開通予定)の不通で、三宮(三ノ宮)以西から大阪方面への利用客がJRにシフトしているためとみられる。(京都新聞)
■「高野線」残った 南海電鉄 地元反対で変更断念
 「どことなくあか抜けない」などの理由で線名の変更が検討されていた南海高野線について、南海電鉄は3日、存続を要望する和歌山県高野町など地元への配慮を理由に線名変更の断念を表明した。「社内公募で愛称名を決め、線名に併記する」という。
 高野線は沿線の宅地開発が進み「都市圏の通勤路線」の色彩が溝くなったことから同社は昨年末、イメージを一新しようと、難波(大阪市)−橋本間(和歌山県橋本市)を都会的な響きのある「山手線」などに変えることを提案した。
 ところが、高野町や真言宗総本山・金剛峯寺などから「参拝客になじみのある線名の変更は混乱を招く」などと反発の声が上がったため、妥協案を検討していた。
 愛称は8月上旬までに約5000人の社員の公募から選び、同線の河内長野−橋本間の複線工事完成後の9月上旬の大幅ダイヤ改正に合わせて実施する。(京都新聞)
■地下鉄茅場町駅 時限式青酸ガス装置 同時ゲリラ? 都内3駅でも異臭
 4日午後6時15分ごろ、東京都中央区日本橋茅場町の営団地下鉄日比谷線茅場町駅で、トイレの女性用個室から回収したごみの中に不審なビニール袋があるのを清掃のアルバイト女性が見つけ、駅職員を通じ中央署に届けた。
 警視庁が調べたところ、ビニール袋からシアン化ナトリウム(青酸ソーダ)と硫酸が検出され、時計と刃の付いたモーターを使った時限装置で青酸ガスを発生させる仕組みと分かった。
 けが人などはなかったが、薬品がすべて反応すれば約8800人分の致死量に相当す青酸ガスが発生する恐れがあった。
 警視庁は青酸ガスを使った無差別テロを狙った殺人未遂事件とみて本格的な捜査を始めるとともに、オウム真理教による犯行と判明した地下鉄新宿駅の青酸事件とガスの発生の仕組みが似ていることから関連を調べている。
 5月5日夜の新宿駅の青酸事件は、時限装置に避妊具のゴム製品を使っていたが、今回の事件同様、青酸ソーダと硫酸を反応させ青酸ガスを発生させる仕組みだった。
 清掃中のアルバイト女性がごみ箱を回収、トイレ入り口の収集箱にごみを入れようとした際、ビニール袋を見つけた。当時、同駅は周辺のオフィス街から帰宅するサラリーマンらで混雑していた。
・東京・銀座・新宿駅
 5日午前零時10分ごろ、東京都千代田区のJR東京駅から「トイレで異臭がし、客が気分が悪いと言っている」と東京消防庁に届けがあった。同庁は救急隊を出し、調べている。男性3人が病院に運ばれたとの通報もあり、警視庁は確認を急いでいる。
 届けによると、東京駅の窓口に来た乗客が「八重洲北口の男子トイレで、消毒薬のようなにおいがして気分が悪くなった」と訴えたという。
 東京消防庁によると、3人は救急車内で手当てを受けているが、縮瞳(しゅくどう)などはなく軽い症状。消毒液のような強いにおいがしたという。
 営団地下鉄銀座駅によると、5日午前零時半ごろ、同駅の丸ノ内線券売機前で異臭があり、瓶のような不審物が見つかったという。
 東京消防庁によると、地下鉄銀座駅の異臭騒ぎで異常を訴えた。
 JR東日本によると、5日午前1時前、JR新宿駅西口中央トイレ内に液体入りの不審なビニール袋が見つかった。新宿署が、現場検証をしているが、けが人はない。
 警視庁によると、新宿駅で見つかった不審物はビニール袋に入った液体とモーターと分かった。(京都新聞)
■茅場町駅の青酸ガス装置 新宿事件と仕組み酷似 警視庁 オウムとの関連重視
 東京都中央区の営団地下鉄茅場町駅で4日夜、シアン化ナトリウムなどの毒物が仕掛けられた事件は、ゴールデンウイーク中の5月5日に、営団地下鉄丸ノ内線新宿駅に青酸ガス発生装置が仕掛けられた事件と手口が酷似している。
 新宿駅の青酸事件は、地下鉄サリン事件などで逮捕されたオウム真理教幹部らが犯行を供述、教団による組織的な無差別テロ未遂事件とみられる。捜査当局は、今回の青酸事件についても教団絡みの一連の事件との関連に重大な関心を寄せている。
 調べによると、新宿駅の事件は同駅東口近くの男子トイレ内に粒状のシアン化ナトリウム(青酸ソーダ)と硫酸が別々に入ったビニール袋が置かれ、うち1つが燃えていた。
 一方、茅場町駅の青酸事件も駅トイレ内に仕掛けられ、シアン化ナトリウムと硫酸が別々のビニール袋に入れられていた。いずれもシアン化ナトリウムと硫酸が時限装置によって混合すると青酸ガスが発生する仕組みだった。
 時限装置は、新宿事件がゴム製の避妊具などを使って化学反応を利用したものだったが、茅場町事件の時限装置は乾電池やり−ド線を使用した仕掛け。両事件は時限装置が違うだけで仕組みは極めて酷似しており、トイレを犯行場所に選ぶなど手口も共通している。
 警視庁などによるオウム真理教への捜査をめぐっては、地下鉄サリン事件の殺人容疑などで指名手配されている7人が現在も逃亡中。これまでの捜索で教団施設から大量のシアン化ナトリウムや希硫酸が押収されており、教団とのかかわりが焦点となりそうだ。(京都新聞)
■駅トイレに青酸ガス装置 東京・地下鉄茅揚町 「新宿事件」に似る 溝掃員発見 時限式で薬品反応
 4日午後6時20分ごろ、東京都中央区日本橋茅場町一丁目の営団地下鉄茅場町駅から、「女子トイレのごみ箱の中に、液体と乾電池が入った不審なポリ袋がある」と、110番通報があった。警視庁で調べたところ、硫酸と青酸ソーダを反応させて猛毒の青酸ガスを発生させる仕組みになっていた。袋を破る時限式の切断器具が取り付けられており、警視庁捜査一課は、青酸ガスによる無差別テロを狙った事件とみて中央署に捜査本部を設け、殺人未遂容疑で捜査を始めた。酷似した青酸ガス発生装置は、5月5日にオウム真理教の信徒が、新宿地下街のトイレに仕掛けたことが分かっており、捜査本部は教団との関連を調べている。
・オウム教と関連追及 捜査本部
 警視庁中央署によると、不審物があったのは、日比谷線茅場町駅構内の女子トイレの出入り口から2番目の個室にあるごみ箱の中。
 女性の清掃作業員(67)がごみ箱の中身を、出入り口に置いていたごみ収集用のポリ袋に入れたところ、白い粉末が飛び散ったため、不審に思って駅員に届け出たという。
 ポリ袋は二重になっていたとみられ、いずれも透明。内側の袋には約1500cの硫酸、外側の40a×50aの袋には粉状の青酸ソーダ(シアン化ナトリウム)が約900c入っていた。
 外側の袋には、鋭利な金属製のプロペラがついたモーターがあり、リード線で単3乾電池2個と目覚まし時計につながれていた。プロペラはカッターの刃のように加工してあった。
 設定した時刻になればプロペラが回転、内側の袋を破って硫酸が漏れ、外側の青酸ソーダと反応する仕組みになっていた。設定時刻はわからないという。
 新宿地下街の事件では、青酸ソーダと希硫酸入りの2つのポリ袋が隣り合わせに置かれていた。希硫酸入りの袋にはゴム製品に入った発火装置があり、2種類の物質を反応させる仕組みになっていた。
 この事件では、オウム真理教「諜報(ちょうほう)省」トップの井上嘉浩被告(25)=殺人容疑で再逮捕=の指示で、「法皇内庁」トップの中川智正被告(32)=同=らが、装置の作製と設置に関与したことが分かっている。(朝日新聞)
■JR東京駅で異臭、3人被害
 5日午前零時ごろ、JR東京駅で異臭がすると110番通報があった。警視庁丸の内署の調べでは、駅の東側に当たる八重洲口付近で、不審物は見つかっておらずにおいだけがするという。また、東京消防庁によると、けが人3人が出たという情報があり、化学機動中隊が現場に出動した。(朝日新聞)
■新宿駅でも青酸ソーダ検出 茅場町駅と同装置 3件 連続テロ狙いか
 5日未明、東京都新宿区のJR新宿駅東口地下1階の男子トイレ内で液体の入った不審なビニール袋が見つかった事件で、袋に仕掛けられていた時限装置は中央区の営団地下鉄日比谷線茅場町駅で見つかった時限装置とほぼ同じ構造であることが5日、警視庁捜査一課などの調べで分かった。
 新宿駅のビニール袋の中からはシアン化ナトリウム(青酸ソーダ)が検出された。液体は新宿、茅場町両駅とも硫酸で時限装置の仕掛けが同じだった。警視庁は東京駅の異臭騒ぎと合わせた3つの事件が、連続テロを狙った同一グループの犯行の疑いがあるとして同日、捜査一課と中央、丸の内、新宿3署による共同捜査本部を中央署に設置、殺人未遂などの疑いで捜査を始めた。
 捜査本部はオウム真理教による犯行と判明した5月5日の新宿駅青酸ソーダ事件との関連を調べており、五十嵐広三官房長官は教団と事件との関連について「可能性は十分ある」と言明した。
 新宿駅の事件でセットされていた青酸ソーダは硫酸と反応せず青酸ガスは発生しなかった。
 調べによると、新宿駅で見つかった不審物は、改札内の男子トイレの個室内壁面に設置されたトイレットペーパーを入れるホルダーに置かれていた。プラスチック製の皿のような物の上に、ピンク色の液体を入れたビニール袋と時限装置がセットされ、モーターが作動しているのを清掃作業員(52)が見つけ、近くの警察官に届けた。
 時限装置は茅場町駅と同じく目覚まし時計に乾電池とモーターをリ−ド線で接続した構造。捜査員がリード線を切断したところモーターは停止したが、モーターに取り付けられた金属製の刃が液体入りの袋の一部を切り裂いており、液体が外に漏れ出していた。
 現場で作業に当たった捜査員が刺激臭のため目、鼻、のどの痛みを訴えた。漏れ出した液体のためとみられる。
 5日未明の東京駅の異臭事件では、不審物が見つかっていないため、捜査本部が捜索を進める一方、新宿、茅場町両駅の2つの時限装置のセットされた時刻を調べ、関連を捜査している。
 また地下鉄丸ノ内線銀座駅のトイレで起きた異臭騒ぎは一連の事件とは無関係と分かった。
・警備を緩めた直後
 ゴールデンウイーク中の新宿駅青酸ソーダ事件に続き4日夜から5日未明にかけ、再び都心の地下鉄駅などに青酸ガス発生装置が仕掛けられた。警視庁など警備当局は、地下鉄サリン事件で逃亡中のオウム真理教信者による報復テロなどに備えた警備態勢を6月末から緩めた直後だけに「一歩間違えば大惨事になった」と衝撃を受けている。
 3月の地下鉄サリン事件発生以来、警視庁は地下鉄やJRの主要駅をはじめ、東京ドームや大型百貨店など多数の市民が集まる施設の警備を大幅に強化。制服警察官の勤務を4交代制から3交代制にし、最大時で警察官約2万人を動員するなどサミット警備並みの厳戒態勢を敷き不審物などの発見に全力を挙げていた。
 しかし6月に入ってからは、現場警察官の疲労も目立ち始めたことなどから、取りあえず警備懸勢を緩めたばかりだった。
 警備当局は「都心部だけでも数え切れないほどある駅トイレの完全チェックは難しい」と頭を抱えている。(京都新聞 夕刊)
■新宿駅トイレにも 青酸装置茅場町駅と同じ型
 東京都中央区日本橋茅場町一丁目の営団地下鉄茅場町駅の女子トイレで4日夕、ポリ袋に入った青酸ガス発生装置が発見されたのに続き、5日未明には新宿区新宿三丁目のJR新宿駅中央東口改札近くの男子トイレの中でも不審なポリ袋が見つかった。中に希硫酸と少量の青酸ソーダ(シアン化ナトリウム)が入っており、時限式切断器具が設置されていた。茅場町駅で発見されたのと同じ仕組みの青酸ガス発生装置とみられる。
 捜査本部によると、新宿駅の不審物は5日午前零時20分ごろ、男性の清掃員(52)が、出入り口から2番目の個室で見つけた。トイレットペーパーの収納ケース(ステンレス製)の中に、ポリ袋1個があった。袋の中に小袋に入った希硫酸と少量の青酸ソーダがあり、鋭利な金属製プロペラがついたモーターと乾電池、目覚まし時計を組み合わせた装置が仕掛けてあった。装置の底にはプラスチック製の皿が敷かれていた。
 発見当時、プロペラで袋が一部切断されており、内部の液体が漏れて、トイレットペーパーに染み込んでいた。回収する際、捜査員が目とのどに痛みを感じ、刺激臭がしたというが、硫酸によるものとみられる。(朝日新聞 夕刊)
■近畿各地の雨 明朝まで続く 気象台予測
 近畿各地に大雨をもたらした梅雨前線は5日午前、小康状態を保っているが、俄然停滞して活動は活発で、雨の降りやすい状態が続いている。大阪管区気象台によると、6日朝までにさらに平均40_前後、多いところで100_前後の雨が降る見込みだ。
 近鉄南大阪線は、4日朝の大雨で奈良県大和高田市を流れる川が増水して橋梁(りょう)が傾いたため、5日正午すぎまで尺土−橿原神宮前間が不通となり、代替バスや近鉄大阪線に乗客を振り替えた。
 一方、JR阪和線とJR和歌山線は、線路が土砂で埋まるなどして4日朝から全部または一部区間で運転を見合わせていたが、5日始発から運転を再開した。(朝日新聞 夕刊)
6日■7割の工区、安全法違反 市地下鉄工事現場 業者に見直し指導 労基局調査 作業に「中止命令」
 京都市営地下鉄の工事現場で火災や労働災害など事故が続発しているため、京都労働基準局(小平敏弘局長)は先月末、一斉立ち入り調査を行い、約7割の工区で労働安全衛生法違反の事実のあることがわかった。労基局は現場作業の中止命令などを出すとともに、5日、緊急に工事業者を集め、安全管理の見直しを厳しく指導した。
 地下鉄工事では先月14日、東西線工事現場で火災が発生して以来、水道管破裂やブロック落下、シンナー中毒による労災事故などが相次いで発生した。労基局は先月29日、市内3労働基準監督署と合同で、地下鉄東西線21工区、烏丸線4工区など計28工区を抜き打ちで一斉調査した。
 この結果、全体の7割にあたる20工区で計63件の労働安全衛生法違反を発見、改善を勧告した。
 内訳は▽高所の足場に手すりを設置していないなど墜落危険防止違反19件▽通路、足場の安全確保違反13件▽クレーンなど建設機械の安全対策違反10件−などで、特に危険性が高い違反10件に対しては、安全対策を完備するまで現場作業の中止を命じる使用停止命令を出した。このほか、違反には至らないが、改善を指導した事例も44件にのぼった。
 また、過去5年間の労災発生状況も先月末現在、死亡3人、休業に至る事故(休業4日以上)44件にのぼっており、労基局では、長期間にわたる工事で安全管理体制が緩んでいると指摘している。
 この日の会議には、大手ゼネコンなど元請業者28社と工事発注者の京都市交通局、京都高速鉄道会社の担当者が出席。小平労基局長が「全体の7割で違反を指摘する事態になったのは残念だ。今後も違反が続くようなら労基局として断固たる措置を取らざるをえない」と警告。調査結果を基に具体例を挙げて安全対策の再点検を促した。(京都新聞)
■窓 姿勢も”高い”JR新京都駅 甲西町・鈴木 強(事務員・44)
 JR京都駅の改築工事が進んでいる。毎日その工事を横に見ながら思うことがある。
 私は京都には高層建築は不要であると考え、京都ホテルとともに60b近くになるこの工事には反対だった。高層化がこれらを皮切りに始まるのではと懸念したが、その後、南区にそれよりさらに高層の社屋建築計画が発表され、やはりという感を深くする。
 こうしたごり押しによって始まった新京都駅だけに、完成までの間とはいえ、平気で不便を強いるような姿勢をみていると、果たして弱者の視点に立った設計がなされているか心配である。つまり、老人、子供、女性、障害者など皆さんにとって使いやすい設計になっているかということである。
 エレベーターのない階段一つとってみても、これらの人々にとっては不便だった。大きな荷物をもって階段を上がる観光客を見ると、気の毒でならなかった。豪華さを追うのではなく、この人たちにとって日常的に本当に便利であるという利便性こそ追求してほしい。
 また、京都の街にふさわしい乗り物である自転車のワイドな駐輪場もぜひ必要である。駅前には緑豊かな、大勢の市民、観光客がくつろげる公園がほしい。優しい京都の玄関口にふさわしい駅にするために、一般から要望やアイディアなど吸い上げる努力をしているのだろうか。
 やっぱり巨大な壁にしかすぎなかったといわれるかどうかは、この辺りの視点に立つかどうかにあると思う。完成してからでは遅い。どしどし意見を聞く機会を持つべきではないか。(京都新聞)
■JR新宿駅の青酸ガス装置 ホルダーは施錠状態 合いかぎで仕掛ける?
