1991(平成3)年4月


1日■駅構内でボヤ行楽客ら混乱 東京のJR上野駅(朝日)
2日■落下橋げた撤去始まる 広島(朝日)
3日■東大とMITに寄付講座 JR東日本(京都)
  ■91統一地方選 府議・京都市議選候補者に問う 古都再開発の難しさを直言 景観の重要性 共通して指摘半数が高層化反対(朝日)
  ■京都市内11区の府議選挙候補者にアンケート 駅超高層化・景観は…(朝日)
4日■峰山のKTR踏切 上り列車と衝突車移動させず 40分後、下りも接触(京都)
  ■窓 京都駅ビルの超高層化反対 東山区・古谷正一(建築士・66)(京都)
  ■駅超高層化・景観は… 京都市議選の全候補者にアンケート〈上〉(朝日)
  ■夕刊ひろば バスに忘れ物 職員に好印象(京都)
5日■東海道新幹線 62本遅れる 架線にビニール(京都)
  ■駅超高層化・景観は… 京都市議選の全候補者にアンケート〈下〉(朝日)
  ■応援列車に男性飛び込む 松商学園OBらひやり(京都)
6日■導入進む鉄道の自動改札 磁気化と人手不足で一気に 運賃を自動精算、キセル防止も利用客からは「面倒だ」の声もありますが…(朝日)
8日■私鉄、大詰め交渉 1万7000円挟む攻防(京都)
9日■大手私鉄スト回避 春闘ヤマ越す 1万7000円で(京都)
  ■大手私鉄スト回避 賃上げ 1万7000円に乗せる(朝日)
  ■私鉄スト?中止でしょう? 大阪の街で10人に聞く(朝日)
  ■トロッコ列車 愛称「嵯峨野」に 一番列車は27日に発車(朝日)
  ■オーストラリア 太陽の州 クインズランドの旅 観光列車で大自然満喫 コアラ保護区も訪ねたい−(京都)
  ■ボンネットバス 越前海岸を快走 福井鉄道 陶器の絵付けや和紙作り体験(京都)
10日■嵯峨野観光トロッコ列車 亀岡側の整備”前進” 市長方針(京都)
  ■”走るロマン”完成 嵯峨野のトロッコ列車 あす京都駅でお披露目(京都)
  ■2人で乗ればロマンチック 嵯峨野観光線 トロッコ列車おひろめ(朝日)
  ■東京−上野間で訓練運転始まる JR東北・上越新幹線(京都)
  ■地下鉄開業10年記念 1日フリー切符発売(京都)
11日■京滋中小私鉄 あすスト構え きょうベア交渉(京都)
  ■新JR京都駅ビル 設計コンペ結果 来月15日に発表 審査日程決まる(京都)
  ■設計競技は5月に結果 JR京都駅改築(朝日)
  ■あす中小私鉄ストへ(朝日)
  ■JR紀勢線に飛び込み死亡 若い女性、3日後も身元不明(朝日)
12日■純和風 景観にマッチ トロッコ嵯峨駅舎完成 カフェテラスも設置(京都)
  ■中小私鉄・バスのスト 京阪バスは回避 妥結めざし交渉大詰め(京都)
  ■中小の私鉄・バス きょうストを予定(朝日)
  ■えっ!?スト突入 京福など 6年ぶりに24時間態勢 中小私鉄スト(京都)
  ■8労組がスト入り 関西の中小私鉄(朝日)
13日■窓 トロッコ列車 音楽も流して 神戸市・豊島 一雄(会社員・46)(京都)
  ■トロッコ列車 保津峡を走る 嵯峨野観光鉄道 練習運転スタート(京都)
14日■JR京都駅前に森を… 市民が「つくる会」の設立総会 都会の自然再生求め 夢持って運動まず勉強会(京都)
  ■走れニュートレイン@ スーパービュー踊り子 初の子供専用室も JR東日本 初の子供専用も(京都)
  ■見ごろの山桜・新緑に歓声 トロッコ列車 渓谷を試運転 霧雨の中 ゴトンゴトン(朝日)
  ■橋げた落下 被害者の会設立へ 事故から1ヵ月 「冷たい」市に不満(朝日)
15日■第2波の24時間スト 京福・叡山電鉄交渉難航で突入(京都)
16日■電車内マナーを注意 傷害致死に猶予刑 地裁・正当防衝認めず(京都)
  ■地下鉄東西線 九条山に駅設置して 地元住民が市に要望(京都)
  ■トロッコ列車人気に乗りました 記念酒「嵯峨野」発売へ(京都)
  ■橋げた落下 「重心の偏り」作業員指摘 現場責任者、聞き入れず(朝日)
  ■京都駅の国際化へ 対応考える会設置 JRと駅ビル開発(朝日)
  ■旅立ちの鐘”復活” 待ち合わせ場所に(朝日)
  ■地下鉄 九条山駅の実現を要望 市長らに「守る会」(朝日)
17日■京都駅改築 コンペ参加作品は いずれも景観配慮 JR西日本副社長語る(京都)
  ■京橋−心斎橋間承認 鶴見緑地線で運輸審(朝日)
18日■短大生線路に転落、電車が… 会社員ら間一髪、救助 京都駅ホーム(京都)
  ■全米の貨物鉄道スト突入 物流の3分の1止まる恐れ(京都)
  ■夏には散策路に開放 鴨川東岸を植栽整備 右敷き舗装 取り入れて 三条大橋−団栗橋間720b(京都)
  ■”動くギャラリー”人気 右京・京都バス路線 広告代わりに児童の絵展示(京都)
  ■あっ女性が線路に落ちた 会社員ら間一髪救助 JR京都駅(朝日)
  ■利用客過去最高の617万人に G・Wの予約状況 新大阪発「ひかり」3日は満席(朝日)
  ■夕刊ひろば 西院駅トンネル 額とワシの像どこへ 阪急 「壁の補修で一時撤去」(京都)
  ■はい社会部です 国鉄時代に逆戻り?(朝日)
  ■ガード下から丸太ニョキッ 「雷鳥」の窓直撃 京都(朝日)
19日■春の嵐、新幹線乱れる(京都)
  ■北近畿タンゴ鉄道も(京都)
  ■東海道新幹線が静岡で速度規制(朝日)
  ■運転手を取り調べ JR高架の材木接触事故(京都)
  ■運転手を取り調べ 「雷鳥」丸太直撃事故(朝日)
20日■「JR西日本が不当労働行為」 JR総連が申し立て(朝日)
21日■橋げた落下事故 遺影に悲しみ新た 遺族「市の誠意示して」(京都)
  ■走れニュートレインA のと恋路号 のと鉄道 停車して名所ガイド(京都)
  ■ご飯の時寂しいョ母さん 橋げた事故合同慰霊式 125人の遺族ら献花(朝日)
22日■名古屋駅・超高層ツインビル建設 線路敷は敷地か? 強気姿勢・JR東海と市が対立・不信感 2月には市が異例の要望書(京都)
  ■新幹線乱れる 変電所で停電(朝日)
  ■南海本線で信号停電 特急はど64本遅れる(朝日)
23日■JR京都駅改築コンペ 市民の意見反映して 市民団体が申し入れ(京都)
  ■発車 嵯峨野トロッコ列車(上) 開業秒読み 不安と期待胸に秘め JR西日本 初めての挑戦(京都)
  ■新幹線切符 1100万円盗難 大阪(京都)
  ■夕刊ひろば JR山科駅前の空間 車の送迎用に開放しては…(京都)
  ■新幹線切符 1148万円分盗難 大阪(朝日)
24日■発車 嵯峨野トロッコ列車(中) 波及効果 口丹波の観光に光明 「保津川下り」など連動期待(京都新聞)
25日■発車 嵯峨野トロッコ列車(下) 駅整備に対応の遅れ 行政側との思惑違いも(京都)
  ■踏切にトラック 阪急客7500人影響(朝日)
  ■京都駅改築 コンペ全作品 高さ規制上回る 最高30階、120bも 景観論議、拍車は必至 応募7点を審査公開(京都)
  ■”面長”で大胆 新しい京の顔 京都駅デザインコンペ 7作品展示 真剣に吟味 役員ら「個性的」(京都)
  ■洛中洛外(京都)
  ■京都駅舎の改築設計案 7作品勢ぞろい(朝日)
  ■大胆な作品目立つ 京都駅改築国際コンペ(朝日)
26日■国保、国鉄跡地など7議案 近畿市長会に提案へ 府市長会(京都)
  ■あす”夢”発車 嵯峨野トロッコ列車(京都)
  ■28日に48時間スト 京福・叡電労組通告(京都)
  ■作品に反響さまざま 京都駅設計コンペ(京都)
  ■京都駅の設計コンペ中止を 市民運動団体アピール(京都)
  ■保津峡谷は夢街道 新緑快走 トロッコ列車 嵯峨野観光鉄道あす開業(京都)
  ■どう選ぶ新駅舎 JR京都駅コンペ パネル展示 全案が現行規制上回る高さ 市長「手続き経て」(朝日)
27日■京都市議ひかれ死亡 ホームから転落(朝日)
  ■'91GW 人詰めで連窮? 行くの楽じゃない(京都)
  ■嵯峨野トロッコ列車 浪漫乗せ発車 保津川峡谷 勧声か響く(京都)
  ■夕刊ひろば 京都会館のコンサート後 北の方へも臨時便を(京都)
  ■○○会社の○○さんお電話です 新幹線は企業名運びません 呼び出しを住所・氏名に PR使用はダメよ(朝日)
  ■風みどり 水きらり 保津峡沿いにガタゴト進行 トロッコ列車(朝日)
28日■新緑の保津峡夢咲く 発車のロマンチックトレイン お客満員 渓谷美たんのう(京都)
  ■卜ロッコ列車撮影? 岩場に落ち老人重体(京都)
  ■個時間スト回避は微妙 京福・叡山電鉄(京都)
  ■走れニュートレインB 北斗星 JR東日本・JR北海道 寝台車のイメージ一新(京都)
  ■トロッコ列車ゴー 新緑ぬって連休開く 観光新ルートの活性化と夢乗せ(朝日)
  ■トロッコ列車撮影 男性が転んで重体(朝日)
29日■フェンス突き破り 車が線路内暴走(京都)
  ■'91GW 動物園に、トロッコ列車に(京都)
  ■スト早朝に中止 京福・叡山電鉄(京都)
  ■空港島と陸つながった 最期の橋げた架設 関西新空港 着工から約4年(朝日)
  ■黒部のトロッコ再開(朝日)
30日■あと3年 検分 建都1200年記念事業C 駅前 ”新時代の顔”求めて 二条駅周辺 住民、移転で不安感(京都)
  ■寿命短かし 目方は軽し コスト半値で 手間いらず JR東日本が新電車開発へ(京都)
  ■大泊−稚内にフェリー復活 46年ぶり、来月から(京都)
  ■男性飛び込み即死 上下計18本が運休 左京の叡山電鉄(朝日)
  ■阪急電車と衝突 車炎上、男性死亡 摂津(京都)



1日■駅構内でボヤ行楽客ら混乱 東京のJR上野駅
 31日午後1時30分ごろ、東京都台東区上野七丁目、JR上野駅構内の飲食店「ニューグリーン」(小林正仁店長)の地下1階調理場付近から出火、ダクトと1階の客席部分の床や壁など約30平方bが焼けた。消火などのため、駅の入り口2ヵ所を閉鎖したほか、煙が構内などに流れ出し、駅付近は花見客などの利用者や見物人などで一時ごったがえした。
 店内には客と従業員合わせて約80人がいたが、店員の誘導で避難してけが人はなかった。(朝日新聞)
2日■落下橋げた撤去始まる 広島
 23人の死傷者を出した広島市安佐南区の新交通システム橋げた落下事故現場で2日、県道上に落ちたままの橋げた(長さ63b、重さ約60d)の撤去作業が始まった。事故以来、19日ぶり。
 作業は午前8時過ぎから広島市から新交通システム工事を受注した施工業者のサクラダの作業員ら約20人がかかった。3台のクレーン車を使い、橋げたを約80aの高さにつり上げ、1時間がかりで路上12ヵ所に置いた高さ60a、長さ1bの木片の上に据え付けた。午後にも、6つに分解して別の場所に運び、スクラップにする
。事故以来県道は通行止めになっていたが補修作業のあと4日にも通行が再開される。(朝日新聞 夕刊)
3日■東大とMITに寄付講座 JR東日本
 JR東日本は2日、東京大学工学部と米国マサチューセッツ工科大学(MIT)に寄付講座を開設することを明らかにした。鉄道会社が寄付講座を設けるのは初めて。JR東日本は社内の研究開発体制の強化と併せ、社外の研究機関との協力関係をつくり、技術者育成と新技術導入を図りたい考え。
 東大の寄付講座は、産業機械工学科に設けられ、名称は「ヒューマンウェア工学(JR東日本)」。小松製作所の研究者、工業デザイナーの2人を客員助教授に迎え、主に大学院生を対象に人間の感性や情緒も取り入れた新しい機械デザイン、設計を研究、購義する。(京都新聞)
■91統一地方選 府議・京都市議選候補者に問う 古都再開発の難しさを直言 景観の重要性 共通して指摘半数が高層化反対
 地域と国政の課題を問う統一地方選挙の前半戦は2日、折り返し地点に立った。朝日新聞京都支局は府政、京都市政での最大争点のひとつ、京都市街地の景観・再開発問題について、京都市内の府議選各選挙区と、京都市議選への候補者144人全員を対象に@JR京都駅改築問題A古都の景観保存対策−についての考え方を問うアンケートをした。古都の景観の重要性を認める声がほとんどだったが、JR京都駅の超高層化については意見が分かれた。国際設計コンペが進行中で、計画内容がまだ明らかにされていないため、明言を避ける候補者も目立った。いずれにせよ、問題の重要性を指摘する点では共通しており、古都再開発の難しさを改めて浮き彫りにしている。(京都市義選候補者のアンケート回答は4、5両日付第二京都版に掲載します)
 アンケートには府議選候補者51人と京都市議選候補者92人から回答があった。設問は2つで、各56字以内での表記を求めた。
・京都駅改築
 まず、JR京都駅の超高層化の賛否とその理由について。反対派は「賛成しかねる」や「望ましくない」などを含めると府議選27人、京都市議選49人の計76人で、それぞれ半数をわずかに超えている。
 主な理由は、京都の町並み、自然景観を壊し、中小業者に打撃を与えるという意見。また、市民らの意見を反映させる機会をつくるなど市民参加のまちづくり計画を立ててから実行すべきという意見も多くあった。
 一方、賛成派は府議選で3人、京都市議選で5人。理由としては高いから問題とするのではなく、京都の玄関口にふさわしいシンボルとなればよいという考えや、将来の京都の浮沈を左右する交通拠点としての整備の必要性を強調する声もあった。中には他市にはない独自デザインなら高層も賛成で、200b以上はふさわしくないという声や世界一超高層のハイセンスビルといった積極的な意見もある。
 賛否に明言を避けたのは府議選20人、京都市議選37人。設計競技(コンペ)の結果がまだ出ていない段階なので判断できないという声や、歴史的風土と景観に調和し、京都の発展につながるよう慎重に対処するという回答が目立った。高さばかりこだわりすぎる、という指摘もあった。
・景観問題
 景観保存に対しては、具体的な案を示す候補者もいた。建物の高さ制限の強化や、新しい条例制定、景観保存地区の拡大、自治体の先買特権制度の確立、住民参加の都市計画作成などがあげられていた。また、景観保護の必要性を認めながらも経済活性化のため、開発しなければならない重要性を強調する声や保存すべき地域を明確にし、きめ細かく施策を進めるべきという意見もあった。
 このほか、限られた字数では回答できないとする候補者や、意を尽くせないため、400字詰めの原稿用紙3枚半にわたって詳細に説明、京都駅をはじめとする市内の景観問題の抱える重大さを訴える候補者もいた。(本社・京都支局が調査)(朝日新聞)
■京都市内11区の府議選挙候補者にアンケート 駅超高層化・景観は…
質問
 @JR京都駅の改築で超高層ビルが建つことに賛成ですか。反対ですか。その理由をおたずねします。
 A京都の景観保存に対する具体的なお考えをおたずねします。
北区
◆杉谷 孝夫41 公現
 @京都の顔、表玄関にふさわしい建物にすべき。高さについては設計コンペの結果を見守りたい
 A景観保存は必要。そのために市民の理解と協力が不可欠。同時に保全のための財源確保や財政的援助なしには無理
◆田坂 幾太39 自現
 (無回答)何分、枠内では私の考えを述べさせて頂くのに不十分なため、今回のアンケート調査には御協力できません。
◆武田 祥夫50 社新
 @反対です。ひとがまちをつくるという基本に立って、京都100 年の計を考えたまちづくり計画としなければなりません
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定めるとともに、自治体の先買特権制度をつくり、住民参加のまちづくりを進めるべき
◆開矢  昭62 共現
 @京都駅10b級の超高層ビル計画や京都ホテル60b計画は中止すべきです。超高層化は京都の町並み・自然景観を破壊する
 A京都の景観保存には高さ制限を厳しく▽現行法や条例の積極的活用▽新町並み保全条例や緑と自然を守る条例を制定
◆鈴木 源太郎64 政現
 @反対。平安京以来の京の景観は日本文化の原点。京都の玄関が、古都の風情との調和を壊す突出したものではいけない
 A京都経済の活生化を図る視点も大切。「北は保存、南は開発」の大枠を市府民の合意で決め、大胆果敢に実行に移したい
上京区
◆林田  洋43 自新
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に、慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都の歴至史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要です
◆沖口 優66 無現
 @内容による
 A京都の美しい自然景観の保護は必要だが、京都の経済の活生化の妨げにならぬ配慮が必要
◆三木 一弘52 共現
 @反対。超高層化は京都の景観を損ない、高さの現規制緩和、地価高騰・小売業への打撃をもたらし街と経済を破壊します
 A乱開発やのっぽビルに歯止めをかけて街並みと自然や緑を保全する新条例と住民が参加する街づくり条例を制定すべき
◆田中 卓爾45 社新
 @反対!街中の超高層ビル建設は、歴史的景観のみならず街並みをも破壊して行く。その乱立は人の住めない街を形成する
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定め、住民参加の都市計画制度をつくる
左京区
◆横田 淳太郎55 公現
 @設計コンペの内容が未決定のため現段階でどちらともいえない。しかし表玄関にふさわしい内容を期待したい
 A基本的には景観保存は大切であり環境管理計画を早急に策定し21世紀を目指し開発と調和のとれた町づくりが大切である
◆池田 昭典62 自元
 @超高層ビルには賛成致しかねます。限られた用地を有効に使い京都の風土と景観に調和した京都駅の建築が望まれる
 A岩倉の一条山の惨状を見るとき乱開発は断固許せない。京都の歴至史的景観を保全するために計画段階で適切な対応が必要
◆前原 誠司28 無新
 @反対。日本の古都として京都の個性に合致したもの、例えば外観は日本的な建築で内部は機能的な駅舎の建設を提案します
 A三山で囲まれる旧市街は景観・自然環境の保存強化地域とし南部の地域は住民の方と協議の上、開発重視・副都心化を図る
◆清水 達也47 社現
 @反対。これを許せば京都乱開発の象徴となり、市民の人権と自治は破壊され、京都の街造りは大資本と官僚に独占されます
 A市民参加で、福祉の観点から京都再開発を見直す中で景観保存地域を位置づけ、自治体の先買特権制度で環境を守ります
◆梅木 紀秀38 共新
 @反対。景観を損ない京都らしい文化の土台が失われる。認めれば超高層ビルラッシュ、地価高騰につながり小売業にも打撃
 A市街地景観条例の充実。新町並み保全条例の制定。住民合意・住民参加を制度化したまちづくり条例の制定
◆石田  昴58 自現
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に、慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都の歴史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要です
◆大塚 元子57 共現
 @反対。京の景観を損ない、小売業への打撃をもたらすにとどまらず、高さ制限の緩和、地価高騰への道を開く
 Aのっぽビル建設や乱開発に歯止めをかけ、町並みと緑を保全する新条例、住民参加による町づくり条例を制定すべきです
中京区
◆岩田 隆夫51共現
 @反対。京都の良さと景観を台なしにするビルの高層化、地価高騰、デパート戦争など京都の経済と町並みを破壊するもの
 A乱開発とノッポビルを規制し町並みと自然・緑を守る新条例、住民参加の町づくり条例を制定することが必要
◆三上 信子52 無現
 @賛成。将来の京都のさ浮沈を左右する交通網の拠点としての駅は人々のニーズを満足させる大規模かつ利便性に富むべき
 A開発と保存の地域を区切るメリハリをつけた線引きが必要。特に今後建設するビルは京都独特の美しい屋根を義務づける
◆澤之井 明峰59 無新
 @自然環境を破壊する京都ホテルの高層化には反対だが京都駅は京都の玄関口であり環境破壊を損なうとは思えず賛成する
 A歴史と伝統にマッチした近代的総合開発を考えるべきである。新しいものと古いものとの調和のとれた町づくりをする
◆菱田 健次40 自現
 @京都の歴史的自然環境及び景観と調和し、21世紀に向けた新しい発展を招来するデザインのビルが建築されることを望む
 A保存すべき価値のある自然環境や景観は徹底的に保存するという考え方を基本に、住民参加のキメ細かな施策が必要である
東山区
◆越中 寿美江53 共元
 @反対。京都の景観を損ない地価高騰、高さ規制緩和、小売店への打撃をもたらす。まちと地域経済を破壊するものです
 A乱開発、ノッポビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆高山  寛61 自現
 @将来の京都を考え「文化首都」の玄関にふさわしい施設として国際コンペの動向を見ながら慎重に対処します
 A古都保存法に示される東山など三山の歴史的風土を保全し、さらにきめ細かな施策が急がれます
山科区
◆山本 直彦48 自現
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに将来の京都の発展をも考慮しながら、慎重に対応すべきものと考えます
 A東山など三山をはじめ、古都の歴史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要です
◆竹村  昭63 社現
 @反対です。高い建物は京都の雰囲気にそぐわない。駅前の京都タワーも撤去すべきである
 A古き良きものは残す。伝統ある寺院の隣に高層マンションを建てるのも反対。地主の私権もある程度制約すべきである
◆松尾 忠昌48 公現
 @設計コンペの内容が不明の段階なので結論的なことはいえないが、京都の表玄関にふさわしいものにしたい
 A1200年の歴史と伝統により作り守られた景観の保存は大事。一方で活性化も必要。保存と開発の調和を図ることが課題
◆高橋  進55 共元
 @反対。歯止めのない高層化・地価高騰を招き、商店街、小売業への打撃を与え京都の経済と町並みを破壊する
 A乱開発と高層化を規制し、町並みと自然・緑を保全、住民参加を保障する条例の制定。古都にふさわしい建物の顕彰制度
下京区
◆高橋 昭三63 共元
 @反対。京都の景観を損ない、高さ規制緩和、地価高騰、小売業は打撃となり、下京のまちと経済を破壊するものです
 A乱開発、のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆岡沢 敏子38 社現
 @反対。ひとがまちをつくるという基本に立って、京都100年の計を考えたまちづくり計画としなければなりません
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定めるとともに、自治体の先買特権制度をつくり、住民参加のまちづくりを進めるべき
◆西尾  正66 自現
 @超高層ビルの建設の是非より、京都の歴史的風土と景観に調和し、京都の発展につながることを基本に慎重に対応します
 A山紫水明の京都の歴史的景観を大切にし、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要だと考えます
南区
◆三双 順子55 共新
 @反対。景観を台なしにする。規制緩和の突破口になる。ホテル・百貨店等営利目的施設に府民・市民の税金を使うな
 A草の根の住民運動が大切。(1)ノッポビルに歯止めをかけ、京の街並みを守る(2)新・町なみ保全条例、特別立法を制定する
◆壇  総雄58 社新
 @反対。ひとがまちをつくるという基本に立って、京都100年の計を考えたまちづくり計画としなければなりません
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定めるとともに、自治体の先買特権制度をつくり、住民参加のまちづくりを進めるべき
◆西田 昌司32 自現
 @機能、デザイン、また記念碑的性格を総合的に考え判断すべきである。従って、高さだけで賛成、反対は答えられない
 A京都全体を見渡した景観計画のようなものを早急に立案すべきである。その上で個別の問題にきめ細かく対応すべきである
◆角替  豊42 公現
 @高い故に良しとは考えない。京都にふさわしい形状を重視する。超高層の定義をあいまいに賛否を問う議論は不毛
 A保存を原則とする。景観を(1)ここからの景色(2)ここでの暮らし方の京都らしさの2種に分け、特色を生かす。修復も必要
右京区
◆山本 茂博44 民新
 @基本的には反対です。しかし高さのみに議論が集中している現状は不満。デザイン・機能など総合的な検討を望みます
 A現行の風致・美観地区規制を再考すべき。もっと徹底した保存策を考えないと、規制の盲点をついた乱開発が進みます
◆石坪 ふくの61 社新
 @反対。京都には超高層ビルはなじまないと思います。歴史的景観は市民の誇りです。調和のとれた開発をすべきです
 Aクラス別に景観保存地区を定め、その範囲での建築基準を設けて住民参加の都市計画を考えていくべきだと思います
◆加味根 史朗36 共現
 @反対。京都の景観を台無しにし、地価高騰と地上げで住民追い出しが進み、商店街や小売業に大打撃となるからです
 A乱開発の防止と高さ規制の強化など、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆小林 弘明55 自現
 @歴史的風土と景観に調和すること、後世の批判に耐えうる、すばらしい建築であることを基本に慎重に対応します
 A歴史的景観はもとより、残すべき京都の良さを明確にし、電柱電線も地下に埋めるくらいの勇断を市政に求める
