1991(平成3)年2月


2日■高1の女生徒 はねられ即死 大阪、電車に飛び込み(朝日)
3日■ゴミ減量へ駅弁も改革 JR西日本が業者と検討へ 包装に再生紙活用(朝日)
5日■「神泉苑」遺構(平安初期)が出土 二条城南側古図と一致 北岸と流路の一部(京都)
  ■神泉苑の遺構発見 平安の華麗さほうふつ 「唐風」のシンボル 宴会、舟遊び、魚釣り…(京都)
  ■社説 市交通事業の健全経営とは(京都)
  ■二条駅周辺整備 法的手続き完了(京都)
  ■JRの中古貨・客車 サハリンに格安で提供 運送業界対ソ支援 専門家受け入れも(京都)
  ■遅延証明(新幹線)300枚を偽造 京都駅など 百数十万円詐取 昨秋・台風期(京都)
  ■青鉛筆(朝日)
  ■ニセ証明印で不正払い戻し 新幹線特急券(朝日)
6日■JR京都駅改築計画 住民監査請求を却下 「出資で損害発生せず」(京都)
  ■国鉄分割反対立て看板事件 2被告に罰金刑(執予つき) 木津簡裁判決「違去牲は軽微」(京都)
  ■嵯峨野鉄道 嵐山観光の目玉に 4月発車へ工事認可 地元保勝会 8日に誘致策を要請(京都)
  ■国鉄の分割民営反対 看板設置で猶予刑(朝日)
  ■電車と衝突 2人が死傷 JR関西線(朝日)
7日■アウトドア用品など77店舗を広く展開 JR大阪駅の専門店(京都)
  ■監査請求の却下で 抗議の声明(朝日)
  ■2万3000人の足影響 神戸のJR線電車故障(朝日)
8日■東北・上越の新幹線が連結 軌道工事締結式(京都)
  ■東京−上野にレール(朝日)
9日■嵯峨野鉄道「亀山駅」新設で公聴会 利便、活性化に期待 地元の要望相次ぐ 「乱開発に」と心配の声も(京都)
  ■談合情報通り落札 宝塚の駅前再開発工事(朝日)
  ■ウィークエンド経済 グッズ&ストリート 古さと新しさと−東京駅 利用客140万人 巨大な首都の顔(朝日)
  ■JR仙台と盛岡両駅 赤信号見落とし運転 相次ぎたるみ、脱線寸前(京都)
11日■JR山陰線 未電化の園部−福知山間 電気式気動車(DEC) 導入へ 電化区間との乗り入れ可能に 利用客の不便解消 京都から直通運行が実現 目標は完全電化(京都)
13日■山陽新幹線は1500本増 春の臨時ダイヤ 各地イベント重点 JR西日本(京都)
  ■臨時列車333本 JR福知山(朝日)
  ■JR「春」は4%増発(朝日)
14日■国鉄用地処分 目標1兆円に届かず 清算事業団 債務軽減も危うく(京都)
  ■大津市内の賃貸線路用地 京阪に売却承認 国鉄 清算事業団(京都)
15日■泉北高速鉄道延長に免許(朝日)
  ■大人600円で運賃を申請 トロッコ列車の嵯峨野観光鉄道(京都)
  ■踏切内に自転車放置 JR・阪急 3ヵ所で一時ストップ(朝日)
16日■8年ぶり乗客増見込む 京都市バス レトロ車の運行も 地下鉄東西線は本格着工 4公営企業会計(京都)
  ■京都市予算案の詳報(抜粋)(京都)
  ■市バス・地下鉄にプリペイドカード 京都市交通局が導入 新年度から一部運用(京都)
  ■高架橋へ備え仮線工事急ピッチ JR山陰線高架化工事 94年春に単線高架OK 都市昨日アップに期待(京都)
  ■建都1200年に向け大型事業(抜粋)(朝日)
  ■近鉄がダイヤ改定(朝日)
  ■余部鉄橋が不通 3列車500人立ち往生(京都)
17日■余部鉄橋は深夜まで不通 6000人の足に影響(京都)
18日■吹雪大荒れ 京滋凍結 新幹線・高速道 各地で徐行運転(京都)
  ■吹雪・強風 足乱れる 東海道新幹線 上下221本に遅れ(朝日)
  ■電車事故で乗客が負傷 踏切でダンプと衝突 関西線(朝日)
  ■交通機関乱れ続く 戻り寒波(朝日)
19日■琵琶湖一周の豪華イベント列車も JR栗東駅開業(京都)
  ■2駅で爆弾テロ IRAか 1人死亡、41人けが ロンドン(朝日)
  ■JR西労組、総連脱退 中央委で委員長が表明(京都)
  ■強風で一時臨時停車(京都)
  ■ロンドンで連続爆破 2駅、乗客ら42人死傷 lRA名乗り犯行予告(京都)
  ■窓 企画の充実でバス利用増を 城陽市・斉藤 訓(団体職員・43)(京都)
  ■JR関西線が復旧(朝日)
20日■奈良線、4両編成で冷房も JR、ダイヤ改正で回答(京都)
  ■JR総連と断絶を提起 JR西労組(朝日)
  ■路線バス 車いすでどうぞ 大阪市で今秋”出発” 全国初 京都・神戸も導入予定(朝日)
  ■市バス もっと便利に 「南区連絡会」交通局に要望 近く市議会に請願(朝日)
  ■語りあうページ 女性に優しい配慮を 奈良市 酒井孝江 自由業 28歳(朝日)
  ■新幹線、雪で乱れる(京都)
  ■北陸線混乱も続く(京都)
  ■雪でまた遅れ 東海道・山陽新幹線(朝日)
21日■乗客4億人を達成 東北・上越新幹線(京都)
  ■車に接触、4000人に影響 JR奈良線 伏見の踏切(京都)
  ■阪急神戸線でも 1万人に影響(京都)
  ■レールにひび 33本が遅れる 山陽新幹線(京都)
  ■夕刊ひろば 6歳の園児は市バス有料か(京都)
22日■阪急・阪神・山陽電車ダイヤ改定(朝日)
  ■ワンダランド 日本最大のSLの殿堂 梅小路蒸気機関車館 間近に雄姿 ファン感激(朝日)
  ■電車に接触、重傷 右京の京福踏切(京都)
  ■9.6%の 賃上げ要求 私鉄総連(朝日)
23日■バン衝突、教諭重傷 京阪京津線9本に影響(京都)
  ■京日記(京都)
  ■運んで運んで乗客30億人 東海道・山陽新幹線 開業26年半 26日達成へ(朝日)
  ■JR京都駅改築で 公開質問状(朝日)
  ■トピックス 南北統一へ超特急?(朝日)
  ■雪で山陽新幹線遅れ(京都)
24日■東海道新幹線遅れる 米原近くポイント故障(京都)
  ■ポイント故障 新幹線遅れる(朝日)
25日■列車窓ガラス相次ぎ割れる 湖西線(京都)
  ■走行中「雷鳥」8本の窓ガラスなど割れる 雪のいたずら?(朝日)
  ■網野駅に75a ダイヤ乱れる 北近畿タンゴ鉄道(朝日)
26日■新幹線ニセ遅延証明 払い戻し3人逮捕 改札で特急券盗む?(京都)
  ■廃棄トランス焼く 新幹線東山トンネル近く(京都)
  ■30億人運びました 乗客死傷者ゼロも(京都)
  ■夕刊ひろば 忘れられない10円 バスの好青年 ひと言お礼を(京都)
28日■325`を達成 スーパーひかり(京都)
  ■地域格差運賃「違憲でない」和歌山で住民敗訴(朝日)
  ■JR京都駅改築計画 市議会で3党代表質問 厳しい注文(朝日)
  ■京阪沿線の新春写真 準特選に田中さん(朝日)



2日■高1の女生徒 はねられ即死 大阪、電車に飛び込み
 1日午後4時45分ごろ、大阪市淀川区西三国四丁目、阪急電車三国駅下り線ホーム付近で、線路へ下りてうずくまっていた若い女性が、梅田発宝塚行きの急行(8両編成)にはぬられたうえ、約35b引きずられ、全身を打って即死した。
 西淀川署の調べで、持ち物などから同区に住む府立高校1年の女子生徒(16)とわかった。男女関係の悩みをつづった遺書めいたメモを持っており、同署は自殺とみている。
 急行は三国駅には停車せず、時速約30`で通過するところだった。電車の運転士が同署員に「女の子がホームから飛び降り、うずくまった」と話したという。当時下り線のホームには10人ほどの乗客がいただけ。女子高生の近くには人がいなかった。(朝日新聞)
3日■ゴミ減量へ駅弁も改革 JR西日本が業者と検討へ 包装に再生紙活用
 JR西日本は、ごみを減らす運動の一つとして、プラスチックなどをつかっている駅弁の容器の再検討や、包装紙の再生紙活用などの研究を始めた。近く、管内の駅弁製造業者約80社の代表を集めて対策を話し合う。将来は、お茶容器などの再利用についても知恵を絞り、列車から出るごみのリサイクルと減量に努める。
 管内の近畿、北陸、中国地方の駅や列車で発売されている駅弁は数百種類といわれ、その大半が幕の内弁当。箱は紙製でも、おかずの仕切りには、プラスチック製の小さな入れ物が使われており、容器全体がプラスチック製の物もある。これらの一部には、燃やすと有毒ガスが出る塩素系物質が含まれているのもあるという。
 駅弁の空箱などのごみは、列車が回送される車庫内で清掃のとき回収される。特急など在来線の長距離列車の基地となっている大阪市淀川区の宮原車庫では、年間に出る燃えるごみ987dのうち175dの新聞紙、雑誌類は分別して再生紙用古紙として売っているが、残りは焼却処分。塩素系物質が含まれるプラスチックはなるべく取り除いているが、徹底は難しい。
 駅弁部門を担当しているJR西日本事業本部は、製造業者との話し合いで、まず有毒ガスの出るプラスチックを使わない方法について協議。できれはプラスチックはつかわず、原料をすべて紙類にしたいが、製造費がかさんで駅弁の値段が上がる心配があり、業者側と十分検討するという。(朝日新聞)
5日■「神泉苑」遺構(平安初期)が出土 二条城南側古図と一致 北岸と流路の一部
 天皇や貴族らが舟遊びや狩りを楽しんだ禁苑「神泉苑」の平安初期の遺構が、京都市中京区、二条城南の押小路通の路面下から見つかり、調査にあたった京都市埋蔵文化財研究所が4日、発表した。遺構は他の北岸と池に注ぐ流路の一部などで、神泉苑の古図とも一致。岸には舟着き場の跡とみられる長さ4bの木坂も残っていた。同苑の平安時代の明確な遺構が見つかったのは初めてで「造営時の姿をほうふつさせる貴重な発見」と関係者は注目している。
 現場は押小路通の堀川通以西、美福通以東の区間。京都市が建設を計画している地下鉄東西線の堀川駅舎と押小路工区にあたり、工事開始に先立ち、同研究所が道路中央部の8ヵ所を昨年8月から発掘調査している。
 このうち現在の神泉苑のすぐ北側の、東西35b、南北5bの調査地で、平安時代の他の北岸と、北東方向から池に流れ込む流路が見つかった。流路は最大幅4b、深さ60a。底に小石を敷き、中央部には橋の柱穴の跡とみられる穴2個が掘られていた。神泉苑の鎌倉時代の古図では、他の北東の泉から流路を経て池に注ぐ様子が描かれており、今回の発掘と一致する。また、緑釉(りょくゆう)の瓦(かわら)数点が出土。池の北にあったとされる中国風の正殿「乾臨閣(けんりんかく)」に、当時は大内裏の大極殿や豊楽殿など、限られた施設にしか使われなかった緑釉瓦がふかれていた可能性が強くなった。
 このほか、流路が池に注ぐ部分のすぐ西側の岸には、長さ4b、幅50aのクヌギの板一枚が水面にせりだして置かれており、小舟に乗り降りする際に用いた舟着き場とみられる。
 同研究所の杉山信三所長は「神泉苑は、平安時代から場所もそのまま残っている唯一のところ。平安京の研究者にとっても一番に研究する対象で、造営時の姿をしのばせる今回の発見は、京都の歴史を考える上でも極めて重要だ」と話している。
 神泉苑 平安京内での天皇遊覧の場で、宮城の南、左京の二条・三条・大宮・壬生の各大路が囲む8町の地を占めた広大な苑池。他の中に中島を築き、北側に正殿・乾臨閣が、その東西には左右閣を構え、池に臨んで釣台があったとされる。天皇が度々行幸したが、中世には荒廃。徳川家康による二条離宮(現二条城)の造営で縮小きれ、ほぼ現在の姿になった。御池通の名前の由来ともされている。(京都新聞)
■神泉苑の遺構発見 平安の華麗さほうふつ 「唐風」のシンボル 宴会、舟遊び、魚釣り…
 泉から広大な池に注ぎ込む流路。舟遊びの際、使ったとみられる舟着き場に、壮麗な建物の存在をうかがわせる緑釉瓦(りょくゆうかわら)−。京都市中京区の押小路通で見つかった平安初期の神泉苑の遺構は、古図や文献でしか、うかがい知れなかった1200年前、造営時の姿をそのまま浮かびあがらせてくれる。
 神泉苑は、桓武天皇が平安京造営時に、中国・周の文王の苑池になぞらえて築いたとされる禁苑。現在の神泉苑は、徳川家康による二条離宮(現二条城)の造営で、約16分の1に縮小きれ、往時の華やかさは想像できないが、桓武天皇はもちろんのこと、平城、嵯峨天皇らが度々訪れ、宴会、舟遊び、魚釣り、狩猟などを行った。
 東西約240b、南北約480bに及ぶ規模や天皇行幸の様子は「延喜式」や「日本紀略」などの文献に記述があるほか、苑内の配置は鎌倉初期にかかれた古図が残されている。だが、これまで造営時の遺構は池の底とみられる石敷きのほかは見つかっていない.それだけに、苑東北の泉から池に流れ込む流路を記した古図とピタリ一致する今回の発見に、研究者らは大きな関心を寄せる。
 井上満郎・京都産業大教授は「文献などに、造営当初は広大な規模だったことが記されているが、今回の発見でそれが裏付けられた」としたうえで、「出土した緑釉瓦は、当時、国家の最も中枢的な施設にしか使われず、建物は見つかっていないものの、神泉池で天皇や貴族のほか、外国からの賓客を迎えての舟遊びがしばしば催されたことをうかがわせる」という。
 出土した緑釉瓦に注目するのは村井康彦・国際日本文化研究センター教授。「再三、ここを訪れた嵯峨天皇は、廷臣たちに詩歌を詠ませたが、奈良時代までの和歌でなく、もっぱら漢詩だった。と同時に左京に洛陽、右京に長安と名付けたのをはじめ、宮都の重要施設には緑釉瓦がふかれた。神泉苑の建物もその例にもれず、隆盛を極めた唐風文化のシンボル的存在だったことが分かる」という。
 さらに、空海と西寺の僧・守敏との祈雨の法力争いの舞台になったほか、祇園祭の起源とされる御霊会(ごりょうえ)が催され、飢饉(きん)には池の水が庶民のため供されたことなどを取り上げ「京の文化、生活と最もかかわりの深い神泉苑の歴史や実像を考えるうえで重要な発見」としている。
・地下鉄工事 現工法では保存無理
 平安時代の神泉苑の姿を伝える貴重な遺構は、京都市が建都1200年(1994)完成を目指している地下鉄東西線の工事に先立つ調査で見つかった。一帯は「旧二条離宮(二条城)」として国の史跡に指定されており、文化庁は遺構について詳しい報告を受けた後、市に保存の要請をする意向。しかし、市交通局が計画している工法では、遺構の全面破壊はまぬがれず、保存をめぐる論議が沸き起こるのは必至。
 史跡内で現状変更を伴う工事を行う際には、文化庁への届け出が必要で、市交通局は88年、届けを行った。これに対し、文化庁は「着工前に調査が必要」と、まず発掘調査の許可を下ろした。市交通局は京都市埋蔵文化財研究所に委託し昨年八月から調査を実施。今回の発見に至った。