 JR新宿駅東口地下トイレに青酸ガス発生装置が仕掛けられた事件で、時限装置が見つかったトイレ内のペーパーホルダーの扉の錠は、発見当時掛けられていたことが5日までの警視庁中央署捜査本部の調べで分かった。捜査本部は、犯人がホルダーの合いかぎを使って装置を仕掛けた可能性があるとみて、現場の詳しい検証を進めるとともに、事件当時、不審な人物がいなかったか目撃者捜しに全力を挙げている。また地下鉄日比谷線茅場町駅で発見された時限装置のトラベルウォッチは午後6時半に、新宿駅は7時半にアラームがセットされていたことも分かった。捜査本部はセットされた時間と金属の刃の付いたモーターが実際に作動した時間が同じかどうか鑑定を急いでいる。
 調べによると、装置が仕掛けられたトイレのペーパーホルダーは、清掃員がかぎを使って扉を開けトイレットペーパーを補充しているが、扉が施錠された状懸でないとかぎが抜けない仕組みになっている。
 5日午前零時半ごろ、清掃員が不審物を発見した際にはホルダーの扉は閉まっており、捜査本部は犯人が合いかぎを使ってホルダーの扉を開け時限装置を仕掛けた可能性があるとみている。事件前に清掃員が同トイレを点検したのは、4日午後3時前後で、この時には異常はなかったという。(京都新聞)
■事故続く京都地下鉄工事 7割が安全管理違反 労基局調べ
 火災や出水、台車脱線などの事故が相次いでいる京都市地下鉄の建設にからみ、工事中の28工区のうち約7割にあたる20工区で、作業の安全を図る労働安全衛生法に違反していることが5日、京都労働基準局などの一斉調査で分かった。同労基局はこの日、元請けの28業者に対し、安全管理の見直しと現場の最点検をするよう行政指導した。
 調査は6月29日、同局と京都市内の労働基準監督署3署が合同で、地下鉄東西線21工区、烏丸線4工区、駐車場など3工区に対して実施した。その結果、手すりを設置するなどの危険防止措置やクレーンの転倒防止策、安全のための通路の取り付けなどを怠っていた個所が63ヵ所あった。このうち、10ヵ所については、使用停止命令を出した。法違反ではないが、改善するよう文書で指導した所も44ヵ所あった。
 京都労働基準局によると、地下鉄東西線の工事が始まって以来、この5年間に作業員3人が死亡、4日以上休業するけが人を出した事故が44件も起きた。6月には3人が病院に運ばれる中毒事故や火災が相次いで発生した。同局は「工期が長引いているために安全管理に気の緩みが見られる」と指摘している。(朝日新聞)
■大雨続き被害相次ぐ 阪和線のダイヤ乱れる
 西日本に大雨をもたらしている梅雨前線は5日も停滞し、各地で床上浸水や土砂崩れなどが相次ぎ、阪和線などでダイヤが乱れた。前線は6日、ゆっくり北上する見込みだが、西日本の広い範囲で一時的に強い雨が降る恐れがあるため、気象庁は注意を呼びかけている。
 大阪管区気象台などによると、2日の降り始めから5日午後11時までの総雨量は奈良県十津川村で308_などとなっている。
 JR西日本によると、阪和線で54本が運休するなどダイヤが大幅に乱れた。この日だけで、同社と近鉄を合わせて約45万人が影響を受けた。近畿管区警察局によると、3日以降の雨の被害は、床上浸水が大阪など1府2県で405棟、床下浸水が2府3県で4323棟にのぼった。(朝日新聞)
■茅場街駅の女子トイレ オウム信徒酷似の男 手配の2人 事件前に目撃 青酸装置事件
 東京都中央区の地下鉄茅場町駅など3つの駅で、猛毒の青酸ガス発生装置が置かれるなどした連続殺人未遂事件で、3月に起きた地下鉄サリン事件で殺人、同未遂容疑で特別手配されているオウム真理教の信徒に酷似した不審な男2人が事件前、茅場町駅の現場で目撃されていたことが5日、警視庁中央・丸の内・新宿署捜査本部の調べで分かった。捜査本部は、特別手配中の信徒が今回の事件にも関与している疑いがあるとみて、回収した乗車券や監視カメラのビデオテープを分析している。
 目撃されたのは、教団「自治省」所属の信徒A(27)と同B(28)の両容疑者とよく似た男で、4日と3日に、青酸ガス発生装置が見つかった茅場町駅の女子トイレにいた。A容疑者はサリンを地下鉄車内に持ち込んだ容疑者を車で送迎したとして、B容疑者は山梨県上九一色村の化学プラントの建設に関与したとして、手配されている。
 A容疑者に似ている男は、事件当日の4日午後零時半ごろ、駅構内の店に勤務する女性に目撃された。この女性がトイレに入ろうとしたところ、出入り口付近で、鉢合わせとなった。身長170a前後で、やせていた。同日夕見つかった装置は、4つある個室のうち、出入り口から2番目にあったが、男は一番奥の個室から出て来たところだったという。
 女性用トイレから男が出て来たため、女性は「変だと思い、まじまじと顔を見た」という。また、オウム真理教の事件に関心があり、構内の各所に張ってある特別手配容疑者の写真を何回も見ているため、女性は男がA容疑者に「間違いない」と話している。
 B容疑者に似た男は事件前日の3日午後1時ごろ、トイレの鏡の前にいた2人の女性に目撃された。黒いかばんを抱え、出入り口に一番近い個室に入った。ドアを開けたまま、かばんから何かを取り出していたという。身長170aほどで紺色のスーツを着ていた。
 捜査本部は、教団の信徒複数が関与を認めている5月5日の新宿地下街青酸ガス発生未遂事件と手口が似ていることから、今回の一連の事件にも教団関係者がかかわった疑いが強いとみている。A、B両容疑者がトイレを下見した可能性も有るとみて、目撃者から詳しく事情を聴いている。(朝日新聞)
■教団は関与認めず
 東京の地下鉄茅場町駅などに青酸ガス発生装置が置かれた殺人未遂事件に関し、オウム真理教は5日午後、東京・南青山の教団東京総本部で記者会見し、「教団は一切関与していない」と関係を否定した。(朝日新聞)
■新宿の装置 箱の鍵あけ設置 午後4時半以降の犯行 開閉道具を用意か
 東京都内の地下鉄やJR駅のトイレに時限式の青酸ガス発生装置が仕掛けられた事件で、JR新宿駅の男子トイレでトイレットペーパーの収納ケースから装置が発見された際、ケースが施錠されていたことが5日、警視庁中央・丸の内・新宿署捜査本部の調べで明らかになった。捜査本部は、犯行グループがあらかじめ錠の開け閉めができる道具を用意し、発見を遅らせようと施錠し直して逃走したとみて調べている。また、装置が仕掛けられたのは4日午後4時半以降とみている。
 調べでは、5日午前零時20分ごろ、清掃係員(53)が現場のトイレ個室のペーパーを補充しようと、ケースの錠をあけたところ、ひとつだけ残っていたペーパーの上にプラスチック製の皿があり、装置が置かれていた。
 4日午後4時半ごろ、別の係員が同じ個室の清掃などをした際、ケースいっぱいに6個のペーパーを補充し、錠をかけたが、この時不審物はなかったという。
 ケースの錠がこじ開けられた跡はなかった。
 また、装置の下に置いていた皿もケースにちょうど収まる大きさのものだったことから、あらかじめ大きさを測るなど、入念に下調べをしていた可能性があるとみて調べている。(朝日新聞)
■市地下鉄工事 「指摘厳粛に受け止める」 京都労基局の調査結果
 京都市地下鉄工事に関して5日明らかになった京都労働基準局の調査結果は、工事の安全管理の杜撰(ずさん)さを厳しく指摘した。元請け業者のほか、この日の行政指導で小平敏弘局長は「安全管理について問題意識をもたず、惰性に流されているのではないか」と認識の甘さを批判した。事業を進める京都市は「調査結果を厳粛に受け止めて、再点検に取り組みたい」と話している。
 労働安全衛生法違反で文書勧告した計63ヵ所の内訳は、手すりや安全ベルトがなく転落の危険性があった19ヵ所▽高所で作業員が飛び移らねばならないなど足場に関する13ヵ所▽整備や転倒防止措置が不十分など大型機機に関する10ヵ所、など。無免許者が作業していた所も1ヵ所。
 地下鉄工事では一昨年5月、山科区で歩行者に工事材料が当たって女性(当時83)が死亡。昨年5月には見学の高校生ら41人を引率していた工事主任(当時40)が土砂運搬車にひかれて亡くなった。道路を覆う工板が落ちたり、作業車が信号機をなぎ倒したりする事故も起きており、同局は「一歩間違えば第三者災害につながりかねない。事故があれば地検への送検など断固たる措置を取っていく」と話している。(朝日新聞)
■奈良線など遅れ 京滋、激しい雨続く 寺の土塀崩壊被害も
 梅雨前線の影響で、京都府内では6日朝も激しい雨が降り続き、降り始めからの総雨量(正午現在)は、田辺で315.5_、福知山で212.5_、京都で205_に達した。
 この雨で、同日午前8時15分ごろ、京都市左京区東大路通仁王門上ル、時宗・聞名寺(木村信弘住職)で、東大路通に面した土塀が約10bにわたって崩れ落ちた。
 また、伏見区桃山町遠山で、市道わきの竹やぶの斜面が幅約20b、高さ15bにわたって崩れ、道路をふさいだほか、同町本多上野のマンション「ツインR1」でも、北西側の山の斜面の一部が崩れ、駐車場に約1立方bの土砂が流れ込んでいるのがみつかった。
 JR各線も始発から徐行運転を続け、奈良線の木津−木幡間で1時間から1時間20分の遅れが出たのを最高に、東海道本線の神足−千里丘間や湖西線でも、20分から30分の遅れが出た。
 滋賀県内でも降り始めからの総雨量が伊香郡余呉町で270_、甲賀郡信楽町で263_、大津市で257_、彦根市で191_となった。(京都新聞 夕刊)
7日■横浜駅異臭事件 元飲食店長を逮捕 傷害容疑オウムと接点なし
 4月19日に起きた横浜駅異臭事件で、神奈川県警戸部署捜査本部は6日、傷害の疑いで横浜市西区西戸部町、元飲食店店長原公司容疑者(29))=詐欺罪で起訴=を逮捕した。原容疑者とオウム真理教に接点はなく、地下鉄サリン事件などをまねた犯行とみている。
 原容疑者は動機について「仕事や交際していた女性との関係がうまくいかなかった」などと供述している。
 調べでは、原容疑者は4月19日午後零時45分ごろから同55分ごろにかけ、横浜駅ビル「相鉄ジョイナス」から同駅構内に至る東西自由通路や、京浜東北線下り電車内などで痴漢撃退などに使う護身用スプレーを噴射、通行人や乗客ら91人にのどの炎症などを起こさせた疑い。(京都新聞)
■窓 お答えします 「奈良への周遊」について
 6月30日付当欄「周遊券の旅関西では不便」というご指摘についてお答えします。(JR西日本京都支社営業課長・松原洋介)
 投書の内容は、観光されるお客さまが周遊券を使って京都から奈良へ行くのに、大変不便であるとのご指摘です。この件について、お客さまへのご案内、宣伝が行き届かなかった点につきまして、まずおわび申し上げます。JR奈良線は、快速電車で約44分、普通電車で約60分で京都奈良間を結んでおり、昼間は1時間当たり快速電車1本、普通電車2本を運転しており、観光のお客さまには十分便利にご利用いただけると思っております。
 同線は通勤のお客さまも年々増加し、列車の増発・増結等の輸送改善が進んでおりますが、京都駅の南端から発着するため、駅でのご案内不足やPR不足等で、お客さまに熟知されておらないようです。今後ますます輸送改善に努めるとともに、お客さまへのご案内に努力してまいりたいと思います。(京都新聞)
■横浜駅異臭 元組員を逮捕 傷害容疑 護身用スプレーまく
 横浜市西区のJR横浜駅などで4月、強い刺激臭が発生して買い物客などが被害を受けた事件で、神奈川県警の捜査本部は6日、詐欺の罪で逮捕、起訴されていた横浜市西区西戸部町一丁目、無職原公司容疑者(29)を傷害の疑いで逮捕した。原容疑者は「護身用のスプレーをまいた」と犯行を認め、「勤めていた店の仕事がうまくいかなかったりして、むしゃくしゃしてやった」と供述しているという。オウム真理教とは無関係とみられる。横浜市内ではこの事件の2日後にも横浜駅近くの専門店ビルで29人が目やのどの痛みを訴えるなど、類似事件が相次いでいるが、捜査本部では症状に違いがあるなどの理由から、原容疑者以外の可能性が強いとみている。
 調べでは、原容疑者は4月19日午後零時47分ごろから零時57分ごろにかけて、横浜市西区南幸一丁目の相鉄ジョイナス1階通路のほか、JR横浜駅東西自由通路、JR京浜東北線大船行きの車両内、同中区のJR関内駅ホームと駅階段で、護身用スプレーを断続的にまき、通行人や乗客計91人ののどや目に1日から2週間の傷害を負わせた疑い。
 原容疑者は横浜市内の暴力団に属していたことがある。昨年暮れごろから護身用にスプレーを持ち歩いていたという。
 この事件では現場や被害者の衣類などからは残留物質が見つからず、横浜駅東西自由通路内の防犯ビデオでも不審者の解析はできなかった。
 しかし、原容疑者の供述が具体的で現場の状況と矛盾せず、自宅から押収されたスプレーと同種のスプレーの効力を調べた結果、1本でも今回程度の規模の被害が出ることが分かった。また、捜査本部では、駅構内の空調設備によってスプレーのガスが拡散したとみている。
 犯行当時、原容疑者と一緒にいた知人からも同容疑者の供述に合う証言を得ていた。知人は「やめろ」ととめたが、応じなかったという。原容疑者は事件後、「おれがやった」と仲間たちに話していたという。
 原容疑者は、自動車事故にからみ保険会社から現金をだまし取ったとして詐欺の罪で6月に起訴されていた。
 横浜市内ではこの事件の2日後にも横浜駅近くの専門店ビルで29人が目やのどの痛みを訴えるなど、類似事件が相次いでいるが、捜査本部では症状に違いがあるなどの理由から、原容疑者以外の可能性が強いとみている。(朝日新聞)
■声 車いすの旅に駅員さん奮闘 大阪市 光田 邦二(福祉作業所員 35歳)
 車いすの人と北陸へ向かおうと大阪駅に行った。改札を通るために切符を差し出すと、「ちょっと待って下さい」と乗客の検札をしながら駅員さんが答える。手を下にやって、呼び出し用のベルを押してはる。
 改札横の別の入り口で待つことしばし、別の駅員さんがやって来た。そのあたりにいる人にどいてもらって入り口が開かれ、「改札」を通れた。次はホームヘ。さて、さっそく階段だ。「エレベーターはないんですか」と聞くと、「ないんです。待ってて下さい」。階段前で待つ。
 しばらくすると、数人の駅員さんを連れて来はった。3人の駅員さんと私とで車いすを持つ。「大変ですねえ、1日何回ぐらい運び上げるんですか」と尋ねると、「日曜なんかで多い時は30回ぐらいです」。
 用心のためにたっぷり時間をとっていたので、発車時刻まで10分間があった。いろいろと待たされる車いすの人も大変だが、駅員さんも疲れるだろうに、と思った旅でした。(朝日新聞)
■六甲道駅舎あす新装
 阪神大震災で倒壊し、プレハブで営業しているJR東海道線六甲道駅(神戸市灘区)の駅舎が8日、新装される。
 現在、11個あるトイレはすべて移動式で、みどりの窓口や事務所はプレハブのまま。このため、車いす専用トイレ2個を含む14個の固定式トイレを設置。みどりの窓口は窓を大きくするなど明るいスペースにかえ、航空券や宿泊券を購入できるコーナーを設ける。(朝日新聞)
■いいことある?7年7月7日 記念入場券に列 JR大阪駅
 平成7年7月7日とラッキーセブンが3つ並んだこの日、JR大阪駅では記念台紙付き入場切符が発売された。中央コンコースに設けられた特設発売場には、「幸運を授かりたい」とばかりに朝から通勤客らの長い列ができた。
 台紙はJR西日本の新型車両「サンダーバード」に織姫と彦星が並んで乗っそいるデザイン。切符は一般の入場券と同じ1枚120円(大阪電車特定区間)で、端には日付を示す「7・7・7」が印刷されている。
 同社の記念切符で最高の売上枚数は平成3年3月3日の14万枚だったが、今回は20万枚を用意した。(朝日新聞 夕刊)

8日
■JR西日本が夏休みキャンペーン 「ファミリーひかり」などに ”こどもサロン”連結
 JR西日本は、夏休み期間中の営業キャンペーンの一環として、今夏から新しく子供部屋付き車両を連結した「ファミリーひかり」(山陽新幹線・新大阪−博多間)と、「マリン列車」(山陰線、小浜線)を運転する。乳幼児を連れた家族に、安心して旅行を楽しんでもらうのが狙い。
 連結される子供部屋付き車両はいずれも1両。「こどもサロン」と呼ばれ、それぞれ一般車両を改装してクッションプールや、すべり台などを設置。アニメビデオの放映装置も乗せる。「ファミリーひかり」は6両編成(全席指定)の臨時列車で、7月21日−8月31日の間、1日1往復の運転。こどもサロンには、専門の女性係員を置き、ミルク用のお湯や、非常用おむつの無料サービスも行う。
 「マリン列車」は、急行マリンわかさ(大阪−東舞鶴)と、特急マリンあさしお(京都−小浜)、同マリンはまかぜ(大阪−鳥取)の各1往復にこどもサロンが連結され、7月22日−8月16日まで運行。