◆荘司 泰男52 共現
 @反対。まちこわし乱開発を招きます。京都の良さは、自然と景観、市民の暮らしがいきづく調和のとれた町並みです
 A乱開発・のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆西村  勉63 自元
 @京都の歴至史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都の歴史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめこまかな施策が必要です
◆佐藤  宏48 公新
 @21世紀をめざす京都にふさわしい内容が望まれる。設計コンペの内容が不明な現段階では賛否どちらとはいいがたい
 A歴史と伝統を誇る京都の景観は基本的には保存されるべき。しかし、活性化のためには開発も必要。その調和が課題
西京区
◆佐川 公也45 社新
 @建都1200年、21世紀の街づくりを具体的に策定し実行すべきである。この視点から現状では反対である
 A古都保存法その他規制のなかでどこからどの範囲まで景観とするか明確でない。 に関連して早急に検討すべきです
◆太田 勝祐46 共現
 @反対。京都の景観を破壊し、高さ規制の緩和、地価高騰、小売業への打撃、京都の町と営業を破壊するものです
 A乱開発・のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆徳田 善一63 自現
 @京都は世界に誇れる古都、調和のとれた街づくりが大切。京都駅は京都の顔として考えるべき。賛否の問題ではない
 A景観保存は大切という事は言をまたないが、今後は保存すべきは保存し開発すべきは開発しなければ京都の発展はない
伏見区
◆西山 秀尚66 共現
 @反対。京都の景観を損ない、周辺での高さ規制緩和、地価高騰を招き、小売業、旅館業など地元産業に大打撃となる
 A乱開発、のっぽビルに歯止めをかけ、町なみと自然・緑を保全する条例、住民参加のまちづくり条例を制定します
◆松尾  孝58 共現
 @反対。京都の景観を破壊し、今後さらに高層化をすすめる引き金になる。地価高騰を招く。小売業を圧迫する
 A乱開発をさせない、高層化を規制する、町なみ、自然・緑を守る新しい条例制定。さらに住民参加の町づくり条例を
◆安田 幸世50 民現
 @日本を代表する文化都市としてまた国際的にも評価される文化芸術的視点で評価すべきで高さ低さにこだわるべきでない
 A保存地域と開発地域との明確な区分が必要。伏見区を中心に河川の水辺環境の整備が急務。水や緑の美しい京都の街づくり
◆西村  宏47 自現
 @建てるなら世界一の超高層、ハイセンスビルを。古都保存も大事だが、同時に新しい京都文化の創造も必要である
 A東山など山側周辺は景観保全に力点を置くなどめりはりのある施策を展開しながら新しいものと古いものとの調和を図る
◆山名 靖英47 公現
 @5月に予定されているコンペの内容に注目している。現段階ではどちらともいえない。表玄関にふさわしいものにしたい
 A基本的に景観保存は重要課題。しかし将来に向け一定の調和ある開発部分も必要。メリハリのある町づくりが求められる
◆田渕 五十生48 社現
 @反対。ひとが街をつくると言う基本的な立場で、京都100年の計を考えた、街づくり計画としなければなりません
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定めるとともに、自治体の先買特権制度をつくり、住民参加の街づくりを進めるべきです
◆井上 赴夫62 自元
 @京都駅周辺も変わってきた。京都の玄関として調和のとれた建物を考え、京都らしいシンボルとなるようにする
 A五山の送り火も見にくい昨今。東山など三山、鴨川の美化保存を考え、景観保存地区と開発指定地区を明確に整備する
◆柏木 正行45 無新
 @京都駅は駅舎としての機能を果たせらば十分。ホテルやデパートの建設は土地計画全体の中で考えればよいのではないか
 Aゴルフ場の開発とか、オフィスビルの高層化、マンションの高層化などは、景観を損なうので好ましくない(朝日新聞)
4日■峰山のKTR踏切 上り列車と衝突車移動させず 40分後、下りも接触
 3日午前5時40分ごろ、泉都府中郡峰山町石丸のKTR宮津線第一生野円踏切で、東京都東村山市栄町、会社員山本昌志さん(28)の乗用車が横転、豊岡発西舞鶴行き上り普通列車(1両編成)と衝突。さらに事故処理作業中の約40分後、この乗用車に西舞鶴発豊岡行き下り普通列車(2両編成)が接触した。
 乗用車は大破、山本さんは車外に出ていて無事だった。上り列車は前方連結器、下り列車は左側昇降ステップを損傷したが15人の乗客らにけが人はなかった。
 現場は右カーブの府道が線路と交差しており、峰山署では山本さんがスピードの出し過ぎからハンドル操作を誤ったとみて調べている。
 2度目の接触事故当時、KTR職員2人が現揚で事故処理に当たっていたが、同事業部では「上り列車を通過させた後、目測で接触はないと判断、車は移動させなかった」と話している。
 列車はいずれも始発列車で、上下線10本に最大30分の遅れが出たが、午前9時ごろまでにダイヤは回復、乗客らに大きな影響はなかった。(京都新聞)
■窓 京都駅ビルの超高層化反対 東山区・古谷正一(建築士・66)
 京都駅が超高層ビルになると、今の駅前広場は、周辺ビルに囲まれた盆地状となり、京都タワーと新超高層ビルが仏壇とローソクの異様な型を連想する雰囲気区である。とくに夜は、恐怖心を起こすやも知れない。
 ニューヨークの摩天楼の谷底道路を夜歩きすると、本当にゾッとする不気味さだ。この前の焼けた駅舎の方が情があって、映画やテレビ映りも良かった。それにホテルとデパートだけの建物なら、そこに超高層は建てられない地区なのだから、法解釈もおかしい。
 例は悪いが、湾岸戦争と自衛隊の関係づけによる政府・自民党の対応のようだ。とにかく駅周辺にはまだまだホテルでもデパートでも建てられる土地は十二分にある。
 京都駅本屋は現行法規で建て、八条口駅舎との間の線路上に高架でヘリポートを建てれば、こ線橋からも出入りができて、非常に便利のよい駅となり得る。
 さらに市地下鉄をニューヨークのように終日運転して、24時間運航の関西圏際空港と連絡してくれれば、一層便利となる。(京都新聞)
■駅超高層化・景観は… 京都市議選の全候補者にアンケート〈上〉
質問
 @JR京都駅の改築で超高層ビルが建つことに賛成ですか。反対ですか。その理由をおたずねします。
 A京都の景観保存に対する具体的なお考えをおたずねします。
北区
◆若宮 修58 共現
 @反対です。超高層化は京都の町並み、自然景観を破壊し、地価高騰、小売業への打撃をもたらし、まちと経済を破壊します
 A京都の景観保存には@高さ制限限を厳しくA現行法や条例の積極的な活用B新町並み保全条例、緑と自然を守る条例を制定
◆日置 文章37 公新
 @5月に予定されている設計コンペの内容が不明につき現段階ではどちらとも言いがたい。表玄関にふさわしい内容にしたい
 A基本的には景観保存は重要。しかし京都の活性化のためには一定の開発も必要。調和をどうとるかが課題と思われる
◆西田 輝雄56 社現
 @基本的に反対です。京都に住み働く市民の心がどのような町づくりを望んでいるのか、その意思の関与反映の機会が必要
 A日本の資産であるという位置づけのもとに、保存地区の拡大のため自治体の先取特権制度と国の特別の財源措置が必要です
◆宮崎 博55 民新
 @京都は古都であるところに特徴があります。即ち自然環境と社寺仏閣など日本建築との調和が大切で超高層化には反対です
 A来て良し、観て良し、住んで良し、これが私のスローガンですが保存と開発が必要で基本的には田辺市長の新都市構想が良い
◆井坂 博文35 共新
 @京都駅100b級の超高層ビル計画や京都ホテル60b計画は中止すべき。超高層化は京都の町並み・自然景観を・破壊
 A京都の景観保存には@高さ制限を厳しくA現行法や条例の積極的な活用B新町並み保全条例や緑と自然を守る条例を制定
◆中野 竜王68 自現
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都の歴史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要です
◆北川光男55 自現
 @21世紀に残すべき代表的建築物として京都の街並みに調和していれば、必ずしも高さのみにこだわる必要はないと思う
 A歴史的保存地区は京都の風土を配慮し景観の保存に務める。市街化地域は自然景観との調和を図り秩序ある再開発は可
◆小林 正明43 自新
 @賛成。高いから悪いというのでなく、将来展望に立ってデザインを考え、京都の玄関口にふさわしいシンボルとなれば良い
 A北部、周辺部は保存を重視、南部は開発を進め市中心部は町家を生かしつつ近代化。地域を見極めてバランスの良い開発を
◆梅村 泰嗣29 諸新
 @賛成です。京都の景観が大切なのは言うまでもありませんが、京都は150万都市であると言う事実も無視出来ません
 Aまずは、『開発地区』と『景観保護地区』の細かな線引きを早急に実施するため、綿密な調査が必要だと考えます
上京区
◆上宮 敬一60 民新
 @京都の歴史的風土を・勘案し、総合設計制度の枠内の許容範囲を逸脱しないこと。無制限の超高層ビルは反対です
 A景観保存地区の規制を十分にはかり、名所古跡の借景を考慮した周辺地区規制をさらに加えてゆく必要があります
◆小林 昭朗49 社現
 @反対。市民参加の街づくりを基本として、将来にわたる人を大切にした街づくり計画をたてるべきです
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定め、自治体の先買特権制度をつくり、市民参加の街づくりを進めるべきです
◆永嶋 久仁朗50 公現
 (無回答)
◆河上 洋子34 共新
 @反対です。京都の景観を損ない、高さ規制緩和、地価高騰、小売業への打撃をもたらし、町と経済を破壊するものです
 A乱開発・のっぽビルに歯止めをかけ、調和のとれた町並みと自然・緑を守る新条例、住民参加の町作り条例を作るべきです
◆国枝 克一郎56 自現
 (無回答)責任をもった判断なり、論議を重ねなければならない私たちに、このような重大な難しい問題に対する設問に400字程度で述べろというのは無理というより、むしろ無責任ではないでしょうか
◆福島 滋弥65 自現
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都の歴史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要です
左京区
◆大西 均40 自新
 @高さのみを論ずるのでなく、歴史ある町並みに調和した景観とは何なのかを市民の意識を十分に尊重して対応する
 A住民の理解ある条例の制定、地域協定など、古都の保全のため、きめ細かな施策が必要と考えます
◆山本 正志44 共現
 @反対。理由 京都駅を突破口に駅南地区の再開発で90b級のビルも計画され、土地の高騰、街こわしが進むため
 A@自然の残る山なみはこれ以上の開発を規制するA街なみと住環境を守るためにはきめ細かい高さ現制等実施
◆巻野 渡41 自新
 @まだ高さは決まっていないので賛否は言えないが高さばかりにこだわらず後世に残る素晴らしい物を作るべきだと思う
 A風致景観を守るためには保全すべき所は保全し開発すべきところは開発し保全と開発の調和がとれた政策が必要
◆有吉 節子57 共現
 @反対です。京都の景観を損ない、高さ規制緩和、地価高騰、小売業への打撃をもたらします
 A乱開発、のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆上倉 哲郎65 民現
 @高さ無制限の超高層ビルには反対です。歴史的国際的な文化の都にふさわしく、総合設計制度の枠内程度が限度です
 A現行の風致・美観地区規制の充実と周辺地区規制の強化。伝統ある文化の都を守ろうとの市民意識の向上。地下利用を図る
◆三宅 誠孝54 共現
 @京都の歴史的景観を損なうような高さ規制緩和に反対。地価高騰と小売業者への打撃をもたらし、町と経済を破壊する
 A乱開発、高層ビルに歯止めをかけ、歴史的、文化的町なみと自然・緑を保全する新条例、住民参加の町づくり条例を制定する
◆小林 澄江61 公現
 @設計コンペの内容が問題であり今の段階ではどちらとも決められない。表玄関にふさわしい現模と内容を期待する
 A景観保存もま基本的もには大事なテーマ。しかし活性化のためには一定の開発も必要。そのバランスがさらに重要課題である
◆福増 万智子46 自新
 @パリのエツフェル塔の建設時も賛否両論でわいた。単純に賛成、反対と具体的設計図もないのに言えない
 A保存地区開発地区の線引きを確定し、保存地区については徹底的に古都としてのたたずまいを残すようにする
◆青木 善男66 自現
 @国際文化観光都市京都にふさわしい京都の発展につながる魅力あるものとすることを基本に慎重に対応したい
 A残すべきものは残し、大都市である京都としての近代都市を創ることも大切。その接点をどこで調和させるかが問題である
◆鈴木 正穂42 社現
 @反対です。京都の玄関に超高層ビルは似合わない。JRの利益優先も問題。大規模な商業施設についても市民合意が必要
 A古都のイメージを守るため保存地区等を市民合意のもとに広げキメのこまかい行政指導と町づくり協定など市民参加を図る
◆末本 徹夫71 社現
 @反対です。ひとがまちをつくるという基本に立って、京都100年の計を考えた、まちづくり計画としなければなりません
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定めるとともに、自治体の先買特権制度をつくり、住民参加のまちづくりを進めるべきです
中京区
◆江羅 寿夫67 自現
 @京都の歴史的風土と景観に調和する建物であること。超高層は望ましくない
 A東山など三山と鴨川などの歴史的景観はもとより残すべき京都のよさを明確にしてきめ細かな施策が必要です
◆南野 昭雄59 共現
 @反対です。京都の景観を損ない、高さ規制緩和は超高層ビル化を促進し、地価高騰、地元商業への打撃をもたらすものです
 A乱開発、ノッポビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆加藤 盛司39 社新
 @反対です。ひとがまちをつくるという基本に立って、京都百年の計を考えた、まちづくり計画としなければなりません
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定めるとともに、自治体の先買特権制度をつくり、住民参加のまちづくりを進めるべきです
◆津田 幹雄58 自現
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都の歴至史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要です
◆中西 正三43 公現
 @設計コンペがまだなので、現在ではどちらとも言えませんが、1200年の京都にふさわしいデザイン景観を望む
 A京都の良さや景観保存は必要。大都市京都の流出に歯止めし、魅力ある京都再建設へ、保存と開発が共存調和する事が大切
◆中村 勝巳50 共新
 @反対です。京都の景観を損ない、高さ規制緩和、地価高騰、小売業への打撃をもたらし、まちと経済を破壊するものです
 A乱開発・のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆安孫子 隆秀53 民現
 @超高層ビルには反対です。京都らしさや、景観を配慮すべきで商業施設も含め、内外の人々の意見を反映すべきです
 A現行の規制の充実を図るとともに境界周辺規制を加え、市民、専門家、行政一体となって具体策を検討すべきと考えます
東山区
◆前田 佐一56 自現
 @初めにコンペありきは凝問。歴史的風土と景観の調和を基本に将来の京都発展とのかねあいを考え、慎重に検討、対応する
 A東山をはじめ歴史的景観保存のためきめ細やかな施策が必要。京都全体の箱庭を作りあらゆる角度から検討すべき
◆磯辺 寿子41 自現
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都の歴史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要です
◆西村 喜一60 無新
 @京都駅以南を開発地区に指定するならば、条件付き賛成です。でなけれは乱開発として反対です
 A世界の京都の景観は大切にしなければなりません。開発の際には、市民の意見を組織的にくみ上げなければなりません
◆藤本 貞子50 共現
 @反対。京都の景観をこわし、高さ規制の緩和を促進し、地価高騰させ、小売業者などの影響も大きく、市民にとって有害
 A@京都駅、京都ホテル超高層化反対A町並みと自然・緑を保全する条例制定B住民参加町づくり条例の制定
山科区
◆北山 忠生42 共現
 @反対。京都らしい景観を損ない、そのことから高さ規制緩和や地価高騰、小売業への打撃をもたらすから A乱開発、のっぽビルに歯止めをかけること。緑を保全する新条例や住民参加のまちづくり条例を制定する
◆富 喜久夫39 民現
 @高さ無制限の超高層ビルには反対です。京都の歴史的風土を考慮し、総合設計制度の枠内程度が許容限度と考えます
 A現行の風致地区、美観地区規制の充実をはかり、名所古跡の借景を考慮した周辺規制を加える必要があると考えます
◆川中 増次郎50 自現
 @京都の歴史的風土を考え、景観との調和を大切にし、21世紀の京都の発展につながることを基本に慎重に取り組みます
 A古都の歴史的景観の東山など、三山を守るなかで、保存すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策を行うべきです
◆森 ます子51 共現
 @反対。京都の景観を破壊し、地価の高騰や小売業者への打撃をもたらすもの。まちと経済を破壊するもの
 A乱開発とのっぽビルに歯止めをかけ、町なみと緑を保全する条例や住民参加を明記したまちづくり条例を
制定すべき
◆富田 征義48 自新
 @京都駅が京都の歴史的風土と景観にマッチし、将来の京都の発展につながることを基本に慎重に対応します
 A建都1200年を礎えに21世紀へ飛翔するため、きめ細かな施策のうえ歴史的景観等残すべき京都のよさを明確にする
◆高嶋 弘恵49 公新
 @設計コンペの内容が不明なので現段階でどちらとも言えません。古都の表玄関にふさわしい内容を望む
 A基本的には景観保存は重要。しかし京都の活性化を考えると一定の開発も必要です。調和をどうするかが課題といえる
◆山口 幸秀55 社現
 @京都駅舎の改築は必要と思いますが高層ビルについては反対。JR主導でなく京都市主導で市民合意の建物にすべき
 A京都三山の景観を保存することはもちろん千有余年の文化と歴史にふさわしい世界の京都を広く市民に意見を求めるべき
下京区
◆山中 渡39 共現
 @反対。京都の景観を損なうだけ。新たな規制緩和、地価高騰をもたらすことになる。商店街への大打撃も予想される
 A乱開発とのっぽビルに歯止めをかけることが重要。景観・自然を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例の制定が必要
◆西脇 尚一63 自現
 @超高層は必要でない。ただし外観、内容等総合的に判断して京都の玄関にふさわしければある程度の高層は認めても良い
 A保存と開発の調和のとれた街づくりは長年の課題である。地域を限定して徹底した都市計画決定を速やかにすることが必要
◆井上 雅博60 無新
 @反対。大企業に奉仕する市政が市場原理の導入と都市再開発に結びつき想像を絶する住民と家業の追い出しが始まります
 A古都京都は庶民の都です。大文字が一望でき鴨川のせせらぎを失わず、庶民が安心して仕事に打ち込める世界の京都に
◆太田 隆輔62 社現
 @反対。古都京都の歴史的文化的景観と京都盆地三山に調和した21世紀(数世紀)にむけた街づくりの中心とすべきです
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定めるとともに、自治体の先買特権制度をつくり、住民参加のまちづくりを進めるべき
◆秋山 幸雄52 公現
 @設計コンペの結果を見てから判断検討したいと思います
 A南部開発、北部保存の市長の発表からもう少し具体的にした内容が必要だと思います。基本的にはこの案に賛成です
◆伊藤 義浩54 自新
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A古都の歴史的景観や東山など三山をはじめ残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要だと思っております
◆今枝 徳蔵52 民現
 @無制限の超高層ビルには反対です。古都の景観と調和した、後世に誇れる建築物にふさわしいものにすべきと考えます
 A伝統的町並みの保存、周辺三方の山々との調和をもった都市計画を進めるため、現行法規制の充実をはかる必要があります(朝日新聞)
■夕刊ひろば バスに忘れ物 職員に好印象
 1ヵ月ほど前、京都市バス2本を乗り継いだ際、わざわざ薬局で取り寄せた健康食品を、車内に置き忘れてしまいました。すぐ横大路車庫と五条車庫に電話したところ、対応に出た職員さん2人は、バスの中を見に行ったり、あちこち問い合わせてくださり、おかげで忘れ物は見つかりました。対応の仕方もとてもソフトで、困っている私を気づかってくださいました。なにかと、市バス職員の態度を批判す声を聞きますが、私の出会ったような職員さんのいることも、知って頂きたいと思います。(伏見区、村木きくえ・74)
5日■東海道新幹線 62本遅れる 架線にビニール
 4日午後零時55分ごろ、JR東海道新幹線東京−新横浜間の多摩川鉄橋上の上下線の架線にビニールが絡み付いているのを新大阪発東京行き上りひかり228号の運転士が見つけ急停車した。
 JR東海は、東京−新横浜間の送電を止めてビニールを取り除き、約1時間後に運転を再開した。
 ビニールは段ボール箱こん包用のひもで、JR東日本が新幹線と並行する横須賀線で行っている光ケーブル敷設工事のため持ち込み線路わきに置いていたが、強風で飛ばされたことが分かった。
 JR東海のまとめによると、東京発博多行きひかり51号が新横浜駅を1時間9分遅れで発車したのを最高に、上下62本が遅れ、7万1000人が影響を受けた。(京都新聞)
■駅超高層化・景観は… 京都市議選の全候補者にアンケート〈下〉
質問
 @JR京都駅の改築で超高層ビルが建つことに賛成ですか。反対ですか。その理由をおたずねします。
 A京都の景観保存に対する具体的なお考えをおたずねします。
南区
◆井上 健二41 共新
 @反対。景観を損ない事実上の高さ規制撤廃となる。一層の地価高騰を招く。京都の中小小売業への打撃となり町がさびれる
 A乱開発・ノッポビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑の保全、住民参加の裏付けをもった「まちづくり条例」を制定する
◆大道 義知35 公新
 @設計の概要が不明確なので現段階では賛否はいいがたい。京都にふさわしいものにしてほしい
 A市のウエルネスシティ(健康都市)構想に基づく都市計画的なものとして提案したい
◆長谷川 洋58 無新
 @反対。行政と財界が癒着し住民不在。大資本のための高層商業ビルであり、庶民の生活が圧迫され追い出されることになる
 A高層ビルは建てるべきでない
◆椋田 知雄54 自現
 @東京にも大阪にもない独自の京都デザインであれば高層ビルに賛成である。200b以上の超高層ビルはふさわしくない
 A生活の場である住宅が景観保存の名のもとに50年、100年前のままでよいのか市民の立場で考えるべきである
◆五由出 家義67 無元
 @どの程度のものかわかりませんA地区によって変わります A保存と開発との区分を明確にし、保存地区は徹底的に保存させるA保存に対する経費は全額負担する
◆藤井 佐富39 共現
 @反対。京都の景観を損ない、高さ規制緩和、地価高騰、小売業への打撃をもたらし、まちと経済を破壊するものです
 A乱開発・のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆梅林 等57 社現
 @基本的に反対。京都に住み働く市民の心がどのような町づくりを望んでいるのか、その意思の関与反映の機会が必要
 A日本の資産であるという位置づけのもとに、保存地区の拡大のため自治体の先取特権制度と国の特別の財源措置が必要
◆田中 セツ子52 自新
 @将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A残すべき京都のよさをいかしてきめ細かな施策が必要です
右京区
◆小坂 正67 社現
 @基本的に反対。京都に住み働く市民の心がどのような町づくりを望んでいるのか、その意思の関与反映の機会が必要
 A日本の資産であるという位置づけのもとに、保存地区の拡大のため自治体の先取特権制度と国の特別の財源措置が必要
◆田中 のぼる52 自元
 @京都の歴至史的風土と景観に調和するとともに将来の京都の発展にふさわしいデザインを基本に慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都の景観や町並み保存につとめるとともに将来の京都のよさを明確にしてまいります