 市交通局の工事計画では、この工区はオープンカット工法を採用しており、工事に着手すると遺構はすべて破壊される。文化庁は「史跡に指定した地域は現状保存するのが大前提。今回みつかった遺構は貴重なものと認識しており、調査の詳しい報告を受けた後に市交通局と協議して保存を呼びかけたい」(服部英雄調査官)としている。
 一方、市交通局は「二条城の堀の水が調査地に入らないよう、事前に深さ21bのくいを壁状に打ち込んでおり、オープンカット工法以外では工事できない。文化庁に理解を求めていく」(和田穣・高速鉄道本部建設部長)としているが、研究者からも「平安宮豊楽殿に匹敵する真重な発見で、ぜひ保存してほしい」との声が上がっており、史跡内にルートを設定した市交通局は、文化庁の判断次第では苦しい対応を迫られそうだ。(京都新聞)
■社説 市交通事業の健全経営とは
 市民の足として大きな役割を担う京都市の市バス、地下鉄事業が慢性的な経営難に陥っている。平成3年度にはバス事業で不良債務が発生するほか、地下鉄も開業以来連続の赤字を記録する見通しで、両事業を取り巻く環境は厳しいというほかない。
 京都市交通事業懇談会はこのほど、市交通事業の経営健全化に関する提言をまとめ、公営企業管理者(交通局長)に提出した。バス、地下鉄を魅力ある交通機関として定着させるための利用促進策と、赤字体質脱却へ向けた経営改善策を中心に、詳細な提言を行っている。
 具体的には、市バスの系統再編、不採算路線の廃止、消費税の運賃転嫁などかなり思いきった提言を盛り込んでいる。また、まちづくり計画に組み込んだ交通事業と位置づけ、一般会計に補助を仰ぐなど国、自治体の一般行政郡門、交通規制など総合的に取り組むよう提言している。
 都市交通はモータリゼーションの影響を受けて、旅客は年々減少する傾向にある。京都の場合、昭和40年度に市電、市バスの旅客数が1日平均90万人に達して、市域内の交通機関利用者のほぼ半数の輸送を担当した。それが平成元年度には66万人(市バス、地下鉄)に落ち込み、シェアは約4分の1へ低下している。
 マイカーの増加、自転車、バイクへの移行、人口のドーナツ化現象だけが原因ではない。都心の交通ラッシュ、不法駐車などにより、バスの運行速度が落ちたり、定時運行に支障が生じてバスに対する利用者の信用が急速に低下したこともある。市が実施したアンケートでも、運行の経路案内、運賃面など不満が目立っている。
 経営を安定化させるには、商品(サービス)の開発により収入を増やすこと、効率経営で経費を節減すること−をおいて方法はない。今回の提言はいくつも厳しい指摘をしている。
 利用者に魅力ある乗物にするための処方せんとし、「五・十日(ごとび)」におけるマイカー自粛、快速・ノンストップバス、等間隔ダイヤなどを提案。観光客対策ではターミナルから観光地を結ぶ女性運転手、コンパニオンによるループパスの導入をあげ、さらに各種イベントとのタイアップなどで市バスの活性化を促している。
 サービス面で遅れをとったり、企業経営の視点をおろそかにしていた部分もある。それが客離れを招いたことはなかったか。改善すべき点は改善することが先決だ。ただ、公営企業ゆえにすべてコスト計算で事業を進められないところに、ジレンマがおり、経営の難しさがあることも事実だ。
 経営の効率化に関して、提言は人件費の削減を強調している。バスの職員数が車両当たり2.35人で他都市、民間よりも多いとして減員と、手当の適正配分を求めている。このほか地下鉄東西線でのワンマン運転導入、原則として1駅2出入り口など節減策を打ち出した。
 さらに一定の基準で不採算路線を廃止し、交通局用地の高度利用、行政路線など外部要因による赤字の解消対策として国、市の公費助成の拡大を要望すべきだと注文した。中でも、消費税の未転嫁分がバス事業と地下鉄を合わせて8億円弱になっている点について「早急に運賃へ転嫁すべきだ」と、注目すべき方向を示した。
 昭和41年の第1次再建計画、48年からの第2次再建計画を経て、依然、構造的にぜい弱な経営基盤である。このまま放置すれば、いずれそのツケは利用者に回ってこよう。まず経営努力、次に利用者の理解を得ることだ。提言を十分検討し、再建の展望を市民に提示してもらいたい。(京都新聞)
■二条駅周辺整備 法的手続き完了
 京都市は4日、二条駅周辺地区の土地区画整理事業が建設大臣から事業認可されたことを告示した。 二条駅周辺整備事業の法的手続きはこれで完了した。
 同事業はJR二条駅周辺13.2fを対象にJR山陰線の高架化、地下鉄東西線の建設、御池通の貫通と併せて一体的に西の新都心を整備するプロジェクト。土地区画整理事業によって都市基盤整備を行ったうえ、新都市整備事業を活用して新都心にふさわしい施設毒入する予定。
 市はすでに土地区画整理事業の都市計画決定、新都市拠点整備事業総合整備計画の大臣承認などの手続きを終えており、新年度には土地区画整理審議会の設置、換地設計、新都市拠点整備事業・導入施設の検討−などを行い、平成7年度の完成を目指す。(京都新聞)
■JRの中古貨・客車 サハリンに格安で提供 運送業界対ソ支援 専門家受け入れも
 運輸省は4日、ソ連の食料不足の一因となっている鉄道貨物輸送や倉庫など物流システムの不備を改善するため、民間ベースで@ソ連の物流専門家を日本に招き運送業界で研修させるAサハリンにJRの中古客車や貨車を割安で提供するBフォークリフトを輸出する−などの対ソ支援策を発表した。ペレストロイカ(改革)支援の一環として、先月中旬訪ソした官民の対ソ物流調査団に参加した民間運送業界がソ連の要請に基本的に応じることを決めたもので、同省はこれらの事業や商取引が円滑に進むよう側面支援する。
 ソ連の物流専門家はJR東日本やJR貨物、日本通運などが早ければ5月以降、受け入れる方向で調整しており、各社に一定期間滞在し、戸口から戸口への複合一貫輸送システムなどを学んでもらう。
 客車や貨車は日本と同じ狭軌道のサハリンに低価格で供与し、フォークリフトはソ連の外貨事情を考慮して5年間の延べ払いで輪出できるようメーカー側と詰める。
 政府レベルの対ソ経済協力は北方領土問題が解決していない現状では、技術協力や提言などの知的分野に限定されているため、専門家の受け入れ費用などはすべて民間負担となる。(京都新聞)
■遅延証明(新幹線)300枚を偽造 京都駅など 百数十万円詐取 昨秋・台風期
 JR京都駅などで昨年秋、偽造した遅延証明スタンプを押した新斡線の特急券が、大量に窓口に持ち込まれ、特急料金百数十万円が不正に払い戻されていたことが、京都府警捜査二課と鉄道警察隊、七条署の4日までの調べで分かった。特急券はいずれも、台嵐でダイヤが大幅に遅れた日のもので、府警は計画的な犯行とみて、有価証券偽造と行使、詐欺などの疑いで捜査を始めた。
 府警の調べによると、偽造印を押した特急券が持ち込まれたのは、昨年10月上旬と12月上旬。計約300枚が、JR京都駅や京阪神、滋賀県内のJR駅の窓口で不正に払い戻された。
 偽造されたのは、昨年9月30日の「東京−京都」の自由席特急券(4640円)と11月30日の同「名古屋−京都」(2370円)の2種類。被害額は百数十万円にのぼるとみられる。特急券自体は本物で、遅延証明のスタンプだけが偽造されていた。両日とも、台風の影響で新幹線ダイヤが乱れ、一部の乗客に改札口で延着許明が出されていた。
 JR各社の旅客営業規則では、新幹線や在来線の特急、急行が天候などでダイヤが2時間以上遅れた場合、特急料金だけは払い戻される。乗客は下車した駅の改札口で遅延証明のスタンプを特急券に押してもらい、1年以内に全国のJR駅窓口で料金の払い戻しを受けられる。偽造券はいずれも、京都駅窓口などで当日の数日後から1週間後までに払い戻された、という。
 このため、府警は何者かが遅延扱いにならなかった両日分の改札済みの特急券を入手、偽造したスタンプを押したうえで、料金の払い戻しを受けていたとみて、偽造スタンプの製造場所や特急券の流出経路などを調べている。
 昨年暮れ、払い戻し済みの特急券のなかにスタンプの字体が本物と異なる偽造券が見つかり、被害が分かった。(京都新聞)
■青鉛筆
 高知市内で路面電車を走らせている土佐電鉄は、「ゴールデンフィッシュ」と呼ばれる、形が金魚に似たノルウェー・オスロの電車を1両購入。近く船で運び、運行する。
 青と白のツートンカラーの車体は一般の路面電車よりひと回り大きく、長さ約15b、幅約2.5b。50年ほど前の製造だが、まだ現役。大町俊夫社長自ら足を運んで買い付けた。価格は「企業稀密」とか。
 同電鉄はチンチン電車など国産車両のほか、ドイツの電車1両を運行、ポルトガルからも2両を輸入済み。大町社長は「高知の街を、世界の電車の生きた博物館にします」。(朝日新聞)
■ニセ証明印で不正払い戻し 新幹線特急券
 偽の遅延証明印を押した新幹線の特急券約300枚がJR京都駅などに大量に持ち込まれ、特急料金が不正に払い戻されていたことが5日、京都府警捜査二課と七条署などの調べで分かった。特急券そのものは本物で、駅に保管されているはずのものが悪用されていることなどから、府警は内部の事情に詳しい者の犯行とみて、詐欺の疑いで捜査を始めた。
 府警捜査二課の調べによると、偽造印が押されて払い戻されたのは自由席特急券で、去年9月30日の東京−京都間(4640円)、11月30日の名古屋−京都間(2370円)の2種数。被害額は約300枚で百数十万円にのぼるさみられている。両日とも台風の影響で、新幹線は大幅に遅れていた。
 遅延証明スタンプは、ゴム印で「遅払証」のほか日付などの文字が刻まれている。今回見つかった偽造印は駅員がちょっとみただけでは判別がつかないはど精巧につくられていた。去年末の経理課の審査で発覚し、JRから京都府警に被害屈が出ていた。(朝日新聞 夕刊)
6日■JR京都駅改築計画 住民監査請求を却下 「出資で損害発生せず」
 JR京都駅改築計画に対し京都府、京都市が京都駅ビル開発に出資するのは違法として市民団体が出資金の返還などを求めていた住民監査請求で、京都市監査委員は5日までに請求を却下、関係者に通知した。
 却下されたのは昨年12月21日、市民団体「のっぽビル反対市民連合」の呼び掛けで約3500人が請求した第一次住民監査請求。
 市監査委員によると▽出資によって市に具体的な財産上の損害が発生しているとはいえず、損害発生の予測もされないので適法な監査請求とは認められない▽建築設計競技の実施と駅ビルの建設は会社の行為なので、地方自治法の住民監査請求の対象とはならない」と指摘、同請求を門前払いにした。
 同市民連合は「府、京都市が都市計画法の規制を無視した超高層ビルの建設に関して京都駅ビル開発に出資し、職員を派遣するのは違法」として昨年12月と先月23日の2度にわたって府、市の監査委員に住民監査請求しており、今後、住民訴訟についても検討する方針。(京都新聞)
■国鉄分割反対立て看板事件 2被告に罰金刑(執予つき) 木津簡裁判決「違去牲は軽微」
 国鉄分割・民営化反対の立て看板を八幡市内などの電柱に取り付けたとして、京都府屋外広告物条例違反に問われた相楽郡精華町下狛流口、教員谷口宗一被告(33)と城陽市寺田深谷、府職員開沼淳一被告(45)の判決公判が5日、木津簡裁で開かれた。熨斗(のし)昌秋裁判官は「被告らの行為は府屋外広告物条例に違反しているが違法性は軽微。憲法に定めた表現の自由との関連で情状も認められる」として両被告にそれぞれ罰金2万円、執行猶予1年(求刑罰金3万円)を言い渡した。
 判決ではまず、起訴内容のうち、両被告が昭和61年11月8日、綴喜郡田辺町の電柱3本に「宮津線・国鉄バス路線を切り捨てる国鉄の分割・民営化反対」の立て看板6枚を取り付けたことを認定。八幡市などでの同様の立て看板12枚については「被告らが取り付けたという警察官の証言は信用できない。また、田辺町のうち2枚は未遂」としてしりぞけた。
 公判では府屋外広告物条例が憲法21条の表現の自由に違反するかどうかが、大きな争点となったが、熨斗裁判官は「条例で電柱広告物を全面禁止したことは、表現の自由に対して許された必要かつ合理的制限。警告などの行政措置で対処せず、直ちに刑罰を適用しても違憲ではない」として、条例自体や今回の事件への適用を合憲とした。さらに、同条例違反で両被告を逮捕した田辺署の捜査については「国鉄分割・民営化への反対運動を抑圧する意図があった疑いはぬぐいきれないが、起訴が不当とは言えない」と判断した。
 執行猶予付きの罰金刑という「事実上、無罪に近い」量刑となった点について熨斗裁判官は「違法性が軽微であることや看板を取り付けた目的の正当性、表現の自由との関連を情状酌量した」とのべている。
 この判決について、国鉄立て看板事件弁護団の岩佐英夫弁護士は「看板を立てた行為の正当性をはっきり認めたうえ、罰金刑に執行猶予を付けるという年に数件しかない異例の判決になったことは、無罪獲得まであと一歩に追い詰めたといえる。しかし、結果としては有罪の不当判決。ただちに大阪高裁に控訴する」と表明した。
 一方、京都地検も「有罪判決だが、立て看板の枚数を縮少認定し、罰金刑に執行猶予をつけている。判決文をよく検討し、大阪高検とも協議して控訴したい」といっている。(京都新聞)
■嵯峨野鉄道 嵐山観光の目玉に 4月発車へ工事認可 地元保勝会 8日に誘致策を要請
 JR西日本の100%出資子会社「嵯峨野観光鉄道」(長谷川一彦社長、資本金2億円)が進めている旧山陰線を利用したトロッコ列車は、このほど運輸大臣から工事施工が認可され、4月末の開業に向けて関連整備が図られる。8日には京都市嵐山一帯の観光業者らで組織する嵐山保勝会(懸野真文会長)が、同社へ今後の観光誘致や活性化策をめぐり要請に訪れるなど沿線住民の熱に期待を集めている。
 同鉄道は、JR山陰線(嵯峨野線)の嵯峨−馬堀駅間の旧線8.8`が複線電化に伴い廃線となったのをうけ、旧線の有効利用を狙いに府がJR西日本に働きかけ、昨年秋、設立した。今月初めには工事施工認可もおり、約1億円をかけ、近く嵯峨、亀山両駅の新設、保津峡駅の改築、馬堀駅での階段設置工事(駅名はいずれも仮称)など一連の関連施設工事に着工、4月27日の開業を予定している。