 このほか、「のぞみ」(東京−博多間)と「ファミリーひかり」に乗った小学生以下の子供全員に、オリジナルの「のぞみバッジ」をプレゼントする。(京都新聞)
■人騒がせな! 不審な粉はふくらし粉 地下鉄池袋駅
 7日午後6時半ごろ、東京都豊島区南池袋の営団地下鉄丸ノ内線池袋駅東口構内のコインロッカーに、ビニール袋に入った白い粉とポリ容器に入った青い液体があるのを定期点検していたロッカー会社の従業員が見つけ110番した。
 ロッカー前でにおいがしたため、池袋駅が構内放送で「異臭が発生した」とアナウンス。駅員が乗客らをホームから避難させたため一時混乱したが、池袋署が調べた結果、粉末はふくらし粉、液体は食品添加物の一種とみられ、危険性がないことが分かった。
 調べでは、ロッカーは東口の改札を入った駅の構内にあり、粉末と液体以外の荷物は見当たらなかった。ロッカー会社から連絡を受けた駅側が念のため注意の放送をしたという。(京都新聞)
■学研都市への「京阪奈新線」 近鉄が独自に建設 「セクター」方式避ける 1年以内にも免許申請 生駒−登美ケ丘 2005年までにまず整備
 近畿日本鉄道(本社・大阪市)は7日、関西文化学術研究都市と大阪を結ぶ京阪奈新線(生駒−高の原、約12`)の建設、運営を独自で進めて行くことを明らかにした。1年以内にも運輸省に免許申請する。当初、第三セクターが事業主体となるやり方が検討されていたが、近鉄としては、独自のダイヤを組む必要があることなどから判断した。しかし、建設費が約1600億円かかり、事業採算性が厳しいため、とりあえず生駒駅(奈良県生駒市)から登美ケ丘駅(仮称、奈良市)までの約8`を、2005年までに部分整備することを決めた。
 京阪奈新線は、近鉄奈良線の生駒駅から奈良県生駒市や奈良市の北部を走り、近鉄京都線の高の原駅を結ぶ。約70%が地下で、間に4、5ヵ所の駅を設けることが検討されている。生駒駅から近鉄東大阪線(長田−生駒)と大阪市営地下鉄中央線に接続し、完成すれば、学研都市と大阪を結ぶアクセス軸となる。
 1989年5月の運輸政策審議会では、学研都市のアクセス軸や近鉄奈良線(布施−近鉄奈良)の混雑緩和策が必要であることから、「2005年までに整備することが適当」との方向が示された。93年5月からは近鉄と運輸省、奈良県、京都府の4者で「京阪奈新線整備研究会」をつくり、整備計画を進めていた。
 計画では当初、近鉄を主体とした第三セクターが建設、運営する方向で検討されてきた。しかし、同線を近鉄東大阪線とつないで運行する都合上、独自のダイヤを組めることが必要であることなどから近鉄が独自建設を主張していた。
 7日、同研究会の「京阪奈新線整備に関する検討所見」が発表され、「想定される整備主体が近鉄である」と明記された。また所見では、建設費は約1600億円で、事業採算性は厳しい状況にあると指摘。生駒−登美ケ丘間で2005年に約7万人の需要が見込まれ、建設費は約1000億円で済むことから、まず同間を部分整備する方向を示した。
 一方、研究会では、何らかの公的援助をすることで運輸省、奈良県、京都府が合意した。今後は援助の方法を検討していく。これを受けて、近鉄は1年以内にも免許申請し、2001年までに着工、2005年の完成を目指す。(朝日新聞)
■第3セクター鉄道 37社中黒字は6社 昨年度決算
 運輸省は7日、旧国鉄から分離した路線を経営する第三セクターの鉄道会社37社の1994年度の決算の概要を発表した。経常損益で黒字はわずか6社で、31社が赤字だった。阪神大震災の影響もあり、全社合計で26億円の赤字と前年より3億円ほど悪化した。もともと旧国鉄が抱えていた不採算路線を民営化にあたって切り離した路線が多く、今後も経営状況の好転は難しく、地元の負担で支えていくことになりそうだ。
 赤字額が最も大きいのは阪神大震災の被害を受けた京都、兵庫県北を結ぶ「北近畿タンゴ鉄道」。特急、急行の運休が続き、4億9000万円の赤字だった。続いて北海道北見市と同地田町の間140`を結ぶ「北海道ちほく高原鉄道」。経費削減などで約5000万円改善したものの、過疎や出生率の低下から利用客が減り、4億7000万円の赤字だった。
 ほかには福島県の「会津鉄道」、石川県の「のと鉄道」、兵庫、岡山、鳥取を結ぶ「智頭急行」が2億円以上の赤字を出した。
 国の補助金は開業5年で切れる。各鉄道とも地元自治体が出資した基金の利子で赤字を補てんしながら運営を続けているが、低金利で経営はいっそう苦しさを増している。(朝日新聞)
■声 テキパキ勉強新人車掌さん 枚方市 中山 奈津子(主婦 55歳)
 郊外電車の一番後ろの車両に乗った。ガラス1枚へだてて車掌さんが立っている。「出発よし!」などと大声で言う。
 えらいはりきっているな、と思い、何げなく胸のあたりに目をやると、「見習生」の名札が。そばに指導者らしい人がいる。見習いさんは狭い車掌室の中を忙しく行ったり来たりしている。
 しばらくして乗客の1人がドアをコンコンとノックした。指導者の人が出て来て話を聞いている。どうやらその人は終点まで乗るのに切符は手前までしか買っていないらしい。「ちょっと待って下さい。すぐ新しい切符を作ります」と言って指導者は中へ入り、見習いさんに何か告げた。
 見習いさんはズボンの後ろポケットから運賃一覧とおぼしき小さいノートをさっと取り出し、ページを繰ったのち、新しい切符を切り、テキパキと動き、「20円不足です」と言ってその人に手渡した。
 私はそれを見て、なんでこんな手間のかかることをするのだろう。降りた駅で改札口を出る時、元の切符と不足金を渡せば済むことじゃないか、と思った。が、その考えをすぐ打ち消した。
 それも見習いさんの勉強の一つでもあるのだ。そうした経験を積み重ねて見習いさんは一人前の車掌さんになるのだろう。
 「がんはってや」。私はその見習車掌さんに心の中でエールを送った。(朝日新聞)
■ホーム転倒、電車に巻き込まれ死亡 京阪中書島駅
 7日午後10時45分ごろ、京都市伏見区葭島矢倉町の京阪電鉄中書島駅で、ホームにいた同区桃山南大島町、会社員小西景子さん(30)が転倒、動き始めた淀屋橋行き急行電車に巻き込まれた。電車は急ブレーキをかけ、約20b先で止まったが、小西さんは腰などを骨折して約2時間後に死亡した。
 伏見署によると、小西さんは電車の5両目に接触して転倒したらしく、事故の原因を詳しく調べている。(京都新聞 夕刊)
■青酸ガス時限装置 帰宅の混雑時セット 茅場町午後5時半 新宿6時
 東京都中央区の営団地下鉄茅場町駅と新宿区のJR新宿駅のトイレに、時限式青酸ガス発生装置が仕掛けられた連続殺人未遂事件で、時限装置は茅場町駅が4日午後5時半、新宿駅が午後6時にセットされていたことが8日、警視庁中央・丸の内・新宿署捜査本部の調べで明らかになった。茅場町駅の装置は時間になっても作動せず、新宿駅のほうは作動したが被害はなかった。捜査本部は、犯行グループが帰宅時間帯の混雑を狙ったとみて調べている。また装置に使われていた濃度の低い希硫酸はバッテリー液だった。
 調べでは、装置はいずれも内側のポリ袋に希硫酸、外側の袋に青酸ソーダを入れ、モーターにつけた鋭利な金属製プロペラが、目覚まし時計で設定した時刻に作動、内側の袋を破って希硫酸が漏れ、化学反応が起きる仕組みになっていた。
 当初、それぞれの目覚まし時計が示していた時間などから、設定時間は1時間ほどずらしていたのではないかと見られていたが、装置を詳しく分析した結果、30分差だった。
 新宿駅の装置は、時限式装置が作動してから6時間以上経過したとみられる5日午前零時20分ごろ、男子トイレのトイレットペーパー収納ケースの中から発見された。
 被害が出なかったのは、使われた希硫酸が濃度のごく低いバッテリー液だったうえ、青酸ソーダが数十グラムと少量で、青酸ガスがほとんど発生しなかったためと見られている。(朝日新聞 夕刊)
■信号機故障で電車9本運休 JR片町線
 8日午前6時35分ごろ、大阪市鶴見区放出東三丁目のJR片町線放出駅で、構内の3つの信号機が赤になったまま変わらなくなった。1時間後に復旧したが、この影響で放出発片町行き普通電車など上下合わせて9本が運休。17本が最高11分遅れ、約2000人の足が乱れた。信号機の電源系統の故障らしい。(朝日新聞 夕刊)
9日■窓 市バスの窓に児童の力作群 山科区・服部 隆(無職・79)
 先日、ふと市バスの窓の上を見ると、絵や習字の作品がずらりと展示してあった。いずれも力作で、児童も先生も一生懸命であることがうかがえた。
 醍醐小、北醍醐小の児童たちの作品だった。この動くギャラリーのアイデアは素晴らしい。これからの教育はこうだ、と思った。
 一律に全教科を計画的に教え、いい学校へ入学させることよりも、一人ひとりの才能を見つけて伸ばしてやる。12歳ごろまでに才能を見つけてやる努力は教師も親も分かってはいても、さてとなると、むずかしい。そこで「塾へやれ」ということになり、やがて優等生が、変な宗教に入ってしまうのではたまらない。スポーツや音楽は、早くから才能を伸ばす方向に進んでいる。絵や習字は取り残されている。
 絵を毎日かく。かいた絵は学校だけでなく、市バスの動くギャラリーや、区役所、病院、社寺などに展示して、見た人は、いい絵だと思ったら「よくかけている」と小さな紙に書いて張ってやるようにしたらどうだろう。そうすれば、その子は喜んで、ますますがんばるだろう。
 教育関係者、父母だけでなく、社会全体が子供の才能を伸ばし、よい子を育てるために取り組むようにしてほしい。(京都新聞)
■窓 タンゴ鉄道は新たな工夫を 瑞穂町・清水 至(会社員・54)
 天橋立をはじめとして、海のきれいな丹後半島を走る北近畿タンゴ鉄道(KTR)が、全国37社ある第三セクター鉄道のなかで最下位に落ち込み、火の車の状態にあるという。
 1994年度の決算によると、阪神大震災で乗客が減ったことを理由に挙げている。また、JRに乗り入れる特急車両の減価償却費も含まれているとして「良質赤字」だと楽観的な見方をしているようだ。
 しかし、果たして阪神大震災による乗客の落ち込みだけだろうか。JR線とKTR線との接続や時間待ち、KTRの主要駅から各景勝地までの路線バスの運行状況などの不便さなどが大きな問題として取り残されているのではないだろうか。
 一方、自動車道を見てみれば、舞鶴道の開通によって、阪神はもとより、遠く中国、四国方面からバスやマイカーによる観光客も増えてきていることは確かである。丹後半島の景勝地巡りは、乗り継ぎや時間待ち、路線バスとの連絡を考えれば、観光バスやマイカーこそ快適な旅といえる。
 道路の発達によって車へと変わる急速な時の流れを反映して、古くから丹後の住民に親しまれてきた唯一の鉄道、今はその名を変え、北近畿タンゴ鉄道が、火の車の状態にあるのは実に残念でならない。
 「良質赤字」などと言っていないで、トロッコ車両か蒸気機関車など丹後のイメージに合った新たな観光目玉車両を工夫して、経営の好転を図ってほしい。(京都新聞)
■夏休み割引切符発売 12日からJR東海
 JR東海は12日から、「夏休み新幹線キャンペーン」に合わせて名古屋、京都、大阪から東京まで往復できる「のぞみ東京ファミリーきっぷ」を発売する。
 この切符は子供料金が通常の30%引きとなり、中学生も14.6%割り引く。JRグループで中学生料金を設けたのは初めて。利用できるのは今月21日から8月10日までと、8月21日から同31日までの間。(京都新聞)
10日■地下鉄サリン 中村・端本容疑者逮捕 特別手配中「松本」など追及へ
 東京の地下鉄サリン事件で、殺人と殺人未遂容疑で警察庁から特別手配されていたオウム真理教「自治省」所属の中村昇(28)、端本悟(28)の両容疑者が9日、潜伏先の埼玉県大宮市内のマンションで逮捕された。両容疑者は昨年6月の松本サリン事件など複数の事件に関与していた疑いもあり、警視庁など捜査当局が追及する。地下鉄事件で警視庁から指名手配されていた同省所属の元自衛官丸山美智麿容疑者(27)も同県飯能市のJR東飯能駅で発見、逮捕された。教団信徒では8人が特別手配されていたが、逮捕されたのは初めて。
 警視庁築地・大崎署特捜本部の調べでは、中村、端本、丸山の3容疑者は、教団代表の麻原彰晃被告(40)=薬事法違反容疑で再逮捕=らと共謀、3月20日朝、営団地下鉄3線の電車内でサリンを発生させ、11人の死者と約5500人の重軽症者を出した疑い。調べに対し、3容疑者とも黙秘しているという。
 3人とも、サリンの製造実験などをした化学プラントのある山梨県上九一色村の「第三上九・第七サティアン」の警備を担当していたとされる。
 大宮市日進町三丁目の週契約マンション「ホワイトハイツ」に手配中の信徒が潜伏しているとの情報をもとに、埼玉県警と警視庁が9日昼、101号室に踏み込み、中村、端本両容疑者を逮捕、一緒にいた信徒の清水紅巳子(くみこ)容疑者(23)と女性信徒(19)も犯人隠避容疑の現行犯で逮捕した。また10日未明、16歳の女性信徒を同容疑で、東京都保谷市内の自宅にいたところを任意同行し、逮捕した。
 埼玉県警は同日、この部屋のほか丸山容疑者のアジトとみられる同県与野市大戸四丁目のアパート「双葉荘」101号室を家宅捜索、住所録やパソコン、メモ類を押収した。
 調べでは、中村容疑者は松本サリン事件で、サリンの発散にかかわったとされるほか、今年2月の東京・品川の公証役場事務長拉致事件では、実行グループの1人だったとみられている。今月4日に東京都中央区の営団地下鉄茅場町駅に青酸ガス発生装置が仕掛けられた事件では、中村容疑者とよく似た男が前日、現場のトイレで目撃されている。
 端本容疑者は、1989年11月の坂本堤弁護士一家失跡事件に関与した疑いがある。松本サリン事件でも、「サリン噴霧車」を運転していたという。
 中村容疑者は山口県出身。岐阜県の高校から神奈川県の私立大学に進学したが、出家するために中退した。端本容疑者は北海道出身で、都立高校を卒業後、早大法学部に進んだ。(朝日新聞 夕刊)
■地下鉄サリン 特別手配2容疑者ら逮捕 殺人容疑 埼玉県内に潜伏中
 警視庁と埼玉県警は9日、地下鉄サリン事件の殺人、同未遂容疑で特別手配中のオウム真理教「自治省」所属端本悟(28)、中村昇(28)両容疑者と、指名手配中の元自衝官で同、丸山実習麿容疑者(27)の計3人を埼玉県内で逮捕。端本、中村両容疑者をかくまったとする犯人隠匿の現行犯で、信者の清水紅巳子容疑者(23)と19歳の女性信者の2人を、また同容疑で東京都保谷市内の16歳の女性信者をそれぞれ逮捕した。
 端本、中村両容疑者は調べに対し黙秘、丸山容疑者は容疑を否認しているという。
 都内では今月初め、地下鉄とJRの駅トイレに青酸ガス発生装置が仕掛けられているのが見つかり、特別手配容疑者8人との関連が注目されていた。警視庁は同日、端本、中村、丸山の3容疑者らの身柄を築地署に移送、青酸ガス装置事件との関連を調べるとともに「科学技術省」幹部林泰男(37)ら特別手配中の6容疑者と連絡を取っていた可能性があるとみて行方の追及に全力を挙げている。
 警視庁と埼玉県警は同日、殺人容疑などで端本容疑者らが潜んでいた埼玉県大宮市日進町のウイークリーマンションと丸山容疑者の潜伏先とみられる与野市大戸のアパートを家宅捜索。アジトとみて室内を詳しく調べた。
 調べでは、端本、中村、丸山各容疑者は教団代表で教祖の麻原彰晃被告(40)らと共謀、3月20日、都内の地下鉄3路線でサリンをまいて、5000人以上を殺傷した疑い。3人は山梨県上九一色村の教団施設「第7サティアン」のサリン製造プラントの建設に携わったとされる。
 さらに端本容疑者は松本サリン事件と横浜の弁護士一家失跡事件に、中村容疑者は松本事件と目黒公証役場事務長拉致(らち)事件にそれぞれ関与したとされ、警視庁で順次調べる方針。
 端本、中村両容疑者は、ウイークリーマンションに隠れていたのを同日午後零時半ごろ、踏み込んだ捜査員が発見。一緒にいた女性信者2人とともに取り押さえた。
 また丸山容疑者は同日午前11時40分ごろ、同県飯能市のJR八高線東飯能駅前で職務質問を受け逮捕された。(京都新聞 夕刊)
11日■近鉄・生駒−登美ヶ丘間 2005年目標 京阪奈新線部分整備へ 「大きな一歩」全体構想遅れ懸念
 関西文化学術研究都市へのアクセス路線として検討されていた京阪奈新線(生駒−高の原、約12`)のうち、生駒−登美ケ丘(約8`)間が2005年までに建設されることがほぼ決まった。都市建設の第二段階に入った学研都市は交通網の整備が課題とされてきたが、関係者は「大きな一歩」として歓迎する一方、支線を含めた全線整備の遅れを懸念する声も出ている。