◆可児 達志47 公現
 @高さの問題だけでなく京都の玄関としてふさわしいものにしたい。設計コンペの内容が不明のため今言いがたい
 A保存は京都にとって重要な課題であるとともに都市としての成長も重要課題。開発も必要で調和をどう図るかが最も大切
◆宇都宮 壮一49 民現
 @高さ無制限の超高層ビルには反対です。京都の歴史的風土を考慮し、総合設計制度の枠内程度が許容限度と考えます
 A現行の風致地区、美観地区規制の充実をはかり、名所古跡の借景を考慮した周辺規制を加える必要があると考えます
◆二之湯 智46 自現
 @京都の景観を台無しにするような建築には反対ですが、京都駅は京都の将来の発展につながるものにしなければなりません
 A京都の景観を守ることは京都市独自の努力だけでは限界があります。京都の街を守る特別な財源を国に求めるべきです
◆藤原 冬樹48 共規 @反対。京都の景観を損ない、高さ規制緩和、地価高騰、小売業への打撃をもたらす、まちと経済を破壊するものです
 A乱開発のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆宮本 徹41 民現
 @高さ無制限の超高層ビルには反対です。京都の歴史的風土を考慮し、総合設計制度の枠内程度が許容限度と考えます
 A現行の風致地区、美観地区規制の充実をはかり、名所古跡の借景を考慮した周辺規制を加える必要があると考えます
◆小川 利治57 公現
 @設計コンペの内容が明確でない現段階で、どちらとも言いがたい。文化首都京都の表玄関にふさわしい建造物にしたい
 A基本的には景観保存は重要で、そのうえで総合的な見地から田辺試案を十分論議し、市民のコンセンサスづくりを進める
◆岩橋 ちよみ35 共新
 @反対。京都の景観を損ない高さ規制緩和、地価高騰・小売業への打撃をもたらし、まちと経済を破壊するからです
 A乱開発・ノッポビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆井上 与一郎46 自現
 @京都の歴至史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A西山、東山など三山をはじめ古都の歴史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にしてきめ細かな施策が必要です
◆加藤 広太郎47 共現
 @反対。京都タワーも京都に似合いません。民間企業に超法規の便宜は、続いて高層建築を呼びます。京都の景観破壊反対
 A市内各地から三山が見られ様々な規制区域の隣接地区に規制区域に準じる地区を作る。町並み景観保存運動は積極的に支援
西京区
◆字都 伸明36 諸新
 @基本的には賛成ですが、現状の開発の方法に対しては私なりの別の意見は持っております
 A現状凍結。これ以上の経済効率至上主義による乱開発(京都三山も含む)は認めません
◆北川 明60 自現
 @京都は日本人の心のやすらぎの街であるべきです。都庁は243b。時代は流れている。大いに議論をし対応するべき
 A東山西山北山あっての京都。ビルにかわら屋根を、1階は木造の京都らしい町並みに規制すべき。京都の色を考慮すべき
◆田中 保57 公現
 @世界の人々の京都の表玄関にふさわしい建物であれは超高層、中層いずれも、賛成します。現在設計コンペ依頼中
 A1200年の歴史のある京都。景観保存は当然である。京都市の活性化をはかるため京都駅以南の開発も必要
◆西垣 穀37 社新
 @画一的な賛成や反対とは答えられない。ただし、改築は市民の要求・要望の声を十分に聴いて行うべきである
 A京都市は歴史の都として日本が誇れる都市だけに慎重な開発は必要。景観を完全に守る地域とそれ以外の地域に分けるべき
◆天方 晶英51 無新
 @特に賛成、反対の両極端でなくそのようにしなければならない背景のことも熟慮する必要があると思います
 A嵐山・松尾で生まれた小生にとっては、やはり京都らしい素晴らしさは絶対に残すべきと思います
◆中村 安良58 自現
 @京都の歴史的風土と景観に調和するとともに、将来の京都の発展につながるものとすることを基本に慎重に対応します
 A東山など三山をはじめ古都歴史的景観はもとより、残すべき京都のよさを明確にして、きめ細かな施策が必要です
◆阿美 弘永66 共現
 @反対。京都の景観を損ない、高さ規制緩和、地価高騰、小売業への打撃をもたらし、まちと経済を・破壊するものです
 A乱開発・のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
伏見区
◆大塚 克茂43 無新
 @超高層ビルには反対。その理由は行政が先に建設を決定した後、市民に問題を提起するからです。市民優先の癖をつける
 A法律にパスした物件が建設段階で必ず問題となる。法律を全面見直し、景観保存法を京都独自で作るべきです
◆岩本 弘54 民現
 @高さ無制限の超高層ビルには反対。京都の歴史的風土を考慮し、総合設計制度の枠内程度が許容限度と考えます
 A風致地区、美観地区、古都保存地区の規制を強化し、基金等、財政措置を講じて、徹底した保存を固めるべきである
◆橋村 芳和29 自新
 @美しい自然や景観との調和を保ちつつ、21世紀に向けての京都の活生化をめざして慎重に対応してゆきます
 A古都の景観を大切にしながらも、きちんとした都市整備をする的確な施策が必要である
◆高橋 幸子46 無新
 @文化的歴史的観光都市の表玄関だけに、周辺の景観との調和は大切です。アンバランスなノッポビルには反対です
 A経済効率を中心に、山紫水明の京都が乱開発の渦にのみ込まれることに反対です。高さ規制や緑覆率を守る努力が大切です
◆桑原 茂樹37 社新
 @反対。京都100年の計を基本理念とするまちづくり構想に位置づけ、その基本は住民参加が基調にされるべきである
 A将来構想にそった歴史的都市京都のまちづくりをベースに、市主導による景観保存地区の保護や範囲の拡大に努力すべき
◆坂口 芳治55 共現
 @反対。東京の伊勢丹を呼び、超高層を認めることが、建都1200年記念事業とは、あきれかえります。高さ規制は守れ
 A乱開発を防ぎ、みどりと市街地景観を守る行政指導を強めるべきだ。効果のある誘導と規制帯、市民参加の保障も必要
◆山本 豊46 共現
 @反対。京都の景観を損ない、高さ規制緩和、地価高騰・小売業への打撃をもたらし、まちと経済を破壊するからです
 A乱開発・のっぽビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆高橋 きみ50 共現
 @反対。世界に誇る古都京都の景観を損ない、ノッポビルの規制緩和、地価高騰、中小企業の営業破壊をもたらすから
 A乱開発、ノッポビルに歯止めをかけ、町並みと自然・緑を保全する新条例、住民参加のまちづくり条例を制定すべきです
◆吉村 享42 社新
 @反対。ひとがまちをつくるという基本に立って、京都100年の計を考えた、まちづくり計画としなければなりません
 A歴史的景観保存地区を広範囲に定めるとともに、自治体の先買特権制度をつくり、住民参加のまちづくりを進めるべきです
◆加藤 つる82 自現
 @もうすぐ発表される設計コンペの作品を見て態度を決めるつもりです。基本的には良いものであれば良いと思います
 A歴史文化観光都市京都にとって、京都らしい景観の保全は当然。しかし、京都は生きていることを忘れてはなりません
◆佐藤 和夫44 共新
 @反対。高さ規制はずしの突破口となるため。また、地価高騰の第2 波となり、中小小売業の一掃につながるものです
 A新しい町並み保存条例をつくり、土地取引の規制区域指定など、土地投機を許さない行政をつくります
◆安井 勉43 社現
 @基本的に反対。京都に住み働く市民の心がどのような町づくりを望んでいるのか、その意思の関与反映の機会が必要
 A日本の資産であるという位置づけのもとに、保存地区の拡大のため自治体の先取特権制度と国の特別の財源措置が必要です
◆中西 賢治45 公現
 @設計コンペの内容が不明なので現段階でどちらとも言いがたい。表玄関にふさわしい内容にしたい
 A基本的には景観保存は重要。しかし京都の活生化のためには一定の開発も必要。調和をどうとるかが課題といえる
◆高橋 泰一朗52 自現
 @京都は常に時代を先取りする先取気鋭の精神で、新たな時代にふさわしい誇るべき建物にすべきであり高さは二の次である
 A@土地利用基本方針の策定A古都保存法地区の拡大B景観条例の改正や実効ある制度の策定C都市デザイン行政の推進
◆谷口 弘昌38 公新
 @設計コンペは5月実施予定である。高さ規模未定なので今賛否をいう時期ではないと思う
 A保存と開発の地域をわかりやすく市民に提示し論議を深めながら、残すべきものは保存するという考え方でいけはよい
◆奥山 茂彦48 自現
 @あまり高いビルは賛成できない。歴史的な価値を保つため、超高層はふさわしくない。ゆったりとした街でありたい
 A京都周辺の景観は国民的財産である。今日の景観保全は、不十分で、法的にも、行政指導的にも積極的対応を図りたい(朝日新聞)
■応援列車に男性飛び込む 松商学園OBらひやり
 5日午前7時10分ごろ、大阪府摂津市千里丘、JR東海道線千里丘駅ホームで、通過中の長野発大阪行き臨時列車(10両編成)に男性が飛び込み、即死した。
 列車には同日行われる選抜高校野球決勝に出場する松商学園(長野)の応援のため、同校OBや地元商店会の人ら約420人が乗っていたが、乗客にけがはなかった。
 列車は4日午後9時すぎ、JR長野駅を出発、大阪に向かっていた。事故の影響で現場に約10分間停車、後続の急行「銀河」など4本が10−3分遅れた。
 男性は所持品から同市千里丘、岩城良三さん(43)とみられ、自宅から遺書らしいメモが見つかった。(京都新聞 夕刊)
6日■導入進む鉄道の自動改札 磁気化と人手不足で一気に 運賃を自動精算、キセル防止も利用客からは「面倒だ」の声もありますが…
 関西ではすっかり定着している鉄道の自動改札が、首都圏でも一気に導入され始めました。人手不足が推進剤になったようです。全国の大手各社の現状と計画などをまとめてみました。
 日本で初めて自動改札機が実験使用されたのは近畿日本鉄道の阿部野橋駅で、1966年3月のこと。だが、これは実用化にいたらず、67年3月阪急電鉄の北千里駅に初めて導入された。複数の鉄道会社の乗り入れや接続が多い首都圏では、1社だけ採り入れても使い勝手が悪いので、人手に頼る改札が主流だった。
 しかし、簡単に発行できるよう各社とも定期券の磁気化を進めたことや、若年労働者が集まらなくなってきたことなどから、首都圏でも昨年以降、アッという間に広がった。JR東日本は、昨年4月から山手線を中心に導入、今年度末には自動改札導入駅を133駅に増やし、5年間で東京駅から100`圏内に広げることにしている。
・専用の定期入れ
 営団地下鉄は74年に一部の駅に試験的に入れたあと、乗降客が増えてさばき切れないため撤去したこともあったが、昨年12月から5年計画で、全駅導入作戦をスタートさせた。昔に比べて、機械の処理速度や、切符などの裏の磁気部分に書き込める情報が格段にアップしたからだ。
 表にあるように、大手私鉄も次々に導入計画を進めている。ただ、自動改札に慣れていない客からは「定期入れからいちいち定期券を出すのが面倒くさい」という声も。
 このため、たとえは営団地下鉄は導入駅で開始後4日間、客に自動改札用定期入れを配るなど、PRに懸命。この定期入れはカバーのないプラスチック製で、片手で定期券を押し出し、収納できるのが特徴という。
 このほか、カバーに丸い穴があいたものなど、自動改札用定期入れが文房具売り場などで売られている。
・新カードも登場
大手の自動改札の導入状況と計画(駅の総数は路面電車などを除く)
 最初の導入現 在駅の総数今後の計画など
JR東日本1970年、国立64駅に716台17003山手線は今年度内に完了 5年で東京駅100`圏に
営団地下鉄74年、中野坂上、
恵比寿など4駅
銀座線・丸ノ内線
など30駅187台
14294年度までに全駅に導入
東武鉄道72年、西新井2駅に7台201拡大を検討中
西武鉄道91年3月、同右20駅に90台91順次、拡大していく
京成電鉄74年、千葉中央2駅に10台5796年度までに42駅に160台
京王帝都電鉄90年3月、橋本26駅に156台6992年度末まで41駅に250台
小田急電鉄91年1月、同右新宿など3駅に31台69将来的には全駅に設置したい
東京急行電鉄71年、祐天寺、桜木町など3駅51駅に354台89順次、拡大していく
京浜急行電鉄 なし71今年度か来年度に着手
相模鉄道 なし23早ければ今秋、横浜など3駅に導入する
名古屋鉄道70年、新岐早54駅に219台359順次、拡大していく
JR西日本79年、片町線片町線と京都駅
計18駅に73台
1217研究中
近畿日本鉄道71年、阿部野橋など5駅62駅に486台345主要駅には設置済み
南海電気鉄道72年、和歌山市34駅に222台124主要駅には設置済み
京阪電気鉄道71年、樺葉25駅に250台90順次、拡大していく
阪急電鉄67年、北千里全駅に648台84全駅に設置済み
阪神電気鉄道72年、尼崎39駅に247台42無人駅以外は設置済み
西日本鉄道87年、福岡など16駅に90台76順次、拡大していく
 自動改札の本格導入とともにJR東日本がこの3月から発売したのが、自動改札用ブリペイド(料金前払い)カードの「イオカード」。3000円券と5000円券の2種で、おまけはついていない。1ヵ月で7万枚が売れたという。
 「イオ」マークのついた自動改札にカードを入れると、初乗り運賃の120円が引かれ、それ以上の料金の場合は降りるときの自動改札で精昇される。JRは接続している首都圏の私鉄にも、同じ規格のカードの導入を呼びかけていくが、今のところは山手線内でしか利用できない。
 阪急電鉄も、来年4月1日から「ラガールカード」で、同様のサービスを始めることにしている。このカード自体は89年から売り出されており、今は一般のブリペイドカードと同じように、自動券売機で乗車券を買ったりするのに使われている。1000円、2000円、3000円の3種。
 来春からは、このカードをそのまま阪急の自動改札機に投入できるようになる。自動改札を通ると、カードの裏に日付、時刻、発駅、着駅、残額が自動的に印字される。JRのイオカードと違うのは、乗るときに自動改札を通った段階ではカードから料金は引かれず、着いた駅の自動改札で初めて料金が清算される。
 定期券などと組み合わせてキセルを試みても、着駅の印字がないカードは次に乗るときに自動改札ではじかれる。
・「ピンポン」と警告
 白動改札はキセル対策にもなるといわれている。切符や定期券の裏の磁気部分に自動改札機が日時などの情報を書き込んでいくからだ。乗るときに自動改札を通っていない定期で出ようとすると、機械がそれを見分けられる。ただし、現在のところはまだ自動改札のない駅が多く混乱のもとになるので、機械ではじくようにはなっていないが、いつでもできる仕組みにはなっているという。
 また、定期券に記してある経路と違う路線を利用する客がいた場合、駅員が改札口でそこまで見分けるのは至難の業だったが、機械はすぐ見破り「ピンポン」と警告する。すでにそうしたチェック例がかなり出ているという。(朝日新聞 夕刊)
8日■私鉄、大詰め交渉 1万7000円挟む攻防
 今春闘後半のヤマ場となる私鉄大手労使の賃上げ交渉は8日大詰めを迎え、同日午前、私鉄総連と民鉄協トップが東京・丸の内の民鉄協で4回目の少数交渉に入った。
 これまでの水面下の交渉経過や既に収束した金属労協(IMF・JC)の回答水準から組合側は、当初の昨年実続(1万7500円)以上の要求を下げ、1万7000円台前半の回答を迫るものとみられる。
 これに対し経営側は、同じ公益産業でも業務好調なNTT が1万7000円で決着したことなどを背景に、1万6000円台で抑え込む姿勢を崩していないもようで、労使が要協点を見いだす作業は難航しそうだ。
 労使双方は8日午後からも断続的に詰めの交渉を展開、経営側は同日午後7時からの社長会で最終的な回答水準を決めたい意向だ。交渉が決裂した場合、組合側は9日始業時から24時間のストに入る。
近鉄は集改札ストに
 近鉄労組(上田正博委員長)は8日、9日の始発から構えていた24時間ストについて、主要15駅の集改札ストに戦術ダウンすることを決めた。
 15駅は近鉄難波、近鉄奈良、京都、近鉄名古屋、近鉄四日市などの各駅。(京都新聞 夕刊)
9日■大手私鉄スト回避 春闘ヤマ越す 1万7000円で
 91春闘後半の最大のヤマ場である大手私鉄労使の賃上げ交渉は8日夜、経営側が平均1万7000円(14組合平均、6.41%)の賃金引き上げと、年間臨時指(一時金)を前年同月数(大手平均5.4ヵ月、中小4.9ヵ月)支給するとの回答を提示、組合側は午後10時40分から開いた中闘委で収拾を決め、決着した。9日始発から予定していた大手11組合のストは回避された。
 私鉄春闘は12、15日にストを構える中小私鉄、バスの交野に焦点が移る。
 賃上げ額の1万7000円(平均年齢37.8歳、勤続17.1年)は昨年の妥結額(1万7500円、6.87%)より額で500円、率で0.46ポイントのダウン。
 金属労協(IMF・JC)の各組合や同じ公益産業のNTTの1万7000円(昨年同額)、電力の1万5600円(同1万5900円)の中でNTTと並ぶ最高額。
 しかし下げ幅は電力やトヨタ自動車(いずれも300円)よりも大きく、主要産業では鉄鋼と並び大幅。
 経営側は乗客数の伸びが鈍化、鉄道部門は減益だとして、業績の良いNTTと並んで突出感のある1万7000円台乗せには強い抵抗を示していた。
 当初、昨年より1000円程度ダウンの1万6000円台半ばを示し交渉難航が予想されたが、組合側は「ストも辞さず」との強い姿勢を改めて表明。
 結局、2年続きのストによるイメージダウンを避けようと夕方の社長会で1万7000円台乗せを了承、夜のトップ交渉で組合側に伝えた。
 組合側は昨年実績を出発点としながらも、他産業の回答が昨年を軒並み下回る中で、1万7000円台乗せを譲れぬ一線として交渉に臨んだ。その結果、最低ラインでの決着となった。田村委員長は「ダウン額は大きいが、額としてはそん色はない」と述べた。
・突出感避け双方が妥協
 私鉄春闘がストなし決着した。2年連続のスト突入は何としても避けたい、という労使の思惑がぎりぎりのところで妥協点を見い出した形となったが、妥結水準は昨年実績を大きく下回り、昨年実績マイナスアルファで固まったIMF・JC(金属労協)回答の厚い壁を改めて見せつけた。 経営側は鉄道部門の収益が落ちている上、関東、関西ともことし運賃値上げ申請を予定。昨年に続く突出感だけはどうしても避けたいところだった。こうした事情もあって交渉の過程で組合側は昨年実練(1万7500円)の確保を早々に断念。1万7000円台乗せを最低ラインとして「2年続きのストも辞さず」と経営側を揺さぶった。(解脱)(京都新聞)
■大手私鉄スト回避 賃上げ 1万7000円に乗せる
 組合側が9日始発時から24時間ストを構えていた私鉄大手の賃上げ交渉は8日夜、経営側が社長会で1万7000円(大手14社組合員平均で6.41%)の回答を決め、午後11時半に組合側へ提示した。組合側は、狙っていた昨年実績同額の1万7500円と500円の開きがあるため不満だとしながらも、これ以上の上積みは難しいと判断して受諾を決めた。私鉄総連は同11時45分にスト中止を指令し、昨年に続く2年連続のストは回避された。
 私鉄総連(田村誠委員長、19万2000人)と日本民営鉄道協会(民鉄協、会長・利光達三小田急電鉄社長)との集団交渉は、この日朝から、私鉄総連書記長と民鉄協労務部長による事務折衝や、私鉄総連3役と民鉄協労務委員会の安部和寿委員長らによる少数交渉を断続的に開いた。
 交渉では、同じ三次産業の日本電信電話(NTT)や電力の回答をどう評価するかが焦点になった。NTTは昨年同額の1万7000円で妥結したが、率では0.34 ポイント減。電力九社も1万5600円(5.32%)と昨年実績を300円下回っている。これらを踏まえ、組合側は「昨年実績の1万7500円にはこだわらない」としながらも、昨年実績に近い1万7000円台乗せを主張。これに対し経営側は、「昨年の額は異例の措置。昨年度の大手8社の経常利益が前年度より39%減になるなど業績が悪化している」と強調して、1万6000円台半ばにとどめたい意向を示した。
 しかし、夜に入って経営側は、「足」の産業という特殊性を考慮し、1万6000円台半ばの回答では2年続きのストを避けられそうにないと判断。労担会議を経て、社長会でスト回避のために1万7000円を決断し、組合側に示した。組合側にも2年連続のストは避けたいとの意向があった。
 私鉄総連は、7日夜の中央闘争委員会で、「昨年額にはこだわらない」との考えで一致し、事実上、昨年実績の1万7500円から100円玉何個少ない額で妥協するかが最大のポイントになっていた。
 関西では、南海、阪急、阪神、京阪の大手私鉄4社と阪堺電気軌道、泉北高速、神戸高速(高速神戸−阪急三宮、阪神元町間)の各電車、さらに南海、阪神の路線バスで9日始発から24時間ストが予定されていたが、いずれも平常通り運行される。また近鉄の集改札ストも中止された。(朝日新聞)
■私鉄スト?中止でしょう? 大阪の街で10人に聞く
 労働側の旗色が悪い「花冷え春闘」。私鉄大手の賃上げ交渉も8日深夜、あっさり妥結、9日に設定されていた24時間ストも回避された。毎年迎えるこの「前夜」。労使交渉のさ中に、「ストはあると思いますか」と、大阪・キタとミナミで計10人の会社員らに尋ねたら、全員が「ないでしょ」。
●阪急梅田駅で
 京都市左京区のOL(26) もちろんストに備えて準備なんかしてません。男性の先輩に聞くと、以前は前日にホテルに泊まったりしていたらしいですが…。
 池田市の会社員(26) ストについては会社全体が何も対策はなし。働きすぎの僕としては、ストで会社が休みになってほしい。
 尼崎市のOL(28) 去年も始発から1時間足らずのストで終わった。今年もそれぐらいだろうし、その時間帯はまだ寝てますよ。
 川西市の商社マン(31) 賃上げより時短をもっともっと前面に出してほしい。私の先月の残業時間は100時間を超えたよ。
 大阪市淀川区の主婦(50) 主人は会社勤めですが、ストに対しては何も考えてないんじゃないかなあ。
●南海難波駅で
 堺市の会社員(55) 例年のことで、ストは中止ではないですか。心配はしていません。
 大阪府泉南郡のOL(25) とくにスト対策は考えていません。会社でもストのことは特に話題になりませんでした。
 堺市の会社員(22) 新入社員なんですが、会社から何も指示がなかった。駅の様子を見ても全く緊張感がないし、中止になるのでは。
 和歌山県橋本市の会社員(33) 今まで通りで、たぶん中止になるでしょ。ストになったら、いっそのこと有給休暇にします。
 大阪狭山市のOL(24) 仕事で大切なお客さんがあるので、タクシーを使ってでも出社します。でも、通勤ラッシュの時間帯には、動いていると思います。(朝日新聞)
■トロッコ列車 愛称「嵯峨野」に 一番列車は27日に発車
 保津峡沿いの旧山陰線(嵯峨−馬堀駅間、8.8`)を使って27日から開業する嵯峨野観光鉄道が公募していたトロッコ列車の愛称がこのほど、「ROMANTIC TRAIN嵯峨野」に決まった。
 全国から3251通が集まり、そのうち最も多い282通が「嵯峨野」だった。これに「ロマン」を加えて愛称に。2位は「保津川」、3位は「雅(みやび)」。
 列車は9日、神戸市のJR鷹取工場内で試運転をしたあと、10日の午後1時から4時までJR大阪駅で、11日の午前10時から正午までJR京都駅で展示される。27日は午前9時からトロッコ嵯峨駅で開業のセレモニー、同9時35分、一番列車が出発する。(朝日新聞)
■オーストラリア 太陽の州 クインズランドの旅 観光列車で大自然満喫 コアラ保護区も訪ねたい−
 世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフに臨むケアンズ、黄金の砂浜が続くゴールドコーストの玄関口ブリスベーン。オーストラリア・クインズランド州の二つの都市は、マリンスポーツの基地として脚光を浴びている。ここは、きらめく海の魅力だけでなく、周辺には観光列車、コアラ保護区など訪ねたい場所がいっぱいだ。
 日本から一番近いオーストラリアといわれるケアンズ。東京から7時間半。飛行機から降りると、南の国のおっとりとした空気に包まれる。
 この港町、ケアンズから高原に向かうクラシック列車が出ているのだ。ケアンズから西へ34`、アサートン高原の小さな町キュランダへ向かうケアンズ−キュランダ観光列車。元は鉱山に食料を運ぶ鉄道だが、すっかり観光鉄道に変身。
 「植物の町」ともいわれるキュランダ。駅のホームのひさしからもシダやランの鉢が下がる。グリーンの中に置かれたベンチではハイカーがのんびり。キュランダ発ケアンズ行きに乗ってみた。
 熱帯雨林の中を走る列車がほどなく止まったのは、バロン・フォールズ・ステーション。勇壮なバロン滝をたんのうしてもらうための停車。バロン峡谷に落ち込む滝ににじがかかった。再び列車に乗り込み、峡谷を眺め、風に吹かれていると、列車が減速。「滝だ!」。ストーニー・クリークの滝。フォトスポットではスピードを落としてくれるようだ。
 やがて、サンゴの海に浮かぶ島が見え、サトウキビ畑を走り抜け、フレッシュウォーター駅へ。ミニ博物館やレストランがあるかわいい駅…。ケアンズまで一時間半ほどの旅は車窓の風景にわくわく、甘い風にうっとり。