 保勝会の要請活動は、長谷川社長ら同鉄道関係者が昨年末、仮称・亀山駅(京都市右京区嵯峨小倉山田渕山町)駅舎建設などについて地元に事前協力を求めたのに対し、同会でも「トロッコ鉄道を新たな観光資源の起爆剤として今後の嵐山・嵯峨野観光などに結びつける必要がある」と判断、初の取り組みとなった。同日は懸野会長ら同会役員4人が、工事の早期完成や同鉄道とタイアップした観光誘致策などを要請する一方、同会が発行する観光パンフや観光看板にPRコーナーを設ける工夫なども協議する予定。
 同鉄道によると、トロッコ列車(機関車1両、客車4両、定員252人乗り)は、現在、兵庫県のJR鷹取工場で製作急ピッチ。府、京都市、亀岡市、同鉄道とも「新緑、紅葉の名所・嵐山や保津川下り観光に新たな観光客誘致の呼び水に」としている。
 なお、仮称・亀山駅の駅舎建設に伴う市主催の公聴会が8日午後2時から右京区役所嵯峨出張所で行われる。現場が歴史的風土保存地区で、第一種住居専用地域のため風致対策上の手続きによるもの。(京都新聞)
■国鉄の分割民営反対 看板設置で猶予刑
 「国鉄分割民営化反対」の立て看板を電柱に設置したとして、京都府屋外広告物条例違反に問われていた京都府相楽郡精華町下狛、綴喜教職員組合書記長(当時)谷口宗一被告(33)と城陽市寺田深谷、府職員労働組合綴喜支部長(同)開沼淳一被告(45)に対する判決公判が5日、木津簡易裁判所であった。熨斗(のし)昌秋裁判官は、2人に罰金2万円、執行猶予1年(求刑ともに罰金3万円)を言い渡した。
 判決によると、2人は86年11月8日正午前、京都府綴喜郡田辺町の府道で、電柱3本に知事の許可を得ず「宮津線、国鉄バス路線をきりすてる国鉄の分割民営化反対」などと書いた立て看板6枚を針金でくくりつけた。(朝日新聞)
■電車と衝突 2人が死傷 JR関西線
 6日午前8時ごろ、大阪府柏原市青谷、JR関西線河内堅上駅東側構内の青谷踏切(警報機、遮断機付き)で、近くの警備員山口繁雄さん(64)運転の軽トラックに、王寺発湊町行き普通電車=6両編成=が衝突、軽トラックは約3bはね飛ばされて線路わきの電柱に激突し、山口さんは全身を強く打って間もなく死亡した。また、乗客の女性1人が首の痛みを訴え、近くの病院に運ばれた。
 柏原署の調べでは、軽トラックは踏切内でエンストしたらしい。
 この事故で、普通電車は現場に24分停車、河内堅上駅で運転を打ち切り、乗客約500人は後続の電車に乗り換えた。また、後続電車上下4本が運休、20本が30分から2分遅れ、通勤客ら約9000人が影響を受けた。(朝日新聞 夕刊)
7日■アウトドア用品など77店舗を広く展開 JR大阪駅の専門店
 ジェイアール西日本クリエイト(本社・大阪市)は6日、JR大阪駅構内に建設を進めているアウトドア、リゾート専門のショッピングセンター「ギャレ ザ・グレイト・アラトドアーズ大阪」の概要を発表した。延べ床面積1万3000平方bにスポーツやリゾート関係の77の専門店が出店する。
 最近の余暇時代を先取り、スポーツ、リゾートライフの最先端情報発信基地にするのがねらい。JR大阪駅には京都、滋賀、阪神間などから1日74万人の乗降客があるほか、周辺の梅田地区には1日250万人の鉄道利用者があるという恵まれた場所。事業の多角化を進めるJR西日本(西日本旅客鉄道)が80億円をかけ建設、同クリエイトが運営会社となる。
 店名のギャレは、仏語の駅からとったもの。ショッピングセンターはワンフロアで構成し、フィールド、マリン、リゾートホテルなど4つのゾーンに分かれ、滝や海など水と緑がふんだんに取り入れられるという。各ゾーンではスキー、テニス、ゴルフのほかマリンスポーツ、スカイスポーツなどのグッズ、ウェアのほかレジャー情報、グルメ関連の専門店77店。このうちJRグループの直営店が7店舗出店する。オープンは4月23日を予定、年間総売上高は120億円を予定。(京都新聞)
■監査請求の却下で 抗議の声明
 JR京都駅の改築計画に関連して、計画の母体となる「京都駅ビル開発会社」(社長・井手正敬JR西日本副社長)に京都府と京都市が出資し、職員を派遣するのは「地方財政法などに違反している」として、京都市内の住民団体でつくる「京都ホテルとJR京都駅の高層化に反対する市民連合」が起こしていた住民監査請求について、京都市監査委貝は1月30日付で、「現時点において、出資による具体的な財産上の損害は発生しておらず、適法な監査請求であると認められない」などと、請求を却下する通知を関係者に通知した。事実上の門前払いであり、同市民連合は六日、「請求人の陳情の機会もなく、却下は違法」とする抗議声明を発表し、今後、住民訴訟を起こしていくことを決めた。(朝日新聞)
■2万3000人の足影響 神戸のJR線電車故障
 7日午前8時15分ごろ、神戸市須磨区のJR山陽線須磨−鷹取間で、大久保発宮原操車場行き上り回送電車(4両)が、ブレーキ作動用などの空気圧力が低下したため停車、後続の上郡発野洲行き上り快速電車(11両)に鷹取駅まで後押しされた。快速は乗客約2000人を乗せたまま引き込み線に入り、回送電車を引き離してから本線に戻ったため、45分遅れた。後続の上り快速、新快速25本も45分から3分以上遅れ、通勤客ら合計2万3000人が影響を受け、同11時半ごろ平常に戻った。(朝日新聞 夕刊)
8日■東北・上越の新幹線が連結 軌道工事締結式
 ことし6月20日に開業が予定されている東北・上越新幹線東京−上野間3.6`の軌道工事が完成、8日午前、JR東日本など関係者が出席し東京都千代田区の東京駅近くの高架橋上でレール締結式が行われた。これで東京−盛岡間496.5`、東京−新潟間300.8`レールが、昭和46年の基本計画決定以来20年ぶりに結ばれた。
 架線工事も既に始まっており、4月上旬からは訓練運転がスタート。東京駅のホーム工事や運輸省の検査が終われば予定通り開業の運びとなり、レールはつながっていないが、東海道・山陽新幹線とも東京駅で接続する。
 東京−上野間は上野から1.4`がトンネルで、残り区間が高架線。東京駅では東海道新幹線の隣の12、13番ホームに乗り入れる。
 工事は昭和56年9月に着手、工事費抑制や用地買収の遅れなどで難航していた。(京都新聞 夕刊)
■東京−上野にレール
 6月20日に東京開業が決まった東北・上越新幹線の東京−上野間のレール締結式が8日午前、東京駅近くの新しい高架橋上で開かれた。両新幹線は1971年11月の着工から20年目にして、東京駅までが1本のレールでつながった。(朝日新聞 夕刊)
9日■嵯峨野鉄道「亀山駅」新設で公聴会 利便、活性化に期待 地元の要望相次ぐ 「乱開発に」と心配の声も
 旧山陰線を使い嵯峨野観光鉄道(長谷川一彦社長)が走らす観光トロッコ列車運行で新設される「亀山駅」について8日、右京区役所嵯峨出張所で市住宅局主催の公聴会が行われ、地元住民から利便や活性化を求める要望や意見などが相次いだ。
 風致地区での構造物建築の際、住民意見などを参考に着工することを定めた建築基準法(第48条第9項)に基づく手続き。同鉄道では、今月初め、運輸大臣の工事施工認可を受け、近く嵯峨、亀山両駅の新築、保津峡駅の改築、馬堀駅のプラットホーム建設(駅名はいずれも仮称)などに取りかかる予定だが、この日は、亀山公園付近に設ける亀山駅について住民の意見を求めた。
 計画によると、亀山駅は、木造平屋建て(延べ約60平方b)で「周辺の景観にマッチするよう純和風様式にデザインした」(同鉄道)のが特徴。
 公聴会には、付近の地権者ら関係住民約20人が出席。建築場所が嵐山トンネル上で駅舎からホームへは階段状となるため、「身障者のためにスロープか何かを設け障害者でも手軽に遊覧できる配慮を」(車いすの男性)「計画では駅舎のトイレが男女各1か所となっているが、観光シーズンを考えると増設すべき」(地元自治会役員)「観光振興に伴う乱開発が心配。一帯を古都保存地区にそっくり編入すべきでは」(地元寺院関係者)などの意見が続出。これに対しスロープ設置については同鉄道側が嵯峨駅で計画中とし、市からの計画促進を迫られた中で「他は馬堀駅も含め検討したい」と厳しい工事予算の枠内での施工を示すにとどまった。
 また、開業(4月27日予定)後、嵯峨−馬堀間1日8往復としている運行ダイヤについて、同社長は「当面、3往復は嵯峨駅、5往復は亀山駅からそれぞれ折り返す予定だが、将来は全列車を嵯峨駅からの折り返し運転に」と述べ、注目を集めた。(京都新聞)
■談合情報通り落札 宝塚の駅前再開発工事
 8日行った宝塚市の駅前再開発工事の入札で、落札企業の予告と、談合があったという情報が同市に入り、名指しされた企業が落札した。同市は工事契約を保留し、入札に参加した全企業から事情聴取、疑惑があれば入札をやり直すことにした。
 JR、阪急両宝塚駅前で同市が進めている市街地再開発事業のうち、ホテルと事務所の2棟(計延べ約1万1000平方b)のビル建設工事。2社ずつ共同企業体を組ませ、計7グループで8日に入札を設定した。
 7日になって「談合があり、A社(本社・大阪市)とB社(同西宮市)の共同企業体が落札する」との情報が同市にあった。市は8日の入札開始前、各企業体に「談合行為はない」という誓約書の提出を求め、予告通りだと、仮契約を保留して全社の事情聴取をすると通告した。1回目は全社が予定価格を超えたが、2回目の入札で予告のあった企業体が落とした。(朝日新聞)
■ウィークエンド経済 グッズ&ストリート 古さと新しさと−東京駅 利用客140万人 巨大な首都の顔
 松の緑の向こうに、赤レンガがあざやかだ。ここは東京駅の丸の内側。開業は1914年(大正3年)。太平洋戦争の空襲で消失した3階部分を除いて、76年間の風雪に耐え抜いた。1日当たり3300本余の列車が発着し、利用客は140万人、収入は3億円。「東京の顔」であるマンモス駅の中には、古さと新しさが同居した不思議な魅力がある。
 丸の内中央口と北口の間にあるステーションギャラリーは、88年4月にオープンした新名所。次の展示会は16日から。北口ドームはコンサートの会場でもある。今は冬休みで、4月2日から再開。
 駅舎の南半分は東京ステーションホテル。駅開業の翌年にオープンした。客室は62室。広い廊下。高い天井。大正時代の荘厳な雰囲気がそのままだ。フランス料理のレストラン「ばら」は落ち着いた雰囲気。バー「オーク」は木張りの床が格調高い。
 丸の内南口には有料トイレ。入り口にチップ置き場がある。ほとんどが10円玉や1円玉。男性の方が気前がいいそうだ。
 八重洲側と結ぶ南口通路と並行して、レンガ造りの地下通路がある。かつて小荷物を運んだ通路。いまは毎週土曜日に一般公開される以外は、ほとんど使われていない。エレベーターで各ホームに直結。身体障害者に利用してもらうことも。
 構内に入ろう。国鉄からJRになったのに伴い、17の直営店が誕生した。丸の内中央口のわきには「カレーステーション」。よく売れるのはビーフカレー(620円)だが、駅員の間ではチキンカレー(560円)が一番人気とか。
 そば屋の「あずま」は南口通路に。そば粉は秋田産、水は岩手県の竜泉洞の地底湖の水を使っている。店の裏の狭い一室で、店貝が黙々と1日60`の粉を打つ。浅草のしにせ「十和田」で2ヵ月間修行してきた。
 近くにある「シグナル」は鉄道マニア必見の店。列車の模型、動輪をかたどった灰皿、特急列車の先頭についている愛称板など。昔は本物の部品も多かったが、今は数点だけ。代わりに人気を呼んでいるのがビデオテープ「列車通り」。列車の運転席からカメラで前方の風景を淡々と撮影しただけなのだが、路線ごとに26巻も出ている。列車の写真(1枚100円)も豊富だ。
 直営店のコックや販売員は、みなJR東日本の社員。「我々は鉄道屋だよ。本当はこんなことしたくない」と嘆く声も聞かれる。
 新幹線のホームに上ると、ガラス張りの弁当店「シャムシャム」が目につく。小さくパックされた惣菜やサラダ、すしなどが並ぶ。改札の近くのヨーロッパ風カフェテリア「アポイント」は、14日の開店めざして工事中。自家製のパンが売り物だ。
 東京駅には駅長が2人いる。一人はJR東日本の吉岡二朗さん。もう一人は東海道新幹線を受けもつJR東海の飯島茂久さん。2人とも朝の仕事は構内の巡回から始まる。吉岡さんは9時発の特急「踊り子」を、飯島さんは新幹線「ひかり」を見送るのが日課だ。
 お気に入りの場所は、吉岡さんが京葉線への通路。「片側に水が流れ、もう一方には観葉植物が並び、まるで町の中を歩いているよう」。飯島さんは18、19蕃線ホームの南端にある十河信二・元国鉄総裁の胸像。「新幹線の生みの親です」
 いま12、13番線のホームは工事の真最中。6月20日、東北と上越新幹線が東京駅に乗り入れる。利用客は1日8万人ほど増える見込み。マンモス駅は、ますます巨大になる。(朝日新聞 夕刊)
■JR仙台と盛岡両駅 赤信号見落とし運転 相次ぎたるみ、脱線寸前
 JR仙台、盛岡両駅構内で、運転士が赤信号を見落とすたるみ運転が相次いでいたことが9日、明らかになった。仙台駅では構内運行を監視していた職員のとっさの機転で脱線を免れたが、大事故につながる可能性もあり、JRは詳しい調査を始めた。
 JRによると、仙台駅であったのは5日午後4時10分ごろ。東北線の青森発仙台行き上り臨時団体列車(6両編成、乗客約70人)が駅に入る際、運転士(52)が約700b手前の第2場内信号が赤なのにそのまま走り、約 400b先の切り替えポイント上で止まった。
 同ポイントは直前に東北線の下り着通列車が通過、上りに切り替わってなかったが、進入してきた列車に気付いた信号所が急きょ上りに切り替えた。JRによると、ポイントが下りのままだと脱線する可能性もあったという。
 運転士はJRに「自動列車停止装置(ATS)の警報が鳴っていたのを自分で解除して走った。信号を見間違えた」と説明した。
 盛岡駅構内でも1月29日、回送中の普通列車(2両編成)の運転士が赤信号を見落とし、ATSが作動して急璧停車した。JR秋田支社は、横手運輸区の運転士(45)が考えごとをしていて赤信号に気付くのが遅れたのが原因とみている。(京都新聞 夕刊)
11日■JR山陰線 未電化の園部−福知山間 電気式気動車(DEC) 導入へ 電化区間との乗り入れ可能に 利用客の不便解消 京都から直通運行が実現 目標は完全電化