 京阪奈新線は、1989年の運輸政策審議会答申で2005年までに整備すべき路線としている。93年に近畿日本鉄道、奈良県、京都府、近畿運輸局でつくる「京阪奈新線整備研究会」が発足。事業費と需要予測から、まず登美ケ丘まで部分整備すべきとの中間検討結果をまとめ、近鉄の単独事業を国と自治体が金利補助などで支援することで合意した。
 事業主体と区間が決まり、今後は近鉄による免許申請の段階に入る。関西文化学術研究都市推進機構の高津幹男常務は「新線整備はセカンドステージの課題であり大きな前進。免許申請を早くやっていただきたい。7月末の政府要望で国からの支援を強く求める」と期待する。
 しかし、全線整備の遅れを懸念する声もある。戸田敏彦木津町長は「答申どおり2005年までの全線整備を期待していたが残念だ。木津地区の開発は遅れ気味で、大阪からのアクセスが遅れることでさらに住宅建設にも影響がでるかもしれない」と話す。
 運輸政策審議会答申は、今後検討すべき路線として▽高の原から「木津地区」への路線延長▽登美ケ丘周辺から分岐し「精華・西木津地区」を縦断、近鉄京都線へ接続する支線−の2つをあげ、学研都市全体の交通網整備を構想している。
 今回の部分的な事業化合意で▽全線事業化の時期▽2つの検討路線の具体化▽部分的開業で終駅となる登美ケ丘からの道路・バス路線の整備−が今後の課題として残された。
 住宅・都市整備公団関西学研都市整備局の永野暢士局長は「木津地区への延伸は、もっと大きなインパクトになる。遅れることなく進めてほしい」と要望。大崎鉄平精華町長は「開通するといっても10年後。近鉄京都線の新祝園駅から、近鉄奈良線の学園前駅までのバス路線など早急に整備すべきだ」と話す。
 今後、京阪奈新線整備研究会で、全線事業化の時期と検討路線の具体化を検討していく。道路やバス路線の整備について近畿運輸局企画部は「新たに会を設けて検討することになるだろう」という。
 一方、近鉄広報室は「登美ケ丘の夕−ミナル機能整備なども研究会で支援を検討していただきたい。現段階では部分開業でも採算性が厳しく、免許申請の時期は分からない」と話している。(京都新聞)
■電車の下で主婦うつぶせ命拾い 大阪、ホームから転落
 大阪市住吉区の地下鉄御堂筋線長居駅の下リホームで10日午後、同市阿倍野区の主婦(57)が転落、その上を電車が通過する事故があったが、主婦はレールとレールの間にうつぶせになり、電車の下部と軌道面の約35aのすき間に入ったために助かった。
 同市交通局によると、10日午後2時11分ごろ、千里中央発なかもず行きの電車が同駅に入ろうとしたところ、主婦がホームから転落するのを運転士が発見。急ブレーキをかけたが、電車の先頭から約80bが主婦の頭上を通過した。しかし、主婦はとっさに電車に向かってうつぶせになりじっとしていたため、転落時のかすり傷程度で済んだ。(京都新聞 夕刊)
■落雷で列車遅れる KTRとJR山陰線
 10日午後4時45分から同5時10分にかけて、京都府与謝郡野田川町下山田の北近畿タンゴ鉄道(KTR)宮津線の野田川駅と、宮津市上司の同線栗田駅の駅構内に落雷があり、両駅の信号機が制御不能となった。このため、京都行き特急タンゴ・エクスプローラー4号が野田川駅で約1時間ストップしたのを始め、計8本の列車に遅れが出て、500人の足が乱れた。
 また同日午後5時半ごろ、兵庫県養父郡養父町のJR山陰線養父−八鹿駅間で、同7時過ぎには、豊岡市の同線国府−豊岡間で落雷があり、電気系統がショート。養父駅構内などで信号機が赤になったため、JR福知山支社は列車の運転を一時見合わせた。この影響で、米子行き特急「あさしお7号」など特急3本、普通3本が1時間半−20分遅れ、約300人が影響を受けた。(京都新聞)
■お盆の指定券全国で発売 JR旅客各社
 JR旅客各社は11日午前10時から、お盆休みスタートの日としている8月11日の列車指定券の発売を、全国のJR各駅の窓口などで開始した。
 京都市下京区のJR京都駅でも、中央改札口のチケット売り場に、お盆の帰省乗車券を求める人のために待合所が設けられ、午前5時半から列をつくる姿がみられた。
 しかし、午前10時の発売開始時に並んだ人は20人足らずで、例年より少なめ。窓口では、10分程度で初日の予約発売を終えた。JR京都駅の窓口では「連休が大型化して、帰省時期も分散傾向にあるのではないか」と話していた。(京都新聞 夕刊)
12日■夏休み「のぞみ」利用ファミリーきっぷ JR東海が発売
 JR東海は、12日から、こども料金が通常の約3割安になる、新幹線乗車券「のぞみ東京ファミリーきっぷ」を発売する。
 夏休み期間中に、関西や名古屋地区から「のぞみ」で東京駅に向かう家族連れなどを対象にした期間限定の乗車券で、往復券のみ。料金は、こども(小学生以下)のほか、中学生、大人の3種類が設定され、中学生料金は大人の約15%割引になっている。
 きっぷが利用できるのは、7月21日−8月10日と、8月21日−31日の間。東京ディズニーランドに行く人には、入場予約券も合わせて発売する。
 京都からのファミリーきっぷの料金は、大人2万7440円、中学生2万3500円、こども9700円。(京都新聞)
■信号故障で列車乱れ JR湖西線
 11日午後2時35分ごろ、滋賀県高島郡のJR湖西線近江今津−堅田間で、赤信号が変わらない状態になっているのを新大阪総合司令室係員が発見した。堅田電力区で調べたところ、同変電所のノンヒューズブレーカーが落ちており、電気が流れていないのが分かり、同2時47分に復旧した。
 この事故で、大阪発富山行き特急スーパー雷鳥27号が近江高島−安曇川間で13分間停車したのをはじめ、京都発近江今津行き普通など上下7本が16分−13遅れ、姫路発近江舞子行き新快速など上下2本が部分運休、約1000人に影響がでた。(京都新聞)
■スト構えて春闘再生を 私鉄総連が定期大会
 社会党支持の有力労組である私鉄総連(池村良一委員長、18万9000人)の定期大会が12日午前、広島市の県立総合体育館で3日間の日程で始まった。
 あいさつで池村委員長は、阪神大震災の影響を考慮しストライキを構えない異例の戦術を取った95春闘について「本来の春闘ではなかった」と総括。その上で「私鉄春闘の中軸である大手の中央集団交渉を成立させ、従来通りの戦術配置で闘えるように再生させたい」と、来春闘に向けて決意を述べた。
 社会党については「勤労者、労働者のため、また憲法、人権を守る護憲政党として大きく生まれ変わることを期待する」と述べ、これまで通り社会党を支持する方針を示した。
 95春闘で私鉄総連は、ストを構えず、営団地下鉄など関東の大手4労組と、近鉄など関西の大手3労組が東西の2ブロックに分かれて集団交渉。震災の被害が大きく個別交渉となった阪神、阪急の2労組は他より低い妥結額となったが、大手労組は平均賃上げ9950円(3.38%)と同一内容で妥結した。(京都新聞 夕刊)
■「一定値上げ不可欠」 私鉄総連委員長
 私鉄総連(池村良一委員長、18万9000人)の第61回定期大会が、12日から3日間の日程で、広島市で開かれた。あいさつで池村委員長は、9月から実施される私鉄大手の運賃値上げに触れて、「物をつくる仕事と違い、コスト削減のための人員削減などは輸送の使命である安全確保とサービスを損ない、限界がある」と述べ、「公共的使命をまっとうするうえでも、一定の運賃値上げは欠かせない。規制は緩和すればいいというものではない」との考えを示した。(朝日新聞 夕刊)
13日■新幹線高架に重体の男児 新大阪駅東600bで
 12日午後6時35分ごろ、大阪市東淀川区西淡路のJR東海道新幹線の高架上で、列車基地から新大阪駅に向かう途中の同駅発博多行きひかり145号が上下線のレールの間に男の子が倒れているのを発見し、約20分後、東京発新大阪行きこだま441号が収容して新大阪駅に運んだ。病院に運ばれたが頭を強く打って意識不明の重体。
 東淀川署の調べによると、男の子は3−10歳で、ねずみ色のTシャツに青色半ズボン姿。シャツに名字が書かれており、同署は、同日夕、京都府警に捜索願が出されている京都市内の男児(8つ)ではないかとみて確認を急いでいる。列車と接触したか風圧で飛ばされたのではないかとみられる。
 現場は新大阪駅から東へ約600bの地点。(京都新聞)
■急こう配も安全に走行 バッテリー機関車を開発 傾斜11度、スロープ短縮 地下工事に威力 日本輸送機
 日本輸送機は12日、地下鉄や下水道など大深度地下工事で活躍が期待される「急こう配用バッテリー機関車」を開発した、と発表した。産業用ロボットに用いられるモーター制御や車体のギアがレールをかむシステムの採用で、傾斜約11度の急こう配を安全に走行でき、従来の機関車に比べ工事に必要なスロープの長さを約4分の1に短縮できるのが特色。
 都市で急増する地下鉄や電気、通信関係のトンネル工事などでは、安全性とともに場所をあまり取らない急こう配施工のニーズが高まっている。しかし、通常の機関車は労働安全衛生法で角度2.9度以下の平たんな所を走行するのが基本条件になっている。
 開発した急こう配用バッテリー機関車は、AC(交流)サーボモーター制御方式の採用で坂道発進時の逆走を防ぎ、停止精度もプラスマイナス10b以内に高めた。
 また、車体中央部下に2つのギアを取り付け、線路中央部の専用レールとかみ合いながら登・降坂するラックピニオン方式を採用し、傾斜11.3度の急こう配でも安全に走行できるようにした。
 速度の出し過ぎや運転者が離れると自動的に電気が止まるなどの安全対策が取られ、自動運転化も可能。台車を含め12dの荷物を運搬できる。
 8月中旬にも開発に当たって協力を得た大林組に納入する予定。同社では、増加する大深度地下開発に伴って年間10台ぐらいの需要を見込んでいるが、価格は未定という。(京都新聞)
■新幹線軌道に男児 新大阪駅東の高架 はねられて?重体
 12日午後6時35分ごろ、大阪市東淀川区の東海道新幹線の高架軌道内に男児が倒れているのを、車庫から新大阪駅に向かっていた回送列車の運転士が見つけ、東京指令所に通報した。連絡を受けた後続の東京発新大阪行き「こだま441号」が約10分後に臨時停車して男児を収容し、新大阪駅から病院に運んだが、頭や足の骨を折るなどして意識不明の重体。
 調べによると、男児の服装はTシャツに青の短パン。Tシャツの裏に記されていた姓が、この日午後5時前、京都府警伏見署に保護願が出された伏見区の男児(8つ)と一致することから、この男児の可能性が強いとみて確認を急いでいる。
 現場は新大阪駅の東約900b。男児は上下線路の間にうつ伏せに倒れていた。列車にはねられたか、通過の際の風圧で吹き飛ばされたらしい。どうして高架軌道内に入り込んだか調べている。(朝日新聞)
■電車にはねられ即死 右京のJR山陰線踏切
 13日午前7時半ごろ、京都市右京区嵯峨天竜寺立石町、JR山陰線の野々宮踏切付近で、女性が京都行き普通電車にはねられ、即死した。
 太秦署の調べでは、死亡したのは近くの保母さん(20)。運転士によると、女性は遮断機をくぐって軌道敷内に入った、という。
 電車は現場に13分間停車、後続の特急3本など上下計17本が21分から3分遅れ、通勤客ら約8100人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■SL転車台、引っ越し
 与謝郡加悦町の加悦SL広場のシンボルである転車台(タ−ンテーブル)が、同町滝の国道176号加悦谷バイパス沿いに引っ越した。
 SL広場は、現在地が加悦町タウンセンターの建設予定地となったため、バイパス沿いの新天地に移転することになった。
 転車台(直径20b)は、1985年に廃線となった加悦鉄道の加悦駅で車両の方向転換に活躍していた。その後、SLとともに広場で保存されている。(京都新聞 夕刊)
14日■ポイント壊れ 1万9000人影響 京阪本線
 13日午後4時24分ごろ、京都市伏見区淀池上町、京阪本線の淀駅でポイントが故障し、自動切り替えができなくなり、回送列車を出発させられなくなった。計46本が最高で10分遅れ、計約1万9000人の乗客に影響が出た。(朝日新聞)
■六甲ケーブル 21日運転再開
 六甲摩耶鉄道は13日、阪神大震災のため運転を止めていた神戸市灘区の六甲ケーブルを、21日午前7時から185日ぶりに再開すると発表した。(朝日新聞)
■声 車内の忘れ物集約せぬJR 奈良県 安原 啓二(無職 65歳)
 先日の本紙でJR西日本の駅や列車内での忘れ物の記事中、返還率が非常に低いとあったが、これはJRの取り扱いが持ち主に戻りにくい仕組みになっているのが原因のように思う。
 私も最近、JR大和路線の車内で忘れ物をした。駅で問い合わせたところ、車内の忘れ物は、乗務員が終着駅で車内を見回って回収するか、乗客が拾って届けたものは、その届け出駅で保管するとのこと。
 それを深すのは終着駅とそれまでの各駅で、直接持ち主が聞いて回るしかないという。大和路線で普通に乗った場合、十数駅に当たらねはならず、これでは特別貴重なもの以外はあきらめるしかない。
 回収した忘れ物を1ヵ所で集約して管理することはたいした手間を要せず、簡単なことだと思う。私鉄では忘れ物取扱センターで集約管理しているケースがある。JR西日本のサービス向上を望む。(朝日新聞)
15日■JR・航空旅客争奪「夏の陣」 楽しく走る?便利に飛ぶ 遊具つき「ひかり」や「リゾートジャンボ」投入 震災が分けた明暗 「割引競争」も激化
 列車と飛行機の旅客獲得競争が白熱している。JR各社が子供用新幹線や豪華特急で「楽しさ」を演出すれば、対する航空各社は格安運賃や早期予約制の「便利さ」をアピールする。阪神大震災に伴い、新幹線の長期不通で打撃を受けたJRと、逆に臨時便が盛況だった航空会社。両者の綱引きは、夏休みに向けてさらに熱くなりそうだ。
●「子供を狙え」
 JR西日本は夏休みの目玉として、子供用サロン付きの「ファミリーひかり」を21日から山陽新幹線に走らせる。1両の半分の座席をなくし、滑り台やぬいぐるみなど遊具を置く。子供がむずかるのを気兼ねして長距離列車を敬遠しがちな家族連れを呼び込む狙い。ベビーシッターのできる女性が乗務し、おむつの無料サービスもする。
 博多−大分間に今春登場したJR九州の特急「ソニックにちりん」は飛行機並みの車内サービスが売り。ミッキーマウスを連想させる大きな耳形ヘッドレスト付き座席は子供たちにも人気だ。
 一方、空では、ジャンボ機に熱帯の花と鳥を描いた日本航空の「スーパーリゾート・エクスプレス」が21日から大阪−沖縄線に就航。アロハシャツ姿のスチュワーデスがリゾート気分を盛り上げる。
●規制緩和
 航空各社が今、国内線の最大の売り物にしているのが、航空運賃の規制緩和を受け5月から導入した「事前購入割引運賃」。搭乗日の2ヵ月前から4週間前までに予約して、期限までに購入すれば最大36%まで割り引く。東京−大阪間も最大30%割引の1万500円になり、新幹線の50枚つづりの「エコノミーきっぷ」より安い。
 これに対抗してJR東海は12日から新幹線「のぞみ」の割引切符を発売。最大30%の割引率で、中学生料金も設定した。
●失地回復
 今年前半の鉄道と航空は対照的だった。阪神大震災で山陽新幹線は3ヵ月間にわたって新大阪−姫路間が不通。これに対して航空各社は東京や大阪と中国、四国、九州方面を結ぶ臨時便を大増発。日航の東京−広島線の2月の旅客数は前年の5倍余を記録。JR東海が東海道新幹線各駅での航空会社の広告掲示を断るなど、”場外戦”の様相すら見せてきた。
 巻き返しを期すJR側は「運転本数が多く、途中でも合流・離散ができ、車内がゆったりしているといった列車ならではの魅力で飛行機に対抗する」と自信の表情。航空各社も「安さや搭乗手続きの簡素化などで潜在的需要を掘り起こす」とこちらも強気だ。(朝日新聞)
16日■電車にひかれ即死 甲賀町のJR草津線
 15日午後9時50分ごろ、滋賀県甲賀郡甲賀町田堵野のJR草津線片山踏切で、女性が柘植発草津行き普通電車にひかれ即死した。水口署で女性の身元確認を急いでいる。(京都新聞)
■小倉山の植裁 この目で 市民団体が登山で点検
 JR西日本がトンネル工事の残土を放置し、植栽などで外観を復元中の京都市右京区の小倉山で15日、市民団体「小倉山をみつめる会」が監視登山をし、植えられた苗の育ち具合についてJR職員から説明を受けた。松本章男会長(63)は「下草が茂って苗の成育を妨げているなど、外観の修復には懸念される点もある」と話した。
 住民ら16人が参加し、土盛りなどで復元された約4fの斜面を歩き回った。