 熱帯雨林の生態をのぞくミニツアーもキュランダでできる。アーミーダックという、いかつい軍用水陸両用車で出発。チョウ、木に巣食ったアリ塚、胞子を飛ばし樹上に葉を茂らせたシダ、寄生樹…。池に乗り入れると、水辺の枝で泰然としているウォータードラゴン(エリマキトカゲの一種)が間近に。探検家気分になってくる。
 さらに体ごと大自然に飛び込んでみようと、サンゴの海へ。ケアンズの北ポートダグラスから高速船で2時間、アウターバリアリーフ(サンゴ礁の外側)へ。停泊した船から浮き台へ、そして海。シュノーケリングでのぞいた海はまさに魚のわく海。群がる魚に体をくすぐられそう。
 クインズランドの州都、ブリスベーン。郊外にあるローンパインコアラ保護区は緑の中ののんびり動物園。夜行性のコアラがユーカリの中でこっくり、こっくり。こちらの眠りも誘われる。その姿、とにかく愛らしい。ここにはエミュー、カンガルー、ウォンバットもいる。
 人気のゴールドコーストやサンクチェアリコーブのリゾートホテルはおしゃれだが、近隣の住宅もすてき。日本人の駐在員からこんな話を聞いた。「はじめは一軒屋に住んだのですが、隣から芝をちゃんと刈っていないといわれ、マンションに移りました」。オージーたちはまめに庭仕事。なるほど、美観を損ねる庭が気になるわけだ。黄金の海岸も同様にクリーン。
 「太陽の州」の愛称を持つクインズランド。旅はゆったりと、自然と太陽に包まれたい。
 ▼クインズランドの旅の問い合わせはJTB 旅の予約センター 03(3770)5005へ。(京都新聞 夕刊)
■ボンネットバス 越前海岸を快走 福井鉄道 陶器の絵付けや和紙作り体験
 福井鉄道は、敦賀から越前海岸、和紙の里・今立町などを巡る定期観光ボンネットバス「越前有情号」の運行をこのほど始めた。
 ボンネットバスは、昭和6年当時のものの外観をそのまま復元。ワインレッドに金色のふちどりのレトロ調が、ざん新な感じ。内部は完全冷暖房にリクライニングシートと現代風に仕上げられている。
 運転手も定期観光バスとしては全国的にも珍しい女性。同バス運行のために採用された西村孝子さん(38)は、専業主婦からの”トラバーユ”で、「ボンネットがある分、狭い道路ではすれ違いが楽しく、神経を使います。でも、車の人も、地元の人も注目してくれるので、やりがいがあって楽しい」と笑頗で話す。
 運行コースは、スイセンの群落で知られる越前海岸を越前岬・呼鳥門へ北上して海岸美を満喫。その後、六古窯の一つ越前焼を展示する県陶芸館で陶器絵付け(有料)、和紙出荷額では日本一の越前和紙の里・今立町で手すき和紙作り(無料)など体験コースも組み込まれ、バラエティーに富んでいる。
 11月23日まで毎日午前10時にJR敦賀駅発、午後5時武生駅着。ちょうど100`を7時間かけて走る。途中、国民宿舎「かれい崎荘」での昼食代を含め、運賃は大人5250円、小人3450円。定員21一人。
 問い合わせは 0778(23)0202 福鉄観光本社営業所、0770(22)4855 福鉄バス敦賀営業所。(京都新聞 夕刊)
10日■嵯峨野観光トロッコ列車 亀岡側の整備”前進” 市長方針
 対応の遅れなどが問題となっていた嵯峨野観光鉄道の観光トロッコ列車「ロマンチック・トレイン嵯峨野」の地元受け入れ策について亀岡市の谷口市長は9日記者会見し、スタート(今月27日)までに終着駅のトロッコ亀岡駅(篠町)周辺に駐車場や観光案内板などを整備する方針を明らかにし、一歩前進の姿勢を見せた。
 トロッコ列車は旧山陰線の廃線敷を活用、嵯峨−亀岡駅間営業区間7.3`を走り、年間15万人の利用を見込む。ところが、トロッコ亀岡駅(篠町)は田園地帯にあり、道も細く、観光トロッコの運行が決まってからも受け入れ態勢は遅々として進んでいなかった。この間市民や市議会から「観光振興の絶好のチャンス。何をしているのか。積極的な施策を打ち出すべきだ」−と批判の声が上がっていた。
 この日、市が発表した受け入れ策によると、トロッコ亀岡駅前に市の観光案内板(縦2b、横1.5b)と、亀岡とゆかりの深い明智光秀、足利尊氏、円山応挙、石田梅岩など10人の歴史的人物を描いた観光板(縦4b、横6b)や写真撮影用のお立ち台も設置する。
 このほか、駅北側に広場兼駐車揚(約2300平方b、約60台駐車可能)、約50b離れた所に第2駐車場(約900平方b、約25台)を設け、観光トロッコ利用者の送迎にあてる。またJR馬掘駅への誘導策として市道沿いにツツジを植栽、道標なども設けるという。
 市によると、トロッコ亀岡駅が始発で市内の川東地域(七福神めぐり、和ぎの道など)と川西地域(湯の花温泉、穴太寺、谷性寺など)の2方向へマイクロバスによる観光コースを開設するよう京都交通に働きかけている。27日の一番列車が午前10時前、トロッコ亀岡駅に到着することから午前10時すぎに同駅で歓迎セレモニーを行う予定。(京都新聞)
■”走るロマン”完成 嵯峨野のトロッコ列車 あす京都駅でお披露目
 27日から旧JR山陰線の嵯峨−馬堀間(8.8`)で営業が始まる嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車「ロマンチックトレイン嵯峨野」の車両が9日、神戸市のJR鷹取工場で完成した。
 新緑や紅葉の美しい保津川峡谷沿いの旧線を生かすため、JR西日本100%出資の同鉄道が、京郡らしいデザインで製作を進めていた。
 ディーゼル機関車1両と貨車を改造した客車、窓ガラスのないトロッコ列車が2両ずつの5両1編成。
 いずれも側面には「アール・デコ」風の山吹色の模様が描かれ、屋根は輝くばかりの緋(ひ)色。思い切った配色ながら全体を黒で引き締め、優雅なスタイルとなっている。車内には木製のいすが並び、ランプ風の照明がロマンを感じさせる。
 完成した列車は10日午後1−4時にJR大阪駅3番ホーム、11日午前10時−正午にJR京都駅7番ホームで一般公開される。(京都新聞)
■2人で乗ればロマンチック 嵯峨野観光線 トロッコ列車おひろめ
 27日に開業する京都・保津峡沿いの嵯峨野観光線を走る観光トロッコ列車「ロマンチックトレイン嵯峨野」(4両編成、定員252名)が完成し、9日午後、神戸市須磨区大池町のJR西日本鷹取工場で試運転をした。
 JR西日本全額出資の「嵯峨野観光鉄道会社」(本社・京都市)が貨車を約8000万円かけて客車に改造。JR山陰線の複線電化に伴って廃線となった旧線を利用する嵯峨野観光線のトロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅間7.3`メートルを1日8往復する。
 外観は黄色と黒の幾何学模様。2両は窓がなく、風を受けながら保津峡の景観を楽しめる。同鉄道では、年間約15万人の利用客を見込んでいる。(朝日新聞)
■東京−上野間で訓練運転始まる JR東北・上越新幹線
 6月20日に開業するJR東北・上越新幹線東京−上野間(3.6`)で10日午前、乗務員の訓練運転が始まった。営業運転用の列車が入線するのは初めて。
 訓練運転の一番列車となったのは仙台発上野行きのやまびこ 102号(12両編成)。上野駅到着後、乗客を降ろした後、上野−東京間を5分で走り、工事中の東京駅13番ホームに到着した。(京都新聞 夕刊)
■地下鉄開業10年記念 1日フリー切符発売
 京都市交通局は16日から地下鉄烏丸線・北大路−京都駅間6.5`の開業10周年を記念して、地下鉄全線1日フリー切符を発売する、地下鉄の記念乗車券の発売は昨年10月の北大路−北山駅間の開通に続いて2回目。
 記念乗車券は、地下鉄全線を16日から7月15日までの1日に限って何回でも乗車できる磁気カード式のフリー切符(500円券)2枚のセット。乗車券の図柄は地下鉄車両と葵祭の牛車が描かれている。地下鉄車両と市内航空写真をあしらった四つ折りの化粧ケース入り。1冊1000円。
 市交通局は16日から6月15日まで地下鉄各駅、市バス・地下鉄案内所、市バス営業所で5000冊を発売する。
 京都市の地下鉄は昭和56年5月29日、北大路−京都駅間が開通。昭和63年6月に京都−竹田駅間、平成2年10月、北山−北大路駅間の延伸区間が開通した。(京都新聞 夕刊)
11日■京滋中小私鉄 あすスト構え きょうベア交渉
 大手並みの賃金引き上げを要求している私鉄総連加盟の中小私鉄、バス関係労組と経営側の交渉は11日行われ、決裂した場合は12日の始発からストに突入する。
 京滋でストを構えているのは鉄道で、京福電鉄と叡山電鉄。バスは京阪バス、京都バス、阪急バス、京阪宇治交通、京都交通、丹後海陸交通、カヤ興産、奈良交通、大阪空港交通、江若交通、滋賀交通で計13社。24時間決行された場合約28万3000人の足に影響する見込み。(京都新聞)
■新JR京都駅ビル 設計コンペ結果 来月15日に発表 審査日程決まる
 JR西日本と京都駅ビル開発は11日、京都駅改築に向けての新駅ビル設計競技の審査スケジュールを発表した。
 設計協議には外国人3人を含む7人の指名建築家が参加。既に3月31日までに提出された作品模型などを今月25日京都私学会館(京都市上京区)で、平安建都1200年記念協会の理事、監事、評議員133人を対象に展示、公開する。続いて建築家川崎清氏を審査委員長とする審査会を5月7、8の2日間、都ホテル(京都市東山区)で開催、事前展示での意見報告を受けながら選考する。結果は同15日に発表の予定。また、6月12日から18日まで京都文化博物館(京都市中京区)で、全作品を一般に企関する。
 新駅ビルは延べ約23万平方bで、駅施設のほかホテル、百貨店、文化施設などで構成する。平成6年秋の完成を目指しており、関連工事費を含めて1000億円を超すビッグプロジェクトとなる予定。(京都新聞 夕刊)
■設計競技は5月に結果 JR京都駅改築
 JR西日本と京都駅ビル開発会社は11日、JR京都駅改築について実施している設計競技(コンペ)の審査スケジュールを発表した。3月末で作品の受け付けを締め切り、審査会は5月7、8日に開き、15日に結論を出す。
 審査会に先立ち、25日に京都市上京区烏丸通下長者町上ルの京都私学会館で、財団法人「平安建都1200年記念協会」(会長・福井謙一基礎化学研究所長)の理事、監事、評議員133人を対象に、建築家9人(うち2人は共同設計者)から寄せられた作品を披露、意見は審査会に報告する。
 市民らへの一般公開は6月12日から18日まで、中京区高倉通三条上ルの京都文化博物館で。
 京都駅改築は3年後の平安建都1200年の関連事業として位置づけられている。超高層化案も出ており、古都の景観を壊すとして反対の声も上がっている。先にあった京都市議選でも争点の一つになっていた。(朝日新聞 夕刊)
■あす中小私鉄ストへ
 私鉄労組関西地連加盟の中小私鉄、バスの各労組は12日に24時間ストを構えて、11日会社側と交渉を続けている。近畿運輸局によると、ストを予定している主な労組は、能勢、神戸高速、京福、叡山、神戸新交通、水間、野上、阪急バス、京阪バス、大阪空港交通、京都バス、京都交通、京阪宇治交通、神姫バス、和歌山バス、奈良交通。(朝日新聞 夕刊)
■JR紀勢線に飛び込み死亡 若い女性、3日後も身元不明
 和歌山市三葛のJR紀勢線紀三井寺駅構内でこの8日、通過中の特急列車に10代とみられるおかっぱ風髪の女性が飛び込み死亡した。身元がわかるようなものを持っておらず、全国の家出人届にも該当者がいない。丸3日たった11日になっても問い合わせもなく、和歌山東署では「若い女性がいなくなってもだれも気づかないのか」と首をひねっている。
 8日午前10時16分ごろ、天王寺発白浜行き特急くろしお5号に若い女性が飛び込んだ。自殺とみている。15歳から20歳ぐらい。身長約160aで、白いカッターシャツ、茶色のセーター、緑色のズボンと茶色い靴をはいていた。化粧はしておらず、学生風。
 ホームにあった茶色いショルダーバッグに入っていたのは、2450円入りの白い財布と近視用の眼鏡だけ。切符はなく、どこから来たのかもわからない。眼鏡ケースは滋賀県草津市で売られたものだった。
 同署は13日にも市に引き渡して火葬にする。ある捜査員は「若い身元不明死体の場合、たいてい親から捜索願が出されて身元がわかる。都会に出て一人暮らしをしている付き合いの少ない女の子かも」と話している。(朝日新聞 夕刊)
12日■純和風 景観にマッチ トロッコ嵯峨駅舎完成 カフェテラスも設置
 JR西日本100パーセント出資の嵯峨野観光鉄道(本社・京都市右京区、長谷川一彦社長)が、旧山陰線の嵯峨−馬堀間(7.3`)に走らせる嵯峨野トロッコ列車の開業(27日)を控え、京都側始発駅のトロッコ嵯峨駅(右京区)の駅舎が完成、純和風様式のたたずまいが周囲の景観ともマッチし、早くも地元住民らの目を引いている。
 駅舎は、JR嵯峨駅南西側の構内で2月から着工、木造平屋建ての外観は、灰色のかわらぶきで木の柱などをふんだんに使った純和風デザイン。駅舎外側の床面などにも材木片のブロックを敷きつめた。
 駅舎の面積は約100平方bと小づくりだが、駅舎東側には乗降客の利便にと、軽飲食がとれるカフェテラスを設置、駅舎自体の観光名所化を狙っている。
 同駅構内では、トロッコ列車の専用ホーム(延長70b)もほぼ完成した。長谷川社長らスタッフ(8人)は、23日までにこれまでのJR西日本鉄道本部運輸部内からトロッコ嵯峨駅西側の新会社へ移動、27日の開業に備える。
 一方、嵐山公園に近いトロッコ嵐山駅(右京区)の新駅舎建設は市との協議などからズレ込み、現在、基礎工事段階で6月半ばに完成する。(京都新聞)
■中小私鉄・バスのスト 京阪バスは回避 妥結めざし交渉大詰め
 大手私鉄並みの賃金引き上げを求めている私鉄総連関西地連(奥村修一委員長)加盟の中小私鉄、バスの組合は12日始発からの24時間ストを前に、11日午後から大詰めの交渉を続けた。
 同地連のまとめによると、29組合は交渉が難航、12日未明までギリギリの攻防が続けられた。
 近畿運輸局によると、29組合がストに突入した場合、電車、バス合わせて約125万人の足に影響が出る。
 京滋関係では12日午前零時半現在、京阪バスと滋賀交通がストを回避した。
 スト予定の主な組合は次の通り。(京滋関係分)
 ▽鉄道 京福・叡山電鉄
 ▽バス 阪急バス、大阪空港交通、京都バス、京阪宇治交通、京バス、丹後海陸交通、カヤ興産、江若交通、奈良交通(京都新聞)
■中小の私鉄・バス きょうストを予定
 私鉄総連加盟の中小私鉄、バスの労組は、12日の始発から24時間のストライキを構え、大手私鉄並みの賃上げを求めて経営者側と11日深夜まで交渉を続けた。
 12日、近畿でストが予定されている主な会社は次の通り。
 野上電鉄、有田鉄道、紀州鉄道、京福電鉄、叡山電鉄、阪急バス、神姫バス、金剛自動車、御坊南海バス、竜神自動車、明光バス、大阪空港交通、和歌山バス、淡路交通、全但バ女、京都バス、京阪宇治交通、京都交 通、丹海バス、カヤ興産、江若交通、奈良交通(朝日新聞)
■えっ!?スト突入 京福など 6年ぶりに24時間態勢 中小私鉄スト
 大手私鉄並みの賃上げを求める私鉄総連加盟の中小私鉄、バスなどの組合は12日始発からの24時間ストを構え、11日から12日未明にかけ経営側と交渉を続けてきたが、全国で68組合がストに突入した。
 京滋関係では、鉄道で京福・叡山電鉄、バスで京都交通が、労使交渉の難航で、始発からストに突入した。
 京福・叡山電鉄では午前中に交渉解決のめどが立たず、約2万5000人の通勤、通学の足が奪われた。このまま終日、ストが決行された場合、741本・約5万1000人に影響する見込み。
 また京都交通でも園部−祇園間など午前中に約1万5000人が利用している路線バスが全面ストップ。終日ストの場合の影響は、1198本・約3万人に達する。本格的な24時間ストに突入したのは、両組合とも昭和60年以来、6年ぶり。
 同日ストを構えていた阪急バス、京都バス、京阪宇治交通、江若交通など京滋の10バス会社は、始発までに妥結するなどして、ストを中止した。
・2高校が休校 北稜高では授業カット
 ◇…生徒の6割、約800人が京都交通バスを利用している私立京都成章高校(京都市西京区)が休校となったほか、府立農芸高校(船井郡園部町)でも寮生を除き、休校措置とした。また、生徒の約3割が叡山電鉄を利用している府立北稜高校(左京区)は、1時限目の授業をカットした。
 また、京都学園大学(亀岡市曽我郡町)と京都文化短期大学(同)は全日休講措置をとった。
 府北部では、スクールバスなどを利用したので、学校の授業などにはほとんど影響はなかった。
・”洛北観光”を変更 入洛客はがっかり
 ◇…叡山電鉄・出町柳駅(京都市左京区)には、電車を乗り継いできた通学の大学、高校生や観光客らが、午前7時半ごろから姿を見せた。ほとんどがストを知っていた様子で、閉じられたシャッターを横目に、バス停やタクシー乗り場で長い列をつくったが、なかには戸惑いの表情で「スト決行中」の張り紙を見つめたままの人も。
 同志社高2年の永井敦君(16)=大阪府豊中市=は「末明には解決すると思っていた。急がないと授業に間に合わない」と、友人と相乗りのタクシーの列へ。岐阜市から来た女性観光客(40)は「鞍馬寺に行くつもりで、天気もよく、楽しみにしていたのに。しかたがないので、銀閣寺に変更します」とがっかりしていた。
 また、修学院、岩倉(いずれも左京区)などの各駅には、市内中心部などへの通勤客らが時折訪れたが、朝のラッシュ時にはスト解除と期待していたらしく、「え、まだ走ってないの」と一様に驚いた表情。「久しぶりに、よく頑張られますな」などと言い残して、家人や職場への電話連絡に走っていた。(京都新聞 夕刊)
■8労組がスト入り 関西の中小私鉄
 12日始発からこ14時間ストを構え、前夜から徹夜で賃上げ交渉を続けてきた私鉄総連の中小私鉄、バス労組のうち、関西では鉄道の京福京都(京福電鉄と叡山電鉄)、路線バスの神姫バスと京都交通、観光バスの白浜急行と大阪西鉄観光、南海観光バスの計6労組が、それぞれ時間切れでストに突入した。
 しかし、神姫バスと白浜急行、大阪西鉄観光は間もなく妥結し、ストを中止した。(朝日新聞 夕刊)
13日■窓 トロッコ列車 音楽も流して 神戸市・豊島 一雄(会社員・46)
 保津峡沿いの嵯峨野観光線を走る観光トロッコ列車が、近くお目見えするという。2人で乗ればロマンチックのうたい文句。JR西日本が、廃線となった旧線を利用し、貨車を客車に改造しての力の入れようである。外観は黄色と黒の幾何学模様、2面は窓がなく保津峡の景観をたのしめるのがミソである。
 果たして、これで多くの観光客を呼び寄せることができるだろうか。アイデア倒れにならないように、それなりの対応がなくてはならない。観光には静と動の2面があって、そのどちらかが欠けると興趣が半減する。客車を改造し、保津峡の景観を見せる趣向は静である。
 日本人の性格として、静かに自然との対話を好むというが、それもはじめのうちだけである。すぐあきがきて、2度とくる気がしないだろう。せっかくロマン調に貨車を改造したのだから、動としての施設を造りあげてほしいものである。
 まず、客車に音楽をゆるやかに流すことである。それもお客の求めに応じて、いろんな曲を流す。音楽は心の糧であり、景観は目の保養である。保津峡の印象を強烈に残して保津峡の魅力を、子孫につたえたい。当事者の英断に拍手をおくりたい。(京都新聞)
■トロッコ列車 保津峡を走る 嵯峨野観光鉄道 練習運転スタート
 JR西日本全額出資の嵯峨野観光鉄道(本社・京都市右京区)は、27日の開業を控えた嵯峨野トロッコ列車の運行に伴い、13日朝からトロッコ嵐山駅−同亀岡駅間で乗務員の練習運転をスタート、実際の営業運行に備えた。
 練習運転は、運転士、車掌(5人)の習熟訓練が狙いで、午前8時40分、トロッコ嵐山発亀岡行きのダイヤから始まった。11日、JR京都駅でお披露目をしたばかりの同列車は、翌日、京都駅構内の梅小路運転区からJR嵯峨駅へ回送、この日からの練習運転となった。
 発車合図の後、静かに滑り出したトロッコ列車は、小雨の中を営業運転の時速30`台で走った。桜から新緑へと替り始めた嵐山を出て保津川下りで知られる保津峡を沿いながら、田園風景いっぱいのトロッコ亀岡駅(亀岡市馬堀)まで片道17分間で走り抜けた。
 乗務員の練習運転は22日まで5日間、1日当たり10往復のペースで行う。地元関係者らの試乗会も24日から2日間予定されている。(京都新聞 夕刊)
14日■JR京都駅前に森を… 市民が「つくる会」の設立総会 都会の自然再生求め 夢持って運動まず勉強会
 JR京都駅前に森をつくる会(梶田真章代表)の設立総会が13日の午後、京都市左京区鹿ケ谷の法然院本坊で開かれた。総会には市民ら約70人が出席、都会の中で自然を再生させる新しい自然保護運動に意欲を見せていた。
 京都の街は周囲を山に囲まれ「山紫水明」というイメージが強い。ところが、京都市のまとめによると、市民1人あたりの公園の面積は3.05平万bで、全国12の政令指定都市のうち10番目。近年は街の中心部に高層ビルが建ち並び、山も見えにくくなっている。
 このため、「自然の教室」など、独自の自然保護活動に取り組んできた梶田貫主が、「京の表玄関・JR京都駅前に森を造ろう」と呼び掛けた。会社員や主婦、学者、経済人など約200人が会員として参加、この日の設立総会を迎えた。
 総会では梶田さんが、「冗談半分、本気半分で始めた活動。どこまで実現できるか分からないが、単なる夢で終わらせないようにしよう」とあいさつ。会の趣旨や設立経過などを説明した。
 会は渡辺弘之・京大教授や川道美枝子・日本動植物専門学校講師らが、「駅前には日本一大きく育つクスノキを3本植えよう」「まじめ一辺倒ではなく、精神的に余裕のある自然保護運動を」などと、お祝いの言葉を贈った。途中、同志社女子大を今春卒業した萬典子さんと工藤悦子さんがフルート二重奏で彩りを添えた。
 同会では今後、森の生態についての勉強会などを定期的に続ける予定で、「京都駅前に森を−という運動を、冗談に終わらせるのも、本気にさせるもの会員みんなの力。夢を持って活動したい」と梶田貫主は締めくくった。(京都新聞)
■走れニュートレイン@ スーパービュー踊り子 初の子供専用室も JR東日本 初の子供専用も
 伊豆半島は関東をはじめ、関西方面からの観光客も多い。鉄道は伊東から伊豆急下田まで伊豆急の路線だが、この路線を使ってJRの特急列車「踊り子」が東京方面から乗り人れている。
 私鉄の伊豆急が観光展望電車「リゾート21」を普通運賃でサービスしているのに対し、JRは平成2年春まで通勤兼用の車両を特急に使用して「踊り子」で観光客輪送にあたっていた。
 このため「伊豆観光にはあまりにもお粗末な特急」との声もあり、JR東日本では平成2年のゴールデンウイークから新型特急「スーパービュー踊り子」を投入し、観光客のサービスに本腰を入れた。
 このスーパービュー踊り子は従来のJR特急のイメージを大きく変えたリゾート指向の特急で、伊豆半島への観光特急にふさわしい設備とユニークなスタイルが特徴である。
 例えば外観は前後がガラス張りの流線形で、展望車になっている。伊豆方向はグリーン展望室、東京方向は普通展望室、階下はグリーンサロン室と子供専用室がある。子供専用室はヨーロッパの列車では多いが、日本では初の試みだ。 グループ客には4人用のセミコンパーメントがあり、和気あいあいの旅行が楽しめる。普通車はフランスの特急を思わせる間接照明が柔らかく、室内のムードを盛り上げている。
 車内には専門の女性コンパニオンが乗務し、車内放送、事円販売、伊豆各地の観光などをサービス。現在、池袋、新宿、東京から伊豆急下田まで、1日3往後運転されている。(鉄道写真家・南 正時)
 〈メモ〉池袋、新宿、東京から伊豆急下田へ3往復(ただし水曜日池袋発は在来の踊り子車両)。全座席指定制▽運賃 東京山手線内から伊豆急下田間特急料金込み6050円▽所要時間約2時間35分。(京都新聞)
■見ごろの山桜・新緑に歓声 トロッコ列車 渓谷を試運転 霧雨の中 ゴトンゴトン
 保津峡沿いの旧山陰線を走る観光トロッコ列車「ロマンチックトレイン嵯峨野」が13日、霧雨にかすむ渓谷を試運転した。車体は「アール・デコ調」の幾何学僕様に「平安朝風」の緋色(ひいろ)と山吹色。新緑と山桜が見ごろの渓谷をゴトン、ゴトン。開業は27日。ゴールデンウイークには人気を集めそうだ。
 トロッコ嵐山駅を出発すると、すぐトンネルに。天井からつり下がるランプ風の明かりがぼんやり光る。トンネルを出るとガラスのない窓から細かい雨まじりの風がワッと舞い込んだ。左側を流れる保津川の方へ手すりから身を乗り出すと、川下りの船に乗った観光客が手を振っている。
 1日8往復、片道料金は大人600円、小学生300円。予約乗車券は1ヵ月前から全国のJRみどりの窓口などで販売している。(朝日新聞)
■橋げた落下 被害者の会設立へ 事故から1ヵ月 「冷たい」市に不満
 23人の死傷者を出した広島市の新交通システム橋げた落下事故は14日で1ヵ月。工事を発注した広島市の被害者への態度の不誠実さに約20人の遺族や負傷者が13日までに「被害者の会」を設立することを決めた。補償や原因究明を速やかに行うよう広島市に求めていく。また、孫受け企業の作業員の遺族らは市側が「一般市民らとは同列に扱えない」として弔問や葬儀、見舞いに一度も来ていないことに不満を募らせ、一緒に被害者の会に加わることになった。
 補償問題について広島市はこれまで、「事故原因の調査結果をみてから業者と協議する」と言及を避けてきた。その一方で、3年後に広島市で開かれるアジア大会を控え、期限までに間に合わせようと、12日、事故を起こした「横取り工法」と同じ工法での工事再開を業者任せで進めることを明らかにしている。(朝日新聞)
15日■第2波の24時間スト 京福・叡山電鉄交渉難航で突入
 賃金引き上げと合理化をめぐって労使交渉が難航している京福・叡山電鉄は、15日午前5時10分の始発から第2波の24時間ストに突入した。同電鉄では17年ぶりの長時間ストとなる。