 昨年春に京都−園部駅間(34.2`)が電化開通したJR山陰線で、JR西日本は京都府の強い要望を受けて、残る未電化区間の園部−福知山駅間(54.3`)に、電化、未電化両区間に対応できる全国でも例のない電気式気動車(DEC)を来年度中に導入する予定だ。これを受けて京都府は、新年度予算案にDECの研究開発などの支援措置として5000万円を計上するとともに、DEC導入は電化までの当面の対策と位置づけ、電化促進の技術面で大きなネックとなっているトンネルの改良工法を開発するJRの実験にも、期待をかけている。
 DECは、ディーゼル発電機を搭載し、車内で発生させた電気でモーターを動かして走行する.このため架線のない軌道に対応できるうえ、走行性能においては、電車と同じ加速力と中速域での安定性が得られ、自動車などと同様に石油燃料によってエンジンを動かして駆動力を生み出すディーゼルカーと異なり、電車と連結しても協調した運行が可能となる。
 これまで電化、非電化両区間にまたがる列車の運行は、2種類の車両の走行能力の違いから、電化区間で電車が連結されたディーゼルカーを引っ張り、未電化区間では切り離されたディーゼルカーが自力で走るという方法しかなかった。
 主に6両編成で走行する山陰線では、駆動力の面で、この方法の採用が不可能だったが、DECが導入されれば、この難点が解決され、京都−福知山間の直通運行が可能。現在の園部駅で乗り換えという利用客の不便が解消される。
 JR山陰線の複線電化は、京都府域の均衡ある発展にとって、旧国鉄時代から鉄道網の最重要課題。昭和54年に京都−園部駅間の複線化、同−福知山間の電化が運輸大臣の認可を受けたが、旧国鉄の財政再建問題もからんで計画は大きく遅れている。
 こうした中、昨年3月に京都−園部駅間の電化工事が完成し、快速電車が運行を開始したのをはじめ、上下15本の増発と5−10分の所要時間の短縮で、大幅に利便性を増した。しかし、1日3万5000人の利用客を抱える京都−園部駅間と比べ、その10分の1以下の乗客しかない園部−福知山駅間は、採算面を重視するJRに経営が移行してからは、積み残し区間として残された。
 さらに、増発に伴って従来、京都−福知山間などを走っていたディーゼルカーが、加速力など性能面で劣ることから、電化区間への乗り入れが困難となり、直通列車がほとんどなくなる状態になった。電化開通後、未電化区間からの乗客は園部駅で、1分から5分かけてわざわざ乗り換える必要が生じ、以前よりも不便になったのだ。
 大都市圏近接地域のJR本線の中で電化されていないのは、全国で園部−福知山間だけ。電化へ向けての最大のネックは、JR側の財政問題に加え、沿線に過疎地域を多く抱え、現状では乗客増を見込みにくいことだ。また同区間にある11のトンネルのうち9つが、今の構造のままでは電車が通過できず、大幅な改造工事を行うか、う回ルートを新設しなければならないことも障害になっている。
 このため京都府は、JR山陰線の全線電化を府中・北部活性化のカナメと位置づけ「あくまで京都−福知山間の全線電化が目標。DEC導入は当面の策」(交通対策室)として、JR西日本に福知山駅までの早期電化を実現する方針だ。
 一方、未電化区間の沿線各市町も、電化実現へ熱い思いをたぎらせる。日吉町の湯浅宏町長は「DECの導入によって園部駅で乗り換えなくてもよいようになるのは大変ありがたいが、あくまで目標は福知山までの電化」と力説。さらに「これまでのようにただ要望するだけでなく、町としても電化に伴う費用負担や、利用客を増やすための人口増対策を積極的に進めていく必要がある」と、電化実現のための具体策を積極約に模索していく姿勢を示す。
 JRのトンネル改良工法の実験は、昨年暮れから山口県内で始まった。同区間の電車が通れない9つのトンネルを拡張する新工法を確立して、新たなトンネル設置にかかる膨大な工費を節約、電化を促す取り組みで、今春までに試験を終え、本格約な工法の検討に入る。(京都新聞)
13日■山陽新幹線は1500本増 春の臨時ダイヤ 各地イベント重点 JR西日本
 JR西日本は12日、行楽を中心にした春(3月−6月)の臨時ダイヤを発表した。期間中の季節・臨時列車は山陽新幹線1514本、在来線2451本の合計3965本。花の万博で乗車率が高まった昨年より4%増やしている。
 今春の臨時ダイヤは”ポスト花博”対策としてキャンペーン列車や各地のイベントに重点を置いたのが特色。
 特に京滋関係では、4月20日から5月26日まで、滋賀県信楽町で開かれる「世界陶芸祭」。期間中35万人の来場者が見込まれるため、大阪、京都方面から信楽までの直通便を毎日1往復運行する。
 また、保津峡を走るトロッコ列車(嵯峨−馬堀間、4月27日開業)の運転にあわせて4月、5月の日・祝日に京阪神から園部へ直行する臨時列車を運転する。
 このほか、キャンペーン列車では「ムーンライト九州」「北陸へのTAPエクスプレス」などを運行。豪華列車で人気の「トワイライトエクスプレス」(大阪−札幌間)もゴールデンウイーク中は週四日運転を毎日運転に増強する。(京都新聞)
■臨時列車333本 JR福知山
 JR西日本福知山支社は、3月1日から6月30日まで運行する春の臨時列車ダイヤを12日発表した。
 期間中の特急、急行の臨時列車は福知山線311本、山陰線12本、播但線10本の計333本で昨年より4%増える。
 3月2、3、9、10日には大阪−網野間(北近畿タンゴ鉄道経由)に急行「丹後カニスキ号」を、米原−城崎間(大阪経由)に急行「城崎カニスキ号」をそれぞれ毎日1往復運転する。ゴールデンウイークの5月3−6日に京都−天橋立間(舞鶴線、北近畿タンゴ鉄道経由)に特急「あさしお」を毎日1往復増発する。(朝日新聞)
■JR「春」は4%増発
 JR旅客6社は12日、春(3月1日−5月31日)の臨時列車運転計画を発表した。東海道・山陽新幹線で3000本など全国で1万2880本増発、定期列車を含む総運転本数は前年の4%増。ゴールデンウイークなど期間中の長距離列車利用客は、5820万人、前年の2%増を見込んでいる。湾岸戦争で海外旅行が減った分、国内が増えそうだという。(朝日新聞)
14日■国鉄用地処分 目標1兆円に届かず 清算事業団 債務軽減も危うく
 国鉄清算事業団が所有する旧国鉄用地の本年度の処分額は、年度当初の目標額1兆円に達しないことが13日開かれた同事業団の本年度最後の資産処分審議会(会長・平岩外四経団連会長)で明らかになった。
 同審議会は同日、千葉県松戸市の馬橋駅貨物用地跡地2.8fなど17件31.4fの処分を了承したが、本年度はこれまでに処分した5000億−6000億円に今回了承された分を加えても最大8000億円程度と1兆円には達しないため。
 この結果、国鉄が分割民営化された1987年4月に発足した清算事業団の土地処分は4年連続、目標額を下回ることになり、民営化以降、業績好調なJR各社との対照が際立っている。
 清筆事業団は発足時に旧国鉄から25兆5000億円の債務を引き継いだが、土地処分が予定通り進まず「利子が利子を生む」状態が続いている。89年度の場合、処分目標額3500億円に対し、実際に売れたのは2700億円強。(京都新聞)
■大津市内の賃貸線路用地 京阪に売却承認 国鉄 清算事業団
 国鉄清算事業団の資産処分審議会(平岩外四会長)は13日、第17回会合を開き、京阪電鉄に貸している滋賀県大津市内の鉄道線路用地を売却処分する案件などを承認した。
 大津線の膳所−浜大津駅間約2`、1万1500平方bは旧国鉄の貨客線用地で、京阪電鉄の前身会社が80年ほど前から有償で借りていた。国鉄改革で同事業団の所管する土地となっており、同事業団では今後、京阪電鉄と交渉し随意契約によって適正時価で譲渡したい、としている。
 このほか、北海道・浜釧路駅の貨物用地など16件の土地譲渡と、小樽築港駅周辺など土地利用に関する計画3件も承認したい。(京都新聞)
15日■泉北高速鉄道延長に免許
 堺市の泉北ニュータウン内を走る泉北高速鉄道(中百舌鳥−光明池、12.1`)を和泉市万町まで2.2`延長させる第1種鉄道事業の免許申請が、14日開かれた運輸審議会で認められ、運輸省は同日付で同鉄道を経営する大阪府都市開発会社(本社・大阪市)に免許を与えた。
 和泉市にできる新駅は和泉中央(仮称)。住宅・都市整備公団が開発中のニュータウン「トリヴェール和泉」(370f)の足となる。今後施工認可を得て、92年1月ごろ着工、95年度開業予定。(朝日新聞)
■大人600円で運賃を申請 トロッコ列車の嵯峨野観光鉄道
 京都の嵯峨から亀岡の馬堀までの景勝地にトロッコ列車の運転準備を進めている嵯峨野観光鉄道(本社・京都市)は15日、当該区間の運賃申請を近畿運輸局に提出した。
 トロッコ列車は現在使用していない旧山陰線軌道敷を活用するもので、JR西日本が出資。昨年11月末に運輸大臣から免許認可を受け、4月27日開業に向け準備が進んでいる。
 申請ではトロッコ嵯峨駅−嵐山−保津峡−馬掘(駅名仮称)までの8.8`について乗車区間にかかわらず大人600円、小児300円の均一制運賃。団体割引については15人以上10%、学生団体20%の割引率を予定。
 同観光鉄道では年間15万人程度の利用者を見込み、年間1億円の売り上げを予定している。(京都新聞 夕刊)
■踏切内に自転車放置 JR・阪急 3ヵ所で一時ストップ
 15日午前零時20分ごろ、神戸市東灘区本山北町二丁目、JR東海道線の田辺村踏切(警報機、遮断機付き)で、下関発東京行き上り寝台特急「あさかぜ2号」(13両編成)が、踏切内に放置された自転車1台をはね飛ばした。列車は現場に9分間停車、乗客約300人にけがはなかった。
 これより約40分前の14日午後11時40分ごろ、北東に約200b離れた同町四丁目、阪急神戸線の中野水道東小路踏切(警報機、遮断機付き)で、高速神戸発梅田行き普通電車(8両編成)が線路上に放置された自転車1台を車両の下に巻き込んで停車した。電車は現場に5分間停車、乗客約800人にけがはなかった。その約20分後の15日午前零時ごろ、同踏切から西約200bの小路東踏切でも線路上に置かれていた自転車2台を、上り普通電車がはね、現場に5分間停車した。兵庫県警東灘署は、同一犯による悪質ないたずらとみて列車往来危険容疑で捜査している。(朝日新聞 夕刊)
16日■8年ぶり乗客増見込む 京都市バス レトロ車の運行も 地下鉄東西線は本格着工 4公営企業会計
 京都市は15日、自動車運送事業(市バス)、高速鉄道事業(地下鉄)、水道事業、公共下水道事業の4公営企業特別会計の1991年度(平成3年度)当初予算案を発表した。市バスは8年ぶりに乗客増を見込み、プリペイドカードやレトロ調バスを導入するなど積極約な事業経営に乗り出す。
 【市バス事業】ここ数年、乗客減を見込んでバス路線見直しの合理化を進めてきたが、1日平均の一般旅客数を前年と同じ37万3000人、敬老乗車証の乗客を前年比3000人増の10万2000人、合計の1日乗客数を47万5000人(前年比3000人増)とし、8年ぶりに乗客増を見込む運転計画を立てた。
 予算規模は前年度比12.5%増の368億2500万円。交通事業懇談会の提言を生かして観光地を回るレトロ調バス3台、リフト付きバス1台、低公害車1台の導入など、計112台の新車を導入するほか、プリペイドカードの導入、バス運行管理システムの運用、臨時バスの増発−など積極約なバス事業活性策を盛り込んだ。経常収支は前年度より赤字幅が減るものの、12億4000万円の赤字が出て、累積欠損金は11億7500万円となる。
 【地下鉄事業】1日平均乗客数を前年度比1万人増の19万5000人と見込み、烏丸線開業10周年で2万人の乗客目標にあと一歩と迫った。新年度は東西線の用地買収を上期にほぼ終え本格工事に入るほか、烏丸線・北山−京都国際会館の延長計画の免許取得に取り組む。
 予算規模は、東西線用地買収が山を越えたため、前年度比12.5%減の643億700万円。地下鉄建設費補助制度が運営費補助から資本費補助に制度改正されたことから、経常収支は120億6000万円の赤字となった。
 【水道事業】年間有収水量を前年度比1.2%増の21万3206dと見込んでいる.予算規模は前年度比3.5%増の532億4200万円。第8期拡張事業に沿って山ノ内浄水場に高区配水池を新設するほか、蹴上浄水場の配水池増設、配水管整備などを行う。単年度で7000万円、累積で15億6700万円の黒字となる。
 【下水道事業】第7次下水道整備5ヵ年計画(平成3−7年度)によって527fを整備し、市街化区域での面積普及率を90.5%(平成2年度末86.9%)に引き上げる。平成6年度の普及率は97.0%に、田畑・山林などを除くと実質100%になる見通し。
 予算規模は前年度比1.1%増の1203億2600万円で、8億7200万円の単年度赤字が出る見込み。(京都新聞)
■京都市予算案の詳報(抜粋)
 京都市は15日、5863億7200万円の1991年度一般会計当初予算案などを発表した。主な事業は次の通り。(※印は新規)
 【交通】▽東西線建設=303億500万円▽烏丸線建設=1億8300万円▽※地下鉄プリペイドカードシステム導入など4億円▽※観光用レトロバス・リフト付きバス購入など=19億9200万円▽バス運行総合システム整備=4億4200万円▽※市バスプリペイドカードシステム導入=5億2500万円(京都新聞)
■市バス・地下鉄にプリペイドカード 京都市交通局が導入 新年度から一部運用
 京都市交通局は15日、新年度から2ヵ年計画で、市バスと地下鉄に料金前払い方式のプリペイド・カードを導入すると発表した。新年度予算案に同カードシステム導入費6億7500万円を組み込み同年度から一部運用を開始する予定。
 プリペイド・カードは、テレホンカードと同じ仕組みで、市バスの場合だと、運転席近くの車載機にカードを通し運賃分を自動約に引き落とす。また、地下鉄の場合は当面、JRのオレンジカードと同様に自動販売機にカードを入れ切符と引き換えるが、将来約には自動改札機でカードを読み取り引き落とすようにする。