 JR西日本の説明によると、一昨年秋から昨年春にかけてアカマツやコナラなどの約2万本の苗を植えたが、昨年の干ばつなどで約5700本の苗が枯れ、今年4月にさらに3100本を補植した。全体としては順調に育っているという。(朝日新聞)
17日■「鉄道とまち」テーマ 夏休み見学会参加を 来月24日に
 社団法人土木学会関西支部は、夏休み中の小、中、高校生を対象に、来月24日に開催する市民参加見学会「鉄道とまち−その現在・過去・未来を見る」の参加者を募っている。
 同支部は、土木に対する理解を深めてもらおうと市民向けに施設見学会を行っており、今回は日ごろ利用している鉄道や地下鉄をテーマに選んだ。午前9時半にJR京都駅に集合後、バスで京都駅の新駅舎工事や地下鉄建設現場、梅小路蒸気機関車館(SL館)を訪ねる。解散は午後4時の予定。参加費はバス代、昼食代、SL館入場料など1000円。小学生は4年生以上で保護者の同伴が必要。定員80人で、応募多数の場合は抽選を行う。申し込みは、はがきに住所、氏名、学年、生年月日、電話番号を記入(1枚で4人まで可)して、7月末日までに同支部「市民参加見学会」係〒541大阪市中央区船場中央2ノ1ノ4ノ409、06(271)6686へ。(京都新聞)
■男性はねられ死亡 伏見の京阪電車
 16日午前8時20分ごろ、京都市伏見区淀美豆町の京阪電鉄京都線宇治川橋りょう北詰めで、男性が出町柳行き急行電車にはねられ、死亡した。
 伏見署の調べでは、男性はフェンスを乗り越えて線路内に入り込んだという。20歳−50歳ぐらいで、黒色のジャンパー、ズボン姿だった。同署は身元の確認を急いでいる。(京都新聞)
18日■ポイントに置き石? JR城陽駅構内
 17日午後9時15分ごろ、城陽市寺田林ノ口、JR城陽駅構内のポイントに、直径5−6aの石8個がはさまっているのを、駅員が発見した。このため、京都行き普通電車(乗客約100人)が現場に13分間停車、後続の電車1本が約3分遅れた。
 城陽署によると、石が見つかったのは同駅ホームから南へ30bの上下線切り替えポイント内。同日午後9時12分、ポイントが切り替わらないことにJR西日本天王寺指令所が気付き、城陽駅に連絡してわかったという。同署は悪質ないたずらの疑いがあるとみて調べている。
 城陽市内のJR奈良線では、先月20日にも広野踏切付近にコンクリート板(50a×10a)が線路上で見つかったほか、4月24日にも長池駅ホームの南北2ヵ所のポイント内で卵大の石が発見されている。(京都新聞)
■京日記
 JR京都線の西大路−向日町間の軌道のり面に造られた「WELCOME TO KYOTO はるか JR西日本」の花文字が、発泡スチロールの文字に付け替えられ、17日朝、文字を際立たせるための花の記念植樹が行われた。
 JR西日本では、関空特急「はるか」で入洛する客を歓迎しようと、向日町駅北約1`の軌道東側のり面に約160bに及ぶ歓迎の花文字を造っていた。
 …が、花枯れすると、文字が分かりにくいため、14日から発泡スチロールに替え、文字の周囲にベゴニアを植え付けた。この日、植樹したJR西日本の鳥居興彦京都支社長は「京都のイメージアップにつながれば」と、期待していた。(京都新聞)
■声 高野線の名称 うれしい存続 神戸市 玉置元則(地方公務員 52歳)
 阪神大震災の被災後、半年ぶりに明るい話題に出あった。昨年末、南海電鉄社長の「田舎くさく、不快な思いをするから、南海高野線の名称を今風の山手線にする」に対する私の意見「高野線の名の何がわるいんや」が本欄に掲載された。沿線の知人のみならず、多数の方々から「まったく同感」という意見を頂いた。それなら署名集めでも、と思っていたときの被災である。恒例の高野線沿線の故郷への彼岸の墓参りにも行けなかった。
 ところが、母の突然の死去によって、はからずも急きょ帰郷することになった。「山手線」での納骨か、とさびしい気持ちで難波駅に着いたら、まだ高野線と書かれてあり、ほっとして救われた気になった。
 名称変更が少し延びたのかな、という程度に思っていたのが、4日付本紙の「南海高野線 名前残った」の記事である。心の底からこみあげてくるうれしさがあった。もはや高野線の名前は、和歌山県高野町、真言宗・高野山、ましてや南海電鉄だけのものではない。沿線住民とそれを大きく包む、幅広い地域共同体の共通財産である。長年培われてきた、かけがえのない宝物である。(朝日新聞)
■青鉛筆
 神戸−姫路間を走り、「サンデン」と親しまれる山陽電鉄の電車3編成(計16両)が、阪神大震災から半年たった今も、相互乗り入れしていた阪急、阪神線と神戸高速鉄道にとり残され、自社線に戻れないでいる。
 神戸高速鉄道を介して、阪急・阪神線に乗り入れていたが、この3編成は神戸高速を運行中、地震に遭遇。神戸高速が今も一部不通のため、そのまま他社線を走っているというわけだ。
 運行のため、連日、運転士や車掌が派遣されてくる。「私たちは交代できるが、電車は帰れない。震災の汚れを落とし、休ませてやりたいな」と運転士。(朝日新聞)
■米の地下鉄が衝突 乗客ら32人負傷
 【ボストン17日AP=共同】米マサチューセッツ州ボストンの中心部を走る地下鉄「グリーン・ライン」で17日、駅で停車中の車両に別の車両が衝突し、運転士と乗客ら計32人が負傷した。
 「グリーン・ライン」は、ボストン市域を走る4路線の1つ。事故のあった駅付近の路上は救急車などで混雑、交通が一時遮断された。(京都新聞 夕刊)
19日■六甲ケーブル 21日から再開
 阪神大震災で、線路などの施設に大きな損害を受けた六甲摩耶鉄道の六甲ケーブル線(神戸市灘区、六甲山中腹1.7`)で18日、破損したワイヤロープの取り替え工事が完了した。同線は7月21日から、185日ぶりに運転を再開する。復旧工事は、落石防止のトンネル(長さ45b)設置や新しいワイヤロープの作成などが進められ、このほど完成した。
 運転再開後は、震災前と同じ1日46回(片道)の運転となるが、土、日曜日はさらに5回を増便する。(京都新聞)
20日■窓 市バスを利用 心温まる体験 左京区・千本 翠(保母・48)
 16日付当欄「観光京都が泣く不親切な応対」を拝見しました。何かと批判の多い市バスの運転手さんについて、私は別の体験をしました。
 5月末のこと、保育所の4、5歳児30余人とともに、広沢池にザリガニ釣りの遠足に行った帰り、山越からバスに乗りました。他園の子供たちとも一緒ですぐに満員になりました。さらに次々に乗って来られる方も増え、ギュウギュウづめでした。
 一般乗客の迷惑にならないように指導はしていたのですが、それでも子供のことですから、おしゃべりの声もあります。そんな中で、声を荒らげもせず穏やかにアナウンスされている運転手さんは、後方に修学旅行生が5、6人乗っているのに気づき、「どこまで行かれますか?」と聞かれました。が、マイクの音が悪く、後方まで通らないので、前の方にいた保母が拡声(?)する形で会話が始まりました。
 「金閣寺まで」
 「一日乗車券ですか」
 「そうです。(手をあげて乗車券をみせ)ここに持ってま−す」
 「分かりました。後ろの扉を開けますから、後ろから降りてください」
 「ハーイ」
 その会話を聞いていて、バスの中全体がとても温かい雰囲気に包まれた感じがしました。日ごろマイカー通勤で、ほとんど公共交通機関を利用しない私にとって印象に残った出来事でした。
 あのときの旅行生の思い出の中にも、このバスの運転手さんのことが残るにちがいありません。「京都って、あったか−い町だなぁ」と。(京都新聞)
■信越地方の/大雨でJR 夏の臨時列車、一部運休
 JR西日本は19日、信越地方を見舞った大雨の影響で、7、8月に予定していた新潟、長野方面への臨時列車の運転を、全部または一部の区間で取りやめると発表した。特に、現在も不通になっている大糸線の根知−白馬間について、井手正敬社長は「復旧のめどは全く立たない」と話しており、冬のスキー列車「シュプール号」にも影響を及ぼすのは必至だ。
 新潟県と長野県では現在も大糸線と信越線の一部区間で不通のままになっている。同社は、21日から8月20日まで運転する予定だった神戸−信濃大町間の急行「リゾート白馬」を全面運休するなど、7、8月で合計140本を運休することを決めた。代わりに、長野方面へ名古屋から中央線経由で運転する急行「くろよん」などの運転日を増やす。(朝日新聞)
■割引切符で神戸PR
 阪神電鉄は19日、夏休み期間中、神戸に観光客を誘致しようと、梅田−三宮・元町間の割引回数乗車券「神戸サマーチケット」を発売すると発表した。値段は、片道6枚セット1350円で、1枚当たりで同区間の普通運賃より55円安い。発売期間は21日から8月31日まで。(朝日新聞)
■朝の足、乱れる 湖西線で列車動かず
 20日午前8時47分ごろ、京都市下京区のJR京都駅で、湖西線の京都発堅田行き普通列車(4両編成)が発車の際、動かなくなった。原因がわからず、同電車の運転を取りやめ、乗客約350人は後続の京都発近江今津行き普通電車に乗り換えた。2本が運休、600人に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■ジンベエザメ、街を走る 赤字返上へ大阪市バス
 大阪市交通局にジンベエザメやイカなど海の生物を描いた市バス2両が登場した。4年前から赤字続きの同局の乗客増作戦で、20日から約3年間、キタやミナミと大阪港を結ぶ路線などを走る。
 市立築港中の美術部員の給をもとに、バスいっぱいに十数種類がカラフルに描かれた。車体もこれまでのクリーム色から海をイメージした青色に塗り着えた。塗装の費用320万円は「宣伝になるから」とジンベエザメのいる天保山の海遊館が負担した。(朝日新聞 夕刊)
21日■涼感たっぷり「海バス」 大阪市導入 車体にサメなど描く
 大阪市で20日、ジンベエザメやマンボウなど海の人気者を描いた路線バス「海バス」が登場し、道行くサラリーマンやOLもにっこり。
 デザインしたのは、大阪市立築港中学校(同市港区)の美術部員14人。「こんなバスがあったらいいな」と描いた夢のバス。
 ジンベエザメが泳ぐ水族館の職員が話を聞き市交通局へ提案して、即、採用となった。
 「海バス」は2台で、ペイント費用は約320万円。市内16路線で、今後約3年間活躍する予定だ。「海バス」に乗れば、少しは涼しい夏を味わえるかも−。(京都新聞)
■窓 不便な京都駅 再度モノ申す 山科区・山本治芳(会社社長・57)
 16日付当欄にJR西日本広報室が京都駅改築工事についての的外れの答えを載せていますが、弁解に終始し、肝心の利用者、投稿者の声にまったく答えていません。
 私は、去年9月に開港した関空と、改築中の京都駅の不便さを、1週間後に当欄で訴えましたが、その間、多数の苦情があったらしく、かろうじて2ヵ月後に青帽2人の設置でお茶を濁してきました。約1年ぶりに反応を示した答えがエスカレーターの設置と案内施設の整備?とは。
 国鉄からJRと、名前はスマートに変わりましたが、内容は商業主義が前面に出てきただけにすぎません。一度、関係者が利用者の立場に立って、大きな荷物を2つ以上持って京都駅を歩いてごらんなさい。
 日本の一番悪いところは、官公庁をふくめ、一方通行で、本当に利用者サイドに立った物の見方ができないことです。わざわざ大金をかけて不便を強いるより、簡単な解決策がいくらでもあります。その例をあげますと、
 一、「はるか」の最後尾のプラットホームから西側タクシー乗り場までスロープにするか、段差があっても平たん通路の中ほどにせいぜい1、2段の階段で直接出口へ行けるようにする。
 二、「はるか」のプラットホームから平たん直線距離で、遠くてもフラットな通路で東側タクシー乗り場へ直接出口に出られるようにする。
 三、また外国人や老人、ハンディキャップのある人には小ぶりのカートを何台か用意する。
 など、あまりお金もかからずに改善できます。金や権力や強引さは出さず、知恵を出してほしいものです。(京都新聞)
■窓 はるか乗車であまりの対応 宇治市・鍛冶裕子(主 婦・55)
 先日、秋田から京都にやってきたご婦人に会いました。その方の話だと、関空から「はるか」で京都に来るために切符を買い、駅の階段を降りている間に、彼女の乗るべく「はるか」は発車してしまったとのことでした。
 駅員にその旨を伝えたところ「はるか」は全車座席指定だから、次の列車で京都まで立って行くのなら乗ってもいいと言われ、次の列車に乗ったそうです。座席はガラガラ。高い料金を払って、京都まで立って…。腹が立つやら、悔しいやら、大変だったそうです。
 大きな荷物を持っての階段は時間がかかります。間に合わないなら、初めから次の列車の切符を売ってくれればよかったのに。
 「不親切だ。次回からは二度と”はるか”には乗りたくないので、別の方法を教えて」と話しておられました。
 売れ残っている切符を売らんがためのこんなやり方でいいのでしょうか。(京都新聞)
■窓 バスの高校生思わず感心 八日市市・大塚三郎(無職・74)
 家庭の事情から五年ほど甲西町に住み、JRバスで近江八幡まで通勤していました。毎朝7時半に乗車するのですが、1ヵ月ほどすると、決まった同じ通勤、通学の人たちの顔を覚えるようになりました。
 途中から乗車する高校の女生徒と、駅の1つ手前で降りますが、その子は定期券を運転手に見せて「ありがとうございました。ご苦労さまでした」と言って、深々と一礼して降りるので、毎日感心していました。
 ある雨の日、その子はおそらくふだんは自転車通学しているのだろうと思われる友達と2人で乗車して来ました。2人はバスの中でおしゃべりをしていましたが、やがていつもの停留所に来ると、いつものように丁寧にお礼を言って降りました。つづいて友達、そして私が降りました。
 降りた途端に友達は「何だか変やわ。うちら高い運賃払って乗ってやってるのに、客の方から礼を言うなんて、さかさまやと思わへん?」と言い出しました。すると、その女の子は「さかさまやあらへん。こんな雨の降る日、交通事故の心配もなく、本を読んだり話をしたりしながら通学できるのは、バスや、それを運転してくださる運転手さんのおかげや。そう思うと、礼を言うのは当然と、うち思うの」と言うのです。
 その言葉を横で聞いていて、本当にこのような立派な考えを持った女子高生に感心するとともに、自分も今後、心から「ありがとう」を言える人間になりたいと思ったのでした。(京都新聞)
■JRの1047人不採用問題 運輸相の要請 7社側が拒否 解決案づくり
 1987年の国鉄分割・民営化の際、北海道や九州の国労組合員を中心に1047人が地元JRに不採用となった問題で、亀井運輸相が20日、JR7社の社長を呼び、解決案づくりに向けての協力を要請した。しかし、JR側は、話し合いで解決する余地はない、として拒否した。
 不採用となった組合員側は組合差別による不当労働行為だとして、労働委員会に救済を求め、中労委段階も含めて次々と救済命令が出ている。これを不服としたJR側は、命令の取り消しを求める行政訴訟を起こしている。
 事態打開のため、運輸省側は国労に対して、希望者はJR発足時にさかのぼっていったん採用し、病弱者らはそのまま地元のJRで、そのほかの人は本州3社で働けるようあっせんするといった案を打診していた。
 今回の協力要請に対して、7社の社長は「政労使で話し合ったとしても、成果のあるものにはならない。話し合いの場が設けられても会社側は出席しない」と、答えたという。(朝日新聞)
■梅雨大荒れ山陰に豪雨 島根 道路寸断、約500戸孤立
 山陰沿岸に停滞中の梅雨前線が活発化した影響で、西日本は20日夜から21日朝にかけ、日本海側を中心に各地で局地的豪雨に見舞われた。島根、鳥取両県は家屋の浸水や土砂崩れ、停電などの被害が相次ぎ、三重県津市では落雷で物置小屋が全焼。JR東海道、山陰線など陸、空の交通も乱れた。大阪管区気象台は21日夜から22日朝にかけ、再び雷をともなう大雨の恐れがあると予想している。
 松江市の北部にある島根県八束郡島根町では、冠水や土砂崩れのため道路が計24ヵ所で寸断され、道路が不通となった野波地区の約500戸が孤立、大芦地区の約300戸も一時孤立した。
 同郡鹿島町では38戸が床上浸水。松江市内でも2戸が床上、30戸が床下浸水した。電柱の倒壊、雷などで、島根町野波で340戸、松江市枕木町で38戸が停電している。
 鳥取県では、日野郡江府町で21戸が床上浸水したほか、西伯郡西伯町など県西部で計44戸が床下浸水。江府町江尾、農業道下馨さん方の裏山が崩れ、様子を見に行った次女の里美さん(43)が落石で左足に軽いけがをした。また、江府町の大山山ろくでは土砂崩れや冠水で6ヵ所が通行止め。鳥取市や東伯郡関金町などで約8000世帯が停電した。このほか、岡山県真庭郡八束村でも4戸が床下浸水した。