 労使交渉は、この日午前中、断続的に続けられたが、解決のメドが立たず、約2万5000人の通勤、通学の足が奪われた。このまま終日ストが決行されれば、741本、約51000人に影響する見込み。
 学校関係では、全校生千五百人の約3分の1が叡山電鉄を利用している、京都府立北稜高校(京都市左京区)が一時限目の授業をカット。京都精華大学(同)は、終日休講とした。(京都新聞 夕刊)
16日■電車内マナーを注意 傷害致死に猶予刑 地裁・正当防衝認めず
 電車内での座り方をめぐってけんか、相手を殴って死亡させたとして傷害致死罪に問われた大阪府高槻市清水台、元会社員富岡経夫被告(43)の判決公判が15日、神戸地裁尼崎支部(佐々木條吉裁判長)で開かれた。
 佐々木裁判長は「正当防衛は認められないが、注意したこと自体は勇気ある行為。本人も警察に自首してきた」と、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役4年)を言い渡した。
 判決によると、富岡被告は一昨年10月9日午後11時半ごろ、阪急梅田発三宮行きの普通電車内で、尼崎市武庫之荘、会社員今江覚天さん=当時(40)=が足を大きく広げて座っているのを見て注意し口論となった。約15分後に武庫之荘駅で降ろされてけんかとなり、手で顔面を殴って死亡させた。(京都新聞)
■地下鉄東西線 九条山に駅設置して 地元住民が市に要望
 京都市の地下鉄東西線の建設に関して、山科区で九条山駅設置を求める地元住民の「九条山の住環填を守る会」(白方英子代表)は15日、下京区、中京区で街頭アピールを行うとともに、市側に設置の要望書を提出した。
 この日は同会員ら約30人が参加。午後2時に四条河原町を出発し、シュプレヒコールをあげたり、ビラを配布したりして市役所まで河原町通を徒歩で行進した。
 市役所では、「会との話し合いの場を設けてほしい」との趣旨などを記した田辺朋之市長、依田満交通局長あての要望書を市職員に手渡した。
 同会は山科区陵ケ岡学区の住民により平成元年2月に発足。地下鉄建設に伴って京阪京津線の御陵−三条間が廃止されることから、「住民の足が奪われる」として現在の京津線九条山駅付近の地下に地下鉄駅を設置するよう市側に求めて運動を続けている。
 一方、市側は利用者が少ないことなどを挙げ、設置する計画はない、としている。(京都新聞)
■トロッコ列車人気に乗りました 記念酒「嵯峨野」発売へ
 嵯峨野観光鉄道(本社・京都市右京区)の観光トロッコ列車「ロマンチック・トレイン嵯峨野」は今月27日発車するが、それに合わせて円山酒造(亀岡市横町、長谷川敏郎社長)はラベルにカラフルなトロッコ列車をあしらった清酒一級「嵯峨野」(300_リットル瓶入り)を今月下旬に新発売する。
 同列車は山陰線の旧線を活用し、トロッコ嵐山駅−同亀岡駅間を片道17分間で走る。その間、保津峡の渓谷美を楽しめる−などで予約が殺到しており、同社はこの人気に乗って「嵯峨野」と銘打った新酒を発売することにした。ラベルの下部分には、疾走するディーゼル機関車とシャレたデザインの客車4両を措いている。
 「嵯峨野」の希望小売価格は1本500円。約5000本の販売を予定している。(京都新聞)
■橋げた落下 「重心の偏り」作業員指摘 現場責任者、聞き入れず
 14人の死者を出した広島市安佐南区の新交通システム橋げた落下事故で、作業員が橋げたの重心が南側に偏っているのに気付き、「ジャッキ位置を修正したら」と、現場責任者に提案したが、そのまま工事は続き、その後、事故が起きたことが15日、広島北署捜査本部の調べでわかった。現場責任者をしていたのは、元請け会社「サクラダ」(本社・千葉市)の社員だった。
 捜査本部は、工事日誌の内容などから作業が約3日分遅れていたことをつかんでいる。工事は、3年後のアジア競技大会開健に合わせる必要があり、現場責任者は工期の遅れを気にして作業を止めなかった可能性があるとみて、同責任者を業務上過失致死傷などの疑いで事情聴取している。
 同捜査本部の調べによると、この責任者は東側と中央部分の橋脚で、計10人の作業員を指揮し事故前、中央橋脚の上で橋げたの位置などをチェックしていた。この時、橋げたを支える南側のジャッキが重く、操作しにくかったため、作業員は「南側に重心がかかっている。北側ジャッキを移動してバランスを取った方がいい」と意見を述べた。しかし、この責任者は「そのまま作業をしてくれ」と答え、続行を指示したという。
 中央橋脚での仕事は午後1時から始まり同2時には終わり、作業員らが西側橋脚に移って、作業を始めた直後の午後2時5分、橋げたが落下した。
 調べに対し、同責任者は作業員の意見を聞いていたのを認めたうえで、「他区域で仕事している業者は順調だと聞いていた。進行状況を報告する期日は迫っており、次の工事の段取りもあり、焦っていた。大丈夫そうに見えたので続けさせた」などと供述しているという。
 同本部は、工期の遅れに対する広島市側の基本姿勢についても調べる方針。
・事故の教訓 技術基準に 建設省
 建設省は、今年度実施する過密都市における大規模公共工事の事故防止向け技術基準の見直し作業で、14人の死者を出した先月14日に起きた広島市の新交通システム橋げた落下事故の原因調査結果や、人手不足から来る「熟練工不足」問題などを、改正内容に盛り込んでいく方針を決めた。(朝日新聞)
■京都駅の国際化へ 対応考える会設置 JRと駅ビル開発
 JR西日本と京都駅ビル開発は15日、国際観光都市・京都の玄関口としての京都駅の役割を考える「京都駅国際活性化推進検討会」(座長・端信行国立民族学博物館助教授)を設置、京都市上京区のホテルで第一回の検討会を開いた。(朝日新聞)
■旅立ちの鐘”復活” 待ち合わせ場所に
 明治時代、列車の出発合図に使っていた時鐘「旅立ちの鐘」が、JR大阪駅構内の新しい待ち合わせスポットになる。同駅の大規模改装の記念として、中央と東両改札口のほぼ中間の通路三差路に、高さ約4bの街頭風柱を立て、鐘をつって飾る。23日完成予定。 鐘は高さ48a、開口部直系47a、重さ28`のステンレス製。外国で作られたのを輸入し、1901年、2代目大阪駅ができたころまで使われていたらしい。
 また、改装を機会に同駅の東口を「御堂筋口」、北口を「御堂節北口」、西口を「楼橋口」と名付けた。(朝日新聞)
■地下鉄 九条山駅の実現を要望 市長らに「守る会」
 地下鉄東西線の九条山駅設置を求める「九条山の住環境を守る会」(代表・白方英子さんら)は15日、京都市の田辺市長と依田交通局長に、駅設置の実現を求める要望書を提出した。
 同線は、3年後の開通を目標に、JR二条駅−伏見区醍醐間12.7`で工事が進んでいる。国の事業認可による駅は計13だが、現在、地上を走っている京阪電鉄御陵−三条京阪間は地下鉄に乗り入れることになっており、同区間の九条山、日の岡駅が廃止される。(朝日新聞)
17日■京都駅改築 コンペ参加作品は いずれも景観配慮 JR西日本副社長語る
 JR京都駅改築計画に伴う新駅ビルのコンペに関し、JR西日本の井手正敬副社長は16日、定例記者会見で「コンペ参加の作品はいずれも京都の景観を配慮した設計で、物議をかもしそうなものはない、と聞いている」と語った。
 井手副社長は「京都タワー(高さ131b)を大幅に超すものはなかったようだ。京都市民の間で景観問題について議論があることを踏まえてデザインされたものと思う。平安建都1200年記念にふさわしく、世界に通用する作品ばかりで、25日関係者への披露を楽しみにしている」と述べた。
 さらに同副社長は「(高い建築物を伴うデザインを)あらかじめこちらから排除したわけではない。また(7作品の中に)改めて京都市の都市計画審議会に諮る必要があるのかどうか、具体的には聞いていない」と明言を避けた。(京都新聞)
■京橋−心斎橋間承認 鶴見緑地線で運輸審
 大阪市が申請していた市営地丁鉄7号線(鶴見緑地線)の京橋−心斎橋間(5.7`)廷伸計画が、16日開かれた運輸審議会で認められた。近く、運輸、建設両省から特許(免許)が出される。(朝日新聞 夕刊)
18日■短大生線路に転落、電車が… 会社員ら間一髪、救助 京都駅ホーム
 17日午前9時20分ごろ、京都市下京区のJR京都駅2番ホームで電車を待っていた南区西九条開ケ町、短大生大野直美さん(20)が、約1.4b下の線路に転落、動けなくなった。折から米原行き普通電車が約100b手前に迫っていたが、ホームにいた滋賀県栗太郡栗東町北中小路、会社員田中典夫さん(31)と奈良県天理市東井戸室町、同佐々井賢三さん(49)が線路に飛び降り、気を失っている大野さんを抱きかかえ、電車が通過する寸前に隣の退避線に移動させたため、3人とも無事だった。
 京都府警鉄道警察隊の調べでは、大野さんはホームで貧血を起こし転落、レールで頭などを打ち、意識を失ったらしい。大野さんは通学途中だった。当時、ホームには通勤客ら約500人がおり、一瞬の救出劇を見守った。
 電車は約2分遅れで京都駅を発車、後続の電車などに影響はなかった。
 救助した田中さんは「隣の列の最前列にいた女性が棒立ちのまま線路に倒れたので、とっさに飛び降りた。運転士の顔が見えるくらい電車が迫って来ていた。もう一人の男性と夢中で線路外へ引きずり出したが、女性の片足がまだレール上に乗っているのに気付き、あわててどけた。少しでも、ちゅうちょしていたら危なかった」と話していた。(京都新聞)
■全米の貨物鉄道スト突入 物流の3分の1止まる恐れ
 【ワシントン17日吉田(哲)共同特派員】賃上げなどをめぐる米貨物鉄道の労使交渉が決裂し、全米運輸労組(UTU)などの労組が17日午前(日本時間同日夜)、1982年以来9年ぶりに全米規模のストに突入した。
 ストには全米の貨物鉄道労働者の3分の2に上る23万5000人の参加が見込まれ、これにより全米の物流の3分の1がストップし、鉄道輸送に資材などを頼っている産業の労働者50万人余りが影響を被るとみられる。
 貨物鉄道の労使は1988年の労働協約改定交渉を3年越しに続けているが、賃上げ5%と物価スライド制の実施を要求する労組に対し、鉄道各社の経営者側は賃金凍結のほか大幅な人員整理などを打ち出し、16日深夜まで続いた交渉でも妥協が成立しなかった。
 スキナー運輸長官はスト入り前に「1日10億j相当の貨物輸送ができなくなり、景気回復に水を差す」と国内経済への影響の懸念を表明していた。特に鉄道で輸送する自動車部品の調達に大きな支障をきたし、不振を続ける米3大メーカーだけでなく、米国に現地進出している日本の自動車メーカーにも影響を及ぼしそうだ。
 ブッシュ大統領は議会の民主党に対し積極的に仲介し、労働組合をなだめるよう求めたが、フォーリー下院議長ら民主党指導部は黙認の姿勢を貫き、鉄道ストは民主、共和両党の国内対立にも拍車を掛けている。
 フィッツウォーター大統領報道官も16日の記者会見でスト突入に警告、労使双方が合意しない場合は、ブッシュ政権として議会に対し交渉期限の再延長措置など緊急立法措置を要請する方針を明らかにした。(京都新聞)
■夏には散策路に開放 鴨川東岸を植栽整備 右敷き舗装 取り入れて 三条大橋−団栗橋間720b
 京都市東山区の鴨川東岸線(川端通)開通に伴い、京都府京都土木事務所は、鴨川東岸の植栽事業に取り組んでいたが、このほど、三条大橋−団栗橋間(720b)の在来護岸部分の整備が完成、市民の散歩道に生まれ変わった。植栽部分は、芝生を張り付けたばかりで、いまのところ立ち入り禁止となっているが、同土木事務所は「芝生が定着する夏ごろまでには、市民の散策路として開放したい」と話している。
 昨年5月の鴨川東岸線の開通で、京阪電車が地下化。この結果、鴨川東岸部分は、枝が伸び放題など手入れされていない雑木が目立ったほか、京阪の線路部分だったところが、何もない丸裸の状態で残り、市民の間から「このままでは鴨川東岸の景観が台なし。植栽などの整備を」との要望が強かった。
 このため、同土木事務所は昨年12月から、総工費5400万円で植栽工事に着手。従来あった樹木は一切伐採せず、せん定と在来護岸部分の植栽で景観保全を図ることにした。
 植栽されたのは、カエデ、クスノキ、シダレヤナギ、クロマツなど5種類の高木113本、カンツバキ、ナンテン、ジンチョウゲなど6種類の低木4810株と、 402bにわたるドウダンツツジの生け垣。さらに1850平方bにわたって、芝生も張り付けられた。
 三条大橋−団栗橋間の在来護岸は、幅1−10bあるが、同土木事務所は、植栽部分の3ヵ所(計450b)に薄茶色の石敷き舗装を取り入れるなど、市民が散策しやすいように配慮した。
 今回の工事には、京都鴨川ライオンズクラブ(天鷲良雄会長)が、2000万円を寄付するなどして協力したが、同土木事務所は、近く、団栗橋−七条聞(1200b)でも同様の植栽工事を行うことにしている。(京都新聞)
■”動くギャラリー”人気 右京・京都バス路線 広告代わりに児童の絵展示
 車内広告の代わりに沿線の小学校児童の図画を掲出した路線バスがこのほど右京区内にお目見えし、「動く絵画展」として乗客の目を楽しませている。
 京都バス(本社・右京区嵯峨)嵐山営業所の路線バス19台で、広沢、常磐野両小の児童の絵が1台につき3点ずつ車内の窓の上の広告枠に掲げられている。
 この趣向、地元の人たちに親しんでもらおうと、昨年末に同営業所が企画した。広沢、常磐野、花園の3校から約160点の応募があり、このうち57点を19台に分けて先月末から走らせている。
 宣伝ポスターばかりが並ぶ車内とは一味違った雰囲気で、地元の小学生のかわいい絵が、乗客をなごませている。
 京都バスの生杉(おいすぎ)渉営業課長は「これからも多くの小学校に絵の募集を呼びかけ、地元の身近なコミュニケーションの場にしていきたい」と話している。同社では、乗客らの反応を見て、今後、バスの台数増や他の営業所への拡大も考えたいという。(京都新聞)
■あっ女性が線路に落ちた 会社員ら間一髪救助 JR京都駅
 17日午前9時20分ごろ、JR京都駅2番線ホームから、京都市南区の女子短大生(20)が線路に頭から転落し、動けなくなった。ホームにいた滋賀県栗太郡栗東町北中小路、JR西日本京都信号通信区職員田中典天さん(31)と天理市東井戸堂町、会社員佐々井賢三さん(49)が飛び降り、短大生を抱えて線路外に助け出した。その直後に、網干発米原行き電車が同ホームに入ってきたが、間一髪で3人とも無事だった。
 京都府警鉄道警察隊の調べによると、短大生は貧血で倒れて転落したらしく、頭などに1週間のけが。電車の中沢仁運転士(44)が約100b手前で気付き、急ブレーキをかけたが、止まったのは60bほど行き過ぎてからだった。(朝日新聞)
■利用客過去最高の617万人に G・Wの予約状況 新大阪発「ひかり」3日は満席
 JRグループの旅客6社は17日、ゴールデンウイーク(4月27日−5月6日)10日間の指定席前売り状況をまとめた。期間中の利用客は全国で約617万人と、過去最高だった昨年よりさらに6万人増えると見込んでいる。指定席の予約率は16日現在、46%で、昨年と同程度。下りは27日と5月3日、上りは29日と5月6日がピークとなり、それを避ければまだ空席があるという。
 東海道・山陽新幹線の「ひかり」は、下りの場合、27、28日、5月3日のいずれも午前はほぼ満席状態。上りの場合も、29日の午後、5月3日の午前、5、6日は終日すでに満席。
 「こだま」は全列車が16両編成となって指定席が増えたため、一部を除いて、まだ十分空席がある。
 JR西日本の発売状況は新幹線、在来線とも花の万博の旅行ブームだった昨年とほぼ同じ売れ行きで、大きなイベントがなくても、国内旅行景気は衰えていないという。
 関西から行楽地へ出るピークは後半の3日で、新大阪発の「ひかり」は上下ともほぼ満席。2日夜に出る九州、青森、新潟、長野方面行き寝台車などは売り切れとなった。関西へ戻るのは5日がピークで、5、6日の新幹線、夜行列車ともほとんど席が残っていない。(朝日新聞)
■夕刊ひろば 西院駅トンネル 額とワシの像どこへ 阪急 「壁の補修で一時撤去」
 阪急京都線が、西院駅南西側の京都市右京区西院北矢掛町で地上から地下に入るトンネルの入り口の壁に、昔から金属製の記念額と、鳥の像が掲げられていました。額には「天人併其功」と書かれ、鳥の像はワシかタカのように見えました。昭和の初めに、トンネルが開通した時、飾られたらしく、孫と散歩に出た時にも、そのように説明していました。ところが、先日近くに行ったところ、額も鳥の像も撤去され、コンクリートがむき出しになっており、孫に「なぜ」と聞かれました。撤去した理由と、今後の処置について教えてください。(京都市下京区 無職中村博道・69)
 阪急電鉄の広報室に聞きました。中村さんが指摘する額は、昭和6年に当時の新京阪鉄道が西院−四条大宮間の地下鉄工事を完成させた時、記念に掲げたものです。額の文字は太田光牌(みつひろ)同社社長(当時)の筆で、「天人併其功(てんじんそのこうをあわす)」と書かれ、天と人の力がひとつになってなし遂げられた、という意味です。
 鳥の像はブロンズ製のワシでした。当初は「トンネル内に夜目が効く」という意味で、フクロウの像を守護神として飾ったのをその後会社の一層の発展を願い、ワシに変えたということです。
 トンネルは「関西で初めての地下鉄完成」として、新聞などにも大々的に報じられ、脚光を浴びたようです。しかし、完成から約60年がたち、入り口上のコンクリート壁面が傷んで、はげ落ちてきたため補修することになり、額と像は昨年11月に撤去。現在は大阪市内の倉庫に保管中で、壁面の補修が終了後、再び元の位置に取り付けられるかどうかは、「まだ決まっていない」といいます。
 地元の北矢掛町では、長年親しんできた記念品だけに「早く元に戻してほしい」という声も出ています。(京都新聞 夕刊)
■はい社会部です 国鉄時代に逆戻り?
 先日JR大阪駅東口の窓口で夫が仕事で使う回数券を買ったときです。「領収書もお願いします」と頼んだら「お金を払ってもらったら出す」ですって。面倒をかけるからあらかじめ頼んでいるのに、まるで私が代金を払わないみたいな言い方です。領収書も冊子をよこして「自分で名前を書いて」と言われました。JRになって、みなさん頑張っていると思っていたのに、イメージが落ちました。明石市 主婦(27)
 JR西日本広報室「大変不愉快な思いをおかけしましたことを深くおわびいたします。接客サービスの基本を忘れた応対があったことは誠に残念。これを教訓として、社員教育をさらに充実してまいります」。(朝日新聞 夕刊)
■ガード下から丸太ニョキッ 「雷鳥」の窓直撃 京都
 18日午前7時半ごろ、京都市南区のJR東海道線、葛野大路ガードを通過中の神戸発富山行き「スーパー雷鳥1号」(9両編成)が、ガード下から突き出た丸太(直径約8a、長さ約4.5b)に接触、デッキの窓ガラス5ヵ所が割れ、直径20aほどの穴が開いた。
 列車は現場で一時停車したあと約3`離れた京都駅まで徐行運転、ガラスが割れた窓に粘着テープやプラスチック板を張り付けて応急処置をし、そのまま運行した。約350人が乗っていたが、けがはなかった。この事故で、同列車が15分遅れたほか、後続の寝台特急「あかつき」が20分遅れた。
 京都府警九条署の調べによると、列車が通過する2分ほど前、工事足場用の丸太を満載したトラックがガード下を通り、このうち3本をガードにひっかけて、2.5bほど線路上に突き出したまま放置して、走り去ったという。同署は道交法違反(あて逃げ)と過失往来危険罪の凝いでトラックを捜している。
 予定より18分遅れて午前10時39分に終着の富山市のJR富山駅に着いたスーパー雷鳥1号は、2、3、4、5、7号車の進行方向左側のデッキのガラス5枚が割れていた。乗り合わせた千葉県の会社員吉田公一さん(43)は「京都駅に入るちょつと前に、車体の下に何かぶつかりガンと音がした」と話した。
 富山運転区車両検査班員は「客室は2枚ガラスだが、デッキドアのガラスは1枚ガラス。強度が弱いのでデッキだけ割れたのでは。丸太が車両の下に入っていれば大惨事になったかもしれない」と話した。(朝日新聞 夕刊)
19日■春の嵐、新幹線乱れる
 18日午後、低気圧の通過に伴う強風のためJRの東海道、東北両新幹線や関東地方の在来線のダイヤが乱れ計約15万人が影響を受けた。
 東海道新幹線は同日午後1時20分以降、静岡県内で20b以上の強風が吹き続け、熱海−掛川間の一部区間で時速120`の減速運転を午後5時まで続けた。また、同3時ごろには、三島−新富士間で架線にビニールが絡み、博多発東京行き上りひかり8号が30分遅れるなど、上下61本に遅れが出、約6万1000人が影響を受けた。
 東北新幹線も午後3時から約2時間、福島−古川間の一部で70`の減速運転を行い、上下16本が遅れ、約7000人が影響を受けた。(京都新聞)
■北近畿タンゴ鉄道も
 18日午前11時20分ごろ、宮津市由良の北近畿タンゴ鉄道(KTR)由良川鉄橋の風速計が警戒風速の20b以上を記録したため同鉄道事業本部(同市)は、東雲−宮津駅間の信号を赤に切り替えた。
 この影響で、午前11時32分東雲発豊岡行き下り普通列車が東雲駅で約50分間停車したのをはじめ、西舞鶴発福知山行き普通列車1本が運休。このほか、KTR宮津線経由の午前10時京都発城崎行き特急あさしお3号など上下計10本が50分から五分遅れ、約300人の足が乱れた。午後2時20分、風もおさまり平常ダイヤに戻った。(京都新聞)
■東海道新幹線が静岡で速度規制
 東海道新幹線は午後1時20分、静岡市の安倍川鉄橋で風速28bを記録するなどしたため、静岡県の一部区間で5時ごろまで列車の速度を120`に下げた。このため、上下61本が1分以上遅れ、6万1000人が影響を受けた。(朝日新聞)
■運転手を取り調べ JR高架の材木接触事故
 18日朝、京都市南区吉祥院一ノ段町のJR東海道線葛野大路通高架の線路上に、道路を走行中のトラックの材木が突き出し、特急電車のドアガラスが割れるなどした事故で、材木を積んでいたトラックを運転していた宇治市槙島町本屋敷、家屋解体業藤野組の南里俊秀運転手(28)が同日夜、九条署に出頭。同署は道交法違反(あて逃げ)と過失往来防害の疑いで詳しい事情を聴いている。(京都新聞 夕刊)
■運転手を取り調べ 「雷鳥」丸太直撃事故
 京都市南区のJR東海道線を走っていた「スーパー雷鳥1号」が18日朝、ガード下から突き出した丸太に接触し、窓ガラスが割れた事故で、京都府警九条署は同日夜、京都市右京区太秦中筋町、解体作業会社の南里俊秀運転手(28)を道交法違反(あて逃げ)、過失往来妨害の疑いで取り調べた。(朝日新聞 夕刊)
20日■「JR西日本が不当労働行為」 JR総連が申し立て
 JRグループの最大労組、JR総連(福原福太郎委員長)は19日、傘下の西日本旅客鉄道労組(JR西労組)の大松益生委員長がJR総連からの脱退方針を打ち出したことに関して、「JR西日本が管理職員を使って脱退に賛成するよう支配介入したのは不当労働行為にあたる」として、JR西日本(角田達郎社長)を相手取り、大阪地労委に救済申し立てをした。1987年の国鉄の分割・民営化後、JR総連が不当労働行為の救済を申し立てるのは初めて。
 申し立てによると、大阪電気区の通信指令員は3月28日、脱退の是非を問うJR西労組同分会名のアンケートに反対の答えを書いたところ、助役に「書き直す気はないか。反対だとまずい」などと言われたという。また、JR西労組岡山地本委員長は3月1日、岡山支社長に呼ばれ、「組合役員といえば、そこらの管理職以上だ。まだ先もある。身柄を任せないか」などと言われたという。
 丸尾和明・JR西日本人事部勤労課長の話 支配介入の不当労働行為を行った事実は一切ない。申し立ての内容を検討したうえで、対処していく。(朝日新聞 夕刊)
21日■橋げた落下事故 遺影に悲しみ新た 遺族「市の誠意示して」
 広島市安佐南区で3月14日起きた橋げた落下事故で犠牲となった14人のめい福を祈る広島市、請負業者共催の合同慰霊式が20日午後、広島市安佐南区中筋の安佐南区民文化センターでしめやかに営まれた。
 式典には、犠牲者の遺族や同市幹部、工事を請け負ったサクラダ(本社千葉市)関係者ら計約700人が参列。
 黙とうの後、式典委員長の平岡敬広島市長が「重大な事故を招き痛恨の極み。衷心より御霊におわびする」と慰霊のことばを読み上げると、遺族たちは目頭を押さえ、悲しみを新たにしていた。
 この後、白菊に囲まれた14の遺影に遺族らが次々と献花。母親の戸村月美さんを失った長女の美央ちゃん(7つ)は、にこやかに笑う母の写真に小さな手を合わせた。
 式典終了後、遺族は西約5`の事故現場を訪れた。妻の喜久江さんを亡くした茅木幸治さん(42)は「工事のため通行止めにしなかったのは常識外れだ。市には誠意を最大限示してもらわないと…」と涙をこらえながら話した。
 また妻を失った浜角祐光さん(29)も「市の責任が明確にならない限りは仏前に何も報告できません」と心境を語った。(京都新聞)
■走れニュートレインA のと恋路号 のと鉄道 停車して名所ガイド
 能登半島の内湾に沿って、のと穴水−蛸島間61`を走る鉄道が「のと鉄道」である。昭和63年3月に第三セクター鉄道として開業した。
 沿線には軍艦島といわれる見付島や穴水湾のボラ待ちやぐらなど奥能登の観光資源も多い。
 「のと恋路号」は鉄道開業時にデビューした第三セクター鉄道では初の本格約な観光専用列車だ。全面はワイドな展望パノラマ窓、側面も屋根近くまで明るい大窓で、素朴な風景がたっぷり楽しめるようになっている。
 サロンカーは海側に向いてソファ座席が配置され、豪華な気分で能登の風景が満喫でき、乗客の評判も上々だ。
 女性コンパニオンが乗務し、乗客サービスに務めているが、沿線名所にさしかかると列車は一時停車。バスガイドよろしく名所ガイドを始める。ゆっくり名所を見せてくれるサービスに乗客も大喜び。鉄道初の試みとして注目されており、のと鉄道の観光への意気込みが強く感じられる。