 市交通局は、市バスと地下鉄を併用できる3種類(1000円、3000円、5000円)のカード導入を計画している。2ヵ年計画で同システムを導入し、初年度から一部運用を開始する予定。総事業費は13億5000万円。プリペイド・カードは川崎、横浜、名古屋、大阪市の各交通局ですでに導入している。(京都新聞)
■高架橋へ備え仮線工事急ピッチ JR山陰線高架化工事 94年春に単線高架OK 都市昨日アップに期待
 JR山陰線(嵯峨野線)二条−花園間の高架化工事が昨年春から始まっているが、いま、新年度からの高架橋工事へ備えた、仮線工事が急ピッチで進められている。
 同区間は京都市内を平面的に縦横断するため、都心部の交通の大きなネックになっていた、長年の懸案事業。1986年に市が都市計画決定し、前年度に事業認可を取得。京都市とJR西日本が、総工費約220億円をかけ94年度中に、延長4.1`の区間を連続立体交差化し、計12の沿線踏切をなくし、都市機能のアップを図る。
 現在、JR西日本の手で、現在線の東(二条駅周辺)と北側(花園駅周辺までの直線区間)に高架橋完成までの仮線敷設工事が佳境に入っており、14日までにほぼ8−9割の区間で仮線が敷かれてきた。3月末をメドにした仮線との切り替えまで残り約1か月半。あとは、踏切部分の工事、電気系統、架線化工事、二条、花園両駅の仮線用ホームの整備を急いでいる。
 仮線工事を進めているJR西日本によると「仮線切り替え後は、夏までに現在線のレール、電柱などの撤去を終え、夏から高架橋工事を本格化させたい」(建設工事部土木工事課)としている。
 順調に行けば、94年春には第一期工事の単線高架使用が可能となり、二期工事で複線高架工事化を実現する予定だ。(京都新聞)
■建都1200年に向け大型事業(抜粋)
 総額約1兆3000億円にのぼる京都市予算案が決まった。3年後に迎える平安建都1200年に向け、大規模事業が並ぶ「積極型」となっている。1年間の市政をまかなう予算はどう使われるのか。市民生活とかかわりの深い主な事業をみた。
・バスや地下鉄にプリペイド・カード
 市バスと地下鉄に使えるブリペイド・カードシステムの導入を2年計画で目指す。初年度に6億7500万円、今秋以降から一部運用を始める。レトロ調バス3台、障害者のためのリフト付きバス2台、低公害車1台を含む 112台の購入に19億9200万円。(朝日新聞)
予算の規模
一般会計 5862億7200万円
特別会計 4141憶8300万円
企業会計 2928憶4700万円
 計  1兆2933億0200万円
■近鉄がダイヤ改定
 近鉄は15日、東大阪線と田原本線を除く全線で3月19日にダイヤ改定すると発表した。三重県名張地区以西の近畿圏で18駅のホームを拡幅し、新造車57両を投入、これで電車20本を増発、90本の編成を長くし、通勤時間帯の混雑緩和を目指す。(朝日新聞)
■余部鉄橋が不通 3列車500人立ち往生
 16日午前1時20分ごろ、JR山陰線余部鉄橋(兵庫県城崎郡香住町)で風速20bを記録、その後も20b前後の強風が吹き続けたためJR福知山支社では、同鉄橋の運転を見合わせるとともに午前6時20分から香住−浜坂駅間をバス3台で代行輸送した。
 この影響で倉吉発大阪行き上り急行だいせんが、余部駅で約7時間50分、大阪発倉吉行き下り急行同が鎧駅で約8時間、東京発浜田行き特急出雲1号が香住駅で約6時間立ち往生(乗客計約500人)したほか、東京発出雲市行き下り特急同3号を播担線経由で運転するなど同線の列車ダイヤは、終日大幅に乱れた。
 なお、立ち往生した列車はそれぞれ浜坂駅、香住駅から折り返し運転した。
 午前中に特急など23本の列車が8時間から20分遅れ約3000人の乗客に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
17日■余部鉄橋は深夜まで不通 6000人の足に影響
 強風のため16日未明から列車の運転を見合わせているJR山陰線余部鉄橋(兵庫県城崎郡香住町)付近では、16日の日中から夜にかけても20−25bの風がおさまらず、深夜まで列車は完全にストップしたまま。この日1日で鳥取発大阪行き特急「はまかぜ2号」など上下合わせて3本が全面運休、50本が一部区間を運休した。
 このためJR福知山支社は香住・浜坂間にバス4台をピストン運転、乗客を運んだが、6000人に影響が出た。(京都新聞)
18日■吹雪大荒れ 京滋凍結 新幹線・高速道 各地で徐行運転
 台風並みの強い低気圧が北海道沖に抜け、冬型気圧配置が一段と強まった17日、京滋地方は思わぬ積雪に見舞われた。京都市内では、今冬一番の積雪を記録、日中も突風まじりの吹雪が吹き荒れるという悪天候。ここ数日、穏やかな天気が続いていただけに、市民らはあまりの寒さに震えあがっていた。一方、この雪で、JR新幹線のダイヤが乱れたのをはじめ、名神高速道路などで速度規制をするなど交通の足にも影響が出た。
 京都市内では、17日未明、前夜からの雨が雪に変わり、市街地で6`、山間部の左京区花背や広河原で各30aの積雪となった。市街地での積雪は、昨年12月27日の5aを越え、今冬一番を記録した。また、日中も最大風速13.8bの突風が吹き、吹雪となる荒れ模様で、最高気温も平年を4.5度下回る5.1度にとどまった。京都地方気象台では「この冬型は、18日昼間、一時緩むものの、夜から再び同様の天候に戻りそう」という。
 清水寺や平安神宮、嵐山など観光地では、数少ない観光客が思わぬ雪に大喜び。昨年、装いを新たにした清水寺の舞台では、女性客らが京の雪の風情を満喫していた。
 一方、滋賀県南部でも、断続約な雪に見舞われ、大津市で4−5a、甲賀郡信楽町で17a、同郡土山町で19a(午後4時現在、彦根地方気象台調べ)の積雪となった。
 この雪で、JR東海道新幹線は始発から午前中にかけ名古屋−新大阪間の一部区間で徐行運転、午後からも夜まで米原−京都間の一部50`区間で速度規制がされたため、京都駅で下りのひかり233号が19分遅れたのをはじめ、上下各列車とも5−15分の遅れが出た。
 また、25b前後の強風のため16日未明から列車運転を見合わせ、バス代行輸送を続けていたJR山陰線余部鉄橋(兵庫県城崎郡香住町)付近では、17日朝になってようやく風が弱まったため、午前4時半、およそ27時間ぶりに運転を再開した。それでも午前中、特急など上下合わせて10本が10分から最高2時間半遅れた。
 名神高速道路は16日夕から17日午後1時半ごろまで岐阜県境−京都東IC間が50`規制。栗東−京都東間での午前中の事故などが重なり一部で渋滞、ノロノロ運転が続いた。夕方には再び岐阜県境−八日市間、京都南−茨木間などで速度規制された。北陸自動車道も午後の一部を除き、米原以北で50`の速度規制、木之本以北でチェーン装看規制となっている。(京都新聞)
■吹雪・強風 足乱れる 東海道新幹線 上下221本に遅れ
 強風や雪を伴った戻り寒波の影響で17日、JR東海道新幹線が滋賀県米原付近の積雪で200本以上遅れ、空の便も欠航するなど各地の交通が乱れた。
 東海道新幹線は米原地区一帯で、軒並み徐行運転をし、新大阪始発の東京行き「ひかり200号」が21分遅れたのをはじめ、上下 221本が21分から5分ほど遅れ、約18万人に影響が出た。
 滋賀県大津市から草津市にかけての名神高速道路上り線では、17日午前6時45分から約1時間の間に、雪によるスリップなどで7件の事故が相次いだ。
 この事故で、栗東−京都東間の上り線が午前7時40分から約2時間にわたり通行止めとなった。
 奈良県の名阪国道でも午前4時15分ごろに山辺郡都祁村で、トラックがスリップし横転したのをはじめ、接触、追突事故などが午前7時ごろまでに15件続いた。
 また近畿自動車道舞鶴線も午前2時35分から約8時間にわたり全面通行止めとなった。
 全日空の大阪−鳥取便1往復と日本エアシステムの同新潟便4往復が、積雪や強風のため欠航。さらに1便が目的地を変更するなどの影響が出た。鳥取空港でも午前中の全日空の鳥取東京便1往復が欠航した。
 一方強風のため、列車の運行がストップしていた兵庫県城崎郡香住町のJR山陰線余部鉄橋では、17日午前4時26分から運行が再開された。運行停止は16日未明から27時間に及んだ。2日間で7本が運休、60本に遅れが出た。(朝日新聞)
■電車事故で乗客が負傷 踏切でダンプと衝突 関西線
 18日午前10時ごろ、大阪府柏原市高井田、JR関西線高井田駅西約500bの谷川踏切(警報機、遮断機付き)で、大阪発奈良行き快速電車(6両)と羽曳野市西浦、建設会社田中組の4dダンプカー=村上雅彦運転手(25)=が衝突した。乗客のうち6人がむち打ちなどの軽いけがをしている模様。同線は柏原と奈良・法隆寺の間で上下線とも不通になった。柏原署は村上運転手を道路交通法違反の現行犯で逮捕した。(朝日新聞 夕刊)
■交通機関乱れ続く 戻り寒波
 発達した低気圧による戻り寒波は18日も続き、交通機関が乱れたほか、各地とも冷え込んだ。
 東海道新幹線は前夜から滋賀、岐阜両県に降った雪のため、始発列車から岐阜羽島−新大阪間で速度を時速120`−170`に下げる徐行運転をした。このため、新大阪発東京行き「ひかり200号」が20分遅れるなど午前中上下79本が10分前後遅れ、約8万5000人が影響を受けた。
 JR北陸線は18日午前5時すぎ、新潟県の親不知−青海間の護岸壁が高波で浸食され上下線とも不通になった。このため大阪発の新潟行き特急「雷鳥13号」と青森行き特急「白鳥」など特急15本、普通21本が運休、泊−糸魚川間をバスで振り替え輸送した。日本海の高波は16日午後から続き、17日午後から下り線が不通、単線運転していた。
 大阪管区気象台によると、京都や奈良で17日夜から再び雪が積もり始め、18日午前9時現在、京都で6a、奈良で3aの積雪を観測した。一方、朝の最低気温も神戸で平年より1.9度低い零度となった。(朝日新聞 夕刊)
19日■琵琶湖一周の豪華イベント列車も JR栗東駅開業
 3月16日に開業するJR琵琶湖線栗東駅の記念オープニングイベントが同15日から17日の3日間、同駅前一帯の特設会場で開かれる。また同16日と23日の2回にわたって、豪華列車で琵琶湖を一周するイベント列車「栗東駅開業記念号」も運行する。
 JR琵琶湖線線栗東駅オープニングイベント実施委員会が企画したイベントは▽町内企業による産業フェア(3月15日午前10時)▽開業記念式典(16日午前10時)▽郷土芸能(17日正午)▽浅香唯コンサート(同日午後1時)など。
 イベント列車は3月16、23の両日午前11時に栗東駅を出発。それぞれL特急雷鳥とお座敷列車あすかに乗って京都、堅田、敦賀、米原など琵琶湖を一周する。参加料金は大人6000円、小人3000円で27日午前9時から滋賀賀県栗太郡栗東町の中央公民館で申し込みを受け付ける。(京都新聞)
■2駅で爆弾テロ IRAか 1人死亡、41人けが ロンドン
 【ロンドン18日=嶋田数之】ロンドン中心部のパデイントン、ビクトリア両駅で18日、相次いで爆発が起き、ビクトリア駅では市民1人が死亡、重傷の8人を含む41人がけがをした。英警察当局は同日、湾岸戦争の混乱に乗じたアイルランド共和国軍(IRA)の反政府テロ活動によるものと断定した。
 同日午前4時20分(日本時間同午後1時20分)ごろ、パディントン駅で爆発があった。1番ホームの天井付近が壊れたが、早朝で出勤していた駅員も少なかったことから、けが人はいない模様。
 さらに同午前7時46分過ぎ、今度はビクトリア駅で爆発があった。同駅は通勤ラッシュのさ中で、警察などのこれまでの調べでは、爆発に巻き込まれた市民1人が死亡、41人がけがをした。
 ロンドン警視庁のテロ対策室スポークスマンは同日、両駅の破壊は強力な爆発物が仕掛けられたことによるものである、と語った。またビクトリア駅の爆発物は通勤客の流れが一番多い駅コンコースの公衆電話付近に仕掛けられていた模様だ。
 英国鉄は、ロンドンの全線を運行中止にし、市民にロンドン中心部の公共機関を使った移動の自粛を呼びかけている。パディントン、ビクトリア両駅には国鉄のほか、地下鉄も乗り入れ、朝の通勤時はロンドン近郊から通う市民であふれる。
 英国では今月7日、英首相官邸を狙ったとみられるロケット弾によるテロ事件があったばかり。この時はアイルランドとの合併を目指す北アイルランドのIRA の犯行、と警察当局は断定している。(朝日新聞)
■JR西労組、総連脱退 中央委で委員長が表明
 西日本旅客鉄道労働組合(JR西労組、約3万3000人)は19日、大阪市内で第9回中央委員会を開き、大松益生委員長はあいさつで「JR総連は西労組への介入や批判を繰り返し、単組の自主性を認めていない。総連との関係の断絶を提起する」と述べ、JR西労組がJR各労組で組織する全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連、約13万人)から脱退する方針を明らかにした。正式な決定は大会の決議を経て行われるが、方針は支持される見通し。JR総連の運営をめぐり、JR東労組に対する反発と、労使協調路線をさらに深める路線問題が背景にあるとみられる。
 総連内部では、昨年6月の第5回大会で執行部から「スト権を確立すべき」との提案がされたが、西労組は労使協調の立場から「今の労使関係でスト権確立も論議も必要ない」「総連への権限移譲反対」などの批判が続出、対立が深刻化していた。
 JR総連は、国鉄の分割民営化に協力的な立場を取った動労、鉄労などで1987年2月結成(当時鉄道労連)、西労組をはじめJR東日本、東海などの各会社ごとの労組で構成されている。
 総連の運営については、かつて総評に加盟し、激しい闘争を続けていた動労と、早くから労使協調路線を掲げてきた同盟加盟の鉄労との間で、以前から主導権をめぐる争いがあり、87年7月には鉄労が鉄道労連から脱退し、約2週間で復帰したこともある。(京都新聞 夕刊)
■強風で一時臨時停車
 19日午前3時5分ごろ、JR山陰線余部鉄橋=兵庫県城崎郡香住町=で風速21bを記録。その後も断続約に20bを超す強風が吹いたためJR福知山支社では、東京発出雲市行き下り特急出雲3号を香住駅に、鳥取発大阪行き上り特急はまかぜ2号を浜坂駅に臨時停車させるなどして強風の収まるのを待ち午前8時、運転を再開した。(京都新聞 夕刊)
■ロンドンで連続爆破 2駅、乗客ら42人死傷 lRA名乗り犯行予告