 この雨で、鳥取県の米子空港発着の日本エアコミューター米子−大阪など計6便が欠航した。
 鳥取、松江地方気象台などによると、降り始めから21日朝までの雨量は、島根県鹿島町204_▽松江市115_▽出雲市100_▽能義郡伯太町139_▽鳥取県西伯郡大山町165_▽江府町137.5_▽境港市122.5_▽米子市116.5_▽岡山県真庭郡八束村109.5_。
 また、大阪管区気象台の観測では、近畿各地の雨量は兵庫県城崎郡香住町で午前5時からの1時間に47.5_、滋賀県彦根市で午前7時から43.5_、兵庫県美方郡温泉町で午前5時から42_など。(朝日新聞 夕刊)
■神戸で落雷 600世帯停電
 20日午後11時25分ごろ、神戸市灘区の住宅街で、約600世帯で約2時間にわたって停電した。同市中央区のJR三ノ宮駅も約1時間停電、自動券売機も使用できなくなった。非常灯はついたが、駅員が懐中電灯やハンドマイクで乗客を誘導した。大きな混乱はなかった。関西電力の調べでは、いずれも送電線への落雷が原因とみられる。(朝日新聞 夕刊)
■JRで運休も
 JR西日本によると、21日午前8時5分ごろ、JR東海道線米原駅(滋賀県坂田郡米原町)の雨量計が1時間当たり45_を記録し、同線の米原−醒ヶ井間で1時問余り、上下列車とも運転を見合わせた。このため、特急「しらさぎ2号」など2本が運休、16本が最高14分遅れ、約3500人が影響を受けた。
 関西線では加茂−亀山間で始発から約40分間、徐行運転をし、上下9本が最高20分遅れた。また、山陰地方の山陰線や伯備線でも始発から15−30`の徐行運転を行い、特急「やくも1号」など18本が運休した。(朝日新聞 夕刊)
22日■5電鉄で相互乗り降りOK 新共通カード導入 阪急・阪神など来年3月に
 大阪市交通局、阪急電鉄、阪神電鉄、能勢電鉄、北大阪急行は21日、1枚のブリペイドカードで、5電鉄すべての駅、区間で乗り降りできる新システムを来年3月20日から導入すると発表した。2電鉄間の一部区間で相互乗り降りできるブリペイドカードや定期券はすでに発売されているが、5電鉄にまたがるシステムは全国で初めて。乗り換えのときに新たに切符を買う手間が省け、他の電鉄にまたがって移動する人には便利になる。
 5電鉄が発行する1000円から5000円のブリペイドカードを購入すれば、自動改札機を通すだけで、237ある5電鉄のすべての駅からの乗り降りと、延べ314`に及ぶ5電鉄のすべての路線にまたがっての乗り換えが可能となる。また、大阪市交通局のバスも合わせて利用できる。
 すでに、阪急と能勢電鉄との間で同様のシステムが導入されており、ほかの電鉄も自動改札機の更新時期に合わせて参入する形になった。新しい自動改札機の設置やプログラムの変更など、システム導入にかかる費用は5電鉄合わせて約51億円になるという。
 阪急などの調べによると、5電鉄の年間輸送人数は5年間で2.5%減なのに対し、JR西日本は京阪神で輸送人数を5.7%伸ばしている。さらに阪急と阪神は9月1日の運賃値上げで、JRの運賃より高くなる区間が増えるため、5電鉄が手を結んでJRに対抗する狙いもある。5電鉄は将来、このシステムをほかの電鉄にも広げ、定期券や回数券でも利用できるようにしたいとしている。(朝日新聞)
23日■2列車停止で山陰線に遅れ 障害物検知装置が作動
 22日午後7時35分ごろ、京都市右京区太秦青木元町のJR山陰線踏切で、踏切内の障害物検知装置が作動し、東舞鶴行きの下り特急「あさしお11号」が現場手前で停止した。また30分後にも、同踏切で同じように検知装置が作動し、京都行き上り普通電車が現場に停止した。
 運転士が調べたが踏切内に異常はなく、22−13分後に運転を再開した。
 この影響で後続の普通電車など上下14本が最高約1時間遅れたほか、上下4本が嵯峨嵐山−園部間などで部分運休した。(京都新聞)
■京福電車と衝突 車の大学生重傷 右京、乗客は無事
 22日午後9時10分ごろ、京都市右京区太秦下刑部町の三条通で、嵐山行きの京福電車と、南側から右折してきた同区太秦垣内町、大学4年生佐伯宣明さん(22)の乗用車が正面衝突。乗用車は大破し、佐伯さんは全身を強く打って重傷。京福電車には約50人の乗客がいたが、けが人はなく、約20分後に運行した。この事故で、四条大宮行き電車が約20分遅れたのをはじめ、上下約6本に影響が出た。(京都新聞)
■乗客23人カン詰め 新神戸ロープウエー 落雷で停電、30分
 22日午後2時半ごろ、神戸市の新神戸ロープウエーで、落雷による停電のため、運行中のゴンドラ30台が停止し、乗客計23人がゴンドラ内に閉じ込められた。30分後に予備エンジンを使って最寄りの駅まで動かし、午後3時半までに全員を降ろした。
 また、ロープウエーが運休したため、中央区葺合町の世継山にある布引ハーブ園にいた客85人と、ゴンドラに閉じ込められていた客のうち21人の計106人をタクシーでJR新神戸駅などまで搬送した。
 同ロープウエーは、神戸市中央区の北野町と布引ハーブ園を結ぶ全長1471b。経営する神戸市都市整備公社によると、運行再開は23日になる見込みという。(朝日新聞)
25日■30年間ご苦労さん 来月16日引退へ 阪急京都線「2800系」電車 さよなら運転 参加者を募る
 阪急電鉄京都線の主力電車として、約30年間走り続けた「2800系」電車が、8月16日を最後に引退することが決まった。同社ではこれを記念して8月26、27の両日、神戸線で行う「さよなら運転イベント」の参加者を募集している。
 2800系は、1964年に京都線の特急用車両としてデビュー。2枚扉に、転換クロスシートーという最新の装備を誇った。計56両が製造され、これによって、京都−梅田間の直通旅客数は、1日当たり40%増と、飛躍的な伸びを記録した。
 その後、6300系などの後継車両が投入され、2800系は順次、3枚扉のロングシート型に改装され、急行用からさらに普通用車両に。88年からは廃車が始まり、現在は嵐山線に4両が走るだけとなっている。
 引退を前に、嵐山線では8月1日−16日の間、先頭車両に「さよなら2800」のヘッドマークを掲出して運転する。
 神戸線でのさよなら運転は、正雀車庫−十三−三宮の間を折り返すコース。募集人員は両日とも450人、参加費用は1人3000円。希望者は往復はがきに、希望日と住所、氏名、電話番号などを書いて、8月10日までに〒566摂津市阪急正雀1ノ2、阪急電鉄車両部イベント係へ。問い合わせは、同社車両部06(373)5277。(京都新聞)
■介助犬に”乗車券” 北海道で活躍の「マーク」列車帰洛できる 京の育成会大喜び JR西もOKサイン
 身体障害者の生活を助ける介助犬の普及を目指して、京都で活動する「日本介助犬育成の会」代表の藤田扇さん(30)=京都市左京区高野=が、犬の移動にJRを利用できるよう申し入れていたのに対し、JR西日本(本社・大阪市)は24日、「社会的役割の高さを認める」と、来月から管内の電車の乗車を許可することにした。
 介助犬は手足が不自由で車いす生活をする人たちのため、落ちている書類やかばん、小物などをくわえて手元に運んだり、衣服の着替え、ドアやエレベーターの開閉などをする。
 日本では現在、京都市内で訓練され、先月末から北海道の藤田さんの実家で介助を始めた「マーク」と、東京で活動する介助犬の2匹がいるのみ。
 今回の申し入れは「マーク」が北海道から京都に帰ってくる際に、法的に認められ電車にも乗れる盲導犬の扱いと同じように、乗車できるようJR西日本に求めていた。
 この日はJR京都駅で、JR西日本側は「介助犬の社会的役割は高く、運輸上支障がない場合特例として認める」と、8月1日から管内を走る電車に「マーク」を乗せることを許可。▽乗車の際は事前に乗降駅を連絡する▽緊急時の犬の連絡先や狂犬病注射の番号などを明記したIDカードを携帯する▽乗車中は常に車いすにつなぐ−ことなどを求めることにした。
 「日本介助犬育成の会」同様、東京で介助犬の普及に努める「パートナードッグを育てる会」の話では、全国ではJR東日本でも介助犬が利用する路線を特定して乗車を認めているという。
 藤田さんは「本当にうれしい。介助犬が日常的に使われているヨーロッパに一歩近づいた」と喜び、今後航空会社にも搭乗できるよう働きかけたいという。(京都新聞)
■声 忘れ物処理でおわび JR西日本大阪支社 運輸課長 掘木 壮次
「車内の忘れ物集約せぬJR」(14日)のご投稿に、お答えします。
 忘れ物が持ち主に戻りにくい仕組みになっているとのご指摘ですが、駅にお問い合わせの際、当方のご案内が不十分で、誤解を招いたことをおわびいたします。
 当社ではお客様から忘れ物の届け出があった場合、お客様の連絡先、忘れ物の特徴や形状、乗車された列車、時間などをお聞きし、届け出を受けた駅が責任を持って関係各駅に該当する拾得物の捜索を依頼します。発見次第、届け出駅を通じてお客様にご連絡することになっております。
 従って、お客様に直接各駅に問い合わせていただくということはなく、そのような誤解を招くような、ご案内をすることのないよう、各駅に徹底いたしました。(朝日新聞)
■関空連緒橋 防風スクリーン設置へ 空港会社とJR・南海 列車運休相次ぎ
 関西空港と対岸の大阪府泉佐野市を結ぶ空港連絡橋(長さ3.75`)で強風による列車の運行ストップが相次いでいることから、JR西日本と南海電鉄、関西国際空港会社は24日までに、橋の線路部分に防風スクリーンを設置する方針を固めた。風洞実験などで橋本体への影響や費用を検討し、早ければ来年には着工する。
 連絡橋には4ヵ所に風速計が設置されていて、いずれかが25b(台風時は23b)以上を記録すると、橋の手前の信号が「赤」になり、列車を自動的に止める。JRなどによると、こうした事態が起きるのは台風シーズンを中心に年間10日以下と予想されていた。
 しかし、昨年9月の開港からこれまでの11ヵ月弱で12日(計17回)に上っており、計193本が運休。約3万5500人が影響を受けた。うち9日(計11回)は今年4月以降の発生だった。ほとんどの場合、飛行機は平常通り運航されていたため、出発客が飛行機に乗り遅れるケースもあって、苦情が相次いだ。
 鉄道両社と空海会社で対策を協議した結果、線路に防風スクリーンを設置するのが最も効果的との考えで一致。今後、具体的な設置方法などの検討を進める。
 JRによると防風スクリーンは、最も風の影響が大きいとみられる2ヵ所計644bに設置する方法と橋全体に設置する方法が考えられている。これによって、連絡橋の鉄道が不通になる事態は、2ヵ所に設置した場合で現在の3分の2、全体に設置した場合では5分の1に減ると予想している。
 しかし、スクリーンを設置すると、その重さに加え、橋全体が受ける風の力が大きくなるため、橋脚などの大規模な補強が必要になる。今後、風洞実験やコンピューター解析で必要な強度計算などを進めるが、補強にはかなりの費用がかかると考えられ、費用に対する効果の大きさが焦点になりそうだ。
 このため、3者は運転規制の基準となる風速の測定方法を改善するなど、運用面で有効な対策がないかもあわせて検討している。(朝日新聞)
■停電でストップ 客2万人に影響 能勢電鉄
 24日午後6時45分ごろ、能勢電鉄(本社・兵庫県川西市)の14駅構内、信号、踏切への通電が1時間近く止まった。このため、同電鉄は運行中の上下8本の運行を見合わせ、後続を合わせて16本を運休にした。帰宅ラッシュ時と重なり、乗客約2万人に影響が出た。同電鉄などの調べでは、川西市平野一丁目の平野駅構内にある変電所の変圧器が故障したらしい。(朝日新聞)
■「のぞみ」増発 1時間2本へ JR東海、来春から
 JR東海の葛西敬之社長は24日の記者会見で、現在1時間に1本のペースで運行している東海道新幹線の「のぞみ」を来春のダイヤ改定をめどに、朝夕の混雑時に1時間に2本に増発する考えを明らかにした。
 3年前から運行を始めた「のぞみ」は、出張の足としてすっかり定着し、平日の午前8時−9時台に東京駅を出発する列車はビジネス客で満席に近い。先月の東海道新幹線(小田原−静岡間)の乗客輸送量は、「のぞみ」が前年比6.7%増、逆に「ひかり」が同1.9%減で、利用者が「ひかり」から「のぞみ」に乗り換えている状況が続いている。このため、同社は「増発列車を検討する時期になった」と判断した。(朝日新聞)
■新幹線第2指令室 共同設置あす調印 JR東海と西日本
 東京に直下型地震が起きた場合にも新幹線の運行ができるように新大阪に共同で東海道・山陽新幹線の第2指令室を建設するため、JR東海とJR西日本は26日、共同設置の正式な基本合意書に調印する。
 建設場所は、両社の管轄路線の中間に当たるJR新大阪駅付近。規模については両社で意見が分かれていたが、JR東海の主張が通り、東京駅の総合指令室とほぼ同じ機能を持たせることになった。今年度内に着工する予定だ。(朝日新聞)
26日■大災害時への危機対策 大阪壊滅→京都支社へ JR西日本、光ケーブルで本社機能移設
 JR西日本は25日、阪神大震災を教訓に今年4月から取り組んでいた「大規模災害対策」の実施計画をまとめた。対策は、震度5以上の地震に備えるのが基本。大阪本社が壊滅の場合、本社機能を京都支社へ移すほか、新幹線東京指令所の代替施設を新大阪駅付近に新設、光ケーブルの整備による通信網の多重化などを目指している。総事業費は約120億円。約3年間で施設・機器の整備に努める。
 決定した対策は、初動、防災、本社機能代替、指令所代替、通信網多重化の5つに分かれる。このうち、総額約49億円と、最も経費を必要とするのが新幹線東京指令所の代替施設新設。すでにJR東海と共同で研究が進められているが、設置場所は、新大阪駅付近と決定している。26日中にJR西日本、東海の両社が協定に調印、年度内着工の予定。
 本社機能の代替は、大阪市北区にある本社ビルが被災した場合の対応策。京都支社を代替本社とし、今後、同支社の通信回線容量アップなどを図る。
 通信網の多重化は都市近郊電車区間で、これまで片側通行だった主要駅間の通信線を、京都−野洲間、木津−京橋間など光ケーブルで補強し双方向通信を可能にする。京阪神から奈良、和歌山間が1つの通信網で結ばれる。
 このほか、走行中の列車運転席に、管内で発生した地震発生情報(250ガル以上)を一斉に伝える無線システムを導入する。(京都新聞)
■窓 特急「はるか」不親切に一言
・快速電車でも快適さは十分 彦根市・小林幸夫(無職・62)
 先日の当欄に、関空へのアクセスの一つ「はるか」の対応について不親切との意見が出ていた。関空の華々しい開港とともに宣伝されたので「はるか・ラピート」が電車のほとんどであるかのように思っておられる方が多い。
 私は偶然、あの開港の日に中国砂漠緑化のボランティアの旅に出、それからも幸を得て、観光に4度関空を利用したが、アクセスとしては、JRの大阪駅で乗り継いで行く関空快速ばかりで、まだ「はるか」に乗ったことがない。
 民営化され、利益を上げねばならぬJRにとってはあまり好かれぬ客かもしれない。しかし、よく調べれば、時間は私たちの地から行けば、15分ほどしか変わらない。車両も美しく快適である。
 いくら民営でも、全然乗れない列車の切符は売られなかったと思う。
 その場合、払い戻しをしてもてもらうか、また「はるか」は大抵、空席があるので、乗り換え手続きをすればいい。先日、東京へいったとき、自由席が満員なので、指定席車両で車掌の来るまで空席に座り、手続きをしてもらった。気の毒に思うぐらい、車掌さんは恐縮していた。よく調べ、よく聞いて、不満をつくらぬ旅(乗車)をしたいものだ。
・特例を設けるサービス必要 大山崎町・大島 豪(無職・66)
 21日付当欄で「はるか」についての不満の声を拝見。私も今月上旬、関空からニューヨークに行った娘の見送りに、新大阪から「はるか」を利用した。
 座席は半分ほどふさがっていた。検札のとき一人の乗客が指定席特急券を購入していたが、最初から切符を購入した乗客が指定の列車に乗り遅れたからといってガラガラの車内に立たされ、一方、切符を持たない乗客が、後から車内で買えば、堂々として座れるのは何となく割り切れない感じがした。
 おそらく投稿者に話された方も、指定席特急券をもう一度買えば座れたと思うが、これは、まさにおっしゃるように、売れ残っている切符を売らんがためのJR商法そのものだと感じる。