 沿線の石川県・恋路駅は全国から恋多き女性が訪れる有名な駅だ。近くの恋路海岸に伝わる恋の悲話伝説も女性の心をひきつけるものがあるが、恋路駅待合室には恋の喜びと苦しみが数冊のノートにしたためられている。のと恋路号もここで数分停車をしてくれる。
 今年秋には輪島までのJR七尾線の一部もJRから第三セクターに移行する予定である。(鉄道写真家・南 正時)
 〈メモ〉のと恋路号は季節運転なので時刻表で運転を確認する。七尾−珠洲間約2時間10分▽全席予約指定制で、同区間運賃1670円とパノラマ券1120円が必要。予約は富山と福井間の主要駅と、のと鉄道で1ヵ月前から発売▽問い合わせは、のと鉄道 0768(62)3500。(京都新聞)
■ご飯の時寂しいョ母さん 橋げた事故合同慰霊式 125人の遺族ら献花
 死者14人を出した広島市安佐南区の新交通システム橋げた落下事故の合同慰霊式(広島市など主催)が20日、同区民文化センターであった。125人の遺族、工事を施工した広島市幹部、業者ら約700人が参加した。妻を亡くした空調整備会社に勤める茅木幸治さん(42)とお母さん子だった小学校3年の長男、章生ちゃん(8つ)の姿もあった。3人の子どもを母親のいない家庭で育てる茅木さんの家族に刻まれた事故の傷跡は、式が終わっても消えることがない。
 妻の喜久江さん(当時37)は事故があった先月14日、マイカーで買い物に行った帰りに60dの鉄塊の下敷きになった。章生ちゃんと、受験を控えた中学3年の長女(14)、保育園児の次男(5つ)が残った。
 平岡敬・広島市長は「痛ましい最期をとげられた皆様には、痛恨と哀悼の思いでいっぱいです」。受注業者サクラダ(本社・千葉市)の桜田優社長が震える声で「大惨事を起こしたのは努力の至らざるところで、深く反省しております」と話すと、会場にはすすり泣く声が漏れた。
 遺族の献花。目を赤くした茅木さんは、章生ちゃんと一輪ずつ白い菊を遺影に。章生ちゃんは「ご飯の時、寂しい」と話した。
 事故現場から南西約4`の家には今、男ばかり3人。長女は広島県大竹市の喜久江さんの両親にあずけられた。「受験を控えて大切な時期。母親がわりに家事ばかりさせるわけにはいかない」
 家事を引き受けた幸治さんは、仕事に出ていない。朝食・夕食のしたく、保育園の送り迎え、掃除・洗濯、と1人でこなす。「いつまでも続けられない」。生活費、家のローン、保育料がのしかかる。そろそろ限界だ。家事をしながらできる仕事を探すのか、見通しが立たない。
 平岡市長は式で「ご遺族に対し誠意をもってできうる限りのお力添えを」、桜田社長も「誠心誠意、お力に」と述べた。茅木さんには、どちらからもまだ「力添え」はとどいていない。
 妹の美央ちゃん(7つ)と2人でいた広島市立安小学校4年の戸村孝之ちゃん(9つ)も、お母さんの月美さん(当時35)を事故で奪われた。祖父母に手をひかれて会場を出ると「おかあさんがいなくなっちゃつて悲しい。天国のお母さんに『仲良く遊んだりしてるよ』って言いたいな」。
 遺族は21日、補償交渉などのため、被害者の会を結成する。(朝日新聞)
22日■名古屋駅・超高層ツインビル建設 線路敷は敷地か? 強気姿勢・JR東海と市が対立・不信感 2月には市が異例の要望書
 21世紀の名古屋の表玄関として、JR東海(須田寛社長)が名古屋駅に計画している地上60階、高さ250bの超高層「ツインビル」(仮称)が、計画通りの規模で建設できるかどうか注目されている。行政指導する立場の名古屋市とJR側の間で、敷地の範囲や容積率、交通混雑処理の問題など実務上の調整が難航しているためだ。「計画発表前に十分な事前協議や根回しがなかった」(同市計画局関係者)とする不信感と、実現に自信をみせるJR側の強気の姿勢が調整場面で交錯し、問題を複雑にしているようだ。
 計画では、ツインビルは延べ床面積約47万平方b、高さは現在国内最高層の新東京都庁第一本庁舎(243b)をしのぐ規模となる。
 ビル内にはオフィスのほか、ホテルやJR東海が共同経営するデパートなどが入る予定。デパートの売り場面積は完成時(1999年)に国内最大級となる見通しで、駅の乗降客を除く昼間のビル人口は約9万人と見込まれている。
 「小都市が一つできる規模」(同市計画局幹部)。都市基盤を整備する立場の名古屋市では、周辺への影響にも配慮して「あんな巨大ビルが必要なのかどうか…」の声さえ出ている。
 プロジェクトで最大のネックになっているのは敷地面積の範囲。計画では、ビルの敷地面積は線路敷を含む約14万5000平方bと計算しているが、線路敷を敷地と認めるかどうかが焦点になっている。
 線路敷部分を除いて建設するとすれば、延べ床面積で計画の3分の1程度のビルしか建てられず、大幅な規模縮小になる。建設省は、こうした建築物については地方自治体に対し、個別協議するよう求め現在、同省と名古屋市の間で協議が続けられている。
 JR東海は「線路敷下に商店やコンコースなどがあり、(敷地として)問題はない」(企画開発部)と強気の姿勢を崩していない。
 しかし、名古屋市では「線路敷を無制限に認めるといくらでもビル建設が可能になり、都市計画上支障をきたす恐れがある」との考え方もあり、JR側の思惑通り進むかどうかは微妙な情勢だ。
 こうした不協和音もあって、名古屋市は2月下旬、23項目におよぶ異例の要望書をJR側に提出。「行政側とさらに協議して指導に従ってほしい」との意向を伝えた。
 ツインビルを新幹線依存の経営体質から脱却する切り札にしたいJR東海に対し、「名古屋の玄関にふさわしいものができる点では歓迎すべきだが、周到で慎重な計画推進が必要」という名古屋市。双市の綱引きはこれから本格化する。(京都新聞)
■新幹線乱れる 変電所で停電
 22日午前10時14分ごろ、滋賀県栗太郡栗東町蜂魔のJR東海道新幹線の栗東変電所が一時停電、京都−米原間の上・下線の送電が止まった。この影響でこの区間内を走行していた上下合わせて4本の新幹線が一時的に停車したり、徐行し、最高4分間遅れた。原因はJR東海が調べている。(朝日新聞 夕刊)
■南海本線で信号停電 特急はど64本遅れる
 22日午前6時42分ごろ、南海電鉄本線の堺−貝塚間の信号が停電し、電車がすべて止まった。停電は1分後に回復したが、各駅の信号を手動に切り替えたため、自動信号に復旧するまで約7分かかり、この影響でノロノロ運転が続いた。同9時ごろはぼ平常ダイヤに戻ったが、特急、急行など電車上下64本が20分から3分遅れた。(朝日新聞 夕刊)
23日■JR京都駅改築コンペ 市民の意見反映して 市民団体が申し入れ
 「京都ホテルとJR京都駅の高層化に反対する市民連合」(西山卯三代表)など市民4団体は22日、JR京都駅改築の設計競技(コンペ)について全作品を市民に公開し市民の意見を聴いてから審査するように京都駅ビル開発(井出正敬社長)に申し入れた。
 京都駅ビル開発とJR西日音はJR京都駅改築計画で7人の建築家を指名してコンペ(設計競技)を実施。平安建都1200年記念協会の役員向けに作品を展示したあと、審査会で最優秀作品を決定し、6月中旬、一般公開するとしている。
 これに対し、申し入れ書は「京都駅のありかたに意見を述べる市民参加の道が閉ざされている。駅舎という公共件の高い建築物の設計が一部の人の意見を聴いて決定されるというのでは、いかにも密室的」と手続きの進め方を厳しく批判。コンペの審査会で検討し結論を出す前に、全作品を市民に公開展示し市民の意見を聴く機会を持って市民意見を審査に反映させるように求めている。(京都新聞)
■発車 嵯峨野トロッコ列車(上) 開業秒読み 不安と期待胸に秘め JR西日本 初めての挑戦
 JR西日本の全額出資による嵯峨野観光鉄道の観光トロッコ列車「ロマンチック トレイン嵯峨野」が、いよいよ27日から開業する。旧山陰線の廃線跡を活用、トロッコ嵯峨駅(京都市右京区嵯峨)から同亀岡駅(亀岡市馬堀)までの8.8`(総延長)を貨車を改造した列車で走行する。国内有数の景勝地、嵐山、嵯峨野、保津峡を経て口丹波に至るルートは、早くも新たな観光資源として脚光を集めている。その波及効果や、活性化へ向けた地元の期待や課題など、観光トロッコ列車の周辺を3回に分けてリポートする。(社会部・林 実記者、亀岡支局・鈴木 彰記者)
 JR京都駅や嵯峨駅、トロッコ嵯峨駅などにさる19日派手なデコレーションが登場した。「祝 嵯峨野観光鉄道 開業」との大文字が踊り、旗やフラワーポットなどの取り付け作業に追われる関係者に、発車当日への熱い思いがこみあげる。
 JR西日本の本社ビル1階にあった嵯峨野観光鉄道のスタッフは、この日23日、トロッコ嵯峨駅に近い同鉄道本社へ移った。わずか8人の所帯。長谷川社長は慌ただしい表情の中にも「本当に27日に走るのか、お客さんは来てくれるのか、この目で確かめないことには」と不安と期待をにじませた胸の内を語る。そばでJR西日本運輸部内の嵯峨野線プロジェクトチーム以来1年半余、計画に当たってきた山崎敏治・同鉄道部長が「JR西日本として初のトロッコ列車。何としても成功させたい」と気概を見せた。
 京都府庁知事応接室。荒巻知事は嵯峨野トロッコ列車のパンフレットを見ながら「可能性を大いに秘めた鉄道。保津川下りも楽しめ、話題性に事欠かない観光資源となるはず」と期待を寄せながら、トロッコ列車誕生を懇請した一人として感慨も新たなよう。
 廃線跡を有効活用してトロッコ列車を、との計画が本決まりとなったのは、一昨年12月。その年の3月、山陰線の複線電化に伴い、JR嵯峨駅−馬堀間が遊休路線となり、「この間を何かできないか」と地元、亀岡市や府がJRにアプローチしたのが発端だった。トロッコ、サイクリングロード、遊歩道…。さまざまな案が出たが、知事からJRに出された要望書が最終的に決め手となったようだ。
 運輸省との接衝もあり、開日を平成3年春着、との公表をギリギリまで秘匿しながら急ピッチの作業が始まった。昨年11月以来、鉄道会社設立、鉄道事業認可や車両・工事施工認可の申請、着工…。「最小コストで最大効果を」(長谷川社長)を狙った観光トロッコ列車計画は、しかし地元の一部に問題を積み残して、発進することになった。
 <メモ> 嵯峨野トロッコ列車「ロマンチック嵯峨野」はデイーゼル機関車1 両、客車4両。客車は、コンテナ貨車などを改造、窓付きと窓のない各2両ずつで編成し、鉄橋38ヵ所、トンネル8ヵ所の保津峡沿いを時速30`台で走行。片道約25分間。年間乗客数15万人を見込んでいる。料金は区間を問わず片道大人600円、小人300円。(京都新聞)
■新幹線切符 1100万円盗難 大阪
 大阪市北区東天満、若杉グランドビル別館2階のJR東海営業本部関西販売所の事務所から「新幹線の切符、約1100万円相当が盗まれた」と22日までに天満署に届けがあった。
 調べでは、今月15日午前8時半ごろ、同販売所の職員が出勤すると、室内の机が物色されていた。机の中には、新幹線の切符などがあり、大阪市内−東京都内間、大阪市内−福岡間の新幹線の切符23冊(1148万円相当)がなくなっていた。同署では、事務所が無人になっていた13日午後6時半から、15日朝までの間に被害に遭ったものとみて調べている。(京都新聞 夕刊)
■夕刊ひろば JR山科駅前の空間 車の送迎用に開放しては…
 JR山科駅前のタクシー乗り場の南側は、以前は一般の車を乗り入れることができ、送り迎えの車を止めるのにたいへん便利でした。それがJRになったころ、ロープが張られ、プランターも置かれて、車が入れなくしてしまったんです。そのスペースは空き地のままで、見るたびに「なぜ?」と思ってしまいます。
 今のままでは、スペースがもったいないし、駅前が狭くて、車を利用しにくいので、以前同様使えるようにしてもらえないでしょうか。(京都市山科区 紳士服販売業・50)
 JR山科駅に尋ねました。「あそこにロープを張り、プランターを置いているのは、駐車や駐輪が後を絶たず、特にタクシー運転手からは、(駐車する一般車両が多く)回転できない、と苦情が寄せられていたため、一般車両を駐車できないようにと、あのような措置をとっているわけです」という答えです。以前は白線を引き、駅への送り迎えの車用に一時停車できるスペースにしていましたが、駐車したまま放置したり、停車スペースをはみ出して止める車が相次いだことから、こんな対応策をとらざるを得なかったようです。
 しかし、何も使わない空き地があるのは、いかにも、もったいない気がするのも事実。駅は「確かにだれもがマナーを守ってもらえれば、あのスペースも利用することができ、今は切り返しで転回しているタクシーも、スムーズに回ることができる。送迎などの一般の車も利用しやすくなるはずです」といいますが、現在の措置は継続する方針といい、「駐車防止の対策として行っているので、ご理解ください」と話していました。(京都新聞 夕刊)
■新幹線切符 1148万円分盗難 大阪
 大阪市北区東天満一丁目の若杉グランドビル別館2階にあるJR東海旅客営業本部関西販売部で、13日から15日にかけて、新幹線の切符つづり23冊、計約1148万円分が盗まれてりたことが22日、明らかになった。天満署は盗難事件として、捜査している。(朝日新聞 夕刊)
24日■発車 嵯峨野トロッコ列車(中) 波及効果 口丹波の観光に光明 「保津川下り」など連動期待
 「トロッコ列車の開業は亀岡周辺の口丹波観光に大きな光。スケールのでかい京都観光から見てこっちまでの集客力は弱かったが、これでものすごい人気になる。地元の期待はかなりのもの」と開口一番語る亀岡・湯の花温泉観光旅館協同組合の山田友四郎理事長。片や保津川下りを担う春木芳夫・保津川遊船企業組合代表理事は「もちろん大歓迎。こちらも予約中心なので亀岡に滞在してもらいながらスムーズに客足をさばきたい」と活性化への夢を託す。
 口丹波観光の起爆剤ともなりそうなトロッコ列車運行に亀岡では、市の呼びかけで市観光協会、亀岡商議所などの関係機関が何度となく懇談会を開催、「列車で降りた観光客を一人でも多く市内へ引き込もう」と誘致策を練ってきた。同市の胸算用によると−。トロッコの乗客数(年間15万人)のうち、約2−3割が亀岡に降りると当初の見込みを立てる。今、NHK大河ドラマで話題の足利尊氏ブームにあやかり市内の篠八幡宮など社寺、史跡を生かした観光ルートと結合、湯の花温泉に1泊、翌日、名勝の保津川下りを−という算段だ。
 同市内のタクシーやバス会社もトロッコのダイヤに対応した運行計画を練り始めた。市内の酒造会社は、トロッコ人気を先取りして列車のラベルを張った清酒を今月にも新発売、「トロッコ列車を商店街活性化の一助にしていきたい」(八木市次・同市商店街連合会)との声が上がるのもうなずける。
 ところで嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車に先駆け、既に観光列車を走らせている静岡県の私鉄・大井川鉄道。昨年10月、同鉄道井川線(25.5`)のうち「アプト式鉄道」と呼ばれる特別区間(1.5`)を導入。レールと列車の「歯」がかみあい、ゴトゴトと客車を押し上げて行くのが特徴で、車窓から眺める大井川の渓谷美は保津川同様、風光明美そのもの。井川線には、同年11月だけで約6万6000人が訪れ前年同月比70%の伸びを記録。沿線の寸又峡温泉でも「アプト景気」の影響で観光客数が20%増えたという。
 京都市サイドからも期待は出ている。山盛善三郎・京都市観光協会専務理事は「まず早速、京の夏の旅にトロッコ列車を活用、定期観光バスとのタイアップで、よりワイドな魅力を引き出したい」とし、既に関係方面との折衝を始めている。また、観光シーズン真っただ中の人出を見やりながら嵐山保勝会の懸野真文会長は「トロッコ列車の登場は、嵐山の観光に広がりを持たせる好材料。その意味でも起点の嵯峨と折り返し点の亀岡で受け入れ策をきちんとせねば」と指摘、今後の波及郊果を強く望んでいる。
 〈メモ〉亀岡市への観光入り込み客数は、平成元年の1年間で約47万人。観光施設別では、保津川下りが約26万人でトップ、次いで湯の花温泉約17万人となっている。また、日帰り、宿泊別では、日帰り客が約35万人と全体の75%を占め、今後、市内滞在型の観光振興が懸案となっている。(京都新聞)
25日■発車 嵯峨野トロッコ列車(下) 駅整備に対応の遅れ 行政側との思惑違いも
 計画から開業までスケジュール的に慌ただしさばかりが目立った嵯峨野観光鉄道。これも「話題性、収益性を高める上から今年のゴールデンウイークまでに何としても発車を」(同鉄道)とのもくろみが先行したためにほかならない。だが、華やかさの裏で課題も少なくない。トロッコの各駅(嵯峨、嵐山、保津峡、亀岡)のうち、嵯峨、保津峡は形ができている。しかし、嵐山駅は、京都市との調整遅れから駅舎完成が6月にズレ込み、折り返し点の亀岡駅は、JR亀岡駅や保津川下りの亀岡乗船場までの交通アクセスが未整備のままだ。
 亀岡市例の対応の遅れには嵯峨野観光鉄道と同市の間に思惑違いもあったようだ。同市では当初計画で、当然トロッコ亀岡駅はJR亀岡駅に隣接可能とみていた。しかし、同鉄道が示したトロッコ亀岡駅は、市中心部から京都寄りへ3`近く離れた田んぼの真ん中。「JR亀岡駅への乗り入れには、さらに数億を要する設備投資になり、技術上も困難」(同鉄道)との理由からだ。
 これに対して同市は「嵯峨野観光鉄道のトロッコ亀岡駅付近が、水害常襲地で治水対策上からも問題」(野原一郎・企画管理部長)として、基本約に交通便利なJR亀岡駅への誘致案を崩さなかった、という背景がある。
 地元に本社を持つ京都交通も亀岡市と協議し、定期バスの運行計画を練ったが、十分な検討時間もなく、現時点では「採算性のメドも立たず、路線免許認可の申請まではとても…」と、谷口勇二・同社乗合バス部長は話している。このため旅行代理店が保津川下りや湯の花温泉とパッケージした「トロッコ列車の旅」を企画できても、1枚の切符で回れる周遊券コースは、当分の間、実現しそうにない。
 とはいっても「ここまでくれば、市の活性化に向け、トロッコ駅前の駐車場やトイレ、観光案内所、交通アクセスなどを急ぎたい」と亀岡市。一方、同鉄道も安全対策、運行状況について近畿運輸局からこのほど完成検査、保安監査を受け、準備も万端だ。
 そして、とりわけ安全対策では、JR本線に乗り入れるトロッコ嵯峨駅−嵐山駅間(約900b)を最も重視、「嵐山駅にはトロッコ列車が本線に進入、衝突事故を避けるための安全側線を整備したのがポイント」と同局では強調する。
 ともあれ話題にこと欠かない前人気の高い嵯峨野トロッコ列車このゴールデンウイークは早や予約客でほぼ満席、1年先までの予約客を入れると「既に4、5万人に」(JR京都駅)という過熱ぶりだ。「単に乗り降りだけではもったいない。沿線地域の特性を発揮して、これまでにない夢のある観光に育ててほしい」。荒巻知事が念じる沿線各地の観光振興策を模索しながら、トロッコ列車の発車時間は、あと2日後に迫った。
 〈メモ〉嵯峨野観光トロッコ列車「ロマンチック 嵯峨野」は、JR西日本の軌道設備を借りる第2種鉄道事業免許路線。線路、車両などの保守、点検は外部委託するが、予約外の乗客対応などは同鉄道の担当となり、「繁忙期はJRの応援も受ける」(同鉄道)とはいえ、「当日乗りの客さばきでは、サービス維持をつとめながらの対応が難点に」としている。(京都新聞)
■踏切にトラック 阪急客7500人影響
 24日午後1時45分ごろ、池田市石橋一丁目の阪急宝塚線西国街道踏切(警報機、遮断機つき)を渡ろうとした愛知県大府市北崎町、商栄運輸のトラック=柏崎義治運転手(21)=が警報機の防護さく(高さ約1b)にぶつかった。車体中央部が乗り上げ、左後輪も浮いて立ち往生したため、宝塚線は上下とも不通となった。警察官や近くにいた人たち約30人が車体を持ち上げて元に戻し、約25分後に復旧した。
 この事故で、宝塚発梅田行き急行電車が現場付近に23分間臨時停車するなど上下23木の電車が3−20分遅れ、約7500人が影響を受けた。(朝日新聞)
■京都駅改築 コンペ全作品 高さ規制上回る 最高30階、120bも 景観論議、拍車は必至 応募7点を審査公開
 JR京都駅改築の国際的コンペ(設計競技)を実施した京都駅ビル開発とJR西日本は25日、指名建築家7人から提出された作品7点を、平安建都1200年記念協会(福井謙一会長)の役員に公開した。作品は京都の伝統と創造をイメージ化したといい駅ビルの高さは約60−120bで、現行法規制を超える60b級以上の高層ビルになるのは確実。工作物の京都タワー(131b)を除き市街地で最も高い建築物となり京都駅の高さ論議に拍車がかかるのは必至。
 同駅のコンペ応募作品のうち、高さ100bを超えるのは、黒川紀章氏とジェームズ・スターリング氏(英)の2人(ともに120b)。80b級はバーナード・チュミ氏(米)、70b級は安藤忠雄氏、60b級はベーター・ブスマン氏(独)と池原義郎氏の2人で、最も低いのは原廣司氏で、わずかに60bを切っている。7作品とも地下部分は1人を除き3階で、地上部分は14階−18階建てが5人、あとの2人は29階建てと30階建てとなった。駅、商業、ホテル、文化などの各施設、機能の配置は、重層型から分離型まで建築家により違いが見られる。
 作品は安藤、黒川の両氏が平安京の羅城門、ブスマン氏が市場、原、池原の南氏が門・段丘、チュミ氏が櫓(やぐら)をイメージ化。”伝統”を取り入れながら外観をガラス主体で構成し、空中通路の採用もみられるなど、大胆なデザインぞろい。
 両社は5月7、8日にコンペの審査会を開き、同15日に審査結果を発表する予定。「どの案が選ばれても素晴らしい駅ビルに生まれ変わると確信する」(井手正敬京都駅ビル開発社長)として、平成6年度の完成を目指す。
 同駅地区は市の高度地区の指定で建物の高さは31b(総合設計制度を利用すれば45b)以下に制限されているため、60b以上の駅ビルの建設には都計審での都市計画決定の変更手続きが必要。市はすでに「デザイン優先」として高さ制限の緩和に柔軟な考えを示している。
・市の規制緩和実行が焦点
 京都駅ビル改築計画の設計コンペは、7作品全部が京都市の現行の高さ規制を上回るという形で出そろった。許認可権を持つ京都市は、駅ビルに限定しながらも「デザイン優先」との表現で、事実上、すでに規制緩和、高層化容認の方向を示唆しているが、全作品が現行規制を超えていることで、駅ビル改築問題はいよいよ、市が実際に高さ規制の緩和に踏み切るかどうかが焦点になってきた。
 規制緩和の具体的な手法としては▽高度地区の見直し▽都市計画法に基づく特定街区の指定」のいずれかが考えられる。市は1973年、高度地区規制の網をかぶせた際に、「公共性」などを条件とした緩和のための特例措置も同時に定めており、駅ビル改築で「公共性」「シンボル性」があるとして緩和措置を講じたとしても、「現行制度の枠内の措置に過ぎない」というのが、市の考え方になっている。
 とはいえ、「駅ビル高層化は京都の歴史的景観を破壊する」との住民運動団体などの声があり、京都市自身も、高さ規制こそが京都の景観保全行政の大きな特色と自負してきた歴史もある。さらにいえば、どのデザインも高層化の部分は、駅機能とは直接には結びつかない商業施設(デパート)やホテル施設であり、こうした施設に、どこまで「公共性」の考え方を持ち込めるのかどうか。
 市は、これら議論を呼んでいる点について、市民への十分な説明を迫られようし、行政の「公正さ」「信頼性」を損なわないだけの見識と判断が求められる。(解説)(京都新聞 夕刊)
■”面長”で大胆 新しい京の顔 京都駅デザインコンペ 7作品展示 真剣に吟味 役員ら「個性的」
 新京都駅のデザインはこの7作品から−。25日朝から京都市上京区の京都私学会館で始まった京都駅ビル設計コンペの応募作品展示会には、平安建都1200年協会の役員らが訪れ、京都の新しいシンボルとしてふさわしい駅を、と真剣に作品を吟味した。
 会場には、駅の模型の写真4枚に加え、イメージ図、設計図、作者紹介など約20枚のパネルが作品ごとのブースに展示された。公開対象は、同協会役員ら133人。
 訪れた人たちは、「文化的」「国際約」「シンボリック」など18の言葉の中から作品ごとのイメージを選ぶアンケート用紙を手に、じっくりと時間をかけて作品パネルを見つめ、空欄に意見を書き込んだ。「個性的な作品ばかり」「パリの新凱(がい)旋門のイメージが強いのか、ゲート状の作品が多いよう」などの感想を述べる役員や、「案外、超高層建築は少なかったが、高くても100年後には町になじむのでは」「いや、高さを配慮した点を評価したい」と話し合う姿も見られた。
・安藤忠雄氏 大阪市出身、49歳。主要作品は六甲の集合住宅。フランス建築アカデミー大賞受賞。
 羅城門をイメージしたツインゲート。人工地盤「グリーンステージ」に地下円形コートを設け、駅、市民広場とする。2個の卵型ホールを東西に。高さ72.5b。
・ペーター・ブスマン氏 西ドイツ、57歳。主要作品はボンの地下鉄ホイサリー駅、ケルン音楽学校。国際イタリア賞受賞。
 デパート中心に各施設を複合的に配置。7ブロックにわけ、京都の通り割りを表現した。バス停を建物内に収容。外観はガラス主体、ガラス瓦(かわら)で採光豊か。高さ62b。
・原廣司氏 川崎市出身、54歳。主要作品は那覇市立城西小学校、飯田市美術博物館。建築業協会賞受賞。
 中央吹き抜け東側を段丘、西側を斜面にし、全体をコンコースとする。門を支える壇のイメージで地上15bに多目的デッキを作り、その上を主要施設に。高さ59.8b。
・池原義郎氏 東京都出身、62歳。主要作品は所沢聖地霊園、北九州プリンスホテル。日本芸術院賞受賞。
 東側にホテル機能の「門」、ガラス屋根の中央コンコースを「光の谷」、西側を市民広場、商業スペースの「段丘の街」に.外観はガラスの格子フレーム。高さ60.3b。
・黒川紀章氏 愛知県出身、56歳。主要作品は名古屋市立美術館、ベルリン日独センター。日本建築学会賞受賞。