 【ロンドン18日横山共同特派員】ロンドン中心部ビクトリアとパディントンの2つの国鉄ターミナル駅で18日午前、連続爆撃テロがあり、ビクトリア駅では30歳代の男性1人が死亡、子供1人を含む41人が金属片や割れたガラスの直撃を受け負傷した。うち重傷は6人。パディントン駅では負傷者はなかった。
 ロンドン警視庁スポークスマンは同日の記者会見で、ビクトリア駅での爆発の約40分前に北アイルランド過激派「アイルランド共和国軍」(IRA)を名乗る男の声で「ロンドンの国鉄各駅に爆弾を仕掛けた」との電話が英国鉄当局にかかったことを明らかにした。スポークスマンは、予告電話から爆発までの時間が短く、駅や爆弾の場所を特定できなかったと説明した。
 IRAの犯行が確認されれば、1983年12月に6人の死者を出した高級アパート「ハロッズ」爆破事件以来の同組織による無差別テロとなる。
 関係者の間では、湾岸戦争でのイラクのテロ呼び掛けに呼応して、IRAがテロ戦術をエスカレー卜させた可能性もあるとみている。
 ビクトリア駅では、ラッシュが始まったばかりの午前7時50分(日本時間同日午後4時50分)ごろ、3番ホームと4番ホーム間のコンコースの公衆電話近くのクズかごの中に隠されていた爆弾が爆発した。パディントン駅ではこれより先、午前4時23分に爆発が起きた。
 事件でロンドン市内のすべての国鉄駅は爆弾のチェックのため、全面約に閉鎖され、両駅周辺の道路も閉鎖された。市内の駅の周辺では駅に入れない通勤客でごった返し、道路も渋滞が続いた。
 ビクトリア駅はロンドンの表玄関であり、エリザベス女王の国賓はほとんどがロンドン南郊のガトウィツク空港から列車で同駅を経由してロンドン入りすることになっている。パディントン駅はオックスフォードなど西部への起点。
 ロンドンでは今月7日、市中心部の首相官邸の庭などにIRAが迫撃砲弾を撃ち込み、3人が負傷する事件が起きたばかり。(京都新聞)
■窓 企画の充実でバス利用増を 城陽市・斉藤 訓(団体職員・43)
 さる15日、市バスなどの公営企業特別会計91年度(平成3年度)予算案を発表された。(本紙既報16日付朝刊)それによると、8年ぶりに乗客増を見込んでいることが強調されている。しかし、敬老乗車証での乗客が増えているのみで、一般旅客数の方は、この間の漸減が止まったと見るべきである。
 毎日の通勤に市バスを利用している者として、一般旅客数が唱える方策として、ぜひ実行してもらいたいことがある。それは、すでに広くアピールされている定期運行はもちろんのことであるが、市バスの「フリークエントサービス」である。もちろん「待たずに乗れる」ことに越したことはないが、空車で走るわけにいくまい。
 「フリークエントサービス」とは、一定間隔に頻繁に運行されることである。例え「待つ」にしても、最低5分とか10分、常に一定間隔で運行され、時刻表を見て、腕時計の時刻を確かめてから待つということはなくなる。各路線ごとの必要性(市場調査)を行い、実現可能なところから実施していただきたい。
 観光都市京都としての、さまざまな企画バスも積極的に導入していくとともに、日常的な運行にも努力していただきたい。バス運行管理システムの運用が始まっても、本数そのものが少なければ、利用者にとって便利になったとは言い難い。
 最後に、土曜日ダイヤの朝夕の増発もぜひお願いしたい。(京都新聞)
■JR関西線が復旧
 JR関西線は、大阪府柏原市で18日午前起きた快速電車とダンプカーの衝突事故のため、柏原−法隆寺間で上下線とも不通になっていたが、同日午後2時すぎ復旧、ダイヤも間もなく正常に戻った。
 この事故で、乗客約1万5000人に影響が出た。(朝日新聞)
20日■奈良線、4両編成で冷房も JR、ダイヤ改正で回答
 今春のダイヤ改正で、JR奈良線に2両編成に替え四両編成の列車が増え、8月末までに100%冷房化されることが決まった。19日、JR奈良線複線化推進協議会(会長・今道仙次城陽市長)が同協議会の要望に対するJR西日本の回答として発表した。
 現在奈良線を走っている列車は、上下線合わせ6両編成が2本、4両が20本、2両が62本の構成になっている。発表によると、ダイヤ改正後は、朝夕の通勤、通学の時間帯を中心に4両編成が増え43本になり、2両は42本に減る。6両はなくなる。(京都新聞)
■JR総連と断絶を提起 JR西労組
 JR西日本の最大労組である西日本旅客鉄道労組(JR西労組、3万4000人)の第9回中央委員会が19日開かれ、大松益生委員長は「JR労組の連合体であるJR総連との関係を断絶する事を提起したい」と、述べた。これに一部中執委員が反発して退席、委員会は流会した。総連(16万人)は国鉄改革の際、旧鉄労、動労と国労からの脱退者らで結成、JRグループ労組で最大の勢力だが、スト権確立問題で始まった内部対立が初めて表面化、結成4年目で分裂の危機を迎えた。
 大松委員長は総連の副委員長も兼ねているが、あいさつの中で「総連の不当介入は目に余る。今のような総連は解消すべきだ」と厳しく批判、具体的に@総連機関活動への不参加A西労組の活動に総連役員の参加拒否B総連への会費納入を凍結−をあげた。会議には中執委員と一般委員約70人が出席、あいさつが終わると、賛成、反対の声が同時にあがり厳然となった。議長団は当分の間休会とし、執行委員会で打開を目指すことにした。
 昨年の総連定期大会で総連側は、スト指令権を労組から総連へ委譲するよう提案、これに西労組は反発、スト権は自主判断だとして拒否していた。(朝日新聞)
■路線バス 車いすでどうぞ 大阪市で今秋”出発” 全国初 京都・神戸も導入予定
 大阪市交通局は、車いす使用の障害者やお年寄りが介護者なしでも容易に乗降できるリフト付きバスを、新年度から路線バスに11台導入、秋から運行を始める。路線バスとしては、全国でも初の試みで、共同開発を進めていた京都、神戸両市も並行して採用する意向だ。
 従来の路線バスは、乗降口のステップが高く車内に車いすの固定スペースがないため、原則として車いすの障害者は付き添いがなければ利用できず、福祉団体などから改善を望む声が出ていた。このため、大阪市は昨年5月、京都、神戸両市と共同で横浜市内の車体メーカーに開発を依頼。このほど実用化のめどがついた。
 新しい車両は、前扉のステップが油圧で水平に開き、車いすの利用者を乗せて昇降。運転中、車いすが動かないよう、車内中央部両側に1ヵ所ずつ設けた可動式の座席をはね上げて、車いすを固定する装置も取り付ける。
 大阪市は、病院や障害者、老人福祉施設などを経由する3路線ほどで、それぞれ1日30往復前後運行。利用状況を見ながら、車いすの「定員」などの見直しを進めていくことにしている。京都、神戸両市は各2台の導入を予定している。
 1台当たりの購入費は約2350万円。通常のバスより5割ほど高くなるが、大阪市交通局は「障害者や高齢者の行動範囲の拡大につながれば」と話している。
 リフト付きバスの導入運動に取り組んできた大阪中部障害者解放センター事務局の尾上浩二さんの話 米国では路線バスの半分近くがリフト付き。介助体制もしっかりしており、混雑時でも車いすで乗車できる。リフト付きバスの導入は大きな前進だが、障害者の移動の自由を実現するためには、人々の理解とソフト面の整備も大切だ。障害者の意見を十分取り入れながら、本当に利用しやすい交通機関にしてほしい。(朝日新聞)
■市バス もっと便利に 「南区連絡会」交通局に要望 近く市議会に請願
 京都市内の市民グループ「市バスを便利にする南区連絡会」(木下義次会長、13団体)は19日、市交通局に「便数、路線をもっと増やして」と申し入れた。同会は近く、同じ趣旨の請願を約1万4000人の署名を添えて市議会に出す。
 要望書によると、市南部では市バスの便が悪いことを強調。採算性だけを基準にせず、住民が必要とする赤字路線を廃止しない▽定時制を守り、利用者を増やす▽間違いやすい系統名の表記を変える▽停留所に屋根やベンチを設け、美しくする−などを求めている。
 1月末、京都市交通事業懇談会(会長・天野公三京大教授)が経営健全化を求める提言を市交通局長に提出したが、この中で「不採算路線の廃止」などが含まれていた。同会はこれに反発、「公共交通機関」としての充実を訴えることにしたという。(朝日新聞)
■語りあうページ 女性に優しい配慮を 奈良市 酒井孝江 自由業 28歳
 「女性専用の車両あれば」の私の意見に、たくさんの方々が答えて下さり、うれしく思います。けれど、女性の投書はやはり少なく、ガックリです。
 数年前、社会面に”チカン電車”という見出しの記事が載りました。そこに「女性車両をつくっては」という話が出ていました。しかし、ある鉄道会社からの返事は「前に女性車両をつくったら、女性の側から『香水や化粧のにおいがくさい』と苦情があったのでやめた」というものでした。車両を造り変えてはという意見には、少し無理があるのです。なぜなら、その記事で、別の鉄道会社が言うには「金がかかり過ぎる」ということでした。だから私は「女性車両と書いたシール」と言ったのです。
 シールをはるくらい簡単です。「それくらいできないの?」と、私は鉄道会社に言いたい。女性に優しい企業がこれから生き残れるという風潮なのに…。
 この民主主義の世の中で、女がびくびくして生きなきゃならないなんてのは、異常以外の何ものでもないんですよ!「黙っている」ということは、「それで良い」という返事になってしまうのですよ! 女性は、声をあげましょう。
・女性専用車両あったなら
 ちかん行為から身を守るため、電車に乗った女性たちは知らぬ同士でも寄り集まる。女性専用の車両があったなら−。1月10日付で紹介された手紙に、賛否が分かれています(同16日付でその一部を掲載)。女性車両、あった方がいいのでしょうか。実現の可能性は? ちかん防止の対策を含めて、関西の鉄道会社などに聞いてみました。(鈴木まゆみ)
●「今は無理」
 「検討はしていません。現状では無理でしょう」。近鉄、阪急電鉄、JR西日本、大阪市交通局の答えはほぼ一緒だった。
 その理由として「ラッシュ時にはホームに人があふれるほど。専用車両を目指す女性と避ける男性が交錯して、ますます混乱する」「降りる駅で階段の近くになる車両に乗る傾向が強い。駆け込み客もいる。わざわざ女性車両に乗る人はどのくらいいるだろう」などが挙げられた。
 京阪電鉄は月曜から土曜日まで1日に1本だけ、後部2両に「女学生・児童優先車」のある電車を走らせている。月−金なら、朝7時39分淀屋橋発の区間急行。もともと沿線にある女子校の専用車両だったが、1965年から「女学生専用」、その後いまの形になった。
 でも、ラッシュと反対方向のため、ほかの車両が非常に込んでいるわけでもなく、乗客はだんだん減っているという。「明確な目的や効果はなく、ほかの列車に広げるつもりはありません」
 JR西日本は、ちかんとはまったく関係ないが、去年3月から女性専用車を設けている。新大阪と長崎を1日1往復する「寝台特急あかつき」の最前部車両の前10席。シートの更に前には女性専用の洗面所とお手洗いが設置されている。「寝る時に、知らない男性が近くにいると落ち着かない」という女性の声を受けてつくられた。
 いまは一般席の方が利用者が多い。「始めてからまだ1年なので、浸透していないのでは。次のダイヤ改正でも続けて、反応をみたい」と運輸部管理課。4年前に始めた弱冷房車も、最近やっとほかの車両と同じように人が乗るようになった。「女性にとって使いやすいもの、というのは大切なことです。女性専用車両も、大きな要望になれば、検討していくべきでしょう」と同課。
●新たな心配
 では、女性のだれもが女性専用車両を望んでいるのか、というとそうもいえない。16日付の紙面でも、「専用車に乗らない女性には何をしてもよい、と勝手な解釈をする人がいるかもしれない」という意見があった。
 京阪神を中心に130人の会員がいる「性暴力を許さない女の会」でもこの投書が話題になったという。「安心して乗れる車両ができるのはいいことだ」「でも、ほかの車両に乗ったら被害にあっても仕方がない、という声がでてくるのが心配だ」。結論が出なかった。
 同会のメンバーで、3月に、労働問題としてのセクシュアル・ハラスメントと闘う「労働組合ぱーぷる」を別に設立する青木あさ代さんは「ちかんする男がいなくなるのではないから、根本的解決にはならない。それに『夜道の一人歩きに注意しましょう』のように、被害を受ける女性の方の自由が縛られることになる。女の行動の自由を守るため、むしろちかんする人を集めて『ちかん車両』をつくってほしいですね」。
 女性の労働権の確立を目指す「おんな労働組合(関西)」のメンバー(45)は「ちかん対抗策といえは、女性の自衛ばかりを求められてきた中で、女性専用車両は社会的救済の第一歩としては評価できる。私も利用したいですね」という意見だった。
●「迷惑行為」
 大阪府警防犯部の調べでは、ちかんの検挙件数は
 86年  103件
 87年  110件
 88年  120件
 89年  152件
 90年  157件
 このうちの約8割が電車内でのちかんである。
 鉄道各社はどんな対策を講じているのか。
 まず車内や駅、ホームでの放送を挙げるところが多い。「車内ではほかのお客様の迷惑になる行為はやめましょう」「暴力や迷惑行為の追放にご協力ください」「なお被害を受けられたり、見かけられた時は係員までお知らせください」といった内容だ。
 府警は2年前、ポスター約6620枚をつくり、駅や車内に張るようにした。ここにも「めいわく行為」とあり、「ちかん」の文字はない。
 「直接ずはりいうことは控えています。けんかなども含みますから、いちいち具体的にいってられません」(阪急電鉄)。「ちかんだけでなく、大きな声で話す、まで入りますから。お客にはこれでわかってもらえるのでは」(京阪電鉄)。「ここまでがぎりぎりの表現でしょう。ちかん行為はやめましょう、というと、客がやることが前提になってしまいますし」(JR西日本)
 「性暴力を許さない女の会」は「加害側の男性に対して、ちかん行為は犯罪だからしないように、とPRすべきだ」という。府警防犯部は「ポスターには、ちかんという言葉を入れてもいいですね。でも、『ちかんをやめましょう』と放送したら不愉快に思う人もいるのでは」と話す。
●声をあげて