 手元にあるJR時刻表を見ると、指定席特急券は、乗り遅れた場合でも、当日の普通車自由席に限って乗車できる規定がある。したがって自由席のある特急が運行されていない関空線については、例外として、乗り遅れた場合でも、空席があれば次の列車の指定席券と交換できるぐらいの特例を設けるべきだろう。利潤追求だけでなく、乗客へのサービスを重視するのが企業としての良識だと思うが、どうだろうか。
・適切な対応を駅員にお願い 上京区・藤井祥子(主婦・49)
 21日付当欄「はるか乗車であまりの対応」を読みました。先日、私たち夫婦も関空から京都へ帰る途中、ちょっと違った経験をしました。
 飛行機が大幅に遅れたため、指定の「はるか」に乗れなかったため、切符の発売窓口で遅れた理由を話すと、全車座席指定だから、立って京都まで行ってくれとのことでした。
 主人はその係員と長いこと口げんかをしていましたが、帰りが遅くなるので、怒る主人をなだめて、とにかく次の「はるか」に乗りました。
 大きなトランクを2個とボストンバッグ、それにお土産の袋を持って、汗をかきかき大変でしたが、「はるか」の専務車掌さんが理由を聞いてくださって、遅れた理由をもう一度説明すると「それは大変でしたネ。どうぞ空いている席に自由にお座りください」とのことでした。駅員によって、これほど応対が違うとは、主人もびっくりしていました。
 やはりお客様あっての「はるか」ですので、その点は理由により臨機応変の親切な対応をお願いしたいと思います。旅行好きの夫婦からの一言です。(京都新聞)
■乗合バス運賃6%アップを申請 運輸大臣に奈良交通
 京都府南部の田辺町や相楽郡などで路線バスを運行する奈良交通は25日、定期観光バスなどを除く乗合バスの運賃を平均で6%アップする料金変更の申請を、運輸大臣に行った。
 申請の内容は、最低運賃と均一制運賃が共に10円増の160円と170円、対キロ区間制運賃が2円40銭増の43円10銭。遠距離ほど安くする割引率を拡大し、20.1−30`では現行の2割引きから2割5分引き、30.1−40`の現行3割引きと40.1`以上の同3割5分引きをいずれも30.1`以上3割5分引きに改定する。
 同府内で利用率の高い三山木−同志社前区間で普通運賃が10円アップの160円、1ヵ月通勤定期乗車券で420円増の6720円、同通学定期乗車券で360円増の5760円などとなる。
 同交通では、「2年前の改定と同様、認可が下りれば10月初旬から実施したい」と話している。(京都新聞)
■のぞみトラブル 名古屋で運転中止
 25日午後2時半ごろ、JR山陽新幹線の新神戸−新大阪駅間で、博多発東京行き「のぞみ16号」の電気系統の故障警報ランプが点灯。米原駅で一時停止して調べたが原因が分からず、23分遅れで到着した名古屋駅で運転を取りやめた。
 JR東海によると、乗客500人は後続の列車に乗り換えたという。(京都新聞)
■「第2指令所」など 危機管理策を発表 JR西日本検討委
 阪神大震災の教訓を踏まえて社内の危機管理体制を見直していたJR西日本の「大規模災害対策検討委員会」(委員長、南谷昌二郎副社長)は25日、@新幹線の「第二指令所」を新大阪に設置するA大阪の本社ビルが被災したときは京都支社に”疎開”するB在来線に地震情報の早期伝達システムを導入する、といった検討結果を発表した。総額120億円をかけて、3年後の実現を目指したいとしている。(朝日新聞)
■パリ 地下駅で爆弾テロ 4人死亡60人負傷 電車後部で爆発
 【パリ25日共同】パリ中心部の郊外電車の地下駅内で25日夕、爆発があり乗客ら4人が死亡、約60人が重軽傷を負った。犯行声明は出されていないが、警察当局は爆弾テロ事件とみて捜査を開始、パリ市内や空港の警戒を強化した。事態を重視したシラク大統領、ジュペ首相らも直ちに現場を視察した。
 事件があったのは、ノートルダム寺院などのあるシテ島に隣接する「サンミシェル駅」。警察当局によると、同駅に停車しようとする直前、電車の最後部車内で爆弾が爆発した。爆弾は座席の下に仕掛けられていたという。
 ジュペ首相は現場視察後、強力な爆発物とみられるが事件の背景は不明と述べた。事件後ドブレ内相はテロ対策の専門会議を開いた。
 爆発があったのは夕方の帰宅時間帯。死傷者のほとんどは電車内の乗客で、死者4人のうち3人は女性という。日本大使館は、死傷者のなかに日本人がいるかどうか同日夜までのところ確認していない。
 事件発生でパリ市の救急車が多数出動、負傷者らの病院への搬送に当たったほか、現場近くのカフェでも軽傷者の応急手当てがなされた。爆発のあった電車の乗客の1人は「サンミシェル駅に電車が着こうとしたところで強い爆発音がした。後は真っ暗となり、窓ガラスの破片が飛び散った」と語った。(京都新聞 夕刊)
■大原の里「特別保存」に 宙に浮くゴンドラ計画 京阪電鉄は困惑
 三千院で知られる京都・大原の里に持ち上がったロープウエー建設計画が、変更せざるを得なくなってきた。古都保存策を強める京都市が、開発や建築を禁止する「歴史的風土特別保存地区」を広げる都市計画素案を発表、この拡大区域の中に、計画地を含めたからだ。「いまの計画内容では認め難い」とする京都市に対し、計画した京阪電鉄(本社・大阪市)は「地元や市と話し合って対応を決めたい」と困惑している。
 京阪電鉄によると、ロープウエー計画は三千院付近と比叡山を結ぶ2.8`のコース。165人乗りのゴンドラ2つを走らせ、年間約120万人の観光客を見込む。この計画が明らかになってから、地元は賛否両論に分かれている。
 歴史的風土特別保存地区は、古都保存法で定める歴史的風土保存区域のうち、特に景観上大切な地区が指定される。
 京都では観光客でにぎわう嵯峨野(右京区)や、三山(東山、北山、西山)のふもとなど1473.5fが指定されている。原則として開発や建築行為ができなくなる。京都市は25日、この特別保存地区を約2倍の2900fに拡大する素案を発表。大原の里にある三千院、寂光院周辺も区域に入れた。
 京都市はこの素案に市民の意見を加えた「市案」を市都市計画審議会に諮問。京都府都市計画地方審議会の答申を得て、来年夏には正式に決めたい意向だ。
 市都市景観部は「ロープウエーのルートを変更しない限り建設は難しい。たとえ建設するにしても、大原を俗化させてもいいのかという問題も残る」と、建設計画に否定的だ。
 京阪電鉄は「計画地が特別保存地区になるとは知らなかった。ルート変更などはまだ考えていないが、地元の方々や市と話し合いを進めてから検討したい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
■やっぱり座りたい!? 阪急 座席なし車両導入1ヵ月 ラッシュ時すいてます 「席あり」より1両あたり30−60人減 客は賛否両論
 阪急電鉄が、6月から梅田−西宮北口間に導入した座席のない車両について1ヵ月後の利用状況を調べたところ、座席のある車両に比べて一車両当たりの乗車人数が30人から60人少ないことが分かった。同社は「混雑緩和に役立っている」と分析しているが、利用者からは「ちょっとの時間だけどやっばり座りたい」という声も。座席なし車両は、東京では5年前から山手線で走っているが、果たして関西に定着するか。
 座席なし車両は、運転席のボタンを押すだけで座席が壁に収納される。阪急は、阪神大震災後に全線開通した6月12日から平日の朝ラッシュ時に2本、西宮北口駅で梅田行きの通勤急行の先頭に2両増結して走らせている。
 同社は、導入約1ヵ月後の7月10日から20日の間、座席なし車両の利用状況について調べた。午前7時51分西宮北口発と、同8時7分発の電車の先頭車両は、最も混雑する塚口からの乗車人数がいずれも約200人で、体に感じる混雑率は130%だった。
阪急電車の乗車人数と混雑宰(先頭車両)
塚口発電 車 の 種 類乗車人数混雑率
7時56分三宮発梅田行き通勤特急(10両)230人180%座席なし
7時59分三宮発梅田行き通勤急行(10両)200人130% 
8時06分宝塚発梅田行き準  急(8両)250〜260人200% 
8時11分三宮発梅田行き通勤特急(10両)230人180%座席なし
8時14分三宮発梅田行き通勤急行(10両)200人130% 
8時21分宝塚発梅田行き準  急(8両)250〜260人200% 
 一方、この2本の前後を走る通勤特急と準急の、座席のある車両の塚口からの乗車人数は230−260人。混雑率は180−100%だった=別表。
 座席のある車両の定員は座席と吊り革が埋まる状態で約130人。座席なし同様の混雑率で150人まで乗れる。座席なしの方が容量が大きいにもかかわらず、座席のある車両に軍配があがった。
 この結果をどうみるか。同社広報室は「ほぼ予想通り。混雑率130%なら新聞も読める。混雑緩和の目的は果たせたと考える」と話す。
 乗客の反応はどうか。「どうせ立つのならどこでも一緒」「座席がない方が乗降がスムーズ」などと座席なし車両派の反応。一方、座席のある車両に乗った宝塚市の会社員(37)は「15分ほどだけど、朝は少しでも座れる方がいい。立っていても、座席付きの方が新聞を読みやすい」。西宮市のOL(25)は「座席がないと、急停車や急発進したときに将棋倒しになりそう」と、座席のある車両で立っていた。
 並行して走るJRと阪神の評価は。JR西日本の梅原利之鉄道本部長は「ラッシュ時にはできるだけ多くの電車を運転することで、混雑緩和を図っていく。座席なし車両の投入は考えていない」。阪神の飯塚車鉄道事業本部長は「乗客が座れるようにしておくのが本来のサービスだと思う」とやや辛口の意見だ。
 山口益生・阪急電鉄鉄道本部長の話 西宮北口からの乗客からは『待っていたのに座れない』という苦情があると覚悟していたが、今のところほとんどない。もう少し様子を見たい。(朝日新聞 夕刊)
■パリ地下鉄列車爆破 テロ? 4人死亡62人けが
 【パリ26日=磯松浩滋】25日午後5時半(日本時間26日午前零時半)ごろ、パリ中心部のノートルダム寺院近くの首都圏高速交通網(RER)のサンミッシェル駅地下ホームで、列車に仕掛けられていた爆弾が爆発、乗客4人が死亡、14人が重傷、48人が軽傷を負った。治安当局はテロ事件と見て捜査している。パリ市内で爆弾テロが起きたのは1986年以来、約10年ぶり。
 パリ警視庁などによると、爆発は6両編成の列車が同駅に停車し、乗客が乗り降りしていた際、最後尾の車両で起きた。座席の下に、包みに隠して約4`の時限装置付きの爆発物が仕掛けられていたらしい。死亡したのは女性3人と男性1人。警察当局はけが人を含めて身元を発表していないが、外国人はいない模様。
 同駅は、RERと地下鉄の乗り換え駅で、爆発当時、夕方のラッシュアワーで込み合っていた。列車に乗り合わせていた乗客らによると、すさまじい爆発音がした後、ホームは真っ黒な煙で覆われた。窓ガラスが粉々に飛び散り、衝撃で車外に飛ばされた人たちがいたという。
 治安当局は、爆発物の特徴などから犯行グループの特定を急いでいる。
 事件現場にはシラク大統領、ジュペ首相らも駆けつけた。パリでは85年から86年にかけて、フランスの中東政策に反対するグループによると見られるテロ事件が続発したことがある。(朝日新聞 夕刊)
27日■JR・JT・NTTの3共済 一元化懇が報告書 97年にも事業開始
 各年金制度の代表らでつくる「公的年金制度の一元化に関する懇談会」(座長・貝塚啓明中大教授)は26日、日本鉄道(JR)、日本たばこ産業(JT)、日本電信電話(NTT)の3共済を厚生年金と統合することが妥当などとする報告書をまとめた。同懇談会は8月上旬、公的年金制定関係閣僚会議に結果を報告。これを受けて厚生省は関連法案を来年の通常国会に提出し、1997年4月から統合した新しい制度下での事業をスタートさせたい意向だ。
 3共済の厚生年金への統合により、8つの制度に分かれている現行の被用者年金制度は、当面3つのグループヘ再編される。これは公的年金制度一元化への第一段階。厚生省は「将来的な一元化へ踏み出した」としている。
 厚生年金への統合で、3共済のうち年金受給者の割合に対し現役加入者が少なく財政が破たんしているJR、JT共済が救済される。
 報告書では、3共済の厚生年金への統合に際しては@統合前の共済加入期間中の年金給付分については厚生年金だけでなく被用者年金制度全体で支え合うA各共済は妥当な積立金を厚生年金へ移管するB共済の保険率が厚生年金より高い場合でも据え置く一方、これまで凍結していた年金受給額のアップについては認める−などとしている。
 また、今回の統合を「再編成の第一段階」と位置付け、統合後は厚生年金グループのほか「私立学校教職員共済・農林漁業団体職員共済」グループ、「国家公務員等共済・地方公務員共済」グループの3グループ枠内で当面、運営協力していく方向も報告書で確認している。(京都新聞)
■新幹線、3年以内に耐震強化 在来線は5年以内 全国30数社に通達 運輸省が方針
 運輸省は26日、全国の既設鉄道のうち、新幹線は3年以内、大都市圏の在来線は5年以内に、緊急の耐震補強工事をする方針を決めた。対象となる全国30数社に通達を出し、8月末までに工事計画の提出を求める。工法は阪神大震災(兵庫県南部地震)の復旧に使ったものと同じで、高架橋のコンクリート柱に鉄板を巻いたり、トンネルの中柱を増やしたりする。復旧費について、同省では「最大限の財政支援を検討する」としている。
 学識経験者らで組織する鉄道施設耐震構造検討委員会(委員長、松本嘉司・東京理科大数授)で同日、方針を検討。阪神大震災級の大規模地震を受けても、高架橋やトンネルが崩壊しないよう、弱い個所を選び出して補強する。
 まず大都市圏などの生活や経済に影響が大きい地域で、活断層などに近い区間から補強する。在来線では、ピーク時に1時間当たり10本以上の路線を対象にする。3大都市圏の幹線は、ほぼこの対象になるという。
 対象区間の高架橋やトンネルは設計図から耐震強度を計算し直し、柱が折れて崩壊する危険のある区間を補強する。落橋防止装置が取り付けられていない橋には、すべて取り付ける。
 阪神大震災では、山陽新幹線の高架橋が崩壊したり、神戸高速鉄道のトンネルの天井が崩落したりする被害が出た。これまで運輸省は、地盤によって揺れが異なった結果、特定区間で被害が出たとしてきた。
 今回の緊急補強は、地盤の影響は考慮していない。運輸省鉄道局の沢田諄・技術参事官は「地盤の影響の解析はまだ時間がかかる。崩壊の危険があるものは、すべて補強の対象にする」と説明している。(朝日新聞)
■JR・JT・NTT共済 厚生年金へ 統合求める 「一元化」懇談会
 サラリーマンが加入する被用者年金制度の再編成について検討している「公的年金制度の一元化に関する懇談会」(座長・貝塚啓明中央大教授)は26日、日本鉄道(JR)、日本たばこ産業(JT)、日本電信電話(NTT)の3共済組合を厚生年金に統合するよう求める報告書をまとめた。8月上旬にも開かれる公的年金制度関係閣僚会議に報告する。厚生省など関係当局はこれを受けて、1997年度に統合を実施するための法案を来年の通常国会に提出する方針だ。
 民営化に伴う人員削減などで財政状況が悪化しているJR、JTの両共済を救済するための当面の措置として、財政的に余裕のある厚生年金や地方公務員共済などがJR、JT両共済に拠出する制度間調整が行われてきた。報告書は「被用者年金制度全体で支え合う枠組みを堅持することが必要」として、制度間調整の仕組みは残し、厚生年金に負担が偏らないよう求めている。(朝日新聞)
■生コンが飛び散りビルのガラス割る 地下鉄の工事現場
 26日午前10時50分ごろ、中京区御池通東洞院の地下鉄東西線工事現場で、生コンを地下に送り込むパイプ(直径約15a)の縦ぎ目が外れて生コンが噴き出し、通りかかった車2台に直撃した。1台は側面ガラスが割れ、もう1台はフロントガラスにひびが入った。また、近くのビルの窓ガラス2枚も割れたが、けが人はなかった。(朝日新聞)
■不採用問題の解決策討議 国労が定期大会
 国労(永田稔光委員長、3万1000人)の定期大会が27日午前、東京都千代田区の九段会館で始まった。
 大会では、国鉄の分割・民営化の際に北海道、九州を中心にした国労組合員ら1047人が地元JRに不採用になった問題をめぐり、運輸省が解決に向けて調停に乗り出したことから、国労としてどのような決着を図るべきか対応を討議。
 あいさつの中で永田委員長は「(不採用問題の)闘いは正念場を迎えた。われわれの求める解決は、JR発足時にさかのぼり、不採用者全員を地元JRに採用することであり、JR各社の異常な国労敵視の労務政策を転換させることだ」とJR側に対し歩み寄りを求めた。