 「平成の羅城門」として商業施設の上に、ゲート状の高層ホテルを重ねる。建物の色は町屋、寺院の屋根をイメージ、消し炭色にタイルで外装する。高さ120b。
・ジェームズ・スターリング氏 英国、64歳。主要作品はベルリン・サイエンスセンター、シュツットガルト美術館。ブリッカー賞受賞。
 東側に市民プラザと南北自由通路を強調。高層ホテルをモニュメンタルな施設として配置。地下部で人車の流動を集中、分散処理。外観はガラス主体。高さ120b。
・バーナード・チュミ氏 米国、46歳。主要作品はパリのラ・ビレット公園設計など.レジオン・ド・ヌール勲章受章。
 7本の櫓(やぐら)で京都に通じる7街道を象徴。碁盤の目状の道路を各施設のブロック化で表現。櫓は高さに変化を持たせ、各施設に通じる。高さは83b。(京都新聞 夕刊)
■洛中洛外
 ◇…嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車「ロマンチック トレイン嵯峨野」が27日開業するが、これを記念し京都西区内郵便局と亀岡市内の郵便局が、開通記念絵巻やスタンプ台紙などの記念グッズを製作した。
 ◇…作ったグッズは3点。一つは開通記念絵巻で、大津市の日本画家・南湖雪さんが、足利尊民旗揚げの地で知られる亀岡市の篠八幡宮や保津川下り、嵐山の渡月橋を描いた水墨画。記念スタンプ台紙にはトロッコ列車があしらわれており、一つは絵入り組みはがき。
 ◇…グッズは、いずれも全国の電車を図柄にした切手付きで、値段は310円から1000円。27、28の両日午前9時から午後3時までトロッコ嵯峨、嵐山、亀岡の各駅と亀岡郵便局(28日は京都側のみ)で販売される。(京都新聞 夕刊)
■京都駅舎の改築設計案 7作品勢ぞろい
 古都の景観保全と再開発をめぐって、高層建築の是非論争を呼んでいるJR京都駅の改築設計案が、25日出そろった。駅舎としては初の国際コンペ(設計競技)をし、指名を受けた7人の建築家が作品を寄せた。高さは約60bから最高120bまであり、どの案も駅周辺の現行規制(原則31b、特例45b)に収まらない。「東京や大阪を追うな」の声も強い中、近く審査に入る。
 コンペはJR西日本や京都市などが出資する京都駅ビル開発会社が実施した。JR直営のホテルと伊勢丹との提携による百貨店が駅舎の主要部分になる。
 ドイツ、イギリス、アメリカの建築家を含む7つの作品のうち、高さが100bを超えたのは黒川紀章氏とジエイムズ・スターリング氏の作品。ともに120bと、京都タワー(高さ131b)に近い。他はいずれも60から80b台。地上部分は多くが15、6階だが、最高は30階。また横の長さはおおむね400bから500bある。
 デザインは、卵形ホール(安藤忠雄氏)、ガラス主体の外観(ペーター・ブスマン氏)、随所に光を採り入れ(原廣司氏)、視覚的低層感(池原義郎氏)、デパートにホテルを重層(黒川紀章氏)、3つの断面のあるホテルタワー(ジェイムズ・スターリング氏)、7本のやぐら状タワー(バーナード・チュミ氏)と7人七様。
 建築家の磯崎新さんや哲学者の梅原猛さんも加わる11人の委員による審査会で最優秀作を選ぶ。(朝日新聞 夕刊)
■大胆な作品目立つ 京都駅改築国際コンペ
 JR京都駅改築の設計コンペには、主催者側が「文化の薫りと躍動する街のメディアとしての駅」という基本コンセプトを示し、国際文化観光都市の新しい玄関づくりを目指した。
 作品は25日、京都市上京区の京都私学会館で平安建都1200年記念協会の委員に限って公開された。
 委員の1人は「神社や仏閣だって、建設当時は周囲から突出した建物だった。とくに高さにはこだわらなくてもいいのでは。それにしても大胆な作品が多いですね」。駅ビル開発会社は全委員からアンケートをとり、参考意見として審査会に託す。
 全作品は審査後の6月12日から18日まで京都市中京区の京都文化博物館で一般公開される。(朝日新聞 夕刊)
26日■国保、国鉄跡地など7議案 近畿市長会に提案へ 府市長会
 府市長会定例会(総会)が25日、城陽市の市東部コミュニティセンターで開かれ、新役員の選出と、来月23日兵庫県明石市で開かれる近畿市長会に提案する7議案を決めた。
 定例会には府内の11市長らが出席し、本年度の事業計画や予算案を原案通り可決した。この後▽道路整備事業など国庫補助は地価を考慮に入れる▽長期安定を図るため国保制度の抜本的な改革を行う▽下水道事業の整備促進のため国庫補助率の大幅な引き上げ▽ごみ処理施設にかかる国庫補助率の引き上げと、最終処分場の用地取得を補助対象に▽里道、水路など建設省の法定外公共物について管理区分、財源措置を含めた法体系の整備▽史跡などの購入費にかかる国庫補助金の総枠の大幅増額▽国鉄跡地の売却については公共優先で−の7議案を近畿市長会に提案することを決めた。
 新役員は次の通り。(敬称略)
 会長=今道仙次(城陽)▽副会長・経済部会長兼任=谷口昭二(綾部)▽監事=民秋徳夫(向日)▽行財政部会長=池本正夫(宇治)▽社会文教部会長=徳田敏夫(宮津)(京都新聞)
■あす”夢”発車 嵯峨野トロッコ列車
 嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車「ロマンチックトレイン嵯峨野」が27日、開業する。
 JR山陰線の電化に伴って廃止された風光明媚(び)な旧線・嵯峨−馬堀間(8.8`)を観光に生かそうと、JR西日本100%出資の同鉄道が開業準備を進めていた。
 開業・出発式は、京都市右京区のJR嵯峨駅構内にあるトロッコ嵯峨駅で、関係者が神事を行ったあと午前9時15分から開催。角田達郎JR西日本社長らがテープカットを行い、同9時35分に出発する一番列車を送り出す。
 トロッコ列車は、貨車を改造した4両編成の客車をディーゼル機関車が引っ張る。車体にはアールデコ風のデザインが施され、新緑のまぶしい保津川峡谷を1日8往復する。1往復の所要時間は約1時間。料金は片道大人600円、小人300円。(京都新聞)
■28日に48時間スト 京福・叡電労組通告
 春闘の労使交渉が難航している京福・叡山電鉄で、同電鉄京都労組は25日、会社側に、ゴールデンウイーク初日の28日始発から29日最終電車にかけての48時間ストを通告した。今後、交渉が解決せずストが決行された場合、1日約6万人、2日間で計約12万人の一般・観光客の足に影響が出る。
 同電鉄では、春闘の賃上げに人員削減を含む合理化問題が絡んだことから交渉が暗礁に乗り上げ、中小第一波の今月12日、第二波の15日にも24時間ストが行われた。同電鉄の48時間ストが予定通り行われると、昭和49年以来17年ぶり。
 労組側は通告後の25日夕、四条大宮、白梅町、出町柳の各ターミナナルで、に理解を求めるビラを配布した。(京都新聞)
■作品に反響さまざま 京都駅設計コンペ
 京都駅ビル改築計画の設計コンペの作品が出そろい25日、7作品全部のデザインが公表された。120bの超高層あり、60b級の重量感あるデザインあり…。平安建都1200年協会の役員に限って、この日1日だけ、写真パネルなどで、公開されたが、京都駅高層化に反対する住民運動団体は同日午後、早速、高層化反対のアピールを発表。駅ビル改築をめぐる論議はますます、活発化の様相で、コンペ参加作品に対する反響もまた、さまざまだ。
・京のいじましさ抜ける感じ
 京都大名善教授 会田雄次さん 京都の建物はこれまでせせこましい感じで、町をいじましいものにしていたが、7つの作品にはそれを抜けようとする意思を感じる。さらに、北と南を結ぶ大センターとするためにも、規制・保存区域はしっかりと定めつつ、駅自体は高い方が良いのでは。飛行場も港湾も持たない都市として駅は唯一の窓口。これで駅舎には期待が持て、次は周辺整備に力強く取り組むべきだろう。
・新しい顔になるものがいい
 京都駅のある下京区在住の能面師 岩井彩さん 都市の表情は時代とともに変化するのだから、京都駅も新しい京都の顔になるようなものができればいいと思う。どの都市の駅前も同じようでは個性がなさ過ぎるし、いっそ、ざん新な駅がおもしろいかなあと考える一方で、東京から帰って来ると、低い家並みの京都にほっとして、心が落ち着く面もあるし…。いずれにしても、つまらないものは時がたってもまちになじまない。上品でいいものをつくってほしい。
・市民合意の改築計画にせよ
 京都駅ビル高層化に反対する「のっぼビル反対市民連合」事務局長 中島晃さん 提出作品を見ると、いずれも都市計画法、建築基準法によって定められている高さ制限31bを大幅に超過し、都市計画を無視して京都の都市景観とスカイラインの美しさを損なっている。京都駅は歴史都市京都の玄関につくられるもので、建都1200年のモニュメントなのだから、市民全体の意見を十分に聴き、市民合意の改築計画にすべきだ。設計コンペは即時中止するよう求めたい。
・歴史環境にやさしい建物を
 京都大教授(建築学)西川幸治さん 建物の「高さ」だけがモニュメンタルで都市の活力−という考えは間違っている。京都駅は東京、大阪と違ったまちづくりの意思表示をする場で、京都という歴史環境にやさしい建物であってほしい。京都の町全体とマッチした、京都らしさを感じとるものでなければならない。作品は京都の理解度を疑うものや、場所を別にすればデザイン約にいいものなどがある。120bの高さのものはもっと南へ持っていけばいい。
・特徴あって研究されている
 祇園祭山鉾連合会会長田中常雄さん 羅城門のイメージを取り入れた作品など、コンペ作品はそれぞれ特徴があり、よく研究されている。いい人たちに頼まれたと思います。京都駅は南の出入り口。東山のびょうぶになるわけでもないし、デザインが京都らしいものであれば、京都の発展、活性化のために高いものを認めてもいいのではないか。120bでも構わない。高い建物に賛成というわけでもないが、場所、目的、デザインによって考えればよいのではないか。
・力作ばかりで感銘をうけた
 京都商工会議所・地域開発特別委員会委員長 河野卓男さん 世界一流の設計家ぞろいであるだけに、力作ばかりで感銘を受けた。直線的より曲線、高さにはこだわらないが、壁ではなく、ブロック的造形によって新しい京都と古い京都の接点的施設との観点がいると思っていたが、これを満たす作品はあった。望むことは、内部に機能を盛り込みすぎないこと。旅行者に文化的雰囲気と便利、快適さを与えることが最優先だ。
・外観に明るくざん新な印象
 京都経済同友会・都市景観問題研究委員会委員長 道端進さん 新時代の京都の顔として、現代の若者に強烈にアピールする魅力が必要。作品をみると、極めて明るくざん新な外観が多く、この案件を満たしていると感じる。しかし、京都という他の都市とは違う要素が盛り込まれているかというと、やや疑問だ。伝統継承という側面。例えば屋根のような装飾とか、近代と歴史を兼ね備え生きる京都を象徴する明解な表現がほしい。(京都新聞)
■京都駅の設計コンペ中止を 市民運動団体アピール
 京都駅ビル改築計画の設計コンペ参加作品が公表されたことに対し、駅ビル高層化に反対する「のっぽビル反対市民連合」(代表・西山夘三京都大学名誉教授)など4つの市民運動団体は25日午後、京都市中京区の京都弁護士会館で、各代表ら5人が出席して記者会見。「設計コンペの即時中止を求めるアピール」を発表した。
 アピールは「提出作品がいずれも31bの高さ規制を上回ったのは、京都市など行政が、高さ規制無視を誘導、容認してきた結果」としている。同日付でJR西日本と京都府、京都市、京都駅ビル開発会社、設計コンペ審査会にアピール文を郵送した。(京都新聞)
■保津峡谷は夢街道 新緑快走 トロッコ列車 嵯峨野観光鉄道あす開業
・よみがえる絶景の楽しさ 宮脇 俊三
 土木工学が進歩して、瀬戸内海をまたぐ橋が架かり、津軽海峡の下を列車が走る時代になった。すばらしいことである。
 この二つの大プロジェクトとは比較にならないが、従来の交通路の「改造」は各地でおこなわれている。とくに目立つのは、トンネル掘削技術の進歩による短絡ルートの開設である。
 JR山陰本線の嵯峨−亀岡間は、その典型と言える。かつてこの区間は、嵯峨を発車すると、竹ヤブのなかを走り、嵐山からは、保津川の谷のガケに張りつくようにして、川の屈曲に従いながら保津川の難所をスリ抜けていた。
 線路は単線で。速度は遅く。電化もされていなかった。「山陰本線」の名称は堂々たるものだが、線路は曲がりくねり、実質はローカル線だった。
 そのかわり、車窓はすばらしかった。川下りの観光船と鉄道の客とが、手を振り合うような情景さえ見られた。
 そうした前近代的な区間に電化・複線の新線が建設された。沿線に住む人たちが待ち望んでいたことで、保津峡の西の亀岡方面から京都への通勤通学客にとっての利便は一気に増大した。所要時間は短縮され、運転本数は何倍にも増えた。
 交通機関は便利になるほどよいのであって、朝夕利用している人びとが喜んでくれさえすればよいのである。
 けれども、私などのように、列車の窓から外を眺めるのが大好きな者にとっては、さびしさを禁じえない区間になったことも事実である。保津峡を眺める楽しさは失われ、固く冷たいコンクリートのトンネルが連続し、わずかにその合間から川の流れと、廃止された線路跡がチラッと見えるだけになってしまった。
 それは進歩であり、時の流れだとあきらめていた。
 ところが、思いもかけないことに、廃線跡に観光用のトロッコ列車を走らせる会社が設立された。新も可、旧も可という重層約な発想で、私は喜びつつ感心した。もとより採算のめどがあったことだろうが、能率・効率一点張りの関東人はやらないことである。とにかく、保津峡のガケに張りついて細々と敷かれた旧線は、昔の街道をしのばせるものがあり、トロッコ列車が似合うだろう。
 二度と乗ることはできないとあきらめていた絶景ルートが、よみがえる日が近づいてきた。しかも、トロッコ列車という、もっとも似つかわしい形で。もちろん、すぐ乗るつもりだ。その日が待ち遠しい。
 トロッコ列車で馬堀まで行って、帰りは舟で保津峡下りというルートは、鉄道ファンでなくても魅力があるにちがいない。
 トロッコ列車の大増発、という状況になることを期待している。(紀行作家)
 みやわき・しゅんぞう 紀行作家。1926年生まれ。東京大学文学部卒。「中央公論」編集長、中央公論社常務取締役などを経て78年フリー。「時刻表ひとり旅」「シベリア鉄道9400`」「車窓はテレビより面白い」など国内外の鉄道の旅に関する著書が多く、「時刻表二万`」で日本ノンフィクション賞、「殺意の風景」は泉鏡花文学賞受賞。
・魅力たっぷり トロッコ列車
 嵯峨野観光線「トロッコ列車」は、あす27日スタートする。「トロッコ嵯峨駅」から「トロッコ亀岡駅」まで8.8`、開業に先立ち保津峡谷25分の夢街道を試乗した。遊び心たっぷりの”ロマンチック・トレイン”嵯峨野号の魅力を紹介しよう。
・瓦ぶきの駅から発車
 嵯峨野号は、ディーゼル機関車を京都側に向け、4両編成でトロッコ嵯峨駅ホームにスタンパイしている。完成したばかりの瓦(かわら)ぶき和風駅舎がまぶしい。
 先頭車両は、簡易運転室を持ち、最後部の機関車DE10から遠隔操作で推進運転できる。走行部分の台車は貨車、上部は客車、運転制御は電力、という珍しい列車。嵯峨野観光鉄道のオリジナル作品だ。正面の顔の表情がいい。多面ミラーにどんな峡谷美を映し出すのか。胸がときめく。
 天井には、裸電球の室内灯、床も座席も木の板張り。蒸気機関車時代のけだるい暗さはないが、ベンチ風の座席は標準より小さく、通路は狭い。レトロ調のおとぎ列車だ。
 ピーという合図で発車約900b西まで現山陰線のレール上を走る。時速約20`、自転車なみのスピード。下り坂では最高時速40`まで出すという。木張りの床はガタンガタンとレールの振動が伝わる。「この響きぐあい、自然のままで、よろしおっしゃろ」と嵯峨野観光鉄道社長の長谷川一彦さん(45)は、妙なほめよう。廃車寸前の貨物の無がい車トキ25000系の上部を客車に改造したと聞いてうなずけた。この編成列車、改造費用が約8000万円という省力化ぶり。旧山陰線の廃線再利用といい徹底したリサイクル商法だ。
・風景に手が届きそう
 京都行き急行「丹後」とすれ違う。JR福知山支社にあるCTCセンターでポイント、信号を遠隔コントロールしているという。「本線に乗り入れてますが、二重、三重の安全チェックをやっていますから大丈夫」と長谷川さん。
 2つ目のトロッコ嵐山駅に近づくと、山陰線から分かれ嵯峨野観光線へ。大河内山荘の竹ヤブが嵯峨野らしい雰囲気に。窓枠、窓ガラスもない2両分の客車は、視野が広く、青空を見通せるのがいい。
 トロッコ嵐山駅の西端がすぐ亀山トンネル。ここを抜けると、視野は一変。左側に保津川、対岸の大悲閣、新緑に燃える保津峡谷が全ぼうを現した。紫紅色のヤマツツジ、風にゆれているのは葉ザクラに衣替えしたヤマザクラか。シヤクナゲが岩に寄り添うように咲いている。保津川は山の緑を、ほとばしる「大瀬」の水面にまばゆく映し、窓の外のワイドな風景が、手を伸ばせば触れるかのよう。
・山野草の自然博物館
 現山陰線のアーチ形鉄橋の下をくぐると、やがて保津峡をひとまたぎ。すぐトンネルに入る。もう一度明るくなると、保津川は右側に変わっている。左側は切り立った壁だ。列車が減速するとつり橋が見えた。トロッコ保津峡駅。ビデオカメラを手にした鉄道ファンらが嵯峨野号を狙っている。駅舎は新しく変わったが、保津峡の風景は変わらない。線路わきのヨモギ、オオバコの群生、イタドリ、クマザサ、名前のわからない草花がいっぱい。まるで山野草の自然博物館。車窓はテレビより面白い。
 動き出すと、コンクリートの現保津峡駅が前方に見える。「壁岩」が近づく。嵯峨野観光線は保津川に沿って蛇行しながら走るが、現山陰線はこの旧線を効率よく直線でくし刺しにして、スピードアップと輸送力増強を実現した。だからほとんどがトンネル。風景の素晴らしさは望めない。
 嵯峨野号は、すぐトンネルに入り「屏風(びょうぶ)岩」の下をくぐった。トンネルの中のやみは、遠い記憶の地図を追って過去の風景をのぞきこめる。
 旧山陰線当時、通勤、通学の乗客が毎日2回日常の喜び、悲しみ、ストレスを背負って通った。いま行楽客が、生まれ変わった観光線を非日常の気やすさで通り抜け、風景に見とれる。蒸気機関車がはき出す煙で、トンネルごとに窓を開けたり閉じたり、あのせわしさが懐かしい。ススっぼい車内の床に古新聞を敷いて座るおばあさん。アマゴがはねるビクを大事に足元に引き寄せているおっちゃん。ミカンの皮、公民館の催しのチラシが散らばった座席、法事帰りか親族同士の声高い昔ばなし。座席ではだれからともなく声をかけ、行きずりの友情に花が咲いた。いまはどうだろう。
・奇岩、急流をながめ
 車窓の保津川は、上流へ進むにつれ奇岩が現れ、急流の難所が増える。孫六岩、不動岩、獅子(しし)が口、小鮎の滝、金岐の瀬へ。地蔵第二トンネルを抜けると、右側の保津川を下る船客が嵯峨野号にエールを送ってくれている。
 制動がかかり、風景の流れはゆっくりと後ろへ。馬堀のトロッコ亀岡駅へ近づく。窓からのり出して下をのぞく。旧線で活躍したレール。ポイント、まくら木が黒光りして健在だ。「定年後もがんばってます」そんなつぶやきが伝わる。新しい観光事業へ向け第二の人生の仕事に誇らしげだ。
・保津川下り
 終点、トロッコ亀岡駅に近づくと周りには田んぼが広がり、先ほどまでの渓谷がうそのようなのんびりした景色。ここまで来たなら駅から少し足を延ばして保津川下りを楽しみたい。
 保津川下りは桂川の上流、保津川を亀岡から嵐山・渡月橋までの約16`の渓流を2時間、船で一気に急流を下る。20人ほどが乗れる和船を、船頭さんがろを操りながら、名調子でガイド役もしてくれる。
 出発地点は川幅も広く流れもゆったり。いく重にも重なる、墨絵のような山々にみとれる。3`ほど下ってきただろうか、川床にゴロゴロした岩が目立ち、川幅も狭く、水の流れも激しさを増す。「キャー」大きな岩と岩の間をすり抜けるように船が走る。「これからが本番でっせ」と船頭さん。
 カエル岩や孫六岩、ライオンそっくりのライオン岩、そして両岸にそそり立つ岩壁、整然とした北山杉、ひっそり咲くヤブ椿。急流と水しぶきを気にしながらのスリル満点の保津川下りはあっという間に嵐山の船着き場へ。
 保津川下りは、山陰本線亀岡駅で降り、駅前の道を歩いて約10分のところに乗船場がある。料金は3400円。行楽期間中は、臨時便などが出て、それほど待たなくてもよい。
・ハイキング
 トロッコ保津峡駅から手軽に行けるハイキングコースは清滝方面。健脚向きには愛宕山登山コースがある。
 駅前のつり橋を渡って右へ向かうと保津川に沿って一本道。赤い落合橋のトンネル手前で足をとめ、清滝川と合流するあたり、眺めがよい。トンネルを抜け、右へ折れると六丁峠から東海自然歩道を経て鳥居本へ。曲がらず金鈴峡を30分も歩けば清滝へ着く。
 愛宕山へは正面コース(2時間30分)と月輪寺コース(約2時間30分)がある。愛宕山からの帰りは、水尾分かれで右へ折れ、急な坂を下りると水尾の里へ出る。あとは水尾川に沿って舗装道を下りるとJR保津峡駅へ出る。ここからトロッコ保津峡駅へは25分。
・ユズ風呂
 トロッコ保津峡駅は旧線の駅をそのまま使っているから趣がいっぱい、ここは近くに民家もなくハイキングや釣り客がもっぱら利用していた駅。細い階段を下りると、すぐつり橋が架かっている。そこを渡って、待っていると、水尾の里から迎えの車が来てくれる。もちろんハイキングを兼ねて歩いて行っても約1時間の距離。
 四方を山に囲まれる水尾の里は、戸数34軒が、ひっそり肩を寄せ合う、一種のワンダーランド。民宿1軒と日帰り民宿15軒が観光客相手に地鶏を使った水だきを食べさせてくれる。そして名物が、ユズ風呂(ぶろ)。この辺り一帯はユズの特産地で、このユズをふんだんに木綿袋に入れて年中ユズ風呂が楽しめる。季節によってはヨモギ風呂などもある。
 香りの良さはいうまでもないが、風呂上がりのお肌スベスベが、女性にとってはうれしい限り。予約が必要で、2人以上のグループから、水だき1人4500円。水尾保勝会 075(861)2375へ。
・アクセス
 トロッコ嵯峨駅へは、山陰本線嵯峨駅下車。構内に新駅が出来ている。大阪、神戸方面からだと5月27日までの休日に限り運行するJR「嵯峨野嵐山ホリデー号」が便利。乗り換えなしで神戸、大阪から二条駅を通り、嵯峨駅、保津峡、馬堀、亀岡さらに園部まで、1日1往復する。▼京都市営バスはJR京都駅から28番、北大路ターミナルから92番、四条烏丸から91番、三条京阪から11番など。▼阪急電車は嵐山線(桂−嵐山間)で嵐山下車▼京都バスはJR京都駅前から71、72、73、80の各系統。
・運転日
4月29日〜5月5日
7月21日〜8月31日
10月15日〜11月30日
毎日運転 5月6日〜7月20日
9月1日〜10月14日
12月1日〜12月29日
水曜運休
(水曜が祝日の日は運転)
3月1日〜4月28日
12月30日〜2月末日
運  休
(京都新聞)
■どう選ぶ新駅舎 JR京都駅コンペ パネル展示 全案が現行規制上回る高さ 市長「手続き経て」
 JR京都駅の改築設計案が25日公表され、上京区烏丸通下長者町上ルの京都私学会館で、財団法人「平安建都1200年記念協会」(会長・福井謙一基礎化学研究所長)の理事、監事、評議員133人を対象に、作品写真パネルを展示した。荒巻知事や田辺市長ら約50人が見学した。
 田辺市長は「世界の著名な設計家に創意をこらしてもらっただけあって、いずれも力作ぞろい。十分に審査していただき、京都の歴史的景観と調和し、市民に親しまれ、1200年記念にふさわしいものが選ばれると期待している。必要な手続きを踏んで対応していきたい」というコメントを出した。
 一方、京都商工会議所の塚本幸一会頭は2月下旬の記者会見で、京都駅改築に関連して駅南口の再開発ビルの高さについて「90bあってもよいのでは」と個人的な見解を述べた。
 同商議所は1983年に「京都経済センター(仮称)構想委員会」(委員長・小谷隆一副会頭)を発足させ、このセンターを駅南口に誘致する構想が浮上している。事務局は「全く具体的な検討に入っていない」と説明しているが、「場所や規模が決まれば動きは早いかも知れない」とも指摘する。
 さらに、駅の南北には一等地にもかかわらず、更地がポッカリと広がっている。土地を所有する業者の中には今後の開発計画について「京都駅の改築内容次第」と指摘する声もある。
・コンペ即時中止を 4団体が反対声明
 JR京都駅改築コンペ(設計競技)への出品作が公表された25日、高層化に反対を続けてきた4つの市民団体が合同で、コンペの即時中止を求めるアピールを出した。
 「京都ホテルとJR京都駅高層化に反対する市民連合」(西山夘三代表)、「京都駅建て替え問題対策協議会」(高橋昭三代表)、「住環境を守る・京のまちづくり連絡会」(木村萬平代表)、「京の良さを生かした中京のまちづくりを考える懇談会」(蓮俳亨代表)の4団体。
 コンペの中止を求める理由として@最低でも59.8bと31bの高さ制限を大幅に超えており、都市景観を損なうAしかも、高層化の主因は駅そのものではなく、商業施設を収容した結果B公共性の高い建物なのに、一部の意見だけで設計が選ばれ、市民参加の道がない−などを挙げている。
・注目される市の対応 「審議の中で変更考慮も」三村京大教授
 市は新駅舎を国際文化観光都市にふさわしいものにと期待している。駅ビルの高さは、どの案も駅周辺の現行規制を超えている。駅周辺の町づくりとも密接に関係するだけに、市の今後の対応が注目される。
 出そろった設計案について三村浩史京大教授(都市計画学)は「簡単な写真だけなのでどれが望ましいか、即断はできない。ただ、選択の考え方として3点があげられると思う。一つは、駅は市街地の中央部に当たるので、南北をさえぎる壁はよくない。二つ目は総床面積のうち百貨店やホテルがほとんどでコンコースが1割ほどしかないコンペの原案を各設計案がどの程度修正しているか。三つ目はすべての案が現行規制を上回るので都市計画決定の審議を経なければならない。一民間企業の案だけで決めるのでなく、市民の声や都計審の審議の中で変更することもありうることを考えなけれはならないと思う」と話している。(朝日新聞)