 防止策には、それから係員の添乗がある。例えば、阪急電鉄では、2年前の秋に府立柴島高校から「女子生徒の約3割がちかんの被害にあっていた」として、防止策の協力を申し入れられてから、上新庄−十三間で朝のラッシュ時に延べ10人が電車に乗り込んでいる。
 大阪市交通局では、御堂筋線の場合、朝夕のラッシュ時に、本町−淀屋橋、本町−天王寺に1人ずつが乗っている。京阪電鉄、JR西日本も時に添乗する。府警でも、鉄道警察隊の特務係が路線を変えながら毎日、月にして500回電車に乗っている。
 しかし、府警も「現行犯で捕まえるのは難しい。大声をあげるなど、被害を受けたという意思表示をしてもらわないと。声をあげにくいのはわかるんですが」という。
取材を終えて
 学生時代、私も電車に乗って学校へ行くのが怖いと思った時があった。通学路を変えたこともある。だから、女性専用車両ができたら絶対利用すると思う。ただし、この方法ではちかん行為がなくならないのも事実。「性暴力を許さない女の会」が開いている電話相談に、「駅員や警官に訴えても、まともに対応してもらえなかった」という苦情もあったそうだ。まず、ちかん行為がいかに女性を傷つけるか、を男性にもっとわかってもらう必要がある。(朝日新聞)
■新幹線、雪で乱れる
 東海道・山陽新幹線は20日、岐阜、滋賀、山口、福岡の各県内での雪のため、始発列車から名古屋−新大阪間と徳山ー博多間の一部で時速を170`または120`に落とす徐行運転を続けた。徐行は午後も続き、終日ダイヤが乱れる見通し。
 JR東海、JR西日本によると、博多発東京行きひかり2号が名古屋で23分遅れたのを最高に、午前中だけで上下98本が遅れ、乗客約7万4000人が影響を受けた。(京都新聞 夕刊)
■北陸線混乱も続く
 JR北陸線は、新潟県の親不知−青海間で、高波による新たな土砂流出のため19日夜から上り線を使った単線運転をしていたが、20日になっても復旧のめどが立たず、始発から運休、遅れが相次ぐなどダイヤは乱れた。
 JR西日本金沢支社によると、この影響で金沢発長岡行き下り特急かがやき1号など6本が運休、普通列車も22本が全面または区間運休したほか、特急12本を含む28本が50分から10分遅れた。(京都新聞 夕刊)
■雪でまた遅れ 東海道・山陽新幹線
 東海道・山陽新幹線は20日朝、岐阜、滋賀、山口、福岡各県の雪のため、列車の速度を、始発から名古屋−新大阪間の一部で時速170−210`に、午前6時半から徳山−新下関間と小倉−博多間で170`にそれぞれ下げる徐行運転をした。このため新大阪発東京行き「ひかり204号」が26分遅れたほか、名古屋−新大阪で10−15分、徳山−博多で10分前後の遅れが続き、午前中上下98本の乗客7万4000人が影響を受けた。遅れは午後も続く見込み。(朝日新聞 夕刊)
21日■乗客4億人を達成 東北・上越新幹線
 JR東北・上越新幹線は20日、乗客が四億人を超えた。昭和57年6月の東北新幹線大宮−盛岡間の開業以来、8年8ヵ月ぶりの達成。4億人のうち東北新幹線が約2億6600万人、上越新幹線が約1億3400万人。
 20日までに列車が走った距離の合計は約1億7400`で、地球4352周分に当たる。(京都新聞)
■車に接触、4000人に影響 JR奈良線 伏見の踏切
 21日午前7時半ごろ、京都市伏見区深草大亀谷六躰町のJR奈良線大亀谷踏切で、線路敷内に停車中の近くの会社員岡部豊樹さん(28)の乗用車と奈良発京都行き普通電車(4両編成)が接触した。乗用車は左前部を壊したが、岡部さんは車外へ逃げ、無事だった。
 電車は通勤客ら600人で満員だったが、けが人はなく、現場で約40分遅れた。このため、JR奈良線は午前10時ごろまで、上下7本の電車が40分から5分ほど遅れ、約4000人の足に影響が出た。
 伏見署の調べでは、事故のあった踏切は道路幅が約2.8bしかなく、岡部さんが対向車との離合のためバックして踏切外に出ようとしたが、後退距離が不十分だったためとみて、岡部さんから詳しい事情を聴いている。(京都新聞 夕刊)
■阪急神戸線でも 1万人に影響
 21日午前8時20分ごろ、神戸市長田区御屋敷通二丁目の山陽電鉄西代東踏切(遮断機、警報機付き)で、姫路発阪急六甲行き上り特急電車が、線路上に停車していた同市東灘区深江本町、会社員岡村薫さん(21)の乗用車と衝突した。岡村さんは車外に出ていて無事。電車の乗客約1000人にもけがはなかった。
 後続の上り16本、乗り入れている阪急神戸線と阪神電鉄の計4本が49−2分遅れ、約1万人の乗客に影響が出た。(京都新聞 夕刊)
■レールにひび 33本が遅れる 山陽新幹線
 21日午前6時半ごろ、山陽新幹線の姫路−西明石間の上り線の信号回路がショートしたのを東京指令所で発見した。このため現場付近を30`徐行運転にして保線区員が出て調べたところ、上り線の右側レールに19_のひびが入っているのが見つかった。同10時40分すぎに復旧したが、レールのひびと20日夜から岡山、広島などに降った雪の影響で、同新幹線の上下33本が最高25分遅れた。(京都新聞 夕刊)
■夕刊ひろば 6歳の園児は市バス有料か
 6歳の幼稚園児を連れて京都市バスに乗る際、これまでは小児運賃を払っていませんでした。ところが、先日バスから降りようとしたら運転手が「6歳の幼稚園児なら小児料金がいりますよ」と言うので、とりあえず支払いました。この場合には本当に料金がいるのでしょうか。(京都市西京区、主婦・30)
 道路運送法では、成人が同伴する場合、6歳未満の小児については少なくとも1人は無賃にしなければならない−と定められています。ここでは無料扱いになるのは6歳末満となっています。
 ただ、京都市交通局の場合はこの無料枠を拡大する特例を設けており、「6歳以上であっても、小学校入学以前なら2人までに限り無料としています」と同局広報係。つまり、読者の指摘の場合は、小児運賃を支払う必要はないわけですね。「このケースは運転手が間違えたようです。ご迷惑をおかけしました」と同係は陳謝しています。
 京都バスでも同様の規定を設け、小学校就学以前の小児は1人まで無料−としています。(京都新聞 夕刊)
22日■阪急・阪神・山陽電車ダイヤ改定
 21日、阪急、阪神、山陽の電鉄3社は4月7日からのダイヤ改定を発表した。阪急は神戸、宝塚線など、阪神と山陽は全線で合計40本(平日)増発、朝のラッシュ緩和と深夜時間の充実を図る。
 阪急は梅田発の普通最終を西宮北口行きが午前零時25分(現行同17分)、雲雀丘花屋敷行き同21分(同15分)、三宮発西宮北口行き同20分(同5分)にそれぞれ繰り下げる。阪神は梅田発元町行きの特急最終を1時間遅い午前零時とする。山陽は並行するJRの新快速に対抗して、最高速度を時速110`に10`アップ、特急の神戸−姫路間を3分短縮の57分にする。(朝日新聞)
■ワンダランド 日本最大のSLの殿堂 梅小路蒸気機関車館 間近に雄姿 ファン感激
 京都市下京区観音寺町の梅小路蒸気機関車館は、日本最大の「SLの殿堂」である。鉄道100年を記念して造られ、今年で創立19年。子どもたちや鉄道ファンなど年間13万人が訪れ、相変わらずの人気である。15日には、京都市が周辺の梅小路貨物駅跡地を買い取り、都市公園にする計画を発表した。一方で、運転士の高齢化、修理部品の調達難など悩みも少なくない。
 機関車館の目玉は、昔そのままのSLの堆姿。煙を吐き、汽笛を鳴らす姿が間近に見える。第一次世界大戦が始まった1914年生まれの8620形や、毎年「SLやまぐち号」として活躍するC57形など、17両が保存されている。
 「貴婦人」ことC57などは最高時速110`と、並のディーゼルや電気機関車に負けない性能を誇る。
 でも、実際に動けるのは6両だけ。保守点検に手間と暇がかかるためだ。
 扇形をした車庫の中では、バラバラにされたD51 の200番機が復元中だった。自動車で言えば、車検に当たる4年に一度の大規模検査。若いスタッフ14人が作業をしていた。
 総責任者の速水三郎・検修助役(46)でさえ、機関車を実際に見たのは小学校3年生の時というのに、この「デゴイチ」は今年53歳。摩耗した部品は特注しなければならず、2ヵ月はかかる大仕事だという。
・最盛期に350人
 最盛期には350人いた梅小路機関区(現・運転区)の蒸気機関車の運転士も、いまは5人だけ。この5人が交代で、ボイラーに火を絶やさないよう夜通し見回る。4時間ごとに、3`ショベルで3、40杯の石炭を入れる。いつでも動かせるよう、蒸気圧を保つためだ。
 その一人、関森三男さん(48)は、この道30年のベテラン。本線を運転する免許もある。SL全盛期には奈良線や山陰線を走った。今は1日3回、150bの展示線を往復するほかは、年に1回ぐらい、各地でイベント列車を動かす程度。だが「他の機関車に比べると、自分の力で動かしたという充実感が全然違う」と力をこめる。
 その展示運転を終えたばかりのC61の運転席に乗せてもらった。体がほかほか温まる。軍手をはめなければ触れないほど、目の前の計器やバルブ類は熱くなっていた。
 「でも、走り始めると、すき間風がビュンビュン飛び込んで来て寒いんですよ」。30年のキャリアの半分はSLに乗っていた運転助手の松宮武彦さん(48)はいう。
 大変なのは夏場。例えば京都−園部間なら、片道1時間半で1dの石炭が煙になる。汗はだらだら、ナッパ服には塩分が白く浮き出るそうだ。
・人気パノラマ
 同館は資料も充実している。車庫に隣接した2つの展示館には、まるで百科事典みたいに分厚い設計図、計画だけに終わった最後の蒸気機関車「C63」の模型、お召し列車に付けられた菊の御紋や鳳凰(ほうおう)の金のマークなどでいっぱい。そんな中で、子どもたちの人気の的は、動くパノラマ模型だ。
 「C62は49両造られ、全長21.5b、重量145`の日本で最大最強の旅客用。特急つばめやはとを引っ張りました。赤い帯が3等車、青が2等、白が1等…」。15分間、細かいデータを暗記し、よどみなく解説していたのは山口一治さん(66)。
 現役のころは、貨車や客車の修理をしていた。ほかにも5人ほどの国鉄OBが働いており、豊富な知識と経験で支えている。
・人材の育成を
 しかし、高齢化は進むばかり。そこで、若手を育てる試みも始まろうとしている。来年度から、吹田の研修センターで30代を対象に、SLの運転技術を教える計画。
 自分も元蒸気機関車乗りで、大のSL好きの10代目館長、児嶋正人さん(52)は「構内だけでなく、どこの線路でも走れる人材の育成が目標。やまぐち号だけでなく、どこのJRでも、復活の動きがありますからね」と話している。(朝日新聞)
■電車に接触、重傷 右京の京福踏切
 22日午前7時10分ごろ、京都市右京区常盤段ノ上町の京福電鉄北野線常盤第一踏切で、同区太秦乾町、老人ホーム職員小田幸子さん(23)のバイクが、下りている遮断機に衝突、通過しようとした北野白梅町発帷子ノ辻行き京福電車=田中義一運転士(27)=の右前部に接触し転倒した。小田さんは左足の骨を折り重傷。(京都新聞 夕刊)
■9.6%の 賃上げ要求 私鉄総連
 私鉄総連(田村誠委員長、19万2000人)と加盟約230組合は22日、日本民営鉄道協会(会長=利光達三・小田急電鉄社長)やバス協会、会社側に対し、組合員平均2万5000円、9.6%の賃上げを柱とする91春闘の要求書を提出した。4月9日に設定している始業時からのストライキを背景に経営側との中央集団交渉に臨み、高額回答の引き出しをはかる構えだ。(朝日新聞 夕刊)
23日■バン衝突、教諭重傷 京阪京津線9本に影響
 22日午後6時40分ごろ、京都市東山区三条通白川橋東入ルで、伏見区、内装手伝いAさん(19)のライトバンが道路中央の京阪電鉄京津線を越え、対向の左京区岡崎西福ノ川町、中学教諭吉田晴夫さん(41)の軽ライトバンと正面衝突。吉田さんが右足骨折で重傷を負い、Aさんと同乗者の2人が顔などに軽いけが。
 松原署でAさんらから詳しく事情を聴いている。
 この事故で京津線軌道敷内に事故車両が立ち往生したため、同線は午後7時25分まで不通となり、上下計9本が最高47分遅れ、通勤客らの足が乱れた。(京都新聞)
■京日記
 京都市伏見区の日本マクドナルド醍醐店(吉本昌生店長)に22日、イギリスのロンドンバスをモデルにした真っ赤なボディーの2階建てバスがお目見え、子どもたちが大好きなハンバーガーなどを口にしながら、満足乗車の様子。
 「パーティーバス」と名付けられ、誕生会やお別れ会などにグループで使ってもらおうとのアイデア。同社ではすでに関東地方の4店に設置しているが、利用度は高く、関西初登場としてファミリー客が多い同店を選んだ。
 バスとはいってもエンジンはなく固定され、車内は明るい雰囲気。飲食代、使用料を含めても1人7、800円で、接待は「スター」と呼ばれる女性従業員が担当、お母さんたちはパーティーの気苦労が減りそう。(京都新聞)
■運んで運んで乗客30億人 東海道・山陽新幹線 開業26年半 26日達成へ
 東海道・山陽新幹線は26日、開業26年半で乗客が30億人を超える見通しとなった。JR東海、西日本は30億人目の乗客を特定せず、この日、「ひかり」4本を記念列車とし乗客全員に記念品(めざまし時計)を贈る。
 国鉄時代の1964年10月東京−新大阪間で開業、75年3月博多まで延長、太平洋ベルト地帯を貫く大動脈として走り続けた。最初の10億人達成に11年8ヵ月かかり、次の10億人は7年9ヵ月、3回目は6年11ヵ月と、年々増える乗客数を反映して、サイクルが短くなっている。この間「ひかり」と「こだま」が走った距離は12億3000万`、地球と月を約1600回往復した計算になる。
 26日に記念品が配られる「ひかり」と区間は次の通り。
 11号東京−新大阪▽226号新大阪−東京▽141号新神戸−岡山▽8号岡山一新大阪。(朝日新聞)
■JR京都駅改築で 公開質問状
 超高層化が論議を呼んでいるJR京駅改築計画について、地元住民らでつくる「JR京都駅建て替え問題対策協議会」(17団体、約4000人)と新建築家技術者集団京都支部(代表幹事・蓮仏亨さんら)は22日、現在の駅舎の構造上の問題点について問う公開質問状を角田達郎・JR西日本社長らに出した。3月11日までに回答を要求。(朝日新聞)
■トピックス 南北統一へ超特急?