 その上で同委員長は「JR各社が組合間差別のない健全で正常な労使関係の確立に向けて努力を惜しまないならば、JR発展のためにいつでも胸襟を開いて臨む」と柔軟な姿勢を示した。(京都新聞 夕刊)
■地下ケーブルから煙 阪急電車2本に遅れ
 27日午前4時15分ごろ、大阪府豊中市末広町の阪急宝塚線豊中−岡町駅間の花園踏切付近で、線路の地下約1.5bに埋設されている送電ケーブルから煙が発生した。煙は約1時間後に収まったが、午前5時12分から26分間、曽根−石橋間が停電し、上下2本の普通電車が最高26分間遅れた。
 阪急によると、現場付近は高架工事のため、架線のケーブルを一部地下に仮設していた。豊中署で原因を調べている。(朝日新聞 夕刊)
28日■新幹線第2指令所 設置で正式調印 JR西日本と東海
 JR西日本(井手正敬社長)とJR東海(葛西敬之社長)はこのほど、阪神大震災の教訓を生かし、東海道・山陽新幹線の運行を集中管理している総合指令所(東京)を大規模災害時にバックアップする「第2総合指令所」を新大阪駅付近に共同で新設、運営することで正式に調印した。
 第2総合指令所は新大阪駅西約3`の新幹線高架近くのJR西日本の社有地(大阪市淀川区)などが有力候補地。総工費約134億円で本年度中に着工し、2年後の開業を目指す。
 列車集中制御装置(CTC)など東京の指令所とまぼ同じ機能を持たせるが、ディスプレー画面をなくすなどコンパクト化する。(京都新聞)
■地下鉄早期完成や体育館建設話し合う 山科区役所で市長懇談会
 山科区役所で27日、第7回市長懇談会が開かれ、地域の代表らが、田辺朋之市長と地下鉄東西線や地域体育館建設問題について話し合った。
 懇談会には、各学区の市政協力委員ら12人と、田辺市長、山田富男文化市民局長、田畑外志雄山科区長ら行政関係者13人が出席した。
 会では、まず同区市政協力委員連絡協議会会長会の竹谷貞夫代表が、先月末の同区自治連合会連絡協議会の総会で行政担当者と話し合った要望10項目について報告。
 そのうち「地下鉄東西線の早期完成」「地域体育館建設の早期着工」の2項目について、吉田忠蔵同会会長会副代表が説明した。
 田辺市長はこれを受けて「今年は、1300年に向けての新たなスタートの年。気持ちを新たに、地域住民の理解と協力を得ながら、最大限の努力をしていきたい」と述べた。(京都新聞)
■新幹線内殺人 懲役15年判決 静岡地裁
 平成5年8月、静岡県掛川市内を走行中の新幹線のぞみ号の車内で会社員ら2人がナイフで刺され死傷した事件で、殺人罪などに問われた奈良市南紀寺町、無職中村克生被告(28)の判決公判が27日、静岡地裁沼津支部で行われ、東原清彦裁判長は「犯行は極めて粗暴で危険。新幹線内での犯行は一般社会に極めて大きい衝撃を与えた」として中村被告に懲役15年(求刑同20年)を言い渡した。
 同裁判長は争点だった被告の責任能力について「精神鑑定の結果などから、被告は大麻、覚せい剤中毒で心神耗弱状態だったが、犯行の際にちゅうちょしており、自己の行為は洞察できた」と指摘した。(京都新聞)
■「不採用」解決 政労使協議を 国労委員長が表明
 国労(永田稔光委員長、3万1000人)の第60回定期大会が、27日から2日間の日程で東京・九段会館で開かれた。あいさつで永田委員長は、国鉄清算事業団を解雇された国労組合員ら1047人の採用差別問題について、政府と関係労使の3者による交渉テーブルが設置されれは、「国労はテーブルについて解決に全力をあげる」と述べた。
 また、国労の基本的要求について、1047人を国鉄が分割・民営化された1987年4月にさかのぼって地元JRに採用することだ、と改めて強調した。(朝日新聞)
■「のぞみ」殺人事件 懲役15年判決 静岡地裁支部
 東海道新幹線「のぞみ」の車内で1昨年8月、ナイフで乗客を刺し殺した、として殺人などの罪に問われた奈良市南紀寺町五丁目、無職中村克生被告(28)に対し、静岡地裁沼津支部の東原清彦裁判長は27日午後、懲役15年(求刑懲役20年)の実刑判決を言い渡した。(朝日新聞)
■創業メモリアル ◆京阪バス◆ 遊覧乗合バス
 大正11年7月20日、創業者の中野種一郎は、桃山御陵参拝客を対象に自動車輸送を始めた。現在の京阪伏見桃山駅前から御陵下までの0.8`を車両11台で営業、「桃山自動車」として創業した。
 その後、京阪電鉄が電鉄事業の将来にわたる発展、防衛のため、沿線の路線バス事業者であった当社を傘下に入れ、電鉄とバスが協調連携して事業経営に当たってきた。昭和4年4月には、京都名所遊覧乗合自動車の営業を開始、京都市内の名所巡りバスとして親しまれ、現在、京都市交通局と共同で運営している京都定期観光バスとして引き継がている。
 この間、社名は「京阪自動車」と改称、昭和47年、現在の社名となった。長距離夜行高速バスや関空リムジンバスなどを含む路線バスをはじめ、定期観光バス、貸切バスなど車両593台で地域社会の発展の一翼を担う事業展開を続けている。(社長室)(京都新聞 夕刊)
■「のぞみ」新横浜にも
 JR東海は27日、博多発東京行き最終の「のぞみ28号」を10月1日から新横浜駅で停車させる、と発表した。新横浜到着は午後11時11分で、東京到着は今より4分遅い午後11時28分となる。(朝日新聞 夕刊)
■踏切で男性はねられ死亡 JR阪和線
 28日午前9時52分ごろ、大阪市住吉区山之内元町、JR阪和線杉本町北三の踏切(警報機、遮断機つき)で、男性が、天王寺発和歌山行きの普通電車にはねられ、即死した。
 住吉署の調べによると、死んだ人は同市天王寺区の男性(67)名の免許証を持っており、身元確認を急いでいる。男性は遮断機が下りているのに踏切に入ってはねられたらしい。事故現場には男性のものと思われる自転車があった。
 この事故で、はねた電車が13分遅れたのを最高に、和歌山行きの下り計8本に遅れが出た。これとは別に、普通電車2本が部分運休するなど、約1800人に影響が出た。(朝日新聞 夕刊)
29日■松本、地下鉄で使用のサリン 農薬原料(トリメチルホスファイト)から生成 土谷被告供述 三塩化リンより容易
 松本サリン事件で殺人、同未遂容疑で逮捕されたオウム真理教「化学班」責任者の土谷正実被告(30)らが、松本や地下鉄の2つの事件で使われたサリンを教団から大量に押収された三塩化リンではなく、農薬の原材料などに使われるトリメチルホスファイトから生成していたことが警視庁と長野県警の合同捜査本部の調べで28日、分かった。
 トリメチルホスファイトは三塩化リンよリサリンに1工程近い物質。捜査本部は土谷被告らがサリンの生成がより容易な原料を使用した可能性もあるとみて、調べている。
 土谷被告らの供述などによると、同被告は平成5年秋ごろからサリン生成に着手。同年11月に遺伝子研究などに使われ、サリン生成の中間物質でもある研究用試薬からサリンを製造することに成功した。
 その後、土谷被告はトリメチルホスファイトなど、生成を始める薬品や途中で加える化学物質の種類や量、加熱など処理方法を変え、数十通りの方法でサリンを生成していた。
 専門家によると、トリメチルホスファイトからはサリン合成まで4段階の作業工程が必要。しかし三塩化リンから始めるのに比べ、塩素ガスなどが発生せず、生成の時間も短縮できる。(京都新聞)
■空好調、JR昨年並み 関西地区のお盆予約 最初のピーク12日
 JR西日本と日本航空、全日空、日本エアシステムなど国内航空各社、大阪入国管理局は28日、お盆期間の予約状況を発表した。JRはほぼ昨年並みの売れ行き。一方、空の便では関西国際空港が昨年9月の開港以来最多の出国者数を見込むなど好調な出足となっている。
 JR西日本によると、お盆期間中(8月11−20日)の新幹線と在来線を合わせた関西地区関係の予約(出入り両方)は、27日現在で定員381万1000席に対し48%の181万5000席で、ほぼ前年並み。予約のピークは下り列車が8月12日、上り列車は同16日となっている。
 予約率を、関西からの行き先別に見ると、在来線の北陸方面が最も高く52%(前年45%)、次いで南紀方面46%(40%)、山陰方面35%(30%)。新幹線の博多方面は45%(同)、東京方面は51%(50%)。関西国際空港行きの特急「はるか」は24%と、まだ余裕がある。
 期間中の1日ごとの予約率は、下り列車(在来線と新幹線)が11、12、13日に集中して高く、いずれも67%を超えている。上り列車は15、16、17の3日間に集中し、65%を超えているが、18日−20日の間も、すべて55%を超えている。
 一方、空の便(8月10−20日)では、関西空港からの国際線出発便の予約客は計約18万2000人。出国のピークは8月12日の2万596人で開港以来最多となる。帰国のピークは8月20日で2万251人が見込まれ、この日は出国予定者と合わせて計3万6758人で、これまで最多の今年1月4日を2350人上回る。予約数の伸びが最も高かったのは日航のオーストラリア線で前年比約75%の伸びとなった。(京都新聞)
■コミセン付き新駅舎が完成 JR山城青谷駅
 JR奈良線山城青谷駅の新駅舎を含む城陽市「青谷コミュニティセンター」が、城陽市市辺で28日までに完工。新駅舎での業務がスタート、センターは9月1日にオープンする。社会教育施設と一体となる駅舎スタイルは府内で初めて。
 完工した建物は鉄筋コンクリート造り3階建てで、延べ面積約1100平方bのうち1階の新駅舎は52平方b。センターは改札口と1階の市民ギャラリーが直結しているほか、2階に図書室、3階には軽運動室などを備えている。(京都新聞)
■JR予約率46% 18万人が海外へ お盆
 JR西日本が、8月11日から20日までの指定席の予約状況をまとめた。大阪を起点とした新幹線、在来線の予約率は27日現在で46%とほぼ昨年並みだが、臨時列車の増発などで輸送力を強化したことなどから、期間中の利用者数は昨年より6、7万人多い315万人と予想している。混雑のピークは下りが8月12日、上りが同16日の見込み。
 同社が夏の臨時列車の目玉として山陽新幹線に登場させた子供用サロン付きの「ファミリーひかり」の予約率は50−77%。北陸線の新型特急「スーパー雷鳥サンダーバード」も好評だ。
 北信越地方に大きな被害をもたらした豪雨の影響で、神戸−高山間の急行「リゾート奥飛騨」などの予約率が前年を大きく下回った。
 日本航空、全日空、日本エアシステムなど国内大手航空7社も、8月10−20日の座席予約状況をまとめた。関西空港と大阪空港を合わせた大阪地区発着の国内線の予約数は計約87万人。大阪空港だけだった昨年より17.5%増える見通しだ。
 混雑は大阪発路線では8月12日がピーク、大阪着路線では同16日がピークになりそうだという。
 一方、大阪入管関西空海支局によると、期間中、関西空港から海外へ出発する人は延べ18万2000人余に上り、昨年より8万人以上多くなる見通し。出発のピークは8月12日、帰国のピークは同20日になると予想されている。(朝日新聞 夕刊)
30日■小型機墜落 3人が死亡 JR根室線線路わき
 29日午後2時半ごろ、北海道赤平市共和町のJR根室線東滝川−赤平駅間の線路わきに、3人乗りのパイパー機が墜落した。
 3人は近くの病院に運ばれたが、操縦していた会社役員小林解さん(49)=札幌市中央区南一六条西九丁目=が間もなく死亡。同僚の木村憂司さん(27)=同市東区北一六条東一〇丁目=と牧野孝弘さん(37)=同市西区琴似四条七丁目=も頭を強く打つなどして同日午後9時すぎまでに相次いで死亡した。
 飛行機は線路の盛り土に頭から突っ込む形で墜落、大破した。尾翼部分が線路をふさぎ、JR線は同駅間で上下線とも不通となったが、約2時間半後、復旧した。上下5本が運休したほか、4本に最高で1時間40分の遅れが出た。(京都新聞)
■軽飛行機墜落 3人全員死亡 JR根室線線路
 29日午後2時33分ごろ、北海道赤平市共和町のJR根室線の線路に、建設関連会社「大建産業」(札幌市中央区)所有の軽飛行機が墜落した。機内にいた札幌市中央区南16西9、同社役員小林潔さん(49)、同市東区北16東10、同社員木村憂司さん(27)、同市西区琴似4条7丁目、同牧野孝弘さん(37)の3人がいずれも頭や体を強く打つなどして死亡した。
 運輸省の航空事故調査委員会は30日、現地に調査官を派遣し、墜落原因を調べる。(朝日新聞)
31日■200日ぶりのラッシュ ポートライナー全面復旧
 阪神大震災で橋脚が落下するなど大きな被害を受け不通となっていた神戸市中央区のポートライナ−三宮−中公園区間(2.8`)で31日朝、始発から運転が再開され、約200日ぶりに全線復旧した。
 ライナーは神戸の市街地と沖合の人工島ポートアイランドとを結ぶ新交通システムで、延長6.4`。5月22日、島内区間だけ再開したが、島側の中公園から三宮へ延びる区間は橋げたなどの損傷が激しく復旧工事が遅れた。
 高層ビルが立ち並ぶ島南部の企業ゾーンにある市民広場駅ではこの日午前8時半ごろ、ラッシュのピークを迎え、一つしかない改札口は震災前と同じように、”陸”からの通勤客でごった返した。
 「渋滞に巻き込まれて遅刻したこともあったが、今後は時間が読める」とOLの田中佐起子さん(31)。これまでタクシーの乗り合いで通勤していたという。男性会社員(57)も「暑い中、行列に並ばなくて済むようになった。さわやかな気分」と話していた。
 島にはほかに公共交通機関はないため、対岸との間に架かる神戸大橋はこれまで、渋滞が続いていた。
 当面、平日166本、土日、祝日149本と震災前より少ない本数で運行する。(京都新聞 夕刊)
■大阪駅前ダイヤモンド地下街 お待たせ四半世紀 新しい顔 開業間近
 JR大阪駅前にこの秋、新しい「大阪の顔」が登場する。広々とした通路や吹き抜け、ギャラリーを備えた大阪駅前ダイヤモンド地下街だ。戦後の焼け跡からヤミ市、繊維問屋街、ビル街へ姿を変えてきた大阪・キタの玄関口整備の総仕上げになる。鉄道や幹線道路の接点として、早くから地元の要望が強かった。しかし、静岡駅前地下街のガス爆発事故をきっかけに10年以上も計画が凍結され、計画から四半世紀を経てようやく完成となった。10月12日の開業に向け、地表にもその顔の一部を見せ始めた。
◇見栄え
 南北をJR大阪駅と国道2号線に、東西を御堂筋と四つ橋筋にはさまれた10.7fの区画。地下街の名は宝石のような五角形の形と、高価な一等地にちなんで名づけられた。すでに床、柱、壁などは仕上げの段階に入り、内部の足場も取り払われた。
 テナント80店舗が入る地下1階の5つの通路は幅6−14bと余裕をもたせた。天井にはイタリア・ミラノの街並みをまねた長さ70bの吹き抜け。地下2階は340台を収容する駐車場になる。
 「狭い、天井が低いといったこれまでの地下街らしくない地下街を目指した」と整備を進める大阪市の外郭団体、大阪市街地開発会社。愛称の「ディアモール大阪」にも「地下」の文字はない。
◇遅れ
 同地下街の構想は1970年ごろから持ち上がっていた。79年には公共性を審査する概要協議が国に承認され、84年暮れには完成するはずだった。しかし、承認の翌80年に静岡駅前の地下街で爆発事故が起こり、地下街の計画は全国的に凍結された。
 風向きが変わったのは86年9月。国が、民間活力による地下空間の有効利用の方針を出したのを機に、計画が再び動き出した。
 防災面への配慮もあり総事業費は当初の180億円から大幅に膨らんだ。事業費をまかなうために、国の補助を受けられるよう店舗の一部を削って公共性の高いギャラリーに替えた。
◇人気
 店舗の3.3平方b当たりの賃料は平均すると月6万円。光熱費などを加えると10万円前後と周囲に比べ割高だが、昨春の申し込みには店舗数の3倍を超える260社が集まった。
 隣接する4棟の大阪駅前ビルも6月初めから「祝ダイヤモンド地下街10月開通!」との垂れ幕を天井のあちこちに架けた。
 同ビルの振興連合会の板垣忠士会長(61)は「地下街ができるというので、ここで長い間しんぼうしてきた。これからもうけさせてもらいます」。
◇課題
 大阪の地下街は57年12月、ミナミのなんなんタウンから始まった。大阪駅周辺では、梅田地下センターや堂島地下街のほか、阪急三番街など、いずれもばらばらに建設されたため、相互の連絡が悪く「巨大な迷路」といった批判がつきまとってきた。
 市は、ダイヤモンド地下街によって97年に開通予定のJR片福線を含めた周辺の鉄道網やオフィス街が機能的に結ばれるとしている。
 15年前に同地下街について吹き抜けを増やすよう提言していた住田昌二・大阪市大生活科学部教授(住宅計画学)は「当初に比べると私たちが主張したように防災対策も進み、それなりに安全になったと言える」と話している。(朝日新聞 夕刊)