27日■京都市議ひかれ死亡 ホームから転落
 26日午後1時51分ごろ、京都市下京区四条通烏丸の阪急烏丸駅で、同市北区等持院東町、京都市議木俣秋水さん(79)が下りホームから転落し、河原町発梅田行き特急電車に巻き込まれた。木俣さんは全身を強く打ち、午後4時、収容先の病院で死んだ。
 京都府警五条署の調べによると、木俣さんはつえをついて電車を待っていて、ふらつくように線路に転落したという。電車の運転士が気付き、急ブレーキをかけたが間に合わなかった。
 木俣さんは1951年4月、京都市議に初当選。連続10期務めたが、今回の統一地方選を機会に引退した。任期は29日まで。この間、68年から69年まで議長をしたほか、自民党京都府連幹事長も務めた。
 葬儀・告別式は29日午前10時半から、京都市北区等持院西町64の金台寺で。喪主は妻茂子(しげこ)さん。自宅は北区等持院東町49。(朝日新聞)
■'91GW 人詰めで連窮? 行くの楽じゃない
 ゴールデンウイーク初日の27日は、朝から薄曇りで、まずまずのスタートとなった。JR京都駅や空港バスは、大型連休を楽しみに出かける家族連れや若者が目立ったが、京都市内のオフィス街では休みのない会社で働くサラリーマンの姿も。名神高速道路では朝方、2件の事故が重なり、行楽のマイカーの渋滞に追い打ちをかけた。
・JR京都駅 朝から長い列
 ◇…JR京都駅では、朝から旅行バッグを持った家族連れや若者たちの姿が目立ち始め、チケットプラザにも長い人の列ができた。
 新幹線は、午前7時43分の名古屋発博多行きのひかり61号が、130%の乗車率となったほか、下りの九州、広島方面は軒並み100%を突破。逆に、上りは一部に空席があるなど余裕が見られた。
 在来線は、午前7時33分の富山行きスーパー雷鳥1号が、130%とぎっしり満員の状態。滋賀県・信楽町で開かれている「世界陶芸祭」見学の臨時列車(午前9時25分)も110%の乗客で混雑した。同駅は「天気が良く、客の出足はいい。これから徐々に増えそうだが、ピークは3日」と見ている。
 一方、空の旅が目的の人も目立った。京都駅南口のアパンティ前からは、15−20分間隔で大阪空港行きの直通バスが運行されているが、午前5時45分の始発から満席。大阪空港交通バスは、朝から2台を増発したが「やはり、この時期は、海外や北海道、沖縄方面へ行く人が多いのでは…」と話していた。
 大阪空港では、最初の便の北京行き日航ジャンボ機が午前9時25分、ほぼ満席で飛び立ったのをはじめ、各方面行きとも終日ほぼ満席。「湾岸戦争の余波で出足が鈍いかと予想したが、だいぶお客が戻って来た感じ」(日航)と航空会社をホッとさせた。
 大阪入管大阪空港出張所によると、この日大阪から出国するのは約8900人。5月6日までの10日間にハワイ、東南アジアなどを中心に約7万9000人が海外へ向かう。
・名神はや渋滞 事故拍車下り45`
 ◇…名神高速道路では、ゴールデンウイーク初日に伴う交通量の増加に、下り線で2件の玉突き衝突事故が重なり、早朝から上下線とも長い渋滞の列ができた。
 事故は、午前6時15分ごろに乙訓郡大山崎町下値野で、6時半ごろに京都市南区上鳥羽塔ノ森で、それぞれ下り線で起きた。いずれも、渋滞の列に大型トラックが追突し、ほぼ玉突き状にぶつかった。大山崎町の事故は計6台が関係し、運転手1人が腹を打って病院へ運ばれ、南区の現揚では計4台が衝突した。
 時間を追って、行楽客のマイカーも増え、京都府警によると、名神は「例年より早く、渋滞」し、下り線は午前11時をピークに天王山トンネルから滋賀県甲賀郡まで車の列が約45`続いた。上り線も昼すきまで天王山から25`の渋滞となった。
・ビジネス街ふだん通り
 ◇…京都市の中心部、四条烏丸周辺の銀行や証券会社などは、土曜は閉店とあってどの店もシャッターを下ろし、ひっそりしていた。地下鉄四条駅の話では、朝の利用客は平日より少なかったが、日曜ほどの極端な落ち込みはなく、ふだんの土曜日と変わりなかった、といい、休みでない会社もかなりあった様子。駅周辺でもスーツ姿のビジネスマンの姿が、ちらほらと見かけられた。
 室町の問屋街では、ほとんどの店が開店、運送会社のトラックが頻繁に出入りしており、こちらもいつもの土曜と比べて大きな変化はない。店内では店員が、届いた荷物の整理に追われていた。(京都新聞 夕刊)
■嵯峨野トロッコ列車 浪漫乗せ発車 保津川峡谷 勧声か響く
 「発車、オーライ」−嵯峨野観光鉄道の「トロッコ列車」が27日開業した。午前9時35分、アールデコ風の車体もまぶしい「ロマンチックトレイン嵯峨野号」の一番列車が、一般・招待客約200人を乗せて京都市右京区のトロッコ嵯峨駅を出発し、新緑の映える保津川峡谷に向かった。
 トロッコ列車は、JR山陰線の電化で廃止された風光明美な保津川峡谷を走る旧線・嵯峨−馬瀬間(8.8`)を観光に生かそうと、JR西日本100%出資の同鉄道が開業準備を進めていた。
 開業・出発式は午前9時15分からトロッコ嵯峨野駅で行われた。長谷川一彦嵯峨野観光鉄道社長が「皆さんに愛されるトロッコ列車に育てていきたい」とあいさつ。
 角田達郎JR西日本社長、谷岡豊次京都府出納長(知事代理)らがテープカット。くす玉を割って華やかに開業を祝った。
 トロッコ列車は、貨車を改造した4両編成の客車をディーゼル機関車が引っ張る。客車は窓つきと窓なしが2両ずつ。木製の座席と板バネのクッションが野趣を誘うなど趣向をこらしている。
 1往復に約1時聞かけて、1日8往復する。料金は片道大人600円、小人300円。(京都新聞 夕刊)
■夕刊ひろば 京都会館のコンサート後 北の方へも臨時便を
 京都会館でコンサートがあった時、終了後に京都駅行きの臨時市バスが数台、会館前から出発しています。しかし、北の方へ行く臨時バスは1台もありません。せめて北大路バスターミナル行きの臨時バスを1台、出してもらえないでしょうか。(京都市北区、主婦 佐々木朋子さん・47)
 京都市交通局広報係の話では、昭和62年5月から、京都会館で夜に催しがあった時、客数に応じて4−6台の臨時バスを走らせています。5系統の臨時バスという形をとっており、京都会館前が出発地になっている以外は、通常の5系統と経路・停留所は同じです。
 「5系統は、京阪、阪急、地下鉄、JR、近鉄と、主要な交通機関と接続しているので、利用者にとってはとても便利です。ところが5系統の会館前最終が午後9時10分ごろですので、これでは数多い利用者に対応しきれず、ご迷惑をおかけすることになります。それで現在のような臨時バスの運行を決めたわけです」と、臨時バスを走らせるいきさつを説明しています。
 別方面については「東大路まで出ていただいて、東山二条の停留所から乗車してもらうしかないですね。現在の利用状況では、臨時バスを出せるほどではありませんので」と臨時バスを出す考えはないとのこと。「北大路バスターミナルですと、東山二条から206系統をご利用ください。同系統などの循環系統のバスは、最終の時間も遅いので、コンサート終了後も十分に対応できるはずです。少し不便かもしれませんが、その点をどうかご理解ください」と、話していました。(京都新聞 夕刊)
■○○会社の○○さんお電話です 新幹線は企業名運びません 呼び出しを住所・氏名に PR使用はダメよ
 JR東海、東日本、西日本の各社は27日までに、東海道、山陽、東北、上越新幹線の車内で、乗客に電話呼び出しのアナウンスする際に、原則として企業名をいわないことを決めた。乗ってもいないのに、企業名を売り込むために利用するケースが目立つための窮余の策だ。5月1日から、住所と氏名での呼び出しに切り替える。
 東海道新幹線の「ひかり」では、東京−新大阪間の3時間余の間に、多い持で13、4本、平均で6、7本の電話呼び出しがある。そのたびに係員が車内放送で呼び出し、応答がないと5−10分後にもう一回アナウンスする。
 「ひかり」の場合はビジネス客が多いだけに、企業名での呼び出しが目立つ。関係のない乗客にとってうるさいだけではなく、「ライバル企業の名前を聞きたくない」などと、利用者からの苦情が以前から相次いでいたが、最近では呼び出しても客の応答がない例が増えているという。
 東海道新幹線の沿線には2年前、無線に代わり通信線が完成。回線が3倍近く増え、新型車両には電話機をほぼ2両に1台の割で置いた。このため、車内と外部双方向の電話がかけやすくなり、通話本数も飛躍的に増加。それにつれて、乗っていないのを承知でかけてくるとしか思えないケースも目立つようになった。
 「『ひかり』には1列車あたり1000人前後の乗客が乗っている。いやおうなしに耳に入る企業名の連呼は宣伝効果が高く、そこに目をつけたのではないか」と、JR東海はチャツカリ企業の心理を読む。
 企業名の追放はJR東海がJR東日本、西日本にも呼び掛けた。3社は呼び出しの申し込みを受けているNTTとも協議を重ね、足並みをそろえた。JR各社が発行している時刻表の5月号から、その旨を記載している。
 JR3社は「住所が分からない場合は乗降駅の名前でもよく、事情によっては企業名でも呼び出す。弾力的に対応したい」と話している。(朝日新聞 夕刊)
■風みどり 水きらり 保津峡沿いにガタゴト進行 トロッコ列車
 快晴の27日朝、観光トロッコ列車「ロマンチックトレイン嵯峨野」が京都・嵯峨から亀岡に向けてガタゴトと走った。保津峡沿いの廃線を利用して、JR西日本の子会社「嵯峨野観光鉄道」が走らせる観光列車。8つのトンネルを抜け、38の鉄橋を渡る変化に富んだ軌道で、川下りの船もよく見える。
 列車はディーゼル機関車と4両の客車。「平安朝風」の山吹色と緋(ひ)色を基調にしたデザイン。複線電化で使われなくなったJR山陰線の旧線、嵯峨(京都市右京区)−馬堀(亀岡市)間7.3`を片道約25分で結ぶ。
 1日8往復。料金は区間を問わず片道大人600円、小学生300円。年間15万人の乗客を見込んでいる。(朝日新聞 夕刊)
28日■新緑の保津峡夢咲く 発車のロマンチックトレイン お客満員 渓谷美たんのう
 JR西日本が全額出資した嵯峨野観光鉄道が27日、開通。トロッコ列車第一号「ロマンチックトレイン嵯峨野」が満員のお客さんを乗せ、新緑の保津峡沿いを駆け抜けた。
 一番列車は華やかな開業式の後、午前9時35分、250人を乗せ、嵯峨駅を出発。亀岡駅まで30分の渓谷美と緑織りなす景観を楽しんだ。
 綾部市から夫婦ら3人で乗り込んだという公務員亀井哲(さとし)さん(29)は「昔からなじんだ路線だけに、またこの保津峡の景色が見られると思うと感激」。同行の川渕京子さん(24)も「これから京都の新名物になりそう。子供連れには、最適のコースですね」と窓外の新緑に見入っていた。
 この日は、俳優の松方弘樹さん、かたせ梨乃さんも招待されて初乗車。トロッコ亀岡駅で停車中、同駅からの交通が不便なことに触れ「ここからは馬車ですよ。ゆっくり気分で保津川下りの乗船揚まで運んだらもっと人気に…」と「もったいない」を連発していた。
 嵯峨野観光鉄道によると、このゴールデンウイーク中、29日までの午前中下りが満席、30日と来月1、2両日を除く下りも正午過ぎまでの便がほぼ満席という。同鉄道は (861)7444。(京都新聞)
■卜ロッコ列車撮影? 岩場に落ち老人重体
 27日午後1時10分ごろ、京都市西京区嵐山北松尾山町の保津川右岸河川敷に男性が倒れているのを、保津川下り中の船頭(60)らが見つけた。男性は後続の船で右京区嵯峨天竜寺の船着き場まで下った後、病院に運ばれたが、頭を強く打っており意識不明の重体。
 桂署の調べによると、男性は京都市中京区壬生東大竹町、無職村上安次郎さん(79)。この日朝、家族に「トロッコ列車の写真を撮りに行く」と言って家を出ており、開通初日の嵯峨野観光鉄道を撮影しようと保津川橋りょう下流約200bの現場を訪れ、足を踏みはずして山道から岩場に滑り落ち、岩に頭を打ちつけたとみている。(京都新聞)
■個時間スト回避は微妙 京福・叡山電鉄
 春闘の難航で、ゴールデンウイーク初日の28日始発から48時間ストが予定されている京福・叡山電鉄は28日未明まで労使交渉が続けられたが、スト回避は微妙な情勢。
 同電鉄は、春闘の賃金引き上げに人員削減を含む合理化がからんだことから交渉が暗礁に乗り上げ、今月12日と15日にも24時間ストが行われた。(京都新聞)
■走れニュートレインB 北斗星 JR東日本・JR北海道 寝台車のイメージ一新
 豪華列車といえばヨーロッパのオリエント急行やオーストラリア大陸横断列車を連想する。日本の豪華列車は外国の列車に比べてお粗末で、世界に名だたる新幹線を生み出した国の列車とは思えないものばかりだった。
 鉄道は世界的に大きく変わりつつある。欧米をはじめ世界の鉄道は、単なる移動の手段から乗って楽しむクルージング列車が多く登場してきた。
 日本では、東京−札幌間の直通特急列車「北斗星」が、乗って楽しむというクルージング列車の志向のもとに走り始めた。そして今までの寝台列車のイメージを大きく変えた点で画期的な列車になった。
 まず車内設備は、1人用個室寝台「ロイヤル」が広々とした室内にセミダブルのベッド、シャワー、トイレ付き。ライトデスクにはテレビモニターまである豪華版だ。ウェルカムドリンクにはウイスキー、ワイン、ソフトドリンクなどの過剰とも思えるサービスが付いてきた。
 その他のA寝台も広くなり、B寝台にも個室「ソロ」が設けられて、従来のB寝台料金で利用できるようになった。
 豪華列車に欠かせない食堂車は「グランシャリオ」と名付けられ、フランス料理のフルコースが予約すれば食べられるようになった。
 豪華な旅志向のブームに乗って「北斗星」の人気は上々だ。ロイヤルの切符はプラチナチケットといわれるほどで、B寝台も入手が困難な状態である。
 「北斗屋」はJR東日本、JR北海道の共同運行だが、車内設備が若干変わっている。(鉄道写真家・南正時)
 〈メモ〉上野−札幌間に3往復。所要時間は約16時間▽運賃上野−札幌間B寝台は料金込み22450円。ロイヤル料金込みは33120円。(京都新聞)
■トロッコ列車ゴー 新緑ぬって連休開く 観光新ルートの活性化と夢乗せ
 保津川下りで知られる保津峡に27日、新たな「名物」が加わった。車窓から渓谷美が楽しめる観光トロッコ列車「ロマンチックトレイン嵯峨野」。地元の期待は大きく、活性化の夢を託している。一番列車の運行にさきがけてこの朝、開業を祝うセレモニーがあった。
◇トロッコ嵯峨駅◇
 開業式には、角田達郎JR西日本社長ら約65人が出席。長谷川一彦・嵯峨野観光鉄道社長が「豊かな沿線の自然を満喫してください」とあいさつした後、テープカット。女優かたせ梨乃さんらがくす玉を割って祝った。
 内田隆雄駅長の合図で一番列車が発車。乗客は窓ガラスのない列車から身を乗り出して、線路際でカメラを構える鉄道ファンらに手を振りながら、小さな旅に向かった。
◇トロッコ亀岡駅◇
 トロッコ嵯峨駅から約25分。渓谷を抜けて広がる田園風景の中にトロッコ亀岡駅はある。列車はここで7分停車、京都方面に折り返す。
 こちらでは亀岡市主催の開業セレモニーがあった。足利尊氏や明智光秀、保津峡を開削した角倉了以など亀岡にゆかりのある「十傑」を描いた観光看板を前に、谷口亀岡市長があいさつ。花火を打ち上げ、幼稚園児が風船を飛ばして、一番列車を見送った。
 トロッコ亀岡駅からJR馬堀駅まで歩いて約10分。保津川下りの船着き場はひと駅分福知山寄りのJR亀岡駅に近い。観光客の足を川下りや湯の花温泉へどう向けさせるか。「接続」が課題になっている。(朝日新聞)
■トロッコ列車撮影 男性が転んで重体
 27日午後1時35分ごろ、西京区のトロッコ保津峡駅下流約200bの保津川右岸で、老人が倒れているのを、保津川下りの乗客が発見した。老人は後続の保津川下りの船に救助され、病院に運ばれた。
 桂署の調べでは、中京区壬生東大竹町、無職村上安次郎さん(79)で、頭の骨を折って意識不明の重体。岩場で転倒したらしい。村上さんはこの日開業した観光トロッコ列車「ロマンチックトレイン嵯峨野」の撮影に来ていた。(朝日新聞)
29日■フェンス突き破り 車が線路内暴走
 28日午後7時ごろ、滋賀県愛知郡愛知川町市の町道で、彦根市内の会社員(19)の乗用車が、道路左側の歩道に乗り上げ、鉄製フェンス(高さ1.2b)を突き破って、近江鉄道本線の線路内を約20b暴走、線路わきの電柱に衝突して止まった。電車との衝突はなかった。
 愛知川署の調べによると、会社員は、南に向いて走っていたが、対向車とすれ違う時にハンドル操作を誤ったらしい。同署では道交法違反の疑いで調べている。
 現場は愛知川駅の南約200bの地点。この事故の影響で上下線とも約10分間の遅れが出た。(京都新聞)
■'91GW 動物園に、トロッコ列車に
 京都市内は最高気温が25.7度と平年を4度近く上回り、新緑の観光地はどこも人でいっぱい。嵐山には延べ約3万8000人が繰り出した。前日開業したトロッコ列車「ロマンチックトレイン嵯峨野」の嵯峨駅にも朝から乗客が詰めかけ、前売り段階で一部残っていた指定券は午前9時ごろにはすべて売り切れ。同9時35分の始発から8往復をほぼ満席で走り、順調な滑り出し。
 一方、市動物園(左京区)にも家族連れなど約1万5000人が訪れた。(京都新聞)
■スト早朝に中止 京福・叡山電鉄
 春闘の難航でゴールデンウイーク初日の28日始発から48時間ストを予定していた京福・叡山電鉄では、同日午前6時10分に労使交渉が決着し、組合側はスト中止した。しかし、時間切れで午前5時10分の始発から計12本の電車がストップした。大きな影響はなかった。
 同電鉄では、賃金引き上げに人員削減を含む合理化がからんで労使交渉が長期化し、中小私鉄第一波の今月12日、第二波の15日には24時間ストが行われた。(京都新聞)
■空港島と陸つながった 最期の橋げた架設 関西新空港 着工から約4年
 泉州沖5`の関西新空港本島と対岸を結ぶ連絡橋工事を進めていた関西国際空港会社は28日、最後の橋げた(約120b)の架設を完了した。これで総延長3.75`の長大橋の全体がつながり、着工から約4年で初めて空港島が陸続きとなった。
 最後の橋げたは北九州市内で造られ、台船に積まれて22日に出港、27日に空港島に着いた。この日の架設作業は、約200人の作業員で午前5時にスタート。まず、クレーン船が台船から重さ2600dの橋げたをゆっくりとつり上げ、約8時間がかりで設置した。その後も、ワイヤをゆるめたりボルトを締める作業が慎重に進められ、午後8時過ぎ、ようやく架設を終えた。
 空港会社は今年度内に柵(さく)などの設置作業を終え、1993年春には完成させる予定。開港後は二層の上部が幅約30b、片側3車線の自動車専用道になり、下を鉄道が走る道路・鉄道併用橋になる。(朝日新聞)
■黒部のトロッコ再開
 険しい断崖(だんがい)が続く富山県の黒部峡谷を走る黒部峡谷鉄道(宇奈月−欅平間20.1`)の通称「トロッコ電車」が28日、一部の路線を除いて運転を再開した。
 冬の間は豪雪から守るため一部の鉄橋や架線を取り外す”解体鉄道”で、昨年11月から営業運転を中止していた。
 28日の運転は宇奈月駅から14.3`の鐘釣駅までだったが、いずれも満席。樺平駅までの全線開通は5月5日。(朝日新聞)
30日■あと3年 検分 建都1200年記念事業C 駅前 ”新時代の顔”求めて 二条駅周辺 住民、移転で不安感
 JR山陰線の高架化工事と地下鉄東西線の建設工事が日を追って本格化し、喧喋(けんそう)の中にある二条駅周辺地区。ぽっかりと空き地が広がる二条駅貨物ヤード跡地を背に、古い木造住宅や木材工場がぎっしりと立ち並ぶ同地区の辻々には、今も「住民に犠牲を強制するな」と市の計画に反対する看板やステッカーが何枚も張り出されている。
 京都市が”西の副都心”づくりと位置付けるJR二条駅周辺整備事業は、1983年(昭和58年)から調査が始まり、86年5月に計画が発表された。国鉄清算事業団が資産処分リストに挙げた二条駅貨物ヤード跡地を中心に、駅周辺13.2fを、換地や減歩を伴う土地区画整理事業によって再開発し、山陰線高架と東西建設に合わせて駅前広場、道路、商業・業務施設、文化施設、住宅などの都市機能を総合約に整備する計画だ。同事業は、平安建都1200年を節目に山科駅(東西線)、醍醐駅(同)、JR京都駅南口、北大路駅(地下鉄烏丸線)、丹波口駅(JR山陰線)など駅周辺でめじろ押しの都市再開発とともに、「都市活力の向上」(竹沢忠義市都市計画局長)を担うビッグプロジェクトである。
 計画は88年8月、土地区画整理事業についての都市計画決定を終えた。この計画に反対する地元住民らの意見書は、昨年12月の府都計審で不採択となり、今年2月には事業計画の決定もされた。市の作業は「当初計画より約1年遅れ」(市拠点整備課)ながら、一歩ずつ進展しており、いよいよ本年度には人工地盤、導入施設などの新都市拠点整備事業の検討や、区画整理審議会委員の選任、換地設計の準備作業などに入る。市のデスクワークは基盤整備の95年度完成を目指して、ピッチが上がってきた。
 とはいえ、住宅などの移転を迫られる地権者約130人の中には根強い反対意見や不安感が残っているのも確かだ。住民側の対案「二条の森構想」のポスターが張られた木材工場で、住民団体「小倉町を守る会」会長の長野幸政さん(44)は「場所を移って仕事ができなくなると困る。市は勝手に(計画の)網をかぶせておいて、住民の言うことは何も聞いてくれない」と吐き捨てた。「住み慣れた家を立ち退くのはたまらない」。主婦野村増江さん(62)も異口同音に不安をのぞかせる。「関係権利者の理解と協力が欠かせない」(竹沢市都市計画局長)という、事業推進への「最大の関門」は今なおクリアできていない。
 平安京の朱雀門のすぐ近くに位置し、近代には木材の集積揚としてにぎわいも見せた二条駅界わいは、どう変貌(ぼう)していくのだろうか。最大の地権者、国鉄清算事業団が「土地処分方法も含め勉強段階。具体的な施設計画はここ1、2年で決めていきたい」(大林祥太近畿支社次長)というように、計画の細部はまだ十分には煮詰まっていない。商業・業務、文化などの核施設計画の検討はこれからヤマ場を迎える。
 二条駅周辺新都市拠点整備推進協議会会長でもある川崎清京都大教授は「かつて”京の七口”があったように京都の玄関口の顔として新しい京都の個性をつくらねばならない」と新時代の”都市の顔”の創造を課題に挙げる。パリの北駅、南駅、リヨン駅、ローマの終着駅…。ヨーロッパの各都市では駅と周辺の町並みが個性的で、印象深い都市景観を生み出している。京都らしい都市空間をどう創造するか。そして計画推進に不可欠な市民合意をどう形成していくか。都市再開発の基本約な命題が改めて問われている。(京都新聞)
■寿命短かし 目方は軽し コスト半値で 手間いらず JR東日本が新電車開発へ
 JR東日本は車両メーカー5社の協力で、保守の手間がかからず耐用年数も価格も半分、という次世代通勤電車の開発に乗り出した。従来の電車は寿命が25−30年と長いが、保守に労力がかかり、デザイン、設備が時代遅れになるのが難点。次笹代電車では、耐用年数を10年に短縮、早くモデルチェンジができる”自動車型”を目指す。
 次世代電車の設計の基本は、保守作業に労力をかけず、電力費を節約するため、車体の構造を簡素化し、重量を半分にする。生産両数を増やし自動車生産に近い生産ラインを確立、コストを半分に下げるのを目標にしている。
 JR東日本は、本年度中に試作車1編成を造り、早ければ平成5年度に京浜東北線に投入したい考えだ。(京都新聞)
■大泊−稚内にフェリー復活 46年ぶり、来月から
 今年初め、対外開放が表明されたソ連・サハリン(樺太)のコルサコフ(大泊)港と北海道・稚内港間に5月から不定期のフェリー便が就航する。
 コルサコフ- 稚内間には大正時代に「椎泊(ちはく)航路」が開設され、敗戦まで日本とサハリンを結ぶ旅客、貨物輸送の大動脈として脚光を浴びた歴史があり、地元、稚内市では46年ぶりに復活したコルサコフ航路の定期路線化に熱い期待を寄せている。
 今回運航されるフェリーは、サハリン観光ツアーを企画、募集している旅行会社「タイムス観光」(本社札幌市)がチャーター。コルサコフに向かう第一便は、「東日本海フェリー」(同)の第10宗谷丸(1554d)で、5月2日午前9時半に稚内を出港、同日午後4時(日本時間)、コルサコフに入港する。(京都新聞)
■男性飛び込み即死 上下計18本が運休 左京の叡山電鉄
 29日午前11時35分ごろ、左京区一乗寺河原田町の叡山電鉄茶山2号踏切で、同区内の男性(55)が、出町柳発鞍馬行きの普通電車に飛び込み、即死した。乗客約160人にけがはなく、乗務員が200bほど手前の茶山駅へ誘導した。
 下鴨署の調べでは、遮断機をくぐり、両手を前に突き出す形で電車に飛び込んで自殺したらしい。
 この事故で同電車は現場に約1時間立ち往生。ダイヤは正午過ぎになってようやく復旧したが、上下合わせて18本が運休し、観光客の足が乱れた。出町柳駅では約250人が払い戻しを受けた。(朝日新聞)
■阪急電車と衝突 車炎上、男性死亡 摂津
 29日午後11時40分ごろ、大阪府摂津市千里丘東三丁目の阪急京都線の踏切で、乗用車と高槻市発正雀行き普通電車(6両編成)が衝突、乗用車は約50bひきずられて炎上した。
 乗っていた男性が車外に投げ出され、全身を強く打って即死し、電車の1両目の車輪の一部が脱線したが乗客3人にけがはなかった。
 摂津署の調べによると、乗用車の男性は30歳前後で、赤と青のブレザーを着ており、免許証など身元を示すものは持っていなかった。乗用車は高松市内の家具店の所有となっており、同署で身元の確認を急いでいる。(京都新聞 夕刊)