 スピードが売りもののドイツの列車が、韓国・ソウルの展示場に出品されました。来週開かれる展示会には、ワイツゼッカー・ドイツ大統領も顔を出し、高度技術を売り込むそうです。
 韓国よりもひと足先に分断国家の統一を果たした国だけに、「この列車が南から北まで走り抜ける日が早く来るといいですね」なんてあいさつはいかがでしょうか。(AP)(朝日新聞)
■雪で山陽新幹線遅れ
 JR山陰線は22日からの積雪などの影響で、23日も朝から福山−博多駅間で時速70−170`の徐行運転をした。
 このため、午前6時半博多発東京行きひかり2号がJR京都駅に34分遅れて到着するなど、上下線各列車に40−30分の遅れが出るなどダイヤは大幅に混乱。午前中だけで約2万人が影響を受けた。(京都新聞 夕刊)
24日■東海道新幹線遅れる 米原近くポイント故障
 23日午後8時15分ごろ、滋賀県坂田郡の東海道新幹線で、東京発新大阪行きこだま455号がポイント転換の異常を感知し、米原駅手前で停車した.同列車は現場に約30分間停車したが、同駅でポイントを手動に切り替え運転を再開した。
 JR東海で原因を調べている。
 このため東海道新幹線は上下21本が5−73分遅れ約1万7500人に影響が出た。(京都新聞)
■ポイント故障 新幹線遅れる
 23日午後8時17分ごろ、東海道新幹線米原駅の下り線ポイントが動かなくなり、東京発新大阪行き「こだま455号」が駅手前でストップ、駅員が手動でポイントを替え、41分遅れて到着した。
 後続の「ひかり257号」が1時間13分遅れたのを最高に計上下21本が5分以上遅れ、乗客1万7500人が影響を受けた。(朝日新聞)
25日■列車窓ガラス相次ぎ割れる 湖西線
 24日午前8時半ごろ、JR湖西線近江今津駅通過前の富山発大阪行き特急雷鳥12号の窓ガラス1枚が割れたとJR西日本に連絡が入った。
 JRでは、列車の床下についた雪が、軌道敷内の小石をはね上げたものとみて、湖西線での徐行運転を指令したが、その後上下7本の窓ガラス16枚などが割れた。いずれも2重窓の外側ガラスで、けが人はなかった。
 この影響で、上り列車24本が20分から67分遅わ、乗客1万2000人に影響を与えた。
 京都駅でも午後4時9分着の特急雷鳥32号が51分遅れたのをはじめ、終日ダイヤが乱れた。(京都新聞)
■走行中「雷鳥」8本の窓ガラスなど割れる 雪のいたずら?
 24日午後2時ごろ、滋賀県内のJR湖西線を走行していた金沢発大阪行き特急「雷鳥28号」の7号車と9号車の窓ガラスに小石のようなものが当たり、二重ガラスの外側のガラス(厚さ5_)2枚に穴が開いたり、ひびが入るなどした。乗客にけがはなく、同列車は京都駅で窓ガラスに粘着テープをはる応急処置をし、徐行運転で走り続けた。このほか、付近を走行した計7本の雷鳥の窓ガラスが同じように1−5枚割れたり、ヘッドマークが破損するなどの事故があり、徐行運転をしたため計24本の列車が20分−1時間7分遅れ、約1万2000人の足が乱れた。
 JR西日本によると、雪の多い石川、福井県内で走行中に巻き上げられて車体下に付着した雪が、滋賀県内に入って溶け出したり、振動などで線路上に落下、その勢いではね上げられた小石がガラスに当たったらしい。(朝日新聞)
■網野駅に75a ダイヤ乱れる 北近畿タンゴ鉄道
 24日午前6時20分ごろ、竹野郡網野町の北近畿タンゴ鉄道網野駅構内で、75aの積雪のためポイント転換が不能となり、6時43分同駅発京都行特急タンゴ・エクスプローラー2号が立ち往生、運転を取りやめた。このため、京都9時40分発久美浜行きタンゴ・エクスプローラーが全線、特急あさしお3号が西舞鶴−豊岡間の運転をそれぞれ休止したほか、急行4本が西舞鶴−網野間で部分的に運転を取りやめ、普通列車10本が運休した。(朝日新聞)
26日■新幹線ニセ遅延証明 払い戻し3人逮捕 改札で特急券盗む?
 新幹線の遅延証明スタンプが偽造され、特急料金が不正に払い戻されていた事件を調べていた京都府警捜査二課と七条署、鉄道警察隊は26日までに、有印私文書偽造と行使、詐欺の疑いで、京都市内に住む3人を逮捕した。
 逮捕されたのは、京都市伏見区三栖町三丁目、無職小泉清澄(55)、同区納所妙徳寺、同加藤操(39)、同区東奉行町、同谷口和夫(36)の各容疑者。
 調べによると、加藤容疑者は昨年10月初旬、伏見区内の印判店に列車の遅延証明スタンプと同じ印影のスタンプを作らせ、JR京都駅で回収された9月30日付「新富士−京都」の新幹線自由席特急券4枚を不正に入手、これに押印し、正規の遅延証明スタンプを押したもののように偽って同月下旬、滋賀県のJR瀬田駅で現金1万5640円をだまし取った疑い。小泉容疑者は、加藤容疑者と共謀していた疑い。谷口容疑者は昨年12月下旬、小泉容疑者の依頼を受け、遅延証明のスタンプが偽造と知りながら、11月30日付「名古屋−京都」新幹線自由席特急券3枚で滋賀県のJR膳所駅で現金7110円をだましとった疑い。
 調べに対し小泉容疑者らは「特急券は改札口の混雑にまぎれて手つかみで盗んだ」と供述、容疑を認めているという。
 これまでの調べで、小泉容疑者らはスタンプを計4個偽造。うち、府警は「遅払証京都4」の2つの偽スタンプを使って払い戻された特急券480枚(被害額160万円)を確認している。払い戻しは、京阪神と滋賀県を中心に行われており、府警は他に共犯者がいないかを捜査する一方、ほかにも不正に払い戻された特急券がないか確認を急いでいる。(京都新聞 夕刊)
■廃棄トランス焼く 新幹線東山トンネル近く
 26日午前11時20分ごろ、京都市山科区上花山坂尻のJR東海東山き電区分所敷地内で、解体作業中の廃棄用トランスから出火、トランス1基を焼いてまもなく消した。
 山科署と市消防局の調べでは、午前9時から件業員が不用になったトランスを高圧ガスで切断する作業をしており、トランス内に残っていたオイルにガスの火花が引火したのではないかと見ている。
 現場はJR新幹線東山トンネル東出口のすぐ東南側。一時、付近に煙がたち込めたが、稼働中の送電設備と出火場所は約15b離れており、列車運行に影響はなかった。(京都新聞 夕刊)
■30億人運びました 乗客死傷者ゼロも
 東海道・山陽新幹線の乗客が26日午前、30億人を超えた。東京オリンピックが開催された昭和39年10月1日に走り始めて以来、約26年5ヵ月での記録達成で、この間乗客の死傷者ゼロの記録も更新し続けている。
 「ひかり」「こだま」が走った距離の合計は約12億3000万`で、地球と月の間(38万`)を約1600回往復した計算になる。
 JR東海、西日本はこの日午前10時東京発博多行きひかり11号など4本の列車の乗客全員に記念の卓上時計を配った。しかし、JR東海は24日、東名高速で起きたJR東海バスの事故を配慮、各駅での横断幕掲示を中止した。
 東京−新大阪間でスタートした同新幹線は昭和50年3月に博多までの全線が開通。日本の大動脈として日本経済、国民生活を支えてきた。現在1日平均約350本の列車が約40万人の乗客を運んでいるが、JR発足後は乗客が増え続け東海道区間では輸送力が限界に近付いている。
 最初の10億人達成は博多開業の翌年、昭和51年5月で11年8ヵ月かかったが、次の20億人(59年4月)までは7年10ヵ月、30億人までは6年11ヵ月とペースが速まっている。(京都新聞 夕刊)
■夕刊ひろば 忘れられない10円 バスの好青年 ひと言お礼を
 ちょっと以前になりますが、昨年暮れ、京都バスに乗っていた時のことです。千本丸太町のバス停で降りようと料金を払ったつもりが、「10円足りませんよ」と運転手さんに教えられました。後ろに降りる人が詰まっていたので、いったんバスから降りて待っていたのです。と、さきほどまで私の隣に座っていた青年が料金箱に歩みより、私の不足分の10円を入れてくれるではありませんか。彼は10円玉をさりげなく見せて私に向かってほほ笑んだ後、すぐに席に戻られました。その間にバスは動き出してしまったのですが、私は驚くとともに、尊敬の念で目頭が熱くなりました.この青年は、バスに乗り込んで私の隣に座る時にも「よろしいですか」と礼儀正しく目礼するなど、若者らしいさわやかなマナーが自然と身についているようでした。直接ご本人にぜひお礼が言いたいのですが.(京都市右京区 間瀬みつ・87)
 間瀬さんによると、この出来事があったのは、12月20日の午前8時過ぎ。青年は背広をきちんと着こなしていましたが、大学を卒業してまだ間もない感じで、「帷子ノ辻に住んでいます」と話していたそうです。間瀬さんは「もう少し暖かくなったら帷子ノ辻のバス停で青年が乗って来られるのを待ってでも、お礼が言いたい」と話しています。心あたりのある方は、ぜひ係まで連絡を。(京都新聞 夕刊)
28日■325`を達成 スーパーひかり
 JR東海の次世代車両「スーパーひかり」(300系、16両編成)は28日未明、東海道新幹線米原−京都間の試験走行で鉄道の国内速度記録319`を更新、325.7`を達成した。
 岐阜羽島駅を出発した列車は、米原駅を通過して約9分後の28日午前零時9分、滋賀県栗太郡栗東町付近で国内速度記録を樹立した。(京都新聞)
■地域格差運賃「違憲でない」和歌山で住民敗訴
 旧国鉄(現国鉄清算事業団)が昭和59年4月に導入した「地域格差運賃制度」によって割増運賃の対象となった和歌山線沿線利用者計199人が、旧国鉄を相手取り、適正運賃との差額分計6080円の返還を求めた損害賠償請求訴訟の判決公判が27日、和歌山地裁であった。弘重一明裁判長は、「和歌山線に格差運賃を適用した国鉄運賃法などに違憲、違法の点はない」として原告の請求を全面的に棄却した。(朝日新聞)
■JR京都駅改築計画 市議会で3党代表質問 厳しい注文
 京都市議会本会議が27日開かれ、市長与党の公明、社会、民社の代表質問があった。3党はそれぞれ超高層化が論議を呼んでいるJR京都駅の改築計画に触れ、程度の差はあるが、市に対して注文をつけたり、姿勢を批判する光景が目立った。今春には、設計コンペの作品が縮め切られるだけに、市の対応が注目される。
 もっとも厳しかったのは与党になったばかりの社会党。山口幸秀議員は改築計画の及ぼす影響は、まちづくりのデザイン面で計り知れなく大きいことを強調。「現在の計画は、JRの利益を優先し、つけたし程度に市民の利便を加えたものとしか考えられない。功も罪も市民が受ける。市民的合意を得るべき」と市の姿勢を批判した。
 民社党の富喜久夫議員は駅ビルについて設計コンペの結果、現行の高さ規制を超えても、特例措置をとって高層化に対応することに対し、「主客転倒といわざるをえない」と指摘。京都のまちづくりの中でどのような位置を占め、どんな役割を担うかを論議し、市がまず自主的な判断を示すべきだと強調した。
 公明党の、永嶋久仁朗議員は周辺の商店街、旅館などへの影響を強調し、地元や関係業者の声を反映させるよう要望した。
・地元意向踏まえ要請
 これに対し、田辺市長は「京都市の発展につながるように地元の意向を踏まえ、京都駅ビル開発会社とJR西日本に強く要請する」と述べた。(朝日新聞)
■京阪沿線の新春写真 準特選に田中さん
 '91京阪沿線新春写真コンテスト(全日写連関西本部、京阪電車主催、朝日新聞社後援)の審査がこのほど行われ、応募総数801点(うちカラー773点、黒白28点)の中から大阪市住吉区苅田、石田喜八さんの「ファミリー」が推薦に選ばれた。本版関係の入賞者は、次の通りです。(敬称略)
 ▽準特選「帰り道」田中政荷(左京区)▽入選 小原正義(伏見区)西村嘉素(左京区)
 入賞作品展は、3月5日から14日まで、京阪電車京橋駅構内正面コンコースで催される。(朝日新聞)
■カタゴト列車がいく 土佐くろしお鉄道・中村線 高知県  終点は四万十川 美しい城下町の小京都
 くねくねと続いてきた単線軌道が途中で複線に変わった。片側は擦れ違い用の待避線とみえ、中村行きの普通列車はそちらに入って停車した。ほどなく本線上を高知経由高松行きのJR特急「しまんと」号が走り抜けて行った。
 土佐くろしお鉄道も旧国鉄線が生まれ変わった第三セクター鉄道である。もっとも線名だけは昔も今も中村線で、高知県西南部の窪川と、清流・四万十川の河口に開けた中村間の43`をつないでいる。
 JRが乗り入れているために第三セクター線にしては珍しく特急が多い。中村−高松間の「しまんと」号や中村−岡山間の「南風」号など、1日7往復が運行されている。
 実を言うと、この線には乗る前からおる期待をかけていた。”くろしお鉄道”と名乗るからには多分、太平洋が心行くまで眺められるはずだと、わざと各駅停車を選んで海側に座ったのだが、海が見えたのはごく一部の区間だけ。列車はひたすら内陸部を騒け抜け、最後に四万十川と合流する後川を渡って中村駅に入った。
 「初めてお乗りにならねた方は、よくそう言われます。海が見えないのに、なぜ”くろしお”なのかと。実は近い将来、太平洋が存分に眺められる新線を開業するものですから、あえてこの社名でスタートしたわけです」(前田哲生総務郡長)
 土佐くろしお鉄道はこの中村線だけでなく、旧国鉄が途中で工事を中断した中村−宿毛(すくも)間の宿毛線(23.6`)と、さらに南国市から室戸岬方向に延びる後免(ごめん)−奈半利(なはり)間の阿佐線(43.1`)の営業免許も取得していて、現在、工事が進行中だ。
 前者は平成6年、後者は同8年に開業の予定という。阿佐線は土佐湾沿いに敷設されるので、まさに黒潮と向かい合う”くろしお鉄道”となる。また新線開業時には総営業キロが109.5`に延び、北海道ちほく高原鉄道(池田−北見間、140`)に次いで長い第三セクター線になる。
 現終点の中村市は”土佐の小京都”と呼ばれる美しい城下町である。夏は500年の伝統を受け継ぐ大文字の送り火見物客や四万十川への行楽客でにぎわうが、冬日の差す季節はさすがにひっそりとしていた。
 京都に似せてつくられた碁盤目状の街並みをそぞろ歩いて、四万十の河畔に抜けてみた。日本最後の清流といわれる土佐の大河は、冬のせいか、幾分か水量を落としていたが、何人かの川漁師たちが小舟で漁を続けていた。3年後、土佐くろしお鉄道の列車群は、この清流を渡って海辺の街、宿毛に向かうことになる。(トラベルライター・清水俊夫)
 【メモ】土佐くろしお鉄道・中村線=特急を含めて1日18往復が運行されている。全区間の片道料金は930 円。途中駅の土佐入野で下車すると、季節によってはホエール・ウォッチングが楽しめる。問い合わせは土佐くろしお鉄道 0880(35)4961へ。(京都新聞 夕刊)